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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

はてな

Hatena Co., Ltd3930 · Growth · 情報・通信業

「はてなブックマーク」「はてなブログ」などUGCサービスで築いた技術とコミュニティを強みに、企業向けにCMSやサーバー監視、マンガビューアを提供する。

概要

はてなは、ブログプラットフォーム「はてなブログ」やソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」、Q&Aサイト「人力検索サイトはてな」などを運営するインターネットサービス企業である。2001年に京都で創業し、2016年に東証マザーズに上場、2025年7月期の売上高は38億円、従業員数は217名。個人向けUGCサービスで培った技術とコミュニティを活かし、法人向けのCMSやサーバー監視サービス、マンガビューワなどのテクノロジーソリューションも展開している。

三つのサービス群で構成される単一セグメント

はてなの事業は「UGCサービス事業」の単一セグメントだが、その中は三つのサービス群に分けられる。第一は個人ユーザー向けの「コンテンツプラットフォームサービス」で、はてなブログやはてなブックマークなど、利用者が自らコンテンツを発信・拡散できる場を提供する。収入源は有料プラン「はてなブログPro」の課金収入とアフィリエイト広告収入である。第二は企業向け「コンテンツマーケティングサービス」で、Webサイト構築・運用支援のSaaS「はてなCMS」や、UGCサービス上の広告枠を活用した集客支援を行う。第三は「テクノロジーソリューションサービス」で、受託開発やサーバー監視サービス「Mackerel」、マンガビューワ「GigaViewer」などを提供する。各サービス間で技術やノウハウのシナジーを図っている。

テクノロジーソリューションが成長を牽引

2025年7月期の売上高は38億円(前期比15.2%増)、営業利益3億円と増収増益の見通しである。特に成長を牽引するのはテクノロジーソリューションサービスで、同セグメントの売上高は28億4千万円(前期比23.0%増)に達した。内訳は受託開発・保守運用とMackerelの利用料である。受託開発では、任天堂のゲーム連動サービス「イカリング3」の機能拡充や、集英社の「少年ジャンプ+」へのマンガビューワ提供など大型案件が継続的に寄与している。また、Mackerelは2025年5月にAPM機能を正式リリースし、監視プラットフォームとしての価値を高めている。コンテンツプラットフォームとマーケティングサービスは安定的に収益を上げ、全体の収益基盤を支えている。

1290万人の登録ユーザーが形成するコミュニティ

はてなが運営するUGCサービスの登録ユーザー数は2025年7月時点で1,289万人に達する。はてなブックマークではユーザーが任意のWebページにコメントを付けて共有でき、はてなブログでは長文の論考やコラムを発信するITリテラシーの高いブロガーが多い。この二つのサービスが連動することで、ブログ記事に他のユーザーの意見や批評が集まりやすく、他のSNSとの差別化要因となっている。また、はてなブログの有料プラン「Pro」は独自ドメインや高度なデザイン編集を可能にし、codocと連携した有料記事販売の手数料収入も得ている。コミュニティの質の高さが、法人向けサービスにおける広告効果や開発ノウハウにも貢献している。

法人向けストック型ビジネスへのシフト

はてなのビジネスモデルは、個人向けUGCサービスで集めたユーザー基盤と技術力を、法人向けのストック型サービスに展開するハイブリッド戦略である。コンテンツマーケティングサービスの「はてなCMS」はSaaS型で提供され、顧客は月額利用料を支払う。テクノロジーソリューションサービスも受託開発後の保守運用やレベニューシェアが継続的な収入となる。2024年には、監視プラットフォーム「Vaxila」を事業譲受し、Mackerelに統合。2025年には生成AIを活用した発話分析サービス「toitta」をリリースするなど、新たなストック型サービスの開発を続けている。これにより、一過性の開発売上に依存せず、安定的な収益基盤の拡大を目指している。

業界の中での役割はUGCプラットフォーム運営者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
38億円
営業利益
3億円
営業利益率
7.9%
純利益
2億円
2025/7 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/7
事業売上構成比利益利益率
テクノロジーソリューション サービス28億円75.7%
コンテンツマーケティング サービス6億円16.2%
コンテンツプラットフォーム サービス3億円8.1%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01コンテンツプラットフォーム主力

はてなブックマークやはてなブログなど、ユーザー生成コンテンツ(UGC)のプラットフォームを運営。登録ユーザー数は1,289万人。収益は有料プラン(はてなブログPro)やアフィリエイト広告による成果報酬が中心。

主な製品・サービス2
はてなブックマーク
任意のウェブページを登録・共有できるソーシャルブックマークサービス。ユーザー同士で有益な情報源を共有できる。
はてなブログ
無料で開設できるブログサービス。有料プランのはてなブログProでは独自ドメイン利用やデザイン自由度向上が可能。

02コンテンツマーケティング準主力

企業のオウンドメディア運営を支援する「はてなCMS」の提供や、広告メニュー(ディスプレイ広告・ネイティブ広告・タイアップ広告)を提供。生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta」も新たに提供。

主な製品・サービス2
はてなCMS
はてなブログのシステムを利用したSaaS型CMS。アクセス負荷対策や脆弱性対策を気にせずコンテンツ制作に専念でき、初期設計・導入サポート・保守運用・コンテンツ制作支援も提供。
toitta
インタビュー調査の内容分析を支援するAIソリューション。発話を「切片」として自動抽出し、文脈に応じてグループ化することで、リサーチャーの分析効率を向上させる。

03テクノロジーソリューション準主力

UGCサービスの開発・運用で培った技術を活かし、クライアント企業のサービス開発・保守運用を支援。電子書籍市場向けのマンガビューア「GigaViewer」は17社・25サービスに導入され、サーバー監視サービス「Mackerel」も提供。

主要顧客株式会社集英社、株式会社KADOKAWA、任天堂株式会社

主な製品・サービス2
GigaViewer
マンガ閲覧アプリのビューア。快適な閲覧機能に加え、入稿・作品管理・販売システムなど運用コスト削減機能も備える。集英社の「少年ジャンプ+」等に導入。
Mackerel
サーバー監視SaaS。異なるクラウドサービス間でも統一的に監視でき、監視エージェントのインストールで簡単に利用開始。APM機能でアプリケーションのエラーやパフォーマンス低下を迅速に把握。

製品と技術

はてなブログとはてなブックマークが中核のコンテンツプラットフォーム

個人向けUGCサービスの中核は、ブログ「はてなブログ」とソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」である。はてなブログは無料で開設でき、スマートフォンアプリからの投稿・編集にも対応。有料プラン「Pro」では独自ドメインや高度なデザイン編集が可能となり、さらにcodocとの連携で記事の有料販売ができる。はてなブックマークは、ユーザーが任意のWebページを登録・共有し、コメントを付けられる。両サービスは連動しており、はてなブックマークで人気の記事がはてなブログのアクセス向上につながる。このエコシステムが、ITリテラシーの高いユーザーコミュニティを形成している。

法人向けのWebサイト構築SaaS「はてなCMS」

「はてなCMS」は、企業が自社メディア(オウンドメディア)を構築・運用するためのSaaS型CMSである。2014年に「はてなブログMedia」としてスタートし、2025年2月にブランド刷新された。はてなブログのシステムをベースにしているため、アクセス負荷対策や脆弱性対策を気にせずコンテンツ制作に集中できる。初期設計、導入サポート、カスタマイズ、保守運用、コンテンツ企画・制作まで一貫して提供する。最近では人材採用分野での活用ニーズが高まっており、社員インタビューサイトなどの構築に利用されている。課金は月額のCMS利用料と、オプションの制作・運用サポート料である。

漫画ビューワ「GigaViewer」とサーバー監視「Mackerel」

テクノロジーソリューションサービスの主力製品は、マンガビューワ「GigaViewer」とサーバー監視サービス「Mackerel」である。GigaViewerはWeb版とアプリ版があり、作品の快適な表示だけでなく、入稿・作品管理・販売システムも備える。2025年8月時点で17社・25サービスに導入され、集英社の「少年ジャンプ+」アプリ版にも採用されている。Mackerelは異なるクラウド間でも統一的なサーバー監視を実現するSaaSで、2025年5月にAPM機能を正式リリースし、アプリケーションのパフォーマンス監視にも対応。2024年に事業譲受した「Vaxila」の技術を組み込み、オブザーバビリティプラットフォームへの進化を進めている。

受託開発で培った技術基盤が支えるソリューション

はてなの受託開発サービスは、これまでのUGCサービス運営で培った技術力を企業向けに提供するものである。代表的な成果物として、任天堂のゲーム連動サービス「イカリング3」や、KADOKAWAの小説投稿サイト「カクヨム」がある。また、2024年10月にリリースした「toitta」は、生成AIを活用した発話分析ソリューションで、インタビュー調査の内容を自動で切片化・グルーピングし、分析工数を削減する。これらの受託開発では、開発後の保守運用やレベニューシェアによる継続収入を重視しており、一過性の売上に留まらないビジネスモデルを構築している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

ブログASP国内首位、内需依存

はてなはブログプラットフォーム・サーバー監視サービスを手掛ける中小型IT企業。国内ブログ市場では主要プレイヤーだが、売上高30億円台と規模は小さい。同業にはソラコム(IoTプラットフォーム)やハッチ・ワーク(クラウドインテグレーション)があるが、直接競合は限定的。収益は国内向けが中心で、海外展開は未着手。直近の営業利益率は改善傾向にある。

強み

  • 16年以上の歴史を持つ老舗ブログサービス「はてなブログ」で、国内ユーザーからの高い認知度を誇る。
  • ブログ広告・有料プランに加え、サーバー監視「Mackerel」でサブスク収益を獲得し、収益の安定性が高い。
  • 2025年7月期の営業利益率7.89%と、過去2年で急改善。コスト管理と高付加価値サービスが寄与。
  • エンジニア向けコミュニティ「はてなブックマーク」を含む独自のユーザー基盤を持ち、他社との差別化が可能。

課題

  • 売上の大半が国内依存。海外市場への拡大戦略がなく、成長の天井が近い可能性がある。
  • NoteやWordPressなど類似サービスの台頭で、ブログ市場の競争が激化し、シェア拡大が難しい。
  • 売上高38億円と零細に近く、大規模投資やM&Aが困難で、成長スピードに限界がある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がはてな

時価総額で並べると、掲載11社のなかで2番目にあたる。

#企業時価総額PER
13970イノベーション24億円
23930はてな23億円16.4倍
35242アイズ23億円
44427EduLab23億円
54424Amazia23億円
63796いい生活23億円28.9倍
74388エーアイ23億円20.8倍
85126ポーターズ23億円17.9倍
93647アスリナ23億円
103042セキュアヴェイル23億円21.8倍
114170Kaizen Platform23億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

質問サイトから始まった2001年の創業

2001年7月、はてなは京都府京都市下京区で有限会社として設立された。資本金は3,000千円。創業と同時に、ユーザー同士で質問やアンケートを投稿し解決する「人力検索サイトはてな」のサービスを開始した。このQ&Aサービスが同社の原点であり、後に続くUGCサービスの基礎となった。2003年3月にはブログサービス「はてなダイアリー」を開始、2004年2月に株式会社へ改組した。同年4月に東京都渋谷区へ本店を移転し、首都圏での事業展開を本格化させた。

ソーシャルブックマークで拡大した2000年代半ば

2005年8月、はてなはソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」を開始した。ユーザーがWebページを保存し、コメントを付けて共有できるこのサービスは、ブログと連動することで大きな反響を呼び、登録ユーザー数を急増させた。同年には東京都目黒区に本店を移転。2008年5月には再び移転し、事業拡大に伴う組織整備を進めた。この時期、はてなブックマークはIT業界を中心に高い支持を得て、同社の顔となるサービスの一つに成長した。

ブログサービスを刷新し法人向けに舵を切った2010年代

2013年1月、はてなは「はてなダイアリー」をフルリニューアルした「はてなブログ」を開始した。従来のブログ機能を強化し、スマートフォン対応やデザインの自由度を高めた。2014年3月には、企業向けにブログシステムを提供する「はてなブログMedia」(後の「はてなCMS」)をスタート。同年9月にはクラウド監視サービス「Mackerel」を発表した。これにより、個人向けから法人向けサービスへの本格的な進出が始まった。2016年2月には東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場し、資金調達力と認知度を高めた。

大手企業との協業で技術力を示した2010年代後半

上場後、はてなは大手企業との協業を積極的に進めた。2016年2月にはKADOKAWAの小説投稿サイト「カクヨム」を共同開発。2017年1月にはマンガビューワ「GigaViewer for Web」の提供を開始し、電子コミック市場に参入した。同年7月には任天堂のゲーム連動サービス「イカリング2」の開発に協力。2019年4月には同じく任天堂の「スマプラス」の開発にも携わった。これらの受託開発実績は、同社の技術力とプロジェクト管理能力を証明し、後の大型案件獲得につながった。

20周年を機にロゴ刷新と京都回帰

2021年7月、はてなは創業20周年を迎え、企業ロゴをリニューアルした。同年11月にはマンガビューワのアプリ版「GigaViewer for Apps」を開始。2022年3月には本店を京都に移転し、創業の地へ回帰した。同年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、グロース市場へ移行。2022年9月には任天堂の「イカリング3」の開発協力を発表するなど、既存の協業関係を継続・発展させた。京都移転は、拠点分散による災害リスク低減と、地元人材の確保を目的とした戦略である。

M&AとAIで新領域に挑む2020年代半ば

2024年3月、はてなが提供する「GigaViewer for Apps」が集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」に採用された。ダウンロード数3,000万超の大型サービスへの導入は、マンガビューワ事業の大きな転機となった。同年6月、監視プラットフォーム「Vaxila」を事業譲受し、Mackerelの機能拡充に活用。同年10月には生成AIを活用した発話分析サービス「toitta」をリリースし、新たなデータ分析分野に進出。また、ブロックチェーン「Japan Open Chain」の共同運営者にも参画した。2025年2月には「はてなブログMedia」をリニューアルした「はてなCMS」を開始、5月にはMackerelにAPM機能を追加するなど、既存サービスの深化も続けている。

年表29件を開く

2000年代

  • 2001年7月創業インターネットによる情報提供サービスを事業目的として、京都府京都市下京区にて有限会社はてな(資本金3,000千円)設立。
  • 2001年7月質問やアンケートを投稿して疑問や悩みを解決するQ&Aサイト「人力検索サイトはてな」サービス開始。
  • 2003年3月ブログサービス「はてなダイアリー」サービス開始。
  • 2004年2月株式会社はてなに改組。
  • 2004年4月東京都渋谷区に本店移転。
  • 2005年8月新しい情報体験を提供する、ソーシャルブックマークサービス((注)1.)「はてなブックマーク」サービス開始。
  • 2008年5月東京都目黒区に本店移転。

2010年代

  • 2012年10月東京都港区に本店移転。
  • 2013年1月「はてなダイアリー」をフルリニューアルしたブログサービス「はてなブログ」サービス開始。
  • 2014年3月企業向けオウンドメディア((注)2.)支援サービス「はてなブログMedia」サービス開始。
  • 2014年9月クラウド支援サービス((注)3.)「Mackerel」サービス開始。
  • 2016年2月上場東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場。
  • 2016年2月株式会社KADOKAWAの小説投稿サイト「カクヨム」共同開発。
  • 2017年1月マンガビューワ「GigaViewer for Web」提供開始。
  • 2017年7月任天堂株式会社のゲーム連動サービス「イカリング2」開発協力。
  • 2019年4月任天堂株式会社のゲーム連動サービス「スマプラス」開発協力。

2020年代

  • 2020年9月スモールビジネス向けの新ブログプラン「はてなブログBusiness」の提供を開始。
  • 2021年4月株式会社集英社とマンガ家のための作品投稿・販売プラットフォーム「マンガノ」を開始。新たなマンガ投稿サービスで協業。
  • 2021年7月20周年で企業ロゴをリニューアル。
  • 2021年11月マンガビューワ「GigaViewer for Apps」提供開始。
  • 2022年3月京都本社移転。
  • 2022年4月東京証券取引所グロース市場に移行。
  • 2022年9月任天堂株式会社のゲーム連動サービス「イカリング3」開発協力。
  • 2024年3月マンガビューワ「GigaViewer for Apps」を株式会社集英社の「少年ジャンプ+」に提供開始。
  • 2024年6月監視プラットフォームサービス「Vaxila」を事業譲受。
  • 2024年10月生成AIを活用した発話分析ソリューションサービス「toitta」サービス開始。
  • 2024年10月「Japan Open Chain」の共同運営者に参画。
  • 2025年2月「はてなブログMedia」をリニューアルしたWebサイト制作サービス「はてなCMS」サービス開始。
  • 2025年5月オブザーバビリティプラットフォーム「Mackerel」にてAPM機能((注)4.)の提供を開始。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/7期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    3サービスを軸とした事業展開

    コンテンツプラットフォーム、コンテンツマーケティング、テクノロジーソリューションの3サービスを基軸に、新たな価値を創造し企業価値向上を目指す。特に「はてなCMS」「Mackerel」を成長事業と位置づけ、ストック型ビジネスを強化する。

  2. 02

    戦略的投資の強化

    持続的成長に向け、コンテンツマーケティングサービスの営業人員強化、プラットフォームのテクノロジー基盤投資、サービス開発の制作人員強化など、各分野で攻めの重点投資を実施する。

  3. 03

    ハイブリッド戦略の推進

    自社プラットフォームで獲得した資産・知見を法人向けサービスに活用し、シナジーを生み出す。UGCサービスで培ったノウハウを「はてなCMS」「Mackerel」に還元し、競争優位性を強化する。

  4. 04

    新規事業の創出と成長拡大

    既存事業で培った能力を活かし、隣接領域で新規事業を創出。生成AI活用の「toitta」を成長軌道に乗せ、暗号資産分野の調査研究も進める。営業・マーケティング活動を強化し、新規取引先拡大を図る。

  5. 05

    組織体制の強化と人材育成

    優秀な人材の確保・育成を重点課題とし、中途・新卒採用を積極化。職種別研修や資格取得支援を実施し、イノベーションを生む組織文化を追求。事業状況に応じた機動的な組織改編で強固な体制を構築する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で217人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は612万円で、9期前と比べて+8.4%平均年齢は36.1歳、平均勤続年数は4.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年7月104
2017年7月117
2018年7月127
2019年7月56533.13.6144
2020年7月57333.74.0161
2021年7月60034.34.2167
2022年7月63234.64.4170
2023年7月61634.44.4193
2024年7月63835.44.820748
2025年7月61236.14.8217138

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年7月期・提出会社(単体)
女性管理職比率35.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)74.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — 京都府京都市中京区356百万円
本店 — 東京都港区29百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年7月期の売上高は38億円営業利益3億円前期と比べると増収増益で、売上が+15.2%、利益が+200.0%。

売上高
+15.2%
38億円
営業利益
+200.0%
3億円
純利益
+100.0%
2億円
営業利益率
7.9%
前期比 +4.9%pt

会社が出している今期の予想2026年7月期

項目会社予想前期実績
売上高36億円38億円
営業利益1億円3億円
純利益-8億円2億円

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は9億円、営業利益は0億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は+12.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q700.00
2023年4Q90
2024年1Q800.00
2024年2Q800.00
2024年3Q800.00
2024年4Q9111.11
2025年2Q20210.02
2025年4Q1815.60
2026年2Q1815.61
2026年3Q900.0−8

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年7月期からの14期で、売上は8億円から38億円へ4.8倍に増えた。直近期の営業利益率は7.9%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年7月811
2013年7月911
2014年7月911
2015年7月1121
東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場。
2016年7月1621
2017年7月1942
2018年7月2132
2019年7月2543
2020年7月2532
2021年7月2632
2022年7月3132
2023年7月3221
2024年7月33113.01
2025年7月38337.92

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年7月期

売上高38億円のうち、営業利益として残るのは3億円7.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2億円、売上の5.3%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金15.8%6億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金76.3%29億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.9%3億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
84.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.5pt
7.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.4pt
5.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比4.5pt
8.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
15.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 12期分

2025年7月期は営業CFが7億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは7億円この組み合わせは現金積み上げ型にあたる。本業・資産売却・調達のすべてで現金が入ってきている。大型買収や再編の前触れのことも期末の手元現金は21億円で、売上の6.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2014年7月1−1003
2015年7月2−1014
2016年7月2−1318
2017年7月3−10210
2018年7月2−30−19
2019年7月5−10413
2020年7月1−20−112
2021年7月3−10214
2022年7月30−1316
2023年7月0−2−1−214
2024年7月1−10014
2025年7月700721

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年7月期の総資産は35億円。このうち返さなくてよい自己資本が28億円で、自己資本比率は81.6%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年7月53263.6
2013年7月54174.7
2014年7月65179.5
2015年7月75273.1
2016年7月1310380.0
2017年7月1613381.0
2018年7月1815384.0
2019年7月2319481.4
2020年7月2321289.9
2021年7月2623387.8
2022年7月3024682.2
2023年7月2925486.4
2024年7月2926388.0
2025年7月3528681.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年7月期の内訳単体ベース
現金及び預金
21億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
24億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
6億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
76
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率16 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中77位あたり、逆に低いのはROE605社中412位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
8.6%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.9%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
81.6%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
15.2%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥761で、1年前と比べて-45.4%過去52週の値幅のなかでは6%の位置にある。

¥761-0.9%1ヶ月-0.5%1年-45.4%時価総額23億円
過去52週の値幅
安値¥716高値¥1,415

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)16.4倍
PBR1.08倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価753円は25日移動平均線881円を14.5%下回り、75日線946円や200日線956円に対しても大幅なマイナス。52週高値1482円からは49%下落、52週安値716円からは5.2%上昇し、安値圏でのもみ合いが続く。直近1カ月で31.3%下落と急落しており、7月30日には1140円から840円へと暴落。出来高は7月30日に135400株と急増し、売りが殺到したが、その後は2万株前後に落ち着いた。RSIは33.75と売られ過ぎ圏にあり、反発の可能性があるが、下降トレンドは明確。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERは16.21倍と業界平均の48.57倍を大幅に下回り、予想PERが算出できないものの現在の水準は割安です。PBRは1.07倍と業界平均の2.92倍を大きく下回ります。ROEは8.6%と低いものの、売上高・利益は増加傾向で、特に直近の営業利益率は7.89%と改善しています。無配ですが、成長段階の企業であり、バリュエーションは魅力的です。割安だが、配当がないことが投資家にとってはマイナスです。

指標この会社業種平均
PER (実績)16.4倍47.9倍
PBR1.08倍2.96倍
ROE8.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

ブログサービス市場の成熟と、収益源の多角化が課題。強気派は、既存ユーザー基盤を活用した法人向けマーケティング支援の成長と、2025年7月期の増収増益見通しを評価する。弱気派は、主力サービスの広告収入が伸び悩む中、株価が1年で半減しており、新サービスの育成不足や競合との差別化の難しさを指摘する。ユーザー数の動向と法人事業の拡大が焦点。

プラスに働く材料7
  • 法人向け成長

    2025年7月期は増収増益予想で、法人向け事業がけん引する見込み。

  • ブログ基盤の安定

    長年の運営で蓄積したユーザーと広告主に強い支持を得ている。

  • PBR1倍前後

    株価が純資産とほぼ同水準で、下値リスクが限定的とみる。

  • 7月期売上38億円と前期比15%増決算発表後影響

    売上高は33億円から38億円へ増加し、増収基調が続く

  • 営業利益3億円と前年比3倍増益通年影響

    営業利益率は3.03%から7.89%へ改善し、収益力が向上

  • ROE8.6%、PBR1.07倍は割安継続影響

    ROE8.6%に対しPBR1.07倍と、純資産価値に近い水準

  • 純利益2億円と最終増益決算発表後影響

    最終利益は1億円→2億円と倍増

マイナスに働く材料7
  • 広告需要の低迷

    主力のブログ広告が市場縮小で成長鈍化、収益減の懸念。

  • 競合との差別化不足

    他社のSNSに押され、新規ユーザー獲得が振るわない。

  • 株価下落の持続

    1年で47%下落しており、投資家の期待が低下している。

  • 売上高38億円と小規模、変動耐性低い通年影響

    売上高38億円は市場変動で業績が大きく揺れうる規模

  • 純利益2億円、PER16.2倍は割高感決算発表後影響

    最終利益2億円に対しPER16.21倍、成長鈍化で修正圧力

  • 外国人保有3.57%と需給が細い継続影響

    外国人持ち株比率3.57%と低く、売りが膨らみやすい

  • 年間株価下落から戻り売り懸念不定影響

    1年で-47.05%の下落、戻る局面でも売り圧力

次の決算で確かめる点
ブログ・Q&Aの月間ユーザー数
プラットフォームの価値を示し、広告需要に影響する。
法人向け売上高
増収の柱であり、多角化の進捗を確認する。
広告単価
収益性の指標となり、需要と競争環境を反映する。

株主

有価証券報告書より

2025年7月期末の株主数は延べ1,595人。区分でいちばん多いのは個人・その他86.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が0.6%を占め、残る99.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年7月%2021年7月%2022年7月%2023年7月%2024年7月%2025年7月%
個人・その他65.370.475.281.383.686.0
証券会社6.310.27.713.210.49.9
外国法人17.012.39.93.33.73.1
自己株式0.00.01.73.83.83.1
事業法人0.21.10.60.50.50.5
外国人個人1.71.72.01.71.60.4
金融機関9.54.24.60.00.30.1
政府・自治体0.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01近藤 淳也31.65
02株式会社SBI証券5.39
03新村 健造4.64
04中村 剛2.86
05栗栖 義臣2.52
06楽天証券株式会社2.39
07鈴政 一夫1.63
08西村 裕二1.63
09田中 慎樹1.42
10JP JPMSE LUX RE J.P. MORGAN SEC PLC EQ CO (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.11

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−97%、1株純資産は14期で−94%。直近期のROEは8.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2012年7月3,02015,02322.4
2013年7月2,45918,10115.0
2014年7月2820914.5
2015年7月2423111.1
2016年7月5837218.533.9
2017年7月8345520.029.5
2018年7月8253716.620.5
2019年7月11464719.234.2
2020年7月657049.630.0
2021年7月587647.924.0
2022年7月8082310.116.0
2023年7月348444.026.6
2024年7月218662.536.4
2025年7月789458.618.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/7期の役員報酬は総額76百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
栗栖義臣代表取締役 社長4877,500
大西康裕取締役 コンテンツ本部長5125,600
田中慎樹取締役 コーポレート本部長5143,600
毛利裕二取締役58100
近藤淳也取締役50973,274
リチャード・チェン取締役576,900
柴崎真一常勤監査役69
中村勝典監査役70
砂田有紀監査役49
西原一幸51

役員報酬の内訳2025/7

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)55445812
監査役1101010
社外取締役3883

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/7期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,411字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションに掲げ、「技術で支えられているサービスを提供する会社」として技術を磨き、利用者同士で質問・回答を寄せ合うウェブサイト「人力検索サイトはてな」を皮切りに、「はてなブログ」や「はてなブックマーク」といったUGC(User Generated Content)サービス(注1)を自社開発し運営しております。 事業の中核となるUGCサービス「はてな」は、当社の運営するインターネットサービス上で会員登録を行ったユーザーとなる個人(以下「登録ユーザー」といいます)が投稿した文章や画像、映像などのコンテンツを登録ユーザー以外のユーザーも閲覧することができるサービス群です。登録ユーザー数は1,289万人(2025年7月時点)となっており、ITリテラシーの高いユーザーから支持を獲得、影響力の高いユーザーコミュニティを形成していることで、他のSNSとの差別化が図られております。 当社の事業は「UGCサービス事業」の単一セグメントでありますが、UGCサービスのパイオニアとしてこれまで得てきた「基盤」、「技術力」、「収益化力」を最大限に活用し、狭義のUGCである「コンテンツプラットフォームサービス」に加え、企業向けに「コンテンツマーケティングサービス」及び「テクノロジーソリューションサービス」を展開しています。なお各サービス間ではシナジー効果を図っており、これにより機動的な開発リソース配分と全社最適の実現を目指し、事業拡大に努めております。 各サービスの内容は以下のとおりであります。 (1)コンテンツプラットフォームサービス ユーザーが文章や画像などのコンテンツを発信・拡散できるUGCサービスを提供しています。スマートフォンなどのデバイス普及に対応し、便利で使いやすい機能開発を進めることで、登録ユーザーが魅力的なコンテンツを発信・拡散し、より多くの読者を惹きつけ、コンテンツ発信のモチベーション向上に貢献しています。代表的なものは、任意のウェブページを登録し、他のユーザーとも共有することで有益な情報源となる「はてなブックマーク」、無料で開設可能で、スマートフォンアプリからも手軽に投稿・編集が可能な「はてなブログ」などがあります。以下のような構成で収入として売上高に計上しております。 a. 課金収入 当社で提供するUGCサービスは全て無料で利用できますが、各サービスにおいて登録ユーザー向けに、より利便性の高い上位プランを有料で提供しております。例えば、「はてなブログ」では有料プランのはてなブログProに加入すると、独自ドメインを利用したりページデザインの自由度を上げたりすることができます。また、codoc株式会社が提供するコンテンツ課金サービス「codoc」と連携することで、登録ユーザーが記事を有料販売した際の手数料を受け取っております。 b. アフィリエイト広告収入 当社はUGCサービスを広告媒体として、アフィリエイト広告を提供しております。具体的には、読者がUGCサービス上に掲載するバナーをクリックすることで、ECサイト等に誘導し、商品購入に至った場合に当該ECサイト等より手数料収入を得る、成果報酬型の広告商品です。 (2)コンテンツマーケティングサービス デジタルマーケティングや人材採用などにおいて、企業が自らウェブサイトを所有し(オウンドメディア)、顧客の新規獲得や、既存顧客だけでなく潜在顧客も含めた良好な関係性維持のために情報発信を行うことは、既に当たり前のようになってきました。ウェブサイトだけでなく各種SNSアカウントやアプリなど、顧客との接点は現在多岐にわたっています。 当社は、UGCサービス開発・運用及びユーザー行動に関する深い知見を活かし、コンテンツマーケティングサービスとして、クライアント企業がウェブサイトを作る際に、コンテンツを管理するシステムなども含めて誰でも簡単に安心して使えるCMS(注2)である「はてなCMS」の提供や、コンテンツ自体の企画・制作、加えて前述のコンテンツプラットフォームサービスに記載した「はてなブックマーク」などの広告枠を活用したユーザーの集客などを支援しております。 そして、近年ではそういったウェブサイトやサービスの開発や一連のマーケティング活動において、顧客の声をしっかりと聞き、意思決定に組み込むプロセスが改めて注目を集めてきております。それらを支援するため、生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta」(2024年10月正式リリース)の提供も開始しております。以下のような構成で収入として売上高に計上しております。 a.はてなCMS利用料 ウェブサイト構築・運用支援サービスです。はてなブログのシステムを利用したSaaS(注3)型提供であるため、アクセス負荷対策や脆弱性対策といったシステム管理に頭を悩ませることなく、コンテンツ作りに専念することができます。CMSライセンスの供与だけでなく、初期設計や導入サポート、要望に応じたカスタマイズ、保守運用サービス、コンテンツ企画・制作サービスなどを提供しています。 b.広告掲載料 当社は、はてなCMSの利用顧客や他のクライアント企業(広告主)のコンテンツや商品等の告知を行うため、当社UGCサービスのユーザー向けの広告メニューを提供しております。広告代理店による間接販売にて提供することもあります。広告メニューの内容は、バナーを掲載するディスプレイ広告や、当社UGCサービスと親和性の高いページからページ内コンテンツと同じデザインの誘導枠を利用して告知することができるネイティブ広告、クライアント企業の商品やサービスを取材し記事コンテンツを制作、UGCサービスを介してSNSなどの情報拡散を促進するタイアップ広告などがあります。これらはそれぞれ広告掲載期間や広告表示回数、広告掲載サイズなどに応じて、広告掲載料を受け取っております。 c.toitta利用料 インタビュー調査の内容分析を支援するソリューションです。通常インタビュー調査においては、その後の分析プロセスに多くの時間がかかることが課題でしたが、toittaは、この分析プロセスをAIの力で効率化・高度化することで、クライアント企業のリサーチャーや開発者がより本質的な考察に時間をかけられるようにすることを目的としています。インタビューの内容を単にテキスト化するだけでなく、意味のある発話の最小単位である「切片」として自動的に抽出することで重要な発言を見つけやすくしたり、その切片を文脈に応じて自動的にグルーピングしたりすることができます。SaaS型提供であり、上記のような機能を使うための利用料を受け取っております。 (3)テクノロジーソリューションサービス コンテンツマーケティングサービスと同様に、UGCサービスの企画・開発・運営にて培ってきたサービス開発力やITインフラ構築力、保有する大規模データとその分析力を活かし、クライアント企業のビジネスを成長させていくための支援を行っております。 特に近年は電子書籍市場の成長に伴いマンガ領域に注力しており、ユーザーが快適にマンガ作品を楽しむための各種機能を搭載した「GigaViewer」は17社・25サービス(2025年8月時点)に導入いただいております。ユーザーがマンガ作品を快適に楽しめるだけでなく、マンガサービス提供者側の運用コストを削減する入稿や作品管理、販売システムなどの機能も備えており、中でも株式会社集英社が提供するマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」は、ブラウザ版、アプリ版共に導入されております。その他、株式会社KADOKAWAの小説投稿サイト「カクヨム」の共同開発や、任天堂株式会社のゲーム連動サービスの開発などが含まれます。 また、企業のウェブサイト運用のインフラとしてAmazon Web Servicesなどのクラウドサービスが急速に普及し、その上で稼働するサーバーやアプリケーションをSaaS型で監視する「Mackerel(マカレル)」を提供しております。 a.受託サービス開発・保守運用料・課金等のレベニューシェア(収益分配) クライアント企業の要望に応じて、様々なサービス開発を行っており、受託開発料及び保守・運用料等を受け取っております。ユーザー同士のコミュニケーションやコンテンツ投稿など、当社がこれまで行ってきたUGCサービスの知見を活かした内容が中心となっており、サービスの規模が拡大しても表示速度を低下させず、かつ設備を無駄に使わずローコストな状態を保てるITインフラの設計・構築・運営力などにも強みを持っております。開発するだけでなく、その後の安定運用やサービスの成長支援、マネタイズ支援も行い、一過性の開発売上に留まらず継続的なストック型収入の割合が多くなってきております。 b.Mackerel利用料 「Mackerel(マカレル)」では、異なるクラウドサービス間であっても統一的にサーバーやアプリケーションの稼働状況を監視することができ、当社の大規模なUGCサービスの監視・運用経験を踏まえ、監視に最適化し洗練された見やすい管理画面を備えております。サーバー監視において監視エージェントをインストールするだけで簡単に監視を始めることができる他、アプリケーションのエラーやパフォーマンス低下を迅速に把握することができるAPM(アプリケーションパフォーマンスモニタリング)機能の提供も行っております。主にサーバー数とデータ量に応じた利用料、カスタマイズ導入料等を受け取っております。 文中における用語の説明は(注)1~3のとおりであります。 (注)1. UGC(User Generated Content)サービス インターネット上で利用者自身がテキストや画像、映像などのコンテンツを発信することができる場を提供するサービスであります。ブログサービスの他、クチコミサイトやSNS、動画共有サービスなどがあります。 2. CMS Contents Management Systemの略で、専門知識などがなくてもウェブサイトを簡単に作成・管理・更新できるシステムのことであります。 3. SaaS Software as a Serviceの略称で、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウエア(主にアプリケーションソフトウエア)もしくはその提供形態のことであります。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題5,747字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、「インターネットテクノロジーカンパニー」として高い技術力をもった人材を豊富に抱え、数多くのサービスを世に送り出してきました。これからも技術力の向上や活用に一層注力し、便利で質の高いインターネットサービスを提供してまいります。また、当社が提供するサービスを通じて、質の高いインターネットコンテンツの発信や伝播を支援しています。楽しく役に立つコンテンツが増え、手に届きやすくすることで「より豊かなインターネット社会」を実現してまいります。 当社は、インターネットを活用して『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』ことをミッションに掲げ、一般の利用者がコンテンツを発信するコンテンツプラットフォームサービス「はてな」を、技術の力を梃子に一貫して提供し続けてまいりました。 現在、上記サービスの他にコンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスを新たな事業領域として、事業拡大に努めております。 コンテンツマーケティングサービスは、顧客が自らWebサイトを所有し、コンテンツを発信、ソーシャルメディアにおいて拡散する際に、それを構築・運用支援するサービス「はてなCMS」、アフィリエイト広告等を提供しております。 テクノロジーソリューションサービスは、創業以来培ってきたサービス開発力やITインフラ構築力、保有する大規模データとその分析力を活かし、顧客にソリューションサービス(受託開発・運用サービス、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」)を提供しております。 上記の3サービスを基軸として、更なる良質なサービスや価値を創造し、発信・提供していくことで企業価値・株主価値の向上を目指しております。 また、当社は、持続的成長を見据えた戦略的投資を強化してまいります。「はてなCMS」「はてなブックマークネイティブ広告」等のコンテンツマーケティングサービスの営業人員強化や、コンテンツプラットフォームサービスにおけるテクノロジー基盤への投資、サービス開発の制作人員強化など、各有力分野で未来成長を意識した攻めの重点投資を実施します。 (2)目標とする経営指標 当社が重視している経営指標は、売上高、営業利益及び経常利益であります。売上高、営業利益及び経常利益を継続的に成長させることにより、事業の安定的な成長による企業価値の向上、株主価値の向上を目指してまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略 インターネットを取り巻く市場は、通信速度の向上、テクノロジーの進化等を背景に、引き続き高い成長が見込まれております。目まぐるしく変化する市場の中で、新技術、新サービスの実現により、顧客に対してより付加価値の高いサービスを提供できるよう、努めてまいります。 当社は自社コンテンツプラットフォームの開発・運営を通して新規顧客を開拓しつつ、そこで獲得した資産、知見を最大限に活用して「はてなCMS」「Mackerel(マカレル)」などの法人顧客向けサービスを提供するハイブリッド戦略を採用しております。当該戦略を通して、読者・利用者誘導や開発ノウハウなど強みをさらに強化し、自社コンテンツプラットフォームへの還元によるシナジー効果を図ってまいります。当社の主要な3サービスに関する経営戦略は以下のとおりであります。 ① コンテンツプラットフォームサービス 当社は、個人向けにユーザーが文章や画像などのコンテンツを発信・閲覧・拡散するプラットフォームを提供するコンテンツプラットフォームサービスからスタートしました。ユーザーがコンテンツを発信・拡散するUGCサービスとして「はてなブログ」「はてなブックマーク」等のサービスを展開しています。任意のWebページにユーザーがコメントを簡潔に付けることができる「はてなブックマーク」があることで、「はてなブログ」の記事に他のユーザーの意見や批評が集まりやすいことや、長い文章や論考、コラムのようなものを発信するITリテラシーの高いブロガーが比較的多いことが「はてなブログ」の特長であり、競争優位性となっております。コンテンツプラットフォームサービスにおいては、「はてなブログ」「はてなブックマーク」を始めとしたUGCサービスの利用は、スマートフォンの普及とともに、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するサービスとして伸張しており、登録ユーザー数やユニークブラウザ数は、今後も拡大する見通しであります。より競争優位性を確保するため、機能開発を継続してまいります。 ② コンテンツマーケティングサービス オウンドメディア(企業が顧客等に向けて伝えたい情報を発信するための自社メディア)の構築・運用支援サービス「はてなブログMedia」を2014年より開始、2025年2月には「はてなCMS」にブランドを刷新し、コンテンツマーケティングを含むデジタルマーケティング活動におけるWebサイト制作の幅広いニーズに対応できるようにしております。「はてなCMS」はSaaSで提供されており、当社がUGCサービスで培ったシステム・ノウハウを生かし、顧客が費用対効果の高いWebサイトを構築できることが競争優位性となっています。コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型ビジネスである「はてなCMS」を成長事業として位置づけております。企業がインターネットを活用して動画、画像、テキストを提供し、潜在顧客の認知や興味関心を獲得する重要性がますます増加する見通しであります。ここ最近では働き方改革に関する情報発信や社員インタビューといった人材採用分野での活用を目的としたWebサイトのニーズが増大しているのが特徴となっております。「はてなCMS」は従来のオウンドメディアのみにとどまらない様々なニーズに対応できることから、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。コンテンツ制作支援とともに、ネイティブ広告等の広告展開を実施することで、より収益獲得機会の拡大に努めてまいります。 ③ テクノロジーソリューションサービス コンテンツプラットフォームサービスで蓄積したサービス開発力やITインフラ構築力等を生かして、企業のオウンドメディアをスクラッチで開発・構築する受託サービスや、顧客企業の情報システム担当向けに、情報システムにおけるサーバーを監視・管理するツールをSaaSで提供するサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」を展開しています。受託サービスは、ユーザーによる投稿や閲覧行動を顧客企業のビジネスに生かすサービスを構想し、実装に落とし込む企画力や拡張性のある設計を迅速に実装できる開発力を有していること、また、サービスの規模が拡大しても表示速度等のパフォーマンスを落とすことなく、ローコスト運営を維持することが可能なITインフラの設計・構築・運営力が競争優位性となっております。「Mackerel(マカレル)」は、サーバーやアプリケーションサービスの稼働状況を、異なるクラウドサービスやデータセンターサービスであっても一元的に監視できるほか、使いやすいUIと効率的なAPIにより簡単に導入・運用できることが競争優位性となっております。また、Web企業、ゲーム制作企業やアドテク企業での導入が顕著であり、エンタープライズ領域における利用も試行されるなど、市場は拡大しております。テクノロジーソリューションサービスにおいては、受託サービスとして受託開発・運営サービスの継続的な事業展開のみならず、BtoB向けストック型ビジネス「Mackerel(マカレル)」を成長事業と位置づけております。サーバーの監視ツールは、顧客が企業内で内製化していることが多いため、より品質の高い追加機能を継続開発のうえで、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。 (4)会社の経営環境並びに優先的に対処すべき課題 ① 中長期的な成長を意識したサービスの展開 「はてなブログ」「はてなブックマーク」をはじめとしたコンテンツプラットフォームサービスは、他のSNSや動画配信サービスなどインターネットで投稿・閲覧するサービスが普及し一般化していく風潮とともに、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するサービスとして投稿数が今後も拡大する見通しであります。生成AIの普及に伴い、投稿サービスの在り方が急速に変化する可能性も高まってきた中、競争優位性の確保のため、技術革新への対応とマーケティング活動を継続してまいります。 コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型ビジネスである「はてなCMS」を基幹事業として位置づけております。企業がインターネットを活用して動画、画像、テキストを提供し、潜在顧客の認知や興味関心を獲得する重要性がますます増加する見通しです。デジタルマーケティングや人材採用といった分野において、Webサイトの活用がさらに進むことを予期し、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。 テクノロジーソリューションサービスにおいては、出版業顧客に提供するマンガビューワ「GigaViewer(ギガビューワ)」のシェアを拡大すべく、鋭意推進してまいります。また、BtoB向けストック型ビジネスである「Mackerel(マカレル)」を改めて成長する事業と位置づけております。従来のサーバー監視に留まらず、アプリケーションソフトウエアの監視・管理の領域に進出することで、より広い顧客のニーズに応えることができると想定しております。 ② 新規事業の創出と成長拡大 当社は、コンテンツプラットフォームサービスにおいて培ったサービス企画・運営の能力を活用し、隣接する事業領域において様々な事業化を図ることで成長してまいりました。2024年には生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta(トイッタ)」というサービスを開始し、成長軌道に乗せることができました。また同年末には暗号資産「JOC」のバリデーターとなり、暗号資産やこれを支える技術に関する調査・研究を進めております。今後、「toitta」の事業成長に取り組むとともに、引き続き新規事業を創出し、また他社への営業・マーケティング活動を積極的に行い、新規取引先の拡大に努めることで、成長の拡大と事業基盤の強化を図ってまいります。 ③ コスト管理の徹底と財務基盤の強化 資源価格の高騰や、円安による物価上昇が、企業活動に広範な影響を与えております。当該事象がより長期化した場合に備え、販売費及び一般管理費などのコスト管理を徹底してまいります。財務面では、リスク・ファイナンスの一環として、複数の金融機関との間で、手元流動性の更なる補完に向けた交渉を必要に応じ継続してまいります。また、外貨建債務の為替相場変動による評価損益を一定程度にとどめるため、為替のヘッジ取引をはじめとした措置を機動的に講じてまいります。 ④ 組織体制の強化 当社は、積極的に企業価値を拡大していくためには、優れたサービスを構築することができる専門的技術、知識を有した優秀な人材の採用を行うとともに、最大限に能力を発揮することができる組織体制の強化が重要な課題であると認識しております。このため、各事業フェーズに合わせ、即戦力となる人材確保を目的とした中途採用と、将来を担う社員の育成と組織の活性化を目的とした新卒採用を積極的に行ってまいります。 また、業界を牽引する人材の育成を重点課題と位置づけ、職種別研修の実施や、専門資格の取得支援、広い成長機会の創出・支援を行ってまいります。 さらに、年齢や国籍等に制限なく、高いスキルや潜在的な能力、情熱を持つ人材を積極的に登用し、適材適所を見極めながら事業状況に合わせた臨機応変な組織改編をスピーディーに行うことで、強固な組織体制を構築してまいります。 また、従業員が新規サービスのアイデアを自発的に具現化する施策を行うなど、従業員のモチベーションを喚起し、イノベーションを創り出す組織文化を追求してまいります。 ⑤ コーポレート・ガバナンス体制の強化 当社は、株主、顧客、従業員、取引先、社会等のステークホルダーに対する社会的責任を果たすとともに、企業価値の最大化を図るためには、各ステークホルダーの立場を踏まえたうえで、透明性が高く、公正かつ迅速で、果断な意思決定を行うための仕組みとしてのコーポレート・ガバナンス体制の構築と改善、強化が重要であると認識しております。業容拡大に伴う業務の増大に対応して、内部統制の仕組みを改善し、全社への教育や啓蒙を行うことで、より強固なコーポレート・ガバナンス体制を構築してまいります。 ⑥ 知名度の向上 当社は、UGCサービスにおいて20年以上の提供実績を持ち、個人に対しては一定の認知度を有していると考えております。一方で、法人顧客に対しては認知度が十分ではないと考えております。セミナー開催や技術カンファレンスにおける登壇などを通じて、積極的な広報活動や宣伝活動を実施し、認知度の向上に取り組みます。 ⑦ 技術革新や市場変化への対応 UGCサービスは、インターネット関連市場として、今後も生成AIに代表される技術革新や新たなサービスモデルにより、既存サービスの陳腐化、代替サービス、類似サービスの登場により競争の激化が起こると考えております。これらの変化に対応するために、市場動向を把握し、顧客企業にとって最適なサービス、ソリューションを提供し続けられるよう努めております。今後も市場のニーズを先取りした商品・サービスを開発し、市場の変化に対応してまいります。
事業等のリスク13,660字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者がリスクとなる可能性があると認識している主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を与えると認識している事項を記載しております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本報告書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 マテリアリティ項目別の影響の大きさ、発現の蓋然性・時期、評価、前年比較は、項目の末尾にまとめて記載しております。 ・リスク管理体制について 当社は、取締役会が決定した「内部統制体制の整備に関する基本方針」に基づき、コンプライアンス・リスク委員会を設置しています。同委員会は、リスクを認識・評価した上で、リスクの回避・軽減・移転・保有を判断し、認識・評価された結果については、取締役会で報告を行い、リスクに対する回避・軽減・移転・保有などの対策状況を確認した上で、更なる対策の策定、見直しなどを実施するとともに、万一発生した場合には影響の極小化に努めております。 当社では、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 ・事業環境に由来するリスクについて (1)自然災害等に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 近年、東日本大震災や能登半島地震などの大規模な地震や、台風をはじめとする自然災害が日本各地で大きな被害をもたらしています。また、新型コロナウイルス感染症のような世界的な感染症は、命の不安、経済の低迷といった社会不安を引き起こしています。当社は、事業継続のため必要とされる安全対策マニュアルを作成しています。また、昨今の気候変動などに伴う災害の大規模化により想定外の被害がもたらされることも考えられます。 提供する各種サービスは、通信ネットワーク及びコンピュータシステムにより提供されております。サービスの継続稼働のため、セキュリティ対策、設備投資、自然災害等を想定したデータセンターでのシステム運用を行っておりますが、地震・津波等の自然災害及び火災・事故・停電・電力不足等の予期せぬ事象の発生によりサーバーがダウンした場合等には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] これら災害等に備え、災害発生時の初期対応や迅速な業務の復旧を可能にするための対応体制や、環境等の整備を継続するとともに、従業員の安全についても災害発生時マニュアルの整備・運用と、迅速な安否状況の把握ができる安否確認システムの構築等の対策を講じております。また当社が利用するデータセンターについては、免震または耐震構造、自家発電による無停電電源装置を装備するとともに、強固なセキュリティを確保しております。 (2)個人情報保護に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、自社開発のサービスや運営受託しているサービスにおいて、ユーザーのメールアドレス、氏名、性別、郵便番号等の個人情報を取扱っております。そのため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を負っております。また、2022年4月に改正同法が施行され、国際的にもGDPRやCCPAが施行されるなど、今後、ますます個人情報管理の徹底が必要となっております。しかしながら、当社が保有する個人情報等につき、漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従いまして、これらの事態が起こった場合、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、適切な対応を行うための相当なコストの負担、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 取得した個人情報の保護に最大限の注意を払い、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めております。また、個人情報保護法の改正動向や国際的な潮流を見極め、適切な運用ができるよう社内体制の整備と教育を行ってまいります。なお、当社は一部の部門やサービスにおいて、日本プライバシー認証機構のTRUSTeマーク(注1)、ISMS認証(注2)を取得しております。 (注)1.TRUSTeマーク:一般社団法人日本プライバシー認証機構によって、個人情報をTRUSTeが策定した基準に 適合して取扱っていると認証された際に発行される認証マークのこと。 (注)2.ISMS認証:情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)が定めた国際標準や規格に準拠しているか を第三者認証機関が評価し、認証した場合に取得できるもの。 (3)その他の法的規制等に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社事業を規制する主な法規制として、(ア)「電気通信事業法」、(イ)「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(以下、「情報流通プラットフォーム対処法」という)、(ウ)「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(以下、「不正アクセス禁止法」という)があります。当社は、事業運営上関係する各法令へ対応するための体制を整備し、法令遵守に努めており、現状において法令に違反する事象は認識されておりません。 しかしながら、法令違反等の事象の発生、あるいは当社の事業を規制する現行法令の改正および新法令が制定される可能性があります。そのような場合には、当社の社会的信用の失墜や、当該規制への対応に際して、サービス内容の変更や新たなコストが発生すること等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (ア)電気通信事業法により、通信の秘密の保護等の義務が課されております。当社がこの関連法令に抵触した場合、業務停止命令や登録取消し等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (イ)情報流通プラットフォーム対処法により、当社は「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において、他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して、権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。また、権利を侵害した情報を、当社が媒介したことを理由として、民法の不法行為に基づく損害賠償請求を受ける可能性もあり、これらの点に関し訴訟等の紛争が発生した場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (ウ)不正アクセス禁止法により、当社は不正アクセス禁止法における「アクセス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。罰則はありませんが、この義務を遵守できない場合には当社の社会的信用やブランドイメージの低下等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] コンプライアンス経営の確立に努め、総務部担当者による法令適合性の審査や、契約書のリーガルチェック、社内への啓発活動等を行っており、法令違反の発生を防止する社内管理体制を構築し、法律、条例、関連諸規則等の遵守体制を強化しております。 (4)知的財産権に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、知的財産権を重視し、必要な商標権等の知的財産権を取得することにより、競争力を維持していくとともに、事業活動に際して、第三者の知的財産権を侵害しないよう最大限の注意を払っております。しかしながら、当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性や、当社の事業分野で第三者による知的財産権が成立する可能性があること等から、当社による第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性は否定できず、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止め請求、ロイヤルティの支払い要求などが発生する可能性があり、その場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 第三者の特許権、商標権等の知的財産権に関して、顧問弁理士を通じて調査する等、その権利を侵害しないよう留意するとともに、当社が保有する技術について特許として知的財産権を獲得するよりも、ノウハウとして蓄積した方が事業戦略上優位であると判断されるものを除き、その費用対効果も考慮に入れた上で特許権等の知的財産権を取得し、権利保護に努めております。また、当社の事業活動において第三者の著作物を利用する場合には、OSSライセンスの遵守、著作物利用に関する契約の締結、著作権者の利用許諾の取得等、第三者の著作権を侵害しないよう、サービス開発及びコンテンツ制作を行っております。 (5)訴訟に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、はてなブログなど、ユーザーが情報をウェブ上に公開することができるプラットフォームを提供しております。ユーザーは情報を即時にウェブ上に公開できるため、当社が当該情報を利用規約違反として削除等の措置を講じる対応に先んじて、ユーザーにより違法なコンテンツが公開される可能性や、ユーザーの情報発信によって名誉毀損を受けたとして、第三者から当社が訴訟などを受ける可能性があります。そのような場合には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下など、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] ユーザーによる第三者の名誉毀損の点については、情報流通プラットフォーム対処法等を参照しつつ利用規約やガイドラインに基づき対応することとしています。当社は、利用規約を設け、ユーザーに対して、サービス利用上の禁止事項を定めるとともに、発信に関する全責任はユーザー自身にあること及び、法令を含む利用規約に違反する内容については当社が情報を削除する権利を持つことを明示するとともに、違反する情報を発見した場合には削除等の措置を講じ、適法かつ健全なプラットフォームの維持に努めております。 ・事業内容に由来するリスクについて (6)インターネットマーケティング関連市場に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 近年、インターネットマーケティング関連市場は拡大傾向にありますが、企業の広告宣伝活動が景気動向の影響を受けやすいこと、ユーザーの利用するデバイス環境に変化が生じる可能性があること、季節要因による変動があること、広告販売に活用している広告代理店やメディアレップの営業戦略や営業力などの影響を受けること、今後も他の媒体や制作会社との競合が継続していくと考えられることから、今後、これらの状況に変化が生じた場合、インターネットマーケティング関連事業の収益低下のリスクが顕在化する可能性があります。 [リスクへの対応策] 景気変動の影響を受けながらも安定的な収益をあげるべく、費用構造の改善に取り組んでおります。インターネットマーケティング関連市場においては、技術、顧客ニーズ及び競争が急速に変化することから、頻繁に新しい商品及びサービスの導入、新たな競争相手等が出現しており、当社においてもこれらの変化等に迅速に対応すべく、適切なコストを投じた上で、市場調査によるマーケット動向の把握等に努め、更なるサービス開発等の強化をしてまいります。 (7)インターネットマーケティングにおける価値基準に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社が行っているインターネットマーケティング関連事業は、新たな広告手法の登場等、変化し続けている状況にあり、その出稿においても、業種等の偏り及び変遷があります。このような状況の中、インターネットマーケティングの目的及び求める効果等の価値基準についても、変化し続けているといえます。今後、マーケティング手法の変化並びにマーケティング投資を行う広告主等の変遷等により、その価値基準が当社の想定と異なるものとなった場合、インターネットマーケティング関連事業の収益低下のリスクが顕在化する可能性があります。 [リスクへの対応策] マーケティング投資を行う広告主等の多様なニーズに対して新たな価値を創造・提供し、総合的に応えるために、これまでも当社では自社開発のCMSを活用した企業のオウンドメディア構築のサービス支援や、ネイティブ広告、タイアップ広告などを開発・提供してまいりました。今後も当社が保有する技術力、コンテンツ企画力、サービス運営力といった経営資源を総合的に活用したインターネットマーケティング手法を引き続き開発し、広告商品を取り揃え、新たな収益機会の獲得に取り組んでまいります。 (8)コンテンツの信頼性に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社が受注したクライアントのオウンドメディアに掲載するコンテンツは、各編集者において所定のルールに従い、掲載前のコンテンツのチェックを入念に実施するなどして編集業務を行うよう努めることで、クライアントが運営するメディアとして信頼性を担保するよう取り組んでおります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や、時期を正確に予測することはできませんが、何らかの理由によりクライアントのオウンドメディアに正確性、公平性に欠けたコンテンツが掲載され、クライアントの信用を毀損することが発生した場合、当社の業績及び社会的信用に影響を与える可能性があります。 [リスクへの対応策] 各編集者において、所定のルールに従い、掲載前のコンテンツのチェックを入念に実施するなどして編集業務を行うよう努めております。外部ライターとの間の契約においては、法令遵守のみならず、インターネット広告ビジネスに関わる企業で構成される業界団体である日本インタラクティブ広告協会の定めるガイドラインの遵守を義務づけ、ステルス・マーケティングなどクライアントの信用を落とすような行為を禁じております。また、コンテンツ領域独自の審査基準を設け、場合によっては、二次的に外部専門家への確認を実施する等の方策をとることにより、コンテンツマーケティングサービス事業者として更なる信頼性強化に取り組んでおります。 (9)受託開発に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 一括請負契約による受託サービスにおいては、受注時には利益が計画されるプロジェクトであっても、予期し得ない理由により、当初見積以上に作業工数が発生することによる、コストオーバーランの発生や、契約不適合責任に基づく無償修補作業、納期遅延や品質不良等に起因する損害賠償請求を受ける可能性があります。また、これにより訴訟を含めた係争に発展する可能性もあります。赤字プロジェクトが発生した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社が提供しているサービスが、顧客の業務遂行上重要な役割を担っていることから、契約面からのリスク回避に努めるとともに、企画段階でのリスク洗い出しと対策の徹底、提供中サービスのリスクモニタリング、並びに定期メンテナンスや改善対策等の予防保全対策を強化しております。また、サービス品質を更に向上させ、赤字プロジェクトの発生を未然に防止するため、見積段階からのリスク要因のレビュー等による見積精度の向上とリスク管理の徹底を図るとともに、プロジェクトマネジメントスキルの向上と品質管理体制の拡充、強化に努めております。 (10)競合や陳腐化に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社が事業を展開するインターネット業界には、当社に比べ大きな資本力、技術力、販売力等を有する大手企業が競合として存在しており、これらの企業の動向によっては、価格競争の激化や市場シェアの低下等を招く可能性があります。 また、当業界は技術革新のスピードが極めて速く、特に近年では生成AIの進化と普及がサービス価値を大きく左右する要因となっております。当社サービスの一部においても生成AI技術を活用していることから、基盤となる大規模言語モデル(LLM)を開発する巨大IT企業等との新たな競争関係が生じております。こうした急激な技術環境の変化に当社が適応できない場合、サービスの陳腐化や相対的な競争力の低下を招き、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社は、激しい事業環境の変化に対応するため、最新技術の動向や顧客ニーズを常に把握し、迅速にサービス開発に活かす体制を構築しております。当社の強みは、興味・関心を軸としたユーザーコミュニティを基盤とする独自のサービスを、企画構想から開発、大規模運用まで一貫して自社で推進できる点にあると認識しております。この強みを活かし、大手競合他社とは異なる独自性の高いサービスを提供することで差別化を図ってまいります。 加えて、生成AIをはじめとする先端技術については、専門人材の育成・確保に努めるとともに、常にその動向を注視し、サービスへの応用や新たな価値創出に向けた研究開発を積極的に推進することで、技術的優位性の確保と持続的な成長を目指してまいります。 (11)インターネット広告の審査に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社が運営するコンテンツに掲載された広告等に関し、ユーザーもしくはその他の関係者、行政機関等から、クレームや勧告を受けたり、損害賠償を請求され、これらの対応に不備が生じた場合、インターネット広告事業の収益低下のリスクが顕在化する可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社が運営する「はてなブログ」や「はてなブックマーク」等においては、インターネット広告内容に関して、独自の掲載基準を設定し、自主的な規制を行い、事前に不適切な広告を排除するよう努めております。また、広告主との間で規約により、広告内容に関する責任の所在が広告主にあることを確認するとともに、削除の権利を当社で有し、規約に違反した情報を発見した場合には当社の判断により広告配信を停止することとしております。 (12)サービス開発・運営におけるシステムダウンに係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社が提供するサービスの多くは、通信ネットワーク、サーバーインフラ及びアプリケーションシステムにより提供されております。サービスの運営及び改善のための開発を行う中で、予期せぬバグの発生やオペレーションのミスによりシステムが動作せずダウンした場合等には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、UGCサービスを利用するユーザーの離反、広告売上の消滅、発生した損害に対する補填の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] これらシステムダウンに備え、システム運用及び開発の手順書の明示化及び継続的なメンテナンスを行うと同時に、効率的に運用をするためのツール類を自社開発するほか、有用なサービスの導入を行うなどの対応を講じております。また、システムダウン時の迅速な業務の復旧を可能にするための対応体制や、環境等の整備に継続して取り組んでおります。 (13)UGCサービス運営に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社が提供する一部のサービスでは、ユーザーがブログ記事やコメント等を投稿することが可能となっており、健全性を欠くコメントが投稿される可能性や、他のユーザーを誹謗中傷するコメントが投稿される可能性があります。不適切な投稿に対して当社が十分な対応ができない場合には、当社がサービス運営者としての信頼を失い、当社サービス全般の収益低下のリスクが顕在化する可能性があります。 [リスクへの対応策] サイト運営に関して利用規約をサイト上に明示し、サービスの適切な利用を促すように努めるとともに人的・機械的の両面で恒常的に監視し、利用規約に違反する不適切な投稿を非公開にしたり、ユーザー登録を停止することなどによって健全なサイト運営を維持しております。 (14)情報管理に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社では、当社が提供するサービスの利用者を識別できる情報や顧客が保有する個人情報を知り得る場合があります。システム上のトラブル防止策を最大限実施しておりますが、災害等によってソフトウエア機器が被災しシステムの作動不能や内部データの消失、想定外のサイバー攻撃や不正アクセス、コンピュータウイルスの感染等により、社内情報の漏洩、改ざん等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 個人情報を取り扱う際の個人情報保護規程を制定するとともに、社内教育を徹底する等、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。また、情報の適切な保存・管理に向けた「文書管理規程」など各種規程を整備しております。また、情報管理に関する啓発活動を実施する等、不適切な情報管理および機密情報流出の未然防止に向けた取り組みを行っております。 (15)風評に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] マスコミ報道やインターネット上の書き込み等において、当社に対する否定的な風評が発生し流布した場合、それが事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社の社会的信用に影響を与える場合があり、悪質な風評が流布した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社のサービスに対し、否定的な風評が拡大し、ブランドイメージの毀損が発生した場合には、各事業本部が連携し適切に対応できる体制となっております。当社では日頃から、これら風評の早期発見及び影響の極小化に努めております。 (16)特定の取引先への依存に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、売上高上位企業の投資動向に左右される場合があります。また、当社が運営するコンテンツプラットフォームサービスでは、サイト内検索エンジンや広告枠運用、解析ツールなど多くのツールにおいて、特定取引先の技術やサービスを利用しております。UGCサービスの集客の過半数についても特定の検索エンジンに頼っております。さらに、生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta」では、外部の特定の大規模言語モデル(LLM)を基盤技術として利用しております。 何らかの理由により特定既存顧客との関係に変化が生じた場合、あるいは外部サービスが停止した場合には、当社サービス提供の停止や事業機会の損失につながり、売上の減少が顕在化かつ長期化する可能性があります。 [リスクへの対応策] 検索エンジン対策を行うとともに、特定の取引先への依存度を低下させ、安定的な収益体制を構築すべく、コンテンツマーケティングサービス及びテクノロジーソリューションサービスにおいては、取引先数の拡大に努め、顧客基盤の分散を図ります。 また、生成AIのような特定の外部技術への依存リスクに対しては、代替技術の継続的な調査・検証を行うとともに、複数の技術プラットフォームに柔軟に対応できるようなシステム設計を進め、サービス提供の安定性確保に努めてまいります。 (17)自社利用目的のソフトウエアの減損に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、自社で開発したシステムを活用して他社向けに主にテクノロジーソリューションサービスとして提供しております。それらの開発に係わるコストについて、資産性のあるものについては自社利用目的のソフトウエアとして無形固定資産に計上し、費用化すべきものについては各事業年度において費用化しております。自社利用目的のソフトウエアの開発においては、プロジェクト推進体制を整備し、慎重な計画の立案・遂行に努めております。しかしながら、当該開発が市場のニーズに合わないことにより利用価値が低下する場合や、重大なバグ(不良箇所)等の発生によりソフトウエアとして機能しなくなる場合には、これらを減損処理する可能性があります。その場合、一時に多額の費用が発生するため、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社では、他社との競争を勝ち抜くために、当社が持てるサービス開発技術を駆使し、市場競争力を強化・維持するためソフトウエアへの投資を進めており、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められた開発費用をソフトウエア(ソフトウエア仮勘定含む)として資産計上しております。これらの資産については、減損会計を適用し、減損の兆候がある場合には当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行います。 (18)受託制作のソフトウエア開発の収益認識とコストの見積り [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、受注制作のソフトウエア開発プロジェクトに関する売上の計上基準について、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を適用しております。収益については、当社のソフトウエア開発は、案件ごとに管理されており、主に、ソフトウエア開発原価総額の見積りに対する実際の原価発生額の割合で測定される進捗率(原価発生額÷ソフトウエア開発原価総額)に基づいて認識しております。 また、当該ソフトウエア開発原価総額が、信頼性をもって見積ることができない場合には、原価発生額のうち、回収される可能性が高い範囲でのみ収益を認識し、原価は発生した期間に費用として認識します。ソフトウエア開発については、基本的な仕様や作業内容が顧客の指図に基づいて行われることがあるため、開発内容の個別性が強く、ソフトウエア開発原価総額の見積り、収益総額の見積り、契約に係るリスクやその他の要因について重要な仮定を設定する必要がありますが、係る見積りは変動する可能性があります。 [リスクへの対応策] 受託制作のソフトウエア開発は、開発工程が可視化されにくいという特性を理解し、契約上の仕様や作業内容について、過去の同種のソフトウエア開発の経験やリスク要因等を加味のうえで、開発人員の人件費や外注費等を積算し、ソフトウエア開発原価総額の見積りに努めてまいります。 内部統制制度の整備・運用におきましても、開発着手段階で、収益総額及びソフトウエア開発原価総額を見積った実行予算を策定、承認する体制を構築しております。また、開発着手後の各決算期末において、開発の現況を踏まえて、それらの見直しを実施のうえで、承認する統制フローを整備し、運用しております。開発担当部門から独立した部門である経理部がソフトウエア開発案件の進捗度の検証を実施のうえ、受託制作のソフトウエア開発に係る適切な会計処理に努めております。さらに、経理部による「収益認識に関する会計基準」等の社内周知や、専門的知識の拡充を目的とした教育を行い、適切に対応できる体制を整えております。 (19)保有有価証券における価格下落のリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、資産運用上の効率性に着目し、余剰資金の一部を市場で流通している債券(社債)や投資信託への投資で運用しております。余剰資金の運用にあたっては、安全性の高いものを選択しておりますが、急激な市場金利や為替の変動、発行主体の急激な業績悪化等により、保有する有価証券の市場価格が著しく下落した場合、損失が発生し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 余剰資金の運用にあたっては、リスクとリターンを充分に考慮し、経済環境、市場動向や発行体の業績動向等を注視し、安全性の高いものを選択して投資しております。 (20)為替相場の変動に係るリスク 当社が利用するデータセンターについては、主に米ドル建決済であるため、未払債務については為替変動リスクにさらされております。世界経済の動向により円安が進行し、かかるコストの増加分を販売価格に転嫁できない場合、当社において利益率の低下を招く可能性があります。リスクが顕在化した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 市場動向につきましては、定期的なモニタリング並びにタイムリーな情報収集を行いつつ、必要に応じリスク低減策を講じるべく備えております。具体的には、為替相場の変動によるリスクをヘッジする目的で、外貨建仕入れに関する確定債務残高と予定債務残高を適宜管理し、適切な先物為替予約等を行っております。 (21)人材の確保及び育成に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 事業の拡大と合わせ、計画通りに人材の確保及び育成が出来ない場合や、事業の中核をなす社員に不測の事態が生じた場合、業務が滞り、経営活動の円滑な遂行が困難となり、将来事業計画の未達成となる可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社のサービスを安定的に継続し、かつ、進化させていくにあたり、今後も継続的に有能な人材の確保および育成が不可欠であり、新卒および中途採用を計画的に行うとともに、社内人材に対する教育研修制度を充実させ、また働きがいのある企業風土や職場環境を整備することにより、全体のレベルアップを図っております。 (22)小規模組織に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社は、取締役(社外取締役を含む)6名、監査役(社外監査役を含む)3名、従業員約200名と小規模な組織であり、業務プロセスを特定の個人に依存している場合があり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。特定の役員、従業員の社外流出等が発生する可能性があり、その結果、コーポレート・ガバナンスが有効に機能せず、諸施策が適時適切に進行しない可能性があります。 [リスクへの対応策] 企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、内部統制の整備・構築により業務プロセスの見直しを推進するとともに、業務の定型化、形式化、代替人員の確保などの業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、更に健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、今後の事業規模の拡大に応じて内部管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。 マテリアリティ項目   影響の大きさ   発現の蓋然性・時期   評価   前年比較 ■事業環境に由来するリスクについて 1.自然災害等に係るリスク   大   高   極めて重要   → 2.個人情報保護に係るリスク   大   高   極めて重要   → 3.その他の法的規制等に係るリスク   大   高   極めて重要   → 4.知的財産権に係るリスク   中   中   重要   → 5.訴訟に係るリスク   中   中   注視   → ■事業内容に由来するリスクについて 6.インターネットマーケティング関連市場に係るリスク   大   高   極めて重要   → 7.インターネットマーケティングにおける価値基準に係るリスク   中   中   重要   → 8.コンテンツの信頼性に係るリスク   中   中   重要   → 9.受託開発に係るリスク   大   高   極めて重要   → 10.競合や陳腐化に係るリスク   中   中   重要   → 11.インターネット広告の審査に係るリスク   中   中   重要   → 12.サービス開発・運営におけるシステムダウンに係るリスク   大   中   極めて重要   → 13.UGCサービス運営に係るリスク   中   中   重要   → 14.情報管理に係るリスク   中   中   重要   → 15.風評に係るリスク   中   中   重要   → 16.特定の取引先への依存に係るリスク   大   高   極めて重要   → 17.自社利用目的のソフトウエアの減損に係るリスク   中   中   重要   → 18.受託制作のソフトウエア開発の収益認識とコストの見積り   中   中   重要   → 19.保有有価証券における価格下落のリスク   中   中   重要   → 20.為替相場の変動に係るリスク   中   中   重要   → 21.人材の確保及び育成に係るリスク   大   高   極めて重要   → 22.小規模組織に係るリスク   中   中   重要   →
経営成績の分析 (MD&A)15,631字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要、及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ① 我が国経済と当社を取り巻く事業環境の概況 当事業年度における我が国経済は、内閣府の2025年7月の月例経済報告によると、「景気は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、緩やかに回復している」とされております。先行きについては、「雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要である。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要がある。」とされております。 UGCサービス事業(注1)を展開するインターネット関連業界におきましては、2025年6月に総務省情報通信政策研究所が公表した『令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によりますと、全年代では平日、休日ともに主なメディアにおいてはインターネット利用の平均利用時間が最も長く、また平日においては、ブログやウェブサイトを見る・書く方が動画配信サービスを見るよりも利用割合が高いとされる調査結果となっており、インターネット及びウェブサイトが情報通信メディアとして重要性が高く、マーケットサイズは拡大していくものと予測しております。 更に、『2024年 日本の広告費』(㈱電通)によりますと、「2024年の日本の総広告費は、通年で前年比104.9%の7兆6,730億円で、好調な企業収益や消費意欲の活発化、世界的なイベント、インバウンド需要の高まりなどに支えられ、3年連続で過去最高を更新した。インターネット広告費(インターネット広告媒体費、物販系ECプラットフォーム広告費、テレビメディア関連動画広告費、インターネット広告制作費の合算)は、進展する社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、総広告費に占める構成比は47.6%に達した」とされております。インターネット広告媒体費は2025年も堅調に推移し、全体で前年比109.7%の3兆2,472億円まで増加すると予測されております。 このような事業環境のもと、当社におきましては、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置づけ、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」、「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供しております。市場環境の変化や、それに伴う経済的予測等を鑑み、人的資本や知的財産、資金等の経営資源を各サービスへ効率的に配分することで、経営の機動力の向上を図ってまいります。 ② 業績の概況 (ⅰ)サービス別の販売動向 <テクノロジーソリューションサービス> テクノロジーソリューションサービスでは、受託サービスとして顧客のWebサービスやアプリに関する企画・開発・運用の受託と、システム運用者向けのサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の提供を行っております。一部の開発料収入は一過性の売上ですが、多くをストック型ビジネスとして展開しております。 受託サービスについては、任天堂㈱のNintendo Switch™ソフト『スプラトゥーン3』のゲーム連動サービスである「イカリング3」の継続的機能拡充など、複数の受託開発案件で成果物の納品及び検収が完了しました。保守運用サービスについては、特にマンガビューワ「GigaViewer」搭載の案件について、運用案件数の積上げやレベニューシェア(広告・課金収益など)の増加により、堅調な売上成長に繋がりました。 今後の成長の柱と位置づけるアプリマンガサービスに向けたマンガビューワ「GigaViewer for Apps」については、前事業年度の2024年3月28日に搭載開始した「少年ジャンプ+」(サービス提供者:㈱集英社)について、安定的に運用し、継続的な機能開発を進めております。「少年ジャンプ+」iOS版/Android版は、ダウンロード数が3,000万を超える、利用者が極めて多いマンガ誌アプリです。出版業界の調査研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、出版市場における2024年の電子コミック市場は前年比6.0%増の5,122億円と規模が拡大しております。このような市場環境において、「GigaViewer for Web」・「GigaViewer for Apps」の利便性や広告運用を含めたソリューションは、顧客から評価されており、2025年7月末現在でアプリ版・Web版合計16社、搭載累計24サービスと多くのシェアを有しております。既にデファクトスタンダードを獲得したWeb版の導入メディアに対して、アプリ版の導入を推進してまいります。一般にアプリ版はWeb版よりもコンテンツの閲覧数や販売額が大きいことから、開発・運用料のみならず、レベニューシェア(広告・課金収益など)の収益の大幅な拡大に資するものと捉え、注力してまいります。 「Mackerel(マカレル)」については、その役割をサーバー監視のみならず、アプリケーションソフトウエアも含めたシステム全体に対するオブザーバビリティ(注2)プラットフォームに拡大すべく開発を進め、2025年4月にアプリケーション・パフォーマンス・モニタリング(APM)機能のベータ版をリリースし、5月に正式リリースいたしました。この機能は、2024年6月に事業譲受した分散トレーシングサービス「Vaxila(ヴァキシラ)」を同年8月にMackerelの機能として使えるようにしたほか、同年11月にソフトウエアの状況等を把握するためのオープンソースによる標準化規格「OpenTelemetry(注3)」に対応したメトリック機能をリリースするなど、順調に機能追加をしてきた集大成というべきものであります。今後、このようなプロダクト転換を通して、まずはサーバー監視の既存顧客へのAPM機能の拡販を進め、続けて新規顧客の獲得を目指し、非連続的な売上成長を図ってまいります。 以上の結果、テクノロジーソリューションサービスの売上高は、2,839,966千円(前年同期比23.0%増)となりました。 <コンテンツマーケティングサービス> コンテンツマーケティングサービスでは、ストック型ビジネスとして、2025年2月提供を開始したにCMS(注4)である「はてなCMS」を活用したオウンドメディア(企業が顧客などに向けて伝えたい情報を発信するための自社メディア)の構築・運用支援サービスや、「はてなブログ」などのUGCサービスを活用したネイティブ広告、バナー広告、タイアップ広告などを展開しております。 デジタルマーケティングを目的としたオウンドメディアの開設が活発化している昨今の市場環境において、フルサービスを提供する「レギュラープラン」はもとより、廉価版としての位置づけである「ライトプラン」、自社で求める人材の獲得や、働き方改革に関する情報発信や社員インタビューなど採用マーケティングの一環として、素早く安価にオウンドメディアを立ち上げられる「採用オウンドメディアプラン」を新たな軸として、サービス訴求してまいりました。一方で、一部の個別案件において、広告・マーケティング予算が縮減されたことによる広告出稿の手控えにより、継続的な受注に至らなかったことなどから、厳しい販売環境となりました。その結果、「はてなCMS」の運用数合計は152件(前年同期末比10件の増加)となりました。「はてなCMS」は、2025年2月に「はてなブログMedia」のブランドを刷新し、コンテンツマーケティングを含むデジタルマーケティング活動における Web サイト制作の幅広いニーズに対応できるようにしております。新ブランド「はてなCMS」の認知拡大を通して導入件数増を図る予定です。また、新規事業として2024年10月に正式にサービス提供を開始した、生成AIを活用した発話分析ソリューションサービス「toitta(トイッタ)」は、AIを活用してインタビュー内容を的確かつ安価に整理・共有できるようになると多くの顧客候補から高い評価を受け始めており、順調に立ち上がりつつあります。人的投資を進めて更に事業を加速させ、売上成長を目指してまいります。 以上の結果、コンテンツマーケティングサービスの売上高は、620,312千円(前年同期比2.5%減)となりました。 <コンテンツプラットフォームサービス> コンテンツプラットフォームサービスでは、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するUGCサービスとして、「はてなブログ」「はてなブックマーク」などのサービスを展開しております。 主力サービスとなっている「はてなブログ」の登録ユーザー数は順調に増加しました。一方、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などについては、各種SNSの普及による競争激化も相まって、「はてなブログPro」の契約件数が減少したため、課金売上は低調に推移しました。今後は、CtoC課金サービスの強化を目的として、ブログ記事の有料販売に対応するなど、ユーザーの収益獲得を支援するとともに、書き手の利便性向上につながる取組みとして、2023年12月に公開した「AIタイトルアシスト」に続けてAIを活用した新機能をリリースすることで、景気動向やトレンドに左右されやすい広告収入をカバーしつつ、売上成長を図ってまいります。 コンテンツプラットフォームサービス上に掲載するアドネットワーク広告については、広告枠を提供したい数多くの広告媒体の運営事業者との間で、広告を出稿したい数多くの広告主を集めた広告配信ネットワーク(アドネットワーク(注5))が形成されており、多数の事業者の関与のもとで、広告単価が決定しております。このような事業環境の中で、広告単価の下落などを主な要因として売上は伸び悩みました。 以上の結果、コンテンツプラットフォームサービスの売上高は、328,309千円(前年同期比9.8%減)となりました。 <その他サービス> 当社は2024年10月に日本ブロックチェーン基盤株式会社が運営・管理するパブリックチェーン(注6)「Japan Open Chain(JOC)」に共同運営者(バリデータ(注7))として参画しました。JOCは2024年12月にInitial Exchange Offering(IEO)(注8)を果たし、当社もバリデーション業務を開始しました。その対価としてJOCトークン(注9)を得ており、今後も毎月得る予定です。JOCのバリデータは2024年10月時点では当社を含めて13社・団体で、最終的に21社・団体となる予定です。当社は他の企業・団体と共に、ブロックチェーン技術を安心・安全かつ実用的に利用できるブロックチェーン・インフラの構築に貢献すると共に、JOCを活用した社会課題解決につながるWeb3サービス(注10)の検討を進めていく予定です。 以上の結果、その他サービスの売上高は、6,286千円(前期では発生なし)となりました。 (ⅱ)利益の概況 中期的な成長エンジンとして位置づけているテクノロジーソリューションサービスにおいて、売上成長を加速させていくために、開発投資等に向けて体制拡充を継続してまいります。その他、更なる成長基盤の構築に向け、特に新規サービス「toitta(トイッタ)」に対する効果的な資本投下を行ってまいります。 営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費の合計)については、3,455,382千円(前年同期は3,241,253千円)となりました。営業費用は増加しておりますが、概ね計画の範囲内であります。 主な増減要因としては、前年同期と比べて受託サービスの開発規模の減少に伴う受託開発原価の減少があった一方、テクノロジーソリューションサービスの拡大や「toitta」を含めた新たなサービスの創出のため、人材投資を積極的に行った結果、給与手当等の労務費が増加しました。人的資本への経営資源の配分は、当社が将来にわたり、競争優位性を確保するために、収益基盤の確立に向けた重要投資として位置づけております。また、顧客のシステムを運用代行する受託サービスにおいて、データセンター利用料を当社で支払い、それを含めて顧客に運用料として請求するビジネスを一部の顧客に対して行っておりますが、そのような顧客の増加や当該システムの利用が増えることで、データセンター利用料の費用増加が進んでおります。 営業外損益や特別損益については、受取利息や配当金及び有価証券利息9,144千円の計上、為替差益195千円の計上、当座貸越契約の実行に伴う支払利息1,309千円の計上、譲渡制限付株式報酬の付与対象者の退職に伴い、譲渡制限付株式割当契約に基づき割り当てた当社普通株式の全てを、当社が無償取得したことによる株式報酬費用消滅損6,724千円などがありました。 以上の結果、当事業年度の売上高は3,794,875千円(前年同期比14.7%増)、営業利益は339,492千円(同398.0%増)、経常利益は339,578千円(同272.3%増)、当期純利益は230,882千円(同270.2%増)となりました。 なお、当社はUGCサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 (注)1.User Generated Contentの略。インターネット上で利用者自身がテキストや画像、映像などのコンテンツを発信することができる場を提供するサービス。 2.システムの外部出力から内部の状態を推測・把握する能力や取り組み、それを実現する手法を指す。システムの動作や内部状態を理解することで、システムの異常な挙動を特定し、デバッグや障害復旧など、迅速に対処することができる。 3.ソフトウエアのテレメトリーデータ(トレース、メトリック、ログ)を収集し、監視と分析のために遠隔地に送信するための標準化ツールで、2021年にVer1.0が公開された。Mackerelにおいて、従来は独自規格であったため、容易に導入できなかった企業に対しても「OpenTelemetry」に対応することで導入が進みやすくなるといった効果が期待される。 4.Contents Management Systemの略。HTMLやCSSのようなWEBサイトの制作に必要な専門知識を必要とせず、テキストや画像などの情報を入力するだけで、サイト構築を自動的に行うことができるシステム。 5.アドネットワークとは、多数の広告媒体のWebサイトを束ねた広告配信ネットワークを形成し、それらのWEBサイト上で一括して広告を配信する手法。メディア運営者はサイト上に広告枠のみをアドネットワーク事業者に提供する。サイトが閲覧されるごとに、システムにより広告枠に対して広告が自動配信される。 6.暗号資産の取引情報の記録に用いられるブロックチェーンにおいて、特定の管理主体を置かず、不特定多数の参加者により取引情報の合意形成を行う仕組みのこと。 7.ブロックチェーン上での取引(トランザクション)を承認する役割のこと。 8.日本国内の法規制に則って暗号資産取引所が主体となってプロジェクト審査を行い、暗号資産の公募売出し・流通を行う仕組みのこと。 9.ブロックチェーン技術を利用して発行された暗号資産のこと。 10.特定のプラットフォーマーが強い支配力をもつ中央集権型ではなく、非中央集権型(分散型)のブロックチェーン技術を基盤としたネットワークの概念を体現するサービス。 (ⅲ)当社を取り巻く経営環境や想定されるリスクなど 出版業界の調査研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、出版市場における2024年の電子コミック市場は前年比6.0%増の5,122億円と、規模が拡大しております。2019年の2,593億円と比べると97%も増加するなど、コロナ禍を経て一気に市場規模が拡大しました。㈱集英社の「鬼滅の刃」が日本映画の歴代興行収入ランキング1位という記録を打ち立てたということを典型的な事例として、マンガ発のIPを映画やドラマ、ゲームなどにマルチユースすることはエンタテインメント産業における主要なプレイヤーの基本戦略となっております。出版社にとってもデジタル化に対応しながらIPを生み出し育成することが事業成長の根幹となっており、当社が保有する情報システム技術やサービス運営の能力についてますます需要が高まっております。 一方で、エンタテインメント産業特有の不安定さや原材料価格の高騰等、今後の事業環境に対する不透明感から、受託企業の予算の縮小が当社の業績に与える可能性は、依然としてあります。出版社の業績は、コンテンツ販売事業においては景気変動の影響を比較的受けにくい傾向にありますが、広告事業においてはその限りではありません。また、生成AIの活用を背景にしたシステム開発案件の納期短縮への要請が強まるなどの技術面での事業環境の変化が、今後の当社の業績に意図に反する影響を及ぼす可能性があります。 当社としては、生成AIの積極活用によるサービス開発力の更なる充実に加えて、マンガ領域においては「GigaViewer」というSaaSプロダクトを多くの大手・中堅出版業顧客に提供することで、利用者数の拡大を狙い、その結果として、マンガや小説の課金収入の伸長の実現を図ることといたします。また、「はてなブログ」や「はてなブックマーク」など一般ユーザー向けコンテンツプラットフォームサービスにおける機能開発や機能改善を図ることや、「Mackerel」「toitta」など当社の技術力が直接的に評価されるようなサービスを効果的に展開するなどして、新たな収益機会の獲得を見込んでおります。そのために、これらのサービスの売上の立ち上がりを見通しつつ、新たな収益基盤の確立に向けた戦略的投資を継続してまいります。 経済的不透明感や危機感が継続することが予想される経営環境の中で、当社の資金の財源及び流動性については次のとおりであります。また、事業継続に対して万全の備えをする方針であります。 当社における事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動により獲得したキャッシュ・フローでありますが、資金の手元流動性については、現金及び預金2,136,804千円と月平均売上高に対し6.8ヶ月分であり、現下、当社における資金流動性は十分確保されていると考えております。 また、当社は事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本的な財務方針としており、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行5行との間で、総額1,700,000千円の当座貸越契約を締結しております。バックアップラインを確保し、資金の手元流動性の補完が実現しております。今後は、運転資金や設備投資の需要動向や、それに伴うキャッシュ・ポジションを精査しつつ、適切なタイミングで資金調達を実行してまいります。 なお、当座貸越契約の未実行残高は、1,700,000千円となっております。 (2)キャッシュ・フローの状況 当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、677,961千円増加し、 2,121,864千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は711,577千円(前年は147,015千円の収入)となりました。 これは主に、増加要因として、税引前当期純利益342,450千円の計上があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は38,434千円(前年は106,157千円の支出)となりました。 これは主に、増加要因として、投資有価証券の売却による収入79,614千円があったものの、減少要因として、無形固定資産の取得による支出154,318千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、獲得した資金は2,011千円(前年は1,548千円の収入)となりました。 これは主に、増加要因として、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,150千円があったことによるもの であります。 (3)生産、受注及び販売の実績 (a)生産実績 当社は生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 (b)受注実績 当事業年度の受注実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。 サービスの名称   当事業年度 (自 2024年8月1日  至 2025年7月31日) 受注高 (千円)   前年同期比 (%)   受注残高 (千円)   前年同期比 (%) テクノロジーソリューションサービス   522,575   74.4   258,325   65.6 合計   522,575   74.4   258,325   65.6 (注)1. 金額は、販売価格によっております。 2. コンテンツプラットフォームサービス、コンテンツマーケティングサービスは受注によらないため、記載はしておりません。 3.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。 (c)販売実績 当事業年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。 サービスの名称   前事業年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日)   当事業年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) 販売高(千円) コンテンツプラットフォームサービス   363,954   328,309 コンテンツマーケティングサービス   636,093   620,312 テクノロジーソリューションサービス   2,309,374   2,839,966 その他サービス   -   6,286 合計   3,309,422   3,794,875 (注)1.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。 2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前事業年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日)   当事業年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社集英社   426,722   12.9   903,280   23.8 株式会社KADOKAWA   347,510   10.5   367,409   9.7 任天堂株式会社   275,384   8.3   300,365   7.9 ストライプジャパン株式会社   276,521   8.4   266,447   7.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (1)重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、棚卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、 「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであり ます。 (2)当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社が重視している経営指標は、売上高、営業利益及び経常利益であります。 主要3サービスのシナジー効果を最大限に活用しつつ、売上高、営業利益及び経常利益を継続的に成長させることにより、企業価値の向上、株主価値の向上を目指してまいりました。当社は、経営方針に則った業績目標について、2024年9月13日に業績予想値を公表いたしました。当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況については次のとおりです。 なお、経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (単位:百万円) 区分   売上高   営業利益   経常利益   当期純利益 業績予想値(A)   3,760   203   203   140 実績(B)   3,794   339   339   230 増減(B-A)   34   135   135   90 増減率(%)   0.9   66.5   66.5   64.1 当社の資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。当社における事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動によるキャッシュ・フローによっております。資金の手元流動性については現金及び預金2,136,804千円と月平均売上高に対し6.8ヶ月分であり、当社における資金の流動性は十分確保されていると考えております。なお、当事業年度末時点において、有利子負債残高はありません。 運転資金需要のうち主なものは、人件費やデータセンター利用料等の営業費用、法人税等の税金費用であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、ITインフラ設備や事務所設備等の設備投資であります。 当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。そのため、より一層の事業拡大を継続することに備え、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行5行との間で、総額1,700,000千円の当座貸越契約を締結しております。借入に関しては、経常的な運転資金需要の場合には、短期借入を基本方針とし、多額の設備投資需要の場合には、長期借入を基本方針としております。また、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し、対応してまいります。 また、当社は、フリーキャッシュ・フローを営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計と定義しております。当社の経営者は、この指標を戦略的投資または負債返済に充当可能な資金の純額、あるいは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、投資家に有用な指標であると考えており、以下の表のとおり、フリーキャッシュ・フローを算出しています。 (単位:千円) 区分   前事業年度 (自 2023年8月1日    至 2024年7月31日)   当事業年度 (自 2024年8月1日    至 2025年7月31日)   増減 営業活動によるキャッシュ・フロー   147,015   711,577   564,561 投資活動によるキャッシュ・フロー   △106,157   △38,434   67,723 フリーキャッシュ・フロー   40,858   673,143   632,285 なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (3) 財政状態の分析 (資産) 流動資産は2,849,675千円となり、前事業年度末に比べ、570,698千円増加いたしました。 これは主に、増加要因として、現金及び預金が631,917千円増加したことによるものであります。 固定資産は601,294千円となり、前事業年度末に比べ、28,906千円減少いたしました。 これは主に、増加要因として、ソフトウエアが48,722千円及び繰延税金資産が19,884千円増加したものの、減少要因として、投資有価証券が94,295千円減少したことによるものであります。 (負債) 流動負債は595,148千円となり、前事業年度末に比べ、284,920千円増加いたしました。 これは主に、増加要因として、未払法人税等が103,300千円、未払費用が63,724千円及び未払消費税等が38,526千円増加したことによるものであります。 固定負債は39,625千円となり、前事業年度末と比べ、149千円増加いたしました。 これは、増加要因として、資産除去債務が149千円増加したことによるものであります。 (純資産) 純資産は2,816,196千円となり、前事業年度末に比べ、256,721千円増加いたしました。 これは主に、増加要因として、当期純利益を230,882千円計上したことによるものであります。 (4) 経営成績等の状況に関する分析 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (売上高) 当事業年度の売上高は、3,794,875千円(前年同期は3,309,422千円)となりました。 これは主に、テクノロジーソリューションサービスにおける受託開発売上や保守運用売上が堅調に推移したことによります。 (売上原価、売上総利益) 当事業年度の売上原価は、547,584千円(前年同期は596,258千円)となりました。 これは主に、テクノロジーソリューションサービスが堅調に推移したことに伴い受託開発に係る労務費が増加したこと、広告レベニューシェアに伴う収益配分原価が増加したことによるものであります。 この結果、当事業年度の売上総利益は、3,247,290千円(前年同期は2,713,163千円)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当事業年度の販売費及び一般管理費は、2,907,797千円(前年同期は2,644,994千円)となりました。 これは主に、社員数の増加に伴う給料及び手当、及び各サービスの伸長に伴うデータセンター利用料の増加によるものであります。 この結果、当事業年度の営業利益は、339,492千円(前年同期は68,169千円)となりました。 (営業外損益、経常利益) 当事業年度の営業外収益は、10,167千円(前年同期は25,646千円)となりました。 これは主に、受取利息及び配当金8,916千円の計上があったことによるものであります。 当事業年度の営業外費用は、10,082千円(前年同期は2,592千円)となりました。 これは主に、株式報酬費用消滅損6,724千円の計上があったことによるものであります。 この結果、当事業年度の経常利益は、339,578千円(前年同期は91,222千円)となりました。 (特別損益、当期純利益) 当事業年度の特別利益は、6,955千円(前年同期は1,290千円)となりました。 これは、投資有価証券売却益6,552千円の計上があったことによるものであります。 当事業年度の特別損失は、4,083千円(前年同期は0円)となりました。 これは、投資有価証券売却損4,083千円の計上があったことによるものであります。 この結果、当事業年度の当期純利益は、230,882千円(前年同期は62,372千円)となりました。 (投下資本利益率、株主資本利益率) 税引後営業利益(NOPAT:営業利益×(1-実効税率))は、235,539千円となり、投下資本(自己資本+有利子負債:期中平均)2,844,668千円に対する利益率(ROIC)は、8.3%となりました。また、株主資本利益率(ROE)は、8.6%となりました。株主資本コストと負債コストの加重平均(WACC)は、2.8%と認識しており、ROE、ROICの維持・向上によって株主資本に対する利益率(ROE)の維持・向上に努めてまいります。 2024年7月期   2025年7月期 税引後営業利益(NOPAT)(千円)   47,295   235,539 投下資本利益率(ROIC)(%)   1.8   8.3 加重平均資本コスト(WACC)(%)   3.7   2.8 (5) キャッシュ・フローの状況の分析 当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、677,961千円増加し、 2,121,684千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は711,577千円(前年は147,015千円の収入)となりました。 これは主に、増加要因として、税引前当期純利益342,450千円の計上があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は38,434千円(前年は106,157千円の支出)となりました。 これは主に、増加要因として、投資有価証券の売却による収入79,614千円があったものの、減少要因として、 無形固定資産の取得による支出154,318千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、獲得した資金は2,011千円(前年は1,548千円の支出)となりました。 これは主に、増加要因として、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,150千円があったことによるものであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2024年7月期   2025年7月期 自己資本比率(%)   88.0   81.6 時価ベースの自己資本比率(%)   78.1   123.0 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)   -   - インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   185.6   543.6 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い (注)1.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。 3.有利子負債がないため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は記載しておりません。 (企業価値・キャッシュ創出力) キャッシュ創出力を示す減価償却前の営業利益(EBITDA:償却前営業利益=営業利益+減価償却費)は、473,473千円となっております。今後も、運転資金の確保のための有利子負債の水準を一定程度に維持しつつ、人材投資やインフラ投資を行う方針を継続するとともに、主要3サービスにおける収益の柱を成長させることで、キャッシュ創出力を高め、企業価値を向上させてまいります。 2025年7月末の企業価値(EV:時価総額+ネット有利子負債)は、4,246,150千円、企業価値とキャッシュ創出力の倍率を示すEV/EBITDA倍率は、9.0倍となっております。 (6) 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (7) 戦略の現状と見通し 当社は『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションに掲げ、「技術で支えられているサービスを提供する会社」として技術を磨き、インターネット領域において様々なサービス提供を行っております。 当社は今後も拡大されることが予想されるIT市場において、競争優位性を確保するために、顧客企業に対して高付加価値を提供するサービスの創造に鋭意努めてまいります。また、より強固なポジションを獲得するために、開発体制及び営業体制の強化を重要な戦略と認識し、事業の拡大に取り組んでまいります。 (8) 経営者の問題意識と今後の方針について 当社が今後業容を拡大し、より高品質なサービスを継続提供していくためには、経営者は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。 (9) その他会社の現況に関する重要な事項 該当事項はありません。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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