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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

アスクル

ASKUL Corporation2678 · Prime · 小売業

オフィス用品通販の草分け。全国に配送網を持ち、事業所向け翌日配送を強みとする。

概要

アスクルは、オフィス向け通販サービス「ASKUL」を中核とするeコマース企業である。文具・OA機器・日用品などを法人向けに翌日配送で提供し、独自のエージェントモデルによる顧客開拓と債権管理を特徴とする。個人向けには「LOHACO」を運営し、グループ全体で売上高約4,811億円(2025年5月期)、従業員3,697人を擁する。物流子会社ASKUL LOGISTを通じた物流受託事業も展開する。

eコマースと物流の二軸で構成される事業セグメント

アスクルグループは、eコマース事業とロジスティクス事業、そしてその他(水製造販売)の3セグメントで構成される。eコマース事業が売上高の98%以上を占め、さらに法人向けASKUL事業、個人向けLOHACO事業、グループ会社(アルファパーチェス、フィード、チャーム等)による専門通販に区分される。ASKUL事業はOA・PC用品、事務用品、オフィス家具、食料品、MRO商材等をインターネット・FAX注文で翌日配送(一部当日)する。LOHACO事業は一般消費者向けに日用品、食品、化粧品、医薬品、ペット用品等を扱う。ロジスティクス事業はASKUL LOGISTが大手メーカー等の通販商品の保管・物流・配送を請け負う。その他は嬬恋銘水株式会社によるミネラルウォーターの製造販売である。

売上高4,811億円、営業利益率2.9%の収益構造

2025年5月期の連結売上高は4,811億円(前期比2.0%増)、営業利益140億円(同17.4%減)、営業利益率2.9%であった。eコマース事業の売上高は4,722億円(同2.1%増)だが、営業利益は142億円(同16.6%減)と減益。要因はコピーペーパー等輸入商品の為替影響による売上総利益率低下(24.8%と0.5ポイント減)、および2025年6月稼働の「ASKUL関東DC」に係る地代家賃等の固定費増加(17億円)である。一方、LOHACO事業はLINEヤフーとの連携で前期比1.9%増の368億円。グループ会社(アルファパーチェス、フィード等)は5.6%増の769億円。ロジスティクス事業は売上高82億円(4.0%減)、営業損失3億円。その他(水製造)は売上高20億円、営業利益1億円と堅調。

エージェントモデルと子会社群で広げた事業領域

ASKUL事業の核心は、顧客開拓と債権管理をエージェント(販売店)に委託するビジネスモデルにある。当社は注文受付と配送を直接行い、エージェントは販売価格と仕切り価格の差益を得る。この仕組みで営業コストを抑制している。グループ子会社はこのモデルを補完する。ビジネスマートはエージェント運営ノウハウを展開、ソロエルは大企業向け購買最適化を提供。物流子会社ASKUL LOGISTは庫内運営と配送を内製化し、ワンストップ機能とコスト効率を強化。また、MRO商材(アルファパーチェス)、歯科材料(フィード)、ペット用品(チャーム)を買収し、取扱商材を拡大。これらの専門通販は相互に商品を供給し、グループ全体の品揃えを厚くしている。

業界の中での役割はオフィス用品通販における業界トップクラスの事業者。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
4,002億円
営業利益
-174億円
営業利益率
-4.3%
純利益
-221億円
2026/5 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01オフィス・事業所主力

オフィス現場用品(OA機器、事務用品、消耗品など)を、独自のエージェント制度を通じて法人顧客に販売。インターネットやFAXで注文を受け、翌日配送(一部当日)を実現。

主な製品・サービス1
オフィス用品通販(ASKUL)
OA・PC用品、事務用品、オフィス生活用品などを取り揃え、法人向けに翌日配送するサービス。

02一般消費者準主力

一般消費者向け通販サイト「LOHACO」を通じて、日用品、食品、化粧品、ペット用品などを販売。LINEヤフーと協業し、利便性の高いサービスを提供。

主な製品・サービス1
LOHACO
一般消費者向けの総合通販サイト。日用品から食品、ペット用品まで幅広く取り扱う。

03物流受託副次

eコマースで培った物流ノウハウを活かし、メーカー等の通販商品の保管・配送を代行。小口貨物輸送サービスも提供。

主な製品・サービス1
物流受託サービス
通販企業向けに、商品の保管、ピッキング、梱包、配送までの物流業務を一括で請け負う。

04その他その他

子会社を通じて、歯科医院向け通販、ペット・ガーデニング通販、水の製造販売などを展開。

主な製品・サービス3
FEED デンタル
歯科医院向けの通信販売サービス。歯科材料や用品を幅広く取り扱う。
チャーム
ペット・ガーデニング用品に特化した通販サービス。
嬬恋銘水
群馬県嬬恋村の天然水を製造販売。

製品と技術

ASKUL:エージェント経由で届ける法人向け通販

ASKULは法人向け通販サイトで、OA・PC用品、事務用品、オフィス家具、食料品、医薬品、MRO商材等を約1,000万点以上取り扱う。特徴はエージェント(販売店)を介した販売モデルで、顧客開拓と代金回収をエージェントが担い、当社は受注から配送までを直接行う。全国の物流センターから翌日配送(一部当日)を実現。大企業向けにはソロエルエンタープライズが購買最適化を支援し、購買データ分析や業務代行を提供する。2025年5月期のASKUL事業売上高は3,584億円。

LOHACO:個人向け日用品・食品の即日配送

LOHACOは一般消費者向け通販サイトで、日用品、食品、化粧品、医薬品、ペット用品等を扱う。ASKULの物流網を活用し、翌日配送(一部当日)を提供。LINEヤフーとの連携による販促施策やポイント連携で顧客基盤を拡大している。2025年5月期の売上高は368億円。グループ会社チャームが持つペット用品の品揃えをLOHACOに展開するなど、相互に商品を供給しカテゴリを拡充。一般消費者向け事業として成長を図る。

グループ専門通販:MRO・歯科・ペットの各分野

グループ子会社が専門性の高い通販を展開する。アルファパーチェスは工場・建設現場向け消耗品(MRO商材)を扱い、当社グループ全体の取扱商材を拡大。フィードは歯科医院向け「FEED デンタル」を運営し、海外製品を含む幅広い歯科材料を提供。チャームはペット用品・ガーデニング用品に特化し、爬虫類用品等のニッチ分野にも強みを持つ。これら専門通販の品揃えはASKULやLOHACOにも供給され、グループ全体で顧客ニーズに対応している。

ロジスティクス事業:eコマース物流ノウハウの外販

ASKUL LOGIST株式会社は、グループのeコマース事業で培った物流ノウハウを活かし、メーカー等の通販商品の保管・ピッキング・梱包・配送を一貫して請け負う。全国の物流センター(青海DC、関東DC、大阪DC等)を活用し、当日・翌日配送に対応。外販先はグループ外企業で、物流アウトソーシングサービスとして提供。2025年5月期のロジスティクス事業売上高は82億円。サービス価格見直しや生産性向上で採算改善を進めるが、減収による営業損失が続く。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

小売業のなかでの位置

通販文具で国内首位、シェア拡大基調も直近赤字に転落

アスクルはオフィス通販分野で国内首位の座を持つが、同事業は競争激化で価格競争に晒されている。直近では売上高は微増ながら営業赤字に転じ、収益性が急速に悪化した。同業他社の光フードサービスやトライアルホールディングスは食品・総合小売りで規模を拡大しており、アスクルのように単一カテゴリー依存はリスクがある。物流コストや人件費の上昇に加え、企業向け需要が伸び悩む中、コスト構造改革と新たな収益源の構築が急務となっている。一方で、顧客基盤とブランド力は強く、中長期的な回復余地はある。

強み

  • オフィス通販で国内首位。企業顧客の基盤があり、配送網も強固だ。
  • 法人向けに高い認知度。リピート率が高く、安定的な受注が見込める。
  • 独自の物流網を保有し、全国配送が可能。即日対応などで差別化。
  • オフィス用品の総合ブランドとして定着。企業の購買担当からの信頼がある。

課題

  • 営業赤字に転落。コスト増と価格競争で収益構造の改善が必要。
  • 売上高の伸びが鈍く、市場の成熟化が進む。新規需要の開拓が課題。
  • 同業他社の参入やネット通販の台頭で競争が激化。価格優位性が弱まっている。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売業の時価総額近傍。太字がアスクル

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
18255アクシアル リテイリング1,199億円12.9倍
29842アークランズ1,195億円14.3倍
37512イオン北海道1,191億円31.9倍
48173Joshin1,173億円33.0倍
57611ハイデイ日高1,173億円23.5倍
62678アスクル1,149億円
79267Genky DrugStores1,108億円13.9倍
88237松屋1,097億円49.1倍
97513コジマ1,094億円21.6倍
108198マックスバリュ東海1,071億円10.4倍
119887松屋フーズホールディングス1,061億円26.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

プラス工業として創業、オフィス用品製造から出発

1963年11月、プラス株式会社の100%出資によりプラス工業株式会社を設立。本社は東京都千代田区、埼玉県に岩野木工場を設置し、事務用品・事務用器具の製造を開始した。当初は製造業としてスタートしたが、後に事業の核が流通・サービスへと転換する基礎となった。1986年には埼玉シルバー精工を商号変更後、休眠会社となる。

アスクル事業の開始と独立(1993〜1997年)

1993年3月、プラス株式会社のアスクル事業部としてオフィス用品の通販事業を開始。1997年2月、商号をアスクル株式会社に変更し、同年5月にプラスからアスクル事業の営業を譲受。本社を東京都文京区に置き、独立した企業として営業をスタートした。1997年3月にはインターネットによる受注を開始し、1998年3月には東京23区内で当日配送サービスを始めた。

上場と全国物流網の整備(1999〜2007年)

2000年11月にJASDAQ市場へ上場。2004年4月には東京証券取引所市場第一部へ指定替え。この間、物流拠点の拡充を加速した。1999年7月に東京センター(東京都江東区)と所沢物流センターを開設、2000年9月に福岡センター、2001年4月に横浜センター、2002年11月に青海DC、2004年9月に名古屋DC、2006年9月に大阪DC、2007年8月に仙台DCを順次開設。全国主要地域に配送網を整え、翌日配送エリアを拡大した。

子会社買収で機能補完と商材拡大(2002〜2009年)

2002年11月、大企業向け購買最適化を担うASKUL e-Pro Service(現ソロエル)を設立。2005年5月にはエージェント会社ビジネスマートを完全子会社化。2009年4月、プラスロジスティクスから物流事業と配送事業を承継したBizex(現ASKUL LOGIST)を買収し、物流業務の内製化を進めた。これにより、顧客開拓、購買支援、物流の各機能をグループ内で完結させる体制を構築した。

個人向けLOHACO開始と専門通販のM&A(2012〜2023年)

2012年11月、一般消費者向け通販サイト「LOHACO」を開始。LINEヤフーと業務・資本提携し、販促や物流で協業。2010年11月にアルファパーチェス(MRO商材)、2015年8月に嬬恋銘水(水製造)、2017年7月にチャーム(ペット・ガーデニング)、2023年2月にフィード(歯科材料)をそれぞれ子会社化。専門通販をグループに取り込み、取扱商材を飛躍的に拡大した。

関東DC稼働と基幹システム刷新への投資

2025年5月期は中期経営計画の最終年度。売上高は過去最高の4,811億円に達したが、営業利益は減益。2025年6月に「ASKUL関東DC」が稼働し、関東地区の物流センター再編が本格化。同時に基幹システムのリプレイス投資が進み、償却費負担が増加。2026年5月期の業績予想は売上高5,000億円、営業利益率2.2%とV字回復を目指す。新中期経営計画では2029年5月期に売上高6,000億円、営業利益率5%、ROE20%を目標に掲げる。

年表28件を開く

1960年代

  • 1963年11月創業事務用品、事務用器具の製造を目的としてプラス株式会社の100%出資によりプラス工業株式会社を設立。本社は東京都千代田区に設置。併せて、埼玉県北葛飾郡に岩野木工場を設置。

1980年代

  • 1986年10月商号変更埼玉県入間市の埼玉シルバー精工株式会社をプラス工業株式会社に商号変更後、同社に営業譲渡し休眠会社となる。

1990年代

  • 1993年3月アスクル事業開始(プラス株式会社アスクル事業部において事業開始)。
  • 1997年2月商号変更オフィス関連用品の翌日配送サービスを目的として商号をアスクル株式会社に変更。
  • 1997年3月インターネットによる受注を開始。
  • 1997年5月プラス株式会社よりアスクル事業の営業を譲受け、東京都文京区に本社を設置し営業を開始。
  • 1998年3月インターネットによる受注分のみ当日配送(東京23区内限定)を開始。
  • 1999年7月東日本(除く北海道)における配送サービス体制強化のため、東京都江東区に東京センターを設置し、所沢物流センターを移転。

2000年代

  • 2000年9月九州における配送サービス体制強化のため、福岡県糟屋郡に福岡センターを開設。
  • 2000年11月上場JASDAQ市場に上場。
  • 2001年1月「e-tailing center」を東京センター内に開設。本社事務所を東京都文京区から東京都江東区「e-tailing center」へ移転。
  • 2001年4月関東地区の物流の強化を行うため、神奈川県川崎市に横浜センターを開設。
  • 2002年4月輸入品業務や庫内業務の合理化を目指すアスクルDCMセンター(現 ASKUL青海DC)を開設。
  • 2002年11月商号変更ASKUL e-Pro Service株式会社を設立。(現 連結子会社 2009年1月にソロエル株式会社に商号変更)
  • 2003年9月法人向けインターネット一括購買システム 新「アスクルアリーナ(現 ソロエルアリーナ)」サービス開始。
  • 2003年12月仕入先企業との間でリアルタイムにマーケティング情報を共有する「SYNCHROMART(シンクロマート)」システムに「需給調整業務支援システム」機能を追加。
  • 2004年1月医療・介護施設向け用品カタログ「アスクル メディカル&ケア カタログ」を発刊。
  • 2004年3月本社(e-tailing center)ならびに全国5ヶ所の物流センターを含めた主要事業所において環境ISO 14001の認証を取得。
  • 2004年4月上場東京証券取引所市場第一部へ上場。
  • 2004年9月東海・北陸地域の物流拠点となる名古屋センター(現 ASKUL名古屋DC)を愛知県東海市に開設。
  • 2005年4月主要事業所を対象に、情報セキュリティマネジメントシステムの国際的規格である「BS7799-2:2002」および国内規格である「ISMS認証基準(Ver.2.0)」の認証を取得。
  • 2005年5月当社エージェント(販売店)であるビジネスマート株式会社の発行済全株式を取得。(現 連結子会社)
  • 2005年11月医療施設向けの医療材料専門カタログ「ASKUL for Medical Professionals」を発刊。
  • 2006年9月物流センター「大阪DMC」(現 ASKUL大阪DC)を大阪府大阪市に開設し、旧大阪センターから移転。
  • 2006年12月創業中国上海市に現地法人愛速客楽(上海)貿易有限公司を設立。(2014年1月に清算手続きが完了し、消滅)
  • 2007年8月物流センター「仙台DMC」(現 ASKUL仙台DC)を宮城県仙台市に開設し、旧仙台センターから移転。
  • 2009年3月上場プラス株式会社が、当社の自己株式公開買付において、保有株式の一部を売却した結果、親会社からその他の関係会社に異動。
  • 2009年4月商号変更当社の配送および物流業務の一部を担うBizex株式会社の発行済全株式を取得。(現 連結子会社 2016年5月にASKUL LOGIST株式会社に商号変更)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/5期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高2029年5月期まで5,400億円
  • 連結営業利益率2029年5月期まで3.7%
  • 連結ROE2029年5月期まで20%
  • 既存事業と新規事業の利益割合(EBITDAベース)2035年まで50:50

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    収益構造の改革と顧客価値の最大化

    ビッグデータとAIを活用したマーケティング・営業活動の高度化により、顧客ニーズに即した商品提案や購買価値の向上を図る。また「対人サービス業種」への提案強化や新規顧客開拓、物流効率化・固定費最適化で収益性を高める。

  2. 02

    新たな価値提供領域の確立

    既存の顧客基盤やデータ、物流・営業力などの経営資源を活かし、従業員向けソリューションなど新規事業を開発する。PoCで検証し、有望案件は事業化やM&A、協業で加速し、収益基盤の多様化を図る。

  3. 03

    セキュリティ対策の高度化

    ランサムウェア攻撃の経験を踏まえ、不正アクセス対策、侵入検知、バックアップの強化など多層的防御体制を構築。CEO直轄のCISO体制を整備し、全社的な情報セキュリティガバナンスを強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 11期分

グループ全体で3,646人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は716万円で、10期前と比べて+6.5%平均年齢は41.6歳、平均勤続年数は10.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年5月1,727
2017年5月2,968
2018年5月3,235
2019年5月67340.47.33,477
2020年5月66940.57.73,550
2021年5月78541.59.13,297
2022年5月77641.19.23,380
2023年5月76941.09.13,574
2024年5月78941.39.63,687461
2025年5月71241.39.63,697379
2026年5月71641.610.13,646−477

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年5月期・提出会社(単体)
女性管理職比率22.8%
縦線は目安の30%
男性育休取得率105.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)81.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 14 / 海外 0、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
ASKUL関東DC — 埼玉県上尾市157億円
eコマース事業
本社 — 東京都江東区143億円
eコマース事業 ロジスティクス事業
ASKUL東京DC — 東京都江戸川区6,852百万円
eコマース事業
ASKUL関西DC — 大阪府吹田市5,811百万円
eコマース事業 ロジスティクス事業
本社工場(群馬県吾妻郡 嬬恋村)他1,667百万円
その他(注)2
三芳EC物流センター(埼玉県入間郡 三芳町)他1,292百万円
ロジスティクス事業
ASKUL横浜DC — 神奈川県横浜市鶴見区880百万円
eコマース事業
ASKUL大阪DC — 大阪府大阪市此花区833百万円
eコマース事業
ASKUL青海DC — 東京都江東区794百万円
eコマース事業
ASKUL福岡DC — 福岡県福岡市東区356百万円
eコマース事業
ほか3件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ソフトバンクグループ㈱(注)3
    東京都港区 · その他の関係会社
    議決権46.9%
  • 国内
    ソフトバンクグループジャパン㈱
    東京都港区 · その他の関係会社
    議決権46.9%
  • 国内
    ソフトバンク㈱(注)3
    東京都港区 · その他の関係会社
    議決権46.9%
  • 国内
    Aホールディングス㈱
    東京都港区 · その他の関係会社
    議決権46.9%
  • 国内
    LINEヤフー㈱(注)3
    東京都千代田区 · その他の関係会社
    議決権46.9%
  • 国内
    ASKUL LOGIST㈱(注)4
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱アルファパーチェス(注)3
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権61.6%
  • 国内
    ㈱チャーム
    群馬県邑楽郡 邑楽町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ビジネスマート㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    嬬恋銘水㈱
    群馬県吾妻郡 嬬恋村 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ソロエル㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱AP67
    神奈川県横浜市西区 · 連結子会社
    議決権85.0%
残りのグループ会社2社を開く
  • フィード㈱神奈川県横浜市西区100%
  • その他 8社
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    コピー用紙の購入(令和8年度)
    内閣府 · 2026-02-16
    6,253万円
  • 調達
    令和8年度PPC用再生紙(判型: A4/A3/B5/B4)の単価契約
    環境省 · 2026-03-19
    4,400万円
  • 調達
    文房具等の購入(令和8年度)
    内閣府 · 2026-03-05
    3,458万円
  • 調達
    再生コピー用紙の購入
    衆議院 · 2026-04-17
    2,195万円
  • 調達
    事務用定期消耗品33品目の購入(単価契約)
    外務省 · 2026-02-06
    346万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年5月期の売上高は4,002億円営業利益-174億円前期と比べると減収減益で、売上が-16.8%、利益が-224.3%。

売上高
-16.8%
4,002億円
営業利益
-224.3%
-174億円
純利益
-342.9%
-221億円
営業利益率
-4.3%
前期比 -7.3%pt

会社が出している今期の予想2027年5月期

項目会社予想前期実績
売上高4,900億円4,002億円
営業利益70億円-174億円
純利益40億円-221億円
1株あたり配当¥20¥20

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は1,915億円、営業利益は−144億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は−21.3%、営業利益は−280.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1,139373.226
2023年4Q1,12527
2024年1Q1,131282.517
2024年2Q1,182443.729
2024年3Q1,188534.5115
2024年4Q1,216453.730
2025年2Q2,379602.537
2025年4Q2,432803.354
2026年2Q2,087−30−1.4−66
2026年4Q1,915−144−7.5−155

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年5月期からの15期で、売上は2,129億円から4,002億円へ1.9倍に増えた。直近期の営業利益率は-4.3%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年5月2,1296523
2013年5月2,2667258
2014年5月2,5344422
2015年5月2,7687040
2016年5月3,1508653
2017年5月3,3598910
2018年5月3,6043947
2019年5月3,875444
2020年5月4,0048757
2021年5月4,22213978
2022年5月4,28514392
2023年5月4,46714498
2024年5月4,7171701673.6191
2025年5月4,8111401382.991
2026年5月4,002−174−191−4.3−221

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年5月期

売上高4,002億円のうち、営業利益として残るのは-174億円-4.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-221億円、売上の-5.5%にあたる。営業利益率は業種中央値3.7%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金77.7%3,109億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金26.7%1,068億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-4.3%-174億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
22.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比8.0pt
-4.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比8.0pt
-5.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比43.9pt
-35.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-9.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-6.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2026年5月期は営業CFが−108億円、投資CFが−142億円で、差し引きのフリーCFは−250億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は486億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年5月97−2429073501
2013年5月39−39−390461
2014年5月115−208−15−93353
2015年5月122−83−2039372
2016年5月138−117−10621288
2017年5月162−5272110471
2018年5月102−166686622
2019年5月62−60−492575
2020年5月166−61−48105633
2021年5月160−91−3969663
2022年5月180−107−14773588
2023年5月201−229102−28662
2024年5月169−115−9854617
2025年5月129−166−96−37484
2026年5月−108−142252−250486

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2026年5月期の総資産は2,299億円。このうち返さなくてよい自己資本が515億円で、自己資本比率は20.8%(業種中央値47.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年5月1,09051757346.7
2013年5月1,10256953351.0
2014年5月1,20058161948.0
2015年5月1,32760971845.8
2016年5月1,39651288436.6
2017年5月1,5574621,09529.6
2018年5月1,7374931,24428.3
2019年5月1,6914861,20528.6
2020年5月1,7415281,21330.1
2021年5月1,9015921,30930.9
2022年5月1,8805731,30730.2
2023年5月2,2756691,60628.2
2024年5月2,4318131,61732.2
2025年5月2,2788131,46534.2
2026年5月2,2995151,78520.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年5月期の内訳
現金及び預金
493億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
117億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
244億円
在庫として抱えている分
負債合計
1,785億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
34
/ 100
安定性自己資本比率14 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

小売業 322社との比較

同じ小売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り322社中197位あたり、逆に低いのはROE322社中313位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-35.3%/中央値 8.6%
P25 4.9%P75 13.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-4.3%/中央値 3.7%
P25 1.6%P75 6.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
20.8%/中央値 47.4%
P25 34.3%P75 62.5%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-16.8%/中央値 4.5%
P25 0.1%P75 10.6%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.6%/中央値 1.9%
P25 1.1%P75 2.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,280で、1年前と比べて-16.1%過去52週の値幅のなかでは37%の位置にある。

¥1,280-2.6%1ヶ月+2.2%1年-16.1%時価総額1,149億円
過去52週の値幅
安値¥1,051高値¥1,667

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)28.6倍
PBR2.40倍
配当利回り1.56%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で-0.87%と小幅に下落しましたが、年初来では-19.3%と軟調です。7月6日に1282円まで上昇した後、7月23日に1210円まで調整し、直近は1253円で25日移動平均線(1254.76円)の近辺で推移しています。75日線(1208.62円)は上回っており、中期的な下値支持は意識されますが、200日線(1289.19円)は下回っており、上値は重い展開です。出来高は7月6日に129万株と急増しましたが、以降は40〜60万株で安定しており、様子見姿勢が続いています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 22/100)

PERが実績値マイナスで算出不能だが、予想PER28倍は同業界平均41.59倍を下回るものの、ROEが-35.3%と大幅な赤字で収益性が著しく悪化。PBR2.35倍は平均2.94倍より低いが、今期の売上高減少と営業赤字拡大で財務健全性に懸念。配当利回り1.6%は平均13.64%と比べ極端に低く、減配リスクも。業績悪化を考慮すると、現状のバリュエーションは割高感がある。

指標この会社業種平均
PER (予想)28.6倍
PBR2.40倍2.44倍
ROE-35.3%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、物流コスト上昇と競争激化の中で、構造改革によって収益性を回復できるかにある。強気派は、リコーグループの支援と物流網の強みを活かした効率化で中長期的に成長するとみる。一方、弱気派は、2026/5期に赤字転落が見込まれ、改革の効果が不確実で、競合との差別化も困難と懸念する。両者は、改革の進捗と市場環境の変化を注視している。

プラスに働く材料7
  • 構造改革による収益改善

    2025/5期は営業利益率2.91%と前期3.6%から低下も、コスト削減効果が今後顕在化

  • 物流網の強み

    独自物流で翌日配送を実現し、顧客満足度とリピート率を高める

  • リコーグループの支援

    親会社のリコーが経営資源を提供し、事業基盤を強化する可能性

  • 予想PER28倍で来期の黒字回復を期待決算発表後影響

    株価1253円に対し予想PERは28倍で、赤字から回復する前提が織り込まれる

  • 売上高は2025/5期まで2期連続増収通年影響

    売上高は4717億円→4811億円、2期連続で増収

  • 株価1年で19.26%下落し配当利回り1.6%不定影響

    下落により配当利回りが1.6%まで上昇し下値に厚み

  • 大赤字で低い期待からの反転余地決算発表後影響

    2026/5期の営業損失174億円が市場予想以上なら反発余地

マイナスに働く材料7
  • 赤字転落の懸念

    2026/5期予想は営業利益率-4.35%と大幅悪化で、赤字が確実視される

  • 競争激化

    アマゾンなど大手ECとの価格・配送競争が激しく、顧客離れのリスク

  • 改革の不確実性

    構造改革の効果がいつ現れるか見えず、実行リスクが高い

  • 2026/5期は営業赤字174億円通年影響

    前年140億円の黒字から赤字転換し、営業損益は314億円悪化

  • 純損益221億円の赤字転落通年影響

    純損益は91億円の黒字から221億円の赤字へ

  • 売上高は4002億円と16.8%減収通年影響

    売上高は4811億円から4002億円へ809億円減少

  • ROE-35.3%と大幅な資本毀損通年影響

    自己資本利益率は-35.3%と大きくマイナス

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性回復の鍵であり、赤字転落リスクを測る重要指標
物流コスト比率
コスト削減の進捗を確認し、改革効果を検証するため
会員数と継続率
顧客基盤の強さとリピート率が収益安定性に直結
受注件数
EC需要の動向を把握し、売上成長性を判断するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり20で、前期から73.7%いまの株価に対する利回りは1.56%。

年間配当
¥20
1株あたり
配当利回り
1.56%
いまの株価に対して
配当性向
40.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年5月1892.9
2018年5月180.048.8
2019年5月180.0374.0
2020年5月195.639.4
2021年5月2528.930.8
2022年5月3126.537.9
2023年5月349.733.9
2024年5月365.918.4
2025年5月385.640.2
2026年5月10−73.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥20

株主

有価証券報告書より

2026年5月期末の株主数は延べ73,096人。区分でいちばん多いのは事業法人58.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が64.0%を占め、残る36.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年5月%2022年5月%2023年5月%2024年5月%2025年5月%2026年5月%
事業法人55.355.855.855.857.458.7
個人・その他13.916.414.312.516.624.1
外国法人19.416.119.720.316.311.3
金融機関9.39.88.09.88.55.3
証券会社2.12.02.21.71.20.5
自己株式0.00.10.10.81.30.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01LINEヤフー株式会社46.76
02プラス株式会社11.51
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.25
04STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.39
05岩田 彰一郎1.39
06今泉 英久1.37
07今泉 忠久1.37
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505044(常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.72
09BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.66
10UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.63

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−432%、1株純資産は15期で−43%。直近期のROEは-35.3%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年5月749426.812.664.3
2013年5月1081,03810.916.629.1
2014年5月401,0503.857.662.7
2015年5月731,1016.844.138.8
2016年5月1019859.440.931.8
2017年5月104532.1170.692.9
2018年5月464829.934.448.8
2019年5月44740.9346.8374.0
2020年5月5551411.229.939.4
2021年5月7657414.023.530.8
2022年5月9158215.916.037.9
2023年5月10065816.218.933.9
2024年5月19680926.911.518.4
2025年5月9583211.615.340.2
2026年5月−245534−35.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2026/5期の役員報酬は総額322百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢
吉岡晃代表取締役 社長 CEO58
玉井継尋取締役 CFO59
川村勝宏取締役 COO67
保苅真一取締役 CTO48
市毛由美子取締役65
青山直美取締役60
秋元里奈取締役35
石坂信也取締役59
秀誠取締役47
今村俊郎取締役 常勤監査等委員73
塚原一男取締役 監査等委員76
浅枝芳隆取締役 監査等委員70
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢
中川深雪取締役 監査等委員61
成松岳志代表取締役社長 CEO47
栃尾雅也取締役 監査等委員67

役員報酬の内訳2026/5

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)101641918318
社外取締役650508
取締役(社内)4474712
監査等委員3303010
監査役3883
社外監査役2442

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/5期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,521字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社および連結子会社16社により構成され、eコマース事業(インターネット等を介して行われる電子商取引ビジネス)を主な事業として取り組んでおります。当社グループの事業における、当社と当社の関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 <eコマース事業> OA・PC用品、事務用品、オフィス生活用品、オフィス家具、食料品、酒類、医薬品、化粧品、MRO商材(注)、ペット用品等の販売事業を行っており、販売チャネル別にはASKUL事業、LOHACO事業およびグループ会社に区分されます。 ASKUL事業の主たる内容は、インターネット経由ならびにFAXの注文によるオフィス現場用品の翌日配送(一部、当日配送)サービスであります。このサービスを支える販売システム(以下、「アスクルシステム」という。)は、当社とお客様との間にアスクルシステムの販売店(以下、「エージェント」という。)を置くことにより、お客様の新規開拓および代金回収を含む債権管理をエージェントが担当するという独自のビジネスモデルにより構築されております。お客様からのご注文情報は当社が直接受け付け、商品は当社よりお客様にお届けしておりますが、お客様の商品ご購入代金は、エージェント経由で回収しております(事業系統図参照)。これによりエージェントは、お客様への販売価格と当社からの仕切り価格の売買差額を利益として得る一方、当社はお客様開拓や代金回収コストを軽減しております。また、当社グループの事業は上記エージェントをはじめとして、商品のサプライヤー、運送会社、情報システムの開発および運用会社等多くの協力会社によって支えられています。これら協力会社との間で、それぞれの機能に応じて、役割を分担・補完し合い、お互いにパートナーとして戦略的にコラボレーションをすることにより時間やコストの無駄を排除しております。 ビジネスマート株式会社は、アスクルシステムにおけるエージェントの1社として、お客様の新規開拓を推進するに留まらず、同社を通じて培ったエージェント運営のノウハウ等を当社を通じて他のエージェントにも展開するなど、エージェントの営業活動の支援および当該活動を通じた革新的なエージェントモデルの追求ならびにお客様の満足度向上に貢献しております。 またソロエル株式会社は、大企業向け購買最適化の支援および購買業務代行を中心に、ASKUL事業のさらなる拡大にチャレンジしております。 LOHACO事業は、これまでASKUL事業において提供してきた事業所に対するオフィス現場用品の翌日配送(一部、当日配送)サービスを一般消費者向けに展開すべく、2012年11月20日に一般消費者向け通信販売サイト「LOHACO(ロハコ)」としてサービスを開始し、業務・資本提携契約を結ぶLINEヤフー株式会社とノウハウや人的リソースを結集することで、他のBtoCの通信販売事業者に比べて価格、商品品質、配送その他のあらゆる点において優位性を有するeコマース事業の構築に取り組んでまいりました。 なお、ASKUL LOGIST株式会社は、ASKUL事業およびLOHACO事業それぞれにおいて物流・配送サービスを提供しており、当社グループとして、ワンストップ・ショッピング機能の強化、物流コストの節減による効率化および環境先進企業としてのプラットフォームの構築を進めております。 グループ会社については、株式会社アルファパーチェスは、消耗品・補修用品等企業内で日常的に使用されるサプライ用品(MRO商材)をはじめとする取扱商材拡大に取り組んでおり、当社グループとしてお客様に提供する商品およびサービスの拡大を図っており、当社グループ全体で「機能主義」と「社会最適」を実現するバリューチェーン構築を目指しております。フィード株式会社は、全国の歯科医院に幅広く認知されている「FEED デンタル」の運営等の医療関連の通信販売事業を営んでおり、海外商品を含めたコストパフォーマンスの高い歯科材料や歯科用品など専門商材の幅広い品揃えを強みにしております。また株式会社チャームは、ペット・ガーデニング用品の品揃えに強みがあります。グループで協業していくことにより、「LOHACO」においてもペット用品の取扱商品数が拡大し、多種多様なライフスタイルをもつ消費者ニーズに対応することで、売上高の拡大を図っております。 (注)Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場等で使用される、消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。 (主な関係会社)ASKUL LOGIST㈱、㈱アルファパーチェス、㈱チャーム、ビジネスマート㈱、ソロエル㈱、㈱AP67、フィード㈱ <ロジスティクス事業> eコマース事業で培った物流ノウハウを生かし、ASKUL LOGIST株式会社を通じてメーカー等の通販商品の保管、物流、配送の請け負い等、企業向け物流・小口貨物輸送サービスを行っております。 (主な関係会社)ASKUL LOGIST㈱ <その他> 2015年8月に全株式を取得した嬬恋銘水株式会社にて、水の製造販売を行っております。 (主な関係会社)嬬恋銘水㈱ 以上で述べた主な事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)1 当社グループは、当社および連結子会社16社により構成され、eコマース事業を主たる事業としております。 2 当社は、2002年11月に新たな電子調達システムを利用した企業購買の変化に対応するノウハウの蓄積を目的に100%子会社としてASKUL e-Pro Service株式会社(現ソロエル株式会社)を設立しております。なお、超大企業向けの間接材購買の最適化を支援するソロエルエンタープライズの営業代行を行っております。 3 当社は、2005年5月に当社エージェント(販売店)であるビジネスマート株式会社の発行済株式全株を取得し、100%子会社といたしました。当社がエージェント運営に関わり、エージェントとして培った運営ノウハウを他のエージェントにも展開することで、新しいエージェント機能を模索し、お客様の満足度をさらに高めていくことを目的としております。 4 当社は、2009年4月に、プラス株式会社の100%子会社であるプラスロジスティクス株式会社より、プラスロジスティクス株式会社が行った新設会社分割において、(1)物流事業の一部(当社が委託している当社の物流センターの庫内運営に係る事業)および(2)Bizex事業(配送に係る事業)を承継して新設分割により設立されたBizex株式会社(現ASKUL LOGIST株式会社)の発行済株式全株を取得し、100%子会社といたしました。これまで外部に依存していた物流面でのお客様への直接リーチを取り込み、当社の強みであるワンストップ・ショッピング機能を強化することで、顧客満足度の向上を図ることおよび物流コストの節減による効率化を目的としております。 5 当社は、2010年11月に株式会社アルファパーチェスの株式の78.8%(2026年5月20日現在における議決権の所有割合は61.6%)を取得し、連結子会社といたしました。当社と株式会社アルファパーチェスが持つお客様基盤と取扱商材の相互補完によるシナジー効果が見込まれ、当社グループの業績拡大に寄与することを目的としております。 6 当社は、2015年8月に、水の製造販売を行っております嬬恋銘水株式会社の全株式を取得いたしました。 7 当社は、2017年7月に、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う株式会社チャームの全株式を取得いたしました。株式会社チャームで取り扱う商品を「LOHACO」でも販売することで、多種多様なお客様のニーズにお応えし、当社グループの業績拡大に寄与することを目的としております。 8 当社は、2023年2月に、歯科業界向け通販サービス「FEED デンタル」を運営するフィード株式会社および他子会社を傘下におさめる、株式会社AP67の発行済株式の85%を取得し、連結子会社といたしました。当社とフィード株式会社が持つお客様基盤の相互活用による販路拡大など、グループ全体でのシナジー最大化を目指し、より幅広く仕事場を支えるインフラ企業として、企業価値の向上を図ることを目的としております。
経営方針・対処すべき課題3,214字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2026年7月30日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針および中長期的な経営戦略等 当社は1992年のアスクル創業以来、オフィスに必要なものやサービスを「迅速かつ確実にお届けする」トータルオフィスサポートサービスにおけるパイオニアとして、お客様の声を聞きながら、商品・サービス・システムを絶えず進化させて中小事業所から中堅大企業までのあらゆる企業の多様なニーズにお応えし、着実な成長を実現してまいりました。 これに加え、eコマース(インターネット等を介して行われる電子商取引ビジネス)へのニーズは、一般消費者へも急速に高まり、当社グループは、このような状況を絶好の成長機会と捉え、2012年11月20日に一般消費者向けインターネット通信販売サイト「LOHACO」のサービスを開始しました。 その後、デジタル化の加速や生成AIをはじめとする技術革新の進展に加え、人手不足の深刻化や働き方の変化など、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しております。 そのような状況の中、2025年7月4日に「2026年5月期~2029年5月期中期経営計画(以下、中期経営計画)」を策定し、公表いたしました。 中期経営計画の初年度にあたる2026年5月期においては、2025年10月に発生したランサムウェア攻撃に伴うシステム障害により一時的に事業運営が停止したことから業績が悪化いたしましたが、その後、全社一丸となって復旧に取り組むとともに、多くのステークホルダーの皆様のご支援もいただきながら、セキュリティ対策の強化および物流システムの再構築をはじめとする事業基盤の再整備を進めてまいりました。その結果、事業活動は早期に正常化しております。 2027年5月期においては、正常化した事業基盤のもと、売上高の回復およびお客様基盤の強化に取り組んでまいります。売上高については被害発生前の水準まで回復を見込む一方で、収益力については過去水準と比較して回復途上にあるものの、下期に向けて改善が進展することを見込んでおります。こうした状況を踏まえ、2027年5月期は、足元の業績回復にとどまらず、今後の成長に向けた基盤整備の年度と位置づけており、中期経営計画で掲げた「Beyond Retail ~小売を超えて、働くを革新する~」の実現に向け、事業基盤の強化を着実に推進しております。「ASKUL関東DC」の稼働を通じた物流ネットワークの最適化に加え、「対人サービス業種」への提案強化や「仕事場の日用品」の拡大、AIを活用したマーケティングの高度化など、新たな需要創出にも取り組んでおります。これらの取り組みの成果を着実に売上成長と収益力向上へ結び付けることで、2028年5月期において収益水準の回復を図り、中期経営計画最終年度における過去最高益の達成に向けて取り組んでまいります。 また、当社はサクセッション・プランに基づき経営承継を進めており、2026年8月をもって新体制への移行を予定しております。ランサムウェア攻撃からの復旧過程においても次世代人材が中心的な役割を果たしてきたことを踏まえ、新体制のもと、迅速な意思決定と実行力の強化を図るとともに、AIの進化によるeコマース市場の変化を成長機会と捉え、次の成長ステージへの挑戦を加速してまいります。 (2)目標とする経営指標 中期経営計画で掲げた戦略の方向性につきましては、基本的な考え方に変更はありませんが、数値目標については、外部環境および足元の事業状況を踏まえ、2029年5月期のコミット目標である連結売上高5,400億円、連結営業利益率3.7%の着実な達成を目指すとともに、連結株主資本利益率(ROE)20%の実現に取り組んでまいります。 当連結会計年度(2026年5月期)は、ランサムウェア攻撃の影響に加え、売上高回復に向けた過去最大規模の販売促進施策の実施や、一時的に物流効率が低下したことなどにより、売上高が減少するとともに、営業利益も大きく低下いたしました。また、特別損失としてシステム障害対応費用および株式会社AP67に係るのれんおよび顧客関連資産の減損損失を計上した結果、売上高は4,001億円、営業利益率は△4.4%、ROEは△35.3%となりました。 2027年5月期は、売上成長への転換と収益構造改革を着実に進め、持続的成長に向けた基盤を構築してまいります。 成長戦略については、事業復旧のプロセスで得た知見を活かし、新体制のもとで戦略実行を加速してまいります。特に、当社独自のビッグデータとAIを活用し、マーケティング・営業活動の質と量の両面を高度化することで、お客様生涯価値(LTV)の最大化を推進してまいります。これらの取り組みを着実に推進することにより、成長軌道への回帰を実現し、売上高は4,900億円、営業利益率は1.4%、ROEは8.3%となる見通しです。 (3)会社の対処すべき課題 当社グループは、以下3つのテーマに注力して取り組んでまいります。 ① 収益構造の改革 当社独自のビッグデータとAIを最大限に活用し、マーケティングおよび営業活動の高度化を推進することで、お客様ニーズに即した最適な商品提案を実現し、継続的な取引の拡大と購買点数の増加を図ってまいります。また、お客様一人当たりの購買価値の向上を重視し、お客様生涯価値(LTV)の最大化を軸とした営業戦略を推進することで、継続的な価値提供とお客様との関係深化に努めてまいります。 さらに、「対人サービス業種」を中心とした新規顧客の開拓を進めるとともに、オリジナル商品の拡充や物流サービス品質の向上により提供価値を高めてまいります。加えて、物流の効率化や固定費の最適化を継続的に推進し、収益性の向上と強固な収益基盤の構築を目指してまいります。 ② 新たな価値提供領域の確立(新規事業の推進) 中長期的な成長基盤の強化に向け、既存事業の競争力向上に加え、当社が保有するお客様基盤、購買データ、商品開発力、物流基盤および営業力などの経営資源を活用し、新たな価値提供領域の確立を積極的に推進してまいります。 企業の従業員およびその先のお客様に対するソリューションビジネスの展開を通じて、新たな付加価値の創出を図るとともに、新たな事業・サービスについてはPoC(注)により市場性や収益性を検証し、有望な案件については事業化を推進してまいります。また、成長投資枠を活用したM&Aや他社との協業を組み合わせることで、新規事業の創出を加速し、収益基盤の多様化を図ってまいります。これにより、2035年における既存事業と新規事業の利益割合(EBITDAベース)50:50の実現を目指してまいります。 ③ セキュリティ対策の強化 ランサムウェア攻撃の経験を踏まえ、再発防止と事業継続性のさらなる向上を目的として、情報セキュリティ対策の高度化を最重要課題の一つと位置付けております。短期・中期・長期の各視点から継続的なリスク対応力の強化に取り組み、不正アクセス対策、侵入検知体制の高度化、バックアップおよび復旧体制の強化など、サイバー攻撃を前提とした多層的な防御体制を構築してまいります。 また、CEO直轄のもと独立した経営機能としてCISO(チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー)を中心とする体制を整備するとともに、専門組織による実行体制を強化し、全社的な情報セキュリティガバナンスおよびリスクマネジメントの高度化を推進してまいります。 (注)Proof of Conceptの頭文字をとった略称で、新しい技術やアイデア等の実現可能性を検証することを指します。
事業等のリスク14,163字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク、ならびに当事業年度において顕在化したリスクは、以下のとおりであります。 なお、当社グループでは、将来の経営成績に影響を与えるリスクを「重要なリスク」として抽出しリスクアセスメントを行うと同時に、その中でも特に当社グループの事業継続に著しい影響を及ぼすと認めたリスクを「特に重要なリスク」と定め、必要なリスク対応策を策定しています。 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当有価証券報告書提出日(2026年7月30日)現在において判断したものであります。 1.顕在化したリスク 当連結会計年度において、主要なリスクのうち、以下のリスクが発生しております。 (1) ランサムウェア(身代金要求型ウィルス)攻撃によるシステム障害について 当社グループでは、2025年10月19日に発生した当社を標的としたランサムウェア攻撃により、物流システムを中心としたシステム障害が発生し、一時的な出荷機能の制限等、事業活動に影響が生じました。また、当社グループが保有する情報の一部について外部流出が確認されました。当該事案への対応として、関係当局への報告を行うとともに、外部専門機関による調査を実施し、情報流出の対象となるお客様等への個別連絡を行うなどの必要な対応を進めてまいりました。また、当該システム障害に伴う対応により、システム再構築やセキュリティ対策強化にかかる復旧費用等、ならびに出荷停止期間中の機会損失が発生し、これらは当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼしております。 当連結会計年度において実施してきた安全性強化に向けた具体的な取り組みは以下のとおりです。 <安全性強化に向けた取り組み> ・グローバル標準に基づくセキュリティ強化 高度化・巧妙化するサイバー攻撃に適切に対応するため、米国国立標準技術研究所(NIST)が策定するサイバーセキュリティフレームワーク等(注)のグローバル標準を活用し、当社のセキュリティ対策状況を客観的かつ網羅的に評価します。その上で、リスクや事業影響度に応じて優先順位を定め、短期・中期・長期の視点で計画的に対策を推進することで、継続的なセキュリティレベルの向上と事業継続性の確保に取り組んでまいります。 (注) NIST SP800 シリーズ:NIST が発行するサイバーセキュリティおよび情報システムに関するガイドラインや標準コレクション NIST CSF:NIST が策定した、組織がサイバーセキュリティリスクを管理・軽減するためのフレームワーク(CyberSecurity Framework) ・セキュリティガバナンス体制の強化 2026年3月21日より情報セキュリティ領域を強化する目的で本部制から独立したCISO(チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー)を設置いたしました。CISOは、サイバーセキュリティ対応を含む全社情報セキュリティの管理統括責任を担い、高度かつ迅速な情報セキュリティを実現します。また、CISOの機能を支えるため情報セキュリティに特化した組織として「トラスト&セキュリティ」をCEO直下に新設し、経営直結型のセキュリティガバナンス体制の強化を進めてまいります。 当有価証券報告書提出日現在、セキュリティ強化のロードマップに基づき、引き続き、システム全体のセキュリティ強化、従事者に対するセキュリティ教育の徹底、監視と即時対応体制の高度化、BCP(事業継続計画)の見直し等を進めております(注)。 (注) 詳細につきましては、2025年12月12日付プレスリリース「ランサムウェア攻撃の影響調査結果および安全性強化に向けた取り組みのご報告」(https://pdf.irpocket.com/C0032/PDLX/O3bg/N4O3.pdf)、2026年1月28日付「2026年5月期第2四半期決算概要」(https://pdf.irpocket.com/C2678/ikpa/QKLJ/Ucx3.pdf)をご参照ください。 2.特に重要なリスク (1) ビジネスモデルの変革の遅れ・事業再編への対応不全に伴うリスクについて 当社は「明日来る」という時間を約束したサービスの提供により、これまで事業を拡大してきました。この成功体験に捉われることなく、ビジネスモデルの変革に向けて、イノベーションやトランスフォーメーションを促進する人材の育成を重要と位置付け、労働環境の整備や人事評価制度の導入・整備など組織のアップデートを進めております。しかしながら、現行のビジネスモデルへの過度の依存による事業変革の遅れや、競合他社のサービス進化への対応不足により市場優位性を喪失し、お客様の離反を招いた場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 加えて、昨今の事業環境の急速な変化に応じて法改正や制度変更が行われており、当社グループでは適宜これらに対応していますが、対応が不十分である場合や対応に時間を要する場合、ビジネスモデルの毀損や収益構造の悪化、競争力の低下といった事態が発生し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 さらに、当社グループではM&Aや新規事業の立ち上げを通じて成長を図っておりますが、こうした取り組みにおいて所定のシナジーが十分に実現されない場合、期待収益の大幅な悪化が生じるリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの競争優位性が損なわれ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (2)サイバー攻撃によるシステム障害、大規模システム開発の遅延等、その他情報漏洩等のリスクについて ① サイバー攻撃によるシステム障害に関するリスク 当社グループでは、「ASKUL」、「ソロエルエンタープライズ」および「LOHACO」等のサイトを通じてご注文の大半をインターネットによって受け付けているとともに、お客様のお届けに至るサプライチェーン全体をITシステムにて構築しています。 当社グループでは、システム障害やサイバー攻撃によるリスクを「特に重要なリスク」の一つとして認識し、サーバーの増強・分散化・最新化、通信回線容量の増強を図るとともに、万一の障害や事故に備えた基幹システムの二重化およびリアルタイムのバックアップ体制の整備、不正アクセスやコンピュータウィルスを防御するネットワーク・セキュリティの強化等を行い、システムの安定稼働に努めてまいりました。 さらに、2025年10月に発生したランサムウェア被害による事業停止事案の発生を踏まえ、従来のセキュリティの取り組み全般に加え、<安全性強化に向けた取り組み>として記載したグローバル標準に基づくセキュリティ強化、ランサムウェア等の攻撃によるシステム停止を想定したデータの保全や、実効性のある復旧手順の検証をはじめとする対策、セキュリティガバナンス体制の強化等の対策に取り組んでおります。 しかしながら、今後、これらの対策にも関わらず、サイバー攻撃の高度化・巧妙化やシステムの複雑化・自動化の進展等により、想定を超えるサイバー攻撃等の脅威やシステム障害、情報漏えい等が発生する可能性があり、当社グループの事業運営に重大な支障が発生する可能性があります。万一、このような事態が生じた場合には、復旧費用の発生、長期間にわたる事業活動の停止または制限、社会的な信用の低下や損害賠償請求等による多額の費用の発生等により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ② 大規模システム開発、設備投資の実施、および実施後の減損に関するリスクについて 当社グループでは、事業成長に伴って、情報処理能力や出荷能力の拡大、あるいはお客様向けサービスの刷新を目的に、大規模な情報システム開発や物流インフラ等への設備投資を継続的に実施しています。いずれの場合も、周到に準備を行い、綿密な計画を立案の上、必要な経営資源を投入することにより、決められた期間、予算内で実現するように努めていますが、想定を超えるトラブルの発生等によりスケジュールが大幅に遅延する、あるいは当該システムや設備の完成を断念せざるを得ない可能性があります。その場合、所定の投資費用が回収できないのみならず、多額の追加費用の発生や、ユーザビリティの低下によるお客様の離反、サービスの低下・停止等に伴う社会的信頼の失墜により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 さらに、ITの進歩が著しく、投資したソフトウエア等の利用可能期間が、当初予定したものより短くなった場合、残存期間分の償却が一時に発生し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、いずれのシステム開発および設備投資の実施に際しましても、充分な投資対効果の検証を行った上で実施しておりますが、その効果が充分でない場合、またはその効果の発現が計画より遅れた場合には、固定資産の減損損失を計上することとなり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ③ 従業員等による個人情報や機密情報の漏洩に関するリスクについて 当社グループは、事業を展開する上で、お客様やお取引先の機密情報や個人情報および当社グループ内の機密情報や役員、従業員等の個人情報を保有しております。これらの情報の破壊、改ざん、あるいは外部流出や競合他社への不正な提供等がないように、当社グループ全体で委託先も含めた管理体制を構築しセキュリティ対策を行うとともに、役員、従業員等への教育を実施しております。また、当社グループでは、情報資産の管理を徹底すべく、情報セキュリティマネジメントシステム(JIS Q 27001)の認証を取得し、JIS Q 27001の要求事項に沿ったマネジメントシステムを確立し、お客様情報および個人情報の保護においても必要な管理体制を整えており、今後も引き続きネットワーク・セキュリティと情報管理に関しまして強化を図ってまいります。しかしながら、万が一、不測の事態により、過去の在籍者を含む当社グループの役員、従業員、あるいは委託先の従業員等によって、これらの情報の破壊、改ざん、あるいは外部流出や競合他社への不正な提供等が引き起こされた場合には、信用低下、被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用の発生、または長時間にわたる業務の停止等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (3)事業継続・サプライチェーンの分断におけるリスクについて ① 自然災害等に関するリスク 当社グループでは、東日本大震災の被災経験を踏まえ、また、台風の大型化や集中豪雨の頻発といった気象災害の激甚化や巨大地震などの自然災害の発生に伴う大規模な停電や公共交通機関の運休等に備え、受注センター・お問い合わせセンター・物流センターを複数設置することで、リスク分散を図っております。また、事業、拠点、体制等の拡大や当社グループ内外の事業環境の変化に応じて、事業継続計画の見直しを継続して行っております。しかしながら、自然災害の発生確率は依然として高いことから、想定以上の自然災害、特に南海トラフ地震、あるいは地球規模的な重度感染症のまん延など広域かつ深刻な災害が発生し、複数の事業所等が同時に甚大な被害を受け、サービスの継続に支障を来した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、このような広域かつ深刻な自然災害の発生に伴い、当社グループの事業所等のみならず、当社グループの配送委託先やサプライチェーンを構築するサプライヤー等が被害を受けその影響が長期化した場合、特にサプライヤーに関しては当社グループの調達先が海外に拡大していることからグローバルな物流ネットワークの寸断や遅延が長期化した場合にも、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 また、eコマースという事業内容の特性や事業規模の観点から、本社機能が1ヶ所に集中し、役員、従業員もその周辺に居住していることから、大規模な自然災害等により物理的な本社機能の喪失や通信手段の途絶が長期化した場合には、業務の中枢機能が影響を受けることで、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 なお、自然災害以外の災害、特に火災については、2017年2月に発生した「ASKUL Logi Park首都圏」の火災事故を受け、防火設備点検等の定期的な実施や物流センター運営体制の強化等により再発防止に努めておりますが、万が一こうした災害等が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ② パートナー企業への業務委託の継続性に関するリスクについて 当社グループの主たる事業であるeコマース事業では、サプライヤーをはじめ、情報システムの開発および保守・運用会社、配送会社、その他の業務の委託先会社、およびASKUL事業独自のエージェント等多くの協力会社によって支えられております。それぞれの機能により、役割を分担・補完し合い、お互いにパートナーとして戦略的に連携し、業務や機能の重複、時間やコストの無駄を排除してお客様価値の最大化を図るバリューチェーンの考え方が当社グループの基本スタンスにあります。当社グループでは、こうした事業モデルを支えるパートナー企業との良好な関係の維持に努めておりますが、ビジネスモデルの進化と市場の変化に伴ってパートナー企業の役割の見直しや、契約関係の改廃が生じ、特定の分野のパートナーが離脱した場合、あるいは各社の経営状況や経営方針の変化等により業務委託等の継続ができなくなった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (4) AI(人工知能)の進化に伴う事業・社会変化への対応不全によるリスク 近年、生成AIをはじめとするAI技術は急速に進展しており、業務効率化やお客様対応、商品開発など、さまざまな分野で活用が進んでいます。当社グループにおいても、こうしたAIの進化を競争力向上やサービス進化の機会と捉え、その活用を積極的に進めています。しかしながら、競合他社よりもAIの活用が遅れる場合や、AIを活用できる人材の確保・育成が十分に行われない場合、競争力の低下を招く可能性があります。さらに、お客様においてもAIの活用により購買行動や意思決定のあり方が大きく変化すると見られ、それらに適切に対応できない場合、顧客満足度の低下や売上機会の喪失につながる可能性があります。 また、当社グループの事業に関して、AIによって生成された偽情報や誤情報が拡散された場合、企業ブランドの毀損や信用低下といった重大な影響を及ぼすおそれがあり、こうした事態に早期に適切な対応を取れなかった場合には、当社グループの事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)グローバルな情勢・経済環境の変化に関するリスクについて 当社グループでは、商品調達先のサプライヤーに対して当社グループの販売力に応じて安定した商品供給体制を整えていただくよう要請し、また商品製造拠点のグローバルな最適化を含むサプライチェーンの見直しなどの対応を行っております。しかしながら、サプライチェーンが国内外に拡大しつつある昨今の状況においては、グローバルな経済状況の変化、原産地を含むサプライチェーンにおける政治体制の変化や地域紛争・戦争、あるいはこれらを原因とする国家間の経済制裁などのカントリーリスク・地政学的リスクの増加に伴い、原材料価格の高騰、人手不足、為替変動によるコスト上昇などが発生した場合、安定した商品調達や価格の維持が困難となる可能性があります。 また、当社グループの主力事業であるASKUL事業では、製造業、医療・介護、建設業、サービス業等、多岐にわたる国内の事業者を主要顧客としており、特定の業種の業績悪化に伴う需要減少による影響は限定的と見込んでおります。しかしながら、前述のようなグローバルな経済環境の変化により、為替・関税・通商政策等の転換、さらにはマクロ経済環境の悪化による消費の停滞等が生じた場合には、お客様の購買力または消費意欲が減退し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 また、グローバルな経済環境の変化という観点からは、地域情勢の悪化による地政学的リスクの顕在化や地球規模の感染症の拡大など全世界的に特定の商品への需要急増・逼迫等が生じた場合には、商品供給に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)社会的課題への対応、ESG・レピュテーションリスク、商品の品質に関するリスクについて ① 社会的課題への対応に関するリスクについて 現在、各企業は「社会の公器」として、環境や人権をはじめとするグローバルな社会課題への対応を求められています。当社グループも「責任あるサプライチェーンの構築」の一環として、「アスクルサステナブル調達方針」を定めるなど、企業活動を通じて、積極的にこうしたグローバルな社会課題の解決に努めております。 しかしながら、こうしたグローバルな社会課題は、原因が複雑に絡み合い、関係者の利害も多岐にわたることから、当社グループの取組み方が不十分な場合、あるいはその成果がお客様、あるいは社会一般の期待に添えない場合には、社会的信用の低下を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 特に気候変動については、こうしたサプライチェーンの維持のみならず、政策・規制面、あるいは顧客の嗜好の変化など多方面での影響が懸念されます。当社グループでは、こうした気候変動による影響を経営上の重大リスクとして認識するとともに、それに適切に対応することで事業成長の機会に繋がると捉えています。気候変動への取組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 2.気候変動および自然資本への取組み」に記載しています。 ② 商品の品質に関するリスクについて 当社グループは、主たる事業であるeコマース事業において、食品・飲料や衛生・医療用品、事務用品、生活雑貨等、多岐にわたるプライベートブランド商品を販売しております。当社グループでは、商品品質の管理部署を設置し、商品の調達先および商品の選定・管理を行い品質水準維持に努めております。さらに、発売後には、お客様相談窓口を通じて、購入されたお客様からのお申し出に関する情報を集約し、さらなる品質向上の活用に努めております。しかしながら、プライベートブランド商品に起因する健康被害、異物混入や商品表示の誤り等が発生し、お客様の生命、身体、健康に対し負の影響を及ぼした場合、お客様の信頼を損ない当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (7)法令違反、社会的要請への不適応に伴うレピュテーションリスク、内部統制におけるリスクについて ① 法令順守、コンプライアンスについて 当社グループは、事業を展開するにあたり、様々な法律や諸規制の遵守を求められております。当社グループは、役員、従業員共通の規範となる「ASKUL CODE OF CONDUCT」を定めるとともに、コンプライアンスに則した行動をするための体制や仕組みの構築を推進し、健全で公正かつ透明性の高い企業風土を醸成するよう努めております。 しかしながら、このような施策を講じても関連する規制への抵触や、役員、従業員による不祥事、不正行為は完全には回避できない可能性があります。このような事象が発生した場合、当社グループの社会的な信用が低下し、多額の課徴金や損害賠償が請求される等、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ② 内部統制について 当社グループは上場企業として、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制を整備し運用する必要があります。当社グループは、効果的な内部統制システムの整備は極めて重要であると認識し、必要な経営資源を投下し相当な程度で緻密な整備に取り組んでおりますが、判断の誤りや過失の可能性を完全に排除することは極めて困難とみられます。内部統制上の重大な欠陥等が発見された場合、あるいは改善に要する新たな資源投入により追加的コストが発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 また、財務報告に関わる内部統制に欠陥があり決算発表を延期せざるをえない等、市場における当社グループの評価が毀損するおそれが生じた場合、さらには欠陥の重大性や原因等の程度によって、法的責任が課せられた場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (8)従業員の生命・身体・健康に対するリスク、人材の確保・育成の不全におけるリスクについて ① 従業員の生命・身体・健康に対するリスクについて 当社グループが持続的に成長する上で、従業員の安全・安心は最大の優先事項であるとの基本的な考え方に基づき、当社グループでは、オフィス、物流センターにおける設備、車両等の維持・管理、およびそれらを取り扱う従業員向けの安全教育の徹底により、労働災害等の事故撲滅を目指しています。特に、近年の地球温暖化による気温上昇に伴う物流センター構内や配送現場等での熱中症リスクへの対応も重要課題と位置付け、温度管理対策や休憩環境の整備、現場従業員への体調管理支援を強化しています。また、職場における災害の発生、あるいは長時間労働により従業員の心身の健康が脅かされることのないように、建物、設備における防災対策の徹底や労働時間の管理を行っております。しかしながら、不慮の事故、突発的な災害発生、急激な感染症の拡大や不測の事態に伴う長時間労働等により、従業員の生命、健康が損なわれた場合、人的資源の損失のみならず、事後の対応費用等も含めて当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ② 人材の確保・育成の不全におけるリスクについて 当社グループの事業は、物流センターの庫内業務や配送業務等、労働集約型の業務がお客様との接点を支えており、質の高い人材を常に一定数確保することが重要であります。また、今後更なる事業拡大およびテクノロジーやサービスの進化に挑戦していくためエンジニアなどの優秀な人材を継続的に採用、確保することとともに、経営戦略や組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保も重要となっております。さらには人材育成を継続的に推進していくことや、性別、年齢、人種、国籍の違いを尊重したダイバーシティを適切に推進することも必要となっております。当社グループは、ダイバーシティに十分に配慮しながら、事業の持続的成長のために新卒採用や経験者の中途採用を実施し、人材を育成するための各種教育の実施等、従業員のモチベーションを向上する仕組みを構築することにより労働環境の改善に継続的に取組み、従業員満足度の向上、および従業員の定着を図っております。 一方、国内においては人手不足問題が顕在化しており、このような状況下において事業の継続、拡大に必要な人材を継続的に獲得するための競争は厳しく、こうした人材を確保できなかった場合、あるいは確保するために人件費が大幅に増加した場合、また、従業員満足度の低下に伴う転職者の増加等、人材の定着率が低下した場合には、商品価格、品揃えや配送納期、新規サービスの提供などの点においてサービスレベルの劣化や競争優位性の低下を招くことにより、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 当社は「お客様のために進化する」ことをDNAとしてずっと大切にしてきました。このDNAを根付かせ、企業文化へと昇華することを目指して、進化・変化にチャレンジする人材の育成をするための集合研修・OJT教育、および進化・変化へのチャレンジを後押しする人事評価制度を導入・整備してきました。これらにより「お客様のために進化する」というDNAは確実に根付いてきたと思われますが、一方、事業環境は急速に変化しており、それに応じたスキルを身に付けていないと人材価値が陳腐化することが危惧されています。キャリアの再構築や新たなスキルを習得するリスキリングには相当の手間や時間を要することから、このような人材育成が停滞することにより、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 3.重要なリスク (1)商品の安全性および品質水準のリスクについて 当社グループでは、プライベートブランド商品のほかにも多くのナショナルブランド商品を取り扱っております。ナショナルブランド商品についても、基準に基づく商品の調達先および商品の選定・管理を行い品質水準維持に努めておりますが、商品の品質問題に起因するリコール等が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、特に当社グループで製造している食品・飲料等の取扱商品については、食品衛生に関わる設備の充実、品質チェック体制の確立等、お客様に安全な商品をお届けできるよう努めておりますが、品質や商品情報等に瑕疵等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、その場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (2)事業運営に関わる関連法規等による規制について 当社グループは、eコマース事業において通信販売事業者として「消費者契約法」、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、医薬品等販売事業者として「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、その他「個人情報保護法」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」等の規制を受けております。また、当社グループは医療・介護施設向け用品や医療機関向けの医療専門商材、一般消費者向けの医薬品、健康食品、酒類等をはじめ多岐にわたる商材を取り扱っており、これらの商材の販売および管理は、関連法規等により規制を受けるものもあり、必要な各種許認可の取得、登録、届出等を行っております。その他、当社グループは、第一種貨物利用運送事業の登録、一般貨物自動車運送事業の許可、貨物軽自動車運送事業の届出、倉庫業の登録、その他各種許認可の取得、登録、届出等を行っております。また、ビジネスの構造上、多くのお取引先と多様な取引を行っており、独占禁止法、中小受託取引適正化法(通称:取適法)等一般的なビジネスに関わる法令の対象となっています。 こうした各種の法令については、従業員に対して必要な教育や啓発活動を行うとともに、これらの法令の規制改正や新たな法的規制については、規制当局やお取引先を通じて適宜把握し、必要な対応策を講じています。しかしながら、担当する従業員の理解不足や、社内の部門間連携の不手際等によりこれらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの営業活動が制限され、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 また、当社グループの主たる事業であるeコマース事業で取り扱っている商品アイテム数は年を追うごとに加速度的に増加しています。商品の選定、およびその商品情報のインターネットや紙カタログへの掲載におきましては、人為的なミスを回避するためシステム化を進めるとともに、法令遵守のための専門組織を中心とする管理体制を設け、細心の注意を払っておりますが、表示内容に重大な瑕疵が発生した場合には、内容訂正やお詫び、損害賠償、法令違反への対応をはじめとする様々な対応を行う事態が発生することが考えられます。その場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (3)物流センターの出荷能力に関するリスク 当社グループは取扱商品数やご利用お客様数の増加に対応するため、中期的な売上予測を踏まえて物流センターの新設を含む出荷能力向上のための設備投資計画を入念に立案・実行しております。しかしながらこのような設備投資、特に大型の投資は計画から稼働開始まで年単位を要することから、その間に不測の事態により設備投資の実施が遅延する、あるいは売上増加が物流センターの出荷能力の想定値を大幅に上回る事態が発生する可能性があります。その場合、受注件数が出荷能力を超える事態が常態化し、お客様へ商品をお届けする納期が遅延する状況が続くことでお客様の離反に繋がり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (4)競合企業の新規参入等に関するリスク 当社グループのビジネスモデルの主要な構成要素であるeコマースは、技術革新の変化が早く、また成長産業であるため資金調達も比較的容易である上に、店舗などの物理的、地理的な制約が比較的少ないことから、後発企業であっても一気にシェアを拡大できる余地が高いビジネスと考えられています。当社グループとしても、グループ内においてエンジニア等専門家の採用、育成を進めるとともに外部の先進的なパートナーと連携をすることで、こうした技術革新に対応し、ビジネスモデルを持続的に進化させているものの、新たな競合企業の参入や、既存の競合企業の台頭により競争が激化する可能性があり、その可能性が顕在化した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (5)LINEヤフー株式会社との業務・資本提携契約について 当社およびLINEヤフー株式会社は、2012年4月27日付けで業務・資本提携契約を締結して以降、両社は事業運営の独立性をお互いに尊重し、イコールパートナーシップの精神の下、それぞれが有する集客能力、お客様、仕入先、決済システム、インターネットサービスに係るシステムおよびデザイン技術、物流・配送設備および物流・配送のオペレーション能力、ならびに、それらに関するノウハウ、人材その他のリソースを相互に提供し合い、「お客様に最高のeコマースを提供する」という壮大な目標を実現すべく、当社が運営する「LOHACO」をeコマース史上最も早い成長速度で立ち上げてまいりました。 両社は「LOHACO」をさらに大きく成長させるとともに収益性の向上を図るために、3年間培ってきた信頼関係をベースにさらなる発展および連携の強化を図ることが最善であると判断し、2015年5月19日付けで、業務・資本提携契約を更改いたしました。 当社は、更改された契約日以降、当社の株式の議決権希薄化行為(注)を行おうとする場合には、LINEヤフー株式会社に対して、議決権希薄化行為を行う旨およびその条件を書面にて通知した上で、議決権希薄化行為の直前の時点におけるLINEヤフー株式会社の当社の株式に係る議決権割合を維持するために必要なあらゆる措置を適時かつ適切に講じるものとしております。加えて、当社は、当社の新株予約権その他の潜在株式の行使または株式への転換(以下「新株予約権行使等」という。)により、当該新株予約権行使等の直後の時点におけるLINEヤフー株式会社の当社株式に係る議決権割合が、(a)2015年8月27日の自己株式取得の終了時点におけるLINEヤフー株式会社およびその子会社の当社株式に係る議決権割合よりも100分の1以上低下し、かつ、(b)直前に上記措置を講じた時点におけるLINEヤフー株式会社およびその子会社の当社の株式に係る議決権割合よりも100分の1以上低下した場合には、LINEヤフー株式会社に対して、その旨を書面にて通知した上で、2015年8月27日の自己株式取得の終了時点におけるLINEヤフー株式会社およびその子会社の当社株式に係る議決権割合を回復または維持するために必要なあらゆる措置を講じるものとしております。このため、当該措置を講じた場合、当社の株式の議決権の希薄化が生じる可能性があります。 なお、LINEヤフー株式会社は、更改された契約日以降、自らまたは第三者をして、当社の株式を追加取得(LINEヤフー株式会社または第三者が当社の株式を有するその他の第三者(有価証券報告書または半期報告書の大株主の状況の記載により、当社の株式を有することが合理的に認知可能な第三者に限る。)の株式その他の持分を取得することにより、当社の株式を間接保有することとなる態様による取得を含む。)することを希望する場合は、事前に当社に対して書面により通知し、LINEヤフー株式会社および当社の書面による合意に基づいて実施するものとしております。 その他、LINEヤフー株式会社は、LINEヤフー株式会社および契約更改後にLINEヤフー株式会社の子会社となった当該子会社(以下「LINEヤフーグループ」という。)の保有する当社の株式に係る議決権割合が、2015年8月27日の自己株式取得の終了時点におけるLINEヤフーグループの保有する当社の株式に係る議決権割合の合計よりも100分の1以上上昇した場合には、速やかに、市場取引等により当社の株式を売却し、または売却せしめることその他、LINEヤフーグループの当社の株式に係る議決権割合の合計を、本自己株式取得の終了時点におけるLINEヤフー株式会社の議決権割合の合計に復するために必要な措置を講じるものとしております。但し、上記に定めるLINEヤフー株式会社および当社の書面による合意に基づいて行われる取引により、または当社による自己株式取得その他LINEヤフーグループの作為によらずに、LINEヤフーグループの当社の株式に係る議決権割合の合計が上昇した場合は、この限りではありません。上記等により株価等に影響を及ぼす可能性があります。 (注)当社の株式の議決権の希薄化が生じる可能性のある一切の行為(募集株式の発行、自己株式の処分、株式の発行を伴う組織再編等、議決権の希薄化が現に生じる行為のほか、新株予約権、議決権のある株式に転換可能な種類株式その他の潜在株式の発行等、将来議決権の希薄化が生じる可能性のある行為を含みます。但し、既に発行済の新株予約権の行使による当社の株式の発行若しくはそれに伴う自己株式の交付、または、当社の単元未満株式を有する株主から、会社法第194条第1項および当社の定款第9条に基づく単元未満株式の売渡請求がなされた場合において、当社がその保有する自己株式を当該株主に売り渡す行為を除きます。)を指します。
経営成績の分析 (MD&A)7,376字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2025年5月21日から2026年5月20日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下でインバウンド需要の増加等もあり、景気は緩やかな回復基調で推移しております。一方、不安定な国際情勢を背景とした原材料価格・エネルギー価格の高騰および世界的な金融政策の不確実性による影響が懸念され、通商政策などのアメリカの政策動向が個人消費に及ぼす影響等もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような状況の中、当社グループは、2025年7月に公表しました中期経営計画(2026年5月期~2029年5月期)の目標達成に向け、リテール事業の再成長と新たな価値提供領域の確立を掲げ施策を進めてまいりました。しかしながら、2025年10月19日に発生した当社を標的としたランサムウェア攻撃により、物流システム等が被害を受けシステム障害が発生したことで、当社のWEBサイトでお客様からのご注文の受付を一時的に停止することとなりました。 一刻も早くサービス復旧を果たすべく、被害を受けた物流システム等の再構築を迅速に進めると共に、復旧までの期間についても、物流システムを介さず手作業でお客様へ商品をお届けするフローを構築して社会インフラとしての責務に取り組みました。主要なサービスレベルがシステム障害発生前の水準まで復旧した2026年2月以降は、2027年5月期の業績回復の基盤となるお客様数の回復に向けて、価格施策を含む過去最大規模の販売促進活動等の施策を推進してまいりました。なお、当該システム障害に関連した費用として、主に、物流システムが被害を受けた事により休止した固定資産の減価償却費およびソフトウエア償却費を、営業外費用の休止固定資産減価償却費に12億69百万円、発生した復旧費用等を、特別損失のシステム障害対応費用に51億8百万円それぞれ計上しております。また、特別損失として株式会社AP67に係るのれんおよび顧客関連資産の減損損失48億23百万円を計上しております。 この結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高4,001億99百万円(前期比16.8%減)、営業損失174億45百万円(前期は営業利益140億4百万円)、経常損失190億62百万円(前期は経常利益138億16百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失221億50百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益90億68百万円)となりました。 セグメント別の経営成績につきましては、以下のとおりです。 <eコマース事業> (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減額   増減率 売上高   472,231   393,084   △79,146   △16.8% ASKUL事業   358,463   282,948   △75,514   △21.1% LOHACO事業   36,842   28,084   △8,757   △23.8% グループ会社・内部取引消去   76,925   82,051   +5,126   +6.7% 営業利益又は営業損失(△)   14,255   △16,270   △30,526   - (注)売上高はセグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。 当連結会計年度のeコマース事業については、システム障害の発生を受け、当社のWEBサイトでお客様からのご注文の受付を一時的に停止した影響により、売上高は3,930億84百万円(前期比16.8%減)、営業損失は162億70百万円(前期は営業利益142億55百万円)となり、減収減益となりました。 売上高、営業損失の状況は、主に以下のとおりです。 1)売上高 a. ASKUL事業 ・システム障害の発生を受け、当社WEBサイト「ASKUL」および「ソロエルアリーナ」等のご注文の受付を一時的に停止したことにより前期比21.1%の減少 ・システム障害発生直後の11月度(2025年10月21日から2025年11月20日まで)は前年同月度比94.5%減まで落ち込むも、迅速に物流システムを再構築して順次サービス復旧を進めたことにより、当第4四半期連結会計期間(2026年2月21日から2026年5月20日まで)では前年同期比11.4%の減少まで回復 b. LOHACO事業 ・システム障害の発生を受け当社WEBサイト「LOHACO」を一時的に停止した影響により前期比23.8%の減少 ・2026年1月20日にサービスを再開し、当第4四半期連結会計期間では前年同期比2.5%の伸長 c. グループ会社・内部取引消去 ・株式会社アルファパーチェス、フィード株式会社の売上高が堅調に推移し、前期比6.7%の伸長 2)営業損失 営業損失は162億70百万円(前期は営業利益142億55百万円)となりました。主に、売上総利益率が22.9%と前期比で1.9ポイント低下したこと、売上高販管費比率が27.0%と前期比で5.2ポイント増加したことによるものであり、要因は以下のとおりです。 ・サービス復旧の過程で、利益率は低いもののお客様のニーズが高い商品(コピーペーパー等)の出荷を優先して進めたこと、サービスレベル復旧後に価格施策を含む大規模な販売促進活動を推進したこと等により、売上総利益率が低下 ・システム障害の発生に伴う売上高の減少により売上高固定費比率が上昇したこと、一時的な手作業による入出荷業務をはじめとする物流効率の低下等により、売上高販管費比率が増加 ・2025年6月の「ASKUL関東DC」の稼働により、立ち上げに係る一時コストや減価償却費等の固定費が増加(合計21億11百万円) <ロジスティクス事業> ASKUL LOGIST株式会社の当社グループ外の物流業務受託について、当社システム障害の発生を受け一時的に当該事業を停止した影響により、減収減益となりました。 この結果、当連結会計年度の売上高は62億76百万円(前期比23.6%減)、営業損失は11億99百万円(前期は営業損失2億99百万円)となっております。 <その他> 嬬恋銘水株式会社での飲料水の販売が猛暑の影響もあり堅調に推移しておりましたが、当社システム障害の発生により当社WEBサイトが一時的に停止したことで、当社WEBサイトにて販売しておりました飲料水の売上が減少したこと等から減収減益となりました。 この結果、当連結会計年度の売上高は19億81百万円(前期比2.4%減)、営業利益は10百万円(前期比89.0%減)となっております。 財政状態の状況は以下の通りであります。 (資産の部) 当連結会計年度末における総資産は2,299億7百万円となり、前連結会計年度末と比べ21億25百万円増加いたしました。これは主に、「ASKUL関東DC」の稼働によりリース資産が84億53百万円、繰延税金資産が84億28百万円、未収消費税等が40億75百万円、建物及び構築物が26億33百万円、商品及び製品が14億92百万円増加した一方、建設仮勘定が111億44百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が53億66百万円、のれんが40億61百万円、ソフトウエア仮勘定が22億16百万円、顧客関連資産が18億21百万円減少したことによるものであります。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債は1,784億52百万円となり、前連結会計年度末と比べ319億24百万円増加いたしました。これは主に、手元資金の流動性を担保する為に借入を実行したことにより短期借入金が269億円、リース債務が93億11百万円、未払金が27億75百万円増加した一方、電子記録債務が23億85百万円、長期借入金(1年内返済予定を含む)が20億96百万円、支払手形及び買掛金が12億77百万円減少したことによるものであります。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産は514億55百万円となり、前連結会計年度末と比べ297億99百万円減少いたしました。これは主に、自己株式の取得、消却および処分等により自己株式が16億27百万円減少(純資産は増加)した一方、親会社株主に帰属する当期純損失の計上が221億50百万円、自己株式の消却が77億94百万円、配当金の支払いが17億76百万円あったことにより、利益剰余金が317億22百万円減少したことによるものであります。 以上の結果、自己資本比率は20.8%(前連結会計年度末は34.2%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は486億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億1百万円増加いたしました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、108億2百万円の支出(前期は129億8百万円の収入)となりました。これは、減価償却費、ソフトウエア償却費、のれん償却額および顧客関連資産償却額の合計136億58百万円、売上債権の減少額53億55百万円、システム障害対応費用51億8百万円、減損損失48億23百万円があった一方、税金等調整前当期純損失297億90百万円、仕入債務の減少額42億13百万円、システム障害対応費用の支払額27億60百万円、未収消費税等の増加額25億96百万円があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、142億16百万円の支出(前期は165億79百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出82億49百万円、ソフトウエアの取得による支出45億81百万円があったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、252億21百万円の収入(前期は96億49百万円の支出)となりました。これは、自己株式の取得による支出64億45百万円、長期借入金の返済による支出60億96百万円があった一方、短期借入金の純増額269億円、セール・アンド・リースバックによる収入130億43百万円があったこと等によるものであります。 ③ 生産、仕入および販売の状況 a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前期比(%) その他 (注)1   1,454   +1.5 合計   1,454   +1.5 (注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、水の製造を行っております。 2 金額は、製造原価によっております。 3 eコマース事業およびロジスティクス事業につきましては、生産業務を行っていないため該当事項はありません。 b. 仕入実績 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   仕入高(百万円)   前期比(%) eコマース事業   303,733   △14.6 その他 (注)1   76   △14.5 合計   303,810   △14.6 (注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、水の製造を行っております。 2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 3 金額は、仕入価格によっております。 4 ロジスティクス事業につきましては、物流・小口貨物輸送サービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前期比(%) eコマース事業   393,081   △16.8 ロジスティクス事業   6,276   △23.6 その他 (注)1   840   +27.4 合計   400,199   △16.8 (注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、水の製造を行っております。 2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2026年7月30日)現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針および見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては、報告期間の期末日における資産・負債の計上、期中の収益・費用の計上を行うため、必要に応じて会計上の見積りを用いております。この会計上の見積りには、その性質上不確実性があり、実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、当連結会計年度の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (繰延税金資産の回収可能性) 繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得を慎重に見積り、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。 (固定資産の減損) 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、新たに減損処理が必要となる可能性があります。 (のれんおよび顧客関連資産の減損) 当社グループは、のれんおよび顧客関連資産について、その効果の発現する期間にわたって均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 a. 経営成績等 「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 b. キャッシュ・フローの分析 「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループが属するeコマース市場は、引き続き成長が期待される一方で、競争環境は一層激化しており、競合他社の動向が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような環境のもと、主要なASKUL事業においては、当社独自のビッグデータとAIを活用し、マーケティングおよび営業活動の高度化を推進するとともに、お客様生涯価値(LTV)の最大化に取り組んでまいります。また、中期経営計画において重点ターゲットと位置付ける医療・介護、飲食、宿泊業などの「対人サービス業種」に対し、業種特性に応じた品揃えの拡充や営業・マーケティング施策の強化を進めることで、お客様基盤の拡大を図ってまいります。 その他、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。 ④ 資本の財源および資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要の主なものは、物流センターの新設・増強やWEBサイトの刷新等の設備投資資金、各事業の成長を加速させるためのシナジー効果のある事業者の買収資金等があります。 設備投資資金や買収資金等の資金については、金利コスト等を勘案しながら、自己資金または金融機関からの借入金、リース契約等により調達しております。 ⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2025年7月4日に2029年5月期を最終年度とする4年間の中期経営計画で掲げた、連結売上高5,400億円、連結営業利益率3.7%、連結株主資本利益率(ROE)20%を経営上の目標としております。 なお、当連結会計年度においては、ランサムウェア攻撃の影響により、連結売上高4,001億円、連結営業利益率△4.4%、連結株主資本利益率(ROE)△35.3%となっております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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