本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

ELEMENTS

ELEMENTS, Inc.5246 · Growth · 情報・通信業

生体認証技術を核に、オンライン本人確認(eKYC)で国内トップシェアを誇るAIクラウド基盤企業。

概要

ELEMENTS(旧社名:Liquid)は、画像解析・生体認証技術を核とした情報通信企業である。2013年に東京都渋谷区で創業し、2022年12月に東京証券取引所グロース市場に上場した。主力サービスはオンライン本人確認「LIQUID eKYC」で、2025年11月期の連結売上高は39億円、従業員数は103名。本社は東京都中央区日本橋に置く。

個人認証・最適化・情報管理の3ソリューション

当社グループは「IoP Cloud事業」の単一セグメントで、3つのソリューションから成る。個人認証ソリューションでは、生体情報を用いたeKYCや当人認証サービスを提供する。個人最適化ソリューションは「衣食住」分野で個人の特徴を解析し、商品やサービスを最適化する。個人情報管理ソリューションは、個人情報の安全な管理・利活用を支援する。2025年11月期の売上高39億円の大半は個人認証ソリューションが占める。

サービス利用に応じた従量課金モデル

収益の中心は、導入事業者のデジタルサービス利用件数に応じた従量課金である。一部はパートナー事業者を通じて提供される。このモデルは、導入事業者ごとに多額の開発費用が不要なため高利益構造を目指せる。一方で、2025年11月期は営業損失2.1億円、親会社株主帰属当期純損失7.0億円と赤字が続く。売上高は前年比53%増だが、M&Aや事業拡大に伴う費用が先行している。

金融機関を中心に国内トップシェア

当社のeKYCサービスは、犯罪収益移転防止法の改正や非対面需要の高まりを追い風に、金融・通信業界を中心に導入が進む。KDDI、NTTドコモ、ソフトバンク、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、JCB、楽天証券など、業界のリーディングカンパニーが導入先に名を連ねる。ITR調査によれば、国内eKYC市場で売上金額シェアトップである。2025年11月末時点で累計1.5億件の本人確認を処理し、650社以上の事業者に採用されている。

グループ構成と海外展開

当社グループは、持株会社であるELEMENTSの下に、連結子会社5社(Liquid、アドメディカ、X PLACE、ポラリファイ、ELEMENTS CLOUD四国)を持つ。持分法適用関連会社1社(IDEAL)、持分法非適用関連会社1社(インドネシアのPT. Indoliquid Technology Sukses)がある。海外では2016年にインドネシアに関連会社を設立したが、現時点では国内事業が主体である。子会社を通じてデータセンター事業(四国)にも進出している。

業界の中での役割はAIクラウド基盤(IoP Cloud)を提供するテクノロジー企業。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
39億円
営業利益
-2億円
営業利益率
-5.1%
純利益
-7億円
2025/11 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01金融機関・通信会社などの本人確認が必要な事業者主力

オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」「ポラリファイ eKYC」を提供。犯罪収益移転防止法に基づく本人確認をオンラインで完結させ、金融機関の口座開設や通信契約時の本人確認を効率化。国内トップシェアを獲得し、650社以上の導入実績がある。

国内トップシェア

主要顧客KDDI株式会社、株式会社NTTドコモ、ソフトバンク株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社ジェーシービー、楽天証券株式会社

主な製品・サービス3
LIQUID eKYC世界シェア上位
スマートフォンで本人確認書類と顔を撮影し、オンラインで本人確認を完了させるサービス。金融機関や通信会社などで広く利用されている。
ポラリファイ eKYC
LIQUID eKYCと同様のオンライン本人確認サービス。
LIQUID Auth
オンライン当人認証サービス。eKYCで確認した本人データと顔画像を照合し、継続的な認証を行う。

02EC・シェアリングサービス・マッチングサービスなど準主力

犯収法の対象外でも、成りすまし防止やユーザー信頼性向上のためにeKYCや当人認証サービスを提供。幅広い業種で導入が進んでいる。

主な製品・サービス2
LIQUID eKYC
オンライン本人確認サービス。
LIQUID Auth
オンライン当人認証サービス。

製品と技術

主力サービス「LIQUID eKYC」と「ポラリファイ eKYC」

2019年7月に提供を開始した「LIQUID eKYC」は、スマートフォンで本人確認書類と自撮り顔を撮影し、ICチップ読み取りなどで非対面本人確認を実現する。2025年3月に子会社化したポラリファイも同様のサービス「ポラリファイeKYC」を提供する。両サービスの累計利用件数は2025年11月時点で1.5億件に達し、金融機関の口座開設や通信契約の本人確認に広く使われる。2024年度のITR調査で国内eKYC市場シェア首位を獲得した。

継続認証サービス「LIQUID Auth」

2022年1月に提供を開始した「LIQUID Auth」は、ネットバンキングやECなどで、登録された本人であるかを都度認証するサービス。初回登録(eKYC)で取得した本人確認データと顔画像を照合し、成りすましを防止する。パスキー(FIDO2)にも対応し、利便性とセキュリティを両立させる。2025年11月期の段階では収益規模は小さいが、今後eKYCからのクロスセルにより拡大を目指す。

個人最適化ソリューションと体型解析技術

個人最適化ソリューションは、「衣食住」分野で個人の特徴を解析し、最適なモノやサービスを提供する。子会社IDEAL(旧sole)は婦人靴の体型解析、SYMBOLは衣服の体型解析を行っていたが、2023年以降持分法非適用関連会社に異動した。また、X PLACEは行動解析事業を手掛ける。これらのサービスは、個人のデータを取得・解析し、店舗や製品のパーソナライズを実現する。ただし、収益化は途上であり、グループ全体の赤字要因の一つとなっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア上位LIQUID eKYC国内トップシェア(出典:ITR Market View)金融機関・通信会社などの本人確認が必要な事業者
  • 金融機関・通信会社などの本人確認が必要な事業者国内トップシェア

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

ITサービス成長中だが赤字転落

当社は情報・通信業に属し、2024年11月期売上高25億円と急成長中です。同業のソラコム(147A)やCocolive(137A)と同様、クラウド・IoT関連サービスを提供していると推察されます。しかし、2025年11月期の営業利益率は▲5.13%と赤字に転落する見通しで、急成長に伴う投資負担が収益を圧迫しています。売上高は約4割増の39億円を見込むものの、黒字化への道筋が課題です。

強み

  • 2023年11月期19億円から25年11月期39億円へ2年で倍増。市場需要を捉える。
  • クラウド・IoT等の成長市場にフォーカスし、競合と差別化。
  • 同業他社と比較し、独自性のあるソリューションを提供。業界内で存在感。
  • 売上増加は顧客獲得が順調であることを示唆。リピート率向上が期待。

課題

  • 2025年11月期営業赤字見通し。成長投資の効率化と早期黒字化が急務。
  • ソラコム、Cocolive等多数の同業が存在。差別化と生き残り戦略が必要。
  • 過去の営業利益率は4%(2024年11月期)と低く、改善が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がELEMENTS

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15254Arent245億円17.6倍
22354YE DIGITAL245億円19.8倍
33939カナミックネットワーク243億円19.0倍
43694オプティム239億円21.6倍
53984ユーザーローカル237億円14.3倍
65246ELEMENTS235億円765.5倍
73837アドソル日進235億円15.9倍
83788GMOグローバルサイン・ホールディングス232億円21.0倍
93921ネオジャパン230億円12.6倍
10431Aユーソナー223億円20.3倍
113649ファインデックス219億円17.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

画像解析・生体認証の会社として2013年創業

2013年12月、東京都渋谷区桜丘に株式会社Liquid(現ELEMENTS)を設立。資本金は100千円。創業時の目的は画像解析・生体認証システムの開発・提供だった。その後、2015年2月に総務省のICTイノベーション創出チャレンジプログラムに採択され、同年10月には長崎県ハウステンボスで生体認証決済の実証実験を開始。金融機関向けにも2016年2月にイオン銀行ATMでカードレス生体認証の実証実験を行い、技術の実用性を検証した。

子会社設立と組織再編を経て事業拡大(2016〜2020年)

2016年から2019年にかけて、行動解析、体型解析、生体決済など目的別の子会社を相次いで設立した。2018年12月には生体決済事業子会社として株式会社PASS(現Liquid)を設立。2019年7月にはオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」の提供を開始し、これが後の主力サービスとなる。2020年には組織再編を実施。持株会社を株式会社ELEMENTSに、事業会社を株式会社Liquidに商号変更し、生体認証事業をLiquidに吸収分割した。

東証グロース上場と累計1,000万件突破(2022年)

2022年1月にオンライン当人認証サービス「LIQUID Auth」の提供を開始。同年3月には「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が1,000万件に達した。2022年12月、東京証券取引所グロース市場に上場。上場と同時に、行動解析事業子会社としてX PLACEを設立した。上場後の2023年11月には累計件数が3,000万件を突破し、2024年2月には4,000万件、同年7月には5,000万件と急速に拡大した。

M&Aで子会社化と累計1.5億件達成(2024〜2025年)

2024年2月、医療分野のアドメディカを連結子会社化。2025年3月にはポラリファイを連結子会社化し、同社のeKYCサービスをグループに取り込んだ。2025年6月にはデータセンター事業を行う「ELEMENTS CLOUD四国」を設立。2025年11月には「LIQUID eKYC」と「ポラリファイeKYC」の合算累計本人確認件数が1.5億件を突破した。2025年11月期の売上高は39億円に拡大する一方、M&A関連費用や減損損失の計上により最終赤字は7億円に拡大した。

年表32件を開く

2010年代

  • 2013年12月画像解析・生体認証システムの開発・提供を目的に、東京都渋谷区桜丘に「㈱Liquid」(現 ㈱ELEMENTS)を設立(資本金100千円)
  • 2015年2月総務省が主管するICTイノベーション創出チャレンジプログラム(I-Challenge!)に採択
  • 2015年10月長崎県のハウステンボスの園内決済にて、生体認証による決済システムの実証実験開始
  • 2016年2月㈱イオン銀行のATMにて、カードレス生体認証システムの実証実験開始
  • 2016年11月創業海外での実証実験を行う関連会社として「PT. Indoliquid Technology Sukses」(現持分法非適用関連会社)を設立
  • 2016年12月衣服における体型解析事業を行う子会社として「㈱SYMBOL」を設立
  • 2017年1月本社を東京都千代田区大手町に移転
  • 2017年3月行動解析事業を行う子会社として「㈱MYCITY」を設立
  • 2018年12月生体決済事業を行う子会社として「㈱PASS」(現 ㈱Liquid、現連結子会社)を設立
  • 2019年3月婦人靴における体型解析事業を行う子会社として「㈱sole」(現 ㈱IDEAL、現持分法適用関連会社)を設立
  • 2019年7月オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」の提供を開始

2020年代

  • 2020年3月商号変更組織再編の一環として、㈱Liquidを「㈱ELEMENTS」に、㈱PASSを「㈱Liquid」にそれぞれ商号変更
  • 2020年11月組織再編の一環として、㈱ELEMENTSの生体認証事業を、㈱Liquidに吸収分割
  • 2020年12月商号変更組織再編の一環として、㈱soleを「㈱IDEAL」に商号変更
  • 2022年1月オンライン当人認証サービス「LIQUID Auth」の提供を開始
  • 2022年3月「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が1,000万件を突破
  • 2022年8月㈱SYMBOLが連結子会社から持分法適用関連会社に異動
  • 2022年11月「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が2,000万件を突破
  • 2022年12月行動解析事業を行う子会社として「X PLACE㈱」(現連結子会社)を設立
  • 2022年12月上場東京証券取引所グロース市場に上場
  • 2023年7月㈱IDEALが連結子会社から持分法適用関連会社に異動
  • 2023年8月「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が3,000万件を突破
  • 2023年9月本社を東京都中央区日本橋に移転
  • 2023年11月㈱SYMBOLが持分法適用関連会社から持分法非適用関連会社に異動
  • 2024年2月「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が4,000万件を突破
  • 2024年2月M&A㈱アドメディカの連結子会社化
  • 2024年7月「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が5,000万件を突破
  • 2024年11月M&A「㈱MYCITY」を「㈱ELEMENTS」に吸収合併
  • 2025年1月「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が6,000万件を突破
  • 2025年3月M&A㈱ポラリファイの連結子会社化
  • 2025年6月データセンター事業を行う子会社として「ELEMENTS CLOUD四国」を設立
  • 2025年11月「LIQUID eKYC」、「ポラリファイeKYC」合算の累計本人確認件数が1.5億件を突破

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/11期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    個人認証ソリューションの拡充

    主力サービス「LIQUID eKYC」の市場を、現在の金融・通信業からCtoC、公共、医療分野へ拡大し、さらにパスキー提供やAPAC地域への海外展開を進める。

  2. 02

    個人最適化ソリューションの成長

    選択と集中の観点から一部サービスを縮小・撤退しつつ、画像認識技術を活用した生成AI技術による新分野を立ち上げ、パートナーとの協業で再成長を目指す。

  3. 03

    個人情報管理ソリューションの進展

    「ELEMENTS CLOUD」の提供を開始し、個人認証で培ったノウハウを活かして自社データセンター事業への進出を図る。

  4. 04

    アライアンス及びM&Aの活用

    非連続的成長の手段として、財務健全性を維持しながらアライアンスやM&Aを積極的に活用し、事業拡大を進める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で103人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は823万円で、3期前と比べて+28.0%平均年齢は38.7歳、平均勤続年数は3.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年11月64335.33.263
2023年11月74737.13.162
2024年11月80638.04.187115
2025年11月82338.73.9103−194

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社6(国内 6 / 海外 0、うち連結子会社 5) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
㈱Liquid — 東京都中央区911百万円
本社 — 東京都中央区367百万円
㈱ポラリファイ — 東京都港区204百万円
㈱アドメディカ — 東京都中央区5百万円
X PLACE㈱ — 東京都中央区3百万円
主な関係会社
  • 国内
    ㈱Liquid (注3)(注7)
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    X PLACE㈱(注7)
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権80.0%
  • 国内
    ㈱アドメディカ(注5)(注7)
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権70.1%
  • 国内
    ㈱ポラリファイ(注4)(注7)
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権95.0%
  • 国内
    ㈱ELEMENTS CLOUD四国(注7)
    香川県高松市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱IDEAL
    東京都中央区 · 持分法適用会社
    議決権49.7%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年11月期の売上高は39億円営業利益-2億円前期と比べると増収減益で、売上が+56.0%、利益が-300.0%。

売上高
+56.0%
39億円
営業利益
-300.0%
-2億円
純利益
-7億円
営業利益率
-5.1%
前期比 -9.1%pt

会社が出している今期の予想2026年11月期

項目会社予想前期実績
売上高57億円39億円
営業利益4億円-2億円
純利益3億円-7億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は28億円、営業利益は3億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+64.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q4−2−50.0−2
2023年2Q4−3−75.0−2
2023年3Q5120.00
2023年4Q61
2024年1Q400.00
2024年2Q8112.50
2024年4Q1300.0−1
2025年2Q1700.0−5
2025年4Q22−2−9.1−2
2026年2Q28310.73

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2018年11月期からの8期で、売上は4億円から39億円へ9.8倍に増えた。直近期の営業利益率は-5.1%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
生体決済事業を行う子会社として「㈱PASS」(現 ㈱Liquid、現連結子会社)を設立
2018年11月4−3−6
婦人靴における体型解析事業を行う子会社として「㈱sole」(現 ㈱IDEAL、現持分法適用関連会社)を設立
2019年11月3−4−5
組織再編の一環として、㈱Liquidを「㈱ELEMENTS」に、㈱PASSを「㈱Liquid」にそれぞれ商号変更
2020年11月9−9−8
2021年11月14−7−6
東京証券取引所グロース市場に上場
2022年11月17−6−6
2023年11月19−4−3
㈱アドメディカの連結子会社化
2024年11月25104.0−1
㈱ポラリファイの連結子会社化
2025年11月39−2−3−5.1−7

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年11月期

売上高39億円のうち、営業利益として残るのは-2億円-5.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-7億円、売上の-17.9%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金23.1%9億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金82.1%32億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-5.1%-2億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
76.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比13.5pt
-5.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比24.6pt
-17.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-9.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-3.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年11月期は営業CFが−5億円、投資CFが−19億円で、差し引きのフリーCFは−24億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は33億円で、売上の10.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年11月−933−626
2021年11月−805−823
2022年11月−604−621
2023年11月−3−717−1027
2024年11月2−86−627
2025年11月−5−1929−2433

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年11月期の総資産は72億円。このうち返さなくてよい自己資本が36億円で、自己資本比率は44.2%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年11月3227583.5
2019年11月3024680.3
2020年11月2920954.7
2021年11月26131338.1
2022年11月2471718.0
2023年11月36102624.4
2024年11月49262342.8
2025年11月72363744.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年11月期の内訳
現金及び預金
33億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-18億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
0億円
在庫として抱えている分
負債合計
37億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
39
/ 100
安定性自己資本比率29 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中17位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中550位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-5.1%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
44.2%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
56.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥865で、1年前と比べて-23.9%過去52週の値幅のなかでは51%の位置にある。

¥865-0.8%1ヶ月+14.3%1年-23.9%時価総額235億円
過去52週の値幅
安値¥498高値¥1,223

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)765.5倍
PER (会社予想)94.3倍
PBR6.12倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は862円で、25日移動平均線(784円)を約10%上回り、上昇基調が継続しています。直近1ヶ月で12.5%上昇し、年初来では-18.6%と戻り途上ですが、52週高値1255円からは依然-31%の水準です。7月中旬に出来高を伴った急騰があり、その後も高水準の出来高が続いており、需給の改善が株価を支えています。RSIは75.77と過熱感もあり、短期的な調整に注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 5/100)

PER788.99倍と非常に高く、業界平均31.11倍を大幅に上回る。予想PER93.7倍でも依然高水準。PBR6.08倍も平均3.64倍を大きく超え、割高感が強い。ROEはマイナスで、直近の営業損失もあり収益性が悪化。無配で配当利回り0%。売上高は増加傾向だが、利益段階で低迷。資産価値や収益力に比べて株価が過大評価されており、総合的に割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)765.5倍47.9倍
PER (予想)94.3倍
PBR6.12倍2.96倍

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

AIソリューション市場は拡大しているが、収益化が課題。強気派は、高い成長率と技術力を評価し、将来の収益転換を期待する。一方、弱気派は、赤字が続き、事業のスケーラビリティに疑問を呈する。また、競争が激化し、差別化が難しいとみる。最近の業績は売上成長の一方で損失が拡大しており、投資家の間で評価が分かれる。

プラスに働く材料7
  • 成長市場の先行者

    AI市場は拡大。2025/11期は売上39億と前年比56%増。

  • 技術力が強み

    独自のAI解析技術で、高精度なサービスを提供。

  • 将来の黒字化期待

    売上成長が続けば、固定費負担を吸収し、収益改善の可能性。

  • 売上高が前期比56%増の39億円に急拡大決算発表後影響

    売上高は19→25→39億円と2期連続増加、増収率が56%と加速し黒字化の前提が整う

  • 来期黒字転換予想で予想PERが91.6倍に低下通年影響

    時価総額228億円÷予想PER91.6倍で予想純利益約2.5億円、最終赤字7億円からの利益反転

  • 2024/11期の営業黒字1億円、収益モデルの有効性決算発表後影響

    営業利益率は当期4%、過去に黒字実績があり増収で再現すれば収益は改善

  • 小型株で需給改善余地、成長期待の再評価継続影響

    時価総額228億円、外国法人保有比率4.34%と低く買い増しの余地がある

マイナスに働く材料7
  • 赤字が続く

    2025/11期は営業損失7億と赤字幅が拡大。収益化の目途が立たない。

  • 競争が激化

    大手企業の参入で、テクノロジーを模倣されやすく、優位性が薄れる。

  • 財務リスク

    利益が出ず、資金調達に依存。資本効率が悪く、投資家の懸念。

  • 2025/11期は最終損失7億円と赤字拡大決算発表後影響

    最終損益は-3→-1→-7億円と悪化、営業利益率も-5.13%と赤字基調

  • 営業赤字が続き、固定費負担の重さが顕在化通年影響

    売上高39億円に対し営業損失2億円、増収でも販管費の高止まりが懸念

  • 実績PER743倍の極端な割高警戒決算発表後影響

    2025/11期の最終赤字に基づくPERは743倍、黒字化の遅れで再び割高が意識

  • 株価の下落トレンド、戻り売り圧力継続影響

    1年で株価は22.0%下落、モメンタムが続き上値が重い

次の決算で確かめる点
売上高成長率
高成長を持続できるかが焦点。
営業損益
黒字化の時期を見極めるため。
大口契約件数
収益の安定性と事業のスケーラビリティを示す。

株主

有価証券報告書より

2025年11月期末の株主数は延べ13,758人。区分でいちばん多いのは個人・その他67.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が20.2%を占め、残る79.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年11月%2023年11月%2024年11月%2025年11月%
個人・その他52.364.265.367.3
事業法人36.517.614.412.1
証券会社5.52.17.48.1
金融機関5.710.58.48.1
外国法人5.54.34.1
外国人個人0.10.20.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01久田 康弘24.34
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.50
03株式会社BOC4.56
04楽天証券株式会社共有口3.17
05上田八木短資株式会社2.42
06株式会社SBI証券1.68
07三菱UFJeスマート証券株式会社0.93
08東急不動産株式会社0.87
09KDDI株式会社0.87
10NOMURA INTERNATIONAL PLC A/C JAPAN FLOW(常任代理人野村證券株式会社)0.85

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-05-19
    久田 康弘
    新規の大量保有報告
    24.53%
    -3.43pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で+99%、1株純資産は4期で+459%。期末時点の株価にもとづく指標の推移。

決算期EPSBPS
2018年11月−4,751
2019年11月−4,044
2020年11月−61
2021年11月−43
2022年11月−3921
2023年11月−1640
2024年11月−686
2025年11月−28118

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2025/11期の役員報酬は総額56百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
久田康弘代表取締役 会長416,600,000
長谷川敬起代表取締役 社長48156,000
大岩良行取締役38134,000
沖田貴史取締役 監査等委員49
石川正俊取締役 監査等委員72
井上伸一取締役 監査等委員68

役員報酬の内訳2025/11

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3515117
社外取締役2553

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/11期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,343字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) 当社グループ概要・経営理念 当社グループは、当社、国内の連結子会社5社(株式会社Liquid、株式会社アドメディカ、X PLACE株式会社、株式会社ポラリファイ、株式会社ELEMENTS CLOUD四国)、持分法適用関連会社1社(株式会社IDEAL)及び持分法非適用関連会社1社(PT. Indoliquid Technology Sukses)により構成されております。 当社グループは、グループミッションに「BEYOND SCIENCE FICTION」を掲げております。ヒトがネットワークに直接繋がることがビジョンの達成に必要な要素と考えており、その世界観を「IoP(Internet of Persons)」と定義しております。また、「IoP」の実現のために、「IoTセンサー」と「ヒトに関するビッグデータ」と「AI」を組み合わせることで、個人を自動で認証し、個人の特徴を解析し、モノ・サービスを個人に最適化するためのシステムを「AIクラウド基盤(IoP Cloud)」と定義しております。 当社グループのビジネスモデルは、主に BtoBtoC になります。一般ユーザーに各種デジタルサービスを提供する事業者に対して、AIクラウド基盤(IoP Cloud)を導入しており、2018年から導入を開始しております。 当社グループは、「IoP Cloud事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりませんが、「個人認証」「個人最適化」、並びに「個人情報管理」の3つのソリューションに区分されております。 当社グループの大きな特徴として、サービス提供の過程でユーザーから取得した「ヒト」に関するデータを、ユーザーにサービスを直接提供する事業者ではなく、当社グループが保管している点が、競合他社と異なっていると考えております。日々取得するヒトに関するデータを継続的に機械学習することで、サービス品質の維持・向上に繋げており、導入先サービスにおける離脱率(ユーザーが途中で離脱してしまう割合)の低さに高い評価を得ております。また、当社グループは、事業者の業種・規模を問わず汎用的なサービスを提供するため、導入事業者ごとに多額の開発費用が発生せず、高利益構造となっております。さらには、ユーザーの機微なデータを自社で保管している点から、情報漏洩を防ぐためにセキュリティに積極的な投資をしており、金融機関等が求める高いレベルのセキュリティ要件をクリアしております。以上の3点が、当社グループの競争優位性の源泉になっていると考えております。 (2) 個人認証ソリューション 個人認証ソリューションでは、生体情報を用いた認証サービスを提供しております。サービスを導入する事業者がユーザーに提供するデジタルサービスの利用件数に応じた従量課金で、対価を受領します。一部の事業者には、パートナー事業者を通じてサービスを提供します。具体的な提供サービスは以下の通りであります。 ① LIQUID eKYC、ポラリファイ eKYC 2019年から提供を開始したオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」及び「ポラリファイ eKYC」は、金融機関の口座開設や通信会社の回線契約時などに必要な「申込者が実在する本人であるかどうか」の確認を行う、当社グループの主力サービスです。スマートフォン等で顔写真付きの本人確認書類と自分の顔を撮影し、それらを照合したり、本人確認書類のICチップの読み取りを実施したりすることで、オンライン・非対面で完結する安全でスピーディーな本人確認を実現しております。eKYC ※1は事業者側とユーザーの双方にメリットがある本人確認手段となります。事業者にとっては、本人確認作業を自動化・効率化し、本人確認書類の受領・確認・保管の一連の作業で発生するコストや人的ミスを防ぐことができます。ユーザーにとっては、窓口に足を運ぶ、または、書類をコピーして郵送する、といった手間をかけずに即時に口座開設等を行うことができます。 2018年11月に犯罪収益移転防止法(犯収法)の改正により、従来窓口または郵送での対面で行っていた本人確認をオンラインで実施することが認められるようになりました。犯収法は犯罪によって得た金銭などを移動させることを防止する法律で、金融機関をはじめとした特定の事業者を対象に本人確認等を義務付けており、マネーロンダリング(資金洗浄)、反社会的勢力などへのテロ行為につながる資金提供を未然に防ぐことを目的としています。従来の窓口や郵送での対面による本人確認は、完了まで時間がかかるという利便性における課題や、成りすましによる不正アクセスや不正利用が発生するリスク面の課題があり、2018年11月に改正されました。また、2020年4月の改正において、郵送を利用する本人確認の要件がさらに厳格化したことから、eKYCの需要はさらに高まっております。 金融機関においては、口座開設時だけでなく、住所や電話番号、振り込み限度額の変更などユーザーの重要情報変更時の手続きや継続的顧客、口座管理アプリの利用開始時の手続きも、eKYCによりオンライン化する動きが活発化しております。今後も利用シーンは拡大する見込みです。 さらに、金融機関や通信会社など、犯収法により本人確認業務が求められている業種に留まらず、CtoCのシェアリングサービスやマッチングサービス等、日常生活に欠かせない幅広い業種において、成りすましによる不正を防止しユーザーからの信頼性を高めるニーズが高まっており、導入が進んでおります。 「LIQUID eKYC」と「ポラリファイeKYC」は、KDDI株式会社、株式会社NTTドコモ、ソフトバンク株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社ジェーシービー、楽天証券株式会社など業界のリーディングカンパニーとされる事業者に導入いただいております。これらをはじめとする幅広い事業者が運営する各種デジタルサービスを通じて、広くユーザーに提供され、eKYC市場で国内トップシェア ※2となっております。2025年11月末現在で650社以上の事業者に採用され、累計で1.5億万回以上の利用があり、かつ、成長が続いております。 ② LIQUID Auth 2022年から提供を開始したオンライン当人認証サービス「LIQUID Auth」は、ネットバンキング、ECサイト、オンライン試験などの幅広い場面において、導入事業者が運営するサービスのユーザーが「登録された本人(当人)であるか」を認証するサービスです。金融機関での利用シーンにおいては、「LIQUID eKYC」にて口座開設した際に本人確認済みのデータと、撮影した自分の顔画像を照合することで、継続的な当人認証を行い、成りすまし不正を防止することが可能となります。また、パスキー(FIDO2)のサービス提供も行っており、主力サービスである初回登録(LIQUID eKYC)から都度認証(LIQUID Auth)へ領域を広げ、利便性とセキュリティを両立させたサービスとして、拡大を目指します。 (3) 個人最適化ソリューション 個人最適化ソリューションでは、個人のデータを取得し、特徴を解析し、モノ・サービスを個人に最適化するためのサービスを提供しております。あらゆる商材におけるECサイト経由による販売量の増加、テレワークの普及、仮想空間における新たな事業化の取り組み等、暮らしのデジタル化が進む中、「衣食住」と密接に関係する事業者を対象にサービスを提供しております。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 ※1 Electronic Know Your Customerの略で、電子本人確認と訳されます。 ※2 「ITR Market View: アイデンティティ・アクセス管理 / 個人認証型セキュリティ市場 2025」 eKYC市場 : ベンダー別売上金額シェア (2019年度実績〜2024年度予測)
経営方針・対処すべき課題6,132字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは「BEYOND SCIENCE FICTION」をグループミッションに掲げ、現在は「個人認証」「個人最適化」「個人情報管理」の3つのソリューションにて事業を展開しております。 個人認証ソリューションで「あなたは誰か」を証明し、個人最適化ソリューションで衣食住における「あなただけの服」「あなただけの店舗」「あなただけの居場所」を実現します。個人情報管理ソリューションでは、個人認証ソリューション及び個人最適化ソリューションで取り扱ってきた個人情報管理のノウハウを通じた、セキュアな個人情報管理を実現します。その結果、「金融犯罪」「未着廃棄」「食品ロス」「エネルギー・ロス」「個人情報漏えい」といった、社会課題の解決に繋がる取り組みを続けてまいります。 (2) 経営環境 当社グループを取り巻く経営環境は、法律改正や新型コロナウイルス感染症の影響により、日々変化しております。 個人認証ソリューションでは、2018年の犯罪収益移転防止法(犯収法)の改正にて、本人確認をオンラインで完結する方法が認められたことや、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の影響にて非対面サービスの重要性が高まり、従来の対面型サービスから非対面サービスへの移行が急激に進んだことにより、「LIQUID eKYC」の導入が拡大しました。また、金融機関や通信会社など、犯収法により本人確認業務が求められている業種に留まらず、CtoCのシェアリングサービスやマッチングサービス等、日常生活に欠かせない幅広い業種において、成りすましによる不正を防止しユーザーからの信頼性を高めるニーズが高まっており、導入が進んでおります。 eKYC及び当人認証ソリューション市場の市場規模は、2027年度には248億円に達すると見込まれております※1。また、個人認証を利用する業界や企業数の拡大、及び提供するサービスと利用シーンの拡大により、将来的には約1.2兆円のマーケットに成長すると想定しております。 個人最適化ソリューションでは、新型コロナウイルス感染症の影響に伴うオフィスへの出社制限や店舗への入場制限、営業時間短縮などにより、導入事業者においてIT投資が一時的に停滞しておりましたが、当社グループでは、withコロナの前提でのサービス設計を進めて参りました。現在、経済活動は感染症拡大前に戻りつつあり、事業者からの問い合わせも増えてきております。経済活動の回復に合わせてIT投資が再開されると、従来リアル店舗で提供されていたサービスをリアルとオンラインで複合的に提供できる当社グループのサービスにとって、中長期的には追い風になることが予想されます。 個人情報管理ソリューションでは、近年多くの企業にて問題になっている個人情報管理をサービス対象としています。東京商工リサーチの調査※2によると、2023年だけでも、上場企業とその子会社で個人情報の漏えい・紛失事故を公表したのは147社、事故件数は175件、漏えいした個人情報は4,090万8,718人分(前年比590.2%増)となっており、個人情報管理の重要性はますます高まっている状況です。当社グループにおいては、グループでこれまで培った情報セキュリティ技術や暗号鍵分散管理技術を個人情報管理に特化させ、企業の個人情報管理の改善、個人情報の匿名化・仮名化を行うことで、社会全体としての情報の利活用が促進されると考えております。 ※1 株式会社矢野経済研究所「eKYC/当人認証ソリューション市場に関する調査(2025年)」(2025年3月28日発表) ※2 株式会社東京商工リサーチ「2023年「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査」(2024年1月19日発表)) (3) 経営戦略 当社グループは、経営方針に基づき様々な事業に取り組んできた結果、現在は「個人認証」「個人最適化」「個人情報管理」の3つのソリューションを提供しております。今後も、社会課題の解決とともに、企業価値をさらに高めていくことを目指して参ります。 個人認証ソリューションのサービスである「LIQUID eKYC」は、現在多くの事業者に導入頂き、グループの成長を牽引しております。また、個人認証ソリューションのその他サービス、個人最適化ソリューション、並びに個人情報管理ソリューションにおいては、これまでの研究・開発を活かして、現在は商用化フェーズに移行し、次なる事業の柱となるよう取り組んでおります。各サービスとも当初は研究・開発期の費用負担から赤字となりますが、商用化や事業成長に伴い売上高が増加して損益分岐点を上回ると、営業利益が拡大する収益モデルとなっています。 当社グループ全体の利益構造としては、先行して成長フェーズに入った個人認証ソリューションの継続拡大に加えて、個人最適化ソリューション及び個人情報管理ソリューションの商用化フェーズの進展を通じ、改善していくものと考えております。 当社グループは今後の成長戦略として、「個人認証ソリューションの拡充」「個人最適化ソリューションの成長」「個人情報管理ソリューションの立ち上げ」「アライアンス及びM&Aの活用」の4点を考えております。 ① 個人認証ソリューションの拡充 個人認証ソリューションにおいては、「LIQUID eKYC」の市場拡大を目指します。現在は、金融業や通信業のオンラインでの利用が主力市場でありますが、2025年7月にはKDDI株式会社にてオフラインでの利用も開始されており、CtoCのシェアリングサービスやマッチングサービスへの導入も進んでおります。さらには公共分野や医療分野など、認証を必要とするシーンは日常生活において多岐にわたり、今後はそれらの市場への導入を目指します。また、オンライン当人認証サービス「LIQUID Auth」においてはパスキー(FIDO2)の提供を開始しており、個人認証ソリューションの拡充による利用シーンの拡大へ取り組んでおります。加えて、適切な時期において海外市場への積極的な展開を考えております。人口増加に伴い、eKYCが必要とされる各種オンライン取引の規模拡大が期待されるアジア太平洋地域(APAC)での展開を目指します。 ②個人最適化ソリューションの成長 個人最適化ソリューションにおいては、これまで衣食住の各分野で事業を展開してきました。足元は当社グループ全体の選択と集中の観点からサービスの縮小、撤退を進めてきました。今後は、既存の継続事業に加え、当社グループが培ってきた画像認識技術を活用する生成AI技術を生かした新分野の立ち上げを通じ、パートナー事業者と協業しながら、事業の再成長を目指しております。 ③個人情報管理ソリューションの進展 個人情報管理ソリューションにおいては、「ELEMENTS CLOUD」の提供を開始しております。今後は個人認証ソリューションに培ったノウハウを活かし、自社データセンター事業への進出を図って参ります。 ④アライアンス及びM&Aの活用 当社は、非連続的な成長の手段としてアライアンス及びM&Aの活用を実施しております。当該戦略の一環として、2024年2月に株式会社アドメディカの子会社化を実施、2025年3月には株式会社ポラリファイの子会社化を実施いたしました。今後も、財務健全性の維持と両立しながら、アライアンス及びM&Aを活用していきます。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、財務指標として、連結売上総利益及びEBITDA(営業利益+減価償却費(有形・無形固定資産)+株式報酬費用+のれん償却額の合計にて算出)を重視しております。連結売上総利益については、事業の成長も考慮した上で、グループ全体としての収益性を示す重要な指標として考えております。EBITDAについては、グループ全体の事業運営状況の健全性及び継続性を示す重要な指標として考えております。 財務指標の推移については以下の通りであります。 第8期 連結会計年度(自2020年 12月1日 至2021年 11月30日)   第9期 連結会計年度(自2021年 12月1日 至2022年 11月30日)   第10期 連結会計年度(自2022年 12月1日 至2023年 11月30日)   第11期 連結会計年度(自2023年 12月1日 至2024年 11月30日)   第12期 連結会計年度(自2024年 12月1日 至2025年 11月30日) 連結売上総利益 (千円)   816,243   1,088,212   1,499,344   2,183,371    3,018,548 EBITDA(千円)   △691,052   △573,451   △125,757   343,089   270,687 (5) 対処すべき課題 当社グループは、以下の課題に取り組んでまいります。 ① サービス設計と品質の維持 当社グループが提供するAIクラウド基盤(IoP Cloud)は、サービス提供の過程で日々取得する「ヒト」に関するデータを継続的に機械学習することで、サービス品質の維持・向上に繋げております。当社グループのサービスは、各導入事業者が展開するサービスに組み込まれる形で、各導入事業者からユーザーに提供されます。ユーザーは、これらのサービスを利用するにあたり、当社グループの管理するデータベースにユーザー自らがデータをアップロードします。ユーザーから取得したデータを当社グループが保管するため、様々な面から機械学習を行い、既存サービスの品質向上のみならず新規サービスの開発に繋げられるのが、当社グループの特徴です。しかしながら、各事業者または産業固有のオペレーション・フローに対応したサービス設計を行うためには、それぞれの事業者または産業の特徴を理解する必要があります。価値が高いサービスを提供するには、大量のデータを日々取得できる、効率的な機械学習環境を整備することが有効であると当社グループは考えており、日常生活の自然な導線上でユーザーにお使い頂けるよう、ユーザビリティの高い自社サービスの設計と品質の維持を心がけております。 ② 海外展開 当社グループが提供するAIクラウド基盤(IoP Cloud)は、個人が日常生活から発するデータを分析対象としているため、対象市場は国内に留まりません。データ収集の対象数が多い市場で事業を行うことは自然な流れであり、人口増加と経済成長が著しい、アジア太平洋地域(APAC)市場は最重要マーケットと認識しております。当社グループは、インドネシア共和国にて同国の華僑系財閥である「Salim Group」と現地合弁会社「PT. Indoliquid Technology Sukses」を設立し、当社グループが国内で展開するサービスの単純な海外移管に限定しない、現地の文化や市場ニーズにマッチしたサービスの展開を目指して活動を行っております。 ③ システムの安定性確保 当社グループが提供するAIクラウド基盤(IoP Cloud)は、インターネット上にてサービス提供を行っております。当社グループの事業を支えるサーバーは、主に外部クラウドサービスであるAmazon Web Services, Inc.が提供するAmazon Web Services (AWS)で管理されており、利用者数の増加及びそれに伴うアクセス数の飛躍的な増加への対応並びにユーザビリティ向上のため、複数のサーバーによる負荷の分散・システムの冗長化・定期的なバックアップの実施・各種不正アクセス対策等によるシステムセキュリティの強化・システム稼働状況の監視等を図り、システム障害を未然に防ぐべく取り組みを行っております。 ④ 情報管理体制の強化 当社グループはサービスの提供において、ヒトに関するデータ(ユーザーの個人情報)を取り扱っており、情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、連結子会社の株式会社Liquidにおいては、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格である「ISO/IEC 27001」及び国内規格である「JIS Q 27001」の認証を取得しております。機密情報や個人情報について、以前より社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備を行っておりますが、今後も引き続き情報管理の徹底及び体制の強化を図ってまいります。 ⑤ 知的財産権の確保 当社グループは、日々の開発業務から生じた新規性のある独自技術の保護のために、単独または他社と共同で、それらに関する特許権等の知的財産権の取得を図っております。画像解析及び機械学習領域においては、国内外大手IT企業等が知的財産権の取得に積極的に取り組んでいるため、当社グループも特許権等の取得により活動領域を確保することが課題であると認識しております。今後、様々な業界に対してシステムを開発・提供することによって有用な知見が得られることが期待されるため、外部専門家とも協力しながら、独自の技術領域については、他社に先立って戦略的に特許権を取得していきます。 ⑥ 人材の確保及び教育の強化 当社グループはこれまで、少人数で効率的な組織運営を行ってまいりました。一方で、今後の業容拡大に向け、当社グループの成長速度に見合った人材の確保及び従業員の実務的なスキル強化も重要な課題と認識しております。そのため、今後も優秀な人材の獲得及び教育に取り組んでまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループは、各分野において今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後も当社グループの事業拡大に応じた内部管理体制の強化を図り、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。 ⑧ 財務体質の強化 当社グループは2024年11月期に設立以来初の営業黒字を計上いたしましたが、過去、営業赤字が継続しておりました。今後、十分な売上高が獲得できない場合や研究・開発期のサービスに対する新規投資が増加した場合には営業赤字、営業活動によるキャッシュ・フローの赤字が発生する可能性があります。当社グループは経営の健全性を保つために、キャッシュ・フローを重視した経営に努めておりますが、今後の事業強化や拡大を図るためには資金が必要となります。そのような場合に備え、常に一定水準の手元流動性を確保し、信用獲得に努めてまいります。手元流動性確保のため、資金調達や内部留保の確保を継続的に行い、財務基盤の更なる強化を図ってまいります。
事業等のリスク8,593字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの事業活動に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載は当社グループの事業もしくは当社株式への投資に関連するリスクを完全に網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク ① 競合について 当社グループは、画像解析及び機械学習領域において事業を展開しておりますが、当該領域においては、多くの企業が事業展開していることもあり、競合サービスが増加する可能性があります。また、優れた競合企業の登場、競合企業によるサービス改善や付加価値が高いビジネスモデルの出現等により、当社グループの競争力が低下する可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは今後も明確に他社との差別化が図られる分野、収益性の高い分野、競合が少ない分野などにターゲットを絞った戦略的な経営を進めて、引き続き事業の拡大及び競争力の維持・強化に努めてまいります。 ② 技術革新について 当社グループが提供するAIクラウド基盤(IoP Cloud)の根幹となる画像解析及び機械学習技術は、進展が著しいという特徴を有しております。当社グループでは、研究開発活動によって画像解析及び機械学習技術の進展に常時対応していく方針でありますが、当社グループが想定していないような新技術・新サービスの普及等により事業環境が変化した場合、必ずしも迅速には対応できない可能性があります。また、事業環境の変化に対応するための開発費用が多額となる可能性や、研究開発活動によって得られた成果を事業化できない可能性、さらには事業化した場合でも当社グループが想定している収益を得られない可能性も考えられます。このような場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このような環境の中で、当社グループは、画像解析及び機械学習技術に関して、最新技術の開発を率先して行うとともに、優秀な人材の確保に取り組んでおります。 ③ 特定のサービスへの依存について 当社グループは個人認証ソリューションにおいて、オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」及び「ポラリファイ eKYC」を提供しておりますが、2025年11月期における「LIQUID eKYC」及び「ポラリファイ eKYC」の売上高は、グループ全体の約7割を占めております。当該割合に関しては、今後変わる可能性がありますが、売上高の面で相当程度の依存がある状態にあります。 当社グループでは、認証精度やユーザビリティの点で、優位性を高めているものの、強力な競合企業が登場した場合、競争激化により売上高が減少することが考えられます。また、犯罪収益移転防止法(犯収法)上、特定事業者が非対面で本人特定事項を確認する際にeKYCの利用が法律上認められておりますが、今後犯収法が改正され、eKYCの利用に制約が課せられたり、システムを変更する必要が生じたりする場合には、利用者が減少する、または、対応に多額の費用を要した結果、当社グループの売上高及び利益が減少する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、個人認証ソリューションにおける認証精度やユーザビリティの改善により、競合優位性を高めていく方針です。また、今後の成長に向けて次なる事業の柱を確立すべく、新規事業開発に努めております。これらの開発により、特定サービスへの依存度低下に努めてまいります。 (2) 事業内容に関するリスク ① 新規サービスの黒字化に長期間要することについて 当社グループが、「AIクラウド基盤(IoP Cloud)」を軸に事業者向けに様々なサービスを提供するためには、実証実験等にて社会実装に向けた要否判定を経て、機能を開発する必要があります。新たな事業を開始する際は、こうした研究・開発及び商用化(実証実験を含む)、そしてその先の成長を見込んでおりますが、新規機能やサービスの開発着手以降、商用化やその先の成長が想定通り進まない場合は、黒字化まで長期間要する可能性があります。さらに、本格運用がスタートした後も軌道に乗った展開ができるとは限らず、方針の変更や見直し、撤退等何らかの問題が発生する可能性も想定されます。 当社グループは各領域において事業を展開することで事業リスクの分散を今後も行っていく方針ですが、新規サービスの黒字化が進まない場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 知的財産権について 当社グループは、第三者との間の知的財産権に関する紛争を未然に防止するため、新サービスの開発の際には、特許事務所に先行特許調査を委託し、また弁護士の助言を得ながら製品のライセンス取得を実施しておりますが、当社グループのようなエンジニア・研究者を中心とする開発型企業の場合、第三者との知的財産権に関する紛争を完全に防止することは事実上不可能であります。当社グループは、特許権等の知的財産権の取得、弁護士や弁理士等の専門家との連携等により知的財産権に関する紛争の防止に努めておりますが、第三者と知的財産権に係る紛争が生じた場合、当該紛争に対応するために多くの人的または資金的負担が当社グループに発生するとともに、場合によっては損害賠償請求、ライセンス料等の支払請求や製品等の差止の請求等を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 今後につきましても、第三者との間の知的財産権に関する紛争を防止するための管理を行ってまいりますが、当社グループがこのような紛争等に巻き込まれた場合、弁護士や弁理士と協議のうえ、当該知的財産権によってはライセンサーとも協力し、対応する方針です。 また、当社グループは特許権等の知的財産権を積極的に取得していく方針でありますが、当社グループが出願する特許権等の知的財産権の全てが登録される保証はありません。当社グループが知的財産権を十分に保全できない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業運営体制に関するリスク ① 人材の確保及び教育について 当社グループは、エンジニアを中心として、サービスの開発や画像解析・機械学習等要素技術の開発を行っております。それらを支えるエンジニアについて、既存従業員のスキルアップを図るとともに、新たな人材の確保を行っていきたいと考えております。しかし、今後適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員の退職等により、十分な開発・販売体制を築くことができない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループはこのようなリスクを踏まえて、積極的な採用活動や社外ネットワークの強化を行うとともに、働きやすい環境の整備や処遇制度の充実等、従業員のモチベーションを向上させる仕組みの構築を継続して推進してまいります。 ② 個人情報の取り扱いについて 当社グループは「BEYOND SCIENCE FICTION」をグループミッションに掲げ、ヒトが直接ネットワークに繋がる世界観「IoP」の実現のために、ヒトに関するデータ(ユーザーの個人情報)を自社で保管していく方針です。 個人認証ソリューションにおいては、容貌・本人確認書類・氏名・住所・生年月日等の個人情報を、当該ソリューションにおけるサービス提供や、収集したデータを機械学習することによる認証精度の向上を目的として取得しております。また、現在は実施しておりませんが、今後、事業者横断で不正利用を検知するサービスや認証サービスを提供する際は、当社グループが事業者から取得した個人情報を第三者提供する可能性があります。 個人最適化ソリューションにおいては、衣食住の領域における最適化を実現するために、体型情報・足型情報・購買情報・位置情報等の個人情報を、当該ソリューションにおけるサービス提供、ヒトに関するデータの機械学習を目的として取得しております。 個人情報の取扱いについては、日本においては「個人情報の保護に関する法律」が適用され、諸外国においては、GDPR(EU一般データ保護規則)や当該国の個人情報に関する法律(個人情報に関する法令等)が適用されることがあります。 当社グループは個人情報に関する法令等や個人情報の取扱いを事業運営上の重要事項と捉え、その重要性を十分に認識し、個人情報保護基本規程をはじめとした個人情報保護に関連する規程等を制定し、運用しております。 当社グループのサービスの提供に際しては、当社グループの責任において第三者となる業務委託先に個人情報の保管等について再委託する場合があります。その場合においても、個人情報に関する法令等を遵守し、適切かつ合理的な方法で業務委託先の安全管理を行っております。 しかしながら、自然災害や事故、外部からの悪意による不正アクセス行為及び内部の故意又は過失による顧客情報の漏洩、消失、改ざんまたは不正利用等により、万一当社グループまたは当社グループの業務委託先から個人情報が漏洩した場合には、信用の失墜又は損害賠償による損失が生じ、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ システム障害等について 当社グループの事業は、インターネットを利用しているため、自然災害、事故、不正アクセスなどによってインターネットの切断、ネットワーク機器の作動不能などのシステム障害が発生する可能性があります。当社グループでは、稼働状況の定期的なモニタリング、異常発生時の対応方法等の明確化などシステム障害の発生防止のための対策を講じておりますが、このような対応にもかかわらず大規模なシステム障害が発生した場合等には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、クラウドベースのサービスのほとんどを、Amazon Web Services (AWS)を利用して提供しています。そのため、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生やサイバー攻撃によるシステムダウン等を回避するために、システム冗長化のみならず複数のアベイラビリティゾーンの利用による冗長性の確保や各種不正アクセス対策等によるシステムセキュリティの強化、また、システム稼働状況の監視等を実施しております。しかしながら、このような対応にも関わらず自然災害、事故、不正アクセスなどによってAWS上の当社グループのサービス及びAWSそのもののシステム障害が発生した場合、またはAWSとの契約が解除される等によりAWSの利用が継続できなくなった場合等には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報セキュリティ対策について 当社グループは本人認証関連サービスを提供する事業者として、厳重な情報セキュリティ管理体制のもと自社内の情報を管理しています。また、連結子会社の株式会社Liquidにおいては、情報セキュリティマネジメントシステム (ISMS)の国際標準規格である「ISO/IEC 27001」及び国内規格である「JIS Q 27001」の認証を取得し、情報管理についての各種規程を定めて運用し、従業員への教育を定期的に実施する等、情報管理の対策を講じております。また、金融機関からはFISCの安全対策基準(金融庁が金融機関のシステム管理体制を検査する際に使用する基準)や「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」に準じた体制の構築・運用していることを確認するためのチェック並びに監査等委員及び内部監査担当者による監査を受けております。また主要なサービスに使用するアプリケーションには外部のセキュリティ事業者による定期的な脆弱性診断を実施し、機密情報を含むデータ・ベースへのアクセス可能者を限定し、アクセス履歴を記録するなど、外部の不正アクセス防止や当社グループの従業員による情報漏洩への関与を未然に防ぐ措置を講じております。 このような対策にも関わらず、外部の不正アクセスによる場合や当社グループから情報の漏洩等が発生した場合には、損害賠償責任を負う可能性があるほか、当社グループが企業としての社会的信用を喪失し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 小規模組織における管理体制について 当社グループの組織体制は小規模であり、内部管理体制についても組織の規模に応じたものとなっております。当社グループは今後も外部からの採用と人材の教育に努め、内部管理体制及び業務執行体制の強化を図り、また、業務効率化や生産性向上のために必要なシステム投資を行っていく方針であります。しかし、急激な事業拡大が生じた場合、十分な人的・組織的対応が取れない可能性があります。また、今後の人員増加に伴い、先行して一時的に固定費負担が増加する場合も想定され、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) 財務状況に関するリスク ① マイナスの繰越利益剰余金を計上していることについて 当社グループは現時点では開発活動を中心とした企業であり、AIクラウド基盤(IoP Cloud)を構築し、その後に各種売上を得られるようになるまでは多額の費用が先行して計上されることとなります。そのため、当連結会計年度末においてはマイナスの繰越利益剰余金を計上しております。 当社グループは、これらの初期投資に基づく将来の利益拡大を目指しております。しかしながら、将来において想定どおりに当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社グループの事業が計画どおりに進展せず当期純利益を計上できない場合には、マイナスの利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、初期投資に際しては計画的に行うとともに、顧客獲得や売上高の拡大及び収益性の向上に向けた取組みを行っていく方針であります。 ② 税務上の繰越欠損金について 当社グループには現時点では税務上の繰越欠損金が存在しております。事業計画の進展から順調に当社グループ業績が推移することによる繰越欠損金の使用、または繰越欠損金の期限切れによる消滅により、繰越欠損金による課税所得の控除が受けられなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純利益又は当期純損失及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、税制改正に係る情報については、当社顧問税理士を通じて早期に捉えるようにしております。また、グループ各社の業績管理プロセスを強化することにより、大幅な業績変化の兆候を早期に捉えるようにしております。 ③ 資金繰り及び資金調達について 当社グループでは、事業の進捗に伴って運転資金、開発投資及び設備投資等の資金需要の増加が予想されます。このような資金需要に対応すべく当社グループはこれまでに第三者割当増資や金融機関からの借入等による資金調達を実施しましたが、今後さらにエクイティ・ファイナンス、国や地方公共団体をはじめとする公的補助金等の活用、さらには金融機関によるプロジェクトファイナンス等により資金需要に対応していく方針です。継続的に当社グループの財務基盤の強化を図ってまいりますが、エクイティ・ファイナンスや売上収入・提携一時金及び公的助成金・補助金等の獲得を含めた資金調達が想定どおり進まない場合等、資金繰りの状況によっては当社グループの事業活動等に重大な影響を与える可能性があります。 また将来、増資等のエクイティ・ファイナンスを実施した場合には、当社の発行済株式数が増加することにより1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ④ 配当政策について 当社は設立以来配当を実施しておりません。また、当社グループは開発活動を継続的に実施していく必要があることから、当面は内部留保の充実に努め開発資金の確保を優先することを基本方針としております。 事業等の進捗によっては利益配当までに時間を要する可能性がありますが、株主への利益還元も重要な経営課題の1つであると認識しており、経営成績と財政状態を勘案して利益配当も検討してまいります。 ⑤ ストック・オプション行使による株式の希薄化について 当社は、当社及び当社子会社の取締役及び従業員等の長期的な企業価値向上に対する士気向上及びインセンティブを目的とし、ストック・オプション制度を採用しております。本書提出日の前月末現在における当社発行済株式総数に対する、新株予約権による潜在株式数の割合は13.45%に相当します。これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (5) 法的規制等に関するリスク 当社グループの事業を規制する主な法規制として、「犯罪収益移転防止法」があります。マネーロンダリング対策等の観点から制定された犯罪収益移転防止法では、特定事業者につき取引時確認が求められます。当社グループは、現時点では「特定事業者」に当たらず、直接的な規制の対象ではありません。もっとも、当社グループが提供するオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」及び「ポラリファイ eKYC」において、犯罪収益移転防止法に基づいた対応を取る必要があります。また、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を「特定事業者」として規制対象に含める新たな法令等の制定や、非対面での本人特定事項の確認に関する既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業展開が制約される可能性があります。当社グループにおいては、現時点の法規制等に従って業務を遂行しており、また、弁護士や外部諸団体を通じて新たな法規制及び取引関係先の法規制改正の情報を直ちに入手できる体制を整えております。 (6) 知的財産権の侵害によるリスク 当社グループは、自社システム開発をはじめその事業活動において第三者の知的財産権を侵害することのないよう、社内での調査や弁理士等を通じた調査・確認を適宜実施し、細心の注意を払っております。しかしながら、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によって損失が発生する場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 不可抗力によるリスク ① 自然災害・気候変動等に関するリスク 不慮の事故、火災、自然災害等による被害が発生し、当社グループが利用するクラウドサーバーが損壊して利用できなくなった場合や、これらの損害に対して保険では対応できず、修復費用や復旧までの逸失利益等が生じた場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいては、このようなリスクに対処するため、特に重要なデータについては、安全と考えられるデータセンターで保管しております。 また、新型コロナウイルス等の感染症の蔓延による当社グループの業績への影響は現時点では軽微と考えておりますが、今後の感染拡大の状況によっては当社グループの事業活動及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 紛争・政情不安に関するリスク 当社グループは、インドネシア共和国に合弁会社「PT. Indoliquid Technology Sukses」を設立し、今後も東南アジアを中心に海外事業を展開していく予定であります。テロ・戦争・クーデターあるいは政情不安等により当社グループの拠点やサービスが直接または間接的な被害を受ける等の事態が発生した場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいては、このようなリスクに対処するため、政治情勢、財政情勢、法規制変更等について、情報収集を行い、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。
経営成績の分析 (MD&A)5,158字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和を背景に、経済活動が正常化に向かい、景気は緩やかに持ち直す動きがみられました。しかしながら、円安の影響による物価高、欧米における金融引き締めの影響や中国経済に対する先行き懸念など、依然として不透明な状況が続いております。 当社グループの提供するAIクラウド基盤(IoP Cloud)は、「個人認証ソリューション」と、主にヒトの生活三大要素であります「衣食住」の分野において、モノやサービスの「個人最適化ソリューション」を提供しております。新型コロナウイルス感染症の蔓延を契機に、社会全体のデジタル化が進む中、当社グループが提供する「個人認証ソリューション」と「個人最適化ソリューション」を用いたDX化の需要は拡大傾向にあります。 「個人認証ソリューション」が提供するオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」及び「ポラリファイeKYC」は、犯罪収益移転防止法の改正及びコロナ禍の影響を受け、市場が拡大しております。株式会社矢野経済研究所「eKYC/当人認証ソリューション市場に関する調査(2025年)」(2025年3月28日発表)によれば、eKYC及び当人認証ソリューション市場の規模は2027年度には248億円に達すると見込まれており、業界を横断して更なる広がりが予想されています。 また、中長期的には各業界におけるDXは加速し、活発な投資が行われることが見込まれます。このような環境の中で当社グループは、当連結会計年度を前期に引き続き、国内における主力サービスの拡大期と位置付け、事業を展開してまいりました。 当連結会計年度における売上高は3,895,112千円(前連結会計年度比53.0%増)、EBITDA(注)は270,687千円(前連結会計年度比21.1%減)、営業損失は215,316千円(前連結会計年度は営業利益57,916千円)、経常損失は301,411千円(前連結会計年度は経常損失27,290千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は700,666千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失132,915千円)となりました。 なお、当社グループはIoP Cloud事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (注)EBITDA=営業利益+減価償却費(有形・無形固定資産)+株式報酬費用+のれん償却額 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,323,086千円増加し、7,239,954千円となりました。流動資産は1,288,260千円増加し、4,495,523千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加529,062千円、売掛金の増加365,908千円、前払費用の増加425,876千円などであります。固定資産は1,034,825千円増加し、2,744,431千円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加77,511千円、無形固定資産の増加948,494千円などであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ1,346,915千円増加し、3,654,749千円となりました。流動負債は1,138,122千円増加し、1,845,244千円となりました。主な要因は、短期借入金の増加409,384千円、1年内返済予定の長期借入金の増加391,848千円、未払金の増加139,076千円などであります。固定負債は208,793千円増加し、1,809,504千円となりました。主な要因は、長期借入金の増加390,317千円、繰延税金負債の減少202,168千円などであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ976,171千円増加し、3,585,205千円となりました。主な要因は、事業拡大に伴う資金調達として新株を発行したことによる資本金及び資本剰余金それぞれの増加887,970千円、親会社株主に帰属する当期純損失計上による利益剰余金の減少700,666千円などであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ529,062千円増加し、3,275,338千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは497,744千円の減少となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失1,013,918千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失27,239千円)、減価償却費272,035千円、のれん償却額90,152千円、減損損失823,031千円、株式報酬費用123,889千円などの非資金損益項目の計上、条件付対価受入益の計上116,503千円、売上債権の減少120,145千円、前払費用の増加229,435千円、未払金の減少598,049千円、法人税等の支払額46,604千円などであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは1,899,893千円の減少となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出183,487千円、無形固定資産の取得による支出772,147千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,038,106千円、条件付対価の決済による収入116,503千円などであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは2,926,700千円の増加となりました。主な要因は、短期借入金の増加409,384千円、長期借入れによる収入870,000千円、セール・アンド・リースバックによる収入171,063千円、株式の発行による収入1,713,720千円などであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはIoP Cloud事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) IoP Cloud事業   3,895,112   153.0 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積もりを必要としております。経営者は、これらの見積もりについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度の売上高につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載の通り、主に個人認証ソリューションの好調が継続したことにより、3,895,112千円(前連結会計年度比53.0%増)となりました。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価につきましては、主に個人認証ソリューションの売上原価が増加したことにより、876,563千円(前連結会計年度比141.9%増)となりました。その結果、売上総利益は3,018,548千円(前連結会計年度比38.3%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は株式会社ポラリファイの連結子会社化に伴う影響や株式報酬費用が42,931千円(前連結会計年度比53.0%増)増加した影響等を受け、3,233,864千円(前連結会計年度比52.1%増)となりました。その結果、営業損失は215,316千円(前連結会計年度は営業利益57,916千円)となりました。 (営業外損益、経常損失) 当連結会計年度の営業外収益は4,032千円(前連結会計年度比300.1%増)となりました。これは主に、受取利息3,538千円(前連結会計年度比1,098.3%増)の計上によるものであります。営業外費用は90,128千円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。これは主に、支払利息41,955千円(前連結会計年度比63.5%増)、持分法による投資損失13,153千円(前連結会計年度比48.7%減)、株式交付費31,499千円(前連結会計年度比231.1%増)の計上によるものであります。その結果、経常損失は301,411千円(前連結会計年度は経常損失27,290千円)となりました。 (特別損益、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純損失) 当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度比117,347千円増加し、117,398千円となりました。これは条件付対価受入益116,503千円(前連結会計年度は計上なし)の計上によるものであります。特別損失は829,906千円(前連結会計年度比-%)となりました。これは主に、減損損失823,031千円(前連結会計年度は計上なし)の計上によるものであります。法人税等合計は△168,466千円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は700,666千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失132,915千円)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、事業開発に係る人件費であります。当社グループは、必要な資金を主に事業会社及びベンチャーキャピタルからの第三者割当増資、並びに金融機関からの借入により調達してきました。今後につきましては、更なる事業開発のための投資を引き続き行っていく想定であります。これらの資金需要は内部留保で賄うことを原則としながら、中長期における資金需要並びに金利動向等を注視したうえで必要に応じて機動的に資金調達を行い、財務の健全性を維持する方針であります。 ⑥ 経営戦略の現状と見通し 経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、持続的な事業拡大と企業価値向上を重要な経営目標とし、各経営課題に取り組んでおります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)
  • 決算説明資料2026年11月期 第2四半期決算説明資料2026-07-14

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。