本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

Sansan

Sansan, Inc.4443 · Prime · 情報・通信業

名刺と請求書を高精度にデータ化し、企業の営業・経理プロセスを変革するクラウドサービス企業。

概要

Sansan株式会社は、法人向け名刺管理SaaS「Sansan」と経理DXサービス「Bill One」を主力とするクラウド企業である。2007年の創業以来、名刺情報のデジタル化とデータ活用で企業の営業・経理業務の効率化を支援してきた。2025年5月期の売上高は432億円、従業員数は2235人。東京証券取引所プライム市場に上場している。

営業DXと経理DXを両輪とする事業構成

Sansanの事業は2つのセグメントで構成される。Sansan/Bill One事業は、営業DXサービス「Sansan」と経理DXサービス「Bill One」を法人向けに提供する。2025年5月期の同事業の売上高は377億8500万円で、全体の87.5%を占める。Eight事業は個人向け名刺アプリ「Eight」やイベント書き起こしサービス「logmi」などを運営し、売上高は50億5100万円である。

サブスクリプション型の安定収益モデル

主要サービスは月額課金のサブスクリプションモデルを採用する。「Sansan」の直近12か月平均月次解約率は0.49%、「Bill One」は0.33%と、いずれも1%未満の低水準を維持している。2025年5月期の売上総利益率は86.6%に達し、調整後営業利益は35億5500万円(前期比108.0%増)と成長が加速している。

海外子会社を通じたグローバル展開

Sansanはシンガポール(2015年設立)、フィリピン(2023年)、タイ(2024年)に子会社を設立し、開発拠点や事業基盤を海外に広げている。2023年にはクリエイティブサーベイ株式会社(現ナインアウト)や株式会社言語理解研究所を子会社化し、AI技術や新サービス「Ask One」「Contract One」の強化を図っている。

連結子会社7社で構成されるグループ体制

2025年5月期末時点の連結子会社は7社。主な子会社に、シンガポールのSansan Global Pte. Ltd.、イベント書き起こしのログミー株式会社、AI契約管理のナインアウト株式会社、言語処理技術を持つ株式会社言語理解研究所がある。これら子会社はSansanのエコシステムを補完し、サービスラインアップの拡充に寄与している。

業界の中での役割は企業向け業務効率化クラウドサービスプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
538億円
営業利益
82億円
営業利益率
15.2%
純利益
68億円
2026/5 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2021/5
事業売上構成比利益利益率
Sansan事業146億円90.1%61億円41.8%
Eight事業16億円9.9%-7億円-43.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01法人向け営業・経理業務主力

法人向けに、名刺や請求書といった非定型情報を高精度にデータ化し、業務プロセス効率化とデータ活用を実現するAXサービスを提供。営業支援と経理業務効率化の両分野で、企業の生産性向上に寄与する。

主な製品・サービス4
Sansan
名刺データベースを軸に、顧客接点情報と企業情報を統合・可視化し、AIを活用した営業戦略立案を支援する営業向けクラウドサービス。
Bill One
請求書受領・経費精算・債権管理を一元化し、経理業務を効率化するクラウドサービス。スキャン代行やAIによるデータ化で業務負荷を軽減する。
Contract One
契約書を一元管理するデータベースを構築し、契約条件のコントロールを可能にする契約管理クラウドサービス。
Ask One
AIインターフェースで顧客接点を営業機会に変えるサービス(ナインアウト社提供)。

02個人・法人向け名刺管理準主力

名刺アプリ「Eight」を基盤に、個人向けの名刺管理プレミアムサービスと、法人向けの名刺管理・採用関連サービスを展開。デジタル名刺交換機能を無料提供し、個人ユーザーのデータを集積することで、企業向けサービスにつなげている。

主な製品・サービス4
Eight
個人向け名刺アプリ。名刺をスキャン・管理でき、交換相手の情報変更を通知する。基本機能は無料。
Eightプレミアム
名刺管理の高度な機能を提供する個人向け有料サービス。
Eight Team
中小企業向けの名刺管理サービス。
Eight Career Design
採用関連サービス。

製品と技術

営業DXサービス「Sansan」のデータベース構築機能

「Sansan」は企業向け名刺管理クラウドで、紙名刺をデジタル化し、100万件以上の企業情報と接点情報を統合する。ユーザーは名刺、メール、Web問い合わせなど多様な顧客接点を一元管理し、営業戦略の立案・実行を支援する。料金は全社員利用を前提としたライセンス費用とスキャナレンタル料で構成され、2025年5月期の契約件数は10,701件、契約当たり月次ストック売上高は21万円である。

経理DXサービス「Bill One」の請求書一元管理

「Bill One」は請求書受領、経費精算、債権管理をクラウドで統合する。紙の請求書はスキャン代行センターがデータ化し、電子請求書と合わせて一元管理。2025年5月期の有料契約件数は3,932件、MRR(月次固定収入)は9億1300万円。2024年6月には法人カード連携の「Bill One経費」、同年9月には「Bill One債権管理」をリリースし、経理業務の全工程をカバーする。

個人向け名刺アプリ「Eight」の無料モデルと収益源

「Eight」は個人ユーザー向け名刺アプリで、名刺スキャン・管理を無料で提供する。ユーザー数は409万人(2025年5月期)。収益源はプレミアム機能の「Eightプレミアム」、中小企業向けの「Eight Team」、およびビジネスイベントの出展料である。2025年5月期のEight事業売上高は50億5100万円で、うちBtoBサービスが46億4900万円を占める。

生成AIとデータ化精度99.9%を支える技術基盤

Sansanの競争力の源泉は、アナログ情報のデータ化精度99.9%を実現する仕組みにある。機械学習と人力の組み合わせにより、創業以来蓄積した膨大なデータを活用。独自開発の生成AIを用いてオペレーション効率を改善している。この技術は「Sansan」「Bill One」「Contract One」など全サービスに応用され、高品質なデータベース構築を可能にしている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

法人向けサービスで国内首位級、高い成長性

Sansanは、法人向けの名刺管理や営業支援サービスで国内市場をリードする企業であり、情報・通信業に属する。同業他社にはVR AIN Solution、Cocolive、L is B、ソラコム、ハッチ・ワークが挙げられるが、Sansanの売上高は2024年5月期339億円、2025年5月期432億円、2026年5月期538億円と圧倒的に大きい。営業利益率も3.83%から6.48%、15.24%と急速に改善しており、収益性が大きく向上している。国内の法人顧客基盤を強みとし、市場での優位性を確立している。一方、成長に伴い競争も激化しており、新規顧客獲得と既存顧客の維持が重要である。

強み

  • 法人向けサービスで国内トップクラスのシェアを有する。
  • 営業利益率が15%まで改善し、高い収益性を実現。
  • 多くの法人顧客を持ち、安定した収益源がある。
  • 売上高が3期連続で増加し、成長が持続している。

課題

  • 新興企業の参入で競争が激化、差別化が急務。
  • 国内市場の成熟で、新規顧客獲得が難しくなる。
  • 成長に伴うコスト増加が収益を圧迫する可能性。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がSansan

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19418U-NEXT HOLDINGS3,111億円16.5倍
2581AGO3,057億円34.6倍
34373シンプレクス・ホールディングス2,840億円26.5倍
49602東宝2,747億円25.5倍
54686ジャストシステム2,697億円17.9倍
64443Sansan2,677億円39.8倍
72121MIXI2,639億円14.3倍
89759NSD2,486億円17.0倍
93697SHIFT2,373億円27.6倍
104478フリー2,348億円220.3倍
114722フューチャー2,333億円17.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 25件

名刺管理サービスの出発点となった2007年の創業

2007年6月、東京都新宿区市谷田町にて三三株式会社(現Sansan株式会社)を設立。同年9月に「Link Knowledge」(後の営業DXサービス「Sansan」)の提供を開始した。創業時の事業は名刺管理をクラウドで行うというアイデアに基づき、アナログ情報のデジタル化という市場を開拓した。

個人向けアプリ投入とサービス名称の統一(2012-2013年)

2012年2月、個人向け名刺アプリ「Eight」をリリースし、法人向けと個人向けの二本立て体制を構築。2013年8月には「Link Knowledge」を「Sansan」に名称変更し、ブランドを統一した。同年にはテレビCM「面識アリ」篇を放送し、認知度向上を図った。また、第三者割当増資で約5億円を調達し、事業拡大の原資とした。

本社移転と商号変更、海外拠点の創設(2014-2015年)

2014年3月、本社を東京都渋谷区神宮前に移転し、商号をSansan株式会社へ変更。同年5月には約14億円の第三者割当増資を実施した。2015年10月、シンガポールに子会社Sansan Global Pte. Ltd.を設立し、初の海外拠点を開設。この時期、売上高は2015年5月期の20億円から2016年5月期には32億円へと拡大している。

東証マザーズ上場と大型増資(2016-2019年)

2016年から2018年にかけて累計約92億円の第三者割当増資を実施。2019年6月、東京証券取引所マザーズに上場し、公募で約21億円を調達。さらに同年7月には約47億円の第三者割当増資を行った。上場時点の売上高は102億円(2019年5月期)で、営業赤字が続いていたが、成長資金を確保した。

経理DX参入と市場変更(2020-2022年)

2020年5月、経理DXサービス「Bill One」を提供開始。同年8月にはログミー株式会社を子会社化し、イベント書き起こし事業をグループに加えた。2021年1月に東証市場第一部へ市場変更し、2022年4月にはプライム市場へ移行。2022年1月にはAI契約データベース「Contract One」をリリースし、事業領域を拡大した。

子会社買収による技術・サービス拡充(2023-2024年)

2023年3月、クリエイティブサーベイ株式会社(現ナインアウト株式会社)を子会社化し、AI質問応答サービス「Ask One」を取得。同年6月には株式会社言語理解研究所を買収し、自然言語処理技術を強化。2024年4月にはタイに子会社を設立し、アジア展開を加速。2024年6月にはかえでIRアドバイザリー株式会社を子会社化したが、後にログミーが吸収合併している。

2025年5月期の営業黒字定着と中期目標

2025年5月期の売上高は432億円(前期比27.5%増)、営業利益は28億円と黒字を定着させた。調整後営業利益率は8.2%に改善。中期財務方針では2027年5月期までに売上高CAGR22~27%、調整後営業利益率18~23%を目標とする。クラウド請求書受領サービス市場で47.0%のシェアを獲得するなど、各市場でのリーダー地位を強固にしている。

年表25件を開く

2000年代

  • 2007年6月創業名刺管理サービスを提供することを目的として、東京都新宿区市谷田町にて、三三株式会社(現Sansan株式会社)を設立
  • 2007年9月「Link Knowledge」(現営業AXサービス「Sansan」)を提供開始
  • 2008年10月本社を東京都千代田区四番町に移転

2010年代

  • 2010年11月本社を東京都千代田区九段南に移転
  • 2012年2月名刺アプリ「Eight」を提供開始
  • 2013年4月第三者割当増資により約5億円を調達
  • 2013年8月「Link Knowledge」を「Sansan」に名称変更
  • 2013年8月「Sansan」のテレビCM第1弾「面識アリ」篇を放送開始
  • 2014年3月本社を東京都渋谷区神宮前に移転し、商号をSansan株式会社へ変更
  • 2014年5月第三者割当増資により約14億円を調達
  • 2015年10月シンガポールに子会社Sansan Global Pte. Ltd.(現連結子会社)を設立
  • 2016年1月第三者割当増資により約20億円を調達
  • 2017年7月第三者割当増資により約42億円を調達
  • 2018年12月第三者割当増資により約30億円を調達
  • 2019年6月上場東京証券取引所マザーズに上場し、公募による募集株式発行により約21億円を調達
  • 2019年7月第三者割当増資により約47億円を調達

2020年代

  • 2020年5月経理AXサービス「Bill One」を提供開始
  • 2021年1月上場東京証券取引所市場第一部への上場市場変更
  • 2022年1月契約AXサービス「Contract One」を提供開始
  • 2022年4月東京証券取引所プライム市場へ移行
  • 2023年3月M&Aクリエイティブサーベイ株式会社(現ナインアウト株式会社)(現連結子会社)を子会社化
  • 2023年4月フィリピンに子会社Sansan Global Development Center, Inc.(現連結子会社)を設立
  • 2023年6月M&A株式会社言語理解研究所(現連結子会社)を子会社化
  • 2024年4月タイに子会社Sansan Global (Thailand) Co., Ltd.(現連結子会社)を設立
  • 2026年1月M&A株式会社イードア(現Eightキャリア株式会社)(現連結子会社)を子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/5期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高年平均成長率 (CAGR)2027年5月期から2029年5月期まで16%から20%
  • 調整後営業利益率2029年5月期まで25%から30%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    AIを活用したビジネスデータ基盤の構築

    営業・経理・法務などの業務で発生する企業固有の一次情報を構造化・蓄積し、生成AI活用のための基盤として各サービスを発展させる。日々の業務生産性向上に加え、AI活用を促進する独自の強みとする。

  2. 02

    主要サービスの成長と市場開拓

    Sansan、Bill One、Contract Oneなどの主要サービスで、生成AI機能の拡充と営業体制強化により新規顧客獲得と既存顧客の利用拡大を推進する。潜在市場が大きい国内企業への浸透を目指す。

  3. 03

    Eightのネットワークを活用した収益化

    登録ユーザーが多いEightのビジネスネットワークを活用し、ビジネスイベントや採用関連サービスなどのBtoBサービスでマネタイズを強化する。

  4. 04

    M&Aによる成長戦略の推進

    グループ各社の企業価値向上と、保有リソースやノウハウを活かしたシナジー創出を推進する。M&Aを重要な成長戦略と位置付け、今後も積極的な検討を行う。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 8期分

グループ全体で2,336人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は810万円で、7期前と比べて+34.7%平均年齢は32.1歳、平均勤続年数は3.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2019年5月60132.22.5549
2020年5月63532.32.5713
2021年5月62132.32.6954
2022年5月64032.22.81,205
2023年5月70032.32.61,399
2024年5月75032.12.91,89968
2025年5月78031.73.12,235125
2026年5月81032.13.42,336351

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年5月期・提出会社(単体)
女性管理職比率14.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率80.2%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)53.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社6(国内 3 / 海外 3、うち連結子会社 6) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
渋谷本社 — 東京都渋谷区2,846百万円
Sansan/Bill One事業、Eight事業、全社(共通)
主な関係会社
  • 海外
    Sansan Global Pte. Ltd.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Sansan Global Development Center, Inc.
    フィリピン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Sansan Global (Thailand) Co., Ltd.
    タイ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ナインアウト株式会社(注4)(注5)
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社言語理解研究所
    徳島県徳島市 · 連結子会社
    議決権65.8%
  • 国内
    Eightキャリア株式会社(注6)
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    組織内における「人脈の共有・見える化」に係る実証事業
    経済産業省 · 2019-09-11
    789万円
  • 調達
    令和3年度クラウド型名刺管理・共有サービスの利用による人脈共有の効果に関する実証調査事業
    経済産業省 · 2021-04-19
    600万円
  • 調達
    名刺情報データ化共有サービスの調達
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-03-24
    77万円
  • 調達
    名刺情報データ化共有サービスの調達
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2021-03-26
    35万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年5月期の売上高は538億円営業利益82億円前期と比べると増収増益で、売上が+24.5%、利益が+192.9%。

売上高
+24.5%
538億円
営業利益
+192.9%
82億円
純利益
+1600.0%
68億円
営業利益率
15.2%
前期比 +8.8%pt

会社が出している今期の予想2027年5月期

項目会社予想前期実績
売上高645億円538億円
営業利益135億円82億円
純利益93億円68億円
1株あたり配当¥5¥5

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は284億円、営業利益は53億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+22.9%、営業利益は+103.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q6469.45
2023年4Q73−8
2024年1Q7511.30
2024年2Q8222.41
2024年3Q8544.74
2024年4Q9766.25
2025年2Q20121.03
2025年4Q2312611.31
2026年2Q2542911.420
2026年4Q2845318.748

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 12期分

2015年5月期からの12期で、売上は20億円から538億円へ26.9倍に増えた。直近期の営業利益率は15.2%。売上は11期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
シンガポールに子会社Sansan Global Pte. Ltd.(現連結子会社)を設立
2015年5月20−11−11
2016年5月32−14−14
2017年5月48−8−8
2018年5月73−31−31
東京証券取引所マザーズに上場し、公募による募集株式発行により約21億円を調達
2019年5月102−9−9
2020年5月13443
東京証券取引所市場第一部への上場市場変更
2021年5月16242
2022年5月204109
クリエイティブサーベイ株式会社(現ナインアウト株式会社)(現連結子会社)を子会社化
2023年5月2551−1
タイに子会社Sansan Global (Thailand) Co., Ltd.(現連結子会社)を設立
2024年5月33913123.810
2025年5月43228276.54
株式会社イードア(現Eightキャリア株式会社)(現連結子会社)を子会社化
2026年5月538828215.268

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年5月期

売上高538億円のうち、営業利益として残るのは82億円15.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は68億円、売上の12.6%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金12.1%65億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金72.7%391億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益15.2%82億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
87.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+6.9pt
15.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.0pt
12.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+25.7pt
38.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
12.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
31.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 10期分

2026年5月期は営業CFが96億円、投資CFが−6億円で、差し引きのフリーCFは90億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は368億円で、売上の8.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2017年5月2−42−220
2018年5月−16−738−2335
2019年5月11−2331−1255
2020年5月28−72116−44127
2021年5月30−6−2924122
2022年5月31−10921152
2023年5月3814552210
2024年5月55−321423247
2025年5月97−25−772312
2026年5月96−6−3490368

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 12期分

2026年5月期の総資産は550億円。このうち返さなくてよい自己資本が211億円で、自己資本比率は36.4%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2015年5月1841424.7
2016年5月33112232.2
2017年5月352334.9
2018年5月53134024.8
2019年5月91345737.0
2020年5月22810612246.2
2021年5月24312611751.5
2022年5月26312114245.4
2023年5月31213218040.6
2024年5月37614822837.3
2025年5月48016031931.2
2026年5月55021133936.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年5月期の内訳
現金及び預金
370億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
99億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
339億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
84
/ 100
安定性自己資本比率24 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中26位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中595位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
38.8%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
15.2%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
36.4%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
24.5%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.2%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,111で、1年前と比べて+11.7%過去52週の値幅のなかでは82%の位置にある。

¥2,111-6.4%1ヶ月+12.0%1年+11.7%時価総額2,677億円
過去52週の値幅
安値¥994高値¥2,355

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)39.8倍
PER (会社予想)28.6倍
PBR12.67倍
配当利回り0.24%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で24%上昇し、8月20日には9.68%高の2220円で年初来高値2226円に接近。25日線(1930.92円)を約15%上回り、75日線(1653.38円)からは34%乖離。出来高は7月14日に623万株と急増し、その後も高水準が続く。8月20日の出来高176万株は先月末比で増加しており、上昇局面での買いが活発。RSIが64.84と上昇トレンドで、過熱感はまだ強くない。52週安値からは2.2倍超の上昇で、成長期待が強い。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PERは119.01倍と業界平均30.11倍の約4倍に達し、予想PERも25.6倍と業界平均を下回るが、現状の高PERは割高。PBRは11.31倍で業界平均3.51倍を大きく上回り、資産価値からも過大評価。ROEは2.9%と低く、資本効率は悪い。配当利回りは0.27%と低く、株主還元は限定的。ただし、直近の決算では営業利益が大幅増加し、売上高も成長しており、将来の収益改善が期待される。しかし、現時点のバリュエーションは業界平均と比べて極めて高く、割高と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)39.8倍47.9倍
PER (予想)28.6倍
PBR12.67倍2.96倍
ROE38.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

名刺管理SaaSのトップランナーとして成長を続けており、売上高は急拡大し利益率も改善している。強気派は、営業DXの需要拡大と高シェアによる持続的成長を強調する。一方弱気派は、競争激化による価格低下リスクや、新規顧客獲得コストの高さを指摘し、成長鈍化を懸念する。

プラスに働く材料7
  • 営業DXの追い風

    営業効率化需要が高まり、名刺管理のデジタル化ニーズが拡大している

  • 高シェアとブランド力

    国内法人向け名刺管理でトップクラスのシェアを持ち、ブランド認知度が高い

  • 収益性改善

    営業利益率が15%超に達し、スケールメリットでさらなる改善余地がある

  • 2026年5月期営業利益82億円と約3倍増通年影響

    営業利益が前の期の28億円から82億円へ3倍増、営業利益率も15.24%に改善

  • 売上高538億円、前期比24.5%増の成長継続通年影響

    売上高は432億円から538億円へ増加、成長率は約24.5%

  • 予想PER25.6倍と実績PER119倍の差で利益成長期待決算発表後影響

    予想PER25.6倍は実績PER119.01倍の約5分の1、業績進捗で評価修正の余地

  • 外国人保有比率40.8%と高水準、需給下支え継続影響

    外国人保有比率40.83%と高く、需給面で下支え

マイナスに働く材料7
  • 競合の台頭

    低価格の競合サービスが増加し、価格競争が激化する可能性がある

  • 顧客獲得コスト

    新規顧客を獲得するための販売費がかさみ、利益を圧迫する懸念がある

  • 市場飽和

    国内の名刺管理市場は成熟しつつあり、成長の上限が見える可能性がある

  • 実績PER119倍と高バリュエーション、期待外れで調整リスク決算発表後影響

    実績PERは119.01倍、予想PER25.6倍を達成できなければ急激な評価修正が起こり得る

  • ROE2.9%に対しPBR11.31倍と資本効率乖離継続影響

    ROE2.9%と低水準の一方でPBR11.31倍と高く、資本効率の低さがリスク

  • 2025年5月期に純利益4億円と一時的減益を記録不定影響

    2025年5月期は営業利益28億円に対して純利益4億円と大きく乖離

  • 配当利回り0.27%と株主還元が極めて薄い継続影響

    配当利回り0.27%と低く、株主への直接的な還元が乏しい

次の決算で確かめる点
法人契約数
法人向けサービスの主要な成長ドライバーであり、顧客基盤の拡大を示す
解約率
サブスクリプションモデルでは定着率が収益の持続性を左右する
ARPU
顧客単価の変動は収益性やアップセルの成果を反映する

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり5いまの株価に対する利回りは0.24%。

年間配当
¥5
1株あたり
配当利回り
0.24%
いまの株価に対して
配当性向
4.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥5

株主

有価証券報告書より

2026年5月期末の株主数は延べ11,456人。区分でいちばん多いのは外国法人38.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が34.6%を占め、残る65.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年5月%2022年5月%2023年5月%2024年5月%2025年5月%2026年5月%
外国法人32.328.529.039.140.838.3
事業法人2.52.21.726.126.126.5
個人・その他46.347.847.321.519.222.7
金融機関18.120.220.713.011.48.2
証券会社0.71.31.30.32.54.3
自己株式0.00.00.00.10.5
外国人個人0.20.00.00.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社CNK25.87
02いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド(常任代理人 香港上海銀行東京支店)10.84
03寺田 親弘6.47
04日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)6.29
05富岡 圭3.32
06モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社2.36
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.02
08PERSHING-DIV. OF DLJ SECS. CORP.(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.97
09塩見 賢治1.75
10STATE STREET BANK AND TRUSTCLIENT OMNIBUS ACCOUNT OM02 505002(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.65

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近8
  • 2026-08-20
    ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー(Wellington Management Company LLP)
    新規の大量保有報告
    4.29%
    -0.79pt
  • 2026-08-10
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    13.67%
    +1.03pt
  • 2026-07-28
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    12.64%
    +1.07pt
  • 2026-06-19
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    11.57%
    +1.13pt
  • 2026-05-29
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    10.44%
    +1.01pt
  • 2026-05-22
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    9.43%
  • 2026-05-20
    ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー(Wellington Management Company LLP)
    新規の大量保有報告
    0.30%
  • 2026-04-23
    グリーンノークス・キャピタル・パートナーズ・エルエルシー(Greenoaks Capital Partners LLC)
    新規の大量保有報告
    4.88%
    -1.14pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 12期分

1株利益は12期で+100%、1株純資産は8期で+453%。直近期のROEは38.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2015年5月−566,728
2016年5月−728,311
2017年5月−47
2018年5月−42
2019年5月−1029
2020年5月3854.9496.3
2021年5月11001.61408.6
2022年5月7967.0148.4
2023年5月−1101
2024年5月81117.1213.0
2025年5月31182.9599.1
2026年5月5415938.831.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/5期の役員報酬は総額397百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約9倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
寺田親弘代表取締役社長 執行役員/CEO/CPO498,201,800
富岡圭取締役 執行役員/COO Sansan事業部・Bill One事業部・Contract One事業部管掌役員504,215,428
塩見賢治取締役 執行役員/CISO/DPO 技術本部・Eight事業部管掌役員562,218,800
大間祐太取締役 執行役員/CHRO/CAXO 人事本部管掌役員42154,312
橋本宗之取締役 執行役員/CFO コーポレート本部管掌役員44183,292
赤浦徹取締役581,734,500
古森茂幹取締役68
鈴木真紀取締役(監査等委員)49
塩月燈子取締役(監査等委員)53
代田常浩取締役(監査等委員)43

役員報酬の内訳2026/5

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円ストックオプション百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)51751137836773
社外取締役630305

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/5期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,763字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、事業の種類別にSansan/Bill One事業、Eight事業の2つを報告セグメントとしており、当連結会計年度末における連結子会社は7社となっています。なお、報告セグメント外の僅少なその他のサービスはその他に計上しています。 当社グループは、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの下、「ビジネスインフラになる」というビジョンを掲げています。この実現に向け、クラウドソフトウエアにテクノロジーと人力オペレーションを組み合わせ、名刺、請求書、契約書といった企業活動の中で発生する非定型かつアナログな情報を高精度にデータ化し、業務プロセスの効率化や高度なデータ活用を可能とする、働き方を変えるAXサービスを提供しています。具体的には、営業AXサービス「Sansan」や経理AXサービス「Bill One」等を展開するSansan/Bill One事業と、名刺アプリ「Eight」を基盤にBtoCサービスとBtoBサービスを展開するEight事業を運営しています。なお、次の2つの事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。 (1) Sansan/Bill One事業 Sansan/Bill One事業では、営業AXサービス「Sansan」や経理AXサービス「Bill One」等を法人向けに展開しています。 ① 「Sansan」 「Sansan」は、「名刺データベースが、収益を最大化する」をコンセプトに、企業が有するさまざまな接点情報と企業情報とを組み合わせることでユーザーならではの独自のデータベースを構築し、そのデータ活用を通じて企業の売上拡大とコスト削減に寄与するサービスです。 ユーザーは、「Sansan」上で接点がある企業だけでなく、接点がない企業も含めた330万件以上の企業情報を閲覧できます。また、名刺に加え、メールやウェブサイト経由の問い合わせ情報、オンライン会議の履歴等、顧客とのさまざまな接点情報を「Sansan」上に蓄積・統合し、可視化することが可能です。このような企業情報や接点情報を、AIを活用した機能と組み合わせることで、より高度な営業戦略の立案や実行が可能となり、組織全体の営業成果の最大化につなげることができます。 料金モデルとしては、使用可能な機能に応じて、「Lite」「Standard」「Advanced」の3つのエディションを設けており、AIを活用した機能については「Standard」に搭載しています。料金については、全社員での利用を前提とした基本プランを軸に、企業規模や用途に応じて算出されるライセンス費用に、スキャナのレンタル料等を加算したものが月額利用料となります。また、サービス導入時には、紙で保管している大量の名刺のデータ化や導入支援等の付加サービスを有料で提供しています。 ② 「Bill One」 「Bill One」は、「『なくせる』をつくり、全社の働き方を変える」をコンセプトに、請求書や経費精算、債権管理といった証憑を伴う全社的な業務プロセスを効率化し、月次決算を加速させ、組織全体の生産性向上に寄与するサービスです。 主要サービスである「Bill One請求書受領」は、紙やPDF等のさまざまな形式で届く全ての請求書をクラウド上で一元管理できるようにし、請求書関連業務の効率化と経営の意思決定スピードの向上を支援します。紙の請求書は、「Bill One」のスキャン代行センターが代理で受領し、短時間で正確にデータ化します。また、PDF等の請求書は、メール等で「Bill One」が受領した後に、同じくデータ化します。請求書情報は検索性の高いデータベースで一元管理され、コストの可視化やコントロール、営業機会の創出、将来的な収益機会の最大化等にもつなげることができます。また、会計システム等の他社サービスとの連携も可能です。AIの活用により機能を充実するとともに、法人カード「Bill Oneビジネスカード」を活用した経費精算サービス「Bill One経費」や、リアルタイムでの請求情報の可視化と債権管理業務の効率化を実現する「Bill One債権管理」を提供する等、さまざまな価値提供を通じて企業の経理業務を支援しています。 料金モデルとしては、使用可能な機能に応じて、「Lite」「Standard」「Advanced」の3つのエディションを設けています。「Bill One請求書受領」については、AIを活用した機能を「Standard」に搭載しており、専用コンサルタントによる導入支援等が含まれる初期費用と、請求書のデータ化枚数を基に算出される月額費用とで構成されます。 ③ その他 その他には、契約AXサービス「Contract One」と、グループ会社のナインアウト株式会社の業績が計上されています。「Contract One」は、「契約データベースが、利益を守る」をコンセプトに、紙やPDF、電子等のあらゆる形式の契約書を一元管理できるデータベースを構築し、契約条件のコントロールを可能にするサービスです。また、ナインアウト社は、主に顧客との接点を営業機会に変えるAIインターフェース「Ask One」を提供しています。 (2) Eight事業 Eight事業は名刺アプリ「Eight」を基盤に、BtoCサービスとBtoBサービスを提供しています。 「Eight」は、企業ではなく、個人ユーザーを主体とする名刺アプリであり、デジタル名刺の交換や名刺の管理といった基本機能を無料で提供しています。ユーザーは、まず自分の名刺をスキャンすることで、正確な肩書き等が反映された自身のページを「Eight」上に作成することができます。次に、名刺交換をした相手の名刺をスキャンすることで、名刺情報が正確にデータ化され、クラウド上で管理、検索が可能となります。また、「Eight」上でつながった相手の名刺に変更があった場合には通知が届くため、相手の近況情報を取得することができます。 ビジネスモデルとしては、個人(BtoC)及び企業(BtoB)の双方に対して、有料サービスを提供しています。BtoCサービスでは、名刺管理のプレミアム機能が利用可能な「Eightプレミアム」を提供しています。BtoBサービスでは、主には、「Eight」ユーザーを集客し、出展企業からの出展料を得るビジネスイベントのほか、中小企業向け名刺管理サービス「Eight Team」、採用関連サービス「Eight Career Design」を提供しています。
経営方針・対処すべき課題3,763字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りです。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、企業理念において「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの下、「ビジネスインフラになる」というビジョンを掲げています。このミッション、ビジョンの実現に向けて、人や企業との出会いをビジネスチャンスにつなげる、働き方を変えるAXサービスを展開しており、これらの事業活動の推進が社会課題の解決に寄与し、ひいては当社グループの株主価値及び企業価値の最大化につながるものと考えています。 (2) 重視する経営指標と中期財務方針 2027年5月期から2029年5月期の中期財務方針として、売上高と調整後営業利益(注1)の成長の両立を掲げています。最重要の経営指標である売上高については、当該期間の年平均成長率(CAGR)の方針を16%から20%としています。また、調整後営業利益については、各事業の売上高成長に向けた投資を行いながらも高成長を継続させ、2029年5月期における調整後営業利益率の方針は25%から30%としています。 (注) 1.調整後営業利益:営業利益+株式報酬関連費用+企業結合に伴い生じた費用(のれん償却額及び無形固定資産の償却費) (3) 中長期的な経営戦略 当社グループの事業には次のような特徴があり、これらに基づいて中長期的な経営戦略を立案しています。 ① AIの普及を成長の追い風とする事業構造 当社グループは、営業・経理・法務等における日々の業務課題の解決を目的としたサービスを提供しており、顧客企業の業務生産性向上に貢献しています。これらのサービスは、利用過程で顧客との接点情報や契約における合意事項、請求内容といった企業固有の一次情報を、正確なビジネスデータとして構造化・蓄積することを特徴としています。 当社グループでは、企業が生成AIの価値を最大限引き出すには、自社固有のデータが極めて重要であると捉えています。したがって、当社グループが提供する各サービスは、日々の業務生産性の向上に留まらず、生成AIを活用するためのビジネスデータ基盤として機能し得る点に、構造的な優位性があると考えています。 ② 広大な市場機会と主要サービスにおける高い市場シェア AI関連投資が世界的に拡大する中、AIを活用したグローバルでの業務改革市場は、2025年の約0.4兆ドルから2030年には約1.7兆ドルの規模に達する見通しとされています(注2)。日本国内においても、AIによる業務プロセスの効率化や高度化に向けた企業の需要が高まっており、AIシステム市場は2024年の1.3兆円から2029年には4.1兆円規模へ拡大すると予測されています(注3)。 また、当社グループのサービスが取り扱う名刺や請求書、契約書といった書類は、現在でも紙のままで日常的に利用されている機会が多く、業務効率化や有効活用の余地が大きく残されています。各サービスの潜在市場について、「Sansan」は法人向け名刺管理サービス市場においてNo.1の売上高シェア(85.8%)(注4)を有していますが、日本国内の総労働人口を対象として捉えた場合、2026年5月期末における「Sansan」利用者数の割合は約5%(注5)に留まっており、広大な開拓余地が残されていると考えています。次に、「Bill One」では、クラウド請求書受領サービス市場においてNo.1の売上高シェア(49.0%)(注6)を獲得していますが、2026年5月期末における利用企業カバー率は、日本国内の企業の1%未満(注5)に過ぎないため、広大な開拓余地が存在していると考えています。 (注) 2.「Artificial Intelligence (AI) In Digital Transformation Global Market Report 2026」(The Business Research Company) 3.国内AIシステム市場予測(IDC Japan調査) 4.「営業支援DXにおける名刺管理サービスの最新動向2026」(2026年1月シード・プランニング調査) 5.分母となる国内の総企業数及び従業者数は、総務省統計「令和3年経済センサス活動調査」を基に算出 6.デロイトトーマツミック経済研究所「高成長が続くクラウド請求書受領サービス市場」(ミックITリポート2025年12月号) ③ アナログ情報のデータ化精度99.9%を実現する仕組みとテクノロジー 当社グループの各サービスにおけるアナログ情報のデータ化精度は、サービスの本質的な品質や競争力に資するものであり、99.9%のデータ化精度を実現する仕組みとテクノロジーを有していることが事業共通の強みです。当社グループでは、機械学習等によって日々進化するテクノロジーと人力の組み合わせによってアナログ情報をデータ化しており、創業以来、名刺をはじめとする膨大なアナログ情報をデータ化してきたことで、大量の情報を正確かつ効率的にデータ化できる体制を確立しています。この技術力と独自の仕組みが競争力の源泉であり、サービスの品質や競争力の向上に向けて、新技術の開発やオペレーションの改善を追求しています。また、現在では、独自に開発した生成AIを活用することで、オペレーションのさらなる効率化に取り組んでいます。 ④ 高い安定性を誇る財務・収益モデル 主要サービスにおける課金モデルは、継続収入が見込めるサブスクリプション(月額課金)が中心となっています。また、サービスの月次解約率は直近12か月平均で1%未満に留まっており、契約当たり売上高の拡大に努めることで、顧客LTV(ライフタイムバリュー)の最大化を推進しやすいことから、継続的な事業成長が見込める、高い安定性を誇るモデルであると捉えています。 具体的な当社グループの経営戦略は、以下の通りです。 (ⅰ)Sansan/Bill One事業の成長 「Sansan」や「Bill One」「Contract One」は、業種や業態を問わず幅広い企業を対象とするサービスであり、今後も大きな顧客開拓余地があります。各サービスにおいては、提供価値の拡大に向けて生成AIを活用した機能の拡充を行うとともに、営業体制の強化を通じて、新規顧客獲得や既存顧客の利用拡大を推進し、さらなる成長を目指します。 (ⅱ)Eight事業の成長 多数の登録ユーザーを有する「Eight」のネットワークを活用し、ビジネスイベントや採用関連サービス等のBtoBサービスのマネタイズを強化することで、さらなる成長を目指します。 (ⅲ)M&Aの活用 グループ各社の企業価値向上に向けた施策を推進するとともに、当社グループが保有するリソースやノウハウを有効活用することで、シナジーの創出に取り組みます。また、M&Aの活用は重要な成長戦略の1つに位置付けており、今後も積極的な検討を進めます。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 上記の経営戦略を進めるに当たって、当社グループの対処すべき主な課題は以下の通りです。 ① 優秀な人材の採用・育成と多様性の確保 当社グループの持続的な成長のためには、多岐にわたる経歴を持つ優秀な人材を採用し、営業体制や開発体制、管理体制等を整備していくことが重要であると捉えています。当社グループの企業理念や事業内容に共感した優秀な人材が、高い意欲を持って働ける環境や仕組みを構築しながら、人材の多様性確保を進めていきます。また、生成AIの急速な普及という環境変化を踏まえ、AIを前提とした組織開発を重要な経営戦略として位置付けており、AI活用と人材戦略を一体で推進しています。 ② セキュリティリスクに対する管理体制の継続的な強化 当社グループは、提供サービスを通じて個人情報をはじめとした重要な情報資産を多く取り扱っているため、情報管理体制を継続的に強化していくことが重要であると考えています。現在においても、情報セキュリティ方針や個人情報保護方針等を策定した上で、情報資産を厳重に管理する等、情報保護については万全の注意を払っています。加えて、生成AIの急速な普及を踏まえ、社内AI利用ガイドラインを策定し全役職員へ周知することで、AI利用に伴う情報漏洩リスクや誤情報リスクへの対応を強化しています。今後も社内体制や管理方法の強化、整備を行っていきます。 ③ 技術力の強化 アナログ情報を正確にデータ化する技術は、当社グループの競争力の源泉であり、さまざまなサービスの成長を支える共通基盤でもあることから、継続的な改善、強化が重要であると考えています。これまで独自で開発したさまざまな技術と、人の力を組み合わせることで高品質のデータ化を実現してきましたが、現在では独自に開発した生成AIを組み合わせることで、さらなる効率化に取り組んでいます。
事業等のリスク4,048字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの経営・事業上のリスクには、名刺や請求書等の企業の重要情報を扱うサービスを提供しているため、個人情報の取り扱いやシステムの整備等、情報セキュリティに関するものが挙げられます。また、生成AIをはじめとする急速な技術革新やユーザーの行動変容といった不確実性の高いリスクも存在しています。これらのリスクに対して、管理体制や対応策の整備に努めており、急速な事業成長を支える経営基盤の強化に取り組んでいます。 (1) リスク管理 当社グループでは、経営に重大な影響を及ぼす可能性があるリスクに対して、その発生可能性を認識した上で、リスク管理体制やリスク対応の手法について整備しています。また、当社グループの事業を取り巻く環境の変化を踏まえ、リスクの発生回避及び発生した場合の対応を実施しています。 ① リスクの把握・分析のプロセス 当社グループでは、内部監査規程に則って内部監査計画を策定し、内部監査プロセスにおいて全ての部署が定期的にリスクの見直しを行っており、年度毎に抽出されたリスクの評価と対応計画を取りまとめたリスク分析表を作成しています。各部署が作成したリスク分析表は、内部監査部門が集計した上で、取締役会に報告しており、全社のリスクに対し、迅速かつ全方位的に対処可能な体制となっています。 ② インシデントガイドライン 当社グループでは、災害や事故、不正アクセス、脆弱性の問題等のサービス提供に係るインシデントが発生した場合に備え、各部署においてインシデントに対する体制・指揮命令系統や判断基準、対応手順に関するガイドラインを定めています。具体的には、インシデントの種別を機密性・完全性・可用性という3つの観点で種別し、それぞれの対応について優先度を設定した上で、各部署におけるインシデントの判断・対応の意思決定者を定めています。 (2) 主なリスク 当社グループの事業及び財務・経理の状況等に影響を及ぼす事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項について、以下の通り記載しています。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社グループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 各リスクの発生頻度及び利益影響度については、内部監査部門が各部署から収集、集約したリスク分析情報を基に、全社的な評価を行っています。発生頻度は、5段階(1:極めて低い、5:極めて高い)で評価しており、利益影響度は当該リスクが顕在化した場合に当社に与える影響金額を想定し、年間10億円未満の場合を小、10億円以上30億円未満の場合を中、30億円以上の場合を大として表示しています。 種別   項目   リスク内容   発生頻度   利益影響度   対応 情報セキュリティリスク   (1) 個人情報の取り扱いについて   ・外部からの悪意による不正アクセス行為及び内部の故意または過失による顧客情報の漏洩、消失、改ざんまたは不正利用   2   小   ・個人情報保護マネジメントシステムの構築、運用・プライバシーマーク付与の認定・ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017、ISO/IEC 27701の認証取得・ISMAP-LIUクラウドサービスリストの登録・全役職員への個人情報保護士資格の取得義務付け・国内外の新たな法的規制等に関する情報収集及び必要な対策の実施・法令遵守の徹底及び業務委託先の安全管理 (2) AIについて   ・AI利用に伴う個人情報・機密情報の意図しない学習・外部送信・AIが生成した誤情報や偏ったアウトプットによるサービス品質への影響   3   中   ・社内AI利用ガイドラインの策定と全社周知・AIリスクに関する全役職員向け教育の実施 (3) 設備及びネットワークの安定性について   ・火災、地震等の自然災害や外的破損、人的ミスによるシステム障害、その他予期せぬ事象による当社グループの設備及びネットワーク利用への支障発生   2   小   ・複数のサーバーによる負荷の分散や定期的なバックアップ・リアルタイムのアクセスログチェック機能やソフトウエア障害を即時に通知する仕組みの整備・障害発生時を想定した復旧訓練 サービスリスク   (4) サービス等の不具合について   ・アプリケーション、ソフトウエアやシステムにおける各種不具合の発生・事業運営の運用に支障をきたす致命的な不具合の発見・障害発生時の対応遅延や既存顧客へのフォロー不足・予期せぬサイバー攻撃を受けた場合   2   小   ・信頼度の高い開発体制の構築、維持・サービスのインシデントガイドラインの策定と実施・サイバーレジリエンスの構築 種別   項目   リスク内容   発生頻度   利益影響度   対応 外部環境リスク   (5) クラウド事業について   ・クラウドサービス自体の大幅な需要低迷・インターネット利用に関する新たな規制の導入   2   小   ・新たな提供価値の創造・AIをはじめとした新技術の積極的な投入・特許取得等による知的財産権の保護・M&Aや資本業務提携による外部技術やノウハウの獲得推進・インターネットに関する法的規制等の情報収集及び課題抽出と解決策の実行 (6) 技術革新への対応について   ・生成AIをはじめとする技術革新等への対応遅延・予想外の開発費等の発生   4   中 (7) 競合について   ・AIを活用した競合サービスや代替ソリューションの台頭による既存サービスの競争力低下・画期的なコンセプトの他社サービス出現による競争激化   4   中 (8) 自然災害について   ・地震や台風等の大規模自然災害による事業の遅延や停止   1   小   ・BCPマニュアルの策定 投資リスク   (9) 広告宣伝活動やプロダクト開発等の先行投資について   ・広告宣伝活動の方針や計画変更による大幅な支出増加・サービスの撤退に伴う損失の発生   2   小   ・広告宣伝活動の費用対効果のモニタリング・プロダクト開発におけるモニタリング (10) 企業買収や投資有価証券の取得等の投資について   ・買収や出資後における事業計画の遅延・投資有価証券の減損損失の発生   3   中   ・対象企業に対する十分なデューデリジェンスの実施・対象企業に対するモニタリングやフォローアップの徹底 (11) システムインフラ等への投資について   ・サービスの安定運用のための、予期せぬハードウエアやソフトウエアへの追加投資   2   小   ・外部からのアクセスに関するモニタリングの徹底・事業拡大に応じた適切なシステムインフラ投資の設計 種別   項目   リスク内容   発生頻度   利益影響度   対応 人的リスク   (12) 経営管理体制の確立について   ・事業規模に応じた体制や内部管理体制構築の遅延・外部委託先のモニタリングや体制不十分による納期遅延   2   小   ・業容や従業員の増加に合わせた内部管理体制整備の徹底・外部委託先との情報管理体制の構築 (13) 人材の育成及び確保について   ・優秀な人材の不足・営業人材の確保遅延や流出・ハラスメントや多様性への配慮不十分による生産性低下及び流出   2   小   ・優秀な人材の採用・AI活用促進による業務生産性の向上・社内育成等による体制強化・労働環境の整備 (14) 特定の人物への依存について   ・代表取締役である寺田親弘の業務継続が困難となる何らかの事象の発生   1   小   ・同氏に過度に依存しない体制の整備・役員間の相互情報共有や経営組織の強化 法的リスク   (15) 法令について   ・国内外における新たなプライバシー関連法規の制定、インターネット関連事業者を規制する法律、AIに関する法令の動向及び事業環境の拡大に伴い関連する法律等による影響   2   小   ・法的規制等の情報収集及び課題抽出と解決策の実行 (16) 知的財産権の侵害等について   ・第三者からの特許権侵害や商標権侵害を理由とする損害賠償請求や差止請求・第三者による当社グループが保有している知的財産権への侵害   1   小   ・特許事務所を通じた特許権侵害調査の実施・特許等の出願、登録・法的措置の実施 海外リスク   (17) 海外展開について   ・対応が困難な海外特有のリスク発生・海外事業の収益化の遅延   2   小   ・事業展開地域の情報収集及び課題抽出と解決策の実行・適切な事業計画の策定 財務リスク   (18) 信用について   ・信用低下による資金調達の制限・クレジットカードサービスの急拡大に伴う決済性資金確保の難易度上昇   2   小   ・資本市場との継続的な対話と情報開示による信用維持・資金調達手段の多様化・回収不能リスクに備えた財務基盤の整備 その他   (19) インセンティブの付与について   ・発行するストックオプションの行使による既存株主の株式価値の希薄化(注)   1   小   ・市場環境や既存株主への影響等を十分に考慮したストックオプションの設計 (注) 2026年7月31日現在におけるストックオプション(同日までに発行決議したものを含む)による潜在株式数は3,430,732株であり、発行済株式総数の2.7%に相当します。
経営成績の分析 (MD&A)6,404字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等に関する説明 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次の通りです。 ① 経営成績の分析 当連結会計年度の経営成績は以下の通りです。 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   前連結会計年度比 売上高   43,202   53,761   +24.4   % 売上総利益   37,410   47,263   +26.3   % 調整後営業利益   3,555   8,427   +137.0   % 経常利益   2,743   8,170   +197.8   % 親会社株主に帰属する当期純利益   424   6,778   - 当連結会計年度においては、堅調な受注状況を背景に、さらなる売上高成長の実現に向け、「Sansan」及び「Bill One」の営業体制の強化等に取り組みました。また、Eight事業においては、ビジネスイベントや採用関連サービスのさらなる収益拡大に取り組みました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は前連結会計年度比24.4%増、売上総利益は前連結会計年度比26.3%増(売上総利益率は87.9%)となり、堅調な実績となりました。テレビCMの強化をはじめとした中期的な成長に向けた投資を実施しながらも、堅調な売上高成長や売上総利益率の改善に加え、人件費率が低下したこと等により、調整後営業利益は前連結会計年度比137.0%の増益、経常利益は前連結会計年度比197.8%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益を計上したこと等により、前連結会計年度比で大幅に増加しました。 セグメント別の業績は以下の通りです。 (ⅰ)Sansan/Bill One事業 当連結会計年度におけるSansan/Bill One事業の成績は以下の通りです。 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   前連結会計年度比 売上高(注1)   37,785   46,847   +24.0   % 「Sansan」   26,766   31,089   +16.2   % 「Sansan」ストック   25,136   29,141   +15.9   % 「Sansan」その他   1,629   1,947   +19.5   % 「Bill One」   9,790   13,679   +39.7   % その他   1,229   2,078   +69.1   % 調整後営業利益   3,581   8,340   +132.9   % 「Sansan」 契約件数   10,701件   12,199件   +14.0   % 契約当たり月次ストック売上高   210千円   208千円   △1.0   % 直近12か月平均月次解約率 (注2)   0.49%   0.55%   +0.06   pt 「Bill One」 MRR(注3)   913   1,231   +34.9   % 有料契約件数   3,932件   5,188件   +31.9   % 有料契約当たり月次ストック売上高   232千円   237千円   +2.2   % 直近12か月平均月次解約率 (注2)   0.33%   0.34%   +0.01   pt (注) 1.外部顧客への売上高及びセグメント間の内部売上高または振替高の合計値 2.各サービスの既存契約のMRRに占める、解約に伴い減少したMRRの割合 3.Monthly Recurring Revenue(月次固定収入) a.「Sansan」 主に人材育成による営業体制の強化やAIを活用した機能の強化に取り組んだ結果、中小規模の新規契約獲得が順調に進んだことを背景に、契約件数は前連結会計年度比14.0%増、契約当たり月次ストック売上高は前連結会計年度比1.0%減となりました。また、直近12か月平均月次解約率は0.55%(前連結会計年度比0.06ポイント増)となり、1%未満の低水準を維持しました。 この結果、「Sansan」売上高は前連結会計年度比16.2%増、うち、固定収入であるストック売上高は前連結会計年度比15.9%増、その他売上高は前連結会計年度比19.5%増となりました。 b.「Bill One」 人材の採用や育成を中心とした営業体制の強化やAIを活用した機能の拡充に取り組んだ結果、有料契約件数は前連結会計年度比31.9%増、有料契約当たり月次ストック売上高は前連結会計年度比2.2%増となりました。また、直近12か月平均月次解約率は0.34%(前連結会計年度比0.01ポイント増)となり、1%未満の低水準を維持しました。 c.その他 「Contract One」の売上拡大に向け、既存サービスで培った強みや知見を活かして、営業体制の強化や機能拡充に取り組みました。また、ナインアウト社においては、「Ask One」の販売強化等に取り組みました。 この結果、その他売上高は前連結会計年度比69.1%増となりました。 以上の結果、Sansan/Bill One事業の売上高は前連結会計年度比24.0%増、調整後営業利益は前連結会計年度比132.9%増となりました。 (ⅱ)Eight事業 当連結会計年度におけるEight事業の成績は以下の通りです。 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   前連結会計年度比 売上高(注4)   5,051   6,720   +33.0   % BtoCサービス   402   446   +10.8   % BtoBサービス   4,649   6,274   +35.0   % 調整後営業利益   63   237   +273.2   % 「Eight」 「Eight Team」契約件数   5,451件   6,111件   +12.1   % (注) 4.外部顧客への売上高及びセグメント間の内部売上高または振替高の合計値 a.BtoCサービス ユーザーの獲得が順調に推移した結果、BtoCサービス売上高は前連結会計年度比10.8%増となりました。 b.BtoBサービス 名刺管理サービス「Eight Team」の契約件数は堅調に成長し、前連結会計年度比12.1%増となりました。また、人員体制の充実化を進めたことにより、前連結会計年度比でビジネスイベントの開催件数が増加しました。さらに、採用関連サービスにおいては、業績が好調に推移したことに加え、人材紹介事業を展開する株式会社イードアの株式を取得しグループ会社化するとともに、同社を「Eightキャリア株式会社」へと社名変更しました。 また、2026年2月6日公表の通り、連結子会社であるログミー株式会社が展開するログミーBusiness事業を吸収分割により当社が承継するとともに、ログミー社の全株式を株式会社ユーザベースに譲渡しました。これにより、ログミー社は2026年4月より連結範囲から除外されています。 この結果、BtoBサービス売上高は前連結会計年度比35.0%増となりました。 以上の結果、Eight事業の売上高は前連結会計年度比33.0%増、調整後営業利益は前連結会計年度比273.2%増となりました。 ② 財政状態の分析 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   前連結会計年度末比 資産合計   47,984   54,958   +6,973 負債合計   31,943   33,864   +1,920 純資産合計   16,040   21,094   +5,053 負債純資産合計   47,984   54,958   +6,973 (資産) 当連結会計年度末における総資産は54,958百万円となり、前連結会計年度末に比べ、6,973百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加5,833百万円、その他(流動資産)の増加2,277百万円、前払費用の増加586百万円及びソフトウエアの増加250百万円、投資有価証券の減少1,486百万円及び繰延税金資産の減少379百万円によるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は33,864百万円となり、前連結会計年度末に比べ、1,920百万円増加しました。これは主に、顧客企業から契約期間分の料金を一括で受領すること等による前受金の増加4,019百万円、未払法人税等の増加902百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加812百万円、未払消費税等の増加674百万円及び賞与引当金の増加351百万円、株式売却契約損失引当金の減少2,301百万円、長期借入金の減少1,759百万円及びその他(固定負債)の減少434百万円によるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産額は21,094百万円となり、前連結会計年度末に比べ、5,053百万円増加しました。これは主に、新株予約権の行使による資本金の増加154百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加6,778百万円、子会社株式の追加取得等による資本剰余金の減少1,277百万円及び自己株式の増加741百万円によるものです。 ③ キャッシュ・フローの分析 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   前連結会計年度比 営業活動によるキャッシュ・フロー   9,651   9,641   △10 投資活動によるキャッシュ・フロー   △2,550   △608   - 財務活動によるキャッシュ・フロー   △654   △3,367   - 現金及び現金同等物の期末残高   31,172   36,849   +5,676 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は36,849百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,676百万円増加(前連結会計年度末比18.2%増)しました。当該増加には資金に係る為替変動による影響11百万円が含まれています。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は9,641百万円(前連結会計年度は9,651百万円の収入)となりました。 主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上9,375百万円、前受金の増加額4,044百万円、未払消費税等の増加額680百万円、賞与引当金の増加額357百万円、非現金支出となる減価償却費の計上902百万円及び減損損失の計上231百万円であり、主な資金減少要因は、その他の資産の増加額2,374百万円、関係会社株式売却益1,436百万円、法人税等の支払額1,383百万円、前払費用の増加額560百万円、仕入債務の減少額456百万円及びその他の負債の減少額209百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は608百万円(前連結会計年度は2,550百万円の支出)となりました。 これは主に、投資有価証券の取得による支出2,816百万円、無形固定資産の取得による支出675百万円、敷金の差入による支出509百万円、有形固定資産の取得による支出202百万円等の支出、投資有価証券の売却による収入2,157百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入1,538百万円等の収入によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支出した資金は3,367百万円(前連結会計年度は654百万円の支出)となりました。 これは主に、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出1,465百万円、長期借入金の返済による支出1,194百万円及び自己株式の取得による支出741百万円等の支出、株式の発行による収入263百万円等の収入によるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループは、提供するサービスについて生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしていません。 b.受注実績 当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載は省略しています。 c.販売実績 当連結会計年度の外部顧客への販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りです。 セグメントの名称   前連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)   当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)   前連結会計年度比 Sansan/Bill One事業   (百万円)   37,773   46,812   123.9   % Eight事業   (百万円)   5,039   6,700   133.0   % その他   (百万円)   389   248   63.6   % 合計   (百万円)   43,202   53,761   124.4   % (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。 ① 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たって、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りです。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等に関する説明」に含めて記載しています。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、認知度の向上及びユーザー数の拡大をすべく、積極的に広告宣伝活動を実施しました。今後も広告宣伝投資を継続して実施する方針です。当社グループの資金需要の一定割合は広告宣伝投資であり、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としています。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して 経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)
  • 決算説明資料2026年5月期 通期 決算説明資料2026-07-13

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。