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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

SOLIZE Holdings

5871 · Standard · サービス業

デジタルものづくりで製造業の開発を支えるエンジニアリング企業。3D技術を核に、設計・試作・コンサルまで一気通貫で提供。

概要

SOLIZE Holdingsは、1990年に光造形試作事業から創業したデジタルものづくり企業である。3Dプリンティング技術を核に、設計・解析、エンジニアリングサービス、コンサルティング、新規事業創出まで手掛ける。2024年2月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場。2025年12月期の連結売上高は258億円、従業員数は2,526名。持株会社体制のもと、国内外に12の子会社を持つ。

三つの事業セグメントで構成される収益構造

当社グループは、エンジニアリング・マニュファクチャリング事業、コンサルティング・エンジニアリング事業、ビジネスインキュベーション事業の三つのセグメントで構成される。エンジニアリング・マニュファクチャリング事業が売上の約73%を占め、設計・解析、3Dプリンティングによる試作・量産を手掛ける。コンサルティング・エンジニアリング事業は変革コンサルティングやサイバーセキュリティ、AIサービスを提供。ビジネスインキュベーション事業は新規事業創出と高齢者向け家賃保証などを担う。2025年12月期の連結売上高は258億円、セグメント別ではエンジニアリング・マニュファクチャリングが188億円、コンサルティング・エンジニアリングが46億円、ビジネスインキュベーションが23億円であった。

グローバル5極体制のエンジニアリングリソース

同社は日本、北米、中国、インド、タイの5極体制でエンジニアリングサービスを提供する。2025年12月末時点のグローバルエンジニア数は1,947名。内訳は日本1,639名、インド190名、米国48名、中国31名、カナダ34名、タイ5名である。2016年にインド・米国のCSMグループを買収し、オフショア開発体制を強化。2025年にはタイ法人とカナダ法人を設立し、拠点を拡大している。顧客のグローバル開発を支援する体制を整え、現地エンジニアの活用によるコスト競争力とリソース確保を実現している。

持株会社体制への移行と成長目標

2025年7月、会社分割により持株会社体制へ移行し、SOLIZE Holdings株式会社に商号変更。エンジニアリング・マニュファクチャリング事業をSOLIZE PARTNERS、コンサルティング・エンジニアリング事業をSOLIZE Ureka Technology、ビジネスインキュベーション事業を+81株式会社にそれぞれ承継した。持株会社はグループ経営に特化し、各事業会社が迅速な意思決定を行う。中期成長目標として2027年に売上高400億円、2033年に1,000億円を掲げ、M&Aや新規事業投資を加速している。2009年の民事再生手続きからの再建を経て、上場・成長路線に転じている。

収益成長と利益率の推移

売上高は2019年12月期の24億円から2025年12月期には258億円へと10倍以上に拡大した。2021年には連結子会社の増加により159億円に跳ね上がった。営業利益は2024年12月期に5億円を計上したが、2025年12月期はエンジニア増員や管理体制強化による費用増加で1億円に減少し、純損失は0.4億円となった。収益構造はエンジニアリングサービスの請負・派遣が中心で、利益率は低めである。同社は成長投資を優先し、中長期的な収益拡大を目指している。

業界の中での役割は製造業向けエンジニアリングサービスと3Dプリンティングの専門家にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
258億円
営業利益
1億円
営業利益率
0.4%
純利益
0億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
エンジニアリング・マニュファクチャリング188億円73.2%4億円2.1%
コンサルティング・エンジニアリング46億円17.9%3億円6.5%
ビジネスインキュベーション23億円8.9%-8億円-34.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01製造業(自動車、航空機、建設機械、産業機械、電気機器、精密機器、医療機器等)主力

自動車産業を中心に、製品開発の上流から下流までをデジタル技術で支援。オンサイト・オフサイトのエンジニアリングサービスでは、3D CADを活用した設計・スタイリング・解析・生産技術を提供。マニュファクチャリングサービスでは、自社の3Dプリンター設備を活用し試作から最終製品までの製造、およびAM技術導入支援や装置販売・保守を提供。

国内最大級のハイエンド3Dプリンター設備

主な製品・サービス5
設計・3Dスタイリングサービス
3D CADを用いた製品設計、スタイリング提案、解析、生産技術支援。ハイエンドCADに幅広く対応。
3Dデジタル活用サービス
3Dデータ作成の自動化ツールやXR/VRコンテンツの制作、ライフサイクルエンジニアリング対応。
樹脂・金属3Dプリンティング
光造形、粉末造形、金属造形など国内最大級の設備で、試作から最終部品までを製造。自社開発材料も提供。
AM技術導入支援
AM材料の開発支援、設計効果検証、生産プロセス構築支援など。
3Dプリンター販売・保守
3D Systems、HP、Roboze、Formlabs社の正規代理店として販売・保守・技術支援を提供。

02製造業・非製造業(コンサルティング)準主力

ものづくりで培ったノウハウを活かし、製造業に加え建設、金融、サービスなど幅広い顧客に対し、組織横断的な課題解決や技術課題解決のコンサルティングを提供。独自の方法論で業務を可視化・数値化し、変革を支援。AI搭載SaaSやソフトウエア導入支援、SDV開発支援、サイバーセキュリティサービスも提供。

主な製品・サービス4
変革コンサルティングサービス
業務の可視化・数値化による課題解決コンサルティング。
SpectAシリーズ
自然言語処理AIエンジンを搭載したSaaS製品。RFQ Guide View、Dynamic Knowledge Management、KY-Toolの3製品。
SDV開発支援サービス
モデルベース開発、自動運転シミュレータ構築などSDV開発を支援。
デジタルリスクマネジメント
サイバーセキュリティ分析、セキュリティ設計・実装、デジタルフォレンジック。

03ソフトウエア開発・新規事業副次

ソフトウエア開発支援(開発、第三者検証、国際規格適合コンサルティング)と新規事業開発。独自の事業オーナーモデルで社会課題解決型の新規事業を創出し、子会社化して成長を目指す。

主な製品・サービス1
ソフトウエア開発支援サービス
要件定義、基本設計、PMO支援、テスト設計などのソフトウエア開発支援。

製品と技術

光造形・粉末造形・金属造形の3Dプリンティング設備

自社で43台の3Dプリンターを保有し、大和工場と豊田工場の2拠点で運用する。内訳は光造形機10台、粉末造形機8台、金属造形機4台など。光造形は紫外線レーザーで液状樹脂を硬化、粉末造形はナイロン粉末を焼結、金属造形は金属粉末をレーザー焼結する。試作品から最終製品部品まで対応し、風洞試験や衝突試験に使えるモデルも提供。量産ラインも構築し、少量多品種生産ニーズに応える。

設計・解析からスタイリングまでのエンジニアリングサービス

自動車業界を中心に、3D CADを活用した設計、3Dスタイリング、構造解析・流体解析・電磁界解析などのCAEサービスを提供。ハイエンドCADに対応し、大規模モデル解析やリバースエンジニアリングも手掛ける。また、MBD(モデルベース開発)やXR技術(VR/AR/MR)を用いた開発支援も行う。エンジニアを顧客先に派遣するオンサイト支援と、自社で請け負うオフサイト支援の両方でサービスを提供している。

自然言語処理AIやサイバーセキュリティを含む最先端サービス

2021年4月、自然言語処理AIエンジンを搭載したSaaS型プロダクトSpectAシリーズの提供を開始。建設業向けの安全・品質管理クラウドサービスとして展開。2022年にはサイバーインシデント対応のデジタルフォレンジックサービスを開始。また、米国Physna社と提携し、幾何学的ディープラーニング技術を用いた検索プラットフォームの販売代理店となる。環境配慮設計のためのLCA(ライフサイクルアセスメント)サービスも2023年から提供している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 製造業(自動車、航空機、建設機械、産業機械、電気機器、精密機器、医療機器等)国内最大級のハイエンド3Dプリンター設備

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

売上拡大も利益率低下、サービス業で成長持続

当社はサービス業で、売上高は201億円から258億円へと拡大していますが、営業利益率は2.2%から0.39%へと急低下しました。同業他社のジンジブやイシンなどは、それぞれ成長性の高い事業を展開していますが、当社は売上成長を優先し、収益性が犠牲になっています。売上規模では業界内で中堅クラスですが、利益率の低さが課題です。今後は収益性の改善と、事業の選択と集中が求められます。

強み

  • 売上高が3期連続で増加し、事業拡大が続いています。
  • 売上高は200億円を超え、業界内で一定の地位を築いています。
  • 多様な顧客層を持ち、安定した需要があります。
  • 複数のサービスを展開し、リスクを分散しています。

課題

  • 営業利益率が2.2%から0.39%に低下し、利益確保が難しくなっています。
  • 売上成長を重視するあまり、収益性が損なわれています。
  • 同業他社が多く、サービス内容の差別化が必要です。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がSOLIZE Holdings

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
16560エル・ティー・エス86億円8.3倍
29761東海リース85億円11.6倍
33021パシフィックネット85億円9.6倍
4156Aマテリアルグループ84億円13.2倍
55871SOLIZE Holdings83億円29.6倍
6415AGMO TECHホールディングス83億円3.9倍
79160オンザページ82億円11.7倍
88769アドバンテッジリスクマネジメント82億円11.5倍
99704アゴーラ ホスピタリティー グループ82億円8.2倍
109218メンタルヘルステクノロジーズ81億円34.6倍
117368表示灯81億円10.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 50件

光造形試作からスタートした1990年の創業

1990年7月、千葉県船橋市に株式会社インクスとして設立。同年12月に3D Systems社の光造形システムSLA250を導入し、光造形による試作事業を開始した。1993年には同社と日本での販売代理店契約を締結し、3Dプリンティング技術の普及に貢献した。創業時から製造業向けの開発支援を目的とし、3D CADや光造形を活用したエンジニアリングサービスを提供していた。

金型事業への進出と2009年の民事再生

1998年、東京都大田区に高速金型センターを設置し、試作金型事業を開始。量産品と同等の物性を持つ試作品を提供するビジネスを展開した。2006年には愛知県豊田市に高速試作センターを開設し、粉末造形技術を導入。しかし、2008年の金融危機の影響を受け、2009年2月に東京地方裁判所へ民事再生手続き開始を申し立てた。同年11月に再生計画が認可され、2012年11月に手続き終結。この経験がその後の経営の転機となった。

M&Aとグローバル展開の本格化(2012-2016年)

2012年9月に中国現地法人を設立し、設計・解析サービスを開始。2015年には金属3Dプリンターを導入し、金属造形事業に参入。2016年5月、インドと米国のCSMグループ(CSM Software Private Limited、CSM Software USA, LLC)の株式を取得し子会社化。これにより、グローバルなエンジニアリングサービス提供体制を強化し、オフショア開発を本格化させた。2025年にはカナダとタイにも拠点を設立している。

商号変更と事業再編(2013-2021年)

2013年4月、社名をSOLIZE株式会社に変更。2021年1月、当社を存続会社として完全子会社のSOLIZE Engineering株式会社およびSOLIZE Products株式会社を吸収合併。国内事業部門を再編し、管理業務の統合と人事制度の統一を実施した。この再編により、サービスの掛け合わせや社内文化の融合を促進し、提供価値の向上を図った。同時に、情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001を取得するなど、品質体制も強化した。

上場と持株会社体制への移行(2024-2025年)

2024年2月、東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場。同年からM&Aを積極化し、アフタースクール寺子屋(現ALQ)、株式会社SiM24、株式会社フューレックスなどを子会社化。2025年7月、会社分割により持株会社体制へ移行し、SOLIZE Holdings株式会社に商号変更。エンジニアリング、コンサルティング、ビジネスインキュベーションの各事業を子会社に承継し、グループ経営の迅速化を図った。2026年には高齢者向け家賃保証事業にも進出している。

年表50件を開く

1990年代

  • 1990年7月創業千葉県船橋市に株式会社インクス(現当社)を設立
  • 1990年12月3D Systems Corporation社の光造形システム「SLA250」を導入し、光造形による試作事業を開始
  • 1993年10月3D Systems Corporation社と日本における販売代理店契約を締結
  • 1996年3月千葉県船橋市から神奈川県川崎市高津区に本店移転
  • 1997年10月神奈川県川崎市高津区にR1/高速試作センター1(光造形・粉末造形工場)を設置
  • 1998年12月東京都大田区にK1/高速金型センター第1工場(金型製造・成形工場)を設置(2008年7月閉鎖)、量産品と同等の物性を持つ試作品を提供する試作金型事業を開始
  • 1999年3月創業株式会社インクスエンジニアリングサービス(出資比率100%、2007年11月「株式会社インクスエンジニアリング」に商号変更)を設立
  • 1999年7月株式会社インクスエンジニアリングサービスが特定労働者派遣事業届出(届出受理番号:特13-080859)を行い、設計・解析等のエンジニアの派遣事業を開始

2000年代

  • 2000年1月開発製造工程の改革を企図した変革コンサルティングサービスを開始
  • 2001年11月東京都大田区にK2/高速金型センター第2工場(金型製造工場)を設置(2008年7月閉鎖)
  • 2003年2月クラスAサーフェスレベルの3Dスタイリングサービスを開始
  • 2005年8月「ものづくり日本大賞」経済産業大臣賞受賞
  • 2006年10月愛知県豊田市にR2/高速試作センター2(光造形・粉末造形工場、現名称:豊田工場)を設置、粉末造形技術の導入により粉末造形による試作事業を開始
  • 2007年11月商号変更株式会社インクスエンジニアリングサービスが株式会社インクスエンジニアリング(2013年4月「SOLIZE Engineering株式会社」に商号変更)に商号変更
  • 2009年2月東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立て
  • 2009年11月民事再生法に基づく再生計画の認可決定が確定

2010年代

  • 2010年12月神奈川県川崎市高津区から東京都中央区に本店移転
  • 2012年3月東京都中央区から東京都千代田区に本店移転
  • 2012年8月制御システムの開発領域のニーズに対応するため、MBDエンジニアリングサービスを開始
  • 2012年9月中国現地法人 英知創機械科技(上海)有限公司(出資比率100%、現連結子会社)を設立、設計・解析等のエンジニアリングサービスを開始
  • 2012年11月東京地方裁判所より民事再生手続終結決定を受領
  • 2013年3月SOLIZE Innovationsカンパニーが情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001:2005及びJISQ27001:2006を取得
  • 2013年4月商号変更SOLIZE株式会社に商号変更
  • 2015年3月SOLIZE Innovationsカンパニー及びSOLIZE Engineering株式会社が情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001:2013及びJISQ27001:2014を取得
  • 2015年4月神奈川県横浜市都筑区にTC/テクニカルセンター(金属造形工場)を設置(2024年10月閉鎖)、金属3Dプリンターを導入し、少量多品種製品に向けた金属造形による試作事業を開始
  • 2015年11月創業米国現地法人 SOLIZE USA Corporation(出資比率100%)を設立
  • 2016年3月神奈川県大和市にGlobal Engineering Center-Yamato(GEC-Y)を新設
  • 2016年5月M&Aインド、米国においてCSMグループ(CSM Software Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)、CSM Software USA,LLC(2018年10月、CSM Software USA,Inc.に株式会社化、現SOLIZE USA Corporation))の株式・持分を取得し子会社化(2社ともに出資比率100%、現連結子会社)し、設計・解析等のエンジニアリングサービスを開始
  • 2016年8月神奈川県川崎市高津区のR1/高速試作センター1(光造形・粉末造形工場、現名称:大和工場)をGlobal Engineering Center-Yamatoに集約
  • 2017年1月商号変更東京都千代田区のSOLIZE Engineering株式会社の本社機能をGlobal Engineering Center-Yamatoに集約(特定労働者派遣事業許可:派14-306026に変更、2018年2月に労働者派遣事業許可:派14-301787に変更)
  • 2018年9月3Dプリンターにより最終製品への部品を供給する量産事業を開始
  • 2018年12月M&A米国現地法人CSM Software USA,Inc.がSOLIZE USA Corporationを吸収合併した後、合併後の新会社の社名をSOLIZE USA Corporationに変更
  • 2019年6月商号変更インド現地法人 CSM Software Private Limitedの社名をSOLIZE India Technologies Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)に変更

2020年代

  • 2021年1月M&A当社を吸収合併存続会社、完全子会社であるSOLIZE Engineering株式会社及びSOLIZE Products株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施(労働者派遣事業許可:派13-315070に変更)
  • 2021年2月米Physna社と幾何学的ディープラーニング技術を搭載した検索プラットフォームサービスの販売代理店契約を締結
  • 2021年4月自然言語処理AIエンジンを搭載したSaaS型プロダクトSpectAシリーズの提供を開始
  • 2022年1月国内外のベンチャー企業へ投資するコーポレートベンチャーキャピタルを創設
  • 2022年2月VR(仮想現実)技術やAR(拡張現実)技術等とデジタル技術を組み合わせたXRサービスを開始
  • 2022年10月サイバーインシデントに関するデジタル・フォレンジックサービスを開始
  • 2023年4月環境配慮設計と環境影響評価手法のLCA(ライフサイクルアセスメント)サービスを開始
  • 2024年2月上場東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
  • 2024年4月M&Aアフタースクール寺子屋株式会社の全株式を取得し子会社化(出資比率100%、現連結子会社、2024年12月「ALQ株式会社」に商号変更)、民間学童保育事業を開始
  • 2024年8月株式会社STELAQ(出資比率100%、現連結子会社、2024年11月に労働者派遣事業許可:派13-317617を取得)を設立
  • 2024年10月M&A株式会社SiM24の全株式を取得し子会社化(出資比率100%、現連結子会社)、CAE受託解析事業を開始
  • 2025年1月M&A当社を吸収分割会社、完全子会社である株式会社STELAQを吸収分割承継会社として、当社ソフトウエア事業を承継する吸収分割を実施
  • 2025年2月創業タイ現地法人 SOLIZE Corporation (Thailand) Ltd.を設立
  • 2025年5月M&A株式会社フューレックスの全株式を取得し子会社化(出資比率100%、現連結子会社)、ITエンジニアのアウトソーシング事業を開始
  • 2025年6月2022年より開始したコーポレートベンチャーキャピタルを通じ、ベンチャーキャピタルファンドへの投資事業を開始
  • 2025年7月商号変更会社分割により持株会社体制へ移行し、SOLIZE Holdings株式会社に商号変更、会社分割によりエンジニアリング・マニュファクチャリング事業、コンサルティング・エンジニアリング事業及びビジネスインキュベーション事業を分割準備会社3社に承継し、3社はSOLIZE PARTNERS株式会社、SOLIZE Ureka Technology株式会社及び+81株式会社(3社とも出資比率100%、現連結子会社)に商号変更
  • 2026年1月+81株式会社の子会社(孫会社)として株式会社結(出資比率100%、現連結子会社)を設立し、高齢者向け家賃保証事業を開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年まで400億円
  • 売上高2033年まで1,000億円
  • 年間採用者数2027年までまで500名

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    CX第2フェーズの推進

    2025年から2033年までを第2フェーズとし、企業体使命の実現に向けた変容を推進。従来領域と新規領域の掛け合わせ、M&Aの活用により成長を加速し、2027年売上高400億円、2033年売上高1,000億円を目指す。

  2. 02

    顧客への貢献価値向上

    エンジニアリングとマニュファクチャリングの実践力を基盤に、開発パートナーおよび変革パートナーとして総合的サービスを提供。技術導入支援と業務プロセス変革を組み合わせ、顧客の競争力強化と業務効率化に貢献する。

  3. 03

    ケイパビリティの拡張

    保有するケイパビリティを組み合わせ、開発工程の対象プロセスと事業領域を拡大。研究開発部門や事業開発専門部門を設置し、新たなケイパビリティ獲得を推進。従来事業の収益を成長投資に充て持続的基盤を構築する。

  4. 04

    産業・市場・地域の拡張

    自動車業界で培ったケイパビリティを重工業、エネルギー、AI、航空宇宙などへ展開。海外では米国、中国、インド、タイに加え、カナダに新会社設立、タイでも設立し、北米・アジア市場での事業基盤を拡充する。

  5. 05

    M&Aと人的資本経営の実践

    健全な財務を背景にM&Aやスタートアップ投資を活用しインオーガニック成長を図る。同時に、採用・人事制度・人材育成への投資を強化し、2027年までに年間500名規模の採用体制を構築、ハイエンド人財を確保する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で2,526人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は736万円で、2期前と比べて+25.1%平均年齢は44.9歳、平均勤続年数は10.3年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年12月58836.08.11,969
2024年12月60836.58.02,16723
2025年12月73644.910.32,5264

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率7.4%
縦線は目安の30%
女性の賃金(男性=100)78.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社12(国内 7 / 海外 5、うち連結子会社 12) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
その他193百万円
Global Engineering Center-Yamato (大和工場) — 神奈川県大和市175百万円
全社(共通)
Global Engineering Center-Yamato — 神奈川県大和市163百万円
全社(共通)
豊田工場 — 愛知県豊田市161百万円
エンジニアリング・マニュファクチャリング事業
本社 — 東京都千代田区42百万円
全社(共通)
ほか1件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    SOLIZE PARTNERS株式会社(注)2、8、10
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社SiM24 (注)2、3
    大阪府大阪市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SOLIZE PARTNERS India Private Limited (注)2、3、9
    インド カルナータカ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SOLIZE USA Corporation(注)2
    米国 ミシガン州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    英知創機械科技(上海)有限公司(注)2
    中国 上海 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SOLIZE Canada Corporation(注)2、3、5
    カナダ オンタリオ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SOLIZE Corporation (Thailand) Ltd. (注)2、3、6
    タイ王国 バンコク · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SOLIZE Ureka Technology株式会社(注)2、8
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    +81株式会社(注)2、8
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社STELAQ (注)2、3,4
    東京都渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ALQ株式会社(注)2、3
    東京都目黒区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社フューレックス(注)2、3、7
    愛知県名古屋市 · 連結子会社
    議決権100.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    次世代人工知能・ロボットの中核となるインテグレート技術開発人工知能技術の適用領域を広げる研究開発熟練者観点に基づき、設計リスク評価業務における判断支援を行う人工知能適用技術の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-06-21
    4.9億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は258億円営業利益1億円前期と比べると増収減益で、売上が+13.7%、利益が-80.0%。

売上高
+13.7%
258億円
営業利益
-80.0%
1億円
純利益
-100.0%
0億円
営業利益率
0.4%
前期比 -1.8%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高305億円258億円
営業利益5億円1億円
純利益3億円0億円
1株あたり配当¥55¥55

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

6期分

直近は2026年2Qで、売上は143億円、営業利益は1億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+17.2%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q5435.62
2024年2Q53−2−3.8−2
2024年4Q12043.33
2025年2Q122−4−3.3−3
2025年4Q13653.73
2026年2Q14310.70

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

2019年12月期からの7期で、売上は24億円から258億円へ10.8倍に増えた。直近期の営業利益率は0.4%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
インド現地法人 CSM Software Private Limitedの社名をSOLIZE India Technologies Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)に変更
2019年12月2475
2020年12月2366
当社を吸収合併存続会社、完全子会社であるSOLIZE Engineering株式会社及びSOLIZE Products株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施(労働者派遣事業許可:派13-315070に変更)
2021年12月15953
2022年12月17876
2023年12月20196
東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
2024年12月227542.23
タイ現地法人 SOLIZE Corporation (Thailand) Ltd.を設立
2025年12月258110.40

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高258億円のうち、営業利益として残るのは1億円0.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は0億円、売上の0.0%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金71.7%185億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金27.9%72億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益0.4%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
28.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比7.2pt
0.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比5.0pt
0.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
0.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
0.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年12月期は営業CFが−2億円、投資CFが−22億円で、差し引きのフリーCFは−24億円この組み合わせは消耗型にあたる。本業・投資・財務のすべてで現金が出ていっている。手元資金の厚みが生命線期末の手元現金は46億円で、売上の2.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年12月3−50−269
2022年12月9−4−1573
2023年12月5−3−13262
2024年12月3−714−472
2025年12月−2−22−2−2446

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年12月期の総資産は157億円。このうち返さなくてよい自己資本が113億円で、自己資本比率は72.2%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年12月6456886.9
2020年12月7061988.2
2021年12月125972877.2
2022年12月1371033475.5
2023年12月130973374.1
2024年12月1541154074.3
2025年12月1571134472.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
47億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
101億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
44億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
61
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率1 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率534社中112位あたり、逆に低いのは営業利益率534社中459位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
0.4%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
72.2%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
13.7%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.0%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,382で、1年前と比べて-19.3%過去52週の値幅のなかでは20%の位置にある。

¥1,382-2.7%1ヶ月+5.5%1年-19.3%時価総額83億円
過去52週の値幅
安値¥1,277高値¥1,800

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)29.6倍
PER (会社予想)24.7倍
PBR0.67倍
配当利回り3.98%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月中旬に1,424円まで上昇したが、その後は下落基調で8月7日には1,315円。25日移動平均線(1,346円)を下回り、75日線(1,347円)も下回る。52週高値1,826円からは約28%下落し、52週安値1,277円からは約3%高いだけ。RSIは30.88と売られすぎ圏に接近。出来高は8月7日に10,100株と増加しており、底値意識が働く可能性。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PERは28.17倍で業界平均の22.49倍を上回り、割高感があります。PBRは0.62倍と業界平均の3.2倍を大きく下回り、資産価値に対しては割安ですが、ROEが2.4%と極めて低く、収益性が悪化しています。配当利回りは4.18%と業界平均の2.68%を上回りますが、配当性向が1080.2%と異常に高く、配当の持続性に重大な疑念があります。業績も減益傾向で、バリュエーションは総合的にやや割高と判断します。

指標この会社業種平均
PER (実績)29.6倍23.4倍
PER (予想)24.7倍
PBR0.67倍3.51倍
ROE2.4%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上は拡大しているが、営業利益率が低下しており、2025年12月期にはほぼゼロになる見込み。強気派は、サービス需要の拡大で売上が引き続き伸び、利益率が改善すると期待する。弱気派は、競争激化で価格競争が起こり、収益が圧迫される懸念がある。また、PBRが0.62倍と割安に見えるが、収益力の低さが反映された結果でもある。

プラスに働く材料7
  • 売上成長

    直近の売上は年率10%以上で増加している

  • 割安な株価

    PBRが0.62倍で、資産価値に対して株価が低い

  • 配当利回り

    配当利回り4%超で、株主還元を評価する向きも

  • 売上高が過去最高258億円に到達、増収基調継続通年影響

    売上高は201億→227億→258億円と3期連続で増加し、固定費吸収が進む余地がある。

  • 営業利益率2.2%回復で約4.7億円の増益余地通年影響

    売上高258億円で営業利益率が2024/12期の2.2%に戻れば営業利益は約5.7億円と現状の1億円から4.7億円増える。

  • 予想PER23.5倍へ低下、割高感の緩和決算発表後影響

    実績PERが28.17倍に対して来期予想PERは23.5倍と改善が見込まれ、評価面の重しが取れる。

  • PBR0.62倍と純資産比で割安な水準継続影響

    PBR0.6224倍は純資産の約6割強で、資産価値から見た下値不安が小さい。

マイナスに働く材料7
  • 収益性の悪化

    営業利益率が2%から0.39%へと急低下

  • 競争激化

    人材サービス業界は参入障壁が低く、価格競争が激しい

  • 利益の減少

    純利益が2022年6億円から2024年3億円へ半減

  • 営業利益が5億→1億円に減少し収益力が悪化決算発表後影響

    2025/12期の営業利益は前年比4億円減の1億円、営業利益率も2.2%から0.39%へ低下。

  • 純利益が6億→3億→0億円と2期連続減益決算発表後影響

    純利益は2023/12期6億円、2024/12期3億円、2025/12期0億円と低迷が続く。

  • ROE2.4%と低く資本効率が改善しない継続影響

    ROE2.4%は資本コストを下回る水準で、株主資本を効率的に増やせていない。

  • 年間22%安と下落トレンドが継続継続影響

    過去1年で株価が22.14%下落、外国法人持ち分0.4%と需給の厚みも乏しい。

次の決算で確かめる点
営業利益率
成長と収益性のバランスを評価するために重要
売上高成長率
事業拡大の持続性を確認するため
従業員数・稼働率
人材サービスの需要と稼働状況を示すため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり55いまの株価に対する利回りは3.98%。

年間配当
¥55
1株あたり
配当利回り
3.98%
いまの株価に対して
配当性向
1080.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥55

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ2,164人。区分でいちばん多いのは個人・その他78.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が18.3%を占め、残る81.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他94.790.578.3
金融機関0.311.5
自己株式32.512.510.7
事業法人5.36.96.8
証券会社1.03.0
外国法人1.10.2
外国人個人0.20.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01SOLIZE従業員持株会18.83
02古河 未由紀12.58
03篠原 敬一5.75
04東京中小企業投資育成株式会社5.00
05みずほ信託銀行株式会社(信託口)07002152.88
06みずほ信託銀行株式会社(信託口) 07002182.88
07みずほ信託銀行株式会社(信託口) 07002172.88
08みずほ信託銀行株式会社(信託口)2.88
09株式会社SBI証券1.43
10田中 瑞樹1.38

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で−107%、1株純資産は7期で+82%。直近期のROEは2.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%配当性向%
2019年12月1051,1659.4
2020年12月1161,2809.5
2021年12月612,0143.12.9
2022年12月1182,1515.732.8
2023年12月1262,3885.832.0
2024年12月502,1852.470.5
2025年12月−72,1141080.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/12期の役員報酬は総額64百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
宮藤康聡代表取締役 社長CEO6074,155
木下和重取締役5812,717
長坂武見取締役(監査等委員)70
山本尚美取締役(監査等委員)61
深田しおり取締役(監査等委員)62
阿部浩之6273,200
中島宏史57
田中瑞樹4982,702

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)23433719
社外取締役727274

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容11,119字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、「進化を感動に」を理念とし、「システムとしての企業体へ」を使命として掲げています。また、人間の創造性と企業に求められる公益性を軸に、デジタルテクノロジーを高度に活用することで、次世代の「ものづくり」「企業運営」及び「社会課題」を変革するソリューションを提供するとともに、それらに貢献する新たな組織・企業を生み出すことを目的とした企業グループです。 当社グループの事業は、1990年の設立時に、日本の製造業が海外に後れを取ることなく競争力を高めていくことを目指し、3D技術及び光造形技術を活用した製造業向け開発支援を開始したことに端を発します。当初は、3D CAD(※1)を活用したエンジニアリングサービス及び光造形による試作事業を中心に展開していましたが、その後、3D技術をはじめとするデジタル技術へのニーズの高まりを背景に、これらの事業で得られた知見を活かし、3D CADの活用を通じ、より高度な設計への対応を進めております。 近年では、自動車開発における自動運転や電気自動車における電子制御領域の拡大、コネクテッド化など、製品開発環境が急速に変化しています。また、多様なニーズに応える製品開発が求められる中で、3Dプリンターを活用した少量多品種生産への期待が高まっています。こうした環境変化を受け、当社グループは、解析、MBD(※2)、ソフトウエア、XR(※3)、デジタルリスク対応などの各種エンジニアリングサービスを強化し、「デジタルものづくり」の革新を牽引してきました。併せて、多様な開発現場で培ってきたデジタルエンジニアリング及びデジタルマニュファクチャリングを基盤とした事業領域の拡大を進めて参ります。 さらに、当社グループでは、製品開発の過程で蓄積したデジタル技術やノウハウを基盤として、意思決定ロジックに含まれる暗黙知にまで踏み込んだ可視化・数値化技術をベースに、自動車、電気機器、産業機械・プラントなどの製造業に加え、建設、金融、サービスといった非製造業を含む幅広い顧客を対象に、競争優位性の向上を目的とした組織横断的な課題解決や技術課題解決に関するコンサルティング事業を展開しています。また、近年は、これらの事業活動を基盤として、社会課題の解決に取組むビジネスインキュベーション事業も開始しました。 ※1 3D CAD:コンピュータ上で製品や部品を3次元(立体)で設計・表現する行うためのソフトウエア ※2 MBD(Model Based Development):開発対象をモデル化し、シミュレーションを通じて設計・検証を行う開 発手法です ※3 XR(Extended Reality):現実世界と仮想世界を融合・拡張することにより、人が知覚・体験できる現実を 拡張する技術の総称であり、VR、AR、MR等(後述)を含みます これまで述べてきた事業展開を通じて、当社グループは「実践力」と「変革力」という2つのケイパビリティを同時に保有し、独自の強みを培ってきました。これらを背景とした当社グループの競争優位性は、以下の点にあります。 1. 30年以上にわたり培ってきた「デジタルものづくり」の技術と経験 2. 現場の暗黙知を形式知化し、関係者全体を巻き込みながら創造性と生産性を最大化する独自の方法論 3. 3Dプリンター、シミュレータ、AIなどの最先端技術を活用し、最適な技術選定から高度な適用までの提案・実行を担う2,000名超のエンジニア及びコンサルタント 4. デジタルテクノロジーを活用したビジネスインキュベーションを推進する人財・組織力 以上の強みを基盤として事業体制を整備しており、現在、当社グループは国内子会社7社及び海外子会社5社で構成されています。エンジニアリング、マニュファクチャリング、コンサルティング、ビジネスインキュベーションを中核事業として展開し、さまざまな業界・業種において既存の制度や仕組みに限界を感じている顧客に対し、迅速かつ実効性の高い変革を実現するための支援を行っています。 1. 当社グループの事業の構成 当社グループが展開する事業は、ものづくりにおける幅広い製品開発領域に対し、デジタル技術を活用したエンジニアリングサービスの提供や、当社グループ所有の3Dプリンター等の設備による試作モデル製作及び最終製品に使用できる最終製品製作や、3Dプリンター装置導入事業及びエンジニアリングに関するシステムの販売・構築を行う「エンジニアリング・マニュファクチャリング事業」、ものづくり変革で培ったコア技術により、企業課題・社会課題の解決を通じ、コンサルティング及びエンジニアリングサービスの提供を行う「コンサルティング・エンジニアリング事業」、社会・産業課題の解決に向けた新規事業の開発及び運営を行う「ビジネスインキュベーション事業」の3つのセグメントで構成されております。 なお、各事業と主要な関係会社の位置付けについては、事業系統図に記載のとおりであります。 (1) エンジニアリング・マニュファクチャリング事業 当サービスでは、3Dプリンターによる試作品の製作から製品開発支援の事業を開始し、主に自動車産業に属する顧客企業の開発部門のエンジニアリングパートナーとして開発支援領域におけるサービスを拡大して参りました。現在は、試作品の製作だけでなく、試作の前工程である研究開発・デザイン(スタイリング)・制御・設計・解析や、後工程である生産準備・3Dプリンターによる最終製品向けの部品製作など製品開発のエンジニアリングチェーンを対象に、幅広く支援できる体制を構築しております。 ① エンジニアリングサービス 当サービスは、当事業のエンジニアが保有する製品開発ノウハウやデジタル技術等を顧客企業の開発現場にて直接提供するオンサイト支援(契約形態としては請負契約・準委任契約・派遣契約など)及び、顧客企業から依頼を受け取り決めたアウトプット等を提供するオフサイト支援(契約形態としては請負契約・準委任契約など)により提供しております。また日本を始め北米・中国・インド・タイにてサービスを展開しております。 ■設計・3Dスタイリング 自動車業界を中心に長年培ってきた製品設計技術とノウハウ及び3D CAD技術と知見を有するエンジニアが、自動車、航空機、建設機械、産業機械・プラント、電気機器、精密機器、医療機器など製造業を中心とした様々な顧客企業に対して、3Dデータ作成、企画・コンセプト立案、スタイリング提案 、デザイン、設計、解析、生産技術に及ぶ製品開発工程へのエンジニアリングサービスを提供しております。3D CADはハイエンドを中心に、幅広く対応が可能です。 製品性能の向上や開発コストの抑制、開発期間の短縮を目的として、構造解析・機構解析・熱流体解析・電磁界解析など様々な解析業務を行っております。また、自動車1台分のような大規模モデルの解析用メッシュデータ(※4)の作成や3Dスキャンデータを用いたリバース解析(※5)、設計エンジニアによる設計改善支援等を行っております。 ※4 解析用メッシュデータ:3D CADで作成した製品計上を解析計算用に小さな要素へ分割したデータ ※5 リバース解析:リバースエンジニアリング(既存製品の現物に対し形状データを測定し、そのデータを元にCADデータを作成すること)により作成した形状データに対し解析をかけること ■3Dデジタル活用 3D CADの機能を最大限に活用し、ものづくりの生産性を飛躍的に向上させる3Dデジタルツール開発サービスを提供しております。3Dデータ作成を自動化するテンプレートやプログラミング技術を組み合わせることで、顧客が抱えるQCDに関する課題に対し、最適なツールを開発しております。これらのツールにより作業効率の向上を図るとともに、設計及び製造現場における品質向上、人への過度な依存からの脱却、ならびにリードタイムの短縮に寄与しております。 また、今後さまざまな領域での活用が期待されている XR、VR(※6)、AR(※7)、MR(※8)など現実世界と仮想世界を融合する技術においては、作り手と使い手を体験価値でつなぐコミュニケーションツールと位置付けています。当社グループが保有する3D 技術と VR 技術を組み合わせ、コンテンツ制作や VR 空間データの構築等のサービスを提供しています。これにより、ものづくりの開発効率や品質向上に寄与するとともに、リアリティが高く制約の少ないバーチャル空間を活用した体験型コンテンツの反復利用を通じて、エンジニアの育成にも貢献しております。 さらに、世界的にカーボンニュートラルへの取組みが進展する中、環境に配慮した設計の重要性が高まっていることから、環境的、社会的、経済的に持続可能な製品等のライフサイクルシステムのデザインとマネジメントのための技術体系であるライフサイクルエンジニアリングの観点を踏まえた設計業務にも取組んでおります。 ※6 VR(Virtual Reality):専用ゴーグル等を用いて視界を覆い、現実とは別の仮想空間の中に没入させ、実際にその空間にいるように感じさせる技術 ※7 AR(Augmented Reality):現実空間にデジタル情報を重ねて表示し、現実世界を仮想的に拡張する技術 ※8 MR(Mixed Reality):現実世界と仮想空間をリアルタイムに融合させ、相互に作用させる技術 ■グローバルでの開発支援体制及び優れた現地エンジニアの活用 顧客企業においては、最終消費地のニーズを的確にとらえた製品開発や、世界各地のエンジニアの能力を活用する観点から、海外拠点に製品開発組織を設置し、ネットワークを介してデータを共有しながら製品開発を進める等、グローバルな製品開発が進んでいます。 当サービスにおいても、顧客企業のグローバル製品開発を支援する体制及び、グローバルで優秀な人材を獲得することを目的として、日本、北米、中国、インド、タイの5極体制を構築しております。 特に、インド、米国については、2016年5月に、ESO(Engineering Services Outsourcing)の会社であるCSMグループのCSM Software Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)及びCSM Software USA,LLC(現SOLIZE USA Corporation)を買収し、インド及び米国における支援体制を強化しました。また、インドについては、グローバルオフショアリングセンターと位置付け、世界各地からの設計・解析業務を請け負う体制を構築しております。さらなるグローバルでの開発支援体制の拡充を目的として、2025年にタイ法人、カナダ法人を設立いたしました。 2025年12月末時点において、当社グループには自動車等の高度な開発に従事することが可能なハイエンドエンジニアがグローバルに1,947名所属しています。内訳としては、日本1,639名、インド190名、米国48名、中国31名、カナダ34名、タイ5名 となっております。 ② マニュファクチャリングサービス 当サービスは、1990年に3Dプリンターを導入して以来、30年以上にわたり蓄積してきた3Dプリンティング技術及びノウハウと、自社で保有する造形設備を活用し、製品開発における試作部品から最終製品向け量産部品までの製造・提供を行っております。併せて、3Dプリンターの販売・保守サポート、材料販売、新材料開発、AM(※9)技術導入支援など、周辺領域を含めたサービスを展開しております。 これらのサービスの中核として、まず、3Dプリンター活用を促進するワンストップ型のサービスがあり、開発初期段階からのエンジニアリング支援、ベンチマーキング製造による性能評価、最適な装置選定・販売までを一貫して対応可能な点を特徴としております。これに加え、顧客が3Dデータを保有していない場合、3Dデータの作成から用途に応じ適切な精度・材料による部品製造、納入までをワンストップで対応しております。また、当社設備で対応できない工法や加工については、外部委託先と連携し、部品製造を取りまとめることで一括対応が可能です。 ※9 AM(Additive Manufacturing):積層造形で物体を作り上げる製造プロセス ■樹脂・金属3Dプリンティング 顧客企業の開発期間短縮及び開発競争力の向上を目的として、用途や要望を事前にヒアリングし、弾性、強度、透明度、耐熱性などの要件に基づき、最適な造形工法を提案しています。加えて、外部委託先と連携し、真空注型、鋳造、切削等の工法の併用や、塗装・メッキ処理等の二次加工を行うことにより、風洞試験(※10)、衝突試験、組付確認(※11)などの機能評価試験にそのまま使用可能な試験モデルや、金型を使用しない少量多品種向け最終部品の提供にも対応しています。 また、光造形機、粉末造形機、金属造形機など国内最大級のハイエンド3Dプリンター設備と豊富な材料バリエーションを活用し、顧客ニーズに応じたタイムリーな製品提供を行っています。大和工場(神奈川県大和市)及び豊田工場(愛知県豊田市)の2拠点に合計43台(2025年12月末時点、詳細は表に記載)の3Dプリンターを導入し、試作品から最終部品まで幅広い用途に対応しています。さらに、大和工場では最終部品製造を目的とした3Dプリンターによる量産ラインを構築しています。 ※10 風洞試験:高速で移動する航空機・鉄道・自動車等や風の影響を受けやすい輸送機器を設計する際に行われる試験で、局所的な風速や圧力の分布や力、流れの可視化などを行うこと ※11 組付確認:設計の意図通りに部品が組み付くか、また組付け作業時における作業性などを確認する行為 保有している3Dプリンターの台数と特徴 3D Systems社製 金属造形機   粉末造形機   光造形機 4台   8台   10台 ステンレス鋼やアルミ合金等の金属粉末にレーザーを照射することで焼結   熱可塑性のナイロン系/ エラストマ系の粉末樹脂に炭酸ガスレーザーを照射することで粉末を焼結   光硬化性のエポキシ系液体樹脂に紫外線レーザーを照射することで樹脂を硬化 ローラー方式で微細粉を高密度に粉敷し高い解像度・面粗さで造形。金属造形機としては標準的に広く普及しているレーザータイプの装置を保有。鋳造品と同等以上の機械特性があり、性能試験モデルで活用   本方式の主な材料であるPA12に加えて、自社開発材料のPA6やPPでの造形が可能。これらの材料は自動車の内外装に使用される代表的なプラスチックであり、エンジン回りの性能試験モデル、バンパーなどの組付モデルをより量産品に近い物性値をもったモデルの製造が可能   高耐熱・高透明の材料が特徴。透明な材料が使用できるため量産品では内部構造が見えない自動車のミッションケースの油流れ確認やワイヤーハーネスの組付け確認等の検証に使用されることが多い。また注型・鋳造等のマスターモデルで使用される。最新機はワークサイズが750ミリ角で業界最大クラス 3D Systems社製 吊り下げ式光造形機   インクジェット式造形機   DLP式光造形機 9台   2台   1台 光硬化性のエポキシ系/アクリル系液体樹脂にプロジェクター投影されたLEDライトで面造形による硬化   プラスチック材料を吹き付ける「面造形」後、紫外線を使ってプラスチックを硬化   レーザータイプの光造形機の技術と、プロジェクターを活用した吊り下げ式光造形機の技術を掛け合わせた3Dプリンター 高速造形で、高解像度なモデル品質を再現。同じ光硬化性の材料を使用する光造形機に比べて面造形できる新しい技術をもった造形機である。機能試作や最終製品製作などにも活用可能   解像度が高く、ほかの造形機では再現できないような微細造形や縮小モデルの製作に向く。主にフィギュアやプラモデルなど玩具モデルで活用   プロジェクターを用いて面で固めていくことで高速造形を可能にし、SLAの液槽方式と掛け合わせることで吊り下げ式光造形機では困難であった大きなサイズの部品の造形を実現。これにより、多くの顧客に高く評価いただいている吊り下げ式光造形機の優れた表面品質・精度はそのままに、より大きなサイズの部品を速く確実に作製することが可能 HP社製   TRUMPF社製   Roboze社製 粉末造形機   金属造形機   MEX方式造形機 6台   1台   2台 熱可塑性のナイロン系等の粉末樹脂にインクジェットとヒーターの熱反応で焼結   アルミ合金等の金属粉末にレーザーを照射することで焼結   スーパーエンプラと呼ばれる高強度材料に特化した熱溶解積層方式 量産同等の物性を実現し、従来の3Dプリンターでは積層するZ方向の強度がXY平面の強度に比べて弱いという点がこの装置の方式では改善されている。そのため従来の試作の用途に加えて最終製品での活用が期待されている。実際に自動車、医療分野などで量産部品の実績あり   造形エリアが拡大し、材料マネジメントや造形プロセスのモニタリングシステムが充実。機能試作や最終製品などにも活用可能   独自技術のHYPERSPEEDテクノロジーにより高速造形と高精度造形を両立させ、最終製品製作に要求されるプロセスコントロールにも対応。これにより、金属やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)といった素材で製造されている高機能製品を3Dプリント製品に置き換え、大幅な生産性向上とコスト削減を実現。 ■AM(Additive Manufacturing)技術導入支援 近年、3Dプリンター装置やソフトウエア、造形材料の開発・進化により、AM技術の適用範囲は広がっております。金型などの既存工法では実現の難しい性能や形状への対応が可能となる一方で、AM技術は既存工法と異なる点も多く、実際の製品への適用にあたっては多くの課題が存在します。 当サービスにおいては、顧客に対し、AM活用の加速を目的とした共同プロジェクトを推進するサービスを提供しております。技術テーマに応じ、エンジニアリングサービスの設計領域や解析領域等のエンジニアを含むチームを編成し、幅広い対応が可能です。具体的にはAM材料の開発研究・支援、AM応用技術の開発支援、AMを活用した設計効果検証、AM生産技術構築及び、生産プロセスの構築支援等を提供しております。 ■3Dプリンター販売・保守 既存の米3D Systems社及び米HP社のほか、2025年より伊Roboze社、米Formlabs社の日本国内正規代理店として、3Dプリンターの販売・運用サポート等を行っております。当社グループは、1990年に日本で初めて米3D Systems社の造形機を導入し、日本でいち早く光造形の試作サービスを開始したため、単なる装置販売や装置メーカーとの技術協力にとどまらず、長年にわたり蓄積してきた生産技術ノウハウを活用し、顧客企業が装置を導入する際には、そのニーズに応じた生産技術を併せて提案しております。また、3Dプリンターの各種材料販売に加え、経験豊富なフィールドエンジニアによるメンテナンスサービスも提供しております。 (2) コンサルティング・エンジニアリング事業 ① 変革コンサルティングサービス エンジニアリング・マニュファクチャリング事業で培ってきたものづくりの開発工程及び各種技術等の知見を活かし、自動車、電気機器、産業機械・プラントなどの製造業や建設業、さらに金融やサービスなど非製造業までの幅広い顧客に対して、競争優位性を高めることを目的とし、組織横断的な課題解決や技術課題の解決等のコンサルティングを行っております。 当サービスでは、人が判断する際の材料や基準など、通常では言語化が難しい思考プロセスまでを洗い出し分析する当社独自の方法論により、現状の業務を徹底的に可視化・数値化することで、顧客企業が目指す状態と現状のギャップを明らかにします。目指す姿と現状を可視化することにより、現状課題や取組みの方向性など、顧客企業の経営トップから現場の担当者まで課題認識を共有し、組織が一丸となって変革に取組む推進力を生み出しております。 ② AI搭載のSaaSプロダクト、ソフトウエアの導入コンサルティングサービス 上述の変革コンサルティングサービスに加え、企業価値を向上させるため、AI技術を活用した業務プロセスの高度化やAI製品の提供を実施しております。 AI製品は、AI技術を用いたSaaS型のサービス提供となります。具体的には、当社独自の自然言語処理AIエンジン(アスペクトAI™)を搭載したSpectAシリーズにより、熟練者が培ってきた経験・ノウハウや着眼点を組織全体での利用が可能な形に変換し、ダイナミックな知恵の活用を実現します。SpectAシリーズは現在以下3製品から構成されております。 ・RFQ Guide View:大量のRFQ(Request For Quotation:見積依頼書)に対しAIが読解をサポート ・Dynamic Knowledge Management:開発現場で日々生み出されるドキュメントや実績情報から構造的なナレッジ をAIが自動生成 ・KY-Tool:工場や建設現場等における安全管理業務に関する危険予知支援するAIツール また、自動車産業を含む製造業における伴走型支援で培った、実践的かつ幅広いAI技術を活用し、画像や音などの検知・識別、それらのデータも用いた異常の検出や将来の予測、ベテランのスキルをモデル化し自動化を推進する実行・制御AI、さらには生成AIまで、事業課題に適合したAI基盤・アプリケーションを提供しております。これらを通じて、業務の自動化及び、最適化の推進に寄与しております。 ③ SDV(※1)開発支援サービス 自動車業界では、自動運転や電気自動車開発の拡大を背景に、自動車制御の複雑化が進み、制御プログラム開発の重要性が一段と高まっています。さらに、IoT(Internet of Things)をはじめとする新たな技術領域の拡大に伴い、ソフトウエア開発の重要性も増しています。 特に SDVの開発において現場担当者が直面する多様な課題に対し、最適なエンジニアリング支援を提供しています。とりわけ、大規模な数値処理領域や MBD/MBSE(※2)分野において深い技術知見を有するエンジニアによる支援体制を整えており、「走る・曲がる・止まる」といった車両基本性能のモデルベース開発から、自動運転の制御開発に至るまで、高度な技術力による支援を提供しております。開発の複雑化・高度化が進む中で、設計の手戻りを抑制し、開発期間短縮と開発コスト低減に寄与するMBDは、主要な開発技術としても広く用いられています。 大規模数値処理の支援では、SDVの運用でクラウドに蓄積される各種センサーデータやログ情報など膨大なデータに対し、目的に応じた前処理や特徴量抽出を実施し、顧客ニーズに基づく有用な「設計情報」へと変換します。また、開発現場のワークフローに適合したアプリケーションの設計・導入支援にも対応しています。 当サービスにおいては、要求仕様分析による要件定義の最適化から、制御モデル・プラントモデルの構築、HILS(※3)環境構築、HILS テストの自動化ツール開発、自動運転シミュレータの構築まで対応可能な技術を備え、顧客企業へのサービス提供を行っております。 ※1 SDV:Software Defined Vehicle(ソフトウエア定義型自動車)ソフトウエアによって車両の機能や性能が 定義・制御され、ソフトウエア更新により機能追加や性能向上が可能な車両を指す ※2 MBSE:Model-Based Systems Engineering(モデルベース・システムズエンジニアリング)システム全体 の要件定義、設計、検証等のプロセスを、文書ではなくモデルを用いて一元的に管理・実行する開発手法※3 HILS:Hardware In the Loop Simulation、ECU(電子制御ユニット)テスト装置 ④ デジタルリスクマネジメント、サイバーセキュリティサービス 自動車産業をはじめとする製造業では、ソフトウエア制御された製品の増加、通信機能を有する製品の増加、DXやIoT等への対応で工場等における各種設備がインターネット網と接続されることが急増しております。それに合わせて、ものづくりにおけるサイバーセキュリティや法規・国際規格などへの対応が急務となっております。 当サービスにおいては、ものづくり及びものづくりの開発プロセスを熟知したエンジニアがセキュリティリスクに関する脅威/脆弱性分析・セキュリティアセスメント、開発フェーズにおけるセキュリティ設計・実装・各種テスト設計・環境構築・テスト実行等へのサービス提供を行っております。またインシデント発生後のデジタル鑑識として法的証拠を作成するデジタル・フォレンジック(※4)サービスも実施しております。 ※4 デジタル・フォレンジック:デジタルデバイスに記録された情報の回収・保全と分析調査 (3) ビジネスインキュベーション事業 ① ソフトウエア開発支援サービス 製造業をはじめとする各産業分野においてソフトウエアの需要は急増しており、「ソフトウエアファースト」と言われるほどその重要性は年々増しております。 当サービスでは、ソフトウエア開発、ソフトウエア第三者検証、国際規格適合コンサルティングの3つのサービスを展開しています。ソフトウエアにおける品質課題解決に特化し、システムの要件定義や基本設計構築、PMO支援、テスト設計業務、各種コンサルティング支援サービスを提供しています。これらの取組みを通じて、顧客の多様なニーズに応じた解決策を迅速に提案し、高品質なソフトウエア開発の実現に貢献しております。 ② 新規事業開発 当社独自の「事業オーナーモデル」と「事業共創力」を活用し、社会・産業課題解決に資する新規事業の開発及び運営を行っております。また、各新規事業オーナーのアントレプレナーシップを核に、事業の構想・検証・組織設計から、事業立ち上げ後の資金調達・人材確保・バックオフィス支援までのサービスを一貫して提供しております。当社基準におけるミドルリスク・ミドルリターンの共創モデルにより、複数の新規事業を並行して創出し、事業の成果に応じて子会社化し、子会社の収益・資産を連結することにより、当社グループ全体の成長と拡大に寄与して参ります。 2. 当社グループの事業系統図 当社グループの事業系統図は次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題8,511字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営理念等 当社グループでは、経営理念を示す「理念」及び「使命」を以下のように定めております。 理念: 「進化を感動に」 使命: 「システムとしての企業体へ」 (2) 経営方針等 当社グループは、人間の創造性と企業に求められる公益性を軸に創造性を発揮し、ものづくりで培ったコア技術を基に多様な価値を掛け合わせ、次世代のものづくりを通じて、企業課題・社会課題を解決していく企業体として発展することを目指し、2020年よりグループ全社を対象にした変革(Corporate Transformation、以下、「CX」という)を推進しております。 全社CXとして長期的な計画を策定し、次の2段階で実行中となります。 ・CX第1フェーズ: 目的:企業体としての組織・プロセス・戦略等を再構築することで、次の成長に向けた基盤構築 期間:2020年~2024年 ・CX第2フェーズ: 目的:当社グループ使命を実現する企業体への変容 期間:2025年~2033年 (3) 経営戦略等 当社グループは、創業以来3D技術等のデジタルテクノロジーを活用し「デジタルものづくり」を革新する、グローバルな製品開発のエンジニアリングパートナー企業として、製造業の顧客を中心に各種サービスによる価値を提供して参りました。グローバルでより大きな価値を顧客へ提供すべく、海外現地法人の設立、海外でのサービス提供等の海外展開も進めております。 2020年~2024年までのCX第1フェーズにおいては、長期的な全社変革とそれを実行するためのより迅速な経営判断及び効率的な運営体制構築を目的として、2021年1月1日付で当社を吸収合併存続会社、完全子会社であったSOLIZE Engineering株式会社及びSOLIZE Products株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行いました。本合併に伴い、国内における事業部門を再編し各法人間で分かれていた事業・技術・サービスを掛け合わせ、社員の融合及び文化醸成等を行うことで、サービスの提供価値の向上や新規の事業・技術の開発を推進しました。また、国内管理部門も統合し、管理業務・管理プロセスの統合・標準化、社内業務システムの刷新、人事制度の統合等が完了しました。加えて、2024年6月には、積極的な投資をタイムリーに進めることを目的とし、グループ投資戦略部を新設し、当社グループの企業価値向上に資するプロジェクト等の実行及びM&Aや資本提携等の戦略立案・実行を加速させる体制を構築しました。 2025年以降のCX第2フェーズを実行するにあたり、当社の中長期の成長目標を設定いたしました。まず、人間の創造性と企業に求められる公益性を軸にデジタルテクノロジーを通じてさまざまな制約を超え、次世代の「ものづくり」「企業運営」そして「社会」を変革する担い手を目指し、当社グループ使命を実現する企業体への変容を推進しています。また、「デジタルものづくり」というコア領域で培った実践と変革を応用することで、提供価値の拡大を推進し、2027年に売上高400億円、2033年に売上高1,000億円規模の企業体を目指して参ります。 上述の成長目標達成のため、当社グループ使命を実現する企業体への変容の推進及び、今後のさらなる事業拡大、企業価値の向上を追求するための成長手段として、従来領域と新規領域の掛け合わせによる成長に加え、M&Aを活用することにより成長速度を加速して参ります。 加えて、より一層の経営のスピード化を図り、機動的かつ柔軟な経営判断を可能にするグループ運営体制を構築することが望ましいと判断し、2025年7月1日付で会社分割による持株会社体制に移行しました。 当会社分割により、SOLIZE Holding株式会社を持株会社とし、エンジニアリング・マニュファクチャリング事業をSOLIZE PARTNERS株式会社 に、コンサルティング・エンジニアリング事業をSOLIZE Ureka Technology株式会社に、ビジネスインキュベーション事業を+81株式会社にそれぞれ各社へ承継しました。これに伴い、適切な管理・評価を行う観点から、これらの各事業会社を中心とする報告セグメントに変更を行いました。 持株会社は経営戦略の策定、資源の再配分、グループガバナンスの強化、M&A等の戦略投資及び企業経営のスタッフ的機能を中心としたグループ経営に特化し、各中核事業会社はそれぞれの事業領域で、あらゆる経営環境の変化に迅速に対応することで、グループ全体として、柔軟かつ強靭な経営体制へと進化することを目指しております。 当社グループは、中長期の企業価値の向上に主眼を置き、新たな取組みにチャレンジし、競争力のさらなる強化と成長に向け新たな技術獲得や事業開発を加速させて参ります。 ・顧客への貢献価値の向上 当社グループは、個別のサービス提供にとどまらず、エンジニアリングサービス及びマニュファクチャリングサービスにおける実践力を基盤とした総合的なサービス提供を通じて、顧客の開発パートナーとしての役割を担うことを目指しております。 また、顧客の将来的な競争力強化に資する変革力を提供することで、変革パートナーとしての価値創出にも取組み、顧客に対する貢献価値の一層の向上を図って参ります。 当社グループ独自の実践力と変革力を融合させることにより、開発パートナー及び変革パートナーの双方の立場から、より高い付加価値を提供することが可能となります。 例えば、新たなデジタル技術の導入を進める顧客に対しては、エンジニアが技術導入に関する支援を行うと同時に、コンサルタントが新技術導入後の最適な業務プロセスへの変革を支援するなど、技術と業務の両面から包括的なサービスを提供しております。 また、エンジニアが新技術導入後の開発実務をオンサイトで支援しながら、コンサルタントが新プロセスにおけるノウハウの構築やさらなる業務効率化を推進する取組みも行っております。 さらに、従来は顧客内で実施されてきた業務について、外部委託が可能な状態とするため、コンサルタントが業務プロセス、ノウハウ、要求事項等の整理・整備を行い、その上で当社グループが受託先となることで、顧客の開発力向上及び業務効率化に寄与して参ります。 ・ケイパビリティの拡張 当社グループは、保有する従来のケイパビリティを相互に組み合わせることにより、開発工程における対象プロセス及び事業領域の拡張を図るとともに、新たなケイパビリティの獲得を推進して参ります。 その実現に向けて、研究開発部門及び事業開発に特化した専門部門を設置し、体制の強化を進めております。 また、従来事業から得られる収益を、次の成長に向けた事業開発及び技術開発への投資に充当することで、持続的な成長基盤の構築を図って参ります。 ・産業・市場の拡張 当社グループは、主要顧客である自動車業界において培ってきたケイパビリティを基盤として、重工業、エネルギー、AI、航空宇宙などの他産業・他市場への展開を推進して参ります。これにより、事業領域の拡大と収益機会の多様化を図るとともに、持続的な成長の実現を目指します。 ・地域の拡張 当社グループは、既存の米国、中国、インド、タイに加え、北米市場における事業基盤の拡充を目的として、2025年1月にSOLIZE Canada Corporationを設立いたしました。 また、成長率の高いアジア市場への進出及び事業拡張を図るため、2025年2月にSOLIZE Corporation (Thailand) Ltd.を設立いたしました。 これらの取組みを通じて、グループ全体が有する製品開発支援における強みを活用した海外事業戦略の実行を 進めるとともに、海外市場における当社ブランドの構築及び認知度向上を促進して参ります。 ・M&A・スタートアップ投資 当社グループは、健全な財務状況を背景として、M&A及びスタートアップ投資を積極的に活用することにより、インオーガニック成長の実現を図って参ります。あわせて、既存ビジネスの成長に寄与する新たな事業領域や先端技術の獲得を推進し、オーガニック成長との両立を図ることで、事業成長の加速を目指して参ります。 ・人的資本経営の実践 当社グループは、経営戦略と連動した人財戦略を策定し、採用投資、人事制度への投資、人財育成・組織開発への投資、ならびに社員満足度及びエンゲージメント向上に向けた投資を行うことで、当社の成長の原動力であるエンジニア及びコンサルタントの確保と活躍を推進して参ります。 特に、付加価値の高いサービス提供を支えるハイエンド人財の確保を重要課題と位置付け、2022年以降、採用力の強化に継続的に取組んでおります。これらの取組みにより、2027年までに年間500名規模の採用を可能とする体制の構築を目指して参ります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として以下の項目を定めております。なお、国内エンジニア数 (含 コンサルタント)については、国内のエンジニア数及びコンサルタント数の合計であり、当社グループの売上高及び営業利益の大半を占めるエンジニアリングサービスの業績に大きく影響するため、重視しております。 a. 売上高対前年増加率 b. 営業利益 c. 国内エンジニア数 (含 コンサルタント) (5) 経営環境 当社グループは、顧客のグローバル展開を積極的に支援する、エンジニアリング企業であり、主要顧客は自動車業界を中心とした製造業となります。 自動車業界においては、CASE(Connected、Autonomous/Automated、Shared、Electric)に代表される技術革新や、カーボンニュートラルへの取組みが急速に進んでおります。これに伴い、コネクテッドカー、自動運転などの技術の実運用を目指し、自動車メーカー各社の開発需要の増加が期待されております。電気自動車、自動運転技術の開発などから、自動車開発における電子制御の複雑化やサイバーセキュリティ対応の重要性が増しており、MBD、SDV、ソフトウエア、デジタルリスク領域への需要も拡大しております。一方、国内完成車メーカーにおいては、上述の先端領域へのリソースシフトが進んでおり、それ以外の領域において外部委託化が加速しております。 国内の新車販売台数は2020年から2030年にかけて概ね横ばいから微減で推移すると予測されており、量的成長による市場拡大は今後期待が難しい状況ですが、SDV市場規模は同期間に1.8倍へと拡大すると見込まれており、今後新車販売台数に対するSDVの割合が増加することも予測されることから、SDV対応力やソフトウエア価値の創出が当社グループの競争力及び収益性を左右する重要な要素となっていくと認識しております。 国内SDV市場の推移 当社グループは、自動車メーカー及び自動車部品メーカー等による開発投資の拡大継続を見込み、先端領域における開発支援と、外部委託化が進む内外装領域の一括受託設計支援の両立を図って参ります。これにより、当社グループが有する多様なエンジニアリング技術を融合したサービス提供により、収益拡大を目指して参ります。 自動車完成車メーカーの研究開発費の推移 これらのエンジニアリングサービスへの需要の増加に加え、将来の競争力確保に向けて、事業を横断した開発プロセスの変革やDXに関する取組みが拡大しており、当社グループのコンサルティングサービスの需要も高まっております。当社グループは、顧客企業における変革活動実施のために必要なリソース確保を支援するため、先行してエンジニアリングサービスを提供することで開発キャパシティの維持・確保に寄与するとともに、当サービスを通じて蓄積した製品、開発プロセス及び、技術に関する知見を活用したコンサルティングサービスを提供することにより、収益拡大を図って参ります。 (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 (当社グループ全体の事業上の課題) ① 人的資本経営の実現 当社グループは事業拡大と継続的成長のために、顧客企業と共に高い価値を生み出す優秀な人材が重要と捉え、人的資本投資を推進して参りました。新卒者採用、経験者採用ともに積極化し、採用者数を増加させています。2025年12月期の退職率は9.9%となり、退職者も一定数発生しておりますが、入社者数が上回っており成長を維持しています。 また、当社グループは「お客様の高い期待に応える、プロフェッショナル集団」として、製品開発をリードする人材や新しい手法・道具、進化する企業文化の創造を目指しています。「人財体系図」に基づく新任役職者研修及び経験者合同研修の実施に加え、学習サイトの拡充を進め、人財育成システムの維持・強化を図って参ります。 国内採用者数(人) 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 国内新卒者   98人   86人   84人   93人   153人 海外新卒者(注)   25   11   3   4   6 経験者   51   110   149   202   201 合計   174   207   236   299   360 (注)海外新卒者の採用活動については新型コロナウィルスの感染拡大により2020年12月期以降、活動を縮小しておりましたが、2024年12月期よりアジア地区を中心に活動を再開しております 当社グループの主要事業であるエンジニア派遣サービスにおいて、人材は事業価値を構成する重要な資本と位置付けており、その活用効率や収益性に関する指標を経営管理上の重要指標としております。特に、国内派遣契約におけるエンジニアの平均時間単価及び稼働率は、事業収益を左右する主要指標であり、その推移は以下のとおりです。 国内における派遣契約の平均時間単価(円) 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 平均時間単価(注)   4,339円   4,385円   4,556円   4,809円   4,942円 (注)経験者・新卒含む全派遣契約の平均時間単価(残業代は除く)の平均値であります 国内における派遣ビジネスの稼働率(%) 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 稼働率(注)   87.5%   94.4%   94.9%   95.0%   93.0% (注)派遣技術者数(研修中の従業員を含む)に対する稼働人数の割合を期中平均にて算出しております ② グローバルサポート体制の強化 当社グループは、顧客のグローバル展開を積極的に支援するため、サービスの海外展開、海外事業の開発に取組んでおり、新たにカナダ及びタイ王国において子会社を設立いたしました。グループ全体の製品開発支援における強みを活用した海外事業戦略の実行や、海外市場におけるブランド構築を促進して参ります。 ③ 投資案件評価・管理体制の強化 当社グループは事業の成長と人材・経営基盤の強化を目的に、研究開発投資や設備投資、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)投資、M&A投資を行っています。これらの投資は事業環境の変化や投資先企業の進捗状況により、事業や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、投資案件の内容・規模により、取締役会、SOLIZE執行役員会、戦略投資会議等において、事業計画に基づく十分な検討を行ったうえで投資に対する意思決定をしております。また、投資実行後も定めたプロセスに則り進捗確認を実施して参ります。 (エンジニアリング・マニュファクチャリング事業の課題) 2025年7月より、旧デザイン事業セグメントにおけるデジタルエンジニアリング開発支援、マニュファクチャリング事業セグメントをエンジニアリング・マニュファクチャリング事業として承継し、会社分割を実施しました。 ① 製品設計開発に係る総合的なデジタルエンジニアリングサービスの拡大 当社グループの主要顧客の属する自動車産業を中心に設計開発及び解析に係る受託、エンジニア派遣サービスの提供を拡大し、海外においても、大手自動車メーカー向けを中心に設計開発に係るエンジニア派遣、請負受託、ソフトウエア販売等の受注を拡大して参りました。また、人財採用及び育成の強化に引き続き取組んで参ります。 ② マニュファクチャリングサービスの拡大 当サービスにおいては、最先端のAM(※)技術を活用し市場をリードするため、最新型3Dプリンター設備の増強や大和工場の増床、金属3Dプリンター工場の集約を進め、生産体制の合理化と能力拡大を図って参りました。一方で、安定した利益創出のために、生産体制の合理化として金属3Dプリンター工場の集約や組織運営の効率化を進めました。また、少量量産領域への事業拡大として、3Dプリンターによる最終製品部品の製造・納品を進めるとともに、複数の海外装置メーカーと販売代理店契約を締結し、自動車、レース(二輪・四輪)、航空宇宙、エネルギー業界など、新たな販路拡大を促進して参ります。 ※ AM:Additive Manufacturing(積層造形で物体を作り上げる製造プロセス) (コンサルティング・エンジニアリング事業の課題) 2025年7月より、旧デザイン事業セグメントにおける変革コンサルティング、AI、SDV、デジタルリスク領域をコンサルティング・エンジニアリング事業として承継しました。 エンジニアリングサービスとコンサルティングサービスを融合した提供価値の向上 当事業においては、自動車産業をはじめとする主要顧客に対し、変革力を活かした競争優位の確保を支援する変革コンサルティングサービスに加え、AI技術を活用した業務プロセス構築やAI関連製品、SDV・デジタルリスク領域における実践的なエンジニアリングサービスを組み合わせた、高付加価値のサービス提供体制を強化して参ります。 営業面では、重点顧客の再定義を行い、経営層によるトップ訪問を含む戦略的な営業活動を推進し、顧客との関係を深めることで、個別案件のみならず複数テーマを包含する大型案件の受注が拡大を推進いたします。また、人財の採用及び育成にも注力して参ります。 (ビジネスインキュベーション事業の課題) 2025年7月より、旧デザイン事業セグメントにおけるソフトウエア開発、新規事業領域をビジネスインキュベーション事業として承継し、会社分割を実施しました。 ① ソフトウエア開発支援サービスの拡大 当事業は、株式会社STELAQに加え、ソフトウエア開発支援サービスへの更なる需要への対応を企図し、株式会社フューレックスを2025年5月付にて子会社化いたしました。経験者の積極採用、グループ間のシナジーを伴う営業及び管理体制を強化し、事業成長を推進して参ります。 ② 新規事業開発の立ち上げ 当事業は、当社独自の「事業オーナーモデル」と「事業共創力」を活用し、社会・産業課題解決に資する新規事業を創出する成長モデルを掲げています。新事業創出人財の確保と育成を強化し、中長期的な企業価値向上を実現して参ります。 (財務上の課題) 当社グループは、グローバルに存在する顧客のあらゆるニーズに応えることを目的として、新規事業や新規技術の開発とそれに必要となる優秀な人財の確保、増強のために採用活動の強化及び入社後の等級・役職に応じた教育機会の提供、スキルアップ支援等を行っています。一時的な景況の悪化により当社グループの提供するサービスや製品への需要が減少する時期においても、当社グループの成長の源泉である人財を維持するための支出が発生し、財務上の安全性が低下する可能性があります。このような状況に備え、当社グループでは一定程度の現預金の確保、及び、複数行との当座貸越契約による運転資金の確保を行い財務上安定的な経営に努めて参ります。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。あわせて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であると当社グループが考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。 当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 当社グループはリスクを適切にマネジメントするために、グループ横断でのリスク管理委員会を設置しております。本委員会の説明、コーポレート・ガバナンスの体制図等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。 本項記載の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 1. 事業環境に由来する事項について (1) 景気動向、自動車関連市場等による影響 [発生可能性:低、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、主要取引先が自動車関連メーカーであるため特に国内の自動車関連業界の開発動向に影響を受けやすい状況です。国内自動車関連業界は景気、金利、為替及び消費動向等の経済状況に影響を受ける傾向があり、それらの状況によっては、当社グループの取引先企業の業績が左右され、結果として当社グループの受注状況が影響を受けることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしましては、自動車業界以外の顧客に対する事業拡大、M&Aを含めた海外への進出等により、特定の業界や地域等の影響を受けにくい体質を構築する方針ですが、国内自動車業界の状況が想定以上に悪化した場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 これに加えて、世界の自動車関連業界においては、CASEに代表される変革を背景に次世代技術の研究開発が活発化しております。これに伴い、当社グループを取り巻く事業環境も大きく変化するものと予想されます。例えば、自動車の多機能化や自動車部品の電動化等に伴い、自動車関連業界ではまったく新たな分野での研究開発も必要になり、製品開発におけるニーズは多様化してきていると認識しております。 当社グループでは、このような多様化する顧客ニーズに適応するために、ものづくりのデジタル技術の領域を拡大しながら製品開発を支援して参りました。具体的には、従来の3D技術による設計・解析領域に加えて、MBD、ソフトウエア、XR、デジタルリスク対応等の技術を活用した事業領域の拡大に取組んでおります。このほかにも、顧客層の拡大や多様な人財の確保を通じて収益機会の拡大だけでなくノウハウの蓄積も目指して参ります。一方で、これらの施策をもってしても顧客ニーズに適応しきれない場合は、想定どおりの売上高が得られない等の理由により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 競争環境による影響 [発生可能性:中、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループの事業はいずれも類似事業を営む企業による事業推進の強化や新規参入等による競合が発生し得る分野であり、競争の激化による受注の減少や受注単価の低下が発生する可能性があります。当社グループとしては、幅広い業務領域への対応能力により顧客ニーズへ素早く対応できる体制や、当社自身が設計から製造まで幅広く実践している中で蓄積してきた独自の技術による付加価値の提供等により、他社の動向に左右されにくい体制の整備を進めておりますが、競合が急速に進行した場合や競合の影響が甚大な場合は当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 技術革新 [発生可能性:中、影響度:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループが事業展開する分野は、グローバル規模で絶えず技術革新が進められており、当社グループに要求される技術水準や生産能力も年々高まっている状況です。当社グループとしても、社員教育を通じた技術水準の向上や生産設備の新設及び更新を通じた生産能力の向上により、技術革新に対応した事業展開ができるよう努めているところです。 しかしながら、技術革新の水準が想定以上に進んだ場合又は当社グループの対応が技術革新のスピードより遅れた場合、当社グループの役務提供又は製品供給が顧客の要求水準どおりに実施できず、市場における競争力の低下が発生する可能性があり、その場合は想定どおりの売上高が得られない等の理由により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 原材料の調達 [発生可能性:中、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループで使用している一部の原材料については、その特性から調達先を特定の仕入先に依存せざるを得ないものがあります。当社グループでは、当該原材料について一定量を保有し、調達の多様化を進めることで、主要な仕入先への依存のリスクを低減しておりますが、主要な仕入先の業績の悪化又は政策の変更等によりこれらの調達が困難になる可能性も考えられ、その場合は当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 為替相場の変動による影響 [発生可能性:高、影響度:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、北米、中国、インド、欧州等の企業と取引を行っており、米ドルやユーロ等の外貨建てで取引されているサービスの価格は為替相場の影響を受けるため、為替相場の変動状況によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、海外関係会社の現地通貨建ての財務諸表は、連結財務諸表作成の際に円換算されるため、円換算する際の為替レートによっては、為替換算調整勘定を通じて連結財務諸表の純資産の部が変動する可能性があります。 (6) 海外情勢の変化による影響 [発生可能性:低、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは海外に子会社を有しており、販売先や仕入先等の取引先も海外に幅広く存在しております。また、今後についても海外での事業展開を積極的に図っていく方針です。このような状況のもと、当社グループが事業を展開する国及びその周辺地域においては、法令、政治、経済及び文化等の違いに起因する、いわゆるカントリーリスクが存在しております。当社グループではこれらのリスクに対し、現地の動向を随時把握し、適時適切に対応していく方針であります。 なお、2026年に発生した中東地域の地政学的リスクについては、今後の国際情勢の変化により、エネルギー価格や為替相場、世界経済の動向に変化が生じた場合には、当社グループの事業環境に間接的な影響を及ぼす可能性があることから、引き続き関連動向を注視して参ります。 (7) 減損損失 [発生可能性:中、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、有形固定資産やのれん等の固定資産を保有しております。これらの資産については減損に係わる会計基準に従い、定期的に固定資産の減損の兆候を判定し、兆候がある場合は保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し、減損損失の認識・測定を行っており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかし、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、追加の減損処理により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 投資有価証券評価損 [発生可能性:中、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、事業シナジーによる戦略的リターンを重視したコーポレートベンチャーキャピタル(以下、CVC)投資を行っております。CVC投資はシードからアーリーステージのベンチャー企業も対象としているため、計画どおりに投資先企業の事業が進捗しない場合など、投資有価証券評価損により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 2. 事業内容に由来する事項について (1) 事業運営における重要な契約について ① 3Dプリンターに関する代理店契約 [発生可能性:低、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] マニュファクチャリング事業は、米国3D Systems社及び株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン社と3D Systems社製3Dプリンターの日本国内における装置販売及び保守に関する代理店契約を締結、また株式会社日本HPと米HP社製3Dプリンターの日本国内における装置販売に関する代理店契約を締結しております。これらの契約は、当社又は相手先から契約解除の申し出がない限り自動的に契約更新がなされることとなっており、今後につきましても現状の良好な取引関係を継続していく方針です。一方で、今後も新しい技術を搭載した3Dプリンターの取扱いの拡大についても継続して取組んで参ります。これらの契約内容の変更又は解消等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 重要な事業拠点の賃借契約 [発生可能性:低、影響度:大、発生する可能性のある時期:2026年、2032年] 当社グループでは、重要な事業拠点として以下の賃借契約を締結しております。 事業所名   セグメント名称   所在地   契約開始時期   契約終了時期 Global Engineering Center-Yamato (大和工場)   全社(共通)   神奈川県 大和市   2021年8月   2026年7月 鉃鋼ビルオフィス   コンサルティング・ エンジニアリング事業   東京都 千代田区   2025年10月   2032年9月 現時点においては、賃貸人と当社グループとの関係は良好であり、賃貸人から契約期間中の解約の申し出がなされる可能性は低いものと考えておりますが、賃貸人側の事情等により予期せぬ解約の申し出がなされる可能性があります。その場合、代替となる事業拠点が適時適切に確保できず操業が停止したり事業拠点の移転に伴う費用が発生したりすることにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) エンジニアの確保及び育成 [発生可能性:中、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、デジタル技術を核とする製品開発ノウハウに基づき、グローバルに製品開発サポートを行う企業集団でありますが、エンジニアは重要な経営資源であり、かつ今後の事業拡大の重要な要素であると捉えているため、当社グループの事業の継続及び拡大にあたっては顧客企業の要求水準に応える優秀な人財を確保し、さらには常に最先端の技術に対応できるエンジニアの育成が不可欠であると考えております。 エンジニアの確保については、国内・海外で積極的に実施しており、国内においては、全国の理工系大学の訪問やホームページ及び求人サイト等のインターネット媒体の活用等だけでなく、国内拠点の近隣に限らず全国主要都市での会社説明会の開催等、新たな採用戦略を進めております。海外においては、グループの海外拠点を活用した採用活動に加えて、優秀なエンジニアを多く輩出している東南アジア諸国からの採用等を展開しております。 育成についても、継続的に成長を促すための人財育成システム及びスキルアップ支援体制等の施策により、人的資本経営に取組んでおります。 しかしながら、当社グループの求める人財の確保が計画どおりに進まない場合や現在在職している人財の予想を上回る流出が発生した場合、売上高の減少や売上原価率の上昇につながる恐れがあり、結果として当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) M&Aについて [発生可能性:低、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、デジタル技術を駆使するグローバルエンジニアリング企業として顧客並びに技術獲得の早期化と事業成長のために、M&Aをその有効な手段の1つとして位置付けており、必要に応じてM&Aを実施する可能性があります。 M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針でありますが、これらの調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生又は判明した場合や、M&A実施後の事業展開が計画どおりに進まない可能性があり、その場合は当社グループが当初期待した業績への寄与の効果が得られない可能性があることに加えて、対象企業の投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社グループの財政状態及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 特定取引先への依存 [発生可能性:低、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループの有力販売先の1つに本田技研工業株式会社があります。2025年12月期において、同社に対する売上高は、当社グループの売上高の27.1%を占めており、販売先の中でも比率が高い状況にあります。 当社グループは、同社に限らず各取引先との良好な取引関係を維持していくよう努めていくと同時に、新規事業の伸長や海外を含めた新規取引先の開拓により、特定の取引先の動向に左右されにくい環境を構築していく方針です。しかしながら、上記環境の構築が進まなかった場合、同社の方針の変更やその他の何らかの事情により、当社グループとの取引の減少や取引条件の変更等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 経営成績の季節等による変動 [発生可能性:高、影響度:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、顧客企業に対し製品開発ノウハウやデジタル技術等を顧客企業オンサイトでのサービス提供も実施しております。オンサイトでのサービス提供の場合、主な契約形態として請負契約・準委任契約・派遣契約があり、特に準委任契約・派遣契約の場合、売上高がエンジニアの稼働時間に応じて変動するため、各月の稼働日や時間外業務時間数の多寡が売上高及び利益に影響を及ぼすこととなります。特に、夏季休暇や年末年始等の顧客企業の大型連休の時期はエンジニアの稼働日数が減少することが多いため、これらの時期の売上高及び利益の水準は、ほかの時期と比較して落ち込む傾向にあります。また、当社グループの新入社員は、研修期間を経て一般的に毎年7月以降にエンジニアリング等の業務に就きます。よって新入社員の稼働に伴い7月以降の売上高及び利益の水準を6月以前と比較して押し上げる要因となりますが、新入社員の稼働が計画どおりに進まなかった場合に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 3Dプリンター装置の販売について [発生可能性:高、影響度:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、3Dプリンター装置の販売を行っております。3Dプリンター装置の販売については検収基準で売上高が認識されますが、特に受注の時期は顧客企業の都合により左右されることがあるため、当社グループが予定した時期に売上高を認識できないことがあります。当社グループとしては、顧客企業に対し3Dプリンターの特長等を訴求することにより、円滑な受注及び検収が実現するよう努めておりますが、売上高の認識の時期が当初の予定と相違した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 新規事業の展開によるリスク [発生可能性:中、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、事業規模の拡大と高収益化を目的として、既存事業に留まらず、新規事業の開発に積極的に取組んでいく方針であります。既存事業よりリスクが高いことを認識しておりますが、企業価値のさらなる拡大を目指すには、市場成長性の高い分野への進出や新規市場の創造が不可欠であると考えております。 新規事業への取組みは、綿密な市場調査・分析や、入念な事業計画を策定するなどを行っておりますが、予測と異なる状況が発生し計画どおりに進まない場合には、当社グループの事業及び経営計画に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 法的規制 [発生可能性:低、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] ① エンジニアリングサービスに関する法的規制 当社グループは、エンジニアリングサービスの実施にあたり、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、「労働者派遣法」という。)」に基づく労働者派遣事業の許可を受けております。当社グループでは、規程の整備及び役職員への教育等を通じて関係諸法令を遵守するよう努めており、本書提出日現在において、当社グループが労働者派遣事業の許可取消し等の事由に該当する事実はないと認識しておりますが、仮に労働者派遣法に定める派遣元事業主としての取消し等の事由等に該当した場合には事業の継続に支障を来す恐れがあり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、労働者派遣法を始めとする関係諸法令は、「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」など社会情勢及び経済環境の変化等に伴い改正されることがあります。今後改正が行われる場合に、改正内容が当社グループの事業にとって不利なものである場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (許可の状況について) 会社名   許可の名称 (許可番号)   監督官庁   有効期限 SOLIZE Holdings 株式会社   労働者派遣事業 (派13-315070)   厚生労働省   2025年6月30日廃止 SOLIZE PARTNERS 株式会社   労働者派遣事業 (派13-317959)   厚生労働省   2028年4月30日 SOLIZE Ureka Technology株式会社   労働者派遣事業 (派13-317960)   厚生労働省   2028年4月30日 株式会社STELAQ   労働者派遣事業 (派13-317617)   厚生労働省   2027年10月31日 株式会社フューレックス   労働者派遣事業 (派23-301738)   厚生労働省   2029年12月31日 (許可の取り消し等の事由) 労働者派遣法において、労働者派遣事業を行おうとする者(法人である場合には、その役員を含む)が、法令違反等の許可の欠格事由(第6条)又は許可の取消事由(第14条)に該当した場合には、事業の全部又は一部の停止を命じることや許可の取消し等ができる旨が規定されております。 このほか、当社グループが実施している請負についても、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号)に準拠する必要があります。これについても労働者派遣法と同様の方法でその遵守に努めており、本書提出日現在において、当該基準に抵触する事実はないと認識しておりますが、仮に当社グループが請負で受託した取引が実質的に労働者派遣とみなされ労働者派遣法に違反するような場合は、業務停止等の行政処分により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② その他の法的規制 その他にも、当社グループがエンジニアリング・マニュファクチャリング事業で使用している各工場において消防法及び関連法令の適用を受けているほか、日本国内のみならず、事業活動を行う世界各国において様々な法的規制を受ける場合があります。当社グループでは、「グループコンプライアンス規程」を制定しグループ内へ周知徹底するとともに、グループ内での定期的なコンプライアンス研修の実施、法務担当部門における法的規制の改正の確認及び顧問弁護士との連携等の各種施策を講じることにより、法的規制に抵触するリスクを低減するよう努めております。しかしながら、当社グループが何らかの理由で法的規制を遵守できなかった場合や法的規制に重要な変更が発生した場合等には、当社グループの事業の推進に障害が発生したり、対応のためのコストが発生したりすることが考えられ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 個人情報等の管理 [発生可能性:低、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、「個人情報の保護に関する法律」で規定する個人情報取扱事業者として同法の適用を受けており、事業を通じて顧客及び従業員等の個人情報を保有しております。当社グループでは個人情報の管理について、「個人情報保護規程」等による厳格なルールを設けて対応しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合にはその対応のための費用が発生し、さらには当社グループの信用にも影響が出ることが想定されるため、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティ [発生可能性:中、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループでは、顧客企業の機密情報を大量に取り扱っております。そのため、機密情報の取り扱い等の情報セキュリティに関する規程を整備・運用し、毎年役職員への情報セキュリティの研修も実施しております。さらに、増加・巧妙化するコンピュータウィルス感染や不正アクセスなどのサイバー攻撃への対応のため、ネットワーク、サーバー、パソコン等を対象としたセキュリティ対策の強化を推進しております。また、ネットワークセキュリティ等のハード面でのセキュリティ強化や、事務所や施設へのアクセス制限等の管理も行っており、機密情報の漏えいに対する対策を講じております。 このような対策にも関わらず、機密情報の外部への漏えい等が起こった場合には、顧客企業から当社グループへの損害賠償請求等が発生することが想定され、その場合は当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 生成AIの利活用に関するリスク [発生可能性:中、影響度:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループでは、生成AIやAI(機械学習・人工知能)を用いた情報分析等を行っております。WEB検索結果の要約や文書作成、予測・分類から対話や生成といった人的業務の代行まで、社会実装の範囲が拡大しています。生成AIを利用するうえでのリスクを考慮した生成AI利用ガイドラインを制定し、AIシステムの開発・運用・利活用を中心としたAIガバナンスの取組みを拡大・継続しております。 しかし、誤った利活用や秘密情報の漏洩防止、著作権侵害のリスク回避、安全性・正確性の確保、倫理的配慮が求められ、適切に対応しないと社会的信用やブランドイメージが低下する可能性があります。 3. その他について (1)訴訟 [発生可能性:低、影響度:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 本書提出日現在、当社グループの業績に重要な影響を及ぼすような訴訟を提起されている事実はありません。一方で、事業を推進するうえでは訴訟が発生する可能性が日常的に存在します。さらに、当社グループの場合は海外でも事業を展開しているため、海外においても予期しない訴訟が発生する可能性もあります。 当社グループでは、「グループコンプライアンス規程」及び「グループリスク管理規程」の制定、コンプライアンス委員会及びリスク管理委員会の設置並びに社内教育による法令遵守の周知徹底等、多様な手段を講じ可能な限り訴訟を受ける可能性を排除するための内部管理体制を整備しております。しかしながら、何らかの訴訟を受けた場合、その内容及び結果によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 災害等が発生した場合の影響 [発生可能性:低、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは、国内外で事業を展開しており、大地震、台風等の自然災害や事故、火災等により、生産の停止、設備の損壊や電力供給不足等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障が発生する可能性があります。また、当社グループの責に帰すべき事故等が発生した場合には、損害賠償請求等を受ける可能性があります。このような場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 社会保険料率の上昇 [発生可能性:低、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループのデザイン事業においては、エンジニアが経営資源の中心となるため、売上原価の大半が労務費で構成されております。このため、社会保険料の料率が上昇した場合は売上原価率の増加につながる恐れがあります。 当社グループとしては、稼働率の適時な見直し、業務の効率化及び単価の改定等により影響を最小限に抑制する方針ではあるものの、料率変更が想定以上に大きくなった場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 大株主について [発生可能性:低、影響度:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社の株主である古河未由紀氏及びその子女は、当社の元取締役である古河建規氏の親族であり、古河建規氏の逝去に伴いその所有していた当社株式を相続により取得しており、本書提出日現在の議決権比率は合計で29.2%となっております。これらの株主と当社との間には特記すべき利害関係は無く、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求する方針であると伺っております。しかしながら、将来的に何らかの事情によりこれらの株主の所有株式数が増減した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響が及ぶ可能性があります。 (5) 資本政策について [発生可能性:低、影響度:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社は、本書提出日現在、自己株式を641,327株(発行済株式総数に対して10.7%)保有しております。自己株式については、主に現在発行済みの新株予約権(本書提出日現在の目的となる株式の数は合計411,360株であり、本書提出日現在の発行済株式総数の6.9%に相当)の行使がなされた場合に、新株の発行に代えて交付することを予定しております。また、当社は、取締役に対する譲渡制限付株式報酬制度(年間30,000株以内、年額100百万円以内)を導入しておりますが、本制度に基づき、これまでに譲渡制限付株式報酬として20,033株の自己株式処分(本書提出日現在の発行済株式総数の0.3%に相当)を行っており、今後も同様の自己株式処分を予定しております。ただし、今後何らかの事情により資本政策を変更する可能性があります。 (6)持株会社としてのリスク [発生可能性:低、影響度:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし] 当社グループは2025年7月に持株会社体制へ移行しておりますが、経営資源配分、グループ戦略の見直し、グループ会社の監視・監督等の統治機能が十分に機能しない場合、加えて事業拡大に伴う内部統制の整備・運用が適時適切に行われない場合には、当社グループの業績、財政状態及び評判に不利な影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)8,027字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べて251百万円増加し、15,699百万円となりました。現金及び預金等の流動資産が1,558百万円減少した一方、のれん等の無形固定資産が1,410百万円増加したほか、投資有価証券等の投資その他の資産が258百万円増加したこと等が主な要因となっております。 (負債) 当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べて401百万円増加し、4,371百万円となりました。その他流動負債が90百万円減少、また買掛金が70百万円減少した一方、未払消費税等が529百万円増加したこと等が主な要因となっております。 (純資産) 当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べて149百万円減少し、11,328百万円となりました。資本剰余金が69百万円増加、また自己株式の減少により68百万円増加した一方、利益剰余金が283百万円減少したこと等が主な要因となっております。 ②経営成績の状況 当社グループを取巻く経済環境は、前連結会計年度より厳しいものとなりました。当社グループの主要顧客の属する自動車産業では、米国関税政策の動向、及び、その経済的影響について不透明な状態が継続し、景況感は悪化しました。自動車メーカー等の間では激しい開発競争が継続しているものの、主要顧客企業において開発費用の外部流出を抑制する動きに繋がりました。このような環境においても、当社グループは、グローバルに展開する顧客ニーズへの対応やグローバルでのリソースの確保に向けてカナダ及びタイ王国に拠点を設立しエンジニアリングサービスの提供を開始、技術分野においても新規の3Dプリンターメーカー 米Formlabs社やドライビングシミュレーションプロバイダー 独VI-grade社との提携等を推進して領域の拡大やサービスレベルの向上を進めて参りました。またソフトウエア開発領域での事業拡大を目的として独立系システム会社である株式会社フューレックスの全株式を取得、子会社化を行い、収益を拡大して参りました。 これらの結果、当社グループの連結売上高は25,779百万円(前年同期比13.5%増)、営業利益は85百万円(前年同期比81.2%減)、経常利益は82百万円(前年同期比80.3%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は36百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純利益は254百万円)となりました。 なお、第3四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等[注記事項](セグメント情報等)」をご参照ください。 (エンジニアリング・マニュファクチャリング事業) エンジニアリング・マニュファクチャリング事業の市場環境は、自動車産業を中心とした主要顧客の当社グループに対する需要の拡大鈍化が期初の想定を超えて大きなものとなりました。このような環境の中、当社グループのエンジニアリング・マニュファクチャリング事業は、設計開発に係る受託、及び、エンジニア派遣サービスにおいて収益を拡大、試作品製造販売の分野においても高強度材料の造形が可能な新型3Dプリンターの生産能力を増強する施策等を推進し収益を拡大、インド現地法人 SOLIZE PARTNERS India Private Limitedにおいても3D CADのソフトウエア販売の受注を拡大して参りました。また、将来の収益拡大を目的としたエンジニアを増強したほか、営業及び管理の体制強化も進めたこと等により費用が増加いたしました。 これらの結果、エンジニアリング・マニュファクチャリング事業の売上高は18,828百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は435百万円(前年同期比35.9%減)となりました。 (コンサルティング・エンジニアリング事業) コンサルティング・エンジニアリング事業の市場環境は、主要既存顧客の属する自動車産業において、期間中一時的に当社グループに対する需要が弱含む傾向となりましたが、通期では自動車産業を含め、重工業、プラント・建設業等概ね堅調な需要となりました。このような環境の中、当社グループのコンサルティング・エンジニアリング事業は、自動車産業等の主要顧客に対する変革コンサルティングサービスや、モデルベースシミュレーション等による解析サービス、サイバーセキュリティサービスの受注拡大、自然言語処理AIを用いた建設業向けの安全・品質管理を支援するクラウドサービスの展開を推進、これに関連するAI製品の開発、リリース等を進める一方、営業及び管理の体制強化も進めたこと等により費用が増加いたしました。 これらの結果、コンサルティング・エンジニアリング事業の売上高は4,617百万円(前年同期比20.1%増)、セグメント利益は305百万円(前年同期比57.5%減)となりました。 (ビジネスインキュベーション事業) ビジネスインキュベーション事業の市場環境は、一部自動車産業に関連する顧客において当社グループに対する需要の鈍化が見られたものの、情報・通信産業や電機産業、防衛関連産業等に属する顧客からの受注は堅調に推移することとなりました。このような環境の中、既存顧客からの収益の増加に加えて、株式会社フューレックスを連結したことにより増収となった一方、営業及び管理の体制強化を図ったほか、のれん償却の開始等により費用が増加いたしました。 これらの結果、ビジネスインキュベーションの売上高は2,333百万円(前年同期比86.5%増)、セグメント損失は834百万円(前年同期のセグメント損失は942百万円)となりました。 (グループ全体) 営業外収益は、為替差益の増加等により前連結会計年度と比較して23百万円増加し42百万円となりました。また、営業外費用は、上場関連費用の減少等により11百万円減少し46百万円となりました。さらに、特別損失は、投資有価証券評価損の減少等により46百万円減少し38百万円となりました。 これらの結果、前連結会計年度と比較して税金等調整前当期純利益が287百万円減少し43百万円となり、法人税、住民税及び事業税が166百万円減少し59百万円となった一方、一部子会社において、税効果会計における会社分類を保守的に判定したこと等により法人税等調整額が169百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純損失は36百万円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,592百万円となり、前連結会計年度末と比較し2,597百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減の要因は次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、208百万円の支出となりました。主な増加要因は減価償却費280百万円、主な減少要因は売上債権及び契約資産の増加額327百万円、未払費用や預り金の増減によるその他の主たる営業活動181百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、営業活動によるキャッシュ・フローは506百万円減少しました。主な増加要因は未払消費税等の増減額149百万円、棚卸資産の増減額137百万円、主な減少要因は税金等調整前当期純利益287百万円、仕入債務の増減額274百万円、賞与引当金の増減額200百万円となっております。 投資活動によるキャッシュ・フローは、2,205百万円の支出となりました。主な支出の内訳は、株式会社フューレックス社の買収による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得1,076百万円、ソフトウエア等無形固定資産の取得436百万円、オフィスの拡張や3Dプリンター等有形固定資産の取得281百万円、コーポレートベンチャーキャピタル等への出資による投資有価証券の取得179百万円、RACAR Canada社からの事業譲受による支出179百万円となっております。前連結会計年度との比較では、投資活動によるキャッシュ・フローは1,487百万円の支出増加となりました。連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,029百万円増加、ソフトウエア等無形固定資産の取得による支出が369百万円増加したこと等が主な要因となっております。 財務活動によるキャッシュ・フローは、181百万円の支出となりました。主な内訳は、配当金の支払額246百万円、自己株式の処分による収入116百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、財務活動によるキャッシュ・フローは1,565百万円の収入減少となりました。自己株式の売却による収入が1,501百万円減少したことが主な要因となっております。 ④生産、受注及び販売の実績 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しているため、前期比については変更後のセグメント区分の数値と比較しております。報告セグメントの変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称    当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 金額(百万円)   前年同期比(%) エンジニアリング・マニュファクチャリング   10,137   107.9 (注)1.金額は製造原価によっております。 2.セグメント間取引については、相殺消去しております。 3.コンサルティング・エンジニアリング事業、ビジネスインキュベーション事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称    当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 受注高 (百万円)   前年同期比 (%)   受注残高 (百万円)   前年同期比 (%) エンジニアリング・マニュファクチャリング   18,636   105.2   620   75.0 コンサルティング・エンジニアリング   4,681   122.2   222   141.0 ビジネスインキュベーション   2,364   189.1   30   - 合計   25,682   112.7   873   88.7 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称    当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 金額(百万円)   前年同期比(%) エンジニアリング・マニュファクチャリング   18,828   106.9 コンサルティング・エンジニアリング   4,617   120.1 ビジネスインキュベーション   2,333   186.5 合計   25,779   113.5 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 相手先    前連結会計年度 (自 2024年1月1日  至 2024年12月31日)    当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 本田技研工業株式会社   6,512   28.7   6,982   27.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態) 当連結会計年度末の流動比率は267.3%となり引続き高い流動性を維持し、固定比率は40.8%となり安全性を維持しております。短期及び長期の借入債務はありません。 (経営成績) 当社グループの主要顧客の属する自動車産業は、引き続き自動運転や新規技術による自動車の設計開発に関する技術について激しい競争環境におかれ、各社先行的に研究開発や新規技術の開発を促進している状況にあります。当連結会計年度の事業環境は、米国関税政策の動向、及び、その経済的影響について不透明な状態が継続し、景況感は悪化しました。自動車メーカー等の間では激しい開発競争が継続しているものの、主要顧客企業において開発費用の外部流出を抑制する動きに繋がりました。このような環境においても、当社グループは、グローバルに展開する顧客ニーズへの対応やグローバルでのリソースの確保に向けてカナダ及びタイ王国に拠点を設立しエンジニアリングサービスの提供を開始、技術分野においても新規の3Dプリンターメーカー 伊Roboze社や米Formlabs社、ドライビングシミュレーションプロバイダー 独VI-grade社との提携等を推進して領域の拡大やサービスレベルの向上を進めて参りました。またソフトウエア開発領域での事業拡大を目的として独立系システム会社である株式会社フューレックスの全 株式を取得、子会社化を行い、収益を拡大して参りました。 これらの結果、グループ全体として前連結会計年度に比べて増収、売上総利益増益、営業減益の結果となりました。 また、当社グループは工業製品の設計開発の分野において、常に顧客よりも技術及び関連する知見について先行し、顧客サービスの品質向上とより広い顧客ニーズに応えるためのサービス分野の拡大を重要な戦略の一つとしております。そのため、このような技術及び知見の発展と蓄積、及び、実際にこれらを推進することのできるエンジニアやコンサルタントの人財開発を重点的に行い、将来のリターン獲得を目的として研究開発費以外に投資的費用604百万円を費用計上しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、自動車産業を中心とする製造事業者に対して、当社グループエンジニアによる製品開発・設計の請負サービス、及びエンジニア派遣サービスを提供、また3Dプリンター等の造形設備を利用した試作モデル製造販売及び少量多品種製品の製造販売を行っております。そのため当社グループには、エンジニアやコンサルタント等人財への投資、製品の設計開発を行う専用ハードウエア及びソフトウエア等のツールへの投資、3D造形設備への投資、及びその原材料費の支払や人件費等運転資金に対して資金の需要があります。当連結会計年度においては運転資金に充当する目的で特別当座貸越契約を締結し機動的に調達できる体制を整えましたが、基本的には上記の資金需要に対して自己資金を充当する方針としております。流動性について、当連結会計年度末において4,592百万円の現金及び現金同等物を保有し、当社グループの事業運営上十分な流動性を確保していると考えております。当連結会計年度末における自己資本比率は72.2%となっており今後も安全性の高い資本構成を継続する考えであります。2016年に実施したCSM Software Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)及びCSM Software USA,LLC(現SOLIZE USA Corporation)の買収時のように、一時的にまとまった資金需要が発生し、資金の流動性が低下するリスクがあるため、借入等機動的な資金調達ができる体制の構築を進めて参ります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性を伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表[注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の とおりであります。 (固定資産の減損) 当社グループは、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の事業区分に基づき資産のグルーピングをし、減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フローを見積り、減損の要否を判定しております。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の 課税所得に関する予測は、中期経営計画等をもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため、当社グループでは売上高対前年増加率及び営業利益額を重視するとともに、売上高の大部分を占める構成要素である国内エンジニア数(含 コンサルタント)を客観的な指標としております。顧客ニーズに応えるため、提供するサービスのラインナップを拡充、グローバルにもサービス提供ができるキャパシティを確保することを目指し、売上高の成長率を重要な目標と考えております。また、当社グループサービスの本業による付加価値の拡大を目指し、営業利益の成長を重要な目標と考えております。 当連結会計年度においては、売上高対前年増加率13.5%、営業利益は85百万円となりました。また、国内エンジニア数(含 コンサルタント)は1,639名(対前年比250名増加)となりました。推移は以下のとおりです。 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 国内エンジニア数(人)   1,101   1,205   1,283   1,389   1,639

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出典

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