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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ウェルネス・コミュニケーションズ

366A · Growth · サービス業

従業員5000人以上を中心に健診の予約・データ化を代行し、法令対応の健康管理クラウドで企業の保健業務を支える。

概要

ウェルネス・コミュニケーションズは2006年に伊藤忠商事の完全子会社として設立され、健康診断の予約代行・結果データ化・費用精算を一括で請け負う「ネットワーク健康診断サービス」と、健康管理クラウド「Growbase」を主力とする企業である。2026年3月期の売上高は148億円、従業員数263名。大企業向けに強みを持ち、2025年6月に東京証券取引所グロース市場に上場した。かつてSOMPOホールディングスの子会社だったが、2021年以降は同社の関連会社となっている。

健診代行とクラウド管理の二事業構成

当社は大きく三つの事業を有する。健診ソリューション事業は、企業・健康保険組合向けに健康診断の予約手配、医療機関への精算代行、結果のデータ化・標準化をワンストップで提供する。売上高は2026年3月期に130億1800万円。健康管理クラウド事業は、クラウド型健康管理システム「Growbase」を提供し、同15億2300万円。医療機関等支援事業はPET検査関連やBPOサービスを手掛け、同2億3600万円である。従業員数は263名(2026年3月末)。

大企業顧客に支えられるストック型収益基盤

顧客は従業員数1,000人以上の大企業が中心で、健診ソリューション事業では94.4%、健康管理クラウド事業では98.5%を占める。両事業のストック売上高比率は平均94.5%、契約継続率は99.9%に達する。2026年3月末時点の取引先企業数は合計4,943社、企業グループ数は健診ソリューション226、健康管理クラウド262である。この顧客基盤により、安定的な収益を確保している。

全国2,204医療機関と連携するワンストップ体制

健診ソリューション事業では、全国2,204件の医療機関と業務提携契約を締結している。顧客は個別契約不要で希望の医療機関を選択できる。当社は受診予約から結果データ化、精算代行までを一貫して行い、医療機関ごとに異なる判定記号を統一基準に変換・標準化する。この標準化工程により、顧客は有所見者の抽出や労働基準監督署への報告を容易に行える。AI-OCRを活用した入力ツールと特許技術(特許7304604)により、高精度なデータ化を実現している。

データの標準化とAI-OCRによる品質管理

健康診断結果のデータ化工程では、約6,000通りに及ぶエラーチェックを実施する。医療機関から届く不規則な判定記号を、契約時に整合した当社基準に変換し、統一されたデータとして顧客に納品する。2023年6月に取得した特許は、AI-OCRを活用した情報処理方法に関するものである。このプロセスにより、顧客は従業員の健康管理をデジタル化・個別化できる。生成AIも活用し、オペレーションの効率化と品質向上を継続的に進めている。

業界の中での役割は職域健診市場向けの健診アウトソーシングおよび健康管理プラットフォーマーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
148億円
営業利益
12億円
営業利益率
8.1%
純利益
8億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
健診ソリューション事業130億円88.4%4億円3.1%
健康管理クラウド事業15億円10.2%8億円53.3%
医療機関等支援事業2億円1.4%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01大企業・健康保険組合(健診ソリューション)主力

健康診断の予約・精算代行・結果データ化などを一括受託するネットワーク健康診断サービスを提供。全国2204件の医療機関と提携し、ITプラットフォームで予約管理や結果の標準化を実現。受診者数に応じた定額課金でストック売上が98.5%。

契約継続率100%

主な製品・サービス2
ネットワーク健康診断サービス
企業に代わって健康診断の予約・精算・結果データ化を一括受託し、ワンストップで提供するサービス。
i-Wellness
健康診断の予約・結果確認ができるプラットフォーム。受診者用と顧客担当者用があり、結果の標準化・有効化を担う。

02大企業・健康保険組合(健康管理クラウド)主力

健康管理クラウド「Growbase」を提供。健診結果、ストレスチェック、面談記録を一元管理し、法定報告書の作成や特定保健指導の抽出を容易にする。ID数課金でストック売上比率90.6%、契約継続率99.8%。

NRR107%

主な製品・サービス1
Growbase
健康診断結果、ストレスチェックデータ、面談記録を個人単位で紐づけ一元管理する健康管理クラウドサービス。

03医療機関・健康保険組合(医療機関等支援)副次

地域中核病院向けにPET検査施設の賃貸を行い、健診BPOとして協会けんぽ加入企業等向けに健診の予約・精算代行を提供。契約期間満了により2026年3月で終了。

主な製品・サービス2
PET関連事業
病院敷地内にあるPET検査用の建物と装置を賃貸するサービス。
健診BPOサービス
協会けんぽや総合健康保険組合加入企業向けに健診の予約や精算などを代行するサービス。

製品と技術

健康診断プラットフォーム「i-Wellness」

i-Wellnessは健診ソリューション事業の中核をなすプラットフォームである。受診者用のマイページと顧客担当者用の管理画面を備え、健康診断の予約受付、進捗管理、結果データの納品、医療機関への精算代行を一元的に行う。受診後約4週間で標準化済みの結果データを顧客に納品する。AI-OCRと特許技術(特許7304604)により、医療機関ごとに異なる判定記号を統一基準に変換。約6,000通りのエラーチェックを経て高品質なデータを提供する。全国2,204の医療機関と連携し、顧客は個別契約不要で利用できる。

健康管理クラウド「Growbase」

Growbaseは企業の人事部・産業保健スタッフ向けクラウドサービスである。健康診断結果、ストレスチェック、勤怠データ、面談記録を個人単位で紐づけ、心と身体のデータを一元管理・可視化する。労働基準監督署への報告書作成、特定保健指導対象者の抽出、産業医面談のスケジュール管理などの機能を備える。無料の画像自動読み取り機能により、紙の結果をデータ化可能。ネットワーク健康診断サービスと併用すれば、標準化済みデータが自動連携される。2026年3月末時点の契約継続率は99.8%、NRRは107%である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 大企業・健康保険組合(健診ソリューション)契約継続率100%
  • 大企業・健康保険組合(健康管理クラウド)NRR107%

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

ウェルネス特化で安定成長、小規模ながら営業利益率向上

同社は健康・ウェルネス関連のサービスを提供する企業で、売上高は約150億円と小規模。近年は売上高が緩やかに増加しており、直近の営業利益率は8%と改善傾向にある。同業他社であるジンジブやイシンは人材派遣中心で、同社はヘルスケア分野に特化している点が異なる。小規模ながら、専門性を活かして安定した収益を上げており、成長性と収益性のバランスが取れている。しかし、市場規模は限定的であり、今後の拡大には新規サービスの開発や事業領域の拡大が必要。ウェルネス需要は高齢化や健康意識の高まりから増加が見込まれる。

強み

  • ウェルネス分野に特化し、高齢化社会で需要が伸びる分野で事業展開。
  • 営業利益率が8%と改善傾向で、収益基盤が強化されている。
  • 売上高が着実に増加し、安定した成長を続けている。
  • 国内の健康需要に支えられ、景気変動の影響を受けにくい。

課題

  • ウェルネス分野の市場規模は限られており、売上拡大には新規分野開拓が必要。
  • 健康関連の参入企業が多く、差別化が難しくなりつつある。
  • 専門知識を持つ人材の確保・育成が課題で、サービス品質維持に影響する。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がウェルネス・コミュニケーションズ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで4番目にあたる。

#企業時価総額PER
19249日本エコシステム146億円31.6倍
29272ブティックス146億円22.7倍
37068フィードフォースグループ146億円10.3倍
4366Aウェルネス・コミュニケーションズ145億円17.0倍
57377DNホールディングス145億円15.0倍
67081コーユーレンティア145億円7.7倍
79343アイビス145億円16.5倍
87373アイドマ・ホールディングス144億円7.5倍
96176ブランジスタ144億円6.7倍
106039日本動物高度医療センター143億円15.4倍
116087アビスト141億円18.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

伊藤忠商事100%出資で設立、健診事業を譲受

2006年7月、伊藤忠商事株式会社の完全子会社として資本金1億5千万円で設立された。本社は東京都墨田区。設立直後の同年8月、一般財団法人日本予防医学協会からネットワーク健診事業(現:健診ソリューション事業)を譲り受けた。2007年3月にはISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得し、情報管理体制を整えた。

システム刷新と健康管理クラウド事業の開始

2008年4月、基幹システムを刷新し、健康診断予約サイト「健診5489.jp」や情報サイト「+wellness」を開設した。2010年4月には伊藤忠商事からヘルスサポートシステム事業(現:健康管理クラウド事業「Growbase」)を譲り受け、クラウド事業に参入。2014年2月には健康診断結果に基づく情報配信サイト「チェック+wellness」をリリースし、サービスの拡充を進めた。

SOMPOグループ参画と事業構造の転換

2019年6月、SOMPOホールディングス株式会社が当社株式の51%を取得し、子会社化した。伊藤忠商事とのJV体制の下、SaaS事業への構造転換を加速。2021年9月には株式会社シグマクシス・インベストメントと株式会社アドバンテッジ リスク マネジメントが出資参画し、SOMPOホールディングスの関連会社となった。この時期にグループのガバナンスと資本構成が大きく変化した。

新株主体制下での成長と上場準備

2023年1月、健康管理クラウド「ヘルスサポートシステム」を「Growbase」にブランド刷新。同年3月にはLHP Holdings, L.P.、株式会社ベルシステム24ホールディングス、伊藤忠テクノソリューションズの3社が出資参画した。2024年10月、RIZAPグループと協業し、「Growbaseネクスト」と「chocoZAP」を組み合わせた新バリューパックの販売を開始した。

グロース市場上場とM&Aによる事業拡大

2025年6月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。同年12月、株式会社エスユーエスより「SUZAKU事業」を譲り受けた。2026年2月には株式会社あしたのチームを連結子会社化し、中堅・中小企業市場への展開を加速。2026年3月期は連結初年度となり、売上高148億円、営業利益12億円を計上した。

年表22件を開く

2000年代

  • 2006年7月伊藤忠商事㈱ 100%出資にて設立(資本金1億5千万円、東京都墨田区)注1
  • 2006年8月一般財団法人日本予防医学協会よりネットワーク健診事業(現:健診ソリューション事業)を譲受
  • 2007年3月ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)取得 注2
  • 2008年4月ネットワーク健康診断サービス リニューアル 健康診断情報サイト +wellness(プラスウェルネス)オープン(基幹システム刷新/健康診断予約サイト開設/健診予約センター移設/健診5489.jpリリース)

2010年代

  • 2010年4月伊藤忠商事㈱よりヘルスサポートシステム事業(現:健康管理クラウド事業)を譲受 注3
  • 2013年7月本社移転(東京都港区)
  • 2014年2月健康診断結果に基づく情報提供配信サイト「チェック+wellness」をリリース
  • 2015年4月伊藤忠テクノソリューション㈱と共同で「おまかせ健康管理事業」開始 女性の健康支援に関する取り組みを開始
  • 2016年4月ネットワーク健康診断サービス リニューアル(サービスプラットフォーム:i-Wellnessリリース)
  • 2016年10月IML㈱よりPET関連事業を譲受 注4
  • 2018年7月ヘルスサポートシステム(現:Growbase)リニューアル(クラウド(SaaS)版 リリース/特定保健指導対応/ストレスチェック簡易調査票対応 等)
  • 2018年8月SOMPOリスケアマネジメント㈱(現: SOMPOヘルスサポート㈱)と業務提携
  • 2019年6月M&ASOMPOホールディングス㈱の子会社化(当社株式51%取得)伊藤忠商事㈱とのJVによるSaaS事業構造転換を加速

2020年代

  • 2020年4月本社移転(東京都港区)
  • 2021年9月㈱シグマクシス・インベストメント及び㈱アドバンテッジ リスク マネジメントが当社へ出資参画 SOMPOホールディングス㈱の関連会社化
  • 2023年1月健康管理クラウド『ヘルスサポートシステム(H.S.S)』のブランドを刷新し、『Growbase』に名称変更 CI(コーポレートアイデンティティ)の刷新 注5
  • 2023年3月LHP Holdings, L.P. (㈱ロングリーチグループ関連会社)、㈱ベルシステム24ホールディングス、伊藤忠テクノソリューションズ㈱の3社が当社へ出資参画
  • 2024年10月RIZAPグループ㈱と協業により、「Growbaseネクスト」と「chocoZAP」を組み合わせた新バリューパックの販売を開始
  • 2025年3月ISO/IEC 27017(クラウドサービスセキュリティ)認証取得
  • 2025年6月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2025年12月㈱エスユーエスより「SUZAKU事業」譲受
  • 2026年2月M&A㈱あしたのチームを連結子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    大企業深耕と中堅中小拡大

    大企業市場の更なる深耕と成長余地の大きい中堅・中小企業市場への展開を進める。新規営業強化や市場区分に応じた営業戦略の実践、子会社あしたのチームとの協業を通じて顧客基盤拡大を図る。

  2. 02

    Growbaseのプラットフォーム化推進

    主力サービスGrowbaseを核に、機能強化と新規サービス開発、関連サービスとの連携拡充により、健康管理プラットフォームへ進化させる。蓄積データに基づくソリューション開発で顧客単価向上を目指す。

  3. 03

    バリューチェーン構築と周辺領域展開

    Growbaseを起点に、メンタルヘルス、eラーニング、組織分析、産業医・保健師紹介など周辺領域へ展開。健康管理BPaaSによるソリューション拡充と、外部サービス連携強化で提供価値最大化を図る。

  4. 04

    健診サービスの高付加価値化と連携強化

    ネットワーク健康診断サービスのモデル再構築とメニュー拡充により高付加価値化を推進。健康管理クラウド事業との連携を強化し、両事業のシナジーによる顧客価値向上を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 2期分

グループ全体で263人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は611万円で、1期前と比べて+11.7%平均年齢は40.0歳、平均勤続年数は5.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数
2025年3月54639.05.0122
2026年3月61140.05.0263

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率26.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)69.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社3(国内 2 / 海外 1、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — 東京都港区909百万円
大阪事務所 — 大阪府大阪市75百万円
主な関係会社
  • 国内
    ㈱あしたのチーム(注1、2)
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権68.3%
  • 国内
    SOMPOホールディングス㈱(注3)
    東京都新宿区 · その他の関係会社
    議決権32.1%
  • 海外
    LHP Holdings,L.P.
    Cayman Islands · その他の関係会社
    議決権28.7%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は148億円営業利益12億円前期と比べると増収増益で、売上が+5.0%、利益が+9.1%。

売上高
+5.0%
148億円
営業利益
+9.1%
12億円
純利益
+0.0%
8億円
営業利益率
8.1%
前期比 +0.3%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高175億円148億円
営業利益16億円12億円
純利益12億円8億円
1株あたり配当¥40¥40

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

3期分

直近は2027年1Qで、売上は32億円、営業利益は2億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2026年2Q7568.04
2026年4Q7368.24
2027年1Q3226.32

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 6期分

2021年3月期からの6期で、売上は83億円から148億円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は8.1%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2021年3月8354
2022年3月9374
2023年3月10786
2024年3月133107
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2025年3月141118
㈱あしたのチームを連結子会社化
2026年3月14812128.18

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高148億円のうち、営業利益として残るのは12億円8.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は8億円、売上の5.4%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金79.1%117億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金12.8%19億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益8.1%12億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
20.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+0.6pt
8.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+0.4pt
5.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.3pt
14.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
8.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
19.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2026年3月期は営業CFが11億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは10億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は53億円で、売上の4.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年3月7−2−2511
2022年3月4−2−1212
2023年3月10−4−1616
2024年3月6−4−2216
2025年3月17−3−21428
2026年3月11−1151053

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 6期分

2026年3月期の総資産は97億円。このうち返さなくてよい自己資本が58億円で、自己資本比率は59.9%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2021年3月30161454.2
2022年3月32191360.5
2023年3月39241560.5
2024年3月46291762.2
2025年3月52351766.6
2026年3月97583959.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
53億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
33億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
39億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
86
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率16 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率534社中205位あたり、逆に低いのは売上成長率534社中330位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
14.1%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
8.1%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
59.9%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
5.0%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.5%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,160で、1年前と比べて-23.7%過去52週の値幅のなかでは32%の位置にある。

¥1,160-4.4%1ヶ月+13.7%1年-23.7%時価総額145億円
過去52週の値幅
安値¥899高値¥1,707.5

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)17.0倍
PER (会社予想)12.6倍
PBR2.60倍
配当利回り3.45%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月17日に1133円と+7.1%上昇。25日線(1046円)と75日線(1046円)をほぼ同じ水準で上回る。8月上旬までは1000円前後で推移していたが、8月12日から上昇に転じ、8月17日に出来高14万株と急増。52週高値1745円からは-35%の水準。RSIは78.9と過熱圏で、短期的な反落の可能性も。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

予想PERは11.5倍で、同業界平均の23.09倍を大きく下回り割安。PBR2.26倍は業界平均3.31倍を下回り、ROE14.1%と高収益。配当利回り3.78%は業界平均2.31%を大幅に上回り、利回り面でも魅力的。売上高は順調に増加し、営業利益率8.11%と安定的。ただし直近の利益成長率が2%と低い点はやや懸念。総合的に見て、PER・PBR・配当利回りの全てで業界平均より良好で、割安と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)17.0倍23.4倍
PER (予想)12.6倍
PBR2.60倍3.51倍
ROE14.1%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、健診市場の成長余地と、同社の収益性改善の持続性を巡る対立。強気派は、健康意識の高まりと企業の健康経営重視により健診需要は構造的に増加し、同社の予約プラットフォームは規模の拡大で利便性が向上、シェア拡大が続くと見る。また、2026年3月期に予想される営業利益率8.11%への改善や、PER15.6倍・配当利回り3.24%という割安感を魅力とする。一方、弱気派は、競合の多い市場で価格競争が激化し、手数料率の低下が収益を圧迫すると懸念。さらに、売上高の伸びが鈍化(前期比5%程度)しており、成熟局面に入った可能性を指摘。なお、過去1年で株価は20%以上下落しており、期待先行の反動が続くとの見方もある。

プラスに働く材料7
  • 健診市場の構造的成長

    健康経営ブームで法人健診ニーズは拡大、市場規模は今後も成長見込み

  • 収益性改善への期待

    2026年3月期の営業利益率は8.11%まで改善、売上高も増加

  • 株価の割安感

    PER15.6倍・配当利回り3.24%は同業と比べて割安圏内

  • 2026年3月期営業利益12億円計上決算発表後影響

    売上高148億円・営業利益12億円、営業利益率8.1%。前期の営業利益非開示から経営管理の透明性が向上。

  • 売上高3期連続で増加基調2027年〜2028年影響

    売上高133→141→148億円、約5%の増収トレンドが続けば2027年3月期は155億円前後へ。

  • 配当利回り3.24%で相対的な魅力継続影響

    配当利回り3.24%は予想PER15.6倍と合わせて評価されやすい。

  • 営業利益率の10%超改善余地2027年〜2028年影響

    営業利益12億円を売上高148億円で割ると8.1%、10%達成で営業利益は14.8億円となる。

マイナスに働く材料7
  • 競争激化による圧力

    規模の小さい事業者が価格競争を仕掛けており、手数料率の低下リスク

  • 売上成長の鈍化

    2026年3月期の売上高は前年比5%増に留まり、成長率が減速

  • 株価モメンタムの悪化

    過去1年で株価は20%下落、上場来の失望売りが続く恐れ

  • 純利益8億円に停滞し営業利益と乖離決算発表後影響

    営業利益12億円に対し純利益8億円、利益率5.4%と低く税金等の負担が重い構造。

  • 株価が1年で20%下落継続影響

    リターンは-20.4%と低迷、移動平均線が上値を抑える局面が続く。

  • 外国人保有30.6%の高さ不定影響

    外国人保有比率が3割を超え、グローバルなリスクオフで売りが膨らみやすい。

  • 予想PER開示なしの業績不透明感決算発表後影響

    フォワードPERが示されておらず、市場の業績予想が定まらずバリュエーションが振れやすい。

次の決算で確かめる点
法人顧客数
利益の源泉である法人健診の顧客拡大ペースを見るため
受診者数
手数料収入に直結する、プラットフォームの利用規模を確認
営業利益率
競争環境下での収益性改善が計画通り進むかの指標

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり40で、前期から19.5%いまの株価に対する利回りは3.45%。

年間配当
¥40
1株あたり
配当利回り
3.45%
いまの株価に対して
配当性向
51.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2021年3月9,60070.5
2022年3月24−99.730.0
2023年3月3126.530.0
2024年3月3721.430.0
2025年3月4314.130.0
2026年3月34−19.551.6

配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥40

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ3,231人。区分でいちばん多いのは事業法人45.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が48.4%を占め、残る51.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2025年3月%2026年3月%
事業法人59.045.1
外国法人41.030.5
個人・その他15.8
証券会社5.2
金融機関3.2
外国人個人0.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01SOMPOホールディングス㈱32.08
02LHP Holdings, L.P.(常任代理人 ㈱イントリム)28.66
03㈱アドバンテッジ リスク マネジメント4.37
04㈱ベルシステム24ホールディングス3.24
05伊藤忠商事㈱2.71
06野村信託銀行株式会社(投信口)2.45
07楽天証券株式会社共有口1.36
08伊藤忠テクノソリューションズ㈱1.13
09野村證券株式会社0.80
10野村證券株式会社(常任代理人 株式会社三井住友銀行)0.76

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 6期分

1株利益は6期で−99%、1株純資産は6期で−99%。直近期のROEは14.1%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%配当性向%
2021年3月13,62559,04624.870.5
2022年3月4117825.030.0
2023年3月5121726.030.0
2024年3月6226425.930.0
2025年3月7131724.530.0
2026年3月6846814.151.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2026/3期の役員報酬は総額92百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢
松田泰秀代表取締役社長51
佐々木雅之取締役47
並木洋平取締役51
尾西祥平取締役42
武田雅子取締役58
伊藤信弥常勤監査役69
宗司ゆかり監査役55
佐藤孝幸監査役56
千葉健人委任型執行役員
松尾尚英委任型執行役員
多田寛執行役員
染谷真吾執行役員
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢
東貴士執行役員
菅原尚紀執行役員
佐藤友昭執行役員
藤原秀一執行役員
倉上耕太執行役員

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円退職慰労百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2372266533
社外取締役627275

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容8,111字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、疾病予防と健康増進の領域において、その役割を担うことを使命として2006年7月に設立されました。「ウェルネス・データで、未来をつくる。」というパーパスの下、データに基づき、組織や個人に最適なウェルネスソリューションを届ける役割を担い、あらゆる組織、地域、及び多様な健康課題やニーズを持つ人たちに対して、便利で、ユニークで、継続してもらえるウェルネス・サービスを創造し、コーポレート・ビジョンである「企業と人を元気にする。」を実現することを目指しています。 のコーポレート・ビジョンの下で、これまでの当社は、従業員数1,000人以上の大規模企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行うネットワーク健康診断サービスを提供する健診ソリューション事業、及び、健康管理クラウドサービス「Growbase」等を提供する健康管理クラウド事業を展開してまいりました。 労働安全衛生法により、事業拠点単位で50人以上の従業員を抱える企業は、雇用時及び年1回の健康診断及びストレスチェックを従業員に受診させる義務があり、職域における健康管理(コーポレート・ウェルネス)を川の流れに喩えると、その健康診断は、最上流・源流に位置します。企業は、健康診断結果の保管・報告、産業医(※1)の選任も義務付けられており、健康診断の受診を起点として、健康診断結果から下流に向かってストレスチェック、精密・再検査、産業医面談、就業判定(※2)、保健指導、衛生委員の実施、最終的には労働基準監督署へ提出する定期健康診断結果の報告等、法令で定められている様々な対応を求められます。また、必要に応じて、労働者に対し、休職・残業禁止・労働時間の短縮・作業の転換等、適切な就業上の措置を行わなければなりません。 以上に述べた内容を図によって示すと、次の通りであります。 当社は、主要事業で、それぞれのソリューションプラットフォームを推進し、健康診断を起点として、職域における健康管理(コーポレート・ウェルネス)の課題に対応するためのサービスを提供しております。当社は20年近く健康診断に関するサービスを専業として提供してきた実績があり、創業時からエンタープライズ企業を開拓しており、2026年3月末時点では、従業員数1,000~50,000人規模の大企業を中心に4,943社(※3)との取引を行っております。契約企業グループ数では、健診ソリューション事業が226企業グループ、健康管理クラウド事業が262企業グループ(※4)となります。健診ソリューション事業と健康管理クラウド事業別の2026年3月末時点での顧客規模(※5)は以下の通りです。 顧客規模構成率   健診ソリューション事業   健康管理クラウド事業 5,000ID~   73.9%   81.1% 1,000~4,999ID   20.5%   17.4% 1~999ID   5.6%   1.5% なお、当社では、市場を5つに分類し、従業員数が5,000人以上をEnterprise、1,000人~4,999人をLarge、100人~999人をMedium、50人~99人をSmall、49名以下をFutureと定義しており、総務省統計局の「令和6年経済センサス-基礎調査」(2025年12月24日公表)によると、企業数、従業員数は以下の通りです。 市場   企業数(社)   従業員数(万人) Enterprise   663   903 Large   4,029   796 Medium   58,400   1,461 Small   61,362   426 Future   2,425,373   1,375 労働安全衛生法において健康診断の受診が義務となっていることからも、ネットワーク健康診断サービス及びGrowbaseを継続してご利用いただく顧客が多く、ストック売上高比率(※6)は両事業の平均で94.5%であり、契約継続率(※7)は99.9%であります。 また、その他として、がん等の病変を検査する画像診断法の一つであるPET関連事業等を手掛ける医療機関等支援事業があります。 ※1:産業医とは、日本医師会や産業医科大学等が行う研修や専門課程等を修了した医師であり、労働者の健康管理等を担っております。 ※2:就業判定とは、企業として労働者の安全と健康に配慮する役割から、定期健康診断の結果に基づき、労働者の就業継続可否を産業医が判断すること。 ※3:健診ソリューション事業の会社属性及び健康管理クラウド事業の会社マスタの登録数のうち、現在取引中の健診ソリューション事業1,729社及び健康管理クラウド事業3,214社の合算値であり、両事業で取引している場合は、複数カウントしております。 ※4:健診ソリューション事業及び健康管理クラウド事業の企業グループ数であり、両事業で顧客企業となっている場合は、複数カウントしております。 ※5:健診ソリューション事業は健康診断対象者数、健康管理クラウド事業は「Growbase」の登録対象従業員数(ユーザーID数) ※6:2026年3月末現在における健診ソリューション事業及び健康管理クラウド事業の売上高に占めるストック型課金売上高の比率の平均 ※7:2026年3月末現在における前年から継続利用いただく企業グループの比率 (1)健診ソリューション事業 健診ソリューション事業は、企業・健康保険組合(以下、顧客)が行う健康診断の各種工程(医療機関との契約締結・健康診断の予約・医療機関への精算代行・健康診断結果のデータ化等)を当社が一括して受託することで、ワンストップでネットワーク健康診断サービスの提供を主に行う事業です。当社では、全国の2,204件(※1)の医療機関と業務提携契約を締結しており、顧客は、個別に医療機関と契約することなく、これらの医療機関より希望する医療機関を選択することが可能です。 当事業では、顧客向けに基幹システムに紐づけたi-Wellnessという健康診断のソリューションプラットフォームを用意しております。なお、i-Wellnessは、健康診断の予約・受診結果を確認することができる受診者用及び受診対象者の予約状況・各受診者の健康診断結果を確認できる顧客担当者用があります。 ネットワーク健康診断サービスの流れは、まず、当社が健康診断を行う受診対象者の属性情報を顧客より預かり、健康診断の案内を送付します。その後、受診者からWEB(受診者用i-Wellnessのマイページ)もしくは電話により希望の日程・医療機関を受付け、医療機関と日程調整を行います。健康診断受診後2週間程で、医療機関から受診者宛に紙の健康診断結果が送付されますが、当社でも同じものを受領いたします。受領した健康診断結果を当社内でデータ化し、判定の標準化並びにデータのエラーチェック(※2)を行い有効化した上で、プラットフォーム上で顧客へ納品します。この健康診断結果データの標準化・有効化は、顧客が、従業員の健康管理のデジタル化・個別化を実現する上で、最も重要な役割・機能となります。一般的に医療機関から届く健康診断の結果は、医療機関毎に不規則な判定記号となっておりますが、当事業では、医療機関と契約締結時に各医療機関の判定基準と当社の判定基準の整合を行い、データ化した際に、各医療機関の同意のもと、健康診断結果の判定を当社の判定基準に変換しております。そのため、i-Wellnessの顧客担当者向けページに納品される健康診断結果は、全て統一基準に標準化・構造化して還元されます。顧客内での有所見者・特定保健指導対象者の抽出、労働基準監督署への報告書の作成が容易になり、事後措置の対応強化が可能となります。なお、当社では、AI-OCR(※3)を活用した独自の入力ツールを活用した体制を社内に構築しており、この標準化・有効化のオペレーションにより、精度が高い健康診断結果を迅速に顧客に納品することが可能となっております。 以上に述べた内容を図によって示すと、次の通りであります。 最後に、当社は健康診断費用の精算代行業務を行っており、各医療機関への支払いは当社が行い、各顧客へは健康診断結果の納品毎に受診医療機関を問わず、まとめて請求します。 なお、当社にて予約調整を行っているため、顧客側では、i-Wellnessの顧客担当者向けページを通じ、予約の進捗状況をリアルタイムで把握可能であり、適時適切に未受診者に対し受診の勧奨を行うことで、受診率向上を図ることが可能となります。また、基幹システム上で医療機関からの健康診断結果の返却期日を管理することにより、受診後4週間程度での健康診断結果データの顧客納品を可能としています。 このように、プラットフォームを通して健康診断に関するワンストップ型のサービスを提供することにより、①健康診断結果の管理等煩雑な業務から解放することで顧客担当者の業務を効率化、②受診案内・受診勧奨により健康診断受診率向上、③担当者リソースの集中により健康診断後の事後措置対応強化が可能となり、「企業と健康保険組合、そこで働く従業員や家族」と「医療機関・健康診断センター」をつなぎ、利便性、生産性の向上に寄与していると考えております。ワンストップ型のサービスの提供を可能にするため、当社では、コンタクトセンター業務、問診票の印刷・発送、システムの構築・保守をパートナー企業へ委託しております。 当事業の料金体系につきましては、顧客毎に健康診断コースや受診医療機関等を決定した上で、健康診断の受診費用(以下、健康診断費用)を算出し、受診者数に応じて発生する、i-Wellness利用を含む事務手数料(以下、i-Wellness費用)とともに、受診者一人あたりの年間サービス料を課金いたします。なお、データ化・判定の統一化後に、健康診断結果を出荷(システム上でデータを登録)した日が属する月の末日締めにて、各顧客に請求いたします。また、これとは別に、受診者数より多い人数の母集団に対して、健康診断の案内を送付することや、健康診断の未予約者(未受診者)に対する受診勧奨等を代行する場合があり、サービスの対象となる人数に応じた課金を行います。大別して2つの料金体系から、受診者一人に対して、年額で課金される健康診断費用とi-Wellness費用を基本利用料とするストック型課金、基本利用料の課金対象とは異なる数量の対象者に対して課金する受診案内や受診勧奨代行等の費用をアップセル利用料(フロー型課金)として区分しており、2026年3月末現在における当事業のストック売上高比率(※4)は98.5%となっております。また、同時期現在の契約継続率は100%(※5)となっていることから、基本利用料に関する売上高は安定的かつ継続的に伸長しております。 ※1:2026年3月31日現在 ※2:前年度の健康診断結果からの差分チェック等約6,000通りに上るエラーチェックを実施 ※3:AI技術を活用した光学文字認識機能(Optical Character Recognitionの略) ※4:健診ソリューション事業の売上高に占めるストック型課金売上比率 ※5:健診ソリューション事業で前年から継続利用いただく企業グループの比率 以上に述べた内容を事業系統図によって示すと、次の通りであります。 (2)健康管理クラウド事業 当社が提供するGrowbaseは、企業(人事部・産業保健スタッフ(※1))及び企業とコラボヘルス(※2)を行っている一部健康保険組合向けの健康管理クラウドサービスです。 企業においては、労働安全衛生法により、安全配慮義務の観点から長時間残業時の産業医が行う心身の状況把握及び面接指導や、健康診断受診後のフォローが必要な方への事後措置等を行う事が義務づけられております。健康保険組合においても、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防と改善を目的とした特定健康診査・特定保健指導が2008年から義務化され、また、2014年には、労働者の心理的な負担の程度を把握するストレスチェックが義務化されております。 これら諸制度に対応すべく、Growbaseは、健康診断結果、就労データ、ストレスチェックデータ及び各種面談の記録を個人単位にて紐づけ、心と身体に関するデータを一元管理・可視化できる機能を有しております。また、健康診断後の各種集計・抽出機能、労働基準監督署への定期健康診断結果報告書等各種報告書(※3)の作成機能、産業医との面談(対面・オンライン)スケジュール管理のほか、従業員自身の健康診断結果を経年にて確認可能なマイページ機能も備えております。ダイバーシティの推進・働き方の多様化等により、変化・多様化する健康課題・ニーズに対して最適な打ち手をつなぐ健康管理プラットフォームを展開するため、法令対応や顧客要望に応じた機能充実を図っております。 また、Growbase上には、紙の健康診断結果をデータ化する無料の画像自動読み取り機能も付属しており、この機能もしくは別途料金にてお申込みいただくデータ化オプションを利用いただくことで、手元に届く紙の健康診断結果をGrowbaseに反映することが可能です。さらには、ネットワーク健康診断サービスと併せて利用いただくことにより、当社で標準化・有効化された健康診断結果の自動連携が可能になり、健康診断の案内から予約、経年でのデータ管理から事後措置に至るまで、健康診断に関する管理を一元化いただくことが可能になります。 システム利用に関する料金体系は、ストック売上として顧客企業の対象従業員数であるID数に応じた①システムの基本利用料、②従業員データの保管料、③産業保健スタッフが利用する管理者サイトへのセキュリティ認証利用料、フロー売上として④オプション機能利用料、⑤顧客の要望に応じて機能改修をする個別カスタマイズ料に大別されます。加えて導入時に、要求仕様や従業員数等の規模により変動するサーバセットアップ費用や過去データ移行等の初期設定費用が必要になります。なお、2026年3月末現在における当事業のストック売上高比率は90.6%(※4)、契約継続率は99.8%(※5)、CCRは0.20%(※6)NRRは107%(※7)であります。 なお、当事業においては、事業拡大や資本業務提携も含めたアライアンスパートナーとの販売業務提携戦略を目的に、販売代理店として、ITを通じて社会課題の解決に取り組む伊藤忠テクノソリューションズ㈱、最新のテクノロジーを活用したヘルスケアサービスを提供するSOMPOヘルスサポート㈱、企業のメンタルヘルスケア対策を行う㈱アドバンテッジ リスク マネジメント、福利厚生や健康支援サービスを提供する㈱イーウェルと契約を締結しております。当社の営業部門による直販の増加に加えてアライアンスパートナー経由の契約も増加しており、当社の成長を後押ししております。なお、代理店各社はそれぞれ大規模企業や健康保険組合等をターゲット市場としております。 ※1:産業保健スタッフとは、労働者の健康を確保し、安全な職場環境を維持するために、事業場で働く産業医、衛生管理者、保健師、看護師等の医療・保険専門職や、その業務をサポートするスタッフのことです。 ※2:コラボヘルスとは、企業と健康保険組合等の保険者が積極的に連携し、従業員やその家族の健康増進を効率的・効果的に図ることです。 ※3:企業は、労働者の死傷病報告や定期健康診断結果、ストレスチェック、産業医選任等に関する内容を所轄の労働基準監督署に対して報告する義務があります。 ※4:健康管理クラウド事業の売上高に占めるストック型課金売上比率 ※5:健康管理クラウド事業で前年から継続利用いただく企業グループの比率 ※6:健康管理クラウド事業の2026年3月期における当月度解約顧客数÷前月度利用顧客数により算出された月次チャーンレートの平均値 ※7:健康管理クラウド事業の2026年3月期における既存顧客のストック型売上高継続率。2026年3月期ストック型売上高÷2025年3月期ストック型売上高で計算。なお、2025年3月末時点の既存顧客のストック型売上高のみから算出しております。 以上に述べた内容を事業系統図によって示すと、次の通りであります。 また、料金体系を図によって示すと、次の通りであります。 (3)医療機関等支援事業 その他のサービスとして医療機関等支援事業があります。主なサービスとしては、地域中核病院に対して当該病院敷地内にあるPET検査用の建物・装置等の賃貸借を行うPET関連事業、協会けんぽや総合健康保険組合に加入している企業を対象とした健康診断のBPOサービス(※1)です。なお、2026年3月をもって、契約期間満了を迎えております。 PET関連事業については、健診ソリューション事業拡大の一環として、2016年10月にIML㈱より譲り受けました。 BPOについては、健診ソリューション事業と同じ健康診断に関するサービスですが、単一健康保険組合及び単一健康保険組合加入企業を対象としたネットワーク健康診断サービスとは違い、協会けんぽ及び総合健康保険加入企業を対象とした健康診断の予約や精算代行等を行うサービスになります。また、ネットワーク健康診断サービスでは、当社オリジナルの健康診断コースを全国の医療機関と契約し、顧客に対しては、コース毎に統一した顧客毎の価格で提供を行っておりますが、協会けんぽ及び多くの総合健康保険組合では、健康診断コース及び価格(企業負担額)が決まっているため、各健康保険組合が元々医療機関と契約している内容を、そのまま引き継いで対応しております。さらに、健康診断をワンストップで代行するネットワーク健康診断サービスとは違い、BPOサービスでは、健康診断の予約のみ等、顧客が要望・必要とするサービスのみ対応が可能です。 ※1:BPOサービスは、企業の業務プロセスの一部を外部委託することを言い、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing)の略です。当社においては、健康診断に関する業務を受託しております。 上記の通り、当社が行う健診ソリューション事業、並びに健康管理クラウド事業は、顧客における保健事業を支える基盤となっており、企業における健康経営(※1)の根幹となっております。また、かかる機能を有していることにより、継続利用をいただく顧客も多く、前段でも記載の通り、健診ソリューション事業及び健康管理クラウド事業における2026年3月末日時点での契約継続利用率の平均は99.9%(※2)です。それら継続利用による情報の蓄積も当社の強みとなっております。当社としましても、それら重責を担っている使命を理解し、顧客における健康増進に寄与すべく、サービスメニュー・機能の拡充を継続して行っております。また、今後も顧客企業の規模等に応じた新たなサービス体制構築等も見据え、顧客の健康管理の実践におけるニーズを的確に捉えるとともに、スピーディーな対応をしてまいります。 ※1:健康経営®は、従業員の健康管理を経営課題と捉え、戦略的に実行するということを意味する、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。 ※2:健診ソリューション事業及び健康管理クラウド事業の前年から継続利用いただく企業グループの比率の両事業の平均です。
経営方針・対処すべき課題8,208字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「ウェルネス・データで、未来をつくる。」をパーパスに掲げ、企業及び健康保険組合並びにその従業員等に対し、健康診断及び健康管理に関するサービスを一体的に提供しております。また、医療機関を重要なパートナーと位置付け、健康診断に係る業務効率化及び安定運営に資する支援を行っております。 近年、人的資本経営やサステナビリティ情報開示への関心の高まりを背景に、企業における健康投資及び従業員のパフォーマンス向上に対するニーズは拡大しております。加えて、労働人口の減少や働き方の多様化、健康課題の高度化・多様化等を踏まえ、これらを中長期的な成長機会と認識しております。 このような事業環境のもと、当社グループは、「Growbase」を中核としたデータ活用型のプラットフォーム構想を推進しております。健康診断等を通じて蓄積されるデータを活用し、付加価値の高いサービス提供を実現することで、企業の健康経営及び人的資本経営の高度化に貢献してまいります。 事業面においては、健診やストレスチェック等の法令対応や組織課題の分析・可視化を起点としたソリューション提供の拡充及びデータ統合・活用を軸としたクラウドサービスの高度化を進め、両事業の連携による提供価値の最大化及び顧客単価の向上を図っております。あわせて、大企業顧客の深耕による収益基盤の強化に加え、中堅・中小企業市場への展開を推進してまいります。また、持続的な成長の実現に向けて、組織体制の強化及び専門人材の採用・育成を進めるとともに、事業運営の高度化及び効率化に取り組んでおります。 引き続き、当社グループに関係するステークホルダーの皆様にご満足いただける企業活動を推し進めることにより、企業価値の向上を図ることを経営の基本戦略としております。 (2)経営環境 当社グループのセグメントごとの経営環境は以下の通りであります。 (健診ソリューション事業) 健診ソリューション事業が対面する市場は、法令上で定められた各種健康診断に加え、従業員の高齢化や女性活躍、がんの罹患増等に伴う疾病予防ニーズの拡大を背景に、がん検診や婦人科検診等の各種健診(検診)・人間ドック等の需要が堅調に推移するものと想定しております。また、安全配慮義務や労働生産性の向上、人的資本経営の観点からも、従業員に対する健康投資・ウェルビーイング投資をより一層重要視し、健康診断やメンタルヘルス対策、従業員個人や組織のパフォーマンス向上やエンゲージメント向上等に取り組む企業は増加傾向にあります。 一方で、高齢者医療費の負担増等に伴い、健康保険組合の財政状況の悪化が懸念されており、今後、健康保険組合による健康診断・人間ドックの費用補助条件や検査項目の見直し等が行われる可能性があります。 従い、当社グループは、今後も、主に事業主を顧客ターゲットとして、こうした顧客ニーズの多様化や事業環境の変化を踏まえ、健診に留まらないソリューションメニューの拡充及び高付加価値化を図ってまいります。また、健康診断施設への予約手配や健康診断結果の授受工程等における業務効率化やシステム化、AI活用の拡大を進めるとともに、「Growbase」との連携によるデータ活用の高度化等も推進してまいります。 なお、健康診断の予約、精算代行、健康診断結果のデータ化等を行う健診代行事業者としては、福利厚生企業や労働衛生機関等が競合に該当します。当社グループは、健康診断関連サービスを専業として提供してきた実績を背景に、受診状況の可視化や迅速な結果納品等のきめ細かな対応に加え、データの品質管理体制に強みを有しております。また、クラウド型の健康管理システムを自社で保有しデータ連携が可能であることや、高い専門性を持つカスタマーサクセス部門や情報セキュリティ体制の整備等により、差別化を図っております。これらにより、当社グループのネットワーク健康診断サービスのサービス利用者数推移については、以下の通りとなっております。 年度   サービス利用者数(単位:万件) 2022年3月期   26.5 2023年3月期   30.9 2024年3月期   36.8 2025年3月期   38.8 2026年3月期   39.8 (健康管理クラウド事業) 健康管理クラウド事業におきましては、大企業を中心に人的資本投資や健康経営の推進、働き方の多様化等が一層重視される中、従業員の健康管理体制を強化したい新規顧客から「Growbase」の受注が継続的に拡大しております。特に大企業においては、メンタル疾患やメンタル不調者が企業における経営課題となりつつある状況も踏まえ、健康診断結果をもとにしたフィジカル面のみならず、メンタル面でのケアが企業に求められてきております。 「Growbase」は、健診結果やストレスチェック結果等、心と身体の状態を一元管理・可視化できる他、勤怠データやその他従業員ウェルビーイングに関わるデータを個人単位で管理することが可能なシステムであり、今後は、これらのデータを用いた組織課題の解決やセルフマネジメントの促進等に資するプラットフォームとして進化をさせることで、今後も加速度的に導入が進んでいくものと想定しております。 また、当社グループは大企業市場における顧客基盤の深耕に加え、成長余地の大きい中堅・中小企業市場への展開を進めております。グループ会社である株式会社あしたのチームとの協業を通じて、中堅・中小企業市場の拡大を図るとともに、人事評価制度構築等の知見を活用し、人的資本経営支援の強化に取り組んでおります。これにより、「Growbase」を起点としたサービス提供の裾野拡大を図っております。 「Growbase」のID数推移については、以下の通りです。 年度   ID数(単位:万ID)   年度   ID数(単位:万ID) 2005年3月期   1.6   2016年3月期   17.3 2006年3月期   5.0   2017年3月期   21.3 2007年3月期   5.4   2018年3月期   22.7 2008年3月期   5.4   2019年3月期   29.1 2009年3月期   5.4   2020年3月期   53.4 2010年3月期   6.8   2021年3月期   64.5 2011年3月期   7.3   2022年3月期   86.2 2012年3月期   7.9   2023年3月期   118.9 2013年3月期   8.6   2024年3月期   148.9 2014年3月期   10.6   2025年3月期   174.4 2015年3月期   15.1   2026年3月期   183.6 また、SDGsやESGの観点から健康経営に関する取り組みを進める企業も増加しており、こうした企業においては、従業員一人当たりの健康投資額は今後も増加していくものと想定しております。 これらの動きは大企業に留まらず中堅・中小企業にも波及していくものと考えており、法令対応(※1)の高度化や健康管理業務の複雑化を背景に、健康経営・健康管理のデジタルシフトは引き続き進展し、市場規模は継続的に拡大していくものと認識しております。 こうした市場環境の中で、「Growbase」では継続的な機能拡充を通じてユーザビリティの向上を図るとともに、顧客の継続利用を通じた安定したストック収益基盤の構築を進めております。また、メンタルヘルスやeラーニング、組織分析(※2)等への機能拡充に加え、産業医・保健師との連携等によるソリューション提供の拡充を図っております。 ※1:健康診断受診率向上や、事後措置の強化、長時間残業面談、労働時間管理等 ※2:健康診断結果やストレスチェック等の健康データによる組織毎の分析及び課題抽出の機能 (医療機関等支援事業) 医療機関等支援事業では、主に地域中核病院に対してPET検査用の建物・装置等の賃貸借を行うPET関連事業をおこなっております。その他、協会けんぽ等に加入している企業を対象とした健康診断のBPOサービス等もおこなっております。なお、PET関連事業は2026年3月に契約満了を迎えております。 (3)主要な経営指標 健診ソリューション事業においては、実際に健康診断を受診した人数である健康診断結果のサービス利用者数が財務指標である売上高と連携していることから、サービス利用者数を客観的な指標として採用しております。 また、健康診断の料金は、選択される健康診断コース及び医療機関により顧客毎に売上単価及び仕入単価が変動します。健康診断項目が多いコースや人間ドックが受診されるようになるにつれ、売上単価は高くなります。そのため、全体の売上高を全体のサービス利用者数で割り戻して算出する平均売上単価も当事業の客観的な指標として採用しております。 健康管理クラウド事業においては、類似会社等を参考に当社グループのビジネスモデルをとらえて、契約企業グループ数、ユーザーID数、チャーンレートを客観的な指標としております。なお、客観的な指標の算出方法について、契約企業グループは、当社グループ及び代理店と契約を締結している顧客を指し、顧客が健康保険組合の場合、その組合に属する企業は集計しておりません。ユーザーID数については、Growbaseを利用される対象者従業員数及び顧客の管理担当者数になります。チャーンレートは、当月解約顧客数を前月利用顧客数で除算した月次チャーンレートの平均値を算出しております。 医療機関等支援事業においては、客観的な指標は設定しておりません。 (4)中期経営戦略 職域における健康管理(コーポレート・ウェルネス)市場は、健康経営の実践やSDGs達成に向けた取り組みの進展、働き方の多様化への対応、並びにデジタル化の進展を背景に、企業における健康管理及び人的資本経営への対応ニーズが一層高まっております。また、少子高齢化の進展に伴い、従業員の健康管理に加え、業務パフォーマンスの向上を目的とした健康投資・ウェルビーイング投資への関心も拡大しております。 こうした市場環境の変化に対し、当社グループは大企業市場の深耕を基盤としつつ、中堅・中小企業市場への展開を進めていく方針としております。健康管理クラウドサービスである「Growbase」においては、顧客課題に応じた機能拡充を通じて、メンタルヘルス、eラーニング、組織分析、ラインマネジメントやセルフマネジメント支援等の周辺領域への展開を図るとともに、健康管理BPaaS(※1)による産業医及び保健師の紹介を行い、カウンセリングや健康相談等のソリューション提供の拡充を推進しております。さらに、人的資本経営支援や福利厚生サービス、外部サービスとの連携強化を通じて健康管理プラットフォームとしての機能強化を図り、蓄積されたデータに基づくソリューション開発を進めることで、ACV(※2)の向上を目指しております。 また、2026年2月に連結子会社化した株式会社あしたのチームとの協業により、中堅・中小企業市場における顧客基盤の拡大と人的資本経営の実装支援を推進しております。あわせて、ネットワーク健康診断サービスにおいては、サービスモデルの再構築及びメニューの拡充を通じて高付加価値化を推進し、健康管理クラウド事業との連携による提供価値の最大化を図っております。そのような中で、「Growbase」のプラットフォーム化の推進及びネットワーク健康診断サービス以外にもソリューションサービスを拡大するべく、2026年4月に健康管理クラウド事業をクラウド事業へ、健診ソリューション事業をソリューション事業へとセグメント変更を行いました。 今後は、これらの基盤のもと、産業医や保健師による面談や保健指導、ヘルスケアデータに基づく個人毎に紐づけされた健康情報や健康増進サービスの提供等を可能とするような布石を打つことにより、「企業と人を元気にする。」というビジョンの実現を目指してまいります。 ※1:健康管理BPaaSは、健康管理領域における業務プロセスを外部に委託できるクラウドサービスです。BPaaSは、(Business Process as a Service)の略です。 ※2:ACVは、顧客1人あたりの年間契約額であり、ACVは、(Annual Contract Value)の略です。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①大企業市場の深耕と中堅・中小企業市場への拡大 当社グループは、20年にわたり健康診断関連サービスを専業として提供してきた実績を有しており、創業時より大企業(主にエンタープライズ企業)を中心に事業を展開してまいりました。2026年3月末時点においては、主要事業において、従業員数1,000~50,000人規模の大企業を中心に約3,500社(※1)との顧客基盤を有しております。 今後も、安定的な収益基盤の維持・強化を目的として、大企業市場の更なる深耕を図るとともに、成長余地の大きい中堅・中小企業市場への展開を進めていく方針であります。そのため、新規営業の強化や、顧客の市場区分やニーズに応じた営業戦略の検討・実践を進めていくほか、2026年2月に連結子会社化した株式会社あしたのチームとの協業も通じて、中堅・中小企業市場の開拓に注力してまいります。 ②Growbaseのプラットフォーム化推進及びGrowbaseを起点としたバリューチェーン構築 当社グループは、主力サービスであるGrowbaseを起点として、コーポレート・ウェルネス領域における提供価値の更なる拡大を図るため、プラットフォームとしての機能強化、新規サービスや機能の継続的な企画・開発、並びに関連サービスとの連携拡充に取り組んでおります。これにより、企業の人事部門や健康保険組合等が直面する多様な健康課題の解決を幅広く支援するとともに、企業等の経営課題と結びつく健康管理上の課題に対する解決策を提供し、健康経営の推進を支援いたします。これにより、収益モデルの高度化や顧客単価の向上を目指してまいります。 これらの取り組みを通じて、Growbaseを「企業と人を元気にする。」プラットフォームへと進化させ、コーポレート・ウェルネス領域における提供価値の拡大を推進いたします。 ③ソリューション事業の再構築及びメニュー拡充 当社グループは、ソリューション事業において、人件費及び原価の上昇や人材の流動化といった事業環境の変化を踏まえ、安定的かつ持続可能な収益基盤の構築を目的として、事業モデルの再構築及びサービスメニューの拡充を推進しております。 サービス品質レベルに応じた価格体系の見直しを進めるとともに、健診案内から結果還元後までの業務フローにおいて、i-Wellnessを中心としたシステム基盤の強化やGrowbaseとの機能連携、生成AIの実用化によるオペレーションの高度化を図っております。また、産業医・保健師の紹介機能の強化、女性の健康支援やがん検診に関するサービスメニューの拡充等を通じて、健康診断前後の付加価値提供を強化し、ネットワーク健康診断サービス全体の価値向上に注力しております。 ④AI活用によるオペレーションエクセレンス、プロセスの高度化 当社グループは、収益性向上に向けた重要課題として、AI活用によるオペレーションエクセレンスの向上に取り組んでおります。主力のソリューション事業においては、業務プロセスの標準化やノンコア業務の外部委託、DX/AX及びBPRの継続的な実行により、固定的な業務負荷の圧縮を進めております。また、AI-OCRや独自開発プログラムに加え、生成AIを活用したシステム化投資を推進し、業務効率及び処理精度の向上を図っております。これにより、一人当たり営業利益は高水準へと向上し、基礎収益力の強化に寄与しております。 一方で、更なる競争力強化に向け、AI活用の拡大による業務高度化が課題であると認識しております。特に、健診結果データ化業務における外注費については、AIの活用を通じて効率化を進め、コスト構造の改善を図ってまいります。また、Growbaseにおいては、蓄積データを活用したAI分析・予測・意思決定支援機能の強化を通じ、管理システムからウェルビーイングデータ活用プラットフォームへの進化を図り、収益拡大につなげてまいります。 ⑤非連続成長戦略 当社グループは、持続的な成長の実現に向け、オーガニック成長に加え、M&A等を活用した非連続成長投資の加速を重要な経営課題として認識しております。Growbaseの顧客基盤拡大及びプラットフォーム化を軸に、大企業市場における顧客獲得及び中堅・中小企業市場の開拓を進めるとともに、機能拡充やソリューションメニューの拡張による付加価値向上に取り組んでおります。また、医療機関向けサービスの開発や個人向けサービスの展開、外部AIとの連携を前提とした環境整備等を通じ、事業ポートフォリオの拡大を図っております。 事業環境の変化に対応し、新たな顧客・機能の獲得や新市場開拓を加速度的に推進する必要がある中で、これらを機動的に実現する手段として、M&Aを重要な戦略と位置付けており、これらの取り組みを通じて中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑥成長を支える組織改革・人材育成の推進 当社グループは、成長戦略を着実に推進し、事業の持続的な拡大を図るためには、組織体制の進化と人材の育成・確保が重要な課題であると認識しております。 事業拡大に対応するため、2026年4月から事業オーナー制を導入することで、事業ごとに求められる成果に対する責任体制を整理し、組織全体の実行力の向上を図っております。また、非連続成長を牽引・加速することを目的としてCFOの起用、M&Aをはじめとした事業開発やAIを活用したR&Dやプロダクト・サービスの技術開発を牽引するコーポレート領域での高度人材の起用をいたしました。あわせて、営業、カスタマーサポート、システム開発・運用等の各機能における専門人材の採用及び育成を継続的に進めてまいります。また、中長期的な成長を支える人材基盤の構築に向けて、人材採用、適材適所の配置、積極的な登用及び人材育成・研修制度の拡充を進めるとともに、組織や従業員一人ひとりの成果に対し、適切な評価と成長機会の提供を行ってまいります。これらの取組みを通じて、事業成果と従業員一人ひとりの成長の双方を支える組織への変革を推進してまいります。 ⑦財務基盤の強化と成長投資・株主還元のバランス 当社グループは、資金需要については、主に自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした安定的な財務基盤を維持しております。一方で、今後の成長戦略の実行にあたっては、システム開発、人材採用、AI活用、M&A等の非連続成長投資を継続的に検討・実行していく方針であり、これに伴う資金需要の増加や財務リスクの適切な管理についても、重要な財務上の課題と認識しております。 これらの課題に対処するため、上記事業上の課題への対応及び継続的な設備投資を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを図るとともに、既存事業における収益力及び営業キャッシュ・フローの改善等を通じて、財務体質の強化に努めてまいります。 株主の皆様におかれましては、今後とも格別のご支援を賜りますようお願い申し上げます。 ※1健診ソリューション事業の会社属性及び健康管理クラウド事業の会社マスタの登録数の合算値(同一企業が複数の事業で顧客となっている場合、複数カウント)
事業等のリスク10,339字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) システム上の問題について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、インターネットを利用して、顧客・受診者(従業員・家族)に対して各種サービスを提供しております。このため、業務においてコンピューターシステムに依存する部分が多く、以下のリスクが存在します。 ① システムセキュリティについて 当社が運営する、i-Wellness、Growbaseにおいては、当社のサーバーに受診者の属性情報や健康診断結果データ等様々な情報が蓄積されるため、これらの情報の保護が極めて重要になります。当社のセキュリティマネジメントの基準は国際標準であるISMS認証(ISO27001)に適合するものとして2007年から継続運用しています。当社では、社長を委員長とし、関係する役員及び各部門長並びに各部署からメンバーを集めたISMS推進事務局で構成された情報セキュリティ委員会で、情報セキュリティ対応方針を定めております。対応方針は認証取得しているISMSに沿った運用をしており、セキュリティに関する方針や規定はISMSの規程として整備しています。また対象システムの利用顧客から契約締結時や年次でシステムセキュリティに関するチェックを受けており、顧客の基準に対する不備や改善要望の指摘を受けて、継続してシステムセキュリティ強化を行う運用を実施しています。加えて、最近では医療情報の取扱いに関わる厚生労働省、経済産業省、総務省のガイドライン(3省2ガイドライン)を目安にISMSの適用範囲の見直しを伴うセキュリティ強化の取り組みを継続実施しています。 さらに機微情報の消失や外部への漏洩、改ざんがないよう、データベースの暗号化やファイアウォールシステムによる不正アクセスの防止を行うとともに、堅牢な外部サーバーを活用し、24時間体制で監視等を行っております。また、24時間に一度のデータバックアップを実施する等データの喪失を防いでおります。しかし、自然災害や事故、当社社員の過誤・過失、不正アクセスやコンピュータウイルス等の要因によって、データの漏洩、データの破壊や誤作動が起こる可能性があります。当社では、社内啓蒙・社員教育の徹底やシステムの脆弱性診断を定期的に行い、当該リスクへの対策を講じておりますが、このような場合には、当社の信頼を失うばかりでなく、顧客企業・健康保険組合等、サプライヤーを含めた顧客等からの損害賠償請求、訴訟による責任追及を受ける事態が発生する場合があり、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムダウンについて 当社の事業の根幹となるi-Wellness及びGrowbaseは、通信ネットワークに依存しています。従って、自然災害や事故等により、通信が切断された場合には当社の営業は不可能となります。また、一時的な過負荷によって当社又はデータセンターの通信機器が機能不全に陥ることや、外部からの不正侵入・社員の誤操作によるネットワーク障害やシステムダウンが発生する可能性があります。これらの対策として、機器障害又はシステムダウン時には、予備の機器又はシステムが作動し、サービス停止時間を最小限にとどめるように設計されております。また、24時間に1回、定期的にリモートバックアップサイトにバックアップを実施しており、システム障害によるデータの損失を極力少なくする運用が行われております。当社では、事故の発生やアクセスの集中にも耐えうるようにシステムの冗長化や負荷分散等のインフラ整備を継続的に行っていく所存ですが、これらの障害が生じた場合には当社に対する訴訟や損害賠償等で、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)  個人情報保護について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社が取り扱う情報は、健康診断結果を含む要配慮個人情報であることから、「情報セキュリティマネジメントシステム」を導入し、ISO/IEC 27001のISMS認証を2007年3月に取得し、JIS Q 14001を2016年2月に取得しました。情報セキュリティマネジメントシステムは、ISMSに沿う形で整備と運用をしています。当社は、情報セキュリティ基本方針に則り、安全、安心及び顧客からの信頼の下に事業を進めるため、適切な対策を継続的に実施し、情報セキュリティレベルの向上に努めています。かかる状況下、個人情報保護に対する取り組みを一歩間違えれば、企業としての存続に影響を及ぼす大事故となりうる可能性があります。当社としましては、上記問題を特に重視し、以下の通りの取り組みを行っております。 1. 当社で業務に従事する全ての者は、個人情報の保護に関する法令、「個人情報管理規則」、「特定個人情報管理規則」及びISMS規程である「個人情報保護方針」を遵守しております。なお、「個人情報保護方針」は外部向けにもURL:https://wellcoms.jp/privacy/ にて公開しています。さらには、JIS Q 27001に即した情報セキュリティマネジメントシステムを作成し、それに基づいてユーザーの情報を管理しており、この情報セキュリティマネジメントシステムは適宜見直し、継続的な改善を図っております。 2. ユーザーの健康情報の管理及び維持を安全に行い、また、その情報をもとにより良い商品、サービスを提供させていただくため、利用目的を事前にお知らせしたうえで、ユーザーに関する必要最低限の情報を収集させていただいております。 3. ユーザーの個人情報を適正に取り扱うために、事業部毎に責任者を置き、継続的に社員教育を行っております。社員教育についてはISMSの要求事項の一つであるためISMS文書の一つである「ISMSマニュアル」の中で全従業員を対象に年1回の定期的な教育実施、力量テスト(情報セキュリティに関する理解度テスト)の合格を業務従事するための必須事項とすること等を定め、その運用と記録管理をISMS事務局で行うことにしています。 4. ユーザーの個人情報への不正アクセス、紛失、破壊、改ざん及び漏洩を防止し、安全で正確な管理に努めております。なお、アクセス制限についてもISMSの要求事項の一つであるため「アクセス管理規程」及び「データ管理規程」をISMS文書と定め、情報資産を取扱うシステムへのアクセスを管理するIDの新規発行、変更、削除、パスワードの設定、管理方法等についてルールを定めています。システムIDの発行や変更については人事総務部への申請制としており、人事総務部長の承認を必須として運用をしています。 5. 一部のデータ処理及びサービスを外部の専門会社等に委託する場合があります。この場合、適切に個人情報を保護できることを条件として施設を選定し、ユーザーの個人情報が不適切に扱われないように機密保持に関する契約を締結し、ユーザーの個人情報保護に努めております。また、業務委託先の選定方法や管理方法等についてもISMSの要求事項の一つであるため「業務委託管理規程」にて選定基準や契約内容等を定めており、例えば取引開始時には自社で作成した基準の適合度を図る「情報セキュリティ業務委託先監査チェックシート」を用いて確認を実施することや最終的には情報セキュリティ責任者の承認を得て契約を実施すること等を規定しています。 またISMSで運用している「内部監査」ではすべての業務委託先に対して前述のチェックシートを用いてセキュリティ管理状態の最新情報の提供を求めることにしており、経年でのセキュリティ劣化を防ぐ運用も実施しています。 当社は今後、大企業のみならず中小企業向けのサービス展開も進めており、いわゆる企業の健康関連プラットフォーム化を推し進めてまいります。従って、企業における人事情報を始めとした情報全般についても個人情報と同様に最重要情報として扱いを徹底してまいります。 上記の通り、個人情報の取得・運用には細心の注意を払っておりますが、当社からの個人情報の漏洩・流出を完全に防止できる保証は存在しません。今後何らかの理由により、当社が保有する個人情報が社外に漏洩・流出した場合には、当社の社会的信頼の失墜、また、それにより顧客の減少、当該対象者からの損害賠償請求等が発生し、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)人材の確保について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、長期的な安定成長を牽引する優秀かつ多様な人材の確保・育成のため、様々な働き方において従業員パフォーマンスを最大化する環境、意欲を高めるための人事評価制度、階層別研修含めた各種研修制度を用意し、スペシャリストの育成に取り組んでおります。今後も当社業容拡大のためには、優秀かつ多様な人材の確保、並びに従業員の能力向上、次世代マネジメントの育成が必須と考えますが、多くの人材が退社した場合、又は、人材の確保・育成が計画通りに進まなかった場合、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (4)自然災害発生等によるリスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社のネットワーク健康診断サービスにおきましては、全国の医療機関と提携し、健康診断の実施をいただいておりますが、災害等により健康診断自体が実施できない状況が発生した場合は、当社の売上(健康診断結果報告)に影響を及ぼすため、今後の事業展開にも影響を及ぼす可能性が生じます。また、当社は各種災害に対して損害の発生及び発生時の損害の拡大を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)を整備して、被災時でも重要な事業を継続し、早期に復旧できるよう準備を行っておりますが、社会経済全般に大きな影響を及ぼすような想定外の事態が発生した場合には、当社の事業においても取引の縮小や延期、オペレーションの縮小や停止の影響が考えられ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)感染症パンデミック発生等によるリスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 新型コロナウイルス感染症の流行により、当社において2020年4月~6月にかけては、受診控えが発生し、結果、当社のネットワーク健康診断サービスの業績にも大きな影響を及ぼしました。対応策として、当社は事業継続計画(BCP)を整備して、感染症パンデミック発生による業績への影響を最小限に抑えるよう準備をおこなっておりますが、この様に新型コロナウイルス感染症の流行をはじめとする感染症流行等、社会経済全般に大きな影響を及ぼすような想定外の事態が発生した場合には、取引の縮小や延期、オペレーションの縮小や停止の影響が考えられ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)関係会社との関係について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、株式会社あしたのチームの株式を68.29%(500,179株)保有しており、同社を連結子会社としております。また、SOMPOホールディングス株式会社及びLHP Holdings, L.P.は当社株式をそれぞれ32.08%(3,998,400株)及び28.65%(3,571,400株)保有するその他の関係会社であります。当社とこれら関係会社との人的関係及び取引関係は以下のとおりであり、これらの関係に変動が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 筆頭株主であるSOMPOホールディングス株式会社は、安定株主として継続的に一定の議決権を保有しており、その議決権の行使にあたっては株主共同の利益及び少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。一方で、同社の経営方針または事業戦略(当社株式の保有方針を含む。)に変更が生じた場合には、将来的に当社と競合する事業が行われる可能性、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性、並びに当社株式の流動性及び株価形成に影響を及ぼす可能性があります。なお、同社との間に事前承認事項または事前協議事項は定められておりません。 ① 人的関係について (子会社との関係) 本書提出日現在において、当社連結子会社である株式会社あしたのチームに対し、当社から取締役3名を派遣しております。このうち、当社従業員1名が出向の上、同社の常勤取締役に就任しており、また、当社取締役である佐々木雅之氏は同社の代表取締役副社長を、また当社執行役員(CFO)である千葉健人氏は同社の取締役をそれぞれ兼職しております。さらに、当社内部監査室長が同社の監査役を兼職しており、このほか当社従業員1名が同社においてマネージャーとして兼職しております。 これらの人的関係により、当社は当該連結子会社の経営に対して支配的な影響力を有しておりますが、今後、人員配置の変更や兼職関係の解消等が生じた場合には、当該連結子会社の統治体制に影響が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (その他の関係会社との関係) 本書提出日現在において、当社取締役である並木洋平氏は、経営企画及び事業開発等の業務経験を通じて培った知見並びにウェルビーイング領域における専門性を当社の経営に活用することを目的として、SOMPOホールディングス株式会社の職務を兼任しております。なお、当社と当該取締役との間に特記すべき取引関係はありません。 また、当社とSOMPOホールディングス株式会社との間には、上記のほか、出向の受入れ及び在籍出向等の人的交流が継続的に行われております。本書提出日現在において、当社の従業員のうち、SOMPOホールディングス株式会社及びLHP Holdings, L.P.からの出向者はおりません。一方、SOMPOホールディングス株式会社の子会社であるSOMPOひまわり生命保険株式会社から2名、SOMPOケア株式会社から1名を出向者として受け入れております。さらに、当社からはSOMPOホールディングス株式会社へ1名(SOMPOウェルビーイング株式会社を兼務)及びSOMPOひまわり生命保険株式会社へ1名が在籍出向しております。 ② 取引関係について 当社は、株式会社あしたのチーム(当社連結子会社)、SOMPOホールディングス株式会社並びにそのグループ会社との間で取引を行っております。これらの取引については、当社の独立性確保の観点から、関連当事者取引に該当する場合には、関連当事者取引規程に基づき、取引の合理性及び条件の妥当性等を慎重に検討のうえ、取締役会の承認を得ることとしており、適切な内部統制体制を整備しております。 なお、本書提出日現在において、LHP Holdings, L.P.との間に重要な取引はありません。 (7)市場動向について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の健診ソリューション事業においては、近年の企業における生産性向上や法改正対応、健康経営の高まりにより、企業側の健診代行事業者への委託は一定程度増加傾向にあるものと想定しておりますが、他方、健康保険組合においては、医療費高騰による財政悪化の影響もあり、健康診断事業の見直しや項目の見直し等、厳しい経営環境となっております。今後、これら健康保険組合の財政悪化に伴い顧客である健康保険組合が解散となった場合には、当該健康保険組合並びに所属する企業についても同時に失う可能性があり、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。また、厚生労働省において議論されている「健康・医療・介護情報利活用検討会」においては、PHR(本人による健康情報の確認)及びEHR(医療機関等間の情報連携)、電子処方箋の環境整備等が一体的に検討・推進されております。これらの検討が進む際には、当社のサービスの優位性が損なわれることになるため、業績に影響を及ぼす可能性があります。 他方、健康管理クラウド事業においては、企業の働き方の変革、在宅ワーク等も踏まえたデジタルシフト(HRテック)が加速しており、Growbaseの市場動向としては追い風となっております。一方で、上記市場動向を受けて、様々な企業が産業保健分野に進出し健康管理システムの提供を始めており、市場環境の激化が予想されます。これら市場環境の激化により、製品の優位性が損なわれた際には、期待通りの収益があがらず事業計画に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクへの対応策として情報の収集を第一とし、当社では市場のコーポレート部門において情報収集ツール等を使用して、企業情報・業界動向の調査を行っております。 (8)競合状況について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の競合他社において、技術開発力・価格競争力・営業力等に関して競合他社が優位な場合には、その優位性を活かしてサービスや商品の提供が行われる可能性があります。その際には、当社が販売競争で劣勢に立たされ、当社の期待通りにサービス・商品を提供できない、又は顧客を維持・獲得できないことも考えられます。当社では、引き続きデジタルマーケティングの活用や代理店との連携等を用いた営業及び顧客のニーズを汲んだサービスの開発・提供を進める方針ではありますが、競合企業がより優れたサービスを提供した場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)技術革新について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 上記でも記載の通り、健康管理クラウド事業は、企業の産業保健担当者や健康保険組合向けの健康管理システムを提供しておりますが、昨今のHRテックの流れや規制改革等を受け、健康管理分野においては様々なシステムやツールが開発されております。当社では、顧客の要望に柔軟に対応するべく、最新のテクノロジーの知見やノウハウの蓄積を積極的に推進していく方針ではありますが、今後、これらの技術革新により、製品の優位性が損なわれた際には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)業績の季節変動について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 健診ソリューション事業におきましては、例年、健康診断の受診者数が夏から増加する傾向にあり、秋にピークに達した受診者数は、春にかけて減少いたします。そのため、健康診断結果の引渡しが完了した時点で収益を認識している当事業では、第1四半期の売上高及び営業利益が他の四半期と比較して低くなる傾向にあり、当社の業績も同様でありますが、顧客毎の健康診断時期の前倒しや効果的な受診勧奨を行うことで、平準化を図っております。 また、健康管理クラウド事業は一部新規顧客のサービス開始が年度初めになることが多く、第4四半期に開発が伴うことがありますが、サービス開始後は月額課金であるため、一定額が毎月計上され、健診ソリューション事業にみられる業績の季節変動はありません。 2026年3月期健診ソリューション事業の業績推移は以下の通りであります。 (単位:百万円) 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期 売上高   2,118   4,654   4,303   1,941 営業利益又は営業損失(△)   △73   305   250   △103 (11)法的規制の変更リスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の健診ソリューション事業は、顧客が行う健康診断の予約・精算代行・健康診断結果一元化等のサービスを提供するものであり、また、健康管理クラウド事業は企業の健康管理を支援するシステム提供を行うものとなっております。これら事業に関連する法的規制としては、健康保険法、健康増進法、労働安全衛生法、高齢者の医療の確保に関する法律、国民健康保険法等があります。ただし、あくまで当社は、顧客企業・健康保険組合が当該法律を受けて行う健康診断に関する各種支援を行う立場、ないしは健康管理支援システムの提供を行う立場にあり、当該法的規制に関し直接の責任を有するものではありません。また、当該事業に関しての許認可等もありません。しかしながら、これら関係法令が変更されたことにより、顧客である企業や健康保険組合側の運用等が変更になった場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 同様に当社では、顧客企業の従業員・被扶養者に関する個人情報(氏名、生年月日、住所、所属、連絡先等)、健康診断結果情報等の機微情報を取り扱うため、個人情報保護法等の遵守が必要となります。上記、関連法規制(健康保険法、健康増進法、労働安全衛生法、高齢者の医療の確保に関する法律、国民健康保険法、個人情報保護法)が変更された場合には、当社の事業及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 これらの法的規制の変更リスクの対策として、当社では法令リストを作成しており、各部署において関連する法令動向を各種媒体(新聞・業界紙・Web)を通じて適時把握することに努め、全社的に原則半期に1回法令リストの見直し・更新を行っております。 (12)新規事業への投資に係るリスクについて(顕在化の可能性:大、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、ネットワーク健康診断サービスやGrowbase等の大企業向け健康管理支援事業にて培った経験を活用し、「企業と人を元気にする。」新たなサービスやパッケージの開発等を検討しており、継続的なシステム投資を行っております。 これら新規事業の立ち上げに際しては、投資リスクを抑えるため、事業計画の妥当性を十分に検討した上で投資を行っております。また、事業の立ち上げ後は、事業計画の進捗状況の把握に努め、必要に応じて事業計画の見直しや社内体制の整備・強化を行っております。これまでのところ、当社業績において重大な影響を及ぼすような事象は発生しておりませんが、今後、一定規模の投資を実施する可能性もあり、対象の事業が期待した収益を生まない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)代表取締役への依存について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大) 現在の代表取締役社長である松田泰秀は、設立以来当社に携わり、職域における健康管理業務、並びに健康診断業界における高い知見を有しており、広い視野と経験に基づいた経営全般の提言を得ております。また、今日に至るまで事業の推進・拡大、人材の採用、事業戦略立案等重要な役割を果たしており、今後ともこの状態は継続するものと考えられます。当社では、執行役員等の拡充により代表取締役からの権限委譲を進める他、経営会議等の合議制による意思決定体制を整えて、当該リスクへの対策を講じておりますが、何らかの理由により、代表取締役の業務執行が困難になった場合には、当社の事業推進に影響を及ぼす可能性があります。 (14)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:不明、影響度:小) 当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。一方で、役員及び従業員に対するインセンティブの一つであり、発行予定数も限られていることから、希薄化への影響は限定的であります。 なお、本書提出日現在でこれらの新株予約権による潜在株式数(自己新株予約権を含む)は884,800株であり、発行済株式総数12,463,400株の7.1%に相当しております。 (15)当社株式の流通性について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社株式は、2025年6月23日付で、東京証券取引所グロース市場に上場しており、上場に際して、公募増資及び売出しによって当社株式の流動性を確保しておりますが、株式会社東京証券取引所が上場維持基準として定める流通株式比率25%の水準に近接していることから、当該上場維持基準に抵触するリスクがあります。今後は、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、大株主への一部売出しの要請、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加等により、流動性の向上を図っていく方針であります。
経営成績の分析 (MD&A)7,313字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。 (1) 経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 ① 経営成績の状況 当社は、2026年2月27日付で株式会社あしたのチームの株式取得を行い連結子会社化いたしました。それに伴い、当連結会計年度より、連結決算に移行しております。 当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策の影響がある状況下においても、企業収益及び雇用・所得環境は改善しており、景気は緩やかに回復しております。一方、中東情勢の影響や物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響等に加え、金融資本市場の変動等にも留意が必要であり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。 当社の対面市場におきましては、労働安全衛生法により従業員の健康診断や、結果の保管・報告、産業医の選任等が義務付けられており、企業のコーポレート・ウェルネスに関する法令対応が必要不可欠な市場環境となっております。それらの法令対応に加えて、労働人口の減少に対応した働き手や働き方の多様化、生産性向上を目的としたデジタル化の推進等が求められ、従業員ウェルビーイングを重視した経営やデータドリブン型の健康経営の需要が益々増加しております。 このような状況下において、当社は、健診ソリューション事業及び健康管理クラウド事業を中心に、従来から強みを有する大企業市場に加え、新たに中堅・中小企業市場の開拓にも着手しております。健診ソリューション事業では、がん検診や婦人科検診等の高付加価値化を進めている他、BPRやAI活用等による高品質かつ高い生産性のオペレーションを実現しております。また、健康管理クラウド事業では、機能拡充によるプラットフォーム化を図り、あらゆる従業員ウェルビーイングデータを一元管理・可視化・利活用することで、企業の健康管理やウェルビーイング経営の支援を進めております。当社のビジョンである「企業と人を元気にする。」を実現することで、持続的に企業価値の向上に取り組んでおります。 結果、当連結会計年度の売上高は14,778百万円、営業利益は1,186百万円、経常利益は1,164百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は822百万円となりました。 (健診ソリューション事業) 健診ソリューション事業におきましては、労働安全衛生法に基づいて、企業や保険者に義務化される従業員の健康管理・安全管理等を行うことが不可欠であります。顧客となる企業や保険者に対して、サービスプラットフォームである「i-Wellness」を提供し、従業員の健康診断等に関する、案内、予約、進捗管理及び結果データ収集、費用精算等の機能を一元的に提供しております。当連結会計年度は、顧客企業等が抱える健康課題の多様化に合わせ、がん検診や婦人科検診等の強化も図り、各種健診の受診機会を創出し、健康経営の推進を支援しております。また、当事業最大の特長である、健診結果のデータ化工程においては、2023年6月に特許(特許7304604)を取得したAI-OCR等を活用した情報処理方法及び独自開発した情報処理プログラムに加え、生成AIを活用したシステム化等の投資を推進し、オペレーションエクセレンスの実現に取り組んでおります。結果、当連結会計年度のサービス利用者数は、通期で39.8万人となり、当事業の売上高は13,018百万円、営業利益は379百万円となりました。 (健康管理クラウド事業) 企業内容等の開示に関する内閣府令等の改正により、人的資本情報の開示が義務化される等、企業は法令等への対応や社会的責任への対応による従業員の健康管理から組織状態の可視化・分析、人事評価に関する環境整備や体制強化が求められております。大企業を中心に、より一層、非財務情報の中核にある人的資本投資や健康経営の推進が重視されてきております。 健康管理クラウド事業におきましては、このような従業員の健康管理・健康経営投資を戦略的な経営資源への投資と捉える企業等からの受注が継続的に拡大しております。また、当連結会計年度は、営業専任組織を強化したことの成果として新たに36社の企業グループが「Growbase」の利用を開始し、堅調な売上で推移いたしました。なお、当連結会計年度は株式会社エスユーエスから事業譲受に係る費用及び株式会社あしたのチームの取得により、売上高及び費用が発生しております。この結果、当事業の売上高は1,523百万円、営業利益は767百万円となりました。 (医療機関等支援事業) 医療機関等支援事業におきましては、主なサービスであるPET検査関連事業は期初計画どおりに契約の縮小・見直しを行う一方で、引き続き、「Growbase」を提供する企業顧客に対して、健康診断等の予約手配や結果のデータ化、費用精算等のBPOサービスを展開しており、堅調に推移いたしました。また、医療従事者の働き方改革が求められる市場において、医療機関における産業医業務のデジタル化を推進することを目的に、医療機関向けに「Growbase」を提供しております。この結果、当事業の売上高は236百万円、営業利益は39百万円となりました。 ② 財政状態の状況 (資産) 第20期連結会計年度末における資産合計は、9,729百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が5,260百万円、売掛金が1,107百万円、のれんが1,834百万円であります。 (負債) 第20期連結会計年度末における負債合計は、3,896百万円となりました。その主な内訳は、買掛金が983百万円、1年内返済予定の長期借入金が514百万円、契約負債が672百万円、長期借入金が930百万円であります。 (純資産) 第20期連結会計年度末における純資産合計は、5,832百万円となりました。その主な内訳は、資本金が1,301百万円、資本剰余金が1,274百万円、利益剰余金が3,250百万円であります。 ③ キャッシュ・フローの状況 第20期連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末から2,473百万円増加し、5,260百万円となりました。 第20期連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により獲得した資金は1,099百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,164百万円、減価償却費281百万円等による資金の増加があったものの、売上債権の増加額19百万円、仕入債務の減少額10百万円、法人税等の支払額356百万円等による資金の減少があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により支出した資金は111百万円となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入176百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入70百万円による資金の増加があったものの、無形固定資産の取得による支出214百万円、事業譲受による支出70百万円、敷金及び保証金の差入による支出56百万円による資金の減少があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により獲得した資金は1,485百万円となりました。これは主に東京証券取引所グロース市場への上場に伴う公募増資やオーバーアロットメントによる売出に関連した第三者割当増資に伴う株式の発行による収入1,757百万円の資金の増加、新株予約権の行使による株式の発行による収入17百万円の資金の増加、配当金の支払額232百万円による資金の減少によるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b 受注実績 当社は、受注生産は行っておりませんので、該当事項はありません。 c 販売実績 第20期連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (単位:千円) セグメントの名称   第20期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前期比(%) 健診ソリューション事業   13,018,494   - 健康管理クラウド事業   1,523,763   - 医療機関等支援事業   236,100   - 合計   14,778,359   - (注) 1.セグメント間取引については、発生がないため記載しておりません。 2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。 3.第20期連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比は記載しておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額等開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 のれんの評価 企業結合により取得したのれんは、被取得企業の今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力として、取得原価と被取得企業の識別可能資産及び負債の企業結合日時点の時価との差額で計上しており、その効果の及ぶ期間にわたって、定額法により規則的に償却することとしております。 超過収益力であるのれんについては、株式会社あしたのチームが策定した事業計画の達成状況をモニタリングすること等によって、超過収益力等の毀損の有無を検討していくこととなりますが、減損の兆候があると認められる場合には、割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価格を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定します。 ② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析 財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析 (売上高) 第20期連結会計年度の売上高は14,778百万円となりました。 健診ソリューション事業においては、数万人規模の従業員数を抱える大型顧客を含め226社がネットワーク健康診断サービスの利用しており、順調な健康診断結果の納品により、サービス利用者数は39.8万人となり、売上高は13,018百万円となりました。 健康管理クラウド事業においては、大企業を中心に人的資本投資や健康経営の推進、働き方の多様化等が一層重視される中、Growbaseは、従業員の健康管理体制を強化したい新規顧客からの受注が継続的に拡大しており、当連結会計年度においては、新たに36社が利用を開始し、ユーザーID数は、183.6万ID、売上高は1,523百万円となりました。 医療機関等支援事業におきましては、PET関連事業、BPOサービスともに引き続き堅調に推移しました。これらの結果、売上高は236百万円となりました。 (売上原価、売上総利益) 第20期連結会計年度の売上原価は11,668百万円となり、結果、売上総利益は3,109百万円となりました。 健診ソリューション事業においては、売上原価は11,220百万円、売上総利益は1,798百万円となりました。 健康管理クラウド事業においては、売上原価254百万円、売上総利益は1,269百万円となりました。 医療機関等支援事業においては、売上原価は194百万円、売上総利益は41百万円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 第20期連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,923百万円となり、結果、営業利益は1,186百万円となりました。 (営業外損益、経常利益) 第20期連結会計年度の営業外収益は、2百万円であり、営業外費用は24百万円となりました。これは主に上場準備に伴うものです。 結果、経常利益は1,164百万円となりました。 (特別損益、当期純利益) 第20期連結会計年度の特別利益及び特別損失は発生しておらず、結果、親会社株主に帰属する当期純利益は822百万円となりました。 c.キャッシュ・フローの状況 第20期連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 d.資本の財源及び資金の流動性の分析 当社グループの所要資金は、システム開発等の設備投資、並びにネットワーク健康診断サービスのオペレーション費用を含めた運転資金となっております。これら資金については、全額、営業活動によるキャッシュ・フロー(自己資金)にて対応しております。現状、当社では必要な事業資金は充分に確保していると認識しており、さらに取引銀行と当座借越契約を締結し、急な資金需要や不測の事態にも備えております。 e.経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「3.事業等のリスク」に記載の通りであります。 f.経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するために、セグメント毎に客観的な指標を設けております。事業全体としては、健診ソリューション事業における健康診断結果のサービス利用者数、健康管理クラウド事業におけるGrowbase(Growbaseネクストを含む)、SUZAKU関連サービス、あしたのチーム関連サービスのユーザーID数を合算したID数を客観的な指標として判断しております。 これらのID数の対象となる顧客及びその先の皆様に満足いただけるよう、引き続き、顧客に寄り添い、要望に応じたサービスを開発・提供してまいります。 項目   単位   第19期(自  2024年4月1日至 2025年3月31日)   第20期(自  2025年4月1日至 2026年3月31日) ID数   ID   2,287,999   2,538,509 各セグメントの指標については、下記のとおりであります。 (健診ソリューション事業) 第20期連結会計年度の健診ソリューション事業においては、数万人規模の従業員数を抱える大型顧客を含め226社がネットワーク健康診断サービスの利用を開始し、当連結会計年度のサービス利用者数は398,299件となりました。平均売上単価については、一部顧客への健康診断受診料の適正化が影響し、売上単価が改善しました。 健康診断の予約や顧客や提携医療機関との連携協力により概ね計画通りの結果となったと評価をしております。 項目   単位   第19期(自  2024年4月1日至 2025年3月31日)   第20期(自  2025年4月1日至 2026年3月31日) サービス利用者数   件   388,897   398,299 平均売上単価   円   31,729   32,202 (健康管理クラウド事業) 第20期連結会計年度の健康管理クラウド事業においては、当連結会計年度から新たに36企業グループが「Growbase」の利用を開始し、契約企業グループ数は262企業グループとなりました。ユーザーID数については、1,836,721IDとなりました。また、当連結会計年度のチャーンレートについては、0.20%となりました。 既存顧客の対象ユーザーの増加や、営業部隊による直販及び販売代理店による再販強化により、順調に新規顧客を獲得し、堅調に進捗していると評価しております。 項目   単位   第19期(自  2024年4月1日至 2025年3月31日)   第20期(自  2025年4月1日至 2026年3月31日) 契約企業グループ数(※)   社   232   262 ユーザーID数(※)   ID   1,744,791   1,836,721 チャーンレート(※)   %   0.28   0.20 ※:健康管理クラウド事業の各種指標は、Growbaseの契約企業グループ数、ユーザーID数、チャーンレートです。 (医療機関等支援事業) 当該事業において、指標は設定しておりません。 g.経営者の問題意識と今後の方針 経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

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