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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

西部技研

Seibu Giken Co.,Ltd.6223 · Standard · 機械

ハニカム構造のコア技術で、デシカント除湿機とVOC濃縮装置の世界市場をリードする環境機器メーカー。

概要

西部技研は1965年に福岡県で創業した空調機器メーカーである。シリカゲルやゼオライトなどの吸着材をハニカム状に加工したローターを心臓部とするデシカント除湿機とVOC(揮発性有機化合物)濃縮装置、全熱交換器を主力製品とする。独自の連続ハニカム成形技術と機能剤添着技術が競争力の源泉。2025年12月期の連結売上高は343億円、営業利益45億円。2023年10月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場した。グローバルには11の連結子会社を持ち、約50か国に販売網を展開する。

デシカント除湿機とVOC濃縮装置が二本柱

当社の売上はデシカント除湿機とVOC濃縮装置が中心である。2025年12月期の販売実績では、デシカント除湿機が197億円(前期比100.2%)、VOC濃縮装置が?百万円(前期比?)、その他(全熱交換器等)が?百万円。生産実績ではデシカント除湿機132億円、VOC濃縮装置63億円、その他28億円。デシカント除湿機はリチウムイオン電池製造の超低湿環境に不可欠で、近年EV用電池工場向けが急増している。VOC濃縮装置は半導体や自動車塗装から排出される有害な揮発性有機化合物を吸着・濃縮し、省エネルギーで浄化する。全熱交換器は換気時の熱と湿気を回収し空調負荷を低減する。いずれもハニカムローターを核とする点が共通する。

ハニカム成形技術と機能剤添着が中核技術

コア技術は1974年に確立した連続ハニカム成形技術である。シート状素材と波形素材を交互に積層し、断面が蜂の巣状の構造体を作る。このハニカムにシリカゲル、ゼオライト、疎水性ゼオライトなどの機能剤を添着することで、除湿・VOC吸着・全熱交換の各機能を持たせる。1981年の吸湿性アルミシート全熱交換器「HI-PANEX」、1984年の活性シリカハニカム除湿ローター「SSCR」、1986年の超低露点用ハイブリッドローター「SZCR」、1988年の世界初の疎水性ゼオライトVOC濃縮ローター「UZCR」がその成果。その後も特殊ガラス繊維を用いた「D-MAX」(2012年)、高性能VOC濃縮ローター「V-MAX」(2016年)を開発し、技術の幅を広げている。

11の連結子会社で構築するグローバル体制

国内は福岡県古賀市と宗像市に4工場を有する。古賀第一工場で除湿ローター、第二工場で小型ハニカムフィルター、第三工場でデシカント除湿機の組み立て、宗像第一工場でVOC濃縮ローター・装置および全熱交換器を生産する。海外はスウェーデン(Seibu Giken DST AB)、米国(ペンシルバニア州、ジョージア州)、中国(常熟市に2社)、ポーランド、韓国、ケニア、タイに生産・販売子会社を配置。2024年には米国ジョージア州に合弁会社Seibu Giken & Kumyoung Environment, Inc.(出資80%)を設立した。販売は本社営業本部の指揮下で東京・大阪・名古屋に拠点を持ち、海外は約50か国に代理店網を広げる。

堅調な成長と財務基盤

売上高は2019年112億円から2025年343億円へと約3倍に成長した。2020年はコロナ禍で95億円に落ち込んだが、その後EV用電池や半導体向け需要を背景に急拡大。2025年12月期の営業利益は45億円(前期比12.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は35億円(同3.6%増)。総資産は481億円、純資産322億円、自己資本比率は約67%。営業活動によるキャッシュ・フローは35億円。設備投資は宗像第二工場(2025年竣工)など国内新工場や海外子会社の増強に積極的で、投資活動による支出は32億円。財務基盤は堅調であり、成長投資と株主還元(自己株式取得10億円、配当14億円)を両立している。

業界の中での役割は空調・環境分野向けにハニカムローターを用いた除湿・濃縮装置を供給する専門メーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
343億円
営業利益
45億円
営業利益率
13.1%
純利益
35億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
デシカント除湿機197億円57.3%
VOC濃縮装置99億円28.8%
その他48億円14.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01空調・環境主力

デシカント除湿機とVOC濃縮装置を主力に提供。世界30か国以上に販売。電池製造や半導体などの需要が拡大。

VOC濃縮ローターを世界に先駆けて商品化

主な製品・サービス3
デシカント除湿機世界シェア上位
吸着材を用いて低湿環境を実現する除湿機。食品・製薬工場やリチウムイオン電池製造などで採用。
VOC濃縮装置世界シェア首位
揮発性有機化合物を吸着・濃縮する装置。半導体工場や自動車塗装などで排気処理に使用。
全熱交換器
換気に伴う熱と湿気を再利用する省エネ装置。ビルや病院などで採用。

製品と技術

デシカント除湿機-超低湿環境を実現する吸着式除湿

デシカント除湿機はシリカゲルやゼオライトをハニカムローターに添着し、吸着と脱着のサイクルで除湿する。冷却式では困難な低温・低露点環境でも効率的に除湿でき、特にリチウムイオン電池の製造には−40℃露点以下の超低湿が必須で、当社は−90℃露点まで対応可能なシステムを提供する。食品・製薬工場、美術館、スケートリンク、発電所など用途は多岐にわたる。国内ではドライルームシステムの設計・施工も手掛け、小型標準モデルのレンタルも行っている。

VOC濃縮装置-排ガス浄化と溶剤回収に貢献

VOC濃縮装置は疎水性ゼオライトを添着したハニカムローターで、大風量・低濃度のVOC排気から有害物質だけを吸着し、10〜20倍に濃縮して燃焼分解する。燃焼装置の小型化と省エネを実現する。1988年に世界初のゼオライト系VOC濃縮ローター「UZCR」を商品化し、2016年には高性能版「V-MAX」を投入。半導体製造、自動車塗装、印刷工程など世界30か国以上で採用。近年は電池製造工程の溶剤回収用途にも注目され、サーキュラーエコノミーに貢献している。

全熱交換器とハニカム技術の応用製品

全熱交換器はハニカムローターに室内排気の熱と湿気を蓄え、外気に受け渡すことで換気時のエネルギー損失を低減する。一般事務所ビル、病院、ホテル、学校、船舶、プールなどに広く採用。2018年には室内CO2除去装置「SMART-SAVE」を商品化した。また、標準除湿機「ドライセーブ」シリーズや、2012年開発の特殊ガラス繊維除湿ローター「D-MAX」など製品バリエーションも豊富。いずれも自社製造のハニカムローターを搭載し、他社製ローターからの交換にも対応する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア首位VOC濃縮装置世界シェア約7割空調・環境
  • 世界シェア上位デシカント除湿機世界トップクラスのシェア空調・環境
  • 空調・環境VOC濃縮ローターを世界に先駆けて商品化

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

加湿器・空調機器で国内首位、内需依存

当社は産業用加湿器・調湿空調機器において国内トップシェアを有する。近年は半導体製造装置向けクリーン空調やデータセンター向け冷却システムに注力し、24/12期は営業利益率12.46%と好調。同業の三浦工業はボイラ・水処理で強みを持つが、当社は加湿・調湿に特化し差別化。日本製鋼所は大型産業機械が主体で、当社は比較的軽量・高付加価値製品が中心。内需依存度が高く、国内建設投資や設備投資の変動に業績が影響される構造。海外比率は低めだが、成長余地は大きい。

強み

  • 産業用加湿器・調湿空調で国内首位、ブランド力と顧客基盤が強み。
  • 24/12期営業利益率12.46%と高水準、付加価値の高い製品構成が寄与。
  • 半導体・データセンター向けクリーン空調が拡大、需要取り込み進む。
  • 売上高3年連続増収、25/12期も成長見通し、財務基盤堅調。

課題

  • 国内市場に偏重、海外展開が遅れており、需要変動の影響を受けやすい。
  • 三浦工業など同業の新製品投入により、技術優位性の維持が課題。
  • 海外売上比率が低く、グローバル市場でのプレゼンス向上が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機械の時価総額近傍。太字が西部技研

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16144西部電機430億円12.2倍
26249ゲームカードホールディングス415億円12.2倍
36238フリュー404億円18.3倍
46306日工401億円15.2倍
56369トーヨーカネツ391億円14.8倍
66223西部技研383億円8.2倍
76226守谷輸送機工業376億円18.2倍
86240ヤマシンフィルタ373億円21.7倍
96430ダイコク電機372億円6.3倍
106227AIメカテック370億円31.1倍
116418日本金銭機械362億円7.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 37件

連続ハニカム成形機の完成と全熱交換器の商品化 (1965-1979)

1965年7月、福岡県に株式会社西部技術研究所として創業。1972年4月に株式会社西部技研へ商号変更。1974年3月、コルゲーション(波形加工)の製法及び連続成形機を完成させ、これを応用した全熱交換器の商品化に成功する。このハニカム構造技術が以後の全製品の基盤となる。1979年4月には福岡県粕屋郡篠栗町に本社・工場を建設し、生産体制を整えた。

吸着材付きハニカムローターの開発と製品多様化 (1981-1988)

1981年4月、吸湿性アルミシートを使用した全熱交換器「HI-PANEX」を商品化。1984年4月に活性シリカハニカム除湿ローター「SSCR」、1986年9月に超低露点用シリカゲル・ゼオライトハイブリッド除湿ローター「SZCR」、1988年1月に疎水性ゼオライトを用いたVOC濃縮ローター「UZCR」を相次いで投入した。この約7年間で、除湿・VOC濃縮・全熱交換の3分野の基本技術が出揃い、今日の製品群の礎が築かれた。

スウェーデンDST社買収と欧州生産拠点の獲得 (1993)

1985年11月に業務提携を結んだスウェーデンのDST Sorptionsteknik ABの全株式を、1993年10月に取得。社名をSeibu Giken DST ABに変更し完全子会社化する。これにより北欧の除湿技術と販路を獲得し、欧州での生産拠点を確保した。この買収を契機にグローバル展開が加速し、後年の米国・中国進出への足掛かりとなる。

中国市場への本格進出と現地生産開始 (2005-2010)

2005年9月に上海駐在員事務所を開設。2007年1月に江蘇省常熟市に西部技研環保節能設備(常熟)有限公司、2009年2月に迪思特空气処理設備(常熟)有限公司を設立。2010年2月には常熟に自社工場を竣工した。中国ではVOC排出規制の強化を背景にVOC濃縮装置の需要が急増。現地生産によりコスト競争力と供給力を高め、中国市場でのシェア拡大につなげた。

グローバル生産ネットワークの拡充 (2012-2020)

2012年4月に米国ペンシルバニア州にSeibu Giken DST America, Inc.(全熱交換器生産)、2013年7月にポーランド・グディニャにSeibu Giken DST Poland SP. ZO.O.(デシカント除湿機生産)を設立。2019年9月には韓国子会社Seibu Giken Korea Co., Ltd.を設立。国内でも2020年4月に福岡県宗像市に宗像第一工場を建設し、生産能力を増強した。2025年6月にはタイ子会社Seibu Giken (Thailand) Co., Ltd.を設立、同年9月には宗像第二工場が竣工し、さらなる拡大を図っている。

東証上場と新たな成長フェーズ (2023-2025)

2023年10月、東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場。上場後も積極的な設備投資を継続し、2024年10月には米国ジョージア州に合弁会社Seibu Giken & Kumyoung Environment, Inc.(出資80%)を設立、北米での事業基盤を強化した。2025年12月期の売上高は343億円と過去最高を更新。営業利益率13.2%を達成。車載用電池向けデシカント除湿機と半導体向けVOC濃縮装置が成長を牽引している。

年表37件を開く

1960年代

  • 1965年7月㈱西部技術研究所(当社)を設立。

1970年代

  • 1972年4月商号変更㈱西部技研に商号変更。
  • 1974年3月コルゲーション(注1)の製法及び連続成形機(注2)完成により全熱交換器を商品化。
  • 1979年4月福岡県粕屋郡篠栗町に本社・工場を建設。

1980年代

  • 1981年4月吸湿性を有するアルミシートを使用した全熱交換器「HI-PANEX」の商品化。
  • 1984年4月活性シリカハニカム除湿ローター「SSCR」の商品化。
  • 1985年11月スウェーデン(スパンガ)のDST Sorptionsteknik ABと業務提携開始。
  • 1986年9月超低露点シリカゲル・ゼオライトハイブリッド除湿ローター「SZCR」(注3)の商品化。
  • 1988年1月疎水性ゼオライト(注4)を用いた溶剤濃縮ローター「UZCR」の商品化。

1990年代

  • 1993年10月商号変更スウェーデンのDST社の全株式を取得し、Seibu Giken DST ABに商号変更(100.0%所有、連結子会社)。
  • 1995年10月福岡県粕屋郡古賀町(現古賀市)に本社を移転し、工場を建設。

2000年代

  • 2001年7月アメリカ(メリーランド州)にSeibu Giken America, Inc.を設立(100.0%所有、連結子会社)。
  • 2002年2月マイクロガスタービン排熱駆動型新デシカント空調機「E-SAVE」(注5)の商品化、本格販売を開始。
  • 2002年2月標準除湿機ドライセーブ「New-SGP」の商品化。
  • 2003年1月福岡県古賀市に第二工場を建設。
  • 2004年11月福岡県古賀市に第三工場を建設。
  • 2005年9月中国 上海に駐在員事務所を開設。
  • 2007年1月中国(江蘇省常熟市)に西部技研環保節能設備(常熟)有限公司を設立(100.0%所有、連結子会社)。
  • 2009年2月中国(江蘇省常熟市)に迪思特空气処理設備(常熟)有限公司を設立(100.0%間接所有、連結子会社)。

2010年代

  • 2010年2月中国(江蘇省常熟市)に西部技研環保節能設備(常熟)有限公司自社工場を建設。
  • 2012年4月アメリカ(ペンシルバニア州)にSeibu Giken DST America, Inc.を設立(100.0%間接所有、連結子会社)。
  • 2012年11月特殊ガラス繊維(注6)を用いた除湿ローター「D-MAX」の商品化。
  • 2013年7月ポーランド(グディニャ)にSeibu Giken DST Poland SP. ZO.O.を設立(100.0%間接所有、連結子会社)。
  • 2014年7月福岡県古賀市に㈱西部技研DRエンジニアリングを設立(100.0%所有、連結子会社)。
  • 2016年11月高性能VOC濃縮ローター「V-MAX」の商品化。
  • 2017年7月タイ(バンコク)に駐在員事務所を開設。
  • 2017年11月ケニア(ナイロビ)にSeibu Giken DST East Africaを設立(100.0%間接所有、連結子会社)。
  • 2018年1月福岡県古賀市に西部技研イノベーションセンターを建設。
  • 2018年5月本社社屋内に企業内保育所として、はにかむ保育園を開園。
  • 2018年12月室内CO 2 除去装置「SMART-SAVE」の商品化。
  • 2019年9月大韓民国(京畿道華城市)にSeibu Giken Korea Co., Ltd.を設立(100.0%所有、連結子会社)。

2020年代

  • 2020年4月福岡県宗像市に宗像第一工場を建設。
  • 2022年1月ISO9001認証取得。
  • 2023年10月上場東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場。
  • 2024年10月アメリカ(ジョージア州)にKUMYOUNG ENG CO., LTD.との合弁会社Seibu Giken & Kumyoung Environment, Inc.を設立(80.0%所有、連結子会社)。
  • 2025年6月タイ王国(バンコク)にSeibu Giken (Thailand) Co., Ltd.を設立(49.0%所有、連結子会社)。
  • 2025年9月福岡県宗像市に宗像第二工場を建設。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年12月期まで360億円
  • 営業利益率2026年12月期まで12%
  • EBITDAマージン2026年12月期まで15%
  • ROE2026年12月期まで13%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    コア事業で市場シェア拡大

    デシカント除湿機とVOC濃縮装置の販売拡大に加え、海外サービス事業(ローター交換等)を拡充し収益基盤を強化する。

  2. 02

    成長事業の本格始動

    顧客の製造工程に最適な空間を創出するトータルエンジニアリング(システム提案・設計・施工)を成長事業と位置付け、コア事業とともに伸長させる。

  3. 03

    グループガバナンスの強化

    国内外拠点の自立と連携を図り、生産技術力向上による品質・価格・納期・製品開発の競争力強化、及びコーポレート・ガバナンス体制の充実を進める。

  4. 04

    生産能力・効率の向上

    国内外で工場増設・新設(欧米・福岡県宗像市・中国)による生産能力増強と板金加工内製化等により、収益力向上を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で785人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は679万円で、2期前と比べて+16.2%平均年齢は40.8歳、平均勤続年数は11.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年12月58440.612.0758
2024年12月61740.511.3779513
2025年12月67940.811.5785573

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率11.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率64.7%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)71.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社11(国内 7 / 海外 4、うち連結子会社 11) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
宗像第二工場 — 福岡県宗像市3,412百万円
宗像工場 — 福岡県宗像市2,357百万円
本社工場 — ポーランド1,402百万円
本社工場 — 米国1,182百万円
本社工場 — 中国1,081百万円
古賀本社 — 福岡県古賀市927百万円
西部技研イノベーションセンター — 福岡県古賀市900百万円
第1工場 — 福岡県古賀市860百万円
本社工場 — スウェーデン153百万円
主な関係会社
  • 国内
    Seibu Giken DST AB (注)3、8
    スウェーデン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Seibu Giken America, Inc. (注)8
    アメリカ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    西部技研環保節能設備(常熟)有限公司(注)3、8
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    迪思特空气処理設備(常熟)有限公司(注)3
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社西部技研DRエンジニアリング(注)10、11
    福岡県古賀市 · 連結子会社
    議決権49.8%
  • 海外
    Seibu Giken DST Poland SP. ZO.O.
    ポーランド · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Seibu Giken DST America, Inc. (注)5
    アメリカ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Seibu Giken DST East Africa(注)6
    ケニア · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Seibu Giken Korea Co., Ltd.
    大韓民国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Seibu Giken & Kumyoung Environment, Inc. (注)3
    アメリカ · 連結子会社
    議決権80.0%
  • 海外
    Seibu Giken (Thailand) Co., Ltd. (注)7、9、10、11
    タイ · 連結子会社
    議決権49.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は343億円営業利益45億円前期と比べると増収増益で、売上が+6.9%、利益が+12.5%。

売上高
+6.9%
343億円
営業利益
+12.5%
45億円
純利益
+6.1%
35億円
営業利益率
13.1%
前期比 +0.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高361億円343億円
営業利益40億円45億円
純利益39億円35億円
1株あたり配当¥70¥70

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

8期分

直近は2026年2Qで、売上は181億円、営業利益は26億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+30.2%、営業利益は+30.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q2033215.826
2023年4Q848
2024年1Q5858.65
2024年2Q891112.49
2024年4Q1742413.819
2025年2Q1392014.415
2025年4Q2042512.320
2026年2Q1812614.426

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

2019年12月期からの7期で、売上は112億円から343億円へ3.1倍に増えた。直近期の営業利益率は13.1%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
大韓民国(京畿道華城市)にSeibu Giken Korea Co., Ltd.を設立(100.0%所有、連結子会社)。
2019年12月112128
福岡県宗像市に宗像第一工場を建設。
2020年12月9577
2021年12月1742117
2022年12月2494839
東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場。
2023年12月2874434
アメリカ(ジョージア州)にKUMYOUNG ENG CO., LTD.との合弁会社Seibu Giken & Kumyoung Environment, Inc.を設立(80.0%所有、連結子会社)。
2024年12月321404212.533
タイ王国(バンコク)にSeibu Giken (Thailand) Co., Ltd.を設立(49.0%所有、連結子会社)。
2025年12月343454513.135

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高343億円のうち、営業利益として残るのは45億円13.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は35億円、売上の10.2%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金65.9%226億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金20.7%71億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益13.1%45億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
34.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.5pt
13.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+3.2pt
10.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.4pt
11.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
9.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年12月期は営業CFが35億円、投資CFが−32億円で、差し引きのフリーCFは3億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は150億円で、売上の5.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年12月343−93774
2022年12月33−6−82795
2023年12月20−2318−3114
2024年12月66−25−2141140
2025年12月35−3213150

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年12月期の総資産は482億円。このうち返さなくてよい自己資本が322億円で、自己資本比率は66.6%(業種中央値65.3%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年12月149658443.7
2020年12月161728945.0
2021年12月25614111555.0
2022年12月31117713457.1
2023年12月39326812568.1
2024年12月42830012869.9
2025年12月48232216066.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
155億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
246億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
11億円
在庫として抱えている分
負債合計
160億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
96
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率26 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り209社中45位あたり、逆に低いのは自己資本比率209社中100位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
11.1%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
13.1%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
66.6%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
6.8%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.8%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,867で、1年前と比べて+17.2%過去52週の値幅のなかでは24%の位置にある。

¥1,867-3.4%1ヶ月-8.9%1年+17.2%時価総額383億円
過去52週の値幅
安値¥1,614高値¥2,650

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.2倍
PER (会社予想)9.4倍
PBR1.10倍
配当利回り3.75%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月10日に前日比-5.57%の1968円と下落し、25日移動平均線(2072.96円)を約5%下回る。1カ月で-8.76%、年初来では+28.59%と、上昇から一転調整局面。7月17日に2014円まで下げた後も、戻りは鈍い。RSIは41.88と中立よりやや弱く、75日線(2182.17円)も下回っている。8月10日には179,200株と出来高が急増し、売りが膨らんだ。200日線(1992.84円)を下回るかが焦点。52週高値(2650円)からは26%下落。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 68/100)

PER 12.22倍と業界平均の24.45倍を大きく下回り割安。PBR 1.33倍は平均1.64倍を下回る。ROE 11.1%は健全。配当利回り3.26%は平均2.69%を上回り魅力的。売上・利益とも増加傾向で、営業利益率も12%超と収益性が高い。割安だが、配当性向43.5%と余裕があり、今後の増配余地も。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.2倍22.7倍
PER (予想)9.4倍
PBR1.10倍1.50倍
ROE11.1%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

省エネ・環境規制の強化により、省エネ機器への需要は拡大傾向にある。強気派は、世界的な省エネ需要と高い利益率を評価する。弱気派は、特定セグメントへの依存や競争激化を懸念する。売上成長と利益率の持続性が焦点。

プラスに働く材料7
  • 環境規制で需要増

    世界的な脱炭素化で省エネ機器の需要が拡大

  • 高い収益性

    営業利益率は12%台と高く、競争優位がうかがえる

  • 安定成長

    売上高は3年で249億→321億円と堅調に増加

  • 25/12期営業利益45億円・利益率13.12%決算発表後影響

    25/12期営業利益45億円、利益率13.12%。高収益を維持

  • 純利益35億円とPER12.2倍の割安評価通年影響

    純利益35億円(前期33億円)・PER12.2倍・配当利回り3.26%

  • 売上高343億円で3年連続増収継続影響

    売上高287→321→343億円と3年連続増収。

  • ROE11.1%とPBR1.33倍の適正評価圏不定影響

    ROE11.1%・PBR1.33倍。ROE改善で株価見直し余地

マイナスに働く材料7
  • 顧客依存

    特定の大口顧客や分野に依存する可能性があり、需要変動のリスク

  • 競争激化

    省エネ市場への新規参入で価格競争が発生する恐れ

  • 受注変動

    プラント投資のタイミングで受注が変動し、収益が不安定になりがち

  • 増収率が11.8%から6.9%へ半減2026年下期影響

    増収率11.8%→6.9%と鈍化。減速感が嫌気されやすい

  • 純利益34→33→35億円と頭打ち決算発表後影響

    純利益34→33→35億円とほぼ横ばい。営業増益が効かない

  • 高水準の営業利益率13.12%の反動通年影響

    営業利益率13.12%の高水準維持が前提。低下時は増益率が急減

  • 1年で35%高の高値警戒による調整不定影響

    1年で+35.5%上昇。高値警戒から利益確定売りが出やすい

次の決算で確かめる点
受注高
将来の売上を占う先行指標になる
営業利益率
省エネ製品の競争力と価格維持力を確認
海外売上比率
海外需要の開拓状況を測る

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり70で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.75%。

年間配当
¥70
1株あたり
配当利回り
3.75%
いまの株価に対して
配当性向
43.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年12月7049.3
2025年12月700.043.5

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥70

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ7,495人。区分でいちばん多いのは事業法人48.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が56.7%を占め、残る43.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年12月%2024年12月%2025年12月%
事業法人39.648.948.9
個人・その他42.737.539.1
金融機関0.45.57.8
自己株式3.1
外国法人13.55.32.0
証券会社3.12.11.5
外国人個人0.70.70.7

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社グリーンフューチャー33.34
02公益財団法人 隈科学技術・文化振興会14.63
03西部技研社員持株会6.20
04野村信託銀行株式会社(投信口)2.82
05下薗 誠1.83
06隈 扶三郎1.82
07特定有価証券信託受託者 株式会社SMBC信託銀行1.71
08日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)1.55
09平川 美和1.00
10喜田 桂祐0.98

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で−96%、1株純資産は7期で−95%。直近期のROEは11.1%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2019年12月3,85432,63112.91.3
2020年12月3,62136,19510.51.4
2021年12月8570513.11.7
2022年12月19695624.51.4
2023年12月1801,30715.49.797.0
2024年12月1631,45911.811.049.3
2025年12月1731,61611.19.743.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2025/12期の役員報酬は総額92百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
隈扶三郎代表取締役社長 執行役員627,209,400
下薗誠取締役 常務執行役員68375,000
平川美和取締役 上席執行役員 経営管理本部長52205,700
田邊孝司取締役 常勤監査等委員6720,600
内田健二取締役 監査等委員53
市丸信敏取締役 監査等委員71
喜田桂祐取締役 上席執行役員 戦略担当49200,000
永松資紹執行役員
藤川貴史執行役員
角田慶執行役員
井上宏志執行役員
井上秀樹執行役員
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
河口和彦執行役員

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3656522
監査等委員319196
社外取締役2884

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,477字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社11社の計12社で構成されており、デシカント除湿機やVOC濃縮装置等の製造、販売、据付工事等のサービスを主な事業として取り組んでおります。なお、当社グループの事業は、空調事業の単一セグメントであるため、以下製品及びサービスごとに記載しております。 (1) 技術の特徴 当社は、1965年に前身となる株式会社西部技術研究所を立ち上げ、1974年に連続ハニカム成形技術(図1)を確立いたしました。シート状の素材と波形の素材を交互に積層接着して形づくられるのが、当社グループ製品のコアとなるハニカム積層体です。ハニカム積層体とは、ダンボールの板紙のようなものを何層にも重ねて作る構造体で、断面が蜂の巣(honeycomb)に似ていることから、一般的にハニカムと呼ばれています。このハニカム積層体は、空気抵抗が少なく、強度に優れ、表面積が広いという3つの特長を有しております。当社のコア技術は、多くの素材をハニカム状に加工できることと、そのハニカムに様々な機能剤を添着し、特別な機能を持たせることです。この技術を製品の心臓部となるハニカムローター(回転体)(写真1)に用い、デシカント除湿機やVOC濃縮装置、全熱交換器(注1)等を世の中に提供してまいりました。私たちは設立当時より培ってきたこのハニカム加工技術の強みを活かしながら、地球環境に貢献する製品を生み出し続けることを重要なミッションと考え、日々新たな技術を磨いております。 図1:ハニカム成形技術の概念図 写真1:ハニカムローターの写真 注1:各製品の用途や特徴については、後述の「(2)主な製品」にて説明いたします。 (2) 主な製品 (デシカント除湿機) 一般空調に用いられる除湿には主に「冷却式」と「デシカント式=吸着式」の2つの方式があります。「冷却式」は空気中の水分を冷却し結露させて除湿する方式です。一方「吸着式」は吸湿材に湿気を吸着させて空気を除湿する方式です。デシカント式除湿機は、シリカゲルやゼオライト等の吸着材を用いてハニカム内部に湿気を吸着させて空気を除湿します。空気を冷却する必要がないため、低温時や空気中に水分が少ない低露点環境においても、効率的に除湿することができるのが特長です。 最終製品の品質維持のためにその製造工程で湿度コントロールを必要とする食品・製薬工場だけでなく、リチウムイオン電池、二次電池や有機ELといった先端技術の製造工程にも採用されています。また、美術館・博物館、スーパーマーケット、室内アイススケートリンク、発電所や船舶輸送においても使われており、その用途は多岐にわたります。販売・設置に加え、導入をご検討いただいている新規顧客もしくは一定期間限定で使用される顧客に対しては、小型標準モデル機のレンタルサービスも提供しております。その中でも近年拡大している車載用電池の製造においては、高性能、高耐久性、高安全性といった厳しい品質基準が求められているため、そのほとんどの工程で-40℃露点(注1)以下の非常に低湿な環境が不可欠であります。このような超低湿環境を省エネルギー性も加味して実現するには一般的な冷却式除湿機では実質的に不可能で、現在のところデシカント除湿機のみが有効な方式であると認識され採用されております。 また、日本国内においては、デシカント除湿機を用いたドライルームシステムの設計、設置工事も行っており、一般的な-40℃露点クラスから-90℃露点以下の超低露点まで幅広い要求にお応えしております。 デシカント除湿の原理 デシカント除湿機は下図のとおり、中心の除湿ローター、処理空気を送風する処理ファン、再生空気を送風する再生ファン、再生空気を高温にするための再生ヒーターで構成された機器です。湿度の高い処理空気が処理ファンにより除湿ローターの処理ゾーンへ送られ、除湿ローター内に含侵された吸着剤(シリカゲルもしくはゼオライト)により水分がローター内に吸着され、処理ゾーン出口より乾燥空気が供給されます。一方、その吸着された水分はローターの回転により、再生ゾーンに運ばれ、そこに高温再生空気を給気することにより、吸着されていた水分が脱着され、室外へ排出されます。この吸着と脱着のサイクルをローターの回転とファンにより連続的に除湿する方式がデシカント除湿機です。なお、処理、再生ゾーン間は、互いの空気がリークして混合しないようなシール構造と独立した風路により気密が保たれております。 デシカント除湿機(標準機) 注1:空気はその温度が低ければ低い程、その空気が含むことのできる水分量が小さくなります。ある温度の空気を冷却し続け、その水分を維持することができずに結露する温度のことをその空気の露点といいます。 (VOC濃縮装置) 1990年代より米国を始め、欧州、そして中国の産業化に伴い、大気汚染防止のための厳しい環境規制が施行され始めました。近年ではその規制もさらに厳しくなってきており、特に半導体、自動車塗装のような大風量のVOC混合排気の処理においては、当社VOC濃縮装置による方法が省エネルギー性も兼ねて、非常に効率的に処理することができる環境保全装置として広く認識されております。 VOC濃縮装置は、塗料から発生する大気汚染の原因となるベンゼンやトルエン等を総称した揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、以下「VOC」という。)を選択的にVOC濃縮ローターに吸着させ、排出ガスの無害化を可能にします。 1988年に、世界に先駆けてゼオライトを用いたVOC濃縮ローター商品化に成功して以後、塗装や印刷業界だけでなく近年では急進中の半導体製造工程といった多様な用途に柔軟に対応した製品展開及び豊富なオプション展開をしております。中国やヨーロッパといった大気汚染に関連する法規制が厳しい国々や、大気汚染が深刻化する新興国において、法規制が今後制定・強化される可能性もあります。このような地域において今後も引き続き、製品展開に注力してまいります。 また、近年、電池の製造工程で使用される溶剤を回収してリユースする動きが出て来ており、同製品がこの溶剤回収を可能にする装置として注目されております。 当該製品は開発からモジュール製造に至るまで日本国内で手掛けており、その性能の高さから世界30か国以上の顧客に選ばれております。 VOC濃縮の原理 VOC濃縮装置は下図のとおり、中心のVOC濃縮ローター、ローター回転駆動装置、処理・再生ゾーンで構成された装置です。半導体や自動車塗装の工場より排出された大風量低濃度VOC混合排気が送風機により、ローター処理ゾーンへ運ばれ、VOCがローター内に含侵された吸着剤(疎水性ゼオライト)によりローター内に吸着され、処理ゾーン出口より清浄化されて排出されます。一方、吸着されたVOCはローターの回転機構により再生ゾーンに運ばれ、逆方向から送風された小風量の高温再生空気によりローターから脱着し、10倍から20倍に濃縮されたVOCガスが酸化分解燃焼装置へ運ばれ、水と炭酸ガスに分解処理し、清浄化されます。大風量、低濃度を直接燃焼装置で処理するためには大型の燃焼装置が必要となり、低濃度のまま燃焼分解するためには燃焼エネルギーを大量に必要としますが、VOC濃縮装置を導入することにより、燃焼装置を大幅に小型化することが可能であり、燃焼エネルギーも低レベルに抑えることで省エネルギー及びランニングコストの低減を実現いたします。 VOC濃縮装置 (その他) 上記主力製品のほか、換気によって失われるエネルギーを再利用しCO2削減に寄与する省エネルギー装置である全熱交換器も製造販売しております。全熱交換器は、室内からの還気が屋外へ排気される際、還気が持つ熱と湿気(全熱)をハニカムローターが蓄え、汚れた空気のみが排気されます。同時に取り入れた外気がローターを通過する際に、蓄えた全熱を外気が受け取り、冬は予熱・加湿、夏は予冷・除湿されて室内に給気されます。国内では当社の製品が、一般事務所ビル、研究施設、病院、ホテル、学校、船舶、プール等、多岐にわたる産業で採用されております。 (3) 製造・販売・サービス体制 ① 製造体制 国内における生産工場は、本社が所在する福岡県に、古賀第一工場(福岡県古賀市)と古賀第二工場(福岡県古賀市)、古賀第三工場(福岡県古賀市)、宗像第一工場(福岡県宗像市)を展開しております。各工場での主な製造物は、古賀第一工場では除湿ローター、古賀第二工場では各種ハニカムフィルターを中心とした小型製品、古賀第三工場ではデシカント除湿機の組み立て、宗像第一工場ではVOC濃縮ローター及びVOC濃縮装置の組み立て及び全熱交換器であります。 海外の生産工場は6拠点あり、スウェーデン(スパンガ)とポーランド(グディニャ)に主にデシカント除湿機を生産する工場を、アメリカ(ペンシルバニア州)に主に全熱交換器を生産する工場を、中国(江蘇省常熟市)に主にVOC濃縮装置を生産する工場及びデシカント除湿機を生産する工場(2か所)を展開しております。 ② 販売体制 福岡県にある本社に営業本部を置き、この本部の指揮のもとに東京・大阪・名古屋に営業拠点を設置し、国内市場の顧客開拓、販売拡大に努めております。 海外では、スウェーデン、アメリカ、中国、ポーランド、韓国、タイ等の各子会社との緊密な連携のもと、ヨーロッパ、アメリカ、アジアをはじめ、約50か国にその販売網を広げております。各地域への直接営業及び各地域に代理店を設置し、グローバルな販売体制を構築しております。 ③ サービス体制 国内では、据付工事、メンテナンス、ローター交換まで提供しており、製品の性能を最大限に発揮できる環境づくりを行っております。当社の製品は、工場等の設備として長い期間使用されることも多く、簡単に改修できない巨大プラントへの導入等もあります。そのような環境下で安定した性能を維持管理し、トラブルを未然に防ぐためにも定期的なメンテナンスは重要です。さらに技術向上のスピードが速い現代においては判断の難しい、交換や改修のタイミング等についても随時ご提案を行っております。また、他社製ローターを使用中であっても、当社製ローターへの交換を可能としております。 国外においては、中国ではこれまで製造部と兼任で行っていたサービス業務をサービス部として独立し、さらに専任人材を採用することにより、他社競合との差別化を図りながらサービス事業の拡大に取り組んでおります。今後は、海外の各種ローターの交換需要にも積極的に対応できる体制構築に注力してまいります。 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題6,249字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 「独創と融合」を当社の経営理念としております。これは、個々の独自性と創造性を尊重し、それらをあらゆる次元で発展的に融合させることにより、新しい価値を継続的に生み出していく、という意味があります。当社に関わる全てのステークホルダーに価値を提供できるよう事業展開を行っております。 当社グループ理念としては、「環境に優しい空気のソリューションを届ける。」をパーパスとし、また「クライメイト・ニュートラルな未来実現のため、空気処理技術のイノベーション・リーダーであり続ける。」をビジョンに掲げ、世界各国で社会課題の解決の一助となり得る製品・サービスを提供しております。また、2024年12月にコアバリューを次のとおりにブラッシュアップし、パーパス及びビジョンの実現を目指す上でこれらの価値観を意識し、日々の業務に取り組んでおります。 達成 目標必達のため決めたことをやり遂げる 結束 永続的な成長を実現するためチームビルディングに努める 探究 社会のトレンドと独自技術を融合させ新たな価値を創造する 協働 多様性を尊重しアウトプットの最大化を図る 機敏 予測不能な変化や想定外の問題に対しスピーディーに行動する 当社グループのデシカント除湿機により、製薬、食品製造工程だけでなく、近年ではリチウムイオン電池等の製造に必要不可欠なドライ環境を提供することで、製造途中で発生するロスを削減し、製品自体の品質を維持することが可能であります。また、自動車製造、造船、半導体製造の工程で排出される有害なVOC(注1)のみを吸着・濃縮する当社のVOC濃縮装置(注2)により、排出ガスを効率的に浄化処理することが可能であるため、処理過程で排出されるCO2を抑えながらの大気汚染防止に貢献しております。さらに、電池製造工程で使われる溶剤を回収し再利用する用途にも使われており、顧客のサーキュラーエコノミー実現にも寄与しております。このように、当社グループは、顧客の抱える環境に関する課題、ひいては地球環境全体の課題を解決する一助となる製品・サービスを提供し、また当該製品・サービスの更なる改良や環境保全に貢献する新製品の開発を通して、クライメイト・ニュートラルの実現に寄与することを目指しております。 (注1)VOCとは、Volatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)の略語で、浮遊粒子状物質(SPM)、光化学オキシダント、悪臭等を発生する大気汚染物質の一つであります。 (注2)VOC濃縮装置は、塗装、印刷、コーティング等の過程や、VOCを含む化学物質や原材料を使用する製造工場から主に排出されるベンゼンやトルエンといった有害なVOCのみを吸着・濃縮し、効率的な処理を行い、排ガスを浄化させるための、環境保全に貢献する装置であります。 (2) 経営環境 当社グループが属する業界の市場データが存在しないため、「デシカント除湿機」及び「VOC濃縮装置」に絞って記載をしております。 (デシカント除湿機) デシカント除湿機の用途は多岐にわたり、食品や医薬、倉庫や輸送を含むロジスティック関連、発電所、及び近年特にEV用リチウムイオン電池といった急進産業で必要とされております。 2024年の世界人口は約82億人であり、2080年代半ばまで増加すると予測されております。また、世界人口に占める65歳以上の高齢者の割合は2020年の9.3%から、2060年には18.5%にまで増加するとされております(注1)。これらの人口動態のトレンドにより、食品及び医薬品産業の安定的な伸びが見込まれます。また、リチウムイオン電池を含む蓄電池は、2019年の世界市場規模は約5兆円であり、2030年には約40兆円、さらに2050年には約100兆円に成長(注2)することが見込まれております。これらの各産業において今後も積極的な設備投資が期待されており、各産業の成長とともに、当社グループのデシカント除湿機の需要増加が期待されております。これらの産業の中でも特に近年はEV用リチウムイオン電池産業におけるデシカント除湿機の採用が増えており、当社グループのデシカント除湿機販売においても最重要市場として位置付けております。EV自動車への移行とともに更なる投資が見込まれ、今後も当社グループにとって需要拡大の機会であると認識しております。 (VOC濃縮装置) VOC濃縮装置の用途も多岐にわたっております。自動車や船の塗装、半導体の製造、及びグラビア印刷の工程等で発生する揮発性有機化合物(VOC)やVOCを含む原材料を扱う生産拠点等で必要とされております。近年市場が拡大している半導体については、2020年に約50兆円であった半導体関連の世界市場規模は、2030年には約100兆円に成長する見込みとされております(注3)。日本国内ではVOC排出に関して厳格に規制されていないものの、近年では特に、厳格なVOC排出規制が施行された中国や韓国において、施行前の対策措置として需要が急増する傾向がありました。現在、中国が最大の市場であり、韓国、ヨーロッパ、台湾、アメリカがそれに続きます。今後もこれらの市場において、本装置に使われている主要部品であるローターの交換需要が継続して発生すると認識しております。また今後は、インドや東南アジア諸国等、大気汚染が問題視されているにもかかわらず、これらの法規制が制定されていない国での需要増加を見込んでおります。 (注1)United Nations『World Population Prospects 2024』、内閣府 令和7年版高齢社会白書 (注2)経済産業省『GX実現に向けた投資促進策を具体化する「分野別投資戦略」 参考資料(蓄電池) 2024年12月』 (注3)経済産業省『半導体・デジタル産業戦略の現状と今後 2025年5月』 (3)  経営戦略 上記のような経営環境のもと、当社グループは2024年12月期を初年度とする3か年を対象とした中期経営計画を策定し、その実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下のとおりであります。 ① 基本方針 当社グループのパーパスの実現を通し、新たな価値を提供することで、企業価値と社会価値の両立を図ることを目指し、また、2030年の当社グループビジョンの実現に向けての第1フェーズとして、持続的成長の土台づくりを目的として、以下の3つを2024年~2026年中期経営計画の基本方針としております。 1. コア事業で市場シェア拡大 2. 成長事業の本格始動 3. グループガバナンスの強化 ② 数値目標 中期経営計画の最終年度である2026年12月期には、売上高360億円、営業利益率12%、EBITDAマージン15%、及びROE 13%を達成することを目標としております。 ③ 戦略的方向性 エナジーデバイス領域 1. 車載用電池等、エナジーデバイス製造の最適環境創出のトータルエンジニアリングを提供する 2. デシカント除湿機の安定供給継続とともに、海外サービス事業を拡充する 半導体、半導体材料領域 1. 半導体材料製造に最適なクリーン環境のソリューション提案 2. VOC濃縮ローターの交換により、海外サービス事業を拡充する その他の市場領域 1. 既存事業:既存の販売網を通じて継続的に伸ばす 2. 新規事業:2027年に年間10億円の事業規模を目指す (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長を果たし、全てのステークホルダーの利益増大と企業価値の向上を目指し、営業利益率、EBITDAマージン、及びROE(自己資本利益率)を重要な経営指標としております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ウクライナ情勢等による原油価格をはじめとするエネルギー価格の高騰、米国による対中投資規制の影響や関税をはじめとした通商政策の見直し等、複数の不確実要素が混在する中で、先行きは極めて不透明な状況であります。また、景気低迷に直面する中国市場をはじめ、企業間競争が激しくなることが予想されます。このような状況の中、当社グループを取り巻く状況も予断を許しませんが、引き続き、原材料価格や物流コスト上昇に対処すべく、生産効率化、業務効率化に注力するとともに、製品の安定供給を継続し、また、継続的に収益を確保できるサービス事業の海外展開により収益確保に繋げてまいります。 ① 人材の育成 当社グループにとって、顧客の声に耳を傾け、顧客起点の製品開発を推進するための人材育成は最重要課題の一つと位置づけており、従業員のモチベーションの向上やスキルアップに取り組んでおります。さらに、世界各国で事業展開をしているため、グローバルに活躍できる人材の育成にも取り組んでおります。 また、全社的な労務管理を行うとともに、働き方の多様性を推進し、より良い労働環境の整備、運用に努めてまいります。 ② 高品質、安全・安心な製品の安定供給 当社グループは、社会や業界を取り巻く法律や規制への対応に積極的に取り組むとともに、大規模な事故・災害等の発生に備えて、事業継続計画(以下「BCP」という。)を策定し、社員教育や災害訓練等によりBCPの周知徹底及び実効性の向上を図っております。 一方、経営環境に大きな影響を及ぼす、物流コストや原材料の価格と安定的な調達も大きな課題ととらえております。 ③ 顧客ニーズに沿った製品開発と新しいマーケットの開拓 当社グループは、デシカント除湿機及びVOC濃縮装置を主力としております。 デシカント除湿機については、近年のEV普及に伴うリチウムイオン電池製造投資の増加により、売上は好調であります。特にEV用リチウムイオン電池製造投資が続く日本で売上が伸長しております。一方、2023年上期まで当社グループの業績を売上・利益面で牽引してきた中国では、2023年度下期からの景気悪化や過剰な生産能力によるリチウムイオン電池製造投資の減少により売上が減少しております。 VOC濃縮装置については、当社がパイオニアということもあり世界市場でも認知度が高く、世界30か国以上の顧客に選ばれております。なお、排ガス規制が厳しく需要の大きい中国においては現地メーカーによる安価な製品が多く上市されており、競争が増しております。このような状況の中、当社グループは品質と性能で高く評価されており、現地の廉価な製品よりも高付加価値製品として市場でポジショニングが形成されております。また、EV用リチウムイオン電池の製造工程で使用されるVOCを回収して再利用する用途での使用が増えております。 当社グループにおいては、引き続き顧客ニーズを満たす製品を提供するとともに、海外主要拠点での24時間のサービス体制を構築し柔軟に対応することで、顧客と良好な関係を築き、当社グループのプレゼンスを高める取組を進めております。また、今後の成長機軸としましては、顧客の最適な製造環境と環境負荷低減に寄与する従来からの機器・装置販売を中心とするコア事業に加えて、顧客の製造工程における最適空間創出のためのシステムの提案、設計、製作、施工等のトータルエンジニアリングを成長事業として、コア事業及び成長事業をともに伸長させることで継続的な成長を目指してまいります。 なお、中長期的な視点から、将来的にリチウムイオン電池産業の伸びが緩やかになる可能性、又は、VOCを含まない代替塗料等が普及する可能性に備え、次世代製品の開発についても取組を進めております。 ④ 生産性の向上 高まる需要に応えるために、経営資源を最適活用し、組織・業務・生産活動の効率化に努めてまいります。2024年までに実施した欧米での工場の増設、新設に加え、国内においては、福岡県宗像市に除湿ローターを生産する工場を新設しており、2026年中の稼働を目指しております。また中国では、板金加工の内製化を可能とする新工場を建設中であります。生産能力及び生産効率を上げることで収益力の向上に繋げてまいります。 ⑤ グループ経営における社会的責任 当社グループの経営につきましては、社会的責任を果たすために、環境保全に積極的に取り組んでおります。当社グループの製品を使っていただくことで大気汚染防止に繋がり、顧客の製造過程で排出されるロスを削減し、また顧客におけるCO2排出量の削減にも繋がることから、当社グループの事業そのものが、2015年9月に国連持続可能な開発サミットで採択された「持続可能な開発目標:SDGs(Sustainable Development Goals)」の「12 つくる責任 つかう責任」及び「13 気候変動に具体的な対策を」等を達成することに繋がると考えております。 また、当社では2018年より企業主導型保育施設として「はにかむほいくえん」を運営しております。従業員の福利厚生としての側面だけでなく、地域の皆様の仕事と育児の両立をサポートできるよう、また、子どもたちの未来を地域で育むことを目標にしております。 さらに、科学技術に関する分野を専攻する大学院生や日本文芸の伝統等の活動を行う団体等に対する支援を行っている「公益財団法人隈科学技術・文化振興会」の活動をサポートしております。意欲ある若手研究者の独創的、先駆的な研究開発、実用化に対する助成及び起業家の育成、また日本文化の発展と伝承に寄与することは、持続可能な社会の発展に繋がると考えております。 今後も事業活動を通じ、SDGsを始めとする社会課題の解決に貢献できるよう努めてまいります。また、適切な企業情報の開示やコンプライアンスを一層推進するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化及び内部統制の充実に全力を投入いたします。 ⑥ 収益力の向上 グループ各社をあげて、高付加価値製品の受注拡大を図り、製造時間の短縮や製造経費の更なる削減を継続して進め、利益確保に努めてまいります。また、利益率の高いサービス事業の海外展開を推進することで収益力の向上を目指してまいります。 ⑦ グローバルなグループ経営 国内外拠点の自立と連携を図り、各製造拠点の生産技術力の向上に努め、顧客に満足いただける品質、価格、納期及び製品開発をも含めた生産競争力の強化・充実に努めてまいります。 また、グループガバナンスの向上に向けた強固なグループ体制の構築に努めてまいります。海外のグループ子会社については、現地トップと当社経営陣が日常的に電話やWeb会議等で頻繁に情報交換することで、課題やトラブル等に対して協議しながら解決に当たっております。それに加えて2023年より、グループ会社の経営陣によるGlobal Management Councilを開催することとし、グループとしての方針や戦略の策定と進捗管理、予算管理、共有課題の抽出と解決を図っております。
事業等のリスク11,492字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下の事項は、当社グループに係る全ての事業等のリスクを網羅的に記載したものではなく、記載された事項以外にも予測し難い事業等のリスクが存在するものと考えます。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な開示の観点から記載しております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)事業環境の変化に関するリスク ①原材料の供給及び価格について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識   当社グループ製品の製造に使用する原材料及び部品類の仕入先における事業継続不能な不測の事態の発生、原料不足や経済環境の激変等何らかの理由により、必要な原材料等の適正な価格での適正な量の確保が困難になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。  また、当社グループの製品の大半に特定の取引先(以下この項目において「取引先」という)から調達する原材料を使用しております。取引先とは取引基本契約を締結しており、現時点においても当該契約の継続に支障となる要因は発生しておりませんが、将来において何らかの予期せぬ要因により、契約の変更や取引の縮小等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    当社グループでは、当該取引先との良好な関係を維持できるよう努めると同時に、複数購買による購買ルートの検討、確保等を進めることにより、安定した原材料及び商品の調達に努めております。また、取引先との取引については、何らかの要因により、取引先からの供給が困難になった場合であっても、取引先において常時3か月間の在庫を継続運用するといったBCP対策も確認しており、また取引先との取引継続が困難になった場合であっても、契約上、供給停止に至るまでの猶予期間を設けております。これらの猶予期間内で、取引先による製造体制の復旧、また当社の他の製品に使用している原材料への置き換え、もしくは他社から代替品の調達は可能であります。このように、当社の生産が停止するような重大な影響を及ぼす事態にならないよう努めております。 ②市場環境について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識   当社グループは、デシカント除湿機、VOC濃縮装置、全熱交換器等の製造販売及び据付・保守管理を主要事業として展開しており、当社グループの売上高は、基本的には顧客の設備投資動向に影響を受けやすい傾向にあります。  経済情勢の変化等の影響を受け、顧客の投資計画の中止・延期、内容の変更等により、想定を上回る需要の減退が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   スウェーデン、ポーランド、アメリカ、中国、韓国、タイ等の各子会社との緊密な連携のもと、現地で製造を行い、ヨーロッパ、アメリカ、アジアをはじめ、約50か国にその販売網を広げており、特定地域の需要動向に影響を受けにくいビジネスモデルを構築しております。また、国内においては客先納入後のメンテナンスサービスまで自社サービスとして提供しており、当該収益は需要動向の影響を受けにくく、事業の下支えとなっております。今後、海外でもサービス提供を拡充してまいります。 ③競合について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識   当社グループは、事業を展開する市場において、価格、機能や納期を含む様々な要素での競争に晒されております。競合他社による画期的なコスト低減策や強力な価格政策等により当社グループの製品が価格競争力を失う場合には、経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 対応策   顧客のニーズを満たす製品開発・改良、サービス体制の強化、積極的なソリューション提案を重ね、価格競争が激化する市場において、高付加価値を提供する当社グループのポジショニングを維持できるよう努めてまいります。さらに、グローバル市場で勝ち残るため、引き続き世界主要拠点での生産体制を維持し、同時にコスト削減の追求等にも取り組んでまいります。 ④海外事業について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社グループはグローバルに事業展開をしており、当社グループの業績は国内の景気動向とともに、海外諸国の経済動向、社会情勢及び地政学的リスク等に影響されます。今後の内外経済環境の先行きについては引き続き不透明な状況にあり、社会情勢の混乱及び地政学的リスク等が現実化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。  米中貿易摩擦、新興国の成長鈍化、中東及び北朝鮮での地政学的リスクの増大等により世界経済が低迷する場合、当社グループの主要な販売地域にも悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策    当社グループを取り巻くマクロ経済環境について注視しながら事業展開を進めていく方針です。 (2)当社グループの事業活動に関わるリスク ①安全性について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識    国内外の当社グループ及び顧客やパートナー企業において、地震、台風等の自然災害や、人的・物的事故により、施設や機能の全て又は一部が停止する事象が発生した場合、サービスを提供できないことで、損失が出るおそれがあります。  重大な事故・労働災害等が発生した場合、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    当社グループの一部施設や一部地域の事業が停止する事象が発生した場合においても、他施設や他地域で事業をカバーできるよう、グループ間連携の強化等に努めております。 製造及びサービスメンテナンスに携わる社員及び協力会社等への安全教育を徹底することにより事故防止に努めております。 ②為替レートの変動について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識    当社グループは、国内外で事業を行っているため、為替レートの変動の影響を受けます。為替レートの変動は、常に当社の事業活動の成果や海外資産の価値及び生産コストに影響を与えるため、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへ影響を及ぼす可能性があるとともに、事業活動の結果について期間ごとに比較することを困難にする場合があります。また、為替レートの変動は、当社グループと海外の競合企業が同一市場で販売する製品の価格競争や、当社の事業活動に必要な輸入品の仕入価格にも悪影響を及ぼす場合があります。 対応策    為替レートの変動について、主に短期の為替予約を検討することにより、この影響の軽減に努めております。 ③取引先の情報管理について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社グループでは事業の過程で取引先の機密情報や顧客の個人情報を受け取ることがあります。また、当社独自の営業秘密や従業員の個人情報も取扱っており、意図的な行為や過失等により外部に流出する可能性があります。これら情報の流出により賠償責任が生じる可能性があり、対策のための多大な支出が発生する可能性があります。また、当社グループの事業やイメージが悪影響を受ける可能性があります。 これらの結果、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    「情報セキュリティ管理規程」を制定し、これらの重要な情報を適切に扱うよう全従業員に周知徹底をしております。 ④新製品及び新技術開発について 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識    市場ニーズに対してタイムリーに新製品を提供できなかった場合や新製品が市場ニーズに適合しなかった場合、異業種メーカーの参入によるサプライチェーンの再編や予期せぬ新技術の台頭があった場合等は、収益性や成長性が低下する等当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   CO2の濃縮等の次世代技術開発をはじめとして、模倣困難性の高い新製品及び新技術の開発を行っております。 ⑤製品の品質について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    製品の品質や安全性において重大な欠陥が発生した場合、その欠陥に起因した損害賠償の発生や製品品質への信頼の低下等を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループは、国際標準化機構(ISO)の品質マネジメントシステムに基づき、万全の品質管理体制を整え、製品の設計・製造を行い欠陥の発生を抑えるように努めております。また、新製品の開発を担う当社では、設計審査(デザインレビュー)を通してリスクアセスメントを実施しております。 ⑥倫理的な業務遂行について 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社グループでは、国内外の法令、慣習その他全ての社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、それらに反する事象が発生した場合、法的制裁や社会的信用の失墜に伴う受注機会の減少により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループでは、決して法令違反を起こさないことを基本方針とし、リスク・コンプライアンス委員会のもと、グループ全ての役員及び従業員に対して「Seibu Giken Group Policies and Procedures Guideline」(以下「グループガイドライン」という)及びグループのCore Valuesの周知徹底を図っております。「グループガイドライン」は、子会社が所在する各国の法規制や商慣習の違いにかかわらず、当社グループとして遵守すべき倫理的な事項をコンプライアンスの観点からまとめており、職場環境方針、法令・規制遵守、職務権限、文書管理等全14項目の重要項目を網羅しております。なお、当社との協議・承認が必要な事項及び報告事項を明確にするための「職務権限表」もこの中に定めております。当社においては、内部通報制度の設置等、違法行為や不適切行為の防止及び早期解決を図る枠組を整備しており、階層別・職種別等の各種コンプライアンス研修においては、独禁法、下請法、建設業法、個人情報保護法等の法令や、贈収賄の防止等、幅広くコンプライアンス・倫理に対する意識・知識の向上を図っております。  さらに製造部門においては品質検査データの不正を防止するため、各部門の自主点検と品質保証部による監査の実施と啓発活動により、不正発生の芽を摘み取る活動を実施しております。 ⑦人材の確保及び育成について 発生可能性:大   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識    当社グループは、技術、販売、管理面において優れた人材を確保する必要があると認識しております。さらに、世界中で事業展開をしているため、グローバルに活躍できる人材を獲得するとともに、そのような人材を育成する必要もあると認識しております。近年、優秀な人材の獲得競争はますます激しさを増してきております。本格的な人口減少社会を迎え、一層の経済規模の縮小が懸念される中、新たな人材を確保し、既存の人員を含めた人材を育成することは企業の維持と成長に必須であると考えております。人材の確保及び育成が円滑に進まず、あるいは当社グループの優秀な人材が社外に流出する状況になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    ダイバーシティや健康経営の推進等、良き社風(企業文化)を醸成し、従業員エンゲージメント調査を定期的に実施し、その結果に基づきより働きやすい労働環境の整備を進めることで人材確保・定着に努めております。 (3)法的規制・訴訟等に関するリスク ①法的規制について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社グループは、国内外において事業を展開しており、各国の法的規制の適用を受けております。予想外の規制の変更、法令適用や政府の政策運用の変更等により、当社グループの事業、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   全ての役員及び従業員が、行動規範の基本原則である「法令遵守」に努め、また公正で透明な企業風土の構築に努めております。また、「グループガイドライン」を定め、運用体制を整備し、当社グループ全体での厳格な運用に努めております。 ②環境関連の法規制 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社グループは、排水、排気、騒音、廃棄等における環境汚染に関する様々な環境法及び規制の適用を受けており、現在及び過去の生産活動に関わる環境責任に伴う費用負担や損害賠償が発生する可能性があり、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。  また、将来、環境に関する規制がより一層厳しくなった場合には、設備の改修、入替、増設等のために多額の支出が生じ、これにより当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    環境法及び規制への遵守のために必要な経営資源を投入しております。 ③訴訟について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:小 リスク認識    当社グループは、製造、工事施工等の事業活動を行っており、それらが訴訟や紛争等の対象となる可能性があります。対象となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループでは、当社の子会社が売上債権の回収を目的とした訴訟を提起している案件はありますが、全係争金額が当社グループ売上に占める割合は僅少であり、現時点において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。 対応策    訴訟を回避すべく、取引先とトラブルが発生しないよう日頃から適正な業務運営に努めております。また月1回開催しているリスク・コンプライアンス委員会におきましても、訴訟に繋がるおそれのある大きなリスクの管理強化、低減策実行を図っております。 ④知的財産権について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社グループは、特許権は研究成果を事業化し、市場を獲得する上で極めて重要であると考えております。コア技術を活かすシステムフロー等、応用技術分野での特許権取得に注力しております。また、商標権も、当社製品をブランド化し他社製品との差別化を明確にする上で有効なものであると考えており、日本だけでなく海外での取得も積極的に行う必要があると考えております。このような特許権をはじめとする知的財産権等が取得できずに当社グループが使用する技術等を保護できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 一方で、特許出願時に技術情報の公開が求められるため、特許出願自体が、当社の重要性及び秘匿性の高い技術等の流出のリスクに繋がります。そのような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。  当社グループが現在販売している製品、あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確・適切に判断できない可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権等が成立することにより、当該第三者より損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社が知的財産権等を取得できずに当社グループの事業に影響を及ぼす可能性のある技術等については「知的財産管理規程」の方針に則り、積極的に取得しております。一方、当社事業の根幹となるハニカムローターの製造技術等については特許出願による技術情報の公開を回避するため、戦略的に出願しない方針をとっております。また、他社の知的財産権に対する侵害のないようリスク管理に取り組んでおります。 (4)自然災害等に関するリスク 自然災害等に関わるリスク 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    地震・火災・洪水・感染症等の自然災害への対策には十分注意を払っておりますが、開発・生産拠点及び取引先等の事業活動が停止した場合、また、それらの災害に起因して電力・通信・交通等の社会的インフラに問題が生じたことで事業活動が中断した場合、生産や出荷に遅延が生じるおそれがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    国内生産体制は4拠点(古賀第一工場・古賀第二工場・古賀第三工場・宗像第一工場)、海外生産体制も中国、スウェーデン、ポーランド、アメリカの6つの製造拠点での生産とリスク分散に努めております。 (5)財務状況に関わるリスク ①債権回収遅延等について 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識    当社グループでは、取引先ごとに売上債権の回収状況、滞留状況のチェックを強化し、滞留債権の発生の低減に努めております。今後もさらに当社グループ全体で債権管理を強化し、滞留債権の発生防止に努めてまいりますが、取引先の業績悪化等による売上債権の回収遅延や貸倒れが発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    取引先の情報収集を行い、与信枠を設定し、与信管理を実施しております。また、海外や新規取引先とは原則前受金での取引を実施する等、取引条件を厳格化し、さらに、営業社員の回収意識を高める目的で、与信管理に関する教育を実施するとともに、回収に対するインセンティブ制度を導入する等の債権保全リスクを最小化するための施策や回収が進まない場合には法的措置による回収に取り組んでおります。 ②有利子負債について 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識   当社グループの有利子負債は、2025年12月31日現在で、短期借入金3,200百万円、長期借入金817百万円、総資産に対する割合は8.3%となっております。業務運営に有利子負債を活用しているため、新たに借入を行うことが困難となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    これらのリスクに対して当社グループでは、有利子負債残高を適切に管理することに加え、資金調達の多様化を進めることで流動性の確保に努めております。 ③大株主について 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識   当社の代表取締役社長執行役員である隈扶三郎は、当社の大株主であり、自身の資産管理会社である株式会社グリーンフューチャーの所有株式数を含めると当連結会計年度末日現在で発行済株式総数(自己株式を除く)の36.29%を所有しております。当社といたしましても、隈扶三郎は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である隈扶三郎の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    当社の代表取締役社長執行役員である隈扶三郎は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。 ④大株主 (公益財団法人隈科学技術・文化振興会)との関係について 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:小 リスク認識   公益財団法人隈科学技術・文化振興会は科学技術に関する分野を専攻する大学院生に対する奨学金事業及び日本文芸の伝統等の活動を行う団体等に対する支援事業を行うことを目的とした公益財団法人であり、本書提出日現在、当社株式3,000,000株を保有しております。同財団は、1997年に当社の創業者である隈利實が死去した際、取引先、友人から隈利實の名前を何らかの形で残そうという機運が高まりお金が寄せられたため、故人の遺産を集めて「隈基金」が個人的に設立され、2003年4月には任意団体「隈基金」を「NPO法人 国際科学技術・文化振興会」として組織化しました。2019年にはその基盤をさらに安定させるべく、一般財団法人 隈科学技術・文化振興会を設立し、NPO法人の事業を引き継ぎ、2021年4月に公益認定をいただき、公益財団法人隈科学技術・文化振興会として活動しております。当社代表取締役執行役員隈扶三郎は同財団の代表理事を兼務しておりますが、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第5条10号(注)において公益財団法人の理事及び監事の構成に関する制限がなされており、同財団における隈扶三郎及びその親族が理事会に占める割合は限定的となっております。役員構成は下表のとおりです。 代表理事   隈 扶三郎   当社 代表取締役社長執行役員 理事   田名部 徹朗   ㈱三松 代表取締役社長 理事   清須美 匡洋   九州大学 名誉教授 評議員   下薗 誠   当社 常務取締役 評議員   矢野 彰一   ㈱矢野特殊自動車 代表取締役社長 評議員   濵田 弥亜   公認会計士 監事   篠原 俊   公認会計士・税理士 (注)各理事について、当該理事及びその配偶者又は三親等内の親族(これらの者に準ずるものとして当該理事と政令で定める特別の関係がある者を含みます。)である理事の合計数が理事の総数の三分の一を超えないものであることとしており、監事についても、同様としております。 当社といたしましては、同財団の活動に賛同し、優秀な学生を将来当社に採用することを見込むとともに、当社のCSR活動の一環として、同財団の活動を支援しております。 同財団は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、当社株式の議決権行使に関しては同財団が独自で判断するものと理解しております。当社株式における議決権行使については当財団の定款に定められているとおり、理事会による3分の2以上の承認を要するため、当社の代表取締役社長執行役員である隈扶三郎個人の意向に左右されるものではありません。当社代表取締役社長執行役員は、同財団の保有する当社株式に係る議決権行使について関与をしない方針です。 同財団は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、当社株式の保有方針を変更した場合、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 対応策 公益財団法人隈科学技術・文化振興会は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。 ⑤一定の期間にわたる工事取引の収益認識について 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識   当社グループは、一定の期間にわたり履行義務の充足が認められる工事(デシカント除湿機を使用したドライルームの施工等)について、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。進捗度の測定は、当連結会計年度末までに発生した工事原価が工事原価総額に占める割合(インプット法)に基づいて行っております。なお、当連結会計年度の売上高に占めるインプット法による売上高の割合は27.6%であります。工事等の完成のために必要となる作業内容及び工数の見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。なお、主要な顧客との間で、中途解約の発生及び災害、工事遅延等による追加コストの発生並びに技術・製品トラブル等に伴うペナルティの発生等、当初見積った工事原価総額を上回るコストが発生した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を与える可能性があります。 対応策   これらのリスクに対して、当社グループでは工事原価総額は、工事案件ごとの仕様や工期といった契約内容を精査の上、機器・資材の調達先や工事業者からの見積りや過去に積み重ねてきた実績・経験・ノウハウに基づき、単価・数量・作業工程・作業工数等の主要な仮定を設定し、期末決算日までの進捗状況を踏まえて、最善の見積りを行うことで見積原価総額の精度向上に努めております。 ⑥固定資産の減損に関するリスクについて 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:中 リスク認識     当社グループは、今後、事業を成長拡大させるために、生産能力の増強及び新規事業の立ち上げ等のために投資を行う可能性があり、将来においてこれらの投資を行った場合に、事業環境の変化等により当初想定した効果が得られない場合、有形固定資産又は無形固定資産の減損処理等によって当社グループの業績、財政状態及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。 対応策     当社グループでは、これらの当該投資の意思決定に際しては、詳細な調査、分析を行い、その結果を基に取締役会において十分な検討を図り意思決定を行うことでリスクを低減するように努めております。 ⑦配当政策に関するリスクについて 発生可能性:小   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:小 リスク認識    当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しており、将来の事業展開と財務体質の強化のために必要な内部留保資金を確保しつつ、業績及び将来の見通しを総合的に勘案して、連結配当性向40%以上を目標として配当を実施してまいりたいと考えております。しかしながら、当社の業績が計画どおりに進展しない場合には配当を減少もしくは実施できない可能性があります。 対応策    当社グループは、収益力を高め、企業価値の向上を行うことで、安定的に配当できる財務基盤の構築に努めてまいります。 (6)代表者への依存のリスク 代表者への依存のリスク 発生可能性:中   発生する可能性のある時期:特定時期なし   影響度:大 リスク認識    当社代表取締役社長執行役員である隈扶三郎は、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしています。何らかの理由により隈扶三郎が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策    隈扶三郎に過度に依存しない体制を作るために、取締役会等における役員間の相互の情報共有や経営組織の強化を図っております。
経営成績の分析 (MD&A)5,444字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は33,207百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,496百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の増加(14,442百万円から15,505百万円へ1,063百万円の増加)、売上の増加に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加(6,883百万円から9,327百万円へ2,443百万円の増加)及び米国でのバッテリー向けデシカント除湿機の大型案件の売上計上に伴う商品及び製品の減少(2,509百万円から1,120百万円へ1,388百万円の減少)等によるものです。固定資産は14,990百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,905百万円増加いたしました。これは主に国内新工場の竣工に伴い建物及び構築物(純額)が1,805百万円増加したこと、在外子会社の新工場建設に伴い建設仮勘定が679百万円、土地が309百万円増加したこと等によるものです。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は14,967百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,300百万円増加いたしました。これは主に、国内新工場への設備投資及び運転資金の確保を目的とした借入を実施したことにより、短期借入金が3,200百万円増加したことによるものです。一方で、固定負債は1,005百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が250百万円減少したことによるものです。 (純資産) 当連結会計年度における純資産は32,224百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,266百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び配当金の支払により利益剰余金が2,020百万円増加したこと、円安の進行により為替換算調整勘定が1,163百万円増加したこと、自己株式を999百万円取得したことによる減少等によるものであります。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調が続きました。一方、世界経済は、ウクライナ・中東等の地政学的リスクの長期化、エネルギー価格、原材料価格の高止まり、不安定な為替相場に加えて、米国による関税を始めとした通商政策の見直しや中国経済の停滞継続等、依然として先行きが不透明な状況が続いております。さらに、米国による脱炭素政策の見直しにより、脱炭素関連への投資の不確実性が高い状態が継続しております。 このような中、当連結会計年度におきましては、中国経済の停滞が引き続き影響し、中国向けのデシカント除湿機とVOC濃縮装置の売上が大幅に減少し、また、前年の大型案件の反動で欧州のVOC濃縮装置の売上が大幅に減少しましたが、国内及び北米におけるデシカント除湿機とVOC濃縮装置の売上が増加したことにより、売上高は34,322百万円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。利益面につきましては、国内でのデシカント除湿機を中心とした利益率の高い案件の増加により売上総利益が増加したことから、営業利益は4,530百万円(同12.4%増)となりました。受取利息及び受取配当金を105百万円計上したこと、為替差損を201百万円計上したこと等により、経常利益は4,494百万円(同7.3%増)、税金等調整前当期純利益は4,658百万円(同10.3%増)となりました。法人税等合計で1,168百万円、非支配株主に帰属する当期純利益34百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,455百万円(同3.6%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、14,958百万円となり、前連結会計年度末に比べ946百万円増加いたしました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ3,104百万円減少し、3,464百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益4,658百万円、棚卸資産の増減額1,387百万円、減価償却費980百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増減額2,050百万円、法人税等の支払額973百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出したキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ674百万円増加し、3,172百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出が3,330百万円あったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支得られたキャッシュ・フローは、129百万円(前連結会計年度は2,058百万円の支出)となりました。これは短期借入金が3,200百万円増加したこと、配当金の支払いが1,434百万円、自己株式の取得による支出が999百万円、長期借入金の返済による支出が525百万円あったこと等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 当社グループは空調事業の単一の報告セグメントであるため、製品別に記載しております。 当連結会計年度において、受注残高実績に著しい変動がありました。 VOC濃縮装置におきましては、受注高が国内での前期の大型案件の反動等により減少したこと、一方で売上高は、当該案件等の売上計上等により増加したことによるものであります。 また、その他におきましては、受注高が韓国での前期の大型案件の反動等により減少したこと、一方で売上高は、当該案件の売上計上等による増加であります。 (a)生産実績 生産品目   当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 生産高(百万円)   前期比(%) デシカント除湿機   13,234   93.9 VOC濃縮装置   6,295   73.0 その他   2,778   116.3 合計   22,308   88.9 (注)生産金額は販売価格により表示しております。 (b)受注実績 受注品目   当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前期比(%) デシカント除湿機   22,373   148.6   11,302   130.9 VOC濃縮装置   7,912   75.9   3,580   66.7 その他   3,021   54.8   1,657   48.7 合計   33,307   107.5   16,540   95.0 (c)販売実績 販売品目   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(百万円)   前期比(%) デシカント除湿機   19,700   100.2 VOC濃縮装置   9,863   103.0 その他   4,758   167.8 合計   34,322   107.0 (注)  総販売額に対する割合が10%以上の主要な販売先がないため、相手先別の記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。 ① 財務状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 財政状態及び経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 ②経営成績の状況」に記載しておりますが、その主な要因は以下のとおりとなります。 (売上高、売上原価及び売上総利益) 当連結会計年度における売上高は、34,322百万円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。これは、中国経済の停滞が引き続き影響し、中国向けのデシカント除湿機とVOC濃縮装置の売上が大幅に減少し、また、前年の大型案件の反動で欧州のVOC濃縮装置の売上が大幅に減少しましたが、国内及び北米におけるデシカント除湿機とVOC濃縮装置の売上が増加したことによるものであります。当連結会計年度における売上原価は、22,650百万円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。これは主に、売上高の増加によるものであります。 この結果、売上総利益は11,672百万円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、7,141百万円(前連結会計年度比3.9%増)となりました。これは主に、売上高の増加に伴う運賃の増加、賞与引当金繰入額の増加によるものであります。この結果、営業利益は4,530百万円(前連結会計年度比12.4%増)となりました。 (売上高営業利益率) 当社グループでは売上と売上を獲得するために費やしたコストを管理するために売上高営業利益率を主要なKPIとして管理しております。 前年度に比べ、売上総利益率は34.0%と横ばいとなりました。一方で販売費及び一般管理費の伸びを最小限に抑えた結果、販売費及び一般管理費の売上高比率は20.8%(前連結会計年度は21.4%)に低下し、当連結会計年度における売上高営業利益率は、13.2%(前連結会計年度は12.6%)に好転しました。 (営業外損益、経常利益及び経常利益率) 当連結会計年度の営業外損益の主な内訳は、営業外収益として主に受取利息及び配当金が105百万円、営業外費用として為替差損が201百万円あり、経常利益は4,494百万円(前連結会計年度比7.3%増)となりました。売上高経常利益率は13.1%(前連結会計年度は13.1%)となりました。 (特別損益及び当期純利益) 当連結会計年度の特別損益の主な内訳は、特別利益として補助金収入が260百万円、特別損失としてリース解約損が74百万円となりました。 法人税、住民税及び事業税は1,133百万円、法人税等調整額は34百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は34百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,455百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。 (EBITDAマージン及びROE) 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標」に記載のとおり、当社グループでは、EBITDAに対する売上高の比率であるEBITDAマージン及びROE(自己資本利益率)を重要な経営指標としております。当連結会計年度におけるEBITDAマージンは前連結会計年度の15.6%から0.5ポイント上昇し16.1%に、ROEは前連結会計年度の11.8%から0.7ポイント下降し11.1%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 (a) キャッシュ・フロー 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (b) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための費用、販売費及び一般管理費等の営業費用や、生産能力拡大のための生産設備や生産性を向上させるための情報処理システム等への設備投資であります。 これらの資金需要に対応するための財源は、営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金により調達することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入等により調達していく考えであります。 なお、現金及び現金同等物の残高は、当連結会計年度末において14,958百万円であり、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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出典

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