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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

商船三井

Mitsui O.S.K. Lines, Ltd.9104 · Prime · 海運業

総合海運大手。ドライバルク・エネルギー・製品輸送・ウェルビーイングライフ・関連事業の5セグメントでグローバルに展開。

概要

商船三井は、ドライバルク・エネルギー・製品輸送・不動産・旅客船など多様な海運・物流サービスを展開する総合海運企業である。1964年に大阪商船と三井船舶が合併して発足し、2026年3月期の売上高は約1兆8,250億円、連結従業員数11,567人を擁する。世界最大級の船腹量を保有し、長期契約とスポット運航を組み合わせて市況変動に対応する。

6つの事業セグメントで構成されるグループ

商船三井グループは、連結子会社470社、持分法適用会社141社の計611社からなる。事業はドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業、ウェルビーイングライフ事業、関連事業、その他の6セグメントに分類される。ドライバルク事業は鉄鋼原料・穀物などのばら積み船、エネルギー事業はタンカー・LNG船、製品輸送事業は自動車船・コンテナ船(ONE)・ロジスティクス、ウェルビーイングライフ事業は不動産(ダイビル)・フェリー・クルーズを中核とする。関連事業には曳船業や商社事業が含まれる。

ドライバルク事業とエネルギー事業の収益構造

ドライバルク事業は121社からなり、ケープサイズやパナマックス船型で鉄鉱石・石炭・穀物を輸送する。長期契約とスポット市況の組み合わせで収益を安定化しており、2026年3月期の売上高は4,557億円、セグメント損益は108億円であった。エネルギー事業は246社を擁し、原油タンカー、石油製品船、LNG船、ケミカル船、FPSOなどを運航する。長期貸船契約による安定収益が特徴で、同期の売上高は5,257億円、セグメント損益は555億円である。

製品輸送事業とウェルビーイングライフ事業

製品輸送事業は170社で構成され、自動車専用船による完成車輸送が主力である。コンテナ船事業は2017年に設立した持分法適用会社のOCEAN NETWORK EXPRESS(ONE)を通じて展開し、同期のコンテナ船セグメント損益は266億円である。またロジスティクス事業は航空・海上フォワーディング、倉庫保管などをカバーする。ウェルビーイングライフ事業は44社からなり、ダイビルを中核とする不動産賃貸と、さんふらわあブランドのフェリー・クルーズ事業を展開する。同期の不動産事業売上高は489億円、損益は67億円であった。

地域戦略と環インド洋への重点展開

商船三井は中長期的な経済成長が見込める環インド洋地域(東アフリカ~南アジア~東南アジア)を重点エリアと位置づける。フェーズ1(2023~2025年度)で様々な投資を実施し、フェーズ2(2026~2030年度)では早期の利益貢献を目指す。海外組織の人財が主体となり本社と連携して事業開発を進める方針である。また、環境戦略では2050年ネットゼロ・エミッションを目標に、代替燃料導入と燃費効率改善を推進している。

業界の中での役割は総合海運会社にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.8兆円
営業利益
1,270億円
営業利益率
7.0%
純利益
2,133億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
自動車輸送・港湾・ロジスティクス事業5,879億円32.6%693億円11.8%
エネルギー 事業5,258億円29.2%556億円10.6%
ドライバルク 事業4,557億円25.3%109億円2.4%
フェリー・内航RORO船・クルーズ事業734億円4.1%-95億円-12.9%
関連 事業583億円3.2%37億円6.3%
コンテナ船 事業536億円3.0%267億円49.8%
不動産 事業489億円2.7%68億円13.9%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ドライバルク事業主力

ドライバルク船を保有・運航し、鉄鋼原料、石炭、穀物などのばら積み貨物を全世界で輸送。長期契約とスポット運航を組み合わせて収益を安定化。

主な製品・サービス1
ドライバルク船輸送サービス
ばら積み船による鉄鋼原料・穀物・石炭などの海上輸送。

02エネルギー事業主力

油送船、LNG船等により原油、石油製品、LNG、化学品などを輸送。海洋事業も展開し、長期間の定期用船契約により安定収益を確保。

主な製品・サービス2
タンカー輸送サービス
原油、石油製品、化学品などを輸送する油送船サービス。
LNG船輸送サービス
液化天然ガスの海上輸送サービス。長期契約に基づき安定稼働。

03製品輸送事業準主力

自動車専用船による完成車輸送に加え、コンテナ船、航空・海上フォワーディング、陸上輸送、倉庫保管等のロジスティクス事業を展開。ONEに出資。

主な製品・サービス2
自動車船輸送サービス
自動車専用船を用いて完成車・中古車の海上輸送を提供。
コンテナ船輸送サービス
ONEを通じた定期コンテナ船輸送サービス。

04ウェルビーイングライフ事業副次

不動産(ダイビル等)の賃貸・管理、旅客船・クルーズ事業(さんふらわあ、クルーズ)などを展開。

主な製品・サービス2
不動産賃貸サービス
オフィスビル等の賃貸・管理。ダイビル等が中核。
旅客船・クルーズサービス
太平洋沿海・瀬戸内海のフェリー航路、クルーズ客船の運航。

05関連事業副次

曳船業、燃料・舶用資材・機械販売等の商社事業を展開。

06その他その他

船舶管理業、グループ資金調達等の金融業、情報サービス業、経理代行業、海事コンサルティング業等を展開。

製品と技術

ドライバルク船によるばら積み貨物輸送

商船三井はドライバルク船を多数保有・運航し、鉄鋼原料(鉄鉱石、石炭)、穀物、ボーキサイトなどのばら積み貨物を全世界で輸送する。船型は大型のケープサイズから中小型のパナマックスまで多岐にわたる。連結子会社の商船三井ドライバルクとGearbulk Holding AGが中核となり、長期契約とスポット運航を組み合わせて収益を安定化している。特にGearbulkのオープンハッチ船はパルプやアルミニウム輸送に強みを持つ。

タンカー・LNG船によるエネルギー輸送

エネルギー事業では、原油タンカー、石油製品船、LNG船、LPG船、ケミカル船を運航する。長期貸船契約に基づく安定収益が特徴で、MOL Chemical TankersやFairfield Chemical Carriersがケミカル船を、MOL EnergiaがLNG・エタン船を担当する。また、FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)事業も展開し、三井海洋開発への出資を通じて海洋事業に関与する。ホルムズ海峡情勢の影響を受けやすいが、長期契約が緩衝材となる。

自動車専用船による完成車輸送

製品輸送事業の主力の一つが自動車専用船(PCTC)による完成車輸送である。日産専用船(2026年4月にMOL ACE TRANSPORTと合併予定)などを通じて、日本メーカーを中心に世界中の自動車を輸送する。港湾混雑や中東情勢の影響で配船効率に制約はあるが、完成車輸送需要は堅調に推移している。近年ではインフレによる費用上昇が課題となっている。

コンテナ船(ONE)とロジスティクスサービス

定期コンテナ船事業は、持分法適用会社のOCEAN NETWORK EXPRESS(ONE)を通じて提供される。ONEは世界6位級のコンテナ船社であり、商船三井は川崎汽船、日本郵船とともに株主として出資する。また、商船三井ロジスティクス(旧エムオーエアシステム)が航空・海上フォワーディング、陸上輸送、倉庫保管を提供し、グループ全体でシームレスな物流サービスを実現している。コンテナ船市況の下落圧力が業績に影響を与える。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

海運業のなかでの位置

海運大手3社の中核、市況変動に収益左右

商船三井は日本郵船、川崎汽船と並ぶ国内海運大手の一角であり、鉄鉱石やLNGなどのばら積み船とコンテナ船を中心にグローバルに事業展開している。同業の日本郵船とは規模が類似しており、競争関係にあるが、商船三井は特にLNG船や自動車船で強みを持つ。売上高は約1.8兆円で、海運市況の好不況に業績が左右される。営業利益率は7%前後と市況に応じて変動するが、長期契約の積み上げで安定化を図っている。また、環境規制対応として次世代燃料への投資も進めている。

強み

  • LNG船保有量で世界トップクラスを誇り、長期契約により安定収益を確保
  • ばら積み船やコンテナ船、自動車船など多様な船種を保有しリスク分散
  • 世界中の航路に展開し、顧客企業の物流ニーズに広く対応可能
  • アンモニアや水素などの次世代燃料の研究開発を進め、持続可能性を追求

課題

  • 世界的な輸送需要や運賃相場の変動により、業績が大きく変動するリスク
  • 重油価格の高騰や環境規制強化により、運航コストが増加する可能性
  • 紛争や航路封鎖など地政学リスクが物流網に支障をきたす恐れがある

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

物流・運輸の時価総額近傍。太字が商船三井

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16501日立製作所24.2兆円30.2倍
26178日本郵政7.5兆円19.5倍
39020東日本旅客鉄道4.0兆円16.2倍
49022東海旅客鉄道3.9兆円6.9倍
59101日本郵船2.9兆円14.1倍
69104商船三井2.6兆円11.4倍
79107川崎汽船2.1兆円15.9倍
89202ANAホールディングス1.4兆円9.2倍
99021西日本旅客鉄道1.4兆円10.8倍
109147NIPPON EXPRESSホールディングス1.4兆円71.6倍
119201日本航空1.3兆円9.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(物流・運輸)に従っています。

会社の歴史

沿革 40件

大阪商船と三井船舶の対等合併による発足(1964年)

1964年4月、海運再建整備に関する臨時措置法に基づき、大阪商船株式会社と三井船舶株式会社が対等合併した。存続会社は三井船舶で、本店を大阪市に置き商号を「大阪商船三井船舶株式会社」と変更した。合併時の資本金は131億円、所有船舶は86隻・127万重量トンであった。この合併により、関西と三井系の海運ネットワークが統合され、後の商船三井の基盤が形成された。

ナビックスラインとの合併と商船三井への改称(1999年)

1999年4月、大阪商船三井船舶はナビックスライン株式会社(1989年に山下新日本汽船とジャパンラインが合併して発足)と合併し、商号を「株式会社商船三井」に変更した。同時に、国内の代理店業務を統合して株式会社エム・オー・エル・ジャパンを設立し、定航営業部や各支店の業務を移管した。これにより不定期船と定期船の体制が整理され、グループの経営効率が向上した。

不動産・フェリー事業への進出(2004~2011年)

2004年10月、商船三井はダイビル株式会社の株式を公開買付し子会社化した。2006年には宇徳運輸(現・宇徳)を子会社化し、物流事業を強化した。フェリー事業では、2001年に商船三井フェリーを設立、2009年には関西汽船を子会社化し、ダイヤモンドフェリーと統合してフェリーさんふらわあを設立した。2011年にはこれらが合併し、国内フェリー網を再編した。不動産と旅客船という安定収益源をグループに加えた。

コンテナ船事業統合とONEの設立(2017年)

2017年7月、商船三井は川崎汽船、日本郵船と共同で定期コンテナ船事業の統合会社「オーシャン ネットワーク エクスプレス ホールディングス」(ONE)を設立した。事業運営はシンガポールのOCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.が担い、商船三井は持分法適用関連会社として出資する。これによりコンテナ船事業の競争力強化と規模の経済を追求し、グループの資本効率改善を図った。

ケミカルタンカー・バルク事業の拡大(2024~2025年)

2024年3月、商船三井はシンガポールのFairfield Chemical Carriersを完全子会社化し、ケミカルタンカー事業を強化した。2025年1月にはスイスのGearbulk Holding AGを連結子会社化し、オープンハッチ船事業を拡大した。同年6月にはオランダのLBC Tank Terminalsを子会社化し、タンクターミナル事業に参入した。これらの買収により、エネルギー事業と製品輸送事業の領域を広げた。

年表40件を開く

1960年代

  • 1964年4月M&A海運再建整備に関する臨時措置法に基づき、大阪商船株式会社と三井船舶株式会社が(三井船舶株式会社を存続会社として)対等合併し、本店を大阪市に置き商号を「大阪商船三井船舶株式会社」と変更、合併時の資本金131億円、所有船舶86隻127万重量トン
  • 1966年10月創業内航近海部門を分離し、商船三井近海株式会社を設立
  • 1969年8月創業日本沿海フェリー株式会社発足

1970年代

  • 1970年10月創業船客部門業務を分離し、商船三井客船株式会社設立

1980年代

  • 1986年8月創業北米における定期船・物流部門を統括するMITSUI O.S.K.LINES(AMERICA),INC. (現 MOL (AMERICAS) LLC.)を設立
  • 1989年6月創業山下新日本汽船株式会社とジャパンライン株式会社が合併し、ナビックスライン株式会社発足
  • 1989年7月創業三井航空サービス株式会社と商船航空サービス株式会社が合併し、エムオーエアシステム株式会社(現 商船三井ロジスティクス株式会社)発足

1990年代

  • 1990年8月株式会社ダイヤモンドフェリーに資本参加
  • 1993年10月M&A日本海汽船株式会社を合併
  • 1995年10月M&A新栄船舶株式会社を合併
  • 1996年4月M&A東京マリン株式会社(現 MOL Chemical Tankers Pte. Ltd.)を子会社化
  • 1999年4月創業ナビックスライン株式会社と合併し、商号を「株式会社 商船三井」に変更 株式会社商船三井エージェンシイズ(神戸)、株式会社商船三井エージェンシイズ(横浜)、東海シッピング株式会社、モンコンテナ株式会社が合併し、株式会社エム・オー・エル・ジャパン(オーシャン ネットワーク エクスプレス ホールディングス株式会社に譲渡済)が発足し、定航営業部、大阪支店、名古屋支店の業務を同社に移管

2000年代

  • 2000年4月創業商船三井興業株式会社、日本工機株式会社、ナビックステクノトレード株式会社が合併し、商船三井テクノトレード株式会社発足
  • 2001年3月創業商船三井フェリー株式会社(現 株式会社商船三井さんふらわあ)発足
  • 2001年7月株式会社エム・オー・シーウェイズにナビックス近海株式会社の近海部門を移管し、それぞれ商船三井近海株式会社及びナビックス内航株式会社に商号を変更(ナビックス内航株式会社は2003年7月に商船三井内航株式会社と、2014年9月に株式会社商船三井内航とそれぞれ商号を変更)
  • 2004年10月M&Aダイビル株式会社の株式を公開買付し、子会社化
  • 2006年3月M&A宇徳運輸株式会社(現 株式会社宇徳)の株式を公開買付し、子会社化
  • 2007年6月M&A商船三井フェリー株式会社と九州急行フェリー株式会社が合併(存続会社は商船三井フェリー株式会社)
  • 2007年7月M&A株式会社ダイヤモンドフェリーと株式会社ブルーハイウエイ西日本が合併(存続会社は株式会社ダイヤモンドフェリー)
  • 2008年10月M&A商船三井テクノトレード株式会社と山和マリン株式会社が合併(存続会社は商船三井テクノトレード株式会社)
  • 2009年4月M&A関西汽船株式会社を子会社化
  • 2009年9月M&A日産専用船株式会社を子会社化
  • 2009年10月創業関西汽船株式会社と株式会社ダイヤモンドフェリーは共同株式移転により株式会社フェリーさんふらわあを設立

2010年代

  • 2011年10月M&A関西汽船株式会社、株式会社ダイヤモンドフェリー、及び株式会社フェリーさんふらわあが合併(存続会社は株式会社フェリーさんふらわあ)
  • 2014年10月M&A株式会社エム・オー・エル・マリンコンサルティングと株式会社MOLケーブルシップが合併し、株式会社MOLマリンに商号変更(存続会社は株式会社エム・オー・エル・マリンコンサルティング)
  • 2016年7月株式会社ジャパンエキスプレス(本店:横浜)の海外引越事業を商船三井ロジスティクス株式会社に譲渡
  • 2016年10月株式会社ジャパンエキスプレス(本店:横浜)の海外引越事業を除く全事業を株式会社宇徳に譲渡(株式会社ジャパンエキスプレス(本店:横浜)は事業を停止)
  • 2017年7月創業当社、川崎汽船株式会社、日本郵船株式会社の3社が、定期コンテナ船事業統合会社としてオーシャン ネットワーク エクスプレス ホールディングス株式会社を設立(在邦持株会社。事業運営会社は在シンガポールのOCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.)

2020年代

  • 2021年4月M&A株式会社MOLマリンとMOLエンジニアリング株式会社が合併し、MOLマリン&エンジニアリング株式会社に商号変更(存続会社は株式会社MOLマリン)商船三井近海株式会社から商船三井ドライバルク株式会社へ商号変更
  • 2022年3月M&A株式会社宇徳の株式を公開買付し、完全子会社化
  • 2022年4月M&A不定期船事業、木材チップ船事業、及びパナマックス事業(鉄鋼産業・国内電力向けを除く)を商船三井ドライバルク株式会社へ譲渡 ダイビル株式会社の株式を公開買付し、完全子会社化
  • 2022年11月M&A商船三井ロジスティクス株式会社の完全子会社化
  • 2023年10月M&A商船三井フェリー株式会社と株式会社フェリーさんふらわあが合併(存続会社は商船三井フェリー株式会社)し、株式会社商船三井さんふらわあに商号変更
  • 2024年1月M&A株式会社北拓を子会社化
  • 2024年3月M&AFairfield Chemical Carriers Pte. Ltd.(本社:シンガポール)を完全子会社化
  • 2025年1月M&AGearbulk Holding AG(本社:スイス)を連結子会社化
  • 2025年4月M&AMOL Chemical Tankers Pte. Ltd. (本社:シンガポール)がFairfield Chemical Carriers Pte. Ltd.を吸収合併
  • 2025年4月M&AMOLマリン&エンジニアリング株式会社、商船三井オーシャンエキスパート株式会社、及び株式会社MOLシップテックが合併し、商船三井マリテックス株式会社に商号変更(存続会社はMOLマリン&エンジニアリング株式会社)
  • 2025年6月M&ALBC Tank Terminals Group Holding Netherlands Coöperatief U.A.(本社:オランダ)を完全子会社化
  • 2026年4月創業日産専用船株式会社と株式会社MOL ACE TRANSPORTが合併し、株式会社MOL ACE TRANSPORT(存続会社は日産専用船株式会社)発足

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    稼ぐ力を磨き上げる

    個々の事業の強みを伸ばし、投資効果の確実な発揮、事業・地域間シナジーの創出、市況変動リスクを伴う事業での規律あるリスクテイクにより、グループ全体の収益力を強化する。

  2. 02

    バランスのとれた資本配分

    成長投資、財務健全性、株主還元を同時に追求し、キャッシュ創出力の成長を踏まえた株主還元の強化や、戦略的意義や収益性が低下した事業・アセットのリサイクルを推進する。

  3. 03

    確かな経営基盤を築く

    サステナビリティ課題への取り組みとガバナンス高度化により事業の持続的成長基盤を強化する。特に「人と組織の力」の最大化、デジタル化・AI活用による事業変革に注力する。

  4. 04

    ポートフォリオ・地域・環境戦略

    ポートフォリオ戦略では競争優位性の強化や安定収益を基盤とした市況アップサイド獲得、ハイブリッド型区分の追加などで分散効果を追求。地域戦略では環インド洋を重点エリアに、環境戦略では2050年ネットゼロ目標に向け代替燃料導入や低・脱炭素事業を推進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で11,567人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,660万円で、9期前と比べて+68.3%平均年齢は38.4歳、平均勤続年数は12.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月10,794
2018年3月10,828
2019年3月98637.014.08,941
2020年3月1,00337.214.08,931
2021年3月1,02637.914.18,571
2022年3月1,07338.014.18,547
2023年3月1,51737.813.58,748
2024年3月1,67537.312.59,795
2025年3月1,43738.513.410,5001,437
2026年3月1,66038.412.911,5671,098

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率10.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率69.8%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
小計13,424億円
小計
エネルギー事業7,764億円
エネルギー事業
ドライバルク事業3,505億円
ドライバルク事業
ウェルビーイングライフ事業1,200億円
ウェルビーイングライフ事業
Houston967億円
製品輸送事業
製品輸送事業881億円
製品輸送事業
135 King Street670億円
ウェルビーイングライフ事業
Warwick Court606億円
ウェルビーイングライフ事業
Antwerpen498億円
製品輸送事業
大手門タワー・ENEOSビル — 東京都千代田区414億円
ウェルビーイングライフ事業
ほか23件の開示あり
国際子会社 (GLEIF登録 4社)
  • JPアジア風力発電株式会社
  • GBMOL (EUROPE AFRICA) LTD
  • SGMOL CHEMICAL TANKERS PTE.LTD.
  • GBMOL LNG TRANSPORT (EUROPE) LIMITED

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    多用途多端子直流送電システムの基盤技術開発ケーブル防護管取付等の工法開発及び新型ケーブル敷設船等の基盤技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-07-28
    3.5億円
  • 調達
    令和5年度二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業(モーリシャスにおける海洋温度差発電に係るGCF/CTCNに関する実現可能性調査)
    情報処理推進機構 · 2023-12-26
    3,003万円
  • 調達
    令和5年度二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業(モーリシャスにおける海洋温度差発電に係るGCF/CTCNに関する実現可能性調査)
    経済産業省 · 2023-11-15
    2,730万円
  • 調達
    水素社会構築技術開発事業地域水素利活用技術開発グリーン水素・人工合成メタンの製造と次世代燃料の海運業界等での利活用に関する調査
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-01-31
    1,881万円
  • 調達
    エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業実証要件適合性等調査低炭素社会を目指した海洋再生可能エネルギー利活用を実現するための海洋温度差発電を核とした海洋深層水複合利用実証研究(モーリシャス)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-06-24
    1,180万円
  • 調達
    水素社会構築技術開発事業地域水素利活用技術開発大分コンビナート水素を活用した停泊船舶への海上給電と港湾荷役機器への水素供給の可能性調査
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-02-03
    551万円
  • 調達
    競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業大規模水素サプライチェーンの構築に係る技術開発大規模水素サプライチェーンの構築に係るMCH海上輸送規制緩和に関する研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-08-29
    182万円
  • 補助金
    令和3年度「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業費補助金(内航船の運航効率化実証事業)」
    資源エネルギー庁 · 2021-04-01
    2.9億円
  • 補助金
    海事分野における脱炭素化促進事業(うちLNG燃料システム等導入支援事業)
    環境省 · 2023-04-03
    2.3億円
  • 補助金
    地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業
    環境省 · 2024-04-01
    1.3億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.8兆円営業利益1,270億円前期と比べると増収減益で、売上が+2.8%、利益が-15.8%。

売上高
+2.8%
1.8兆円
営業利益
-15.8%
1,270億円
純利益
-49.9%
2,133億円
営業利益率
7.0%
前期比 -1.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2.2兆円1.8兆円
営業利益1,350億円1,270億円
純利益2,400億円2,133億円
1株あたり配当¥205¥205

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は7,310億円、営業利益は385億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+89.8%、営業利益は+57.1%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q3,540729
2024年1Q3,8522456.4912
2024年2Q4,0492486.1596
2024年3Q4,2863087.2528
2024年4Q4,092581
2025年2Q9,0068929.92,467
2025年4Q8,7496177.11,788
2026年2Q8,6987188.31,162
2026年4Q9,5535525.8971
2027年1Q7,3103855.3611

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1.5兆円から1.8兆円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は7.0%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1.51−286−1,788
株式会社エム・オー・エル・マリンコンサルティングと株式会社MOLケーブルシップが合併し、株式会社MOLマリンに商号変更(存続会社は株式会社エム・オー・エル・マリンコンサルティング)
2014年3月1.73550574
2015年3月1.82513424
2016年3月1.71363−1,704
当社、川崎汽船株式会社、日本郵船株式会社の3社が、定期コンテナ船事業統合会社としてオーシャン ネットワーク エクスプレス ホールディングス株式会社を設立(在邦持株会社。事業運営会社は在シンガポールのOCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.)
2017年3月1.5025453
2018年3月1.65315−474
2019年3月1.23386269
2020年3月1.16551326
株式会社MOLマリンとMOLエンジニアリング株式会社が合併し、MOLマリン&エンジニアリング株式会社に商号変更(存続会社は株式会社MOLマリン)商船三井近海株式会社から商船三井ドライバルク株式会社へ商号変更
2021年3月0.991,336901
株式会社宇徳の株式を公開買付し、完全子会社化
2022年3月1.277,2187,088
商船三井フェリー株式会社と株式会社フェリーさんふらわあが合併(存続会社は商船三井フェリー株式会社)し、株式会社商船三井さんふらわあに商号変更
2023年3月1.618,1167,961
株式会社北拓を子会社化
2024年3月1.632,5902,617
Gearbulk Holding AG(本社:スイス)を連結子会社化
2025年3月1.781,5094,1978.54,255
日産専用船株式会社と株式会社MOL ACE TRANSPORTが合併し、株式会社MOL ACE TRANSPORT(存続会社は日産専用船株式会社)発足
2026年3月1.831,2701,7587.02,133

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.8兆円のうち、営業利益として残るのは1,270億円7.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2,133億円、売上の11.7%にあたる。営業利益率は業種中央値7.0%をちょうど並ぶ水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金82.1%1.5兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金11.0%2,006億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.0%1,270億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
17.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.0pt
7.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.9pt
11.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.0pt
7.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが4,510億円、投資CFが−7,216億円で、差し引きのフリーCFは−2,706億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は2,015億円で、売上の1.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月790−1,0421,388−2522,006
2014年3月943−1,199−71−2561,801
2015年3月925−1,59165−6661,288
2016年3月2,092−267−1,4871,8251,594
2017年3月176−739871−5631,868
2018年3月984−1,00992−251,896
2019年3月552−1,983705−1,4311,192
2020年3月1,007−1,072−7−651,023
2021年3月989−547−617442834
2022年3月3,076−1,074−1,9182,002971
2023年3月5,499−2,820−2,8172,679910
2024年3月3,142−3,529497−3871,155
2025年3月3,605−4,5081,171−9031,560
2026年3月4,510−7,2163,129−2,7062,015

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は6.0兆円。このうち返さなくてよい自己資本が2.9兆円で、自己資本比率は48.2%(業種中央値47.5%より厚い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月2.160.621.5524.7
2014年3月2.360.781.5828.7
2015年3月2.620.891.7329.8
2016年3月2.220.651.5724.4
2017年3月2.220.681.5325.8
2018年3月2.230.631.6023.0
2019年3月2.130.651.4824.6
2020年3月2.100.641.4624.5
2021年3月2.100.701.4027.6
2022年3月2.691.331.3547.4
2023年3月3.561.941.6354.0
2024年3月4.122.371.7557.1
2025年3月4.982.722.2653.9
2026年3月5.962.933.0348.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
2,098億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2.1兆円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
630億円
在庫として抱えている分
負債合計
3.0兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
76
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率14 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

海運業 11社との比較

同じ海運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率11社中2位あたり、逆に低いのはROE11社中7位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.7%/中央値 7.7%
P25 7.2%P75 9.5%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.0%/中央値 7.0%
P25 5.9%P75 8.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
48.2%/中央値 47.5%
P25 37.5%P75 61.1%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
2.8%/中央値 -2.8%
P25 -6.7%P75 1.6%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.9%/中央値 2.9%
P25 2.1%P75 3.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥7,038で、1年前と比べて+51.0%過去52週の値幅のなかでは85%の位置にある。

¥7,038-0.1%1ヶ月+16.2%1年+51.0%時価総額2.6兆円
過去52週の値幅
安値¥4,293高値¥7,509

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)11.4倍
PER (会社予想)10.1倍
PBR0.81倍
配当利回り2.91%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で25.59%と大幅上昇、8/21に7278円と52週高値圏で推移。25日線6149.36円を大きく上回り、上昇トレンドが鮮明。RSI84.77と過熱感が強く、短期的な調整リスクも。週足では急上昇が続き、出来高も増加。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PER11.74倍は同業平均17.92倍を大きく下回り、予想PER10.4倍とさらに割安感。PBR0.84倍は平均0.942倍を下回り、株主資本を下回る水準。配当利回り2.82%は平均2.14%を上回り、配当性向27.2%と安定。ROE7.67%は平均並み。海運市況の変動で26年3月期の利益減益(純利益4255→2133億円)が見込まれるが、株価に反映され十分割安。利益変動リスクはあるが、指標は総じて割安と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)11.4倍18.2倍
PER (予想)10.1倍
PBR0.81倍0.94倍
ROE7.7%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

海運市況の変動が最大の投資論点。強気派は、中東情勢によるタンカー市況の上昇や、LNG需要の増加、自動車運搬船の供給制約などを背景に、収益拡大を期待する。弱気派は、新造船の供給増による運賃下落、世界的な景気減退による貨物需要の縮小、環境規制対応のコスト増を懸念する。特に、コンテナ船市況の軟化が業績に影響する可能性を指摘する。

プラスに働く材料7
  • タンカー市況の上昇

    中東情勢の緊張で原油輸送の運賃が高止まり

  • LNG需要の拡大

    エネルギー転換でLNG輸送の長期契約が増加

  • 自動車船の供給制約

    新造船不足で自動車輸送の運賃が堅調

  • 売上高が前期比2.8%増の18,251億円2026年3月期影響

    売上高は17,755億円から18,251億円へ496億円増加

  • 予想PER8.9倍と低い評価水準継続影響

    株価6,186円、予想PER8.9倍と割安水準

  • PBR0.7395倍の改善余地不定影響

    PBR0.74倍はROE7.67%に対して低く、資本効率改善が期待される

  • 配当利回り3.31%の安定期待通年影響

    配当利回り3.31%は株主還元の持続性を示す

マイナスに働く材料7
  • 新造船の供給増

    2024年以降の新造船納入で船腹過剰リスク

  • 景気減退の懸念

    世界経済減速で貨物需要が減少する可能性

  • 環境規制コスト

    脱炭素対応のための投資負担が増加

  • 2026年3月期は営業利益15.8%減益2026年3月期影響

    営業利益は1,509億円から1,270億円へ239億円減少

  • 2026年3月期は純利益49.9%減益2026年3月期影響

    純利益は4,255億円から2,133億円へ2,122億円減少

  • 営業利益率8.50%→6.96%へ低下2026年3月期影響

    営業利益率は8.50%から6.96%へ1.54ポイント低下

  • 営業外損失拡大で純利益減益幅が拡大2026年3月期影響

    営業利益減は239億円だが純利益減は2,122億円と営業外損失が影響

次の決算で確かめる点
運賃市況(BDI等)
ばら積み市況の動向が収益に直結するため
タンカー市況
石油輸送の運賃変動が業績に大きな影響を与えるため
長期契約比率
安定した収益基盤の強さを測るために重要

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり205で、前期から44.4%いまの株価に対する利回りは2.91%。

年間配当
¥205
1株あたり
配当利回り
2.91%
いまの株価に対して
配当性向
27.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月7
2018年3月70.0
2019年3月15124.914.6
2020年3月2244.549.2
2021年3月50130.7
2022年3月200300.053.3
2023年3月560180.043.8
2024年3月220−60.727.6
2025年3月36063.659.1
2026年3月200−44.427.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥205

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ306,551人。区分でいちばん多いのは個人・その他37.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が34.4%を占め、残る65.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他17.225.647.030.641.137.5
金融機関46.540.727.437.634.631.9
外国法人27.823.319.624.918.124.9
自己株式0.80.30.10.03.75.3
証券会社4.76.82.13.62.93.1
事業法人3.83.53.83.23.12.4
外国人個人0.10.10.10.10.20.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)16.68
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.03
03GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)1.96
04BNP PARIBAS NEW YORK BRANCH – PRIME BROKERAGE SEGREGATION ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ)1.59
05JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.27
06株式会社三井住友銀行1.24
07三井住友海上火災保険株式会社1.23
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.08
09BCSL CLIENT RE BBPLC NYBR (常任代理人 バークレイズ証券株式会社)1.01
10野村證券株式会社0.91

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-06-03
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.09%
    +0.04pt
  • 2026-05-22
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    2.11%
    -0.19pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+514%、1株純資産は14期で+1768%。直近期のROEは7.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−150448−30.5
2014年3月4805,6799.48.49.9
2015年3月3546,5435.811.546.8
2016年3月−1,4254,523−25.8
2017年3月444,7820.979.5
2018年3月−1321,425−8.8
2019年3月751,4635.210.614.6
2020年3月911,4316.36.449.2
2021年3月2511,61016.55.2
2022年3月1,9703,53276.51.753.3
2023年3月2,2045,32249.81.543.8
2024年3月7236,49612.26.427.6
2025年3月1,1877,68716.94.459.1
2026年3月6208,3657.710.527.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2026/3期の役員報酬は総額956百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
橋本剛代表取締役 会長681,260
濱崎和也代表取締役 副社長執行役員57210
池田潤一郎取締役701,852
篠田敏暢取締役63242
毛呂准子取締役63382
豊永厚志取締役7015
山口裕視取締役6511
橋本英二取締役704
兵頭誠之取締役674
田中径子取締役666
日野岳穣常勤監査役64552
市川香代常勤監査役63238
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢保有株数
三森仁監査役60
武田史子監査役58
田村城太郎代表取締役 社長執行役員57191
梅村尚代表取締役 副社長執行役員58188
園田早苗取締役常務執行役員5738

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円賞与百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)630916171738123
社外取締役7819113
監査役3909030
社外監査役2373719

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」で商船三井を取り上げた解説を、新しい順に並べている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,393字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結対象会社611社(うち、連結子会社470社、持分法適用会社141社)からなり、海運業を中心にグローバルな事業展開を図っています。当社グループの事業は、ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業、ウェルビーイングライフ事業、関連事業及びその他の6セグメントに分類されており、それぞれの事業の概要及び主要関係会社は以下のとおりです。 事業区分   事業の概要   主要関係会社 (無印:連結子会社) (※印:持分法適用関連会社) ドライバルク事業   当社並びに関係会社を通じて、ドライバルク船を保有、運航し、世界的な規模で海上貨物輸送を行っています。   商船三井ドライバルク㈱、 MOL OCEAN BULK PTE. LTD.、 GEARBULK HOLDING AG   他 118社 計 121社 エネルギー事業   当社並びに関係会社を通じて、油送船、LNG船等を保有、運航し、世界的な規模で海上貨物輸送を行うほか、海洋事業を行っています。   MOL CHEMICAL TANKERS PTE. LTD.、 MOL ENERGIA PTE. LTD.、 ㈱北拓、 ※旭タンカー㈱、※三井海洋開発㈱   他 241社 計 246社 製品輸送事業   当社並びに関係会社を通じて、自動車専用船を保有、運航し、世界的な規模で海上貨物輸送を行っています。また、コンテナ船の保有、運航、コンテナターミナルの運営、航空・海上フォワーディング、陸上輸送、倉庫保管及び重量物輸送などの事業を行っています。   ㈱宇徳、国際コンテナ輸送㈱、商船港運㈱、 商船三井ロジスティクス㈱、日産専用船㈱、 ㈱ジャパンエキスプレス、 MOL CONSOLIDATION SERVICE LTD.、 LBC TANK TERMINALS GROUP HOLDING NETHERLANDS COÖPERATIEF U.A.、 ※OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.   他 161社 計 170社 ウェルビーイング ライフ事業   関係会社を通じて、土地建物賃貸事業及びビル管理事業を始めとする不動産事業、主として太平洋沿海及び瀬戸内海での旅客及び貨物輸送事業、クルーズ事業を行っています。   ダイビル㈱、商船三井興産㈱、 ㈱商船三井さんふらわあ、 ㈱ブルーシーネットワーク、 商船三井クルーズ㈱、 エムオーツーリスト㈱、 ※㈱名門大洋フェリー   他 37社 計 44社 関連事業   関係会社を通じて、曳船業、商社事業(燃料・舶用資材・機械販売等)などを営んでいます。   ㈱商船三井ベイ・リンクス、日本栄船㈱、 グリーン海事㈱、グリーンシッピング㈱、 商船三井テクノトレード㈱   他 9社 計 14社 その他   船舶管理業、グループの資金調達等の金融業、情報サービス業、経理代行業、海事コンサルティング業などを営んでいます。   商船三井マリテックス㈱、 MOL TREASURY MANAGEMENT PTE. LTD.、 MOLアカウンティングパートナーズ㈱、 MOLビジネスサポート㈱、 商船三井システムズ㈱   他 11社 計 16社 合計 611社 なお、事業系統図を示すと次のとおりです。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題3,289字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社が判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、商船三井グループの企業理念、グループビジョン、価値観・行動規範(MOL CHARTS)を2021年4月1日から、以下のとおり定めています。これらは、脱炭素化を始めとする環境意識の高まりや、企業として社会のサステナビリティに貢献することへの期待が高まる中、輸送にとどまらない事業領域への拡大を反映し、更なる成長を実現するために、当社グループの存在意義、目指す姿、及び価値観を確認したものです。価値観・行動規範について、2015年4月1日の当初制定時はMOL CHARTとしていましたが、世界最高水準の「安全品質を追求する」という意識を改めて当社及び当社グループ社員に強く認識させるべく、MOL CHARTを構成する5つの行動指針に新たに「Safety」を追加し、MOL CHARTSと改定しています。また、Reliabilityの対象を「お客様」から「ステークホルダー」に拡大し、社会的課題に取り組んでいく姿勢を行動規範に取り込んでいます。商船三井グループの社員一人ひとりが業務遂行にあたり、この価値観を共有し判断の拠り所とすることで、グループの総合力を強化・結集しながら長期ビジョンを達成し、企業価値を高めることを目的としています。 また、2023年3月に13年間のグループ経営計画「BLUE ACTION 2035」を策定し、2035年のありたい姿であるグループビジョンの実現に向けて取組んでいます。2026年度より開始するPhase 2(2026年度-2030年度)では、長期的な戦略に基づいた持続的な成長の実現を目指し、サステナビリティ課題(マテリアリティ)とガバナンスを経営基盤として経営計画そのものに組み込み、経済価値と社会価値を一体的に創出し、企業価値を高めてまいります。当社グループが創出する経済価値については、「BLUE ACTION 2035」で定める財務Core KPIにて主要な成果を測定・管理し、社会価値については「暮らしと産業を支えるインフラの提供」「持続可能な海洋・地球環境の実現」「ウェルビーイングの向上」の3つに整理しています。当社グループの企業理念と価値観・行動規範であるMOL CHARTSに沿って「BLUE ACTION 2035」を推進し、グループビジョンの実現へと繋げていきます。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 「BLUE ACTION 2035」 Phase 2(2026年度-2030年度)においては、Phase 1(2023年度-2025年度)での取組を着実に成果へと繋げるため、経営の重心を「変革と拡大」から「成果実現」へとシフトし、優先的に対処する事項として3つの重点テーマ、3つの主要戦略、4つのサステナビリティ課題を掲げています。 「BLUE ACTION 2035」Phase 2で掲げる、Core KPI・利益計画・投資計画・財務計画については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況」をご参照ください。また、株主還元策については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」をご参照ください。 <「BLUE ACTION 2035」における主要なテーマ> Phase 2における3つの重点テーマは次のとおりです。 ① 稼ぐ力を磨き上げる 個々の事業の強みを伸ばし、グループ全体の収益力を強化していく。特に、投資効果の確実な発揮、事業・地域間シナジーの創出、市況エクスポージャーを持つ事業での規律あるリスクテイクに取り組む。 ② バランスのとれた資本配分 成長投資・財務健全性・株主還元を同時に追求し、資本効率を上げていく。キャッシュ創出力の着実な成長を踏まえた株主還元の強化や、戦略的意義や収益性が低下した事業・アセットのリサイクル推進に取り組む。 ③ 確かな経営基盤を築く サステナビリティ課題(マテリアリティ)への取り組みとガバナンス高度化を通じ、事業の持続的成長基盤を強化していく。特に、事業を支える「人と組織の力」の最大化、デジタル化・AI活用による事業変革に注力する。 また、Phase 2における3つの主要戦略は次のとおりです。 ① ポートフォリオ戦略 ・「個々の事業の競争優位性の強化」、「安定収益型事業を基盤とした市況アップサイドの獲得」、「強い事業を軸とした水平・垂直展開や事業・地域間のシナジー創出」の3点を基本的な考え方として、磨き上げた個々の事業の効果的な組み合わせにより新たな勝ち筋を描く。 ・投資選別の強化、事業のモニタリング、事業・アセットの入れ替えという一連のプロセスにより事業ポートフォリオの強化を行う。 ・従来の市況享受型、安定収益型に、それぞれの特徴を併せ持つハイブリッド型の区分を新たに加え、市況サイクルが異なる事業ポートフォリオによる分散効果を目指す。 ② 地域戦略 ・世界中で地域の成長に取り組むべく、地域ごとの特性を踏まえ、当社グループの強みを発揮できる重点事業領域 に注力する。 ・Phase 1で強化したグループ会社を含む海外組織の人財が主体となり、本社と連携して推進していく。 ・中長期的な経済成長が見通せる東アフリカ~南アジア~東南アジアの環インド洋を重点エリアとし、Phase 1で実施した様々な投資を基盤に、Phase 2では早期の利益貢献を図りつつ、事業開発を継続していく。 ③ 環境戦略 ・2026年4月に更新した環境ビジョンの下、環境への取り組みをリードする存在であり続ける。 ・2050年ネットゼロ・エミッションの達成を長期的な目標とし、代替燃料の導入と燃費効率の改善を主要なアクションとして推進する。 ・脱炭素社会の実現への貢献と当社グループの成長の観点より、低・脱炭素事業の拡大にも取り組む。 4つのサステナビリティ課題及びガバナンスについては、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 また、「BLUE ACTION 2035」Phase 2における各事業本部の具体的なアクションプランについては、経営計画開示資料をご参照ください。 https://www.mol.co.jp/corporate/plan/pdf/blueaction2035.pdf <コンプライアンス上の対処すべき課題> コンプライアンス上の対処すべき課題・取組については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況 ⑤業務の適正を確保するための体制の概要」をご参照ください。 <アドバイザリーボード> 経営戦略及びリスク管理の観点で優先度の高い分野について社外の有識者から意見を得ることを目的とし、2024年4月から社長のもとにアドバイザリーボードを設置しています。今年度は以下6名の有識者を選任しました。 氏名   主な経歴   専門分野 石井 菜穂子氏   東京大学グローバルコモンズ担当総長特使 未来ビジョン研究センター特任教授、グローバル・コモンズ・センター ダイレクター   サステナビリティ 江藤 名保子氏   学習院大学法学部教授   地政学 上月 豊久氏   前・駐ロシア日本国特命全権大使   地政学 櫛田 健児氏   カーネギー国際平和財団シニアフェロー兼日本プログラム責任者   DX 小柴 満信氏   SAIMEMORY株式会社社外取締役   技術経営 Rajesh Madhavan Unni氏 (ラジェシュ・マダヴァン・ウンニ氏)   Synergy Maritime Group 創業者兼会長   船舶管理
事業等のリスク9,223字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 <リスク管理に関する基本的な考え方> 世界中で幅広く事業を展開する当社グループは、様々なリスクに晒されています。当社は、下表のとおり、当社グループの事業が晒される主要なリスクを、管理手法に基づき「エマージングリスク」、「事業遂行上のリスク」に分類し、種別ごとにリスク管理主体を置き、管理規程やガイドライン等にしたがって、リスク量の把握やヘッジによるエクスポージャーの削減、保険付保等によるリスク移転を含めたリスク低減策を講じています。 「エマージングリスク」とは、当社グループの事業に影響を与える外部環境の変化のうち、発生確率や影響度合いを定量的に把握できないリスクを指します。当該リスクについては、取締役会が経営の基本方針に則り、直近の兆候情報と専門家の見解を踏まえ、当社グループの事業への影響及び取り得る対応策について議論を行うとともに、事業機会としての側面も認識した上で、経営計画や事業戦略の策定に反映しています。一方、「事業遂行上のリスク」とは、事業活動に伴い発生するリスクであり、市況変動リスク、信用リスク、オペレーショナルリスク等が含まれます。 各管理主体によるリスク管理の状況は定期的に経営会議(特に重要なものについては、取締役会)に報告され、情報の一元管理と必要な判断・対応が行われています。また、新規の投資判断を含む重要な意思決定にあたっては、予め発議する各事業部がリスクの洗い出しを行い、専任の社内審査部署のほか、案件内容に応じて財務部・法務部等専門部署によるアセスメントを経て、意思決定プロセスに入ります。意思決定の内容・重要性に応じて、経営会議の下部機関として設けている6つの委員会(「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 当社のコーポレート・ガバナンス体制」をご参照)の場で事前審議をおこなうことにより、リスクの掘り下げや論点整理がなされます。また、最重要案件については、経営会議における慎重な審議を経て取締役会に付議され、リスク管理を重視した判断を行っています。 <リスク管理の高度化に向けた施策> 当社は、上記の二分類それぞれについて、リスク管理手法の高度化に継続的に取り組んでいます。 (エマージングリスク)2021年度に全社リスクマッピングに向けた検討を開始し、2022年度以降は取締役会において管理手法の確立に向けた議論を重ねてまいりました。これまでの議論を通じ、重要なリスクシナリオに基づく事業上の重要な制約要因(チョークポイント)の特定、当社グループの事業ポートフォリオに対する潜在的な影響の把握に努めており、今後も外部環境の変化を踏まえた継続的なモニタリングに取り組んでまいります。 (事業遂行上のリスク)当社グループの事業リターンの主な源泉でもある海運市況変動に伴う資産価値の変動リスクに対しては、2014年からアセットリスクコントロール(詳細後述)と呼ぶ仕組みを導入し、バリューアットリスク(VaR)に基づくリスク量に対して自己資本が十分な水準にあることを検証する形でリスクの定量評価を行い、半年に一度、取締役会と経営会議に報告し監督を受けています。 更に、オペレーション、事業継続(BCP)、コンプライアンス等に係わるリスクに対する管理体制の高度化も続けています。2020年7月26日にモーリシャス沖で発生した当社がチャーターするドライバルク船WAKASHIO号の油濁事故を踏まえ、当社又は当社グループ全体の事業活動に対して甚大な影響を及ぼしうる事象(クライシス)が発生した場合に迅速に対策を講じる体制(クライシス対策本部)を整備しました。事業継続と企業価値維持を図るべく、社会的インパクトを考慮しつつ当社グループ一丸となった対応を実施するものです。 クライシスに至らない重大海難事故を含む海難事故、地震等の災害や感染症及び重大ICTインシデント等が生じた場合には、それぞれ関連する規程に基づき、事業継続を含む早期復旧・再開を図るための組織として各対策本部を設置して適切に対処する体制を整えています。 <事業遂行上のリスクの概要と対応策> 1.経営計画・投資計画の進捗に影響を与えうるリスク項目 当社グループは、海運事業を中心として当社グループが強みを持つ分野に経営資源を重点的に投入していますが、以下に記載する各種リスクによって、投資した事業が想定通りに進展せず、投下資金の回収不能、損失発生、及び計画した利益が上がらないなどの可能性があります。 新規の投資決定にあたっては、投資の意義・目的を明確にした上で、各種リスクの発現可能性・影響度を認識・測定し、投下資金に対する利回りが期待収益率を上回る蓋然性を評価し、選別を行っています。しかしながら、投資評価の段階で案件の選別を厳格に行ったとしても、期待したとおりの利益が上がらない可能性を完全に排除することは困難であり、事業環境の変化や案件からの撤退等に伴い、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 (1)運航・操業リスク 約900隻の多様な船舶や洋上設備を運航・操業し、海運業を中心とした様々な社会インフラを提供する当社グループにとって、衝突・座礁・火災といった事故による船体・積み荷・乗組員への損害や損傷、貨物油や燃料油流出による環境汚染(油濁)は最も重大なリスクの一つです。当社グループでは事故を未然に防ぐため、保有船・傭船の区別に関わらず、安全・品質推進本部と各事業本部、船主(傭船の場合)、及び船舶管理会社との緊密な連携のもと、乗組員に対する教育・指導や、安全を担保する船体仕様の整備などソフト面・ハード面で様々な対策を講じています。また、海賊やテロの危険に対しても、十分な訓練、緻密な運航ルール設定、陸上からのサポート、必要な設備の設置など、様々な備えを行っています。 なお、最善を尽くした上でも避けきれない事故によって当社グループ自身もしくは関係者に損害が発生した場合においても、業績に大きな影響を受けることを回避するため、また十分な補償原資を確保するため、必要な金額の各種保険(賠償責任保険・船体保険・戦争保険・不稼働損失保険)を付保し、備えとしています。 また、レピュテーションリスクを抑えるため、事故発生時のメディア対応や情報発信について、年に一度重大海難対応訓練を実施しているほか、必要に応じメディアコンサルタントを起用しています。 (2)サイバーセキュリティリスク 当社グループの事業及び業務は、情報システムに大きく依存しており、重大ICTインシデント(ICTシステム障害、サイバー攻撃、自然災害、オペレーションミス等を起因として発生又は発生の可能性があるセキュリティ・プライバシーの侵害及び当社グループの信頼低下等)が発生した場合には、大きな影響を受ける可能性があります。当社グループでは「重大ICTインシデント対策本部規程」及び「重大ICTインシデント対応ガイドライン」において、グループ共通のインシデントレベルの判断基準、インシデントレベルに応じた対応方針を定めています。重大なICTインシデントが発生した場合には、対策本部が設置され、ステークホルダー(株主、顧客、メディアなど)への報告・説明、技術的・法的対応等を速やかかつ組織的に実施し、当社グループの利益、ブランド、信用を著しく損なう事態の発生を防ぐ体制としています。 (3)災害・感染症リスク 大規模な災害や感染症等は当社グループ運航船の乗組員のみならず、陸上で勤務する従業員の活動を制限し、当社グループの持続的な事業活動に大きく影響が及ぶことが想定されます。 大規模な地震等の災害発生時にも船舶等の運航・操業を維持し、サプライチェーンを支える社会的役割を果たすため、当社はBCPマニュアルを定め、サテライトオフィスやシステムのバックアップ体制を整備しています。災害等を想定した本社・社外での訓練等を定期的に実施し、そこで明確になった課題に対処することで、より実効性を高めています。 また、災害や感染症の流行に際して、船舶等と役職員の安全を最優先に確保し、事業の中核である「海上運送サービス」の提供継続と、万が一それが中断した場合に早期復旧を図ることを目的に、事業継続計画(BCP)を策定しています。また本社役職員全員にノート型PCを配布することにより、クラウド型ツール等を活用してリモート環境から勤務可能な就労体制を整備しています。 (4)グループガバナンスリスク 当社はグループの経営戦略上特に重要なグループ会社であるMOL Global Ship Management Pte. Ltd.、商船三井マリテックス株式会社、商船三井ドライバルク株式会社、MOL Chemical Tankers Pte. Ltd.、株式会社宇徳、ダイビル株式会社、株式会社商船三井さんふらわあ、商船三井クルーズ株式会社をはじめ、子会社、関連会社を有しています。当社グループとしての企業価値の向上と業務の適正を確保する体制を整備していますが、子会社の統治が十分に機能せず、発生したインシデントの対応の遅れなどが生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対応するため、2023年度から「チーフ・オフィサー制」を整備して、当社グループのコーポレート機能を横断的に統括し、一体的かつ戦略的な取り組みを強力に支援する体制に移行しました。各チーフ・オフィサーは、社長(CEO)の権限と責任の一部について委任を受け、特定の横断的機能において、当社(本社)のみならず当社グループ全体を指揮・統制することをその任務としています。 また、2022年度から国内外グループ会社に対するリスクアセスメントを導入しました。各グループ会社のセルフアセスメントを通じ、各社及び本社管理担当部署がリスクの所在・内容を把握し、また本社経営陣及びコーポレート部門がグループ全体のリスクについて把握することで、それぞれがより実効的なリスク管理体制の構築を行うための基礎資料とすることを目的としています。 (5)コンプライアンスリスク 当社グループにおいて、各種ハラスメント、贈賄、独禁法・競争法違反、インサイダー取引等のコンプライアンス関連のリスクは、時に巨額の損害賠償請求につながる恐れがあり、当社グループの持続的な事業活動に大きく影響が及ぶことが想定されます。 ・コンプライアンス実現に向けた取り組み 当社は、2014年に公正取引委員会から、特定自動車運送業務の取引に関連して独占禁止法第3条に違反する行為があったと認定されました。当社グループでは、コンプライアンス遵守が企業活動の大前提であることを役職員一人ひとりが深く心に刻み、日々の業務において適切な判断を下せるよう、規範とすべき行動基準を定めたコンプライアンス規程を整備し、継続的な研修によりその徹底を図っています。また、コンプライアンス委員会を3カ月ごとに開催し、グループ内のコンプライアンス事案を審議、違反案件への対応を行っているほか、事例の件数や内容を社内に公開することにより、役職員の意識向上を促しています。 ・コンプライアンス相談窓口 当社グループでは、当社及び当社グループの役職員、派遣社員が日本語・英語で利用することのできるコンプライアンス社内・社外相談窓口を設置しています。社外相談窓口については社外の弁護士がその任にあたり、受け付けた報告・相談をコンプライアンス委員会事務局に伝えるとともに、それ以降も報告・相談者と会社間の連絡を取り次ぎます。いずれの窓口においても報告・相談者の秘密は厳守されるとともに、調査協力者も含めて、不利益な処遇がなされないことが保証されています。更に、当社Webサイトにおいて、国内外取引先など一般外部からのコンプライアンスに関する問い合わせも受け付けています。 ・独禁法遵守及び腐敗防止への取り組み 当社グループでは、独禁法遵守行動指針及び贈賄等防止規程、加えてより具体的なガイドラインである「DO!s &DON’T!sガイド」等を作成し、各種研修を通じて国内外における法規制の概要と留意点を全従業員に周知することにより、独禁法遵守及び腐敗防止の徹底に努めています。 (6)公的規制に関わるリスク 当社グループにおいて、外航海運業では、設備の安全性や船舶の安全運航のために、国際機関及び各国政府の法令、船級協会の規則等様々な公的規制を受けています。また、その他の事業分野も含め、事業を展開する各国において、事業・投資の許可をはじめ、運送、通商、独占禁止、租税、為替規制、環境、各種安全確保等の法規制の適用を受けています。これらの規制を遵守するためには費用が発生しており、また、これらの規制が変更された場合、もしくは新たな規制等が導入された場合には、新たな費用が発生する可能性があります。加えて、当社グループは、これらの規制の遵守体制を構築し、運用状況について情報収集を行っていますが、関係当局による調査の対象となることや、その調査の結果によっては処分や処罰を受けることがあります。 とりわけ、各国・地域の経済制裁に関する規制は、国際情勢の変動に伴い対象国・取引制限の範囲が急速に変化し得るものであり、違反した場合には取引の禁止、資産の凍結、金融システムへのアクセス制限等を通じて、個別の罰則にとどまらず事業の継続そのものが困難となる重大な影響が生じるおそれがあります。このため当社グループでは、専門部署による制裁対象国・地域リストの管理、取引開始時及び取引継続中のスクリーニングの実施、各事業部門・グループ会社における対応要領の整備、並びに内部監査を通じた実効性の検証を柱とする管理体制を構築し、予防的な対応の強化に努めています。 (7)人権に関わるリスク、バリューチェーンにおける各種リスク 当社グループにおける全てのバリューチェーンにおいては、人権・安全・環境面等、バリューチェーン全体の持続可能性に関する様々なリスクが存在します。特に、あらゆる形での差別・長時間労働・ハラスメント・強制労働・児童労働等の人権に関わるリスクは社会的な関心事となっていることから、それらの発現は当社グループの企業価値の毀損につながる恐れがあります。 このため、当社グループでは「商船三井グループ人権方針」、「商船三井グループ調達基本方針」、及び「取引先調達ガイドライン」を整備しており、当社グループとしての「人権尊重」への姿勢を改めて社内外に示すとともに、人権・安全・環境等に配慮した持続可能なバリューチェーン構築のため、取引先を含む、多様なステークホルダーから理解・協力が得られるような内容としています。 また、社内方針整備のみならず、バリューチェーンマネジメントの仕組み構築も推進しています。以下に示す各ステップのとおり、人権デューデリジェンスを包含したバリューチェーンのモニタリングスキームの立案・実装を進め、環境・人権・ガバナンス関連のリスクについて実態の把握及び解消に努めます。これらは適時適切に効果の検証と情報の開示を行うことにより、ステークホルダーへの説明責任を果たします。 (8)技術革新リスク 当社グループの主たる事業分野である外航海運業では、投資対象となる船舶等資産の保有期間は通常20年~30年にも及ぶものとなります。デジタル技術や代替燃料に関する技術が急速な発展を遂げている中、当社グループが保有する資産の陳腐化、或いは競争力の低下等が生じる可能性があります。また、技術革新に対応するために、設備投資等の負担が増加する可能性があり、かかる場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、このような技術革新の動向を捉えて、国内外造船所や外部研究機関との密な連携をはじめ、社内でも先進的な技術開発を行うことで、新規技術の評価・検証を実施し事業展開に活用しています。 (9)海運市況・顧客信用・カントリーリスク 当社グループは、海運市況の変動、顧客の信用状態の悪化、及び事業展開先の国・地域に係る政治・経済情勢の変動により、業績及び財務状況に影響を受ける可能性があります。当社は、以下のとおり各リスクの特性に応じた低減策を講じるとともに、これらのリスクを統合的に定量管理する枠組みとして「アセットリスクコントロール」を導入しています。 ・市況リスク 中長期契約を前提としない船舶等に投資する場合、貸船料・運賃等が市況によって左右される可能性があります。当社グループは、将来的な需給バランスの見通しを注意深く精査し、同リスクの低減を図っています。加えて市況変動パターンが異なる幅広い種類の船舶や海運関連事業を手掛けるとともに、海洋事業、洋上風力発電事業、物流事業、或いは不動産事業といった非海運事業への積極投資を掲げるポートフォリオ戦略によって、事業ごとの市況リスクを分散しています。また、期中リスクの低減については、例えばケープサイズバルカーやVLCCといった船種において、FFA(運賃先物取引)をヘッジ手段として活用することにより、既に進行中の事業年度における市況エクスポージャーを削減し、損益とリスクの安定化を図っています。 ・顧客信用リスク 顧客の信用不安により、貸船料・運賃等を回収できない、又は減額を求められるリスクがあります。当社グループは、国内外の信用力の高いお客様との中長期契約獲得を積極的に推し進めることで同リスクの低減を図っています。また、融資においては、融資先の信用状態の悪化に伴う貸倒引当金の計上等により、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。このため、融資先の財務状況等は定期的にモニタリングする体制としています。 ・カントリーリスク 当社グループは世界各地で事業を展開しており、各国・地域における政治・経済情勢の変動、法制度の変更、為替・送金規制の強化等により、投下資本の回収が困難となるリスクや資産価値が毀損するリスクがあります。重要リスクの見込まれる国・地域別の投下資本全体(関連資産総額)について、半年に一度、取締役会、及び経営会議にて定期的に把握する体制としています。 なお、現時点において地政学リスクが発現しているロシア関連の事業については、LNG船15隻、コンデンセートタンカー1隻が貸船契約に従事中、もしくは貸船契約開始前の状態にあります。この内、砕氷機能を有する、LNG船3隻及びコンデンセートタンカー1隻(合計投資額約1,008億円(*))の貸船契約について、当社は欧米の制裁強化に対応し、必要な措置を講じています。契約スキームの変更を要さないものも含めた砕氷機能を有する等特殊仕様の7隻(合計投資額約1,591億円(**))は他事業への転用が難しいため、万一契約が継続できない状況になった場合、関係先への船舶の売却など最大限の対策を講じるものの、資産価値が減少する可能性があります。 (*)当連結会計年度末投資残高559億円及び今後投資予定の448億円の合計であり、関連会社保有分は当社持分相当を含めて算出している。 (**)当連結会計年度末投資残高1,143億円及び今後投資予定の448億円の合計であり、関連会社保有分は当社持分相当を含めて算出している。なお、いずれの隻数も関連会社保有分を含めた隻数。 各数値(金額)は単位未満を切り捨てて記載している。 <アセットリスクコントロールの考え方> 上記の市況リスク、顧客信用リスク及びカントリーリスクに加え、グループ会社の事業リスクを含めた当社グループ全体のリスクを統合的に定量管理する枠組みとして、2014年より「アセットリスクコントロール」を導入しています。これは、金融機関で幅広く利用されているバリューアットリスク(VaR)の手法を海運業向けに応用したもので、保有アセットに対して同時に相当程度のストレスシナリオを適用し、それが一定期間継続した場合に想定される最大の損失額を総リスク量として算定した上で、自己資本との比較において過大とならないよう管理するものです。本枠組みにおいては、アセットごとの市況が異なるタイミングで変動することによる分散効果も考慮しており、半年に一度、取締役会及び経営会議に報告し監督を受けています。 (10)為替・金利・燃料油価格変動リスク ・為替 外航海運業においては、収入のほとんどが米ドル建てであるのに対し、日米の金利水準なども踏まえて費用や借入の一部を円建てとしているため、為替リスクを負っています。当社は財務部門を通じた将来的な金融環境の見通しを踏まえ、必要に応じて費用のドル化やドル借入によりエクスポージャーを限定し、その上で期中に機動的な為替ヘッジも行うことで、更なるリスク低減に努めています。 ・金利 当社グループでは、船舶等の新規建造や更新、不動産の購入のために継続的な投資を行っていますが、長期の資金調達時には、固定金利借入や金利スワップを活用することで金利変動リスクを低減しています。 ・燃料油価格 燃料油は船舶運航費用の大きな部分を占めることから、かつてその価格変動は当社グループの損益に多大な影響を及ぼしていました。しかしながら、現在では中長期契約の大部分に燃料油価格変動リスクをお客様にご負担いただく条項が含まれているほか、短期契約においても、その時々の燃料油価格に基づく運賃提示を行うか、一定の算式によって燃料油価格変動を運賃に反映する契約としています。それでも残る限られたエクスポージャーに関しても、燃料油先物取引を活用してリスク量の縮減に努めており、燃料油価格変動による損益影響は今では極めて限定的となっています。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 また、上記は当社グループの事業その他に関し、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。加えて、将来の予測等に関する記述は、現時点で入手された情報に基づき合理的と判断した予想であり、潜在的なリスクや不確実性その他の要因が内包されています。したがって、実際の業績は、見通しと異なる結果となる可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,526字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   増減額/増減率 売上高   (億円)   17,754   18,250   496 /    2.8% 営業損益   (億円)   1,508   1,270   △238 / △15.8% 経常損益   (億円)   4,197   1,758   △2,438 / △58.1% 親会社株主に帰属する当期純損益   (億円)   4,254   2,132   △2,122 / △49.9% 為替レート   \152.79/US$   \149.91/US$   △\2.88/US$ 船舶燃料油価格 ※   US$603/MT   US$550/MT   △US$54/MT ※平均補油価格(全油種) 当期の対ドル平均為替レートは、前期比¥2.88/US$円高の¥149.91/US$となりました。また、当期の船舶燃料油価格平均は、前期比US$54/MT下落し、US$550/MTとなりました。 当期の業績につきましては、売上高1兆8,250億円、営業損益1,270億円、経常損益1,758億円、親会社株主に帰属する当期純損益は2,132億円となりました。 売上高は、エネルギー事業や自動車輸送事業の貢献により前期比で増収となりました。 経常損益では、コンテナ船事業の運賃市況下落等により前期比で減益となりました。 親会社株主に帰属する当期純損益には、固定資産売却益や投資有価証券売却益等が含まれますが、主として経常損益の悪化により前期比で減益となりました。 なお、税金等調整前当期純利益は2,390億円となり、「BLUE ACTION 2035」Phase 1で掲げた2,400億円をほぼ達成しました。 セグメントごとの売上高及びセグメント損益(経常損益)、それらの対前期比較及び概況は以下のとおりです。 上段が売上高(億円)、下段がセグメント損益(経常損益)(億円) セグメントの名称   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   増減額/増減率 ドライバルク事業   4,607   4,557   △49 /  △1.1% 154   108   △45 / △29.7% エネルギー事業   5,108   5,257   149 /    2.9% 1,021   555   △465 / △45.6% 製品輸送事業   6,159   6,415   255 /    4.2% 3,029   959   △2,069 / △68.3% うち、コンテナ船事業   593   536   △56 /  △9.6% 2,176   266   △1,909 / △87.7% ウェルビーイングライフ事業   1,147   1,222   75 /    6.6% 81   △27   △108 /     -% うち、不動産事業   434   489   55 /   12.7% 109   67   △41 / △38.3% 関連事業   536   582   45 /    8.5% 25   36   11 /   43.4% その他   194   214   20 /   10.3% 6   44   37 /  541.9% (注)「売上高」は外部顧客に対する売上高を表示しています。 ① ドライバルク事業 大型バルカーであるケープサイズでは、西豪州・ブラジルからの鉄鉱石及びボーキサイト出荷が堅調に推移したことを背景に、市況は底堅く推移しました。 中型・小型バルカーであるパナマックス以下では、穀物・石炭・マイナーバルクの荷動きに支えられ、季節的な需要減退はあったものの11月末まで底堅い市況となりました。12月は南米産穀物が端境期に入ったこと等により軟化したものの、1月以降は中国旧正月明けの荷動き増加と南米穀物出荷の本格化により急速に回復し、前期を上回る水準に達しました。 連結子会社であるGearbulk Holding AGのオープンハッチ船事業では、主要貨物であるパルプの輸送需要が軟化した一方、配船効率改善に加えてアルミニウム輸送や高採算のプロジェクト貨物輸送の成約を重ねたことで、収益性が改善しました。 なお、いずれの船型においても、3月以降は中東情勢悪化に伴い市況が不安定となりました。 このような事業環境下、Gearbulk Holding AGの連結子会社化に伴う減価償却費の増加や木材チップ船の市況低迷等の影響を受け、ドライバルク事業全体としては前期比で減益となりました。 ② エネルギー事業 <タンカー> 原油船は、上期は前年同様底堅く推移し、9月以降はOPECプラス諸国の自主減産解除による貨物量の増加により船腹需給が引き締まり、市況は高水準で推移しました。 石油製品船は、中東情勢やロシア関連制裁の強化により大型船舶の市況が強含みで推移したことを背景に、堅調に推移しました。 LPG船は、米国通商代表部(USTR)による入港料措置や米中関税問題により、トレードが複雑化した結果、運航距離と輸送量の両面からトンマイルが増加し、船腹需給が引き締まりました。 ホルムズ海峡の事実上の封鎖を含む中東情勢の更なる悪化後も市況は維持されました。 ケミカル船は、米国の高関税政策や中東情勢に起因する世界経済の不透明感を背景に市況が軟化したことと、タンクコンテナ事業において持分法適用会社ののれんの一括償却により、前期比で減益となりました。 このような事業環境下、タンカー事業全体としては前期比で減益となりました。 <オフショア> FPSO事業においては、既存の長期貸船契約により引き続き安定的な利益を確保しました。前期比では、前連結会計年度に計上した、三井海洋開発株式会社の持分法適用化に伴う株式再評価による、持分法による投資利益が剥落した影響により、減益となりました。 <液化ガス> LNG・エタン船事業は、既存プロジェクトの長期貸船契約により安定利益を確保した一方、持分法適用会社におけるファイナンス事由に伴う一過性費用を計上したことにより、前期比で減益となりました。 ガスインフラ事業は、一部プロジェクトにおいて機器不具合による操業効率の低下もあり、前期比で減益となりました。 ③ 製品輸送事業 <コンテナ船> コンテナ船事業では、季節要因による貨物需要の下支えはみられたものの、新造船竣工による船腹供給の拡大を背景に、運賃市況には引き続き下落圧力がかかりました。その結果、当社持分法適用会社であるOCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.は、前期比で減益となりました。 <自動車輸送> 自動車輸送事業は、完成車輸送需要が引き続き堅調に推移したものの、港湾混雑や中東情勢の影響により配船効率に制約を受けました。加えて、インフレによる費用上昇、為替変動の影響等により、前期比で減益となりました。 <その他製品輸送> 港湾事業において、国内コンテナターミナル事業の取扱量は概ね堅調に推移しました。海外ターミナル事業については、米国の高関税政策による影響で生産地シフトが進んだことにより、当社が出資するベトナムターミナルの取扱量は引き続き堅調に推移しました。 一方、ロジスティクス事業は、航空貨物全体の取扱量は増加したものの、米国の高関税政策の影響による東アジア発米国向けの荷動き鈍化等により、前期比で減益となりました。LBC Tank Terminals Group Holding Netherlands Coöperatief U.A.(以下、LBC社)タンクターミナル事業においては、長期契約による安定収入を計上した一方、同社株式取得に関連した一時費用、のれん償却額が発生しました。 ④ ウェルビーイングライフ事業 <不動産事業> 当社グループの不動産事業の中核であるダイビル株式会社は、保有する既存オフィス・商業ビル等の堅調な利益に加え、新規取得物件(豪州135 King Street及び英国Capital House)が利益貢献したものの、一部の物件建替えの影響及び前連結会計年度に計上した持分法による一過性の投資利益の剥落により、前期比で減益となりました。 <フェリー・内航RORO船> 株式会社商船三井さんふらわあにおいて、便数減や荷況低調による荷量減少はあったものの、関西航路を中心とした、旅客事業の好調及び貨物運賃の改定等によりこれを補い、前期比で増益となりました。 <クルーズ事業> クルーズ事業では、MITSUI OCEAN FUJIの不稼働及び修繕と需要創出に時間を要したこと等から、前期比で減益となりました。 ⑤ 関連事業 曳船事業は、作業件数が堅調に推移し、前期比で増益となりました。 ⑥ その他 その他の事業には、船舶運航業、船舶管理業、金融業等がありますが、前期比で増益となりました。 (2)生産、受注及び販売の実績 当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ。)は「第1 企業の概況 3.事業の内容」に記載したとおり、6つの事業区分からなり、提供するサービス内容も、多種多様です。したがって、受注の形態、内容も各社ごとに異なっているため、それらをセグメントごとに金額、数量で示していません。 セグメントの売上高 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(百万円)   前期比(%) ドライバルク事業   455,734   98.9% エネルギー事業   525,793   102.9% 製品輸送事業   641,529   104.2% うち、コンテナ船事業   53,641   90.4% ウェルビーイングライフ事業   122,298   106.6% うち、不動産事業   48,912   112.7% 関連事業   58,252   108.5% その他   21,489   110.3% 合 計   1,825,098   102.8% (3)財政状態 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,777億円増加し、5兆9,622億円となりました。これは主に建物及び構築物が増加したことによるものです。 負債は、前連結会計年度末に比べ7,729億円増加し、3兆331億円となりました。これは主に長期借入金が増加したことによるものです。 純資産は、前連結会計年度末に比べ2,048億円増加し、2兆9,290億円となりました。これは主に利益剰余金が増加したことによるものです。 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ、5.7ポイント低下し、48.2%となりました。 (4)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、455億円増加し、2,014億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が2,390億円となったこと等により、4,509億円(前期3,604億円)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、船舶を中心とする固定資産の取得や、連結の範囲の変更を伴う子会社株式等の取得等により、△7,215億円(前期△4,508億円)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金による収入等により、3,129億円(前期1,170億円)となりました。 (5)財務戦略 2023年3月に策定した経営計画「BLUE ACTION 2035」のPhase 1(2023~2025年度)において、海運不況時でも黒字を維持できる事業ポートフォリオへの変革に取り組み、一定の成果を上げました。Phase 2(2026~2030年度)では、Phase 1で培った事業基盤を活かしつつ、経営の重心を「変革と拡大」から「成果実現」へと移し、成長投資・財務健全性・株主還元を同時に実現しながら資本効率の向上を図る方針です。Phase 2では財務規律をより意識し、ネットギアリングレシオの一時的な上昇は最小限に抑え、1.0~1.1を目安にコントロールする方針としています。(有利子負債額は将来傭船料などオフバランス債務を含む)。 ① 資金調達の方針 当社は事業活動を支える資金調達に際して、調達の安定性と低コストを重視しています。また、金利変動リスクや為替変動リスク等の市場リスクを把握し、過度に市場リスクに晒されないように、金利固定化比率や借入通貨構成を金利スワップや通貨スワップ等の手法も利用しながら、リスクを許容範囲に収めるようにしています。加えて、経営計画「BLUE ACTION 2035」Phase 2においては財務健全性を重視する方針のもと、営業キャッシュ・フローの積み上げに加え、これまで以上にアセット入替を促進し、Phase 1の投資先行型から一線を引き、新規の外部資金調達に基本的に依拠しない計画です。一方、採算性が高いなど、有望な投資機会があった場合には、限定的に新規外部資金調達を活用します。 ② 資金調達の多様性 当社は調達の安定性と低コスト調達を実現するために、調達方法の多様化や調達期間の分散を進めています。 直接調達については、2025年度は9月に1,150億円の国内普通社債を発行しました。2026年3月末の国内普通社債発行残高は1,886億円、劣後特約付社債発行残高は500億円となっています。円滑な直接調達を進めるため、当社は国内2社及び海外1社の格付機関から格付を取得しており、2026年3月末時点の発行体格付は、格付投資情報センター(R&I)「A」、日本格付研究所(JCR)「A+」、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's)「Ba1」となっています。また、短期債格付(CP格付)についてはR&I/JCRより「a-1」/「J-1」を取得しています。 更に、当社は社債発行残高の上限として2,000億円の社債発行登録、CP発行枠として1,500億円を設定しているほか、政府系や内外金融機関との幅広い取引関係をベースとする間接調達により、運転資金や設備資金の需要に迅速に対応できるものと考えています。加えて、安定的な経常運転資金枠の確保・緊急時の流動性補完を目的にコミットメントラインを設定しており、資金の流動性確保に努めています。 当社の環境戦略を資金調達の面から支えるESGファイナンスについては、2025年7月にトランジション・リンク・ローン、2025年12月にトランジション・ローンを組成しています。 ③ 資金需要 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、各事業運営に関する海運業費用です。この中には燃料費・港費・貨物費等の運航費、船員費・船舶修繕費等の船費及び借船料などが含まれます。このほか物流事業の運営に関わる労務費等の役務原価、各事業についての人件費・情報処理費用・その他物件費等の一般管理費があります。また、設備資金需要としては、船舶への投資のほか、特に非コンテナ船事業への投資を進め、当連結会計年度中に5,432億円の設備投資を実施しました。 ④ グループ資金の効率化 当社及び主要子会社間でキャッシュマネージメントサービス(CMS)を導入しており、グループ内の資金効率化を図ることにより、外部借入の削減に努めています。 (6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。 ・のれんの評価 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ・固定資産の減損 当社グループは、資産又は資産グループが使用されている事業の経営環境及び営業活動から生ずる損益等から減損の兆候判定を行っており、減損の兆候が識別された場合、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしています。将来の市況悪化等により減損の兆候及び認識の判定の前提となる事業計画等が修正される場合、減損処理を行う可能性があります。 ・貸倒引当金 当社グループは、売上債権及び貸付金等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しています。将来、債務者の財政状況の悪化等の事情によってその支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。 (7)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 当期の業績は、コンテナ船事業において、前期に見られた高水準の運賃市況が調整局面に入り、前期比で大幅な減益となったものの、好市況を享受したタンカー事業や、長期契約を基盤とした安定利益を確保したFPSO事業等のエネルギー事業、堅調な完成車輸送需要に支えられた自動車輸送事業が業績を下支えしました。また円安の追い風もあり、経常利益1,758億円、税金等調整前当期純利益2,390億円となり、グループ経営計画「BLUE ACTION 2035」Phase 1 最終年度である2025年度の利益目標として定めた、税引前当期純利益2,400億円を初年度から3期連続で概ね達成する結果となりました。 事業セグメントごとの状況につき、ドライバルク事業は、鉄鉱石、穀物、石炭等の荷動きが底堅く推移したものの、Gearbulk Holding AGの連結子会社化に伴う減価償却費の増加や木材チップ船の市況低迷の影響を受け、前期比で減益となりました。エネルギー事業は、ケミカル船において市況のピークアウトにより減益となった一方、市況が高水準で推移した原油船・LPG船に支えられたタンカー事業、及びFPSO事業における長期契約を通じた安定収益に加え、地政学リスクの継続に伴うトンマイル需要の構造的な増加を背景として、前期比では減益となったものの堅調な収益水準を維持しました。コンテナ船事業は、季節要因による貨物需要の下支えはみられたものの、市況の平常化が進む局面に入り前期比大幅減益となりました。自動車輸送事業は、完成車輸送需要が引き続き堅調に推移する中、安定的な契約ポートフォリオを背景として、前期比減益となったものの堅調な業績となりました。不動産事業は、保有する既存物件からの賃貸収入を中心に安定した収益を計上しました。フェリー・内航RORO船事業は、貨物輸送及び旅客輸送ともに安定的に推移し、収益性の改善が進みました。 翌期2026年度は、米国を始めとする主要国の通商・貿易政策によりインフレ進行・世界経済停滞が懸念される中、荷動きの弱含みと円高影響を見込み、前期比で減益を予想しています。ロシア・ウクライナや中東等での地政学的緊張の継続を始めとして当社グループを取り巻く事業環境の不確実性は引き続き高いですが、「BLUE ACTION 2035」に基づき、グローバルな社会インフラ事業への飛躍を目指し邁進します。 経営計画の主な内容は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。なお、「BLUE ACTION 2035」Phase 2で掲げるCore KPI・利益計画・投資計画・財務計画は以下のとおりです。 <Core KPI> グループ経営計画「BLUE ACTION 2035」Phase 2では、その目標の達成状況を判断するための指標(Core KPI)として、3つの財務KPI・5つの非財務KPIを設定しています。 <利益計画> 「BLUE ACTION 2035」における税引前当期純利益目標は、Phase 1(2023~2025年度)で積み上げた投資実績やPhase 2(2026~2030年度)以降の投資計画を踏まえ、事業ポートフォリオとアセット量にふさわしい水準とすべく、2030年度の計画値を2023年3月に開示した3,400億円から4,200億円に、2035年度の最終到達点を同じく4,000億円から5,000億円に引き上げました。なお、将来的な国際財務報告基準(IFRS)の適用を想定し、基準とする利益目標は税引前当期純利益(*)を選択しています。 (*)日本会計基準を前提に算出しており、実際に国際財務報告基準(IFRS)を適用した場合の算出値とは相違する可能性があります。 <投資計画> 「BLUE ACTION 2035」では、2023~2035年度の累計で約3.8兆円の投資を想定しています。うち、Phase 1(2023~2025年度)の3年間では機会を積極的に捉え、当初計画を上回るペースで投資を積み上げたことで、安定収益型事業への投資1.6兆円を含む、2.0兆円の投資を実行しました。Phase 2(2026~2030年度)では、Phase 1で前倒しして実行した投資ペースを調整しつつ、有利な投資機会があった場合には、限定的に外部資金も活用しながら、成長投資も継続して行います。 <財務計画> 当社は、創出したキャッシュ・フローで成長投資を行い、キャッシュ創出力の強化を通じて中長期的に企業価値を高めていくことを経営の基本方針としています。Phase 1において実施した成長投資を基盤に、Phase 2では財務健全性をより重視する方針のもと、基礎営業キャッシュ・フローの積み上げに加え、これまで以上にアセット入替を促進し、新規外部調達を抑制しつつ、成長投資と株主還元強化の両立を図ります。 2026年度からのPhase 2期間においては、安定収益の伸長を踏まえ1株当たり年間205円を起点とする累進配当を導入するとともに、総還元性向40%を目安として、市況アップサイドによる超過利益は機動的な自社株買いによる還元を行う方針です。累進配当により配当の予見性を高めるとともに自社株買いを通じて資本効率を向上させることで、目標として掲げるROE10%超の達成を目指します。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものです。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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