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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

酉島製作所

Torishima Pump Mfg.Co.,Ltd.6363 · Prime · 機械

各種ポンプ・ポンププラントを中核に、環境装置や小水力発電まで手掛ける流体機械メーカー。

概要

酉島製作所は、1919年に大阪市此花区でポンプ専門工場として創業し、1928年に株式会社化。現在は大阪府高槻市に本社を置く産業用ポンプの専業メーカーである。化学プラント、上下水道、発電所向けの渦巻ポンプや往復動ポンプなどを製造・販売し、据付工事や保守サービスも提供。連結従業員数2,127人。2026年3月期の連結売上高は929億円、当期純利益59億円。東京証券取引所プライム市場に上場しており、グループは30社の連結子会社で構成される。

ポンプ事業が売上の大半を占める収益構造

酉島製作所の事業は「ポンプ・ポンププラント」と「環境・新エネルギー」の二区分で構成される。2026年3月期の生産実績では、ポンプ事業が875億7,000万円で全体の99.4%を占め、環境・新エネルギー関連は5億1,700万円に過ぎない。受注高でもポンプ事業が943億1,500万円とほぼ全額を占め、同社の収益は事実上ポンプ一本で成り立っている。主力製品はボイラ給水ポンプ、復水ポンプ、冷却水ポンプなど発電所向けが中心で、近年はデータセンター増設に伴う電力需要急増を背景に受注が拡大している。営業利益率は5%前後で推移し、2026年3月期は50億円の営業利益を計上した。

38の国と地域に広がる海外拠点網

同社は世界20カ国・36拠点にオフィスや工場、サービス拠点を展開している。1985年にインドネシアで合弁会社PT.TORISHIMA GUNA INDONESIAを設立したのを皮切りに、1994年に香港、2007年に英国(TORISHIMA EUROPE LTD.)、2009年に中国(天津)、2010年にインド、2012年に米国、2013年にオーストラリアと、順次拠点を拡大。特に2022年以降はサウジアラビア、エジプト、トルコなど中東・アフリカ地域への進出が活発で、TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS系列のサービス会社を各地に設立している。海外売上高比率は明示されていないが、外需受注高は601億円と全体の63%を占め、海外事業が収益の過半を支える。

需要先別に見る顧客構成の特徴

2026年3月期の需要先別受注高は、官公需が201億8,900万円(構成比21.3%)、民需が145億5,400万円(15.3%)、外需が601億1,300万円(63.4%)であった。官公需には上下水道や排水処理施設などの公共投資が含まれ、前年比18.2%減となったが、これは大型案件の一巡による一時的な変動とみられる。民需は工場やプラントの設備投資に対応し、前年比25.3%増と好調。外需は発電所建設需要が牽引し、101.3%と堅調に推移した。受注残高は1,061億9,900万円に達し、うち約6割が外需であり、数年先までの売上が確定している状態にある。

グループ30社で構成される製造・サービス網

連結子会社30社と関連会社2社でグループを形成する。国内では、ポンプ生産子会社の株式会社九州トリシマ(佐賀県武雄市)、サービス会社の酉島エンジニアリング株式会社、2022年に株式取得した株式会社新東邦などが主要なグループ会社である。海外では、インドネシアの製造合弁会社PT.TORISHIMA GUNA INDONESIAと鋳物工場PT.GETEKA FOUNINDO、中国の酉島ポンプ(天津)有限公司、英国のTORISHIMA EUROPE LTD.、米国のTORISHIMA (USA) CORPORATIONなどが生産・販売拠点として機能する。さらに、TORISHIMA SERVICE SOLUTIONSのブランドで各国にサービス子会社を設置し、アフターサービス網をグローバルに展開している。

業界の中での役割は産業用ポンプ・流体機械メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
929億円
営業利益
50億円
営業利益率
5.4%
純利益
59億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01ポンプ・ポンププラント主力

化学プラント、上下水道、発電所等向けに各種ポンプ(渦巻ポンプ、往復動ポンプ等)及びポンププラントを製造・販売。メカニカルシール等の関連機器も供給し、据付工事・保守サービスも提供。

主な製品・サービス3
ポンプ
汎用ポンプから高圧・高温対応の特殊ポンプまで、幅広い産業用ポンプをラインアップ。
ポンププラント
ポンプを中心とした流体搬送システム全体を設計・製作・据付。顧客の要求に応じたトータルソリューション。
メカニカルシール
ポンプの軸封装置。漏れを防止し、長期信頼性を確保。

02環境・新エネルギー準主力

環境装置(排水処理、廃棄物処理等)の製造・販売、各種廃棄物の再利用品等の企画・製造・販売。小水力発電設備の販売及び据付工事・サービスも行う。

主な製品・サービス2
環境装置
排水処理装置、廃棄物処理装置等、環境負荷低減に貢献する設備。
小水力発電設備
河川や用水路等の水流を利用した小規模水力発電システム。

製品と技術

発電所向けボイラ給水ポンプが主力製品

酉島製作所の最大の強みは、GTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)発電所向けボイラ給水ポンプである。これは排熱回収ボイラへ高温・高圧の水を送り込む役割を担い、圧力や温度の過酷な条件下で連続運転が求められる。同社はこの分野で国内外のタービンメーカー及びプラントメーカーから高い評価を受けており、圧倒的なシェアを有すると自負する。ボイラ給水ポンプに加え、ボイラ循環ポンプ、復水ポンプ、冷却水ポンプなど発電所に必要な全種類のポンプをワンストップで供給できる体制を整えている。近年はAIデータセンターの電力需要急増を背景に受注が急増しており、2026年3月期の受注残高は1,061億円に達した。

メカニカルシールでポンプの長期信頼性を確保

同社が製造・販売するメカニカルシールは、ポンプの回転軸とケーシングの隙間からの液体漏れを防ぐ軸封装置である。ポンプの性能と寿命に直結する重要部品であり、高温・高圧・腐食性流体など過酷な条件に対応する設計が要求される。酉島製作所は自社製ポンプに適合するメカニカルシールを内製するとともに、他社製ポンプの交換用としても供給している。2022年には関連会社としてAESSEAL TORISHIMA JAPAN CO.,LTD.を持ち、シール技術の強化を図っている。メカニカルシールの販売はポンプ事業の一部として計上されるが、単体での売上規模は開示されていない。

環境・新エネルギー事業の製品群

同事業では、排水処理装置や廃棄物処理装置などの環境装置、及び小水力発電設備を手掛ける。環境装置は工場排水や下水処理施設向けに納入され、顧客の環境負荷低減に貢献する。小水力発電設備は河川や用水路などの水流を利用して発電するシステムで、再生可能エネルギーの一種として公共施設や農業用水路などに導入される。同事業の売上は極めて小さく、2026年3月期の生産実績は5億1,700万円と全体の0.6%にとどまる。また、かつて子会社として保有していた株式会社クリーンエネルギー五色は2022年に清算され、同事業の規模は縮小傾向にある。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

ポンプ専業で国内中堅、内需安定

酉島製作所は産業用ポンプの専業メーカー。売上高800億円超で、国内ポンプ市場では荏原製作所(約6,000億円)に次ぐ中堅。三浦工業(ボイラ)や日本製鋼所(重機)などと異なるセグメント。上下水道・化学プラント向けが主力で、国内需要が安定。2026年3月期は営業利益率5.38%とやや低下見込みだが、収益性は維持している。

強み

  • 100年以上の歴史を持つポンプ専業メーカーで、高効率・耐食性に優れた製品を開発する技術力を持つ。
  • 上下水道・インフラ向けは公共需要が安定的で、景気変動の影響を受けにくい事業構造。
  • 全国にサービス拠点を持ち、メンテナンス・部品交換によるストック収益が売上の3割を占める。
  • 省エネポンプや排水処理向け製品が環境規制強化の追い風を受け、需要が拡大傾向。

課題

  • 荏原製作所など大手に比べ売上規模・海外拠点で劣り、価格競争やグローバル案件で不利。
  • 売上の大半が国内。海外比率が低く、成長市場であるアジア等への展開が急務。
  • 営業利益率が5%台と低く、原材料高・競争激化でさらなる低下リスク。コスト削減が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

専用機・建機・農機の時価総額近傍。太字が酉島製作所

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15851リョービ881億円8.3倍
23302帝国繊維840億円16.5倍
36454マックス839億円23.5倍
46277ホソカワミクロン835億円25.7倍
59663ナガワ833億円17.9倍
66363酉島製作所828億円12.7倍
76331三菱化工機750億円9.5倍
86364AIRMAN749億円12.1倍
97231トピー工業742億円6.6倍
107128ユニソルホールディングス661億円34.4倍
116742京三製作所623億円12.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(専用機・建機・農機)に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

大阪・酉島町での創業から株式会社化まで

1919年8月、大阪市此花区酉島町にポンプ専門の製作工場「酉島製作所」が創設された。創業者は明らかでないが、ポンプ製造に特化した工場としてスタート。その後、事業拡大に伴い1928年4月に株式会社酉島製作所を設立し、法人組織となる。この時期の大阪は商工業の中心地であり、化学工業や繊維工業の発展に伴い産業用ポンプの需要が高まっていた。創業地の地名「酉島」はそのまま社名に採用され、現在も社名に残る。

高槻移転と戦後復興期の販売網分離

1941年12月、本社及び工場のすべてを現在地である大阪府高槻市宮田町に移転し、旧工場を閉鎖した。移転理由は記録にないが、戦時体制下での生産拡大や空襲対策と推測される。戦後の1949年5月、大阪証券取引所に株式を上場し、資本市場から資金調達の道を開いた。1969年8月にはサービス部門を分離独立させ、酉島サービス株式会社(後の酉島エンジニアリング株式会社)を設立。販売とサービスを切り離す分業体制を構築し、据付後の保守・点検を専門子会社が担う仕組みを整えた。

証券取引所第一部上場と九州生産拠点の建設

1980年9月に大阪証券取引所市場第一部、1981年12月に東京証券取引所市場第一部へ上場し、株式の流動性と信用力を高めた。1990年代に入り生産体制の強化に乗り出し、1990年6月に佐賀県武雄市に小型ポンプの生産子会社株式会社九州トリシマを設立。1992年8月には同地に九州工場を完成させ、メイン工場である高槻と並ぶ第二の生産拠点とした。これにより、関西一極集中からの分散と、ポンプ需要拡大への生産能力増強を図った。

インドネシアから始まった海外生産の拡大

1985年4月、インドネシアの代理店グナ・エレクトロと共同出資で合弁会社PT.TORISHIMA GUNA INDONESIAを設立し、ポンプ及び部品の現地生産を開始。1992年5月には同じくインドネシアに鋳物工場の合弁会社PT.GETEKA FOUNINDOを設立し、鋳造工程の内製化を進めた。1999年5月にはエンジニアリング及びアフターサービスを行う合弁会社PT.TORISHIMA GUNA ENGINEERINGを設立。インドネシアは人件費が安く、資源も豊富なことから、同社にとってアジア太平洋地域の生産・サービス拠点として重要な位置を占める。これらの会社は現在も連結子会社として存続している。

欧州・中東・アメリカへと広がるサービスネットワーク

2007年11月に英国にTORISHIMA EUROPE LTD.を設立したのを皮切りに、2009年12月にアラブ首長国連邦にTORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FZCO.、2010年3月に同社の欧州版TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EUROPE LTD.、2011年1月にインドのTORISHIMA PUMPS (INDIA) PRIVATE LTD.、2012年6月に米国のTORISHIMA (USA) CORPORATIONを設立。2013年にはオーストラリアにも進出。特に2015年にはサウジアラビア、タイ、マレーシア、台湾、米国ミシガン州の5カ国・地域でサービス子会社を同時に設立し、グローバルなサービス網を急速に拡充した。2021年以降もエジプト、トルコなど新興国でのサービス拠点設置を続けている。

新本社工場完成とプライム市場移行

2015年6月、監査等委員会設置会社へ移行すると同時に、現在地に新本社工場ビルを完成させた。これにより研究開発・生産・管理機能を集約。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、新市場区分のプライム市場に上場した。同年、TORISHIMA EUROPE PROJECTS LTD.を清算し、株式会社新東邦の株式を取得して国内グループを再編。また、PT.TORISHIMA GUNA INDONESIAなどインドネシア子会社への出資比率を引き上げ、グループ経営の一体化を進めた。2009年に株式を追加取得した株式会社クリーンエネルギー五色は、2022年に清算が完了している。

年表29件を開く

1910年代

  • 1919年8月大阪市此花区酉島町にポンプ専門製作工場 酉島製作所を創設。

1920年代

  • 1928年4月創業株式会社酉島製作所を設立。

1940年代

  • 1941年12月現在地(大阪府高槻市宮田町)に本社及び工場全部を移転し、旧工場を閉鎖。
  • 1949年5月上場大阪証券取引所に株式上場。

1960年代

  • 1969年8月サービス部門強化のため同部門を分離独立させ、酉島サービス株式会社(現 酉島エンジニアリング株式会社(現 連結子会社))を設立。

1980年代

  • 1980年9月上場大阪証券取引所市場第一部上場。
  • 1981年12月上場東京証券取引所市場第一部上場。
  • 1985年4月インドネシアに代理店 株式会社グナ エレクトロと共同出資でポンプ及び部品製造の合弁会社PT.TORISHIMA GUNA INDONESIA(現 連結子会社)を設立。

1990年代

  • 1990年6月佐賀県武雄市に小型ポンプの生産子会社 株式会社九州トリシマ(現 連結子会社)を設立。
  • 1992年5月インドネシアに鋳物工場の合弁会社 PT.GETEKA FOUNINDO(現 連結子会社)を設立。
  • 1992年8月佐賀県武雄市に九州工場完成。
  • 1994年10月香港に現地法人酉島ポンプ香港有限公司(現 連結子会社)を設立。
  • 1999年5月インドネシアにエンジニアリング業務及びアフタサービスを行う合弁会社 PT.TORISHIMA GUNA ENGINEERING(現 連結子会社)を設立。

2000年代

  • 2006年6月執行役員制度を導入。
  • 2007年11月TORISHIMA EUROPE LTD.(現 連結子会社)を設立。
  • 2009年3月株式会社クリーンエネルギー五色の株式を追加取得。
  • 2009年4月酉島エンジニアリング株式会社(現 連結子会社)の事業を当社が譲受。
  • 2009年6月酉島ポンプ(天津)有限公司(現 連結子会社)を設立。
  • 2009年12月TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FZCO.(現 連結子会社)を設立。

2010年代

  • 2010年3月TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EUROPE LTD.(現 連結子会社)を設立。
  • 2010年9月イオスエンジニアリング アンド サービス株式会社の株式を取得。(2025年2月売却)
  • 2011年1月TORISHIMA PUMPS (INDIA) PRIVATE LTD.(現 連結子会社)を設立。 TORISHIMA EUROPE PROJECTS LTD. を設立。
  • 2012年4月TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS ASIA PRIVATE LTD.(現 連結子会社)を設立。
  • 2012年6月TORISHIMA (USA) CORPORATION(現 連結子会社)を設立。
  • 2013年1月TORISHIMA AUSTRALIA PTY LTD.(現 連結子会社)を設立。
  • 2015年6月監査等委員会設置会社へ移行。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD.(現 連結子会社)をTSSが設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS THAILAND LTD.(現 連結子会社)を設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS MALAYSIA SDN.BHD.(現 連結子会社)をTSSAが設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FORMOSA LTD.(現 連結子会社)を設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS OF MICHIGAN LLC.(現 連結子会社)を設立。 THK ENGINEERING SOLUTIONS LTD.(現 連結子会社)を設立。現在地(大阪府高槻市宮田町)に新本社工場ビル完成。

2020年代

  • 2021年3月CRYO PUMP REPAIRS LTD.(現 連結子会社)の株式をTSSEが取得。
  • 2021年12月AUSTRALIAN FLUID HANDLING PTY LTD.(現連結子会社)の株式を取得。 TORISHIMA AUSTRALIA PTY LTD.(現 連結子会社)の株式を追加取得。
  • 2022年4月上場東京証券取引所の市場区分見直しにより、新市場区分のプライム市場上場。 TORISHIMA EUROPE PROJECTS LTD. を清算。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD.(現 連結子会社)の株式をTSSが追加取得。株式会社新東邦(現 連結子会社)の株式を取得。 TORISHIMA TRADING AND SERVICES WLL (現 連結子会社)の株式をTSSが追加取得。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EGYPT LTD. (現 連結子会社)を設立。株式会社クリーンエネルギー五色清算完了。 PT.TORISHIMA GUNA INDONESIAの株式を追加取得。 PT.GETEKA FOUNINDOの株式を追加取得。 PT.TORISHIMA GUNA ENGINEERINGの株式を追加取得。 TORISHIMA AI YASEAH SERVICE SOLUTIONS LLC.(現 連結子会社)を設立。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高95,500百万円
  • 営業利益5,200百万円
  • 経常利益4,400百万円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益3,800百万円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    エネルギー課題への取り組み

    発電所向けポンプ(特にGTCC用ボイラ給水ポンプ)の需要増に対応するため、設計期間短縮、加工能力増強、サービス拠点拡充を進めるとともに、将来の脱炭素ソリューション向けポンプ(水素・アンモニア関連)の研究開発に継続的に注力する。

  2. 02

    省エネルギー化の推進

    高効率ポンプ「スーパーエコポンプ(SEP)」を拡販し、CO₂削減に直結するポンプの高効率化ニーズに応える。流体解析、蓄積データとAIの融合、顧客仕様調整という独自アプローチで競争力を維持する。

  3. 03

    脱炭素分野への展開

    水素・アンモニアサプライチェーンの全フェーズ(つくる・はこぶ・つかう)でポンプソリューションを提供。液化水素ポンプや液化アンモニアポンプの開発・製造を加速し、社会実装を進める。

  4. 04

    安全・安心な社会の構築への取り組み

    海水淡水化・上水・送配水、雨水排水・下水道分野で、高効率ポンプや耐水モータ一体型ポンプなどを提供し、水不足や洪水対策、インフラ老朽化対応に貢献する。海外展開も視野に入れる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で2,127人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は701万円で、9期前と比べて+26.9%平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は13.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月1,580
2018年3月1,625
2019年3月55337.312.21,588
2020年3月57637.612.41,642
2021年3月55037.912.61,608
2022年3月57638.313.11,657
2023年3月59738.713.41,665
2024年3月61039.013.41,821
2025年3月65138.713.31,921281
2026年3月70138.913.12,127235

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率96.8%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)75.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社52(国内 20 / 海外 32、うち連結子会社 26) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
本社及び工場 — 大阪府高槻市118億円
九州工場 — 佐賀県武雄市695百万円
東京支社(東京都品川区)他計13支社・支店、7営業所・出張所、4海外事務所、1サービス工場114百万円
その他51百万円
主な関係会社
  • 国内
    ㈱九州トリシマ
    佐賀県 武雄市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱九州トリシマ
    佐賀県 武雄市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    新東邦 ㈱
    東京都 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    新東邦 ㈱
    東京都 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    酉島ポンプ香港有限公司(注)1.2
    中国 香港特別 行政区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    酉島ポンプ香港有限公司(注)1.2
    中国 香港特別 行政区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TORISHIMA EUROPE LTD.
    イギリス · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TORISHIMA EUROPE LTD.
    イギリス · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    酉島ポンプ(天津)有限公司(注)1
    中国 · 連結子会社
    議決権86.7%
  • 海外
    酉島ポンプ(天津)有限公司(注)1
    中国 · 連結子会社
    議決権86.7%
  • 海外
    TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FZCO.(注)1.2
    アラブ首長国連邦 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FZCO.(注)1.2
    アラブ首長国連邦 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社40社を開く
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EUROPE LTD.イギリス100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EUROPE LTD.イギリス100%
  • PT.TORISHIMA PUMP MFG INDONESIAインドネシア100%
  • PT.TORISHIMA PUMP MFG INDONESIAインドネシア100%
  • PT.GETEKA FOUNINDO (注)1インドネシア100%
  • PT.GETEKA FOUNINDO (注)1インドネシア100%
  • PT.TORISHIMA SERVICE INDONESIA(注)1.2インドネシア100%
  • PT.TORISHIMA SERVICE INDONESIA(注)1.2インドネシア100%
  • TORISHIMA PUMPS (INDIA) PRIVATE LTD. (注)2インド100%
  • TORISHIMA PUMPS (INDIA) PRIVATE LTD. (注)2インド100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS ASIA PRIVATE LTD.シンガポール100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS ASIA PRIVATE LTD.シンガポール100%
  • TORISHIMA AUSTRALIA PTY LTD.オーストラリア100%
  • TORISHIMA AUSTRALIA PTY LTD.オーストラリア100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS THAILAND LTD. (注)2タイ70%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS THAILAND LTD. (注)2タイ70%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD. (注)2サウジアラビア100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD. (注)2サウジアラビア100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FORMOSA CO., LTD. (注)2台湾100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FORMOSA CO., LTD. (注)2台湾100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS MALAYSIA SDN.BHD. (注)2マレーシア100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS MALAYSIA SDN.BHD. (注)2マレーシア100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS OF MICHIGAN LLC. (注)2アメリカ100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS OF MICHIGAN LLC. (注)2アメリカ100%
  • CRYO PUMP REPAIRS LTD. (注)2イギリス100%
  • CRYO PUMP REPAIRS LTD. (注)2イギリス100%
  • AUSTRALIAN FLUID HANDLING PTY LTD.オーストラリア100%
  • AUSTRALIAN FLUID HANDLING PTY LTD.オーストラリア100%
  • TORISHIMA TRADING AND SERVICES WLL.(注)2カタール100%
  • TORISHIMA TRADING AND SERVICES WLL.(注)2カタール100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS TURKIYE POMPA.(注)2トルコ100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS TURKIYE POMPA.(注)2トルコ100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EGYPT(注)1エジプト100%
  • TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EGYPT(注)1エジプト100%
  • KRG SPECIALIST ENGINEERING SERVICES LTD.(注)2イギリス100%
  • KRG SPECIALIST ENGINEERING SERVICES LTD.(注)2イギリス100%
  • TORISHIMA AL YASEAH SERVICE SOLUTIONS LLC (注)2アラブ首長国連邦96%
  • TORISHIMA AL YASEAH SERVICE SOLUTIONS LLC (注)2アラブ首長国連邦96%
  • JUNEUNG CO., LTD.韓国100%
  • JUNEUNG CO., LTD.韓国100%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    令和8・9年度 佐伯管内排水機場ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2026-04-03
    7,230万円
  • 調達
    令和6・7年度 佐伯管内排水機場ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2024-04-01
    6,050万円
  • 調達
    令和4・5年度 佐伯管内排水機場ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2022-04-01
    5,380万円
  • 調達
    令和2・3年度 佐伯河川国道事務所管内排水機場ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2020-04-17
    4,980万円
  • 調達
    平成30・31年度 佐伯管内排水機場ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2018-04-02
    3,980万円
  • 調達
    内渕救急排水場ポンプ分解整備
    国土交通省 · 2018-08-29
    3,200万円
  • 調達
    市田川排水機場他ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2022-03-17
    2,700万円
  • 調達
    市田川排水機場他ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2020-04-01
    2,600万円
  • 調達
    市田川排水機場他ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2021-03-18
    2,600万円
  • 調達
    市田川排水機場他ポンプ設備点検整備業務
    国土交通省 · 2019-04-01
    2,150万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は929億円営業利益50億円前期と比べると増収減益で、売上が+7.4%、利益が-7.4%。

売上高
+7.4%
929億円
営業利益
-7.4%
50億円
純利益
+43.9%
59億円
営業利益率
5.4%
前期比 -0.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1,039億円929億円
営業利益57億円50億円
純利益71億円59億円
1株あたり配当¥68¥68

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は166億円、営業利益は12億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−4.0%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q24130
2024年1Q173126.98
2024年2Q16674.25
2024年3Q239229.211
2024年4Q23338
2025年2Q37661.65
2025年4Q489489.836
2026年2Q41251.2−1
2026年4Q517458.760
2027年1Q166127.214

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は460億円から929億円へ2.0倍に増えた。直近期の営業利益率は5.4%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
TORISHIMA AUSTRALIA PTY LTD.(現 連結子会社)を設立。
2013年3月460149
2014年3月460−64
監査等委員会設置会社へ移行。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD.(現 連結子会社)をTSSが設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS THAILAND LTD.(現 連結子会社)を設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS MALAYSIA SDN.BHD.(現 連結子会社)をTSSAが設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FORMOSA LTD.(現 連結子会社)を設立。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS OF MICHIGAN LLC.(現 連結子会社)を設立。 THK ENGINEERING SOLUTIONS LTD.(現 連結子会社)を設立。現在地(大阪府高槻市宮田町)に新本社工場ビル完成。
2015年3月46584
2016年3月405−17−24
2017年3月4441915
2018年3月454159
2019年3月4822322
2020年3月471135
2021年3月5084634
東京証券取引所の市場区分見直しにより、新市場区分のプライム市場上場。 TORISHIMA EUROPE PROJECTS LTD. を清算。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD.(現 連結子会社)の株式をTSSが追加取得。株式会社新東邦(現 連結子会社)の株式を取得。 TORISHIMA TRADING AND SERVICES WLL (現 連結子会社)の株式をTSSが追加取得。 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EGYPT LTD. (現 連結子会社)を設立。株式会社クリーンエネルギー五色清算完了。 PT.TORISHIMA GUNA INDONESIAの株式を追加取得。 PT.GETEKA FOUNINDOの株式を追加取得。 PT.TORISHIMA GUNA ENGINEERINGの株式を追加取得。 TORISHIMA AI YASEAH SERVICE SOLUTIONS LLC.(現 連結子会社)を設立。
2022年3月5225236
2023年3月6475744
2024年3月8116362
2025年3月86554456.241
2026年3月92950525.459

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高929億円のうち、営業利益として残るのは50億円5.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は59億円、売上の6.4%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金73.8%686億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金20.8%193億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.4%50億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
26.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.2pt
5.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.6pt
6.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.5pt
10.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが45億円、投資CFが−3億円で、差し引きのフリーCFは42億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は178億円で、売上の2.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月35−4044−5120
2014年3月−41−45−1−8636
2015年3月−12−321−1543
2016年3月50−4−164672
2017年3月6514−4179109
2018年3月6−1112−5114
2019年3月38−142224159
2020年3月42−20−1722163
2021年3月44−16−2128167
2022年3月31−48−21−17135
2023年3月12−13−22−1117
2024年3月294−3333128
2025年3月−7−1658−23171
2026年3月45−3−4042178

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1,202億円。このうち返さなくてよい自己資本が606億円で、自己資本比率は50.0%(業種中央値65.3%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月68233634648.2
2014年3月68134533649.9
2015年3月72036535550.0
2016年3月66232833448.7
2017年3月67733734048.9
2018年3月71234037247.3
2019年3月72734937847.7
2020年3月73033539545.4
2021年3月79237641647.0
2022年3月80041338751.1
2023年3月90145544650.1
2024年3月1,01652649051.4
2025年3月1,15656459248.4
2026年3月1,20260659650.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
183億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
452億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
5億円
在庫として抱えている分
負債合計
596億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
64
/ 100
安定性自己資本比率33 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率209社中63位あたり、逆に低いのは自己資本比率209社中161位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.2%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.4%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
50.0%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
7.4%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.4%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,849で、1年前と比べて+45.0%過去52週の値幅のなかでは57%の位置にある。

¥2,849-4.1%1ヶ月-4.1%1年+45.0%時価総額828億円
過去52週の値幅
安値¥1,813高値¥3,635

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.7倍
PER (会社予想)10.6倍
PBR1.22倍
配当利回り2.39%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1カ月で10.08%上昇し、8月20日時点で3135円。25日移動平均線(2969.64円)を5.6%上回り、75日線・200日線も上回る強基調。52週高値3635円に迫る水準で、高値更新も視野。8月5日以降は出来高を伴い497300株まで膨らむ場面もあり、買い意欲の強さを示す。ただしRSIは73.09と過熱感があり、短期的な調整には注意。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERが13.98倍と予想PER11.6倍に対して低く、業界平均23.31倍を大きく下回る。PBRは1.34倍で業界平均1.55倍より低く、ROE10.24%と収益性は良好。配当利回り2.17%は業界平均2.66%をやや下回るが、配当性向42.8%と安定。売上高は増加傾向で、営業利益は横ばいだがネット利益は2026年に増加見込み。成長性と評価のバランスが取れており、ほぼ妥当。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.7倍22.7倍
PER (予想)10.6倍
PBR1.22倍1.50倍
ROE10.2%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

上下水道の更新需要や、世界的な水インフラ投資の拡大が成長ドライバーになるかが論点。強気派は、安定した需要基盤と海外市場の開拓による成長を評価。実際、売上高は毎年増加し、2026年3月期の純利益は過去最高見込み。一方、弱気派は、国内市場の成熟や競争激化、原材料費の高騰による採算悪化を懸念。また、受注が景気変動に影響されやすい点も指摘される。

プラスに働く材料7
  • 水インフラ需要の拡大

    世界的な水需要増加により、上下水道向けポンプの需要が高まる

  • 過去最高の業績

    2026年3月期は売上高と純利益で過去最高を更新する見込み

  • 海外展開の進展

    アジアなどでの販売拡大により、成長市場を獲得

  • 2026/3期売上高929億円と2期連続増収決算発表後影響

    売上高811→865→929億円、増収基調が継続

  • 純利益59億円と前期比44%増益決算発表後影響

    純利益41→59億円、+18億円と大幅増益

  • 予想PER11.6倍と実績から改善通年影響

    予想PER11.6倍は実績13.98倍から約2.4ポイント低下

  • ROE10.24%と資本効率の高さ継続影響

    ROE10.24%、PBR1.34倍と収益性を踏まえ妥当

マイナスに働く材料7
  • 国内市場の成熟

    国内の上下水道は整備が進み、新規需要は限定的

  • 競争激化

    国内外のポンプメーカーとの競争で価格圧力がかかる

  • 原材料費高騰

    鋼材価格や輸送費の上昇が利益率を圧迫する

  • 営業利益が54億円から50億円に減少決算発表後影響

    営業利益54→50億円と4億円減、コスト増が響く

  • 営業利益率が6.24%から5.38%へ低下決算発表後影響

    営業利益率6.24%→5.38%と0.86ポイント低下

  • 株価が1年で55.67%上昇し過熱感継続影響

    過去1年で+55.67%、バリュエーション調整リスク

  • 配当利回り2.17%と株主還元が手薄継続影響

    配当利回り2.17%と株価上昇で利回りが低下

次の決算で確かめる点
受注高
売上高の先行指標であり、需要動向を把握するため
上下水道向け売上高
公共投資に左右されやすいため、需要の変化を監視
海外売上比率
海外展開の進捗と市場多様化の効果を評価

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり68で、前期から+5.0%いまの株価に対する利回りは2.39%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥68
1株あたり
配当利回り
2.39%
いまの株価に対して
配当性向
42.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月18163.2
2018年3月180.0266.7
2019年3月2538.983.4
2020年3月18−28.0
2021年3月180.026.4
2022年3月42133.340.6
2023年3月5223.840.9
2024年3月5811.541.2
2025年3月603.451.4
2026年3月635.042.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥68

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ10,809人。区分でいちばん多いのは個人・その他35.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が51.4%を占め、残る48.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他29.729.027.628.328.835.7
金融機関34.634.735.132.535.726.3
事業法人24.725.025.025.425.425.1
外国法人9.09.810.912.69.210.7
自己株式9.68.18.27.97.89.4
証券会社1.91.51.31.20.92.2
外国人個人0.10.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01公益財団法人原田記念財団9.67
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)6.99
03株式会社りそな銀行4.43
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.77
05株式会社タクマ3.25
06株式会社三井住友銀行3.05
07片山 晃2.97
08酉島製作所従業員持株会2.59
09第一生命保険株式会社2.26
10株式会社栗本鐵工所2.24

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+569%、1株純資産は14期で+95%。直近期のROEは10.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月341,1732.922.488.7
2014年3月161,2091.380.9253.9
2015年3月151,3081.160.582.1
2016年3月−881,180−7.5
2017年3月561,2224.719.6163.2
2018年3月321,2402.631.8266.7
2019年3月801,2706.412.083.4
2020年3月201,2271.638.1
2021年3月1261,4229.56.926.4
2022年3月1381,5509.37.440.6
2023年3月1671,70510.29.440.9
2024年3月2351,96712.812.141.2
2025年3月1532,1017.513.451.4
2026年3月2252,28510.213.442.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額358百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約8倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
原田耕太郎代表取締役CEO (最高経営責任者)64933
ジェラルド・アッシュ取締役副CEO (副最高経営責任者)60
アリスター・フレット取締役COO (最高執行責任者)5686
昼沢義則取締役専務執行役員 産業本部長65155
羽牟幸一郎取締役58363
井植敏雅取締役6348
上田理恵子取締役6423
安陪裕二取締役(常勤監査等委員)6021
秋山洋取締役(監査等委員)5796
山本操司取締役(監査等委員)6635
入江千香子取締役(監査等委員)546
植村淳子取締役(監査等委員)44

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)52492727755
社外取締役67077713
取締役(社内)1444

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,269字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社と子会社31社(うち連結子会社30社)及び関連会社2社で構成され、各種ポンプ・ポンププラント、環境装置、小水力発電設備、メカニカルシール、その他ポンプ関連機器の製造・販売、据付工事・サービスを主な事業内容としております。 当社グループの主な事業内容に係わる位置付け等は次のとおりであります。 なお、セグメント情報を記載していないため、事業部門別に記載しております。 事業の内容   主な事業内容   会社 ポンプ事業   ポンプ、ポンププラント、メカニカルシール、その他ポンプ関連機器の製造・販売及び据付工事・サービス   国内   当社、㈱九州トリシマ、新東邦㈱、その他2社 ※協和機工㈱、※AESSEAL TORISHIMA JAPAN CO.,LTD. 海外   酉島ポンプ香港有限公司 PT.TORISHIMA PUMP MFG INDONESIA PT.GETEKA FOUNINDO PT.TORISHIMA SERVICE INDONESIA TORISHIMA EUROPE LTD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FZCO. 酉島ポンプ(天津)有限公司 TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EUROPE LTD. TORISHIMA PUMPS (INDIA) PRIVATE LTD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS ASIA PRIVATE LTD. TORISHIMA AUSTRALIA PTY LTD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS THAILAND LTD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS (SAUDI ARABIA) LTD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS MALAYSIA SDN.BHD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS FORMOSA LTD. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS OF MICHIGAN LLC. CRYO PUMP REPAIRS LTD. AUSTRALIAN FLUID HANDLING PTY LTD. TORISHIMA TRADING AND SERVICES WLL. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS EGYPT. TORISHIMA SERVICE SOLUTIONS TURKIYE POMPA. TORISHIMA AL YASEAH SERVICE SOLUTIONS LLC. JUNEUNG CO.,LTD. KRG SPECIALIST ENGINEERING SERVICES LTD. その他 3社 環境 新エネルギー事業   環境装置の製造・販売及び各種廃棄物の再利用品等の企画・製造・販売 小水力発電設備の販売及び据付工事・サービス   国内   当社 (注)※印は、関連会社であります。
経営方針・対処すべき課題8,527字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、創業以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是を掲げてまいりました。100年以上にわたり、社会の心臓部であるポンプの安定供給と稼働を確保し、お客様との信頼を徹底的に追求することで「社会に欠かせない企業」を目指しております。 気候変動や人口増加といった地球規模の課題が深刻化する中、エネルギー課題への対応や安全・安心な社会の構築へのニーズは、100年後も不可欠であり続けます。私たちは、世界の多様な課題に真摯に向き合い、「ポンプで世界を救う」という壮大な夢を掲げ、絶えず進化し続けます。 現在、当社グループは世界20カ国・36拠点にオフィスや工場、サービス拠点を展開しております。チーム全員が「One Torishima」として一丸となり、最先端技術によるポンプの提供と安定稼働の維持を通じて、お客様の生涯利益(Lifetime Benefit)の最大化に貢献してまいります。 (2)当社グループの現況 ア. 事業の経過及びその成果 (ア)当連結会計年度における事業環境 当連結会計年度における世界経済は、主要国のインフレ沈静化と金融緩和への転換を追い風に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策の動向や、緊迫化するウクライナ・中東地域の地政学リスクなど、依然として不確実な状況が続いております。こうした環境下、当社グループが手掛ける高性能ポンプ事業に関連する各分野は、以下の経営環境となりました。 a. エネルギー課題への取り組み 生成AIの急速な普及による電力需要の急増、及び省エネ・脱炭素への社会的要請の高まりから、発電や一般産業向けポンプの需要は好調に推移いたしました。また、技術開発の挑戦が実を結び、「超電導モータ液化水素ポンプ」の初受注も達成いたしました。 b. 安全・安心な社会の構築への取り組み 世界的な人口増による水不足、気候変動に伴う豪雨災害対策(事前防災)、及び上下水道インフラの老朽化対策を背景に、各種ポンプの更新需要が拡大いたしました。これにより、海水淡水化や雨水排水、上下水道向けポンプの需要は堅調に推移しております。 当社グループの重要課題である「エネルギー課題への取り組み」と「安全・安心な社会の構築への取り組み」について、それぞれ「事業環境・成長性」及び「強み・取り組み・成果」の双方から以下に詳しくご説明いたします。 (イ)重要課題における事業実績と今後の展開 a. エネルギー課題への取り組み (a) 発電 事業環境・成長性: 2025年は、世界の多くの地域で発電所建設市場への投資が極めて活発な1年となりました。その背景には、米国、中国、インドにおける電力需要の急増があります。 米国では、圧倒的な市場規模を誇る生成AIの普及に伴い、データセンターの建設ラッシュが続いております。同時に、「シェール革命」による豊富な天然ガスを活用した「GTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)発電所」の建設も急ピッチで進んでおります。また、国家主導で開発に注力する中国や、豊富な労働力とデジタル基盤を武器に外資を誘致するインドでは、自国資源による石炭火力発電が依然として電力供給の主役です。これら世界各地の急激な電力需要に対応するため、各国で発電所投資が加速しております。 日本においても、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせる「GTCC発電」は重要な位置付けにあります。石炭火力の半分以下のCO₂排出量に抑えられる最もクリーンな火力発電であり、将来的に燃料を天然ガスから水素やアンモニアに置き換える計画も含め、脱炭素社会へ移行するための主力技術とされています。さらに、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた国の支援制度「長期脱炭素電源オークション」の入札が2024年に開始され、脱炭素電源への投資が促進されております。これらの要因により、国内外を問わず、発電所に不可欠なポンプへの需要が高まっております。 しかし、現在、発電市場では電力関連設備の需給逼迫が深刻な課題となっております。AIデータセンターの爆発的な電力需要に対応するため、北米を中心に世界中でGTCC発電所の建設が急増した結果、ガスタービンメーカーの受注残高は過去最高水準に達し、納期が2~3年待ちという状況にあります。これに伴い、発電所向けポンプの受注においても、納期が長期化する案件が増加しております。 強み・取り組み・成果: GTCC発電の心臓部であるボイラ給水ポンプは、排熱回収ボイラへ高温・高圧の水を送り込むという極めて過酷な環境に耐える必要があり、当社グループはこの分野における圧倒的なリーディングメーカーです。 当社グループのボイラ給水ポンプは、国内外のタービンメーカー及びプラントメーカーから絶大な信頼を獲得しております。さらに、発電所で必要とされるボイラ循環ポンプ、復水ポンプ、冷却水ポンプといった多種多様なポンプを、すべてワンストップで一括提供できる体制も強みです。この強みを背景に、直近2年間は受注が大幅に増加しており、2026年度も引き続き順調な受注の継続を見込んでおります。 これは、数年先までの売上が確定し、中期的な経営の安定性を高める要素となります。しかし、この旺盛な需要に確実に応えるためには、これまで取り組んできた「設計期間の短縮」「加工能力の増強」「サービス拠点の拡充」といった生産・サービス体制の整備に、より一層万全を期す必要があります。現在の需要増という追い風を楽観視するだけでなく、発電市場における長期的な構造変化を見据え、将来の脱炭素ソリューション向けポンプの実現に向けた中長期的な投資や研究開発にも、継続して注力してまいります。 (b) 省エネルギー 事業環境・成長性: ポンプは発電分野にとどまらず、鉄鋼・化学・製紙・飲料・食品・半導体などの産業全般をはじめ、ビルや商業施設の空調、地域冷暖房にいたるまで、水が流れるすべての場所において「決して止まってはならない産業の心臓」として社会を支えております。そのため、実に日本の総電力消費量の約3割がポンプの稼働に費やされています。 こうした中、地球温暖化に伴う空調需要の拡大や、生成AIの普及によるデータセンターの冷却用電力の急増を背景に、CO₂削減に直結するポンプの高効率化(省エネルギー化)へのニーズは急速に高まっております。 強み・取り組み・成果: 当社グループは、最新鋭のデジタル技術による流体解析(CFD)、100年以上の歴史で蓄積した設計データとAIの融合、顧客ごとに最適な仕様へと調整するきめ細かな対応、という3つの独自アプローチによって高効率ポンプの製造を実現しております。 2024年度には、世界最高水準の効率を誇る「スーパーエコポンプ(SEP)」を開発・発売し、省エネ大賞の最高位である「経済産業大臣賞(電気需要最適化分野)」を受賞いたしました。今後も、市場で高まる省エネニーズに応え、高い評価をいただいているSEPのさらなる拡販に注力してまいります。 (c) 脱炭素 事業環境・成長性: 日本政府の「水素基本戦略」では、2040年頃に国内の水素サプライチェーンが本格化し、関連市場は1兆円を超える規模へ成長するシナリオが描かれております。また、海外に目を向ければ、同時期に世界の市場規模は90兆円超に達するとの予測も複数の調査機関から発表されており、今後極めて巨大な市場が立ち上がろうとしております。 火力発電の主力であるGTCC発電は、将来的に水素やアンモニアの混焼への移行が計画されており、日本政府の「長期脱炭素電源オークション」においても導入期の主役として期待を集めております。当社グループが供給するボイラ給水ポンプは、そのシステムの安定稼働を左右する心臓部を担う製品であり、今後さらなる需要の拡大が見込まれます。 強み・取り組み・成果: 当社グループは、水素・アンモニアサプライチェーンの「つくる・はこぶ・つかう」というすべてのフェーズにおいて、ポンプが不可欠な役割を果たすと考えております。「つかう」工程では、長年培った高温・高圧技術を強みとする「ボイラ給水ポンプ」が、水素やアンモニアを燃料とする次世代クリーン発電プラントの安定稼働を力強く支えます。また「つくる・はこぶ」工程では、低温下でのハンドリングが求められる液化水素及び液化アンモニア向けポンプの開発・製造を加速させております。液化アンモニアポンプについては、アンモニア燃料供給設備向けなどですでに複数の受注を獲得しており、社会実装に向けた実績を着実に積み上げております。 また、技術的難度が極めて高い液化水素ポンプの分野では、国立大学法人京都大学との共同開発により「超電導モータ液化水素ポンプ」の開発に成功いたしました。これはマイナス253℃という極低温下でモータの電気抵抗をゼロにすることで発熱を極限まで抑え、水素の蒸発(ボイルオフ)を最小限にとどめる画期的な製品です。本開発の成果により、2026年1月には、世界初の実装事例として、川崎重工業株式会社から液化水素基地「川崎LH₂ターミナル」向けに様々な種類の液化水素ポンプを受注いたしました。今後、市場拡大が見込まれる水素分野において、さらなる「大流量化・高圧化・高効率化」を目指した研究開発を継続してまいります。 当社グループは、これら次世代クリーンエネルギーの全フェーズにわたり、世界最先端の最適なポンプソリューションを提供し続けることで、持続可能な脱炭素社会の実現にグローバルに貢献してまいります。 b. 安全・安心な社会の構築への取り組み (a) 海水淡水化・上水・送配水 事業環境・成長性: 中東・北アフリカ地域を中心に、人口増加や都市化に伴う深刻な水不足に対応するため、海水淡水化・上水・送配水プラントの新設・拡張プロジェクトが活発に進んでおります。 世界の海水淡水化プラントの総容量は、過去20年間において年率7%以上でコンスタントに拡大しており、地球温暖化の影響も背景に、今後もこのスピード以上の年率10%程度での拡大が見込まれています。 地域別で見ると、中東・アフリカ地域は世界市場の約5割を占める海水淡水化プラント市場の中心であり、当社グループが強みを持つ主要マーケットです。また、海水淡水化システムの主要な部材であるRO(逆浸透)膜の供給においては日本企業が世界的に高い競争力を維持しており、日本の先進技術が世界の水インフラを支える大きな構造となっています。 さらに、沿岸部のプラントで造られた淡水を内陸の消費地へと供給する大規模な送配水インフラの整備も不可欠であり、海水淡水化プラントの建設に伴い、送配水ポンプ市場も拡大傾向にあります。 (※中東情勢の影響については、後述の「イ. 対処すべき課題」をご参照ください。) 強み・取り組み・成果: 「RO膜法」による海水淡水化プロセスにおいて、大型・高圧ポンプは不可欠な心臓部であり、当社グループはこの分野で世界トップシェアを誇っております。また、プラントから都市部へと「命の水」を届ける送水・配水工程においても、長年培ったポンプ技術を活かし、安定した水インフラの構築に貢献しております。 これらの水インフラ事業は稼働時に大量の電力を消費しますが、世界最高水準の効率を誇る当社グループのポンプは、消費電力の削減に直結しています。「安全な水をつくる・はこぶ」と、「CO₂を削減する」というSDGsの二大課題を同時に解決することが、当社グループの重要な使命です。 受注実績については、2025年度は前年度比で減少となったものの、2026年度においては、海水淡水化プラント及びそれに伴う送配水プロジェクトの活発な引き合いを背景に、堅調な受注を見込んでおります。 (b) 雨水排水・下水道 事業環境・成長性: 国内においては、気候変動に伴う豪雨災害の激甚化やインフラの老朽化に対応するため、政府主導による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」(2021〜2025年度、事業規模約15兆円)が集中的に実施されてきました。 国土交通省の調査によると、過去10年間(2015年〜2024年)における国内の水害被害総額は約7兆円以上に及んでおり、国は「事前防災」の重要性を掲げ、強力な対策を推進しております。こうした背景から、激甚化する災害への備えやインフラ老朽化対策、地域防災力のさらなる強化を目的に、2026年度から2030年度までの5年間でおおむね20兆円規模の国家予算を投じる「第1次国土強靭化実施中期計画」が新たにスタートいたします。 強み・取り組み・成果: 当社グループが得意とする大型・大流量ポンプは、水害対策において重要な役割を担っております。近年の雨水排水設備の更新需要の増加を背景に、日本だけでなく世界各国においても受注は堅調に推移しております。 特に、当社が開発した「耐水モータ 一体型ポンプ」は、従来の設備にはない防水構造を採用しているため、浸水時でも運転を休止することなく継続でき、極めて高い注目を集めております。本製品は、国土交通省が推進する下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)に採択され、パキスタンの排水機場における実証試験をクリアいたしました。外気温が50℃を超える過酷な環境下でも安定した稼働を証明し、現地で高い評価を獲得しております。今後は、恒常的な洪水被害に苦しむアジア諸国など、さらなる海外展開も視野に入れています。 また、2026年4月には、内閣府「国土強靭化基本計画」に基づいた表彰制度である「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」において、企業・産業部門の最高位「最優秀賞」を受賞いたしました。 以上の状況のもと、次期連結会計年度における当社グループの通期業績見通しは以下のとおりを見込んでおります。 〔連結業績〕 売上高   95,500百万円 営業利益  5,200百万円 経常利益  4,400百万円 親会社株主に帰属する当期純利益  3,800百万円 (為替レートは1ドル=155円を前提としております) ※業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 上記見通しには、2026年2月10日に開示しております2026年7月取得予定の新日本造機株式会社は含めておりません。 イ. 対処すべき課題 (ア)外部環境 a. 中東情勢 当社グループのターゲット市場の一つである中東地域では予断を許さない情勢が続いておりますが、2026年度期初時点において、事業活動に対する直接的な影響は生じておりません。 しかしながら、紛争が長期化した場合には、世界的な資材価格や物流費用の高騰に加え、当社が高性能ポンプを数多く供給しているUAE、カタール、サウジアラビア等の経済・財政へ及ぼす影響が懸念されます。万一、同地域の海水淡水化プラントや発電プラントの安全が脅かされるような事態となった場合においては、その安定的な運営維持を確保することが当社グループの極めて重要な使命であると認識しております。 b. 納期の長期化 世界的なAIデータセンターの建設ラッシュや、脱炭素社会への移行に向けたGTCC発電への投資加速を背景に、電力関連設備の需要が世界規模で急増しております。これに伴い、主要な発電設備メーカーの受注残高が高水準で推移しており、その影響を受けてポンプを供給する当社においても受注案件の納期が長期化しております。 特に足元では、2026年度の納入・売上計上が一時的に抑制されることを当面の重要課題と捉えております。ただし、積み上がった受注残については、2027年度以降に着実な納入と売上計上へと繋げてまいります。したがって2026年度においては、比較的納期が短く当期の業績に直結するサービス事業(メンテナンス・部品供給等)へより一層注力し、グループ全体の収益確保に努めてまいります。 (イ)当社グループの課題 a. 中期経営計画 当社グループは、創業100周年を迎えた2019年に「私たちはポンプを愛し、世界によりよい変化を生み出すために、進化し続けます。」という新たな経営理念を策定いたしました。 2021年度には中期経営計画「Beyond 110」を策定し、創業110周年(2029年度)の目標として「売上高600億円、営業利益50億円」を掲げましたが、2022年度にこれを7年前倒しで達成いたしました。これを受け、2024年度には「売上高1,000億円、営業利益100億円、ROE10%」へと目標を上方修正し、「世界No.1」のポンプメーカーになるというビジョンを掲げました。2025年度の受注高は949億円に達し、売上高1,000億円の目標達成に手が届く水準に近づいております。一方で、利益面は2025年度の経常利益目標は達成したものの、営業利益100億円の目標達成については、今後の課題と認識しております。 さらに、2026年2月10日には「Beyond 110」の先にある持続的な成長を見据え、住友重機械工業株式会社から新日本造機株式会社の株式を取得し、子会社化することを決議いたしました。この戦略的買収により、当社グループの市場及び製品ポートフォリオをさらに拡大してまいります。 なお、株式取得は2026年7月1日に完了する予定です。現行の「Beyond 110」の目標数値は自律成長で達成を見込んでいることから、同社の株式取得完了後に2029年度にむけた中期経営計画を修正する予定です。 b. 新市場の拡大 当社グループは2020年、経済産業省より「グローバルニッチトップ企業100選」に選定されました。水ポンプのスペシャリストとして、世界の海水淡水化市場や日本の発電市場において、No.1の高性能ポンプメーカーとしての地位を確立しております。一方で、世界的な総合ポンプメーカーへとさらなる飛躍を遂げるため、海外の大手競合が強みを持つオイル&ガス向けポンプ市場への本格参入が長年の課題となっていました。 同市場への参入には、業界における基準(API規格)への対応と豊富な納入実績が不可欠です。このような状況下、オイル&ガス事業向けのポンプ・蒸気タービン及び発電所向けの蒸気タービンの製造販売を行う新日本造機株式会社を新たにグループに迎え入れることとなりました。これにより、自律成長に加え、外部の新しい力を取り入れて成長する大きな一歩を踏み出すこととなります。 c. つくる力 2023年度から2025年度にかけて、海外売上高の急拡大に伴い、機械加工プロセスの一部を外注化する必要が生じておりました。これに対し、2025年7月に韓国のJuneung社、英国のKRG社の機械加工専門メーカー2社の子会社化及びインド子会社での設備投資を行い、グループ内での生産体制を整えました。さらに、営業技術部門への適切な人員シフトにより、設計図面のリードタイム短縮を実現いたしました。 これらの施策により「つくる力」のボトルネックを解消し、中期経営計画「Beyond 110」が目指す売上高1,000億円の達成を支える強固な生産体制を確保しております。 d. サービス 前述の通り、2026年度は納期の長期化に伴い、ポンプ本体販売における収益の伸びの鈍化が予想され、納期が短く当期中の売上計上が見込まれるサービスビジネスへの注力が重要となります。特に、近年の販売増に伴って順次拡大が予想されるサービス需要を確実に取り込むため、海外の既存拠点の機能強化と、新規サービスセンター開設の双方への投資を拡充してまいります。これらを通じて、世界中のお客様が必要とする場所で、迅速かつきめ細やかなサポートを提供し、収益基盤の安定化を図ってまいります。 (セグメント情報) セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1) リスク管理体制の概要 当社グループの事業活動に関する各種のリスク管理については、経営委員会及びリスク管理委員会の指示の下、コーポレート部門に設置したサステナビリティ推進チームがリスクに関する情報を収集・分析し、担当執行役員より経営委員会又は経営会議に報告します。各委員会・会議はリスク評価を行い、対応すべきリスクを確定しリスク対策の概要について協議するとともに、リスク対策の妥当性をリスクの種類に応じて審議します。審議の結果に基づき、CEO又はCOOが子会社又は事業部門に詳細検討及び実行を指示し、実行状況を把握できる仕組みとしております。特に重要度の高いリスクに関しては、CEO又はCOOがその対策の実行状況について取締役会へ適宜報告し、取締役会が重要度の高いリスクについて対策の実行状況を把握できる体制を整備しております。 (2) 戦略上のリスク ①地政学上のリスク(政治・経済体制の特殊性)   重要度:高 リスクの概要 [リスク] ・米中経済・安全保障摩擦、米国の通商政策の見直し、ロシアによるウクライナ侵攻、米国のイランへの武力攻撃  による湾岸地域の情勢不安、ホルムズ海峡封鎖等による世界経済・貿易の不安定化 ・当社グループ全体の受注高において高い割合を占める中東地域(アラブ首長国連邦、イスラエル、イラク、サウジアラビア、クウェート、カタール、バーレーン、オマーン、ヨルダン、トルコ)(2026年3月期において同地域が占める割合は約27.6%)及びアフリカ地域(エジプト、アルジェリア、チェニジア、モロッコ、リビア、ガーナ、ケニア、エスワティニ、スーダン、ナイジェリア)においては以下のリスクが想定される。  a)国家間紛争・内乱・動乱(海上封鎖等)による経済活動の困難性に伴う取引の中断・停止・市場からの撤退リ   スク  b)経済制裁が発動されることによる市場へのアクセスが制約されるリスク  c)法制度の未整備及び突然の変更に係る対応リスク [機会] ・中東地域の経済発展の動向や人口の増加に伴う食糧生産・需要の高まりがインフラ事業の必要性を確たるものにしており、同地域の市場規模や成長性については他の地域と比較して見込みが高いと判断されるため、当社製品の市場開拓・サービス事業の拡大、現地顧客のニーズを踏まえた営業の機会がある。 主な影響 ・輸出入取引の制約により出荷・船積みが停止・中断し、計画どおりの売上げが未達となる事態の発生 ・決済不能・遅延による債権回収遅延・不能 ・追加関税の負担によるコスト発生 ・不可抗力条項の適用による製品保管費用等のコスト負担 ・現地納入先での作業困難による取引遅延・未履行による契約解除費用の発生 ・う回路を使用することに伴う輸送コスト高騰リスク ・紛争当事国に専ら依存する原材料等の禁輸に伴う製造ラインの停止 対応策 ・主要マーケットの動向に関する現地拠点の責任者からの情報収集、分析、リスク評価・リスク評価に基づくプロジェクトマネジメントの実施(顧客との公平なリスク分担交渉を含む) ・債権回収リスク低減のための決済条件交渉、貿易保険の付保 ・特定国への依存を可能な限り回避するための調達ルートの複数化 ②サプライチェーンの多様化に伴うリスク   重要度:中 リスクの概要 [リスク] ・新規調達先からの納入品に関して品質問題(製品の材質・組み込まれる部品等の品質不良)が発生するリスク ・安定的に供給できるグローバル調達網の構築に失敗するリスク(品質維持・改善のために指導を要する場合は、マネジメントコストや時間的コストが発生するリスクが考えられる。) [機会] ・他方で、特定地域の特定調達先への依存度を減らすことで、国際政治・経済環境の急激な変化や輸出入規制などの影響を受ける度合いを最小限に抑えることができる。 ・また、検品体制を含めたグローバル調達網の構築に成功すれば、海外顧客への直接納入が可能になり、顧客との取引において納期やコスト面で優位な条件を提示することで競争力の強化にもつながる機会がある。 主な影響 ・当該調達品の性能未達・納期遅れによって発生する顧客との取引における金銭的負担や交渉コスト(損害賠償請求への対応コスト)の発生 ・グローバル調達を担う人材の育成にかかるコストの発生 対応策 ・調達品の要求水準の標準化 ・新規調達先の工場視察・製造現場の課題把握・分析・評価による品質改善指導 ・グローバル調達に従事する従業員の人材開発 ③気候変動に起因する最終顧客のニーズ変化   重要度:中 リスクの概要 [リスク] ・炭素税等のカーボンプライシングの導入に伴う事業コストの増加(資材調達コスト、生産・物流エネルギーコスト) ・CO2排出に係る規制・政策の強化(気候変動対策が自治体の入札要件となり、脱炭素社会に向けた取組の進捗が受注機会に影響を及ぼす) ・再生可能エネルギー電力の採用による生産コストアップ ・低炭素・脱炭素製品ニーズ拡大による既存製品の需要低下(例:火力発電市場の縮小) ・異常気象(豪雨や台風など)の頻発化・激甚化による資材調達や工事の遅延が発生、工期への影響を含めた事業コストへの影響 ・災害発生による保険料増額 [機会] ・省エネに対応した生産設備の導入による生産コスト低減 ・エネルギーミックスの変化(短期的にはバイオマス発電、高効率廃棄物焼却施設、地熱発電向けポンプの需要増加、中長期的にはアンモニア発電、水素発電向けポンプの需要増加) ・脱炭素・再エネ・省エネ技術の需要増(水素発電・アンモニア発電・CCUS等) ・減災技術の需要増(4℃シナリオでより顕著) ・水不足による海水淡水化プラント向け需要増 主な影響 ・生産コストの増大 ・従来の火力発電市場減少による受注減少 ・販管費の増加 ・低炭素・脱炭素製品ニーズの拡大による研究開発費等増加 ・食料増産・洪水対策・環境保護に配慮した製品の開発費増加 ・気候変動に対する社会的意識の高まりや評価制度(例:CDP)の進展等への対応不備によるレピュテーション低下 対応策 ・カーボンニュートラル社会に向けた新製品の開発(低炭素製品、水素・アンモニア向け製品の開発) ・顧客とのパートナーシップ構築・強化 ・既存製品の継続的改良・高効率化 ・食料増産・洪水対策・環境保護に配慮した製品の開発 ④技術革新への対応   重要度:中 リスクの概要 [リスク] ・IOTやデジタルトランスフォーメーション(DX)への対応が不十分となり、新規分野への参入が遅延するリスク ・新エネルギー分野(液化水素・アンモニア)向けポンプなど新製品開発に遅延又は失敗するリスク [機会] ・IOTやDXによる新たな需要の掘り起こし ・異種業界との協働による新たな知見・経験の習得、人材開発 ・他社に先行する分野の開発 主な影響 ・生産性の低下 ・製品開発費用の負担増大 ・製品の競争力の低下 ・新規マーケットの喪失 ・優秀な研究開発員の確保や新規雇用が困難になる結果、従業員の士気低下 対応策 ・従業員のDX教育の推進、DX実施による従業員のスキルアップ ・自社の研究開発に従事する従業員の人材開発 ・研究トップレベルの大学との共同研究 ・主要顧客であるプラントメーカとの技術提携 (3) オペレーション上のリスク ①サイバーセキュリティとシステム   重要度:高 リスクの概要 [リスク] ・ITシステム障害 ・サイバーインシデント(ランサムウェア攻撃により、電子ファイルが暗号化され事業活動が停止、あるいは情報漏洩が発生するリスク) ・誤操作又は不当な目的をもった役職員による情報漏洩(人為的リスク) [機会] ・サイバーセキュリティインシデント対応に備えた従業員教育による従業員の情報リテラシーの向上 ・サイバーセキュリティインシデント対策の策定による事業運営の安定性確保 主な影響 ・生産等現場の混乱 ・操業停止 ・技術情報の流出 ・顧客からの信頼喪失 ・対応費用等発生による財務状況の悪化 対応策 ・情報機器についてはデータへのアクセス制御やパスワードの厳重管理を徹底 ・情報システムへのアクセスを制御するためのID管理・認証基盤の導入、認証の多要素化 ・中核となる技術情報や営業情報についてファイヤーウォールを設け、システム障害による影響を最小限にとどめる措置の実施 ・役員及び従業員への情報セキュリティ教育の周知徹底 ・とりわけ、コンピューターセキュリティインシデントが発生した場合の被害を最小限にとどめることを目的に設置した部署横断的な対応組織(Torishima Computer Security Incident Response Team; CSIRT)によるインシデント対応計画の策定や外部団体と連携したインシデント対応訓練の実施、インシデント予防のための役員及び従業員の意識及びスキル向上のための啓発活動の実施 ②人材(確保と維持)   重要度:高 リスクの概要 [リスク] ・業務に必要な人材の確保困難 ・優秀な人材の流出 ・技術承継の失敗 [機会] ・採用母集団の拡大、多様な人材採用方法の確立 ・特殊技能の可視化、多角的な教育プログラムの整備、技術習熟者の教育意欲向上 主な影響 ・公共工事等の受注要件を満たせない ・事故等のリスク ・外注利用等によるコスト上昇 対応策 ・積極的な技術承継の場として社内に設置した「モノづくり道場」等を通した取組の継続 ・採用活動の充実化 ・外注先の事業継承による技術の取り込み ・特殊技能への依存度の低減、業務の属人化防止、データ活用によるDXの推進 ③自然災害   重要度:中 リスクの概要 天災地変や異常気象(洪水、台風)に伴う操業の一時停止 主な影響 ・生産地域が大阪府高槻市の本社工場に集中していることから生ずる生産能力の一時的低下 ・設備破損や提携先被災による事業継続困難 ・工場設備の復旧や修理等の費用発生による財政状態の悪化 ・納期遅れによる遅延損害金の支払い 対応策 ・BCP策定・継続的見直し(自社サーバールームの耐震対策、初動訓練強化) ・サプライチェーンのマネジメント強化 ④安定的な調達の維持   重要度:中 リスクの概要 協力会社の廃業等による主要部品の供給や工事施工の困難 主な影響 ・代替部品の調達によるコスト上昇 ・品質維持困難 ・納期遅延 対応策 ・複数購買 ・代替供給先の発掘 ・協力会社の経営支援 ・安定的な関係構築 ⑤為替リスク   重要度:中 リスクの概要 急速な円高又は円安 主な影響 ・為替変動による輸入コストの上昇(円安) ・外貨建て売上減少による損益の悪化(円高) 対応策 ・外貨ポジションの把握 ・為替予約の実施 ⑥財務リスク   重要度:中 リスクの概要 金利の上昇 主な影響 ・支払サイトの長短ギャップ拡大による資金繰りの悪化 ・資金繰り悪化による借入増加時の支払い利息の増加 ・金利支払負担による営業外費用の増加 対応策 ・支払サイトの長短ギャップ発生原因の分析に基づく対応策の実施 ・個別案件における債権回収促進及び遅延の予防 ⑦有価証券の保有にかかるリスク   重要度:中 リスクの概要 株式市場及び経済環境の動向による保有有価証券の株価下落 主な影響 経常利益の減少を含む財政状況の悪化 対応策 保有有価証券の売却及び見直し ⑧品質と安全性   重要度:中 リスクの概要 新しい市場向け製品や技術的難易度の高い製品における不具合発生 主な影響 ・事故の発生等による顧客信用の失墜 ・不具合修理費負担又は損害賠償請求による損失発生 対応策 「トリシマ品質」の継続的向上 ⑨安全衛生   重要度:中 リスクの概要 ・工事現場作業に関連する健康及び安全に係る重大なインシデント(重大な傷害又は死亡)の発生 ・パンデミックの発生 主な影響 ・作業現場等での事故の発生 ・多額の賠償金や顧客信用の失墜 ・クラスター発生による営業活動の縮小・工事遅延 対応策 ・定期的な安全衛生大会等の開催 ・定期的な安全パトロールの実施 ・適切な感染症対策 ⑩係争リスク、倫理・コンプライアンス   重要度:中 リスクの概要 法令・社内規程や倫理規範違反が発生するリスク、訴訟、クレーム紛争 主な影響 ・当社企業グループに対する信用力の低下 ・敗訴による多額の損害賠償や事業の差止等 ・法令違反による営業停止 対応策 ・ガバナンス及びコンプライアンス体制の整備 ・主要関係国の輸出管理規制の把握及び子会社への周知徹底 ・取引当事国の投資関係法・基本法・破産法等の最低限の知識・情報収集 *重要度とは、当社グループの事業活動の実績及び見込みを踏まえた上で、当社グループ事業への影響度及び当該 リスクが顕在化する蓋然性の二つの観点から総合的に判断した評価基準であります。
経営成績の分析 (MD&A)8,664字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ア. 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、主要国でのインフレ沈静化に伴う金融緩和への転換を背景に、総じて緩やかな回復基調で推移した一方、米国通商政策の変化、ウクライナや最近ではイラン・中東を始めとして拡大する地政学リスクなど、予断を許さない不確実性が続いています。 その中で、当社グループが取り組んでおります高性能ポンプ事業が関連する各分野は、以下のような環境となりました。 <エネルギー課題への取り組み> 生成AIの急速な普及による電力需要の急増、及び省エネ・脱炭素への社会的要請の高まりから、発電や一般産業向けポンプの需要は好調に推移いたしました。また、技術開発の挑戦が実を結び、「超電導モータ液化水素ポンプ」の初受注も達成いたしました。 <安全・安心な社会の構築への取り組み> 世界的な人口増による水不足、気候変動に伴う豪雨災害対策(事前防災)、及び上下水道インフラの老朽化対策を背景に、各種ポンプの更新需要が拡大いたしました。これにより、海水淡水化や雨水排水、上下水道向けポンプの需要は堅調に推移しております。 当連結会計年度の当社グループの受注高は94,857百万円(前連結会計年度95,633百万円比99.2%)となりました。 これを需要先別に見ますと、官公需は20,189百万円(前連結会計年度24,676百万円比81.8%)、民需は14,554百万円(前連結会計年度11,614百万円比125.3%)、外需は60,113百万円(前連結会計年度59,341百万円比101.3%)となりました。 当連結会計年度の売上高は92,927百万円(前連結会計年度86,501百万円比107.4%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては106,199百万円(前連結会計年度104,269百万円比101.9%)を来期以降に繰り越すことになりました。 当連結会計年度の営業利益は、売上は増加したものの、外注費などのコスト増加や労務費などの固定費の増加などにより、5,005百万円(前連結会計年度は営業利益5,449百万円)となりました。 経常利益は、営業外費用として為替差損が465百万円に減少したこともあり5,204百万円(前連結会計年度は経常利益4,540百万円)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、保有有価証券の売却を進めたことにより5,945百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4,068百万円)となりました。 当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4,603百万円増加し120,224百万円となりました。これは主に、売上高増加に伴い仕掛品が減少(前連結会計年度比3,538百万円減少)しましたが、受取手形、売掛金及び契約資産は増加(前連結会計年度比5,543百万円増加)、及び新規連結等に伴い有形固定資産が増加(前連結会計年度比1,419百万円増加)したことなどによるものです。 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ399百万円増加し59,604百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度比2,636百万円減少)したものの、未払法人税等の増加(前連結会計年度比651百万円増加)及び契約負債の増加(前連結会計年度比1,842百万円増加)したことなどによるものです。 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4,203百万円増加し60,620百万円となりました。 イ. キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ686百万円増加し、17,770百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には31百万円、当連結会計年度には558百万円を含んでいます。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は4,533百万円(前連結会計年度は668百万円の減少)となりました。これは、仕入債務の減少2,834百万円(前連結会計年度は2,476百万円の増加)及び売上債権の増加5,062百万円(前連結会計年度は2,942百万円の増加)などの資金の減少があったものの、契約負債の増加1,712百万円(前連結会計年度は81百万円の減少)、棚卸資産の減少3,346百万円(前連結会計年度は5,017百万円の増加)及び前渡金の減少1,058百万円(前連結会計年度は23百万円の増加)などの資金の増加があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は260百万円(前連結会計年度は1,557百万円の減少)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入3,210百万円(前連結会計年度は2,469百万円の収入)などの資金の増加があったものの、有形固定資産の取得による支出1,928百万円(前連結会計年度は4,117百万円の支出)及び定期預金の預入による支出606百万円(前連結会計年度は484百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少は3,999百万円(前連結会計年度は5,848百万円の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出928百万円(前連結会計年度は3,060百万円の支出)、自己株式の取得による支出1,000百万円(前連結会計年度は0百万円の支出)及び配当金の支払額1,617百万円(前連結会計年度は1,605百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。 ウ. 生産、受注及び販売の実績 (ア) 生産実績 当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。 事業の内容   金額(百万円)   前年同期比(%) ポンプ事業   87,570   96.4 その他   517   71.7 合計   88,088   96.2 (イ) 受注状況 当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。 事業の内容   受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) ポンプ事業   94,315   98.9   105,978   101.7 その他   541   183.4   220   309.7 合計   94,857   99.2   106,199   101.9 当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比 需要先別   受注高 (%)   前年同期構成比 (%)   受注残高 (%)   前年同期構成比 (%) 国内   官公需   21.3   25.8   25.6   28.3 民需   15.3   12.1   10.4   10.0 外需   63.4   62.1   64.0   61.7 合計   100.0   100.0   100.0   100.0 (ウ) 販売実績 当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。 事業の内容   金額(百万円)   前年同期比(%) ポンプ事業   92,534   107.6 その他   392   81.4 合計   92,927   107.4 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。 当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比 需要先別   販売実績(%)   前年同期構成比(%) 国内   官公需   24.2   25.1 民需   15.0   12.6 外需   60.8   62.3 合計   100.0   100.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ア. 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度は、当社グループはエッセンシャルなインフラ企業として社会的要請に応えるべく、世界が掲げるカーボンニュートラル社会の実現に向けて環境負荷の低減と持続可能な成長の両立をめざし全方位で具体的なアクションを展開しています。また、それと同時に、ポンプ製造のための設備や仕組みの改善を図り、生産性・生産能力の向上にも努めています。 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末から4,603百万円増加し120,224百万円となりました。 これは主に、売上の進捗に伴い仕掛品が減少(前連結会計年度末比3,538百万円減少)したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が増加(前連結会計年度末比5,543百万円増加)したこと、新規連結を始めとして、海外子会社を含めたグループ全体の生産能力向上のために積極的な設備投資を行ったことにより有形固定資産が増加(前連結会計年度末比1,419百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末から399百万円増加し59,604百万円となりました。 これは主に、受注案件の長期化に伴い期末での集中がなくなったことにより支払手形及び買掛金が減少(前連結会計年度末比2,636百万円減少)したものの、受注残高の増加に伴う契約負債の増加(前連結会計年度末比1,842百万円増加)及び投資有価証券の売却等により税金等調整前当期純利益が増加したことにより未払法人税等が増加(前連結会計年度末比651百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末から4,203百万円増加し60,620百万円となりました。 これは主に、配当金支払額が前連結会計年度よりも増加(前連結会計年度末比13百万円増加)したものの、親会社株主に帰属する当期純利益5,945百万円を計上(前連結会計年度4,068百万円計上)したこと及び退職給付に係る調整額が増加(前連結会計年度末比947百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度の売上高は92,927百万円(前連結会計年度86,501百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比6,425百万円の増収となります。 売上高増加の要因としましては、生成AI発展に伴う電力需要急増、省エネ・脱炭素への要請の高まりを背景に引き続き大きく増加、子会社においても豊富な納入実績によるサービス分野の拡大などの効果により、前年を上回り、増収となりました。 当連結会計年度の営業利益は5,005百万円(前連結会計年度5,449百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比444百万円の減益となります。 営業利益減少の要因としましては、国内官需・民需は比較的好調に推移したものの、海外向けポンプの案件構成変化により利益率が低下したことで売上総利益の増加が想定を下回り、労務費等の固定費増加をカバーできなかったことによります。 当連結会計年度の経常利益は5,204百万円(前連結会計年度4,540百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比664百万円の増益となります。 経常利益増加の要因としましては、営業利益は減少したものの、営業外費用に計上されている為替差損が、前連結会計年度末の1,711百万円から465百万円と1,246百万円減少したことによるものです。為替差損は、主に海外受注における外貨建て売上の為替変動リスクに対して予約等によりヘッジしていることによるもので、予約を実施した当時から為替相場が円安で推移した結果生じたものです。 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は5,945百万円(前連結会計年度4,068百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比1,876百万円の増益となります。 親会社株主に帰属する当期純利益増加の要因としましては、経常利益の増加に加え、資産圧縮方針のもと実施している保有有価証券の売却が前年実績を上回ったことによるものです。 当社グループに重要な影響を与える要因として、需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向、保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟及び感染症拡大などによる事業への影響が考えられます。 需要先の動向と収益環境の変化に対応するためには、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。 グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するためには、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。 保有有価証券に対する株価動向に対応するためには、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。 事故及び災害に対応するためには、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。 製品に対する重大な不具合に対応するためには、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。 法的規制に対応するためには、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。 訴訟等に対応するためには、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。 イ. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 (ア) キャッシュ・フローの状況と分析 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 イ. キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (イ) 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新や生産・サービス能力の増強及び生産性向上のための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。 手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び流動性預金として17,770百万円を確保しており、手元流動性比率としては2.29ヶ月となっておりますが、当社グループは年度末に売上及び検収による支払が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性には若干の余裕を持たせることとしております。 ウ. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。 (ア)棚卸資産の評価 当社グループは、棚卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。 収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。 また、受注工事に係る棚卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。 (イ)有価証券の評価 当社グループは、その他有価証券のうち市場価格のない株式等以外の有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。 減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。 (ウ)債権の回収可能性 当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。 貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。 貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。 (エ)退職給付費用及び債務 当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。 割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。 また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。 (オ)繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。 回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 (カ)重要な収益及び費用の計上基準 当社グループでは以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。 ステップ1:顧客との契約を識別する。 ステップ2:契約における履行義務を識別する。 ステップ3:取引価格を算定する。 ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。 ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。 製品販売については、製品に対する物理的占有、所有に伴う重大なリスク及び経済価値の顧客への移転状況といった支配の移転に関する指標を勘案した結果、製品に対する支配を顧客に移転して履行義務を充足するのは製品の引渡時点であると当社は判断し、当該時点で売上高を認識しております。 また、当社は工事請負契約を顧客と締結しております。当該契約については、当社の履行により他に転用できる資産を創出せず、かつ、現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を当社が有していることから、資産の支配を一定の期間にわたって顧客に移転していると考えております。 このため、報告期間の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づき、工事期間にわたって売上高を認識しております。なお、当社は、総工事原価の妥当な積算を行うこと、及びこれらの契約に係る進捗度を合理的に見積ることが可能であることから、進捗度の測定についてはインプット法の使用が適切であると考えており、契約ごとの工事原価総額に対する発生工事原価の割合を用いております。 (キ)製品保証引当金 当社グループは、将来発生すると予想される無償保証工事費用に備えるため、製品保証引当金を過去の実績に基づいて算定し、計上しています。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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