本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ほぼ日

Hobonichi Co.,Ltd.3560 · Standard · 小売業

ウェブサイト「ほぼ日」を起点に、手帳や雑貨の企画・販売、リアル店舗運営など、コンテンツと商品を融合させた「場」を提供する会社。

概要

ほぼ日は、コピーライター糸井重里が1979年に設立した個人事務所を起源とする企業である。1998年に開設したウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」(現「ほぼ日」)を出発点に、オリジナル手帳「ほぼ日手帳」の企画販売、EC、出版、イベント運営などを手がける。2025年8月期の売上高は87億円、営業利益6億円、従業員数156人。東京証券取引所スタンダード市場に上場する。

ウェブメディア、EC、手帳を柱とする事業構成

同社は「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針に掲げ、コンテンツの作り手と受け手が出会う「場」を創出することを重視する。その「場」の具体例として、ウェブサイト「ほぼ日」、イベント「生活のたのしみ展」、ギャラリーショップ「TOBICHI」、渋谷PARCO内の「ほぼ日曜日」などがある。これらの場を通じて、読み物、動画、商品、イベントを一貫して提供し、ユーザーとの継続的な関係を築いている。グループ企業としてはゲーム関連の知的財産権管理を行う株式会社エイプがあるが、連結業績への影響は小さい。

国内外で拡大する手帳販売、海外比率が52.5%

国内では卸販売も強化している。2004年よりロフトでの販売を開始し、現在は書店や雑貨店など幅広いチャネルで取り扱われている。手帳の原価率は37.1%と前期比0.7ポイント改善したが、これは生産効率の向上とスケールメリットによる。一方、手帳以外の商品の原価率は55.0%と上昇し、全体の原価率は43.0%(同0.3ポイント減)だった。販管費は「生活のたのしみ展」の開催費用や人件費増加により増加したが、営業利益率は7.1%と安定している。

店舗・イベントでリアルな接点を強化

イベントでは、2017年から東京・六本木で開催する「生活のたのしみ展」が代表的で、大量生産品でもアートでもない「よいもの」を集め、作り手と買い手の交流を促す。2021年には映像配信を中心とする学びの場「ほぼ日の學校」を開始し、「2歳から200歳までの」をコンセプトに多世代が参加できるコンテンツを配信している。2025年には「尾瀬とほぼ日」も開始し、自然体験と組み合わせた新たな場を展開している。

業界の中での役割はコンテンツ制作・販売会社。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
87億円
営業利益
6億円
営業利益率
6.9%
純利益
4億円
2025/8 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01コンテンツ・メディア主力

ウェブサイト「ほぼ日」を中心に、様々なコンテンツを企画・編集・制作し、ウェブ上で発信。広告収入やコンテンツ販売などにより収益を得る。

主な製品・サービス1
ほぼ日
1998年から続くウェブサイト。著名人から無名の人まで、あらゆる人の興味をコンテンツにして共有する場。

02生活雑貨・手帳主力

「ほぼ日手帳」をはじめとするオリジナル商品の企画・販売。オンラインストアやリアル店舗「TOBICHI」、イベント「生活のたのしみ展」などで販売する。

主な製品・サービス3
ほぼ日手帳
ほぼ日がプロデュースする手帳。世界中にファンが広がっており、ユーザーの生活が記録される。
ほぼ日手帳アプリ
スマートフォンの記録と連動するデジタル版の手帳。
ほぼ日のアースボール
スマホをかざすと情報にアクセスできる軽量な地球儀。

03小売・イベント準主力

リアル店舗「TOBICHI」やイベントスペース「ほぼ日曜日」を運営し、商品販売やイベント開催を行う。

04教育・学び副次

「ほぼ日の學校」という映像配信を中心とした学び場を運営。

主な製品・サービス1
ほぼ日の學校
「2歳から200歳までの。」をコンセプトに、人に会い話を聞くことを通じて学ぶ映像配信サービス。

05ペット向けサービス副次

犬や猫とのつながりを深めるSNS「ドコノコ」を運営。

主な製品・サービス1
ドコノコ
犬や猫との思い出を記録し、コミュニケーションを楽しむSNS。

製品と技術

「ほぼ日手帳」:国内外で96万部を売る主力商品

手帳の原価率は37.1%と低く、利益率の高い商品である。海外売上高は2025年8月期に30.7億円で全体の52.5%を占め、初めて国内を上回った。海外ではSNS上でのユーザー生成コンテンツが増加しており、現地イベント「ほぼ日手帳ミーティングキャラバン」もプロモーション効果を発揮している。手帳は紙製品だが、後述のデジタルアプリとの連携も進めている。

「ドコノコ」と「ほぼ日手帳アプリ」:デジタルサービスの拡充

2016年にリリースした犬猫の写真SNS「ドコノコ」は、ペットを中心としたコミュニケーションの場を提供する。iOS版・Android版ともに提供。2025年10月には「ほぼ日手帳アプリ」をリリースし、スマートフォンの写真やスケジュールを取り込み、デジタル版の日記として活用できるようにした。これにより紙の手帳とデジタルの連携が可能となり、ユーザーの利用シーンを拡大している。また、2021年開始の「ほぼ日の學校」は映像配信による学びの場で、著名人・専門家の講義を提供。会員制のサービスとして運営されている。

リアル店舗とイベント:体験型コンテンツの拠点

「TOBICHI」は東京・神田錦町の本社1階と京都にあり、商品販売とイベントスペースを兼ねる。渋谷PARCOの「ほぼ日曜日」では展覧会やライブを開催。2025年には「生活のたのしみ展」が全国70種以上のご当地アイスを集めたイベントや、かくれんぼ絵本『ミッケ!』の展覧会などを実施し、延べ2万人の来場者を記録した。また、群馬県前橋市に「ほぼの駅 AKAGI」を開設し、赤城山の自然体験と組み合わせた施設を運営。これらのリアル拠点は、オンライン上で育まれたコミュニティが物理的に出会う場として機能し、商品販売だけでなくブランド体験の深化に貢献している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

小売業のなかでの位置

雑貨ECで独自路線、収益は低め

当社は「ほぼ日」ブランドで知られる雑貨・文具のEC・小売企業。売上高は80億円弱で、同業のトライアルHDや光フードサービスと比べ事業規模は小さい。営業利益率は6%台と業界平均並み。自社ECサイトと実店舗を運営し、独自の世界観を持つ商品で差別化。ただし、市場の競争は激しく、成長には新規顧客獲得が不可欠。

強み

  • 「ほぼ日」のブランドはコアなファン層を持ち、商品の付加価値が高い。
  • 自社ECサイト中心の販売で中間マージンを排除し、収益性を高めている。
  • 他社にないデザイン性の高い雑貨・文具を展開し、差別化に成功。
  • 直近2期で売上高が年率10%超で増加し、成長軌道にある。

課題

  • 営業利益率6%台と、小売業としては高いとは言えず、改善余地あり。
  • 雑貨・文具市場は成熟しており、大手や他ECとの競合が激しい。
  • ブランド人気の低下や創業者の影響力減退が業績に響く可能性。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売業の時価総額近傍。太字がほぼ日

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 30件

糸井重里の個人事務所からウェブメディアへ(1979~1998年)

1979年12月、コピーライターの糸井重里が有限会社東京糸井重里事務所を設立した。当初は個人の創作活動や広告制作を請け負う事務所だった。1998年6月、糸井はウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を開設。以来1日も休まずに更新を続け、著名人から無名の人まで幅広いインタビューやエッセイを掲載するメディアへと成長した。このサイトはのちに、ほぼ日のすべての事業の核となる「場」の概念を生む原点となる。

ECと手帳の誕生、出版事業への進出(1999~2004年)

1999年11月、ウェブサイト上でインターネット通販を開始。そして2001年10月、オリジナル商品「ほぼ日手帳」の販売を始めた。この手帳は1日1ページの書き込み形式でユーザーから支持を集め、後の主力商品となる。2002年10月、株式会社東京糸井重里事務所に組織変更。2003年12月には出版事業を開始し、書籍の企画・編集・販売に乗り出した。2004年9月からはロフトでの卸販売も始め、販路を拡大した。

リアル店舗と被災地支援、社名変更(2011~2017年)

2011年11月、東日本大震災の被災地である宮城県気仙沼市に「気仙沼のほぼ日」を開設し、地域貢献活動を開始(2019年11月閉鎖)。2014年8月、東京・南青山にリアル店舗「TOBICHI」を開設し、オンラインとオフラインの接点を強化。2016年6月には犬猫の写真SNSアプリ「ドコノコ」をリリース。同年12月、社名を株式会社ほぼ日に変更。2017年3月、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場に株式を上場した。上場と同時に物販イベント「生活のたのしみ展」を六本木で初開催。

上場後の事業拡大とID基盤の整備(2017~2025年)

2017年6月に京都にも「TOBICHI」を開設。2019年11月、渋谷PARCO内に「ほぼ日曜日」を開設。2020年11月、本社を東京都千代田区神田錦町に移転。2021年6月、映像配信サービス「ほぼ日の學校」を開始し、学びの場を提供。同年11月にISMS認証を取得。2022年4月、東証の市場区分見直しによりJASDAQスタンダードからスタンダード市場に移行。2023年8月、越境EC向けにGlobal-eを導入。2024年4月、赤城山山頂記念館を取得。同年7月、統合IDサービス「ほぼ日ID」を開始し、複数サービスの横断利用を可能にした。2025年10月には「ほぼ日手帳アプリ」をリリースし、デジタル版の手帳サービスを提供。同年11月、群馬県前橋市に「ほぼの駅 AKAGI」を開設した。

年表30件を開く

1970年代

  • 1979年12月創業糸井重里の個人事務所として、有限会社東京糸井重里事務所 設立

1990年代

  • 1998年6月ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」開設
  • 1999年11月インターネット通販開始

2000年代

  • 2001年10月「ほぼ日手帳」販売開始
  • 2002年10月株式会社東京糸井重里事務所に組織変更
  • 2003年10月卸販売開始
  • 2003年12月出版事業開始
  • 2004年9月株式会社ロフトにて「ほぼ日手帳」を販売開始

2010年代

  • 2011年11月「気仙沼のほぼ日」(宮城県気仙沼市)開設
  • 2014年8月M&A店舗兼イベントスペース「TOBICHI(とびち)」開設(東京都港区南青山)
  • 2016年6月犬や猫の写真SNSアプリ「ドコノコ」(iOS版)配信開始(同年7月Android版配信開始)
  • 2016年12月商号変更株式会社ほぼ日に社名変更
  • 2017年3月上場東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場に株式を上場
  • 2017年3月物販イベント「生活のたのしみ展」第1回を東京・六本木で開催
  • 2017年6月M&A店舗兼イベントスペース「TOBICHI(とびち)京都」開設(京都府京都市)
  • 2019年11月「気仙沼のほぼ日」(宮城県気仙沼市)閉鎖
  • 2019年11月渋谷PARCO内に「ほぼ日曜日」開設(東京都渋谷区)

2020年代

  • 2020年11月本社移転(東京都千代田区神田錦町)
  • 2020年12月「ほぼ日の學校」教室スタジオ開設(東京都千代田区神田錦町)
  • 2021年1月M&A「TOBICHI(とびち)」本社1階へ移転(東京都千代田区神田錦町)
  • 2021年6月「ほぼ日の學校」サービス 開始
  • 2021年11月ISMS(ISO/IEC 27001)認証取得
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQスタンダード市場からスタンダード市場に移行
  • 2023年8月直販ECサイト「ほぼ日ストア」にDtoC越境EC向けサービスGlobal-eを導入
  • 2024年4月赤城山山頂記念館取得
  • 2024年7月M&A統合IDサービス「ほぼ日ID」開始
  • 2025年4月「尾瀬とほぼ日」開始
  • 2025年6月「ほぼ日」にウェブサイト名称を変更、デザインリニューアル
  • 2025年10月「ほぼ日手帳アプリ」サービス開始
  • 2025年11月「ほぼの駅 AKAGI」開設(群馬県前橋市)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/8期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    「場」の立ち上げと育成

    オリジナルコンテンツの幅を広げ、既存の「場」を育てるとともに新しい「場」を立ち上げる。ほぼ日手帳アプリの開発など、複数の「場」を運営し、統合IDサービス「ほぼ日ID」で各サービスを横断的に利用できるようにする。

  2. 02

    多様な人材の確保・育成と組織づくり

    事業拡大や新サービス実現のため、職種を限定せず多様な人材を確保し、社内に「やさしく、つよく、おもしろく。」の行動指針が浸透・実践されるよう、人材育成と組織づくりに取り組む。

  3. 03

    インターネット環境変化への対応

    情報セキュリティリスクの高まりや各国の個人情報保護制度への準拠など、ユーザーが場所やアクセス手段にかかわらず安心して利用できる「場」を維持するため、組織的・技術的な対応を進める。

  4. 04

    経営基盤の強化

    基幹業務システム更改やデータ利活用の促進により経営判断の迅速化・業務効率化を図り、クリエイティブ活動の時間を増やす。海外向け越境D to Cの利便性向上、サプライチェーンマネジメント強化に重点を置く。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 9期分

グループ全体で156人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は695万円で、8期前と比べて2.3%平均年齢は38.5歳、平均勤続年数は6.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年8月74
2018年8月75
2019年8月71240.36.085
2020年8月64739.66.0105
2021年8月67839.46.0110
2022年8月66238.06.0123
2023年8月65437.86.0128
2024年8月69638.16.0142352
2025年8月69538.56.0156385

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年8月期・提出会社(単体)
女性管理職比率33.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率33.3%
縦線は目安の85%

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
本社・TOBICHI — 東京都 千代田区876百万円
ほぼ日の學校 — 東京都 千代田区226百万円
ほぼの駅 AKAGI — 群馬県 前橋市23百万円
ほぼ日曜日 — 東京都 渋谷区2百万円
TOBICHI京都 — 京都府京都市 下京区0百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年8月期の売上高は87億円営業利益6億円前期と比べると増収増益で、売上が+16.0%、利益が+20.0%。

売上高
+16.0%
87億円
営業利益
+20.0%
6億円
純利益
+0.0%
4億円
営業利益率
6.9%
前期比 +0.2%pt

会社が出している今期の予想2026年8月期

項目会社予想前期実績
売上高95億円87億円
営業利益7億円6億円
純利益5億円4億円
1株あたり配当¥90¥90

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は9億円、営業利益は−5億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は−10.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q11−2−18.2−1
2023年4Q13−1
2024年1Q29724.15
2024年2Q21419.02
2024年3Q10−4−40.0−2
2024年4Q15−2−13.3−1
2025年2Q571017.57
2025年4Q30−4−13.3−3
2026年2Q711723.912
2026年3Q9−5−55.6−4

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は27億円から87億円へ3.2倍に増えた。直近期の営業利益率は6.9%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月2732
店舗兼イベントスペース「TOBICHI(とびち)」開設(東京都港区南青山)
2014年3月3143
2014年8月7−1−1
2015年8月3243
株式会社ほぼ日に社名変更
2016年8月3853
東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場に株式を上場
2017年8月4053
2018年8月5064
渋谷PARCO内に「ほぼ日曜日」開設(東京都渋谷区)
2019年8月5564
「ほぼ日の學校」教室スタジオ開設(東京都千代田区神田錦町)
2020年8月5312
「TOBICHI(とびち)」本社1階へ移転(東京都千代田区神田錦町)
2021年8月5622
2022年8月5932
2023年8月6864
統合IDサービス「ほぼ日ID」開始
2024年8月75556.74
「ほぼの駅 AKAGI」開設(群馬県前橋市)
2025年8月87676.94

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年8月期

売上高87億円のうち、営業利益として残るのは6億円6.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の4.6%にあたる。営業利益率は業種中央値3.7%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金43.7%38億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金49.4%43億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.9%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
56.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+3.2pt
6.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.1pt
4.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.9pt
9.5%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
6.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2025年8月期は営業CFが2億円、投資CFが−5億円で、差し引きのフリーCFは−3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は8億円で、売上の1.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2015年8月4−30111
2016年8月3−2−1111
2017年8月116219
2018年8月30−1321
2019年8月10−1120
2020年8月−1−1−1−217
2021年8月5−3−1218
2022年8月2−3−1−116
2023年8月2−3−1−114
2024年8月4−5−1−112
2025年8月2−5−1−38

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年8月期の総資産は69億円。このうち返さなくてよい自己資本が49億円で、自己資本比率は70.7%(業種中央値47.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1714383.9
2014年3月2116578.1
2014年8月2115671.7
2015年8月2718965.1
2016年8月32201262.9
2017年8月42301270.8
2018年8月47331470.8
2019年8月51361571.4
2020年8月52371571.6
2021年8月51381374.0
2022年8月53391472.7
2023年8月58421671.8
2024年8月65452069.7
2025年8月69492070.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年8月期の内訳単体ベース
現金及び預金
8億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
40億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
20億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
84
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率14 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

小売業 322社との比較

同じ小売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率322社中45位あたり、逆に低いのは配当利回り322社中150位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.5%/中央値 8.6%
P25 4.9%P75 13.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
6.9%/中央値 3.7%
P25 1.6%P75 6.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
70.7%/中央値 47.4%
P25 34.3%P75 62.5%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
16.0%/中央値 4.5%
P25 0.1%P75 10.6%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.0%/中央値 1.9%
P25 1.1%P75 2.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,400で、1年前と比べて+46.3%過去52週の値幅のなかでは83%の位置にある。

¥4,400+3.0%1ヶ月+4.4%1年+46.3%時価総額102億円
過去52週の値幅
安値¥3,000高値¥4,690

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)11.0倍
PER (会社予想)21.3倍
PBR1.83倍
配当利回り2.05%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価4350円は25日移動平均線4305円を1.0%上回り、75日線4254円や200日線3796円に対してもプラス圏を維持。52週高値4690円からは7.2%乖離するものの、52週安値3000円からは45%上昇し、高値圏での揉み合いが続く。直近1カ月で2.6%上昇し、8月17日に4490円まで買われたが、その後は利益確定売りで4350円まで反落。出来高は8月13日に1900株、8月20日に3900株と散発的に増加するが、全体的には薄商い。RSIは55.21と中立圏で、方向感は乏しいが、200日線からの乖離率は14.6%と大きく、過熱感も意識される水準。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PERは10.89倍と同業界平均40.2倍を下回るが、予想PERは21倍と上昇が見込まれる。PBRは1.81倍と業界平均3.06倍より低いが、ROEは9.5%と収益性は中程度。配当利回りは2.07%と業界平均12.58%を大きく下回る。業績は増収基調にあるが、純利益は横ばいで、株価はやや割高感がある。割安指標と割高指標が混在するが、収益成長の鈍さが懸念。

指標この会社業種平均
PER (実績)11.0倍39.6倍
PER (予想)21.3倍
PBR1.83倍2.44倍
ROE9.5%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、ブランド力の持続性と収益成長の実現性。強気派は、堅調な売上成長(2025/8期は87億円予想)と高収益体質(営業利益率6.9%)を評価し、ブランドの定着による安定的な需要を見込む。弱気派は、売上規模が小さく成長の上限が見えにくいこと、手帳市場の縮小や競合の台頭、広告依存度の高さを懸念する。また、時価総額101億円に対してPER10.9倍と割安感があるが、成長性が限定的ならば評価は変わらないとみる。

プラスに働く材料7
  • 売上成長の継続

    2025/8期売上87億円と前期比16%増の会社計画。

  • 高収益性の維持

    2024/8期営業利益率6.7%、安定した利益水準。

  • ブランド力の強さ

    「ほぼ日」の知名度とファン層の厚さ。

  • 売上高87億円と前期比16%増決算発表後影響

    25/8期売上高は87億円、24/8期75億円から12億円増加

  • 営業利益6億円と増益決算発表後影響

    営業利益は5億円から6億円へ20%増、営業利益率6.9%に改善

  • 配当利回り2.07%を維持継続影響

    配当利回り2.07%と安定配当で、株価下値を支える

  • ROE9.5%とPBR1.81倍の改善余地通年影響

    ROE9.5%を改善できれば、PBR1.81倍はさらに上昇する余地

マイナスに働く材料7
  • 市場規模の限界

    手帳・文房具市場は縮小傾向。

  • 競争激化

    類似のライフスタイルブランドが多数登場。

  • 成長の不確実性

    新規事業の創出が不透明で成長鈍化の恐れ。

  • 予想PER21倍と大幅減益予想決算発表後影響

    実績PER10.89倍に対し予想21倍、来期の利益減少を強く示唆

  • 純利益4億円と3期横ばい通年影響

    23/8期から25/8期まで純利益が毎期4億円で、成長性なし

  • 外国人所有0.29%と極低需給不定影響

    外国人所有比率0.29%と極めて低く、海外資金の流入期待薄

  • 時価総額101億円の小型株不定影響

    時価総額101億円と小型で、売買代金が限定的

次の決算で確かめる点
売上高成長率
事業拡大の持続性を確認するため。
EC売上比率
EC依存度が高く、チャネル戦略の成果を示す。
新規顧客数
ブランドの裾野拡大を測る指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり90で、前期から+100.0%いまの株価に対する利回りは2.05%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥90
1株あたり
配当利回り
2.05%
いまの株価に対して
配当性向
46.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2018年8月4526.8
2019年8月450.023.6
2020年8月450.068.7
2021年8月450.053.0
2022年8月450.050.7
2023年8月450.025.3
2024年8月450.026.2
2025年8月90100.046.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥90

株主

有価証券報告書より

2025年8月期末の株主数は延べ4,318人。区分でいちばん多いのは個人・その他96.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が2.1%を占め、残る97.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年8月%2021年8月%2022年8月%2023年8月%2024年8月%2025年8月%
個人・その他89.890.790.890.291.596.8
金融機関9.38.17.88.16.91.8
証券会社0.40.70.80.90.90.8
事業法人0.10.10.10.10.10.3
外国法人0.30.40.50.70.50.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.0
自己株式0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01糸井 重里26.66
02池田 あんだ20.67
03山本 英俊14.04
04ほぼ日従業員持株会4.44
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.77
06小泉 絢子0.90
07永田 泰大0.90
08松元 太郎0.73
09齋藤 里香0.73
10佐藤 智行0.56

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+66%、1株純資産は14期で+201%。直近期のROEは9.5%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月11770017.530.0
2014年3月14781319.523.7
2014年8月−32736−4.2
2015年8月15288718.829.6
2016年8月15399316.229.5
2017年8月1581,29213.733.028.4
2018年8月1681,43412.337.526.8
2019年8月1901,55912.729.623.6
2020年8月661,6064.161.168.7
2021年8月851,6345.247.253.0
2022年8月891,6665.438.350.7
2023年8月1781,81010.220.625.3
2024年8月1721,9509.219.226.2
2025年8月1932,1089.516.246.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2025/8期の役員報酬は総額97百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
糸井重里代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)兼 最高クリエイティブ責任者(CCO)77619,900
小泉絢子取締役副社長 最高執行責任者(COO)兼 商品事業部長4821,900
鈴木基男取締役 最高財務責任者(CFO)兼 管理部長45100
山本英俊取締役70326,900
塚越隆行取締役63100
摂州美千代監査役(常勤)62
後藤和年監査役752,100
佐田俊樹監査役76100
松元史明取締役副社長67
永田泰大取締役 兼 ほぼ日編集部長5821,000
坂本和隆取締役43
伊藤晶子監査役(常勤)56

役員報酬の内訳2025/8

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3777726
社外監査役316165
社外取締役1444

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/8期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,794字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社ほぼ日)及び関連会社1社(株式会社エイプ)(注)により構成されています。当社は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針とし、「場」をつくり、「いい時間」を提供するコンテンツを企画、編集、制作、販売しています。 「場」では、コンテンツの作り手と受け取り手が出会います。当社が目指す「場」では、作り手だけでなく、コンテンツの受け取り手も前向きな姿勢で参加します。また、「場」に参加する者の役割は必ずしも固定されていません。作る者が、場にある別のコンテンツを楽しむ者にもなる。買い手が、次の機会には作るほうに回ることもある。作り手と受け取り手の、互いの関係がフラットで、役割が固定されすぎず、互いにリスペクトしあう能動的な当事者である。そのような「場」をつくる会社であろうとしています。 <当社がつくる様々な場> 場   場の紹介 ほぼ日(旧:ほぼ日刊イトイ新聞)   1998年から1日も休まずに続いているウェブサイト。有名無名を問わず、あらゆる人の興味をコンテンツにして共有し合う場です。 ほぼ日手帳   ほぼ日がプロデュースし、世界にファンが広がっている手帳です。つかう人のLIFEが刻まれ、世界に1冊しかない小さな物語が生まれる場です。 ほぼ日手帳アプリ   スマートフォンが集めている写真やでかけた場所、スケジュールなどの記録が、その日の思い出とともに残る、デジタル版の「LIFEのBOOK」です。 ほぼ日オンラインストア(旧:ほぼ日ストア)   ほぼ日がつくるさまざまな商品を販売しています。ほしいものが形になる場であり、ものを通じてひとびとの価値観が混ざり合う場です。 ほぼ日のアースボール   軽くて持ち運べてスマホをかざせばさまざまな情報にアクセスできる新しい地球儀です。言語を超えて、直感的に地球のことが理解できる場です。 TOBICHI   ほぼ日の運営するリアル店舗です。ウェブサイトや商品を通じて共感し合った人が、現実の場で、実際に、見て、触って、出合う場です。 ドコノコ   犬や猫とのつながりを深めるSNSです。思い出の記録であり、機能的なサービスであり、犬と猫を主役にしたコミュニケーションの場です。 ほぼ日曜日   展覧会やライブ、買い物と、さまざまなことが起こっていくイベントスペースです。 生活のたのしみ展   大量生産品ともアートとも違う、よいものを集めて販売するイベント・フェスです。つくった人と買う人がお買い物を中心に、つながる場です。 ほぼ日の學校   「2歳から200歳までの。」をコンセプトに、人に会い、話を聞くことから、誰もがたのしく学べる、映像配信を中心とした学び場です。 (注)株式会社エイプは、関連会社で、ゲーム等のコンテンツに係る知的財産権の管理を主な業務としています。「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第10条第2項に照らし判断した結果、重要性が乏しいと判断したため、株式会社エイプは持分法非適用の関連会社としています。 <コンテンツを生み出すプロセス> 円環の内側   [集合]   [動機]   [実行] 当社発信のコンテンツに顧客が集まります。   社内で、顧客の反応等から、生活者が暗黙のうちに感じている「あったらいいな」という気持ちを考察し、共有します。企画担当者は、自らが「作りたい」と発する動機と、「集合」から得た考察を対照させながら企画を掘り下げます。   企画を編集・制作するプロセスです。「集合」の様子や「動機」の掘り下げと常に同期しながら、臨機応変に進みます。 円環の外側    [社会]「集合」「動機」「実行」が「社会」に対して開いているのは、独りよがりな内輪受けにならず、社会を意識し、社会に対してオープンでありたいからです。 当社では、当社の独自性を生むカギとなるプロセスを模式化し、「クリエイティビティの3つの輪」と呼んでいます。「社会」が円環で示され、その内側が当社の活動です。 「クリエイティビティの3つの輪」で示したプロセスでコンテンツを企画、制作してきた結果として、生活者の気持ちに関する考察が蓄積され、当社の独自性を形作っていると考えます。 事業の系統図は、次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題3,015字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針 <行動指針> 当社は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針としています。 [やさしく]私たちの会社が社会に受け入れられるための前提となるものです。相互に助け合うということ、自分や他人を「生きる」「生かす」ということです。 [つよく]企画やアイディアやコンテンツを、会社として、組織として「実現」「実行」できること、現実に成り立たせることです。 [おもしろく]新しい価値を生み出し、コンテンツとして成り立たせるということです。「ほぼ日」や「TOBICHI」のように「場」を生み出し、人が「場」に集まる理由です。これがほぼ日の強みです。  ほぼ日は、この言葉の順番もたいせつにしています。まず「やさしく」が、おおもとの前提にあり、「やさしく」を実現する力が「つよく」です。その上に、新しい価値となる「おもしろく」をどれだけ生み出せるかが、ほぼ日の特徴です。 <社是> これまで述べた基本方針にのっとり、当社は「夢に手足を。」つける会社を目指します。 夢には翼しかついていない。 足をつけて、歩き出させよう。 夢に手足を。 そして、手足に夢を。 (2) 中長期の経営戦略と対処すべき課題 当社では、会社の未来の姿を時間的に遠いほうから「遠景」「中景」「近景」の3つに分けて考えています。会社がどこに向かおうとしているのか(遠景)、途中でどうなっていたら順調だと判断するか(中景)、遠景に向けて今、どちらに一歩を踏み出すか(近景)、の道標にしようというものです。 「遠景」は、創業者である代表取締役社長の糸井重里が引退し、次世代経営陣が率いるチームが生き生きと事業を運営している姿です。糸井と当社がよきライバルとなり、お互いにおもしろいから「じゃあ、手を組もう」といったかたちで仕事ができるようになる未来像をイメージしています。 「遠景」に至る道程の途中の段階である「中景」は、「『いい時間』を提供する場をつくり、育てている」姿です。国内外を問わず今よりも幅広い属性のたくさんのお客様とお付き合いしている姿をイメージしています。それには、コンテンツを生み出す力や仕入れる力、そして届ける力も、今よりつよくなっている必要があります。同時に、「場」を今よりも広げるためには、それを支える土台も強化しなくてはなりません。ITシステムに関する技術開発やサプライチェーン開発、近年、急速に技術革新が進む生成AIの利用については、今後も大切な課題であり続けると考えています。また、世界的な情報セキュリティリスクの増大や個人情報保護の関心の高まり、越境DtoCの活性化を踏まえたインターネット通販を取り巻く環境変化にも注意を払っています。 さらに、「やさしく、つよく、おもしろく。」が社内に浸透し、実践され続けるよう、たゆまぬ組織づくりが必要だと考えています。 当社を取り巻く市場環境においてはスマートフォンの普及などによりインターネットの利用時間が増加しているほか、経済産業省の調査では2024年の日本国内のBtoC-EC市場規模は、26.1兆円(前年比5.1%増)と拡大し、内訳として物販系分野では前年比3.70%増と伸長しています。一方で、国際的な情勢不安による燃料価格や原材料費の上昇、米国関税政策の影響による貿易コストの上昇及び外国為替相場の変動など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 このような環境の中、当社は「いい時間」を提供するためのコンテンツを、種類、量ともに増やし、新しい場を生み育てていけるように取り組んでいきます。 これらの状況を踏まえた具体的な課題は、次のとおりです。 ①「場」の立ち上げと育成 当社は「ほぼ日」の他に「ほぼ日手帳」「ほぼ日の學校」「生活のたのしみ展」「ほぼ日曜日」 といった、「場」を立ち上げてきました。当事業年度においても「ほぼ日手帳アプリ」の開発に注力し、2025年10月にサービスを開始しました。今後も魅力的なオリジナルコンテンツの幅を広げるよう、これらの「場」を育て、さらに新しい「場」も立ち上げ、「やさしく、つよく、おもしろく。」の姿勢で複数の「場」を運営する企業になることを目指しています。社外のクリエイターの方々にとってもコンテンツを生む新しい「場」となり、より多くのユーザーにたのしんでいただけるよう、新しいサービスの開発を進めていきます。また、複数の場を開発するとともに、統合IDサービス「ほぼ日ID」をとおして、当社が提供する各サービスを容易に横断して利用できるよう努めています。 ②多様な人材の確保及び育成と組織づくり 今後想定される事業拡大や新サービスを実現するには、継続的な人材の確保及び育成と、 当社の考え方や価値を生む仕組みが定着するような組織づくりが重要だと考えています。当社は、コンテンツを生み出す力や届ける力をつけるため、また、それを支える経営基盤を強化するために、職種を限定せず多様な人材の確保に努めています。今後も「やさしく、つよく、おもしろく。」が社内に浸透し、実践され続けるよう、人材の確保及び育成と組織づくりに取り組んでいきます。 ③インターネット環境変化への対応 総務省の情報通信白書によると、インターネットは2024年の国内利用率(個人)が85.6%と、情報化社会の基盤となっています。この基盤の上には、利便性故にさまざまなサービスが展開されており、利用するデバイスや、アクセスする環境も多様化が進んでいます。当社も黎明期からコンテンツを提供する「場」としてインターネットを活用してきましたが、今後のサービスの展開にあたっては、日に日に高まる情報セキュリティリスクへの対応及び、国内だけでなく、多くの国や地域で導入が進む個人情報保護制度への準拠など、ユーザーの場所やアクセス手段にかかわらず、いつでも安心してたのしんでいただける「場」であり続けられるよう、組織的、技術的な対応を進めていきます。 ④経営基盤の強化 中期的な事業成長に向けた経営基盤の強化として、基幹業務システム更改やデータ利活用の促進により経営判断の迅速化や業務効率化を実現し、クリエイティブ活動に集中できる時間を増やすことによるコンテンツを生み出す力の向上、海外ユーザーへの越境DtoCの利便性向上と法適合性の強化、ほぼ日手帳の全世界的な市場成長に伴うサプライチェーンマネジメントの強化に重点を置き、施策を推進します。 ⑤市場の拡大 「ほぼ日」で開発した商品コンテンツは、直販ECサイトで販売を重ね、同時に他の販路にも展開し、より多くのユーザーにたのしんでいただくことが重要だと考えています。近年の、「ほぼ日手帳」のユーザーの拡大と売上増加に加え、ユーザーがSNS上で発信する「ほぼ日手帳/hobonichi」に関する投稿(UGC)の増加による認知拡大を背景に、SNS上で複数言語のコンテンツ発信を強化するとともに、国内では既存取組先販路との連携強化、海外では主要国に適した販路開拓、海外ユーザーとのリアルイベントでの交流等を通してユーザーとの接点を増やし、関係づくりを進め市場拡大を推進します。
事業等のリスク6,064字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあり、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しています。これらのリスクについては、その発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。 なお、文中にある一部将来に関するリスクについては、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生可能性のあるすべての事項を網羅するものではありません。 (1) ブランドに関するリスク ① ブランド力の低下 当社は、ウェブサイト「ほぼ日」で毎日のエッセイ「糸井重里の今日のコラム」をはじめとする様々なコンテンツを1998年6月より毎日更新し、高品質のコンテンツをつくり続けており、ウェブサイトとして独自の位置づけと信頼を得てきました。主力商品「ほぼ日手帳」はウェブサイト「ほぼ日」から独立したブランドとして認知されています。また近年では、「ほぼ日の學校」「生活のたのしみ展」「ほぼ日曜日」といった新しい「場」も立ち上げてきました。今後もコンテンツを生む力を強化し、ウェブメディアのみならず、リアルスペースや商品についてもブランド価値を高めていきます。そのために、経営方針に則って事業を運営していきますが、生活者の志向の変化等をきっかけに当社のブランド価値が低下した場合、サイトへの訪問数や販売数量の低下により、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社コンテンツについては、メールやSNS等を通じて顧客から多くのフィードバックを得ており、日々のコンテンツ制作に顧客の声を役立てています。一方、ウェブメディアやSNS等で発信した情報は、即座に拡散され、炎上を引き起こしてしまう可能性が高まっており、これにより当社のブランド力の低下を引き起こす可能性が存在します。ウェブメディアやSNS等の運用については社内外からの継続的なチェックにより、その品質の確保に努めています。 ② 新コンテンツに関するリスク 当社は、より多くの顧客に喜んでいただき、持続的な成長を図るため、生活雑貨の販売イベント「生活のたのしみ展」、映像配信を中心とした「ほぼ日の學校」、幅広い表現で企画やイベントをおこなうリアルスペース「ほぼ日曜日」等の新しいサービスや商品の開発を進めています。加えて、「ほぼ日×地域」に関するプロジェクトや「ほぼ日手帳アプリ」など、さらなるコンテンツの充実に向けての取り組みを進めています。今後も新たなコンテンツについては適切な人材配置や、損益管理を通して、リスクをコントロールしていきますが、予測困難な問題が発生して計画通りに進まない場合には、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 組織に関するリスク ① 人材投資 当社は、長期的な事業継続と成長を目指して経営しています。そのために人材投資を強化しており、短期的な財務成果より投資を優先することがあります。当期は、会社の動きや仕組みをより健康的なものとし、成長につなげていくために、管理部門の「ほぼ日の大開拓採用」を実施するなど、採用手法や育成機会を多様化し、人材投資の効果向上を図っていますが、人材の確保や能力開発が計画通りに進まない等の場合、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 代表取締役社長CEO兼CCOへの依存について 創業者であり代表取締役社長CEO兼CCOの糸井重里は、当社全体の経営方針や経営戦略の立案をはじめ、社会的な知名度と信頼、広い人脈による関係構築、新規事業の構想、毎日のエッセイ「糸井重里の今日のコラム」執筆等、当社の事業活動上重要な役割を果たしています。代表取締役社長CEO兼CCOに依存しない組織的な経営体制を見据え、各取締役の業務執行区分を明確化するなど体制の構築を進めていますが、何らかの事情により代表取締役社長CEO兼CCOが業務を継続することが困難になった場合、一時的に事業推進力が停滞し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社は2025年11月29日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役3名選任の件」を上程しており、また当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項では「代表取締役社長および役付取締役選任ならびに取締役の役職変更承認の件」を付議する予定であり、それぞれ承認可決されると、取締役会の構成員については後記「第4 4(2)役員の状況①ロ.」の通りとなります。これにより、さらに代表取締役会長CEOとなる糸井重里に依存しない体制の構築が進んでいくものと考えております。 ③ 組織風土の維持、強化 当社では、内発的動機と自己管理を基礎にした組織風土が、高品質のコンテンツやサービスを生む源となっています。そのため、組織風土の維持強化を念頭において、採用、人材育成、組織開発を進めていますが、急激な組織拡大等により、こうした組織風土が十分機能しなくなると、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) インターネット環境等に関するリスク ① インターネットを取り巻く環境について 当社は、ウェブサイト「ほぼ日」の運営を事業の中核に据えています。また、新しい事業もすべてインターネットとの連動を前提にしています。メディアとして紙媒体や放送と比べて低コストでリアルタイムに発信でき、地域を問わず多くのユーザーとつながることができるメリットは、1998年の開設当時から変わりません。そのため、インターネット・デジタル社会のさらなる発展が、当社事業の成長にとって重要だと考えています。一方、ICT(情報通信技術)は進展が早い領域であり、例えばユーザーが利用する機器やプラットフォームも急速に変化します。そのため当社では、インターネットを含めたICTに関する技術動向の情報収集及び技術力の向上刷新を図っていますが、こうした変化への対応が不十分な場合、ユーザーの訪問数、購買者数の減少等を通じて、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② インターネット通販の利用動向 当社は、オリジナル企画商品を販売しており、売上高の約7割がインターネット通販によるものです。インターネット通販には、サイトを訪れた顧客に、商品の作り手とユーザー双方のエピソードを紹介し、その商品の魅力を詳しく伝えられるという、他の販路にはないメリットがあります。当社では、国内外のインターネット通販利用動向に関する情報を収集し、自社ECの強化や外部ECへの展開を図っていますが、何らかの予測困難な要因により、インターネット通販利用動向が急激に変化し、その対応が不十分な場合、ユーザーの訪問数、購入者数の減少等を通じて、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ システムトラブル 当社は「ほぼ日」のコンテンツの配信、「ほぼ日オンラインストア」でのEC事業、「ほぼ日の學校」などのサービス運営に社内外の情報システム機器及びサービスを利用しています。個々のサービスの可用性を高い状態で維持するため、定期・不定期のシステムメンテナンス枠を設けて、ソフトウエアのアップデートを行うとともに、外部専門家による診断テストを適宜実施し、既知の脆弱性への対応と潜在的な脆弱性の発見・対策に努めています。また、予見できない障害の発生に備えて、主要なシステム及びネットワークの冗長化を行い単一障害点を作らない設計とし、より大規模な障害に備えて、独自のBCP(事業継続計画)を策定し、障害が発生しても事業を短時間で再開するための準備を行っています。しかしながら、ランサムウェアや悪意を持った外部からの標的型攻撃等のサイバー攻撃、人為的過誤、自然災害などにより、システムの障害が発生し、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報セキュリティに関するリスク 当社は、グローバルで事業を行うために必要な顧客、取引先及び当社内の機密情報や個人情報を保持しています。これらの情報の外部流出や破壊、改ざん等がないように、当社は管理体制を構築し、ITによるセキュリティ及び施設セキュリティの強化、従業員教育等の施策を実行し、2025年5月に国際標準規格であるISMS認証(ISO/IEC27001:2022)の継続及び移行審査に合格しました。個人情報の定義や保護のために求められている管理レベルは、国・地域で施行される法令により異なることから、当社が適用を受ける法令を理解し、要求される管理レベルを実践することが求められます。しかしながら、これらの情報セキュリティリスク対策にも関わらず、ランサムウェアや、外部からの標的型攻撃等のサイバー攻撃や、過失、盗難等により、これらの情報の流出、破壊もしくは改ざんまたは情報システムの停止等が引き起こされる可能性があります。このような事態が生じた場合には、信用低下、被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用の発生または長時間にわたる業務の停止や、加えて適用される法令の過失認定により課せられる罰金などにより、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 商品開発と販売に関するリスク ① 特定商品への依存度に関するリスク 「ほぼ日手帳」は、売上高の約7割を占め、当社の主要商品となっています。近年のリモート勤務の広がりもあり、スケジュールをデジタルで管理する人が増加する一方で、プライベートな内容や日々感じたことをアナログの手帳に記録するといった用途も増加し、手帳の需要は新しい形に変化していると言われています。「ほぼ日手帳」は「LIFEのBOOK」をコンセプトにした自由度の高い手帳であり、足元の市場動向は堅調です。ただし、将来、市場動向が悪化し、また特定の仕入先への依存はないものの、仕入数量の減少や遅延等を通じて「ほぼ日手帳」の売上が減少する場合は、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 四半期の変動に関するリスク 当社の主力商品「ほぼ日手帳」は、商品の性質上、例年秋から冬に多く購入され、春から夏には販売が低調になる季節性があります。当社では、手帳の閑散期に販売を補う商品や市場の開拓を図っていますが、当社の業績は四半期毎に大きく変動します。このため四半期毎の一定期間で区切った場合、期間毎の業績は大きく変動します。 2025年8月期の四半期毎の売上高及び営業利益(損失)は、次のとおりです。 第1四半期(2024年11月30日)   第2四半期(2025年2月28日)   第3四半期(2025年5月31日)   第4四半期(2025年8月31日)   通期(2025年8月31日) 売上高   3,336,734千円   2,407,362千円   1,121,510千円   1,812,271千円   8,677,878千円 売上構成比   38.45%   27.74%   12.92%   20.88%   100.0% 営業利益(損失)   849,133千円   172,857千円   △297,422千円   △107,670千円   616,897千円 ③ 商品評価損に関するリスク 当社は、市場を創造することを方針として、付加価値の高い独自商品を開発し、新販路を含む幅広い市場開拓を図っています。また、特に新商品では、少量販売や受注販売を活用して在庫リスクを抑えています。しかし、不測の事態により想定を超える滞留在庫が生じた場合には、棚卸資産に関して商品評価損を計上する結果、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 物流業務の外部委託に関するリスク 当社は、インターネット通販において仕入先から納品される商品の在庫管理業務、商品の梱包、発送等に関する業務、顧客への商品受け渡し、商品代金回収業務等の物流業務を外部業者に委託しています。当社では外部委託業者と緊密に連携し、サービス水準の把握と向上を図っており、また、外部委託先との契約に基づき、直接的な損害は外部委託業者に賠償請求できます。しかし、外部業者のサービスの遅延及び障害等が発生し、当社に対する顧客の信用低下が発生した場合等においては、当社への損害賠償請求や当社の信用下落等によって、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 商品調達コストに関するリスク 当社が取り扱う商品の調達価格及び調達に係る費用は、原材料費や燃料価格の高騰、外国為替相場の変動による影響、輸送費用の高騰により上昇する可能性があります。当社では、最適な価格での仕入れを実現するために必要に応じ仕入先の検討を行うほか、積載効率の改善を図り、また定期的に販売価格の見直しを行っていますが、商品調達コストの上昇が販売価格の見直しに先行する場合には、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 海外での販売に対するリスク 当社は、北米・欧州やアジア・オセアニアをはじめとした海外市場にも事業を展開しています。今後も、海外市場における販売に力をいれていきますが、これらの海外市場への販売には、予期しない法律または税制の変更、不利な政治または経済要因、テロ、戦争、その他の社会的混乱等のリスクが内在しています。事前に調査、把握して対処するよう努力していますが、これらの事象が起これば、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 法的規制に関するリスク 当社は、コンテンツによって「場」をつくり、主にインターネット通販によって収益を得ています。そのため、コンテンツ制作における特許権、商標権、意匠権、実用新案権、著作権等知的財産権に関する各種法規制、特定商取引法、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法等の消費者法一般、また独占禁止法等の物販に関する各種法規制、品質や製品安全に関する各種法規制、環境に関する法規制、個人情報保護法等情報管理に関する法規制等に基づいて事業を運営しています。当社は国内外におけるこれらの各種法規制を遵守しており、現時点において重大な法的問題は生じていないものと認識しています。また、各種法規制を遵守すべく、適宜行政当局や弁護士等に相談するとともに、法務の体制強化を進めています。しかしながら、法規制における解釈、運用の変化や規制の強化、新たな規制の制定等により、より厳格な対応を求められる場合には、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,183字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。 (1) 経営成績の状況 当社は、「夢に手足を。」つけて、歩き出させる会社であることを目指し、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針として、新しい価値を生み出し、人びとが集う「場」をつくり、「いい時間」を提供するコンテンツを企画、編集、制作、販売しています。コンテンツとはクリエイティブの集積であり、読みもの、動画、商品、イベントなど、全てがコンテンツであるととらえています。具体的には、1998年の創刊から27年間、毎日更新をしているウェブサイト「ほぼ日」、有名無名を問わずあらゆるジャンルの人たちの話を聞くことができる動画サービス「ほぼ日の學校」、さまざまな体験を提供する場として渋谷PARCOで展開する「ほぼ日曜日」、ギャラリーショップの「TOBICHI」、犬と猫と人間をつなぐSNSアプリ「ドコノコ」、さまざまなアーティストやブランドとつくるお買いものフェス「生活のたのしみ展」といった「場」をつくり、「ほぼ日手帳」をはじめとした生活のたのしみを提供する商品や動画、読みものなどのコンテンツを国内外へお届けしています。 当事業年度の経営成績は、次の表のとおりです。 前事業年度  (自 2023年9月1日   至 2024年8月31日)   当事業年度(自 2024年9月1日至 2025年8月31日)   対前年同期比(増減額)   対前年同期比(増減率) 売上高   7,534,785   千円   8,677,878   千円   1,143,093   千円   15.2   % 営業利益   547,476   千円   616,897   千円   69,421   千円   12.7   % 経常利益   543,812   千円   651,043   千円   107,231   千円   19.7   % 当期純利益   399,197   千円   448,354   千円   49,156   千円   12.3   % 当事業年度における当社を取り巻く事業環境として、EC市場規模の継続的な拡大があげられます。経済産業省の調査によると、2024年の日本国内のBtoC-EC市場規模は、26.1兆円(前年比5.1%増)と拡大し、内訳として物販系分野では前年比3.70%増と伸長しています。また、日本・米国・中国の3か国間における越境ECの市場規模は、いずれの国の間でも昨年に引き続き増加しています。 当社は当事業年度において、主力商品の『ほぼ日手帳2025』を例年どおり2024年9月1日より、4月はじまり版の『ほぼ日手帳2025 spring』を2025年2月1日より販売開始しました。 「ほぼ日手帳」においては幅広いユーザーの手にとってもらえるような新たなブランド、IPやアーティストとのコラボレーションを実施してきましたが、2025年版では、2024年版に引き続き『ONE PIECE magazine』やイラストレーターの北岸由美さん、2026年版では新たに「たまごっち」や『ムーミン』をはじめとした、多種多様なコラボレーションが実現しています。また、カバーや下敷き、シールなど周辺文具の拡充を進め、2025年版は新作アイテムが手帳と文具あわせて350以上となる過去最大のラインナップとなりました。 販路については、自社ECサイト「ほぼ日オンラインストア」のみならず、Amazon(国内・海外)や楽天市場、天猫国際など外部ECサイトでの取扱を拡充するほか、国内外の取り組み先への卸販売を通して、より多くのユーザーが普段利用する場所で「ほぼ日手帳」を購入できる環境を構築しています。また、ニューヨークやロンドンなどの海外主要都市にて現地ユーザーとの交流イベント「ほぼ日手帳ミーティングキャラバン」を開催し、販売拡大が続く海外販路におけるプロモーションを強化しました。このような取り組みに加え、SNS上ではユーザー生成コンテンツ(UGC)が海外で特に増加しており、ユーザーの広がりを見せています。 結果として、「ほぼ日手帳」の国内売上高は2,777,166千円(前期比17.0%増)、海外売上高は3,072,835千円(前期比19.6%増)と国内外ともに伸長し、国内外合計で5,850,001千円(前期比18.4%増)となりました。海外売上高の構成比率は52.5%(前期比0.5pt増)と増加しました。当事業年度の2025年版の販売部数は、過去最高の販売部数となった2024年版の90万部を超えて96万部となっています。 「ほぼ日手帳」以外の商品については、売上高は2,282,585千円(前期比9.9%増)となりました。特に、コンテンツのフェスティバル「生活のたのしみ展」に加え、「ほぼ日オンラインストア」で「自己買い物肯定感の向上」がテーマの「Hello! Good Buy!(ハロー・グッバイ!)」セールを実施したことにより、好調に推移しました。さらに「ほぼ日曜日」では、過去最高となる約20,000人のお客様にご来場いただいたかくれんぼ絵本『ミッケ!』を体験できる展覧会、全国から70種以上のご当地アイスを取り寄せた「冬なのにご当地アイスまつり」、渋谷PARCO6階での期間限定ポップアップショップ「MOTHERのおみせ。」と同時開催した「MOTHERのかたち。」などが大盛況となりました。 これらの結果、売上高は8,677,878千円(前期比15.2%増)となりました。 売上原価については、「ほぼ日手帳」の原価率は37.1%(前期比0.7pt減)と改善している一方、「ほぼ日手帳」以外の原価率は55.0%(前期比1.2pt増)と上昇し、全体の売上原価率は43.0%(前期比0.3pt減)となりました。 ※1 販売費及び一般管理費については、「生活のたのしみ展」による一時的な費用発生のほか、海外直営販路での売上増加による販売費用上昇などにより増加しました。また、コンテンツを生み出す基盤づくりの強化を目的に行った「ほぼ日の『いわゆる管理部門の』大開拓採用」により人員が増加し、人件費が増加しました。 その結果、当事業年度の営業利益は616,897千円(前期比12.7%増)、経常利益は651,043千円(前期比19.7%増)、当期純利益は448,354千円(前期比12.3%増)となりました。 その他の事業活動として、ウェブサイト「ほぼ日」では、「老いと死」特集のコンテンツとして公開した元ほぼ日乗組員へのインタビュー「笠井さんが老人ホームに入った。」は大きな反響を呼びました。加えて、糸井重里が自身の手がけた広告コピーについて語る「まずは状況から話そうか。糸井重里のコピー10 」、私立灘高等学校の生徒からの依頼メールにより実現した「僕たちは、たいしたことなくてかけがえない希望。」などのコンテンツを、ウェブサイト「ほぼ日」では読みものコンテンツとして、「ほぼ日の學校」では動画コンテンツとして展開しました。 また、「TOBICHI」では、さまざまなイベントの開催のみならず、「ほぼ日手帳」をはじめとする商品を実際に手に取れる場所として来店者数と売上金額が増加しました。このように、当社は運営する「場」において、生活のたのしみとなるような「いい時間」を過ごしていただけるよう、コンテンツを作り、編集し届けています。業績はこうしたすべての活動の結果だと考えています。 なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。 ※1 当事業年度における「ほぼ日手帳」の売上高・売上原価・売上総利益は次の表の通りです。 前事業年度 (自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)   当事業年度 (自 2024年9月1日 至 2025年8月31日)   対前年同期比 (増減額)   対前年同期比 (増減率) 実績   構成比   実績   構成比 売上高   4,942,077千円   100.0%   5,850,001千円   100.0%   907,924千円   18.4% 売上原価   1,869,697千円   37.8%   2,172,066千円   37.1%   302,369千円   16.2% 売上総利益   3,072,379千円   62.2%   3,677,935千円   62.9%   605,555千円   19.7% 当事業年度においては、「ほぼ日手帳」の売上総利益が前期比19.7%増と成長しました。また、売上原価率においては、実績は37.1%(前期比0.7pt減)となり、「ほぼ日手帳」の売上総利益率は62.9%(前期比0.7pt増)と微増しています。 (生産、受注及び販売の実績) 当事業年度における販売実績は次のとおりです。なお、当社は単一セグメントのためセグメント別の記載はしていません。 内訳   販売高(千円)   前年同期比(%) 直販   6,166,792   116.2 卸売 (注)1.   1,965,795   114.8 商品売上 計   8,132,587   115.9 その他売上 (注)2.   545,291   105.7 売上 合計   8,677,878   115.2 (注) 1.主要な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しています。 2.その他売上は主に送料売上、サービス売上、ライセンス収入等です。 (2) 財政状態の状況の概要・分析 前事業年度末(2024年8月31日)   当事業年度末(2025年8月31日)   前事業年度末比増減 資産合計   6,492,759   千円   6,918,112   千円   425,352   千円 負債合計   1,969,229   千円   2,024,547   千円   55,318   千円 純資産合計   4,523,530   千円   4,893,564   千円   370,033   千円 (資産の部) 流動資産は、4,889,692千円と前事業年度末に比べて189,275千円の増加となりました。これは主に『ほぼ日手帳2026』関連商品の入荷による商品の増加380,171千円、海外販路への一部出荷に伴う売掛金の増加255,024千円、現金及び預金の減少439,418千円によるものです。 有形固定資産は、254,668千円と前事業年度末に比べて11,164千円の減少となりました。これは主に減価償却による減少48,796千円、工具、器具及び備品の取得による増加22,070千円、建設仮勘定の増加13,593千円によるものです。 無形固定資産は、871,432千円と前事業年度末に比べて183,807千円の増加となりました。これは主に「ほぼ日手帳アプリ」開発などによるソフトウエア仮勘定の増加371,667千円と減価償却による減少177,054千円によるものです。 投資その他の資産は、902,318千円と前事業年度末に比べて63,433千円の増加となりました。これは主に「ほぼ日の學校」の授業制作による長期前払費用の増加95,267千円、償却による減少68,746千円、投資有価証券の時価評価額の増加39,360千円、繰延税金資産の減少14,102千円によるものです。 (負債の部) 流動負債は、1,799,765千円と前事業年度末に比べて58,500千円の増加となりました。これは主に未払金の増加38,418千円、未払法人税等の増加91,524千円、買掛金の減少14,577千円、未払消費税等の減少67,283千円によるものです。 固定負債は、224,782千円と前事業年度末に比べて3,181千円の減少となりました。これは主にその他に含まれる長期未払費用の減少12,779千円、長期リース債務の増加5,487千円、退職給付引当金の増加4,111千円によるものです。 (純資産の部) 純資産の部は、4,893,564千円と前事業年度末に比べて370,033千円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加343,946千円と、その他有価証券評価差額金の増加24,706千円によるものです。 (3) キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物は755,176千円と前年同期末と比べ439,418千円の減少となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 前事業年度(2024年8月期)   当事業年度(2025年8月期)   対前年同期(増減額) 営業活動による キャッシュ・フロー   401,591   千円   158,468   千円   △243,122   千円 投資活動による キャッシュ・フロー   △467,331   千円   △485,578   千円   △18,246   千円 財務活動による キャッシュ・フロー   △106,447   千円   △105,049   千円   1,397   千円 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、158,468千円の純収入(前年同期は401,591千円の純収入)となりました。これは主に税引前当期純利益651,043千円、減価償却費の計上295,665千円による増加要因と、仕入の早期化や販売規模拡大に伴う棚卸資産の増加342,161千円、卸先への販売数量増加に伴う売上債権の増加255,024千円、未払消費税等の減少65,922千円、法人税等の支払による減少115,403千円による減少要因によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、485,578千円の純支出(前年同期は467,331千円の純支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得30,489千円、無形固定資産の取得346,843千円、長期前払費用の取得96,603千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、105,049千円の純支出(前年同期は106,447千円の純支出)となりました。これは主に配当金の支払額104,177千円によるものです。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2024年8月期   2025年8月期 自己資本比率   69.7%   70.7% 時価ベースの自己資本比率   117.9%   104.7% キャッシュ・フロー対 有利子負債比率   -   - インタレスト・カバレッジ・レシオ   -   - 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い (注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。 (注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。 (注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債(リース債務を除く)を対象としています。 (資本の財源及び資金の流動性について) 当事業年度末現在において、流動比率は272%、総負債額に対する現金及び現金同等物は0.4倍です。 当社は将来の経営環境への対応や将来の新規事業のために必要な資金を内部留保しています。 当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入及び販売活動に伴い生じる諸費用、人件費のほか、配当金や法人税等の支払いです。このほか、中長期的な成長に必要な人材への投資等についても、自己資金でまかなうことを原則としています。 主力商品である「ほぼ日手帳」の販売開始時期には、一時的な売上債権、仕入債務、棚卸資産等の増加があり、営業活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。 また、有価証券の取得・売却が生じた場合には、投資活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。 (4)重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用並びに開示に影響を及ぼす見積りを必要としています。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性のため実際の結果とは異なる場合があります。 当社の財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。