本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

インターネットイニシアティブ

Internet Initiative Japan Inc.3774 · Prime · 情報・通信業

国内ISPの草分け。法人向け高信頼ネットワークサービスとシステムインテグレーションが主力。

概要

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、1992年に日本の商用インターネットの先駆けとして設立された総合ネットワークサービス企業である。法人向けインターネット接続・クラウド・セキュリティ・WANサービスに強みを持ち、自社バックボーン網を運用する。2026年3月期の売上収益は3,454億円、従業員数は5,533人に達する。

ネットワークサービスが売上の過半を占める

IIJの主力事業はネットワークサービスであり、売上収益の51.7%(2026年3月期)を占める。IPサービスはGbps超の広帯域接続とSLA保証を提供し、法人向けフルスペックのインターネット接続を実現する。IIJモバイルサービスはNTTドコモ・KDDIの回線を利用した法人向けMVNOであり、MVNOプラットフォームの提供も行う。個人向けにはIIJmioサービスでLTE/5G通信を提供する。セキュリティサービスは不正アクセス対策、24時間365日監視、SASE、脆弱性診断などを含む。

システムインテグレーションと自社開発ルーター

システムインテグレーションは売上の47.4%を占め、ネットワークシステムの設計・構築・運用保守を提供する。自社開発のルーター「SEIL(ザイル)」は顧客用サービスアダプタとして機能し、ネットワーク接続やセキュリティを担う。機器販売も含み、プライベートクラウドの運用支援も行う。大型案件の獲得が恒常化しており、2026年3月期には期間総額10億円以上の案件を19件獲得し、総額約620億円に上る。

子会社が支えるWANとATM運営

子会社のIIJグローバルソリューションズはWANサービスを提供し、専用線、広域イーサネット、IP-VPN、インターネットVPNを組み合わせて顧客の拠点間接続を最適化する。特定キャリアや機器メーカーに依存しない柔軟な設計が特徴である。もう一つの子会社トラストネットワークスは銀行ATMとそのネットワークシステムを構築・運営し、ATM利用手数料収入を得る。ATM運営事業は売上規模は小さいが、安定した収益源となっている。

12の海外拠点を持つグローバル展開

IIJは米国、欧州、アジアに12の現地法人を有する。米国ではIIJ America Inc.がインターネットバックボーン網を運用し、欧州ではIIJ Europe Limitedが同様のサービスを提供する。シンガポールにはIIJ Global Solutions SingaporeやPTC SYSTEM (S) PTE LTDがあり、中国では艾杰(上海)通信技術有限公司がネットワーク構築とクラウドサービスを提供する。日本企業の海外進出需要に対応し、国際事業の売上高は457億円(2026年3月期)に拡大した。

業界の中での役割はエンタープライズ向けネットワークサービスプロバイダー(ISP・WAN・クラウド)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,454億円
営業利益
348億円
営業利益率
10.1%
純利益
242億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01ネットワークサービス(法人・官公庁向け)主力

法人及び官公庁向けに、インターネット接続サービス(IPサービス、IIJデータセンター接続、IIJモバイル等)、セキュリティ関連サービス、ネットワークアウトソーシング、データセンターサービス、パブリッククラウドサービスなどを提供。安定した高速接続と付加価値の高いアウトソーシングで信頼性を重視する顧客に強み。

日本のISPの先駆けとして「技術のIIJ」と市場認知

主な製品・サービス5
IPサービス世界シェア首位
法人向けフルスペックのインターネット接続サービス。Gbps超の広帯域、固定IPアドレス、SLA保証付き。
IIJモバイルサービス
NTTドコモ・KDDIの回線を利用した法人向けMVNOモバイルデータ通信サービス。MVNOプラットフォーム提供も含む。
IIJmioサービス
個人向けモバイルデータ通信サービス。SIM/eSIMでLTE/5G通信を提供。カスタマイズ可能。
IIJセキュリティサービス
不正アクセス対策、24時間365日監視、迷惑メール対策、SASE、脆弱性診断、セキュリティポリシー策定支援等。
データセンターサービス
東京、大阪、白井、松江等にデータセンターを運営。サーバ運用監視、ハウジング、クラウド接続サービスを提供。

02WANサービス準主力

主に子会社IIJグローバルソリューションズが、専用線、広域イーサネット、IP-VPN、インターネットVPN等を組み合わせ、顧客の拠点間を接続する広域ネットワークを構築・提供。運用監視も含む。特定キャリア・機器メーカーに依存せず最適化。

主な製品・サービス1
WANサービス(広域ネットワーク)
専用線、広域イーサネット、IP-VPN、インターネットVPN等を組み合わせた企業拠点間接続サービス。

03システムインテグレーション準主力

法人・官公庁向けにネットワークシステムのコンサルテーション、設計、構築、開発、運用保守を提供。自社開発のルーター「SEIL」や各種機器の販売も行う。クラウドサービス導入支援も含む。

主な製品・サービス2
SEIL(ザイル)
自社開発の顧客用サービスアダプタ(ルーター)。ネットワーク接続やセキュリティ機能を提供。
システム構築・運用保守
ネットワークシステムの設計、開発、構築、および運用・保守サービス。プライベートクラウド運用も含む。

04ATM運営事業副次

連結子会社トラストネットワークスが銀行ATMとそのネットワークシステムを構築・運営し、ATM利用手数料収入を得る。

製品と技術

IPサービス:法人向け高信頼インターネット接続

IPサービスはIIJの基幹製品であり、法人向けにGbps超の広帯域接続、固定IPアドレス、SLA保証を提供する。自社のバックボーン網を活用し、冗長性と低遅延を実現。顧客のネットワーク規模に応じて帯域を柔軟に調整可能で、データセンター接続やクラウド接続との組み合わせも標準化されている。2026年3月期のネットワークサービス売上は1,787億円に達し、前年比9.9%増と堅調に推移した。

モバイルサービス:法人MVNOと個人向けIIJmio

IIJモバイルサービスは法人向けMVNOとして、NTTドコモとKDDIの回線を利用したデータ通信を提供する。MVNOプラットフォームの提供も行い、他社への卸売も手掛ける。個人向けにはIIJmioサービスを展開し、SIM/eSIMでLTE/5G通信を提供。カスタマイズ可能な料金プランが特徴で、JALモバイルなどの他社提携ブランドも好調。モバイル関連売上は前年比10.3%増と成長している。

セキュリティサービス:24時間監視とSASE

IIJのセキュリティサービスは、不正アクセス対策、24時間365日の監視、迷惑メール対策、SASE、脆弱性診断、セキュリティポリシー策定支援などを含む。自社のネットワーク運用経験を背景に、実践的な対策を提供する。特に、近年はサイバーセキュリティ需要の高まりを受け、SASEやEDRなどの新サービスを拡充。セキュリティ関連売上は堅調に増加し、ネットワークサービスの収益を支えている。

データセンターとクラウド「IIJ GIO」

IIJは東京、大阪、白井、松江などにデータセンターを運営する。松江データセンターは外気冷却方式を採用し、省エネ性に優れる。データセンターサービスではハウジング、サーバ運用監視、クラウド接続を提供。2009年から提供するクラウドサービス「IIJ GIO」は、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方をカバーする。2026年3月期には白井データセンター3期棟の建設に着手し、中長期的な設備容量を確保している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア首位IPサービス日本で初めてIPv6商用サービス開始、初めてSLA導入ネットワークサービス(法人・官公庁向け)
  • ネットワークサービス(法人・官公庁向け)日本のISPの先駆けとして「技術のIIJ」と市場認知

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

ネットワーク基盤強く、内需中心で安定成長

インターネットイニシアティブは、法人向けネットワークサービスで国内有数のシェアを持ち、クラウドやセキュリティなど付加価値の高い分野に強みを持つ。同業他社と比較すると、通信キャリア系のソラコムやクラウド特化のハッチ・ワークとは異なる、顧客基盤の広さが特徴だ。大手通信事業者との競合があるものの、独自の技術力と顧客サポートで差別化を図っている。直近の売上高は3年連続で増加し、営業利益率も9.5%から10.08%へ改善するなど、収益性が向上している。内需依存度が高く、国内経済の影響を受けやすいが、堅調な事業基盤を背景に安定した成長が見込まれる。

強み

  • 法人向けネットワークで国内有数のシェアを有し、顧客基盤が広い。
  • クラウドサービスに強みを持ち、今後の成長分野で優位性を発揮。
  • 売上高は増加傾向で、営業利益率も向上し収益性が改善している。
  • 独自技術によるサービス提供で、競合他社との差別化を実現。

課題

  • 国内市場への依存度が高く、海外展開が進んでいない点が課題。
  • 大手通信事業者や新興企業との競争が激化し、シェア維持が困難。
  • 景気変動の影響を受けやすく、利益率の変動リスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

通信・電力・ガスの時価総額近傍。太字がインターネットイニシアティブ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19508九州電力1.0兆円6.7倍
29501東京電力ホールディングス9,065億円
39023東京地下鉄8,625億円14.6倍
49513電源開発7,609億円12.8倍
59506東北電力6,822億円8.0倍
63774インターネットイニシアティブ5,955億円23.3倍
79412スカパーJSAT5,954億円24.3倍
81662石油資源開発4,945億円9.2倍
99507四国電力4,225億円8.2倍
105805SWCC4,125億円21.0倍
119504中国電力3,955億円5.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(通信・電力・ガス)に従っています。

会社の歴史

沿革 24件

インターネット商用化を目指した1992年の設立

IIJは1992年12月、日本におけるインターネットの商用化を目的として東京都千代田区に資本金18百万円で設立された。設立時の社名は株式会社インターネットイニシアティブ企画。1993年5月に現在の社名に変更し、同年7月にインターネット接続サービスの提供を開始した。1994年2月には郵政省より特別第二種電気通信事業者として登録認可を受け、日本初の商用ISPとしての基盤を築いた。

海外展開と地域会社統合による拡大期(1995-1998年)

1995年11月、アジア地域のバックボーン網運営会社として株式会社アジア・インターネット・ホールディングを設立。1996年3月には米国にIIJ America Inc.を設立し、国際的なネットワークを拡張した。国内では1998年2月、経営効率化のため地域関連5社を吸収合併し、資本金を842百万円に増資した。同年にはネットワーク運用監視やカスタマーサポートを行う子会社ネットケア(現IIJエンジニアリング)を設立し、サービス体制を強化した。

ナスダック上場とNTTとの資本関係(1999-2003年)

1999年8月、IIJは米国ナスダック市場にADRを登録し、資本金を7,082百万円に増資した。2003年9月には第三者割当増資により120億円を調達し、NTTが主要引受先となって持分法適用関連会社となった。同年、持分法適用関連会社であったクロスウェイブ コミュニケーションズが会社更生手続きを開始し、NTTグループへ営業譲渡された。この時期、IIJは資金調達と事業再編を同時に進めた。

東証上場と第一部指定(2005-2006年)

2005年12月、IIJは東京証券取引所マザーズ市場に上場し、資本金を16,834百万円に増資した。上場後、2006年8月には無償減資により個別財務諸表の繰越損失を解消。同年12月には上場市場をマザーズから市場第一部に変更し、市場からの評価を高めた。この間、2006年10月には子会社ネットチャートがネット・チャート・ジャパンの事業を譲り受け、事業基盤を拡大した。

MVNO参入とクラウドサービスの開始(2008-2010年)

2008年1月、NTTドコモから卸電気通信役務の提供を受け、法人向けMVNOモバイルデータ通信サービスを開始した。2009年12月にはクラウドコンピューティングサービス「IIJ GIO」の提供を開始し、クラウド市場に参入。2010年9月、AT&TジャパンLLCからWANサービス事業を承継し、子会社IIJグローバルソリューションズとして事業を開始した。これにより、WANサービスとネットワークアウトソーシングの領域を拡大した。

データセンター拡充と安定成長(2011年以降)

2011年4月、外気冷却コンテナ型データセンターを島根県松江市に開設し、省エネ型データセンターを展開。2012年1月、中国に艾杰(上海)通信技術有限公司を設立し、中国市場でのシステムインテグレーションを開始した。以降、IIJは売上高を1,000億円台から3,000億円超へと拡大し、2026年3月期には営業利益348億円、純利益242億円を達成。ネットワークサービスとシステムインテグレーションの両輪で安定成長を続けている。

年表24件を開く

1990年代

  • 1992年12月創業日本におけるインターネットの商用化を目的とし、資本金18百万円にて東京都千代田区に設立、設立時の社名は㈱インターネットイニシアティブ企画。
  • 1993年5月商号変更社名を現在の㈱インターネットイニシアティブに変更。
  • 1993年7月インターネット接続サービスの提供を開始。
  • 1994年2月郵政省(現、総務省)より特別第二種電気通信事業者(現、電気通信事業者(*))として登録認可。
  • 1995年11月M&Aアジア地域におけるインターネットバックボーン(*)網の運用及びインターネット接続サービスを提供する㈱アジア・インターネット・ホールディング設立(当社元持分法適用関連会社、2005年10月に当社へ吸収合併)。
  • 1996年3月M&A米国でのインターネットバックボーン網の運用及びインターネット接続サービスを提供するIIJ America Inc.設立(当社連結子会社、2007年5月に完全子会社化)。
  • 1996年11月M&Aシステムインテグレーション(*)を提供する㈱アイアイジェイテクノロジー設立(当社元連結子会社、2007年5月に完全子会社化、2010年4月に当社へ吸収合併)。
  • 1997年9月日本電信電話㈱(現NTT㈱、以下「NTT」という。)グループと合弁にて、相互接続ポイント(*)の運営等を行うインターネットマルチフィード㈱設立(当社持分法適用関連会社)。
  • 1998年2月創業国内営業基盤強化及び経営効率化のため、地域関連会社5社(1994年10月から1995年8月にかけて順次設立した持分法適用関連会社)を吸収合併、資本金を842百万円に増資。
  • 1998年2月M&Aネットワークの運用監視、カスタマーサポート及びコールセンター等のサービスを提供する㈱ネットケア設立(現、㈱IIJエンジニアリング、当社連結子会社、2007年5月に完全子会社化)。
  • 1998年10月通信キャリア(*)である㈱クロスウェイブ コミュニケーションズ設立(当社元持分法適用関連会社)。
  • 1999年8月上場米国ナスダック市場に当社の米国預託証券(ADR)(*)を登録(米国公開)し、資本金を7,082百万円に増資。(2019年4月米国上場廃止)

2000年代

  • 2003年8月当社持分法適用関連会社であった㈱クロスウェイブ コミュニケーションズ及びその連結子会社が会社更生手続開始の申立。同年12月にNTTグループへ営業譲渡。
  • 2003年9月第三者割当増資により12,000百万円の資本調達、資本金を13,765百万円に増資。この増資により当社は主要引受先であるNTTの持分法適用関連会社。
  • 2005年12月上場東京証券取引所マザーズ市場に当社普通株式を上場し、資本金を16,834百万円に増資。
  • 2006年8月資本準備金及び資本金の額の減少(無償減資)により、当社の個別財務諸表における繰越損失を解消。
  • 2006年10月ネットチャート㈱(当社連結子会社)が、ネット・チャート・ジャパン㈱の事業を譲り受け、営業を開始。
  • 2006年12月上場当社普通株式の上場市場を東京証券取引所マザーズ市場から東京証券取引所市場第一部へ変更。
  • 2007年7月ATM(*)運営事業を行う㈱トラストネットワークス設立(2007年10月より当社連結子会社)。
  • 2008年1月㈱NTTドコモから卸電気通信役務の提供を受け、仮想移動体通信事業者(MVNO(*))形態にて法人向けモバイルデータ通信サービスの提供を開始。
  • 2009年12月クラウドコンピューティング(*)サービス「IIJ GIO」の提供を開始。

2010年代

  • 2010年9月M&AAT&TジャパンLLCより、WAN(*)サービ スの提供を始めとする国内ネットワークアウトソーシング関連事業等を承継した同社新設子会社の全株式を取得し、完全子会社㈱IIJグローバルソリューションズ(以下、「IIJグローバル」という。)とし て事業を開始。
  • 2011年4月外気冷却コンテナ型データセンター(*)を、島根県松江市に開設。
  • 2012年1月子会社IIJグローバルにて、中国においてネットワークサービス及びシステムインテグレーションの提供等を行う艾杰(上海)通信技術有限公司設立(当社連結子会社)。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高(売上収益)2027年3月期まで3,850億円
  • 営業利益2027年3月期まで385億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    コアビジネスの強化と新規領域への注力

    既存のコアビジネス領域(ネットワークサービス、システムインテグレーション等)の徹底的な強化により売上成長を加速し利益水準を向上させる。同時に、次の成長に向けた新規領域への取り組みにも注力する。

  2. 02

    中長期ビジョン達成に向けた中期計画の推進

    連結売上高5,000億円規模への伸長を含む中長期ビジョンに向け、FY2024-FY2026の中期計画を成長プランとして位置づけ、事業拡大と収益性向上を図る。

  3. 03

    人的資本の拡充

    優秀な人材の獲得と育成を重視し、事業成長に合わせて人的資本を一層拡充する。多様な人材が自律的に能力を発揮できる職場を提供する。

  4. 04

    高付加価値サービスの創出と提供

    インターネット技術を源泉に、信頼性・付加価値の高いネットワークサービスやシステムを開発・運用し、日本企業や官公庁のIT需要に応えていく。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で5,533人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は747万円で、9期前と比べて+11.5%平均年齢は37.5歳、平均勤続年数は9.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月3,104
2018年3月3,203
2019年3月67037.68.53,353
2020年3月69836.98.13,583
2021年3月71937.48.83,805
2022年3月73837.79.14,147
2023年3月74137.99.34,451
2024年3月73837.69.24,803
2025年3月72637.49.05,221577
2026年3月74737.59.35,533629

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率8.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率61.8%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)76.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社13(国内 8 / 海外 5、うち連結子会社 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位7)
本社及びデータセンター等 — 東京都千代田区622億円
ネットワークサービス及びSI事業
㈱IIJグローバルソリューションズ — 東京都千代田区2,034百万円
ネットワークサービス及びSI事業
PTC SYSTEM (S) PTE LTD — シンガポール1,235百万円
ネットワークサービス及びSI事業
IIJ America Inc. — アメリカ合衆国ニューヨーク州773百万円
ネットワークサービス及びSI事業
㈱トラストネットワークス — 東京都千代田区656百万円
ATM運営事業
㈱IIJエンジニアリング — 東京都千代田区578百万円
ネットワークサービス及びSI事業
IIJ Europe Limited — イギリス ロンドン292百万円
ネットワークサービス及びSI事業
主な関係会社
  • 国内
    ㈱IIJエンジニアリング
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱IIJグローバルソリューションズ(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱IIJプロテック
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱トラストネットワークス
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権81.7%
  • 国内
    ネットチャート㈱
    神奈川県横浜市港北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    IIJ America Inc.
    米国 カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    IIJ Europe Limited
    英国 ロンドン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    IIJ Global Solutions Singapore Pte. Ltd.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    PTC SYSTEM (S) PTE LTD
    シンガポール
    議決権100.0%
  • 海外
    艾杰(上海)通信技術有限公司
    中国 上海
    議決権100.0%
  • 国内
    インターネットマルチフィード㈱
    東京都千代田区 · 持分法適用会社
    議決権41.8%
  • 国内
    JOCDN㈱
    東京都千代田区 · 持分法適用会社
    議決権16.8%
残りのグループ会社1社を開く
  • ㈱ディーカレットホールディングス東京都千代田区30%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    令和6年度 中部地方整備局行政情報基盤システムに係るサービス提供
    国土交通省 · 2024-04-01
    32.5億円
  • 調達
    ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業ポスト5G情報通信システムの開発超高効率AI計算基盤の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-01-22
    26.3億円
  • 調達
    公正取引委員会のガバメントソリューションサービスへの移行及び関連する庁舎移転に係るネットワーク環境構築及び保守
    デジタル庁 · 2025-01-30
    20.5億円
  • 調達
    平成29年度 官邸ホームページシステムの構築及び運用業務等
    内閣官房 · 2017-03-31
    15.5億円
  • 調達
    インターネット接続環境用機器・回線等の借入
    国税庁 · 2026-04-21
    15.2億円
  • 調達
    内閣府LAN(共通システム)におけるインターネット接続サービス・Webシステムサービス等の賃貸借及び設計・構築並びに運用・保守等
    内閣府 · 2018-03-28
    14.5億円
  • 調達
    07-9527-0006 総合無線局監理システムにおける次期広域LAN回線敷設及び提供の請負(令和7年度~令和9年度)
    総務省 · 2025-03-28
    11.9億円
  • 調達
    内閣府本府共通ウェブシステム設計・構築及び運用・保守等業務
    内閣府 · 2026-03-27
    11.5億円
  • 調達
    経済安全保障重要技術育成プログラム/ハイブリッドクラウド利用基盤技術の開発ハイブリッドクラウド利用基盤技術の開発データの保護と流通の自動化技術
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-09-25
    11億円
  • 調達
    内閣府本府共通Webシステム等における賃貸借及び設計・構築並びに運用・保守等
    内閣府 · 2022-03-30
    7.5億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は3,454億円営業利益348億円前期と比べると増収増益で、売上が+9.0%、利益が+15.6%。

売上高
+9.0%
3,454億円
営業利益
+15.6%
348億円
純利益
+21.6%
242億円
営業利益率
10.1%
前期比 +0.6%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高3,850億円3,454億円
営業利益385億円348億円
純利益250億円242億円
1株あたり配当¥43¥43

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は976億円、営業利益は66億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+59.0%、営業利益は+32.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q67460
2024年1Q614508.136
2024年2Q6687110.647
2024年3Q7298211.247
2024年4Q75068
2025年2Q1,4701188.075
2025年4Q1,69818310.8124
2026年2Q1,6191549.5100
2026年4Q1,83519410.6142
2027年1Q976666.844

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,062億円から3,454億円へ3.3倍に増えた。直近期の営業利益率は10.1%。売上は13期、純利益は7期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1,0627853
2014年3月1,1436344
この期から会計基準が米国基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2015年3月1,231
2016年3月1,406
2017年3月1,578
2018年3月1,7626944
2019年3月1,9245835
2020年3月2,0457240
2021年3月2,13014097
2022年3月2,263242157
2023年3月2,527273189
2024年3月2,761289198
2025年3月3,1683012929.5199
2026年3月3,45434835210.1242

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高3,454億円のうち、営業利益として残るのは348億円10.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は242億円、売上の7.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金77.9%2,692億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金12.3%424億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益10.1%348億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
22.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.7pt
10.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+0.4pt
7.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.1pt
16.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2026年3月期は営業CFが505億円、投資CFが−263億円で、差し引きのフリーCFは242億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は384億円で、売上の1.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月96−59−5037123
2014年3月88−102114−14224
2018年3月147−143−74213
2019年3月252−87−59165320
2020年3月334−73−194261387
2021年3月405−132−236273425
2022年3月436−118−273318474
2023年3月385−184−257201425
2024年3月408−179−208229455
2025年3月285−217−19768325
2026年3月505−263−191242384

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 12期分

2026年3月期の総資産は3,469億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,580億円で、自己資本比率は45.5%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月82137644545.8
2014年3月1,03959944057.7
2017年3月1,38068070049.3
2018年3月1,55274580748.0
2019年3月1,67376391045.6
2020年3月2,0657911,27438.3
2021年3月2,2089001,30840.7
2022年3月2,3181,0351,28344.7
2023年3月2,4631,1821,28148.0
2024年3月2,7371,2581,47945.9
2025年3月3,1241,4071,70345.0
2026年3月3,4691,5801,87545.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
384億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
982億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1,875億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
80
/ 100
安定性自己資本比率30 / 40
収益力営業利益率20 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中226位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中482位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
16.2%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
10.1%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
45.5%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
9.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.3%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,246で、1年前と比べて+14.9%過去52週の値幅のなかでは74%の位置にある。

¥3,246-4.6%1ヶ月-6.8%1年+14.9%時価総額5,955億円
過去52週の値幅
安値¥2,098高値¥3,650

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)23.3倍
PER (会社予想)23.0倍
PBR3.58倍
配当利回り1.32%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で-3.98%と大きく下落し、終値3381円は25日線(3494円)を約3.2%下回る水準です。一方、週足では8月7日の3632円をピークに調整が続き、75日線(3259円)は上回っているものの、25日線を明確に割り込み短期的な弱含みが鮮明です。52週高値3650円からは約7.4%下落した位置にあり、52週安値2098円からは約61%上昇したままです。直近8月21日の出来高は94万株と前日比で大幅に増加しており、売り圧力の強まりが確認できます。1ヶ月で-0.6%とほぼ横ばいながら、1年では+16.6%と上昇基調は維持されています。RSIは42.0と中立圏で、過熱感はありませんが、25日線を回復できるかが当面の焦点です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 68/100)

PERは24.27倍で業界平均48.57倍を大きく下回り、割安感がある。PBRは3.72倍と平均2.92倍を上回るが、ROEが16.2%と高く収益性を考慮すると妥当。配当利回り1.27%は平均2.64%を大幅に下回る。業績は増収増益で、2026年3月期予想PERも24倍と横ばい。割安だが配当利回りの低さが課題。

指標この会社業種平均
PER (実績)23.3倍47.9倍
PER (予想)23.0倍
PBR3.58倍2.96倍
ROE16.2%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、クラウドやセキュリティ需要の拡大を追い風に、法人向けネットワークサービスでどれだけ成長できるかにある。強気派は、企業のDX投資の増加や、ネットワークの重要性増大を背景に、安定した成長が続くと見る。一方、弱気派は、通信大手や競合ISPとの競争激化による価格低下圧力や、設備投資負担の増加を懸念する。また、直近の株価上昇でバリュエーションが割高との指摘もある。

プラスに働く材料7
  • DX需要増

    企業のデジタル投資拡大でネットワーク需要が伸びる。

  • 独自インフラ

    自社バックボーン網で高品質なサービスを提供。

  • 成長持続

    売上・利益とも堅調に増加し、ROEも16%と高い。

  • 2026年3月期は営業益348億円と前期比47億円増益通年影響

    営業利益は301億円→348億円、+47億円。売上高3454億円も+286億円。

  • 売上高3454億円と2期連続の増収見通し通年影響

    売上高は3168億円→3454億円、+286億円。増収率9.0%で事業拡大が続く。

  • 純利益242億円と前期から43億円増益通年影響

    純利益は199億円→242億円、+43億円。2024/3期の198億円も上回り過去最高。

  • ROE16.2%の高さがPBR4.07倍を下支え継続影響

    PBR4.07倍はROE16.2%を考慮すると許容範囲。外国人比率29.14%も需給を支援。

マイナスに働く材料7
  • 競争激化

    大手通信各社が参入し、価格競争が激化。

  • 設備投資負担

    ネットワーク維持のための投資が収益を圧迫。

  • バリュエーション

    PER26倍と割高感があり、株価下落リスク。

  • 予想PER25.8倍と同規模成長には割高感不定影響

    実績PER26.04倍、予想25.8倍。営業利益率10.08%でも成長鈍化時は修正余地。

  • 配当利回り1.18%と株主還元が弱い継続影響

    1株配当約43円、利回り1.18%。増配期待が無くインカム需要は入りにくい。

  • 営業利益率10.08%と2桁だが競争で圧縮リスク継続影響

    売上高3454億円、営業益348億円で利益率10.08%。ネットワーク投資負担が重し。

  • 外国人持ち株比率29.14%と高く海外市況に連動不定影響

    外国人保有29.14%は高水準。世界的なリスクオフで売り圧力が強まりやすい。

次の決算で確かめる点
法人売上伸び率
本業の成長性を測るため。
クラウド関連売上
成長分野での拡大度合いを見るため。
ネットワーク稼働率
設備の有効活用と収益性の関係を見るため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり43で、前期から+11.4%いまの株価に対する利回りは1.32%。増配か配当維持が6年続いている。

年間配当
¥43
1株あたり
配当利回り
1.32%
いまの株価に対して
配当性向
31.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
6年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月748.9
2018年3月70.034.6
2019年3月70.046.3
2020年3月70.025.2
2021年3月15120.426.9
2022年3月2461.337.4
2023年3月2921.930.3
2024年3月3417.432.8
2025年3月351.935.1
2026年3月3911.431.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥43

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ10,895人。区分でいちばん多いのは事業法人31.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が52.5%を占め、残る47.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人37.937.837.533.032.031.5
外国法人23.723.022.424.926.029.1
金融機関22.724.425.927.526.921.0
個人・その他14.713.813.413.713.614.1
証券会社1.01.00.80.91.54.3
自己株式3.53.43.43.53.43.4
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01KDDI株式会社11.11
02NTT株式会社6.67
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(その他信託口)(注)24.85
04NTTドコモビジネス株式会社4.45
05伊藤忠テクノソリューションズ株式会社4.26
06鈴木 幸一4.05
07日本マスタートラスト信託銀行株式会社(投資信託口)(注)23.82
08第一生命保険株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)2.79
09株式会社日本カストディ銀行(投資信託口)(注)32.13
10株式会社KS Holdings(注)41.77

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-07-01
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    9.07%
    +1.03pt
  • 2026-06-19
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.48%
    -0.05pt
  • 2026-05-13
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    8.04%
    +0.56pt
  • 2026-05-07
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    7.48%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 12期分

1株利益は11期で+4%、1株純資産は12期で−4%。直近期のROEは16.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月13192815.124.916.9
2014年3月1001,3049.124.825.0
2017年3月75548.9
2018年3月498276.222.034.6
2019年3月204234.728.746.3
2020年3月224385.239.925.2
2021年3月5449911.524.126.9
2022年3月8757316.223.737.4
2023年3月10465417.026.430.3
2024年3月11271116.325.432.8
2025年3月11379515.023.135.1
2026年3月13789116.217.931.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

16名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は16名。2026/3期の役員報酬は総額427百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢
鈴木幸一代表取締役 会長執行役員 Co-CEO80
谷脇康彦代表取締役 社長執行役員 Co-CEO&COO65
北村公一取締役 副社長執行役員72
渡井昭久取締役 副社長執行役員 CFO60
島上純一取締役 副社長執行役員 CTO59
村林聡取締役67
塚本隆史取締役76
佃和夫取締役83
岩間陽一郎取締役82
岡本厚取締役72
鵫巣香穂利取締役64
飛田昌良常勤 監査役67
残りの役員4名を開く
氏名役職年齢
田中正子常勤 監査役68
道下崇監査役57
麻生久美子監査役68
原田史緒監査役52

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)72633834349
社外取締役748487
監査役2363618

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容13,992字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) 当社グループの事業の概要 当社は、国内におけるインターネットサービスプロバイダー(ISP)(*)の先駆けとして1992年12月に設立され、以来、国内インターネット関連市場の拡大にあわせ、インターネットに関わる事業展開を進めてまいりました。 当社及び当社の連結子会社(以下、あわせて「当社グループ」といいます。)は、インターネットに関連する技術力の集積を事業基盤とし、主として法人及び官公庁等の事業用にネットワークを利用する顧客に対して、信頼性及び付加価値の高いネットワークサービス(インターネット接続サービス、アウトソーシングサービス及びWANサービス)の提供、システムインテグレーションの受託及び機器販売等の多様なネットワーク関連役務を、複合的に組み合わせ提供しております。また、当社の連結子会社である㈱トラストネットワークスにて、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築し運営することによりATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を営んでおります。当社は、電気通信事業法に基づく電気通信事業者であります。 当社は、本書提出日現在、連結子会社18社及び持分法適用関連会社6社を有しており、これらの関係会社と連携して事業を推進しております。 当社グループの事業セグメント、役務の概要、当社及び当社関係会社各社の事業の概要は、以下のとおりであります。 ①事業セグメント及び役務の内容 当社グループは、主力事業としてインターネット接続サービス、アウトソーシングサービス、WANサービス、システムインテグレーション及びネットワークに関連する機器の販売等のネットワーク関連役務を提供する「ネットワークサービス及びシステムインテグレーション事業(以下、「ネットワークサービス及びSI事業」といいます。)」と、当社の連結子会社である㈱トラストネットワークスが展開する「ATM運営事業」との2つの事業セグメントを有しております。 事業セグメントの名称   各事業セグメントを構成する役務の内容 ネットワークサービス及びSI事業   法人向け及び個人向けインターネット接続サービス、アウトソーシングサービス、WANサービス、システムインテグレーション及び機器販売 ATM運営事業   銀行ATM及びそのネットワークシステムの構築及び運営 ②当社グループの役務の概要 役務区分   各役務の概要 ネットワークサービス   法人向けインターネット接続サービスは、主として当社が、主として法人及び官公庁等の事業用にネットワークを利用する顧客に対して、モバイル接続を含む多様なインターネット接続サービスを提供するものであります。また、個人向けインターネット接続サービスは、当社が、個人向けモバイルデータ通信サービス、モバイル端末販売等各種インターネット接続サービスの提供を行うものであります。アウトソーシングサービスは、主として当社が、主として法人及び官公庁等の顧客に対して、セキュリティ(*)関連サービス、ネットワーク及びサーバ(*)の運用管理等のアウトソーシングサービス、データセンターサービス並びにパブリッククラウド(*)サービス等の提供を行うものであります。WANサービスは、主として連結子会社である㈱IIJグローバルソリューションズ及び当社が、主として法人及び官公庁等の顧客に対して、専用線、広域イーサネット(*)、IP(*)-VPN(*)及びインターネットVPN等の通信サービスを活用して、顧客の本社と支店或いは支社間など地理的に離れた拠点を接続しデータをやり取りする広域ネットワークを提供するものであります。 システムインテグレーション   システム構築は、主として当社が、ネットワークシステム(*)の設計、コンサルテーション、開発、構築及び顧客への通信機器、モバイル端末、自社開発した「SEIL(ザイル)」(*)等の顧客用サービスアダプタ(*)等の販売を行なうものであります。システム運用保守は、主として当社が、当社が構築した顧客システム及びプライベートクラウド(*)サービスとして顧客が利用する当社サーバ設備等の運用保守を行うものであります。 ATM運営事業   連結子会社㈱トラストネットワークスが、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築し運営することにより、ATM利用に係る手数料収入を得るものであります。 ③当社及び主要なグループ会社の事業の概要 会社名   事業の概要 当社   インターネット接続サービスの提供、モバイルデータ通信サービスの提供、セキュリティ、VPN等のネットワーク、サーバ、クラウドコンピューティング、データセンター関連の各種アウトソーシングサービスの提供、ネットワーク或いはシステム構築等にあたってのネットワーク或いはシステムの設計、コンサルテーション、開発、構築、機器調達及び運用保守等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 主要な連結子会社 会社名   事業の概要 ㈱IIJエンジニアリング   ネットワークの運用監視、カスタマーサポート、コールセンター等のアウトソーシングの受託等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 ㈱IIJグローバルソリューションズ   WANサービスの提供等の国内ネットワークアウトソーシングサービス及び国際ネットワーク関連サービスの提供、並びに、システムインテグレーションの提供を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 ㈱IIJプロテック   法人向けのシステム開発、運用及びサービスサポート等に関わる人材供給及び役務提供を行っております。当社の連結財務諸表において、主としてシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 ㈱トラストネットワークス   ATMネットワークの運営事業を行っております。当社の連結財務諸表において、ATM運営事業に区分される役務(ATM運営事業セグメント)を提供しております。 ネットチャート㈱   機器の導入・設定、ネットワーク導入時の配線工事、アプリケーションのインストール・運用サポート等のLAN(*)関連を中心としたネットワーク構築事業を行っております。当社の連結財務諸表において、主としてシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 IIJ America Inc.   当社グループの米国ネットワーク拠点としてインターネットバックボーン網の構築及び運用、米国におけるインターネット接続サービス等の提供、ネットワーク或いはシステムの構築及び運用保守、クラウドコンピューティングサービスの提供等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 IIJ Europe Limited   当社グループの欧州ネットワーク拠点としてインターネットバックボーン網の構築及び運用、欧州におけるインターネット接続サービス等の提供、ネットワーク或いはシステムの構築及び運用保守、クラウドコンピューティングサービスの提供等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 IIJ Global SolutionsSingapore Pte. Ltd.   シンガポールにおけるインターネット接続サービス等の提供、ネットワーク或いはシステムの構築及び運用保守、クラウドコンピューティングサービスの提供等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 PTC SYSTEM (S) PTE LTD   シンガポールにおいて、主にシステムの構築及び運用保守の提供等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 艾杰(上海)通信技術有限公司   中国におけるネットワーク或いはシステムの構築及び運用保守、クラウドコンピューティングサービスの提供等を行っております。当社の連結財務諸表において、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションに区分される役務(ネットワークサービス及びSI事業セグメント)を提供しております。 主要な持分法適用関連会社 会社名   事業の概要 インターネットマルチフィード㈱   NTTグループとの合弁にて設立され、相互接続ポイントの運営、通信事業者向けのIPv6(*)インターネット接続機能の提供等を行っております。 JOCDN㈱   在京キー局を含む民間放送局等との合弁にて、国内向けの動画配信プラットフォーム事業を行っております。 ㈱ディーカレットホールディングス   大手金融機関他の各業界を代表する国内リーディング企業との合弁にて、デジタル通貨の取引・決済サービスの提供等を行っております。 当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度の役務別の売上高、売上高構成比及び売上総利益は、以下のとおりであります。 役務区分   IFRS 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 売上収益   構成比   売上総利益   売上収益   構成比   売上総利益 (百万円)   (%)   (百万円)   (百万円)   (%)   (百万円) ネットワークサービス   162,577   51.3   45,273   178,738   51.7   48,430 システムインテグレーション   151,306   47.8   21,753   163,639   47.4   26,298 ATM運営事業   2,948   0.9   1,376   3,018   0.9   1,439 合計   316,831   100.0   68,402   345,395   100.0   76,167 (注) システムインテグレーションには機器販売を含んでおります。 当社グループは、主として国内にて、ネットワークサービス及びSI事業に関連する前記の各役務を複合し、例えば、顧客の複数拠点間を接続するインターネット接続サービスまたはVPNサービス他のWANサービスを提供し、データセンターにて顧客のサーバ等を預かり、顧客のルータ(*)等ネットワーク機器を運用管理し、顧客の電子メールシステム等の運営のアウトソーシングを受け、セキュリティ等に関するアウトソーシングサービスを提供し、それらのネットワークシステムを設計、構築及び運用するシステムインテグレーションを受託するというように、信頼性及び付加価値の高いネットワーク関連サービスを継続的に開発及び機能拡充し、ソリューション及びシステムインテグレーションという切り口で、複合的に顧客へ提供することを推進しております。 当社グループは、ネットワークサービス及びSI事業の一部として、クラウドコンピューティングサービスの提供に注力しております。当社グループは、2009年度より、クラウドコンピューティングサービスの提供を開始しており、継続的にサービスラインアップの拡充、サーバ及びネットワーク設備等の増強、データセンターの拡充、マーケティング及びプロモーションの強化等に努めております。 当社グループは、ネットワークサービスの一部として、法人及び個人向けモバイルデータ通信サービスの提供に注力しております。法人向けモバイルサービスにおきましては、MVNOへモバイルネットワークのインフラストラクチャー及び周辺システムを提供するMVNE(*)案件等の推進並びにフルMVNO推進による様々な端末やデバイス等の接続、組み込み型チップSIM(*)の提供等によりIoT(*)等の新たな法人需要の開拓を推進しております。個人向けモバイルサービスにおきましては、安価なデータ通信サービスが普及するなか、販売代理店網の拡大、サービススペックの見直し及びサービスラインアップの充実等を推進しております。 当社グループは、主として国内企業の海外進出ニーズに対応していくために、本書提出日現在、米国、欧州及びアジアに現地法人12社を有し、海外でネットワークサービス及びシステムインテグレーションを提供するための事業基盤を強化しております。米国と英国等でのインターネット接続サービスの提供、セキュリティ関連等のアウトソーシングサービスの提供、海外拠点を接続するWANサービスの提供、海外でのシステムインテグレーション、米国、欧州、中国、シンガポール、インドネシア、タイ及びベトナムにおけるクラウドコンピューティングサービスの提供等を行っております。 また、当社の連結子会社㈱トラストネットワークスが、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築し運営することにより、ATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しております。 (2) 当社グループの事業の特徴 ①当社グループの事業の変遷 当社は、インターネットがまだ普及していなかった1992年12月に、インターネットに関わる技術者を中心に日本にインターネットという新しい通信手段を普及するとの構想により、日本のISPの先駆けとして設立されました。設立当時、日本におけるインターネットに関わる技術者の層は薄く、産学共同にて研究開発活動をしていた「WIDEプロジェクト」(*)がインターネットに関する諸技術の蓄積として有力なものでありました。当社は、このような研究開発活動に携わっていた技術者を中心として設立され、インターネットに関連する技術力の集積を事業基盤として、設立以来信頼性の高いインターネット関連サービスの提供を追求し、今日のインターネットの普及に貢献し、マーケットをリードしてきたものと認識しております。 当社の事業開始当初は、ISPは個人向けのものも含め数えるほどであり、強い競合はなく、当社は順調に顧客基盤を広げていきました。顧客のニーズは、当初はインターネット接続サービスの利用が中心でしたが、インターネットが普及するにつれ、インターネットに関わるネットワークシステムの構築、運用保守の提供等へと複合化、多様化してまいりました。インターネットの普及及び顧客ニーズの多様化は急速に広がり、そのような市場を捉えていくために、当社は関係会社を設立することによって、当社企業集団として事業範囲を拡大してまいりました。 当社は、「IIJ」という呼称にてインターネットに関連する市場に浸透しております。当社は、上述の事業変遷より「技術のIIJ」との市場認知がなされているものと認識しており、今後もより広く定着させていきたいと考えております。 当社は、連結子会社他と協働して、当社グループとして顧客に対し総合的なネットワークソリューションを提供しております。また、中長期的な事業拡大を展望し、新規事業開発及びM&A等による事業領域の拡大並びに事業パートナーとの事業連携を推進しております。(詳細は、「第一部  企業情報  第1  企業の概況  2  沿革」及び「第一部  企業情報  第1  企業の概況  4  関係会社の状況」をご参照下さい。) ②技術力の蓄積 当社グループの強みは、インターネット分野における幅広い技術力の蓄積であると認識しております。インターネットに関連する技術力とは、ネットワーク及びサーバの設計、構築及び運用、ルータ等ネットワーク機器の運用、セキュリティの実施、新たな技術への適応、新ネットワークサービス及びソリューションの開発或いはコンサルテーション等の知識、経験、ノウハウ及び遂行能力であると認識しております。 当社グループは、インターネットに関わる諸技術を組み合わせ、広帯域及び広範囲のネットワークシステムを設計、構築及び安定的に運用し、大量のトラフィック(*)を安定的に処理し、セキュリティ及び障害対策等を施した信頼性の高いサービスを開発し提供する、また顧客ニーズにあったサービス及びソリューションを開発し提供するといった技術力を基盤とし、役務提供を行っております。 ③顧客基盤 当社グループは、設立以来、技術力をセールスポイントとして、主としてネットワークシステムの信頼性を重んじる法人及び官公庁を中心に営業活動を行ってまいりました。当連結会計年度末現在における当社グループの官公庁を含む法人顧客数は、約16,000社でありました。 (3) 当社グループの役務の内容 ①ネットワークサービス <インターネット接続サービス> 当社グループは、インターネット接続サービスを提供し、対価として継続的な通信料金の収入を得ております。インターネット接続サービスは、顧客のLANやコンピュータ端末と、当社グループのネットワークを、通信キャリアが提供するアクセス回線(*)又は網により接続することにより提供されます。当社グループは、次項の「(4) 当社グループのネットワーク」に記載のとおり、大容量のネットワークを構築し、設立時から蓄積された運用技術力をもってこれを運用することにより、安定した高速のインターネット接続サービスを提供しております。当社は、日本のISPで初めてインターネット接続サービスにサービス品質保証制度(SLA)(*)を導入いたしました。また、日本で初めて、インターネットの次世代のプロトコル(*)であるIPv6によるインターネット接続サービスの商用提供を開始いたしました。当社グループは、インターネット接続サービスにおいて、帯域、アクセス回線、IPアドレス(*)の割当数、DNSサーバ(*)運用の有無、ルータ運用の有無及び価格等により仕様を分け、サービスラインアップを揃えております。 a)法人向けインターネット接続サービス 法人向けインターネット接続サービスは、当社グループが提供するインターネット接続サービスのうち、「IPサービス(*)」、「IIJデータセンター接続サービス」、「IIJモバイルサービス」、「IIJモバイルMVNOプラットフォームサービス」等の法人向けの各種インターネット接続サービスであります。 IPサービス及びIIJデータセンター接続サービスは、広範囲な帯域の選択が可能であり、Gbps(*)超の広帯域のサービス提供も可能なIPアドレスの割当数等にも制約がない単価の高いフルスペックのサービスで、主として大規模な法人及び官公庁等に提供しております。IIJデータセンター接続サービスは、顧客設備のデータセンターへの収容にあたりデータセンターにおいてインターネット接続サービスを提供するものであります。IIJモバイルサービスは、㈱NTTドコモ(以下、「NTTドコモ」といいます。)及びKDDI㈱(以下、「KDDI」といいます。)から卸電気通信役務の提供を受け、MVNO形態にて、法人向けにモバイルデータ通信サービスを提供するものであります。IIJモバイルMVNOプラットフォームサービスは、MVNOへモバイルネットワークのインフラストラクチャー及び周辺システムを提供するものであります。 b)個人向けインターネット接続サービス 個人向けインターネット接続サービスは、当社が自社ブランドで提供する「IIJmioサービス」及び「OEM」(*)等の個人向けの各種インターネット接続サービスであります。 IIJmioサービスは、様々な機能を組み合わせることができるカスタマイズ型のサービスであります。当社グループは、利用者に対して、LTE(*)通信等を可能とするSIMカード(*)やeSIM(*)を用いた音声機能付きモバイルデータ通信サービス及び光回線等による固定データ通信サービス等を提供しております。 OEMは、通信事業者等が個人向けインターネット接続サービス等を提供する際に、当社グループがネットワーク及びサービスの運営等の提供を行うものであります。 当社グループのインターネット接続サービスの契約数及び契約総帯域の年次推移は、以下のとおりであります。 <インターネット接続サービスの契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域(注)1> 第33期末   第34期末 (件)   (件) 法人向けインターネット接続サービス契約数及び回線数合計   4,535,036   5,046,516 IPサービス(1Gbps以上)(注)2   1,484   1,510 IPサービス(1Gbps未満)(注)2   1,597   1,647 IIJモバイルサービス(法人向け)   4,427,695   4,938,755 法人IoT等用途向け直接提供   3,176,021   3,573,098 IIJモバイルMVNOプラットフォームサービス   1,251,674   1,365,657 その他   104,260   104,604 個人向けインターネット接続サービス回線数合計   1,629,725   1,720,800 IIJmioモバイルサービス   1,311,509   1,430,483 その他   318,216   290,317 第33期末   第34期末 (Gbps)   (Gbps) 法人向けインターネット接続サービス契約総帯域(注)3   13,832.2   16,532.1 (注)1.法人向けインターネット接続サービス及び個人向けインターネット接続サービスの内訳において、「IIJモバイルサービス(法人向け)」及び「IIJmioモバイルサービス」は回線数を表示しており、それ以外は契約数を表示しております。 2.IPサービスの契約数には、データセンター接続サービスの契約数を含めております。 3.法人向けインターネット接続サービスのうち、IPサービス、インターネットデータセンター接続サービス及びブロードバンド(*)対応型サービス各々の契約数と契約帯域を乗じることにより算出しております。 <アウトソーシングサービス> 当社グループは、インターネット接続サービス及びWANサービスと合わせ、アウトソーシングサービスを提供しております。アウトソーシングサービスは、顧客のネットワークシステムを運用管理する等、より有効にネットワークシステムを活用することを企図したものであります。当社グループのアウトソーシングサービスは、主としてセキュリティ関連、ネットワークアウトソーシング関連、サーバアウトソーシング関連、データセンター関連、パッケージ型クラウドコンピューティングサービス及びその他に大別でき、その概要は下表のとおりであります。 当社グループは、法人及び官公庁等の業務運営におけるインターネット利活用の重要度及びネットワークシステムの信頼性に対するニーズは増加していると認識しております。当社グループは、このようなニーズの増加に応じ、保有する技術力を基に優位性を発揮することができ、また、より発揮していきたいと考えております。 区分   各サービスの概要 セキュリティ関連   不正アクセス及び攻撃等に対するセキュリティシステムの提供及び運用監視、セキュリティオペレーションセンター(*)による24時間365日のセキュリティ監視、迷惑メール(*)対策アプリケーションサービス及びソリューションの提供、SASE(*)でのセキュリティ機能の提供、脆弱性の診断、セキュリティポリシー(*)策定支援及び社内教育等のセキュリティ支援等 ネットワークアウトソーシング関連   VPNサービスの提供及びネットワーク機器の設定、運用保守並びにそれらの仕組みの一括提供、セキュアなリモートアクセス(*)環境の提供等 サーバアウトソーシング関連   電子メールサーバ、ウェブサーバ及び配信サーバ等の機能の提供並びに電子メールシステム等の運用管理等 データセンター関連   データセンターに顧客のサーバ等を設置し、機器管理及び運用監視機能等を提供 パブリッククラウドサービス   システム構成をパッケージ化したパブリッククラウド型ホスティングサービス(*)の提供 その他   カスタマーサポート、コールセンター等のアウトソーシングの受託等 <WANサービス> 当社グループは、主として当社の完全子会社である㈱IIJグローバルソリューションズ及び当社にて、WANサービスを提供しております。WANサービスは、主として通信キャリアが提供する専用線、広域イーサネット、IP-VPN及びインターネットVPN等の法人向け通信サービスを調達して顧客の複数拠点間を接続する広域ネットワークを構築し提供するものであり、顧客の要望がある場合には、当該広域ネットワークの運用監視等を併せて提供するものであります。当社グループは、特定の通信キャリアや通信機器メーカーに依存することなく、顧客のニーズに応じて各社のサービス及び機器を効果的に組み合わせることにより、顧客ニーズに合致するWANサービスを提供しております。 ②システムインテグレーション 当社グループは、システムインテグレーションとして、法人及び官公庁等のインターネット、イントラネット(*)及びWAN等のネットワークシステムについて、コンサルテーション、設計、システム開発、システム構築及びシステム運用等のアウトソーシング受託等を行っております。対象となるシステムは、企業内部及び拠点間のネットワークシステムの設計及び構築、グループウェア導入及び仮想デスクトップ環境構築等のオフィスIT環境整備、オンライン証券(*)等電子商取引システム、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)(*)向けシステムの開発・運用及び当社が構築した顧客システム及びプライベートクラウドサービスとして顧客が利用する当社サーバ設備等の運用等、多岐にわたります。 また、当社グループは、各役務の提供に付随し、顧客に対してネットワーク機器等の提供が必要となる場合には、機器販売を行っており、機器の仕入販売のほか当社が自社開発したSEIL等の顧客用サービスアダプタの販売、モバイルデータ通信サービスの顧客へのスマートフォン、タブレット等の端末の販売を行っております。 ③ATM運営事業 当社の連結子会社である㈱トラストネットワークスがATM運営事業を行っております。ATM運営事業は、銀行ATM及びそのネットワークを構築し運営することにより、ATM利用に係る手数料収入を得る事業モデルであります。 (4) 当社グループのネットワーク ①ネットワーク 当社グループはバックボーン回線を通信キャリアより賃借のうえ、ネットワーク機器等を設置したデータセンター間を接続すること等により、インターネットバックボーン網を運用しております。当社のインターネットバックボーン網は、当社グループが信頼性及び付加価値の高い多様なネットワーク関連サービスを安定的に提供し続けるための基盤となるものであります。そのため、性能と耐障害性を重視した設計とし運用をしております。 原則として、国内の各接続拠点(NOC(*)及びデータセンター)は、他の二接続拠点と複数の高速デジタル通信回線を経由し異なるバックボーンルータ(*)にて接続しております。各バックボーン回線の容量は、複数の通信キャリアの回線を利用することで大容量化し、通過するトラフィックのピーク時点においても余裕のある帯域を確保しております。また、各接続拠点は無停電電源装置、空調、消火設備、厳重な入退室管理システムが整った場所に設置されております。当社グループのインターネットバックボーン網は、これらにより、単一の通信回線、バックボーンルータ、通信キャリアの通信設備、或いは当社グループの接続拠点における何らかの障害が発生した場合でも、可能な限り品質を劣化させることなく動作し続けられる設計としております。 このような設計に基づき、主要拠点である東京及び大阪を含む国内拠点を結ぶ大容量のインターネットバックボーン網を運用しております。相互接続に関しては、持分法適用関連会社であるインターネットマルチフィード㈱が運営する相互接続ポイントであるJPNAP(*)に、当社の東京の複数の拠点及び大阪の拠点より大容量回線にて接続しており、また、WIDEプロジェクトが主催するdix-ie(Distributed IX in EDO)(*)という相互接続ポイント運用プロジェクトに、プロジェクト発足当時から参加し相互接続を行っております。加えて、国内主要ISPとピアリング(*)(相互接続)を実施しております。 日米間のインターネットバックボーン網は、複数の異なる国際通信キャリアから調達した国際バックボーン回線を、日本と米国にて複数の拠点で接続しており、日米間においても耐障害性の高いネットワークの運用を行っております。米国内のインターネットバックボーン網は、国内と同様な考えに基づき設計され、構築及び運用しております。米国の複数の主要相互接続ポイントに接続をしており、米国及び他国の主要なISPとピアリングを実施しております。 欧州へのインターネットバックボーン網は、日英間を直接接続することにより伝送遅延を低減するとともに、米国と欧州を接続することで2つの経路を利用可能とし、一方の経路で何らかの障害が発生した場合でも可能な限り品質を劣化させることなく動作し続けられる設計で構築されております。 アジアにおけるインターネットバックボーン網は、日本、香港及びシンガポールの3カ国を各々接続することにより2つの経路を利用可能とし、一方の経路で何らかの障害が発生した場合でも可能な限り品質を劣化させることなく動作し続けられる設計で構築しております。これらの海外インターネットバックボーン網は、英国、シンガポール、香港において各々主要な相互接続ポイントに接続をしております。 また当社は、当社のインターネットバックボーンと同様に、複数キャリアの利用及び地理的に複数の異なる経路の利用等により堅牢なネットワークを構築し、IIJ及び他社のクラウドサービス等に接続可能なプライベートネットワークとして、顧客に提供しております。 当社グループは、MVNO形態にて、法人及び個人向けモバイルデータ通信サービスを提供しております。モバイルデータ通信サービスの提供に必要なモバイル通信網については、NTTドコモ及びKDDI等のモバイル通信キャリアより卸電気通信役務の提供を受けており、契約回線数やトラフィックの状況等を踏まえて必要な帯域をNTTドコモ及びKDDI等より借り受け、運営しております。 ②データセンター 当社グループは、2026年3月末現在、国内は東京、大阪、横浜、札幌、白井、松江、福岡にて、海外は米国、英国及びシンガポールにてデータセンターを運営しております。 自社所有のデータセンターとしては、島根県松江市において、外気冷却コンテナ型データセンターを運営しております。また、千葉県白井市において、システムモジュール型データセンターである白井データセンターキャンパスを運営しております。その他のデータセンターについては、他事業者のデータセンター施設設備を利用する態様で運営しております。 当社グループは、原則として、各データセンター間を大容量のバックボーン回線で接続することにより障害時のバックアップや各々のデータセンターにおける負荷分散を可能とし、耐障害性を高めております。また、データセンター内における回線の二重化や大規模なシステムを収容可能な電源、耐震または免震構造、セキュリティ管理等の環境を備えております。当社グループは、データセンターにて、インターネット接続サービスの提供、ネットワーク機器及びサーバ等の運用監視、システムインテグレーションの提供等、顧客のシステムを預かり運用管理を行う体制を整えております。 (5) 事業系統図 当社グループの事業の概要を系統図で示すと、下記のとおりであります。 当社グループ <ネットワークサービス及びSI事業>           ⇒   顧   客 <国内> 当社 ◎   ㈱IIJエンジニアリング ◎   ㈱IIJグローバルソリューションズ ◎   ネットチャート㈱ ◎   ㈱IIJプロテック 他連結子会社1社 他持分法適用関連会社5社 <海外> ◎   IIJ America Inc. ◎   IIJ Europe Limited ◎   IIJ Global Solutions Singapore Pte. Ltd. ◎   PTC SYSTEM (S) PTE LTD ◎   艾杰(上海)通信技術有限公司 他連結子会社7社 他持分法適用関連会社2社 ⇒ <ATM運営事業>           利用客 <国内> ◎   ㈱トラストネットワークス (注) ◎は当社の連結子会社であります。
経営方針・対処すべき課題1,972字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループの経営理念(存在意義・パーパス)は、以下の通りであります。 「インターネットイニシアティブ」との社名の通り、100年に一度の技術革新であろうインターネットの世界において、その技術革新をリードし、新たな利用形態を提案する画期的なサービス、プラットフォームの提供を通じて、ネットワーク社会の発展に貢献してまいります。 ・技術革新によりネットワークインフラストラクチャ―を発展させてまいります インターネット技術のイニシアティブを取り続け、より高速化するネットワークとコンピューティングによって新たに創出する価値を通じて、デジタル社会の未来を切り拓いてまいります。 ・ネットワーク社会を支える仕組み(ITサービス)を提供してまいります 世の中の変化を捉え、その変化を先取りした高品質・高付加価値なITサービスを提供し続けることで、社会・個人によるネットワーク利用を支えてまいります。 ・自己実現する職場の提供(多様な才能・価値観を有する人材が活躍できる場) 技術革新や社会貢献に積極果敢に挑戦する人材が集まり、誇りとやりがいをもって自律的に能力を発揮できる場を提供していきます。社員個々人が現状に満足せず常に先の世界を考えることで社会発展に貢献し、世間からも評価されることで成長を実感できるような会社であることを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標 当社グループは、売上高の構成、収益性、財務の健全性等に注視しつつ事業活動の推進を図っております。増収率、売上総利益率、営業利益率、ROE等の指標を参考とし、売上高の増加、売上原価、販売管理費及び設備投資水準の管理、事業及びサービス分野毎の採算管理等による収益性の向上に努めております。 (3) 中期計画等 ●業績目標 連結指標   2027年3月期 事業拡大   売上高(売上収益)   当初中期計画目標:3,800億円規模見通し:3,850億円 収益性   営業利益   当初中期計画目標:460億円規模見通し:385億円 ●中長期ビジョン及び中期計画の位置付け 当社グループの経営理念を有効に全うしていくためには、当社グループの強みを生かしつつ、事業規模を継続拡大していくことが大変重要であると認識をしております。日本企業及び官公庁等のIT利活用は、コロナ禍を契機にようやく急進し、中長期での継続した市場拡大が見込まれます。そのような状況認識のもと、当社グループは、中長期で目指すべき通過点の姿として、以下のとおり、連結売上高5,000億円規模への伸長を含む中長期ビジョンを定めました。中期計画は、この中長期ビジョンに至る重要な道筋・プロセスとして、実現していくべき3ヵ年の成長プランと位置付けております。 <中長期ビジョン> ●中期計画(FY2024-FY2026) 中期計画において、事業の根幹の絵姿は従前から不変であります。多様な人材が集い自律的に能力を発揮してインターネットとの通信インフラストラクチャー・環境を日本に創り上げたとの自負のもと、高いインターネット関連技術を源泉に、付加価値の高いネットワークサービスを開発し、インターネット関連のネットワーク及びシステムを安定的に運用し、システムインテグレーションの機能も併せて、日本企業等のIT需要に応え支えていくことで、役割を発揮し事業拡大を目指してまいります。特に、2024年3月期におけるサービスインテグレーション(*)での複数年大型ネットワーク構築案件の増加等の事業状況を鑑み、既存のコアビジネス領域の徹底的な強化により、売上伸長の加速とそれによる利益水準の向上を図ります。また、次の成長に向けた新規領域への取り組みにも注力いたします。それらを実現するための事業基盤の強化にも継続して取り組んでまいります。具体的な内容及び目標は、以下のとおりです。 <キャピタルアロケーション> (4) 対処すべき課題 近年の当社グループの業績は、日本における企業や官公庁等のICT(*)利活用の進展に沿い、増収に併せた利益の向上が進展しております。経済活動におけるICT利活用の流れは今後もますます進展していくと想定しており、経営理念の継続した充足のためにも、信頼性及び付加価値の高いネットワークやシステムとのサービスを、需要に合致する態様で創出し提供していくことが、重要であると考えております。そのためには、優秀な人材の一層の獲得と育成が非常に重要であり、事業の成長に沿いながら、人的資本の一層の拡充を進める必要があります。
事業等のリスク24,945字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項及びその他投資家の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 1.当社グループの事業展開について (1) 事業展開について 当社グループの売上高の大半は国内の顧客からのものであり、2026年3月期の売上高に占める国内売上高は87%であります。国内景気の低迷、経済情勢の変化等により、企業のネットワークサービスの需要、システム投資及び支出意欲の動向、個別案件の進捗状況や採算等が影響を受ける可能性があり、特に、システムインテグレーションは国内景気及び設備投資の状況に強く影響を受ける傾向があります。景気動向、投資意欲の減退等の様々な要因により、顧客の需要が当社グループの想定通りに伸張しない或いは減退する場合、また、変化の速い市場へ適切に対応できない等で品質面の差別化が困難となり価格低下や契約解除が進む場合は、当社グループの想定通りに売上及び利益を拡大或いは維持することが困難となり、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があり、そのような場合は見通し通りの配当を実施しない可能性があります。 当社グループは、インターネットに関わる技術力と法人顧客基盤を基に、主として法人及び官公庁等の事業用にネットワークを利用する顧客に対し、信頼性及び付加価値の高い法人向けネットワークサービス及びシステムインテグレーションを複合的に提供することを基本方針としております。当社グループが、技術優位性を維持できず、競合他社に対し差別化要素があるネットワークサービスの開発及び提供やシステムインテグレーションの提供を継続して行えない場合は、当社グループの想定通りに事業を展開することが困難となる可能性があります。 法人向けネットワークサービスの原価は、回線費用、減価償却費、保守費、人件費、外注費、地代家賃等の売上増減とは直接的に連動しないものが多く、新たなサービスの開発や設備投資、人員の増加や報酬及び物価水準の上昇等により順次増加する傾向にあります。法人向けネットワークサービスにおける継続的取引について、特に大口顧客によるサービス提供契約の全部又は一部の解約や大幅な価格の見直しが生じる場合等で、売上が想定通りに伸長しない或いは減少する場合は、現状の或いは増加する費用を賄うことが困難となり利益が低減する可能性があります。 主としてシステム運用保守売上に区分されるクラウドコンピューティングサービスの原価は、減価償却費、保守費、ライセンス費用、人件費、外注費、地代家賃等の売上増加に先行して生じるものが多く、設備の継続追加や新たなサービスの開発、人員の増加や報酬及び評価水準の上昇等により継続増加する傾向にあります。企業のクラウドコンピューティングサービスの利用の低調や普及の遅れ等を含み、クラウドコンピューティングサービスの売上が想定通りに伸長しない場合、既存顧客の全部又は一部の解約や大幅な価格の見直しが生じる場合等は、現状の或いは増加する費用を賄うことが困難となり利益が低減する可能性があります。 個人向けネットワークサービスでは、法人向けネットワークサービスに比べ相対的に市場変化が速く、売上及び利益の変動が大きくなる可能性があります。当社グループの個人からの認知度は高くなく、個人向けモバイルサービスでは、直接販売に加えて、代理店による販売やMVNEとの他社へのサービス提供による間接販売を推進しております。個人向けモバイルサービスについて、競合により顧客獲得が想定通りに伸張しない或いは販売価格が下落する場合、モバイル通信キャリアによるデータ通信の接続料(*)単価または音声通話の仕入価格がさほど低下せず想定より乖離する場合、代理店及びMVNE提供先とその販売規模が増加しない或いは減少する場合、マーケティング費用が想定より増加する或いは効果的なマーケティングができず顧客獲得が進展しない場合、安定したサービス提供ができず当社の信頼性が失墜する場合、サービス品質維持等のため接続料、通信料及び減価償却費等が想定以上にかかる場合等は、当社グループの想定通りに売上及び利益を拡大或いは維持することが困難となる可能性があります。個人向けモバイルサービスの販売価格につきましては、競合状況や市況或いは接続料及び音声仕入れ価格の低減等を総合的に勘案し、2021年4月に従来のものより低価格に改定したギガプラン(*)の提供を開始しております。 当社グループの販売管理費は、事業の展開に応じて、人件関連費用、地代家賃、販売手数料、支払手数料、広告宣伝費等が毎年増加しており、これらの費用が、想定以上に増加する可能性があります。また、ネットワークサービス、システムインテグレーション、ATM運営事業の粗利が増加しない或いは減少する場合は、増加する販売管理費を賄うことが困難となり利益が低減する可能性があります。 (2) 事業投資等について 当社グループは、中長期を見据えた継続的な成長のために、新たなサービス及び事業の開発等の事業投資を積極的に行っており、人材獲得や機器等の取得、ソフトウェア開発及びデータセンターの建設を含む設備投資を強化しております。2025年3月期末及び2026年3月期末における従業員数は各々5,221名及び5,533名であり、2025年3月期及び2026年3月期における従業員数の増加は各々418名及び312名でありました。2025年3月期及び2026年3月期におけるファイナンス・リースによる資産の取得を含む設備投資額は各々263億円及び322億円であり、設備投資償却額(設備投資に関連する減価償却費及び償却費)は各々173億円及び188億円でありました。 当社グループは、2009年12月よりクラウドコンピューティングサービスの提供を開始し、顧客需要及び機能の継続強化等に対応するため、データセンター、サーバ、記憶装置、通信機器及びソフトウェアの購入並びに開発等に継続的に投資を行っており、減価償却費等の費用が生じております。2025年3月期及び2026年3月期におけるクラウドコンピューティングサービス関連売上高(他社クラウドコンピューティングサービスを利用したマルチクラウド(*)サービスを含む)は各々365億円及び391億円であり、各期における国内のクラウドコンピューティングサービスに係る設備投資額は各々20億円及び34億円でありました。 当社グループが取得するサーバ、記憶装置、通信機器、ソフトウェアやライセンス及びそれらの保守費用等は、米ドル建て取引或いは日本円建て取引ではあってもその原価は米ドルのものが多く含まれ、円安基調との為替相場が継続する場合には、設備投資額、設備投資償却額及び保守費用が、当社グループの想定する以上に増加する可能性があります。 当社は、今後の事業拡大に伴い必要となる設備を収容するため及び東日本地区に分散するサービス設備の一定規模を集約するために、千葉県白井市に、需要に応じ拡張が可能なシステムモジュール型の自社データセンターを建設し、2019年5月より第1期棟、2023年7月より第2期棟の稼動を開始し、2025年6月より第3期棟の建設に着手致しました。2025年3月期及び2026年3月期における白井データセンター設備に係る設備投資額は各々9億円及び96億円でした。2027年3月期は白井データセンター第3期棟建設約180億円(累計約270億円見込)の設備投資を予定しております。近年、建設に係る機材や人件費等は高騰し人材供給は不足しており、データセンターの設備投資が増加する或いは想定する時期に建設できない可能性があります。 当社は、2008年1月より主としてNTTドコモから卸電気通信役務の提供を受け、MVNO形態にて法人及び個人向けにモバイルサービスを提供しております。2025年3月期及び2026年3月期におけるモバイルサービス関連売上高は各々503億円及び555億円であり、2025年3月期末及び2026年3月期末における契約回線数は各々574万回線及び637万回線でありました。モバイルサービス関連売上及び契約回線数等の規模増加に伴い、NTTドコモ及びKDDIから賃借するモバイルデータ通信回線の帯域を増加する必要があります。 当社グループは、主として海外に進出する国内企業のネットワーク及びシステム利用ニーズに対応するため、クラウドコンピューティングサービスを含むネットワークサービス及びシステムインテグレーション提供との国際事業を行っております。本書提出日現在、当社は、海外連結子会社12社及び海外持分法適用関連会社2社を有しており、米国や欧州に加え、IT関連市場の成長が見込まれるアジア地域(シンガポール、タイ、中国、香港、インドネシア、ベトナム及びマレーシア)にて事業を行っております。2025年3月期及び2026年3月期における国際事業の売上高は各々405億円及び457億円で、社内管理上の営業利益は各々29億円及び32億円でありました。当社及びIIJグローバルは、2026年3月期末迄に海外連結子会社及び持分法適用関連会社に総額47億円の資本供与を行い、2026年3月期末において当社は海外連結子会社4社に総額6億円を貸し付けております。当社グループは、他地域でも海外子会社の設立及び現地事業者との合弁等による拠点追加を行う可能性があります。当社は、2021年4月に、ASEANビジネスの中核とすべくシンガポール事業の強化として現地システムインテグレーターであるPTC SYSTEM (S) PTE LTDを44百万シンガポールドル(3,632百万円)で買収し、2023年12月に、マレーシアでシステムインテグレーション事業を営むPTC SYSTEMS SDN.BHD.を買収し、各々を完全子会社と致しました。国際事業は、国内事業よりも相対的に、制度、経済、宗教、文化、地政学及び外交等に係る不確実性を伴うものと想定しています。また、十分に対応しているとの認識ではありますが、不十分な統制により米国のFCPA(連邦海外腐敗行為防止法)等に違反する或いは現地法制等へ適切に対応できない場合は、事業に影響を及ぼす可能性があります。 後記の「第一部  企業情報  第2  事業の状況  3  事業等のリスク  1.当社グループの事業展開について  (6) グループ経営について」に記載の通り、当社の連結子会社㈱トラストネットワークスは、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築、運営のうえATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しており、ATM機器の設置にあたりATM機器を取得及び保有しております。 (3) 通信回線、ネットワーク機器、施設設備等の外部への依存について 当社グループは、インターネット接続サービス等のネットワークサービスの提供に必要となるバックボーン回線網を構成する中長距離の通信回線及びアクセス回線並びにWANサービスの提供に必要となる通信回線等を通信キャリア等から調達しております。バックボーン回線及びWANサービス提供に必要となる通信回線については、NTTドコモビジネス㈱(以下、「NTTドコモビジネス」といいます。)及びKDDI等より、アクセス回線についてはNTT東日本㈱(以下、「NTT東日本」といいます。)、NTT西日本㈱(以下、「NTT西日本」といいます。)及び地域電力系通信キャリア等より調達しており、またMVNO形態にて提供するモバイルデータ通信サービスにおいては通信接続料を対価にNTTドコモ及びKDDIのモバイルインフラストラクチャーを利用しており、これらの通信回線の安定的な提供を通信キャリア等に依存しております。 当社グループは、ネットワークに使用するルータ等の機器及びサービス提供や事業運営に利用するソフトウェアのいくつかの製品を主として米国の特定購入先から調達しており、購入先である第三者に依存しています。第三者から調達している機器及びソフトウェア等について、現状は重要な懸念があるわけではありませんが、セキュリティに関連する疑義が提示される等にて実質的に利用が困難となり代替の調達が必要となる可能性があります。第三者から調達している機器及びソフトウェアについて、物価水準の上昇や為替変動及びその他の要因により調達価格の上昇が生じ、調達先とその負担の調整が取れない或いは顧客への転嫁の対応が取れない若しくは遅れる、或いは機器及びソフトウェアの供給が不安定となり或いは不足し、機器及びソフトウェアの調達に追加的費用が生じる可能性があります。当社はサービス提供基盤にVMware社が提供していた仮想化ソフトウェアを広範囲に使用しておりますが、2025年3月期にBroadcom社によるVMware社買収に伴う当該製品の価格体系等の改定によるライセンス費用の大幅な増加がありました。 当社グループは、データセンター等の施設設備、事務所設備の多くを第三者より賃借しております。エネルギー資源等の供給面での制約等により、電力料金の高騰が生じ、データセンター設備調達先とのその負担の調整或いは顧客への転嫁等の対応が取れない若しくは遅れ、電力供給が不安定となり或いは不足し、電力調達に追加的費用が生じる可能性があります。 当社グループの通信回線、機器及びソフトウェア、施設設備等の外部第三者への依存について、半導体供給の逼迫による要因を含み、当該第三者からの役務が提供されない場合若しくは提供される役務に大きな混乱がある場合等で、代替手段の調達ができない或いは当該第三者が良質の製品を適切な期間内に納入できない場合は、当社グループの提供する役務が長時間にわたり中断する或いは遂行できない等の事象が発生し、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (4) 当社グループが提供するサービスの信頼性について ①サービス品質の維持及び適正な運用について 当社グループは、提供サービスの品質維持及び改善のために、想定を超えてサーバ、通信機器及びソフトウェア等への投資の増加或いは賃借する通信回線及びインフラストラクチャーの増強が必要となる可能性があります。当社グループはこれまで、このような設備等の管理を適切に行っているものと認識しておりますが、設備等の管理を適切に実行できずにサービスの品質が低下し、当社グループのサービスの差別化が適切に行えない或いは当社グループの想定を超える設備投資が必要となる若しくは過度に設備投資等を行う場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。 ②サービスの中断の可能性について 当社グループのネットワーク及びシステムは、火災、地震及びその他の自然災害、電力不足、停電、通信障害、並びにテロ等の当社グループがコントロールし難い事由により、停止或いは遅延等の影響を受ける可能性があります。当社グループは、重大なセキュリティ事故を回避できるよう適切な策を講じていると認識しておりますが、コンピュータクラッキング(*)、コンピュータウイルス、人的過失及びインターネット利用者等の偶発的又は故意による行為等に起因するサービスの中断が、当社グループのサービスの提供を妨げる可能性があります。当社は、2025年4月に公表した、法人向けメールセキュリティサービスの一部のオプション機能における第三者製ソフトウェアの未知の脆弱性を悪用した不正アクセスによる情報漏洩により、一部のサービスの提供を一時中断致しました。当社グループのネットワーク及びシステムは、通信回線の二重化等の耐障害性を重視した設計としておりますが、想定を超える事象によりサービスの提供が中断し当社グループの信用失墜又は事業機会の逸失が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。 ③個人情報等顧客情報の取り扱いについて 当社グループは、モバイルサービスに係る個人情報を含む国内外の顧客情報を保有及び管理しております。当社グループはこれらの情報資産の適切な管理に注意を払っており、また、個人情報の保護に関する法律やこれに関連する総務省及び経済産業省制定のガイドラインの要求事項遵守等に努めておりますが、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、顧客情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社グループがそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。また、欧州連合(EU)におけるGDPR(一般データ保護規則 General Data Protection Regulation)など、諸外国で個人情報保護法制が強化されています。GDPRに関して当社の連結子会社IIJ Europe Limitedは、当社グループ内で統一された情報管理ルールを文書化したBCR(拘束的企業準則(*) Binding Corporate Rules)を欧州の監督機関に申請し、承認を取得しております。これまでにそのような事象は発生しておりませんが、意図せず各国の規則に違反し高額な制裁金が課された場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (5) 人的資源の確保について 当社の代表取締役をはじめとする当社グループ各社の経営陣の事業運営に関する能力は、当社グループの事業推進にとって重要であります。また、当社グループの提供するサービスの安定的な提供は、当社グループの技術部門及びその他のスタッフによる継続した役務に依存しております。当社グループの事業規模拡大に伴い、グループ従業員数は増加し人件関連費用は増加しており、継続して技術、営業及び企画管理面の人的資源を適切な時期に適切に確保していく必要があります。また、昨今の経済環境に沿い、賃金水準を適切適時に上方に見直していく必要があります。当社グループが、必要とする能力のある経営陣及び従業員を確保又は維持できない、必要以上の人員採用等で人件関連費用を適切にコントロールできない、労働市場環境及び法令改定等で想定よりも人件関連費用が増加する場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (6) グループ経営について 当社は、連結子会社及び持分法適用関連会社各社と協働し相乗効果を発揮した経営を目指しており、密接な事業連携のため、当社グループ各社の役員には当社役員及び従業員が一部兼務をしており、当社から従業員の出向も行っております。本書提出日現在、当社は関係会社として連結子会社18社、持分法適用関連会社6社を有しており、各社の損益状況は、連結子会社は当社グループの連結財務諸表に結合され、持分法適用関連会社は持分法損益として当社グループの連結財務諸表に取り込まれております。各社の事業状況により、当社の保有する関係会社株式の価値は変動する可能性があります。関係会社の損益状況が芳しくなく損失が大きい場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 当社は、持分法適用関連会社であった㈱クロスウェイブ コミュニケーションズ(以下、「クロスウェイブ」といいます。)へ投融資を行いましたが、2003年8月のクロスウェイブの会社更生手続き開始の申立により投融資全額が損失となりました。当社グループは、2003年3月期及び2004年3月期にて、クロスウェイブに関する持分法損失、投資及び預託金(拘束預金)並びに貸付金に対する評価損失及び貸倒損失として、各々12,667百万円及び1,720百万円を計上致しました。 当社は、2010年9月に、主としてWANサービス等を提供するIIJグローバルを、AT&TジャパンLLCより9,170百万円にて取得し、当社の完全子会社と致しました。2025年3月期及び2026年3月期の連結業績におけるIIJグローバルに係る売上高は各々348億円及び408億円であり、営業利益は各々21億円及び25億円でありました。2026年3月期末におけるIIJグローバルに係るのれんの残高は合計で23億円であり、同社が、想定通りに売上或いは利益を達成できず将来に亘り当該のれんに見合う価値がないと判断する場合は、これらについて減損損失を計上する可能性があります。 2007年7月に設立した連結子会社㈱トラストネットワークスは、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築、運営のうえATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しております。当社は、本書提出日現在において、同社に対し累計26億円を出資(出資比率:79.5%)しております。2025年3月期及び2026年3月期におけるATM運営事業セグメントの売上高は各々29億円及び30億円であり、営業利益は各々12億円及び12億円でありました。ATM運営事業において、ATM台数や利用者数が減少する、消費意欲減退や店舗休業等によりATM利用回数が減少する、関係各所との良好な関係を維持できない等の場合は、同社事業の継続が困難となる可能性があります。 当社は、2016年12月に、CDN(*)サービスを提供するJOCDN㈱を合弁会社として新規設立致しました。JOCDN㈱は、2020年3月期に第三者割当増資により日本放送協会及び㈱WOWOWを新たな株主としました。当社は、本書提出日現在において、同社に対し累計1億円を出資(出資比率:16.8%)しております。 当社は、2018年1月に、デジタル通貨の取引と決済を行う㈱ディーカレットを合弁会社として新規設立致しました。㈱ディーカレットは、2019年4月より暗号資産の取引サービスを提供しておりましたが、2022年2月に暗号資産事業会社を売却し、当社の現持分法適用関連会社㈱ディーカレットホールディングス及びその子会社㈱ディーカレットDCPはデジタル通貨事業に専念することとしました。当社は、㈱ディーカレットに対して累計90億円を出資(出資比率:34.8%)しており、2026年3月末現在の持分法損失累計額は72億円でありました。また、当社は2023年3月に㈱ディーカレットDCPが発行した普通社債20億円(償還期限10年・無担保)を引き受けております。㈱ディーカレットホールディングスのデジタル通貨事業は立ち上げ途上の段階であり、同社の事業が想定通りに伸長しない場合は、㈱ディーカレットホールディングスの企業価値の棄損、当社の想定以上の持分法投資損失或いは減損の計上、追加の資金拠出が必要となる等の可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 当社は、2021年4月に、ASEANビジネスの中核とすべくシンガポール事業の強化として現地システムインテグレーターであるPTC SYSTEM (S) PTE LTDを44百万シンガポールドル(3,632百万円)で買収し完全子会社と致しました。2026年3月期の連結業績におけるPTC SYSTEM (S) PTE LTDに係る売上高は191億円であり、営業利益は11億円でありました。2026年3月期末におけるPTC SYSTEM (S) PTE LTDに係るのれん及び償却対象の無形資産の残高は合計で47億円であり、同社が、想定通りに売上或いは利益を達成できず将来に亘り当該のれん及び無形資産に見合う価値がないと判断する場合は、これらについて減損損失を計上する可能性があります。 当社は、当社グループ各社との協働効果を継続し或いは更に発揮するために、各社に対する出資比率の引き上げ、金融支援の提供、保証の供与、グループ編成の変更を行う可能性があります。当社は新規事業の立ち上げにあたり、関係会社の新設或いは資本参加をする可能性があります。当社グループは、事業規模、顧客基盤及びサービス提供領域の拡大等のためM&A等の資本取引を行う可能性があります。当社グループの資本戦略の遂行にあたり、間接或いは直接金融による資金調達が必要となる可能性があります。また、子会社及び関連会社に関連する特定の法令等により当社グループ各社の事業が制約をうける場合には、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 当社が支配的持分を有していない持分法適用関連会社について、当社及び連結子会社と当該関連会社との戦略に乖離が生じる場合は、当社の利害はこれら関連会社又はこれら関連会社の当社以外の株主の利害から乖離し、グループとして連携した事業運営ができず相乗効果を発揮できない可能性があります。 (7) 技術革新について インターネットを含む通信サービス業界においては、技術、業界標準、顧客ニーズ及び競合環境の変化が速く、頻繁に新商品及び新サービス等の導入がなされております。新技術を使用したサービスの導入又は新たな業界標準の確立等により、当社グループの提供する既存のサービスの市場性が低下する可能性があります。当社グループは、技術優位性を維持していくために技術研究開発に注力しておりますが、重要な新技術の利用権の取得、変化する技術及び業界標準の導入或いは顧客ニーズに合った新サービスの開発、導入及び品質確保等ができない或いは研究開発に当社グループが想定する以上の時間と費用が必要となる場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。 2.外部環境について (1) 価格競争について ネットワークサービスにおける価格競争は厳しく、また、システムインテグレーションにおける競合も激しく、競合他社はサービスの開発及びマーケティングを強化しております。低価格競争が進展する場合は、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションの売上が想定通りに増加しない或いは利益水準が悪化する若しくは販売促進のために多額の費用を投じる必要が生じる可能性は常にあり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (2) ネットワーク関連コスト等について バックボーン等の通信回線費用、通信機器に係わる費用、ネットワークオペレーションセンター等のネットワーク運営費用、ネットワーク運営に係わる人件関連費用等のネットワーク関連コストは固定的な費用が主ですが、これらの変動が当社グループの損益状況及びその変動に影響を及ぼす可能性があります。インターネットトラフィックの急激な増加等が生じた場合、バックボーン回線の調達単価の上昇により回線調達費用が増加する場合、当社グループが想定するよりも大容量の通信回線が必要となった場合、必要とする通信回線が調達できない、或いは過度に通信回線を契約した場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。当社グループは、国際回線及び通信機器等の一部費用を外貨建てで支払っており、円建てで支払っているものについてもその価格は外貨建てで算定されるものもあり、為替相場の変動により調達費用が増加する可能性があります。 当社グループは、モバイルデータ通信接続サービスの提供にあたり、NTTドコモ及びKDDI等のモバイル通信キャリアより卸電気通信役務の提供を受け、当該役務に対して「電気通信事業法」及び総務省が策定する「第二種指定電気通信設備接続料規則」に基づき算定された帯域当たり単価と契約帯域を掛け合わせた通信接続料を支払っております。通信接続料の単価は、モバイル通信キャリアより将来原価方式として3ヵ年の予測値が毎年提示されております。2026年3月期に利用した接続料単価は、将来原価方式としてモバイル通信キャリアより提示を受けた予測値にて2026年3月期において費用処理を行い、2026年12月頃に確定単価が通知された時点で予測値と確定値の差異が生じればその差分を補正する予定です。2025年3月期に利用した将来原価方式に基づき費用処理していた接続料単価と2025年12月に確定した接続料単価に差異はありませんでした。当社グループは、モバイルサービスの提供にあたり、契約回線数及び通信トラフィックの増加に伴い、モバイル通信キャリアとの契約帯域を増加する必要があり、通信接続料は継続増加する傾向にあります。通信接続料の帯域当たり単価又は音声の仕入れ価格が上昇或いは想定より低下しない或いは通信トラフィックの増加等により想定よりも多くの契約帯域が必要となる場合は、当社グループの損益状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 外注について 当社グループは、外注人員を活用しており、労働人口不足を背景として外注単価が上昇する、適切な外注工程管理ができない、外注費用に見合う売上を計上できない或いは必要となる外注人員を確保できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (4) 競合について 当社グループの法人向けネットワークサービスの主な競争相手は、NTTドコモビジネス及びKDDI等を含む通信キャリア及びそれらの関係会社等であり、また、システムインテグレーションにおける主な競争相手は、日本電気㈱、富士通㈱、㈱NTTデータ及びそれらの関係会社等を含むシステムインテグレーター(*)等であり、これら競合他社の中には、当社グループに比べ大きな資本力、技術力、販売力等の経営資源、幅広い顧客基盤及び高い知名度等を有している企業があり、また、M&A遂行等にて競争力をより強化する可能性があります。これら競合他社の中には、当社グループよりも低価格でサービスを提供するものや当社グループでは提供していないサービスを提供するもの等があります。競合先の営業方針及び価格設定は、当社グループの属する市場に影響を与える可能性があり、これらの競合先に対し効果的に差別化を図れず当社グループが想定している通りの事業進展が図れない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 当社グループのクラウドコンピューティングサービスにおける競争相手は、上記の競合先の他にAmazon Web Services, Inc.やMICROSOFT CORPORATIONを含む外資系等があり、それらの競合先は多大な経営資源をクラウドコンピューティング及びアウトソース関連事業に投入する可能性があります。クラウドコンピューティングサービスについて、当社グループが競合他社との差別化を有効に図ることができない、想定する売上や利益を確保できない或いはクラウドコンピューティングサービスへの投資が効果的なものとならなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 当社グループのMVNEを含む個人向けモバイルサービスの主な競争相手は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク㈱を含むモバイル通信キャリア及びそれらの関係会社並びにMVNO事業者であり、競合他社の多くは、当社グループに比べ高い知名度或いは大きな資本力等を有しており、積極的な広告宣伝活動、低価格でのサービス提供及びその他のサービスとの組み合わせ販売による顧客囲い込み等を行っております。今後も競合他社の新規参入や競争による低価格化等を含め競合が強まる可能性もあり、当社グループがこれらの競合先に対し効果的に差別化を図れず想定通りの事業進展が図れない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (5) AI(*)について 当社グループは、主としてネットワークサービス及びシステムインテグレーションを提供しており、システムインテグレーションはネットワーク構築及び運用が中心で、競合他社と比較してハードウェア売上の割合が高いことから、一般にシステムインテグレーション領域で懸念されているAIでの人的工数の代替による事業毀損リスクは相対的に低いと認識しております。日本における企業及び官公庁におけるAI利活用の進展により、中長期でデータ通信量の増加及びAI活用を前提としたネットワーク及びシステム更改需要の増加等が期待されます。当社グループでのネットワークサービス提供や運用保守業務へのAI利活用による付加価値及び生産性の向上が期待され、これらは当社グループの事業成長及び競争力の強化に資するものと認識しております。一方、AI技術は急速に進展しており、当社グループが当該技術への対応や人材育成等が遅れ、技術的な優位性を確保できず、業務の生産性向上が実現しない、或いは顧客ニーズの変化に的確に対応できない等の場合は、当社グループの競争力が低下し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 気候変動について 2016年に発効された「パリ協定」を受け、温室効果ガス排出量の削減を目的とした取り組みが世界的に加速しています。当社グループは、気候変動リスクへの対応及び低炭素社会への移行の取り組みが重要であると認識しております。気候変動に係るリスクとしては、自然災害や異常気象等の増加に起因する物理的な被害の可能性及び低炭素社会への移行に伴い、政策、法規制、経済、市場或いは生活等に変化が生じることに起因する影響の可能性が想定されます。具体的には、主として、自然災害により事業用設備が損壊する、或いはサプライチェーンが機能せず事業用設備や役務等の調達が困難になるリスク、事業拡大と共に増加するサーバやネットワーク機器及びデータセンター並びに事務所等の消費電力について、排出権や再生可能エネルギーを含め、調達コストが増加する、或いは調達できないリスク、脱炭素の取り組みが十分に実現できない場合のレピュテーションリスク等が想定されます。 当社グループがこれらのリスクに適切に対応できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 不可抗力について 自然災害、停電、テロ、武力行為、地域紛争、感染症を始めとする不可抗力が発生する場合は、安定したサービス役務の提供が困難となる、当社グループの想定を超えた費用及び投資が必要となる、当社グループが想定する通りに事業展開することが出来なくなる等の可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。 3.業績等について (1) 業績の変動について 当社グループの年間、半期及び四半期における売上及び営業損益の規模並びに計上時期は、国内景気の動向、企業のシステム投資及び支出の動向、ネットワークサービスにおける継続的な売上の積み上げ、システムインテグレーションにおける案件数及び規模と利益率、クラウドコンピューティング及びモバイルサービスの収支、ネットワーク関連コストの推移、モバイルサービスにおける通信接続料単価の低減率の想定及び実績の状況、減価償却費と保守費の推移、人件費の推移、ライセンス費用の推移、有形固定資産、のれん及び無形資産の減損損失等の有無と規模、販売管理費の推移状況、為替相場の変動、M&Aを含む資本取引の影響等により変動し、税引前利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益の規模並びに計上時期は、営業利益の変動に加え、金融収益及び費用の規模、持分法適用関連会社に関する持分法投資損益の変動、税効果を含む法人所得税費用の認識額、非支配持分損益等により変動し、当社グループの年間、半期及び四半期の業績は当社グループの今後の業績予想の目安とはならない可能性があります。 当社グループの業績結果は、事業等のリスクに記載する事象或いはその他の事象等により、開示する業績見通しから乖離する可能性があります。当社グループは、2014年3月期、2015年3月期、2017年3月期、2020年3月期、2021年3月期及び2022年3月期において連結業績予想修正との適時開示を行っております。新たなサービス及び事業に係わる投資及び費用の増加に対する当該売上の規模及び計上時期は、概して変動しやすい傾向があります。 (2) システムインテグレーションについて システムインテグレーションの売上は、一時売上であるシステム構築(機器売上を含む)と継続売上であるシステム運用保守により構成されております。一般に、システム構築の取引は、多数の国内企業の決算月である3月末に偏重する傾向があります。当社グループの四半期毎の売上及び損益の変動は、システムインテグレーションにおいて大きく、売上及び利益の金額は第4四半期に増加する傾向があります。当社グループがシステムインテグレーションにより売上及び利益を計上する能力並びにかかる売上及び利益を実現する時期、特に大口案件における売上実現の時期及び利益の変動は、当社グループの売上、損益状況及びその変動に影響を及ぼす可能性があります。 システムインテグレーションにおいては、運用保守案件では継続的な売上計上が期待されますが、新規構築案件の案件数の状況や運用保守契約内容の見直し等により、売上及び損益が変動する可能性があります。クラウドコンピューティングサービス関連の案件が増加した場合、構築におけるハードウェアの売上部分が減少し、売上規模が変動する可能性があります。近年、案件の大型化及び複雑化の傾向が見られ、特に大規模な構築案件では、一般的に検収までの期間が長くなることがありより多くの人員稼働が必要であり、より緻密なプロジェクトの進捗管理が求められ、また、案件獲得のため、顧客に価格競争力のある提案をすることで収益性が低下する等の競合による利益率低下の可能性があります。システムの不具合、仕様の変更、想定外の人員稼動等の要因により当社グループが適切にプロジェクトの進捗管理を行うことができない場合は、適正な利益水準を確保できず、また案件単位にて赤字となる可能性があります。システムインテグレーションにおいては自社及び外注人員を多く活用しておりますが、人件費及びその単価は上昇しており、適切な工数管理ができず、若しくは人件費に見合う規模の売上を計上できない場合等には、適正な利益水準を確保できず、また案件単位にて赤字となる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。当社グループが、システムインテグレーションの案件の完遂に必要な技術者、外注先を含むソフトウェア開発要員を適切に確保できない場合は、売上計上が遅延し、或いは契約が解消される可能性があります。また、顧客のデータを適切に取り扱うことができなかった場合は、訴訟の提起等の可能性があります。 (3) 有形固定資産、のれん及び無形資産の減損損失の計上について 当社グループは、主としてネットワークサービス及びシステムインテグレーション事業に係る、通信機器、サーバ機器、データセンター等の構築物、事業用ソフトウェア等の資産、また、バックオフィスシステム、事務所附帯設備等の資産を保有しております。事業の状況に重要な変化が生じている場合は、減損テストの実施により、これら有形固定資産或いは無形資産が毀損していると判断され減損損失を計上する可能性があります。 当社グループは、M&A等の資本取引を行った場合に、連結財政状態計算書にのれん及び顧客関係等の無形資産を計上する場合があります。2026年3月期末現在の当社グループの連結財政状態計算書におけるのれんの残高は108億円であり、減損判定の単位となる資金生成単位別の主な残高は、主として国内のネットワークサービス・SIに係るものが58億円、海外子会社PTCに係るものが47億円でありました。また、償却対象の無形資産である顧客関係の残高は4億円でありました。これらののれん及び顧客関係はこれまでに減損をしたことはありませんが、事業の状況に重要な変化が生じている場合は、減損テストの実施により、のれん及び無形資産が毀損していると判断され減損損失を計上する可能性があります。 (4) M&Aについて 当社グループは、今後も事業規模拡大のために、人材、顧客基盤、アプリケーション関連技術、海外事業基盤等の経営資源の拡充及び当社グループとのシナジー効果の発揮等を目的として、M&A取引を実行する可能性があります。これまでにそのような事象は発生しておりませんが、M&A取引実行にあたって過大な経営資源を投入した場合、取引条件が良好ではない場合、想定する業績やシナジー効果が達成されない場合、適切なM&A取引を実行できず事業拡大のための経営資源を十分に確保できない可能性があります。当社は、2021年4月に、ASEANビジネスの中核とすべくシンガポール事業の強化として現地システムインテグレーターであるPTC SYSTEM (S) PTE LTDを、2023年12月には、マレーシアでシステムインテグレーション事業を営むPTC SYSTEMS SDN.BHD.を買収し、各々を完全子会社としております。 (5) 保有投資有価証券の価値の変動について 当社グループは、当社の関係会社以外にも、事業関係の強化を目的とした事業会社に対する出資、主として非上場企業へ投資を行う投資事業有限責任組合(ファンド)等へ投資をしております。2026年3月期末現在の当社グループの連結財政状態計算書における投資有価証券(株式)は保有上場株式の時価評価等で残高は121億円でした。その他の投資の主な内訳は、ファンド出資金105億円及び㈱ディーカレットDCP社債20億円(償還期限10年・無担保)でありました。当社グループは、今後も新たに投資有価証券を取得する可能性があります。当社グループが保有する投資有価証券の価値は、各々の時価、経営状況等により変動し、それらの公正価値の変動はその他の包括利益または純損益として認識されます。保有株式については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品として会計処理され、保有株式の公正価値の変動に伴う含み損益或いは売却に伴う実現損益(税効果後)は連結損益計算書において純損益として認識されません。投資有価証券を処分するにあたり経済的に有利な条件で処分できるかどうかは定かではなく、処分金額の規模及びタイミングの変動により当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 4.法的規制等について (1) 電気通信事業法について 当社及び当社グループの一部は、電気通信事業者として総務省に届出を行っており、電気通信事業法の規制を受けております。当社らの業務に関し通信の秘密の確保に支障があるとされた場合、その他当社らの業務の方法が適切でないとされた場合は、総務大臣より業務方法の改善命令その他の措置がとられる可能性があります。 また、当社は総務省への届出を行っている電気通信事業者(届出電気通信事業者)であり、総務省への登録を必要とする電気通信事業者(登録電気通信事業者)と比べて行政の監督は相対的に緩やかなものですが、当社においては、提供回線数が増大した結果、電気通信事業法第41条に基づき、利用者の利益に及ぼす影響が大きいことから電気通信設備を適正に管理すべき電気通信事業者として総務大臣に指定され、電気通信設備を所定の技術基準に適合するように維持すること等が義務付けられております。当社は、一般的な届出電気通信事業者と比べ、より強い監督を規制当局から受ける立場にあり、当社の業務遂行が適切でない場合は、前記の業務方法の改善命令等の措置がとられる可能性があります。 このほか、電気通信事業法においては、利用者保護を目的として、電気通信事業者及び取次代理店(媒介等業務受託者)を対象とした、重要事項説明義務、初期契約解除制度、取次代理店の監督義務などが定められています。当社又は取次代理店において業務の方法が適当でないとされた場合は、前記の業務方法の改善命令、社名の公表を伴う行政指導等の措置がとられる可能性があります。 業務改善命令等を受けたことにより、当該命令に基づく改善対応に係るコスト増や企業イメージの悪化等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響が及ぶ可能性があります。 (2) インターネット等に関する法的規制について インターネットの利用態様に関する法的規制については既に多くの制度が存在しますが、インターネット上の違法及び有害情報や誹謗中傷への対処の強化、サービス利用者の本人確認厳格化、青少年保護対策、個人データの利用適正化等の観点を中心に、規制強化の必要性が継続的に議論されており、これらの点について、更なる具体的な対処義務を電気通信事業者に課する制度が検討、実施される可能性、或いは法制に至らずとも業界の自主規制として導入される可能性があります。制度の内容次第では、対応するための多くの処理コストや設備投資が発生する可能性があります。最近の具体的な動きとしては、インターネット上の違法・有害情報対策については、情報流通プラットフォーム対処法等の改正により、削除対応の迅速化や運用の透明性確保等に関する義務が強化されていること、また、犯罪対策の観点から、通信サービスの契約時等における本人確認の厳格化や匿名性への規制強化が進められていることが挙げられ、いずれも当社の業務運用に影響を及ぼす可能性があります。 一方で、インターネットの利用態様の一つであるIoTに関しては、電気通信事業法、電波法、サイバーセキュリティ関連法制、PL法など複数の法体系が関与するため、適用される規制が多岐にわたります。今後も関連ガイドラインの改訂や新たな制度整備が進む可能性があり、当社グループのサービス仕様や運用方法に追加的な対応が求められる場合があります。 また、事業の一定範囲を占める個人向けサービスの領域について、前記の電気通信事業法の他、消費者契約法、特定商取引法、不当景品類及び不当表示防止法等の消費者保護関連法令が適用されます。個人情報の取扱いについては、改正個人情報保護法の施行に伴い、越境移転、漏洩時の報告義務、安全管理措置等に関する規律が強化されております。これらの法令に当社グループ又は当社グループの取次代理店等が違反した場合、総務省以外の行政当局による不利益処分、法的責任の追及及び企業イメージの悪化等を招く可能性があります。 このほか、当社グループの事業に関わる法規制或いは施策等が新設又は強化された場合等には、当社グループの事業運営の自由度や迅速性が損なわれ、又は、当社グループの顧客による当社のサービスの利用が制約され、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (3) 経済安保法制について 経済安全保障推進法、重要経済安保情報保護活用法(セキュリティ・クリアランスの法制化)が施行され、輸出入管理制度が改定され、サイバー対処能力強化推進法が成立するなど、国際情勢や社会経済構造の変化等に伴い、安全保障の確保に関する経済施策の推進が重要視されてきております。経済安全保障推進法には、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に関する制度として、重要設備が国外からの妨害を受けることを防止するため、重要設備の導入・維持管理等の委託の事前審査、勧告・命令等が行われる内容が定められています。当社自身は、現状、同法の主たる規律対象である特定社会基盤事業者には該当しておりませんが、制度の運用状況によっては、データセンター施設の構築計画や特定社会基盤事業者向けの当社サービス運用などに影響があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。また、このような安全保障確保に関する経済施策は、米国を含む国外でも導入されており、当社が提供する役務に一定範囲での制約が生ずることにより、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (4) 外国法について 当社は、日本国外に関係会社を有しており、かかる関係会社において当該国の法令を遵守するよう努めておりますが、国によっては、法令の解釈運用が企業にとって予測しにくい場合があり、当社グループが適切に対応できなかった場合には、行政上の指摘や紛争が生じる可能性があります。このような場合には、当該国における事業展開に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 また、国外法令の中には、当該国の当該関係会社の行為に限定されず、企業集団全体に適用される法制度を設けている場合があります。例えば、米国のFCPAや安全保障に関わる法令、EUのGDPR等が挙げられますが、当社グループとしてそれらの法制度への対応を誤った場合、事業への制約や多額の罰金が課せられる等の可能性があります。 このほか、各国においてデータの越境移転規制やデータローカライゼーションの要請が強化されており、当社グループのサービス提供形態の見直しや追加コストが発生することで当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (5) 知的財産権等について 当社グループは、第三者の特許権その他の知的財産権を侵害することのないよう万全を期しておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、損害賠償の負担が生じる可能性があります。また、当社の役務に関わる基盤技術の重要な一部について第三者の特許取得が認められた場合或いは将来特許取得が認められた第三者の技術が基盤技術の重要な一部を構成することとなった場合は、当社グループは、事業遂行の必要上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する必要が生じる可能性があります。 当社グループは、サービスの開発及び運用にあたりオープンソース(*)ソフトウェアを積極的に活用しておりますが、オープンソースソフトウェアについてはライセンス条件の法的位置付けが不明確である等の問題があり、予期しない利用上の制約が発生する可能性があります。AI技術の活用に関しては、関連ガイドラインや法制度の整備が進んでおり、今後も運用基準が変更される可能性があります。また、AIには意図しないデータの被学習、誤情報の生成、学習データの逆推定による漏えいなど固有の技術的リスクが存在します。当社グループにおいて、これら制度面及び技術面のリスク管理が不十分であった場合、利用者保護や知的財産、個人情報保護に関する指摘や紛争が生じ、損害賠償等の負担が発生する等で、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 また、当社グループは自社が保有する知的財産権について適切な保護管理策を講じており、今後も講じていく考えでありますが、第三者が当社グループの知的財産権を侵害する可能性を完全に排除することは困難でもあり、当社グループの重要な知的財産権が第三者に不当に侵害された場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 (6) 訴訟等について 本書提出日現在、当社グループの財政状況に大きな影響が及ぶ当社グループに対する訴訟は提起されておりませんが、将来に亘り、サービスの不具合、当社グループ責によるサイバー攻撃の招来、システムインテグレーションの納期遅延や契約上の不適合(外注先に起因する場合を含みます。)、知的財産等第三者の権利の侵害、通信の秘密や個人情報を含む顧客情報の漏洩若しくは毀損、不適切な消費者対応、不適切な人事労務管理又は当社の株式等に関連して、損害賠償請求の訴訟を起こされる可能性があります。2025年4月に公表した、法人向けメールセキュリティサービスの一部のオプション機能における第三者製ソフトウェアの未知の脆弱性を悪用した不正アクセスによる情報漏洩に起因する損害賠償訴訟も提起されておりません。また、仕入先との契約更新や改定にあたり、価格その他の契約条件に関して相手方との合意形成が不調となった場合、法的紛争による解決を選択せざるを得ない可能性があります。 これらの訴訟が発生し、当社グループの責に帰すものと認められた場合若しくは当社の主張が認められなかった場合や、また訴訟を起こされることにより当社グループの事業に対する信頼感が損なわれた場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。 5.大株主との関係について (1) NTTグループ及びKDDIの出資経緯等について 本書提出日現在、NTT及びNTTドコモビジネスが所有する当社株式数及び議決権比率は20,387,000株及び11.5%で、KDDIが所有する当社株式数及び議決権比率は20,387,000株及び11.5%であり、両社グループは当社の認識する限り同率にて当社の第一位の株主にあたります。当社グループは、NTTグループ及びKDDIから通信回線等の調達を行っており、また、主としてネットワークサービスにおいて事業競合する立場にあります。 NTT及びNTTドコモビジネスとの間では、1996年1月の当社の資本強化のための第三者割当増資におけるNTTの資本参加、1997年9月のインターネットマルチフィード㈱のNTTグループとの合弁設立、2003年9月のクロスウェイブの会社更生手続開始による財務損失を補うためのNTT及びNTTドコモビジネスを主要引受先とする第三者割当増資との資本取引がありました。2023年3月31日時点のNTTグループによる当社株式の株式所有割合は25.9%であり、NTTは当社のその他の関係会社に該当しておりました。 KDDIとの間では、1994年6月の当社の資本強化のための第三者割当増資におけるKDDIの資本参加等の資本取引があり、2023年3月31日時点のKDDIによる当社株式の株式所有割合は0.9%でありました。 NTTの当社株式の一部処分との方針を受け、2023年5月18日付けで、当社はKDDIと資本業務提携契約を締結のうえ、KDDIがNTTから当社株式18,707,000株を譲受けしました。2023年5月19日付けで、当社は東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)にて自己株式の買付けを行い、NTTは3,928,500株を売却致しました。また、この他にNTTは当社株式の一括の売却を行い、これらの結果、両社グループの所有する当社株式数及び株式所有割合は上記の通りとなり、NTTは当社のその他の関係会社に該当しなくなりました。 (2) NTTグループ及びKDDIとの商業的な関係について 当社は、インターネット接続サービス等の提供にあたり、アクセス回線、国内及び国際バックボーン回線、WAN回線、モバイル通信回線及び設備、データセンター施設設備等について、NTTグループ及びKDDIの提供するサービスを多く利用しております。NTTグループ及びKDDIとのこれらの商取引の経済条件は、出資関係にあることによる特別の取り決めは存在せず、通常の商慣習の範囲にあります。 NTTグループ及びKDDIは、当社が提供するモバイルサービスを含むインターネット接続サービス、WANサービス、セキュリティ関連等のアウトソーシングサービス及びシステムインテグレーション等の事業領域で、当社と競合するサービスを提供しております。当社グループとの間で一部の案件で一定の競合が生じることはありますが、出資関係にあることによる特段の取り決めは存在せず、当社グループとして自主性をもった経営を行っております。 2026年3月期における当社のNTT及びNTTドコモビジネスからの売上高は6億円、KDDIからの売上高は3億円でありました。 (3) NTTとの株式引受契約及びKDDIとの資本業務提携契約について 当社は、2003年9月の当社の第三者割当増資のNTTによる引受けにあたり、NTTと株式引受契約を締結しております。当該契約において、事業遂行上の特段の重要な義務及び権利は定められておりません。 当社は、2023年5月のKDDIによる当社株式のNTTからの取得にあたり、KDDIと資本業務提携契約を締結しております。当該契約において、業務提携として、相互の企業価値の向上の実現のためにその目的に資する範囲で、当社によるKDDIの通信サービス等の最適な調達、当社とKDDIのそれぞれの子会社を含む事業領域での各種協業の検討、当社とKDDIの法人分野及びモバイルサービス領域での商材の相互活用及び共同開発等の検討及び人材の交流に関して、実行推進にあたり相互に協力する旨をKDDIと合意しています。 (4) 今後について 当社は、両社グループと安定的な株主としても良好な関係を継続していくことと想定しておりますが、両社グループに限らずとも、当社の大株主等に大きな変動が生じる場合には、当社の株価に一時的な影響が及ぶ可能性があります。 6.今後の資金需要について 当社グループの2026年3月期末における現金及び現金同等物の残高は384億円と、前年同期末比59億円の増加となりました。また、当社グループの2026年3月期末における銀行借入残高は356億円と、前年同期末比20億円増加し、ファイナンス・リース負債(1年内返済予定を含む)残高は199億円と前年同期末比7億円増加致しました。当連結会計年度末においてIFRS第16号の適用により認識したオペレーティング・リースに関する負債は231億円でありました。 当社グループは、今後もネットワーク設備、クラウドコンピューティングサービス関連設備、バックオフィス関連設備等の維持、更新及び拡張に関わる投資及び費用、サービス開発及び運営並びに事業開発に関わる投資及び費用、自社データセンター建設に関わる投資及び費用、人員拡大に伴うオフィススペース拡張等に関わる投資及び費用、事業拡大に伴う運転資金の増加、グループ事業拡大のための投融資及びM&A取引等に資金を投下していくと想定しております。当社グループは、運転資金の調達は、銀行借入を主体に、通信機器等の購入は、リース取引による調達を主体としております。金利水準の変化により当社の想定する以上の金利コストが発生する可能性があります。事業環境の変化に起因して、当社グループの事業において想定を上回る資金需要が生じる可能性があり、今後の銀行借入及びリース取引を含む資金調達について、当社グループにとって好ましい条件で実行できる保証はなく、それが当社グループの事業進展の制約要因となる可能性があります。 7.株式の希薄化について 当社は、2013年7月に公募増資にて18,800千株(株式分割を考慮後)、2013年8月に公募増資に関連したオーバーアロットメントによる売出しにかかる第三者割当増資にて2,800千株(株式分割を考慮後)の新株を発行致しました。今後も、将来の戦略的M&Aや大規模事業投資等を目的とした資金需要に応じて、新株、新株予約権付社債又は新株予約権等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。 当社は、2011年6月より2024年6月までの間、取締役(非常勤取締役及び社外取締役を除く)及び執行役員に対して、各々の退職慰労金及び退職金の代替として、新株予約権方式による株式報酬型ストックオプション制度を導入しておりました。当該新株予約権の概要は、後記の「第一部  企業情報  第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載の通りであります。なお、当該株式報酬型ストックオプション制度は、2024年6月より在籍条件型報酬として、後述の譲渡制限付株式報酬による制度へと集約いたしました。 当社は、当社及び子会社IIJグローバルの業務執行取締役及び執行役員に対し、賞与等の現金支給の一部の代替として、譲渡制限付株式報酬を導入しております。当該報酬の概要は、後記の「第一部  企業情報  第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(4)役員の報酬等 ④業績連動報酬及び非金銭報酬等に関する事項」に記載の通りであります。
経営成績の分析 (MD&A)14,841字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (経営成績等の状況の概要) (1) 経営成績の状況 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の連結業績の概要 当期における国内景気は緩やかに回復しているものの、中東情勢の影響を注視することが必要です。先行きにつきましては、雇用及び所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響の注視が必要で、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向などにも注意する必要があります。 そのような景気動向の中、当社グループが主にかかわる法人ICT関連市場では、クラウドコンピューティング関連サービスやAI等の活用の企業活動への浸透、それらも含む要因によるインターネットトラフィックの継続増加、事業継続に必要なサイバーセキュリティ対策の重要性の一層の高まり等が想定されます。企業のネットワーク及びシステムの構成は、DX(*)の進展等を背景に、旧来の社内閉域ネットワークからインターネット技術も融合した複合的なものへと変化してきており、今後も堅牢かつ柔軟なネットワーク及びシステムとその安定運用の重要性が増していくと期待されます。 当連結会計年度の事業概況につきましては、引き続き企業内ネットワーク更改等の需要が旺盛で、期間総額10億円以上の複数年契約での大型案件の獲得が恒常化し(注1)、直近では約120億円の海外でのGPU(*)構築案件も獲得しました。総売上高は、これらの大型サービスインテグレーション案件からの寄与も進み、ネットワークサービス及びシステム運用保守に係る月額ストック売上(*)が前年同期比12.0%増と順調に積み上がり、見通しを上回りました。ネットワークサービス(除くモバイル関連サービス)では、既存サービスの機能強化やサイバーセキュリティ対策支援等の新サービスにてラインアップの拡充を図り、IPサービスやセキュリティ関連サービス等が堅調に増加し、売上高は前年同期比9.8%増となりました。モバイル関連サービスは、法人向けではネットワークカメラ等のIoT関連や端末需要が活況で、個人向けでは自社ブランドのモバイルサービス販売に加え「JALモバイル」他の他社提携も好調で、売上高は前年同期比10.3%増となりました。システムインテグレーションは、多様な業種でネットワークやシステム基盤の構築及び運用保守との需要が強く、売上高は前年同期比8.2%増となりました。システム構築売上は前年度にあった個別の大口一時売上の反動で若干減収したものの、システム運用保守売上の伸長が牽引しました。システム構築及び運用保守との受注額は各々前年同期比38.1%増及び26.9%増、システム構築及び運用保守の受注残高は各々前年同期比102.1%増及び27.4%増と大きく伸長しました。国際事業では、日本企業のグローバルネットワーク構築需要等による海外分売上の増加や海外データセンター構築案件の遂行、シンガポール子会社PTC SYSTEM (S) PTE LTDの伸長等で、売上高は前年同期比12.9%増の457億円となりました。設備面では、インターネットトラフィックの増加等に応じたネットワーク設備の継続拡張に加え、中長期的な設備収容能力の安定確保に向け、松江データセンター新棟の運用開始や白井データセンター3期棟の建設に着手しました。人的資本につきましては、新規学卒者の獲得と育成を中心に強化を進め、当年度末の連結従業員数は前年度末比312名増加の5,533名となりました。2026年3月期における離職率(注2)は4.5%でありました。新規事業分野では、IoT事業の遂行から派生して、土壌水分等を精緻に計測する特異の技術でセンサー事業を展開する子会社㈱センシフィアをソニーセミコンダクタソリューションズ㈱と合弁で設立しました。関連会社㈱ディーカレットDCPでは、来年度予定の㈱ゆうちょ銀行のトークン化預金発行とのプロジェクトや他の複数金融機関及び事業会社と協業等を推進しました。また、トークン化預金を用い銀行間決済を高度化する取り組みが金融庁のFinTech(*)分野における実証実験の支援案件に採択されました。 (注)1.2026年3月期における期間総額10億円以上の獲得案件数は19件(前年同期 15件)、獲得総額は約620億円(前年同期 約450億円)と伸長。 2.IIJ単体正社員で、期初に在籍した正社員のうち当年度中に離職した員数割合。 当連結会計年度の業績につきましては、総売上高は、前年同期比9.0%増の345,395百万円(前年同期 316,831百万円)となりました。売上原価は前年同期比8.4%増の269,228百万円(前年同期 248,429百万円)となり、売上総利益は前年同期比11.4%増の76,167百万円(前年同期 68,402百万円)となりました。内訳といたしまして、ネットワークサービスの売上高は前年同期比9.9%増の178,738百万円(前年同期 162,577百万円)、売上総利益は前年同期比7.0%増の48,430百万円(前年同期 45,273百万円)となりました。システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は前年同期比8.2%増の163,639百万円(前年同期 151,306百万円)、売上総利益は前年同期比20.9%増の26,298百万円(前年同期 21,753百万円)となりました。そのうち、システム構築売上は前年同期比1.3%減の67,871百万円(前年同期 68,773百万円)、システム運用保守売上は前年同期比16.0%増の95,768百万円(前年同期 82,533百万円)となりました。ATM運営事業の売上高は前年同期比2.4%増の3,018百万円(前年同期 2,948百万円)、売上総利益は前年同期比4.6%増の1,439百万円(前年同期 1,376百万円)となりました。販売管理費等(販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用の合計)は第2四半期に退職金制度改定に伴う一時的な利益1,169百万円等があり、前年同期比7.9%増の41,332百万円(前年同期 38,298百万円)となりました。営業利益は、前年同期比15.7%増の34,835百万円(前年同期 30,104百万円)となりました。税引前利益は、ファンドに係る金融資産評価益1,760百万円(前年同期 201百万円の評価益)、受取配当金213百万円(前年同期 145百万円)、為替差益45百万円(前年同期 47百万円の利益)及び銀行借入及びリース取引に係る支払利息1,366百万円(前年同期 1,062百万円)等により前年同期比20.8%増の35,242百万円(前年同期 29,184百万円)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比21.3%増の24,188百万円(前年同期 19,933百万円)となり、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は16.2%(前年同期 15.0%)となりました。 (2) 財政状態の状況 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比34,498百万円増加し、346,933百万円(前連結会計年度末 312,435百万円)となりました。 当連結会計年度末における流動資産は、前払費用等の増加により、前連結会計年度末比21,972百万円増加し、152,167百万円(前連結会計年度末 130,195百万円)となりました。 当連結会計年度末における非流動資産は、有形固定資産、使用権資産及び前払費用等の増加により、前連結会計年度末比12,526百万円増加し、194,766百万円(前連結会計年度末 182,240百万円)となりました。 当連結会計年度末における流動負債は、契約負債、営業債務及びその他の債務等の増加により、前連結会計年度末比16,226百万円増加し、129,541百万円(前連結会計年度末 113,315百万円)となりました。 当連結会計年度末における非流動負債は、契約負債等の増加により、前連結会計年度末比887百万円増加し、57,921百万円(前連結会計年度末 57,034百万円)となりました。 当連結会計年度末における親会社の所有者に帰属する持分の額は、前連結会計年度末比17,324百万円増加の158,007百万円(前連結会計年度末 140,683百万円)、親会社の所有者に帰属する持分比率は45.5%となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、38,395百万円(前年同期末 32,534百万円)となりました。 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益35,242百万円、減価償却費及び償却費32,674百万円、法人所得税の支払い10,045百万円に対して、営業資産及び負債の増減は7,879百万円の支出となり、50,460百万円の収入となりました。 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、データセンター関連他の有形固定資産の取得による20,379百万円の支出、ソフトウェア等の無形資産の取得による8,111百万円の支出等があり、26,329百万円の支出となりました。 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、本社オフィス等のオペレーティング・リース及びネットワーク機器等のファイナンス・リースの支払等によるその他の金融負債の支払24,804百万円、その他の金融負債による収入10,456百万円、配当金の支払6,553百万円、短期借入金による調達2,000百万円等があり、19,110百万円の支出となりました。 (生産、受注及び販売の実績) (1) 生産実績 当連結会計年度における生産実績は、以下のとおりであります。 役務区分   当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 生産高(百万円)   前年同期比(%) システムインテグレーション(含む機器販売)   138,702   6.6 合計   138,702   6.6 (注)1.前年同期比の欄の%表示は、対前期比での増減率を記載しております。 2.当社グループは、ネットワークサービス並びにATM運営事業において生産を行っておりませんので、これらに係る生産実績の記載事項はありません。なお、各役務と事業セグメントの関連につきましては、本書の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照下さい。 (2) 受注実績 当連結会計年度における受注実績及び受注残高は、以下のとおりであります。 役務区分   当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) システムインテグレーション (構築及び機器販売)   84,004   38.1   31,938   102.1 システムインテグレーション(運用保守)   123,102   26.9   126,972   27.4 合計   207,106   31.2   158,910   37.7 (注)1.前年同期比の欄の%表示は、対前期比での増減率を記載しております。 2.当社グループは、ネットワークサービス及びATM運営事業において受注生産を行っておりませんので、これらに係る受注実績及び受注残高の記載事項はありません。なお、各役務と事業セグメントの関連につきましては、本書の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照下さい。 (3) 販売実績 当連結会計年度における役務区分別の販売実績は、以下のとおりであります。 役務区分   当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 販売高(百万円)   前年同期比(%) ネットワークサービス売上高合計   178,738   9.9 うち、法人向けインターネット接続サービス   53,891   10.0 うち、個人向けインターネット接続サービス   28,671   6.9 うち、アウトソーシングサービス   67,622   14.3 うち、WANサービス   28,554   3.4 システムインテグレーション売上高合計   163,639   8.2 うち、構築及び機器販売   67,871   △1.3 うち、運用保守   95,768   16.0 ATM運営事業売上高   3,018   2.4 合計   345,395   9.0 (注)1.前年同期比の欄の%表示は、対前期比での増減率を記載しております。 2.各役務と事業セグメントの関連につきましては、本書の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照下さい。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 重要性がある会計方針及び見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第312条の規定により、国際会計基準(IFRS)に準拠して作成しております。 当社グループは、IFRSに準拠した連結財務諸表の作成にあたり、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積り及び仮定を用いております。 これらの見積及び仮定は、過去の経験及び利用可能な情報を収集し、報告期間の末日現在において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。 しかし、その性質上、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 詳しくは、後記の連結財務諸表の注記をご参照ください。 (2) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の経営成績の分析 ①連結経営成績サマリー <主要な連結経営指標> 前連結会計年度(自 2024年4月1日   至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日   至 2026年3月31日)   増減率 金額(百万円)   金額(百万円)   (%) 売上収益合計   316,831   345,395   9.0 ネットワークサービス売上高   162,577   178,738   9.9 システムインテグレーション売上高(注1)   151,306   163,639   8.2 ATM運営事業売上高   2,948   3,018   2.4 売上原価合計   △248,429   △269,228   8.4 ネットワークサービス売上原価   △117,304   △130,308   11.1 システムインテグレーション売上原価(注1)   △129,553   △137,341   6.0 ATM運営事業売上原価   △1,572   △1,579   0.4 売上総利益合計   68,402   76,167   11.4 ネットワークサービス売上総利益   45,273   48,430   7.0 システムインテグレーション売上総利益(注1)   21,753   26,298   20.9 ATM運営事業売上総利益   1,376   1,439   4.6 販売管理費等(注2)   △38,298   △41,332   7.9 営業利益   30,104   34,835   15.7 税引前利益   29,184   35,242   20.8 親会社の所有者に帰属する当期利益   19,933   24,188   21.3 (注)1.システムインテグレーションには機器販売を含んでおります。 2.販売費及び一般管理費(研究開発費を含む)、その他の収益、その他の費用の合計額を記載しております。 <セグメント情報> 前連結会計年度(自 2024年4月1日   至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日   至 2026年3月31日) 金額(百万円)   金額(百万円) 売上収益合計   316,831   345,395 ネットワークサービス及びSI事業   313,920   342,411 ATM運営事業   2,948   3,018 セグメント間取引消去   △37   △34 営業利益合計   30,104   34,835 ネットワークサービス及びSI事業   28,932   33,603 ATM運営事業   1,172   1,232 セグメント間取引消去   -   - ②経営成績の分析 当社グループの売上の大部分がネットワークサービス及びSI事業からのものであるため、役務別の分析により記載しております。 ⅰ)売上収益 当連結会計年度における売上収益は、前年同期比9.0%増の345,395百万円(前年同期 316,831百万円)となりました。 <ネットワークサービス売上高> 法人向けインターネット接続サービスの売上高は、法人IoT等用途向けモバイルサービス及びIPサービス等の売上増加があり、前年同期比10.0%増の53,891百万円(前年同期 48,994百万円)となりました。 個人向けインターネット接続サービスの売上高は、個人向けモバイルサービス等の売上増加があり、前年同期比6.9%増の28,671百万円(前年同期 26,832百万円)となりました。 アウトソーシングサービスの売上高は、セキュリティ関連サービス等の売上増加があり、前年同期比14.3%増の67,622百万円(前年同期 59,145百万円)となりました。 WANサービスの売上高は、前年同期比3.4%増の28,554百万円(前年同期 27,606百万円)となりました。 これらの結果、ネットワークサービス売上高は、前年同期比9.9%増の178,738百万円(前年同期 162,577百万円)となりました。 ネットワークサービス売上高の内訳、法人向け及び個人向けインターネット接続サービス契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域は、それぞれ以下のとおりであります。 <ネットワークサービス売上高の内訳> 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   増減率 金額(百万円)   金額(百万円)   (%) ネットワークサービス売上高合計   162,577   178,738   9.9 法人向けインターネット接続サービス   48,994   53,891   10.0 IPサービス(含むインターネットデータセンター接続サービス)   17,320   18,644   7.6 IIJモバイルサービス(法人向け)   26,859   30,174   12.3 法人IoT等用途向け直接提供   15,478   18,196   17.6 MVNOプラットフォームサービス   11,381   11,978   5.2 その他   4,815   5,073   5.4 個人向けインターネット接続サービス   26,832   28,671   6.9 IIJmioモバイルサービス   23,438   25,283   7.9 その他   3,394   3,388   △0.2 アウトソーシングサービス   59,145   67,622   14.3 WANサービス   27,606   28,554   3.4 <インターネット接続サービス契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域(注)1> 前連結会計年度末(2025年3月31日現在)   当連結会計年度末(2026年3月31日現在)   増減数 契約数(件)   契約数(件)   (件) 法人向けインターネット接続サービス契約数合計   4,535,036   5,046,516   511,480 IPサービス(1Gbps以上)(注)2   1,484   1,510   26 IPサービス(1Gbps未満)(注)2   1,597   1,647   50 IIJモバイルサービス(法人向け)   4,427,695   4,938,755   511,060 法人IoT等用途向け直接提供   3,176,021   3,573,098   397,077 MVNOプラットフォームサービス   1,251,674   1,365,657   113,983 その他   104,260   104,604   344 個人向けインターネット接続サービス回線数合計   1,629,725   1,720,800   91,075 IIJmioモバイルサービス   1,311,509   1,430,483   118,974 その他   318,216   290,317   △27,899 帯域(Gbps)   帯域(Gbps)   増減 法人向けインターネット接続サービス契約総帯域(注)3   13,832.2   16,532.1   2,699.9 (注)1.法人向けインターネット接続サービス及び個人向けインターネット接続サービスの内訳において、「IIJモバイルサービス」及び「IIJmioモバイルサービス」は回線数を表示しており、それ以外は契約数を表示しております。 2.IPサービスには、インターネットデータセンター接続サービスが含まれます。 3.法人向けインターネット接続サービスのうち、IPサービス(含むインターネットデータセンター接続サービス)及びブロードバンド対応型サービス各々の契約数と契約帯域を乗じることにより算出しております。 <システムインテグレーション売上高> システム構築及び機器販売による一時的な売上高は、前年同期比1.3%減(前期1件約50億円の個別大型案件の反動減を内包)の67,871百万円(前年同期 68,773百万円)となりました。システム運用保守による継続的な売上高は、システム運用保守案件の継続積み上げによる増加等があり、前年同期比16.0%増の95,768百万円(前年同期 82,533百万円)となりました。 これらの結果、システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は、前年同期比8.2%増の163,639百万円(前年同期 151,306百万円)となりました。 当連結会計年度のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注は、前年同期比31.2%増の207,106百万円(前年同期 157,856百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注は前年同期比38.1%増の84,004百万円(前年同期 60,817百万円)、システム運用保守に関する受注は前年同期比26.9%増の123,102百万円(前年同期 97,039百万円)でありました。 当連結会計年度末のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注残高は、前年同期末比37.7%増の158,910百万円(前年同期末 115,443百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注残高は前年同期末比102.1%増の31,938百万円(前年同期末 15,805百万円)、システム運用保守に関する受注残高は前年同期末比27.4%増の126,972百万円(前年同期末 99,638百万円)でありました。 <ATM運営事業売上高> ATM運営事業売上高は、前年同期比2.4%増の3,018百万円(前年同期 2,948百万円)となりました。 ⅱ)売上原価 当連結会計年度における売上原価は、前年同期比8.4%増の269,228百万円(前年同期 248,429百万円)となりました。 <ネットワークサービス売上原価> ネットワークサービスの売上原価は、ネットワーク設備の継続拡張等に伴う増加、モバイル端末仕入及び人件関連費用の増加等があり、前年同期比11.1%増の130,308百万円(前年同期 117,304百万円)となりました。当年度は、過年度に継続してあったモバイルデータ接続料の2024年度利用分単価確定による費用戻し(注)はありませんでした。ネットワークサービスの売上総利益は、前年同期比7.0%増の48,430百万円(前年同期 45,273百万円)となり、ネットワークサービスの売上総利益率は27.1%(前年同期 27.8%)となりました。 (注)モバイルデータ接続料の単価は、モバイルキャリアより将来原価方式にて当年度に適用される予定単価が提示され、当初はその単価に従い費用計上を行っています。次年度にモバイルキャリアの実績に応じ単価が確定する際に予定単価と差がある場合には費用の差分調整が生じる部分があります。 <システムインテグレーション売上原価> システムインテグレーション(含む機器販売)の売上原価は、外注関連費用及び人件関連費用の増加等があり、前年同期比6.0%増の137,341百万円(前年同期 129,553百万円)となりました。システムインテグレーションの売上総利益は、増収効果に加えて、前期にあったVMware製品の実質大幅値上げによる利益マイナス影響は価格転嫁で概ね解消し、前年同期比20.9%増の26,298百万円(前年同期 21,753百万円)となり、売上総利益率は16.1%(前年同期 14.4%)となりました。 <ATM運営事業売上原価> ATM運営事業売上原価は、前年同期比0.4%増の1,579百万円(前年同期 1,572百万円)となりました。売上総利益は、前年同期比4.6%増の1,439百万円(前年同期 1,376百万円)となり、売上総利益率は47.7%(前年同期 46.7%)となりました。 ⅲ)販売管理費等 当連結会計年度における販売費及び一般管理費(含む研究開発費)は、人件関連費用等の増加があり、前年同期比10.8%増の42,445百万円(前年同期 38,312百万円)となりました。 その他の収益は、第2四半期に退職金制度改定に伴う一時的な利益1,169百万円等があり、1,313百万円(前年同期 149百万円)となりました。その他の費用は200百万円(前年同期 135百万円)となりました。 ⅳ)営業利益 当連結会計年度における営業利益は、前年同期比15.7%増の34,835百万円(前年同期 30,104百万円)となりました。 ⅴ)金融収益、金融費用及び持分法による投資損益 当連結会計年度における金融収益は、ファンドに係る金融資産評価益1,760百万円(前年同期 201百万円の評価益)、受取配当金213百万円(前年同期 145百万円)及び為替差益45百万円(前年同期 47百万円の利益)等により、2,287百万円(前年同期 580百万円)となりました。 当連結会計年度における金融費用は、銀行借入及びリース取引に係る支払利息1,366百万円(前年同期 1,062百万円)等により、1,406百万円(前年同期 1,086百万円)となりました。 当連結会計年度における持分法による投資損益は、㈱ディーカレットホールディングスに関する損失816百万円(前年同期 553百万円の損失)等があり、474百万円の損失(前年同期 414百万円の損失)となりました。 ⅵ)税引前利益 当連結会計年度における税引前当期利益は、前年同期比20.8%増の35,242百万円(前年同期 29,184百万円)となりました。 ⅶ)当期利益 当連結会計年度における法人所得税費用は、10,834百万円の費用(前年同期 9,080百万円の費用)となりました。この結果、当連結会計年度における当期利益は、前年同期比21.4%増の24,408百万円(前年同期 20,104百万円)となりました。 非支配持分に帰属する当期利益は、㈱トラストネットワークスに係る利益等により220百万円(前年同期 171百万円)となりました。この結果、当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比21.3%増の24,188百万円(前年同期 19,933百万円)となりました。 ⅷ) 包括利益 当連結会計年度における包括利益は、保有株式の時価(注)の減少2,255百万円(前年同期 464百万円の増加)及び在外子会社の資産及び負債にかかる為替変動による増加1,283百万円(前年同期 98百万円の減少)等により、前年同期比13.6%増の23,823百万円(前年同期 20,977百万円)となりました。当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する包括利益は、前年同期比13.4%増の23,603百万円(前年同期 20,806百万円)となりました。 (注)当社グループはIFRSにおける金融商品に関して、ファンドの公正価値変動は連結損益計算書上の純損益として認識し、株式の公正価値変動はその他の包括損益を通じて自己資本の増減として認識しております。 (3) 当連結会計年度末(2026年3月31日現在)の財政状態の分析 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比34,498百万円増加し、346,933百万円(前連結会計年度末 312,435百万円)となりました。 当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末比21,972百万円増加し、152,167百万円(前連結会計年度末 130,195百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、顧客向け案件及びライセンス並びに設備関連等による前払費用の9,697百万円増加の37,819百万円、現金及び現金同等物の5,861百万円増加の38,395百万円、営業債権の5,723百万円増加の62,084百万円、棚卸資産の2,451百万円増加の7,132百万円、契約資産の2,753百万円減少の3,345百万円でありました。 当連結会計年度末における非流動資産は、前連結会計年度末比12,526百万円増加し、194,766百万円(前連結会計年度末 182,240百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、データセンター関連資産の取得等による有形固定資産の11,343百万円増加の45,114百万円、顧客向け案件及びライセンス等による前払費用の5,231百万円増加の34,039百万円、その他の投資の1,980百万円増加の12,691百万円、無形資産の1,634百万円増加の22,655百万円、使用権資産(オフィス、データセンター等の賃借契約及び通信機器等のリース契約の利用権)の償却等による6,646百万円減少の39,110百万円、投資有価証券(株式)の3,717百万円減少の12,106百万円でありました。 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末比16,226百万円増加し、129,541百万円(前連結会計年度末 113,315百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、契約負債の7,094百万円増加の22,780百万円、営業債務及びその他の債務の4,240百万円増加の34,478百万円、その他の金融負債の2,996百万円増加の23,875百万円、借入金の1,954百万円増加の35,570百万円でありました。 当連結会計年度末における非流動負債は、前連結会計年度末比887百万円増加し、57,921百万円(前連結会計年度末 57,034百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、契約負債の6,015百万円増加の16,127百万円、退職給付に係る負債3,836百万円減少の1,013百万円、その他の金融負債の914百万円減少の36,785百万円でありました。 当連結会計年度末における親会社の所有者に帰属する持分の額は、前連結会計年度末比17,324百万円増加の158,007百万円(前連結会計年度末 140,683百万円)、親会社の所有者に帰属する持分比率は45.5%となりました。 (4) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の流動性及び資金の源泉の分析 ①概要 当社グループの資金需要のうち主なものは、ネットワークの構築と拡張、社内システムへの投資、クラウドコンピューティングサービス推進に伴う投資、データセンター等の施設設備に対する賃借料及び投資(土地取得含む)、ネットワークサービス原価及びシステムインテグレーション仕入等に伴う増加運転資金、当社グループ会社等に対する投融資、国際事業推進に伴う投資、販売活動及び運転資金等であります。こうした必要資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行からの借入金並びにファイナンス・リース契約等で調達されております。 ②キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、38,395百万円(前年同期末 32,534百万円)となりました。 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益35,242百万円(前年同期 29,184百万円)、減価償却費及び償却費32,674百万円(前年同期 31,372百万円)、うちIFRS第16号の適用によるオペレーティング・リースに係る使用権資産の減価償却費11,653百万円(前年同期 12,084百万円)、法人所得税の支払い10,045百万円(前年同期 9,764百万円) があり、営業資産及び負債の増減は、営業債権及び契約負債による収入増等があり7,879百万円の支出(前年同期 25,008百万円の支出)となり、50,460百万円の収入(前年同期 28,528百万円の収入)となりました。 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、データセンター関連他の有形固定資産の取得による20,379百万円の支出(前年同期 11,904百万円の支出)、ソフトウェア等の無形資産の取得による8,111百万円の支出(前年同期 8,211百万円の支出)等があり、26,329百万円の支出(前年同期 21,749百万円の支出)となりました。 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、本社オフィス等のオペレーティング・リース及びネットワーク機器等のファイナンス・リースの支払等によるその他の金融負債の支払24,804百万円(前年同期 25,418百万円)、その他の金融負債による収入10,456百万円(前年同期 8,497百万円)、配当金の支払6,553百万円(前年同期 6,134百万円)、短期借入金による調達2,000百万円(前年同期 7,000百万円)等があり、19,110百万円の支出(前年同期 19,667百万円の支出)となりました。 ③借入金 当社グループの主要取引銀行は、㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱三井住友銀行及び三井住友信託銀行㈱であります。 当社グループの当連結会計年度末現在における短期借入金の残高は35,570百万円でありました。当社グループは、主要取引銀行を含む邦銀各行との間にて当座借越契約を締結しており、当連結会計年度末現在において、その未使用残高合計は43,080百万円でありました。 ④ファイナンス・リース 当社グループは、ファイナンス・リース契約により調達したデータ通信及びその他の設備を利用してインターネット接続サービス及びその他のインターネット関連サービスを行っております。当連結会計年度末現在のファイナンス・リース負債の残高は19,895百万円であります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。