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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

kubell

kubell Co.,Ltd.4448 · Growth · 情報・通信業

国内最大級のビジネスチャット「Chatwork」を基盤に、中小企業向けにSaaSとBPaaSを展開する企業。

概要

kubell(旧Chatwork)は、ビジネスチャット「Chatwork」を中核に、中小企業向けのSaaSおよびBPaaS(業務プロセスアウトソーシング)を提供する情報通信企業である。2000年に大阪でEC studioとして創業、2011年にChatworkをリリースし、2019年に東証マザーズ上場、2024年に現社名へ変更。2025年12月期の連結売上高は95億円、従業員数は658名。東京・南青山に本社を置く。

単一セグメント「プラットフォーム事業」で構成される収益構造

kubellの事業は、ビジネスチャット「Chatwork」を軸とする「プラットフォーム事業」の単一セグメントである。同事業は、SaaSドメインとBPaaSドメインの二領域で構成される。SaaSドメインは「Chatwork」の月額課金を主な収益源とし、勤怠管理「MINAGINE」、人事評価、クラウドストレージ「セキュアSAMBA」などの周辺サービスを含む。BPaaSドメインは、経理・総務・労務などのノンコア業務を代行するオンラインアシスタント「タクシタ」や「MINAGINE労務アウトソーシング」を提供し、月額固定や従量課金によるストック型収益を主体とする。2025年12月期の売上高は95億円、営業利益は4.8億円であり、営業利益率は約5%である。

国内中小企業を主な顧客ターゲットとする市場戦略

kubellは、日本の企業数の99.7%を占める中小企業を主要なターゲットとする。少子高齢化による労働人口減少と生産性低迷が課題となる中、ITリテラシーや予算が不足しDXが進んでいない中小企業に対して、使いやすさを重視したサービスを提供する。「Chatwork」はフリーミアムモデルを採用し、無料から導入できるため導入障壁が低い。有料プランへのアップセルやID増加により収益を拡大する。2025年12月時点の導入社数は97.3万社、登録ID数は806.6万、課金ID数は83.8万、ARRは73.4億円に達する。

グループ会社を通じたBPaaS体制の強化と事業再編

kubellは、BPaaS事業の中核を担う子会社として2024年4月に「株式会社kubellパートナー」を設立し、同日に勤怠管理システムを手掛ける「株式会社ミナジン」を同社の子会社とした。2025年7月には、kubellパートナーとミナジンを吸収合併(略式合併)により経営統合し、BPaaSの成長加速とグループ管理の効率化を図った。また、2021年に子会社化したクラウドストレージ事業の「Chatworkストレージテクノロジーズ」(現・kubellストレージ)は、2025年12月に完全子会社化が決議された。2024年12月にはセキュリティ事業を廃止し、プラットフォーム事業に経営資源を集中している。

業界の中での役割は中小企業向けDX支援プラットフォーム提供者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
95億円
営業利益
5億円
営業利益率
5.3%
純利益
2億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2024/12
事業売上構成比利益利益率
Chatworkセグメント83億円98.8%1億円1.2%
セキュリティセグメント1億円1.2%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01中小企業(全業種)主力

日本の企業数の99.7%を占める中小企業を主要ターゲットとし、労働生産性の向上や人手不足の解消に資するサービスを提供。ビジネスチャット「Chatwork」をプラットフォームとして、SaaSとBPaaSの両領域で業務効率化やDX推進を支援する。

主要顧客KDDI株式会社

主な製品・サービス8
Chatwork国内シェア首位
チャット、タスク管理、ファイル管理、ビデオ・音声通話をワンストップで提供するビジネスコミュニケーションツール。誰でも簡単に使えるUIと高いセキュリティ水準を備え、フリーミアムモデルで普及している。
Chatwork 勤怠管理、MINAGINE 勤怠管理
複雑な就業規則に対応したクラウド型勤怠管理システム。勤怠打刻から休暇管理、残業時間集計まで自動化し、労務コンプライアンスと業務効率化を支援。
Chatwork 人事評価
人事評価制度の構築から運用まで支援するサービス。クラウドシステムによる評価運用の効率化に加え、コンサルタントによる制度設計や定着支援も提供。
Chatwork ストレージ、セキュアSAMBA
法人向けクラウドストレージサービス。高いセキュリティ水準で社内外との安全なファイル共有・管理を実現し、ペーパーレス化やテレワークを促進。
Chatwork DX相談窓口
Chatworkユーザーに対し、専任アドバイザーが経営課題をヒアリングし、最適なSaaSやDXサービスを紹介・マッチングするアライアンスサービス。
Chatwork 広告
Chatworkのフリープランユーザー等に配信するBtoB向け広告サービス。ユーザー属性に応じたターゲティング配信が可能。
タクシタ(Chatworkアシスタント)
経理、総務、労務、採用、営業事務などのバックオフィス業務を幅広く請け負うオンラインアシスタントサービス。Chatwork上でのチャットで必要な時に必要な分だけ依頼できる。
MINAGINE 労務アウトソーシング
人事労務領域に特化したBPaaS。給与計算、年末調整、社会保険手続きなどを専門家の知見に基づき代行する。

製品と技術

主力サービス「Chatwork」の特徴と収益モデル

ビジネスチャット「Chatwork」は、チャット・タスク管理・ファイル管理・ビデオ通話をワンストップで提供する。シンプルなUIでITリテラシーを問わず利用でき、社内外とのオープンなコミュニケーションを可能とする。フリーミアムモデルを採用し、無料のフリープランから有料のビジネスプラン・エンタープライズプランへアップセルする。収益はID数ベースの月額/年額サブスクリプションが主体で、2025年12月期のARRは73.4億円。ユーザー獲得は、オンライン経由の自然流入、ダイレクトセールス、代理店やKDDIへのOEM提供(「KDDI Chatwork」)の3ルートである。登録ID数は806.6万、導入社数は97.3万社に達し、国内最大級の利用率を誇る。

BPaaS事業「タクシタ」と労務アウトソーシングの展開

BPaaSドメインの中核サービスは、経理・総務・労務・採用・営業事務などのノンコア業務を代行するオンラインアシスタント「タクシタ」(旧「Chatwork アシスタント」)である。Chatwork上のチャットで依頼を受け、AIとオペレーターが組み合わされて処理する。2025年7月のグループ統合後、サービスブランドを「タクシタ」に刷新し、採用代行「タクシタ採用」など新サービスを追加した。また、人事労務に特化した「MINAGINE労務アウトソーシング」は、給与計算や社会保険手続きを代行する。BPaaSの収益モデルは月額固定・従量課金が中心で、中小企業でも導入しやすい価格帯を実現。これらのサービスはChatworkの顧客基盤を活用し、クロスセルによって拡大している。

周辺SaaSとプラットフォーム戦略(勤怠・ストレージ・広告)

kubellはChatworkを基盤に、複数の周辺SaaSを展開する。勤怠管理システム「Chatwork 勤怠管理」および「MINAGINE 勤怠管理」は、複雑な就業規則に対応し打刻・休暇・残業を自動化する。クラウドストレージ「Chatwork ストレージ」および「セキュアSAMBA」は法人向けの高セキュリティなファイル共有・管理を提供。人事評価制度の構築・運用を支援する「Chatwork 人事評価」、DX相談窓口、Chatwork上のBtoB広告配信サービスなども含まれる。これらのサービスはChatworkのプラットフォーム上で連携し、顧客の利用定着とARPU向上を狙う。特に勤怠管理とストレージは、2021年以降の子会社化によって強化された分野である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 国内シェア首位Chatwork国内最大級の利用者数を有する中小企業(全業種)

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

成長途上のAIソリューション企業、収益性改善へ

クラウド・AI関連のソリューションを手掛ける独立系企業。売上高は2023年12月期の65億円から2024年12月期は85億円と拡大し、営業利益率も黒字転換した。公募増資などで資金調達を進め、成長投資を加速している。同業のソラコムやハッチ・ワークと比較すると規模は小さいが、AI特化型のサービスを強みに差別化を図る。業界内では後発ながら、営業黒字化を達成し成長軌道に乗りつつある。

強み

  • AI関連に特化したサービスを提供し、市場成長の追い風を受ける。
  • 2023年から2025年にかけ売上高が65億→95億円へ成長中。
  • 2024年12月期に営業利益率1.18%で黒字化、収益基盤を構築。
  • 公募増資等で成長資金を確保し、投資余力を持つ。

課題

  • 2024年営業利益率1.18%と低く、規模拡大と効率化が課題。
  • ソラコムなど同業が多く、差別化とシェア拡大が急務。
  • 特定顧客やサービスへの集中リスクが懸念される。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がkubell

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

EC studio創業からチャットサービス開発への転機(2000~2011年)

2000年7月、企業向けホームページ集客支援サービスを目的として大阪府吹田市でEC studioが創業される。2004年11月に有限会社EC studioを設立、2005年12月に株式会社へ組織変更した。2006年6月には東京都世田谷区三軒茶屋に東京オフィスを開設し、首都圏での事業基盤を築いた。2008年4月、キヤノンITソリューションズとの代理店契約によりセキュリティ事業を開始する。2011年3月、ビジネスチャット「Chatwork」をリリースし、これが後に主力事業へと成長する起点となる。2012年4月には社名をChatWork株式会社に変更し、同年5月にはKDDI株式会社との業務提携によりChatworkのOEM提供を開始、大口顧客への展開を進めた。

上場前の成長期と米国子会社の清算(2012~2018年)

2012年8月、米国カリフォルニア州に子会社ChatWork,inc.を設立し海外展開を試みたが、2018年7月に同社を清算し、海外直接展開から撤退した。国内では2014年3月に東京オフィスを台東区松が谷へ、2017年10月には港区芝公園へ移転し、業務拡大に対応した。2017年12月には本店所在地を神戸市北区に変更するなど、本社機能の整理を進めた。2018年11月には社名をChatwork株式会社(小文字のw)に再度変更。この間、売上高は2015年12月期の6億円から2018年12月期には13億円へと倍増し、成長軌道を確立した。

マザーズ上場とBPaaS事業への拡大(2019~2023年)

2019年9月、東京証券取引所マザーズに株式を上場し、資金調達と知名度向上を実現した。2020年3月には本店を大阪市北区に移転。2021年7月、クラウドストレージ「セキュアSAMBA」を提供するChatworkストレージテクノロジーズを子会社化し、データ管理領域に進出。2022年4月、東証の市場区分再編に伴いグロース市場へ移行。2023年2月には勤怠管理システム等を提供する株式会社ミナジンを子会社化し、BPaaS事業の基盤を拡充した。2023年7月には本店を東京都港区西新橋に変更し、事実上の東京本社体制を確立した。この期間、売上高は上場時の18億円から2023年12月期には65億円に急成長した。

kubellへの社名変更とグループ再編(2024~2025年)

2024年4月、BPaaS事業の中核子会社として「株式会社kubellパートナー」を設立し、同日にミナジンを同社の子会社化した。2024年7月、社名を「株式会社kubell」に変更し、子会社のChatworkストレージテクノロジーズも「株式会社kubellストレージ」へ変更。本店を東京都港区南青山に移転した。2024年12月、収益性の低いセキュリティ事業を廃止し、プラットフォーム事業への集中を明確化した。2025年7月、kubellパートナーとミナジンを吸収合併(略式合併)により経営統合。同年12月には、ペイトナー請求書事業の譲受を決定し、Fintech領域へ参入する意思を示した。2025年12月期の売上高は95億円、営業利益5億円と黒字化を達成した。

年表29件を開く

2000年代

  • 2000年7月創業企業向けのホームページ集客を支援するサービスの提供を目的として、大阪府吹田市にEC studioを創業
  • 2004年11月創業有限会社EC studioを設立し、大阪府吹田市に大阪オフィスを開設
  • 2005年12月創業株式会社に組織変更し、株式会社EC studioを設立
  • 2006年6月東京都世田谷区三軒茶屋に東京オフィスを開設
  • 2008年4月キヤノンITソリューションズ株式会社とESET製品のダウンロード権の販売代理店契約を締結し、セキュリティ事業を開始

2010年代

  • 2011年1月東京オフィスを東京都世田谷区池尻に移転
  • 2011年3月ビジネスチャット「Chatwork」をリリースし、Chatwork事業を開始
  • 2012年4月商号変更ChatWork株式会社に社名変更
  • 2012年5月KDDI株式会社と業務提携契約を締結し、ChatworkのOEM提供開始
  • 2012年8月米国カリフォルニア州に子会社、ChatWork,inc.を設立
  • 2014年3月東京オフィスを東京都台東区松が谷に移転
  • 2017年10月東京オフィスを東京都港区芝公園に移転
  • 2017年12月商号変更本店所在地を神戸市北区に変更
  • 2018年7月ChatWork,inc.を清算
  • 2018年11月商号変更Chatwork株式会社に社名変更
  • 2019年9月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場

2020年代

  • 2020年3月商号変更本店所在地を大阪府大阪市北区に変更
  • 2021年7月M&Aクラウドストレージ「セキュアSAMBA」を提供する「Chatworkストレージテクノロジーズ株式会社」を子会社化
  • 2022年3月東京オフィスを東京都港区西新橋に移転
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分再編に伴いグロース市場に移行
  • 2023年2月M&A勤怠管理システム等を提供する「株式会社ミナジン」を子会社化
  • 2023年7月商号変更本店を東京都港区西新橋に変更
  • 2024年4月BPaaS事業の中核を担う子会社、「株式会社kubellパートナー」を設立
  • 2024年4月M&A「株式会社ミナジン」を「株式会社kubellパートナー」が子会社化
  • 2024年7月商号変更株式会社kubellに社名変更
  • 2024年7月商号変更子会社である「Chatworkストレージテクノロジーズ株式会社」を「株式会社kubellストレージ」に社名変更
  • 2024年7月商号変更本店所在地を東京都港区南青山に変更
  • 2024年12月セキュリティ事業を廃止
  • 2025年7月M&A「株式会社kubellパートナー」と「株式会社ミナジン」を吸収合併(略式合併)により経営統合

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高CAGR2026年度まで30%以上
  • EBITDAマージン2026年度まで10〜15%
  • 連結売上高2026年度まで150億円
  • EBITDA2026年度まで15〜22.5億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    コミュニケーションプラットフォーム戦略

    主力のビジネスチャット「Chatwork」で、オープンプラットフォーム性とフリーミアムモデルを活かしたPLG戦略によりユーザー獲得を進め、中小企業領域で高価値なプラットフォームを確立する。

  2. 02

    インキュベーション戦略

    R&Dを進め、グループのアセットやポジショニングを活用して新規事業を創出し、非連続な成長の柱となる付加価値を生み出す。

  3. 03

    M&A・資本業務提携の推進

    ビジネス版スーパーアプリの実現に向け、シナジーが見込める企業のM&Aや資本業務提携を積極的に推進し、特にBPaaS領域では専門ノウハウを持つ企業をグループインさせる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 7期分

グループ全体で658人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は759万円で、6期前と比べて+26.9%平均年齢は34.8歳、平均勤続年数は2.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2019年12月59834.63.9107
2020年12月56833.93.4162
2021年12月63733.82.8251
2022年12月64834.42.9314
2023年12月67135.22.6459
2024年12月68235.52.758217
2025年12月75934.82.765876

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率8.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率88.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)66.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都港区792百万円
プラットフォーム事業

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は95億円営業利益5億円前期と比べると増収増益で、売上が+11.8%、利益が+400.0%。

売上高
+11.8%
95億円
営業利益
+400.0%
5億円
純利益
2億円
営業利益率
5.3%
前期比 +4.1%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高109億円95億円
営業利益8億円5億円
純利益6億円2億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は53億円、営業利益は6億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+17.8%、営業利益は+500.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q14−1−7.1−1
2023年2Q15−3−20.0−3
2023年3Q17−3−17.6−3
2023年4Q191
2024年1Q1900.00
2024年2Q2100.00
2024年4Q4512.2−12
2025年2Q4512.20
2025年4Q5048.02
2026年2Q53611.35

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 11期分

2015年12月期からの11期で、売上は6億円から95億円へ15.8倍に増えた。直近期の営業利益率は5.3%。売上は10期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2015年12月6−4−4
2016年12月7−6−6
本店所在地を神戸市北区に変更
2017年12月10−2−2
Chatwork株式会社に社名変更
2018年12月13−2−1
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2019年12月1811
本店所在地を大阪府大阪市北区に変更
2020年12月2432
クラウドストレージ「セキュアSAMBA」を提供する「Chatworkストレージテクノロジーズ株式会社」を子会社化
2021年12月34−7−7
2022年12月46−7−7
勤怠管理システム等を提供する「株式会社ミナジン」を子会社化
2023年12月65−7−6
「株式会社ミナジン」を「株式会社kubellパートナー」が子会社化
2024年12月85111.2−12
「株式会社kubellパートナー」と「株式会社ミナジン」を吸収合併(略式合併)により経営統合
2025年12月95555.32

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高95億円のうち、営業利益として残るのは5億円5.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2億円、売上の2.1%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金30.5%29億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金64.2%61億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.3%5億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
69.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.1pt
5.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比4.5pt
2.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.1pt
12.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
10.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 9期分

2025年12月期は営業CFが9億円、投資CFが−6億円で、差し引きのフリーCFは3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は31億円で、売上の3.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2017年12月−2−10−37
2018年12月−100−16
2019年12月109115
2020年12月4−21218
2021年12月−5−827−1332
2022年12月−3−55−829
2023年12月5−152−1021
2024年12月15−70829
2025年12月9−6−2331

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 11期分

2025年12月期の総資産は67億円。このうち返さなくてよい自己資本が20億円で、自己資本比率は29.9%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2015年12月2021.8
2016年12月119278.5
2017年12月106465.3
2018年12月105553.1
2019年12月2015573.6
2020年12月2518770.6
2021年12月51341763.7
2022年12月54292551.8
2023年12月63243938.6
2024年12月61164526.1
2025年12月67204729.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
35億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-40億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
47億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
61
/ 100
安定性自己資本比率20 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中250位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中553位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.0%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.3%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
29.9%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
11.8%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥340で、1年前と比べて-21.7%過去52週の値幅のなかでは45%の位置にある。

¥340-4.2%1ヶ月+16.0%1年-21.7%時価総額144億円
過去52週の値幅
安値¥247高値¥455

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.0倍
PER (会社予想)23.8倍
PBR5.62倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で17%上昇し、8月17日には343円と前日比5.21%高。25日線(301円)を大きく上回り、RSI73.6と過熱感も。8月13日から8月17日にかけて出来高が急増し、8月17日には40.9万株と高水準。52週高値475円からは28%下にあるものの、上昇トレンドが鮮明で、短期的な過熱に注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 12/100)

PER 63.64倍は業界平均30.16倍の約2.1倍で、PBR 6.27倍も平均3.56倍を大きく上回る。ROE 12%は良好だが、直近の最終利益は赤字で、収益性の不安定さが株価に織り込まれていない。配当利回りは無配で懸念材料。成長性を評価されても現在の水準は割高に映る。ただし、2025年度は増収増益で黒字転換が見込まれ、収益改善が進めば妥当性が高まる可能性もある。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.0倍47.9倍
PER (予想)23.8倍
PBR5.62倍2.96倍
ROE12.0%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

AI音声認識市場の拡大は追い風だが、競合ひしめく中での差別化持続性が焦点。強気派は売上成長率と黒字転換への期待、弱気派は赤字継続リスクと競合激化を懸念。

プラスに働く材料7
  • 高成長継続

    売上高は2022年46億→2024年85億円と急成長、2025年も+12%予想。

  • 黒字転換目前

    2025年12月期は営業利益5.26%、経常黒字化見込み。

  • 市場追い風

    コールセンターのAI代替需要は長期トレンド。

  • 最終損益が2億円の黒字転換、収益改善局面入り通年影響

    2025年12月期の純損益が前期-12億円から+2億円へ改善、赤字脱却

  • 売上高が65億→95億と3期連続増収で成長継続通年影響

    2025年12月期売上高は前期比11.8%増の95億円、増収基調

  • 営業利益率が1.2%から5.3%に急改善、コスト効率化通年影響

    営業利益は前期比4億円増の5億円、利益率は5.26%まで上昇

  • 増収効果で営業レバレッジが発揮され、増益率が拡大継続影響

    売上高10億円増に対し営業利益は4億円増、限界利益率40%

マイナスに働く材料7
  • 赤字継続リスク

    2024年12月期は最終損失12億円と拡大。黒字化の確証なし。

  • 競合優位不透明

    AI分野は技術進歩が速く、新興企業・大手ITとの競合激化。

  • 評価高すぎ

    PER57倍と割高。黒字化しても成長鈍化で調整リスク。

  • PER約64倍と高評価、業績下振れで修正リスク決算発表後影響

    時価総額136億円に対し純利益2億円、PER63.64倍と期待先行

  • 営業利益5億円と小幅で、収益の安定性に欠ける継続影響

    2024年12月期は営業利益1億円、2025年は5億円だが増減が大きい

  • 株価が1年で31.8%下落、戻り売り圧力が続く継続影響

    過去1年で31.78%下落し、投資家心理が悪化

  • 増収でも赤字が拡大した2024年の実績、費用増のリスク通年影響

    2024年は売上85億円と増収も純損益-12億円、コスト増加が経営課題

次の決算で確かめる点
売上高成長率
市場シェア拡大の指標。年率20%超の維持が焦点。
営業利益率
黒字化達成と利益率改善がバリュエーション正当化の鍵。
解約率
サブスク型のため、解約率低下は収益安定性の証。

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ9,447人。区分でいちばん多いのは事業法人50.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が52.4%を占め、残る47.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
事業法人59.254.752.952.250.950.8
個人・その他25.220.026.325.628.030.9
外国法人7.915.710.17.116.315.1
金融機関6.08.38.013.43.41.6
証券会社1.51.22.61.61.41.5
自己株式0.00.10.20.5
外国人個人0.10.10.20.20.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社Fun&Creative48.58
02BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE−AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)4.31
03山本正喜4.22
04山口勝幸2.81
05GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)2.68
06BANK JULIUS BAER AND CO. LTD. SINGAPORE CLIENTS(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2.67
07THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD − SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION A/C CLIENTS(常任代理人 香港上海銀行東京支店)2.36
08井上直樹1.36
09BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCT E PSMPJ(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.91
10株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.81

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-06-02
    株式会社Fun&Creative
    変更報告
    48.58%
    -0.48pt
  • 2026-06-02
    株式会社Fun&Creative
    変更報告
    48.14%
    -0.44pt
  • 2026-05-12
    株式会社Fun&Creative
    新規の大量保有報告
    48.14%
    -0.44pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 11期分

1株利益は11期で+100%、1株純資産は7期で+18%。直近期のROEは12.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2015年12月−2,498
2016年12月−3,553
2017年12月−6
2018年12月−3
2019年12月2406.1
2020年12月64912.7225.0
2021年12月−2083
2022年12月−1770
2023年12月−1560
2024年12月−2938
2025年12月54812.074.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/12期の役員報酬は総額188百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
山本正喜代表取締役兼社長 上級執行役員 CEO4522,312,051
井上直樹取締役兼上級執行役員 CFO52576,282
福田升二取締役兼上級執行役員 COO46275,133
宮坂友大取締役(注)14328,229
熊倉安希子取締役(常勤監査等委員)(注)1474,056
村田雅幸取締役(監査等委員)(注)1575,130
早川明伸取締役(監査等委員)(注)1525,130
福島史之取締役(監査等委員)(注)1445,130

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)469622615840
監査等委員42505308

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,576字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や創造的な働き方を実現するサービスの開発・提供に取り組んでおります。特に、日本の企業数の99.7%を占めながらも労働生産性の低迷や深刻な人手不足といった課題を抱える「中小企業」を主要なターゲットとし、その課題解決に資する事業を展開しております。 当社グループが営む事業は、ビジネスチャット「Chatwork」を中心とした「プラットフォーム事業」の単一セグメントであります。当事業は、ソフトウェアを通じた月額課金モデルに関わる「SaaSドメイン」と、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)をオンラインで実現するモデルに関わる「BPaaSドメイン」の2つの領域で構成されております。それぞれの事業内容の詳細は以下のとおりです。なお、当該セグメントは「第5 経理の状況 1(1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります 。 (1)プラットフォーム事業 当社グループは、国内最大級の利用者数を有するビジネスチャット「Chatwork」の顧客基盤をプラットフォームとして、ITリテラシーやリソースが不足しがちな顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する多様なサービスを展開しております。 ①SaaSドメイン SaaSドメインにおいては、主力サービスであるビジネスチャット「Chatwork」に加え、企業のバックオフィス業務やDXを支援する周辺サービスの開発・提供を行っております。 (ⅰ)ビジネスチャット「Chatwork」 「Chatwork」は、誰もが簡単に使えるチャット機能に加え、タスク管理、ファイル管理、ビデオ・音声通話機能をワンストップで提供するビジネスコミュニケーションツールです。高い機密性が求められるビジネスシーンに対応したセキュリティ水準を備えております。主な特徴は以下のとおりです。 ・シンプルで直感的なユーザーインターフェース IT専任担当者が不在の組織でも導入しやすいよう、ITリテラシーの高低に関わらず幅広い業種・職種の方が直感的に利用できるデザインを採用しております。PCブラウザだけでなくモバイル端末でも利用可能であり、場所を選ばない働き方を支援しております。 ・オープンプラットフォームとネットワーク効果 社内コミュニケーションに特化したツールとは異なり、社外の取引先や顧客とも円滑に接続できるオープンプラットフォーム型の設計となっております。これにより、ユーザー同士の招待や紹介を通じて利用者が複利的に増加する独自のネットワーク効果を有しており、当該マーケットにおいて効率的なユーザー獲得を実現しております。 ・フリーミアムモデル 基本機能を無料で利用開始できるフリープランを提供しております。予算制約のある企業にとっても導入のハードルを下げ、社内外へ気軽に利用を勧めることができる環境を提供することで、圧倒的なシェアを獲得しております。 <収益モデル> 当サービスはSaaS形式で提供しており、有料プラン(ビジネスプラン、エンタープライズプラン)について、利用者(ID)数に応じた月額または年額の定額利用料(サブスクリプション)を受領するストック型の収益モデルを構築しております。フリープランから有料プランへのアップセル、および既存顧客のID数増加により、安定的かつ継続的な収益拡大を図っております。 <販路> ユーザーの獲得経路は、顧客自らがオンラインで申し込む「フリーミアム(紹介・Web経由)」、当社営業部門による「ダイレクトセールス」、およびパートナー企業を通じた「パートナーセールス(代理店・OEM)」に大別されます。 フリーミアムにおいては、無料での利用開始から組織内での利用定着を経て、機能制限の解除や管理機能の必要性に応じて有料プランへ移行する流れが主力となっております。また、パートナーセールスにおいては、全国の販売代理店による営業展開に加え、KDDI株式会社へのOEM提供(「KDDI Chatwork」)を通じて、大企業等のエンタープライズ領域への導入も推進しております。 (ⅱ)その他SaaSサービス 「Chatwork」のプラットフォーム上で、顧客企業の経営課題を解決するための周辺サービスを展開しております。 サービス名   サービスの概要 Chatwork 勤怠管理、MINAGINE 勤怠管理   複雑な就業規則にも対応可能なクラウド型勤怠管理システムです。打刻管理から休暇管理、残業時間の集計までを自動化し、労務コンプライアンスの遵守と業務効率化を支援します。 Chatwork 人事評価   人事評価制度の構築から運用までを支援するサービスです。クラウドシステムによる評価運用の効率化に加え、コンサルタントによる制度設計や定着支援も提供しております。 Chatwork ストレージ、セキュアSAMBA   法人向けクラウドストレージサービスです。高いセキュリティ水準のもと、社内外との安全かつ円滑なファイル共有・管理を実現し、ペーパーレス化やテレワークを促進します。 Chatwork DX相談窓口   「Chatwork」ユーザーに対し、専任のアドバイザーが経営課題をヒアリングし、課題解決に最適なSaaSやDXサービスを紹介・マッチングするアライアンスサービスです。 Chatwork 広告    「Chatwork」のフリープランユーザー等に対し、ブラウザやアプリ上で広告を配信するBtoB向け広告サービスです。ユーザー属性に応じたターゲティング配信が可能です。 ②BPaaSドメイン BPaaS(Business Process as a Service)は、ソフトウェアの提供にとどまらず、ビジネスプロセス(業務工程)そのものをクラウド経由でアウトソーシングとして請け負うサービスです。 IT人材が不足し、自社リソースのみでのSaaS活用やDX推進が困難な多くの企業に対し、チャットを通じた依頼で業務を請け負い、当社のオペレーターやAI、SaaSを組み合わせることで、業務プロセスそのものの効率化及び生産性の向上を実現しております。 当社グループのBPaaS事業は、DXが未浸透な顧客層を主要ターゲットとしておりますが、国内最大級のビジネスチャット「Chatwork」のプラットフォーム基盤を活用し、膨大な既存ユーザーを共有することで顧客獲得コストを最小化できる点に優位性を有しております。加えて、業務の「型化(標準化)」と「AI・テクノロジーの活用」を徹底することで、労働集約的になりがちな従来のBPOとは異なり、導入しやすい価格帯での提供と高い利益率を両立する、効率的なビジネスモデルを構築しております。これにより、従来は価格面等でBPOを導入できなかった中小企業においても、外部リソースを活用した実効性のあるDXへの取り組みを可能としております。 (ⅰ)タクシタ(Chatwork アシスタント) 経理、総務、労務、採用、営業事務など、企業のノンコア業務(バックオフィス業務等)を幅広く請け負うオンラインアシスタントサービスです。「Chatwork」上でのチャットコミュニケーションを通じて、必要な時に必要な分だけ業務を依頼できる手軽さが特徴です。AIやテクノロジーを活用したオペレーションにより、高品質かつ低価格なサービスを提供しております。 (ⅱ)MINAGINE 労務アウトソーシング(Chatwork 労務管理) 人事労務領域に特化した専門性の高いBPaaSです。社会保険労務士等の専門家の知見に基づき、給与計算、年末調整、社会保険手続きなどの業務を代行します。専門的な知識が必要で属人化しやすい労務業務をアウトソースすることで、顧客企業はコア業務へ集中することが可能となります。 <収益モデル> 月額固定のプラン、稼働時間に応じた従量課金、従業員数等に応じた月額利用料等によるストック型収益を主体としております。また、年末調整等のスポット業務に応じた手数料を受領しております。 [事業系統図] 以上の内容を事業系統図に示すと、次のとおりです。 (注) 上記のOEM提供先は、KDDI株式会社であり、同社との業務委託契約に基づくものです。詳細は「第2 事業の状況 5 重要な契約等」をご参照下さい。
経営方針・対処すべき課題3,625字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1)経営方針 当社グループは「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や新しく創造的な働き方を実現する製品やサービスの開発・提供に取り組んでおります。 (2)経営環境及び経営戦略 少子高齢化が進む日本社会において、社会福祉を支え国際競争力を上げるにあたり労働生産性の向上が最大の焦点となっています。特に日本の労働人口の69.7%を占める中小企業(注1)において労働生産性は長期で伸び悩んでおり、低労働生産性の根本原因となっております。労働生産性向上にはIT投資(DX)が重要でありますが、リテラシーや予算の問題が大きく投資が進んでおらず、80%以上の中小企業(注2)がDXに取り組めていないのが現状であります。 また、現在ビジネスチャットの普及率は23.7%(注3)と低く、今後も大きく普及が広まるものと考えられます。こうした環境を踏まえると、当社のChatworkの認知度拡大に伴い当サービスへの需要はこれまでよりも早いスピードで拡大していくものと期待しております。 このような経営環境のもと中長期での成長を目的として2026年度を最終年度とする中期経営計画を策定しております。中期経営計画では、2026年までに中小企業No.1 BPaaSカンパニーのポジションを確立し、長期的には中小企業市場における圧倒的なシェアを背景に、あらゆるビジネスの起点となるビジネス版スーパーアプリとしてプラットフォーム化していくことを目標としております。2024~2026年では、中小企業No.1 BPaaSカンパニーの目標に向けてグループ全体の成長を加速させると共に、利益を生み出せる体制の構築を進めてまいります。 中期経営計画の財務目標は、2024~2026年連結売上CAGR30%以上の成長、2026年EBITDAマージン10~15%とし、最終年度である2026年度では連結売上高150億円、EBITDA15~22.5億円を目指してまいります。目標の達成に向けてビジネスチャットの売上成長を継続しつつ、次の成長の柱であるBPaaSの売上急拡大、新規事業の立ち上げを実現してまいります。 ① コミュニケーションプラットフォーム戦略 主力サービスであるビジネスチャット「Chatwork」は強みである社内外がシームレスにつながるオープンプラットフォーム性と無料からはじめられるフリーミアムの特性によるネットワーク効果を活かしたPLG戦略を軸にユーザーの獲得を進めてまいります。ユーザー数の極大化とアクティブ率を向上させることで、中小企業領域において他に類を見ない高価値なプラットフォームの確立を目指します。 ② BPaaS戦略 顧客の業務効率と生産性向上をサポートするため、経理業務や労務業務等のノンコア業務について、ソフトウェアの提供にとどまらずそれらの業務のビジネスプロセスそのものをサービスとして提供するBPaaSを展開し、Techと人をハイブリッドした高い生産性のオペレーションを確立させ、経営における幅広い領域での本質的なDXの実現を目指します。 ③ インキュベーション戦略 R&Dを進め、グループのアセットやポジショニングを活かし、ターゲットの拡張も意識した事業展開を推進することで、非連続成長の柱となる付加価値を創造することを目指します。 (注1)中小企業庁「中小企業白書」2025年度版 (注2)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業の DX 推進に関する調査」2025年12月調査 (注3)当社依頼による第三者機関調べ。2025年4月調査 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは上記「(2)経営環境及び経営戦略」に記載の通り、中長期で成長を加速させると共に、利益を生み出せる体制の構築を進めております。経営指標としましては経営計画の財務目標となる売上高およびEBITDAを重要と考えております。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループとして捉えている対処すべき主要課題は以下のとおりです。 ① 顧客基盤の拡大とエンゲージメントの向上 当社グループのビジネスの根幹は、国内最大級の利用者数を有する「Chatwork」の顧客基盤にあります。中小企業のDXの入り口として、圧倒的なシェアを確立することが競争優位の源泉となります。このため、プロダクト主導の成長戦略(PLG:Product-Led Growth)を推進し、口コミやネットワーク効果を通じた効率的なユーザー獲得を加速させます。また、セキュリティを担保した上でのID登録の簡素化やユーザーインターフェースの改善を継続的に実施し、登録ID数及びアクティブユーザー数の最大化に努めてまいります。 ② クロスセルの推進とBPaaS事業の拡大 当社グループは、国内最大級の利用者数を有する「Chatwork」の広範な顧客接点を基盤に、グループが保有する多様な商材のクロスセルを推進しております。その中でも特に、中長期的な成長の中核を担う主事業としてBPaaS事業を位置づけており、経理・労務・総務・採用等のノンコア業務を代行する「タクシタ」や「MINAGINE 労務アウトソーシング」等への展開を加速させてまいります。これらの取り組みを通じて、顧客一社当たりの平均単価(ARPU)の向上及び顧客獲得単価(CAC)の低減を実現し、顧客のLTV(Life Time Value)の最大化を図ってまいります。 ③人とテクノロジーの融合による生産性の向上 BPaaS事業の拡大においては、労働集約的な側面を排除し、高い収益性を確保することが課題となります。当社グループは、オペレーターによる業務遂行に加え、生成AIやSaaS等のテクノロジーを徹底的に活用することで、業務プロセスの効率化・自動化を推進いたします。オペレーションの型化やAIエージェントの開発を進め、「人」と「テクノロジー」をハイブリッドに組み合わせることで、サービス品質の維持・向上と利益率の改善を両立させてまいります。 ④ セキュリティ、内部管理体制の継続的な向上 当社グループが提供するサービスは、多数の企業の機密情報や個人情報を取り扱っており、社会的なインフラとしての側面を有しております。そのため、サイバー攻撃やシステム障害のリスクに対し、専任の組織による監視体制を整備し、脆弱性診断等の技術的な対策に加え、個人情報管理体制の整備やアクセス制限等のシステム統制といった内部管理体制の強化も推進しております。また、BPaaS業務の拡大に伴い、内部脅威対策製品の導入等、情報の持ち出しに対する監視を実施しております。今後も、堅牢なセキュリティ体制の構築とシステムの安定稼働に継続して投資を行ってまいります。 ⑤優秀な人材の確保と育成 SaaS及びBPaaSの両輪で事業を成長させるためには、高度なプロダクト開発を担うエンジニアやデザイナー、顧客の業務課題を解決する専門性の高いオペレーション人材、及び業務の効率化、自動化を強力に推進するAI人材の確保が不可欠です。そのため、既存人材の能力及び技術の向上のための教育・研修体制を充実させてまいります。また、サステナビリティの重要課題として掲げる「楽しく創造的に活躍できる人材の創出」に向けた組織文化の浸透を図ることで、優秀な人材の採用と定着、育成に努めてまいります。 ⑥M&A・組織再編の推進とグループ・ガバナンスの強化 「ビジネス版スーパーアプリ」の実現に向け、自社開発のみならず、当社グループとのシナジーが見込める企業のM&Aや資本業務提携を主戦略の1つと位置付け、推進してまいります。特にBPaaS領域においては、専門的なノウハウを持つ企業のグループインを進めており、買収後の組織統合(PMI)や機動的な組織再編を迅速かつ円滑に進めることで、早期のシナジー創出を目指します。 一方で、事業領域の拡大に伴い、グループ全体での管理体制の構築が急務となっております。そのため、各グループ会社の独立性を尊重しつつも、グループ全体での内部統制体制の強化等を継続して検討・推進いたします。攻めのM&Aと守りのガバナンスを両立させることで、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実を図り、顧客からの信頼を獲得できるよう努めてまいります。
事業等のリスク7,226字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。 当社グループはこれらのリスクの発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針です。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク ①中小企業のDX市場環境について 少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少により、中小企業における労働力不足は深刻化しており、業務効率化を実現するDX(デジタルトランスフォーメーション)や、業務オペレーションを外部委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)への社会的要請は高まっているものと認識しております。 当社グループが展開するビジネスチャット「Chatwork」はビジネスコミュニケーション効率化の手段として有効であることに加え、ITリテラシーやリソースに課題を抱える中小企業においては、チャットを通じてビジネスプロセスそのものを請け負う「BPaaS(Business Process as a Service)」が、実効性のあるDXを推進する有力な手段であると考えております。中小企業におけるこれらサービスの導入率は、依然として大企業と比較して低水準にあり、当社の主要ターゲットである中小企業市場における潜在的需要は極めて大きいものと認識しております。 しかしながら、将来において経済情勢や景気動向の悪化等により、企業のIT投資やバックオフィス業務のアウトソーシング費用の抑制が生じた場合には、これら市場の拡大が当社グループの想定を下回る可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②競合について 当社グループが事業を展開するビジネスチャット、クラウドストレージ、勤怠管理等のSaaS市場及びBPaaSを含むBPO市場においては、国内外の多様な企業が参入しており、近年、SaaSの社会的な浸透やAIサービスの活用により競争が加速しているものと認識しております。当該領域においては、特定の業務領域に特化したツールを提供する企業やアウトソーシング受託企業が多数存在しており、これら企業との間で競合が生じております。また、一般にクラウドサービスやBPaaSを含むBPOサービスは参入障壁が比較的低いものと認識しております。 当社グループのコアサービスであるビジネスチャット「Chatwork」は、国内最大級の導入社数及び登録ID数を背景とした、圧倒的な中小企業の顧客基盤を有しております。加えて、直感的なユーザビリティや社外ユーザーを招待しやすいシステム上の特性により、ユーザー同士の紹介を通じて利用者が複利的に増加する独自のネットワーク効果を強みとしております。これらビジネスチャットの強固なプラットフォームを起点に、顧客のノンコア業務を支援する各種SaaSやBPaaSのクロスセルを推進しております。さらに、継続的な機能強化やAI等の最新技術の活用に加え、BPaaSとSaaSが密接に連動するプロダクト開発を推進することで他社との差別化を図り、サービスの競争力維持・向上に努めていく方針です。 なお、競合企業の参入や拡大は市場全体の活性化に繋がる側面もありますが、特定の業務領域における価格競争の激化、あるいは当社グループの顧客基盤やシステム上の優位性が損なわれ競争力が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③技術革新及び顧客需要の変化への対応について 当社グループが属するインターネット業界においては、AI技術の飛躍的な進化をはじめとして、市場及び顧客ニーズ、技術の変化が非常に速く、それに基づく新サービスの投入が相次いで生じております。 当社グループは、このような変化に迅速にキャッチアップすべく、当社プロダクト及びサービスへのAI機能の実装やAI活用によるオペレーションの効率化に積極的に取り組んでおります。また、最新の技術動向や企業ニーズ等を注視し、これら情報の収集やノウハウの習得を継続することで、それらの知見をサービス開発に活用しております。しかしながら、新技術や顧客需要の変化への対応が困難となる又は対応に遅れが生じる場合には、当社グループのサービスの競争力が低下し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④プラットフォームでのアプリ提供について 当社グループにおいて提供されるスマートフォン向けアプリは、プラットフォーム運営事業者であるApple及びGoogleにアプリを提供することが現段階における事業展開の重要な前提条件です。これらのプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換及び動向によって、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業運営に関するリスク ①特定事業への依存 当社グループの連結売上高の大部分は、主力のビジネスチャット「Chatwork」の収益により構成されております。中長期経営計画においてBPaaSドメインを新たな成長の柱として急拡大を図っておりますが、現時点における収益基盤は依然としてビジネスチャット「Chatwork」に大きく依存しております。そのため、当該サービスにおいて想定を超える市場環境の変化や競争力の低下等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⅰ. フリーミアムモデルにおける課金プランへの移行について 「Chatwork」におけるユーザー獲得は、フリーミアムによるものが多くを占めており、課金ユーザーの獲得においても、フリープランによるユーザー獲得から有料プランへの転換(有料化)を促す手法が重要な役割を担っております。フリープランにおいては、コンタクト数、メッセージの閲覧可能期間、ストレージ容量等の一部機能に制限を設定するとともに 、有料プランに管理機能等の付加価値を追加しており、ユーザー企業における本格的な導入及び利用に際しては、一定割合にて有料プランへの移行が発生するものと想定しております。しかしながら、将来において、フリープランの範囲内で完結するライトユーザーの割合が増加した場合、有料プランの拡大に結び付かず、当社グループの事業成長が想定通りに進展しない状態となり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⅱ. サービス価格について 当社グループの事業においては、顧客ニーズを踏まえた適正なサービス価格設定に努めておりますが、サービスの機能強化や競合対応、物価上昇への対応等を目的として、サービスにかかる価格改定を行う場合があります。今後において、価格改定については顧客及び競合状況等を慎重に判断した上で実施していく方針ですが、当社グループの価格戦略と顧客ニーズにミスマッチが生じた場合には、新規顧客獲得の停滞を招く可能性があります。さらに、価格改定を契機として既存ユーザーの解約率が上昇し 、期待した収益向上が図れない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります 。 ②M&A及び資本提携について 当社グループは、長期ビジョンであるビジネス版スーパーアプリの実現に向けた事業規模の拡大とBPaaSの提供範囲拡張のための手法の一つとして、M&Aや資本提携を強化していきます。M&A前の段階において、対象会社の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行い、リスクを吟味した上で判断及び実行しております。しかしながら、投資後に偶発債務や未認識債務の判明等、事前の調査において認識できていなかったリスクが生じた場合や、投資後の事業の統合が計画通り進まない場合は、対象会社の株式価値や譲受けた事業資産の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの財政状況及び業績に大きな影響を与える可能性があります。 (3)システム・情報セキュリティに関するリスク ①システムの安定性・安全性について 当社グループの事業は、そのサービス特性からサービス及びシステムについて高い安全性及び安定性が求められております。当社グループのサービスは、インターネットを介してサービスを提供する形態であり、自然災害、火災等の事故、外部委託事業者における障害発生により、通信トラブルが生じた場合、継続したサービス提供等に支障が生じる可能性があります。 また、当社グループのシステムにおいて、ソフトウエア又はシステム機器等の瑕疵・欠陥等によるトラブルが発生した場合、コンピュータウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合、サイトへの急激なアクセス増加や予測不可能な様々な要因によってコンピュータシステムがダウンした場合にも、同様のリスクがあります。 当社グループにおいては、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害を回避すべく、定期的なバックアップ、システムの多重化等により未然防止策を実施しております。しかしながら、当該対応にも拘らず、何らかのトラブル等に起因して大規模なシステムトラブルが発生し復旧遅延が生じた場合、サービス継続に支障が生じた場合には、当社グループのシステム及びサービスに対する信頼性の低下やクレーム発生その他の要因により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループのサービスのうちエンタープライズプラン及びKDDI Chatworkについては、サービス品質保証(SLA)を設定しており、サービスにかかるサーバー稼働率が設定された水準を下回った場合、利用料の一部を返還することとしており、障害等によって稼働率が低下しユーザー企業から返還申請が生じた場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②情報セキュリティについて 当社グループの事業においては、サービス利用にかかるコミュニケーション等において、ユーザー企業等にかかる個人情報、機密情報及び通信の秘密が含まれており、これら情報にかかるデータ等を大量に取り扱っております。 当社グループは、役職員に対する個人情報取扱いにおける研修の実施、システム上のセキュリティ対策やアクセス権限管理の徹底に加え、ISO27001(情報セキュリティマネジメント)、ISO27017(クラウドセキュリティマネジメント)及びISO27701(プライバシー情報マネジメント)の各認証の取得、当該公的認証に準拠した規程・マニュアルの整備・運用等を行うことで、情報管理体制の強化に努めております。また、技術的な対策として、プロダクトに対し定期的に脆弱性診断(システム検査)を実施し、外部脅威への対策を行なっております。 なお、当社グループでは、第三者からのパスワードリストアタック(※)を想定し、ユーザーに対する二段階認証設定の喚起及び不正アクセスと見受けられる通信機器からのアクセスの遮断等の対策を講じることで、情報の漏洩防止にかかる一層の強化を図っております。加えて、 コミュニケーションツール全般において、なりすましによるフィッシングが多発しておりますが、当社においても監視体制を強化し、なりすましアカウントを停止する運用を行なっております。 しかしながら、このような対策をとっているものの、万が一、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、その他想定外の事態の発生により個人情報が社外に流出した場合等、当社グループの社会的信用の失墜又は損害賠償請求の発生等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ※パスワードリストアタックとは、外部の攻撃者が独自に入手した何らかのシステムに係るユーザーIDとパスワードリストを用いて、様々なITサービスへの侵入を試みる行為を指します。 (4)組織・人材に関するリスク ①特定の人物への依存について 当社の代表取締役兼社長上級執行役員CEOである山本正喜は、当社設立以来、当社の経営戦略の構築や実行及び技術的判断において重要な役割を担っております。 こうした状況を踏まえ当社では、特定の人物に依存しない体制を構築すべく執行役員制度を導入し各部門責任者への権限委譲を随時推進する等により組織体制の強化を図り、安定的な経営体制の構築に努めております。 しかしながら、成長段階である現状において何らかの理由により、当人が当社の業務を継続することが困難となった場合は、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 ②人材確保と人材流動性について 当社グループの人員は、2025年12月末現在658名です。当社グループは今後の事業の展開及び規模の拡大に応じて人材の確保及び育成を進めるとともに、業務執行体制の強化を図る方針です。 しかしながら、今後人材が機動的に確保できない場合、又は急な従業員の減少等があった場合には、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは今後の事業拡大に対応するため、内部管理体制についても一層の充実を図っていく方針ですが、事業の急速な拡大等により、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 ③内部管理体制について 当社グループは、主力のビジネスチャット「Chatwork」を基盤としたプラットフォーム事業への転換による成長過程にあり、今後のさらなる事業拡大に対応するため、コーポレート・ガバナンス体制の充実を重要な経営課題として認識しております。現在、当社グループは急速な事業展開の途上にあり、組織規模も急拡大しております。 業務の有効性及び効率性、財務報告及び経営成績予測の信頼性の確保、ならびに事業活動に関わる法令等の遵守を徹底してまいりますが、事業の急速な伸展や組織の複雑化に対し、内部管理体制の整備が適時に追いつかなかった場合には、適切な業務運営に支障をきたし 、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)法的規制・コンプライアンスに関するリスク ①法的規制について 当社グループの事業は、「個人情報保護法」、「電気通信事業法」等、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。このうち、ビジネスチャット「Chatwork」の提供にあたっては、届出電気通信事業者としての届出を行い、ユーザーの通信の媒介にかかる通信の秘密の遵守等が義務付けられております。なお、当該届出について有効期限の定めはありません。また、BPaaS事業においては、顧客企業のバックオフィス業務を代行する事業の性質上、「個人情報保護法」をはじめとする各種法令等を遵守した事業運営に努めております。 当社グループの事業領域は拡大しており、国内外において今後新たな法令等の制定、又は既存の法令等の解釈若しくは運用の変更等により追加の規制を受ける可能性があります。現時点では特段認識しているものはありませんが、今後既存の規制への抵触あるいは何等かの新たな規制による当社グループの事業運営への影響が生じる場合は、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②知的財産権管理について 当社グループでは提供サービスの商標権等必要な知的財産権については登録を行い、また提供サービスの他社の知的財産権の侵害可能性についても弁理士等専門家を介して適宜確認をしております。当社グループはこれまで、特許権、商標権、意匠権等の知的財産権に関しては、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。しかしながら、当社グループの事業に関連する知的財産権について、第三者における、当社グループが認識しない知的財産権が存在した場合、又は新たな特許等が成立した場合、当該第三者より知的財産権の侵害を理由とした損害賠償や使用差止め等の請求が行われることにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)その他の事項 ①株式の追加発行等による株式価値の希薄化について 当社グループでは、当社グループの役職員(元役職員を含む)を中心に特定の等級以上の従業員に対して、中長期的な企業価値の向上に対するインセンティブとして新株予約権及び譲渡制限付株式を付与する制度を導入しており、今後も当該制度を活用する可能性があります。 これら新株予約権が行使された場合や譲渡制限付株式が付与された場合には、当社の株式が発行され、既存株主が有する株式の価値及び議決権が希薄化する可能性があります。 ②固定資産の減損リスクについて 当社グループは、ソフトウエア等の固定資産を有しておりますが、固定資産の減損に係る会計基準等により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由により、減損処理が必要になった場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,244字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況の概要 ①財政状態の状況 a.資産 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べて568,971千円増加し、6,682,954千円となりました。これは主に、現金及び預金が542,307千円増加、前払費用が154,593千円増加、投資その他の資産が269,530千円減少したことによるものであります。 b.負債 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて167,834千円増加し、4,683,025千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が315,976千円減少、契約負債が242,964千円増加、株式報酬引当金が164,583千円増加したことによるものであります。 c.純資産 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて401,137千円増加し、1,999,928千円となりました。これは主に、資本金が86,008千円増加、資本剰余金が86,008千円増加、利益剰余金が215,051千円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は29.9%(前連結会計年度末は26.1%)となりました。 ②経営成績の状況 少子高齢化が進む日本社会において、社会福祉を支え国際競争力を上げるにあたり労働生産性の向上が最大の焦点となっています。特に日本の労働人口の69.7%を占める中小企業(注1)において労働生産性は長期で伸び悩んでおり、低労働生産性の根本原因となっております。労働生産性向上にはIT投資(DX)が重要でありますが、リテラシーや予算の問題が大きく投資が進んでおらず、80%以上の中小企業(注2)がDXに取り組めていないのが現状であります。 そのような環境において当社グループは「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や創造的な働き方を実現するサービスの開発・提供に取り組んでおります。 このようなミッションのもと、現在の主力サービスであるビジネスチャット「Chatwork」は国内中小企業を中心とした顧客企業の労働生産性向上や働き方の多様化を支援しており、国内利用者数No.1(注3)のサービスとなっております。中長期のビジョンとしてこのビジネスチャットが中小企業市場で圧倒的なシェアを確立していることを強みとし、あらゆるビジネスの起点となるビジネス版スーパーアプリとしてプラットフォーム化を進めることで、さらなる中小企業のDX推進に貢献してまいります。 このビジョンを実現するための取り組みとして、当社はBPaaS(Business Process as a Service)を展開しております。BPaaSとは業務プロセスそのものをクラウドサービスとして提供し、企業がクラウド経由で業務アウトソーシング(BPO)を活用できる仕組みです。これにより、企業の業務負担を軽減し、より創造的な業務に集中できる環境を実現します。当社のBPaaSはビジネスチャット「Chatwork」を顧客の業務プロセスに組み込むことで煩雑なコミュニケーションを効率化し、業務を型化してサービスを提供することで、低コストで中小企業の生産性を向上させることを強みとしております。今後も、BPaaSを通じて企業の業務プロセスを最適化し、Chatworkを中心としたプラットフォームの拡大を推進することで、さらなる中小企業のDX化を支援してまいります。 当連結会計年度においては、中期経営計画2024-2026の2年目として、高成長と利益創出の両立に向けた体制構築と事業拡大に取り組んでまいりました。主な施策は以下のとおりです。 ① Chatworkにおいてはプロダクト主導のPLG(Product-Led Growth)戦略を軸としたユーザー拡大戦略を推進いたしました。具体的には、パスワードレス機能の実装やアカウント登録プロセスの簡略化等により、利便性と新規登録完了率を向上させました。また、社労士向けシェアトップクラスのSaaS「社労夢」とのAPI連携を開始し、業務効率化の支援を通じたChatwork未利用ユーザーの招待・獲得を促進いたしました。 ② BPaaSにおいては、2025年7月に当社グループ会社である株式会社kubellパートナーと株式会社ミナジンの経営統合を完了させ、成長スピードの向上とグループ管理の効率化を図りました。また、サービスブランドを「タクシタ」へ刷新してリブランディングを推進するとともに、採用代行(RPO)サービス「タクシタ採用」の提供を開始するなど 、中小企業のノンコア業務を幅広く支援するサービス拡充を加速させました。 ③ 非連続な成長に向けたM&A・アライアンス戦略を積極的に推進いたしました。2025年11月には、経理業務DX支援の強化とFintech領域への参入を図るため、クラウド請求書処理サービス「ペイトナー請求書」の事業を譲り受けることを決定いたしました。また、同年12月には意思決定の迅速化と投資の柔軟性を高めるため、連結子会社であった株式会社kubellストレージを完全子会社化を決議いたしました。 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は9,529,226千円(前年同期比12.5%増)、営業利益は485,065千円(前年同期比400.8%増)、経常利益は458,084千円(前年同期比506.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は215,051千円(前年同期は1,172,456千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 なお、当社グループの報告セグメントは、従来「Chatworkセグメント」と「セキュリティセグメント」の2つに区分して報告しておりましたが、当連結会計年度より「プラットフォーム事業」の単一セグメントに変更しておりますので、セグメント別の記載を省略しております。 Chatworkアカウント事業KPI推移 2023年12月期末   2024年12月期末   2025年12月期末 ARR(百万円)(注4)   5,876   6,873   7,343 課金ID数(万)   73.1   78.8   83.8 ARPU(円)   672.4   731.7   730.3 導入社数(万)(注5)   77.6   88.6   97.3 登録ID数(万)   664.0   738.3   806.6 DAU(万)(注6)   110.8   118.5   124.1 (注1)中小企業庁「2025年版中小企業白書」2025年12月調査 (注2)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業の DX 推進に関する調査」2024年12月調査 (注3)Nielsen NetView Customized Report 2025年7月度調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。 調査対象はChatwork、Microsoft Teams、Slack、LINE WORKSを含む44サービスを株式会社kubellにて選定。 (注4)ChatworkにおけるAnnual Recurring Revenue(年間経常収益)。各四半期のChatwork売上高×4 (注5)導入社数は有料プラン導入先だけでなく、フリープランでの利用先も含んでおります (注6)Daily Active Userの略。1日に1度以上Chatworkを利用したユーザーID数 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて192,307千円増加し、3,105,235千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、937,856千円の収入(前年同期は1,476,540千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益458,084千円の計上、減価償却費549,703千円の計上、株式報酬費用162,850千円の計上、契約負債が242,964千円増加したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、585,824千円の支出(前年同期は650,117千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出438,714千円、事業譲受による支出95,000千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、156,689千円の支出(前年同期は14,594千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出731,316千円、長期借入れによる収入500,000千円、株式の発行による収入75,500千円によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社は生産活動を行っていないため、記載を省略します。 b.受注実績 当社事業は、提供するサービスの性質上受注実績の記載になじまないため、記載を省略します。 c.販売実績 販売実績は次のとおりです。なお、当社グループは、「プラットフォーム事業」の単一セグメントであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) プラットフォーム事業   9,529,226   12.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り、計上しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②経営成績の分析 a.売上高 当連結会計年度における売上高は、9,529,226千円(前年同期比12.5%増)となりました。主な要因はChatworkを含むSaaSドメインが継続的な成長を果たしたことに加え、プラットフォームからのクロスセル施策によりBPaaSドメインが大幅に増加したことによるものであります。 b.売上原価、売上総利益 当連結会計年度における売上原価は、2,925,595千円(前年同期比11.4%増)となりました。これは、事業拡大に伴い労務費やサーバー費用が増加したことによるものであります。この結果、当連結会計年度の売上総利益は6,603,630千円(前年同期比13.0%増)となりました。 c.販売費及び一般管理費、営業損益 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、6,118,564千円(前年同期比6.5%増)となりました。これは、事業拡大に伴い人件費等が増加したことによるものであります。これにより、当連結会計年度の営業利益は485,065千円(前年同期比400.8%増)となりました。 d.経常損益 当連結会計年度における経常利益は、458,084千円(前年同期比506.9%増)となりました。これは、営業外収益にてポイント収入額5,445千円等を計上する一方で、営業外費用にて支払利息19,977千円等が計上されたことによるものであります。 e.親会社株主に帰属する当期純損益 法人税等を243,032千円計上し、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、215,051千円(前年同期は1,172,456千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 ③財政状態の分析 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①財政状態の状況」をご参照下さい。 ④経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ⑤資本の財源及び資金の流動性について 当社グループのビジネスモデルは、売上高の95%以上がサブスクリプション型のユーザー課金モデルとなっており、課金対象となっている既存顧客が利用を継続する限りにおいては、安定的な収入が計上されます。従って、今後の収益獲得の予測を考慮し事業戦略も踏まえ、どのように費用充当していくかが重要であると考えております。 今後の基本方針としては、プラットフォーム事業の拡大にかかる人件費や広告宣伝費といった販売促進に係る費用として充当しプラットフォーム価値の最大化を目指すとともに利益を生み出せる体制の構築を進めてまいります。そのうえで長期ビジョンであるビジネス版スーパーアプリの実現に向けたM&Aや新ビジネス開発といった成長投資資金の源泉としていきたいと考えております。 なお、資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,105,235千円となっており、流動性を確保しております。 ⑥経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について 2023年度に作成した2026年度を最終年度とする中期経営計画では売上高CAGR30%、最終年度である2026年度売上高150億円、EBITDA15~22.5億円を目標としております。 当連結会計年度における売上高は9,529,226千円と2024年12月期の8,470,717千円に対して12.5%増加と伸長しております。引き続き中期経営計画の達成を目指してまいります。

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出典

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