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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

グッドパッチ

Goodpatch Inc.7351 · Growth · サービス業

デザインの力で企業の課題解決を支援する、UX/UIデザインに特化した日本のリーディングカンパニー。

概要

グッドパッチは2011年に設立されたデザインカンパニー。企業のUI/UXデザイン支援を主力とし、デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の2軸で展開する。2025年8月期の売上高は51億円、従業員数は262人。東京証券取引所グロース市場に上場している。

デザインパートナー事業とプラットフォーム事業の二本柱

グッドパッチの事業は大きく2つに分かれる。デザインパートナー事業は、顧客企業のデジタルプロダクトやブランドのデザインをプロジェクト単位で支援する。準委任契約が主であり、UI/UXデザイン、ブランド体験、ビジネスデザインの3領域をカバーする。もう一つのデザインプラットフォーム事業は、デザイナー特化型のキャリア支援サービス「ReDesigner」やオンラインホワイトボードツール「Strap」などを提供する。2025年8月期の連結売上高は5,085百万円で、デザインパートナー事業が4,696百万円と9割以上を占める。

グループ構成と拠点展開の変遷

連結子会社として、株式会社スタジオディテイルズ(2021年子会社化)と株式会社ピープルアンドデザイン(2024年設立)を持つ。また、米国のGoodpatch, Inc.を連結している。かつてはドイツにGoodpatch GmbHを設置し欧州展開を図ったが、2022年に解散し2025年に清算を結了した。本社は東京都渋谷区に所在。従業員は262名で、うち正社員デザイン部門には149名のデザイナーが在籍する。

売上高は29%増、営業利益は15倍に拡大

2025年8月期の連結業績は、売上高5,085百万円(前期比29.0%増)、営業利益557百万円(同1,514.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益407百万円(同3,429.5%増)と大幅な増収増益となった。デザインパートナー事業の顧客社数は62.0社(前期比19.4%増)、月額平均顧客単価は6,075千円(同10.5%増)と順調に伸びている。デザインプラットフォーム事業も寄与し、過去9期で売上高は5億円から51億円へと拡大した。

業界の中での役割はデザイン戦略から実装までを一気通貫で支援するデザインパートナー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
51億円
営業利益
6億円
営業利益率
11.8%
純利益
4億円
2025/8 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2025/8
事業売上構成比利益利益率
デザイン パートナー事業47億円92.2%6億円12.8%
デザイン プラット フォーム 事業4億円7.8%-1億円-25.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01企業(デザイン支援)主力

顧客企業の戦略・ブランド・プロダクト開発をデザインの視点から支援。UX/UIデザイン、ブランドデザイン、ビジネスデザインの3領域で、プロジェクト単位の準委任契約で提供。

主な製品・サービス3
Experience Design(UI/UX)領域
スマホアプリやSaaS等のデジタルプロダクトにおけるUI/UXデザイン支援(戦略・企画・設計・開発)。
Brand Experience 領域
経営ビジョン・ミッションを起点とした組織やブランドイメージのデザイン支援。
Business Design 領域
デジタルに限らないプロダクト全般の戦略・ビジネスモデルのデザイン支援。

02デザイナー人材・ツール準主力

デザイン人材の採用支援サービス「ReDesigner」とオンラインホワイトボードツール「Strap」を提供し、デザイン業界のプラットフォームとして機能。

主な製品・サービス3
ReDesigner
デザイナー特化の人材紹介サービス。企業とデザイナーのマッチングを最適化する。
ReDesigner for Student
デザイナー志望の学生向け採用支援Webサービス。ポートフォリオを掲載し、企業からのスカウトを受ける。
Strap
オンラインホワイトボードツール。複数ユーザーがリアルタイムで共同編集可能。

製品と技術

デザインパートナー事業の5フェーズプロセス

グッドパッチのデザイン支援は、米国のUXデザイナーJesse James Garrettの5要素(戦略、要件、構造、骨格、表層)を基盤とする。プロジェクトは「Setup」「Problem」「Solution」「Development」「Market」の5フェーズで進行する。Setupでは顧客とチームを組み課題を明確化。Problemではユーザーインタビューなどで本質的な課題を定義。Solutionで解決策を設計し、Developmentでプロトタイプを繰り返しながらMLP(Minimum Lovable Product)を開発。Marketで本番環境に実装する。

「Goodpatch Anywhere」による遠隔デザイン支援

2018年に開始したGoodpatch Anywhereは、フルリモートのデザインチームである。全国各地に居住するフリーランスや副業のデザイナーをプロジェクトごとに編成し、Web会議やコラボレーションツールを用いて非対面でデザイン支援を提供する。2025年8月末時点で635名のデザイナーが所属し、うち稼働デザイナーは50名。正社員デザイナーと連携し、品質を担保しながら柔軟なリソース供給を実現している。

デザイナー向けプラットフォーム「ReDesigner」

ReDesignerはデザイナー特化型のキャリア支援サービスである。2018年に開始され、正社員求人に加え、2021年から副業・フリーランス向けのマッチング事業も展開している。2019年には学生版「ReDesigner for Student」をリリースした。デザインプラットフォーム事業の中核サービスであり、デザインパートナー事業で培った人材ネットワークを活用して、企業とデザイナーをつなぐ役割を果たす。

自社SaaS「Strap」(オンラインホワイトボード)

Strapは2020年9月にリリースされたオンラインホワイトボードツールである。リモートワーク下でのコラボレーションを支援し、アイデアの可視化やブレインストーミングに利用される。デザインプラットフォーム事業の一角を担うSaaSプロダクトであり、自社のデザインノウハウを活かしたUI/UXが特徴。なお、過去にはプロトタイピングツールPrott(2014年リリース、2024年終了)やVR/ARツールAthena(2017年開発開始、2022年終了)も存在した。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

UI/UXデザイン特化の独立系、成長軌道に乗る

グッドパッチはデジタルプロダクトのUI/UXデザインに特化したサービス企業。競合のジンジブやイシンは人材・建築と異なる分野で、直接の競合は少ない。2024年8月期売上39億円、営業損益はゼロだが、2025年8月期は営業利益率11.76%と黒字転換見込み。デザイン領域の需要拡大を背景に、大手企業との取引実績を積み上げている。ただし、売上高の伸びは限定的で、競合の増加が脅威。

強み

  • デザイン領域に特化したプロフェッショナル集団で、高品質なアウトプットを提供。
  • 複数の大手企業とのプロジェクト実績がブランド力を強化し、新規受注に寄与。
  • DX推進やユーザー体験重視の流れからデザイン需要は拡大傾向。
  • 2025年8月期の営業黒字化計画で、収益性改善への道筋が明確。

課題

  • 2024年8月期まで39億円で横ばい。成長速度が鈍く、市場拡大に乗り切れていない。
  • デザイン専門会社やフリーランサーが増加し、価格競争や差別化が難化。
  • 優秀なデザイナーの採用・定着が成長の鍵だが、業界全体で人材不足が深刻。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がグッドパッチ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17357ジオコード47億円
22341アルバイトタイムス47億円16.5倍
39337トリドリ47億円16.8倍
44645市進ホールディングス46億円5.6倍
57058共栄セキュリティーサービス45億円6.7倍
67351グッドパッチ44億円10.7倍
76545インターネットインフィニティー44億円18.6倍
84750ダイサン43億円13.9倍
97066ピアズ43億円9.5倍
107361ヒューマンクリエイションホールディングス43億円15.8倍
11150AJSH42億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 16件

UI/UXデザイン支援会社として創業した2011年

2011年9月、東京都千代田区に株式会社グッドパッチを資本金5,000千円で設立。企業向けのUI/UXデザイン支援事業を開始した。創業時の事業は、Webやスマートフォンアプリのユーザーインターフェースとユーザー体験の設計が中心であった。2014年5月には本社を東京都渋谷区に移転し、現在に至る。

プロトタイピングツール「Prott」のリリースと欧州進出

2014年1月、自社開発のプロトタイピングツール「Prott」をリリース。2015年にはグッドデザイン賞を受賞した。同年5月、ドイツ・ベルリンに子会社Goodpatch GmbHを設立し、ベルリンスタジオを開設。欧州市場への事業展開を図った。しかし、Prottは2024年8月に提供及び開発を終了し、Goodpatch GmbHも2022年10月に解散決議、2025年1月に清算結了した。

デザイナー特化型サービスとリモートチームの開始

2018年5月、デザイナー特化型のキャリア支援サービス「ReDesigner」を開始。同年8月には、フルリモートでUI/UXデザイン支援を提供する「Goodpatch Anywhere」を立ち上げた。これにより、全国各地のフリーランス・副業デザイナーを活用したプロジェクト遂行が可能となった。2019年には学生向けの「ReDesigner for Student」もリリースしている。

東証マザーズ上場と新たなプロダクト展開

2020年6月、東京証券取引所マザーズに上場。同年9月にはオンラインホワイトボードツール「Strap」をリリースした。2021年7月にはReDesignerの副業・フリーランス向けマッチング事業を開始。同年12月には株式会社スタジオディテイルズを子会社化し、ブランディングとクリエイティブの強化を図った。2022年4月の市場区分見直しに伴い、グロース市場へ移行した。

事業構造の再編と安定的な成長基盤の構築

2022年6月、VR/ARツール「Athena」の提供を終了。同年9月にミュンヘンスタジオを閉鎖し、2025年にはGoodpatch GmbHの清算が完了した。一方で、2024年10月に株式会社ピープルアンドデザインを設立し、新たな連結子会社とした。2025年8月期には売上高51億円、営業利益5.6億円を達成し、過去最高の業績を記録している。

年表16件を開く

2010年代

  • 2011年9月創業企業のUI/UXのデザイン支援を目的として、東京都千代田区において株式会社グッドパッチを資本金5,000千円で設立。UI/UXデザイン支援を開始
  • 2014年1月プロトタイピングツール「Prott」をリリース(2024年8月に提供及び開発を終了)
  • 2014年5月東京都渋谷区に本社移転
  • 2015年5月ヨーロッパ市場への事業展開を図るためドイツ・ベルリンに子会社 Goodpatch GmbHを設立し、ベルリンスタジオを開設(2022年10月解散決議、2025年1月清算結了)
  • 2015年9月「Prott」が公益財団法人日本デザイン振興会主催のグッドデザイン賞を受賞
  • 2017年9月Goodpatch GmbHにてVR/ARを活用したデザインツール「Athena」の開発を開始(2022年6月に提供及び開発を終了)
  • 2018年5月デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」を開始
  • 2018年8月遠隔地からインターネットを通じてプロジェクトに参加し、顧客にUI/UXデザイン支援を提供するフルリモートのデザインチーム「Goodpatch Anywhere」を開始
  • 2018年8月Goodpatch GmbH、ミュンヘンスタジオを開設(2022年9月に閉鎖)
  • 2019年6月キャリア支援プラットフォーム「ReDesigner for Student」をリリース

2020年代

  • 2020年6月上場東京証券取引所マザーズに上場
  • 2020年9月オンラインホワイトボードツール「Strap」をリリース
  • 2021年7月デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」の副業・フリーランス向けマッチング事業を開始
  • 2021年12月M&A株式会社スタジオディテイルズを子会社化(現・連結子会社)
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、東京証券取引所グロース市場に移行
  • 2024年10月株式会社ピープルアンドデザインを設立(現・連結子会社)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/8期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    UI/UXデザイン支援の深化

    顧客企業のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発を支援し、ユーザー中心のUX最適解を追求。既存ビジネスのデジタル化や新規事業創出をデザインの観点から実現する。

  2. 02

    デザインパートナー事業の成長

    デザイナー組織を拡大し、デザインプロジェクトを増加。優れた事例を活用したSNS等でのPR活動を強化し、ブランディングを効率的に推進する。

  3. 03

    デザインプラットフォーム事業の推進

    デザイン人材採用支援サービス「ReDesigner」やデザインITツール「Strap」等を通じてデザイン領域での存在感を高め、デザインパートナー事業とのシナジーを創出する。

  4. 04

    AI活用によるDXプレゼンス向上

    UI/UXデザインの知見とAI技術を掛け合わせ、顧客体験起点の企業変革を促進。「デザイン×AI」事例を発信し、業界のリーディングカンパニーとして認知されることを目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 6期分

グループ全体で262人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は784万円で、5期前と比べて+26.5%平均年齢は36.0歳、平均勤続年数は3.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2020年8月62032.81.7170
2021年8月66731.52.7195
2022年8月72533.82.7249
2023年8月74134.62.9236
2024年8月82335.43.02640
2025年8月78436.03.1262229

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年8月期・提出会社(単体)
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 4 / 海外 1、うち連結子会社 3) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — 東京都 渋谷区32百万円
デザインパートナー事業 デザインプラットフォーム事業 全社(共通)
本社等 — 愛知県名古屋市他18百万円
デザインパートナー事業
主な関係会社
  • 海外
    Goodpatch,Inc.
    16192 Coastal Highway Lewes,Delaware 19958 USA · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社スタジオディテイルズ(注)5
    愛知県名古屋市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ピープルアンドデザイン(注)3
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社エックスポイントワン
    京都府京都市 · 持分法適用会社
    議決権33.4%
  • 国内
    株式会社Muture
    東京都中野区 · 持分法適用会社
    議決権40.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年8月期の売上高は51億円営業利益6億円前期と比べると増収で、売上が+30.8%。

売上高
+30.8%
51億円
営業利益
6億円
純利益
4億円
営業利益率
11.8%
前期比 +11.8%pt

会社が出している今期の予想2026年8月期

項目会社予想前期実績
売上高56億円51億円
営業利益6億円6億円
純利益4億円4億円
1株あたり配当¥10¥10

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は12億円、営業利益は0億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は+33.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q11218.21
2023年4Q100
2024年1Q1000.00
2024年2Q1119.10
2024年3Q9−1−11.10
2024年4Q900.00
2025年2Q25312.02
2025年4Q26311.52
2026年2Q26311.52
2026年3Q1200.01

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 10期分

2016年8月期からの10期で、売上は5億円から51億円へ10.2倍に増えた。直近期の営業利益率は11.8%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2016年8月5−1−1
2017年8月6−3−3
Goodpatch GmbH、ミュンヘンスタジオを開設(2022年9月に閉鎖)
2018年8月1400
2019年8月1711
東京証券取引所マザーズに上場
2020年8月2122
株式会社スタジオディテイルズを子会社化(現・連結子会社)
2021年8月2743
2022年8月3741
2023年8月3932
株式会社ピープルアンドデザインを設立(現・連結子会社)
2024年8月39000.00
2025年8月516611.84

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年8月期

売上高51億円のうち、営業利益として残るのは6億円11.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の7.8%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金43.1%22億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金47.1%24億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.8%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
56.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.2pt
11.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.8pt
7.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.6pt
10.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
16.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 8期分

2025年8月期は営業CFが8億円、投資CFが−11億円で、差し引きのフリーCFは−3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は27億円で、売上の6.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2018年8月00005
2019年8月10−115
2020年8月1−1409
2021年8月5−114428
2022年8月4−74−329
2023年8月1−14033
2024年8月−1−11−233
2025年8月8−11−3−327

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 10期分

2025年8月期の総資産は52億円。このうち返さなくてよい自己資本が41億円で、自己資本比率は78.6%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2016年8月53262.3
2017年8月85356.3
2018年8月84453.0
2019年8月85356.4
2020年8月159662.1
2021年8月3426874.7
2022年8月42321076.8
2023年8月4739884.1
2024年8月4739882.3
2025年8月52411178.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年8月期の内訳
現金及び預金
27億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
8億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
11億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
84
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率24 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率534社中42位あたり、逆に低いのは配当利回り534社中379位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.2%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
11.8%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
78.6%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
30.8%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.1%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥480で、1年前と比べて-46.0%過去52週の値幅のなかでは9%の位置にある。

¥480+2.8%1ヶ月+12.0%1年-46.0%時価総額44億円
過去52週の値幅
安値¥432高値¥960

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.7倍
PER (会社予想)10.2倍
PBR0.95倍
配当利回り2.08%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

7/16に444円まで下落し、7/17も436円と続落。週足では25日線(458円)と75日線(464円)を下回り、52週安値432円に接近。1ヶ月で-6.2%下落。出来高は7/16に55,700株と急増。売り圧力が強まっている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 50/100)

PERが9.8倍と業界平均22.2倍を大きく下回る一方、PBRは0.88倍と業界平均2.35倍を下回り、割安指標が混在しています。配当利回りは2.25%と業界平均1.66%を上回り株主還元は良好ですが、ROEは10.2%と業界並みで、前期は営業利益がゼロと業績が低迷しました。当期は増収・営業黒字回復見込みであり、低バリュエーションは妥当な範囲と評価しました。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.7倍23.4倍
PER (予想)10.2倍
PBR0.95倍3.51倍
ROE10.2%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

収益性の回復と成長軌道への復帰が論点。2024年8月期は営業利益ゼロと低迷したが、2025年8月期は増収・黒字予想。強気派は、新規案件獲得や既存顧客の深耕で成長が再加速すると期待。弱気派は、競争激化やプロジェクト依存度の高さから、収益が不安定であり、予想達成リスクを指摘。PBR0.88倍と割安だが、成長性が確認できなければ評価は上がりにくい。

プラスに働く材料7
  • 来期の大幅増収・黒字

    2025年8月期売上高51億円、営業利益率11.76%予想。V字回復。

  • PBR1倍割れ

    PBR0.88倍と解散価値割れ。下値不安は限定的。

  • デジタル需要堅調

    企業のDX需要は継続しており、市場は拡大基調。

  • FY2025営業利益6億円・売上51億円と急回復2025年8月期影響

    営業利益0→6億円、売上高39→51億円、収益V字回復

  • PER9.8倍と割安・予想PER9.3倍継続影響

    PER9.76倍は成長率対比割安、益利回り10%超

  • ROE10.2%と資本効率良好継続影響

    ROE10.2%はサービス業平均並み、利益成長継続で改善

  • 配当利回り2.3%・増配余地次回決算影響

    配当利回り2.25%、利益拡大で増配可能性

マイナスに働く材料7
  • 業績の不安定性

    2024年8月期は営業利益ゼロ。プロジェクト依存度が高く変動しやすい。

  • 競争激化

    UI/UXデザイン市場は参入障壁が低く、競合多数。価格競争に陥るリスク。

  • 予想達成リスク

    大幅増収予想だが、実現性に疑問。売上高39→51億円は30%増。

  • 株価1年で47%下落の逆張りリスク継続影響

    下落トレンド継続で更なる下げ、需給悪化

  • FY2024営業利益0円の赤字実績2024年8月期影響

    前期まで赤字、収益安定性に疑問

  • 外国人保有3.6%と需給薄い継続影響

    時価総額40億円の超小型株、流動性極低

  • サービス業競争激化でシェア低下懸念継続影響

    ITサービス市場競争激しく、成長鈍化リスク

次の決算で確かめる点
営業利益率
2025年8月期の黒字化が実現するか収益性を確認。
売上高成長率
増収予想の達成度合いが株価のカギ。
受注残高
将来の売上高を占う先行指標。案件パイプラインの充実度。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり10いまの株価に対する利回りは2.08%。

年間配当
¥10
1株あたり
配当利回り
2.08%
いまの株価に対して
配当性向
25.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥10

株主

有価証券報告書より

2025年8月期末の株主数は延べ4,210人。区分でいちばん多いのは個人・その他74.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が17.5%を占め、残る82.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年8月%2021年8月%2022年8月%2023年8月%2024年8月%2025年8月%
個人・その他64.159.275.762.069.874.8
事業法人13.78.18.815.418.315.8
自己株式0.00.00.01.95.5
証券会社3.77.14.713.15.24.1
外国法人8.45.05.16.54.82.3
金融機関9.420.05.61.40.21.7
外国人個人0.60.70.11.71.61.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01土屋尚史32.44
02株式会社サイバーエージェント7.76
03株式会社ブルーローズ6.69
04山下良久1.88
05孝橋将臣1.85
06日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口T6K157001)1.60
07楽天証券株式会社1.26
08グッドパッチ従業員持株会1.21
09Jitsukata Boris Friedrich1.04
10JPモルガン証券株式会社0.89

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 10期分

1株利益は10期で+105%、1株純資産は8期で+688%。直近期のROEは10.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2016年8月−978
2017年8月−2,230
2018年8月−360
2019年8月86813.1
2020年8月3112930.874.1
2021年8月4332418.767.2
2022年8月93842.597.5
2023年8月254296.136.1
2024年8月14260.3318.9
2025年8月4647210.220.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/8期の役員報酬は総額63百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
土屋尚史代表取締役社長433,618,712
広木大地取締役(注)14312,935
佐藤あすか取締役(注)1475,171
小塚裕史取締役(注)1622,583
佐竹修常勤監査役(注)2705,171
佐田俊樹監査役(注)27632,000
川口真輝監査役(注)2421,126
古倉智子63

役員報酬の内訳2025/8

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)23323518
社外取締役628285

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/8期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容7,541字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行っております。 当社グループが考える「デザイン」とは、問題の本質を掘り下げ、解決のための設計を行い、設計に基づいた外観(ビジュアル表現)を作り上げ、問題解決へと導くことを意味します。これまで「デザイン」は、一般的に、製商品の形や色、模様といった表面的な見え方やパッケージ、広告等に言及されることが多かったものの、「デザイン」の本質は、製商品を使う“人”を中心に据え、その目的、置かれる状況、付随する思考も含めた情報伝達や体験の創造にあります。色や形、技術や機能は「デザイン」によって統合され、本来の目的に沿って適切に活用されるようになるものと考えております。 現在では、ビジネスにおいて、この「デザイン」の考え方が不可欠な要素であることが認識され、ビジネス戦略等においても重要視されています。「デザイン」の目的は、エンゲージメント(活用)やリテンション(継続)、解約率の低下といったユーザーが使い続けていく体験をつくることやそのような体験の積み重ねによる好循環を生み出し、ユーザーの体験価値を向上させることに変化しています。 当社グループは、この「デザイン」の本質的な考え方のもと、ビジョン・ミッションを達成するために、Webサイトやアプリケーション、ブランドのデザイン支援を行うデザインパートナー事業と、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービスや自社開発のSaaSプロダクトを提供するデザインプラットフォーム事業の2つの事業を主要事業として運営しております。 また当社グループは、当社、連結子会社3社(Goodpatch,Inc.、株式会社スタジオディテイルズ、株式会社ピープルアンドデザイン)、及び持分法適用関連会社2社(株式会社エックスポイントワン、株式会社Muture)の計6社により構成されております。当連結会計年度において、Goodpatch GmbHは清算結了したことにより連結の範囲から除外しております。 なお、以下に示す区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 (1) デザインパートナー事業 デザインパートナー事業は、顧客企業の持つ本質的な価値を発見し、その要素を紐解きながら、顧客企業のユーザーが持つ価値観に則して、その価値が適切に伝わるように顧客企業の戦略やブランディング、ビジネスプロセス等も踏まえてデザインを実装していきます。その際に、当社のUXデザイナー及びUIデザイナーが中心となり、顧客企業のプロジェクトチームと一体となって、デザインプロジェクトをリードします。 また、デザインパートナー事業では、顧客企業に対し、Web・スマートフォンサービス等のデジタルプロダクト、ブランドに関わる様々なデザインについて、次の3つの領域を跨いでデザイン支援を主に準委任契約にて提供しております。 ・Experience Design(UI/UX)領域(プロダクト) 主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおけるUI/UXデザイン支援(戦略立案・企画・設計・開発の支援)。ユーザー視点でより使いやすいサービスを実現します。 ・Brand Experience 領域(コーポレート・組織) 顧客企業の経営ビジョン・ミッションを起点とした組織デザインやブランドイメージのデザイン。ブランドの発信者側のサービスに込める思いや提供価値をデザインし、強固なブランドの形成を支援します。 ・Business Design 領域(戦略・ビジネスモデル) 顧客企業のデジタルにとどまらないプロダクト全般における戦略・ビジネスモデルのデザイン。ユーザーがサービスを受け入れ、プロダクトを成長させていくための要件を定義し、その実現方法をデザインします。 各領域は部分的に相互に重なり合うため、領域を跨いだサービスの提供も特徴の一つとなります。例えば、Business Design領域からExperience Design(UI/UX)領域又はBrand Experience領域へサービスを連続的に提供することによって、顧客企業の戦略の策定からプロダクト開発まで一気通貫で支援することができます。顧客企業にとっては、プロダクト開発だけでなく、その基盤となる組織文化の変革を推進することができる等、より本質的な課題解決を行うことが可能です。 ① デザインプロジェクトのデザインプロセス(デザイン支援の流れ)について 当事業においては、顧客企業にとって本来必要とされるデザインの開発のために、顧客企業のプロダクト・サービスを利用するユーザーとの直接的なやりとりだけでなく、ユーザーを取り巻く生活環境や利用するシチュエーション、さらに利用前後の関係・時間の流れ等の付加的な情報を勘案し、それらを総合的な「経験・体験」としてとらえて体験のデザイン、すなわちUXデザイン(注1)を行います。 また、当社グループでは、プロダクトやサービスの見栄え、外観を整えることだけでは十分に目的を達成するデザインとはならないと考えており、米国のUXデザイナーであるJesse James Garrett氏の提唱する、ユーザー体験を考える上での5つの要素(戦略、要件、構造、骨格、表層)をもとに、互いに関係するそれぞれの要素を考慮しながらデザインプロジェクトを進めております。 デザインプロジェクトでは、必ずしも前段階を完成させてから次段階に着手するわけではなく、完成前の状態で次段階に進み、また前段階に戻り再構築する・改善するという段階の行き来、すなわちプロトタイピング(注2)を繰り返しながら発想を深めていきます。顧客企業側の視点だけでなく、ユーザー側の視点からその思考や行動を柔軟に分析していくため、プロトタイピングを繰り返すことで顧客企業が気付かない潜在的な価値や強みを取り入れる、顧客企業がこれまで採用したことのないマーケットへのアプローチを検討する、顧客企業がターゲットと考えるユーザー像を最適化する、顧客企業が持たない技術を外部から取り入れることを検討する等の結果につながり、イノベーションの実現に近づいていくことが可能となります。 当社グループでは、このようなデザイン支援の流れをデザインプロセスと呼んでおり、デザインプロセスは「1. Setup セットアップ→2. Problem プロブレム→3. Solution ソリューション→4. Development デベロップメント→5. Market マーケット」の5つのフェーズで進行します。各フェーズはブレインストーミングのようなアイデアや議論の“発散”と様々なアイデアの絞り込みや整理等の“収束”を含み、各フェーズの結節点がデザインプロセスのマイルストーンとなります。デザインプロセスの概念図は次のようになります。 1. Setup セットアップ プロジェクトで達成すべきことを見つけるフェーズです。デザインプロジェクトが始まり、当社グループと顧客企業が一体となりワークショップ形式でチームビルディングを行います。デザインプロジェクトの目的を紐解くことで、顧客企業のビジネスゴールとユーザーのゴールの関係性を明らかにし、未だ明確ではない顧客企業の課題にアプローチします。デザインプロジェクトで解決する課題の認識を合わせ合意形成し、注力する部分を決定します。 2. Problem プロブレム プロブレムではリサーチ・ユーザーインタビューを基に、本質的な課題を定めるために様々な調査を行います。顧客企業が提供したいと考えているプロダクトやサービスが、どのようなユーザーをターゲットとしているか等により、デザインアウトプット(結果)の内容が変わってきます。顧客企業にとってもユーザーを客観的に分析する機会を持つことで、提供するプロダクトやサービスの価値を明確にしながら、ユーザーのインサイト(気づき)を発見・定義することができます。 3. Solution ソリューション ここでは、アイディエーション(アイデアを出すこと)を行い、課題に対する解決策を提示し、アウトプットに向けた設計及び骨格を構築します。前工程にて発見・定義したユーザーのインサイトに基づき、潜在ニーズやニーズを充足したときのメリットをチーム内で議論しながらサービスの大枠を定めていきます。その後、デザイナーがプロトタイプとしてプロダクトやサービスのコンセプトを提示し、以降の議論やサービスの初期設計における基盤となるものが出来上がります。 4. Development デベロップメント ここでは、デザイナーがデザインしたものをユーザーが使えるプロダクトやサービスへと変えていきます。様々な機能が付け加えられ、その体験価値を確認しながら検証作業が繰り返されます。ここでの成果物はMLP(Minimum Lovable Product:ユーザーにとってそのコア機能が本当に心から求めているものなのかを検証するための、初期バージョンのプロダクト)です。最終的なMLPにたどり着くまでにデザイン検証作業の反復を行います。 5. Market マーケット ここでは、最終プロトタイプをベースに本番環境に組み込むデザインを制作します。マーケット検証から適切なフィードバックを得て、プロダクトやサービスの最終的なデザインを進め、ビジネスとの強い紐付けが行われます。デザインプロジェクトによっては、続いて当社グループのエンジニアがアプリ開発のコーディングを行うこともあります。 ② 当社グループのデザイナーについて 当社グループのデザインプロジェクトでは、デザインストラテジスト、UXデザイナー、UIデザイナー、及びエンジニアが顧客企業のニーズに応じて、最適なチームを構成し、デザインプロジェクトに参画しております。デザインプロジェクト全体のスコープ(範囲・広がり)によっては、それぞれが複数名参加する場合もあります。デザインストラテジスト、UXデザイナー、UIデザイナー、及びエンジニアの役割は次のようになります。 ・デザインストラテジスト デザインストラテジストはデザインプロジェクトにおいて、顧客企業のプロダクトやサービス全般における戦略やビジネスモデルを設計し、複雑な要求・要件をコンセプトへとまとめ上げ、実現するための道筋の設計を担います。主に、デザインプロセスの前半部分を担当します。 ・UXデザイナー UXデザイナーはデザインプロジェクトにおいて、顧客企業のサービス体験全体を設計する役割を担い、主に、デザインプロセスの前半から中盤部分を担当します。ユーザー像を絞り込んで定義し、ユーザー像から顧客企業のプロダクトやサービスにおける問題の本質を発見し、解決のための体験設計を行い、UIデザイン(注3)のベースとなる要素を絞り込んでいきます。 ・UIデザイナー UIデザイナーはデザインプロジェクトにおいて、絞り込まれたユーザー像からプロトタイプを設計し、本番に実装するデザインを制作します。主に、デザインプロセスの中盤から後半部分を担当します。ユーザーが使いやすい、わかりやすい、美しいUIを設計することで、ユーザー体験の向上を行います。 ・エンジニア エンジニアはデザインプロジェクトにおいて、デザインが確定した後のアプリケーションの実装を担います。iOS、Android、Web、サーバー等の様々な専門スキルを持ったメンバーが在籍しております。主に、デザインプロセスの後半の開発部分を担当します。 ③ 事業拠点について 当事業においては、次の2つのデザイン組織によって、顧客企業のデザイン支援を行っております。 1.正社員デザイン部門 正社員デザイン部門は、日本を中心としたビジネス展開のために、当社及び株式会社スタジオディテイルズに所属する主に正社員デザイナーにより構成される組織であり、顧客企業へのデザイン支援をプロジェクト方式で提供しております。 顧客企業のデザインプロジェクトは、その特性に応じて最適なチームを構成し、顧客企業側のプロジェクトチームとともに、デザインプロセスをベースに推進します。また、体系化されたデザインノウハウとナレッジを蓄積し、在籍するデザイナーの研修を行い、デザイン品質の向上に取り組んでいます。これにより、デザイナーの属人性を下げ、クオリティの再現性を高める仕組みを整えています。 プロジェクト件数の増加に従い、デザイナーの採用も積極的に行っており、優秀な人材を採用し定着させることで、デザイン人材が集結する組織を目指しています。特に、デジタル領域のUX及びUIに関わるデザイナーの市場価値の向上に取り組んでおり、働きやすい環境の整備、キャリア形成支援等を通じ、デザイナー中心の企業文化を確立しています。 なお、2025年8月末現在、当社グループの正社員デザイン部門には149名の正社員デザイナーが在籍しています。 2.Goodpatch Anywhere 「Goodpatch Anywhere」は、2018年にサービスを開始し、全国各地のフリーランスや副業のデザイナーにてチームを組成し、インターネットを通じてデザインプロジェクトを進行する、フルリモート形態によるWebサイトやアプリケーション等のデザイン支援を提供しております。 世の中のデザイナーの働き方は、時間と場所の制約にとらわれず、また、企業の一社員にとどまらないフリーランスの形態へと広がりをみせ、さらに、ウェブ会議システムやコラボレーション(協働)ツールが広く普及し、非対面での円滑なコミュニケーションが可能となっております。顧客企業においても、柔軟な働き方を提供できるリモートワークが普及しております。 このような状況の下、「Goodpatch Anywhere」では、当社担当社員デザイナーがUXデザイン及びUIデザインを軸とした当社のデザイン支援の知見を活用しプロジェクト品質を担保しながら、全国各地に居住する経験豊富で多種多様なスキルを持つデザイナーを集め、デザインプロジェクトの内容に応じてデザイナーの選定を行い、当社担当社員デザイナー及び選定されたデザイナーが協働し、フルリモートで顧客企業のデザインプロジェクトを進めております。2025年8月末現在では、635名のUXデザイナー及びUIデザイナーを中心としたフリーランスのメンバーが登録されており、そのうち50名が稼働しております。 (2) デザインプラットフォーム事業 デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。デザインが有効に活用され、プロダクトとして世の中にリリースされるまでのプロセスを、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」)の点からサポートし、デザインパートナー事業をサポートする基盤(プラットフォーム)として機能しております。 当社が顧客に提供している主なサービス・プロダクトは以下のとおりであります。 ① ReDesigner及びReDesigner for Student 「ReDesigner」は、2018年にリリースしたデザイナーに特化した人材紹介サービスです。デザイン会社である当社自らが人材紹介を行うことで、デザイナーの就業現場において発生しがちなスキルやマインドセット等のミスマッチを防ぎ、企業側とデザイナー側両面のニーズを満たしたサービス提供が可能となります。 デザイナーの採用を検討している企業は、企業の求めるデザイナーのスキル等、デザイナーの知りたい情報を網羅した求人票を当社とともに作成します。また、デザインに対する理解度が高い当社のキャリアアドバイザーが、転職を希望するデザイナーの悩みや希望を聞くことで適切な情報を提供していきます。当社がデザイナーと企業の間に入ることで、相互のニーズをより深く理解し、デザイナー及び企業双方にとってのマッチングの最適化を図っております。 2019年6月には「ReDesigner for Student」というデザイナー志望の学生に向けた採用支援Webサービスを正式リリースしております。学生は当サービスに登録し、Web上にポートフォリオ(作品集)の掲載を行い、企業からの採用アクションを待ちます。一方、採用企業は月定額の利用料を支払い、ポートフォリオを掲載している学生に向けて求人を発信しております。 また、2021年7月には副業・フリーランスマッチングサービスをリリースし、ビジネス領域の拡大を図っております。さらに、2024年1月にはダイレクトリクルーティング機能の提供を開始し、企業が直接デザイナーにアプローチできる新たな手段を提供しております。 ② Strap 「Strap」は、2020年9月にリリースしたオンラインホワイトボードツールです。 複数のユーザーがリアルタイムで図解やテキスト情報を共同編集することができ、作業及びコミュニケーションの効率化を実現することが可能です。様々な企業にてリモートワークが普及し、非対面又は、非対面及び対面でのプロジェクトの推進が必要とされる現在において、対面でホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するようなコラボレーション(協働)空間をオンラインで実現します。 (注)1.UXデザインとは、デジタル領域/非デジタル領域に関わらず、ユーザーとの全ての接点における体験の設計を指しています。 2.プロトタイピングとは、最終成果物の試作品を早い段階から作り、改善を繰り返す手法のことを意味します。 3.UIデザインとは、ビジュアルや情報設計、インターフェースのデザイン等、より具体的なアウトプットを意味します。 【事業系統図】
経営方針・対処すべき課題7,459字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行うデザインカンパニーです。当社はUI/UXデザイン支援において、「デザイン」の本質的な考え方を活用し、顧客企業の主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発の支援を行ってまいりました。 当社グループとしては、優良な「デザイン」で構成されたサービスはユーザーの生活に溶け込むと同時に、そのサービスを提供する企業にとっても有力なビジネスの機会を提供するものとなると考えており、UI/UXデザイン支援を通じてビジネスにおける「デザイン」の価値を世に広めていきたいと考え事業を行っております。 (2) 経営戦略、経営環境等 2007年1月、インターネットと携帯電話、そしてストレージ(記憶装置)を組み合わせたスマートフォンと呼ばれるデバイスの出現により、人々の生活が大きく変化しました。ユーザーは常にネットワークに接続し、アプリと呼ばれるソフトウェアを利用して情報を双方向に授受し、自己の生活スタイルに応じてスマートフォンの機能をカスタマイズするようになりました。以来、スマートフォンは各々の生活シーンに組み込まれ、欠かせない存在になっています。 スマートフォンは「デザイン」にも大きな影響を与えました。デジタル分野のデザイン(「デジタルデザイン」)はそれまで主流であったホームページ等のPC画面のWebデザインからスマートフォン画面のアプリデザインに領域を拡大してきました。画面サイズの小さなスマートフォンにキャッシュレス決済等のペイメント機能やカメラを応用的に活用する機能等がデバイスに盛り込まれる中、視覚的にわかりやすい直感的操作が可能なユーザーインターフェース(UI)をもつアプリケーションが主流になり、それらのアプリケーションが継続的に利用され続けるためには、ユーザーの利用シーンやライフスタイルを想定してアプリをデザインすること、つまりユーザーエクスペリエンス(UX)を「デザイン」することが不可欠となりました。 実際のところ、優れたUI/UXを実装したアプリを市場に投入できた企業が大きく成長するという事例が積みあがっております。例えば、LINE、Uber、Twitter、Instagram等のアプリの運営企業はスマートフォンアプリを起点として、それぞれの業界だけでなく、社会全体にまで大きな影響を与えております。一方では、既に一定の地位を築いている企業については、自社の成長のため、又は生き残りのため、スマートフォンをはじめとするデジタル領域への対応において数々のチャレンジに直面しております。 経済産業省によると、「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ビジネスの従来の枠組み・ルールが崩壊し、新たな枠組みやルールに切り替わる変化が起きつつある」、そして、「企業は、この脅威に対し、現在確保している競争力維持・強化のために既存の枠組みにとらわれない自己変革が求められている」と報告されており(注1)、主にデジタル分野でのこのような取り組みをデジタルトランスフォーメーション(DX)と呼び、経済やビジネスにおけるテーマとして掲げられております。 日本の市場調査会社の株式会社富士キメラ総研による調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、最近では社会課題の解決につながる取り組みとしての認識が広がっております。また大手企業を中心にDX戦略の策定および推進体制の構築が進み、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化しているとされています。同調査によると、2030年度のDXの国内市場規模は年平均成長率10.8%、市場規模では4兆5,309億円(2023年)から9兆2,666億円(2030年)に拡大すると予測されております(注2)。 日本においても、2018年5月、経済産業省は、経営者がデザインを有効な経営手段と認識しておらずグローバル競争環境での弱みとなっていることから、デザインを活用した経営手法、すなわち「デザイン経営」の推進を提言しております。ここでいう「デザイン経営」はデザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を向上させるという経営の姿であり、企業の産業競争力の向上に寄与するものとされております(注1)。当社グループのUI/UXデザイン支援は「デザイン経営」を具体的に実践したい企業にむけて、企業レベルでのブランディングから個別サービスにおけるデザインの実装に至るまでデザイン領域を幅広くサポートしております。 当社グループが手がけるデザインパートナー事業は、顧客企業のデザインプロジェクトの支援において、顧客企業にとって既知であり自明である事業の目的や戦略から紐解き、顧客企業と顧客のユーザーへ問いかけ、デザインの対象となるサービスのUXの最適解を求めながら、アプリやWebサービス等のデジタルプロダクトのUIデザインの実装を進めます。既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションの創出を図りたい企業に対しては、デジタル分野への新規進出の実現を、また、新たな視点で顧客起点の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革を図りたい企業に対しては、ビジネスプロセスの変革の実現を、デザインを切り口に行うものとなります。 具体的には、当社グループでは、先ずサービスを利用するユーザー(利用者)をデザインの中心として位置付け、ユーザーに焦点を当てていきます。ユーザーとは何者か、どのような趣向があるのか、解決には何が必要かという問いを投げかけていきます。常にユーザーを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成するための手段を具現化するという一連のプロセスの中に、ブランド・強み、商品力等の顧客企業が有する価値を組み込み、その特徴を活かしつつ、差別化されたUXを実現していきます。また、顧客企業の有する様々な資産や技術だけでなく、企業外にある手段についても柔軟に取り入れながら対話を進めていきます。その結果、AIやクラウド、IoT等の様々な技術はその実現のための手段として組み込まれ、必要に応じてデザインの設計にも反映されるとともに、そのソリューションの実装までプロジェクトスコープ(プロジェクトの範囲)を拡大して対応することがあります。 また、当社グループとしては、デジタルトランスフォーメーション(DX)領域において「デザイン」が関係する市場をより鮮明に形成するため、デザイナー組織を拡大し、デザインパートナー事業の成長を図るとともに、より多くの顧客企業に向けてデザインプロジェクトを実施していきたいと考えております。これまでに関与した優れたUI/UXのデザイン事例を有効に活用しながら、広告に頼らないSNS等を活用したPR活動をさらに推進することによって効率的に当領域におけるブランディングを進めてまいります。 同時に、デザインパートナー事業を後方支援するために、デザインプラットフォーム事業の推進に努めます。デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」」)、の点からもデザイン領域における当社の存在感を高めていきます。そして、それぞれのシナジーを創出し、デザインビジネスの拡大を働きかけてまいります。 (注)1.経済産業省 "産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進" https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html(2019年10月25日) 2.株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編 (3) 目標とする経営指標 デザインパートナー事業において、収益の源泉は、顧客企業のデザインプロジェクトからの月額報酬となります。そのため、当事業上の目標達成状況を判断するための客観的指標は当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の月額平均単価、並びに、その実施顧客社数と考えております。当該顧客企業の月額平均単価を拡大させ、顧客社数を増やすことで、今後のデザインパートナー事業の売上高を継続的に成長させてまいります。 なお、当事業における月額平均顧客単価とその顧客社数は以下のとおりであります。また、契約形態としては、一部請負契約のプロジェクトもありますが、主に月額ベースの準委任契約となります。 (注)1.月額平均顧客単価とは、四半期ごとの売上高を顧客社数で除した数値の平均値を示しています。 2.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の当該期間の平均値を示しています。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 (1)及び(2)記載の、経営方針及び経営戦略等を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。 ① AIによってさらに拡大するDXにおけるプレゼンス向上について DXは企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、最近では社会課題の解決につながる取り組みとしての認識が広がっております。またこのDX市場は、AI技術の進化により新たな局面を迎えており、AIを活用した業務効率化や新規事業創出のニーズが高まる中、より高度なDX戦略が求められています。 当社グループは、UI/UXデザインにおける強みや実績により培った知見と、AI技術を掛け合わせ、顧客体験を起点にした企業変革を促進しております。また、こうした取り組みを通じたデザイン領域におけるイノベーション創出の事例を「デザイン×AI」というテーマで発信し、業界のリーディングカンパニーとして認知されることを目指してまいります。 ② マーケティング活動の強化について 当社グループは、UI/UXソリューションのマーケットの拡大とともに、その獲得においても他社との競争が徐々に激化しつつある環境において、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。さらなるプロジェクトの提案機会を獲得するため、今後は継続的にマーケティングの実施体制を拡充し、マーケティング活動の分析活動・効果検証による改善活動の実施、アライアンスによる新規案件の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組んでまいります。 ③ 顧客企業との関係性強化について 当社グループは、デザイン支援プロジェクトを提供する顧客企業と、長期的な関係を築き、またそれを深めていくことを営業上の方針として掲げております。プロジェクトの実施において、プロジェクトの課題解決を出発点とし、顧客企業の発展に貢献する取り組みやアイデアを積極的に提案し、プロジェクト関係者にとどまらず、顧客企業の経営層や意思決定者層も巻き込んで対話を進めてまいります。 ④ 提供ソリューションの拡張について 当社グループは、顧客企業の課題解決にさらに貢献していくためには、提供するソリューションの領域を拡張させ、幅広いサービス提供を可能にすることが重要と考えております。そのため、当社グループでは、UXデザイン領域を軸に「デザイン×事業戦略」、「デザイン×組織」、「デザイン×CXテクノロジー」、「デザイン×ブランド」に事業領域を拡げ、各領域に適した内部組織を設計し、高品質なソリューション提供を行うことに取り組んでまいります。 ⑤ バリューチェーンの拡大とM&Aの推進について AIやIoT等のデジタル技術が実用フェーズを迎え、DXが注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。当社グループは、デザインパートナー事業において、UI/UX領域の支援を強みに、ブランドデザイン、サービス戦略の策定等を手掛けておりますが、DXにおけるバリューチェーン(戦略領域→UI/UX領域→開発領域→グロース領域)を意識した機能強化が必要であると考えております。 当社グループは、デザインパートナー事業のケイパビリティの強化(強みの拡大)のために、他社との事業連携やM&Aによる戦略的投資を推進し成長を図りたいと考えております。当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としております。また、当社グループのデザインノウハウ及びデザイン人材を活用し、中長期的視点で成長が見込まれる企業についても、併せて検討対象とすることといたします。 ⑥ 人材基盤の整備について DXへの関心が高まる中、デザイン人材の需要が増加し続けており、当社グループが多面的・長期的なソリューションを提供していくためには、優れたデザイナーとなりうる人材を採用し、かつ長期的に活躍してもらう仕組みを整備することが極めて重要な要素と考えております。 当社グループでは、さらなる事業成長を目指し、採用チャネルの拡充や採用人員の増加等のデザイン人材採用を強化するとともに、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修等を実施し人材開発を推進してまいります。加えて、DE&Iの推進や健康経営の推進を行い、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備や人事制度の構築等を進めてまいります。 ⑦ デザインプラットフォーム事業の成長について 当社グループは、デザインプラットフォーム事業を、デザインパートナー事業における地位をより強固なものとするための関連事業と位置づけております。「デザイン」のビジネス領域における市場を明確に形成し、そのリーディングポジションを確固たるものとするために、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」)の2領域において以下の取り組みを進めております。 ⑦-1 デザイン人材市場への取り組み 当社グループは、デザイン人材市場へのアプローチとして「ReDesigner」及び「ReDesigner for Student」を展開し、デザイナーという限定された職種に対し、企業からデザイナーの採用支援の依頼を受け、候補者を紹介しております。「デザイン」を取り巻く就業環境をより良いものとするため、引き続き各社のデザイナーの就業環境を整えながらも、デザイナー志望者へ提供する情報の付加価値を高め、採用企業及び求職者の両面で「ReDesigner」の人材ネットワークを拡大してまいります。また、「ReDesigner for Student」は求職者と採用企業を結びつける仕組みとしてソーシャルリクルーティングを採用し、デザイナーのためのリクルーティングサイトとしてUI/UXの改善を継続的に進め、サービスの強化に努めております。 ⑦-2 ソフトウェアへの取り組み 当社グループは、オンラインホワイトボード「Strap」というSaaS(Software as a Service)アプリケーションを公開し、「デザイン」で培ったコラボレーションノウハウの社外への浸透を図っております。利用企業は「Strap」によって作業・コミュニケーションの効率化を実現し、共創を通じて新しい価値を生み出します。デザイン支援プロジェクトにて培ったノウハウを活用し、ユーザーの利便性を継続的に向上させるための機能の改善や、大企業での利用を想定したセキュリティや管理機能の拡充に積極的に取り組んでおります。 ⑧ 内部管理体制の強化について 当社グループでは、今後継続的に事業が拡大していく中で、効率的な経営を行うために内部管理体制についてより一層の強化が求められていくものと認識しております。これに対応するため、当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図っており、今後においても引き続き充実させていく方針であります。 ⑨ 新規事業の展開について 当社グループは、企業価値を向上させ、デザインの価値を引き上げるためには事業規模の拡大を図っていくことが必要であると考えております。当社グループは「デザイン」で培ったノウハウを、効果的にビジネスのあらゆる場面に浸透させ、幅広く展開することで、デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の事業間シナジーを追求しております。今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存事業及びサービスの伸長に加えて、新規事業の展開を積極的に検討してまいります。 ⑩ サステナビリティへの取り組みについて 当社グループでは、サステナビリティの方針として、「社会を前進させるデザインの力を、ステークホルダーと共に広めていく。」を掲げ、パートナーをはじめとするステークホルダーと共創することで、社会の課題解決に向き合い続けていきます。またマテリアリティ(重要課題)として、「Design for Talent」、「Design for Partner」、「Design for Society」、「Design with Governance」を策定し、これらのマテリアリティ(重要課題)の取り組みを通じて社会に貢献し、企業価値の向上と持続的成長の実現を目指してまいります。
事業等のリスク7,646字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の財政状態、経営成績等に与える影響の内容については、合理的に予見することが困難であるものについては具体的には記載しておりません。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であり、リスク管理体制として代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント委員会を設置しております。管理部管掌執行役員の下、管理部が中心となり重要リスクを特定し、当該委員会で審議のうえ、対策を講じております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1) 外部要因に関わるリスク ① 競合状況について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループが属するデジタルトランスフォーメーション(DX)市場は、その市場の拡大とともに競合他社の参入が増加しており、一定の競争環境があるものと認識しております。今後、低価格で優れたサービスを提供する競合企業、又は大きな資本力で優秀な人材獲得を行う競合企業が現れた場合、プロジェクト獲得や人材獲得競争等の競合状況の激化により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、拡大するDX市場に向けて、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。今後は継続的にマーケティングの実施体制をさらに拡充し、マーケティング活動の分析活動・効果検証による改善活動の実施、アライアンスによる新規案件の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組み、さらなるプロジェクトの提案機会を獲得してまいります。 また成長するDX市場における新たなニーズ(戦略策定やマネタイズ設計、組織支援等)に応え、顧客企業の課題解決にさらに貢献していくためには、提供するソリューションの領域を拡張させ、幅広いサービス提供を可能にすることが重要と考えております。そのため、当社グループでは、UXデザイン領域を軸に「デザイン×事業戦略」、「デザイン×組織」、「デザイン×CXテクノロジー」、「デザイン×ブランド」に事業領域を拡げ、各領域に適した内部組織を設計し、高品質なソリューション提供による競争力の強化を目指してまいります。 ② DX市場の成長性について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、デザインパートナー事業を中心にDX市場に属しております。デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられ、企業のDX戦略の策定及び推進体制の構築が進み、各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた本格的な投資に伴い、DX市場は拡大することが見込まれます。 しかしながら、当社グループの想定を上回る景気悪化等により長期的に市況が低迷した場合は、デザイン支援プロジェクトに対する問い合わせ減少やプロジェクトの終了又はプロジェクト稼働人数縮小に伴い品質が低下するなど、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、企業がDXを成功させるために、急速に変化する顧客の環境を意識しながら柔軟な思考で最適なサービス設計を行うという、UI/UXデザインに直結する要素が欠かせないと考えております。当社グループでは、UI/UXデザインにおける強みを活かし、特に大手企業のDX戦略の実行に際しデザインを活用し支援する活動を推進しております。プロジェクトの実施において、プロジェクトの課題解決を出発点とし、顧客企業の発展に貢献する取り組みやアイデアを積極的に提案し、プロジェクト関係者にとどまらず、顧客企業の経営層や意思決定者層も巻き込んで対話を進め、顧客企業と長期的な関係を築いてまいります。 ③ 技術革新について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しております。当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場であります。 このような環境の中で、当社グループは、最新技術の開発を率先して行っております。しかしながら、今後AI技術など、何らかの革新的な技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 最新技術に関する情報収集や試用、技術への深い理解をもつ有識者の採用を積極的に行っているほか、AI技術の活用を積極的に取り組んでおり、従業員がナレッジとして、情報集約したのち、全社へと公開・共有することで、技術革新のトレンドを収集、激しい環境変化への順応を実現しております。 (2) 人事施策に関わるリスク ① デザイナー人材の確保と育成について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループでは、当社の持続的な成長のためには、継続的に優秀なデザイナーとなりうる人材を確保し、かつ長期的に活躍してもらう仕組みを整備することが重要な要素であると認識しております。しかしながら、当社の想定を超える人材市場の逼迫や業務拡大・業務内容の変化のため、育成や採用が想定の通りに進まず、適正な人材配置がなされない場合、退職による人材流出が想定を上回った場合には、プロジェクト量の縮小やプロジェクト品質低下など当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また労務環境が悪化した場合には、従業員の心身の健康が保てなくなり、労働生産性の低下や人材流出につながる可能性があります。 [リスクへの対応策] 既存事業の需要拡大を見据えた計画的なデザイナー人員の採用・育成を計画しております。「ReDesigner」等の運営によりデザイナー人材の市場動向を迅速に把握することや、採用チャネルの拡充や採用人員の増加等のデザイン人材採用を強化するとともに、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修等を実施し人材開発を推進してまいります。また、従業員が自身の成長へ取り組めるよう、品質向上のためのナレッジ共有やeラーニング研修などの福利厚生等を整備し、ジュニアメンバーを含む全従業員の成長を促すように努めております。加えて、働き方や価値観の多様化に対応しDE&Iの推進や健康経営の推進を行い、副業制度等の人事制度の構築やフルフレックス制度、リモート勤務等の労務環境の整備を実施し、従業員の心身へのケア、労働生産性低下防止、人材流出の予防に努めております。 ② プロジェクト提供品質の管理について [リスクの内容と顕在化した際の影響] デザインパートナー事業におけるプロジェクト推進にあたっては、当社のデザイナーによるデザインプロセスの遂行状況やアプリやウェブページ等のデザイン品質の提供状況をスキルに定評のあるリードデザイナーが確認しながら進める管理体制を採用し、プロジェクトの提供品質を確保しております。しかしながら、リードデザイナーのリソース確保が十分に行われない場合、プロジェクトの提供品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 稼働中のプロジェクト品質及びリードデザイナーの監修リソース、その他デザイナーの稼働把握を目的に、管理役職者らを中心に、週次単位でのプロジェクトメンバーヒアリング、ヒアリング結果を基にプロジェクト状況の評価を全プロジェクト対象に実施しております。また、社内の品質評価だけでなく、顧客満足度を直接相手にヒアリングし、品質基準と顧客満足度の改善に努めております。 ③ 特定人物への依存について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社代表取締役社長の土屋尚史は、デザインパートナー事業開始以来当社グループの事業推進において重要な役割を担ってまいりました。同氏は、多数の企業へのデザインプロジェクトの経験からデザインのビジネスへの展開において豊富な経験と知識を有しております。急な病や事故、そのほかの理由により、同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループでは、取締役会等において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。同氏の経験と知識を全社及び従業員へ還元するため、同氏自ら入社時研修や月次の業績説明を行うなど、様々な取り組みを行っております。 ④ 内部管理体制について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、未だ成長途上にあると考えており、今後の事業及び経営成績を予測する上で必要な経験等が十分に蓄積されていないものと考えております。当社グループの事業運営において、事業規模に適した内部統制・ガバナンス体制の整備が不十分となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 [リスクへの対応策] 今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、管理体制の整備と連携強化、及び体制拡大のための人材確保・育成へと取り組んでおります。 (3) 経営戦略に関わるリスク ① M&Aの実施について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、M&Aによる戦略的投資を推進し、デザインパートナー事業のケイパビリティ強化(強みの拡大)をはじめとした既存事業の強化、事業間シナジーの強化、新規事業機会の創出等により成長を図りたいと考えております。当該推進については、対象企業の顧客、業績、財政状況、競争優位性、当社グループ事業とのシナジーやリスク分析結果等を十分に考慮した上で進めてまいります。しかしながら、M&A後に未認識債務の判明や偶発債務の発生等事前の調査で把握できなかった問題が生じること等が発生する際には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としており、M&Aを実施する場合には財務・事業・法務・人材等の観点から慎重に選定します。 また、当社グループのデザインノウハウ及びデザイン人材を活用し、中長期的視点で成長が見込まれる企業についても、併せて検討対象とすることといたします。また当該対象企業については外部機関を活用した十分な調査の実施、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンス、買収メリット等を総合的に勘案し検討してまいります。 ② 資産の減損リスクについて [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループが保有する有形固定資産及びM&Aに伴い発生するのれんや無形資産等は減損リスクにさらされております。今後、当社の想定を上回る景気悪化、市況の低迷、競合状況の変化等により、保有する固定資産から得られる将来キャッシュ・フローの状況等が悪化し、経済価値が著しく低下した場合には減損処理が必要となります。こうした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループが保有する上記の有形固定資産は営業活動において使用するオフィス設備やPCが主なものであります。従って、当社グループの事業運営において、収益力の維持向上を図ることが当該リスクの低減につながるものと考えております。本稿記載の各種[リスクへの対応策]を講じ、収益力の維持向上に努めてまいります。 また、のれんや無形資産等については、当社から連結子会社等へ役員を派遣し経営参画するなど、連結子会社等の業績の適時把握や収益性改善施策の実施、管理体制の強化、当社とのシナジーの醸成等を行い、収益性向上に努めております。 ③ 新規事業の立ち上げについて [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、デザインの価値を引き上げるために複数の新規事業又はサービスを企図しております。新規事業を立ち上げる場合、安定した収益獲得までには一定の時間がかかることが想定され、その間、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新規事業の採算性には不透明な面も多く、予想通りの収益が獲得できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 新規事業への投資にあたっては、当社グループの各事業とのシナジー、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行をしております。また、新規事業への投資後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正や再生等が必要な場合には、取締役会又は経営会議にて審議を行っております。 (4) コンプライアンスに関わるリスク ① 情報管理体制について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。不正アクセス、コンピュータウィルスの侵入、情報セキュリティの欠陥等により重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生、ブランドの毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。また、当社はプライバシーマーク認証(JIS Q 15001準拠)を取得しており、個人情報保護体制を継続的に改善しています。さらに、従業員への教育、アクセス権限の設定、アクセスログの管理、外部委託先のセキュリティ体制の確認等、情報漏洩のリスクの回避を図っております。 ② 役職員の法令違反について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、ブランド価値を向上させ、企業価値の持続的な拡大を図るにはコンプライアンスが重要だと認識しております。現時点では特段のリスクは顕在化しておりませんが、当社グループの役職員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合は、当社グループの信用が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 [リスクへの対応策] コンプライアンスに対する従業員の理解を深めるため、入社時の説明、役員・管理職を対象とした教育活動など、啓蒙活動を徹底しています。また内部通報用のホットラインを監査役・法務宛に設置し、いつでも通報・対応することが可能な体制を整え、早期にコンプライアンス違反の発見と適切な対応を可能にしております。 ③ 法的規制の変更等について [リスクの内容と顕在化した際の影響] デザインパートナー事業では、受託案件の一部を他社へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受けることとなります。また、デザインプラットフォーム事業では、「ReDesigner」において職業安定法、オンラインホワイトボードツール「Strap」において電気通信事業法の規制をそれぞれ受けております。 特に、「ReDesigner」は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣から許可を受けておりますが、当該事業活動の継続には有料職業紹介事業の許可が不可欠であるため、何らかの理由により許可の取り消しがあった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当該許可の取り消しとなる事由は職業安定法第32条の9において定められており、当社グループが認識している限りでは、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。なお、当社グループが保有している有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月は以下のとおりです。 所轄官庁等   許認可等の名称   許可番号   取得年月   有効期限 厚生労働省   有料職業紹介事業許可   13-ユ-309448   2021年5月1日   2026年4月30日 今後、新たに当社のデザインプラットフォーム事業に関する規制等の制定等又は改正が実施された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社では、コンプライアンス経営の確立に努め、顧問弁護士等を通じて、新たな規制の情報を直ちに入手し、影響を検討・対応する体制や法務担当者による法令適合性の審査や、契約書のリーガルチェック、法令違反の発生を防止する社内管理体制を構築し、法律、条例、関連諸規則等の遵守体制を強化しております。 ④ 知的財産権について [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループが使用する商標、ソフトウェア、システム等について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 顧問弁護士との連携体制を整備し、侵害を回避するための法務担当者による著作権等の監視、管理等を行っていく方針であります。
経営成績の分析 (MD&A)9,863字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかに回復しております。一方で、アメリカの政策動向や金融資本市場の変動、物価上昇及び個人消費の低迷等の影響を受け、国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いております。 このような環境のもと、各企業においては、持続的成長を実現するために、様々な対策を講じることや先行投資等に注力する傾向がみられております。特に、デジタルトランスフォーメーション(DX)(注1)やAI(人工知能)の活用による事業革新や業務効率化、さらには新たな価値創出に向けた投資は加速しております。加えて、社会課題への対応やステークホルダーとの関係強化に、企業の存在意義や目指す方向性を明確化し、ミッションの再構築に取り組む企業が増加しています。これに伴い、課題解決力やビジネスデザイン、企画を支援する外部パートナーへの需要も一層高まっております。 このような環境の中、当社グループは「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げて、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を推進してまいりました。 主要事業であるデザインパートナー事業においては、当社の強みである戦略デザインやUI/UXデザイン(注2)と、連結子会社である株式会社スタジオディテイルズの強みである質の高いクリエイティブとブランディングを融合し、顧客企業のさらなる期待に応えられるよう、デザイン支援の提供を行ってまいりました。また、デザインプラットフォーム事業においては、デザイナー人材紹介サービス「ReDesigner」やオンラインホワイトボードツール「Strap」を中心に、デザインパートナー事業で培ったノウハウやブランドを有効活用しながら、事業を推進しております。 以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は5,085,553千円(前連結会計年度比29.0%増)、営業利益は557,483千円(前連結会計年度比1,514.7%増)、経常利益は613,021千円(前連結会計年度比1,212.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は407,051千円(前連結会計年度比3,429.5%増)となりました。 報告セグメント別の業績の状況は以下のとおりであります。 a. デザインパートナー事業 デザインパートナー事業は、顧客企業と当社のデザイナーが一体となりプロジェクト形式で包括的なデザインサービスを提供しております。最初に、サービスやブランド等の新たな価値を創出したい顧客企業とともにプロジェクトチームを立ち上げ、プロジェクトで解決する課題を抽出します。プロジェクトが開始されると、本質的な価値の発見が行われ、顧客企業の独自の強みや特徴が明らかにされます。このフェーズでは、プロジェクトチームが顧客企業と緊密に連携し、価値の源泉を特定し、その価値を洗練するための手段・プロセスの検討が行われます。次に、顧客企業の利用者(ユーザー)を特定し、ユーザーにとって利用しやすいものとなるよう、ユーザーの価値観に合致するデザインが開発されます。このフェーズでは、プロジェクトチームはデザインの詳細な要件を抽出し、ユーザーフィードバックを絶えず取り入れて調整を行います。こうして生み出されたデザインは顧客企業の戦略とブランディング活動に統合され、企業のビジョンと目標に紐づく事業活動に一貫性をもたらします。なお、アプリケーションのUI/UXデザイン開発においては、当社のエンジニアリングチームもプロジェクトに参画し、実際のデジタルプロダクトの構築を行うことがあります。これら一連のプロセスを通じて、顧客企業は既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションを促進でき、効率性の向上や新しい価値の提供が可能となります。 近年DXが注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。そのような状況の中、デザインパートナー事業では、数多くのデジタルデザイン支援の知見を集約し、経験豊富なデザイナーを集め、育成することで、より多くの企業に対して、高品質なデザイン支援を行うことが可能になります。そのため、デザインパートナー事業はデザイナーの採用活動を積極的に行い、提供リソースであるデザイナー人員を拡大するとともに、より幅広い業種業態の顧客企業に対してデザイン支援を実施してまいりました。また、日本国内の正社員デザイン部門及び「Goodpatch Anywhere」における営業リードの共有に加え、プロジェクト獲得やデザイナーリソースの連携を行ってまいりました。 当連結会計年度においては、株式会社スタジオディテイルズ及びGoodpatch Anywhereを含むプロジェクト提供を行った顧客社数(注3)は62.0社(前年同期は51.9社、前年同期比19.4%増、上半期:60.8社、下半期:63.2社)、月額平均顧客単価(注4)は6,075千円(前年同期は5,497千円、前年同期比10.5%増、上半期:6,045千円、下半期:6,105千円)となりました。また、社内デザイン組織のデザイナー数は、当連結会計年度末において149名(前年同期比7.5%減)「Goodpatch Anywhere」の所属デザイナー数は635名(前年同期比7.6%増、うち稼働デザイナー数は50名、前年同期比22.0%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度におけるデザインパートナー事業の外部顧客への売上高は4,696,146千円(前連結会計年度比30.6%増)、営業利益は611,551千円(前連結会計年度比376.4%増)となりました。 (デザインパートナー事業のKPI推移) 2023年8月期   2024年8月期   2025年8月期 上半期   下半期   通期   上半期   下半期   通期   上半期   下半期   通期 実績   実績   実績   実績   実績   実績   実績   実績   実績   前年同期比 顧客社数(社)   46.8   58.5   52.7   53.8   50.0   51.9   60.8   63.2   62.0   19.4% 月額平均顧客単価(千円)   5,681   5,267   5,474   5,601   5,394   5,497   6,045   6,105   6,075   10.5% ※Goodpatch Anywhereを含めた数値を記載しております。 b. デザインプラットフォーム事業 デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。具体的には、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービス「ReDesigner」やSaaS型のオンラインホワイトボードツール「Strap」で構成され、それぞれのシナジーを創出し、デザインに関連したビジネスの拡大を行うものとなります。 当連結会計年度においては、「ReDesigner」は、ダイレクトリクルーティング機能が登録者数及び契約社数の増加に貢献しております。また、「Strap」においては、機能開発を進めるとともに、企業の研修ニーズを捉えた導入支援を経て、導入規模の拡大を図っております。 以上の結果、当連結会計年度におけるデザインプラットフォーム事業の外部顧客への売上高は389,406千円(前連結会計年度比12.1%増)、営業損失は54,067千円(前連結会計年度は93,845千円の営業損失)となりました。 (注)1.デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、Digital Transformationの略語で、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること、を意味します。 2.UI(User Interface/ユーザーインターフェース)とは、「ユーザーがPCやスマートフォン等のデバイスとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味します。また、UX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。 3.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の当該期間の平均値を示しています。 4.月額平均顧客単価とは、四半期ごとの売上高を顧客社数で除した数値の平均値を示しています。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ443,596千円減少し、3,395,698千円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少542,011千円、未収還付法人税等の減少48,766千円、前払費用の減少24,347千円があった一方で、売掛金及び契約資産の増加156,553千円があったこと等によるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,013,021千円増加し、1,849,729千円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加1,108,142千円があった一方で、のれん償却に伴うのれんの減少63,467千円、繰延税金資産の減少22,454千円があったこと等によるものであります。 この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ569,424千円増加し、5,245,428千円となりました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ423,124千円増加し、956,456千円となりました。主な要因は、未払法人税等の増加204,499千円、賞与引当金の増加98,461千円、未払消費税等の増加78,249千円があった一方で、1年内返済予定の長期借入金の減少31,989千円があったこと等によるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べ126,497千円減少し、143,793千円となりました。主な要因は、長期借入金の減少130,423千円があったこと等によるものであります。 この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ296,627千円増加し、1,100,250千円となりました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ272,796千円増加し、4,145,177千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴う利益剰余金の増加407,051千円があった一方で、自己株式の取得による減少150,068千円があったこと等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ542,011千円減少し、2,733,133千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは844,388千円の収入(前連結会計年度は57,122千円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上621,156千円、賞与引当金の増加98,461千円、のれん償却額65,391千円、未払金の増加56,857千円等の増加要因があった一方で、売上債権及び契約資産の増加156,553千円、法人税等の支払額17,008千円等の減少要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは1,075,915千円の支出(前連結会計年度は58,487千円の支出)となりました。これは、投資有価証券の取得による支出1,077,134千円、有形固定資産の取得による支出2,324千円等の減少要因があった一方で、投資事業組合からの分配による収入4,608千円の増加要因があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは310,328千円の支出(前連結会計年度は116,901千円の収入)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入4,560千円等の増加要因があった一方で、長期借入金の返済による支出162,412千円及び自己株式の取得による支出151,385千円の減少要因があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績 該当事項はありません。 b. 受注実績 当社では受注販売を行っておりますが、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、また、当社グループのうち一部の連結子会社においても受注販売を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、「受注実績」は記載しておりません。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前連結会計年度比(%) デザインパートナー事業   4,696,146   130.6 デザインプラットフォーム事業   389,406   112.1 合計   5,085,553   129.0 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の報告額並びに開示に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。経営者は、これらの見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度においては、既存のデザインプロジェクトにおける高品質な役務提供の継続とともに、新規案件の受注にも積極的に取り組むなど、デザインパートナー事業の拡大に努めてまいりました。また、デザインプラットフォーム事業は、「ReDesigner」及び「Strap」の売上獲得に努めてまいりました。 当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。 (売上高) 当連結会計年度における売上高は5,085,553千円(前連結会計年度比29.0%増)となり、前連結会計年度に比べて1,142,585千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業における売上高が伸長したことによるものであります。 セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は2,143,028千円(前連結会計年度比21.8%増)となり、前連結会計年度に比べ383,182千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業において、業務委託費が増加したことによるものであります。 以上の結果、売上総利益は2,942,524千円(前連結会計年度比34.8%増)となり、前連結会計年度に比べて759,403千円増加いたしました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,385,040千円(前連結会計年度比11.0%増)となり、前連結会計年度に比べ236,445千円増加いたしました。これは主に、業務委託費並びに賞与引当金繰入額が増加したことによるものであります。 以上の結果、営業利益は557,483千円(前連結会計年度比1,514.7%増)となりました。 (営業外収益・営業外費用、経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は63,558千円(前連結会計年度比239.6%増)となり、前連結会計年度に比べ44,840千円増加いたしました。また、営業外費用は8,021千円(前連結会計年度比22.6%増)となり、前連結会計年度に比べ1,476千円増加いたしました。 以上の結果、経常利益は613,021千円(前連結会計年度比1,212.7%増)となりました。 (特別利益・特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度における特別利益は8,135千円となりました。これは主に、新株予約権戻入益の計上によるものであります。 特別損失の発生はありません。また、法人税等(法人税等調整額を含む)は220,660千円(前連結会計年度は35,896千円)となり、前連結会計年度に比べ、184,763千円増加いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加に伴い、法人税、住民税及び事業税が増加したことによるものであります。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は407,051千円(前連結会計年度比3,429.5%増)となりました。 ③ 経営戦略の現状と見通し 当社グループをとりまく事業環境については、ユーザーエクスペリエンス(UX)を意識したデジタル化を軸に事業変革を図ろうとする企業ニーズが顕在化しつつあり、ビジネスモデルの変革や新しいビジネスの創出等の実現を目指す投資、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資が拡大しております。また、生成AIをはじめとする人工知能(AI)技術の急速な進展を背景に、DXの一環としてAI関連分野への投資も拡大傾向にあります。 日本の市場調査会社の株式会社富士キメラ総研による調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化し、2030年度のDXの国内市場規模は年平均成長率10.8%、市場規模では4兆5,309億円(2023年)から9兆2,666億円(2030年)に拡大すると予測されております。 このような状況の中、当社グループでは、企業はデジタルの力でビジネスの変革を行うことが必要と考え、顧客企業の変革を促進するために、UI/UX領域を中心に強みを持つ当社の事業領域を拡大し、AI領域を含めた事業ポートフォリオの拡張や提供ソリューションの拡充を目指してまいります。加えて、企業の変革やイノベーションの支援に向けて、顧客企業とより深いパートナーシップを構築してまいります。 当社グループの事業セグメントにおける状況は次のとおりであります。 デザインパートナー事業においては、プロジェクト受注獲得数の増加および長期的なプロジェクト継続、事業領域の拡大が課題となっております。 まずは、営業組織の強化とマーケティング活動への投資を通じて、商談数を増加させ、プロジェクト受注獲得数の増加に繋げることを目指します。加えて、デザイン部門に設置したプロデューサーチームを活用し、顧客との長期的な関係を築くことで、顧客企業とのプロジェクトの継続を図ります。 また、顧客のビジネスフェーズに合わせたデザイン組織の体制構築を行い、顧客の状況に応じた適切なソリューションを提供します。具体的には、立ち上げフェーズの事業に対してビジネス全体の成功・成長を見据え、新規事業特有の不確実性を低減し、成功確度が高い事業へと導く「Incubation」、成長フェーズにあるプロダクト・サービスの事業成長に伴う顧客課題を解決し、事業を成功に導く「Growth」、そして、成熟期にある事業やプロダクトに対して再成長のための課題を発見・解決し、成長フェーズへと移行させる「Transformation」の3つのフェーズに合わせて、顧客への価値提供を行います。 さらに、デジタルプロダクトのUI/UXデザインを強みとして顧客起点の体験設計やビジネスの課題解決を行ってきた当社の実績と知見を生かし、AI領域・HR領域・マーケティング領域・事業戦略領域をそれぞれ重要テーマと掲げて、事業領域のさらなる拡大を目指します。 デザインプラットフォーム事業においては、コア事業であるデザインパートナー事業周辺の人材・ソフトウェア領域を深耕し、事業の拡大を図ってまいります。具体的には、人材紹介サービス「ReDesigner」において、全てのデザイナーのためのキャリア支援プラットフォームを目指しビジネス領域を広げ、デザイン人材のダイレクトリクルーティングのプラットフォームへと拡大させていきます。そして、オンラインホワイトボードツール「Strap」は機能開発を進めるとともに、企業の研修ニーズを捉えた導入支援を経て、導入規模の拡大を図ってまいります。そのほか、AIデザインツール「Layermate」・採用AIエージェント「HRmony AI」等のAIプロダクト機能開発を進め、事業拡大を図ってまいります。 ④ 経営者の問題認識と今後の方針について 当社の経営者は、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業運営に努めてまいります。 ⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性 当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの資金需要は、事業拡大・機能拡充のための人材確保に係る採用及び人件費、将来の買収及び戦略的投資のための資金、新たな自社製開発の新規事業への投資資金が中心となります。 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,733,133千円(前連結会計年度末は3,275,145千円)となりました。また、流動比率(流動資産 / 流動負債)は355.0%と十分な流動性を確保しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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