概要
Finatextホールディングスは、金融サービス提供者向けに次世代クラウド基幹システムを提供する日本のフィンテック企業である。2013年に設立され、2021年12月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場。本社は東京都千代田区九段北。連結従業員数は414名。証券・保険・クレジットの3つの金融インフラストラクチャと、フィンテックシフト支援、ビッグデータ解析の3事業を展開し、2026年3月期の売上高は111億円、営業利益は19億円に達する。
三つの事業が構成するグループの収益構造
当社グループは、金融インフラストラクチャ事業、フィンテックシフト事業、ビッグデータ解析事業の3セグメントで構成される。金融インフラストラクチャ事業は、証券基幹システム「BaaS」、保険基幹システム「Inspire」、クレジット基幹システム「Crest」をSaaS型で提供し、初期導入費、月額利用料、従量課金収益を得る。フィンテックシフト事業は、金融機関のデジタルトランスフォーメーションを支援し、開発委託費や広告掲載料を受領する。ビッグデータ解析事業は、POSデータやクレジットカードデータを解析し、データライセンス料やAIソリューション構築支援料を得る。2026年3月期の連結売上高111億円のうち、金融インフラストラクチャ事業が66億円と最大の柱であり、営業利益も同事業が9.3億円と全体の約半分を占める。
クラウド型SaaSがもたらす低コストと短期導入
従来の金融基幹システムは、初期費用が高く導入に数年を要したが、当社グループのSaaS型システムはクラウド上で動作するため、初期投資を最大80~90%削減し、企画からサービス開始までの期間を半分以下に短縮できる。APIによる外部連携も容易で、パートナー企業は自社サービスに金融機能を組み込むことができる。この「組込型金融(Embedded Finance)」の需要は拡大しており、2026年3月期には証券インフラ「BaaS」上で28サービス、保険インフラ「Inspire」の導入企業は17社、クレジットインフラ「Crest」の稼働社数は5社に増加している。
成長市場と競争優位性のある事業環境
国内金融業界は、IT投資額が2028年度に4兆4,940億円へ拡大すると予測され、同時に新規参入企業も増加している。日本銀行のデータによれば、家計の株式・投資信託残高は507兆円、過去10年平均成長率は7.0%である。また、少額短期保険の保険料収入は過去10年平均9.1%で成長している。当社グループは、金融機関と異業種の双方を顧客とし、水平統合型のプラットフォームを目指す。2020年の「金融サービス仲介業」創設など規制緩和も追い風となっており、2026年3月期の売上高成長率は43.5%と高い伸びを示した。
業界の中での役割は金融インフラストラクチャ(B2B2C)プロバイダーにあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01金融業界(証券・保険・クレジット)主力
証券、保険、クレジットの各ビジネス向けに、基幹システムをSaaS型で提供。新規参入事業者やデジタル特化サービスを立ち上げる既存金融機関を対象に、低コスト・短期間でのシステム構築を実現する。
金融インフラをSaaSで提供する先駆者
- 証券インフラストラクチャ「BaaS」
- 証券サービスに必要な外部連携をクラウドで統合管理するSaaS型基幹システム。初期投資を最大80〜90%削減し、開発期間も半減できる。
- 保険インフラストラクチャ「Inspire」
- 保険商品の開発から販売、保険金支払いまでをオンラインで完結できるSaaS型基幹システム。
- クレジットインフラストラクチャ「Crest」
- クレジット・ファイナンスサービス向けのSaaS型基幹システム。初期導入費と月額利用料で提供する。
02金融機関(銀行・証券会社など)準主力
金融機関のデジタルトランスフォーメーションを支援する。モジュール化されたソリューションでビジネス企画から開発・マーケティングまでを一貫提供する。
主要顧客株式会社三菱UFJ銀行
- ソリューションビジネス
- 金融機関向けのDX支援サービス。システム開発委託や運用保守を提供。
- マーケティングビジネス
- 金融機関の販促活動を支援する広告サービス。自社メディアを通じて潜在顧客を送客する。
03データ保有企業(金融・不動産など)副次
保有するビッグデータの解析と利活用支援を行う。POSデータやクレジットカードデータを解析し、官公庁や機関投資家、不動産会社に提供する。
- データサービスビジネス
- データホルダーとレベニューシェア契約を結び、解析済みデータをライセンス提供する。
- データAIソリューションビジネス
- 生成AI活用のためのデータウェアハウス構築や開発基盤構築を支援する。
製品と技術
証券インフラストラクチャ「BaaS」の仕組みと実績
「BaaS(Brokerage as a Service)」は、第一種・第二種金融商品取引業者向けのクラウド型基幹システムである。証券取引に必要なミドルバックシステム、フロントシステム、ウェブ・モバイルアプリケーションをワンストップで提供し、パートナー企業は短期間で証券サービスを開始できる。初期投資は独自開発比で80~90%削減可能。2026年3月期末時点で28のサービスが稼働し、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ベイビュー・アセット・マネジメントなどが採用。収益は初期開発費、月額利用料、そして証券売買取引に応じた従量課金で構成される。投資一任サービスのAUM拡大に伴い、従量課金収益が増加している。
保険インフラ「Inspire」でオンライン完結型保険を実現
「Inspire」は、保険商品の開発から販売、保険金支払いまでをオンラインで完結できる保険基幹システムである。少額短期保険業者向けに最適化されており、新商品の導入を短期間で実現する。2026年3月期にはSBI損害保険など新たに6社が導入し、累計導入企業数は17社となった。株式会社Finatextが開発・保守を担当し、スマートプラス少額短期保険株式会社が自ら保険商品を提供するハイブリッドモデルを採用。第1号案件の「母子保険はぐ」に加え、2021年には「宿泊予約キャンセル保険」もリリースしている。
クレジットインフラ「Crest」とビッグデータ解析サービス
クレジットインフラストラクチャ「Crest」は、貸金業者向けのクラウド基幹システムで、ファイナンスサービスの運営に必要な機能を提供する。2026年3月期にはJCOMフィナンシャルなどが導入し、稼働社数は5社に増加。金利・手数料収入に応じた従量課金が収益源である。一方、ビッグデータ解析事業では、POSデータやクレジットカードデータを解析し、官公庁や機関投資家にデータライセンスを提供。不動産業界向けの「DataLensHub」の機能拡充や、生成AI活用支援のデータAIソリューションビジネスも開始しており、2026年3月期の同事業売上高は29億円と前年比59.2%増となった。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
情報・通信業のなかでの位置
会社が挙げる強い分野
- 金融業界(証券・保険・クレジット)金融インフラをSaaSで提供する先駆者
有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。
AIソリューションで急成長、高収益
FinatextホールディングスはAI・自然言語処理技術を活用したソリューションを提供する情報サービス企業。売上高77億円(2025/3期)と同業他社(VRain Solution、Cocolive等)の中では比較的大規模であり、営業利益率12.99%と高い収益性を達成。直近3期で売上高が54億→77億→111億と急拡大し、業界内で存在感を増している。同業のVRain SolutionはクラウドAIに特化、Cocoliveはライブ配信支援など、各社が異なる領域に強みを持つ中で、Finatextは金融・テキスト分析に特化したポジショニングを築いている。
強み
- 3期連続で売上高が30%以上増加し、111億円(26/3期予想)と拡大継続。
- 営業利益率12.99%と高く、利益を伴った成長を実現。
- 自然言語処理・AI分野で独自技術を持ち、差別化されたサービスを提供。
- 金融分野に特化したソリューションで顧客基盤を構築、リピート需要が見込める。
課題
- AI市場には多数のスタートアップが参入し、技術競争が激しい。
- 成長を支えるエンジニアやAI専門家の採用・定着が重要。
- 金融業界依存度が高く、景気変動や規制変更の影響を受けやすい。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
情報・通信業の時価総額近傍。太字がFinatextホールディングス
時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 3817SRAホールディングス | 736億円 | 10.9倍 |
| 2 | 4259エクサウィザーズ | 710億円 | 44.9倍 |
| 3 | 2329東北新社 | 705億円 | 9.9倍 |
| 4 | 3687フィックスターズ | 692億円 | 38.6倍 |
| 5 | 4419Finatextホールディングス | 691億円 | 45.8倍 |
| 6 | 3733ソフトウェア・サービス | 691億円 | 11.1倍 |
| 7 | 4431スマレジ | 689億円 | 30.2倍 |
| 8 | 4417グローバルセキュリティエキスパート | 688億円 | 45.5倍 |
| 9 | 3663セルシス | 685億円 | 24.4倍 |
| 10 | 3763プロシップ | 669億円 | 24.0倍 |
| 11 | 3964オークネット | 648億円 | 17.5倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 29件
金融教育アプリからビッグデータ解析へ舵を切った2016年
2013年12月、東京都千代田区西神田に株式会社Finatext(現・当社)が設立された。当初は株式投資教育アプリ「あすかぶ!」やFX投資教育アプリ「かるFX」をリリースするなど、個人向け金融教育事業を展開した。しかし、2016年8月に株式会社ナウキャストを株式交換により完全子会社化し、機関投資家向けビッグデータ解析事業へ参入。同年11月には金融機関向けビッグデータライセンスの販売を開始し、事業の軸足を個人向けから法人向けサービスへと移行させた。この転換が、後の金融インフラストラクチャ事業の基盤となる。
証券プラットフォームBaaSと持株会社体制への移行
2017年3月、証券プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として子会社株式会社スマートプラスを設立。同年11月には大和証券グループ本社と資本業務提携を締結し、同社が出資した。2018年7月、スマートプラスが第一種金融商品取引業者に登録され、証券インフラストラクチャ「BaaS」の第1号案件となるコミュニティ型証券アプリ「STREAM」の現物取引サービスを開始。同年12月、商号を株式会社Finatextホールディングスに変更し、新設分割により株式会社Finatextを設立して持株会社体制へ移行した。この体制により、グループ各社の事業を分離・統合しやすくなった。
保険・クレジット領域へ拡大した2019年~2020年
2019年4月、保険プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的としてスマートプラス少額短期準備株式会社(現・スマートプラス少額短期保険株式会社)を設立。2020年8月、同社が少額短期保険業者に登録され、保険インフラストラクチャ「Inspire」の第1号案件となる「母子保険はぐ」をリリースした。同年9月にはあいおいニッセイ同和損害保険と資本業務提携を締結。また2020年11月には、経営資源集中のため英国の子会社Travel FX Ltd.とMortgage FX Ltd.の全株式を売却し、外貨両替・送金事業から撤退。同時期にスマートプラスが投資運用業者に登録されるなど、証券・保険・クレジットの3軸が揃った。
東京証券取引所マザーズ上場とその後の急成長
2021年12月、東京証券取引所マザーズ市場へ上場。上場時の従業員数は記載がないが、上場後の2022年3月期の売上高は27億円、営業損失7億円と赤字が続いていた。しかし、金融インフラストラクチャ事業の拡大により、2024年3月期には売上高54億円(黒字転換は2025年3月期の営業利益10億円)。2026年3月期には売上高111億円、営業利益19億円、当期純利益15億円と急成長を遂げた。この間、BaaS導入企業数は19から28、Inspire導入企業数は11から17、Crest稼働社数は2から5へ増加している。
年表29件を開く
2010年代
- 2013年12月創業東京都千代田区西神田に「株式会社Finatext(現・当社)」を設立
- 2014年11月株式投資教育アプリ「あすかぶ!(注1)」をリリース(現在はサービス終了)
- 2015年12月FX投資教育アプリ「かるFX(注2)」をリリース
- 2015年12月株式会社三菱東京UFJ銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)と提携し、投資信託教育アプリ「FUNDECT(注3)」をリリース(現在はサービス終了)
- 2016年3月オフショア開発を目的として、子会社株式会社Teqnologicalを設立
- 2016年8月M&A株式会社ナウキャストを株式交換により完全子会社化し、機関投資家に対するビッグデータ解析事業へ参入
- 2016年8月本社を東京都千代田区麹町に移転
- 2016年11月金融機関向けビッグデータライセンスの販売を開始
- 2016年12月英国における金融サービスの開発・運営を目的として、子会社Finatext UK Ltd.を設立
- 2017年3月証券プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として、子会社株式会社スマートプラスを設立
- 2017年5月株式会社ジェーシービーと提携し、「JCB消費NOW(注4)」をリリース
- 2017年11月株式会社大和証券グループ本社及び大和証券株式会社と資本業務提携を締結。株式会社大和証券グループ本社が子会社株式会社スマートプラスに出資
- 2017年12月株式会社スマートプラスが第一種金融商品取引業者に登録
- 2018年7月株式会社スマートプラスが証券インフラストラクチャBaaS(バース:Brokerage as a Service)(注5)の第1号案件となる従来型取引手数料無料のコミュニティ型証券アプリ「STREAM」の現物取引サービスを開始
- 2018年7月金融デジタル接点の強化及びビッグデータを活用した金融サービスの提供のため、KDDI株式会社と資本業務提携
- 2018年8月M&ATravel FX Ltd.を株式取得により子会社化し、英国における個人向け外貨両替事業に参入
- 2018年8月M&AMortgage FX Ltd.を株式取得により子会社化し、英国における法人向け外国為替送金事業に参入
- 2018年12月創業株式会社Finatextホールディングスへの商号変更とともに、新設分割により株式会社Finatextを設立して持株会社体制へ移行
- 2019年4月保険プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として、子会社スマートプラス少額短期準備株式会社(現・スマートプラス少額短期保険株式会社)を設立
- 2019年8月M&A株式会社K-ZONEを株式取得により子会社化し、投資関連アプリの開発・運営を拡充
- 2019年12月本社を東京都千代田区九段北に移転
2020年代
- 2020年8月子会社スマートプラス少額短期保険株式会社が少額短期保険業者に登録
- 2020年8月保険インフラストラクチャInspire(注6)の第1号案件となる、子会社スマートプラス少額短期保険株式会社による「母子保険はぐ」をリリース
- 2020年9月あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と資本業務提携を締結。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社が子会社スマートプラス少額短期保険株式会社に出資
- 2020年11月株式会社スマートプラスが投資運用業者に登録
- 2020年11月経営資源の集中のため、Travel FX Ltd.の全株式を売却
- 2020年11月経営資源の集中のため、Mortgage FX Ltd.の全株式を売却
- 2021年9月「宿泊予約キャンセル保険」をリリース
- 2021年12月上場東京証券取引所マザーズ市場への上場
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は3つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。
- パートナー数パートナー数(具体的数値なし)
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
金融インフラの機能拡充とパートナー開拓
証券・保険・クレジットの金融インフラ「BaaS」「Inspire」「Crest」の機能を拡充し、銀行・EC・通信等の大規模顧客基盤を持つ企業への営業強化によりパートナー企業数を拡大する。
- 02
データ解析技術の向上による競争優位
金融インフラに蓄積される顧客属性・行動データの分析能力を高め、サービス改善やマーケティング最適化に活用し持続的な競争優位を築く。
- 03
事業領域・地域の拡大
送金・決済など新たな金融領域への参入や海外展開を視野に入れ、既存の証券・保険・クレジット以外の事業拡大を進める。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 5期分
グループ全体で414人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は799万円で、4期前と比べて+22.3%。平均年齢は44.8歳、平均勤続年数は4.6年。
単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 653 | 46.2 | 3.2 | 195 | — |
| 2023年3月 | 722 | 46.6 | 3.4 | 247 | — |
| 2024年3月 | 710 | 45.5 | 4.0 | 294 | — |
| 2025年3月 | 703 | 44.6 | 4.2 | 341 | 293 |
| 2026年3月 | 799 | 44.8 | 4.6 | 414 | 459 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社7社(国内 6 / 海外 1、うち連結子会社 7) を有報から抽出しています。
- 国内株式会社Finatext(注)4、5東京都 千代田区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内株式会社ナウキャスト(注)4、6東京都 千代田区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内株式会社スマートプラス(注)4、7東京都 千代田区 · 連結子会社議決権85.0%
- 国内スマートプラス少額短期保険株式会社(注)4東京都 千代田区 · 連結子会社議決権93.0%
- 国内株式会社 Teqnological東京都 千代田区 · 連結子会社議決権70.0%
- 国内株式会社スマートプラスクレジット(注)4東京都 千代田区 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Teqnological Asia Co., Ltdベトナム ホーチミン · 連結子会社議決権50.4%
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は111億円、営業利益は19億円。前期と比べると増収増益で、売上が+44.2%、利益が+90.0%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 155億円 | 111億円 |
| 営業利益 | 33億円 | 19億円 |
| 純利益 | 23億円 | 15億円 |
| 1株あたり配当 | ¥0 | ¥0 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は28億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+180.0%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 10 | — | — | −2 |
| 2024年1Q | 10 | −1 | −10.0 | −1 |
| 2024年2Q | 11 | −1 | −9.1 | −2 |
| 2024年3Q | 15 | 2 | 13.3 | 2 |
| 2024年4Q | 18 | — | — | 0 |
| 2025年2Q | 35 | 4 | 11.4 | 3 |
| 2025年4Q | 42 | 6 | 14.3 | 4 |
| 2026年2Q | 45 | 4 | 8.9 | 5 |
| 2026年4Q | 66 | 15 | 22.7 | 10 |
| 2027年1Q | 28 | 2 | 7.1 | 6 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 9期分
2017年11月期からの9期で、売上は8億円から111億円へ13.9倍に増えた。直近期の営業利益率は17.1%。売上は4期、純利益は6期の連続増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 証券プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として、子会社株式会社スマートプラスを設立 | |||||
| 2017年11月 | 8 | — | 3 | — | 2 |
| 株式会社Finatextホールディングスへの商号変更とともに、新設分割により株式会社Finatextを設立して持株会社体制へ移行 | |||||
| 2018年11月 | 10 | — | 3 | — | 2 |
| 株式会社K-ZONEを株式取得により子会社化し、投資関連アプリの開発・運営を拡充 | |||||
| 2019年11月 | 17 | — | −8 | — | −16 |
| 東京証券取引所マザーズ市場への上場 | |||||
| 2021年3月 | 28 | — | −8 | — | −10 |
| 2022年3月 | 27 | — | −6 | — | −7 |
| 2023年3月 | 38 | — | −3 | — | −4 |
| 2024年3月 | 54 | — | 2 | — | −1 |
| 2025年3月 | 77 | 10 | 9 | 13.0 | 7 |
| 2026年3月 | 111 | 19 | 19 | 17.1 | 15 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高111億円のうち、営業利益として残るのは19億円で17.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は15億円、売上の13.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金30.6%34億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金52.3%58億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益17.1%19億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 7期分
2026年3月期は営業CFが−3億円、投資CFが−4億円で、差し引きのフリーCFは−7億円。この組み合わせは「先行投資型」にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型。期末の手元現金は38億円で、売上の4.1ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019年11月 | −20 | −3 | 13 | −23 | 61 |
| 2021年3月 | −18 | −3 | 2 | −21 | 43 |
| 2022年3月 | −15 | −3 | 33 | −18 | 58 |
| 2023年3月 | −2 | −2 | 0 | −4 | 54 |
| 2024年3月 | −9 | −3 | 7 | −12 | 48 |
| 2025年3月 | −9 | −5 | 10 | −14 | 44 |
| 2026年3月 | −3 | −4 | 2 | −7 | 38 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 9期分
2026年3月期の総資産は233億円。このうち返さなくてよい自己資本が116億円で、自己資本比率は45.2%(業種中央値63.4%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2017年11月 | 24 | 21 | 3 | 84.2 |
| 2018年11月 | 87 | 81 | 6 | 92.8 |
| 2019年11月 | 110 | 74 | 36 | 58.7 |
| 2021年3月 | 127 | 65 | 62 | 45.5 |
| 2022年3月 | 159 | 92 | 67 | 54.1 |
| 2023年3月 | 177 | 88 | 89 | 46.6 |
| 2024年3月 | 202 | 87 | 115 | 40.5 |
| 2025年3月 | 190 | 96 | 94 | 47.0 |
| 2026年3月 | 233 | 116 | 117 | 45.2 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
情報・通信業 605社との比較
同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率で605社中29位あたり、逆に低いのは自己資本比率で605社中457位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥1,332で、1年前と比べて+8.8%。過去52週の値幅のなかでは58%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 45.8倍 |
| PER (会社予想) | 29.8倍 |
| PBR | 6.37倍 |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
8月17日に-8.54%と急落し、株価は1,275円となった。8月13日には1,269円まで下落しており、2日連続の大幅安となっている。25日線(1,563.36円)を大きく下回り、75日線(1,369.83円)も割り込んだ。52週高値1,748円からは約27%下落した水準。年初来では-8.73%と下落している。出来高は8月13日に310万株超と急増しており、売り圧力が強まっている。RSIは36.41と売られ過ぎ圏に接近しており、短期的な反発余地はあるものの、トレンドは弱含み。情報・通信業セクター内での業績格差が意識されている。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)。
PERは58.79倍と業界平均30.37倍の約2倍、PBRも8.19倍で同業平均3.52倍を大きく上回ります。ROEは15.55%と業界平均を上回り収益性は良好ですが、配当は無配です。売上高・利益は増加傾向にあり成長性は評価できるものの、バリュエーション面では割高感が強いため、やや割高と判断しました。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 45.8倍 | 47.9倍 |
| PER (予想) | 29.8倍 | — |
| PBR | 6.37倍 | 2.96倍 |
| ROE | 15.6% | 12.9% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
同社は急成長中の経理SaaS企業で、売上高が3年間で約3倍に拡大。強気派は高成長と利益率改善、市場シェア拡大を評価し、PER59倍でも成長プレミアムとして許容する。弱気派はバリュエーションの高さや競合の台頭、SaaS企業特有の解約リスクを懸念する。時価総額889億円と大型株に成長。
- 超高成長率
売上高FY23→FY26予想で38→111億円とCAGR約30%超。
- 収益性の急改善
営業利益率FY24▲→FY26予想17.1%と黒字転換。
- 経理SaaSの需要拡大
企業のDX推進で業務効率化ニーズが高まり続ける。
- 営業利益19億円への倍増2026年3月期影響強
FY2026営業利益は19億円と前期比90%増。急成長が株価を押し上げ。
- 売上高111億円達成2026年3月期影響強
FY2026売上高は前期比44%増の111億円。FinTech分野でシェア拡大。
- 営業利益率17%への改善2026年3月期影響中
営業利益率が12.99%から17.12%に向上。収益性の高さが評価。
- ROE改善によるPBR上昇継続影響中
ROE15.55%と高く、成長持続でPBR8.19倍からさらに上昇余地。
- バリュエーションの高さ
PER59倍は同業平均(20-30倍)対比割高感。
- 競合の増加
経理SaaS市場はfreeeなど競合が多く、価格競争リスク。
- 赤字からの転換途上
過去2期は赤字、黒字化したばかりで持続性に不確実性。
- PER58倍の高バリュエーション継続影響中
PER58.8倍は成長株としては妥当だが、減速時は急落リスク。
- 無配政策の継続継続影響弱
配当なし。成長投資に資金を振り向ける方針だが、株主還元期待薄。
- 競合激化による利益率低下2027年〜2028年影響中
FinTech市場は競争が激しく、価格競争で利益率が低下する可能性。
- 規制リスク不定影響中
金融関連サービスへの規制強化が収益に影響を与える可能性。
- ARR成長率
- 持続的な高成長を確認する最重要指標。
- 顧客単価(ACV)
- 大口顧客の獲得状況と収益性の指標。
- 解約率(チャーンレート)
- 高成長維持には低解約率が必須。
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ10,679人。区分でいちばん多いのは個人・その他で61.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が23.4%を占め、残る76.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 72.5 | 64.0 | 58.3 | 58.3 | 61.4 |
| 金融機関 | 3.9 | 6.5 | 10.8 | 14.0 | 11.7 |
| 事業法人 | 12.2 | 12.3 | 12.0 | 11.7 | 11.7 |
| 外国法人 | 10.4 | 14.9 | 17.6 | 13.6 | 11.0 |
| 証券会社 | 1.0 | 2.2 | 1.2 | 2.2 | 3.9 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.1 | 0.1 | 0.2 | 0.3 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 林 良太 | 36.53 |
| 02 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 7.75 |
| 03 | auフィナンシャルホールディングス株式会社 | 6.17 |
| 04 | INDUS JAPAN LONG ONLY MASTER FUND,LTD(常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 2.97 |
| 05 | 株式会社GCIキャピタル | 2.48 |
| 06 | 野村證券株式会社 | 2.33 |
| 07 | 伊藤 祐一郎 | 2.25 |
| 08 | 株式会社日本経済新聞社 | 1.80 |
| 09 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 1.56 |
| 10 | 戸田 真史 | 1.35 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 9期分
1株利益は9期で+292%、1株純資産は7期で+1015%。直近期のROEは15.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 |
|---|---|---|---|---|
| 2017年11月 | 8 | 18 | 10.7 | — |
| 2018年11月 | 7 | 19 | 2.6 | — |
| 2019年11月 | −55 | — | — | — |
| 2021年3月 | −36 | — | — | — |
| 2022年3月 | −16 | 176 | — | — |
| 2023年3月 | −8 | 167 | — | — |
| 2024年3月 | −2 | 163 | — | — |
| 2025年3月 | 13 | 174 | 7.7 | 67.3 |
| 2026年3月 | 29 | 203 | 15.6 | 32.4 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
経営陣
7名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額69百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 林良太 | 代表取締役社長CEO | 40 | 18,959,330 |
| 伊藤祐一郎 | 取締役CFO | 40 | 1,169,062 |
| 田島悟史 | 取締役CTO/CISO | 37 | 50,000 |
| 山内英貴 | 取締役 | 63 | — |
| 佐藤守 | 常勤監査役 | 69 | 600 |
| 野村亮輔 | 監査役 | 54 | — |
| 片岡久依 | 監査役 | 67 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 3 | 55 | 55 | 18 |
| 社外取締役 | 4 | 14 | 14 | 4 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容4,308字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題6,224字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク8,686字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)7,755字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 有価証券報告書有価証券報告書-第12期(2025/04/01-2026/03/31)2026-06-23
- 半期報告書半期報告書-第12期(2025/04/01-2026/03/31)2025-11-12
- 有価証券報告書有価証券報告書-第11期(2024/04/01-2025/03/31)2025-06-24
- 半期報告書半期報告書-第11期(2024/04/01-2025/03/31)2024-11-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第10期(2023/04/01-2024/03/31)2024-06-28
- 四半期報告書四半期報告書-第10期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第10期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-14
- 四半期報告書四半期報告書-第10期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)2023-08-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第9期(2022/04/01-2023/03/31)2023-06-28
- 四半期報告書四半期報告書-第9期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第9期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-14
- 四半期報告書四半期報告書-第9期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)2022-08-12
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