概要
ソラコムは、法人向けIoTプラットフォーム「SORACOM」を提供する情報・通信業の企業である。仮想移動体通信事業者(MVNO)として独自にクラウド上にモバイル・コアを構築し、低コストでグローバルなIoT通信を可能にする。2015年のサービス開始以来、課金アカウント数は1万4百(2026年3月末現在)に拡大し、2024年3月に東京証券取引所グロース市場に上場。2026年3月期の連結売上高は124億円、営業利益は8.7億円である。
IoTプラットフォームとしての事業構造
ソラコムは単一セグメントであるAI/IoTプラットフォーム事業を展開する。収益は「リカーリング収益(プラットフォーム利用料)」「商品販売」「その他」の3つで構成される。リカーリング収益の大部分は通信サービス「SORACOM Air」による従量課金収入であり、2026年3月期に93億円(前期比41.7%増)を計上した。商品販売はIoT SIMやデバイスの仕入販売、その他にはKDDI向けプラットフォーム提供やプロフェッショナルサービスが含まれる。2026年3月期の売上構成はリカーリング収益74.8%、商品販売25.2%である。
収益成長を支える課金アカウントとARPAの拡大
同社の成長ドライバーは課金アカウント数とアカウントあたりの平均売上(ARPA)である。2026年3月末の課金アカウント数は1万4百、ARPAは947千円(前期比24.4%増)となった。セルフサービスモデルにより小規模顧客から獲得し、アカウントマネージャーのサポートでメジャーアカウントへ成長させる循環を形成する。主要顧客の年間解約率は0.4%と低く、NRR(Net Revenue Retention)は121%を記録している。
グローバル展開とグループ体制の変遷
ソラコムは日本国内に加え、米国(Soracom Global, Inc.)と英国(SORACOM CORPORATION, LTD.)に連結子会社を持つ。かつてリヒテンシュタイン、シンガポール、デンマークに子会社を設立したが、2020年5月に英国拠点へ業務を集約し、その後清算した。2024年10月には国内の株式会社キャリオット、2025年8月には株式会社ミソラコネクトの株式51%を取得し連結子会社化した。海外売上高比率は2026年3月期に40.0%であり、ミソラコネクトの連結により一時的に低下した。
KDDIグループ参画から上場後の独立体制へ
2017年8月、KDDI株式会社への株式譲渡によりKDDIグループに参画し、連結子会社となった。その後、2024年3月のグロース市場上場に伴い、KDDIは親会社からその他の関係会社へと地位が変更された。上場後もKDDIとの業務提携は継続しており、KDDI向けに「IoT世界基盤」の基礎となる通信ネットワークを提供するほか、技術開発支援の業務受託も行っている。この協業関係はリカーリング収益の一部を生み出すとともに、国内セルラー通信におけるKDDI回線の利用(2018年5月開始)としても現れている。
業界の中での役割はIoTプラットフォームプロバイダー(MVNO)にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01IoTプラットフォーム主力
あらゆる業界の顧客企業に対し、IoTデバイス・SIM・通信回線・データ保存・可視化等を一元的に提供するIoTプラットフォーム「SORACOM」を展開。1回線から利用可能で、設備投資を抑えたIoT導入を実現する。
- SORACOM Air
- IoT向け通信サービス。セルラー(2G/3G/LTE/5G)、LPWA(Sigfox、LoRaWAN、LTE-M)、衛星通信に対応し、207の国と地域で利用可能。
- SORACOM Arc
- Wi-Fiや有線などあらゆるネットワーク経由でプラットフォームに接続できるサービス。データを暗号化し、セキュアに通信する。
- SORACOM Harvest Data
- IoTデータの時系列保存サービス。蓄積したデータをAI分析し、異常値や傾向を自然言語で把握できる。
- SORACOM Flux
- プログラミング知識なしで、IoTデータを活用したアプリケーションを構築できるサービス。生成AIで処理を自動化。
- SORACOM Query
- 生成AI統合のデータ分析基盤。自然言語でIoTデータを検索・可視化・分析できる。
製品と技術
核となる通信サービス「SORACOM Air」
「SORACOM Air」はIoT向けの通信接続サービスであり、セルラー通信(2G/3G/LTE/5G)とLPWA通信(Sigfox、LoRaWAN、LTE-M)を提供する。セルラー通信は国内回線とグローバル回線に区分され、世界207の国と地域をカバーする。2025年からはSkylo Technologiesと協業し衛星通信も提供開始した。また、Wi-Fiや有線通信などあらゆるネットワーク上でプラットフォーム機能を利用できる「SORACOM Arc」もラインアップする。
IoTデバイスとエッジAIカメラの展開
同社は自社開発のIoTデバイスとして、2018年に国内初のセルラー通信内蔵「SORACOM LTE-M Button」シリーズを発売した。2019年にはエッジ処理AIカメラ「S+ Camera Basic」を開発し、映像データのエッジ処理を実現した。また、2022年5月からはクラウドカメラサービス「ソラカメ」を提供開始し、遠隔監視などのユースケースに対応している。これらのデバイスはプラットフォームと連携し、顧客のIoT導入を容易にする。
IoT向け付加価値サービス群とエコシステム
通信に加え、ネットワークサービス(VPN接続、物理専用線、リモートアクセス)やアプリケーションサービス(時系列データ保存、可視化ダッシュボード、データ転送)を提供する。2019年3月にはIoTサブスクリプション・マーケットプレイス「IoT SELECTION connected with SORACOM」を開設し、エコシステムパートナー企業と共に多様なソリューションを顧客に提供している。2023年7月には株式会社松尾研究所と「IoT x GenAI Lab」を設立し、生成AIのIoT分野への適用を研究している。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
情報・通信業のなかでの位置
IoTプラットフォームの独立系リーダー
IoT通信プラットフォーム「SORACOM」を提供する独立系企業。同業にはVRain SolutionやCocoliveなどがいるが、SORACOMはMVNO型の国境を越えたサービスが特徴。通信キャリアに依存せず、クラウド連携に強み。売上高は2024/3期79億円から2026/3期124億円へ急拡大中。営業利益率も7%前後と高水準。顧客は法人中心で、海外展開も積極的。
強み
- SORACOMシリーズは通信・デバイス管理・データ収集を統合。世界200以上の国・地域で利用可能。
- 直近3期で売上高が約1.6倍に拡大。IoT市場の拡大を背景に増収基調。
- 2025/3期営業利益率7.78%とSaaS型ビジネスモデルで高収益。
- 技術者向けの豊富なドキュメントとサポートでユーザー基盤を拡大。顧客ロイヤルティ高い。
課題
- 大手通信キャリアやクラウド事業者もIoTプラットフォームを提供。価格競争が激化。
- グローバル展開で先行するが、地域ごとの規制・パートナー開拓にコスト発生。
- IoT・クラウド領域の人材不足。優秀なエンジニアの採用・定着が成長の鍵。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
情報・通信業の時価総額近傍。太字がソラコム
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 4743アイティフォー | 456億円 | 15.6倍 |
| 2 | 9470学研ホールディングス | 455億円 | 13.1倍 |
| 3 | 5243note | 452億円 | 46.7倍 |
| 4 | 3836アバントグループ | 450億円 | 14.3倍 |
| 5 | 3673ブロードリーフ | 449億円 | 46.4倍 |
| 6 | 147Aソラコム | 444億円 | 69.9倍 |
| 7 | 5027AnyMind Group | 442億円 | 35.5倍 |
| 8 | 4377ワンキャリア | 440億円 | 20.2倍 |
| 9 | 3844コムチュア | 428億円 | 12.9倍 |
| 10 | 4820イーエムシステムズ | 425億円 | 27.7倍 |
| 11 | 336Aダイナミックマッププラットフォーム | 420億円 | — |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 26件
IoT向けSIMサービス提供目的で設立された2014年
2014年11月、東京都目黒区目黒において株式会社ヴイコネックとして設立された。事業目的はIoT向けのSIM及び無線通信回線サービスの提供であった。翌2015年4月に株式会社ソラコムへ社名変更し、本店を東京都世田谷区玉川に移転した。この時点で既にIoT通信に特化した事業構想が固まっていた。
プラットフォーム「SORACOM」の提供開始と初期の海外展開
2015年9月、IoTプラットフォーム「SORACOM」の提供を開始した。2016年には欧州とシンガポールに相次いで子会社を設立(リヒテンシュタイン、シンガポール、デンマーク)し、同年11月には北米、2017年2月には欧州でのサービス提供を開始した。また2016年5月には省電力無線通信規格LoRaWANへの対応を始め、2017年7月にはSigfoxへも対応した。これにより多様なIoT通信規格をカバーする体制を整えた。
KDDIグループ参画とeSIM・LTE-Mボタンの投入
2017年8月、KDDI株式会社への株式譲渡によりKDDIグループの連結子会社となった。同年10月には機器組み込み型のチップ型SIM(eSIM)の提供を開始。2018年5月には国内セルラー通信でKDDI回線の提供を開始し、同年7月にはセルラーLPWA LTE-Mへの対応と、国内初のセルラー通信内蔵SORACOM LTE-M Buttonシリーズを発売した。
海外拠点の再編と資本業務提携による成長加速
2019年11月に英国にSORACOM CORPORATION, LTD.を設立。2020年5月にはリヒテンシュタイン、シンガポール、デンマークの各拠点の機能を英国に集約し、営業を一本化した。これに伴い各旧拠点は2021~2022年に清算された。2021年6月にはセコム、ソースネクスト、ソニーグループ、日本瓦斯、日立製作所、World Innovation Labの6社と資本業務提携を実現し、資金調達と事業連携を強化した。
上場とM&Aによる事業拡大(2024~2025年)
2024年3月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場後も成長投資を継続し、2024年10月に株式会社キャリオット、2025年8月に株式会社ミソラコネクトの株式51%をそれぞれ取得し連結子会社化した。これによりグループの事業基盤を拡大するとともに、通信ネットワーク統合による原価低減やクロスセル推進を図っている。
年表26件を開く
2010年代
- 2014年11月創業I oT向けのSIM及び無線通信回線サービスの提供を主たる事業目的として、東京都目黒区目黒において 株式会社ヴイコネック設立
- 2015年4月商号変更株式会社ソラコムに社名変更、本店を東京都世田谷区玉川に移転
- 2015年9月IoTプラットフォーム「SORACOM」を提供開始
- 2016年2月リヒテンシュタイン公国にSORACOM LI, LTD. (連結子会社)を設立(2020年5月にSORACOM CORPORATION, LTD.(英国) (現連結子会社)に業務を引き継ぎ、2021年12月に清算結了)
- 2016年5月シンガポールにSORACOM INTERNATIONAL, PTE. LTD. (連結子会社)を設立(2020年5月にSORACOM CORPORATION, LTD.(英国)(現連結子会社)に業務を引き継ぎ、2022年7月に清算結了)省電力無線通信規格 LoRaWANへの対応を開始
- 2016年6月デンマークにSORACOM DK ApS (連結子会社)を設立(2020年5月にSORACOM CORPORATION, LTD.(英国)(現連結子会社)に業務を引き継ぎ、2022年3月に清算結了)
- 2016年8月米国にSoracom Global, Inc. (現連結子会社)を設立
- 2016年11月北米での IoTプラットフォーム サービス提供を開始
- 2017年2月欧州での IoTプラットフォーム サービス提供を開始
- 2017年7月省電力無線通信規格 Sigfoxへの対応を開始
- 2017年8月KDDI株式会社への株式譲渡により、 KDDIグループに参画(KDDI株式会社の連結子会社となる)
- 2017年10月機器への組み込みが可能なチップ型SIM(Embedded SIM, eSIM)を提供開始
- 2018年5月国内向けセルラー通信でKDDI回線を提供開始
- 2018年7月国内初のセルラー通信内蔵 SORACOM LTE-M Buttonシリーズを発売開始
- 2018年7月セルラーLPWA LTE-Mへの対応を開始
- 2019年3月IoTサブスクリプション・マーケットプレイス IoT SELECTION connected with SORACOM (注)を開設
- 2019年7月エッジ処理AIカメラ S+ Camera Basicを開発
- 2019年11月英国にSORACOM CORPORATION, LTD. (現連結子会社)を設立
2020年代
- 2020年2月海外旅行者向け eSIMデータ通信サービス SORACOM Mobileを提供開始
- 2020年5月リヒテンシュタイン、シンガポール及びデンマーク拠点の機能を集約し、英国拠点での営業を開始
- 2021年6月当社プラットフォームの国内外における利用実績の拡大、サービス拡充を目的とし、セコム株式会社、ソースネクスト株式会社、ソニーグループ株式会社、日本瓦斯株式会社、株式会社日立製作所及びWorld Innovation Labの6社と資本業務提携を実現
- 2022年5月クラウドカメラサービス ソラカメを提供開始
- 2023年7月創業株式会社松尾研究所と「IoT x GenAI Lab」を設立
- 2024年3月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場(KDDI株式会社は親会社からその他の関係会社へ)
- 2024年10月株式会社キャリオット(現連結子会社)の株式51%を取得
- 2025年8月株式会社ミソラコネクト(現連結子会社)の株式51%を取得
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は4つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。
- グローバル売上比率50%超
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
IoT中核事業の成長と拡張
リカーリング収益の持続的成長を図るため、セルフサービスアカウントの獲得とメジャーアカウントへの転換を促進。国内ではAI対応需要を捉え、グループアセット統合によるクロスセルと原価低減で収益性を向上する。
- 02
海外展開の加速
米国・欧州の拠点で販売体制を強化し、セルフサービスとメジャーアカウントの両面で顧客を獲得。グローバル売上比率50%超を目標に、中南米・アジアへの段階的進出も進める。
- 03
インオーガニック成長
M&Aによるリージョン拡大と技術補完を推進。買収後は自社のクラウドネイティブ技術へ移行しコスト削減と品質向上を実現。丸紅グループやKDDIとの戦略的アライアンスも強化する。
- 04
新たな成長市場への展開
通信事業者向けMVNE、コネクテッドカー、AIネイティブカメラ、AI×IoTソリューションの4分野で収益機会を拡大。業界特化型の垂直展開により大規模案件を安定的に獲得する。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 3期分
グループ全体で201人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,143万円で、2期前と比べて+2.3%。平均年齢は41.9歳、平均勤続年数は4.8年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年3月 | 1,116 | 41.0 | 3.6 | 150 | — |
| 2025年3月 | 1,150 | 41.1 | 4.0 | 176 | 398 |
| 2026年3月 | 1,143 | 41.9 | 4.8 | 201 | 448 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社5社(国内 3 / 海外 2、うち連結子会社 4) を有報から抽出しています。
- 海外Soracom Global, Inc. (注)1, 2米国ワシントン州ベルビュー市 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外SORACOM CORPORATION, LTD. (注)1, 3英国ロンドン市 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内株式会社キャリオット東京都港区 · 連結子会社議決権51.0%
- 国内株式会社ミソラコネクト(注)4東京都文京区 · 連結子会社議決権51.0%
- 国内KDDI株式会社(注)5東京都新宿区 · その他の関係会社議決権42.1%
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は124億円、営業利益は9億円。前期と比べると増収増益で、売上が+37.8%、利益が+28.6%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 151億円 | 124億円 |
| 営業利益 | 11億円 | 9億円 |
| 純利益 | 7億円 | 6億円 |
| 1株あたり配当 | ¥0 | ¥0 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
5期分
直近は2027年1Qで、売上は34億円、営業利益は2億円。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年2Q | 37 | 1 | 2.7 | 0 |
| 2025年4Q | 53 | 6 | 11.3 | 4 |
| 2026年2Q | 50 | 3 | 6.0 | 2 |
| 2026年4Q | 74 | 6 | 8.1 | 4 |
| 2027年1Q | 34 | 2 | 5.9 | 2 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 7期分
2020年3月期からの7期で、売上は26億円から124億円へ4.8倍に増えた。直近期の営業利益率は7.3%。売上は6期連続で増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 26 | — | 6 | — | 10 |
| 2021年3月 | 43 | — | 7 | — | 8 |
| 2022年3月 | 55 | — | 5 | — | 3 |
| 株式会社松尾研究所と「IoT x GenAI Lab」を設立 | |||||
| 2023年3月 | 63 | — | 1 | — | 1 |
| 東京証券取引所グロース市場に株式を上場(KDDI株式会社は親会社からその他の関係会社へ) | |||||
| 2024年3月 | 79 | — | 6 | — | 5 |
| 2025年3月 | 90 | 7 | 6 | 7.8 | 4 |
| 2026年3月 | 124 | 9 | 9 | 7.3 | 6 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高124億円のうち、営業利益として残るのは9億円で7.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は6億円、売上の4.8%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金50.8%63億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金42.7%53億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.3%9億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 5期分
2026年3月期は営業CFが18億円、投資CFが−14億円で、差し引きのフリーCFは4億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は93億円で、売上の9.0ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 2 | −11 | 0 | −9 | 16 |
| 2023年3月 | −2 | 20 | 0 | 18 | 35 |
| 2024年3月 | 5 | −2 | 38 | 3 | 77 |
| 2025年3月 | −7 | −5 | 25 | −12 | 89 |
| 2026年3月 | 18 | −14 | −1 | 4 | 93 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 7期分
2026年3月期の総資産は155億円。このうち返さなくてよい自己資本が117億円で、自己資本比率は71.1%(業種中央値63.4%より厚い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 34 | 25 | 9 | 70.7 |
| 2021年3月 | 43 | 33 | 10 | 74.3 |
| 2022年3月 | 56 | 38 | 18 | 66.4 |
| 2023年3月 | 57 | 40 | 17 | 67.5 |
| 2024年3月 | 109 | 84 | 25 | 75.5 |
| 2025年3月 | 134 | 104 | 30 | 75.0 |
| 2026年3月 | 155 | 117 | 38 | 71.1 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
情報・通信業 605社との比較
同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率で605社中44位あたり、逆に低いのはROEで605社中480位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月3日の終値
直近の終値は¥974で、1年前と比べて-4.9%。過去52週の値幅のなかでは25%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 69.9倍 |
| PER (会社予想) | 62.9倍 |
| PBR | 3.85倍 |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は1056円で、25日移動平均線をほぼ横ばい、200日線にもほぼ同水準。52週高値1335円からは約21%下落し、年初来では+8.31%と小幅高。8月13日は-6.3%と下落し、出来高は230100株と増加。8月12日には1127円まで上昇したが、反落し、もみ合い状態が続く。75日線は1037円で、それを上回っている。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 25/100)。
PERは80.56倍と、同業界平均の30.53倍を大きく上回り、フォワードPERも72.8倍と高水準。PBRは4.53倍で業界平均3.59倍を上回るが、ROE6%に対して割高感。無配当で利回り0%、成長期待が株価に織り込み済み。売上高は伸びているが利益率は一桁台で、収益性改善が急務。バリュエーションは割高で、今後の業績進捗次第では修正余地も。成長株としてのプレミアムを考慮しても、現時点の水準は過小評価とは言えず、慎重な見方が必要。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 69.9倍 | 47.6倍 |
| PER (予想) | 62.9倍 | — |
| PBR | 3.85倍 | 2.98倍 |
| ROE | 6.0% | 12.9% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
IoT市場の成長を背景に、売上高は拡大傾向にあるものの、競争激化により収益性が課題となっている。強気派は、IoT市場の成長率と海外展開の余地、独自のプラットフォームを評価し、今後の収益拡大を期待する。一方、弱気派は、競合の参入による価格競争や、売上高の伸びに比べて利益が伸びないことを懸念する。収益性の改善と海外での競争力が焦点となる。
- IoT市場の拡大
「SORACOM」は成長市場で、2026/3期の売上高予想は124億円と前期比約38%増
- 海外展開の余地
グローバルに展開しており、海外売上比率の向上が収益を押し上げる可能性
- プラットフォームの拡張性
デバイス管理やデータ分析など、周辺サービスでの収益機会が増える
- 売上高が2期連続増、直近期は38%増2026年3月期影響強
売上高は79億円→90億円→124億円と拡大、直近2期累計で45億円増
- 営業利益が7億円→9億円へ2期連続増益2026年3月期影響中
営業利益率は7.78%→7.26%へ微減だが、営業利益は28.6%増
- 予想PER72.8倍と利益成長期待の継続通年影響弱
実績PER80.56倍から予想PER72.8倍へ低下、EPS成長が見込まれる
- 外国人保有13.4%とグロース選好継続影響弱
外国人保有比率13.37%と情報通信セクターでも高め、物色の下支え
- 競争激化
同業他社が増え、価格競争が激化し、マージンが圧迫されるリスク
- 収益性の低さ
営業利益率は7%前後で、売上高の伸びほど利益が伸びない
- 利益の不安定さ
2023/3期は純利益1億円、2024/3期は5億円と変動が大きい
- 営業利益率が7.78%→7.26%へ低下2026年3月期影響中
増収にもかかわらず営業利益率は0.52pt悪化、コスト増が利益圧迫
- PER80倍超・ROE6%と割高警戒継続影響強
PER80.56倍、PBR4.53倍に対しROE6%と収益効率は低水準
- 無配当でインカム需要を取り込めず継続影響弱
配当利回り0%と無配、株主還元の訴求力は弱い
- 純利益が前期4億円への落ち込み2026年3月期影響中
純利益は5億円→4億円→6億円、2025年3月期は減益でブレが大きい
- 売上高成長率
- IoT市場でのシェア拡大と事業の成長性を測る核心指標
- 営業利益率
- 競争激化下での収益性の維持・改善を確認するため
- 海外売上比率
- 海外展開の進捗と収益への貢献度を評価するため
- 契約顧客数
- プラットフォームの定着度と将来の収益基盤を判断するため
株主
有価証券報告書より
2025年3月期末の株主数は延べ11,075人。区分でいちばん多いのは事業法人で53.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が58.4%を占め、残る41.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2024年3月% | 2025年3月% |
|---|---|---|
| 事業法人 | 52.5 | 53.4 |
| 個人・その他 | 23.7 | 28.5 |
| 外国法人 | 12.8 | 10.8 |
| 金融機関 | 7.3 | 6.1 |
| 証券会社 | 3.7 | 1.1 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.1 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位11者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | KDDI株式会社 | 42.52 |
| 02 | WiL Ventures III, L.P.(常任代理人 みずほ証券株式会社) | 7.22 |
| 03 | 玉川 憲 | 6.43 |
| 04 | 舩渡 大地(常任代理人 みずほ証券株式会社) | 6.38 |
| 05 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 3.70 |
| 06 | 安川 健太(常任代理人 みずほ証券株式会社) | 3.06 |
| 07 | セコム株式会社 | 2.13 |
| 08 | ソニーグループ株式会社 | 2.13 |
| 09 | 日本瓦斯株式会社 | 2.13 |
| 10 | 株式会社日立製作所 | 2.13 |
| 11 | ソースネクスト株式会社 | 2.13 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位11者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 7期分
1株利益は7期で−82%、1株純資産は7期で+28%。直近期のROEは6.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 80 | 189 | 53.5 | — |
| 2021年3月 | 63 | 252 | 28.6 | — |
| 2022年3月 | 9 | 97 | 9.5 | — |
| 2023年3月 | 2 | 99 | 1.9 | — |
| 2024年3月 | 13 | 191 | 8.0 | 172.6 |
| 2025年3月 | 8 | 223 | 3.9 | 115.7 |
| 2026年3月 | 14 | 242 | 6.0 | 64.6 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
経営陣
7名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額85百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 玉川憲 | 代表取締役社長CEO | 50 | 2,980,240 |
| 安川健太 | 常務取締役CTO | 46 | 1,129,000 |
| 五十嵐知子 | 取締役CFO | 63 | 9,900 |
| 藤井彰人 | 取締役 | 55 | — |
| 入山章栄 | 取締役(監査等委員) | 53 | — |
| 伊佐山元 | 取締役(監査等委員) | 53 | — |
| 福原成吾 | 取締役(監査等委員) | 62 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 業績連動百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 3 | 46 | 11 | 57 | 19 |
| 取締役(社内) | 1 | 16 | — | 16 | 16 |
| 監査等委員 | 2 | 12 | — | 12 | 6 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容11,737字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題10,469字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク12,547字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)7,848字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。
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