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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ジェイ・イー・ティ

J.E.T.Co.,LTD.6228 · Standard · 機械

半導体前工程のバッチ式洗浄装置で世界に10%強のシェアを持つ専門メーカー。独自のF-Typeで生産性を追求。

概要

株式会社ジェイ・イー・ティ(J.E.T.)は、岡山県浅口郡に本社を置く半導体洗浄装置の専業メーカーである。2009年に破産手続き中のエス・イー・エス株式会社から半導体事業を譲り受けて設立され、半導体製造前工程のバッチ式洗浄装置を主力とする。従業員275名、2025年12月期の連結売上高は147億円。2021年に東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場し、2023年にスタンダード市場へ移行した。

バッチ式洗浄装置に特化した事業構造

当社グループは半導体洗浄装置の開発・設計・製造・販売を中核事業とする。装置は主に300mm及び200mmウエハ対応のバッチ式洗浄装置(BW3700、BW3000、BW2000)と、枚葉式洗浄装置(HTS-300)で構成される。バッチ式は多数のウエハを同時処理する方式で、生産性の高さが特長であり、2024年時点でも世界洗浄装置市場の約16.5%の構成比を維持する。当社は前工程(回路形成前後)の洗浄工程向けに特化し、半導体製造工程の30〜40%を占める洗浄工程に不可欠な装置を提供する。

韓国・中国を中心とする地域展開

販売先は主に韓国、中国、台湾の半導体メーカーで、2025年12月期の地域別売上構成は中国44.5%、韓国43.2%、米国4.7%、台湾2.0%、日本1.8%である。最大顧客はSamsung Electronicsで、売上高の31.8%を占める。中国向けは近年減少傾向にあり、2025年は前期の60.4%から44.5%に低下した。一方、米国向けは2024年から営業を開始し、売上高6.9億円を計上した。生産拠点は日本(本社工場)のほか、韓国にJ.E.T. Koreaを設立(2020年)していたが、2026年に同社の事業を韓国支社に譲渡した。米国子会社JET AMERICAは販売業務を担う。

親会社ZEUS傘下のグループ体制

当社は韓国法人ZEUS Co., Ltd.が議決権の66.3%を保有する連結子会社である。グループには台湾のJ.E.T. Semi-Con. International Taiwan、中国のOribright Shanghai、韓国のJ.E.T. Korea(事業譲渡済み)、米国のJET AMERICA、そしてアグリ事業を行うジェイ・イー・ティ・アグリが含まれる。また2025年9月には中国の新必思半導体科技(南通)へ24%出資し、持分法適用関連会社とした。同社は中国国内での装置製造・販売を目指すが、2025年時点では準備段階である。

2025年12月期の大幅減益と再建計画

2025年12月期の連結業績は、売上高147億円(前期比24.1%減)、営業損失15億円(前期は11億円の利益)、親会社株主帰属純損失23億円と大幅に悪化した。主因は中国市場での低採算案件の計上や製品在庫評価損、繰延税金資産の取り崩しである。この結果を受け、中期経営計画「Innovation 2027」を修正し、2027年12月期の目標として売上高227億円、営業利益9.5億円、営業利益率4.1%を掲げる。2026年は新製品BW3500の拡販、日本・北米市場の開拓、新型枚葉式装置の開発、原価低減策に注力する方針である。

業界の中での役割は半導体製造装置メーカー(前工程洗浄装置)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
147億円
営業利益
-15億円
営業利益率
-10.2%
純利益
-23億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01半導体製造(前工程)主力

半導体製造の前工程で、成膜・露光・エッチングなどの各プロセス間の洗浄に使用される洗浄装置を提供。高生産性のバッチ式が主力で、顧客の要求に合わせたカスタマイズが強み。

主要顧客韓国・中国・台湾の半導体メーカー

主な製品・サービス2
バッチ式洗浄装置(BW3700, BW3000, BW2000, BW3500)世界シェア上位
多数のウェーハを同時に処理する洗浄装置。生産性が高く、顧客の仕様に合わせて洗浄槽の構成や設置数を変更可能。独自のF-Typeでは搬入・搬出を分離し、処理能力を最大化する。
枚葉式洗浄装置(HTS-300)
ウェーハを1枚ずつ高温で処理する洗浄装置。最高240℃の処理が可能で、薬液使用量を削減する。

02農業その他

連結子会社がFC展開していたオスミック農産物生産事業を採用し、農産物の生産・販売を行っている。

製品と技術

バッチ式洗浄装置BWシリーズの特徴

主力製品は300mmウエハ対応のバッチ式洗浄装置BW3700、BW3000、および200mm対応のBW2000である。BW3700は2017年初号機納入品で、装置設置面積をBW3000比約10%削減、排気システムの個別配管で処理能力を安定化、ウエハ間ピッチを5mmから7mmに拡大し洗浄能力を向上させた。パーティクル低減と液置換効率向上も図られている。BW3000は処理槽の構成・数量の変更が可能で、500WPH(ウエハ500枚/時間)に対応する高速搬送ユニットを搭載。二酸化炭素低減と気体流量制御による安定化も特長である。BW2000は前世代比で生産効率と洗浄能力が向上し、設置面積を小型化している。2024年7月には新型BW3500の販売を開始した。

独自レイアウトF-Typeによる生産性向上

当社のバッチ式洗浄装置には、標準的なI-Type(装置前面に搬入・搬出機器配置)と、独自のF-Type(前面から搬入、後面から搬出)の2種類がある。F-Typeはウエハの流れを一方向にすることで、処理時間の長い洗浄槽を並列配置でき、単位時間あたりの処理枚数を最大化できる。顧客の要求に応じて洗浄槽の構成や設置数を変更するカスタマイズが可能であり、高粘度・高比重の薬液への対応にも優れる。この差別化技術がSamsung Electronicsなど大手メーカーから評価され、過去1,000台以上の納入実績を持つ理由となっている。

枚葉式洗浄装置HTS-300の高温処理

枚葉式洗浄装置HTS-300は300mmウエハ対応で、最高240℃の高温処理が可能である。ヒーターでウエハ上の薬液を加熱し、高温により処理時間を短縮するとともに、薬液使用量を削減する。さらにウエハを上下反転して薬液を霧状に噴霧する方式を採用し、薬液拡散を防止する。これにより、微細化・高積層化が進む半導体プロセスにおいて、薬液の均一なウェット処理と環境負荷低減を両立する。HTS-300はバッチ式とは異なるニッチな需要に対応し、ポートフォリオを補完している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア上位バッチ式洗浄装置(BW3700, BW3000, BW2000, BW3500)バッチ式洗浄装置で世界市場シェア10%強半導体製造(前工程)

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

特殊機械メーカー、赤字転落で再建急務

ジェイ・イー・ティは、産業用機械・装置を手掛ける中小メーカー。同業の日本製鋼所や三浦工業に比べ規模は小さく、特定市場に依存する傾向がある。2024/12期は売上193億円、営業利益率5.7%と黒字だったが、2025/12期は売上147億円、営業赤字(営業利益率-10.2%)と急減する見通し。需要減退や競争激化が背景とみられ、収益構造の立て直しが最優先課題。

強み

  • ニッチな機械分野で培った専門技術を有し、一部顧客から高い評価。
  • 長年の営業活動により、一定の固定顧客を確保。
  • 規模が小さいため、市場変化への迅速な対応が可能。
  • 収益悪化を受け、抜本的なコスト見直しが期待される。

課題

  • 2025/12期に赤字転落見込み。需要回復の兆しは不透明。
  • 特定分野への依存度が高く、リスク分散が進んでいない。
  • 日本製鋼所など大手に対し、規模・ブランド力で劣る。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機械の時価総額近傍。太字がジェイ・イー・ティ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
16166中村超硬73億円26.4倍
26267ゼネラルパッカー72億円9.6倍
36228ジェイ・イー・ティ68億円
46433ヒーハイスト68億円
56343フリージア・マクロス68億円3.9倍
66229オーケーエム68億円8.4倍
76408小倉クラッチ67億円4.3倍
86360東京自働機械製作所67億円8.0倍
96380オリエンタルチエン工業64億円50.3倍
106292カワタ62億円161.2倍
116155高松機械工業59億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 23件

リーマンショック後の倒産から事業を継承した2009年

当社は2009年4月に資本金1,000万円で設立された。同年5月、破産手続き中のエス・イー・エス株式会社(S.E.S.)から半導体事業部門を事業譲渡により取得。同時にS.E.S.が保有していた台湾現地法人「協裕国際科技股份有限公司」、中国現地法人「艾使易電子貿易(上海)有限公司」、韓国現地法人「K.S.E.S. Co., Ltd.」の全株式も取得し子会社化した。S.E.S.はバッチ式洗浄装置で世界市場シェア10%強を持ち、優良顧客を有していた。当社はこの技術基盤と顧客網を引き継ぎ、事業をスタートした。設立直後の5月には東京事務所、6月には九州事務所を開設し、資本金も順次増資した。

海外子会社の整理と中国事業の再編(2009〜2019年)

2009年12月には韓国現地法人K.S.E.S.を清算し、事業を整理。2010年1月には中国子会社の商号を「杰羿替電子貿易(上海)有限公司」に変更し、2012年12月には同社を増資の上、ZEUS Co., Ltd.が引き受け、商号を「杰宜斯科技(上海)有限公司(ZEUS China)」に改めた。2019年3月、ZEUS Chinaの株式をZEUSから取得し完全子会社化、同年9月には同社を「欧利白科技(上海)有限公司(Oribright Shanghai)」に商号変更した。これにより中国現地法人は当社の完全子会社として一貫した運営が可能となった。

新事業への進出と韓国・米国拠点の設立(2014〜2023年)

2014年8月、リチウムイオン電池関連の検査・製造装置事業に進出した(事業規模は小さい)。2020年9月、韓国にJ.E.T. Koreaを設立し、現地での装置製造を開始。これは2019年7月の日本政府による対韓国輸出管理強化を受け、韓国政府が国産化を推進したことに対応したものである。2020年11月にはアグリ事業(オスミック農産物生産事業)に進出し、2021年10月に株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリを設立した。2021年3月、TOKYO PRO Marketに上場。2023年9月にはスタンダード市場へ上場し、資本金を18億4,888万円に増資。同年10月には米国子会社JET AMERICAを設立した。

台湾・中国・韓国での生産体制の変遷(2019〜2025年)

半導体洗浄装置の製造は主に日本本社工場で行うが、一部を台湾、中国、韓国の子会社に委託してきた。J.E.T. Koreaは2023年度に8台、2024年度2台、2025年度1台の装置を製造したが、2026年1月1日付で同事業を当社韓国支社に譲渡し、子会社は清算されたとみられる。2025年9月には中国における国産装置メーカーとしての事業展開を目指し、新必思半導体科技(南通)有限公司へ24%出資し、持分法適用関連会社とした。ただし2025年末時点では具体的な取引には至っていない。

近年の業績変動と中期計画の修正(2021〜2025年)

2021年12月期以降、売上高は191億円、234億円、231億円、193億円、147億円と推移し、2025年には減少に転じた。純利益は2021年12億円、2022年12億円、2023年11億円、2024年5億円、2025年▲23億円と悪化。2025年の大幅赤字を受け、2025年12月に中期経営計画「Innovation 2027」を修正し、2027年に売上高227億円、営業利益9.5億円を目標とする。2026年は新製品BW3500の拡販、新型枚葉式装置の開発、原価低減に重点を置く。

年表23件を開く

2000年代

  • 2009年4月創業当社(資本金1,000万円)を設立
  • 2009年5月資本金を2億1,000万円に増資
  • 2009年5月M&Aエス・イー・エス株式会社の半導体事業部門である「岡山グリーンテクノ工場(現本社工場)」を事業譲渡により取得 併せて、同社が保有する台湾現地法人「協裕国際科技股份有限公司(現J.E.T. Semi-Con. International Taiwan, Inc.)」、及び中国現地法人「艾使易電子貿易(上海)有限公司(現Oribright Shanghai Co., Ltd.)」、韓国現地法人「K.S.E.S. Co., Ltd.」の全株式を取得し、子会社化
  • 2009年5月東京事務所を東京都立川市に開設
  • 2009年6月資本金を3億6,000万円に増資
  • 2009年6月九州事務所を大分県大分市に開設
  • 2009年12月韓国現地法人「K.S.E.S. Co., Ltd.」を清算

2010年代

  • 2010年1月商号変更中国現地法人「艾使易電子貿易(上海)有限公司」(連結子会社)を「杰羿替電子貿易(上海)有限公司」へ商号変更
  • 2010年6月大阪事務所を大阪市中央区に開設
  • 2012年12月商号変更中国現地法人「杰羿替電子貿易(上海)有限公司」(連結子会社)を増資し、ZEUS Co., Ltd.が引き受け、同社の商号を「杰宜斯科技(上海)有限公司(ZEUS China Co., Ltd.)」に変更
  • 2013年9月資本金を4億9,500万円に増資
  • 2013年12月東京事務所を東京都羽村市に移転
  • 2014年8月リチウムイオン電池に関連する検査・製造装置事業に進出
  • 2018年2月資本金を5億7,100万円に増資
  • 2019年3月M&A中国現地法人「杰宜斯科技(上海)有限公司(ZEUS China Co., Ltd.)」(連結子会社)の株式をZEUS Co., Ltd.より取得し、完全子会社化
  • 2019年9月商号変更中国現地法人「杰宜斯科技(上海)有限公司(ZEUS China Co., Ltd.)」(連結子会社)を「欧利白科技(上海)有限公司(Oribright Shanghai Co., Ltd.)」へ商号変更

2020年代

  • 2020年9月韓国現地法人「J.E.T. Korea Co., Ltd.」(連結子会社)(100%当社出資)を設立
  • 2020年11月アグリ事業(株式会社OSMICがFC展開するオスミック農産物生産事業)に進出
  • 2021年3月上場株式会社東京証券取引所 TOKYO PRO Marketへ上場
  • 2021年10月株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリ(連結子会社)を設立
  • 2023年9月上場株式会社東京証券取引所 スタンダード市場へ上場 資本金を18億4,888万円に増資
  • 2023年10月米国現地法人「JET AMERICA INC.」(連結子会社)(100%当社出資)を設立
  • 2025年9月新必思半導体科技(南通)有限公司へ持分比率24.0%の出資を行い、持分法適用関連会社とする

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年12月期まで227億円
  • 原価率2027年12月期まで80.4%
  • 営業利益2027年12月期まで9.5億円
  • 営業利益率2027年12月期まで4.1%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    売上成長戦略

    特定国・顧客への依存を減らし、韓国・中国・台湾・米国・日本へ販売を拡大。韓国ではSamsung Electronics向けに新規プロセス装置への参入を目指す。中国では新製品BW3500の販売に注力し、日系競合からの切り替えを図る。また、革新的枚葉式洗浄装置で市場シェアを獲得し、バッチ式と併せて売上拡大を目指す。

  2. 02

    コスト改善戦略

    外部委託を積極化し、フレキシブルで効率的な生産体制を構築。標準仕様の装置はOEM製作に切り替え、自社ではカスタマイズ度の高い装置を生産。納期短縮のためユニット標準化や先行製作、海外も含めた新規仕入先開拓を進める。設計段階から顧客に最適な仕様とコストダウンを提案するSD部を立ち上げた。

  3. 03

    その他(サービス・新規事業)

    半導体装置のフィールドサービス事業を国内外で展開し、景気変動時の収益源を確保。また、安定した利益確保のため農産物生産事業(アグリ事業)に取り組む。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で275人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は698万円で、2期前と比べて4.3%平均年齢は43.4歳、平均勤続年数は9.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年12月72943.79.5289
2024年12月72743.39.6293375
2025年12月69843.49.9275−545

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)61.6%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社6(国内 6 / 海外 0、うち連結子会社 5) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
本社工場 — 岡山県浅口郡 里庄町605百万円
半導体事業
笠岡ファーム — 岡山県笠岡市152百万円
その他の事業
大阪事務所 他2拠点10百万円
半導体事業
本社・工場 — 大韓民国京 畿道華城市5百万円
半導体事業
主な関係会社
  • 国内
    ZEUS Co., Ltd. (注)1、2
    大韓民国 京畿道華城市 · その他の関係会社
    議決権66.3%
  • 国内
    Oribright Shanghai Co., Ltd. (欧利白科技(上海)有限公司)(注)2
    中華人民共和国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    J.E.T. Korea Co., Ltd. (注)2
    大韓民国 京畿道華城市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    JET AMERICA INC. (注)2、3
    アメリカ合衆国 テキサス州ダラス · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリ(注)2
    岡山県浅口郡 里庄町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    新必思半導体科技(南通)有限公司(注)2
    中華人民共和国 江蘇省南通市 · 連結子会社
    議決権24.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は147億円営業利益-15億円前期と比べると減収減益で、売上が-23.8%、利益が-236.4%。

売上高
-23.8%
147億円
営業利益
-236.4%
-15億円
純利益
-560.0%
-23億円
営業利益率
-10.2%
前期比 -15.9%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高154億円147億円
営業利益-1億円-15億円
純利益-11億円-23億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

9期分

直近は2026年2Qで、売上は29億円、営業利益は−4億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は−60.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1972110.713
2023年4Q34−2
2024年1Q2813.60
2024年2Q7256.93
2024年4Q9355.42
2025年2Q73−16−21.9−24
2025年4Q7411.41
2026年1Q33−2−6.1−4
2026年2Q29−4−13.8−7

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

2019年12月期からの7期で、売上は105億円から147億円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は-10.2%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
中国現地法人「杰宜斯科技(上海)有限公司(ZEUS China Co., Ltd.)」(連結子会社)の株式をZEUS Co., Ltd.より取得し、完全子会社化
2019年12月10543
韓国現地法人「J.E.T. Korea Co., Ltd.」(連結子会社)(100%当社出資)を設立
2020年12月12675
株式会社東京証券取引所 TOKYO PRO Marketへ上場
2021年12月1911712
2022年12月2342012
株式会社東京証券取引所 スタンダード市場へ上場 資本金を18億4,888万円に増資
2023年12月2311611
2024年12月19311105.75
2025年12月147−15−16−10.2−23

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高147億円のうち、営業利益として残るのは-15億円-10.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-23億円、売上の-15.6%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金91.2%134億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.0%28億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-10.2%-15億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
8.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比18.8pt
-10.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比22.6pt
-15.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比29.1pt
-21.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-11.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-6.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年12月期は営業CFが31億円、投資CFが−4億円で、差し引きのフリーCFは27億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は20億円で、売上の1.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年12月11−24941
2022年12月−36−237−3841
2023年12月−121−3−1127
2024年12月−1434−1121
2025年12月31−4−282720

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年12月期の総資産は195億円。このうち返さなくてよい自己資本が97億円で、自己資本比率は49.8%(業種中央値65.3%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年12月107485944.4
2020年12月131537840.5
2021年12月1987312537.0
2022年12月2868320329.0
2023年12月29811818039.7
2024年12月26012113946.5
2025年12月195979849.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
20億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
56億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
27億円
在庫として抱えている分
負債合計
98億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
43
/ 100
安定性自己資本比率33 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率209社中162位あたり、逆に低いのは営業利益率209社中204位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-21.4%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-10.2%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
49.8%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-23.8%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.0%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥505で、1年前と比べて-29.2%過去52週の値幅のなかでは4%の位置にある。

¥505+3.7%1ヶ月-7.5%1年-29.2%時価総額68億円
過去52週の値幅
安値¥473高値¥1,197

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR0.76倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は6月末512円から上昇し、7月7日に506円まで下落後、7月27日に537円まで上昇しましたが、8月7日時点で520円と1ヶ月で7%上昇しました。週足では25日線(512円)を上抜けて推移し、8月7日には出来高が1.4万株と低調でした。52週高値1197円からは約57%下落しており、低価格帯での値動きが続いています。RSIは58と中立圏ですが、75日線(588円)を下回る展開です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 20/100)

PERが算出不能で、直近の業績は赤字に転落し、ROEは-21.4%と深刻な収益悪化。PBRは0.70倍と1倍を下回るが、資産価値の低下が懸念される。配当利回りは1.15%と平均2.68%を大きく下回り、配当性向9.5%と低い。業界平均PER23.76倍に対して比較不能だが、赤字にもかかわらずPBRは0.7倍と割安に見えるが、企業価値の毀損が大きく、割高と判断する。

指標この会社業種平均
PBR0.76倍1.50倍
ROE-21.4%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績悪化の原因と回復の可能性が最大の論点。強気派は、半導体市場の回復や新規顧客開拓による受注回復を期待する。一方弱気派は、収益悪化のトレンドが続き、財務体質の悪化や事業再編の必要性を指摘する。直近の営業損失が大きく、今後の立て直し策が焦点となる。

プラスに働く材料7
  • 半導体需要の回復

    半導体市場は中長期的に成長が見込まれ、受注回復の可能性がある

  • 技術力への評価

    精密加工技術は高く、新規分野での応用が期待される

  • 低PBRの割安感

    PBR0.7倍と解散価値近辺で、資産価値に下支えされる

  • PBR0.70倍と解散価値を下回る水準継続影響

    時価総額70億円、PBR0.70倍で純資産が株価を上回る

  • 外国人の持ち株比率65.32%と高い継続影響

    外国持株比率65.32%、売買を支え需給が厚い

  • 2024年12月期の営業黒字実績2024年12月期影響

    営業利益11億円、営業利益率5.7%からの回復余地

  • 株価は1年で26%下落し反発余地継続影響

    株価変化率−26.14%、現在520円と低位置

マイナスに働く材料7
  • 業績の急激な悪化

    売上高は2022年234億円から2025年147億円へ減少、営業損失23億円

  • 財務リスク

    ROEは-21%と大幅な赤字、自己資本の毀損が懸念される

  • 市場の縮小

    顧客の設備投資が鈍化し、需要の回復が不透明

  • 売上高が3期連続で減少2025年12月期影響

    売上高231→193→147億円、2年間で約36%減

  • 2025年12月期に営業赤字15億円2025年12月期影響

    営業利益11億円から−15億円へ赤字転落

  • 最終損益は−23億円と大幅赤字2025年12月期影響

    最終利益5億円から−23億円へ悪化

  • 配当利回り1.15%も減配の懸念継続影響

    赤字継続時は配当維持が難しく利回り1.15%

次の決算で確かめる点
受注残高
将来の売上高の先行指標となるため
営業損益
収益性の改善状況を直接確認するため
自己資本比率
赤字による財務健全性の悪化リスクを監視するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり0で、前期から82.4%いまの株価に対する利回りは0.00%。

年間配当
¥0
1株あたり
配当利回り
0.00%
いまの株価に対して
配当性向
9.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2022年12月4216.5
2023年12月34−19.734.8
2024年12月6−82.49.5

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ7,685人。区分でいちばん多いのは外国法人65.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が1.1%を占め、残る98.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年12月%2024年12月%2025年12月%
外国法人68.266.965.1
個人・その他22.726.732.0
自己株式2.62.52.5
証券会社4.92.71.6
事業法人0.31.30.9
外国人個人0.00.10.2
金融機関3.62.30.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01KOREA SECURITIES DEPOSITORY -SAMSUNG64.59
02房野 正幸0.40
03中西 弥重子0.39
04高橋 聡貴0.38
05中西 章夫0.33
06平井 洋行0.30
07株式会社山鹿ホールディングス0.27
08JPモルガン証券株式会社0.26
09株式会社SBI証券0.25
10増田 隆0.24

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で−210%、1株純資産は7期で−70%。直近期のROEは-21.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2019年12月1612,4536.8
2020年12月2702,72310.4
2021年12月10364617.49.223.9
2022年12月10873215.68.816.5
2023年12月9690211.237.034.8
2024年12月419224.524.59.5
2025年12月−178741−21.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2025/12期の役員報酬は総額120百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
房野正幸代表取締役CEO6854,000
平井洋行代表取締役専務6140,800
増田隆常務取締役6333,000
伊藤聡取締役58100
田渕裕久取締役74
奥田哲也取締役65
深尾稔取締役66
今井志郎監査役(常勤)7110,200
寺尾耕治監査役68
山本実治監査役69
小田項一73

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円退職慰労百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)58769319
社外取締役6181193
監査役18088

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,031字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社ジェイ・イー・ティ)及び連結子会社5社並びに2025年7月に設立されました持分法適用会社1社により構成されており、半導体製造の前工程で使用される半導体洗浄装置の開発、設計、製造、販売を主な事業として取り組んでおります。 当社は、リーマン・ショック後の半導体不況時に破産手続きを開始したエス・イー・エス株式会社を前身としております。当時のエス・イー・エス株式会社が開発した半導体洗浄装置は、バッチ式洗浄装置において、顧客の要求仕様に合わせて洗浄槽の構成や設置数の変更といったカスタマイズが可能でありました。半導体の集積度の向上により、顧客のニーズは、より高粘度・高比重の薬液への対応を求められており、その顧客ニーズに対応する洗浄槽では処理時間が長くなります。エス・イー・エス株式会社が開発した洗浄装置では、装置前面に搬入機器、装置後面に搬出機器を配置することでシリコンウエハ(以下、「ウエハ」といいます。)の流れ方向を1方向にすること等により、処理時間の長い洗浄槽を並列して複数配置することができ、単位時間あたりのウエハ処理枚数を増加させることが可能でありました。また、エス・イー・エス株式会社はバッチ式洗浄装置では10%強の世界市場シェアと優良顧客を持っていたため、当社はエス・イー・エス株式会社の半導体事業を引き継ぎました。 半導体製造工程においてはウエハに回路を形成するまでの「前工程」と、回路が形成されたウエハを半導体チップに切り出して製品化する「後工程」とに分かれております。「前工程」では、成膜・レジスト塗布・露光・現像・エッチング・不純物注入・レジスト剥離といったプロセスが繰り返し行われており、各プロセスの間にはウエハに付着した微細な汚れやゴミを取り除くため洗浄工程が必要となります。 「後工程」では、回路形成済みのウエハからチップ切り出し・ダイシング・パッケージング・検査といったプロセスが一連の流れとして行われており、各プロセスにて比較的大きな汚れやゴミを取り除くため洗浄工程が必要となります。当社はより洗浄能力を求められる前工程の各プロセスでの処理前後において実施される洗浄工程における装置の開発、製造、販売を行っております。なお、洗浄工程は各プロセスで実施されるため、半導体製造の前工程の30~40%が洗浄工程となり、前工程における重要な役割を担っております。 半導体洗浄装置については、多数(25~50枚)のウエハを同時に各処理槽にて処理を行う「バッチ式洗浄装置」と、ウエハを1枚ずつチャンバー(処理槽)内で処理する「枚葉式洗浄装置」があります。一般的にバッチ式洗浄装置の長所は生産性が高いこと、短所はウエハの塵を拾いやすいことが挙げられます。また枚葉式洗浄装置の長所はウエハを1枚ずつ精密に制御して洗浄が可能なこと、短所はバッチ式洗浄装置に比べて生産性が低いことが挙げられます。また、半導体洗浄装置市場においては、一時期、バッチ式洗浄装置から枚葉式洗浄装置への置き換わりが進んでおりましたが、近年では半導体製造技術の進歩につれて、より微細化や高積層化が進み、長時間かつ高温を要する洗浄プロセスが増えており、生産性の優位性やその特徴からバッチ式洗浄装置は2024年度においても世界の洗浄装置市場全体の約16.5%程度の構成比を堅持しております。 当社グループの半導体洗浄装置は、バッチ式洗浄装置(BW3700、BW3000、BW2000)においては、標準的な装置前面に搬入搬出機器を配置したタイプ(I-Type)と当社独自の装置前面に搬入機器、装置後面に搬出機器を配置したタイプ(F-Type)の2種のタイプがあります。ともに顧客の要求仕様に合わせたカスタマイズ性を有しておりますが、特に当社独自のタイプ(F-Type)では、洗浄槽の設置数を変更することにより時間当たりのウエハ処理枚数を最大化する等、より顧客ニーズに沿ったカスタマイズが可能であります。また、2024年7月にはBW3500の販売を開始しております。枚葉式洗浄装置(HTS-300)においては、ヒーターにてウエハ上の薬液を高温にするといった特殊な機能を搭載することにより、処理性能及び処理能力の向上、使用薬液の削減といった顧客のメリットに繋がる機能を有しております。 半導体洗浄装置は、主に韓国、中国、台湾の半導体メーカーへ販売しており、2024年1月より新たに日本及び米国での営業活動を開始しております。中国においては、中国国産装置としての販売を目指し、当社の連結子会社より24%を現地装置メーカーに出資しました。また、半導体洗浄装置に関連するフィールドサービスとして、装置の改造、部品の販売、顧客の工場における保守サービス等の対応を行っております。 当社の主要な製品は以下のとおりであります。 主要な製品(形式)   洗浄方式   製品の特徴 BW3700   バッチ式洗浄装置(300mmウエハ対応)   ◎ 2017年に初号機を顧客に納入 ◎ 装置設置面積の低減(BW3000比約10%減)◎ 排気システムの個別配管により各処理槽間の差異を無くし処理能力を安定化◎ ウエハ間ピッチを5mmから7mmへ広げ、薬液の流速を速めることにより洗浄能力を向上◎ ウエハとウエハ搬送部との接触部の縮小化の実現によりパーティクル(微細なゴミ)の発生を減少◎ 処理槽内の薬液の流れを改良、処理能力を向上させ、液置換効率を向上◎ 標準仕様化を進め、顧客工場での装置立上期間を短縮 BW3000   バッチ式洗浄装置(300mmウエハ対応)   ◎ 処理槽の構成、数量の変更に対応(洗浄槽の配列、数量を任意に変更対応可能)◎ 500WPH(ウエハ500枚/時間処理)に対応する高速搬送ユニットを搭載し、生産効率を向上◎ 前世代装置と比べ装置設置面積が小さく、工場内への設置数を増やすことが可能◎ 二酸化炭素を低減し、環境に優しい◎ 気体流量のコントロールを実現し、処理能力を安定化 BW2000   バッチ式洗浄装置(200mmウエハ対応)   ◎ 前世代の装置と比べて高い生産効率及び高い洗浄能力◎ 前世代装置と比べ装置設置面積が小さく、工場内への設置数を増やすことが可能◎ 処理槽の構成、数量の変更に対応可能 HTS-300   枚葉式洗浄装置(300mmウエハ対応)   ◎ 最高240℃での高温処理を可能とし、処理能力を向上、処理時間短縮による効率アップ、薬液使用量削減による環境対策を実現◎ ウエハを上下反転処理し薬液を霧状にして処理することにより、薬液拡散を防止 当社及び子会社の事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (半導体事業) 当社グループの半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売については、当社にて行っております。なお、装置の一部につきまして、顧客への販売支援業務や顧客工場での装置立上業務等を連結子会社のJ.E.T. Semi-Con. International Taiwan, Inc.(協裕国際科技股份有限公司)とOribright Shanghai Co., Ltd. (欧利白科技(上海)有限公司)の2社及び当社の親会社でありますZEUS Co., Ltd.に業務委託しております。部品販売及び保守サービスにつきましては、当社でも行っておりますが、上記連結子会社2社及び親会社でも部品販売及び保守サービスを行っております。また、部品の一部について、ZEUS Co., Ltd.経由で韓国のメーカーから仕入れを行っております。 なお、2019年7月に発表された日本政府による韓国向け輸出管理強化の影響から、半導体製造装置の国産化比率の向上を図る韓国政府の政策に対応するため韓国の顧客より韓国国内での装置製造の要請があり、顧客との関係強化を目的として、2020年9月にJ.E.T. Korea Co., Ltd.を韓国に設立して装置の製造を開始し、2023年度8台、2024年度2台、2025年度には1台の装置を製造いたしました。その後、2026年1月1日付けにて、当社韓国支社に事業譲渡しております。 また、2023年10月には、JET AMERICA INC.を米国に設立し、北米の顧客向けに当社にて製作した装置の販売業務を開始しており、中国においては、2025年9月に中国国産装置メーカーとしての装置の製造・販売を目指し、 新必思半導体科技(南通)有限公司へ持分比率24.0%の出資を行っております。 (その他の事業) 株式会社OSMICがFC展開していたオスミック農産物生産事業を採用した、農産物の生産・販売等を行っております。 なお、アグリ事業において、独立した法人として個別採算管理を徹底すること、責任の明確化を図ることとともに、農地所有適格法人としての農地所有や各種制度融資などのメリットを活かし、本事業の収益力及び競争力を向上させるため、2021年10月に株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリを設立いたしました。 事業の系統図は、次のとおりであります。 (注) 親会社であるZEUS Co., Ltd.は、当社の議決権の66.3%を保有しております。 (注) 農産物は、国内顧客のみに販売しております。 (注) J.E.T. Korea Co., Ltd.は、2026年1月1日付けにて、当社韓国支社に事業譲渡しております。 (注) 2025年9月に新必思半導体科技(南通)有限公司へ持分比率24.0%の出資を行っておりますが、まだ 準備段階であり、具体的な取引には至っておりません。
経営方針・対処すべき課題8,078字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループ(当社及び当社の連結子会社)は以下のとおり、企業理念を掲げ、従業員が心がけるべき企業の信条として、クレド(未来をつくる6つの約束)を定めています。 目まぐるしいスピードで進化する技術分野。その真っただ中に身を置く企業として「さらなる新技術への挑戦」、「より役立つ製品づくり」を軸に、これからも私たちは進化し続けてまいります。 (企業理念) お客様第一主義に徹し、強い会社・良い会社づくりに邁進し、人を大切にし、社会貢献に努めてまいります。 (クレド-未来をつくる6つの約束) ① 精神 私たちはまず一歩踏み出すことからはじめます。 夢と情熱とあきらめない姿勢を活力にします。 ② 人 私たちは人の力を何よりも大切にします。 お互いを思いやり、信頼し合い、きずなを深めながら、仕事に取り組みます。 ③ 顧客 顧客第一主義に徹し、 私たちは常にお客様の立場で考え、感動を与えられるよう、全力を尽くします。 ④ 挑戦 私たちは挑戦する姿勢を大切にします。 そして挑戦する力を全員で応援します。 ⑤ 迅速 私たちは常にスピードと効率を意識し、その準備を怠りません。 臨機応変な対応と一歩先を読む意識を持って取り組みます。 ⑥ 技術 未来は、私たちの技術から生まれます。 常に最新の情報を共有し、技術の継承と育成をしていきます。 (2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標 当社グループは、安定・継続した成長を目指し、2024年12月13日に中期経営計画「Innovation 2027」を策定し、2025年12月16日に中期経営計画「Innovation 2027」進捗報告の中で、経営上の指標として、売上高、原価率、営業利益、営業利益率の目標値を下記のとおり見直しております。 財務目標(~2027年12月期) 売上高   227億円 原価率   80.4% 営業利益   9.5億円 営業利益率   4.1% (3)経営環境及び経営戦略 当社グループが属する半導体業界におきましては、AI及びEVの普及、自動運転、IoTなどへの対応から通信量及びデータ処理量の増加によるデータセンター需要の拡大に加え、スマートフォンの高性能化などによる半導体需要の増加を背景に、大手半導体メーカー及び中国等の新規参入の半導体メーカーが積極的な設備投資を行い、市場規模は大きく拡大してまいりましたが、2024年にはこうした積極投資の反動から一部半導体メーカーでは装置稼働率の低下がみられております。 当社グループは、半導体業界のうち、半導体製造の前工程で使用される半導体洗浄装置の製造・販売を行っており、半導体洗浄装置は、半導体製造過程において複数回の処理を必要とするプロセスに使用されており、半導体製造においては必要不可欠、かつ他の装置では置換不能であるため、半導体の市場規模の拡大と比例して、半導体洗浄装置の市場も増大しておりましたが、2024年には一部半導体メーカーにて投資の減速がみられました。 DRAMでは生成AI向けサーバーやGPUには多くのHBM(High Bandwidth Memory)が使用され、2023年後半にはDRAMの価格は上昇に転じ、NANDフラッシュにおいても最悪期は脱しておりました。その後、2024年後半にはNANDフラッシュ、DRAMともに価格が一旦下落に転じておりましたが、2025年半ばよりAIデータセンター向けにDRAMの需要が大幅に伸び、NANDフラッシュと合わせ価格上昇が一気に進んでおります。 こうした状況下、当社グループは、競合他社とは差別化された特長・技術を有する洗浄装置と過去からの大手半導体メーカーへの納入実績にて積み上げた信頼により、順調に事業を拡大しておりましたが、2024年の業績においては、対前年比減収減益となり、2025年には更に売上が減少し、また利益につきましても、中国市場にて国産メーカーと競合の上受注した案件、開発要素の多い新規案件など利益率の低い装置を計上、加えて製品の棚卸評価損等の計上により営業利益、経常利益は大きくマイナスとなり、親会社株主に帰属する当期純利益については、繰延税金資産の取り崩しに伴う法人税等調整額の計上等も加わり、大変厳しい結果になりました。 当社グループは、こうした2025年12月期の結果と現状の経営環境を考慮し、中期3カ年経営計画「Innovation2027」を見直しました。見直した「Innovation2027」では、2026年は、新製品の種まき、新組織の足固めを行う期間ととらえ、主力市場である韓国及び中国市場に加え台湾市場に対しては、新製品である「BW3500」の拡販を進め、2024年から取組を開始した日本及び北米市場では事業展開を迅速に推進し、早期売上計上を計画しております。また、次世代の戦略商品として、新型枚葉式洗浄装置の開発に注力し、他社と差別化された製品の市場投入を目指します。加えて、原価低減策として装置設計の見直し、装置仕様の最適化、装置製作の内製化等に取り組み、コストの削減に努めます。その内容について、以下のとおり経営戦略を定め、今後もお客様の更なる成長を支えてまいります。 (当社グループの強み) ① 大手半導体メーカーへの納入実績 当社の前身であるエス・イー・エス株式会社の納入実績を含めますと、これまでに1,000台以上の半導体洗浄装置を、韓国、台湾、中国、日本、シンガポール、米国等の国々の半導体メーカーへ納入してきており、当社設立以降も500台を超える装置を納入しております。特にメモリーにて世界市場シェア1、2位を争うSamsung Electronicsにおいては、次に詳しく述べますとおり当社の競合他社と差別化された技術優位性を評価頂き、半導体製造工程の特異な工程においては、当社洗浄装置を指名採用頂き、エス・イー・エス株式会社の納入実績を含め400台を超える台数を納入しております。 これらの実績は、新規参入の半導体メーカーに対しても、十分に魅力的なPRポイントになると考えております。 ② 競合他社と差別化できる技術優位性 当社のバッチ式洗浄装置(BW3700、BW3000、BW2000)は、顧客の要求に合わせて洗浄槽の構成の変更や洗浄槽の数の変更といったカスタマイズ可能な装置が中心であり、また、競合他社の装置ではウエハの搬入搬出は1カ所で行われますが、ウエハの搬入・搬出装置を装置前後に別々に配置し、ウエハの流れを1方向にすることが可能なフロントタイプ(F-Type)にも対応できます。また、顧客が要求する半導体洗浄装置は微細化、多層化に対応可能な装置であり、より高粘度、高比重の薬液に対応する必要があります。こうした場合、各槽における処理時間も長くなることから、洗浄槽の構造や設置数を柔軟に変更できることは、処理時間の長い洗浄槽を複数配置するなど、単位時間あたりのウエハ処理枚数を増加させる上でも、顧客にとって機種選定における重要な要件となります。当社の推計では2024年度の全世界の半導体バッチ式洗浄装置市場において、当社のバッチ式洗浄装置は約8.8%の市場シェアを占めております。また、2024年にはBW3000の後継機種としてBW3500の販売を開始しております。 枚葉式洗浄装置(HTS-300)は、ヒーターにてウエハ上の薬液を高温にするといった特殊な機能を有し、処理性能及び処理能力の向上、使用薬液の削減といった顧客のメリットに繋がり、他社製品では対応していない薬液温度を長時間にわたり高温に維持する必要のある工程に採用されております。また、2023年には、日本にて最先端半導体の製造を計画しているファウンドリと新たな薬液にて革新的なプロセスに対応可能な洗浄装置の共同開発への取り組みを開始し、順調に推移してきており、その他の日本及び台湾メーカーからも他にない新型枚葉式洗浄装置の採用検討のお声掛けを頂いております。 ③ ターゲット地域を特化した充実したサービス体制 現在の半導体製造の主力地域である韓国、台湾、中国(Semiconductor Equipment and Materials International,(以下「SEMI」)発表の半導体製造装置販売額の上位3カ国)にターゲットを絞り、韓国には親会社であるZEUS Co., Ltd.、中国には子会社であるOribright Shanghai Co., Ltd.、台湾には子会社であるJ.E.T. Semi-Con. International Taiwan, Inc.を配置しており、納入した装置に対するアフターサービスを充実させるとともに、各顧客との関係構築を図る中で、新規に投資される装置需要についても確実に受注、売上に繋げられるよう体制を整えており、米国、日本においても同様の体制を構築するべく2024年より販売活動を開始しております。 さらに、韓国においては子会社であるJ.E.T. Korea Co., Ltd.による現地製造を開始して3年が経過しておりましたが、2026年1月1日付けにて当社韓国支社に事業譲渡しております。詳細は、「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①顧客基盤の拡大」にて、その目的、対応について説明しております。 (経営戦略) ①  売上成長戦略 市況の変化による売上、利益への影響を少なくし、安定かつ継続した成長を目指すべく、特定の国や特定の顧客に偏った売上依存を避けるため、重点ターゲットとしている韓国、中国、台湾や今後新規投資が見込まれる米国や日本への販売施策を進めております。韓国市場においては、メモリーにて世界市場シェア1、2位を争うSamsung Electronicsに対し、当社が得意とするプロセスに加え、韓国国内での対応を強化すべく2020年に設立した製造子会社J.E.T. Korea Co., Ltd.(2026年1月1日付けにて当社韓国支社へ事業譲渡)での対応優位性を活かし、メモリー製造における新たなプロセス装置の他、ロジック向けなど、これまで当社としては対応していなかったプロセスの製品についても、継続して新規装置参入を目指してまいります。 また、中国市場においては、2021年以降の積極的な設備投資の反動から装置の稼働率が上がらず、新規投資も停滞しておりますが、今後期待出来る28nm以下の先端半導体投資に向けて、新規開発装置であるBW3500の販売に注力し、既存の顧客との関係を維持しつつ、現地装置メーカーとの競合を避け、日系競合メーカーからの装置切替を目指してまいります。2025年9月に新必思半導体科技(南通)有限公司へ持分比率24.0%の出資を行っております。また、新規及び既存の設備投資を継続する半導体メーカーに対し、中国製装置の投入などに対応するため、2025年9月にを強化してまいります。 最後に、当社グループとしては、これまで売上の90%以上をバッチ式洗浄装置としてきましたが、バッチ式洗浄装置の売上は維持しつつ、今後の成長については、新たな革新的枚葉式洗浄装置にて市場シェアを獲得することで売上拡大を目指すよう計画しております。日本の最先端半導体の製造を計画しているファウンドリとはすでに革新的枚葉式洗浄装置の共同開発最終段階にあり、加えて日本の世界的センサー半導体メーカー、台湾の世界的ファウンドリ等からも、当基礎開発を終えた環境に優しい革新的な枚葉式洗浄装置に対し、採用検討のお声掛けを頂いており、これらを装置納入実績に繋げるべく活動を強化しております。 ② コスト改善戦略 ここ数年の急激な受注増加に対応すべく、また、突発的な需要の減少といったリスクも考慮し、製造における外部委託施策を積極的に進め、フレキシブルで効率的な生産体制の構築を進めてまいります。具体的には、BW3000にて中国向けなど標準的な仕様の装置は外部での(中国製作含む)OEM製作に切り替え、当社及び韓国製造子会社ではカスタマイズ度の高いBW3000及び今後の主力となるBW3700、BW3500を生産することにより、効率を高め、短納期対応、コストの削減を図っております。 顧客からの納期短縮要請に対応すべく、各ユニットの標準化を図り、社内での先行製作、外注先でのOEM製作を進めております。併せて、納期のかかる石英部材、架台製作については、近隣の地域に拘らず海外まで含めて、新たな仕入先の開拓を進めております。 また、2024年1月より営業部隊とは別に、SD(システムデザイン)部を立ち上げ、設計段階から当社主導で製品仕様を顧客へ提案することにより、個々の顧客に対し最適な仕様、且つ大幅なコストダウンを実現するよう進めております。 ③ その他 安定した経営基盤を構築すべく、半導体関連事業においては、装置市況が悪化した時期においても売 上、利益を確保するため、顧客に納入済みの装置の性能改善及び安定性向上の提案や保守メンテナンス サービスを行うフィールドサービス事業を日本のみならず海外においても積極的に展開しております。 また、今後安定して利益を確保するため農産物生産事業(以下、「アグリ事業」といいます。)に取 り組んでおります。詳しくは、「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ④新規事業の 創出」に記載しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 中長期的な会社の経営戦略の実現を果たすため、当社グループは下記の課題に取り組んでまいります。 ① 顧客基盤の拡大 当社の半導体関連事業の主力市場である韓国市場において、日韓の貿易問題に端を発する韓国国内での装置製造ニーズをチャンスと捉え、韓国での製造拠点となる現地法人J.E.T. Korea Co., Ltd.を設立し、2021年7月には初号機を製造、出荷し、2023年度には8台、2024年度2台、2025年度1台の装置を製造いたしました。2026年1月1日付けにて当社韓国支社へ事業譲渡し、今後は装置立上、装置改造工事等に注力し、お客様とのコミュニケーションを更に深め、主要顧客から新規プロセス装置を受注することが、最も重要な課題であると認識しております。 中国市場においては、当社グループの売上、シェアを確保していくための対応が重要になっております。2022年に開設したテクニカル・センターの有効活用に加え、中国市場向けに新たな装置BW3500を提案、また中国製装置による拡販施策を実行してまいります。 また、米国の対中国の半導体の輸出規制の強化により、米国や日本国内への半導体工場の投資が進んでおり、米国においては新たな顧客への洗浄装置納入を目指し、米国現地法人「JET AMERICA INC.」(連結子会社)(当社100%出資)を2023年10月に設立し、2024年1月には活動を開始、ガラスインターポーザー向け洗浄装置の商談を獲得し、2025年に売上計上、今後とも更なる拡販に努めてまいります。また、日本においても、2024年1月より新たに洗浄装置の営業部隊を立ち上げ、最先端プロセスへの対応では革新的な枚葉式洗浄装置を最先端半導体の製造を目指すファウンドリ向けに納入し、メモリー向け及びセンサー半導体向け等、新たな顧客の開拓にも取り組みを開始しております。 ② 人材の確保・育成 技術革新の激しい半導体洗浄装置業界において事業を継続し、今後も成長を続けるためには、高度な専門技術をもったエンジニア等の人材の確保と育成が必須であると考えております。国内においては、毎年3~5名程度の新入社員の採用を継続して行うこととしており、早期育成に努めておりますが、エンジニアについては、国内、海外ともに優秀な人材が不足しており、インターンシップへの取り組み、海外人材の採用など積極的な採用活動を継続していきます。 ③ 内部管理体制の強化 当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置付け、取締役会による業務執行の監督と監査役による経営監視体制を構築し、さらに社外取締役による特別委員会を設置、また内部監査室による監査にあたっては各部署の業務活動全般に関して、職務分掌、職務権限、社内諸規程に基づき内部統制及びコンプライアンスの観点から監査を行うなど、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する様、一層の体制整備、運用の強化を図ってまいります。なお、親会社からの役職員の受入等はなく、当社グループの方針・政策決定及び事業展開については、当社独自の意思決定によって進めております。 ④ 新規事業の創出 安定した経営基盤を構築すべく、半導体関連事業以外でも今後成長が見込まれる事業への取り組みを行っております。アグリ事業については、株式会社OSMICがFC展開していたオスミック農産物生産事業を採用し、2020年11月には計画どおり初出荷を実現し、2023年度には年間約22トンの生産・出荷をいたしました。また、2021年10月には、独立した法人として個別採算管理を徹底すること、責任の明確化を図ることとともに、本事業の収益力及び競争力を向上させるため、株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリを設立いたしました。2022年1月より株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリにてアグリ事業を行っており、従業員の人材育成に取り組み、生産技術の向上や更なる品質向上を目指しております。なお、当面は農地所有の計画がないため、2024年6月に議決権の所有割合を100%とし、本書提出日現在では農地所有適格法人の要件を充足しておりません。 ⑤ 資金調達 当社製品である半導体洗浄装置は、受注生産で装置製作を行っております。受注後に装置製作に必要な部材等を調達して、その後装置を製作し、出荷時までに装置価格の90%相当額を回収するため、一定の運転資金が必要となります。当社は取引金融機関とコミットメントライン契約を締結する等、必要かつ十分な資金を柔軟に調達できる体制を整えております。 ⑥ 会計不正の再発防止 当社は、一部の過年度会計処理について、売上計上時期(2023 年 12 月期及び 2024 年 12 月期)に関する事実関係の調査などに加え、新たに確認すべき事項が発生していたことから、当社と利害関係のない外部専門家である弁護士 及び公認会計士によって構成された特別調査委員会を設置し、調査を進めてまいりました。当社は、特別調査委員会から2026年4月30日に調査報告書を受領し、その結果、当社において、2022 年 12 月期から 2024 年 12 月期にかけて、複数の半導体洗浄装置の売上計上時期を不正に操作する会計不正(意図的な財務諸表の虚偽表示をいう。)が行われたことが判明いたしました。 今後、当社は特別調査委員会の調査結果を真摯に受け止め、再発防止策の提言に沿って具体的な再発防止策を策定し、公表する予定です。これらの施策を着実に実行すると共に、適正な内部統制の整備及び運用のさらなる強化に取り組み、内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図ることが重要であると考え、再発防止に努めてまいります。
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会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場環境 ①半導体市場変動による影響 半導体市場は急激な技術革新や半導体を使用するデバイスの爆発的普及等により大幅に成長する反面、需給バランスの悪化から価格が下落し市場規模が一時的に縮小する等、好不況の波にさらされてきました。当社グループでは、当社の有する技術開発力を発揮できる半導体洗浄装置の製造・販売に経営資源を集中させることにより、高い利益率を獲得するとともに、継続的に利益を生み出せるよう、主力の半導体洗浄装置におきましては顧客の投資動向を注視し、既存顧客の投資案件での占有率向上と新規顧客の獲得に努めております。また、半導体市況が悪化した場合でも安定した経営基盤を構築するため、半導体洗浄装置以外の事業に進出する等、構造改革にも積極的に取り組んでおります。 しかしながら、米中対立や輸出規制強化、台湾情勢の不透明感により、サプライチェーンの分断リスクが顕在化しており、供給制約や地政学的リスクにより、価格変動や納期遅延が発生する可能性があります。当社は、顧客投資動向を注視し、主要顧客との関係強化と新規顧客開拓を進めるとともに、装置納入スケジュールの集中や駆け込み需要にも対応できる体制を整備していますが、予期せぬ半導体市場の縮小や地政学的混乱により、受注取消、在庫増加、貸倒損失、供給不足等が発生する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②特定顧客への取引集中による影響 当社グループの連結売上高に占めるSamsung Electronics Groupに対する売上高の割合は、同社の大型案件進展により、ZEUS Co., Ltd.経由を含め2023年12月期30.5%、2024年12月期30.0%、2025年12月期36.9%と増加傾向です。同社グループとは、当社が事業を譲り受けたエス・イー・エス株式会社の時代から長年にわたり良好な取引関係を保っており、同社グループから求められる性能や品質、納期を充たした製品やサービスを通じて、継続的かつ安定的な取引関係を構築しております。また、当社の営業担当者を顧客別に配置することにより、主要顧客との良好な関係は維持しつつ、他の既存顧客や新規顧客との連携を強化し、さらに幅広いニーズを取り込むことで顧客基盤の拡大に努めております。 しかしながら、同社グループの大規模設備投資実施計画の変更、大口受注に対する値引き要請に伴う収益圧力が強まっています。さらに、米国の対中輸出規制や韓国企業への技術供与制限など、地政学的リスクが顧客の投資計画に影響を与える可能性があります。当社は、顧客基盤の分散化を進め、主要顧客との関係維持と新規顧客獲得を両立させることでリスク低減を図っています。 ③研究開発による影響 当社グループは、半導体製造工程における洗浄技術、熱処理技術、乾燥技術等の最先端技術について積極的な研究開発を継続的に取り組んでおります。研究開発により得られた最先端の技術を搭載した新製品を早期に市場投入することにより、半導体洗浄装置において一定の市場シェアと高い利益率を獲得してきました。研究開発の要となる当社の技術開発セクションは、顧客ニーズを聴き取り、開発テーマを決定するセクションとなる「技術企画室」と、決定された開発テーマを具現化するセクションとなる「技術開発部」とに分かれており、タイムリーかつ迅速な研究開発が行える体制を整えております。 しかしながら、研究開発の遅延による新製品投入タイミングの遅れ等の影響によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)コンプライアンス ①安全に関する影響 当社グループは、研究開発・製造・販売・サービス・管理等の各種業務の遂行において、安全や健康に対する配慮を常に念頭において行動するという基本理念のもと、当社グループ製品の安全性の向上や健康への影響排除のために積極的かつ継続的に努力しており、SEMIスタンダード(注)に準拠した製品仕様とすること等により、当社グループ製品の安全性向上に努めております。 しかしながら、未知の技術領域や複雑なプロセスが増加し、予期せぬ不具合や安全性等のリスクが高まっています。品質問題が顕在化した場合、顧客の生産計画に影響を与え、補償費用や再設置工数の増加により、当社グループの収益性に影響を及ぼす可能性があります。 (注)SEMI(エレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会)が定めた「半導体製造装置」の設計に際してのガイドライン。 ②品質に関する影響 当社グループは、研究開発により得られた最先端技術を新製品に搭載し、早期に市場に投入することとしております。また、品質保証体制につきましては、品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001の認証取得を含めたサービス体制の確立に努めると同時に、当社グループと取引のあるサプライヤーに対して品質監査を実施することにより、品質向上に努めております。 しかしながら、当社グループの製品が最先端技術製品である等の原因によって、未知の分野の開発技術も多く存在し、予期せぬ不具合の発生等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③安全保障貿易管理に関する影響 当社グループでは、海外への製品・部品の輸出や技術の提供を行うため、「外国為替及び外国貿易法」とその関連法令に則った貿易管理業務を行っております。また、当社グループが製造する装置を構成する部品の一部には、兵器の開発に利用できる等軍事的に転用されるおそれのある機微品目が含まれており、当社グループではそれら品目についても迅速な輸出が行えるよう、内部管理体制を整備し「特別一般包括輸出・役務(使用に係るプログラム)取引に関する許可(注)」を取得しております。 しかしながら、法改正や規制強化が実施された場合、より厳格な管理のための工数や費用が増加するほか、当社からの輸出が制約を受ける可能性があります。また、法改正により特別一般包括許可の適用範囲が変更された場合や、世界各国の経済安全保障政策が強化され当社顧客が法規制や制裁の対象となった場合、規制対象となった地域や顧客への輸出制限やリードタイムの長期化、資金決済が滞る等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (注)当該輸出許可の輸出許可番号は、HBIT-GL-23-S100005で、その有効期限は、2027年2月5日であります。当該輸出許可を受けた者が法令若しくは許可の条件に違反したとき、申請者若しくは許可の要件を満たさなくなったとき又は国際的な平和及び安全の維持の観点から必要があると認めるときは、経済産業大臣が当該許可を取り消すことがあります。また、許可の条件で規定されている場合の他、国際的な平和及び安全の維持の観点から必要があると認めるときは、経済産業大臣が定める期日から当該許可の全部又は一部の効力を失う旨の通知を行うことがあります。当社は、当該輸出許可の継続に支障を来す要因は発生しておりません。 ④知的財産権に関する影響 当社グループは、製品の差別化と競争力強化のために、最先端技術の研究開発に積極的かつ継続的に取り組み、多くの独自技術を創出し、その独自技術を知的財産権として確立しております。また、技術開発に携わる役職者を事務局とした知的財産権委員会を設置し、知的財産権に関するリスク排除に努めております。 しかしながら、先端半導体技術の国際競争が激化し、特許紛争やクロスライセンス交渉の複雑化が進んでいます。意図せぬ第三者権利侵害や、輸出規制に伴う技術共有制約が発生した場合、研究開発の遅延や訴訟費用増加により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)事業継続計画 ①生産拠点集中による影響 当社グループは、岡山県浅口郡里庄町の本社工場にて製品の生産を集中しております。行政機関が発行した防災マップにおいては、災害被害が想定されたエリアではありません。また、地域行政への寄附により地域防災に積極的に関与しており、災害発生時の影響を最小限に食い止めるべく努めております。 しかしながら、半導体市場の急速な需要変動や地政学的緊張により、協力会社の生産能力逼迫や輸出規制の影響を受ける可能性があります。地震等の自然災害や火災・爆発等事故に加え、協力会社が規制対象となった場合、契約継続が困難となり、生産遅延や停止が発生するリスクがあります。当社は協力会社の地域分散と代替供給網の確保を進めていますが、供給制約が長期化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②外注先への依存による影響 当社グループは、製品の生産にあたり、外注先に製造業務を委託している工程が多数あり、重要工程の製造業務に係る外注先については、既存の外注先に加えて、異なる地域における新たな外注先を開拓し、マルチベンダー化を図ることで、安定的な製造体制の確立に努めております。 しかしながら、地震等の自然災害や火災・爆発等の不慮の事故により外注先が被災した場合や計画どおりに外注先を確保できない場合、あるいは、既存の外注先との契約を継続できない場合、生産活動が一時的に停止又は遅延し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)資金調達 ①借入契約に関する影響 当社の借入金に係る契約のうち一部の契約には、各年度の末日の連結及び個別の純資産の額、及び、連結及び個別の経常損益に関する財務制限条項が付されております。そのため、財務制限条項に抵触し、借入先金融機関からの請求があった場合は、当該借入金について期限の利益を喪失する可能性があり、一括返済の義務を負った場合には、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)親会社との関係 本書提出日現在、ZEUS Co., Ltd.(韓国取引所(KOSDAQ)上場)は、当社の議決権の66.3%を保有する親会社でありますが、当社グループの方針・政策決定及び事業展開については、当社独自の意思決定によって進めております。また、2021年12月期以降、当社グループは売上高・利益ともに親会社グループでの占める割合は高くなっておりますが、当社グループの業績が半導体市況の好況を受けた結果であり、一時的であると考えております。 親会社グループの中には当社以外に半導体洗浄装置を開発・製造・販売する会社はなく、また親会社が製造・販売する半導体洗浄装置は当社からライセンス供与した一般的な枚葉式洗浄装置に限定しており、当社が開発・製造・販売するバッチ式洗浄装置や特殊枚葉式洗浄装置とは使用されるプロセスが異なることから、当社グループと親会社との間には、事業の棲み分けがなされ、競合関係もありません。また親会社とは、当社の自主性の尊重や当社の東京証券取引所スタンダード市場の上場を維持すること、当社の少数株主の利益を不当に害することのないよう、当社の経営方針及びガバナンス体制に関する合意書を締結しております。 なお、資本関係、取引関係及び人的関係については以下のとおりであり、これらについて変動又は問題が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 イ.資本関係について 当社は、自らの経営責任を負って独立した事業経営を行っておりますが、当社の親会社であるZEUS Co., Ltd.は当社の議決権の66.3%(本書提出日現在)を所有しており、当社は同社の連結子会社となっております。当社の経営判断において親会社の承認を必要とする取引や業務は存在しませんが、親会社は当社の株主総会における取締役の任免等を通じて当社の経営判断に影響を及ぼし得る立場にあることから、議決権の行使にあたり、親会社の利益は、当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。また、親会社の経営方針の変更や経営状態の悪化等により、当社グループに対して要求等があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.取引関係について 当社グループと親会社との主な取引については、「取引基本契約書」「取引基本契約書に関する付帯覚書」「業務委託契約書」等に基づき履行されております。 当該契約書等には親会社からの調達品や販売支援等に関する条件が定められております。当社は、親会社との取引を今後も継続する方針でありますが、取引継続の是非及び取引条件の妥当性については、社外取締役及び社外監査役で構成する特別委員会で審議し、独立第三者との取引と同等であり少数株主の利益を損なうものではないことを確認しております。また、親会社への委託業務が困難となる場合に備え、韓国現地法人での業務範囲を拡大しております。本書提出日時点において親会社との取引方針や取引条件に変化は生じておりませんが、今後の市場環境の変化等により取引条件が変更となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2025年12月期における親会社との主な取引内容は、下表のとおりであります。 種類   会社等の名称   資本金又 は出資金   事業の内容 又は職業   議決権等 の所有 (被所有) 割合(%)   関連当事者 との関係   取引の内容   取引金額 (百万円)   科目   期末残高 (百万円) 親会社   ZEUS Co., Ltd.   百万ウォン15,530   半導体、液晶用各種製造装置の製造   (被所有)直接66.3   営業取引   製品の販売材料仕入等   1,083456   売掛金前受金買掛金   122238 ハ.人的関係について 本書提出日現在、親会社からの役員の派遣、親会社への出向者及び親会社からの受入出向者等の人的関係はありません。 (6)その他 ①人材に関するリスク 当社グループは、専門性の高い知識や技術を要する半導体洗浄装置を主な製品としており、当社グループの成長や業績は人材に大きく依存します。そのため、経営者や高度専門技術者等、優秀な人材を採用及び育成するとともに、人材が継続して働くことができる環境を整備することが重要となります。当社グループが優秀な人材を採用又は育成することができない場合、また人材の流出を防止できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②為替変動による影響 当社グループは、海外輸出による売上の比率が高いため、為替リスクを避けるため円建て取引を基本としております。当社グループでは、為替予約等により急激な為替変動のリスクをヘッジする予定ですが、特に、韓国ウォンや人民元に、想定を超える為替変動が起こった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③その他のリスク 当社グループは、韓国、中国、台湾をはじめとした諸外国の顧客を相手にグローバルに事業展開をしております。グローバルに事業展開する他社同様に、世界経済の変動や米中貿易摩擦等の通商問題、ロシアによるウクライナ侵攻等の紛争・戦争・テロの発生、大規模な自然災害や感染症の発生等、不可抗力な事象により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、近年強化されている米国の対中国半導体輸出規制は、中国における先端半導体製造能力の抑制を目的とし、米国原産品や米国製品を一定割合組込んだもの、米国由来の技術を用いて作られたものが、先端半導体製造用途向けや特定企業向けに輸出されることを規制するものです。当社製品は日本又は韓国製であり、また、米国産品の組込比率が25%以下であることから、米国輸出管理規則の規制対象外であります。したがって、現時点では中国顧客向けに当社装置を輸出することは可能であり、当社グループの業績への影響は軽微であります。ただし、今後米国製品の組込比率要件が変更される場合は、中国への製品輸出又は中国での装置立上業務が困難になり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,543字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、消費動向は改善されつつあり緩やかな成長も見られますが、依然として米国政府の通商政策の影響など不確実性の高い環境下での推移が続いており、不透明な状況が継続しております。 その中で、当社グループが属しております半導体業界におきましては、エレクトロニクス製品等の世界的な消費停滞が継続しており、特に中国市場においては、ここ数年間の成熟世代半導体向け新規設備投資増強の影響もあり、ファウンドリの設備稼働率は停滞しております。一方、メモリーにおいては、DRAM及びNANDフラッシュの価格が上昇に転じ、データセンター向け投資に伴うAIサーバー向け需要は継続しております。このような状況のもと、半導体製造装置市場は、成熟世代半導体向け装置については停滞感が継続している一方、生成AIに関連した先端半導体向け装置については、高水準の設備投資が継続しております。 このような経営環境のなか、当社グループにおきましては、日本向け洗浄装置の立上は客先の都合により翌期へと延期されましたが、韓国メモリーメーカー向けにおいては一部装置において前倒しで立上が完了し、中国向け洗浄装置についても計画通り立上が完了しました。ただ、前年からは大きく減収となり、また利益につきましても、中国市場にて国産メーカーと競合の上受注した案件、開発要素の多い新規案件など利益率の低い案件を計上したことに加え製品の棚卸評価損等の計上により営業利益、経常利益は大きくマイナスとなり、親会社株主に帰属する当期純利益については、繰延税金資産の取り崩しに伴う法人税等調整額の計上等も加わり、当連結会計年度の業績としては厳しい結果となりました。 以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高146億62百万円(前年同期比24.1%減少)、営業損失14億93百万円(前年同期は営業利益10億87百万円)、経常損失15億75百万円(前年同期は経常利益9億60百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失23億36百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億40百万円)となりました。 なお、当社グループにおける報告セグメントは半導体事業のみであり、開示情報としての重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 ②財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は181億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ63億19百万円減少しました。これは主に「商品及び製品」及び「仕掛品」の減少によるものであります。 有形固定資産は11億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億19百万円増加しました。 無形固定資産は1億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ0百万円増加しました。 これらの結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ65億13百万円減少し、195億12百万円となりました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は55億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ39億2百万円減少しました。これは主に「短期借入金」及び「前受金」の減少によるものであります。 固定負債は42億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億28百万円減少しました。これは主に「長期借入金」の減少によるものであります。 これらの結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41億30百万円減少し、97億92百万円となりました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ23億82百万円減少し、97億20百万円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億5百万円減少し、当連結会計年度末には20億13百万円となりました。 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は30億80百万円(前年同期は13億90百万円の使用)となりました。これは主に「棚卸資産」の減少による資金の増加によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は4億20百万円(前年同期は3億2百万円の獲得)となりました。これは主に「有形固定資産の取得」による資金の減少によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は27億78百万円(前年同期は3億92百万円の獲得)となりました。これは主に「短期借入金」の減少による資金の減少によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 当社グループは、市場の変化に柔軟に対応して生産活動を行っており、生産の実績は販売の実績と傾向が類似しているため、記載を省略しております。受注の実績については、短期の受注動向が顧客の投資動向により大きく変動する傾向にあり、中長期の会社業績を予測するための指標として必ずしも適切ではないため、記載しておりません。 販売実績 第17期連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前年同期比(%) 半導体事業   14,631   75.9 その他   30   71.7 合計   14,662   75.9 (注) 1.主な地域別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 地域   第16期連結会計年度(自 2024年1月1日  至 2024年12月31日)   第17期連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 販売高(百万円)   割合(%)   販売高(百万円)   割合(%) 中国   11,665   60.4   6,525   44.5 韓国   6,366   33.0   6,338   43.2 米国   -   -   690   4.7 台湾   797   4.1   294   2.0 日本   325   1.7   262   1.8 その他   161   0.8   549   3.8 合計   19,316   100.0   14,662   100.0 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先   第16期連結会計年度(自 2024年1月1日  至 2024年12月31日)   第17期連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 販売高(百万円)   割合(%)   販売高(百万円)   割合(%) Samsung Electronics Co., Ltd.   4,069   21.1   4,664   31.8 Guangzhou CanSemi IC Manufacturing (Phase III) Co., Ltd.   -   -   1,979   13.5 ZEUS Co., Ltd.   2,017   10.4   1,160   7.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討 経営者の視点による当社における経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 今後の経済環境は、消費動向は改善されつつあり緩やかな成長も見られますが、依然として米国政府の通商政策の影響など不確実性の高い環境下での推移が続いており、不透明な状況が続くと予想しております。 当社グループを取り巻く事業環境では、エレクトロニクス製品等の世界的な消費停滞が継続しており、特に中国市場においては、ここ数年間の成熟世代半導体向け新規設備投資増強の影響もあり、ファウンドリの設備稼働率は停滞しております。一方、メモリーにおいては、DRAM及びNANDフラッシュの価格が上昇に転じ、データセンター向け投資に伴うAIサーバー向け需要は継続しております。このような状況のもと、半導体製造装置市場は、成熟世代半導体向け装置については停滞感が継続している一方、生成AIに関連した先端半導体向け装置については、高水準の設備投資が継続すると予想しております。 このような経営環境のなか、当社グループにおきましては、DRAMの微細化や積層数増加によるHBMの容量拡大、NANDフラッシュの3D構造の更なる高層化等に対応し、積極的な投資を実行する韓国メーカーに対し、米国市場等新たな地域でのサービス体制の構築、新たな洗浄装置の提案などの対応を強化してまいります。また、米国子会社(JET AMERICA INC.)にて、米国市場の新規顧客開拓に取り組んでおり、日本市場においては、最先端プロセスへの対応では実績を積み上げつつ、加えて業界内での同業各社との共創にも取り組み、新たな顧客の開拓を進め、中国市場においては、新規及び既存の設備投資を継続する半導体メーカーに対し、中国製装置の投入などの対応を強化してまいります。 以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、中国ファウンドリ向け装置の販売台数が前年と比べ減少したこと等により、売上高は146億62百万円(前期比24.1%減少)と減収となり、営業損失は14億93百万円(前年同期は営業利益10億87百万円)、経常損失15億75百万円(前年同期は経常利益9億60百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失23億36百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億40百万円)と減益となりました。 なお、財政状態の詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 セグメントごとの生産・受注・販売の実績、地域ごとの販売実績、主な相手別の販売実績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④生産、受注及び販売の実績」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、44億71百万円増加の30億80百万円の収入を得ております。その主な要因は、棚卸資産の減少による資金の増加によるものであります。支出につきましては、税金等調整前当期純利益の減少等によるものであります。 投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、7億22百万円減少の4億20百万円の資金を使用しております。その主な要因は、有形固定資産の取得による資金の減少等によるものであります。収入につきましては、定期預金の減少等によるものであります。 財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、31億71百万円減少の27億78百万円の資金を使用しております。その主な要因は、短期借入金の減少によるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、経営環境や金利動向を考慮しながら、「必要な資金を、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐え得る流動性維持のため、シンジケート銀行団及び個別行との相対契約にて、総額65億円のコミットメントライン契約を締結し、不測の流動性リスクに備えております。 資金調達手段としましては、長期運転資金及び設備投資資金につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入金を基本とし、短期資金需要につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入金を基本としております。金融機関からの借入につきましては、グループ会社で一元化することにより、有利子負債の削減、安定的かつ効率的な資金調達を心掛けております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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