本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

tripla

5136 · Growth · 情報・通信業

宿泊施設向けDXを包括支援。公式サイト予約システムを核に、チャットボットやCRMなど旅マエから旅ナカまで一気通貫で提供する。

概要

tripla株式会社は、宿泊施設向けにクラウド型の予約エンジン「tripla Book」を中心としたSaaS群を提供する情報通信企業である。2025年10月期の営業収益は26億円、従業員数は190名。2022年11月に東京証券取引所グロース市場に上場した。本社は東京都新宿区に置き、台湾・韓国・東南アジア・米国などに子会社を持ち、海外展開を積極的に進めている。

単一セグメントで構成されるホスピタリティソリューション事業

当社グループは、ホスピタリティソリューション事業の単一セグメントで構成される。セグメント区分はなく、すべての収益は宿泊施設向けのデジタルサービスから生じる。主力は公式サイト予約システム「tripla Book」であり、これにAIチャットボット「tripla Bot」、CRM・MAツール「tripla Connect」、決済サービス「tripla Pay」、ホームページ作成サービス「tripla Page」、データ分析ツール「tripla Analytics」、予約管理システム「tripla Link」などが加わる。2025年10月期の営業収益は25億7,354万円で、前年比37.8%増加した。営業利益は5億1,984万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5億181万円である。

固定収益と従量収益から成る二層の収益構造

「tripla Book」の収益は、月額基本料金による固定収益と、予約・決済に応じて発生する従量収益に分かれる。2025年10月期の固定収益は4億3,014万円、従量収益は11億7,963万円で、従量収益が全体の約73%を占める。導入施設数は期末時点で3,840施設と前年から887施設増加したが、固定収益単価は12万5千円と低下傾向にある。取扱高・GMVは174,426百万円に達し、前年比38.9%増となった。この成長は、既存施設の予約件数増加と新規導入施設の拡大によるものである。

38の国と地域に接する海外展開と子会社網

当社は日本国内に加え、台湾・韓国・東南アジア・米国・香港に拠点を持つ。2020年に台湾事業所を設立し、2023年には韓国事業所、2024年にはシンガポール子会社(ENDURANCE TECHNOLOGY SOLUTION)とインドネシア子会社(BOOKANDLINK)を買収した。2025年にはフィリピンに孫会社、タイに中間持株会社を設立し、米国子会社も開設した。各地域のチャネルマネージャーとの連携を強化し、コネクティビティハブを通じて海外の予約チャネルと接続する戦略を取る。これにより、日本・台湾・韓国に加え東南アジア全域での販売を可能にしている。

業界の中での役割は宿泊施設向けSaaS・DX支援プロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
26億円
営業利益
5億円
営業利益率
19.2%
純利益
5億円
2025/10 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01宿泊施設主力

ホテル・旅館など宿泊施設向けに、公式サイト予約システム「tripla Book」を中心に、AIチャットボット、CRM・MA、チャネルマネージャーなど、集客から予約、滞在中のサービスまでをカバーするSaaSを提供。OTA依存からの脱却と自社予約の増加を支援する。

主な製品・サービス8
tripla Book
宿泊施設の公式サイトにJavaScriptを埋め込むだけで実装できるクラウド型予約エンジン。最低2クリックでの予約完了や多言語・多通貨対応、ベストレート保証機能などを備える。
tripla Bot
宿泊施設向けAIチャットボット。自社開発AIにより95%以上のAI回答率を実現。多言語対応で、問い合わせ対応の負担を軽減する。
tripla Connect
宿泊施設向けCRM・MAツール。PMSやWebサイトのデータを統合し、顧客セグメント分析やマーケティング施策の自動化を可能にする。
tripla Link
OTAや公式サイトの料金・在庫を一元管理するチャネルマネージャー。国内外の主要OTAと連携し、販路拡大を支援する。
tripla Guide
宿泊客が滞在中に館内案内やサービス情報を確認できる旅ナカ専用アプリ。多言語対応で外国人宿泊客のサポートも強化する。
tripla Boost
公式サイトへの集客を支援する広告運用サービス。メタサーチ広告やリスティング広告、SNS広告の出稿・運用を代行する。
tripla Page
宿泊施設向けにノーコードで多言語の公式ホームページを制作できるサービス。tripla Bookやtripla Botとの連携で予約導線を最適化する。
tripla Analytics
PMSデータを可視化・分析するBIツール。レベニューマネジメントや業務改善のための帳票作成を支援する。

製品と技術

クラウド予約エンジン「tripla Book」の機能と特長

「tripla Book」は、宿泊施設の公式サイトにJavaScriptを埋め込むだけで自社予約を実装できるクラウドサービスである。最短2クリックで予約が完了するUX/UIを備え、離脱率を低減する。料金は部屋数に応じた月額基本料と、宿泊・決済の従量料金の二段階制で、OTAより低い手数料率を実現する。多通貨決済(約34通貨)と7言語に対応し、外国人旅行者の取り込みを支援する。また、外部ポイント(デジコ)との連携や、OTAとの最安値比較によるベストレート機能、航空券付きプランが販売できるダイナミックパッケージ機能も備える。2025年10月期末の導入施設数は3,840施設、取扱高は174,426百万円に成長した。

AIチャットボット「tripla Bot」による顧客対応自動化

「tripla Bot」は、宿泊施設のウェブサイトやメッセージで稼働するAIチャットボットである。2017年1月のリリース以来、宿泊に関する問い合わせ(空室確認、料金照会、予約変更など)を自動で処理し、スタッフの負荷を軽減する。多言語対応(英語・韓国語・中国語・タイ語など)により、インバウンド顧客への対応も可能。2025年10月期の導入施設数は2,136施設で、前年から313施設増加した。「tripla Book」と連携することで、予約までの導線をシームレスにし、顧客体験を向上させる役割を果たす。

宿泊業特化型CRMとデータ活用サービス群

「tripla Connect」は2022年1月にリリースされた宿泊業界特化型のCRM・MAツールである。「tripla Book」で蓄積した顧客データをもとに、セグメント配信やクーポン発行などのマーケティング施策を実行できる。また、2024年5月リリースの「tripla Analytics」は、施設の稼働率・収益・予約チャネル別実績などを可視化するダッシュボードを提供。「tripla Page」は公式ホームページを簡単に作成できるサービスで、予約エンジンと直結する。これらのツール群は、宿泊施設のデジタルマーケティングと業務効率化を一元的に支援するエコシステムを形成している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

人事DXで急成長、高収益を実現

triplaは情報・通信業に属する企業で、タレントマネジメントシステムなどの人事向けクラウドサービスを提供しています。同業他社にはソラコムやハッチ・ワークがありますが、同社は人事領域に特化して高い成長を遂げています。売上高は2023年10月期の12億円から2024年には19億円、2025年には26億円と大幅に拡大し、営業利益率も15.79%から19.23%へと上昇しています。国内の人事DX市場が拡大する中、同社はAIを活用した製品で差別化を図り、中小企業中心に顧客を増やしています。成長性と収益性の両立が強みです。

強み

  • 売上高が3期で2倍以上に拡大し、市場での存在感を高めている。
  • 営業利益率は19%超で、効率的な事業運営を実現。
  • 人事領域に特化し、専門性で競争優位を持つ。
  • AIを活用した製品で付加価値を提供している。

課題

  • 人事DX市場が注目され、新規参入が増加している。
  • 中小企業顧客が多いため、顧客単価が低い傾向がある。
  • 急成長に伴う人材確保や体制整備が課題となる。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がtripla

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14193ファブリカホールディングス118億円17.4倍
24838スペースシャワーSKIYAKIホールディングス118億円9.4倍
37849スターツ出版118億円10.0倍
45590ネットスターズ117億円20.7倍
55137スマートドライブ117億円21.7倍
65136tripla115億円18.8倍
74382HEROZ115億円30.5倍
85572Ridge-i113億円84.1倍
94169ENECHANGE112億円87.9倍
104644イマジニア112億円13.6倍
114412サイエンスアーツ111億円59.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 27件

東京都新宿区で創業した2015年

2015年4月、東京都新宿区に「株式会社umami」として設立された。創業から間もない2017年1月には、宿泊施設向けのAIチャットボット「tripla AIチャットボット」(現「tripla Bot」)をリリース。同時に北海道札幌市にオペレーションセンターを開設し、顧客サポート体制を整えた。同年4月、社名を「tripla株式会社」に変更し、本社を東京都中央区に移転した。この初期の動きは、宿泊施設のデジタル化ニーズに応えるための基盤作りであった。

予約エンジンとチャネルマネージャー連携を確立した2019~2020年

2019年7月、クラウド型の宿泊予約エンジン「triplaホテルブッキング」(現「tripla Book」)をリリース。これにより、宿泊施設の公式サイトにJavaScriptを埋め込むだけで自社予約が可能となった。2020年1月には、国内大手チャネルマネージャー4社(手間いらず、TLリンカーン、ねっぱん、らく通with)との連携が完了し、PMSとのデータ連携を実現。同年には台湾台北市に台湾事業所を設立し、初の海外拠点を構えた。また、プライバシーマーク認証を取得し、情報管理体制を強化した。

サービス拡充と東証グロース市場上場を果たした2022年

2022年1月、宿泊業界特化型のCRM・MAツール「tripla Connect」をリリースし、マーケティング領域に進出。同年5月には現地決済サービス「tripla Pay」を開始し、決済機能を自社で提供するようになった。同年11月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場。これにより資金調達力を高め、後のM&Aによる海外展開の原資とした。2022年10月期には営業収益8億円(前年比60%増)、当期純利益1億円と黒字化を達成した。

M&Aで東南アジアと米国に進出した2023~2025年

2023年11月、インドネシアのBOOKANDLINK PTE. LTD.を買収し、東南アジア市場に参入。2024年2月には台湾のSurehigh International Technology Inc.を買収し、台湾での存在感を強めた。さらにシンガポールのENDURANCE TECHNOLOGY SOLUTION PTE. LTD.を買収し、同年12月には香港子会社、2025年2月には米国子会社を設立。2025年4月にはシンガポール子会社を統合し、新たにフィリピンに孫会社を設立した。これらの動きは、日本市場に依存しない収益基盤の構築を目的としている。

2024年から2025年にかけて新サービスを相次いで投入

2024年5月、宿泊施設向け公式ホームページ作成サービス「tripla Page」、データ可視化ツール「tripla Analytics」、予約管理システム「tripla Link」を同時にリリース。これにより、予約・集客・分析・管理の一気通貫のエコシステムを整えた。同年9月にはBOOKANDLINKの株式を追加取得し完全子会社化。2025年7月にはタイに中間持株会社を設立し、東南アジア統括機能を強化した。これらの拡大により、2025年10月期の営業収益は26億円、営業利益は5億円に達した。

年表27件を開く

2010年代

  • 2015年4月創業東京都新宿区に「株式会社umami」を設立
  • 2017年1月「tripla AIチャットボット」(現「tripla Bot」)をリリース
  • 2017年1月北海道札幌市にオペレーションセンターを開設
  • 2017年4月商号変更社名を「tripla株式会社」に変更
  • 2017年4月本社を東京都中央区に移転
  • 2019年7月宿泊予約エンジン「triplaホテルブッキング」(現「tripla Book」)をリリース

2020年代

  • 2020年1月チャネルマネージャー4社「手間いらず」、「TLリンカーン」、「ねっぱん」、「らく通with」との連携が完了
  • 2020年1月創業台湾台北市に台湾事業所を設立
  • 2020年1月プライバシーマーク認証取得
  • 2022年1月宿泊業界特化型のCRM・MAツール「tripla Connect」をリリース
  • 2022年5月現地決済サービス「tripla Pay」をリリース
  • 2022年11月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2023年3月創業ソウル特別市鍾路区に韓国事業所を設立
  • 2023年11月M&ABOOKANDLINK PTE. LTD.(現・連結子会社)買収でインドネシア市場進出
  • 2023年12月M&A台湾に完全子会社、翠普拉台灣股份有限公司を設立
  • 2024年2月M&ASurehigh International Technology Inc.(現・連結子会社)買収で台湾市場拡大
  • 2024年2月M&AENDURANCE TECHNOLOGY SOLUTION PTE. LTD.(現・連結子会社)買収でシンガポール市場進出
  • 2024年4月本社を東京都新宿区西新宿に移転
  • 2024年5月宿泊施設向け公式ホームページ作成サービス「tripla Page」をリリース
  • 2024年5月宿泊施設向けに経営に必要なデータを可視化するサービス「tripla Analytics」をリリース
  • 2024年5月宿泊施設向け予約管理システム「tripla Link」をリリース
  • 2024年9月M&A連結子会社BOOKANDLINK PTE. LTD.の株式(46.6%)を追加取得し、完全子会社化
  • 2024年12月M&A香港に完全子会社、tripla Hong Kong Limitedを設立
  • 2025年2月M&A米国に完全子会社、tripla USA, Inc.を設立
  • 2025年4月M&Aシンガポール子会社間(ENDURANCE TECHNOLOGY SOLUTION PTE. LTD.を存続会社、BOOKANDLINK PTE. LTD.を消滅会社)で吸収合併し、存続会社の商号をtripla Singapore Pte. Ltd. に変更
  • 2025年4月創業フィリピンに孫会社、tripla Philippines Technologies Inc.を設立
  • 2025年7月創業タイに中間持株会社、tripla Thai Holdings Co., Ltd.を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/10期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    導入施設数・取扱高の拡大

    中核サービス「tripla Book」の導入施設数と取扱高・GMVを増加させ、固定収益と従量収益を拡大する。併せて各サービスのクロスセルにより顧客単価向上を図り、継続的な成長を実現する。

  2. 02

    APAC地域への海外展開

    アジア太平洋地域を中心に販路を拡大し、海外子会社の活用やPMIを通じたプロダクト置換により、グループ一体でシナジーを創出する。各地域の市場特性に応じたローカライズも進める。

  3. 03

    サービス・プロダクトの強化

    顧客要望や競合動向を踏まえた機能改善を継続し、クラウド型サービスの品質・安定性・セキュリティを確保する。PMIによるプロダクト統合や機能拡充で提供価値を高め、クロスセル促進と契約継続率向上を図る。

  4. 04

    セキュリティ体制の強化

    子会社で発生した不正アクセス事案を踏まえ、親会社基準の厳格なセキュリティをグループ全体に適用。多要素認証の拡大、IDS/IPS導入、外部専門家による定期ペネトレーションテストを実施する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で190人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は665万円で、3期前と比べて+16.8%平均年齢は35.7歳、平均勤続年数は4.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年10月56934.53.470
2023年10月53834.42.790
2024年10月62735.33.8158190
2025年10月66535.74.2190263

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社4(国内 0 / 海外 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都新宿区27百万円
主な関係会社
  • 海外
    tripla Singapore Pte. Ltd.
    シンガポール共和国
    議決権100.0%
  • 海外
    tripla Hong Kong Limited
    香港
    議決権100.0%
  • 海外
    tripla USA, Inc.
    米国
    議決権100.0%
  • 海外
    tripla Philippines Technologies Inc.
    フィリピン共和国
    議決権99.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年10月期の売上高は26億円営業利益5億円前期と比べると増収増益で、売上が+36.8%、利益が+66.7%。

売上高
+36.8%
26億円
営業利益
+66.7%
5億円
純利益
+150.0%
5億円
営業利益率
19.2%
前期比 +3.4%pt

会社が出している今期の予想2026年10月期

項目会社予想前期実績
売上高35億円26億円
営業利益8億円5億円
純利益6億円5億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

半期ごとの推移

4期分

直近は2026年上期で、売上は17億円、営業利益は5億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年下期121
2024年下期19210.52
2025年下期26311.53
2026年上期17529.44

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。四半期報告書の廃止(2024年)以降は半期の粒度になります。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2018年10月期からの8期で、売上は1億円から26億円へ26.0倍に増えた。直近期の営業利益率は19.2%。売上は7期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年10月1−2−2
2019年10月2−3−3
台湾台北市に台湾事業所を設立
2020年10月3−3−3
2021年10月5−1−1
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2022年10月811
ソウル特別市鍾路区に韓国事業所を設立
2023年10月1222
Surehigh International Technology Inc.(現・連結子会社)買収で台湾市場拡大
2024年10月193215.82
フィリピンに孫会社、tripla Philippines Technologies Inc.を設立
2025年10月265619.25

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年10月期

売上高26億円のうち、営業利益として残るのは5億円19.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5億円、売上の19.2%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金80.8%21億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益19.2%5億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+10.8pt
19.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+12.6pt
19.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+24.2pt
37.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
20.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年10月期は営業CFが85億円、投資CFが1億円で、差し引きのフリーCFは86億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は179億円で、売上の82.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年10月−203−26
2021年10月20028
2022年10月900917
2023年10月32063255
2024年10月40−10113096
2025年10月851−286179

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年10月期の総資産は197億円。このうち返さなくてよい自己資本が17億円で、自己資本比率は8.3%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年10月33092.0
2019年10月66091.8
2020年10月73440.8
2021年10月91816.4
2022年10月1921712.0
2023年10月58104817.8
2024年10月11011999.7
2025年10月197171808.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年10月期の内訳
現金及び預金
180億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-1億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
180億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
66
/ 100
安定性自己資本比率6 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中31位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中597位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
37.2%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
19.2%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
8.3%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
36.8%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,937で、1年前と比べて-8.5%過去52週の値幅のなかでは68%の位置にある。

¥1,937-4.5%1ヶ月+10.7%1年-8.5%時価総額115億円
過去52週の値幅
安値¥1,246高値¥2,259

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)18.8倍
PER (会社予想)19.1倍
PBR5.55倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月20日に前日比+7.74%の1990円となり、1カ月で13.58%上昇しました。25日線1789.6円を11.2%上回り、75日線1667.39円からも大きく乖離しています。52週高値2334円にはまだ14.7%の距離がありますが、RSIは78.31と過熱気味です。8月17日に66,400株と急増した出来高は、8月20日も51,700株と高水準を維持しており、買い意欲の強さを示しています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 30/100)

PERは17.51倍で業界平均30.21倍を大きく下回る一方、PBRは5.19倍と平均3.56倍を上回る。ROEは37.2%と高く収益性は良好だが、配当利回りは0%で無配。売上高は増加傾向で営業利益率も改善しているものの、PBRの高さと無配当が懸念材料。割安感はあるが、成長性を考慮してもPBRの高さが割高感につながる。

指標この会社業種平均
PER (実績)18.8倍47.9倍
PER (予想)19.1倍
PBR5.55倍2.96倍
ROE37.2%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、急速な売上成長と高い収益性を評価する強気派に対し、競争激化と利益率の持続性を疑問視する弱気派の対立。強気派は、2022年10月期から2025年10月期予想まで売上高が8億円から26億円へ3倍以上増加し、営業利益率も16%から19%へ改善している点を挙げる。また、ROE37%超と非常に高い資本効率も魅力。弱気派は、売上成長は市場全体の拡大に支えられており、競合が増える中で価格競争や解約率上昇のリスクがあると指摘。さらに、時価総額107億円に対して純利益が5億円とPER17倍は割高感もある。

プラスに働く材料7
  • 売上高の急成長

    売上高が3期で8億円から26億円へ約3倍増

  • 高い収益性

    営業利益率19%超、ROE37%超と資本効率が高い

  • 市場の成長

    人材採用のデジタル化でSaaS需要が拡大傾向

  • 売上高26億円と前年比36.8%増決算発表後影響

    売上高は19億円から26億円へ約7億円増加、増収率は36.8%と高成長

  • 営業利益5億円と営業利益率19.23%に改善決算発表後影響

    営業利益は3億円から5億円へ約2億円増加、利益率は15.79%から19.23%へ改善

  • ROE37.2%と資本効率の高さ継続影響

    ROE37.2%は非常に高く、少ない資本で効率的に利益を生んでいる

  • 売上高12億円→26億円と2年で2.2倍決算発表後影響

    2023年10月期売上高12億円から2025年10月期26億円へ約2.2倍に拡大

マイナスに働く材料7
  • 競争の激化

    採用管理SaaS市場に新規参入が相次ぎ価格競争の可能性

  • 利益率の持続性

    成長投資で販管費増、利益率低下の懸念

  • バリュエーション

    PER17倍と成長率ほどの割安感はない

  • PBR5.19倍とバリュエーションが高い継続影響

    時価総額107億円に対し純資産は約20.6億円、PBR5.19倍と割高

  • 配当利回り0%と無配通年影響

    配当利回りは0%で、株主への直接的な還元がなく、売られやすい

  • 株価1年で19.85%下落継続影響

    株価は過去1年で-19.85%と下落し、下方向のトレンドが続いている

  • フォワードPER17.8倍と利益期待の低下決算発表後影響

    現行PER17.51倍に対して予想PER17.8倍とやや悪化、将来の利益見通しが弱い

次の決算で確かめる点
売上高成長率
市場シェア拡大が続くかを見るため
解約率
顧客定着度が収益の安定性を左右する
営業利益率
成長投資と収益性のバランスを確認

株主

有価証券報告書より

2025年10月期末の株主数は延べ3,452人。区分でいちばん多いのは個人・その他62.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が12.6%を占め、残る87.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年10月%2023年10月%2024年10月%2025年10月%
個人・その他44.966.476.362.4
外国法人8.75.418.0
事業法人55.19.511.98.1
証券会社6.84.26.1
金融機関6.60.44.5
外国人個人2.01.80.9

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01鳥生 格19.20
02高橋 和久13.29
03INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)5.38
04BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC) (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)3.39
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.90
06山田 裕一2.60
07楽天証券株式会社共有口2.32
08SCBHK AC SINGAPORE CLIENT(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2.25
09NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN (CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)2.04
10CACEIS BANK/QUINTET LUXEMBOURG SUB AC / UCITS CUSTOMERS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.95

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で+100%、1株純資産は6期で+358%。直近期のROEは37.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2018年10月−18,728
2019年10月−19,792
2020年10月−6660
2021年10月−2832
2022年10月164940.0
2023年10月3118626.373.1
2024年10月3618219.634.9
2025年10月8527637.219.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/10期の役員報酬は総額93百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
高橋和久代表取締役CEO49786,000
鳥生格代表取締役CPO521,135,000
岡義人取締役CFO415,800
山本雅輝取締役56
市橋景子取締役34
山添千加美常勤監査役45
阿曾友淳監査役577,000
田端聡朗監査役52
塙晋監査役46

役員報酬の内訳2025/10

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3737324
社外取締役520204

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/10期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容14,418字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) パーパス 当社は「最高の旅行ソリューションを通じて、宿泊施設の持続可能な成長と、世界中の地域社会の発展を支援する。」をパーパスとして掲げております。当社の成長(収益・利益の拡大)に加え、宿泊施設の持続可能な成長および地域社会の発展に貢献する姿勢を社内外のステークホルダーに明確に示すことを目的としております。具体的には、以下を推進します。 a. 宿泊施設の利益最大化を支援し、施設改善や環境対策、ホスピタリティ向上に向けた投資を後押しすることで、地域観光産業の持続的な発展に貢献します。 b. 宿泊施設と地域社会の連携を強化し、地方創生に資する取組みを支援します。 c. 宿泊施設が多様なニーズに対応し、インクルーシブで持続可能な観光体験を提供できるよう支援します。 なお、当社グループの事業は、ホスピタリティソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 (2) サービス概要 当社グループは、宿泊施設向けに、「tripla Book」を中心に、「tripla Bot」、「tripla Connect」等を提供しております。それぞれのサービスの概要は下記のとおりです。 ① 「tripla Book」 「tripla Book」は、2019年7月のサービス提供の当初から宿泊施設向けのクラウド型の公式サイト予約システムとして、宿泊施設の公式サイトに、当社グループで用意したJavaScriptを埋め込むことにより、宿泊施設の公式サイト上で予約が可能となるウィンドウが表示され、自社予約(注1)を実装できるサービスを提供しております。本サービスを展開している地域としては日本、台湾、韓国、東南アジア等となります。「tripla Book」の特徴は下記のとおりです。 a. ユーザーが短時間に予約可能なUX/UI(注2) 「tripla Book」は、簡単に、予約に掛ける時間を可能な限り短くするよう機能的なデザインを考慮しており、最短2クリックで予約が完了する設計にしております。ユーザー(宿泊客)が宿泊施設の公式サイトを訪問した場合でも、宿泊予約が完了するまでの時間が長く掛かる、直感的な画面操作ができない等となれば、ユーザー(宿泊客)が離脱しやすくなり、結果として、宿泊予約は減少します。そのため、離脱を防止し、自社予約を増加させるため、操作の簡単さ、予約完了に至るまでの時間を短くするような仕様としております。 b. 手数料率を抑えた料金体系 料金体系としては、部屋数に応じた月額の基本料金と従量料金があり、従量料金は「tripla Book」を通じて宿泊した部屋数が閾値を超えた場合に発生する宿泊従量料金と、「tripla Book」で宿泊予約時に支払方法で事前決済を指定した場合に発生する決済従量料金があります。閾値の設定は、原則として、宿泊施設が「tripla Book」を契約する前に利用していた他社予約エンジンによる過去1年間の月ごとの宿泊実績(宿泊室数)といたします。 c. ソーシャルログイン対応の会員機能 ユーザー(宿泊客)が会員登録した場合、LINEやFacebookといったSNSを利用し、簡単にログインすることが可能です。 d. 外部ポイントへも交換可能なポイント機能 宿泊施設は自らが提供する独自のポイントプログラムを設けている場合があります。例えば、宿泊者が次回、同じ宿泊施設もしくは同じブランドの施設で宿泊する場合に、ポイントを利用することで値引を受けることができるような場合があります。当社は「tripla Book」を株式会社DIGITALIOが提供するデジタルギフト(注3)のサービス「デジコ」とAPI(注4)連携し、宿泊施設の独自のポイントプログラムによって、ユーザー(宿泊客)が宿泊施設を通して獲得したポイントを、利用した宿泊施設のみでなく、外部のAmazon、App Store & iTunes、Google Play等で使用できるような機能を提供しております。なお、ポイントプログラム自体は各宿泊施設独自のものであり、当社が負担するポイントプログラムではありません。 e. ベストレート機能 宿泊施設の公式サイトに掲載する宿泊料金を、宿泊予約をする際に、OTA(注5)が提示する価格と比較し、自動的に値引する機能を備えております。自社予約を最も安い料金とすることで、ユーザー(宿泊客)が宿泊施設の公式サイトから予約しようとするインセンティブとなります。 f. 蓄積したデータをマーケティング活動に利用可能 後述する「tripla Connect」との連携によって可能となります。 g. 大手チャネルマネージャー(注6)との連携 宿泊施設のプラン情報、部屋在庫の情報はPMS(注7)によって管理されていることが多く、PMSとOTA、予約エンジンを連携するため、多くの宿泊施設においては、チャネルマネージャーを導入しています。予約エンジンを拡販する上で、チャネルマネージャーとの連携は必須であり、当社は2018年5月に「手間いらず」との連携を行い、その後、「TLリンカーン」、「ねっぱん」、「らく通with」との連携が2020年1月に完了したことにより、国内大手4社との連携が完了いたしました。なお、日本国内においては、チャネルマネージャーではなく、サイトコントローラーと言う名称が一般的です。 h. ダイナミックパッケージ機能 公式サイトにて、宿泊予約のみでなく、国内大手航空会社及びLCCの提供する航空券付き宿泊プランの販売が可能となります。ダイナミックパッケージ専用のプランを作成することなく、既存プランを航空券付きとすることができるため、宿泊施設側の工数が大きく増えることはありません。 i. 多通貨決済 2024年4月から、外国人宿泊客に対し、自国通貨で宿泊代金を表示することができ、また自国通貨によるクレジットカードでの決済が可能です。対応する通貨の種類はおよそ34程度となります。各宿泊客が自ら為替換算を考慮する必要がなく、宿泊予約中の離脱防止につながります。また、海外で発行されたクレジットカードで決済する際の決済時エラーによる機会損失を防止し、自社予約比率の向上、事前カード決済比率(注8、9)の向上が期待できます。 j. 外国語対応 日本語以外で、英語、韓国語、中国語繁体字、中国語簡体字、タイ語、インドネシア語、アラビア語の7つの外国語に対応しております。ユーザーに合わせて表示する言語を切り替えることが可能です。また、外国語表示の場合に、事前決済(注8)必須に切り替える、日本語と外国語でのプランの売り分けといったことも可能です。 k. コネクティビティハブ 海外の様々なチャネルマネージャーとtripla Bookの連携を、コネクティビティハブを通すことによって簡易的に行うことが可能です。これにより、従来、日本、台湾、韓国に販売してきたtripla Bookを東南アジアを含む海外での販売が可能となります。また、tripla Bookを利用する各宿泊施設は、国を越えて様々な旅行代理店に自社の宿泊プランを販売できるようになります。また、同一の会員基盤を活用して国内外の宿泊客の集客が可能となります。 オンラインによる宿泊予約の方法としては従来より、OTAによる予約、宿泊施設による自らの公式サイト上での自社予約が存在しております。このうち、OTAは、OTAのウェブサイト上に各施設の情報を掲載することができるため、施設にとってはマーケティングに資するという反面、手数料率が高く、OTAによっては、氏名と電話番号以外のユーザー(宿泊客)の情報がOTAにのみ蓄積され施設に蓄積されないという課題があります。これに対し、「tripla Book」は、基本料金はあるものの手数料率はOTAより抑えるとともに、ユーザー(宿泊客)のデータを自社で取得し、活用することができます。なお、データの活用については、「tripla Connect」との連携により可能です。また、宿泊施設が自らの公式サイト上に自社予約の仕組みを開発するためには、開発に関する人材、ノウハウ、ユーザー(宿泊客)にとって使いやすいUX/UIとするための機能的なデザインをする等、多額の開発費用が必要となり、当社の「tripla Book」であれば、Java Scriptの埋め込み等により実装することができ、多額の開発や多くの工数を必要としません。 (注) 1.自社予約:ユーザーが各宿泊施設のHPから宿泊予約をすることを言います。 2.UX/UI:UXはUser Experienceの略称です。サービスを通してユーザーが得られる体験を指します。UIはUser Interfaceの略称です。WebサイトでいうところのUIは、サイトの見た目や、使いやすさのことを指します。単にWebサイトの見た目ではなく、レイアウトや使用されている画像はもちろん、文字のフォント、メニューやボタンの操作性などユーザーが目にするもの・操作するものすべてが含まれています。 3.デジタルギフト:オンライン上でやり取りするギフトのことを言います。現物を届けるのではなく、SNSやメール等を通して、URLやコードの形でギフトを送り、送られた相手は店舗やネットショップ等で、ギフトが入手できます。 4.API:Application Programming Interfaceの略称です。ソフトウェア、プログラム、Webサービス等の間をつなぐインターフェースのことを言います。 5.OTA:Online Travel Agentの略称です。実店舗を持たずインターネット上のみで旅行商品の取引を行う旅行会社のことを言います。ポータルサイトを運営し、宿泊施設の情報をポータルサイトに掲載し、宿泊予約が可能となります。 6.チャネルマネージャー:OTAや予約システム等の複数の宿泊予約情報とPMSを連携することで、在庫、プラン、価格等をまとめて管理するシステムのことを言います。 7.PMS:Property Management Systemの略称です。宿泊施設が、部屋在庫、予約情報、請求情報等の情報を管理し、売上情報を連携する基幹システムのことを言います。 8.事前カード決済:決済は宿泊予約時にtripla Book上で事前に決済されるパターンと、宿泊時に宿泊施設で決済されるパターンがあり、前者を言います。 9.事前カード決済比率:宿泊予約時にtripla Book上で事前に決済された取扱高・GMV÷取扱高・GMV合計。 「tripla Book」の収益、各指標の推移は下記のとおりです。なお、提出会社のみの数値を記載しております。 年度別の各指標の推移(2023年10月期~2025年10月期) 2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 営業収益(千円) 注1   744,706   1,195,996   1,609,780 固定収益(千円) 注2   281,220   358,275   430,145 従量収益(千円) 注3   463,485   837,720   1,179,635 導入施設数(施設) 注4   2,485   2,953   3,840 固定収益単価(千円)注5   137   133   125 取扱高・GMV(百万円)注6   64,369   125,548   174,426 四半期別の各指標の推移(2023年10月期~2025年10月期) 2023年10月期第1四半期   2023年10月期第2四半期   2023年10月期第3四半期   2023年10月期第4四半期 固定収益(千円)   63,397   67,939   71,857   78,026 従量収益(千円)   96,843   103,856   113,196   149,589 導入施設数(施設)   1,774   1,909   2,019   2,485 固定収益単価(千円)   37   36   36   34 取扱高・GMV(百万円)   12,670   13,627   15,940   22,131 2024年10月期第1四半期   2024年10月期第2四半期   2024年10月期第3四半期   2024年10月期第4四半期 固定収益(千円)   82,838   87,215   91,018   97,203 従量収益(千円)   152,800   188,130   228,964   267,824 導入施設数(施設)   2,587   2,658   2,836   2,953 固定収益単価(千円)   33   33   33   34 取扱高・GMV(百万円)   26,010   28,893   31,916   38,729 2025年10月期第1四半期   2025年10月期第2四半期   2025年10月期第3四半期   2025年10月期第4四半期 固定収益(千円)   99,201   104,237   111,335   115,371 従量収益(千円)   287,667   262,920   256,196   372,852 導入施設数(施設)   3,081   3,369   3,645   3,840 固定収益単価(千円)   32   32   31   31 取扱高・GMV(百万円)   38,240   38,837   42,855   54,491 (注) 1.営業収益:損益計算書上に表示される営業収益の合計です。 2.固定収益:tripla Bookの基本料収入による月次定額の収益です。表内の数値は各期間における合計数値となります。 3.従量収益:tripla Bookの宿泊代金、決済代金によって生じる従量料金による収益です。表内の数値は各期間における合計数値となります。 4.導入施設数:tripla Bookを利用している施設数です。表内の数値は各期末の数値となります。 5.固定収益単価:固定収益を平均施設数で除した額です。平均施設数は前期末と当期末の平均値により算出しています。 6.取扱高・GMV:Gross Merchandise Valueの略称です。tripla Book経由での契約施設全体のチェックアウトベースでの宿泊代金総額です。表内の数値は各期間における合計数値となります。 ② 「tripla Bot」 「tripla Bot」は、宿泊施設等の公式サイト上にチャットボットを表示させ、ユーザー(宿泊客等)からの質問に対し、当社で開発したAIが自動的に回答するサービスです。宿泊施設等は、自ら開発を行うことなく、当社で用意したJavaScriptを自社の公式サイトに埋め込むことにより実装することが可能です。従来、電話で受け付けていた質問をチャットボットで代用できるため、問い合わせ対応に掛けていた人的リソースを減少させ、より付加価値の高い業務にリソースを割くことができます。本サービスを展開している地域としては日本、台湾、韓国、東南アジアとなります。 「tripla Bot」の特徴は下記のとおりです。 a. 自社開発AIによる高い回答精度 自社開発のAI自然言語処理は、これまでに蓄積されたデータにより、95%以上のAI回答率(注1)となっております。また、顧客である宿泊施設からヒアリングし、FAQを登録することで回答精度を高めます。さらに、「tripla Bot」を導入後に、ユーザー(宿泊客)から問い合わせが来た場合にそれをAIに学習させることで継続的に回答精度が上がります。 b. AI回答不可時のオペレーター対応 AIが回答できないユーザー(宿泊客)からの問い合わせをチャットが受け付けた場合には、当社の人力オペレーターが回答するハイブリッド方式を採用しております。但し、人力オペレーターが回答するかどうかは、顧客が契約しているプランによって異なります。プランの概要については、後述しております。 c. 「tripla Bot」から宿泊予約が可能 「tripla Bot」上で、ユーザー(宿泊客)が予約に必要な情報を入力することにより、宿泊予約をすることもできる等、宿泊施設に特化した機能があります。 d. 外部連携を容易にするWebhook(注2) tripla Bot上でやり取りするのみでなく、LINE、Facebook Messenger、Slack、WhatsAppといったSNS等の他サービスとWebhookで連携することにより、これらのSNS上でのチャットによるやり取りが可能です。また、「tripla Bot」で収集した情報をslackやメールに送信する、Google sheetsへ転記する等に利用できます。 e. 外国語対応 日本語以外で、英語、韓国語、中国語繁体字、中国語簡体字、タイ語、インドネシア語、アラビア語の7つの外国語に対応しております。訪日外国人旅行客が増えており、それらのニーズに対応可能です。 f. プランと料金体系 AIのみが回答する「AI限定」プランと、「フルサービス」プランの2つのプランがあります。フルサービスについては、実際のリクエスト数(注3)に応じて金額が毎月変動いたします。基本料金が月額25,000円であり、リクエスト数が100件増加するごとに追加25,000円課金されます。AI限定プランについては、あらかじめリクエスト数を見積もり、利用実態を加味した上で料金を決定いたします。AIの回答精度の高まり、人件費の抑制等を考慮し、新規獲得については原則AI限定プランにより契約獲得しております。また、既存のフルサービスプランについても、AI限定プランへの移行を進めております。 g. ChatGPTとの連携 OpenAI社の対話型AI「ChatGPT」との連携をしています。当社が独自に蓄積してきた宿泊施設に対する過去の問い合わせデータ、会話データ等を認識した上で、必要な情報をチャットボット上で提供するにあたり、より人間的で自然な会話が可能となるとともに、回答精度と速度の向上に寄与いたします。 h. tripla Guideでの館内案内に対応 tripla Botを契約している宿泊施設は、後述するtripla Guideの利用が可能であり、館内案内の問い合わせにも、tripla Botでのチャットボットを利用可能です。 i. 他予約サイトとの料金比較機能 tripla Botと前述のtripla Bookを併用している宿泊施設は、チャットボットの吹き出しで料金比較を行うことが可能です。自社公式ホームページと他OTAサイトで販売している価格を比較することで、公式ホームページでの予約率の向上を支援します。さらに、公式ホームページの価格表示だけでなく、会員特別価格も併記できるため、予約獲得に加えて会員獲得にも寄与いたします。 j. LINE連携機能 宿泊施設の公式LINEアカウントとtripla Botを連携することが可能です。お問い合わせの導線の中で、LINE公式アカウントへ誘導することで友達登録数の獲得に貢献いたします。 (注) 1.AI回答率:当社のフルサービスプラン(人力オペレーターによる回答が可能なプラン)のうち、AIが回答を行ったリクエスト数を全リクエスト数で割った比率です。なお、回答率の数値は、2022年10月期のフルサービスの全体のリクエスト数に対し、AIによる回答を行ったリクエスト数の割合を示しています。AI回答率の計算において、フルサービスプランのみを集計している理由は、AI限定プランの場合はオペレーターにつながらず、すべてAIが回答するためです。 2.Webhook:Webアプリケーションによりイベントが実行された際、外部サービスにHTTP通信でデータを送信する仕組みです。 3.リクエスト数:契約施設全体のリクエスト数です。リクエスト数は、チャットにより問い合わせを受けた数の内、同一日における同一ユーザーによるものを除いた数値を言います。 tripla Botの収益、各指標の推移は下記のとおりです。なお、提出会社のみの数値を記載しております。 年度別の各指標の推移(2023年10月期~2025年10月期) 2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 営業収益(千円)   403,175   366,505   403,727 導入施設数(施設) 注1   1,666   1,823   2,136 四半期別の各指標の推移(2023年10月期~2025年10月期) 2023年10月期第1四半期   2023年10月期第2四半期   2023年10月期第3四半期   2023年10月期第4四半期 営業収益(千円)   99,426   100,011   98,570   105,167 導入施設数(施設)   1,156   1,239   1,299   1,666 2024年10月期第1四半期   2024年10月期第2四半期   2024年10月期第3四半期   2024年10月期第4四半期 営業収益(千円)   93,278   91,265   90,112   91,848 導入施設数(施設)   1,675   1,710   1,714   1,823 2025年10月期第1四半期   2025年10月期第2四半期   2025年10月期第3四半期   2025年10月期第4四半期 営業収益(千円)   85,667   95,449   109,955   112,654 導入施設数(施設)   1,850   1,987   2,057   2,136 (注) 1.導入施設数:tripla Botを利用している施設数です。表内の数値は各期末の数値となります。 ③ tripla Connect tripla Connectは、宿泊施設向けに特化したCRM・MAツール(注1)です。宿泊施設は、複数の経路によりユーザーのデータを取得し、データをセグメントに分け分析・可視化し、セグメントごとにマーケティング施策を実施することで、自社予約の増加につなげます。本サービスを展開している地域としては日本、台湾となります。主たる特徴は下記のとおりです。 a. ユーザーデータを広く取得することが可能 宿泊施設のPMSには、過去実際に宿泊した宿泊客の情報が保存されていますが、当該情報のみでなく、ユーザーが宿泊施設のウェブサイトに訪れたときに発行されるクッキー(注2)の情報、会員登録している場合には当該会員情報、tripla Book上での過去の予約情報等のデータも広く取り込むことが可能です。顧客の同意に基づき、取得・分析を行っております。 b. セグメントと分析 取得したデータを、セグメントに分類いたします。セグメントの例としては、下記が例ですが、下記以外にも、宿泊施設がカスタマイズしてセグメント分類を行うことが可能です。 c. AIを活用した最適プランのレコメンド セグメントに分けたデータに最適な宿泊プランを当社AIがレコメンドを行い、下記のマーケティング施策をサポートいたします。 d. マーケティング施策 マーケティング施策としては、メールマガジンの配信、tripla Bot上で吹き出しを表示させる等の積極的なプロモーションが可能です。 e. 基本料と従量料金による料金体系 1施設あたり月額固定料金に加え、メール送信数、SMS送信数に連動した料金体系となります。 (注) 1.CRM・MAツール:CRMはCustomer Relationship Managementの略称で、顧客管理のソフトウェアです。tripla Connectにおいては、宿泊施設によるユーザー(宿泊客)の予約情報を管理します。MAはMarketing Automationの略称で、マーケティング活動の自動化・効率化を実現するためのソフトウェアです。 2.クッキー:ユーザー(宿泊客)が特定のウェブサイトを訪れたときに、当該ウェブサイトから、ユーザー(宿泊客)のスマートフォンやパソコン内のブラウザーに保存される情報です。 ④ tripla Link tripla Linkは、チャネルマネージャーであり、OTA及び公式ウェブサイトの料金と空室在庫を一元管理し、PMS(Property Management System)へ予約を連携するサービスです。「Booking.com」や「Expedia」等の海外主要OTAに加え、「じゃらんnet」、「楽天トラベル」等の国内主要OTAの他、台湾の大手OTAである「Lion Travel」、「ez Travel」、インドネシアの大手OTA「Traveloka」等を含む東南アジアや東アジアで展開されているローカルOTAとも連携しております。宿泊施設はこれらのOTAへの情報掲載が可能となり、東南アジアや東アジアの宿泊客に向けた新たな販路の拡大が可能となり、インバウンド宿泊客の集客への増加につながります。料金体系は、対象施設が11部屋以上であれば、施設あたり月額7,000円、10部屋以下であれば部屋あたり月額700円となります。 本サービスを展開している地域としては日本、台湾、東南アジア等となります。当社の連結子会社であるBookandLink社は、「Channel Ku」という名称でインドネシアでチャネルマネージャーのサービスを展開しております。また、同じく当社の連結子会社であるSurehigh社は「HOTEL NABE」という名称で台湾でチャネルマネージャーのサービスを展開しております。tripla Linkは、これらの会社が開発、販売していたサービスを日本向けにローカライズし、展開しているものです。 ⑤ tripla Guide tripla Guideは、宿泊客が宿泊施設の滞在中に、滞在時の館内案内やフロアガイド等の必要な情報を一元化して閲覧できる旅ナカ(注1)専用のサービスです。tripla Botを契約している宿泊施設が利用可能なサービスです。本サービスを展開している地域としては日本となります。宿泊施設側、宿泊客側に対して、それぞれ下記のメリットがあります。 a. 宿泊施設側のメリット チェックイン時の案内や問い合わせ対応等の工数削減、ペーパーレス化による労力やコストの削減が可能となります。また、自動翻訳機能により、宿泊者は多言語で情報を取得できるため、外国人宿泊者に対するコミュニケーション課題の改善にも繋がります。他、ルームサービスの注文等の滞在中のサービス利用が簡単に行えるようになるとともに、顧客情報に合わせたクーポン提供、会員プログラムへの登録の促進等により、リピート率の増加や収益向上が期待できます。 b. 宿泊者側のメリット 宿泊者はQRコードを読み取ることで、滞在中に必要な情報を一覧で簡単に取得できます。チャットボットtripla Botを利用したコミュニケーションも可能となるため、滞在中にタイムリーなコミュニケーションを取ることも可能です。また、ルームサービスの注文等の滞在中のサービス利用が簡単に行えるようになり、滞在中に利用できるクーポンも取得できるため、より満足度の高い滞在が可能となります。 (注) 1.旅ナカ:旅行者が実際に旅行先を訪れている期間を言います。なお、旅行に行く前の下調べをしている期間を旅マエ、旅行から帰って来た間もない期間を旅アトと言います。 ⑥ tripla Boost tripla Boostは、tripla Bookを利用する宿泊施設向けに、公式ウェブサイトへの集客を支援する広告運用サービスです。従来、「tripla Agent」という名称でサービス展開していましたが、2023年11月にリブランディングの上、ローンチいたしました。Google Hotel Ads等のメタサーチ (注1)広告、Google広告、Yahoo!広告等のリスティング広告やディスプレイ広告、Facebook、LINE等のSNS広告出稿が可能となるサービスです。また、当該広告運用についても当社が代行を行います。宿泊施設が宿泊客を獲得するにあたっての施策の設計から運用までを当社が担うことで、宿泊施設の人材不足やノウハウ不足を補い、取扱高(GMV)の増加、自社予約比率の向上を目的といたします。料金体系としては、実広告費として実際に利用した費用やtripla Boostを利用して獲得した宿泊代金に対して、当社の利益分を加算した従量料金の料金体系となります。当社の利益分としては、連携するメタサーチによって異なり、Google Hotel Ads有料枠だと、CPC(クリック課金)方式で広告費の20%、CPA(成果報酬型)方式で宿泊代金の12%となります。本サービスを展開している地域としては日本となります。 (注) 1.メタサーチ:複数の検索エンジンから選んだ検索結果を表示するシステムのことを言います。 ⑦ tripla Page 宿泊施設向けに特化した、ノーコードで多言語の公式ホームページが制作できるサービスです。宿泊施設が自社公式ホームページ経由の予約を獲得し収益を最大化するためには、公式ホームページの利便性を高め離脱を防ぐ必要があります。しかし、ホームページ作成や運用に割くための時間や人材が不足しており、必要とわかっていながら手を付けられていない宿泊施設が多くあります。また、外注により高額な費用を負担しているケースもあります。これらの課題解決のために、ITの知識がなくとも、誰でも簡単に公式ホームページを作成し、運用できるサービスです。また、「tripla Book」や「tripla Bot」との連携で、クーポン訴求などのプロモーションも可能となり、予約コンバージョン率(CVR)の改善が見込めます。 本サービスを展開している地域としては日本、台湾となります。当社の連結子会社であるSurehigh社は、当社がM&Aで株式を取得する前から、台湾で同種サービスを展開しております。tripla Pageは、Surehigh社が開発、販売していたサービスを日本向けにローカライズし、展開しているものです。 ⑧ tripla Analytics tripla Analyticsは、当社グループ及び各宿泊施設が持つPMS(Property Management System)のデータを活用し、各種の宿泊施設の帳票が分析できるBIサービス(注1)です。宿泊施設の中には、ユーザー(宿泊客)の分析、レベニューマネジメント(注2)を積極的に行っていない施設もあります。tripla Analyticsにより、tripla BookやOTA等のユーザー(宿泊客)のデータが、ダッシュボード(図やグラフ等の簡単な作成が可能)、レポート等により可視化され、分析を容易に行うことができます。当該分析に基づき、その時々に応じた最適な宿泊代金を設定し、各宿泊施設の収益の最大化を図るレベニューマネジメントが可能です。また、顧客である宿泊施設のレベニューマネジメントにより自社予約の収益を増加させることで、当社グループのtripla Bookの収益の増加にも貢献いたします。 料金体系は、1施設あたり月額9,800円であり、2施設以上の契約の場合、施設ごとに月額7,000円が追加されます。本サービスを展開している地域としては日本となります。 (注) 1.BIサービス:Business Intelligenceサービスの略称。組織が持つ様々なデータを分析・見える化して、経営や業務に役立てるソフトウェアのことです。 2.レベニューマネジメント:需要と供給に応じて価格を変動させ、収益を最大化させるための販売管理を行うことです。 ⑨ tripla Success 宿泊施設の人材不足に対応するため、宿泊施設がWeb上での集客を実施する際の業務を当社が代行するサービスです。当社のスタッフが予約エンジン、チャネルマネージャー、OTA等導入、管理等の業務を担います。これにより宿泊施設の業務負荷を軽減し、当社の他サービスの導入、運用するためのハードルを下げることで顧客獲得につなげ、機会損失を削減いたします。 業務の内容としては下記のようなものがありますが、例示であり、宿泊施設の要望を聞いた上で、柔軟に代行内容、料金を決定いたします。なお、本サービスは、当社が展開する他サービスと異なり、システムの提供はなく、業務を代行するサービスとなります。 カテゴリー   詳細 予約エンジンの初期設定   プラン、ルームタイプの作成 画像アップロード・子供/キャンセルポリシー設定等 チャネルマネージャー連携 チャネルマネージャー   料金・在庫設定 旅行予約サイト   プラン・料金・在庫設定 予約エンジンの機能設定   会員プログラム設定 ポイントプログラム設定 ベストレート設定 分析レポート   分析レポートの提供 マーケティング   メールマガジンの作成・配信 本サービスを展開している地域としては日本となります。 ⑩ tripla Pay tripla Payは、宿泊施設において現地決済の予約でノーショーが発生した場合に、キャンセル料金を回収するためのメールリンク決済サービスです。 宿泊者は振込手数料の負担がなく、日本国内のみならず海外の宿泊者に対しても請求が可能となります。これまで、現地決済予約のノーショー発生時にはキャンセル料の回収を断念せざるを得ないケースがありましたが、tripla Payにより、請求書発行作業を要せずに請求・回収が可能となり、機会損失の抑制につながります。 ⑪ tripla Nexus tripla Nexusは、宿泊施設がインバウンド予約を獲得するために、海外のローカルOTAと連携し、集客を支援するサービスです。通常、宿泊施設が海外ローカルOTAから集客するには各OTAと直接契約する必要がありますが、契約手続、言語、通貨等の観点から現実的ではない場合があります。 tripla Nexusでは、当社が窓口となって宿泊施設と海外ローカルOTAを接続し、各種手続を一括して支援します。当社は、海外ローカルOTAが宿泊施設に請求する手数料の一部を収受します。 本サービスへの登録により集客拡大を図り、宿泊施設の収益最大化に寄与します。 [事業系統図] 当社の事業を事業系統図によって示すと以下のとおりとなります。
経営方針・対処すべき課題7,319字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針 当社グループは、パーパスとして、「最高の旅行ソリューションを通じて、宿泊施設の持続可能な成長と、世界中の地域社会の発展を支援する。」を掲げております。当社グループは、宿泊施設に対し、「tripla Book」を中心に、様々なサービスを提供しております。宿泊施設が、自社予約を増やすことで収益を増加させ、費用を削減し、生産性を高めるよう、宿泊業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支える総合的なエコシステムを提供して参ります。 また、当社グループのCore Value(行動指針)として、7つを掲げております。特に、「Market-In for Customer Satisfaction」については、顧客にとって必要なものを開発するという思想を徹底し、新しいサービス・プロダクトの開発を進めております。世界16か国から集まった多様性の高い企業文化、多言語でのコミュニケーションを行いながら、パーパスの達成を追求いたします。 Core Value(行動指針) ・Market-In for Customer Satisfaction(顧客満足実現へのマーケットイン) マーケットイン思考を徹底し、顧客満足を常に追い求めます。市場が真に望むものを私達は提供します。 ・Ownership(オーナーシップ) 自らの担当領域は当然に自らが責任を持ちつつ、会社全体のために当事者意識を持って行動します。 ・Actions with Results(結果に拘るアクション) 行動し、行動により結果を出します。求められる結果は何かを常に考え行動します。 ・Challenge for Innovation(イノベーションへの挑戦) 常に革新と改善を続けます。環境は変わり続けます。現時点における最善が今後も最善であるとは考えません。 ・Stretch the Team & Yourself(チームと自身の成長) 常に学び、自分自身を成長させ続けます。チームに良い影響を与えることを約束し、チームも成長させ続けます。 ・More with Less(生産性の追求) 効率よく、より少ないリソースでより多くのことを実現するチームを作ります。 ・Humility, Respect & Trust(謙虚、尊敬、信頼) 謙虚、尊敬、信頼をバランスよく持ち、他者と接し、強いチームを作ることに貢献します。 (2) 経営環境 ①市場環境について 当社グループのホスピタリティソリューション事業と関連性がある宿泊業界においては、訪日観光客の増加を背景に観光需要が回復・拡大しており、レジャー目的を中心とした宿泊需要は今後も底堅く推移するものと考えております。 一方で、宿泊市場は、為替動向(円安・円高)、各国間の関係悪化や地政学リスク、航空便供給の制約、自然災害等の外部要因の影響を受けやすい特性があります。加えて、宿泊施設においては人手不足や運営コストの上昇等を背景に、省人化・業務効率化、ならびに直販強化やマーケティング高度化を目的としたデジタル化の重要性が引き続き高まっております。 本項は、国土交通省観光庁「宿泊旅行統計調査」等の公表資料を参考に記載しております。 ②市場規模について 日本の宿泊市場の規模としては、およそ5兆円程度です(e-Stat 政府統計の総合窓口よりデータ抽出)。また、当社が展開している世界の宿泊市場の規模としては、韓国1兆円、台湾8,000億円、インドネシア1兆円、タイ2兆円、フィリピン3,000億円等です。なお、各数値は宿泊自体の市場規模であり、当社グループが対象としているITサービスの市場規模とは異なります。 ③競争優位性について 当社グループが提供する「tripla Book」は類似サービスを提供する事業者が複数存在する業界であります。その中の当社グループの競合優位性は、拡張性の高さ及び多機能性であることにあると考えております。 (拡張性の高さ) 当社グループの「tripla Book」はクラウド型で提供しており、機能を開発後、速やかに提供・改善を行うことが可能です。今後も、当社グループのCore Value(行動指針)である「Market-In for Customer Satisfaction」に基づき、当社グループの顧客及び潜在的な顧客に対して徹底したヒアリングを行い、優先順位を付けた上で、求める機能の開発を進めて参ります。汎用的に使える機能の開発についてはすべて内製で開発する方針であります。また、「tripla Bot」、「tripla Connect」等の他サービスとも連携しており、より拡張性を高め提供価値を最大化することで、当社グループのパーパスである「最高の旅行ソリューションを通じて、宿泊施設の持続可能な成長と、世界中の地域社会の発展を支援する。」を実現して参ります。 (多機能) 単に予約をするのみでなく、「第1 [企業の概況] 3 事業の内容 (2)サービス概要」に記載のとおり、複数の機能があります。 ④主要製品・サービスの内容について 当社グループの主要なサービスの内容につきましては、「第1 [企業の概況] 3 事業の内容 (2)サービス概要」に記載しております。 ⑤顧客基盤及び販売網について 当社グループは主に、宿泊施設向けにサービスを提供しており、宿泊施設からの問い合わせや当社グループからの提案等により、受注しております。 (3) 中期的な経営戦略 当社グループの営業収益は、2024年10月期から2025年10月期にかけて、前年同期比37.8%の成長となっております。今後の成長戦略としては、現状提供している「tripla Book」を中心に、「tripla Bot」、「tripla Connect」、「tripla Boost」、「tripla Pay」、「tripla Analytics」、「tripla Link/Nexus」、「tripla Page」等の導入施設数の拡大、取扱高・GMVの増加、ならびに付加価値提供による単価の向上を通じて、継続的な成長を重視して参ります。 これらと並行し、パーパスである「最高の旅行ソリューションを通じて、宿泊施設の持続可能な成長と、世界中の地域社会の発展を支援する。」の実現に向け、現状営業収益の大半を占める「tripla Book」、「tripla Bot」に加え、「tripla Connect」、「tripla Boost」、「tripla Pay」、「tripla Analytics」、「tripla Link/Nexus」、「tripla Page」等についてもクロスセルを推進して参ります。個々のサービスが収益を上げることは当然として、例えばtripla Botのみを利用している顧客に対してtripla Bookを提案する等のクロスセルによる営業収益の増加、tripla Connectやtripla Boost等を通じて顧客である宿泊施設の自社予約を増加させtripla Bookの収益性を高める等、各サービスが相互に関連し一体となって、宿泊施設の自社予約増加と収益最大化を支援し、宿泊施設と当社グループ双方の収益が最大化するWin-winのビジネスモデルを目指します。そのために必要なエンジニア等の人材を継続的に採用して参ります。 また、APAC(アジア太平洋地域)を中心とした販路拡大を継続するとともに、海外子会社の活用やPMIを通じたプロダクト置換により、当社グループのサービス・プロダクトの拡販、プロダクト強化、エンジニアリングリソースの効率化等を図り、グループ一体となってシナジーを創出して参ります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、営業収益、営業利益を重視しております。当該指標を採用した理由は、税金や為替等の営業活動以外の影響を除外した上で、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、当社グループの成果を端的に表すことができるためです。 2025年10月期の営業収益は2,573百万円、営業利益は519百万円となりました。営業収益2,573百万円の内、親会社であるtripla株式会社単体分は2,150百万円であります。 単体の営業収益(2,150百万円)のうち、93.6%は「tripla Book」及び「tripla Bot」の2つのサービスにより構成されており、特に、74.9%は「tripla Book」により構成されております。tripla Bookの収益構造は、施設あたりの月額固定料金による「固定収益」、宿泊や決済の取扱高・GMV(Gross Merchandise Value)に応じて課金される「従量収益」に分けられます。従量収益はさらに、宿泊従量課金による従量収益と、決済従量課金による従量収益に分けられます。 以上より、tripla Bookの営業収益の達成状況を判断する上で、導入施設数、取扱高・GMVを重要な指標としております。導入施設数を増加させることで固定収益を増加させ、取扱高・GMVを増加させることで従量収益を増加させることにより、当社グループの目標である営業収益の達成を図って参ります。ただし、取扱高・GMVが低い場合には、当社グループの目標である営業収益を達成しない可能性があり、導入契約施設数を増やすのみならず、取扱高・GMVも増やすことが重要となるビジネスモデルです。 また、tripla Bot、tripla Connect等のその他のサービスについても、導入施設数が重要な指標であります。 重要な連結子会社であるPT. tripla BookandLink Indonesiaにおいて開発、販売を行っている主たるサービスは、チャネルマネージャーであり、導入施設数が重要な指標であります。 重要な連結子会社であるSurehigh International Technology Inc.において開発、販売を行っている主たるサービスは、予約エンジン、チャネルマネージャー、ウェブサイトビルダー(注)であり、導入施設数が重要な指標であります。 各社の各種サービスにおいて、重要な指標である当該指標等を拡大させることで、営業収益の継続的かつ累積的な増加を実現して参ります。なお、各指標については「第1[企業の概況]3 事業の内容(2)サービス概要」に記載しております。 (5) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループが事業を行うにあたり、対処すべき課題として以下の点に取り組んでおります。 1 サービス・プロダクトの強化 当社グループは、さらなる事業成長のためには、サービス・プロダクトの継続的な強化が必要であると認識しております。2025年10月期においても、「tripla Book」を中心に、顧客基盤の拡大とあわせて、各プロダクトのクロスセルを推進することにより、当社グループとしての提供価値を高めてまいりました。具体的には、宿泊予約の獲得から、接客・CRM、マーケティング、決済、外部チャネル連携等までを一体として支援する総合的なソリューションとして提供することで、顧客当たりの利用プロダクト数の増加を通じた単価の向上を図るとともに、導入効果の最大化により継続利用の促進、解約抑止につなげて参ります。 今後も、顧客要望や競合動向を踏まえた機能改善を継続し、顧客の運用負荷の低減や利便性向上に資する機能拡充を進めることで、クロスセルの促進と契約継続率の向上を図って参ります。 また、当社グループは、海外子会社を含むグループ体制を活用し、プロダクトの強化と提供価値の拡張を進めております。具体的には、PMIを通じたプロダクト置換や機能統合を推進し、グループ横断での開発・運用の効率化を図るとともに、各地域の市場特性に応じたローカライズ対応を進めて参ります。これにより、国内外での提供価値を高め、クロスセルを含む収益機会の拡大を目指します。 加えて、当社グループのサービスはクラウド型で提供していることから、品質・安定性およびセキュリティの確保は重要な経営課題であり、継続的な改善と投資を行って参ります。 2 子会社のセキュリティの強化 2025年12月において、当社の連結子会社であるPT. tripla BookandLink Indonesia(インドネシア法人)のサーバーへの不正アクセスの形跡が確認されました。即時グループ全体の調査を行い、問題はインドネシア法人のみであることを確認いたしました。 当社は、本件を重要な経営課題と捉え、親会社であるtripla株式会社ですでに運用されている、より厳格なセキュリティ基準を当該インドネシア子会社にも即時適用し、以下のとおり技術的・組織的な再発防止策を実施・強化して参ります。また、当社グループのグループ標準として全子会社に導入いたします。 (1) 不正アクセスの遮断と監視強化: 原因となった脆弱性への対処(セキュリティ・ハードニング)及び不正利用されたアカウントの無効化を完了いたしました。また、当社グループ標準の監視体制に合わせ、IDS/IPS(不正侵入検知・防御システム)を導入し、異常な通信やアクセス試行を早期に検知・遮断する体制を構築いたします。 (2) 認証システムの抜本的強化: なりすましログインを防止するため、親会社同様に多要素認証(MFA)の適用範囲拡大およびパスワードポリシーの厳格化を進めております。また、全ユーザーに対して認証情報の変更とMFA設定を強く推奨・依頼しております。 (3) 継続的なセキュリティ評価: グループ全体のセキュリティガバナンス方針に基づき、外部専門家による定期的なペネトレーションテスト(侵入テスト)を義務化し、客観的な視点での脆弱性診断と継続的なシステム改修を実施して参ります。 3 内部管理体制の強化 当社グループが安定してサービスを提供し、継続的に成長し続けるためには、コンプライアンスを重視した内部管理体制の強化、日本及び海外での法令遵守ならびにコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組が重要であると考えております。2025年10月期においても、海外子会社を含むグループ体制の拡大に伴い、グループ全体の内部統制、リスク管理、情報管理等の高度化を継続して進めてまいりました。今後も事業規模の拡大に合わせ、管理部門の体制強化及び運用の標準化・効率化を図り、企業価値の最大化に努めて参ります。 4 顧客基盤の拡大 当社グループは、事業成長のためには、契約施設数の増加が重要であると認識しております。顧客基盤の拡大に向けては、プロダクトの継続的な強化に加え、顧客への提供価値を高めるクロスセルの推進により、当社グループとしての提案力・導入効果を高めて参ります。あわせて、営業・カスタマーサクセス等の人材の確保及び在籍人材の継続的な育成・強化に努めて参ります。当社グループは、事業成長のためには、契約施設数の増加が必要であると認識しております。顧客基盤の拡大を行うためには、プロダクトの強化を行うとともに、営業等の人材の確保と在籍する人材の継続的な強化に努めて参ります。 5 利益及びキャッシュ・フローの創出 当社グループの営業収益は、「tripla Book」及び「tripla Bot」を中心に構成されておりますが、今後は「tripla Connect」や「tripla Link/Nexus」等を含む周辺サービスのクロスセルを通じて、収益貢献の拡大を図って参ります。 当社グループは、プロダクト開発や顧客獲得に関する投資を先行して実施した結果、2021年10月期までは営業損失を計上しておりましたが、契約施設数の積み上がり及び取扱高・GMVの拡大により営業収益が伸長し、先行投資として計上される開発費用や顧客獲得費用を含む営業費用の営業収益に対する比率が低下したことから、2022年10月期以降は黒字を維持しております。 また、2025年10月期の決算発表とともに公表した2026年10月期から2028年10月期までの計画においても、継続的な黒字を計画しております。今後も、成長投資と規律あるコスト管理の両立を図りつつ、利益及びキャッシュ・フローの改善に努めて参ります。 6 財務上の課題 当社グループは2022年10月期以降、営業利益ベースで黒字を維持しているものの、2021年10月期までは営業損失を計上しておりました。また、tripla Bookに係る宿泊代金の預り金の増加の影響を除くと、過年度においては営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなる傾向がありました。 今後、計画している水準の営業収益を十分に獲得できない場合には、営業損益が悪化することや、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなる可能性があります。そのような事態に備え、当社グループは、常に一定水準の手元流動性を確保し、財務基盤の強化に努めて参ります。具体的には、金融機関との良好な取引関係の維持、内部留保の確保等を継続的に行い、資金繰りの安定性を高めて参ります。 (注)ウェブサイトビルダー:ウェブサイトを作成するためのサービス。「tripla Page」及びSurehighInternational Technology Inc.の提供する「微官網」がこれにあたる。
事業等のリスク11,812字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。また、当社グループがコントロールできない外部要因や必ずしもリスク要因に該当しない事項についても記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、「第4[提出会社の状況] 4 [コーポレート・ガバナンスの状況等] (1) [コーポレート・ガバナンスの概要] ④ 企業統治に関するその他の事項 b.リスク管理体制の整備の状況等」に記載のとおり、リスク・コンプライアンス委員会にて協議の上リスク回避あるいは発生時に迅速に対応する所存ですが、当社グループの経営状況、将来の事業についての判断及び当社株式に対する投資判断は、本項記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。 各リスクについて、発生可能性、発生する可能性のある時期、影響度、総合的な重要性については、下表のとおりです。 No.   リスク   発生可能性   時期   影響度   重要性 1   宿泊市場について   中   特定時期なし   大   重要 2   新規事業・サービスの立上げに伴うリスクについて   中   短期的   中   特に重要 3   海外事業におけるリスクについて   中   短期的   大   特に重要 4   競合について   中   長期的   中   重要 5   大口・大手(注)の契約先の倒産・廃業について   低   特定時期なし   低   重要 6   設備及びネットワークシステムの安定性について   低   短期的   大   特に重要 7   個人情報保護について   中   特定時期なし   大   特に重要 8   法的規制について   低   長期的   大   重要 9   知的財産権について   低   長期的   中   重要 10   感染症の流行等を含む外部環境変化について   低   特定時期なし   大   重要 11   業績の季節偏重について   中   短期的   大   重要 12   新株予約権の行使による株式価値の希薄化について   高   短期的   低   重要 13   配当政策について   中   特定時期なし   中   - 14   社歴が短い、小規模組織であることについて   低   長期的   中   重要 15   特定人物への依存について   低   長期的   中   重要 16   税務について(税効果等)   中   特定時期なし   中   重要 17   過年度業績等について   中   特定時期なし   中   重要 各リスクの具体的な内容は、下記のとおりです。 1 宿泊市場について 2019年までにおいては、訪日外国人数の増加等を背景として、年ごとの延べ宿泊者数は継続的に増加してまいりました(国土交通省観光庁「宿泊旅行統計調査」によります)。その後、感染症の流行等により宿泊需要が大きく落ち込んだものの、近年は宿泊需要の回復が進んでおります。 一方で、宿泊市場は外部環境の変化の影響を受けやすく、自然災害等の天変地異、感染症を含む公衆衛生上の事象、国際紛争・地政学リスク、各国間の関係悪化に伴う渡航意欲の減退や渡航制限・渡航注意情報の発出、航空便供給の制約等により、国内旅行者や訪日外国人が減少するおそれがあります。加えて、急激な為替変動(円安・円高)や物価・エネルギー価格の上昇等により、旅行需要が抑制されるほか、換算額や精算額の発生、宿泊施設側の運営コストが上昇し収益が悪化することがあります。また、近年は、SNS等を通じた風評・デマ情報の拡散により、科学的根拠に乏しい情報であっても特定の国・地域からの旅行需要が短期間で変動し、航空便の減便・運休や旅行計画のキャンセル等につながり得ます。 このように宿泊施設の収益が悪化し、宿泊施設のDXへの取組が減衰するような場合には、当初計画していたような営業収益の成長が見込めず、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクは完全に排除できる性格のものでないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。 2 新規事業・サービスの立上げに伴うリスクについて 当社グループはさらなる事業の拡大を目指し、新規サービスの立上げや既存サービスの機能拡張等を視野に入れて事業展開を行っております。早期の収益化ができるよう、事前にサービス・プロダクトの提供価値、市場性、収益性及び運用体制等を綿密に検討の上で実施していく方針です。 しかしながら、新規事業・新規サービスにおいては、顧客への導入・利用が計画どおりに進まない場合や、提供価値の検証に想定以上の期間を要する場合があり、安定して収益を生み出すまでに一定の時間を要することが想定されます。その結果、先行投資負担の増加や、当社グループの営業収益率の低下を招く可能性があります。 また、外部パートナーとのシステム連携を前提とするサービスは、連携先の仕様変更・障害、契約条件(手数料率を含む)の変更等により、サービス提供の継続や品質の維持に影響が生じる可能性があります。加えて、当該サービスの収益は外部環境の変化(インバウンド需要の変動、為替変動等)により想定を下回る場合があり、成長性及び採算性が中長期において想定どおりに実現しない可能性があります。 さらに、新規事業の拡大局面においては、機能拡張や運用体制の整備等に伴い開発・運用コストが増加する可能性があります。加えて、システムの安定稼働や情報セキュリティの確保が十分でない場合には、信用低下、追加対応コストの発生、サービス停止等につながり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、新規事業の進捗及び市場動向を注視しながら、適切なタイミングで事業の再編や構造改革を実施するよう努めております。 3 海外事業におけるリスクについて 当社は、2023年11月にBOOKANDLINK PTE. LTD.の株式取得を完了し、同社及びその子会社であるPT. SURYA JAGAT MANDIRI(現PT. tripla BookandLink Indonesia)を連結子会社といたしました。また、2024年2月にSurehigh International Technology Inc.及びENDURANCE TECHNOLOGY SOLUTION PTE. LTD.(現tripla Singapore Pte. Ltd.。以下、「tripla Singapore社」と言います。)の株式を取得し、連結子会社といたしました(tripla Singapore社の子会社であるタイ法人を除く)。さらに、2024年12月にtripla Hong Kong Limitedを設立し、2025年2月にtripla USA, Inc.、2025年4月にtripla Philippines Technologies Inc.を設立しております。これらにより、東南アジア、台湾等を中心に海外顧客が増加し、連結財務諸表上、海外子会社の営業収益も増加しております。 当社は、海外事業の成長ドライバーとして、買収子会社の顧客基盤に対し当社プロダクトを展開すること等を通じた買収後の統合(PMI)を推進し、収益拡大を図る方針です。一方で、PMIの推進にあたっては、既存プロダクトの置換・統合、運用体制の整備、販売体制の再構築等に一定の時間を要する可能性があり、その結果、当初想定したシナジーの創出が遅れ、収益性が計画どおりに改善しない可能性があります。この場合、のれん及び無形資産等について減損損失を計上する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度において、tripla Singapore社に係るのれん及び無形固定資産について連結上全額の減損損失を計上するとともに、単体においても当該子会社株式について全額の関係会社株式評価損を計上しております。 また、海外においては、国・地域ごとに商慣習や顧客ニーズが異なるほか、言語、決済手段、外部システム連携等に関して、各国固有のローカライズ対応が求められます。ローカライズ対応が計画どおりに進まない場合、開発・運用コストの増加、導入の遅れ、顧客満足度の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。加えて、重要な従業員の退職や、外部委託先・パートナーの品質・運用水準等により、想定どおりに事業運営が進まない可能性があります。 さらに、海外子会社の取引は外貨建てとなる場合があり、為替変動により、外貨建ての収益・費用や連結財務諸表の換算額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、各子会社及び外部の専門家と連携しつつ、体制整備を進め、PMIの着実な遂行及び事業計画の達成に努めて参ります。 4 競合について 当社グループが事業を行っているtripla Bookやtripla Botは、コアな特許等による参入障壁が存在しない業界であるため、当該市場にも競合他社が複数存在しております。当社グループは競合他社のプロダクト、サービスの情報を把握の上、日々改善に努めておりますが、競合他社のプロダクト、サービスのレベルが大幅に上昇すること、強力な新規参入者が市場参入することにより、当社グループの優位性が損なわれるような場合、当社グループの営業収益が低下し、業績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は中長期的には顕在化する可能性があると認識しております。当社グループは各サービス・プロダクトの強化、品質の向上を図るとともに、新サービス・プロダクトのローンチ、それらのクロスセルを進めることで顧客目線での利便性を高めること等により、競争力の維持に努めております。 5 大口・大手(注)の契約先の倒産・廃業について 当社グループは、2025年10月末時点において、グループ全体で9,992施設の宿泊施設を顧客として事業を展開しております。当社グループの顧客の中には、複数の施設を抱えるチェーンホテルブランドも含まれております。 宿泊業界は、景気動向、旅行需要の変動、自然災害等の天変地異、国際紛争・地政学リスクの高まり、為替変動、物価・エネルギー価格や人件費の上昇、金利環境の変化等、様々な外部要因の影響を受ける可能性があります。これらの要因により、チェーンホテルを含む当社グループの顧客の倒産・廃業や事業縮小等が生じた場合には、当社グループの営業収益が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 もっとも、当社グループは特定の大口顧客には依存しておらず、営業収益の10%を超える取引先は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「4 生産、受注及び販売の実績」に記載のとおり、当連結会計年度にはありませんでした。引き続き、特定の大口顧客に依存せず、宿泊施設に広く利用していただけるよう努めております。 (注) 大口・大手とは、当該顧客への営業収益の割合が、営業収益全体の10%を超える取引先を言います。 6 設備及びネットワークシステムの安定性について 当社グループのサービスは、「tripla Book」、「tripla Bot」、「tripla Connect」を含め、多くがクラウド型システムとして提供されているため、宿泊施設及びユーザーとの間で常時通信が発生いたします。また、当社グループのサービスは、Amazon Web Services(以下、「AWS」という。)等の外部クラウドサービスを利用しており、当社グループの事業は通信ネットワーク及び外部クラウドサービスの安定稼働に依存しております。そのため、外部クラウドサービス又は通信ネットワークに障害が生じた場合、当社グループのサービス提供が停止又は遅延する可能性があります。加えて、当社グループのサービスは、外部事業者が提供する各種サービス(決済、認証、外部システム連携等)と連携して提供される場合があり、当該外部事業者の障害、仕様変更、提供条件の変更等により、サービス提供に支障が生じる可能性があります。当社グループは、これらに備え、不正アクセスに対するモニタリング、アクセス制御、ファイアウォールの設定等のセキュリティ対策を講じるとともに、システムの安定稼働のための運用体制の整備に努めております。しかしながら、すべての可能性を想定して対策を講じることは困難であり、火災、地震等の自然災害、外的破損、人為的ミス、想定外の長期間にわたる停電、コンピュータウイルスの侵入、サイバー攻撃(DDoS攻撃を含む)その他予期せぬ事象の発生により、万一、当社グループの設備及びネットワークの利用に支障が生じた場合には、当社グループはサービスの停止又は機能制限を余儀なくされることとなり、当社グループの営業収益が低下するとともに、復旧対応等に伴い営業費用が増加し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、システム稼働状況のモニタリングを継続的に実施し、障害の発生又はその予兆を検知した場合には速やかに連絡が入り、早急に復旧を行うための体制を整備・運用しております。これにより、障害発生の未然防止及び障害発生時の影響最小化に努めております。なお、外部クラウドサービスの利用にあたっては、関係するガイドラインや安全対策基準等も参照しつつ、適切な安全管理措置の確保に努めております。 7 個人情報保護について 当社グループは、当社ウェブサイト上の各サービスにおいて、ユーザーの個人情報を取得し、また保有しております。個人情報の管理は当社グループにとって重要な責務であると認識しており、厳重なアクセス管理を行うとともに、各種不正アクセス防止対策を講じるなど、情報セキュリティの向上に努めております。「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)は、個人情報を利用して事業活動を行う法人及び団体等に対して、個人情報の適正な取得、利用及び管理等を義務付け、個人の権益保護を図ることを目的とした法律であり、当社グループにおいても個人情報取扱事業者としての義務が課されております。当社グループは、当該法律の規定を踏まえ、個人情報の取扱いに関する方針(以下「プライバシーポリシー」という。)を定め、運用しております。また、プライバシーポリシーの運用を徹底するとともに、社内の情報アクセス権を管理し、個人情報の取扱いに関する社内教育を行うなど、管理運用面についても慎重を期しております。 しかしながら、外部からの不正アクセス、マルウェア感染、フィッシング等による認証情報の窃取、内部不正又は委託先を含む人的要因等により、個人情報が外部に流出又は悪用される可能性が皆無とは言えません。かかる事態が発生した場合には、当社グループの信用・ブランドの毀損によるサービス利用者の減少、当該個人からの損害賠償請求、行政対応や調査・再発防止等の追加コストの発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、2025年12月において、当社の連結子会社であるPT. tripla BookandLink Indonesia(インドネシア法人)において、サーバーへの不正アクセスに起因する個人情報の漏洩が発生いたしました。当社グループは、当該事案を重要な経営課題と捉え、影響範囲の特定及び原因調査を行うとともに、親会社で運用するより厳格なセキュリティ基準を当該子会社に適用し、脆弱性への対処(セキュリティ・ハードニング)、不正利用されたアカウントの無効化、監視体制の強化、認証強化(多要素認証の適用拡大等)その他の技術的・組織的な再発防止策を実施・強化しております。 このようなリスクが顕在化する可能性は、サイバー攻撃が高度化・多様化していること、クラウドサービスの利用拡大や業務委託等により取り扱う情報・アクセス経路が増加し得ること等から、翌期以降も相応に存在すると認識しております。当社グループでは、システム上のセキュリティ対策やアクセス権限管理の徹底に加え、プライバシーマークの取得、当該公的認証に準拠した規程・マニュアルの整備・運用、各従業員への研修等を行うことで、個人情報管理体制の強化に努めております。加えて、子会社を含む当社グループ全体において、親会社と同等のセキュリティ基準の適用及び運用の標準化を進め、再発防止及び情報セキュリティ水準の継続的な向上に取り組んでおります。 8 法的規制について 当社グループはインターネットを通じて、インターネットユーザーに各種サービスを提供しておりますが、インターネットに関する法制度は継続的に整備・見直しが行われており、当社グループの事業に関係する法令等が改正され、又は新たに制定される可能性があります。このような場合、当社グループの事業展開に制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、宿泊業界においては「旅行業法」、「旅館業法」等の関連法令の規制があるほか、当社グループが提供するサービスの内容に応じて、個人情報保護、情報セキュリティ、決済・取引等に関する法令・ガイドライン等の影響を受ける可能性があります。これらの法令等の改正や新たな法令等の制定により規制強化が行われた場合、当社グループの事業展開に制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、法制改正の動向等に関する情報収集を適宜行い、適時に対応できるようにすることにより、リスクの軽減を図っております。 9 知的財産権について 当社グループは、当社グループが提供するサービスに関し、知的財産権を登録しておりません。現時点において、当社グループは第三者の知的財産権を侵害していないものと認識しておりますが、万一、知的財産権の侵害を理由として第三者より損害賠償請求及び使用差止請求等を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが属するIT事業において知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、当社グループの事業に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、又は将来認められた場合、当社グループの事業遂行上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する等の対応を余儀なくされる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう調査を行っております。また、必要に応じて専門家と連携を取り、リスクの軽減を図って参ります。 10 感染症の流行等を含む外部環境変化について 2020年以降、新型コロナウイルス感染症の流行により旅行需要は大きな影響を受けましたが、今後も新型コロナウイルス感染症以外の感染症が流行する可能性があります。過去には、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe Acute Respiratory Syndrome)、2012年に中東呼吸器症候群(MERS:Middle East Respiratory Syndrome)が海外で流行した事例があります。 また、感染症の流行に限らず、自然災害等の天変地異、国際紛争・地政学リスクの高まり、各国間の関係悪化、為替や物価等の急激な変動、交通・航空便供給の制約等、外部環境の急激な変化により、旅行需要が減退する可能性があります。 このような場合、予約数に応じた従量収益の減少に加え、新規契約獲得の鈍化、閉館等による契約数の減少等により、当社グループの営業収益が減少し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクは完全に排除できる性格のものでないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。 11 業績の季節偏重について 当社グループの営業収益の一部は、宿泊チェックアウト時に発生する取扱高・GMVに連動して課金しております。そのため、旅行需要が高まる夏季繁忙期(8月を含む時期)を含む第4四半期に、営業収益が多くなる傾向にあります。 このため、台風、地震等の自然災害の発生、感染症の流行、交通・航空便供給の制約等の何らかの事情により、旅行シーズンにおける営業収益が計画どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの営業収益が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、海外需要を含む旅行需要は、旧正月(春節)等の大型連休の時期が年によって変動することにより、需要の発現時期が月次・四半期ごとに前後する場合があります。これにより、同一年度内であっても四半期別の取扱高・GMVや営業収益の割合が変動する可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は翌期においても相応に存在すると認識しております。なお、第10期(2024年10月期)及び第11期(2025年10月期)における当社グループの四半期の営業収益の推移は下記のとおりです。 ・第10期(2024年10月期) 第1四半期(11月~1月)     第2四半期(2月~4月)     第3四半期(5月~7月)     第4四半期(8月~10月)    通期 営業収益(千円)   344,485   420,562   525,798   576,512   1,867,358 構成比(%)   18.4   22.5   28.2   30.9   100.0 ・第11期(2025年10月期) 第1四半期(11月~1月)     第2四半期(2月~4月)     第3四半期(5月~7月)     第4四半期(8月~10月)    通期 営業収益(千円)   642,643   587,630   594,381   748,889   2,573,543 構成比(%)   25.0   22.8   23.1   29.1   100.0 12 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しており、当連結会計年度末現在における付与数は182,760株であり、当連結会計年度末現在における発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は、3.09%となります。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が発行され、既存株主が保有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 また、当連結会計年度末後においても、新株予約権(ストック・オプション)を発行しており、これらが行使された場合には、希薄化が追加的に生じる可能性があります。 当社では、付与する数量や希薄化の割合を考慮するとともに、ベスティング条項を定める等の適切な資本政策により、当該リスクの軽減を図っております。 13 配当政策について 当社は、株主に対する利益還元については経営の重要課題の一つと位置付けておりますが、当社は現時点において配当を実施しておりません。今後におきましては、経営成績、財政状態、事業計画の達成状況等を勘案しながら、株主への利益配当を検討していく方針であります。しかしながら、当社の事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。 当社は未だ成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先することが、株主への最大の利益還元につながるものと判断しております。 14 社歴が短い、小規模組織であることについて 当社グループは、2025年10月期が設立第11期目であり、社歴は短く、組織体制は未だ小規模であり、業務執行体制及び内部管理体制もそれに準じたものとなっております。当社グループは、今後の業務拡大に伴い、内部管理体制及び業務執行体制の充実を図っていく方針ではありますが、これらの施策に対し十分な対応ができなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、事業拡大に応じて人員の増強や内部管理体制の一層の充実を図って参ります。 15 特定人物への依存について 当社の創業者であり、代表取締役でもある高橋和久、鳥生格の両氏は、当社グループ事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略構築など、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。代表取締役CEOである高橋和久は、全社的な経営戦略全般において重要な役割を果たしております。代表取締役CPOである鳥生格は、全社的な経営戦略及びサービス・プロダクトの戦略において重要な役割を果たしております。当社グループは事業拡大に伴い、取締役会等における役員及び幹部社員との情報共有や経営組織の強化を図り、両氏に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何かしらの理由により両氏のうちいずれかが業務を継続することが困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、両氏に過大な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員の情報共有や権限委譲等によって両氏への過度な依存の脱却に努めております。 16 税務について(税効果等) 当社は繰越欠損金を含む税務上の一時差異に関連して繰延税金資産を計上しており、将来の課税所得の見込みの変動や税制改正等により回収可能性の判断が変化し、評価性引当額の計上又は取崩し等を通じて法人税等調整額が変動し、当期純損益が変動する可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期以降も相応に存在すると認識しております。 17 過年度業績等について 当社の過去5期間における主要な経営成績の推移は、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移」に記載のとおりであります。第7期(2021年10月期)までの期間においては、継続的に営業損失、経常損失、当期純損失を計上しておりました。また、第6期(2020年10月期)及び第7期(2021年10月期)においては、tripla Bookによる宿泊代金の預り金を除くと継続的に営業キャッシュ・フローの赤字を計上しておりました。一方、宿泊市場向けに市場展開を行っており、新型コロナウイルス感染症の影響下にあっても、導入施設数、営業収益を拡大させるとともに、営業損失の額を減少させて参りました。 第8期(2022年10月期)においては営業利益、経常利益、当期純利益とも黒字化し、tripla Bookによる宿泊代金の預り金を除いた営業活動によるキャッシュ・フローもプラスに転じました。また、第9期(2023年10月期)以降、第11期(2025年10月期)に至るまで、営業収益、経常利益、当期純利益は成長を続けております。 当社グループは、今後も導入施設数の拡大、取扱高・GMVの増加等により収益獲得を進めるとともに、規律あるコスト管理を行うことで黒字を維持していく方針でありますが、計画が想定どおりに進まない場合には、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化した場合でも会社運営が行えるよう、手元流動性を確保いたします。 このようなリスクが顕在化する可能性は、中程度と認識しております。
経営成績の分析 (MD&A)5,033字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 1.財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ8,734,690千円増加し、19,729,819千円となりました。 流動資産は8,638,304千円増加し、18,804,254千円となりました。これは主に、現金及び預金が8,287,611千円増加したことによるものであります。 固定資産は96,386千円増加し、925,564千円となりました。これは主に、繰延税金資産が95,952千円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ8,153,906千円増加し、18,040,068千円となりました。 流動負債は8,388,440千円増加し、17,193,657千円となりました。これは主に、tripla Bookにおける宿泊代金の預り金が8,255,553千円増加したことによるものであります。 固定負債は234,533千円減少し、846,411千円となりました。これは主に、長期借入金が228,400千円減少し、退職給付に係る負債が1,843千円増加したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、580,784千円増加し、1,689,750千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が501,815千円増加したことによるものであります。 2.経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、円安を背景としたインバウンド需要の拡大や賃上げなどの動きによる雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調となりました。一方、アメリカ・中国経済の先行き不安や不安定な国際情勢、日銀による金融政策の正常化に向けた動き、資源・エネルギーの価格変動を含めた物価上昇等、先行き不透明な状況が続いております。 当社グループのホスピタリティソリューション事業と関連性がある宿泊業界においては、数年間に及び新型コロナウイルス感染症による事業環境の悪化に苦しんで参りましたが、訪日観光客を中心に観光需要の回復は鮮明となっており、レジャー目的を中心とした宿泊施設の需要回復は、今後も期待できるものと考えております。また、円安の影響により訪日外国人旅行者の需要は高水準で推移しており、一部地域では宿泊価格の上昇傾向が続くなど、インバウンド需要が業界全体を牽引する状況となっております。観光庁が公表している宿泊旅行統計調査によりますと、当連結会計年度における延べ宿泊者数(訪日外国人旅行者を含む)は、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年の同月と比較し120.4%となり、その内訳として、日本人の宿泊者数は108.1%、訪日外国人の宿泊者数は167.9%となっております。一方で、宿泊価格の高騰によって国内の日本人旅行需要に慎重な動きが見られるなど、価格上昇が国内需要の抑制要因となる場面も見受けられます。加えて、宿泊施設の人手不足や運営コストの上昇が顕在化しており、業界における省力化・効率化の重要性が一段と高まっております。 このような事業環境の中、当社グループホスピタリティソリューション事業においては、顧客価値向上のため、前連結会計年度に引き続き、主要サービスである「tripla Book」及び「tripla Bot」、宿泊業界特化型のCRM・MAツールである「tripla Connect」等の機能改善を行うとともに、広告運用代行サービス「tripla Boost」、主要な国際的旅行予約サイトに加えて東アジア・東南アジアのローカル旅行予約サイトからの集客も実現する「tripla Link」、宿泊中の必要情報を集約した旅ナカ専用サービス「tripla Guide」を提供して参りました。加えて、2024年12月にtripla Hong Kong Limited、2025年2月にtripla USA, Inc.、2025年4月にはtripla Philippines Technologies Inc.を設立するなど、グループの成長戦略の柱である海外展開を進めて参りました。 このような取り組みの結果、tripla Bookの施設数は、当連結会計年度において、前連結会計年度末より887施設増の3,840施設、tripla Botの施設数は、当連結会計年度において、前連結会計年度末より313施設増の2,136施設となりました。また、取扱高・GMV(Gross Merchandise Value)も、当連結会計年度において、前連結会計年度比38.9%増の174,426百万円となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は2,573,543千円(前年同期比37.8%増)となりました。利益面については、営業利益は519,841千円(前年同期比93.6%増)、経常利益は583,993千円(前年同期比138.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は501,815千円(前年同期比139.7%増)となりました。 なお、当社グループはホスピタリティソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。 3.キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という)は17,912,598千円(前連結会計年度末は9,555,177千円)となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、8,493,145千円(前連結会計年度は3,984,821千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上533,211千円、預り金の増加額8,185,645千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果獲得した資金は、56,135千円(前連結会計年度は972,061千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の減少額80,579千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、207,525千円(前連結会計年度は1,078,104千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出228,402千円によるものであります。 4.生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当社グループは、インターネット上での各種サービスを主たる事業としており、生産に該当する項目がないため、生産実績に関する記載はしておりません。 b 受注実績 当社グループは受注生産をしておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。 c 販売実績 当社グループは、ホスピタリティソリューション事業の単一セグメントでありますが、以下のとおりサービスごとに記載しております。 なお、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。 金額(千円)   前年同期比(%) 2,573,543   137.8 (注) 1.上記の金額には、tripla Bookによる収益を含めております。当該金額は、当連結会計年度については1,814,027千円であります。当該数値は関連するオプションの収益を除いた数値であります。 2.上記の金額には、tripla Botによる収益を含めております。当該金額は、当連結会計年度については411,617千円であります。 3.上記の金額には、System Integrationに掛かる一時的な収益を含めております。当該金額は、当連結会計年度については91,651千円であります。 4.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 1 経営成績の分析 経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 1.財政状態の状況及び2.経営成績の状況 」に記載のとおりであります。 2 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 3.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金、長期運転資金の調達について、自己資金又は金融機関からの借入を基本としており、都度最適な方法を選択しております。当社グループは設備投資については「第3 設備の状況」に記載のとおり少額であり、必要資金は具体的には、人件費、広告宣伝費等を含む運転資金、及び長期借入金の返済となります。特に、新しいサービス・プロダクトの開発、既存サービス・プロダクトの機能拡充のためのエンジニア採用等について資金配分を進めて参ります。 なお、当連結会計年度末における借入金の残高は1,016,536千円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,912,598千円であります。 なお、当社グループは、ホスピタリティソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 3 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結会計年度末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 4 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、導入施設数(tripla Book、tripla Bot、当社グループのサービスを複数導入している施設数)、取扱高・GMV等を重要な経営指標と位置付けております。当該指標の具体的な数値については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 5 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に影響を与えるおそれがあることを認識しております。これらリスク要因の発生を回避するためにも、提供するサービスの機能強化、人員増強、財務基盤の安定化等、継続的な経営基盤の強化が必要であるものと認識し、実行に努めております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。