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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

ペイクラウドホールディングス

Paycloud Holdings Inc.4015 · Growth · 情報・通信業

小売・飲食店向けの独自電子マネーやデジタルサイネージ、企業向けメール配信を手掛けるITサービス会社。

概要

ペイクラウドホールディングスは、キャッシュレス決済、デジタルサイネージ、メッセージングの3事業を展開する純粋持株会社である。2006年にキャッシュレスサービス事業を目的に設立され、2020年に東京証券取引所マザーズに上場、2024年3月に持株会社体制へ移行した。2025年8月期の連結売上高は102億円、従業員数は301名。本社は東京都港区に置く。

3つの事業会社によるグループ経営

ペイクラウドホールディングスは、2024年3月に純粋持株会社へ移行し、完全子会社3社を通じて事業を展開する。キャッシュレスサービス事業は株式会社バリューデザイン及びその海外子会社が担い、地域スーパーや飲食店向けに独自の電子マネー・ポイントサービス「バリューカードサービス」をSaaS型で提供する。デジタルサイネージ関連事業は株式会社クラウドポイント及びその子会社が担い、多店舗展開する飲食店やコンビニエンスストア、金融機関などへデジタルサイネージ機器の選定・設置から配信システム・保守までをワンストップで提供する。ソリューション事業はアララ株式会社が担い、高速メール配信サービス「アララメッセージ」や個人情報検出ソフト「P-Pointerシリーズ」を提供する。グループ全体でBtoB及びBtoBtoC向けITソリューションを幅広くカバーする体制となっている。

リカーリング収益を軸とする収益構造

各事業の収益構造は、定期的に収入が得られるリカーリングビジネスと、スポット案件から得られるスポットビジネスに大別される。キャッシュレスサービス事業では、売上の75.8%をリカーリング収益(月額利用料・決済手数料)が占め、顧客との年間契約に基づき継続的に収入を得る。デジタルサイネージ関連事業では、スポットビジネス(機器販売・施工工事)が売上の89.8%を占める一方、配信システム利用料や保守料によるリカーリング収益も積み上がっている。ソリューション事業では、メッセージングサービスにおいて月額利用料または年間ライセンス料によるリカーリング収益が売上の79.8%を占める。グループ全体として、安定収益源であるソリューション事業でキャッシュを生み出し、成長投資事業であるキャッシュレスサービスとデジタルサイネージに再投資する戦略をとる。

キャッシュレス比率拡大とデジタルサイネージ市場の追い風

キャッシュレスサービス事業の対象市場は拡大傾向にある。経済産業省によれば、2024年の日本のキャッシュレス決済比率は42.8%に達し、政府目標を前倒しで達成した。2024年のキャッシュレス決済市場は141兆円と推計され、電子マネーはその4.6%を占める。他方、デジタルサイネージ市場も成長が続き、2025年の市場規模は公表データに基づき拡大が見込まれる。当社グループは、キャッシュレスサービス事業において「独自Pay」としてハウス電子マネーに特化し、地域密着のスーパーや飲食店など大手とは異なるニッチな顧客層を開拓している。デジタルサイネージ関連事業では、累計設置面数68,450面、累計設置箇所30,810箇所と実績を積み、多店舗展開企業の情報配信ニーズを捉えている。ソリューション事業のメール配信市場は208億円とされており、運輸業や金融機関、地方公共団体など業務上不可欠な用途で需要が安定している。

M&Aによる事業拡大と持株会社化の経緯

ペイクラウドホールディングスは、M&Aを積極的に活用して事業ポートフォリオを拡充してきた。2012年には株式会社VARCHAR(現SYSTEM CONCIERGE)を子会社化し、2013年に完全子会社化したが、2018年に全株式を売却し非子会社化している。2021年には株式会社バリューデザインの株式33%を取得し持分法適用関連会社化、2022年に株式交換で完全子会社化した。2023年1月にはキャッシュレスサービス事業を会社分割によりバリューデザインへ承継。2024年3月には株式会社クラウドポイントを株式交換で完全子会社化し、同時にソリューション事業をアララ分割準備株式会社(現アララ株式会社)へ承継、商号をペイクラウドホールディングスへ変更した。この一連の再編により、持株会社の下で3事業を明確に分離し、それぞれの事業会社に経営責任を委ねる体制を整えた。

業界の中での役割はITソリューションプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
102億円
営業利益
7億円
営業利益率
6.9%
純利益
1億円
2025/8 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2025/8
事業売上構成比利益利益率
デジタル サイネージ 関連事業57億円55.3%8億円14.0%
キャッシュレスサービス事業38億円36.9%8億円21.1%
ソリューション事業8億円7.8%3億円37.5%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01小売・飲食(キャッシュレス決済)主力

スーパーマーケットや飲食店向けに、自社発行の電子マネー(独自Pay)を構築できるSaaS型の『バリューカードサービス』を提供。リカーリングビジネスで安定収益を得る。

主な製品・サービス1
バリューカードサービス
ハウス電子マネーやポイントプログラムを構築できるSaaS。チャージ機能、決済機能、販促機能を備える。

02多店舗展開企業(デジタルサイネージ)準主力

飲食店、コンビニ、金融機関、駅、空港などへデジタルサイネージの機器提供から施工、配信、保守までワンストップで提供。SaaS型の配信システム『Cloud Exa』で一元管理を実現。

主な製品・サービス1
Cloud Exa
デジタルサイネージの表示内容を一元管理・運用するSaaS型システム。

03企業・団体(メッセージング)準主力

運輸、金融、情報通信、地方公共団体等に向け、高速メール配信サービス『アララメッセージ』を提供。API連携による自動配信やHTMLメール作成など、業務に不可欠な情報配信を支援。

主な製品・サービス1
アララメッセージ
高速メール配信サービス。API連携で外部システムと自動連携し、大量メールを配信できる。

製品と技術

地域密着型の独自Payプラットフォーム「バリューカードサービス」

キャッシュレスサービス事業の中核製品が「バリューカードサービス」である。これはSaaS型の電子マネー・ポイントシステムで、スーパーマーケットや飲食店などの顧客が自社で電子マネー(独自Pay)を発行・運用できるようにする。エンドユーザーはチャージした電子マネーで支払いを行い、店舗は前受金獲得によるキャッシュフロー改善やレジ通過時間短縮のメリットを得る。システムは電子マネー機能、ポイント機能、販売促進機能から構成され、例えばチャージ時や決済時にポイントを付与するキャンペーン設定が可能。顧客はエンドユーザーの来店頻度や支払額に基づいてランク付けを行い、優良顧客を差別化することもできる。2025年8月期の顧客数は1,131社、累計エンドユーザー数は226,186千人、決済取扱高は約1.45兆円に達している。

店舗・施設向けデジタルサイネージ「Cloud Exa」

デジタルサイネージ関連事業では、SaaS型配信システム「Cloud Exa」を中心に、機器選定・提供、設置工事、表示内容の制作、運用・保守をワンストップで提供する。顧客は多店舗展開する飲食店、コンビニエンスストア、金融機関、ショッピングモール、駅、空港、ホテル、オフィスなど多岐にわたる。Cloud Exaは一元管理・運用機能を持ち、メニューの季節変更やリテールメディア広告配信、防災情報表示など用途に応じて使い分けられる。2025年8月期の累計設置面数は68,450面、累計設置箇所は30,810箇所に拡大した。事業売上の89.8%をスポット案件(機器販売・施工)が占めるが、保守料やシステム利用料のリカーリング収益も毎年積み上がる構造である。

大量配信を支える「アララメッセージ」

ソリューション事業の主力サービスは高速メール配信システム「アララメッセージ」である。運輸業(航空会社の運航案内)、金融機関(約定通知・口座通知)、eコマース(注文確認)、地方自治体(災害情報)など、業務上不可欠な大量・確実なメール配信をSaaS型で提供する。システムはメール配信自動連携API、メール配信管理システム、高速メール配信エンジンの3パーツで構成され、顧客の基幹システムと連携して自動配信を実現する。HTMLメール作成機能やターゲティング配信、効果測定機能も備える。2025年8月期の売上に占める割合は79.8%で、リカーリング収益の柱となっている。

個人情報保護とARサービスにも対応

ソリューション事業には、個人情報検出・管理ソリューション「P-Pointerシリーズ」とARプラットフォームアプリ「ARAPPLI」も含まれる。P-Pointerは、2013年にKLabから譲り受けた製品で、データベースやファイル内の個人情報をスキャンして検出・可視化する。ARAPPLIは、AR(拡張現実)を活用したプロモーション施策を企画・開発するプラットフォームで、スマートフォン向けアプリとして提供されている。これらの製品はメインのメッセージングサービスと組み合わせてクロスセルされることもあり、グループ全体のソリューション力を補完している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

急成長するフィンテック、利益率改善途上

売上45→69→102億円と年50%近い急成長を遂げる。営業利益率は4.35%(2024年8月期)から6.86%へ改善傾向。競合チェンジHD(売上500億円超、利益率20%超)と比べ規模・収益性で劣るが、成長スピードは業界最速。ペイメント分野で高いポテンシャルを持つが、収益性向上が急務。

強み

  • 売上45→69→102億円と年率50%の高成長を実現
  • キャッシュレス化など成長市場で、需要拡大が継続見込み
  • 営業利益率が4.35%→6.86%へ上昇、規模拡大で採算改善
  • プラットフォーム型で、売上拡大に伴い限界利益率が向上

課題

  • 営業利益率7%未満と業界平均を下回り、改善が急務
  • 大手金融機関やフィンテック企業との競争、独自性が必要
  • 市場競争激化で高成長を維持できるか不透明

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がペイクラウドホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで4番目にあたる。

#企業時価総額PER
1478Aフツパー83億円38.9倍
24772SM ENTERTAINMENT JAPAN83億円30.4倍
39360鈴与シンワート83億円7.2倍
44015ペイクラウドホールディングス82億円124.0倍
53691デジタルプラス82億円
64264セキュア82億円36.8倍
7479APRONI81億円11.1倍
83628データホライゾン78億円29.2倍
93652ディジタルメディアプロフェッショナル78億円
104440ヴィッツ77億円16.3倍
113981ビーグリー77億円10.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 20件

キャッシュレスサービス事業で創業した2006年

2006年8月、東京都品川区において株式会社レピカ(資本金1,000万円)を設立した。目的はキャッシュレスサービス事業であり、同時に「レピカシステム」(現「point+plus」)のサービスを開始した。当初から電子マネー・ポイントシステムを提供する構想を持っており、2007年4月には本社を東京都港区に移転、事業基盤を固めた。同年12月にはメッセージングサービス事業「repicaメールソリューション」(現「araraメッセージングソリューション」)の提供を開始し、早期に2つの事業の軸を立ち上げた。2008年9月にはプライバシーマーク認証を取得し、情報セキュリティに対する信頼性を確保している。

子会社化と事業領域の拡大(2010~2013年)

2010年10月、AR事業を目的に完全子会社としてアララ株式会社を設立した。これにより、既存のキャッシュレス・メッセージングに加えてAR(拡張現実)という新領域に進出した。2012年1月には開発技術力の強化を目的として株式会社VARCHAR(現SYSTEM CONCIERGE)の株式51%を取得し子会社化、2013年8月には全株式を取得し完全子会社化した。2013年10月にはKLab株式会社よりメール配信システム「ACCELMAIL」と個人情報検出ソフト「P-Pointer」の事業譲渡を受け、自社サービスに取り込んだ。これら一連の動きにより、グループの技術基盤とサービスラインアップを拡充した。

吸収合併と商号変更、上場への道(2014~2020年)

2014年11月、キャッシュレスサービス事業の推進を目的に株式会社デンソーウェーブと協業契約を締結し、技術連携を強化した。2016年4月には完全子会社のアララ株式会社を吸収合併し、商号を株式会社レピカからアララ株式会社に変更した。これにより、グループを単一法人に統合し経営効率を高めた。2018年4月にはVARCHAR(現SYSTEM CONCIERGE)の全株式を売却し非子会社化、事業ポートフォリオの見直しを行った。2020年11月、東京証券取引所マザーズに株式を上場し、資金調達力と知名度を高めた。

持分法適用から完全子会社化、持株会社体制への移行(2021~2024年)

上場後、M&Aと組織再編が加速する。2021年8月、株式会社バリューデザインの株式33%を取得し持分法適用関連会社化した。2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しによりマザーズからグロース市場へ移行した。同年6月、バリューデザインを株式交換により完全子会社化した。2023年1月にはキャッシュレスサービス事業を会社分割によりバリューデザインへ承継、同年4月には株式会社CARTA HOLDINGSと資本業務提携契約を締結した。2023年10月にはソリューション事業の分社化を目的にアララ分割準備株式会社(現アララ株式会社)を設立。2024年3月、株式会社クラウドポイントを株式交換により完全子会社化し、同時にソリューション事業をアララ株式会社へ承継、商号をペイクラウドホールディングス株式会社へ変更し純粋持株会社体制へ移行した。

クラウドポイントの通期連結と業績拡大(2024年以降)

2024年3月に完全子会社化したクラウドポイントの業績が、連結業績に通期で寄与するようになった。2025年8月期の連結売上高は102億円(前期比49.3%増)、営業利益7億円(同116.4%増)と大幅に拡大した。デジタルサイネージ関連事業の売上高は56.9億円と前期比倍増し、セグメント利益8億円を計上。キャッシュレスサービス事業は売上高37.6億円、利益8億円と堅調に推移した。一方、iD連携サービスにおいて減損損失と契約損失引当金を特別損失に計上したが、全体として純利益は1.4億円と増益を達成した。グループは成長投資事業と安定収益事業の組み合わせで持続的な成長を目指している。

年表20件を開く

2000年代

  • 2006年8月創業キャッシュレスサービス事業を目的として、東京都品川区において株式会社レピカ(資本金1,000万円)を設立、「レピカシステム(現 point+plus)」サービスを開始
  • 2007年4月本社を東京都港区に移転
  • 2007年12月メッセージングサービス事業「repicaメールソリューション(現 araraメッセージングソリューション)」の提供開始
  • 2008年9月プライバシーマーク認証取得(登録番号第10823049(06)号)

2010年代

  • 2010年10月M&AAR事業(注1)を目的とし、完全子会社としてアララ株式会社を設立
  • 2012年1月M&A開発技術力の強化を目的とし、株式会社VARCHAR(現 株式会社SYSTEM CONCIERGE)の株式51%を取得し、子会社化
  • 2013年8月M&A株式会社VARCHAR(現 株式会社SYSTEM CONCIERGE)の株式49%を取得し、完全子会社化
  • 2013年10月KLab株式会社よりメール配信システム「ACCELMAIL」とデータセキュリティサービス事業である個人情報検出ソフト「P-Pointer」の事業譲渡を受け、当社で提供を開始
  • 2014年11月キャッシュレスサービス事業の推進を目的とし、株式会社デンソーウェーブと協業契約を締結
  • 2016年4月M&A完全子会社のアララ株式会社を吸収合併し、商号を株式会社レピカからアララ株式会社に変更
  • 2018年4月M&A株式会社VARCHAR(現 株式会社SYSTEM CONCIERGE)の全株式を売却し、非子会社化

2020年代

  • 2020年11月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2021年8月株式会社バリューデザインの株式33%を取得し、持分法適用関連会社化
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズからグロース市場に移行
  • 2022年6月M&A株式会社バリューデザインを株式交換により完全子会社化
  • 2023年1月キャッシュレスサービス事業を会社分割により、当社の連結子会社である株式会社バリューデザインへ承継
  • 2023年4月株式会社CARTA HOLDINGSと資本業務提携契約を締結
  • 2023年10月創業ソリューション事業の分社化を目的にアララ分割準備株式会社(現 アララ株式会社)を設立
  • 2024年3月M&A株式会社クラウドポイントを株式交換により完全子会社化
  • 2024年3月ソリューション事業を会社分割により、当社の連結子会社であるアララ株式会社へ承継し、商号をペイクラウドホールディングス株式会社へ変更し純粋持株会社体制へ移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/8期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    キャッシュレスサービス事業の拡大

    独自Payプラットフォームの機能強化や大規模決済対応、ふるまちPayなどの新システム開発により、リカーリング収益を拡大する。

  2. 02

    デジタルサイネージ関連事業の強化

    優良顧客への機器販売・施工に加え、リカーリング型サービス「Cloud Exa」の提供数を増やし、継続的な売上を獲得する。

  3. 03

    ソリューション事業の安定収益化

    メッセージングサービス等の年間契約に基づく月額利用料・ライセンス料によるリカーリングビジネスを拡大する。

  4. 04

    営業力強化と代理店活用

    共通顧客基盤へのクロスセルや代理店・パートナー企業との連携により、販管費増加を補い早期収益化を図る。

  5. 05

    アジア市場への事業展開

    シンガポール・タイ・インドの現地法人を通じ、現地企業との提携やM&Aも視野に事業を拡大し、早期の実績確立を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で301人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は704万円で、4期前と比べて+13.9%平均年齢は40.8歳、平均勤続年数は5.8年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2021年8月61833.54.196
2022年8月66734.14.8182
2023年8月53034.95.0173
2024年8月70938.94.8276109
2025年8月70440.85.8301233

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年8月期・提出会社(単体)
女性管理職比率44.4%
縦線は目安の30%
女性の賃金(男性=100)60.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社7(国内 4 / 海外 3、うち連結子会社 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
本社 — 東京都中央区460百万円
キャッシュレス サービス事業
本社 — 東京都渋谷区76百万円
デジタルサイネージ関連事業
本社 — 東京都港区13百万円
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    株式会社バリューデザイン(注)3、5
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社クラウドポイント(注)3、6
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    アララ株式会社
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社シーピープラス
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    WEARTOPAY PTE.LTD.
    シンガポール共和国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    VALUEDESIGN(THAILAND) CO.,LTD.
    タイ王国 バンコク · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ValueDesign Service Pvt Limited
    インド共和国 ムンバイ · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年8月期の売上高は102億円営業利益7億円前期と比べると増収増益で、売上が+47.8%、利益が+133.3%。

売上高
+47.8%
102億円
営業利益
+133.3%
7億円
純利益
+0.0%
1億円
営業利益率
6.9%
前期比 +2.5%pt

会社が出している今期の予想2026年8月期

項目会社予想前期実績
売上高115億円102億円
営業利益8億円7億円
純利益4億円1億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は34億円、営業利益は4億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は+21.4%、営業利益は+33.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q10110.01
2023年4Q120
2024年1Q10110.00
2024年2Q1000.00
2024年3Q28310.71
2024年4Q21−1−4.80
2025年2Q4848.32
2025年4Q5435.6−1
2026年2Q4736.41
2026年3Q34411.82

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2017年8月期からの9期で、売上は11億円から102億円へ9.3倍に増えた。直近期の営業利益率は6.9%。売上は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2017年8月11−1−1
株式会社VARCHAR(現 株式会社SYSTEM CONCIERGE)の全株式を売却し、非子会社化
2018年8月100−1
2019年8月1011
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2020年8月1211
2021年8月1532
株式会社バリューデザインを株式交換により完全子会社化
2022年8月12−15−18
ソリューション事業の分社化を目的にアララ分割準備株式会社(現 アララ株式会社)を設立
2023年8月4511
株式会社クラウドポイントを株式交換により完全子会社化
2024年8月69334.31
2025年8月102776.91

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年8月期

売上高102億円のうち、営業利益として残るのは7億円6.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の1.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金60.8%62億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金32.4%33億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.9%7億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
39.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.5pt
6.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比5.7pt
1.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比9.7pt
3.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
9.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 8期分

2025年8月期は営業CFが14億円、投資CFが−3億円で、差し引きのフリーCFは11億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は44億円で、売上の5.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2018年8月1−1002
2019年8月1−1003
2020年8月40147
2021年8月0−2523−256
2022年8月−2−2−1−411
2023年8月6−1−1515
2024年8月12011232
2025年8月14−301144

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2025年8月期の総資産は94億円。このうち返さなくてよい自己資本が45億円で、自己資本比率は46.5%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2017年8月63344.2
2018年8月42237.6
2019年8月63349.8
2020年8月114739.9
2021年8月34132138.7
2022年8月40142634.8
2023年8月44222248.5
2024年8月83424050.2
2025年8月94454946.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年8月期の内訳
現金及び預金
44億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
4億円
在庫として抱えている分
負債合計
49億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
75
/ 100
安定性自己資本比率31 / 40
収益力営業利益率14 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中25位あたり、逆に低いのはROE605社中531位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
3.4%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.9%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
46.5%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
47.8%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥516で、1年前と比べて-27.5%過去52週の値幅のなかでは38%の位置にある。

¥516+0.6%1ヶ月-3.0%1年-27.5%時価総額82億円
過去52週の値幅
安値¥388高値¥724

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)124.0倍
PER (会社予想)22.8倍
PBR1.69倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+16.4%と急伸し、7月14日・15日には出来高が急増した。週足では25日線(506.52円)を上抜け、上昇基調が鮮明。52週高値(802円)対比では-28%の水準だが、RSIが94と過熱感が強く、短期的な調整リスクに注意が必要。52週安値(388円)からは+48%の上昇。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PERは138.8倍と業界平均の30.2倍を大幅に上回り、PBRも1.95倍と業界平均の3.51倍を下回るものの、ROEは3.4%と低く収益効率が悪い。予想PERは25.5倍まで低下するが、無配当で配当利回りは0%。売上高は増加しているが業績は低水準であり、バリュエーションは割高に映る。

指標この会社業種平均
PER (実績)124.0倍47.9倍
PER (予想)22.8倍
PBR1.69倍2.96倍
ROE3.4%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は急成長(直近3期で12→69億円)し、黒字化も達成。2025/8期計画では売上102億円、営業利益率6.86%と拡大が見込まれる。一方、PERは138倍とバリュエーションは高く、競合ひしめくSaaS市場での成長持続性が争点。強気派は高成長率と黒字化を評価、弱気派は割高感と競争激化を懸念。

プラスに働く材料7
  • 高成長持続

    売上高が前期比47.8%増、計画も堅調

  • 黒字化達成

    2023/8期に黒字転換、利益率改善トレンド

  • SaaSのリカーリング

    ストック型収益で安定したキャッシュフロー

  • 売上高急成長で収益拡大局面2025年8月期影響

    売上高102億円、前期比48%増。高成長継続

  • 営業利益率改善トレンド2025年8月期影響

    営業利益7億円、利益率6.86%と前期4.35%から改善

  • 予想PER25.5倍と成長株評価現在影響

    今期予想PER25.5倍。成長率を考慮すれば割高感薄い

  • フィンテック市場拡大の恩恵継続影響

    キャッシュレス決済普及で市場成長。業績伸び代大

マイナスに働く材料7
  • バリュエーション過大

    PER138倍、成長鈍化なら調整リスク

  • 競争激化

    同機能のSaaSが多数、差別化困難

  • 利益率の低さ

    営業利益率4.35%、規模効果が限定的

  • 純利益1億円停滞で収益性疑問2025年8月期影響

    売上高102億円でも純利益1億円。利益率低く改善必要

  • 競合参入によるシェア低下継続影響

    フィンテック市場に大手参入で競争激化。差別化困難

  • 規制変更リスク不定影響

    決済関連規制強化で事業モデルに影響の可能性

  • PER139倍と割高警戒現在影響

    実績PER139倍。成長鈍化時に急落リスク

次の決算で確かめる点
ARR(年間経常収益)
SaaSの成長性を測る基本指標
解約率
顧客定着度と競争力を示す
営業利益率
収益性改善の進捗確認

株主

有価証券報告書より

2025年8月期末の株主数は延べ8,521人。区分でいちばん多いのは個人・その他70.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が22.7%を占め、残る77.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年8月%2022年8月%2023年8月%2024年8月%2025年8月%
個人・その他66.060.456.569.570.2
事業法人19.729.325.421.819.8
外国法人8.84.110.44.53.4
証券会社3.65.16.83.53.2
金融機関0.50.10.50.22.8
外国人個人1.41.00.30.50.5

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01三浦 嚴嗣15.78
02岩井 陽介9.38
03株式会社CARTA HOLDINGS5.77
04尾上 徹3.60
05株式会社マーフコーポレーション2.92
06株式会社カストディ銀行(信託口)2.82
07大日本印刷株式会社2.76
08株式会社SBI証券1.78
09テクミラホールディングス株式会社1.57
10IWAI GROUP PTE. LTD.(常任代理人 SMBC日興証券株式会社)1.57

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+101%、1株純資産は9期で−94%。直近期のROEは3.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2017年8月−1,4344,841
2018年8月−2028
2019年8月204952.4
2020年8月257441.3
2021年8月3720926.533.5
2022年8月−252138
2023年8月111806.476.1
2024年8月52642.4115.5
2025年8月92753.479.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/8期の役員報酬は総額112百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
尾上徹取締役社長(代表取締役)58573,040
岩井陽介取締役副会長(代表取締役)601,742,000
三浦巖嗣取締役会長632,510,903
種谷信邦取締役764,500
金子毅取締役(常勤監査等委員)61158,720
井上昌治取締役(監査等委員)653,500
米田惠美取締役(監査等委員)42
鈴木孝二取締役55
一木裕佳取締役(監査等委員)59

役員報酬の内訳2025/8

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)556328918
社外取締役3190196
取締役(社内)14044

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/8期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,565字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 事業の概要 当社グループは、「アイディアとテクノロジーで世界をもっとハッピーに」というミッションのもと、成長投資事業と位置付けている「キャッシュレスサービス事業」及び「デジタルサイネージ(注)関連事業」、安定収益事業と位置付けている「ソリューション事業」を完全子会社である下記の3つの事業会社を通じて展開しております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 1.キャッシュレスサービス事業は、株式会社バリューデザイン及びその海外子会社で構成されております。 2.デジタルサイネージ関連事業は、株式会社クラウドポイント及びその子会社で構成されております。 3.ソリューション事業は、アララ株式会社で構成されております。 (注) デジタルサイネージとは、電子表示機器を使って情報を発信するシステムを指します。 当社グループは、BtoB及びBtoBtoCを中心とした各種ITソリューションを提供しており、主に下記の3つの事業に区分されます。以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報 1.報告セグメントの概要 (1) 報告セグメントの決定方法」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (a)独自Pay(注)を導入したい地域密着のスーパーマーケット、飲食店等を顧客とした「キャッシュレスサービス事業」 (b)多店舗展開する飲食店、コンビニエンスストア、金融機関、ショッピングモール、駅、空港、ホテル、オフィス等の顧客へ、常設型を中心としたデジタルサイネージの機器選定・提供、設置工事、表示内容の制作、配信システム・運用、機器保守をワンストップで提供する「デジタルサイネージ関連事業」 (c)高速メール配信サービス「アララメッセージ」の開発・提供、個人情報検出・管理ソリューション 「P-Pointerシリーズ」の開発・提供、ARプラットフォームアプリ「ARAPPLI」、及びAR施策に関わる企画・開発・提供を含む「ソリューション事業」 各事業につきましては、顧客との価値の共創を通じて、様々なITサービスを生み出し、進化させ、顧客にとって、長期的に使い続けたいサービスとなることが、ミッション達成の近道と考えております。 (注) 当社グループの顧客であるスーパーマーケット、小売店や飲食店等の店舗やeコマースサイトを展開する企業が、自社で発行する電子マネー、いわゆるハウス電子マネーや独自に展開する決済手段を2022年3月に独自Payと定義しました。 それぞれの事業内容は、以下のとおりであります。 ① 「キャッシュレスサービス事業」 ― 株式会社バリューデザイン 当社グループの顧客である店舗や企業向けに、エンドユーザーが利用する独自PayやポイントをSaaS型(注1)の「バリューカードサービス」にて提供しております。 当社グループの顧客が、「バリューカードサービス」を活用し、自らが電子マネーの決済事業者となることで、クレジットカードやいわゆる「〇〇Pay」等の他社運営の決済手段とは異なり、エンドユーザーが電子マネーにチャージする際のインセンティブ付与や支払時のポイント付与等の設定を自由に行うことができ、再来店客の増加、エンドユーザーの愛着及び信頼向上に繋げることができます。顧客との契約が継続する限りにおいて、安定的に収益を獲得できるリカーリングビジネス(注2)であることが、収益構造上の特徴となっております。 また、独自Payにて構築した長期にわたる顧客基盤に新たに追加サービスとして提供しております。当社グループ顧客が展開する独自Payへクレジットカードや銀行口座から直接入金するオンラインチャージ決済、店舗で消費者が利用するコード決済(注3)、電子マネー(注4)、クレジットカードなどを包括的にキャッシュレスサービスとして提供を開始しております。更に、「バリューカードサービス」の周辺サービスや決済データを用いたデジタルマーケティングサービス領域では、従来は応募にハガキを利用していたレシート販促キャンペーンをデジタル化したインスタントウィンサービス等、独自Pay利用促進・顧客および消費者の利便性向上のための新サービスの開発・提供を継続的に実施しております。 (注) 1.SaaS型とは、Software as a Serviceの略で、提供者側で稼働しているソフトウ エアを、インターネット等のネットワーク経由で、利用者がサービスとして利用する状況を指します。 2.リカーリングビジネスとは、1つの商品を販売して取引が完了する従来のビジネスモデルではなく、顧客と継続して取引を行うシステムを構築することで、繰り返し利益を得ることができるビジネスモデルを指します。 3.コード決済とは、スマートフォンアプリの二次元コードやバーコードを使って支払いに利用する決済手段を指します。 4.電子マネーとは、事前にチャージした金銭的価値を電子的に保存して支払いに利用する決済手段を指します。 <「バリューカードサービス」の主な利用例> 業種   エンドユーザーのサービス利用シーン例   顧客のサービス利用目的 地域密着のスーパーマーケット   スーパーマーケットで小銭を使わず、支払いが可能なため、すぐに会計が済ませられる。さらに、スーパーマーケットのポイントも貯まる。   前受金獲得によるキャッシュ・フロー良化。レジ通過時間の短縮による時間当たりの売上増加。 飲食店   カフェで、コーヒーチケット代わりに独自Payが利用可能で、かつチャージ額に一定金額が上乗せされて利用することができる。例:3,000円チャージで3,150円分が使える。店舗のキャンペーン情報等をメールで受信し、商品を独自Payで購入できる。   前受金獲得によるキャッシュ・フロー良化。再来店客の確保による安定した売上基盤の構築。情報発信による来店増で売上増加。 <「バリューカードサービス」の主な機能> 機能   機能概要 電子マネー機能   顧客自らが電子マネーの決済事業者となり、店舗でエンドユーザーが会員カードやスマートフォンを利用して電子マネーを使う事ができる機能であります。エンドユーザーはウェブサイトやアプリ内のマイページで決済履歴や残高の確認が可能であります。 ポイント機能   顧客自らがポイント発行者となり、エンドユーザーが購入した際にポイントを付与することで、リピーターの増加を促進する機能であります。 販売促進機能   来店頻度、支払額情報等の履歴から独自Payやポイントを所有する対象のエンドユーザーを顧客が特定し、販売促進を目的としたプレミアムバリュー(注)やポイントを一括で提供する機能であります。付与するタイミングは、チャージ時、決済時等が設定可能であります。エンドユーザーの直近来店日時、来店頻度、支払った金額等をもとに、ゴールドランク、シルバーランク等のランクづけを行い、ランクに応じてポイント付与率を変える等、優良なエンドユーザーを差別化することができる機能であります。顧客が定めた任意の日時・曜日にキャンペーンとして、エンドユーザーのチャージする電子マネー額に対してポイントを付与する機能であります。キャンペーン対象とする店舗も任意で設定可能であります。 (注) プレミアムバリューとは、エンドユーザーが所有するハウス電子マネー残高に、顧客が付与する上乗せ金額を指します。 a.「キャッシュレスサービス事業」の売上構成について サービス提供に関わる基本的な売上は、リカーリングビジネスによる売上とスポットビジネスによる売上によって構成されております。リカーリングビジネスによる売上は、キャッシュレスサービス事業売上の75.8%を占めております。 リカーリングビジネスによる売上 ・月額利用料:ポイント機能や販売促進機能のサービス利用料 ・決済手数料:顧客ごとに定めた条件・料率及び独自Payの決済金額に応じた手数料 スポットビジネスによる売上 ・システム導入に係る初期費用並びにカード制作及びチャージ機等の物品販売 b.サービスの提供・販売方法について サービス提供方法については、基本的に下記の2つのルートにて行っております。 ・顧客へサービスを直接提供・販売 ・サービス提供のための顧客との契約締結及び顧客からの債権回収を行う代理店経由の提供・販売 ② 「デジタルサイネージ関連事業」 ― 株式会社クラウドポイント 当社グループの顧客で多店舗展開する飲食店、コンビニエンスストア、金融機関、ショッピングモール、駅、空港、ホテル、オフィス等へ、デジタルサイネージの機器選定・提供、設置工事、表示内容の制作、配信システム・運用、機器保守をワンストップで提供しております。 大量かつ常にアップデートが求められる情報配信や人手不足という社会的課題を受け、当社グループの顧客は、各々のデジタルサイネージに表示される内容の一元管理・運用が可能なSaaS型システムの「Cloud Exa」を利用し課題解決を行っております。 <デジタルサイネージ及びCloud Exaの主な利用例> 業種   顧客のサービス利用目的 多店舗展開する飲食店   消費者に向けたプロモーションを目的とし、店頭のメニューをキャンペーンや季節に応じて変更 コンビニエンスストア   リテールメディア(注)としての広告表示、及び商品受渡し時の呼び出し表示 金融機関   日々変化する金融商品などの自社商品情報をタイムリーに表示 ショッピングモール・地下街・駅・空港   柱巻き広告、防災・災害情報を表示 ホテル・オフィス   空間デザインとしての活用 (注) リテールメディアとは、小売り企業が運営している広告媒体を指します。 <提供サービス・機能> サービス・機能   概要 機器選定・提供、施工工事   顧客の目的・用途に応じたデジタルサイネージ全体の企画。設置場所に適切な表示機器を選定し顧客へ提案。機器の提供及び設置場所への施工工事も行います(注)。 表示内容の制作・配信   顧客の要望に沿って、表示内容の制作を行います。表示内容の一元管理・運用が可能なSaaS型システムの「Cloud Exa」を顧客が利用し各々のデジタルサイネージに表示を行います。 運用システム・機器保守   表示内容の管理や放映スケジュール編成、デジタルサイネージの稼働監視など運用に不可欠な配信機能を「Cloud Exa」を通じて顧客へ提供。また、顧客が保有するデジタルサイネージ機器の保守サービスも実施。 (注) 建設業許可番号 国土交通大臣 (般-28) 第26323号 a.「デジタルサイネージ関連事業」の売上構成について 当事業に関わる基本的な売上は、新規設置と定期的にリプレースオーダーが見込めるスポットビジネスによる売上と、保守・システム利用料のリカーリングビジネスによる売上によって構成されております。スポットビジネスによる売上は、デジタルサイネージ関連事業売上の89.8%を占めております。 スポットビジネスによる売上 ・機器選定・提供の物品販売 ・施工工事 ・表示内容の制作 リカーリングビジネスによる売上 ・「Cloud Exa」の配信システム利用料 ・デジタルサイネージ機器の保守料 b.当事業の提供・販売方法について 提供方法については、基本的に下記の2つのルートにて行っております。 ・顧客へ直接提供・販売 ・顧客との契約締結及び顧客からの債権回収を行う総合建設業者、設計会社、オフィス家具メーカー等を経由した提供・販売 ③ 「ソリューション事業」 ― アララ株式会社 ソリューション事業の売上高の79.8%を占めるメッセージングサービスについて記載いたします。適切なタイミングで、電子メールを一時に大量に配信したい企業・団体(主要顧客:運輸業、金融機関、情報通信業、地方公共団体等)を対象に、メッセージングサービスを提供する事業であります。主にSaaS型にてサービスの提供をしております。顧客にとって下記のような業務上不可欠で様々な情報配信ニーズにお応えしております。 <メッセージングサービスの利用例> 業種   顧客のサービス利用目的 航空会社   予約情報に合わせ、搭乗口のお知らせ、搭乗口変更のお知らせ、運航状況に関するお知らせ等 証券会社   株式等の売買の約定通知 銀行   口座開設者を対象に金融サービスに関連する通知やセキュリティの注意喚起のお知らせ等 データマーケティング事業会社   データマーケティングツールの分析結果に合わせ、最適な対象者へ自動的に情報を配信 eコマースサイト事業会社   注文完了メールを自動配信 地方自治体   河川や土砂災害の危険情報を配信 <メッセージングサービスの主な機能> 機能   機能概要 アララメッセージ   顧客の基幹システム等の外部システムと自動連携したメール配信をAPI(注1)で実現する機能を備えております。また、ターゲティングメール配信からメール配信後の効果測定まで行うことが可能な、集客につながるメールマーケティング機能や文字色の調整や画像・動画を差し込めるHTMLメールを手軽に作成できる機能を備えております。メールの遅延解消及び配信エラー率を低減(注2)し、メール配信を実現できます。 本サービスは、1つの統合システムとしての提供も可能ですが、メール配信自動連携API、メール配信管理システム及び高速メール配信エンジンの3つのパーツで構成されており、顧客ニーズによって、それぞれ単独での使用も可能となっております。メールを配信するシステムとして、様々な顧客のサービスやシステムと連携し、業務フローに組込まれ、人の手を介さず、自動的にメール配信を行っているケースもあります。 (注) 1.APIとは、あるコンピュータプログラム(ソフトウエア)の機能や管理するデータ等を、外部の他のプログラムから呼び出して利用するための手順やデータ形式等を定めた仕様のことを指します。 2.エラー率を低減とは、不達としてエラー検知される割合が、全送信数の3%以下となることと定義しております。 a.「メッセージングサービス」の売上構成について サービス提供に関わる基本的な売上は、リカーリングビジネスによる売上とスポットビジネスによる売上によって構成されております。リカーリングビジネスによる売上は、メッセージングサービス売上の93.6%を占めております。 リカーリングビジネスによる売上 ・SaaS型:メールアドレス数に応じた月額固定のサービス利用料及び月間の配信通数に応じたサービス利用料 ・オンプレミス型(注):年間ライセンス料 (注) オンプレミス型とは、サーバやソフトウエア等の情報システムを顧客が管理する設備内に設置し、運用することを指します。 スポットビジネスによる売上 ・システム導入に係る初期費用 b.サービスの提供・販売方法について サービス提供方法については、基本的に下記の3つのルートにて行っております。 ・顧客へサービスを直接提供・販売 ・サービス提供のための顧客との契約締結及び顧客からの債権回収を行う代理店経由の提供・販売 ・サービス連携パートナー経由の提供・販売(注) (注) 「メッセージングサービス事業」の場合、当社グループサービスとサービス連携パートナーが提供するマーケティングツール等を統合し、顧客へ提供している販売手法を指します。 当社グループの主な事業における事業系統図は、下記のとおりであります。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題4,179字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは「アイディアとテクノロジーで世界をもっとハッピーに」というミッションを掲げております。当社グループは全ての人々の幸せな未来の生活を想像し、アイディアとテクノロジーでサービスを創造し、提供することで社会的課題を解決し、みんながハッピーでいられる社会を実現してまいります。当社グループは、このミッションに基づく事業活動が社会に貢献し、ひいては企業価値の最大化につながると考えております。 (2) 経営戦略等 当社グループは、成長投資事業と位置付けている「キャッシュレスサービス事業」及び「デジタルサイネージ関連事業」、安定収益事業と位置付けている「ソリューション事業」を、事業会社を通じて展開し中長期的な収益拡大を目指す方針であります。 株式会社バリューデザインが展開する「キャッシュレスサービス事業」おいて、顧客との年間契約に基づきサービスを提供しており、月額利用料、決済取扱高に応じた手数料というリカーリングビジネスによる継続的な売上を得ることを最重要の戦略と位置づけております。 株式会社クラウドポイントが展開する「デジタルサイネージ関連事業」において、継続的な受注の見込める優良顧客からのデジタルサイネージ機器販売・施工工事によるスポットビジネスによる売上増、及びリカーリングビジネスである「Cloud Exa」のシステム提供数増、機器保守提供数増による継続的な売上を得ることを最重要戦略と位置付けております。 アララ株式会社が展開する「ソリューション事業」において、顧客との年間契約に基づきサービスを提供しており、月額利用料もしくは年間ライセンス料というリカーリングビジネスによる継続的な売上を得ることを最重要の戦略と位置付けております。 当社グループのリカーリングビジネスの拡大のために、以下の開発を計画しております。 ① より大規模かつ、顧客の要望に対応できるよう、データ処理能力の向上及び多種多様な機能を搭載した独自Payプラットフォームの開発 ② 現地決裁型ふるさと納税「ふるまちPay」のシステム開発 ③ 銀行口座・その他汎用決済手段から独自Payへチャージするためのシステム開発 ④ デジタルマーケティングサービス領域におけるレシート販促キャンペーンをデジタル化したインスタントウィンサービスのための新サービスの開発 ⑤ デジタルサイネージ事業において新機能を追加したセットトップボックス(注)の開発 ⑥ メッセージングサービスにおいてサービス連携パートナー等の他社システムとの連携を容易にし、長期的に顧客がサービスを利用できるような多種多様なAPIの開発 (注)デジタルサイネージの画面上に表示すべき内容を映し出す映像表示器を指します。 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 各事業の目標達成状況を判断するための客観的な指標は下記のとおりであります。 事業   客観的な指標 キャッシュレスサービス事業   ・独自Pay決済取扱高:店舗等でエンドユーザーが支払った金額・顧客数:当社グループのサービスを利用する顧客社数・エンドユーザー数:当社グループがデータベースとして管理する、エンドユーザーが保有する店舗の会員カード等に付されたIDの累計数 デジタルサイネージ関連事業   ・累計デジタルサイネージ設置面数:事業開始以来設置したデジタルサイネージ面数 ソリューション事業(メッセージングサービス)   ・解約率:当月に解約となったリカーリング売上÷月初のリカーリング売上×100・取引社数:当社グループのサービスを利用する顧客社数 (4) 経営環境 成長投資事業として位置付けております「キャッシュレスサービス事業」に関連する国内のキャッシュレス決済市場(注1)は、2024年には141兆円市場に成長し、電子マネー市場は、全キャッシュレス決済額の4.6%を占めていると想定されております(注2)。 また、経済産業省は、2025年までにキャッシュレス決済比率を40%程度としていた目標を2024年までに達成し(注 1)、将来的には世界最高水準の80%を目指す(注3)としております。2024年のキャッシュレス決済比率は、既に42.8%に達して(注1)おり目標に向けて順調に拡大しております 安定収益事業として位置付けております「ソリューション事業」の主なサービスである「メッセージングサービス」に関連する国内メール送信市場は、は208億円と想定されております。(注5)。 (注) 1.出典:2025年3月経済産業省「2024年のキャッシュレス比率を算出しました」 2.出典:2025年4月株式会社野村総合研究所「キャッシュレス決済市場は2030年に195兆円へ」 3.出典:2018年経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」 4.出典:2025年株式会社富士キメラ総研「デジタルサイネージ市場総調査2025」 5.出典:2025年1月株式会社アイ・ティ・アール発行「メール/Web マーケティング市場2025」 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが対処すべき主要な課題は、以下の項目と認識しております。 ① 成長事業における新たなビジネスモデルの開発 「キャッシュレスサービス事業」及び「デジタルサイネージ関連事業」を成長投資事業、「ソリューション事業」を安定収益事業と位置づけ業績の拡大を図っております。経済産業省が2018年に掲げた「キャッシュレス・ビジョン」の目標よりも早く、日本国内のキャッシュレス比率が進捗し、今後もキャッシュレスサービス事業の市場規模が拡大すると予測されております。大手企業の参入等による競争激化が見込まれる環境においても、当社グループが継続的に業績を拡大するために、独自Payの強みを活かしたビジネスの多様化を推進してまいりました。また、2024年3月に「デジタルサイネージ関連事業」を行う株式会社クラウドポイントを経営統合いたしました。伝えたい情報のアップデートが常に求められる時代背景、人手不足という社会的課題を受け、プッシュ型情報配信ソリューションとしての、デジタルサイネージの継続的な需要が今後も予測されております。導入・施工から運用に係る全ての業務をワンストップで行える同社の強みを活かし、顧客の人手不足解消、店舗DXを推進しております。 ② 共通顧客基盤への営業力強化によるビジネス拡大 「キャッシュレスサービス事業」において、全国に店舗展開を行う多業態飲食チェーンや、大手スーパーマーケット・ドラッグストア等の受注が進んでおります。「デジタルサイネージ関連事業」においても同様の顧客セグメントがターゲットであり、個別に非効率な営業を行うのではなく、統合のシナジーを最大限生かす取り組みを開始しております。 ③ 代理店等を活用した営業力の強化による収益向上 受注先企業規模の大型化によって導入までの準備に期間を要し、販売費及び一般管理費の増大傾向は継続しておりますが、自社の営業力だけではなく、代理店やサービス連携パートナー企業等を活用した営業力の更なる強化及び早期収益化が必要と考えております。 ④ システムの安定性の確保 当社グループは、インターネットを利用して顧客にサービスを提供しているため、システムの安定稼働が必要不可欠であります。このため、顧客の増加に合わせサーバの処理能力を増強する施策を継続的に実施し、システムの安定性の確保に努めてまいります。また、クラウドサーバの利用を積極的に推進することで、データ量の増加にもフレキシブルな対応が可能となり、ディザスタリカバリー(注)による安全性も担保しやすくなります。 (注) ディザスタリカバリーとは、地震や津波等の天災や、テロ、不正侵入等によりシステムが壊滅的な状況になった際に効率的、かつダウンタイムを最小限にして復旧・修復すること、また、その災害に備えたシステムや体制を指します。 ⑤ 個人情報管理体制の強化 GDPR(General Data Protection Regulation:EU一般データ保護規則)等による世界的な個人情報管理の規制強化を背景に、個人情報を保有する法人の情報管理の実効性強化が求められております。一般財団法人日本情報経済社会推進協会のプライバシーマークを取得する等、個人情報保護に努めております。 ⑥ アジアへの事業展開の体制構築 当社グループは、アジア(シンガポール、タイ、インド)において、現地法人を設置しております。各国とも代理店等と共に新規顧客の開拓を続けており、案件の規模が徐々に拡大し、新規営業やサービス運営、及び現地法人の運営体制の強化が課題となっております。また、会員管理やモバイル決済など、各国の事情に合わせたサービスニーズの提供に向けた現地企業との提携や、M&Aなども視野に入れた各国の同業企業との連携などを行い、アジア主要国での実績の早期確立・拡大に努めてまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループは、今後も更なる業容拡大を図るため、成長段階に沿った業務運営の効率化やリスクマネジメントのための内部管理体制の強化が必要と認識しております。内部統制に基づき業務プロセスの整備を行い、業務を有効的かつ効率的に行ってまいります。また、内部管理体制を充実させるために、研修や社内勉強会等を開催し、内部統制及びコンプライアンスの強化に努めております。 ⑧ 従業員教育等の支援強化 当社グループでは、将来の経営幹部候補育成のために外部講師による研修を開始いたしました。経営課題の分析、経営戦略の策定、会社経営を総合的に見たうえでの意思決定などに必要な素養を身につけられるように継続した従業員教育を行っております。一人ひとりが、新しい事業を生み出し、更には起業できるような人材を育成することが、当社グループの収益拡大につながると考えております。
事業等のリスク7,343字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本報告書に記載した事業及び財務、経理の状況等に影響を及ぼす事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討していただく必要があります。 なお、記載のうち将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しており、実際の結果と異なる可能性があります。 (1) 事業環境に関するリスクについて ① インターネットの利用環境について 当社グループが展開するいずれの事業においても、サービス提供に何らかの形でインターネットを利用しており、インターネットの利用環境の安定性・継続性は当社グループの事業の基本的な条件であります。今後、インターネットの利用に関する新たな規制の導入や技術的障害の発生、その他予期せぬ要因により、インターネットの利用環境が変化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新への対応について 当社グループが展開するいずれの事業においても、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており、変化の激しい業界となっております。そのため、常に新しい技術要素の把握に努めておりますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、当社グループが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。 また、新技術への対応のため、予定していないシステムへの投資が必要となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを回避するためにITエンジニアの採用や資格取得補助等を実施しております。 ③ システムトラブルについて 当社グループが展開するいずれの事業においても、サービスの提供に必要なデータセンター内のクラウド環境及び通信ネットワークの保守・運用・管理を外部に依存しております。安定的なサービス提供のため、複数のサーバによる負荷分散、設備の増強や定期的なバックアップの実施等を図り、システム障害を未然に防ぐべく取り組んでおります。加えて、障害が発生した場合を想定した定期的な防災訓練の実施、アクセスログチェック機能やソフトウエア障害を即時にスタッフに通知する仕組み、顧客が閲覧できる障害掲示板の提供を行っております。また、外部からの不正アクセスの回避対策等を行っておりますが、以下のようなシステム障害が発生した場合には、信用失墜や損害賠償による損失が生じる等、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 a) サービス提供を行っているコンピュータシステムへの急激なアクセスの増加や、電力供給停止等の予測不可能な要因によって当該コンピュータシステム及び周辺システムがダウンした場合。 b) コンピュータウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合。 c) 従業員の過誤等によって、当社グループの提供サービスのプログラムが書き換えられたり、重要なデータが削除されたり等した場合。 このようなリスクをできる限り回避するため、パブリッククラウドへの完全移行のための開発、セキュリティ対策を推進しております。 ④ 成長投資事業の市場拡大について 当社グループは、「キャッシュレスサービス事業」及び「デジタルサイネージ関連事業」を成長投資事業と位置付けておりますが、景気悪化のほか、紛争、事件、事故、災害、異常気象、感染症の蔓延、法規制の変更等により、キャッシュレス市場及びデジタルサイネージ市場の低迷や顧客の事業の見直しの必要が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、「キャッシュレスサービス事業」は、経済環境の変化及び雇用情勢の悪化に起因する個人消費低迷の影響を受けるほか、消費税率の引上げ、所得税率の引上げ及び社会保険料の負担増加等により、個人の消費に対する心理的抑制が働いた場合、独自Pay決済取扱高が減少する恐れがあり、「キャッシュレスサービス事業」の業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 他社との競合について 当社グループは、主たる事業領域において他企業も同様の事業を展開しております。特に「キャッシュレスサービス事業」及び「デジタルサイネージ関連事業」については、参入障壁が比較的高いと当社グループは認識しているものの、市場の拡大により競合が激しい状況にあります。当社グループは、最適なユーザビリティを追求したシステムの構築、機器及びコンテンツの提供、システム利用時の安全性の確保及びカスタマーサポートの充実等に取り組み、差別化をして競争力の向上を図っております。しかしながら、当社グループと同様のサービスを展開する企業等との更なる競合激化や、価格競争等が発生し、十分な差別化が図られなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 主要な事業活動の前提となる事項について 当社グループは、「デジタルサイネージ関連事業」において、国土交通省より建設業法に基づく一般建設業許可番号(建設業許可番号 国土交通大臣 (般-28) 第26323号)を取得し、機器の設置場所への施工工事を行っております。当社グループは、建設業法を遵守すべく啓蒙活動の実施等の措置を講じており、加えて有効期限の管理を行うことで失効を未然に防いでおりますが、法令違反と認められ、営業停止処分や建設業許可取り消し処分を受けた場合又は、更新漏れにより建設許可が失効した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループのソリューション事業の主なサービスである「メッセージングサービス」において、総務省に対し電気通信事業法に基づく届出電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者)の届出(届出番号 A-30-16777)を行い、他人の通信の媒介を行っております。これにより当社グループには、通信の秘密の確保等の義務が課せられております。当該届出には有効期間の定めはなく、取消の事由もありませんが、通信の秘密の確保に支障があると認められ、総務省より業務改善命令を受けた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。現時点において、建設業法及び電気通信事業に係る規制の強化等が行われるという情報はなく、顧問弁護士等を通じて新たな規制の情報を直ちに入手し対応するための体制を整えておりますが、社会情勢の変化等により規制の強化等が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 法的規制について 当社グループの「キャッシュレスサービス事業」を利用する顧客は、資金決済に関する法律に準拠し、独自Payやポイントをエンドユーザーへ提供しております。現時点において、同法による規制の強化等が行われるという情報はなく、顧問弁護士等を通じて新たな規制の情報を直ちに入手し、対応するための体制を整えておりますが、社会情勢の変化等により、規制の強化等が行われ、顧客が同法に対応するための負担が増加した場合、顧客が引き続き独自Payを提供することへの萎縮効果を招き、結果として当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの「デジタルサイネージ関連事業」においては、屋外広告物法、建築基準法、下請代金支払遅延等防止法、不正アクセス行為の禁止等に関する法律等、様々な法的規制の影響を受けます。当社グループは、これらの法的規制を遵守すべく行動憲章の制定や、啓蒙活動の実施等の措置を講じております。しかしながら、当社グループがこれらの法令等に抵触する事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループのソリューション事業における主なサービスである「メッセージングサービス」においては、現時点において、事業への大きな阻害要因となる法的規制はありませんが、電気通信事業法、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律及び特定商取引に関する法律が施行される等、インターネットに関する法整備が進んでおり、今後新たに関連業者を対象とした法的規制等が行われた場合、当社グループの業務が一部制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの顧客の電子メール配信行為は、特定商取引に関する法律、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)等、様々な法的規制等の影響を受けます。これらの法規制等の導入・強化・改正等に対して当社グループの顧客が適切な対応を行わなかった場合及び当社グループが顧客に対し適切な対応を怠った場合は、顧客の業績が悪化する可能性があり、このような事態となった場合には、間接的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 自然災害等について 当社グループでは、自然災害に備え、各事業において顧客の情報資産が格納されるデータセンターを分けて管理することでリスクを分散させております。ただし、データセンターやその周辺ネットワーク設備等に被害を及ぼす災害、事故等が発生し、情報資産の消失又はサービスの提供が維持できない状態に至った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業の運営に関するリスクについて ① サービス等の不具合によるリスクについて 高度化したソフトウエア等の瑕疵を完全に解消することは一般的に不可能と言われております。当社グループが開発、選定又は提供するアプリケーション、ソフトウエア。システム、機器及び制作物にも、不備、瑕疵又は欠陥がある可能性があります。今後も信頼度の高い開発・提供体制を維持・構築してまいりますが、事業運営に支障をきたす致命的な不備、瑕疵又は欠陥が発見され、適切に解決できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 工事関連事故について 当社グループの「デジタルサイネージ関連事業」においては、機器の施工工事を行っております。施工にあたっては、日々の安全衛生管理や技能講習受講の推進、定期的な安全大会実施の他、外部委託先に対しても同様の対策を講じております。しかしながら、当社グループが施工した機器の落下、倒壊等により人的又は物的被害が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権の管理について 当社グループは、事業活動を行うに当たり、第三者の特許権、商標権、著作権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合、損害賠償請求やロイヤリティの支払要求、使用差止請求等が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの権利保護のため、事業に関連する特許、商標に関して適宜出願申請しておりますが、権利の取得ができない可能性があるほか、第三者によって当社グループの保有する特許や商標を侵害される可能性もあります。こうした場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報管理体制について 当社グループは、提供するサービスに関連して、多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため、個人情報保護方針、情報セキュリティ基本方針を定めると共に、プライバシーマークを取得し、情報資産を適切に管理し、保護しておりますが、このような対策にもかかわらず、重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の採用・育成について 当社グループが今後の業容拡大を図る上で、専門性を有する人材の採用・育成は不可欠であります。そのため、人材の採用及び育成を継続的に行っております。今後、各事業において、人材獲得競争が激化し、優秀な人材の採用が困難となる場合や、在籍している人材が大量に社外流出した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 代理店及びサービス連携パートナーとの関係について 当社グループは、代理店及びサービス連携パートナーを活用した顧客への各サービスの販売力強化を図っておりますが、代理店及びサービス連携パートナーの事業展開等により、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。また、多くの顧客と契約を締結している代理店及びサービス連携パートナーとの契約が終了した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 業務委託先との取引関係について 当社グループの「キャッシュレスサービス事業」は、サーバ管理型独自PayをSaaS型サービスにて提供しており、顧客に継続して安定的にサービスを利用していただくために、これらサービスの一部を外部に委託しております。例えば、システム運用管理の一部を外部に委託しております。これらの業務委託先と当社グループの関係は良好でありますが、今後取引の継続が困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 仕入取引について 当社グループの「デジタルサイネージ関連事業」においては、機器の仕入先とは良好な取引関係を維持しております。しかしながら、当該仕入先による機器の生産停止や関係悪化等により機器の調達が困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業体制に関するリスク ① 経営陣への依存について 当社グループ全体の経営戦略の立案及び実行については、当社グループの経営陣に相当程度依存しており、何らかの理由により経営陣による業務遂行が困難になった場合には、現状では当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため当社グループは、経営陣に過度に依存しない経営体制を整備するため、執行役員制度を導入し、執行役員で構成されるグループ会議に経営の重要事項の審議および承認を権限委譲する等、経営組織の強化を図っております。 ② 海外展開におけるリスクについて 当社グループは、現在、シンガポール、タイ、インドのアジア地域を中心に、海外への事業進出を図っております。グローバルな事業活動を展開するうえで、各国における法的規制、政情不安や事業環境の不確実性等のリスクを完全に回避できる保証はありません。このようなリスクに直面した場合には、当該国における費用が当初の見込みを上回る可能性があり、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があります。 (4) その他のリスクについて ① 訴訟について 当社グループは、本報告書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、事業を展開する中で、当社グループが提供するサービスの不備、情報漏洩等の何らかの問題が生じた場合、これらに起因した損害賠償請求訴訟等の提起がなされる可能性があります。その場合、当該訴訟に対応するために費用と時間を要する可能性があるほか、当社グループの社会的信用が毀損され、また、損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② ソフトウエア資産の減損について 当社グループは、今後の業容拡大を図るため、継続的にソフトウエアの開発に向けた投資を行っております。各事業の実績が事業計画を大きく下回り、期末時点での業績見通し等から、当該ソフトウエアの資産価値が著しく低下したと判断した場合には、減損損失を計上しております。このような状況になった場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 財務制限条項について 当社グループは、安定的な資金運用を図るため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、借入金利の上昇や期限の利益の喪失等、当社グループの業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 ④ 外国為替相場の変動に関するリスクについて 当社グループの「キャッシュレスサービス事業」において、アジア地域を中心として海外へ事業進出を図っております。各国における取引は外貨建てで行っており、為替相場が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼすこととなります。また、「デジタルサイネージ関連事業」において、為替相場が変動した場合には一部の海外製機器の仕入コストの上昇を招き、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社グループは、当社グループの役員及び従業員等に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。また、今後においても、新株予約権を活用したインセンティブプランを活用していく方針であります。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 なお、本報告書提出日の前月末(2025年10月31日)現在における新株予約権による潜在株式数は1,211,708株であり、発行済株式総数15,907,408株の7.6%に相当しております。
経営成績の分析 (MD&A)8,079字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は9,409,689千円となり、前連結会計年度末に比べ1,146,886千円増加いたしました。 このうち、流動資産は6,143,599千円(前連結会計年度末から1,309,536千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金が1,145,374千円、棚卸資産が50,978千円、その他の流動資産が76,635千円それぞれ増加したことによるものであります。 固定資産は3,266,089千円(前連結会計年度末から162,650千円の減少)となりました。これは主として、ソフトウエアが132,789千円、敷金及び保証金が20,001千円それぞれ増加した一方、のれんが258,567千円、顧客関連資産が60,300千円それぞれ減少したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は4,879,389千円となり、前連結会計年度末に比べ832,047千円増加いたしました。 このうち、流動負債は3,873,686千円(前連結会計年度末から1,070,259千円の増加)となりました。これは主として短期借入金が358,360千円、預り金が494,094千円、未払法人税等が69,913千円、契約損失引当金が62,000千円それぞれ増加した一方、前受金が95,394千円、1年内返済予定の長期借入金が56,641千円それぞれ減少したことによるものであります。 固定負債は1,005,702千円(前連結会計年度末から238,212千円の減少)となりました。これは、契約損失引当金が236,400千円増加した一方、長期借入金が330,257千円、繰延税金負債が144,633千円それぞれ減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は4,530,300千円となり、前連結会計年度末から314,839千円増加いたしました。 これは主として、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ32,589千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益143,755千円を計上したことによるものであります。また、繰越利益剰余金の欠損填補を目的に資本剰余金から利益剰余金への振替を行っており、その結果、資本剰余金が1,818,700千円減少した一方、利益剰余金が1,818,700千円増加しております。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国の関税率引き上げによる先行き不透明感の高まりや地政学リスクの継続により、各国の金融政策・通商政策を背景とした物価情勢や国際金融資本市場の変動について引き続き注視が必要な状況となりました。また、わが国経済は、海外景気の下振れが景気を下押しするリスクにおいて留意が必要である中、インフレによる物価上昇等により個人消費の回復に遅れは見られるものの、雇用・所得環境の改善の動きがみられ、個人消費に持ち直しの動きがみられました。一方、原材料やエネルギー価格をはじめとした諸物価の上昇及び日本銀行の金融緩和政策の見直しに対する警戒感、中国経済の先行き懸念等依然として先行きは不透明な状態にあります。 このような環境下において、当社グループでは、各事業会社が共通顧客基盤に対するアプローチを積極的に行うことで、顧客獲得、事業規模の拡大を進めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高10,234,033千円(前年同期比49.3%増)、営業利益731,430千円(前年同期比116.4%増)、経常利益714,241千円(前年同期比123.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益143,755千円(前年同期比93.9%増)となりました。また、当社グループが経営戦略上の重要指標であると捉えている調整後EBITDA(*)は1,289,295千円(前年同期比78.7%増)となりました。 (*) 調整後EBITDAは、営業利益と減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む)及び株式報酬費用の合計額となっております。 セグメントの概況は以下のとおりであります。 a.キャッシュレスサービス事業 「キャッシュレスサービス事業」については、決済手数料収入の着実な上積みが進み、利益率が当初の計画を上回り推移しました。キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度末における顧客数は1,131社となり、累計エンドユーザー数は226,186千人となりました。また、当連結会計年度における独自Payの決済取扱高は、約1.45兆円と堅調に増加したものの、受注済み顧客に起因するサービス展開の期ズレ等の要因により、中期経営計画において計画していた2.0兆円には未達となりました。 汎用電子マネーである「iD」を用いた独自Payとの連携サービス(以下、iD連携サービスといいます)について、当初予定していた計画よりサービスリリースが大幅に遅れており、当該サービスに係るソフトウェア資産などに対し減損処理を実施し、54,924千円を特別損失として計上いたしました。また、iD連携サービスに係る一部のサービス運用業務を外部業者へ委託しております。解約申し入れ時点における債務残高相当額を一括で支払う義務を負っており、事実上中途解約が困難な状況にあります。iD連携サービスに係るソフトウェア資産の減損に伴い、当該契約における将来の支払い義務の履行による損失へ備えるため、契約損失引当金繰入額の298,400千円を特別損失として計上いたしました。 その結果、キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度における売上高3,768,905千円(前年同期比11.6%増、セグメント間の内部売上高371千円を含む)、セグメント利益802,152千円(前年同期比30.0%増)となりました。 b.デジタルサイネージ関連事業 「デジタルサイネージ関連事業」については、2024年3月1日付で株式交換により完全子会社化した株式会社クラウドポイントにおいて、前連結会計年度は、下期の業績を連結業績として計上しておりましたが、当連結会計年度は、通期業績を連結業績として計上しております。多店舗展開する企業へのデジタルサイネージ導入が進んだことや、商業施設やオフィスサイネージの導入が寄与し、売上高、利益共に好調に推移いたしました。また、当連結会計年度におけるデジタルサイネージ累計設置面数は68,450面、累計設置個所は30,810箇所で、順調に増加いたしました。 その結果、デジタルサイネージ関連事業の当連結会計年度における売上高5,690,126千円(前年同期比107.0%増)、セグメント利益805,948千円(前年同期比105.3%増)となりました。 c.ソリューション事業 「ソリューション事業」については、連結子会社であるアララ株式会社の主要なサービスであるメッセージングサービスにおいて、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化してまいりました。また、Webマーケティングの強化にも積極的に取り組み、新規顧客の獲得を推進いたしました。事業は堅調な伸びを続けており、メッセージングサービスの当連結会計年度における取引社数は395社、解約率は0.6%となりました。 その結果、ソリューション事業の当連結会計年度における売上高770,075千円(前年同期比4.6%増、セグメント間の内部売上高8,554千円を含む)、セグメント利益298,316千円(前年同期比32.3%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,145,374千円増加し、4,373,643千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは1,408,641千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益393,386千円、減価償却費197,164千円、のれん償却額258,567千円、仕入債務の増加額255,269千円、預り金の増加額494,064千円、契約損失引当金の増加額298,400千円、法人税等の支払額330,330千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは272,802千円の使用となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出22,182千円及び無形固定資産の取得による支出271,175千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは10,988千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の増加額358,360千円、長期借入金(一年内返済予定を含む)の返済による支出386,898千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入60,607千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a) 生産実績及び受注実績 当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b) 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2024年9月1日至 2025年8月31日)   前年同期比(%) キャッシュレスサービス事業 (千円)   3,768,534   111.63 デジタルサイネージ関連事業 (千円)   5,690,126   207.04 ソリューション事業 (千円)   761,521   104.60 その他の事業 (千円)   13,851   1,357.99 合計(千円)   10,234,033   149.33 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、前連結会計年度において、株式会社クラウドポイントとの経営統合により、同社の損益を2024年3月から連結しておりましたが、当連結会計年度は、連結会計年度における売上を販売実績に含めているためであります。 3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、売上高の10%を超える販売先が無いため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績の分析 a) 売上高 当連結会計年度における売上高は10,234,033千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」における、決済手数料収入を主とするリカーリング売上高の増加及び「デジタルサイネージ関連事業」における、多店舗企業・商業施設・オフィスへの導入による売上高の増加によるものになります。 b) 売上原価、売上総利益 当連結会計年度における売上原価は6,229,129千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」のサービス基盤であるデータセンター費用やシステム運用コスト、カード製作原価、チャージ機等の仕入及び「デジタルサイネージ関連事業」におけるデジタルサイネージ等の仕入によるものであります。この結果、売上総利益は4,004,904千円となりました。 c) 販売費及び一般管理費、営業利益 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は3,273,473千円となりました。これは主に、広告販促費として株主優待費用が発生したこと及び「キャッシュレスサービス事業」において代理店手数料、のれんの償却費、「デジタルサイネージ関連事業」においてものれんの償却費などが発生したことによります。この結果、営業利益は731,430千円となりました。 d) 営業外損益、経常利益 当連結会計年度における営業外収益は14,997千円となりました。これは主に、円安による外貨建て債権に対する為替差益及び受取利息が発生したことによります。一方、営業外費用は32,186千円となりました。これは主に、金融機関からの借入に対する支払利息が発生したことによります。この結果、経常利益は714,241千円となりました。 e) 特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度における特別利益は39,145千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却益が発生したことによります。一方、特別損失は360,001千円となりました。これは、「キャッシュレスサービス事業」において減損損失及び契約損失引当金繰入額の計上によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、393,386千円となりました。 また、法人税、住民税及び事業税398,091千円、法人税等調整額(益)148,460千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、143,755千円となりました。 ③ 経営成績等に重要な影響を与える要因について 「3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材の確保・育成等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、常に当社グループは市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、通信費(外部サーバ費)、仕入費用等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入金により調達しております。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,373,643千円であり、また、当座貸越契約の未使用残高130,000千円と合わせ、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。 ⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しておりますとおり、当社グループは、事業毎に定める指標を重要な経営指標と位置付けております。2025年8月期におきましても、当該指標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。 a) 「キャッシュレスサービス事業」 「キャッシュレスサービス事業」については、収益に関連する独自Pay決済取扱高について実績推移を記載いたします。 <独自Pay関連決済取扱高の四半期推移について> 2023年8月期   2024年8月期   2025年8月期 第1 四半期   第2 四半期   第3 四半期   第4 四半期   第1 四半期   第2 四半期   第3 四半期   第4 四半期   第1 四半期   第2 四半期   第3 四半期   第4 四半期 独自Pay決済取扱高 (百万円)   283,388   307,383   311,485   320,170   317,504   339,187   336,791   348,326   393,835   366,160   370,282   379,311 対前四半期成長率(%)   489.6   108.5   101.3   102.8   99.2   106.8   99.3   103.4   113.1   93.0   101.1   102.4 (注) 2023年8月期第1四半期の対前四半期成長率については、2022年8月期の期末より連結決算を行っているため、当社(旧・アララ株式会社)のみの数値との比較となっております。 当社グループは、「キャッシュレスサービス事業」を高成長事業と位置付けており、独自Pay決済取扱高の増加と共に、決済手数料の売上高も増加し、成長していくものと考えております。ただし、決済手数料については、顧客毎に決済手数料の算定条件が異なるため、独自Payによる決済取扱高の増減とは完全に一致はいたしません。 なお、「キャッシュレスサービス事業」における当連結会計年度末時点での累計顧客数は1,131社、累計エンドユーザー数は約226,186千人となっており、2025年8月期の連結会計期間における独自Payの決済取扱高はグループ全体で約1.45兆円となっております。 b)「デジタルサイネージ関連事業」 「デジタルサイネージ関連事業」については、動的かつ視覚的にインパクトのある情報をリアルタイムに提供することで急速に変化する市場のニーズに応えることが可能なことに加え、労働力不足を補う自動化ツールとしての役割への期待から、引き続きデジタルサイネージの旺盛な需要が続くものと考えております。連結子会社の株式会社クラウドポイントでは、顧客のデジタルサイネージの導入計画策定から機器選定、システム提案、設置工事、コンテンツ制作・配信、システムの保守・運用まで、ワンストップで行う強みを活かし、引き続き顧客基盤の強化を進めてまいります。 なお、「デジタルサイネージ関連事業」における当連結会計年度末時点での累計デジタルサイネージ設置面数は68,450面となっております。 c)「ソリューション事業」 「ソリューション事業」については、連結子会社であるアララ株式会社の主要なサービスである「メッセージングサービス」において、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化し、Webマーケティングの強化にも積極的に取り組んでまいりました。 売上高は微増となっておりますが、当社グループは、「メッセージングサービス」を安定成長事業と位置付けており、月次平均解約率及び取引社数を指標とし、顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断しております。 なお、「メッセージングサービス」における当連結会計年度の月次平均解約率は0.6%、当連結会計年度末時点の取引先数は395社となっております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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