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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

ANYCOLOR

5032 · Prime · 情報・通信業

VTuberグループ「にじさんじ」を運営。ライブ配信を軸に、コマース・イベント・プロモーションまで展開するエンタメ企業。

概要

ANYCOLORは2017年5月にいちから株式会社として設立され、2022年6月に東京証券取引所グロース市場に上場、2023年6月にプライム市場へ移行した。本社は東京都港区。主力事業はVTuberグループ「にじさんじ」の運営であり、所属する約180名のVTuberがYouTubeなどでライブ配信を行い、ファンコミュニティを形成する。2026年4月期の売上高は557億円、営業利益202億円、従業員数677名。収益はライブストリーミング、コマース、イベント、プロモーションの四つの領域から構成される。

四つの事業領域と売上構成

当社の事業は、ライブストリーミング、コマース、イベント、プロモーションの四つの領域で構成される。2026年4月期の販売実績をみると、コマース領域が381億円(構成比68.4%)で最大、次いでプロモーション領域79億円、ライブストリーミング領域56億円、イベント領域41億円である。コマース領域の内訳は、グッズ・デジタル商品の販売と公式ファンクラブ会費が中心。主な取引先は株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ(売上高の56.4%)とGoogle LLC(同9.9%)で、前者はコマース領域の受託製造・販売、後者は配信プラットフォーム収益の源泉である。

ファンコミュニティの規模と収益分散

2026年4月期末時点で、VTuberグループ「にじさんじ」に所属するVTuberは179人(前期比9人増)、オンラインサービス利用に必要なANYCOLOR IDは203万件(前期比20.6%増)に達した。収益の特定VTuberへの依存度は低く、売上高の約30%をTOP10のVTuberが、約50%をTOP25が稼得している。当社はVTuberのIP(キャラクターデザイン・名称)を自社で保有し、ライバーに貸与するモデルを採用する。これによりライバーの活動継続率が高く、新規VTuberも既存ファンベースを活用して早期にファンを獲得できる構造となっている。

海外展開の経緯と現状

2019年4月に中国で「VirtuaReal Project」、7月にインドネシアで「NIJISANJI ID」、11月にインドで「NIJISANJI IN」、12月に韓国で「NIJISANJI KR」を開始。2021年5月には英語圏向け「NIJISANJI EN」が活動を始めた。しかしインドグループは2021年4月に活動休止。2022年4月にはインドネシアと韓国のグループを「にじさんじ」に統合し、運営効率化を図った。現在は国内と英語圏、中国が主な展開地域であり、各地域のネットワークを活かしてVTuberコンテンツを世界へ配信している。

急成長する財務基盤

売上高は2018年度の0から2026年度には557億円に急成長した。営業利益は同期間で202億円、営業利益率は36.2%と高水準を維持する。純利益は141億円。資産は365億円、自己資本は270億円で自己資本比率73.9%と健全。営業活動によるキャッシュ・フローは157億円と堅調で、自己株式の取得や配当にも余裕がある。上場により調達した資金を成長投資に振り向け、VTuber数の増加とサポート体制の拡充を両立させてきた。

業界の中での役割はVTuberエンターテイメント企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
557億円
営業利益
202億円
営業利益率
36.3%
純利益
141億円
2026/4 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/4
事業売上構成比利益利益率
コマース領域381億円68.4%
プロモーション領域79億円14.2%
ライブストリーミング領域56億円10.1%
イベント領域41億円7.4%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ライブストリーミング領域主力

VTuberグループ「にじさんじ」を運営し、YouTubeでのライブ配信を中心にファンコミュニティを形成。Super Chat、YouTubeメンバーシップ、広告収益などで収益を得る。

主な製品・サービス1
にじさんじ
約180名のVTuberが所属するグループ。ライブ配信や動画配信を通じてファンと交流し、エンターテイメントを提供する。

02コマース領域準主力

ファンコミュニティに向けて、オリジナルグッズやデジタル商品を販売。常設コンテンツや季節限定、受注生産など様々な形態で提供。公式オンラインストアやイベント会場で販売。

主な製品・サービス1
にじさんじオフィシャルストア
「にじさんじ」公式のオンライン販売サイトで、グッズやデジタル商品を販売している。

03イベント領域準主力

VTuberの魅力を伝えるため、音楽イベントなどを主催。外部のイベント制作企業と協業し、企画・制作を行う。

04プロモーション領域準主力

企業からの依頼で、VTuberによるタイアップ広告、IPライセンス、メディア出演などを提供。VTuberのIP価値を高め、企業のマーケティング支援を行う。

製品と技術

VTuberグループ「にじさんじ」の運営体制

「にじさんじ」は約180名のVTuberで構成されるグループである。当社はVTuberのキャラクター設定(容姿・名称)をデザインし、ライバーとの業務委託契約のもとでアバターや配信アカウントを貸与する。自宅から2D・3D配信を可能にする専用ツールを自社開発し、配信スタジオも提供。定期的なコンプライアンス研修や動画のパトロールによりコンテンツの健全性を確保している。2026年4月期のライブストリーミング領域売上は56億円で、主な収益源はSuper Chat、YouTubeメンバーシップ、Google AdSenseの3つである。

グッズ・デジタル販売とファンクラブのプラットフォーム

2020年9月に「にじさんじオフィシャルストア」を開設。2020年10月には「にじさんじFAN CLUB」を開始した。販売する商品は常設グッズのほか、季節限定品、受注生産品、イベント限定品など多岐にわたる。デジタル商品としてVTuberの音声コンテンツや楽曲も提供。販売チャネルはオンラインストアが中心だが、イベント会場でも販売を行う。コマース領域は全売上の68.4%を占める最大セグメントであり、2026年4月期の売上は381億円。ファンクラブはチャット機能などを備えた有料サービスである。

リアルイベントと企業プロモーションへの展開

当社はVTuberが出演する音楽イベントを主催する。2025年5月から2026年4月にかけて「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow!」を海外を含む複数都市で開催。約1年にわたり公演を行った。イベント領域の売上は41億円。プロモーション領域では、企業向けにVTuberを活用したタイアップ広告、IPライセンス、メディア出演の3種のサービスを提供する。タイアップ広告は動画プロモーション、IPライセンスは商品へのキャラクター使用許諾、メディア出演はテレビ・ラジオなどへの出演。2026年4月期の売上は79億円。ステルスマーケティング防止のガイドラインを策定し、信頼性の高いプロモーションを目指している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

高収益なDX支援で急成長、特定領域に強み

同社はデジタルトランスフォーメーション関連のサービスを提供し、情報・通信業界で急速に存在感を高めている。同業のVRAIN Solutionやソラコムなどと比較して、専門性の高いサービスで差別化を図っている。売上高は320億円から557億円へと大幅に増加し、営業利益率も36%以上と高水準を維持している。DX需要の拡大を背景に成長を続けており、高い収益性と成長性を両立している。

強み

  • 営業利益率が36%超と非常に高く、効率的なビジネスモデルを実現。
  • 売上高が3期で1.7倍以上に拡大し、市場での成長が顕著。
  • DX分野に特化し、競合他社との差別化を図っている。
  • DX需要は今後も拡大見込みで、持続的な成長が期待できる。

課題

  • DX市場は成長余地が大きく、新規参入が増え競争が激化する。
  • 特定のサービスや顧客に依存するリスクがある。
  • 専門人材の確保が課題で、成長に必要なリソースが限られる。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がANYCOLOR

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19746TKC2,152億円15.3倍
22317システナ1,916億円14.2倍
3290ASynspective1,885億円
49682DTS1,867億円15.6倍
54812電通総研1,860億円31.7倍
65032ANYCOLOR1,785億円12.7倍
73765ガンホー・オンライン・エンターテイメント1,783億円56.7倍
84776サイボウズ1,601億円18.2倍
93778さくらインターネット1,495億円672.3倍
109601松竹1,472億円27.7倍
114180Appier Group1,363億円40.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

資本金100万円でスタートした2017年の創業

2017年5月、東京都新宿区にいちから株式会社を資本金100万円で設立。同年11月に渋谷区へ本店を移転した。当時はVTuberという言葉が生まれて間もない黎明期であり、個人VTuberが増え始めた時期にあたる。創業者はバーチャルキャラクターを通じた新しいエンターテイメントの可能性に着目し、VTuberグループの運営を構想した。

2018年にじさんじ始動とグループ統合

2018年1月、VTuberグループ「にじさんじ」の始動を発表。2月に第1期のVTuber8名が活動を開始した。5月にはゲーム配信特化の「にじさんじゲーマーズ」、6月には候補生グループ「にじさんじSEEDs」を開始。しかし同年12月、これら3グループを「にじさんじ」に統合する決断を下した。統合によりブランドを一本化し、ファンの囲い込みと運営リソースの集中を図った。

2019年の海外展開ラッシュと地域戦略

2019年は海外進出が集中した年である。4月に中国「VirtuaReal Project」、7月にインドネシア「NIJISANJI ID」、11月にインド「NIJISANJI IN」、12月に韓国「NIJISANJI KR」と、4カ国で現地向けのVTuberグループを相次いで立ち上げた。いずれも現地ライバーのオーディション募集から開始し、言語や文化に合わせたグループ運営を試みた。ただしインドグループは2021年4月に活動を休止しており、海外展開の難しさも経験している。

2021年の商号変更と英語圏進出

2021年5月、商号をいちから株式会社からANYCOLOR株式会社に変更した。同時に本店を千代田区から港区へ移転。このタイミングで英語圏向けVTuberグループ「NIJISANJI EN」が活動を開始した。また、VTuberタレント育成プロジェクト「バーチャル・タレント・アカデミー」も同年6月に始動。社名変更はグローバル展開を見据えたブランド刷新の意味合いが強く、英語圏市場への本格参入を象徴する出来事となった。

2022年の上場とグループ再編

2022年4月、インドネシア「NIJISANJI ID」と韓国「NIJISANJI KR」を「にじさんじ」本体に統合した。これにより海外グループの運営を効率化し、リソースを英語圏と中国に集中させる方針に転換した。同年6月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場。上場により資金調達の手段を得るとともに、企業としての認知度と信用力を高めた。

プライム市場昇格と持続的成長へ

2023年6月、東京証券取引所プライム市場へ市場区分を変更。上場からわずか1年でグロースからプライムへの格上げを果たした。その後も成長は加速し、2026年4月期の売上高は557億円に達した。所属VTuber数は179人、ANYCOLOR IDは203万。コマース領域とプロモーション領域が主力となり、ファンコミュニティの拡大とともに利益を伸ばし続けている。

年表22件を開く

2010年代

  • 2017年5月創業東京都新宿区において、いちから株式会社を資本金100万円で設立
  • 2017年11月東京都新宿区から東京都渋谷区に本店移転
  • 2018年1月VTuber(注1)グループ「にじさんじ」の始動を発表し、ライバー(注2)募集を開始
  • 2018年2月第1期の「にじさんじ」所属VTuber8名が活動を開始
  • 2018年5月ゲーム配信者に特化したVTuberグループ「にじさんじゲーマーズ」を開始
  • 2018年6月「にじさんじ」の候補生により構成される「にじさんじSEEDs」を開始
  • 2018年12月M&A「にじさんじ」、「にじさんじゲーマーズ」、「にじさんじSEEDs」の3グループを「にじさんじ」に統合
  • 2019年2月「にじさんじ」の配信スケジュールサイト「いつから.link」のウェブブラウザ版の提供を開始
  • 2019年4月中国におけるVTuberグループ「VirtuaReal Project」の始動を発表し、ライバー募集を開始「いつから.link」のiOS・Androidアプリ版の提供を開始
  • 2019年7月インドネシアにおけるVTuberグループ「NIJISANJI ID」の始動を発表し、ライバー募集を開始
  • 2019年11月インドにおけるVTuberグループ「NIJISANJI IN」の始動を発表し、ライバー募集を開始
  • 2019年12月韓国におけるVTuberグループ「NIJISANJI KR」の始動を発表し、ライバー募集を開始

2020年代

  • 2020年3月東京都渋谷区から東京都千代田区に本店移転
  • 2020年6月「にじさんじ」の英語圏に向けた公式YouTubeチャンネルを開設
  • 2020年9月「にじさんじ」専用のオンラインショップである「にじさんじオフィシャルストア」を開設
  • 2020年10月「にじさんじ」公式のファンクラブである「にじさんじ FAN CLUB」の提供を開始
  • 2021年4月インドにおけるVTuberグループ「NIJISANJI IN」の活動を休止
  • 2021年5月商号変更東京都千代田区から東京都港区に本店移転 商号をいちから株式会社からANYCOLOR株式会社に変更 英語圏におけるVTuberグループ「NIJISANJI EN」が活動を開始
  • 2021年6月VTuberとして活躍するためのタレント育成プロジェクト「バーチャル・タレント・アカデミー」を開始
  • 2022年4月M&AインドネシアにおけるVTuberグループ「NIJISANJI ID」と韓国におけるVTuberグループ「NIJISANJI KR」を、VTuberグループ「にじさんじ」に統合
  • 2022年6月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2023年6月東京証券取引所プライム市場への市場区分変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/4期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    IP主導の事業展開とファンコミュニティ強化

    VTuberグループ「にじさんじ」のIPを自社で保有し、ライブ配信を通じたファンとの双方向コミュニケーションを基盤に、コマース、イベント、プロモーションなど多角的に展開。特定タレントへの依存を分散させ、安定した収益基盤を構築する。

  2. 02

    配信スタジオ等への設備投資と人的資源の強化

    2D/3Dスタジオやレコーディングスタジオ、個人配信ブースなどを拡充し、多様なコンテンツ制作ニーズに対応。また、タレントマネージャーやプロデューサー等の人材を積極採用し、研修体制を強化して次世代リーダーを育成する。

  3. 03

    既存施策強化によるファン層拡大

    大型施策やユニットプロデュースを推進し、グループとしての成長とタレント当たりの収益機会を拡大。魅力的な配信コンテンツの拡充やヒット商材の創出、深いコンテンツ体験の場を提供することで、ファンのエンゲージメント向上を目指す。

  4. 04

    IP認知拡大と未視聴層へのアプローチ

    バーチャル・タレント・アカデミーでの人材育成や定期的なオーディションで新IPを創出。音楽やショート動画など多様なコンテンツ展開に加え、テレビなどメディア露出やオフライン販売でタッチポイントを増やし、若年層を含む未視聴層への認知を拡大する。

  5. 05

    海外市場開拓とグローバル展開

    「NIJISANJI EN」を中心に英語圏でのコンテンツ拡充や音楽レーベルとの連携でマネタイズを強化。さらに「にじさんじ」所属VTuberの海外イベント出演などを通じて、海外での認知度向上と市場開拓を推進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で677人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は540万円で、4期前と比べて+4.6%平均年齢は31.9歳、平均勤続年数は2.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年4月51730.11.6230
2023年4月51030.41.9323
2024年4月51231.22.14302,884
2025年4月49731.82.35323,064
2026年4月54031.92.56772,984

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年4月期・提出会社(単体)
女性管理職比率13.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率71.4%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)80.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
スタジオ — 東京都江東区1,787百万円
本社 — 東京都港区460百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年4月期の売上高は557億円営業利益202億円前期と比べると増収増益で、売上が+29.8%、利益が+23.9%。

売上高
+29.8%
557億円
営業利益
+23.9%
202億円
純利益
+22.6%
141億円
営業利益率
36.3%
前期比 -1.7%pt

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は294億円、営業利益は91億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+14.8%、営業利益は−4.2%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q743243.222
2023年4Q5915
2024年1Q894044.928
2024年2Q662537.917
2024年3Q782532.118
2024年4Q873439.124
2025年2Q1736839.347
2025年4Q2569537.168
2026年2Q26311142.277
2026年4Q2949131.064

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

直近期の営業利益率は36.3%。売上は8期、純利益は6期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
「にじさんじ」、「にじさんじゲーマーズ」、「にじさんじSEEDs」の3グループを「にじさんじ」に統合
2018年4月000
2019年4月900
「にじさんじ」の英語圏に向けた公式YouTubeチャンネルを開設
2020年4月3500
東京都千代田区から東京都港区に本店移転 商号をいちから株式会社からANYCOLOR株式会社に変更 英語圏におけるVTuberグループ「NIJISANJI EN」が活動を開始
2021年4月76159
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2022年4月1424128
2023年4月2539467
2024年4月32012412338.887
2025年4月42916316238.0115
2026年4月55720220236.3141

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年4月期

売上高557億円のうち、営業利益として残るのは202億円36.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は141億円、売上の25.3%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金55.3%308億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金8.4%47億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益36.3%202億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
44.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+27.9pt
36.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+18.7pt
25.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+44.5pt
57.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
38.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
98.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2026年4月期は営業CFが157億円、投資CFが−3億円で、差し引きのフリーCFは154億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は221億円で、売上の4.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年4月−2−329−525
2021年4月14−85636
2022年4月270−52759
2023年4月67−1066125
2024年4月69−7−2462163
2025年4月112−23−9489158
2026年4月157−3−92154221

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2026年4月期の総資産は365億円。このうち返さなくてよい自己資本が270億円で、自己資本比率は73.9%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年4月11089.3
2019年4月31232.4
2020年4月3627975.3
2021年4月62352756.5
2022年4月94633167.5
2023年4月1851335271.8
2024年4月2511975478.6
2025年4月2912207275.4
2026年4月3652709573.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年4月期の内訳単体ベース
現金及び預金
221億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
287億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
95億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中9位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中380位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
57.6%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
36.3%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
73.9%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
29.8%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.6%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,920で、1年前と比べて-35.7%過去52週の値幅のなかでは19%の位置にある。

¥2,920-2.3%1ヶ月+11.8%1年-35.7%時価総額1,785億円
過去52週の値幅
安値¥2,007高値¥6,790

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.7倍
PBR6.49倍
配当利回り2.57%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月末から上昇基調を強め、8月14日に2,830円まで上昇しました。8月19日は2,764円と前日比1.07%下落したものの、25日移動平均線(2,629.72円)を5.1%上回り、75日線(2,596.19円)からも約6.5%上に位置しています。ただし、52週高値6,790円からは約59%低く、高値圏からの戻り途上にあります。RSIは57.59と中立圏です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 85/100)

PERは11.98倍で業界平均30.2倍の約4割水準と明確に割安。PBRは6.15倍と業界平均3.55倍を上回るが、ROEが57.6%と非常に高く、収益力に見合った評価といえる。配当利回りは2.71%で業界平均と同等、配当性向32.38%と健全な水準。売上高・利益とも堅調に増加しており、株価は低PERに割安感がある。配当の伸びにはやや鈍化の兆しがあるが、総合的に割安と評価。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.7倍47.9倍
PBR6.49倍2.96倍
ROE57.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

SaaS型CRMの成長企業であり、売上高は500億円超まで急成長し、営業利益率38%と高収益を維持している。強気派は、この成長性と収益性の両立が今後も続き、市場シェア拡大により更なる成長が見込めると主張する。一方、弱気派は、株価は過去1年で43%下落しており、成長鈍化懸念や競争激化、今後の投資拡大による利益率低下を指摘する。また、PERは12倍と割安に見えるが、成長減速を織り込んでいる可能性がある。投資論点は、急速な成長の持続性と、高収益を支える競争優位性が維持できるかどうか。

プラスに働く材料7
  • 高成長と高収益

    売上高が直近2年で約1.7倍に増加し、営業利益率は38%を維持。

  • ノーコード市場拡大

    プログラミング知識が不要なツール需要は拡大傾向にあり、中小企業のDX需要を捉える。

  • 好財務指標

    自己資本利益率57.6%と高く、株主還元も配当利回り2.71%と充実。

  • 2026年4月期の営業利益202億円、2期連続最高通年影響

    営業利益は124→163→202億円と毎期増加し、売上高は557億円

  • 売上高320→429→557億円と毎期3割増で拡大通年影響

    売上高は557億円と前期比約128億円増加し、成長が続く

  • 営業利益率36.27%と高水準を維持通年影響

    売上高557億円、営業利益202億円で営業利益率は36.27%

  • PER11.98倍と成長率に比べ割安不定影響

    PERは11.98倍で、ROE57.6%の高収益を考慮すれば割安水準

マイナスに働く材料7
  • 成長鈍化懸念

    売上高成長率は鈍化傾向にあり、来期予想も成長率が低下する見込み。

  • 競争激化

    SaaS市場には多数の競合が参入し、差別化が難しくなる可能性。

  • 利益率低下リスク

    営業利益率は38%から36%へ低下予想。投資拡大で更に圧迫される恐れ。

  • 株価が1年で43%下落、成長鈍化懸念継続影響

    株価は1年間で43.03%下落し、時価総額は1690億円へ調整

  • 営業利益率38.75%→38.00%→36.27%と低下通年影響

    営業利益率は3期連続で低下し、収益性の悪化トレンドが鮮明

  • 予想PERが未開示、来期の不透明感不定影響

    予想PERは開示されず、市場の業績予想に不透明感がある

  • PBR6.15倍と高く、ROE低下時に株価毀損不定影響

    PBRは6.15倍と高く、ROEが57.6%から下がると割高となる

次の決算で確かめる点
売上高成長率
SaaS企業の成長性の核心であり、減速はバリュエーションに影響するため。
営業利益率
高収益性の持続性を確認するため。低下が続けばビジネスモデルの強さに疑義。
顧客離脱率
サブスク収益の安定性を左右し、将来の収益予測に直結するため。
ARR(年間経常収益)
SaaSの主要指標であり、成長の持続性を測る上で重要。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり75で、前期から+15.4%いまの株価に対する利回りは2.57%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥75
1株あたり
配当利回り
2.57%
いまの株価に対して
配当性向
32.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2025年4月6534.5
2026年4月7515.432.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥75

株主

有価証券報告書より

2026年4月期末の株主数は延べ21,465人。区分でいちばん多いのは個人・その他59.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が21.0%を占め、残る79.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年4月%2023年4月%2024年4月%2025年4月%2026年4月%
個人・その他66.766.162.455.059.0
外国法人22.715.514.318.516.6
金融機関4.614.316.213.7
事業法人10.77.97.57.77.4
証券会社5.71.42.73.0
自己株式1.21.9
外国人個人0.20.10.00.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01田角 陸42.69
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)7.70
03株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント5.48
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)4.39
05BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR ARCUS FUND SICAV - ARCUS JAPAN FUND (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.88
06GOLDMAN, SACHS & CO. REG (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)1.87
07BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE - AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.53
08JP MORGAN CHASE BANK 380055 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.43
09株式会社アイライツポート1.10
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505019 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.94

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+210655%、1株純資産は6期で+2918%。直近期のROEは57.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2018年4月−0
2019年4月139.6
2020年4月12.3
2021年4月151530.1
2022年4月4710556.8
2023年4月11121568.523.3
2024年4月14031652.915.7
2025年4月18936055.219.634.5
2026年4月23245057.611.932.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2026/4期の役員報酬は総額86百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
田角陸代表取締役CEO3026,094,626
釣井慎也取締役CFO39
有富丈之社外取締役42
前川俊策社外取締役 常勤監査等委員72
山岡佑社外取締役 監査等委員40
丸山祐子社外取締役 監査等委員48

役員報酬の内訳2026/4

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3392116221
社外取締役524245

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/4期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,074字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 (1)コーポレート・ミッション 当社は「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションを掲げており、今までにない新しいエンターテイメントの体験を世の中に提供することを目的に、サービス展開を行っております。 テレビ・ラジオをはじめとした従来のメディアにおいては、コンテンツを制作するクリエイターが、視聴するユーザーにコンテンツを提供するという一方通行の形式が主体となっていました。しかし、インターネットを通じて、誰もがコンテンツを発信するクリエイターになることが可能となることで、クリエイターとユーザーの垣根がなくなり、より多くのコンテンツが発信されるようになり、Google LLCが提供する動画配信プラットフォームであるYouTube等を用いたライブストリーミング(注)によって、ユーザーがリアルタイムで反応ができる双方向性のメディアが新しいメディアの形態として出現してきました。 当社は、テクノロジーを活用して新しい体験を提供することで、エンターテイメントの更なる可能性を追求し、世の中の人々に楽しみを与えることを目指してまいります。 (注)インターネット上で、音声や動画をリアルタイムで配信すること。 (2)サービス概要 当社が運営するVTuberグループ「にじさんじ」は、本書提出日現在で約180名の多種多様なVTuberが所属するVTuberグループであり、ライブストリーミングによる双方向性のコミュニケーションを通じて、ファンコミュニティの構築を図っております。更に、グッズ・デジタル商品の販売やイベントの開催等を通じて、VTuberコミュニティの盛り上がりを高めることができると考えております。 VTuberとはVirtual YouTuberの略称であり、ライバーと呼ばれる現実の人間を、モーションキャプチャー技術(注)を利用してバーチャルキャラクター(アニメキャラクター)に置き換えることで、従来のアニメキャラクターでは表現できなかった詳細な表情や仕草を表現して、動画配信を行うことが可能になりました。また、ユーザーはライブ配信のチャット機能を通じて、VTuberとコミュニケーションをとることが可能です。 また、当社は国内だけではなく、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しており、各国のネットワークを活かし、VTuberコンテンツを世界へ配信しております。 (注)モーションキャプチャーとは、現実の人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術であります。 (3)当社の事業分野別の内容 当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであり、主な事業はVTuberグループ「にじさんじ」の運営であり、YouTubeにおいて動画配信を行うライブストリーミング領域を中心としながら、動画配信以外の接点を提供してVTuberの活動の幅を拡大する「コマース領域」及び「イベント領域」、当社が保有する当社所属VTuberに関するIP(Intellectual Property:知的財産)を用いて、顧客企業の商品やサービスのプロモーションを行う「プロモーション領域」でビジネスを展開しております。 ① ライブストリーミング領域 ライブストリーミング領域においては、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を中心に、VTuberとの双方向のコミュニケーションを通じてファンコミュニティの創出を図っております。 新規VTuberのデビューにあたっては、VTuberの容姿を含む、キャラクター設定を当社でデザイン・設計し、当社が開催するオーディションへの応募者の中からライバーを選考しております。その後、オーディションで選ばれたライバーとの間で業務委託契約を締結したうえで、当社が作成したVTuber活動に必要なアバター、VTuberの名称、当社が開発した自宅から自分一人で2D及び3Dでの配信を可能にするツール、YouTube等の配信アカウントやソーシャルネットワークサービス(以下「SNS」という。)アカウントをライバーに貸与しています。 以上のプロセスを経て活動を行うVTuberは、SNSや配信等を通じてファン等と相互のコミュニケーションが可能であり、各VTuberはバーチャル世界におけるタレントとして、テレビ番組に出演する等様々な活動領域に進出しております。 当社に所属するVTuberは、YouTubeにおいて主にライブ配信動画を中心とした動画配信活動に従事しています。ユーザーはVTuberによるライブ配信を視聴する中で、YouTubeに搭載されているチャット機能を通じて、VTuberと交流することが可能です。また、ライブ配信動画は、リアルタイムでのライブ配信を視聴できなかったユーザーも、各VTuberのYouTubeチャンネルに過去動画が蓄積されており、ユーザーは当該動画を視聴することが可能です。 当社は、収益の拡大に向けてVTuberに対してYouTubeにおける動画配信活動のサポートその他の各種サポートを行うとともに、「にじさんじ」グループとしての動画番組制作のサポート、自宅から配信可能な機材の貸与や配信スタジオの提供、動画内で使用される社外の著作物に関する権利確認や各種ガイドラインに沿った研修の実施等によるコンテンツの健全化対応、インターネット上での炎上事案を発生させないためのVTuberへのコンプライアンス研修、VTuberに対する誹謗中傷が発生した場合は、誹謗中傷に該当する発信の削除請求や警察への被害相談等を行っております。 ライブストリーミング領域における収益は主にSuper Chat、YouTubeメンバーシップ、Google AdSense収益の3つで構成されています。Super Chatとは、YouTubeが提供するサービスであり、YouTubeのライブ配信におけるチャット機能のうち、ユーザーが有料課金を行うことで当該ユーザーのコメントが目立つように固定表示される機能です。ユーザーはその課金額に応じて、自分自身のチャットの色と固定表示される時間の長さが変わり、ユーザーは自分自身のコメントを色付けして強調させることで、VTuberにコメントを認識してもらう機会が増え、VTuberとユーザー間、ファン同士のコミュニケーションが促進されることに加え、ファンコミュニティにおけるユーザーの認知度を高めることにもつながります。 YouTubeメンバーシップについても、YouTube上でのサービスの一つであり、ユーザーが一定の月額料金を支払うことによってYouTubeチャンネルのメンバーとなり、メンバーシップに加入したユーザー向けの限定動画、その他のアイテム等のメンバーシップ限定の特典を得られる制度です。Google AdSense収益は、当社所属VTuberのYouTube上の動画を閲覧しているユーザーが、YouTube上に流れる広告を閲覧することにより、収益の一部をGoogle LLCから受領することによる収益です。 ライブストリーミング領域における3つの収益のうち、Super Chat収益とYouTubeメンバーシップ収益については、Google LLCへの手数料を控除したネット金額を受領しておりますが、財務諸表上の収益にはSuper Chat収益とYouTubeメンバーシップ収益の総額を計上し、費用にGoogle LLCへの手数料を計上しております。Google AdSense収益については、Google LLCからの受領額(ネット金額)を収益に計上しております。また、ライバーに対しては、各VTuberのYouTubeチャンネルから稼得された収益のうち一部を支払います。 ② コマース領域 当社はライブ配信で培ったファンコミュニティに向けて、ライブ配信以外でのVTuberと接する機会を増加させる観点から、様々な当社オリジナルのグッズやVTuberの音声を録音したデジタル商品(以下グッズとデジタル商品を総称して「コンテンツ」という。)を販売しております。コンテンツには、常時販売されている常設コンテンツの他、季節限定コンテンツや受注生産コンテンツ、イベント限定コンテンツ等の様々な形態があります。加えて、VTuberの活動の幅の拡がりに応じて、歌手デビューを行うVTuberも増えており、それに応じて楽曲の販売等、新しいコンテンツ販売も増加しております。 販売チャネルについては、「にじさんじ」公式のオンライン販売ウェブサイトである「にじさんじオフィシャルストア」を中心としながら、当社が主催するイベント会場における販売等と多岐にわたっております。また、コンテンツの販売に加えて、2020年10月より、「にじさんじ」の公式ファンクラブである「にじさんじ FAN CLUB」の提供を開始しており、ファン同士やファンとVTuberとの間でのチャット機能等の有料サービスを提供しております。当社では、販売するコンテンツの企画立案、コンテンツデザイン、コンテンツ制作の発注等を行っており、コンテンツを継続的に提供できるよう努めております。コンテンツ収益には、コンテンツ販売による売上を計上しております。また、ライバーに対しては、各VTuberに直接的に紐づくコンテンツの収益のうち一部を支払います。 ③ イベント領域 コンテンツ販売に加え、当社はVTuberの魅力をイベント会場で体感してもらうことを目的に、当社所属のVTuberが出演する、音楽をはじめとしたイベントを主催しております。当事業年度に実施した主要な施策として、2025年5月10日から2026年4月11日の約1年間にわたり開催された「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow!」では、「にじさんじ」7周年を記念し海外を含む複数の主要都市にて公演を行いました。 当社では、イベントの企画立案及び外部のイベント制作企業と協業しながらイベントの制作等を行っており、VTuberファンの方々にさらにファンになっていただけるよう努めております。また、音楽レーベルとの関係を構築し、過去に複数の音楽レーベルから当社所属のVTuberが制作した楽曲の販売を行っております。イベント収益には、イベント開催に伴うチケット収入等(共催の場合には、共催比率を乗じた金額)を計上しております。 ④ プロモーション領域 プロモーション領域における収益は主にタイアップ広告、IPライセンス、メディア出演の3つ(以下「企業案件」という。)で構成されています。タイアップ広告とは、顧客企業の商品やサービスを動画等によりVTuberがプロモーションを行うもので、当社は顧客企業よりプロモーションの対価を受領します。IPライセンスとは、当社が保有する当社所属VTuberに関するIP(Intellectual Property:知的財産)を顧客企業の商品やサービスに使用許諾を行うというもので、当社は顧客企業よりIPの使用料を受領します。メディア出演とは、当社に所属するVTuberがテレビ、ラジオ、雑誌、インターネット配信その他の顧客企業のメディアに出演するもので、当社は所属VTuberの出演料を顧客企業より受領します。当社では、顧客企業に対してVTuberのIP利用を提案し、企業案件受注後は実施に向けて顧客企業とVTuberの間に入ってサポートを行っています。 VTuberの活動領域が拡がっていくことで、VTuberの認知度が高まり、IPとしての価値は次第に高まっていき、メディアでの活動の幅・出演機会は今後も増えていくものと考えています。 また、当社はステルスマーケティング(注)を防止すること及び優良誤認を防止することを目的に提供表示に関するガイドラインを策定しており、顧客企業やファンからの信頼獲得に努めております。企業案件収益には、顧客企業から受領した報酬を売上高として計上しております。また、企業案件に従事したライバーに対して一定の報酬を支払います。 (注)何らかの宣伝・広報であることを消費者に隠して行う活動のこと。 [事業系統図] 以上に述べた当社の事業を、事業系統図によって示すと以下のとおりとなります。
経営方針・対処すべき課題7,627字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものになります。 (1)経営方針 当社は、「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションを掲げており、今までにない新しいエンターテイメントの体験を世の中に提供することを目的に、VTuberグループ「にじさんじ」の運営等のサービス展開を行っております。 (2)経営環境 ① VTuberグループとしての特徴 当社の強みはVTuberによるライブ配信におけるVTuberとユーザーとの双方向のコミュニケーションを通じて培うVTuberとユーザーとのファンコミュニティであると考えています。当社のVTuberビジネスにはその特性上、以下に掲げる3つの強みがあると考えております。 1.当社ではVTuberのイラスト、キャラクターを会社がデザイン・設定し、VTuberのIPを会社が保有しております。会社がIPを保有することで、IPを活用したコマース領域やプロモーション領域への展開のしやすさや、ライバーの高い活動継続率などといった安定的な事業体制につながっております。 2.バーチャル世界においては現実世界における知名度を活かすことができず、バーチャル世界における知名度が重要となると当社では考えております。有名キャラクターなどが一時的にVTuberビジネスを開始することはあっても、バーチャル世界での成功という観点では、ライブストリーミングを通じて獲得したファンとライバーとの信頼関係は他社の参入障壁となると考えております。 3.VTuberはバーチャルキャラクターであるため、ライバーの現実世界における制約(性別、職業、国籍等)を受けることなく配信が可能です。また、定期的なコンプライアンス研修の実施や動画内容のパトロールを行うことでコンテンツの健全性を確保し、炎上の発生を抑えることに繋がると考えております。 ② 当社の業績について 当社は、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を起点として、ライブストリーミング領域、コマース領域、イベント領域、プロモーション領域を展開しており、VTuberをライブストリーミングにとどめることなく活動領域の拡大に取り組んで参りました。 所属VTuber数の増加とサポート体制の拡充を両立することで、「にじさんじ」のファン数が着実に増加し、それによりコマース領域が大きく伸長しております。また、VTuberの活動の幅の拡がりと共に認知度も高まることで、「にじさんじ」に企業案件を依頼いただける顧客企業が増加し、プロモーション領域も大きく伸長しております。このようにコマース領域とプロモーション領域が中心となって、売上高の成長を牽引しております。 ③ 当社所属VTuberとファンコミュニティについて 約180名のVTuberで構成されるVTuberグループ「にじさんじ」では、各VTuberの動画配信を視聴したユーザーとの間で、他の「にじさんじ」所属VTuberの動画配信の視聴やコマース領域、イベント領域及びプロモーション領域を通じた接点を持つこと等により、当該ユーザーの「にじさんじ」のファンとしての定着を図っております。また、当社の新人VTuberは「にじさんじ」グループの一員としてデビューすることで、「にじさんじ」の既存ファンコミュニティを活用して、ファンを獲得することが可能となっております。 VTuberはキャラクターとしての魅力に加えて、ライバーと配信を通じたコミュニケーションを通じて各VTuberそれぞれがファンとの関係を築いていくという特徴があると考えております。また、当社は特定のVTuberへの依存が低いと認識しており、幅広いVTuberの活動に支えられて運営を行っております。それは収益分散状況に表れていると考えており、2026年4月期売上高のうち、約30%はTOP10のVTuberにより獲得された収益であり、約50%はTOP25のVTuberにより獲得された収益となっております。こうした収益の分散状況から、仮に特定のVTuberが卒業をすることになったとしても収益基盤への影響が限定的であり、当社事業の継続性・安定性は高いと考えております。 ④ VTuber市場の更なる成長可能性 VTuber市場は、誕生から間もない市場であり、VTuberの活動の幅の拡大に合わせて、アクセス可能な市場規模は今後も拡大していくと当社は考えております。VTuberは、2016年12月頃より、バーチャルな存在として活動するYouTuberを呼称する用語として用いられるようになった言葉であり、2017年には主に個人で活動するVTuberが多く生まれました。当社がVTuberグループ「にじさんじ」の活動を開始したのは2018年2月で、2018年以降は当社のように個人ではなくグループとして活動するVTuberが増加した時期であり、また、既存キャラクターのVTuber化や企業の広報宣伝を目的としたVTuberが誕生する等、VTuberはその活動を多様化していきました。 より長期的なビジョンでは、VTuberの活動を拡げることでアニメ業界を中心としたエンターテインメント業界の広大な市場を開拓していくことを目指してまいります。ライブストリーミング領域においては、既存のYouTube配信やアニメの配信市場(2,655億円(注1))が類似した市場であると考えており、その一部を置き換えうると考えております。同様に、コンテンツ販売においては国内アニメ市場のグッズ販売市場(7,488億円(注1))を、イベントは国内アニメ市場のライブ市場(1,225億円(注1))の一部を置き換えうると考えております。また、プロモーション領域においては、日本の動画広告市場(8,855億円(注2))の一部を置き換えうると考えております。加えて、今後VTuberが活動領域を拡げることで、更にアクセス可能な市場は拡がっていくと考えております。例えば足元ではVTuberが歌手デビューを通じて、国内の音楽市場にアクセス可能となっているほか、VTuberがTVに出演する機会も増えていることから、今後リアルとバーチャルにおける芸能人/タレントの垣根がなくなっていくことで、VTuber市場が更に拡大する可能性があるものと考えております。 (注)1.一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2025」 2.株式会社サイバーエージェント「サイバーエージェント、2025年国内動画広告の市場調査を発表」 (3)中長期的な経営戦略等 当社は、日本が誇る漫画やアニメーション等のIPが、世代や国境を超えて世界中で広く受容される普遍的な文化へと昇華したように、VTuberというコンテンツもまた、誰もが当たり前に楽しむ文化へと発展する潜在力を有しているとの認識のもと、『VTuberを「文化」にする』というビジョンの実現に向け、黎明期からの市場拡大にとどまること、短期的な利益の追求や現状維持にとどまることなく、事業基盤の盤石化と中長期的な持続的企業価値の向上を推進してまいります。 『VTuberを「文化」にする』というビジョンの実現に向け、以下の点を中心に取り組んでまいります。 ① コンテンツの供給体制を強化 当社では配信スタジオへの設備投資を通じて、VTuberの人数増加や、多様なコンテンツ制作ニーズに対応できるよう、様々な用途で活用可能な2D/3Dスタジオ、レコーティングスタジオ、個人配信ブースといった各種のスタジオ機能をこれまで以上の規模・クオリティに拡充してまいります。 また当社では新規VTuberのデビューに加えて、既存VTuberの強化やユニットプロデュースの促進に合わせ各領域での人的リソースを強化しております。当社事業に必要な人材としては、VTuber活動のプロデュースやサポートを行うための人員であるタレントマネージャーやプロデューサー、デザイナー、またVTuberの活躍機会の最大化を行うための人員であるグッズプランナー、法人営業、動画編集、イベントプランナーなどが挙げられます。当社では採用広報の強化や、新卒採用の戦略的拡充および研修体制の強化、次世代リーダーの育成を進めるなどコンテンツの供給体制を強化することに注力してまいります。 ② 既存施策の強化によるファン層の拡大 当社では「にじさんじ」全体での大型施策を通じたグループとしての成長、ユニットプロデュースの展開を通じて、VTuber当たりでの収益機会の拡大を行っております。ユニットプロデュースとは複数人のVTuberでVTuberユニットを組成し、VTuber個人としての活動に加えて、当該ユニットでの音楽コンテンツ、グッズ、ライブイベント、YouTubeでの番組コンテンツなどを提供するものです。多様なVTuberが所属する当社の強みを活かしたユニット展開を加速し、既存ユニットの成長と新規ユニットの輩出を通してファンコミュニティのさらなる拡大を目指し、番組やイベントなど活躍機会の場を増やしてまいります。ユニット活動では、VTuber同士の掛け合いなどから新たな方向性や特徴が生まれることで従来とは違うファン層の開拓にも繋がると考えております。 また当社では「にじさんじ」の潜在的なファンの方々に対して、魅力的な配信コンテンツの拡充、継続的なヒット商材の創出と販売機会の拡大などを行い、グッズコンテンツの提供やイベントへの来場などのより深いコンテンツ体験の場を創出し続けることで、エンゲージメント向上を目指してまいります。 ③ 当社IPに触れる人口の拡大 当社では、バーチャル・タレント・アカデミーというVTuberの養成所を運営しております。ライバー候補の方々をVTuberとしてデビューさせる前段階において、配信トレーニング、ボイス・歌唱トレーニング、ダンス・モーショントレーニング、ファンとの向き合い方、動画編集・スタジオ活用能力の強化等、個々人が希望する活動の方向性等を加味しながら、能力の育成に努めております。定期的なオーディションの実施および新人デビュー施策の推進により、新たな魅力を持つIPを継続的に創出してまいります。 また当社では、動画配信コンテンツに加え、音楽、ショート動画、バラエティ番組などのコンテンツ展開にも注力し、多様な需要へのアプローチに取組んでおります。こうした様々なコンテンツの拡充に加え、テレビ番組などへのメディア露出の強化やオフラインの店舗販売など、デジタルコンテンツの領域に留まらない多角的なタッチポイントを構築し、日常的な当社IPへの接触を通じてVTuber未視聴層および主要ファン層である若年層へのアプローチを強化し、当社IPの認知拡大とVTuber文化の定着を目指してまいります。 ④ 多様な需要に応えるコンテンツ展開 当社は動画プラットフォームを通じてコンテンツを発信しており、視聴者層は男女ともにバランスよく構成されています。一方で、公式ECストアでのグッズ購入やイベント参加の基盤となる「ANYCOLOR ID」の登録者層においては、女性の割合が男性を大きく上回っており、視聴者構成との間にギャップが生じています。 この層の偏りは、今後の商品展開においてさらなる拡大のポテンシャルを秘めていると考えております。性別による違いはあくまで一例であり、今後は趣味嗜好をはじめとする多様な視点から未開拓のニーズを掘り起こし、より幅広いファンの期待に応えるコンテンツ展開を進めてまいります。 ⑤ 海外VTuber市場の開拓 当社では、「にじさんじ」という主に国内で活躍するVTuberグループに加え、「NIJISANJI EN」という英語を主言語として活躍をするVTuberグループにてコンテンツ展開をしております。「NIJISANJI EN」において様々なコンテンツ展開や、他社音楽レーベルとの取り組みなどコンテンツ拡充を推進し、海外市場におけるファン層の拡大とマネタイズの強化を図ってまいります。また、「にじさんじ」所属VTuberの海外イベントへの出演など露出強化を通じ、海外での認知度向上を図り、海外市場の開拓を推進してまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社のコーポレート・ミッションの実現及び持続的な成長と企業価値向上を表す指標として、売上高、各領域別売上高、営業利益、営業利益率を経営上重要な指標として位置付けております。また、売上高の拡大には、にじさんじVTuber数、ANYCOLOR ID数の拡大が必要であると考えております。以下では、当社のサービス別の売上高推移と営業利益を掲載しており、これらは多様な収益基盤を軸とした成長性と収益性の拡大を示していると当社では考えております。 領域別業績と営業利益の推移 (単位:百万円) 2023年4月期   2024年4月期   2025年4月期   2026年4月期 売上高   25,341   31,995   42,876   55,681 ライブストリーミング領域   5,074   4,993   5,055   5,601 コマース領域   14,247   18,937   27,842   38,092 イベント領域   1,600   1,906   2,820   4,087 プロモーション領域   4,048   5,884   7,059   7,874 その他領域(注1)   371   273   98   26 営業利益 (営業利益率)   9,410 (37.1%)   12,361 (38.6%)   16,279 (38.0%)   20,172 (36.2%) (注)その他領域には中国でのVTuberビジネス等を含んでおります。 KPIの推移 2023年4月期   2024年4月期   2025年4月期   2026年4月期 VTuber数(日本・英語圏)   (名)   156   158   170   179 ANYCOLOR ID数   (万アカウント)   93   126   169   203 (5)優先的に対処すべき事業上の課題 当社の優先的に対処すべき主な課題は以下のとおりであります。なお、優先的に対処すべき財務上の課題はございません。 ① サービスの健全性の確保 当社では、健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得・蓄積に資すると考えており、当社に所属するライバーに対するコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力しております。また、SNS等の普及により、インターネット上でのクリエイターに対する誹謗中傷等が社会的に問題となっております。当社では、所属するライバー等をそうした脅威から保護するための体制の強化を進めてまいります。 ② サービスの認知度向上 当社が今後も高い成長率を持続していくためには、VTuber及び「にじさんじ」の認知度を向上させ、継続的に新規ファンを獲得していくことが必要不可欠であると考えております。これまでの活動を通じて、10代後半から20代の方々を中心に主には若年層の方々の間で一定の認知が広がってきているものの、更に幅広い層のファンを獲得するために、SNSを中心としたマーケティングや広報活動の拡充を推進してまいります。 ③ ライバーの発掘と育成 当社にとって、所属するライバーの育成と、新規でのライバーの発掘は事業上の根幹をなすものとなっております。当社は現在所属しているライバーに向けて、動画やコンテンツの制作に係る支援や企業案件の獲得、視聴者やファンの増加のための各種サポートを引き続き一層強化するとともに、VTuberの世界観やキャラクターデザインの改善等、様々な取り組みを継続してまいります。また、未来のライバーの発掘や育成のために、これまでに実施しているオーディションの形に捉われず、様々な可能性を追求してまいります。 ④ 新技術への対応 当社は、技術の発達によりエンターテイメントにおける新たな方法による表現が可能になり、ファンの方々に提供できる体験を進化させることができるという認識のもと、新技術への対応を適時に行うことが重要な課題であると考えております。したがって、当社では、VRやAR等を含む、近年において次々と登場する新技術に対応すべく、必要な対応や投資を積極的に行ってまいります。 ⑤ 優秀な人材の採用と育成 当社の継続的な成長には、事業拡大に応じた優秀な人材を採用するとともに、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。当社のコーポレート・ミッションに共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備や人事制度の構築を行ってまいります。また、採用後も、当社で存分に力を発揮することを後押しするために、業務を通じたトレーニングの他、研修制度等の充実にも努めてまいります。 ⑥ 海外市場の開拓 当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しておりますが、これらの地域におけるVTuberの普及は発展途上の段階であり、積極的に事業拡大を図っていく中で、海外におけるVTuberの浸透に努めてまいります。また、現在進出していない国・地域におけるVTuberビジネスの可能性についても、継続的に検討してまいります。 ⑦ 情報管理体制の強化 当社では、所属ライバーや顧客に関する個人情報を保有しており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。今後も社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。 ⑧ 内部管理体制の更なる強化 当社の更なる成長のためには、業務の効率化や、事業の規模やリスクに応じた内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。今後も、事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、リスク管理規程やコンプライアンス規程等の改定、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。 当社では、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (特に重要なリスク) ① 他社が運営している動画配信プラットフォームへの依存について 当社のライブストリーミング領域はYouTube等の他社が運営する動画配信プラットフォーム上において、サービスを提供しております。しかしながら、当社が動画配信プラットフォームの運営会社の利用規約等に違反すること等に起因して先方との契約関係が終了し、当社のサービスが当該動画配信プラットフォーム上で展開できなくなった場合、または当該動画配信プラットフォームが利用者の減少により、動画配信媒体としての価値が低下した場合には、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。 当社では、動画配信ビジネス以外にも、コンテンツ販売やイベント等を通じて、動画配信プラットフォームのみに依存することなく、ファンの蓄積や収益の確保に努めており、当社の収益全体に占める動画配信ビジネスの比率は過度に高い状況にはないと認識しております。また、単一のプラットフォームのみに依存することなく、ファンをSNS等の様々な箇所に蓄積しており、動画配信プラットフォームを移行する等の対応も可能な体制となっております。 ② 人気VTuberへの依存について 当社が運営するVTuberグループ「にじさんじ」はグループとしてのデビューに加え、ライブ配信においてVTuberとのコミュニケーションを通じたユーザーとの絆を深めることで、特定のVTuberへの依存が低いと認識しており、幅広いVTuberが多くのファンによって支えられています。一方でコンテンツ・IPサービスを展開しているうえで、人気VTuberへの依存、新規人気VTuberを生み出せないリスク等は常にリスクとして認識しており、当社の強みを活かして安定的にVTuberを増加させるとともに、ファンコミュニティの熱量を維持しつつ拡大していくことを目指します。 人気VTuberのライバーが活動を休止・停止した場合や、スキャンダルや炎上によりVTuber活動に影響が生じた場合、当社がマネジメント戦略上の理由でVTuber活動を抑制した場合、ライバーとの間での業務委託契約はその期間が限定されており、毎回更新できる保証はなく、上記のような人気ライバーとの業務委託契約が更新に至らなかった場合、新規の人気VTuberを生み出すことができなかった場合等には、当社又は「にじさんじ」のレピュテーションや、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。 当社では、VTuberの活動を幅広くサポートしており、ライバーの方々に安心して活動していただける体制の構築に努めております。また、ライバーは「にじさんじ」所属VTuberとしての活動を当社から独立して行うということは困難であり、現在までの「にじさんじ」VTuberの引退は少数となっております。 ③ 動画内容に不適切な内容が入ることによるレピュテーションリスク 当社では所属するライバーに対して公序良俗の違反や知的財産権の侵害につながるような動画配信や活動をしないよう指導に努めております。また、第三者からの指摘等により所属ライバーが不適切な活動を行っていることを認識した場合はすみやかに対処するように努めております。しかしながら、当社の対応が不十分だった場合には、当社や所属ライバーのレピュテーション低下や訴訟、訴訟に至らないまでも紛争につながることで、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。 当社では、健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得・蓄積に資すると考えており、当社に所属するライバーに対するコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力しております。当社では引き続き、当社や所属するライバーを不適切な内容の動画を配信することによるレピュテーション低下から保護するための体制の強化を進めてまいります。 (重要なリスク) (1)事業環境に関するリスク ① インターネット環境等について 当社事業は、主としてインターネットを通じてサービスを提供しております。近年におけるスマートフォンやタブレット型端末機器の普及等を背景として、一般ユーザーのインターネット利用環境は継続的に整備が図られ、インターネット上で提供されるサービス及びその利用は拡大傾向にあります。 しかしながら、将来において、インターネット利用にかかる規制強化、利用料改定等を含む通信事業者の動向の変化、急速な技術革新が生じた場合、一般ユーザーのインターネット利用動向やその在り方に重大な変化が生じた場合、また当社においてこれらの外部環境変化への対応に支障が生じた場合は、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② VTuber業界の成長性について 当社の主軸であるVTuberビジネスは、コンテンツ市場の一端を成すものであり、特に事業の特性やファン層の類似性等の観点から、アニメ市場と密接に関連する市場であると考えており、これら市場の動向に影響を受ける可能性があると認識しております。 当社では、インターネットの普及を通じて、コンテンツを制作するクリエイターと、それを体験するユーザーの垣根がなくなってきていること、SNS等を通じてクリエイターとユーザーでの間やユーザー相互のコミュニケーションの文化が醸成されてきていること等といった背景から、VTuber市場に潜在的に大きな成長可能性があると考えております。 一方で、当社の事業領域については、比較的新しい市場であることや市場自体が成長途上にあると考えられること等から、現時点においては当該市場の定義が確立されたものにまで至っておらず、今後も定義や形を変えながら進化していくものと考えております。昨今では、未成年者による高額課金が問題となっておりますが、当社は配信動画概要欄・弊社ホームページにおいて未成年者に向けて注意喚起文を掲載し、国民生活センターとも連携しながら当該問題へ対応しております。 当社は、市場の変化に応じた事業展開を推進していく方針ではありますが、今後において規制導入やその強化、業界におけるトラブル等による信頼性の毀損、その他の要因により当該市場の成長に支障が生じた場合、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、製品・サービス分野における消費動向は、経済環境や社会情勢等に強く影響を受ける可能性があり、景気動向や雇用情勢、税制、災害その他により個人消費や企業の広告出稿等に著しい影響を及ぼす事象が生じた場合、当社事業にも影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社の動向について 当社が事業展開するVTuber市場においては、現在までにVTuber専業企業に加えて、ゲーム会社等のエンターテイメント企業、動画配信プラットフォーム企業、タレントマネジメント企業等の多くの企業が事業を展開しており、市場の競争環境は厳しさを増しております。 当社はこれまでに培ってきたライバーへの各種活動のサポートやVTuber市場における「にじさんじ」ブランドの継続的な拡大を行ってきております。また、既存キャラクターやタレントの活用ではなく、ライバーをプロデュースすることにより、事業を拡大してきており、動画配信に限らずコンテンツ販売やイベント開催、企業案件の獲得等、多岐に渡るサービスを展開している点は当社の強みであり、ゲーム会社等のエンターテイメント企業、動画配信プラットフォーム企業、タレントマネジメント企業等の潜在的な競合企業やアニメ等の他の動画コンテンツとの差別化に繋がると考えております。 しかしながら、当社のこうした取り組みが予想通りの成果をあげられない場合や、より魅力的・画期的な特徴を持つサービスを展開する競合他社の出現により、当社が展開するサービスからのファンの離反等が生じる場合には、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容に関するリスク ① Google LLCとの契約について 当社はGoogle LLCとの契約に基づき、当社が同社に対し、当社が管理する動画コンテンツの利用許諾を行う一方で、当社は、同社から提供されるツールを使用して、YouTube上において当該コンテンツを管理し、当該コンテンツから生じる収益の一定料率分を受領しております。 当該契約は1年間の契約期間で、30日前の終了通知がない限り、さらに1年間自動更新されることになっております。現時点で当該契約が解除になる事由は発生しておりませんが、当該契約が終了する契機は、当社の破産等の債務超過、事業の譲渡等による事由、当該契約条項で秘密保持や保証違反等の重要な条項違反があり、また、両当事者ともに30日前に通知することで中途解約することができるとされております。 当該契約が解除された場合には、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外展開について 当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しておりますが、これらの地域におけるVTuberの普及は発展途上の段階であり、積極的に事業拡大を図っていく中で、海外におけるVTuberの浸透に努めております。また、現在進出していない国・地域におけるVTuberビジネスの可能性についても、継続的に検討しております。 しかしながら、こうした国及び地域におけるVTuberの普及は不確実性を伴うものであり、また言語、地理的要因、法制度・税制度を含む各種規制、経済的及び政治的不安、文化・ユーザーの嗜好や商慣習の違い、為替変動等の様々な潜在的リスク、事業展開に必要な人材及びライバーの確保の困難性、及びそれぞれの国・地域において競争力を有する競合他社との競争リスクが存在します。当社がこのようなリスクに対処できない場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 新規ビジネス開発について 当社ではVTuberビジネスに次ぐエンターテイメントビジネスとしてVTuberに限らず、「魔法のような、新体験を。」顧客に提供すべく、事業活動を行っております。今後もエンターテイメントの新たな可能性を信じて、積極的にまだ世の中にないようなエンターテイメントを創造し、そうしたサービスを事業上の軸となるよう、成長させていくことに努めております。 しかしながら、新規ビジネスの立ち上げと拡大については、既存ビジネスよりもリスクが高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画通りに進捗しない場合には、投資資金を回収できず、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術革新について 当社は、技術の発達によりエンターテイメントの新たな表現が可能になり、ファンの方々に提供できる体験を進化させることができるという認識のもと、新技術への対応を適時に行うことが重要な課題であると考えております。したがって、当社では、VRやAR等を含む、近年において次々と登場する新技術に対応すべく、必要な対応や投資を積極的に行ってまいります。しかしながら、当社が展開する事業領域の技術が革新的に変化し、当社がその潮流についていくことができなかった場合や対応に想定以上のコストを要するような場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ システムトラブルについて 当社の事業は主としてインターネットを介して提供されており、そのサービス基盤はインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。当社では、安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築を行っております。しかしながら、システムへの一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウエアの不具合、コンピュータウィルスや外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入、自然災害、事故等、当社の予測不可能な要因によってシステムがダウンした場合や、当社のシステム外でユーザーのアクセス環境に悪影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)法的規制等に関するリスク ① 個人情報管理について 当社では、所属するライバーや顧客に関する個人情報を保有しており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。今後も社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。しかしながら、万が一に情報が漏洩した場合には、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜等により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 知的財産権の侵害・公序良俗違反について 当社では、当社が運営する事業に関する知的財産権の取得に努め、当社が保有する商標、コンテンツ等についての保護を図るとともに、所属するライバーに対して公序良俗の違反や知的財産権の侵害につながるような動画配信や活動をしないように所属VTuberへのコンプライアンス研修の実施、配信動画のモニタリングを行っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者から保護されない場合や、第三者から知的財産権の侵害を主張される場合において、当社主張に対する防御または紛争の解決のために費用や損失が発生し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ インターネット、アプリ等についての法令の解釈適用に関するリスク 当社の主な事業領域であるインターネット上での動画配信やライバーを活用した各種の事業は、新しい業態の事業であるため、当社の事業遂行に関連して、著作権法のほか、肖像権・プライバシー権、特定商取引法に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、動画配信にかかる租税法等に関して、現行の法令及び権利内容の解釈適用上で論点が生じる可能性があり、その結果として当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)会社組織に関するリスク ① 代表取締役CEO 田角陸への依存について 代表取締役CEOである田角陸は、当社の創業者であり、創業以来代表を務めております。同氏は、VTuber事業の展開に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。当社では、取締役会等における役員及び幹部社員への情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を行っておりますが、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材に関するリスク 当社の継続的な成長には、事業拡大に応じた優秀な人材を採用するとともに、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。当社のコーポレート・ミッションに共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備や人事制度の構築を行っております。また、採用後も、当社で存分に力を発揮することを後押しするために、業務を通じたトレーニングのほか、研修制度等の充実にも努めております。 しかしながら、人材獲得競争の激化や市場のニーズの変化等により、想定通りの採用が進まない等といった優秀な人材の獲得が困難となる場合や、現在在職する人材の社外への流出が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 事業体制及び内部管理体制の強化について 当社のさらなる成長のためには、業務の効率化や、事業の規模やリスクに応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。今後も、事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、社内規程や各種マニュアルの整備、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。また、当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しております。 しかしながら、今後の急速な事業規模の拡大等により、十分な内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の財務報告にかかる内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社の財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。 (5)経営成績及び財政状態等について ① 棚卸資産の評価について 棚卸資産は当社がIPを保有するVTuberのグッズ商材であり、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に照らし棚卸資産の収益性を評価し、収益性が低下していると判断される場合には評価損を計上しております。商品の仕入れや在庫管理においては、需要予測及び受注状況を勘案しながら安定的な商品の供給が行えるよう調整を行っておりますが、消費者ニーズの変化やVTuberの卒業等により棚卸資産の収益性が低下するリスクが顕在化した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 なお、当事業年度において棚卸資産の評価方法について変更を行っております。詳細につきましては「第5 経理の状況 注記事項(会計上の見積りの変更)」をご確認ください。 ② 配当政策について 当社は企業価値の継続的向上を図るとともに、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置付けております。このような観点から、当社は将来における安定的な企業成長と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続的に行うことを基本方針としております。 具体的には、事業から生み出される利益については、事業費用や設備投資を通じたVTuber事業の成長、株主への還元、将来の投資を見据えた内部留保のバランスを考慮しながら活用していく方針です。 そのうえで、剰余金の配当については配当性向30%以上を目安に安定的かつ継続的に実施することを目指しております。 また、自己株式の取得は株式市場及び当社株価の動向等を勘案し機動的に実施してまいります。
経営成績の分析 (MD&A)4,776字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当事業年度末における流動資産は32,098百万円となり、前事業年度末に比べ6,476百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が6,231百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は4,403百万円となり、前事業年度末に比べ882百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金資産が1,176百万円増加したこと等によるものであります。 この結果、総資産は、36,502百万円となり、前事業年度末に比べ7,358百万円増加いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は9,539百万円となり、前事業年度末に比べ2,363百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が1,995百万円増加したこと及び賞与引当金が544百万円増加したこと等によるものであります。 この結果、負債合計は、9,539百万円となり、前事業年度末に比べ2,363百万円増加いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は26,963百万円となり、前事業年度末に比べ4,994百万円増加いたしました。これは主に当期純利益14,091百万円、剰余金の配当4,123百万円及び自己株式の取得4,999百万円によるものであります。 ② 経営成績の状況 当社は「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションのもと、新しいエンターテイメントを提供する会社として、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を主軸としたエンターテイメント領域での事業展開を行っております。当社のVTuberビジネスは、主にYouTubeにおけるライブ配信動画を中心とした動画配信活動によるライブストリーミング領域、当社がIPを有するVTuberのオリジナルグッズや音声を録音したデジタル商品の販売を行うコマース領域、当社所属のVTuberが出演する、音楽をはじめとしたイベントを主催するイベント領域、企業からのタイアップ広告、IPライセンス、メディア出演等の案件であるプロモーション領域の4領域で構成されております。 VTuberグループ「にじさんじ」及び「NIJISANJI EN」に所属するVTuber数は179人(前年同期比9名増加)となりました。また、「にじさんじオフィシャルストア」や「にじさんじFAN CLUB」等の利用の際に必要となるIDであるANYCOLOR IDは2,033千ID(前年同期比20.6%増)となりました。 以上の結果、当事業年度の業績は、売上高55,681百万円(前年同期比29.9%増)、営業利益20,172百万円(前年同期比23.9%増)、経常利益20,197百万円(前年同期比24.6%増)、当期純利益14,091百万円(前年同期比22.4%増)となりました。 なお、当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ6,231百万円増加し、22,050百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動により獲得した資金は15,678百万円(前事業年度は11,184百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益20,197百万円、売上債権の減少額621百万円、賞与引当金の増加額544百万円の計上があった一方で、法人税等の支払額5,360百万円及び棚卸資産の増加額616百万円、仕入債務の減少額536百万円の計上があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動により支出した資金は280百万円(前事業年度は2,277百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出205百万円、敷金の差入による支出57百万円があったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動により支出した資金は9,166百万円(前事業年度は9,379百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出5,009百万円、配当金の支払額4,123百万円があったこと等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.商品仕入実績 当事業年度の仕入実績は、次のとおりであります。 事業領域の名称   仕入高(百万円)   前期比(%) コマース領域   9,309   110.2 合計   9,309   110.2 (注)その他領域では仕入実績がないため、記載を省略しております。 c.受注実績 当社は概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。 d.販売実績 当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。 事業領域の名称   販売高(百万円)   前期比(%) ライブストリーミング領域   5,601   110.8 コマース領域   38,092   136.8 イベント領域   4,087   144.9 プロモーション領域   7,874   111.5 その他領域(注)2   26   26.6 合計   55,681   129.9 (注)1.当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであるため、事業領域別の販売実績を記載しております。 2. その他領域には中国でのVTuberビジネス等を含んでおります。 3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前事業年度 (自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)   当事業年度 (自 2025年5月1日 至 2026年4月30日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ   22,946   53.5   31,419   56.4 Google LLC   4,892   11.4   5,518   9.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容等 (売上高) 当事業年度の売上高は、55,681百万円(前年同期比29.9%増)となりました。 売上高の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上原価、売上総利益) 当事業年度の売上原価は、30,815百万円(前年同期比35.3%増)となりました。 主な要因は、棚卸資産の評価方法の変更、所属VTuberへのサポート体制の拡充、リアルグッズ、デジタルグッズ等のコンテンツ領域への注力、VTuberを活用したプロモーション領域の拡大による制作原価、支払報酬等の増加によります。この結果、売上総利益は24,866百万円(前年同期比23.7%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当事業年度の販売費及び一般管理費は、4,693百万円(前年同期比22.6%増)となりました。 主な要因は、人件費及び広告宣伝費等の増加によります。この結果、営業利益は、20,172百万円(前年同期比23.9%増)となりました。 (営業外収益、営業外費用及び経常利益) 当事業年度において、営業外収益は63百万円、営業外費用は38百万円発生しました。 主な要因は、受取利息36百万円、為替差損21百万円が発生したことによるものです。この結果、経常利益は、20,197百万円(前年同期比24.6%増)となりました。 (特別損益、当期純利益) 当事業年度において税金費用(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)を6,106百万円計上した結果、当期純利益は14,091百万円(前年同期比22.4%増)となりました。 なお、財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に、キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ② 資本の財源及び資金の流動性に関する分析 当社の運転資金需要のうち主なものは、ライバーへの報酬やコンテンツ制作原価等の売上原価や、人件費や地代家賃等の販売費及び一般管理費といった営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、配信スタジオへの設備導入や新規サービスの開発費等であります。 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としておりますが、エクイティファイナンスによる外部からの資金調達についても資金需要の額や用途、当該タイミングにおける金利及び資本コストを比較した上で優先順位を検討して実施することを基本としております。 なお、第9期事業年度末(2026年4月30日)における現金及び現金同等物の残高は22,050百万円となっております。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与えるおそれがあることを認識しております。 これらリスク要因の発生を回避するためにも、運営する事業の強化、人員増強、財務基盤の安定化等、継続的な経営基盤の強化が必要であるものと認識し、実行に努めております。 ④ 経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等」に記載のとおり、主な経営指標として売上高、各領域別売上高、営業利益、営業利益率を経営上重要な指標として位置付けております。また、売上高の拡大には、にじさんじVTuber数およびANYCOLOR ID数の拡大が必要であると考えております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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