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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

日本ナレッジ

Nihon Knowledge Co,Ltd.5252 · Growth · 情報・通信業

ソフトウェアの第三者検証と開発を両輪に。テスト自動化の強みで品質向上を支援する専門企業。

概要

日本ナレッジはソフトウェアの第三者検証サービスを主力とするIT企業である。1985年に日本スペースソフトとして創業、2001年から検証事業に注力し、現在は連結売上高の約6割を検証事業が占める。2023年3月に東証グロース市場に上場。2026年3月期の売上高は45億5862万円、従業員数491名。本社は東京都台東区。

検証事業と開発事業の二本柱

日本ナレッジは「検証事業」と「開発事業」の二つのセグメントで構成される。検証事業はソフトウェアのテスト工程における品質計画立案、テスト設計・実行、コンサルティングを提供する。2026年3月期のセグメント売上高は26億7585万円で全体の約59%を占める。開発事業はERPパッケージ「SMILE」のカスタマイズ受託、鋼材業向け「PowerSteel」などの業種テンプレート販売、セキュリティ製品の開発・販売を行う。同事業の売上高は18億8276万円である。両事業は相互にシナジーを生んでおり、開発事業で培った業務知識や技術を検証事業に活かしている。

全国9拠点と子会社によるグループ体制

本社(東京・台東区)のほか、札幌事業所、成田センター、郡山センター、諏訪センター、名古屋センターなど全国に9つの拠点を持つ。2025年10月には株式会社アルテックスを子会社化し、グループ全体で開発・検証の体制を強化した。各拠点は地域の顧客に密着したサービスを提供し、特に札幌事業所はISO9001認証を取得するなど品質管理に注力している。また、2018年に吸収合併した株式会社アイムシステムの拠点である諏訪センターでは、長野県での事業基盤を活用する。

収益構造と経営指標の推移

2026年3月期の連結売上高は45億5862万円、営業利益は6540万円、経常利益1億2802万円、当期純利益8650万円であった。売上高は2019年3月期の29億円から漸増し、2022年3月期には32億円、2024年3月期に41億円、2026年3月期に46億円と成長している。営業利益率は低水準だが、これは人材投資や子会社化に伴う費用が先行しているためである。経営指標として売上高成長率と売上高営業利益率を重視しており、技術者数、稼働率、製品販売数などをモニタリングしている。

業界の中での役割はソフトウェアテストのアウトソーシングサービスプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
46億円
営業利益
1億円
営業利益率
2.2%
純利益
1億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
検証事業27億円58.7%4億円14.8%
開発事業19億円41.3%4億円21.1%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ソフトウェア開発企業主力

大手SIerやパッケージベンダー向けに、ソフトウェアのテスト工程を代行する第三者検証サービスを提供。要件定義から運用までの品質を支える。テスト自動化に強みを持ち、コスト削減と品質担保を実現。

主な製品・サービス1
テスト自動化サービス
手動テストの自動化やハイブリッドテストを提供。独自ツールで効率的な品質検証を実現。

02エンタープライズ向けITシステム準主力

ERPパッケージのカスタマイズ開発や業種テンプレートの開発販売。鋼材・建材など特定業界に特化し、標準機能と独自の周辺システムを提供。

主な製品・サービス1
SMILE向け業種テンプレート
鋼材業向けPowerSteelや建材木材卸向けPowerCubicなど、業界特有の商習慣に対応したパッケージ。

03セキュリティ副次

操作ログ管理やシンクライアント化など、企業の情報漏洩対策に貢献するセキュリティ製品を開発・販売。

主な製品・サービス2
DEFESA
シンクライアント端末に特化した操作ログ管理ソフトウェア。OSへの負荷を抑え、全操作を記録する。
monoPack
USBキーを挿入するだけでPCをシンクライアント化する製品。

製品と技術

鋼材・建材向け業種テンプレート「PowerSteel」「PowerCubic」

開発事業の中核製品は、ERPパッケージ「SMILE」をベースにした業種テンプレートである。鋼材業向け「PowerSteel」は1996年に発売され、鋼材特有の寸法別・本数別の在庫管理や総重量による売上計算など、業界固有の商習慣に対応する。建材・木材卸業向け「PowerCubic」も同様に業種テンプレートとして提供されている。これらの製品を導入することで、スクラッチ開発に比べて大幅なコスト削減が可能となる。2026年3月末時点で累計850本以上の導入実績を持ち、定期的なバージョンアップによる継続収益も見込める。

テスト自動化サービスとAI活用による検証高度化

検証事業の強みは「テスト自動化サービス」である。市販ツールやオープンソースツールだけでは自動化が困難な領域でも、自社開発のヘルパーアプリを組み合わせることで自動化を実現する。2026年3月期の検証事業売上に占める自動化関連案件(自動化スクリプト開発、自動化適用領域拡大、ハイブリッド案件)の割合は76.2%に達する。さらにAI技術を活用したテスト設計支援や検証業務の効率化・高度化にも取り組んでおり、顧客に対してコスト削減と品質向上の両面で付加価値を提供している。

セキュリティ製品とERPカスタマイズ開発

2015年にアイベクス社の事業を譲受したことで、セキュリティ製品事業を獲得した。情報セキュリティ対策の需要拡大を背景に、自社開発のセキュリティ製品を販売し、高い利益率を見込んでいる。また、開発事業では大手ベンダーのERPパッケージ「SMILE」のカスタマイズ受託開発が主力である。販売代理店と連携し、要件定義から設計・製造・運用指導まで一貫して行う。大規模カスタマイズ案件では、その後も保守サービスを直接提供し、顧客との長期的な関係を構築している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

ナレッジ管理ソフトで専門性、小規模ながら健闘

日本ナレッジはナレッジ管理・情報活用ソリューションを提供する独立系IT企業。同業のVRain Solutionやソラコムと競合するが、企業向けナレッジ管理という特定領域に特化している。売上高は41億円から46億円へ増加見込みで、営業利益率も2.17%と低いながら黒字化を達成。規模は小さいが、専門性で差別化を図る。競合の成長が著しい中、いかに差別化を維持するかが課題。

強み

  • ナレッジ管理に特化したソリューションで、企業の情報活用ニーズに対応。
  • 売上高が緩やかに増加し、収益基盤を拡大中。
  • 2026年3月期には営業利益率2.17%と、収益性が改善。
  • 大手グループに属さず、顧客ニーズに合わせたカスタマイズが可能。

課題

  • 営業利益率が2%台と低く、規模拡大による利益率向上が必要。
  • VRain Solutionなど競合が成長しており、市場シェア維持が困難。
  • 売上規模が40億円強と小さく、大口案件の喪失が経営に直撃する。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字が日本ナレッジ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13858ユビキタスAI31億円
23804システム ディ31億円15.3倍
3265AHmcomm31億円76.8倍
43747インタートレード31億円161.4倍
54736日本ラッド31億円18.6倍
65252日本ナレッジ30億円34.9倍
79685KYCOMホールディングス30億円5.6倍
85028セカンドサイトアナリティカ30億円27.6倍
95619マーソ30億円
104421ディ・アイ・システム29億円10.7倍
114197アスマーク28億円24.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 30件

創業から合併・商号変更を経た1985〜1988年

1985年10月、東京都千代田区に資本金400万円で日本スペースソフト株式会社を設立した。翌1986年12月にはナレッジエンジニアリング株式会社を吸収合併し、商号を日本ナレッジエンジニアリング株式会社に変更。さらに1988年6月、本社を中央区東日本橋に移転するとともに商号を現在の日本ナレッジ株式会社に改めた。この時期はオフィスコンピュータ向けシステムの受託開発とパッケージシステム開発を主業務としていた。

鋼材業向けパッケージで業種特化を確立した1991〜1996年

1991年2月、オフィスコンピュータ向け鋼材業向け販売・購買・在庫管理パッケージシステム(鋼材業向けパッケージシステム)の販売を開始した。これが後の業種テンプレート「PowerSteel」の原点となる。1993年4月には通信販売業向けパッケージシステム、1994年8月にはスポーツ分析システム「MVP」を販売開始。1996年5月にはPC向け鋼材パッケージ「PowerSteel」を発売し、Windows環境に対応した。この間、資本金を1991年12月に1000万円、1998年2月に3000万円へ増資し事業基盤を強化した。

検証事業への進出と拠点拡大を進めた2001〜2013年

2001年4月に資本金5000万円へ増資し、同年7月にソフトウェアテストを行うシステム検証事業を開始した。これは開発事業で培ったノウハウを活かした新たな柱である。2003年2月にはゴルフレッスンシステム「MVP2000」を発売。2004年6月に本社を現在の台東区寿に移転。2005年10月にはIT検証産業協会の設立に参画し、業界標準化に貢献した。開発拠点として2006年に成田事業所、2009年に札幌事業所を開設。2013年6月にはソフトウェア品質認証制度(PSQ認証制度)の評価機関に認定され、同年11月には札幌事業所がISO9001認証を取得した。

事業譲受と吸収合併で事業領域を拡大した2015〜2021年

2015年8月、アイベクス株式会社の全事業を譲り受け、セキュリティ製品事業とWEBシステム開発事業を獲得するとともに、福島県郡山市に郡山センターを開設した。2016年10月には株式会社システムカルチャーのサポートデスク事業を譲受。2018年4月には株式会社アイムシステムを吸収合併し、長野県諏訪郡に諏訪センターを開設した。2020年6月には成田センターを成田市へ移転し増床。2021年1月には名古屋センターを開設し、愛知県での事業拠点を確立した。一連のM&Aによりグループ規模を拡大した。

東証グロース上場とアルテックス子会社化(2023〜2025年)

2023年3月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場し、資本金を2億1710万円に増資した。上場により資金調達力を高め、成長投資を加速。2024年9月には長野県諏訪郡に新諏訪センターを開設し、開発拠点を拡充。2025年10月には株式会社アルテックスを子会社化し、同社の開発リソースをグループに取り込んだ。これにより検証事業と開発事業の連携を一層強化し、総合的なITサービス企業としての体制を整えた。

年表30件を開く

1980年代

  • 1985年10月創業日本スペースソフト株式会社(資本金400万円)を東京都千代田区に設立
  • 1986年12月M&Aナレッジエンジニアリング株式会社を吸収合併し、商号を日本ナレッジエンジニアリング株式会社に変更
  • 1988年6月商号変更本社を東京都中央区東日本橋に移転。オフィスコンピュータ向けシステムの受託開発とパッケージシステム開発を行う。同時に商号を現在の日本ナレッジ株式会社に変更

1990年代

  • 1991年2月オフィスコンピュータ向け鋼材業向け販売・購買・在庫管理パッケージシステム(以下 鋼材業向けパッケージシステム)の販売を開始
  • 1991年12月資本金を1,000万円に増資
  • 1993年2月本社を東京都台東区駒形に移転
  • 1993年4月通信販売業向けパッケージシステムの販売を開始
  • 1994年8月スポーツ分析システム「MVP」の販売を開始
  • 1996年5月PC向け鋼材パッケージ「PowerSteel」の販売を開始
  • 1998年2月資本金を3,000万円に増資
  • 1998年4月システム開発の拠点として茨城県土浦市に「ソフト工房」開設

2000年代

  • 2001年4月資本金を5,000万円に増資
  • 2001年7月ソフトウエアのテストを行うシステム検証事業開始
  • 2003年2月ゴルフレッスンシステム「MVP2000」発売
  • 2004年6月本社を東京都台東区寿に移転
  • 2005年10月創業システム検証の発展を目指してIT検証産業協会設立に参画
  • 2006年4月開発拠点として千葉県富里市に「成田事業所」開設
  • 2009年4月札幌事業所を札幌市エレクトロニクスセンターに開設

2010年代

  • 2010年10月資本金を7,100万円に増資
  • 2013年6月ソフトウエア品質認証制度(略称:PSQ認証制度)の評価機関に認定
  • 2013年11月札幌事業所がソフトウエアの検査、検証において『ISO9001』認証取得
  • 2015年8月セキュリティ製品事業、WEBシステム開発事業のアイベクス株式会社の全事業を譲受、同社の拠点である福島県郡山市に郡山センターを開設
  • 2016年10月株式会社システムカルチャーのサポートデスク事業を譲受
  • 2018年4月M&A株式会社アイムシステムを吸収合併、同社の所在地である長野県諏訪郡に諏訪センターを開設

2020年代

  • 2020年6月増床に伴い、成田センターを千葉県富里市から千葉県成田市に移転
  • 2021年1月愛知県名古屋市に「名古屋センター」を開設
  • 2022年3月資本金を8,600万円に増資
  • 2023年3月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場 資本金を21,710万円に増資
  • 2024年9月長野県諏訪郡に新諏訪センターを開設
  • 2025年10月M&A株式会社アルテックスを子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    テスト自動化とAI活用による検証の高度化

    主力の検証事業において、費用対効果の高いテスト自動化技術を強化し、AI技術を活用した検証業務の高度化を推進することで、競合他社との差別化と事業拡大を目指す。

  2. 02

    直接契約(一次請け)比率の向上

    従来のSIer経由から顧客企業との直接契約(一次請け)を増やし、当社裁量でテスト自動化サービスを導入しやすくすることで、案件の継続性や高価格受注を実現する。

  3. 03

    クラウド型パッケージソフトへの移行

    鋼材業・木材卸業向けパッケージソフトウェア事業において、現行のオンプレミス型からクラウド型への移行を進める。

  4. 04

    優秀なエンジニアの確保と育成

    既存エンジニアの育成とともに、外部から優秀なエンジニアを積極的に採用し、内製比率を高めて事業の効率化を図る。

  5. 05

    セキュリティ製品の迅速なバージョンアップ対応

    自社開発セキュリティ製品「monoPack」について、多様化するPCやOSのバージョンアップに迅速に対応し、製品の競争力を維持する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で491人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は424万円で、3期前と比べて1.6%平均年齢は36.9歳、平均勤続年数は6.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数
2023年3月43038.85.8334
2024年3月41838.25.9377
2025年3月42837.55.9421
2026年3月42436.96.0491

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率5.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)90.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位8)
諏訪センター — 長野県諏訪郡下諏訪町478百万円
開発、全社
本社 — 東京都台東区24百万円
検証、開発、全社
札幌センター — 北海道札幌市中央区11百万円
検証、開発
つくばセンター — 茨城県つくば市5百万円
開発
成田センター — 千葉県成田市5百万円
開発
郡山センター — 福島県郡山市4百万円
開発
本社 — 長野県松本市2百万円
開発
名古屋センター — 愛知県名古屋市中区0百万円
検証

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は46億円営業利益1億円前期と比べると増収増益で、売上が+9.5%、利益が+0.0%。

売上高
+9.5%
46億円
営業利益
+0.0%
1億円
純利益
+0.0%
1億円
営業利益率
2.2%
前期比 -0.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高50億円46億円
営業利益2億円1億円
純利益1億円1億円
1株あたり配当¥7¥7

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

9期分

直近は2027年1Qで、売上は12億円、営業利益は0億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+20.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q1000.00
2024年2Q10110.01
2024年3Q1119.10
2024年4Q101
2025年2Q2000.00
2025年4Q221
2026年2Q2100.00
2026年4Q2514.01
2027年1Q1200.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2019年3月期からの8期で、売上は29億円から46億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は2.2%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2019年3月2921
2020年3月2810
愛知県名古屋市に「名古屋センター」を開設
2021年3月2810
2022年3月3211
東京証券取引所グロース市場に株式を上場 資本金を21,710万円に増資
2023年3月3621
長野県諏訪郡に新諏訪センターを開設
2024年3月4132
株式会社アルテックスを子会社化
2025年3月4211
2026年3月46112.21

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高46億円のうち、営業利益として残るのは1億円2.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の2.2%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金84.8%39億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金15.2%7億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.2%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
15.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比6.2pt
2.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比4.5pt
2.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比5.9pt
7.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 8期分

2026年3月期は営業CFが1億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは0億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は6億円で、売上の1.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2019年3月10−113
2020年3月00003
2021年3月20126
2022年3月0−10−14
2023年3月30239
2024年3月1−31−28
2025年3月1−20−17
2026年3月1−1006

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2026年3月期の総資産は23億円。このうち返さなくてよい自己資本が12億円で、自己資本比率は53.5%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年3月103734.8
2020年3月104639.0
2021年3月134932.8
2022年3月135839.4
2023年3月189949.8
2024年3月21111051.1
2025年3月21111053.6
2026年3月23121053.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
7億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
8億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
10億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
70
/ 100
安定性自己資本比率36 / 40
収益力営業利益率4 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中294位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中536位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.2%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.2%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
53.5%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
9.5%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.0%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥730で、1年前と比べて+66.2%過去52週の値幅のなかでは53%の位置にある。

¥730-3.3%1ヶ月-11.0%1年+66.2%時価総額30億円
過去52週の値幅
安値¥435.333高値¥989

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)34.9倍
PER (会社予想)28.7倍
PBR2.63倍
配当利回り0.96%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は804円で、1カ月で+7.77%と上昇。25日線(799.6円)を上回るが、8月18日には-2.55%と下落。7月10日に710円まで下落したが、その後は回復基調。8月7日に830円まで上昇する場面もありましたが、高値圏では上値が重い。25日線は維持しており、75日線(778.59円)や200日線(710.64円)を上回っています。RSIは56.98と中立圏で、トレンドは中立的ですが、200日線を大きく上回っており、中期では強気です。出来高は薄く、要注意。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 40/100)

PER38.52倍は業界平均30.76倍を上回り、PBR2.77倍は業界平均3.59倍を下回るが、ROE7.2%と低く、成長性に乏しい。配当利回り0.87%は業界平均2.66%を大きく下回り、株主還元が手薄。予想PER31.6倍と依然高水準で、割高感が強い。ただし、PBRは業界平均より低く、資産価値の観点からはやや妥当な面もある。

指標この会社業種平均
PER (実績)34.9倍47.9倍
PER (予想)28.7倍
PBR2.63倍2.96倍
ROE7.2%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は緩やかに増加し、2026年3月期は46億円と予想されるが、営業利益率は2.17%と低水準。株価は1年で91%上昇し、市場の期待が高い。強気派は、時価総額34億円と小型で成長余地があり、情報共有ニーズの高まりから需要拡大を期待する。弱気派は、利益率の低さや競争の激化、業績予想の達成リスクを懸念する。PER39.5倍と評価が高く、期待先行の面も。

プラスに働く材料7
  • 株価の強い上昇

    1年で株価91%上昇し、市場の信頼を示す。

  • 売上高の増加

    2023年3月期36億円から2026年3月期46億円へ順調に成長。

  • 情報管理の需要

    DX推進でナレッジ管理ニーズは拡大傾向。

  • 2026年3月期売上高46億円、前期比9.5%増で過去最高2026年3月期影響

    売上高が42億→46億円へ4億円増、営業利益1億円確保。業績拡大が続けば予想PER32.4倍まで低下余地

  • 予想PER32.4倍と現在の39.5倍から改善通年影響

    現在の実績PER39.47倍が予想ベース32.4倍まで低下、EPS成長期待が株価を下支え

  • 株価1年で91.5%上昇し上昇トレンド継続継続影響

    直近1年で株価+91.47%、時価総額34億円の小型株ゆえ需給次第で上昇余地

  • 外国人持ち株比率0.57%と低く、買い増し余地不定影響

    外国人保有0.57%とほぼゼロに等しく、東証の資本効率改善要請で浮上すれば需給改善

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低さ

    営業利益率2.17%で、収益性が低い。

  • バリュエーション懸念

    PER39.5倍と成長性に見合わない可能性。

  • 競争の激化

    ITサービス市場は競合が多く、差別化が困難。

  • 営業利益1億円、売上高利益率2.17%と極低2026年3月期影響

    売上46億円に対し営業利益1億円、利益率2.17%。コスト上昇で赤字転落のリスク

  • 純利益2024年2億→2025年1億、今期も1億円通年影響

    純利益は2024/3期2億円、2025/3期1億円、2026/3期1億円と低水準続く

  • PER39.5倍と割高、業績下振れで急落余地決算発表後影響

    時価総額34億円に対し純利益1億円、実績PER39.47倍。少しの減益でもPERは50倍超へ

  • 配当利回り0.85%と低く、株主還元が手薄継続影響

    配当利回り0.85%は情報通信株として低く、インカム需要が見込めない

次の決算で確かめる点
営業利益率
低い利益率が改善するかが収益性の鍵。
サブスク比率
継続的な収益基盤の強さを示す。
顧客獲得数
成長の原動力である新規顧客の増減。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり7で、前期から+49.9%いまの株価に対する利回りは0.96%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥7
1株あたり
配当利回り
0.96%
いまの株価に対して
配当性向
46.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年3月713.6
2025年3月70.033.2
2026年3月1049.946.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥7

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ946人。区分でいちばん多いのは事業法人54.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が56.4%を占め、残る43.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人53.755.160.454.9
個人・その他32.739.135.435.5
証券会社9.24.33.67.6
金融機関1.10.30.31.5
外国法人3.21.30.40.6
外国人個人0.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01ウィステリアトラスト株式会社43.06
02株式会社大塚商会9.68
03光通信KK投資事業有限責任組合6.63
04日本ナレッジ従業員持株会6.25
05UHPartners2 投資事業有限責任組合5.37
06楽天証券株式会社共有口2.81
07藤井洋一1.97
08日本証券金融株式会社1.51
09長谷川貴志1.51
10松井証券株式会社1.16

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で−75%、1株純資産は8期で−4%。直近期のROEは7.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2019年3月8530228.25.9
2020年3月4033712.012.4
2021年3月293618.252.5
2022年3月2814520.318.1
2023年3月3821819.423.413.0
2024年3月4926320.410.313.6
2025年3月202767.516.333.2
2026年3月212917.240.846.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/3期の役員報酬は総額84百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
藤井洋一代表取締役社長6881,000
長谷川貴志取締役5762,000
青木一男取締役 管理本部長7311,000
藤井勇佑取締役 事業支援室長422,000
渡辺照男取締役63
小泉妙美取締役57
寺脇健夫常勤監査役71
山脇市郎監査役78
田畠宏一監査役44
添田繁永52
伊東宏之取締役(監査等委員)66

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)46426617
社外監査役313134
社外取締役2553

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容8,079字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日本ナレッジ株式会社)及び子会社1社により構成されており、主にソフトウエアシステムの検証サービス注1を提供する「検証事業」とシステム受託開発、業務系パッケージソフトウエアの開発・販売等を行う「開発事業」を主たる事業として展開しております。 設立当初は、業務系のパッケージ開発を主業務とし、「徹底した顧客志向の開発」というコンセプトのもと開発事業を進めてきましたが、2001年度より業務系の開発事業で培った経験とノウハウを活かし、ソフトウエアテストに関する専門的な知見と技術を提供する検証事業を立ち上げ、注力しております。 当社グループの事業を取り巻く環境について、従来ソフトウエアの品質担保に関する業務は、メーカーやソフトウエア開発会社の社内で実施されておりましたが、国内でのIT人材不足を背景に、より競争力の高いサービス・製品を創造するための開発工程に経営リソースを集中させる傾向が高まっております。また、ソフトウエアはますます複雑化しており、仕様書通りに機能するかの確認のみならず、連携するシステム全体における結合テストや、テストの自動化、セキュリティテスト等、テスト工程に求められる専門性が高度広範囲になってきております。このため、メーカーやソフトウエア開発会社におけるテスト工程のアウトソーシング(第三者検証)が加速している状況です。 市場の品質ニーズのさらなる高まりに対応して、当社グループはソフトウエア開発プロセス支援、品質改善コンサルティング、保守・運用支援など、テスト工程だけではなく開発プロセスやシステムのライフサイクル全体に対してのソリューションサービスも開始し、顧客企業における高品質なソフトウエア開発を総合的に支援しております。 検証事業、開発事業のいずれにおきましても常に顧客本位を第一に考え、国際標準規格注2に準拠したプロセスや品質基準で事業展開を行っております。なお以下の2事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)検証事業 当事業では、ソフトウエアの不具合により顕在化するリスクを回避・軽減するため、ソフトウエアの開発工程(要件定義・設計・開発・テスト)のなかのテスト工程において、品質計画の立案、テストの分析設計、テストの実行といった一連のプロセスやコンサルティングをサービスとして提供しております。当サービスの提供により、ソフトウエアの不具合を抽出します。またその不具合の修正をソフトウエア開発に促すことで、品質向上に寄与するとともに、重要な不具合が発生していないことを確認するための品質の測定と報告によって、顧客がソフトウエアのリスクの判断を行うことが可能となります。 当事業の対象となるソフトウエアは、スマートフォンやカーナビゲーションのハードウエアに組込まれて動作する「組込みソフトウエア注3」、法人向けの販売管理や会計等の業務系システムやパッケージソフトウエア製品などの「エンタープライズ系注4システム」、WEB上で動作するシステム全般をあらわす「WEBシステム」となっております。 特に、エンタープライズ系注4システムは開発事業にて培った販売・購買・在庫管理等の業務知識やシステム構造等のノウハウが活かされることから、当社の得意とする領域であり、さらには開発技術を背景とした「テスト実施の自動化」技術によるコスト効率化や品質の担保ができることも強みにしております。 また、当事業における主な顧客は、主に大手SIer注5系の情報システム部門やパッケージソフトベンダーなどの事業会社系となり、これらの顧客に対して、ソフトウエア機能テスト技術を提供することで、顧客のシステム開発における品質プロセスに対する重要な役割を担っております。 事業系統図 [検証事業] 当事業は、開発事業との技術シナジーやテスト自動化における効率性と品質担保の提供を特徴としております。 「エンタープライズ系注4システム」については、開発事業者としての長年にわたり蓄積したノウハウの経験と技術者人員及び業務知識を活用できることから、得意な領域としております。またエンタープライズ系注4システムは、業務知識が不可欠であり参入障壁が高い一方、時間をかけて業務知識やシステム構造を習得した後は、業務システムを熟知した技術者の関与が可能となるため、参入後は案件の継続率が高く、生産性も高くなり高収益が見込まれます。 WEBシステムをはじめとする事業会社系の検証業務プロジェクトでは、すでに運用しているシステムの派生開発(機能追加など)が主なテスト対象となることから、事業やサービスの継続に比例してシステム開発プロジェクトひいては検証業務が長期化することで、安定収益の確保が見込めます。また、派生開発はリリースの都度行われるために、システム全体の繰り返しテストが発生いたします。これらの「繰り返しテスト」はシステム全体の品質を確認するために非常に重要である一方で反復作業であり、多くのプロジェクトでこの反復作業をエンジニアが手動で行っているのが現状です。当社はこれらの繰り返しテストを、当社の強みである「テスト自動化サービス」にてテスト実施を自動化させていきます。それにより、エンジニアをセキュリティ面や利用者にとって使いやすいかどうかという利便性の確認、さらには利用者の誤りやすい運用を想定し、動作させた場合のシステム信頼性の確認といった、人的判断を要する領域に注力させることを可能にさせ、顧客に対して付加価値を提供しております。 当社は自動化サービスを活かして以下のように拡大戦略をとっていきます。 ・手動テスト案件(A)から、まずは自動化可能な部分(手動で行ってきた単純テスト)を切り出して、自動化スクリプト注6開発案件(B)を増やす。 ・次に単純テスト以外についても、自動化が適用可能な領域を検討し提案していく、自動化適用可能領域を広げるための案件(C)を増やす。 ・前段記載の通り、適切な自動化によって、エンジニアが人間にしかできない領域のテストに注力することのできる、テスト自動化部分と手動テスト部分を組み合わせて全体品質の向上をはかれるハイブリッド案件(D)を増やして事業拡大を図る。 [自動化サービスごとの売上比率] (単位:%) 2022年 3月期   2023年 3月期   2024年 3月期   2025年 3月期   2026年 3月期 (A)手動テスト案件   22.3   20.3   20.4   25.8   23.8 (B)自動化スクリプト注6開発案件   5.7   6.6   5.1   5.3   8.7 (C)自動化適用可能領域を広げるための案件   37.7   39.2   36.3   30.2   26.3 (D)自動化と手動テストのハイブリッド案件   34.2   33.9   38.2   38.7   41.2 当社の「テスト自動化サービス」の大きな強み(他社との違い)を以下のように考えています。 ① 開発技術者を有しており、自社内でテストの自動化プログラムの開発が可能であること。また、その自動化プログラムを最大限生かせるテスト設計が可能であること。 ② 市販のテスト自動化専門ツール注7やオープンソース注8ツール(ソースが公開されている無償ツール)のみでは対応できない対象(領域)についても、自社内で補完アプリを開発することにより、自動化が可能となること。 ①については、当社は長年開発事業を行い、開発エンジニアを多数有していることから、一般のテスト専門会社に比べ、高品質で保守性の高い自動化プログラムの開発が可能です。 また、効果の低いテストケースを自動化しても効果が限られるため、反復効果が高いテスト自動化ケースを作成するための「テスト自動化設計力」も極めて重要となります。 当社は長年のテスト経験・ノウハウにより、「テスト自動化設計力」を高めてまいりました。これら「プログラム開発力」と「テスト自動化設計力」が、当社の最大の強みとなっております。また、当社はテスト自動化技術に加え、AI技術を活用したテスト設計支援や検証業務の効率化・高度化にも取り組んでおり、より高品質かつ付加価値の高い検証サービスの提供を推進しております。 ②ですが、市販のテスト自動化ツール注7や、オープンソース注8ツールのみでは自動化が困難なテスト対象(領域)もあり、そのような場合、手動テストで対応することが一般的です。 しかしながら当社は、そのような場合においても、上記ツールを補完する「ヘルパーアプリ」を自社開発することにより、上記ツールのみでは対応が困難な対象(領域)も自動化することが可能です。 このようなテストの自動化を行うことで、顧客へテストの実行時間の短縮による「コストメリット」や、繰返し全体のテストを行うことによる「品質の担保」という付加価値を提供しております。この付加価値をもたらしうるには、上記のような深い開発に係る知識と、ソフトウエアの品質検証に係る経験が必要であると考えております。 従いまして、このテストの自動化領域につきましては競合が少ないと考えており、顧客の継続率も高く安定収益の確保につながっているものと考えております。 また、近年のインターネットを経由したWEB系のサービスは、顧客のニーズに合わせ頻繁に機能やサービスの変更が行われます。その際、すべてのサービスの変更の都度手作業でテストを行いますと、膨大な費用と時間が必要となります。 下図の様に、設計、開発、テストが頻繁に繰り返されるシステム開発においては、テストの自動化が必須となると考えております。 一般のソフトウエアテストにおきましては、各工程単位ごとにテストを行います。 「要求分析」の段階では、顧客の要求を確認し、「受け入れ(検収)テスト」を設計・実施いたします。「要件定義」の段階では、顧客の要求がシステムに反映されているかの「システムテスト」を行います。また、「基本設計」の段階では「結合テスト」、「詳細設計」の段階では「単体テスト」を行い、設計書通りにソフトウエアが正しく動く事を確認し、「コーディング」の段階にてコードの誤記、論理の誤り、脆弱な箇所が無いか等を検証する「コードレビュー」を行い、報告書を作成いたします。 当社は、各工程単位でのテストの実施のみならず、テストに関連するすべての工程に対して、トータルでの支援やコンサルティングを行うことにより、コスト的にも品質的にも最適なサービスを顧客に提供しております。 (2)開発事業 開発事業では、大手ベンダー製のパッケージソフトウエア導入に伴うカスタマイズの受託開発や、セキュリティ製品の開発・販売、パッケージソフトウエアの開発・販売・保守を中心に行っております。当社グループは、受託開発及び自社製品開発において、AI技術を活用した開発プロセスの効率化や品質向上に取り組み、生産性の向上と顧客価値の最大化を図っております。 事業系統図 [開発事業] ①ERP注9パッケージソフトウエア導入に伴うカスタマイズの受託開発 当サービスは、ERP注9パッケージソフトウエアを導入された顧客企業に対し、個別にカスタマイズ開発を受託しております。取り扱うERP注9パッケージソフトウエアは大手ベンダー製となっております。 当社グループの扱う同ERP注9パッケージソフトウエアは、販売・購買・在庫管理及び財務管理といった業務知識と、個々の業務管理システム等のつながりを理解しないと、システムの構造が理解できず、結果としてカスタマイズの設計ができないと考えられます。 従って、その開発技術には単一的なシステム設計の理解では足りず、その開発技術の習得に時間がかかることと、開発ライセンス契約の社数も絞られていることから、参入障壁が高いと想定しております。国内のERP注9パッケージソフトウエア製品市場は未だ成熟してはおらず、本分野はそのマーケット規模から推察して大きく拡大することが期待できます。 当社グループは複数の大手ベンダーのERP注9パッケージ製品を取り扱っており、これらの製品群は、対象とする企業規模が各々異なりますため、幅広い顧客層に対応することが可能です。 製品の販売は、主に販売代理店により顧客企業に販売されておりますが、顧客企業よりカスタマイズ開発の要求があった場合に、そのシステム開発を受託いたします。販売代理店側と同行し顧客企業の要望を聞き取り、要件定義から設計・製造及び運用指導まで一貫して受託するケースや、要件定義以後の詳細設計から製造まで行うケース等、開発内容は多岐に渡っております。また、大規模なカスタマイズ開発を行う場合、その後の問合せやバージョンアップ対応が必要となるため、当社グループが顧客企業に対して直接的に保守サービスの提供も行っております。 ②業種テンプレートの開発・販売 当サービスは、上記ERP注9パッケージソフトウエア「SMILE」をベースとして鋼材業向けとして「PowerSteel」、建材・木材卸業向けとして「PowerCubic」を開発し、販売することに加え、保守サービスを提供しています。 これらの業界は、業界特有の商習慣及び法令改正等により、パッケージソフトウエアにカスタマイズを行う必要があります。 例えば鋼材パイプの場合は、「寸法別」、「本数別」で在庫管理を行う必要があります。一方、売上の計上におきましては、出荷製品の「総重量」をもとに計算を行います。このように、管理する単位が混在するため、通常の仕組みでは対応できません。また、売上高計算の為の重量計算を業界特有の計算式で行うなど、カスタマイズが必要となります。 パッケージソフトウエアをベースとした当社製品(業種テンプレート)を導入することにより、上記のようなカスタマイズが不要となり、他社でスクラッチ開発注10を行う場合と比べ、顧客企業の費用負担は大幅に抑えることができます。 また、当社は鋼材業界、建材・木材卸業界の特徴も熟知しており、導入もスムーズに行えることから、当社製品は好評を博し、2026年3月末現在では850本を超える導入実績となりました。 これらの分野も、定期的なバージョンアップによる持続的な需要により、今後も安定的なシェアが見込まれます。また、頻繁に行われる税制の改正などへの対応需要もあり、今後ともパッケージ製品の売上は堅調に推移すると予測されます。 さらに当社は、これらの業種対応のみならず、携帯端末を利用した在庫管理システムや、WEBを活用した受注システム等の周辺システムもあわせて提供しております。鋼材業、木材卸業共通の特徴ですが、入庫した製品を様々な長さで切断するため、在庫管理が複雑なものとなっています。このため、携帯端末を利用し、常に正確な在庫管理をおこなうことを可能としております。また、加工する際の加工賃をWEBから自動計算で行えるようにしたことにより、営業の見積書作成作業の軽減につながり、顧客企業から好評を得ております。このような業界特有の商習慣を踏まえて、柔軟にカスタマイズ対応することにより、顧客企業の業務効率向上をサポートし、今後の拡販を目指してまいります。 ③セキュリティ製品の開発・販売 当サービスは、独自にてセキュリティ製品を開発し、ライセンス利用型で販売することに加え、保守サービスを提供しております。 主製品の「DEFESA」は、操作のログ管理を主な機能としており、詳細な操作ログ情報の取得を可能とした高い技術を特長としております。特にシンクライアント端末注11を用いた環境に特化した当社独自のログ取得技術としては、APIフックと呼ばれる手法を用いて、OSから出される操作の信号を受信し、記録後すぐにOSに返します。そのため、OSの負荷が小さく、すべての操作ログを収集することが可能です。一般的な技術ですと、OSが記録を行うエージェントと言われる機能上のログを収集する方式となり、この方式ではログ情報が蓄積し、OSの負荷が高くなると言われております。 また、オプション機能としてPC操作の画面の動きをすべて録画する機能を準備し、顧客企業の導入シーンに応じて柔軟に機能選択もできるセキュリティ製品となっております。 また、もう一つの主力製品である「monoPack」といたしましては、既存のPCにUSBキーを挿入するだけでシンクライアント端末注11として使用のできることが特徴となっており、外部環境においても、政府が推進する働き方改革による在宅勤務をはじめとするテレワークの普及により、企業における仮想化環境注12の導入が進んでおります。 このような状況下で、従業員がテレワーク環境で使用するPCを安全に活用するためのセキュリティ強化を目的に、従来は仮想化専用端末を新規に導入する必要がありましたが、当社製品では、既存のPCを活用し大幅にコストが削減できることから、引き合いのピークは落ち着きつつありますが、その優位性は依然として健在であります。 (脚注) 番号   用語   用語の定義 注1   検証サービス   情報システムやカーナビゲーションシステム・スマートフォン等の家電製品のシステム開発工程におけるテスト、検証を実施するサービスの総称。 注2   国際標準規格   ソフトウエアテストのための国際標準規格(ISO/IEC/IEEE29119)を指す。 注3   組込みソフトウエア   家電製品、携帯電話などの電子機器や産業用ロボット等に搭載され、それらの機器を制御するソフトウエアのこと。エンベデット系とも言う。 注4   エンタープライズ系   基幹業務システムのうち、想定顧客や市場区分として「大企業・中堅企業(向け)」「大企業・官公庁(向け)」のもの。 注5   SIer   システムインテグレーターの略語。ITシステムのコンサルティングから設計、開発、運用・保守・管理までを一括請負する情報通信企業。 注6   スクリプト   コンピューターに対する一連の命令などを記述したもの。コンパイルを必要とするプログラミング言語によるものに対し、より簡易な言語で記述されたものをいう。 注7   テスト自動化ツール   ソフトウエア開発における各種テスト活動を自動化するためのツールの総称。たとえば「テスト管理」「テスト設計」「テスト実行」「テスト報告書作成」などの業務を自動化する。 注8   オープンソース   ソースコードを商用、非商用の目的を問わず利用、修正、頒布することを許し、それを利用する個人や団体の努力や利益を遮ることがないソフトウエア開発の手法。 注9   ERP   「Enterprise Resource Planning」の略で、日本語では「統合基幹業務システム」を指す。 注10   スクラッチ開発   既存の製品や雛形などを流用せずに、まったく新規にシステムの開発を行うこと。 注11   シンクライアント端末   ユーザーが使うクライアント端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバー側に集中させたシステムアーキテクチャ、もしくはそのシステムのための専用端末のこと。 注12   仮想化環境   コンピューターなどの物理的な機器(ハードウエア)を、仮想化技術により複数の仮想的な機器に分割し、それぞれを独立に運用する環境のこと。
経営方針・対処すべき課題2,773字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「Mission:人と技術を育み、安心できるデジタル社会の未来を支える」・「Vision:お客様の長期的パートナーとして選ばれ、安心と成功を届ける企業へ」を掲げ、「夢や希望を決して諦めない」「成功は行動から」「ユーモアをもって笑顔で」をValueとしております。 検証事業・開発事業を両輪とし、顧客満足を追求するとともに、IT技術の高度化が進展する中で、顧客がより安心・安全にITサービスを利用することが出来る社会の実現に貢献したいと考えております。 (2)経営戦略等 当社グループは、2026年3月期では検証事業が連結売上高の約6割を占めておりますが、元々の事業は受託開発からスタートしており、社内に多くの開発エンジニアが在籍し、その開発エンジニアのノウハウをソフトウエアの検証にも活用している点が競合検証事業会社との違いであり、テストの自動化の実装作業や自動化ツールを活用する上で、強みとなっております。 今後も、主力の検証事業に関しては、マーケットの拡大に伴い更なる成長が期待できますが、顧客ニーズを充たし、競合他社と差別化を図るためには、費用対効果の高いテストの自動化を行うとともに、これからはAIを取り入れた高度化するシステムの検証技術においても、他社に先んじる必要があります。当社グループは、こうしたテスト自動化技術の強化に加え、AI技術を活用した検証業務の高度化及び開発生産性の向上を推進し、競争優位性の確立と事業拡大を目指してまいります。 開発事業に関しては、ERPパッケージソフトウエア導入時のカスタマイズ受託開発が順調に推移すると考えられます。理由としては基幹業務システムについてスクラッチ開発から、標準的な機能を兼ね備え、品質面において安定している業務用ERPパッケージソフトウエアの利用が主流となり、今後も需要は伸長すると予想されていることがあげられます。また、情報セキュリティ対策の重要性が叫ばれる中で、セキュリティ製品のマーケットも今後大きな伸びが期待できます。当社グループの場合、自社開発の製品を販売していることから、高い利益率が見込まれ、本事業を伸ばすことで将来の柱として大きな収益貢献も期待できます。 これらを実現していくためには、既存のグループ内エンジニアを育成・活用するのはもちろんのこと、外部から更に多くの優秀なエンジニアを確保することが重要となります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは事業の目標とする経営指標として売上高成長率、売上高営業利益率を重視しております。売上高成長率は、企業及び事業規模の拡大と継続的な成長を示す指標として、また、売上高営業利益率は本業によって適切な利益が生み出されているかを判断する指標と捉えております。将来の事業展開や経営環境の変化などを勘案のうえ、エンジニアの採用・教育による内製比率の上昇による事業の効率化や、販売促進等の推進により、目標の達成に努めてまいります。 また、その達成状況の検証のため、技術者数、稼働率、製品販売数、保守契約数などを定期的にモニタリングしております。 (4)経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループが属するIT関連業界においては、引き続き企業のIT投資が拡大傾向にあるとともに、IoTやAI、RPAなど、最先端のIT技術を活用した新たな市場も立ち上がりつつあります。また、政治的目的や軍事的目的により、日本国内においても、サイバー攻撃の被害が見られ、これらに備えるためにセキュリティ対策を強化する企業も増加しております。さらに企業の働き方改革への対応、DX推進に伴う自動化・効率化・省力化へのシステム投資も続くものと考えております。 このような経営環境の中、当社グループでは、持続的な成長力と強固な経営基盤、財務基盤を確立するために、対処すべき課題を以下のように定め、更なる企業価値の向上に努めてまいります。 ①検証事業における課題 当社の検証事業は、IoTで繋がり得る全ての物のハードウエア開発や情報システム開発を行う顧客企業・SIerが行うシステム開発工程の一部である「システム検証」業務を受託し、テスト・検証サービスを提供しており、システムの品質改善に継続的に貢献する企業を目指しております。 そのためには、品質の見える化が重要と捉えており、ソフトウエア品質の国際規格への取り組みや、テスト自動化への取り組み、ソフトウエア品質を向上させる取り組みなどを積極的に進め、高度で安心安全に使えるICT社会の実現に貢献したいと考えております。 従来は継続的取引先であるSIerへの検証分野のシステム支援として、テスト支援での参画が大きな比率を占めていましたが、今後は顧客企業との直接契約(一次請け)の比率を上げていきます。これは、直接契約(一次請け)案件とすることで、当社裁量によるサービスを提供できる領域を大きくすることが可能になり、その中でのテストの自動化サービスの導入が容易となります。ひいては、案件の継続性や高価格での受注にもつながっていくものと思われます。 また、顧客に必要とされる当社ならではのテスト・検証サービスを提供するには、テスト技術者の確保、教育は重要な課題であると捉えております。一方、従来の機能テストを主体としたサービス領域に加え、今後成長していくと思われる安全性、操作性などの利用者品質も重視したテストを行うサービス領域への拡大も重要な課題であると考えております。 ②開発事業における課題 創業から行っております業種特化型の鋼材業・木材卸業向けパッケージソフトウエア事業は、小規模ながら安定した事業となっており、現在は顧客の会社にサーバーを設置して運用するシステムとなっております。今後はクラウド型のパッケージソフトウエアへの移行が課題となります。 また、セキュリティ製品の「monoPack」は、働き方改革の中で自宅のPCをシンクライアント化し、テレワークに活用する製品であり、その需要については一旦、落ち着いております。一方で、利用するPCが多様化し、OSの違いやバージョンの違いがあり、個々に動作確認する必要があります。OSのバージョンアップに合わせて当社の製品もバージョンアップしていくことが必要ですが、新しいPCやOSの情報を可能な限り早く入手して迅速に対応できるかが課題となります。
事業等のリスク8,215字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要であると考えられる事項については、積極的に開示しております。 なお、本項に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクの全てを網羅していることを保証するものではありません。 1.事業に関連するリスク (1)事業環境について ①テスト・検証市場について(可能性 小 影響度   中) 当社の検証事業は、ハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの社内で開発段階において行われている「テスト・検証」業務をアウトソーシングとして受託するという市場で事業展開をしております。当該システム検証市場は、顧客企業の品質意識の高まりや、高度化するシステムの検証技術の複雑化、対応する技術者不足といった社会的背景から拡大傾向にあり、今後もこの傾向は継続するものと当社では見込んでおります。 しかしながら、顧客企業において当該システム検証業務をアウトソースするという認識が一般的にはいまだ低いものと当社では考えており、今後もシステム検証が独立した業務として認知されなかった場合、また機密保持等の理由から顧客における内製化志向が継続あるいは強化された場合や、国内外の景気動向や為替市場の急激な変動等に伴う顧客企業のIT投資の抑制が発生した場合は、システム検証業務のアウトソーシングが拡大しないことになります。かかる場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②テスト・検証サービスのマーケットと競合の状況について(可能性 中 影響度 大) 当社は国際規格への取り組みや独自のテスト手法への取り組みなどにより、テスト・検証サービスにおける競合他社との差別化を図っておりますが、ソフトウエアテストの中でも単純な動作確認テストや、仕様書との比較テストは労働集約的な作業であり、参入障壁が低いため、価格競争に陥る可能性があります。現時点ではテスト・検証サービスを専門にアウトソーシング事業として受託している企業数は数十社程度であると当社では推定しておりますが、現在においては、テストのアウトソースの認知が低いことから、マーケット規模に対して参入している企業が少ないため、同業他社との厳しい競合状態が発生しているという段階には達していないものと思われます。 また、対応策といたしまして、a)幅の広い業種・業態・規模の顧客との取引拡大、b)開発技術・検証技術の活用範囲の拡大による顧客企業のアウトソーシングの促進、c)国際規格、独自のテスト手法及びAI技術を活用した検証業務の高度化への取組みなどにより、テスト・検証サービスにおける競合他社との差別化を図っております。 しかしながら、資金力・ブランド力を有する大手ソフト開発会社等の有力企業がテスト・検証マーケットの価値を認知して新たに参入してきた場合、あるいは競合するテスト・検証サービスを行う企業の当該部門が強化された場合、またテスト・検証マーケットの価格競争が当社の予想を超えて厳しさを増した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③セキュリティ製品市場について(可能性 中 影響度 中) 当社の開発事業の将来の柱であるセキュリティ製品市場は、対象となる範囲が広く、他社製品も各々得意分野を中心に対応する機能を拡張することで競合する場面が増えています。例えば資産管理ソフトがネットワーク監視やアクセス制御の機能を有するなどです。当社は仮想化環境に特化し、且つ価格競争力を持った製品を投入し、他社との差別化を図っていますが、この分野での競合製品も多く、特に大手のパッケージソフトベンダーが同分野に注力した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④システム受託開発について(可能性 小 影響度 大) 当社グループは、一定の規模以上の受託開発プロジェクトに対し「当該プロジェクトに関与しない者による見積りの適正性に関するレビュー」を実施するとともに、プロジェクト開発手法の標準化推進、プロジェクト管理者の育成等、プロジェクトの品質向上及び管理体制の強化に継続して取組んでおります。 また、プロジェクト毎の進捗確認と収支管理を徹底するとともに、一定規模以上のプロジェクトを重点監査の対象としております。さらに、取締役会におきましても、仕掛プロジェクトの収支報告の確認を月次で行っております。 しかしながら、受託開発プロジェクトでは、受託時に適正な採算が見込まれると判断したプロジェクトであっても、開発段階におけるプロジェクト管理の問題、想定外の開発範囲の拡大及び作業工数の増加等の理由により不採算プロジェクトとなることがあり、その場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2)顧客との紛争の可能性について ①業務の責任範囲について(可能性 小 影響度 中) 検証事業において、顧客企業が当社のテスト・検証サービスを経て販売する製品・システムの中に不具合があった場合には、顧客企業が多額の回収費用を投じて回収を余儀なくされる可能性があります。当社の現在のサービスは製品・システムそのものの品質を保証しているわけではなく、当社が行ったサービスの範囲の中で責任を負う形態となっております。 しかしながら当社のサービス提供形態のうち、現在中心となっております、顧客企業の開発施設に当社人員を常駐させるテストサービスにおきましては、契約書に具体的な作業範囲や作業項目を詳細に記載しておりません。この理由は、テスト検証という業務の性格上、顧客製品の品質や、その開発スケジュールの進捗度合によって、テストの範囲や優先順位が影響を受け、臨機応変に対応する必要があるためです。 このため当社では、顧客の作業範囲及び作業項目が変更となる度に、顧客責任者とテスト範囲やテストスケジュールについて話し合いを行い、当社の責任範囲を明確にすることで、顧客企業との紛争を未然に防止しております。更に成果物責任を定めない準委任契約を中心に締結することとし、リスクのヘッジを図っております。 また、顧客企業より委託された製品・システムを、当社の専用施設内で検証する形態でのサービスにおいては、具体的な作業範囲、作業項目等を明確にした詳細な見積仕様書等を作成し、顧客に当社の責任範囲を明示しております。 以上のような対策を講じてはおりますが、当社の提供したサービスが顧客の求める品質を満たせず、なおかつ迅速・適切な対応ができなかった場合においては、顧客企業との業務委託契約に基づく契約不適合責任等に基づき、クレームを受け、業務委託に関する契約が解約、あるいは多額の損害賠償請求を受ける可能性があります。 開発事業においては、当社のパッケージソフト製品の潜在的な不具合が顧客企業において顕在化し、結果的に障害を引き起こし、顧客企業のビジネスに影響を与えた場合、顧客企業より損害賠償を求められる可能性があります。このような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②顧客情報の機密保持について(可能性 小 影響度 中) 当社グループが提供するサービスの中でもテスト・検証サービスでは、ハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの新製品開発部門に当社グループ社員が常駐し、顧客の開発担当者と共同で作業を行うことが主体となっております。したがって、当該部門に常駐する社員は恒常的にハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの新製品情報を知り得る立場にあります。 また、鋼材業向けのパッケージソフトのカスタマイズ業務では、基幹システムとの連携が必要となり、顧客企業の機密情報に触れることになります。 このため当社では、ISO27001(ISMS)の認証取得、プライバシーマークの付与認定取得による情報セキュリティ対策の強化に取り組んでおります。 また、情報漏洩、不正アクセスの増加などの社会情勢及びテレワークに対応すべく、開発環境、製品サービス環境、設備などのセキュリティ強化を推進し、入社時研修以降継続的に情報セキュリティについての教育を実施しております。さらに協力会社の社員につきましては、機密保持契約並びに個人情報の取扱いに関する覚書を締結し、対策を講じております。 しかしながら、万一情報漏洩が発生した場合には、顧客企業からクレームを受け、業務委託に関する契約が解約、あるいは損害賠償請求を受ける可能性があり、かかる場合には当社グループは業界において信用を失い、また当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)特定取引先への依存について ①主要取引先との取引について(可能性 小 影響度 大) 当社グループの主要取引先である株式会社大塚商会グループの最近における当社売上高に占める割合は、2024年3月期(32.9%)、2025年3月期(32.6%)、2026年3月期(34.7%)となっております。 検証事業においては、株式会社大塚商会の多数の社内システムに対し、検証・テスト業務を行っております。 また開発事業においては、同社グループからの発注でエンドユーザー向けSMILEのカスタマイズ開発の受託しております。また当社は、同社グループからSMILEの利用許諾を受けて  自社製品(「Power Steel」、「Power Cubic」)を開発・販売しており、同社グループがこれらの代理店となっていることから、検証事業・開発事業ともに、同社グループに対する売上依存度が高くなっております。 現状では、株式会社大塚商会は当社の大株主でもあり、取引は安定的に推移しておりますが、今後の事業動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対策といたしまして、テスト自動化の拡充による新規顧客の獲得、サービスの拡充により、特定顧客への依存度の低下を図ってまいります。 ②大手システムベンダー等との取引について(可能性 小 影響度 大) 当社グループは、大手システムベンダー等の開発するパッケージシステムに対して、エンドユーザー向けカスタマイズ開発を行っております。大手システムベンダー等とは継続的で良好な関係を築いておりますが、今後大手システムベンダー等のパッケージシステム開発や社会環境の変化等の要因により、大手システムベンダー等との取引に著しい変動があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対策といたしまして、大手ベンダー等で取り扱うパッケージシステムの取引の幅を広げ、様々なパッケージ変更に対応し、上記リスクの低下を図ってまいります。 ③大手SIer企業及び大手販売代理店との取引について(可能性 小 影響度 中) 当社は、セキュリティ製品の代理店として大手SIerやその大手販売代理店を販路として活用しております。いずれの企業とも継続的で良好な関係を築いておりますが、今後社会環境の変化等の要因により、大手SIerとその大手販売代理店と当社の取引に著しい変動があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対策といたしまして、当社直接販売の拡大により、特定顧客への依存度の低下を図ってまいります。 ④協力会社への依存について(可能性 小 影響度 大) 当社検証事業においては協力会社の比率が比較的高い状態となっていますが、代替不可能な特定の協力会社に偏っている状況ではありません。多くの協力会社と提携し選定しつつ技術者の確保に注力をしております。今後当社の想定通りに自社工数への切替が進まなかった場合に利益率に影響を与える可能性や、予期せぬ大口の協力会社との取引の解約、また条件の改悪等があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対策といたしまして、採用による技術者の確保及び、協力会社の経営状況等を定期的に収集することにより、リスクの低減を図ってまいります。 (4)知的財産権について(可能性 中 影響度 大) 当社グループ事業において知的財産権の重要性は高いと認識しており、特許・商標等の知的財産権に関する権利の申請を行っております。このような取組みのもと、現時点におきまして、検証事業における特許を保有しております。 しかしながら、当社の事業が第三者の知的所有権に抵触し、第三者から当社グループに対し正当な権利主張がなされた場合や法的手続きでそれが認められた場合には、損害賠償義務の負担や、当該知的所有権を継続使用するための負担の発生、又は当社グループ事業の一部もしくは全部の遂行ができなくなる可能性があります。 (5)繰延税金資産について(可能性 小 影響度 中) 現在の会計基準では、ある一定の状況において、今後実現すると見込まれる税金費用の減少を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。 当社グループが、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.人材の確保、育成について (1) 人材の確保、育成について(可能性 中 影響度 大) 当社グループの開発事業・検証事業において業容を充実、拡大させるためには、技術者を中心に常に十分な数の優秀な人材を確保しなければなりません。また、技術者には高度の知識・技術・経験が要求されるため、一定期間の導入教育と日進月歩で変化しているICT関連機器、産業機器、スマートフォンやタブレットをはじめとした各種IT機器等のハードウエア、ソフトウエアに対応する継続教育が不可欠であると認識しております。かかる教育を適時に遂行できない場合、顧客から要求される技術レベルに達せず、当社グループの業務遂行に支障が生じる可能性があります。 現在、新卒学生採用及び中途採用の両面において、独自の採用基準を用いて素養のある人材の採用、および採用後の教育を重点的に実施しておりますが、市場の拡大に見合った人員の確保・育成ができなければ、事業の拡大ができない可能性があります。その場合、提供するサービスの質が低下し、当社の事業活動に支障が生じる可能性があります。採用した要員については、適時、技術的教育期間を設けてまいりますが、追加的に教育期間が発生する場合があります。 また、新規顧客の獲得のため営業要員の確保に努めておりますが、市場の拡大に見合った人員の確保ができなければ、新規顧客の拡大に支障が生じる場合もあります。 (2) 人件費の増加について(可能性 中 影響度 大) 当社グループが展開している検証事業、開発事業にかかる売上原価の大半は、技術者の人件費となっております。 近年IT投資の促進と技術者不足に伴い、技術者の人件費が高騰している中、当社グループは積極的に優秀な技術者の確保を目指しております。受注とのバランスから技術者の確保が先行すると一時的に人件費が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、全グループ的に技術力を向上させ、高価格案件にシフトしていくことにより、利益を確保していくことで対応してまいります。 3.労働者派遣法による規制について(可能性 小 影響度 中) 当社グループの検証事業及び開発事業においては準委任契約による業務受託が主な形態となっておりますが、顧客の需要にきめ細かく対応するため、一部の業務において労働者派遣を行っております。 労働者派遣事業の許認可や派遣可能な業務・期間等は、労働者派遣法及び関連諸法令の規制を受けております。当社グループは、労働者派遣法に基づく一般労働者派遣事業許可を取得しております。労働者派遣法には、派遣事業を行う事業主が欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合に、期間を定めて当該一般労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命じることができる旨が定められております。 労働者派遣法は2015年9月30日より改正され、派遣元で無期雇用されている派遣労働者に対しては、派遣期間の制限が事実上撤廃されましたが、今後も労働者派遣法及び関係諸法令の改正又は解釈の明文化等が行われた場合、また契約時では適正な請負体制であっても、その後の状況の変化などで偽装請負の可能性が生じた場合は、派遣売上に影響を及ぼす可能性があります。 4.配当政策について(可能性 小 影響度 中) 当社グループでは、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた安定的な配当を実施することを基本方針としております。しかし、事業環境の急激な変化などにより、当社グループの目指す安定的な配当を実施できなくなる可能性があります。 5.資金使途について(可能性 小 影響度 中) 当社グループは、実施いたしました公募増資による調達資金の使途につきましては、優秀な人材獲得のための採用費及び教育費に充当する計画であります。 しかしながら、急速に変化する経営環境に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。また、計画通りに使用された場合でも、想定通りの効果が得られない可能性があります。 なお、資金使途や支出予定時期の変更を行う場合は、適切に開示を行います。 6.代表者への依存について(可能性 小 影響度 大) 当社の代表取締役である藤井洋一は、当社創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、検証事業及び開発事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において極めて重要な役割を果たしております。 当社グループでは、取締役会や執行役員会議等における役員及び幹部社員間の情報共有や経営組織の強化を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 7.自然災害、未知ウイルス等の感染拡大、事故、有事等の発生について(可能性 小 影響度 中) 当社グループの人的物的資源は東京、札幌、つくば、成田、郡山、諏訪、名古屋、松本と分散しておりますが、地震・火災等の自然災害、それに伴う人的資産や有形資産に影響を受ける可能性があります。当社グループでは、役員・全従業員の生命・安全の確保はもとより、被災に耐えうる物理的環境の整備に努めるとともに、感染症の流行に対しては健康被害の防止と重要業務の継続を念頭に全グループ的な対応を行うように努めております。しかし、想定外の感染拡大や被災によって、被災中の業務継続、被災からの復旧が上手くいかず、当社グループの業務継続、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、自然災害以外の事象を契機とする事故・事件やテロ・国際紛争等が発生した場合、有事の影響により業務中断や業務不能の事態を招くことで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)4,785字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2025年4月1日〜2026年3月31日、以下当期)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかに回復しております。一方で、不安定な世界情勢を受けた地政学リスクの高まりやアメリカの関税の影響、物価上昇、金融市場の変動などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。 そのような環境下においても、IT社会の進展は継続しており、企業の業務効率化や競争力強化を目的としたIT・DX投資は引き続き堅調に推移しております。 こうした事業環境の中、当社グループにおいては、他社と差別化するための独自性のあるサービス提供に向けた積極的な取り組みや、新たな市場の開拓にも注力し、企業価値の向上に努めてまいりました。一方で中長期の視点に立った人材投資政策として、積極的な人材確保及び社員の待遇向上を目的とした賃金・手当の向上に取り組んだ結果、人件費等が増加いたしました。また、株式会社アルテックスの株式取得に伴う取得関連費用や、のれん資産の償却を計上しております。 これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は4,558,620千円、営業利益は65,408千円、経常利益は128,024千円、親会社株主に帰属する当期純利益は86,501千円となりました。 なお、当連結会計年度は連結財務諸表作成初年度であるため、前期との比較は行っておりません。 各セグメントの経営成績につきましては、次のとおりであります。 ⅰ)検証事業 当社グループの検証事業では、システム開発の各工程において、テストの計画立案からテスト設計・実行、そしてプロセス改善提案に至るまで、ソフトウエア品質向上のためのサービスを提供しております。当連結会計年度におきましては、同業他社との差別化を図るため、継続してテストの自動化を推進したことで、複数の顧客のテスト自動化を受託し、実績をあげることができました。一方で、今後の事業拡大に備え、積極的な人材確保と育成を図ったことから人件費等が増加しております。 これらの結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は2,675,854千円、セグメント利益は378,856千円となりました。 ⅱ)開発事業 当社グループの開発事業では、自社開発パッケージ製品の販売及びカスタマイズ、受託システム開発、セキュリティ関連製品の販売が主な事業内容となっております。自社開発パッケージ製品の販売及びカスタマイズ、受託システム開発においては、従前より株式会社大塚商会のERP「SMILEシリーズ」の開発及びカスタマイズを中心に行っております。特に鋼材業・木材業向けに「SMILEシリーズ」で機能する業種テンプレートを自社開発し、これらの販売・サポートについても、パートナー企業との連携を強化して展開してまいりました。また、当社の受託した案件において、株式会社アルテックスが一部の開発を担うなど、それぞれの強みを生かした連携強化を図り、新たな事業機会を創出しております。 これらの結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は1,882,766千円、セグメント利益は349,993千円となりました。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における総資産は2,255,380千円となりました。流動資産は1,457,017千円となり、主な内訳は、現金及び預金671,834千円、売掛金及び契約資産735,757千円であります。固定資産は798,362千円となり、主な内訳は、有形固定資産521,525千円、投資その他の資産201,740千円であります。また、株式会社アルテックスの子会社化に伴い、のれんを計上しております。 (負債) 当連結会計年度末における負債は1,048,363千円となりました。流動負債は738,601千円となり、主な内訳は、買掛金245,534千円、賞与引当金84,534千円、未払費用81,503千円、1年内返済予定の長期借入金74,200千円であります。固定負債は309,761千円となり、主な内訳は、長期借入金276,666千円であります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は1,207,017千円となりました。主な内訳は、資本金222,158千円、資本剰余金163,398千円、利益剰余金819,399千円であります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、605,834千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれら要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は56,746千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益128,024千円、減価償却費45,158千円及びのれん償却額7,531千円の計上により資金が増加した一方で、売上債権の増加額95,599千円、法人税等の支払額16,218千円により資金が減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は113,073千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出16,816千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が83,964千円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は10,326千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出64,641千円、社債の償還による支出10,000千円及び配当金の支払による支出27,534千円の一方で、長期借入れによる収入100,000千円があったことによるものであります。 (2)生産、受注及び販売の実績 ① 生産実績 当社の提供するサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。 ② 受注実績 当社では、受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。 ③ 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 検証事業(千円)   2,675,854   - 開発事業(千円)   1,882,766   - 合計(千円)   4,558,620   - (注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%) (株)大塚商会   1,396,473   31.0 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積による不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度の売上高は、4,558,620千円となりました。これは検証事業・開発事業の両事業において堅調に拡大したことに加え、特に開発事業においては、製品の受注が増加したことによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は、3,829,770千円となりました。また、売上総利益は728,850千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は663,442千円となりました。この主な内容は、給料及び手当が217,171千円、支払報酬が50,161千円によるものであります。 この結果、営業利益は65,408千円となりました。営業利益率については、当連結会計年度で1.4%となりました。 (経常利益) 当連結会計年度において、助成金収入52,292千円及び共済解約返戻金8,000千円を含め営業外収益を67,878千円計上いたしました。一方で支払利息など営業外費用を5,262千円計上いたしました。この結果、経常利益は128,024千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益は128,024千円となり、法人税等が41,522千円計上された結果、親会社株主に帰属する当期純利益は86,501千円となりました。 b.財政状態の分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、中長期的に持続的な成長を図るため、従業員等の採用に係る費用や、人件費等の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用への資金需要があります。 当連結会計年度における資金の主な増減要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますが、経常的な運転資金や事業規模拡大による設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。 d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「常にお客様の目線で考え、IT技術を通じて顧客の成長に貢献します。」「社員一人一人の能力と価値を尊重し、公平に評価します。」「地域社会、業界、有益な社会事業に貢献し環境・資源の保護に努めます。」「健全な利益を確保し、成長事業に投資し、株主に適切な利益貢献をします。」を企業理念のもと、優秀な人材を集め、市場で必要とされる製品・サービスを創造し、それらを利用頂くことにより社会貢献してまいりたいと考えております。そのために、当社グループは高い収益性をもって成長し続けることを目標としており、成長性と収益性、効率性のバランスを取りながら経営を行ってまいります。 具体的な目標と致しまして、売上高成長率、売上高営業利益率を掲げております。売上高成長率は、企業及び事業規模の拡大と継続的な成長を示す指標として、また、営業利益率は本業によって適切な利益が生み出されているかを判断する指標として重視しております。これらの指標を高水準で維持していくことを目標とし、企業価値の最大化を図ってまいります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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