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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ファーマライズホールディングス

Pharmarise Holdings Corporation2796 · Standard · 小売業

調剤薬局を中核に、物販・医療モール・医学資料保管など周辺サービスを束ねる持株会社。北海道地盤のシナジー型グループ。

概要

ファーマライズホールディングスは、調剤薬局を中核とする小売業の持株会社である。東京都中野区に本社を置き、連結子会社12社で構成される。2025年5月期の連結売上高は635億円、従業員数は2039人。全国に401店舗の調剤薬局を展開し、物販、医学資料保管、医療モールなど周辺事業も手掛ける。

調剤薬局事業を中核とするグループ構成

当社グループは、持株会社であるファーマライズホールディングスを中心に、調剤薬局事業を担うファーマライズ株式会社、株式会社ケミスト、株式会社ヘルシーワーク、北海道ファーマライズ株式会社、GOOD AID株式会社、next PH株式会社、有限会社ひかり調剤薬局の7社で構成される。調剤薬局事業は全売上高の約83%を占め、医療機関の発行する処方せんに基づき、一般患者に医薬品の調剤を行う。2025年5月期末の調剤薬局店舗数は401店舗で、前年から61店舗増加した。増加の主因はM&Aによるもので、特にnext PH株式会社を通じて寛一商店グループから54店舗を譲り受けた。また、健康サポート薬局76店舗、地域連携薬局94店舗、専門医療機関連携薬局4店舗を有する。

物販・医学資料保管・医療モールなどの周辺事業

調剤薬局事業に加え、物販事業、医学資料保管・管理事業、医療モール経営事業、その他の事業を展開する。物販事業は、ファーマライズ株式会社による化粧品等の販売や、コンビニエンスストア・ドラッグストアの運営であり、2025年5月期の売上高は86億9600万円(全体の13.7%)、セグメント損失4400万円。医学資料保管・管理事業は株式会社寿データバンクが手掛け、病院の紙カルテやレントゲンフィルムの保管・管理を行う。売上高は6億900万円(0.96%)、セグメント利益5100万円。医療モール経営事業は、JR札幌駅内の「JRタワーオフィスプラザさっぽろ」で運営し、売上高5億1100万円(0.8%)、セグメント利益1億300万円。その他事業として、システムインテグレーション、医療ITソリューション、人材派遣、有料職業紹介、デイサービス・訪問看護・有料老人ホームなどを手掛ける。

M&Aによる規模拡大と収益力の課題

2025年5月期の連結業績は、売上高635億800万円(前年比16.6%増)と増収となったが、営業利益は2億9300万円(同67.9%減)、経常利益1億3600万円(同83.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失3億6700万円(前期は3億5100万円の損失)と減益・赤字が続く。売上高の増加は、調剤薬局事業におけるM&Aによる店舗数拡大と物販事業のコンビニエンスストア部門の好調による。一方、利益面では、調剤報酬・薬価改定の影響、仕入原価の上昇、人件費の増加、M&Aに伴う一時費用が響いた。特に、300店舗以上のチェーングループを対象とする調剤基本料の見直しにより、調剤報酬が減少した。同社は不採算店舗の閉鎖も進め、収益力の向上に努めている。

地域密着型の経営とサステナビリティへの取り組み

同社は「地域の患者に選ばれ信頼される調剤薬局グループ」を長期的なゴールに掲げる。かかりつけ薬剤師の機能強化、患者中心の薬局運営、オンライン服薬指導の推進、電子お薬手帳「ポケットファーマシー」とLINEの連携による処方せんメール送信の拡大などに取り組む。また、地域貢献の一環として「カフェにゃーまらいず」を開催し、認知症や介護の悩みについて気軽に相談できる場を提供している。サステナビリティ経営においては、医薬品手配100%をKPIとし、流通不安定時でも患者に医薬品を届けることを重視。自己資本比率は2025年5月期で約30%(推定)だが、財務数値では純資産の開示がないため詳細は不明。

業界の中での役割は調剤薬局事業を主軸に、医療周辺サービスを提供する企業グループ。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
695億円
営業利益
10億円
営業利益率
1.4%
純利益
1億円
2026/5 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01調剤薬局主力

医療機関が発行する処方せんに基づき一般患者に医薬品を調剤する調剤薬局を、グループ会社で経営。地域密着型の薬局運営により、患者の薬学的管理・指導を担う。

主な製品・サービス1
調剤薬局サービス
処方せんに基づく調剤、服薬指導、薬歴管理などを提供する薬局運営サービス。

02物販準主力

調剤薬局の周辺需要を取り込み、化粧品等の販売や、コンビニエンスストア・ドラッグストア等の運営を行う。薬局来局者への販売により、収益機会を拡大している。

主な製品・サービス1
化粧品等販売
調剤薬局併設やドラッグストア等で、化粧品や日用品などを販売。

03医療周辺サービス副次

調剤薬局事業の周辺業務として、紙カルテやレントゲンフィルム等の保管・管理、医療モールの運営、製薬企業向けシステム開発、医療関連ITソリューション、人材派遣、有料職業紹介、デイサービス・訪問看護・有料老人ホーム事業などを展開。調剤薬局とのシナジーを創出している。

主な製品・サービス3
医学資料保管・管理
病院向けに紙カルテやレントゲンフィルムなどの医学資料を保管・管理するサービス。
医療モール
JR札幌駅前で医療モールを運営し、複数の診療科が入居する施設を提供。
システムインテグレーション
製薬企業等向けにシステム開発・構築を提供。

製品と技術

調剤薬局サービスとかかりつけ薬剤師機能

主力は処方せんに基づく調剤サービスである。同社は「パーフェクト(完璧)」を社是とし、薬物療法のプロとしての役割を重視する。かかりつけ薬剤師として、患者の服薬歴や副作用を一元管理し、医療機関と連携する。健康サポート薬局(76店舗)では、一般用医薬品の販売や健康相談を実施。地域連携薬局(94店舗)では、医療機関との情報共有を強化している。専門医療機関連携薬局(4店舗)は、がんや精神疾患など専門性の高い薬物療法に対応する。また、施設在宅対応の推進、オンライン服薬指導の導入により、高齢者や通院困難な患者のニーズに応えている。

電子お薬手帳「ポケットファーマシー」とLINE連携

患者向けサービスとして、電子お薬手帳「ポケットファーマシー」を提供している。LINEと連携することで、処方せんをメールで送信できる機能を拡大し、患者の利便性を向上。待ち時間の短縮や患者負担の軽減に貢献している。また、マイナ保険証の利用促進を通じて医療機関との連携を強化。DX化による業務効率化も進め、オンライン服薬指導の導入率を高めている。これらの取り組みは、中期経営計画でも重点項目の一つとして位置付けられている。

地域密着型の健康支援「カフェにゃーまらいず」

2025年から、認知症カフェの発展形である「カフェにゃーまらいず」を開催している。これは自治体と協力し、認知症や介護の悩みに限らず、健康や生活の悩みを気軽に相談・情報交換できる場として提供するもの。当社グループの健康支援プログラムを組み合わせ、参加者の健康づくりを支援する。今後全国展開を予定しており、地域の健康増進とステークホルダーとの価値協創を目指す。

物販・コンビニエンスストア運営事業

物販事業は、調剤薬局に併設または独立したコンビニエンスストアやドラッグストアの運営が中心。2025年5月期には、調剤を併設しない店舗43店舗(調剤併設施設を含めると54店舗)を運営する。売上高は86億9600万円と全体の13.7%を占めるが、セグメント損失4400万円と赤字が続く。コンビニエンスストア部門の新規出店効果で売上は伸びているが、収益改善が課題である。

医学資料保管・管理と医療モール経営

医学資料保管・管理事業は、株式会社寿データバンクが全国の病院から紙カルテやレントゲンフィルムの保管・管理を受託する。震災対応や病院建替に伴う需要を捉え、営業活動を強化している。2025年5月期の売上高は6億900万円、セグメント利益5100万円。医療モール経営事業は、JR札幌駅の「JRタワーオフィスプラザさっぽろ」で運営。売上高5億1100万円、セグメント利益1億300万円と安定した収益を上げている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

小売業のなかでの位置

低迷する調剤薬局、低収益

ファーマライズホールディングスは、調剤薬局チェーンを展開する中堅企業。同業の光フードサービス(調剤併設型ドラッグ)やトライアルHDと比較しても収益性が著しく低い。営業利益率は0.5%程度とほぼ赤字同然で、競争激化や薬価改定の影響を強く受けている。規模拡大による効率化が急務だが、売上高545億円と業界内では小粒。

強み

  • 地域に根差したきめ細かなサービスで患者からの信頼を得ている。
  • FY2026に695億円と増収見込みで、一定の需要が存在。
  • 一定の店舗数を有し、処方箋応需の基盤がある。
  • 健康相談などの付加価値サービスで差別化を図る。

課題

  • 営業利益率0.5%と非常に低く、コスト削減や効率化が急務。
  • 大手チェーンに対し店舗数・資金力で劣り、競争に苦戦。
  • 公的薬価の引き下げが収益を圧迫し続けている。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売業の時価総額近傍。太字がファーマライズホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
1245AINGS64億円18.2倍
27674NATTY SWANKYホールディングス64億円
39271和心63億円9.7倍
49876コックス62億円5.8倍
52796ファーマライズホールディングス61億円52.6倍
63135マーケットエンタープライズ61億円
79854愛眼61億円36.2倍
83195ジェネレーションパス60億円37.1倍
99976セキチュー59億円14.5倍
109973KOZOホールディングス59億円
11556A犬猫生活58億円10.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 0件

調剤薬局事業の創業から持株会社体制への移行

同社の起源は、調剤薬局チェーンとしての事業展開にある。2009年6月1日、新設型会社分割により調剤薬局事業を新設子会社のファーマライズ株式会社に承継し、ファーマライズホールディングス株式会社が持株会社となった。これにより、グループ経営体制へと移行。以降、M&Aを通じて規模を拡大し、連結子会社数は12社に及ぶ。沿革の詳細な創業年は開示されていないが、持株会社化後の戦略的な組織再編が現在のグループ構造の基盤となっている。

M&Aによる店舗拡大と不採算店舗の整理

2010年代後半からM&Aを積極的に推進し、店舗網を拡大してきた。2024年1月にはGOOD AIDグループの株式を取得、同年12月には寛一商店グループから事業を譲り受け、next PH株式会社が54店舗を継承した。これにより調剤薬局店舗数は前年から61店舗増加し401店舗に達した。一方で、不採算店舗の閉鎖も進め、11店舗を減少させている。M&A後の統合プロセス(PMI)を早期に完遂し、収益力の向上を目指している。

中期経営計画の策定と足場固めのフェーズ

2025年6月25日、新たな中期経営計画「Make a Leap 2027 足場を固め、さらなる飛躍へ」を公表した。最終年度の2028年5月期に売上高700億円、営業利益16億円、当期純利益7億円、ROIC4.5%を目標とする。この計画では、M&Aによる拡大を織り込まず、既存基盤の成長のみで達成可能な現実的な目標と位置付ける。グループインした会社・店舗のPMIを早期に完遂し、利益率と運営効率を引き上げることで、調剤薬局事業を基軸とした飛躍への足場を固める期間としている。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/5期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2028年5月期まで700億円
  • 営業利益2028年5月期まで16億円
  • 当期純利益2028年5月期まで7億円
  • ROIC2028年5月期まで4.5%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    薬剤師のかかりつけ機能強化

    教育プログラムを整備し、患者一人ひとりと丁寧に向き合える薬剤師を育成することで、地域のかかりつけ薬局としての機能を高める。

  2. 02

    患者中心の薬局運営

    地域に必要とされる「相談できる薬局」を構築し、患者満足度(CS)を把握・向上させながら、医療機関や介護施設へのアプローチを強化する。

  3. 03

    既存基盤での成長

    M&Aによる拡大を織り込まず、既存店舗のオーガニックな成長に注力し、応需処方せん枚数の増加を徹底する。

  4. 04

    M&A統合プロセスの完遂

    新規グループ企業・店舗のPMI(統合プロセス)を早期に完了させ、利益率と運営効率を引き上げ、足場を固める。

  5. 05

    本部業務と組織構造の見直し

    子会社の管理部門・資金管理業務を本社に集約し、システム化や自動化を進めるとともに、グループ組織構造を見直して販売管理費を削減する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 11期分

グループ全体で2,031人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は574万円で、10期前と比べて8.2%平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は8.0年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年5月1,364
2017年5月1,481
2018年5月1,504
2019年5月62538.07.01,455
2020年5月65745.08.01,555
2021年5月60145.08.01,546
2022年5月54445.09.01,544
2023年5月53444.09.01,555
2024年5月53043.08.01,84849
2025年5月57242.09.02,03915
2026年5月57441.08.02,03149

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 14 / 海外 0、うち連結子会社 14) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
北海道・東北 エリア1,254百万円
調剤薬局事業
東海エリア1,097百万円
調剤薬局事業
関西エリア1,049百万円
調剤薬局事業
関東エリア908百万円
調剤薬局事業
賃貸不動産791百万円
その他
甲信越エリア619百万円
調剤薬局事業
倉庫 — 栃木県、群馬県466百万円
医学資料保管・管理事業
その他424百万円
その他
四国・九州・沖縄 エリア223百万円
調剤薬局事業
本社等 — 東京都185百万円
ほか6件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ファーマライズ株式会社(注)1、3、5
    東京都中野区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社レイケアセンター(注)3
    大阪府大阪市 中央区 · 連結子会社
    議決権65.0%
  • 国内
    株式会社寿データバンク(注)1、3
    栃木県足利市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ミュートス(注)3
    大阪府大阪市中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ケミスト(注)3
    長崎県諫早市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社メディカルフロント
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権55.2%
  • 国内
    株式会社ヘルシーワーク(注)3
    大阪府大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ウィーク(注)3
    東京都文京区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    北海道ファーマライズ株式会社(注)1、3、6
    北海道札幌市中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    GOOD AID株式会社(注)3、7
    愛知県名古屋市中村区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    next PH株式会社(注)1、3、8
    東京都中野区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社三幸メディカル
    埼玉県狭山市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社2社を開く
  • 大洋薬品株式会社(注)4埼玉県狭山市100%
  • 有限会社平成薬品(注)4埼玉県川口市100%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年5月期の売上高は695億円営業利益10億円前期と比べると増収増益で、売上が+9.4%、利益が+233.3%。

売上高
+9.4%
695億円
営業利益
+233.3%
10億円
純利益
1億円
営業利益率
1.4%
前期比 +1.0%pt

会社が出している今期の予想2027年5月期

項目会社予想前期実績
売上高706億円695億円
営業利益10億円10億円
純利益0億円1億円
1株あたり配当¥14¥14

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は359億円、営業利益は6億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+8.8%、営業利益は+200.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q13032.31
2023年4Q1331
2024年1Q13532.21
2024年2Q13443.02
2024年3Q13821.4−1
2024年4Q13800.0−6
2025年2Q30510.3−1
2025年4Q33020.6−3
2026年2Q33641.21
2026年4Q35961.70

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年5月期からの15期で、売上は296億円から695億円へ2.3倍に増えた。直近期の営業利益率は1.4%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年5月296157
2013年5月3341210
2014年5月382134
2015年5月395102
2016年5月48574
2017年5月52930
2018年5月546110
2019年5月51760
2020年5月510106
2021年5月523134
2022年5月516154
2023年5月520143
2024年5月545981.7−4
2025年5月635310.5−4
2026年5月6951071.41

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年5月期

売上高695億円のうち、営業利益として残るのは10億円1.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の0.1%にあたる。営業利益率は業種中央値3.7%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金86.3%600億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金12.2%85億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益1.4%10億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
13.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.2pt
1.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.3pt
0.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比6.9pt
1.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2026年5月期は営業CFが33億円、投資CFが−20億円で、差し引きのフリーCFは13億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は60億円で、売上の1.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年5月23−143944
2013年5月16−4621−3035
2014年5月13−175−436
2015年5月34−11−212339
2016年5月−3−85−1133
2017年5月21−9−81237
2018年5月13−5−9836
2019年5月9−54444
2020年5月16−7−8945
2021年5月19−11−7846
2022年5月7−3−10440
2023年5月25−7−111847
2024年5月27−3128−471
2025年5月13−459−3249
2026年5月33−20−21360

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2026年5月期の総資産は327億円。このうち返さなくてよい自己資本が69億円で、自己資本比率は20.3%(業種中央値47.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年5月1763614019.4
2013年5月2384519318.1
2014年5月2495619321.8
2015年5月2425818423.0
2016年5月2576219521.1
2017年5月2455918621.7
2018年5月2435618721.8
2019年5月2425618621.9
2020年5月2525919322.6
2021年5月2476318424.3
2022年5月2376717026.9
2023年5月2347016428.5
2024年5月2957422024.3
2025年5月3196925020.9
2026年5月3276925820.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年5月期の内訳
現金及び預金
60億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
29億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
27億円
在庫として抱えている分
負債合計
258億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
47
/ 100
安定性自己資本比率14 / 40
収益力営業利益率3 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

小売業 322社との比較

同じ小売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り322社中83位あたり、逆に低いのは自己資本比率322社中294位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
1.7%/中央値 8.6%
P25 4.9%P75 13.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
1.4%/中央値 3.7%
P25 1.6%P75 6.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
20.3%/中央値 47.4%
P25 34.3%P75 62.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
9.4%/中央値 4.5%
P25 0.1%P75 10.6%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.8%/中央値 1.9%
P25 1.1%P75 2.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥505で、1年前と比べて+2.5%過去52週の値幅のなかでは39%の位置にある。

¥505+0.0%1ヶ月+3.1%1年+2.5%時価総額61億円
過去52週の値幅
安値¥471高値¥558

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)52.6倍
PER (会社予想)510.1倍
PBR0.85倍
配当利回り2.77%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価493円。25日線(489円)を+0.8%上回るが、75日線(502円)は下回っており、短期的には膠着。週足はもみ合い。52週高値558円からは-11.6%の水準。出来高は低調で方向感乏しい。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 20/100)

予想PERが498倍と極めて高く、同業平均41.4倍を大幅に上回る。過去3期連続で最終赤字が続き、ROEは-5.3%と資本効率が悪化。配当利回り2.84%は同業平均13.6%を大きく下回る。PBR0.83倍は割安感があるが、収益力の低さが割高要因として強く、総合的に割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)52.6倍39.6倍
PER (予想)510.1倍
PBR0.85倍2.44倍
ROE1.7%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

調剤薬局業界は、政府の調剤報酬改定や後発品推進で収益環境が厳しく、ファーマライズもその影響を受け業績が低迷。強気派は、2026年5月期の増収増益予想や、株価の大幅下落による割安感を指摘するが、弱気派は、2024年5月期に営業赤字を出したこと、2025年5月期も営業赤字予想、ROEマイナスと財務体質の弱さを懸念。今後の業績回復の鍵は、店舗数拡大とコスト削減による利益率の改善。

プラスに働く材料7
  • 収益回復期待

    2026年5月期は営業利益1億円、純利益1億円の黒字予想

  • 低PBRで割安感

    PBR0.83倍と解散価値割れ。配当利回り2.84%

  • 増収基調は継続

    売上高は520億→545億→635億と拡大傾向

  • 2026年5月期の黒字転換2026年5月期影響

    当期純利益予想1億円、赤字脱却でバリュエーション正常化

  • 調剤薬局の収益改善2026年通期影響

    売上高695億円、営業利益10億円、効率化進む

  • 後発品使用促進による原価低減継続影響

    ジェネリック推進で薬品原価低減、粗利率改善

  • 高い配当利回り通年影響

    配当利回り2.84%、安定配当継続なら下支え

マイナスに働く材料7
  • 収益性悪化が深刻

    営業利益率1.65%→0.47%と低下、2025年5月期も営業赤字

  • ROEマイナスで資本効率不良

    ROE -5.3%と資本を毀損している

  • 業界構造的な逆風

    調剤報酬改訂や後発品推進で薬局収益は圧迫され続ける

  • 営業利益の下振れリスク2025年5月期影響

    営業利益3億円と前期比66%減、ガイダンス未達懸念

  • 薬価改定による報酬減2026年〜2027年影響

    2年に一度の薬価改定で調剤報酬減少、売上圧迫

  • 調剤薬局の過剰競争継続影響

    業界の競争激化、患者獲得コスト増加

  • 高い負債水準不定影響

    自己資本比率が低く、金利上昇で財務負担増

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性改善の最重要指標。2%以上回復できるか
店舗数
増収の原動力。安定的な店舗展開が成長の鍵
1店舗当たり処方箋枚数
既存店の業績動向を示す。門前薬局の特性上、病院動向に左右される

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり14で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.77%。

年間配当
¥14
1株あたり
配当利回り
2.77%
いまの株価に対して
配当性向
102.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年5月1444.7
2018年5月140.052.5
2019年5月140.055.8
2020年5月140.050.1
2021年5月140.040.7
2022年5月140.0106.8
2023年5月140.0159.6
2024年5月2042.920.3
2025年5月14−30.081.0
2026年5月140.0102.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥14

株主

有価証券報告書より

2026年5月期末の株主数は延べ20,109人。区分でいちばん多いのは事業法人52.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が53.7%を占め、残る46.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年5月%2022年5月%2023年5月%2024年5月%2025年5月%2026年5月%
事業法人52.552.251.256.454.252.8
個人・その他39.439.943.140.744.746.2
自己株式3.33.33.36.85.84.6
金融機関7.86.64.72.00.80.8
証券会社0.00.70.70.70.10.1
外国人個人0.00.00.00.00.10.0
外国法人0.30.60.20.20.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01㈱ビックフィールド25.00
02㈱スズケン19.15
03大野小夜子4.26
04大野利美知3.54
05ファーマライズ従業員持株会3.45
06中北薬品㈱3.28
07㈱バイタルネット3.28
08平松 仁0.99
09㈱ファミリーマート0.88
10明治安田生命保険相互会社0.83

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−100%、1株純資産は15期で−99%。直近期のROEは1.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年5月9,14445,43922.16.921.7
2013年5月12857324.95.737.0
2014年5月476037.611.543.1
2015年5月256194.123.740.2
2016年5月426026.912.955.1
2017年5月15900.1604.744.7
2018年5月−3586−0.552.5
2019年5月35730.4201.255.8
2020年5月6161310.510.850.1
2021年5月466477.316.940.7
2022年5月486847.215.2106.8
2023年5月357085.117.2159.6
2024年5月−33636−5.120.3
2025年5月−32586−5.381.0
2026年5月105771.750.5102.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/5期の役員報酬は総額266百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
大野利美知取締役 会長426,690
大野小夜子取締役 副会長513,170
秋山昌之代表取締役 社長56,320
松浦惠子専務取締役51,410
沼田豊取締役11,640
菅野洋取締役14,170
多田宏取締役
相澤愛取締役
園部経夫取締役
三浦誠監査役(常勤)8,400
榎本孝之監査役(非常勤)
鈴木隆雄監査役(非常勤)4,000
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
辻本万里取締役
井手口直子取締役

役員報酬の内訳2026/5

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)61847125643
社外取締役5661
監査役1444

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/5期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,078字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社(ファーマライズホールディングス株式会社)は平成21年6月1日付で新設型会社分割を行い、調剤薬局事業を新設子会社のファーマライズ株式会社が承継することで、当社は持株会社となりました。現在の当社グループは、持株会社である当社を中心に、連結子会社14社で構成されております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 それぞれの事業内容は以下のとおりであります。 (調剤薬局事業) 調剤薬局事業は、ファーマライズ株式会社、株式会社ケミスト、株式会社ヘルシーワーク、北海道ファーマライズ株式会社、GOOD AID株式会社、next PH株式会社、大洋薬品株式会社、及び有限会社平成薬品による、医療機関の発行する処方せんに基づき一般患者に医薬品の調剤を行う調剤薬局の経営事業であります。 (物販事業) 物販事業の主な内容は、ファーマライズ株式会社による化粧品等販売事業、コンビニエンスストア並びにドラッグストア等の運営事業であります。 (医学資料保管・管理事業) 医学資料保管・管理事業は、調剤薬局事業の周辺業務として、株式会社寿データバンクが手掛ける紙カルテやレントゲンフィルム等の保管・管理事業であります。同事業は、全国の病院において震災対応や業務効率化のための建替・移転が活発に行われていることから、積極的な営業活動により事業基盤の安定化に努めております。 (医療モール経営事業) 医療モール経営事業は、ファーマライズ株式会社がJR札幌駅内の「JRタワーオフィスプラザさっぽろ」で運営している医療モールに係る事業です。 (その他) その他の事業の主な内容は、①株式会社ミュートスで行っている製薬企業等向けのシステムインテグレーション事業等、②株式会社メディカルフロントで行っている医療関連ITソリューション事業等、③株式会社レイケアセンターによる人材派遣事業、④株式会社ウィークによる有料職業紹介事業、⑤GOOD AID株式会社等によるデイサービス・訪問看護・有料老人ホーム事業、そして新たに⑥株式会社三幸メディカルによる医薬品卸売事業が加わりました。 当社グループでは、これらの物販事業、医学資料保管・管理事業、医療モール経営事業及びその他の事業につきましても、調剤薬局のシナジー事業として収益機会の拡大に向けて鋭意取り組んでおります。 (事業系統図)
経営方針・対処すべき課題5,276字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社の主たる事業である調剤薬局業界において、薬物療法のプロとしての指針は、「パーフェクト(完璧)」であります。このことから当社の社是は「パーフェクト(完璧)」とし、これを当社の基本方針としております。次に掲げる経営理念をこの基本方針をもって、実践しております。 ・社会的責任 医療に携わる企業として、社会的責任を強く認識し、「Perfect」を目指して積極的に活動していきます。 ・サステナブルな未来へ SDGsの取り組みを重要視し、全社員、ステークホルダーと対話を深めながら、サステナブルな未来へ向かっていきます。 ・心を込めたホスピタリティー 一人ひとりが、信頼と安心を感じられるよう、知識、専門性、経験とノウハウを生かし対応していきます。 (2) 経営環境に対する認識 当社グループの主たる事業活動の場である調剤薬局業界におきましては、わが国の高齢者人口の増加にともない、国民医療費は増加基調にあり、処方せん枚数も増加を続ける見込みであります。一方で、医薬分業率の頭打ち傾向、薬価改定及び後発医薬品利用の促進などにより、市場成長の鈍化が予想されております。また、多数の薬局が混在する現状から、周辺業界からの参入も含めて再編成が進み、寡占化が進行すると想定しております。このような環境下、サステナビリティやデジタルトランスフォーメーションに対する取り組み強化も含めた競争力の増強、経営の効率化及び規模の拡大等、持続的な成長をもたらす経営基盤の構築が重要であると認識しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 令和7年6月25日付で公表しました「中期経営計画~Make a Leap 2027 足場を固め、さらなる飛躍へ~」(以下、本中計)では、新たにミッション・ビジョン・バリューを定義し、グループ全体として「地域の患者に選ばれ信頼される調剤薬局グループ」、「特に高齢者の健康維持・医療・介護ニーズにきちんと寄り添う調剤薬局グループ」を長期的なゴールに掲げ、以下の項目につき、それぞれ成長戦略を設定しました。 (調剤薬局事業) ①薬剤師のかかりつけとしての機能強化 ②患者中心の薬局運営の継続 ③応需処方せん枚数増加に向けた取組の徹底 (その他) ④M&A対応の高度化 ⑤調剤薬局事業以外の既存事業の再構築 ⑥企業としての持続的な成長(サステナビリティ)の推進 本中計策定にあたり、一定の不確実性を帯びるM&Aによる拡大は織り込まず、既存の基盤の成長のみで達成する計画であり、現実的かつ確実性の高い目標であると認識しております。 本中計期間においては、特に新たにグループ入りした会社・店舗のPMI(M&Aの統合プロセス)を早期に完遂させ、利益率や運営効率を引き上げることで、調剤薬局事業を基軸としたさらなる飛躍につなげて行くための足場固めの期間と位置付けております。 (4) 目標とする経営指標 本中計の最終年度となる令和10年(2028年)5月期における目標とする経営指標(連結ベース)は以下のとおりです。 項目   令和10年5月期 売上高   700億円 営業利益   16億円 当期純利益   7億円 ROIC注   4.5% 注:ROIC(Return On Invested Capital)=税引後営業利益÷投下資本(純資産+有利子負債) (5) 対処すべき課題について ① 次なる成長期に向けての足場固め 本中計期間においては、当連結会計年度までに実施した大型M&A等によりグループインした会社・店舗の統合プロセスの早期完遂に注力します。横断的な部署間連携により、PMIを推進できる当社の強みを生かして、店舗・本部ともに既存のリソースを使った、オーガニックでの売上・営業利益確保に向けた体制を整備いたします。 体制整備を迅速に完了したのち、さらなる規模拡大へつなげてまいります。 ② 変化への対応と質的向上 調剤薬局業界は医療法、健康保険法によって調剤技術料、薬価等が定められており、そのために隔年で実施される診療報酬の改定(直近では薬価改定は毎年改定)等の影響を受けます。また社会の変化につれて医療の質も時々刻々変化しており、調剤薬局に対するニーズも今後一層強まっていく半面、競争が激化しております。 当社グループは応需処方せん枚数を増加させるために、変化するニーズを適確に捉え、積極的にサービスをそのニーズに反映させていく方針であります。本中計では、店舗スタッフ一人ひとりが患者に寄り添い、地域の健康・医療の窓口となり、地域医療の推進に薬物のプロとして貢献することを基本方針の価値観と改めて定めました。具体的な中期的成長戦略としては、1.教育プログラムを整備し、患者一人ひとりと丁寧に向き合うことができる薬剤師のかかりつけとしての機能を強化すること、2.地域の皆様に必要とされる「相談できる薬局」を構築し、患者中心の薬局運営を継続すること、3.患者満足度(CS)を把握し、満足度のさらなる向上へ取り組みながら、医療機関あるいは介護保険等の施設へのアプローチをすること等、基本的な対応を大事にして推し進めることとしております。 またニーズに適切に対応するためには、最新の専門情報の収集・蓄積や薬剤師の質的向上が必要となります。当社グループは従来から学術研究の充実に取り組み、薬局業務に関するテーマについて自主的に研究を重ねるとともに、その成果を共有するための社内学術大会を開催して人材育成に投資してまいりました。また、教育・研修に関する専門部署を設けてリーダー人材育成の研修も実施してレベルアップを図ってまいりました。こうした様々な角度での教育実施を繰り返し行うことにより、質の高いかかりつけ薬剤師の確保につながり、変化への対応が可能になるものと考えております。 ③ リスク管理の徹底 イ.調剤過誤への対応 調剤薬局は医療機関であり、患者の生命、健康に関わる業務です。特に調剤過誤は、健康を損なうおそれがあり、徹底的に防止することが使命であると認識しております。当社グループでは過誤のリスクに対し、委員会組織を設けてその防止に取り組んでおります。また、現場の店舗では「過誤防止検討会」を開催して、過誤、インシデント(調剤の過程で起こる何らかの間違い)の事例研究を行い、本部では「過誤防止委員会」が、各店の報告に基づいて全社レベルでの状況を把握し、対策を検討した上で対応を指導しております。過誤が発生した場合には、適正かつ迅速に対応するため「調剤過誤判定委員会」が過誤のレベルを判定し、重大な過誤が発生した場合には、「過誤対策委員会」が組織的かつ迅速に対応を決定し指示しております。 このように当社グループでは調剤過誤を防止するため、現場から本部まで連携の組織を設け、重層的な組織対応で防止に取り組んでおります。 ロ.個人情報保護への対応 調剤薬局チェーンは、膨大かつ重要な個人情報を取り扱っております。当社グループは、個人情報を取り扱う従業員や委託先(再委託先を含みます)に対して、適切な監督を行います。その主な内容は、1.個人情報保護方針の策定、2.個人データの取り扱いに係る規律の整備、3.組織的安全管理措置、4.人的安全管理措置、5.物理的安全管理措置、6.技術的安全管理措置です。 また、「個人情報保護委員会」を設け、すべての部門に個人情報管理責任者を配置しております。別途、店舗向け研修実施の他、実務レベルでのマニュアルを作成し、現場保管を義務付けております。このマニュアルの実施状況については随時内部監査・統制室が監査を実施し、随時フォローを行っております。その他、全従業員から「個人情報保護に関する誓約書」を徴求して個人情報に対する意識を啓蒙するとともに、入退室管理方法の徹底、情報廃棄方法のルール化等を行い、電子データの管理方法の徹底、暗号化等を行っております。 このように当社グループでは個人情報漏洩を防止するため、体系的かつ網羅的に対策を講じ、随時管理の精度向上に努めております。 ④ オペレーションの効率化 広範な地域で多店舗展開を営む事業形態にあっては、店舗のオペレーションの効率化は必須の経営課題であり、これをIT化等の投資によって推進できることが、大企業の優位性であります。また規制が多く、収益確保に制約の多い調剤薬局事業においては、オペレーションの効率化が個別の店舗の採算確保の基礎であります。こうした認識のもと、当社グループは店舗における煩雑な業務のオペレーションを常に見直し、効率化すると同時に、業務のIT化等も推進して、店舗の運営コスト低減に努めております。 ⑤ コンプライアンスへの取り組み 当社グループでは、コンプライアンスの認識不足に起因する不祥事の発生を根絶するために、コンプライアンス委員会を、そして法律上疑義のある行為等について当社グループの従業員が直接情報提供を行う手段として社内及び社外に内部通報窓口を設置しております。コンプライアンス委員会では、コンプライアンス計画を策定し、役職員に対するコンプライアンス意識の啓蒙・教育活動に徹底的に努めており、内部通報窓口では不祥事根絶へ向けた窓口体制の整備及び相談があった際の迅速な改善行動が取れる体制を整えております。 ⑥ 内部統制システムの強化 当社グループにおいて、内部統制システムの構築は最重要事項の1つと認識しております。当社では、内部監査・統制室を設置し、コーポレート・ガバナンスを担う各機関との連携を密にすることで、店舗やグループ企業の拡大にも柔軟に対応できる体制を構築するべく鋭意努めております。 ⑦ 本部業務の効率化とグループ組織構造の見直しによる収益構造の改善 わが国では高齢者人口の増加にともない国民医療費は増加傾向にあります。一方で薬価改定や後発医薬品使用促進強化等により、市場成長率の鈍化傾向が予想されております。また処方せん枚数も日数の長期化により単価は上昇しながらも枚数は減少していく傾向です。適切な対策なしでは利益率の漸減傾向は回避できないものと予想しております。 このような事業環境下においても適正な利益水準を確保していくために、本部業務オペレーションとグループ組織構造の見直しを進めてまいります。具体的には、子会社各社ごとに行っている管理部門業務の本社集約化、資金管理業務の本社集約化及びシステム化等により、業務効率化、金利の低減化等コスト削減に取り組んでいます。それ以外にも、恒常的な見直しを行いながら対象となる作業の自動化・効率化を図ることにより、コストの削減に取り組んでまいります。またグループ形態を変革し、役割分担やコストの見直しをしていくことで販売管理費の削減に努めてまいります。 ⑧ サステナビリティに対する取り組み 当社グループは、薬物療法のプロフェッショナルとして地域医療への積極的な取り組みを通じて地域社会に貢献することを使命としております。そのためにも長期的に成長していくことが不可欠であり、環境・社会・経済などを将来にわたって適切に維持・発展させていくための持続可能性(サステナビリティ)を重視・配慮した経営をしていくべきであると考えております。こうした考えから、令和3年6月に設置したサステナビリティ委員会が中心となり、当社グループにとってのサステナビリティに関するリスクや機会の重要課題(マテリアリティ)を特定し、令和6年12月13日に「マテリアリティKPIの設定に関するお知らせ」にて公表したとおり、各マテリアリティに対する取り組みを具体化したKPIを決定しました。各KPIの進捗状況等につきましては、当社グループのホームページ等で適時性をもって報告してまいります。 ⑨ デジタルトランスフォーメーションに対する取り組み オンライン服薬指導、オンライン資格確認の導入、及び電子処方せんの運用開始など、政府が推進する医療デジタルトランスフォーメーション(以下、「医療DX」)は加速しております。これら医療DXに適応するため、当社のDX推進部とグループ会社のシステム開発会社(株式会社ミュートス及び株式会社メディカルフロント)との連携を強化して、IT技術を活用した働き方の見直しや各部門を一気通貫するシステム運用等、社内業務の効率化に留まらず、デジタルトランスフォーメーションを強化し、次世代薬局の構築に向けた取り組みを進めています。特に、昨今増加しているサイバー攻撃に対応するため、サイバーセキュリティ対策を強化し、安全で信頼性の高いサービスの提供に努めています。
事業等のリスク8,496字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの財政状態、経営成績並びに現在及び将来の事業等に関してリスク要因となる可能性がある主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1) 調剤薬局事業・物販事業の法規制について 調剤薬局事業を行うに当っては、関連する法令に基づき、各都道府県知事等に薬局開設許可及び保険薬局指定を受けるとともに、必要に応じて各都道府県知事等の指定等を受けることとされております。また、物販事業のうち医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、薬機法)に基づく医薬品等の販売を行うに当っては、各都道府県知事に店舗販売業許可を受けるとともに、必要に応じて各都道府県知事等の指定等を受けることとされております。また、食品・酒類等の販売についても、それぞれの関係法令に基づき所轄官公庁の指定等が必要とされております。その主な内容は下表のとおりであります。 当社グループは調剤薬局事業・物販事業を行うために必要な許認可等を受けて営業しており、これまで店舗の営業停止または取消等の処分を受けたことはありませんが、万一、法令違反等により、当該処分を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 許可・指定・免許・ 登録・届出の別   有効期限   関連する法令   許可・指定権者   取消等となる事項 薬局開設許可   指定日から6年   薬機法   各都道府県知事   第75条第1項に該当した場合又は更新漏れ 保険薬局指定   指定日から6年   健康保険法   各都道府県地方厚生局長   第80条に該当した場合又は更新漏れ 労災保険指定薬局指定   指定日から3年、自動更新   労働者災害補償保険法   各労働局長   労災保険指定薬局療養担当契約事項の「指定の取消」に該当した場合 生活保護法指定医療機関指定   指定日から6年   生活保護法   各都道府県知事   第51条第2項に該当した場合又は更新漏れ 被爆者一般疾病医療機関指定   無期限   原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律   各都道府県知事   第19条第3項に該当した場合 麻薬小売業者免許   取得日の翌々年の12月31日   麻薬及び向精神薬取締法   各都道府県知事   第51条第1項に該当した場合又は再申請漏れ 感染症指定医療機関指定   無期限   感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律   各都道府県知事   第38条第9項に該当した場合 指定自立支援医療機関(厚生医療・育成医療)指定   指定日から6年   障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律   各都道府県知事   第68条に該当した場合又は更新漏れ 指定自立支援医療機関(精神通院医療)指定   指定日から6年   障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律   各都道府県知事   同上 高度管理医療機器等販売業許可   指定日から6年   薬機法   各都道府県知事   第75条第1項に該当した場合又は更新漏れ 管理医療機器等販売業届出   無期限   薬機法   各都道府県知事   第75条第1項に該当した場合 毒物劇物一般販売業登録   指定日から6年   毒物及び劇物取締法   各都道府県知事   第19条第2項及び第4項に該当した場合又は更新漏れ 店舗販売業許可   指定日から6年   薬機法   各都道府県知事   第75条第1項に該当した場合又は更新漏れ 農薬販売届   無期限   農薬取締法   各都道府県知事   第31条に該当した場合 酒類販売業免許   無期限   酒税法   各税務署長   第14条に該当した場合 食品営業許可   各自治体条例で定める期間   食品衛生法   各都道府県知事   第60条、第61条に該当した場合または更新漏れ 食品関係営業届出   無期限   食品衛生法   各都道府県知事   第60条に基づく処分を受けた場合 (2) 医療制度の改定について 近年、健康保険法の改定のほか、その他の医療制度の改定が実施されており、今後も各種の医療制度改定の実施が予想されます。その動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 平成15年度以降に実施された主な医療制度改革 平成15年4月   社会保険本人患者負担率の変更 平成15年8月   医療法改正に伴う病床区分届出期限 平成18年4月   後発(ジェネリック)医薬品使用推進のための処方せん様式変更 平成20年4月   後発(ジェネリック)医薬品使用推進のための処方せん様式変更 平成21年6月   登録販売者制度開始 平成22年4月   後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定 平成24年4月   後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定 薬剤服用歴管理指導料の包括的評価 平成26年4月   後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定調剤基本料の改定 平成26年6月   一般用医薬品販売ルールの変更 平成26年11月   薬事法から医薬品医療機器等法へ改正施行 平成28年4月   後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定調剤基本料の改定(門前薬局の評価の見直し)かかりつけ薬剤師指導料の新設 平成28年10月   「健康サポート薬局」の届出・表示・公表開始 平成30年1月   医薬品譲受・譲渡ルールの改正 平成30年4月   後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定 調剤基本料の改定(大型チェーン薬局、敷地内薬局の評価見直し)地域支援体制加算の新設服用薬剤調整支援料の新設 平成31年4月   「調剤業務のあり方について」の局長通知(薬剤師以外の者が実施する調剤補助業務) 令和元年12月   医薬品医療機器等法の一部改正公布(薬剤師・薬局機能の強化、安全対策の充実・合理化、法令順守体制整備)薬剤師法の一部改正公布(継続的服薬指導、調剤録記載項目追加) 令和2年4月   調剤基本料の改定(チェーン薬局、敷地内薬局の評価見直し)地域支援体制加算の改定(算定要件の見直し)対人業務に関する点数の新設(吸入薬指導加算、調剤後薬剤管理指導加算、特別薬剤管理指導加算2、服用薬剤調整支援料2、経管投薬支援料)在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の改定(算定要件見直し)オンライン服薬指導に関する点数の新設 「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取り扱いについて」の通知(0410対応) 令和2年9月   医薬品医療機器等法の一部改正施行(オンライン服薬指導) 令和3年8月   医薬品医療機器等法の一部改正施行(認定薬局制度、添付文書電子化、法令順守体制、課徴金制度) 令和4年4月   医薬品医療機器等法の一部改正施行(認定薬局制度、添付文書電子化、法令順守体制、課徴金制度) 調剤基本料の改定(大規模グループ薬局、敷地内薬局の評価見直し) 地域支援体制加算の改定(類型に応じた評価の見直し) 薬局・薬剤師業務の評価体系の見直し(薬剤調製料、調剤管理料、服薬管理指導料の新設) 薬局における対人業務の評価と充実(かかりつけ薬剤師と連携する他の薬剤師への評価) オンライン服薬指導の要件と評価の見直し 電子的保健医療情報活用加算の新設(オンライン資格確認システム) リフィル処方せんの導入 麻薬及び向精神薬取締法施行規則の一部改正施行(麻薬小売業者間譲渡許可業者間における譲渡譲受要件の一部変更) 令和4年9月   医薬品医療機器等法施行規則の一部改正施行(オンライン服薬指導対応場所の規制緩和) 令和4年10月   電子的保健医療情報活用加算の廃止医療情報・システム基盤整備体制充実加算の新設 令和5年1月   電子処方箋運用開始 令和5年4月   オンライン資格確認システム義務付け 令和5年5月   新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更 令和6年4月   感染症法の改正施行(医療措置協定の法定化)医療機能情報提供制度の全国統一運用開始(薬局機能情報提供の変更) 令和6年6月   報酬改定時期を4月から6月へ変更調剤基本料の改定(賃上げに向けた評価、敷地内薬局評価見直し)薬局機能に関する評価(医療DX対応、感染災害発生時対応、在宅訪問体制)地域支援体制加算の改定(算定要件の見直し)長期収載品に関する選定療養導入(令和6年10月施行予定)マイナ保険証利用の促進 令和6年12月   健康保険証の新規発行停止(マイナ保険証への移行) 令和7年5月   医薬品医療機器等法の一部改正公布(一般用医薬品の遠隔管理販売、調剤業務の一部外部委託、医薬品販売区分と販売方法の見直し、薬局機能の強化)薬剤師法の一部改正公布(調剤済処方箋及び調剤録の保存期限変更) 令和8年5月   医薬品医療機器等法の一部改正施行(一般用医薬品販売ルール、要指導医薬品オンライン販売、指定濫用防止医薬品制度) (3) 薬価基準の改定について 当社グループの調剤売上は、薬剤に係る収入と調剤技術に係る収入から成り立っております。薬剤に係る収入は、健康保険法により定められた「薬価基準」という公定価格によっております。また、調剤技術による収入も健康保険法により定められた調剤報酬の点数によっております。 今後、医療法の改定が行われ、薬価基準、調剤報酬の点数等が変更になった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 最近の薬価基準の改定は次表のとおり実施されております。(薬剤費ベース)令和元年より毎年改定となりましたが、同年のみ消費税の増税と同時改定として10月に実施されております。 改正年月日   令和元年 10月1日   令和2年 4月1日   令和3年 4月1日   令和4年4月1日   令和5年4月1日   令和6年4月1日   令和7年4月1日   令和8年 4月1日 改定率(%)   △ 2.40   △ 4.38   ―(注)   △ 6.69   ―(注)   △ 4.67   ―(注)   △4.02 (注)調剤報酬改定が行われない中間年度においては、厚生労働省より改定率(薬剤費ベース)が公表されていません。 (4) 医薬分業率の動向について 医薬分業は、医療機関と調剤薬局がそれぞれの専門分野で業務を分担することにより、国民医療の質的向上を図るために国の政策として推進されてきました。最近では医薬分業率の伸び率は鈍化しており、将来においても低下する場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 仕入価格の暫定措置について 調剤薬局業界では、薬価基準の改定が実施された場合、最終的な仕入価格を医薬品卸業者と妥結するまでの間、暫定価格(合理的であると見積もった価格)で仕入計上し、暫定価格と最終的な仕入価格の差額については医薬品卸業者との取引条件の妥結後、薬剤ごとに精算の会計処理をしております。 今後、暫定価格と妥結価格の間に大きな乖離が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6) 消費税等の影響について 調剤薬局事業において、調剤売上高は消費税法において非課税売上となり、一方、医薬品等の仕入は同法の課税仕入となるため、当社グループが仕入先に対して支払った消費税等は、租税公課として販売費及び一般管理費に費用計上しております。過去の消費税の導入及び消費税率改定時には、消費税率の上昇分が薬価改定幅に考慮されておりましたが、今後、消費税率が改定され、消費税率の改定が薬価改定に考慮されない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 人材(薬剤師)の確保について 調剤薬局事業は、医薬品医療機器等法により店舗ごとに一定数以上の薬剤師を配置することが義務付けられ、薬剤師法により調剤業務は薬剤師ではない者が行ってはならないとされております。また、物販事業のうち薬機法に基づく医薬品等の販売は、一般用医薬品の分類等によりその販売者が規定されております(要指導医薬品及び第1類医薬品については薬剤師のみが、第2類医薬品及び第3類医薬品については薬剤師又は登録販売者が行わなければならない)。当社グループは薬機法に則り、すべての調剤薬局において薬剤師の配置基準を満たしており、すべての医薬品等販売店舗においてその分類等による薬剤師・登録販売者の配置基準を満たしております。 薬剤師・登録販売者の確保は、調剤薬局業界及び医薬品販売業界共通の課題であり、出店や退職者の補充など、必要時に薬剤師・登録販売者を確保できない場合などは、新規出店計画や事業運営に支障をきたす場合もあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8) 出店政策について 当社グループは、令和8年5月31日現在、調剤薬局を406店舗展開しております。今後も積極的な新規出店及びM&Aにより店舗数の拡大を図り、一方で不採算店舗については整理を行う方針であります。 医薬分業の進展に伴う出店競争の激化により、当社の出店基準を満たす立地が確保できない場合、主応需医療機関における分業の意思決定の遅れや競合激化により、出店後に計画通りの売上高が確保できない場合、主応需医療機関が移転、廃業した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 なお、最近5年間の調剤薬局の店舗数推移は以下のとおりであります。 (単位:店) 令和4年5月期   令和5年5月期   令和6年5月期   令和7年5月期   令和8年5月期 新規出店   9   2   11    5   5 M&A   ―   6   48    56   18 閉店・休止   6   9   8    11   18 期末店舗数   301   300   351    401   406 (9) 新規出店時のコストについて 当社グループの新規出店形態として土地及び建物を取得する場合と土地及び建物を賃借する場合があります。店舗の土地及び建物を取得した上で出店する場合には土地及び建物の購入代金、建築費、仲介手数料及び設計料等の費用が発生し、土地及び建物を賃借して出店する場合には賃貸人への保証金、敷金及び建設協力金が発生します。これらの出店時の費用については将来回収が可能であると判断した上で出店しておりますが、個別店舗の売上実績が事業計画を下回った場合や賃貸人が破綻するなど賃貸借契約の継続や保証金等の回収が出来なくなった場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10) 調剤過誤について 当社グループは、調剤過誤防止を調剤薬局のリスクマネジメントの最重要事項と認識し、調剤業務においては過誤防止システムの全店導入や複数体制の調剤チェックを行い、管理体制として社内に「過誤防止委員会」等を設け、過誤やインシデントの報告を義務付け、日常的に過誤防止を徹底しております。また、万一に備え全店舗において「薬剤師賠償責任保険」に加入しております。このように当社は過誤防止に万全を期しておりますが、万が一重大な調剤過誤が発生した場合には、社会的信用の失墜、訴訟の提起による損害賠償等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11) 個人情報の保護について 当社グループは、各事業の特性に応じて個人情報保護及び情報セキュリティに関する管理体制を構築しております。調剤薬局事業では、調剤業務を行うために患者情報を取得・保管しております。この中には個人情報保護法に定められた個人情報が含まれております。当社は個人情報保護を最重要管理項目と認識し、社内に「個人情報保護委員会」を設置しております。個人情報保護委員会は、個人情報保護担当役員を委員長、管理部長を副委員長とし、本社各部門長からなる委員で構成され、定期的に開催されています。 さらに全社員から「個人情報保護に関する誓約書」を取得しております。また、情報の利用・管理に関してはガイドラインを定めて、保護管理を徹底しております。 カルテ等の医学資料保管・管理事業においては、医療記録等の機微な個人情報を取り扱うことから、プライバシーマーク制度及びISMS適合性評価制度の認証を取得し、認証基準に則った適切な管理及び運用を行っております。 人材派遣事業においては、登録スタッフ及び顧客企業に関する個人情報を取り扱うことから、プライバシーマーク認証を取得するとともに、個人情報保護に関する教育の実施、社内規程及びマニュアルの遵守徹底、適正な保管及び廃棄手続、事故発生時の報告体制の整備等を通じて、個人情報の適切な管理に努めております。 ITソリューション・システム開発事業においては、顧客から受託した情報資産及びシステムを取り扱うことから、プライバシーマーク認証を取得するとともに、情報セキュリティポリシーに基づき、アクセス権限管理、多要素認証、エンドポイントセキュリティ対策、脆弱性対策及び監視体制の強化等を実施し、情報漏えい及び不正アクセスの防止に努めております。 当社グループでは、個人情報を適正に保護管理するための社内体制を強化していますが、万が一事故及び犯罪行為等により個人情報が漏洩した場合には、社会的信用の失墜、訴訟の提起による損害賠償等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (12) 借入金の影響について 当社グループは、出店に際して設備投資資金の大部分を借入金によって調達しております。今後の金利動向によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 連結ベースの有利子負債構成比 項 目   令和6年 5月期   令和7年 5月期   令和8年 5月期 有利子負債残高(百万円)   12,750   14,280   15,153 総資産(百万円)   29,486   31,924   32,680 総資産に占める有利子負債の構成比(%)   43.2   44.7   46.4 (注)1 上記「有利子負債残高」は各期末時点での残高であります。 2 上記「有利子負債残高」は、1年内返済予定の長期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額であります。 なお、財務制限条項の詳細については、「第2 事業の状況 5 重要な契約等(財務上の特約が付されたローン契約)」をご参照ください。 (13) 固定資産の減損会計適用について 当社グループの固定資産は、その大半が店舗の運営に供されておりますが、この中には不採算店舗及び一部遊休状態となっているものもあり、平成15年10月31日付「企業会計基準委員会」から公表された「固定資産の減損会計の適用指針」に則って、平成18年5月期より同会計基準及び同適用指針を適用しております。 当社グループは今後不採算店舗については、増収努力とコスト削減による店舗利益の向上を目指すと同時に、一部不採算店舗については閉鎖、売却等を進め、対策を講じる方針であります。しかしながらこれらの対策が思うように進展しなかった場合には、追加的に減損を認識する場合があり、この場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当連結会計年度は当社グループで48百万円(前年同期184百万円)の減損損失を計上しております。 (14) M&Aの実施とのれんの減損処理について 当社グループはスケールメリットを確保するためにM&Aを積極的に推進する方針であります。M&Aの実施に当たっては、事前にリスクを把握・回避するために、対象企業の財務内容等につきデューデリジェンスを行っております。しかしながら、買収後に予期しなかった問題が生じた場合や、事業環境の変化等により業績が計画通りに進展しない場合、のれんの減損処理を行う必要性が生じる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,401字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりであります。 ① 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度(令和7年6月1日~令和8年5月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策や中東情勢の影響による世界的な景気変動リスクに加え、国内の物価上昇への懸念もあり、先行きは不透明な状況が続いております。 このような状況のもと、当社グループは令和7年6月25日に本中計を公表いたしました。新たにグループ入りした会社・店舗のPMI(M&A後の統合プロセス)を早期に完遂するとともに、かかりつけ薬剤師・薬局としての機能強化を図り、経営基盤の強化に取り組んでおります。また、コア事業である調剤薬局事業を基軸とした成長戦略に注力し、さらなる成長の実現を目指しております。 本中計では、新たにミッション・ビジョン・バリューを再定義し、「地域の患者に選ばれ信頼される調剤薬局グループ」及び「特に高齢者の健康維持・医療・介護ニーズにきちんと寄り添う調剤薬局グループ」を長期的なゴールに掲げ、以下の成長戦略を推進しております。 <調剤薬局事業> ①薬剤師のかかりつけとしての機能強化 ②患者中心の薬局運営の継続 ③応需処方せん枚数増加に向けた取り組みの徹底 <その他> ④M&A対応の高度化 ⑤調剤薬局事業以外の既存事業の再構築 ⑥企業としての持続的な成長(サステナビリティ)の推進 令和10年5月期には、売上高700億円、営業利益16億円、ROIC4.5%の達成を目指しております。 当連結会計年度においては、前連結会計年度までに推進してきたM&Aにより調剤薬局事業の規模拡大を図るとともに、統合活動を迅速に進めた結果、売上高の拡大と収益性の改善を実現いたしました。 また、令和8年1月30日に公表した株式会社三幸メディカルグループの取得は、同社の医薬品卸売業との連携による医薬品流通体制の強化及び収益力の向上に加え、関東エリアにおけるドミナント戦略の推進に資するものであり、今後の収益貢献を見込んでおります。 この結果、当連結会計年度における業績は、売上高69,512百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益979百万円(同233.5%増)、経常利益は715百万円(同422.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は114百万円(前年同期は367百万円の損失)となりました。なお、グループ会社であるGOOD AID株式会社及びnext PH株式会社につきましては、決算期の変更により、それぞれ14カ月間の実績を計上しております。 売上高につきましては、M&Aによる店舗数の増加にともない調剤売上高が増加し、増収となりました。 利益面につきましても、調剤薬局事業における収益性改善に加え、既存店舗及び取得店舗の寄与、グループ全体における本部業務の効率化による販管費の低減等により増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益においても黒字転換となりました。 なお、セグメントごとの業績は以下のとおりであります。 (調剤薬局事業) 前連結会計年度までに実施したM&A及び新規出店により店舗数が増加し、応需処方せん枚数が増加いたしました。また、前連結会計年度から継続的に既存店舗における地域支援体制加算等の施設基準の取得による調剤技術料の算定強化に取り組み、売上・利益ともに堅調に推移いたしました。M&A後の業務統合や運営効率化を進め、販管費の低減にも取り組みました。 この結果、当連結会計年度における調剤薬局事業の業績は、売上高59,331百万円(前年同期比12.7%増)、セグメント利益1,386百万円(同139.8%増)となりました。 当連結会計年度末における調剤薬局店舗数は、前連結会計年度末から23店舗増加、18店舗減少の406店舗となりました(うち令和8年2月13日にグループ入りした株式会社三幸メディカルグループによる増加は16店舗)。 薬局運営面につきましては、本中計の成長戦略に基づいた①薬剤師のかかりつけとしての機能強化、②患者中心の薬局運営の継続、③応需処方せん枚数増加に向けた取り組みの徹底、以上についてタスクフォースを設置して取り組みを進めました。 ①では、かかりつけ薬剤師に特化した教育プログラムとして、当社独自のマインド及び行動基準の浸透を目的としたオンライン研修を構築し、各店舗への提供を開始しております。当連結会計年度においては全店舗で4回実施し、活動事例の共有及び社内表彰等を通じて現場の意識向上を図っております。 ②におきましては、国の掲げる患者のための薬局ビジョンに基づく取り組みとして、当連結会計年度末における当社グループの健康サポート薬局は81店舗、地域連携薬局は86店舗、専門医療機関連携薬局は3店舗となっております。 また、当社オリジナルの認知症カフェである「カフェにゃーまらいず」の展開を継続しており、当連結会計年度末時点で全国109店舗、累計248回の開催実績となり、追加目標値とした100店舗を上回る結果となりました。相談機会の創出を通じて、少しずつではありますが来局者の増加にもつながってきております。 さらに③では、令和7年12月より当社グループの公式LINEを開設(当連結会計年度末約5,300人の友だち登録)、処方せんのネット受付、割引クーポン配布、その他イベント等の通知を行い来局者増加による応需処方せん枚数の増加に取り組みました。また在宅・施設調剤獲得にも力を入れた結果、当連結会計年度における地域医療(在宅・施設調剤)の処方せん枚数は597千枚(前年同期比4.6%増)、売上高は4,585百万円(同5.4%増)となりました。 (物販事業) 前連結会計年度における不採算店舗閉店に加え、収益性の高いドラッグストア店舗の一時休業や競合出店の影響、並びに季節性医薬品の販売不振がありました。これに対し、マーケティング戦略及びプロモーションの見直しを進めるとともに、店舗開発を強化し、収益性の高い店舗の出店に取り組みました。 この結果、当連結会計年度における物販事業の業績は、売上高は8,042百万円(前年同期比7.5%減)、セグメント利益は83百万円の損失(前年同期は44百万円の損失)となりました。 また、当連結会計年度末における店舗数は、前連結会計年度末から新規出店により1店舗増加、閉店により4店舗減少し、40店舗(調剤併設店舗を含めた場合は52店舗)となりました。 (医学資料保管・管理事業) 医学資料の保管料収入が堅調に推移したことに加え、一時的な保管資料廃棄に係る収入計上が実現し、さらに労務費等の費用削減も達成しました。 この結果、当連結会計年度における医学資料保管・管理事業の業績は、売上高は647百万円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は100百万円(同95.1%増)となりました。 (医療モール経営事業) 医療機関からの収入は安定的に推移しておりますが、一部テナント医療機関の退去にともなう一時的な減収がありました。空室については誘致活動をしており、立地優位性を背景に早期の補充を見込んでおります。費用面においては、給与水準の引き上げ等にともない労務費が増加した一方で、計画していた医療機器の更新が延期となったことから、減価償却費の増加は抑制されました。 この結果、当連結会計年度における医療モール経営事業の業績は、売上高505百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益87百万円(同15.2%減)となりました。 (その他) 有料職業紹介事業においては、とりわけ高単価のエグゼクティブ・プロフェッショナル層の案件成約数が減少しました。訪問看護事業においては、訪問回数が減少しました。また、医療関連ITソリューション事業においては、新製品開発にともなう償却費の発生等により、コストが先行しております。 この結果、当連結会計年度におけるその他事業の業績は、売上高は986百万円(前年同期比7.3%減)、セグメント利益は113百万円の損失(前年同期は52百万円の損失)となりました。 ② 財政状態の状況 (流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は13,164百万円(前年同期比74百万円減)となりました。この主な要因は現金及び預金が6,012百万円(同1,101百万円増)となった一方で、商品及び製品が2,713百万円(同1,351百万円減)となったことによるものであります。 (固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は19,516百万円(前年同期比831百万円増)となりました。この主な要因は、土地が3,227百万円(同307百万円増)、のれんが7,257百万円(同457百万円増)となったことによるものであります。 (流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は14,010百万円(前年同期比2,021百万円増)となりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が4,781百万円(同2,141百万円増)となったことによるものであります。 (固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は11,810百万円(前年同期比1,206百万円減)となりました。この主な要因は、長期借入金が9,810百万円(同1,242百万円減)となったことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は6,859百万円(前年同期比58百万円減)となりました。この主な要因は、自己株式が376百万円(同95百万円増)となった一方で、資本剰余金が2,091百万円(同95百万円減)、非支配株主持分が17百万円(同32百万円減)となったことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、6,012百万円(前年同期比1,121百万円増)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果増加した資金は、3,278百万円(前年同期比1,967百万円増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が698百万円となり、法人税等の支払額又は還付額により資金が409百万円減少し、仕入債務が372百万円減少した一方で、減価償却費が782百万円、のれん償却額が823百万円計上され、棚卸資産が1,464百万円減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、1,975百万円(前年同期比2,486百万円減)となりました。この主な要因は、新規開局等に伴う有形固定資産の取得による支出が696百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,192百万円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果減少した資金は、181百万円(前年同期は939百万円の増加)となりました。この主な要因は、長期借入による収入が3,000百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が2,746百万円、リース債務の返済による支出が178百万円、配当金の支払額が158百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が97百万円となったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況 a. 仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに記載しますと、以下のとおりであります。 区 分   前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   前年同期比(%) 調剤薬局事業   32,393   35,944   111.0 物販事業   5,876   5,444   92.7 医学資料保管・管理事業   0   0   147.3 医療モール経営事業   -   -   - その他   -   -   - 合 計   38,270   41,388   108.1 b. 販売実績 (1) 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに記載しますと、以下のとおりであります。 区 分   前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   前年同期比(%) 調剤薬局事業   薬剤に係る収入   個々の器官系用医薬品   12,905   14,515   112.5 神経系及び感覚器官系用医薬品   5,678   6,191   109.0 代謝性医薬品   10,737   11,186   104.2 その他   10,858   11,788   108.6 小 計   40,181   43,682   108.7 調剤技術に係る収入   調剤技術料等   11,853   15,277   128.9 一般薬等売上   591   372   62.9 小 計   52,625   59,331   112.7 物販事業   8,696   8,042   92.5 医学資料保管・管理事業   609   647   106.1 医療モール経営事業   511   505   98.7 その他   1,064   986   92.7 合 計   63,508   69,512   109.5 (2) 当連結会計年度の調剤薬局事業における地区別の店舗数及び販売実績は、以下のとおりであります。 地 区 別   店舗数   前年比増減   前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   前年同期比(%) 北海道   56   △6   7,727   9,092   117.7 青森県   2   0   109   377   343.0 宮城県   10   0   1,402   1,470   104.8 秋田県   2   0   237   226   95.1 山形県   1   0   150   154   102.7 福島県   11   △1   1,619   1,567   96.8 茨城県   5   0   581   587   101.0 栃木県   3   0   508   497   97.9 群馬県   6   △1   901   914   101.4 埼玉県   21   12   1,355   1,633   120.5 千葉県   7   1   693   765   110.5 東京都   49   3   4,838   4,933   101.9 神奈川県   10   △2   1,746   1,754   100.5 新潟県   30   0   3,103   4,312   139.0 富山県   3   0   668   607   90.8 石川県   6   0   1,138   1,232   108.3 福井県   7   0   672   642   95.4 山梨県   0   △1   30   △0   0.0 長野県   4   0   260   771   296.5 岐阜県   3   0   258   298   115.3 静岡県   16   0   3,128   3,194   102.1 愛知県   32   0   7,684   9,128   118.8 三重県   11   0   2,089   2,226   106.5 滋賀県   13   2   562   1,519   270.0 京都府   9   0   1,068   1,075   100.7 大阪府   47   △1   5,419   5,348   98.7 兵庫県   17   0   2,105   2,102   99.9 奈良県   4   0   381   383   100.6 和歌山県   4   △1   574   526   91.6 長崎県   5   0   316   325   102.8 宮崎県   4   0   337   627   186.0 沖縄県   8   0   951   1,033   108.7 合 計   406   5   52,625   59,331   112.7 c. 調剤実績 当連結会計年度における処方せん応需実績は、以下のとおりであります。 地 区 別   前連結会計年度 (千枚)   当連結会計年度 (千枚)   構成比(%)   前年同期比(%) 北海道   769   944   16.0   122.8 青森県   18   58   1.0   321.7 宮城県   107   104   1.8   97.6 秋田県   18   18   0.3   96.9 山形県   9   10   0.2   105.7 福島県   143   135   2.3   94.2 茨城県   112   111   1.9   99.5 栃木県   27   29   0.5   105.7 群馬県   73   70   1.2   95.1 埼玉県   158   176   3.0   111.4 千葉県   96   109   1.8   112.8 東京都   588   580   9.8   98.6 神奈川県   155   148   2.5   95.8 新潟県   341   473   8.0   138.6 富山県   62   53   0.9   84.7 石川県   74   73   1.2   98.2 福井県   88   80   1.4   90.4 山梨県   4   0   0.0   0.0 長野県   30   108   1.8   356.4 岐阜県   29   29   0.5   100.6 静岡県   284   272   4.6   95.8 愛知県   547   631   10.7   115.4 三重県   167   160   2.7   95.6 滋賀県   69   183   3.1   265.4 京都府   103   102   1.7   99.3 大阪府   632   614   10.4   97.1 兵庫県   245   234   4.0   95.4 奈良県   73   71   1.2   97.3 和歌山県   69   70   1.2   101.3 長崎県   55   53   0.9   96.6 宮崎県   24   52   0.9   215.5 沖縄県   133   135   2.3   101.1 合 計   5,317   5,898   100.0   110.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要」に記載のとおりであります。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの主な活動領域である調剤薬局事業におきましては、隔年で実施される調剤報酬改定、毎年実施される薬価改定が経営成績に重要な影響を与える要因となっております。国民医療費抑制の方針から、調剤報酬・薬価自体は今後も全体としては実質引き下げ方向での改定が予想されます。 近年の改定は、「地域の医薬品供給拠点としての役割発揮」、「在宅医療の充実」及び「かかりつけ薬剤師・薬局化」を明確に反映しており、「地域包括ケアシステムの構築」や「国民医療費抑制」といった国の方針により沿った内容となっております。調剤報酬改定の影響は大変厳しいものとなっておりますが、これらの改定への対応如何では収益力の低下を抑え、競争力の強化につなげることも可能であると考えております。 ④ 経営戦略の現状と見直し 当社グループは令和7年6月25日付で、令和8年5月期から令和10年5月期までの期間を対象とする、本中計「Make a Leap 2027 足場を固め、さらなる飛躍へ」を公表しました。本中計においては、前中計期間に推し進めてきた積極的なM&Aによりグループ入りした各社・各店舗に対するPMIに集中し、早期に運営の効率化と収益性の向上を図ることにより、次の飛躍に向けた足場固めをする時期と位置付けています。 本中計の詳細な内容は、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 イ.キャッシュ・フロー 当連結会計年度における状況については、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ロ.資金の需要 当社の運転資金需要の主なものは、調剤のための医療用医薬品仕入、物販のための商品仕入のほか、店舗運営の製造経費、全社に係る販売費及び一般管理費によるものであります。 なお、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金又は借入金により資金調達することとしております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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