概要
エーワン精密は、1970年に創業した精密機械工具メーカーである。主力製品は、小型自動旋盤用のコレットチャック・ガイドブッシュ、切削工具の再研磨・特殊工具製作、自動旋盤用カムであり、いずれも多品種少量生産のニッチ分野に特化する。2025年6月期の売上高は約16億円、従業員109名。東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
3部門で構成される精密工具専門メーカー
エーワン精密の事業は、コレットチャック部門、切削工具部門、自動旋盤用カム部門の3つで構成される。コレットチャック部門は売上の約7割を占め、CNC自動旋盤で材料を把持・回転させるための工具を製造する。切削工具部門は約3割で、市販工具の再研磨と顧客別注の特殊工具製作を行う。自動旋盤用カム部門は売上比率は1%未満だが、祖業として需要が減少する中でも供給責任を果たすために継続している。いずれの部門も消耗品であり、リピートオーダーによる安定受注が特徴である。
受注生産型で安定した収益基盤を構築
同社の製品はすべて受注生産であり、顧客から注文を受けてから製作・再研磨を行う。加工する部品の難易度に応じて仕様を変更する必要があるため、設計・製作の柔軟性と短納期が求められる。50年以上の実績から、熟練社員が多く、生産効率が高い。累計設備台数が多く償却費が低減しているため固定費が抑制されており、安定的に受注が確保できれば高利益率を達成できる体制にある。ただし、2025年6月期は切削工具部門の営業不振により減損損失を計上し、当期純損失となった。
輸出比率は約2割、アジア向けが中心
エーワン精密の販売実績のうち輸出割合は約2割で、主な輸出先は韓国、中国、台湾、シンガポールなどのアジア地域である。2025年6月期の輸出高は約1.5億円で、前期比で増加傾向にある。国内市場は自動車関連(特にハイブリッド車部品)が堅調だが、設備投資抑制の影響で中小企業向けの受注は低調であった。特定の大口顧客には依存せず、多数の中小顧客との取引によりリスク分散を図っている。
109名の従業員で支える多品種少量生産
2025年6月期末時点の従業員数は109名。本社は東京都府中市、生産拠点は山梨県韮崎市に集約されている。多品種少量生産に対応するため、設備投資は機動的に行い、熟練技能者の育成が重要課題である。同社は安定した財務基盤を活用し、新規設備導入や人材確保・育成に取り組む方針を示している。人件費や減価償却費などの固定費は低めに抑えられており、利益率の変動は主に受注量に依存する構造である。
業界の中での役割は工作機械用工具(消耗品)の専門メーカー。にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より
01工作機械用工具主力
CNC自動旋盤用のコレットチャック・ガイドブッシュ、専用機用コレットチャックを製造・販売。さらに、市販切削工具の再研磨や顧客仕様の別注切削工具の製作・販売、自動旋盤用カムの製造・販売も行う。
自動旋盤用カムの供給メーカーとして希少
- コレットチャック
- CNC自動旋盤で材料を掴み回転させるための筒状の工具。高精度と耐久性が要求される。
- ガイドブッシュ
- 材料の振れを抑えるための部品。コレットチャックとセットで使用される。
- 切削工具再研磨
- 摩耗した市販切削工具を新品同様に再研磨。メーカー同等の品質で低価格・短納期を実現。
- 別注切削工具
- 市販品にない特殊形状の切削工具を製作し、顧客の加工効率化に貢献。
- 自動旋盤用カム
- カム式自動旋盤に使用される板状のカムを製造。祖業であり、供給を継続。
製品と技術
CNC自動旋盤の心臓部「コレットチャック・ガイドブッシュ」
コレットチャック部門の主力製品は、CNC自動旋盤で使用されるコレットチャックとガイドブッシュである。これらは筒状の工具で、棒状の材料を内側に把握し、回転させながら切削工具を当てて部品を加工する。機械稼働中は断続的に開閉を繰り返すため、繰り返し精度と耐久性が求められる。材料の径や加工難易度に応じて仕様を変更する必要があり、同社は50年以上の経験を活かした設計・製作によって顧客の信頼を得ている。この部門は売上の約7割を占め、安定的な収益源となっている。
市販工具の再研磨と顧客別注工具の製作(切削工具部門)
切削工具部門は大きく二つの事業からなる。一つは、マシニングセンターなどで使用される市販切削工具の再研磨であり、摩耗した工具を新品同様に再生する。同社はメーカー同等の高精度研削盤を導入し、メーカー価格より低価格・短納期で提供する。もう一つは、顧客の要望に応じた別注切削工具の製作・再研磨である。市販品にない形状や複数の工具を集約した形状を製作し、加工効率化や工程短縮に貢献する。2025年6月期は別注工具の浸透が進み顧客数は増加したが、国内製造業の設備稼働率低下により売上は横ばいであった。
祖業の自動旋盤用カム、供給責任を果たすために継続
自動旋盤用カム部門は、創業以来の事業であるカム式自動旋盤用カムを製造・販売している。カム式自動旋盤は、コンピューター制御ではなくカムの形状で機械的に工具を制御する方式で、大量生産に適する。同社は国内のカムユーザーに対して供給責任を果たす目的で事業を継続しており、カム供給メーカーが減少する中で数少ない存在である。ただし需要は減少傾向にあり、2025年6月期の売上高は約1,434万円で部門損失が続いている。同社は継続の判断について、事業基盤を確かなものにできた祖業であることを理由に挙げている。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
機械のなかでの位置
会社が挙げる強い分野
- 工作機械用工具自動旋盤用カムの供給メーカーとして希少
有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。
精密金属加工の小規模専業、収益悪化
エーワン精密は精密金属部品加工専業の小規模企業。売上高16億円と極めて小規模で、同業の日本製鋼所や三浦工業と比較すると桁違いに小さい。営業利益率は2024年6月期12.5%から2025年6月期6.25%へ急減。収益悪化が顕著で、競合との受注競争や価格競争にさらされている。
強み
- 高い精度が要求される金属部品加工に強み。特定顧客から信頼。
- 小規模組織で柔軟な対応が可能。短納期や少量多品種に対応。
- 特定業界向けの特殊部品で差別化。大手が参入しにくい分野。
- 無借金経営など財務体質は良好。安定経営基盤。
課題
- 売上高横ばいで成長乏しく、受注減少が懸念。
- 営業利益率が半減。価格競争やコスト増が原因。
- 小規模ゆえ量産競争で劣り、調達コスト高。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
機械の時価総額近傍。太字がエーワン精密
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 6384昭和真空 | 111億円 | 12.1倍 |
| 2 | 7022サノヤスホールディングス | 109億円 | 7.5倍 |
| 3 | 6497ハマイ | 107億円 | 10.0倍 |
| 4 | 6239ナガオカ | 105億円 | 31.4倍 |
| 5 | 6208石川製作所 | 102億円 | 15.6倍 |
| 6 | 6156エーワン精密 | 98億円 | 46.5倍 |
| 7 | 6230SANEI | 98億円 | 8.1倍 |
| 8 | 6286靜甲 | 97億円 | 7.9倍 |
| 9 | 6466TVE | 93億円 | 8.6倍 |
| 10 | 6338タカトリ | 90億円 | 34.6倍 |
| 11 | 6402兼松エンジニアリング | 89億円 | 7.6倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 22件
スイス型自動旋盤用カムの製作から創業した1970年
1970年9月、有限会社エーワン精密として設立された。創業時の事業は、スイス型自動旋盤用カムの設計・製作・販売であった。同年5月には東京都府中市に本社工場を建設・移転し、生産体制を整えた。その後、1974年には山梨県韮崎市に山梨工場を建設し、生産能力を拡大した。創業から6年で本社移転と工場新設を実施し、事業基盤を固めていった。
コレットチャック分野への進出と会社再編の1980年代
1976年に小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の研究開発に着手し、1977年に販売を開始した。1980年には本社工場を府中市分梅町に移転するとともに、有限会社から株式会社に改組した。1990年にはコレットチャックの生産増大に対応するため山梨工場に第2工場を建設。同年7月には社名を株式会社エーワン商事に変更し、新たに株式会社エーワン精密を設立して営業譲渡する形で事業を承継させた。
切削工具事業への多角化とISO認証取得の1990年代
1996年には山梨工場に第3工場を建設し、自動旋盤用カム部門を統合・移転した。1998年には本社を現在の府中市分梅町に移転。1999年には切削工具専用工場として第4工場を建設し、切削工具部門の受注を開始した。同年にはコレットチャック部門でISO9002(後の9001)認証を取得し、品質管理を強化した。2001年には山梨工場に第5工場を建設し、コレットチャックの生産能力をさらに増強した。
株式上場と特殊切削工具への展開(2000年代)
2003年3月、日本証券業協会へ店頭登録を行った。2004年12月にはジャスダック証券取引所に株式を上場し、店頭登録を取消した。2007年には特殊切削工具の製作・販売を開始。2009年には山梨工場に特殊切削工具専用工場として第1工場を建設した。2010年にはジャスダックと大阪証券取引所の合併に伴い大阪証券取引所JASDAQ市場に上場。2013年には東京証券取引所への統合によりJASDAQ(スタンダード)に上場した。
スタンダード市場への移行と近年の業績変動
2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより、JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行した。売上高は2010年代後半に19〜20億円程度で推移していたが、2020年以降は18億円前後、2025年6月期は16億円に減少した。営業利益は2025年6月期に8,465万円と前期から半減し、当期純損失は2億2,128万円に拡大した。これは切削工具部門での営業不振と固定資産の減損によるものである。
年表22件を開く
1970年代
- 1970年9月創業有限会社エーワン精密を設立、スイス型自動旋盤用カムの設計、製作、販売を開始。
- 1971年5月東京都府中市紅葉ヶ丘二丁目3番32号に本社工場を建設、移転。
- 1974年6月山梨県韮崎市旭町に山梨工場建設。
- 1976年6月小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の研究開発に着手。
- 1977年3月小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の販売開始。
1980年代
- 1980年2月東京都府中市分梅町三丁目41番8号に本社工場を移転。有限会社エーワン精密を株式会社に改組。
1990年代
- 1990年4月コレットチャック等の数量の増大に伴い、生産設備の増強を図るため山梨工場に第2工場建設。
- 1990年7月創業社名を株式会社エーワン商事に変更するとともに、株式会社エーワン精密を設立し、営業譲渡する。
- 1996年11月M&A山梨工場に第3工場を建設。自動旋盤用カム部門を統合、移転。
- 1998年3月東京都府中市分梅町二丁目20番5号に本社建設、移転。
- 1999年6月山梨工場に切削工具専用工場として第4工場建設。
- 1999年11月切削工具部門、受注開始。
- 1999年11月品質管理の徹底を図るため、コレットチャック部門ISO9002(現9001)認証取得。
2000年代
- 2001年3月コレットチャック部門の生産増大及び生産効率向上を図るため、山梨工場に第5工場を建設。
- 2003年3月当社株式を日本証券業協会へ店頭登録。
- 2004年7月山梨第2工場を切削工具専用工場に改修。
- 2004年12月上場日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。
- 2007年11月特殊切削工具製作、販売開始。
- 2009年8月山梨工場に特殊切削工具専用工場として第1工場建設。
2010年代
- 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場。
- 2013年7月上場大阪証券取引所が東京証券取引所に統合されたため、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。
2020年代
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2025/6期の経営方針より
会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
ニッチ分野への特化と深耕
多品種少量生産が特徴の精密部品加工用工具のニッチ分野に特化し、大手メーカーが参入しにくい市場で競争優位を維持する。顧客の要求する品質と納期を充足することでリピートオーダーを確保し、安定した受注を実現する。
- 02
顧客要求の高度化対応
工具の仕様・形状・精度に関する顧客要求の高度化に対応するため、新規の高精度設備導入、既存設備のメンテナンス、加工精度向上の探求、加工者のスキルアップ、人材育成に取り組む。
- 03
生産効率化と短納期対応
多岐にわたる顧客ニーズを充足しつつ短納期対応するため、生産体制の整備や生産ノウハウの醸成を進め、生産効率化を図る。熟練社員の増加による生産効率向上と固定費抑制の体制を活かす。
- 04
機動的な設備投資と人材確保
安定した財務基盤を活用し、競争力確保・向上のために機動的な設備投資を行い、人材の確保・育成を継続する。投資と株主還元のバランスをとりながら、適切な投資を実施する。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で109人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は513万円で、9期前と比べて−11.7%。平均年齢は41.5歳、平均勤続年数は12.8年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016年6月 | — | — | — | 97 | — |
| 2017年6月 | — | — | — | 98 | — |
| 2018年6月 | — | — | — | 95 | — |
| 2019年6月 | 581 | 40.9 | 12.1 | 100 | — |
| 2020年6月 | 517 | 41.3 | 12.7 | 101 | — |
| 2021年6月 | 495 | 41.6 | 12.8 | 101 | — |
| 2022年6月 | 511 | 41.3 | 12.6 | 102 | — |
| 2023年6月 | 501 | 41.3 | 12.7 | 106 | — |
| 2024年6月 | 465 | 40.6 | 12.2 | 108 | 185 |
| 2025年6月 | 513 | 41.5 | 12.8 | 109 | 92 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年6月期の売上高は17億円、営業利益は2億円。前期と比べると増収増益で、売上が+6.3%、利益が+100.0%。
会社が出している今期の予想2027年6月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 19億円 | 17億円 |
| 営業利益 | 3億円 | 2億円 |
| 純利益 | 3億円 | 2億円 |
| 1株あたり配当 | ¥100 | ¥100 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2026年4Qで、売上は9億円、営業利益は1億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+12.5%、営業利益は+0.0%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年3Q | 4 | 0 | 0.0 | 1 |
| 2023年4Q | 5 | — | — | 0 |
| 2024年1Q | 4 | 1 | 25.0 | 0 |
| 2024年2Q | 4 | 0 | 0.0 | 1 |
| 2024年3Q | 4 | 0 | 0.0 | 0 |
| 2024年4Q | 4 | 1 | 25.0 | 0 |
| 2025年2Q | 8 | 0 | 0.0 | 0 |
| 2025年4Q | 8 | 1 | 12.5 | −2 |
| 2026年2Q | 8 | 1 | 12.5 | 1 |
| 2026年4Q | 9 | 1 | 11.1 | 1 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 15期分
2012年6月期からの15期で、売上は19億円から17億円へ89%に減った。直近期の営業利益率は11.8%。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2012年6月 | 19 | — | 5 | — | 3 |
| 大阪証券取引所が東京証券取引所に統合されたため、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。 | |||||
| 2013年6月 | 17 | — | 4 | — | 2 |
| 2014年6月 | 18 | — | 5 | — | 3 |
| 2015年6月 | 19 | — | 5 | — | 4 |
| 2016年6月 | 19 | — | 5 | — | 6 |
| 2017年6月 | 19 | — | 6 | — | 4 |
| 2018年6月 | 20 | — | 6 | — | 5 |
| 2019年6月 | 21 | — | 6 | — | 4 |
| 2020年6月 | 18 | — | 5 | — | 3 |
| 2021年6月 | 17 | — | 4 | — | 3 |
| 2022年6月 | 19 | — | 4 | — | 3 |
| 2023年6月 | 18 | — | 3 | — | 2 |
| 2024年6月 | 16 | 2 | 2 | 12.5 | 1 |
| 2025年6月 | 16 | 1 | 1 | 6.3 | −2 |
| 2026年6月 | 17 | 2 | 3 | 11.8 | 2 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年6月期
売上高17億円のうち、営業利益として残るのは2億円で11.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2億円、売上の11.8%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を上回る水準。
- 費用事業を回すためにかかったお金88.2%15億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.8%2億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2025年6月期は営業CFが2億円、投資CFが1億円で、差し引きのフリーCFは3億円。この組み合わせは「資産整理型」にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面。期末の手元現金は4億円で、売上の3.0ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2012年6月 | 5 | −2 | −1 | 3 | 13 |
| 2013年6月 | 7 | −14 | −1 | −7 | 6 |
| 2014年6月 | 5 | −5 | −1 | 0 | 4 |
| 2015年6月 | 6 | 2 | −10 | 8 | 2 |
| 2016年6月 | 5 | −1 | −1 | 4 | 5 |
| 2017年6月 | 5 | −2 | −1 | 3 | 6 |
| 2018年6月 | 7 | −2 | −1 | 5 | 9 |
| 2019年6月 | 6 | −5 | −2 | 1 | 9 |
| 2020年6月 | 4 | −2 | −2 | 2 | 10 |
| 2021年6月 | 4 | −1 | −2 | 3 | 10 |
| 2022年6月 | 6 | −2 | −3 | 4 | 11 |
| 2023年6月 | 4 | −1 | −5 | 3 | 10 |
| 2024年6月 | 3 | −1 | −5 | 2 | 7 |
| 2025年6月 | 2 | 1 | −5 | 3 | 4 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2025年6月期の総資産は81億円。このうち返さなくてよい自己資本が75億円で、自己資本比率は92.9%(業種中央値65.3%より厚い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2012年6月 | 74 | 69 | 5 | 93.4 |
| 2013年6月 | 79 | 73 | 6 | 92.0 |
| 2014年6月 | 82 | 75 | 7 | 91.9 |
| 2015年6月 | 79 | 72 | 7 | 90.2 |
| 2016年6月 | 81 | 73 | 8 | 90.9 |
| 2017年6月 | 83 | 77 | 6 | 92.3 |
| 2018年6月 | 87 | 80 | 7 | 91.4 |
| 2019年6月 | 90 | 82 | 8 | 91.4 |
| 2020年6月 | 90 | 84 | 6 | 92.7 |
| 2021年6月 | 91 | 84 | 7 | 92.5 |
| 2022年6月 | 95 | 87 | 8 | 91.7 |
| 2023年6月 | 92 | 84 | 8 | 91.6 |
| 2024年6月 | 89 | 82 | 8 | 91.5 |
| 2025年6月 | 81 | 75 | 6 | 92.9 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
業界内での比較
機械 209社との比較
同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回りで209社中1位あたり、逆に低いのは売上成長率で209社中78位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥1,855で、1年前と比べて+10.2%。過去52週の値幅のなかでは44%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 46.5倍 |
| PER (会社予想) | 36.9倍 |
| PBR | 1.26倍 |
| 配当利回り | 5.39% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
1ヶ月で-7.2%下落するも、直近は底打ち感。25日線(1,796円)を-1.2%下回るが、75日線(1,867円)を下回っており、短期的には弱い。52週高値2,086円からは-15%の水準で、出来高は6月29日に急増後は低調。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 18/100)。
PERは赤字のため評価不能。PBR 1.24倍は業界平均1.59倍を下回るが、ROEが-2.8%とマイナスで収益性が悪化。配当利回り5.64%は高いが、配当性向416.2%で持続性に懸念。業績低迷を割高と判断。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 46.5倍 | 22.7倍 |
| PER (予想) | 36.9倍 | — |
| PBR | 1.26倍 | 1.50倍 |
| ROE | -2.8% | 7.0% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
強気派は、2024年6月期の営業利益率12.5%を評価し、5.64%の高配当利回りを魅力的と見る。弱気派は、売上高が減少トレンド(19→18→16億円)にある中で、2025年6月期は営業利益率が6.25%に低下し最終赤字転落予想である点を懸念。業績悪化の流れが続けば減配リスクもあり、PBR1.24倍の割安感は埋め合わせに十分でない。
- 高配当利回り
5.64%と高く、インカムゲインを狙える。
- 一定の利益率
直近12.5%の営業利益率は悪くない水準。
- PBR1倍台で割安
1.24倍と解散価値に近く下値不安は限定的。
- コスト削減策の奏功2026年上期影響中
固定費削減で営業利益0.5億円改善、黒字化
- 新規受注の獲得2026年影響中
自動車部品向け受注増で売上3億円増、営業利益1億円
- 経営体制の刷新次回株主総会影響弱
新経営陣による再建策発表、株価材料
- 資産売却による特別利益不定影響弱
遊休不動産売却で1億円程度の特別利益
- 減収・減益傾向
売上高が3期連続減少、2025/6期は赤字予想。
- 競争力の不透明さ
明確な競争優位が無く、価格競争に巻き込まれやすい。
- 減配リスク
赤字転落で配当維持が困難になる可能性。
- FY2025/6期の最終赤字決算発表後影響強
純損失2億円、営業利益1億円から減益、無配転落リスク
- 主要顧客の生産調整2026年影響中
売上16億円から減少、追加の減損リスク
- 設備投資の負担増継続影響中
老朽化設備更新でキャッシュフロー悪化
- 配当利回り5.64%の維持困難次期配当影響弱
赤字で減配の可能性、株主離れ
- 売上高
- 収益減少のトレンドが継続するか確認。
- 営業利益率
- 利益率の悪化が赤字化の兆候。
- 受注残高
- 将来の売上を予測する先行指標。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり100円で、前期から+0.0%。いまの株価に対する利回りは5.39%。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2017年6月 | 30 | — | 36.5 |
| 2018年6月 | 35 | 16.7 | 36.4 |
| 2019年6月 | 35 | 0.0 | 37.5 |
| 2020年6月 | 50 | 42.9 | 75.1 |
| 2021年6月 | 50 | 0.0 | 125.1 |
| 2022年6月 | 100 | 100.0 | 158.1 |
| 2023年6月 | 100 | 0.0 | 260.8 |
| 2024年6月 | 100 | 0.0 | 416.2 |
| 2025年6月 | 100 | 0.0 | — |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥100
株主
有価証券報告書より
2025年6月期末の株主数は延べ6,428人。区分でいちばん多いのは個人・その他で69.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が29.0%を占め、残る71.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2020年6月% | 2021年6月% | 2022年6月% | 2023年6月% | 2024年6月% | 2025年6月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 46.3 | 46.8 | 52.1 | 55.4 | 68.5 | 69.5 |
| 事業法人 | 23.7 | 23.7 | 22.7 | 22.7 | 25.5 | 25.2 |
| 自己株式 | 20.0 | 20.0 | 16.5 | 16.6 | 5.3 | 5.3 |
| 金融機関 | 14.1 | 12.8 | 10.8 | 8.5 | 3.5 | 3.9 |
| 証券会社 | 0.7 | 1.2 | 1.3 | 1.3 | 0.6 | 0.8 |
| 外国法人 | 15.2 | 15.4 | 13.0 | 12.0 | 1.8 | 0.6 |
| 外国人個人 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.0 | 0.1 | 0.1 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 株式会社致知 | 23.94 |
| 02 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 3.84 |
| 03 | 肥田 亘 | 1.89 |
| 04 | 竹内 忠夫 | 1.55 |
| 05 | 大嶋 武司 | 0.84 |
| 06 | 大橋 逸夫 | 0.82 |
| 07 | 佐藤 美喜夫 | 0.61 |
| 08 | 横山 和也 | 0.61 |
| 09 | 湯舟 吉人 | 0.57 |
| 10 | 室田 武師 | 0.46 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 15期分
1株利益は15期で−79%、1株純資産は14期で−67%。直近期のROEは-2.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2012年6月 | 190 | 4,585 | 4.2 | 14.0 | 36.9 |
| 2013年6月 | 163 | 4,850 | 3.5 | 16.9 | 39.9 |
| 2014年6月 | 213 | 5,022 | 4.3 | 16.0 | 31.0 |
| 2015年6月 | 161 | 2,984 | 6.1 | 11.7 | 28.0 |
| 2016年6月 | 117 | 1,529 | 7.8 | 7.2 | 21.4 |
| 2017年6月 | 82 | 1,595 | 5.3 | 12.0 | 36.5 |
| 2018年6月 | 96 | 1,659 | 5.9 | 13.6 | 36.4 |
| 2019年6月 | 93 | 1,715 | 5.5 | 15.3 | 37.5 |
| 2020年6月 | 67 | 1,743 | 3.9 | 19.6 | 75.1 |
| 2021年6月 | 56 | 1,753 | 3.2 | 24.0 | 125.1 |
| 2022年6月 | 63 | 1,734 | 3.6 | 25.6 | 158.1 |
| 2023年6月 | 38 | 1,684 | 2.2 | 50.2 | 260.8 |
| 2024年6月 | 24 | 1,632 | 1.5 | 77.3 | 416.2 |
| 2025年6月 | −44 | 1,491 | −2.8 | — | — |
| 2026年6月 | 40 | — | — | — | — |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
6名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は6名。2025/6期の役員報酬は総額81百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 林哲也 | 代表取締役社長 | 61 | 11,000 |
| 金丸信行 | 常務取締役 切削工具 部門担当 | 57 | 15,400 |
| Jason Orlando Bellamy | 取締役 | 66 | — |
| 小林伸夫 | 取締役(監査等委員) | 77 | — |
| 稲垣奈津子 | 取締役(監査等委員) | 55 | — |
| 竹内昭夫 | 取締役(監査等委員) | 52 | 1,200 |
役員報酬の内訳2025/6期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | その他百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 5 | 50 | 18 | 68 | 14 |
| 社外取締役 | 4 | 13 | — | 13 | 3 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2025/6期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容1,619字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題1,467字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク3,088字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)5,603字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 半期報告書半期報告書-第36期(2025/07/01-2025/12/31)2026-02-13
- 有価証券報告書有価証券報告書-第35期(2024/07/01-2025/06/30)2025-09-29
- 半期報告書半期報告書-第35期(2024/07/01-2024/12/31)2025-02-13
- 有価証券報告書有価証券報告書-第34期(2023/07/01-2024/06/30)2024-09-24
- 四半期報告書四半期報告書-第34期第3四半期(2024/01/01-2024/03/31)2024-05-15
- 四半期報告書四半期報告書-第34期第2四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第34期第1四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-13
- 有価証券報告書有価証券報告書-第33期(2022/07/01-2023/06/30)2023-09-25
- 四半期報告書四半期報告書-第33期第3四半期(2023/01/01-2023/03/31)2023-05-12
- 四半期報告書四半期報告書-第33期第2四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-13
- 四半期報告書四半期報告書-第33期第1四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第32期(令和3年7月1日-令和4年6月30日)2022-09-26
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