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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

ヌーラボ

Nulab Inc.5033 · Growth · 情報・通信業

クラウドサービス専業。プロジェクト管理ツール「Backlog」、ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」、ID管理「Nulab Pass」を手がける。

概要

ヌーラボは、プロジェクト管理ツール「Backlog」を主力とするSaaS型コラボレーションソフトウェア企業である。2004年に福岡で創業、2022年に東証グロース市場に上場。2026年3月期の売上高は44億円、従業員207名。月額課金のサブスクリプションモデルで収益を上げ、Backlogは国内シェアトップクラスに位置する。

サブスクリプション課金が生む安定的な収益基盤

ヌーラボの収益は、顧客が月額または年額でサービスを利用するサブスクリプションモデルで構成される。2026年3月期の売上高44億円のうち、Backlogが40億円超と9割以上を占める。解約率は月0.27%と低く、継続的な収益を確保している。ARR(年間経常収益)は45.7億円に達し、安定した成長基盤を持つ。

Backlogに依存した売上構成と非IT分野への拡大

Backlogはもともとソフトウェア開発向けに開発されたが、ユーザー数無制限の料金体系と直感的なUIにより、非IT分野の企業にも普及した。2026年3月期の販売実績ではBacklogが40億円、Nulab Passが2.4億円、Cacooが1.1億円。Backlogへの依存度が高い一方、Nulab Passは前年比61%増と成長しつつある。

福岡発、海外子会社を清算したグループ再編

本社は福岡市中央区に置き、東京・京都にも事務所を構えていたが、2026年4月に京都事務所を閉鎖した。海外子会社として米国・オランダに拠点を持っていたが、経営資源の最適配分のため清算手続き中である。シンガポール子会社も2024年9月に清算を完了した。現在は国内単体での事業運営に集中している。

単一セグメントで展開するクラウドサービス

ヌーラボグループは、クラウドサービス事業のみの単一セグメントである。連結子会社は米国とオランダに存在するが清算中であり、実質的な活動は日本法人が担う。従業員数207名の少人数体制で、3つの主力サービス(Backlog、Cacoo、Nulab Pass)を開発・運用している。

業界の中での役割はクラウドサービスプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
44億円
営業利益
4億円
営業利益率
9.1%
純利益
2億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01クラウドサービス主力

企業や個人の生産性向上を目的に、「Backlog」「Cacoo」「Nulab Pass」の3つのクラウドサービスを提供。サブスクリプションモデルで収益を得る。

主な製品・サービス3
Backlog
プロジェクト・タスク管理ツール。チームでのコラボレーションを支援し、ソフトウェア開発からマーケティング、オフィスワークまで幅広い用途で利用される。
Cacoo
ビジュアルコラボレーションツール。ワイヤーフレームやフローチャート、組織図などをオンラインで作成・共有できる。
Nulab Pass
組織内のID管理を一括で行うツール。SSOや監査ログを提供し、情報セキュリティとガバナンスを強化する。

製品と技術

プロジェクト管理の中核を担うBacklog

Backlogは、チームでタスクを管理するSaaS型プロジェクト管理ツールである。ソフトウェア開発からマーケティング、一般オフィスワークまで幅広い用途で利用される。ユーザー数無制限の料金プランが特徴で、社外メンバーとの共同利用も可能。Wiki機能、バージョン管理、ガントチャートなどを備え、2026年3月には「Backlog AI アシスタント」を有料オプションとして追加した。

ビジュアルコラボレーションを実現するCacoo

Cacooは、オンライン上で図やチャートを作成・共有できるビジュアルコラボレーションツールである。ワイヤーフレーム、フローチャート、組織図、マインドマップなど多様なテンプレートを提供。2026年3月期の売上高は1.1億円と全体に占める割合は小さいが、世界的に利用されている。

セキュリティとガバナンスを強化するNulab Pass

Nulab Passは、組織内のID管理を一元化し、SAML認証によるシングルサインオンや監査ログを提供するサービスである。ヌーラボの各サービスとの連携を前提とし、セキュリティ強化を図る。2026年3月期の売上高は2.4億円で、前年比61%増と急成長している。

サービス終了したTypetalk

Typetalkは2014年2月にリリースされたビジネスチャットツールである。しかし、競争激化や事業環境の変化により、2025年12月1日をもってサービスを終了した。2026年3月期の売上高はわずか246万円で、ヌーラボは経営資源を主力のBacklogなどに集中する方針である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

SaaS特化型、高収益だが小粒

コラボレーションツール「Backlog」「Cacoo」などを提供するSaaS企業。同業VRain SolutionやCocoliveと比較して売上高は41億円(2025/3期)と小規模だが、営業利益率は14.63%と高収益を達成。サブスクリプションモデルで安定収益を得ているが、競合のMicrosoft TeamsやJiraなど大手との競争が激しい。顧客基盤の拡大と単価向上が課題。

強み

  • 直近実績14.63%と業界平均を上回る高収益性を誇る。
  • ストック型収益により、安定したキャッシュフローを生み出す。
  • プロジェクト管理や作図領域で一定のブランドとユーザーを持つ。
  • 海外向けにもサービス提供しており、英語対応が進みつつある。

課題

  • MicrosoftやAtlassianなど大手SaaS企業との競争でシェア拡大が困難。
  • 売上高40億円台と小粒で、スケールメリットを活かしにくい。
  • 2026/3期の営業利益率は9.09%と低下見込みで、成長投資負担が増加。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がヌーラボ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

有限会社として福岡で創業した2004年

2004年3月、福岡県福岡市中央区において有限会社ヌーラボを設立した。社名は「Null(無)」と「Lab(研究所)」を組み合わせた造語で、「無の状態から有を創り出す」という理念を表す。同年には東京事務所を開設し、事業拡大の基盤を整えた。

Backlogリリースと株式会社化で事業を加速

2006年6月に株式会社へ組織変更し、翌7月にプロジェクト管理ツール「Backlog」をリリースした。これが現在の主力製品となる。2009年には本社を福岡市博多区に移転し、2010年には京都事務所を開設。同年9月にはビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」も投入した。

海外拠点を相次いで設立した2013〜2017年

2013年4月、株式譲受によりシンガポールにNulab ASIAを子会社化(後のNulab Singapore)。2014年2月には米国ニューヨーク州にNulab, Inc.を設立し、同時にビジネスチャット「Typetalk」をリリースした。2017年10月にはオランダにNulab B.V.を設立し、欧州進出を図った。

本社を現在地に移転し上場へ至る2016〜2022年

2016年4月、福岡市中央区に本社を移転し現在に至る。東京事務所も千代田区などに移転を繰り返した。2022年6月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場。創業から18年での上場となり、成長段階に入った。

不採算事業の整理とAI投資を進めた2024〜2026年

2024年9月、業績が低迷していたシンガポール子会社の清算を完了。2025年12月にはTypetalkのサービスを終了した。2026年3月には生成AIを活用した「Backlog AI アシスタント」を正式リリース。同年4月には京都事務所を閉鎖し、米国・オランダ子会社の清算も決定した。

年表22件を開く

2000年代

  • 2004年3月創業福岡県福岡市中央区において有限会社ヌーラボを設立
  • 2006年6月更なる事業の拡大を目的として株式会社に組織変更
  • 2006年7月プロジェクト管理ツール「Backlog」をリリース
  • 2006年9月東京都渋谷区に東京事務所を開設
  • 2009年8月福岡県福岡市博多区に本社を移転

2010年代

  • 2010年7月京都府京都市中京区蛸薬師通に京都事務所を開設
  • 2010年9月ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」をリリース
  • 2013年4月株式譲受によりNulab ASIA Pte.Ltd.(現・Nulab Singapore Pte.Ltd.(シンガポール))を100%子会社(現・連結子会社)化
  • 2014年2月ビジネスチャットツール「Typetalk」をリリース
  • 2014年2月100%子会社として米国ニューヨーク州にNulab,Inc.(現・Nulab USA,Inc.(現・連結子会社))を設立
  • 2014年10月京都府京都市中京区河原町へ京都事務所を移転
  • 2016年4月福岡県福岡市中央区に本社を移転
  • 2016年7月東京都新宿区へ東京事務所を移転
  • 2017年10月100%子会社としてオランダ王国アムステルダム市にNulab B.V.(現・Nulab Netherlands B.V.(現・連結子会社))を設立
  • 2017年11月東京都千代田区神保町へ東京事務所を移転
  • 2018年1月京都府京都市下京区へ京都事務所を移転

2020年代

  • 2020年8月組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるツール「Nulab Pass」をリリース
  • 2020年11月東京都千代田区三崎町へ東京事務所を移転
  • 2022年6月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年9月Nulab Singapore Pte.Ltd.(シンガポール)の清算結了
  • 2025年8月東京都港区芝大門へ東京事務所を移転
  • 2026年4月京都事務所を閉鎖

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 過去最高益更新2027年3月期まで過去最高益の更新

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存プロダクトのAI機能強化と収益基盤拡大

    Backlog、Cacoo、Nulab Passの開発を継続し、特にAIを活用した機能開発に重点投資する。2026年3月に正式リリースした「Backlog AI アシスタント」の有料オプション拡販を推進し、収益基盤の拡大を図る。

  2. 02

    新プロダクト開発とM&Aによる非連続な成長

    既存事業の成長に加え、新プロダクトの開発とM&Aに注力し、Backlogに依存しない新たな成長モデルを確立する。社外からのエントリーに基づく新規事業創出プログラム「Nu Source」により、イノベーティブなプロダクト開発を促進する。

  3. 03

    ユーザー無制限ライセンスとAIの融合による差別化

    ユーザー数無制限のライセンス形態で蓄積したナレッジデータをAIと共生させ、「チームの仕事を前に進める世界」を実現する機能開発と体制構築を加速する。

  4. 04

    海外子会社清算に伴う事業構造最適化

    海外子会社の清算決定に伴い、事業構造の最適化を推進し、2027年3月期に過去最高益の更新を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で207人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は776万円で、3期前と比べて+10.3%平均年齢は38.5歳、平均勤続年数は4.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年3月70436.93.9147
2024年3月73237.53.9159
2025年3月75137.84.1180333
2026年3月77638.54.2207193

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率12.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率83.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)81.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
本社 — 福岡市中央区469百万円
東京事務所 — 東京都港区23百万円
本社 — オランダ王国アムステルダム市4百万円
京都事務所 — 京都府京都市下京区2百万円
本社 — 米国ニューヨーク州1百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は44億円営業利益4億円前期と比べると増収減益で、売上が+7.3%、利益が-33.3%。

売上高
+7.3%
44億円
営業利益
-33.3%
4億円
純利益
-66.7%
2億円
営業利益率
9.1%
前期比 -5.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高47億円44億円
営業利益7億円4億円
純利益5億円2億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は11億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+37.5%、営業利益は+100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q70
2024年1Q8112.51
2024年2Q9111.11
2024年3Q10220.02
2024年4Q10−1
2025年2Q20420.03
2025年4Q2129.53
2026年2Q2229.12
2026年4Q2229.10
2027年1Q11218.21

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2019年3月期からの8期で、売上は11億円から44億円へ4.0倍に増えた。直近期の営業利益率は9.1%。売上は7期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2019年3月11−3−3
2020年3月160−1
2021年3月1900
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2022年3月2322
2023年3月2711
2024年3月3733
2025年3月416614.66
2026年3月44449.12

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高44億円のうち、営業利益として残るのは4億円9.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2億円、売上の4.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金27.3%12億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金65.9%29億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.1%4億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
72.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+0.7pt
9.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.1pt
4.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.9pt
9.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
18.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2026年3月期は営業CFが3億円、投資CFが−4億円で、差し引きのフリーCFは−1億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は30億円で、売上の8.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年3月2−1418
2021年3月2−1−119
2022年3月4−1−1311
2023年3月3−14217
2024年3月8−10725
2025年3月7−10631
2026年3月3−4−1−130

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2026年3月期の総資産は45億円。このうち返さなくてよい自己資本が20億円で、自己資本比率は43.8%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年3月7−411
2020年3月1321117.1
2021年3月1321113.7
2022年3月1641224.2
2023年3月26101636.7
2024年3月35132238.3
2025年3月42192345.0
2026年3月45202543.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
30億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
8億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
25億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
77
/ 100
安定性自己資本比率29 / 40
収益力営業利益率18 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率605社中285位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中468位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.2%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.1%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
43.8%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
7.3%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,006で、1年前と比べて+16.3%過去52週の値幅のなかでは85%の位置にある。

¥1,006-5.5%1ヶ月+21.2%1年+16.3%時価総額65億円
過去52週の値幅
安値¥660高値¥1,065

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)36.4倍
PER (会社予想)13.2倍
PBR3.23倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で約4.1%下落した後、8月20日に4.2%上昇し863円。25日線(858.6円)を0.5%上回り、75日線(810.8円)を6.4%上回る。52週高値934円からは約7.6%下落、52週安値660円からは約31%上昇。7月は933円まで上昇後、調整が続いていたが、直近で反発に転じた。出来高は8月17日に6.3万株と急増し、その後もやや活発。RSIは56.4で中立で、再び上昇トレンド入りの可能性。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PER31.2倍は業界平均30.57倍とほぼ同水準だが、PBR2.77倍は平均2.94倍をやや下回る。無配当で配当利回り0%と投資家還元がなく、ROE9.2%は平均的な水準。予想PER11.3倍と急落が見込まれるが、直近の業績下振れ(利益減)や不確実性を考慮すると、現状の株価はやや割高と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)36.4倍47.9倍
PER (予想)13.2倍
PBR3.23倍2.96倍
ROE9.2%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

主力の「Backlog」が国内シェアトップクラスである一方、競争環境は激化しており、成長鈍化と利益率の低下が懸念される。強気派は、SaaSの市場成長と累計利用者数の拡大により、今後も安定的な収益成長が続くとする。特に、新機能の追加や他ツールとの連携強化により、顧客単価の向上が期待できると見る。一方、弱気派は、競合の無料・低価格ツールの台頭や、マーケティング費用の増加による販管費の膨張で、収益性が悪化すると指摘する。直近の増収率減や営業利益率の低下がその兆候と捉える。また、ドローンなど新規事業の不確実性もリスク要因である。

プラスに働く材料7
  • SaaS市場の成長

    クラウド需要の拡大で従来型ツールからの置き換えが進む。

  • 基盤収入の安定

    既存顧客の継続利用で毎期安定的な売上が見込める。

  • 新機能追加余地

    AIや外部連携機能の強化でARPU向上の余地がある。

  • 売上高41→44億、3期連続増収決算発表後影響

    売上高は37→41→44億と拡大、前期比7.3%増。

  • 予想PER11.3倍と実績31.2倍から大幅改善継続影響

    予想PER11.3倍は実績PER31.2倍の約3分の1の水準。

  • ROE9.2%と高い資本効率継続影響

    ROE9.2%はPBR2.77倍とあわせ成長期待を裏付け。

  • 外国法人持ち株比率29%と海外需要継続影響

    外国法人持ち株比率は29.08%と高く、海外投資家の選好。

マイナスに働く材料7
  • 競争激化

    無料・低価格のプロジェクト管理ツールが数多く登場。

  • 収益性低下

    営業利益率の低下が続き、コスト増が利益を圧迫。

  • 新規投資の不確実性

    DroneWorksなど不採算の可能性がある新規分野に資源を投入。

  • 営業利益6→4億、33%減益予想決算発表後影響

    営業利益は6億→4億と2億減、増収も利益率低下で減益。

  • 純利益6→2億と3分の1へ減少決算発表後影響

    純利益は6億から2億と67%減益、PER悪化要因。

  • 無配当で株主への直接還元なし継続影響

    配当利回り0%で、株主還元は株価上昇のみ。

  • 時価総額56億と小型株、流動性低い不定影響

    時価総額56億円、外国持ち株比率29.08%だが売買代金は少ない。

次の決算で確かめる点
解約率
サブスク型ビジネスの持続性を測る主要指標で、低下が成長の鍵。
売上総利益率
価格競争の影響を確認し、収益構造の健全性を判断。
累計利用者数
市場でのシェア拡大やブランド浸透度を測る。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ1,886人。区分でいちばん多いのは個人・その他58.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が6.8%を占め、残る93.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他61.558.957.158.8
外国人個人23.323.323.323.3
外国法人3.75.05.25.8
証券会社2.46.95.85.3
事業法人5.24.85.15.0
自己株式2.0
金融機関3.81.03.51.7

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01橋本 正徳23.97
02SHINSUKE TABATA (常任代理人SMBC日興証券株式会社)23.09
03Founder Foundry1号投資事業有限責任組合4.95
04株式会社アリオト4.47
05株式会社SBI証券3.33
06ヌーラボ従業員持株会3.02
07XTech1号投資事業有限責任組合2.75
08イーストベンチャーズ2号投資事業有限責任組合2.54
09INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)2.13
10イーストベンチャーズ3号投資事業有限責任組合1.77

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で+143%、1株純資産は7期で+747%。直近期のROEは9.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2019年3月−64
2020年3月−1037
2021年3月−431
2022年3月336650.6
2023年3月141499.266.2
2024年3月4820526.929.5
2025年3月8529434.112.5
2026年3月283119.225.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額83百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
橋本正徳代表取締役501,554,245
小川淳取締役55
中島成一朗取締役37
小笹文取締役(注)149
岡崎真吾常勤監査役(注)261
仁木勝雅監査役(注)2582,300
井上宗寛監査役(注)2486,000

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)4575714
社外監査役320207
社外取締役1666

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,272字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社、Nulab USA,Inc.(米国ニューヨーク州)及びNulab Netherlands B.V.(オランダ王国アムステルダム市)で構成されております。なお、Nulab USA, Inc.及びNulab Netherlands B.V.は解散予定であり、本書提出日時点において清算手続き中であります。 当社グループは、「無の状態から試行錯誤を経て完成したアイデアは、多くのひとを魅了する素晴らしい作品になると考え、無の状態から有を創り出す「研究所」のような会社でありたい」という思いを「Null(ヌル=無)」と「Lab(研究所)」を合わせた造語を社名に冠し、「To make creating simple and enjoyable-創造を易しく楽しくする-」というミッションを掲げ、企業や個人の生産性を向上させるべくクラウドサービス事業を営んでいます。 当社グループが掲げるミッションを達成するために、自身や所属するグループの課題(タスク)をプロジェクトとして管理するツール「Backlog」、様々なアイデアを図で描くことにより言葉を超えて共有することができるビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」、IDの管理を容易にし、組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるツール「Nulab Pass」といった3つのサービスを展開しております。当社グループでは、これらのサービスによって、企業及び個人の生産性が向上されると考え、サービス提供を行っております。 なお、当社グループはクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 具体的なサービスの内容は、以下のとおりです。 (1) Backlog ①Backlogの概要 プロジェクト・タスク管理ツールのBacklogは、チームで協力しながら作業を進めるためのコラボレーション型プロジェクト管理ツールであり、主にSaaS(注1)型で提供しています。その用途は大規模なソフトウエア開発から保守運用、デジタルマーケティングキャンペーンの管理、ウェブサイトの制作まで多岐にわたります。さらには、一般的なオフィスワークのタスク管理や、カスタマーサポートの課題管理にも採用されています。どんな分野のビジネスパーソンでも使いこなせるという特徴により非IT分野での利用が拡大しています。 また、一部のプランを除き定額でユーザー数無制限での利用が可能となるサブスクリプション型の料金体系を採用していることや契約主体以外のメンバーとの共同利用が可能であるため、複数の法人や組織にまたがったプロジェクト推進が容易となります。これにより、自社で未導入であってもBacklogを活用したプロジェクト推進を体験したユーザーが口コミ(リファラル)で自身が属する企業などにBacklogの導入を促すといった循環が生じ、製品主導での成長を可能としております。 さらに、絵文字の採用や柔らかな色使いのUI(ユーザインターフェース)によって、ITツールへの抵抗感を軽減し、非エンジニアであってもプロジェクト管理がしやすくなる操作性を目指すだけでなく、メンバー間のコミュニケーション機能やチーム間・組織間でのコラボレーションを助ける機能の充実にも注力しています。 図 Backlogの主な機能 ②プロジェクト管理に必要な基本機能 Backlogは、下図に記載のような契約スペース内で業務ごとにプロジェクトを作成し、特定の職種に限定されずにプロジェクト管理を行うための基本的な機能を提供しております。また、プログラムのソースコードなどを管理するバージョン管理システムを使用しソースコード等をプロジェクトに紐づけて管理することや、モバイルアプリの提供やAPI(注2)の提供をはじめとする拡張性を備えております。さらに、Backlogは契約主体以外の社外メンバーもひとつの契約スペースでプロジェクト進行が可能であり、適切な権限付与により権限管理や情報管理が容易となります。 ③チームコラボレーションを促進するための機能 Backlogは、シンプルでわかりやすいデザインで、開発、デザイン、マーケティング、バックオフィスなど職種を超えたコラボレーションが促進するような様々な機能が付与されております。例えば、プロジェクトや課題に関するメモ、会議の議事録、作業マニュアル、仕様書などチームメンバーに向けた情報を文書で管理できるWiki機能を備えています。その他、プロジェクトメンバーに対する感謝などを伝えることができる絵文字やスター機能、特定のメールアドレスを設定することで自動的にタスクが登録される機能、大容量のファイルの共有、ExcelやCSVによるデータのエクスポート等の機能を備えています。 (2) Cacoo ビジュアルコラボレーションツールのCacooは、プロジェクトのアイデアやウェブサイトのレイアウト、作業計画などをオンライン上で簡単に作成し、チーム内に共有できるウェブサービスです。ワイヤーフレーム、フローチャート、組織図、マインドマップ、オフィスレイアウトまで、豊富なテンプレートや図形を元にあらゆる図が作成・共有できます。世界中の様々な業種・チームで利用されています。 (3) Nulab Pass 組織内のIDの一括管理を容易にし、組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるツールNulab Passは、当社グループが提供するサービスのアクセス管理を強化したい組織や、利用する社員のアカウントを一元管理したい管理者に向けた、セキュリティとガバナンス強化のためのサービスであり、ユーザー数に応じた料金体系で提供しております。Nulab Passを利用することで、より安心して当社グループのサービスをご利用いただけるようになります。Nulab Passは、不正なアクセスを防ぐために推奨されている「SAML認証方式(注3)によるSSO(シングルサインオン)」(注4)、「監査ログ」(注5)を提供し、システム運用時のセキュリティリスクを軽減します。 (注)1.SaaSとは、Software as a Serviceの省略表記で、従来のパッケージソフトウエアの機能をウェブブラウザなどインターネットを通じて提供するクラウドサービスのことを指します。 2.APIとは、Application Programming Interfaceの省略表記であり、一般的にソフトウエアの機能やデータなどを共有するための仕組みを指します。 3.SAML認証方式とは、クラウドのリソースを含めたSSO(シングルサインオン)実装に使う仕組みです。SAML(Security Assertion Markup Language)とは、異なるインターネットドメイン間でユーザー認証を行うための標準規格です。セキュリティアサーションマークアップ言語により、顧客のセキュリティ基準を満たしたIDプロバイダーを介してアカウントを認証できるため、資格情報の流出や不正アクセスなどのリスクマネジメントが可能となります。 4.SSO(シングルサインオン)とは、1回のユーザー認証により当該認証に紐づいた複数のクラウドサービス等が利用可能になる仕組みです。 5.監査ログとは、当社サービスにおける特定の操作内容やそれら付随するシステム動作、データの遷移等の履歴を記録したものです。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)1.サービス提供の内容は次のとおりです。Backlog、Cacoo、Nulab Pass 2.サービスの使用期間及び使用容量、ユーザー数等に応じたサブスクリプションモデルの利用料等 3.Nulab USA, Inc.及びNulab Netherlands B.V.は清算手続き中であります。
経営方針・対処すべき課題3,604字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針・経営戦略等 当社グループは、プロジェクト管理ツール「Backlog」、ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」、セキュリティとガバナンス強化のためのツール「Nulab Pass」の開発及び改良を継続的に行っております。 中長期的には企業が開発から製造、それに市場への製品やサービスの投入といった一連のビジネスを行う上で必要となるサービスをフルラインナップで提供できるようなサービス展開を行い、高いシェアを獲得することで収益性を高め、企業価値の増大を目指してまいります。 後述のとおり企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は多くの企業において経営課題として意識されているものの、一般的には企業等のオフィスワークにおけるプロジェクト管理や業務フローは依然として文書作成や表計算ソフト等が中心となっているものと想定されます。企業におけるコミュニケーション面に着目すると、e-mailが一般的なツールとして広く使用されつつも、テレワークの普及にともないビジネスチャットやWeb会議といったコミュニケーションツールの利用が定着しつつあると認識していますが、当社グループは業務フロー全体の円滑化をサポートするサービスを提供し、コミュニケーションのみならずチームのコラボレーションを促進するサービスを提供する企業としてのポジションを確立することを目指しております。また、サービス開発にあたっては、一般的なオフィスワーカーの方をはじめとしてどんな職種の方でも親しみやすいUI(ユーザインターフェース)や高度なITスキルをもたない方でもシンプルで使いやすい操作性・機能性を追求することにより、エンジニアの方以外の幅広い職種の方々にご使用いただけるサービスの展開を進めて参ります。 なお、当社グループでは、これまで培ってきた顧客資産、開発力、独自のライセンス形態、及び強固な財務基盤といった強みを最大限に活用し、中長期的な企業価値向上に向けた積極投資を計画しております。具体的には、既存プロダクトにおいてAIを活用した機能開発への重点投資を行い、収益基盤の着実な拡大を牽引してまいります。特にAI分野では、2026年3月に正式リリースした運用支援AI機能「Backlog AI アシスタント」が、ベータ版での高い評価を背景に既存顧客から強い引き合いを得ており、現在は有料オプションの拡販を強力に推進しております。 さらに、こうした既存事業の成長を軸としつつ、新プロダクトの開発とM&Aにも注力することで、将来的に「Backlog」に依存しない新たな成長モデルを確立し、非連続な成長を目指してまいります。新規事業創出プログラム「Nu Source(ヌーソース)」についても、現在、社外からのエントリーに基づく選考を順調に進めており、新たな収益源となるイノベーティブなプロダクト開発を促進してまいります。 これら全ての戦略の根幹として、当社グループはユーザー数無制限で利用可能なライセンス形態を活かして蓄積された膨大なナレッジデータをAIと共生させ、「チームの仕事を前に進める世界」を実現するための機能開発と体制構築を加速させてまいります。 2027年3月期の当社グループ業績については、これら各種施策及び海外子会社の清算決定に伴う事業構造最適化の推進等により、過去最高益の更新を見込んでおります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループが提供する「Backlog」、「Cacoo」及び「Nulab Pass」は、料金を顧客の使用期間及び使用容量、ユーザー数等に応じて定期定額契約(サブスクリプション)として課金することで、継続的な収益を獲得することができるものであるため、ARR(注1)、有料契約数(注2)及び解約率(注3)を指標として重視しております。 (注)1.Annual Recurring Revenueの略語であり、対象月の連結売上高に12(ヶ月)を乗じて算出されます。なお、2026年3月におけるARRは4,574百万円(前年同月比7.4%増)です。 2.2026年3月末時点における当社のサービスにおける有料契約数は18,906件です。 3.2026年3月の前月の月額利用料合計に占める解約に伴い減少した月額利用料合計の割合として算出した解約率は0.27%です。 (3) 経営環境 我が国においては表計算ソフトを利用したプロジェクト管理・タスク管理を行い、機能やメール・電話や対面のコミュニケーション手段を中心とする企業が多く存在しているとみられる一方、オンラインによる非対面コミュニケーションを前提としたプロジェクト管理の効率化やコミュニケーションの円滑化などのニーズは底堅く、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、プロジェクト管理ツールの導入機会の広がりが想定され、継続的な事業成長を見込んでおります。 当社グループの主要な市場であるSaaS型グループウェアの市場規模が年平均12.5%と堅調に推移する中、当社のBacklogが属するSaaS型プロジェクト管理ツールの市場規模は、それを大幅に上回る年平均17.5%の成長が推定されております(株式会社富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2025年版』(2025年7月)より)。 このような市場環境の下、当社グループが提供するサービスに対する需要も市場の拡大に伴い高まっていくものと考えております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、今後の更なる成長を実現する上で、以下の事項を経営課題として重視しています。 ① 既存サービスの強化による顧客満足度の向上と販売の拡大 当社グループが提供するBacklog、Cacoo、及びNulab Pass各製品について、顧客の声を製品・サービス開発や改善に継続的に取り入れるフィードバックループの強化への取り組みを継続するとともに、AIを活用した自動化・業務効率化に向けた製品機能拡充のための投資を加速させ、製品力の一層の強化により顧客満足度の向上に努めたいと考えております。今後も、LTV/CAC(注)とのバランスに留意しながら、継続して広報活動、広告宣伝活動及びユーザーコミュニティの活性化等を通じ、サービスの認知度向上に努めるとともに、今後は創業来のリファラルでの成長を維持しつつ、更なる成長のために販売体制の増強を図ることで販売の拡大を進めてまいります。 (注)LTV(Life Time Valueの略語で、顧客生涯価値を指します)とCAC(Customer Acquisition Costの略語で、顧客獲得単価を指します)の比率で、マーケティング活動の投資効率性を示す指標です。なお、2026年3月期におけるLTV/CACは10.9倍(各前月の月額利用料合計に占める解約に伴い減少した月額利用料合計の割合として算出した解約率を使用して算出)です。 ② 優秀な人材の継続的な採用と育成 当社グループが中長期的に成長するに当たり、提供するサービスの付加価値を高め、新規顧客を獲得するとともに、サービスの解約率を低減することが重要であると考えております。優秀な技術者のほか、契約の質を重視した効率的な受注のための販売体制の増強、事業拡大に伴う管理部門の強化に向けた人材の確保と育成が重要な経営課題であると考えており、従業員が能力を最大限発揮できる体制を構築し、優秀な人材の採用と育成を進めてまいります。 ③ 情報管理体制の強化 当社グループが提供するサービスでは、顧客の機密情報を含む様々な情報が預託・保存されており、当該情報管理を継続的に強化し続けることが重要であると考えております。そこで外部の監査機関の監査を受け、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得する(JIS Q 27001:2014)といった対策を行っております。また、個人情報管理規程等に基づき管理を徹底するだけでなく、社内教育・社内研修の実施やシステムの整備等を継続して行っております。 ④ 内部管理体制の強化 当社グループは、更なる事業拡大を推進し、企業価値を向上させていくためには、効率的なオペレーション体制を基盤としつつ、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しており、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。
事業等のリスク6,172字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスク要因として考えられる主な事項には、以下のものがあります。必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 需要動向について 企業のDXニーズや労働生産人口の減少に伴う企業・個人の生産性向上に対する社会の期待は、引き続き高いものと認識しております。当社グループが提供するサービスへの需要も日ごとに増しており、その重要性は一層高まっていると考えております。このような状況下において、当社の提供するプロジェクト管理ツール「Backlog」、ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」、及び組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるツール「Nulab Pass」は、業務の効率性を高めるためのコラボレーションツールとして非常に有効であると考えております。 しかしながら、将来、経済情勢や景気動向の悪化等により、企業のITシステム投資等への低迷が生じた場合には、市場の拡大が当社グループの想定を下回る可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 競合について 当社グループが事業を展開するコラボレーションツール市場は、競合企業が複数存在しております。今後SaaS等のクラウド市場の一層の普及拡大に伴い、規模の大小を問わず競合企業が新規に参入する可能性があります。加えて、AI技術の進展により、異なる業界の企業が当該市場に参入する可能性も高まっていると考えております。 当社グループは、サービス開発力の強化や継続的なサービス改善活動に加え、AI技術の積極的な取り込み等により競争力の維持・強化に努めておりますが、競合企業や新規参入企業との競争が激化し、当社グループが想定している事業展開が図れない場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 技術革新への対応について 当社グループが属するインターネット業界においては、AI技術を含む新技術の開発や新サービス出現のスピードが早く、顧客ニーズも早期に変化する等、変化の激しい業界となっております。当社グループでは、AI技術の進化を含む最新の技術動向や環境変化に関する情報収集、優秀な人材の確保や教育によるノウハウの蓄積等に積極的に取り組み、技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。 しかしながら、何らかの理由で技術革新や顧客ニーズへの対応が遅れた場合や、新技術への対応のため想定を超える投資が必要となった場合、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) システム障害について 当社グループが提供するサービスは、その基盤をインターネット通信網に依存しております。このため、大規模な自然災害やテロ、戦争その他予期せぬ原因によりインターネット通信網が使用できない状態が生じた場合は、当社グループのサービス提供の継続が困難となります。また、想定を超えるアクセス増加その他予期せぬ事象によるサーバーダウンや当社グループが提供するサービスの予期せぬ不具合の発生等により、サービス提供が停止する可能性があります。このような事態を避けるため、システムやサーバーの冗長化や稼働状況の監視、品質管理体制の強化等の対策を講じておりますが、将来においてこれらのような事態が発生した場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 特定の事業サービスへの依存について 当社グループのサービスは、安全性、安定性、拡張性及び価格等を総合的に勘案し、Amazon Web Services, Inc.が提供しているクラウドコンピューティングサービス「AWS」(Amazon Web Services)を基盤として運営されています。 AWSのデータセンターの処理能力が、当社グループの求める処理能力を満たさない場合、AWSに障害が生じた場合には、当社グループが提供するサービスへのアクセスが中断又は遅延する等、顧客からの信用が損なわれ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、Amazon Web Services, Inc.による経営戦略の変更、又は、価格改定等が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 為替の変動について 当社グループはAWSをはじめとする海外事業者が提供するサービス利用料等の支払いを外貨建てで行っており、為替リスクヘッジとして為替予約を実施しております。しかしながら、想定以上に為替相場が円安傾向となった場合は、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 海外展開について 当社グループは、海外に子会社を有しており、海外における商習慣や事業環境の差異等を含め、各国の法規制や貿易政策への対応、為替制限や為替変動、電力・通信を中心とするインフラ障害、各種法律又は税制の不利な変更、移転価格税制による課税、各国特有の政治・社会情勢の変化等のカントリーリスクや訴訟リスク等、国内における事業展開以上に高いリスクが存在しております。それらリスクが顕在化した場合や、国内と比較して市場の開拓や収益化が想定通り進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、連結子会社であるNulab USA, Inc.及びNulab NetherlandsB.V.については、当社の経営資源の最適配分及び財務体質の健全化を図る観点から、清算することを決定しております。 (8) ソフトウエアの減損について 当社グループでは、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められた支出をソフトウエア(ソフトウエア仮勘定含む)として資産計上しております。このソフトウエアについて、重大な将来計画、使用状況等の変更やサービスの陳腐化等により、収益獲得又は費用削減効果が大幅に損なわれ、ソフトウエアの減損が必要となる場合、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 特定の当社グループサービスへの依存について 当社グループの売上高のうち、当連結会計年度において、主力サービスであるBacklogの売上高は4,041,631千円であり、売上高全体の92.0%を占めております。このため、Backlogの売上高が著しく減少した場合、当社グループの事業及び業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社としては、Backlogを外部環境の変化に左右されず安定的な収益獲得が継続できるようその競争力の維持・強化に努めると共に、他のサービスの売上拡大を図る他、クロスセルしうる新プロダクト創出に向け研究開発を強化するなどにより、Backlogへの依存度を逓減させる方針であります。 (10) 解約について 当社グループが提供するサービスの多くは年間契約となっており、代金については前受にて一括で受領しております。そのため、何らかの要因により多数の顧客より解約の申し出がなされた場合、事故等により多数の顧客に対してサービス提供が不可能となった場合、将来計上される売上が無くなり、一括前受している代金の返金が生じる可能性があります。このような状況となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 人材の確保や育成について 当社グループが継続して事業拡大を進めていくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が不可欠であると認識しております。そのため、継続的な人材採用や育成に加え、定着率向上に向けた各種施策を行っております。 しかしながら、今後、人材獲得競争が更に激化し、優秀な人材が必要な時期に十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合等には、経常的な業務運営及び事業拡大等に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 情報管理体制について 当社グループが提供するサービスの新規導入時には、顧客から機密情報及び個人情報に該当する情報を入手することがあります。そのため、当社グループでは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、各種情報の管理体制を整備しております。また、個人情報の取り扱いについては、個人情報保護法等の国内法令のみならず、EU諸国における「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」をはじめとする海外における法規制等が適用される可能性があります。当社では法律事務所等の外部専門家との連携を通じて必要な海外法令の動向等に関する情報を収集し、外部専門家の助言を踏まえた適切な対策を講じております。さらに、外部専門業者による脆弱性診断の受診や、情報管理に関する社内規則等の整備、情報セキュリティ研修の実施等の対策を講じております。しかしながら、このような対策にもかかわらず、何らかの理由により顧客から入手した機密情報及び個人情報等の重要な資産を紛失若しくは漏洩した場合、損害賠償及び訴訟費用の発生や当社の社会的信用の失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 特定人物への依存について 当社の創業者であり、代表取締役である橋本正徳は、当社設立以来、経営方針や戦略の立案・実行、システム開発を推進し、リーダーシップをもって牽引してまいりました。当社グループの事業規模が拡大すると共に、権限委譲を進め、当該代表取締役に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、当該代表取締役が当社グループの事業へ関与できない状況が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 内部管理体制について 当社グループの継続的な成長には、倫理観を共有し、適切なコーポレート・ガバナンスを整備し、内部管理体制を整えることが重要であると認識しております。しかしながら、当社グループの事業成長に比べて内部管理体制の構築が間に合わない場合、適切な経営管理が行えず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 知的財産権の侵害について 当社グループは、既存サービスの改善改良及び新規機能等の開発を継続しております。このような中、当社グループが開発した知的財産については、必要に応じて適時に知的財産権の登録等を行い、当社グループの財産の保全を図っております。また、当社グループのサービスが他社の保有する知的財産権を侵害しないよう、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。 しかしながら、当社の事業領域において第三者が有する知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社グループが認識していない知的財産権が国内又は海外において既に成立している可能性、あるいは今後新たに成立する可能性があります。このような場合において、ロイヤリティ支払いや損害賠償請求、事業の全部又は一部の差止により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16) 訴訟等について 当社グループは、法令等遵守体制の強化を通じて訴訟等が提起されることを防止するべく努めております。しかしながら、将来の法規制等の改正等に適時適切に対応できないことや各種契約等の解釈の齟齬が生じたこと等を原因とする訴訟が提起された場合、内容及び結果によっては当社グループの事業、業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 (17) 投融資について 当社グループは、現在において投資を行っている事実はありません。しかしながら、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。投資判断においては、投資先候補企業の事業内容を吟味し、当社グループとの事業シナジーが得られること、投資先候補企業の事業計画、当社グループの財務状況や投資先候補企業への影響力等を考慮し、投資先候補企業の評価額が適切な水準であることを慎重に確認し、投資判断を行う予定です。ただし、投資先企業の事業が計画通りに進捗しない場合や投融資額を回収できなかった場合、減損の対象となる事象が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末現在におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は655,784株であり、発行済株式総数6,484,101株の10.11%に相当しております。 (19) 配当政策について 当社グループは設立以降、配当実績がありません。成長投資を優先し、必要な内部留保を確保するための施策であります。ただし、将来においては、成長投資のための内部留保の確保と株主への利益還元のバランスを考慮し、最大限の株主利益を実現するための配当政策を実施することを基本方針としております。 (20) 法的規制について 当社グループは、国内及び国外において基本的な企業活動に関わる法的規制に加え、クラウドサービスにおけるセキュリティ、個人情報及びプライバシー保護、知的財産権保護等の法的規制を受けております。これら当社グループに適用ある法的規制の整備・強化がなされることにより、当社グループ業務に制約が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (21) 業績に関するリスクについて 当社グループは、今後も顧客基盤拡大のためのマーケティング費用やサービス向上等のための人件費を将来にわたって計上する予定としておりますが、想定していた効果を上げられない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,343字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社グループ(当社及び連結子会社)の業績、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において当社グループが判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の分析 当連結会計年度における我が国の経済は、賃上げと価格転嫁の循環等により国内景気の緩やかな回復基調の継続がみられるものの、物価高による個人消費の鈍化や、人材不足による供給の制約、地政学リスクの長期化や、主要国の通商政策の動向に伴う世界経済の減速懸念など、依然として先行きが不透明な状況が続いております。 当社グループが提供するサービス領域における事業環境においては、企業における多様な働き方が一般化し、多くの企業で遠隔コミュニケーションの円滑化、業務効率化や生産性向上を目的としたデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進されております。また、働き方の多様化、DX化に伴い、組織内部からの情報流出等のリスクも着目され、企業における情報セキュリティ対策の重要性も高まっております。遠隔でのプロジェクト管理やコミュニケーションの強化、データ・ナレッジ共有やセキュリティ・ガバナンス等をサポートするサービスは、人口減少、少子高齢化に伴う人材不足が恒常化する中、経済社会活動を維持・発展させていくためにも、今後も高い需要が継続するものと想定しています。 このような環境下において、当社グループは「チームのコラボレーションを促進し、働くを楽しくするツールを提供する」という方針の下、プロジェクト管理ツール「Backlog」、オンライン作図ツール「Cacoo」、組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるツール「Nulab Pass」を提供してまいりました。2025年6月にサービス開始から20周年を迎えた「Backlog」では、生成AIを活用した新機能「Backlog AI アシスタント」を2026年3月に正式リリースいたしました。この他、各プロダクトの機能面の拡充・改善など顧客体験の継続的な進化に、継続して取り組んでおります。なお、ビジネスチャットツール「Typetalk」については、近年の業績や事業環境等を総合的に勘案し、当社グループの経営資源の選択と集中を目的として、2025年12月1日をもってサービスを終了いたしました。また、連結子会社であるNulab USA, Inc.及びNulab NetherlandsB.V.については、当社の経営資源の最適配分及び財務体質の健全化を図る観点から、清算することを決定しております。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高4,393,663千円(前期比6.8%増)、営業利益354,591千円(前期比44.6%減)、経常利益374,369千円(前期比41.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益178,546千円(前期比67.7%減)となりました。 なお、当社グループはクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産総額は4,519,483千円となり、前連結会計年度末に比べ275,090千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が155,396千円減少したものの、サーバー費の年払い等により前払費用が177,493千円、ソフトウエアが174,311千円増加したことによるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債総額は2,540,951千円となり、前連結会計年度末に比べ204,817千円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が58,917千円減少したものの、Backlogの利用増加により前受収益が139,832千円、事業構造改善引当金が102,447千円増加したことによるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産総額は1,978,532千円となり、前連結会計年度末に比べ70,272千円増加いたしました。これは主に、自己株式が取得により99,928千円増加(純資産は減少)したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が178,546千円増加したことによるものです。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ155,396千円減少し、2,975,985千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益262,669千円、前払費用の増加額177,486千円、法人税等の支払額177,643千円、Backlogの利用増加による前受収益の増加額139,832千円、減価償却費120,204千円等があり、全体として282,672千円の獲得(前連結会計年度は749,129千円の獲得)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、主にソフトウエア及びソフトウエア仮勘定等の無形固定資産の取得による支出289,183千円、投資有価証券の取得による支出25,000千円、敷金及び保証金の差入による支出23,437千円、パソコン等の工具、器具及び備品等の有形固定資産の取得による支出18,000千円があり、全体として350,515千円の使用(前連結会計年度は128,811千円の使用)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、主に自己株式の取得による支出99,928千円があり、全体として99,611千円の使用(前連結会計年度は1,003千円の使用)となりました。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。 サービスの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) Backlog   4,041,631   105.5 Cacoo   111,292   93.8 Typetalk   2,464   15.9 Nulab Pass   238,274   161.0 合計   4,393,663   106.8 (注)1.当社グループはクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。上記ではサービス別の販売実績を記載しております。 2.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載は省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 また、当社グループはクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。 (売上高) 当社グループの主要サービスは、料金を顧客の使用期間及び使用容量、ユーザー数等に応じて定期定額契約(サブスクリプション)として課金することで、継続的な収益を獲得することができるものであるため、ARR、有料契約数及び解約率を指標として重視しております。 当連結会計年度における売上高は、Backlog及びNulab Passの有料契約件数の増加により、4,393,663千円(前期比6.8%増)となりました。サービス別の売上高につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績」に記載しております。 (売上原価及び売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は、1,150,667千円(前期比0.2%増)となりましたが、売上原価率は前連結会計年度の27.9%から1.7ポイント改善し、26.2%となりました。これは、エンジニアの積極採用等に伴う労務費の増加、AWS費用等のサーバー費用の増加の一方で、ソフトウエアの資産価額の増加があり、売上高の伸びに比して売上原価が増加しなかったためであります。 この結果、売上総利益は3,242,995千円(前期比9.4%増)となりました。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,888,403千円(前期比24.3%増)となりました。これは、セールスの増強、バックオフィスの強化に伴う人件費の増加、リード・トライアルの獲得、有料コンバージョン率向上のため広告宣伝費の増加によるものであります。 この結果、営業利益は354,591千円(前期比44.6%減)となりました。 (営業外収益、営業外費用及び経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は21,427千円となりました。これは主に、為替差益によるものであります。また、営業外費用は1,650千円となりました。これは主に、株式交付費によるものであります。 この結果、経常利益は374,369千円(前期比41.7%減)となりました。 (特別利益及び親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度において特別利益は発生しておりません。特別損失については、連結子会社であるNulab USA, Inc.及びNulab Netherlands B.V.の清算に伴う事業構造改善引当金繰入額97,946千円、本社オフィスの移転に伴う減損損失11,604千円、京都オフィスの退去に伴う固定資産除却損2,149千円が発生いたしました。 この結果、税金等調整前当期純利益は262,669千円(前期比59.6%減)となりました。また法人税、住民税及び事業税を123,813千円、法人税等調整額を△39,691千円計上したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は178,546千円(前期比67.7%減)となりました。 なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析は「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③ 経営戦略の現状と見通し 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ④ 経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。そのため、当社グループを取り巻く事業環境の変化を把握しつつ、ユーザーのニーズを的確に反映できるようサービス開発を進めるとともに人員の拡充に取り組む方針であります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主な運転資金需要は人件費、広告宣伝費、通信費等によるものであります。これらにつきましては、自己資金や新規上場時の公募増資により調達した資金を充当し、状況に応じて金融機関からの借入等の対応を検討する方針です。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,975,985千円となっており、資金の流動性を確保しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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