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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.77-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

JDSC

Japan Data Science Consortium Co. Ltd.4418 · Growth · 情報・通信業

概要

JDSCは、データサイエンス・AI・機械学習を活用したITシステムの開発と事業投資を目的に2018年に設立された。AIソリューション事業を中核に、フィナンシャル・アドバイザリー事業、マーケティング支援事業を展開する。2025年6月期の連結売上高は231億円。東京証券取引所グロース市場に上場(2021年12月)。

大手企業との共同研究で産業課題を解決するビジネスモデル

JDSCのAIソリューション事業は、各産業の大手企業と共同研究(Joint R&D)を行い、産業共通の課題を解決するAIアルゴリズムを開発する。開発したソリューションは自社プロダクトとして複数企業に横展開する。契約上、アルゴリズムの所有権はJDSCが保有し、提供先が増えるほどデータ学習により精度が向上する。2025年6月期のAIソリューション事業売上高は28億円(セグメント利益4.1億円)で、継続顧客の割合は6割を超える。

三つの報告セグメントが支える収益構造

JDSCグループは「AIソリューション事業」「フィナンシャル・アドバイザリー事業」「マーケティング支援事業」の三区分で報告する。AIソリューション事業はAIプロダクトの開発・提供、フィナンシャル・アドバイザリー事業は企業買収や資金調達の助言、マーケティング支援事業は子会社メールカスタマーセンターによるダイレクトメール発送代行等を手掛ける。2025年6月期のマーケティング支援事業売上高は199億円でグループ全体の86%を占めるが、利益率は最も低い。

急速な売上拡大と黒字転換を果たした経営成績

JDSCは創業から7期で連結売上高を1億円(2019年6月期)から231億円(2025年6月期)へ拡大した。特に2024年6月期に子会社メールカスタマーセンターを連結化した影響で売上高は165億円と前年比8.7倍に跳ね上がった。営業利益は2024年6月期に0.5億円、2025年6月期に5.8億円と黒字化し、親会社株主に帰属する当期純利益も2025年6月期に3.5億円の黒字を計上した。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
228億円
営業利益
6億円
営業利益率
2.6%
純利益
8億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書のセグメント情報(2025/6期)より

事業別の売上と利益

2025/6
事業売上構成比利益利益率
マーケティング支援事業199億円86.1%0億円0.0%
AI ソリューション 事業28億円12.1%4億円14.3%
フィナンシャル・アドバイザリー事業4億円1.7%1億円25.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

製品と技術

電力データ解析でフレイルを検知する「home insight」

「home insight」は、スマートメーターから得られる電力データをAIで解析し、高齢者のフレイル(虚弱)状態を検知するソリューション。2020年1月に東京大学とネコリコとの共同実証実験を開始。特許を持つAI技術を中部電力の自治体向けサービス「eフレイルナビ」に提供している(2023年4月)。2024年2月には内閣府主催の日本オープンイノベーション大賞で選考委員会特別賞を受賞した。

需要予測から在庫最適化までを自動化する「demand insight」

「demand insight」は2020年6月に提供開始された需要予測・在庫最適化・発注自動化ソリューション。AIが過去の需要データを学習し、適正在庫を維持するための発注量を自動算出する。小売・製造業向けに提供され、導入企業の在庫回転率改善や欠品率低減に寄与する。同じく2020年6月に提供開始したマーケティング最適化ソリューション「response insight」やデータ基盤構築サービス「Wodom!」と合わせて、顧客のデータ活用を包括的に支援する。

設備の異常予兆を検出する「maintenance insight」

「maintenance insight」は、製品の運転データをAIで監視し、不具合の予兆を未然に検出するソリューション。2021年7月に大手メーカーとの研究開発を開始し、2022年3月にダイキン工業と共同で空調機器向けAIを開発した。2025年6月にはLIXIL製造工場に設備保全支援AIアルゴリズムを構築し、スマートファクトリー変革を支援。同ソリューションは製造業における計画外停止の削減や保全コスト最適化に貢献する。

営農型太陽光発電を最適化する「agri insight」

「agri insight」は2023年12月に提供開始された、営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)向けのAIソリューション。東急不動産の営農型太陽光発電施設でデータ収集を継続し、最適な営農手法の確立を目指す。2024年7月には環境省の「再生可能エネルギー推進技術等の評価・実証事業」に東急不動産と共同で採択された。日照データや土壌データを分析し、発電量と農作物収量のバランスを最適化する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

成長フェーズのIT企業、営業赤字からの脱却途上

JDSCはデータ分析・AIソリューションを提供するIT企業。同業のソラコムやハッチ・ワークなどと比較し、売上高は19億円から165億円へ急拡大したが、営業利益率は0.61%と低水準。2025年6月期は売上高231億円、営業利益率2.6%と改善見込み。積極的な投資とM&Aで成長する一方、収益化が遅れており、利益率の改善が急務。競合が多く、差別化要因としての技術力が問われる。

強み

  • 2023→2025年に19→231億円、約12倍の規模拡大
  • 先端技術領域で差別化、成長市場に対応
  • 売上高は今後も拡大見込み、市場ニーズ旺盛
  • 積極的な買収で事業領域と顧客基盤を拡充

課題

  • 0.6%→2.6%と改善途上、投資回収が課題
  • 同業他社も多く、価格競争や技術競争が激しい
  • 先行投資が先行、安定収益への転換が急務

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がJDSC

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15621ヒューマンテクノロジーズ155億円15.2倍
25258トランザクション・メディア・ネットワークス155億円
33793ドリコム154億円70.6倍
44344ソースネクスト154億円
53997トレードワークス152億円102.9倍
64418JDSC151億円20.9倍
73776ブロードバンドタワー151億円29.4倍
89753アイエックス・ナレッジ150億円7.8倍
93937Ubicomホールディングス149億円16.5倍
103656KLab148億円12.1倍
113903gumi148億円9.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 43件

東京大学との連携でスタートした2018年の創業

2018年7月、データサイエンスやAI、機械学習を活用したITシステム開発と事業投資を目的に、株式会社日本データサイエンス研究所(現JDSC)が設立された。2019年10月には東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授がアカデミックパートナー(後に顧問)に就任し、同大学との技術連携を強化。2020年5月には越塚登教授、田中謙司教授も顧問や社外取締役として招聘し、産学連携の基盤を固めた。

電力データとAIを組み合わせた「home insight」の開発(2019~2020年)

2019年4月、中部電力とIIJの合弁会社ネコリコ、東京大学越塚研究室と共同で、スマートホーム向けの電力データ活用実証実験を開始。これが「home insight」の原型となる。2020年1月には同技術を用いたフレイル検知の実証実験を公表。同年3月には製薬・医療機器向けコミュニケーションツール「frontconnect」を譲り受け、7月には佐川急便などとの共同で不在配送問題解消の実証実験に合意した。

商号変更と東証マザーズ上場(2020~2021年)

2020年11月、商号を株式会社JDSCに変更し、一般社団法人日本経済団体連合会に入会。同年10月にはダイキン工業や中部電力などから第三者割当増資を実施。2021年12月、東京証券取引所マザーズに株式を上場した。上場後も2022年4月の市場区分見直しによりグロース市場へ移行。この間、2022年5月にはIAパートナーズ、同年10月にはファイナンス・プロデュースとの資本業務提携を実施し、グループ拡大を進めた。

M&Aによる事業拡大と新ソリューションの投入(2022~2023年)

2022年10月、株式会社ファイナンス・プロデュースを連結子会社化し、フィナンシャル・アドバイザリー事業を開始。同年11月には船舶向けプラットフォームを手掛ける合弁会社seawiseを設立。2023年10月にはメールカスタマーセンター株式会社を連結子会社化し、マーケティング支援事業を大幅に拡大。同年12月には営農型太陽光発電向け「agri insight」の提供を開始。

LLM活用と業界横断の提携で事業を加速(2024~2025年)

2024年6月、LLM(大規模言語モデル)を活用した海事産業向けソリューションで問い合わせ工数を約97%短縮したと発表。同年9月には三井物産グループの東洋船舶と共同でLLM活用ソリューション「AI番頭」の提供を開始。2025年3月にはSCSKとの共同でデータプラットフォーム「SuccessChain for DataPlatform」を開発し、製造業サプライチェーンの高度化を支援。2025年5月にはAZ-COM丸和グループとの資本業務提携、ダイフクとの戦略的パートナーシップを締結した。

年表43件を開く

2010年代

  • 2018年7月創業データサイエンス(*1)やAI(*2)、機械学習(*3)を活用したITシステムの開発・運用、事業投資・運営を目的として、株式会社日本データサイエンス研究所(現 当社)を設立
  • 2019年2月駿台予備学校を運営する学校法人駿河台学園及びエスエイティーティー株式会社と業務提携
  • 2019年3月再配達を減少させるための配送実験を行い、スマートメータ(*4)から得られる電力データをもとにAIが配送ルートを示すシステム構築を目指す「不在配送ゼロ化AIプロジェクト」を公開
  • 2019年4月中部電力株式会社と株式会社インターネットイニシアティブによる合弁会社である合同会社ネコリコ及び東京大学越塚研究室と共同で、スマートホームソリューションの高度化に資する、電力データ活用のための実証実験・共同研究において技術提携をすることを合意。「home insight」として研究開発を開始
  • 2019年10月東京大学大学院工学系研究科 松尾豊教授がアカデミックパートナー(現 顧問)に就任し、東京大学との技術面での連携を強化

2020年代

  • 2020年1月「home insight」の技術を活用し、合同会社ネコリコと東京大学大学院情報学環 越塚登研究室と共同で、AIと電力データを用いたフレイル(*5)の検知に関する実証実験について公表
  • 2020年3月製薬企業・医療機器メーカー向けのコミュニケーションツール「frontconnect」(「sales insight」)を、株式会社アンテカニスから譲受け提供開始
  • 2020年6月需要予測・在庫最適化・発注自動化ソリューション「demand insight」の提供開始 マーケティング最適化ソリューション「response insight」の提供開始 データ基盤構築サービス「Wodom!」の提供開始
  • 2020年7月「home insight」の技術を活用し、佐川急便株式会社、東京大学大学院 越塚登研究室・田中謙司研究室、横須賀市及びグリッドデータバンク・ラボ 有限責任事業組合との5者共同で、「AI活用による不在配送問題の解消」に関する共同研究及び世界初の実証実験の実施について合意
  • 2020年10月ダイキン工業株式会社及び中部電力株式会社等を引受先とする第三者割当増資を実施し、提携関係を強化
  • 2020年11月商号変更商号を株式会社JDSCに変更 一般社団法人 日本経済団体連合会に入会
  • 2021年3月顧客の機密情報及び顧客が保有する個人情報が含まれるデータ管理等、情報セキュリティ体制や情報管理体制を強化する目的でプライバシーマーク(*6)を取得
  • 2021年5月東京大学大学院の工学系研究科の准教授である田中謙司氏が社外取締役に就任し、東京大学の知の社会還元と実装を行う体制を強化
  • 2021年7月製品の不具合を監視し、運転データを活用して不具合を未然に検出することを目指す新たなAIソリューション「maintenance insight」の研究開発を大手メーカーと開始
  • 2021年10月「DX×PE」(*7)をコンセプトに掲げ、第一線で活躍する投資プロフェッショナルとDXプロフェッショナルから構成されるプライベート・エクイティ・ファンドD Capital 1号投資事業有限責任組合への出資及び事業連携を実施
  • 2021年12月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2022年3月ダイキン工業株式会社と共同で、空調機器のIoTデータを用いた不具合監視・運転異常予兆検出AI(maintenance insight)を開発
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行
  • 2022年5月プライベート・エクイティ・ファンドのIAパートナーズ株式会社との戦略的な業務提携を実施
  • 2022年10月M&A株式会社ファイナンス・プロデュースとの戦略的な資本業務提携及び連結子会社化を実施
  • 2022年11月船舶の生涯価値向上に貢献するプラットフォームを構築する合弁会社seawise株式会社を設立
  • 2022年11月太陽光発電の発電電力量を高精度で予測するシステムを株式会社JERAと共同開発
  • 2023年4月中部電力の自治体向けフレイル検知サービス「eフレイルナビ」に、特許を持つ「電力データ解析によるフレイル検知AI技術」を提供開始
  • 2023年5月テクノロジー企業成長率ランキング「Technology Fast 50 2022 Japan」で14位を受賞
  • 2023年10月M&Aメールカスタマーセンター株式会社の連結子会社化を実施
  • 2023年11月モルゲンロットとの戦略的な業務提携契約を締結
  • 2023年12月新ソリューション「agri insight」を提供開始-東急不動産の営農型太陽光発電施設でデータ取得を継続し、最適な営農手法の確立を目指す
  • 2024年2月内閣府主催「第6回日本オープンイノベーション大賞」において、東京大学大学院、中部電力株式会社、合同会社ネコリコ、三重県東員町と共同で取り組んだ『「電力データ×AIでのフレイル検知」産官学連携で高齢化社会課題に挑む』で、選考委員会特別賞を受賞
  • 2024年3月女性活躍推進企業として「えるぼし」最高位の3つ星認定を取得
  • 2024年5月SCSK株式会社との資本業務提携及び第三者割当による新株式の発行を公表
  • 2024年6月海事産業のDXと働き方改革を推進するソリューションを開発。LLM(大規模言語モデル)で、問い合わせ工数を約97%短縮
  • 2024年7月国内初の技術実証公募として環境省に採択された「再生可能エネルギー推進技術等の評価・実証事業」を東急不動産と共同で推進
  • 2024年7月「令和6年度 事業者向け行政手続の各府省庁調査」をデジタル庁より受託。行政手続の改善を通じ、行政のアップグレードに貢献
  • 2024年9月三井物産グループの東洋船舶株式会社とJDSCが共同開発した大規模言語モデル(LLM)活用ソリューション「AI番頭」のサービスを開始
  • 2024年11月アーキテクト・ディベロッパーとJDSCがAIとデータサイエンスによる不動産業界のDXで協業。物件仕入や営業、建築、管理における業務高度化を共同で推進
  • 2025年3月「AWS生成AI実用化推進プログラム」のモデル開発に採択。各ソリューションの技術向上を加速し、産業のアップグレードを推進
  • 2025年3月米iSEEK社と業務提携し、「CADseek」の正規提供を開始。製造業のECM/SCMの課題解決を加速
  • 2025年3月SCSK株式会社と共同でデータプラットフォーム「SuccessChain for DataPlatform」を開発。製造業サプライチェーンマネジメントの高度化・効率化を支援
  • 2025年5月デジタル庁の「令和7年度補助金申請システムの利用促進・調査研究」を受託。行政手続の改善を通じ行政のアップグレードに貢献
  • 2025年5月AZ-COM丸和グループ株式会社との資本業務提携及び第三者割当による新株式の発行を公表
  • 2025年5月ダイフクとDXに関する戦略的パートナーシップを締結。物流・生産現場の課題解決へ、高度な自動化技術の開発などを加速
  • 2025年6月LIXIL製造工場にて設備保全支援AIアルゴリズムを構築。工場全体の生産性向上を可能とする、データ活用型スマートファクトリー変革を支援
  • 2025年6月J業界最高峰の技能が連携する新しい製造プラットフォームを主宰。「ものづくり Job Shop コンソーシアム(MOJO)」が始動

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    AIソリューションの共同研究開発

    各産業の大手企業と強固なパートナーシップを結び、AI活用を共同で推進する。共同研究開発フェーズでは、産業固有の課題やデータの収集、自社AIアルゴリズムの強化、大手企業のリソース活用による開発費用抑制を図る。

  2. 02

    AIプロダクトの産業横展開

    開発したAIソリューションを自社保有のプロダクトとして複数企業に提供する。2社目以降の横展開では既存アルゴリズムを活用し、粗利率が改善する。ストック型収益(運用保守料、ライセンス料等)を獲得し、持続的な事業拡大を実現する。

  3. 03

    産業・顧客基盤の拡張と既存ソリューション強化

    特定産業に依存しない再現性の高いAI実装を強みに、新規産業へ展開し顧客基盤を拡張する。既存ソリューションの機能追加や効率化、新規開発への投資によりクロスセルを実現し、高成長を継続する。

  4. 04

    優秀な人材の確保・育成と技術力強化

    データサイエンティスト、エンジニア、コンサルタント等の専門人材を採用・育成し、三位一体の体制を維持する。東京大学との連携やKaggle等の成果を基に最先端技術の研究と社会実装を推進する。

  5. 05

    経営基盤強化と内部管理体制の整備

    事業拡大やM&A等の戦略的アクションに対応するため、金融機関の信用枠も含めた安定的な資金確保と財務基盤の安定化に努める。グループ全体の内部管理体制を強化し、経営の公平性・透明性を確保する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で163人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は961万円で、3期前と比べて+13.6%平均年齢は36.3歳、平均勤続年数は1.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年6月84635.01.574
2023年6月87334.01.663
2024年6月84336.71.212481
2025年6月96136.31.6163368

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都文京区61百万円
AIソリューション事業 全社(共通)
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    令和7年度 補助金申請システムの利用促進・調査研究
    デジタル庁 · 2025-04-16
    2.5億円
  • 調達
    令和8年度G ビズポータルシステムの機能要件・技術検証等に係る調査研究
    デジタル庁 · 2026-04-09
    8,948万円
  • 調達
    令和8年度各省庁等の行政手続・補助金調査及び共通機能展開支援業務
    デジタル庁 · 2026-03-19
    6,221万円
  • 調達
    「死亡診断書、死亡情報等管理システム」構築に係る調査研究
    デジタル庁 · 2024-10-18
    5,454万円
  • 調達
    令和8年度補助金申請システムの調査研究
    デジタル庁 · 2026-05-01
    5,021万円
  • 調達
    令和7年度 各省庁等の行政手続・補助金調査及び共通機能展開支援
    デジタル庁 · 2025-04-24
    3,866万円
  • 調達
    令和8年度地域幸福度(Well-Being)指標サイトの改善に向けた現状評価及び調査業務
    デジタル庁 · 2026-04-15
    1,812万円
  • 調達
    令和7年度自家消費型太陽光発電等を活用した企業・地域の脱炭素化に係る調査・検討委託業務【総合評価落札方式】
    環境省 · 2025-08-22
    1,260万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は228億円営業利益6億円前期と比べると減収増益で、売上が-1.3%、利益が+0.0%。

売上高
-1.3%
228億円
営業利益
+0.0%
6億円
純利益
+166.7%
8億円
営業利益率
2.6%
前期比 +0.0%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高110億円228億円
営業利益10億円6億円
純利益11億円8億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は116億円、営業利益は3億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+3.6%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q600.00
2023年4Q40
2024年1Q4−1−25.0−1
2024年2Q5211.90
2024年3Q5600.00
2024年4Q5311.9−2
2025年2Q11932.51
2025年4Q11232.72
2026年2Q11232.72
2026年4Q11632.66

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2019年6月期からの8期で、売上は1億円から228億円へ228.0倍に増えた。直近期の営業利益率は2.6%。純利益は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2019年6月100
商号を株式会社JDSCに変更 一般社団法人 日本経済団体連合会に入会
2020年6月5−1−1
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2021年6月1100
株式会社ファイナンス・プロデュースとの戦略的な資本業務提携及び連結子会社化を実施
2022年6月14−1−1
メールカスタマーセンター株式会社の連結子会社化を実施
2023年6月1900
2024年6月165100.6−3
2025年6月231652.63
2026年6月228692.68

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高228億円のうち、営業利益として残るのは6億円2.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は8億円、売上の3.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金97.4%222億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.6%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比5.8pt
2.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比3.1pt
3.5%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年6月期は営業CFが9億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは8億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は28億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年6月−102−13
2021年6月2026230
2022年6月−1−16−234
2023年6月3−50−231
2024年6月−7−1816−2523
2025年6月9−1−3828

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年6月期の総資産は80億円。このうち返さなくてよい自己資本が39億円で、自己資本比率は47.4%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年6月33092.1
2020年6月54182.1
2021年6月3231195.7
2022年6月3736196.2
2023年6月4236684.3
2024年6月76344243.3
2025年6月80394147.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
28億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-1億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
41億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率605社中475位あたり、逆に低いのは売上成長率605社中498位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.6%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-1.3%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,095で、1年前と比べて+9.0%過去52週の値幅のなかでは37%の位置にある。

¥1,095-2.1%1ヶ月+40.7%1年+9.0%時価総額151億円
過去52週の値幅
安値¥596高値¥1,946

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.9倍
PER (会社予想)16.5倍
PBR2.81倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で28.05%急騰し、25日線(850円)を約27%上回る異常な上昇。8月20日に1082円まで上げ、52週高値1946円からは44%下落した水準からの急反発。RSIは90.39と極端な過熱状態。出来高は8月17日に135万株と急増し、投機的な売買が活発。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PER24.29倍は業界平均30.53倍を下回り、PBR2.04倍も業界平均3.59倍より低い。ROE9.77%は業界平均を下回るが、今期の増収と利益改善が進む。配当は無配で利回り0%だが、業績回復局面で成長余地。売上高は前期比約40%増と堅調で、営業利益率も改善傾向。割安だが配当はゼロで、株主還元は課題。業界平均と比較して割安。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.9倍47.9倍
PER (予想)16.5倍
PBR2.81倍2.96倍
ROE9.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

急成長の持続性と収益化のタイミングが焦点。強気派は、売上高が14億から231億円と急拡大しており、IT需要の高まりで成長が続く可能性を指摘。また、2025年6月期に黒字転換し、損益改善の兆しが見える。弱気派は、売上高の急拡大が買収などによるもので、一過性の可能性があり、営業利益率も2.6%と低く、収益基盤が脆弱とみる。さらに、株価は年初来で下落しており、市場の評価は厳しい。

プラスに働く材料7
  • 売上高の急成長

    売上高が14億から231億円と16倍以上に拡大。

  • 黒字転換

    2025年6月期に最終利益3億円と黒字化し、改善が見られる。

  • IT需要の追い風

    DX需要の拡大でシステム開発の市場は成長が続く。

  • 売上高が165億円から231億円へ40%増通年影響

    2024/6期165億円→2025/6期231億円、前年比40%増

  • 営業利益が1億円から6億円へ拡大通年影響

    2024/6期1億円→2025/6期6億円、営業利益率2.6%

  • 最終損益が-3億円から+3億円へ黒字転換通年影響

    2024/6期-3億円→2025/6期3億円

  • PBR2.01倍とROE9.77%のバランス継続影響

    PBR2.01倍、ROE9.77%と過熱感が少ない

マイナスに働く材料7
  • 収益性の低さ

    営業利益率2.6%と低く、売上拡大が利益に結びついていない。

  • 成長の質に疑問

    売上高の急増が買収などの一時的要因で、持続性が不明。

  • 株価の下落

    1年間で株価が約24%下落し、市場の期待が低い。

  • 営業利益率2.6%と低収益体質通年影響

    売上高231億円に対し営業利益6億円、利益率2.6%

  • 株価が1年で24.37%下落継続影響

    前年比-24.37%と大幅下落し上値を抑える

  • 無配当で株主還元に欠ける継続影響

    配当利回り0%でインカム需要を呼べない

  • PER23.98倍に対し利益水準が小さい不定影響

    純利益3億円、時価総額109億円でPER23.98倍

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性の改善が進むか確認する。
受注残高
将来の売上高の裏付けを測る。
既存顧客売上高
売上高の質と継続性を判断する。
M&Aによるのれん償却
成長が買収依存でないか確認する。

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ4,661人。区分でいちばん多いのは個人・その他65.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が21.3%を占め、残る78.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他69.964.774.765.3
金融機関14.317.814.013.5
証券会社1.24.04.38.1
事業法人12.78.25.67.9
外国法人1.95.21.24.9
自己株式0.60.62.8
外国人個人0.10.10.20.4

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01加藤 聡志28.46
02特定金外信託受託者 株式会社SMBC信託銀行12.65
03淵 高晴7.43
04SCSK株式会社2.99
05株式会社SBI証券2.66
06橋本 圭輔2.01
07鳥井 俊之1.91
08BNYM SA/NV FOR BNY M FOR BNYM GCM CLI ENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ 銀行)1.79
09ダイキン工業株式会社1.69
10中部電力株式会社1.69

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で+107%、1株純資産は6期で+2287%。直近期のROEは9.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%
2019年6月−808
2020年6月−912
2021年6月2161.6
2022年6月−7280
2023年6月02700.0
2024年6月−21248
2025年6月252819.8
2026年6月53

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2025/6期の役員報酬は総額75百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約1倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
加藤聡志代表取締役463,936,900
作井英陽取締役36
吉井勇人取締役3946,400
出路貴規取締役53
田中謙司取締役515,600
湯本和伯監査役(常勤)71
髙橋知洋監査役45
畠山登志弘監査役53
佐藤飛鳥代表取締役COO4544,500
平井良介取締役CFO37
釼持駿取締役36

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)45715714
社外監査役312124
社外取締役1666

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,782字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは「UPGRADE JAPAN」をミッションとして掲げ、「AIでデータの真価を解き放ち産業の常識を塗り替える」というヴィジョンを実現すべく、データサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に実装することを目指しております。日本の現状として、企業が各社の利益追求のために個別の課題解決をDX (Digital Transformation)により実現するというアプローチが主流でありますが、個社では解決できない産業共通課題の解決やSDGs(*8)実現のためにデータ・AIを産業横断で活用するという流れがより一層加速すると考えております。当社は、AIの技術力とビジネス力の双方を駆使して、個社課題の改善のみではなく産業全体の改革(IX=Industrial Transformation)や産業共通のSDGs達成に貢献し、UPGRADE JAPANを実現することを目指しております。 当社グループは「AIソリューション事業」、「フィナンシャル・アドバイザリー事業」及び「マーケティング支援事業」の3事業を報告セグメントとしております。 ・AIソリューション事業 「データの真価を解き放ち、革新の連鎖を起こしていく」というヴィジョンを実現すべく、各産業の大手企業へのサービス提供を通じ、データサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に実装することを目指す事業が対象となります。各産業を代表する大手企業をパートナーとする共同研究開発を通じて、産業共通課題を解決するAI関連のサービスやソリューションを多数創出し、それらを自社プロダクトとして他企業にも幅広く提供することで収益を計上しております。当社の事業は一過性のAIアルゴリズム(*9)受託開発やシステム受託開発、コンサルティングビジネスとは異なり、産業全体の課題に対してAIによる改善効果を創出し、複数の顧客から継続的な収入を得るという特徴を有しております。 ・フィナンシャル・アドバイザリー事業 「社会を変える事業を創るためのファイナンスをプロデュースする」というミッションを掲げ、企業買収や資金調達などのファイナンス領域の知見を活用し大手企業やスタートアップを支援することで社会変革をもたらすことを目指す事業が対象となります。 ・マーケティング支援事業 ダイレクトメールの企画、制作、発送代行等のマーケティングサービスの提供を行い、さらにはDX推進やAI活用等の施策により高付加価値化を推進することで顧客企業のダイレクトマーケティングの課題解決を目指す事業が対象となります。 当社グループは各産業の大手企業との提携を通じてそれらの企業が抱えている非公開のデータにアクセスが可能であるという点で、他の企業と比べて情報優位なポジションを有しております。また、データの量や種類が多いほどアルゴリズムの精度が向上するというAI領域の技術的な特徴を活かし、単一の顧客ではなく産業全体の複数社にサービスを提供することで、利益やキャッシュ・フロー等への定量的な改善効果を高めております。AIアルゴリズムの所有権は当社が有しており、AIソリューションの提供社数が増加するほど膨大なデータの学習によりアルゴリズムの精度が向上していくため、後発プレーヤーの参入に対しても非常に有効な参入障壁として機能することが期待されます。 当社グループは個別企業の一過性の課題解決ではなく産業全体のSDGsの達成を志向しております。個別企業の課題解決という観点では、あらゆる産業においてAI活用による課題解決への需要が高まっており、国内のAIビジネス市場は2022-2027年の間に1.3兆円から2.0兆円に拡大する(出典:株式会社富士キメラ総研「2022 人工知能ビジネス総調査」)と予測されております。しかしながら、産業共通課題の解決という観点で見ると、SDGsにより創出されるICT関連市場が中国を除くアジア太平洋先進地域で2030年に10.4兆円に拡大する(出典:三菱総合研究所「デジタル化の社会的・経済的効果について」)と試算されており、当社グループの事業機会は非常に大きいと考えております。 産業全体の複数社にAIソリューションを提供することが可能であるため、個社の受託開発やコンサルティング等のビジネスと比較して、AI市場/SDGs市場の成長をより強く享受することが可能となります。また、単一の産業やプロダクトに依存しない収益構造であるため、特定産業の景気動向や成長スピードに左右されない優位なポジショニングを有しております。 顧客は当社グループの支援によって、AIを用いた全社経営課題の解決に関する上流の戦略策定から、実際のAIアルゴリズムの構築、システム実装並びにオペレーションの改善等の下流の執行領域まで、一気通貫で成果を創出することが可能となります。当社グループのAIソリューションは、利益やキャッシュ・フロー等の観点で定量的な改善効果を創出することを重視していることから、顧客は経営課題の解決やSDGsの達成を実現しやすくなります。AIソリューションの顧客との共同研究開発並びに初期導入フェーズにおいて、課題特定や全社戦略策定の支援、PoC(*10)の実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じてフロー型(非継続)の収益を得ております。また、AIソリューション導入後のフェーズにおいて、運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を計上しております。 (1) 当社グループの特徴と優位性 当社グループの特徴と優位性は「AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見」、「AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力」及び「大手企業との共同開発(Joint R&D)と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル」にあります。 ① AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見 当社グループは東京大学の大学院工学系研究科の松尾豊教授や田中謙司教授、同大学院情報学環の越塚登教授の3名を顧問または社外取締役として招聘しており、それぞれの研究室と共同で特許権を取得する等、密接に連携しながら技術領域の研究開発を行っております。 当社グループはビジネスデベロップメント、データサイエンス及びエンジニアリングの三位一体のチーム体制により、産業課題の掘り起こし、AIによる解決策の提示、AIアルゴリズムの開発及びAIソリューションの実装までを包括的に推進しております。当社グループの一部メンバーは東京大学の最先端の研究室に在籍しながら国際的にも最前線の研究活動を行っております。また、当社グループのメンバーが東京大学と共同で執筆した国際学会論文や共同で取得した特許権は、いずれも当社グループのAIソリューションの構築に大きく貢献しております。2020年に開催された機械学習の著名な世界的コンペティションであるKaggle(*11)に当社の正社員の一部が参加し、トップチームは全世界で上位0.6%の成績を収めて表彰を獲得する等、当社グループのAI領域における技術力の高さは対外的にも示されております。 ② AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力 当社グループは技術面に優れたチームに加えて、コンサルティングや課題発見、プロジェクトマネジメント、事業開発等に優れたチームを構築しており、単にAIを技術として提供するだけでなく、産業や顧客の課題を解決し実際に定量的な改善効果を創出することを重視しております。 当社グループにはコンサルティングや投資銀行、外資系メーカー等のプロフェッショナルファーム出身のメンバーが多数在籍しております。また、エンジニアでありながらMBAを保有してビジネス領域の知見を有する人材や、データサイエンティストでありながらビジネス推進も含めたプロジェクト全体の責任者の役割を担う人材もおり、定量的な改善効果の創出に必須となるビジネススキルの高さが特徴となっております。また、その他もファイナンスやマーケティング等の幅広い専門領域の知見を有しており、グループ全体で顧客の課題解決及び成果創出を進めております。 顧客にとってAIの導入やDXの推進は、技術力が高いベンダーを選定したとしても容易に進まないケースが多いため、高い技術力を有するメンバーとビジネス領域に知見を有するチームが共同となり顧客を一気通貫で支援することで、利益やキャッシュ・フロー等について定量的な改善効果を創出しやすい体制を構築しております。結果として、当連結会計年度の継続顧客の割合(注:当事業年度に売上が発生した顧客のうち4四半期連続で売上が発生した顧客の割合)は6割を超えており、顧客の満足度は非常に高い状態となっております。 ③ 大手企業との共同開発(Joint R&D)と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル 当社グループは各産業の大手企業と強固なパートナーシップを結びながら共同でAI活用を推進しており、Joint R&Dフェーズとして既に多数の顧客から収益を得ております。当該フェーズにおける顧客へのサービス提供を通じて、産業固有の課題やデータを収集できるというメリットに加えて、データによる学習を通じて自社が保有するAIのアルゴリズムを強化することが可能となります。さらに、単独での開発と比較すると、共同開発は大手企業の予算や人的リソースを活用できるため、開発費用が大きく抑制され、当社グループの生産性及び収益性が向上する要因となっております。 また、共同開発の契約においては、一部例外を除き、開発したAIソリューション及びアルゴリズムを自社保有のプロダクトとして産業内外の複数の他企業に提供することが可能となっており、単一の顧客から一過性の収入を得る受託開発やコンサルティングと比較して持続的な事業拡大を実現しやすいビジネスモデルを実現しております。収益性についても、各産業において1社目のパートナー企業と共同で創出したAIソリューションを2社目以降に横展開する際には、既に存在するプロダクト及びアルゴリズムの活用が可能であることからプロジェクトの粗利率が改善する傾向にあり、横展開が進むほど収益性が向上するビジネスモデルとなっております。 結果として、特定業界に依存することなく各産業の大手企業との共同研究開発が多数進展しており、複数のAIソリューションにおいて産業内の横展開が進んでおります。アルゴリズムの精度が向上しサービスやソリューションがもたらす価値が高まること等を背景に、継続顧客が増加すると同時に、顧客1社あたりから得られる収益も上昇しやすい構造となっております。 (2) 事業展開するAIソリューション 当社グループは、展開するAIソリューションごとに、共同研究開発や初期導入フェーズにおける課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益と、AIソリューション導入後のフェーズにおける運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を得ております。 産業ごとの共通課題に対してAIソリューションを創出しプロダクト化していくビジネスモデルであるため、今後もAIソリューションの数は増加する見込みであります。 [事業概要] [グループ事業展開]
経営方針・対処すべき課題7,222字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「UPGRADE JAPAN」をミッションとして掲げ、「AIでデータの真価を解き放ち産業の常識を塗り替える」というヴィジョンを実現すべく、データサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に実装することを目指しております。 各産業を代表するパートナー企業と共同で研究開発を行い、産業全体に共通する課題を解決するAI関連のサービスやソリューションを多数創出しております。AIを単なる先進技術としてではなく、実際に利益やキャッシュ・フロー等の観点で定量的な改善効果を創出し、産業共通課題を解決する手段として社会に実装することを目指しております。 また、開発したソリューションを自社所有のプロダクトとして産業全体に幅広く提供し、AIソリューション事業として展開しております。中長期的には、日本国内の社会課題を解決する過程で培った知見と経験を活用し、グローバル展開も見据えております。 (2) 経営戦略 当社グループは、新たなAIソリューション開発とプロダクトの産業横展開の双方を実現するAI企業として事業を展開する方針であります。 第一フェーズ「共同研究開発(Joint R&D)」 当社グループは各産業の大手企業と強固なパートナーシップを結びながら共同でAI活用を推進しており、Joint R&Dフェーズとして既に多数の顧客から収益を得ております。当該フェーズにおける顧客へのサービス提供を通じて、産業固有の課題やデータを収集できるというメリットに加えて、データによる学習を通じて自社が保有するAIのアルゴリズムを強化することが可能となります。さらに、単独での開発と比較すると、共同開発は大手企業の予算や人的リソースを活用できるため、開発費用が大きく抑制され、当社グループの生産性及び収益性が向上する要因となっております。 共同研究開発や初期導入においては、コンサルティングや課題特定、全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益を受領しており、AIソリューション導入後においては、運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を得ております。 第二フェーズ「産業全体への横展開」 開発したAIソリューション及びアルゴリズムについては自社保有のプロダクトとして産業内外の複数の他企業に提供することが可能とする契約を顧客と締結しており、単一の顧客から一過性の収入を得る受託開発やコンサルティングと比較して持続的な事業拡大を実現しやすいビジネスモデルを実現しております。収益性についても、各産業において1社目のパートナー企業と共同で創出したAIソリューションを2社目以降に横展開する際には、既に存在するプロダクト及びアルゴリズムの活用が可能であることからプロジェクトの粗利率が改善する傾向にあり、横展開が進むほど収益性が向上するビジネスモデルとなっております。 単一顧客へのサービス提供に留まらず、産業共通の課題を解決するAIソリューションを多数保有しております。AIソリューションの初期導入においては、コンサルティングや課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益を受領しており、AIソリューション導入後においては、運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を得ております。 上記展開により、当社グループは顧客との連携を通じた製品開発・価値提供が可能なAIソリューション企業に位置づけられていると考えております。製品開発のフィールドが広く、ストック型のプロダクト収益も獲得できるため、一般的なSaaS企業とは異なり単一の産業・用途に制限されづらく、一般的なコンサルティングファームやSIer等と比較して労働集約的なビジネスに終始しない点が競争優位性であると考えております。また、AI企業でありながら企業買収や資金調達などのファイナンス領域の知見を有することから、フィナンシャル・アドバイザリーの観点で収益機会を捉えられるという点もユニークな特長となっております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、コンサルティングやアセスメント、PoC実施、本導入のシステム開発等のフロー型(非継続)のサービスに加えて、導入後の継続的な運用保守やAPIまたはライセンス利用等のストック型(継続)のサービスを提供しております。そのため、売上高、売上総利益、営業利益、売上高総利益率及び売上高営業利益率といった基礎的な指標に加えて、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、年間顧客数、顧客ごとの売上単価及び継続顧客による売上比率を重要な指標としております。 (JDSC単体) (4) 経営環境 わが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな景気回復を支えることが期待される一方で、米国の通商政策の影響が見られる等、先行き不透明な状況が続きました。当社グループを取り巻く環境としましては、企業の競争力強化や人材不足への対応から、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)への急速な注目の高まりや、国内企業のIT投資の拡大局面が続いていること、「Chat GPT」をはじめとするLLM(大規模言語モデル)による技術革新が進展し、生成AIの利活用に対する注目度が高まっていることなどが追い風となっております。 そのような環境の中で、当社は従来のDX活用/AI導入の支援などの労働集約的なビジネスに加えて、自社AIソリューションを中心とした非労働集約的な収益の獲得も目指しており、AIソリューション開発プロジェクト獲得や研究開発、先行投資としての積極的な人材採用に注力いたしました。AIエージェントや「Chat GPT」をはじめとするLLM(大規模言語モデル)の活用をテーマとするプロジェクトも増加しており、AIの利活用に対する需要の高まりに機動的に対応する形で事業運営を行っております。グループ会社の株式会社ファイナンス・プロデュースではスタートアップの資金調達やM&Aを助言する案件を多数獲得・執行し、また、メールカスタマーセンター株式会社では紙のダイレクトメール(DM)発送代行において既存顧客の取引窓口の拡大や新規受注の獲得を行いました。 日本は少子高齢化と人口減少のトレンドが継続しており、生産年齢人口は2015年の約7,700万人から、2056年には5,000万人を下回り、2065年には4,500万人まで減少すると予想されております(出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」)。また、DXが推進されない場合、2025年から2030年まで最大12兆円/年の経済損失が発生する可能性があると見込まれており(出典:経済産業省 DXレポート)、1個人や1企業といった単位ではなく、産業全体や日本全体の視点をもった取り組みが必要になると考えております。 個別企業の課題解決という観点では、あらゆる産業においてAI活用による課題解決への需要が高まっており、国内のAIビジネス市場は2022-2027年の間に1.3兆円から2.0兆円に拡大する(出典:株式会社富士キメラ総研「2022 人工知能ビジネス総調査」)と予測されておりますが、産業共通課題の解決という観点では、SDGsにより創出されるICT関連市場が中国を除くアジア太平洋先進地域で2030年に10.4兆円に拡大する(出典:三菱総合研究所「デジタル化の社会的・経済的効果について」)と試算されており、当社グループの事業機会は非常に大きいと考えております。 当社グループは産業全体の複数社にAIソリューションを提供することが可能であるため、個社の受託開発やコンサルティング等のビジネスと比較して、AI市場/SDGs市場の成長をより強く享受することが可能となります。また、単一の産業やプロダクトに依存しない収益構造であるため、特定産業の景気動向や成長スピードに左右されない優位なポジショニングを有しております。 当社グループの見立てとして、従来は、各産業の個別企業がそれぞれの利益・目的達成のため個別に課題解決を図っており、行政や顧客、株主といったステークホルダーも個別企業ごとの利害を重視しておりました。しかしながら、昨今では、売上や利益に加えて産業全体に共通するSDGs課題に向き合うべきというステークホルダーからの要請が急速に強まっていることを背景に、自社の利益だけではなく産業共通課題に対してAIを活用していくニーズが急増していると考えております。産業全体の課題解決はSDGsと密接に関係するケースが多く、また、単一の企業が保有するデータよりも産業全体の膨大な量のデータを用いた方がアルゴリズムの精度は高まりやすいため、産業全体にAIソリューションを提供していく当社にとっては非常に大きな事業機会が生まれていると考えております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 産業及び顧客基盤の拡張 当社グループの特徴と優位性は「特定産業に依存しない事業展開を可能とする再現性の高さ」と「データ蓄積により精度が向上し続ける機械学習のアルゴリズム」にあります。AI構築・実装の技術的知見に加え、AI活用による具体的解決策や難度の高いプロジェクトを推進するビジネス面での執行力を備えており、幅広い産業に適用可能と考えております。再現性を持ってAI実装/DX推進を実現できるインキュベーターとして、既存事業・ソリューションで積み上げた実績や知見を活用し、新規の産業に展開しながら顧客基盤を拡張して継続的に成長を続けてまいります。 ② 既存ソリューションの強化と新規ソリューションの開発 当社グループは、多数の産業のリーディングカンパニーとの協業を通じ、多くのAIソリューションを創出してまいりました。既存ソリューションの新産業・顧客への展開や、既存産業・顧客からの新ソリューション創出により、クロスセルを実現できる点が強みとなっております。今後は機能追加や効率化による既存ソリューション強化と新規開発への投資を進め、継続的な高成長を実現してまいります。 ③ 優秀な人材の確保と育成 当社グループには、AIアルゴリズム構築やシステム実装に強いデータサイエンティストやエンジニアに加え、 AI活用の具体策提示や難度の高いプロジェクトを推進できるコンサルタントやプロジェクトマネジャーが在籍し ております。優秀な人材こそ最大の優位性であり、継続的な強化が重要と認識しております。また、ビジネス、 データサイエンス、エンジニアリングの三位一体の人材体制を維持するため、横断型人材を育成する制度・施策 を実施しております。例えば、コンサルティング出身者のGCP(Google Cloud Platform)Professional Data Engineer資格保有や論文実績を持つ者、エンジニア出身でMBAを取得する者など、複数領域に専門性を持つ人材 も多数在籍しております。今後も技術及びビジネス両面に卓越した人材の育成・採用に投資を継続してまいりま す。 ④ 技術力の更なる強化 当社グループは東京大学との密接な連携や同大研究室に所属する社員による最先端技術研究のトラッキングを行っております。また、世界的コンペティションであるKaggleでの金メダル獲得や社会実装で得た知見を国際論文として多数発表するなど成果を上げております。技術革新が進む中、今後も最先端技術の取り込みと社会実装に向けて、技術力の強化に積極的に投資を継続してまいります。 ⑤ 経営の安定と非連続な成長を支える事業資金の確保 事業拡大に伴う人材獲得や経営基盤の強化が必須であると考えております。また、非連続な成長を実現するためには、M&A等の戦略的なアクションも重要と認識しております。これらの投資に必要な事業資金を安定的に確保し、かつ、外部環境の変動などの不測の事態に備えるために、金融機関の信用枠も含め財務基盤の安定化に努めております。今後も資金調達に加えて、財務基盤の安定化に資する施策を講じてまいります。 ⑥ 内部管理体制の強化展開 当社グループは事業内容の進化、グループ会社の増加により、事業・組織両面での成長を続けている段階にあり、グループ全体での業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。このため、当社及び子会社・関連会社との適切な連携を前提としたバックオフィス業務の整備を推進し、経営の公平性・透明性を確保するため、企業規模の拡大に適う、より強固な内部管理体制の強化に取り組んでまいります。 ⑦ 子会社管理の強化 当社グループでは、子会社を2社(株式会社ファイナンス・プロデュース及びメールカスタマーセンター株式会社)有しており、以下の主要なリスクに対応するための施策に取り組んでまいります。 ア M&A、出資等について 2022年11月に連結子会社化した株式会社ファイナンス・プロデュース及び2023年10月に連結子会社化したメールカスタマーセンター株式会社は、当社グループの業績に大きく貢献するものと見込んでおります。しかしながら、事業環境の変化等により業績が当初の想定を下回る場合、のれんの減損処理等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、M&Aや出資等を通じて連結子会社化した各グループ会社の管理体制を整備し、当社グループ全体における戦略的な連携を進めることで相乗効果を発生させる等によりリスクへの耐性を高めてまいります。なお、当連結会計年度における状況については「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。 イ オフラインマーケティング業界の需要構造の変化について 当社グループのマーケティング支援事業はメールカスタマーセンター株式会社による紙のダイレクトメール(DM)発送代行業務を中心にサービス提供を行っております。紙のダイレクトメール(DM)は、販売促進を目的 とするものをはじめ、公共サービスにおける各種通知や業務通信などに利用されるとともに、デジタルマーケテ ィングとの組み合わせによる利用が図られるなど、顧客企業のプロモーション手法として広く定着しております が、将来において、顧客企業のプロモーション手法に大きな変化が生じた場合には、当社グループの業績及び財 政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループのAIやデータサイエンスの知見も活用し、高 付加価値なサービスを開発・提供する等、顧客企業から選ばれ続ける状態を目指し、事業リスク低減に取り組ん でまいります。 ウ 郵便制度改正について 当社グループのマーケティング支援事業はメールカスタマーセンター株式会社による紙のダイレクトメール(DM)発送代行業務を中心にサービス提供を行っております。郵便制度は、我が国のインフラとして持続性を有 していますが、サービス内容や料金の改正によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性 があります。そのため、郵便制度の変更が生じた際には、個別商品ごとの切替需要を取り込むことができるよう に、提供するサービスや価格を柔軟かつ機動的に変更する等によって、事業リスク低減に取り組んでまいりま す。なお、当連結会計年度において、ダイレクトメールの発送費用に関して日本郵便株式会社とのゆうメール運 送業務委託契約の改訂が発生しておりますが、より高付加価値な案件獲得に注力することで営業利益率等の向上 を図ってまいります。 エ 不正行為に関する再発防止策について 2025年2月13日に公表しております「当社連結子会社の元従業員による不正行為に係る調査結果及び業績に与え る影響等に関するお知らせ」のとおり、当社連結子会社であるメールカスタマーセンター株式会社において発覚 した元従業員による過年度の不正行為に関して、職務分掌や担当者のローテーション制度の採用、管理簿の作成 及び承認ルールの整備、内部統制機能の強化等の再発防止策の整備運用を進めております。当社グループ全体の 内部統制の強化、コンプライアンス遵守の意識徹底を図り、今後の再発防止と信頼回復に真摯に取り組んでまい ります。 ⑧ 海外への事業展開 当社グループは中長期的には、日本国内の社会課題を解決する過程で培った知見と経験を活用し、グローバル展開も見据えております。特に当社グループが注力しており先行する「生産人口減少への対応」や「高齢化社会への対応」という領域は、日本が最も先進的でもあるため、当社グループのAPIやアルゴリズムに対する需要はグローバルでも拡大していくと考えております。今後は、当社グループのパートナーである各産業の大手企業とも連携しながら、将来的な事業展開も見据えて市場調査や基盤整備を進めてまいります。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性を、以下に記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク ① AIソリューション市場について 当社グループが属する国内のAIビジネス市場は、2022-2027年の間に1.3兆円から2.0兆円に拡大すると予想されております(出典:株式会社富士キメラ総研「2022 人工知能ビジネス総調査」)。市場拡大のペースの急速な鈍化や、当社グループのAIソリューションの競争優位性が発揮されないシナリオにおいては、市場が拡大した場合においても成長ペースが市場拡大と相関しない可能性があります。また、AIソリューション市場の歴史は浅く、成熟した市場でないため、市場動向が大きく変動する可能性もありますが、その時期は想定されるものではなく顕在化するリスクは低いと想定しております。当該リスクへの対応として、単一の業界や顧客に依存しないよう、AIソリューションのラインナップの拡充や、顧客の属する業界の拡充を行っております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② マクロ経済について 当社グループがサービスやソリューションを提供する主要顧客は、各産業の大手企業であり、国内外に事業を展開する大企業が中心であります。国内外の景気後退時において多くの主要顧客の経営状態や業績に大きな影響を及ぼす状況となった場合には、プロジェクトの新規獲得や横展開、既存契約の継続に影響を及ぼす可能性はありますが、主要顧客の属する業界は様々であるため、そのリスクは分散されているものと認識しております。また、フィナンシャル・アドバイザリー事業においては、国内外の経済情勢や景気動向の悪化、地政学リスク、金融資本市場の変動の影響等により、スタートアップ企業数やスタートアップ企業に対する資金供給が著しく減少等のリスクがあり得ます。当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社について 当社グループは、AI関連領域において事業展開しておりますが、当該分野はその成長性から注目されており、多くの企業が参入しております。そのため、当社グループの競争力が低下する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく顕在化するリスクは低いと想定しております。また、技術とビジネスの双方の知見を用いてAIによる定量的な改善効果の創出に注力し、個別企業の課題解決ではなく産業全体のSDGsテーマに取り組むというアプローチは他AI企業とは異なる当社の特徴となっております。当該リスクへの対応として、これまでのプロジェクトで蓄積された知見やデータで学習・強化されたAIアルゴリズムを活用することで、事業の拡大及び競争力の維持に努めてまいります。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術革新について 当社グループは、各産業の大手企業とのプロジェクトにおいて蓄積されたAIに関する知見や独自のAIアルゴリズムをもとに、産業の共通課題の解決を目指しております。そのため、これらの技術やその周辺技術、またその技術を活用したソリューションが競争力の源泉となっており、急速な技術革新があった場合において、変化に対応する開発費や開発工数等が大幅に増加する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクへの対応や更なる競争力の向上のため、継続的な情報収集、優秀なエンジニアやデータサイエンティストの採用や教育にも注力しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業進捗や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスク ① 特定の取引先に対する売上比率について 当社グループは各産業の大手企業との連携を通じて新たなAIソリューションを創出するフェーズの取り組みが多いため、上位取引先の売上規模が大きくなる傾向にあり、当連結会計年度における売上比率は、AIソリューション事業において上位取引先3社で全体の28.8%を占めております(前年度の同比率26.3%)。上位取引先との取引内容に変更の可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく短期的に重大な変更が顕在化する可能性は低いと想定しております。創出されたAIソリューションの産業横展開が進行しており、新規取引先も増加していることから特定の取引先への売上比率は低下傾向にあるため、当該リスク顕在化の可能性も低下すると想定しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② プロジェクトの進捗等について 当社グループでは、AIソリューション導入前のコンサルティングやアセスメントサービス、PoC実施、本導入のシステム開発、導入後の継続的な運用保守等のプロジェクトを実施しており、フェーズに応じて収益を獲得しております。多数のプロジェクトが早期のフェーズで終了するような場合や、各フェーズにおいて想定以上に工数がかかる可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。技術とビジネスの双方に精通していることや、顧客企業の現場担当者だけでなくトップマネジメント層とも密接に連携するケースが多いことから、当連結会計年度の継続顧客の割合(注:4四半期連続で売上が発生した顧客の割合)は6割を超えており、顧客の満足度は非常に高い状態にあります。当該リスクへの対応として引き続きプロジェクト管理の徹底等を行ってまいりますが、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 新規ソリューションの開発・提供について 当社グループでは産業共通の課題を解決する新規AIソリューションの開発を行っており、これらのAIソリューションを産業内外に横展開することで、事業規模拡大を見込んでおります。しかしながら、横展開が想定どおりに進まない場合や、横展開する際の導入工数が想定以上となる可能性があり、また、産業内外への横展開に際してAIソリューションにおけるアルゴリズムの精度向上のための産業固有のデータ蓄積が想定どおりに進まない可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 今後の非連続な成長のための投資等について 当社グループは今後も非連続な成長を続けるために、新規プロダクトの開発、戦略的な営業活動、新規事業への取り組み、人材の採用、M&A等の戦略的な投資が重要であると認識しております。また現時点において具体的な計画はありませんが、将来的には海外への事業展開も視野に入れており、その際には相応の投資が必要であると認識しております。 出資や買収においては、対象となる企業の財務や税務、法務等の契約関係及び事業の状況等について事前に社内外の専門家と詳細なデューデリジェンスを実施し、価値評価に関しては第三者評価機関の見解等も踏まえ、可能な限りリスクの低減に努めてまいります。しかしながら、出資・買収後に、事業環境に急激な変化が生じた場合やその他予期し得ない理由により当初の計画通りに事業が進展しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、出資・買収後に予期せぬ偶発債務の発生や未認識債務が判明するリスクを完全に取り除くことは困難であり、かかるリスクが顕在化した場合には当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 買収に伴いのれんを計上した場合、対象会社の業績の悪化等により減損の兆候が生じ、その将来的な効果である回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理を行う可能性があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、前連結会計年度において、メールカスタマーセンター株式会社を取得した際に発生したのれん611,437千円、顧客関連資産1,149,750千円が計上されており、減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や経営環境の変化等によって影響を受ける可能性があり、実際の業績が見積りと異なる場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。 メールカスタマーセンター株式会社はダイレクトメール(DM)発送代行業務を中心にサービス提供を行っております。郵便制度は、我が国のインフラとして持続性を有していますが、サービス内容や料金の改正によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、郵便制度の変更が生じた際には、個別商品ごとの切替需要を取り込むことができるように、提供するサービスや価格を柔軟かつ機動的に変更する等によって、事業リスク低減に取り組んでまいります。なお、当連結会計年度において、ダイレクトメールの発送費用に関して日本郵便株式会社とのゆうメール運送業務委託契約の改訂が発生しておりますが、より高付加価値な案件獲得に注力することで営業利益率等の向上を図ってまいります。 買収を実施する際は自己資金、金融機関からの借入、社債及びエクイティファイナンス等で調達していくことを基本方針としております。当社が資金需要に応じて適時かつ適切な条件で買収資金を調達できる保証はなく、必要な資金調達ができなかった場合、または当社にとって不利な条件での資金調達をせざるを得ない場合や、新たなファイナンスによる負担や株式価値の希薄化及び自己資本の変動のほか、新たな借入金を利用した場合、市場金利の変動の状況によっては、借入金利息の負担の増大等により、当社グループの業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 いずれの投資等も非連続な成長のために必要なものと認識しておりますが、安定的に収益を獲得できるまでには一定の期間が必要となることが想定され、短期的な利益率低下につながる可能性があります。また、外部環境の変化等により当初計画どおりに推移しない可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対しては、リスクシナリオを慎重に検討し投資等を行うことで、そのリスクの低減に努める方針であります。 戦略的な投資に伴うリスクが短期的に顕在化する可能性は低いと認識しておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の企業規模を勘案しつつ、株主への還元等の機動性確保の観点から、必要に応じて資本金の減少等も実施してまいります。 (3) コンプライアンスに関するリスク ① 訴訟について 本書提出日現在において、当社及び当社グループの事業、業績または財政状態に重要な影響を及ぼす当社に対する係属中の訴訟はありません。コンプライアンス規程を整備して役職員へ周知すること等により法令違反などの発生リスクの低減に努めておりますが、当社グループ又は当社グループ役職員を当事者とした訴訟が発生した場合には、その訴訟の内容や進行状況によっては、当該訴訟に対する金銭的な負担の発生や、レピュテーションが悪化して社会的信用が毀損されるなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、訴訟の発生についてはその時期及び顕在化の可能性を予見できるものではありません。 ② 情報セキュリティ体制について 当社グループは、業務において顧客の機密情報及び顧客が保有する個人情報が含まれるデータを取扱う場合があります。人為的なミスや不正アクセスによる情報漏えいが発生する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため、情報セキュリティ体制や情報管理体制を構築するとともに、2023年5月には情報セキュリティマネジメントシステム(ISO 27001)の認証取得を行っております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、顧客への損害賠償や当社の社会的信用の失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産管理について 当社グループは知的財産権を重要な資産と捉えて、必要に応じて事業に関する知的財産権の保護に努めております。また、当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性についても、調査可能な範囲で対応を行っております。当社グループが認識せずに他社の特許を侵害した場合には、損害賠償請求、使用差止請求またはロイヤリティの支払要求が発生する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。しかしながら、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当該リスクが顕在化した場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業運営に関するリスク ① 特定の人物への依存について 当社代表取締役社長である加藤聡志は、当社の創業者であるとともに、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。現状において、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には次の代表取締役社長が就任するまでの期間やその後の定着までの期間において業務執行に支障をきたす可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため、当社は特定の人物に過度に依存しない体制を構築するべく、執行役員の設置や積極的な情報共有等により経営組織の強化を図っております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について 当社グループが今後も持続的な高成長を続けるためには、優秀な人材の確保・育成が必要不可欠であります。求める水準に合致する人材の確保及び育成が計画どおりに進まない可能性がありますが、当該リスクが短期的及び中長期的に顕在化する可能性は昨今の人材採用市場の動向に鑑みても高くないと想定しております。当該リスクに対応するため、積極的な採用活動を進めるとともに、人材の育成も進めており、また外部の業務委託者との連携を強化することでリソースの確保にも努めております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 小規模組織であることについて 当社は、当連結会計年度末現在において、取締役5名、監査役3名、従業員124名と小規模な組織となっており、内部管理体制は事業の拡大及び従業員の増加に合わせて整備を進めております。適切な人材確保や配置ができず組織的な対応が困難となる場合や、事業規模に応じた事業体制、内部管理体制の構築が追いつかない可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため今後もより一層の人員充実を図る予定ですが、当該リスクが顕在化した場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 子会社管理について 当社グループでは、子会社を2社(株式会社ファイナンス・プロデュース、メールカスタマーセンター株式会社)有しております。当該子会社は、当社グループの連結子会社となってからの期間が短く、また、事業規模も小さいことから、今後の急速な事業成長に管理体制の整備が追い付かない可能性があります。当社の管理部門において内部統制を含め管理体制の強化に努めておりますが、管理体制が不十分であることにより、法令違反や許認可に関わる手続き不備等によって、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 大規模な災害等に関するリスク 当社グループは、テレワークが可能な体制を構築しており、大規模な地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、未知の感染症の拡大等が発生した場合でも事業継続が可能となっております。これらの災害等が長期間に及ぶ場合には、顧客企業や当社の顧客ターゲットとなる企業の経営判断・事業運営に大きな影響を与える可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため、顧客及び顧客の属する業界の拡充を行っておりますが、当該リスクが顕在化した場合に、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他のリスク ① 配当政策について 当社グループは、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しておりますが、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図り、収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながるものと考え、創業以来配当を実施しておりません。今後においては、業績・財務状況及び事業環境等を勘案したうえで、株主への利益配当を検討していく方針でありますが、持続的な成長に向けた投資を戦略的に実行する場合や事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。なお、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。 ② ストック・オプションによる株式価値希薄化について 当社グループは、役員、従業員に対するインセンティブ等を目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後もストック・オプション制度を活用していくことを予定しており、現在付与している新株予約権に加え、今後新たに付与される新株予約権について行使が行われた場合は、既存株主が有する株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。新たに付与される新株予約権について、その時期は想定されるものではありませんが、現在付与している新株予約権については短期及び中期において一定程度が行使され当該リスクが顕在化するものと想定しております。
経営成績の分析 (MD&A)4,626字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2024年7月1日から2025年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな景気回復を支えることが期待される一方で、米国の通商政策の影響が見られる等、先行き不透明な状況が続きました。当社グループを取り巻く環境としましては、企業の競争力強化や人材不足への対応から、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)への急速な注目の高まりや、国内企業のIT投資の拡大局面が続いていること、「Chat GPT」をはじめとするLLM(大規模言語モデル)による技術革新が進展し、生成AIの利活用に対する注目度が高まっていることなどが追い風となっております。 そのような環境の中で、当社は従来のDX活用/AI導入の支援などの労働集約的なビジネスに加えて、自社AIソリューションを中心とした非労働集約的な収益の獲得も目指しており、AIソリューション開発プロジェクト獲得や研究開発、先行投資としての積極的な人材採用に注力いたしました。AIエージェントや「Chat GPT」をはじめとするLLM(大規模言語モデル)の活用をテーマとするプロジェクトも増加しており、AIの利活用に対する需要の高まりに機動的に対応する形で事業運営を行っております。グループ会社の株式会社ファイナンス・プロデュースではスタートアップの資金調達やM&Aを助言する案件を多数獲得・執行し、また、メールカスタマーセンター株式会社では紙のダイレクトメール(DM)発送代行において既存顧客の取引窓口の拡大や新規受注の獲得を行いました。 これらの結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。 売上高については、前連結会計年度の第2四半期から連結子会社化しているメールカスタマーセンター株式会社について通年寄与による影響に加えて、当社単体のAIソリューション事業において新たなAIソリューション開発プロジェクト(Joint R&D)の獲得、既存のAIソリューションの拡販、既存顧客からのアップセル等の施策を積極的に進めた結果、23,055,669千円(前期比40.1%増)、売上総利益は2,339,283千円(前期比45.0%増)となりました。 営業利益については、人材採用といった先行投資を引続き積極的に進めながらも上記の通り売上高の増加に伴い、581,552千円(前期比1,047.4%増)となりました。特に人材採用については、当社の今後の成長に必要であることから、業務委託費をコントロールする等、適切なコスト構造へ移行しつつ積極的に進めております。 経常利益については、営業利益の増加に伴い524,187千円(前期は12,183千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は345,677千円(前期は278,397千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 セグメント別の業績は以下のとおりです。 (単位:千円) AIソリューション 事業   フィナンシャル・ アドバイザリー事業   マーケティング支援 事業   合計 売上高 外部顧客への売上高   2,831,619   351,890   19,872,158   23,055,669 セグメント間の内部売上高又は振替高   12,952   -   1,317   14,270 計   2,844,572   351,890   19,873,476   23,069,939 セグメント利益   411,435   121,219   46,635   579,290 その他の項目 減価償却費   14,148   269   66,932   81,351 のれん償却額   -   -   33,503   33,503 報告セグメントは、各グループ会社の事業内容及びビジネスモデルに鑑み、「AIソリューション事業」「フィナンシャル・アドバイザリー事業」「マーケティング支援事業」の3区分となっております。AIソリューション事業については、AIソリューションの横展開事例の増加や、新規顧客獲得や既存顧客からのアップセル等もあり好調に推移しました。フィナンシャル・アドバイザリー事業については、ファイナンス戦略アドバイザリー及びスタートアップの資金調達助言等の案件を複数執行しました。マーケティング支援事業については、紙のダイレクトメール(DM)発送代行において既存の発送代行業務のみならず、クロスセルによる高い付加価値の新規案件の受注にも注力し獲得しました。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は7,987,078千円(前年同期比5.0%増)となりました。これは主に、現金及び預金が479,453千円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は4,086,525千円(前年同期比3.7%減)となりました。これは主に、買掛金が264,664千円、長期借入金が254,565千円減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は3,900,552千円(前年同期比16.1%増)となりました。これは主に、資本剰余 金が363,172千円、利益剰余金が345,677千円増加したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,777,238千円(前年同期比20.9%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は893,477千円(前年同期は713,590千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上504,809千円と売上債権の減少267,576千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動により支出した資金は114,435千円(前年同期は1,752,744千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出88,402千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動により支出した資金は299,589千円(前年同期は1,617,706千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出254,565千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 (a) 生産実績 当社グループが提供するサービスには生産に該当する事項がないため、記載を省略しております。 (b) 受注実績 当社グループが提供するサービスは、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 (c) 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 金額(千円)   前年同期比(%) AIソリューション事業   2,831,619   149.31 フィナンシャル・アドバイザリー事業   351,890   214.50 マーケティング支援事業   19,872,158   138.03 合計   23,055,669   140.09 (注)単一の外部顧客への売上高が連結売上高の10%未満のため、主要な顧客に関する情報の記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの分析については、前記「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの主な資金需要は、労務費(製造活動に関与するものに係る人件費)及び人件費(労務費以外の人件費)といった人材に関するもの及び経費等の販売費及び一般管理費等となっております。これらについては、自己資金、金融機関からの借入、社債及びエクイティファイナンス等で調達していくことを基本方針としております。なお、今後事業拡大に向けて急激な資金需要が生じる場合に備え、一部の金融機関と当座貸越の契約をしております。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、共同研究開発や初期導入フェーズにおけるコンサルティングや課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益と、AIソリューション導入後のフェーズにおける運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を得ております。そのため、売上高、売上総利益、営業利益、売上高総利益率及び売上高営業利益率といった基礎的な指標に加えて、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、年間顧客数、顧客ごとの年間売上単価及び継続顧客による売上比率を重要な指標としております。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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