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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

エムスリー

M3, Inc.2413 · Prime · サービス業

医療従事者専門プラットフォーム「m3.com」を基盤に、製薬企業向けマーケティング支援、医療現場DX、臨床開発支援、医師転職支援など医療周辺サービスを展開するリーディングカンパニー。

概要

エムスリーは2000年設立、医療従事者向けプラットフォーム「m3.com」を中核に、製薬企業向けマーケティング支援、臨床開発支援(CRO/SMO)、医師転職支援、患者サポート、海外事業などを展開する。2026年3月期の売上収益は3514億円、営業利益735億円。国内医師会員35万人以上、全世界で700万人以上の医師登録数を有する。

医師会員35万人を基盤とするメディカルプラットフォーム

エムスリーの中核は、国内35万人以上の医師が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」である。このプラットフォームを軸に、製薬企業向けに医師への情報提供を支援する「MR君」ファミリー、医師を対象とした調査サービス、AIを活用したデータ分析によるマーケティング支援などを提供する。2026年3月期のメディカルプラットフォームセグメントの売上収益は1078億円、セグメント利益は359億円とグループ最大の収益源である。また、医療機関向けにはAI搭載電子カルテや画像診断支援システムを提供し、2022年からは予防医療領域への拡大を目指す「ホワイト・ジャック・プロジェクト」を推進している。

臨床開発と人材紹介の専門子会社群

エビデンスソリューションセグメントでは、連結子会社のメディサイエンスプラニング(MSP)やシーユーシー(CUC)を通じて、製薬企業の臨床開発を支援するCRO(医薬品開発業務受託機関)およびSMO(治験施設支援機関)事業を展開する。被験者募集(PRO)も手掛ける。2026年3月期のセグメント売上は245億円。キャリアソリューションセグメントでは、エムスリーキャリアが運営する「m3.com CAREER」が医師・薬剤師向け求人サイトとして機能し、人材紹介と求人広告を提供する。同セグメントの売上は228億円である。両セグメントはいずれも高い利益率を維持している。

海外7地域に広がる700万医師ネットワーク

海外セグメントは、米国(MDLinx)、英国(Doctors.net.uk)、フランス・ドイツ・スペイン(Vidal Group)など世界の主要市場に医療従事者向けプラットフォームを持つ。合計700万人以上の医師登録数を活用し、製薬企業向けグローバル調査、医師転職支援、治験施設運営(Wake Research)などを展開する。2026年3月期の海外セグメント売上は869億円で、グループ全体の約25%を占める。特に欧州ではSaaS型電子カルテ「Weda」を提供するなど、医療機関向けデジタルソリューションにも注力している。

患者サポートと介護事業への多角化

ペイシェントソリューションセグメントは、2024年10月に連結子会社化したエランを通じて、入院患者や介護施設利用者向けに日常生活用品(CSセット)を提供する。2026年3月期の売上は569億円と前期比159.5%増と急成長した。サイトソリューションセグメントは、ホスピス型住宅の運営、訪問看護・介護、有料老人ホームなどを手掛け、売上544億円。2025年4月には福利厚生サービス事業のイーウェルを子会社化し、疾病予防や従業員健康支援の領域へも事業を拡大している。

業界の中での役割は医療情報プラットフォーム運営企業/医療向けDX・人材・治験支援サービスプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,514億円
営業利益
735億円
営業利益率
20.9%
純利益
491億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01製薬企業主力

国内最大級の医師会員35万人以上を擁する医療従事者専門サイト「m3.com」を基盤に、製薬企業向けに医師への情報提供サポート、受注型・定型調査、医療情報以外のサービス案内などマーケティング支援を行う。

主要顧客製薬企業各社

主な製品・サービス1
m3.com(製薬企業向けマーケティング支援)国内シェア首位
医師会員向けプラットフォーム上での情報配信、医師への調査、eプロモーション等を製薬企業向けに提供。

02医療機関主力

医療機関向けに電子カルテ等の開発・販売を中心としたDX化支援事業を展開。医療機器の開発・販売・サポートも行う。

主な製品・サービス1
電子カルテシステム
医療機関向け電子カルテの開発・販売。診療情報のデジタル化と業務効率化を支援。

03臨床開発(製薬企業・CRO)準主力

製薬企業等の臨床開発を支援するCRO事業(臨床開発業務全般・大規模臨床研究の支援)およびSMO事業(治験実施医療機関での治験業務管理・運営の支援)を提供。被験者募集(PRO事業)も手掛ける。

主要顧客製薬企業各社

主な製品・サービス2
CRO事業
臨床試験の計画・データ管理・統計解析等、臨床開発業務全般の受託サービス。
SMO事業
治験実施医療機関において、治験の契約、IRB対応、症例登録、モニタリング等の業務を支援。

04医療従事者(人材)準主力

医師・薬剤師向け総合キャリアサービスを提供。人材紹介や求人広告掲載(「m3.com CAREER」等)を手掛ける。

主な製品・サービス1
m3.com CAREER
医師・薬剤師専門の求人情報サイト。転職支援・求人広告を提供。

05患者・介護施設・高齢者住宅副次

入院患者・介護施設利用者等へ日常生活用品(CSセット)を提供する患者サポート事業、ホスピス型住宅の運営、訪問看護・介護、住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の運営等を行う。

06海外市場(製薬・医療機関・医療従事者)副次

米国「MDLinx」、英国「Doctors.net.uk」等のプラットフォームを通じ、海外の製薬企業向けマーケティング支援、医療機関向けデジタルソリューション、医師転職支援、治験支援事業を展開。

製品と技術

医師会員35万人をつなぐ「m3.com」と「MR君」ファミリー

「m3.com」は医師向けの専門医療情報に特化したポータルサイトで、ニュース、文献検索、ディレクトリ、会員専用コミュニティを無料提供する。会員数は35万人を超え、医師一人当たりの利用頻度も高い。派生サービスとして、「MR君」は製薬企業のMRが医師に情報提供するためのツールで、医師が主体的・継続的に情報を受け取れる設計。さらに、会員医師を対象とした調査サービスや、AIとデータ分析を組み合わせた製薬企業向けマーケティング支援サービスも展開している。

医療現場のDXを加速する電子カルテとAI診断支援

エムスリーソリューションズが提供する電子カルテシステムは、AI機能を搭載し診療業務の効率化を図る。2021年11月にはクリニック向けクラウドサービス「エムスリーデジカルスマート診療」を開始し、予約・問診・キャッシュレス決済をワンストップで提供。また、画像診断支援領域を中心に多様な医療AIを利用できる仕組みを整備し、医療機関のDX化を支援している。これらのサービスは、国内医療現場の生産性向上に貢献している。

臨床試験の効率化を実現するCRO・SMO・PRO

CRO事業はMSPが担い、臨床試験の計画・データ管理・統計解析まで一貫して支援する。SMO事業はシーユーシーが治験実施医療機関において、契約手続き、IRB対応、症例登録、モニタリングを代行する。PRO事業では治験参加者の募集を専門に行う。これら三つのサービスを組み合わせることで、製薬企業は臨床開発のスピードと品質を向上できる。エビデンスソリューションセグメント全体で2026年3月期に245億円の売上を計上した。

海外700万医師をカバーするグローバルプラットフォーム

米国では「MDLinx」、英国では「Doctors.net.uk」を運営し、各国の医師に医療情報とキャリア支援を提供する。欧州ではVidal Groupがフランス・ドイツ・スペインで医薬品情報データベースを展開し、フランスではSaaS型電子カルテ「Weda」も提供。治験支援では米国のWake Researchが治験実施施設を運営する。これらのプラットフォームを連携させ、グローバルな製薬企業向け調査サービスや医師向け転職支援を実現している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 国内シェア首位m3.com(製薬企業向けマーケティング支援)国内医師カバー率No.1(有報記載)製薬企業

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

医師向け情報で国内首位、成長継続中

エムスリーは医師向け情報サービスで国内シェア首位に立ち、製薬企業を主要顧客とする。同業のジンジブやダイブグループと比較し、収益規模は大きく、売上高は2024/3期の約2,400億円から2026/3期には約3,500億円へと急速に拡大。営業利益率も20%超と高水準で、収益性は際立つ。医師会員数や利用データを基盤とした広告・プロモーション事業が強みで、業界内での地位を強固にしている。一方で、顧客が製薬企業に依存し、規制変更や市場縮小がリスクとなる。

強み

  • 国内医師の大半をカバーする会員網で、情報発信力が圧倒的。
  • 営業利益率20%以上で、収益性が極めて高いビジネスモデル。
  • 売上高が2期連続で増加し、市場拡大に伴う成長が持続。
  • 医師の行動データを蓄積し、製薬企業向けサービスに活用。

課題

  • 製薬企業の広告費削減や規制変更で収益が大きく変動する。
  • 同業の新興企業やプラットフォーマー参入で競争が増す。
  • 医療情報規制の厳格化が進むと、サービス提供に制約が生じる可能性。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

IT・SaaSの時価総額近傍。太字がエムスリー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19735セコム3.0兆円23.4倍
24307野村総合研究所3.0兆円192.4倍
34684オービック2.5兆円28.7倍
44768大塚商会1.4兆円20.3倍
56532ベイカレント1.2兆円31.6倍
62413エムスリー1.2兆円24.6倍
73092ZOZO1.0兆円20.9倍
84704トレンドマイクロ8,141億円21.4倍
92327日鉄ソリューションズ7,243億円23.5倍
103769GMOペイメントゲートウェイ6,690億円27.9倍
114733オービックビジネスコンサルタント6,401億円35.1倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(IT・SaaS)に従っています。

会社の歴史

沿革 25件

ソネット・エムスリーとして設立、MR君で医師との接点を開拓

2000年9月、インターネットを活用した医療関連事業を目的に、東京都品川区でソネット・エムスリー株式会社として設立された。同年10月には、製薬企業のMR(医薬情報担当者)が医師に情報提供するためのコミュニケーションツール「MR君」の提供を開始。当初はMRと医師を結ぶ双方向サービスとして始まり、後のプラットフォーム構築の基盤となった。2003年7月には二つの医療情報サイトを統合し、医療専門サイト「m3.com」として運営を開始し、現在の事業の中核が形成された。

マザーズ上場から東証一部、国内プラットフォーム確立

2004年9月、東京証券取引所マザーズ市場に上場し、資金調達力を高めた。上場後も医師会員数を拡大し、2005年12月には初の一般消費者向けサービス「AskDoctors」を開始。2007年3月には東証市場第一部へ市場変更し、企業としての信頼性を向上させた。2009年12月にはエムスリーキャリアを設立し、医師・薬剤師向け人材事業に本格参入。2010年1月には商号をエムスリー株式会社に変更し、現在のブランドに統一した。

英Doctors.net.uk買収で海外市場に本格参入

2011年8月、英国の医師向けポータルサイト「Doctors.net.uk」を運営するDoctors.net.uk Limitedを連結子会社化した。これにより、英国で約20万人の医師会員を持つプラットフォームを獲得し、海外事業の足がかりを築いた。同年11月には本店を現在の東京都港区赤坂に移転。2012年10月には電子カルテ開発・販売のシィ・エム・エス(現エムスリーソリューションズ)を子会社化し、医療機関向けDX事業を強化した。

中国企業買収と治験支援事業への進出

2013年11月、中国の医療情報プラットフォームKingyee(現Medlive Technology)を連結子会社化(後に持分法適用関連会社化)。2014年2月には治験業務支援のメディサイエンスプラニング(MSP)を株式交換で子会社化し、CRO事業に参入。同年8月には医療機関運営サポートのシーユーシーを設立し、SMO事業も開始した。これらの買収により、製薬企業向け臨床開発支援のフルラインアップを整えた。

EUと米国での大型買収によるグローバルネットワーク完成

2016年11月、フランス・ドイツ・スペインで医薬品情報データベース事業を展開するVidal Groupの持株会社を子会社化。2018年2月には米国で治験実施施設を運営するWake Researchを子会社化し、北米の治験支援事業を拡大。2019年3月にはインドの医学教育プラットフォームDailyRoundsを子会社化。これにより、欧米アジアに広がるグローバルネットワークが完成し、全世界で700万人以上の医師登録数を有するまでになった。

予防医療と患者サポートへの領域拡大、プライム市場移行

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いプライム市場に移行。同年7月には予防医療分野への重点領域拡大を掲げ「ホワイト・ジャック・プロジェクト」を開始した。2023年6月には子会社シーユーシーがグロース市場に上場。2024年10月には患者サポート事業のエランを公開買付けにより子会社化、2025年4月には福利厚生サービス事業のイーウェルを子会社化し、事業領域を医療・介護から健康維持・予防へと拡大している。

年表25件を開く

2000年代

  • 2000年9月創業インターネットを活用した医療関連事業を行うため、東京都品川区に、ソネット・エムスリー株式会社を設立
  • 2000年10月MR(製薬会社の医薬情報担当者)による医師への情報提供をサポートする、インターネットを活用したコミュニケーションツールサービス「MR君」提供開始
  • 2003年7月M&A平行して運営してきた「MyMedipro」と「so-netm3.com」の2つの医療情報サイトを統合、医療専門サイト「m3.com」として運営開始
  • 2003年10月創業米国での事業展開を目的として、So-net M3 USA Corporation(現 M3 USA Corporation)を設立
  • 2004年9月上場株式会社東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場
  • 2005年12月初のコンシューマー向けサービス「AskDoctors」提供開始
  • 2007年3月上場株式会社東京証券取引所市場第一部へ上場市場を変更
  • 2009年12月創業医師・薬剤師向け求人広告事業及び人材紹介事業を行うエムスリーキャリア株式会社を設立

2010年代

  • 2010年1月商号変更商号をエムスリー株式会社に変更
  • 2011年8月M&A英国において医師向けポータルサイトを運営するDoctors.net.uk Limited(現 M3 (EU) Limited)を連結子会社化
  • 2011年11月本店を現在地に移転
  • 2012年10月M&A電子カルテ等の開発・販売・サポート事業を行う株式会社シィ・エム・エス(現 エムスリーソリューションズ株式会社)を連結子会社化
  • 2013年11月上場中国での事業展開を目的として、Kingyee Co., Limited(現 Medlive Technology Co., Ltd.)を連結子会社化(2021年6月に同社の香港証券取引所上場に伴い当社の連結子会社を外れ、持分法適用関連会社化)
  • 2014年2月M&A治験業務の支援を行う株式会社メディサイエンスプラニングを株式交換により連結子会社化
  • 2014年8月創業医療機関の運営サポート事業を行うエムスリードクターサポート株式会社(現 株式会社シーユーシー)を設立
  • 2016年11月M&Aフランス、ドイツ、スペインを中心に医薬品情報データベース関連事業を行うVidal Groupの持株会社であるAXIO Medical Holdings Limited(現 M3 Medical Holdings LTD)を連結子会社化
  • 2018年2月M&A米国において治験支援事業を行うWake Research Holdings, LLC(現 M3 Wake Research, Inc.)を連結子会社化
  • 2019年3月M&Aインドにおいて医学教育事業等を行うNeuroglia Health Private Limitedの持株会社であるDailyRounds, Inc.(現 M3 USA Corporation)を連結子会社化

2020年代

  • 2021年11月クリニックで必要な、予約、問診、キャッシュレス決済等の機能を集約・ワンストップ化したクラウドサービス「エムスリーデジカルスマート診療」の提供を開始
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
  • 2022年7月予防医療分野への重点領域拡大の取り組み「ホワイト・ジャック・プロジェクト」を開始
  • 2023年6月上場連結子会社の株式会社シーユーシーが東京証券取引所グロース市場へ新規上場
  • 2023年7月マーケティング・データアナリティクス事業を展開するKantar Groupより、欧米を中心とする同社のヘルスケア調査関連の2事業を譲受(Kantar Profiles-Health及びKantar Media Healthcare Research)
  • 2024年10月M&A入院患者や介護施設の利用者等向けの患者サポート事業を行う株式会社エランを公開買付けにより連結子会社化
  • 2025年4月M&A福利厚生サービス事業等を行う株式会社イーウェルを連結子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    m3.comの価値向上とトラフィック獲得

    医療従事者向けサイト「m3.com」の内容・機能を充実させ、会員からのトラフィックを増やすことで、プラットフォーム上で提供する他サービスの価値を底上げする。

  2. 02

    既存事業の成長とAI活用推進

    メディカルプラットフォーム事業を中心に、AIなどのテクノロジーをさらに活用し、製薬会社や医療機関向けサービスの拡充や医療課題の解決に経営資源を投入する。

  3. 03

    新規事業の立ち上げとグループシナジー

    医療従事者会員プラットフォームから生まれる多様な事業機会を順次事業化し、グループ各社の事業拡大とグループ内シナジー効果の最大化を図る。

  4. 04

    海外展開の加速

    日本で培った医療従事者向けプラットフォームを活用し、製薬マーケティング、調査、転職支援、治験事業などを世界各国で展開。各国ニーズに合わせた独自サービスも開発する。

  5. 05

    エコシステムシナジーの実現

    多岐にわたる事業間のシナジーを強化し、事業領域拡大に伴うポテンシャルの拡張により、グループ全体の競争力を高める構造的良循環を確立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で17,010人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は976万円で、9期前と比べて+23.4%平均年齢は34.8歳、平均勤続年数は4.0年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月4,370
2018年3月5,165
2019年3月79135.33.06,024
2020年3月82234.73.07,127
2021年3月87134.53.08,249
2022年3月90234.73.09,384
2023年3月94934.73.010,533
2024年3月93634.64.012,100
2025年3月93134.74.015,360410
2026年3月97634.84.017,010432

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率14.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率81.5%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)73.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社61(国内 53 / 海外 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
賃貸等不動産(岐阜県多治見市ほか)ほか152億円
サイトソリューション
本社 — 東京都千代田区4,188百万円
メディカルプラットフォーム
本社(長野県松本市)ほか1,901百万円
ペイシェントソリューション
本社 — 東京都港区1,814百万円
メディカルプラットフォーム
本社 — フランス1,554百万円
海外
本社 — 東京都港区1,477百万円
キャリアソリューション
本社(北海道札幌市豊平区)ほか1,457百万円
サイトソリューション
ナーシングホームやまはな館(北海道札幌市中央区)ほか1,090百万円
サイトソリューション
ReHOPE新栄西館(愛知県名古屋市中区)ほか928百万円
サイトソリューション
本社 — ベトナム826百万円
ペイシェントソリューション
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ソニーグループ株式会社(注3)
    東京都港区
    議決権34.5%
  • 国内
    エムスリーソリューションズ株式会社
    東京都港区
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社イーウェル
    東京都千代田区
    議決権51.0%
  • 国内
    コスモテック株式会社
    東京都文京区
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社FOURCUS
    東京都豊島区
    議決権100.0%
  • 国内
    エムスリーマーケティング株式会社
    東京都港区
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社インフロント
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    リノ・メディカル株式会社
    東京都千代田区
    議決権100.0%
  • 国内
    エムスリーデジタルコミュニケーションズ株式会社
    東京都港区
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社QLife
    東京都港区
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社エムプラス(注5)
    東京都渋谷区
    議決権50.0%
  • 国内
    株式会社日本アルトマーク
    東京都中央区
    議決権100.0%
残りのグループ会社49社を開く
  • エムスリーデジカル株式会社東京都港区100%
  • 株式会社ロジック石川県金沢市100%
  • エムスリーヘルスデザイン株式会社京都府中京区100%
  • 株式会社当直連携基盤東京都千代田区80%
  • 株式会社メディサイエンスプラニング東京都中央区100%
  • メビックス株式会社東京都港区100%
  • ノイエス株式会社東京都港区100%
  • 3Hメディソリューション株式会社東京都豊島区100%
  • エムスリーキャリア株式会社東京都港区51%
  • 株式会社シーユーシー(注3、4)東京都港区64%
  • ソフィアメディ株式会社東京都港区100%
  • 株式会社シーユーシー・ホスピス東京都港区100%
  • 株式会社シーユーシー・プロパティーズ東京都港区100%
  • 株式会社シーユーシー・フーズ静岡県浜松市中央区100%
  • 株式会社ノアコンツェル北海道札幌市豊平区100%
  • 株式会社ネイチャー北海道札幌市豊平区100%
  • 株式会社A&N北海道札幌市豊平区100%
  • 株式会社ゆう北海道札幌市豊平区100%
  • 株式会社アイハピネス北海道札幌市西区100%
  • CUC Podiatry Holdings, LLCアメリカ ミシガン79%
  • 株式会社エラン(注3)長野県松本市55%
  • 株式会社エランサービス長野県松本市100%
  • 株式会社琉球エラン沖縄県那覇市100%
  • 株式会社エラン・ロジスティクス神奈川県相模原市緑区100%
  • TMC VIET NAM TRADING AND SERVICE JOINT STOCK COMPANYベトナム ハノイ51%
  • M3 USA Corporationアメリカ ペンシルバニア100%
  • PracticeMatch Corporationアメリカ ミズーリ100%
  • The Medicus Firm, Inc.アメリカ テキサス100%
  • M3 Wake Research,Inc.アメリカ ノースカロライナ100%
  • NAS Recruitment Innovation, Inc.アメリカ オハイオ100%
  • Michael Allen Company, LLCアメリカ コネチカット100%
  • PERQ/HCI, LLCアメリカ ニューヨーク100%
  • M3 (EU) Limitedイギリス ロンドン100%
  • M3 Medical Holdings LTDイギリス ロンドン100%
  • One Health Communications Ltdイギリス ロンドン100%
  • VIDAL France S.A.S.フランス イシー・レ・ムリノー100%
  • Vidal MMI Germany GmbHドイツ ラングエン100%
  • Weda S.A.S.フランス ペロル100%
  • SAS C.C.C.フランス パリ100%
  • Qualitative and Quantitative Fieldwork Service ABスウェーデン イェーテボリ100%
  • Neuroglia Health Private Limitedインド バンガロール100%
  • M Panels Research Services Private Limitedインド バンガロール100%
  • Medi C&C Co., Ltd. (注5)韓国 ソウル40%
  • eDoctores Soluciones, S.L.スペイン マドリード100%
  • エムスリーエデュケーション株式会社東京都中央区100%
  • Medlive Technology Co., Ltd.英領ケイマン諸島36%
  • PSP株式会社(注6)東京都港区19%
  • HYUGA PRIMARY CARE株式会社(注3)福岡県春日市29%
  • クラシコ株式会社(注3)東京都港区28%
国際子会社 (GLEIF登録 1社)
  • JP株式会社エラン

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は3,514億円営業利益735億円前期と比べると増収増益で、売上が+23.3%、利益が+16.7%。

売上高
+23.3%
3,514億円
営業利益
+16.7%
735億円
純利益
+21.2%
491億円
営業利益率
20.9%
前期比 -1.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高4,000億円3,514億円
営業利益800億円735億円
純利益530億円491億円
1株あたり配当¥22

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は901億円、営業利益は181億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+57.0%、営業利益は+0.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q55697
2024年1Q57418031.4124
2024年2Q58416628.4110
2024年3Q63420432.2132
2024年4Q59787
2025年2Q1,24829023.2173
2025年4Q1,60134021.2232
2026年2Q1,70936021.1227
2026年4Q1,80537520.8264
2027年1Q90118120.191

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は260億円から3,514億円へ13.5倍に増えた。直近期の営業利益率は20.9%。売上は13期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
中国での事業展開を目的として、Kingyee Co., Limited(現 Medlive Technology Co., Ltd.)を連結子会社化(2021年6月に同社の香港証券取引所上場に伴い当社の連結子会社を外れ、持分法適用関連会社化)
2013年3月2609656
医療機関の運営サポート事業を行うエムスリードクターサポート株式会社(現 株式会社シーユーシー)を設立
2014年3月36813984
2015年3月51316298
フランス、ドイツ、スペインを中心に医薬品情報データベース関連事業を行うVidal Groupの持株会社であるAXIO Medical Holdings Limited(現 M3 Medical Holdings LTD)を連結子会社化
2016年3月647200125
2017年3月781250160
米国において治験支援事業を行うWake Research Holdings, LLC(現 M3 Wake Research, Inc.)を連結子会社化
2018年3月945275181
インドにおいて医学教育事業等を行うNeuroglia Health Private Limitedの持株会社であるDailyRounds, Inc.(現 M3 USA Corporation)を連結子会社化
2019年3月1,131309196
2020年3月1,310346216
2021年3月1,692583378
2022年3月2,082962638
連結子会社の株式会社シーユーシーが東京証券取引所グロース市場へ新規上場
2023年3月2,308743490
入院患者や介護施設の利用者等向けの患者サポート事業を行う株式会社エランを公開買付けにより連結子会社化
2024年3月2,389688453
福利厚生サービス事業等を行う株式会社イーウェルを連結子会社化
2025年3月2,84963064822.1405
2026年3月3,51473576320.9491

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高3,514億円のうち、営業利益として残るのは735億円20.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は491億円、売上の14.0%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金50.0%1,756億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金30.1%1,057億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益20.9%735億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
50.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+13.4pt
20.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+8.9pt
14.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.7pt
12.5%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
10.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが703億円、投資CFが−159億円で、差し引きのフリーCFは544億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,562億円で、売上の5.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月58−22−1736120
2014年3月896−3195183
2015年3月93−55−2438199
2016年3月121−46−5375220
2017年3月166−145−3921201
2018年3月159−73−4886237
2019年3月177−88−5089275
2020年3月268−499434−231479
2021年3月46636−116502891
2022年3月521−234−1642871,043
2023年3月571−219−2283521,183
2024年3月583−395941881,497
2025年3月517−391−2721261,349
2026年3月703−159−3555441,562

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は6,374億円。このうち返さなくてよい自己資本が4,082億円で、自己資本比率は64.0%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月3102248672.3
2014年3月49536612974.0
2015年3月60145214975.2
2016年3月73654918774.5
2017年3月95567128470.2
2018年3月1,16482533970.8
2019年3月1,37398738671.9
2020年3月2,2181,66155774.9
2021年3月2,7311,99873373.2
2022年3月3,4602,57888274.5
2023年3月4,0063,02698075.5
2024年3月4,9083,5191,38971.7
2025年3月5,8173,7841,68965.1
2026年3月6,3744,0821,90764.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,562億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3,248億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1,907億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率534社中57位あたり、逆に低いのは配当利回り534社中462位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.5%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
20.9%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
64.0%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
23.3%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.2%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,782.5で、1年前と比べて-20.3%過去52週の値幅のなかでは34%の位置にある。

¥1,782.5-2.6%1ヶ月+0.7%1年-20.3%時価総額1.2兆円
過去52週の値幅
安値¥1,297高値¥2,746

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)24.6倍
PER (会社予想)22.8倍
PBR2.91倍
配当利回り1.23%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で-5.74%と下落、特に8月7日には前日比-16.9%の急落を記録し、出来高も1813万股と突出。52週安値1297円からはまだ上だが、52週高値2746円からは約-38%と低迷。25日線(1779.94円)を下回り、200日線(1810.44円)も割り込み、中期トレンドは弱含む。RSIは45.59と中立圏だが、信用倍率はデータなしで需給は不透明。7月末の高値1984円をピークに下値模索の展開が続く。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは23.57倍で同業界平均の23.01倍とほぼ同水準。PBRは2.79倍で平均3.33倍をやや下回る。ROE12.5%は堅調で、予想PER21.8倍を考慮すると成長期待を織り込みつつも妥当な範囲。配当利回り1.29%は平均2.29%を下回り、配当性向62.1%と安定しているが利回りは低め。全体的に割安感はないが、大幅な割高でもなくほぼ妥当と評価。

指標この会社業種平均
PER (実績)24.6倍23.4倍
PER (予想)22.8倍
PBR2.91倍3.51倍
ROE12.5%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

2025年3月期は増収・増益でしたが、2026年3月期の売上高は増収予想ながら営業利益率は22.1%から20.92%へ低下、純利益も減益見通し。強気派は、医師向けDXやAI活用サービスの成長、製薬会社のデジタルシフトで中長期的な成長が続くと主張。一方、弱気派は、製薬企業の広告費削減圧力、競争激化(海外企業や新興企業)、既存メディアの陳腐化リスクを指摘。株価は1年で30%下落しており、成長鈍化に対する市場の懸念が反映されている。

プラスに働く材料7
  • 医師会員数が圧倒的

    30万人超の会員基盤は他社が追随困難。

  • デジタルシフトが追い風

    製薬会社のマーケティングがオンラインへ移行。

  • AI・データ活用で新規事業

    AI診断支援など新サービスが成長ドライバー。

  • 26/3期売上高3514億円、前期比23.3%増通年影響

    売上高は2849億円→3514億円と665億円増加、高成長継続

  • 26/3期営業利益735億円、前期比105億円増益通年影響

    営業利益は630億円→735億円と105億円増加、拡大基調

  • 純利益491億円、前期比86億円増通年影響

    純利益は405億円→491億円と21.2%増加、EPS成長期待

  • 予想PER19.5倍と実績21.1倍から低下不定影響

    予想PER19.5倍は実績を1.6倍下回り、割安感が強まる

マイナスに働く材料7
  • 製薬広告費の縮小

    後発品浸透や薬価改定で製薬会社のマーケ費が抑制。

  • 競争の激化

    海外大手やAI新興企業が医師向け情報市場に参入。

  • 利益率の低下

    投資増で営業利益率が低下、将来の成長鈍化も。

  • 営業利益率20.92%へ前期比で低下通年影響

    営業利益率は22.11%→20.92%と1.19ポイント悪化

  • 株価は1年で30.64%下落、下げトレンド継続影響

    前年比-30.64%と大幅下落、戻り売り圧力が続く

  • 外国人保有29.7%、売り圧力不定影響

    外国人保有比率29.7%と高く、更に売られる可能性

  • 配当利回り1.44%と低水準継続影響

    配当利回り1.44%は相対的に低く、金利上昇時に見劣り

次の決算で確かめる点
医師会員数
プラットフォームの価値を示す最重要指標。
製薬企業からの売上高
収益の大部分を占めるため。
営業利益率
投資効率と収益性のバランスを確認。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり22で、前期から+4.8%いまの株価に対する利回りは1.23%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥22
1株あたり
配当利回り
1.23%
いまの株価に対して
配当性向
62.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月533.4
2018年3月610.029.7
2019年3月727.351.2
2020年3月921.447.1
2021年3月1241.237.0
2022年3月1633.353.0
2023年3月1918.865.2
2024年3月2110.518.8
2025年3月210.066.5
2026年3月224.862.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥22

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ71,845人。区分でいちばん多いのは事業法人34.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が58.0%を占め、残る42.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人37.337.537.637.737.934.8
外国法人31.529.527.827.227.729.7
金融機関22.924.025.023.522.823.2
個人・その他7.27.48.09.39.611.2
自己株式0.00.00.00.00.01.7
証券会社1.11.61.62.32.01.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01ソニーグループ株式会社33.93
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社14.35
03株式会社日本カストディ銀行8.36
04谷村 格2.87
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)2.55
06NORTHERN TRUST CO.(AVFC) SUB A/C AMERICAN CLIENTS (常任代理人 香港上海銀行)2.30
07CITIBANK, N.A.-NY, AS DEPOSITARY BANK FOR DEPOSITARY SHARE HOLDERS (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)1.97
08OASIS JAPAN STRATEGI C FUND Y LTD. (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)1.25
09OASIS JAPAN STRATEGIC FUND LTD. (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)1.12
10JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.99

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近5
  • 2026-08-20
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    6.03%
    -0.22pt
  • 2026-08-18
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    6.26%
    +1.23pt
  • 2026-08-10
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    5.03%
  • 2026-05-22
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.36%
    -0.21pt
  • 2026-05-11
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.01%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+311%、1株純資産は14期で+769%。直近期のROEは12.5%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月187028.651.637.6
2014年3月2611328.564.134.6
2015年3月157023.984.534.6
2016年3月198427.373.335.4
2017年3月2510326.255.933.4
2018年3月2812724.285.429.7
2019年3月3015221.661.451.2
2020年3月3224416.3100.247.1
2021年3月5629420.7135.937.0
2022年3月9437927.947.553.0
2023年3月7244417.545.765.2
2024年3月6751613.832.118.8
2025年3月6055511.128.566.5
2026年3月7360912.522.162.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/3期の役員報酬は総額371百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢
谷村格代表 取締役 社長61
都丸暁彦取締役53
槌屋英二取締役61
中村利江取締役61
田中良直取締役63
山崎聡取締役48
津川友介取締役46
山崎繭加取締役(監査等委員)48
江端貴子取締役(監査等委員)66
鈴木智子取締役(監査等委員)48
篠田真貴子取締役(監査等委員)58

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)52664335070
社外取締役421215

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,695字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループの事業目的は、「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」です。社名のエムスリーは医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。テクノロジーとメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。 上記の目的の実現に向けて、当社グループでは、以下のような事業を展開しています。 当社グループの事業は、国内における医師会員35万人以上(2026年5月1日現在)が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」、米国の「MDLinx」や英国の「Doctors.net.uk」等の当社グループが世界中で運営する医療従事者のプラットフォームを中心に様々なサービスの展開をしています。 主なサービスの内容は下記の通りです。 なお、次の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一です。 (1) メディカルプラットフォーム 主要サービス   主要サービスの内容 製薬企業向けマーケティング支援   「m3.com」のプラットフォームを基盤として、医師への情報提供のサポート、医療従事者を対象とした受注型または定型の各種調査、医療情報以外のサービスの案内など、企業向けに展開するマーケティング支援事業。 医療現場DX   医療機関向け電子カルテ等の開発・販売をはじめとする、医療現場のDX化支援事業。 患者・従業員向け健康支援   患者、従業員向けの健康維持に係るサービスの提供。 医療機器   医療機関向け医療機器の開発・販売・サポート事業。 その他   論文校正、治験募集、各種サポート事業、承継投資事業、障がい福祉など、上記主要サービス以外の支援事業。 (2) エビデンスソリューション 主要サービス   主要サービスの内容 CRO事業   臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援。 SMO事業   治験実施医療機関における治験業務全般の管理・運営の支援。 その他   臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集(PRO事業)並びに周辺業務の支援など、上記主要サービス以外の支援事業。 (3) キャリアソリューション 主要サービス   主要サービスの内容 医療従事者等向け人材サービス   医師、薬剤師向けの総合キャリアサービスの提供。 人材紹介、「m3.com CAREER」等への求人広告掲載等。 (4) サイトソリューション 主要サービス   主要サービスの内容 医療機関   医療機関への経営支援、海外における医療機関の運営等。 ホスピス   ホスピス型住宅の運営、訪問看護、訪問介護等。 居宅訪問看護   訪問看護、通所介護(デイサービス)、居宅介護支援等。 メディカルケアレジデンス   住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅及びリハビリ強化型デイサービスの運営。 定期巡回・随時対応型訪問介護看護等。 (5) ペイシェントソリューション 主要サービス   主要サービスの内容 患者サポート事業   入院患者、介護施設利用者等へのCS(ケア・サポート)セット(以下「CSセット」という)の提供。 (6) 海外 主要サービス   主要サービスの内容 マーケティング支援   海外におけるテクノロジーを利用した製薬会社等の営業、マーケティング支援事業等の提供及び海外における医療従事者を対象とした調査サービス。 医療機関・医療従事者向けサービス   海外におけるデータベース、電子カルテ等の医療機関向けデジタルソリューションの提供。 医療従事者向け人材サービス   海外における医師向け転職支援サービス及び病院向け医師プロファイルデータベースライセンスの提供等。 製薬企業向け治験支援事業   海外における治験実施施設の運営、治験業務の管理・運営支援。 当社グループの事業の系統図は、以下の通りです。
経営方針・対処すべき課題3,369字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ここに記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針 「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」―――それがエムスリーの願いであり、事業の目的です。 社名のエムスリーは、医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。テクノロジーとメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。 上記の目的を実現する上で、当社グループでは主に4つのステークホルダーを意識して、経営を行っています。 ・株主に対しては、企業価値の最大化で応えると同時に、当社グループへの投資が医療の改善に役立ち、社会的に意義があると感じてもらえるような経営を行います。 ・顧客である医療従事者に対しては、テクノロジーとメディアの力を活かして、良質な医療情報をいち早く研究や臨床の現場に届け、医療の改善、変革に寄与することを目指します。また、同じく顧客である医療関連会社等に対しては、対価以上の価値に加えて、驚き、感動、喜びを感じてもらえるサービスを提供し続けることを目指します。 ・従業員に対しては、個々人が成長、活躍できる場を整備し、会社の価値向上に貢献したスタッフには、厚く報いることができる経営を行います。 ・社会に対しては、上記理念の通り「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」の実現を目指します。 (2) 目標とする経営指標 当社グループでは、企業価値を計る指標として、営業キャッシュ・フロー並びに1株当たり当期利益を重視しています。また、資本効率については、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重視しています。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 現在、当社グループの国内における事業は、医療従事者専門サイト「m3.com」の運営と、このサイトを通じて繋がる35万人以上(2026年5月1日現在)の医師会員を含む、医療従事者会員へのアクセスを中核に展開しています。 「m3.com」は、「More Contributions to More Doctors」をスローガンに掲げ、「医師をはじめとする医療従事者が抱える課題を『あらゆる方法で解決する』プラットフォーム」を目指し、専門医療情報に特化したニュース、サーチエンジン、ディレクトリ、文献検索、会員専用コミュニティサイト、独自コンテンツ等を会員に対して無料で提供することにとどまらず、医療現場の課題を会員の皆様から直接募集し、その課題をエムスリーの持つ多種多様な経験・専門性の高いスキルを有する人材、ビッグデータ、プロダクトといったアセットを提供し、活用いただくことで解決する施策等を実施しています。 メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、また、当社グループが保有する多様なデータアセットと、AIを含むテクノロジーの力を掛け合わせることで、本質的な薬剤課題を解決する製薬企業向けのマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、医療機関向けには、AI機能を搭載した電子カルテや診療支援システム、及び画像診断支援領域を中心とする多様な医療AIを利用できる仕組みに加え、「m3.com」の会員基盤を活用した開業医向けの第三者継承支援事業等を提供している他、疾病の発症前の段階から健康状態を維持することを目的とした取り組み「ホワイト・ジャック・プロジェクト」の一環として2025年4月に子会社化した株式会社イーウェルが提供する企業向けの福利厚生サービス事業も含め、グループ各社を通じて様々なサービスを展開しています。 エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。 キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービス等の展開を進めています。 サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。 ペイシェントソリューションでは、CSセットの提供等を通じて、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。 さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https:// www.AskDoctors.jp/)や、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等においてもサービス展開を進めています。 また、当社グループは日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルを通じて合計700万人以上の医師登録数を有しており、海外セグメントでは、これを活用してグローバルな調査サービスを提供している他、米国や欧州を中心に、会員基盤を活かした製薬企業向けサービスや医師を中心としたキャリア関連サービス等も展開しています。この他に、北米地域では治験支援サービスを、欧州地域では、VIDAL Groupを通じて、フランス、ドイツ、スペインでの医薬品情報データベースの提供や、主にフランスでのSaaS型電子カルテWedaをはじめとするクリニック向けソフトウェアの提供を行うとともに、アジアを中心とするその他地域においてもインドや韓国を筆頭に事業を拡大しています。 (4) 優先的に対処すべき課題 当社グループでは、次の5項目での成長、展開に重点を置いた経営を進めていきます。 ① 「m3.com」サイトの一層の価値向上 サイトの内容、機能の充実を進め、より多くの医療従事者会員からの、より多くのトラフィックを獲得することで、この「場」を活かして提供する他の様々なサービスの価値を底上げしていきます。 ② メディカルプラットフォーム事業をはじめとした既存事業の更なる成長 AIを始めとしたテクノロジーの更なる活用を推進し、「MR君」ファミリーをはじめ、製薬会社や医療機関等の顧客への各サービス展開に加え、疾病、医療課題を解決し、医療の全体最適の実現に向けて、経営資源を投入していきます。 ③ 新規事業の立ち上げ 「双方向コミュニケーションで繋がった、医師をはじめとする医療従事者会員」のプラットフォームから生み出される事業機会は多岐にわたり、順次事業化を進めていきます。また、グループ各社の事業拡大とグループ内シナジー効果の最大化を図ります。 ④ 海外展開 日本と同様に、海外においても医療従事者向けプラットフォームを活かした製薬会社向けマーケティング支援、調査、医師向け転職支援、治験事業等のサービスを展開しています。日本で開発したサービスの海外展開を進めることにとどまらず、その国のニーズにあった独自サービスの開発も進めていきます。 ⑤ エコシステムシナジーの実現 当社グループはすでに多岐にわたる事業を展開しており、その事業同士がシナジーを生み出すポテンシャルも多く有していると考えます。また、他の取り組みにおいて参入する事業領域が拡大すると、それに従いポテンシャルも拡張していくため、グループとしてのエコシステムがさらに強化されます。これにより、グループ全体でのシナジーが一層発揮され、競争力が高まる構造的良循環を強化していきます。 なお、当社グループでは成長を具現化、促進する手段として、必要に応じて提携、買収、資本参加を進めていきます。
事業等のリスク10,468字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの事業運営上リスク要因となる主な事項、及びリスク要因には該当しなくとも、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項は下記の通りです。 なお、ここに記載した事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが認識、判断したものであり、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 事業環境について ① インターネットについて 当社グループは、インターネットを利用した医療関連事業を展開しています。インターネットの利用に関する新たな規制やインターネットビジネス関連事業者を対象とする法的規制等の導入、その他予期せぬ要因によって、インターネットの利便性が損なわれた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 医療及びヘルスケア市場について 現在、当社グループの売上高の多くが、医療及びヘルスケア市場からのものとなっています。当社グループのサービスの多くは新たな需要を喚起するもので、医療費全体の動向に大きく左右されるものではありませんが、市場の停滞、縮小や新たな市場動向に当社グループが対応できない場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 当社グループの主要な顧客である製薬会社においては、グローバルなレベルでの企業間競争が展開され、再編の動きが続いています。企業間競争は当社グループが提供する各種サービスの採用を加速する可能性がある一方、再編された既存顧客による契約見直しの可能性もあり、その場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、関税ならびに医療及びヘルスケア業界の関連法規制等に対する米国の政策変更影響が世界経済に及ぼす影響については現時点では予測が難しく、先行き不透明な状況が継続していることから、今後の経過によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 事業運営について ① 個人情報、顧客の事業に関する情報の保護について 「m3.com」登録会員、福利厚生サービス利用者等の個人情報を保護するため、当社グループではエムスリーグループ 情報セキュリティ基本方針を制定し、別途グループ会社が定める個人情報保護方針に従い、本人の権利利益を尊重し取得した個人情報を取扱います。当社グループの従業員が個人情報を取扱う際には、作業プロセスをマニュアル化し、複数の従業員がチェックを行う等、個人情報の取扱いには慎重を期した事業運営を行っています。しかしながら、個人情報の流出等の重大なトラブルが当社グループ、当社グループの業務提携先もしくは当社グループの顧客企業で発生した場合には、個人情報保護法への抵触、損害賠償の請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 当社グループは、互いに競合する複数の医療関連会社に対してサービスを提供しています。提供に際して、顧客より事業に関する機密情報を受け取る場合があり、その取扱いには社内ルールを設け、当社グループの従業員が機密情報を取扱う際には、作業プロセスをマニュアル化し、複数の従業員がチェックを行う等、細心の注意を払っています。しかしながら、機密情報の流出等の重大なトラブルが当社グループで発生した場合、損害賠償の請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 これらのリスクを低減するため、情報セキュリティおよび個人情報保護を統括する組織体を設置し、社内規定の整備や定期的な内部監査を行っています。 ② 知的財産権について 当社グループが提供する各種サービスは登録会員数の多さやソフトウェアの優位性により差別化されており、特許の有無による影響は大きくないと思われますが、当社グループでは提供する各種サービスに関する特許を複数取得しています。 当社グループでは当社グループの持つ知的財産権を侵害されないよう細心の注意を払っていますが、他者からの侵害を把握しきれない、もしくは適切な対応ができない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当社グループが各種サービスを展開するにあたっては、他社の持つ特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っていますが、万が一、他社の知的財産権を侵害した場合には、多額の損害賠償責任を負う可能性があります。 当社グループのサービス分野において、他社開発の技術あるいはビジネスモデルが標準化された場合、これらの特許権者に対してライセンス料負担が生じる可能性、ライセンス供与自体を受けられない可能性等があり、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 ③ 技術、システム面のリスクについて 当社グループは、各種サービスを行うためにインターネットを利用したコンピュータシステムを構築しているため、ハードウェア又はソフトウェアの不備、アクセスの急激な増加、人的ミス、インターネット回線のトラブル、コンピュータウィルス、停電、自然災害、その他予測困難な様々な要因によって当社グループのシステムに被害又は途絶が生じた場合、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。また、当社グループの想定しない新しい技術の普及等により技術環境が急激に変化した場合、当社グループの技術等が陳腐化し、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。これらのリスクを低減し、サービス水準の維持向上を図るため、適宜新しいシステム技術やセキュリティ関連技術等を取り入れながら、継続的な設備投資並びに保守管理を行っています。 ④ ポイントシステムについて 当社グループは、一部サービスにおいて、医学書等と交換可能なm3ポイントを会員に対して付与しています。当社グループは、このポイントにつき不正な操作及び不正な利用等がなされていないか随時監視し、適宜調査をすることでリスクを低減しておりますが、そのような不正な操作等により、当社グループが正式に発行した以上に集められ、交換を求められた場合、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。また、ポイントと交換された商品の欠陥、トラブル等により、当社グループの責任が問われる可能性があります。 ⑤ 各種規制について a.メディカルプラットフォーム事業に対する規制について 当社グループにおいてマーケティング支援サービス等を展開する上で、当社グループの顧客が制約を受ける医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律における広告の制限等の規制、又は公正取引委員会による「医療用医薬品製造業における景品等の提供の制限に関する公正競争規約」等の医薬品業界特有の各種規制については、当社グループでは特段の注意を払っています。しかしながら、業界の様々な動きに対して、法令や業界団体による規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 b.エビデンスソリューション事業に対する規制について 当社グループが提供するエビデンスソリューション事業に関しては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、臨床研究法その他の法令等による規制を受けています。これらの規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 c.人材サービス事業に対する規制について 当社グループは、一部の子会社において、必要な許認可を取得した上で、労働者派遣事業又は有料職業紹介事業を展開しています。これらの子会社は、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律、職業安定法その他の関係法令による規制を受けていますが、関係法令に違反した場合等には、当該事業の停止又は廃止又は許可の取消等の処分を監督官庁より受けることがあります。現時点において、当社グループにおいて、法令違反等の事実はないものと認識していますが、今後何らかの理由により監督官庁による処分を受けた場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。また、これらの規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 d.訪問看護及び訪問介護等に必要な指定に対する規制について 当社グループは、訪問看護及び訪問介護を行うために「健康保険法」並びに「介護保険法」に基づく、各サービス事業者の指定を各都道府県知事から受けています。それぞれの指定には、資格要件、人員要件、設備要件及び運営要件が規定されており、これらの規定に従って事業を運営しています。当社グループでは、看護師・介護士等の有資格者の入退社や新規施設の開設に伴い、自治体等の基準の確認及び変更に必要な届け出を怠らないよう細心の注意を払って運営しており、現時点において、事業運営の継続に支障を来すような状況は生じていません。しかしながら、これらの基準を遵守できなかった場合や診療報酬及び介護報酬等の不正請求が認められた場合には、指定の取消又は停止等の処分を受けるおそれがあります。その場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 e.ペイシェントソリューション事業に対する規制について 当社グループは、病院の入院患者や介護老人保健施設等の入所者に対して医療保険や介護保険制度の対象とならない独自のサービスとして、衣類、タオル類の洗濯 サービス付きレンタルと日常生活用品の提供を組み合わせたサービス「CSセット」を提供しています。当該事業を行うにあたって必要となる許認可、免許、登録、行政指導等はありませんが、サービス提供の場である病院や介護老人保健施設等は、医療法、健康保険法、介護保険等の法律や厚生労働省等の行政・所管官庁による指導・規制のもと運営されていることから、当社グループにおいても各種規制について特段の注意を払っています。 しかしながら、医療法、健康保険法、介護保険法等の法令の改正や、行政指導の運用の見直し等が行われ、当社グループかが何らかの対応を余儀なくされた場合や、これらに対応できない場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 f.海外における法的規制について 海外市場においては、医師へ伝える情報の内容の規制、又は、ギフトや謝礼、医薬品サンプル等の供与に関する規制等、様々な規制があります。想定外の規制等に当社グループが何らかの対応を強いられた場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 その為、当社グループは、海外において医療関連サービス事業を展開するに当たり、現地弁護士への事前相談を行う等、特有の法的規制等に細心の注意を払っています。 (3) 事業内容について ① メディカルプラットフォーム事業及び海外事業について a.競合、代替について 当社グループは、薬剤の処方を行う医療従事者に対して製薬会社が行うマーケティング活動の支援サービスを展開しています。医薬品の処方を医療従事者ではなく患者が直接行うようになる、また遺伝子操作等の医薬品に依存しない治療の比率が拡大する等、医療システムが抜本的に変わった場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化する可能性があります。 当社グループの提供するマーケティング支援サービスは、直接、又は間接的に他社と競合する場合があります。当社グループの最大の強みは、国内医師会員35万人以上を含む医療従事者会員とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることで、これに提供する各種サービスに関する特許や製薬業界における実績等を加えると、後発他社に対する新規参入障壁は比較的高いと認識しています。しかしながら今後、市場規模の拡大に伴い、「MR君」の代替となる他のマーケティングツール等が普及する可能性、他企業等が新規参入してくる可能性、並びに当社グループの顧客が業務を自ら手がける可能性等があり、その場合、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。 b.マーケティング支援サービスについて 当社グループのマーケティング支援サービスには、顧客と会員の間でのメッセージのやりとりを伴うものが多くあります。メッセージの内容に関する責任は基本的に発信者自身が負いますが、当社グループのサービスを使った顧客、会員等による発信情報が当事者もしくは第三者に損害を与えた場合、それに関連して当社グループの責任が問われる可能性があります。また、一部サービスにおいて、医療に関する情報コンテンツを提供しています。これらのコンテンツに間違いもしくは誤解を招く表現等があった場合、その責任を問われる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループのマーケティング支援サービスに不具合があった場合、原則その責任の範囲は契約金額が上限であり、機会損失は補填しないと契約に記載しています。また、サービスの内容、対象、責任範囲等には細心の注意を払っており、契約、規約等でその責任範囲を限定しています。 ② エビデンスソリューション事業及び海外事業について a.大学、研究者との関係について 当社グループは、大学や医療関係者との共同研究等による技術指導を得ています。知的財産等の権利化、研究の委託や研究成果の対価の享受等における国立大学との関係は、国立大学法人法等の改廃又は関係当局による運用の変化等の影響を受ける可能性があります。 当社グループでは共同研究等を行う医療従事者に対し、技術指導の対価として謝金を支払うことがあります。技術指導を行う医療研究者等は各々所属する大学当局等より兼業の承認を得ることが前提となっており、当社グループでは原則として兼業の承認を確認する等の社内手続きを経た上で謝金の支払を行っています。しかしながら、このような謝金につきましては、明確なガイドラインが示されていない部分もあり、業務の範囲の解釈等の違いにより、承認を逸脱する様な謝金の支払であると解釈された場合においては、社会的批判等により当社グループの事業に影響を与える可能性があります。 b.損害賠償について 当社が支援を受託する臨床試験等(治験、大規模臨床研究等)の実施に起因して被験者に健康被害が生じる可能性があります。このような場合は、基本的には臨床試験等の依頼者が責任を負うことになります。しかしながら、当社グループが支援を受託した臨床試験等において、このような健康被害が明らかに当社グループに起因して生じた場合には、損害賠償等の責任を負う可能性もあり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが支援を受託した臨床試験等において、当社グループが遵守すべき各種規制に反した場合には、当該臨床試験等により回収した症例の信頼性が失われ、顧客である製薬会社等に甚大な損害を与える可能性があります。この場合には信用の低下や損害賠償等の責任を負うことにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが製薬会社等又は医療機関等に対し派遣する従業員の過失等により、健康被害が生じた場合や各種規制に違反した場合にも、上記と同様に、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 c.サービス内容について エビデンスソリューション事業においては、学会、研究会等、一旦確定した予算の増額が困難な主体が顧客となっている場合があります。予測困難な様々な要因によって、予算確定後に追加費用が発生した場合、当社グループが追加費用等を負担せざるを得なくなる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループが受託する臨床試験等には、契約期間が長期にわたるものがあります。予定通りに研究が進捗しない場合や、受託期間中に何らかのトラブルが発生した場合、また顧客の信用状態が悪化した場合等には、契約の中途解約や、売上債権の回収に支障をきたす等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ キャリアソリューション事業について 当社グループは医療従事者向け人材紹介サービスを展開しています。人材紹介事業特有の商慣行を踏まえ、当社グループでは、紹介した求職者が求人企業に入社した日付を基準に売上を計上しますが、当該求職者が入社から一定期間内に自己都合により退職した場合には、その退職までの期間に応じて紹介手数料を返金することとしています。当社グループは、求人企業と求職者の双方のニーズを十分に検討の上で紹介を進め、また、過去の返金実績率等を勘案して売上高を計上しています。当社グループの想定した返金率を上回る返金が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ サイトソリューション事業について a.訪問看護及び訪問介護の医療及び介護報酬について 当社グループは「医療保険制度」「介護保険制度」「障害者総合支援法」のそれぞれに基づく訪問看護及び訪問介護を行っています。このうち「医療保険制度」に基づく診療報酬は2年に1度、「介護保険制度」に基づく介護報酬は3年に1度の頻度で制度の改定が行われます。今後、診療報酬及び介護報酬の見直しにより、大幅な改定が行われた場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 b.利用者の逝去、退去について 当社グループは行政や医療機関等との連携によって、安定的な利用者の確保に努めており、高齢者の増加とともに市場が拡大し需要が増加している状況にあると認識しています。一方で特に在宅ホスピス事業はターミナルケアに特化した事業であることから、当社が想定する以上の利用者のご逝去、退去等が続いた場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ペイシェントソリューション事業について a.他社との競合について 当社グループが行う患者サポート事業については、サービスとしての認知度が増したことにより、入院セットに対するニーズの高まりとともに、入院セットを主たる事業とする他業者のほか、その他病院・介護関連の事業者なども当社グループ同様のサービスを提供することにより、市場が活性化しつつあるものと認識しています。 当社グループは引き続きCSセットの利用者に対する質の向上と、リネンサプライ事業及び日常生活用品等販売業者等との良好な関係を維持・向上することに努めてまいりますが、当社グループに比べ、資本力、知名度、顧客基盤に優れる会社が新規参入する等他社との競合状況が激化した場合には、既存顧客の喪失や収益力の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 b.商品の安全性について 当社グループでは、CSセットの利用者に対し、寝巻き、タオル等のレンタルや紙おむつや身の回り品の販売を行っています。リネンサプライ業者については、医療関連サービスマーク(注)取得の有無や洗濯工程における衛生面の確認など安全性には十分な配慮をしていますが、何らかの理由により提供したこれら物品に重大な問題が発生した場合は、当社グループへの損害賠償請求や当社グループに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (注)「一般財団法人医療関連サービス振興会」が、良質な医療関連サービスに対して認定を行っているものです。 ⑥ 医療機器関連事業について 当社グループでは医療機器の製造、販売を行っています。医療機器の製造販売及び販売に関しては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律その他法令等による規制を受けています。これらの規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。また、当社グループが製造販売業者として取り扱う製品について不具合等が発生した場合は、損害賠償等の責任を負う可能性もあり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 電子カルテを中心とした医療及び介護現場のDX、画像診断AIサービス等の販売事業について 当社グループが開発・販売する電子カルテシステムや、当社グループが提供する医療及び介護現場のDX、画像診断AIサービスにおいて、医療関連情報は、医療機関において利用されるものであり、患者の生命身体に直接関わる情報であることから、当社グループは細心の注意をもって開発、導入、保守、情報管理等を行っています。しかしながら、予測し難い欠陥や不具合等が発生した場合には、信用の低下や損害賠償等の責任を負うことにより、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 組織体制について ① 人材の確保と育成について 当社グループの事業を拡大するには、目的達成のために主体的に行動できる企業家的な人材の確保とその育成が欠かせません。しかしながら、人材の確保が思うように進まない場合や、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、業績に悪影響を与える可能性があります。 ② 特定の事業所への集中について 現在、当社グループの従業員の多くは近接した事業所に勤務しているため、自然災害や火災等の大きなアクシデントが起きた場合、損害が集中しやすく、事業の継続に影響が出る可能性があります。 これらのリスクを低減するため、災害発生時に事業活動の早期復旧を可能にするための事業継続計画を策定しています。 (5) 関連当事者との取引等について ① ソニーグループ株式会社(以下「ソニー」という)について 2026年3月31日現在、当社の筆頭株主であるソニーは、当社議決権の34.5%を所有する、当社の主要株主となっています。当社グループは現在、自主独立した経営を行っていますが、当社グループの業績は、主要株主たるソニーの今後の経営戦略の影響を受ける可能性があります。またソニー及びその関連会社(以下「ソニーグループ」という)の評判が何らかの理由で著しく損なわれた場合、それが当社グループに起因するものでなくても、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② ソニーグループ内での競合について ソニーグループ内には当社グループと同一のサービスを行っている会社はなく、競合関係にないと認識していますが、ソニーグループの動向次第では、今後当社グループと競合するサービスが提供される可能性があります。 (6) 今後の事業展開について ① 新規事業展開に伴うリスクについて 当社グループでは、様々な新規事業の開発を進めています。新規事業の展開にあたってはその性質上、計画通りに事業が展開できず投資を回収できなくなる可能性や、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、事業基盤の拡大と収益の安定化を図り、成長を加速させるために、今後も相乗効果の見込める他事業の買収又は資本提携を行う可能性があります。他事業の買収又は資本提携を行った場合、当社グループの財務状態等、経営全般にわたるリスクが拡大する可能性があり、また場合によっては想定外の損失を被る可能性があります。 ② 海外展開について a.海外でのビジネス展開について 当社グループは、米国、英国、フランス、インド、韓国等の子会社において、海外でのビジネス展開をしています。 今後、他の海外市場への進出も随時検討していますが、海外での事業を展開していく上で、投融資等の追加資金の投入が必要になる可能性があります。また事業展開が想定通りにいかなかった場合には、想定外の損失を被る可能性があります。 b.為替変動について 当社グループの海外事業の現地通貨建ての項目及びグループ各社における外国通貨建ての項目は、換算時の為替レートによる為替変動リスクを受ける可能性があります。 (7) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、新株予約権を付与しています。また、今後も新株予約権を発行、付与する可能性があります。現在付与している新株予約権及び今後付与される新株予約権が行使された場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 2026年3月31日現在、発行済株式総数679,120,300株に対して、新株予約権の行使により今後増加する可能性のある株式数は15,755,700株です。この新株予約権の権利行使については、当社と新株予約権付与対象者との間で締結した「新株予約権割当契約書」に基づき、権利行使可能な期間及び行使可能株数等の条件を定めています。 (8) 非流動資産に係る減損リスクについて 当社グループが保有する、のれん等の非流動資産については減損リスクにさらされています。今後、これらの対象資産の価値が下落した場合、必要な減損処理を行う結果として、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,961字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 経営成績の概況 国内においては、医師会員35万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。 メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスや、会員医療従事者を対象とした調査サービス、また、当社グループが保有する多様なデータアセットと、AIを含むテクノロジーの力を掛け合わせることで、本質的な薬剤課題を解決する製薬企業向けのマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、医療機関向けには、AI機能を搭載した電子カルテや診療支援システム、及び画像診断支援領域を中心とする多様な医療AIを利用できる仕組みに加え、「m3.com」の会員基盤を活用した開業医向けの第三者継承支援事業等を提供している他、疾病の発症前の段階から健康状態を維持することを目的とした取り組み「ホワイト・ジャック・プロジェクト」の一環として2025年4月に子会社化した株式会社イーウェルが提供する企業向けの福利厚生サービス事業も含め、グループ各社を通じて様々なサービスを展開しています。 エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。 キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービス等の展開を進めています。 サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。 ペイシェントソリューションでは、CSセットの提供等を通じて、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。 さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https:// www.AskDoctors.jp/)や、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等を通じて様々なサービス展開を進めています。 また、当社グループは日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルを通じて合計700万人以上の医師登録数を有しており、海外セグメントでは、これを活用してグローバルな調査サービスを提供している他、米国や欧州を中心に、会員基盤を活かした製薬企業向けサービスや医師を中心としたキャリア関連サービス等も展開しています。この他に、北米地域では治験支援サービスを、欧州地域では、VIDAL Groupを通じて、フランス、ドイツ、スペインでの医薬品情報データベースの提供や、主にフランスでのSaaS型電子カルテWedaをはじめとするクリニック向けソフトウェアの提供を行うとともに、アジアを中心とするその他地域においてもインドや韓国を筆頭に事業を拡大しています。 当連結会計年度の業績は、以下の通りです。 (当期の業績) (単位:百万円) 2025年3月期 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   2026年3月期 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   比較増減 売上収益   284,900   351,363   +66,462   +23.3% 営業利益   62,971   73,547   +10,576   +16.8% 税引前当期利益   64,785   76,276   +11,491   +17.7% 当期利益   44,340   54,046   +9,706   +21.9% (セグメントの業績) (単位:百万円) 2025年3月期 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   2026年3月期 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   比較増減 メディカル プラットフォーム   セグメント売上収益   91,566   107,830   +16,263   +17.8% セグメント利益   34,105   35,918   +1,813   +5.3% エビデンス ソリューション   セグメント売上収益   24,244   24,521   +278   +1.1% セグメント利益   4,345   5,120   +775   +17.8% キャリア ソリューション   セグメント売上収益   20,914   22,799   +1,885   +9.0% セグメント利益   5,656   5,925   +269   +4.8% サイト ソリューション   セグメント売上収益   47,043   54,353   +7,310   +15.5% セグメント利益   5,422   5,766   +344   +6.3% ペイシェント ソリューション   セグメント売上収益   21,919   56,877   +34,958   +159.5% セグメント利益   824   2,686   +1,862   +226.0% 海外   セグメント売上収益   80,570   86,921   +6,351   +7.9% セグメント利益   14,745   14,898   +153   +1.0% その他エマージング事業群   セグメント売上収益   2,453   2,230   △223   △9.1% セグメント利益   1,003   4,878   +3,875   +386.5% 調整額   セグメント売上収益   △3,809   △4,168   -   - セグメント利益   △3,130   △1,644   -   - 合計   売上収益   284,900   351,363   +66,462   +23.3% 営業利益   62,971   73,547   +10,576   +16.8% ① メディカルプラットフォーム 医療機関向けの支援事業において減損損失を計上したものの、新型コロナウイルス関連プロジェクトの減少によるマイナス影響が縮小するなか、製薬マーケティング支援事業や医療現場のDX化支援等の事業が堅調に推移したこと、加えて、2025年4月に連結を開始した株式会社イーウェルの買収寄与もあり、セグメント売上収益は107,830百万円(前期比17.8%増)、セグメント利益は35,918百万円(前期比5.3%増)となりました。 ② エビデンスソリューション 新型コロナウイルスに関連した治験プロジェクト等の減少によるマイナス影響が縮小傾向にあること、及び相対的に収益性が高い案件が寄与した結果、増収に加え利益率が改善したため、セグメント売上収益は24,521百万円(前期比1.1%増)、セグメント利益は5,120百万円(前期比17.8%増)となりました。 ③ キャリアソリューション 医師向け及び薬剤師向けの求人求職支援サービスがいずれも堅調に推移したことを主因に、セグメント売上収益は22,799百万円(前期比9.0%増)、セグメント利益は5,925百万円(前期比4.8%増)となりました。 ④ サイトソリューション ホスピス及び居宅訪問看護事業の堅調な推移に加え、2024年10月に連結を開始した株式会社ノアコンツェルの買収寄与もあり、セグメント売上収益は54,353百万円(前期比15.5%増)となりました。セグメント利益は、ノアコンツェルにおいて先行投資を積極的に実施したこと、並びに医療機関事業の利益率が上期に一部の支援先医療機関の業績不振により悪化したこと等による影響を受けたものの、不動産売却益1,441百万円を計上したこと等により、5,766百万円(前期比6.3%増)となりました。 ⑤ ペイシェントソリューション 2024年10月に完了した当社による株式会社エランの公開買付及び子会社化に伴い、前連結会計年度第3四半期からセグメントとして新設しました。この新規連結効果に加え、CSセット新規契約獲得による利用者の増加等の貢献もあり、セグメント売上収益は56,877百万円(前期比159.5%増)、セグメント利益は2,686百万円(前期比226.0%増)となりました。 ⑥ 海外 北米治験事業において、米国の政策転換等によりワクチン関連でマイナス影響が発現したものの、欧州・その他地域がオーガニック成長や買収貢献により堅調な実績となったことで、セグメント売上収益は86,921百万円(前期比7.9%増)となりました。セグメント利益は、売上収益ミックスの改善や、前年度に計上した減損損失の剥落等の影響を受けたものの、過年度に減損損失を計上した北米治験事業及び英国の医師向けキャリア事業において減損損失を追加計上したこと等により、14,898百万円(前期比1.0%増)となりました。 ⑦ その他エマージング事業群 セグメント売上収益は2,230百万円(前期比9.1%減)となりました。セグメント利益は、4,101百万円の関連会社株式の売却益を計上した影響で、4,878百万円(前期比386.5%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上収益は351,363百万円(前期比23.3%増)、営業利益は73,547百万円(前期比16.8%増)、税引前当期利益は76,276百万円(前期比17.7%増)、当期利益は54,046百万円(前期比21.9%増)となりました。 (2) 財政状態の概況 資産合計は、前連結会計年度末比55,654百万円増の637,396百万円となりました。流動資産については、現金及び現金同等物が21,244百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比29,610百万円増の273,035百万円となりました。非流動資産については、新規連結子会社の取得等によりのれん及び無形資産がそれぞれ12,452百万円、4,319百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比26,045百万円増の364,361百万円となりました。 負債合計は、前連結会計年度末比21,805百万円増の190,747百万円となりました。流動負債については、営業債務及びその他の債務が8,130百万円、その他の金融負債が3,825百万円、未払法人所得税が2,556百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比17,893百万円増の100,007百万円となりました。非流動負債については、その他の金融負債が2,900百万円減少した一方で、借入金が7,642百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比3,912百万円増の90,740百万円となりました。 資本合計は、前連結会計年度末比33,849百万円増の446,648百万円となりました。自己株式の取得20,000百万円及び剰余金の配当14,260百万円による株主還元を行った一方、親会社の所有者に帰属する当期利益49,100百万円の計上や在外営業活動体の換算差額の変動等があったことによります。 (3) キャッシュ・フローの概況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より21,244百万円増加し、156,177百万円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、70,262百万円の収入(前期は51,743百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前当期利益76,276百万円、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額20,311百万円です。 投資活動によるキャッシュ・フローは、15,890百万円の支出(前期は39,149百万円の支出)となりました。主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出12,698百万円が発生しています。 財務活動によるキャッシュ・フローは、35,471百万円の支出(前期は27,165百万円の支出)となりました。主に自己株式の取得による支出20,020百万円、親会社の株主への配当金の支払額14,256百万円が発生しています。 (4) 生産、受注及び販売の状況 ① 生産実績 当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。 ② 受注実績 当社グループは、実績に応じて売上が計上される契約がほとんどであり、受注時に受注金額を確定することが困難な状況であるため、記載を省略しています。 ③ 販売実績 セグメント別の当連結会計年度における販売実績は、次の通りです。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比 メディカルプラットフォーム   (百万円)   104,044   +18.0% エビデンスソリューション   (百万円)   24,354   +1.4% キャリアソリューション   (百万円)   22,724   +8.8% サイトソリューション   (百万円)   54,346   +15.6% ペイシェントソリューション   (百万円)   56,873   +159.5% 海外   (百万円)   86,905   +7.9% 報告セグメント計   (百万円)   349,246   +23.6% その他エマージング事業群   (百万円)   2,116   △10.3% 合計   (百万円)   351,363   +23.3% (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しています。 2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度における各販売先への当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しています。 (5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、連結決算日における財政状態及び報告期間における経営成績に影響を与える見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り、予測の評価を実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の見積り及び判断方針」に記載の通りです。 ② 当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の概況、(2)財政状態の概況、(3)キャッシュ・フローの概況」に記載の通りです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益76,276百万円を計上したことを主な要因に、70,262百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により15,890百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得及び親会社の株主への配当による株主還元を行ったこと等により35,471百万円の支出となりました。これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より21,244百万円増加し、156,177百万円となりました。 当社はこの資金により、今後更に経営基盤を強化し、新たな事業展開に備えるための新規投資や出資等による支出に、機動的に対応していきます。 余剰資金の運用については、市場リスクや与信リスクを極めて限定的なものにする保守的な運用を行う方針としており、規模、期間を勘案した適切な手段による資金運用を行っています。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について 経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。また、経営方針・経営戦略等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。

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開示資料

出典

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