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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

Laboro.AI

5586 · Growth · 情報・通信業

企業の事業変革に直結するオーダーメイドAIを開発する専門集団。

概要

株式会社Laboro.AIは2016年創業のAIソリューション企業である。顧客企業の成長戦略に合わせたオーダーメイドのAI開発と事業変革コンサルティングを主力とし、2023年7月に東京証券取引所グロース市場に上場した。2025年9月期の連結売上高は19億円、従業員数は100名。

カスタムAIとシステム開発の二軸で構成される事業

当社グループは「カスタムAIソリューション事業」と「システム開発事業」の二つのセグメントで構成される。カスタムAIソリューション事業は、顧客企業固有の戦略や課題に合わせたAIソリューションを開発し、導入を通じた事業変革のコンサルティングを提供する。システム開発事業は、2025年9月期に子会社化した株式会社CAGLAが担い、自動車など製造業向けのシステム開発やUI/UXデザインを行う。カスタムAI事業が売上の大半を占め、2025年9月期のセグメント売上高は18.9億円である。

バリューアップ型AIテーマに特化した市場戦略

当社は、業務効率化にとどまらず、新規製品・サービスの創出やビジネスモデル変革に直結するAIテーマを「バリューアップ型AIテーマ」と定義し、ここに経営資源を集中する。特に「研究開発型産業分野」(半導体、材料、化学など)と「社会基盤・生活者産業分野」(消費材、流通、交通など)の二つを重点領域としている。この戦略により、顧客企業の中長期的な成長を支える難易度の高いプロジェクトを受注し、強固な顧客基盤を築いている。

ソリューションデザインの手法体系と専門人材

当社は、AI技術の深い理解と顧客企業の事業課題への洞察を両立する能力を「ソリューションデザイン」と呼び、これを手法体系として組織内で共有している。この体現者として、「ソリューションデザイナ」や「エージェントトランスフォーメーションプロデューサー」といった専門人材を育成している。彼らは顧客企業のプロジェクトチームと合同で、企画構想から開発・導入・継続的チューニングまでを一気通貫で行う。

資本業務提携による成長基盤の強化

当社は複数の有力企業と資本業務提携を結び、技術力と事業基盤を拡充してきた。2021年7月には株式会社SCREENアドバンストシステムソリューションズと、2022年6月には株式会社博報堂と提携。2022年9月には三井化学、ゼンリン、日本ガイシ、SCREENホールディングスから出資を受けた。これらの提携により、各産業の代表的な企業との協業関係を深め、AIプロジェクトの共同実施や営業連携を進めている。

業界の中での役割は企業のバリューアップ型AIテーマに特化したAI開発・コンサルティング企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
19億円
営業利益
2億円
営業利益率
10.5%
純利益
1億円
2025/9 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2025/9
事業売上構成比利益利益率
カスタムAIソリューション事業19億円100.0%3億円15.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01研究開発型産業(半導体・産業機械・材料・化学・ライフサイエンス・自動車)主力

研究開発から事業化までのR2BプロセスにAIを応用し、新製品創出やビジネスモデル変革を支援。半導体や材料などの顧客と長期プロジェクトに取り組み、強固な関係を構築。

研究開発型産業のR2Bプロセス変革で高い参入障壁を構築

主要顧客SCREENホールディングス、SCREENアドバンストシステムソリューションズ、日本ガイシ、THK

主な製品・サービス3
最適化ソリューションズ
製造・建設・物流などリアル産業の計画策定や設計業務を高度化する複数のソリューション群。
強化学習による振動制御ソリューション
建設物や精密機械の振動を強化学習AIで制御するソリューション。
ビジネス潜在ニーズ探索ソリューション
自然言語処理で企業の研究開発成果の販売先・協業先を探索・発見する。

02社会基盤・生活者産業(消費財・流通・交通・メディア・金融・エンタメ)主力

消費者向けサービスや社会インフラ分野で、新規デジタルサービス開発や1to1コミュニケーション活性化、交通運行・都市管理の最適化などのAI活用を支援。

主要顧客博報堂

主な製品・サービス8
AGT-Xソリューション
企業変革を目的としたAIエージェントの企画・開発をワンストップで伴走支援するソリューション。
不良・異常検出ソリューション
ディープラーニングの画像認識で不良品や異常箇所を検出し、検査業務を効率化。
安全管理ソリューション
動画映像から特定の対象物や行動を認識し、注意喚起や安全監視を実現。
物体カウントソリューション
画像や映像から人や物体の個数を効率的にカウント。
文章分類・タグ付けソリューション
大量のドキュメントをAIが分類・タグ付けし、内容把握を容易にする。
マッチングソリューション
人と職の情報から最適なマッチングをニューラルネットワークで実現。
類似画像検索ソリューション
画像自体を解析することで、キーワードや色合いだけでは見つからない類似画像を検索。
L-Vision
AIカメラが人・物・空間を認識し、ビジネス課題の解決につなげるソリューション。

03自動車をはじめとする製造業準主力

システム開発事業として、製造業向けにシステム開発やUI/UXデザインを提供。グラフデータベース技術に強みを持ち、データ管理システムの構築も手掛ける。

製品と技術

フルカスタムのAIソリューション開発「AI-ソリューションデザイン」

顧客企業の戦略や課題に合わせて、要件定義から開発・導入までをフルカスタムで行うサービスである。深層学習、強化学習、自然言語処理など最先端の機械学習技術を応用し、新規製品やサービスの創出を支援する。これまでに大林組向け振動制御システムや、味の素向け栄養管理サービス「勝ち飯®AI」などの事例がある。

生成AI活用のセミカスタム「エージェントトランスフォーメーション」

大規模言語モデルなど生成AIの技術基盤を用い、セミカスタムでAIソリューションを開発するサービスである。顧客組織へのAI導入と事業変革のコンサルティングを一体で提供し、AIエージェントの自律業務遂行など新しい価値の創出を目指す。2025年12月にリリースした『AGT-Xソリューション』はこの領域の最新サービスである。

独自開発の日本語BERTモデル「LaboroBERT」シリーズ

2020年4月、当社はオリジナルの日本語版BERTモデル『LaboroBERT』を公開した。高性能な日本語自然言語処理を実現し、その後軽量版『Laboro DistilBERT』も公開。これらのモデルは、顧客向けの文章分類やタグ付け、検索などのソリューション開発に活用されており、当社の自然言語処理技術の基盤となっている。

産業応用を想定した領域別ソリューション群

当社は業界横断的に利用可能な個別ソリューションも展開する。2017年の『マッチングソリューション』、2018年の『文章分類・タグ付けソリューション』、2020年の『不良・異常検出ソリューション』、2021年の『強化学習による組合せ最適化ソリューション』、2022年のカメラ一体型『L-Vision』、2023年の『ビジネス潜在ニーズ探索ソリューション』、2025年の『最適化ソリューションズ』など、7つのソリューションをリリースしている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 研究開発型産業(半導体・産業機械・材料・化学・ライフサイエンス・自動車)研究開発型産業のR2Bプロセス変革で高い参入障壁を構築

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

情報サービス、小規模だが黒字化見通し

Laboro.AIは情報・通信業に属し、売上高は10億円台と小規模。同業のVR*A*N SolutionやCocoliveと比較して規模は小さいが、2025/9期に営業利益率10.53%の黒字化見込み。業界内ではニッチ分野に特化している可能性。

強み

  • 2025/9期営業利益率10.53%と高い収益性。
  • 2023/9期14億円→2025/9期19億円と増収。
  • 情報・通信業に属し、AI関連サービスを提供。
  • 10%超の営業利益率は業界平均以上。

課題

  • 売上高20億円未満で、競合に比べ規模が小さい。
  • 小規模ゆえに成長の持続性が課題。
  • AI分野は競争が激しく、差別化が重要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がLaboro.AI

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

人工知能技術の専門会社として2016年に創業

2016年4月、東京都文京区に資本金1,000千円で株式会社Laboro.AIを設立した。設立目的は人工知能技術を用いたソリューション開発とAI活用に関するコンサルティングである。翌2017年5月には本社を東京都中央区に移転し、同年9月には初のプロダクトとなる『マッチングソリューション』をリリースした。

初のカスタムAIプロジェクトと日本語BERTモデルの公開

2019年から2020年にかけて、沖電気工業との感情推定技術の共同研究、パーソルテクノロジースタッフへのマッチングソリューション提供、日本総合研究所への文章分類ソリューション提供、大林組への深層強化学習を用いた振動制御システム開発など、カスタムAIの実績を積んだ。2020年4月にはオリジナル日本語版BERTモデル『LaboroBERT』を公開し、12月には軽量版『Laboro DistilBERT』も公開した。

独自技術の開発と資本業務提携による事業拡大

2021年1月にはRustベースの深層強化学習フレームワーク『Border』の開発を開始。同年3月には味の素がカスタムAIを用いた「勝ち飯®AI」β版をリリース。2021年7月にSCREENアドバンストシステムソリューションズと資本業務提携を結び、2022年6月には博報堂とも同様の提携を締結。2022年7月にはカスタムAI搭載カメラソリューション『L-Vision』をリリースした。

東証グロース市場への上場と相次ぐ資本提携

2022年9月、三井化学、ゼンリン、日本ガイシ、SCREENホールディングスから出資を受けた。2023年3月には『ビジネス潜在ニーズ探索ソリューション』をリリースし、同年7月に東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場により資金調達力を高め、さらなる成長を目指す。

グループ拡大と構造調整の2024年~2025年

2024年7月、X-AI.Labo株式会社の株式を取得し関連会社化した。同年12月、大林組向けに開発した構造体の制振システムが特許を取得。2025年4月には株式会社CAGLAを子会社化し、システム開発事業を開始。一方、2025年9月にはX-AI.Laboの株式をグロービングに譲渡し合弁を解消、新たな業務提携に切り替えた。

新ソリューションのリリースと国際学会での成果

2025年8月、国際学会「ISWC 2025 Challenge Track」で主著論文が採択され、最先端技術の研究開発力を示した。同年12月には『最適化ソリューションズ』と『AGT-Xソリューション』をリリースし、AIソリューションのラインアップを拡充した。これらの動きは、カスタムAI開発のノウハウをパッケージ化し、事業のスケール化を進める戦略の一環である。

年表28件を開く

2010年代

  • 2016年4月創業人工知能技術を用いたソリューション開発、人工知能の活用に関するコンサルティングを目的として東京都文京区に株式会社Laboro.AI(資本金1,000千円)を設立
  • 2017年5月東京都中央区に本社を移転
  • 2017年9月『マッチングソリューション』(注2)リリース
  • 2018年1月『文章分類・タグ付けソリューション』(注2)リリース
  • 2018年4月沖電気工業株式会社と感情推定技術の共同研究
  • 2019年2月パーソルテクノロジースタッフ株式会社へ『マッチングソリューション』を用いたカスタムAIを提供
  • 2019年8月株式会社日本総合研究所へ『文章分類・タグ付けソリューション』を用いたカスタムAIを提供
  • 2019年12月株式会社大林組へ深層強化学習を用いたカスタムAIの提供により振動制御システムを開発

2020年代

  • 2020年4月オリジナル日本語版BERT(注3)モデル『Laboro.AI日本語版BERTモデル(LaboroBERT)』公開
  • 2020年11月非破壊検査株式会社へ『不良・異常検出ソリューション』を用いたカスタムAIを提供
  • 2020年12月オリジナル日本語版BERT(注3)モデル『Laboro DistilBERT』公開
  • 2021年1月Rustベースの深層強化学習フレームワーク『Border』(注2)を開発開始
  • 2021年3月カスタムAI提供により開発されたウェブサービス「勝ち飯®AI」β版を味の素株式会社がリリース
  • 2021年4月公益性の高いテーマに対してカスタムAIを無償提供するプロボノ活動開始
  • 2021年7月株式会社SCREENアドバンストシステムソリューションズと幅広いAI関連プロジェクトを共同実施する内容の資本業務提携
  • 2021年8月プロボノ活動(社会貢献活動として無償でプロジェクトを行う取組)として山口県 指定無形文化財「鷺流狂言」の伝承・普及へカスタムAIを提供
  • 2021年12月『強化学習による組合せ最適化ソリューション』(注2)リリース
  • 2022年6月株式会社博報堂と幅広いAI関連プロジェクトを共同実施する内容の資本業務提携
  • 2022年7月カスタムAI搭載カメラソリューション『L-Vision』(注2)リリース
  • 2022年9月三井化学株式会社(出資主体はMCIイノベーション投資事業有限責任組合)、株式会社ゼンリン(出資主体はZFP第1号投資事業有限責任組合)、日本ガイシ株式会社、株式会社SCREENホールディングスとの資本提携
  • 2023年3月『ビジネス潜在ニーズ探索ソリューション』(注2)リリース
  • 2023年7月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年7月X-AI.Labo株式会社の株式を取得し関連会社化
  • 2024年12月大林組へAI開発支援を行った建設物の揺れを制御する「構造体の制振システム」が特許取得
  • 2025年4月M&A株式会社CAGLAの株式を取得し子会社化
  • 2025年8月最先端の技術が集まる「ISWC 2025 Challenge Track」にて主著論文採択
  • 2025年9月グロービング株式会社との合弁契約を解消し、X-AI.Labo株式会社の株式の全持分をグロービング株式会社に譲渡。グロービング株式会社との間で新たな業務提携契約を締結
  • 2025年12月『最適化ソリューションズ』(注2)リリース『AGT-Xソリューション』(注2)リリース

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/9期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    バリューアップ型AIテーマへの特化

    新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革に直結するAIテーマ(バリューアップ型)に注力。一般的な受託開発やコンサルと差別化し、長期安定的な収益を目指す。

  2. 02

    研究開発型と社会基盤・生活者分野への重点投資

    半導体・化学など研究開発型産業と、流通・交通など社会基盤・生活者産業の2分野に焦点を当て、AIによるR2B変革や新サービス創出を推進する。

  3. 03

    優秀人材の獲得・育成と技術資産の蓄積

    難易度の高いプロジェクトで人材を惹きつけ、独自の「ソリューションデザイン」ノウハウを体系化。AI開発フレームワークなど再利用可能な技術資産を蓄積し横展開する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で100人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は968万円で、2期前と比べて0.8%平均年齢は36.2歳、平均勤続年数は2.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数
2023年9月97636.31.856
2024年9月99035.92.071
2025年9月96836.22.4100

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都中央区23百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年9月期の売上高は19億円営業利益2億円前期と比べると増収増益で、売上が+26.7%、利益が+0.0%。

売上高
+26.7%
19億円
営業利益
+0.0%
2億円
純利益
+0.0%
1億円
営業利益率
10.5%
前期比 -2.8%pt

会社が出している今期の予想2026年9月期

項目会社予想前期実績
売上高26億円19億円
営業利益4億円2億円
純利益3億円1億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

9期分

直近は2026年3Qで、売上は6億円、営業利益は0億円。前年の2023年3Qと比べると、売上は−40.0%、営業利益は−100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q10220.01
2023年4Q40
2024年1Q300.00
2024年2Q4125.00
2024年4Q81
2025年2Q10220.01
2025年4Q900.00
2026年2Q13215.41
2026年3Q600.01

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2019年3月期からの8期で、売上は2億円から19億円へ9.5倍に増えた。直近期の営業利益率は10.5%。売上は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2019年3月210
2019年9月100
2020年9月411
2021年9月711
2022年9月7−10
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2023年9月1421
2024年9月1521
株式会社CAGLAの株式を取得し子会社化
2025年9月192210.51

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年9月期

売上高19億円のうち、営業利益として残るのは2億円10.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の5.3%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金31.6%6億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金57.9%11億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益10.5%2億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
68.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.1pt
10.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.4pt
5.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比7.3pt
5.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
17.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年9月期は営業CFが2億円、投資CFが3億円で、差し引きのフリーCFは5億円この組み合わせは現金積み上げ型にあたる。本業・資産売却・調達のすべてで現金が入ってきている。大型買収や再編の前触れのことも期末の手元現金は20億円で、売上の12.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年9月10012
2022年9月−2−110−310
2023年9月109119
2024年9月0−40−415
2025年9月230520

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年9月期の総資産は28億円。このうち返さなくてよい自己資本が25億円で、自己資本比率は90.6%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年3月21147.1
2019年9月10141.6
2020年9月31235.0
2021年9月42250.4
2022年9月1312188.6
2023年9月2522390.3
2024年9月2624292.3
2025年9月2825390.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年9月期の内訳
現金及び預金
20億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
5億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
3億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
81
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率21 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中9位あたり、逆に低いのはROE605社中485位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.8%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
10.5%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
90.6%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
26.7%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥871で、1年前と比べて-16.2%過去52週の値幅のなかでは39%の位置にある。

¥871-2.8%1ヶ月+5.1%1年-16.2%時価総額139億円
過去52週の値幅
安値¥744高値¥1,067

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)90.0倍
PER (会社予想)51.7倍
PBR5.13倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は904円で、前日比+5.73%と上昇し、25日線(846.24円)を約6.8%上回っています。75日線(833円)や200日線(851円)も上回っており、短期・中期的な上昇トレンドにあります。52週高値1067円からは約15%下の水準で、戻りが続いています。8月14日には出来高が35万株と急増し、その後も高水準を維持しており、強い買いが入っています。RSIは70.48とやや過熱気味で、短期的な調整に注意。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PER 85.43倍と業界平均30.09倍を大幅に上回り、PBR 4.87倍も平均3.53倍より高い。ROE 5.8%と収益性は低く、株価水準は割高感が強い。無配で配当利回りはゼロ、株主への還元は乏しい。業績は増収増益傾向にあるが、その成長期待が株価に織り込み済みで、割高な評価は持続可能か疑問。成長性を考慮しても現在の評価はやや過大。

指標この会社業種平均
PER (実績)90.0倍47.9倍
PER (予想)51.7倍
PBR5.13倍2.96倍
ROE5.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

AI市場の成長に伴い、売上は増加傾向にあるが、収益性は低く、2025年9月期の売上高19億円、営業利益率10.53%と企業規模は小さい。強気派は、AI需要の拡大で成長が加速すると期待する。弱気派は、競争激化で収益性が悪化し、時価総額に比べて利益が伴わないと懸念する。将来の成長性と現在の収益性のギャップが争点。

プラスに働く材料7
  • AI需要の拡大

    市場全体の成長で、売上が増加基調にある

  • 高い成長率

    直近の売上成長率は20%超と高い伸びを示す

  • 買収や提携の可能性

    同業他社や周辺企業との連携で事業を拡大する余地

  • 売上高19億円、前年度比26.7%増2026年9月期決算影響

    売上高15→19億円と拡大。AI関連サービスの需要増が続く。

  • 営業利益2億円、利益率10.53%2026年9月期決算影響

    営業利益2億円、営業利益率10.53%と黒字を確保。高付加価値事業が寄与。

  • AI需要拡大と売上高19億円不定影響

    売上高は14→15→19億円と3期連続増加。成長市場を背景に受注拡大の可能性。

  • 外国持株比率0.71%の低さからの買い増し継続影響

    外資比率0.71%と極めて低い。AIテーマで海外投資家の物色対象になり得る。

マイナスに働く材料7
  • 収益性の低さ

    営業利益率が10%程度で、規模の経済が働いていない

  • 競争が激しい

    AI分野は多数の新興企業が参入し、差別化が難しい

  • 株価下落

    過去1年で株価が31%下落し、バリュエーション調整が続く

  • PER85.43倍とバリュエーション過大継続影響

    純利益1億円に対し時価総額132億円、PER85.43倍。業績が伴わないと調整リスク。

  • PBR4.87倍の高水準継続影響

    PBR4.87倍と純資産の約5倍。ROE5.8%に対して割高感がある。

  • 無配当で株主還元なし通年影響

    配当利回りはデータ上ゼロ。成長投資に集中するため短期的な還元期待は薄い。

  • 株価1年で31.1%下落のトレンド継続影響

    株価は1年で▲31.14%。下落トレンドが続けば需給悪化の懸念。

次の決算で確かめる点
売上高成長率
事業規模の拡大ペースを測るため
営業利益率
スケールメリットが出るかどうかを確認するため
顧客数・契約数
サービスの普及度と継続性を評価するため

株主

有価証券報告書より

2025年9月期末の株主数は延べ11,844人。区分でいちばん多いのは個人・その他84.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が12.6%を占め、残る87.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年9月%2024年9月%2025年9月%
個人・その他78.285.184.5
事業法人13.113.012.5
証券会社2.61.12.1
外国法人5.20.40.5
外国人個人0.10.30.3
金融機関0.80.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01椎橋 徹夫23.95
02藤原 弘将23.95
03株式会社博報堂7.37
04松藤 洋介5.32
05株式会社SCREENホールディングス2.21
06株式会社SCREENアドバンストシステムソリューションズ1.45
07山口 浩司0.96
08福田 朋秋0.86
09日本碍子株式会社0.74
10楽天証券株式会社0.54

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で−100%、1株純資産は8期で−100%。直近期のROEは5.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2019年3月15,80435,03958.2
2019年9月−15,53319,506−57.0
2020年9月5974.5
2021年9月51839.5
2022年9月−383−5.8
2023年9月101428.2100.4
2024年9月81505.8112.9
2025年9月91605.8105.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2025/9期の役員報酬は総額53百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
椎橋徹夫代表取締役CEO433,811,000
藤原弘将代表取締役COO兼CTO433,811,000
菅野寛取締役67
岩崎俊博取締役69
前田晴美常勤監査役63
井ノ浦克哉監査役39
田中洋子監査役47

役員報酬の内訳2025/9

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2323216
社外取締役521214

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/9期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容13,683字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) 事業の概況 当社グループは「すべての産業の新たな姿をつくる。」「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」をミッションに、「カスタムAIソリューション事業」及び「システム開発事業」の2つの事業を展開しております。「カスタムAIソリューション事業」は幅広い産業の顧客企業に、戦略や経営課題に合わせたオーダーメイドのAIソリューションを提供しております。顧客企業の成長や構造転換に直結する新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革等のビジネスの新しい施策展開に関連するAIテーマ(当社では「バリューアップ型AIテーマ」と定義)に注力しております。「システム開発事業」は、2025年9月期よりグループ会社とした株式会社CAGLAの事業領域です。自動車をはじめとする製造業の顧客企業を中心に、顧客のニーズに合わせたシステム開発やUI/UXデザインの開発を行っております。 なお、上記に記載しておりますとおり、株式会社CAGLAをグループ会社としたことにより、当連結会計年度より報告セグメントを追加しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 図1:「カスタムAI」の概要 当社グループが展開する「カスタムAIソリューション事業」と「システム開発事業」の提供内容、及び、当社の事業の柱である「カスタムAIソリューション事業」の提供を支える当社独自の手法体系である「ソリューションデザイン」の内容は以下のとおりであります。 1. カスタムAIソリューション事業 顧客企業固有の成長戦略や事業課題に合わせ、最先端の機械学習技術を応用したAIソリューションを開発し、その導入を通した事業変革のコンサルティングを行うことで顧客企業とAIイノベーションを共創するサービスです。AI技術に対して深い知見を持ちソリューション設計とコンサルティングを行う当社独自のAIコンサルタントとエンジニアが、顧客企業のメンバーと共にプロジェクトチームを組み、事業変革の企画構想、AIソリューションの要件定義から開発・PoC(Proof of Concept: 実現したいサービスやプロダクトの簡易版を用い実効性を検証する取組)、導入・実装、継続的な再学習・チューニングまでを一気通貫で行います。 1-1. カスタムAIの提供を支える手法体系 当社では、カスタムAIサービスの提供において、AI技術に対する深い理解・知見と顧客企業の成長戦略や事業課題への深い理解・洞察を両立し繋ぎ合わせ、適切なAIソリューションの設計とその導入を通した企業変革のデザインを行うことが最も重要と考え、このような営みやそれを遂行する能力を「ソリューションデザイン」と呼ぶ概念で定義しております。 そして、これまで幅広い業界の代表的な企業と通算400を超えるプロジェクトで行なってきた「ソリューションデザイン」の事例を常に組織内で共有し、手法体系として整理・拡張を行っております。 当社独自のAIコンサルタントである「ソリューションデザイナ」「エージェントトランスフォーメーションプロデューサー」は、ソリューションデザインの体現を通して、AIイノベーションを再現性を持ち創出する能力を備える、新しいタイプのプロフェッショナル(専門家人材)を目指す人材集団です。 図2:「カスタムAI」提供の流れ 1-2. カスタムAIの提供サービス カスタムAIを提供する具体的な形態として「AI-ソリューションデザイン」と「エージェントトランスフォーメーション」の二つの取組みを展開しております。(図3) 「AI-ソリューションデザイン」は、AIの新たな価値の探索に主眼をおき、顧客企業の戦略や課題に合わせたAIソリューションの設計とAI導入を通じたコンサルティングを行い、フルカスタムでAIソリューションを開発します。 「エージェントトランスフォーメーション」は、生成AIを活用した価値の深化に主眼をおき、汎用的な技術基盤を用いてセミカスタムでAIソリューションを開発し、顧客組織へのAI導入及びAI導入による事業変革のコンサルティングを行います。 図3:カスタムAIの2つの提供形態 当社がこれまで取り組んできた「カスタムAIソリューション事業」のプロジェクトの例は、図4および図5のとおりです。 図4:プロジェクト事例(BtoB業界) 図5:プロジェクト事例(BtoC業界) 1-3. カスタムAIの狙う市場・外部環境について 現在、AI技術は幅広い産業で実用に向けた実証実験が実施され、様々なAIソリューションが市場に登場しております。但し、「DX白書2023」(注1)によると、特に国内においてはその多くがアナログ・物理データのデジタル化(デジタイゼーション)や業務の効率化による生産性の向上(デジタライゼーション)を目的に導入されていると考えられ、新規製品・サービスの創出や顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革(デジタルトランスフォーメーション)の成果は先行する米国に比べ限定的です。このことから当社は、新規製品・サービスの創出やビジネスモデルの根本的な変革を目的としたビジネスの新しい施策展開に関連するAIソリューションの開発と導入支援サービス(当社では「バリューアップ型AIテーマ」と定義)に大きな市場機会があると考えております。 当社は、AI技術を今後20~30年以上かけて進む“第四次産業革命”の一つの要素と捉えております。“第四次産業革命”とは、18世紀の最初の産業革命以降4番目の主要な産業の転換期を指し、世界経済フォーラムによればその特徴はデジタルな世界、物理的な世界、人間が繋がり融合することで産業や社会構造の変革が起こることとされています(注2)。当然それはAI技術という一つの要素だけで起こるものではなく、様々な要素が関係しながら各企業や産業、そして社会のアーキテクチャ(全体構造)が転換することによりはじめて実現します。したがって、AI技術活用の本格的な進展は、単に多くのAIソリューションが市場に出回るだけでは進まず、各企業がビジネスそれ自体の在り方に加え、ハードウェア、ソフトウェア、データなどの企業活動を支える技術要素も含めた会社のアーキテクチャ(全体構造)を転換していけるかにかかっていると考えております。 図6:第四次産業革命の構図(当社の見立て) 同時に、当社はAI技術を、ソフトウェア全般の在り方を大きく変える技術であるとも捉えております。一部の専門家の間では、従来のIT技術を人間が全ての処理ロジックを定義する「演繹的なプログラミング」により開発される“Software1.0”とした場合、AIの中核を成す機械学習技術はデータから処理ロジックを学習する「帰納的なプログラミング」により開発される“Software2.0”であると言われています(注3)。このプログラミング方法の根本的な違いが、例えば画像認識や生成、機械翻訳、文章の生成や自然な会話などIT技術では実現が難しかったことを可能にしました。ソフトウェアの性質が根本から異なるのであれば、従来のソフトウェア開発や運用を支える技術基盤とは異なる新たな技術基盤の整備がAIソフトウェアには不可欠であると当社は考えております。 図7:Software1.0からSoftware2.0への転換のイメージ 当社は以上を踏まえ、企業がAI技術を使ってイノベーションを生み、社会や産業の構造が変わっていくことを支援したいと考えています。そのためには、AI技術を深く理解した上で企業のアーキテクチャ(全体構造)を変えるプロフェッショナル人材(専門家人材)と、AIソフトウェアの開発と運用を支える新たな技術基盤の整備の二つが鍵になると考えております。 対して、前述のとおり「DX白書2023」(注1)によれば国内では未だデータのデジタル化や業務効率化を目的とした取組内容が多く、新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革など本来の意味での「デジタルトランスフォーメーション」(デジタルで構造転換を図ること)の進展は先行する米国に比較し大きく遅れております。そして、現在のAIソリューション市場はそれらの取組状況に呼応する形で企業の部分的な業務の効率化を目的とするSaaS型ソリューション(注4)提供やソリューション受託開発を行う企業が多く、新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革を通した企業の構造転換を支援するサービスは限定的であると考えております。他方で、先行する米国ではデータのデジタル化や業務効率化と近い水準で構造転換に関する取組内容が進んでいることから、国内においても同様の取組内容が今後進展する潜在可能性は大きいと考えております。このことから当社は、データのデジタル化や業務効率化等のソリューションとは一線を画す「トランスフォーマティブな(企業の構造転換に踏み込む)」指向を持ち、顧客企業固有の成長戦略や事業課題に合わせ、新規製品・サービスの創出やビジネスモデルの変革を目的としたビジネスの新しい施策展開に関連するオーダーメイドのAI開発とAI導入・事業変革のコンサルティングを行うサービスに対する需給ギャップが今後拡大すると考え、このようなサービスに関連する市場を今後大きな市場機会が生まれる「バリューアップ型AIテーマ」市場と定義し捉えております。 (注1) 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX白書2023」(2023年3月) (注2) 総務省「第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究」(平成29年) (注3) 国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター(CRDS)「研究開発の俯瞰報告書 システム・情報科学技術分野(2021年)」(2021年3月) (注4) Software as a Service:サービス提供事業者のサーバーで稼働しているソフトウェアを、インターネットなどのネットワークを経由してユーザーが利用するサービス 1-4. カスタムAIソリューション事業の特徴と優位性 「カスタムAIソリューション事業」の特徴は、顧客企業の成長と構造転換に直結する新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革等のビジネスの新しい施策展開に関連するAIテーマ(「バリューアップ型AIテーマ」)に注力をおいてオーダーメイドのAI開発とAI導入・事業変革のコンサルティング(「カスタムAI」)を提供するというサービスコンセプトの下、AIソリューションの開発とその導入によるビジネスの変革を支援する専門人材(AIコンサルタントとエンジニア)が行う、フルカスタムのAIソリューション開発(「AI-ソリューションデザイン」)とセミカスタムのAIソリューション開発(「エージェントトランスフォーメーション」)という二つのサービスを主力に、顧客企業と重要なテーマに共に取り組む強固な関係を築いていることです。 優秀な専門人材が揃い、各産業を代表する企業や産業の変革に係る難易度の高いテーマに挑み、いち早く成功事例を創出し、そうした成功事例を拡大再生産し、結果幅広いテーマのプロジェクトが拡充されることで強固な顧客基盤が形成される。さらに、強固な顧客関係があることでより知的にチャレンジングかつ産業インパクトの大きいテーマに取り組むことが可能となり、そのような魅力的な取組機会がさらに優秀な専門人材を惹きつけ育成を加速する。このようにそれぞれの特徴が連携し相互強化するサイクルが回ることが、当社の優位性を構築しております。(図8) 図8:カスタムAIの特徴と優位性構築のサイクル ① <人材> 専門人材の集積 当社は、戦略コンサルティングファームや総合コンサルティングファームにてビジネスコンサルティングの専門経験を積んだ人材、SIer(システムインテグレータ)にてITシステムの開発や運用の専門経験を積んだ人材、データサイエンティストとして高度なデータ解析の専門経験を積んだ人材、事業会社において新規事業の企画・開発の経験を積んだ人材などから、テクノロジーとビジネスに関連する複数の領域において専門経験を積んだ人材を厳選して採用し、OJT(プロジェクトへの従事を通したトレーニング・育成)/Off-JT(プロジェクトへの従事とは別に行われるノウハウや知見の共有や教育)双方を通してソリューションデザインの体系を習得体現する「ソリューションデザイナ」、「エージェントトランスフォーメーションプロデューサー」を育成し組織化しております。当人材が顧客企業のプロジェクト担当チームと合同プロジェクトチームを組成し、プロジェクトを率いる役割を担うことによりAI技術を活用した事業構想や企業変革の推進を行っております。 当社にはAI・機械学習技術の幅広い領域に対応できる専門性を持つ機械学習エンジニアが、幅広い業界から集まっております。そして、当社がメインターゲットとするバリューアップ型AIテーマの中にはAI技術の中でも最先端の手法の実用化に挑むケースが多いことから、例えば、深層強化学習や確率モデリング、最適化、生成AIなどのまだ産業応用事例が多くない先端AI技術の実用化に関する専門的知見を持つ人材の育成が進んでいることが、当社の機械学習エンジニアチームの特徴となっております。また、大規模な開発案件やAIエージェントの需要の高まりを受けて、システム開発エンジニアや、エンドユーザー向けのUI/UX開発/設計を行うデザイナーを始め、機械学習エンジニア以外にも専門的知見を持つ人材の採用・育成を進めています。 ② <拡大再生産の仕組み> カスタムとスケールの両立 当社は、先行する取組実施を通して構築したAIソリューションの開発及びその導入による企業変革のノウハウ・技術を、ソリューション(参照可能なプログラムソースコードやドキュメント)と技術プラットフォーム(ハードウェア一体型基盤、AI開発フレームワーク)として蓄積しております。 当社は、こうした蓄積ノウハウ・技術を、SaaSやパッケージソフトとして提供するのではなく、カスタムAIソリューション開発の効率・効果・スピードを向上させるために応用することで、カスタム(顧客固有のソリューション提供)での価値提供を維持しながらスケール(当社の事業規模拡大)の実現を図っております。 ノウハウ・技術の蓄積と応用は複数のプロジェクトや自社R&D等の取組を跨いで重層的に行われ、それぞれの深化と拡大を同時並行で進めております。(図9) 図9:ノウハウ・技術の蓄積と応用のイメージ このような流れを通して実際にカスタムとスケールを両立している代表的な事例は次のとおりです。 図10は、当社が注力する技術領域の一つである深層強化学習をはじめとする最適化領域に関連するプロジェクトを面展開してきた流れを示しております。2019年に開始したAI振動制御システムの開発が源流となり、その開発ノウハウを纏めた『強化学習による振動制御ソリューション』のリリース、スケジュール最適化問題への取組の拡張、そのノウハウを纏めた『強化学習による組合せ最適化ソリューション』のリリースと複数の応用プロジェクトの開始へと進み、4年以上の期間をかけ継続的にノウハウ・技術蓄積とプロジェクトの拡大が進んで参りました。合わせて、2023年9月期以降、深層強化学習以外の技術領域を活用した最適化関係のプロジェクトも増加してきたことから、最適化領域に関する知見の整理・集約を進め、2025年10月に『最適化ソリューションズ』をリリースしました。現在のプロジェクト構成において、強化学習をはじめとする最適化領域に関するプロジェクトは全体の約40%以上を占めており、収集・蓄積したノウハウ・技術は当社の重要な技術基盤となっております。 図10:深層強化学習関連プロジェクトの面展開の流れ 図11は、現在高い注目を集めているAIエージェントの取組に関連するノウハウ・技術蓄積と応用展開の実績を示しております。当社は、2022年後半より、現在の生成AIブームに先駆けて多様な自然言語処理技術に加えてGPT-3(ChatGPT以前にOpenAIがリリースしたLLM)等のLLMを用いたソリューションの開発を進めておりました。加えて、2024年度以降、ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)の技術革新及び、業務を自律的に遂行するAIエージェントに対する社会的な関心を受けて、技術やプロジェクト知見の蓄積と応用プロジェクトの展開が加速しております。2025年10月にはこれまで蓄積した知見やノウハウ及び、AIエージェントの開発を支える技術基盤を整理し、『AGT-Xソリューション』としてリリースいたしました。現在のプロジェクト構成において、生成AI領域に関するプロジェクトは全体の約40%以上を占めており、収集・蓄積したノウハウ・技術は当社の重要な技術基盤となっております。本領域は今後も顧客企業のニーズの拡大が期待される領域であり、更なる取組みの拡大を目指しております。 図11:AIエージェント(注1)の取組に関連するノウハウ・技術蓄積と応用展開の実績 (注1) AIエージェント- ユーザーから与えられた指示に対し、自律的に問題解決やタスク実行を行うシステム ソリューションと技術プラットフォームの詳細内容については、「(4) 展開するサービスと販売形態 – B)蓄積応用するノウハウ・技術」をご参照ください。 ③ <顧客基盤> 重要テーマを任される顧客との強固な関係 当社は、新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革等、顧客企業に大きな成長をもたらし、かつアカデミア(学術研究)発の最先端のAI技術の自前実装が求められる難易度の高い取組みを「バリューアップ型AIテーマ」と定義し注力しております(図12)。このようなテーマは顧客企業の中長期的成長を左右する重要テーマであることから、一般的な受託開発やコンサルティングサービスに増して、強固な関係による顧客基盤が形成され、より長期安定的かつ持続的に拡大可能な収益を産みやすいビジネスモデルを構築しております。 図12:当社が注力する「バリューアップ型AIテーマ」の定義と競合環境 例えば当社は、半導体、産業機械、材料、化学、ライフサイエンス、自動車などの研究開発を通じて革新的な製品・サービスの創出を目指す分野(当社では「研究開発型産業」と定義)において、AIを用いたR2Bプロセス(Research to Business – 研究開発から事業化までのプロセス)の変革に取り組んでおります。こうした産業領域では、研究開発から事業化までの期間を五〜数十年程度のスパンで捉え大規模な研究開発投資を継続的に行うため、そのR2Bプロセスの根幹の変革に取り組むプロジェクトは長期化・大規模化する性質を持っています。また、研究開発型企業は未だ自前主義の文化が強く、特にその競争力の中核を担うR2Bプロセスにおいて他社と協働するケースは非常に稀である中で、当社は既に複数の顧客企業との取組実績を有し、そのような取組実績を通してさらに当該領域におけるソリューションデザインの能力及びノウハウ・技術の蓄積を深めております。これが、当社の競合企業への高い参入障壁を築き、当社に安定した取引をもたらしております。 また当社は、主に消費材、流通・小売、交通・都市インフラ、メディア、金融、エンターテイメントなど消費者・生活者に直接製品・サービスを提供したり社会インフラを担う分野(当社では「社会基盤・生活者産業」と定義)において、AIを用いた新たなデジタルサービスの開発や顧客との1to1コミュニケーション(一人ひとりの顧客に合わせたコミュニケーション)の活性化、交通運行や都市管理の最適化など社会インフラの変革に取り組んでおります。こうした新規サービスの創出やビジネスモデル変革への取り組みは企業にとって新たな収益創出に直結するため、創出される収益規模に応じてプロジェクトが長期化・大規模化する性質を持っています。 以上のような取組における強みが評価され、研究開発型産業では株式会社SCREENホールディングス、株式会社SCREENアドバンストシステムソリューションズ、日本ガイシ株式会社、THK株式会社と、社会基盤・生活者産業では株式会社博報堂との資本提携等に至りました。 1-5. 展開するサービスと販売形態 当社では、顧客企業固有の成長戦略や事業課題に合わせたオーダーメイドのAI開発とAI導入・事業変革のコンサルティングを行う「カスタムAI」を、「AI-ソリューションデザイン」と「エージェントトランスフォーメーション」の二つのサービスを主力として展開しております。 「AI-ソリューションデザイン」は、顧客の個別事業課題を踏まえてフルカスタムでAIソリューションを開発する形態、「エージェントトランスフォーメーション」は、汎用的な技術基盤を用いてセミカスタムでAIソリューションを開発し顧客組織への組み込みで価値貢献する形態で、ともにAI開発・コンサルティングを提供します。 実際のサービス提供において両提供形態は完全に分離されるものではなく、プロジェクトによりノウハウ・技術の新たな構築と応用の両要素を異なるバランスで含むため、経営管理上は事業セグメントの分離は行わず「カスタムAIソリューション事業」単一での事業体制をとっております。 なお、当社と顧客企業との間の契約形態はAI開発の特性上、成果物の性能・精度等を予め合意形成することが困難であることから、請負契約の形態を採用することは適しておらず、いわゆる成果完成型準委任契約を採用することが多くなっております。 A)   提供形態 A-1.AI-ソリューションデザイン 当社が注力する「バリューアップ型AIテーマ」(顧客企業の成長と構造転換に直結する新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革等のビジネスの新しい施策展開に関連するAIテーマ)を対象に、AIに対する高度な専門的知見とビジネス知見を併せ持つ当社独自のAIコンサルタント(ソリューションデザイナ)と機械学習エンジニアで構成されるプロフェッショナルチームが顧客企業の個別課題を踏まえて、一からソリューション構築に挑みながらAI開発・コンサルティングサービスを提供する形態を、「AI-ソリューションデザイン」として展開しております。 主にAIソリューションの設計・開発およびその導入を通した企業変革コンサルティングが販売単位となり、プロジェクトメンバーのアサインに応じた委託料を対価として受け取る収益モデルとなります。 A-2.エージェントトランスフォーメーション 当社が注力する「バリューアップ型AIテーマ」を対象とする点はAI-ソリューションデザインと同様ですが、サービスを提供するのは、生成AIに対する知見とビジネス知見を持つ当社独自のAIコンサルタント(エージェントトランスフォーメーションプロデューサー)とエンジニアで構成されるプロフェッショナルチームです。一からソリューションを構築するのではなく、エージェントAIの開発における汎用的な技術基盤を活用してセミカスタムでAIソリューションをクイックに開発し、顧客との議論を通じてチューニング、及び顧客の組織へのAI導入やAI導入を前提にした組織や業務の変革の伴走で価値を創出します。当社で蓄積されたノウハウを結晶化した技術基盤を活用することにより、効率的・スピーディなサービス提供が可能になります。 AI-ソリューションデザインと同様に、AIソリューションの設計・開発およびその導入を通した企業変革コンサルティングが販売単位となり、プロジェクトメンバーのアサインに応じた委託料を対価として受け取る収益モデルとなります。 B) 蓄積応用するノウハウ・技術 当社の先行する取組実施を通して構築したAIソリューションの開発及びその導入による企業変革のノウハウ・技術を、ソリューション開発ノウハウ(参照可能なプログラムソースコードやドキュメント)と技術プラットフォーム(ハードウェア一体型基盤、AI開発フレームワーク)として蓄積しております。 図13:代表的なソリューション群 B-1. ソリューション開発ノウハウ(『〇〇ソリューション』の形で展開) 主要なAIアルゴリズムやシステムアーキテクチャの設計、また技術検証や事業検証を行うために参照可能なプログラムソースコードや開発及びコンサルティングの方法論に関するドキュメントをまとめたものです。ラインナップとして、以下の特定用途向けソリューションを展開しております。 ● 最適化 ・ 『最適化ソリューションズ:製造・建設・物流をはじめとしたリアル産業における各種の計画策定や設計業務などを高度化するソリューションを複数ラインナップ。 ● 生成AI ・ 『AGT-Xソリューション』:企業変革を目的としたAIエージェントの企画・開発をワンストップで伴走支援。 ● その他 ・ 『強化学習による振動制御ソリューション』:建設物や精密機器の製造機械などの大敵である揺れへの対策として、自ら最適なパターンを獲得する強化学習を用いたAIが振動を制御。 ・ 『ビジネス潜在ニーズ探索ソリューション』:自然言語処理を用いて、企業の研究開発成果の販売先や提供先、協業先を探索・発見。 ・ 『不良・異常検出ソリューション』:ディープラーニングの画像認識アルゴリズムが、画像から特定の不良品や異常箇所を検出し、検査・点検業務の効率を向上。 ・ 『安全管理ソリューション』:動画映像から特定の対象物や行動・シーンを認識し、検出内容に即した注意喚起や安全監視を実現。 ・ 『物体カウントソリューション』:学習データ作成の負荷を低減し、画像や映像から人や物体の個数を効率的にカウント。 ・ 『文章分類・タグ付けソリューション』:大量のドキュメントもAIが分類・タグ付けし、内容把握や文章評価が簡単に。 ・ 『マッチングソリューション』:人と職、それぞれの情報の関係性をAIが学習。ニューラルネットワークが相思相愛の最適なマッチングを実現。 ・ 『類似画像検索ソリューション』:画像そのものをディープラーニングで解析。キーワード検索や色合いだけでは探し出すことができなかった類似画像を見つけ出す。 B-2. ハードウェア一体型基盤 センサーを搭載したハードウェア(センシングデバイス)と取得したセンシングデータのAI処理基盤をセットとして整備したものです。現実世界の情報を取得し、デバイス内に登載したAI処理基盤によりリアルタイムにAIによる認識を可能にします。特定の業界・企業・用途に限定せず、幅広い用途に向け人の五感を代替するようなカスタムAIソリューション開発に応用できる点が特徴です。現時点では、カスタムAI搭載カメラソリューションとして『L-Vision(エルビジョン)』を提供しております。 ● 『L-Vision』:AIカメラが人・物・空間を認識することを超え、ビジネス課題を成果へとつなぐ、最適なソリューションを提供します。 B-3. AI開発フレームワーク カスタムAIソリューション開発の開発工程を短縮するために、繰り返し使う基礎機能やプログラムソースコードの基本テンプレートをあらかじめ一つにまとめ開発者を支援するツール・開発環境として整備したAI開発フレームワークの開発を進めております。オープンソースの深層強化学習フレームワークである『Border』及びAIエージェント開発における共通機能を提供するフレームワークである『Laboro Agent Template』を提供しており、既に当社が実施する複数のプロジェクトの実装基盤を担い、顧客企業へ提供されております。 ●  『Border』:Rust言語で開発された、強化学習の開発・運用フレームワークで、強化学習モデルの高速な実装・チューニング・運用をサポート。 ●  『Laboro Agent Template』:マルチエージェント型のAIエージェントを迅速に開発するための共通機能を集約したプラットフォーム。 2. システム開発事業 システム開発事業は、2025年9月期よりグループ会社とした株式会社CAGLAの事業領域です。自動車をはじめとする製造業の顧客企業を中心に、顧客のニーズに合わせたシステム開発やUI/UXデザインの開発を行っております。 株式会社CAGLAは、グラフデータベースの開発に強みを持ち、自動車産業をはじめとする顧客に対し、データ管理システムの構築も行っております。株式会社CAGLAが強みを持つグラフデータベース技術は、当社が強みを持つ生成AI領域と関連性の深い技術です。今般、グラフデータベース技術に強みを持つCAGLAをグループに迎えることで、生成AI関係の開発プロジェクト等において、当社が展開するカスタムAIソリューション事業とのシナジーを見込んでおります。実際に、当社の受託したAI開発案件の中で株式会社CAGLAが顧客向けアプリケーションのUI/UX開発を担ったり、グラフデータベース技術に関する協働研究を実施したりするなど、当社とCAGLAのそれぞれの強みを生かした協働を開始しております。 (2) 関連会社の事業内容 当社の有するAI技術の産業実装機能と、グロービング株式会社の有する戦略×DXコンサルティング機能を活用し、自動車・エネルギー産業をはじめとした日本を代表するクライアントへ、AI-X(AIトランスフォーション)に関わるソリューション・コンサルティングを提供していくことを目的に、2024年7月にX-AI.Labo株式会社へ出資いたしました。 この合弁会社の枠組みを起点に多くの成果を創出することができましたが、JVというエンティティを介さずに直接的にグロービング、Laboro.AIの本体同士の協業を実施することでも明確な成果が出てきたことから、2025年9月に当社の有するX-AI.Labo株式会社の株式を売却し、グロービング株式会社との合弁契約を解消し、本体同士の連携を深めていくこととしました。 このため、グロービング株式会社とは新たに業務提携契約を締結し、日本を代表する企業への経営/AI戦略の策定からAI開発の実装までを一気通貫して提供していくため、共同での案件創出に向けた協業を進めていくことを目指しております。 [事業系統図] 用語集 用語   定義 機械学習技術   コンピュータがデータから学習し、予測や分類などのタスクを自動で改善するアルゴリズムの総称。教師あり学習、教師なし学習、半教師あり学習などの手法がある。 深層学習技術/ディープラーニング   機械学習の一種で、ニューラルネットワークを用いた多層構造により、データの特徴を自動で抽出し学習する技術。画像認識や自然言語処理など、様々な分野で高い性能を発揮する。 AIエージェント   ユーザーから与えられた指示に対し、自律的に問題解決やタスク実行を行うシステム。与えられた指示に対して、タスクを分解・計画し、次に取るべき行動を決定しながらタスクを遂行する。 ニューラルネットワーク   人間の脳の神経細胞(ニューロン)を模倣した、複数の層から成るコンピュータアルゴリズム。入力層、隠れ層、出力層などから構成され、層間のニューロンが相互に結合されている。多層構造により、複雑なデータの特徴を学習することが可能。 強化学習   エージェントが環境と相互作用しながら、報酬を最大化するような行動を学習する機械学習の手法。試行錯誤を繰り返し行い、最適な行動ポリシーを見つけることを目指す。自動運転やゲームAIなどに応用される。 ベイズ最適化   確率的な最適化手法であり、ベイズ推定を用いて不確実性を考慮しながら関数の最適化を行う。主にハイパーパラメータの最適化や機械学習モデルの選択などに利用される。 センシングデバイス   環境や物体からの情報を検出し、電気信号に変換する装置。光、温度、圧力、音など様々な種類のセンサーがあり、それらを組み合わせたデバイスが開発されている。IoTやロボット技術、スマートシティなどの分野で広く活用される。 センシングデータ   センシングデバイスが検出した情報を電気信号に変換し、データ化したもの。これらのデータは、機械学習やAI技術によって解析・処理され、様々なアプリケーションに活用される。 フレームワーク   ソフトウェア開発において、アプリケーションの構築に必要な機能やコンポーネントが統合された開発環境。 グラフデータベース   データをノード(点)とエッジ(線)として扱い、関係性を視覚的/直感的に扱うデータベースを指す。データ同士の繋がりを表現するグラフ構造に基づいてデータを格納するため、データ間の関係性をたどる操作を高速に処理することが可能になる。
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経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針等 当社グループは、「すべての産業の新たな姿をつくる。」「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」をミッションに掲げ、各産業の代表的な企業と協働し、顧客企業だけでなく、産業全体、さらには社会全体の本質的な構造転換への貢献を目指しています。そのために、「カスタムAIソリューション事業」と「システム開発事業」の二つの事業を展開しております。「カスタムAIソリューション事業」は、顧客企業固有の成長戦略や事業課題に合わせたオーダーメイドのAI開発とAI導入・事業変革のコンサルティングを行い、主に顧客企業の成長と構造転換に直結する新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革に関連するAIテーマ(当社では「バリューアップ型AIテーマ」と定義)を対象に提供しております。「システム開発事業」は2025年9月期よりグループ会社とした株式会社CAGLAの事業領域です。自動車をはじめとする製造業の顧客企業を中心に、顧客のニーズに合わせたシステム開発やUI/UXデザインの開発を行っております。最先端技術とビジネス戦略の結びつきを強化することで、産業全体の進化を牽引し、社会に貢献する企業であり続けることを経営方針としております。 (1)-1 経営戦略 当社グループの主力事業である「カスタムAIソリューション事業」では、AIプロジェクトの伴走支援能力(「ソリューションデザイン」)をノウハウ化し、範囲の経済を効かせることによる事業成長を目指しています。そのため、顧客企業の新規製品・サービスの創出、及びビジネスモデル変革へのAI技術活用テーマに注力領域を絞っています。さらに、先行する取組を通じて構築したノウハウと技術を別の取組にて応用できる形で蓄積し、それを応用する取組を増やし拡大することを繰り返すことで、高単価かつ長期的な顧客取引を獲得するアプローチをとっております。このアプローチは、SaaSのような低価格で即時導入可能なAIプロダクトを展開することで短期的に中規模な事業規模の確立を狙うアプローチとは異なっております。この戦略を実現するために、市場におけるポジショニング(差別化された領域への位置取り)の確保とケイパビリティ(組織能力)の構築を行うことによって、安定的かつ成長性のあるビジネスモデルの確立に取り組んでおります。 ① ポジショニング(差別化された領域への位置取り)確保 主力事業である「カスタムAIソリューション事業」では、新規製品・サービス創出やビジネスモデル変革等、ビジネスの新しい施策展開により顧客企業に大きな成長をもたらし、かつアカデミア(学術研究)発の最先端のAI技術の自前実装が求められる難易度の高い取組みを「バリューアップ型AIテーマ」と定義し、このような顧客企業の中長期的成長を左右する重要テーマへの取組をメインターゲットとすることで、一般的な受託開発やコンサルティングサービスに比べ、強固な顧客基盤、長期安定的かつ持続的に拡大可能な収益を生みやすいポジショニングを取っております。 さらに、「バリューアップ型AIテーマ」を開拓する切り口として、「研究開発型産業分野」と「社会基盤・生活者産業分野」の二つの分野に重点的に取り組む立ち位置を取っております。これらは、産業のバリューチェーンの川上と川下において、特にAI技術が長期的に大きな付加価値を生む可能性の高い産業分野と考えております。 「研究開発型産業分野」とは、半導体、産業機械、材料、化学、ライフサイエンスなどの研究開発を通じて革新的な製品・サービスの創出を目指す分野を指し、当社はこの分野でAIを用いたR2Bプロセス(Research to Business、研究開発から事業化までのプロセス)の変革を通じて革新的な新製品の開発を狙う取組を、様々な顧客企業と進めております。これは、国内産業が国際競争力を堅持している希少な領域への貢献という観点で重要度の高い取り組みです。 こうした産業領域では、研究開発の開始から事業化までの期間を五〜数十年の長期で捉え、毎年売上高の数%以上の投資を継続的に行うため、R2Bプロセスの変革に取り組むプロジェクトは長期化・大規模化する性質を持っています。一方で、このような研究開発活動は情報の機密性が高いため、多くの企業では外部委託を行わず自社内で推進されるため、AIベンダーにとっては参入障壁が高い状況にあります。 その中で、当社は、各企業では自前での獲得が難しいAI技術開発力と導入に向けたノウハウ(「ソリューションデザイン」)が顧客企業に評価された結果複数の取組実績を有しており、高い参入障壁の中でも、グローバルトップ企業とのパートナーシップを築き、各社の全社的・中核的なビジネステーマに関わる共同プロジェクトを推進するに至っております。 「社会基盤・生活者産業分野」とは、主に消費材、流通・小売、交通・都市インフラ、メディア、金融、エンターテイメントなど消費者・生活者に直接製品・サービスを提供したり社会インフラを担う分野を指し、当社はこの分野でAIを用いた新たなデジタルサービスの開発や顧客との1to1コミュニケーション(一人ひとりの顧客に合わせたコミュニケーション)の活性化、AIによる交通運行や都市管理の最適化などの社会インフラの変革に取り組んでおります。 こうした産業領域では従来、単一または少品種の製品・サービスをマス向けに提供するビジネスモデルが目指される傾向にありました。しかし、各種ビッグデータの取得が可能になったことを背景に、AIを用いた商品・サービスのデジタル化・パーソナライゼーションに向けた技術が高度化し、新たな顧客体験の提供が可能になっています。こうした先端技術の活用により製品・サービスをアップデートする取り組みは、当領域における企業にとって新たな収益源の創出に直結するため、プロジェクトが長期化・大規模化する傾向があります。当社は、すでに複数企業における新規サービスの創出やデジタル/AIを前提とする新たなビジネスモデルへの変革の支援実績を有しております。 ② ケイパビリティ(組織能力)構築 主力事業である「カスタムAIソリューション事業」では、前述のポジショニングを実現するに当たり必要なケイパビリティ(組織能力)を構築するためには、優秀な人材の獲得・育成と再利用可能な技術的資産の蓄積の2点が重要と考えております。 優秀な人材の獲得・育成においては、顧客企業のイノベーションをテーマにした、野心的で難易度が高く実現時のインパクトが大きなプロジェクトへの取り組みが、優秀な人材を惹きつける起点になると考えております。加えて、幅広い業界の代表的な企業との通算400を超えるAI導入プロジェクトを通して培ってきたAI技術の設計及びプロジェクトマネジメントのノウハウである「ソリューションデザイン」を体系化してきたことによって、当社の各人材がスキルを高め、キャリアを磨くことができる有効な機会を提供しているものと考えております。実際に当社では、戦略コンサルティング、総合コンサルティング、システムインテグレーション、データサイエンス、および事業会社での事業企画・開発などの経験を有する人材を厳選して採用し、OJT/Off-JTを通してソリューションデザインの体系を習得した当社独自人材である「ソリューションデザイナ」「エージェントトランスフォーメーションプロデューサー」を育成・組織化しています。 再利用可能な技術的資産の蓄積においては、各プロジェクトを通して獲得したノウハウや技術をAI開発運用の社内共通基盤として蓄積しながら、共通性の高いプロジェクトテーマを他企業・他産業に効率的・効果的に横展開しております。具体的には、主要なAIアルゴリズムやシステムアーキテクチャの設計、また技術検証や事業検証を行うために参照可能なプログラムソースコードや開発及びコンサルティングの方法論に関するドキュメントをまとめた「ソリューション開発ノウハウ」、センサーを搭載したハードウェア(センシングデバイス)と取得したセンシングデータのAI処理基盤をセットとして整備した「ハードウェア一体型基盤」、繰り返し使う基礎機能やプログラムソースコードの基本テンプレートをあらかじめ一つにまとめ開発者を支援するツール・開発環境として整備した「AI開発フレームワーク」の3種類の資産を新たなプロジェクトにて応用可能なノウハウ・技術プラットフォームとして、プロジェクトの遂行に活用しております。 (1)-2  経営環境 2000年以降のインターネットの普及によるビッグデータの集積と、2012年頃から本格化した深層学習技術に代表されるアルゴリズムの発展により、AI技術は幅広い産業で実用に向けた実証実験が実施され、様々なAIサービスやAIソリューションが市場に登場しております。国内のAI全体市場(AIビジネス市場)は2023年に1兆1,414億円、2026年には2兆1,726億円に拡大すると予測されており、当社がビジネスを行うAIサービス市場及びAIアプリケーション市場はその半分程度を占め2023年に7,738億円、2026年には1兆1,585億円に拡大すると予測されております。(出所:株式会社富士キメラ総研「2025 生成AI/LLMで飛躍するAI市場総調査」、2024年11月) 一方で、日本企業においては2023年度のIT予算の約75%と大半が業務効率化など現行ビジネスの維持・運営に関連する投資(ランザビジネス予算)への配分になっており、新規製品・サービスの創出やビジネスモデル変革などにつながるビジネスの新しい施策展開を目的とする投資(バリューアップ予算)の構成比は約25%と低い水準になっております。(出所:一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「企業IT動向調査報告書 2025」、2025年4月) また、デジタル関連の取組が先行する米国企業と日本企業における取組成果の状況を比較すると、アナログ・物理データのデジタル化(デジタイゼーション)や業務の効率化による生産性の向上(デジタライゼーション)に関する取組では日米ともにすでに成果が出ている企業の割合が8割程度と同水準であるのに対し、新規製品・サービスの創出や顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革(デジタルトランスフォーメーション)に関する取り組みでは、すでに成果が出ている企業の割合が、米国では7割程度であるのに対し日本では2割強と三分の一程度の水準となっております。(出所:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX白書2023」、2023年3月) 以上から当社は、国内企業におけるバリューアップ関連取組への投資及び成果創出は先行マーケットに比べ遅れた状況にあり、そうしたテーマへの取組を支援するバリューアップ型テーマ市場は、成長率の高いデジタル/AI関連市場の中でも特に高い潜在成長力を持つと考え、バリューアップ型のAIテーマを支援する市場をメインのターゲット市場と定めております。こうした「バリューアップ型AIテーマ市場」の正確な規模推計は存在しないものの、当社では、AI構築サービス市場におけるバリューアップ型テーマとランザビジネス型テーマの比率は概ねIT投資における両予算の配分比率と現在同傾向にあり、また今後は各社のバリューアップ予算配分の増加意向を反映する形でバリューアップ型の比率が拡大するであろうと考えております。こうした前提を加味すると、2023年にはAI構築サービス市場の25%を構成する1,500億円程度の規模が存在しており、2026年には25%~33%を構成する2,200億円~3,000億円程度へ拡大すると予想しております。 バリューアップ型AIテーマ市場における競合環境は、現状ではデジタル/AI市場の他領域に比べ空白余地が大きい状況であると認識しております。その要因としては、こうした領域へのAI導入では、AI技術自体とそれを導入する事業の特性や環境の双方を深く理解した上で企業活動全体がどう転換するかを描きながら、他方で最先端のAI手法を組み合わせた複雑なソフトウェアを開発する、という難易度の高い取り組みを進める必要があり、その推進を取り仕切れるプロフェッショナル人材(専門家人材)と複雑なAIソフトウェアの開発運用を支えるノウハウや技術基盤が不足しているからだと考えております。結果として、AIソフトウェアを開発提供するAI SaaS企業や受託開発AIベンダーは主にデータのデジタル化や業務効率化などランザビジネス型テーマに対応しており、他方で顧客企業のデジタルトランスフォーメーションの支援を行う戦略コンサルティングファーム等はAIソフトウェアの開発には対応しておらず、AIを用いて顧客のバリューアップを支援できる企業は希少な存在であると捉えております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、より高い成長性及び収益性を確保する点から、売上高成長率及び売上高総利益率を主な経営指標と捉えております。加えて、売上の主要な割合を占めるカスタムAIソリューション事業においては、顧客企業との長期的な関係性を構築し付加価値を拡大させていくことを重視する観点から継続顧客からの売上高成長率、産業全体のイノベーション促進を目指すことから、新規顧客の獲得件数を重要な経営指標と考えております。 (3) 事業上及び財務上の対処すべき課題 ① サービス形態の発展による市場におけるポジショニング(市場領域の位置取り)の強化 当社グループは、各業界の代表的な企業にとって、産業・社会的インパクトの大きい重要なイノベーションテーマにおける推進パートナーとして当社グループを選択いただけるために、ポジショニング(注力領域における差別化された位置取り)の強化が重要な課題と認識しております。そのため、ターゲット領域に合わせたより解像度の高いサービス・プロダクトラインアップの拡充に努めてまいります。 ② ケイパビリティ(組織能力)の更なる強化 当社グループは、当社グループの競争力の源泉が高度な専門的能力を有するイノベーション・プロフェッショナル人材と再利用可能な技術的資産の蓄積にあると認識しております。両点の強化において、継続的な優秀人材の採用と育成、および共通基盤の企画開発を行ってまいります。 ③ 内部管理体制の強化 当社グループは、事業の拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。 ④ 情報管理体制の強化 当社グループは、サービス提供やシステム運用の遂行過程において、機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要な課題であると認識しております。現在、情報セキュリティ管理規則等に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修実施やシステム整備などを継続して行ってまいります。 ⑤ 財務基盤の強化 当社グループは、更なる事業の拡大・成長に向け、採用活動およびマーケティング活動に注力するとともに、AI開発に不可欠なインフラの整備に積極投資を図る方針であります。自己資金による資金の循環サイクルを確立することを基本方針としておりますが、顧客プロジェクトが長期かつ大型化するに伴い、投資が先行することが想定されます。当該資金需要に対応するため、エクイティファイナンスや内部留保により、財務基盤の強化に努めてまいります。 ⑥ SDGsの取り組み 当社グループは、各業界の代表的な企業と産業・社会的インパクトの大きい重要なイノベーションテーマにて協働する方針をとっており、各取り組みがSDGs(持続可能な開発目標)に掲げられる各目標達成に繋がっていくと認識しております。特に研究開発へのAI技術活用により科学技術イノベーションを推進する各取り組みは「7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「13.気候変動に具体的な対策を」に、AI技術により新たな生活者サービスや社会基盤を創出する各取り組みは「3.すべての人に健康と福祉を」「8.働きがいも経済成長も」「11.住み続けられるまちづくりを」に、そして幅広い企業や研究機関との協働を通したイノベーション共創戦略は「17.パートナーシップで目標を達成しよう」に密接に同期しております。今後も、これらのテーマにおける具体的な成果の創出に努めてまいります。
事業等のリスク6,518字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 外部要因、競合について ①  AIソリューション市場について 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高 当社グループが事業を展開するAIソリューション関連市場は、AI技術の急速な発展と、デジタル技術を用いた企業経営の効率化(DX)に関するニーズの増大により、今後も拡大すると予測しております。当社グループは市場の変化を早期に捉え、新たな顧客、市場を開拓するなどの対応策を講じる方針でありますが、マクロ経済の影響によりAI技術に関する投資が縮小し、AIソリューション関連市場が縮小した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新について 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループが事業を展開するAIソリューション関連業界においては、技術革新のスピードが急速に進んでおります。当社グループはそうした技術の進展に対応できるようにするために多様な人材を確保するとともに、開発体制の構築に努めておりますが、今後において予想以上の技術革新や、非連続な代替技術の出現により、当社グループが十分な技術的優位性を維持出来ない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合の動向 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループの展開するAIソリューション事業においては、競合他社が全世界に存在しているほか、新規参入事業者も多く見受けられ、今後も他業種大手企業の資本参画など、様々な事業者が新規に参入する可能性があります。これらの競合他社や新規参入事業者は、その資金力、技術開発力、価格競争力、顧客基盤、営業力、ブランド、知名度などにおいて、当社グループよりも優れている場合があり、その優位性を活用してサービスの開発に取り組んだ場合、当社グループが競争で劣勢に立たされ、当社グループの期待通りに顧客を獲得・維持できないことも考えられます。また、AI関連市場はいまだ未成熟であるため、競合他社の動向等により、市場構造が急激に変化する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしましては、これまで培ってきたAIソリューションの知見を活かして、顧客のニーズに合致したAIソリューションの提供を継続していく所存ではありますが、事業環境の変化、とりわけ競合の状況によっては、価格競争激化による利益率の悪化により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 当社事業について ① 特定の取引先に対する売上比率について 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低 当社グループは国内の大手企業と業務提携等を通じて事業全般を支援する大規模な取り組みを進めており、上位取引先の売上規模が大きくなる傾向にあります。実際、2025年9月期における売上比率は、上位取引先3社で全体の29.0%を占めております。上位取引先との取引を維持するため、クオリティコントロール体制の構築による顧客との信頼関係強化に努めており、また新規取引先の開拓により上位取引先への売上比率を低下させてきております。しかしながら、予期せぬ要因により売上比率上位顧客との取引規模が急激に縮小した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客との取引継続について 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低 当社グループは顧客の新規事業開発、研究開発といったテーマへのAIソリューションの提供に注力して営業活動を展開しております。当該領域は中長期の関係性が構築できることが期待されるものの、顧客の事業環境、経営課題における優先順位の低下といった当社グループではコントロール困難な要因により、見込んでいたプロジェクトの失注、規模の縮小といった事象の発生するリスクがあります。影響を最小限にすべく、顧客との連携強化に努めて参りますが、早期に情報入手ができなかったことにより十分なリカバリー策が取れなかった場合など、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ プロジェクトの採算管理について 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低 当社グループのプロジェクトについては、顧客への提案段階でプロジェクト期間における適切な工数を予測し、予測工数に見合う見積金額を算定しており採算管理に努めております。しかし、提案段階で想定できなかった事象の発生によるプロジェクトの採算悪化や顧客との関係性の悪化により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定の委託先への依存について 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低 当社グループは一部のプロジェクトにおいて、業務委託先への発注を行なっております。新たな委託先の開拓や内製化のための人材育成に努めており、特定の委託先への依存度は低くなっているものの、委託業務の内容については直ちに内製化することが困難なものもあり、予期せぬ要因により、委託先との取引継続が困難になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 運営体制について ① 特定の人物への依存について 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:20年程度、影響度:高 当社代表取締役CEO椎橋徹夫及び代表取締役COO兼CTO藤原弘将は、経営戦略、事業戦略等、当社グループの業務に関して専門的な知識・技術を有し、重要な役割を果たしております。当社グループでは取締役会等において役員及び社員への情報共有や権限移譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、経営体制の整備を進めており、経営に対するリスクを最小限にしております。しかしながら、両名が当社グループを退職した場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について 発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループは、事業の拡大に伴い、AI技術領域の開発、実装を行う機械学習エンジニア及び顧客のAI活用、DX推進を促すソリューションデザイナおよびAXプロデューサーについて、優秀な人材の積極的な獲得のための採用施策を展開するとともに、育成及び人事評価制度の充実により離職率の抑制に努めております。しかしながら、事業規模の拡大に応じた人材の採用及び採用した人材の定着・育成が計画通り進まず、顧客の需要に対応しプロジェクトを執行する体制を構築できない場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 子会社管理体制について 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループは、当社および子会社から構成されており、子会社を通じて事業運営および各種サービスの提供を行っております。当社は、子会社管理に関する社内規程の整備、重要な経営判断事項に対する事前協議・承認プロセスの構築、役員の派遣、定期的な業績・リスク報告の取得、内部監査の実施等を通じて、子会社のガバナンスおよび内部統制の強化に努めております。 しかしながら、子会社において業績の悪化、不正・不祥事の発生、法令・規則違反、コンプライアンスや情報セキュリティに関する問題、あるいは現地の規制や商慣行の変化等により、当社グループが想定する水準での管理を十分に行えない場合には、当社グループのブランド価値や信用の低下、損害賠償等の費用負担が生じる可能性があります。その結果として、当社グループの事業活動が制約を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) システムのリスクについて ① 情報管理 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高 当社グループが顧客企業に対してソリューションを提供する際に、顧客側で保有している機密情報や個人情報が含まれる場合があります。これらの情報の取扱については、情報セキュリティマネジメント(ISMS)認証を取得し、情報管理に関する諸規定の整備及び適切な運用に努めております。しかしながら、人的オペレーションのミス及びその他の予期せぬ要因により情報漏洩が発生した場合、損害賠償責任等による費用負担を負う可能性や顧客からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② システム障害 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループが顧客企業へのサービス提供の際に使用する、機械学習モデルを学習するための計算機基盤環境やコミュニケーションツールといった社内インフラ環境は、インターネット通信網に依存しております。したがって、自然災害や事故によりインターネット通信網が切断された場合には、一部事業および業務の遂行が困難になることがあります。また、サイバー攻撃等による当社グループの社内インフラ環境への攻撃を受けた場合には、システム障害により事業および業務遂行が困難になることや、事業上の重要機密が漏洩する可能性があります。当該リスクに対応するため、サーバルームの分散化やクラウドサービスの利用といった対策を施しています。これまで当社グループにおいて、そのような事象は発生しておりませんが、今後このような事象が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制について ① 法的規制 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 AI技術、とりわけ生成AIを含む高度な機械学習モデルについては、差別、プライバシー侵害、著作権侵害、誤情報の拡散、軍事利用などの倫理的・社会的課題が指摘されており、欧米連合では生成AIや基盤モデルを含むAIシステムの開発・提供・利用を包括的に規律するAI規則(AI Act)が成立し、順次運用が開始されています。 わが国においては、現時点でAI技術の開発や利用のみを直接対象とする包括的かつ拘束力のある単独法は存在しないものの、生成AIの普及を踏まえた事業者向けAIガイドラインや、生成AIの調達・利活用に関する政府指針等が策定されているほか、AIに特化した新たな立法措置の可能性についても検討が進められております。将来的に、このような法令・規制やガイドラインが新たに導入された場合、当社グループが提供するソリューションに追加的なコンプライアンス対応や技術的制約が生じることになり、当社グループの事業活動が制約され、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 訴訟リスク 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 現時点において、当社グループが当事者として提起されている訴訟はありません。しかしながら、当社グループ又は当社グループ役職員を当事者とした訴訟が発生した場合には、その訴訟の内容や進行状況、訴訟の結果により発生した金銭的負担によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権管理におけるリスク 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性につきましては、可能な範囲で調査を行っておりますが、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。その場合、ロイヤリティの支払いや損害賠償請求等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) その他のリスクについて ① 天災、災害、テロ活動、戦争、感染症の流行等の発生や停電による影響について 発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高 地震や天災といった災害、国内外におけるテロ活動、戦争の発生、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症等に代表される感染症の流行等の予期せぬ事態により、当社グループの事業活動が影響を受ける可能性があります。また、全国的、地域的な停電や入居しているビルの事情によって電力供給が十分得られなかった場合、当社グループの事業活動が停止し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 配当政策 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループは株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、当社グループは設立後間も無く、成長過程にあると考えており、長期的展望として、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、より一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び当社グループを取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。 ③ 設立からの経過年数 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:5年以内、影響度:中 当社は2016年4月に設立されたスタート・アップ企業となります。当社グループは現在成長過程にあると認識しており、今後も積極的な成長投資が必要となるため、その投資のタイミングや成果によっては一時的に経営成績が悪化する可能性があります。また当社グループはIR・広報活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針でありますが、当社グループの過年度の経営成績は四半期ごとの季節変動性の把握や事業年度ごとの業績比較を行うための十分な分析材料とはならず、このため今後の業績等の将来的な予測における基礎情報としては不十分である可能性があります。 ④ 成長投資に関するリスク 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社グループは、中長期的な企業価値向上を図るため、事業シナジーが見込まれる企業・事業への出資やM&A等の成長投資を積極的に検討しております。これらの投資機会については、対象候補の選定、デューデリジェンスの実施、条件交渉等を通じて慎重に検討を行う方針でありますが、競合他社との競争激化や市場環境の変化等により、当社グループが想定する条件での案件実行ができない、あるいは適切な投資機会そのものを十分に確保できない可能性があります。 また、投資・M&Aを実行した場合であっても、想定したシナジーが発現しない、被取得会社・事業の業績が当初計画を下回る、統合プロセス(PMI)が円滑に進まず人材流出やオペレーション混乱が生じる等により、投資回収期間の長期化やのれん・投資額の減損損失の計上が必要となる可能性があります。これらの場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社グループの報告セグメントは、従来「カスタムAIソリューション事業」の単一セグメントでありましたが、株式会社CAGLAの株式を取得したため、当該事業を「システム開発事業」として定義し、当連結会計年度より報告セグメントを追加しております。なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との比較・分析の記載はしておりません。 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当社グループは、「すべての産業の新たな姿をつくる。」「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」をミッションに掲げ、各業界の代表的な企業との協働を通し、企業や産業、そして社会の長期的・本質的な構造転換に貢献することを目指しております。 当連結会計年度における我が国の経済環境は、景気が緩やかに持ち直されてきている一方で、米国における追加関税の動きや国内外マクロ経済におけるインフレ・金融引き締め、継続的な物価上昇などの結果、金融市場や景気動向は先行き不透明な情勢が続いております。 このような中、当社グループが属するAIソリューション市場においては、「ChatGPT」をはじめとする大規模言語モデルの技術革新や自律的に業務を遂行するAIエージェントに関する社会的な関心の高まりなどの結果、企業の競争力の強化や人材不足への対応から幅広い産業で積極的なDX(デジタルトランスフォーメーション)投資が行われており、事業環境は堅調に推移しております。 これらの結果、当連結会計年度における経営成績は以下のとおりとなりました。 (売上高) 売上高は、堅調な顧客のDX投資需要を捉え、新規顧客獲得累計件数は11件に達し、当連結会計年度における売上高は1,900,339千円となりました。 (売上原価、売上総利益) 売上原価は、628,244千円となりました。主な内訳は、労務費及び業務委託料であります。 以上の結果、売上総利益は1,272,094千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 販売費及び一般管理費は1,080,657千円となりました。これは主に、人件費、採用研修費、広告宣伝費であります。 加えて、株式会社CAGLAのM&Aに伴う一時費用としての取得関連費用や、連結に伴うのれん等の償却を計上しております。 以上の結果、営業利益は191,436千円となりました。 (営業外損益、経常利益) 経常損益については、営業外収益として3,417千円、営業外費用として28,607千円計上し、166,246千円の利益となりました。営業外費用は、主に持分法適用関連会社であるX-AI.Labo株式会社に係る持分法による投資損失を計上しております。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度において、保有する関係会社株式(グロービング株式会社との合弁会社であるX-AI.Labo株式会社株式)を売却した結果、特別利益48,919千円計上しております。 以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は215,166千円となり、法人税等を68,363千円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は146,802千円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ①カスタムAIソリューション事業 当セグメントにおきましては、積極的な顧客のDX投資に伴う堅調な事業環境を捉え、新規顧客や既存顧客との新たな切り口の案件を獲得いたしました。この結果、2025年9月期通期累計では11社の新規顧客を獲得いたしました。 一方で、一部大型の受注済案件において、見積もり時からのプロジェクトの進行計画に変更が発生したことから、収益計上のタイミングが2025年9月期から2026年第1四半期に後ろ倒れることとなりました。 以上の結果、売上高は1,892,494千円、セグメント利益は250,515千円となりました。 ②システム開発事業 当セグメントにおきましては、当連結会計年度に検収を迎える案件が少なかったことから、売上高は限定的に着地いたしました。一方で、当社と株式会社CAGLAでの共同提案や、当社の受託した開発案件において株式会社CAGLAが顧客向けUI/UXの開発を担当するなど、グループ内での連携が強化され、新たな事業機会を深耕いたしました。 売上高が限定的に進捗する一方で、人件費等の事業運営に関わるコストに加え、子会社取得関連費用とのれん償却等を計上し、当連結会計年度は赤字で着地いたしました。 以上の結果、売上高は12,945千円、セグメント損失は59,278千円となりました。 ② 財政状況 (資産) 当連結会計年度における資産合計は、2,813,321千円となりました。流動資産は2,623,661千円となり、固定資産は189,660千円となりました。流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,048,825千円、売掛金及び契約資産552,508千円であり、固定資産の内訳は有形固定資産81,105千円、無形固定資産69,688千円、投資その他の資産38,866千円であります。 株式会社CAGLAの子会社化に伴い、のれん等を計上しております。また保有していた関係会社株式(グロービングとの合弁会社であるX-AI.Labo株式会社株式)の売却に伴い、固定資産が減少し、流動資産が増加しております。 (負債) 当連結会計年度における負債合計は265,374千円となりました。流動負債は265,374千円となり、固定負債の計上はありません。流動負債の主な内訳は、買掛金23,067千円、未払法人税等66,315千円であります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、2,547,947千円となりました。主な内訳は、資本金1,014,181千円、資本剰余金1,004,181千円、利益剰余金529,312千円であります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,048,825千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュフローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は215,846千円となりました。これは主に税引金等調整前当期純利益215,166千円、売上債権及び契約資産の増加額39,884千円、関係会社株式売却損益48,919千円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果得られた資金は300,752千円となりました。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得(株式会社CAGLAの株式取得)による支出55,192千円及び関係会社株式(グロービング株式会社との合弁会社であるX-AI.Labo株式会社株式)の売却による収入410,874千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果調達した資金は8,828千円となりました。これは、主に新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入9,873千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績 当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b. 受注実績 当社グループが提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円) カスタムAIソリューション事業   1,892,494 システム開発事業   7,845 合計   1,900,339 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   当連結会計年度(自  2024年10月1日至  2025年9月30日) 金額(千円)   割合(%) 株式会社そごう・西武   235,000   12.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の会計方針の選択や適用、資産・負債や収益・費用の計上に際し、合理的な基準による見積りが含まれております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りによる数値と異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要となる会計方針につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。 会計上の見積りのうち、特に重要なものは次のとおりであります。 (一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益) 当社グループは主として契約等に基づき、顧客が要求するカスタムAIの開発を、定められた期間に応じて役務の提供等を通じた又は一定の成果物のサービスの提供を行っております。当該契約に基づき一定の期間にわたり履行義務の充足が認められる場合には、契約金額に対応して発生すると見込まれる見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)により算出した進捗率により売上高を計上しております。進捗率の算定は見積総原価に影響を受けるため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、売上高の計上額に影響する可能性があります。 (のれんの評価) のれんについては、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回るか否かにより、減損損失の認識を判定しております。割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を使用価値(割引後将来キャッシュ・フローの現在価値)まで減額し、当該減少額を減損損失として認識することとしております。 減損の判定で必要な将来キャッシュ・フローの見積りは、事業計画を基礎とし、その期間経過後は将来の不確実性を考慮した成長率をもとに算定しております。 当該会計上の見積りについては、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づいており、今後の経営環境の変化により、将来の事業計画と実績が大きく異なる結果となった場合は翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。被取得企業ののれんについては、当該事業計画の仮定に変動が生じることで、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合は、減損損失が発生する可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、「すべての産業の新たな姿をつくる。」「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」をミッションに掲げ、各業界の代表的な企業との協働を通し、企業や産業、そして社会の長期的・本質的な構造転換に貢献することを目指しております。当該ミッションを達成するため、より高い成長性及び収益性を確保する点から、売上高成長率及び売上高総利益率を主な経営指標と捉えております。加えて、売上の主要な割合を占めるカスタムAIソリューション事業においては、顧客企業との長期的な関係性を構築し付加価値を拡大させていくことを重視する観点から継続顧客売上高成長率を、産業全体のイノベーション促進に貢献していくことを目指すことから年間新規顧客獲得件数を重要な経営指標と考えております。 当連結会計年度(自  2024年10月1日  至  2025年9月30日) 年間売上高成長率   -% 売上高総利益率   66.9% 年間新規顧客獲得件数 (カスタムAIソリューション事業)   11件 継続顧客売上高成長率(カスタムAIソリューション事業)   △2.6% (注)連結の開示項目について、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との比較・分析の記載はしておりません。そのため、前期との比較で算出する年間売上高成長率は記載しておりません。 売上総利益率はクライアントに提供する付加価値量をモニタリングするため重要な経営指標と位置付けております。2025年9月期においては、昨年と同水準の人件費及び外注費により売上高総利益率は66.9%と昨年同様の水準で着地いたしました。 年間新規顧客獲得件数は、売上の主要な割合を占めるカスタムAIソリューション事業において、顧客基盤を広げる活動をモニタリングするために重要な指標と位置付けております。株式会社CAGLAや他企業と連携して新たな顧客にアプローチし、その結果2025年9月期は11件の新規顧客を獲得いたしました。 継続顧客売上高成長率は、売上の主要な割合を占めるカスタムAIソリューション事業において、前事業年度から継続して取引がある顧客に対する売上高の成長率として算定しており、顧客基盤を深める活動をモニタリングするために重要な指標と位置付けております。顧客毎の売上高の変動はあるものの、全体としては既存顧客との堅調な関係性を維持することができ、継続顧客売上高成長率はほぼ横ばいの△2.6%となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、事業拡大のための採用活動費及び新規顧客獲得のための広告宣伝費であります。これらの資金需要に対しては、営業キャッシュフロー、借入金及びエクイティファイナンスで調達していくことを基本方針としております。 なお、現金及び現金同等物の残高は、2025年9月末において2,048,825千円であり、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。

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開示資料

出典

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