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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

ベイシス

Basis Corporation4068 · Growth · 情報・通信業

通信インフラ構築のノウハウに最新テクノロジーを掛け合わせ、インフラ業界に設計・施工・運用・保守を提供する。

概要

ベイシスは、通信・電力・ガスなどのインフラ事業者向けに、通信インフラの設計・施工・運用・保守を手掛ける独立系エンジニアリング企業である。自社開発の現場作業DXクラウド「BLAS」やRPA・AIを活用し、アナログな現場業務の効率化を推進する。東京都港区に本社を置き、全国6都市に営業拠点を持つ。2021年6月に東証マザーズ(現グロース)に上場。2025年6月期の売上高は約80億円、従業員581名。

インフラテック事業の単一セグメント

当社グループは「インフラテック事業」という単一の報告セグメントで構成される。通信インフラ構築のノウハウに最新テクノロジーを掛け合わせた事業であり、具体的にはモバイルエンジニアリングサービスとIoTエンジニアリングサービスを二本柱とする。モバイルでは携帯電話基地局の設計・施工・インテグレーション・運用保守を提供し、IoTではスマートメーターなどの機器設置・ネットワーク構築・保守を手掛ける。他にサーバー・ネットワークのITインフラ領域やRPAツール販売・導入支援も行う。

フロー型とストック型が混在する収益構造

売上は請負契約によるフロー型(基地局工事や機器設置)と、客先常駐や保守契約によるストック型に大別される。ストック型は複数年にわたる継続契約が多く、収益の安定化に寄与する。2025年6月期の売上高は79億84百万円(前期比17.0%増)、営業利益は1億77百万円(同119.5%増)と改善した。一方、特定顧客への依存が依然として大きく、ソフトバンクグループ向けが売上の38.0%、東京電力パワーグリッド向けが12.0%を占める。

全国6拠点と522社の協力会社ネットワーク

営業拠点は仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の6都市に配置し、北海道・九州を含む全国対応を可能とする。また、外注先ネットワーク「ベイシスパートナーズ」には2025年6月末時点で522社が登録する。これらの協力会社は人材派遣・工事・システム開発など多様な業種で構成され、大規模な全国案件でも柔軟に人員を確保できる体制を持つ。専属契約ではなく、協力会社は自社の得意分野の案件のみ受注できる特徴がある。

業界の中での役割は通信・電力・ガス等のインフラ事業者向けエンジニアリングサービスプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
84億円
営業利益
2億円
営業利益率
2.4%
純利益
1億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01通信インフラ(携帯電話)主力

携帯電話基地局の施工、インテグレーション、運用監視・保守を提供。主要顧客は通信事業者。客先常駐型のプロジェクト支援が強みで、4G、5G、Wi-Fi等主要通信方式に幅広く対応。自社開発システム「BLAS」やRPA・AIを活用し効率化を実現。

主要顧客通信事業者

主な製品・サービス1
モバイルエンジニアリングサービス
携帯電話基地局の設計・施工・運用・保守を一貫して提供。エリア設計、置局施工、インテグレーション、運用監視・保守を含む。

02IoTインフラ(電力・ガス・鉄道等)準主力

電力・ガスなどの生活インフラ事業者や、鉄道・駐車場・小売などのIoTインフラ事業者向けに、IoT機器の設置・交換、ネットワーク構築、運用・監視サービスを提供。主要顧客は通信事業者、通信機器メーカー、電力会社、ガス会社。

主要顧客通信事業者、通信機器メーカー、電力会社、ガス会社

主な製品・サービス1
IoTエンジニアリングサービス
IoT機器の仕様検討・設置、ネットワーク構築、運用監視・保守を提供。

03その他(ITインフラ)副次

現場業務で培ったノウハウを基に、サーバーやネットワーク等のITインフラ領域のエンジニアリング、RPAツールの販売、RPA導入支援を提供。

製品と技術

自社開発クラウド「BLAS」とその機能

BLAS(ブラス)は、通信インフラ構築に特化したプロジェクト管理システム。これまでFAXやメールで行っていた工程管理を一元化し、作業員がスマートフォンから写真をアップロードするだけで自動的に作業報告書が作成される。管理者側ではクラウド上のAIによる画像認識で品質確認を自動化。エラーの自動検出、データの自動更新、照合作業の自動化により、ヒューマンミスを削減し業務効率を高める。2023年9月からSaaSとして外販を開始し、導入企業数は順調に増加している。

モバイルエンジニアリングにおける技術領域

基地局のエリア設計・置局・施工では、無線ネットワーク解析やエリア検討、免許申請までをカバー。インテグレーションでは、4G・5G・Wi-Fi・WiMAX・AXGP・LoRaなど多様な無線機に対応し、データ投入・設定・ソフトウェアアップグレードを行う。運用監視・保守では、通信障害の検知から原因調査、現地対応管理まで一貫して提供。自社工事部門との連携により、障害発生時の迅速な現場対応が強み。

IoTエンジニアリングとスマートメーター対応

IoTエンジニアリングサービスでは、電力・ガス会社向けにスマートメーターの設置・交換、ネットワーク構築、運用監視・保守を提供。鉄道・駐車場・小売などのIoTインフラ事業者にも同様のサービスを展開。仕様検討から機器設置、動作確認、不具合監視まで行う。BLASとAI・RPAを組み合わせた進捗管理や画像照合により、作業ミス防止と工数削減を実現。機器設置はフロー型、保守・運用はストック型として収益の両輪をなす。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

小規模SaaS、低収益で成長途上

ベイシスは情報・通信業に属し、SaaS型サービスを提供する小規模企業である。売上高は約70億円と同業他社と比較して小規模だが、直近の営業利益率は1.5%と低く、収益性改善が課題。同業のL is Bやソラコムと比べても規模・利益率で劣後する。ただし、2025年6月期には売上80億円、営業利益率2.5%への成長が見込まれており、収益改善の兆しがある。業界内ではニッチなポジションを占め、特定分野でのシェア拡大が期待される。

強み

  • 継続的な課金収入により安定的な売上基盤を構築しつつある。
  • 2023年6月期から2025年6月期にかけて売上高が69→80億円と拡大。
  • 特定業界向けのSaaSサービスで差別化し、大手との競合を回避。
  • 少人数で効率的な開発・運営が可能な組織体制。

課題

  • 営業利益率が2%未満と低く、競合と比較しても見劣りする。
  • 売上高70億円程度で、同業大手に対して競争力で劣る。
  • 新規顧客獲得や既存顧客の離脱防止が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がベイシス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
14014カラダノート34億円38.5倍
23710ジョルダン34億円9.3倍
33753フライトソリューションズ34億円
4476A辻・本郷ITコンサルティング34億円29.1倍
54068ベイシス33億円29.0倍
65256Fusic33億円60.1倍
74447ピー・ビーシステムズ33億円32.1倍
84429リックソフト33億円12.3倍
93719AIストーム33億円18.3倍
103680ホットリンク33億円
119466アイドママーケティングコミュニケーション33億円17.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

広島で有限会社として創業した2000年

2000年7月、資本金300万円で広島県広島市安佐南区に有限会社サイバーコネクションを設立。当初は小規模なIT関連サービスからスタートしたとみられる。2002年1月に本社を広島市中区へ移転し、2005年9月には資本金を1,000万円に増資して株式会社へ組織変更。この間、2006年1月に一般労働者派遣事業認可を取得し、人材派遣・エンジニアリングサービスへと事業基盤を広げた。

東京進出と全国拠点展開を進めた2006年

2006年4月、本社を東京都品川区に移転し、広島本社を支店に変更。東京への拠点シフトにより、通信キャリアや大手インフラ企業との取引拡大を狙った。同年7月に名古屋支店、10月に仙台支店、11月に福岡支店、2007年3月に大阪支店、7月に札幌支店を相次いで開設。全国6都市に拠点網を完成させ、同時に有料職業紹介事業認可も取得し、人材サービス領域も強化した。

子会社設立と事業多角化の2011~2013年

2011年11月にエンジニアリング専門子会社として株式会社サイバーコネクションエンジニアリングを設立。2012年8月にはCCソリューションとCCアドバンスを設立し、ソリューション事業とアドバンス事業を分離。2013年7月にはベイシスエナジーシステム株式会社を設立し、エネルギー分野へ進出。この時期、資本金も段階的に増やし、2012年3月に5,000万円、2014年6月には9,347万円に達した。

ホールディングス化を経てベイシス株式会社へ再編した2014~2017年

2014年2月、株式会社サイバーコネクションをベイシスホールディングス株式会社に商号変更し、グループ統括会社化。2015年4月にはインフラエンジニアリング事業を「インフラテック事業」へと拡大し、IoTインフラ・ネットワーク構築などIoTエンジニアリングサービスを開始。2017年6月、グループ再編によりベイシスアドバンスをベイシスエンジニアリングへ、ベイシスイノベーションをベイシスソリューションへ吸収合併。同年10月、ベイシスエンジニアリングとベイシスソリューションをホールディングス本体へ吸収合併し、同日にベイシス株式会社へ商号変更した。

RPA販売開始と東証マザーズ上場の2018~2021年

2018年7月、RPAツール販売を開始し、インフラ業務の自動化ソリューションを提供し始める。2021年6月、東京証券取引所マザーズ市場(現グロース)に株式を上場。上場時の売上高は49億円(2021年6月期)で、その後も成長を続ける。上場により資金調達力と知名度を高め、IoTエンジニアリングへの注力を加速する。

本社移転と拠点再編の2023年

2023年3月、本社を東京都港区芝公園に移転。同年6月には札幌支店を閉鎖し、採算性や戦略的な拠点配置を見直した。2025年6月期の売上高は約80億円に達し、IoTエンジニアリングサービスがけん引役となる。営業利益率も改善し、自社開発システムBLASのSaaS販売を始めるなど、デジタル技術による高付加価値化を進めている。

年表29件を開く

2000年代

  • 2000年7月創業資本金3,000千円にて広島県広島市安佐南区に有限会社サイバーコネクションを設立
  • 2002年1月本社を広島県広島市中区に移転
  • 2005年9月資本金を10,000千円に増資し、株式会社サイバーコネクションに組織変更
  • 2006年1月一般労働者派遣事業認可を取得
  • 2006年4月商号変更本社を東京都品川区に移転し、広島本社を支店に変更
  • 2006年7月創業愛知県名古屋市に名古屋支店を設立
  • 2006年10月有料職業紹介事業認可を取得
  • 2006年10月創業宮城県仙台市に仙台支店を設立
  • 2006年11月創業福岡県福岡市に福岡支店を設立
  • 2007年3月創業大阪府大阪市に大阪支店を設立
  • 2007年7月創業北海道札幌市に札幌支店を設立
  • 2009年1月登録点検事業者登録
  • 2009年2月一般建設業許可(電気通信工事業)を取得
  • 2009年7月資本金を15,000千円に増資
  • 2009年12月IS027001認証取得

2010年代

  • 2011年11月創業株式会社サイバーコネクションエンジニアリングを設立
  • 2012年3月資本金を50,000千円に増資
  • 2012年8月創業株式会社CCソリューションを設立
  • 2012年8月創業株式会社CCアドバンスを設立
  • 2013年7月創業ベイシスエナジーシステム株式会社を設立
  • 2014年2月商号変更株式会社サイバーコネクションをベイシスホールディングス株式会社に商号変更
  • 2014年6月資本金を93,470千円に増資
  • 2015年4月インフラエンジニアリング事業をインフラテック事業へ拡大 IoTインフラ・ネットワーク構築・運用保守などIoTエンジニアリングサービスを開始
  • 2017年6月M&Aベイシスアドバンス株式会社をベイシスエンジニアリング株式会社へ吸収合併 ベイシスイノベーション株式会社をベイシスソリューション株式会社へ吸収合併
  • 2017年10月M&Aベイシスエンジニアリング株式会社とベイシスソリューション株式会社をベイシスホールディングス株式会社へ吸収合併し、同日にベイシス株式会社に商号変更
  • 2018年7月RPAツール販売を開始

2020年代

  • 2021年6月上場東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に株式を上場
  • 2023年3月本社を東京都港区に移転
  • 2023年6月札幌支店を閉鎖

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年6月期まで9,612百万円
  • EBITDA2026年6月期まで753百万円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    中核事業の維持・拡大

    携帯キャリアの設備投資抑制が続く中、6G導入に向けた情報収集と体制維持、新規顧客へのアプローチを進め、モバイルエンジニアリングサービスの収益基盤を維持・拡大する。

  2. 02

    IoT事業の圧倒的成長

    機器設置のフロー案件から監視・保守のストック案件へ拡大。自社開発の現場作業DXクラウド「BLAS」をSaaSやBPaaSとして外販し、M&Aも活用してIoTエンジニアリングサービスを第2の柱に育てる。

  3. 03

    ITインフラ事業の立ち上げ

    サーバー・ネットワーク関連のITインフラ領域に進出。保守領域から参入し、高単価な上流工程へ事業を拡大する計画。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で581人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は515万円で、4期前と比べて+13.9%平均年齢は37.1歳、平均勤続年数は6.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2021年6月45236.15.1334
2022年6月45035.65.2340
2023年6月46936.05.5365
2024年6月45536.16.156818
2025年6月51537.16.358134

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率5.8%
縦線は目安の30%
女性の賃金(男性=100)73.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位6)
本社 — 東京都港区206百万円
本社 — 東京都新宿区6百万円
インフラテック事業
広島事業所 — 広島市中区3百万円
仙台事業所 — 仙台市青葉区2百万円
大阪事業所 — 大阪市西区1百万円
福岡事業所 — 福岡市博多区1百万円
ほか1件の開示あり

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は84億円営業利益2億円前期と比べると増収増益で、売上が+5.0%、利益が+0.0%。

売上高
+5.0%
84億円
営業利益
+0.0%
2億円
純利益
+0.0%
1億円
営業利益率
2.4%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高99億円84億円
営業利益3億円2億円
純利益2億円1億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は42億円、営業利益は1億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+2.4%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q2129.52
2023年4Q150
2024年1Q1400.00
2024年2Q15−1−6.7−1
2024年3Q1815.61
2024年4Q2114.80
2025年2Q3912.61
2025年4Q4112.40
2026年2Q4212.41
2026年4Q4212.40

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 10期分

2017年6月期からの10期で、売上は17億円から84億円へ4.9倍に増えた。直近期の営業利益率は2.4%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
ベイシスアドバンス株式会社をベイシスエンジニアリング株式会社へ吸収合併 ベイシスイノベーション株式会社をベイシスソリューション株式会社へ吸収合併
2017年6月1710
2018年6月3022
2019年6月3111
2020年6月3311
東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に株式を上場
2021年6月4942
2022年6月6353
2023年6月6943
2024年6月68111.50
2025年6月80222.51
2026年6月84222.41

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高84億円のうち、営業利益として残るのは2億円2.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の1.2%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金97.6%82億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.4%2億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比6.0pt
2.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比5.4pt
1.2%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2025年6月期は営業CFが5億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは4億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は9億円で、売上の1.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2019年6月40−347
2020年6月20−128
2021年6月−103−19
2022年6月0−10−19
2023年6月1−13011
2024年6月0−32−310
2025年6月5−1−549

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2025年6月期の総資産は37億円。このうち返さなくてよい自己資本が20億円で、自己資本比率は55.1%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2017年6月1331022.5
2018年6月1951426.3
2019年6月1661035.2
2020年6月1761137.2
2021年6月27121546.3
2022年6月30171355.1
2023年6月36201655.0
2024年6月40202049.4
2025年6月37201755.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
9億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
15億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
17億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中404位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中478位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.4%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
5.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,762で、1年前と比べて-10.9%過去52週の値幅のなかでは47%の位置にある。

¥1,762+0.2%1ヶ月+6.1%1年-10.9%時価総額33億円
過去52週の値幅
安値¥1,551高値¥2,000

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)29.0倍
PER (会社予想)16.7倍
PBR1.51倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

1ヶ月で-5.2%と緩やかな下落基調。25日線(1674円)を-2.3%下回り、75日線(1746円)も割り込んでいる。52週安値(1551円)に接近し、底堅さが問われる局面。出来高は低調で方向感に欠ける。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 50/100)

PERは26.2倍で業界平均30.2倍をやや下回り、PBRは1.40倍で業界平均3.51倍を大きく下回る。ROEは4.8%と低く、無配当が続く。売上高は横ばいで利益が減少傾向。PER・PBRの低さは割安感があるが、収益性や成長性に乏しく、ほぼ妥当な水準と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)29.0倍47.9倍
PER (予想)16.7倍
PBR1.51倍2.96倍
ROE4.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は63~80億円と横ばいから緩やかな成長。2025/6期は営業利益率2.5%と低水準。PER26倍とITセクター平均並み。強気派は公共案件等の安定性や利益改善余地を評価、弱気派は成長性の低さと利益率の改善遅れを指摘。

プラスに働く材料7
  • 安定した受注基盤

    公共・金融など景気連動しにくい分野

  • 利益改善の可能性

    2025/6期営業利益率2.5%、改善余地大

  • 株価低迷で割安感

    PBR1.4倍、PER26倍と過熱感なし

  • 2025年6月期増収増益で回復基調2025年6月期影響

    売上高80億円、営業利益2億円。前期比倍増で利益改善

  • 営業利益率2.5%への改善2025年6月期影響

    利益率2.5%、前期1.47%から回復。収益性向上進む

  • 新規案件獲得による成長期待2026年6月期見通し影響

    受注拡大でさらなる増収見込み。過去最高益更新も

  • ROE4.8%から改善余地中期的影響

    ROE4.8%と低水準。利益拡大で改善すれば株価評価向上

マイナスに働く材料7
  • 成長性の欠如

    過去3期売上高ほぼ横ばい

  • 利益率低調

    営業利益率1.47%→2.5%、改善鈍い

  • 競争激化

    SI業界は価格競争が厳しい

  • 2024年6月期営業利益1億円への落ち込み2024年6月期実績影響

    前期比営業利益急減。業績不安定さがリスク

  • 市場規模小さく成長限界中期的影響

    売上高80億円台で成長鈍化。新規事業開拓が必要

  • 人材依存度の高さ継続影響

    少数精鋭で人材流出が業績直撃するリスク

  • 配当なしで株主還元不足次回株主総会影響

    無配継続。収益安定後の配当開始期待も不透明

次の決算で確かめる点
受注高
将来の売上を占う先行指標
営業利益率
収益性改善の程度を確認

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ1,342人。区分でいちばん多いのは個人・その他48.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.9%を占め、残る50.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他41.247.645.444.448.0
事業法人50.949.343.143.242.7
金融機関1.50.28.48.17.2
外国法人2.21.31.91.71.3
自己株式1.3
証券会社4.21.61.22.60.8
外国人個人0.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01ワイズマネージメント株式会社41.17
02吉村 公孝17.27
03株式会社日本カストディ銀行(証券投資信託口)7.12
04ベイシスグループ従業員持株会5.31
05光通信株式会社1.33
06ミヤザキ ヒロユキ1.28
07山下 淳史0.74
08勝見 憲一郎0.64
09J.P.MORGAN SECURITIES PLC(常任代理人 JPモルガン証券株式会社)0.64
10楽天証券株式会社0.53

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-08
    吉村 公孝
    新規の大量保有報告
    17.24%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 10期分

1株利益は10期で+109%、1株純資産は9期で−88%。直近期のROEは4.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2017年6月−7159,220
2018年6月6,76215,98242.3
2019年6月3935911.6
2020年6月4540411.7
2021年6月15270425.534.7
2022年6月17890322.417.6
2023年6月1511,05315.514.7
2024年6月91,0600.9171.9
2025年6月521,1014.838.3
2026年6月61

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/6期の役員報酬は総額100百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
吉村公孝代表取締役社長53324,500
佐藤倫大取締役 営業本部長404,830
田中裕輔取締役(モバイル・ITサービス本部、IoTサービス本部担当)463,556
植松祐二取締役53
赤星慶輔監査役(常勤)68
田中新監査役(非常勤)64
坪川郁子監査役(非常勤)48
今井未来也取締役 経営管理本部長48

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)481118321
社外取締役517173

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,673字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、インフラ業界における「通信インフラ構築のノウハウ・スキル」に「最新テクノロジー」を掛け合わせたインフラテック事業(infrastructure × Technology)を展開しております。通信・電力・ガスなどのインフラ事業者に対し、通信インフラの設計・施工・運用・保守、ならびに各種プロジェクト支援サービスを提供しております。 サービスの特徴としては、自社開発システム「BLAS」(※1)に加え、RPAやAIといったテクノロジーを活用し、現場管理や作業、プロジェクト管理の効率化を推進している点にあります。さらに、国内各地域に営業拠点を設け、協力会社とのネットワークを活用することで、日本全国にサービスを提供できる体制を有しております。 なお、当社グループは単一のインフラテック事業セグメントであるためセグメント別の記載は行っておりませんが、主たるサービスは以下のとおりです。祖業であるモバイルエンジニアリングサービスを基盤としつつ、近年は新たな成長分野としてIoTエンジニアリングサービスに注力しております。 (1) モバイルエンジニアリングサービス(携帯電話のインフラ・ネットワーク構築・運用保守) 当社グループは、携帯電話基地局施工など請負案件によるフィールド業務対応に加え、通信事業者等へエンジニアを常駐させ、通信インフラの構築・運用・監視等を担っています。主要顧客は通信事業者です。 特に強みとするのは客先常駐型のプロジェクト支援業務であり、基地局設置後の電波環境を最適化するインテグレーション業務や、定常的な運用監視・保守を通じ、異常発生時には遠隔あるいは現地対応を迅速に実施しています。 具体的な業務内容は以下のとおりです。 ① エリア設計・置局・施工 携帯電話やWi-Fiなどの電波を発射する基地局工事に関する品質管理、工期管理、免許申請、部材管理、無線ネットワーク解析、エリア検討等を受託しています。当社グループはRPAや独自開発ツールを用いてエラーの自動検出、データの自動更新、照合作業の自動化等を実現し、ヒューマンエラー低減と業務効率化を推進しています。 ② インテグレーション 基地局が電波を発射できる状態にするためのデータ投入・設定、ソフトウェアアップグレード、工程管理等を受託しています。通信キャリアを問わない様々な無線機に対応してきた実績に加え、作業標準化や効率化のためのツール開発・運用により、コスト削減と品質向上を実現しています。 ③ 運用監視・保守 通信障害の検知、原因調査、障害対応、現地対応管理を受託しています。自社工事部門との連携により、障害発生時の現場対応を迅速に実施可能です。 これらのサービスは特定の通信事業者に限定されず、主要通信方式(4G、5G、Wi-Fi、WiMAX、AXGP、LoRA等)に幅広く対応しています。基地局工事などの請負案件は単発のフロー型ビジネスとなることが多い一方で、客先常駐型のプロジェクトは主にストック型ビジネスであり、契約更新によりサービス提供が複数年に渡り継続するケースも多くあります。 また、主要都市(仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)に事業拠点を構え、全国の協力会社ネットワーク「ベイシスパートナーズ」(※2)を活用することで、大規模案件を含む全国対応が可能です。 (2) IoTエンジニアリングサービス(IoTインフラ・ネットワーク構築・運用保守) 電力・ガスなどの生活インフラ事業者や、鉄道・駐車場・小売などのIoTインフラ事業者に対し、IoT機器の設置・交換、ネットワーク構築、運用・監視サービスを提供しています。主要顧客は通信事業者、通信機器メーカー、電力会社、ガス会社です。 ① 仕様検討・機器設置 工事仕様検討、現地での機器設置・ネットワーク工事、設定・動作確認を実施しています。 ② 運用監視・保守 機器やネットワークの不具合を監視し、障害発生時には現地またはリモートで対応します。 当社グループは「BLAS」による進捗・成果物管理、AI(画像認識)による入力データと表示データの自動照合、RPAによる定型業務自動化を組み合わせ、作業ミスの防止・工数削減・オペレーションコスト低減を実現しています。 機器設置案件は請負契約ベースのフロー型ビジネス、保守・運用は継続的業務によるストック型ビジネスです。全国拠点と協力会社ネットワークにより、大規模全国案件にも対応可能です。 (3)その他サービス モバイルエンジニアリングサービス、IoTエンジニアリングサービスの現場業務で培ったノウハウを基に、サーバーやネットワーク等のITインフラ領域のエンジニアリング、RPAツールの販売、RPA導入支援のサービスを提供しています。 当社グループの事業系統図は下記のとおりであります。 [用語の定義] 本書記載内容に対する理解を容易にするために、また、正しい理解をいただくために、本書で使用する用語の定義と解説を以下に記載します。 なお、番号は本項「3 事業の内容」の文中において※で示した用語と対応しております。 番号   用語   用語の定義、解説 ※1   BLAS   自社開発の通信インフラ構築に特化したプロジェクト管理システムです。これまで通信インフラ構築の工程管理はFAXやメールなどアナログで行っていましたが、一連の作業がBLASのみで完結することが出来ます。例えば、作業員はスマートフォンから作業終了後の写真をアップロードすることで自動的に作業報告書を作成することができ、管理者側ではクラウド上のAIを通じて画像認識による品質確認を行うなど、人手による作業の自動化・効率化を実現しています。 ※2   ベイシスパートナーズ   当社グループが発注する案件を受託する意思を持ち登録している外注先企業です。各社とは専属契約を締結しているわけではなく、ベイシスパートナーズは当社グループの外注先企業の呼称であり、総数は522社となっております(2025年6月末時点)。 ベイシスパートナーズに登録するメリットとしては、当社グループが独立系エンジニアリング会社のため、特定の顧客・業界に関わらず発注できること、自社の得意な分野の案件のみ受注可能なこと、BLAS等を無償で活用できることなどがあります。 ベイシスパートナーズには人材派遣会社、工事会社、システム開発会社、その他があります。
経営方針・対処すべき課題3,666字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営方針 当社グループは、企業理念に掲げるミッションである「ICTで世の中をもっと便利に」のもと「Update The World 変化し、変化させ、必要不可欠な会社に」を企業ビジョンとしており、インフラテック事業を推進することで、インフラ業界の抱えるデジタル化が遅れた非効率な現場作業や業界特有の多重下請けによる高コスト構造といった課題を解決し、より快適な社会の実現に貢献してまいります。 同時に、顧客へのサービス提供を通じて当社の社員が成長し続けることを支援し、結婚・出産といったライフステージの変化に合わせたテレワークやフレックス勤務の推進、多国籍な人材の登用などを促進するとともに、自律的でフラットな組織を構築し、顧客へ高い付加価値を提供できるプロフェッショナルの育成に努めます。 (2) 経営環境 当連結会計年度におけるわが国の経済は、内需を中心に持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかな回復基調を示しました。一方で、実質賃金の伸び悩みや原材料価格や物流費の高止まり、継続する円安、中東情勢の不透明感など、企業活動を取り巻く不確実性は依然として高い状況が続いております。 このような経済環境のもと、モバイルエンジニアリングサービス領域については、通信キャリア各社における設備投資の抑制が依然として続いており、当該状況は当面続くことが想定されます。 (3) 中長期的な経営戦略 ① 中核事業(モバイルエンジニアリングサービス)の維持・拡大 モバイルエンジニアリングサービスにおいては、ソフトバンクおよび楽天モバイルの投資抑制に伴い、2023年度は1兆3,609億円(前年度比12%減)、2024年度は1兆2,770億円(前年度比6.2%減)にまで落ち込みました。2025年度は若干の投資回復が見込まれるものの1兆3,000億円規模で推移する見込み(株式会社MCA「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測 2024年版」)と試算されております。 そのため、6Gの導入に向けた情報収集を行いながら体制維持及び新規顧客へのアプローチを行っていきます。 ② 成長事業(IoTエンジニアリングサービス)の圧倒的成長 機器設置のフロー案件から監視・保守のストック案件に事業を拡大していきます。また、新たにBLASの外販を開始するとともに、BLASをSaaS(※1)として提供するだけではなくBPO(Business Process Outsourcing)サービスと組み合わせたBPaaS(※2)として提供することで事業の拡大を目指します。これらにより新規顧客開拓、既存顧客深耕を進め、IoTエンジニアリングサービスを第2の柱として事業拡大していきます。また、IoTの顧客に対し、アップセル、クロスセルとなりうる商材・サービスを持っている企業のM&Aも積極的に検討していきます。 ※1:SaaS(Software as a Service)は、クラウドを介して提供されるサブスクリプション型ソフトウェアサービスで、利用者はインターネット経由で柔軟にアクセス可能。BLASを有償化し、SaaSとして提供。 ※2:BPaaS(Business Process as a Service)は、業務プロセスを外部企業へアウトソーシングし(BPO)、クラウド上のソフトフェア(SaaS)を使って、業務効率化を実現するサービス。 ③ 育成事業(ITインフラ)の立ち上げ これまでその他サービスはRPAのエンジニアリング等を行っておりましたが、サーバーやネットワーク関連のITインフラ領域にも事業拡大を進め、参入障壁の低い保守領域から参入し、より高単位な上流工程に事業拡大を計画しています。 ▼事業ポートフォリオ図 (4) 目標とする経営指標 当社グループは、企業価値を向上させ株主価値を高めることが重要であると考えており、そのためには、より専門性を高め、事業拡大を進めていくことで収益性を向上させ、継続的な成長を目指すことが重要であると認識し、客観的な経営指標として、EBITDAを重視しております。2024年6月期、2025年6月期の売上高およびEBITDAは実績値、2026年6月期は2023年10月24日発表の中期経営計画(2024年6月期~2026年6月期)における目標となります。 2024年6月期   2025年6月期   2026年6月期 売上高(百万円)   6,822   7,984   9,612 EBITDA(百万円)   138   253   753 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 収益基盤の多様化 当社グループの売上高に占める特定顧客への依存度は、IoTエンジニアリングサービスおよびITエンジニアリングサービスの拡大に伴い低下傾向にあります。今後も、安定的かつ持続的な成長を可能にする収益基盤の構築が引き続き重要であると認識しております。新規顧客の獲得に加え、既存顧客へのアップセル・クロスセルを推進するため、営業機能の一層の拡充・強化に取り組んでまいります。 ② テクノロジーの強化 当社はインフラテックによるビジネスモデル変革を掲げ、業務のDX化を中核に据えています。自社開発の現場作業DXクラウドサービス「BLAS」については開発を強化し、一日あたり数千件に及ぶ現場案件の管理に加え、前工程(機器準備・現地情報確認等)および後工程(レポート作成等)の効率化を実現しています。さらに、運用で得られた知見や顧客・現場作業者からのフィードバックを踏まえ、監視や保守高度化等の「保守DX」の実現に向けた機能開発を進めております。引き続き「BLAS」の継続的な機能拡充と将来を見据えたシステム開発を推進すべく、内製体制の強化および他社との連携等を通じてテクノロジーの強化を図ってまいります。 ③ 人材の確保と育成 当社グループとして、今後も継続的な成長を目指していくうえで、多様なバックグラウンドを持つ優秀な人材の確保と育成は不可欠であると考えております。引き続き積極的な採用活動を推進していくとともに、教育体制の強化に取り組んでまいります。当社グループの持続的成長には、多様なバックグラウンドを有する優秀な人材の確保・育成が不可欠です。引き続き積極的な採用を推進するとともに、階層別・職能別の教育体制の強化、リスキリングの機会提供、キャリアパス整備等を通じて人材力の向上に取り組んでまいります。 ④ 個人情報の取り扱い及び情報管理体制の強化 当社グループは、事業活動を通じて顧客の取引先情報や個人情報等の機密性の高い情報を取り扱うことがあり、情報管理体制のより一層の強化が課題であると認識しております。当社では、情報セキュリティマネジメントシステム国際規格(ISO27001、ISO27017)を取得し、個人情報や機密情報の取り扱いを社内規程に定めておりますが、引き続き社内研修の継続実施等により、従業員のセキュリティ意識や情報リテラシーの向上に努めてまいります。 ⑤ 法令遵守の体制強化 当社グループは、業務委託契約(準委任契約を含む)に基づき事業を行う場合があり、その際には労働者派遣事業との相違を明確に認識し、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(1986年4月17日 労働省告示第37号)に従い適切に運営しております。また、一部事業は建設業法や労働者派遣法の適用を受けるため、法令遵守体制の更なる強化が必要であると考えております。今後も入社研修や定期的な講習を通じ、法令遵守の重要性を継続的に周知徹底し、法令に則った事業運営に努めてまいります。 ⑥ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループは、事業環境の変化に対応しつつ事業拡大を進めるため、内部管理体制およびコーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。今後も体制の整備と実効性の向上を通じ、リスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。 ⑦ 顧客、パートナー、従業員のエンゲージメントの可視化及び向上 当社グループは顧客、パートナー、従業員のエンゲージメントや満足度の可視化を図るため各種サーベイを導入しております。2019年より従業員エンゲージメントを可視化し満足度向上に向けた活動に取り組んでおります。また、2020年からはネットプロモータースコア(NPS)を導入し、顧客及びパートナーから自社の強み・課題並びにその要因をヒアリングし日々の業務における改善へと繋げるなど、ステークホルダー全体に係るエンゲージメントの向上を図ってまいります。
事業等のリスク5,326字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。 ① 事業環境及び顧客の動向について 当社グループは通信事業者(移動体通信キャリア)を主たる顧客としており、当社グループが展開するモバイルエンジニアリングサービス(通信インフラの施工や通信システム運営管理要員の提供等)は、利用機器であるスマートフォンが生活必需品となったことで定常的な需要があり、国内外の経済情勢や景気動向等の影響を受けづらいものであると考えております。しかしながら、顧客間における料金競争の激化や5G通信に対する設備投資費の縮小、顧客内内製化等により当社グループの提供するサービス領域が縮小する場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、モバイルエンジニアリングサービスに加えて第二の柱としてIoTエンジニアリングサービスを立ち上げ、その拡大をもってリスクの低減に努めております。 ② 法的規制等について 当社グループのモバイルエンジニアリングサービスの施工業務においては、「一般建設業(電気工事業、電気通信工事業)」等の許認可を得てサービスを提供しているほか、顧客先への派遣業務について「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(労働者派遣法)の関係法規の規制を受けております。当社グループは法令遵守に努めており、当該法的規制等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当該許認可等が取消となり、業務の全部若しくは一部の停止処分を受けた場合や新たな許可を取得することができなくなった場合、若しくは法的規制が変更となった場合、また新たな法規制により当社グループの事業展開に何らかの制約を受ける場合等には、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、顧問弁護士事務所による許認可維持要件の定期確認、その他にも日々の事業活動においてセルフチェックリストを用いることで、リスクの低減に努めております。 ③ 自然災害・不測の事故等について 当社グループでは、地震や津波、台風等の自然災害、パンデミック、テロリストによる攻撃等が発生した場合、また事業遂行上重要な要素となっている情報システム・通信ネットワークがこれらの要因や停電等により遮断・停止となった場合には、担当・責任者を定め即座に対策本部を設置する他、情報収集や対策を速やかに実行できる体制を構築しております。しかしながら、これらの自然災害・不測の事故等が発生した場合、円滑な事業運営の阻害や事業活動の中断を通じて、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、BCP対策を整備・運用中であります。 ④ 情報セキュリティについて 当社グループは、事業の性質上、個宅へ訪問しIoT機器を設置するなど顧客の機密情報及び個人情報に接する機会があり、また多くの顧客情報を保有しております。当社グループでは、業務における情報セキュリティ品質確保を重要な経営課題と認識し、「情報システム管理規程」及び「個人情報保護規程」を定め、情報セキュリティ推進体制を確立し、情報管理の強化を進めております。これらの方針・体制の下、顧客や社内の情報管理取り扱いをはじめとした情報セキュリティについて、社内ルールを運用徹底し、従業員の意識向上を図るべく教育・啓発活動に取り組んでおります。また、情報システム面からも、顧客より預かる情報資産並びに当社の情報資産を適切に保護するための体制を構築し、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO27001を2009年12月に、ISO27017を2024年6月に認証取得しております。 このように当社グループでは、顧客情報の保護、管理に徹底して取り組んでおりますが、万が一、情報漏洩等の情報セキュリティに関する問題が発生した場合には、賠償費用の発生や取引停止、当社グループの信用失墜を招き以降の営業活動に支障をきたすなどして、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、定期的なセキュリティ教育のほかISMSの定期監査を受け、また、個人情報漏洩時に損害を補填する保険にも加入をしております。 ⑤ システムやサービスの品質について 当社グループは、システムやサービスに対する顧客の要求が常に高度化、複雑化し続けるなか、常に顧客のニーズに答えかつ安全なサービス提供を追求し続けております。 当社グループ独自に構築している業務管理システム「BLAS」を強みとしており、プロジェクトの進捗状況を一元管理するほか、機器の現地設置、ネットワーク工事、機器設定、動作確認においてAI(画像認識)を用い、リアルタイムに進捗や成果物管理が可能となる機能を実装しており、事後の報告書作成までも自動作成することで、事務工数並びに当該コストを低減しております。また、「BLAS」を導入し、作業を類型化することで、作業ミスを低減し、作業ミスや通信不具合による疎通未確認などの設備トラブルを回避することにも寄与しております。 しかしながら、当社グループではコントロール出来ない外部要因によって重大なシステム障害やその他の欠陥が生じた場合には、賠償費用の発生や取引停止、当社グループの信用失墜を招き以降の営業活動に支障をきたすなどして、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 特定取引先・業界に対する依存度が高いことについて 当社グループは情報通信ネットワークの構築・施工等を主な事業としていることから、各通信事業者との取引比率が高く、特にソフトバンク株式会社に対する売上高は当連結会計年度において1,954,064千円(24.5%)であり、この傾向は今後とも継続することが見込まれます。当社グループにおいては特定の通信事業者への依存リスクを低減するためにIoTエンジニアリングサービスにて新たな業界への新規顧客開拓を進めております。 しかしながら、他業界の新規顧客の開拓が進まず、情報通信業界の市況動向や技術革新等によりソフトバンク株式会社はじめ各通信事業者の設備投資行動が変化した場合、また何かしらの理由により継続的な取引が不可能となった場合、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 競合について 通信インフラ市場、リモートモニタリング関連市場については将来にわたり成長が見込まれる市場であるため、国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性がありますが、先行して事業を推進していくことで、全国規模のベイシスパートナーズやプロジェクトマネジメントにおける独自のノウハウを蓄積してきたことが優位性につながっており、実際に競合する状況は限定的であると考えております。例えば、大手通信工事会社が得意とする大型基地局の建設は、工事単価は高いものの技術進歩による機器の小型化が進んでおり長期的には飽和状態になると考えます。一方、小型モバイル機器やIoT機器の作業は簡易で件数も膨大ながら、工事単価が低くなることが予想されますが、当社グループでは作業の効率化を通じて十分な利益を確保して受託するよう努めております。 しかしながら、今後当社グループにおいて十分な差別化や機能・サービスの品質向上が図られなかった場合や、新規参入の増加により競争が激化した場合には、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 重大な人身・設備事故等の発生について 当社グループは、建設工事現場における人身・設備事故を未然に防ぐため、「安全・品質の確保」に対する取り組みは万全を期し、管理を強化することで事故の発生防止に日々努めています。 しかしながら、不測の事態により重大な人身・設備事故を発生させた場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生や受注機会の減少等により、当社グループの財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 内部管理体制について 当社グループでは、現在の規模においては適正な内部管理体制を構築していると考えておりますが、今後の事業拡大に合わせて、内部管理体制の一層の充実・強化を図る必要があると認識しております。 しかしながら、今後当社グループの事業規模の拡大に応じた体制構築に遅れが生じた場合、当社グループの事業や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 優秀な人材の獲得、育成について 当社グループでは今後の企業規模拡大に伴い、当社グループの理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続的に採用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えております。今後、積極的な採用活動を行っていく予定ではありますが、当社グループの求める人材が十分に確保、育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、当社グループの事業展開や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 業務委託先との取引関係について 当社グループは、個人又は法人に業務委託契約により一部を委託しております。当社グループでは全国規模でインフラの構築・運用の拡大を図るため、これら委託先であるベイシスパートナーズとの良好な関係を構築しておりますが、何らかの理由により維持継続できなくなった場合や、今後見込まれる新規パートナー企業の開拓が困難となる場合には、当社グループの事業展開や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 多額の借入及び財務制限条項への抵触について 当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、2025年6月期末の当社グループ総資産に占める有利子負債比率は14.6%となっております。当社が締結している借入契約には、財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項に抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結貸借対照表関係)」に記載しております。 ⑬ 経営者への依存について 当社グループの創業者である代表取締役社長の吉村公孝は、創業以来当社グループの経営方針や事業戦略の決定をはじめ当社グループの企業運営全般にわたり重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会やその他重要会議等における役員及び社員への情報共有や権限移譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社グループの経営執行を継続することが困難となる事態が生じた場合、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を与える可能性があります。そのため、次世代の幹部人材を育成するための研修を継続実施しており、有事の際における備えをしております。 ⑭ 情報システムのトラブルについて 当社グループでは、業務の特性上、自社開発のシステムを利用しており、専門業者であるデータセンターの利用等により、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じています。しかしながら、大規模な災害・停電、システムやネットワーク障害、不正アクセスやコンピューターウイルス等による被害が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ M&Aについて 当社グループは、M&Aを重要な成長戦略の一つとして位置付け、今後積極的に推進していく方針です。M&Aについては、既存事業とのシナジーやリスク等について十分な検討を行うことによりリスク低減を図る方針ですが、デューデリジェンスの限界等から法的もしくは事業上の新たなリスク要因が発生したり、期待した投資のリターンが得られない等の場合は当社グループの事業又は業績に影響を及ぼす可能性があります。また、期待した収益を得られず、保有する投資有価証券やのれん等の減損損失等が発生する場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,180字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は、3,013,736千円で前連結会計年度末に比べ251,818千円の減少となりました。これは主に現金及び預金の減少53,225千円及び売掛金の減少117,649千円によるものであります。固定資産は、703,763千円で前連結会計年度末に比べて17,662千円減少いたしました。これは主にのれん、顧客関連資産の償却によるものであります。この結果資産合計は3,717,500千円となり、前連結会計年度末に比べ269,481千円減少いたしました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債合計は1,415,332千円で、前連結会計年度末に比べ296,289千円の減少となりました。これは主に短期借入金の減少400,000千円によるものであります。固定負債は255,575千円となり、前連結会計年度末に比べ48,798千円の減少となりました。これは主に長期借入金の返済による減少45,000千円によるものであります。この結果負債合計は1,670,908千円となり、前連結会計年度末に比べ345,088千円減少いたしました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、2,046,592千円で前連結会計年度末に比べ75,606千円の増加となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加96,644千円が自己株式の取得による減少26,679千円を上回ったことによるものであります。この結果、自己資本比率は55.1%となりました。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国の経済は、内需を中心に持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかな回復基調を示しました。一方で、実質賃金の伸び悩みや原材料価格や物流費の高止まり、継続する円安、中東情勢の不透明感など、企業活動を取り巻く不確実性は依然として高い状況が続いております。 このような経済環境のもと、モバイルエンジニアリングサービス領域については、通信キャリア各社における設備投資の抑制が依然として続いており、第4四半期において大規模な常駐人数の削減が影響した結果、売上計画を下回る結果となりました。他方で、IoTエンジニアリングサービス領域およびITエンジニアリングサービス領域においては、スマートメーターの設置・交換が堅調に推移したことに加えて、顧客先にエンジニアが常駐し、監視・保守等のサービスを提供するストックビジネスが拡大しました。また、2023年9月より販売を開始したSaaS「BLAS(ブラス)」については、導入企業数も順調に増加しており、営業活動も順調に進んでおります。 営業利益については、上記のIoTエンジニアリングサービスにおけるストックビジネスの拡大および販売単価の向上を全社的に推進したことが奏功して、営業利益率が前連結会計年度から大きく改善いたしました。 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は7,984,144千円(前年同期比17.0%増)、営業利益177,862千円(前年同期比119.5%増)、経常利益167,855千円(前年同期比114.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益96,644千円(前年同期比458.9%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度と比較して53,225千円減少し、917,631千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは464,976千円の収入(前連結会計年度は38,956千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益167,855千円、売上債権の減少117,649千円、減価償却費58,291千円等の増加要因が、仕入債務の減少35,189千円及び法人税の支払額28,412千円の減少要因を上回ったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは52,164千円の支出(前連結会計年度は317,271千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6,778千円、無形固定資産の取得による支出35,468千円および敷金及び保証金の差入による支出15,395千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは466,037千円の支出(前連結会計年度は187,498千円の収入)となりました。これは主に自己株式の取得による支出26,679千円、長期借入金の返済による支出45,000千円、短期借入金の減少400,000千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 7,138,230   112.3   1,509,176   64.1 (注) 当社グループはインフラテック事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 金額(千円)   前年同期比(%) 7,984,144   117.0 (注)1.当社グループはインフラテック事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)   当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) ソフトバンク株式会社   2,172,092   31.8   1,954,064   24.5 SBエンジニアリング株式会社   707,016   10.4   1,080,847   13.5 東京電力パワーグリッド株式会社   694,594   10.2   957,555   12.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成の基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態 「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績 (売上高) 当連結会計年度における売上高は、7,984,144千円(前期比17.0%増)となりました。主な要因は、IoTエンジニアリングサービス領域におけるストックビジネスの拡大および2023年11月より連結子会社となったアヴァンセ・アジルの業績が通年で寄与したことによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は、6,119,713千円(前期比17.1%増)となりました。主な要因は売上高の増加に伴う増加であり、その主な内訳は人員増加による給与等の人件費の増加447,203千円であります。 この結果、売上総利益は1,864,430千円(前期比16,8%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,686,568千円(前期比11.3%増)となりました。主な要因は人員増加による給与等の人件費の増加80,871千円及び賃借料の増加20,282千円等であります。 この結果、営業利益は177,862千円(前期比119.5%増)となりました。 (営業外損益、経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は、1,839千円(前期比2.6%増)、営業外費用は、11,846千円(前期比150.7%増)となりました。営業外費用の主な要因は支払利息の増加2,748千円及び保険解約損4,688千円によるものであります。 この結果、経常利益は167,855千円(前期比114.9%増)となりました。 (特別損益、当期純利益) 当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税は、83,898千円となりました。また、法人税等調整額は△12,498千円となりました。 この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は96,644千円(前期比458.9%増)となりました。 c.キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した自己資金に加え、一部資金を銀行借入等により調達しており、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は917,631千円となっており、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しております。 f.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について これまで進捗を追っていたKPIにつきまして事業環境、ビジネスモデルの変化により、当該指標がそれらの目的を果たさず投資者の投資判断に影響を及ぼさなくなったと考えられるため取りやめることとなりました。 理由としましては、IoTエンジニアリングサービスにおいては、設置台数を成長を示すKPIとしていましたが、売上高の因数分解としては設置台数×単価や対応作業×件数、月額単価×作業数などサービス拡大に伴い様々なケースが発生しており、設置台数のみをKPIとして成長性を示すことが難しくなりました。実際に設置台数は計画未達ではありますが、IoTエンジニアリングサービス自体の売上計画は達成となっており、成長性と連動せず、目的を果たしておりません。 また、稼働人員数については安定性を判断するKPIとしておりましたが、こちらもストック要素の強い案件が、従量課金形態を取っており、稼働数では表せないケースなどが発生しております。 これらの状況を鑑みたときに当該指標が目的を果たさず投資者の投資判断に影響を及ぼさなくなったと考えられるため取りやめることとなりました。 なお、KPIにつきましては引き続き適切な指標について検討していく予定です。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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