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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

テクノマセマティカル

Techno Mathematical Co.,Ltd.3787 · Standard · 情報・通信業

独自アルゴリズム「DMNA」を核に、画像・音声圧縮技術のIPを提供するファブレス企業。

概要

株式会社テクノマセマティカルは、2000年6月に東京都品川区で設立された画像・音声圧縮技術の開発企業である。独自アルゴリズム「DMNA」(Digital Media New Algorithm)を核に、MPEG-4やH.264/AVC、H.265/HEVCなどの国際標準規格に準拠したソフトウェアIPとハードウェアIPを提供する。2005年12月に東京証券取引所マザーズに上場、2022年4月よりスタンダード市場に所属。従業員数55名、2026年3月期の売上高は6億85百万円である。

ソフトウェアとハードウェアの両面でIPを提供するビジネスモデル

同社の事業は大きく3部門に分かれる。ソフトウェアライセンス事業は、携帯端末や監視カメラなどの組込みシステム上で動作するソフトウェアIPを提供し、複製数に応じたロイヤルティを得る。ハードウェアライセンス事業は、半導体メーカー向けに設計データをライセンスし、イニシャルライセンスと量産後のロイヤルティで収益を得る。ソリューション事業は、これらのIPを活用した単機能LSIや低遅延伝送装置などをファブレスで製造・販売する。3部門を合計した2026年3月期の売上高は、前年比64.6%増の685百万円で、経常利益106百万円を計上した。

数学的手法に基づく独自アルゴリズム「DMNA」の優位性

同社の技術基盤は「DMNA」と総称される独自アルゴリズムにある。因数分解や折り返し演算、階層化処理などの数学的手法を用いて演算負荷を劇的に削減し、低消費電力・高画質・低遅延を実現する。従来のアルゴリズムでは高画質化と低消費電力の両立が困難だったが、DMNAにより廉価なマイクロプロセッサでも高度な圧縮・伸張処理が可能となる。このアルゴリズムは動画像に限らず、静止画、音声、音響などデジタルメディア全般に応用可能である。

売上高は4~9億円で変動、直近は黒字化に成功

同社の売上高は2014年3月期の5億円から2019年3月期の9億円まで変動し、2021年3月期には4億円にまで落ち込んだ。その後2024年3月期は5億円、2025年3月期は4億円で営業損失3億円を計上したが、2026年3月期には7億円(実績685百万円)に回復し、営業利益0百万円、当期純利益1億円と黒字化した。純資産は18億12百万円、自己資本比率は約93%と財務基盤は安定している。従業員数55名と少人数でありながら、IPライセンスビジネスで高い付加価値を生み出している。

国際標準規格への準拠と独自規格の両面で顧客を開拓

同社の製品群はMPEG-2、MPEG-4、H.263、H.264、H.265、JPEG、JPEG2000、AAC、MP3など多数の国際標準規格に対応している。標準規格に準拠することで電子機器メーカーは他社製品との互換性を保ちながら開発できる。一方で、独自規格「DMNA-V2」「DMNA-V3」も開発済みで、H.265比で2倍以上の圧縮性能を持ち、アミューズメントや動画配信分野で評価を受けている。2026年3月期には、防衛装備向け映像伝送システムや警察向け低遅延伝送システムなど、官公庁向けのソリューション販売も拡大した。

業界の中での役割は半導体設計に使われるIP(Intellectual Property)ベンダーとして、電子機器メーカーに圧縮伸張技術をライセンス供給。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
7億円
営業利益
0億円
営業利益率
0.0%
純利益
1億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
ソフトウェア ライセンス3億円42.9%
ハードウェア ライセンス2億円28.6%
ソリューション2億円28.6%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ソフトウェアライセンス主力

携帯端末などの組込みシステム向けに、国際標準規格に準拠した画像・音声圧縮伸張ソフトウェアIPをライセンス提供。複製ロイヤルティを収入源とする。

主な製品・サービス1
ソフトウェアIP
MPEG-4、H.264、H.265等の国際標準規格に準拠した動画圧縮伸張ソフトウェア。DMNAにより低消費電力・高画質を実現。

02ハードウェアライセンス主力

大規模半導体向けに、画像・音声圧縮伸張処理を行うハードウェアIP(設計データ)をライセンス提供。イニシャルライセンスとロイヤルティの収入形態。

主な製品・サービス1
ハードウェアIP
H.265、H.264、MPEG-4等に準拠した圧縮伸張処理を行う半導体向け設計データ。低消費電力、小回路規模が特長。

03ソリューション準主力

ソフトウェアIP、ハードウェアIPを応用した単機能LSIや画像伝送装置などのシステム製品をファブレスメーカーとして製造・販売。量産が多くないニーズにも対応。

主な製品・サービス2
単機能LSI
圧縮伸張処理に特化したLSI。IPと異なりそのまま購入でき、試作や少量生産に適する。
画像伝送装置
独自圧縮伸張規格DMNA-V2を用いた画像伝送装置。低遅延性に優れる。

製品と技術

組込みシステム向けソフトウェアIPライセンス

同社のソフトウェアIPは、携帯端末や監視カメラなどに搭載されたマイクロプロセッサ上で動作する。DMNAアルゴリズムにより、廉価なプロセッサでも高画質な圧縮・伸張処理が可能となる。主要製品としてH.264エンコーダ/デコーダ、MP3デコーダ、AAC-LC/HE-AAC、ノイズサプレッサなどがある。2026年3月期には、監視カメラ向けH.264ソフトウェア、車載向けDTVソフトウェア、航空機通話システム向けハンズフリーソフトウェアなどの量産ライセンス契約を獲得し、同事業の売上高は287百万円であった。

半導体設計データとしてのハードウェアIP

ハードウェアIPは、半導体メーカーが特定用途向けLSIを設計する際に使用する機能ブロックである。同社のハードウェアIPは低消費電力・小回路規模・低遅延を特長とし、H.264、H.265、JPEGなどの国際標準に準拠する。2026年3月期の主な量産ライセンスには、ドアホン向けH.264 HPコーデック、人工衛星向け1/4固定長圧縮技術、月面探査機向けH.265エンコーダがあり、売上高193百万円を計上した。FPGA対応も進めており、量産数量が多くない顧客にも対応している。

ファブレスで展開するソリューション製品

ソリューション事業では、ソフトウェアIPとハードウェアIPを組み合わせた単機能LSIやシステム製品をファブレスメーカーとして開発・販売する。低遅延映像伝送システムは独自規格DMNA-V2を用い、放送局や防災システム向けに販売されている。また、「LucidEye」映像鮮明化装置は防衛装備や車載向けに提供されている。2026年3月期は、防衛装備向け映像伝送ソフトウェア開発や警察向け伝送システムの販売など、官公庁案件が売上を牽引し、同事業の売上高は204百万円に達した。

独自圧縮規格DMNA-Vシリーズの開発と応用

同社は国際標準規格に加え、独自の圧縮技術「DMNA-V2」「DMNA-V3」を開発している。これらの規格はH.265と比較して2倍以上の圧縮性能を持ち、アミューズメントや動画配信分野で評価を受けている。低遅延性に優れた画像伝送装置はDMNA-V2を搭載し、放送や防災システム向けに実用化されている。また、画像を修飾する色変換、フレーム補間、拡大・回転などの要素技術も開発済みで、ライセンス活動を進めている。SHVなどの高解像度技術や固定長圧縮技術も製品化の準備が整っている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

数理技術特化の小規模、赤字脱却途上

情報・通信業界で、当社は数理科学に基づくソフトウェア開発に特化した極小規模の企業である。売上高は数億円規模で、同業他社には大手SIerやスタートアップがひしめく中、ニッチな技術領域で差別化を図る。ライバルとなるVRain SolutionやCocoliveは、それぞれ独自の技術を持つ成長企業だが、当社は数理最適化や機械学習に強みを持つ。しかし、直近の営業利益率はマイナスやゼロ近辺で推移し、収益化が大きな課題。小規模ゆえの柔軟性はあるが、資金力や人材確保で劣位にあり、成長に向けた体質強化が急務となる。

強み

  • 高度な数理最適化や機械学習の専門知識を持ち、難易度の高い開発に対応できる。
  • 組織が小さいため、意思決定が速く、顧客の要望に柔軟に対応可能。
  • ニッチな領域に特化しており、大手が参入しにくい専門性を有する。
  • 売上高は直近で前年比増加を示し、今後の成長に向けた基盤が整いつつある。

課題

  • 営業利益率が低く、赤字からの脱却が必要。コスト管理と採算性の改善が急務。
  • 小規模ゆえに研究開発や販売拡大への資金投入が限られ、成長機会を逃す可能性。
  • 数理専門人材は需要が高く、優秀な人材の採用・定着が課題となる。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がテクノマセマティカル

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14073ジィ・シィ企画12億円17.5倍
2303Avisumo12億円14.4倍
3184A学びエイド11億円
44059まぐまぐ11億円54.6倍
53667enish11億円
63787テクノマセマティカル10億円11.3倍
7175AWill Smart9億円
84381ビープラッツ8億円
93986ビーブレイクシステムズ7億円21.1倍
104316ビーマップ4億円
113681ブイキューブ2億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 25件

独自アルゴリズムの開発から始まった2000年の創業

2000年6月、東京都品川区東五反田において、独自開発アルゴリズムによる製品の開発販売を目的として資本金2,000万円で株式会社テクノマセマティカルが設立された。翌2001年1月には「DMNA」ライセンスの販売を開始。創業から間もなく技術力が評価され、2002年3月に中小企業優秀新技術新製品賞ソフトウェア奨励賞、同年5月にはIPデザイン・アワード企業部門IP賞を初受賞した。

携帯電話への採用と連続受賞で知名度を高めた2003~2005年

2003年6月、au初のメガピクセル携帯(カシオ製)に同社のMPEG-4ソフトウェアが採用された。同年10月には台湾で「Best IC Award Fall 2003」を受賞。同年12月には「ベンチャー技術大賞」で東京都知事から表彰された。IPデザイン・アワード企業部門IP賞は2002年から2006年まで5年連続で受賞し、技術力が業界内外で認知される契機となった。2005年12月には東京証券取引所マザーズに株式を上場した。

拠点拡大と単機能LSI事業への進出(2006~2009年)

上場後の2006年7月、金沢テクノロジーセンターを石川県金沢市に移転。同年12月にはフルHD対応のMPEG-2エンコーダ/デコーダを搭載した単機能LSIの出荷を開始した。この製品はハードウェアIPを具現化したもので、ソリューション事業の基盤となる。2007年10月には札幌テクノロジーセンターを設立(2011年6月閉鎖)。2009年2月にはジェネシス・テクノロジー株式会社からの事業譲受けにより神戸事業所を設立し、関西での開発体制を強化した。

市場変更と品質・環境マネジメント認証の取得(2014~2017年)

2014年8月、本店を現在の東京都品川区西五反田に移転。2016年8月には東京証券取引所市場第二部へ市場変更し、より安定した上場市場で事業を展開することとなった。同年12月には品質マネジメントシステム「ISO9001」の認証を取得。続く2017年12月には環境マネジメントシステム「ISO14001」の認証も取得した。これらの認証取得は、官公庁や防衛関連など厳格な品質要求を持つ顧客への営業を後押しした。

市場再編に対応したスタンダード市場移行(2022年)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、市場第二部からスタンダード市場に移行した。この間、同社は収益の安定化に取り組み、2026年3月期には売上高685百万円、経常利益106百万円と黒字転換に成功した。独自圧縮技術「DMNA-V2」を用いた低遅延伝送装置の販売や、月面探査機向けH.265エンコーダのライセンス供与など、宇宙・防衛分野での実績も積み上げている。

2026年3月期:防衛・警察向け受注で黒字化を達成

2026年3月期の有価証券報告書によれば、同社は防衛装備向け映像伝送エンコーダ/デコーダソフトウェア開発や警察向け映像伝送システムなど、官公庁向けの大型案件を獲得した。また、人工衛星向け固定長圧縮技術や月面探査機向けH.265エンコーダの量産ライセンスも成立。ソリューション事業では「LucidEye」映像鮮明化装置の防衛装備向け販売も実現し、部門全体で売上高204百万円を計上した。当期純利益は85百万円と黒字化を達成し、累積損失の解消に向けて前進した。

年表25件を開く

2000年代

  • 2000年6月創業東京都品川区東五反田において、独自開発アルゴリズムによる製品の開発販売を目的として、資本金2,000万円で株式会社テクノマセマティカルを設立
  • 2001年1月DMNA(Digital Media New Algorithm)ライセンス販売開始
  • 2001年11月本店を東京都品川区北品川一丁目に移転
  • 2002年3月中小企業優秀新技術新製品賞、ソフトウェア奨励賞受賞
  • 2002年5月IPデザイン・アワード 企業部門IP賞受賞
  • 2003年4月創業石川県能美郡辰口町(現能美市)に金沢テクノロジーセンター設立
  • 2003年5月2年連続 IPデザイン・アワード 企業部門IP賞受賞
  • 2003年6月au初のメガピクセル携帯(カシオ製)にMPEG-4ソフトウェア採用
  • 2003年10月当社のハードウェアを搭載したSOCが台湾で「Best IC Award Fall 2003 in Taiwan」受賞
  • 2003年12月「ベンチャー技術大賞」を受賞し、東京都知事より表彰
  • 2004年5月3年連続 IPデザイン・アワード 企業部門IP賞受賞
  • 2004年6月本店を東京都品川区北品川四丁目に移転
  • 2005年5月4年連続 IPデザイン・アワード 企業部門IP賞受賞
  • 2005年12月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2006年5月5年連続 IPデザイン・アワード 企業部門IP賞受賞
  • 2006年7月金沢テクノロジーセンターを石川県金沢市に移転
  • 2006年12月単機能LSI製品(フルHD(1920×1080 60i)対応 MPEG-2 エンコーダ/デコーダ)の出荷開始
  • 2007年10月創業北海道札幌市中央区に札幌テクノロジーセンター設立
  • 2009年2月創業ジェネシス・テクノロジー株式会社からの事業の一部譲受けにより、兵庫県神戸市中央区に神戸事業所を設立

2010年代

  • 2011年6月札幌テクノロジーセンターを閉鎖
  • 2014年8月本店を東京都品川区西五反田二丁目に移転
  • 2016年8月東京証券取引所市場第二部へ市場変更
  • 2016年12月品質マネジメントシステム「ISO9001」の認証を取得
  • 2017年12月環境マネジメントシステム「ISO14001」の認証を取得

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    特定市場への戦略的アプローチ

    携帯型機器、撮像機器、リビング向け機器、アミューズメント、車載情報システム、映像配信機器を重点市場と位置づけ、最適な性能・機能を持つ製品を早期に開発・提供し、戦略的な受注・ライセンス活動を行う。ソリューション製品は主に放送・伝送システム向けに投入する。

  2. 02

    販売体制の拡充

    ウェブサイト刷新によるマーケティング機能強化、営業部門と開発部門の連携強化、代理店や協業会社との関係強化により、国内外での認知度向上と市場拡大を目指す。

  3. 03

    効率的な開発・サポート体制の構築

    研究開発から品質保証・納期対応まで一貫した組織体制を構築し、多様な顧客に高品質な製品を提供する。顧客サポート体制の拡充も含めた施策を実施する。

  4. 04

    デモ・システムの充実

    DMNA技術の優位性(低消費電力、高画質・高音質、低遅延)を顧客に効果的にアピールするデモ・システムを開発し、営業活動を強化する。

  5. 05

    組織の活性化

    若手社員の積極採用と成果・貢献度を重視した人事・処遇制度の導入により、組織に緊張感と活気をもたらし、業績回復を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で55人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は569万円で、9期前と比べて+1.8%平均年齢は52.0歳、平均勤続年数は13.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月66
2018年3月65
2019年3月55946.69.163
2020年3月56347.79.665
2021年3月54749.210.363
2022年3月55748.311.757
2023年3月56748.911.258
2024年3月57749.712.556
2025年3月57950.913.257−526
2026年3月56952.013.8550

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
本社 — 東京都品川区6百万円
神戸事業所 — 兵庫県神戸市中央区1百万円
金沢テクノロジーセンター — 石川県金沢市0百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は7億円営業利益0億円前期と比べると増収で、売上が+75.0%。

売上高
+75.0%
7億円
営業利益
0億円
純利益
1億円
営業利益率
0.0%
前期比 +75.0%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高7億円7億円
営業利益0億円0億円
純利益0億円1億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1億円、営業利益は−1億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q20
2024年1Q1−1−100.0−1
2024年2Q100.00
2024年3Q200.00
2024年4Q10
2025年2Q2−2−100.0−2
2025年4Q2−1−50.0−1
2026年2Q3−1−33.3−1
2026年4Q4125.02
2027年1Q1−1−100.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は9億円から7億円へ78%に減った。直近期の営業利益率は0.0%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月911
2014年3月5−2−2
2015年3月6−1−1
2016年3月7−1−1
2017年3月6−1−1
2018年3月7−1−1
2019年3月911
2020年3月5−2−2
2021年3月4−2−2
2022年3月6−1−1
2023年3月600
2024年3月5−1−1
2025年3月4−3−3−75.0−3
2026年3月7010.01

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高7億円のうち、営業利益として残るのは0億円0.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の14.3%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金14.3%1億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金85.7%6億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益0.0%0億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
85.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比8.4pt
0.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+7.6pt
14.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比8.3pt
4.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
0.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが1億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは1億円期末の手元現金は8億円で、売上の13.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月21001214
2014年3月−200−212
2015年3月−300−39
2016年3月0−6−64
2017年3月−2316
2018年3月00005
2019年3月−10−14
2020年3月11001115
2021年3月−100−113
2022年3月−2−10−310
2023年3月10111
2024年3月−30−38
2025年3月−20−26
2026年3月1018

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は19億円。このうち返さなくてよい自己資本が18億円で、自己資本比率は93.1%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月3332196.5
2014年3月3130196.8
2015年3月3029196.9
2016年3月2928196.4
2017年3月2827196.4
2018年3月2827196.3
2019年3月2928195.8
2020年3月2726196.9
2021年3月2423196.6
2022年3月2423196.1
2023年3月2322195.9
2024年3月2221194.7
2025年3月1818195.6
2026年3月1918193.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
9億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-23億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1億円
在庫として抱えている分
負債合計
1億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
50
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中2位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中530位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
4.8%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
0.0%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
93.1%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
75.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥376で、1年前と比べて-44.5%過去52週の値幅のなかでは23%の位置にある。

¥376-1.8%1ヶ月+39.8%1年-44.5%時価総額10億円
過去52週の値幅
安値¥254高値¥793

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)11.3倍
PER (会社予想)31.4倍
PBR0.55倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

前日比+10.62%と上昇し323円で引けた。1か月では+16.61%上昇し、8月12日に18.2万株超の出来高を記録した後、上昇基調が続いている。25日線を+16.3%上回り、75日線も上回った。52週高値793円からは-59.3%下落しているが、RSIは72.73と買われすぎ圏に近い。週足では反発局面にあり、底値圏からの回復を試す展開。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 65/100)

PERは7.96倍と業界平均の30.09倍を大幅に下回り、同業他社と比較して明らかに割安。PBRは0.38倍と著しく低く、資産価値に対して株価が割安。ROEは4.8%と低いものの、業界平均と比較すると水準は低い。配当利回りは0%で株主還元がなく、収益性も低い。直近の売上高は増加傾向で、営業赤字から黒字化が見込まれるが、業績は不安定。割安ではあるが、収益力と配当の欠如がリスク。しかし、同業比で考えると割安度は高い。

指標この会社業種平均
PER (実績)11.3倍47.9倍
PER (予想)31.4倍
PBR0.55倍2.96倍
ROE4.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上は縮小傾向だったが直近の2026/3期に増収と黒字転換の予想が示され、ターンアラウンド局面にあるかが焦点。強気派は専門性の高い技術と新規案件の獲得による収益回復に期待し、弱気派は過去の赤字実績と市場規模の限界から持続性を疑問視する。今期の達成度と利益率の改善が論点。

プラスに働く材料7
  • 黒字転換の予想

    2026/3期は増収と黒字予想で、業績の底打ちを期待

  • 専門技術の需要

    数理解析の専門性は製造業などの課題解決に有効

  • 低PBRの反転余地

    PBR0.38倍と低く、業績改善で見直し余地がある

  • 売上高4→7億円と75%増収通年影響

    売上高7億円、前期4億円から75%増。営業損益も-3億→0億円と改善

  • PBR0.38倍の解散価値割れ継続影響

    時価総額7億円、PBR0.38倍で純資産約18億円の3分の1以下

  • 純利益1億円と黒字転換通年影響

    純損益-3億→+1億円。PER7.96倍と低水準

  • 外国人保有2.14%と売り懸念小継続影響

    外国人保有比率2.14%と低く、外部ショックでの売り圧力限定的

マイナスに働く材料7
  • 赤字の進行

    2025/3期は営業利益率-75%と損失が拡大した

  • 売上規模の縮小

    売上は6億から4億まで減少し、基盤が脆弱

  • 成長の不確実性

    専門市場は小さく、受注の安定性が不明

  • 営業利益0億円で収益力脆弱通年影響

    営業利益0億円、営業利益率0%。増収が止まれば赤字再転落

  • 前年度の営業利益率-75%の再燃リスク2025年3月期影響

    2025年3月期は売上高4億円、営業利益-3億円。同様の受注減が起これば大幅赤字

  • 時価総額7億円の超小型株式継続影響

    時価総額7億円と小さく、流動性不足で売買が薄い

  • 株価が1年で52.94%下落継続影響

    急落後の反発はあるが、戻り売り圧力も警戒

次の決算で確かめる点
受注高
増収の先行指標で、新規案件の獲得状況を確認
営業利益率
黒字化の持続性を見極める重要な指標
プロジェクト数
売上の安定性に直結する稼働状況を評価

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ1,406人。区分でいちばん多いのは個人・その他91.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が0.7%を占め、残る99.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他93.894.395.095.093.591.5
証券会社3.53.81.82.33.75.7
外国法人0.90.20.50.40.41.9
事業法人1.51.52.32.12.10.6
外国人個人0.20.20.20.20.20.2
金融機関0.10.00.10.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01田中 正文41.26
02秋元 利規9.64
03出口 眞規子7.79
04株式会社SBI証券2.72
05橋本 文男2.35
06鈴木 智博1.35
07柳原 弘子1.31
08福永 嘉之0.78
09楽天証券株式会社0.71
10今 秀信0.69

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+14%、1株純資産は14期で−44%。直近期のROEは4.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2013年3月291,2432.481.1
2014年3月−761,164−6.3
2015年3月−551,109−4.9
2016年3月−231,088−2.1
2017年3月−361,054−3.4
2018年3月−271,030−2.6
2019年3月331,0633.231.7
2020年3月−68992−6.6
2021年3月−95905−10.0
2022年3月−27872−3.1
2023年3月−18850−2.1
2024年3月−56799−6.8
2025年3月−110680−14.9
2026年3月336994.817.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2026/3期の役員報酬は総額50百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
田中正文代表取締役社長771,070,000
出口眞規子取締役副社長81202,000
根木勝彦取締役66
真鍋利明常勤監査役61500
林紘子監査役84900
松下近監査役79

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2454523
社外取締役4551

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,556字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は、数学的手法に基づいて独自に開発したコンピュータアルゴリズム(注1)である「DMNA」(Digital Media New Algorithm)を用い、国際標準規格に基づいた画像・音声/音響処理を行なう①ソフトウェアIP(注2)、②ハードウェアIP、③それらをシステムとして総合的に応用したソリューションの開発、ライセンス、及び販売を行なっております。 DMNAとは、因数分解、折り返し演算、階層化処理等の数学的手法を用いて、演算の負荷を劇的に削減する新アルゴリズムであり、その応用分野は動画像に限らず、静止画、音声、音響等あらゆるデジタルメディアに広がっております。DMNAを用いて開発された製品は、低消費電力・高画質・高音質・低遅延等の優れた特長を持っております。 従来、電子機器の開発においては、高画質化・高音質化を実現するために高価な部品を追加したり、消費電力を抑えるために画質や音質を犠牲にする等の手段が採られていましたが、当社の製品を搭載することで、高画質(高音質)かつ消費電力を抑えた電子機器を開発すること等が可能となるため、顧客は他社と比べて優位な電子機器をコストを抑えて開発・販売することができます。 当社の提供する製品は、MPEG-4(注3)、MPEG-2(注4)、H.263(注5)、H.264(注6)、H.265(注7)等の動画像圧縮・伸張規格、JPEG(注8)、JPEG 2000(注9)等の静止画像圧縮・伸張規格、及びAMR(注10)、AAC(注11)、MP3(注12)、AC3(注13)、G.723-1(注14)、GSM6-10(注15)、OPUS(注16)等の音声/音響圧縮・伸張規格等の国際標準規格(AC3はDolby社の規格)に準拠しており、これらの国際標準規格に準拠したマルチメディア処理機能は、携帯電話/スマートフォン、携帯情報端末、デジタルスチルカメラまたは各種デジタル表示装置等を始めとして、様々な電子機器に幅広く搭載されております。電子機器メーカーにとっては、標準規格を採用することにより、他社製品とも互換性を保った形で複雑な電子機器の設計・開発が可能となるメリットがあるため、今後もこれらの国際標準規格の採用が進むと見込んでおります。また、標準規格の動画像の圧縮/伸張技術に加えて、独自規格の動画像の圧縮/伸張技術であるDMNA-V2、DMNA-V3の開発に成功しています。これは、現時点では標準規格の中では最高圧縮率を誇るH.265と比べて、2倍以上の性能を持っており、高圧縮率が要求されているアミューズメント、動画像配信サービス分野で高評価をいただいております。さらに、SHV(注17)などの高解像・高精細技術のほか、フレームメモリー容量や帯域を大幅に圧縮できる固定長圧縮(注18)や画像を修飾する機能の要求に応えて色変換、フレーム補間、拡大、回転といった要素技術の開発も完了し、ライセンス活動を進めております。 現時点における主要な事業には、携帯端末やデジタルスチルカメラ等における組込みシステム(注19)で動作するソフトウェアIPを提供するソフトウェアライセンス事業と、これらの電子機器に使われる大規模半導体向けにハードウェアIP(設計データ)を提供するハードウェアライセンス事業とからなるIPライセンス事業、及びこれら各種IPを総合的に応用して開発したシステム製品や各種ソリューションをファブレスメーカー(注20)として製造・販売をするソリューション事業があります。当社はこの二つの事業のほとんどを「DMNA」を用いた製品及び設計手法に基づいて展開しており、顧客メーカーは、一般ユーザーが求める高性能・高画質(高音質)化と低消費電力化を両立した上で、製造コストを抑えることができるため、競争力のある製品を提供することが可能となります。当社の製品のほとんどは、標準規格に完全に準拠し、これまでに蓄積してきた技術を用いて開発されているため、高画質(高音質)を実現しております。加えて、圧縮・伸張技術の進歩により、電子機器の高性能化は今後も促進されると考えています。 当社は、「DMNA」に総称される独自のコンピュータアルゴリズム開発技術とそれらを実際の組込みシステムや半導体に具現化する能力を活かし、電子機器メーカーがより適切な時期に製品を市場に投入し、一般消費者がより早くこれらの高性能な商品を適切な価格で入手できるよう、ソフトウェアIP、ハードウェアIP、ソリューション製品等のさまざまな製品を顧客のニーズに合わせ柔軟に提案してまいります。また、品質を第一とする開発方針に基づいて、より高品質な商品を提供してまいります。 (ソフトウェアライセンス事業) 当社のソフトウェアライセンス事業は、携帯端末等の組込みシステムに既に搭載されているマイクロプロセッサ及び半導体メモリ上で、上記の各種国際標準規格による各種圧縮・伸張処理を実現するソフトウェアIPをライセンス提供するものです。携帯端末等に使われるマイクロプロセッサ及び半導体メモリは、小型かつ廉価である必要があるため、パーソナルコンピュータやワークステーション等に使われている大規模かつ高価なものと異なり、小規模で処理能力に乏しいものとなります。そのため、廉価なマイクロプロセッサと小規模な半導体メモリを搭載した組込みシステム上で従来のアルゴリズムに基づくソフトウェアIPを用いて上記の高度な圧縮・伸張処理を行った場合、一般ユーザーから求められる画質(音質)や低消費電力化(電池持ち時間の長時間化)の水準を満たすのは困難でした。当社の「DMNA」に基づくソフトウェアIPは、処理速度の向上・消費電力の削減等の点で高い優位性を発揮します。これにより、機器メーカーは高価なマイクロプロセッサや大規模な半導体メモリを搭載したり、専用ハードウェア等を追加することなく、動画や音声などの各種マルチメディア機能を機器上で実現することができます。 当社は、これらのソフトウェアIPを各種組込みシステムに最適化しており、これらの最適化したIPを、通常、機器メーカーへの複製権という形でライセンス提供しています。ライセンスを受けた機器メーカー(以下、「ライセンシー」という。)は、電子機器を製造する際に、当社のソフトウェアIPを複製して機器に組み込んで製造し、当社は、当該IPの複製数に応じて、ライセンシーより複製ロイヤルティを受け取ります。 ライセンシーにとってソフトウェアIPは、工場等における製造を要しないため、比較的短期間に製品に搭載することが可能です。また、小規模な仕様変更等に迅速に対応することが可能なため、顧客である機器メーカーの要望を反映させやすいという特徴があります。 当社では、これらのソフトウェアIPの信頼性向上を実現するために、ソフトウェア開発及び検証の標準化を推進しております。 (ハードウェアライセンス事業) 当社のハードウェアライセンス事業は、電子機器に使われる大規模半導体向けに上記の各種国際標準規格による各種圧縮・伸張処理を行なうハードウェアIP(設計データ)をライセンス提供するものです。現在、多くの半導体メーカーは、特定用途向けの半導体製品を開発する際にIPと呼ばれる機能ブロックを用いて設計を行ない、開発期間の短縮及び効率化を進めています。これらのIPは、半導体メーカーがある製品を開発するために自社内で設計した資産を他の製品でも再利用するために蓄積するものと、特定用途で性能の良い機能ブロックを入手するために外部より導入するものの2通りが存在し、当社のIPは後者にあたります。当社のハードウェアIPは、「DMNA」に代表される革新的なアルゴリズムと当社の半導体設計に関する技術・経験に基づく高度な手法で開発・具現化されています。これらのハードウェアIPは、H.265、H.264、MPEG-4、MPEG-2またはJPEG等の国際標準規格に準拠している上、低消費電力、高画質、小回路規模及び低遅延等の特長があり、各種携帯端末、デジタルスチルカメラ及び据置き型のAV機器等の電子機器に搭載される半導体向けに提供しております。 当事業の収入形態は、「イニシャルライセンス」と「ロイヤルティ」からなります。通常、半導体メーカーが外部からIPを導入する際は、半導体の設計・開発に当該IPを使用することをIPメーカーが半導体メーカーに許諾する「イニシャルライセンス」契約と、当該IPの複製物を使って半導体製品が量産された際に、その複製数量に応じてIPメーカーに複製料を支払う「ロイヤルティ」契約が締結されます。当社の「イニシャルライセンス」収入は権利許諾時に計上されますが、半導体製品の量産開始には設計開始より約6ヶ月~12ヶ月程度の期間を要するため、「ロイヤルティ」収入は相応の期間を経て計上されることとなります。さらに「ロイヤルティ」収入は、量産の遅延・中止や製造数量の変動等、将来の不確実性に基づく部分を内包するため、契約締結時点で確実な収入を裏付けるものではありません。 ハードウェアIPは、ソフトウェアIPに比して高速・高性能な処理を実現できる反面、上述のように設計から量産まで相応の期間を要するため、一連のビジネスが長期化する傾向がありますが、大規模な画像の高速処理を必要とするデジタルスチルカメラやデジタルテレビ等においては、ソフトウェア処理ではなく、専用ハードウェアによる処理が適しているため、当社のハードウェアIPもこれらの半導体を開発する顧客メーカーへの提供が中心となります。 なお、ハードウェアIPビジネスにおける売上回収期間の短期化と顧客層の拡大のため、ハードウェアによる処理が必要なものの製造数量が多くはない製品を扱う顧客メーカー向けに、ハードウェアIPのFPGA(注21)対応も進めております。 当社では、信頼性向上及び使いやすさを実現するために、顧客である商品機器開発メーカーとの情報交換も積極的に進めております。 (ソリューション事業) 当社のソリューション事業は、ソフトウェアIP、ハードウェアIPを活用し、ファブレスメーカーとして単機能LSIやソリューションの開発・製造・販売を行うものです。 従来のソフトウェアライセンス事業、ハードウェアライセンス事業では、高い性能が必要なものの生産数量は多くは見込まれない顧客や試作・評価の段階での顧客のニーズに合わせることが困難でしたが、単機能LSIにより、これらのニーズについても対応できるようにいたしました。 加えて、単機能LSIやシステム製品は、無形物であるIPではなく、有形物の製品であるため、顧客との相対取引ではなく既存の流通ルートで販売することが可能となり、より幅広く、より多くの顧客に販売できる可能性が高まりました。また販売活動を推進するための、パンフレット、カタログ、説明書を充実させるとともに、機能評価を容易にするためのデモ活動などを行っております。なお、単機能LSIにつきましては、顧客におけるチップ回りの設計を簡素化しより使い勝手をよくするため、CPUと外部インターフェースを搭載したボード化製品の開発も完了しています。さらに、当社の開発したソフトウェアIPやハードウェアIPを総合的に応用したソリューションとしましては、各種伝送装置の開発が完了しており、特に当社の独自圧縮伸張規格であるDMNA-V2を用いた画像伝送装置は、低遅延性に優れた製品となっております。 <用語説明> (注1)アルゴリズム(演算の手順を指示する規則や算法。) (注2)IP(Intellectual Propertyの略。主として半導体の設計に用いる再利用可能な機能ブロックや設計データをいう。) (注3)MPEG-4(映像データの圧縮方式の一つで、MPEG規格の一部。携帯電話や電話回線などの通信速度の低い回線を通じて、高圧縮率の映像の配信を目的とした規格で、動画と音声合わせて64kbps程度のデータ転送速度で再生できることを目指している。) (注4)MPEG-2(映像データの圧縮方式の一つで、MPEG規格の一部。再生時に動画と音声合わせて4~15Mbps程度のデータ転送速度が必要。DVD-VideoやATSCなどの日本の地上デジタルテレビなどで利用されている。) (注5)H.263(映像圧縮符号化方式の標準の一つで、H.261を改良・発展させたもの。アナログ電話網など低ビットレートの回線でもテレビ電話やテレビ会議が利用できることを目指した圧縮方式である。) (注6)H.264(「MPEG-4 Part 10 AVC」。MPEG-4の新しいビデオ圧縮規格。MPEG-2と比較して約半分のビットレートで、同等の画質が達成できる。) (注7)H.265(H.264の後継フォーマット。HEVCとも呼ばれる。MPEG-2比で約4倍、H.264比でも約2倍の圧縮性能を持つとされており、今後10年間の中核的な圧縮伸張規格になると見込まれている。) (注8)JPEG(静止画像データの圧縮方式の一つ。方式によりばらつきはあるが、圧縮率はおおむね1/10~1/20程度。写真などの自然画の圧縮には効果的でデジカメ等に使われている。) (注9)JPEG 2000(画像圧縮方式の一つで、JPEGを発展させた仕様。従来のJPEGよりも高圧縮、高品質な画像圧縮が行なえるのが特徴。) (注10)AMR(携帯電話で利用される音声の符号化方式の一つ。回線の種類や状況に応じて転送レートを柔軟に変更することができる。) (注11)AAC(映像圧縮規格MPEG-2またはMPEG-4で使われる音声/音響圧縮方式。MPEG-1に採用された音声/音響圧縮方式であるMP3よりも1.4倍ほど圧縮効率が高く、音質はほぼ同じである。) (注12)MP3(映像データ圧縮方式のMPEG-1、MPEG-2で利用される音声/音響圧縮方式の一つ。オーディオCD並の音質を保ったままデータ量を約1/11に圧縮することができる。) (注13)AC3(Dolby Laboratories社が開発した音声のデジタル符号化技術。) (注14)G.723-1(音声圧縮符号化方式の一つで、テレビ電話用の音声伝送等に利用される。) (注15)GSM6-10(音声圧縮符号化方式の一つで、ヨーロッパや北米で携帯電話向け等に利用されている。) (注16)OPUS(IETF(インターネット技術特別調査委員会) によって開発され、主にインターネット上でのインタラクティブな用途に合わせて作られた非可逆音声圧縮フォーマット。IETFで標準化されたオープンフォーマット。) (注17)SHV(Super Hi-Visionの略。映像の水平画素数が7680を8K、同じく3840を4Kと呼ぶ。なお、SHVはNHKによる提唱呼称で、国際電気通信連合(ITU)勧告ではUltra High Definition Televisionと呼ぶ。) (注18)固定長圧縮(データの法則性を利用した圧縮法の一つ。色々な記号を一定のビット数で符号化する方法をいう。記号ごとにビット長が異なる可変長圧縮と比べ、レート制御が不要、圧縮データのままの加工ができるなどのメリットがある。) (注19)組込みシステム(産業機器や家電機器のように、特定の機能を実現するためのコンピュータシステム。機能を実現するために必要なソフトウェア等が全て組み込まれた状態で出荷・販売される。) (注20)ファブレスメーカー(自社で製造施設・設備を保有せず、製造工程のみをアウトソースするメーカー。) (注21)FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。製造後に購入者や設計者が構成を設定・変更できるLSI。) 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,441字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は国際標準規格に準拠した映像/音響などの圧縮・伸張技術を開発および製品化しております。特に数学的手法を駆使して独自に開発したアルゴリズム「DMNA」(Digital Media New Algorithm)を基幹技術として、差別化を図っております。 今後も「Algorithm Specialist」をコンセプトに基幹技術の開発と各種製品への適用を進めてまいります。これらの製品を用いて、様々な電子機器・通信機器向けに高品位な技術とソリューションを提供し、快適で豊かな社会の実現に寄与することを目指してまいります。 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当面の経営環境につきましては、情勢改善見込み(ロシアによるウクライナ侵攻や中東紛争の収束)はあるものの、米国のトランプ大統領による相互関税政策の進展次第では世界経済は減速・低迷しインフレ圧力も受けるという状態に陥ることも危惧されています。我が国においては、インバウンド需要は堅調が見込まれるものの、トランプ相互関税による輸出大幅減や実質可処分所得の改善が進まないまま輸入インフレが昂進すれば景況感を大きく悪化させる要因にもなりかねず、予断を許さない経済動向になるものと見込まれます。 上記のような諸懸念により顧客企業の開発・生産・出荷が停滞する場合、当社においてライセンス契約の獲得、ソリューション製品の販売も大きく影響を受けることとなると見込まれますが、一方で、「非接触・リモート」をキーワードにした当社技術、製品へのニーズが高まることも期待できます。 このような中、当社の主要顧客業界である電子機器関連業界は、事業の再編を進めつつも、新製品の開発にあたっては、競争力の源泉である優れたアルゴリズムを用いた映像・画像・音声の圧縮伸張技術を追求し続けております。 具体的には、携帯型端末においては、より高画質、大画面の方向に向かっていることから、映像・画像の圧縮伸張コア技術であるビデオコーデックにおける優れたアルゴリズムを市場が求めております。また、スマート家電においても、高画質化に加え高音質化が求められており、低消費電力と合わせてそれらを実現するオーディオコーディックが期待されてきております。さらに、動画像の配信・伝送分野や各種遠隔操作システムにおいても、低ビット・レートでも高画質、高音質、低遅延を実現する圧縮伸張技術が必要不可欠のものとなっております。 当社は、組込み機器上のプロセッサで動作するソフトウェアIP製品のライセンス事業と、半導体チップの設計データであるハードウェアIP製品のライセンス事業を軸に事業を進めてまいりました。 国際標準規格に準拠した製品を開発し、世界中の顧客に高品位な技術とソリューションを提供するという基本戦略の下、特に地上デジタル放送に必須の映像圧縮・伸張規格であるH.264/AVCに準拠した製品群の開発および販売に注力してまいりました。また、H.264/AVC規格に加えて、デジタルハイビジョン放送やIP放送などを視聴する機器に必要な圧縮・伸張規格である、MPEG-2、MPEG-4規格およびWindows Media形式への対応も行っております。さらに、最新の画像圧縮伸張の国際標準規格であるH.265/HEVCを開発し、顧客である電子機器メーカーのFHD(Full High Definition)、4K/8K(FHDの4倍/16倍の解像度)対応を積極的に支援しております。 今後も引き続き、当該製品群のライセンスに注力するとともに、デジタル放送規格に対応した製品を投入することで、海外市場への本格的な参入も図ってまいります。また、当社の事業形態は「技術のライセンス」を主軸とするため、提供した技術が顧客の最終製品に組み込まれてから量産に移行するまでの期間、ならびにこれに伴って発生するランニングロイヤルティ収入を獲得するまでの期間は相応な長さとなります。これらの期間の収益を補い、将来にわたっての収入を増加させるためにも、新規ライセンス契約の獲得に重点をおいた活動を行ってまいります。 一方、市場においては、用途を限定した、より高性能な独自仕様の圧縮・伸張技術にも注目が集まっており、当社独自規格のエンコーダ/デコーダ「DMNA-Vシリーズ」には、顧客の関心がますます高まっております。また、ソリューション事業においては、ソフトウェアIP、ハードウェアIPとして開発済みの技術・製品を活用して、高画質・高音質・低遅延を実現するシステム製品を開発・製造・販売するとともに、音声や画像の認識率向上技術の開発・製品化を進め、多岐、多様な顧客を獲得する方針で推進してまいります。これにより、当社は顧客のニーズに応じて、ソフトウェア製品、ハードウェア製品、ソリューション製品を柔軟に選択して提供することが可能になり、これらの事業を市場の要求に合わせて的確に展開することで、収益ならびに顧客層の更なる拡大を目指してまいります。 近年は、ソフトウェア製品、ハードウェア製品を総合的に活用・組み合わせたシステム製品・技術の需要が増えてきており、今後もこの傾向は続くものと考えております。このため、現在の保有技術・ノウハウを総合的に活用しつつこれらの市場にも積極的に参入し、IPのライセンス・ビジネスからソリューション・ビジネスへ事業領域を拡大させてきております。なお、この事業領域で必要な技術・ノウハウをすべて自社で開発するにはかなりの時間を要することとなるものと見込まれるため、必要技術・ノウハウなどを補完し合える事業パートナーとの協業も積極的に検討・実施してまいります。 以上のような環境下、当社は以下の項目を対処すべき課題と捉え、対処してまいります。 ① 特定市場への戦略的アプローチ 当社の開発、ライセンスする製品は、国際標準規格に準拠しており、その用途・ライセンス対象は多岐にわたります。一方、デジタル信号処理技術の進展はめざましく、日夜新しい技術・規格が世界中で産み出されており、その競争も非常に激しいものとなっています。このような環境下、より多くの電子機器に当社製品を搭載していただき、ライセンス収入を得るためには、対象となる機器・顧客に最適な性能・機能を持った製品をいち早く開発・提供する必要があります。当社では携帯型機器(Handset)、撮像機器(Imaging)、リビング向け機器(Consumer)、アミューズメント(Amusement)、車載情報システム機器(Automotive)、および映像・画像配信機器(Broadcasting)を重点対象と位置づけ、これらの市場・顧客に対して、戦略的な受注・開発・ライセンス活動を行なっていく方針です。また、ソリューション製品は主として放送・伝送システムとして市場投入していく方針です。 ② 販売体制の拡充 当社の製品は業界の一部では非常に高い評価を得ているものの、業界全体として見た場合には未だ認知度は高くなく、この認知度を上げることが急務であると考えております。より広く潜在顧客へのアプローチを行うことおよびより多くの顧客からのアクセスを誘引・獲得することで、当社の潜在市場、製品用途はさらに広がるものと考えております。そのためにウェブサイトを刷新してマーケティング機能を充実させ、また、営業部門と開発部門とが潜在顧客および技術動向のすり合わせを密に行うとともに、代理店や協業会社との関係を強化することで、より多くの市場へ効率よくアプローチを行ない、国内外での市場拡大を目指していく方針です。 ③ 効率的な開発・サポート体制の構築 地上デジタル放送の本格化に伴い、各種表示装置はもちろん、携帯型端末機器へも高精細動画機能が搭載されるなどの環境変化により、当社製品への引合いならびに製品の受注活動が活発化している一方、多様な顧客に対して高品質な製品を提供するための効率的な体制の構築が課題となっております。将来の収益源を産み出す研究・開発組織体制の整備はもちろん、製品化から品質保証・納期対応にいたるまで、一貫した組織体制の構築が事業成長の鍵となると認識し、顧客へのさらなるサポート体制拡充を含めた施策を実施してまいります。 ④ デモ・システムの充実 各種デジタル映像・画像機器に当社が開発したDMNA(革新的なアルゴリズム)を用いた圧縮・伸張技術を採用すると、低消費電力化が図れることに加え、画質、音質はもちろん、処理速度(リアルタイム性/遅延量)などの性能が数倍向上します。 このような当社製品の優位性を確認・理解していただけるデモ・システムを開発し、効果的な営業活動が行なえる体制をとってまいります。 ⑤ 組織の活性化 当社は社員の平均年齢が約52歳と決して若い企業とは言えません。また、ここ数年の業績動向は決して芳しいものではない一方、業務運営に緊張感、危機意識、活気がない部分が散見されるようになってきました。これらに対処すべく、能力のある若手社員の採用に力を入れるとともに、人事・処遇を今まで以上に成果・貢献度を重視して行うなど、業績回復の前提ともなる組織活性化のための施策を実施してまいります。 ⑥ 東京証券取引所スタンダード市場での上場廃止への対応 当社株式は、東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準のうち、流通株式時価総額(10億円)について、基準日(2026年3月31日)において不適合であったため、10月1日をもって上場廃止となり、2026年6月3日から同年9月30日まで整理銘柄に指定されました。 このような事態に対し、当社としましては、取り得る現実的な施策について関係各機関と検討し、ステークホルダーにとって適切と思われる対応を目指してまいりました。 そしてこの度、福岡証券取引所本則市場に当社株式の上場申請を行うことを2026年6月12日の取締役会で決議し、当社の持続的な成長の実現を図るとともに、当社株主の大半を占める個人株主の皆様に対し、継続的な当社株式売買の機会・場をご提供することといたしました。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社の事業は、ソフトウェアライセンス事業、ハードウェアライセンス事業およびソリューション事業の3事業に分かれております。これらの事業をバランスよく拡大させながら期末に集中する傾向のある売上の平準化および売上の増加を図り、利益の確保ならびに黒字化の定着を目指してまいります。
事業等のリスク5,390字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の適切な対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項および本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、その点ご留意ください。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ①ライセンス対象製品市場の動向による経営成績への影響について 当社製品のライセンス先は、主に携帯端末やデジタルカメラなどの電子機器メーカーまたはこれらの電子機器メーカー向けの半導体を製造・販売する半導体メーカーであり、これら顧客の機器製品にソフトウェア、ハードウェアとして組み込まれて使用されております。 携帯端末やデジタルカメラなどの製品は、ライフサイクルが短く、技術革新のスピードも早いため、当社としては日頃から顧客や外部機関からの情報を分析することにより、市場動向の変化、新規製品の開発、新市場の開拓に取り組んでおります。また、大画面対応のセットトップボックスやカーナビゲーションシステムなどの車載情報システム機器の市場にも積極的に取り組んでおり、その成果として、特定市場・製品からのライセンス収入に過度に依存しない、バランスのとれた売上構成に移行しつつあります。しかしながら、これらの最終製品市場の動向に当社の予想以上の変化があった場合には、当社の売上高、利益とも影響を受ける可能性があります。 ②特許の出願方針について 当社が開発したDMNA(Digital Media New Algorithm)は、数学を応用し信号処理にかかる演算負荷を軽くする技術であります。従来、数学は特許の対象外とされておりましたが、最近は認められるようになっております。しかしながら、そのほとんどが信号処理の考え方、信号処理の順序、信号処理の変換/置換であり、全てを網羅した特許の一括化は不可能であります。仮に特許を出願した際に公表される明細書から、他社がDMNAの内容を理解し、同社の製品に実装した場合、その抵触性を証明し、当社特許を完全に守ることは難しいと考えております。 このような理由により、当社はDMNAに関する特許は一部の周辺特許を除き出願しておりません。そのため、他社が当該事項に関する特許を取得した場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。当社では、他社が当該事項に関する特許を出願した場合に備え、学会発表を積極的に行っていく一方、社内または顧客との技術開発、販売条件などの交渉に関する議事録、契約書などすでに事業化していることを立証しうる社内実施記録を残し、「先使用権による通常実施権」を主張することができるように対処しております。 ③技術の進展等について 当社の事業は、画像・音声/音響処理技術に密接に関連しておりますが、これらの技術の進展は著しく、また当社の顧客の製品であります携帯端末、デジタルカメラ、ポータブルメディアプレーヤーなどは短期間で新機種が発売され、高機能化も進んでおります。 当社としましても、技術の進展に対応していく方針でありますが、当社が想定していない新技術の開発、普及により事業環境が急変した場合、必ずしも迅速に対応できないおそれがあります。また、競合他社が当社を上回る技術を開発した場合には、当社技術が陳腐化する可能性があります。 これらの状況に迅速に対応するため、研究開発費などの費用が多額に発生することも可能性として否定できません。このような場合には、当社の経営成績および今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ④ロイヤルティ契約について 当社は、顧客との間において、当社製品を搭載した電子機器または半導体製品などの出荷台数(または出荷個数)に応じて四半期毎にロイヤルティを受領する契約を締結しております。したがいまして、当社のロイヤルティによる売上高は、顧客の電子機器または半導体製品などの出荷台数(または出荷個数)に影響を受けることとなります。また、顧客の新製品の発売時期が遅延した場合、当初の販売見込を下回った場合、顧客の販売戦略に変更が生じた場合などには、当社の売上高、利益とも影響を受ける可能性があります。 ⑤代表者への依存について 当社の代表取締役社長である田中正文は、複雑な演算処理を簡素化する数学的手法を用いた独自のアルゴリズムを研究開発し、この成果を事業化し、当社の経営方針や戦略の決定、技術開発において重要な役割を果たしております。一方で当社は、事業拡大に伴う適切な運営体制・組織への移行ならびに事業基盤の安定化を主たる目的として、田中正文への依存度を低下させるべく、技術者の育成および権限委譲を進めており、一定の成果をあげつつあります。しかしながら、なんらかの要因により、田中正文の業務執行が困難となった場合には、当社の業績および今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥小規模組織であることについて 当社は、2000年6月20日に株式会社として設立され、2005年12月の株式公開を機に人員体制の整備・拡充、少人数の役職員への依存状況の改善など、小規模組織に特有な問題の解決に取り組んできていますが、必ずしも十分な水準には至っていないものと認識しております。また、実際のビジネスにおいても、小規模組織であることが顧客の懸念事項となる可能性があることは否定できません。 今後とも、業務遂行体制の整備・充実に努めてまいりますが、人的資源に限りがあるため、一定数以上の役職員が社外流出した場合には、当社の業務に支障をきたす可能性があります。 ⑦人材の確保・育成について 当社は、「技術者が報われる」「基幹技術に挑戦する」という基本方針を掲げており、今後の事業拡大には既存のスタッフに加え、優秀な人材の確保、育成が不可欠であると認識しております。 当社としては、人材に報いるための人事・給与制度を導入しておりますが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適格な人材を十分確保できなかった場合には、当社の事業拡大に制約を受ける可能性があり、当社の業績に影響する可能性があります。 ⑧当社の基幹技術の社外流出について 当社の製品を開発するためのDMNAをはじめとした基幹技術は、今後も当社の事業拡大の核になっていくものと認識しております。 当社と従業員および顧客との間において機密保持契約の締結、IDカードによる入退出管理、コンピューターシステムのセキュリティなど、徹底した情報管理を施しておりますが、今後人材流出や情報漏洩などにより当社の技術が社外に流出した場合、当社の事業運営に影響する可能性があります。 ⑨役員の員数について 当社の役員の員数は、現状取締役3名(うち常勤2名)、監査役3名(うち常勤1名)であります。今後、業務の増加に伴い常勤役員を増員する方針であり、また、株主総会において補欠役員(補欠取締役1名、補欠監査役1名)を選任しておりますが、不測の事態により欠員が生じた場合には、役員選任のため臨時株主総会を開催し、欠員を補充する手続きをとる可能性があります。 ⑩販売代理店との関係について 当社は、受注活動の一部を販売代理店に委託しております。これは、きめ細かな顧客フォローや価格などの条件交渉能力などで優れた販売代理店を活用することが有効だと判断しているためであり、今後も販売代理店とのパートナーシップを維持・強化していく方針です。 しかしながら、何らかの理由による販売代理店との契約解消、もしくは販売代理店の経営状態が悪化した場合には、現状の受注活動に影響する可能性があります。 ⑪収益構造が下期偏重となることについて 当社の主要顧客は3月決算の会社が多く、顧客の予算編成は、通期または半期単位で行われ、特に国内メーカーでは下期偏重の予算執行となる傾向があります。当社製品を顧客が購入する場合においても、この予算執行のタイミングおよび顧客の製品開発サイクルに影響される傾向にあります。このため、当社の売上計画は下期偏重となっております。 四半期開示の一般化により顧客の予算執行が平準化する可能性がある一方、夏商戦・年末商戦を基軸とした国内大手メーカーの製品開発サイクル自体が短期的に大きく変化することは考えづらいため、決算期の異なる海外企業への営業強化やビジネス・ユースのソリューション装置等の製品ラインアップなどにより期中業績の平準化を図っているものの、当面当社の業績は下期偏重とならざるを得ません。今後、取扱い製品を増加させることなどの施策が、期中業績の平準化に寄与するものと考えております。 ⑫業績予想の変動について 当社のライセンス事業においては、契約時または納品もしくは検品時に売上として計上するイニシャル収入と顧客の使用数量に応じて、一定の期間ごとに集計を行って、売上を計上するロイヤルティ収入の二つが主な収入形態となっております。そのため、特にイニシャル収入においては、契約・納品・検品のタイミングに売上計上の時期が大きく左右されます。 また、イニシャル収入の対象となるライセンス契約の金額が比較的高額となることが多く、当該契約締結・納品・検品が当初想定していた会計期間をまたぐ事態(期ズレ)が生じた場合、当該会計期間における当社の売上高、利益ともに大きな影響を受ける可能性があります。 ⑬感染症拡大による影響について 当社の売上のうち、ライセンス事業のイニシャル収入は顧客の新製品開発状況に、ロイヤルティ収入は顧客の製品生産、出荷状況に、そしてソリューション事業の収入は顧客の開発、システム構築および自社使用ニーズにより変動いたします。このため、2020年から急速に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症のように、治療方法が確立されていない新型の感染症や感染力が非常に強い既往感染症が我が国および世界各国で急速に感染拡大し、感染拡大防止のため各国政府が行う対策により開発、生産をはじめ各種企業活動の停止・停滞が余儀なくされる場合、当社の売上に大きく影響する可能性があります。当社では、その影響度合いの見積りを日頃の受注活動における顧客の開発、生産動向の把握により可能な限り適宜行ってまいります。 なお、当社自身の対策としましては、緊急事態宣言等が発出された場合、リモート(在宅)勤務を原則とし、出社勤務を要する場合には勤務時間の短縮や時差出勤とするなど社員の感染を未然に防止する対策をとる予定です。 ⑭配当政策について 当社は、設立初年度より当事業年度まで利益配当を行っておりません。利益配当は、業容が拡大し財務基盤も安定した後に、再投資による利益成長とのバランスなどを総合的に検討・判断して行うべきものとの考えからです。 現在の当社は、配当原資である利益剰余金が累積損失によりマイナスとなっており、配当可能利益は残念ながら有しておりません。 期間損失の積み上がりであるこの累積損失は期間利益の積み上げで解消することを基本方針としているため、当分の間、累積損失の解消に努めつつ財務基盤の強化、安定に重点を置かざるを得ない状況にあります。 もちろん、株主への利益配分は経営上の重要な検討課題として認識しており、配当政策につきましては、経営体質の強化、将来の事業展開のために必要な内部留保を確保しつつ業績に応じた配当を継続的に行えるようになった段階で、検討してまいりたいと考えております。 なお、内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応できる経営体制強化および技術革新に対応するための研究開発体制強化に有効に投資してまいります。 ⑮東京証券取引所スタンダード市場での上場廃止への対応 当社株式は、東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準のうち、流通株式時価総額(10億円)について、基準日(2026年3月31日)において不適合であったため、2026年10月1日をもって上場廃止となり、2026年6月3日から同年9月30日まで整理銘柄に指定されました。 このような事態に対し、当社としましては、取り得る現実的な施策について関係各機関と検討し、ステークホルダーにとって適切と思われる対応を目指してまいりました。 そしてこの度、福岡証券取引所本則市場に当社株式の上場申請を行うことを2026年6月12日の取締役会で決議し、当社の持続的な成長の実現を図るとともに、当社株主の大半を占める個人株主の皆様に対し、継続的な当社株式売買の機会・場をご提供することといたしました。
経営成績の分析 (MD&A)6,741字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国経済は、大企業・製造業の景況感はやや改善したものの、非製造業の景況感はほぼ横ばいとなりました。一方、国内個人消費については、賃上げの流れにより実質賃金の改善は年明け以降進みつつあるものの、いわゆるステルス増税により実質可処分所得の上昇が進まず、内需の本格回復はみられないまま推移しました。一方、目を海外に転じると、米国やEUでは労働市場の悪化傾向やインフレ圧力の低減見通しを背景に政策金利の引き下げによる景気のソフトランディングを図り、また、中国でも利下げ等により不動産市場の低迷や個人消費の落ち込みなどによる景況感悪化の抑え込みを進めた一方、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が収束しそうでしないまま続いており、また、中東情勢についてもアメリカ・イスラエルによりイラン攻撃が実施されるなど楽観できる状況にはなく、各種エネルギー/食料価格などの高騰によるインフレ再燃懸念は払しょくできず、さらにはトランプ米大統領による関税政策の各国経済への影響などをめぐり先行き大きな不安を残しながら推移しました。 このような中、当社の主要顧客業界である電子機器関連業界は、事業の再編を進めつつも、新興国向けに機能・性能を絞った製品の開発を進める一方、競争力の源泉である優れたアルゴリズムを用いた映像・画像・音声の圧縮伸張技術を追求し続けております。 具体的には、携帯型端末においてもより高画質、大画面の方向に向かっていることから、映像・画像の圧縮伸張コア技術であるビデオコーデックにおける優れたアルゴリズムを市場が求めております。また、デジタル情報家電においても、高画質化に加え高音質化が求められており、低消費電力と合わせてそれらを実現するオーディオコーデックが期待されてきております。さらに、動画像の配信・伝送分野においても、低ビット・レートでも高画質、高音質、低遅延を実現する圧縮伸張技術が必要不可欠のものとなっております。 このような状況下、DMNAアルゴリズムを用いて高画質、高音質、低遅延はもちろん、地球環境にやさしい省エネルギーなグリーン製品群を提供している当社は、国際標準規格に基づく圧縮伸張技術の機能強化ならびに受注活動を行うとともに、独自規格のオリジナル・コーデックや圧縮してもデータが劣化しないロスレス技術、ソリューション製品としての各種低遅延伝送装置、映像鮮明化の装置およびアプリなどをさらに国内外の市場に投入すべく営業努力を重ねております。 当事業年度の第4四半期におきましては、ライセンス部門では、伝送装置向けAAC-LC/HE-AACの量産ライセンス契約、ソリューション部門では、防衛装備向け映像伝送エンコーダ/デコーダソフトウェア開発、防衛設備向けに“LucidEye”映像鮮明化装置の販売、警察向け映像伝送システムの販売、官公庁向けおよびCATV向けに低遅延伝送システムの販売のほか、デジタルカメラ向けコーデックドライバの実機テスト受託業務の獲得にも成功しております。 一方、費用・損益面では、売上高の大幅な伸長により販管費などのコストを吸収し、利益を計上することができました。 なお、当社の売上高は、主要顧客の決算期末(主として9月と3月)に集中する傾向がある一方、販管費等のコストは、各四半期とも大幅な変動はない、という特徴を有しております。 この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当事業年度末の資産合計は、前事業年度末より102百万円増加し、1,945百万円となりました。 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末より52百万円増加し、133百万円となりました。 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末より49百万円増加し、1,812百万円となりました。 b.経営成績 当事業年度の売上高は685百万円(前期比64.6%増)となり、経常利益106百万円(前期は経常損失282百万円)、当期純利益85百万円(前期は当期純損失285百万円)となりました。 部門別の業績につきましては、次のとおりです。 (ソフトウェアライセンス事業) 営業活動におきましては、単体IPでのライセンス営業から複数IPをモジュール化してのライセンス営業に力をいれました。 主要な案件としましては、次のとおりです。 《量産ライセンス》 ・H.264エンコーダ/デコーダ ソフトウェア:監視カメラ向け ・MP3デコーダ ソフトウェア:施設設備向け ・DTVソフトウェア:車載向け ・ハンズフリーソフトウェア:航空機通話システム向け ・AAC-LC/HE-AAC エンコーダ/デコーダ:伝送装置向け 《評価ライセンス》 ・ノイズサプレッサ:CTスキャン装置向け ・JPEGエンコーダ ソフトウェア:Web会議向け 以上の結果、当事業年度の売上高は287百万円となりました。 (ハードウェアライセンス事業) 営業活動におきましては、4K技術、ロスレス技術、H.265、スムージング技術を中心にライセンス営業活動、海外案件獲得活動を展開しました。 主な案件としましては、次のとおりです。 《量産ライセンス》 ・H.264 HPコーデック:ドアホン向け ・1/4固定長圧縮技術:人工衛星向け ・H.265エンコーダ:月面探査機向け 以上の結果、当事業年度の売上高は193百万円となりました。 (ソリューション事業) 営業活動におきましては、当社の既存技術と開発力をベースに顧客のカスタム案件の獲得およびオリジナル・コーデックを用いて低遅延・高画質を両立させた小型版画像伝送システムや放送局向け低遅延送り返しシステム、“LucidEye”映像鮮明化アプリ/装置の販売活動を中心に展開しました。 主要な案件としましては、次のとおりです。 ・映像伝送エンコーダソフトウェア開発:防衛装備向け ・低遅延映像伝送システム:放送関連設備向け ・画像・音声デコーダユニットのライセンスキー追加受注:フライトシミュレータ用 ・“LucidEye”映像鮮明化ライブラリ:車載向け ・映像伝送エンコーダ/デコーダソフトウェア:防衛装備向け ・画像・音声エンコーダユニット受託開発:フライトシミュレータ向け ・FPGA版コーデックモジュールの追加受注:監視装置向け ・WiFi Sync Viewer:大学向け ・“LucidEye”映像鮮明化装置:防衛装備向け ・映像伝送システム設計支援:警察向け ・DTVソフトウェア仕様変更:車載向け ・音源分離/音声認識NLU対応ソフトウェア開発:デモ環境構築 ・現場映像伝送システム:警察向け ・低遅延映像伝送システム:防災システム向け ・Codecドライバ実機テスト受託:デジタルカメラ向け ・Codec IP制御検討受託:映像伝送装置向け 以上の結果、当事業年度の売上高は204百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益を106百万円計上したことなどにより、前事業年度末に比べ117百万円増加し、当事業年度末には754百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は105百万円(前年同期は202百万円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益を106百万円計上したことなどによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果獲得した資金は1百万円(前年同期は0百万円の獲得)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において、財務活動による資金の増減はありません(前年同期も増減なし)。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当事業年度の生産実績について、当社は単一セグメントとしているため、部門別に示すと、次のとおりであります。 部門の名称   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) ソリューション事業(千円)   59,097   93.1 合計(千円)   59,097   93.1 (注)金額は製造原価によっております。 b.受注実績 当事業年度の受注実績について、当社は単一セグメントとしているため、部門別に示すと、次のとおりであります。 部門の名称   受注高 (千円)   前年同期比 (%)   受注残高 (千円)   前年同期比 (%) ソフトウェアライセンス事業(千円)   290,350   264.9   11,278   128.3 ハードウェアライセンス事業(千円)   193,572   166.5   5,469   107.0 ソリューション事業(千円)   168,336   99.0   19,361   34.8 合計(千円)   652,259   164.7   36,109   52.0 c.販売実績 当事業年度の販売実績について、当社は単一セグメントとしているため、部門別に示すと、次のとおりであります。 部門の名称   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) ソフトウェアライセンス事業(千円)   287,864   262.0 ハードウェアライセンス事業(千円)   193,217   131.0 ソリューション事業(千円)   204,549   128.5 合計(千円)   685,631   164.6 (注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社デンソーテン   -   -   110,326   16.1 富士フイルム株式会社   64,431   15.5   83,893   12.2 関東航空計器株式会社   41,854   10.0   -   - (注)前事業年度及び当事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満の場合は、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態 当社においては、安定的な事業活動の遂行と積極的な研究開発活動のための資金を確保することが重要課題と認識しており、健全な財政状態を維持するよう取り組んでおります。 当事業年度末の資産合計は、前事業年度より102百万円増加し、1,945百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が117百万円増加したことなどにより、前事業年度末より92百万円増加し、1,106百万円となりました。固定資産は、投資有価証券が12百万円増加したことなどにより前事業年度末より9百万円増加し、839百万円となっております。 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末より52百万円増加し、133百万円となりました。流動負債は、未払法人税等が22百万円、未払消費税等が26百万円それぞれ増加したことなどにより、前事業年度末より52百万円増加し、133百万円となりました。固定負債の残高はありません。 純資産につきましては、当期純利益を85百万円計上したことなどにより、当事業年度末における純資産合計は1,812百万円となり、前事業年度末より49百万円増加しております。 全体として、流動資産の比率が高く、有利子負債がないことなどから自己資本比率も93.1%と高い水準を維持しており、財政状態としては健全な状態を維持しております。 b.経営成績 当事業年度の売上高につきましては、ソフトウェアライセンス事業が287百万円、ハードウェアライセンス事業が193百万円、ソリューション事業が204百万円となり、合計の売上高は685百万円と前事業年度より64.6%の増加となりました。 なお、売上総利益は634百万円と前事業年度より257百万円増加し、売上総利益率は92.5%となっております。 費用・損益面につきましては、販売費及び一般管理費が589百万円と前事業年度より73百万円の減少となり、売上 高の大幅な増加により販管費や製品製造のための外注費などのコストを吸収し、営業利益を44百万円(前事業年度は営業損失286百万円)、経常利益を106百万円(前事業年度は経常損失282百万円)、当期純利益を85百万円(前事業年度は当期純損失285百万円)、それぞれ計上する結果となりました。 今後につきましては、品質を第一とする開発方針を徹底するとともに、開発日程の管理並びに営業活動の進捗管理を強化していくことにより、売上見込み案件の増大と受注確度向上を図り、また、ソリューション事業を本格的に推進することで、売上高の増加を図って参ります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当事業年度におけるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益を106百万円計上したことなどにより、前事業年度末に比べ117百万円の増加となりました。 資本の財源及び資金の流動性については、当社は、当事業年度末において現金及び預金を855百万円有しており、また、長短借入金等の有利子負債はなく、自己資本比率は93.1%と極めて高い水準にあります。IPの開発を主業務とし、また、ファブレスメーカーである当社の資金需要は、運転資金需要が主なものであり、それにはすべて自己資金で対応可能となっております。 ③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 前事業年度までは売上高の低迷により、販管費等のコストを賄うことができず、損失の計上を余儀なくされておりましたが、当事業年度は、ソフトウェアライセンス事業とソリューション事業において大型案件の獲得に成功したことなどから、7事業年度ぶりの利益計上となりました。今後とも、品質を第一とする開発方針を徹底するとともに、開発日程の管理ならびに営業活動の進捗管理を強化していくことにより、売上見込み案件の増大と受注確度向上を図り、また、ソリューション事業を本格的に推進することで、売上高の増加ならびに利益の確保を図ってまいります。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 当事業年度の財務諸表においては、賞与引当金が見積りに基づき計上されており、従業員の賞与の支給に備えるため、支給見込額のうち当期に負担すべき額を計上しております。この見積りの仮定として、期末日後の当社の財政状態等に著しい変動がないことなどを前提としておりますが、期末日後に財政状態等の著しい変動などが生ずることによって実際の支給額が著しく増減した場合には、賞与引当金残高の過不足が生ずる可能性があります。なお、この過不足は翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものではないと考えております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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