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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.69-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

オプトラン

OPTORUN CO.,LTD.6235 · Prime · 機械

光学薄膜装置専業メーカー。スマホ・車載・光通信向けに、蒸着・スパッタ・ALD方式の成膜装置を提供し、プロセスノウハウで差別化。

概要

オプトランは1999年設立の光学薄膜成膜装置メーカーである。スマートフォンのカメラモジュールや筐体、車載カメラ、光通信用フィルタなどに使われる各種コーティングを施す装置を製造・販売する。2025年12月期の売上高は約339億円、従業員数は620名。東京証券取引所プライム市場に上場している。

成膜装置に特化した単一セグメントの事業

同社グループの事業は成膜装置事業の単一セグメントで構成される。スマートフォン、自動車、光通信、LED、AR/VRなど多様な最終製品向けに光学薄膜を形成する装置を製造販売する。装置の販売に加え、成膜プロセスに関するアドバイスやソリューション提供を強みとし、顧客は光学薄膜成膜メーカーや最終製品メーカーである。2025年12月期の売上高は33,861百万円、営業利益は3,334百万円であった。

スマートフォンから車載・光通信へ広がる用途

成膜装置の主な用途はスマートフォンのカメラモジュールやタッチパネル、筐体加飾であるが、近年は車載カメラやヘッドアップディスプレイ、光通信用DWDMフィルタ、LED照明、生体認証センサ、監視カメラなどへ市場が拡大している。同社は光学、半導体光学、電子デバイスの3つのコア事業領域を掲げ、光電融合関連のシリコンフォトニクス分野への展開を中長期目標とする。

日本と中国を二軸とするグローバル拠点

本社は埼玉県鶴ヶ島市に置き、東京オフィスを東京都中央区に有する。生産は中国の光馳科技(上海)有限公司に移管しており、台湾の光馳科技股份有限公司でも生産・研究開発を行う。販売子会社としてOptorun USA, INC.(米国)を、設計サービス子会社としてAfly solution Oy(フィンランド)を持つ。2025年にはベトナムにOptorun Vina Company Limitedを設立し、サプライチェーンの分散を進めている。

売上高は増収も利益率は変動する財務構造

2025年12月期の売上高は前年比4.5%増の33,861百万円となったが、営業利益は49.2%減の3,334百万円に落ち込んだ。要因は利益率の高いALD装置販売の減少や棚卸資産評価損の計上である。売上原価率は66.2%と前年から11.0ポイント上昇した。純利益は2,959百万円で53.4%減。一方、受注高は40,993百万円と前年比26.7%増、受注残高も31,290百万円と29.5%増加しており、将来の収益基盤は拡大している。

業界の中での役割は光学薄膜成膜装置メーカー。成膜装置の製造販売に加え、成膜プロセスのアドバイスを含むソリューションを提供。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
339億円
営業利益
33億円
営業利益率
9.7%
純利益
30億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01光学薄膜成膜市場(スマートフォン・自動車・光通信等)主力

スマートフォンのカメラモジュール・タッチパネル・筐体加飾、車載カメラ・ヘッドアップディスプレイ、光通信用フィルタ、LED、AR/VR、生体認証センサ、監視カメラなど、各種光学部品にコーティングを施すための成膜装置を製造販売。顧客は光学薄膜成膜メーカーや最終製品メーカー。成膜方式は蒸着・スパッタ・ALDをカバーし、プロセスノウハウを強みとする。

主な製品・サービス7
光学薄膜形成装置(OTFCシリーズ)
イオンビームアシスト蒸着方式。IRカットフィルタ、帯域フィルタ、ARコーティング向け。スマホ・車載カメラ・監視カメラなどに使用。
防汚膜成膜装置(Gener-2350)
イオンビームアシスト蒸着方式。スマートフォンのタッチパネルに防汚膜と反射防止膜を形成。
反応性プラズマ成膜装置(RPDシリーズ)
反応性プラズマ方式。LED照明・LED光源向けにITO膜、AlN膜など高性能な機能膜を成膜。
光学膜用スパッタ成膜装置(NSC-15)
スパッタリング方式。スマホ・タッチパネル・筐体・カメラモジュール・生体認証向けの反射防止膜やIRカットフィルタを成膜。
半導体光学膜用スパッタ成膜装置(OWLS-1800)
スパッタリング方式。半導体ウェハー上に反射防止膜やIRカットフィルタを成膜。スマホ・カメラモジュール・生体認証向け。
プラズマ原子層堆積装置(ALDER)
原子層堆積(ALD)方式。スマホカメラモジュールの反射防止膜、リチウムイオン電池、ミニLED、マイクロLED向け。
超多層薄膜形成装置(SPOC-1100T)
イオンビームアシスト蒸着方式。光通信用DWDMモジュール向け狭帯域フィルタを成膜。

製品と技術

蒸着方式の主力OTFCシリーズと防汚膜装置

OTFCシリーズはイオンビームアシスト蒸着方式による光学薄膜形成装置で、IRカットフィルタ、帯域フィルタ、反射防止コーティングを目的とする。スマートフォン、車載カメラ、監視カメラ、デジタルカメラ、プロジェクター向けに幅広く使われる。同じ蒸着方式のGener-2350はスマートフォンのタッチパネル向けに防汚膜と反射防止膜を形成する専用機であり、タッチパネルの指紋付着防止と視認性向上に寄与する。

スパッタ方式で広がる半導体光学向けライン

NSC-15はスパッタリング方式の光学膜用成膜装置で、スマートフォンの筐体加飾膜やカメラモジュールのIRカットフィルタ、生体認証用N-IRフィルタなどを成膜する。半導体ウェハー上に成膜するOWLS-1800は、スマホカメラモジュールや生体認証センサ向けに反射防止膜やIRカットフィルタを形成する。これらの装置はスパッタ方式の特徴である膜質の均一性と密着性を生かし、高性能な光学薄膜を実現する。

ALDとRPDが担う機能膜と新興応用

プラズマ原子層堆積装置(ALDER)はALD方式で、原子層単位で膜を積むため極薄で高精度な反射防止膜や保護膜を形成できる。スマートフォンカメラモジュールのほか、リチウムイオン電池やミニLED、マイクロLEDへの応用が期待される。反応性プラズマ成膜装置(RPDシリーズ)はITO膜やAlN膜などLED照明・光源向けの高性能機能膜を成膜し、発光効率向上に貢献する。両方式とも差別化技術として同社の成長を支える。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

機械セクター中堅、高収益だが利益率急減に注意

同社は機械セクターで、2024年12月期は営業利益率20.4%と高収益。売上高は324億円と、三浦工業や日本製鋼所に比べ規模は小さいが、前澤ホールディングスなどと競合。しかし2025年12月期は利益率9.7%と急減予想で、収益性の変動が課題。

強み

  • 2024年12月期は営業利益率20.4%と業界トップクラス。
  • 売上高は300億円超と中堅規模で、一定の市場シェアを持つ。
  • 製品の専門性が高く、競争力の源泉。
  • 高収益・安定売上に支えられ、財務体質は良好。

課題

  • 2025年12月期の営業利益率が20%→10%と半減予想、収益悪化が懸念。
  • 同業他社との競合により、価格競争や案件減少の可能性。
  • 売上高が横ばい傾向、これ以上の成長が見込みにくい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体製造装置の時価総額近傍。太字がオプトラン

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16315TOWA1,648億円35.9倍
26941山一電機1,642億円15.3倍
36486イーグル工業1,500億円13.9倍
46254野村マイクロ・サイエンス1,346億円33.7倍
55911横河ブリッジホールディングス1,284億円13.6倍
66235オプトラン1,100億円54.2倍
76258平田機工1,097億円17.1倍
85351品川リフラ969億円3.6倍
97745A&Dホロンホールディングス760億円12.6倍
106387サムコ660億円38.0倍
117717ブイ・テクノロジー539億円22.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体製造装置)に従っています。

会社の歴史

沿革 34件

東京都大田区で創業した1999年

1999年8月、東京都大田区に各種光学成膜装置の製造販売を目的として設立された。創業直後の1999年9月には埼玉県川越市に第1工場を新設し、2000年5月には本社を川越市に移転した。同年3月には光通信用多層膜フィルタ成膜装置(NBPF)の販売を開始し、光通信市場への参入を果たした。設立から2年足らずで製品投入と拠点整備を同時に進め、事業基盤を固めた。

中国・台湾への生産移管で国際化した2000年代

2000年12月に中国に光馳科技(上海)有限公司を設立し、成膜装置部品の製造販売を開始。2007年8月から光学薄膜装置の生産を本社工場から上海工場へ順次移管し、コスト競争力を高めた。2013年には台湾に光馳科技股份有限公司を設立し、生産・研究開発拠点を拡充。同年には中国国内営業会社として光馳(上海)商貿有限公司も設立している。2014年には米国にOptorun USA, INC.を設立し、販売網をグローバルに広げた。

製品ラインナップ拡充と東証一部上場の2010年代

2011年に反応性プラズマ成膜装置RPDシリーズ、2014年に光学膜用スパッタ成膜装置NSC-15、2017年にNSC-2350を販売開始し、成膜方式を蒸着・スパッタ・ALDと多様化した。2017年12月には東京証券取引所市場第一部(現プライム市場)に株式を上場。2018年から2019年にかけてはフィンランドのAfly solution Oyや中国の成膜関連企業への出資を実施し、成膜事業の領域拡大を図った。

半導体光学と新市場開拓に踏み出した2020年代

2020年に超多層薄膜形成装置SPOC-1100Tを販売開始し、光通信向け狭帯域フィルタの需要に対応。2021年には光学デバイス向けドライエッチング装置DEGシリーズを投入し、成膜以外の工程にも事業を拡大した。2023年にはナノリソティックス株式会社を設立し、精密加工装置分野に進出。2024年には東京オフィスを開設し、2025年にはAIメカテック株式会社に出資してフラットパネル・ディスプレイ製造装置や半導体パッケージ製造装置の開発に乗り出した。

年表34件を開く

1990年代

  • 1999年8月創業東京都大田区に各種光学成膜装置の製造販売を目的として当社設立
  • 1999年9月埼玉県川越市に第1工場新設

2000年代

  • 2000年3月光通信用多層膜フィルタ成膜装置(NBPF)販売開始
  • 2000年5月本社を埼玉県川越市に移転
  • 2000年12月成膜装置部品製造販売を目的に光馳科技(上海)有限公司(現 連結子会社)を設立
  • 2001年1月IAD光学薄膜形成装置OTFCシリーズ販売開始
  • 2001年4月生産能力拡張を目的に本社工場に第2工場新設
  • 2004年10月光馳科技(上海)有限公司が上海市内の新工場竣工に伴い移転
  • 2006年5月汎用型光学薄膜形成装置Generシリーズ販売開始
  • 2007年8月光学薄膜装置の生産を本社工場から光馳科技(上海)有限公司に順次移管
  • 2009年10月光学膜用スパッタ成膜装置HSP-1650販売開始

2010年代

  • 2011年9月反応性プラズマ成膜装置RPDシリーズ販売開始
  • 2013年1月中国国内営業取引の拡充を目的に光馳(上海)商貿有限公司(現 連結子会社)を設立
  • 2013年9月生産・研究開発の拡充を目的に光馳科技股份有限公司(台湾)(現 連結子会社)を設立
  • 2014年8月販売体制の拡充を目的にOptorun USA, INC.(現 連結子会社)を設立
  • 2014年9月光学膜用スパッタ成膜装置NSC-15販売開始
  • 2017年2月光馳科技股份有限公司(台湾)が生産・研究開発の拡充を目的に台湾苗栗県に新工場を取得
  • 2017年3月光学膜用スパッタ成膜装置NSC-2350販売開始
  • 2017年8月成膜事業への事業領域拡大を目的に薄膜加工サービスを提供する浙江晶馳光電科技有限公司(現 持分法適用関連会社)に出資
  • 2017年12月上場東京証券取引所市場第一部(現 プライム市場)に株式を上場
  • 2018年9月成膜事業への事業領域拡大を目的に成膜装置の設計サービスを提供するAfly solution Oy(現 連結子会社)に出資
  • 2018年11月水平スパッタ装置OWLS-1800販売開始
  • 2019年1月成膜事業の事業領域拡大を目的に真空部品及び装置の組立・加工サービス等を提供する安徽繁楓新能源科技有限公司に出資
  • 2019年4月成膜事業への事業領域拡大を目的に成膜装置を製造販売する東莞匯馳真空製造有限公司に出資
  • 2019年8月プラズマ原子層堆積装置A800P販売開始
  • 2019年9月両面スパッタ成膜装置OWLS-1800D販売開始

2020年代

  • 2020年1月M&A新型・超多層薄膜形成装置SPOC-1100T販売開始 成膜装置の設計サービスを提供するAfly solution Oy(現 連結子会社)の株式を追加取得し、連結子会社化
  • 2021年6月光学デバイス向けドライエッチング装置DEGシリーズ販売開始
  • 2021年9月成膜装置の開発、生産、販売を目的に光馳半導体技術(上海)有限公司(現 連結子会社)を設立
  • 2023年7月光学製品への精密加工装置の開発、製造、販売を目的にナノリソティックス株式会社(現 連結子会社)を設立
  • 2023年7月部品加工、部品販売、設計、顧客支援を目的に、Optorun Vina Company Limited (現 連結子会社)を設立
  • 2023年8月事業基盤の強化及び効率的な事業運営のため、本社を埼玉県鶴ヶ島市に移転
  • 2024年5月東京都中央区に東京オフィス開設
  • 2025年2月ナノリソティックス株式会社(現 連結子会社)における合弁事業の拡大等を目的にフラットパネル・ディスプレイ(FPD)製造装置、半導体パッケージ製造装置の開発・製造・販売等を行うAIメカテック株式会社(現 持分法適用関連会社)に出資

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE(自己資本利益率)10%以上
  • 光電融合関連(シリコンフォトニクス)売上高構成比20%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    事業領域別グローバル運営体制の構築

    光学、半導体光学、電子デバイスの3事業領域に対し、研究開発・生産・販売・管理を横断的に連携させ、権限と責任を明確にしたグローバル運営体制を構築。日本と中国に本部を置き、効率的な意思決定と市場競争力の強化を図る。

  2. 02

    持続可能なサプライチェーンの構築

    中華圏市場への依存度が高いことから、日本・中国に本部を設け各地域が独立運営可能な体制を整備。ベトナムでのサービス拠点整備やインド市場開拓を進め、グローバルサプライチェーンのリスク分散を図る。

  3. 03

    資本コストを意識した経営の実現

    ROE10%以上を目標に、資本コストを意識した研究開発、設備投資、M&Aなどの戦略投資を推進。安定配当と機動的な自己株式取得により株主還元を実施する。

  4. 04

    サステナブル経営の推進

    SDGs・ESGへの取り組みを重視。環境負荷低減製品の開発、地域貢献活動の推進、ガバナンス強化、ステークホルダーとの対話、ジョブ型人事制度の導入による人材活性化を実施する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 9期分

グループ全体で620人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は794万円で、8期前と比べて27.3%平均年齢は41.8歳、平均勤続年数は9.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年12月639
2018年12月636
2019年12月1,09239.58.3534
2020年12月93139.38.4529
2021年12月84939.38.6566
2022年12月94439.18.7607
2023年12月91139.89.1638
2024年12月85341.09.05961,107
2025年12月79441.89.0620532

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率0.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率75.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)56.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社11(国内 3 / 海外 8、うち連結子会社 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
本社 — 埼玉県鶴ヶ島市4,716百万円
上海工場 — 中国 上海市4,137百万円
台湾工場 — 台湾 苗栗県2,234百万円
上海工場 — 中国 上海市1,408百万円
主な関係会社
  • 海外
    光馳科技(上海)有限公司(注)1
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    光馳科技股份有限公司(台湾) (注)1
    台湾 苗栗県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    光馳(上海)商貿有限公司(注)1
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Optorun USA, INC. (注)1
    米国 カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    光馳半導体技術(上海)有限公司(注)1
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権81.3%
  • 国内
    Afly solution Oy
    フィンランド エスポー · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Optorun Vina Company Limited(注)1
    ベトナム バクニン省 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ナノリソティックス 株式会社(注)1
    埼玉県鶴ヶ島市 · 連結子会社
    議決権58.8%
  • 海外
    浙江晶馳光電科技有限公司
    中国 浙江省 · 持分法適用会社
    議決権49.0%
  • 国内
    AIメカテック株式会社(注)2
    茨城県龍ヶ崎市 · 持分法適用会社
    議決権17.6%
  • 海外
    浙江水晶光電科技 股份有限公司
    中国 浙江省 · その他の関係会社
    議決権16.3%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は339億円営業利益33億円前期と比べると増収減益で、売上が+4.6%、利益が-50.0%。

売上高
+4.6%
339億円
営業利益
-50.0%
33億円
純利益
-53.1%
30億円
営業利益率
9.7%
前期比 -10.6%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高382億円339億円
営業利益62億円33億円
純利益56億円30億円
1株あたり配当¥56¥56

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は159億円、営業利益は11億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+14.4%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q912628.614
2023年2Q1184134.721
2023年3Q801923.86
2023年4Q795
2024年1Q1134035.433
2024年2Q54−1−1.9−1
2024年4Q1572717.232
2025年2Q139117.911
2025年4Q2002211.019
2026年2Q159116.90

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 13期分

2013年12月期からの13期で、売上は92億円から339億円へ3.7倍に増えた。直近期の営業利益率は9.7%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
中国国内営業取引の拡充を目的に光馳(上海)商貿有限公司(現 連結子会社)を設立
2013年12月921914
販売体制の拡充を目的にOptorun USA, INC.(現 連結子会社)を設立
2014年12月13985
2015年12月1532215
2016年12月1492015
東京証券取引所市場第一部(現 プライム市場)に株式を上場
2017年12月3347148
2018年12月44811077
2019年12月42811091
新型・超多層薄膜形成装置SPOC-1100T販売開始 成膜装置の設計サービスを提供するAfly solution Oy(現 連結子会社)の株式を追加取得し、連結子会社化
2020年12月3758668
成膜装置の開発、生産、販売を目的に光馳半導体技術(上海)有限公司(現 連結子会社)を設立
2021年12月3097963
2022年12月3438869
光学製品への精密加工装置の開発、製造、販売を目的にナノリソティックス株式会社(現 連結子会社)を設立
2023年12月3686146
東京都中央区に東京オフィス開設
2024年12月324668220.464
2025年12月33933329.730

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高339億円のうち、営業利益として残るのは33億円9.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は30億円、売上の8.8%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金66.4%225億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金23.9%81億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.7%33億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
33.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.1pt
9.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.9pt
8.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.6pt
5.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2025年12月期は営業CFが85億円、投資CFが3億円で、差し引きのフリーCFは88億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は314億円で、売上の11.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2015年12月7−817−151
2016年12月−19915−1054
2017年12月47−2812419199
2018年12月96−30−10166157
2019年12月162−24−24138270
2020年12月−5−10−25−15227
2021年12月1074−27111323
2022年12月86−44−2242349
2023年12月32−36−22−4330
2024年12月50−77−38−27280
2025年12月853−6388314

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 13期分

2025年12月期の総資産は861億円。このうち返さなくてよい自己資本が576億円で、自己資本比率は66.6%(業種中央値65.3%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年12月90632770.1
2014年12月122675554.8
2015年12月155985763.0
2016年12月21710611148.9
2017年12月56422633840.0
2018年12月55628127550.4
2019年12月56534821761.6
2020年12月54339514872.7
2021年12月64746118671.2
2022年12月82952230762.9
2023年12月78556921671.7
2024年12月81459022472.1
2025年12月86157628566.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
314億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
444億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
285億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
89
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率19 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率209社中84位あたり、逆に低いのはROE209社中153位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.1%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.7%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
66.6%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
4.6%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.3%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,479で、1年前と比べて+58.6%過去52週の値幅のなかでは28%の位置にある。

¥2,479-6.7%1ヶ月-20.4%1年+58.6%時価総額1,100億円
過去52週の値幅
安値¥1,542高値¥4,910

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)54.2倍
PER (会社予想)17.6倍
PBR1.06倍
配当利回り2.26%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1日で5.67%下落し2809円。25日線3161.6円を約11%下回り、75日線3652.45円から乖離が拡大。52週高値4910円からは42.8%下落、年初来の上昇が一服。出来高は8月10日に144万株超と急増後、8月18日・19日も36万〜44万株と高水準。7月30日2704円で底打ち後の戻りは3005円が直近高で、8月に入り再び調整。週足では7月中旬の3620円を高値に、下値切り下げ傾向。短期的には2800円が心理的サポートとなるかが焦点。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 35/100)

PER69.93倍は業界平均23.99倍の約3倍と高く、予想PER22.9倍でも平均を上回る。PBR1.37倍は平均1.62倍を下回るものの、ROE5.1%に対してPBRが1倍超は割高。配当利回り1.74%は平均2.61%を下回り、配当性向150.7%と配当が利益を超えており持続性に懸念。業績は減収減益傾向で、営業利益率も低下。成長性が乏しく、バリュエーションは割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)54.2倍22.7倍
PER (予想)17.6倍
PBR1.06倍1.50倍
ROE5.1%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

光通信市場の成長期待と業績の不透明感が対立。強気派はデータセンターや5Gなどの需要拡大で光通信機器の受注が増加し、中期的な成長が見込めると主張。一方弱気派は2024年の減収減益や営業利益率の急低下を指摘し、受注の変動が大きく安定性に欠けるとみる。PER約70倍と割高感もあり、株価の大幅上昇を支える成長の裏付けが問われている。

プラスに働く材料7
  • 光通信市場の拡大

    データセンター投資拡大で需要増の期待

  • 受注回復の可能性

    2025年売上339億円と増収に転じる見通し

  • 技術力への評価

    光通信機器の専門メーカーとして存在感

  • 次期予想PER22.9倍と急改善決算発表後影響

    予想PERは実績69.93倍から22.9倍に低下、EPSが約3倍化

  • 売上高が前期比4.6%増の339億円に回復通年影響

    売上高は324億円→339億円、減収から増収へ転換

  • 外国人所有比率43.21%と高水準継続影響

    外国人の持ち分は43.21%と高い、海外マネーが株価を支える

  • 株価は1年で107.88%上昇継続影響

    年初来リターンは107.88%、上昇モメンタムが続く

マイナスに働く材料7
  • 業績の急減速

    2024年売上324億円、営業利益率20%→10%へ低下

  • 受注の不安定さ

    通信設備投資は景気に左右されやすい

  • 評価の割高感

    PER約70倍は成長に見合わない可能性

  • 営業利益が66億円から33億円へ半減通年影響

    営業利益は33億円と前期比50%減、収益力が大幅に低下

  • 純利益も64億円から30億円へ半減通年影響

    純利益は30億円、前期比53%減

  • 売上高は2023年水準を依然下回る継続影響

    2023年は368億円、2025年は339億円でピーク比8%減

  • PER69.93倍とバリュエーション過熱継続影響

    現在PERは69.93倍と機械平均より非常に高い

次の決算で確かめる点
受注高・受注残
将来収益の先行指標となる
営業利益率
利益率の急低下からの回復があるか
海外売上比率
国内依存脱却と成長機会の有無
設備投資動向
顧客側の投資が業績に直結

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり56で、前期から+3.8%いまの株価に対する利回りは2.26%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥56
1株あたり
配当利回り
2.26%
いまの株価に対して
配当性向
150.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2018年12月5546.6
2019年12月609.194.6
2020年12月50−16.726.6
2021年12月500.056.5
2022年12月500.073.0
2023年12月500.039.4
2024年12月524.0386.6
2025年12月543.8150.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥56

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ6,210人。区分でいちばん多いのは外国法人42.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が22.3%を占め、残る77.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
外国法人26.337.341.943.942.542.4
個人・その他33.726.923.925.629.832.0
金融機関21.624.121.717.816.520.8
自己株式3.12.62.01.25.710.1
証券会社2.01.83.33.41.82.5
事業法人13.98.98.99.19.01.5
外国人個人2.51.00.30.30.40.8

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01浙江水晶光電科技股份有限公司(常任代理人 大和証券株式会社)14.67
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)12.34
03孫 大雄5.59
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.34
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)3.80
06林 為平2.27
07井村 俊哉1.89
08野村信託銀行株式会社(投信口)1.77
09GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.67
10範賓1.60

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近7
  • 2026-05-27
    孫 大雄
    変更報告
    2.67%
    -3.69pt
  • 2026-05-25
    孫 大雄
    新規の大量保有報告
    2.67%
    -3.69pt
  • 2026-05-21
    シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    5.13%
    -0.07pt
  • 2026-05-11
    ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー(Wellington Management Company LLP)
    新規の大量保有報告
    3.75%
    -0.68pt
  • 2026-05-11
    浙江水晶光電科技股分有限公司
    変更報告
    14.21%
    -1.00pt
  • 2026-05-11
    浙江水晶光電科技股分有限公司
    新規の大量保有報告
    14.21%
    -1.00pt
  • 2026-05-08
    浙江水晶光電科技股分有限公司
    新規の大量保有報告
    14.21%
    -1.00pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 13期分

1株利益は13期で−100%、1株純資産は13期で−100%。直近期のROEは5.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年12月116,852529,26424.74.3
2014年12月39,019563,9297.130.8
2015年12月4227416.141.0
2016年12月4129814.4
2017年12月13555229.021.327.9
2018年12月18867630.68.946.6
2019年12月21782129.013.994.6
2020年12月15991918.313.326.6
2021年12月1471,06614.816.256.5
2022年12月1591,19914.014.173.0
2023年12月1061,2858.515.439.4
2024年12月1451,40311.013.0386.6
2025年12月731,4395.126.1150.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

16名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は16名。2025/12期の役員報酬は総額646百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約25倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
林為平取締役会長691,007,000
範賓代表取締役 社長執行役員53708,000
近藤宏治取締役5224,000
林敏取締役64
瀧口匡取締役64
島岡未来子取締役57
淡路正史常勤監査役66
佐々田博信監査役59
片山律監査役54
奚建政専務執行役員
久保昌司常務執行役員
石野雅彦常務執行役員
残りの役員4名を開く
氏名役職年齢
西村正大執行役員
李剛正執行役員
栄雷執行役員
黄志飛執行役員

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)37936039607202
社外取締役425256
社外監査役2884
監査役2663

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,793字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社8社及び関連会社2社により構成されており、光学薄膜装置の製造・販売を主要な事業としております。光学薄膜とは、スマートフォンやレンズ等の各種光学部品にコーティングを施し、コーティングの材料により異なる機能(例:反射防止、赤外線カット等)を持たせることをいいます。具体的には、スマートフォンやタブレット等のタッチパネルや筐体、生体認証センサ、カメラモジュール、LED光源、車載カメラ、監視カメラ等に用いられています。顧客は光学薄膜成膜メーカーや、光学薄膜を用いる最終製品メーカーであり、当社は装置販売を行うと共に、多様な顧客ニーズに対応し、成膜プロセスに関するアドバイスを行い、光学薄膜成膜技術ノウハウを活用した成膜ソリューション提供を特徴としております。 なお、当社グループの事業は、成膜装置事業の単一セグメントであります。 (代表的な成膜対象となる最終製品) 代表的な成膜対象となる最終製品   当社成膜装置で蒸着する成膜の主な機能 スマートフォン   筐体裏面へのカラー加飾膜筐体表面の生体認証部分への反射防止膜・N-IRフィルタタッチパネルへの反射防止膜、防汚膜、ITO膜、傷防止膜カメラモジュールへの反射防止膜、IRカットフィルタ LED   LEDチップへのITO膜、増反射膜、窒化アルミ膜、DBR膜、TCO膜 生体認証   生体認証センサへの反射防止膜、N-IRフィルタ等の成膜(指紋・虹彩・網膜・顔・音声等による認証方法として、セキュリティシステム・PCログイン・スマートフォンログイン・病院/銀行/出入国管理システムの本人確認に活用) 自動車   車載カメラへの反射防止膜、防汚膜、IRカットフィルタインストルメントパネルへの反射防止膜、防汚膜センサへの加飾膜、バンドパスフィルタヘッドアップディスプレイへの増反射膜、コールドミラー、ハーフミラー膜 AR/VR   ヘッドアップ・ヘッドマウントディスプレイへのIRカットフィルタ、防汚膜、硬質膜、ハーフミラー膜、ダイクロックミラー(波長分離フィルタ) 光学・センシング関連半導体   光学・センシング関連半導体生産の後工程における、半導体デバイス上での、反射防止膜やバンドパスフィルタ成膜 光通信機器   DWDM(高密度波長分割多重)モジュールへのバンドパスフィルタ光ファイバ、光学部品への反射防止膜 デジタルカメラ・監視カメラ   カメラレンズへの反射防止膜、IRカットフィルタ (主要製品) 製品名(型式)   薄膜形式   膜性能及び主な用途 光学薄膜形成装置(OTFCシリーズ)   イオンビームアシスト蒸着方式   膜 性 能:IRカットフィルタ、帯域フィルタ、ARコーティング主な用途:スマートフォン、車載カメラ、監視カメラ、デジタルカメラ、プロジェクター等各種光学部品 防汚膜成膜装置(Gener-2350)   イオンビームアシスト蒸着方式   膜 性 能:防汚膜、反射防止膜主な用途:スマートフォンタッチパネル 反応性プラズマ成膜装置(RPDシリーズ(ITO/AlN))   反応性プラズマ方式   膜 性 能:高性能なLED機能成膜主な用途:LED照明、LED光源 光学膜用スパッタ成膜装置(NSC-15)   スパッタリング方式   膜 性 能:反射防止膜、IRカットフィルタ、帯域フィルタ主な用途:スマートフォン、タッチパネル(ハード反射防止膜)、筐体(カラー加飾膜)、カメラモジュール(ハード反射防止膜、IRカットフィルタ)、生体認証(N-IRフィルタ) 半導体光学膜用スパッタ成膜装置(OWLS-1800)   スパッタリング方式   膜 性 能:反射防止膜、IRカットフィルタ、帯域フィルタ主な用途:半導体ウェハー、スマートフォン、カメラモジュール(ハード反射防止膜、IRカットフィルタ)、生体認証(N-IRフィルタ) プラズマ原子層堆積装置(ALDER)   原子層堆積(ALD)方式   膜 性 能:反射防止膜、保護膜主な用途:スマートフォンカメラモジュール(反射防止膜)、リチウムイオン電池、ミニLED、マイクロLED 超多層薄膜形成装置(SPOC-1100T)   イオンビームアシスト蒸着方式   膜 性 能:狭帯域フィルタ主な用途:光通信用機器 (用語集) 1.IR(Infrared)カットフィルタとは、デジタル画像の特徴である赤外(赤色発生)部分をカットし、より人間の目と同じ色彩を映し出すために必要な光学フィルタです。 2.帯域フィルタとは、特定の波長の光だけを透過又は反射させるフィルタです。IRカットフィルタも帯域フィルタに該当します。 3.AR(Anti-Reflection: 反射防止)コーティングとは、ガラス表面からの反射を低減させるコーティングのことです。透明なガラスとはいえ、光を照射すると約4%の光がガラス表面で反射します。光が入る表面、抜けていく裏面とそれぞれ約4%ずつ反射するため、ガラスを透過する光は約92%まで下がってしまいます。この光の減衰を減らすために、高屈折率薄膜と低屈折率薄膜を交互に重ねたコーティングを施しています。 4.N‐IR(Near-Infrared)フィルタとは、近赤外光を透過するフィルタです。 5.ITO(Indium Tin Oxide)膜とは、酸化インジウムスズを材料とした透明かつ導電性を有する膜です。 6.DBR膜とは、Distributed Bragg Reflectorのことであり、ある特定波長の光を効率良く反射するよう、一定の周期で屈折率が変化するような構造を持った反射膜をいいます。 7.TCO膜とは、Transparent Conductive Oxideのことであり、透明かつ導電性を有する膜をいいます。 8.原子層堆積方式とは、真空を応用した成膜技術であり、原子の性質である自己制御性を利用して、一層ずつ原子を堆積させる成膜方法をいいます。 [事業系統図] 事業系統図は以下のとおりであります。 (1) 仕入 当社及び製造子会社は国内外の仕入先より部品・原材料を仕入れております。重要部品は当社が国内仕入先より仕入を行い、製造子会社へ供給しております。 (2) 生産 当社は国内外の顧客から受注し、製造子会社において生産しております。 (3) 販売 当社は製造子会社で生産した成膜装置を仕入れ、国内外の顧客に販売及び保守サービスを提供しております。一部成膜装置については、製造子会社及び販売子会社で販売し、製造子会社で保守サービスを提供しております。 持分法適用会社において、製品・部品販売、薄膜加工サービスを提供しております。
経営方針・対処すべき課題2,290字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営環境 当社グループは、「薄膜技術の限界にチャレンジすることを通じ、高度情報化社会への貢献を実現する」という使命を掲げ、「国際性ある経営陣・社員が知識創造型企業を目指す」を信条とし、「オプトナノテクノロジーをコア技術とし、お客様にトータルソリューションを提供する」というビジョンのもと、光学薄膜装置のリーディングカンパニーとして、グローバルに事業を展開しております。 当社グループ事業に関連する最終製品市場の技術革新は著しく、成膜需要拡大が期待されます。 スマートフォンは、人工知能(AI)搭載モデル、折りたたみ型モデルの普及やカメラ機能の進化といったハイエンドモデルを中心に需要拡大を見込んでおります。 AR(拡張現実)/VR(仮想現実)技術を用いた製品である車載用ヘッドアップディスプレイは、交通情報のナビゲーション、スマートグラスは、翻訳やマニュアル表示による作業支援等、ビジネス面での活用のみならず一般消費者へも普及し始めており、さらなる市場規模拡大を見込んでおります。 光通信は、生成AI・データセンター関連市場が急拡大しております。生成AI需要により、さらなる伝送速度の向上や消費電力低減が求められており、その解決策として半導体チップ間・データセンター間の光接続が不可欠です。光電融合技術の進展や膨大な生成AIデータ処理を実現するために、光通信関連市場は高成長が続くものと見込んでおります。 光学から半導体光学、電子デバイスへの市場規模拡大を見据え、今後は半導体光学および電子デバイスを光学に次ぐ事業成長の柱として位置づけています。 中長期経営目標として、ROE(自己資本利益率)10%以上、光電融合に関連するシリコンフォトニクス売上高構成比20%以上を目指し、収益拡大と高効率経営を実現します。 キャッシュ・アロケーションは、企業価値創出に向けた成長投資及び戦略投資に優先的に配分し、安定的な株主還元を実施いたします。 (2) 対処すべき課題 上記、経営方針・経営環境を踏まえ、当社が認識している課題は以下のとおりであります。 ① 事業領域別グローバル事業運営体制構築 競争環境の変化が著しいグローバル市場において持続的成長を実現するためには、お客様起点で、当社グループ全体がより一体となって製品・ソリューションを提供していく体制が必要です。従来の拠点を中心とした機能別組織運営から、市場動向・製品群にあった事業運営を行うため、光学・半導体光学・電子デバイスの3つのコア事業領域に対し、各地域・拠点と各事業領域に属する製品群ごとに研究開発・生産・販売・管理の各機能を相互横断的に、事業領域ごとに権限と責任を明確にしたグローバル運営体制を構築しております。 さらに日本・中国の両地域に本部機能を設置し効率的な意思決定を行う体制としております。さらなる成長機会の獲得や顧客価値を創造し、市場競争を勝ち抜く経営基盤の拡充を図ります。 ② 持続可能なサプライチェーン構築 世界情勢は、米国の関税政策の変化による貿易摩擦や各国の政治情勢、地政学リスク等、不透明感が高まっております。当社グループ事業は中華圏市場への依存度が高く、不測の事態が発生した際にサプライチェーンが寸断される可能性があることから、持続可能なサプライチェーン構築が急務であります。 日本・中国の両地域に本部機能を設け、不測の事態が発生した際に各地域が独立して事業運営が可能となる体制構築に取り組んでおります。ベトナムにおいて、ベトナムに進出した成膜メーカーへの装置据付支援・部品サービス供給体制を構築し、さらには、成長著しいインド市場を開拓するため、インドでのサービス体制確立を目的に拠点整備を進めております。日本・中国以外でも、各拠点独立運営可能な体制構築を進めるとともに、グローバルサプライチェーンのリスク分散を図ります。 ③ 資本コストや株価を意識した経営の実現 当社は資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、中期経営計画の経営目標として、ROE(自己資本利益率)10%以上を掲げております。株主価値の向上に向けて、持続的な成長を見据え、資本コストを意識した積極的な研究開発、設備投資、M&Aを含む戦略事業提携を推進すると同時に、株主還元としては、安定配当を実施し、機動的な自己株式取得を検討してまいります。 ④ サステナブル経営の推進 持続可能な社会の実現と企業の社会的価値向上を目指し、SDGs・ESGへの取り組みを重視したサステナブル経営を推進いたします。 環境・社会においては、環境負荷を低減する製品開発や地域貢献活動に積極的に取り組み、環境社会に配慮した企業を目指します。 ガバナンスにおいては、経営の透明性・公正性を高め、コーポレート・ガバナンスの充実を図るとともに、ステークホルダーと積極的な対話を行い、持続的成長に向けた強固なガバナンスを目指します。 人的資本投資において、自らチャレンジするテーマとプロフェッショナル同士の協働をコンセプトに、年齢・性別問わず、優秀な人材の抜擢と公平な評価を実現するため、2026年からジョブ型人事制度を導入しております。報酬制度の改善を通じ、社員のエンゲージメント向上を図ります。
事業等のリスク6,806字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。あわせて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であると当社グループが考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。 当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.事業環境に由来するリスク (1) 顧客ニーズへの対応について 顧客の光学薄膜装置に対する要求は多様化しています。当社グループが、顧客と共同で製品設計及び開発を行う場合、当社グループによる多大な経営資源を投入しても顧客の要求水準に見合った製品を開発できないか、適切なタイミングで効率的に顧客の要請に応えることができない可能性があります。その結果、当社グループの市場占有率が低下し、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 顧客の設備投資の変動について 当社グループの光学薄膜装置の主要な用途は、従来、スマートフォンが大きな比率を占めておりましたが、新たな市場拡大の流れが加速しております。自動車、AR/VR、光通信、電子デバイス等、様々な分野で光学薄膜機能の応用が進んでおります。特に、ALD装置がグループ製品ラインナップに加わり、半導体光学の分野での市場機会は拡がりを見せています。このような状況で、各分野最終製品のライフサイクルの変化に伴い、顧客の設備投資の動向も変動する傾向があります。光学薄膜装置に対する顧客の需要が、当社の想定よりも急激な増減を起こした場合、急激な需要増に対応し切れずに受注機会を逃すことや、急激な需要減により受注獲得が困難になるあるいは受注のキャンセルが生じる可能性があり、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新型装置の販売について 新たに開発された装置が今後の当社グループの売上高及び利益の中で比率を高めるものと見込んでおり、見込みどおり新たに開発された装置が販売出来ない場合、業績見込みが達成できず、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 販売代金の決済条件について 当社グループの標準的な決済条件は、受注時及び出荷時に販売代金の一部を回収する条件としておりますが、顧客によっては検収後に販売代金の全額を回収する条件となることもあります。従って、当該取引が増加した場合、当社グループの必要運転資金が増加し、資金繰りに影響した場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 原材料の仕入価格の影響について 光学薄膜装置は部品数約2,000にも及ぶ部品組み立てが必要な製品です。さらに高い性能を発揮するために、部品を外部部品メーカーに特注する場合も多くあります。また、装置性能を試験するために二酸化ケイ素等の高価な化合材料を蒸着に使用しております。従って、これら部品、化合材料の価格推移が装置原価に大きく影響します。 昨今、原材料価格は上昇傾向にあります。真空部品メーカーは限られており、装置メーカーや類似する部品ニーズのある半導体メーカーが集中して部品を発注する場合、部品メーカーの売り手市場となり、価格高騰の原因となる可能性があります。当社グループは極力計画的な部品発注を行うとともに、協力部品メーカーとの関係強化、新たな部品メーカーの発掘、育成に努めております。しかしながら、さらに市場が拡大し、各メーカーによる装置生産が増大した場合、一層の部品価格上昇を招き、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 国際情勢の影響について 当社グループは今後の業績伸展には海外での事業展開が不可欠と考えております。このため、東アジアを生産、販売の拠点として、2000年12月に光馳科技(上海)有限公司、2013年9月に光馳科技股份有限公司(台湾)、2021年9月に光馳半導体技術(上海)有限公司、2023年7月には、部品加工・販売、設計、カスタマーサービス等の拠点として、Optorun Vina Company Limitedを設立いたしました。また、中国、台湾、韓国の企業と販売代理店契約を締結しております。 このような当社グループの海外展開は業績伸展に不可欠と考えておりますが、昨今の国際情勢は、各国の国情を敏感に反映した複雑な状況になっており、政治的な背景が各国経済に影響を与える可能性があります。何らかの関連法規制の変更、紛争等が発生した場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 特定の地域情勢の影響について 当社グループの連結売上高は、中国向けが多くを占めております。当社の顧客となる光学部品メーカー及び最終製品メーカーの多くが製造拠点を中国に集中していることに伴い、当社製品の納入先も顧客の製造拠点である中国となるケースが多くあります。また、当社グループは、生産活動を主として光馳科技(上海)有限公司及び光馳半導体技術(上海)有限公司において行っております。当社にとって中国は重要な事業展開地域であり、今後中国の経済、政治、法律、社会情勢等に何らかの変化があった場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 外国為替相場の変動について 当社グループは、大手スマートフォンメーカーや大手光学部品メーカー等を中心に米ドル建て取引が多くあります。また、当社グループの仕入や賃金の支払の多くは人民元建てで行われております。今後外貨建てによる売上がさらに増えた場合、もしくは外貨建てによる費用支払いが増えた場合、外国為替相場の変動が当社グループの業績に大きく影響を与える可能性があります。当社グループは、外貨ポジションの調整や為替予約等を用いて変動リスクを最小化するよう努めておりますが、当社グループの想定を超える外国為替相場の変動があった場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 法的規制について 当社グループ製品に使われる部品の一部は、安全保障貿易管理制度の下での規制の対象となりうるものです。当社グループでは、取引先の事業や信用に関する調査を実施しており、上記規制の対象企業の情報を当局からも入手し、関連する省庁への届出や連携を適宜行うことで、上記規制に抵触しないよう細心の注意を払っております。しかしながら、上記規制が変更された場合や、万が一に意図せず上記規制に抵触してしまった場合、そのための対応費用が生じる可能性があり、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 環境法規制について 当社グループは、環境理念及び行動指針を定め、環境問題に積極的に取り組んでおります。しかしながら、天災、人為的なミス等により環境汚染等に至るリスクが発生した場合や、関係法令の改正等により新たな設備投資等の必要性が生じた場合には、コストの増加を招き、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.事業内容に由来するリスク (1) 売上計上について 当社グループの製品は受注生産を行っております。個別装置により仕様は様々であり、生産ラインでの装置完成後、工場内検収を行い、完了した装置について、出荷、顧客工場での据付、再検収を行います。このプロセスが終了した時点で、検収書を顧客より受領し、納品が完了いたします。場合によってはこのプロセスで顧客からの性能に関する追加的な要望や検収までに装置の使用方法を納入先の従業員に教育することが求められる等の当社グループではコントロールしがたい追加的なプロセスに時間を要し、最終の検収期間が遅れる可能性があります。当社グループは、売上を顧客による製品検収後に計上するため、上記のような理由により、製品の納入又は検収が当初予定の時期よりも遅れた場合には、売上計上が遅れることになり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 特定技術への依存について 当社グループの主要製品はイオンビームアシスト蒸着方式、スパッタリング方式による成膜装置でしたが、これに加えALD技術やエッチング技術を用いた装置を販売しており、最良の方式を顧客に提案しております。ただし、技術開発の方法や顧客の要求内容によっては、他社が当社グループの用いる成膜方法より優れた方法を提供できる可能性があります。当社グループとしましては、既存製品についてより競争力を持たせるために改良開発を加速するとともに、他の技術を用いた成膜方法にも注目し、研究開発を展開するようにしております。しかしながら、加工対象物である最終製品に使われる光学部品の形状、材質の変化等、格段の技術的進歩があり当社グループの技術が陳腐化した場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 専門性の高い技術に見合う人材の確保について 当社グループが事業拡大を進めていくためには、物理学、電気工学等の専門スキルの高い優秀な人材を確保することが重要であると考えており、そのために、当社費用負担による社員研修の実施、株式報酬の付与等のフリンジベネフィットの充実、大学での会社説明会の実施等の各種施策を行っております。しかしながら、これらの人材の獲得競争は激しく、業務上必要とされる知識及び経験を備えた人材を確保することができない可能性があることや、社内の有能な人材が流出する場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 特許・知的財産権の制約について 当社グループは、国内外において特許を保有し、また、特許管理委員会のもと、積極的に新規権利獲得や取得権利の保護に努めています。しかしながら、特許の登録を受けられるとは限らず、また特許を獲得しても将来において知的財産権を充分に保護できない可能性もあります。さらに製品等の開発、製造、使用及び販売、その他事業活動によって、第三者の特許・知的財産権、その他の権利を侵害しないよう、あらかじめ調査を行い、かつ継続的に他社特許出願・許諾状況をモニターしておりますが、第三者の特許・知的財産権を侵害し紛争となる可能性は否定できません。これらの知的財産に関する問題が発生した場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 生産拠点の集中について 当社グループは主として光馳科技(上海)有限公司、光馳半導体技術(上海)有限公司及び光馳科技股份有限公司(台湾)で生産を行っております。複数拠点での生産により、生産コスト、部品品質の両面で最善の成果を上げることが出来ると考えておりますが、今後、中国・台湾における雇用環境の変化により、外注も含めた人員確保や育成が計画通りに進まなかった場合や、労働条件に係る諸規制に変更が生じた場合、現地での労働争議の発生、自然災害、ウイルス等の感染症の流行、政治的状況の変化による生産への制約等の外的要因が生じた場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 光学薄膜装置の開発及び製造に関するリスクについて 光学薄膜装置の設計及び製造過程は極めて複雑であり、顧客の規格に合わない製品や、欠陥を含む製品又は欠陥を含むと顧客が認識する製品、あるいは顧客が対象とするエンドユーザーの規格に適合しない製品が製造される可能性があります。当社グループでは品質管理部門の強化により、常時綿密な品質チェックを行う体制を確保するとともに、外部業者からの部品入手時の受け入れ品質検査、装置生産時の工場品質管理及び装置出荷時の最終品質チェックを十分に行っておりますが、これらの作業の対応には多額の費用を要することもあります。当社グループの製品出荷後に、顧客の規格との不一致、不適合又は欠陥等の問題が生じた場合には、当社グループは、製品の交換又は顧客への補償にかかる債務を負うこととなる場合があるだけでなく、重要な顧客との関係や業界における評判が損なわれる可能性がある他、顧客や部品の仕入先である外部業者との間で訴訟が発生し、多額の訴訟費用が生じる可能性があります。これらはいずれも、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 製造物責任について 当社グループが提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、当社グループ製品の使用により万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には、損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに、これらの問題が発生した場合、当社グループの企業イメージ低下の影響は避けられず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 価格競争の激化について 光学薄膜装置業界は日本国内メーカーに加え中国、ヨーロッパ等にメーカーが存在しており、激しい競争の状況にあります。当社グループは、新たな装置の研究開発や価格競争力のある製品販売に注力しておりますが、今後の技術開発競争及び価格競争等により競争がさらに激化した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 新規事業について 当社グループは事業拡大のためにM&Aや出資により新規事業への展開を行う可能性がありますが、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の時間を要することが予想されます。このため当社グループ全体の利益率を低下させる可能性があります。また、これらの事業が必ずしも当社グループの計画どおりに推移する保証はなく、その場合には当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 3.その他のリスク (1) その他の関係会社である浙江水晶光電科技股份有限公司との関係について 同社は、本書提出日現在において、当社株式の議決権の被所有割合の16.3%を保有しております。 当社と同社の間には、営業取引があり、社外取締役1名を招聘しておりますが、従業員の派遣出向及び受入出向並びに営業外取引は発生しておりません。また、当社の事業戦略、人事政策及び資本政策等について何ら制約等も受けておりません。 当社と同社との2025年12月期の取引状況は重要性が乏しいため、記載を省略しております。 2017年8月に当社と浙江水晶光電科技股份有限公司は、共同出資により浙江晶馳光電科技有限公司を設立いたしましたが、当該合弁会社の生産する成膜製品と同一の成膜生産活動に関与すること以外は、当社グループの装置生産・販売、成膜事業展開に制約はないと認識しております。 なお、当社と同社は、今後も友好的な資本関係を維持していくと見込んでおりますが、将来において何らかの要因により、同社が経営方針や営業戦略等(当社株式の保有方針等を含む)を変更した場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 自然災害の発生、感染症の流行について 当社グループでは、地震、台風等の自然災害及びウイルス等の感染症の流行による操業停止をせざるを得ない事態の発生に備え、従業員の安全確保、災害及び感染症の未然防止、早期復旧、取引先との連携等を実施しております。しかしながら、予想を超える規模の被災により建物や設備の倒壊・破損や感染症の流行などによる生産の中断等が生じた場合、顧客への製品供給が遅れる等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)4,213字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)における世界経済は、総じて底堅く推移いたしました。米国の関税政策の変化による世界経済の減速懸念、中国経済の低迷、地政学リスクの高まりもあり、先行きは不透明な状況が続いております。 このような状況の下、売上高は、光学領域の自動車向けディスプレイ・カメラ、光通信をはじめとした光学部品向け装置や、半導体光学の光電子向け装置が好調であったことにより、前年同期比で増収となりました。 営業利益は、利益率の高いALD装置販売の減少や棚卸資産評価損等計上により、前年同期比で減益となりました。 経常利益は、利息収入や補助金収入の計上があったものの、円高による為替差損の計上により、前年同期比で減益となりました。 その結果、売上高は33,861百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は3,334百万円(同49.2%減)、経常利益は3,202百万円(同60.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,959百万円(同53.4%減)となりました。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末の流動資産は、56,775百万円と前連結会計年度末と比べ2,204百万円の増加となりました。増加した要因は、仕掛品や受取手形及び売掛金が増加したことなどによるものです。 固定資産は、29,370百万円と前連結会計年度末と比べ2,502百万円の増加となりました。増加した要因は、AIメカテック株式会社の株式を取得したことにより投資有価証券が増加したことなどによるものです。 (負債) 流動負債は、19,881百万円と前連結会計年度末と比べ5,115百万円の増加となりました。増加した要因は、支払手形及び買掛金や契約負債が増加したことなどによるものです。 固定負債は、8,658百万円と前連結会計年度末と比べ986百万円の増加となりました。増加した要因は、繰延税金負債が増加したことなどによるものです。 (純資産) 純資産は、57,606百万円と前連結会計年度末と比べ1,395百万円の減少となりました。減少した要因は、自己株式取得により自己株式数が増加したことなどによるものです。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、31,436百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,401百万円の増加となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増加2,897百万円や契約負債の増加2,057百万円などにより、8,528百万円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出3,426百万円があったものの、定期預金の払戻による収入4,945百万円などにより、256百万円の収入となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出4,188百万円や配当金の支払額2,163百万円などにより、6,258百万円の支出となりました。 ④ 生産、受注及び販売の実績 (イ)生産実績 当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは成膜装置事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称   生産高(千円)   前年同期比(%) 成膜装置事業   19,318,636   140.1 (注) 金額は製造原価によっております。 (ロ)受注実績 当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは成膜装置事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 成膜装置事業   40,993,117   126.7   31,290,456   129.5 (ハ)販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは成膜装置事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称   売上高(千円)   前年同期比(%) 成膜装置事業   33,861,286   104.5 (注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)   当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) Largan Precision Co., Ltd   5,842,939   18.0   -   - Zhejiang Sunny Optics Co., Ltd.   3,711,514   11.5   -   - (注)当連結会計年度においては、総販売高に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。 (売上高) 売上高は、光学領域の自動車向けディスプレイ・カメラ、光通信をはじめとした光学部品向け装置や、半導体光学の光電子向け装置が好調であったことにより、前連結会計年度に比べ4.5%増加の33,861百万円となりました。 (営業利益) 売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度に比べ25.2%増加し、22,420百万円となりました。調達コスト削減や作業効率改善等の原価改善活動の取り組んだものの、利益率が高いALD装置販売が減少したこと等により、売上原価率は11.0ポイント増加し、66.2%となりました。 販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ2.2%増加し、8,105百万円となりました。 以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ49.2%減少し、3,334百万円となりました。 (経常利益) 営業外損益は、持分法による投資損失127百万円や為替差損315百万円等があったことにより、経常利益は前連結会計年度に比べ60.9%減少し、3,202百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等1,375百万円の計上等があったことにより、前連結会計年度に比べ53.4%減少し、2,959百万円となりました。 今後の見通しにつきましては、米国の関税政策による貿易摩擦や各国の政治情勢、地政学リスクの高まりもあり、先行きは不透明な状況にあるものの、世界経済は総じて底堅く推移するものと想定しております。 当社関連市場の最終製品の動向は、以下のように見込んでおります。 スマートフォンは、AIサーバー向け需要増によるメモリ不足や部材価格高騰により、出荷台数は前年比で減少が予測されるものの、AI搭載モデルや折りたたみ型モデルの普及、さらなるカメラ機能高度化といったハイエンドモデルを中心に需要拡大を見込んでおります。 自動車は、自動運転技術の進展により、センシング機能の進化、表示機能のタッチパネル化による利便性向上、ヘッドアップディスプレイによる運転を妨げることなく、交通情報の視認性向上等、成膜需要は拡大が続くものと見込んでおります。 光通信は、生成AI・データセンター関連市場が急拡大しております。生成AI需要により、さらなる伝送速度の向上や消費電力低減が求められており、その解決策として半導体チップ間・データセンター間の光接続が不可欠です。光電融合技術進展や膨大な生成AIデータ処理により、光通信関連市場は高成長が続くものと見込んでおります。 これらの状況をふまえ、2026年12月期の連結業績見通しにつきましては、売上高38,200百万円(前年同期比12.8%増)、営業利益6,200百万円(同85.9%増)、経常利益7,400百万円(同131.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,600百万円(同89.2%増)を見込んでおります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や事業拡大を図るためのM&A等の投資であります。 運転資金については、自己資金の活用を行い、流動性が不足する見込みの場合は、短期長期ともに金融機関からの借入を基本としております。 また、原材料価格高騰や地政学リスクの高まり等により先行き不透明な中、不測の事態に備えるため、十分な手元流動性を確保するとともに、当座貸越枠を設定し、適時に必要資金を確保する体制としております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成には、資産、負債、収益及び費用の測定等に経営者の見積り及び仮定を含んでおります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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出典

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