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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

スパイダープラス

4192 · Growth · 情報・通信業

建設現場の生産性向上に特化し、SaaSとBPO・コンサルを組み合わせた「現場インフラ」を目指す企業。

概要

スパイダープラス株式会社は、建設現場向け施工管理ソフトウェア「SPIDER+」を主力とする情報・通信業の企業である。1997年に熱絶縁工事業として創業し、2010年から自社開発のIT事業を開始。2021年3月に東京証券取引所マザーズ(現グロース市場)に上場した。2025年12月期の売上高は49億円、従業員数は260名、本社は東京都港区。建設業界の人手不足や生産性向上を背景に、SaaS型のデジタルサービスを提供している。

建設業からIT企業へと転換した事業構造

スパイダープラスは、熱絶縁工事の施工会社として創業したが、自社の生産性改善を目的にIT活用を模索。2010年に積算システム「SPIDER」を開発し、翌年には現場管理アプリ「SPIDERPLUS」をリリースした。2012年に旧建設部門とIT部門を合併し、現在は建設DX(デジタルトランスフォーメーション)に特化した企業となっている。2022年にはエンジニアリング事業をArmacell Japanに譲渡し、ICT事業に集中する経営判断を下した。

サブスクリプション型の収益構造と顧客基盤

主力サービスの収益は、月額課金のストック型である。2025年12月末時点のARR(年換算経常収益)は49.9億円、契約社数は2,251社、1社あたりの月額単価(ARPA)は184千円。大手ゼネコン・サブコンを中心に導入が進んでおり、サプライチェーンを通じたネットワーク効果で中堅・中小企業にも普及している。解約率は低く、長期継続率の高さが収益の安定性を支えている。

国内拠点とベトナム子会社による事業基盤

本社を東京都港区に置き、関西支社(大阪)、札幌・名古屋・福岡・仙台の各営業所を国内に展開する。2024年3月にはベトナム・ハノイ市に100%子会社SpiderPlus Vietnamを設立し、海外展開の足掛かりを築いた。グループ全体で従業員260名を擁し、開発・営業・サポートの各機能を分散配置している。国内の全拠点は2022年から2023年にかけて開設された比較的新しい体制である。

建設業界の構造課題を捉えたサービス展開

日本建設業連合会の予測では、2035年に約129万人の建設技能労働者が不足するとされる。建設投資額は2025年度の68兆円から2035年度に84兆円まで拡大が見込まれる一方で、人手不足と残業規制が深刻化している。スパイダープラスはこのギャップを事業機会と捉え、ソフトウェアによる「標準化」、BPOによる「外部化」、コンサルティングによる「高度化」、AIによる「自動化」の4つのアプローチで生産性向上を支援している。

業界の中での役割は建設業界のゼネコン・サブコン向けに、現場の業務プロセスを変革するソフトウェアとサービスを提供するプラットフォーマーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
49億円
営業利益
0億円
営業利益率
0.0%
純利益
0億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01建設業(ゼネコン・サブコン)主力

大手ゼネコン・サブコンを中心に、施工管理SaaS「SPIDER+」を提供。ソフトウェアによる標準化、BPOによる外部化、コンサルによる高度化、AIによる自動化を組み合わせ、現場の生産性向上に貢献。元請けから協力会社へのネットワーク効果で顧客基盤を拡大。

建設DX領域におけるリーディングカンパニー

主要顧客大手ゼネコン、サブコン

主な製品・サービス2
SPIDER+
建設現場向けの施工管理SaaS。工程管理、品質管理、安全管理など現場業務を効率化し、生産性向上を支援。
SPIDER+Workspace
統合プラットフォーム構想。現場のあらゆる課題を網羅的に解決する次世代サービス群。

製品と技術

現場監督向け施工管理SaaS「SPIDER+」

「SPIDER+」は、建設現場の施工管理業務をデジタル化するクラウドサービスである。図面の共有、工程管理、写真管理、帳票作成などをスマートフォンやタブレットで行える。2011年のリリース以来、現場監督の負荷軽減と業務効率化に貢献してきた。2025年12月末時点の契約社数は2,251社、ARPAは184千円で、大手ゼネコンから協力会社まで幅広く導入されている。

統合プラットフォーム「SPIDER+ Workspace」への進化

2025年に策定された中期プロダクトロードマップ「Workspace構想」に基づき、従来の施工管理機能を拡張した統合プラットフォーム「SPIDER+ Workspace」の開発が進められている。現場の人員管理、安全管理、資材管理など多岐にわたる業務を一元的に扱えるようにする。BPOサービスやプロフェッショナルサービスとの連携も視野に入れ、単なるSaaSツールから現場の基盤インフラへの進化を目指している。

現場業務の外部化と高度化を支えるBPO・プロフェッショナルサービス

スパイダープラスは、ソフトウェア提供だけでなく、顧客のアナログ業務を代行するBPOサービスと、基幹システム連携やカスタマイズ開発を行うプロフェッショナルサービスを提供している。デジタル化が困難な業務を外部化することで、現場の負担を軽減。大手企業固有のニーズに応えるプロフェッショナルサービスは、顧客との粘着性を高め、1社あたりの契約単価(ARPA)の向上に寄与している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 建設業(ゼネコン・サブコン)建設DX領域におけるリーディングカンパニー

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

建設DXで急成長、赤字から黒字転換途上

スパイダープラスは、建設業界向けにデジタルプラットフォームを提供する新興企業で、建設DXの分野で差別化を図っている。同業他社であるVRAIN SolutionやCocoliveも情報・通信業に分類されるが、各社が異なる技術領域(AI、IoTなど)に強みを持つ中、同社は建設現場の効率化に特化したサービスを展開している。直近の業績は売上高が32億円(2023年12月期)から41億円(2024年12月期)、49億円(2025年12月期)と拡大しているものの、営業利益率は2024年12月期に-12.2%と赤字が続き、2025年12月期に0%まで改善した。これは、収益性の改善途上にあり、競争構造の中でまだ確固たるポジションを確立していないことを示す。市場では建設業界の人手不足や生産性向上ニーズが高まり、DX需要が拡大する中、同社は成長機会を捉えつつあるが、競合との差別化と収益性向上が今後の課題となる。

強み

  • 売上高は3期連続で増加し、2025年12月期には49億円に到達
  • 建設業界に特化し、業界特有の課題解決に集中
  • 建設業界の人手不足と生産性向上ニーズが追い風
  • 営業利益率が改善傾向にあり、2025年12月期に赤字解消

課題

  • 2024年12月期は営業赤字で、黒字化の定着が必須
  • 同業他社が多数存在し、独自性の維持が難しい
  • 売上高成長に比し利益率が低く、改善が急務

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がスパイダープラス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで4番目にあたる。

#企業時価総額PER
14412サイエンスアーツ111億円59.3倍
29698クレオ111億円12.3倍
34495アイキューブドシステムズ106億円13.4倍
44192スパイダープラス105億円166.7倍
53900クラウドワークス105億円
63969エイトレッド105億円14.7倍
73799キーウェアソリューションズ104億円11.9倍
83641パピレス103億円
93963シンクロ・フード101億円36.1倍
103912モバイルファクトリー101億円15.5倍
112315CAICA DIGITAL101億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

熱絶縁工事業として創業した1997年

伊藤謙自が埼玉県戸田市で個人事業「伊藤工業」として創業。2000年に有限会社ケイ・ファクトリーを設立し、2001年に建設業許可を取得。2002年にはアーマセル社(香港)製品の日本認定工事店となり、「アーマフレックス」を用いた熱絶縁工事の施工を開始した。この時期までは専ら建設施工が事業の中心であり、後のIT事業とは無縁の事業であった。

IT事業立ち上げとSPIDERシリーズの誕生

2010年9月、創業者の伊藤謙自が東京都豊島区に株式会社ヴェイシスを設立。建設業での経験から積算業務の非効率を痛感し、積算システム「SPIDER」を開発・販売した。翌2011年9月には建築図面・現場管理アプリ「SPIDERPLUS」をリリースし、現場監督向けのスマートフォン対応ツールとして市場に投入。これが後の主力サービス「SPIDER+」の原型となる。

合併と社名変更を経た組織再編の2012年

2012年6月、建設事業を担う株式会社ケイ・ファクトリーがIT事業の株式会社ヴェイシスを吸収合併し、商号を株式会社レゴリスに変更。建設とITの両部門を一つの法人に統合した。これにより、建設現場のドメイン知識とソフトウェア開発力が融合し、現場密着型のサービス開発体制が整った。本社は東京都豊島区に置いた。

社名変更とマザーズ上場に至った2020〜2021年

2020年11月、株式会社レゴリスからスパイダープラス株式会社へ商号変更。2021年3月に東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に株式を上場した。上場時の売上高は22億円、純損失5億円と赤字だったが、建設DX市場の成長期待を背景に資金調達を実現。上場によりブランド認知度が向上し、大手顧客への営業が加速した。

エンジニアリング事業譲渡と全国展開の2022年

2022年1月、創業以来続けてきたエンジニアリング事業(熱絶縁工事)をArmacell Japan株式会社に事業譲渡。これによりICT事業に経営資源を集中させる方針を明確にした。同年4月の東京証券取引所の市場区分見直しに伴いグロース市場へ移行。同時に札幌・福岡の営業所を開設し、5月には本社を東京都港区に移転した。名古屋・仙台の営業所も相次いで開設し、全国6拠点体制を構築した。

ベトナム子会社設立と長期ビジョン策定の2024〜2025年

2024年3月、ベトナム・ハノイ市に100%子会社SpiderPlus Vietnamを設立。オフショア開発拠点として位置づけ、人材確保とコスト競争力の強化を図った。2025年1月には中期コーポレートビジョン「つくる人の“働く”を夢中にする、現場インフラ」を策定。同年7月に長期プロダクトロードマップ「Workspace構想」を発表し、11月にはプロダクトロゴを刷新、サービス名を「SPIDERPLUS」から「SPIDER+」に変更した。

年表22件を開く

1990年代

  • 1997年9月創業埼玉県戸田市にて個人事業として伊藤工業創業

2000年代

  • 2000年2月創業伊藤工業を資本金3,000千円にて、有限会社ケイ・ファクトリー設立
  • 2001年4月建設業許可取得
  • 2001年10月資本金10,000千円にて、株式会社ケイ・ファクトリーへ組織変更
  • 2002年2月アーマセル社(香港)製品の日本認定工事店に登録「アーマフレックス」を使用した熱絶縁工事の施工開始

2010年代

  • 2010年9月創業創業者伊藤謙自が、IT事業を立ち上げるにあたって、東京都豊島区に資本金3,000千円にて株式会社ヴェイシスを設立 積算システム「SPIDER」を開発・販売
  • 2011年9月建築図面・現場管理アプリ「SPIDERPLUS」をリリース
  • 2012年6月M&A株式会社ケイ・ファクトリーが株式会社ヴェイシスを吸収合併 株式会社レゴリスへ商号変更
  • 2014年11月「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)のISO27001認証」を取得
  • 2017年5月本社を東京都豊島区に移転
  • 2017年6月大阪府大阪市北区に大阪営業所(現関西支社)を開設

2020年代

  • 2020年11月商号変更株式会社レゴリスをスパイダープラス株式会社へ商号変更
  • 2021年3月上場東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に株式を上場
  • 2022年1月エンジニアリング事業をArmacell Japan株式会社に事業譲渡
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場へ移行 北海道札幌市北区に札幌営業所を、福岡県福岡市博多区に福岡営業所を開設
  • 2022年5月本社を東京都港区に移転
  • 2023年2月愛知県名古屋市中村区に名古屋営業所を開設
  • 2023年12月宮城県仙台市青葉区に仙台営業所を開設(2024年1月から営業開始)
  • 2024年3月ベトナム国・ハノイ市に100%子会社として、SpiderPlus Vietnam, Co., Ltd.(現連結子会社)を設立
  • 2025年1月中期Vision「つくる人の“働く"を夢中にする、現場インフラ」を策定
  • 2025年7月中期プロダクトロードマップ「Workspace構想」を発表
  • 2025年11月商号変更プロダクトロゴを刷新し、サービス名表記を「SPIDERPLUS」から「SPIDER+」に変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    現場インフラ企業への進化

    施工管理ソフト「SPIDER+」を統合管理ソフト「SPIDER+ Workspace」に進化させ、BPOサービスやプロフェッショナルサービスなどソリューション系の展開を強化し、建設現場のあらゆる課題を網羅的に解決する「現場インフラ企業」を目指す。

  2. 02

    優秀な人材の確保と育成

    事業拡大とサービス提供に向け、採用体制の強化、教育・研修制度の充実、人事評価制度の整備を進める。また、AI等のテクノロジーを全社員が活用し、組織全体の生産性を底上げする。

  3. 03

    顧客基盤の強化と拡大

    自社営業と販売パートナー連携により建設DXのシェア拡大を図るとともに、カスタマーサポート・サクセス体制を拡充・高度化し、顧客の業務プロセスへの浸透を深める。

  4. 04

    競争優位性の強化

    現場データとAI等の最新技術を組み合わせたプロダクト・サービス開発を推進し、顧客ニーズに応える差別化を図る。施工管理ソフトの進化やBPO・プロフェッショナルサービスを強化する。

  5. 05

    内部管理体制の強化

    事業規模に合わせたバックオフィス機能の拡充、リスク管理・内部監査・コンプライアンス体制の強化、社外役員登用や監査役監査によるガバナンス機能の充実を進める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 6期分

グループ全体で260人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は624万円で、5期前と比べて+27.0%平均年齢は35.3歳、平均勤続年数は2.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2020年12月49133.52.792
2021年12月52734.72.4136
2022年12月56334.52.3180
2023年12月56134.32.8176
2024年12月58235.42.4250−200
2025年12月62435.32.62600

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — 東京都港区612百万円
関西支社 — 大阪府大阪市北区24百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は49億円営業利益0億円前期と比べると増収で、売上が+19.5%。

売上高
+19.5%
49億円
営業利益
0億円
純利益
0億円
営業利益率
0.0%
前期比 +12.2%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高59億円49億円
営業利益1億円0億円
純利益0億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は26億円、営業利益は1億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+8.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q7−2−28.6−2
2023年2Q8−1−12.5−1
2023年3Q8−1−12.5−1
2023年4Q9−1
2024年1Q9−1−11.1−1
2024年2Q10−2−20.0−3
2024年4Q22−2−9.1−4
2025年2Q2400.00
2025年4Q2500.00
2026年2Q2613.80

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 11期分

2016年9月期からの11期で、売上は6億円から49億円へ8.2倍に増えた。直近期の営業利益率は0.0%。売上は9期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2016年9月600
2016年12月1−1−2
大阪府大阪市北区に大阪営業所(現関西支社)を開設
2017年12月600
2018年12月9−1−1
2019年12月1311
株式会社レゴリスをスパイダープラス株式会社へ商号変更
2020年12月2011
東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に株式を上場
2021年12月22−5−5
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場へ移行 北海道札幌市北区に札幌営業所を、福岡県福岡市博多区に福岡営業所を開設
2022年12月25−12−10
愛知県名古屋市中村区に名古屋営業所を開設
2023年12月32−5−5
ベトナム国・ハノイ市に100%子会社として、SpiderPlus Vietnam, Co., Ltd.(現連結子会社)を設立
2024年12月41−5−5−12.2−8
プロダクトロゴを刷新し、サービス名表記を「SPIDERPLUS」から「SPIDER+」に変更
2025年12月49000.00

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高49億円のうち、営業利益として残るのは0億円0.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は0億円、売上の0.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金26.5%13億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金73.5%36億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益0.0%0億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
73.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比8.4pt
0.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比6.6pt
0.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
0.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
0.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 8期分

2025年12月期は営業CFが1億円、投資CFが−2億円で、差し引きのフリーCFは−1億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は25億円で、売上の6.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2018年12月−103−14
2019年12月00004
2020年12月10015
2021年12月−5−648−1142
2022年12月−10−54−1530
2023年12月−3−12−428
2024年12月−4−13−527
2025年12月1−2−2−125

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 11期分

2025年12月期の総資産は42億円。このうち返さなくてよい自己資本が27億円で、自己資本比率は64.0%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2016年9月3039.6
2016年12月2−13
2017年12月51420.1
2018年12月73439.0
2019年12月93639.9
2020年12月94545.1
2021年12月5446885.2
2022年12月48371176.8
2023年12月46341273.6
2024年12月42261662.8
2025年12月42271564.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
25億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-26億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
15億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
50
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中160位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中530位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
0.0%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
64.0%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
19.5%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥295で、1年前と比べて-36.1%過去52週の値幅のなかでは26%の位置にある。

¥295+0.0%1ヶ月+3.1%1年-36.1%時価総額105億円
過去52週の値幅
安値¥234高値¥468

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)166.7倍
PBR3.87倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月20日に286円まで上昇し、前日比+5.93%と急伸しました。25日移動平均線(280.64円)を上回る水準にありますが、52週高値491円からは約-41.8%と大きく乖離したままです。週足では7月中旬から270円前後で底固めの動きが続き、8月12日には高値圏で出来高212,800株と増加しましたが、8月19日に270円まで下落するなど変動が激しい状況です。RSIは54.17と中立圏にあり、方向感はまだ定まっていません。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 25/100)

PERが算出不能で収益性の評価が困難だが、PBRは3.7倍と同業界平均の3.53倍を上回る。ROEは27.3%と高い一方で、直近の業績は赤字が続き、2024年12月期は営業赤字、2025年12月期も営業利益ゼロと低調。成長性を織り込んだPBRの高さが割高感を強める。無配当で株主還元も乏しく、割高と判断した。

指標この会社業種平均
PER (実績)166.7倍47.9倍
PBR3.87倍2.96倍
ROE27.3%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は拡大しているものの、赤字が続いており、収益性が最大の論点である。強気派は、売上高の増加率(2023年12月期28%増、2024年12月期28%増)が高く、2025年12月期には損益分岐点を超える見通しであり、今後の黒字化と成長性に期待する。一方、弱気派は、営業利益率が-12.2%と悪化しており、市場競争の激化やビジネスモデルの不確実性から、黒字化が遅れるリスクを指摘する。また、株価が1年で約40%下落しており、市場の失望感が強い。事業内容の詳細が明らかでないことも投資判断を難しくしている。

プラスに働く材料7
  • 高成長の持続

    売上高が前年比28%増で推移し、市場拡大を享受

  • 黒字化への道筋

    2025年12月期に損益分岐点まで改善、今後の黒字転換を見込む

  • 投資効果の発現

    成長投資の成果が売上増加に表れ、将来の収益化に期待

  • 営業損失5億円がゼロまで縮小決算発表後影響

    2025/12期の営業損益は0億円と前期のマイナス5億円から5億円改善

  • 売上高3期連続増加で49億円に通年影響

    売上高は32、41、49億円と拡大し、赤字縮小の基盤を形成

  • ROE27.3%と資本効率の高さ継続影響

    ROE27.3%は収益性の高さを示し、資本効率改善が続く

  • 外国人保有比率10.7%と需給の支え継続影響

    外国人持ち株比率10.7%と一定の成長期待が株価を下支え

マイナスに働く材料7
  • 損益悪化の継続

    2024年12月期は営業利益率-12.2%と赤字幅拡大

  • ビジネスモデルの不透明さ

    事業内容が非開示で収益構造が把握できない

  • 株価の大幅下落

    1年で40%下落し、市場の信頼が低下

  • PBR3.7倍と割高なバリュエーション継続影響

    売上高49億円、営業利益0億円に対し時価総額99億円、PER算定不能

  • 営業損益ゼロで業績変動に敏感決算発表後影響

    営業損益0億円のため売上高が少し減るだけでも赤字転落の懸念

  • 株価が1年で39.7%下落した弱気トレンド継続影響

    株価は278円と直近1年で39.7%下落し、売り圧力が続く

  • 今期業績予想が開示されず不透明決算発表後影響

    フォワードPERの開示がなく、市場は業績見通しを評価できない

次の決算で確かめる点
売上高成長率
収益モデルの成長持続性を確認するため
営業損益の推移
黒字化の進捗状況を把握するため
営業キャッシュフロー
赤字期の資金繰りリスクを評価するため
解約率や継続率
サブスク型の場合は顧客定着度が重要となるため

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ7,866人。区分でいちばん多いのは個人・その他84.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が3.4%を占め、残る96.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他79.167.978.075.483.784.2
外国法人23.215.215.310.710.6
事業法人20.93.03.02.83.53.3
証券会社0.92.03.01.91.7
金融機関4.81.83.40.10.1
外国人個人0.00.00.00.00.1
自己株式0.80.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01伊藤 謙自52.90
02THE BANK OF NEW YORK 133652 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)5.86
03株式会社CHIYOMARU STUDIO2.28
04THE BANK OF NEW YORK MELLON 140051(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.73
05増田 寛雄1.51
06吉田 淳也1.41
07株式会社SBI証券1.10
08野田 隆正0.99
09鈴木 雅人0.98
10INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)0.87

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-06-10
    伊藤 謙自
    変更報告
    47.81%
    -5.98pt
  • 2026-06-03
    伊藤 謙自
    新規の大量保有報告
    47.81%
    -5.98pt
  • 2026-06-01
    株式会社インフォマート
    新規の大量保有報告
    20.71%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 11期分

1株利益は11期で−100%、1株純資産は10期で−100%。直近期のROEは27.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%
2016年9月28,779145,53121.9
2016年12月−827,686
2017年12月−216399
2018年12月−510
2019年12月21220.1
2020年12月41427.3
2021年12月−16138
2022年12月−31108
2023年12月−1396
2024年12月−2275
2025年12月−075

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2025/12期の役員報酬は総額95百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
伊藤謙自代表取締役社長5318,781,800
鈴木雅人取締役副社長 コーポレート 推進本部長48346,600
藤原悠取締役 執行役員CFO 経営管理本部長 兼 事業企画本部長4063,400
吉田淳也取締役43500,000
広木大地取締役43
森竜太郎取締役36
古賀博之監査役66
佐々木義孝監査役52
竹田いさか監査役42
金子禎秀42
川原均取締役66

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)4636316
社外取締役18
社外監査役314145

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,191字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) ミッション及びビジョン 当社グループは、「“働く”にもっと『楽しい』を創造する。」をミッションとして掲げています。私たちは、“働く”を心底楽しいと思えることが最も生産性を向上させると信じており、お客様の課題を解決していく喜びや楽しさを通じて、誰もが仕事にもっと夢中になれる世の中を作り続けていくことを究極的な目標としています。 このミッションを建設業界において実現していくため、当社グループは新たに「つくる人の“働く”を夢中にする、現場インフラ」という中期コーポレートビジョンを策定いたしました。建設現場における特定の業務課題を解決する「SaaS企業」にとどまらず、現場のあらゆる課題を広く網羅的に解決する「現場インフラ企業」へと進化していくことで、私たちのミッションを実現してまいります。 (2) 事業概要 当社グループは、熱絶縁工事事業にて創業し、自社の生産性改善に真摯に向き合った結果、ITを活用する必要性を感じ、自社のみならず建設業界全体の生産性改善に貢献すべく2010年にICT事業を開始いたしました。 建設業界は、国土強靭化や都市部の再開発、インフラ整備需要等により、建設投資額が2025年度の68兆円から2035年度には84兆円まで長期的に拡大する(注1)と見込まれています。一方で、少子高齢化や技術承継の課題、2024年4月から適用開始された残業時間上限規制などを背景に働き手・担い手は減少の一途を辿っており、2035年には129万人の建設技能労働者が不足する(注2)と予測されています。 このような「拡大する需要」と「減少する担い手」のギャップにより、建設業界では需要拡大に対応するための「施工力の確保」と、人手不足の深刻化に備える「生産性向上」が急務となっています。さらに、労務単価の上昇や世界的な資源価格高騰に伴う建設資材価格の上昇など、コスト面からも経営や業務の抜本的な変革が求められています。 当社グループはこれらの課題に対し、「ヒト」と「テクノロジー」を掛け合わせることで現場の業務プロセスを変革するアプローチをとっています。具体的には、ソフトウエア(SPIDER+Workspace)による「標準化」、BPOサービスによる「外部化」、プロフェッショナルサービス(コンサルティングやカスタマイズ)による「高度化」、そしてAIを活用した「自動化」を統合的に提供し、建設業界の抜本的な生産性向上に貢献しています。 こうした市場環境において、当社グループの主力サービスである「SPIDER+」の各指標は、以下のとおり順調に推移しております。 項目   単位   2021年12月   2022年12月   2023年12月   2024年12月   2025年12月 ARR(注)3   千円   2,180,164   2,751,975   3,520,055   4,530,818   4,992,027 契約社数   社   1,204   1,524   1,841   2,117   2,251 ARPA(注)4   千円   150   150   159   178   184 (注)1及び2.建設投資額及び不足する担い手(建設技能労働者)の人数に関する予測は、一般社団法人日本建設業連合会「建設業の長期ビジョン2.0 第Ⅱ部第1章 2035年における建設市場及び担い手の見通し」より抜粋しております。なお、建設投資額は同資料の名目値を記載しており、不足する担い手の人数は、同資料において派遣技術者の過不足状況の把握が困難とされていることから、建設技能労働者の人員数のみを記載しております。 3.ARR:Annual Recurring Revenueの略称。各年12月末時点のストック収入を12倍して算出。 4.ARPA:Average Revenue Per Accountの略称。各年12月末時点のストック収入を契約社数で除して算出。 (3) 当社グループの競争優位性と選ばれる理由 当社グループが選ばれる理由は、単なるITツールの提供にとどまらず、現場のリアルな課題に寄り添い、総合的な解決策を提示できる点にあります。その競争優位性の源泉は以下のとおりです。 ① 建設業界の大手企業を中心とした顧客基盤 当社グループは、建設事業に従事してきた経験から培った、建設業界及び現場業務に関する深いドメイン知識を有しております。この知見を活かしたサービス開発により、業界を牽引する大手ゼネコン・サブコンを中心とした強固な顧客基盤を築き上げてまいりました。 営業面においては、業界を代表する大手企業への豊富な導入実績が、新規開拓時における顧客の安心感に繋がり、商談を有利に進める要因となっています。さらに、元請けである大手企業の導入が進むことで、そのサプライチェーンを構成する全国の中堅・中小の協力会社群へと利用が波及するネットワーク効果が生まれ、効率的な顧客基盤の拡大に寄与しています。 また、サービス開発面においては、DXを先行して推進する大手顧客から寄せられる高度な要望や膨大な現場の活用データが、現場の真のニーズを的確に捉える源泉となっています。この顧客からの実践的なフィードバックを活かしたデータ駆動型の開発サイクルにより、継続的な機能改善と新サービスの迅速な創出を実現し、競争力の高いサービス群を構築しています。 ② ソフトウエアとソリューションの融合による複合的な課題解決 ITツールだけでは解決できない高度化・多様化するDXニーズに対し、当社グループはSaaSに加えて「プロフェッショナルサービス」と「BPOサービス」を提供しています。 大手企業特有の基幹システム連携や独自機能の共同開発(プロフェッショナルサービス)、及びデジタル化が困難なアナログ業務の代行(BPOサービス)を組み合わせることで、顧客の業務プロセスに深く入り込んでいます。 これにより、顧客との粘着性が高まり他社サービスへの乗り換えを防ぐ(解約率の低減)とともに、1社あたりの提供価値(ARPA)の大幅な向上を実現しています。 (4)事業の展望 建設業界において働き手の減少が一段と深刻化していくと見込まれる中、現場における抜本的な生産性向上ニーズは今後さらに高まっていくと想定しております。この事業環境を背景に、当社グループは特定の課題を解決する「SaaS企業」から、現場課題を広く網羅的に解決する建設現場の「インフラ企業」へと発展してまいります。 この方針のもと、統合プラットフォーム「SPIDER+Workspace構想」の開発を推し進めるとともに、BPOサービスやプロフェッショナルサービスを強化いたします。「ヒト」と「テクノロジー」を掛け合わせた独自の提供体制により顧客の業務プロセス全体を支援し、提供価値の継続的な向上を実現してまいります。 さらに、強固な顧客基盤から蓄積した膨大な現場データと、AI等の先端テクノロジーをいち早く実用的な形でプロダクトへ実装してまいります。これらを掛け合わせることで独自の価値を創出し、建設DX領域におけるリーディングカンパニーとしてのポジションをより強固なものにしてまいります。 あわせて、当社グループの長期的な成長機会を創出するため、国内市場での事業展開に加え、海外展開をはじめとする新たな市場開拓にも同時に取り組んでまいります。国内外を問わず建設現場に共通する課題に対して当社グループの知見を展開し、将来にわたる事業領域の持続的な拡大を目指してまいります。 (5) 事業系統図 当社事業を、事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題2,025字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「“働く”にもっと『楽しい』を創造する。」をミッションとして掲げています。私たちは、“働く”を心底楽しいと思えることが最も生産性を向上させると信じており、お客様の課題を解決していく喜びや楽しさを通じて、誰もが仕事にもっと夢中になれる世の中を作り続けていくことを究極的な目標としています。 このミッションを建設業界において実現していくため、当社グループは新たに「つくる人の“働く”を夢中にする、現場インフラ」という中期コーポレートビジョンを策定いたしました。建設現場における特定の業務課題を解決する「SaaS企業」にとどまらず、現場のあらゆる課題を広く網羅的に解決する「現場インフラ企業」へと進化していくことを、中期における基本的な経営方針としております。 (2) 経営環境及び経営戦略 当社グループが主に事業を展開している国内建設業界では、都市部の再開発や老朽化したインフラの修繕需要などを背景として、中長期的な建設投資の拡大が予想されています。その一方で、少子高齢化や労働時間規制などを背景として、従前からの課題である人手不足は一層深刻化することが見込まれています。そのため、建設業界では需要拡大に対する「施工力の確保」のほか、人手不足の深刻化に備えた「生産性向上」が急務となっています。 当社グループでは、上記の業界課題に対する必要なアプローチを「標準化」「外部化」「高度化」「自動化」であると捉えて、従来の主力サービスである施工管理ソフトウエア「SPIDER+」を現場の統合管理ソフトウエア「SPIDER+ Workspace」として進化させるとともに、現場のノンコア業務を代行する「BPOサービス」や、企業ごとに異なるニーズに応えるための「プロフェッショナルサービス」など、ソリューション系のサービス展開を強化しています。 (3) 対処すべき課題 当社グループが対処すべき主な課題は、以下のとおりです。 ① 優秀な人材の確保と育成 当社グループは、2024年12月期までの約4年間にわたる先行投資期間を経て、成長性と収益性を両立するフェーズに移行しております。更なる事業拡大と建設業界の課題を解消しうるサービス提供を実現していく上で、優秀な人材を継続的に雇用し、定着させることが重要であると認識しております。人的基盤を強化するために、採用体制の強化、教育・育成、研修制度及び人事評価制度の充実等の施策を進めてまいります。また、AI等のテクノロジーを全社員が使いこなすことで組織全体の生産性を底上げする組織開発に注力しております。 ② 顧客基盤の強化 当社グループは、大手建設会社を中心とした強固な顧客基盤を構築しております。当該顧客基盤をさらに拡大するため、自社営業組織のほか、販売パートナーとの連携により、顧客基盤の拡大、すなわち建設DX業界におけるシェア拡大に取り組んでまいります。また、顧客基盤の拡大のみならず、カスタマーサポート体制及びカスタマーサクセス体制の拡充及び高度化により、顧客の現場における活用実績を積み上げるとともに顧客の業務プロセスに深く浸透し続け、顧客基盤をより強固なものにしてまいります。 ③ 競争優位性の強化 当社グループは、建設業界のDXニーズが高度化・多様化する中で、事業機会を確実に成長につなげるべく、プロダクト及びサービスの差別化を推進しております。営業、サポート、カスタマーサクセスの各部門が現場から直接収集した膨大な顧客ニーズに加えて、それらの蓄積された「現場データ」とAI等の最新技術を掛け合わせたしたプロダクト及びサービス開発を行うことで、当社サービスの競争優位性を強化してまいります。また、従来の主力サービスである施工管理ソフトウェア「SPIDER+」を現場の統合管理ソフトウェア「SPIDER+Workspace」として進化させるとともに、現場のノンコア業務を代行する「BPOサービス」や、企業ごとに異なるニーズに応えるための「プロフェッショナルサービス」など、ソリューション系のサービス展開を強化しています。 ④ 内部管理体制の強化 当社グループは、急速な事業環境の変化に適応しながら継続的な成長を実現していくために、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。そのため、事業規模や成長ステージに合わせたバックオフィス機能の拡充や、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。また、事業運営上のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、社外役員の登用・監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実等を行ってまいります。
事業等のリスク8,886字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは言えない内容についても、投資家の判断において重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な開示の観点から開示いたします。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関する事項 ① 建設業界の動向について 当社グループは、建設業に特化したソリューションを提供する「SPIDER+」を主力製品としておりますが、当社事業の発展のためには、建設市場及び当該市場におけるDXニーズの拡大が重要であると考えております。現在、建設業界においては、建設投資額が拡大傾向にある一方で慢性的な人手不足等が常態化しており、DXや業務のデジタル化など、生産性向上を実現するための重要な施策の1つとして、ITツールやSaaS等ソフトウエアへの投資意欲が旺盛に推移しております。当社グループにおいては、今後も建設業界におけるDX市場が拡大していくことを見込んでおり、市場シェアの拡大や顧客内の導入ID数増加及びオプション浸透率上昇を進めていくことでDXニーズをいち早く取り込んでいく方針であります。また、顧客ごとに異なるDXニーズに対してプロフェッショナルサービスを通じて顧客の業務プロセスに深く浸透していくことにより顧客基盤を強固にしてまいります。 しかしながら、建設市場の収縮傾向やソフトウエアへの投資意欲の減衰が急激、長期的に発生した場合には、業況悪化や倒産等の発生懸念先が出現する可能性が高く、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定のサービス「SPIDER+」への依存について 当社グループの事業はICT事業の単一セグメントであり、売上高の大部分を「SPIDER+」が占めております。 「SPIDER+」は、直ちに契約が解約される性質のサービスでなく、現場説明会の実施や、カスタマーサポート及びカスタマーサクセス体制の強化によって顧客満足度を高める施策を実施しているため、安定的な収益を見込んでおります。また、現場の「ヒト」・「コト」・「モノ」の課題を統合的に解決するプラットフォーム「SPIDER+ Workspace構想」によりサービスの提供範囲を広げ多角的観点から新たな収益の拡大を見込んでおりますが、当該サービスに何らかの深刻な問題が生じた場合や、競合企業や新規参入企業との競争激化等が生じた場合、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競争環境について 当社グループは、顧客のニーズに合ったシステム・アプリケーションを開発し、建設業に特化したSaaSソリューションを提供しております。第三者が新たに建設業界の業務ノウハウに精通した技術者、営業担当者を集め、当社グループと同様の事業モデルを構築するには時間的、資金的な障壁があるものと考えておりますが、資金力やブランド力を有する有力な競合企業が、そのリソースを現状以上に活用してサービスや商品の販売に取り組み、当社の想定している以上に競争が激化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 そのため当社グループでは、引き続き顧客のニーズを汲んだ製品やサービスの開発及び提供を進めるとともに、積極的なマーケティング活動と営業力強化による「SPIDER+」の導入社数及び利用者数の増加と、カスタマーサポート及びカスタマーサクセス体制の強化による高い顧客満足度を実現することにより、競争力を高めていく方針であります。また当社グループは、知財戦略を重要度の高い経営事項と認識し、当社グループの競争優位を更に高めています。 ④ 技術革新への対応について 当社グループの主力製品である「SPIDER+」は、顧客ニーズに対応したサービスの拡充、開発を適時かつ継続的に行うことが重要です。とりわけ、クラウドサービス及びAI技術を取り巻く技術革新のスピードは大変速く、先端的なニーズに合致するサービスを提供し続けるためには、常に先進的な技術ノウハウを獲得し、当社グループの開発プロセス・組織に取り入れていく必要があります。また、建設業界のDX進展に伴い、顧客がクラウドサービスに求めるセキュリティ水準は急速に高まっております。特に大手ゼネコン等においては、独自のセキュリティチェック基準や監査への対応が、サービス選定及び継続利用の必須条件となる傾向が強まっております。 そのため当社グループは、エンジニアの採用や教育、創造的な職場環境や開発環境の整備を進めるとともに、技術的な知見やノウハウの取得に注力しております。 しかしながら、かかる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、又は競合他社がより優れたサービスを展開した場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループの技術力低下、それに伴うサービスの質の低下、そして業界での地位の低下を招き、また、対応のための支出の増大により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ システムリスクについて 当社グループは、PC、スマートフォン、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は影響を受けます。 当社グループのサービスは、外部クラウドサーバーを活用し提供しており、外部クラウドサーバーの安定的な稼働が当社グループの事業運営上重要な事項となっております。そのため当社グループでは、外部クラウドサーバーが継続的に稼働しているかを常時監視しており、障害の発生又はその予兆を検知した場合には、当社グループの役職員に連絡が入り、早急に復旧するための体制を整えております。 しかしながら、システムエラー、人為的な破壊行為、自然災害等や当社グループの想定していない事象の発生により外部クラウドサーバーが停止した場合や、コンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入その他の不具合等によりシステム障害が生じた場合、又は外部クラウドサーバーとの契約が解除される等により既存のクラウドサーバーの利用が継続できなくなった場合には、顧客への損害の発生、当社グループの追加費用負担、又は当社グループのブランドの毀損などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ システムの継続的な改善について 当社グループのサービスは、販売開始から15年以上稼働と改修を重ねたことでシステムが複雑化し、その結果、必要以上にシステム改修や障害対応、社員のオンボーディングに時間を要するようになっております。 そのため、2024年12月期期末において、改修や障害により早く対応するための開発基盤に関する方針変更を行い、新たな方針のもと、当該課題を解消する開発に着手しております。 新たな方針に基づくシステム開発における不具合の発生リスクに対しては、機能リリース時の十分なテストを行うことや、部門横断的なプロジェクトチームによる多方面からの検討を行うことにより備えております。 しかしながら、想定しえない理由により、顧客要望に応えられない場合やシステムの障害や不具合が発生した場合、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ Apple Inc.の動向について 「SPIDER+」アプリは、Apple Inc.が提供するアプリマーケット上においてのみ提供しております。当社顧客が「SPIDER+」サービスをiPadデバイス上で利用する場合、当該iOSアプリが必要です。 Apple Inc.によるiOSの利用規約変更などプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換、又はデバイスの陳腐化、競合デバイスのシェア拡大等によってiOS自体の競争力が低下した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 そのため当社グループでは、iOSデバイスの市場シェアは一定期間持続するものと想定しておりますが、上記リスクが顕在化した場合に備え、Androidデバイス対応も含めた取組を進めております。 ⑧ 自然災害等について 大地震や台風等の自然災害や事故などにより、当社グループの従業員や協力会社の被災、事業活動に必要な設備の損壊や電力供給の制限等の事象が発生した場合、当社グループが提供するサービスの継続に支障をきたし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、事業継続計画に基づきバックアップサーバーの整備などの事業継続に関する取組を実施しており、被災時における従業員の安全の確保や確認、迅速なサービス復旧が行えるように備えておりますが、これらの事象が発生した場合、損害を被った設備等の修復や、被害を受けた従業員に対する補償等の費用が発生する可能性があります。 (2) 事業体制に関する事項 ① 既存ユーザ企業の継続率及び単価向上について 当社グループのICT事業はサブスクリプション型のビジネスモデルであるため、当社グループの継続的な成長には、新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の維持及び単価向上が重要と考えております。 既存顧客の維持については、その継続率が非常に重要な要素であり、機能の追加開発やサポートの充実により継続率の維持と向上を図っております。予算及び中期経営方針には、実績を基に一定の解約率を踏まえた継続率を見込んでおりますが、当社グループのサービスの魅力の低下、競合他社に対する競争力の低下、追加機能やサポートに対する満足度の低下等により、当社グループの想定を大幅に下回る継続率となる可能性があります。 また単価向上については、ARPUの上昇や既存顧客へのアップセル、クロスセルを促進する戦略をとっております。しかしながら、既存顧客への浸透や中堅以上の規模の顧客の新規獲得が想定どおり進行しない、または当社グループのサービスが顧客のニーズに合致しないこと等により、想定した顧客単価の向上が実現しない可能性があります。 これらの結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② オプション開発を含む機能の充実が想定どおりに進まないことによるリスクについて 「SPIDER+」のオプション開発を含む機能の充実について、何らかの理由で開発が想定どおりに進まなかった場合には、当社グループの想定する事業展開ができない、または遅延することにより、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 そのため当社グループでは、最新の技術動向に関する情報収集、優秀な人材の確保や教育によるノウハウの蓄積などに積極的に取り組んでおります。 ③ 販売パートナー企業との関係について 当社グループは、「SPIDER+」の事業拡大を図るにあたって、国内の販売パートナー企業と販売取次契約を締結し、販売の取次及び債権回収などを委託しています。当社グループは、販売パートナー企業に対して、営業・技術支援の強化を推進しており、各販売パートナー企業との契約に基づき、安定的かつ長期的な取引関係の構築に努めております。なお、現状では大口取引先などを含め、全体売上の過半数の債権回収をジャパンギャランティサービス株式会社に依頼しており、当連結会計年度末の連結貸借対照表における営業債権のうち55.1%が同社に対するものであります。 今後、主要販売パートナー企業との取引関係継続が困難となった場合や競合企業への契約切替えなど、各販売パートナー企業の事業戦略に変化が生じた場合または信用リスクが生じた場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 そのため当社グループでは、販売パートナー企業に対して、毎月定例の情報交換の場を設けるなど、営業・技術支援の強化を推進しており、各販売パートナー企業との契約に基づき、安定的かつ長期的な取引関係の構築に努めております。 ④ 先行投資から得られる効果が期待どおりに実現しないリスクについて 建設業界は、長時間労働や就業者数の減少による人手不足という深刻な課題を抱えております。加えて、2024年4月から「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」による残業時間上限規制が適用開始されました。これらの市場環境により、建設業界各社は生産性向上への取組を強化しており、生産性向上に資するDXサービスへの需要、ひいては主力サービスである「SPIDER+」に対する需要は今後、一層強くなると想定しております。 「SPIDER+」は、サブスクリプションモデルであり、顧客のサービス導入後から数年かけて顧客内の導入ID数増加及びオプション浸透率上昇を推進するビジネスモデルでもあります。これらの特長を踏まえ、新規顧客の導入後から一定年数は継続的な営業の他、カスタマーサクセスを中心とした重点的なサポートによって、顧客のDXを建設現場から推進することが重要です。 また、高度化・多様化しながら拡大する顧客のDXニーズや建設現場の施工管理に関する課題を解決するプロダクトの継続的な開発、顧客接点となるセールス部門の強化、建設業界大手が取り組む海外展開への対応も必要です。 これらを踏まえ当社グループはこれまで売上高成長率を重視し、先行投資を継続してまいりました。2026年12月期においては通期黒字化を見込み、収益性を伴った事業成長を進めてまいります。しかしながら、経営環境の急激な変化、その他本「事業等のリスク」に記載のリスクの顕在化等により、これらの先行投資が想定どおりの成果に繋がらなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 法的規制に関する事項 ① 知的財産権について 当社グループが建設DXにおいて培ってきた知的財産は、当社グループの競争優位の源泉であると認識しております。また、「コーポレートガバナンス・コード」にも知的財産の重要性が明記されるなど、その重要性は近年高まりを見せております。 当社グループでは、知的財産の担当部門を設け専門家と密に連携をとりながら知的財産管理体制を構築することで、運営するサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行っております。 しかしながら、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払いやこれらに伴うサービス内容の変更の必要性が発生する可能性があります。また、当社グループが保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があるほか、当社グループが保有する知的財産の権利化ができていない場合もあります。こうした場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 訴訟について 当社グループは、有価証券報告書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。 しかしながら、事業を展開する中で、当社グループが提供するサービスの不備や増加傾向にあるサイバー攻撃による情報漏洩等により、何かしらの問題が生じた場合、これらに起因した損害賠償の請求や訴訟の提起がなされる可能性があります。その場合、当該訴訟に対する防御のために費用と時間を要するほか、訴訟内容及び結果によっては損害賠償が生じる、当社グループの社会的信用が毀損されるなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 経営管理体制に関する事項 ① 内部管理体制について 当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るには内部管理体制の強化が重要であると認識しております。そのため、事業運営のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、社外役員の登用、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実や、全役員及び全従業員を対象として社内研修を実施し、周知徹底を図っております。しかしながら、これらの取組にも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは2024年3月にベトナムに連結子会社を立ち上げており海外事業等に対する管理体制を強化しておりますが、当該国の政治・経済・社会情勢の変動に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規則の変更等により当地における事業の継続が困難となる等のカントリーリスクが顕在化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の人物への依存に係るリスクについて 創業者である伊藤謙自は、当社グループの代表取締役社長かつ大株主(2025年12月31日現在において議決権保有割合52.9%)であり、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として、重要な役割を果たしております。同氏は、業界内での知名度も高く、総合的に当社グループの経営に多大な影響力を有しております。 当社グループでは、取締役会やその他会議体において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進める組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。 しかしながら、何らかの理由により同氏が当社グループの経営執行を継続することが困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 人材の確保及び育成について 当社グループにおいて、優秀な人材の確保、育成及び定着は最重要課題であり、将来に向けた積極的な採用活動、人事評価制度の整備や研修の実施等の施策を通じ、社内リーダー層への幹部教育、新入社員及び中途入社社員の育成、定着に取り組んでおります。 しかしながら、必要な人材が十分に確保、育成できなかった場合、または採用後の人材流出が進んだ場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 顧客から預かる情報の管理について 当社グループは、サービス利用者の登録情報等を利用していることから、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者に該当しております。 当社グループは、個人情報の外部漏洩や改竄等の防止のため、個人情報の厳正な管理を事業運営上の重要課題と位置付けており、個人情報取扱管理規程、秘密情報管理規程など、重要な情報資産の保護に関する規程等を整備運用するとともに、個人情報、機密事項を格納するファイルサーバーへの適切なアクセス権限の付与や、パソコンと外部記憶媒体の接続を物理的に不可とするなど、重要な情報資産の管理について組織的かつ技術的、物理的な安全管理措置を講じております。 また、すべての役員、従業員を対象に情報セキュリティ教育を実施するとともに「機密保持及び個人情報管理に関する誓約書」を徴求するなど、個人情報を含む重要な情報資産の保護並びに外部漏洩の未然防止に努めております。加えて、当社グループでは情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)のISO27001認証を取得しています。 しかしながら、万が一、外部からの不正アクセス等を防止できず、個人情報等を含む重要な情報が社外に漏洩した場合、風評被害や社会的信用の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社グループが損害賠償請求の対象となる可能性があります。 (5) その他の事項 ① ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について 当社グループでは、株主価値の最大化を図るための中長期的なインセンティブを与え、株主との一層の価値共有を目的として、役員、従業員、社外協力者等に対するストック・オプション制度を採用しており、今後も当該制度を活用する可能性があります。 これらの新株予約権について行使が行われた場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。 なお、有価証券報告書提出日の前月末現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は1,300,200株であり、発行済株式総数35,507,400株の3.7%に相当しております。 ② 税務上の繰越欠損金について 当社グループは、当連結会計年度末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。当社グループの業績が中期経営方針どおりに順調に推移しない場合には、繰越欠損金を使用できなくなることによって当社グループのタックス・プランニングに影響を与える可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績の状況 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 a 経営成績 当社グループが主に事業を展開している国内建設業界では、都市部の再開発や老朽化したインフラの修繕需要などを背景として、建設需要の中長期的な拡大が見込まれている一方で、人手不足の深刻化や高齢化、資源価格高騰に伴う建設資材価格の上昇などの課題により、生産性向上が喫緊の課題となっております。 こうした課題に対し、当社グループが開発・提供する「SPIDER+」は、施工管理業務のデジタル化を通じて省人化及び業務効率化を実現するものであり、主に総合建設会社(ゼネコン)や総合設備会社(サブコン)の現場監督に利用され、大規模建設現場を中心に導入が進んでおります。 また、建設業界においては人手不足や法規制への対応ニーズの高まりを背景に、各社でIT活用が加速しております。こうした市場環境を踏まえ、当社グループは拡大する建設DX投資需要を的確に捉え、業界内におけるシェア拡大を図るべく、プロダクト及び組織体制の強化、営業力の拡充、パートナー企業との連携強化に重点的に取り組んでおります。 以上の事業環境及び経営判断のもと、建設業界のDXを推進し生産性の向上とコスト削減に貢献するサービスである「SPIDER+」は建設業界のIT投資需要を取り込み、契約社数及び1社あたりの契約単価が増加しました。 その結果、「SPIDER+」の2025年12月末における契約社数は2,251社(前年同期比6.3%増)、1社あたりの月額契約単価であるARPAは184千円(前年同月比3.6%増)と堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は4,895,537千円(前年同期比20.2%増)、営業損失は10,899千円(前年同期は519,192千円の営業損失)、経常損失は40,667千円(前年同期は525,977千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は17,357千円(前年同期は771,659千円の純損失)となりました。 b 財政状態 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末に比べ138,569千円減少し、3,257,042千円となりました。これは主に売掛金が93,323千円増加した一方で、現金及び預金が263,352千円減少したことによるものです。 固定資産は前連結会計年度末に比べ89,462千円増加し、905,311千円となりました。これは主にソフトウエアが37,575千円、ソフトウエア仮勘定が30,830千円、繰延税金資産が46,335千円増加したことによるものです。 この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ49,107千円減少し、4,162,353千円となりました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末に比べ90,500千円増加し、1,308,048千円となりました。これは主に未払費用が45,285千円、その他流動負債が34,023千円増加したことによるものです。 固定負債は前連結会計年度末に比べ156,050千円減少し、192,092千円となりました。これは主に長期借入金が153,420千円減少したことによるものです。 この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ65,549千円減少し、1,500,141千円となりました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べ16,442千円増加し、2,662,211千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失17,357千円を計上した一方で、新株予約権の行使により資本金が17,767千円、資本剰余金が17,767千円それぞれ増加したことによるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は前連結会計年度末に比べ263,352千円減少し、2,477,419千円となりました。 各キャッシュ・フローの状況と主な内訳は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は、78,890千円(前年同期は369,092千円の使用)となりました。主な内訳は売上債権の増加93,323千円による資金の減少、減価償却費160,660千円による資金の増加であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は、181,978千円(前年同期は52,411千円の使用)となりました。主な内訳は無形固定資産の取得による支出170,198千円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は、158,634千円(前年同期は322,639千円の獲得)となりました。主な内訳は新株予約権の行使による株式の発行による収入35,479千円、長期借入金の返済による支出193,071千円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当社グループは、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。 b 受注実績 当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。 c 販売実績 当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前年同期比(%) ICT事業   4,895,537   20.2 (注) 1.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が 100分の10未満であるため、記載を省略しております。 2.当社グループは、ICT事業の単一セグメントのためセグメント別の記載はしておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積りを必要とされております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に会計上の見積りを行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度における経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」に記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関等からの借入金を基本としております。また、持続的な成長を図るため既存事業の拡大と新規開発を行っており、これらに必要な資金については必要に応じて多様な資金調達を実施しております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

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開示資料

出典

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