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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

Welby

Welby Inc.4438 · Growth · 情報・通信業

患者向けPHRプラットフォームを製薬企業向けに開発・運営。ダウンロード数123万回の疾患別アプリ群を持つ。

概要

株式会社Welbyは2011年に東京都渋谷区で設立され、2019年に東京証券取引所マザーズ(現グロース市場)に上場した情報・通信業の企業である。従業員数は44名で、本社は東京都中央区京橋に所在する。「Empower the Patients」をミッションに、糖尿病患者など生活習慣病からがん、希少疾患まで多岐にわたる疾患領域向けにPHR(Personal Health Record)プラットフォームサービスを提供する。2025年12月期の売上高は6億円、営業損失は5億円と赤字が続く。

PHRプラットフォームを核とする単一セグメントの事業構造

Welbyは医療分野におけるPHRプラットフォームの構築・運営を単一の事業セグメントとしている。患者がスマートフォンアプリに血圧、血糖値、症状などを記録し、医療機関と共有することで治療継続を支援する仕組みを提供する。収益は主に製薬企業からの依頼による疾患ソリューションサービス(売上高の約8割)と、自社ブランドのWelbyマイカルテサービスから構成される。2025年12月期のサービス別売上は、疾患ソリューションが337百万円、Welbyマイカルテが298百万円である。

製薬企業との連携で拡大する疾患ソリューションサービス

疾患ソリューションサービスは、新薬の上市に伴う適正使用促進や疾患啓発を目的に、製薬企業のブランド名で患者・医療従事者向けPHRアプリを開発・運営する。対象疾患は1型糖尿病、高血圧症、肺がん、乳がん、関節リウマチ、ADHDなど多岐にわたる。2025年12月期末時点で全アプリの累計ダウンロード数は約123万回に達する。ただし、2025年12月期の同事業の売上は前年比17.3%減の337百万円となり、受注の長期化や案件ズレが影響した。

Welbyマイカルテサービスとデータポータビリティへの展開

Welbyマイカルテサービスは、生活習慣病全般の患者向けに自社ブランドで提供するクラウドサービスである。血圧計や血糖測定器と連携し、測定値を記録・共有する。2025年12月期の売上は前年比148.2%増の298百万円と急伸し、メディカルデータカード株式会社の子会社化やPHRプラットフォーム開発案件が寄与した。さらに、データポータビリティプラットフォームとして、マイナポータルとの連携や他社サービス間のデータ連携を進め、スマートシティや自治体向けにも展開している。

業績は赤字が継続、売上高は低水準で推移

Welbyの売上高は2014年12月期の1億円から増加し、2021年12月期には11億円に達したが、その後減少に転じ、2024年12月期は5億円、2025年12月期は6億円と低水準で推移している。営業利益は2018年12月期に2億円の黒字を計上した以外はほぼ赤字で、2024年12月期は7億円、2025年12月期は5億円の営業損失を計上した。純利益も同様に赤字基調が続き、財務基盤の改善が課題となっている。

業界の中での役割は医療分野特化のPHRプラットフォーム提供会社。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
6億円
営業利益
-5億円
営業利益率
-83.3%
純利益
-5億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01製薬企業主力

製薬企業からの依頼で、新薬の適正使用促進や疾患啓発を目的としたPHRプラットフォームを開発・運営。サービス構築費用と利用料を収益とし、売上高の約8割を占める。

主な製品・サービス5
Welby血糖値ノート
1型糖尿病患者向けのアプリ。血糖値、インスリン注射量、ブドウ糖摂取量などを記録・管理する。
塩分と血圧管理ノート
食事の写真から塩分量を測定し、血圧とともに記録できるアプリ。高血圧患者向け。
WelbyマイカルテONC
がん患者向け治療支援プラットフォーム。医師の説明メモ、画像記録、症状記録などの機能を提供。
Tダイアリー
肺がん治療薬タグリッソの服用患者向けアプリ。服薬状況や体調変化を管理・サポート。
NyuPage
乳がん治療薬ベージニオ服用患者向けアプリ。日々の体調記録や副作用の自己管理をサポート。

02その他の疾患領域(製薬企業向け)準主力

リウマチ、ADHD、痛み、精神疾患、炎症性腸疾患、肺高血圧症など様々な疾患の患者向けアプリを製薬企業と共同開発。疾患ごとに特化したアプリを提供。

主な製品・サービス4
リウマチダイアリー
関節リウマチ患者向けアプリ。症状チェック、服薬管理、診察サポート機能を提供。
AOZORA
成人ADHD患者向けアプリ。服薬サポート、スケジュール管理、セルフチェック機能を提供。
いたみ連絡帳
慢性の痛みを記録し、治療や服薬をサポートするアプリ。医療者と情報共有。
こころケア
統合失調症患者向けアプリ。服薬、睡眠、症状の自己管理をサポート。

03医療機関・健康保険組合・自治体準主力

自社開発の「Welbyマイカルテ」を提供。生活習慣病予防や重症化予防のためのデータ管理・共有ツールとして、医療機関、健康保険組合、自治体などに利用される。利用料課金により収益化。

主な製品・サービス1
Welbyマイカルテ
糖尿病・高血圧症など生活習慣病患者向けのクラウドサービス。血圧計や血糖測定器と連携し、日々のデータを記録・管理する。

04医療関連企業(製薬会社・機器メーカー)副次

製薬会社、医療機器メーカー、検査会社などに、WelbyマイカルテのプラットフォームをOEM提供。月額利用料を得る。

主な製品・サービス1
PHR基盤プラットフォームOEM
Welbyマイカルテのプラットフォームを他社製品に組み込んで提供するサービス。

製品と技術

生活習慣病領域のPHRアプリ「Welby血糖値ノート」「塩分と血圧管理ノート」

「Welby血糖値ノート」は主に1型糖尿病患者向けに、血糖値、インスリン注射量、ブドウ糖摂取量などの記録・管理を支援するアプリである。「塩分と血圧管理ノート」は食事の写真から塩分量を推定し血圧とともに記録することで、塩分感受性高血圧の患者の自己管理を促す。いずれも医療者と患者がデータを共有し、治療継続をサポートする仕組みを備える。

がん領域の治療支援プラットフォーム「WelbyマイカルテONC」「Tダイアリー」「NyuPage」

「WelbyマイカルテONC」はがん患者向けの総合治療支援プラットフォームで、医師の説明メモや画像記録、症状・食事・運動の記録、疾患啓発情報を提供する。「Tダイアリー」は肺がん治療薬タグリッソの副作用モニタリングに特化し、服薬状況や体調変化を記録する。「NyuPage」は乳がん治療薬ベージニオの副作用管理を支援し、症状の記録と振り返り機能を持つ。これらは製薬企業との連携で開発され、臨床研究でのePRO利用にも供される。

稀少疾患・特殊領域向けPHR「結節性硬化症レジストリJTSRIM」「PAHケアノート」など

「JTSRIM」は日本結節性硬化症学会と共同構築したレジストリシステムで、患者・家族向けに睡眠、てんかん発作、服薬状況を記録し医療者と共有する。「PAHケアノート」は肺動脈性肺高血圧症患者向けに息切れやむくみなどの症状記録と服薬管理を提供する。その他、リウマチ、ADHD、慢性疼痛、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎など多様な疾患アプリを展開し、いずれも患者の自己管理と医師とのコミュニケーション向上を目的とする。

データ連携基盤とデータポータビリティ機能

WelbyはPHRプラットフォームのデータポータビリティ機能をスマートシティ向けに提供開始している。マイナポータルと接続し、予防接種歴や薬剤情報、健診情報の取得・閲覧を可能にした。また、血圧計や血糖測定器、ウェアラブル機器とのデータ連携により、患者が測定値を自動記録できる。2025年にはPMDAの医薬品情報とも連携する新プラットフォームの提供を開始し、患者一人ひとりに最適化された情報を届ける「情報のコンシェルジュ」としての機能を目指す。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

東証グロースの小規模IT、赤字継続で収益化が急務

当社は東証グロース市場に上場する情報・通信業の小規模企業で、直近期の売上高は約5億円、営業損失率は140%と大幅な赤字が続いている。同業のVR AIN SolutionやCocolive、L is B、ソラコム、ハッチ・ワークなど複数のグロース銘柄と比較しても、事業規模は小さい部類に入る。売上高は2023年12月期の6億円から2024年12月期には5億円へ減少し、2025年12月期も6億円と横ばいと、成長性に乏しい。業界内での明確な競争優位性を示す材料が乏しく、収益化のめどが立っていないことが最大の課題。同業他社と差別化できる独自技術や市場シェア、強固な顧客基盤などの情報はなく、現時点では業界内でのポジションは極めて弱いと評価せざるを得ない。

強み

  • グロース市場に上場しており、資金調達や認知度向上の面で一定の基盤を持つ。
  • 組織が小規模であるため、意思決定が速く、市場変化への対応が比較的容易。
  • 情報・通信業に特化しており、デジタル化の追い風を受けやすい分野に属する。
  • 赤字ながらも売上高は6億円前後で推移しており、一定の事業継続性はある。

課題

  • 営業利益率が-140%と極めて低く、抜本的な収益構造改革が急務。
  • 売上高が5~6億円で横ばい、成長性に乏しく、事業拡大の糸口が見えない。
  • 同業他社と比較して際立った技術・シェア・顧客基盤が無く、差別化が困難。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がWelby

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
14016MITホールディングス22億円29.0倍
24814ネクストウェア22億円
34370モビルス22億円44.7倍
43985テモナ22億円
54438Welby21億円
63646駅探21億円
73664WIZE21億円
83670協立情報通信21億円7.3倍
9137ACocolive21億円15.0倍
10248Aキッズスター21億円22.4倍
11281Aインフォメティス21億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

創業から医療機器免許取得、初の共同研究(2011-2015年)

2011年9月、東京都渋谷区に資本金340万円で株式会社ウェルビーを設立。2014年8月に本社を千代田区へ移転。2015年6月、徳島大学と共同で2型糖尿病患者向けセルフモニタリングシステムを開発。同年8月には医療機器製造販売業第二種免許を取得し、Welbyデータマネジメントツールを臨床試験に提供開始した。この時期に医療とITを結ぶ基盤を整えた。

ISMS認証、シニア向け端末へのプリインストール(2016-2017年)

2016年4月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得。同年9月にはシニア層向けスマートフォン端末に「Welbyマイカルテ」をプリインストールする提供を開始した。2017年2月には本社を中央区日本橋本町三丁目へ移転。同年12月にはデジタルガレージと日本郵政グループへの第三者割当増資と業務提携を開始し、資本面での連携を強化した。

社名変更とマザーズ上場(2018-2019年)

2018年10月に社名を株式会社ウェルビーから株式会社Welbyへ変更。2019年3月、東京証券取引所マザーズに株式を上場した。同年7月には聖マリアンナ医科大学と胃がん領域の臨床研究でePROシステムの利用を開始。9月には日本結節性硬化症学会とレジストリ「JTSRIM」の構築に着手し、11月にはスズケンと資本業務提携を結んだ。12月にはがん向けPHR「WelbyマイカルテONC」をリリースするなど、疾患領域の拡大が進んだ。

コロナ禍での新サービス投入とパートナーシップ拡大(2020-2021年)

2020年4月、新型コロナウイルス対策としてWEBチェック・情報共有ツールを提供開始。同年5月にはフクダ電子、インテージヘルスケアと業務提携。6月にはアストラゼネカと戦略的パートナーシップを締結し、8月には大同生命保険、10月にはアフラック生命保険と相次いで提携した。2021年2月には徳島大学とのAI糖尿病自己管理支援システムの共同研究を開始。3月には新型コロナワクチン接種前後の症状管理PHRを提供し、医療DXを牽引した。

グロース市場移行とデータポータビリティへの着手(2022年)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いマザーズからグロース市場へ移行。同年5月、個人・医療機関向けPHRデータポータビリティ機能をスマートシティ向けに提供開始し、糖尿病治療の多施設共同研究でHbA1c改善効果を日本糖尿病学会で発表した。6月にはPHR事業者15社による「PHRサービス事業協会(仮称)」設立に参画。7月には本社を現在の中央区京橋一丁目へ移転した。

売上減少と赤字拡大が続く近年(2023-2025年)

2023年12月期の売上高は6億円と前期の11億円から半減し、純損失は5億円に拡大。2024年12月期は売上高5億円、営業損失7億円と赤字が続いた。2025年12月期は売上高6億円と微増したが、営業損失5億円、純損失5億円と依然として厳しい状況にある。疾患ソリューションの受注長期化や案件ズレが響き、Welbyマイカルテは増収を果たしたものの、全体の収益を補えていない。

年表32件を開く

2010年代

  • 2011年9月創業東京都渋谷区に株式会社ウェルビー設立(資本金3,400千円)
  • 2014年8月東京都千代田区に本社移転
  • 2015年6月徳島大学と共同で、2型糖尿病患者のためのセルフモニタリングシステムを開発
  • 2015年8月医療機器製造販売業第二種免許取得
  • 2015年8月Welbyデータマネジメントツールを臨床試験に提供開始
  • 2016年4月情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証取得
  • 2016年9月シニア層向けスマートフォン端末に「Welbyマイカルテ」プリインストール提供開始
  • 2017年2月東京都中央区日本橋本町三丁目に本社移転
  • 2017年12月株式会社デジタルガレージ、日本郵政グループへ第三者割当増資及び業務提携を開始
  • 2018年10月社名を株式会社ウェルビーから株式会社Welbyへ変更
  • 2019年3月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2019年7月当社ePROシステムを利用した聖マリアンナ医科大学の胃がん領域の臨床研究が開始
  • 2019年9月日本結節性硬化症学会と共同で 結節性硬化症患者のための「レジストリJTSRIM」の構築開始
  • 2019年11月東京都中央区日本橋本町二丁目に本社移転
  • 2019年11月株式会社スズケンと医療機関へのPHR普及等を目的に資本業務提携を開始
  • 2019年12月がん向けPHRプラットフォーム「WelbyマイカルテONC」リリース

2020年代

  • 2020年4月新型コロナウイルス対策 WEBチェック・情報共有ツールを提供開始
  • 2020年5月フクダ電子株式会社と医療機関向けデータ管理で業務提携を開始
  • 2020年5月株式会社インテージヘルスケアとPHR及びePRO事業の拡大を目的に業務提携
  • 2020年6月アストラゼネカ株式会社とPHRをベースにしたデジタル活用を推進する戦略的パートナーシップ契約を締結
  • 2020年8月大同生命保険株式会社と新商品サービス開発等を目的とした業務提携を開始
  • 2020年10月がん患者向けサポートを目的としてアフラック生命保険株式会社と業務提携
  • 2021年2月徳島大学と AI を活用した糖尿病自己管理支援システムの共同研究を開始
  • 2021年2月PHRやePROにおいてさらなるデータ活用などを推進することを目的として株式会社インテージヘルスケアと資本業務提携を開始
  • 2021年3月新型コロナワクチン接種前後の症状管理・共有を担うPHRプラットフォームを提供
  • 2021年4月ISO27017(ISMSクラウドセキュリティ認証)を取得
  • 2021年5月富士通Japan株式会社の電子カルテシステムと新型コロナワクチン接種管理サービスの連携を開始
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズからグロース市場へ移行
  • 2022年5月個人及び医療機関向けのPHRデータポータビリティ機能をスマートシティ向けに提供開始
  • 2022年5月PHRを活用した糖尿病治療の多施設共同研究でHbA1c改善効果 日本糖尿病学会にて発表
  • 2022年6月創業PHR事業者15社による「PHRサービス事業協会(仮称)」設立に参画
  • 2022年7月東京都中央区京橋一丁目に本社移転

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    PHRプラットフォームサービスの拡充

    各疾患領域でのサービスメニューを拡充し、臨床現場における患者の行動変容を促進。未アプローチ領域への効果的な提案活動を推進する。

  2. 02

    データポータビリティプラットフォームの展開

    PHRデータ利活用を前提に設計されたプラットフォームを医療ヘルスケアPaaSとして提供。他プラットフォーム間のデータHubとしても機能し、医療機器やマイナポータル等との連携を容易にする。

  3. 03

    優秀な人材の確保・育成

    採用チャネルの多様化や専門人材紹介会社との連携強化により優秀な人材を確保。自律的かつ成長志向の人材の育成と、ミッションにコミットする人材への責任あるポジション登用を推進。

  4. 04

    PHR市場の創出と基盤確立

    発展途上のPHR市場において、認知向上やエビデンス・導入事例の蓄積・開示を重点施策とし、市場の健全な発展と収益基盤の確立を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 8期分

グループ全体で44人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は741万円で、7期前と比べて+18.9%平均年齢は42.5歳、平均勤続年数は3.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2018年12月34
2019年12月62337.81.643
2020年12月67238.21.645
2021年12月74137.81.945
2022年12月72939.32.140
2023年12月77741.02.153
2024年12月82041.62.954−1,296
2025年12月74142.53.744−1,136

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社3(国内 3 / 海外 0、うち連結子会社 2) を有報から抽出しています。

主な関係会社
  • 国内
    ㈱Welbyヘルスケアソリューションズ(注)2
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権93.4%
  • 国内
    メディカルデータカード㈱
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権50.0%
  • 国内
    ㈱スズケン(注3)
    愛知県名古屋市東区 · その他の関係会社
    議決権20.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は6億円営業利益-5億円前期と比べると増収で、売上が+20.0%。

売上高
+20.0%
6億円
営業利益
-5億円
純利益
-5億円
営業利益率
-83.3%
前期比 +56.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高15億円6億円
営業利益0億円-5億円
純利益-5億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は4億円、営業利益は−3億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+33.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q1−1−100.0−1
2023年2Q1−2−200.0−2
2023年3Q1−1−100.0−1
2023年4Q3−1
2024年1Q1−1−100.0−1
2024年2Q1−2−200.0−2
2024年4Q3−4−133.3−5
2025年2Q3−2−66.7−2
2025年4Q3−3−100.0−3
2026年2Q4−3−75.0−2

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 12期分

2014年12月期からの12期で、売上は1億円から6億円へ6.0倍に増えた。直近期の営業利益率は-83.3%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2014年12月1−1−1
2015年12月200
2016年12月3−1−1
2017年12月5−1−1
2018年12月822
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2019年12月800
2020年12月9−2−4
2021年12月11−1−1
PHR事業者15社による「PHRサービス事業協会(仮称)」設立に参画
2022年12月1110
2023年12月6−4−5
2024年12月5−7−7−140.0−8
2025年12月6−5−5−83.3−5

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高6億円のうち、営業利益として残るのは-5億円-83.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-5億円、売上の-83.3%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金33.3%2億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金150.0%9億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-83.3%-5億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
66.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比91.7pt
-83.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比90.0pt
-83.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-45.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-87.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 10期分

2025年12月期は営業CFが−3億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−4億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は7億円で、売上の14.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年12月−101−11
2017年12月0010011
2018年12月0−10−110
2019年12月−2−14−312
2020年12月−100−111
2021年12月−100−110
2022年12月−100−18
2023年12月−2−13−39
2024年12月−6−27−87
2025年12月−3−14−47

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 12期分

2025年12月期の総資産は11億円。このうち返さなくてよい自己資本が3億円で、自己資本比率は20.9%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2014年12月00033.4
2015年12月32172.4
2016年12月21162.3
2017年12月1211186.9
2018年12月1412288.4
2019年12月1817191.2
2020年12月1514188.3
2021年12月1413186.9
2022年12月1413189.3
2023年12月1211188.2
2024年12月128365.1
2025年12月113720.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
7億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-24億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
7億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
14
/ 100
安定性自己資本比率14 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中156位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中602位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-83.3%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
20.9%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
20.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥259で、1年前と比べて-22.2%過去52週の値幅のなかでは9%の位置にある。

¥259+0.4%1ヶ月+0.4%1年-22.2%時価総額21億円
過去52週の値幅
安値¥231高値¥558

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR11.98倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で5.74%上昇し258円。25日線(247.64円)を+4.2%上回るが、75日線(270.19円)は下回る。52週高値558円からは-53.8%と大幅安水準。年初来-26.9%の下落。出来高は平均7000株前後と低調で、薄商いの中での値動きが続く。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 5/100)

PBR 11.24倍と同業界平均3.44倍を大幅に上回り、ROE2.8%と低収益ながら資産価値が大きく割高に評価されている。PERは今期黒字化しておらず算出不能。配当も無配。業績は赤字継続で事業価値に疑問。PBRが極端に高いため割高と判断。

指標この会社業種平均
PBR11.98倍2.96倍
ROE2.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

赤字継続と売上減少が深刻。強気派は、医療IT化の流れで長期的な需要は有望と期待。しかし、現在の業績(営業赤字、売上5億円程度)では事業の持続可能性に疑問。弱気派は、資金消耗が激しく、追加調達や事業撤退リスクを指摘。PBR11倍と割高感が強い。

プラスに働く材料7
  • 医療DXの成長市場

    政府の医療IT推進で市場拡大が見込める。

  • 技術ポテンシャル

    AI診断支援は差別化要素となる可能性。

  • 割安感(株価下落後)

    時価総額20億円と低く、仕込み時か。

  • 医療ITプラットフォームの成長期待2027年〜2028年影響

    新サービス投入で売上高10億円超え、黒字化達成の可能性

  • 提携先との共同開発進展不定影響

    大手医療機関との提携で収益基盤強化、売上高倍増期待

  • 業績改善トレンドへの転換次回決算影響

    FY2025営業損失5億、FY2026は損失縮小の見込み(売上7億目標)

  • 増資による資金調達不定影響

    財務基盤強化のための増資で研究開発加速、将来価値向上

マイナスに働く材料7
  • 赤字拡大のリスク

    営業利益率-140%と深刻な赤字。

  • 売上減少トレンド

    売上高が11億→5億と急減。

  • 資金繰り懸念

    現預金減少なら増資リスク。

  • 継続的な営業赤字と資金消耗継続影響

    営業損失-5億円、現金及び利益剰余金減少、資金調達リスク

  • 売上高の伸び悩み継続影響

    FY2024売上5億→FY2025同6億、増収率20%だが絶対額が小さく、黒字化遠い

  • 競合サービスの台頭継続影響

    医療IT市場には大手参入、差別化できずシェア拡大困難

  • 株式の流動性低下継続影響

    時価総額20億円と小型、出来高少なく投資家離れで株価下落リスク

次の決算で確かめる点
売上高トレンド
減少継続なら事業縮小の証拠。
営業キャッシュフロー
赤字幅と資金消耗速度を把握。
契約数/導入施設数
事業の実体需要を示す主要指標。

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ2,040人。区分でいちばん多いのは個人・その他50.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が41.7%を占め、残る58.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他54.455.853.653.852.250.8
事業法人35.635.539.038.942.041.6
証券会社2.22.43.13.21.83.2
外国人個人3.13.23.23.23.03.0
外国法人1.00.50.40.80.91.2
金融機関3.72.70.70.20.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01比木 武34.32
02株式会社スズケン20.02
03株式会社ブライトリンクパートナーズ5.43
04中部電力株式会社5.24
05日本郵政キャピタル株式会社4.28
06姜 琪鎬2.92
07株式会社デジタルガレージ2.18
08株式会社ワン1.45
09株式会社キョーエン1.04
10サンエイトOK組合0.93

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 12期分

1株利益は12期で−13%、1株純資産は11期で+254%。直近期のROEは2.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%
2014年12月−588
2015年12月2,64210,14816.5
2016年12月−27
2017年12月−16115
2018年12月2416815.3
2019年12月−1214
2020年12月−45173
2021年12月−17161
2022年12月41632.8
2023年12月−65143
2024年12月−9992
2025年12月−6527

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/12期の役員報酬は総額79百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
比木武代表取締役532,840,200
中野暢也取締役56
清水健一郎取締役47
石橋太郎取締役(監査等委員・常勤)678,000
松本直也取締役(監査等委員)52
假屋ゆう子取締役(監査等委員)66
平野雅史取締役(監査等委員)55600
小林剛上級執行役員 プロダクトマネジメント部長
岩元貴彦上級執行役員 サービス開発部長
井伊尋幸執行役員 コーポレート部長

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円ストックオプション百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)45756216
社外取締役314145
取締役(社内)1333

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容7,724字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、糖尿病・高血圧症などの生活習慣病をはじめとする様々な疾患の治療分野において患者の自己管理をサポートするPHR※(Personal Health Record)プラットフォームサービス※を展開しております。 ※「PHR」とは、個人によって電子的に管理される自らの健康・医療情報のことを指します。また、個人のスマートフォン経由で記録された血圧、体重、血糖値等の数値情報や生活情報、医療機関と連携して取得された検査数値、薬剤処方記録など、システム上で収集された健康情報も含めたうえで、これを広義のPHRと表現することも近年では一般的となっており、当社グループはこの考え方を援用し「PHR」を定義しています。 ※「プラットフォーム」とは、当社グループが構築・運営する各疾患別のアプリを経由して、患者から提供された症状その他の医療情報等の記録、医療情報のデータベースへの保存・管理、Webサービスを利用した医療情報の医療機関等との共有などを可能にする、当社グループが運営する一連サービスのこと。 当社グループが構築・運営する各疾患別のアプリを、主に医療者もしくは医療機関が患者に対してパンフレットを通じて当社グループのサービスであることを紹介し、患者が自らの意思により、アプリストア等から該当アプリをダウンロードして頂き、当社グループの利用規約等に同意した上で、自らの健康・医療情報等を当社グループのプラットフォームに保存して頂いております。当該プロセスにおいて、患者が不明点等生じる場合は、パンフレットに記載の当社カスタマーサポート部門にて、電話もしくはメールにてサポートしています。 医療者と患者がPHRプラットフォーム上で患者の健康・医療情報等を共有することで、本PHRプラットフォームサービスは疾病管理ツールとして機能します。具体的には、患者がアプリに記録したデータを医療者が定期的に確認し、またアプリを通じて、医療者が患者へメッセージ送信を行なうことができるなど、双方向のコミュニケーションをもって患者の治療継続の支援と行動変容を促進することで、治療による臨床上の効果を高めることが可能となります。 当社グループが提供するPHRプラットフォームは、患者の「治療継続の支援」や「自己健康管理の促進」にフォーカスしたものであり、医療者によるアプリの推奨のほか、医療機器メーカーや医薬品卸事業者との提携、製薬企業との連携、ウェブマーケティングの実施等、様々なチャネルを活用して拡大施策を講じており、2025年12月末時点で、各アプリの合計ダウンロード数は、約123万回に達しております。 当社グループは、医療分野におけるPHRプラットフォームの構築を目的とする事業並びにこれに付随する業務の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、個別サービスについて記載しております。 ① 疾患ソリューションサービス 製薬企業からの依頼によるPHRプラットフォームの開発等となります。具体的には、当社グループは、生活習慣病領域、がん及び特定慢性疾患領域において、製薬企業からの依頼を受けて、主に新薬の上市に伴う医薬品の適正使用促進と疾患啓発のために、当該疾患に関わる医療従事者や患者からの意見を頂きながら、当該疾患領域の患者及び医療従事者向けに、疾患治療における自己管理や治療継続を支援、また医療機関や臨床研究との連携を促進するためのPHRプラットフォームサービスを開発・運営しております。製薬企業にとっては当該プラットフォームサービスを活用した活動を通じて、自社医薬品の医療従事者間における知名度の向上と、患者の治療継続へのサポートによる医薬品の売上増加等の効果が期待されます。また、最近はPHRプラットフォームを臨床研究のためのPRO※情報収集ツール(ePRO)として活用する製薬企業も増えています。 PHRプラットフォームサービスの構築に際しては、当社グループは当該分野の患者及び医療従事者の実臨床上の意見を頂きながら開発・運営しており、製薬企業よりプラットフォームのサービス構築費用(開発費用)及び利用料を頂いております。また、開発されたPHRプラットフォームは主に製薬企業のブランド名で患者及び医療従事者に提供されることとなりますが、プラットフォームサービスの保守、運用、カスタマーサポートなどの運営は当社グループで担っております。 疾患ソリューションサービスの売上高は製薬企業からのサービス構築費用を中心に、当社グループの売上高の約8割を占める状況となっており、プラットフォームサービスの導入製薬企業数、疾患数等と連動して、収益が変動する仕組みとなっております。 また、当社グループは疾患ソリューションサービスの各PHRプラットフォームサービスを通じて蓄積した患者のPRO※データについては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のため当該患者の個別同意を前提に医療従事者へ提供しております。 製薬企業向けには、共同開発した対象サービスから取得された情報をマーケティング目的や臨床研究目的に、患者からの適切な同意取得を行ったうえで提供しています。 ※ 「PRO」(Patient Reported Outcome)とは、医師による評価ではなく、患者自らが生活・健康状態・治療について、主に自記式質問票により、患者又は被験者から直接得られる情報を指します。 なお、当社グループが提供してきた(サービス終了含む)主なPHRプラットフォームサービスは以下のとおりです。 (生活習慣病領域) サービス名   概要 Welby血糖値ノート   主に1型糖尿病患者の治療への取り組みをサポートするアプリケーションです。血糖値のほか、インスリン注射量、ブドウ糖の摂取量等1型糖尿病治療に関連する各データの記録管理をサポートします。 塩分と血圧管理ノート   食事の塩分量と血圧を一緒に計測する事が出来るアプリです。高血圧には塩分の影響を受けやすいタイプとそれ以外の2タイプが存在する事が判明しています。本アプリは食事の写真から塩分量を測定し血圧と合わせて記録をつける事ができるため、塩分の影響を受けやすい高血圧の方にお勧めのアプリになっています。 (がん領域) サービス名   概要 WelbyマイカルテONC   がん患者向け治療支援プラットフォームです。通院時の医師からの説明のメモ、レントゲンやCTの画像記録、症状や食事、運動の記録とその振り返り、がんに関する疾患啓発情報の提供などを通して、医師と患者の情報ギャップの緩和、コミュニケーションを向上させ、がん診療及び治療体験の改善を図ります。 Tダイアリー   肺がん治療薬であるタグリッソ®(一般名:オシメルチニブ、以下、タグリッソ)による治療を受ける患者の治療管理をサポートするアプリです。服薬状況、体調の変化、症状などをアプリ上で一元管理できるとともに、症状に対するセルフケア法など、タグリッソによる治療を継続するにあたり必要となるさまざまなサポート情報をアプリから直接得ることが可能となります。 NyuPage   乳がん治療薬であるベージニオ®(一般名:アベマシクリブ、以下、ベージニオ)による治療を受ける患者が日々の体調を記録することで、ご自身で副作用の状況を把握し、対処することをサポートするアプリです。気になる症状や日々の体調の記録、体調データのグラフ化による振り返り、日々の記録内容の共有などを通して、ベージニオによる治療のサポートを図ります。 (その他の疾患領域) サービス名   概要 リウマチダイアリー   関節リウマチ患者のための症状チェック、服薬管理、診察をサポートするアプリケーションです。服薬の習慣化や症状・体調の管理、診察時における医師とのコミュニケーションなどに役立てることができます。 AOZORA   成人期の注意欠陥・多動性障害(ADHD)当事者のためのスマートフォンアプリケーションです。日々の服薬サポート、通院などのスケジュールの管理、仕事や対人関係、日常生活をセルフチェックするなどの機能を備え、注意欠如・多動性障害等の症状による悩みをサポートします。 いたみ連絡帳   慢性的な肩・腰・膝の日々の痛みの状況をご自身でチェックし、治療や服薬をサポートするサービスです。痛みがあっても目標を設定、その活動状況を記録、データを見える化・レポート化して、病院で医師に見せて体調を共有できます。 こころケア   「こころケア」は、日々の服薬をサポートする機能と、睡眠状況や統合失調症の再発に関わる症状の自己管理をサポートする機能で、当事者のみなさんのリカバリーをサポートするスマートフォンアプリケーションです。 IBDサプリ   潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)患者のためのスマートフォンアプリケーションです。排便状況などの症状を見える化し、在宅時の状態・経過を、アプリケーションを介して医療従事者に伝えることで、医師=患者間の適切なコミュニケーションを促すことが期待されます。 PAHケアノート   肺動脈性肺高血圧症(PAH)の患者が、日々の症状(息切れ、だるさ、痛み、むくみ、めまい等)や服薬状況の記録・振り返りに、また診察時に治療医とのコミュニケーションツールとしてご活用頂けるアプリケーションです。服薬アドヒアランス向上や問診の効率化などに役立てることができます。 リハビリ日誌   パーキンソン病患者のリハビリテーションの継続や、日常の気になる症状を記録できる、パーキンソン病の治療をサポートするアプリケーションです。患者がご自身の症状に合わせたリハビリ活動の計画や進捗管理、ウォーキングの歩数管理等をアプリケーションを通じて行うことができ、また気になる症状の記録や振り返り、服薬記録と通院管理もできます。 サービス名   概要 HAEノート   遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の症状の記録及び撮影サービスを提供するアプリケーションで、患者ご自身の症状をより具体的に把握できるようになり、受診しなかった時の症状を医療者に見せることで、医療者は患者の症状を的確に把握することができ、円滑なコミュニケーションにつながります。また、未診断を減らし、患者のご家族・ご親族を守ることを意図した「HAEを伝える」、「ファミリーツリーを作成する」の機能があります。 アトピーノート   アトピー患者の治療継続をサポートするスマートフォン用アプリです。かゆみ度合いの記録と患部の写真記録、グラフでの振り返り、患者向け疾患啓発ウェブサイトとの連動等により患者のスキンケアをサポートし、アトピー治療の質を向上します。 LupusPRO   全身性エリテマトーデス(SLE)の評価を目的としたPRO問診票の収集が可能な患者向けシステムとそれを診療の中で閲覧可能な医療者向けシステムをあわせて提供しています。 ユーサポ   過活動膀胱(OAB)患者の「生活習慣改善をサポート」するため、食事の画像解析、改善アドバイスに加え、症状チェックや尿検査からの塩分推計などの把握、OABに関する情報等を提供しています。「夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]」では、夜間多尿を伴う夜間頻尿患者に対する塩分制限の推奨について新たにCQ(Clinical Question)が作成され、その中で「ユーサポ」は「食生活の改善サポート」が期待できるスマートフォンアプリとして掲載されています。 日本結節性硬化症レジストリ(JTSRIM)   JTSRIMは結節性硬化症(TSC)の医療の質を向上し、各々の患者がより適切に検査・治療を受けられる様にすべく、Personal Health Record(PHR)を活用して構築したレジストリシステムです。患者・ご家族向け及び医療者のサービスより構成されており、「睡眠・てんかん発作」「TANDチェック」「服薬状況」を記録することができます。また、医療者サービスと連携することにより、医療者が記録した診察時の「検査記録」「医師の診療所見」を振り返ることが可能になるほか、医療者にタイムリーに記録した情報を共有することができます。患者・ご家族の方が連携した医療者同士は情報を共有することができます。 心房細動ノート   心房細動患者の治療についての理解を助け、日々の服薬忘れを防ぐリマインダー機能や、血圧・脈拍・症状を記録する機能があります。記録した内容は診察時に医師に提示することで、患者それぞれの症状に合わせた適切な治療継続をサポートします。 痛レコ日記   痛みを記録するアプリです。ヘルニアやがん性疼痛等治療が難しい痛みに対し痛みの種類や強さを記録することで医師による適切な治療へとつなげます。また歩数連携等も実装し自身でも気が付かない行動の変化等にも気が付けるような仕掛けもあります。 LTFUポケット   造血細胞移植を行った患者を対象に造血細胞移植後の長期フォローアップ外来ツールである「LTFU問診票」をデジタル化した医療サポートツールです。デジタル化することで医療従事者が問診票の内容を事前に確認することができ、受診時のコミュニケーションの質向上や診療の最適化を支援します。 サイログ   甲状腺疾患患者の健康管理を支援するために開発されたアプリです。甲状腺疾患に関する症状の記録や、写真を通じた顔貌の変化の追跡を可能にする機能を備えており、病状の進行を患者自身が把握しやすくすることを目的としています。また、薬剤管理、検査値記録、通院管理といった総合的なサポート機能を備え、患者の日常的な健康管理を支援します。 ② Welbyマイカルテサービス Welbyマイカルテサービスは、糖尿病や高血圧症等生活習慣病全般、及び生活習慣病予備軍の患者の自己管理をサポートする当社グループ自社構築・運営のクラウドサービスです。通信機能を持つ血圧計、血糖測定器、及びウェアラブル機器等とのデータ連携により、血糖値・血圧・体重などの測定値や、食事、運動、睡眠やIHB(不規則脈波)などの疾患治療に必要なデータの記録を簡単にできます。また、患者が記録したデータを、ご自身の家族や、登録医療機関とデータを共有し、医師による治療サポートを受けることも可能です。2020年年初からの新型コロナウイルス感染症の蔓延に対応して、体温、風邪の症状、倦怠感、息苦しさなど、新型コロナウイルス感染が疑われる症状の有無を記録し、医療機関や企業と情報連携できる機能も付与されています。 Welbyマイカルテサービスの売上高は、PHR基盤プラットフォームのOEM提供、健康保険組合、自治体の生活習慣病重症化予防ツールとしての利用料課金、製薬会社、機器メーカー及び検査会社等医療関連企業への月額利用料課金、及び有料機能を利用する医療機関へ利用料課金によって構成されています。PHR基盤プラットフォームのOEM提供の継続した案件受注により、当社グループの売上高の約2割を占める状況となっています。 健康保険組合、自治体及び一般企業向けには、近年、生活習慣病重症化予防におけるICT化の推進と各自治体、企業の地域住民及び従業員等への健康維持に対する意識の向上により、運動・血圧・食事・体重等記録データの自己モニタリング及び管理栄養士、保健師等の指導による生活習慣病の重症化予防サービス、及び重症化した場合に患者と医療機関をデータ連携して治療を受けるサービス、受診している医療機関から特定健診と同項目の検査結果を入手することで特定健診を受診したとみなす「みなし健診」サービスを提供しており、自治体及び一般企業にとっては、対象者の健診・生活習慣病重症化予防から治療まで一気通貫のサービスを住民及び従業員等へ提供することができます。 製薬会社、機器メーカー及び検査会社等医療関連企業向けには、当該企業がWelbyマイカルテのプラットフォームを利用することで、マーケティング上において、広告等を通じて医療機関や患者へ生活習慣病の治療に役立つ情報の提供、及び当該企業の計測機器と検査データ等をWelbyマイカルテに連携し、医療機関及び患者と共有することで、自社製品の利便性を向上しております。 医療機関向けには、大学病院や一般内科クリニックを中心に、「患者の継続治療への支援」、「患者治療アウトカム※の改善」、及び「診療業務の効率化」を主要な目的として導入を進めており、Welbyマイカルテを活用した治療事例が「日本糖尿病学会」や「日本高血圧学会」等の国内主要学会で紹介されております。また、徳島大学や福島県喜多方医師会等においては、地方公共団体及び医師会と共同して、市民を対象とした患者に血圧計を貸出し、糖尿病や高血圧症等の生活習慣病の自己管理、及びWelbyマイカルテを通じて担当医師に共有する地域連携のツールとしても導入されております。 ※ 「治療アウトカム」とは、治療や予防などの医学的介入から得られるすべての結末のことを指します。臨床研究においては、介入効果によって得られる判定項目をアウトカムといいます。 上記のような活動を通して普及が進むことにより、Welbyマイカルテのユーザーが登録したかかりつけ医療機関は33,010施設(無料利用施設を含み、重複を除く)あり、Welby各アプリの合計ダウンロード数は約123万回となっております。 Welbyアプリの普及状況 項目   2021年12月   2022年12月   2023年12月   2024年12月   2025年12月 Welbyアプリダウンロード数(千回)   924   988   1,040   1,180   1,233 Welbyマイカルテを通じて蓄積した各種患者PROデータについては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために当該患者の個別同意を前提に医療従事者へ提供しているほか、自治体・一般企業向けには生活習慣病重症化予防の効果検証としての利用患者数、記録データ(血圧、体重の平均値等)の統計情報の提供、及び患者の個別同意を取得した上で、学術利用目的に限定して学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供しております。 また、当社グループは学会、大学病院、医療機関、研究機関等からの依頼を受けて、学術利用目的に限定した臨床研究専用のPHRプラットフォームを構築・運営しており、患者の個別同意を取得した上で、患者PROデータを学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供しております。 当社グループの事業系統図は、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,224字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下のとおりです。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本書提出日現在において判断したものです。 (1) 経営方針 当社は、「Empower the Patients」を事業ミッションとして掲げております。この事業ミッションに基づき、患者、医師をはじめとする医療従事者、医療業界を取り巻くプレーヤー(製薬企業、医療機器メーカー、自治体等)の方々とともに共同でサービスの開発・運営を行っており、今後も同分野における新規事業の開発等に積極的に取り組んでいく方針であります。 (2) 経営戦略等 当社は、PHRプラットフォームサービス事業及びデータポータビリティプラットフォームサービス事業に経営資源を集中してまいります。 創業以来取り組んでいるPHRプラットフォームサービスは、各疾患領域でのサービスメニューを拡充しており、臨床現場におけるユーザー(患者)の行動変容による様々な効果が報告されつつあります。患者の行動変容が起こりやすい傾向がある疾患領域は多く存在しており、当社が未だアプローチできていない領域については、より効果的な提案活動を推進するための施策を講じております。 また、データポータビリティプラットフォームは、PHRデータの利活用を前提に設計され、プラットフォーム単体で医療ヘルスケアPaaSとして利用できるとともに、他プラットフォーム間をつなぐデータHubとしても利用できます。加えて、本プラットフォームが提供する機能別マイクロサービスを組み合わせることで、医療機器・マイナポータルの連携や他社サービス等との連携も容易となり、医療者や患者により利便性の高いサービスを提供いたします。各医療関連事業者との共同プラットフォーム開発など、各方面におけるサービス基盤の構築を引き続き進めてまいります。 これらの取り組みにより、「医療×デジタル」の価値を高め、持続的な成長と安定的な収益を実現してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、高い成長性及び生産性をもって収益に結びつけ、継続的に成長していくことを経営上の目標としております。収益性及び成長性などの各経営指標のバランスを重視し、外部環境やトレンドに左右されることのない財務基盤を構築することで、企業価値の向上を図ってまいります。具体的には、売上高、営業利益を重要な指標と考えております。 (4) 経営環境 経営環境につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」に記載しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題 当社は、「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、PHRプラットフォームサービスを提供しております。経営安定化及び業容拡大を図っていくうえで、以下の課題に積極的に取り組む方針であります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 ① サービス強化 患者及び医療者(ユーザー)の治療プロセスの中で、より良いサービスを利用していただくため、ユーザーニーズに基づく、機能改修、UX※/UI※の改修、データ連携計測機器の追加、及び検査値等各種医療データ連携を絶えず強化しております。加えて、新たに開始したプラットフォーム基盤サービスの機能拡張や活用スキーム拡大を実施し、データポータビリティ社会の実現に向け、取り組んでまいります。 ※ 「UX」とは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略で、「ユーザーが製品・サービスを通じて得られる体験」を指します。 ※ 「UI」とは、ユーザーインターフェイス(User Interface)の略で、「ユーザーの目に触れる部分又は使用する部分」を指します。 ② サービス普及 当社グループの持続的な企業価値向上には、PHRアプリのユーザー数および医療機関における利用拡大が不可欠な指標であると考えております。各ユーザーにとって魅力あるサービスを継続的に提供することはもとより、ブランド知名度の向上や強固な顧客基盤を持つパートナー企業との連携を通じた普及拡大に注力してまいります。その具体策として、主要学会でのクリニカル・エビデンスの発表、戦略的な広報・広告活動、さらには機動的な事業提携を推進し、さらなる市場浸透を図ってまいります。 ③ データの適正な取り扱い 当社グループが提供する患者向けPHRプラットフォームサービスにおいては、患者の様々なPROデータ(Patient Reported Outcome:医師による評価ではなく、患者自らが生活・健康状態・治療について、主に自記式質問票により、患者又は被験者から直接得られる情報を指します。)やマイナポータルから得られる健診データや予防接種データ等が蓄積されておりますが、要配慮個人情報を含む医療情報であるため、事業推進に当たっては適正な利用を図る必要があります。 疾患ソリューションサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、患者のPROデータを医療従事者へ提供しております。製薬企業向けには、共同開発した対象サービスの利用患者数等の統計情報をマーケティング目的で提供しており、同意を得ない各患者の個人情報及び要配慮個人情報については提供しておりません。 Welbyマイカルテサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、医療従事者へ提供しているほか、自治体・一般企業向けには生活習慣病重症化予防の効果検証として、同サービスの利用患者数、記録データの統計情報(血圧、体重の平均値等)の提供をしています。学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供するサービスにおいては、学術利用目的であることを明示し、患者の個別同意を取得したうえで実施しています。 MeDaCaサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、医療従事者から患者へ臨床検査結果等を返却しています。また、医療従事者からの指示に基づいて臨床検査会社から医療従事者に対して対象患者の臨床検査結果を返却し、その検査値を用いた疾患リスクシミュレーションのツールを提供しています。 上記のように要配慮情報含む個人情報の適正利用を担保することによりユーザーからの信頼を維持すると同時に、情報セキュリティの観点から安心してプラットフォームを活用いただけるよう、個人情報保護法、「3省2ガイドライン※」、「PHRサービス提供者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針※」、アメリカの「HIPAA法※」(Health Insurance Portability and Accountability Act of 1996)等により求められるデータセキュリティ課題にも引き続き対応してまいります。 ※ 「3省2ガイドライン」とは、医療機関や医療情報を取り扱う情報処理事業者等が準拠すべき総務省、厚生労働省、経済産業省各省が策定したガイドラインの総称を指します。 ※ 「PHRサービス提供者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針」とは、PHR(Personal Health Record)の適正な利活用が効率的かつ効果的に実施されることを目的に、経済産業省、厚生労働省、総務省各省がPHRサービス提供者のために策定したルールを指します。 ※ 「HIPAA法」とは、アメリカにおける医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律。医療情報の電子化の推進とそれに関係するプライバシー保護やセキュリティ確保について定めた法律を指します。 ④ 優秀な人材の確保及び育成 当社グループの業容拡大に向けては、雇用形態を問わず優秀な人材の確保と、成長フェーズに応じた組織体制の強化が不可欠であると認識しています。 そのため、優秀な人材の確保に向けて、ダイレクトリクルーティングの活用を含めた採用チャネルの多様化、専門領域に特化した人材紹介会社との連携強化を積極的に推進していきます。 人材育成においては、高い専門性と成長志向を持ち、自律的に行動できる人材を育成してまいります。特に、貢献意識が高く、当社のミッションに強くコミットできる人材には、責任あるポジションへの登用やプロジェクトへのアサインを通じ、自己成長の機会を提供します。 また、専門的な知識やスキルの習得に対する意欲が高い社員には、積極的な支援を行い、さらなる成長を促進してまいります。 ⑤ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループが持続的成長を維持していくためには、内部管理体制の強化を通じた業務の標準化と効率化が重要であると考えております。それらの実効性を高めるための環境を整備し、組織的な統制・管理活動を通じてリスク管理の徹底とともに、業務の標準化と効率化を目指しております。また、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に従い、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーからの社会的信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命とし、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示の充実に努め、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。 ⑥ PHR市場の創出および基盤確立 当社が注力するPHR領域は未だ発展途上にあり、市場の創出および基盤確立が重要課題であると認識しております。現状においては、PHR市場が十分に立ち上がっていないことから、事業機会の顕在化および安定的なマネタイズの実現には一定の時間を要する状況にあります。当該市場の持続的な拡大に向け、業界における当社認知の向上を図るとともに、有効性・経済性に関するエビデンスおよび導入事例の蓄積・開示を重点施策として推進してまいります。これらの取り組みを通じ、市場の健全な発展を促進し、将来的な収益基盤の確立および当社の競争優位性の確立を図ってまいります。
事業等のリスク3,569字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。 (事業環境に関するリスク) ① 医療及びヘルスケア市場について 当社グループの売上高の多くが、医療・ヘルスケア関連分野からのものとなっています。同業界は今後も市場の成長が見込まれますが、何らかの理由により、市場の成長が停滞し、あるいは市場が縮小するなどした場合や、新たな市場動向に当社グループが対応できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの主要顧客である製薬企業においては、グローバルなレベルでの企業間競争及び再編の動きが続いており、これは当社が提供するプラットフォームサービス展開を加速させる可能性がある一方、製薬企業の戦略方針の変更又は再編された既存顧客による契約見直しを要求されることも考えられます。その契約内容により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 競合について 当社グループは、「患者・家族が自己管理をする」ための支援サービス提供を主な事業としております。提供アプリの最適なUI/UXを追求した機能設計、特色あるサービスの提供、取引の安全性の確保やカスタマーサポート充実への取り組みなどにより、競争力の向上を図っております。しかし、当社グループが継続的に優位性を高め、エンドユーザーの利用価値の維持向上を図ることの可否については不確実な面があります。今後、高い知名度、幅広い顧客基盤を有する先行同業他社による模倣や、資本力、マーケティング力、専門性を有する企業等の参入によって、当社グループの競争優位性が低下または競争が激化する等の状況が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (事業運営に関するリスク) ① 収益の季節変動性について 当社グループの収益は主要顧客である大手製薬会社の決算期に納品・検収のタイミングが影響される傾向にあり、特に近年は外資系製薬企業の決算が集中する第4四半期会計期間における納品・検収が顕著に大きくなる傾向があるため、売上高及び利益がそれらの時期に集中する傾向があります。このため、特定の四半期業績をもって当社グループの通期業績見通しを早期に判断することは困難な場合があります。また、当社グループは顧客企業の検収をもって売上を計上しておりますので、期末月に売上計上を計画する案件については、予期せぬトラブルやスケジュール変更等により期ずれが生じる可能性があり、当該要因により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、第15期連結会計年度における四半期別の売上高及び営業損益は、次のとおりであります。 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   通期 売上高(千円)   120,569   167,237   92,700   255,217   635,724 営業損失(△)(千円)   △161,510   △88,299   △171,239   △31,777   △452,827 ② 個人情報の取り扱いについて 当社グループが展開する事業において、多くの患者及び利用者からの重要な個人情報を取り扱っております。当社グループは、これら個人情報のセキュリティを十分に担保し、信頼性の高い情報として利用していただくことが責務であると考え、個人情報保護法を遵守するとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)であるISO27001及びクラウドセキュリティマネジメントシステムであるISO27017の認証を取得しております。加えて、EU一般データ保護規則(GDPR)等諸外国の個人情報保護法制についても、随時外部弁護士等専門家にも確認をしながら必要な検討及び取組みを進めております。しかしながら、個人情報取扱いに関する内外の法令の変化により、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性があります。また、個人情報流出等の不測の事態が生じて患者個人のプライバシーが侵害され、当社グループが企業としての信用を失墜することにより業績の悪化や財務状況に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 情報セキュリティについて 当社グループは、顧客の新製品開発計画や営業上の機密情報等に接する機会があり、当然ながら守秘義務を負うこととなるため、顧客及び社外の専門スタッフとの取引時には機密情報の守秘義務契約を締結しております。またデータの授受にはセキュアなクラウド上のファイルサーバー等を利用するなどセキュリティ対策を講じております。過去に機密情報漏洩などの事象は発生しておりませんが、何らかの理由によりそれら機密情報等が漏洩し、顧客に重大な損害を与えた場合には、損害賠償請求や信用失墜等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ サービスに関する不具合、クレームについて 当社グループは、エンドユーザー(患者)からの意見やクレームに対応するセクションとしてカスタマーサポート窓口を設置しております。クレームに即時に対応することや、様々な意見などを関連部門にフィードバックすることで、サービス改善等に繋げる役割を果たしております。当社グループが今後もエンドユーザーに信頼され、支持される企業として発展していくためには、満足度の向上が必要不可欠であり、かつクレームへの対応が重要と認識したうえで、さらに迅速な対応が出来る体制の強化を図ってまいります。しかしながら、結果的に当社グループのサービスをめぐる重大なクレーム等が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ PHRプラットフォームサービス事業等への先行投資について 当社グループが提供するプラットフォームサービス事業及び株式会社Welbyヘルスケアソリューションズにおける保険者(健康保険組合・市町村国 保・共済組合・協会けんぽ)向け事業は、先行的に開発コスト及び医療機関等への普及活動が必要な事業であります。先行投資を継続的に実施することにより、当社グループにおける収益基盤の拡大を見込んでおります。しかしながら、これらの先行投資が想定通りの成果に繋がらなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (組織体制に関するリスク) ① 人材の確保及び育成について 当社グループは、業容拡大に向けた優秀な人材の確保及び育成が極めて重要な課題であると考えております。スタッフの業務スキルの底上げを図ると共に、新たな人材確保のための採用活動を強化し、さらに外部パートナーの開拓や育成、他業種との業務提携なども順次行なっております。しかし、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどして、十分な人材リソースを確保することができない場合には、当社グループの業績又は将来的な事業計画に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク) ① 各種規制について 当社グループが提供するPHRプラットフォームサービスは、現時点は薬機法規制対象である「医療機器プログラム」に該当しないことを管轄官庁の厚生労働省に確認しております。しかし、今後プラットフォームサービスにおける診断サポート機能の追加や医薬品とのセットでの提供(いわゆる「コンパニオンアプリ」)により、「医療機器プログラム」に認定され、当社グループがこれに対応できない場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、法的規制以外では、日本製薬工業協会が定める「製薬協コード・オブ・プラクティス」が存在します。製薬協コード・オブ・プラクティスとは、製薬企業が薬機法・独禁法等の関係法規と公正競争規約等の自主規制を遵守し、医薬情報を適正な手段で提供・収集・伝達するために定めている薬業界の自主ルールであり、当社グループでは当該コードの遵守に努めております。しかしながら、業界では各種規制の見直しが進んでおり、関連法令や業界団体による規制等の改廃、新設が行われた際に、当社グループが何らかの対応を余儀なくされた場合や、これらに対応できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,664字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1) 経営成績 当連結会計年度における我が国経済は、内需及びインバウンド需要拡大により社会経済活動が進んでおります。 当社グループについて、主たる事業領域であるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)関連業界においては、いわゆる「団塊の世代」がすべて75歳以上となり超高齢社会を迎えている状況の中、給付と負担のバランスを図りながら制度の持続可能性を確保するための医療制度改革が進む一方、高齢化に伴い慢性疾患罹患率が増加し、日常生活の中で生活の質(QOL)の維持・向上を図っていく必要性が高まるなど医療に対するニーズの変化が着実に進みました。 また、医療資源の不足等により医療機関による患者への遠隔モニタリングや平時から災害に備えたPHRを利用した地域住民の健康管理情報の活用の必要性の理解が高まっており、当社グループが進めるPHRサービスが社会的課題の解決策の一つとして認識されております。 このような事業環境の下、当社グループは「Empower the Patients」を事業ミッションとして掲げ、医療関係者をはじめ、製薬企業、医療機器メーカー等とともにPHRプラットフォームサービスの普及に取り組みました。 PHRプラットフォームサービスにおいては、政府が運営するマイナポータルに接続し、予防接種歴、薬剤情報及び特定健診情報の取得・閲覧が可能となりました。これにより、患者(個人)はもとより、保険者(健康保険組合・市町村国保・共済組合・協会けんぽ)など健康維持改善を支援する団体や医療機関等が様々な保健医療情報(健診・予防接種情報、レセプト・処方箋情報、電子カルテ・検査情報など)とライフログデータ(日々の食事の内容やカロリー、血圧や血糖値など)にシームレスにアクセスでき、運動管理、健康維持、服薬管理、医療従事者による患者の健康状態や治療状況の把握・介入などの目的で活用することができるようになります。 また、PHRサービス事業を展開する企業と共に多様なステークホルダー間の協調を促進し、PHRサービス産業の発展を通じて、国民の健康寿命の延伸や豊かで幸福な生活(Well-being)に貢献することを目的として「PHRサービス事業協会」に参画しております。本協会の執行役として、またPHRサービスのリーディングカンパニーとして、さらなる利便性を追求し、患者の同意を前提とした上での医療データポータビリティを促進するため、ステークホルダー(医療機関関係者・学術機関・行政など)との対話を重ね、患者の皆様にいっそう安心してご利用いただける医療環境の構築を目指しております。 当社、中部電力株式会社及び株式会社スズケンは、当社が持つPHRサービスを中心として、各社が保有するサービスを掛け合わせ、中部地区の地域住民への利用提案をはじめ、医療機関への診療効率向上につながるソリューション提案の自治体向けの提供を目指すとともに、中部電力株式会社のお客さまとの接点や株式会社スズケンの医療機関・医療介護従事者との接点を最大限活用し、三位一体となった「地域医療プラットフォーム」の構築による新たな価値の提供を目指して資本業務提携に基づく事業を推進しております。 ・疾患ソリューションサービス 当社グループの疾患ソリューションサービスの売上高は製薬企業から受注を受けた既存PHRサービスの改修や機能追加による売上計上があったものの、当初想定案件の受注未達及びPHRサービス及び当社のPHRプラットフォーム案件の長期化による受注期ズレ等により337,282千円と、前年同期と比べて70,524千円(17.3%)の減収となりました。製薬業界全体のDX(Digital Transformation)は継続しており、顧客の需要は高いため、売上パイプライン拡充への取組を継続して実施します。 従来からの取り組みであるPHRを製薬企業の新薬プロモーションにおけるPSP(Patient Support Program)や臨床研究に必要なePRO(Patient Reported Outcome)データ収集ツールとして利用するなどの事業を、従前からの生活習慣病領域に加えて自己免疫疾患、オンコロジー、慢性疼痛等の多岐にわたる疾患領域において継続展開することにより、売上パイプライン及びPHRを利用する医療機関が全国で拡大しています。また、大学病院等と連携した臨床研究を推進するとともに、さらなるPHRの臨床実装を拡大しております。 オンコロジー領域においても、新たに製薬企業から新薬の症状・副作用モニタリングニーズが顕在化し始めており、PHRの実臨床利用や臨床研究利用の増加が見込まれます。加えて、従前からの医療機関等へマイカルテONCの普及活動を行うことにより契約医療機関等は増加し、臨床実装は拡大しております。患者や医療従事者を含む、がん治療に関わるステークホルダーがマイカルテONCを利用することにより、患者の記録した日々の症状日誌や医療従事者の記録した治療データがPHRとして蓄積され、がん治療領域におけるリアルワールドデータとして今後の治療・研究等の推進に利用されることを見込んでいます。 PHRプラットフォームを利用した疾患領域横断のPHRソリューションを展開することで、新たなマーケットを創出し、更なる売上パイプライン拡充を行います。当該PHRプラットフォームは複数案件で運用を開始しており、毎月安定的な収益を実現できております。 患者中心医療を実現するための新たな患者向け医療情報プラットフォームの提供を2026年3月上旬より開始いたします。本プラットフォームは、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)の医薬品情報参照のための連携や専門企業との強固な連携により、確かな医療情報をワンストップで提供します。WelbyのPHRサービスと高度に融合することで、患者様一人ひとりのライフログに最適化された情報を届ける「情報のコンシェルジュ」として機能し、患者様が自信を持って、前向きに治療と向き合える社会を共創します。 ・Welbyマイカルテサービス 当社グループのWelbyマイカルテサービスの売上高は、メディカルデータカード株式会社の子会社化に伴う売上計上及びPHRプラットフォームの要件定義及び開発等の売上計上により298,442千円と、前年同期と比べて178,205千円(148.2%)の増収となりました。基盤提供については、案件の大型化により受注リードタイムが長期化しておりますが、自社でPHRサービスを展開したい顧客の需要は高まっており、引き続き収益の拡大を見込んでおります。具体策としては、従来の生命保険会社や健保組合のみならず、ヘルスケア事業に新規参入する企業へのアプローチとして、定期的なWebinarを開催して新規顧客の発掘に努めております。 サービス普及の観点からは、広範な顧客網を有する株式会社スズケン、フクダ電子株式会社及びノバルティスファーマ株式会社などのパートナー企業との協業を重点地域においてより強化することや、大学病院や学会等との協業だけではなく、提携先である中部電力株式会社及び株式会社NTTドコモとサービス普及を推進しております。地域の内科診療所を中心としたかかりつけ医体制を強化し、重症化予防に貢献するために、新たに一般社団法人東京内科医会との連携に合意しております。中部電力株式会社とは、特に中部圏でのPHRの社会実装の加速、株式会社NTTドコモとはPHRを活用した各疾病領域における予防および重症化防止を目的としたサービス提供を行っております。引き続き、新たな医療機関への普及を積極的に行いながら、これまでに導入を完了した医療機関を対象に実臨床におけるPHRの利用価値の訴求・情報提供を推進しました。また、糖尿病領域向けには株式会社三和化学研究所やアボットジャパン合同会社等の各血糖測定器メーカーとの連携により、糖尿病専門医に特化した普及や利用促進が加速しております。また、PHRと電子カルテ及び検査値データ等の連携推進を通じて医療の質的向上に寄与すると見込んでおり、PHRのデータポータビリティ実現に向けて更なる普及に取り組んでおります。具体的には、子会社であり、広範な検査会社とデータ連携機能を有するメディカルデータカード株式会社との協業を強化しております。Welbyマイカルテ利用者が登録したかかりつけ医療機関は2025年12月末時点で33,010施設(無料利用施設を含み、重複を除く)となっています。なお、2025年12月末時点で各アプリの合計ダウンロード数は約123万回に達しております。 更なるサービス普及のために、Welbyマイカルテのフルリニューアルを実施しました。本リニューアルでは、すでに広く活用されているPHRデータ管理機能に加え、ユーザーインターフェースと操作性の設計を根本から見直し、より洗練されたUI/UXを実現しています。さらに、国際標準HL7 FHIRへの準拠やクラウド連携の本格導入を通じて、個人と医療をつなぐデータ基盤としての信頼性・拡張性を大幅に高めています。また、マイカルテにおいてもWelbyのPHRデータ管理基盤である「WPDP(Welby PHR & Data Portability Platform)」を利用することにより、WPDP上で運用されている他の疾患サービスと連携ができるようになり、PHRデータ利活用の新たな標準的な基盤サービスとしての役割も担っていきます。マイカルテのデータがWPDP上で管理され、本人の電子的な同意に基づき利活用範囲を管理できるようになることで、医療機関、製薬企業、保険者、自治体、保険会社向けのサービスを更に拡張していきます。 パーソナライズ化されたヘルスケア事業を継続して推進するため、子会社である株式会社Welbyヘルスケアソリューションズにおいて、未病・予防を含む生活習慣病領域におけるPHRサービス利用の拡大とPHRを活用したサービス開発を推進しております。継続して保険者(健康保険組合・市町村国保・共済組合・協会けんぽ)向けソリューションの事業化に向けた活動を実施しており、既に複数の健康保険組合及び自治体の参画が決定しており、今後も参画する保険者数は拡大していく見込みです。また、具体的な協業として、株式会社NTTドコモの100%子会社である株式会社ミナカラと、PHRを活用したオンライン診療支援およびオンライン服薬指導等の医療DXに関する事業展開を図るために業務提携を締結しております。本提携の事業としてまずは、健保組合などの保険者向けに、オンライン上での医療アクセスからオンライン服薬指導・調剤薬の宅配での受け取りまでを一貫してサポートする新たな仕組みを共同で推進してまいります。また、PHRとアボットジャパン合同会社が展開するフリースタイルリブレを活用した重症化予防事業の展開を開始し、持続血糖モニタリング(CGM)システムとのデータ連携を強化しております。今後、健診代行業者等のパートナー企業と連携し、PHR×フリースタイルリブレを活用した保健指導・健診パッケージの実装、自治体・保険者向けモデル事業の実装及び物販事業の展開等を加速していきます。中長期的には普及拡大とサービス開発の進展及び他社とのアライアンス等によりWelbyマイカルテが生活習慣病領域における業界標準となることを目指しております。 アライアンスの一環として、当社グループは日本生命保険相互会社との資本業務提携により、かかりつけ医ネットワークを活用したPHRソリューションの普及を推進し、未病・予防から医療現場に至る生活習慣病領域において双方が有するノウハウや資源を活用して、保険者(自治体・市町村国保・共済組合・協会けんぽ)、企業における健康経営・データヘルス推進に向けた課題解決を図っております。具体的には、産業保健領域における産業医(企業内診療所を含む)におけるPHRを活用した医療機関連携モデルの構築、保険者領域におけるかかりつけ医ネットワークを活かしたPHR活用による保健事業の効果的・効率的推進、及び医療機関領域におけるWelbyマイカルテの医療機関普及の推進によるかかりつけ医ネットワークの構築を行っております。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は635,724千円(前年同期比20.4%増)、売上総利益については448,667千円(前年同期比18.1%増)となりました。 販売費及び一般管理費については、業容拡大のための開発投資を行いましたが、費用対効果を踏まえた費用の見直し等により901,495千円(前年同期比12.8%減)となりました。開発投資の内、プラットフォーム開発投資は、共通基盤での各種ガイドラインへの適用拡大、疾患治療向けPHRの患者UXナレッジの標準化、マイナポータルや予約決済システム連携などの機能整備、セキュリティー強化など、PHRプラットフォーム基盤の継続強化のための開発投資となります。当該投資による開発コストの低減により収益性は向上しております。今後、当該投資の促進により収益性の更なる向上及び基盤提供商材の充実による収益貢献を見込んでおります。 営業損失は452,827千円(前年同期は営業損失654,446千円)、経常損失は454,737千円(前年同期は経常損失655,726千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は当社の保有する固定資産(ソフトウェア等)について減損損失を計上したこと等により539,688千円(前年同期は当期純損失804,603千円)となりました。この内、マイカルテやプラットフォーム開発などへの先行投資額は142,830千円となりました。 なお、当社グループは、PHRプラットフォームサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。 生産、受注及び販売の状況の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績 当社グループは、生産活動を行なっておりませんので、該当事項はありません。 ② 受注実績 当社グループは、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、当該記載を省略しております。 ③ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。 当連結会計年度(自 2025年1月1日 至  2025年12月31日) 販売高(千円)   前年同期比(%) PHRプラットフォームサービス事業   635,724   120.4 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 日本生命保険相互会社   57,825   11.0   102,187   16.1 中部電力株式会社   57,999   11.0   100,350   15.8 アムジェン株式会社   61,400   11.6   25,236   4.0 (2) 財政状態 ① 資産 当連結会計年度末の資産については、総資産が1,054,209千円となり前連結会計年度末と比較し113,033千円の減少となりました。 流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ95,070千円減少し、878,225千円となりました。主な増減内訳は、売掛金が41,915千円、現金及び預金が29,000千円、その他流動資産が20,182千円減少したことによるものであります。 固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ17,963千円減少し、175,984千円となりました。主な増減内訳は無形固定資産が22,291千円減少し、差入保証金が4,327千円増加したことによるものであります。 ② 負債 負債については、747,888千円となり、前連結会計年度末と比較して418,984千円の増加となりました。 流動負債の残高は前連結会計年度末に比べ30,787千円増加し、359,691千円となりました。主な増減内訳は、契約負債が37,009千円、1年内返済予定の長期借入金が17,508千円増加し、その他流動負債が29,899千円減少したことによるものであります。 固定負債の残高は前連結会計年度末に比べ388,197千円増加し、388,197千円となりました。主な増減内訳は、転換社債型新株予約権付社債が378,000千円増加したことによるものであります。 ③ 純資産 純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ532,018千円減少し、306,321千円となりました。主な増減内訳は、利益剰余金が539,688千円減少したことによるものであります。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、711,426千円となり、前連結会計年度末と比較し29,000千円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 ① 営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは、329,486千円の支出(前連結会計年度は603,625千円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失の計上532,351千円により資金が減少した一方で、減損損失の計上94,268千円、売上債権の減少41,915千円により資金が増加したことによるものであります。 ② 投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フローは、105,562千円の支出(前連結会計年度は235,844千円の支出)となりました。主な要因は、無形固定資産の取得による支出98,427千円により資金が減少したことによるものであります。 ③ 財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フローは、406,048千円の収入(前連結会計年度は696,537千円の収入)となりました。主な要因は新株予約権付社債の発行による収入378,000千円、借入れによる収入235,000千円により資金が増加した一方で、借入金の返済による支出207,295千円により資金が減少したことによるものであります。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度において当社グループが判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 売上高 当連結会計年度の売上高は、635,724千円となりました。売上高の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」をご参照ください。 b. 売上原価、売上総利益 売上原価は、187,057千円となりました。 以上の結果、売上総利益は448,667千円となりました。 c. 販売費及び一般管理費、営業利益 販売費及び一般管理費は、901,495千円となりました。 以上の結果、営業損失は452,827千円となりました。 d. 営業外損益、経常利益 営業外収益は、1,031千円となりました。 営業外費用は、2,941千円となりました。 以上の結果、経常損失は454,737千円となりました。 e. 当期純利益 当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む。)は1,660千円となりました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は539,688千円、当期純損失は534,011千円となりました。 ② 財政状態の状況 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金については、自己資金、金融機関からの借入金、新株発行による調達資金により充当することとしております。 なお、当社グループの資金の流動性については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。現時点において重要な資本的支出の予定はございません。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断が必要となる場合があります。経営者は、これらの見積りについての過去実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について 当社グループの経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループが今後更なる成長と発展のためには、厳しい環境の中で、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。 そのために、PHRプラットフォームサービスにおける対象疾患領域の拡大とサービスメニューの強化、及び患者PROデータ活用分野の拡大等を行ってまいります。 ⑦ 経営戦略の現状と見通し 当社は設立以来「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、当社のPHRプラットフォームサービスの利活用を通じて、患者及び医療者の治療継続への支援、及びアウトカムの改善に努めてまいりたいと考えております。 「患者の治療アウトカムの改善」をコアコンセプトとして、様々の医療機関と連携して患者及び医療者により良いサービスを提供するとともに、企業と連携してデータの活用を図ってまいります。

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出典

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