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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

アネスト岩田

ANEST IWATA Corporation6381 · Prime · 機械

圧縮機と塗装機器を柱とする産業機器メーカー。スクリューコンプレッサで強みを持ち、エアーブラシなど塗装関連も手掛ける。

概要

アネスト岩田株式会社は、産業用塗装機器とコンプレッサーを専門とする機械メーカーである。1926年に岩田製作所として創業し、1961年に東京証券取引所市場第二部に上場、1973年に第一部に指定された。主力製品はスプレーガンや塗装ロボット、スクリューコンプレッサーや真空ポンプで、特に自動車や家具の塗装工程で高いシェアを持つ。2026年3月期の連結売上高は559億円、営業利益55.6億円、連結従業員約1,900人。国内工場に加え、中国、インド、欧州などに生産・販売子会社を有する中堅機械メーカーである。

エアエナジー事業とコーティング事業の二本柱

当社グループは、圧縮機・真空機器を扱うエアエナジー事業と、塗装機器・設備を扱うコーティング事業の2セグメントで構成される。2026年3月期の連結売上高559億円のうち、エアエナジー事業が337億円(構成比60%)、コーティング事業が215億円(同38%)、その他が7億円である。エアエナジー事業の主軸はスクリューコンプレッサで、同事業売上の92%を占める。コーティング事業では塗装機器が179億円、塗装設備が36億円を計上し、特に塗装設備は前期比29.8%増と成長が大きい。両事業とも営業利益率は約10%程度で安定している。

国内と海外に広がる生産・販売ネットワーク

同社の生産拠点は国内に3工場(秋田、福島、横浜)、海外に中国、インド、欧州、米州などに点在する。2026年3月期の生産実績は日本216億円、中国94億円、欧州39億円、その他(インド等)62億円、米州15億円である。販売面では、日本国内売上194億円に対し、海外売上が365億円と全体の65%を占める。海外は各地域に販売子会社を持ち、特にインド(ANEST IWATA MOTHERSON Pvt. Ltd.)や中国(杭州阿耐思特岩田友佳空圧機有限公司)が重要な役割を果たす。グループ全体で31の連結子会社と2の持分法適用関連会社を持つ。

世界初の製品を生んだ開発型企業

アネスト岩田は「開発型企業」を標榜し、歴史上複数の世界初製品を市場に投入してきた。1991年に世界初のオイルフリースクロールコンプレッサを発売し、1993年には世界初の空冷オイルフリー真空ポンプ、1994年には世界初の欧州環境規制適合スプレーガンを発売した。これらの製品はいずれも独自技術に基づくもので、現在も省エネや環境負荷低減が求められる市場で競争力の源泉となっている。中期経営計画では「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」を目指し、2036年3月期に連結売上高1,000億円を目標とする。

業界の中での役割は産業用圧縮機・真空機器・塗装設備のサプライヤー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
559億円
営業利益
56億円
営業利益率
10.0%
純利益
54億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
圧縮機311億円55.6%
塗装機器179億円32.0%
塗装設備36億円6.4%
真空機器26億円4.7%
その他7億円1.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01産業機械全般(多業界)主力

多様な業界(工場・製造現場など)向けに圧縮機(スクリューコンプレッサを中心に)や真空機器、塗装機器・設備を製造・販売。国内外に製造・販売子会社を持ち、地域に応じた製品・サービスを提供する。

主な製品・サービス3
圧縮機(スクリューコンプレッサ等)
工業用の空気圧縮機。スクリュー式が主力で、工場の動力源等に使用。
真空機器
真空ポンプ等、産業用真空装置。
塗装機器・設備(エアーブラシ等)
塗装用のスプレーガン・エアーブラシ及び関連設備。自動車・家具等の塗装工程で使用。

製品と技術

産業用空気源の基本:オイルフリースクロール圧縮機と真空ポンプ

アネスト岩田のエアエナジー事業の中核はスクリューコンプレッサである。中でも1991年に世界初として発売したオイルフリースクロールコンプレッサは、潤滑油を必要としない構造で、吐出空気がクリーンであることから、食品や医薬品、電子部品など油分を嫌う工程で広く採用されている。また、同技術を応用した空冷オイルフリー真空ポンプも1993年に製品化し、真空包装や半導体製造などに使われる。これらの製品は環境負荷低減と省エネ性能が評価され、世界中の工場で稼働している。

塗装の品質を決めるスプレーガンと塗装設備

コーティング事業の主力は、手作業用のスプレーガンから自動塗装ロボットまで幅広い塗装機器である。1994年に発売した欧州環境規制適合スプレーガンは、VOC(揮発性有機化合物)排出量を低減する設計で、環境規制の厳しい欧州市場で支持された。塗装設備では、自動車生産ライン向けの塗装ブースや乾燥炉、搬送システムを手掛け、受注生産が主体。2026年3月期には塗装設備の受注残高が24億円に達し、インドや中国での自動車関連投資案件が寄与している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

塗装・空圧機器で国内上位、海外比率低め

アネスト岩田は塗装機器や空気圧縮機を主力とし、国内市場で確固たる地位を築いている。同業の日本製鋼所は大型産業機械に強みを持つが、当社は中小型の精密機器に特化し、ニッチ分野でシェアを確保。三浦工業はボイラで先行するが、当社は塗装・空圧で差別化。売上高は500億円超で安定成長を示すが、海外売上比率は低く内需依存度が高い。近年の営業利益率は10%前後で、同業と比較して高水準を維持している。

強み

  • 売上高500億円超で営業利益率10%超と、機械セクターで優れた収益性を達成している。
  • 塗装機器と空気圧縮機という特定分野で国内首位級のシェアを有し、競争が激化しにくい。
  • 2024年3月期534億円から2026年3月期559億円へ緩やかな増収傾向にある。
  • 国内産業界で長年蓄積されたブランド認知度と顧客基盤が参入障壁となる。

課題

  • 海外売上比率が低く、成長市場であるアジア等でのシェア拡大が急務。
  • 年率2~3%の成長に留まり、高成長を期待する投資家には不十分な可能性。
  • 鉄鋼や樹脂などの原材料価格上昇が収益を圧迫するリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

工作機械・FAの時価総額近傍。太字がアネスト岩田

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16455モリタホールディングス1,115億円10.9倍
26104芝浦機械1,105億円102.1倍
36282オイレス工業966億円16.9倍
46143ソディック936億円13.3倍
56454マックス839億円23.5倍
66381アネスト岩田811億円14.3倍
76413理想科学工業801億円16.2倍
87745A&Dホロンホールディングス760億円12.6倍
97715長野計器729億円13.5倍
106118アイダエンジニアリング706億円15.3倍
116339新東工業655億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(工作機械・FA)に従っています。

会社の歴史

沿革 16件

塗装機専門メーカーとして創業した1926年

1926年5月、岩田製作所として創業。当初から塗装機器に特化した事業を展開した。1957年4月には岩田塗装機工業株式会社を設立し、法人組織としての基盤を確立。この間、国内の製造業需要の高まりを背景に、スプレーガンや塗装設備の販売を拡大した。

東証上場と市場第一部への指定

1961年8月、東京証券取引所市場第二部に株式を上場。1973年8月には市場第一部に指定替えとなり、資本市場での信用を高めた。この時期、日本の高度経済成長とともに自動車や家電などの塗装需要が急増し、同社の成長を支えた。

秋田・福島に工場を設置し生産能力を増強

1972年10月、東北岩田塗装機株式会社(現秋田工場)を設立。1975年9月には福島岩田塗装機株式会社(現福島工場)を設立し、国内生産拠点を拡充した。これにより、増大する需要に対応する量産体制を整えるとともに、コスト競争力を高めた。

台湾への資本参加で海外事業を本格化

1987年8月、台湾岩田塗装機股分有限公司(現岩田友嘉精機股分有限公司)に資本参加。これが初めての海外子会社となり、以降のグローバル展開の足掛かりとなった。台湾を拠点にアジア市場への販路を広げ、海外事業を本格化させた。

世界初のオイルフリー圧縮機と真空ポンプを相次いで発売

1991年3月、世界初のオイルフリースクロールコンプレッサを発売。従来の油潤滑式に比べてメンテナンスフリーでクリーンな空気を供給でき、省エネ性も高い。1993年5月には世界初の空冷オイルフリー真空ポンプを発売し、真空機器分野にも進出。1994年4月には世界初の欧州環境規制適合スプレーガンも発売し、環境規制への適合を先取りした。

社名をアネスト岩田に変更しブランドを統一

1996年10月、社名をアネスト岩田株式会社に変更。それまでの「岩田塗装機工業」から、国際的に認知されやすいブランド名へと刷新した。これにより海外市場でのブランド力を強化し、グローバル企業としての姿勢を明確にした。

インドと中国に子会社を設立し新興市場を開拓

2000年12月、インドにANEST IWATA MOTHERSON Ltd.(現ANEST IWATA MOTHERSON Pvt. Ltd.)を設立。2009年11月には中国の杭州阿耐思特岩田友佳空圧機有限公司に資本参加し、連結子会社化した。インドでは自動車や二輪車向け塗装設備、中国では圧縮機の需要を取り込み、新興市場での事業基盤を固めた。

執行役員制度と社外取締役を導入しガバナンスを強化

2006年4月、執行役員制度を導入し、業務執行と監督の分離を進めた。2011年6月には社外取締役を導入し、経営の透明性を向上。2012年4月には任意の指名委員会・報酬委員会を設置し、コーポレートガバナンス体制を強化した。これらの改革は、国際的な企業統治基準への対応と持続的な成長の基盤づくりを目的としている。

年表16件を開く

1920年代

  • 1926年5月創業岩田製作所創業。

1950年代

  • 1957年4月創業岩田塗装機工業株式会社を設立。

1960年代

  • 1961年8月上場株式を東京証券取引所市場第二部へ上場。

1970年代

  • 1972年10月創業東北岩田塗装機株式会社(現 当社秋田工場)を設立。
  • 1973年8月上場株式を東京証券取引所市場第一部へ上場。
  • 1975年9月創業福島岩田塗装機株式会社(現 当社福島工場)を設立。

1980年代

  • 1987年8月台湾岩田塗装機股分有限公司(現 岩田友嘉精機股分有限公司・連結子会社)に資本参加し、海外における事業活動を本格化。

1990年代

  • 1991年3月世界初のオイルフリースクロールコンプレッサ発売。
  • 1993年5月世界初の空冷オイルフリー真空ポンプ発売。
  • 1994年4月世界初の欧州環境規制適合スプレーガン発売。
  • 1996年10月商号変更社名をアネスト岩田株式会社に変更。

2000年代

  • 2000年12月ANEST IWATA MOTHERSON Ltd.(現 ANEST IWATA MOTHERSON Pvt. Ltd.・連結子会社)を設立。
  • 2006年4月執行役員制度を導入。
  • 2009年11月杭州阿耐思特岩田友佳空圧機有限公司(現・連結子会社)に資本参加。

2010年代

  • 2011年6月社外取締役を導入。
  • 2012年4月任意の指名委員会・報酬委員会を設置。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高2028年3月期まで620億円以上
  • 連結営業利益2028年3月期まで61.7億円以上
  • EPS2028年3月期まで132.0円以上
  • ROE2028年3月期まで11.0%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    新領域創出と海外販路拡大

    既存事業に軸足を置きつつ、M&Aや協業を通じて周辺・新規領域を創出し、海外重点地域での販路拡大に注力する。

  2. 02

    省エネ・環境負荷低減の技術開発

    オイルフリースクロール圧縮機の進化やVOC削減技術の追求により、CO2排出削減と環境負荷低減を図る。

  3. 03

    DX推進による競争力向上

    データや生成AIを活用し、生産・営業の効率化と新ビジネスモデル構築を進める。セキュリティ体制も強化する。

  4. 04

    サプライチェーン最適化と安定供給

    サプライヤーのBCP策定支援や複数生産地化によりサプライチェーンを強靭化し、安定した生産・供給を実現する。

  5. 05

    従業員の健康と働きがいの向上

    ヘルスリテラシー向上や働き方改革、成果に応じた人事制度の見直しにより、従業員のパフォーマンス最大化と組織活性化を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,897人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は595万円で、9期前と比べて+8.1%平均年齢は42.6歳、平均勤続年数は15.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月1,316
2018年3月1,624
2019年3月55042.314.11,736
2020年3月57542.013.91,733
2021年3月55542.617.21,748
2022年3月54542.315.81,764
2023年3月56042.617.11,799
2024年3月58342.416.11,865
2025年3月58242.315.21,906310
2026年3月59542.615.21,897295

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率6.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率86.7%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)74.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社33(国内 17 / 海外 16) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
日本8,946百万円
本社事務所・工場 — 横浜市港北区4,310百万円
日本
福島工場 — 福島県西白河郡矢吹町3,301百万円
日本
その他2,872百万円
欧州2,014百万円
岩田友嘉精機股分有限公司 — 中華民国 台湾省新竹県1,268百万円
その他
米州1,228百万円
秋田工場 — 秋田県大仙市1,042百万円
日本
ANEST IWATA MOTHERSON Private Ltd. — インド ニューデリー市922百万円
その他
ANEST Iwata-Medea, Inc. — アメリカ オレゴン州827百万円
米州
ほか32件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    株式会社A&Cサービス
    横浜市都筑区 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ANEST IWATA A.I.R.
    横浜市港北区 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ANEST IWATA Deutschland GmbH
    ドイツ ザクセン州 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ANEST IWATA Europe GmbH
    ドイツ バーデン・ヴュルテンベルク州 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 海外
    HARDER & STEENBECK GmbH & Co.KG
    ドイツ ハンブルク市 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ANEST IWATA Strategic Center S.r.l.
    イタリア ロンバルディア州 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ANEST IWATA France S.A.
    フランス ファラヴィエ村 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ANEST IWATA (UK) Ltd.
    イギリス ケンブリッジシャー州 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ANEST IWATA Scandinavia AB
    スウェーデン パルティーレ市 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ANEST IWATA Iberica, S.L.U.
    スペイン バルセロナ市 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ANEST IWATA Polska Sp. Z o.o.
    ポーランド ポズナン市 · その他の関係会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ANEST IWATA RUS LLC
    ロシア モスクワ市 · その他の関係会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社21社を開く
  • ANEST Iwata-Medea,Inc.アメリカ オレゴン州51%
  • ANEST IWATA Americas, Inc.(特)アメリカ オハイオ州100%
  • ANEST IWATA Mexico, S. De R.L. De C.V.メキシコ グアナフアト州100%
  • AIRZAP ANEST IWATA Industria e Comercio Ltda.ブラジル サンパウロ州51%
  • 嘉興阿耐思特岩田産業機械有限公司中華人民共和国 浙江省嘉興市100%
  • 阿耐思特岩田産業機械(上海)有限公司中華人民共和国 上海市100%
  • 杭州阿耐思特岩田友佳 空圧機有限公司(特)中華人民共和国 浙江省杭州市65%
  • 上海斯可絡圧縮機有限公司(特)(注5)中華人民共和国 上海市51%
  • 上海格什特螺杆科技有限公司中華人民共和国 上海市93%
  • 岩田友嘉精機股分有限公司中華民国 台湾省新竹県50%
  • ANEST IWATA SPARMAX Co., Ltd.中華民国 台北市大同區51%
  • ANEST IWATA MOTHERSON Private Ltd.(特)インド ニューデリー市51%
  • ANEST IWATA Southeast Asia Co.,Ltd.タイ バンコク市100%
  • ANEST IWATA KOREA Corporation大韓民国 安山市51%
  • ANEST IWATA VIETNAM Co., Ltd.ベトナム ホーチミン市100%
  • PT. ANEST IWATA Indonesiaインドネシア ジャカルタ首都特別州100%
  • ANEST IWATA Australia Pty Ltd.(特)オーストラリア ビクトリア州100%
  • ANEST IWATA South Africa (Pty) Ltd.南アフリカ ヨハネスブルグ市100%
  • ANEST IWATA A.I.R. Philippines Inc.フィリピン パンパンガ州100%
  • 株式会社アドバン理研京都府八幡市30%
  • Powerex Iwata Air Technology, Inc.アメリカ オハイオ州33%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は559億円営業利益56億円前期と比べると増収減益で、売上が+2.8%、利益が-5.1%。

売上高
+2.8%
559億円
営業利益
-5.1%
56億円
純利益
+25.6%
54億円
営業利益率
10.0%
前期比 -0.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高607億円559億円
営業利益54億円56億円
純利益40億円54億円
1株あたり配当¥93¥93

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は137億円、営業利益は12億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+12.3%、営業利益は−7.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q13713
2024年1Q1221310.714
2024年2Q1371611.712
2024年3Q1311612.210
2024年4Q14413
2025年2Q2713011.122
2025年4Q2732910.621
2026年2Q263259.522
2026年4Q2963110.532
2027年1Q137128.811

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は225億円から559億円へ2.5倍に増えた。直近期の営業利益率は10.0%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月2252618
2014年3月2553622
2015年3月2743722
2016年3月2954126
2017年3月2954134
2018年3月3284428
2019年3月3884729
2020年3月3914427
2021年3月3564326
2022年3月4235635
2023年3月4857044
2024年3月5348049
2025年3月544597110.843
2026年3月559567710.054

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高559億円のうち、営業利益として残るのは56億円10.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は54億円、売上の9.7%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金53.3%298億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金36.9%206億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益10.0%56億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
46.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.4pt
10.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.7pt
9.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.3pt
11.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが81億円、投資CFが−43億円で、差し引きのフリーCFは38億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は181億円で、売上の3.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月27−9−101856
2014年3月27−28−9−147
2015年3月23−18−9546
2016年3月37−8−112962
2017年3月34−5−132977
2018年3月41−35−7677
2019年3月48−6−184299
2020年3月41−15−2326101
2021年3月46−11−2035116
2022年3月39−11−2128129
2023年3月43−33−2410121
2024年3月68−13−3655146
2025年3月97−33−3964177
2026年3月81−43−3938181

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は746億円。このうち返さなくてよい自己資本が575億円で、自己資本比率は68.0%(業種中央値65.3%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月2761977968.4
2014年3月3092189167.4
2015年3月3382479169.4
2016年3月3472559270.3
2017年3月38928610368.7
2018年3月47332814561.4
2019年3月47633514162.9
2020年3月48134613564.6
2021年3月49536113465.2
2022年3月55840215663.8
2023年3月60145314866.6
2024年3月66150116066.8
2025年3月69253615667.7
2026年3月74657517168.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
207億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
426億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
72億円
在庫として抱えている分
負債合計
171億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
90
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率20 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り209社中22位あたり、逆に低いのは売上成長率209社中116位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
11.0%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
10.0%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
68.0%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.8%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.8%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,943で、1年前と比べて+29.5%過去52週の値幅のなかでは91%の位置にある。

¥1,943-1.9%1ヶ月+3.6%1年+29.5%時価総額811億円
過去52週の値幅
安値¥1,475高値¥1,991

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)14.3倍
PER (会社予想)19.3倍
PBR1.52倍
配当利回り4.79%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

緩やかな上昇トレンド。1ヶ月で+5.0%上昇し、25日線(1,724円)を+2.6%上回る。週足では75日線(1,660円)を上回り、200日線(1,607円)も突破。52週高値1,809円に接近しており、最高値更新が射程。出来高は安定。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PER 13.0倍は業界平均24.1倍より低く割安。PBR 1.37倍も業界平均1.59倍を下回る。ROE 11%と安定した収益力を維持、配当利回り4.92%は高く配当性向66.9%も妥当。ただし業界平均と比べやや保守的な評価。

指標この会社業種平均
PER (実績)14.3倍22.7倍
PER (予想)19.3倍
PBR1.52倍1.50倍
ROE11.0%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

同社は塗装機器とコンプレッサーで強固な競争力を持つが、直近の業績は横ばい圏。2026年3月期は売上高559億円、営業利益率10.02%と微増見込み。強気派は、省エネ需要の根強さや自動化ニーズの拡大、高配当利回り4.92%を評価。PER13倍と割安感もある。一方、弱気派は、成長の鈍化、中国市場の減速、原材料価格の上昇によるコスト増を懸念。ROE11%と標準的だが、利益成長が停滞している点が気がかり。

プラスに働く材料7
  • 省エネ・自動化需要の取り込み

    塗装ロボットや高効率コンプレッサーで需要拡大

  • 高いブランド力とシェア

    国内外で塗装機器・コンプレッサーに強み

  • 安定配当と割安感

    配当利回り4.92%、PER13倍と割安な水準

  • 高配当利回り4.92%で安定収益継続影響

    配当利回り4.92%は魅力的、株主還元姿勢

  • 純利益54億円、過去最高更新見込み2026年3月期決算影響

    純利益54億円(前期43億円)で前期比26%増

  • PER13倍、機械業界平均対比割安継続影響

    PER13倍は業界平均15倍を下回り、割安感

  • 国内外の塗装設備需要堅調継続影響

    売上高安定、自動車向け需要が下支え

マイナスに働く材料7
  • 成長鈍化が続く懸念

    直近3期の売上高はほぼ横ばい、利益も伸び悩み

  • 中国市場の減速リスク

    中国の製造業投資減速が海外売上に打撃を与える可能性

  • 原材料・物流コスト上昇

    コスト増が利益率を圧迫するリスク

  • 2026年3月期営業利益56億円、前期比5%減2026年3月期決算影響

    営業利益59億→56億円、減益転換リスク

  • 原材料高と円高による収益圧迫継続影響

    輸入原材料のコスト増と輸出採算悪化

  • ROE11%と資本効率は中程度継続影響

    ROEは業界平均並み、改善余地限定的

  • 競合激化でシェア低下リスク不定影響

    塗装機器市場で競合多く、価格競争激化

次の決算で確かめる点
海外売上高比率
グローバル需要動向を把握。成長の鍵
コンプレッサー売上高
主力製品の販売動向を直接確認
営業利益率
コスト管理と収益性の推移を監視

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり93で、前期から+93.3%いまの株価に対する利回りは4.79%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥93
1株あたり
配当利回り
4.79%
いまの株価に対して
配当性向
66.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2046.8
2018年3月200.038.0
2019年3月2210.041.7
2020年3月249.145.2
2021年3月240.026.8
2022年3月3025.044.7
2023年3月3826.745.8
2024年3月4928.953.6
2025年3月45−8.232.7
2026年3月8793.366.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥93

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ10,517人。区分でいちばん多いのは個人・その他41.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が35.9%を占め、残る64.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他31.634.334.836.537.841.2
金融機関38.533.735.130.229.029.2
外国法人19.721.420.024.025.121.5
事業法人9.59.58.97.36.76.7
自己株式1.22.22.64.35.25.2
証券会社0.61.01.22.11.41.4
外国人個人0.20.20.20.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)11.74
02第一生命保険株式会社5.44
03アネスト岩田得意先持株会4.98
04アネスト岩田仕入先持株会4.70
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.96
06明治安田生命保険相互会社3.64
07NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)2.48
08アネスト岩田従業員持株会2.04
09岩田 一也1.85
10JAPAN ABSOLUTE VALUE FUND(常任代理人 立花証券株式会社)1.72

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+227%、1株純資産は14期で+189%。直近期のROEは11.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月424459.89.434.8
2014年3月5249511.014.434.5
2015年3月5356210.014.049.6
2016年3月6258410.817.349.0
2017年3月8164013.312.446.8
2018年3月6769510.117.138.0
2019年3月7171610.013.841.7
2020年3月657488.916.145.2
2021年3月637858.316.226.8
2022年3月8687610.49.644.7
2023年3月10898911.69.345.8
2024年3月1221,11011.711.153.6
2025年3月1081,1919.410.632.7
2026年3月1361,28811.011.766.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額275百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
三好栄祐代表取締役 社長執行役員 CEO567,900
大澤健一取締役 専務執行役員 CTO 開発技術本部長568,379
岩田仁取締役 常務執行役員 CSO 事業戦略本部長5753,175
島本誠取締役662,226
金山貴博取締役6345
武田克己監査等委員である 取締役(常勤)5923,195
松木和道監査等委員である 取締役758,458
大橋玲子監査等委員である 取締役646,677
白井裕子監査等委員である 取締役727,194
藤田和久監査等委員である 取締役63

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)793692819127
その他役員4464612
監査等委員323238
取締役(社内)315155

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容410字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社並びに子会社31社・関連会社2社で構成され、専ら圧縮機、真空機器並びに塗装機器・設備の製造販売を行っており、製品市場・製品用途等の類似性から単一事業構成となっております。 販売機能につきましては、日本国内については、主に当社が担っております。海外については、各地域に販売機能をもつ子会社を設立しており、各地域に見合った製品及びサービスのご提供を心掛けております。 製造機能につきましては、日本国内にある当社の工場のほか、工場を持つ海外子会社が担っています。 以下の図がその概要です。 なお、圧縮機(主にスクリューコンプレッサ)や塗装機器(主にエアーブラシ)について、独自のブランドの製品を製造し、所在地域以外の地域のお客様に直接又は当社を含むグループ会社経由で販売している場合があります。 各子会社の詳細については、「第1〔企業の概要〕-4〔関係会社の状況〕」をご参照ください。
経営方針・対処すべき課題3,152字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、確約されたものではありません。 (1)グループ経営ビジョン 当社グループは、さらなる成長へ向けて以下の「グループ経営ビジョン」を定めております。 ・お客様の立場に立ち、誠心を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる、活力と新規性に満ちた開発型企業となる。 ・コストダウンや社内コア技術を中心とした改良型商品開発から、市場のニーズを確実に捉え、さまざまな企業とコラボレーションする柔軟な企業となる。 ・世界No.1を目指して、グループの全従業員が一丸となり、お客様満足度の最大化に努め、革新的な技術・製品を常に生み出していく、「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」になることを目指す。 (2)経営方針・経営戦略等 3ヶ年にわたる新たな中期経営計画に基づく事業活動を2026年3月期より開始しております。 この計画に基づき、成長市場を海外と位置付け、「真の開発型企業」として、「全ての顧客に感動を与える商品開発」と「高性能・高品質」を提供し続けてまいります。 (新中期経営計画の概要) ①数値目標 目標(2028年3月期)評価指標(KGI) 連結売上高620億円以上、連結営業利益61.7億円以上、EPS132.0円以上、ROE11.0%以上 ②コンセプト 現中期経営計画は、2036年3月期に連結売上高1,000億円の達成を目指す「Vision2035」の実現に向けた第一段階として、第一次中期経営計画と位置づけています。従業員一人ひとりの意識改革を促し、行動変容を推進することで、変革への第一歩を踏み出します。創業100周年を第二創業の出発点と位置づけ、既存事業のさらなる深化を図るとともに、周辺事業及び新領域への拡張にも着手し、新たな成長の柱の構築を進めています。 ③事業戦略の概要 既存事業にしっかりと軸足を置きながらも従来の領域にとらわれることなく、周辺分野や新規領域におけるM&Aを含むインオーガニックな「新領域の創出」及び海外の重点地域を中心とした販路拡大に注力します。 詳細については、当社ウェブサイト(URL:https://www.anestiwata-corp.com/jp/ir/management-plan)をご参照ください。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題 2027年3月期においては、前連結会計年度よりスタートした中期経営計画をもとに、地政学的リスクを始めとした様々な不確実性に左右されない、強力な経営基盤の確立を実現してまいります。事業拡大の主戦場を海外市場と位置付け、エリアの特性を踏まえた成長戦略を個別に策定し、グループ全社を挙げて経営資源の有効活用を進めます。 このような経営環境の中、当社グループは、持続的な成長を確保するためにM&Aを含む多角的な投資を強化いたします。新たなニーズを開拓する新規事業の開発や、グローバル展開を推進する多様な人材を育成すべく人的投資や開発投資を拡大し、次の100年に向けて全てのお客様に感動を提供する「真の開発型企業」を目指してまいります。 ・事業推進における社会課題への取り組み エアエナジー事業では、当社グループが世界で初めて開発・発売したオイルフリースクロール圧縮機をさらに進化させてエネルギー効率を高め、省エネ性を実現することによりCO2の排出削減に貢献してまいります。また、オイルフリー機の販売比率を高めることで、工業用潤滑油の生成や廃棄時に排出されるCO2を削減し環境負荷の低減を目指してまいります。 コーティング事業では、塗装時に発生するVOC(揮発性有機化合物)の排出量を削減するため、コーティング技術の追求を継続するとともに、塗装・乾燥・搬送時におけるエネルギーコストを最大限に抑えるためのコーティング機器と設備の開発に注力してまいります。 ・M&Aや新規事業の推進 当社グループは、次の成長段階へと進むため、従来の事業領域に依存することなく、新たな戦略を模索しております。中長期的な目標として、2035年度に売上規模1,000億円を達成することを掲げており、そのためには大胆なM&Aや新規事業の確立が不可欠であると考えています。 M&Aの推進については、潜在的なターゲット企業の選定から企業価値算定及び統合プロセスのスムーズな進行まで、効率的に行うべく体制の強化を進めています。戦略的に価値のある企業との連携や統合を通じてシナジー効果を生み出し、企業の競争力を高めます。 新規事業については、様々なパートナーとの協働を通じて、新市場での可能性を探り、具体的な成果を得るための実践的な知見を積み重ねています。これにより、新たな収益源を確立し、会社全体の成長を支えていく計画です。 これらの取り組みを通じて、当社グループは、変化に柔軟に対応できるたくましい企業体質で新たな挑戦を続け、企業としての総合力をさらに向上させてまいります。 ・DXの推進 当社グループは、収益体質の強化と価値提供の進化を実現するため、DXの推進が極めて重要であると認識しています。生産現場や営業活動においては、データや生成AI技術を活用した取り組みが既に進んでおり、これらの取り組みを拡大・深化させることで、業務効率の向上や新たなビジネスモデルの構築を目指しています。 また、DX推進のためには、専門技術を有する人材の育成及び生成AI技術を効果的に活用できる組織体制への改革が急務であると認識しています。加えて、サイバーリスクの高まりに対応するため、最新のセキュリティ技術の導入と適切なリスク管理体制の構築も重要な取り組みとして位置付けています。 これらの課題に対し、当社グループはシステムの統合やクラウド環境への移行、人材育成プログラムの充実、さらにセキュリティ対策の強化を通じて、持続的な企業成長と競争力向上を目指してまいります。 ・サプライチェーンの最適化 様々な不確実性によるサプライチェーンの分断を回避するため、サプライヤーごとのBCP(事業継続計画)を策定し、特に特殊な材料や加工、処理を必要とする部品や海外における一国集中生産等に関しては、サプライヤーへの取引条件に関する支援等とともに、サプライヤー並びに生産地の追加等を進めています。 また、かねてより生産効率の向上とサプライチェーンの安定化を目指した生産計画における改革を進めてまいりましたが、安定した生産と製品供給を実現するため、この改革をさらに強力に推進してまいります。 ・従業員の健康と「働きがい」の維持による組織の活性化 当社グループが豊かな社会の実現に貢献し持続的な成長を遂げるためには、従業員の健康とやりがいを重視し、健全な職場環境を整えることが必要であると認識しています。関連部署が一体となり、ヘルスリテラシーの向上やライフワークバランスの確保に向けた働き方改革に取り組んでいます。 さらに、従業員のモチベーションと「働きがい」の向上は、パフォーマンス最大化の重要な要素であると認識し、人事制度の見直しを積極的に進めています。従業員が成果に応じて適正に評価される制度を強化し、「働きがい」を感じられる職場環境の整備に努めています。 これらの取り組みを通じて、当社グループは引き続き、従業員の健康と「働きがい」を支える施策を強化・推進し、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことにより企業全体の競争力向上を実現してまいります。
事業等のリスク6,874字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した「事業の状況」、「経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が当社グループの企業価値並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という)に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1)事業活動に関するリスク ①事業環境の変化 当社グループは創業以来、塗装機器及び空気圧縮機といった製品及びこれに付随するサービスを市場へ提供することにより、世界のモノづくりに貢献してまいりました。その結果、海外販売比率が過半を占め、人材、製品・サービス、資金の流れが多様化する中で、急速に変化する事業環境の影響を一層強く受ける状況となっております。 このため、既存の市場や製品、ビジネスモデルに固執することは、各国市場における構造の変化や既存製品の需要減少等、市場環境の変化に起因するリスクを増大させ、当社グループの持続的成長及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルな事業展開に伴い、当社グループの販売や資材調達等の取引には外貨建ての取引が含まれるため、予測困難かつ急激な為替変動により経営成績等に影響が生じるリスクも存在いたします。さらに、各国の法令及び規制の変更に伴う不確実性も事業環境の変化を促進する要因として認識しており、状況に応じた迅速な対応策及びリスク管理体制の強化に努めております。 このようなリスクを未然に防ぐため、既存事業においては品質向上への不断の努力と、グローバルな視点に立脚したモノづくりを通じ、気候変動をはじめとする社会的課題の解決に資する製品開発を継続するとともに、新規事業の積極的な開拓及び柱となる事業基盤の構築を推進してまいります。そのため、失敗を恐れず果敢な挑戦を促す企業文化の醸成と、事業ポートフォリオ・マネジメントに基づく事業基盤の強化及び多角化に向け、様々な協力企業との業務提携を積極的に推進いたします。また、当社グループ内での交流及び情報収集をさらに強化し、市場ニーズの的確な把握に努め、国や地域ごとの特性を十分に考慮した上で、柔軟かつ迅速に事業環境の変化へ対応する体制と経営戦略の確立を目指します。合わせて、需要増加や物流費の上昇等の局面においても製品の安定供給を実現するため、複数購買の活用や物流網の再構築など、サプライチェーンの強化策を着実に講じております。なお、持続的成長が達成できず経営成績等に悪影響が生じた場合には、取締役会をはじめとする意思決定機関において速やかに協議を行い、事業戦略の再構築と必要なリスク管理措置の展開を図る方針です。 ②製品の品質 当社グループにおいては、製品の開発、設計、部材の調達、加工、組立等の各工程において、万一の欠陥により品質基準を満たさない製品が市場に供給され、欠陥に起因する損害が発生すると、賠償責任、クレーム対応、製品回収及び交換等に起因して多大な費用が発生するとともに、お客様の信頼喪失により当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼすリスクが存在いたします。 このため、当社グループは、製品の欠陥発生を未然に防止するため、厳格な品質基準を定める規程、規格及び標準の順守を徹底するとともに、製品開発の初期段階から品質保証部門が客観的な立場で介在し、潜在的な課題の早期発見と是正に努めております。さらに、国内のみならず、海外の生産拠点においても、ISO9001認証の取得又は現地に適合した品質管理システムの運用等を通じ、各国の市場要求や品質基準に確実に適合する体制を整備しております。 また、不測の事態が発生した際には、速やかに経営会議並びに品質保証委員会へ報告し、品質保証部門を中心にリコール等の必要な措置を迅速に講じるとともに、国内においては当社グループの100%子会社であるサービス会社を中心としたサービス体制、海外においては各子会社が販売からサービスまで一貫して対応する体制を一層強化しております。 ③M&Aをはじめとした事業拡大 当社グループは、事業基盤の強化を加速し持続的な成長を確保するため、必要と認識した企業への資本参加、買収を含む協働先との包括的な業務提携等を積極的に推進しております。 しかしながら、M&A実施後においては、統合プロセスにおける経営方針や戦略の共有不備、または協業体制の不整合等に起因して、対象企業の従来の販売エリアにおける顧客からの信頼が損なわれる可能性があるとともに、当初想定した効果や利益が十分に実現されず、対象企業の業績低迷のほか、期待した収益性を維持できず実質の価値が著しく低下した場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。このようなリスクに対して、当社は、M&Aに関連する確認項目を明確に定め、事前にリスクやリターン、対象企業の財務状況、契約関係その他の重要事項について慎重な検討を実施し、デューデリジェンスを経た上で、十分なシナジー効果が得られるとの判断のもとで取引を実行しております。加えて、M&A成立後には、統合計画(PMI)を適切に実行し、経営陣及び担当事業部門による密接な経営支援体制を構築し各リスクの早期発見及び未然防止に努めております。 やむを得ずこれらのリスクが実現した場合には、契約継続の可否判断、損失の確定及び状況に応じた迅速な対策の実施により、速やかに適切な経営判断を下すとともに、損失の拡大防止に努めます。 (2)人材に関するリスク ①人材の確保及び活用 当社グループは、持続的成長の実現及び市場環境の急速な変化に柔軟に対応するため、個性と能力の多様性に富む人材の確保及び育成が極めて重要であると認識しております。そのため、国内においては通年採用を実施し、新卒採用に加え幅広い職種におけるキャリア採用の強化に取り組んでおります。 しかしながら、現行の採用戦略並びに採用後の育成方針や人事評価制度に対して、市場環境及び事業戦略の変化に応じた見直しや改善が不十分な場合、将来にわたり必要な水準の人材確保が困難となるリスクが存在し、これに起因して企業価値向上に向けた施策が計画通りに進展しない可能性が懸念されます。さらに、勤務条件や報酬制度の見直しが不十分な場合には、人材流出のリスクも併発するおそれがあります。 このようなリスクに対応するため、当社は、適正な労務管理のもと、各部門における適材適所の人材配置を実現するための人材開発プログラムの充実及びグローバルな視点を取り入れた人事評価制度の再構築とダイバーシティ・マネジメントの強化を重点的に推進いたします。加えて、多国籍人材の採用体制のさらなる強化や評価者への研修制度の充実並びに雇用条件や報酬制度の見直しを図るとともに、業務の自動化及びデジタル化を積極的に推進することにより、労働力の有効活用と組織全体の効率化を目指してまいります。さらに、事業環境や市場動向の変化に迅速かつ柔軟に対応するため、当該リスクに関する継続的なモニタリングと、必要に応じた採用戦略及び人材育成施策の抜本的な見直しを実施する体制を整備しております。 ②労働問題 当社グループは、従業員の過半数が海外拠点に勤務する外国人によって構成されています。各国の社会情勢や労働環境に応じた働き方が求められる状況下では、国内外における労働組合等との間で勤務条件などを巡る問題が生じるリスクがあります。労働争議が発生し早期に解決しない場合、事業運営の安定性や製品供給に深刻な悪影響をもたらし、顧客からの信頼低下を通じて企業価値や経営成績に直接影響する可能性があります。 当社は、社是「誠心(まことのこころ)」を中核とするアネスト岩田フィロソフィの浸透や、各国の制度に適合した雇用条件及び評価制度の運用を通じた帰属意識の向上を図るとともに、海外では各子会社が販売からサービスまで一貫して対応する体制を確立しており、現地における労働問題の未然防止や早期解決並びに事業運営の安定に寄与すると考えております。 3)ITに関するリスク ①ITの活用 グローバル展開における競争力強化のため、絶え間ない革新が続くITの導入によって製品の付加価値向上及び業務効率の向上を通じて経営体質の改善を図ることは不可欠であると考えております。しかし、投資の優先順位付けや要件定義の不備、導入後の定着不足、突発的な事態によるIT人材・知見の毀損等により、IT戦略の実行が滞ったり、最新のITトレンドに沿った製品開発の遅延や業務効率の改善に遅れが生じたりすることで、競争力や経営効率が低下し経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは、経営計画に基づいた中長期的なIT戦略を策定し、IT投資が企業成長に与える効果を定期的に検証しております。 なお、リスクが顕在化した場合には、IT専門人材の積極的な登用やパートナー企業との連携拡大並びに陳腐化したIT資産の適時償却によって迅速に経営基盤の立て直しを図る体制を講じることで、リスクの影響を最小限に抑える措置を実施いたします。 ②情報セキュリティ 事業活動を安定的かつ持続的に推進するため、情報システムの安全性・信頼性の維持の重要性は年々増しております。当社グループは、事業活動において取得した技術開発や営業に関する機密情報並びに個人情報について厳重に管理しておりますが、自然災害、予期しないサイバー攻撃、コンピュータウイルスによる不正アクセス並びに従業員の故意又は過失による情報流出に起因して、情報の漏えいや改ざん、システム障害が発生するリスクが存在します。さらに、これらの情報が悪用された場合の損害賠償責任等を通じて経営成績に悪影響を及ぼす可能性があると認識しております。 これに対応するため、当社グループは、重要データの適切なバックアップの取得をはじめとする必要かつ十分なセキュリティ対策を講じ、従業員に対しても継続的な教育を実施しております。また、本社主導で海外子会社を含むグループ全体の情報セキュリティ体制のさらなる強化を図っております。 万一、これらのリスクが実現した際には、その要因・経緯を速やかに把握し、必要に応じて外部専門家の支援を得て被害の最小化に努めるとともに適切に開示し、二次被害の最小化並びに信頼回復に努めてまいります。 (4)法令等に関するリスク ①事業活動に関わる法規制全般への対応 当社グループの事業は、多様な国や地域で展開されており、それぞれの国や地域における各種法規制や基準への対応が不可欠です。近年は、国際的な合意や国内制度の整備により、企業に求められる社会的責任やガバナンスへの期待が一層高まっております。具体的には、輸出入の管理や製品安全、知的財産権、労働環境や個人情報保護、さらには自社の事業活動及びサプライチェーン全体にわたる人権・環境への配慮等、その対象分野は多岐にわたります。さらに、規制の新設・改正や行政当局の監督強化が進んだり、法規制が想定を上回るスピードや範囲で強化された場合、想定外のコスト負担や事業計画の変更を迫られることにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。 当社グループでは、これら多岐にわたる法規制の動向や、ビジネス環境の変化を的確に把握できるよう、各地域の事業拠点を中心に情報収集の体制を構築しております。特に、地域や対象分野特有の見直し等が加速した場合に備え、関連する情報を精査し、事業拡大の方向性や製品開発・サービス提供の見直しを機動的に行います。 ②法令等違反による不正行為 近年、企業の不祥事が報道される中、当社グループにおいて知的財産権の侵害、品質不正、贈収賄及びハラスメント等の不正行為が発生した場合、短期的には賠償責任などで経営成績に影響が出るのみならず、信用の著しい失墜により販売活動や採用活動に支障を来すなど、長期的には企業価値の低下や最悪の場合、企業存立に関わる事態に陥る可能性があります。 これに対応するため、当社グループでは、役員及び従業員が不正行為を行わないための体制や仕組みの構築、グループ会社への健全な経営支援を推進しています。また、海外子会社を含む内部通報制度の整備や、監査等委員会及び内部監査部門によるモニタリング体制を確立し、法令違反等の不正行為が発生しないよう努めています。 万一、事態が発生した場合には、速やかに取締役会へ報告するとともに第三者による調査、事実の開示、該当者への適切な処分を実施し、再発防止策の策定と迅速な開示を行う体制を整えています。 ③知的財産 当社グループは、世界中のお客様に高性能かつ高品質な製品とサービスを提供するため、活力と新規性に満ちた開発型企業を目指しています。その取り組みの中で、現時点で保有している、または将来開発する製品や技術、ビジネスモデルが、第三者に模倣される恐れや、意図せずに第三者の知的財産権、特許権、商標権を侵害してしまうリスクが存在します。 万一、そのような事態が発生した場合、損害賠償や訴訟費用の発生に加えて、技術自体の利用制限や不利な条件での利用を強いられることで、当社グループの経営成績等に悪影響が及ぶ可能性があります。 これを踏まえ、当社グループでは、技術や製品について、特許権や意匠権、商標権など関連する権利を国内外で取得し、グローバルな権利網を構築しています。加えて、開発内容ごとに侵害予防調査や定期的な他社出願調査を実施し、第三者の知的財産を尊重するとともに、意図しない侵害を防止しています。さらに、管理体制の強化と、関係する外部機関との協力によるリスクの回避や影響の最小化を図っています。 ④国際税務 当社グループは、世界の主要な地域に子会社を有し、グローバルな事業活動を展開しています。グループ会社間取引に際し、移転価格税制などの法規制を遵守し、適正な取引価格の設定に努めることで国際税務リスクに対応しています。しかしながら、税務当局との見解の相違により指摘を受けた場合、追徴課税などが発生し、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 これに対応するため、当社グループは国際税務の動向に注視するとともに、外部専門機関と連携し、正確な法的理解に基づいた取引を実現することで、税務当局との見解相違を未然に防ぐ体制を整えています。 ⑤固定資産の減損損失等の会計処理 固定資産の減損損失等の適切な会計処理のためには、将来キャッシュ・フローを適切に見積った事業計画が必要になります。当社グループでは、M&Aを含む子会社等への投資を積極的に行っておりますので、特に以下の会計処理を判断する場合において、各子会社等の適切な事業計画が必要となります。 ・当社の個別財務諸表における関係会社株式等の減損損失の判定 ・連結財務諸表の基礎データとなる子会社等の保有する固定資産の減損損失の判定 ・連結財務諸表におけるのれんの計上時の償却年数の算定、及び、減損損失の判定 これらの判断時点における事業計画が適切なものではない場合には、結果として不適切な会計処理をおこなったことになり、当社の信用が著しく失われるリスクがあるものと理解しております。 このため、各子会社等の事業計画の策定にあたっては、主管である当社の事業部門及び経理部門が積極的に関与しております。また、これらの事業計画は経営及び会計に知見のある社外取締役が過半数を占める取締役会に報告されており、その指導・監督を受けております。これらの透明性のある手続きにより、事業計画の適切性を確保しております。 (5)その他のリスク ①予期しない発生事象 当社グループは、世界各国で事業を展開しているため、予測不能な政治的・経済的変動、戦争・テロ、感染症の流行、大規模な自然災害など、様々な地政学的リスクにさらされる可能性があります。これらの事象により、事業所の損壊や保護主義による規制強化、貿易摩擦から原材料調達や物流が停滞し、コストが増大することで、製品供給に甚大な影響が及ぶ恐れがあります。さらに、リスクが長期化または拡大すると、収益性の低下や固定資産の減損を通じ、当社グループの経営成績等に重大な悪影響を与える可能性があります。 これに対応するため、当社グループはBCPの策定、生産拠点の分散、グループ間での代替調達の検討などにより、供給体制の強化と経営環境の的確な把握を進め、事業活動の強靭化に努めています。
経営成績の分析 (MD&A)6,406字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1)業績に関する説明 ①経営成績 当連結会計年度の業績は、売上高55,909百万円(前連結会計年度比2.8%増)、営業利益5,563百万円(同5.8%減)、経常利益7,718百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,356百万円(同25.2%増)となりました。 (ご参考値)事業部別の状況 (単位:百万円) 事業区分       当連結会計年度 2025年4月1日~2026年3月31日 (製品区分)   連結売上高   (前年同期増減率)   連結営業利益   (前年同期増減率) エアエナジー事業   33,683   0.8%   3,313   △2.5% 圧縮機   31,124   1.7% 真空機器   2,559   △9.3% コーティング事業   21,491   4.2%   2,541   △2.5% 塗装機器   17,941   0.3% 塗装設備   3,550   29.8% その他       734   99.8%   △291   - 合計       55,909   2.8%   5,563   △5.8% (注)1.事業別の連結営業利益は、当社グループ独自の基準により算定しております。 2.当連結会計年度より、従来「エアエナジー事業」及び「コーティング事業」に区分していたDIY向け機器の収益については、製品の性質や販売体制等を総合的に勘案し、「その他」へ区分変更しました。なお、製品区分ごとの比較情報については、前連結会計年度の数値を変更後の事業・製品区分に組み替えた数値で比較しております。 3.「その他」には、コンシューマー向け製品の販売やモビリティアフターサービス事業を展開する日本の連結子会社に関する収益などが含まれます。 ②財政状態の分析 1)資産 資産は、流動資産が、47,507百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。これは主に、「受取手形及び売掛金」が1,476百万円増加したことなどによるものです。固定資産は、27,133百万円(同13.2%増)となりました。これは主に、将来的な新領域の事業開拓を目的とした投資により「投資有価証券」が2,008百万円増加したことなどによるものです。 その結果、総資産は74,641百万円(同7.9%増)となりました。 2)負債 負債は、流動負債が、13,677百万円(同12.5%増)となりました。これは主に、「支払手形及び買掛金」が720百万円増加したことなどによるものです。固定負債は、3,420百万円(同1.7%減)となりました。これは主に、「リース債務」が143百万円減少したことなどによるものです。その結果、負債合計は17,098百万円(同9.3%増)となりました。 3)純資産 純資産は、57,542百万円(同7.4%増)となりました。これは主に、「親会社株主に帰属する当期純利益」を5,356百万円計上した一方で、「配当金」の支払いが2,533百万円となり「利益剰余金」が2,822百万円増加したことや「為替換算調整勘定」が725百万円増加したことなどによるものです。また、純資産より非支配株主持分を除いた自己資本は50,745百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の67.7%から0.3ポイント増加し68.0%となりました。 ③キャッシュ・フローの状態 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます)は、前連結会計年度末に比べ410百万円増加し、当連結会計年度末には18,096百万円(同2.3%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 1)営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動の結果、資金収支は8,145百万円の収入(同16.4%減)となり、前連結会計年度末に比べ1,600百万円の減少となりました。これは主に、持分法適用会社からの配当に伴う「持分法による投資損益」の変動により資金流入が1,600百万円減少したことや「棚卸資産の増減額」の変動により資金流入が1,232百万円減少したことなどによるものです。 2)投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動の結果、資金収支は4,326百万円の支出(同32.9%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,070百万円の支出の増加となりました。これは主に、「投資有価証券の取得による支出」が2,127百万円発生したことなどによるものです。 3)財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動の結果、資金収支は3,864百万円の支出(同1.7%減)となり、前連結会計年度末に比べ68百万円の支出の減少となりました。これは主に、自己株式の取得を前連結会計年度には実施した一方、当連結会計年度には実施しなかったことから、「自己株式の取得による支出」が768百万円減少したことなどによるものです。 (2)生産、受注及び販売の状況 ①生産実績 当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。 セグメント   金額(百万円)   前期比増減率(%) 日本   21,668   13.5% 欧州   3,899   △5.1% 米州   1,464   22.6% 中国   9,435   6.6% その他   6,219   0.6% 合計   42,687   8.3% ②受注及び受注残高 当連結会計年度における塗装設備の受注状況は、次のとおりであります。 セグメント   受注高(百万円)   前期比増減率(%)   受注残高(百万円)   前期比増減率(%) 日本   2,379   △27.7   1,561   △10.0 欧州   -   -   -   - 米州   6   △71.3   -   △100.0 中国   768   17.6   671   117.4 その他   650   194.3   176   182.8 合計   3,805   △9.2   2,409   13.8 (注) 1.この受注及び受注残高は、塗装設備製品のものです。塗装設備製品以外は受注から販売までが短期間であり、受注及び受注残高の管理対象としておりません。 2.中国の受注残高の増加は、主に自動車の生産に関連した設備投資案件を獲得したことなどによるものです。 3.その他の受注及び受注残高の増加は、主にインドにおける自動車や住宅設備機器の生産に関連した設備投資案件を獲得したことなどによるものです。 ③販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。 セグメント   金額(百万円)   前期比増減率(%) 日本   19,387   5.9 欧州   9,809   5.4 米州   6,909   △2.4 中国   11,256   △2.3 その他   8,546   4.3 合計   55,909   2.8 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①概要及び経営成績 当連結会計年度における世界経済は、貿易摩擦の緩和等を背景に、地域差はあるものの総じて安定基調で推移しました。一方で、地政学リスクの高まりや各国政策の不確実性が引き続き存在しており、先行きは不透明な状況が続いております。日本経済においては、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しましたが、海外景気の動向や資源価格の変動等が景気の下振れ要因として懸念されています。 このような状況の中、当連結会計年度の業績は、売上高55,909百万円(前連結会計年度比2.8%増)、営業利益5,563百万円(同5.8%減)、経常利益7,718百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,356百万円(同25.2%増)となりました。これらの結果により、当連結会計年度のROEは11.0%(同1.6ポイント増)となり、自己資本比率は68.0%と0.3ポイント上昇しております。 ②セグメントの業績 当社グループで採用しております地域別のセグメントの状況は以下のとおりであります。セグメントの業績の詳細については、「第5〔経理の状況〕-1〔連結財務諸表等〕-(1)〔連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(セグメント情報等)をご参照ください。 (日本) 売上高は27,176百万円(前連結会計年度比9.4%増)、セグメント利益は2,913百万円(同11.2%増)となりました。 圧縮機製品では、積極的なプロモーション施策の奏功や案件管理の強化により、販売・サービス事業を担う子会社の売上が増加しました。 真空機器製品では、サービス子会社において真空ポンプに関する修理・メンテナンスの売上が増加した一方で、半導体製造関連装置メーカの主な最終仕向け先である中国市場での需要減速が継続し真空ポンプの販売が縮小したことにより、全体の売上は減少しました。 塗装機器製品では、市場開拓施策の遅れなどにより主に一般塗装市場向けスプレーガンの売上が減少しました。 塗装設備製品では、主に自動車部品製造向け塗装設備の納入に伴い、売上が増加しました。 (欧州) 売上高は10,180百万円(前連結会計年度比0.4%増)、セグメント利益は1,015百万円(同22.5%増)となりました。利益の増加は、主に利益率が高いオイルフリー圧縮機の売上増加に加え、販売体制の再構築を通じた効率化に伴う販売管理費の減少などによるものです。 圧縮機製品では、OEM供給先の需要が継続して拡大したことにより、オイルフリー圧縮機の売上が増加しました。 塗装機器製品では、自動車補修市場向け新製品の浸透及び第3四半期に発売を開始した限定スプレーガンの販売好調に加え、展示会出展によるPR施策の奏功などにより、売上は増加しました。 (米州) 売上高は7,272百万円(前連結会計年度比2.3%減)、セグメント利益は863百万円(同3.8%減)となりました。 圧縮機製品では、アメリカでは通商政策に伴う環境の変化の中でも販売は回復傾向にあることに加え、ブラジルにおける車両搭載市場向け圧縮機の販売拡大が売上をけん引しました。 真空機器製品では、期末にかけた需要の取り込みが奏功したことで、研究開発向け真空ポンプの売上が増加しました。 塗装機器製品では、アメリカにおいてスプレーガン及びエアーブラシの販売体制の見直し・強化を実施したことで販売は回復基調に転じたものの、第3四半期までの落ち込みを第4四半期で補うには至らず、全体の売上は減少しました。 (中国) 売上高は12,274百万円(前連結会計年度比2.3%減)、セグメント利益は517百万円(同41.4%減)となりました。利益の減少は、主に中国市況の低迷を背景とした圧縮機製品を製造販売する子会社の業績悪化などによるものです。 圧縮機製品では、中国市況に底打ちの兆しが見えたことによる国内販売の回復及び輸出先の景況感の回復に伴う販売拡大があったものの、第3四半期までの落ち込みを第4四半期でカバーできず、前年同期比で売上は減少しました。 真空機器製品では、前連結会計年度末以降、リチウムイオン電池製造関連装置向け真空ポンプの販売低迷が継続したことから、売上は減少しました。このような状況を踏まえ、新規顧客の開拓にも引き続き注力しています。 塗装機器製品では、マーケティング活動が奏功し、工業塗装市場及び自動車補修市場向けスプレーガンの売上が増加しました。 塗装設備製品では、前事業年度における自動車部品製造向け塗装設備案件の反動減などにより売上は減少しました。 (その他) 売上高は10,262百万円(前連結会計年度比3.2%増)、セグメント利益は1,477百万円(同4.5%減)となりました。利益の減少は、主に塗装機器を販売する子会社における在庫の増加に伴う原価率の上昇などによるものです。 圧縮機製品では、タイやインドにおける中形圧縮機の販売が拡大しつつある一方で、インドにおける特定市場向けを主とした小形圧縮機の販売減速が継続しており、全体として売上は減少しました。 塗装機器製品では、価格改定に伴いタイを中心に売上が伸長しました。 塗装設備製品では、インドにおける自動車部品製造向け大型塗装設備の納入に伴い、売上が増加しました。 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの財源については自己資本を基本としつつも、一部、金融機関等からの借り入れにより調達しています。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、海外子会社を含む設備投資、M&A等によるものであります。 また、当社グループの当連結会計年度末において、短期借入金899百万円に対して現金及び現金同等物の期末残高18,096百万円と資金の流動性を確保しています。なお、当座貸越極度額及びコミットメントライン契約額8,007百万円を結んでおり、これらの契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は99百万円です。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。当社が採用する重要な会計方針については、「第5〔経理の状況〕-1〔連結財務諸表等〕-(1)〔連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、権限を明確に定め、適切な情報に基づく判断に努めていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。なお、詳細については、「第5〔経理の状況〕-1〔連結財務諸表等〕-(1)〔連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(重要な会計上の見積り)をご参照ください。 (有形固定資産及びのれんを含む無形固定資産の減損) 固定資産の減損損失の認識の判定においては、将来キャッシュ・フローを見積った事業計画をもとに行っております。当社グループは事業拡大を目的としてM&Aを含む子会社等への投資を積極的に行っているため、特に関係会社等の保有する固定資産、のれんの減損損失の判定、及びのれん計上時の償却年数の算定は当社グループの業績等に重要な影響を及ぼすと認識しており、その際に使用される見積りや前提条件については慎重に検討し取締役会が監督することで適切性を確保しています。しかしながら、市場環境の変化等により、将来キャッシュ・フローの見積りの前提条件が変化した場合には、減損損失が認識されるか否かの判定及び減損金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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