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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ククレブ・アドバイザーズ

276A · Growth · 不動産業

企業不動産(CRE)に特化したソリューション会社。大手が扱わないコンパクトな事業用不動産を対象に、AIを活用したマッチングとワンストップ支援を展開。

概要

ククレブ・アドバイザーズは、企業不動産(CRE)に特化した不動産テック企業である。自社開発のAIシステム「CCReB AI」やマッチングシステム「CCReB CREMa」等を活用し、CREソリューションビジネス(アドバイザリー、ファンド組成、不動産投資、仲介等)と不動産テックビジネス(サブスクリプションサービス)の二軸で事業を展開する。従業員は15名。2025年8月期の連結売上高は26億円、営業利益6億円を計上した。2024年11月に東京証券取引所グロース市場に上場し、資本金は17.7億円に達する。

CREソリューションと不動産テックの二本柱

当社グループは単一セグメントであるが、事業は「CREソリューションビジネス」と「不動産テックビジネス」に区分される。CREソリューションビジネスは、自社開発のテックシステムを活用して企業の不動産ニーズに対しワンストップでソリューションを提供するもので、2025年8月期の売上高に占める割合は93%に達する。具体的には、CREアドバイザリー、CREファンド組成、バランスシートを活用した不動産投資、不動産賃貸、プロジェクトマネジメント、不動産仲介等のサービスがある。一方、不動産テックビジネスは、CRE営業のDX化に資するシステムの開発とサブスクリプション販売であり、売上高全体の7%を占める。両ビジネスは有機的に連携し、データとテクノロジーを基盤としたビジネスモデルを形成している。

コンパクトCREに特化したマーケットポジション

当社は、大手不動産プレイヤーが取り扱わないコンパクトサイズのCRE(1件あたり帳簿価額20億円以下)にフォーカスする。上場企業のCRE市場は約12兆円、非上場企業を含めると約60兆円の規模と推計される。この市場では情報の非対称性が強く、潜在的な不動産ニーズが表面化しにくい。当社はAIシステムにより公開情報を解析し、売却動向をスコアリングすることで潜在案件を発掘する。また、事業用不動産マッチングシステム「CCReB CREMa」を通じて、約5万件の不動産情報とニーズを蓄積し、マッチングを創出している。この独自のポジショニングにより、競合との差別化を図っている。

急成長する収益構造と財務基盤

当社の連結売上高は2020年8月期の1億円から2025年8月期には26億円へと急拡大した。特に2024年8月期から2025年8月期にかけては前期比101.2%増の大幅成長を遂げている。営業利益も2024年8月期の4億円から2025年8月期には6億円へ増加し、利益率は約23%と高い水準にある。2025年8月期末の総資産は38億円、純資産は21億円。自己資本比率は55%である。上場後の公募増資等により資本金は17.7億円に拡大し、財務基盤は強化されている。キャッシュ・フロー面では、販売用不動産の増加により営業CFはマイナスとなっているが、財務活動による資金調達で対応している。

グループ体制と戦略的アライアンス

当社グループは、ククレブ・アドバイザーズ株式会社を中心に、データマーケティングを担う子会社ククレブ・マーケティング株式会社(2021年設立)、事業用不動産の保有を目的とする各務原プロパティ株式会社(2023年設立)で構成される。2025年には、地主株式会社との業務提携(不動産投資案件の仕入れ強化とシステム共同開発)や、北海道アセットマネジメント株式会社とのビジネスマッチング契約を締結し、CREプラットフォーマーとしての地位確立を目指している。また、2025年10月には中期経営計画「A Tech-Driven Platform Strategy」を策定し、不動産テックを起点とした成長戦略を打ち出している。

業界の中での役割は企業の不動産ニーズを可視化し、売買・賃貸・ファンド組成などでソリューションを提供するCREプラットフォーマーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
26億円
営業利益
6億円
営業利益率
23.1%
純利益
4億円
2025/8 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01CREソリューションビジネス主力

企業の事業用不動産(工場、倉庫、研究所等)の売却・有効活用・取得などのニーズに対し、アドバイザリー、ファンド組成、不動産投資、賃貸、仲介、プロジェクトマネジメントをワンストップで提供。不動産テックを活用した分析で潜在ニーズも掘り起こし、企業の経営戦略・財務戦略と統合した最適解を提案する。

主な製品・サービス3
CCReB AI
有価証券報告書等の開示情報をAI解析し、企業の不動産ニーズをスコアリングするCRE営業支援システム。
CCReB CREMa
事業用不動産に特化したマッチングシステム。売買・賃貸借・有効活用の情報・ニーズを蓄積・マッチングする。
CCChat
生成AIを活用したチャットボット形式の社内システム。分析や提案ポイントを自動的に示唆する。

02不動産テックビジネス準主力

不動産プレイヤー(不動産会社、資産運用会社、金融機関、建設会社等)向けに、CRE営業支援・マッチング・情報発信のテックシステムをサブスクリプション型で提供。自社のCREソリューションから得たデータとノウハウを活かした開発が強み。

主な製品・サービス6
CCReB AI
企業の不動産ニーズをスコアリングし、営業ターゲットの抽出を支援するSaaS。
CCReB CREMa
事業用不動産情報のマッチングと営業管理を支援するSaaS。累計5万件超の情報が蓄積されている。
CCReB GATEWAY
企業経営情報を発信するBtoBポータルサイト。広告収入と顧客基盤形成を担う。
CCReB PROP
有価証券報告書の固定資産情報をリスト化したデータ提供サービス。コンサルティング会社や教育機関向け。
CCReB Clip
中期経営計画書の経営方針ワードをリスト化した情報提供サービス。
CCReB BI
対象不動産の都市計画情報や土壌汚染情報を一括調査できるシステム。大手デューデリジェンス会社と共同開発。

製品と技術

企業のCREニーズを可視化する「CCReB AI」

「CCReB AI」は、上場企業の有価証券報告書や中期経営計画書などの開示情報を独自のAIエンジンで解析し、不動産に関連するキーワードや財務データから企業のCREニーズ(売却・有効活用・新規出店等)をスコアリングするシステムである。非上場企業については、外部信用調査会社のデータを活用して同様の分析を行う。不動産会社や金融機関等にサブスクリプション形式で提供され、営業のターゲッティングに利用される。2021年7月には、この仕組みに関する特許(第6908308号)を取得した。

事業用不動産マッチングの「CCReB CREMa」

「CCReB CREMa」は、工場や物流倉庫などの事業用不動産に特化したマッチングシステムである。成功報酬型の基本サービスとして2020年10月に運用を開始し、2023年9月には月額料金型のサブスクリプション「CCReB MB」、さらに「CCReB CREMa+」を追加した。累計で約5万件の不動産情報とニーズが登録されており、ユーザー数は502件(2025年8月期末)に達する。地方銀行などの金融機関への営業活動を強化し、情報登録数は6,867件と順調に増加している。

BtoBポータル「CCReB GATEWAY」

「CCReB GATEWAY」は、企業の経営トレンドや戦略立案に役立つ情報を発信するBtoBポータルサイトである。AIエンジンが分析した「ホットワード分析」などのコンテンツを、会員登録したユーザーに無料で提供し、バナー広告収入を得るビジネスモデルである。経営層や経営企画・財務部門のビジネスパーソンに利用され、広告掲出料による収入を生む。2024年2月には、本サイトの情報分析プログラムが特許(第7432980号)を取得している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

不動産業のなかでの位置

不動産コンサルで急成長中

当社は不動産売買仲介・コンサルティング・プロパティマネジメント等を展開する企業で、売上高は23/8期7億→24/8期13億→25/8期26億円と急拡大。営業利益率は30.8%→23.1%と高水準ながら低下傾向。同業のロボットホームやコロンビア・ワークスは賃貸管理・仲介など類似事業だが、当社は小規模ながら高い成長率を誇る。ただし、業界大手の大東建託などに比べ規模は極めて小さく、信用力や営業網で劣る。急成長に伴う管理体制の強化が課題。

強み

  • 売上高が年率80%超で拡大。営業利益率も20%超と業界平均を大きく上回る。
  • 特定エリアや物件タイプに特化し、大手との直接競合を回避。収益性向上。
  • 売買仲介・コンサル・管理と複合的に展開し、市場環境に応じて注力分野を変えられる。
  • 売上高26億円と小規模であり、物件獲得やエリア拡大でさらなる成長が可能。

課題

  • 急拡大により内部管理体制や人材育成が追いつかず、オペレーションに乱れが生じる可能性。
  • 営業利益率が30.8%→23.1%と低下。成長に伴い固定費増加や競合激化が見込まれる。
  • 規模拡大に伴い大規模案件では大東建託など大手との競争に直面。受注に影響。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

不動産業の時価総額近傍。太字がククレブ・アドバイザーズ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
18999グランディハウス175億円17.9倍
28918ランド170億円37.9倍
33467アグレ都市デザイン167億円8.7倍
48908毎日コムネット160億円8.2倍
51435robot home159億円7.7倍
6276Aククレブ・アドバイザーズ158億円116.5倍
78887シーラホールディングス156億円2.1倍
89633東京テアトル152億円15.6倍
98927明豊エンタープライズ147億円6.3倍
108931和田興産146億円5.5倍
113300アンビション DX ホールディングス128億円5.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 21件

企業不動産ソリューションを目的に設立された2019年

ククレブ・アドバイザーズは、2019年7月に東京都千代田区二番町において、不動産テックシステムを活用したCREソリューションサービスの提供を目的として設立された。社名は「Compact CRE for Re Born」の頭文字に由来し、コンパクトサイズの企業不動産に特化する意思を表している。設立時の資本金は5,000千円だったが、同年10月には30,000千円に増資し、同時に宅地建物取引業免許を取得した。これにより、CRE事業の基盤が整えられた。

「CCReB AI」と「CCReB CREMa」の投入開始

2020年2月、CRE営業支援システム「CCReB AI」の提供を開始した。同システムは有価証券報告書や中期経営計画書をAIで解析し、企業の不動産ニーズをスコアリングするものである。同年4月には資本金を100,000千円に増資し、5月には一般不動産投資顧問業に登録。9月には本社を千代田区神田神保町へ移転した。同年10月には、工場や物流倉庫等の事業用不動産に特化したマッチングシステム「CCReB CREMa」を提供開始し、成功報酬型のサービスとして運用を始めた。

特許取得と子会社設立による事業基盤の拡充

2021年6月、第二種金融商品取引業および投資助言・代理業に登録し、金融商品取引の領域へ事業を拡大した。同年7月には「CCReB AI」の核となるプログラムで特許を取得(特許第6908308号)。9月に本社を現在の千代田区内神田へ移転。10月にはデータマーケティングと不動産テックシステム開発を担う子会社「ククレブ・マーケティング株式会社」を設立した。同年12月には資本金を200,000千円に増資し、事業拡大の資金を確保した。

BtoBポータルと新たなマッチングサービスの展開

2022年3月、企業の経営情報を発信するBtoBポータルサイト「CCReB GATEWAY」の提供を開始した。このサイトはAI分析によるコンテンツを無料で提供し、バナー広告収入を得る仕組みである。2023年2月には、事業用不動産の保有を目的とする子会社「各務原プロパティ株式会社」を設立。同年9月には、月額料金型のサブスクリプションサービス「CCReB MB(マッチングボックス)」をリリースし、案件進捗管理や営業パフォーマンス管理機能を追加した。これにより、CREマッチングプラットフォームのラインナップを拡充した。

東証グロース上場と大型増資

2024年2月、「CCReB GATEWAY」の情報分析プログラムで特許を取得(特許第7432980号)。同年11月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場に伴う公募増資により資本金は479,680千円となり、その後12月の第三者割当増資を経て559,039千円に増加した。上場により認知度が向上し、CRE関連の案件パイプラインが積み上がった。2025年8月期の売上高は26億円、営業利益6億円と過去最高を記録した。

上場後も続く増資と中期経営計画の策定

2025年11月、公募及び並行第三者割当増資により資本金は1,775,170千円に拡大した。この資金を基に、CREソリューション事業と不動産テック事業のさらなる成長を図る。2025年10月には中期経営計画「A Tech-Driven Platform Strategy」を策定し、不動産テックを起点としたプラットフォーム戦略を打ち出した。また、同年には地主株式会社との業務提携や北海道アセットマネジメント株式会社とのビジネスマッチング契約を締結し、外部パートナーとの連携を強化している。

年表21件を開く

2010年代

  • 2019年7月創業東京都千代田区二番町において不動産テックシステムを活用した企業不動産(CRE: Corporate Real Estate)へのソリューションサービスの提供を目的として、ククレブ・アドバイザーズ株式会社(資本金5,000千円)を設立
  • 2019年10月資本金を30,000千円に増資
  • 2019年10月宅地建物取引業免許取得

2020年代

  • 2020年2月CRE営業支援システム「CCReB AI(ククレブエーアイ)」を提供開始
  • 2020年4月資本金を100,000千円に増資
  • 2020年5月一般不動産投資顧問業登録
  • 2020年9月本社を東京都千代田区神田神保町へ移転
  • 2020年10月工場、物流倉庫、研究所等の 事業用不動産マッチングシステム「CCReB CREMa(ククレブクレマ)」を提供開始
  • 2021年6月第二種金融商品取引業、投資助言・代理業登録
  • 2021年7月企業の経営情報を解析し、不動産取引などの動向予測、営業支援のためのプログラムとして「CCReB AI」における特許取得(特許第6908308号)
  • 2021年9月本社を東京都千代田区内神田へ移転
  • 2021年10月データマーケティング並びに不動産テックシステムの企画、開発を担うことを目的として、子会社「ククレブ・マーケティング株式会社」を設立
  • 2021年12月資本金を200,000千円に増資
  • 2022年3月BtoBポータルサイト「CCReB GATEWAY(ククレブゲートウェイ)」を提供開始
  • 2023年2月事業用不動産の保有を目的とした子会社「各務原プロパティ株式会社」を設立
  • 2023年9月事業用不動産マッチングシステム「CCReB MB(ククレブマッチングボックス)」を提供開始
  • 2024年2月企業の経営情報から不動産情報などをキーワードで分析する情報分析プログラムとして「CCReB GATEWAY」における特許取得(特許第7432980号)
  • 2024年11月公募増資により資本金を479,680千円に増資
  • 2024年11月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年12月第三者割当増資により資本金を559,039千円に増資
  • 2025年11月公募及び並行第三者割当増資により資本金を1,775,170千円に増資

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/8期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    CREソリューション×テクノロジーで事業拡大

    社内に蓄積したCREの経験・ノウハウをデータベース化し、不動産テックシステム(CCReB AI、CCReB CREMa、CCReB GATEWAYなど)を活用して業務のDXを推進。少数精鋭のCREプロフェッショナル集団を構築し、事業の拡大と収益成長を目指す。

  2. 02

    プラットフォーム戦略によるCREプラットフォーマーへ

    2025年10月に策定した中期経営計画「A Tech-Driven Platform Strategy」に基づき、CREソリューションビジネスでは戦略的アライアンス・サービス強化・CRE×M&Aを推進。不動産テックビジネスではシステムの機能強化と利用拡大、関連企業とのアライアンスにより事業拡大を図る。

  3. 03

    マッチングシステムのユーザー・情報登録数の拡大

    主力のマッチングシステム「CCReB CREMa」のユーザー数と情報登録数を増加させ、案件組成のドライバーとする。特に地方銀行やリース会社を中心にユーザー数を増やし、潜在案件の拡大を図る。

  4. 04

    安定性と成長性を両立する収益構造の構築

    サブスクリプション収入やアドバイザリー契約による安定収入を積み上げつつ、不動産売買仲介やファンド組成関連収入などの成長性の高いビジネスに投資し、安定的な固定収入と成長ポテンシャルを両立する。

  5. 05

    優秀な人材の採用・育成と組織体制の強化

    不動産テックシステムを活用し、経験の浅い担当者でも早期に顧客にソリューションを提供できる環境を整備。優秀な人材の採用と、RS制度によるインセンティブ付与で長期的なコミットメントを促進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 2期分

グループ全体で15人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は857万円で、1期前と比べて+9.1%平均年齢は39.4歳、平均勤続年数は2.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2024年8月78536.71.6123,333
2025年8月85739.42.1154,000

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 2 / 海外 0、うち連結子会社 2) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
メンテナンスセンター(北海道登別市) — 注5147百万円
その他(北海道札幌市清田区) — 注6110百万円
本社 — 東京都千代田区52百万円
各務原工場 — 岐阜県各務原市48百万円
主な関係会社
  • 国内
    ククレブ・マーケティング株式会社
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    各務原プロパティ株式会社
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年8月期の売上高は26億円営業利益6億円前期と比べると増収増益で、売上が+100.0%、利益が+50.0%。

売上高
+100.0%
26億円
営業利益
+50.0%
6億円
純利益
+33.3%
4億円
営業利益率
23.1%
前期比 -7.7%pt

会社が出している今期の予想2026年8月期

項目会社予想前期実績
売上高70億円26億円
営業利益11億円6億円
純利益7億円4億円
1株あたり配当¥30¥30

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

4期分

直近は2026年3Qで、売上は22億円、営業利益は4億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2025年2Q17529.44
2025年4Q9111.10
2026年2Q9222.21
2026年3Q22418.23

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 6期分

2020年8月期からの6期で、売上は1億円から26億円へ26.0倍に増えた。直近期の営業利益率は23.1%。売上は5期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2020年8月100
データマーケティング並びに不動産テックシステムの企画、開発を担うことを目的として、子会社「ククレブ・マーケティング株式会社」を設立
2021年8月421
2022年8月511
事業用不動産の保有を目的とした子会社「各務原プロパティ株式会社」を設立
2023年8月722
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2024年8月134430.83
2025年8月266623.14

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年8月期

売上高26億円のうち、営業利益として残るのは6億円23.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の15.4%にあたる。営業利益率は業種中央値9.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金57.7%15億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.2%5億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益23.1%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
42.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+13.5pt
23.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+9.2pt
15.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+16.2pt
29.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
10.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
19.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 4期分

2025年8月期は営業CFが−4億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−5億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は16億円で、売上の7.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2022年8月0−12−14
2023年8月3−1026
2024年8月−3−21−53
2025年8月−4−119−516

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 6期分

2025年8月期の総資産は38億円。このうち返さなくてよい自己資本が21億円で、自己資本比率は55.2%(業種中央値32.8%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2020年8月32190.5
2021年8月53263.1
2022年8月76186.9
2023年8月107370.7
2024年8月1510564.2
2025年8月38211755.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年8月期の内訳
現金及び預金
16億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
10億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
17億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
77
/ 100
安定性自己資本比率37 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

不動産業 131社との比較

同じ不動産業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率131社中5位あたり、逆に低いのは自己資本比率131社中23位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
29.1%/中央値 12.9%
P25 7.7%P75 19.5%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
23.1%/中央値 9.6%
P25 5.6%P75 15.6%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
55.2%/中央値 32.8%
P25 26.6%P75 48.5%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
100.0%/中央値 11.4%
P25 3.3%P75 23.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.8%/中央値 3.5%
P25 2.5%P75 4.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,655で、1年前と比べて-48.0%過去52週の値幅のなかでは22%の位置にある。

¥3,655-2.1%1ヶ月+10.2%1年-48.0%時価総額158億円
過去52週の値幅
安値¥2,472高値¥7,800

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)116.5倍
PER (会社予想)25.5倍
PBR3.84倍
配当利回り0.82%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は3540円で、25日移動平均線(3503.8円)を約1%上回るが、75日線(3192.47円)は大きく上回る。しかし、52週高値8190円からは約57%下落し、年初来高値からは大幅安。8月14日には4.12%上昇したが、直近のトレンドは下降。出来高は8月に入り減少傾向で、需給は弱含み。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PERは113.17倍と業界平均の14.79倍を大きく上回り、PBRも3.72倍と平均1.81倍を超過。配当利回りは0.85%と低く、平均3.03%を大幅に下回る。ROEは29.1%と高水準で成長性はあるが、PERが高すぎるため現在の株価は過大評価と判断。予想PERは24.7倍と改善見込みだが、それでも業界平均を上回る。業績は急成長中であるが、株価が先行しており、割高感が強い。

指標この会社業種平均
PER (実績)116.5倍14.9倍
PER (予想)25.5倍
PBR3.84倍1.84倍
ROE29.1%11.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

急成長中の不動産会社で、売上高は過去3期で5倍以上に拡大。強気派は、都市部の不動産需要の高まりと、供給力の増強による成長持続を期待する。一方、弱気派は、市場の減速や競争激化による収益率の低下、また株価の下落傾向から、成長鈍化やバブル懸念を指摘する。PERは高く、割高感がある。

プラスに働く材料7
  • 不動産需要の高まり

    都市部のマンション需要は堅調で、販売が好調。

  • 成長の持続

    売上高が急拡大しており、利益も増加。

  • 高収益体質

    営業利益率は20%以上で、収益性が高い。

  • 売上高が前期比2倍の26億円へ急拡大通年影響

    売上高13→26億円と2.0倍、営業利益も4→6億円と増加

  • 予想PER23.7倍と現在の108倍から大幅改善決算発表後影響

    予想PER23.7倍は今期の利益拡大を見込んだ水準で、実現すれば株式評価は上昇

  • ROE29.1%の高資本効率が評価継続影響

    ROE29.1%はPBR3.57倍を支持し、成長資金の自己調達が可能

  • 営業利益率23.1%と収益力の高さ決算発表後影響

    2025年8月期の営業利益率23.08%、営業利益6億円を計上し高収益

マイナスに働く材料7
  • 市場減速リスク

    金利上昇や景気悪化で不動産需要が減退する可能性。

  • 競争激化

    同業他社との競争で価格競争や販売遅延が発生。

  • 株価下落

    年初来で株価が約半分に下落し、投資家の懸念。

  • 株価が1年間で49.9%下落する弱気相場継続影響

    1年間でほぼ半値になり、戻り売り圧力で上昇モメンタムが弱い

  • 売上高26億円と絶対規模が小さい通年影響

    売上高26億円は小粒で、一案件の成否が業績を大きく左右

  • PBR3.57倍と割高なバリュエーション継続影響

    時価総額147億円、純利益4億円に対しPBR3.57倍、ROEが高いとはいえ割高

  • 外国人持株比率6.1%と需給が細い継続影響

    外国人持株比率6.09%と低く、取引が少ないため流動性リスクがある

次の決算で確かめる点
受注残高
今後の売上高の先行指標となるため。
販売戸数
需要動向と販売力を直接反映するため。
営業利益率
収益性の持続性を確認するため。
土地仕入れ額
将来の供給力と成長性を見るため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり30で、前期から+29.4%いまの株価に対する利回りは0.82%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥30
1株あたり
配当利回り
0.82%
いまの株価に対して
配当性向
20.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2020年8月325.8
2021年8月6100.018.3
2022年8月833.328.8
2023年8月1025.025.6
2024年8月1770.021.7
2025年8月2229.420.0

配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥30

株主

有価証券報告書より

2025年8月期末の株主数は延べ2,337人。区分でいちばん多いのは個人・その他67.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が22.2%を占め、残る77.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2024年8月%2025年8月%
個人・その他62.767.4
事業法人37.319.5
外国法人4.8
証券会社4.3
金融機関2.7
外国人個人1.3
自己株式1.20.9

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01宮寺之裕40.96
02株式会社フィールド・パートナーズ9.36
03合同会社ステルラ3.10
04高野文宏2.32
05エムエル・エステート株式会社2.11
06株式会社シーアールイー2.09
07合同会社ティー・エム・ティー1.79
08野村證券株式会社1.64
09MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)1.61
10BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.29

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-23
    宮寺 之裕
    新規の大量保有報告
    28.89%
    -11.03pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 6期分

1株利益は6期で+850%、1株純資産は6期で+564%。直近期のROEは29.1%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%配当性向%
2020年8月127425.725.8
2021年8月3310437.018.3
2022年8月3016822.228.8
2023年8月4820925.425.6
2024年8月8428434.221.7
2025年8月11049029.120.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2025/8期の役員報酬は総額122百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
宮寺之裕代表取締役 社長501,805,271
小室仁取締役 常務執行役員 営業本部長419,637
玉川和信取締役 執行役員 コーポレート本部長 広報・IR 室長503,000
髙橋崇晃社外取締役45
岡崎茂一社外監査役(常勤)6610,000
川口幸作社外監査役46
鈴木雅也社外監査役48

役員報酬の内訳2025/8

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)310210234
社外取締役420205

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/8期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容11,238字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1)企業理念 当社グループは、「全ての企業不動産へのソリューションを通じて、日本の経済・産業に貢献する。」を企業理念に掲げ、AIを中心とした不動産テックシステムを活用した企業不動産(CRE)(注1)へのソリューション提供及び不動産テックシステムの開発・販売を行っております。 CREの中でも大手の不動産プレイヤーが金額規模などの問題で取り扱わないコンパクトサイズの物件を商材としてフォーカスし、不動産テックシステムを活用しながら企業間の不動産ニーズのマッチングやソリューション提供を行っております。これらを通じて、今あるストック(不動産)を大切に再生する、という想いを「Compact CRE for Re Born」として、その頭文字を取った「CCReB(ククレブ)」が当社の社名の由来となっております。 (注)1.企業不動産(CRE)とは、民間企業が現に保有又は賃貸・賃借しているあらゆる不動産 (ex.オフィス、工場、研究所、物流倉庫、社宅保養所等)をいいます。 (2)事業の内容 当社グループは、CREソリューションに関するビジネスと不動産テックビジネスとが有機的に一体となりCREに関する事業を運営しているため、CREソリューション事業の単一セグメントではありますが、自社開発の不動産テックシステムを自ら活用し不動産投資/不動産売買、CRE戦略アドバイザリー等を手がける「CREソリューションビジネス」と、CRE営業に関する業務効率向上、DX化に資する不動産テックシステムの開発及びサブスクリプションの販売等で構成される「不動産テックビジネス」の2つのビジネスを展開しております。 <ビジネスモデル> <事業系統図> 当社グループにおける各事業の概要は、次のとおりです。 セグメント   ビジネス区分   概要 CREソリューション事業   CREソリューション   不動産テックシステムを活用したCREに関するワンストップソリューションサービスの提供(主なサービス) ・CREアドバイザリー ・CREファンド組成 ・バランスシートを活用した不動産投資 ・不動産賃貸 ・プロジェクトマネジメント ・不動産仲介 不動産テック   導入企業のCRE営業に関する業務効率向上、デジタルトランスフォーメーション(DX)に資する不動産テックシステム等の開発及びサブスクリプションサービスの提供(主な不動産テック製品・サービス) ・CCReB AI ・CCReB CREMa ・CCReB GATEWAY ① CREソリューションビジネス 企業のCREに関するニーズは、事業拠点のサイクルに関するものから経営課題に関するものまで様々なものが存在します。当社グループのCREソリューションビジネスは、顧客企業のCREニーズに対して、以下の流れで不動産テックシステムを活用しながら顧客にとって最適なCREに関するソリューションを提供しております。CREソリューションビジネスにおける売上高は、当社グループ全体の売上高に対して約93%(2025年8月期実績)を占めております。 a. 不動産テックシステムを活用したCREニーズの把握・分析 企業におけるCREに関するニーズは多岐に亘ると考えております。例えば、拠点に関するニーズとして新規出店、サプライチェーンの維持、拠点再編や資産(遊休不動産)の活用等というものから、経営課題に関するニーズとして資本効率向上、資産圧縮や整理、サステナビリティへの対応等など、幅広くかつ多様なニーズ・課題が存在し、加えて、これらのニーズや課題を企業自体が明確に認識していない可能性もある状況です。 当社グループは、独自のAIエンジンが有価証券報告書や中期経営計画書等の開示資料を自動的に分析して売却動向を把握する不動産テックシステム「CCReB AI」、当社の有する不動産テックシステムと連携し生成AIを活用して分析や提案ポイントを示唆するチャットボット形式による社内テックシステム「CCChat(ククチャット)」などにより、企業が抱えるCREに関するニーズや課題を把握・分析し、潜在的なものも含めたCREに関するニーズの掘り起こしを行っております。 b. 顧客ニーズに即した最適解のアドバイザリーの実施 CREニーズを把握・分析したうえで、企業に対してCRE戦略の検討や立案を行い、また、企業もしくは不動産会社からの紹介などにより、拠点戦略、遊休地活用、資本効率向上、その他のCREに関する様々なニーズについて、企業にとって最適なCRE戦略の提案を行います。これらの提案の際も「CCReB AI」や「CCChat」、事業用不動産に強みを持つマッチングシステム「CCReB CREMa」を活用し、不動産戦略に留まることなく、企業の企業経営・財務領域への影響を意識した当社ならではのCRE戦略の提案、アドバイザリーを行います。 c. 顧客ニーズに応じた具体的なソリューションの提供 企業が抱えるCREに関する課題やニーズに対する最適なソリューションを提供するに際し、事業用不動産マッチングシステムである「CCReB CREMa」などの不動産テックシステムを活用するとともに、CREに関する豊富な不動産プレイヤーとのリレーションや企業に対するCRE提案営業の実績と経験により蓄積したノウハウにより、企業に対してワンストップで幅広いソリューションサービスを提供しております。 上記のように、企業が抱えるCREに関する様々なニーズや課題に対して、不動産テックシステムを活用し企業にとって最適なソリューションをカスタムメイドによって提案、サービスの提供などを行うことが当社グループのビジネスモデルとなります。 なお、CREに関する主なソリューションは以下のとおりです。 <当社グループによるCREソリューションビジネスにおける主なソリューション> 主なソリューション   概要 CREアドバイザリー   企業又は不動産プレイヤーに対して、CREに関するコンサルティングやアドバイザリー業務を継続的に提供。CREに関する売買、賃貸、その他各種取引などの実現に向けたアドバイザリー、コンサルティングやアレンジメントなどのCREアドバイザリー全般に関する業務を提供。本ソリューションを提供した対価としては、コンサルティングに関する固定報酬、アドバイザリー報酬などがあります。 CREファンド組成   資産の整理、資産流動化、拠点再編などのCREに関する売却ニーズを捉えて、当社単独で若しくは不動産プレイヤーとともにCREに関するファンドを組成することで、企業の保有する事業用不動産などの拠点を取得することをもってソリューションを提供。本ソリューションを提供した対価としては、アセットマネジメント報酬、プロパティマネジメント報酬、出資金の配当収入などがあります。 主なソリューション   概要 プロジェクトマネジメント   遊休地・保有資産の有効活用、新規出店などのCREに関するニーズを捉えて、倉庫などを含む事業用不動産の開発提案、関係者のアレンジやマネジメントなどのソリューションを提供。本ソリューションを提供した対価としては、プロジェクトマネジメントのサービス提供に関する報酬などがあります。 バランスシートを活用した不動産投資   資産の整理、資産流動化、拠点再編などのCREに関する売却ニーズを捉えて、当社又は当社グループのバランスシートを活用して企業が保有する事業用不動産などの拠点を取得することをもってソリューションを提供。本ソリューションを提供した対価としては、CREなどの不動産売却時の売却収入などがあります。 不動産賃貸   取得した事業用不動産を企業に賃貸するセールアンドリースバック取引などによりソリューションを提供。遊休地等に開発した不動産を一括で借り上げたうえで、入居、利用するテナントに転貸することにより、遊休地活用等に対するソリューションを提供。本ソリューションを提供した対価としては、賃貸に関する賃貸収入などがあります。 不動産仲介   事業用不動産マッチングシステム「CCReB CREMa」などを活用し、不動産仲介(売買・賃貸)により顧客のニーズに対応するソリューションを提供。本ソリューションを提供した対価としては、媒介手数料収入などがあります。 ② 不動産テックビジネス 不動産業界は、DX推進が大きく遅れている業界の一つとして挙げられることが多く、その背景には不動産業界特有の情報の非対称性や属人的な営業活動等があると考えられております。加えて、不動産業界の中でもBtoBの分野にあたる企業向けのCRE営業活動においては、数多ある企業の不動産ニーズの把握からアプローチ、ニーズの解決、取引の推進までの一連の業務フローのほとんどがデジタル化されておらず、アナログで行われているのが現状です。当社では、これまでの長年の経験と知見に基づき、こうした不動産業界における不動産売却や購入ニーズの発掘から実際の取引成約に至るまでの取引の一連の過程について、テックシステムを開発し、不動産プレイヤー(不動産会社、資産運用会社、金融機関、建設会社、不動産調査会社等)向けにサブスクリプションサービス等として以下の各サービスの提供を行っております。不動産テックビジネスの売上高は、当社グループ全体の売上高に対して約7%(2025年8月期実績)を占めております。 a. CRE営業支援システム“CCReB AI(ククレブエーアイ)” 「CCReB AI」は、有価証券報告書、中期経営計画書等の開示情報を当社独自のAIエンジンが解析し、不動産に直接的・間接的に関連するキーワード等の定性情報や財務データ等の定量情報から各企業の不動産ニーズ(売買、資産流動化、有効活用、賃貸、新規出店、工場新設等)をスコアリングし、CRE営業のターゲット先企業を効率的に抽出するCRE営業支援システムです。不動産売却を行う上場企業の中には、有価証券報告書及び中期経営計画書内で言及される経営方針や、財務諸表の動き等に多くの共通点があります。当社グループでは、サービス開発段階から現在に至るまで、上場企業の不動産売却動向と経営方針及び各種指標等の関連性を計測し、機械学習をさせることによって将来的な不動産のニーズの可視化を可能にしました。また、非上場企業においても、外部の信用調査会社の提供するデータなどを活用することで同様のスコアリングを可能としております。 当サービスは、サブスクリプションサービスとして販売を行っており、不動産会社、資産運用会社、金融機関、建設会社、不動産調査会社等のCREに関わる幅広い企業に導入され、CRE営業のためのターゲッティングや企業分析等に活用されております。サービス提供にあたっては、分析対象を上場企業、もしくは上場企業に加えて非上場企業を設定するか、企業が保有する固定資産情報のダウンロード機能などの付帯機能を設定するかなどを含めた複数のサービスプランを用意しており、導入企業より月額利用料を収受しております。 なお、当社は、当サービスにおけるこれらの仕組みに関する知的財産を保護するため特許(企業の経営情報を解析し、不動産取引などの動向予測、営業支援のためのプログラム)を取得(特許登録第6908308号)しております。 <企業のCREニーズを可視化し、営業支援するテックシステム - CCReB AI - > b. 事業用不動産マッチングシステム“CCReB CREMa(ククレブクレマ)” 「CCReB CREMa」は、工場や物流倉庫等の事業用不動産に強みを持つ、世の中の売買・賃貸借・有効活用等の不動産情報/ニーズをマッチングさせるシステムです。不動産業界においては既に類似の不動産マッチングサービスが一定程度普及しているものの、その多くは一般消費者向けのBtoCサービスであり、またBtoB向けであっても投資用不動産やオフィス賃貸等の用途を限定したものとなっております。そのような中、「保有する工場の売却先を探してほしい」「新規事業拠点の土地情報を探しているが、なかなかマッチする情報が見つからない」「事業所が低稼働となっており有効活用施策を検討したい」という企業の声や、当該企業にサービスを提供する不動産プレイヤーからの要望を受け、事業用不動産に特化したマッチングプラットフォームを開発しました。当サービスは、2020年10月に成功報酬型のサービスとして運用を開始し、現在に至るまでに累計で約5万件を超える不動産情報とニーズが蓄積され、多数のマッチングを創出しております。さらに2023年9月からは月額料金型のサブスクリプションサービスである「CCReB MB(ククレブマッチングボックス)」の提供を開始し、社内専用の情報管理・マッチング機能や、営業担当者・部門ごとの案件進捗管理・営業パフォーマンス管理機能を追加したプランを展開しております。また利用ユーザー自身が登録情報へのマッチング状況を確認できるプランとして「CCReB CREMa+(ククレブクレマプラス)」を追加するなどのラインナップの拡充を図り、営業管理ツールとして不動産プレイヤーを中心に幅広く導入が進んでおります。 <あらゆる不動産ニーズを即時マッチングする事業用不動産マッチングシステム - CCReB CREMa - > c. BtoBポータルサイト“CCReB GATEWAY(ククレブゲートウェイ)” 「CCReB GATEWAY」は、企業の最新の経営トレンドや企業経営に必要となる情報を発信するBtoBポータルサイトです。上場企業による適時開示情報や当社が独自に保有するデータ等についてAIエンジンを用いて分析した情報を発信し、例えば有価証券報告書や中期経営計画書から抽出した経営方針に関するキーワードをワードクラウドで表示する「ホットワード分析」等、企業不動産(CRE)に限らず企業が経営戦略を検討する際に役立つ各種コンテンツを提供しております。本サイトにおける各種コンテンツは、現在、サイトに会員登録したユーザーに対して無償で提供し、幅広い業種にわたり、経営層や経営企画・財務部門をはじめとするビジネスパーソンに利用されている一方で、当該ビジネスパーソンに対してサービスを提供する企業群からバナー広告を募り、広告掲出料による収入を収受しております。当社グループとしては、広告収入を収受するとともに、これらの「CCReB GATEWAY」の会員ユーザーは、将来的・潜在的なCRE提案の顧客や事業パートナーの候補先になると考えているため、将来的な顧客基盤形成における重要なプラットフォームを担うポータルサイトと位置付けております。なお、当社は、当サービスにおけるこれらの仕組みに関する知的財産を保護するため特許(企業の経営情報から不動産情報などをキーワードで分析する情報分析プログラム)を取得(特許登録第7432980号)しております。 d. その他 上記3サービスに加え、「CCReB AI」においてサブスクリプションサービスとして提供している情報の一部をスポット業務として納品するサービスとして、有価証券報告書に記載の固定資産情報をリスト化した「CCReB PROP(ククレブプロップ)」や中期経営計画書に記載の経営方針に関する特定のワードをリスト化した「CCReB Clip(ククレブクリップ)」等の事業の展開も行い、主にコンサルティング会社や教育機関、メディア向けに提供しております。 また、当社グループはテックシステム開発にあたり適切な事業パートナーを選択した上で、システム連携やOEM生産によるサービス提供も行っております。大手デューデリジェンス会社と提携して開発を行った、対象不動産に係る都市計画情報や土壌汚染情報等の公的情報を一括調査可能な「CCReB BI(ククレブビーアイ)」を始め、外部の不動産テック企業と連携しながら、「CCReB AI」及び「CCReB CREMa」に外部データやシステムの取込みなどをAPI連携することにより機能を実装しております。今後も、自社内でのシステム開発に拘らず、効率的かつ最適な手段により、不動産テックシステムの継続的なサービス向上に努めてまいります。 (3) マーケットにおける独自のポジショニング CREマーケットは民間法人の保有不動産のストック数に比べ、不動産情報の流通量が少なく、情報の非対称性や秘匿性により難易度の高いマーケットと言えます。このような中、当社は大手不動産会社や中堅・中小の不動産会社が積極的に取り扱わない独自の分野にポジショニングしております。 <マーケットにおける独自のポジショニング> 注:上場企業保有約12兆円、非上場企業保有約49兆円 上場企業保有:2023年1月から同年12月に開示された全上場企業の有価証券報告書において「主要な設備の状況」に記載された、土地・建物及び構築物のうち、1件あたりの帳簿価額が20億円以下の不動産の合計額を当社にて集計 非上場企業保有:2022年6月時点で20億円以上の有形固定資産を保有する企業の土地・建物及び付属設備の合計額を当社集計(データ提供元:株式会社東京商工リサーチ) 特にCREの中でも当社が強みを持つ工場・倉庫等の事業用不動産については、その国内ストックの多くが築30年を超え(国土交通省「2018年 建築物ストック統計」より。)、再開発による新陳代謝が進むオフィスビル等とは異なり、老朽化・遊休化した工場・倉庫等が数多く存在する状況です。こうした背景に加え、昨今のサプライチェーンの見直しや生産効率向上に向けた設備投資、さらには地政学リスクを踏まえた製造の国内回帰の可能性から、事業用不動産の分野は今後新陳代謝が進むポテンシャルが大きい分野であると考えております。 なお、事業用不動産は企業の事業内容と密接に関連することから、一般的な不動産に関する知識・ノウハウのみならず、当該施設で営む生産活動やサプライチェーンに関する事業用不動産独自の知見が必要となります。さらに、企業の経営戦略や財務戦略等に関する理解も必要となることから、参入障壁が高い市場と言え、企業に対して総合的なCREソリューションを提供する不動産プレイヤーは限定的であることから、当社にとって大きなビジネスチャンスが存在する経営環境であると考えております。 (4) 当社事業の特徴 ① 不動産テックシステムを活用したサービス提供フロー 当社グループは、DX推進が遅れ非効率な業務が数多く残る不動産業界において、企業不動産(CRE)に関するビジネスにフォーカスしております。当社は、企業に対するCRE提案までの社内の全ての業務の自動化を念頭に、自社開発の不動産テックシステムを全てのビジネスブレインとして中心に位置づけ、これまで人力に頼りがちであったあらゆる業務をデジタル化し、案件獲得に向けたリードタイムを短縮化することで、1社でも多くの企業のCRE戦略に関する課題解決へのソリューションを提供することを目標としております。 実際にAIの活用と社内業務のDX推進により各ビジネスの効率化を図るとともに、昨今、資本効率の向上やサプライチェーンの再構築など多くの課題を抱える企業のCREニーズに対し、デジタルの力を活用しワンストップでソリューションの提供を行っております。CREに関するソリューションの提供と不動産テックシステムを有機的に連携させながら事業を進めていくことに当社グループの事業の特徴があり、具体的にはそれぞれ以下のように取り組んでおります。 <不動産テックシステムを活用したサービス提供フロー> a. 営業活動におけるAIの活用と社内業務のDX推進 一般的に、企業不動産(CRE)に関する営業活動を実施する際には、無数に存在する企業の中から不動産の売買や賃貸借を行うニーズを持つ企業を探索する必要があり、営業部員の属人的な知見や関係性により案件の獲得を行う傾向があります。そのため、営業先が自然と限定され、実際にはCREニーズがあるにも関わらず有益なソリューションの提案が行き届いていないケースも多くあります。このような問題を解消すべく、当社では有価証券報告書や中期経営計画書、各種財務諸表等の企業が開示する情報に基づきCREニーズを可視化する独自のAIシステムを開発し、抜け漏れのない提案先の選定、提案の質やスピード、成約率の向上に活かしております。 こうした提案先企業選定の効率化に加え、相談を受けたCREニーズをスピーディーに検討するため、企業のニーズに合致する可能性の高い情報を自動的に抽出する独自のマッチングシステムを開発・導入しております。一般的に、不動産業界では営業部員の経験や知見に基づく判断に依拠して案件を紹介することが多く、本来であればマッチングしていたニーズの見落としや、成約可能性の低い案件への取組みなど、非効率な営業活動が課題となっております。当社はこうした課題に対し、マッチングシステムを活用することで、成約可能性の高いニーズの見落としを防止するとともに、確度の高い案件におけるCREソリューション提案に注力して取り組むことで、案件の検討開始から組成までのリードタイムを大幅に圧縮するなど、CREに関する営業活動の大幅な業務効率化を推進しております。 <不動産テックシステムを活用した業務効率化の実現> (注)1.当社の不動産テックシステムを利用しない場合に通常のCRE提案において物理的に想定 される作業時間(資料の収集・分析・提案書作成、ニーズにあった事業用地の探索等に 要する時間)を示しております。 b. 事業拠点の各サイクルに応じたワンストップソリューションの提供 企業の事業拠点は一般的に、①拠点の新設、②拠点の稼働・運営、③拠点の再編・移転、④拠点の撤退・遊休化のサイクルを辿っていきます。これらのサイクルの各段階における拠点に関する課題や企業の経営方針・財務状況等によって企業が抱えるCRE戦略上のニーズは異なり、それに応じて必要としているソリューションも多種多様です。当社は独自のAIエンジンを活用し、企業ごとのCREニーズを把握し、マッチングシステムによってニーズに合致する情報を効率的に探索するとともに、企業のニーズに応じて、拠点サイクルにおける各種アドバイザリーサービスの提供や、企業が所有する不動産のオフバランスの受け皿となるファンドスキームを提供するなど、ワンストップで企業のCREニーズの実現をサポートしております。 c. 景気変動に強い事業構造 CRE戦略は景気動向がどのような状況かにかかわらず経営戦略の一環として実行されるため、その時々の状況に合わせたソリューションを提供することが可能なことから、当社のビジネスは景気変動の影響を受けづらい事業構造になっております。企業側の行動として景況感の良い時には積極的な新規出店や設備投資が行われ、景況感が悪い時には、撤退や工場閉鎖等のアクションが起こり、好不況いずれに際しても不動産の取得や売却、賃貸や賃借、資産の有効活用などの取引が発生し、景気の各局面において収益獲得機会があり、かつ当社グループにおいて様々なサービスを提供することができることから、景気変動に強い事業構造を有していると考えております。 <景気変動とソリューションニーズの関係> ② CREプラットフォーマーとしての地位確立 当社は、事業・エリアに強みを持つ事業会社/金融機関との戦略的なアライアンスを構築、加速していき、CRE対応ニーズの高まりを背景とするマーケットにおいて増加する投資機会を適切に捕捉しながら、不動産テックとするCREソリューションサービスの強化・推進を図ってまいります。また、不動産テックシステムはCRE事業の要であり、高収益実現の源泉であることから、個別の不動産テックシステムを進化させていくことで、新たな価値を創造してまいります。このような取組みを継続していくことにより、不動産テックシステムを起点とした、CREソリューションの高い「質」と「成長性」を通じたビジネス展開を加速していくことにより、CREプラットフォーマーとしての確固たる地位を確立してまいります。 ③ 多様な収益ポイント 当社グループは、企業不動産(CRE)から派生するあらゆるニーズをとらえることで、CREソリューションビジネス及び不動産テックビジネスに関する多様な収益ポイントを擁しております。また、不動産テックシステムによるサブスクリプション収入、CREアドバイザリーに関する固定収入に加えて、バランスシートを活用した不動産賃貸収入による固定収入の売上高計上により、固定収入の実績が積み上がってきております。なお、各サービスにおける報酬の概要は「3 事業の内容(2)事業の内容①CREソリューションビジネス c. 顧客ニーズに応じた具体的なソリューションの提供」をご参照ください。 <当社の収益構造図> (5)高い収益性と安定的な財務健全性の両立 不動産テックシステムを活用した独自のビジネスモデルを確立することで、当社は営業利益率については25%から30%のレンジを目指していくことで高マージンの確保を目指し、財務運営方針として ネットDEレシオ1.0倍程度を規律とした財務運営を行っていくことで、高い収益性の確保と安定的な財務運営の両立の実現を目指してまいります。 (用語の解説) 本書記載内容に対する理解を容易にするため、また、正しく理解していただくために、本書で使用する用語の解説を以下に記載しております。 企業不動産(CRE)   民間企業が現に保有又は賃貸・賃借しているあらゆる不動産。(ex.オフィス、工場、研究所、物流倉庫、社宅保養所等) CRE戦略   企業が事業を行うために保有・利用している不動産(企業不動産)を不動産の側面だけでなく経営戦略や財務戦略とあわせて取得・売却・活用する取組み。 事業用不動産   不動産のアセットタイプのうち、工場、物流倉庫、研究所等の事業用途で利用される不動産。 資産流動化   不動産を所有者(オリジネーター)から分離し、SPC等(特別目的会社など)の別のビークルに譲渡し、資金調達を行うこと。 オフバランス   事業主体の財務諸表に資産や取引が計上されない状態のこと。民間企業にとって、保有資産を当社のコンパクトCREファンドに売却する若しくは新規取得希望用地を当社のコンパクトCREファンドが取得した上で賃借することで、資産圧縮や資産価格の変動リスクを軽減できるメリットがある。 セールアンドリースバック   保有資産の売却後、当該資産について買主と賃貸借契約を締結することで、売却資金を調達した上で引き続き資産を利用する取引スキーム。 アセットマネジメント(AM)   投資用不動産において、投資家からの委託を受けて行う、不動産の取得・運用・売却などに関する助言や運用の代理。 プロパティマネジメント(PM)   投資用不動産において、不動産所有者(オーナー)に代わって行う不動産の管理や運営。
経営方針・対処すべき課題6,308字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「全ての企業不動産へのソリューションを通じて、日本の経済・産業に貢献する。」という企業理念を掲げ、膨大なストックを有する企業不動産(CRE: Corporate Real Estate)に関する多様なニーズに対して、デジタルテクノロジーを活用したソリューションを提供し、世の中における企業の経営や財務に関する課題を解決することで日本の経済・産業の活性化・成長に貢献することを経営方針としております。 社内に蓄積したCREに関する経験、ノウハウ及び各種書面データを当社グループが開発する各種不動産テックシステム内においてデータベース化することで、あらゆる業務フローのDX化を推進し、不動産業界特有の非効率性や情報の非対称性などの課題を解決しながら、少数精鋭のCREプロフェッショナル集団を構築することで事業の拡大を目指してまいります。 (2) 経営環境 民間法人が所有する不動産は約524兆円(注1)とされ、膨大なストックが存在するとともに、所有する企業においては経営状況や財務状況等の様々な要因から所有不動産に関する多様なニーズを有しております。 不動産市場の中でも企業不動産(CRE)に関する市場は、オフィスやレジデンス、商業施設などの市場と比べて、不動産情報の流通量が少ない市場と言えます。不動産の売買や賃貸に関するニーズの探索に時間がかかり非効率であることを理由として、積極的に時間をかけて探索をおこなう不動産プレイヤーが少ないと考えられ、また企業側にとっても売買や賃貸などのニーズにあった情報、有効活用されていない不動産へのソリューションがなく、適切に相談できる相手もいないといったことが考えられます。その結果、企業が保有する企業不動産(CRE)に関する情報はマーケットに出ることがなく、そのまま保有し続ける潜在的な企業不動産が多くあると考えております。このように、情報の非対称性や秘匿性により難易度の高い市場と考えられるCREマーケットに対して、当社は「3事業の内容 (3) マーケットにおける独自のポジショニング」に記載のとおり、大手不動産会社や中堅・中小の不動産会社が積極的に取り扱わないコンパクトサイズの企業不動産(CRE)にフォーカスして、CREソリューションに関する事業を展開しております。 足元では、2023年3月に株式会社東京証券取引所より「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願いについて」が公表されて以降、上場企業の資本効率に対する意識が高まっております。実際に、各社の中期経営計画において「資本・資産効率改善」に関するワードを言及している企業数急激に拡大している状況です。さらに、国内企業の株主総会におけるアクティビスト提案議案も近年増えており、企業の保有不動産に着目した事例も目立ってきております。また、地政学リスクの高まり、サプライチェーンの混乱、物価高騰等、企業を取り巻く経営環境は著しく変化し、複雑化するとともにその変化スピードも速まっており、それに伴い企業の重要な経営資源の一つであるCREに対する意識も高まっているものと当社では考えております。このようなことからも、資本効率向上に資するCRE戦略ニーズは今後ますます高まるものと当社では考えております。 当社が注力するコンパクトCREマーケットは、約60兆円規模(注1)とされ、成長余地の大きな市場となります。今後も不動産テックを活用し、潜在案件の発掘を通じて、さらなる成長ポテンシャルの拡大を図ってまいります。 (注)1上場企業保有約12兆円、非上場企業保有約49兆円の合計額。 上場企業保有:2023年1月から同年12月に開示された全上場企業の有価証券報告書において「主要な設備の状況」に記載された、土地・建物及び構築物のうち、1件あたりの帳簿価額が20億円以下の不動産の合計額を当社にて集計。 非上場企業保有:2022年6月時点で20億円以上の有形固定資産を保有する企業の土地・建物及び付属設備の合計額を当社集計。(データ提供元:株式会社東京商工リサーチ) (3) 中期経営戦略 ① 基本戦略及び中長期ビジョン 「全ての企業不動産へのソリューションを通じて、日本の経済・産業に貢献する。」という企業理念の実現のため、「CRE×テクノロジーで世の中を変える」というビジョンを掲げております。当該ビジョンのもと、当社では社内に蓄積したCREに関する長年の経験・ノウハウを活用し、CRE営業支援システム「CCReB AI」や事業用不動産マッチングシステム「CCReB CREMa」、BtoBポータルサイト「CCReB GATEWAY 」等の各種不動産テックシステムの開発を進めてきました。また、システム開発と並行して、企業の経営方針に関する情報や財務状況に関する情報をはじめ、CREソリューションの提供に必要となるあらゆるデータの蓄積も進めております。これらの不動産テックシステムと蓄積したデータを一元的に活用できる総合プラットフォームの構築を推進することで、ターゲット顧客の抽出からCREソリューションの提案・提供、不動産ニーズのマッチングまでのあらゆる業務のDX推進を図り、全ての営業担当者が効率的かつ高い水準でのサービスを提供できる営業基盤を整備してまいります。その上で、優秀な営業人員の採用活動を拡大することで、蓄積したノウハウとデータ及びテクノロジーを駆使する少数精鋭のCREプロフェッショナル集団による組織を構築し、事業の拡大及び収益の成長を目指してまいります。 また、当社は2025年10月に中期経営計画 FY2026-FY2028“A Tech-Driven Platform Strategy”を策定し、不動産テックを起点とした、CREソリューションの高い『質』と『成長性』を通じたビジネス展開の加速によりCREプラットフォーマーとしての地位確立を目指してまいります。CREソリューションビジネスでは、戦略的アライアンス、各サービスの強化、CRE×M&Aの戦略を掲げ、ネットワーク拡大を通じたCREプラットフォーマーとしての事業成長を推進してまいります。不動産テックビジネスでは、不動産テックシステムの機能強化と利用拡大を推進し、さらには不動産テック関連企業とのアライアンスによる事業拡大も目指してまいります。 ②  経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの重要視する経営指標であるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は、「売上高」、「営業利益率」を、「売上高」及び「営業利益率」の両経営指標を達成するために、売上の源泉を創出する「CCReB CREMa」(マッチングシステム)の「ユーザー数」及び「情報登録数」を設定しております。 「売上高」に関しては、業界におけるプレゼンスをより高めるために拡大を目指してまいります。 「営業利益率」に関しては、不動産テックを活用することで、CRE戦略に関する効率的かつ有効な提案、案件成約に至るまでの業務工数の大幅な低減を図ることで、一定の高い営業利益率水準の維持を目指してまいります。 マッチングシステムの「ユーザー数」、「情報登録数」に関しては、両数値が増加することにより、マッチングの機会が増加することで当社の取り扱う案件数も増加し、新規案件の組成・成約に至る可能性が高まっていくと当社では考えております。 なお、マッチングシステムは当社の業務において中心的な役割を果たしており、当社で案件組成に至った案件の大部分がマッチングシステムの活用によるものとなります。同マッチングシステムから創出される案件組成件数を増やしていくことで、「売上高」と「営業利益率」の両指標の達成を図ってまいります。 <収益と主要KPIの構造イメージ> ③ マッチングシステムの活用による収益拡大 マッチングシステム「CCReB CREMa」は、2020年10月にプロトタイプ版をリリースし、ユーザー数、情報登録数を徐々に拡大してまいりました。2023年9月からはこれまでのユーザーの声なども取り入れ、インターフェースの大幅な刷新に加え、システム内の一部を改良し、サブスクリプションサービスとして提供を開始しました。サブスクリプションサービスを開始して以降は、従前に比べユーザー数とともに情報登録数が増加しております。 実際に、重要KPIである「ユーザー数」「情報登録数」は、2025年8月期末時点でそれぞれ502(前期末比54.5%増加)、6,867件(前期末比25.4%増加)と順調な増加に伴い、マッチングシステムを起点とした案件の売上高は増加し、当社グループ全体の売上高も増加していることから、マッチングシステムは案件組成のドライバーであり、「ユーザー数」、「情報登録数」の拡大が当社の事業の拡大につながっていくものと当社では考えております。 マッチングシステムのユーザー数及び情報登録数の拡大が重要と考える中、当社としては、まずは金融機関、特に地方銀行やリース会社を中心にユーザー数を増やしていく方針としております。地方銀行、リース会社においては、取引先の不動産に関する売買・賃貸などの情報、遊休地活用や拠点進出などのニーズなど、不動産に関する様々なニーズに関する情報を把握していると考えられます。当社としてはこれらのニーズに対してマッチングシステムを活用したソリューションを提供していくことで、金融機関においては取引先へのニーズに対するソリューションの提供、当社においてはユーザー数や情報登録数の拡大とともにCREソリューション事業に関する潜在案件の拡大が見込めるものと考えております。 ④ 成長性と安定性の両立を目指す収益構造の構築 当社グループでは、開発した不動産テックシステムをサブスクリプションサービスとして外部に販売することで月額使用料を収受する不動産テックサービスを展開しております。また、CREソリューションビジネスでは、月額報酬型のCREアドバイザリー契約によるコンサルティング報酬、自社所有の不動産からの賃貸収入や、組成ファンドの運用に伴うアセットマネジメント報酬やプロパティマネジメント報酬を受領しております。これらの収入は中長期で安定的に収受できる固定収入であるため、当社グループの財務安定性に資するものとして、今後も更なる積み上げに取り組んでいく方針です。 これに加え、個別案件の相談によるアドバイザリー報酬、CREソリューションの一環として発生する不動産売買・賃貸の仲介報酬、バランスシート活用による不動産投資、コンパクトCREファンド組成関連収入のうち取得時報酬や売却時報酬及び出資によるリターンは、1案件に対して大きな収入が期待できることから当社グループの売上及び利益の成長に資するものと考えております。今後、不動産テックシステムによる営業プラットフォーム構築の推進と営業人員体制の拡大を進めることで、獲得案件数及び1案件当たりの収入拡大に取組み、安定的な固定収入を得ながら、成長ポテンシャルの高いビジネス分野への投資を行い、安定性と成長性の両立を目指す収益構造の構築を進めてまいります。 (4)  優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 優秀な人材の採用と育成による組織体制の強化 当社グループは、これまでに蓄積してきたデータや知見を一元的に活用できる総合プラットフォームとしての不動産テックシステムを構築することに注力して事業を進めてきましたが、システムの構築が一定程度進捗し、今後の事業拡大においては優秀な人材の確保が重要な課題であると認識しております。不動産テックシステムを活用することで、CRE営業の経験が浅い担当者であっても顧客へのソリューションの提供が可能となったため、今後の事業拡大のためにそれらのシステムを早期に使いこなして知識等を吸収し、そのうえで顧客との良好な関係性を構築することができる優秀な人材の採用を図ってまいります。それにより、テックシステムと優秀な人材から成る模倣困難な組織体制を構築してまいります。なお、2023年12月よりCREソリューションの提案におけるこれまでのノウハウと開発済みのテックシステムを連携した社内チャットボットシステムである「CCChat」の運用を開始しております。本システムに提案先の企業名を入力することで、当該企業への最適な提案方法をボットシステムが回答する仕組みを開発し、一部生成AIとの連携も行っております。これにより、経験の浅い社員でも早期に一定レベルのCREソリューション提案を行うことが可能となります。 なお、2025年10月より株価上昇が報酬増加に連動する高インセンティブ体系制度であるRS(Restricted Stock)制度の導入を行いました。今後も優秀な人材の獲得と定着や社員の長期的なコミットメントを促進してまいります。 ②  案件進捗の適切な管理 当社グループの提供するCREソリューションビジネスは、案件の規模等に応じて売上・収益が異なり、現状においては一つの案件から得られる売上が全体の売上に占める割合が大きくなる場合があることから、その案件の成否や成約時期によって業績が大きく変動する可能性があります。そのため、案件ごとの進捗を適時に把握し、管理することが重要であると認識し、営業部門のみならず経営会議及び取締役会においても主要な案件についての進捗状況の管理・報告を定期的に実施し、当初見込みから成約時期が大きく変動した場合等には原因と対策を全社で共有することで、より精度の高い案件進捗管理を進めてまいります。 ③  認知度・信用度の更なる向上 当社グループの主要メンバーは、CRE関連ビジネスにおいて長年の経験と知見を有し、企業との幅広いネットワーク・リレーションを有しております。一方で、世の中の企業数を考慮した場合、営業開拓の余地が残っており、また、企業においてもCRE戦略という概念や取組みが十分に浸透しているとは言えない状況であると考えております。今後、営業活動の推進・広告戦略の実行等により当社グループ自体の認知度や信用度の向上に努めるとともに、CRE提案活動やセミナーを通じて企業のCRE戦略に対する意識の向上を図ってまいります。 ④  財務基盤及び資金調達力の強化 当社グループでは、あらゆる業務のDXの推進に向けてより強固な総合営業プラットフォームの構築を進めていくため、今後も継続的に不動産テックシステムの開発・投資を行っていく方針です。また、企業に対するCREソリューションの提供にあたっては、当該企業が所有する不動産を当社グループ等で取得することが顧客にとって最適解となる場合があり、これらの実現のために機動的な資金の確保が必要となることから、手元資金の確保や金融機関からの借入余力の拡大を進めていくことが課題であると認識しております。このため、資金の内部留保や金融機関との良好な取引関係の構築を行い、財務基盤及び資金調達力の強化を図ってまいります。
事業等のリスク9,585字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 不動産市況の動向に関するリスク ①   景気変動 (発生頻度:高/影響:中) 当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向及び地価の変動等の不動産市場の動向に影響され、当社グループにおいてもこれらの経済情勢の変化により、一般的にはCREソリューションビジネスへの影響が懸念されます。一方で、企業側の行動として景況感の良い時には積極的な新規出店や設備投資が行われ、景況感が悪い時には、撤退や工場閉鎖等のアクションが起こり、好不況いずれに際しても不動産の取得や売却、賃貸や賃借、資産の有効活用などの取引が発生することから、当社グループが得意とするCREビジネスには様々な収益獲得機会があると考えております。このように不動産市況そのものの影響を直接受けにくいビジネスではあるものの、景気動向に合わせた経営戦略を常に立案しながら、かかる影響が最小限になるようコントロールしていくこととしております。 ②   不動産価格の高騰 (発生頻度:高/影響:中) 近年、不動産投資市場の活発化に伴い、不動産価格が高騰しております。土地価格が高騰している局面において、収支計画に見合った価格で購入できない場合は、当社の組成するファンドの賃借先となる企業も一般的に積極的な投資を控える場合があります。企業が望む価格や立地等の条件に合致する用地が確保し難い状況が続いた場合、開発計画に影響が及び、案件そのものの組成が難しくなることにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、前述のとおりCREビジネスは収益獲得機会が多様であることから、投資物件を厳選するとともに、投資に伴うリスクをヘッジするために、共同出資等により投資額をコントロールしていくこととしております。 ③   物価全般の高騰 (発生頻度:高/影響:中) 近年、世界的な資源高騰と国内においては人材不足の影響などにより建築コストが上昇しています。建築コストが高騰している局面において、収支計画に見合った価格で建築ができない場合は、当社の組成するファンドの賃借先となる企業も一般的に積極的な投資を控える場合があります。企業が望む価格やスペックに合致する開発が難しい状況が続いた場合、開発計画に影響が及び、案件そのものの組成が難しくなることにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、当社がリノベーション活用による提案を行うことで、既存建物の有効活用によるコスト抑制の実現など、当社の得意とするソリューションを活かしたCRE提案により新たな収益機会を創造していくこととしております。 (2) 自然災害・事故等に関するリスク (発生頻度:中/影響:中) 火災、地震等の災害や暴動、テロ活動により、当社グループ資産が、毀損、焼失あるいは劣化した場合には、一定期間において事業運営に支障をきたす可能性があります。当社では、当該リスクへの対応策として、社内においては部署間の情報・運営の連携、並びに外部機関からの情報収集及び初動対応の連携を進めていくことで、適宜情報収集に努めておりますが、状況によっては当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、資産取得時に、行政の発行するハザードマップの確認、保有資産への保険の付保検討などにより取得資産のリスクを適正に査定し、リスクとリターンのバランスを考慮して投資判断を行うとともに、当社で策定したBCP計画に基づく迅速な措置、及びBCP(事業継続計画)に基づいた訓練、見直し等を含む有事対応の強化により、災害発生時の被害を最小限に抑えることとしております。 (3) 固定資産の減損会計に関するリスク (発生頻度:低/影響:低) 当社グループが所有する固定資産において、急激な経済情勢の変化や金融情勢の悪化等により事業の収益性の著しい低下や保有資産の時価の著しい下落が認識された場合、減損損失を計上することで当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、資産取得時に、テナントの属する産業自体や当該産業におけるテナントのポジショニングなど徹底した事業分析・与信分析を行うことにより厳選した資産取得を進めるとともに、取得時に、取得資産のキャッシュ・フローの精査を経済情勢・金融情勢による影響の観点から行うこととし、また、定期的に保有する固定資産の実査等によるモニタリングをおこなうことにより、当該リスクの発生を最小限に抑えることとしております。 (4) 販売用不動産の評価に関するリスク (発生頻度:低/影響:低) 当社グループが保有する販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 2019 年7月4日改正分)を適用しております。期末に保有している販売用不動産については、減価償却を考慮した簿価と正味売却価額を比較し、正味売却価額が簿価を下回っている場合には評価損を計上することとしております。今後、経済情勢や不動産市況の悪化等により、当初計画どおりに販売が進まない場合、販売用不動産が在庫として滞留する可能性があり、滞留期間が長期化した場合等は、期末における正味売却価額が簿価または取得価額を下回り、評価損を計上することも予測され、当社グループの経営成績や財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、不動産売買市場の動向を注視し、業績への影響の把握と事業の進捗管理や精度の向上に努めております。また、一定程度の利益が確保できるよう、仕入れ時には仕入価格を厳正に精査し決定することとしてまいります。また、CREに関しては、企業との間で長期の賃貸借契約を締結する事例が多く、安定的に収入を享受し得る資産も多いことから、長期在庫となった場合には、適切な時期に売却を進めていくことで簿価または取得価格を上回る価格で売却するよう努めてまいります。 (5) 取引先の信用リスク (発生頻度:低/影響:低) 当社グループが保有する不動産の賃借人等の取引先の倒産等により、滞納賃料や原状回復費用が発生する可能性、リース料等の回収が困難になる可能性、及び明渡訴訟等の訴訟費用が発生する可能性があります。 これに対しては、前述のとおり資産の取得前にテナントの与信調査を複合的に行うことを徹底するとともに、テナントとの良好なコミュニケーションを保ち、テナントの事業状況を継続的にモニタリング(有事兆候の早期把握)することとしております。なお、当社グループにおける取引先について、倒産等が発生した実績はございません。 (6) 大型案件の発生時期変更等による業績変動リスク (発生頻度:高/影響:高) CREソリューションビジネスにおいては案件ごとの規模により取引金額や成功報酬が異なり、大型案件の有無や売上計上のタイミングにより、業績が大きく変動するほか、特定の取引先への売上高が多くなることがあります。当社グループの想定どおりに計画が遂行しない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの提供するCREソリューションビジネスに関し、仲介業務やアドバイザリー業務などは、成功報酬制が多く案件成立時に収益計上し、また、当社保有物件の売却による収益は、売却取引の成立時に収益を計上することとなります。そのため、案件の成約時期が期末を越えて遅延した場合には、業績が大きく変動する可能性があります。 これに対しては、事業規模拡大により顧客ごとの相対的な売上高比率を低減させることでリスク分散を図って いくとともに、案件進捗管理を精緻にし、案件変動の早期発見、次善策及び代替案の立案・実行を早期に行うこ ととしております。 (7) システム障害リスク (発生頻度:低/影響:中) 当社グループの不動産テックサービスは、外部のサーバーや通信ネットワークシステムを利用し、事業を運営しております。従って、サーバーのシステムダウンや外部からの不正アクセス、サイバー攻撃等により、当社グループのテックシステムに何かしらの問題が発生した場合には、サービスの運営に支障を来たし、当社グループに対する信用の毀損を通じて、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、セキュリティ体制が構築されている大手クラウドサービスの利用を継続することとし、併せて、当社グループのシステム人材の確保、BCP(事業継続計画)に基づいた訓練、見直し等を含む有事対応の強化を進めることとしております。 (8) 技術革新に関するリスク (発生頻度:低/影響:低) 不動産テック事業が属しているIT技術分野は技術進歩が速く、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 これに対しては、最新のIT技術、AI技術(生成AIなど)の動向などの把握に努め、顧客へのサービス提供可否について検討を進めてまいります。 (9) 競合リスク (発生頻度:低/影響:中) 不動産テック事業に関し、資金力、ブランド力のある企業の新規参入によって、シェアの低下、受注単価の下落などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響する可能性があります。 これに対しては、知財戦略として特許を取得するなど類似のビジネスの展開に対する対策を講じております。CREビジネスは、企業の多様なニーズ、手法の多様さと専門性から参入障壁が高いマーケットであり、そもそも同様のビジネスを展開するプレイヤーも少ないものと認識しておりますが、継続的にCREマーケットの裾野拡大を図り、企業の多様なニーズの把握、新たなサービスの開発などに努めることとしております。 (11) 顧客ニーズに応じたサービスの提供に関するリスク (発生頻度:低/影響:高) 不動産テックシステムにおける顧客ニーズに応じたサービスに関し、顧客ニーズにあったサービス提供の遅れやニーズと相違したサービスの提供などがサブスクリプションサービスの解約につながることにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響する可能性があります。 これに対しては、顧客ニーズの把握(潜在的なものを含む)に努めつつ、最新のIT技術、AI技術(生成AIなど)の活用を含めて、利用顧客の声に耳を傾け、顧客が欲するサービスの把握を常時行いながら付加価値の提供について検討を進めることとしております。 (12) 人材確保・流出リスク (発生頻度:中/影響:高) 当社グループが、当社グループの事業に関する高度な知識と経験に基づく競争力のあるサービスを継続的に提供していくためには、優秀な人材の確保が不可欠となります。当社はこのような認識のもと必要に応じて優秀な人材を採用していくことが、最も重要な経営課題の一つであると考えております。しかしながら、雇用情勢の変化等により人材を適時に獲得できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、育成が計画どおりに進展しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、生成AIを活用した高度な知識や経験の可視化、言語化等により、未経験者でも即戦力化できる仕組みの構築をさらに進めてまいります。また、経営陣による人材採用・育成や管理などの方向性の統一を図る取組み、福利厚生制度の充実、ストックオプション制度などの施策により労働意欲を高めていくことで従業員満足度を高める施策などを継続して行い人材の定着化を図ってまいります。 (13) 特定人物への依存リスク (発生頻度:低/影響:高) 当社創業より事業化並びに事業推進を進めてきた代表取締役社長宮寺之裕は、CRE、不動産及び不動産金融に関する豊富な経験と知識を有し、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般にわたって重要な役割を果たしております。何らかの理由により同氏による当社グループの業務遂行が困難になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、不動産テックシステム開発による同氏のノウハウの共有を進めつつ、今後も同氏に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、優秀な人材の登用とともに幹部社員の育成などに努めてまいります。 (14) 小規模組織に関するリスク (発生頻度:高/影響:高) 2025年8月31日現在で従業員は15名と小規模組織であるため、役職員一人ひとりが担う業務の質及び貢献度は相応に高く、事故・災害等、また上場に伴い法定開示などの開示業務、IR業務など、今後の事業規模の拡大により業務遂行に支障をきたす可能性があります。 これに対し、当社グループの主力業務であるCREソリューションビジネスについては、「CCReB AI」や「CCReB CREMa」など不動産テックシステムが既に完備されており、分析業務を自動化することで特定の人材に依存した業務体制をヘッジしております。また、CRE提案における生成AIを活用した高度な知識や経験の可視化、言語化により、特定の人材へのノウハウの集中などのリスクもヘッジしております。また、今後、人材採用を強化し人員確保することで本リスクの影響度を軽減していくとともに、BCP施策の点検・見直しなど、有事の被害を最小限に抑える施策、外部の人材を効率的に活用する施策などを継続して進めてまいります。 (15) 外注・業務委託に関するリスク (発生頻度:高/影響:高) 当社グループは組織の柔軟性や固定費の圧縮のため、少数精鋭によるファブレス経営を特徴とし、特に不動産テックサービスの開発業務については外注・業務委託契約による開発を行っております。しかしながら、適時適切に外部協力会社が確保できない場合、外部協力会社の不正や当社グループの外注先管理が不十分であった場合には、開発したサービスの瑕疵や開発スケジュールの遅延等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、業務委託先との良好な関係を強化するとともに、システムエンジニアの採用により、有事の際の業務委託代替先に関する定期的な選定、外注先の管理監督などを行うことにより影響度を軽減する対策を取っております。 (16) 法的規制に関するリスク (発生頻度:低/影響:高) 当社グループの行う事業は、宅地建物取引業法、金融商品取引法、建築基準法、都市計画法、資産の流動化に関する法律(資産流動化法)、景品表示法など多くの法的規制を受けております。当社グループではこれらの法的規制を遵守するように努めておりますが、法令違反が発生した場合や新たな法令の制定・法令の改正等が行われた場合、当社グループの事業活動が制約を受け、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、法令遵守のマニュアルを作成し、内部監査の実施などにより実務定着化を徹底するとともに、研修等の開催により既存役職員及び新規採用人材のコンプライアンスに関するリテラシーを維持・向上させることとしております。 (17) 個人情報の管理に関するリスク (発生頻度:低/影響:高) 当社グループは事業活動を通じて、顧客・取引先の機密情報や個人情報を取得・保有しております。個人情報の取り扱いについては、細心の注意を払っておりますが、不測の事態によって当社グループが保有する個人情報が外部流出した場合、賠償責任を課せられるリスクや当社グループに対する信用が毀損するリスク等があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、個人情報関連のマニュアルを作成し、内部監査実施などにより実務定着化を徹底するとともに、研修等の開催により既存役職員及び新規採用人材の個人情報保護に関するリテラシーを維持・向上させることとしております。 (18) 内部管理体制に関するリスク (発生頻度:低/影響:高) 当社グループでは、コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの徹底が企業価値を長期的、継続的に向上させていくために非常に重要であることを理解し、その浸透を図るために様々な制度設計やポリシーの制定、施策の実施等を行っております。また、業務の適正化及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、各事業及び連結ベースでの予算管理・資金管理・業務プロセス等内部管理体制の構築が追い付かないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、コア業務の業務オペレーションをマニュアル化し、予算管理、資金繰りなどの業務について、新規人材を確保していくとともに、バックアップ体制を構築してまいります。 (19) 中期経営計画に関するリスク (発生頻度:中/影響:中) 当社グループは2025年10月に、2026年度から2028年度の3か年を対象とした中期経営計画“A Tech-Driven Platform Strategy”を策定しました。この中期経営計画では、東京証券取引所による資本効率向上の要請によるCREニーズの拡大の環境下において、不動産テック、多様なパートナーとのネットワーク構築を基盤としてCREマーケットを攻め続け、また「CRE×M&A」をコンセプトとするインオーガニックな成長の実現を成長戦略とし、これらの実現のための諸施策を推進する所存です。 当社グループは、中期経営計画の実現に向け、今後も諸施策を進めていく所存ですが、今後の事業経営、資金調達の状況、不動産市場の流動性、その他経済情勢による外部影響要因等によっては、当該計画を実現できない可能性があります。 (20) 賃貸収入に関するリスク (発生頻度:低/影響:低) 当社グループの賃貸事業においては、テナントが賃貸借契約を中途解約した場合や賃貸期間満了時に賃貸借契約を更新しない場合および、テナントの賃料を減免せざるを得ない場合には、収入が減少するおそれがあります。また、テナントが倒産した場合、賃料の支払遅延や回収不能が発生するだけでなく、当該テナントの退去が遅延した場合、後継のテナントリーシングや当該物件の売却活動にも不利な影響が及ぶ可能性があります。これらの結果、当社グループの事業、財政状態および経営成績等は悪影響を受ける可能性があります。 さらに、当社がCREソリューションの施策の一つとして開発物件の一括借り上げをおこなうマスターリース事業においては、テナントからの賃料収入の減少等により、一括借り上げによる固定の支払賃料のみ負担が残り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、賃貸仲介会社との連携強化、マッチングシステムによる賃借ニーズの拡充を通じて、競争力を維持すると共に、テナントリーシングの強化・推進に取り組んでいます。 (21) M&Aに関するリスク (発生頻度:低/影響:高) 当社は、主に不動産M&A、不動産テック等の運営をおこなう企業を対象としたM&Aや業務提携により、CREソリューションビジネスの強化を図ってまいります。M&Aによって買収した企業や業務提携先の企業に対し、当社グループが保有する知見を活用し、事業面でのシナジー効果の創出を行っておりますが、以下に挙げる理由により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (i) 買収後の事業計画の進捗について M&Aにあたっては、十分なデューデリジェンスを実施し、事業、財務及び法令等に関するリスクの検討を行っておりますが、買収時に想定した事業計画が予定どおり進捗しない場合には、のれんの減損等により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (ii) 偶発債務や未認識債務の発生について M&A実施に際しては、対象企業の財務、法務、税務及び事業等について事前にデューデリジェンスを実施し、十分にリスクを確認し、正常収益力を分析したうえで決定いたしますが、買収後の偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (iii) 統合に伴う資産等の整理について M&A後の経営統合において、事業再編や遊休資産の売却等を実施することにより特別利益、特別損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (iv) M&A時の調達資金について 当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、当社グループに関連する企業・事業のM&Aを検討していく方針です。新たなファイナンスによる負担や希薄化及び自己資本の変動のほか、新たに借入金を利用した場合、市場金利の変動の状況によっては、借入金利息の負担の増大等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (v) 連結子会社増加に伴う連結決算体制について 現在、当社グループでは当社を中心として各子会社との密接な連携を取りながら、決算等を行っております。しかしながら今後当社グループが投資対象とする企業において、管理体制が不十分であることを理由に決算作業に遅延が生じる等の事態が発生した場合、連結決算作業が適時適切に行えない可能性があります。 (vi) 進行中のM&Aが予定通りに行われない可能性について 当社グループにおいて、今後、M&Aを進めていくに際し、M&Aの内容によっては、提携先・買収先との合意を公表した後、クロージングまでに一定の条件の充足を要する場合があります。そのため、買収資金を調達できない、提携先・買収先の株主承認等が得られない、必要な許認可が取得できない、法令その他の理由による成約が存在する等の理由により、当社が当初想定していた条件及び日程で完了できない、または、そもそもM&A自体を完了できないという可能性があります。 M&Aが予定通りに完了しない場合、想定していたシナジーやメリットを実現できない一方で、M&A関連費用の負担のみ生じるという事態が生じ得ます。 また、現在の当社普通株式の株価は、進行中のM&Aが予定されている日程及び条件により完了するという前提で形成されている可能性があり、M&Aが実施されないこととなった場合、大きく変動する可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,771字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 当社は、「全ての企業不動産へのソリューションを通じて、日本の経済・産業に貢献する。」を企業理念に掲げ、企業の経営課題に紐づくCREに関する多種多様なニーズに対し、独自の不動産テックシステムを活用しながら、様々なソリューションを提供するCREソリューション事業を展開しております。 当社グループの事業ドメインであるCRE(Corporate Real Estate=企業不動産)市場は、民間企業が保有する不動産総額は約524兆円(注1)とされ、膨大なストックが存在するとともに、所有する企業においては経営状況や財務状況等の様々な要因から所有不動産に関する多様なニーズを有しております。 足元では、2023年3月に株式会社東京証券取引所より「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」が公表されて以降、上場企業の資本効率に対する意識が高まっております。実際に、各社の中期経営計画において「資本・資産効率改善」に関するワードを言及している企業数(注2)も東証要請前の約40%から直近では約85%と急激に拡大している状況です。更に、国内企業の株主総会におけるアクティビスト提案議案も近年増えており、企業の保有不動産に着目した事例も目立ってきております。このことからも、企業経営におけるCRE戦略の重要性が年々高まっている状況であると考えております。 マーケットでの独自のポジショニングを展開する中、企業のCRE戦略へのニーズの高さや上場による認知度向上などの要因も相まって、全国の産業集積地を中心にCRE関連の案件パイプラインが継続的に積み上がっております。また不動産テックシステムについては、ユーザーの利便性向上に向けた施策を継続的に実施しております。 また、本年4月に企業の土地有効活用支援に関する新規事業として、「有効活用不動産のマスターリース事業」の立ち上げを決定し、更なる収益機会の拡大を実現してまいります。加えて、本年5月27日付で、地主株式会社と、相互の不動産投資案件の仕入れ強化や不動産テックシステムの共同開発を具体的な取組みとした業務提携契約を締結しました。さらに、6月には北海道アセットマネジメント株式会社と、北海道エリアのCRE戦略営業の強化及び不動産テックの販路拡大を目的としたビジネスマッチング契約を締結しました。CREプラットフォーマーとしての地位確立に向け、産業ゾーンや特定の商材に強みを持つパートナー企業との戦略的アライアンスを通じて、更なる企業価値向上を実現していきたいと考えております。 当連結会計年度においては、販売用不動産の売却に伴うバランスシートを活用した不動産投資案件の売上計上、マッチングシステムを活用した不動産仲介やCREアドバイザリー案件の受注、不動産テックシステムのサブスクリプションサービスの新規受注などにより、CREソリューションビジネスの売上は2,383,828千円(前期比 112.7%増加)、不動産テックビジネスの売上は 171,218千円(前期比 15.0%増加)を計上しました。 重要KPIとして設定しているマッチングシステムに関しては、地方銀行などの金融機関を中心に営業活動を進めている中、「ユーザー数」は502件(前期末比 54.5%増加)、「情報登録数」は6,867件(前期末比 25.4%増加)となり、当社の潜在案件数は順調に増加しております。 これらの結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は、以下のとおりとなりました。 (単位:千円) 前連結会計年度2024年8月期   当連結会計年度2025年8月期   対前期比(増減額)   対前期比(増減率) 売上高   1,269,627   2,555,046   1,285,419   101.2% 営業利益   420,954   612,998   192,044   45.6% 経常利益   416,408   598,600   182,191   43.8% 親会社株主に帰属する当期純利益   288,477   445,709   157,232   54.5% (注1)国土交通省「法人土地・建物基本調査(2018年)」により当社集計。 (注2)東証要請前:2022年4月1日~2023年3月31日、直近1年:2024年6月1日~2025年5月31日とし、当該期間に中期経営計画を公表している企業において、資本・資産効率改善に関するワードを言及している企業数を当社集計。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末における総資産は3,791,752千円となり、前連結会計年度末比で2,280,137千円の増加となりました。これは主に、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う新株発行や借入による資金調達などにより、現金及び預金が1,376,769千円増加したほか、販売用不動産が759,669千円増加したことを主因として、流動資産が全体で2,144,388千円増加したことなどによるものであります。 負債は1,696,207千円となり、前連結会計年度末比で1,157,354千円の増加となりました。これは、短期借入金が1,230,000千円増加したことなどによるものであります。 純資産は2,095,545千円となり、前連結会計年度末比で1,122,782千円の増加となりました。これは、配当金の支払額が58,191千円あった一方で、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う新株発行などにより、資本金及び資本準備金がそれぞれ367,709千円増加したこと及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上が445,709千円あることなどによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金および現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,376,769千円増加し、1,639,195千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、382,181千円の支出(前連結会計年度は299,354千円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上622,337千円があった一方で、販売用不動産の増加額759,669千円および法人税等の支払額197,297千円があることなどによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、130,756千円の支出(前連結会計年度は193,971千円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が110,304千円、従業員に対する長期貸付けによる支出69,646千円があることなどによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、1,889,707千円の収入(前連結会計年度は138,050千円の収入)となりました。主な要因は、短期借入金の増加による収入1,230,000千円、株式の発行による収入735,263千円があった一方で、配当金の支払による支出58,191千円があることなどによるものであります。 ④ 生産、受注および販売の実績 a 生産実績 当社グループは生産活動をおこなっていないため、該当事項はありません。 b 受注実績 当社グループは受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。 c 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前期比(%) CREソリューション事業   2,555,046   201.2 合計   2,555,046   201.2 (注) 1.当連結会計年度において、販売実績が著しく増加しております。これは、販売用不動産の売却に伴うバランスシートを活用した不動産投資案件の売上計上があったことや、マッチングシステムを活用した不動産仲介やCREアドバイザリー案件の受注が堅調に推移したことによるものであります。 (注) 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 (自 2023年9月1日    (自 2024年9月1日 至 2024年8月31日)       至 2025年8月31日) 販売高(千円)   割合(%)   販売高(千円)   割合(%) エムエル・エステート株式会社   399,644   31.5   403,609   15.8 天龍ホールディングス株式会社   145,881   11.5   -   - 福岡地所株式会社   -   -   730,000   28.6 地主株式会社   8,265   0.7   274,467   10.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 また、当社グループはCREソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第 5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、当連結会計年度末においては、重要な会計上の見積りに該当する事項はありません。 ② 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 当社グループの主要サービスは、不動産テックを活用することで、CRE戦略に関する効率的かつ有効な提案、案件成約に至るまでの業務工数の大幅な低減を図り、その結果、一定の高い営業利益率水準を維持することができるものであるため、売上高および営業利益率を指標として重視しております。当連結会計年度における売上高は、当社のビジネスモデルであるAIを活用した不動産テックツールと長年のノウハウを結集したCRE戦略提案の結果、土地有効活用案件、拠点再編・新設案件やオフバランス案件に対して、アドバイザリーからファンド組成まで幅広いソリューションを提供してきました。 (売上高) 当連結会計年度における売上高は 2,555,046千円(前年同期は1,269,627千円)となりました。これは、販売用不動産の売却に伴うバランスシートを活用した不動産投資案件の売上計上、マッチングシステムを活用した不動産仲介やCREアドバイザリー案件の受注、不動産テックシステムのサブスクリプションサービスの新規受注などによります。 (売上原価及び売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は1,435,625千円(前年同期は420,184千円)となりました。これはバランスシートを活用した不動産投資における不動産売却に際して発生した売却原価、保有不動産に関する支払賃料、諸費用等の支払いが発生したことによります。この結果、売上総利益は1,119,420千円(前年同期は849,442千円)となりました。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、506,422千円(前年同期は428,488千円)となりました。これは、人員の増加による人件費や採用関連費用が増加したことなどによります。 この結果、営業利益は612,998千円(前年同期は420,954千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用および経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は3,754千円(前年同期は992千円)となりました。また、営業外費用は18,152千円(前年同期は5,537千円)となりました。この結果、経常利益は598,600千円(前年同期は416,408千円)となりました。 なお、財政状態の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載の通りであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主な資金需要は販売用不動産の仕入、賃貸用不動産の購入及び不動産テックシステムの開発費用並びに人件費等であります。運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。本報告書提出時点において、安定的かつ機動的に運転資金を確保することを目的として、取引金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。主として、販売用不動産の仕入や賃貸用不動産の購入時には多額の資金を要するため、それらの事象が生じた際には投資金額、手元資金、資本コスト等を総合的に考慮して最適な手段により調達することとしております。 なお、キャッシュ・フローの状況・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 ④ 経営戦略の現状と見通し 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

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  • 決算説明資料2026年8月期第3四半期 決算説明資料2026-07-14

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