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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

JSH

150A · Growth · サービス業

精神科訪問看護と農園型障がい者雇用支援で、都市と地方の課題解決を両輪で担う。

概要

JSHは、2016年に東京都中央区で設立された、在宅医療事業と地方創生事業を二本柱とする企業である。2024年3月に東京証券取引所グロース市場に上場。在宅医療では精神疾患者を中心とした訪問診療コンサルティングと訪問看護サービスを提供し、地方創生では過疎地域に農園を開設して障がい者雇用を支援する事業や観光物産事業を展開する。2026年3月期の連結売上高は47億円、従業員数579人。

在宅医療と地方創生の二事業体制

JSHの事業は「在宅医療事業」と「地方創生事業」の二つで構成される。2026年3月期の連結売上高47億円のうち、地方創生事業が32億円(約68%)、在宅医療事業が約15億円(約32%)を占める。在宅医療事業は精神疾患者の在宅医療ニーズの高まりを受け、医療機関への訪問診療コンサルティングと、当社看護師による訪問看護サービスを提供する。地方創生事業は過疎化が進む地域で障がい者の就労機会を創出する「障がい者雇用支援事業」と、長崎県五島市を中心に旅行代理店や民泊を手掛ける「観光物産事業」から成る。2025年1月には不動産テック企業のショウタイム24株式会社を連結子会社化し、事業ポートフォリオの多様化を進めている。

リカーリング収入が収益の柱をなす障がい者雇用支援

障がい者雇用支援事業の収益モデルは、サービス導入時に発生するスポット売上と、月額で継続するリカーリング売上で構成される。リカーリング売上は障がい者1人あたりの定着支援サポート料、農園利用料、水耕栽培設備レンタル料などからなり、2026年3月期にはコルディアーレ農園の売上の約90%を占めた。利用企業数は第6期(2022年3月期)の112社から第10期(2026年3月期)には248社へ拡大し、リカーリング売上は7.29億円から27.73億円に増加した。期末1企業当たりリカーリング売上も650.9万円から1,118.3万円に上昇しており、解約率は5%前後で推移するなど、安定した収益基盤を形成している。

九州から全国へ広がる農園ネットワーク

障がい者雇用支援事業の核となる農園は、長崎県五島市の「コルディアーレ高田農園」(2018年開園)を皮切りに拡大を続け、2026年3月末時点で9都道府県(北海道、東京都、岡山県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県)に合計26拠点を運営する。農園には冷暖房完備の屋内型水耕栽培設備を導入し、バリアフリー化や看護師の常駐、送迎サービスなど障がい者が働きやすい環境を整備。2026年3月末の障がい者受入数は1,788人に達し、身体・知的・精神の比率はおよそ1:1:2、年齢層は20代から60代まで均等に分布する。2026年7月には法定雇用率が2.7%に引き上げられる見通しで、さらなる需要拡大が見込まれている。

在宅医療で培ったノウハウを障がい者支援に活用

在宅医療事業では、精神疾患者に対する訪問看護の経験を蓄積しており、この知見を地方創生事業の障がい者雇用支援に生かしている。具体的には、農園に常駐する看護師が障がい者の体調管理やメンタルサポートを提供し、農園近隣に訪問看護ステーションを開設することで緊急時の連携を可能にしている。また、在宅医療事業で培った医療機関とのネットワークを通じて、障がい者の職場定着率の向上に寄与。このシナジーにより、農園利用企業の解約率は低水準で推移し、サービスの質を高めている。在宅医療事業自体も、2026年3月期には売上高約15億円を計上し、グループ全体の収益を支える一翼を担っている。

業界の中での役割は在宅医療サービス(訪問看護)および障がい者雇用支援サービス(農園運営)提供事業者。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
47億円
営業利益
-1億円
営業利益率
-2.1%
純利益
-1億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01在宅医療主力

精神疾患者を主な対象とする訪問看護サービスを提供。医療機関への訪問診療コンサルティングも行い、連携医療機関からの紹介で利用者を獲得している。

主な製品・サービス1
精神科訪問看護サービス
精神疾患者の居宅を看護師が訪問し、生活習慣の確立や薬物療法の支援などを行う医療サービス。

02地方創生主力

過疎化や雇用機会減少といった地方の課題解決を目的に、障がい者雇用支援事業と観光物産事業を展開。都市部の企業に障がい者雇用の場を提供し、地方の障がい者に就労機会を創出する。

主な製品・サービス2
コルディアーレ農園
水耕栽培設備を備えた屋内農園。障がい者が働きやすい環境で、農作業を通じた就労機会を提供する。
水耕栽培設備レンタル
農園利用企業に対し、水耕栽培設備を賃貸するサービス。

03観光副次

長崎県五島市にて旅行代理店事業と民泊事業を展開。世界文化遺産登録を契機に修学旅行誘致や観光客の受け入れを行う。

主な製品・サービス2
旅行代理店サービス
長崎県五島市を中心に、旅行商品の企画・販売を行う。
民泊サービス
五島市内の約100家庭の民泊受入家庭を活用し、修学旅行生等に宿泊・体験プログラムを提供する。

製品と技術

屋内水耕栽培と看護師常駐の農園モデル

障がい者雇用支援事業の中核は、全国各地に設置された「コルディアーレ」ブランドの農園である。農園では冷暖房完備の屋内で水耕栽培を採用し、障がい者の特性に応じて作業の割り振りが容易で、毎営業日必要な作業がある点を特徴とする。農園には看護師が常駐し、障がい者の体調管理やメンタルサポートを行うほか、通勤支援のための送迎サービスも提供。利用企業は農園の区画を借り、自社が雇用した障がい者に就労の場を提供する。2026年3月末時点で26拠点、1,788人の障がい者が就労しており、農園で栽培された収穫物は利用企業の社員食堂や地域のこども食堂、小売店で販売される。

精神疾患者に特化した訪問看護ステーション

在宅医療事業では、2017年に買収した「訪問看護ステーション コルディアーレ」を中心に、精神疾患者を主たる対象とする訪問看護サービスを提供している。利用者数や訪問件数を経営指標とし、常勤換算看護師数を増やしながら、医療機関との連携による訪問診療支援を実施。同事業で培った精神疾患への対応ノウハウは、地方創生事業の農園での障がい者支援に横展開され、グループ全体の強みとなっている。訪問看護ステーションは農園近隣に開設されることもあり、地域包括ケアの一翼を担う。

旅行代理店・民泊・別荘を連結した観光物産事業

地方創生事業の一部門である観光物産事業は、売上構成比で1割未満だが、長崎県五島市を拠点に旅行代理店事業と民泊事業を展開する。2018年の世界文化遺産登録を契機に修学旅行誘致を強化し、2019年に第二種旅行業登録を取得。2026年4月には静岡県伊東市に一棟貸し別荘「AUFU VILLA」2棟を開業し、事業領域を拡大した。また、連結子会社ショウタイム24は不動産テック企業であり、無人内見システムを提供することで、グループ全体の事業ポートフォリオにテクノロジー要素を加えている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

増収も赤字転落、収益改善が最大の課題

サービス業に属する当社は、売上高が2024年3月期の35億円から2026年3月期には47億円へと増加する一方、営業利益率は2025年3月期の5%から2026年3月期は-2.13%と赤字に転落する見込みだ。同業他社にはジンジブやダイブグループがあり、成長市場ではあるが競争も激しい。当社は増収基調にあるものの、コスト管理の失敗や競争激化による利益率低下が課題である。

強み

  • 売上高が継続的に増加しており、市場での存在感が高まっている。
  • サービス業は拡大傾向にあり、今後も需要の伸びが期待できる。
  • 2025年3月期には営業利益率5%を達成しており、黒字化の実績がある。

課題

  • 2026年3月期に営業赤字となる見込みで、収益悪化が深刻。
  • 増収にもかかわらず赤字となるのは、コスト増加が原因と推測。
  • 同業他社が多く、価格競争に巻き込まれるリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がJSH

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17351グッドパッチ44億円10.7倍
26545インターネットインフィニティー44億円18.6倍
34750ダイサン43億円13.9倍
47066ピアズ43億円9.5倍
57361ヒューマンクリエイションホールディングス43億円15.8倍
6150AJSH42億円
76038イード42億円13.1倍
82493イーサポートリンク42億円23.9倍
92342トランスジェニックグループ42億円
10324Aブッキングリゾート42億円11.3倍
11291Aリスキル41億円6.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 14件

訪問診療コンサルティングから始まった2016年の創業

JSHは2016年4月、東京都中央区に資本金6,000万円で設立された。創業当初は医療機関等を対象とする訪問診療コンサルティング業務を開始。同年9月には有料職業紹介事業許可(許可番号13-ユ-307940)を取得し、医療福祉領域の人材紹介事業にも乗り出した。この時点では単一法人での運営であり、後の事業多角化の基盤となる二つの事業(在宅医療支援と人材紹介)の種がまかれた。設立からわずか1年余りで、訪問診療コンサルティングと有料職業紹介の両軸を確立したことが、その後の拡大の出発点となった。

買収と持株会社体制への移行(2017年)

2017年10月、JSHは日本在宅医療株式会社を買収・完全子会社化し、在宅医療事業に本格参入した。これにより訪問看護ステーション「コルディアーレ」を取得し、訪問看護及び訪問診療サポートサービスを開始。翌11月には、ジャパンサポート株式会社(東京)と株式会社トレースエンタープライズ(長崎県五島市)の2社を設立し、持株会社体制へ移行した。ジャパンサポートに在宅医療機関向けコンサルティング業務を移管し、トレースエンタープライズでは地方創生事業の第一歩として障がい者雇用支援事業を開始。この再編により、グループは在宅医療・人材紹介・地方創生の3本柱で事業を展開することになった。

子会社合併による持株会社体制の解消(2019年)

2019年11月、JSHは日本在宅医療、トレースエンタープライズ、ジャパンサポート、インタービーイングの4連結子会社を吸収合併し、持株会社体制を解消した。目的は、在宅医療事業と地方創生事業のシナジー発揮、重複事業の整理、グループ間取引コストの削減、管理部門の強化であった。合併により、それまで子会社に分散していた機能が本体に一元化され、経営資源の効率的な配分が可能となった。同年には観光物産事業の第二種旅行業登録も行い、長崎県五島市での修学旅行誘致や物販事業を本格化。合併前の複数法人体制から単一法人へと集約することで、事業間連携を加速させた。

グロース市場上場とショウタイム24子会社化(2024〜2025年)

2024年3月、JSHは東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場時点での売上高は35億円(2024年3月期)、従業員数は579人。上場後の2025年1月には、第三者割当増資の引受によりショウタイム24株式会社を連結子会社化。同社は無人内見システムを提供する不動産テック企業であり、これにより事業ポートフォリオの多様化と収益基盤の安定化を図った。また、同年10月には大阪支社を開設し、関西エリアにおける在宅医療事業と地方創生事業の拡大を開始。上場を機に資金調達力を高め、M&Aと新拠点展開を積極化させた。

新規事業への挑戦:一棟貸し別荘の開業(2026年)

2026年4月、JSHは静岡県伊東市に一棟貸し別荘「AUFU VILLA JOGASAKI-空-」と「AUFU VILLA JOGASAKI-森」を開業した。これは地域活性化を目的とした新規事業であり、観光物産事業の一環として位置づけられる。別荘運営により、伊東市への観光客誘致と雇用創出を狙う。同日時点で農園運営拠点は26カ所に拡大しており、地方創生事業全体の事業領域が農園運営、旅行代理店、民泊、さらに別荘事業へと広がった。売上高は前年比19.5%増の47億円に達したが、新規農園開設や人材投資の拡大により営業利益は1億円の赤字(前期は1.8億円の黒字)となり、収益化には時間を要する見通しである。

年表14件を開く

2010年代

  • 2016年4月創業東京都中央区に当社(資本金60,000千円)を設立し、医療機関等を主な対象先とする訪問診療コンサルティング業務を開始
  • 2016年9月医療福祉領域の人材紹介事業のため、当社にて有料職業紹介を行うこと等を目的とした有料職業紹介事業許可(許可番号13-ユ-307940)を取得
  • 2017年10月M&A事務業務の支援を行っていた日本在宅医療株式会社の買収・完全子会社化により、在宅医療事業として訪問看護及び訪問診療サポートサービスを開始(訪問看護ステーション コルディアーレ)
  • 2017年11月東京都中央区に連結子会社ジャパンサポート株式会社(資本金10,000千円)を設立し、在宅医療機関等を対象先とする訪問診療コンサルティング業務を同社に移管するとともに、長崎県五島市に連結子会社株式会社トレースエンタープライズ(資本金10,000千円)を設立し、地方創生事業における障がい者雇用支援事業を開始し、当社を持株会社とする経営体制へと移行
  • 2018年1月株式会社トレースエンタープライズにて地方創生事業における観光物産事業として長崎県五島市の地場産品等の物販事業を開始
  • 2018年4月株式会社トレースエンタープライズにてコルディアーレ高田農園(長崎県五島市)を開園
  • 2019年2月M&A事務業務の支援を行っていたインタービーイング株式会社(インタービーイング 訪問看護ステーション)を買収・完全子会社化し、在宅医療事業における訪問看護サービス機能を強化
  • 2019年10月観光物産事業における募集型企画旅行の取り扱いを目的として、当社にて第二種旅行業者に登録(長崎県知事登録旅行業2-200号)
  • 2019年11月M&A在宅医療事業と地方創生事業のシナジーの発揮や重複する事業の整理並びにグループ間取引に伴うコスト削減及び管理部門の強化等を目的として、当社を存続会社、日本在宅医療株式会社、株式会社トレースエンタープライズ、ジャパンサポート株式会社及びインタービーイング株式会社の4連結子会社を消滅会社とする合併契約を締結し、当社にこれら子会社を吸収合併し、持株会社体制を解消

2020年代

  • 2021年11月地方創生事業の経営管理業務を行うこと等を目的として、福岡県福岡市博多区に福岡本社を開設
  • 2024年3月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2025年1月M&A事業領域の拡大と事業ポートフォリオの強化ならびに収益基盤の多様化と安定化のため、ショウタイム24株式会社を第三者割当増資引受により連結子会社化
  • 2025年10月関西エリアにおける在宅医療事業及び地方創生事業の拡大を目的として、大阪支社を開設
  • 2026年4月新規事業として地域活性化を目的とした一棟貸し別荘「AUFU VILLA JOGASAKI-空-」「AUFU VILLA JOGASAKI-森」を静岡県伊東市に開業

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    障がい者雇用支援事業の拡大

    農園での就労機会創出と職業能力開発支援を通じ、サービス利用企業数および1企業当たりの雇用人数の拡大に取り組む。また、農園新規開設時には障がい者雇用状況や交通利便性を考慮して展開する。

  2. 02

    在宅医療事業の体制強化

    精神科の入院から地域医療への移行に対応し、医療機関との連携強化により患者紹介の拡大を図る。効率的な訪問診療・訪問看護を実施するため、拠点体制の整備と移動時間短縮に取り組む。

  3. 03

    観光物産事業の誘客拡大

    新型コロナウイルス収束後の修学旅行生や個人観光客の誘致を見据え、民泊受入家庭の拡大や新たな体験プログラムの開発に取り組む。

  4. 04

    精神障がい者の就労支援強化

    在宅医療事業のノウハウを活用し、精神障がい者の職場定着率向上に取り組む。農園近隣への訪問看護ステーション設置など、幅広い障がい者の就労機会創出を推進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で579人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は349万円で、2期前と比べて3.5%平均年齢は41.6歳、平均勤続年数は2.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2024年3月36144.82.4427
2025年3月35744.82.648841
2026年3月34941.62.6579−17

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率46.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率133.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)97.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
コルディアーレ 農園計27拠点 — 長崎県五島市他1,679百万円
地方創生 事業
AUFU VILLA 計2棟 — 静岡県伊豆市26百万円
地方創生事業
本社(東京都中央区) — 福岡市博多区23百万円
全社(共通)
ほか3件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ショウタイム24株式会社
    東京都中央区
    議決権57.1%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は47億円営業利益-1億円前期と比べると増収減益で、売上が+17.5%、利益が-150.0%。

売上高
+17.5%
47億円
営業利益
-150.0%
-1億円
純利益
-200.0%
-1億円
営業利益率
-2.1%
前期比 -7.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高65億円47億円
営業利益4億円-1億円
純利益2億円-1億円
1株あたり配当¥3¥3

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

5期分

直近は2027年1Qで、売上は15億円、営業利益は1億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2025年2Q1915.31
2025年4Q2114.80
2026年2Q22−1−4.5−1
2026年4Q2500.00
2027年1Q1516.71

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

2020年3月期からの7期で、売上は7億円から47億円へ6.7倍に増えた。直近期の営業利益率は-2.1%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2020年3月7−1−5
地方創生事業の経営管理業務を行うこと等を目的として、福岡県福岡市博多区に福岡本社を開設
2021年3月15−1−1
2022年3月2311
2023年3月3022
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2024年3月3521
事業領域の拡大と事業ポートフォリオの強化ならびに収益基盤の多様化と安定化のため、ショウタイム24株式会社を第三者割当増資引受により連結子会社化
2025年3月40225.01
2026年3月47−1−1−2.1−1

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高47億円のうち、営業利益として残るのは-1億円-2.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-1億円、売上の-2.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金70.2%33億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金31.9%15億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-2.1%-1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
29.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比9.7pt
-2.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比7.2pt
-2.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比17.9pt
-6.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-2.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-2.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2026年3月期は営業CFが0億円、投資CFが−7億円で、差し引きのフリーCFは−7億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は9億円で、売上の2.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2022年3月1−25−17
2023年3月2−2108
2024年3月3−12212
2025年3月1−72−68
2026年3月0−78−79

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2026年3月期の総資産は38億円。このうち返さなくてよい自己資本が19億円で、自己資本比率は51.2%(業種中央値53.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2020年3月82621.1
2021年3月9189.5
2022年3月167942.2
2023年3月2013766.9
2024年3月2518772.2
2025年3月3020968.3
2026年3月38191851.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
9億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-4億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
18億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
54
/ 100
安定性自己資本比率34 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率534社中113位あたり、逆に低いのはROE534社中509位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-6.1%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-2.1%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
51.2%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
17.5%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥741で、1年前と比べて+60.4%過去52週の値幅のなかでは78%の位置にある。

¥741-7.0%1ヶ月+56.7%1年+60.4%時価総額42億円
過去52週の値幅
安値¥329高値¥858

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)21.8倍
PBR2.17倍
配当利回り0.40%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月21日に前日比6.87%安の746円と下落したが、1ヶ月では13.72%上昇した。25日移動平均線(564.44円)を約32%上回り、75日線(424.32円)や200日線(407.34円)を大きく乖離して上回る。52週高値822円に接近し、52週安値329円からは倍以上に上昇。7月17日以降出来高が急増し、8月20日には158万株が成立。上昇トレンドが鮮明だが、過熱感も強い。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 40/100)

PER予想は18.2倍で業界平均22.98倍を下回るが、PBR1.81倍は平均3.31倍より低いもののROEが-6.1%と赤字で収益性が悪い。配当利回り0.48%は平均2.31%を大幅に下回る。最近の業績も営業赤字拡大傾向で、将来性に不安。低PER・低PBRは業績悪化を織り込んだ可能性があるが、現状の収益力では割高感がある。配当も低く、バリュエーションはやや割高と判断する。

指標この会社業種平均
PER (予想)21.8倍
PBR2.17倍3.51倍
ROE-6.1%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上は拡大しているが、営業利益率がマイナスに転じ、収益性が悪化。強気派は売上成長の持続と黒字転換を期待する。弱気派は人手不足が続く中でコスト増が利益を圧迫するとみる。

プラスに働く材料7
  • 売上成長

    2023/3期から一貫して売上高が増加。需要は拡大している。

  • 市場ニーズ

    サービス業界は人手不足で需要が高まっている。

  • PBR割安

    PBR1.81倍と資産価値に比べて株価は割安。

  • 売上高47億円と前期比7億円増収通年影響

    2026年3月期の売上高は47億円と前期比7億円増。増収基調は続くが、営業損益は赤字

  • 株価1年で53%上昇のモメンタム継続影響

    株価は619円で1年前から53.2%上昇。上昇トレンドが続く限り需給は良好

  • 外国人保有2.8%から拡大余地不定影響

    外国人保有比率は2.8%。低水準のため、買い戻しが入れば株価上昇余地

  • 予想PER18.2倍と成長期待決算発表後影響

    予想PER18.2倍は、時価総額35億円に対して妥当な水準。増収が続けば黒字回復で割高感が解消

マイナスに働く材料7
  • 赤字化

    2026/3期は営業利益率-2.13%、純損失を計上。

  • ROE悪化

    ROE-6.1%と資本を毀損している。

  • 不透明な事業

    事業内容が明確でなく、分析が困難。

  • 営業損益が2億円から1億円の赤字へ通年影響

    2026年3月期の営業利益は-1億円と前期比3億円悪化。営業利益率-2.13%

  • 最終損益が1億円の赤字転落通年影響

    純利益は1億円→-1億円へ転落。赤字幅は1億円と小さいが、信用面の不安材料

  • ROE-6.1%と自己資本毀損継続影響

    ROEは-6.1%で自己資本が目減り。PBR1.81倍を維持するには収益回復が必須

  • 配当利回り0.48%と還元不足通年影響

    配当利回り0.48%は低位で、株主還元の期待が持ちにくい

次の決算で確かめる点
営業利益率
黒字転換の兆しを確認。
売上高成長率
需要の持続性を確認。
従業員数・稼働率
サービス提供能力と効率を測る。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ1,711人。区分でいちばん多いのは個人・その他81.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が13.7%を占め、残る86.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他79.279.281.4
事業法人12.014.413.7
外国法人2.42.62.6
証券会社6.33.42.0
外国人個人0.00.10.2
金融機関0.10.30.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01野口 和輝34.87
02ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合17.29
03ジャフコSV5スター投資事業有限責任組合4.27
04東京センチュリー株式会社3.18
05株式会社はじめカンパニー3.00
06速水 裕1.96
07Ariake Secondary Fund Ⅲ LP Bergen Jon(常任代理人あいざわアセットマネジメント株式会社)1.88
08株式会社ホテル・アルファ・ワン事業本社1.76
09ホテル・アルファーワン事業共同組合1.76
10株式会社ホテルアルファ―ワン・ディベロップメント1.76

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-07-30
    ジャフコ グループ株式会社
    新規の大量保有報告
    2.51%
    -2.70pt
  • 2026-07-29
    ジャフコ グループ株式会社
    新規の大量保有報告
    5.21%
    -3.11pt
  • 2026-07-28
    ジャフコ グループ株式会社
    新規の大量保有報告
    8.32%
    -7.95pt
  • 2026-07-27
    ジャフコ グループ株式会社
    新規の大量保有報告
    16.27%
    -5.29pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で+100%、1株純資産は3期で+2%。直近期のROEは-6.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2020年3月−26,771
2021年3月−7,203
2022年3月1516.3
2023年3月4118.8
2024年3月313359.222.6
2025年3月263627.122.4
2026年3月−21342−6.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額219百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
野口和輝代表取締役 会長兼社長612,014,300
市川伸二取締役 経営管理 本部長468,000
鎌田聖一取締役 東日本在宅医療事業本部長55170,000
山田平和取締役 地方創生事業本部長64
北村充永取締役 東日本在宅医療事業本部長50
濵西望取締役42300
矢野翔太郎取締役 営業本部長4211,000
津田和義取締役60
江尻琴美取締役52
北野幸治常勤監査役68
中務正裕監査役61
小田切豪監査役48

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)817817822
社外取締役641417

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容10,945字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社であるショウタイム24株式会社の計2社で構成されております。 当社は、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指すゴールとして、在宅医療事業及び地方創生事業に取り組んでおります。 在宅医療事業は、近年の精神疾患者の増加に伴う在宅医療ニーズの高まりを受け、医療機関への訪問診療のコンサルティング及び、精神疾患者を主たる対象者とした当社看護師職員等による訪問看護サービスを提供しております。 地方創生事業は、過疎化の進展に伴う人口減少や地場産業の衰退に伴う雇用機会の減少等、地方が直面している課題を解決することを目的とした事業であり、障がい者雇用支援事業、観光物産事業により構成されております。 なお、2019年11月に当社を存続会社として、連結子会社4社と合併しておりますが、合併前は当社が持株会社であり、日本在宅医療株式会社、インタービーイング株式会社及びジャパンサポート株式会社の3社が在宅医療事業に関連する事業を主として行っており、株式会社トレースエンタープライズにて地方創生事業を行っておりました。 (1) 地方創生事業 地方創生事業は、過疎化の進展に伴う人口減少や地場産業の衰退に伴う雇用機会の減少等、地方が直面している課題を解決することを目的とした事業であり、①障がい者雇用支援事業、②観光物産事業により構成されております。 ① 障がい者雇用支援事業 (ビジネスモデルイメージ図) 民間企業における障がい者の法定雇用率(障害者雇用促進法にて定められた民間企業の障がい者雇用率。従業員を40人以上雇用している事業主は、従業員に占める身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります)が、2024年4月に2.5%へと段階的に引き上げられ、更に2026年7月からは2.7%に引き上げられることが決定しており、民間企業による障がい者雇用の需要の拡大が見込まれております。 上記のように民間企業においては今後障がい者の雇用不足が拡大し、特に民間企業が集中する地域において大きな需要が発生することが見込まれます。障がい者の雇用義務がある民間企業は全国で120,467社ございますが、そのうち、25,507社が東京都、9,673社が大阪府、7,620社が愛知県、5,727社が神奈川県に集中しており、当該4都府県で全国の40.3%を占めております(厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」)。一方、地方においては障がい者の雇用義務がある民間企業の数が限られていることに加え、都市部の企業と比較して従業員数が少ない企業が占める比率が高いことから、障がい者の就労機会が限られており、都市と地方においては障がい者の就労機会の格差が存在していると認識しております。 当社の障がい者雇用支援事業は、利用企業における安定的な障がい者雇用の実現や、ダイバーシティの重要性の理解促進のため、地方に在住している障がい者に就労機会を提供することを通じて、地方に在住している障がい者の社会参加、地域社会への適合と職業能力の開発、経済的自立を支援していく事業です。 当社は就労機会が限られた地域において農園を開設し、障がい者の就労機会の地域間格差解消を図るとともに、障がい者が経済社会を構成する一員として能力を発揮する機会の確保、就労を希望する障がい者が、その能力や適性に応じた働き方を通じて障がいの特性や職業能力等に関わらず、住み慣れた地域で仕事を通じて自己実現ができる社会の実現に取り組んでおります。 当社サービスの利用企業による適正な雇用管理のもとで、当社では障がいの特性に応じた働き甲斐のある就労環境の整備に努めております。例えば、障がい者が農園で栽培した収穫物はサービス利用企業の社員食堂や農園周辺のこども食堂等において有効活用されるだけでなく、地域の小売店等を通じて販売されており、障がい者にとって働き甲斐を感じてもらうことができる仕組みとなっております。 厚生労働省が2025年12月に公表した「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」によると、2025年6月1日時点において法定雇用率を達成できている民間企業はおよそ半分の46.0%という状況にあります。 その背景には障がい者を求人し、雇用する側である企業において、①採用したくても応募がない、②障がい者の仕事となる業務の切り出しが難しい、③バリアフリー対応等、障がい者を受け入れる職場環境を整えることが難しい、④採用しても受け入れる部署の理解が得られにくい等により、サポートする体制を整えられていない、⑤採用しても早期に離職してしまう等の課題があると考えられます。 これら障がい者雇用に関するさまざまな課題の解決手段、地域の特性から就労機会が限られている障がい者の雇用創出手段として、当社では地方に在住している障がい者及び障がい者を管理する管理者を企業等へ紹介し、当該人材紹介先企業等に採用された障がい者の就労の場として当社が設置している農園をご利用いただくとともに、農作業に必要となる水耕栽培設備を賃貸するサービスを提供しております。 当社では、「障がいの特性や程度に応じて作業の割り振りが行いやすい」「収穫の喜びを感じることができる」という点で農作業を、「毎営業日、作業が必要であること」「安全かつ快適な職場環境が用意できる」「多様な栽培品種に対応できる」という点で、水耕栽培を選んでおります。 また当社では、障がい者が安心して仕事に取り組めるようさまざまな定着支援を行い、障がい者の職場定着率の向上にも取り組んでおります。 障がい者雇用支援事業は、主にサービス導入時に1回限りで発生するスポット売上に加え、サービス利用期間において月額で継続的に発生するリカーリング売上から構成される安定性の高い収益モデルとなっております。 農園の利用企業が使用する区画で雇用される障がい者や、その管理者の人材紹介売上が主なスポット売上となり、リカーリング売上は障がい者1人あたりの定着支援サポート、農園利用、水耕栽培設備レンタル等の対価からなり、コルディアーレ農園の売上の約90%(2026年3月期実績)を占めております。 下記の指標がリカーリング売上を測る経営上の指標となります。 回次   第6期   第7期   第8期   第9期   第10期 決算年月   2022年3月   2023年3月   2024年3月   2025年3月   2026年3月 利用企業数   112   143   172   203   248 リカーリング売上 単位:百万円   729   1,315   1,697   2,187   2,773 期末1企業当たりリカーリング売上 単位:千円   6,509   9,198   9,866   10,775   11,183 解約率(前期末受入数比)   5.0%   0.0%   1.4%   5.4%   4.5% 「障がい者を雇用したくても雇用が難しい都市部の企業」が「就労意欲があっても就労の機会が限定的な地方に在住している障がい者」を雇用することによって、地方と都市の社会構造的不均衡が是正されるとともに、障がい者の経済的自立支援が可能となります。また、障がい者による一般就労の実現は、地域経済にとって、社会保障費の削減や、地域における消費拡大などの効果も期待できると考えております。 当社が運営している農園では、ハード面では、障がい者が働きやすい職場環境の整備として、冷暖房が完備された屋内農園、バリアフリー化や水耕栽培設備を導入し、ソフト面では、障がい者の体調やメンタルをサポートする看護師を常駐させることや、障がい者の通勤支援として送迎サービスを導入する等の取り組みを行っております。送迎サービスにより、就労における移動手段の問題や地理的な制約を無くすことで、幅広い障がい者が就労できる機会を提供し、看護師による障がい者や管理者へのカウンセリング機能の提供や、農園の近隣に訪問看護ステーションを開設することで、在宅医療事業におけるノウハウを障がい者の定着支援に活用するなど、身体、知的、精神障がいの区別なく幅広い障がい者が農園において安心して働ける職場環境づくりに取り組んでおります。 なお、2026年3月末時点における障がい者受入数は1,788人(前年同月比125%)となっており、障がい別の構成比は、身体、知的、精神の割合はおよそ1:1:2の割合になっております。また、障がい者の年齢別の構成比は20代、30代、40代、50代、60代とその他がおおよそ2割ずつという構成になっております。 今後、障がい者雇用においては量的な面で需要が大きく拡大することが見込まれている一方、足元においては雇用の質の面においても大きな変化が生じております。2022年10月3日に召集された第210回臨時国会において、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)の一部改正が成立しました。法改正により、事業主(障がい者の雇用主)の責務として障害者の職業能力の開発及び向上が含まれることが明確化され、2023年4月1日から施行されましたが、当社は事業主による障がい者の職業能力の開発支援も行っております。 また、厚生労働省においては、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」が公表され、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」が、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては更新された「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」(令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例等含む)が公表されたことにより、障がい者が活躍できる職場環境の整備や適正な雇用管理のため事業主が行うことが望ましい取組のポイントが整理され、当社の障がい者雇用支援サービスにおいては、サービスを利用する企業(事業主)が上記リーフレットで示された望ましい取組のポイントを実現できることが求められております。当社としては農園を利用する事業主が障害者雇用促進法のみならず障害者雇用分科会にて公表された課題を解決し、望ましい取組に沿った障がい者雇用に主体的に取り組めるよう、障がい者各自の障がい特性の把握や合理的配慮の提供、職業能力の開発、適正な雇用管理等の支援に取り組んでまいります。 (在宅医療事業と地方創生事業のシナジー) (農園の開設状況) 農園名   所在地   開園年月日   区画数 コルディアーレ高田農園   長崎県五島市   2018年4月   48区画 コルディアーレ上大津農園   長崎県五島市   2019年2月   37区画 コルディアーレ宮崎鶴島農園   宮崎県宮崎市   2019年9月   48区画 コルディアーレ宮崎柳丸農園   宮崎県宮崎市   2020年1月   126区画 コルディアーレ熊本第一農園   熊本県熊本市   2020年2月   102区画 コルディアーレ高田第二農園   長崎県五島市   2020年3月   54区画 コルディアーレ佐賀農園   佐賀県三養基郡   2021年5月   90区画 コルディアーレ久留米農園   福岡県久留米市   2021年10月   90区画 コルディアーレ日南農園   宮崎県日南市   2021年12月   72区画 コルディアーレ大牟田農園   福岡県大牟田市   2022年1月   90区画 コルディアーレ大分農園   大分県大分市   2022年3月   72区画 コルディアーレ都城農園   宮崎県都城市   2022年5月   126区画 コルディアーレ北九州農園   福岡県北九州市   2022年9月   54区画 コルディアーレ宮崎赤江農園   宮崎県宮崎市   2022年11月   102区画 コルディアーレ大牟田第二農園   福岡県大牟田市   2022年12月   72区画 コルディアーレ長崎農園   長崎県長崎市   2023年10月   114区画 コルディアーレ宮崎三股農園   宮崎県北諸県郡   2024年2月   72区画 コルディアーレ福岡農園   福岡県糟屋郡   2024年7月   144区画 コルディアーレ熊本南農園   熊本県熊本市   2024年10月   90区画 コルディアーレ札幌農園   北海道札幌市   2024年12月   63区画 コルディアーレ岡山農園   岡山県岡山市   2025年1月   42区画 コルディアーレ岡山南農園   岡山県岡山市   2025年7月   42区画 コルディアーレ中間農園   福岡県中間市   2025年7月   102区画 コルディアーレ熊本第二農園   熊本県熊本市   2025年7月   102区画 コルディアーレ東京青梅農園   東京都青梅市   2025年11月   54区画 コルディアーレ東京足立農園   東京都足立区   2026年1月   180区画 コルディアーレ八尾農園   大阪府八尾市   2026年5月   90区画 (注) 1.当社100%子会社として設立した株式会社トレースエンタープライズにて行っていた事業となりますが、2019年11月1日に吸収合併しております。 2.1名の障がい者に対して1区画を割り当てております。 3.区画数については、開設時の区画数となります。 ② 観光物産事業 (ビジネスモデルイメージ図) 観光物産事業は、地方創生事業に占める売上構成比が1割未満となりますが、主として旅行代理店事業と民泊事業により構成されており、長崎県の五島事業所にて事業を行っております。 2018年6月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」が世界文化遺産に登録されたことを契機として、当該地域における修学旅行生や観光客が増加し、消費の拡大や雇用促進等が期待されています。当社では、当該地域への修学旅行の誘致・観光客の誘客に取り組むために、2018年9月に第3種旅行業の登録を行っております。 当該地域への修学旅行の誘致に関しては、長崎県五島市から委託を受け、当社民泊事業として、五島市体験交流協議会の運営事務局業務を行う関係にあり、委託収入などを得ております。 また、2019年10月には第2種旅行業の登録を行ったことにより、第3種旅行業の登録では行うことができなかった国内募集型の企画旅行の販売が可能となり、新聞等での旅行商品の宣伝販売なども行えるようになりました。 旅行代理店事業では、旅行商品の企画・提案を行っており、主に長崎県五島市在住者の旅行需要や出張需要、長崎県五島市への旅行需要の取り込みを行い、各種旅行商品のアレンジメントの対価を受け取っております。 民泊事業では主として自然豊かな離島ならではの体験プログラムや、世界遺産にも登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」に関する学びの素材等を用いた旅行商品を学校等向けに企画・提案しており、五島市内に約100家庭ある民泊受入家庭を活用した修学旅行の受け入れを行っております。 新型コロナウィルスによる感染が拡大した2020年までは、民泊を利用した修学旅行は年々増加傾向にあり、修学旅行によって五島市を訪れた人数は、五島市観光協会が公表している「令和6年五島市観光統計」によれば、2015年の年間1,308人から2018年には年間4,129人、当社が五島市観光協会より民泊及び体験プログラム事業を継承した2019年には過去最高となる年5,337人(対前年比+29.3%)まで拡大しました。2022年には298人まで減少しましたが、2024年は1,829人となり、足元では回復傾向にあります。 修学旅行に参加する生徒の各民泊受入れ家庭への割り振りや民泊と合わせて修学旅行生が参加する体験プログラムのアレンジメントの対価を受け取っております。 また、物産事業として農園を運営している各地域の地場産品等を当社運営ECサイト「Re:Local Market(読み方:リロカルマーケット)」等を通じて販売する物販事業を行い、各種特産品の販売の対価を受け取っております。 (2) 在宅医療事業 (ビジネスモデルイメージ図) 在宅医療事業では、精神疾患(気分の落ち込みや幻覚・妄想など心身にさまざまな影響が出る疾患)を抱える方を主たる対象者として、当社の看護師職員等による訪問看護サービス等を提供しております。 訪問看護は、疾病又は負傷により居宅において継続して療養を受ける状態にある者に対し、その者の居宅において看護師等が行う療養上の世話又は必要な診療の補助のことであり、訪問介護員等が、利用者(要介護者等)の居宅を訪問し、入浴・排せつ・ 食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事等を提供する訪問介護とは異なり、医療行為の有無が大きな違いとなっております。 特に、精神疾患者を対象者とする精神科訪問看護は、精神疾患を抱えて地域で暮らす人の健康と生活を支え、利用者と家族を支援する医療サービスであり、そのサービス内容は主に「生活習慣、生活リズムの確立」「生活技術、家事能力、社会技術等の獲得」「対人関係の改善」「社会的資源活用の支援」「薬物療法継続への援助」「身体合併症の発症・悪化の防止」等となります。 なお、社会的資源とは、利用者がニーズを充足したり、問題解決するために活用される各種の制度・施設・機関・設備・資金・物質・法律・情報・集団・個人の有する知識や技術等の総称であり、例えば障害者年金の受給の支援や生活保護の申請の支援なども該当することから、精神科訪問看護師には多岐に渡る知識が求められます。 精神科訪問看護における収入の大部分は国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金に対する請求により得られ、一部利用者の自己負担金により回収する構図(後述)となっております。 精神科訪問看護の利用者の獲得に関しては、医療機関や役所、就労支援施設等多岐に渡る関係機関からの紹介が主な獲得経路になりますが、当社は特定の医療機関と訪問診療の支援を行う連携をし、主治医による訪問診療と当社の看護師職員等による訪問看護を組み合わせることで、精神疾患者向けの在宅医療を地域社会に普及させ、持続可能な医療体制のもと、住み慣れた地域で社会的な生活を家族と共に営むことができる社会を実現させることを事業の主目的としております。 訪問診療の診療報酬単価が高く設定されていることなどから、医療機関がこれまで実施していなかった訪問診療を新たに開始することを検討した場合であっても、診療報酬を得るための制度が複雑であることや対応方法が難しく実行が容易でないことから、当社が医療機関に対し訪問診療制度・診療報酬体系等を解説するとともに、医療機関が訪問診療を実施する患者に対して当社が提供する訪問看護サービスを活用してもらうなど、コンサルティングを通じて医療機関との連携を強化し、訪問看護の利用者の紹介を受ける機会を増やすことに取り組んでおります。 例えば薬の処方は医師が行い、薬の服薬状況の確認等は看護師が行う等のため、在宅医療の世界では、医師による訪問診療は主に訪問看護とセットで行われることから、訪問診療のコンサルティング(原則無料)などを通して訪問診療の開始または拡充の支援を行う連携により、訪問看護対象者のご紹介を頂くことに注力しております。 2014年7月14日に厚生労働省が公表した「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」における「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性(概要)」には、「精神病床を適正化し、将来的に不必要となる病床を削減するといった病院の構造改革が必要」と明記されました。 それにより、長期入院患者の地域移行に加えて、厚生労働省が医療施設の病床削減・在宅移行を目指していることがより明確化されるなど、当社の在宅医療事業を後押しする外部環境が整っている状況下にあると認識しております。 在宅医療事業における収益構造は、①国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金等からの診療報酬及び利用者本人からの診療報酬(自己負担分)と、②医療機関に対する各種コンサルティング収入に大別されますが、在宅医療事業売上高の9割以上は前者の診療報酬により構成されます。後者の医療機関に対する各種経営コンサルティングは、それ自体を在宅医療事業における収益の柱としているものではありませんが、当該医療機関から訪問看護の対象となり得る利用者の紹介を得る機会を獲得し、当社看護師職員等による訪問看護の利用者数を拡大していくことを目的とした取組みとなります。 本書提出日現在において、東京や大阪をはじめとして47箇所に訪問看護ステーションを開設しております。 (訪問看護ステーションの開設状況) 事業所等   開設年月日(注1) 訪問看護ステーション コルディアーレ東陽町   2017年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ東大阪   2017年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ葛飾   2017年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ綾瀬   2017年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ大国町   2018年2月 訪問看護ステーション コルディアーレ東村山   2018年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ杉並   2018年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ新宿   2018年6月 訪問看護ステーション コルディアーレ大田   2018年7月 訪問看護ステーション コルディアーレ練馬   2019年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ新小岩   2019年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ宮崎   2019年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ府中   2019年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ南浦和   2020年1月 訪問看護ステーション コルディアーレ北千住   2020年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ越谷   2021年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ大分   2021年6月 訪問看護ステーション コルディアーレ佐賀   2022年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ札幌   2023年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ江戸川   2024年10月 訪問看護ステーション コルディアーレ岡山   2025年1月 訪問看護ステーション コルディアーレ板橋   2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ川口   2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ松戸   2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ旭   2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ熊本   2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ北千住 竹ノ塚営業所   2025年6月 訪問看護ステーション コルディアーレ東大和   2025年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ平野   2025年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ淀川   2025年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ小岩   2025年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ大田 大井営業所   2025年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ青戸   2025年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ新宿 豊島営業所   2025年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ新宿 中野営業所   2025年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ東村山 青梅営業所   2025年10月 訪問看護ステーション コルディアーレ墨田   2025年10月 訪問看護ステーション コルディアーレ長崎   2025年11月 訪問看護ステーション コルディアーレ豊中   2025年11月 訪問看護ステーション コルディアーレ清瀬   2025年11月 訪問看護ステーション コルディアーレ堺   2025年11月 訪問看護ステーション コルディアーレ墨田 千代田営業所   2025年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ西宮   2025年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ北九州   2025年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ豊中 枚方営業所   2026年1月 訪問看護ステーション コルディアーレ川崎   2026年1月 訪問看護ステーション コルディアーレ北千住 西新井営業所   2026年3月 (注) 1.当社の完全子会社だった日本在宅医療株式会社及びインタービーイング株式会社は「コルディアーレ」、「インタービーイング」の名称でそれぞれ訪問看護ステーションを開設しておりましたが、2019年11月1日に当社が当該連結子会社2社を含む子会社4社を吸収合併しております。 また、当社が2017年10月に日本在宅医療株式会社を、2019年2月にインタービーイング株式会社をそれぞれ子会社化する前に開設していた事業所等については、子会社化前の開設年月を記載しております。 当社における訪問看護ステーションの展開方針としては、主として次に掲げるような特徴があります。 当社では、居宅での訪問看護サービスの利用を希望している利用者の約4割を特定の訪問診療における連携医療機関から、残りを他の医療機関、保健センター、就労支援施設等より紹介いただくことで、訪問看護利用者の獲得を進めております。 利用者数の増加に応じて、訪問看護ステーションを新たに開設する場合には、一部の例外はありますが、新たな事業所や営業所の開設地域の近隣に居住している利用者の一部を既設の事業所等から新設する事業所等に移管することとしております。これは、既設の訪問看護ステーションの訪問看護効率の平準化を図り、新設した訪問看護ステーションの収支を早期に改善するための施策として講じております。
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経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、目指すゴールとして、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を掲げ、在宅医療・地方創生領域において、地域社会と日本の未来に貢献することに取り組んでおります。 (2) 経営指標 ① 地方創生事業 障がい者雇用支援事業においては、サービスを利用する企業に雇用されている障がい者受入純増数や、障がい者受入数合計を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。また、観光物産事業においては旅行及び民泊取扱人数を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。なお、これら経営指標の推移は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (c)地方創生事業における収益構造上の特徴と主な経営指標」をご参照下さい。 ② 在宅医療事業 在宅医療事業においては、利用者数、訪問件数、常勤換算看護師数(注1)、1利用者あたり訪問件数、1常勤換算看護師あたり訪問件数を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。なお、これら経営指標の推移は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (e)在宅医療事業における収益構造上の特徴と主な経営指標」をご参照下さい。 (注) 1.所定労働時間週40時間以上の勤務をしている在籍看護師職員数を指します。なお、小数点は所定労働時間週40時間未満の勤務をしている在籍看護師職員数を按分換算したものとなります。 (3) 経営環境 ① 地方創生事業 民間企業(注1)における障がい者の法定雇用率(障害者雇用促進法にて定められた民間企業の障がい者雇用率)が、2024年4月に2.5%に引き上げられ、更に2026年7月からは2.7%に引き上げられることが決定しており、民間企業による障がい者雇用の需要の拡大が見込まれております。 2025年6月において、障がい者の法定雇用率を達成している民間企業の割合は46.0%にとどまり、法定雇用率未達成企業は全国で65,033社となっております(注2)。 厚生労働省の資料(注2)によると、都市部における障がい者雇用の状況をみてみると、例えば東京都では法定雇用率達成企業の割合は31.1%となっており、法定雇用義務を負っている民間企業のうちおよそ3社に2社が義務を達成できておりません。 また、厚生労働省の調べでは2016年度における障がい者求人の充足率(障がい者新規求人数に占める障がい者就職数の割合)は東京都が30%を下回っており、全国で最低水準となっております。愛知県、大阪府においてもその水準は40%を下回り、大都市を中心として障がい者の採用環境が厳しい状況にあることが窺えます(注3)。 さらに、障がい者の就業が困難であると、雇用する労働者数を計算する際に、除外率に相当する労働者数を控除する制度(除外率制度)が設置されておりましたが、ノーマライゼーションの観点から、除外率制度は2002年の法改正により2004年に廃止され、現在は経過措置としてこの制度が継続しているものの、2020年2月の労働政策審議会障害者雇用分科会においては経過措置の廃止が検討されており、2023年1月には、同分科会において2025年4月に除外率を一律10%引き下げることが決定され、2025年4月に引き下げが実施されました。今後も経過措置の一部または全部が廃止された場合には、除外率が適用されている業界に属している企業において障がい者の雇用不足が発生すると考えられます。 こうした状況に加え、これまで民間企業が積極的に採用してきた身体障がい者の高齢化が進展しております。2025年6月1日時点において民間企業が雇用している障がい者のうち53%が身体障がい者(注2)ですが、身体障がい者では65歳以上の比率が高く、今後10年で10万人以上が退職見込みと推定されます(注4)。 上記のように特に都市部の民間企業においては今後障がい者の雇用不足が拡大することが想定される一方で、地方においては障がい者の就労機会が限られており、都市と地方における就労機会の不均衡が存在していると認識しております。 今後、障がい者雇用においては量的な面で需要が大きく拡大することが見込まれている一方、足元においては雇用の質の面においても大きな変化が生じております。2022年10月3日に召集された第210回臨時国会において、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)の一部改正が成立しました。法改正により、事業主(障がい者の雇用主)の責務として障害者の職業能力の開発及び向上が含まれることが明確化され、2023年4月1日から施行されました。 また、厚生労働省においては、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」が公表され、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」が、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては障害者雇用ビジネス実施事業者やその利用企業の状況等について2023年11月末時点に更新された「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」(令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例等含む)が公表されたことにより、障害者が活躍できる職場環境の整備や適正な雇用管理のため事業主が行うことが望ましい取組のポイントが整理され、当社の障がい者雇用支援サービスにおいては、サービスを利用する企業(事業主)が上記リーフレットで示された望ましい取組のポイントを実現できることが求められております。 (注) 1.従業員数一定数以上を雇用している事業主。事業主には毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告する必要があり、障害者雇用の促進と継続を図るために「障害者雇用推進者」を選任するよう努めなければならないとされております。 2.厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」より。 3.厚生労働省「平成31年 第82回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)」より。 4.厚生労働省「令和5年 障害者雇用実態調査」より。 当社が観光物産事業を主に展開している長崎県五島市は「五島市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン総合戦略」を市政運営の基本方針とし、人口減少に歯止めをかけ、2060年に人口2万人を確保することを目標に街づくりを進めています。 2018年6月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」が世界文化遺産に登録されたことをきっかけとして、五島市を訪れる観光客は増加傾向にあり、2019年は前年比+5.2%となる252,657人まで増加(注5)しておりましたが、2020年、2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で123,703人、118,441人となっており、2024年には200,384人と復調傾向にあります。 (注) 5.令和6年 五島市観光統計より。 ② 在宅医療事業 2023年度における精神疾患を有する患者総数は603万人(注1)となり、年々増加する医療費を削減すること等を目的として、厚生労働省の精神保健福祉対策本部では、入院医療中心の診療から地域生活支援を前提とした診療へと切り替えること等を柱とした方向性を示しています(注1)。 この方向性を反映し、2023年度における精神疾患を有する入院患者数は21.3万人(注2)と2020年度比で10.1%減少しております。更に、2023年5月の「第7期障害福祉計画について(厚生労働大臣告示)」においては、精神病床における1年以上入院患者数を2027年3月までに2020年度と比べて全国で約3.3万人減らす成果目標が定められることとなりました。精神科の医療施設に目を向けると、2023年において20床以上の病床を有する精神科病院数は1,057施設と2008年の1,079施設をピークに年々減少しているのに対し、精神科の一般診療所数は2023年で7,761施設と2008年の5,629施設(注3)との対比においても年々増加しております。 (注) 1.「精神保健医療福祉の現状等について 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 第4回(令和7年1月15日)」より 2.厚生労働省「令和5年患者調査」より。 3.厚生労働省「医療施設調査」(令和5年、平成20年各版)より。 2018年度の診療報酬改定においては、医療機関が精神疾患を有する患者に対して訪問診療を実施する際の「精神科在宅患者支援管理料」が新設されておりますが、医療機関が「精神科在宅患者支援管理料」を得るためには、通院が困難な患者に対して、精神科医、看護師等が患者の同意を得て、計画的な医学管理のもとに定期的な訪問診療・訪問看護を行っていることに加え、患者の容体に応じて臨機応変な診療又は看護ができる医師と看護師との綿密なコミュニケーションが取れる体制が整備されていること等が要件となっており、精神科医療においては入院へ対応できる中規模~大規模な医療機関への入院を中心とした医療体制から地域における小規模な医療機関への通院に在宅での治療を加えた医療体制へ移行しつつあると認識しております。 そのため、複数の地域に分散している患者に対して訪問看護を効率的に行うための体制の整備状況と、医師による訪問診療を行うに際しての看護師との情報連携面での質が医療機関からは問われることとなります。 当社は、訪問診療を理解し、訪問診療と連携した訪問看護サービスの提供に事業機会があると認識しています。 (4) 経営戦略 ① 地方創生事業 当社の障がい者雇用支援事業は、地方に在住している多数かつ幅広い障がい者の雇用を創出することを目的としているため、企業に紹介している障がい者は、当社が展開している農園で就労することで、障がいの特性や程度に応じた働き方が可能となり、職業能力の開発・向上に関する支援を受けることができます。 農園においては水耕栽培設備を利用し、障がい者が安全に安心して働くことができる環境を整えていることに加え、当社の在宅医療事業におけるノウハウを活用した障がい者への配慮や定着に向けた支援も行っております。 障がい者雇用支援事業においては、障害者雇用促進法において明示された事業主による障がい者の能力開発の責務に対する支援、厚生労働省が公表したリーフレットへの対応を図るとともに、サービス利用企業数の拡大及び1企業当たりの障がい者の雇用人数の拡大に取り組みます。また、農園の新規開設においては、開設候補地における障がい者の雇用状況や障がい者手帳の保有者数、交通の利便性等を考慮した展開を行ってまいります。 厚生労働省の「令和5年度 障害者の職業紹介状況等」によれば、身体障がい者の新規求職申込件数は59,202件、知的障がい者の新規求職申込件数は37,515件、精神障がい者の新規求職申込件数は137,935件となっており、精神障がい者の新規求職申込件数は身体障がい者及び知的障がい者の新規求職申込件数の合計を上回り、特に精神障がい者については就労機会の拡大と定着率の向上が望まれております。 また、2025年6月1日時点において民間企業が雇用する障がい者を障がい別でみると、身体障がい者が53%と最も比率が高く、精神障がい者は24%(注1)と比率が低くなっており、精神障がい者のより一層の社会進出が望まれております。 他方、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構が2017年4月に公表した「障がい者の就職状況等に関する調査研究」によれば、精神障がい者の就職後1年経過後の職場定着率は49.3%と50%を下回る水準にあり、民間企業にとっては精神障がい者を積極的に採用することが難しい状況となっておりますが、当社では精神科領域における在宅医療事業のノウハウを活用し、農園における精神障がい者の定着率の向上に取り組んでおります。 また、訪問看護サービスの利用者を地方創生事業の障がい者雇用支援事業において企業に紹介していくことも視野に入れ、農園近隣の訪問看護ステーションの設置を2019年9月より開始するなど、より幅広い障がい者の就労機会を創出する為の施策を推進しております。 (注) 1.厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」より。 観光物産事業においては、新型コロナウイルス感染症収束後の修学旅行生の誘致や個人観光客の誘客を見据え、民泊受入れ家庭の拡大や新たな体験プログラムの開発に取り組んでまいります。 ② 在宅医療事業 精神疾患を有する患者総数が増加傾向にある中で、精神科病院及び入院患者が減少し、入院をせずに自宅において医療サービスを受ける患者が増加し、在宅医療の需要が拡大していると考えられ、当社は医療機関との連携を強化し、在宅医療の需要拡大へ対応できる体制の構築に取り組んでおります。 2023年1月に開催された第134回社会保障審議会障害者部会においては、第7期障害福祉計画における成果目標(案)として、2026年度末の長期入院患者数を2020年度と比べて3.3万人減少させることや精神障がい者の精神病床から退院後1年以内の地域における平均生活日数を325.3日以上とすることが明記されており、精神疾患を抱える退院患者に対する診療・看護を提供する受け皿の拡充が待たれる環境認識の下、当社は、医療機関との関係構築・強化を図ることで、医療機関からの患者紹介の拡大に努めております。 また、実効性のある訪問診療・訪問看護を効率的に実施していくためには、医師及び看護師の移動時間や移動距離の短縮化を図る必要があることから、主治医と看護師による効率的な訪問診療・訪問看護を実施できる拠点体制の整備に取り組んでおります。 事業所及び営業所の出店においては、連携する医療機関の周辺地域への展開や既存拠点の訪問効率の向上、新たな地域への拡大等を検討してまいります。 また、地域の特性や看護師の採用・育成を考慮し、拠点数だけでなく、拠点の適正な規模についても検討してまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 地方創生事業における障がい者雇用支援サービス利用企業の確保 地方創生事業の中軸をなす障がい者雇用支援事業において地方の障がい者の雇用を拡大するためには、より多くの企業の障がい者雇用を支援することが重要な課題であり、新たにサービスを利用する企業の確保に努めるとともに、既存のサービス利用企業のニーズをより一層汲み上げ、農園においてより多くの障がい者の就労を支援できるよう取り組んでまいります。 ② 地方創生事業における障がい者雇用支援サービスの質的向上 地方に在住する障がい者の雇用創出を図るためには、より多くの企業(事業主)に当社サービスを利用してもらうことが必要であり、そのためには当社が運営する農園を利用する事業主が、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)を遵守して、障がい者の職業能力の開発及び向上へ対応できることが求められます。また、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において障害者雇用ビジネス実施事業者の実態把握の取組として「把握した事例と課題等への対応に求められる望ましい取組のポイント(①~⑦)」が公表され、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」が、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例(①~②)」が公表されていることを踏まえ、当社としては農園を利用する事業主が障害者雇用促進法のみならず障害者雇用分科会にて公表された課題を解決し、望ましい取組に沿った障がい者雇用に主体的に取り組めるよう、障がい者各自の障がい特性の把握や合理的配慮の提供、職業能力の開発、適正な雇用管理等の支援に取り組んでまいります。 ③ 在宅医療事業における医療機関との連携 医療業界においては、少子高齢化による人口構造の変化、社会保障制度や医療制度の変化等により、長期入院患者の退院を促し、患者が居住している地域において医療サービスを受ける方向へ構造変化が生じております。 訪問看護を提供する事業所数は、2025年4月1日時点で全国に18,754事業所(注1)がありますが、訪問看護の利用者数(医療保険)は2001年の48,872人から2023年には484,191人となり、2001年の約10倍にまで増加しております(注2)。 上記の通り訪問看護に対する社会的な需要は年々高まっておりますが、当社は医療機関と連携を図ることにより、質の高い在宅医療サービスを提供していくことを重要な課題と考え、医療機関からの信頼確保に努め、医療機関が在宅医療への対応をスムーズに行えるよう、支援能力を高めていく必要があると認識しております。 (注) 1.一般社団法人全国訪問看護事業協会「令和7年度訪問看護ステーション数調査結果」より。 2.第605回中央社会保険医療協議会総会を引用。 ④ 人材教育の強化 「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」という当社の企業理念を実践し、地方創生事業および在宅医療事業において質の高いサービスを提供するために、人材育成の強化に取り組んでまいります。外部機関が開催する研修・セミナーへの参加、社内の研修・勉強会などのカリキュラムの充実を図ってまいります。 特に地方創生事業では、障がい者雇用支援事業従事者を対象に、精神疾患を抱える利用者に提供している訪問看護のノウハウを利用した社内の研修・勉強会などを行い、教育体制の充実を図ってまいります。 ⑤ 人材の確保 厚生労働省の「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によれば、2022年末時点において約131万人の看護師が就業しているとされていますが、その中で在宅医療に関わる訪問看護事業所で就労する看護師は僅か5.4%の70,975人にとどまっております。 今後、国の方針が「治す医療」から「治し、支える医療」へと転換していく中で、当社が在宅医療事業において十分な訪問診療サポートサービスを提供していくためには、サービス提供者である看護師等の人材の確保が重要な課題であると認識しております。一人でも多くの方が、住み慣れた家で生活が送れるようにサポートできる人材を確保してまいります。 他方、地方創生事業では、多岐にわたるサービスを提供しており、障がい者雇用を理解した人材等、各事業内容に造詣の深い人材の確保に努めてまいります。 人材の確保を図るため、雇用条件の改善にとどまらず、福利厚生の充実等、働きやすい環境づくりに注力してまいります。 ⑥ 財務基盤の強化 当社は、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、 新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランス を模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。
事業等のリスク12,761字を開く

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3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであり、リスクを把握し、管理する体制・枠組みに関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 」の記載を参照ください。 (1) 地方創生事業におけるリスク ① 障がい者雇用に関する制度や企業等における障がい者雇用の動向について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境 ①地方創生事業」に記載した通り、民間企業等における障がい者の法定雇用率(障害者雇用促進法で規定)は引き上げられる傾向にありますが、障がい者の法定雇用率の変化や障がい者の求職動向等、企業の障がい者雇用を取り巻く環境が変化した場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 特に法定雇用率は2024年4月に2.3%から2.5%へ引き上げられ、2026年7月には2.7%への引き上げが決定しております。この2.3%から2.7%への2回の引き上げにより新たに11万人以上(※)の障がい者の雇用が生まれる可能性があり、当社のサービスに対するニーズも高まることが想定されます。法改正を含む業界動向・環境変化については情報収集等を積極的に行い事業戦略を策定しておりますが、今後の法改正等によって法定雇用率の引き上げが中止された場合や、雇用義務そのものがなくなった場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (※令和7年障害者雇用状況の集計結果の民間企業における算定基礎労働者数2,921万人に0.4%を乗じて計算) ② 障がい者雇用支援事業のビジネスモデルと法的規制等との関連性について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社における障がい者雇用支援事業では、企業等に障がい者及び管理者を単に紹介しているだけではなく、就労機会が限定的な地方において障がい者の雇用を創出する仕組みを備える「コルディアーレ農園」を開設し、企業等に採用された障がい者等に対して就労の場を提供しております。また、障がい者雇用の創出に加え、職場定着に向けた取り組みとして、当社の訪問看護ノウハウを持った看護師による健康面への配慮や、当社農園スタッフによる障がい者の特性を理解したサポート等を通じて、障がい者が働きがいをもって就労することができる職場環境づくりに努めており、障がい者自らの経済的な自立支援を視野に入れたビジネスモデルと認識しております。 障害者雇用促進法では、事業主による障がい者と健常者との均等な雇用機会の確保、障がい者に対する差別の禁止、障がい者への合理的配慮の確保等に関する諸規定や指針が示されております。当社からの紹介によって企業等に採用された障がい者やその管理者は、当該企業等の本支店等ではなく、当社が就労の場として提供している「コルディアーレ農園」にて就業していること自体が障害者雇用促進法その他の労働関連法令に違反するものではないことを外部の法律専門家(弁護士)に確認しております。 また、外部の法律専門家を通して厚生労働省にも照会を行い、適法性を確認しております。 しかしながら、当社の障がい者雇用支援事業のような仕組みに対しては否定的な風評が存在していることを認識しております。このような風評等を踏まえて、厚生労働省は実態調査を行い、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において障害者雇用ビジネス実施事業者の実態把握の取組として「把握した事例と課題等への対応に求められる望ましい取組のポイント①~⑦」を公表し、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」(注1)を、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例①~②」を公表するなど、利用企業への注意喚起や障害者雇用ビジネス実施事業者に対して利用企業への誤解を与えないような指導がなされております。 当社は法令の趣旨や、当該リーフレットの内容を踏まえ、利用企業が望ましい取組みを行うことができるような働きかけや各種取組みを実施し、さらに、同業他社と業界団体(一般社団法人日本障害者雇用促進事業者協会)を設立し、法令及び法令の趣旨に沿った運営に取り組んでおりますが、今後新たな風評等が発生した場合や当社の障がい者雇用支援事業のビジネスモデルを規制するような法改正や条例の制定等が行われた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (注)1.「事業主の皆様へ」と題した農園等の利用企業が行うことが望ましい取組のポイントを紹介した冊子 ③ 地方創生事業におけるその他の法的規制について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 地方創生事業では、障害者雇用促進法や雇用機会均等法以外にも、労働関連法令、職業安定法、農地法、旅行業法、特定商取引法、食品衛生法、酒税法、建築基準法等、規制を受ける関係法令は多岐にわたっており、それらの法令・規則を遵守する必要があります。 当社では関連業法をまとめた一覧を作成し、四半期毎に見直しを実施することで関連法令への遵守に注力しておりますが、関連法令の規制強化等が生じた場合、障がい者雇用支援事業における有料職業紹介事業許可や、観光物産事業における第2種旅行業の登録取り消しや抹消事由が生じた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (地方創生事業における許認可等の状況) (a) 障がい者雇用支援事業 取得   許認可等の名称   所 管官庁等   許認可等の内容   有効期限   法令違反の要件及び主な許認可取消事由 各事業所   有料職業紹介事業許可   厚生労働省   職業紹介   新規許可 3年更新後 5年毎   職業安定法第32条の9第1項(許可の取消等) 各事業所   食品衛生責任者   厚生労働省   収穫物の販売のため   有効期限なし   食品衛生法第61条 (b) 観光物産事業 取得   許認可等の名称   所 管官庁等   許認可等の内容   有効期限   法令違反の要件及び主な許認可取消事由 五島事業所   通信販売酒類小売業免許   国税庁   酒類販売   なし   酒税法第14条(免許の取消し) 当社   第2種旅行業   長崎県   旅行業   5年毎   旅行業法第19条(登録の取消し等)旅行業法第20条(登録の抹消等) 当社   遊漁船業   長崎県   旅行業   5年毎   遊漁船業の適正化に関する法律第21条(登録の取消し等) 当社   旅館業   静岡県   旅館業 物件名:AUFU VILLA JOGASAKI-空-   なし   旅館業法第8条(許可の取消し) 当社   旅館業   静岡県   旅館業 物件名:AUFU VILLA JOGASAKI-空-   なし   旅館業法第8条 (許可の取消し) 当社   温泉利用   静岡県   旅館業に紐づく温泉利用 物件名:AUFU VILLA JOGASAKI-   なし   旅館業法第8条温泉法第31条 (許可の取消し) ④ 利用企業の獲得について (発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の障がい者雇用支援事業において提供しているサービスと同様に民間企業に対して障がい者の人材紹介を含む雇用支援サービスを提供する競合企業は多数存在しております。当社は、サービス内容やマーケティング手法の改善に日々取り組んでおりますが、サービスの改善等により既存の競合企業の競争力が向上した場合や、新規参入等による競争環境の変化により当社が提供しているサービスが優位性を保てなくなり、当社が顧客を維持・獲得できなかった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 民泊事業における安全衛生面または風評等に関するリスクについて (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小) 当社は長崎県五島市において民泊事業を運営しております。毎年、民泊を受け入れる家庭に対して、五島保健所による衛生管理講習や五島病院によるアレルギー講習会を受講いただいておりますが、民泊を受け入れる家庭において食中毒が発生する等の安全衛生面での問題が発生した場合や、各種の体験プログラムにおける不慮の事故等が発生した場合には、風評が報道機関等を通じて報じられることによって、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑥ 観光物産事業での価格競争について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小) 当社が展開している観光物産事業は、多数の競合企業が存在していることに加え、宿泊事業者や特産品製造業者等のサプライヤーの直販等により、厳しい競争環境にあります。当社では障がい者雇用支援事業との連携により、農園利用企業の利便性に特化した出張パッケージや、農園を活用した独自のダイバーシティ研修プランの企画・販売などにより単純な価格競争に陥らない差別化に努めておりますが、今後更なる競争環境や価格競争に晒された場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (2) 在宅医療事業におけるリスク ① 事業の許認可について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の在宅医療事業は、下表のとおり介護保険法に基づく指定居宅サービス事業者の指定を都道府県知事から、健康保険法に基づく指定訪問看護事業者の指定を厚生労働省地方厚生局から受けています。介護保険法においては、訪問看護の適正な運営を確保するために、事業主が欠格事由に該当した場合や条文に基づく命令処分に違反した場合において事業の許可の取り消しや事業の全部もしくは一部の停止を命じられる旨が定められております。また、本許可には有効期限があるため、その円滑な更新に努める必要があります。当社としては、引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育等を行いリスクの管理等に努めてまいります。 当社が在宅医療事業を開始して以降、本書提出日までの間に本許可が取り消しとなる事由や業務停止処分等を受けた事由は発生しておりませんが、指定居宅サービス事業者や指定訪問看護事業者の取り消しや当該業務の一部の停止の命令を受けた場合、許可の有効期限内に許可の更新がされない場合には、訪問看護サービスを提供することができず、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (在宅医療事業における許認可等の状況) 取得   許認可等の名称   所 管官庁等   許認可等の内容   有効期限   法令違反の要件及び主な許認可取消事由 各事業所   指定居宅サービス事業者   都道府県   介護保険法の訪問看護   6年毎の更新   介護保険法第77条(指定の取消し等) 指定介護予防サービス事業者   介護保険法の介護予防訪問看護   介護保険法第115条の9(指定の取消し等) 指定訪問看護事業者   厚生労働省地方厚生局   健康保険法の訪問看護   健康保険法第95条(指定の取消し等) ② 医療機関における診療方針、経営方針、競争環境について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 在宅医療事業では、精神疾患を有する患者を主たる対象者として、外来での診療を中心としている医療機関に対する経営コンサルティングや精神科訪問診療に関する各種セミナーの開催等を通じて、医療機関等との関係性の構築を図り、医師による訪問診療を促し、利用者を当社に紹介していただいております。 しかしながら、当社がサービスを提供している医療機関を取り巻く経営環境の変化によって、患者の入院期間が長期化した場合、医療機関が外来患者の対応を中心とした診療方針を採用し続ける場合、訪問診療を始めた医療機関が再び外来中心の診療方針へと切り替えられた場合には、訪問看護の機会を失うことになることから、これら医療機関側の経営方針によって、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 当社では、特定の医療機関だけではなく、多様な医療機関や市役所、保健センター、就労移行支援事業者等との関係構築にも注力し、利用者紹介元の拡大を図っており、競合する企業は決して多くはないと認識しておりますが、高い資本力を有する企業や知名度を有する企業等の新規参入が相次ぎ、競争が激化した場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ③ 診療報酬制度について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:数年に1度、影響度:中) 看護師や准看護師等が利用者の居宅等に訪問した場合の訪問看護診療費は、「精神科訪問看護基本療養費」と「訪問看護療養費」により構成され、国民健康保険法・社会保険診療報酬支払基金法により、全国一律の診療報酬制が敷かれております。 医療保険制度に基づく診療報酬は2年に1回、介護保険制度に基づく介護報酬は3年に1回の頻度で改定が実施されることから、当社としては報酬改定を含む業界動向・環境変化については情報収集等を積極的に行い事業戦略を策定しております。しかしながら、在宅医療事業における連携先である医療機関の経営環境や診療報酬制度、訪問診療等の診療報酬が改正された場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ④ 法的規制について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の行う在宅医療事業では、介護保険法、医療保険各法、国民健康保険法、社会保険診療報酬支払基金法、障害者総合支援法、個人情報保護法、その他の関連法令・関連制度等の規制の影響を受けることになります。なかでも、精神疾患を有する患者の多くは、障害者総合支援法の適用を受けることとなりますが、当社では障害者総合支援法に基づく「指定自立支援医療機関」の指定を訪問看護ステーションの設置地域の都道府県知事から得ているため、当社の訪問看護ステーションは病院等と同じ医療機関としての枠組みに区分されることになります。病院と同じように医療保険(社会保険・国民保険等)が適用され、訪問看護を利用された場合の費用(自己負担)は、3割負担となります。訪問看護を利用された方の診療報酬明細書を作成して、社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会に提出することで、7割の診療報酬が支払われ、疾患や障がいの程度によっては、国の助成制度や医療扶助があるため自己負担が軽減される場合があります。当社としては法的規制を含む業界動向・環境変化については情報収集等を積極的に行い事業戦略を策定しております。しかしながら、これら法的規制の改正等が行われた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑤ システム障害について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、在宅医療事業における利用者の看護履歴、服薬情報、疾患情報等のセンシティブな利用者情報の一元的管理を実施することを目的とした専用のネットワークシステムを全拠点に導入しております。システムの利用に際しては、ID、パスワード、アクセス制限等、システム上の一定の制御を行っており、システムの導入元からは定期的な保守・メンテナンスを受けております。また、当該システムを導入して以降、事業運営面で重大な支障を及ぼしたシステムトラブルや利用者の個人情報等の漏洩事案等は生じておりません。 しかしながら、これらの対応策を以ってしても防ぎきることのできないシステムの誤作動やその他何らかのシステム障害等が生じた場合、利用者情報の正確な記録、保存が出来なくなることで、事業運営面での支障が生じる可能性があるほか、これら社内システムへの外部からの不正侵入によるウィルスの拡散や利用者情報の漏洩等が生じた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (3) 両事業に共通するリスクまたはその他のリスク ① 人材の確保・定着について (発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 在宅医療事業及び地方創生事業が今後持続的な成長を遂げていくためには、看護師をはじめとする人材の安定的確保が必要となってまいります。中でも看護師、准看護師等に関しては、人材の流動性が相対的に高い職種であると当社では認識していることから、これら有資格者の採用活動においては、社内紹介制度の導入、公的機関への募集広告の掲載、人材紹介会社の活用等の施策を講じ、標準的な週休2日の勤務形態のほかにも各人の働き方に合わせた複数の就業形態を導入していることに加え、保有資格や成果等に応じた処遇を行うことで、従業員の定着策を講じております。 また、定着化という面においては、両事業ともに労働集約的な事業であり、利用者宅や農園という業務実施環境の特性から生じるストレスや長時間労働の発生等により、人材が流出するリスクも高い事業であると認識しており、適度な休憩や長時間労働の防止、有給取得の推進などを行っておりますが、これらの諸施策による効果を得られず、人材の確保や定着化が進まない場合には、両事業の持続的な成長を遂げていく上での支障が生じ、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ② 新規事業拠点の開設について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 在宅医療事業の訪問看護ステーション等の新たな事業拠点の開設に際しては、訪問看護サービス利用者の紹介元となっている医療機関の医師による訪問診療と当社の看護師等による訪問看護を効率的に行うことが可能な立地条件、地域特性等を慎重に分析した上で、開設の意思決定をしております。 また、地方創生事業の障がい者雇用支援事業において、企業等に採用された障がい者及び管理者の就業場所となる農園を新たに開園するに際しては、当該開園候補地における障がい者数、立地条件、地域特性等を慎重に分析した上で、新規開設の意思決定をしております。 しかしながら、これら新規拠点の開設が計画通りに進まなかった場合や開設に必要とされる人員確保が進まなかった場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ③ 賃貸借契約について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の事業拠点は、そのほとんどが賃借物件であることから、賃貸借契約の期間満了にあたり契約の更新または新たな契約の締結ができない場合、若しくは予期せぬ事情により契約期間内に終了する場合には、近隣に代替拠点を開設し、または既存の他拠点を活用し、サービス提供の継続を図る方針ですが、これらの対策が奏功しない場合、顧客との契約を継続できないことや設備の処分・除却等により、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 また、当社は、賃貸人とコミュニケーションを密にして良好な関係を維持することで状況変化の徴候を早期に捉えるよう努めるとともに、新たに事業拠点の賃借をする際には、物件の物理的状況、賃貸人の経済的状況等を確認するよう努めて参りますが、賃貸人に破産等の倒産手続が生じ、敷金及び保証金の回収が不能となる場合、あるいは、事業拠点の賃料が増加する場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ④ 創業者である野口和輝への依存等について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の創業者である野口和輝は、当社の創業者であると同時に、代表取締役として、当社の経営方針及び事業戦略の立案・決定・事業化に重要な役割を果たしております。また、野口和輝が直接、間接含め保有する当社株式の合計が当社発行済株式総数の35.55%(2026年3月31日時点)を有する筆頭株主でもあります。当社では権限委譲を進めており、野口和輝に対する依存度を低下させておりますが、不測の事態等の発生により、野口和輝による経営面での関与・執行継続が困難になった場合には、当社の今後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 大規模な自然災害の発生や感染症等の流行について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は在宅医療事業、地方創生事業を通して関東、九州を中心に多数の事業所を開設しております。当社の運営する農園は屋内型農園を主とする方針でありますが、既存の農園の一部は屋外型農園であるため施設賠償保険に加入しております。また、感染症に対応し、本書提出日現在においても、農園運営と訪問看護に従事する従業員についてはマスク着用を原則とする等の対応を行っております。しかしながら、これらの事業所を開設している地域において地震や、台風、竜巻等の自然災害が生じ、当社所有の設備に被害が生じた場合や、感染症等の流行による訪問看護サービスの実施や農園運営に障害が発生した場合等については、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑥ 情報管理について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 在宅医療事業では訪問看護サービスの利用者情報、地方創生事業では農園利用企業が農園において雇用している障がい者の個人情報等、センシティブな情報を保持しており、これらの個人情報は所定の社内規程等に基づき厳重に管理しております。部署毎に情報システムにアクセスできる権限を細分化し、不必要な情報にアクセスができないようにする等、情報管理を徹底しておりますが、何らかの理由で個人情報が漏洩した場合には、当社に対する社会的信用が毀損すること等により、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑦ 従業員の過失責任または風評等に関するリスクについて (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 在宅医療事業、地方創生事業ともに利用者とその家族、医療機関及び行政機関等のステークホルダーとの信頼関係のもとに成立している事業であることから、利用者の容体や症状等の変化に臨機応変に対応するための訪問看護マニュアルなどのマニュアルの整備や、従業員への定期的な教育研修の実施等を通じて、利用者への安定的かつ質の高いサービスの提供に努め、緊急を要する事態において適切な処置等が出来るような社内体制を整えております。 しかし、このような体制を整備していながら、当社従業員の過失責任によって、利用者の症状や容体の深刻化を招いてしまった場合や、業務中に利用者に負わせてしまった怪我、人命に関わるような不慮の事故、人権等を無視した利用者に対する不適切行為等によって、利用者またはその家族等から、慰謝料の請求や訴訟を提起された場合や、そうした風評が報道機関等を通じて報じられた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。なお、本書提出日現在において、重大な訴訟は発生しておりません。 ⑧ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しており、2026年3月31日時点における付与数は258,800株、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は4.6%となります。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が発行され、既存株主が保有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 ⑨ 配当政策について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、株主に対する利益還元については経営の重要課題の一つと位置付けておりますが、現時点において配当を実施しておりません。今後におきましては、経営成績、財政状態、事業計画の達成状況等を勘案しながら、株主への利益配当を検討していく方針であります。 しかしながら、当社の事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。 ⑩ ベンチャー・キャピタルとの関係について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) ベンチャー・キャピタルまたはベンチャー・キャピタルが運営するファンド(以下、VC)が保有する当社株式の合計が当社発行済株式総数の26.02%となっており、一般的にVCが保有する株式は上場後、段階を追って売却がなされる可能性が高くなっており、これらのVCが当社株式を売却しようとする場合、当社株式の市場価格等に悪影響が生じる可能性があります。 ⑪ 調達資金の使途について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社が公募増資・第三者割当増資によって調達した資金については、新たな農園設備費用、広告宣伝費用及び人材採用費用に充当する予定であります。 しかしながら、事業環境の急激な変化等により、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。 なお、資金使途を変更する場合には、適時適切に開示等を行ってまいります。また、投資効果については継続的に投資効果を測定、改善を行い、想定どおりの成果をあげられるように取り組んでまいります。 ⑫ 税務上の繰越欠損金について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中) 当事業年度末において、当社は税務上の繰越欠損金を有しております。当社の業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消された場合には、所定の税率に基づく納税負担が発生するため、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ⑬ 固定資産の減損について (発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社が保有する固定資産について、経営環境の変化による収益性の低下等により、減損損失が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 業績の季節変動について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:全期間、影響度:中) わが国においては、商慣習上3月を期末月とする企業が多く、地方創生事業の障がい者雇用支援事業は企業向けに提供するサービスであることから、顧客企業は新年度である4月に向けて、3月末までに当社サービスの提供を求める例がみられること等により、障がい者雇用支援事業の障がい者紹介数、人材紹介売上の計上が下期偏重になりやすく、当社の業績も下期偏重になりやすい傾向があると認識しており、第1四半期から第3四半期の決算数値における通期利益計画の進捗率が低くなりやすいことから、投資家の投資判断に影響を及ぼすリスクがあります。 ⑮ 訴訟等について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、事業を展開していく過程において、各種契約や法令の違反、労働問題、知的財産権に係る問題等に関して、取引先・従業員等により訴訟を提起される可能性やその他の法的手続きの当事者となるリスクを有しております。そのようなリスクを低減させるために、当社は「リスク管理規程」及び「コンプライアンス管理規程」を制定し、両規程に基づいてリスク管理体制及びコンプライアンス管理体制を整備しており、役職員には社会的責任や社会貢献を重視し、法令等を遵守した行動、高い倫理観をもった行動をとることを周知徹底しております。しかしながら、上記のリスクが顕在化し、当社が当事者となる訴訟やその他法的手続きにおいて、敗訴若しくは当社にとって不利な内容の和解がなされる場合、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 また、当社は、将来的な労務リスクを低減する目的で、2023年4月に労働基準法上の管理監督者の範囲を縮小変更しており、その結果、2023年4月以降、管理監督者から除外された従業員が存在しております。当社は、管理監督者から除外された従業員から過去(2023 年3月以前)の未払賃金は存在しない旨を確認する同意書を取得しており、また、管理監督者の適用範囲の変更前においても、管理監督者性が否定される可能性は極めて低い旨の見解を外部の社会保険労務士法人より受領しております。従って、当社としては、過去の管理監督者の範囲変更に起因する未払賃金に係る労使トラブルが顕在化するリスクは低いと考えておりますが、既に労使関係の存在していない者からのものも含め、未払賃金請求が発生した場合、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑯ 競業避止について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:時期特定なし、影響度:大) 当社には株式会社N・フィールド出身の取締役が4名在籍しており、各取締役は、株式会社N・フィールドとの間で役員等退任後1年間の競業避止契約を締結しておりました。当該期間中に各取締役は競業避止義務に違反した行為をおこなっておらず、各取締役が株式会社N・フィールドと締結していた競業避止契約に違反していないことは外部の法律専門家(弁護士)にも確認をしておりますが、株式会社N・フィールドより競業行為の差止請求や損害賠償請求があり、当該違反が認められた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。なお、本書提出日現在において、民法上の時効期間を過ぎていると認識しておりますが、現時点までに株式会社N・フィールドからの請求等は受けておりません。 ⑰ 車両事故について (発生可能性:低、発生する可能性のある時期:時期特定なし、影響度:中) 当社では、在宅医療事業及び障がい者雇用支援事業において車両を使用しております。これら車両の運行にあたっては、安全運転教育の徹底、ドライブレコーダーの活用による運転状況の把握、事故発生時の報告体制の構築など、リスクの早期把握と再発防止に向けた安全管理体制の強化に努めております。また、万が一の事故に備え、十分な賠償責任保険に加入しております。 しかしながら、万が一これら対策を上回る重大な事故等が発生した場合には、高額な損害賠償責任の発生、行政処分による事業停止、社会的信用の失墜等を招き、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)12,123字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 ① 財政状態の状況 (資産の状況) 当連結会計年度末における流動資産は、1,695,050千円となり、前連結会計年度末に比べ245,482千円増加いたしました。これは主に、売上の増加等により売掛金及び契約資産が156,351千円、新規借入等により現金及び預金が73,785千円増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定資産は、2,095,341千円となり、前連結会計年度末に比べ562,307千円増加いたしました。これは主に、熊本新築農園の完成により建設仮勘定が352,000千円減少したものの、熊本新築農園の完成等により建物及び構築物(純額)が673,070千円、新規農園の設備導入等により工具、器具及び備品(純額)が101,294千円、リース車両の取得等によりリース資産(純額)が72,279千円増加したことによるものであります。 (負債の状況) 当連結会計年度末における流動負債は、787,977千円となり、前連結会計年度末に比べ130,659千円増加いたしました。これは主に、短期借入金を長期借入金に借り換えたこと等により短期借入金が76,000千円減少したものの、新規借入等により1年内返済予定の長期借入金が163,640千円、従業員増加に伴う給料及び手当の増加等により未払費用が32,207千円増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定負債は、1,057,824千円となり、前連結会計年度末に比べ771,053千円増加いたしました。これは主に、新規借入等により長期借入金が699,568千円増加したことによるものであります。 (純資産の状況) 当連結会計年度末における純資産は、1,944,590千円となり、前連結会計年度末に比べ93,923千円減少いたしました。これは主に、ストック・オプションの権利行使により資本金が8,925千円、ストック・オプションの権利行使等により資本剰余金が11,730千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が121,388千円減少したことによるものであります。 ②  経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境が改善するなかで経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに回復しました。一方で、国際情勢の緊迫化や米国通商政策の動向、物価高騰の影響など、先行きの不透明感は依然として高い水準で推移しております。 このような状況のなか、当社は「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念に掲げ、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指すゴールとし、地域課題の解決や社会に対する有益な価値の創出に向け、「地方創生事業」および「在宅医療事業」を柱とした事業を展開しております。 「地方創生事業」では、「障がいの特性や職業能力等に関わらず、住み慣れた地域で仕事を通じて自己実現ができる社会の実現」に向け、地域における雇用創出および障がい者の雇用促進、職業能力の開発・向上支援に取り組む「障がい者雇用支援事業」に注力してまいりました。 「在宅医療事業」では、「持続可能な医療体制のもと、住み慣れた地域で社会的な生活を家族と共に営むことができる社会の実現」に向け、訪問看護サービスの提供による訪問診療支援を通じて医療機関等との連携を図り、在宅医療の拡大を推進してまいりました。 また、連結子会社であるショウタイム24株式会社では、テクノロジーを活用したソリューション提供を通じて、不動産業界の持続的成長と価値創出に寄与すべく、無人内見システムの提供を進めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,740,202千円(前期比19.5%増)、営業損失は105,980千円(前連結会計年度は営業利益176,278千円)、経常損失は108,335千円(前連結会計年度は経常利益185,154千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は121,388千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益144,153千円)となりました。 報告セグメント別の業績の概況は、以下のとおりであります。 <地方創生事業> わが国におきましては、少子高齢化による人口減少や東京一極集中等に伴う地方の過疎化が喫緊の課題であることから、当社は、地方創生への取り組みを推進し、地域を活性化させることで、全ての人が安心して生活できる環境を創出することが不可欠であると考えております。また、当社の主要事業である障がい者雇用支援事業を取り巻く環境につきましては、2023年3月の障害者雇用促進法施行令の改正により、民間企業における障がい者の法定雇用率が2024年4月に2.3%から2.5%へ引き上げられ、更に2026年7月には2.7%へ引き上げられます。また、企業におきましては、新たな価値向上策の一環として、全従業員が尊重され個々の能力を発揮できる環境整備が進められております。これらを踏まえ、当社は、地域との連携を深め、障がい者の雇用促進と職業能力の開発・向上を通じた共生社会の実現、および就労機会の拡充を図っております。 当連結会計年度の具体的な取り組みとしましては、農園利用企業に対し、障がい者の能力開発をサポートする体制を強化しました。ここでは在宅医療事業で培った専門的知見やノウハウを活用し、利用企業の多様なニーズに対応できる体制構築を進めております。また、九州における地域共生の旗艦拠点として、熊本市北区植木町に新築農園を建設し、2025年7月に「コルディアーレ熊本第一農園」および「コルディアーレ熊本第二農園」を開園いたしました。さらに、福岡県中間市、岡山市南区、東京都青梅市および足立区にも順次農園を開園した結果、当連結会計年度末時点の運営拠点は、9都道府県(北海道、東京都、岡山県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県)計26拠点となりました。このほか、地域活性化の新たな施策として「Re:Local(リロカル)」ブランドを立ち上げ、地域に根差した観光物産事業の展開も進めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,205,411千円(前期比27.8%増)、セグメント利益は776,106千円(前期比39.8%増)となりました。 <在宅医療事業> わが国の医療環境につきましては、中長期的な人口構造の変化や医療ニーズの変容を見据え、医療機関の機能分化・連携を進める「地域医療構想」が推進されております。当社は、質の高い在宅医療・訪問看護サービスの提供体制を確保し、地域全体での連携を推進することが重要であると認識しております。 このような状況のなか、当社は、訪問診療の支援を通じた医療機関等との連携により、質の高い在宅医療・訪問看護サービスを提供し、地域共生社会の実現に取り組んでおります。 当連結会計年度は、中長期的な収益基盤の確立を見据えた積極的な出店戦略に基づき、新たに12事業所および14営業所の開設、10営業所の事業所化を行いました。この結果、当連結会計年度末における運営拠点は、14都道府県(北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、岡山県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県)にて訪問看護ステーション39事業所および8営業所の計47拠点となりました。また、地方創生事業とのセグメント間連携を深めるため、既存の地域ネットワークを活用した医療機関等とのリレーション強化を図ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,445,202千円(前期比0.6%減)、セグメント損失は196,087千円(前連結会計年度はセグメント利益164,516千円)となりました。 <その他> その他におきましては、主にスマートロック等のIoTを活用した無人内見システムサービスを提供する連結子会社であるショウタイム24株式会社のIoTソリューションサービス事業で構成されております。同社では、事業拡大に向けた広告宣伝活動による新規顧客の獲得や人材採用等の先行投資を積極的に実施し、中期事業戦略の推進および組織体制の強化を図ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は112,506千円(前連結会計年度は売上高5,000千円)、セグメント損失は62,940千円(前連結会計年度はセグメント利益1,868千円)となりました。 なお、ショウタイム24株式会社につきましては、当連結会計年度から損益計算書を連結しております。 ③  キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ73,785千円増加し、884,610千円となりました。 なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果、使用した資金は39,292千円(前連結会計年度は137,604千円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費が235,783千円(前連結会計年度は減価償却費が149,212千円)であったものの、売上の増加等により売上債権の増加額が156,351千円(前連結会計年度は売上債権の増加額が27,038千円)、税金等調整前当期純損失が126,012千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益が179,559千円)であったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は653,077千円(前連結会計年度は691,273千円の使用)となりました。これは主に、熊本新築農園の完成等により有形固定資産の取得による支出579,993千円(前連結会計年度は有形固定資産の取得による支出645,049千円)、農園開園及び訪問看護ステーション開設に伴う敷金等の支払により差入保証金の差入による支出51,900千円(前連結会計年度は差入保証金の差入による支出52,677千円)があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果、獲得した資金は766,155千円(前連結会計年度は167,650千円の獲得)となりました。これは主に、銀行への借入返済により長期借入金の返済による支出141,091千円(前連結会計年度は長期借入金の返済による支出12,756千円)及び短期借入金の減少額が76,000千円(前連結会計年度は短期借入金の増加額176,000千円)であったものの、熊本農園の新築取得および新規農園の開園にかかる設備投資等資金として長期借入れによる収入1,004,300千円(前連結会計年度はなし)があったことによるものであります。 (2) 生産、受注及び販売の実績 ①  生産実績 当社では生産活動等を行う事業は行っておりませんので、該当事項はありません。 ②  受注実績 当社では受注生産等を行う事業は行っておりませんので、該当事項はありません。 ③  販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前期比(%) 地方創生事業   3,205,411   127.8 在宅医療事業   1,440,338   99.0 その他   94,451   2,361.3 合計   4,740,202   119.5 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。 2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、コンサルティング事業及びIoTソリューションサービス事業であります。 3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先   前連結会計年度(自2024年4月1日   至2025年3月31日)   当連結会計年度(自2025年4月1日   至2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 社会保険診療報酬支払基金東京支部   579,763   14.6   511,841   10.8 東京都国民健康保険団体連合会   446,676   11.3   -   - (注)当連結会計年度における総販売実績に占める東京都国民健康保険団体連合会の割合は10%未満であるため、記載を省略しております。 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (繰延税金資産の回収可能性) 繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異を計上しております。繰延税金資産の回収可能性に用いられる将来の課税所得の見積りは、事業計画を基礎としており、外部環境や収益動向等を考慮の上で設定した売上予測をその主要な仮定としております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を及ぼす可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度における売上高は、4,740,202千円(前連結会計年度比19.5%増)となりました。これは主に地方創生事業の障がい者雇用支援事業における新規契約獲得及びストック収入増によるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は、3,318,548千円(前連結会計年度比31.8%増)となりました。これは主に事業規模拡大により原価部門の人員数が増加したことに伴う人件費等の増加及び地方創生事業の障がい者雇用支援事業における新規農園開園、在宅医療事業における新規事業所開設に伴う地代家賃の増加によるものであります。 この結果、売上総利益は、1,421,654千円(前連結会計年度比1.9%減)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,527,635千円(前連結会計年度比20.0%増)となりました。これは主に事業規模拡大により管理部門の人員数が増加したことに伴う人件費等の増加及び在宅医療事業の拡大に伴う看護師採用手数料の増加によるものであります。 この結果、営業損失は、105,980千円(前連結会計年度は営業利益176,278千円)となりました。 (営業外損益、経常損失) 当連結会計年度における営業外収益は、15,694千円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。これは主に受取利息の増加によるものであります。また、営業外費用は、18,048千円(前連結会計年度比227.7%増)となりました。これは主にリース及び銀行借入に伴う支払利息の増加によるものであります。 この結果、経常損失は、108,335千円(前連結会計年度は経常利益185,154千円)となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純損失) 当連結会計年度における特別利益は、発生しておりません。(前連結会計年度も発生しておりません。)また、特別損失は、17,676千円(前連結会計年度比215.9%増)となりました。これは主に減損損失の増加によるものであります。また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、20,429千円(前連結会計年度比42.3%減)となりました。これは主に課税所得が減少したことにより、法人税、住民税及び事業税が減少したことによるものであります。また、非支配株主に帰属する当期純損失△25,053千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、121,388千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益は、144,153千円)となりました。 (b) 地方創生事業における経営成績 わが国におきましては、少子高齢化による人口減少や東京一極集中等に伴う地方の過疎化が喫緊の課題であることから、当社は、地方創生への取り組みを推進し、地域を活性化させることで、全ての人が安心して生活できる環境を創出することが不可欠であると考えております。また、当社の主要事業である障がい者雇用支援事業を取り巻く環境につきましては、2023年3月の障害者雇用促進法施行令の改正により、民間企業における障がい者の法定雇用率が2024年4月に2.3%から2.5%へ引き上げられ、更に2026年7月には2.7%へ引き上げられます。また、企業におきましては、新たな価値向上策の一環として、全従業員が尊重され個々の能力を発揮できる環境整備が進められております。これらを踏まえ、当社は、地域との連携を深め、障がい者の雇用促進と職業能力の開発・向上を通じた共生社会の実現、および就労機会の拡充を図っております。 当連結会計年度の具体的な取り組みとしましては、農園利用企業に対し、障がい者の能力開発をサポートする体制を強化しました。ここでは在宅医療事業で培った専門的知見やノウハウを活用し、利用企業の多様なニーズに対応できる体制構築を進めております。また、九州における地域共生の旗艦拠点として、熊本市北区植木町に新築農園を建設し、2025年7月に「コルディアーレ熊本第一農園」および「コルディアーレ熊本第二農園」を開園いたしました。さらに、福岡県中間市、岡山市南区、東京都青梅市および足立区にも順次農園を開園した結果、当連結会計年度末時点の運営拠点は、9都道府県(北海道、東京都、岡山県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県)計26拠点となりました。このほか、地域活性化の新たな施策として「Re:Local(リロカル)」ブランドを立ち上げ、地域に根差した観光物産事業の展開も進めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,205,411千円(前期比27.8%増)、セグメント利益は776,106千円(前期比39.8%増)となりました。 (c) 地方創生事業における収益構造上の特徴と主な経営指標 地方創生事業では、下表の経営指標に着眼した業績管理を実施しております。 地方創生事業における障がい者雇用支援事業の売上高では、企業に当社から紹介した障がい者及びその管理者が当該企業に採用された際の人材紹介料のほか、当該障がい者が当社の設置しているコルディアーレ農園で就労する際に発生する農園利用料、水耕栽培設備レンタル料、当社スタッフによる障がい者の就労支援に際しての定着支援サポート料等を月額で課金しております。従いまして、下記の障がい者サポート数を安定的に増やし、且つそれに応じた新たな農園の開設を計画的に進めていくことができれば、変動費の増加は抑制されるため、利益率の上昇も見込むことが出来ます。 また、観光物産事業に関しては、旅行代理店業務にとどまることなく、2019年6月からは五島市から民泊事業を受託し、旅行会社や五島市で活動する体験交流協議会とともに個人旅行としてだけではなく、教育旅行(修学旅行)として全国から多くの若者を受け入れてまいりました。 なお、地方創生事業における主たる経営指標の定義と当連結会計年度におけるその推移は下表のとおりです。 下表のとおり、障がい者受入数合計は着実に増加しており、今後、障がい者雇用支援事業においては、企業が抱える課題やニーズに対するソリューション営業を強化してまいります。また、在宅医療事業における知見を農園利用企業の障がい者の定着支援に対して活用を図るとともに、障がい者の能力開発への取り組みをサポートできる体制の整備に注力し、サポート体制の品質向上に努めることにより、着実な業績の向上に努めてまいります。 経営指標   内容 障がい者受入純増数   企業等に新たに採用され、当社が設置しているコルディアーレ農園で就労を開始した障がい者人数から、企業との契約解除等により当社のサポートを終了した障がい者人数を控除した、コルディアーレ農園で就労している障がい者の純増数を指します。 障がい者受入数合計   当社が設置しているコルディアーレ農園で就労している障がい者の累計人数を指します。 旅行及び民泊取扱人数   受注した旅行及び民泊の参加人数を指します。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 4月   5月   6月   7月   8月   9月   10月   11月   12月   1月   2月   3月 障がい者受入純増数(人)   8   50   23   19   14   16   9   27   18   25   40   107 障がい者受入数合計(人)   1,440   1,490   1,513   1,532   1,546   1,562   1,571   1,598   1,616   1,641   1,681   1,788 旅行及び民泊取扱人数(人)   70   376   74   432   144   287   550   311   136   53   71   81 (d) 在宅医療事業における経営成績 わが国の医療環境につきましては、中長期的な人口構造の変化や医療ニーズの変容を見据え、医療機関の機能分化・連携を進める「地域医療構想」が推進されております。当社は、質の高い在宅医療・訪問看護サービスの提供体制を確保し、地域全体での連携を推進することが重要であると認識しております。 このような状況のなか、当社は、訪問診療の支援を通じた医療機関等との連携により、質の高い在宅医療・訪問看護サービスを提供し、地域共生社会の実現に取り組んでおります。 当連結会計年度は、中長期的な収益基盤の確立を見据えた積極的な出店戦略に基づき、新たに12事業所および14営業所の開設、10営業所の事業所化を行いました。この結果、当連結会計年度末における運営拠点は、14都道府県(北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、岡山県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県)にて訪問看護ステーション39事業所および8営業所の計47拠点となりました。また、地方創生事業とのセグメント間連携を深めるため、既存の地域ネットワークを活用した医療機関等とのリレーション強化を図ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,445,202千円(前期比0.6%減)、セグメント損失は196,087千円(前連結会計年度はセグメント利益164,516千円)となりました。 (e) 在宅医療事業における収益構造上の特徴と主な経営指標 在宅医療事業では、下表の経営指標に着眼した業績管理を実施しております。 在宅医療事業における売上高の9割以上は国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金等からの診療報酬と利用者から自己負担していただく診療報酬により構成されており、当連結会計年度におけるこれら診療報酬単価(平均)は1回の訪問看護あたり約9千円となっております。在宅医療事業における売上高のうち診療報酬に相当する売上高は、当該診療報酬単価に訪問件数を乗じることで、その概算額が算出されます。つまり、診療報酬単価が一定であれば、訪問件数を着実に伸ばしていくことで、在宅医療事業における売上高も着実に伸ばしていくことができる収益構造上の特徴があります。 訪問件数を伸ばしていくための取組みとしては、利用者数を増やしていくことに加え、利用者数や訪問看護ステーションの面展開の状況に応じた看護師職員を着実に増やしていくこと、効率の良い訪問行程に基づく利用者向けの訪問看護サービスを提供すること等によって、全体の訪問件数を伸ばしていくことが可能となります。また、看護師1人当たりの訪問件数を伸ばしていくことで、全体の労務費やその他諸経費の削減にもつながる収益構造上の特徴も有しております。 なお、在宅医療事業における主たる経営指標の定義と当連結会計年度におけるその推移は下表のとおりです。 下表のとおり、当連結会計年度における各経営指標については安定的に推移しており、今後も地域の医療機関と連携し、精神疾患者に対する医師による訪問診療をサポートする形での訪問看護サービスに注力するとともに、更なる看護師の定着率の向上及び効率の良い訪問行程の策定等により、利用者数、常勤換算看護師数及び1常勤換算看護師あたり訪問件数を伸ばし、着実な業績の向上に努めてまいります。 経営指標   内容 利用者数   利用者(患者)の数を指します。 訪問件数   利用者向けの訪問看護サービスを提供した件数を指します。 常勤換算看護師数   所定労働時間週40時間以上の勤務をしている在籍看護師職員数を指します。なお、小数点は所定労働時間週40時間未満の勤務をしている在籍看護師職員数を按分換算したものとなります。 1利用者あたり訪問件数   利用者一人あたりの訪問件数に関する指標。訪問件数÷利用者でその概算が算出されます。 1常勤換算看護師あたり訪問件数   看護師の訪問効率に関する指標。訪問件数÷常勤換算看護師数でその概算が算出されます。 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 4月   5月   6月   7月   8月   9月   10月   11月   12月   1月   2月   3月 利用者数(人)   2,010   2,020   2,039   2,069   2,093   2,100   2,118   2,108   2,160   2,216   2,250   2,297 訪問件数(件)   12,037   12,665   12,145   13,091   12,364   12,607   13,042   12,323   13,799   13,521   12,944   14,555 常勤換算看護師数(人)※   122.2   127.5   127.1   127.3   128.2   131.4   138.1   147.9   157.3   164.8   165.6   163.8 1利用者あたり訪問件数(件)   6.0   6.3   6.0   6.3   5.9   6.0   6.2   5.8   6.4   6.1   5.8   6.3 1常勤換算看護師あたり訪問件数(件)   98.5   99.3   95.6   102.8   96.5   96.0   94.4   83.3   87.7   82.0   78.2   88.9 ※所長も常勤1と換算した場合 (f)財政状態の分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」をご参照ください。 (g)キャッシュ・フローの分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因 当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク 」に記載のとおり、経営環境、事業内容、法的規制等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材の確保育成に努め、サービスの質の向上を図ることにより、当該リスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金需要のうち主なものは、当社のサービスを拡大していくための労務費及び組織強化のための管理部門の人件費等であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。これらの資金需要につきましては、原則として自己資金及び金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。当社は、健全な財務バランスを保ちつつ、効率的な資金調達を図り、流動性の維持に努めております。

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