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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

インテリジェント ウェイブ

INTELLIGENT WAVE INC.4847 · Prime · 情報・通信業

金融機関向け決済システムに強み。自社パッケージで不正検知等を提供、情報セキュリティも手掛ける。

概要

インテリジェント ウェイブは、1984年設立の情報サービス企業である。金融業界向けに自社開発の決済ネットワーク接続・認証システムやカード不正利用検知システムを提供し、情報セキュリティ事業も手掛ける。2025年6月期の売上高は156億円、従業員519名。東京証券取引所プライム市場に上場し、大日本印刷の子会社として事業を展開する。

金融決済システムを中核とする事業構造

当社の事業は「金融業界向け事業」と「情報セキュリティ事業」の二本柱で構成される。主力の金融業界向け事業では、クレジットカード会社、銀行、証券会社を顧客とし、決済ネットワーク接続・認証システム、カード不正利用検知システム、加盟店管理業務システムといった自社パッケージソフトウェアを基盤にシステムを提供する。提供形態はオンプレミスとクラウドの両方を用意する。2025年6月期の事業領域別売上高では、決済領域が127億5500万円で全体の約82%を占め、うちクラウドサービスが34億7900万円と前期比38.9%増加した。セキュリティ領域は20億2200万円、データ通信・分析基盤領域は8億1700万円と続く。

情報セキュリティ事業の拡大と海外展開

情報セキュリティ事業は、内部情報漏えい対策製品やサイバーセキュリティ製品の自社開発・販売に加え、関連製品の保守サービスを提供する。2025年6月期の売上高は20億2200万円で前期比29.8%増加した。収益性の高い自社プロダクトの価値向上と販売強化を進めるとともに、東南アジアを中心とした海外市場への展開にも注力する。親会社である大日本印刷グループが提供するコンサルティングから運用・教育までのセキュリティサービスに参加し、顧客基盤の拡大を図っている。

大日本印刷グループの一員としての経営基盤

当社は2010年4月、大日本印刷による公開買付けを経て同社の子会社となった。2025年6月期現在、親会社である大日本印刷との連携を強化しており、中期経営計画でもDNPグループとの連携をこれまで以上に進めると明記している。グループ全体では、当社と関連会社1社(株式会社ODNソリューション)で構成される。関連会社は2013年に株式を追加取得した。また、過去にはフィリピン、米国、英国、韓国に現地法人を設立したが、現在はすべて清算または一部売却されており、海外子会社は存在しない。

業界の中での役割は金融機関向け業務システムの開発・保守、および情報セキュリティ製品・サービスの提供者。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
172億円
営業利益
21億円
営業利益率
12.2%
純利益
15億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2020/6
事業売上構成比利益利益率
金融システム ソリューション 事業99億円90.0%11億円11.1%
プロダクト ソリューション 事業11億円10.0%-1億円-9.1%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01金融業界向け主力

クレジットカード会社、銀行、証券会社などの金融機関を顧客とし、決済ネットワーク接続・認証システム、カード不正利用検知システム、加盟店管理業務システムなどの自社開発パッケージソフトウェアを基盤としたシステムをオンプレミスとクラウドの両形態で提供。

主要顧客クレジットカード会社、銀行、証券会社

主な製品・サービス3
決済ネットワーク接続・認証システム
クレジットカード決済のネットワーク接続と認証を行うシステム。
カード不正利用検知システム
クレジットカードの不正利用をリアルタイムで検知するシステム。
加盟店管理業務システム
クレジットカード加盟店の契約・売上管理などを行うシステム。

02情報セキュリティ準主力

企業の内部情報漏えい対策を目的とした自社製品の開発・販売、およびサイバーセキュリティ関連製品の販売・保守サービスを提供。特定業界に限らず幅広い企業・組織を対象。

主な製品・サービス2
内部情報漏えい対策製品
社内の機密情報が外部に漏れるのを防ぐためのソフトウェア。
サイバーセキュリティ製品・保守
ウイルス対策、不正アクセス対策などのセキュリティ製品およびその保守サービス。

製品と技術

クレジットカード決済を支えるFEPシステム

当社の主力製品の一つが、クレジットカード決済処理に必要なネットワーク接続やカード使用認証等の機能を備えたFEP(Front End Processing)システムである。これはハードウェアとソフトウェアで構成され、決済ネットワークとの接続を担う。カード会社や決済事業者の基幹システムとして、オンプレミス型とクラウド型の両方で提供される。2025年6月期の決済領域売上高127億5500万円のうち、クラウドサービスが34億7900万円を占め、前期比38.9%増加した。キャッシュレス決済の拡大に伴い、基幹システムのモダナイズやオープン化が進んでおり、当社のFEPはその中核として需要を捉えている。

カード不正利用をリアルタイムで検知するシステム

カード不正利用検知システムは、クレジットカードの不正使用をリアルタイムで検出するソフトウェアである。国内カード業界で不正利用が多様化する中、需要は高水準で推移している。当社はこの分野で業界横断型の新たな不正対策ソリューションの立ち上げにも取り組んでいる。検知システムは決済ネットワーク接続システムと連携し、取引の都度、不正パターンを分析して即座に判定する。蓄積されたノウハウを基に、機械学習などの技術も取り入れながら精度向上を図っている。この製品は主要なクレジットカード会社に導入されている。

内部情報漏えい対策とサイバーセキュリティ製品

情報セキュリティ事業の中核製品は、企業内部からの情報漏えいを防止するためのソフトウェアである。特定業界に限定せず、幅広い企業・組織を対象とする。また、ウイルス対策や不正アクセス対策などのサイバーセキュリティ関連製品の販売と保守サービスも手掛ける。これらの製品は収益性が高く、2025年6月期のセキュリティ領域売上高は20億2200万円と前期比29.8%増加した。自社プロダクトの価値向上と販売強化を進めるとともに、親会社の大日本印刷グループが提供する包括的なセキュリティサービスに参加することで、顧客基盤の拡大を図っている。

高速・大量データ通信・分析技術を核とした新領域

当社のコア技術は、高速で大量のデータ通信及び分析・処理技術である。この技術は決済システムやセキュリティ製品の基盤として培われてきたが、近年では他業界への応用が進められている。データ通信・分析基盤領域として、証券会社向けシステム開発などに活用され、2025年6月期の売上高は8億1700万円を計上した。中期経営計画ではこの領域を新たな成長の柱と位置づけ、2030年代を見据えた事業多角化の基盤としている。具体的には、金融以外の分野でのデータ通信基盤や分析プラットフォームの構築を検討している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

金融向けシステムで基盤、クラウドで変革

情報・通信業に属し、金融機関向けシステム開発を主軸としています。同業にはソラコムやCocoliveなどがありますが、当社は特に証券・銀行向けの高信頼性システムに強みを持ちます。売上高は2026年6月期に172億円と成長中で、営業利益率は12.21%と堅調です。フィンテック進展に伴い、クラウド移行やデジタル化対応が求められています。顧客基盤は安定していますが、競争激化により利益率はやや低下傾向にあります。

強み

  • 証券・銀行向けシステムで高度な技術力。金融規制やセキュリティに精通。
  • 2026年6月期の売上高は172億円と前期比10%増。クラウド需要が牽引。
  • 大手金融機関との取引があり、継続的な受注が期待できる。
  • 営業利益率は12%前後を維持。効率的な開発体制を構築。

課題

  • 2025年6月期の営業利益率は11.54%と前期から低下。コスト管理が急務。
  • クラウドベンダーや新興企業の参入で競争が激化。差別化が課題。
  • IT人材の不足が深刻化。採用・育成に投資する必要がある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

IT・SaaSの時価総額近傍。太字がインテリジェント ウェイブ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16430ダイコク電機372億円6.3倍
22475WDBホールディングス366億円12.9倍
37059コプロ・ホールディングス364億円12.2倍
44826CIJ361億円16.9倍
59438エムティーアイ357億円9.3倍
64847インテリジェント ウェイブ356億円23.8倍
74792山田コンサルティンググループ353億円11.7倍
84345シーティーエス349億円12.8倍
99629ピー・シー・エー347億円19.6倍
104763クリーク・アンド・リバー社343億円7.8倍
113741セック328億円21.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(IT・SaaS)に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

コンピュータ機器の輸出入から金融システム開発へ転換した創業期

1984年12月、東京都港区新橋に資本金9800万円で株式会社インテリジェント ウェイブを設立。当初はコンピュータ機器の輸出入やソフトウェア開発、コンサルティングを事業とした。翌1985年には本社を中央区茅場町に移転し、新潟支店を開設。日本で最初のストラタスコンピュータを設置した。1991年にはフィリピンに子会社を設立し、海外展開を開始。1993年に本社を江東区木場へ移転。1995年に静岡支店を開設したが、1998年には静岡計算センターへの資本参加により業務統合し支店を閉鎖。2000年にフィリピン子会社株式の一部を売却するなど、事業の取捨選択を進めた。

店頭上場と海外法人設立で成長軌道に乗った2000年代

2001年3月に函館工業団地の用地を取得し、同年6月に日本証券業協会への店頭上場を果たす。公募増資により資本金を8億4375万円に増やした。2004年には米国と英国に子会社を設立し、2005年には韓国にも進出。同年2月には本社を現在の中央区新川に移転した。上場市場は2004年12月にジャスダック証券取引所へ移行。しかし、2009年には英国子会社を清算するなど、海外事業の見直しも始まった。2010年4月、大日本印刷による公開買付けが成立し、同社の子会社となる。これに伴い、同年10月には大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。

グループ再編と東証二部・一部への市場変更

大日本印刷の子会社となった後、2012年には新潟支店を閉鎖し、米国子会社も清算。海外拠点はフィリピン子会社(株式一部売却済み)を除き姿を消した。2013年にはODNソリューションの株式を追加取得し、関連会社化。同年7月、東証と大証の現物市場統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。2016年には韓国子会社を清算し、海外子会社はゼロとなった。2018年6月、東京証券取引所市場第二部へ市場変更。さらに2019年3月には市場第一部銘柄に指定され、上場区分を着実に引き上げた。

プライム市場移行と中期経営計画策定による変革期

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、市場第一部からプライム市場へ移行した。同年、決済・セキュリティ・データ通信・分析基盤の3領域を掲げる中期経営計画「Transformation for the Future」を策定。2025年6月期には売上高156億円、営業利益18億円を計上し、最終年度の2027年6月期に売上高190億円、営業利益28.5億円、ROE17.0%以上の目標を掲げる。主力の決済領域ではキャッシュレス決済拡大を追い風に、クラウドサービスが前期比38.9%増と成長した。セキュリティ領域でも大手顧客への製品導入により増収を達成した。

年表29件を開く

1980年代

  • 1984年12月創業東京都港区新橋において「コンピュータ機器の輸出入、販売、コンピュータソフトウェアの開発及びそれに伴うコンサルティング業務」等を目的として株式会社インテリジェント ウェイブを資本金9,800万円をもって設立
  • 1985年2月本社を東京都中央区茅場町に移転
  • 1985年9月新潟支店開設 日本最初のストラタスコンピュータを設置

1990年代

  • 1991年5月創業INTELLIGENT WAVE PHILIPPINES,INC.設立(MANILA)
  • 1993年5月本社を東京都江東区木場に移転
  • 1995年8月静岡支店開設
  • 1997年3月商号変更定款の事業年度を「毎年7月1日から翌年6月30日までの1年とする」に変更
  • 1998年9月M&A㈱静岡計算センター(現社名㈱アプリス)への資本参加による業務統合に伴い静岡支店閉鎖

2000年代

  • 2000年6月INTELLIGENT WAVE PHILIPPINES,INC.の株式を一部売却
  • 2001年3月函館工業団地の用地取得
  • 2001年6月上場日本証券業協会に店頭上場
  • 2001年6月上場店頭上場に伴う公募増資により資本金を843,750千円に増資
  • 2004年9月創業米国にIntelligent Wave USA,Inc.を設立
  • 2004年12月上場日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場
  • 2004年12月創業英国にINTELLIGENT WAVE EUROPE LIMITEDを設立
  • 2005年2月本社を東京都中央区新川に移転
  • 2005年6月創業韓国にIntelligent Wave Korea Inc.を設立
  • 2009年7月英国INTELLIGENT WAVE EUROPE LIMITEDを清算

2010年代

  • 2010年4月大日本印刷株式会社による当社株式に対する公開買付けの実施により、大日本印刷株式会社の子会社となる
  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に株式を上場
  • 2010年10月上場大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
  • 2012年3月新潟支店閉鎖
  • 2012年6月米国Intelligent Wave USA,Inc.を清算
  • 2013年6月株式会社ODNソリューションの株式を追加取得、関連会社となる
  • 2013年7月上場大阪証券取引所及び東京証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
  • 2016年6月韓国Intelligent Wave Korea Inc.を清算
  • 2018年6月東京証券取引所市場第二部へ市場変更
  • 2019年3月東京証券取引所市場第一部銘柄に指定

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場に移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年6月期まで190億円
  • 営業利益2027年6月期まで28.5億円
  • 営業利益率2027年6月期まで15.0%
  • ROE2027年6月期まで17.0%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    事業の変革:領域拡大と収益構造見直し

    決済・セキュリティ・データ通信・分析基盤の各領域で自社プロダクト・サービスの価値最大化と成長施策を推進し、事業領域の拡大と収益構造の見直しを進める。

  2. 02

    技術の変革:コア技術の高度化と融合

    高速・大量データ通信・分析技術を核に、先端技術やDXと融合し、既存製品の付加価値向上と新規事業創出による競争力強化を目指す。

  3. 03

    人財の変革:プロフェッショナル集団の形成

    変化を恐れず社内外との共奏で未来を拓く「信頼されるプロフェッショナル集団」を形成する。スキル可視化やリスキリング、管理職育成によりチームの健全性とパフォーマンス向上を図る。

  4. 04

    DNPグループとの連携強化

    DNPグループとの連携を従来以上に進め、相互の顧客基盤を活用して事業競争力を強化し、多角化に向けた収益基盤を固める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で519人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は725万円で、9期前と比べて+8.2%平均年齢は39.2歳、平均勤続年数は10.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年6月315
2017年6月339
2018年6月397
2019年6月67038.19.9413
2020年6月70338.210.1435
2021年6月74539.010.7441
2022年6月74739.611.1449
2023年6月76239.611.1476
2024年6月73039.310.8492407
2025年6月72539.210.5519347

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率17.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率129.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)77.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 2 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
データセンター — 千葉県柏市3,383百万円
東京本社 — 東京都中央区1,159百万円
函館事業所 — 北海道函館市204百万円
データセンター — 東京都文京区167百万円
データセンター — 香川県高松市117百万円
主な関係会社
  • 国内
    大日本印刷株式会社
    東京都新宿区 · その他の関係会社
    議決権50.8%
  • 国内
    株式会社ODNソリューション
    沖縄県浦添市 · その他の関係会社
    議決権33.9%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は172億円営業利益21億円前期と比べると増収増益で、売上が+10.3%、利益が+16.7%。

売上高
+10.3%
172億円
営業利益
+16.7%
21億円
純利益
+15.4%
15億円
営業利益率
12.2%
前期比 +0.7%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高177億円172億円
営業利益22億円21億円
純利益15億円15億円
1株あたり配当¥37¥37

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は88億円、営業利益は12億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+8.6%、営業利益は+33.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q3139.72
2023年4Q354
2024年1Q3239.42
2024年2Q37616.24
2024年3Q39615.44
2024年4Q37513.54
2025年2Q75912.06
2025年4Q81911.17
2026年2Q84910.76
2026年4Q881213.69

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年6月期からの15期で、売上は52億円から172億円へ3.3倍に増えた。直近期の営業利益率は12.2%。売上は7期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年6月5223
大阪証券取引所及び東京証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
2013年6月59−6−3
2014年6月6621
2015年6月6255
2016年6月7275
2017年6月8585
2018年6月10664
2019年6月104107
2020年6月109118
2021年6月112128
2022年6月1151611
2023年6月1341612
2024年6月145202113.814
2025年6月156181911.513
2026年6月172212112.215

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高172億円のうち、営業利益として残るのは21億円12.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は15億円、売上の8.7%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金87.8%151億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益12.2%21億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+3.8pt
12.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.1pt
8.7%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年6月期は営業CFが43億円、投資CFが−16億円で、差し引きのフリーCFは27億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は64億円で、売上の4.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年6月30−1327
2013年6月−60−1−620
2014年6月60−1624
2015年6月8−3−1529
2016年6月1−20−128
2017年6月12−12−2026
2018年6月12−6−3628
2019年6月12−6−2633
2020年6月15−8−4736
2021年6月17−7−31043
2022年6月15−15−4039
2023年6月31−19−41247
2024年6月38−27−101148
2025年6月43−16−112764

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年6月期の総資産は187億円。このうち返さなくてよい自己資本が95億円で、自己資本比率は50.7%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年6月64491577.3
2013年6月58441477.3
2014年6月56451178.9
2015年6月65481774.6
2016年6月70511972.1
2017年6月85562966.4
2018年6月88573164.7
2019年6月100643663.5
2020年6月106703666.2
2021年6月111763567.9
2022年6月127804763.1
2023年6月137884964.3
2024年6月168927654.7
2025年6月187959250.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳単体ベース
現金及び預金
64億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
77億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
92億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率605社中211位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中282位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
12.2%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
10.3%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.7%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,350で、1年前と比べて+31.3%過去52週の値幅のなかでは90%の位置にある。

¥1,350-2.5%1ヶ月+34.6%1年+31.3%時価総額356億円
過去52週の値幅
安値¥904高値¥1,400

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)23.8倍
PER (会社予想)23.2倍
PBR3.51倍
配当利回り2.74%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は6月末の933円から直近1260円まで急騰し、直近1ヶ月で31.8%高。8月6日に144万株の大量買いで1267円へ跳ね、出来高が急増。25日移動平均線(1024円)を大きく上回り、年初来高値圏で推移。52週高値1324円に接近し、RSIは85と過熱感が強い。週足では上昇トレンドが加速し、需給は強気。ただし、短期的な利益確定売りには注意が必要。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 42/100)

PERは22.18倍で業界平均の30.53倍を下回るため割安感があるが、PBRは3.28倍と業界平均の3.59倍とほぼ同水準。ROEは14.4%と高く、収益性は良好。配当利回りは2.94%で業界平均の3.22%を下回るものの、配当性向は67.9%と高い。業績は安定的に成長しており、2026年6月期の営業利益は21億円と増加見込み。ただし、PERは22倍台と相対的に高く、割安とは言いがたい。収益性は高いが、さらなる成長期待が株価に織り込まれている面があり、やや割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)23.8倍47.9倍
PER (予想)23.2倍
PBR3.51倍2.96倍
ROE14.4%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、金融DXの拡大に乗って高成長を持続できるかと、エンジニア不足に伴うコスト上昇への対応。強気派は、増収と高い利益率を維持していること、金融機関のIT投資が堅調なことを評価。また、AIやクラウドなど新分野での成長機会を注目する。一方、弱気派は、売上高の伸びに対して営業利益率がやや低下していること、人材獲得競争の激化による採算悪化を懸念する。また、特定業界向けのため景況感の影響を受けやすいとの見方もある。

プラスに働く材料7
  • 金融IT需要の拡大

    金融機関のDX投資は堅調で、売上高は毎期増加を続けている。

  • 高い収益性

    営業利益率は11%超と安定しており、収益力が高い。

  • 新分野の成長

    AI・データ分析領域の拡大により、中長期的な成長余地がある。

  • 売上高172億円と2桁増収を達成通年影響

    2026年6月期売上高172億円(前期比10.3%増)。増収が収益拡大の原動力

  • 営業利益21億円、前期比16.7%増2026年下期影響

    2026年6月期営業利益21億円(前期18億円から+16.7%)。利益水準が過去最高

  • 予想PER21.5倍は成長期待を反映決算発表後影響

    実績PER24.39倍から予想PER21.5倍へ低下。EPS増加を見込む

  • ROE14.4%で資本効率が高い継続影響

    ROE14.4%。PBR3.42倍でも利益成長で割高感是正

マイナスに働く材料7
  • 人件費の高騰

    ITエンジニア不足で採用・育成コストが上昇し、利益を圧迫する。

  • 利益率の低下

    直近期の営業利益率が低下傾向で、効率性への懸念がある。

  • 顧客依存

    金融業界への依存度が高く、景気後退時にIT投資が縮小する可能性。

  • 営業利益率が13.79%から12.21%へ低下通年影響

    2024年6月期13.79%から2026年6月期12.21%へ1.58pt悪化

  • 純利益15億円と増益幅が小幅通年影響

    純利益は14億円→13億円→15億円。前期比2億円増に留まる

  • 外国人保有比率7.2%と薄い需給継続影響

    外国人保有比率7.2%。売買代金が細り株価変動が大きい

  • PBR3.42倍でバリュエーション負担不定影響

    PBR3.42倍とROE14.4%を勘案しても株価は高水準

次の決算で確かめる点
営業利益率
人件費増加が収益性を圧迫していないか確認するため。
金融機関向け売上高
主要顧客セグメントの動向を把握するため。
エンジニア人数
供給能力と人件費動向の指標となり、成長の制約要因を評価する。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり37で、前期から12.5%いまの株価に対する利回りは2.74%。

年間配当
¥37
1株あたり
配当利回り
2.74%
いまの株価に対して
配当性向
67.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年6月733.7
2018年6月70.048.8
2019年6月928.634.6
2020年6月1011.134.5
2021年6月1330.040.6
2022年6月1730.842.3
2023年6月2017.645.1
2024年6月40100.073.8
2025年6月35−12.567.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥37

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ9,669人。区分でいちばん多いのは事業法人51.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が54.7%を占め、残る45.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年6月%2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
事業法人51.151.151.151.151.451.3
個人・その他36.737.335.337.135.735.8
外国法人4.82.16.04.35.87.1
金融機関6.68.46.66.45.13.4
証券会社0.71.00.90.91.92.3
自己株式0.20.20.20.20.20.2
外国人個人0.00.10.00.20.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01大日本印刷㈱50.61
02安達一彦9.09
03MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人)モルガン・スタンレーMUFG証券㈱3.49
04インテリジェントウェイブ従業員持株会2.01
05㈱日本カストディ銀行(信託口)1.89
06溝田久子1.19
07JPモルガン証券㈱1.11
08西野秀樹0.79
09㈱三菱UFJ銀行0.76
10小林弘二0.65

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−94%、1株純資産は14期で−98%。直近期のROEは14.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年6月1,02718,6805.619.847.8
2013年6月−13169−7.5
2014年6月31691.987.5111.9
2015年6月1818410.132.633.0
2016年6月181929.725.430.8
2017年6月2121510.333.333.7
2018年6月142176.651.348.8
2019年6月2624211.334.234.6
2020年6月2926611.428.434.5
2021年6月3228811.619.340.6
2022年6月4030613.519.642.3
2023年6月4433513.817.345.1
2024年6月5435215.819.973.8
2025年6月5236214.421.667.9
2026年6月57

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2025/6期の役員報酬は総額164百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
佐藤邦光代表取締役会長6622,300
川上晃司代表取締役社長62900
立野岡健一取締役 専務執行役員 品質共奏本部担当兼情報セキュリティ管理部担当639,800
後藤泰佐取締役 常務執行役員 第二システム本部担当兼第三システム本部担当兼R&D推進センター担当526,300
斎藤香織取締役 執行役員 人事総務本部担当59
渡部晃取締役7323,700
三木健一取締役71
直田宏取締役68300
松田剛常勤監査役616,900
小路朋之監査役51
竹林昇監査役68
堀江正之監査役67
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢
上林靖史監査役59
太田美恵取締役59
太田香取締役44

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5713412124
社外取締役316165
社外監査役415154
監査役1121212

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容533字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社の企業集団は、当社、親会社および関連会社1社により構成されており、情報サービス業を中心に事業を展開しています。事業は、主に「金融業界向け事業」と「情報セキュリティ事業」の二つの分野に分かれています。 (1) 金融業界向け事業 クレジットカード会社、銀行、証券会社などの金融機関を主要顧客とし、各種業務システムの開発および保守を行っています。特に主力の決済領域においては、決済ネットワーク接続・認証システム、カード不正利用検知システム、加盟店管理業務システムなど、自社開発のパッケージソフトウェアを基盤としたシステムを提供しています。これらはオンプレミス型およびクラウド型の両形態に対応しており、顧客の多様なニーズに応えています。また、これまでに蓄積した技術力を活かし、近年では放送分野をはじめとする新規領域への事業展開も推進しています。 (2) 情報セキュリティ対策事業 企業の内部情報漏えい対策を目的とした自社製品の開発・販売に加え、サイバーセキュリティ関連製品の販売および保守サービスも提供しています。特定業界に限らず、幅広い企業・組織を対象としています。 (事業系統図) 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題1,754字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (注) 文中の将来に関する事項は、2025年6月期末現在において当社が判断したものです。 (1)経営方針 当社は目指すべき価値観として、「ミッション、ビジョン、バリュー」を策定しています。「IT基盤の提供により社会の仕組みを支える」というミッションのもと、「人々の生活に価値をもたらし、新たな信頼性を創造する」ことをビジョンとしています。またこれらミッション、ビジョンの実現に向けて、個人として「探究と研鑽」を通じて成長し、チームとして「対話と創造」により創発し、事業を「大局的な視点」で推進し、社会において「誠実さと価値を追求」していきます。 当社はこれらの価値観を基盤に、中期経営計画を策定し、持続可能な成長と企業価値の向上を図っていきます。 (2)中期経営計画 当社は2025年6月期から始まる3カ年中期経営計画を策定しています。今中期経営計画では、"Transformation for the Future"を掲げ、2030年代を見据え、事業の多角化と持続的な成長の基盤づくりに取組んでいます。決済・セキュリティ・テクノロジー領域を中心とした、様々な分野で積極的に事業を展開することで、人々の生活に価値をもたらし、新たな信頼性を創造していきます。 これらの実現に向けて、この3年間は、「事業」「技術」「人財」の3つの“変革”に注力します。また、DNPグループとの連携をこれまで以上に進めることで、それぞれの顧客基盤を活用しながら事業競争力を強化するとともに、この3年間を多角化に向けた収益基盤の強化期間と位置づけ、中長期的な安定成長を達成できるよう、各種施策を推進しています。 ① 事業の“変革” 当社最大の強みである自社プロダクト・サービスを活かし、事業領域の拡大と収益構造の見直しを進めます。「決済」「セキュリティ」「データ通信・分析基盤(新領域)」のそれぞれの領域において、保有ソリューションの価値最大化と成長施策の推進に注力し、持続的な事業成長を目指します。 ② 技術の“変革” 事業の変革を支える技術基盤として、コア技術である高速・大量のデータ通信及び分析・処理技術を中心に、先端技術やDXとの融合を図ります。既存製品・サービスの付加価値向上に加え、技術的強みを活かした新規事業の創出にも取組み、競争力の強化を目指します。 ③ 人財の“変革” 事業・技術の変革を支える基盤として、人財の変革に取組みます。変化を恐れず、社内外との「共奏」によって未来を切り拓く、“信頼されるプロフェッショナル集団”の形成を目指します。スキル・経験の可視化や継続的な学習支援、リスキリングを通じて戦略的配置を推進します。また、管理職層の育成や組織状態の可視化により、チームの健全性とパフォーマンス向上を図るとともに、多様なキャリア機会を通じて柔軟で多面的な視野を持つ人財を育成します。 (3)目標とする経営指標 中期経営計画の最終年度となる2027年6月期には、目標数値に売上高190億円、営業利益28.5億円(営業利益率15.0%)、ROE17.0%以上を掲げています。売上高の詳細については、以下の通りです。 (参考)中期経営計画 単位:百万円 2024年6月期 (実績)   2025年6月期 (実績)   2026年6月期 (予想)   2027年6月期 (計画) 売上高   14,518   15,596   17,400   19,000 営業利益(率)   2,030 (14.0%)   1,848 (11.9%)   2,400 (13.8%)   2,850 (15.0%) ROE   15.8%   最終年度に17.0%以上 (参考)事業領域別売上高 単位:百万円 2024年6月期 (実績)   2025年6月期 (実績)   2026年6月期 (予想)   2027年6月期 (計画) 決済   12,152   12,755   14,100   14,600 セキュリティ   1,558   2,022   2,250   2,800 データ通信・分析基盤   808   817   1,050   1,600
事業等のリスク5,370字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等を踏まえて、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると経営者が認識している主要なリスクは以下のとおりです。 これらは、当社が認識する代表的なリスクであり、実際に発生し得るすべてのリスクを網羅するものではありません。 また、文中の将来に関する事項は、2025年6月期末現在において当社が判断したものです。 1.事業環境について 当社が主力とする決済領域においては、電子マネーの普及やインターネットショッピングの拡大、モバイル端末を利用したクレジットカード決済の一般化など、社会的・技術的な変化が進展しています。これに伴い、従来はクレジットカード会社が担っていた決済業務に、異業種から新規参入する事例があり、当社にとっては新たな事業機会が生まれる一方で、競争環境の激化も懸念されます。 また、クレジットカード業界においては、メガバンクを中心とした業界再編が進行しており、今後さらに統合・再編が加速する可能性があります。これにより、当社の主要顧客が統合されることで、顧客数の減少や、長期的にはシステム開発案件の発注減少を通じて、当社の売上高に影響を及ぼす可能性があります。一方で、顧客統合によりシステムの大規模化が進むことで、1件あたりの発注規模が拡大し、当社にとっては収益機会の増加につながる可能性もあります。 また当社の業績は、主にクレジットカード業界各社からの発注によって支えられており、各社の業績動向や法規制の変更等によっては、当社への発注が一時的に減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 2.システム開発について 当社は、システム開発に伴う各種リスクを適切に管理し、安定的かつ持続可能な事業運営を実現することを重要な経営課題と位置づけています。 まず、長期にわたる開発プロジェクトでは、要件変更や工数の増加、納期の遅延等により、採算性が損なわれるリスクが存在します。これに対しては、工程単位の段階的な契約形態の導入、品質管理部門による進捗状況の定期的な確認及び各開発工程での移行審査、リリース判定を通じて、リスクの早期把握と抑制に努めています。また、開発工程における不確定要素や想定外の事象に備え、リスクを早期に洗い出し、柔軟にリソース調整を行うことで、コスト及び納期への影響を最小限に抑える体制を構築しています。 次に、開発品質に関するリスクとして、初期段階で仕様が不明確なまま進行した場合、手戻りや修正が頻発することで、品質の低下やスケジュールの遅延、さらには採算性の悪化を招く可能性があります。品質トラブルが顕在化した場合には、追加コストや損害賠償が発生し、当社の業績及び信用に影響を及ぼす可能性があります。 これらを未然に防ぐため、品質管理部門がプロジェクトの状況を継続的にモニタリングし、問題の兆候が確認された場合には、速やかに是正措置を講じる体制を整備しています。 また、外部のソフトウェアやクラウドサービスを活用する場合には、性能低下やインフラ障害がシステム品質やサービス提供に影響を及ぼすリスクも想定されます。そのため、信頼性の高いインフラの選定、冗長化構成の導入、資源等の定期的なモニタリング、障害発生時の対応体制の整備を通じて、リスクの低減に取り組んでいます。 これらのリスクに対するレビュー結果は、リスク管理委員会に報告され、必要に応じて取締役会で再発防止策が検討される等、全社的なリスクマネジメント体制の強化に努めています。 3.人財について 国際競争の激化や急速な少子高齢化による労働人口の減少、デジタルトランスフォーメーションの進展により、IT人財の獲得競争は厳しさを増しています。また、ビジネスを取り巻く外部環境や企業に対する要請の変化は著しく、専門的な技術力に加え、持続的なイノベーション創出や多様化する社会課題・顧客ニーズに対応できる人財を確保・育成していくことは、当社の事業を推進するにあたり重要な課題の一つとなっています。 当社では、採用活動や教育を通じて人財の確保に努めるとともに、外部企業への委託も積極的に活用しています。しかしながら、必要とする人財を確保できない場合、当社の事業遂行や持続的な成長力の維持に影響を与える可能性があります。そのため、事業戦略と連動した人財戦略を策定するとともに、中長期視点での新卒・第二新卒採用や即戦力となるキャリア採用等の経験者採用を実施し、人財がより高度なスキルを習得できるよう、研修・制度の充実を図る等、各種人財育成施策を積極的に展開しています。 また、なんらかの事情で労働環境が悪化した場合、労働生産性の低下や人財の流出により、開発プロジェクトを推進する体制を構築できない等の問題が生じた場合は、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに長期的には、開発業務の成果物やサービスの品質が低下することにより顧客の信頼が失われ、当社の企業価値を毀損する等の影響が生じる可能性があります。そのため、当社では、健康経営を推進することで、従業員の安全衛生管理や超過勤務の削減等、労働環境の改善整備の状況について定期的にリスク管理委員会に報告し、個別の事案について対応していくことで、社員一人ひとりの「well-being」と当社の持続的な成長を目指しています。 4.クラウドサービス事業について 当社が展開する共同利用型のクラウドサービス事業は、顧客が個別にシステムを保有するのではなく、当社が提供するシステムおよびインフラ(ハードウェア、ネットワーク等)を複数の顧客が利用するサービスです。クラウドサービスの開始にあたっては、顧客へのサービス提供に必要なシステム開発およびインフラ整備等に係る初期投資が必要となり、相対的に大規模な金額の投資が短期間に行われ、当社の業績や資金繰りが一時的に影響を受ける可能性があります。 また、当社が提供するシステムおよびインフラに係る運用費用は、顧客からの月額サービス利用料によって賄われていますが、初期投資の回収には複数年を要するため、当社では顧客と複数年契約を締結するなど、投資回収の確実性を高める施策を講じたうえでサービス提供を開始しています。しかしながら、顧客の事情や不測の事態等により、サービス提供が中断され、収益が途絶する可能性があり、このような場合には、事業の損益が悪化するほか、資金繰りの悪化や、クラウドサービス事業用資産に対する減損処理が必要となるなど、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社が顧客に代わってクラウドサービスのシステムを運用しているため、当該システムの不具合や障害等により、顧客の業務に損害を与える可能性があり、その結果として損害賠償請求を受ける可能性があります。損害賠償額が大きい場合には、当社の業績に影響を及ぼすほか、顧客からの信頼を損なうことで中長期的な売上減少につながる可能性があります。 5.価格競争について 一般的に、システム開発業務においては、顧客のシステム投資に対する慎重な姿勢や、受注獲得のための事業者間の競争、さらには既存技術を代替する効率的な新技術の台頭などにより、従来通りのサービス内容で受注価格を引き上げることは難しい状況となっています。 当社は、特定の機能分野のシステム開発に強みを持っており、当社の専門的な知見と実績によって、多くの顧客から信頼と評価を得ています。取引が開始した顧客とは長期的に安定した関係を構築することができており、この事実は当社の事業基盤の重要な要素になっています。しかしながら、顧客にとって望ましい付加価値を提供し続けることができなければ、競合他社との価格競争に敗れ、受注高、売上高の減少につながる可能性があります。 6.技術革新について 当社は、主にクレジットカード業界を中心に、オンライン取引の完遂に必要なネットワーク接続やデータの受渡し等、固有の技術や機能分野において知見を蓄積しており、これらが事業上の強みとなっています。しかしながら、将来的にいわゆる破壊的な技術革新により、決済業務を支える既存の技術体系が完全に置き換えられる等の事態が発生した場合には、当社の事業や業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。特に、当社が強みを持つFEP(Front-End Processor)システムの市場において、技術的な優位性を失いシェアを喪失することとなれば、長期的に当社の業績が悪化するリスクが生じる可能性があります。 7.製品開発について 当社は、顧客にとって最適なサービスやソリューションを提供するために、新製品や既存の製品の改良や機能強化等の研究開発を行っています。 研究開発の開始に際しては必要経費や販売計画等を総合的に事業計画として検討したうえ決定していますが、こうした無形資産(販売用ソフトウェア)の先行投資の回収可能性に疑義が生じた場合は、減損評価によって損失を計上する等、当社の業績が影響を受ける可能性があります。 8.自然災害等について 当社は、クレジットカード決済に不可欠な機能を提供するシステムの開発や運用を担っており、その社会的な役割を認識し、業務を継続するために必要な設備や体制を見直し業務を推進しています。しかしながら、大規模な自然災害等によりインフラが長期にわたり損壊、停止した場合、業績が一時的または中長期的に悪化する可能性があります。システム運用業務についても、拠点被災や通信障害により一時停止した場合、顧客の信頼を損なう恐れがあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクに対応するため、定期的にデータのバックアップ、システム稼働状況の監視等によりシステムの堅牢化と冗長化を進めており、自然災害等による事業への影響を未然に防止または回避し、リスクを最小化するよう努めています。また、事業継続計画(BCP)を策定し、全社的な視点で定期的に内容を見直すとともに、有事を想定した訓練を実施し、実効性の向上に努めています。 9.情報セキュリティについて 当社は、顧客情報を含む重要な情報資産を取り扱う業務を有しており、情報紛失や漏えい等が発生した場合、顧客からの損害賠償請求や信用失墜により、当社の業績に影響が生じる可能性があります。そのため、当社では通信技術や情報保護システムに依存するだけでなく、人為的な漏洩や不正使用のリスクにも備えており、情報セキュリティ規程類を整備し、全社員への月次点検や定期研修を通じて意識向上を図っています。個人情報保護については、プライバシーマークを取得して以来継続的に改善を行い、適切な運用に努めています。クレジットカード情報保護の国際基準PCI DSSも取得し、基準に沿った運用業務を行っています。 また、外部からのサイバー攻撃等により情報漏えいが発生した場合も、顧客からの損害賠償や信用失墜により、当社の事業と業績が影響を受ける可能性があるため、情報セキュリティ対策を強化しています。 これらのリスクに対しては、セキュリティ委員会を設置し、全社的なシステムやネットワークの対策を評価・検討し、情報を集約しています。情報セキュリティに関わる重要事項は取締役を含むリスク管理委員会に報告、審議され、リスクの未然防止に取り組んでいます。 10.コンプライアンスについて 当社がシステム開発を行う中で、第三者の知的財産権(著作権や特許等)を侵害した場合、損害賠償請求を受けるリスクがあるため、開発段階での調査、必要に応じて専門家の確認を行っています。また、当社の事業遂行上の全ての局面において、国内外の法令や規制に違反する等の事案が発生した場合は、当社の事業と業績が影響を受ける可能性があります。 当社は、社員が各種法制度に係る理解を深めリスクについての認識を高めることで、コンプライアンス違反を未然に防ぐことを目的として、定期的に社内研修を実施しており、全ての社員に受講を義務付け、受講の実績を管理して徹底しています。また、業務運用管理委員会で潜在的なコンプライアンスリスクの評価を行っており、発見した場合は速やかに対応策を導入し、リスク管理委員会に報告することとしています。 11.親会社の影響力について 当社の親会社である大日本印刷株式会社は、2025年6月期末現在で、当社の議決権の50.77%を保有しています。当社は継続的な業績向上を目的として、大日本印刷株式会社とは、決済領域、セキュリティ領域を中心に協業を推進しており、定常的に一定規模の取引があります。 大日本印刷株式会社は、こうした関係と影響力とを背景に、自らの利益にとって最善ながら他の株主にとってはそうはならない行動をとる可能性があります。 対応策として、大日本印刷株式会社との取引に関して、少数株主にとって不利益なものではないことについて、独立社外取締役と独立社外監査役で構成される特別委員会で十分な検討を行うこととしています。
経営成績の分析 (MD&A)7,008字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 2025年6月期における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。また、文中の将来に関する事項は、2025年6月期末現在において当社が判断したものです。 ① 経営成績の状況 当社は2025年6月期から始まる3カ年中期経営計画を策定しています。今中期経営計画では、"Transformation for the Future"を掲げ、2030年代を見据え、事業の多角化と持続的な成長の基盤づくりに取組んでいます。これらの実現に向けて、この3年間は、「事業」「技術」「人財」の3つの“変革”に注力しています。 中期経営計画では、事業領域を提供する機能別に、「決済」「セキュリティ」「データ通信・分析基盤(新領域)」の3つに再編し、それぞれの領域において、成長に向けた施策を推進しています。 主力の決済領域では、キャッシュレス決済の拡大に伴い、主要取引先である決済事業者において、基幹システムのモダナイズやオープン化が進展しています。当社は強みである決済ソリューションの価値を高め、FEP(注)・不正検知分野に加え、アクワイアリング分野を中心に領域拡大を図っています。また、国内カード業界全体でカード不正利用が多様化する中、業界横断型の新たな不正対策ソリューションの立ち上げなどを通じて、業界における提供価値の向上にも取組んでいます。 セキュリティ領域では、収益性の高い自社プロダクトの価値向上と販売強化を進めるとともに、東南アジアを中心に海外市場への展開にも注力しています。また、DNPグループが提供する、コンサルティングから運用、教育まで、オールインワンのセキュリティサービスに参加し、顧客基盤やビジネス領域の拡大に取組んでいます。 データ通信・分析基盤領域では、コア技術である高速・大量のデータ通信及び分析・処理技術の他業界における活用の検討を進め、新たな市場の獲得にチャレンジしています。 当事業年度の業績については、売上高15,596百万円(前期比7.4%増)、営業利益1,848百万円(同9.0%減)、経常利益1,890百万円(同8.8%減)、当期純利益1,349百万円(同5.0%減)となりました。 (注)FEP(Front End Processing)システム:クレジットカード決済処理に必要なネットワーク接続や カード使用認証等の機能をもつハードウェア、及びソフトウェア ■事業領域別売上高 (単位:百万円) 2024年6月期   2025年6月期   前期比 売上高   14,518   15,596   107.4% 決済   12,151   12,755   105.0% うちクラウドサービス   2,504   3,479   138.9% セキュリティ   1,558   2,022   129.8% データ通信・分析基盤   808   817   101.1% 売上高については、決済領域では、カード会社を中心とした堅調な投資需要を取り込み、増加しました。カード不正利用被害の増加に伴い、不正検知に対する需要も引き続き高水準で推移しています。セキュリティ領域では、大手顧客への製品導入により増加、データ通信・分析基盤領域では、コア技術を活用した証券会社向けシステム開発が寄与しました。 利益については、システム開発・保守における粗利率は改善したものの、一部案件における品質強化対応や、セキュリティ領域の製品構成、一部自社プロダクトの一括償却等の影響により、全体の粗利率は低下し、営業利益は減益となりました。販売管理費は人件費の増加があったものの、販管費率は低下しています。 受注については、受注高19,322百万円(同4.0%減)、受注残高20,311百万円(同22.5%増)となりました。受注高は、大型案件の開発フェーズ移行により、システム開発を中心に減少しましたが、来期に向けては、大手カード会社のシステム更改需要が複数見込まれており、提案活動を進めています。受注残高は、決済領域のクラウドサービス、セキュリティ製品、金融機関向けインフラ運用サービス、などのストック型案件の増加により、前年を大きく上回りました。 ② 財政状態の状況 当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ1,843百万円増加し、18,690百万円となりました。うち流動資産は、前事業年度末に比べ1,181百万円増加し、10,460百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産768百万円の減少があったものの、現金及び預金1,610百万円、前渡金563百万円の増加があったためです。固定資産は、前事業年度末に比べ661百万円増加し、8,229百万円となりました。これは主に、無形固定資産158百万円、繰延税金資産が559百万円増加したためです。 当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ1,590百万円増加し、9,215百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金215百万円の減少があったものの、未払法人税等220百万円、前受金1,216百万円、未払消費税等332百万円の増加があったためです。 当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ252百万円増加し、9,475百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金45百万円の減少があったものの、利益剰余金298百万円の増加があったためです。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物は、6,422百万円となり、前事業年度末に比べて、1,609百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4,263百万円の収入(前事業年度比11.7%増)となりました。主な内訳としては、税引前当期純利益1,890百万円、減価償却費1,444百万円の計上、売上債権の減少額1,985百万円、棚卸資産の減少額222百万円、仕入債務の減少額760百万円、法人税等の支払額878百万円があったためです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,599百万円の支出(前事業年度は2,681百万円の支出)となりました。これは主に、販売目的及び自社利用のソフトウェアの構築を主とする無形固定資産の取得による支出1,351百万円があったためです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,052百万円の支出(前事業年度は1,018百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,050百万円があったためです。 キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。 2024年6月期   2025年6月期 自己資本比率(%)   54.7   50.7 時価ベースの自己資本比率(%)   167.8   156.0 債務償還年数(年)   0.0   0.0 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   ―   ― (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。 3 債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー 有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としています。 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い (資本の財源及び資金の流動性に係る情報) 当社の主要な資金需要は、システム開発に係る人件費や商品の仕入、販売管理費などの営業費用、新製品開発を行う研究開発、設備の新設や改修等に係る投資等です。これらの資金需要は、手許の資金と営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本方針としています。なお、必要と判断した場合には金融機関等外部からの資金調達も検討します。また、取引金融機関4行及び生命保険会社1社と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、機動的かつ安定的な資金調達体制を構築し、資金の流動性を確保しています。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 生産高(千円)   前年同期比(%)   生産高(千円)   前年同期比(%) 5,738,042   111.4   5,803,226   101.1 (注) 生産実績は、販売価格により表示しています。 b.仕入実績 前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 仕入高(千円)   前年同期比(%)   仕入高(千円)   前年同期比(%) 1,754,128   100.3   1,725,970   98.4 (注) 当社の仕入はソフトウェア及びサービスであり、数量表示は困難ですので、金額のみで表示しています。 c.受注実績 前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 受注高 (千円)       受注残高 (千円)       受注高 (千円)       受注残高 (千円) 前年同期比 (%)   前年同期比 (%)   前年同期比 (%)   前年同期比 (%) 20,128,403   136.1   16,584,711   151.1   19,322,686   96.0   20,311,266   122.5 d.販売実績 前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 金額(千円)   前年同期比(%)   金額(千円)   前年同期比(%) 14,518,293   108.5   15,596,131   107.4 (注)1 当社の製品は多岐にわたっており、数量表示は困難ですので、金額のみで表示しています。 2 主な相手先別の販売実績が当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 相手先   前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 大日本印刷㈱   1,349,313   9.3   1,731,251   11.1 ㈱NTTデータ   1,670,242   11.5   1,050,957   6.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、次のとおりです。また、文中の将来に関する事項は、2025年6月期末現在において当社が判断したものです。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 上記については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載しています。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 上記については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。 ③経営指標について 当社は、継続的な収益力の向上と事業運営の効率性を示す指標として、営業利益率とROE(株主資本利益率)を主要な経営指標としています。新たに策定した3カ年中期経営計画の最終年度である2027年6月期において、営業利益率15.0%、ROE17.0%以上の達成を計画しています。 また、当社の資本コストは、7~10%と見積もっており、資本コストを上回るROEを追求することで、当社の株主価値の向上を目指します。 1)経営指標の推移 (単位:百万円) 2021年6月   2022年6月   2023年6月   2024年6月   2025年6月 営業利益   1,130   1,519   1,556   2,030   1,848 利益率(営業利益)   10.1%   13.2%   11.6%   14.0%   11.9% ROE   11.6%   13.5%   13.8%   15.8%   14.4% 総資産回転率 (売上高/総資産)   1.03   0.96   1.01   0.95   0.88 利益率(純利益)   7.5%   9.2%   8.7%   9.8%   8.7% 財務レバレッジ(総資産/純資産)   1.49   1.53   1.57   1.69   1.90 一人あたり売上高   25.4   25.5   28.0   29.5   30.1 (単位:百万円) 2021年6月   2022年6月   2023年6月   2024年6月   2025年6月 総資産額   11,140   12,740   13,683   16,847   18,690 うち流動資産額   6,975   8,274   7,863   9,279   10,460 うち無形固定資産額   1,317   2,049   2,738   3,996   4,154 2)ROEについて 売上高の増加に合わせて資産も増加していますが、直近3年間の総資産回転率は、0.88から1.01の範囲で推移しました。総資産のうち無形固定資産は、当社製のソフトウェア(販売用のソフトウェアやクラウドサービスに提供されるソフトウェア)が大部分を占めています。この知的資産を有効に活用し、売上高の増加を促進することで、総資産回転率は改善の余地があるものとみています。 営業利益率の向上は、システム開発業務の効率化や成果物の品質を上げることによって実現されるほか、自社プロダクトの販売等システム開発業務の収益性を超える売上高比率を増やすことによっても実現されます。当社事業の場合、営業利益率の向上は純利益率の向上に直結します。 従業員一人あたり売上高の増加は、売上高の成長の効率性を示す指標と考えられます。より長期的には、一人あたり売上高の増加に伴う効率的な売上高の増加によって、規模的な成長とともに収益性も高めることができ、営業利益率を向上させることと期待します。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しています。財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。 (a) 市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法 市場販売目的のソフトウェアの減価償却費については、製品ごとに未償却残高を、見込販売収益を基礎として当事業年度の実績販売収益に対して計算した金額と残存有効期間(3年)に基づく定額償却額のいずれか大きい金額で償却を行うものとしています。今後、見込販売収益が減少した場合、減価償却費が増加する可能性があります。 (b) 固定資産の減損判定 固定資産については、当事業年度末に、有形固定資産及び無形固定資産が減損している可能性を示す兆候の有無を判断しています。減損の兆候がある資産又は資産グループについて、サービスの提供に用いるソフトウェアや資産計上したサーバ等の当該資産から得られる割引前キャッシュフローの総額が、事業環境の悪化や開発コストの増加等により帳簿価額を下回る場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。 (c) 繰延税金資産の回収可能性の判断 繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上していますが、繰延税金資産は将来の課税所得の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等や税制改正による法定実効税率等の変化があった場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する場合があります。

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開示資料

出典

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