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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

Finatextホールディングス

Finatext Holdings Ltd.4419 · Growth · 情報・通信業

金融業界向けにクラウド基幹システムをSaaS型で提供するフィンテック企業。証券・保険・クレジットのインフラを支える。

概要

Finatextホールディングスは、金融サービス提供者向けに次世代クラウド基幹システムを提供する日本のフィンテック企業である。2013年に設立され、2021年12月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場。本社は東京都千代田区九段北。連結従業員数は414名。証券・保険・クレジットの3つの金融インフラストラクチャと、フィンテックシフト支援、ビッグデータ解析の3事業を展開し、2026年3月期の売上高は111億円、営業利益は19億円に達する。

三つの事業が構成するグループの収益構造

当社グループは、金融インフラストラクチャ事業、フィンテックシフト事業、ビッグデータ解析事業の3セグメントで構成される。金融インフラストラクチャ事業は、証券基幹システム「BaaS」、保険基幹システム「Inspire」、クレジット基幹システム「Crest」をSaaS型で提供し、初期導入費、月額利用料、従量課金収益を得る。フィンテックシフト事業は、金融機関のデジタルトランスフォーメーションを支援し、開発委託費や広告掲載料を受領する。ビッグデータ解析事業は、POSデータやクレジットカードデータを解析し、データライセンス料やAIソリューション構築支援料を得る。2026年3月期の連結売上高111億円のうち、金融インフラストラクチャ事業が66億円と最大の柱であり、営業利益も同事業が9.3億円と全体の約半分を占める。

クラウド型SaaSがもたらす低コストと短期導入

従来の金融基幹システムは、初期費用が高く導入に数年を要したが、当社グループのSaaS型システムはクラウド上で動作するため、初期投資を最大80~90%削減し、企画からサービス開始までの期間を半分以下に短縮できる。APIによる外部連携も容易で、パートナー企業は自社サービスに金融機能を組み込むことができる。この「組込型金融(Embedded Finance)」の需要は拡大しており、2026年3月期には証券インフラ「BaaS」上で28サービス、保険インフラ「Inspire」の導入企業は17社、クレジットインフラ「Crest」の稼働社数は5社に増加している。

成長市場と競争優位性のある事業環境

国内金融業界は、IT投資額が2028年度に4兆4,940億円へ拡大すると予測され、同時に新規参入企業も増加している。日本銀行のデータによれば、家計の株式・投資信託残高は507兆円、過去10年平均成長率は7.0%である。また、少額短期保険の保険料収入は過去10年平均9.1%で成長している。当社グループは、金融機関と異業種の双方を顧客とし、水平統合型のプラットフォームを目指す。2020年の「金融サービス仲介業」創設など規制緩和も追い風となっており、2026年3月期の売上高成長率は43.5%と高い伸びを示した。

業界の中での役割は金融インフラストラクチャ(B2B2C)プロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
111億円
営業利益
19億円
営業利益率
17.1%
純利益
15億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01金融業界(証券・保険・クレジット)主力

証券、保険、クレジットの各ビジネス向けに、基幹システムをSaaS型で提供。新規参入事業者やデジタル特化サービスを立ち上げる既存金融機関を対象に、低コスト・短期間でのシステム構築を実現する。

金融インフラをSaaSで提供する先駆者

主な製品・サービス3
証券インフラストラクチャ「BaaS」
証券サービスに必要な外部連携をクラウドで統合管理するSaaS型基幹システム。初期投資を最大80〜90%削減し、開発期間も半減できる。
保険インフラストラクチャ「Inspire」
保険商品の開発から販売、保険金支払いまでをオンラインで完結できるSaaS型基幹システム。
クレジットインフラストラクチャ「Crest」
クレジット・ファイナンスサービス向けのSaaS型基幹システム。初期導入費と月額利用料で提供する。

02金融機関(銀行・証券会社など)準主力

金融機関のデジタルトランスフォーメーションを支援する。モジュール化されたソリューションでビジネス企画から開発・マーケティングまでを一貫提供する。

主要顧客株式会社三菱UFJ銀行

主な製品・サービス2
ソリューションビジネス
金融機関向けのDX支援サービス。システム開発委託や運用保守を提供。
マーケティングビジネス
金融機関の販促活動を支援する広告サービス。自社メディアを通じて潜在顧客を送客する。

03データ保有企業(金融・不動産など)副次

保有するビッグデータの解析と利活用支援を行う。POSデータやクレジットカードデータを解析し、官公庁や機関投資家、不動産会社に提供する。

主な製品・サービス2
データサービスビジネス
データホルダーとレベニューシェア契約を結び、解析済みデータをライセンス提供する。
データAIソリューションビジネス
生成AI活用のためのデータウェアハウス構築や開発基盤構築を支援する。

製品と技術

証券インフラストラクチャ「BaaS」の仕組みと実績

「BaaS(Brokerage as a Service)」は、第一種・第二種金融商品取引業者向けのクラウド型基幹システムである。証券取引に必要なミドルバックシステム、フロントシステム、ウェブ・モバイルアプリケーションをワンストップで提供し、パートナー企業は短期間で証券サービスを開始できる。初期投資は独自開発比で80~90%削減可能。2026年3月期末時点で28のサービスが稼働し、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ベイビュー・アセット・マネジメントなどが採用。収益は初期開発費、月額利用料、そして証券売買取引に応じた従量課金で構成される。投資一任サービスのAUM拡大に伴い、従量課金収益が増加している。

保険インフラ「Inspire」でオンライン完結型保険を実現

「Inspire」は、保険商品の開発から販売、保険金支払いまでをオンラインで完結できる保険基幹システムである。少額短期保険業者向けに最適化されており、新商品の導入を短期間で実現する。2026年3月期にはSBI損害保険など新たに6社が導入し、累計導入企業数は17社となった。株式会社Finatextが開発・保守を担当し、スマートプラス少額短期保険株式会社が自ら保険商品を提供するハイブリッドモデルを採用。第1号案件の「母子保険はぐ」に加え、2021年には「宿泊予約キャンセル保険」もリリースしている。

クレジットインフラ「Crest」とビッグデータ解析サービス

クレジットインフラストラクチャ「Crest」は、貸金業者向けのクラウド基幹システムで、ファイナンスサービスの運営に必要な機能を提供する。2026年3月期にはJCOMフィナンシャルなどが導入し、稼働社数は5社に増加。金利・手数料収入に応じた従量課金が収益源である。一方、ビッグデータ解析事業では、POSデータやクレジットカードデータを解析し、官公庁や機関投資家にデータライセンスを提供。不動産業界向けの「DataLensHub」の機能拡充や、生成AI活用支援のデータAIソリューションビジネスも開始しており、2026年3月期の同事業売上高は29億円と前年比59.2%増となった。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 金融業界(証券・保険・クレジット)金融インフラをSaaSで提供する先駆者

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

AIソリューションで急成長、高収益

FinatextホールディングスはAI・自然言語処理技術を活用したソリューションを提供する情報サービス企業。売上高77億円(2025/3期)と同業他社(VRain Solution、Cocolive等)の中では比較的大規模であり、営業利益率12.99%と高い収益性を達成。直近3期で売上高が54億→77億→111億と急拡大し、業界内で存在感を増している。同業のVRain SolutionはクラウドAIに特化、Cocoliveはライブ配信支援など、各社が異なる領域に強みを持つ中で、Finatextは金融・テキスト分析に特化したポジショニングを築いている。

強み

  • 3期連続で売上高が30%以上増加し、111億円(26/3期予想)と拡大継続。
  • 営業利益率12.99%と高く、利益を伴った成長を実現。
  • 自然言語処理・AI分野で独自技術を持ち、差別化されたサービスを提供。
  • 金融分野に特化したソリューションで顧客基盤を構築、リピート需要が見込める。

課題

  • AI市場には多数のスタートアップが参入し、技術競争が激しい。
  • 成長を支えるエンジニアやAI専門家の採用・定着が重要。
  • 金融業界依存度が高く、景気変動や規制変更の影響を受けやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がFinatextホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
13817SRAホールディングス736億円10.9倍
24259エクサウィザーズ710億円44.9倍
32329東北新社705億円9.9倍
43687フィックスターズ692億円38.6倍
54419Finatextホールディングス691億円45.8倍
63733ソフトウェア・サービス691億円11.1倍
74431スマレジ689億円30.2倍
84417グローバルセキュリティエキスパート688億円45.5倍
93663セルシス685億円24.4倍
103763プロシップ669億円24.0倍
113964オークネット648億円17.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

金融教育アプリからビッグデータ解析へ舵を切った2016年

2013年12月、東京都千代田区西神田に株式会社Finatext(現・当社)が設立された。当初は株式投資教育アプリ「あすかぶ!」やFX投資教育アプリ「かるFX」をリリースするなど、個人向け金融教育事業を展開した。しかし、2016年8月に株式会社ナウキャストを株式交換により完全子会社化し、機関投資家向けビッグデータ解析事業へ参入。同年11月には金融機関向けビッグデータライセンスの販売を開始し、事業の軸足を個人向けから法人向けサービスへと移行させた。この転換が、後の金融インフラストラクチャ事業の基盤となる。

証券プラットフォームBaaSと持株会社体制への移行

2017年3月、証券プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として子会社株式会社スマートプラスを設立。同年11月には大和証券グループ本社と資本業務提携を締結し、同社が出資した。2018年7月、スマートプラスが第一種金融商品取引業者に登録され、証券インフラストラクチャ「BaaS」の第1号案件となるコミュニティ型証券アプリ「STREAM」の現物取引サービスを開始。同年12月、商号を株式会社Finatextホールディングスに変更し、新設分割により株式会社Finatextを設立して持株会社体制へ移行した。この体制により、グループ各社の事業を分離・統合しやすくなった。

保険・クレジット領域へ拡大した2019年~2020年

2019年4月、保険プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的としてスマートプラス少額短期準備株式会社(現・スマートプラス少額短期保険株式会社)を設立。2020年8月、同社が少額短期保険業者に登録され、保険インフラストラクチャ「Inspire」の第1号案件となる「母子保険はぐ」をリリースした。同年9月にはあいおいニッセイ同和損害保険と資本業務提携を締結。また2020年11月には、経営資源集中のため英国の子会社Travel FX Ltd.とMortgage FX Ltd.の全株式を売却し、外貨両替・送金事業から撤退。同時期にスマートプラスが投資運用業者に登録されるなど、証券・保険・クレジットの3軸が揃った。

東京証券取引所マザーズ上場とその後の急成長

2021年12月、東京証券取引所マザーズ市場へ上場。上場時の従業員数は記載がないが、上場後の2022年3月期の売上高は27億円、営業損失7億円と赤字が続いていた。しかし、金融インフラストラクチャ事業の拡大により、2024年3月期には売上高54億円(黒字転換は2025年3月期の営業利益10億円)。2026年3月期には売上高111億円、営業利益19億円、当期純利益15億円と急成長を遂げた。この間、BaaS導入企業数は19から28、Inspire導入企業数は11から17、Crest稼働社数は2から5へ増加している。

年表29件を開く

2010年代

  • 2013年12月創業東京都千代田区西神田に「株式会社Finatext(現・当社)」を設立
  • 2014年11月株式投資教育アプリ「あすかぶ!(注1)」をリリース(現在はサービス終了)
  • 2015年12月FX投資教育アプリ「かるFX(注2)」をリリース
  • 2015年12月株式会社三菱東京UFJ銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)と提携し、投資信託教育アプリ「FUNDECT(注3)」をリリース(現在はサービス終了)
  • 2016年3月オフショア開発を目的として、子会社株式会社Teqnologicalを設立
  • 2016年8月M&A株式会社ナウキャストを株式交換により完全子会社化し、機関投資家に対するビッグデータ解析事業へ参入
  • 2016年8月本社を東京都千代田区麹町に移転
  • 2016年11月金融機関向けビッグデータライセンスの販売を開始
  • 2016年12月英国における金融サービスの開発・運営を目的として、子会社Finatext UK Ltd.を設立
  • 2017年3月証券プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として、子会社株式会社スマートプラスを設立
  • 2017年5月株式会社ジェーシービーと提携し、「JCB消費NOW(注4)」をリリース
  • 2017年11月株式会社大和証券グループ本社及び大和証券株式会社と資本業務提携を締結。株式会社大和証券グループ本社が子会社株式会社スマートプラスに出資
  • 2017年12月株式会社スマートプラスが第一種金融商品取引業者に登録
  • 2018年7月株式会社スマートプラスが証券インフラストラクチャBaaS(バース:Brokerage as a Service)(注5)の第1号案件となる従来型取引手数料無料のコミュニティ型証券アプリ「STREAM」の現物取引サービスを開始
  • 2018年7月金融デジタル接点の強化及びビッグデータを活用した金融サービスの提供のため、KDDI株式会社と資本業務提携
  • 2018年8月M&ATravel FX Ltd.を株式取得により子会社化し、英国における個人向け外貨両替事業に参入
  • 2018年8月M&AMortgage FX Ltd.を株式取得により子会社化し、英国における法人向け外国為替送金事業に参入
  • 2018年12月創業株式会社Finatextホールディングスへの商号変更とともに、新設分割により株式会社Finatextを設立して持株会社体制へ移行
  • 2019年4月保険プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として、子会社スマートプラス少額短期準備株式会社(現・スマートプラス少額短期保険株式会社)を設立
  • 2019年8月M&A株式会社K-ZONEを株式取得により子会社化し、投資関連アプリの開発・運営を拡充
  • 2019年12月本社を東京都千代田区九段北に移転

2020年代

  • 2020年8月子会社スマートプラス少額短期保険株式会社が少額短期保険業者に登録
  • 2020年8月保険インフラストラクチャInspire(注6)の第1号案件となる、子会社スマートプラス少額短期保険株式会社による「母子保険はぐ」をリリース
  • 2020年9月あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と資本業務提携を締結。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社が子会社スマートプラス少額短期保険株式会社に出資
  • 2020年11月株式会社スマートプラスが投資運用業者に登録
  • 2020年11月経営資源の集中のため、Travel FX Ltd.の全株式を売却
  • 2020年11月経営資源の集中のため、Mortgage FX Ltd.の全株式を売却
  • 2021年9月「宿泊予約キャンセル保険」をリリース
  • 2021年12月上場東京証券取引所マザーズ市場への上場

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • パートナー数パートナー数(具体的数値なし)

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    金融インフラの機能拡充とパートナー開拓

    証券・保険・クレジットの金融インフラ「BaaS」「Inspire」「Crest」の機能を拡充し、銀行・EC・通信等の大規模顧客基盤を持つ企業への営業強化によりパートナー企業数を拡大する。

  2. 02

    データ解析技術の向上による競争優位

    金融インフラに蓄積される顧客属性・行動データの分析能力を高め、サービス改善やマーケティング最適化に活用し持続的な競争優位を築く。

  3. 03

    事業領域・地域の拡大

    送金・決済など新たな金融領域への参入や海外展開を視野に入れ、既存の証券・保険・クレジット以外の事業拡大を進める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で414人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は799万円で、4期前と比べて+22.3%平均年齢は44.8歳、平均勤続年数は4.6年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年3月65346.23.2195
2023年3月72246.63.4247
2024年3月71045.54.0294
2025年3月70344.64.2341293
2026年3月79944.84.6414459

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社7(国内 6 / 海外 1、うち連結子会社 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都 千代田区316百万円
金融インフラストラクチャ事業 フィンテックシフト事業 ビッグデータ解析事業
主な関係会社
  • 国内
    株式会社Finatext(注)4、5
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ナウキャスト(注)4、6
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社スマートプラス(注)4、7
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権85.0%
  • 国内
    スマートプラス少額短期保険株式会社(注)4
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権93.0%
  • 国内
    株式会社 Teqnological
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権70.0%
  • 国内
    株式会社スマートプラスクレジット(注)4
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Teqnological Asia Co., Ltd
    ベトナム ホーチミン · 連結子会社
    議決権50.4%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は111億円営業利益19億円前期と比べると増収増益で、売上が+44.2%、利益が+90.0%。

売上高
+44.2%
111億円
営業利益
+90.0%
19億円
純利益
+114.3%
15億円
営業利益率
17.1%
前期比 +4.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高155億円111億円
営業利益33億円19億円
純利益23億円15億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は28億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+180.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q10−2
2024年1Q10−1−10.0−1
2024年2Q11−1−9.1−2
2024年3Q15213.32
2024年4Q180
2025年2Q35411.43
2025年4Q42614.34
2026年2Q4548.95
2026年4Q661522.710
2027年1Q2827.16

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2017年11月期からの9期で、売上は8億円から111億円へ13.9倍に増えた。直近期の営業利益率は17.1%。売上は4期、純利益は6期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
証券プラットフォームサービスの開発・運営準備を目的として、子会社株式会社スマートプラスを設立
2017年11月832
株式会社Finatextホールディングスへの商号変更とともに、新設分割により株式会社Finatextを設立して持株会社体制へ移行
2018年11月1032
株式会社K-ZONEを株式取得により子会社化し、投資関連アプリの開発・運営を拡充
2019年11月17−8−16
東京証券取引所マザーズ市場への上場
2021年3月28−8−10
2022年3月27−6−7
2023年3月38−3−4
2024年3月542−1
2025年3月7710913.07
2026年3月111191917.115

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高111億円のうち、営業利益として残るのは19億円17.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は15億円、売上の13.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金30.6%34億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金52.3%58億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益17.1%19億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
69.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+8.7pt
17.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.9pt
13.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.5pt
15.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
6.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2026年3月期は営業CFが−3億円、投資CFが−4億円で、差し引きのフリーCFは−7億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は38億円で、売上の4.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2019年11月−20−313−2361
2021年3月−18−32−2143
2022年3月−15−333−1858
2023年3月−2−20−454
2024年3月−9−37−1248
2025年3月−9−510−1444
2026年3月−3−42−738

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2026年3月期の総資産は233億円。このうち返さなくてよい自己資本が116億円で、自己資本比率は45.2%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2017年11月2421384.2
2018年11月8781692.8
2019年11月110743658.7
2021年3月127656245.5
2022年3月159926754.1
2023年3月177888946.6
2024年3月2028711540.5
2025年3月190969447.0
2026年3月23311611745.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
39億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-20億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
117億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
60
/ 100
安定性自己資本比率30 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中29位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中457位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
15.6%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
17.1%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
45.2%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
44.2%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,332で、1年前と比べて+8.8%過去52週の値幅のなかでは58%の位置にある。

¥1,332-4.8%1ヶ月-15.3%1年+8.8%時価総額691億円
過去52週の値幅
安値¥754高値¥1,748

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)45.8倍
PER (会社予想)29.8倍
PBR6.37倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月17日に-8.54%と急落し、株価は1,275円となった。8月13日には1,269円まで下落しており、2日連続の大幅安となっている。25日線(1,563.36円)を大きく下回り、75日線(1,369.83円)も割り込んだ。52週高値1,748円からは約27%下落した水準。年初来では-8.73%と下落している。出来高は8月13日に310万株超と急増しており、売り圧力が強まっている。RSIは36.41と売られ過ぎ圏に接近しており、短期的な反発余地はあるものの、トレンドは弱含み。情報・通信業セクター内での業績格差が意識されている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PERは58.79倍と業界平均30.37倍の約2倍、PBRも8.19倍で同業平均3.52倍を大きく上回ります。ROEは15.55%と業界平均を上回り収益性は良好ですが、配当は無配です。売上高・利益は増加傾向にあり成長性は評価できるものの、バリュエーション面では割高感が強いため、やや割高と判断しました。

指標この会社業種平均
PER (実績)45.8倍47.9倍
PER (予想)29.8倍
PBR6.37倍2.96倍
ROE15.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

同社は急成長中の経理SaaS企業で、売上高が3年間で約3倍に拡大。強気派は高成長と利益率改善、市場シェア拡大を評価し、PER59倍でも成長プレミアムとして許容する。弱気派はバリュエーションの高さや競合の台頭、SaaS企業特有の解約リスクを懸念する。時価総額889億円と大型株に成長。

プラスに働く材料7
  • 超高成長率

    売上高FY23→FY26予想で38→111億円とCAGR約30%超。

  • 収益性の急改善

    営業利益率FY24▲→FY26予想17.1%と黒字転換。

  • 経理SaaSの需要拡大

    企業のDX推進で業務効率化ニーズが高まり続ける。

  • 営業利益19億円への倍増2026年3月期影響

    FY2026営業利益は19億円と前期比90%増。急成長が株価を押し上げ。

  • 売上高111億円達成2026年3月期影響

    FY2026売上高は前期比44%増の111億円。FinTech分野でシェア拡大。

  • 営業利益率17%への改善2026年3月期影響

    営業利益率が12.99%から17.12%に向上。収益性の高さが評価。

  • ROE改善によるPBR上昇継続影響

    ROE15.55%と高く、成長持続でPBR8.19倍からさらに上昇余地。

マイナスに働く材料7
  • バリュエーションの高さ

    PER59倍は同業平均(20-30倍)対比割高感。

  • 競合の増加

    経理SaaS市場はfreeeなど競合が多く、価格競争リスク。

  • 赤字からの転換途上

    過去2期は赤字、黒字化したばかりで持続性に不確実性。

  • PER58倍の高バリュエーション継続影響

    PER58.8倍は成長株としては妥当だが、減速時は急落リスク。

  • 無配政策の継続継続影響

    配当なし。成長投資に資金を振り向ける方針だが、株主還元期待薄。

  • 競合激化による利益率低下2027年〜2028年影響

    FinTech市場は競争が激しく、価格競争で利益率が低下する可能性。

  • 規制リスク不定影響

    金融関連サービスへの規制強化が収益に影響を与える可能性。

次の決算で確かめる点
ARR成長率
持続的な高成長を確認する最重要指標。
顧客単価(ACV)
大口顧客の獲得状況と収益性の指標。
解約率(チャーンレート)
高成長維持には低解約率が必須。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ10,679人。区分でいちばん多いのは個人・その他61.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が23.4%を占め、残る76.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他72.564.058.358.361.4
金融機関3.96.510.814.011.7
事業法人12.212.312.011.711.7
外国法人10.414.917.613.611.0
証券会社1.02.21.22.23.9
外国人個人0.00.10.10.20.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01林 良太36.53
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.75
03auフィナンシャルホールディングス株式会社6.17
04INDUS JAPAN LONG ONLY MASTER FUND,LTD(常任代理人 香港上海銀行東京支店)2.97
05株式会社GCIキャピタル2.48
06野村證券株式会社2.33
07伊藤 祐一郎2.25
08株式会社日本経済新聞社1.80
09日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)1.56
10戸田 真史1.35

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+292%、1株純資産は7期で+1015%。直近期のROEは15.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2017年11月81810.7
2018年11月7192.6
2019年11月−55
2021年3月−36
2022年3月−16176
2023年3月−8167
2024年3月−2163
2025年3月131747.767.3
2026年3月2920315.632.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額69百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
林良太代表取締役社長CEO4018,959,330
伊藤祐一郎取締役CFO401,169,062
田島悟史取締役CTO/CISO3750,000
山内英貴取締役63
佐藤守常勤監査役69600
野村亮輔監査役54
片岡久依監査役67

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3555518
社外取締役414144

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,308字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、「金融をサービスとして再発明する」をミッションに掲げております。このミッションのもと、金融サービス提供者向けの次世代クラウド基幹システムの提供等を通じて、パートナー企業とともに人々にとって遠い存在である金融サービスを暮らしに寄り添ったものにすることを目指しております。 当社グループのビジネスが深く関連する金融業界は、非常に大きく歴史ある産業である一方、技術進歩と技術的負債に伴う課題に直面しており、特に顧客体験の向上が重要な課題となっております。金融サービスの顧客体験を改善し競争力を高めるためには、事業のデジタルトランスフォーメーションとそれに伴って蓄積されるビッグデータの利活用が求められています。他方、既に豊富な顧客接点を持つリテール企業が、その顧客接点を活かしたよりよい顧客体験を強みとして、新たに金融業界へ参入する事例が増えています。 上記のミッションと金融業界の事業環境を背景に、当社グループは、金融サービス提供者向けの次世代クラウド基幹システムの提供を行っております。これまでのパッケージソフトウェア型の基幹システムは、導入にかかる初期費用や運用にかかる固定費、時間、人員が必要となっていたことに加え、外部サービスとの連携に制約がありました。当社が運営する次世代クラウド基幹システムは、クラウドベースでSaaS型にすることにより、導入及び運用の低コスト化、短期間化、少人数化を実現するとともに、APIにより外部サービスとの連携を容易にしております。 当社グループは、次世代クラウド基幹システムを提供するだけではなく、優れた顧客体験を備えたウェブサイトやモバイルアプリといったフロントエンドサービスの企画・開発を支援する「フィンテックシフト」や、顧客企業内に蓄積されたデータの利活用を支援する「ビッグデータ解析」サービスも提供しております。これらが一体となって、お客様のデジタルトランスフォーメーションを実現し、お客様のサービス品質の向上、収益の増加、効率性の向上に貢献してまいります。 具体的には、当社グループは、当社及び連結子会社7社で構成しており、以下の3つの事業を展開しております。なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。また、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 セグメント名   ビジネス (1) 金融インフラストラクチャ事業   ・証券インフラストラクチャビジネス・保険インフラストラクチャビジネス・クレジットインフラストラクチャビジネス (2) フィンテックシフト事業   ・ソリューションビジネス・マーケティングビジネス (3) ビッグデータ解析事業   ・データサービスビジネス(金融業界向け)・データサービスビジネス(不動産業界向け)・データAIソリューションビジネス (1)金融インフラストラクチャ事業 金融インフラストラクチャ事業は、金融サービスを運営するために必要となる複雑な基幹システムを、クラウド上でSaaS型のシステムとして、顧客に提供するものであります。株式会社Finatext、株式会社スマートプラス、スマートプラス少額短期保険株式会社、及び株式会社スマートプラスクレジットが本事業を行っております。 従来型のパッケージ型のシステムと比較し、当社グループの次世代クラウド基幹システムには4つの特徴があります。 1.安価な初期導入費 2.短い導入期間 3.エンドユーザーのニーズに沿ったサービスをテーラーメイドで開発可能 4.既存サービスとの接続によるシームレスなサービス体験 これらの特徴を活かして、以下のようなお客様に当社グループのサービスを導入いただいております。 1.BtoCサービスを運営しており、その既存ユーザー向けに金融サービスも提供したいと考える新規参入の事業者 2.デジタル特化の新サービスを立ち上げる際に、新しい基幹システムを採用したいと考える既存金融機関 現在は、金融インフラストラクチャを証券ビジネス、保険ビジネス及びクレジットビジネス向けに展開しております。 ① 証券インフラストラクチャビジネス 本ビジネスは、第一種金融商品取引業者、第二種金融商品取引業者及び投資運用業者である株式会社スマートプラスが、証券インフラストラクチャ「BaaS」の運営及びパートナー企業への提供を行っており、初期導入時のシステム開発費、月次の定額利用料、証券売買取引に伴う従量課金収益を基本収益として受領しております。 証券インフラストラクチャ「BaaS」は、証券サービスの構築に必要となる多様な外部連携を全てクラウド上で管理することで、パートナー企業は、独自開発時に比べ、初期投資額を最大80~90%削減することができ、企画からサービス開始までの期間も半分以下に短縮することが可能である点が特徴です(注1)。当社グループはクラウドサーバーや最新の開発言語及び開発手法を活用することで、複雑なシステムを低コストで効率的に開発することが可能な体制となっております。 (注)1.第一種金融商品取引業者として証券会社を立ち上げる場合における、システム開発(証券業務ミドルバックシステム、証券フロントシステム、ウェブ・モバイルアプリケーション)と体制整備にかかる費用の当社試算値との比較。 ② 保険インフラストラクチャビジネス 本ビジネスは、株式会社Finatextが、保険インフラストラクチャ「Inspire」の開発及び保守を行い、初期導入時のシステム開発費用、月次の定額利用料、保険料収入に伴う従量課金収益を基本収益として受領しております。また、少額短期保険業者であるスマートプラス少額短期保険株式会社が、保険インフラストラクチャ「Inspire」を利用してパートナー企業とともに少額短期保険を提供し、保険料収入を受領しております。 保険インフラストラクチャ「Inspire」は、新規保険商品の導入を短期間で実現できること、そして保険商品を購入から保険金支払いまでの全てのプロセスをオンライン上で行うことができるのが特徴です。 ③クレジットインフラストラクチャビジネス 本ビジネスは、株式会社Finatextが、クレジットインフラストラクチャ「Crest」の開発及び保守を行い、初期導入時のシステム開発費用、月次の定額利用料、金利・手数料収入に伴う従量課金収益を基本収益として受領しております。また、貸金業者である株式会社スマートプラスクレジットが、クレジットインフラストラクチャ「Crest」を利用してパートナー企業とともにファイナンスサービスを提供し、金利・手数料収入を受領しております。 (2) フィンテックシフト事業 当連結会計年度より、報告セグメント「フィンテックソリューション事業」について事業内容をより明確に表現するため、「フィンテックシフト事業」に名称を変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 フィンテックシフト事業は、金融機関向けにデジタルトランスフォーメーション及びデジタルマーケティングの支援を行っております。「① ソリューションビジネス」と「② マーケティングビジネス」で構成されております。 ① ソリューションビジネス 金融機関に対して、デジタルトランスフォーメーションの支援を行うことで、主に開発委託費やサービス維持運営費を受領しております。モジュール化されたソリューションを用いてお客様の要件に迅速に対応するだけでなく、お客様のニーズに合わせて、ビジネス企画から開発、マーケティングまでEnd-to-Endのソリューションを提供しております。 例えば、案件事例として、株式会社三菱UFJ銀行による新しい金融デジタルサービスである「Money Canvas」のシステム開発支援を行っております。当該サービスでは、当社グループが保有するデジタル金融の統合基盤技術が採用されております。同技術を用いると、資産運用サービスや保険商品といった様々な金融サービスをラインナップに揃えたプラットフォーム上でアカウントを一元化でき、1つのアカウントで複数の金融機関のサービスを利用することが可能になります。 ② マーケティングビジネス PCやスマートフォンを通じて、潜在層ユーザーにアクセスしたい金融機関の販促活動を支援することで、送客ユーザー数等に応じて広告掲載料を受領しております。様々な金融関連サービスに関心を有する潜在層ユーザー向けに、当社のウェブサイトやスマートフォンアプリを通じて、金融に関する学習、デモトレーディング等のゲーミフィケーションや金融商品サービスの比較を行うことができるサービスを提供し、潜在層ユーザーを集客しております。 (3) ビッグデータ解析事業 ビッグデータ解析事業は、ビッグデータを保有する企業のデータ利活用の促進を支援しており、企業の持つビッグデータを主に金融業界及び不動産業界向けに提供するデータサービスビジネス、生成AIの活用を支援するデータAIソリューションビジネスを行っております。 ① データサービスビジネス ビッグデータを保有する企業のデータを解析し、解析結果をライセンスとして外部に販売することでデータライセンス料を受領しております。現在はPOSデータやクレジットカードデータ等のデータを中心に、データホルダーとレベニューシェア契約を結び、解析されたデータを官公庁や国内外の機関投資家、不動産会社、小売事業者に提供しております。 ② データAIソリューションビジネス 金融機関や事業会社に対して、生成AIを活用するために必要となるデータウェアハウス及び生成AI開発基盤の構築支援を行い、開発委託費等を受領しております。 当社グループは、3つのセグメントの事業提供を行う子会社が存在することで、金融インフラストラクチャの開発・運用のみならず、ウェブ・モバイルサービスの企画・開発及びデータ解析も組み合わせて提供することが可能な体制となっております。 当社グループの事業系統図は、次の通りです。
経営方針・対処すべき課題6,224字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 本項における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、以下の経営理念を掲げております。 'ミッション’ 「金融をサービスとして再発明する」 この経営理念の下、金融サービス提供者向けの次世代クラウド基幹システムの提供を中心に、ビッグデータ解析支援や金融サービスの企画・開発支援も行いながら、パートナー企業とともに人々にとって遠い存在である金融サービスを暮らしに寄り添ったものにすることを目指しております。また、証券業、保険業及び貸金業における社会的責任と公共的使命を深く認識し、正しい倫理的価値観を持った上で、多くのお客様に安心をお届けすることを目指し事業活動を行っており、これらの活動が当社グループの中長期的な株主価値及び企業価値の最大化につながると考えております。 (2)経営環境 当社グループのビジネスは、国内金融業、特に証券業、保険業及び貸金業に深く関連しております。 国内の証券業の市場規模については、2025年12月末の家計が保有する株式及び投資信託の資産残高が507兆円、その過去10年間の年平均成長率は7.0%となっております(出所:日本銀行、2026年)。 国内の損害保険業及び少額短期保険業の市場規模については、2024年度の年間保険料収入が、損害保険は9兆5,782億円で過去10年間の年平均成長率は1.7%、少額短期保険は1,536億円で過去10年間の年平均成長率は9.1%となっております(出所:日本損害保険協会及び日本少額短期保険協会、2025年)。 上記のとおり当社グループのビジネスが深く関連する金融業界は、非常に大きく歴史ある産業である一方、モバイルテクノロジーの普及やデータ利活用等の技術進歩により、エンドユーザーはより質の高いサービスを求める傾向が高まり、特に顧客体験の向上が重要な課題となっております。金融庁が2021年6月に公表した「リスク性金融商品販売にかかる顧客意識調査」によると、金融機関の顧客推奨度(利用者が友人、知人に勧めたいと思うか否かを指数化したもの)は、保険、証券、銀行、消費者金融いずれも、他の業種より低く、十分な顧客体験を提供できていないと言えます。 金融サービスの顧客体験を改善し競争力を高めるためには、事業のデジタルトランスフォーメーションとそれに伴って蓄積されるビッグデータの利活用が求められています。これらを成功させるには、金融業界の専門知識と高度なテクノロジーを融合させなくてはなりません。 こうした状況に対応するため、既存金融機関は多額の投資を行っております。日本国内における金融業のIT投資額について、2028年度には4兆4,940億円となり、2023年度比で19.8%増加すると予測されております。(出所:株式会社富士キメラ総研、2024年)その一方で、多くの金融機関にとっては、単独でこのような大規模な長期投資を継続することは難しいため、外部のソリューションを活用した効率的な変革が期待されるものと当社グループは考えております。 他方で、新たなプレイヤーによる金融事業への参入も増加傾向にあります。「Embedded Finance(組込型金融)」と呼ばれ、金融以外のサービスを提供する事業者が金融サービスを既存サービスに組み込んで金融サービスも提供することで、既存サービスの利便性の向上と収益の拡大を図る取組みが増加しております。高度なテクノロジーを有する複数の大手企業が、通信・配送・小売といった大規模な個人ユーザーを抱える既存事業を基盤として、金融事業への参入を決定しており、実際に証券仲介業者として既存事業のユーザーを対象とした資産運用サービスを提供する会社も現れております。 更に、日本政府が2018年6月に公表した「未来投資戦略2018」においては、「FinTech/キャッシュレス化の推進」が重点分野として位置づけられており、2020年6月には「金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律」が成立する等、金融事業への新規参入を支援する法環境の整備も進んでおります。特に、利用者と金融機関との間に介在する仲介業者は、現行規制では金融商品取引法における金融商品仲介業者、保険業法における保険募集人や保険仲立人というように「機能」ごとに分かれており、事業者が「機能」をまたいで商品やサービスを取り扱う場合には、複数の登録等が必要となっております。その結果、銀行、証券、保険すべてのサービスをワンストップで提供できる仲介業者は数社しかおらず、利用者の利便性の点からは十分とはいえない状況でした。そのような中、今回の法改正により、「金融サービス仲介業」が創設され、仲介業者が少ない負担で複数業種かつ多数の金融機関が提供する多種多様な商品やサービスをワンストップで提供できるようになりました。 これまでの金融業界は、各金融機関が金融商品の組成からエンドユーザーへの販売、それらをつなぐシステムまで多くの機能を自社で担う垂直統合的な産業構造をなしていました。当社グループは、当社グループが提供する金融インフラストラクチャが横串となり、多数の金融商品とエンドユーザーへの販売を担う企業を1つのプラットフォームでつなぐことで、水平統合的な産業構造への転換を目指しております。 (3)経営戦略 当社グループの事業及び事業領域には次のような特徴があり、これらの特徴と上記の経営環境を踏まえて、中長期的な経営戦略を立案しております。 ① ユニークな提供価値と市場機会 金融業界において、技術的負債に纏わる課題は広く認識されておりますが、新しいテクノロジーをベースにした基幹システムやソリューションを提供するプレイヤーは非常に少ない状況にあります。こうしたテクノロジーの導入は、既存金融機関の基幹システムを刷新するには非常に長い時間を要する一方で、新規参入や既存金融機関の新規事業の立上げにおいては、比較的導入されやすい傾向にあります。また、導入先企業のオペレーションに深く組み込まれたサービスであるため、一度導入されると解約が生じにくいという特徴があります。 ② 安定性と成長性を併せ持つ収益モデル 当社グループの金融インフラストラクチャ事業の収益は、フロー収益、ストック収益、従量課金収益の3つから構成されております。フロー収益は顧客にとっては新規に自前で立ち上げる場合と比較して安価であり、中長期的にはストック収益と従量課金収益が収益の中心になることから、安定的かつ継続的な事業進捗が見込める収益モデルであります。「(2)経営環境」に記載のとおり、証券、保険ともに個人における市場規模の拡大が見込まれる中で、当社グループの金融インフラストラクチャ事業で提供する各パートナー企業のサービスにおいても取引高が拡大して、従量課金収益が今後拡大するものと考えております。また、導入先企業がその顧客に対して金融サービスの基盤となるインフラストラクチャを提供するという性質上、解約率は低い傾向にあり、顧客LTV(Life Time Value:1顧客あたりの生涯に生み出す収益)の最大化を推進しやすいモデルであります。 ③ データ蓄積によるインフラストラクチャの価値向上 当社グループの金融インフラストラクチャ事業の証券インフラストラクチャビジネスにおいては、パートナー企業が仲介業者やマーケティングパートナーとなり、当社グループがエンドユーザーである一般顧客と契約を締結するため、当社グループにも顧客情報が蓄積されることとなります。こうした顧客の属性情報や行動情報を分析可能な形で蓄積することで、サービスやマーケティングの最適化に活用することが可能になります。 具体的な当社グループの経営戦略は、以下の通りであります。 ① 金融インフラストラクチャの機能拡充とパートナー数の拡大 近年、個人向けサービスを展開して大規模な顧客基盤を有する企業を中心に、様々な企業が金融事業へ参入しております。更に、こうした動きに対して、既存金融機関も新規事業としてデジタル特化の新たなサービスの立上げを行っており、新しいテクノロジーが導入されやすい環境にあると捉えております。 当社グループは、これまでインフラストラクチャの安定稼働と業務プロセスの確立を優先し安定的な成長を続けておりましたが、様々なニーズに応えられるよう金融インフラストラクチャの機能拡充を図るとともに、大企業向けの事業開発チームを確立し、パートナー数の拡大に取り組み始めております。 既存事業で個人ユーザーを有している企業は、当該個人ユーザーをターゲットとした証券・保険等の金融サービスを提供するニーズが高いと当社は考えており、実際に金融事業へ参入している企業が複数現れております。主な業界としては、銀行、クレジットカード、Eコマース、小売店、運輸、通信、コンシューマー向けアプリ等が挙げられ、各企業が自身の既存事業における顧客を開拓することでARPU(Average Revenue Per User:ユーザー1人あたりの平均売上高)を継続的に拡大し、結果としてLTVの拡大が実現されると当社は考えております。従って、当社グループは、これらの業種に属する企業を中心に営業活動を行うことにより、当社グループの金融インフラストラクチャを活用したパートナー企業の拡大を図ってまいります。 また、当社グループの金融インフラストラクチャ事業は、各パートナー企業において提供される金融サービスの顧客数、取引の増加により当社が獲得する収益は拡大するものの、かかる金融サービスの顧客(エンドユーザー)開拓はパートナー企業自身が既存事業の顧客に対して行うため、当社グループには顧客開拓コストが発生しにくい特徴があります。従って、収益の増加に対して発生するマーケティング費用等が抑えられるというビジネス構造であるため、顧客数や取引数の増加に伴い、中長期的に利益率が向上すると考えております。 ② データ解析にかかる技術力の向上 現在は、テクノロジーの先進性やコスト競争力によって差別化を図っておりますが、将来的には競合他社が現れる可能性もあると考えております。そのため、当該インフラストラクチャに蓄積されるデータを活用したサービス改善やマーケティングの最適化を行うことにより、持続的な競争優位性を生み出すことが重要と考えております。このため、中長期的な視点に立ちデータ解析の知見と技術力の向上に努めてまいります。 ③ 事業領域・地域の拡大 当社グループは、「金融を'サービス'として再発明する」というミッションのもと、金融サービス提供者向けの次世代クラウド基幹システムの提供を行い、パートナー企業とともに新しい事業やサービスを創出することで、事業成長を実現してきました。現在は、証券インフラストラクチャ「BaaS」、保険インフラストラクチャ「Inspire」、クレジットインフラストラクチャ「Crest」を提供しておりますが、更なる成長に向けて、中長期的には送金/決済等についても、必要な許認可等を取得した上で、参入することを目指しております。当社グループは、今後も他の金融事業領域や日本にとどまらず海外での展開も視野に入れて、事業拡大を進めてまいります。 (4)目標とする経営指標 金融インフラストラクチャ事業においては、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、パートナー数を重要指標としております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後当社グループが成長を遂げていくために優先的に対処すべき事業上の課題は以下の通りです。なお、優先的に対処すべき財務上の課題は、現在ありません。 ① 金融インフラストラクチャ事業の収益拡大 当社グループは、上記「(3)経営戦略」で記載したように、「BaaS」、「Inspire」や「Crest」等の金融インフラストラクチャを導入いただく企業を拡大することが重要であると考えております。当社グループが提供する金融インフラストラクチャは、個人顧客を数多く有する企業が顧客対象となるため、主に大企業をターゲットとしたセールス体制となっております。当社グループは、これまでの実績を通じたPR等により、大手金融機関や金融サービスに関心を有する大企業とのネットワークを構築し、当該ネットワークを活用して潜在顧客の意思決定層へアプローチし、事業開発チームが顧客とともにビジネスプランニングを行うところから支援することで受注までつなげる体制を構築しております。今後更に大企業向けの事業開発チームを拡充し、パートナー数の拡大に取り組んでまいります。 ② 売上の拡大並びに利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出 当社グループは、事業拡大を目指して開発投資や人件費・採用費を中心に積極的な先行投資を進めており、2023年3月期までの経営成績は営業損失を計上しておりました。当社の成長事業である金融インフラストラクチャ事業は、原則としてパートナー企業がマーケティングを行うため、サービス数が増加しても当社グループの広告宣伝費は著しく増加せず、機能拡充のための開発費もパートナー数が増加するほど1社あたりの費用負担は低減する傾向にあるため、収益性については新たなパートナー企業の獲得及びエンドユーザー増加に伴うトランザクションの増加による売上高の拡大が重要となります。パートナー企業については、金融インフラストラクチャのサービスに興味を有する顧客候補は多く、交渉中、契約締結済みのパイプラインは複数存在している状況であります。今後も開発投資や採用等の先行投資を進めつつ、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化を目指してまいります。 ③ 優秀な人材の採用及び育成 当社グループは、継続的な事業成長の実現に向けて、テクノロジーと金融の双方に明るい優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると考えております。2026年3月末時点のプロダクト開発に関わる人員の割合は、グループ全体で69%(エンジニア、プロジェクトマネージャー、デザイナー、ウェブディレクターの合計)を占めており、顧客に対して質の高い金融サービスの開発・運用を提供できる体制が構築されております。今後も積極的な採用活動を推進していく一方で、各種社内勉強会の開催をはじめ、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を進めてまいります。 ④ 情報管理体制の継続的な強化 当社グループは、提供するサービスに関連して多くの個人情報を取り扱っており、情報管理体制を継続的に強化していくことが重要であると考えております。これらを保護するため、情報セキュリティポリシーを定め、この方針に従って適切に管理しておりますが、今後も社内研修の実施をはじめ、社内体制や管理方法の強化を行ってまいります。
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会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (特に重要なリスク) (1) 許認可の取消しについて 当社グループにおいて、当社は保険業法に基づく「少額短期保険主要株主」、当社子会社の株式会社スマートプラスは金融商品取引法に基づく「第一種金融商品取引業者」、「第二種金融商品取引業者」及び「投資運用業者」、当社子会社のスマートプラス少額短期保険株式会社は保険業法に基づく「少額短期保険業者」、当社子会社の株式会社スマートプラスクレジットは貸金業法に基づく「貸金業者」の登録を受けており、かかる許認可(登録)及び各規制法の遵守は、当社グループの事業運営上、重要な事項となっております。 当社グループが取得している許認可(登録)につき、有価証券報告書提出日現在において、事業主として欠格事由及びこれらの許認可(登録)の取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかし、今後、欠格事由又は取消事由に該当する事実が発生し、許認可(登録)取消等の事態が発生した場合には、当社グループの業務に支障をきたすとともに、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。 また、当社グループは、事業活動を行う上で、上記を含む様々な法律、規制、政策、実務慣行、会計制度及び税制等の法令諸規則を遵守して業務を行っておりますが、これらの法令諸規則は将来において新設・変更・廃止される可能性があり、その内容によっては、当社グループのサービスの提供が制限される、新たなリスク管理手法の導入その他の体制整備が必要となる等、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 金融庁からの処分について 当社子会社の株式会社スマートプラスは、関東財務局から金融商品取引法第29条に基づく第一種金融商品取引業及び第二種金融商品取引業の登録を受け、金融商品取引法等の法令・規制等を遵守し事業を行っております。金融商品取引業については、金融商品取引法第52条第1項及び第4項若しくは同法第53条第3項、同法第54条により登録の取消しとなる要件が定められており、万が一、これらに該当した場合、登録の取消しを含む行政処分が下されます。 当社グループにおいて何らかの事由により諸法令等に違反する事象が発生した場合、行政指導・業務停止・登録取消等の行政処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用が著しく損なわれ、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (3) システムトラブルについて 当社グループの事業は、インターネットを通じて提供されているものであり、システムの安定稼働が、業務遂行上、非常に重要であります。そのため、ネットワーク監視やシステム管理体制の構築等、継続的なシステム障害に対する取組みを実施しております。 しかしながら、プログラムの不具合、人為的ミス、不正アクセス、自然災害等の諸要因により、システム障害や情報漏洩が発生した場合には、当社グループへの信頼や企業イメージの低下や相当な費用負担により、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 個人情報保護について 当社グループは、金融インフラストラクチャ事業等を通して各種の個人情報を保有しております。当社グループは、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉えております。個人情報保護基本規程及び情報システム管理規程を制定し、個人情報を厳格に管理するとともに、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、個人情報の保護に関する法律及び関連法令並びに当社グループに適用される関連ガイドラインの遵守に努めるとともに、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。 しかしながら、万が一、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等により個人情報が外部に流出した場合や不適切な利用、改ざん等が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や対応に多額の費用を要するほか、社会的信用の失墜により、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク) (5) 金融業界の市況変動について 当社グループは、主に金融機関を対象に事業を展開しているため、景気の減速や急激な市況変動等の事態が発生した際には、金融機関による当社グループサービスへの支出等の事業活動が大きく減退する可能性があります。 万が一、金融業界の市況が大きく悪化した場合には、金融機関からの受注量等が減少し、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 金融商品にかかるマーケット変動について 当社グループが提供する証券インフラストラクチャ「BaaS」は、株式流通市場を用いたものであります。株式相場の下落又は低迷により、流通市場の市場参加者が減少し、株券等の売買高が縮小する場合には、委託手数料から生じるレベニューシェアが減少する可能性があります。また、当社グループの株式会社スマートプラスは、個人向けの証券サービスを運営しており、当該サービスについても、株式相場の下落又は低迷により、流通市場の市場参加者が減少し、株券等の売買高が縮小する場合には、委託手数料の減少等が発生する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 競合による事業環境変動について 当社グループは、今後においても顧客ニーズへの対応を図り、事業拡大に結び付けていく方針であります。しかしながら、これらの取組みが予測通りの成果をあげられない可能性や、画期的なサービスを展開する競合他社の出現、その他の競合等の結果、当社グループ及びそのサービスの競争優位性が失われ、当社グループの売上高が低下する可能性があるほか、サービス価格の低下や利用者獲得のための広告宣伝費等の費用の増加を余儀なくされる可能性もあり、そのような場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 技術革新等による事業環境変動について 当社グループが事業展開している金融業界では、技術革新や顧客及びエンドユーザーのニーズや嗜好の変化のスピードが非常に早く、金融関連事業者はその変化に柔軟に対応する必要があります。そのため当社グループは、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。 しかしながら、当社グループが技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、又は、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) サービスの信頼性低下リスク 当社グループが提供するサービスに関わる関係者には、法令遵守の徹底に加え、所定のルールに従い掲載前にウェブサイト上のコンテンツや広告の内容についてコンプライアンス部による入念なチェックを実施する等、コンプライアンスの遵守を徹底しております。また、各領域における関連法令に抵触することがないよう、加えてサービスの信頼性を確保できるよう、専門家と連携を図りながら監修体制を導入しております。しかしながら、何らかの理由により正確性、公平性に欠けたサービスが提供された場合、当社グループの事業、経営成績及び社会的信用に影響を与える可能性があります。 (10) 金融インフラストラクチャの導入の遅延又は解消に関するリスク 当社グループが提供する金融インフラストラクチャは、大型のエンタープライズ向けSaaSビジネスであるため1件の導入が収益に大きく影響するという特徴があります。各プロジェクトにおいて想定以上に工数がかかった場合、納期の月ずれ、期ずれが発生する可能性があるほか、想定したパートナー企業や取引先との契約が締結されない、サービスの提供に至らない、パートナー企業や取引先との取引が様々な事情又は要因により解消される可能性があり、当該状況が発生した場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 特定の提携先・取引先への依存リスク 当社グループは、当社子会社の第一種金融商品取引業者である株式会社スマートプラスが東京証券取引所への株式等の注文取次業務を行うために、東京証券取引所の総合取引参加者資格を有する大和証券株式会社と注文取次に関する提携を行っております。当該提携先が、財務面等事業上の問題に直面した場合、(業界再編等によって)戦略的志向を変更した場合又は当社グループが魅力的な提携相手でなくなったと判断した場合には、当社グループとの業務提携を望まなくなる、若しくは当該提携が解消される可能性があり、その場合には別の総合取引参加者である証券会社との提携を模索する必要があります。 万が一、当社グループが当該業務提携を継続できず、速やかに他の代替先に切り替えられない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12) 事業領域の拡大にかかる潜在的リスク 当社グループは、「金融を'サービス'として再発明する」というミッションのもと、新しい事業やサービスを創出し、新たな事業領域にスピード感をもって参入することにより事業成長を続けております。一方でこのような事業展開を実現するためには、その事業固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因が当社グループのリスク要因となる可能性があります。そして、新規事業の参入のため、新たな人材の採用、システムの開発、営業体制の強化等追加的な投資が必要とされ、新規事業が安定的な収益を生み出すには長期的な時間が必要とされることがあります。また、新規に参入した事業の市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができないことがあり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分や減損により損失が生じる可能性があります。 このような場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) M&Aにかかる潜在的リスク 当社グループは新規事業やサービスの拡大のため、M&Aをその有効な手段の一つとして位置付けており、今後も必要に応じてM&Aを実施する方針です。当社グループは、M&Aに際して、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針であります。 しかしながら、これらの調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生又は判明する場合や、M&A実施後の統合や事業展開が計画通りに進まない場合には、当初期待した業績への寄与の効果が得られない可能性や、対象企業の投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 自己資本規制比率を維持できないリスク 金融商品取引業者には、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率維持の規制が課されており、自己資本規制比率が120%を下回ることのないようにする必要があります。有価証券報告書提出日時点では、当社子会社の株式会社スマートプラスにおいて同比率が120%を下回る事実はないと認識しております。 しかしながら、将来何らかの事由により定められた自己資本規制比率を維持できない場合は、業務停止や金融商品取引業者の登録の取消しを命じられる可能性があります。また、経営環境の悪化による損失計上等の要因により自己資本規制比率が著しく低下した場合には、比率を維持する観点から積極的にリスクをとり収益を追求することが困難となり、収益機会を逸する可能性が高まります。その結果、当社グループの営業活動に影響を与え、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 顧客資産の区分管理ができないリスク 金融商品取引業者は、顧客資産が適切かつ円滑に返還されるように顧客から預託を受けた金銭を自己の固有財産と区分して管理し、金銭信託に一本化することが義務付けられております。当社子会社の株式会社スマートプラスでは、複数の信託銀行と顧客区分管理信託契約を締結し、顧客資産の保全体制を整えております。 しかしながら、何らかの事由により当社グループにおいて金銭信託を実施できない事象が発生した場合、行政指導・業務停止・登録取消等の行政処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用が著しく損なわれ、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (16) 金商業者の禁止行為に該当するリスク 金融商品取引業者は、金融商品取引法第38条により、金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為や、顧客に対し不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結を勧誘する行為等、様々な禁止行為が定められております。 当社グループでは、コンプライアンス規程等に禁止行為を織り込み役職員に対し周知徹底を図っておりますが、当社グループにおいて何らかの事由によりかかる法律に違反する事象が発生した場合、行政指導・業務停止・登録取消等の行政処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用が著しく損なわれ、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (17) 犯罪収益移転防止法への未対応リスク 金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律及び犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下「犯罪収益移転防止法」という。)は、顧客の本人確認及び記録の保存を法律上の義務とし、顧客管理体制の整備を促すことにより、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与及びマネー・ロンダリング等の利用防止を目的としております。 当社グループでは、犯罪による収益の移転防止に関する法律に基づき、当社グループ所定の本人確認書類等を顧客から徴収して本人確認を行うとともに反社会的勢力に該当しないことの確認を行い、顧客カードを作成して本人確認記録及び取引記録を保存する等、法令遵守を徹底しております。 しかしながら、当社グループにおいて何らかの事由によりかかる法令に違反する事象が発生した場合、行政処分や当社グループの信頼失墜等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (18) 保険業法への未対応リスク 当社の子会社であるスマートプラス少額短期保険株式会社は日本の少額短期保険会社であり、保険業法及び関連業規制の下、金融庁による包括的な規制等の広範な監督下にあります。また、保険業法においては、業務範囲の制限、一定の準備金の確保及び最低限のソルベンシー・マージン比率の維持等、少額短期保険会社が遵守すべき事項が定められております。 当社グループでは、スマートプラス少額短期保険株式会社においてリスク・コンプライアンス委員会を設置し、法令遵守に関する事項を一元的に管理するとともに、コンプライアンスに関する基本方針・行動規範を定め、役職員に対し法令遵守の徹底を図っております。 しかしながら、何らかの事由によりかかる法律に違反する事象が発生した場合、行政指導・業務停止・登録取消等の行政処分を受ける可能性があります。その場合、当社グループの信用が著しく損なわれ、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (19) 内部管理体制について 当社グループは、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。 しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20) 人材の確保及び育成について 当社グループの事業においては、今後の事業拡大や新規事業の展開に伴い、エンジニアをはじめ事業運営に不可欠な人材を適時に確保し、それら人材を育成の上有機的に連携させる必要があると考えております。 しかしながら、日本国内における雇用環境によっては人材獲得競争が激化することになり、当社グループの必要とする人材が必要な時期に確保できない場合、エンジニアを含むキャリアや資格保有者等の人材育成が計画通り進まない場合、人材の社外流出が発生した場合、人材の獲得若しくはつなぎ止めのための労務費の増加等が発生した場合等には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じ、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (21) 災害・紛争・事故について 当社グループにおいては、自然災害等が発生した場合に備え、事業継続計画の策定等有事の際の対応策検討と準備を推進しております。しかしながら、地震、台風、津波、豪雨、洪水等の自然災害、火災、停電、新型コロナウイルス感染症をはじめとする未知の感染症の拡大等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業拠点である日本の首都圏において大規模な自然災害等が発生した場合には、サービスの提供等が止むを得ず一時的に停止する可能性もあり、このような場合、当社グループの信頼性やブランドイメージを毀損するだけでなく、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (22) 特定経営者への依存について 代表取締役社長CEOである林良太は、創業以来代表取締役を務めております。同氏は、当社グループの経営方針や事業戦略構築、信用力の向上等において重要な役割を果たしております。当社グループは事業拡大に伴い、取締役会等における役員及び幹部社員との情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務を継続することが困難となった場合には、当社グループの今後の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (23) 配当政策について 当社は、現在成長段階にあると認識しており、事業拡大や組織体制整備への投資のため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当を実施しておらず、今後の配当実施の可能性及び時期については未定であります。しかしながら、株主還元を適切に行っていくことが経営上重要であると認識しており、事業基盤の整備状況や投資計画、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、将来的には安定的な配当を行うことを検討していく方針でありますが、当社の業績、投資計画その他の事情により、今後も配当が実施できず、又は、実施しない可能性があります。 (24) 訴訟について 当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟等は現在存在しません。しかしながら、事業を展開する中で、当社グループが提供するサービスの不備、情報漏洩等により、何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因した損害賠償の請求、訴訟の提起がなされる可能性があります。その場合には、当該訴訟に対する防御のために費用と時間を要する可能性があるほか、当社グループの社会的信用が毀損され、また損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (25) 知的財産権の管理について 当社グループは、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、当社グループの管理部門及び顧問弁護士への委託等による事前調査を行っております。しかしながら、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払いやこれらに伴うサービス内容の変更の必要等が発生する可能性があります。また、当社グループが保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があるほか、当社グループが保有する権利の権利化ができない場合もあります。こうした場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,755字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要 ①   経営成績の状況 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、「金融を'サービス'として再発明する」をミッションに掲げております。このミッションのもと、金融サービス事業者向けの次世代クラウド基幹システムの提供等を通じて、パートナー企業とともに人々にとって遠い存在である金融サービスを暮らしに寄り添ったものにすることを目指しております。 今般、グローバルな経済環境の影響を受け、日本経済も見通しが不透明な状況が続いています。しかしながら、金融サービスにおけるデジタルトランスフォーメーションの流れは衰えることなく、当社グループが提供するサービスのニーズもより一層高まっていると認識しております。 このような事業環境のもと、当連結会計年度においては、継続的な事業成長を実現するため、引き続き人材採用や機能拡充に積極的に取り組んでまいりました。 この結果、前連結会計年度末以降、金融インフラストラクチャ事業のパートナー数が増加、ビッグデータ解析事業のデータライセンス契約件数が増加したことにより、フロー収益及びストック収益が拡大し、当連結会計年度における売上高は11,052,543千円(前年同期比43.5%増)、営業利益は1,900,527千円(前年同期比100.0%増)、経常利益は1,862,178千円(前年同期比97.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,513,173千円(前年同期比129.4%増)となりました。 セグメント別の業績は以下の通りです。 (ⅰ)金融インフラストラクチャ事業 金融インフラストラクチャ事業では、金融サービスを運営するために必要となる複雑な基幹システムを、クラウド上でSaaS型のシステムとして顧客に提供しております。 証券インフラストラクチャビジネスでは、サービス提供しているパートナーへの保守運用サービス、合意済みのパートナーに向けた初期開発に注力しました。当連結会計年度においては、新規パートナーへの開発支援によるフロー収益と投資一任サービスを提供するパートナーの顧客が保有するAUMの拡大等に伴って増加する従量課金収益が売上高の拡大に寄与しました。サービスの初期開発については、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社やベイビュー・アセット・マネジメント株式会社などが「BaaS」を導入しました。この結果、「BaaS」上での稼働サービス数は28サービス(前連結会計年度末時点:19サービス)となっております。 保険インフラストラクチャビジネスでは、新規パートナーの獲得に向け、当社グループの保険基幹システムである「Inspire」の機能拡充に注力しました。当連結会計年度においては、SBI損害保険株式会社などが「Inspire」を導入しました。この結果、「Inspire」の導入企業数は17社(前連結会計年度末時点:11社)となっております。 クレジットインフラストラクチャビジネスでは、引き続きクレジットインフラストラクチャ「Crest」の基盤開発に注力しました。当連結会計年度においては、JCOMフィナンシャル株式会社などが「Crest」を導入しました。この結果、「Crest」上での稼働社数は5社(前連結会計年度末時点:2社)となっております。 コスト面については、証券インフラストラクチャビジネス、保険インフラストラクチャビジネス、及びクレジットインフラストラクチャビジネスともに、将来のビジネス拡大に備えるために、引き続き人材採用を中心とした先行投資を行ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度の金融インフラストラクチャ事業の売上高は6,635,453千円(前年同期比46.5%増)、セグメント利益は929,504千円(前年同期比97.6%増)を計上しました。 (ⅱ)フィンテックシフト事業 当連結会計年度より、報告セグメント「フィンテックソリューション事業」について事業内容をより明確に表現するため、「フィンテックシフト事業」に名称を変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 フィンテックシフト事業では、金融機関向けにデジタルトランスフォーメーション及びデジタルマーケティングの支援を行っております。 当連結会計年度では、システム構築を支援した既存顧客向けに追加機能拡充の支援等を進めました。 以上の結果、フロー収益が拡大し、当連結会計年度のフィンテックシフト事業の売上高は1,507,911千円(前年同期比12.1%増)、セグメント利益は6,223千円(前年同期比95.6%減)となりました。 (ⅲ)ビッグデータ解析事業 ビッグデータ解析事業は、ビッグデータを保有する企業のデータ利活用の促進を支援しており、企業の持つビッグデータを主に金融業界及び不動産業界向けに提供するデータサービスビジネス、生成AIの活用を支援するデータAIソリューションビジネスを行っております。 データサービスビジネスでは、昨年度にリリースした不動産業界向けソリューションである「DataLensHub」の機能拡充を行いました。 データAIソリューションビジネスでは、昨年度から新規事業として開始し、データウェアハウスから業務アプリケーションの開発まで網羅的に支援できる体制の構築を行いました。 以上の結果、データサービスビジネスの「DataLensHub」とデータAIソリューションビジネスで新規顧客の獲得が伸長し、当連結会計年度のビッグデータ解析事業の売上高は2,909,178千円(前年同期比59.2%増)、セグメント利益は835,819千円(前年同期比109.1%増)となりました。 ②   財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は23,286,854千円となり、前連結会計年度末に比べて4,259,906千円増加いたしました。 流動資産は21,748,078千円となり、前連結会計年度末と比較して3,668,133千円増加いたしました。これは主に売掛金が722,850千円、営業貸付金が1,694,494千円、並びに証券業における預託金1,144,000千円が増加した一方、証券業における立替金が777,150千円減少したこと等によるものであります。 固定資産は1,538,775千円となり、前連結会計年度末と比較して591,772千円増加いたしました。これは主にソフトウェアが195,397千円、のれんが112,112千円増加したこと等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は11,725,310千円となり、前連結会計年度末と比較して2,325,536千円増加いたしました。 流動負債は10,777,291千円となり、前連結会計年度末に比べて1,950,951千円増加いたしました。これは主に、証券業における預り金が1,263,530千円増加したこと等によるものであります。 固定負債及び特別法上の準備金は948,019千円となり、前連結会計年度末に比べて374,585千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が349,860千円増加したこと等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は11,561,543千円となり、前連結会計年度末に比べて1,934,369千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が1,513,173千円、新株予約権が179,471千円増加したこと等によるものであります。 ③   キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、現金及び現金同等物に係る換算差額12,675千円の資金増を含めた結果、前連結会計年度末に比べ527,232千円減少し、3,839,917千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは267,436千円の支出(前連結会計年度は945,209千円の支出)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益1,860,982千円、証券業における預り金及び受入保証金の増減額1,267,814千円、及び証券業における立替金の増減額777,150千円の増加があった一方で、減少要因として売上債権及び契約資産の増減額1,027,031千円、営業貸付金の増減額1,694,494千円、証券業における預託金の増減額1,144,000千円、及び証券業における短期差入保証金の増減額927,365千円の減少があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは431,825千円の支出(前連結会計年度は489,842千円の支出)となりました。これは主に、減少要因として無形固定資産の取得による支出234,680千円、有形固定資産の取得による支出81,980千円、及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出110,634千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは159,353千円の収入(前連結会計年度は1,038,697千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として長期借入れによる収入1,500,000千円があった一方で、減少要因として短期借入金の返済による支出600,000千円、及び長期借入金の返済による支出782,700千円があったことによるものであります。 ④   生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当社グループが営む事業は、金融サービスの構築・運営を可能にする次世代クラウド基幹システムを提供する金融インフラストラクチャ事業、金融機関のデジタルトランスフォーメーションのニーズに対応したソリューションの提供を行うフィンテックシフト事業、及びオルタナティブデータを提供するビッグデータ解析事業であり、提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 b 受注実績 当社グループでは、受注販売を行っておりますが、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、受注実績は記載しておりません。 c 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(千円)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(千円)   前年同期比(%) 金融インフラストラクチャ事業   4,529,228   6,635,453   146.50 フィンテックシフト事業   1,345,533   1,507,911   112.06 ビッグデータ解析事業   1,827,594   2,909,178   159.18 合計   7,702,356   11,052,543   143.49 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 販売高(千円)   割合(%)   販売高(千円)   割合(%) 株式会社三菱UFJ銀行   675,724   8.8   -   - ニッセイアセットマネジメント株式会社   308,169   4.0   -   - (注)当連結会計年度における株式会社三菱UFJ銀行およびニッセイアセットマネジメント株式会社への販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 ①   重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内に合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、判断時には予期し得なかった事象等の発生により、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。 (投資有価証券) 当社グループは、非上場株式等を保有しております。これらの評価において、発行体の超過収益力等に毀損が生じた際に、これを反映した実質価額が取得価額の50%程度以上下落している場合は、減損処理を行うこととしております。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 ②   経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1.経営成績の分析・評価 (売上高) 当連結会計年度において、売上高は11,052,543千円(前年同期比43.5%増)となりました。 金融インフラストラクチャ事業は、新規パートナーへの開発支援によるフロー収益と投資一任サービスを提供するパートナーの顧客が保有するAUMの拡大等に伴って増加する従量課金収益が売上高の拡大に寄与しました。 フィンテックシフト事業は、当連結会計年度においてはシステム構築を支援した既存顧客向けに追加機能拡充の支援等を進めました。 ビッグデータ解析事業は、データサービスビジネスでは、昨年度にリリースした不動産業界向けソリューションである「DataLensHub」の機能拡充を行いました。データAIソリューションビジネスでは、昨年度から新規事業として開始し、データウェアハウスから業務アプリケーションの開発まで網羅的に支援できる体制の構築を行いました。 (営業利益) 当連結会計年度において、売上原価は3,401,023千円(前年同期比32.4%増)、販売費及び一般管理費は5,750,992千円(前年同期比37.5%増)となりました。将来のビジネス拡大を見据え、引き続き人材採用、金融インフラストラクチャの機能拡充にかかる先行投資を行ってまいりました。 この結果、営業利益は1,900,527千円(前年同期比100.0%増)となりました。 (経常利益) 当連結会計年度において、営業外収益が18,909千円(前年同期比60.2%増)、営業外費用が57,259千円(前年同期比208.7%増)発生し、経常利益は1,862,178千円(前年同期比97.4%増)となりました。 (当期純利益) 当連結会計年度において、特別損失が1,195千円(前年同期比91.8%減)発生し、法人税等合計は170,777千円(前年同期比29.4%減)となりました。 この結果、当期純利益は1,690,205千円(前年同期比146.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,513,173千円(前年同期比129.4%増)となりました。 2.財政状態の分析 財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載の通りであります。 ③   資本の財源及び資金の流動性についての分析 キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要  ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。 当社グループにおける主な資金需要は、人件費等の運転資金及び設備投資資金であります。財政状態等や資金使途を勘案しながら、運転資金は自己資金を基本としつつ、投資資金は自己資金並びに金融機関からの長期借入及びエクイティファイナンスによる外部からの資金調達についても資金需要の額や用途、当該タイミングにおける金利及び資本コストを比較した上で優先順位を検討して実施することを基本としております。 ④   目標とする経営指標 当社グループは、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、金融インフラストラクチャ事業のパートナー数を、目標とする経営指標として位置づけています。第12期連結会計年度末時点のパートナー数は50件で、第11期連結会計年度末比+18件となっております。デジタルトランスフォーメーションの必要性が高まる中で、IFA会社による投資一任サービスの導入や資産運用会社による直販事業展開に関する需要が旺盛となったことで、パートナー数が増加したものと分析しております。 金融インフラストラクチャ事業におけるパートナー数 2023年3月期末   2024年3月期末   2025年3月期末   2026年3月期末 証券インフラストラクチャ   8   12   19   28 保険インフラストラクチャ   9   9   11   17 クレジットインフラストラクチャ   -   1   2   5 合計   17   22   32   50 ⑤   経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑥   経営者の問題意識と今後の方針について 当社グループは、これまでインフラストラクチャの安定稼働と業務プロセスの確立を優先し安定的な成長を続けておりました。今後は、様々なニーズに応えられるよう金融インフラストラクチャの機能拡充を図るとともに、大企業向けの事業開発チームを確立し、パートナー数の拡大に取り組んでまいります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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