本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

エーワン精密

A-ONE SEIMITSU INC.6156 · Standard · 機械

小型自動旋盤用コレットチャックで50年超の実績を持つ精密工具メーカー。切削工具の再研磨や自動旋盤用カムも手掛け、機械部品加工の品質を支える。

概要

エーワン精密は、1970年に創業した精密機械工具メーカーである。主力製品は、小型自動旋盤用のコレットチャック・ガイドブッシュ、切削工具の再研磨・特殊工具製作、自動旋盤用カムであり、いずれも多品種少量生産のニッチ分野に特化する。2025年6月期の売上高は約16億円、従業員109名。東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

3部門で構成される精密工具専門メーカー

エーワン精密の事業は、コレットチャック部門、切削工具部門、自動旋盤用カム部門の3つで構成される。コレットチャック部門は売上の約7割を占め、CNC自動旋盤で材料を把持・回転させるための工具を製造する。切削工具部門は約3割で、市販工具の再研磨と顧客別注の特殊工具製作を行う。自動旋盤用カム部門は売上比率は1%未満だが、祖業として需要が減少する中でも供給責任を果たすために継続している。いずれの部門も消耗品であり、リピートオーダーによる安定受注が特徴である。

受注生産型で安定した収益基盤を構築

同社の製品はすべて受注生産であり、顧客から注文を受けてから製作・再研磨を行う。加工する部品の難易度に応じて仕様を変更する必要があるため、設計・製作の柔軟性と短納期が求められる。50年以上の実績から、熟練社員が多く、生産効率が高い。累計設備台数が多く償却費が低減しているため固定費が抑制されており、安定的に受注が確保できれば高利益率を達成できる体制にある。ただし、2025年6月期は切削工具部門の営業不振により減損損失を計上し、当期純損失となった。

輸出比率は約2割、アジア向けが中心

エーワン精密の販売実績のうち輸出割合は約2割で、主な輸出先は韓国、中国、台湾、シンガポールなどのアジア地域である。2025年6月期の輸出高は約1.5億円で、前期比で増加傾向にある。国内市場は自動車関連(特にハイブリッド車部品)が堅調だが、設備投資抑制の影響で中小企業向けの受注は低調であった。特定の大口顧客には依存せず、多数の中小顧客との取引によりリスク分散を図っている。

109名の従業員で支える多品種少量生産

2025年6月期末時点の従業員数は109名。本社は東京都府中市、生産拠点は山梨県韮崎市に集約されている。多品種少量生産に対応するため、設備投資は機動的に行い、熟練技能者の育成が重要課題である。同社は安定した財務基盤を活用し、新規設備導入や人材確保・育成に取り組む方針を示している。人件費や減価償却費などの固定費は低めに抑えられており、利益率の変動は主に受注量に依存する構造である。

業界の中での役割は工作機械用工具(消耗品)の専門メーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
17億円
営業利益
2億円
営業利益率
11.8%
純利益
2億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01工作機械用工具主力

CNC自動旋盤用のコレットチャック・ガイドブッシュ、専用機用コレットチャックを製造・販売。さらに、市販切削工具の再研磨や顧客仕様の別注切削工具の製作・販売、自動旋盤用カムの製造・販売も行う。

自動旋盤用カムの供給メーカーとして希少

主な製品・サービス5
コレットチャック
CNC自動旋盤で材料を掴み回転させるための筒状の工具。高精度と耐久性が要求される。
ガイドブッシュ
材料の振れを抑えるための部品。コレットチャックとセットで使用される。
切削工具再研磨
摩耗した市販切削工具を新品同様に再研磨。メーカー同等の品質で低価格・短納期を実現。
別注切削工具
市販品にない特殊形状の切削工具を製作し、顧客の加工効率化に貢献。
自動旋盤用カム
カム式自動旋盤に使用される板状のカムを製造。祖業であり、供給を継続。

製品と技術

CNC自動旋盤の心臓部「コレットチャック・ガイドブッシュ」

コレットチャック部門の主力製品は、CNC自動旋盤で使用されるコレットチャックとガイドブッシュである。これらは筒状の工具で、棒状の材料を内側に把握し、回転させながら切削工具を当てて部品を加工する。機械稼働中は断続的に開閉を繰り返すため、繰り返し精度と耐久性が求められる。材料の径や加工難易度に応じて仕様を変更する必要があり、同社は50年以上の経験を活かした設計・製作によって顧客の信頼を得ている。この部門は売上の約7割を占め、安定的な収益源となっている。

市販工具の再研磨と顧客別注工具の製作(切削工具部門)

切削工具部門は大きく二つの事業からなる。一つは、マシニングセンターなどで使用される市販切削工具の再研磨であり、摩耗した工具を新品同様に再生する。同社はメーカー同等の高精度研削盤を導入し、メーカー価格より低価格・短納期で提供する。もう一つは、顧客の要望に応じた別注切削工具の製作・再研磨である。市販品にない形状や複数の工具を集約した形状を製作し、加工効率化や工程短縮に貢献する。2025年6月期は別注工具の浸透が進み顧客数は増加したが、国内製造業の設備稼働率低下により売上は横ばいであった。

祖業の自動旋盤用カム、供給責任を果たすために継続

自動旋盤用カム部門は、創業以来の事業であるカム式自動旋盤用カムを製造・販売している。カム式自動旋盤は、コンピューター制御ではなくカムの形状で機械的に工具を制御する方式で、大量生産に適する。同社は国内のカムユーザーに対して供給責任を果たす目的で事業を継続しており、カム供給メーカーが減少する中で数少ない存在である。ただし需要は減少傾向にあり、2025年6月期の売上高は約1,434万円で部門損失が続いている。同社は継続の判断について、事業基盤を確かなものにできた祖業であることを理由に挙げている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 工作機械用工具自動旋盤用カムの供給メーカーとして希少

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

精密金属加工の小規模専業、収益悪化

エーワン精密は精密金属部品加工専業の小規模企業。売上高16億円と極めて小規模で、同業の日本製鋼所や三浦工業と比較すると桁違いに小さい。営業利益率は2024年6月期12.5%から2025年6月期6.25%へ急減。収益悪化が顕著で、競合との受注競争や価格競争にさらされている。

強み

  • 高い精度が要求される金属部品加工に強み。特定顧客から信頼。
  • 小規模組織で柔軟な対応が可能。短納期や少量多品種に対応。
  • 特定業界向けの特殊部品で差別化。大手が参入しにくい分野。
  • 無借金経営など財務体質は良好。安定経営基盤。

課題

  • 売上高横ばいで成長乏しく、受注減少が懸念。
  • 営業利益率が半減。価格競争やコスト増が原因。
  • 小規模ゆえ量産競争で劣り、調達コスト高。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機械の時価総額近傍。太字がエーワン精密

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16384昭和真空111億円12.1倍
27022サノヤスホールディングス109億円7.5倍
36497ハマイ107億円10.0倍
46239ナガオカ105億円31.4倍
56208石川製作所102億円15.6倍
66156エーワン精密98億円46.5倍
76230SANEI98億円8.1倍
86286靜甲97億円7.9倍
96466TVE93億円8.6倍
106338タカトリ90億円34.6倍
116402兼松エンジニアリング89億円7.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

スイス型自動旋盤用カムの製作から創業した1970年

1970年9月、有限会社エーワン精密として設立された。創業時の事業は、スイス型自動旋盤用カムの設計・製作・販売であった。同年5月には東京都府中市に本社工場を建設・移転し、生産体制を整えた。その後、1974年には山梨県韮崎市に山梨工場を建設し、生産能力を拡大した。創業から6年で本社移転と工場新設を実施し、事業基盤を固めていった。

コレットチャック分野への進出と会社再編の1980年代

1976年に小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の研究開発に着手し、1977年に販売を開始した。1980年には本社工場を府中市分梅町に移転するとともに、有限会社から株式会社に改組した。1990年にはコレットチャックの生産増大に対応するため山梨工場に第2工場を建設。同年7月には社名を株式会社エーワン商事に変更し、新たに株式会社エーワン精密を設立して営業譲渡する形で事業を承継させた。

切削工具事業への多角化とISO認証取得の1990年代

1996年には山梨工場に第3工場を建設し、自動旋盤用カム部門を統合・移転した。1998年には本社を現在の府中市分梅町に移転。1999年には切削工具専用工場として第4工場を建設し、切削工具部門の受注を開始した。同年にはコレットチャック部門でISO9002(後の9001)認証を取得し、品質管理を強化した。2001年には山梨工場に第5工場を建設し、コレットチャックの生産能力をさらに増強した。

株式上場と特殊切削工具への展開(2000年代)

2003年3月、日本証券業協会へ店頭登録を行った。2004年12月にはジャスダック証券取引所に株式を上場し、店頭登録を取消した。2007年には特殊切削工具の製作・販売を開始。2009年には山梨工場に特殊切削工具専用工場として第1工場を建設した。2010年にはジャスダックと大阪証券取引所の合併に伴い大阪証券取引所JASDAQ市場に上場。2013年には東京証券取引所への統合によりJASDAQ(スタンダード)に上場した。

スタンダード市場への移行と近年の業績変動

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより、JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行した。売上高は2010年代後半に19〜20億円程度で推移していたが、2020年以降は18億円前後、2025年6月期は16億円に減少した。営業利益は2025年6月期に8,465万円と前期から半減し、当期純損失は2億2,128万円に拡大した。これは切削工具部門での営業不振と固定資産の減損によるものである。

年表22件を開く

1970年代

  • 1970年9月創業有限会社エーワン精密を設立、スイス型自動旋盤用カムの設計、製作、販売を開始。
  • 1971年5月東京都府中市紅葉ヶ丘二丁目3番32号に本社工場を建設、移転。
  • 1974年6月山梨県韮崎市旭町に山梨工場建設。
  • 1976年6月小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の研究開発に着手。
  • 1977年3月小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の販売開始。

1980年代

  • 1980年2月東京都府中市分梅町三丁目41番8号に本社工場を移転。有限会社エーワン精密を株式会社に改組。

1990年代

  • 1990年4月コレットチャック等の数量の増大に伴い、生産設備の増強を図るため山梨工場に第2工場建設。
  • 1990年7月創業社名を株式会社エーワン商事に変更するとともに、株式会社エーワン精密を設立し、営業譲渡する。
  • 1996年11月M&A山梨工場に第3工場を建設。自動旋盤用カム部門を統合、移転。
  • 1998年3月東京都府中市分梅町二丁目20番5号に本社建設、移転。
  • 1999年6月山梨工場に切削工具専用工場として第4工場建設。
  • 1999年11月切削工具部門、受注開始。
  • 1999年11月品質管理の徹底を図るため、コレットチャック部門ISO9002(現9001)認証取得。

2000年代

  • 2001年3月コレットチャック部門の生産増大及び生産効率向上を図るため、山梨工場に第5工場を建設。
  • 2003年3月当社株式を日本証券業協会へ店頭登録。
  • 2004年7月山梨第2工場を切削工具専用工場に改修。
  • 2004年12月上場日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。
  • 2007年11月特殊切削工具製作、販売開始。
  • 2009年8月山梨工場に特殊切削工具専用工場として第1工場建設。

2010年代

  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場。
  • 2013年7月上場大阪証券取引所が東京証券取引所に統合されたため、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    ニッチ分野への特化と深耕

    多品種少量生産が特徴の精密部品加工用工具のニッチ分野に特化し、大手メーカーが参入しにくい市場で競争優位を維持する。顧客の要求する品質と納期を充足することでリピートオーダーを確保し、安定した受注を実現する。

  2. 02

    顧客要求の高度化対応

    工具の仕様・形状・精度に関する顧客要求の高度化に対応するため、新規の高精度設備導入、既存設備のメンテナンス、加工精度向上の探求、加工者のスキルアップ、人材育成に取り組む。

  3. 03

    生産効率化と短納期対応

    多岐にわたる顧客ニーズを充足しつつ短納期対応するため、生産体制の整備や生産ノウハウの醸成を進め、生産効率化を図る。熟練社員の増加による生産効率向上と固定費抑制の体制を活かす。

  4. 04

    機動的な設備投資と人材確保

    安定した財務基盤を活用し、競争力確保・向上のために機動的な設備投資を行い、人材の確保・育成を継続する。投資と株主還元のバランスをとりながら、適切な投資を実施する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で109人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は513万円で、9期前と比べて11.7%平均年齢は41.5歳、平均勤続年数は12.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年6月97
2017年6月98
2018年6月95
2019年6月58140.912.1100
2020年6月51741.312.7101
2021年6月49541.612.8101
2022年6月51141.312.6102
2023年6月50141.312.7106
2024年6月46540.612.2108185
2025年6月51341.512.810992

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.9%
縦線は目安の30%

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
山梨工場 — 山梨県 韮崎市610百万円
コレット チャック部門 切削工具部門 自動旋盤用 カム部門 全社(共通)
本社 — 東京都 府中市192百万円
全社(共通)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は17億円営業利益2億円前期と比べると増収増益で、売上が+6.3%、利益が+100.0%。

売上高
+6.3%
17億円
営業利益
+100.0%
2億円
純利益
2億円
営業利益率
11.8%
前期比 +5.5%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高19億円17億円
営業利益3億円2億円
純利益3億円2億円
1株あたり配当¥100¥100

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は9億円、営業利益は1億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+12.5%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q400.01
2023年4Q50
2024年1Q4125.00
2024年2Q400.01
2024年3Q400.00
2024年4Q4125.00
2025年2Q800.00
2025年4Q8112.5−2
2026年2Q8112.51
2026年4Q9111.11

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年6月期からの15期で、売上は19億円から17億円へ89%に減った。直近期の営業利益率は11.8%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年6月1953
大阪証券取引所が東京証券取引所に統合されたため、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。
2013年6月1742
2014年6月1853
2015年6月1954
2016年6月1956
2017年6月1964
2018年6月2065
2019年6月2164
2020年6月1853
2021年6月1743
2022年6月1943
2023年6月1832
2024年6月162212.51
2025年6月16116.3−2
2026年6月172311.82

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高17億円のうち、営業利益として残るのは2億円11.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2億円、売上の11.8%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金88.2%15億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.8%2億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+3.1pt
11.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+4.8pt
11.8%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年6月期は営業CFが2億円、投資CFが1億円で、差し引きのフリーCFは3億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は4億円で、売上の3.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年6月5−2−1313
2013年6月7−14−1−76
2014年6月5−5−104
2015年6月62−1082
2016年6月5−1−145
2017年6月5−2−136
2018年6月7−2−159
2019年6月6−5−219
2020年6月4−2−2210
2021年6月4−1−2310
2022年6月6−2−3411
2023年6月4−1−5310
2024年6月3−1−527
2025年6月21−534

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年6月期の総資産は81億円。このうち返さなくてよい自己資本が75億円で、自己資本比率は92.9%(業種中央値65.3%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年6月7469593.4
2013年6月7973692.0
2014年6月8275791.9
2015年6月7972790.2
2016年6月8173890.9
2017年6月8377692.3
2018年6月8780791.4
2019年6月9082891.4
2020年6月9084692.7
2021年6月9184792.5
2022年6月9587891.7
2023年6月9284891.6
2024年6月8982891.5
2025年6月8175692.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳単体ベース
現金及び預金
47億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
68億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
6億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り209社中1位あたり、逆に低いのは売上成長率209社中78位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
11.8%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
6.3%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
5.4%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,855で、1年前と比べて+10.2%過去52週の値幅のなかでは44%の位置にある。

¥1,855-0.5%1ヶ月+1.9%1年+10.2%時価総額98億円
過去52週の値幅
安値¥1,677高値¥2,086

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)46.5倍
PER (会社予想)36.9倍
PBR1.26倍
配当利回り5.39%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

1ヶ月で-7.2%下落するも、直近は底打ち感。25日線(1,796円)を-1.2%下回るが、75日線(1,867円)を下回っており、短期的には弱い。52週高値2,086円からは-15%の水準で、出来高は6月29日に急増後は低調。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 18/100)

PERは赤字のため評価不能。PBR 1.24倍は業界平均1.59倍を下回るが、ROEが-2.8%とマイナスで収益性が悪化。配当利回り5.64%は高いが、配当性向416.2%で持続性に懸念。業績低迷を割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)46.5倍22.7倍
PER (予想)36.9倍
PBR1.26倍1.50倍
ROE-2.8%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

強気派は、2024年6月期の営業利益率12.5%を評価し、5.64%の高配当利回りを魅力的と見る。弱気派は、売上高が減少トレンド(19→18→16億円)にある中で、2025年6月期は営業利益率が6.25%に低下し最終赤字転落予想である点を懸念。業績悪化の流れが続けば減配リスクもあり、PBR1.24倍の割安感は埋め合わせに十分でない。

プラスに働く材料7
  • 高配当利回り

    5.64%と高く、インカムゲインを狙える。

  • 一定の利益率

    直近12.5%の営業利益率は悪くない水準。

  • PBR1倍台で割安

    1.24倍と解散価値に近く下値不安は限定的。

  • コスト削減策の奏功2026年上期影響

    固定費削減で営業利益0.5億円改善、黒字化

  • 新規受注の獲得2026年影響

    自動車部品向け受注増で売上3億円増、営業利益1億円

  • 経営体制の刷新次回株主総会影響

    新経営陣による再建策発表、株価材料

  • 資産売却による特別利益不定影響

    遊休不動産売却で1億円程度の特別利益

マイナスに働く材料7
  • 減収・減益傾向

    売上高が3期連続減少、2025/6期は赤字予想。

  • 競争力の不透明さ

    明確な競争優位が無く、価格競争に巻き込まれやすい。

  • 減配リスク

    赤字転落で配当維持が困難になる可能性。

  • FY2025/6期の最終赤字決算発表後影響

    純損失2億円、営業利益1億円から減益、無配転落リスク

  • 主要顧客の生産調整2026年影響

    売上16億円から減少、追加の減損リスク

  • 設備投資の負担増継続影響

    老朽化設備更新でキャッシュフロー悪化

  • 配当利回り5.64%の維持困難次期配当影響

    赤字で減配の可能性、株主離れ

次の決算で確かめる点
売上高
収益減少のトレンドが継続するか確認。
営業利益率
利益率の悪化が赤字化の兆候。
受注残高
将来の売上を予測する先行指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり100で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは5.39%。

年間配当
¥100
1株あたり
配当利回り
5.39%
いまの株価に対して
配当性向
416.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年6月3036.5
2018年6月3516.736.4
2019年6月350.037.5
2020年6月5042.975.1
2021年6月500.0125.1
2022年6月100100.0158.1
2023年6月1000.0260.8
2024年6月1000.0416.2
2025年6月1000.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥100

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ6,428人。区分でいちばん多いのは個人・その他69.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が29.0%を占め、残る71.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年6月%2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他46.346.852.155.468.569.5
事業法人23.723.722.722.725.525.2
自己株式20.020.016.516.65.35.3
金融機関14.112.810.88.53.53.9
証券会社0.71.21.31.30.60.8
外国法人15.215.413.012.01.80.6
外国人個人0.10.10.10.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社致知23.94
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.84
03肥田 亘1.89
04竹内 忠夫1.55
05大嶋 武司0.84
06大橋 逸夫0.82
07佐藤 美喜夫0.61
08横山 和也0.61
09湯舟 吉人0.57
10室田 武師0.46

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−79%、1株純資産は14期で−67%。直近期のROEは-2.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年6月1904,5854.214.036.9
2013年6月1634,8503.516.939.9
2014年6月2135,0224.316.031.0
2015年6月1612,9846.111.728.0
2016年6月1171,5297.87.221.4
2017年6月821,5955.312.036.5
2018年6月961,6595.913.636.4
2019年6月931,7155.515.337.5
2020年6月671,7433.919.675.1
2021年6月561,7533.224.0125.1
2022年6月631,7343.625.6158.1
2023年6月381,6842.250.2260.8
2024年6月241,6321.577.3416.2
2025年6月−441,491−2.8
2026年6月40

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2025/6期の役員報酬は総額81百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
林哲也代表取締役社長6111,000
金丸信行常務取締役 切削工具 部門担当5715,400
Jason Orlando Bellamy取締役66
小林伸夫取締役(監査等委員)77
稲垣奈津子取締役(監査等委員)55
竹内昭夫取締役(監査等委員)521,200

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)550186814
社外取締役413133

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,619字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社の事業内容は、小型自動旋盤等で用いられるコレットチャック等を製造、販売するコレットチャック部門、各種切削工具の再研磨加工受託及び特殊切削工具の製造、販売を行う切削工具部門、小型自動旋盤用カムの設計、製造、販売を行う自動旋盤用カム部門、の三つのセグメントで構成されております。 a コレットチャック部門 当部門は、主にCNC自動旋盤に使用されるコレットチャック・ガイドブッシュ、専用機で使用されるコレットチャックの製造、販売を行っております。 CNC自動旋盤は、4mぐらいまでの棒状の材料を回転させ切削工具を当てて削ることで部品を加工する工作機械です。コレットチャック・ガイドブッシュともに内側に材料を把握するための穴をあけた、丸い筒状の工具です。棒状の材料を掴み回転させたり、振れを抑えるために使用される工具であります。材料を掴むために締めたり、材料を動かすために緩めたりします。機械が稼働している間、断続的に開閉を繰り返しているため繰り返し精度と耐久性が求められる工具であります。CNC自動旋盤では、一度設定すると数mの棒状材料がなくなるまで自動で同じ部品を加工し続けるため、工具の信頼性が重要となります。また、加工する部品の難易度に応じてコレットチャック・ガイドブッシュの仕様を変更することもあるため、工具の設計や製作において対応の柔軟性と完成した工具の信頼性、納期の迅速性などが求められてきます。 当部門では、50年を超える実績と経験の積上げにより、加工に適した工具の設計、製作に注力して、顧客から信頼される工具の提供に努めております。 b 切削工具部門 当部門は、主にマシニングセンターで使用される市販切削工具の再研磨と顧客仕様の別注切削工具の製作・販売、再研磨を行っております。 市販切削工具の再研磨は各メーカーが販売し、マシングセンターやフライス盤で使用され摩耗した切削工具を新品同様に再研磨するものであります。新品工具メーカーが刃付けに使用しているのと同等の高精度研削盤を導入して、メーカーと同じレベルで再研磨して、メーカーでの再研磨に比較して価格を抑え、納期を短縮して顧客へ提供しています。 別注切削工具の製作・販売、再研磨は、市販品にない形状や数本の工具を集約した形状の切削工具を製作することで、顧客企業の加工効率化や加工工程短縮に寄与するものであります。別注切削工具の製作については、合理的な価格で納期を短く対応することで、顧客企業に利便性の高いものとするように努めております。 c 自動旋盤用カム部門 当部門は、カム式自動旋盤のカムの製造・販売を行っております。カム式自動旋盤は、CNC自動旋盤と基本的な構造は同じですが、CNCはコンピューターで切削工具を制御しているのに対して、カム式自動旋盤はカムと呼ばれるいろいろな形状をした板状の工具を装着して、そのカムの形状に合わせて材料や切削工具が制御されて棒状の材料を削り、部品を作る機械仕掛けの仕組みになっております。複数枚のカムが1回転すると部品が1つできます。1部品の加工時間が短く同じ部品を大量生産するのに適した機械であります。カム式自動旋盤を保有する顧客から受注しています。カムの供給メーカーがほとんどなくなりましたが、当社の祖業であり、事業基盤を確かなものとできた事業であるため、できる限りメーカーの供給責任を果たすために事業を継続しております。 当社の扱う機械工具は消耗品であるため、リピートオーダーにより継続的な受注が可能となります。顧客が必要となったときに注文を入れてきて、注文に合わせて製作・再研磨をする受注生産となっています。そのため当社の営業活動は、事業展開や特徴、技術面での優位性を広く知らしめることに主眼をおいていて、新規取引先の開拓と既存顧客の深堀りを行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題1,467字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 当社の経営方針は、ものづくりの世界で必要とされる機械工具を適時提供することで顧客より対価を得て、企業として適正な利潤を上げ、株主に対して適切な還元を続けていくことであります。製造業の加工分野において幅広く行われていて、重要な位置をしめる切削工程で使用される機械工具に的を絞り、顧客の要求に細かく対応することで、受注の確保を図っております。機械工具の中でも、精密部品加工に使用される工具を中心にして、工具の種類が多く、少量の注文が大半で、工具製作に手間と技術を要する、いわゆる多品種少量生産品のニッチ分野に特化しております。大手メーカーが注力して対応するほど市場規模が大きくなく、毎日一定量の受注が入り、それなりの規模の設備と加工者の熟練度が必要であります。あらゆる業種の精密部品の切削加工において少しずつ使用される工具で、精度が重要であり、使用していくうちに消耗し、いずれは補充が必要となります。当社は、顧客の要求する品質と納期を充足することでリピートオーダーが確保でき、比較的安定した受注が可能となっております。長年にわたりニッチ分野の機械工具に特化してきたことで、熟練社員も多くなり生産効率が上がり、累計設備台数も多く償却費も低減してきて、固定費が抑制されていること、長期にわたり積み上げた顧客基盤を確保していることで、安定した受注が確保できれば、他社に比べて高い利益率を達成できる体制が確立しております。 当社を取り巻く経営環境は、常に変化しております。当社のコレットチャック部門、自動旋盤用カム部門で製造しているコレットチャック、自動旋盤用カムは、主に小型自動旋盤で使用される工具であり、小型精密部品の量産加工で使用されています。小型精密部品は、汎用品から精密さを要求される高度なものまで多岐にわたります。今後は、より一層加工難易度の高い、複雑で精密さを要求される部品が増加すると思われます。切削工具部門で受託している市販切削工具の再研磨、特殊切削工具の製造は、小型精密部品加工から大物部品加工まで、また単品ものから量産部品加工まで幅広く使用されています。 コレットチャック部門、自動旋盤用カム部門及び切削工具部門は、不特定多数の顧客から、様々な種類の工具を、少量ずつ受注することが多く、その要求に対応できる生産体制の整備、設備揃え、生産ノウハウの醸成、人材の確保・育成などが重要になっております。また、近年顧客からの工具の仕様・形状・精度などの要求がますます高度化する傾向であり、これらの要求に対応するため、新規の高精度設備の導入、既存設備のメンテナンス、加工精度向上の探求、加工者のスキルアップ、人材育成、多岐にわたる顧客ニーズを充足しつつ短納期対応するための生産効率化が重要となっており、この課題に取り組んでおります。 当社の優先的に対処すべき事業上の課題は、まさにこの点であり、これらの課題に取り組むことで、既存顧客からのリピートオーダーの獲得、加えて新規顧客からの受注が獲得できる可能性が高まります。常に変化する事業環境の中で、競争力を確保・向上させ、受注を確保し続けるために、安定した財務基盤を活用して、機動的な設備投資や人材の確保・育成を行ってまいります。財務上では、適切な投資を適時実施するとともに、着実な株主還元を行い、投資と株主還元のバランスをとることを課題としております。
事業等のリスク3,088字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 事業の特徴について 当社は、幅広い層の顧客に対して製造業の切削加工で使用される消耗工具の製造・販売及び研磨を行っております。事業の対象が切削加工で使用される消耗工具であるため、顧客企業の機械稼働率の多寡により当社の受注も変動します。将来の業績も景気の状態や機械業界の動向などによっては同様な影響を受ける可能性があります。 当社の事業の方針は、①多品種少量生産向きで ②確実に需要が見込まれ ③既存のメーカーが顧客ニーズに充分対応できていない機械工具に対象を絞り、「高品質、短納期」を実現し、顧客からの信頼、リピートオーダーの獲得を重視し、業界での高シェアの確保を目指すというものであります。当社の扱う機械工具は消耗品であるため、リピートオーダーによる継続的な受注が可能となります。受注に関してコレットチャック部門、自動旋盤用カム部門は、顧客が必要に応じて注文をしてくる完全な受注生産となっております。そのため営業活動は、当社が標準品・特殊品ともに様々な加工に合わせて対応が可能であることを広めることを主眼としております。そうすることで顧客が必要になったときに、当社へ発注や相談がくる流れを作ることに力を入れております。 切削工具部門では、対象となる市場は広く顧客開拓余地は大きいため、当社の事業内容、品質と納期対応、市販にない工具でも設計から製作まで短い期間で対応することを広く知らしめるための営業活動を行っております。 ① コレットチャック部門について 当社の主力製品のスプリングコレットチャックは、小型自動旋盤による金属旋削・切削加工の大半の局面で使用される消耗工具であり、通常の景気循環の中では比較的安定した受注が見込まれます。顧客層が広範な業種に亘り顧客数が多いため、一定の受注量は確保しておりましたが、ここ数年の景気変動局面ではその影響を大きく受けてきました。今後も景気が大きく変動する場合、その影響を受ける可能性があります。 CNC自動旋盤の主力メーカーである国内3社の年間新規販売台数の大半は、海外への輸出となっています。国内外ともに近年部品加工が高度化してきており、コレットチャックの受注も標準品に加えて顧客仕様のオーダー品が増加してきています。当社は高品質を維持しながら顧客の求める仕様のコレットチャックをできるだけ短い納期で製作することで、着実に受注を確保していくことに注力しております。国内外で当社のコレットチャック部門の対応力の高さを広めることを主眼に営業活動を行っております。この対応がうまくできない場合は、受注が確保できない可能性があります。 また将来、技術革新等により旋削加工工程が必要でなくなった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ② 切削工具部門について 当社は、切削工具部門において市販切削工具の再研磨及び特殊切削工具製造・再研磨を行っております。市販切削工具の再研磨は、金属加工の高度化、複雑化に伴い超硬工具の普及が加速し、自社研磨から外部の専業研磨会社へ外注するケースが増加しております。この流れを捉え当社は1999年8月に事業展開を開始いたしました。事業開始から年数を重ね、一定の顧客基盤を確保しましたが、この間、競合企業も増加して価格競争が激化してきました。今後、さらに価格競争が進む場合は、当社の受注に影響を及ぼす可能性があります。また、切削加工の変化により使用する工具が変わり、再研磨自体が減少する可能性があります。 切削工具部門においては、特殊切削工具の製造・販売・再研磨も行っております。製造業における部品の複雑化、材料の難削化、加工難易度の上昇により、市販切削工具で対応できない切削加工が増加しており、加工に応じたオーダーの特殊切削工具の需要が伸びてきております。特殊切削工具の製造は、一品一様であり、短納期対応が求められることが多く、大手メーカーでは対応が難しく、中小メーカーでは製造設備の調達、加工人員の熟練、人員の確保などでうまく対応できないことがあり、当社の競争力が発揮できる分野ということで事業展開しています。特殊切削工具の製造は、設計と製造方法・工程の良否によって、その性能が大きく左右されます。 当社が的確に顧客ニーズに対応できない、業界において知名度が高まらないなどの場合、受注に影響を及ぼす可能性があります。 なお、加工に応じたオーダーの特殊切削工具の需要に対応するため機械装置他の設備投資を行った場合には事業部門の損益及び将来キャッシュ・フローに影響を及ぼすことがあり、減損損失計上の要件に該当した場合には固定資産の減損損失を計上することにより当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当事業年度においては、今まで新規の設備投資を継続してきたなかでコスト増加を吸収するための受注が伸び悩み、収益性が低下したことで、将来の事業が生じるキャッシュ・フローを見直した結果、当部門は減損損失を計上しました。 ③ 自動旋盤用カム部門について 当社の自動旋盤用カムが使われるカム式自動旋盤自体が生産されておらず、国内外で現存するカム式自動旋盤を使用する顧客からの注文のみとなっています。生産される部品もロットの多い量産部品が中心で、一度カムを取り付けると当面は補充が必要なくなります。当社のカムの受注は年々減少してきており、特に直近一年は大きく減少しています。売上が増加しないかぎり部門損益は赤字の傾向が継続します。 (2) 海外市場依存度について 当社の最近5期における輸出販売高比率は、下表のとおりであります。当社からの販売についてはすべて円建てで行っております。当社の輸出地域であるアジアの経済情勢、市場動向及び為替変動等によっては、輸出販売高に影響を与える可能性があります。製造業においては、世界的に分散した部品加工が、地政学リスク、貿易関税引上げ問題や輸出入の制限・禁止措置などにより、流通が滞る場合、当社の受注も影響を受けます。 区分   第31期   第32期   第33期   第34期   第35期(当期) 金 額   比率   金 額   比率   金 額   比率   金 額   比率   金 額   比率 (千円)   (%)   (千円)   (%)   (千円)   (%)   (千円)   (%)   (千円)   (%) 輸出販売高   169,809   10.2   195,790   10.5   155,324   8.8   135,780   8.5   153,257   9.6 国内販売高   1,500,043   89.8   1,672,270   89.5   1,599,934   91.2   1,465,769   91.5   1,437,587   90.4 合 計   1,669,853   100.0   1,868,061   100.0   1,755,258   100.0   1,601,549   100.0   1,590,845   100.0
経営成績の分析 (MD&A)5,603字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況 当期におけるわが国経済は、世界各地の政情不安、地域紛争、貿易関税問題などの影響を受けて先行き不透明感が高まり、方向感の定まらない展開となりました。 世界の状況を見ると、一時の急速なインフレ率上昇が落ち着き欧州では緩やかに景気が回復傾向になり、米国では個人消費が比較的堅調で底堅い動きとなり景気動向も好調を維持しており、中国では長引いた景気低迷から回復傾向となっています。中国を除くアジアでは景気状態は低調な国が多く本格的な回復とはなっていません。ここにきて米国の貿易関税交渉で各国は今後の展開を見定めようと様子見となって、景気動向は不安定となってきて影響が出てきています。 日本国内製造業では、貿易関税の影響が心配されていた自動車生産において、EV車の伸び悩みでハイブリッド車部品加工が増加するなど量産部品は一定量ありました。AIやその関連分野の増加で、半導体、電子部品などは堅調に推移しました。一方で設備や工作機械は、海外向けは好調でありましたが、日本国内向けは、今後の動向を見極めようとする状態のなかで、大手企業の設備投資抑制などにより、低調な動きとなりました。世界経済の先行き不透明感の高まりにより、大手企業が生産調整や設備投資抑制をしたために、中小企業へ出る仕事量は大きく減少して、国内製造業は全体的に低調となりました。 当社においては切削工具部門で、別注切削工具の製作に力を入れて設備投資を多めにしてきましたが、営業体制強化が進まなかったこと、国内製造業の業況が改善しなかったことで、販売費及び一般管理費を加味した部門損益がマイナスとなったため、固定資産の減損を行い特別損失を計上いたしました。 このような状況のなか、当期の売上高は1,590,845千円(前年同期比0.7%減)、営業利益は84,655千円(前年同期比48.6%減)、経常利益は119,781千円(前年同期比33.1%減)、当期純損失は221,288千円(前年同期は120,523千円の利益)となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 <コレットチャック部門> コレットチャック部門では、ハイブリッド車が堅調であった自動車は比較的好調でしたが、設備部品や工作機械、建機、精密部品などは受注の変動がありました。当期の受注は昨年7月と12月が少なく2、3か月周期で上昇・下降を繰り返し、前期並みの水準となりました。 この結果、当セグメントの売上高は1,106,068千円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は406,498千円(前年同期比3.5%減)となりました。 <切削工具部門> 複雑な加工や特殊な形状加工に使用される別注切削工具の製作・再研磨は、加工時間短縮、複雑形状加工への対応、問題解消のために工具を改良するなどの目的で使用されています。顧客に徐々に浸透しだして顧客数は増加傾向にありますが、国内製造業の設備稼働率が低下して、当社の受注も前年並みとなりました。売上高は144,814千円(前年同期比0.5%増)となりました。 市販切削工具の再研磨は、大手企業の夏季休暇と年末年始に合わせて顧客企業の機械稼働率が低下し当部門の受注も昨年8月、今年の1月と下がりました。市販切削工具は標準的な切削加工で使用されるものであり、機械稼働率の高低が再研磨の量に繋がってきます。売上高は、325,618千円(前年同期比4.1%減)となりました。 この結果、当セグメントの売上高は470,433千円(前年同期比2.8%減)、セグメント利益は13,545千円(前年同期比76.4%減)となりました。 <自動旋盤用カム部門> 自動旋盤用カム部門では、国内外のカム式自動旋盤で加工する量産部品が減少しました。自動旋盤用カム部門は、国内のカム式自動旋盤ユーザーへのカムの供給責任を果たす使命で事業継続しており、対前期比で受注量は減少しましたが、今期は値上げが寄与して当部門の売上はやや増加となりました。 この結果、当セグメントの売上高は14,344千円(前年同期比8.3%増)、セグメント損失は3,510千円(前年同期は5,220千円の損失)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 a. 生産実績 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 金額(千円)   前期比(%) コレットチャック部門   1,095,757   97.0 切削工具部門   477,221   98.0 自動旋盤用カム部門   14,344   108.3 合計   1,587,323   97.4 (注)  金額は販売価格によっております。 b. 受注実績 当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 受注高(千円)   前期比(%)   受注残高(千円)   前期比(%) コレットチャック部門   1,090,341   97.6   31,430   66.7 切削工具部門   476,437   99.0   17,697   151.4 自動旋盤用カム部門   14,789   111.7   445   ― 合計   1,581,568   98.1   49,572   84.2 c. 販売実績 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 金額(千円)   前期比(%) コレットチャック部門   1,106,068   100.1 切削工具部門   470,433   97.2 自動旋盤用カム部門   14,344   108.3 合計   1,590,845   99.3 (注) 1 販売高で10%を超える主要な販売先はありません。 2 最近2期における輸出販売高及び輸出割合は次のとおりであります。なお、( )内は総販売実績 に対する輸出高の割合であります。 輸出先   前事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) アジア   韓国   34,591   25.5   46,326   30.2 中国(香港含む)   36,846   27.1   42,184   27.5 台湾   39,218   28.9   39,649   25.9 シンガポール   11,872   8.8   13,210   8.6 マレーシア   9,825   7.2   9,088   5.9 その他   3,426   2.5   2,799   1.8 合計   135,780(8.5%)   100.0   153,257(9.6%)   100.0 (2)財政状態の状況 当期における財政状態につきましては、総資産は前期末比888,069千円減少し、8,058,590千円となりました。 主な内訳は次のとおりであります。 (流動資産) 当期末における流動資産の残高は、5,347,399千円(前事業年度末は6,569,229千円)となり1,221,829千円の減少となりました。これは、未収還付法人税等が45,911千円、未収還付消費税等が15,749千円、その他が5,843千円、売掛金が4,839千円増加しましたが、現金及び預金が1,241,238千円、前払費用が42,711千円、受取手形が12,515千円減少したこと等によるものであります。 (固定資産) 当期末における固定資産の残高は、2,711,190千円(前事業年度末は2,377,430千円)となり333,760千円の増加となりました。これは、建物が194,304千円、機械及び装置が131,463千円、建設仮勘定が122,006千円、ソフトウェア仮勘定が47,745千円減少しましたが、投資有価証券が687,887千円、繰延税金資産が100,098千円、ソフトウェアが46,995千円、車両運搬具が2,226千円増加したこと等によるものであります。 この結果、当期末における総資産は、8,058,590千円(前事業年度末は8,946,659千円)となりました。 (流動負債) 当期末における流動負債の残高は、107,774千円(前事業年度末は210,657千円)となり102,882千円の減少となりました。これは、買掛金が3,218千円、未払費用が1,321千円増加しましたが、未払金が56,112千円、未払法人税等が29,896千円、預り金が16,962千円減少したこと等によるものであります。 (固定負債) 当期末における固定負債の残高は、465,469千円(前事業年度末は547,549千円)となり82,080千円の減少となりました。これは、長期未払金が47,300千円、退職給付引当金が33,876千円、長期リース債務が904千円減少したことによるものであります。 この結果、当期末における負債合計は、573,243千円(前事業年度末は758,206千円)となりました。 (純資産) 当期末における純資産の残高は、7,485,347千円(前事業年度末は8,188,452千円)となり703,105千円の減少となりました。これは、自己株式処分差益が8,669千円、その他有価証券評価差額金が5,675千円増加し、自己株式の減少が5,490千円ありましたが、別途積立金が500,000千円、繰越利益剰余金が222,941千円減少したことによるものであります。 (3) キャッシュ・フローの状況 当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、定期預金の純増減額995,703千円、減損損失446,739千円、減価償却費182,152千円、株式報酬費用56,415千円、利息及び配当金の受取額23,760千円、売上債権の増減額 7,675千円がありましたが、投資有価証券の取得による支出675,955千円、配当金の支払額500,820千円、税引前当期純利益△326,817千円、有形固定資産の取得による支出203,304千円、法人税等の支払額71,922千円、営業活動によるキャッシュ・フローその他69,818千円、退職給付引当金の増減額33,876千円を計上したこと等により、前期末に比べ 245,535千円減少し、当期末は433,389千円(前期末比36.2%減)となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当期の営業活動により増加した資金は、151,438千円(前期は、342,468千円の増加)となりました。これは、税引前当期純損失△326,817千円、法人税等の支払額71,922千円、その他69,818千円、退職給付引当金の増減額33,876千円、未払金の増減額33,286千円がありましたが、減損損失446,739千円、減価償却費182,152千円、株式報酬費用 56,415千円、利息及び配当金の受取額23,760千円、売上債権の増減額7,675千円があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当期の投資活動により増加した資金は、104,751千円(前期は、138,938千円の減少)となりました。これは、投資有価証券の取得による支出675,955千円、有形固定資産の取得による支出203,304千円、無形固定資産の取得による支出10,722千円ありましたが、定期預金の純増減額995,703千円があったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当期の財務活動により減少した資金は、501,725千円(前期は、500,295千円の減少)となりました。これは、配当金の支払額500,820千円、リース負債の返済による支出904千円があったことによるものであります。 資本の財源及び資金の流動性に関する情報 資本の財源及び資金の流動性については、換金性の高い現預金等の内部留保を活用し、主に営業サイクルにおける資金と設備投資における資金を捻出しております。当面必要とされる事業資金、設備投資は、現状で充足できております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 財務諸表の作成に当たって用いた会計方針のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。