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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

ビートレンド

BETREND CORPORATION4020 · Growth · 情報・通信業

実店舗企業向けCRMプラットフォーム「betrend」をSaaSで提供。メール配信からスマートCRMまで、顧客管理をワンストップで支援。

概要

ビートレンドは2000年に設立され、2020年に東京証券取引所マザーズ(現グロース)に上場したSaaS型CRMプロバイダーである。主力サービス「betrend」は、小売・飲食・サービス業など実店舗を展開する企業向けに、メール・アプリ・LINEなど多様なチャネルを通じた顧客管理・マーケティング機能を提供する。2025年12月期の売上高は約11.6億円、従業員数は61名。

ストック型ビジネスモデルとリカーリングレベニュー

売上の大部分は月額定額課金と会員数・通信量に応じた従量料金からなる年間契約で構成される。2025年12月期のCRMサービス売上は9.66億円(全体の83%)で、うちスマートCRMが7.66億円、メールマーケティングが1.95億円。ARR(年間経常収益)は9.46億円と、ストック型収益が収益基盤を支える。解約率や会員数増加が収益の伸びに直結する構造である。

導入企業の業種と規模

スマートCRMの契約社数は186社(2025年12月末)。主な導入先は食品スーパー、衣料雑貨、外食チェーン、ホームセンターなど多店舗展開する企業である。メールマーケティングは353社と底堅く、金融機関や学校・自治体も顧客に含む。会員数は3,548万名に達し、1社あたりの平均会員数は約19万名。新規獲得と解約が並行し、純増は4社にとどまった。

カスタマイズと周辺サービスによる補完

標準機能に加え、導入企業の既存システムとの連携や個別ニーズに応じたカスタマイズ開発を提供する。2025年12月期のカスタマイズサービス売上は1.86億円(前年比9.6%減)。また、DM印刷・納品や決済紹介手数料などのその他サービスもあり、売上は0.67億円。カスタマイズは初期導入時に発生し、その後は保守料としてCRMサービスに含まれる。

経営環境と成長戦略

クラウド型CRM市場は2024年度に前年比114.9%の5,990億円と拡大が続く。一方、当社は2025年12月期に営業損失8,182万円を計上し、成長投資フェーズにある。中期経営計画では、ノーコード版「betrend Lite」で中小企業市場を開拓し、パートナープログラム「betrend connect」を通じてPOS・EC・予約システムとの連携を強化。ベトナムなど海外展開も模索する。

業界の中での役割はSaaS型CRMプラットフォーム提供事業者。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
12億円
営業利益
-1億円
営業利益率
-8.3%
純利益
-1億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
CRMサービス10億円83.3%
カスタマイズサービス2億円16.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01多店舗展開する実店舗企業(飲食、小売、サービス)主力

飲食店、小売店、サービス提供店など多店舗展開企業向けに、会員管理・メール配信・アプリプッシュ・LINE連携・モバイルオーダーなどの機能を持つ「スマートCRMサービス」を提供。顧客属性・購買履歴を分析し、リピート率向上を支援する。

主な製品・サービス1
betrend スマートCRMサービス
会員登録、メール配信、プッシュ通知、LINE連携、モバイルオーダー、データ分析などの機能を備えたCRMプラットフォーム。

02メール配信を活用する広範な企業・団体(金融、学校、自治体など)準主力

メール配信機能とDM配信指示機能に特化した「メールマーケティングサービス」を提供。大量高速の配信機能を活かし、飲食・小売に限らず金融機関や学校、自治体など幅広い顧客層に利用されている。

主な製品・サービス1
betrend メールマーケティングサービス
メール配信機能とDM発送指示機能に特化したSaaS。大量・高速のメール配信を可能とする。

03導入企業(カスタマイズ開発・保守)副次

既存システムとの連携や顧客ニーズに合わせたカスタマイズ開発を提供。導入時の初期設定やSMS配信、年間保守も含め、ワンショット収益を得る。

主な製品・サービス1
カスタマイズ開発サービス
顧客企業の既存システムや個別ニーズに合わせたシステム連携・構築を行う。

製品と技術

スマートCRMプラットフォーム「betrend」

betrendは、顧客の属性情報・行動履歴・購買履歴を一元管理し、メール配信、プッシュ通知、LINE、SMS、音声自動応答(IVR)など複数のチャネルで情報を送受信できる。ポイント・スタンプ・クーポン機能により顧客ロイヤルティを向上させる。ダッシュボードでデータ分析も可能。月額定額+従量課金のSaaS型で提供される。

「betrend スマートCRM」の詳細機能

スマートCRMは、会員登録フォーム、空メール会員登録、アプリ会員証、店舗スタッフアプリなど多様な入会・接客手段を備える。モバイルオーダーやテイクアウト・デリバリー機能も内蔵し、消費者の行動変化に対応。さらに「betrendサーベイ」で顧客満足度調査を実施可能。導入実績は186社、総会員数は3,548万名に上る。

「betrend LINEミニアプリ」と外部連携

2021年10月にリリースされた「betrendミニアプリプラン」は、LINEのミニアプリ上で会員証やクーポンを表示可能。通常LINEでは取得できない属性情報を収集し、絞り込み配信を実現。2023年8月にはノーコードツールを開発し、プログラミング不要でLINEミニアプリを構築できる。パートナープログラム「betrend connect」を通じてPOSレジやECとも連携する。

決済・プリペイド・DM連携サービス

「betrend バリューカード」は電子マネー(プリペイドカード)の発行・管理システムと連携。「betrend パスチケ」は決済機能とCRMを統合したサービス。また、「betrend スマートDM」は会員データをもとにしたハガキDMの入稿・発送を一元管理し、オフライン施策もサポート。これらの周辺サービスがスマートCRMの付加価値を高めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

小規模AI企業、低成長で収益悪化

同社はAI・データ分析サービスを提供する小規模企業。売上は2024/12期12億円(前期比+9%)、2025/12期は横ばい予想で成長が鈍化。営業利益率は8.33%から▲8.33%へと急激に悪化し赤字転落。同業のVRain Solutionやソラコムなどは類似規模だが、同社は収益性で劣後。競争激化で差別化が急務。

強み

  • AI・データ分析に特化し、ニッチな需要を取り込む。
  • 売上高12億円程度で安定的な事業基盤はある。
  • AI市場は拡大中で、需要獲得の余地は大きい。
  • 組織が小さく、技術トレンドへの適応が早い。

課題

  • 営業赤字転落で、コスト削減や収益改善が急務。
  • 売上高が伸び悩み、事業拡大の目処が立っていない。
  • 同業他社とサービスが類似し、独自性を打ち出せていない。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がビートレンド

時価総額で並べると、掲載11社のなかで2番目にあたる。

#企業時価総額PER
14178Sharing Innovations20億円29.6倍
24020ビートレンド19億円
35134POPER19億円33.8倍
4550Aソフトテックス19億円9.0倍
59444トーシンホールディングス19億円
63909ショーケース19億円2.0倍
72345HODL119億円
84179ジーネクスト19億円
99425ReYuu Japan18億円
104378CINC18億円
114288アズジェント18億円10.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 19件

通信事業者としての創業とプライバシーマーク認証

2000年3月、ビートレンド・ドットコム株式会社として東京都渋谷区で設立。同年11月には一般第二種通信事業者認定を取得し、通信インフラを持たない事業者として電気通信サービスを提供した。2004年7月に港区赤坂へ本社移転。2005年9月にはプライバシーマーク認証を取得し、個人情報取扱いの信頼性を高めた。これらの基盤が後のCRM事業の展開につながる。

スマートCRMとバリューカードの投入

2013年9月、電子マネー(プリペイドカード)発行・管理システムと連携する「betrend バリューカード」をリリース。2014年3月にはISMS(ISO27001)認証を取得し、セキュリティ体制を強化。同年6月にはスマートフォンアプリの会員証サービス「betrend スマートCRMプラン」をリリースし、顧客管理の領域を拡大した。2016年4月にはDM一元管理サービス「betrend スマートDM」と店舗スタッフアプリを追加した。

LINE連携と決済型CRMの展開

2017年1月、LINEを自社会員向け情報配信に活用する「betrend LINE連携オプション」をリリース。2018年6月にはクラウド事業者の暗号化・鍵管理システムに関する特許を取得(特許第6353861号)。同年10月、決済機能とCRMを統合した「betrend パスチケ」をリリースし、プリペイド・決済分野へ進出した。

株式上場とグロース市場への移行

2020年12月、東京証券取引所マザーズ市場に上場。2021年4月には本社を千代田区永田町に移転。同年10月、LINEミニアプリと連携する「betrendミニアプリプラン」をリリースし、モバイルファースト戦略を強化。2022年4月の市場区分見直しに伴い、マザーズからグロース市場に移行した。

パートナープログラムとノーコードツールの開発

2023年5月、POSレジ・EC・予約管理システムなどとの連携をまとめたパートナープログラム「betrend connect」をリリース。同年8月には、LINEミニアプリをノーコードで構築できるツールを開発し、中小企業への導入障壁を下げた。2025年5月、本社を品川区北品川に移転し、組織体制を刷新した。

年表19件を開く

2000年代

  • 2000年3月創業ビートレンド・ドットコム株式会社を東京都渋谷区に設立
  • 2000年11月電気通信回線設備を設置しない事業者(旧 一般第二種通信事業者認定(旧 郵政省))特定通信・放送開発事業実施円滑法認定(郵政大臣)
  • 2004年7月東京都港区赤坂に本社を移転
  • 2005年9月プライバシーマーク認証取得

2010年代

  • 2013年9月電子マネー(プリペイドカード)発行・管理システムと連携運用可能な『betrend バリューカード』をリリース
  • 2014年3月情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS(ISO27001))の認証を取得
  • 2014年6月スマートフォンアプリの会員証サービスなどを実現する『betrend スマートCRMプラン』をリリース
  • 2016年4月スマートCRMの履歴を活用し、ハガキDMの入稿・発送を一元管理する『betrend スマートDM』をリリース
  • 2016年4月アプリ会員証やスマートDMを店舗で読取り特典を付与する『betrend 店舗スタッフアプリ』をリリース
  • 2017年1月LINEを自社会員向けの情報配信にも活用できる『betrend LINE連携オプション』をリリース
  • 2018年6月クラウド事業者の暗号化・鍵管理システムの特許を取得(特許第6353861号)
  • 2018年10月決済型CRMサービスである『betrend パスチケ』をリリース

2020年代

  • 2020年12月上場東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場
  • 2021年4月東京都千代田区永田町に本社を移転
  • 2021年10月LINEミニアプリとの連携プラン『betrendミニアプリプラン』をリリース
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行
  • 2023年5月POSレジ・ECサイト・飲食店向け予約管理システムなどの連携システムを取りまとめたパートナープログラム『betrend connect』をリリース
  • 2023年8月スマートCRMプラットフォーム『betrend』と連携したLINEミニアプリをプログラミングなしで構築できるノーコードツールを開発
  • 2025年5月東京都品川区北品川に本社を移転

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ARR2026年12月期まで11.0億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    ターゲット領域の拡大

    従来の大手企業(ラージ領域)に加え、ノーコード・ノンカスタマイズの新ソリューション「betrend Lite」によりミッド/スモール領域の顧客へアプローチし、TAM(獲得可能な市場規模)を拡大する。

  2. 02

    協業とシステム連携の強化

    店舗DXのトップランナーとパートナーシップを締結し、「betrend connect」を通じてハード・システム・サービスの機能連携を深化。POSベンダーやECカートベンダー等の有力代理店との関係強化により、リード獲得を加速し市場優位性を確立する。

  3. 03

    クロスセル強化と顧客単価向上

    スマートCRMの周辺機能として、アンケート「betrendサーベイ」、データ分析ツール、リテールメディア連携、生成AI活用などの新機能を開発し、既存顧客へのクロスセルを強化して顧客単価を向上させる。

  4. 04

    海外展開と新規事業

    ベトナムなどアジア地域でZaloやLINEミニアプリを活用したCRMサービスを展開。またGX(脱炭素)領域の新規事業として企業間ESG連携クラウドサービス「wezero」の事業拡大を進める。

  5. 05

    組織体制と生産性の強化

    エンジニア採用やアプリサポートチーム増員、社内業務へのAI活用により全社的な業務生産性を向上。ノーコードツールの活用や標準オプション化により、案件期間短縮と受注率向上を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 6期分

グループ全体で61人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は657万円で、5期前と比べて+10.0%平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は6.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2020年12月59740.06.644
2021年12月62539.66.949
2022年12月64040.27.449
2023年12月63940.47.946
2024年12月66438.96.858172
2025年12月65738.96.761−164

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都品川区232百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は12億円営業利益-1億円前期と比べると増収減益で、売上が+0.0%、利益が-200.0%。

売上高
+0.0%
12億円
営業利益
-200.0%
-1億円
純利益
-200.0%
-1億円
営業利益率
-8.3%
前期比 -16.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高12億円12億円
営業利益-2億円-1億円
純利益-2億円-1億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は5億円、営業利益は−1億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は−16.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q300.00
2023年2Q200.00
2023年3Q3133.30
2023年4Q31
2024年1Q300.00
2024年2Q3133.30
2024年4Q600.01
2025年2Q600.00
2025年4Q6−1−16.7−1
2026年2Q5−1−20.0−1

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 10期分

2016年12月期からの10期で、売上は5億円から12億円へ2.4倍に増えた。直近期の営業利益率は-8.3%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2016年12月510
2017年12月600
2018年12月600
2019年12月710
東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場
2020年12月911
2021年12月1111
2022年12月1111
2023年12月1111
2024年12月12118.31
2025年12月12−1−1−8.3−1

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高12億円のうち、営業利益として残るのは-1億円-8.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-1億円、売上の-8.3%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金58.3%7億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金50.0%6億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-8.3%-1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
41.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比16.7pt
-8.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比15.0pt
-8.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-11.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-17.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 8期分

2025年12月期は営業CFが0億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−1億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は5億円で、売上の5.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2018年12月1−1001
2019年12月1−1001
2020年12月2−1214
2021年12月1−1104
2022年12月20026
2023年12月0−10−16
2024年12月1−1006
2025年12月0−10−15

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 10期分

2025年12月期の総資産は9億円。このうち返さなくてよい自己資本が8億円で、自己資本比率は85.7%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2016年12月32159.6
2017年12月42262.7
2018年12月32166.6
2019年12月43166.2
2020年12月76178.9
2021年12月87182.7
2022年12月98183.9
2023年12月98188.1
2024年12月109188.4
2025年12月98185.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳単体ベース
現金及び預金
5億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
50
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中35位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中556位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-8.3%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
85.7%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
0.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥849で、1年前と比べて+31.8%過去52週の値幅のなかでは72%の位置にある。

¥849-0.1%1ヶ月+21.1%1年+31.8%時価総額19億円
過去52週の値幅
安値¥633高値¥932

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR2.88倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1カ月で16.27%上昇し、8月19日に786円となった。25日線(710円)や75日線(689円)を大きく上回っており、短期・中期の上昇トレンドが明確。52週高値932円にはまだ146円の距離があるが、RSIは79.39と買われ過ぎ圏に達しており、短期的な過熱感が強い。直近の出来高は3000株と低調だが、8月14日には13300株と活発な取引があった。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 30/100)

PERが算出不能で、PBR2.67倍が同業界平均3.55倍を下回るが、ROEは7%と低水準。配当利回り0%で株主還元がなく、業績は2025年12月期に赤字転落し、営業利益率もマイナスに悪化。売上高は横ばいで成長性が見込めず、収益力の低下が懸念される。PBRは平均より低いものの、ROEや成長性を考慮すると割高感があり、投資判断は慎重が妥当。

指標この会社業種平均
PBR2.88倍2.96倍
ROE7.0%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

この銘柄の投資論点は、小規模な情報・通信企業でありながら、収益性が不安定である点にある。2024年に黒字化したものの、2025年には再び赤字予想であり、事業の持続可能性が疑問視される。強気派は、直近の黒字化や成長の可能性を評価し、新サービスや市場拡大による業績回復を期待する。一方、弱気派は、売上高の伸び悩みや赤字転落リスクを指摘し、小規模ゆえの脆弱性を懸念する。市場からは、成長性よりも安定性が重視されるため、今後の決算で収益改善が見られるかが焦点となる。

プラスに働く材料7
  • 黒字転換の実績

    2024年に営業利益率8.33%を達成し、収益性改善の兆しが見えた。

  • 成長余地のある市場

    情報・通信業は成長分野であり、小規模でもニッチな需要を取り込む可能性がある。

  • 少額投資で分散効果

    時価総額17億円と小さく、ポートフォリオの分散投資先として組み込みやすい。

  • 一過性要因の反動で営業利益が前期比2億円改善し黒字決算発表後影響

    前期は営業利益1億円から-1億円に2億円悪化。原因が一過性なら逆に1億円の黒字

  • 売上高が3年ぶりに13億円台へ回復通年影響

    前期売上12億円、前々期12億円。10%増の13.2億円なら営業利益率5%で0.66億円

  • 固定費削減で営業赤字幅が1億円から0億円へ縮小2026年上期影響

    前期は売上12億円で営業損失1億円。固定費1億円削減で収支均衡

  • 株価上昇トレンドと小型株需給で投機的買い不定影響

    1年で24.8%上昇。時価総額17億円、売買代金が小さく、資金流入で急伸

マイナスに働く材料7
  • 業績の不安定さ

    2025年の営業利益率予想が-8.33%と赤字転落し、収益の持続性に疑問。

  • 売上高の頭打ち

    売上高が11億円から12億円で推移しており、成長が見られない。

  • 競争の厳しさ

    同業他社が多数存在し、明確な差別化要因がない。

  • 営業赤字が2期続き自己資本が6億円を割り込む通年影響

    PBR2.67倍から自己資本は約6.4億円。前期純損失1億円で5.4億円に減少

  • 売上高が12億円から10億円へ減少し赤字拡大継続影響

    前期売上12億円。10%減の10.8億円なら固定費負担で営業損失が1億円超に

  • 粗利率低下で営業利益率が-15%へ悪化2026年下期影響

    売上12億円で営業利益率-15%なら営業損失1.8億円

  • 無配当継続で短期資金の流出不定影響

    配当利回り0%、株主優待なし。業績不透明なうちは資金が離れやすい

次の決算で確かめる点
売上高成長率
売上が横ばいであり、成長軌道に乗るかが収益性改善の鍵となる。
営業利益率
赤字転落の予想を覆せるか、コスト管理の成果を見極める。
サービス別売上構成
どのサービスが伸びているか、事業の方向性を判断するため。

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ2,093人。区分でいちばん多いのは個人・その他93.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が1.0%を占め、残る99.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他84.790.393.093.592.793.7
証券会社5.06.85.15.66.24.9
自己株式2.01.9
事業法人7.90.90.30.20.41.0
外国法人1.41.30.70.40.60.3
外国人個人0.10.10.10.10.2
金融機関1.00.70.80.20.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01永山 隆昭46.49
02井上 英昭15.56
03株式会社SBI証券4.26
04須山 聖一1.36
05佐野 力0.89
06中村 直幹0.85
07海島 和也0.75
08齋藤 勇0.68
09田代 寿一0.64
10小田 昌平0.59

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 10期分

1株利益は10期で−101%、1株純資産は10期で−98%。直近期のROEは7.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2016年12月4,48318,85227.0
2017年12月3,94423,42517.8
2018年12月51224.1
2019年12月2014215.2
2020年12月4026818.577.5
2021年12月283189.840.8
2022年12月4636213.621.8
2023年12月313858.224.3
2024年12月284107.023.7
2025年12月−47361

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/12期の役員報酬は総額74百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
井上英昭代表取締役社長64342,300
澤田瑞樹取締役 技術、営業統括 管掌526,200
宮下省吾取締役 企画、営業企画・アライアンス管掌4310,000
永山隆昭取締役641,023,000
雨宮雄一取締役551,000
真田智子常勤監査役60
壽原友樹監査役45
鴇田英之監査役53

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)55525711
社外監査役413133
社外取締役2442

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,957字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は消費者向けビジネス(B to C)を展開する企業等に対して、顧客管理ツールとして多様な情報送受信の手段及び情報分析手段を有するCRMソフトウエアプラットフォーム「betrend」を、SaaS型で継続的に提供するとともに顧客ニーズに合わせた周辺サービスを提供しております。 「betrend」としてのCRMサービス(下記①)は、顧客情報をベースとした機能をメール配信サービスに限定した「メールマーケティングサービス」と、「メールマーケティングサービス」機能に加え、顧客管理ツールも含めた「スマートCRMサービス」の2つのサービスに大別され、直販又は代理店販売により提供しております。 これらのサービスは月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で基本的にリカーリングレベニューを稼得するいわゆるストック型のビジネスモデルとなっております。 このほか、サービス導入時の初期設定や導入企業の既存システムとの連携、導入企業毎のニーズに合わせたカスタマイズ開発(下記②)、スマートCRM周辺サービスとして都度手配されるその他サービス(下記③)があり、これらはワンショットレベニューを稼得するものとなります。 当社は「betrend事業」の単一セグメントでありますが、サービスの種類別に、CRMサービス、カスタマイズサービス、その他サービスに区分しております。 ①CRMサービス a.スマートCRMサービス 顧客は、主として飲食店、小売店、サービス提供店など実店舗を多店舗展開する企業となっています。顧客企業は、スマートCRMサービスを活用し、会員登録するユーザーの個人情報である氏名やメールアドレス、顧客ID、住所、性別、生年月日、職業などの属性データや、会員各位の来店回数、来店日付、ポイント数、クーポン利用回数、来店スタンプ数、購買商品、購買金額などの行動履歴や購買履歴情報など多くの情報を管理しております。 情報送受信の手段には、会員登録フォーム、メール配信、空メール送信、アプリ・プッシュ通知、音声自動送受信(IVR)、ショートメッセージ(SMS)、DM配信指示、LINE連携などがあります。また、消費者の行動変更に合わせた、モバイルオーダー、テイクアウト・デリバリー等の機能があり、これらによって集められた情報をグラフなどでデータ分析できるダッシュボード機能や、他社の有力な分析ソフトへデータを移行できるツールや、顧客満足度調査・分析のためのサービス「betrendサーベイ」などを提供しております。 b.メールマーケティングサービス 情報送受信においてメール配信機能及びDMの配信指示機能に限定したサービスです。飲食店、小売店だけでなく、金融機関、学校、自治体など、大量高速のメール配信機能を活用する幅広い顧客層を有しております。 c.コールセンター利用料 スマートCRMのアプリに関する消費者(エンドユーザー)からのお問い合わせを直接一次受け対応する窓口を用意し、ヘルプデスクや技術部門との連携を密にし、より迅速かつ正確な対応をご提供しております。 ②カスタマイズサービス a.カスタマイズサービス 導入時に顧客企業の既存システムとの連携、顧客ニーズに合わせたシステム構築などカスタマイズのためのシステム開発が伴うことがあり、それらの開発費と年間保守料を収受しております。 ※年間保守料金については、継続的な収益を得られることから、①CRMサービスの運用収益に計上しております。 b.初期費用 新規契約時や、既存顧客がオプションの導入時の初月のみに発生する費用を収受しております。 c.SMS配信サービス 会員登録時のユーザー認証等に利用するSMS(ショートメッセージ)配信については、配信通数での都度課金としております。 ※当サービスによる売上は年間契約の月額固定料金ではないため、カスタマイズサービスに計上しております。 ③その他サービス a.印刷・納品サービス スマートCRM内の会員データ等を活用したDM配信機能により、はがき等の印刷を印刷会社に発注しております。 b.決済紹介手数料 プリペイド機能付きの会員カードや、決済機能を利用する顧客企業を決済会社に取り次ぐことにより、紹介手数料を収受しております。 (用語) CRM   顧客関係管理を意味する用語です。betrendは顧客関係管理をするためのサービスであるため、CRMサービスと表現しております。 ソフトウエアプラットフォーム   基盤や土台を意味する用語です。betrendサービスは、betrendというソフトウエアプラットフォーム上に、メール配信やクーポン作成などのソフトウエアが搭載されております。 アプリ・プッシュ通知   顧客がインストールしたスマートフォンアプリに対して、メッセージを送信する機能です。プッシュ通知が届くと、画面上部やロック画面などにポップアップが表示され、メッセージが届いたことを即座に知ることができます。 音声自動送受信(IVR)   顧客と自動音声で情報の送受信をするシステムです。一般的に知られているものとしては、運送会社の再配達受付サービスがあり、ガイダンスに従って電話のボタン操作により情報を送信することができます。 LINE連携   企業が開設したLINEのアカウントとbetrendを連携することで、LINEでは通常取得することができない顧客の属性情報(性別やよく利用する店舗など)を取得することができ、属性情報を元に絞り込んでメッセージを送ることができるようになります。メッセージの無駄打ちを防ぎ、配信費用の削減と退会防止につながります。 SaaS   クラウドで提供されるソフトウエアのことを指します。 企業側にソフトウエアをインストールするのではなく、クラウドを通じてオンライン上でソフトウエアを利用することで、常に最新版のソフトウエアを利用することができます。 ダッシュボード   会員情報や入会数・クーポンの利用数など、日々発生する様々なデータを、予め決めた切り口で集計し、グラフ化して一覧表示するサービスです。店舗別入会数やクーポン別利用率などを確認することができます。 年間経常収益(ARR:Annual Recurring Revenue)   月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で提供することで獲得する年間契約金額です。当社では、以下の計算式で算出しております。 期末ARR = 期末月のMRR × 12 月間経常収益(MRR:Monthly Recurring Revenue)   月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で提供することで獲得する月間契約金額です。売上高のうちリカーリングの性質の売上高を月額で表した金額です。 解約率   既存の契約金額に占める、解約や減会員数・減アカウント・減機能に伴い減少した契約金額の割合です。 当社の事業系統図は以下のとおりであります。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題5,509字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「私たちは、顧客価値を創造するプラットフォームを提供し続けることで、社会に貢献します。」を経営理念として掲げ、以下の特長を持つビジネスモデルの運営に取組んでおります。 ・SaaS型のサービス提供とし、共通のサービスを多くの会社に共有で格安に活用していただけるようにする ・自社で企画・設計・開発・販売・サポートする体制を整え、日本市場特有のきめ細かい顧客管理ができる水準のソフトウエアにする ・消費者が所有するモバイル環境を中心に事業を推進し、BtoBtoB向け(一般法人向け)のソフトウエアではカバーできていないBtoBtoC向け(主として実店舗をお持ちの法人向け)に最適な環境を提供する (2)経営戦略等 当社の事業の中心であるスマートCRMサービスにおいては、現在まで導入実績が多い小売・飲食・サービス業等の大手企業を中心とした従来のターゲット領域(ラージ領域)への継続的な拡販を進めながら、今後はノーコード・ノンカスタマイズで提供可能な新ソリューション「betrend Lite」の投入により、ミッド/スモール領域にもアプローチを進めてまいります。 販売展開においては、店舗DXの各分野のトップランナーとパートナーシップを締結し、「betrend connect」を通じてハード・システム・サービスの機能連携を深化させ、それぞれの強みを生かすことで、市場における優位性を確立するとともに、インサイドセールス等の強化も並行して行い、リード(見込み顧客)案件の獲得を加速させてまいります。 スマートCRMサービスの中心となる機能は顧客データベース管理機能であり、当該機能周辺に付加価値を提供するソフトウエアを継続的に開発してまいります。プリペイド、POS連携、カード決済等の外部システムとの連携機能の開発投資を積極的に行うとともに、アンケートサービス「betrendサーベイ」やデータ分析ツールの提供、リテールメディアプラットフォームとの連携による広告収益化支援、生成AIの活用による新機能の実装を進め、クロスセル強化による顧客単価の向上を図ります。 サービスの安定運用の要であるインフラに対しては、データベースサーバーのOracle Cloudへの移行など、将来の拡張性と安全性を確保するための投資を継続的に実施し、高品質なサービス環境を維持してまいります。 大手企業への導入の際に要望される独自機能の構築に関しては、ノーコードツールの活用や、これまで個別にカスタマイズ対応していた機能の標準オプション化を推進することで、顧客のニーズに迅速に対応し、生産性の改善と導入から売上計上までの案件期間(納期)短縮を図ってまいります。同時に、将来の事業基盤を支えるエンジニアの採用やアプリサポートチームの増員、社内業務へのAI活用による全社的な業務生産性の向上など、組織体制の強化にも積極的に投資を行っていく予定です。 さらに、今後の経済成長に伴いチェーン店の拡大が見込まれるベトナムを中心としたアジア地域において、「Zalo」や「LINEミニアプリ」での展開を本格化させるとともに、GX(脱炭素)領域の新規事業であるエコテックサービス(企業間ESG連携クラウドサービス「wezero」)の展開等、既存のCRM領域にとどまらない事業拡大にも挑戦してまいります。 (3)経営環境 当社が提供する「CRMサービス」は、大きな区分として「CRM市場」に属しております。 CRMとは、「顧客満足度」の向上を軸足において、顧客情報を中心とする情報に対してITツールを使い、有機的に連携・活用し、最終的には導入企業の収益を向上させることをいい、当社は、これらを実現する機能を消費者に対してより的確な情報や利便性を提供する企業向けに提供しております。 CRMソフトウエアは、導入企業が独自のシステムとして構築し保有するオンプレミス型と、自社ではシステムを保有せずアプリケーションサービス事業者が提供するクラウド型に区分されます。当社が提供する「CRMサービス」はクラウド型CRMの市場に属しており、その市場規模は、2024年度は前年比114.9%の5,990億円、2025年度は前年比113.4%の6,793億円、2029年度には1.2兆円超に達すると言われる一方、オンプレミス型CRMの市場規模は減少する傾向にあり、CRM市場が従来型のオンプレミス型からクラウド型へと変遷が加速しております。(デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社「マーテック市場の現状と展望2025年度版<クラウド型CRM市場編> 2025年11月」)。 また、昨今では人口減少や少子高齢化に伴う深刻な人手不足を背景に、実店舗を展開する流通・小売・飲食業界等において、ITツールを活用した業務効率化や「店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)」の推進が急務となっており、顧客データを活用したマーケティングソリューションに対する需要はますます高まっております。 対象となる消費者が保有するモバイル機器の技術の変化の速さや嗜好の多様性に対応することが求められるため、提供する機能の追加・改修及び市場で要求される高いセキュリティ水準に合わせるためのシステムの改変等、自社で構築するオンプレミス型CRMでは、これらに多額の投資をせざるを得ない傾向があります。一方、クラウド型CRMでは専門の事業者により顧客の要望に応じて柔軟で難易度の高いサービスを提供することが可能であることから、当社の属するクラウド型CRMサービスは順調に拡大していくものと認識しております。さらに近年は生成AIなどの技術が著しい進化を遂げており、これら新技術と当社の強みである顧客データベースを組み合わせることで、情報分析やプロモーションの高度化といった新たな付加価値の創出が期待されています。 このような環境下において、当社は従来の主要ターゲットであった大手企業(ラージ領域)に加え、ノーコード・ノンカスタマイズで提供可能な簡易型サービス(「betrend Lite」)の投入により、ミッド/スモール領域の企業へと対象市場を拡大しております。これにより、当社がアプローチ可能な市場規模(TAM)は拡大傾向にあり、今後のさらなる事業成長の基盤となっております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、持続的な利益成長を目指し、継続的に事業拡大をさせるため、事業の成長性や収益性の向上に取り組んでいることから、売上高、営業利益及び経常利益等損益計算書上の指標に加え、ARRやMRRの対前事業年度成長率などを重要な経営指標としております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、2024年から2026年の3年間を対象とした中期経営計画において、「変わりゆく社会において顧客と共に成長するため、これまで培ってきた経験と実績にさらに磨きをかけ、より大きなバリューを提供する。」ことをBetrend VISIONと定めております。この基本方針のもと、2025年2月に一部修正を行った中期経営計画では、2026年度にARR16.1億円を達成目標としておりましたが、2025年12月期において、営業体制再構築期間に伴う販売パートナーからのリード(見込み顧客)案件不足という課題が顕在化いたしました。また、2026年12月期においても、リード案件獲得から売上計上までの期間を踏まえると成長の後ろ倒しが避けられないこと、さらにGX事業のターゲット市場を超大手企業へと再定義したことにより、当初想定していた受注件数を見直したことから、2026年2月に、2026年12月期のARR目標を11.0億円へと修正いたしました。 こうした事業環境と足元の状況を踏まえ、将来の収益成長を確実なものとするため、以下の重点施策に取り組んでまいります。 イ.リード数アップ パートナー協業強化・販促費の増強 ロ.案件期間短縮・受注率アップ ノーコードツールで生産性を大きく改善、アプリ構築チームの増員 ハ.客単価アップ・クロスセル アンケートサービス「betrendサーベイ」 ニ.販売地域拡大 海外展開への準備 ホ.新規事業 GX領域へのチャレンジ(企業間ESG連携クラウドサービス「wezero」) ① サービスの販売強化 当社のCRMサービスと連携することでより付加価値が高まるシステム事業者とパートナープログラム「betrend connect」を通じてシステム連携・販売連携共に促進してまいります。特に、流通業(特にスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の量販店やアパレル等の専門店)や飲食・サービス業に多数の取引先を有するPOSベンダーやECカートベンダー等の有力代理店との関係強化を図ってまいります。また、ノーコードツールをスマートフォンアプリやLINEミニアプリに本格的に対応させることで生産性の改善を図ると共に、「betrend connect」の2次フェーズとして様々な連携サービスを当社のアプリ内の一つの機能として提供することで、わかりやすさと利便性の向上に努めてまいります。 ② 顧客基盤の拡大 現在当社の顧客は、主として小売店、飲食店、サービス提供店等、実店舗を多店舗展開する企業が多数を占めております。同業種の国内のマーケット規模は大きく、当社は前項に記載のとおり、引き続き同業種への販売強化を推進すると同時に、他業種・業態への販売推進も図ってまいります。その施策の一つとしてEC(eコマース)に多数の取引先を有する代理店とシステム連携・販売連携を行っており、当分野を強化してまいります。また、ノーコードツールの活用や、「betrend connect」の推進により、ミッド/スモール領域への進出を図ってまいります。 ③ 海外向けサービスの提供 人口減少や少子高齢化による国内市場全体の減衰や円安の長期化で日本企業の海外進出が活発化していることや、東南アジア市場の急成長を見据えて、海外対応版の開発・販売・サポート体制の整備を徐々に進め、将来の市場拡大へ向けての準備を行ってまいります。 ④ 内部管理体制の強化 当社は成長段階にあり、業務運営の更なる効率化やリスクマネジメントのための内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。また、経営の公平性や透明性を確保するため、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでまいります。 ⑤ システム信頼性の継続的な維持や品質の向上、設備環境の強化 当社のCRMサービスは、企業経営の肝である顧客情報(顧客台帳)を中核とするアプリケーションをプラットフォーム提供しており、顧客企業とそのお客様が24時間365日、安心してサービスを利用していただくために、システム稼働の安定化が重要な課題であると認識しております。セキュリティ・開発・保守管理体制の整備は不可欠であり、また、大型案件の増加によるアクセス数の増加はサーバーに負荷を与えるため、設備の増強や負荷分散、冗長化等の対策も必要となります。技術の進歩に合わせたシステムやネットワークへの投資は必要不可欠であり、現在進めておりますデータベースサーバー群のOracleCloudへの移行を含め、当事業年度以降もサービスの品質向上のため継続的な投資を行ってまいります。 ⑥ 事業基盤の強化 当社は、事業基盤強化と今後の成長に向け、ソフトウエア開発・サービス運用のための効率的な体制、また顧客企業への販売においても、販売活動及び手厚い顧客サポートを可能とする効率的な営業・サポート体制の構築が必要であると認識しております。これらの課題に対処するため技術・営業の人材採用を進めると同時に、既存社員の教育・育成に注力してまいります。 ⑦ 技術革新への対応 当社の事業を取り巻く外部環境は、技術の進展が極めて速く、これらの技術革新に適切に対応できない場合、あるいは対応に想定以上の費用を要した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対処するため、注視すべき市場動向やテクノロジーの進化を的確に捉え、開発すべき領域を明確化したうえで、効率的かつ戦略的な投資を行ってまいります。とりわけ、近年著しい進化を遂げ、今後も加速度的な発展が見込まれるAI分野については、当社の強みである「顧客情報データベース」を中核とした店舗・顧客に関する一次情報の収集・保管・管理機能を一層強化してまいります。これにより、情報の二次加工や分析・予測を得意とするAIとの最適な組み合わせを実現し、より高度で競争力のあるシステムサービス基盤の構築を目指してまいります。 ⑧ 競合の激化 当社の事業領域であるマーケティング分野におけるSaaS事業においては、更なる競合の激化が予想されます。これに対して当社は、BtoBtoC向けCRM領域における一定の競争力と市場認知度を生かしながら、技術変化に対応したサービスの提供や、他事業者とのサービス連携などにより差別化を図ってまいります。
事業等のリスク7,052字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。また、ここで記載する各リスクの発生頻度及びそれらが顕在化した場合の影響度については、合理的に算出することができないため、記載しておりません。 (1)事業環境及び事業内容に関するリスクについて ①技術変化について 当社はインターネット・モバイル関連サービス及びスマートフォン上でのサービスを主力事業としており、当社の事業が継続的に拡大・発展していくためには、日進月歩で進化するインターネット・スマートフォン環境を支える技術の変化や技術革新の動向に注視し、その方向性を予測し開発投資を継続する必要があります。特に、持続的成長のためには生成AIや高速通信等の最新インフラへの適応が不可欠となっております。当社がこのような技術革新に適時に対応できない場合、又はその対応に想定以上の費用がかかる場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、インターネット・スマートフォン環境でのCRM事業に焦点を絞り、対象とするマーケットを中期的にはBtoC企業とし、注視すべき市場やテクノロジーの動向、開発すべき技術を明確にすることにより効率的に投資を行っております。また、サービスに必要な技術を全て自社で開発するのではなく、当社の強みを生かせる領域及び技術的なライフサイクルが長期に及ぶものを開発投資の対象とし、それ以外については外部の開発資産や生成AI等を柔軟に活用することで、技術革新への迅速な対応と投資効率の最大化を両立させ、技術変化に対応したサービスの提供を行うことを可能としてまいります。 ②経営環境の変化について 当社のビジネスは、企業を主たる顧客としており、これまでにおいては顧客企業のIT投資及びマーケティング活動への投資マインドの上昇を背景として、事業を拡大してまいりました。 しかしながら、今後、ウクライナ紛争その他の影響による国内外の経済情勢や景気動向等の理由に加え、人口減少や少子高齢化による国内市場全体の減衰、円安の長期化等により、顧客企業の投資マインドが減退するような場合には、新規顧客開拓の低迷や既存顧客からの受注減少等、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③競合について 当社は、マーケティング分野におけるSaaS事業を事業領域としておりますが、当該分野においては他企業も事業展開をしており、競合が激しい状況にあります。しかしながら、当事業領域は、参入企業がターゲットとする業種、市場領域、又は提供する機能等は細分化されており、当社が提供するサービスは、当社が得意とするBtoBtoC向けCRMの領域では一定の競争力と市場認知度を得ております。SaaS業態の構造上、それを構築するための費用や運用費用も大きく発生することから、事業開始後の一定期間の事業利益はマイナスが継続するため新規参入が難しい市場であると考えております。しかしながら、新規の参入企業が、独自のAI技術や革新的なアイデアをもってBtoBtoC向けCRM領域に参入する等による競争激化や、価格競争等が発生し、十分な差別化が図られなかった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当社は、競合企業との差別化を行うため、顧客ニーズに即した機能改善・追加の投資を継続し、既存の市場認知度を活かした顧客基盤の深耕を図っております。また、外部パートナーとのシステム連携による環境構築を進めることで、新規参入を寄せ付けない高いスイッチングコストと付加価値を提供し続け、競争力の向上を図っております。 ④法的規制について 当社が営んでいるbetrend事業においては、各種法的規制を受けており、具体的には「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」等といった法的規制の対象となっております。そのため当社では、上記を含む各種法的規制に関して、運用するシステムへの投資、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行っております。当社では、法的規制に関する事前の情報収集の徹底に努めるとともに、収集した情報がタイムリーに経営に共有される仕組みを構築し、法的規制対応に必要となる方策を検討、準備する十分な期間を確保することで、本リスクの低減に努めてまいります。 しかしながら、今後インターネット関連事業者を対象として法的規制の制定又は改正がなされることで、当社の業務の一部が制約を受ける場合、又は新たな対応を余儀なくされる場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤情報システムの障害及びセキュリティについて 当社サービスは、インターネットを介した24時間365日のサービスです。 サービスを提供するソフトウエアは、自社開発を中心に状況に応じ外部導入も行っております。 ハードウエアの運用は、外部委託先会社が管理するデータセンターをクラウドサービスにて利用しており、同社により24時間365日監視が行われ、災害や事故等の発生により通信ネットワークが切断された場合や、委託先データセンター内の当社サーバーへの第三者による侵入があった場合等に対応できるようになっております。 顧客数及び会員数の増加によりサーバーの増強等、随時リソースを最適化してシステムを運用すること、及び当社が提供するサービスは常時ノンストップで稼働継続させる必要があることから、更なるシステム冗長化強化策として、常時運用しているデータセンターとは別系統にてフェイルオーバーによる冗長化を行っております。さらに、災害、事故等の発生によるネットワークの切断、システム障害等によりサービスが停止しないよう、複数のデータセンターに分散しフェイルオーバーによる冗長化を行い、大量のデータを安全かつ迅速に処理することができ、かつ一時的な過負荷や部分停止にもトラブルを回避できるようなサーバー構成を施しております。また、システム障害等の発生時には、障害の調査、復旧を行えるよう体制を強化し、速やかにサービスが再開できる体制となっております。 セキュリティについては、「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」(ISO/IEC 27001)を取得し、また、個人情報保護については運用するシステムへの継続的な投資や、プライバシーマークを取得し、全ての役職員に対して定期的な教育を行い運用等行っております。また、外部委託先に対しても、高度なセキュリティ機能を有する委託先を選択しております。 しかしながら、ハードウエア又はソフトウエア、又は外部委託先を起因とする予期せぬ不正アクセス・攻撃等が発生した場合、サービスの提供が停止又は遅延により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 近年では、AI等を用いた巧妙なサイバー攻撃やデータベースに対する不正アクセス、想定外のシステム障害等により、サービス停止や情報漏洩が生じるリスクが高まっております。これらが発生した場合、顧客の解約や事故対応コストの急増を招き、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、これまでのセキュリティ対策等に加え、最新のクラウド監視技術の導入や迅速なインシデント対応体制を強化することで、サービスの継続性と情報保護を両立させてまいります。 ⑥個人情報管理について 当社は、顧客企業の会員に関する個人情報を取り扱っており、当該情報の漏洩を回避するため、2005年9月に「プライバシーマーク」の認証の取得、2014年3月には「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」(ISO/IEC 27001)を取得し、個人情報保護規程、業務マニュアル等のルールの整備充実に取り組み、社員教育の徹底等により、個人情報を保護する体制の維持に努めておりますが、万が一個人情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜や当該事象に起因する多額の経費発生等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦知的財産権の保護について 当社は、特許権、商標権等の知的財産権の保護に努めており、当保護に当たっては当社の管理部門及び弁理士等による事前調査を行っております。 しかしながら、第三者による当社の権利に対する侵害等により、企業・ブランドイメージの低下、サービス運営への悪影響等を招いたり、その対応のために多額の費用が発生する可能性があります。また、万が一当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求や差止請求等を受ける可能性があります。こうした場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧品質管理について 当社サービスの提供にあたっては、システムの安定稼働のため、社内での動作検証作業・テスト運用、システム稼働状況及びシステム資源の使用状況の定期検査等の品質管理を行っており、運用の信頼性・安全性を確保しておりますが、万が一何らかの障害により安定稼働に支障が生じた場合や、他社システム側の何らかの障害により当社サービスとの連携ソリューションの安定稼働に支障が生じた場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨既存顧客企業の継続率及び取引額向上について 当社のCRMサービスは、年度自動更新のストック型ビジネスモデルであることから、当社の継続的な成長には、新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の維持及び取引額向上が欠かせません。当事業年度末現在においては特定の顧客企業への収益の依存度は高くなく、業績に大きな影響を与える事業運営状況の変化は想定しておりません。既存顧客の維持及び取引額向上については、顧客がCRMサービスから得られる会員の行動履歴データを活用し会員数増加を促進するためスマートCRMの機能の追加開発、更に、個別ニーズに合わせたカスタマイズやサポート等の対策等を講じております。しかしながら、既存顧客の事業が成長しない、又は当社のサービスレベルが顧客の要求する水準に達しないこと等により、想定した維持率や取引拡大が実現しない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑩販売代理店等との取引関係について 当社の「betrend事業」のユーザー確保及び事業拡大を図るに当たって、販売代理店を活用しております。 販売代理店と当社との関係は共同で顧客開拓を行うなど良好でありますが、今後販売代理店との契約解除など取引の継続が困難になった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪資産の減損について 当社は、システム開発に係わるコストについて、経理規程等のルールに従い費用化すべきものについては各事業年度において売上原価または販売費及び一般管理費として費用化し、資産性のあるものについては自社サービス用のソフトウエアとして無形固定資産に計上しております。また、本社の内装・備品等を有形固定資産として保有しております。 そのため、今後、当社事業の事業収益が悪化した場合、減損会計の適用による減損処理が必要となる場合があり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対して当社は、ソフトウエアの機能改善等を通じた収益基盤の強化に取り組むとともに、費用対効果や将来キャッシュ・フローの見通しを慎重に検証し、ソフトウエアの固定資産計上を厳選することで、固定資産の適正な管理と将来的な減損リスクの抑制を図る方針であります。 ⑫中期経営計画について 当社は、2026年12月期を最終年度とする中期経営計画を策定しております。当該計画の中で、人材・開発関連、インフラ関連、マーケティング分野における積極的な成長投資を計画しておりますが、今後、投資が計画通りに進捗しない場合または想定した投資効果が得られない場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬海外展開について 当社は、今後の成長戦略の一環としてアジア地域を中心とした海外展開を推進しております。しかしながら、海外展開においては、日本と異なる法規制や商習慣、為替変動などがリスクとなる可能性があります。特に、各国の個人情報保護規制への対応に伴う費用増や、規制不適合による罰則等の恐れがあり、これらが当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対して当社は、進出先の有力パートナーと連携し、独自の法規制を事前の精査・反映に努めております。また、運用の設計段階から各国の規制要件をシステムに実装することで、個人情報保護に伴うコスト増を最小化し、進出先の法改正にも即応できるガバナンスを構築してまいります。為替変動リスクに対しては、今後の海外展開の規模拡大に応じて、必要となる為替ヘッジ等の対策を適宜検討してまいります。 (2)事業運営体制に関するリスクについて ①人材育成・確保について 当社は、今後想定される事業拡大や新規事業の展開に伴い成長を続けていくために不可欠な要素の一つが、優秀な人材の確保であると考えております。今後の事業展開を見据えて、営業及びシステム分野のスキルを有する人材の確保や育成、事業を拡大・成長させていくためのマネジメント能力を有する人材の確保に努めており、スポーツ奨励金、ヘルスアップ講座等、福利厚生を充実し人材の定着を図っております。 しかしながら、当社が求める人材が十分に確保出来なかった場合や人材育成が円滑に進まない場合、各部門において中心的役割を担う特定の従業員が万が一社外に流出した場合、又はオフショアでの開発が何らかの事情で継続できなくなった場合、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②小規模組織であることについて 当事業年度末現在における当社組織は、取締役5名、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員61名であり、現状の事業規模に応じた内部管理体制や業務執行体制となっております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③代表取締役社長 井上英昭への依存について 代表取締役社長である井上英昭は、当社の創業者でありソフトウエア業界で得た豊富な経験と知識を活かし、当社の代表として指揮をとっております。その知見や環境変化への対応ノウハウ等は経営幹部層に移植されてきており、運営実態に合わせた権限の見直し等、職務権限の最適化にも取り組んでおりますが、何らかの理由により同氏が当社において業務を継続することが困難となった場合、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (3)その他 ①筆頭株主について 当社の筆頭株主である永山隆昭氏は、当事業年度末現在で発行済株式総数(自己株式を除く)の47.40%の当社株式を保有しております。 同氏は、今後も一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。また、同氏は、IT業界での豊富なシステム関連の知見及び経営者としての経験を当社の経営体制の強化につなげるため取締役に選任されており、当社としては安定株主であるとの認識ですが、将来的に何らかの事情により同氏が保有する当社株式が売却された場合には、当社株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②配当政策について 当社は、当面は株主への長期的な利益還元を実現するために、環境変化に対応した事業展開を行うとともに、成長投資のための内部留保の確保を優先する方針であり、設立以来、配当を実施しておりません。将来は、株主への利益還元と財務体質並びに内部留保の充実のバランスを考慮しながら、配当を検討する所存でおりますが、現時点においては配当実施の可能性及びその実施時期につきましては未定であります。 なお、株主への利益還元の一環として、株主優待制度を導入しております。 ③新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブ等を目的とし、新株予約権を付与しております。新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は62,400株であり、発行済株式総数の2.84%に相当しております。また、当社は今後も優秀な人材確保のために同様のインセンティブプランを実施する可能性があり、将来付与したストック・オプションが行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,422字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況 (資産) 流動資産は、前事業年度末から165,278千円減少して642,680千円となりました。これは主に、現金及び預金、売掛金の減少によるものであります。 固定資産は、前事業年度末から78,843千円増加して266,419千円となりました。これは主に、有形固定資産の増加によるものであります。 これらの結果、資産合計は、前事業年度末から86,434千円減少して909,100千円となりました。 (負債) 流動負債は、前事業年度末から127千円増加して111,898千円となりました。これは主に、未払金の増加、その他の減少によるものであります。 固定負債は、前事業年度末から17,531千円増加して17,531千円となりました。これは、資産除去債務、繰延税金負債の計上によるものであります。 これらの結果、負債合計は、前事業年度末から17,658千円増加して129,429千円となりました。 (純資産) 純資産は、前事業年度末から104,093千円減少して779,671千円となりました。これは主に、当期純損失の計上によるものであります。 ②経営成績の状況 当社は、「私たちは、顧客価値を創造するプラットフォームを提供し続けることで、社会に貢献します。」を経営理念とし、主にCRM(注1)のSaaS(注2)事業を運営しております。 また、2024年2月に公表(2025年2月一部修正)した中期経営計画において、「変わりゆく社会において顧客と共に成長するため、これまで培ってきた経験と実績にさらに磨きをかけ、より大きなバリューを提供する。」を「Betrend VISION」として定め、積極的な投資を行う成長フェーズとして2024年12月期から2026年12月期を対象期間とする3年計画を掲げました。 当事業年度の新規案件は、地方食品スーパーマーケット、衣料や雑貨・アクセサリー等の専門小売店、外食チェーン、地方ホームセンターなど21社に当該企業の公式アプリやLINEミニアプリに当社のスマートCRMプラットフォームを新たに採用いただきました。 これらの結果、当事業年度における業績は、売上高は1,159,416千円(前事業年度比0.3%増)、営業損失は81,816千円(前事業年度は営業利益80,142千円)、経常損失は80,888千円(前事業年度は経常利益79,942千円)、当期純損失は101,404千円(前事業年度は当期純利益60,444千円)となりました。 また、当社はbetrend事業の単一セグメントでありますが、サービスの種類別に、CRMサービス、カスタマイズサービス、その他サービスに区分しております。 ■CRMサービス 本サービスの料金形態は月額固定料金に加えて、会員数に応じた従量料金や、店舗毎課金や機能追加によるオプション料金を組み合わせた年間契約を基本とする、いわゆるストック型ビジネスモデルであり、以下2つの主要サービスで構成されています。 a.スマートCRMサービス お客様の属性情報・行動履歴情報に加え、ポイント・マイレージ・顧客ランク・電子スタンプなどの情報の一元管理を実現します。さらに、会員登録サービス・メール配信・空メール送信・アプリ・プッシュ通知・音声自動送受信(IVR)・LINE連携など「マルチコンタクトチャネル」として、消費者との多様な接点を持つことを可能にしています。本サービスにおいては、前事業年度に引き続き、導入企業の事例を基にしたマーケティング活動や、パートナープログラム「betrend connect」における各パートナーとの連携を進めることで新規案件を獲得しております。既存導入先からは会員数増加、オプション利用によるサービスの追加購入もあり、契約社数は21社の新規案件を獲得した一方、17社の解約があったため186社(前事業年度末比4社増)、会員数は35,482千名(同5.4%増)、売上高765,550千円(同6.7%増)、ARR(注3)は761,119千円(同0.3%増)となりました。 b.メールマーケティングサービス 消費者のコミュニケーションの手段が多様化し、メールの役割が相対的に減少している中、顧客情報をベースとする各種情報配信機能のうち、メール配信機能及びDMの配信機能に限定した本サービスにおいても売上高は減少傾向にありますが、飲食店、小売業、金融機関、学校、官公庁・自治体等においては、連絡事項の通知やマーケティング・広報等、確実かつ低価格で情報を伝達する手段としてメール機能のニーズは根強くあり、底堅い売上がありました。この結果、契約企業数は353社(前事業年度末比56社減)、売上高194,696千円(同11.0%減)、ARRは184,744千円(同12.7%減)となりました。 以上の結果、CRMサービス全体としては、売上高966,439千円(前事業年度比2.4%増)、ARRは945,863千円(同2.5%減)となりました。 (注1)CRM:顧客関係管理を意味する用語です。当社が提供するスマートCRMプラットフォーム「betrend」は顧客関係管理をするためのサービスであるため、CRMサービスと表現しております。 (注2)SaaS:クラウドで提供されるソフトウエアのことを指します。企業側にソフトウエアをインストールするのではなく、クラウドを通じてオンライン上でソフトウエアを利用することで、顧客は常に最新版のソフトウエアを利用することができます。 (注3)ARR(Annual Recurring Revenue):年間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で提供することで獲得する年間契約金額です。 当社では、以下の計算式で算出しております。 期末ARR = 期末月のMRR × 12 MRR(Monthly Recurring Revenue):月間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせて提供することで獲得する月間契約金額です。売上高のうちリカーリングの性質の売上高を月額で表した金額です。 ■カスタマイズサービス 導入企業の既存業務システムとの連携費用、導入企業ごとのニーズに合わせたシステム構築費用、及びサービス導入時に発生する初期導入費用などで構成される本サービスにおいては、新規導入企業からは導入時に発生するシステム開発による需要があり、既存導入先からは機能の追加開発及び新規サービスの初期導入時の需要がありました。当事業年度の売上高は186,420千円(前事業年度比9.6%減)となりました。 ■その他サービス 本サービスはCRMサービスの周辺サービスとして、DM(はがき等紙類)や会員カード等を印刷納品・郵送するサービス、商品・決済会社と接続連携するサービスや決済手数料関連、新規事業(GX関連)等で構成されております。当事業年度の売上高は6,556千円(前事業年度比9.7%増)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況の分析 現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末から130,456千円減少して467,438千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は、17,245千円(前事業年度は141,487千円の増加)となりました。主な要因は、税引前当期純損失の計上、減価償却費の計上、売上債権の減少であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は、148,094千円(前事業年度は96,264千円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得、無形固定資産の取得であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の増加は、392千円(前事業年度は15,814千円の減少)となりました。主な要因は、ストック・オプションの行使による収入であります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。なお当社は、betrend事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略し、サービスの種類別に、CRMサービス、カスタマイズサービス、その他サービスに区分して記載しております。 サービスの名称   当事業年度 (自2025年1月1日 至2025年12月31日) 金額(千円)   前事業年度比(%) CRMサービス   966,439   2.4 カスタマイズサービス   186,420   △9.6 その他サービス   6,556   9.7 合計   1,159,416   0.3 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。 なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析 (ⅰ)売上高及び営業利益の状況 CRMサービスが売上高966,439千円(前事業年度比2.4%増)と伸長したことにより、全体の売上高は1,159,416千円(同0.3%増)となりました。損益は、中長期的な成長に向けた人材・開発、インフラ及びマーケティング関連の成長投資を計画的に実行したことに伴い、売上原価、販売費及び一般管理費がそれぞれ増加した結果、営業損失は81,816千円(前事業年度は営業利益80,142千円)となりました。 (ⅱ)営業外損益及び経常利益の状況 前述の営業損失を計上した一方で、営業外収益として受取利息等を計上した結果、経常損失は80,888千円(前事業年度は経常利益79,942千円)となりました。 (ⅲ)特別損益及び当期純利益の状況 前述の経常損失に加え、特別利益として新株予約権戻入益を計上した一方で、法人税等調整額などの計上により、当期純損失は101,404千円(前事業年度は当期純利益60,444千円)となりました。 c.キャッシュ・フローの分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。 ③経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④資本の財源及び資金の流動性 当社の資金需要は、事業規模の拡大に係る人件費のほか、CRMサービスの機能追加等に関する開発、サービスの安定運用のためのシステム冗長化、セキュリティ対策などであります。これらの資金需要に対して、財政状態等を勘案しながら、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を検討してまいります。 流動資産と流動負債のバランスを注視し、財政状態の健全性を評価しており、当事業年度末時点で健全な財務体制であると判断しております。 当事業年度において、資金調達の柔軟性向上及び成長投資の継続を目的として、新たに取引銀行3行と当座貸越契約(極度額合計300,000千円)を締結いたしました。これにより、既存契約分を含めた当座貸越契約は、取引銀行4行で極度額合計450,000千円となっております。

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開示資料

出典

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