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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

フレクト

4414 · Growth · 情報・通信業

「あるべき未来をクラウドでカタチにする」を掲げ、企業のDXを支援するマルチクラウド・インテグレーター。

概要

株式会社フレクトは、2005年に設立されたマルチクラウド・インテグレーターである。Salesforce、Amazon Web Services、MuleSoftなど複数のクラウドプラットフォームを横断的に活用し、大手企業向けのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援サービスを提供する。2026年3月期の売上高は83億円、営業利益12億円。2021年12月に東京証券取引所マザーズに上場後、2022年4月にグロース市場へ移行した。

クラウドインテグレーションを中核とする単一事業構造

フレクトの事業は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントで構成される。収益の大部分は、企業のクラウド基盤構築・運用、データ連携、AI導入を統合的に手掛ける「クラウドインテグレーションサービス」から生まれる。売上総利益率を重視し、2026年3月期には高水準を達成した。同社は「攻めのDX」を標榜し、顧客接点の変革からビジネスモデル変革までを支援する。

大手企業への集中と顧客当たり売上の拡大

フレクトは国内大手企業を主な顧客とし、四半期契約顧客数と顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)を重要指標とする。2026年3月期第4四半期の大手企業顧客数は70社、ARPAは29.3百万円。売上高100百万円以上の大口顧客は5社に達した。新規顧客は金融業界を中心に獲得し、自律型AIエージェント「Agentforce」やデータ統合プラットフォーム「Databricks」の案件が寄与した。

複数クラウドベンダーとのパートナーシップ網

2009年にセールスフォース・ジャパンとパートナー契約を結んで以来、フレクトは主要クラウドベンダーとの関係を拡大してきた。現在のパートナーには、Salesforce、Amazon Web Services、Heroku、MuleSoft、Tableau、Oktaなどが含まれる。同社はこれらのプラットフォームを組み合わせたマルチクラウドインテグレーションを強みとし、MuleSoftビジネスでは2022年から5年連続で表彰を受けるなど、パートナーからも高い評価を得ている。

エンジニア主導の組織と人材構成

2026年3月末時点のクラウドエンジニア等の専門職従業員数は415人。フレクトはエンジニアのアサイン最適化や社内AI活用により生産性向上を図る。創業以来20年以上にわたりB2C向けWebモバイルアプリケーション開発の実績を持ち、その技術力を背景に大手企業のDXプロジェクトを担当する。2024年には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証、2025年には品質マネジメントシステム(ISO9001)認証を取得し、品質管理体制を強化している。

業界の中での役割はクラウドインテグレーションサービスを提供するDX支援企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
83億円
営業利益
12億円
営業利益率
14.5%
純利益
7億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01全業界(企業向けDX)主力

国内大手企業を中心に、データ連携、ID統合、データ統合プラットフォームの構築にAIを加えたトータルサービスを提供。Salesforceを活用したコンタクトセンター、コミュニティ、EC、IoT等のアプリケーション開発も手がけ、既存・新規事業のデジタル変革を支援する。

主な製品・サービス2
クラウドインテグレーションサービス
クラウドとAIを活用し、データ連携、ID統合、データ統合プラットフォームの構築、AIを組み合わせたトータルサービスを提供。
Salesforceプラットフォーム活用アプリケーション
コンタクトセンター、コミュニティ、EC、IoT等のアプリケーションをSalesforce上で開発し、顧客体験の最適化を支援。

製品と技術

Cariot:車両データとクラウドを連携する働き方改革SaaS

Cariotは2016年4月に提供を開始したドライバー働き方改革クラウドサービスである。企業の車両とクラウドを接続し、運行管理、ドライバーの勤怠管理、安全運転評価などを実現する。Salesforceプラットフォーム上に構築され、IoTデータを活用した顧客体験の変革を提供する。2024年10月にフレクトと株式会社ソラコムの合弁会社として分社化され、現在は別法人で運営されている。

Salesforceを軸にしたマルチクラウドインテグレーション

フレクトの中核技術は、Salesforceを中心にAmazon Web Services、Heroku、MuleSoft、Tableau、Oktaなどのクラウドサービスを統合するマルチクラウドアーキテクチャの設計・構築・運用にある。これにより、顧客企業のデータ連携、ID統合、カスタマーエンゲージメント向上を実現する。同社はSalesforceのAI機能「Einstein」を活用した事例で、日本企業として初めて「Salesforce Partner Innovation Awards 2019」を受賞し、技術力の高さを示した。

AI・データ統合ソリューション:Agentforce、Databricks、MuleSoft

2025年度以降、フレクトは自律型AIエージェント「Agentforce」、データ統合プラットフォーム「Databricks」、API連携プラットフォーム「MuleSoft」を用いた案件を複数受注している。特に金融業界向けにAgentforceと「Data 360」を組み合わせたソリューションを提供し、既存顧客にはSalesforceプラットフォーム上のプロジェクトも継続的に納入している。これらのソリューションは、データ統合からAI推論までを一貫して支援する点が特徴である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

クラウド開発特化で高成長、収益性も良好に維持

同社は情報・通信業に属し、クラウド関連のシステム開発・運用サービスを提供する。売上高は2024/3期の69億円から2025/3期79億円、2026/3期83億円へと二桁成長を続け、クラウド需要の拡大を捉えている。営業利益率は2025/3期の13.92%から2026/3期に14.46%へ微改善し、高収益体質を維持。ライバルであるCocoliveやソラコムなど成長著しい企業と競合しながらも、技術力と顧客基盤で優位に立つ。今後はクラウド市場の競争激化に対応しつつ、高い成長と収益性の両立が課題となる。

強み

  • 売上高が69億円から83億円へ拡大し、年率10%超の成長を実現。
  • 営業利益率は14%前後で、高収益なビジネスモデルを確立。
  • クラウド技術に特化し、顧客企業のデジタル変革を支援。
  • 高度なエンジニアリング力で大手企業からの受注を獲得。

課題

  • クラウド市場は新興企業が多く、価格・技術競争が厳しい。
  • 優秀なエンジニアの採用・育成が成長の鍵であり、人材争奪戦が激化。
  • クラウド投資の景気感応度が高く、需要が急変するリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がフレクト

時価総額で並べると、掲載11社のなかで4番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

Salesforceパートナー契約でクラウド事業に本格参入した2009年

フレクトは2005年8月、東京都渋谷区本町に資本金10,000千円で設立された。当初は一般消費者向けWebアプリケーション開発を手掛けていたが、2009年6月に株式会社セールスフォース・ドットコム(現セールスフォース・ジャパン)とパートナー契約を締結したことが転機となる。これにより同社はクラウドインテグレーションの領域へ本格的に進出し、後の事業の中核を築いた。

IoTとCariot投入でサービスを多角化した2015年

2015年2月、Salesforce IoTアクセラレータープログラムに登録し「IoTインテグレーションサービス」を開始。同年5月には「Salesforce Partner Award 特別賞」を受賞した。同年9月にはAmazon Web ServicesとAPNテクノロジーパートナー契約を結び、マルチクラウド戦略を加速。2016年4月にはクルマと企業をつなぐドライバー働き方改革クラウド「Cariot」を提供開始し、自社プロダクトを持つベンダーとしての側面も強めた。

SalesforceやDraper Nexusからの増資で成長資金を確保した2018年

2018年3月、Draper Nexus Partners Ⅱ, LLC及びDraper Nexus Technology Partners 2号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施。翌4月にはsalesforce.com, inc.(現Salesforce,Inc.)を引受先とする増資も行った。これにより財務基盤を強化し、エンジニア採用や事業拡大に充てた。同年5月には「Innovation Partner of the Year 2018」を受賞するなど、パートナー評価も高まった。

東証マザーズ上場とグロース市場移行を果たした2021〜2022年

2021年12月、東京証券取引所マザーズに株式を上場。2022年4月の市場区分見直しに伴い、グロース市場へ移行した。上場により知名度と資金調達力が向上し、その後も成長を続ける。上場前の2021年3月期は売上高26億円、純損失2億円だったが、2022年3月期には売上高36億円、純利益3億円と黒字転換を達成した。

MuleSoft・Oktaとの連携強化と継続的なパートナー表彰(2022〜2025年)

2022年3月、本店を東京都港区芝浦に移転すると同時に、MuleSoft Japanより「Partner Enablement Award 2022」を受賞。以降、2023年、2024年、2025年と同賞を連続受賞し、2024年には「Japan Partner of the Year <MuleSoft>」も獲得した。2023年2月にはOkta, Inc.とパートナー契約を締結し、ID統合分野を強化。2025年7月にはOktaより「Service Delivery Partner of the Year Auth0」を受賞した。

Cariot分社化と品質認証取得で体制を刷新した2024〜2025年

2024年10月、Cariotサービスを株式会社ソラコムとの合弁会社として分社化。これにより自社プロダクト事業を独立させ、クラウドインテグレーション事業に集中する体制へ移行した。同年11月には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得。2025年11月には品質マネジメントシステム(ISO9001)認証も取得し、コーポレートガバナンスとサービスの品質を対外的に担保した。

年表32件を開く

2000年代

  • 2005年8月創業東京都渋谷区本町に株式会社フレクト(資本金10,000千円)を設立
  • 2009年6月株式会社セールスフォース・ドットコム(現 株式会社セールスフォース・ジャパン)とパートナー契約を締結

2010年代

  • 2012年5月本店を東京都渋谷区恵比寿に移転
  • 2013年1月Heroku,inc.とパートナー契約を締結
  • 2015年2月Salesforce IoTアクセラレータープログラムに登録し「IoTインテグレーションサービス」を提供開始
  • 2015年4月本店を東京都中央区京橋に移転
  • 2015年5月株式会社セールスフォース・ドットコム(現 株式会社セールスフォース・ジャパン)より「Salesforce Partner Award 特別賞」を受賞
  • 2015年9月Amazon Web Services,Inc.とAPN 1 テクノロジーパートナー契約を締結
  • 2015年11月salesforce.com, inc.(現 Salesforce,Inc.)を引受先とする第三者割当増資を実施
  • 2016年4月株式会社セールスフォース・ドットコム(現 株式会社セールスフォース・ジャパン)とOEMパートナー契約を締結 クルマと企業をつなぐドライバー働き方改革クラウド「Cariot(キャリオット)」を提供開始
  • 2017年12月SORACOM SPS 2 Partner Award 2017 年間最優秀パートナーを受賞
  • 2018年3月Draper Nexus Partners Ⅱ, LLC及びDraper Nexus Technology Partners 2号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施
  • 2018年4月salesforce.com, inc.(現 Salesforce,Inc.)を引受先とする第三者割当増資を実施
  • 2018年5月株式会社セールスフォース・ドットコム(現 株式会社セールスフォース・ジャパン)より「Innovation Partner of the Year 2018」を受賞
  • 2019年11月Dreamforce(現 Salesforce,Inc.が主催)にて「Salesforce Partner Innovation Awards 2019」を受賞

2020年代

  • 2020年3月本店を東京都千代田区内幸町に移転
  • 2020年5月株式会社セールスフォース・ドットコム(現 株式会社セールスフォース・ジャパン)より「Innovation Partner of the Year 2020」を受賞
  • 2020年6月MuleSoft,LLCとパートナー契約を締結
  • 2021年4月Tableau Software,LLCとパートナー契約を締結
  • 2021年10月Amazon Chime SDK and Chime Voice Connector Partnersに認定
  • 2021年12月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2022年3月本店を東京都港区芝浦に移転 MuleSoft Japanより「MuleSoft Japan Partner Enablement Award 2022」を受賞
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、東京証券取引所グロース市場に移行
  • 2023年2月Okta, Inc.とパートナー契約を締結
  • 2023年5月MuleSoft Japanより「MuleSoft Japan Partner Enablement Award 2023」を受賞
  • 2024年4月株式会社セールスフォース・ジャパンより「Japan Partner of the Year <MuleSoft>」を受賞「SPSアワード 2023 ビジネス・パートナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞
  • 2024年10月Cariotサービスを株式会社ソラコムの合弁会社として分社化
  • 2024年11月情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得
  • 2025年4月株式会社セールスフォース・ジャパンより「Japan Partner of the Year <MuleSoft>」を受賞
  • 2025年7月支店を大阪府大阪市北区大深町に開設 Okta, Inc.より「Service Delivery Partner of the Year Auth0」を受賞
  • 2025年8月本店を東京都港区東新橋に移転
  • 2025年11月品質マネジメントシステム(ISO9001)の認証を取得

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    クラウドとAIで企業DXを支援

    コーポレートビジョン「あるべき未来をクラウドでカタチにする」のもと、マルチクラウド・インテグレーターとして企業のDXを支援。顧客中心型のビジネス変革を実現するため、クラウドとAIの先端テクノロジーを活用し、新たな顧客体験を創出する。

  2. 02

    高付加価値サービスの提供と生産性向上

    売上総利益率をサービス付加価値の源泉として重視し、マルチクラウド・AIの先端技術による高付加価値サービス提供と、オペレーション徹底・AI活用による生産性向上で利益率を向上させる。

  3. 03

    クラウドエンジニアの採用・育成強化

    クラウドエンジニアの採用と教育を重要テーマに位置付け、専門組織によるオンボーディングやトレーナー制度、自社Eラーニングでクラウド未経験者を短期間で戦力化。資格取得支援やエンゲージメント向上施策も実施する。

  4. 04

    研究開発から横展開へ至る事業サイクル

    研究開発で得たクラウドとAIの先端テクノロジーを企業や社会の課題に素早く適用し、ノウハウをパッケージ化して同様の課題に横展開。特定領域で先行して競争優位を確立し、自社プロダクトへの展開も視野に入れる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で445人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は665万円で、4期前と比べて3.8%平均年齢は36.5歳、平均勤続年数は3.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年3月69238.83.3163
2023年3月68037.82.8243
2024年3月59237.12.7324
2025年3月73236.52.9393280
2026年3月66536.53.2445270

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率156.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)77.6%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都港区149百万円
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    令和8~11年度職員情報DB及び勤怠管理システムに係る運用・保守業務
    経済産業省 · 2026-03-12
    4億円
  • 調達
    令和6~7年度職員情報DB及び勤怠管理システムに係る運用・保守業務
    経済産業省 · 2024-02-29
    2億円
  • 調達
    在外給付システムの設計・開発一式
    外務省 · 2025-04-04
    4,500万円
  • 調達
    令和8年度データ連携基盤(予算管理システム)運用・保守事業
    経済産業省 · 2026-03-05
    2,256万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は83億円営業利益12億円前期と比べると増収増益で、売上が+5.1%、利益が+9.1%。

売上高
+5.1%
83億円
営業利益
+9.1%
12億円
純利益
+0.0%
7億円
営業利益率
14.5%
前期比 +0.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高104億円83億円
営業利益12億円12億円
純利益8億円7億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は22億円、営業利益は1億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+46.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q151
2024年1Q1500.00
2024年2Q16212.52
2024年3Q18316.72
2024年4Q200
2025年2Q39410.33
2025年4Q40717.54
2026年2Q38410.53
2026年4Q45817.84
2027年1Q2214.50

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2018年3月期からの9期で、売上は12億円から83億円へ6.9倍に増えた。直近期の営業利益率は14.5%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年3月12−2−2
2019年3月19−1−1
2020年3月2911
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2021年3月26−2−2
2022年3月3623
2023年3月5332
2024年3月6984
支店を大阪府大阪市北区大深町に開設 Okta, Inc.より「Service Delivery Partner of the Year Auth0」を受賞
2025年3月79111113.97
2026年3月83121214.57

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高83億円のうち、営業利益として残るのは12億円14.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は7億円、売上の8.4%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金53.0%44億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金32.5%27億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益14.5%12億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
47.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+6.1pt
14.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.8pt
8.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+14.6pt
27.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
18.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
32.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2026年3月期は営業CFが3億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは2億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は11億円で、売上の1.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年3月3−1125
2021年3月−306−39
2022年3月2−17116
2023年3月−3−10−412
2024年3月6−10516
2025年3月9−3−1621
2026年3月3−1−13211

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2026年3月期の総資産は37億円。このうち返さなくてよい自己資本が22億円で、自己資本比率は60.5%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年3月73441.8
2019年3月84445.3
2020年3月124836.0
2021年3月1521316.2
2022年3月27131448.0
2023年3月29151453.1
2024年3月40202049.6
2025年3月42271564.8
2026年3月37221560.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
11億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
20億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
15億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
99
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率29 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中78位あたり、逆に低いのは売上成長率605社中403位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
27.6%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
14.5%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
60.5%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
5.1%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,075で、1年前と比べて-45.3%過去52週の値幅のなかでは12%の位置にある。

¥1,075-6.8%1ヶ月-12.3%1年-45.3%時価総額67億円
過去52週の値幅
安値¥950高値¥2,024

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.5倍
PER (会社予想)7.7倍
PBR2.77倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で-8.48%と下落し、8月21日には+8.52%と反発したが、25日線1188円、75日線1122円を下回っている。8月14日に前日比-9.14%の1095円へ急落し、その後は安値圏で推移。52週高値2024円からは44%下落し、52週安値950円に接近していたが、8月21日の反発で1133円まで回復。出来高は8月21日に12万株超と急増し、下値での買いが入った。RSIは35.9と弱含む。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 84/100)

PERが9.74倍と業界平均30.34倍から大きく乖離し、PBRも3.18倍と平均3.5倍を下回ります。ROEは27.6%と非常に高く、資本効率が優れています。ただし、無配当のため配当利回りはゼロで、株主還元の観点では劣ります。売上高は拡大しており、営業利益率も13.92%から14.46%へ改善、純利益も7億円と安定しています。割安かつ高ROEと成長性を兼ね備えており、配当がない点を許容できれば投資妙味があります。同業他社の高PER平均もあり、さらに評価が高まる余地があります。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.5倍47.9倍
PER (予想)7.7倍
PBR2.77倍2.96倍
ROE27.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

クラウド需要を背景に売上は成長(2023年53億→2026年83億円)し、PER9.7倍と割安感がある。強気派は、ROE27.6%の高効率経営で、営業利益率も14%台へ改善、市場の成長に乗り業績拡大が続くとする。弱気派は、株価が1年で-41%と大きく下落しており、市場が成長性を疑っている。競争激化や案件の採算性悪化、大型案件の獲得に依存するリスクを指摘。争点は、業績の伸びが加速するか、減速するか。

プラスに働く材料7
  • 高成長と高収益

    売上は2023年から2026年にかけて53→83億円と56%増、営業利益率は13.9%から14.5%。

  • 株主価値の向上

    ROE 27.6%は非常に高く、PBR 3.18倍ながらPER 9.7倍と割安。

  • 市場の追い風

    クラウド・IoT投資は増加基調で、中堅企業の需要も拡大。

  • ROE27.6%の高資本効率でPBR3.18倍を正当化通年影響

    ROE27.6%はPER9.74倍と併せ、利益成長余地が大きい

  • 2026年3月期は営業利益12億円と増益基調決算発表後影響

    営業利益は前期11億円→12億円、売上高83億円に拡大

  • 株価は1年で41%下落、割安感でリバウンド期待不定影響

    下落率41.17%は過剰反応、PER9.74倍は業績成長と乖離

  • 営業利益率14.46%と改善、収益構造強化継続影響

    営業利益率13.92%→14.46%と0.54pt向上

マイナスに働く材料7
  • 株価の大幅下落

    1年間で-41%下落し、市場の信頼を失っている。

  • 競争激化

    同業他社が多く、価格競争や案件の先細りが懸念。

  • 案件依存の収益

    大型案件の変動が業績を左右し、不確実性が高い。

  • 純利益7億円と前期横ばい、増収が利益に結び付かず通年影響

    売上高は4億円増の83億円だが純利益は7億円のまま

  • 配当利回り非開示で株主還元不透明継続影響

    配当利回りが非開示、PER9.74倍の低さが反映されず投資判断が困難

  • 時価総額77億円の小型株、流動性限定的継続影響

    時価総額77億円、大口売買で株価急変しやすい

  • 外国人保有14.07%、中小型株の需給不安定不定影響

    外国人保有率14.07%は中程度、売り時は需給ギャップ

次の決算で確かめる点
受注残高
将来の売上を確保できているかを示す重要指標。
営業利益率
競争環境下での採算性の維持を確認するため。
売上高成長率
成長トレンドが続くか、市場の需要を反映する。
新規顧客数
顧客基盤の拡大が持続可能性を示す。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ1,812人。区分でいちばん多いのは事業法人47.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.7%を占め、残る50.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人63.562.061.159.747.2
個人・その他23.225.418.222.231.3
外国法人5.38.013.38.214.1
自己株式12.4
証券会社5.41.12.22.65.0
金融機関2.63.45.27.32.5
外国人個人0.10.10.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01合同会社クロ46.74
02Salesforce, Inc. (国内連絡先)4.45
03CACEIS BANK/QUINTET LUXEMBOURG SUB AC / UCITS CUSTOMERS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)3.32
04NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)2.05
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.71
06大橋 正興1.69
07株式会社SBI証券1.66
08UBS AG LONDON ASIA EQUITIES(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.36
09フレクト従業員持株会1.29
10楽天証券株式会社共有口1.00

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-07-15
    光通信株式会社
    新規の大量保有報告
    5.06%
  • 2026-04-07
    パーム・インベストメント・マネジメント・ピーティーイー・リミテッド(PALM INVESTMENT MANAGEMENT PTE. LTD.)
    新規の大量保有報告
    0.48%
    -4.64pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+179%、1株純資産は5期で+87%。直近期のROEは27.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2018年3月−143−69.1
2019年3月−103−39.7
2020年3月1316.5
2021年3月−38−57.2
2022年3月5022134.730.3
2023年3月3825715.823.2
2024年3月7332925.044.5
2025年3月11944430.615.5
2026年3月11341427.68.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

5名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は5名。2026/3期の役員報酬は総額50百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢
黒川幸治代表取締役CEO クラウドインテグレーション事業部 事業部長47
大橋正興取締役 Identity&AI事業部 事業部長47
銕川陽介取締役(監査等委員)46
藤原章一取締役(監査等委員)63
小川周哉取締役(監査等委員)45

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)22653116
監査等委員3172196

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,134字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は、コーポレートビジョンである「あるべき未来をクラウドでカタチにする」のもと、クラウドとAIの先端テクノロジーで企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するマルチクラウド・インテグレーターです。近年、スマートフォンの普及やクラウドテクノロジーの進化によって、生活やビジネスなど社会のあらゆる領域でデジタルに最適化された顧客体験(注1)が求められています。顧客のニーズは多様化し、企業がその移りゆくニーズをとらえ、デジタル時代を生き抜いていく必要があります。あらゆるヒト、モノがデジタルでつながる社会において、当社はデジタルに最適化された新しい顧客体験をカタチにし、顧客中心型のビジネス変革を支援していきます。 DXには様々な定義がありますが、日本経済団体連合会によると、単純な改善や自動化、効率化をもってDXとは言い難く、社会の根本的な変化に対して、新たな価値を創出するための改革がDXと定義されております(出典:日本経済団体連合会「Digital Transformation(DX)」2020年5月19日)。コスト削減を目的とした、紙からデジタルへの置き換えといった社内のアナログな業務やデータをデジタル化する「守りのDX」から、収益や顧客エンゲージメントの向上を目的とした、新しい顧客体験を創出する「攻めのDX」にシフトすることが求められています。「攻めのDX」のステップとして、顧客接点の変革、サービス商品の変革、最後にビジネスモデルの変革となり、達成難度も高く、これを実現すると企業の高い競争力が獲得でき、この「攻めのDX」こそがDXの本質と言えます。 ※ 株式会社NTTデータ経営研究所「日本企業のデジタル化への取り組みに関するアンケート調査(2019年8月20日)」を基に当社作成 当社は、DX支援のプロフェッショナルサービスを展開する「クラウドインテグレーションサービス」を運営しており、クラウドとAIの先端テクノロジーで新しい顧客体験をカタチにする「攻めのDX」を支援しています。当社は、国内大手企業を中心に、データ連携、ID統合及びデータ統合プラットフォームの構築にAIを加えたトータルサービスを提供しております。またSalesforceプラットフォームを活用したコンタクトセンターサービス、コミュニティサービス、ECサービス、IoTサービス等アプリケーション開発も提供しており、既存事業や新規事業のデジタル変革を支援しています。 なお、当社の事業は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとなります。 (注) 1.顧客体験:顧客が企業のサービスや商品を利用することで得られる体験 [サービスの流れ]
経営方針・対処すべき課題7,379字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、「あるべき未来をクラウドでカタチにする」というコーポレートビジョンのもと、クラウドとAIの先端テクノロジーで企業のDXを支援する、マルチクラウド・インテグレーターです。あらゆるヒト、モノがデジタルでつながる社会において、企業やその先にいるユーザーのあるべき姿を当社自身で考え、そのモノ作りまで行い、デジタルに最適化された新しい顧客体験をカタチにすることで、顧客中心型のビジネス変革を支援していきます。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、売上総利益率、四半期契約顧客数(注1)及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)(注2)を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでまいります。売上総利益率については、サービス付加価値の源泉として重視しており、当該指標を向上させてまいります。また、クラウドインテグレーションサービスの売上高については、四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高に分解することができますが、顧客数が増加しているか、また、顧客当たりの売上高が増加しているか測る指標として四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)を重視しております。 (注) 1.四半期契約顧客数:再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客を除いた四半期会計期間における契約顧客数。再販案件とは当社が仕入れたライセンスを顧客に再販売するリセールにあたり、当社においては金額が僅少なため、当該顧客は除く 2.顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA):Average Revenue per Accountの略(顧客当たりの平均売上高)で、再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客を除いた顧客当たりの四半期平均売上高。再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客からの売上高を除いた四半期売上高÷四半期契約顧客数により算出 (3)経営環境 当社のクラウドインテグレーションサービスが属する国内DX市場の規模は、2024年度の5兆2,759億円見込から2030年度には9兆2,666億円に拡大すると予測されております(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)。これはデジタル技術の進展により社会が急激に変化する中、各企業は優位性・競争力の維持・強化のため、DXによるビジネス変革が求められていることが背景にあります。DX実現を支える国内パブリッククラウドサービス市場は2023年~2028年にかけて15.7%の年平均成長率で推移し、2028年の市場規模は2023年比2.1倍の6兆5,146億円になることが予測されております(出典: IDC Japan株式会社「国内パブリッククラウドサービス市場予測、2024年~2028年」)。また、少子高齢化に伴う労働力不足が深刻化するなか、AIによる業務効率化や生産性向上、新たな顧客価値を創出する企業ニーズが急速に高まっており、AIの業務実装は企業の重要な経営課題となっています。国内におけるAIシステムの市場規模は、マルチAIエージェントが業務や産業等の特徴ある分野に活用されることで高い成長が見込まれており、2024年の1兆3,412億円(支出額ベース)から2029年に4兆1,873億円になると予測されております。(出典:IDC Japan株式会社「国内AIシステム市場予測、2024年~2029年」) (国内DX市場) (国内パブリッククラウド市場) (国内AIシステム市場) (4)当社の強みと特徴 ① 高成長が期待されるDX/クラウド/AI市場におけるユニークなポジショニング 当社は創業以来、一般消費者向け(B2C)の顧客接点(フロントエンド)となるWebモバイルアプリケーションを20年以上にわたり開発、また株式会社セールスフォース・ドットコムパートナー(現 株式会社セールスフォース・ジャパン)、Heroku,inc.パートナー、Amazon Web Services,Inc.パートナーとなり、Salesforceを中心にAmazon Web ServicesやHerokuなど複数のクラウドプラットフォームを活用したマルチクラウドインテグレーションで17年以上にわたり開発してきた豊富な実績を持っています。 また当社は2019年11月にsalesforce.com,inc.(現 Salesforce,Inc.)よりSalesforce Einstein(AI)(注1)導入事例において、日本企業として初めて「Salesforce Partner Innovation Awards 2019」の表彰を受けました。評価された点として①Salesforceテクノロジーを使用して、革新的で最先端のソリューションの開発を行った点。②お客様が抱えるビジネス上の課題を克服できるように、設計から構築まで支援し、技術的に貢献した点。③お客様にとって魅力的なデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援したことが挙げられます。更に2020年5月にはSalesforceを活用したマルチクラウド開発導入事例を評価され、「Innovation Partner of the Year 2020」の表彰を受けました。また、2022年から2026年にかけて5年連続で、MuleSoftビジネスにおける実績が評価され、MuleSoftに関する表彰を受けております。なお、セールスフォース・ジャパン及びMuleSoft Japanから国内最上位パートナーの認定を受けた実績があり、国内でもグローバルでも評価されております。 当社は従前より、データ連携、データ統合プラットフォーム、CRMの「AI-Readyなシステム構築」、また研究開発と顧客社内向け、社外のエンドユーザー向けに提供する「AI導入及び活用」を手掛けてまいりました。この「AI-Readyなシステム構築」と「AI導入及び活用」のいずれにも豊富なナレッジと実績を有するユニークなポジションをとっています。データ連携、ID統合及びデータ統合プラットフォームの構築にAIを加えたトータルサービスを提供することが、当社の競争優位性に繋がっているものと認識しております。 更に、「攻めのDX」の最後のステップである「ビジネスモデルの変革」を実現するには、1つのデジタルサービスをつくって終わりではなく、複数のデジタルサービスを束ね、企業の基幹システムも含む様々なシステムをシームレスに連携させることが必要となり、そのためにもマルチクラウドの高い技術力が求められます。顧客接点の変革、サービス商品の変革にとどまらず、ビジネスモデルの変革までを含めた「攻めのDX」支援に必要な組織的能力(ケイパビリティ)を有することが、当社の競争優位性に繋がっているものと認識しております。 (注) 1. Salesforce Einstein(アインシュタイン):Salesforce,Inc.が提供するAI(人工知能)サービスの名称 ② 優良な顧客基盤を有する収益性の高いクラウドインテグレーションサービス クラウドインテグレーションサービスの顧客基盤は積極的にDXを推進する大手企業(注1)が中心となり、2026年3月期における大手企業の売上高構成比は94%となっております。大手企業の高い要求難度に応えるサービス品質を提供し、継続的な契約獲得を実現しております。 2026年3月期においては、提案活動の強化により既存顧客との取引が拡大し、売上高は過去最高となりました。売上総利益率に関しては、マルチクラウドとAIの先端技術を活用した高付加価値のサービス提供に加え、オペレーションの徹底やAI活用による生産性向上により高い水準で推移しております。クラウドインテグレーションサービスの売上総利益率の推移は下記の通りとなっております。 クラウドインテグレーションサービス売上総利益率 2022年3月期   2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 売上総利益率   44.9%   38.8%   43.6%   44.5%   47.4% 2026年3月期第4四半期における大手企業の四半期契約顧客数は70社となり、前年同期比で15社増加しました。大手企業の顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)は29.3百万円となり、前年同期比で4.0百万円減少しました。これは、新規顧客が少額取引から開始する傾向があるためです。四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)の推移は下記の通りとなっております。 四半期契約顧客数(単位:社数) 2022年3月期 第4四半期   2023年3月期 第4四半期   2024年3月期 第4四半期   2025年3月期 第4四半期   2026年3月期 第4四半期 大手企業   32   32   43   55   70 中小企業   6   5   7   10   17 合計   38   37   50   65   87 ※四半期契約顧客数:再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客を除いた四半期会計期間における契約顧 客数。再販案件とは当社が仕入れたライセンスを顧客に再販売するリセールにあたり、当社においては金額が僅 少なため、当該顧客は除く 顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)(単位:百万円) 2022年3月期 第4四半期   2023年3月期 第4四半期   2024年3月期 第4四半期   2025年3月期 第4四半期   2026年3月期 第4四半期 大手企業   30.0   43.0   40.5   33.3   29.3 中小企業   11.9   16.4   24.4   13.3   13.0 顧客全体   27.1   39.4   38.3   30.2   26.1 ※顧客当たりの四半期平均売上高は(ARPA):Average Revenue per Accountの略(顧客当たりの平均売上高) で、再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客を除いた顧客当たりの四半期平均売上高。再販案件及び四 半期売上高が1百万円以下の顧客からの売上高を除いた四半期売上高÷四半期契約顧客数により算出 (注) 1.大手企業:日経225、日経400、日経500のいずれかに採用されている企業、または当該企業のグループ企業や当該企業に準ずる売上(1,000億円以上)規模の企業 ③ 技術力ある人材育成とクラウド・AIの先端テクノロジーを活用した成長戦略 当社はクラウドエンジニアの採用と教育を事業上の重要テーマとして注力しています。 採用に関しては、クラウドエンジニア等の専門職従業員を中心に堅調な組織拡大を実現しています。クラウドインテグレーションサービスにおけるクラウドエンジニア等の専門職従業員(注1)は下記の通り推移しており、今後も採用は成長戦略の重要テーマとして取り組んでまいります。 クラウドインテグレーションサービスにおけるクラウドエンジニア等の専門職従業員(人) 2022年3月   2023年3月   2024年3月   2025年3月   2026年3月 118   192   275   359   415 教育に関しては、マルチな専門性を育む仕組みと人づくりを推進しております。当社クラウドエンジニアの特徴として、Salesforce、Amazon Web Services、MuleSoft、Okta、Databricksといったクラウドプラットフォームを活用したマルチクラウドエンジニアリングに加え、Agentforce、MuleSoft Agent Fabric、Auth0 for AI Agents、Genie、Bedrock等マルチAIに関する先端テクノロジーの専門性を有しております。また、コンピューターを用いた情報処理を学んだエンジニアで構成されており、当社への入社時の約8割はクラウド未経験者です。クラウドを学習する仕組みとして、従業員の成長を支援する専門組織を設け、オンボーディング(注2)、トレーナー/メンター制度と合わせて教育をサポートしています。またEラーニング(自社コンテンツ)を運用し、当社オリジナルの学習コンテンツを教育に活用しています。クラウドの資格取得も報奨金制度と合わせて活発に行い、Salesforceを中心に、Amazon Web Services、MuleSoft、Okta、Databricks等における有資格者を多数輩出しております(注3)。なお、資格保有者が国内において僅かな人数となっているSalesforceの最上位資格「認定テクニカルアーキテクト(CTA)」資格取得者についても1名輩出しております。社内における勉強会や事例紹介など個のナレッジをシェアする活動は創業以来行われており、これらの活動を経てマルチな専門性をもったエンジニアづくりを組織的に取り組んでいる結果、クラウド未経験の入社者がクラウド専門知識を身につけてプロジェクトにアサインされるまでの期間は約1ヶ月と短期間で戦力化、そして実践からのフィードバックサイクルを回して継続的な改善を行う体制を実現しております。 これら取り組みに加えて、従業員のエンゲージメント向上にも注力しております。スキルアップ・キャリアアップによる給与水準の引き上げ、定期的なエンゲージメントスコアの測定、従業員アンケートの実施、1on1面談によるフォロー等、従業員一人ひとりの働きがいのケアを徹底しております。 また、当社には、研究開発を起点としたクラウド先端テクノロジーによる高付加価値を創出する事業サイクルがあります。研究開発で得たクラウドとAIの先端テクノロジーを、企業や社会で発生するイシューに対して一早く適用していきます。このノウハウを蓄積し、クラウドとAIの先端テクノロジーをパッケージ化することで、同様なイシューへ横展開し、他の企業が知見を持たない特定領域において先行して競争優位性を確立していきます。またそこから自社プロダクトに進化させることで新規事業を創出していくサイクルをつくり上げ、今後も新規事業を輩出していくことを目指しています。 (注) 1. 専門職:事務職を除いたエンジニア、マネージャー等の専門職 2. オンボーディング:キャリア採用者を組織の一員として定着させ、戦力化させるまでの一連の受け入れプロセス 3. 2026年3月31日時点の主な資格保有者数(のべ資格取得者数の集計)は以下の通りです。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて、当社が認識している対処すべき課題は次の通りです。 ① 人材の確保及び育成 当社が属するクラウド市場では、殊にエンジニアの人材不足が深刻化しております。当社が提供するサービスは、エンジニアの技術力によるところが大きく、今後も市場拡大が見込まれる中で当社が成長を持続していくためには、専門性を獲得できるエンジニアを安定的に確保し続けることが重要な課題であると認識しております。こうした課題に対処するため、経験者採用では、入社者の実に8割のエンジニアがクラウド開発未経験者であり、その代わりにコンピューターを用いた情報処理について学んだエンジニアを積極的に採用しております。クラウドの高い専門性については、従業員の成長を支援する専門組織による入社後のオンボーディングや技術研修のスキームを構築しており、マルチな専門性を持つエンジニアに育成する仕組みがあります。そのほか、社内外研修への参加、資格取得の推奨、自社独自のEラーニングシステムの運用を行っており、継続的に人材の確保及び育成に注力してまいります。 ② AIトータルサービスによるクロスセルの推進及びマルチクラウド・マルチAI強化 既存顧客のクロスセルに向け、あらゆるシステムを繋げるデータ連携プラットフォーム、データを一元管理するデータ統合プラットフォーム、そしてマルチAIを組み合わせた、AIのトータルサービス提供を推進してまいります。 また、クラウドパートナーであるSalesforceを中心にAmazon Web Servicesや、MuleSoft、Okta、Databricks等により、プロジェクトの引き合いをいただくことで、効率的な案件獲得体制を実現しており、更なる強化を推進してまいります。 ③ クラウドとAIの先端テクノロジーへの研究開発 当社には、研究開発を起点としたクラウドとAIの先端テクノロジーによる高付加価値を創出する事業サイクルがあり、研究開発で得たクラウドとAIの先端テクノロジーを、企業や社会で発生するイシューに対して一早く適用していきます。このノウハウを蓄積し、クラウドとAIの先端テクノロジーをパッケージ化することで、同様なイシューへ横展開し、他の企業が知見を持たない特定領域において先行して競争優位性を確立していきます。この競争優位性を維持・向上させていくために、継続的に研究開発に取り組んでまいります。 ④ 情報管理体制について 当社は、顧客の機密情報や個人情報を多く預かっており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、個人情報保護方針及び社内規程に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の実施やシステムの整備等を継続して行ってまいります。
事業等のリスク6,321字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境等に関するリスク ① 経営環境の変化について 当社のビジネスは、企業を主要顧客としております。これまでは、顧客企業の積極的なIT投資を背景として、事業を拡大してまいりました。経営計画等において分析を行い、社会基盤、競争環境等の変化によりもたらされるリスクを想定し提供サービスを強化していくことで市場やお客様のニーズの変化に対応しております。しかしながら、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、顧客企業のIT投資が減少するような場合には、新規顧客の開拓の低迷や既存顧客からの受注の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② クラウド・AI市場の動向について 当社が事業を展開するクラウド・AI市場は急速な成長を続けております。当社ではクラウド・AI市場の成長傾向は継続するものと見込んでおり、その中で一定のシェアを獲得するべく、商品や営業組織の拡充を図っております。しかしながら、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、予期しないクラウド・AI業界の成長の鈍化が生じたような場合には、当社の新規契約数・商談数も影響を受ける可能性が生じるなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 市場及び顧客ニーズの把握について 当社の属するクラウド・AI業界における技術革新はめざましく、市場及び顧客のニーズも急激に変化するとともに多様化しております。当社では、マルチクラウド・マルチAIの強化、提供サービスの付加価値向上により、市場や顧客のニーズの変化に対応してまいります。しかしながら、変化を的確に把握し、それらに対応したサービスや技術を提供できない場合等には、競争力が低下するなど当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術革新への対応について クラウド・AI市場では、日々新技術の開発及びそれに基づく新しいサービスの導入が頻繁に行われており、あわせて顧客のニーズも変化が激しくなっております。そのため、常に新しい技術要素に対して情報の収集、蓄積、分析及び習得に取り組んでいく必要があります。当社では、研究開発室を設置し、情報技術や開発技術の調査や研究を進めており、研究開発の推進や成果の展開にも注力し、技術革新への対応に努めております。しかしながら、技術革新において当社が予期しない急激な変化がありその対応が遅れた場合や、新技術に対応するために当初予定していなかったシステムへの投資が必要になった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 競合について 当社のクラウドインテグレーションサービスにおいては、大手・中小を問わず競合企業が存在しております。当社では、マルチクラウド・マルチAIの強化、社内教育体制の確立によるエンジニアの技術力の強化、サービス品質の向上等により、競争力の維持に努めております。現時点では当社のこれらのサービスの質はそれら競合に比して優位にあると判断していますが、競合他社の技術力の急激な向上や予期しないサービスの提供や類似サービスによる価格競争が激化するようなことが生じた場合には、クラウドインテグレーションサービスにおいて提案している営業案件の失注等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容等に関するリスク ① 株式会社セールスフォース・ジャパンに関するリスク 当社は株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するSalesforceプロダクトを中心にAmazon Web Services(AWS)等の複数のパブリッククラウドサービスを適材適所に活用するマルチクラウド・インテグレーターとして企業のDX支援サービスを拡大させ、売上高の持続的成長を実現してまいりました。当社は複数のパブリッククラウドサービスを取扱っておりますが、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するSalesforceプロダクトを活用した開発に一定程度依存しております。こうした現状を踏まえ、Okta、Databricks、Amazon Web Services等の他のパブリッククラウドへの領域の拡大もあわせて展開し、マルチクラウドの強化を推進しております。 現状では株式会社セールスフォース・ジャパンに日本からの撤退の予定はないものと認識しており、今後の契約関係も安定して継続する見込みであります。しかしながら、同社の経営戦略の変更により日本でのアプリケーションの提供が廃止・停止となった場合、同社アプリケーションの機能に障害が発生して当社サービスに影響が生じた場合、同社アプリケーションの競争優位性が失われた場合、アプリケーション利用料の引上げを要求された場合、Salesforce, Inc.の経営戦略に変更があるような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保について 当社の事業は、エンジニアの技術力に立脚しており、事業の継続的な成長のためには、優秀なエンジニアの安定的な確保と育成が極めて重要となります。当社は、継続的な採用・教育活動のほか、①先端技術(マルチクラウド、IoT、マルチAI等)を活用した開発や上流工程からの関与といった業務の魅力向上、②社内・教育制度の充実、③技術ブログ等を通じた積極的な情報発信など、人材確保のための諸施策を推進しております。しかし、労働市場の競争激化などにより、これらの採用・育成が計画通りに進まない場合や、既存従業員の社外流出が加速する場合には、サービス提供体制の維持や事業拡大が制約される可能性があります。その結果、当社の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす恐れがあります。 ③ 外注先の確保について 当社は、必要に応じてシステムの設計、構築等について協力会社・パートナーに外注しており、定期的なミーティングの実施による状況把握、関係構築を図ることで当社にとって優良なパートナー・外注先の確保に努めております。現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力会社において技術力及び技術者数が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ システムトラブルについて 当社のサービスは、クラウド上で提供されるサービスであるという特性上、インターネットを経由して行われます。当社では、安定的なサービス提供のためセキュリティ対策の強化や社内体制の整備、定期的なバックアップ、稼働状況の監視等の対策をおこなっておりますが、アクセス数の急激な増加に伴う負荷の増加や自然災害及び人為災害、テロ、戦争などによる予期しえないトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こるような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 重大な不具合について 当社のサービスは、開発計画から本番リリースに至るまでの開発プロセスが定められております。厳しい品質チェックを行った上で納品及び本番リリースしておりますが、顧客へ提供後に重大な不具合(バグ等)が生じ、補修等追加コストの発生や信用の失墜、損害賠償責任が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 不採算プロジェクトの発生について 当社のクラウドインテグレーションサービスは、各プロジェクトについて想定される難度及び工数に基づき見積りを作成し、適正な利益率を確保した上で、プロジェクトを受注しております。顧客企業の要求する仕様や想定される工数に乖離が生じないよう、要員管理・進捗管理・予算管理をおこなっておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 売上計上時期の期ずれについて 当社のクラウドインテグレーションサービスのうち検収基準により売上を計上しているプロジェクトにおいては、受注したプロジェクトの規模や内容が予想と大きく乖離し納入時期が変更となって売上・収益の計上が翌四半期あるいは翌事業年度に期ずれする場合があります。期ずれした金額の大きさによっては各四半期あるいは事業年度における当社の経営成績に変動が生じる可能性があります。 また、当社のクラウドインテグレーションサービスにおいては、3月決算企業の各四半期末である3月、6月、9月、12月に検収が行われることが多く、特に顧客の決算期末が集中する3月には多くなる傾向があり、下期に利益が多くなる傾向があります。当社では、新規契約や既存顧客からの追加契約の販売推進等により利益の平準化を図っておりますが、新規契約や既存顧客からの追加契約の受注が減少した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)組織体制等に関するリスク ① 情報管理体制について 当社では、業務に関連して多数の顧客企業の情報資産を取り扱うことになるため、顧客企業から提供される個人情報その他の情報資産を保有することとなる場合があります。当社では、そのような情報資産を慎重に取り扱うべく、情報セキュリティ基本方針を策定し、役員及び従業員に対して情報セキュリティに関する定期的な教育研修を実施し、スキルのみならず意識を向上させることにも努めるなど、情報管理体制の強化施策を実行しております。しかしながら、何らかの理由により重要な情報資産が外部に漏洩するような事象が生じた場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の人物への依存について 当社の代表取締役CEOである黒川幸治は、当社の創業者かつ創業以来の最高経営責任者であり、当社の事業展開における事業戦略策定や、業界における人脈の活用等、重要な役割を果たしております。当社は、経営管理体制の強化、経営幹部の育成等を図ることにより、同氏への過度な依存の脱却に努めており、各事業部内での適切な業務分掌、権限の委譲を行い、経営人材の育成を進めておりますが、現時点においては、未だに同氏に対する依存度は高いと考えております。今後、何らかの理由により同氏の当社業務遂行が困難になる場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 内部管理体制の構築について 当社は、今後の事業拡大に対応するため、内部管理体制をさらに強化する必要があると認識しております。今後は人材採用及び育成を行うこと等により内部管理体制の強化を図っていく方針であります。しかしながら、事業の拡大ペースに応じた内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権の侵害におけるリスクについて 当社は、会社名について商標登録申請をしております。また、第三者の知的財産権の侵害の可能性については、事前調査を行い対応しております。常に注意を払い、従業員への教育を通じて意識向上に努めております。しかしながら、万が一、当社が第三者の知的財産を侵害した場合、当社への損害賠償請求やロイヤルティの支払い要求、使用差し止め請求等が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他リスク ① 感染症について 感染症について、当社では、取引先及び従業員とその家族の安全確保と感染拡大の防止を最優先とし、リモートワークによるサービス提供を継続する取り組みを進めております。しかしながら、当社、委託先または取引先の感染者の発生、政府当局の今後の方策によっては、サービスの持続的な提供に影響を与える可能性があります。また今後、経済活動の低迷等による市況の変化によっては、当社のビジネス領域における市場動向に変化を及ぼし、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化 当社では、当社の役員及び従業員等に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しており、本書提出日現在における発行済株式総数(6,197,920株)に対する潜在株式数(307,760株)の割合は5.0%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、提出日現在の発行済株式総数及び潜在株式数については、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。 ③ 配当政策について 当社は、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先し、創業以来配当を実施しておりません。株主への利益配分については、経営の最重要課題のひとつと位置付けておりますが、現在は内部留保の充実に注力する方針であります。内部留保資金につきましては、優秀な人材の採用等の資金や、今後予想される経営環境の変化に対応するための資金として、有効に活用していく方針であります。 将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら株主への利益配分を検討いたしますが、配当実施の可能性及びその実施時期については、現時点において未定であります。 ④ 事業関連の法令について 当社が運営する事業では、「中小受託取引適正化法」が法規制の対象となっております。当社はこれらの法規制を遵守した運営を行ってきており、今後も社内教育や体制の構築等を行っていく予定であります。しかしながら、今後新たに法改正が行われ、当社が運営する事業が規制の対象となる等の制約を受ける場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 訴訟等について 当社は、法令及び契約等の遵守のため、コンプライアンス規程を定めてコンプライアンス体制の充実に努めており、法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先や従業員、その他の第三者との関係において訴訟リスクの低減に注力しております。現時点では訴訟事件は発生しておりません。しかしながら、今後事業活動を行うなかで、取引先や従業員、その他の第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟の内容及び結果によっては、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,613字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態の状況 当事業年度末における財政状態は、総資産3,695,451千円(前事業年度末比12.0%減)、負債合計は1,460,399千円(前事業年度末比1.1%減)、純資産合計は2,235,052千円(前事業年度末比17.9%減)となりました。 (流動資産) 当事業年度末における流動資産は、前事業年度末より393,110千円減少し、3,339,894千円となりました。これは主に、現金及び預金が991,340千円減少したこと、また売掛金及び契約資産が519,346千円増加したこと等によるものであります。 (固定資産) 当事業年度末における固定資産は、前事業年度末より109,941千円減少し、355,557千円となりました。これは、投資その他の資産が156,033千円減少したこと、また、有形固定資産が46,597千円増加したこと、無形固定資産が504千円減少したことによるものであります。 (流動負債) 当事業年度末における流動負債は、前事業年度末より81,532千円増加し、1,075,569千円となりました。これは主に、未払法人税等が138,725千円増加したこと、未払費用が33,502千円増加したこと等によるものであります。 (固定負債) 当事業年度末における固定負債は、前事業年度末より97,329千円減少し、384,829千円となりました。これは主に、長期借入金が67,752千円減少したこと等によるものであります。 (純資産) 当事業年度末における純資産は、前事業年度末より487,255千円減少し、2,235,052千円となりました。これは主に、自己株式の取得により自己株式が1,176,261千円増加したこと、当期純利益684,270千円の計上により利益剰余金が同額増加したこと等によるものであります。 ② 経営成績の状況 当社は、コーポレートビジョンである「あるべき未来をクラウドでカタチにする」のもと、クラウドとAIの先端テクノロジーで企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するマルチクラウド・インテグレーターです。 当事業年度におけるわが国の経済は、雇用情勢等に改善がみられる一方で、物価上昇や海外政治・経済動向等、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社が属するDX市場に関して、DXには様々な定義がありますが、日本経済団体連合会によれば、単純な改善や自動化、効率化をもってDXとは言い難く、社会の根本的な変化に対して、新たな価値を創出するための改革がDXと定義されております(出典:日本経済団体連合会「Digital Transformation(DX)」2020年5月19日)。コスト削減を目的とした、社内のアナログな業務やデータをデジタル化する「守りのDX」から、収益や顧客エンゲージメントの向上を目的とした、新しい顧客体験を創出する「攻めのDX」へシフトすることが求められています。「攻めのDX」は、顧客接点の変革、サービス商品の変革、そしてビジネスモデルの変革へとステップが進みますが、達成難度は高いものの、これを実現することで企業は高い競争力を獲得できます。この「攻めのDX」こそがDXの本質であると言えます。 このような環境下、国内DX市場の規模は、2024年度の5兆2,759億円見込から2030年度には9兆2,666億円に拡大すると予測されております(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)。DX実現を支える国内パブリッククラウドサービス市場は2023年~2028年にかけて年平均成長率15.7%で推移し、2028年の市場規模は2023年比2.1倍の6兆5,146億円になることが予測されております(出典:IDC Japan株式会社「国内パブリッククラウドサービス市場予測、2024年~2028年」)。 また、少子高齢化に伴う労働力不足が深刻化するなか、AIによる業務効率化や生産性向上、新たな顧客価値を創出する企業ニーズが急速に高まっており、AIの業務実装は企業の重要な経営課題となっています。国内におけるAIシステムの市場規模は、マルチAIエージェントが業務や産業等の特徴ある分野に活用されることで高い成長が見込まれており、2024年の1兆3,412億円(支出額ベース)から2029年に4兆1,873億円になると予測されております。(出典:IDC Japan株式会社「国内AIシステム市場予測、2024年~2029年」) 当社においては、「クラウドインテグレーションサービス」について事業運営を行ってまいりました。なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。 当事業年度の経営成績に関して、旺盛なDX支援の需要を背景に、過去最高の売上高となりました。当第4四半期会計期間における大手企業(注1)の「四半期契約顧客数(注2)」は70社(前年同期は55社。前四半期は65社)、大手企業の「顧客当たりの四半期平均売上高ARPA(注3)」は29.3百万円(前年同期は33.3百万円。前四半期は30.8百万円)となりました。 提案活動を強化したことで一部の既存顧客との取引拡大に繋がり、大手企業の四半期売上高が50百万円以上の顧客数は13社(前年同期は11社。前四半期は13社)となり、大手企業の四半期売上高が100百万円以上の顧客数は、前四半期から1社増え5社となりました。また、大手企業の四半期売上高が10百万円以下の顧客数が32社(前年同期は20社。前四半期は28社)となり、クラウド・AIの先端テクノロジー領域において複数の新規受注を実現しています。売上総利益率は、オペレーションの徹底による健全なプロジェクト運営及びエンジニアのアサイン最適化、社内AI活用を通じて、高水準を実現しました。 具体的な取り組みとして、データ連携、ID統合及びデータ統合プラットフォームの構築にAIを加えたトータルサービスを提供しました。またSalesforceプラットフォームを活用したコンタクトセンターサービス、コミュニティサービス、ECサービス、IoTサービス等アプリケーション開発も引き続き提供しております。 新規顧客においては、金融業界を中心に、自律型AIエージェント「Agentforce」及び「Data 360」を複数受注し、他にもデータ統合プラットフォーム「Databricks」やAPI連携プラットフォーム「MuleSoft」でも複数社から受注いたしました。また既存顧客においては、Salesforceプラットフォームを活用したプロジェクトが業績に貢献しました。 クラウドエンジニア等の専門職従業員数(注4)は、2026年3月末時点で415人(前年同期は359人、前四半期は408人)となりました。 注 1. 大手企業:日経225、日経400、日経500のいずれかに採用されている企業、または当該企業のグループ企業や当該企業に準ずる売上(1,000億円以上)規模の企業 2. 四半期契約顧客数:再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客を除いた四半期会計期間における契約顧客数。再販案件とは当社が仕入れたライセンスを顧客に再販売するリセールにあたり、当社においては金額が僅少なため、当該顧客は除く 3. 顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA):Average Revenue per Accountの略(顧客当たりの平均売上高)で、再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客を除いた顧客当たりの四半期平均売上高。再販案件及び四半期売上高が1百万円以下の顧客からの売上高を除いた四半期売上高÷四半期契約顧客数により算出 4. クラウドエンジニア等の専門職従業員:事務職を除いたクラウドインテグレーションサービス部門のエンジニア、マネージャー等の専門職 これらの結果、当事業年度における当社の経営成績は、売上高8,251,666千円(前年同期比3.8%増)、売上総利益3,908,221千円(前年同期比10.3%増)、営業利益1,244,194千円(前年同期比14.6%増)、経常利益1,245,601千円(前年同期比15.2%増)、当期純利益684,270千円(前年同期比5.1%減)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,136,760千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度末において営業活動により獲得した資金は、330,229千円(前年同期は895,213千円の獲得)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益1,142,210千円、関係会社株式評価損102,311千円、主な減少要因は、売上債権の増加519,346千円、未払消費税等の減少133,486千円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度末において投資活動により支出した資金は、69,768千円(前年同期は288,048千円の支出)となりました。主な増加要因は、敷金及び保証金の回収による収入39,758千円、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出108,735千円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度末において財務活動により支出した資金は、1,251,801千円(前年同期は54,130千円の支出)となりました。主な増加要因は、自己株式の処分による収入11,066千円、主な減少要因は、自己株式の取得による支出1,199,851千円、長期借入金の返済による支出67,752千円であります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社は、受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社は、クラウドソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 事業の名称   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) クラウドソリューション事業(千円)   8,251,666   103.8 (注)1.製品・サービス間の取引はありません。 2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり であります。 相手先   前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) ANAシステムズ株式会社   1,006,354   12.7   1,068,577   13.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。 当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析 財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。 b.経営成績の分析 (売上高) 当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ302,497千円増加し8,251,666千円(前事業年度比3.8%増)となりました。これは主に、提案活動の強化により既存顧客との取引が拡大し、クラウドインテグレーションサービスによる売上高が増加したことによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ62,937千円減少し4,343,445千円(前事業年度比1.4%減)となりました。これは主に、マルチクラウドとAIの先端技術を活用した高付加価値のサービス提供に加え、オペレーションの徹底やAI活用による生産性向上によるものであります。 以上の結果、売上総利益は前事業年度に比べ365,434千円増加し3,908,221千円(前事業年度比10.3%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ206,551千円増加し2,664,027千円(前事業年度比8.4%増)となりました。これは、主に事業規模拡大に伴う組織拡大や処遇の向上等により給与手当が267,594千円増加したこと等によるものであります。 以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ158,883千円増加し1,244,194千円(前事業年度比14.6%増)となりました。 (営業外損益、経常利益) 当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ3,096千円増加し7,201千円(前事業年度比75.4%増)となりました。これは主に、受取利息が3,500千円増加したことによるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ2,387千円減少し5,794千円(前事業年度比29.2%減)となりました。これは主に、支払利息が2,387千円減少したことによるものであります。 以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ164,368千円増加し1,245,601千円(前事業年度比15.2%増)となりました。 (特別損益、税引前当期純利益) 当事業年度における特別損失は、関係会社株式評価損102,311千円等の計上により103,390千円となりました。 以上の結果、税引前当期純利益は前事業年度に比べ、60,395千円増加し1,142,210千円(前事業年度比5.6%増)となりました。 (法人税等合計、当期純利益) 当事業年度における法人税等合計は、税引前当期純利益が増加したことから法人税、住民税及び事業税が増加し、前事業年度に比べ96,913千円増加し457,940千円となりました。 以上の結果、当期純利益は前事業年度に比べて36,517千円減少し684,270千円(前事業年度比5.1%減)となりました。 c.キャッシュ・フローの分析 各キャッシュ・フローの分析については、「3(1)経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 d.資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金需要のうち主なものは、クラウドインテグレーションサービスにおける労務費及び外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、事業成長を支えるエンジニア等の人材採用及び育成に係る費用、クラウドとAIの先端テクノロジーに関する研究開発費用、業務用PC等の設備投資等によるものであります。 なお、当社の資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュフロー及び金融機関からの借入等によるものであります。 e.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、クラウドインテグレーションサービスにおける売上総利益率、四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。売上総利益率、四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)当社の強みと特徴 ② 優良な顧客基盤を有する収益性の高いクラウドインテグレーションサービス」に記載の通りです。 f.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 g.経営成績に重要な影響を与える要因について 当社は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 h.経営者の問題認識と今後の方針について クラウドとAIの先端テクノロジーで企業のDXを支援することで、あらゆるヒト、モノがデジタルでつながる社会において、デジタルに最適化された新しい顧客体験をカタチにし、顧客中心型のビジネス変革を支援していきます。 当社が今後更なる成長を遂げるために、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対処することが重要であると認識しております。

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出典

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IR資料の開示履歴 (TDnet)

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