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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ツクルバ

TSUKURUBA Inc.2978 · Growth · 不動産業

中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo」を運営。テクノロジーで住宅売買体験を刷新する。

概要

株式会社ツクルバは、2011年創業の不動産会社で、中古マンションのリノベーション・販売・仲介を主力とする。デザイン性の高いリノベーションを施した物件を自社で買い取り再販する「買取再販」モデルと、ITプラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」を通じた情報流通・仲介サービスを展開する。2025年7月期の売上高は81億円、従業員235名。東京証券取引所グロース市場に上場している。

cowcamo事業への一本化と収益構造

2023年11月に不動産企画デザイン事業を会社分割し、以降はcowcamo事業の単一セグメントとなる。同事業では、中古・リノベーション住宅の売買仲介手数料、リノベーション斡旋手数料、自社企画商品の販売収益を得る。2025年7月期の売上高は8,099百万円(前年比47.7%増)、営業利益274百万円(同76.8%増)と拡大している。一方で、買取再販モデルゆえに棚卸資産が大きく、営業キャッシュ・フローは1,477百万円の支出となった。

オンラインとオフラインを統合した住宅流通プラットフォーム

cowcamoは、物件情報の流通メディア、エージェントによる仲介、リノベーション企画・販売を一貫して提供する。ソーシャルメディアに特化したコンテンツ型メディアで物件情報を発信し、ユーザーはチャットでエージェントとやり取りできる。会員数は55万人に達する。従来は別個の事業者に分散していたバリューチェーンを自社開発システムで統合し、生産性と顧客体験の向上を両立している点が特徴である。

展開エリアとグループ構成

本社は東京都渋谷区に置き、東京・横浜・名古屋・大阪などの都市部で事業を展開する。連結子会社として株式会社ツクルバボックス(旧マチニワ)を保有し、グループ全体で235名の従業員を擁する。2019年7月に東京証券取引所マザーズに上場、2022年4月の市場区分見直しに伴いグロース市場に移行した。2020年7月には株式会社丸井グループと資本業務提携を結んでいる。

財務状況の変遷と現状

売上高は2015年7月期の2億円から2025年7月期には81億円へと急成長した。しかし、2018年7月期以降は営業損失を計上する年が続き、2023年7月期まで当期純損失が続いた。収益性が改善し始めたのは2024年7月期で、営業利益2億円、当期純利益2億円を達成。2025年7月期も営業利益3億円、当期純利益1億円と黒字を継続している。総資産は61億円、負債合計42億円である。

業界の中での役割は中古住宅市場において、物件情報流通から仲介・リノベーションまでを一貫提供するプラットフォーマー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
81億円
営業利益
3億円
営業利益率
3.7%
純利益
1億円
2025/7 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2024/7
事業売上構成比利益利益率
cowcamo (カウカモ)事業54億円98.2%10億円18.5%
不動産企画デザイン事業1億円1.8%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01中古・リノベーション住宅購入者主力

オンラインメディア「cowcamo」を通じて物件情報を提供し、自社エージェントによる売買仲介、リノベーションサービス、自社企画商品の販売を実施。テクノロジーで顧客体験を統合・刷新し、55万人の会員を有する。

主な製品・サービス3
cowcamo(オンラインメディア)
ソーシャルメディアや独自画像・取材記事を活用したコンテンツ型の住宅情報サイト。会員向けに好みの物件を提案するアプリも提供。
エージェント仲介サービス
自社エージェントが売買仲介を行い、オンラインチャットで物件提案やコミュニケーションが可能。
リノベーションサービス
定額パッケージを含むリノベーションサービスを提供し、物件価値の向上を支援。

02売主・事業者向け支援準主力

蓄積した顧客ニーズや取引データを分析し、リノベーション物件の商品企画・販売支援などの業務支援サービスを提供。自社企画商品の開発・販売も行い、プラットフォーム全体の価値向上を目指す。

主な製品・サービス1
業務支援サービス
売主や不動産事業者向けに、データ分析に基づく商品企画や販売支援を提供。

製品と技術

cowcamo:統合型住宅流通プラットフォームの全体像

cowcamoは、中古・リノベーション住宅に特化したプラットフォームである。物件情報の流通メディア、自社エージェントによる売買仲介、定額パッケージを含むリノベーションサービス、自社企画商品の開発・販売を一体で提供する。2025年7月期のcowcamo事業売上高は81億円で、グループ全体の全売上高を占める。テクノロジーでバリューチェーンを統合し、ユーザー視点の住宅購入体験を実現している。

独自のデータ活用と自社開発システム

cowcamoでは、顧客データ、物件データ、デザインデータを蓄積・解析し、マーケティングや物件企画に活用する。エージェント向けに顧客管理システム(CRM)、業務支援システム、チャットアプリを自社開発し、業務の効率化と非熟練者でも対応可能なオペレーションを実現している。これらのシステムが生産性向上と事業拡大の基盤となっている。

エージェントサービスとリノベーション企画

cowcamoのエージェントは、オンラインチャットやオンラインミーティングを活用して顧客の住まい探しから購入までを伴走支援する。リノベーションは自社で企画し、施工は外部業者に委託する。自社企画商品として、デザイン性の高いリノベーション物件を開発・販売する。2025年7月期の販売実績は合計81億円で、買取再販と仲介手数料の両方が収益源となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

不動産業のなかでの位置

中古戸建再生×買取再販の成長企業

ツクルバは、中古戸建住宅の買取再販・リノベーション事業を展開。同業のrobot homeや大東建託と比較し、売上規模は小さいが高成長(2024年7月期55億→2025年7月期81億)。営業利益率3.64%と低いが、成長段階として許容範囲。業界内では「中古戸建再生×買取再販」のニッチ領域で存在感。

強み

  • 売上高が前期比47%増と急成長し、市場シェアを拡大中。
  • 中古戸建再生・買取再販という特化領域で競合との差別化。
  • 独自のネットワークで良質な中古戸建を安定的に仕入れ。
  • 高いリノベーション技術で物件付加価値を向上、販売力強化。

課題

  • 営業利益率3.64%と低く、規模拡大に伴う利益率向上が課題。
  • robot homeなど同業他社も買取再販に注力、競争が激化。
  • 不動産市況や金利上昇が仕入れ・販売に影響を与える可能性。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

不動産業の時価総額近傍。太字がツクルバ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13237イントランス45億円
28996ハウスフリーダム44億円4.5倍
33461パルマ43億円27.9倍
43474G-FACTORY41億円
59820エムティジェネックス41億円13.1倍
62978ツクルバ39億円55.8倍
73238セントラル総合開発37億円25.0倍
83477フォーライフ36億円6.6倍
93469デュアルタップ36億円75.8倍
103494マリオン35億円7.6倍
113297東武住販32億円8.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 18件

コワーキングスペースから不動産事業へと転換した創業期

2011年8月、東京都渋谷区で株式会社ツクルバを設立。同年12月にコワーキングスペース「co-ba shibuya」を開業した。2012年6月には空間デザイン・プロデュース事業(後の不動産企画デザイン事業)を開始し、同年10月には子会社マチニワ(現ツクルバボックス)を設立。創業当初は空間活用事業が主体だったが、徐々に不動産領域へ軸足を移していく。

中古住宅流通プラットフォーム「cowcamo」の立ち上げ

2015年1月、ITを活用した中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo」のベータ版を公開。同年6月に正式版を公開し、同時にオンラインメディア「cowcamo magazine」の提供を開始した。同年3月には空間活用事業のアプトを子会社化したが、2017年11月に全株式を譲渡。cowcamo事業への集中を進める布石となった。

グッドデザイン賞受賞と事業拡大の基盤

2016年3月に一級建築士事務所登録を行い、同年9月にはcowcamoがソフトウエア・サービス・システム部門でグッドデザイン賞を受賞した。これを機に認知度が高まり、同年10月には事業拡大のため本社を目黒区へ移転。2018年3月にはcowcamoでパートナー仲介事業者との連携を開始、同年7月にはAndroidアプリを公開し、12月にはGoogle Playベストオブ2018隠れた名作部門で優秀賞を受賞した。

上場と市場区分の変遷

2019年7月、東京証券取引所マザーズに株式を上場。上場時の売上高は15億円だった。2020年7月には丸井グループと資本業務提携を締結し、事業基盤を強化。2022年4月の東証市場区分見直しに伴い、グロース市場へ移行した。上場後もcowcamoの会員数拡大と収益力向上に注力し、売上高は急成長を続けた。

事業セグメント再編とcowcamoへの集中

2023年11月、不動産企画デザイン事業を会社分割し、新設会社の株式を譲渡した。これによりグループはcowcamo事業に一本化される。子会社のツクルバボックスは引き続き連結対象として残り、グループ全体でプラットフォーム運営と買取再販を担う体制となった。セグメント変更後、2024年7月期に初の営業黒字を達成する。

収益拡大と黒字化の達成

2024年7月期に売上高55億円、営業利益2億円、当期純利益2億円と初の最終黒字を計上。続く2025年7月期は売上高81億円、営業利益3億円とさらに拡大した。中古マンション市場の活況も追い風となり、首都圏の成約件数や価格が上昇するなかで、cowcamoの会員基盤とデータ活用が収益性向上に貢献している。

年表18件を開く

2010年代

  • 2011年8月創業東京都渋谷区において、株式会社ツクルバを設立
  • 2011年12月東京都渋谷区にコワーキングスペース「co-ba shibuya」を開業
  • 2012年6月空間デザイン・プロデュース事業(現・不動産企画デザイン事業)を開始
  • 2012年10月株式会社マチニワ(現・株式会社ツクルバボックス、2024年7月期より連結子会社として操業)を東京都渋谷区に設立
  • 2015年1月ITを活用した中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo」ベータ版を公開
  • 2015年3月M&A空間活用事業などを展開する株式会社アプトを100%子会社化
  • 2015年6月「cowcamo」正式版を公開、オンラインメディア「cowcamo magazine」の提供を開始
  • 2016年3月一級建築士事務所登録
  • 2016年9月「cowcamo」がソフトウエア・サービス・システム部門にてグッドデザイン賞を受賞
  • 2016年10月事業拡大のため本社を東京都目黒区に移転
  • 2017年11月株式会社アプトの全株式を譲渡
  • 2018年3月「cowcamo」にてパートナー仲介事業者との連携開始
  • 2018年7月「cowcamo」のAndroidアプリを正式公開
  • 2018年12月「cowcamo」のAndroidアプリが「Google Play ベスト オブ 2018」隠れた名作部門にて優秀賞を受賞
  • 2019年7月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場

2020年代

  • 2020年7月株式会社丸井グループと資本業務提携契約を締結
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、東京証券取引所グロース市場に移行
  • 2023年11月不動産企画デザイン事業の会社分割及び新設会社の株式譲渡を完了

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/7期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    統合型プラットフォームの確立

    中古住宅流通のバリューチェーン(企画開発・情報流通・不動産流通)をデザインとテクノロジーで統合し、一貫した顧客体験と業務生産性向上を両立する。

  2. 02

    顧客体験の刷新とデータ活用

    デザインとテクノロジーを活用したメディア・エージェントサービスの統合により、住宅購入の全工程で顧客体験を革新。蓄積したデータで需要に合った物件供給と効率的なマッチングを実現する。

  3. 03

    事業アセットの横展開による成長

    蓄積したデータ・デザインノウハウ・オペレーションモデル・ブランドを活用し、売主向け支援、自社企画商品、パートナーモデルなど新たな収益機会を拡大する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 7期分

グループ全体で235人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は607万円で、6期前と比べて+28.0%平均年齢は32.1歳、平均勤続年数は2.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2019年7月47430.11.8121
2020年7月46930.71.8135
2021年7月54832.02.3164
2022年7月57432.82.6193
2023年7月63533.52.9182
2024年7月58932.52.4197102
2025年7月60732.12.5235128

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年7月期・提出会社(単体)
女性管理職比率30.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率75.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都 渋谷区77百万円
cowcamo(カウカモ)事業、全社
主な関係会社
  • 国内
    株式会社ツクルバ ボックス
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年7月期の売上高は81億円営業利益3億円前期と比べると増収増益で、売上が+47.3%、利益が+50.0%。

売上高
+47.3%
81億円
営業利益
+50.0%
3億円
純利益
-50.0%
1億円
営業利益率
3.7%
前期比 +0.1%pt

会社が出している今期の予想2026年7月期

項目会社予想前期実績
売上高115億円81億円
営業利益1億円3億円
純利益0億円1億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は27億円、営業利益は0億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は+50.0%、営業利益は−100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1100.00
2023年4Q150
2024年1Q1200.00
2024年2Q800.01
2024年3Q18211.11
2024年4Q1700.00
2025年2Q3412.90
2025年4Q4724.31
2026年2Q5200.0−1
2026年3Q2700.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 11期分

2015年7月期からの11期で、売上は2億円から81億円へ40.5倍に増えた。直近期の営業利益率は3.7%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
空間活用事業などを展開する株式会社アプトを100%子会社化
2015年7月200
2016年7月200
2017年7月3−10
2018年7月5−5−4
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2019年7月1500
2020年7月17−2−4
2021年7月16−4−5
2022年7月28−8−8
2023年7月42−2−2
2024年7月55213.62
2025年7月81323.71

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年7月期

売上高81億円のうち、営業利益として残るのは3億円3.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の1.2%にあたる。営業利益率は業種中央値9.6%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金56.8%46億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金40.7%33億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.7%3億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
43.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比5.9pt
3.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比4.9pt
1.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比6.7pt
6.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 9期分

2025年7月期は営業CFが−15億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−16億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は18億円で、売上の2.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2017年7月−11003
2018年7月−6−18−73
2019年7月4−28214
2020年7月−1−58−615
2021年7月−4−112−522
2022年7月−10−15−1116
2023年7月−1−13−217
2024年7月−9110−819
2025年7月−15−115−1618

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 11期分

2025年7月期の総資産は61億円。このうち返さなくてよい自己資本が19億円で、自己資本比率は29.1%(業種中央値32.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2015年7月21176.0
2016年7月42244.2
2017年7月52344.4
2018年7月104645.6
2019年7月1915478.9
2020年7月22111149.6
2021年7月3092127.5
2022年7月2992028.4
2023年7月31151645.3
2024年7月42182439.3
2025年7月61194229.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年7月期の内訳
現金及び預金
19億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
42億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
26
/ 100
安定性自己資本比率19 / 40
収益力営業利益率7 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

不動産業 131社との比較

同じ不動産業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率131社中14位あたり、逆に低いのは営業利益率131社中110位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.2%/中央値 12.9%
P25 7.7%P75 19.5%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.7%/中央値 9.6%
P25 5.6%P75 15.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
29.1%/中央値 32.8%
P25 26.6%P75 48.5%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
47.3%/中央値 11.4%
P25 3.3%P75 23.1%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 3.5%
P25 2.5%P75 4.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥335で、1年前と比べて-44.7%過去52週の値幅のなかでは4%の位置にある。

¥335-1.2%1ヶ月-4.3%1年-44.7%時価総額39億円
過去52週の値幅
安値¥323高値¥637

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)55.8倍
PBR1.96倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+1.4%と小幅上昇。終値354円は25日線(346円)を上回るが、75日線(380円)・200日線(437円)は下回っており、短期は回復基調も中長期は弱い。52週高値(637円)からは約44%下落、低値(329円)からは約7.6%上。出来高は6/16に3.11万株と大きかったが、その後は縮小傾向。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 20/100)

PERが59倍と同業界平均の14.2倍を大幅に上回り、収益力に対して株価が割高です。PBRも2.07倍と平均の1.71倍を上回り、ROE6.2%に対して高めの評価です。無配で株主還元がなく、短期的な割高感が強いです。

指標この会社業種平均
PER (実績)55.8倍14.9倍
PBR1.96倍1.84倍
ROE6.2%11.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

強気派は、売上高が前期比47%増(42億→81億円)と急成長している点や、低水準のPER(59倍も将来成長を考慮すれば割高ではない)を評価する。弱気派は、利益率が低く、成長の質に疑問があること、また株価が1年で38%下落していることから、期待先行で実態が伴っていないと見る。

プラスに働く材料7
  • 高成長

    売上高が前期比47%増と急拡大。

  • 将来期待

    成長が続けばPER59倍は妥当になり得る。

  • 業容拡大

    収益基盤が急速に拡大中。

  • 売上高47%増の高成長継続2026年7月期影響

    FY2025売上81億、前期比47%増。利益率維持なら営業利益4億超の可能性

  • 営業利益率改善による収益力向上2026年7月期影響

    営業利益率3.7%と低水準、業界平均5%達成で営業利益4億円超

  • マンション販売好調で受注増2025年下期影響

    不動産市況回復で業績上振れ、営業利益3億から積み上げ

  • 時価総額41億円の小型株割安修正不定影響

    PER59倍と割高だが、成長率考慮で50倍以下なら買い

マイナスに働く材料7
  • 低利益率

    営業利益率3.6%と収益性が低い。

  • 株価下落

    1年で38%下落し、成長期待が剥落。

  • 不透明な事業

    ビジネスモデルが不明でリスク高い。

  • PER59倍のバリュエーション懸念通年影響

    予想PER約60倍と成長株並み、業績停滞で急落リスク

  • 利益率低下リスク2025年7月期影響

    売上拡大に伴い販管費増加、営業利益率3.7%を下回る可能性

  • 不動産市況悪化による販売減2026年影響

    金利上昇で不動産需給悪化、売上81億から減少の恐れ

  • 小規模で流動性低い継続影響

    時価総額41億円、売買高薄く大口売りに弱い

次の決算で確かめる点
営業利益率
成長の質を測る。
売上高伸び率
成長の持続性。
ROE
資本効率の改善。

株主

有価証券報告書より

2025年7月期末の株主数は延べ1,856人。区分でいちばん多いのは個人・その他60.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が35.7%を占め、残る64.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年7月%2021年7月%2022年7月%2023年7月%2024年7月%2025年7月%
個人・その他60.656.558.558.359.260.1
事業法人29.229.030.729.628.828.0
金融機関8.99.39.57.97.67.8
証券会社0.32.80.43.33.43.4
自己株式3.43.32.92.92.92.9
外国法人0.92.40.80.91.00.6
外国人個人0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01村上 浩輝
02株式会社エイチ
03株式会社ワングローブキャピタル
04合同会社エム
05株式会社日本カストディ銀行(証券投資信託口)
06中村 真広
07竹内 真
08イーストベンチャーズ投資事業有限責任組合
09佐護 勝紀
10株式会社SBI証券

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-05-08
    村上浩輝
    新規の大量保有報告
    18.27%
    -0.91pt
  • 2026-04-22
    株式会社PKSHA Technology代表取締役 上野山 勝也
    変更報告
    7.62%
  • 2026-04-22
    株式会社PKSHA Technology代表取締役 上野山 勝也
    新規の大量保有報告
    10.35%
    +2.73pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 11期分

1株利益は11期で+1575%、1株純資産は10期で+490%。直近期のROEは6.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2015年7月1165.6
2016年7月−412
2017年7月41613.3
2018年7月−52
2019年7月11641.11579.9
2020年7月−47113
2021年7月−5065
2022年7月−7474
2023年7月−1561
2024年7月188413.049.3
2025年7月9956.261.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/7期の役員報酬は総額70百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
野村駿太郎代表取締役CEO4010,200
北原寛司取締役CSO42172,200
竹内真取締役48503,200
小林賢治社外取締役48
福島良典社外取締役3872,600
西浦千栄子社外取締役 常勤監査等委員42700
石本忠次社外取締役 監査等委員522,100
木村勇人社外取締役 監査等委員39
坂下尚弥42

役員報酬の内訳2025/7

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)44295113
社外取締役5145194

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/7期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,237字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社1社(株式会社ツクルバボックス)の計2社により構成されております。 当社グループは、「住まいの『もつ』を自由に。『かえる』を何度でも。」をビジョンに掲げ、情報通信技術、デザインを高次に融合させることで、誰もが個性豊かな生き方を実現できる仕組みを提供すべく事業活動を行っております。 なお、当事業年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 (1) cowcamo(カウカモ)事業 当事業では、ITを活用した中古・リノベーション住宅流通プラットフォーム「cowcamo」において、オンラインメディアを通じた物件情報流通サービス、自社エージェント(※1)による売買仲介サービス、定額パッケージも含めたリノベーションサービス、自社企画商品の開発・販売を主なサービスとして提供しております。 当事業の特徴は、中古住宅流通のバリューチェーン(※2)を、テクノロジーを用いて統合している点にあります。具体的には、中古・リノベーション住宅における一連の顧客体験の統合・刷新(特徴①-1)、住宅デザイン企画・メディア運営・エージェントサービスの一連のオペレーションの統合・最適化(特徴①-2)、顧客ニーズや物件のデザイン、物件の取引データなどの独自データの活用(特徴②)にあります。 当事業では、中古・リノベーション住宅に特化した住宅情報メディアサービス及びエージェントによる仲介サービスを提供しております。主な収益源は、中古・リノベーション住宅の売買に関して売手及び買手から受領する売買仲介手数料、その他付随するリノベーション等の斡旋手数料等、自社企画商品の販売収益であり、広告掲載料等は受領しておりません。 特徴①-1:中古・リノベーション住宅購入における一連の顧客体験の統合・刷新 当事業では、オンラインの住宅情報流通メディアを中心に、中古・リノベーション住宅の購入体験の統合・刷新を図っております。具体的には、従来の店舗やチラシ、物件情報検索サイトを通じた画一的な物件情報流通に対して、ソーシャルメディア等のチャネルに特化し、独自に撮影した画像や取材記事を中心としたコンテンツ型メディアとしての物件情報流通モデルを確立しております。また、会員向けに、当社グループ独自の物件情報データベースからユーザーの嗜好にあった物件を選定・提案するネイティブアプリ(※3)や、住宅購入検討プロセスにおけるエージェントとのコミュニケーションをオンラインチャット上で行うことができるネイティブアプリを相次いで開発し、多数の会員を有する住宅購入サービスへと成長いたしました。 なお、「cowcamo」における会員数は55万人に達しております。 特徴①-2:住宅デザイン企画・メディア運営・エージェントサービスの一連のオペレーションの統合・最適化 一連の業務フローにおいて自社開発したシステムを活用することにより、高い生産性と顧客満足の両立を図っております。具体的には、顧客の個別的な嗜好性や住まい探しの状況を一元的に把握・管理することが可能な顧客管理システム、エージェントによる顧客への提案支援、顧客とのアポイントメント管理、業務の優先度管理等を支援する業務支援システム、顧客とのコミュニケーションを円滑化・効率化するチャットアプリなど、一連の業務フローが全て自社開発プロダクトによりシステム化されております。これにより、各々の業務プロセスにおいて高い生産性を実現するとともに、非熟練者でもオペレーションを遂行できることから事業拡大に柔軟に対応可能な組織の拡張性を実現していると考えております。当社グループの組織的能力である特徴①-2により当社グループのサービス価値である特徴①-1の提供が実現していると考えております。 特徴②:顧客ニーズや物件のデザイン、物件の取引データなどの独自データの活用 cowcamoでは、前述したメディアサービス、エージェントサービスを通じて、顧客ニーズやリノベーションのデザイン、物件・取引情報等の多数のデータを蓄積しております。これらのデータを解析・活用することで、ユーザーのニーズの分析や、最適なリノベーション企画の立案、販売価格の推計等が可能となります。当事業ではこれらを応用し、当サービスを利用する売主・事業者に対してリノベーション物件の商品企画や販売支援などの業務支援サービスの提供や自社企画商品の開発・販売を行っております。これにより、収益機会が拡大するとともに、cowcamoのユーザー・会員に適した物件の供給が増大し、サービス全体の価値向上に寄与するものと考えております。 〔用語説明〕 (※1)   エージェント エージェントとは、顧客の住まい探しから物件購入における仲介業務を行う不動産仲介者のこと。 (※2)   バリューチェーン バリューチェーンとは、一連の事業活動を、個々の工程の集合体ではなく価値の連鎖として捉えること。 (※3)   ネイティブアプリ Apple Inc.が運営する「App Store」やGoogle Inc.が運営する「Google Play」等のアプリマーケットよりプログラムをダウンロードして利用するアプリケーションのこと。
経営方針・対処すべき課題10,368字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針等 (i)経営方針 当社グループは、「住まいの『もつ』を自由に。『かえる』を何度でも。」をビジョンに掲げ、デザイン×テクノロジーを活用した、顧客本位の住宅流通の変革を目指しています。 (ⅱ)事業アプローチ 当社グループは、経営方針に基づき、分断された流通構造をデザイン×テクノロジーで統合し、ユーザー本位にアップデートします。弊社の競争優位性の源泉であるユーザー基盤、データ、ノウハウを活用することにより、顧客価値の高く効率的な流通構造を実現します。 (2) 経営戦略等 当社グループは、主力事業であるcowcamo(カウカモ)事業のサービス改善および組織体制の強化により事業規模を拡大させてまいります。具体的な経営戦略につきましては、以下のとおりであります。 (i)統合型の住宅流通プラットフォーム「cowcamo」の確立・拡大 ① cowcamoが目指す流通構造の改革 (a)中古住宅流通のバリューチェーンをテクノロジーで統合 中古住宅に関する既存の流通構造では、再販事業者が売主から物件を買取り、リノベーションを施して再販する「買取/企画開発」のプロセス、不動産ポータルサイトの運営事業者が物件情報を掲載する「情報流通」のプロセス、不動産売買仲介事業者を通じて買主が中古住宅を購入する「不動産流通」のプロセスが、いずれも別個の事業者に分散して行われています。当社グループのcowcamoでは、中古・リノベーション住宅の企画開発、情報流通、不動産流通の一連のプロセスをデザインとテクノロジーで統合することにより、一貫した顧客体験と業務の生産性向上の両立を図っております。 (b)徹底的なユーザー視点で住宅購入の体験を革新 当事業では、デザインとテクノロジーを用いたメディアサービス及びエージェントサービスの統合により、ソーシャルメディア等のチャネルに特化した物件との出会いの体験、独自に撮影した画像や取材記事を中心としたコンテンツ型メディアを通じた物件選びの体験、エージェントとのコミュニケーションをオンラインチャットやオンラインミーティング等で行うことによる物件購入の体験等、住まい探しの初期段階から購入までの一連の顧客体験すべてをデザインする事で、住宅購入に関する顧客体験の刷新を図っております。 ② 独自のポジショニング 当社グループは、cowcamo(カウカモ)事業において、情報解析等のテクノロジーによって、従来は独立に存在していた不動産ポータル、仲介業ならびに不動産事業者支援サービスを統合した新しいプラットフォームを確立・拡大したいと考えております。 日本の住宅流通領域におけるサービスは、Web業界を出自とする不動産ポータル事業者、不動産業界を出自とする仲介事業者、建設業界を出自とするリノベーション施工業者、またシステム・ソフトウエア業界を出自とする不動産事業者向けシステムの提供など、事業体の出自により、それぞれが独立に事業・サービスを提供し、分散されてきました。しかしながら、当社グループが市場機会として着目する中古・リノベーション住宅の流通におきましては、物件の固有性と多様化する顧客ニーズを適切にマッチングさせた上で、顧客の求める一点ものの商品を企画することが重要となるため、各事業体が提供するサービスを統合した事業モデルが有効であると考えております。 また、このような統合型の住宅流通プラットフォームを確立する上では、Webサービスの開発力、仲介業務の理解並びに仲介業務を効率化する業務システムの開発力、物件情報を供給する不動産事業者やリノベーションを請け負う施工業者とのネットワーク及び同事業者に対する業務支援サービス・システムの開発力など、テクノロジーと業務オペレーション、組織力の高度な統合が必要となり、これが同業他社による類似サービスの展開に対する障壁として有効に機能するものと考えております。 ③ 一連のプロセスをデザインとテクノロジーによって統合・最適化 当社グループは、データ(物件データ、顧客データ、デザインデータ)を中心として、一連の業務プロセスを自社開発のシステムによって効率的にデザインして統合・最適化し、エージェントの生産性を継続的に改善する方針です。業務プロセスの具体例は以下の通りです。 (a) マーケティング:マーケティング支援ツールを用いた会員データ解析、マーケティングオートメーション (※3) (b) 物件企画・開発:企画支援ツールを用いた査定業務の自動化、物件・デザインデータの解析 (c) コンテンツ制作:制作支援ツールを用いたコンテンツ管理、物件選定の自動化 (d) エージェント・業務支援:エージェントCRMツール(※4)を用いた顧客データ管理、顧客と物件のマッチングによる提案支援、顧客応答の自動化、エージェントアサイン(※5)の自動化 ④ ユーザーを起点とした自律的成長サイクルの実現 当社グループは、中古マンション購入における一連の顧客体験の統合・刷新等により、ユーザーのエンゲージメント(※6)を高めることで会員数の拡大を図る方針です。主な会員数の拡大のサイクルは以下の通りです。 (i)  オンライン・オフラインを統合してデザインされた洗練されたユーザー体験によりユーザーが蓄積 (ii) 蓄積されたユーザーの購買行動により、顧客嗜好、取引、空間・企画のデータが蓄積 (iii)蓄積されたデータを活用して売主側の仕入、リノベーション企画・開発、売却を提案 (iv) データを基にユーザーニーズに基づく物件が供給される (v)  ストーリー調の魅力的な記事により、蓄積された豊富なユーザーに訴求 (vi) ユーザーがさらに集まり、反響(※7)も集まり、早く適正な価格で売れる (vii)それによってさらに売主が集まる 上記のように、洗練されたユーザー体験により既に蓄積されているユーザー基盤を起点とし、そのユーザー基盤に対して売主が集まり、さらにデータ活用によりユーザーが望む魅力的な物件が増え、さらにそれによってユーザーが増える、というユーザー基盤を起点とした自律的成長サイクルを実現しています。 ⑤ 顧客、データ、ノウハウの蓄積により持続的な競争優位を確立 当社グループは、これまでの事業運営において、独自の顧客基盤、データ、オペレーションノウハウを蓄積してまいりました。今後も独自の顧客基盤、データ、オペレーションノウハウの蓄積により、持続的な競争優位の構築を図る方針です。 (a) 顧客基盤の蓄積:cowcamoは首都圏における中古・リノベーション住宅流通プラットフォームとして多数の利用事業者数・ユーザー数を擁しております。 (b) データの蓄積:当社グループは、首都圏の中古・リノベーション住宅流通に関する独自のデータを蓄積しております。これらのデータは、自社での取材や実際の取引に基づく統合的なデータ(物件の定性的な評価情報や内装写真等の物件固有のデータ、売出から成約にいたるまでの価格推移等の取引情報データ、cowcamo上でのユーザーの物件への反響行動に関するデータ等)であり、これまでも部分的には存在していましたが、これらのデータを統合的に蓄積している点で、希少性の高い情報資産であると考えております。 (c) オペレーションノウハウの蓄積:当社グループは、オペレーション(物件情報取得、企画・デザイン、取材・記事制作、マーケティング、顧客管理、マッチング、接客支援等)をテクノロジーを活用して統合しております。一連のバリューチェーンを統合したノウハウが、同業他社による類似サービスの展開に対する障壁として有効に機能するものと考えております。 ⑥ 一貫した世界観を実現するための組織 当社グループの組織的な能力であるテクノロジー、オペレーション、デザイン力、構想力、プロダクト力、マーケティング力を発現する事で、中古住宅流通のバリューチェーンの統合による一貫した世界観が実現されると考えております。 (a) テクノロジー:エンジニア、データサイエンティスト(※8)を中心としたメンバーにより実現 (b) オペレーション:営業、マーケティング、コンテンツ制作を中心としたメンバーにより実現 (c) デザイン:Web/UXデザインに加え、建築デザインを専門とするメンバーにより実現 ⑦ 「cowcamo」による市場創出 当社グループは、cowcamoを通じて、中古・リノベーション住宅の適切な価格形成と生涯買い替え頻度の向上により、中古物件流通市場の活性化をリードしたいと考えております。cowcamoは中古住宅の流通市場を対象としておりますが、(a)価格形成×(b)買い替え頻度向上により対象市場の拡大を図る方針です。なお、国土交通省「住生活基本計画(令和3年3月19日)」では、2018年に全国12兆円であった中古住宅・リフォーム市場が長期的に20兆円となることが目標として掲げられております。 (a) 価格形成の観点 これまで   ・再販時の物件価格は、リノベーション物件購入時の物件価格を大きく下回る傾向・リノベーション物件の履歴事項や物件の固有性が評価されず、経年での価格下落が大きい cowcamoが果たす役割   ・リノベーション物件の流通データの蓄積によるリノベーション物件の公正な評価・一点ものの魅力を伝えるプレゼンテーション これから   ・再販時の物件価格が、リノベーション物件購入時の物件価格に近づく・リノベーション物件の履歴事項や物件固有性を評価・伝達し、経年での価格下落を緩やかにする (b) 買い替え頻度向上の観点 これまで   ・20代は賃貸、30代で持ち家を購入し、同じ住宅に住み続ける「持ち家は一生もの」という価値観 cowcamoが果たす役割   ・ライフスタイルに応じた住み替えの促進・流通中間コストの削減による買い替えの経済性向上 これから   ・従来の価値観に囚われず、ライフスタイルに応じて住宅を買い替える価値観 ⑧ 事業アセットを活用したさらなる成長ポテンシャル 当社グループでは、cowcamo(カウカモ)事業の事業アセットであるデータ、デザインノウハウ、オペレーションモデル、ブランドを活用することで、収益機会の拡大と収益性の向上を図る方針です。 (a) データ、デザインノウハウの横展開による収益機会の拡大:売主・事業者向けサービス ・蓄積したデータを活用し売主・再販事業者へ企画・開発を支援(供給物件の質・量の向上、収益源の拡大) (b) デザインノウハウ、ブランドの横展開による収益機会の拡大:自社企画商品 ・デザインノウハウ、ブランドを活用し、自社企画商品を提供(流通額に対する収益性向上) (c) オペレーションモデル、ブランドの横展開による収益機会の拡大:パートナーモデル ・自社エージェントにて確立されたオペレーションモデルを横展開(事業の拡張可能性の向上、収益源の拡大) ⑨ リノベーション時代の住宅流通プラットフォームとしてのポジションを確立 当社グループはリノベーション時代の競争原理の変化の特徴として、自分らしい生活を志向する購入者層の増加、ビジュアルコミュニケーションの重要度の高まりがあると考えております。当社グループはcowcamoを通じて、リノベーション時代の住宅流通プラットフォームとしてのポジション確立を図ってまいります。 従来の住宅流通産業   cowcamoが実現するプラットフォーム バリューチェーン上の力点   川上(住宅の供給者)   川下(住宅の購入者) 顧客の物件選択の軸   スペック(住宅の広さ、間取り、部屋数等)   ストーリー・デザイン(ユーザーの視点に立ち、住みたい街や理想の暮らしを想像できる記事) 情報流通に求められる機能   検索・絞り込み   マッチング・提案 キーコンテンツ   定量情報   定性情報・ビジュアルイメージ オペレーション   分散的   統合的 ⑩ 企業価値向上に関する当社グループの考え 当社グループは、ユーザー基盤の蓄積と成約率改善による売上総利益の継続的な成長及びオペレーション最適化による営業利益率の改善、並びに創出された利益の再投資による売上総利益のさらなる拡大により、企業価値の向上を図る方針です。具体的には(a)取引件数の増加及び(b)取引あたり収益の増加による売上総利益の成長と、(c)広告効率及び(d)オペレーション効率等の向上による営業利益率の改善を通じた企業価値の向上を目指して参ります。 (a) 取引件数の増加要因:会員数の蓄積、成約率の向上、生涯取引機会の拡大等 (b) 取引あたり収益の増加要因:流通価格の適正化、テイクレート(※9)の向上、周辺領域での収益化 (c) 広告効率の改善要因:広告運用パフォーマンスの継続的改善(広告運用の内製化・最適化、顧客別のナーチャリング(※10)、プロダクトの継続的改善 (d) オペレーション効率の改善要因:エージェントオペレーションの型化・高度化(営業プロセスの型化と独自CRM開発、独自ツール開発、営業支援システム導入などによる業務プロセスの省人化)、その他オペレーションの型化・高度化 なお、(c)広告効率の改善及び(d)オペレーション効率の改善により「cowcamo(カウカモ)事業」のセグメント利益率は継続的に改善しております。 当社グループの経営管理上重要視しているKPI(Key Performance Indicator の略称で主要な業績評価指標のこと)は以下の通りです。 「cowcamo」のKPIの推移 期間   売上総利益の内訳単位:百万円   仲介・付帯サービスの主要業績指標 仲介・付帯サービス   自社企画商品   取引件数単位:件   収益単価単位:百万円   営業人員数単位:人   営業生産性単位:件 2021年7月期   1,137   14   557   2.0   32   1.3 2022年7月期   1,615   92   713   2.3   44   1.4 2023年7月期   2,310   102   942   2.5   53   1.5 2024年7月期   2,493   304   996   2.5   67   1.4 2025年7月期   2,896   646   1054   2.7   72   1.3 (注)1. 「売上総利益の内訳」は、決済ベースにて算出しております。 2.「取引件数」は、住宅販売件数の合計値です。決済ベースにて算出しております。なお、同一取引において複数戸数の販売が行われる場合、従来は戸数単位で集計しておりましたが、取引単位の集計に修正しております。 3.「収益単価」は、仲介・付帯サービスにおける売上総利益を取引件数で割ることにより算出しております。 4.「営業人員数」は、特定期間の平均人数を記載しております。 5.「営業生産性」は、稼働営業人員あたりの成約ベースの取引件数を記載しております。なお、同一取引においても、当社が買主サイド及び売主サイド双方で仲介を行う場合は、それぞれ別の営業人員が担当するため、取引件数を重複してカウントしております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、上記「企業価値向上に関する当社グループの考え」に記載の通り、売上総利益、取引件数、収益単価、営業人員数、営業生産性を重要な経営指標とし、高収益事業を展開していくことにより利益率の向上を図ってまいります。 (4) 経営環境 当社グループは、cowcamo(カウカモ)事業に係る事業環境を以下のように認識しています。 ① 市場規模 cowcamoがターゲットする首都圏の中古マンション流通市場は、2024年時点で8兆円と推計されます(注1)。 中古マンションストックにおいては、築年数25年以上の物件の割合が32%(2015年)から58%(2023年)に上昇しており、2025年には全体の6割を超過すると推定されます(注2)。築年数の古い物件においては、リノベーションが実施される割合が高いことから、当社グループがターゲットとしている中古・リノベーション住宅セグメントの流通量は中長期的に拡大するものと考えております。 当社グループでは、首都圏での住宅購入においてリノベーションが普及するなかで、市場の拡大・一般化に伴ういくつかの変化を予想しております。 (a) リノベーション住宅市場の形成 ・リノベーションを前提とした流通価格の形成 ・「安いから」中古リノベーションから「こだわるなら」中古リノベーションへ (b) 中古住宅の流通方法の多様化 ・リノベーション済住宅の購入 ・中古住宅の購入後にリノベーションを実施 ・リノベーション済住宅の購入後に追加でリノベーションを実施 (c) 中古住宅流通事業者の変化 ・再販事業者の拡大 ・リノベーション住宅専門サイトの成長 ② ユーザー基盤の拡大 当社グループは、ユーザー基盤の拡大を軸に、収益機会の最大化と市場創出に取り組む方針です。cowcamoの更なる認知拡大やプロダクトの機能向上を通じて、より多くのユーザーにご利用頂けるサービスを目指して参ります。また、現在の営業エリアである東京・横浜エリアから首都圏への展開を通じて、一層のユーザー基盤の拡大を図って参ります。 (注) 1.公益財団法人東日本不動産流通機構「年報マーケットウォッチ 2024年度」、公益財団法人不動産流通推進センター「2025不動産業統計集(3月期改訂)3不動産流通」、リフォーム産業新聞社「中古住宅リノベ市場データブック 2022-2023」から首都圏における40㎡超のマンションの市場規模を当社グループが推計 2.公益財団法人東日本不動産流通機構等のデータより当社グループが推計 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループの対処すべき課題としましては、既存事業の拡大、収益性の向上及び中長期的な成長に資する体制整備が重要であると認識しており、特に下記を重要課題として取り組んでおります。 ① サービスの知名度向上 当社グループは、テレビや新聞、雑誌、ラジオ等のマスメディア向けの広告は実施しておらず、これまで培ってきたデジタルマーケティングのノウハウを活用することにより、ユーザー、会員を獲得してまいりました。 一方で、当面の対象市場としている首都圏の中古マンション流通市場の規模は8兆円(上記(4)参照) と広大であり、中でもリノベーションマンション市場は今後も堅調に拡大していくものと想定します。このため、今後のユーザー、会員獲得においては、より広範な認知の獲得が重要であると認識しており、今後はこれまで構築してきたデジタルマーケティングの効率改善と並行し、費用対効果を慎重に検討した上で、テレビや新聞、雑誌、ラジオ等のマスメディアを活用した広告宣伝活動も検討してまいります。 ② エージェントサービスのオペレーションの高度化・効率化 当社グループは、これまでに開発してきた業務管理システム、蓄積してきたノウハウにより、エージェントサービスの生産性向上とサービス品質の両立に取り組んでまいました。 しかしながら、今後の事業成長のためには更なるユーザー数の増加が必要であり、恒常的な収益性の向上を実現するためには、引き続きオペレーションの高度化・効率化が重要であると考えております。そのため、蓄積された顧客データ・業務データの更なる活用、業務の自動化等の施策を実施してまいります。 ③ 事業開発の強化 当社グループは、早期の事業拡大のために適切な外部の事業者との連携が重要であると考えております。そのため、取引先事業者との関係を強化し、事業開発の推進を図ってまいります。具体的には、cowcamo(カウカモ)事業においては、他の事業者との連携を通じた顧客向けサービスの拡充を推進すると同時に、物件供給及び事業者向けサービスの強化を図ってまいります。 ④ 技術開発体制の強化 cowcamo(カウカモ)事業においては、技術革新のスピードは非常に早く、類似のサービスや競合の参入が予測されるため、新規サービスの展開スピードを速めるべく、エンジニアの採用・チーム体制の整備を通じて開発体制を早期に強化してまいります。 ⑤ 組織体制の強化 当社グループは、事業規模の拡大及び成長のためには、専門性を有する人材の採用及び社員の育成、社員への企業理念・経営方針の伝達が重要な課題と考えております。当社グループは社内研修の強化、福利厚生の充実を図っていくとともに、志望者を惹きつけるような事業を展開していくことで、優秀な人材の採用強化に取組んでまいります。また、社員に対して経営ビジョン・ミッションを踏まえた当社グループの経験とノウハウに基づく研修を計画的に実施していくことで、社員の育成及び企業理念・経営方針の伝達を行ってまいります。 ⑥ 情報管理体制の強化 当社グループは、社内の情報管理体制を整備し、情報管理の徹底を図っておりますが、個人情報等の機密情報につきましては、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの整備等により、今後も引き続き、情報管理体制の強化を図ってまいります。 ⑦ 内部統制の強化 当社グループ事業が継続的に成長し、顧客に安定したサービスを提供し続けていくためには、継続的な内部統制の整備、強化に取り組んでいくことが重要であると考えております。当社グループは、組織が健全かつ有効的に運営されるように、内部統制の実効性を高めるための環境を整備し、コーポレート・ガバナンスを充実していくことにより、内部統制の整備、強化を行っていく方針であります。 なお、当連結会計年度において、当社元代表取締役に関するコンプライアンス上の疑義にかかる事案が発覚したため、2025年6月17日付にて社内調査委員会を設置し、独立社外取締役である監査等委員および外部の独立性・専門性を有する弁護士により調査を実施いたしました。 当該調査結果および社内調査委員会からの提言を踏まえ、役員への監督強化を含むガバナンス体制の充実や、取締役会および取締役としてのルールの明確化、役職員の知識・意識の向上などを目的とした再発防止策を策定し、その取組みを進めております。詳細については、2025年9月12日付適時開示「一部インターネット上の発信情報に関する調査結果のお知らせ」をご参照ください。 当社といたしましては、今後策定した再発防止策を着実に実施するとともに、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンス意識のさらなる向上を図り、信頼回復に努めてまいります。 〔用語説明〕 (※1)   CRM CRMとは、顧客関係管理(Customer Relationship Management)の略称であり、顧客満足度等の向上を通じて、売上高の拡大及び利益率の向上を目指す経営戦略手法またはシステムのこと。 (※2)   リスティングサイト リスティングサイトとは、売主または売主に依頼された不動産売買仲介が売出中の物件を掲載するウェブサイトのこと。 (※3)   マーケティングオートメーション マーケティングオートメーションとは、顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化するツールのことです。 (※4)   エージェントCRMツール エージェントCRMツール(Agent CRM)とは、エージェント向けの顧客関係管理による顧客満足度等の向上を通じて、売上高の拡大及び利益率の向上を目指す業務支援システムです。 (※5)   エージェントアサイン エージェントアサインとは、自社エージェントと問い合わせがあった顧客とのアポイントメント管理のことです。 (※6)   エンゲージメント エンゲージメントとは、特定の企業(企業自体、企業が提供する商品、ブランド等)に対して、顧客が高い好感度や忠誠心を抱き、強い絆で結びついている状態のこと。 (※7)   反響 反響とは、顧客から電話またはメール等で受ける物件に対する問い合わせのこと。 (※8)   データサイエンティスト データサイエンティストとは、主に、ITやビジネスに精通するデータ分析やマーケティングを行う専門家です。 (※9)   テイクレート テイクレートとは、Eコマース等の業態において、プラットフォーム上で取引されるGMV(Gross Merchandise Value:流通総額)に対して課される手数料率(Eコマース等の運営事業者の売上高となる)のこと。 (※10)   ナーチャリング ナーチャリングとは「養育」「育成」等を意味し、マーケティング戦略の分野においては「見込み客を顧客にする」という意味で用いられる。
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会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。 また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクに対し発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。 本項記載の将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関わるリスク ① 市場環境について 当社グループは、中古住宅流通市場を中心とした不動産市況の動向に影響を受ける可能性があります。 cowcamo(カウカモ)事業は、一般消費者の実需向けの事業である上に、潜在顧客を会員として蓄積することで、多少の市場変動には影響を受けない事業モデルとなっておりますが、当社グループの想定を上回る景気悪化等により長期的に不動産市況が低迷した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、インターネットを介したサービス提供を行っておりますが、インターネットの普及に伴う弊害の発生、利用に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因により、インターネット利用の順調な発展が阻害された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの仲介サービスの売上計上は、売買契約を締結した時点ではなく、サービスの提供を行った時点で計上しております。そのため、サービスの提供時期により、当社グループの四半期毎の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新について 当社グループは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場です。このような環境の中で、当社グループは、データ解析や人工知能の導入、スマートフォンやタブレット端末等の多様なデバイスへの対応等、最新技術の開発を率先して行うと共に、優秀な人材の確保に取り組んでおります。 しかしながら、今後何らかの革新的な技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 感染症等の影響について 新型コロナウイルス感染症等の感染力が高く治療方法が確立されていない感染症の流行等を原因とする、政府による外出自粛要請に基づく不動産取引の停滞、消費マインドの冷え込みによる長期的な景気悪化等が生じる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) cowcamo(カウカモ)事業に関わるリスク ① 競争優位性について 当社グループは、cowcamo(カウカモ)事業において、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載の特徴を有するサービスを提供することによって、従来の不動産ポータル事業者、仲介事業者に対する競争優位性の構築を推進してまいりました。 しかしながら、将来、テクノロジーに長けた企業による当社グループの事業領域への新規参入、類似した事業モデルを有する海外企業の日本市場への進出等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらの脅威を想定し、潜在顧客である会員との関係の強化や新規技術・サービスの開発を通じた競争力の強化を進めてまいりますが、競合企業の動向が当社グループの想定を超える場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② ユーザーの継続的なサービス利用について 当事業においては、住宅情報流通サービス、エージェントサービスを通じた一連のサービスプロセスにおいて、顧客を「cowcamo」のユーザーとして認識し、会員化施策等により、継続的なサービス利用を促すことで、顧客基盤の構築と業績の安定化を図っております。しかしながら、何らかの施策の見誤りやトラブル等でユーザーのサービス利用の継続が損なわれた場合、当事業の業績が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ エージェント人員の採用・育成について 当事業においては、サービスの需要拡大を見据えた計画的なエージェント人員の採用・育成を計画しております。また、独自の業務ツールの開発等を含むエージェント業務の型化・効率化を行うことで、属人的な経験や能力に依存しない体制を確立しております。 しかしながら、当社グループの想定を超える人材市場の逼迫や何らかの組織的な要因により、計画的な採用・育成が想定の通りに行われない場合には、当事業の業績が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ システムの開発・運用体制について 当事業においては、一連のサービス、オペレーションを自社開発のシステムによって提供・運営していることから、将来の事業拡大を見据え、システムの開発・運用体制の継続的な拡充を計画しております。 しかしながら、システム開発・運用に要する人員の獲得の遅れや、システム開発・運用上の何らかのトラブルの発生等により、システムの開発・運用が計画通りに進展しない場合には、当事業の業績が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 広告宣伝について 当事業においては、ユーザーの計画的な獲得にあたり、インターネット広告を中心とした広告運用を実施し、広告出稿先や競合の広告出稿元の動向を注視しながら計画的な広告宣伝を行っております。 しかしながら、広告出稿先の配信ロジックの変更や、競合する広告出稿元の動向が、当社グループの想定を大きく超える場合には、計画された広告効果が実現されず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 協力会社及び取引先との関係について 当事業においては、仲介業務における協力会社や物件の売主である再販事業者が事業運営に重要な役割を果たしております。当社グループは、継続的に良質な協力会社、取引先の開拓、関係の維持・強化に努めておりますが、何らかの要因により協力会社や取引先との取引の継続が損なわれた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 自然災害等について 当事業においては、首都圏を中心に事業展開を行っておりますが、これらの地域で地震・火災・水害等の大規模な自然災害等が発生した場合には、掲載物件の仲介停止や、仲介スケジュールの変更、不動産価格下落による収益性の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 消費税の増税について 当社グループが仲介する中古・リノベーション住宅は、一般家庭で購入する最も高額な耐久消費財と言われていることから、消費税率の動向により需要が大きく左右される特性があります。消費税率が引き上げられた場合、家計の実質所得の目減りとなることから個人消費を抑制する要因として、顧客の住宅購入意欲の減退につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 不動産にかかる税制について 当社グループが仲介する中古・リノベーション住宅を購入するにあたっては、大多数の顧客が住宅ローンを利用しております。住宅ローンの金利が大幅に上昇した場合には、月々の住宅ローン支払い負担の増加や金利変動への不安感から、顧客の住宅購入意欲の減退につながる可能性や、金融機関からの住宅ローンの貸し付け条件が厳しくなる可能性があります。また、当該購入・保有にあたって不動産取得税、固定資産税等の各種の租税公課が発生します。現在、不動産取得税の税率軽減措置や固定資産税の負担調整措置等の税負担の軽減措置が講じられておりますが、上記の税負担の軽減措置が行われなくなった場合、住宅の購入・保有にかかる負担が増加することから、顧客の住宅購入意欲の減退につながる可能性があります。これらの事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 再販取引を実施するにあたり発生するリスク 当事業の取引の大半を占める不動産物件の仲介においては、契約不適合責任や在庫リスクは発生しませんが、自社企画商品については、販売先に対する契約不適合責任を負う可能性があります。したがって、該当物件に多額の補修費用等を要する重大な瑕疵が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、物件の仕入時から何らかの理由により販売状況が不振となり、その間に不動産の市場価格が下落した場合には、棚卸資産に評価減が発生すること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業運営体制に関わるリスク ① 特定経営者への依存及び人材の確保・育成について 当社グループは、継続的な事業拡大や新規事業の推進のためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が重要であると認識しております。 しかしながら、当社グループが求める優秀な人材が必要な時期に十分確保・育成できなかった場合や、何らかの理由により人材流出が進んだ場合には、恒常的な事業拡大や新規事業の推進に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、代表取締役を含む役員、幹部社員等の専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 ② 内部管理体制について 当社グループは、コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの徹底を図るための様々な施策を実施しております。また、業務の適正化及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、内部管理体制の構築が追い付かないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) システム等に関わるリスク ① 開発について 当社グループは、システム開発に関わる投資を継続的に行っております。システムの開発においては、関連する事業のロードマップに基づき必要な社内外の人的リソースを計画的に確保する体制をとっております。しかしながら、ソフトウエアエンジニアの人材市場の逼迫等により、開発工数の確保が困難になる、工数当たりの単価が増大する等の場合には、開発スケジュールの遅延やコストの増大により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 運用(障害)について 当社グループのサービスはインターネットを介して提供されております。当社グループでは、安定的なサービスの運営を行うため、システムの冗長化、脆弱性検査、不正アクセス防御等の対策を講じております。しかしながら、自然災害、事故、不正アクセス、その他何らかの要因によりシステム障害等が発生した場合には、当社グループに直接的な損害が生じるほか、当社グループサービスに対する信頼性の低下を招きかねず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 情報の管理について 当社グループは、取引先の企業情報や物件情報及び個人情報を取り扱っております。当社グループでは、情報セキュリティの管理の徹底について重要な課題と認識しており、総合的な情報セキュリティを確保するため、情報セキュリティマネジメントシステムの構築・運用を行っております。加えて、全社で個人情報の取扱及びインサイダー取引の未然防止に関わる社内規程の整備、定期的な従業員教育、システムのセキュリティ強化、個人情報取扱状況の内部監査等を実施し、情報管理の強化に努めております。 しかしながら、外部からの不正なアクセスや当社グループ関係者の故意又は過失により情報流出等の問題が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制に関するリスク ① 一般的な法的規制について 当社グループの事業に関連する主な法規制として、「宅地建物取引業法」、「借地借家法」、「建築基準法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「銀行法」等があります。 当社グループはこれらの法規制を遵守した事業運営を実施しており、今後も法令順守体制の強化や社内教育の実施等を行ってまいりますが、新たな法規制の制定や改正が行われ、当社グループが運営する事業が新たな法規制の対象となる場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、現時点において、当該免許・許可等の取消し等、重大な行政処分の対象となる事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由によって当該免許の取消しを含む行政処分がなされ、またはこれらの更新が認められない場合には、当社グループの事業活動に支障を来すとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、法的規制について、その有効期間が法令等により定められているものは下表のとおりであります。 (許認可等の状況) 会社名   免許・許可等   有効期間   関係法令   取消条項 株式会社ツクルバ   宅地建物取引業者免許東京都知事(2)第97398号   自 2025年1月24日至 2030年1月23日(5年間)以後5年ごとに更新   宅地建物取引業法   同法第5条及び第66条 株式会社ツクルバ   銀行代理業許可関東財務局(銀代)第504号   なし   銀行法   同法第52条の56第1項 株式会社ツクルバボックス   宅地建物取引業者免許東京都知事(3)第94875号   自 2022年12月8日至 2027年12月7日(5年間)以後5年ごとに更新   宅地建物取引業法   同法第5条及び第66条 ② 訴訟等について 当社グループは、法令及び契約等の遵守のため「コンプライアンス規程」を定めて社内教育やコンプライアンス体制の充実に努めております。しかしながら、当社グループが事業活動を行うなかで、顧客、取引先又はその他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生や当社グループの社会的信用の毀損によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権について 当社グループが使用する商標、ソフトウエア、システム等について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。今後も、侵害を回避するための著作権等の監視、管理等を顧問弁護士と協力して行っていく方針でありますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 不動産の表示に関する公正競争規約について 不動産業界は公正取引委員会の認定を受け、「不動産の表示に関する公正競争規約」及び「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を設定しております。当社グループはこれらの規約を遵守し業務を遂行するように努めておりますが、万一、不測の事態によって規約に違反する行為が行われた場合、お客様からの信頼性が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) その他のリスク ① 新株予約権等の行使による株式価値の希薄化について 当社グループは、役職員に対して、業績向上に対する意欲を高めることを目的としたストック・オプション(新株予約権)を発行しております。ストック・オプションが権利行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。また、A種種類株式における普通株式対価取得請求権の行使により、株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性もあります。なお、本書提出日現在、新株予約権等による潜在株式数(自己新株予約権を除く)は、996,533株であり、普通株式の発行済株式総数に潜在株式数を加えた合計(自己株式を除く)の12,396,233株の8.0%に相当しております。 ② 普通株式における配当政策について 当社グループは、将来の事業展開に即応できる財務体質の強化を重要課題の一つとして位置付けております。そのため、現時点においては内部留保の充実を図り、事業の効率化及び拡大のための投資を積極的に行い、企業価値の向上を図ることが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、各連結会計年度における経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点で普通株式における配当実施の可能性及び実施時期は未定であります。 ③ 減損会計の適用について 当社グループが所有する固定資産において、急激な経済情勢の変化や金融情勢の悪化等により事業の恒常的なキャッシュ・フローの将来にわたる収益性の著しい低下や保有資産の時価の著しい下落が認識された場合、減損会計を適用し経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが保有する投資有価証券について、発行体の信用力が悪化し実質的価値が低下あるいは時価が低下した場合、投資有価証券評価損あるいは貸倒引当金繰入の計上により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 有利子負債について 当社グループは、運転資金を金融機関からの借入金により調達しております。当社グループの資金調達に関して当社グループの業績や財政状態の悪化、風説、風評の流布等が発生した場合、あるいは金融不安等が発生した場合には、必要な資金を合理的な条件で確保できず資金繰りが困難になる可能性があります。また、今後の金利動向に著しい変化が生じた場合には支払利息の増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが締結している当座貸越契約等の中には、一定の財務維持条項が付されているものもあり、これらに違反又は抵触する場合には、期限の利益の喪失等により、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 税務上の繰越欠損金について 第14期連結会計年度末には、当社グループに税務上の繰越欠損金が存在しております。これは法人税負担の軽減効果があり、今後、繰越欠損金の繰越期間の範囲内において納税額が減少することにより、当社グループのキャッシュ・フロー等の改善に貢献することになりますが、当社グループの業績が事業計画に比して順調に推移した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 新たな事業領域における新規事業について 当社グループは、本書提出日現在、cowcamo(カウカモ)事業を中心に事業展開を行なっております。本書提出日現在において、新たな事業領域への拡大の具体的な計画はありませんが、将来において、広範囲なシナジーと将来の成長を目的として、他の事業領域への事業ポートフォリオ拡大を進める可能性があります。 しかしながら、拡大先の事業領域において、必要な情報、経営資源、顧客関係、事業の専門知識、ブランド認知度が常に適時に確保できるとは限りません。拡大先の事業領域における事業発展には、従前とは異なった経験や知見を有する人材やリソースの確保が必要であり、事業展開に想定以上の時間を要したり、初期投資の負担が収益性を毀損したりする可能性があります。その他、これらの事業領域では、個々の案件を推進した当社グループが第三者に生じた損害に対して賠償責任が生じ得る等の独自のリスクもあり、かかるリスクは可能な限り保険または契約等により回避を図るものの、リスク回避の手法、法的規制に対する十分な理解や内部管理体制の構築、そのための人材の充実が求められます。また万一、監督当局から行政処分を受ける等した場合には、顧客やマーケットの信頼を失うこと等により、当社グループの経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)4,373字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。なお、経営上の客観的な指標等にかかる分析につきましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略等」をご参照ください。 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度においては、景気は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、緩やかに回復しています。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要です。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。 当社グループがターゲットとする中古マンション市場においては、2025年7月度の首都圏中古マンションの成約件数は3,979件(前年同月比24.6%増)と9ヶ月連続で上昇しました。また、成約㎡単価は85.47万円(同8.2%増)と63ヶ月連続、成約価格は5,303万円(同5.0%増)と9カ月連続でそれぞれ前年同月を上回って推移しています。在庫件数は44,689件(同0.4%増)とほぼ横ばいながら2024年4月以来15ヶ月ぶりに増加しました。 このような経済環境のもと、当社グループは、営業活動などにおける生産性向上に注力しながら、主力サービスである中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」のマーケティング活動を強化することで、事業規模の拡大を推進してまいりました。この結果、当連結会計年度の売上高は8,099,031千円(前年同期比47.7%増)、営業利益は274,513千円(前年同期比76.8%増)、経常利益は199,747千円(前年同期比75.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は106,639千円(前年同期比50.6%減)となりました。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。 当連結会計年度末における総資産は6,141,447千円となりました。 財政状態の状況につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 財政状態の分析」に記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,821,511千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果支出した資金は1,477,686千円となりました。これは主に、棚卸資産の増加1,619,740千円などの資金減少要因が、税金等調整前当期純利益161,111千円などの資金増加要因を上回ったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は76,238千円となりました。これは主に、貸付けによる支出30,544千円、敷金及び保証金の差入による支出24,332千円、有形固定資産の取得による支出22,224千円などによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は1,503,564千円となりました。これは主に、長期借入れによる収入2,041,100千円などの資金増加要因が、長期借入金の返済による支出1,106,660千円などの資金減少要因を上回ったことによります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績及び受注実績 当社グループは主に、インターネット上において、中古・リノベーション住宅の売主と買主のマッチングを実現するプラットフォーム「cowcamo」の運営(cowcamo(カウカモ)事業)を行っております。提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。 b.販売実績 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社はcowcamo(カウカモ)事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日) 販売高(千円)   前年同期比(%) cowcamo(カウカモ)事業   8,099,031   47.7 合計   8,099,031   47.7 (注) 1.主要な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。 ② 財政状態の分析 (資産の部) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して1,919,897千円増加し、6,141,447千円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,834,821千円増加し、5,802,240千円となりました。これは主に、販売用不動産が673,007千円、仕掛販売用不動産が933,903千円増加したことによるものです。 固定資産は、前連結会計年度末と比較して85,076千円増加し、339,206千円となりました。これは主に、有形固定資産が14,053千円増加し、投資その他の資産が71,022千円増加したことによるものです。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して1,788,400千円増加し、4,209,747千円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末と比較して1,792,196千円増加し、3,499,629千円となりました。これは主に、短期借入金が739,184千円増加し、1年内返済予定の長期借入金が866,236千円増加したことによるものです。 固定負債は、前連結会計年度末と比較して3,796千円減少し、710,118千円となりました。これは主に、長期借入金が68,204千円増加した一方で、社債が72,000千円減少したことによるものです。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して131,496千円増加し、1,931,700千円となりました。これは主に、株主資本が124,135千円増加し、新株予約権が5,467千円増加したことによるものです。 ③ 経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度の売上高は、8,099,031千円(前年同期比47.7%増)となりました。主力事業であるcowcamo(カウカモ)事業のサービス改善及び営業組織体制の強化、並びにマーケティング強化による集客数の増加などの施策に注力し、事業規模拡大を推進してまいりました。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は、4,555,629千円となりました。これは主に、自社企画商品における仕入取引によるものであります。この結果、売上総利益は3,543,401千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、3,268,888千円となりました。集客増加に向けたマーケティング強化に注力しつつも、生産性向上に取り組むことで、売上総利益販管費率を改善しました。この結果、営業利益は274,513千円となりました。 (経常利益) 当連結会計年度において営業外収益が5,442千円、営業外費用が80,208千円発生しております。この結果、経常利益は199,747千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度においては、特別利益を11,028千円計上しております。また、本社に係る移転関連費用や2025年9月12日発表「一部インターネット上の発信情報に関する調査結果のお知らせ」に関連する特別調査費用等などによる特別損失を49,663千円、法人税等合計を54,472千円計上しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は106,639千円となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要のうち主なものには、cowcamo(カウカモ)事業における人件費、外注費、広告宣伝費等があります。必要資金の確保及び流動性リスクの未然防止または低減の観点から、市場環境や長短のバランスを勘案して、内部資金の活用及び借入により調達のほか、社債の発行等の調達手段を行い、資金調達手段の多様化を図っております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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