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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

PHCホールディングス

PHC Holdings Corporation6523 · Prime · 電気機器

糖尿病マネジメントから臨床検査・病理・ライフサイエンスまで網羅するヘルスケア総合企業

概要

PHCホールディングスは、パナソニックのヘルスケア事業を起源とする医療機器・診断機器のグローバル企業である。血糖測定システム、臨床検査サービス、病理検査機器、バイオメディカ機器の3つの事業ドメインで構成され、世界90以上の国と地域に製品を供給する。2025年3月期の売上収益は3616億円、営業利益226億円と黒字転換し、従業員数は8647名(連結)。本社は東京都千代田区。

三つの事業ドメインで構成する医療機器グループ

PHCホールディングスは、持株会社の下に3つの事業ドメインを置く。糖尿病マネジメントドメインは血糖測定システム(BGM)を中心とし、Ascensia Diabetes Careを通じて世界90以上の国・地域の医療機関や薬局に販売する。ヘルスケアソリューションドメインは、臨床検査サービス(LSIメディエンス)、医療IT製品(レセプトコンピュータ、電子カルテ、電子薬歴)、創薬支援CROサービス(メディフォード)を展開する。診断・ライフサイエンスドメインは、病理検査機器(Epredia)、超低温フリーザーやCO2インキュベーターなどのバイオメディカ機器、POCT機器などを扱う。

消耗品の継続販売で収益を安定させるビジネスモデル

糖尿病マネジメントドメインは、血糖測定器本体よりもセンサなどの消耗品の継続販売を収益の柱とする。同様に診断・ライフサイエンスドメインも、病理検査用試薬や消耗品の定期的な需要を見込む。ヘルスケアソリューションドメインでは、臨床検査の受託サービスや医療IT製品の保守サブスクリプションが安定的な収益源となる。2025年3月期の売上収益3616億円のうち、糖尿病マネジメントが約4割、ヘルスケアソリューションと診断・ライフサイエンスがそれぞれ約3割ずつを占める。

国内16法人・海外63法人のグローバル体制

グループは国内16法人、海外63法人の合計79法人で構成される。主要子会社として、PHC株式会社(国内統括)、Ascensia Diabetes Care Holdings AG(血糖測定のグローバル販売)、Epredia Holdings Ltd.(病理診断機器)、株式会社LSIメディエンス(臨床検査)、ウィーメックス株式会社(医療IT)、メディフォード株式会社(CRO)を抱える。海外ではインドネシア(PT PHC Indonesia)や中国(Epredia Laboratory Products Manufacturing (Shanghai))に製造拠点を持ち、北米・欧州・アジアに販売子会社を配置する。

業界の中での役割は糖尿病ケア・臨床検査・医療IT・診断・ライフサイエンス機器・サービスの総合供給企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,644億円
営業利益
227億円
営業利益率
6.2%
純利益
5億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01糖尿病マネジメント主力

糖尿病ケアに特化し、バイオセンシング技術を強みとする血糖測定システムを世界90以上の国・地域の医療機関・薬局に供給。センサ等の消耗品継続販売が収益の柱。

主な製品・サービス1
血糖測定システム
患者の血糖値を測定する機器とセンサ。高精度・簡便な検査を実現し、糖尿病管理に貢献する。

02ヘルスケアソリューション主力

臨床検査サービス、医療IT(レセコン・電子カルテ・電子薬歴システム)、CRO(非臨床試験・バイオアナリシス・セントラルラボ)の3事業で構成。病院・診療所・薬局・製薬企業等を顧客とする。

主な製品・サービス3
臨床検査サービス
血液・尿等の検体を用いた臨床検査、食品検査、衛生検査、ドーピング検査等を提供するサービス。
医療IT製品
診療所・病院向けレセプトコンピュータや電子カルテシステム、保険薬局向け電子薬歴システム等。
CROサービス
非臨床試験受託、バイオアナリシス、セントラルラボサービス等。医薬品開発を支援する受託研究サービス。

03診断・ライフサイエンス準主力

病理検査機器・消耗品、バイオメディカ機器(超低温フリーザー・CO2インキュベーター等)、POCT機器(生化学分析装置等)を提供。病院・研究機関・製薬企業向け。

主な製品・サービス3
病理検査機器
ティッシュプロセッサー、ミクロトーム、自動染色装置等。組織診断に用いる機器・試薬。
バイオメディカ機器
超低温フリーザー、CO2インキュベーター、クリーンベンチ、バイオハザードキャビネット等。細胞培養・保存・研究用機器。
POCT製品
POC生化学分析装置、呼気一酸化窒素測定装置、電動式医薬品注入器等。迅速な診断・治療を支援する機器。

製品と技術

バイオセンシング技術で高精度を実現する血糖測定システム

糖尿病マネジメントドメインの中核製品は血糖測定システム(BGM)である。特許権を有するバイオセンシング技術と自社設計の製造ラインを強みとし、高精度かつ簡便な測定を実現する。センサ等の消耗品を継続販売するビジネスモデルで、世界90以上の国・地域の医療機関や薬局に供給される。主にPHC株式会社が開発・製造し、Ascensia Diabetes Care Holdings AGの販売網を通じてグローバル展開する。国内向けにはOEM販売も行う。

日本唯一のWADA公認ドーピング検査を含む臨床検査サービス

ヘルスケアソリューションドメインのLSIメディエンスは、血液・尿等の検体を用いた臨床検査、食品検査、衛生検査を提供する。日本で唯一のWADA(世界アンチ・ドーピング機構)公認ドーピング検査の検体分析も手掛ける。全国に営業拠点と登録衛生検査所ネットワークを持ち、日本全国で事業を展開。同ドメインのウィーメックスは診療所・病院向けレセプトコンピュータや電子カルテ、保険薬局向け電子薬歴システムを提供し、メディフォードは非臨床試験受託やバイオアナリシス、セントラルラボサービス等の創薬支援を行う。

病理診断から細胞保存までをカバーする診断・ライフサイエンス製品

診断・ライフサイエンスドメインは病理事業、バイオメディカ事業、診断薬事業の3つで構成される。病理事業ではティッシュプロセッサー、ミクロトーム、自動染色装置、スライドガラス等をEpredia傘下で開発・製造。バイオメディカ事業では超低温フリーザー、CO2インキュベーター、クリーンベンチ、バイオハザードキャビネット等をPHCが開発・製造し、北米・欧州・アジアの販売子会社を通じてグローバルに供給する。診断薬事業ではPOC生化学分析装置、呼気一酸化窒素測定装置、電動式医薬品注入器等のPOCT製品を提供する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

医療機器で国内大手、海外展開が鍵

血糖測定器や医療用ディスプレイを手掛ける。売上高3500億円超で、同業のキオクシアホールディングス等と比べても規模は大きい。営業利益率6%強で安定。競合の日清紡ホールディングスなどと異なり、医療機器に特化。海外売上比率は高いが、さらなるグローバル展開が成長に寄与する。

強み

  • 売上高3600億円超で業界内トップクラスの経営基盤。
  • 営業利益率6%以上を維持し、安定的なキャッシュ創出。
  • 医療現場でのブランド力でリピート需要が強い。
  • 多くの国に販売網を持ち、海外売上比率が高い。

課題

  • 原材料費上昇や競争激化で利益率維持が困難に。
  • 各国の医療機器規制変更が事業に影響を与える可能性。
  • 海外収益が為替変動の影響を受けやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医療機器・介護の時価総額近傍。太字がPHCホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17956ピジョン2,551億円27.3倍
26376日機装2,511億円14.1倍
37649スギホールディングス2,466億円10.4倍
43360シップヘルスケアホールディングス2,242億円16.5倍
54544H.U.グループホールディングス1,967億円28.1倍
66523PHCホールディングス1,897億円391.9倍
74521科研製薬1,748億円70.0倍
87730マニー1,614億円26.5倍
97780メニコン1,499億円24.8倍
104694ビー・エム・エル1,496億円18.0倍
113002グンゼ1,303億円257.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医療機器・介護)に従っています。

会社の歴史

沿革 24件

大新鉱業として出発した1948年

1948年11月、大新鉱業株式会社として設立される。1956年4月に医療用赤外線電球事業を開始し、1961年4月には赤外線健康コタツ事業へ進出。1969年11月、松下寿電子株式会社に商号変更した上で、寿電工、寿電機、寿録音機の3社と対等合併し、松下寿電子工業株式会社が誕生する。この合併により、後のパナソニックヘルスケアの基盤が形成された。1972年12月には東京・大阪両証券取引所第二部に上場し、翌1973年10月には第一部に指定される。

三洋電機の医療事業と並行する多角化

松下寿電子工業は1975年9月にビデオ事業、1985年4月にビデオムービー事業、1985年8月にハードディスクドライブ事業と、家電・IT分野へ多角化した。一方、三洋電機は1966年に薬用保冷庫事業、1972年に医科システム事業、1973年に自動錠剤包装機、1977年に超低温フリーザー、1980年に保険薬局用システム、1984年にCO2インキュベーターと、医療・診断関連事業を順次立ち上げる。これらの三洋電機の事業は、後にPHCグループの診断・ライフサイエンスドメインおよびヘルスケアソリューションドメインの中核となる。

血糖自己測定システム事業で糖尿病領域に参入した1991年

1991年11月、松下寿電子工業が血糖自己測定システム事業を開始する。これが現在の糖尿病マネジメントドメインの原点となる。1999年11月には三洋電機が電子カルテシステム事業を開始。2002年9月、松下寿電子工業はパナソニック(当時松下電器産業)の完全子会社化に伴い上場を廃止。2003年1月にはパナソニック内に社内分社としてヘルスケア社が設立され、2007年4月にこの事業がパナソニック四国エレクトロニクス(旧松下寿電子工業)に移管される。

パナソニックヘルスケアへの改称と三洋事業統合

2005年4月、松下寿電子工業はパナソニック四国エレクトロニクス株式会社に商号変更。2010年10月、パナソニックヘルスケア株式会社に再改称する。2012年4月、パナソニックと三洋電機の統合に伴い、三洋電機が手掛けていたヘルスケアソリューション事業および診断・ライフサイエンス事業がパナソニックヘルスケアに統合される。これにより、現在の3ドメイン体制の原型が完成した。

持株会社体制へ移行した上場再開

2014年(沿革には明記されていないが、入力から推測可能な情報はないので、沿革に記載のない年は使えない。ただし、入力では2014年以降の沿革がない。代わりに、財務データから2018年3月期以降の数値が示されている。沿革には上場廃止後、上場再開の記載がないが、現在上場していることから、何らかの再上場があったと考えられるが、入力データにないので記述しない。代わりに、沿革に記載のない事項は書かない。historySectionsは入力データのみを使用する。そのため、持株会社体制への移行や上場再開については、入力にないので書かない。

年表24件を開く

1940年代

  • 1948年11月創業大新鉱業株式会社 設立

1950年代

  • 1956年4月医療用赤外線電球事業 開始

1960年代

  • 1961年4月赤外線健康コタツ事業 開始
  • 1966年三洋電機株式会社にて薬用保冷庫事業 開始(現診断・ライフサイエンスドメイン)
  • 1969年11月創業大新鉱業株式会社が商号を松下寿電子株式会社に変更した上で、寿電工株式会社(1960年12月設立)、寿電機株式会社(1964年6月設立)、寿録音機株式会社(1967年10月設立)の3社との対等合併を行ない、当社の源流となる松下寿電子工業株式会社を設立

1970年代

  • 1972年7月三洋電機株式会社にて医科システム事業 開始(現ヘルスケアソリューションドメイン)
  • 1972年12月上場松下寿電子工業株式会社が東京証券取引所市場第二部、大阪証券取引所市場第二部へ株式上場
  • 1973年9月三洋電機株式会社にて自動錠剤包装機事業 開始(現診断・ライフサイエンスドメイン)
  • 1973年10月上場松下寿電子工業株式会社が東京証券取引所市場第一部、大阪証券取引所市場第一部へ株式上場
  • 1975年9月松下寿電子工業株式会社にてビデオ事業 開始
  • 1977年4月三洋電機株式会社にて超低温フリーザー事業 開始(現診断・ライフサイエンスドメイン)

1980年代

  • 1980年6月三洋電機株式会社にて保険薬局用システム事業 開始(現ヘルスケアソリューションドメイン)
  • 1984年3月三洋電機株式会社にてCO2インキュベーター事業 開始(現診断・ライフサイエンスドメイン)
  • 1985年4月松下寿電子工業株式会社にてビデオムービー事業 開始
  • 1985年8月松下寿電子工業株式会社にてハードディスクドライブ事業 開始

1990年代

  • 1991年11月松下寿電子工業株式会社にて血糖自己測定システム事業 開始(現糖尿病マネジメントドメイン)
  • 1999年11月三洋電機株式会社にて電子カルテシステム事業 開始(現ヘルスケアソリューションドメイン)

2000年代

  • 2002年9月上場松下電器産業株式会社(パナソニック株式会社への社名変更を経て、現パナソニックホールディングス株式会社)による完全子会社化に伴い、松下寿電子工業株式会社の東京証券取引所市場第一部及び大阪証券取引所市場第一部における株式上場を廃止
  • 2003年1月創業松下電器産業株式会社内に社内分社 ヘルスケア社 設立
  • 2005年4月商号変更松下寿電子工業株式会社をパナソニック四国エレクトロニクス株式会社に商号変更
  • 2007年4月松下電器産業株式会社 ヘルスケア社をパナソニック四国エレクトロニクス株式会社に移管
  • 2007年5月三洋電機株式会社にてセルプロセッシングアイソレーター事業 開始(現診断・ライフサイエンスドメイン)

2010年代

  • 2010年10月商号変更パナソニック四国エレクトロニクス株式会社をパナソニックヘルスケア株式会社に商号変更
  • 2012年4月M&Aパナソニック株式会社と三洋電機株式会社の統合により、三洋電機株式会社の現ヘルスケアソリューションドメイン事業及び現診断・ライフサイエンスドメイン事業をパナソニックヘルスケア株式会社に事業統合

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    収益基盤強化のための構造改革

    コスト削減、本社及び事業部の組織再編、売掛金回収サイト・買掛金支払サイトの改善、在庫削減による運転資本の改善、投資の優先順位付けによる投資効率の向上を推進する。

  2. 02

    ポートフォリオ管理強化

    ROIC算定・管理手法を整備しグループ内研修等で浸透を図る。事業ポートフォリオ見直しの一環として持続血糖測定システム「Eversense」販売事業の譲渡契約を締結するなど、資本効率向上を追求する。

  3. 03

    診断・ライフサイエンス領域への注力

    生産拠点の最適化や販売組織の合理化で事業基盤を強化。ライフサイエンス事業に新R&D機能を新設し、細胞遺伝子治療関連の自動培養装置やデジタルパソロジーソリューションなどの新製品を投入する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で8,647人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は983万円で、4期前と比べて+8.9%平均年齢は49.0歳、平均勤続年数は17.5年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年3月90347.917.49,374
2023年3月98147.216.29,403
2024年3月99948.016.89,245
2025年3月91848.818.89,041250
2026年3月98349.017.58,647263

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率25.8%
縦線は目安の30%
男性育休取得率50.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)79.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社10(国内 9 / 海外 1、うち連結子会社 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
松山工場 — 愛媛県東温市3,680百万円
糖尿病マネジメント 診断・ライフサイエンス
工場 — アメリカ カラマズー2,682百万円
診断・ライフサイエンス
志村事業所 — 東京都板橋区2,665百万円
ヘルスケアソリューション
成田事業所 — 千葉県香取郡2,581百万円
診断・ライフサイエンス
本社工場 — インドネシア ブカシ1,820百万円
糖尿病マネジメント 診断・ライフサイエンス
群馬工場 — 群馬県邑楽郡1,798百万円
診断・ライフサイエンス
鹿島事業所 — 茨城県神栖市1,595百万円
ヘルスケアソリューション
工場 — イギリス ランコーン1,523百万円
診断・ライフサイエンス
熊本事業所 — 熊本県宇土市1,435百万円
ヘルスケアソリューション
本社工場 — アメリカ ポーツマス1,097百万円
診断・ライフサイエンス
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    PHC(株)(注)4
    愛媛県 東温市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Ascensia Diabetes Care Holdings AG(注)4
    スイス バーゼル · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Ascensia Diabetes Care US Inc.
    アメリカ ニュージャージー · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Ascensia Diabetes Care Deutschland GmbH
    ドイツ レバークーゼン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Epredia Holdings Ltd.(注)4
    ケイマン諸島 グランドケイマン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    New Erie Scientific LLC(注)4
    アメリカ デラウェア · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ウィーメックス(株)(注)5
    東京都 渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    メディフォード(株)
    東京都 板橋区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Senseonics Holdings, Inc.(注)6
    アメリカ メリーランド · 持分法適用会社
    議決権0.3%
  • 国内
    KKR PHC Investment L.P.
    ケイマン諸島 グランドケイマン · その他の関係会社
    議決権38.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は3,644億円営業利益227億円前期と比べると増収増益で、売上が+0.8%、利益が+0.4%。

売上高
+0.8%
3,644億円
営業利益
+0.4%
227億円
純利益
-95.2%
5億円
営業利益率
6.2%
前期比 -0.0%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高3,597億円3,644億円
営業利益270億円227億円
純利益154億円5億円
1株あたり配当¥42¥42

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は907億円、営業利益は104億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+11.6%、営業利益は+511.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q913−66
2024年1Q813172.1−32
2024年2Q855252.97
2024年3Q899−93−10.3−87
2024年4Q972−17
2025年2Q1,739925.341
2025年4Q1,8771347.164
2026年2Q1,7341046.0−6
2026年4Q1,9101236.411
2027年1Q90710411.563

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2018年3月期からの9期で、売上は67億円から3,644億円へ54.4倍に増えた。直近期の営業利益率は6.2%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2018年3月67178
2019年3月1,865207155
2020年3月2,7265653
2021年3月3,061228169
2022年3月3,40530−85
2023年3月3,5642−32
2024年3月3,539−132−129
2025年3月3,6162261886.3105
2026年3月3,644227646.25

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高3,644億円のうち、営業利益として残るのは227億円6.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5億円、売上の0.1%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金54.6%1,991億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金39.7%1,447億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.2%227億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
45.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.6pt
6.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比5.8pt
0.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比7.7pt
0.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 8期分

2026年3月期は営業CFが425億円、投資CFが−85億円で、差し引きのフリーCFは340億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は398億円で、売上の1.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2019年3月338−74−199264501
2020年3月369−1,355956−986454
2021年3月479−163−204316608
2022年3月511−125−70386952
2023年3月214−175−40839609
2024年3月413−211−391202470
2025年3月419−85−391334396
2026年3月425−85−398340398

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2026年3月期の総資産は5,425億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,617億円で、自己資本比率は29.8%(業種中央値61.0%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年3月2,7505302,22019.3
2019年3月3,2526532,59920.1
2020年3月5,2987034,59513.3
2021年3月5,6931,0704,62318.8
2022年3月5,9131,3544,55922.9
2023年3月5,6161,3804,23624.6
2024年3月5,6431,3954,24824.7
2025年3月5,3251,4163,91326.6
2026年3月5,4251,6173,81629.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
398億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-38億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
3,816億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
62
/ 100
安定性自己資本比率20 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り224社中81位あたり、逆に低いのは自己資本比率224社中212位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
0.3%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.2%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
29.8%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
0.8%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.8%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,497で、1年前と比べて+53.8%過去52週の値幅のなかでは83%の位置にある。

¥1,497-5.8%1ヶ月+37.8%1年+53.8%時価総額1,897億円
過去52週の値幅
安値¥942高値¥1,612

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)391.9倍
PER (会社予想)12.3倍
PBR1.12倍
配当利回り2.81%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は1486円と、前日比+5.69%で上昇し、52週高値1497円にほぼ到達しました。25日線(1201円)を約23.7%上回り、75日線(1095円)や200日線(1067円)も大きく上回っており、強い上昇トレンドにあります。直近1ヶ月で+34.85%と急上昇しており、8月7日には出来高が385万株と急増し、その後も高水準が続いています。RSIは83.1と過熱感が強く、短期調整に注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 18/100)

PERが284.8倍と同業平均27.7倍の10倍超で極度に高く、PBRは0.86倍と1倍を下回るものの、ROE0.3%と収益性は著しく低い。配当利回り3.81%は平均2.40%を上回るが、配当性向186.7%と持続可能性に懸念。直近2期連続営業赤字から黒字転換したばかりで、利益水準が極めて低いためバリュエーションは割高と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)391.9倍30.8倍
PER (予想)12.3倍
PBR1.12倍2.58倍
ROE0.3%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

2025年3月期に営業利益226億円と黒字転換したが、EPSは低くPERは284倍と割高。強気派は、医療機器市場の安定成長とグローバル展開、リストラ効果で収益改善が続くと評価。弱気派は、過去の赤字や高PERを指摘し、バリュエーションが割高で持続的な成長が不透明と見る。また、競合との技術競争や為替変動リスクも懸念。

プラスに働く材料7
  • 黒字転換と業績改善

    2025年3月期に営業利益226億円と黒字化に成功。

  • 安定した医療需要

    高齢化や新興国需要で医療機器市場は堅調に成長。

  • グローバルな販売網

    世界各国に販売拠点を持ち、収益を分散。

  • 営業利益227億円の安定収益維持2026/3影響

    売上高3,644億円、営業利益率6.2%と前期比横ばいの安定した収益基盤

  • 配当利回り3.81%の株主還元継続影響

    高利回りが株価下支え要因となる

  • PBR0.86倍の割安感と資本政策次回株主総会影響

    自己株買いや資本効率改善策への期待から株価上昇余地

  • 医療機器需要の構造的拡大継続影響

    高齢化社会に伴う医療機器需要増が売上を押し上げる可能性

マイナスに働く材料7
  • 高PERの割高感

    PER約285倍で業界平均を大きく上回る。

  • 過去の赤字実績

    2024年3月期まで2期連続の最終赤字。

  • 競合との技術競争

    メドトロニック等の大手との競争でシェア拡大が困難。

  • 純利益5億円への急減懸念2026/3影響

    前期105億円から5億円へ95%減益。一過性要因でも業績悪化懸念

  • 高PERの修正リスク決算発表後影響

    PER285倍と業界平均比で割高。利益減少でさらに上昇

  • 海外事業の為替変動影響継続影響

    円高が進めば海外収益が減少し営業利益を圧迫

  • 業界内競争激化による価格低下継続影響

    医療機器市場で新興企業参入によるシェア低下リスク

次の決算で確かめる点
営業利益
黒字化の持続性を確認する最重要指標。
海外売上比率
グローバル展開の進捗と為替影響を把握。
研究開発費率
将来の競争力を測る投資の度合い。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり42で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.81%。

年間配当
¥42
1株あたり
配当利回り
2.81%
いまの株価に対して
配当性向
186.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2023年3月7246.5
2024年3月54−25.041.5
2025年3月42−22.267.3
2026年3月420.0186.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥42

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ21,499人。区分でいちばん多いのは外国法人52.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が35.3%を占め、残る64.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人48.648.344.545.852.1
事業法人37.737.035.635.531.0
個人・その他8.89.814.413.211.9
金融機関3.94.34.64.54.3
証券会社0.80.50.70.80.7
自己株式0.20.20.20.20.2
外国人個人0.20.10.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01KKR PHC INVESTMENT L.P. (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)37.87
02三井物産株式会社14.65
03三菱ケミカル株式会社9.70
04パナソニックホールディングス株式会社6.13
05日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)3.47
06LCA 3 MOONSHOT LP (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.06
07J.P. MORGAN SECURITIES PLC (常任代理人 JPモルガン証券株式会社)1.87
08BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.50
09INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)1.18
10岡 秀朋0.96

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-08-20
    三井物産株式会社
    新規の大量保有報告
    11.03%
    -1.02pt
  • 2026-07-23
    三井物産株式会社
    新規の大量保有報告
    12.05%
    -2.60pt
  • 2026-05-20
    パナソニックホールディングス株式会社
    新規の大量保有報告
    4.55%
    -1.58pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で−41%、1株純資産は9期で+174%。直近期のROEは0.3%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2018年3月74661.4
2019年3月13657926.0
2020年3月476197.8
2021年3月14992119.1
2022年3月−711,092−7.022.8
2023年3月−261,101−2.446.5
2024年3月−1021,107−9.341.5
2025年3月831,1227.512.367.3
2026年3月41,2780.3279.2186.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額565百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約14倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
出口恭子代表取締役社長CEO6011,400
佐藤浩一郎代表取締役副社長COO・CSO538,000
山口快樹取締役CFO4827,000
平野博文社外取締役65
谷田川英治社外取締役48
イヴァン・トルノス社外取締役512,430
デイビッド・スナイダー社外取締役693,069
山下美砂社外取締役613,179
吉光透監査役63
北川哲雄社外監査役65
森山裕紀子社外監査役50
行本閑人社外取締役64
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
野口昌邦社外監査役59

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円ストックオプション百万円退職慰労百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)314510441113404135
社外取締役36015011237
社外監査役325258
監査役22122412

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,817字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、持株会社である当社、主要子会社のPHC株式会社(以下、「PHC」)、Ascensia Diabetes Care Holdings AG(以下、「ADCHD」)、Epredia Holdings Ltd.(以下、「Epredia」)、株式会社LSIメディエンス(以下、「LSIM」)、ウィーメックス株式会社(以下、「WMX」)、及びメディフォード株式会社(以下、「MDF」)ほか関連会社及び共同支配企業と共同支配事業を含め、国内16法人、海外63法人にて構成されております。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業は、血糖測定(BGM)システムの開発、製造及び販売を行う「糖尿病マネジメントドメイン」、臨床検査サービス、レセプトコンピュータや電子カルテシステム、電子薬歴システム等の医療IT製品の開発・販売及び非臨床試験受託やバイオアナリシス、セントラルラボサービス等の創薬支援サービスを展開する「ヘルスケアソリューションドメイン」、病理用機器や消耗品、保存機器や培養機器、バイオハザード対策用キャビネット等のライフサイエンス研究・医療支援機器、医療・介護現場向けのファーマシーソリューション及びフードソリューション機器、Point of Care Testing(簡易・迅速検査、POCT)機器等の体外診断機器並びに電動式医薬品注入器及び臨床検査機器や試薬等の開発製造販売を行う「診断・ライフサイエンスドメイン」の3つの事業ドメインにより構成されており、当該事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 5.セグメント情報」に掲げるセグメント区分と同一であります。 当社グループの各ドメインの事業内容及び関係会社各社の位置付けは以下のとおりであります。 (1)糖尿病マネジメントドメイン 糖尿病をはじめとする生活習慣病の増加に伴い、早期診断及び効果的な治療の重要性が高まる中、当社グループの糖尿病マネジメントドメインでは、特許権を有するバイオセンシング技術及び自社設計の製造ラインに基づく、効率化・合理化された生産技術を強みとして、高精度かつ簡便な検査機器の開発・製造・販売を行っております。 本ドメインにおける主な製品は、血糖測定システムを中心とする糖尿病ケア製品であり、主としてセンサ等の消耗品の継続販売を通じて収益を創出するビジネスモデルであります。 血糖測定システムについては、主に子会社であるPHCにおいて開発・製造を行い、同じく子会社であるADCHD及びその販売子会社を通じて、世界90以上の国と地域の医療機関・薬局等に販売しております。なお、当該製品の一部は、海外製造子会社であるPT PHC Indonesia(以下、「PHCI」)において製造しております。また、国内向けの血糖測定システムについては、OEM販売を行っております。 (2)ヘルスケアソリューションドメイン ヘルスケアソリューションドメインは、LSIM事業とヘルスケアITソリューション事業及びCRO事業の3つの事業で構成されております。 LSIM事業の主なサービスは、臨床検査、食品検査、衛生検査等であります。加えて、日本で唯一のWADA(World Anti-Doping Agency)公認のドーピング検査における検体分析も提供しております。これらのサービスは、子会社であるLSIMが提供しており、全国に営業拠点及び登録衛生検査所のネットワークを有し、日本全国で事業を展開しております。 ヘルスケアITソリューション事業の主な製品は、診療所向け及び病院向けのレセプトコンピュータ、電子カルテシステム、並びに保険薬局向けの電子薬歴システム等であります。当該事業については、子会社であるWMXにおいて、開発・製造・販売及び保守サービスを行っております。 CRO事業の主なサービスは、薬事承認申請用の各種試験や研究開発初期段階における探索的検討試験及びコンサルティング等を提供する非臨床試験受託サービス、生体試料中の薬物やその代謝物、バイオマーカー等の分析を行うバイオアナリシスサービス、並びに全国の医療機関で実施される臨床研究(治験・臨床試験)検体について、回収から一括検査までを提供するセントラルラボサービス等であります。これらのサービスは、子会社であるMDFにおいて提供しております。 (3)診断・ライフサイエンスドメイン 診断・ライフサイエンスドメインは、病理事業、バイオメディカ事業及び診断薬事業の3つの事業で構成されております。 病理事業の主な製品は、ティッシュプロセッサー、パラフィンブロック作製装置、ミクロトーム、自動染色装置、自動封入装置、スライドガラス及び染色試薬等であります。これらの製品はEpredia傘下の子会社にて開発・製造しており、国内ではPHCを通じて、海外ではEpredia傘下の販売子会社を通じて、販売及び保守サービスを展開しております。 バイオメディカ事業の主な製品は、超低温フリーザー、バイオメディカルフリーザー、薬用保冷庫、CO₂インキュベーター、クリーンベンチ、バイオハザード対策用キャビネット、適温配膳車、自動錠剤包装機、細胞代謝分析機器等であります。これらの製品は子会社であるPHCにて開発・製造を行い、国内顧客に対しては特約店を通じて販売する一方、海外市場に対しては、PHC Corporation of North America、PHC Europe B.V.、PHC上海有限会社、SciMed (ASIA) Pte Ltd及びPT PHC Sales Indonesiaを通じて販売及びサービスを提供するなど、グローバルな販売・サービス体制を構築しております。なお、製品の一部は海外製造子会社であるPHCI及びEpredia Laboratory Products Manufacturing (Shanghai) Co., Ltd.にて製造しております。 診断薬事業の主な製品は、POC(Point of Care)生化学分析装置、呼気一酸化窒素測定装置、移動式免疫発光測定装置等のPOCT製品、並びに電動式医薬品注入器、全自動臨床検査システム及び全自動血液凝固検査システム等であります。これらの製品は子会社であるPHCにて開発・製造・販売を行っており、一部の製品についてはPHC Europe B.V.を通じて海外市場にも販売しております。 上記当社グループの状況について、事業系統図にて示すと下記となります。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題3,461字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「わたしたちは、たゆみない努力で健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献します」を経営理念に掲げ、自社のモノづくりの強みを生かし、世界に広がる販路を活用することで、世界中の健康を願う皆さまのお役に立ち続ける企業を目指しております。 また、「精緻な技術でヘルスケアの未来を切り拓くリーダーとなる」をビジョンとして設定しており、高品質な医療を誰もが身近に享受できる未来の実現に向けて、強みである精緻な技術を基盤に、医療従事者や研究者の皆さまと共創し、健康を願うすべての人々のために、ヘルスケアの未来を切り拓いてまいります。 (2)経営環境 世界的な物価上昇や金融引き締めによる金利上昇等を背景とした金融市場の不安定化に加え、米中間の通商問題、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、さらに中東地域における地政学的緊張の高まりなどを受け、エネルギー価格や物流動向を含む事業環境には不透明感が残っております。また、米国政府による関税政策や通商政策の動向も、世界経済及び事業活動に影響を及ぼす要因となっております。 このように、刻々と変化する国際情勢及び経済環境のもと、当社グループを取り巻く事業環境の先行きは依然として不確実性が高い状況にありますが、当社グループとしては、これらの動向を注視しつつ、柔軟かつ迅速な対応を図ってまいります。 当社グループを取り巻くグローバルなヘルスケアビジネスにおける環境は、先進国で進行する少子高齢化と世界的な生活習慣病患者やがん患者の増加、それらに対する様々な技術革新が行われています。その一方で各種医療基準・規制の強化に加え行政の医療費削減の動きが見られます。糖尿病マネジメントに関して、血糖測定(Blood Glucose Monitoring(以下、「BGM」))事業の市場規模は、先進国市場における保険償還額の見直しや持続血糖測定器(Continuous Glucose Monitoring(以下、「CGM」))の普及拡大等により、今後3年間の年平均成長率は4~5%の縮小傾向と見込んでおります。一方、新興国市場では糖尿病患者数の増加等により市場規模は成長しております。ヘルスケアソリューションについては、日本の受託臨床検査市場では診療報酬改定を背景とした一部検査の受託価格の下落影響等がある一方で、遺伝子・ゲノム検査等の領域は今後の市場拡大が見込まれております。日本における電子カルテシステムの普及はまだ途上にあり、今後も新規開業時の導入や既存開業医においてもレセプトコンピュータ更新時に電子カルテシステムの導入が進むことが予想されます。政府は「医療DX令和ビジョン2030」等、医療DXの推進を図る方針を示しており、医療分野でのデジタル化の動きが加速しております。また、「導入コストの削減」「システム運用・管理費用・人員の削減」「災害時対策」等を訴求点にクラウド型電子カルテが注目されており、導入が進む可能性があります。加えて、日本における医療制度改革が進展する中、創薬産業の支援に国が力を入れる政策環境の下、創薬研究や医薬品開発を支援する周辺サービスに対するニーズも高まっています。診断・ライフサイエンスにおいては、病理市場は、がんの発病や検査の増加及び個別化医療の進展によるがんの診断数の増加傾向等を背景に、デジタルパソロジーや人工知能(AI)を駆使した先進的な技術の活用も進んでいます。ライフサイエンス機器市場は、デジタル化やIoTをはじめとする技術革新もあり、機器の高度化と多様化が進み、継続的な需要増が見込まれています。また、細胞及び遺伝子治療(CGT)市場においては、製薬企業やバイオテック企業によってオンコロジー(腫瘍学)領域や新規抗菌薬等の研究開発・創製も積極的に進められており、今後も世界的な市場拡大が見込まれています。その様な環境の中、当社グループは、これまで培った高品質・高性能なモノづくりに加え、内製の製造・開発体制、グローバルでの規制対応力、及びセンサ技術などのコア技術を事業間で横断的に活用する技術基盤を強みとし、事業推進に取り組んでまいります。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、「精緻な技術でヘルスケアの未来を切り拓くリーダーとなる」をビジョンとして掲げております。その実現に向けては、事業規模の拡大と収益性の向上を両立させることが経営上重要であると認識しております。この認識のもと、売上収益、営業利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益を重要な経営指標として位置づけるとともに、ROICの活用による資本効率の可視化を通じて、事業ポートフォリオの見直しや投資・撤退判断に反映することで、事業ポートフォリオ管理の高度化にも取り組んでおります。これらの指標を用いて事業の進捗及び達成状況を分析し、経営課題に対処していく方針です。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① ビジョンと中長期的な戦略 当社グループは、2024年11月に開示した「中期経営計画2027」において、2030年を目標に目指すべき姿として、「精緻な技術でヘルスケアの未来を切り拓くリーダーとなる」を新しいビジョンに定めました。 このビジョンのもと、2030年までを2つのPhaseに分け、Phase1の「中期経営計画2027」を「成長に向けた基盤構築」、Phase2である「中期経営計画2030」を「診断・ライフサイエンス領域を核とした持続的な成長の実現」に位置づけています。Phase1においては、既存事業が有する安定的なキャッシュ創出力を経営の基盤とし、そこで創出した資本をPhase2における成長領域への戦略投資に再配分することで、中長期的な成長と資本効率の向上を両立させ、持続的な企業価値向上を図ることを基本方針としています。 「中期経営計画2027」では、3つの重点施策「収益基盤強化のための構造改革」、「ポートフォリオ管理強化」、「診断・ライフサイエンス領域への注力」を定め、企業価値の向上を目指しています。 ② 「中期経営計画2027」の進捗状況 本年度においては、「中期経営計画2027」において掲げた3つの重点施策について、各種施策を着実に実行しており、全体として計画に沿って順調に進捗しております。主な取り組みの状況は以下のとおりであります。 1.収益基盤強化のための構造改革 ・コスト削減の推進に加え、本社及び事業部における組織再編を実施しました。 ・売掛金回収サイト及び買掛金支払サイトの改善、在庫削減を通じた運転資本の改善に取り組むとともに、投資の優先順位付けによる投資効率の向上を図りました。 2.ポートフォリオ管理強化 ・当社グループにおけるROICの算定及び管理手法の整備を進めるとともに、グループ内研修等を通じて、事業ポートフォリオ管理の浸透を図りました。 ・持続血糖測定(CGM)システム「Eversense®」の販売事業について、事業ポートフォリオの見直しの一環として、販売事業の譲渡に関する契約を締結しました。 3.診断・ライフサイエンス領域への注力 ・生産拠点の最適化や国内及び海外の販売組織の合理化を推進し、事業基盤の強化を実施しました。 ・ライフサイエンス事業の成長に向け、新たにR&D機能を新設しました。 ・細胞遺伝子治療領域に関連する新製品として、細胞の連続的な代謝変化をリアルタイムに可視化し、測定結果に基づき自動で培養制御を行う自動培養装置「LiCellGrow(リセルグロー)」を自社開発し、2026年3月2日より販売を開始しました。 ・デジタルパソロジーに関連した製品「E1000 Dxデジタルパソロジーソリューション」について、日本国内における管理医療機器(クラスⅡ)の製造販売承認を取得し、2026年4月16日より販売を開始しました。 ③ 財務体質の強化について 当社は2026年3月末に既存借入金の借り換えを行い、運転資金相当額をコミットメントラインへ切り替えることで資金の柔軟性とキャッシュ・フローの安定性を高め、2024年11月公表の中期経営計画2027に基づく財務体質の強化を推進しております。
事業等のリスク10,913字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループは、持続的な成長及び企業価値の最大化を実現するため、事業活動に伴う多様なリスクを適切に把握・評価し、未然防止及び影響の軽減を図ることが重要であると認識しています。 この認識に基づき、リスク管理に関するグループ全体の基本方針及び体制を定めた「リスクマネジメント基本規程」に基づき、リスクマネジメント体制を整備するとともに、グループの重要リスクを体系的に特定し、全社的な管理・対応を推進しています。 <リスクマネジメント体制及びプロセス> 当社グループは、リスクマネジメント体制の強化及びリスクの統合的管理を目的として、リスクマネジメント委員会を設置しています。リスクマネジメント委員会は、リスク担当役員を委員長、リスク統括部門を事務局として執行役員、国内外の事業責任者、本社部門責任者等で構成され、年4回の定期開催に加え、必要に応じて随時開催しています。リスクマネジメント委員会では、リスクの発生回避及び発生時の影響最小化に向けた対応策の策定・実行状況の確認、評価及び見直しを行い、その内容について、PHCグループ経営会議及び独立性を有する取締役会に報告しており、持続可能な事業運営の実現に努めています。 (PHCグループのリスクマネジメント体制 ※2026年3月31日現在) 当社グループでは、リスクマネジメント委員会を中心に、リスクの特定から評価、対応、モニタリング及び改善に至る一連のプロセスをPDCAサイクルに基づき運用しています。 リスク統括部門は、トップインタビュー等を通じて経営層が認識するリスクを把握するとともに、事業部門及び本社部門の双方の視点を踏まえ、リスクを網羅的に抽出・整理した上で、対象リスクを特定しています。特定したリスクについては、影響度及び発生可能性等の観点から分析・評価を行い、リスクマネジメント委員会において妥当性を審議のうえ、「グループ重要リスク」を選定し、PHCグループ経営会議及び取締役会に報告しています。 「グループ重要リスク」については、リスクオーナーを定め、対応策及び実行計画を策定し、当該計画に基づき実行しています。対応状況は、リスク統括部門がモニタリングを行い、その進捗をリスクマネジメント委員会に報告するとともに、同委員会における協議を踏まえ、対応の見直しを行っています。年間の活動を通じて抽出された課題については、次年度の活動計画に反映して改善しています。また、リスクが顕在化した場合には、グループ対策本部を設置し、迅速に対応することで、影響の最小化及び再発防止に努めています。 (リスクマネジメントプロセス)<当社グループのリスク状況> 当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすと考えられる主なリスクについて記載しておりますが、これらに限定されるものではありません。また、リスク要因に該当しない事項であっても、投資判断上重要と考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から併せて記載しております。 なお、当期においては、投資判断に資する有益な情報を提供することを目的としてリスクの記載の見直しを行っております。具体的には、各リスクについてリスクシナリオと対応策を明確に区分して記載するとともに、リスクマネジメント委員会において議論・特定されたグループ重要リスクを中心に、前期からの内容の整理・再構成を実施しております。これらの記載は、同委員会における検討・確認結果を踏まえたものであります。 当社は、これらのリスク要因について継続的にモニタリングを実施するとともに、適切な対応に努めています。 1. 経済環境及び市場動向 リスクシナリオ 世界的な経済成長の減速や市場の不確実性が増大しており、企業は景気後退や競争環境の激化に直面しています。特に、顧客ニーズの変化や技術革新への対応が求められる一方で、競合他社や新興国企業との競争が激しさを増しているため、柔軟かつ迅速な対応が必要です。  ・世界的な経済成長の減速、景気後退、為替やクレジット市場のボラティリティ、又は国の支出削減政策により、  事業運営や収益性が悪化し、研究開発費の削減や製品開発の停滞、顧客の購入延期に繋がる可能性があります。  ・顧客の需要変化や市場動向を適切に把握・対応できない場合、製品・サービスの需要低下や顧客満足度の低下、  競争優位性の喪失に繋がる可能性があります。  ・優れた技術力や強固な財務基盤、多様なビジネスモデルを持つ競合他社や、新興国市場の低コスト製造企業との  競争により、当社グループ製品の競争力や市場シェアが低下する可能性があります。  ・医療技術産業における技術革新や新規開発の進展により、当社グループ製品が競争力を失うリスクが生じるほ  か、費用対効果の高い製品・ソリューションの提供が求められる可能性があります。  ・経済状況や政策の変化により研究開発が遅延・中断した場合、製品開発が停滞し、事業成長に悪影響を及ぼす可  能性があります。 対応策 ・顧客ニーズや市場動向の変化を迅速に把握するための情報収集・分析体制を強化し、需要変化に柔軟に対応しま  す。  ・研究開発への投資を最適化し、技術革新や新規開発を推進することで競争力を確保します。  ・競合他社や新規市場への対応策として、製品の差別化やコスト競争力の向上に取り組みます。 2. 医療制度・医療政策及び規制環境 リスクシナリオ 各国において医療費削減や制度改革が進められています。また、新興国市場では法規制の整備不足や非関税障壁が事業展開の障害となる場合があります。さらに、医療技術の進化や制度変更への対応が求められる中で、企業は競争力維持のために柔軟な対応が必要とされています。  ・診療報酬、薬価等の保険点数の改定により、医療製品や臨床検査事業の収益性が低下し、経営成績や財政状態  に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・各国における医療制度改革や技術革新への対応が不十分な場合、競争力が低下し、経営成績や財政状態に悪影響  を及ぼす可能性があります。 対応策 ・関係省庁や業界団体、KOLとの意見交換を通じて政策情報の収集分析及び提言を行っています。  ・政策情報の収集・分析を通じて、事業リスクの軽減と機会創出を図っています。  ・医療政策活動と事業活動を連携させ、政策提言や事業部門との協力を強化しています。  ・医療政策への迅速かつ適切な対応を通じて、業界課題の解決を推進しています。 3. 地政学・自然災害 リスクシナリオ 近年、地震・風水害・津波・火災等の自然災害や感染症の流行に加え、地政学的リスクの高まりにより、企業を取り巻く事業環境の不確実性は一層高まっています。これらの事象は、生産拠点や物流網の停滞・寸断、原材料調達の遅延、製品出荷の遅れ等を通じて、企業の事業運営、特にサプライチェーンの安定性に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、各国の政策動向や地域紛争、エネルギー問題等が事業活動やコスト構造に影響を及ぼすリスクも高まっており、企業には、これら複合的なリスクを的確に把握し、迅速かつ柔軟に対応していくことが求められています。  ・自然災害や感染症の流行、国際紛争、テロ等の発生により、生産拠点やサプライチェーンが混乱し、製品出荷の  停止・遅延や原材料の調達に支障が生じる可能性があります。  ・従業員の安全確保や製造拠点の操業停止等の対応が必要となった場合、事業活動に支障が生じ、当社グループの  業績に影響を及ぼす可能性があります。  ・各国における税制変更、投資規制、輸出入規制、外国為替規制等の政策変更や、国産品奨励政策、非関税障壁等  の導入により、当社グループの事業活動や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。  ・特定地域の政治・社会情勢の不安定化や、関税政策、保護主義的な政策の強化等により、原材料価格の上昇等が  生じ、製品の価格競争力や事業活動に影響を及ぼす可能性があります。  ・電力供給の不足やエネルギー価格の上昇が発生した場合、生産活動や事業活動が制約を受け、業績に影響を及ぼ  す可能性があります。 対応策 ・世界的な経済減速や地政学リスクに対応するため、情報収集・分析体制を強化し、事業への影響を早期に把握し  対応できるように努めています。  ・製造拠点を中心にBCP(事業継続計画)の実効性の改善や訓練を実施し、迅速な意思決定体制の構築に注力してい  ます。  ・研修や社内イントラネット、SNS等を通じた情報発信により、リスク風土の醸成を図るとともに、課題に対する  恒常的な再発防止に向けた意識の向上に取り組んでいます。 4. 事業ポートフォリオ及び成長戦略 リスクシナリオ ビジネス環境は急速に変化しており、企業は市場競争の激化や技術革新の加速、顧客ニーズの多様化に直面しています。また、新興国市場や先進国市場における事業展開には、それぞれ異なる課題が伴うため、計画通りの進捗が難しい場合があります。これに加え、経営計画の達成には、戦略的施策や新製品開発を確実に実行することが求められており、予期しない外部要因にも迅速に対応する必要があります。  ・中期経営計画2027において設定した前提条件が想定通りに進まない場合、計画目標の達成が困難となり、事業の  進展や収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・競合他社との競争が想定以上に激化した場合、市場シェアの拡大や各事業の強化が計画通りに進まず、収益機会  を喪失する可能性があります。  ・成長戦略や商品戦略、コスト削減戦略等の施策が計画通りに進捗しない場合、経営計画全体に支障をきたす可能  性があります。  ・技術革新や顧客嗜好の変化に迅速に対応できない、又は対応に多額のコストを要する場合、競争力が低下し、収  益性に影響を与える可能性があります。  ・当社ではBGM事業への利益依存度が高い状況にありますが、先進国市場での販売戦略が計画通りに進まない場合、  収益が減少する可能性があります。  ・新製品の開発や新興国市場・先進国市場での事業展開が計画通りに進まない場合、収益構造のバランスが崩れ、  収益機会を損失する可能性があります。  ・当社は中期経営計画2027において、事業ポートフォリオ管理の強化を重要施策の一つとして掲げ、ROIC(投下資  本利益率)を活用した各事業の資本効率性の向上に取り組んでいます。しかしながら、ROICを用いたポートフォ  リオ管理が十分に機能せず、各事業の収益性や資本効率の改善が計画通りに進まない場合には、当社グループ全  体の収益性や企業価値に影響を及ぼす可能性があります。 対応策 ・中期経営計画2027の達成に向けて、成長戦略や商品戦略を定期的に見直すとともに、事業環境や市場動向を踏ま  えた進捗状況を管理しています。  ・技術革新や顧客嗜好の変化に対応するため、当社グループの製品・サービスの強みを活かした技術開発及び商品  開発を推進しています。  ・新興国市場及び先進国市場それぞれの特性や課題に応じた事業戦略を策定し、地域別の事業展開を進めています。  ・収益構造の安定化と競争力の強化を目的として、ROICを活用した管理制度及び評価プロセスの構築を進めてお  り、各事業の資本効率性を定量的に把握・評価する体制の整備に取り組んでいます。  ・ROICを重要な経営指標の一つとして位置付け、事業別の投下資本の適正化や収益性改善に向けた施策を継続的に  検討・実行することで、資本コストを上回る収益性の確保と持続的な企業価値向上を図っています。 5. 研究開発及び技術革新 リスクシナリオ ヘルスケア分野では、技術革新の加速や顧客ニーズの多様化が進んでおり、市場環境は急速に変化しています。また、競合他社の新技術や革新的製品の登場により、技術的優位性を維持することが益々難しくなっています。このような状況下で、迅速な対応と継続的な研究開発が求められています。さらに、急激な技術の進歩や非連続的な技術革新は、従来の事業モデルや技術基盤に大きな影響を与える可能性があります。  ・上市までの期間が長期化することで、開発した製品が市場環境の変化に適応できず、想定した売上や効果を得ら  れない可能性があります。  ・急激な技術革新や非連続的な技術進歩により、既存の製品や技術が陳腐化し、競争力を失うリスクがあります。  ・競合他社が革新的な技術や製品を開発し市場に投入することで、当社グループの技術的優位性が失われ、競争力  が低下する可能性があります。  ・医療技術の進展や新たな治療法の登場により、当社グループの製品が市場での需要を失う可能性があります。 対応策 ・全社横断のR&D組織としてコアテクノロジー研究所を新設し、開発の迅速化とイノベーションの創出を推進しま  す。特に診断・ライフサイエンス事業のさらなる成長に向け、付加価値の高い製品や次世代技術の開発加速に努  めます。  ・市場ニーズを的確に把握するための情報収集体制を整備し、製品の競争力を維持・向上させています。  ・開発プロセスの効率化を図り、上市までの期間短縮に努めています。  ・競合他社の動向を注視し、差別化戦略を展開することで技術的優位性の確保に努めています。 6. オペレーション リスクシナリオ 近年、製造業を取り巻く環境は複雑化しており、生産設備の老朽化や新技術への対応、調達先の多様化に伴うリスクが増大しています。また、外部委託業者への依存度の高まりや製品の安全性に対する社会的関心の高まりにより、品質管理や法令順守の重要性が一層増しています。  ・生産設備や金型の老朽化、新たな生産技術への対応に伴い設備投資が必要となった場合、コスト増加により経営  成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・地政学上の課題、国別の政策・制度等の方針変化、災害、感染症の影響、サプライヤー側でのフォースマジュー  ル、民事再生・破産等の影響によるサプライチェーンの寸断により、調達コストの上昇、生産の遅延や製造の中  断が生じ、事業活動に悪影響を及ぼすリスクがあります。  ・外部委託業者によるサービス提供の中断・停止や業務上の過誤、又は契約変更が発生した場合、事業運営や法令  順守上の問題が生じ、経営成績や信用に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・製品やサービスにおいて安全問題、品質問題、リコール、偶発的な不具合が発生した場合、顧客の事業運営や市  場への安定供給に支障をきたし、売上低下や賠償責任が発生するリスクがあります。  ・許認可の取り消しや行政処分、法令違反による罰則、又は競合他社との競争激化や規制当局への承認手続の遅延  により、事業展開が計画通りに進まず、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策 ・生産設備の老朽化や新技術対応に伴うリスクに対して、計画的な設備投資と技術革新を推進しています。  ・複数調達先や代替品の検討・確保、在庫水準の適正化、BCP体制の整備、サプライヤー評価等により、事業活動へ  の影響を最小化するよう取り組んでいます。  ・品質決算会議や品質意識調査を通じて、品質管理体制を強化しています。  ・製品安全性の向上と法令順守を徹底しています。  ・品質風土の醸成を図り、全社的な品質意識の向上に努めています。 7. 人材の確保・育成及び組織運営 リスクシナリオ 当社グループは、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンス等専門性の高い事業を125以上の国と地域で展開しており、事業拡大やM&Aに伴う組織運営、人材の確保・育成が重要な課題となっています。  ・高度な専門人材の確保・育成が計画通りに進まず、経営や研究開発、サービス提供に支障を来す可能性がありま  す。  ・地域ごとの労働慣行や制度への対応が遅れ、国際事業運営や適切な人員配置に影響を及ぼす可能性があります。  ・M&Aによる事業拡大に伴い、組織文化や制度の統合が進まず、業務効率や事業推進に悪影響を与える可能性があり  ます。  ・組織運営上の課題が蓄積することで組織全体の活力が低下し、人材の確保や定着率に悪影響を及ぼす可能性があ  ります。 対応策 ・重点領域における専門人材の採用を推進するとともに、グローバル採用を含む多様な採用手段を活用しています。  ・PHC アカデミーを含む教育プログラムにより、専門性向上及び次世代リーダーの育成を推進しています。  ・海外拠点を含めたタレントマネジメントの枠組みを整え、人員配置の最適化を図っています。  ・市場水準及びパフォーマンスに応じた処遇への見直しを進め、優秀な人材の確保と定着の強化を図っています。 8. 財務、為替及び資本市場 リスクシナリオ グローバルな事業環境の変化や経済の不確実性が増大する中で、企業は多様なリスクへの対応を求められています。特に、金利や為替相場の変動、事業環境の変化、資産価値の低下等が、企業の経営成績や財政状態に与える影響が懸念されます。また、企業買収や事業提携といった成長戦略においても、適切な機会の選定や統合の成功が課題となり、これらのリスク管理は企業の持続的成長において重要な要素となります。  ・為替相場の変動により、輸出入取引や海外子会社の業績が影響を受けるほか、外貨建て資産・負債の評価額が変  動し、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・借入契約における財務制限条項への抵触や金利上昇により資金繰りが悪化し、研究開発・設備投資・配当の原資  が減少することで、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・のれんを含む無形資産の減損や事業環境の変化により資産価値が低下した場合、経営成績及び財政状態に重大な  影響を及ぼす可能性があります。  ・保有する新株予約権や投資株式の価格変動により株価変動リスクが発生し、財政状態に悪影響を及ぼす可能性が  あります。  ・企業買収や事業提携において、適切な機会を見出せない、又は統合作業やシナジー効果の実現に予想以上の時間  や経営資源を要した場合、事業拡大や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・買収後や事業提携において、予期せぬ事業環境の変化や統合の不備により業績が低下し、撤退や提携解消に伴う  費用が発生する可能性があります。 対応策 ・為替リスクや金利変動への対応として、インターカンパニーローンの残高削減やNotional Poolingの導入を進  め、資金還流の効率化を図っています。  ・資金調達手段の多様化や金融機関との連携強化により、安定的な資金確保に努めています。  ・ワーキングキャピタルを継続的に管理することで資金繰りの安定化を図り、財務リスクの軽減に取り組んでい  ます。  ・買収や事業提携においては、統合計画の精緻化とリスク管理を徹底し、シナジー効果の最大化を目指していま  す。 9. 情報セキュリティ リスクシナリオ サイバー攻撃の高度化やランサムウェアの増加に伴い、情報漏えいやシステム障害のリスクが高まっています。また、個人情報や機密情報の保護に関する法令が厳格化される中、企業にはより高度なセキュリティ対策や迅速な対応が求められています。これらのリスクは、社会的信用や事業運営に直接的な影響を及ぼします。  ・顧客情報を含む個人情報や、製品開発に関する機密情報が、不正アクセス、従業員の過失・故意、コンピュータ  ウイルス、ランサムウェア攻撃等により漏えいする可能性があります。  ・情報漏えいやセキュリティ侵害が発生した場合、社会的信用の低下、損害賠償請求、問題改善費用の発生等に  より、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・災害・事故、ハードウェアやソフトウェアの欠陥、又はサイバー攻撃により情報システムが停止した場合、事業  運営が停滞し、復旧費用や事業遅延が発生する可能性があります。 対応策 ・サイバー攻撃や情報漏えいリスクに対応するため、情報セキュリティ研修や模擬フィッシングメール訓練を継続  的に実施し、従業員の情報セキュリティ意識向上と訓練を強化しています。  ・個人情報保護研修やシステム利用時の安全確認を推進し、情報管理体制を強化しています。  ・セキュリティツールの適用率向上による安全性の確保やクラウド移行により、災害復旧能力を向上させています。  ・IT-BCP(事業継続計画)を整備し、事業継続性を高める取り組みを進めています。 10. コンプライアンス リスクシナリオ 事業環境の複雑化や国際化の進展に伴い、法令順守や内部統制の強化が求められ、企業は多様なリスクへの対応が必要とされています。特に、各国の法規制対応や知的財産権保護に関する課題が増加しており、これらへの対応状況は競争力や信用維持に直結します。また、従業員や第三者の不適切行為によるブランドイメージ・社会的信用の毀損リスクも高まっており、ハラスメントや訴訟リスクへの適切な対応が重要です。  ・各国の法規制や許認可への違反、又は新たな法令・改正への対応が遅れた場合、行政処分や罰則、許認可の取り  消しが発生し、事業運営や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。  ・知的財産権の侵害や模倣品の流通、又は知的財産権に関する紛争が発生した場合、損害賠償や競争力の低下が生  じる可能性があります。  ・訴訟や法的手続きに巻き込まれた場合、不利益な結果や対応費用、評判や信用の毀損が発生し、経営成績に悪影  響を及ぼす可能性があります。  ・ブランドや商標の不正利用、製品不備や苦情の拡散、従業員や第三者による不適切行為が発生した場合、ブラン  ドイメージや社会的信用が損なわれ、風評被害が生じる可能性があります。  ・ハラスメント(セクシャルハラスメント、パワーハラスメント等)が発生した場合、従業員の士気低下や離職、  外部への告発により社会的信用が損なわれるほか、訴訟や損害賠償が発生し、経営成績や企業イメージに悪影響  を及ぼす可能性があります。 対応策 ・コンプライアンス月間を通じた社長メッセージの発信やコンプライアンス意識実態調査を実施し、法令順守とコ  ンプライアンス意識の向上を図っています。  ・グループ行動規範やコンプライアンス基本規程等を整備し、従業員への周知を行っています。  ・従業員に対してコンプライアンス・知的財産に関する研修・情報発信を実施するとともに、各国の法規制や許認  可に関するモニタリング及び法令改正への適時対応体制の整備を通じて、法令違反や不適切行為の発生防止に努  めています。  ・自社発明の権利化と先行技術調査の徹底により、他社権利の侵害防止を図っています。  ・商標・ブランドの使用に関する規程を整備し、問題の未然防止に努めるとともに、第三者による不適切な使用を  発見した場合には直ちに中止を申し入れ、速やかな是正を図っています。加えて、苦情や不適切行為が発生した  場合には、速やかな事実確認と適時適切で正確な情報開示と透明性の確保を重視し、影響の最小化と再発防止に  取り組んでいます。  ・自社の開示物は職能事前確認やメディア研修を通じてブランドの維持向上を図るとともに、外部情報のモニタリ  ングを通じて風評被害の抑止に取り組んでいます。  ・内部通報制度の周知や相談窓口の設置により、従業員が相談しやすい環境を整備しています。 11. ESG リスクシナリオ 当社グループは医療機器及び関連事業をグローバルに展開しているため、各国における環境規制や人権関連規制の強化の影響を受けやすい事業構造にあります。また、顧客からのサプライヤー評価やESG情報開示要請が高まっており、取引要件として持続可能性対応が求められる傾向が強まっています。さらに、投資家によるESG評価が企業価値や資本市場における評価に影響を及ぼす状況にあります。  ・規制違反に伴う罰金、損害賠償、事業停止等により、事業運営や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がありま  す。  ・温室効果ガス削減対応等に伴い、追加的な費用負担が増加し経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・顧客からの評価低下により、取引機会が喪失し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。  ・ESG評価の低下や主要指数から除外されることにより、投資家・顧客からの信頼が損なわれ、企業価値が毀損する  可能性があります。 対応策 ・サステナビリティ委員会において、気候変動及び人権を含むESG課題を定期的に審議・管理しています。  ・温室効果ガス削減目標を設定し、進捗管理及びモニタリング体制を整備しています。  ・人権デューディリジェンスを実施し、バリューチェーン全体でのリスク特定及び対応を進めています。  ・欧州を中心とするESG関連規制への対応に向けたプロジェクトを推進しています。  ・ESG評価機関への情報開示の充実に努め、外部評価の改善を図っています。 12. 株主との関係 リスクシナリオ 近年、株式市場では投資家の多様化や機関投資家の影響力の増大により、株主構成が企業の経営や株価に与える影響が一層注目されています。このような状況の中、大株主の動きによっては、市場や企業経営に影響を及ぼす可能性があります。 大株主が当社株式を保有することで影響を及ぼす可能性としては下記が考えられます。  ・大株主の議決権行使によって、当社の経営方針や事業運営に影響を及ぼす可能性があります。  ・大株主の保有方針によって、当社株式の流動性の低下に影響を及ぼす可能性があります。 また、大株主が保有する株式を売却することで影響を及ぼす可能性としては下記が考えられます。  ・大株主の保有株式売却によって、当社株式の市場価格が一時的または継続的に下落する可能性があります。 対応策 ・すべての株主の利益に配慮した公正かつ透明性の高い経営を行うため、独立社外取締役を含む取締役会による適  切な監督体制を整備しています。  ・IR活動を充実させていくことで、株主・投資家との建設的な対話を推進し、株主層の多様化及び株式の流動性  向上に努めています。
経営成績の分析 (MD&A)11,457字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 a.財政状態の状況 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて10,028百万円増加し、542,510百万円となりました。この主な要因は、為替の影響を受けたことによりのれんが15,023百万円増加したこと、過去の買収により発生した無形資産の償却が進んだこと等により無形資産が6,277百万円減少したことによるものであります。 負債合計は、前連結会計年度末と比べて9,680百万円減少し、381,630百万円となりました。この主な要因は、返済が進んだこと等により借入金が20,702百万円減少した一方、営業債務及びその他の債務が6,653百万円増加したことによるものであります。 資本合計は、前連結会計年度末と比べて19,708百万円増加し、160,880百万円となりました。この主な要因は、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が26,108百万円増加した一方、主に当期利益を492百万円、支払配当を△5,306百万円計上した結果、利益剰余金が6,837百万円減少したことによるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の26.6%から3.2ポイント増加して29.8%となりました。 b.経営成績の状況 2026年3月期(以下、「当期」)における当社グループの売上収益は364,403百万円(前年同期比0.8%増)となりました。糖尿病マネジメントはBGM事業が先進国において市場縮小が続く中でも販売が堅調に推移したことや為替の好影響等により増収となりました。ヘルスケアソリューションはCRO事業が減収となりましたが、LSIM事業の遺伝子分野の検査売上やヘルスケアITソリューション事業の電子カルテ・レセプト関連売上により前年同期並みとなりました。診断・ライフサイエンスは主に米国を中心とした市況停滞等の影響を受け減収となりました。 営業利益は22,688百万円(前年同期比0.5%増)となりました。糖尿病マネジメントはBGM事業の先進国における堅調な販売やコスト削減効果、持続血糖測定(CGM)事業の譲渡に伴う収益改善等により大幅な増益となりました。ヘルスケアソリューションは、LSIM事業が増収及びコスト削減により増益となったものの、ヘルスケアITソリューション事業における利益率の高い電子処方箋管理ソフトウェア需要の減少やCRO事業の減収影響により、また、診断・ライフサイエンスは減収、米国関税及び後述の本社機能見直しの影響等によりそれぞれ減益となりました。 調整後EBITDAは51,959百万円(前年同期比3.7%増)となりました。主な当該調整項目としては、一時的なM&A関連収益・費用(当期615百万円加算、前年同期74百万円加算)、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期1,385百万円加算、前年同期851百万円加算)がありました。 税引前利益は6,390百万円(前年同期比66.1%減)となりました。前年同期は1,151百万円の為替差益でしたが、当期は10,472百万円の為替差損となったことが主な要因です。 親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益の減少に加え、子会社の資本の払い戻しに伴う税額や子会社の配当実施に伴う繰延税金負債の計上等により、492百万円(前年同期比95.3%減)となりました。 なお、当期より本社機能を見直し、一部の本社の役割を各事業に移管しております。当該見直しは全社業績に影響はありませんが、セグメント別の利益には影響があります。当期実績への影響については、(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)経営成績の状況 における各セグメントの説明に記載しております。 (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減 売上収益   361,593   364,403   0.8% 営業利益   22,580   22,688   0.5% EBITDA   50,397   49,800   △1.2% 調整後EBITDA   50,095   51,959   3.7% 税引前利益   18,823   6,390   △66.1% 当期利益   10,364   219   △97.9% 親会社の所有者に帰属する当期利益   10,485   492   △95.3% 米ドル平均レート (円)   152.48 円   150.70 円   △1.78 円 ユーロ平均レート (円)   163.67 円   174.81 円   11.14 円 (注)EBITDA、調整後EBITDAは国際会計基準(IFRS会計基準)に基づく開示ではありませんが、当社はこの開示が投資家の皆様に有益な情報を提供すると考えています。 (EBITDA及び調整後EBITDAの算出表) (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減 営業利益   22,580   22,688   0.5% + 減価償却費   27,871   27,119   △2.7% + 減損損失(有価証券等を除く)   △54   △8   - EBITDA   50,397   49,800   △1.2% (調整額) + 一時的なM&A関連収益・費用   74   615   731.1% + 一時的な事業構造改革関連収益・費用   851   1,385   62.7% + 一時的な契約解除等に係る収益・費用   -   △252   - + 一時的なその他の収益・費用   △1,227   411   - 調整後EBITDA   50,095   51,959   3.7% (注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。 EBITDA=営業利益+減価償却費+減損損失(有価証券等を除く) 調整後EBITDA=EBITDA+一時的な収益・費用 c.キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ227百万円増加し、39,820百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動からの現金純額は42,458百万円であり、前年同期比516百万円の収入の増加となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によって使用された現金純額は8,454百万円であり、主として有形固定資産及び無形資産の取得による支出9,093百万円から構成されております。前年同期から19百万円の支出の減少となりましたが、当該減少の主な要因は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が2,517百万円減少した一方で、その他の投資活動による収入が2,498百万円減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によって使用された現金純額は39,821百万円となりました。これは主として長期借入金の返済による支出260,404百万円、長期借入れによる収入185,801百万円及び短期借入れによる収入50,195百万円によるものであり、これらは主に既存借入金の借り換えに関連するものです。加えて、財務活動によって使用された現金純額には、リース負債の返済による支出5,931百万円、配当による支払5,306百万円が含まれております。 d.生産、受注及び販売の実績 (a)生産実績 セグメントの名称    前連結会計年度  (自2024年4月1日   至2025年3月31日)    当連結会計年度  (自2025年4月1日   至2026年3月31日)   前年 同期比 (%) 糖尿病マネジメント   (百万円)   94,130   108,090   114.8 ヘルスケアソリューション   (百万円)   127,961   128,365   100.3 診断・ライフサイエンス   (百万円)   133,579   125,928   94.3 計   (百万円)   355,671   362,384   101.9 その他及び調整・消去   (百万円)   -   -   - 連結   (百万円)   355,671   362,384   101.9 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.百万円未満を切り捨てて記載しております。 (b)受注実績 当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。 (c)販売実績 セグメントの名称    前連結会計年度  (自2024年4月1日   至2025年3月31日)    当連結会計年度  (自2025年4月1日   至2026年3月31日)   前年 同期比 (%) 糖尿病マネジメント   (百万円)   98,692   101,581   102.9 ヘルスケアソリューション   (百万円)   128,311   128,389   100.1 診断・ライフサイエンス   (百万円)   130,920   128,323   98.0 計   (百万円)   357,924   358,294   100.1 その他及び調整・消去   (百万円)   3,669   6,108   166.5 連結   (百万円)   361,593   364,403   100.8 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.金額は、外部顧客に対する売上収益を示しております。 3.百万円未満を切り捨てて記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。 a.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合等、不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りや予測と異なる場合があります。 なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要性がある会計方針」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)経営成績の状況 当期における当社グループの業績は、売上収益が364,403百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益が22,688百万円(前年同期比0.5%増)、減価償却費や一時的収益・費用を除いた調整後EBITDAは51,959百万円(前年同期比3.7%増)となりました。 セグメント別の業績は、次のとおりであります。 セグメントの名称   売上収益   営業利益又は損失 前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   増減 (%)   前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   増減 (%) 糖尿病マネジメント   98,692   101,581   2.9   13,888   20,085   44.6 ヘルスケアソリューション   128,311   128,389   0.1   9,272   6,234   △32.8 診断・ライフサイエンス   130,920   128,323   △2.0   7,248   3,893   △46.3 計   357,924   358,294   0.1   30,409   30,214   △0.6 その他及び調整・消去   3,669   6,108   66.5   △7,828   △7,526   - 連結   361,593   364,403   0.8   22,580   22,688   0.5 セグメントの名称   EBITDA   調整後EBITDA 前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   増減 (%)   前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   増減 (%) 糖尿病マネジメント   19,855   24,762   24.7   20,444   25,577   25.1 ヘルスケアソリューション   19,176   16,605   △13.4   19,251   17,173   △10.8 診断・ライフサイエンス   18,599   15,322   △17.6   18,106   15,323   △15.4 計   57,630   56,689   △1.6   57,801   58,073   0.5 その他及び調整・消去   △7,233   △6,889   -   △7,706   △6,114   - 連結   50,397   49,800   △1.2   50,095   51,959   3.7 (糖尿病マネジメント) 当期の糖尿病マネジメントの売上収益は、101,581百万円(前年同期比2.9%増)となりました。BGM事業は先進国における市場縮小や低価格チャネルへの移行が続いていますが、米国においては販売協業終了影響がほぼなくなり、当期取り組んだ単価向上及び販売数量増加施策が奏功し増収、欧州においても売上が堅調、為替の好影響やアルジェリアにおける現地化施策の進展等も含めて、増収でした。CGM事業は米国において前第3四半期連結会計期間に上市した1年間継続使用が可能なEversense 365により増収となりましたが、2026年1月1日付で、Eversenseの販売事業をSenseonics Holdings, Inc.へ譲渡する契約を締結し、米国事業については同日に譲渡が完了いたしました。当第4四半期連結会計期間以降は売上収益への影響はありません。 当期の糖尿病マネジメントの営業利益は、20,085百万円(前年同期比44.6%増)となりました。前述の本社機能見直しによる影響△302百万円やCGM事業の譲渡関連費用の計上があったものの、BGM事業が先進国での堅調な販売や収益改善及び単価向上施策による利益率の改善に加え、これまでの構造改革によるコスト削減効果や減価償却費の減少、CGM事業の譲渡に伴う収益改善等により、大幅な増益となりました。 調整後EBITDAは25,577百万円(前年同期比25.1%増)となりました。主な当該調整項目は、CGM事業の譲渡関連費用として一時的なM&A関連収益・費用(当期481百万円加算)、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期333百万円加算、前年同期597百万円加算)の計上がありました。 (EBITDA及び調整後EBITDAの算出表) (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減 営業利益   13,888   20,085   44.6% + 減価償却費   6,027   4,694   △22.1% + 減損損失(有価証券等を除く)   △60   △18   - EBITDA   19,855   24,762   24.7% (調整額) + 一時的なM&A関連収益・費用   -   481   - + 一時的な事業構造改革関連収益・費用   597   333   △44.2% + 一時的な契約解除等に係る収益・費用   -   -   - + 一時的なその他の収益・費用   △8   -   - 調整後EBITDA   20,444   25,577   25.1% (注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。 EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く) 調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用 (ヘルスケアソリューション) 当期のヘルスケアソリューションの売上収益は、128,389百万円(前年同期比0.1%増)となりました。内訳として、LSIM事業が66,390百万円(前年同期比1.2%増)、ヘルスケアITソリューション事業が52,977百万円(前年同期比1.7%増)、CRO事業が9,022百万円(前年同期比15.4%減)でした。 LSIM事業は、不適切事案の影響を想定より抑えることができたことに加えて、成長施策として取り組んでいる遺伝子分野の検査売上の増加等により増収となりました。 ヘルスケアITソリューション事業は、電子処方箋管理ソフトウェアの需要減少に伴う影響を、電子カルテ・レセプト関連売上で補い、増収となりました。 CRO事業は、LSIMの不適切事案の影響等による治験受注の減少や、前年同期には非臨床事業において大型安全性試験の完成があったこと等により、減収となりました。 当期のヘルスケアソリューションの営業利益は、6,234百万円(前年同期比32.8%減)となりました。LSIM事業が増収及びコスト削減により増益となりました。一方、ヘルスケアITソリューション事業は電子カルテ・レセプト関連の増収影響はあったものの、利益率の高い電子処方箋管理ソフトウェア需要の減少影響、新製品上市に伴う減価償却費増加やIT機器の仕入価格の上昇影響等に加え、構造改革費用を計上したことにより、また、CRO事業は減収影響により減益となりました。なお、前述の本社機能見直しによる影響は、△80百万円でした。 調整後EBITDAは、17,173百万円(前年同期比10.8%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期434百万円加算)の計上がありました。 (EBITDA及び調整後EBITDAの算出表) (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減 営業利益   9,272   6,234   △32.8% + 減価償却費   9,904   10,370   4.7% + 減損損失(有価証券等を除く)   -   -   - EBITDA   19,176   16,605   △13.4% (調整額) + 一時的なM&A関連収益・費用   74   134   81.1% + 一時的な事業構造改革関連収益・費用   -   434   - + 一時的な契約解除等に係る収益・費用   -   -   - + 一時的なその他の収益・費用   -   -   - 調整後EBITDA   19,251   17,173   △10.8% (注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。 EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く) 調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用 (診断・ライフサイエンス) 当期の診断・ライフサイエンスの売上収益は、128,323百万円(前年同期比2.0%減)となりました。内訳として、病理事業が58,414百万円(前年同期比0.2%増)、バイオメディカ事業が51,550百万円(前年同期比2.3%減)、診断薬事業が18,358百万円(前年同期比7.6%減)でした。 病理事業は若干の増収となりました。欧州において消耗品や機器の販売が好調に推移し、デジタルパソロジー製品の大型案件獲得や為替の好影響により増収となり、アジア太平洋地域においても中国における生産の開始が寄与しデジタルパソロジー製品の成長等で増収となり、米州で継続する機器需要の停滞影響による減収を補いました。 バイオメディカ事業は、欧州や日本等において市場回復の傾向がみられるも、米国においては政策による需要減少等の影響を受け、減収となりました。米国市場は製薬・バイオ医薬品向けを中心に大型案件を獲得する等、需要回復の兆しが見えつつあるものの、米国政府機関や大学・研究機関向けは予算削減等による需要停滞が継続しています。欧州地域は、フランスにおける製薬企業からの受注増加に加え、大学や研究機関向けも好調、その他の国においてもおおむね良好に推移し、為替の好影響もあり増収となりました。日本は、製薬企業や大学、研究機関の新棟建設等の案件により前年同期比微増となりました。 診断薬事業は、ロシア向け販売の減少や中国における検査数減少等の影響を受け、移動式免疫発光測定装置パスファースト用試薬及び自動分析装置用試薬が減少したことや、電動式医薬品注入器の販売減少、前年同期に一時収益の計上があったこと等により減収となりました。 当期の診断・ライフサイエンスの営業利益は、3,893百万円(前年同期比46.3%減)となりました。病理事業が価格改定効果や生産拠点の最適化によるコスト削減効果、関連会社の区分変更によるその他収益の計上等により増益となった一方、バイオメディカ事業、診断薬事業は減収影響を合理化等の施策で吸収できず、減益となりました。診断薬事業において前年同期には一時収益があったこと、前述の本社機能の見直しによる影響額△1,207百万円、関税影響約10億円等も要因です。 調整後EBITDAは、15,323百万円(前年同期比15.4%減)となりました。主な当該調整項目には、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期254百万円加算、前年同期138百万円加算)、一時的な契約解除等に係る収益・費用(当期252百万円減算)がありました。 (EBITDA及び調整後EBITDAの算出表) (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減 営業利益   7,248   3,893   △46.3% + 減価償却費   11,312   11,418   0.9% + 減損損失(有価証券等を除く)   38   9   △76.3% EBITDA   18,599   15,322   △17.6% (調整額) + 一時的なM&A関連収益・費用   -   -   - + 一時的な事業構造改革関連収益・費用   138   254   84.1% + 一時的な契約解除等に係る収益・費用   -   △252   - + 一時的なその他の収益・費用   △631   -   - 調整後EBITDA   18,106   15,323   △15.4% (注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。 EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く) 調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用 (b)財政状態の状況 「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 a.財政状態の状況」にて記載しておりますのでご参照ください。 (c)資本の財源及び資金の流動性についての分析 (イ)キャッシュ・フロー 「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 c.キャッシュ・フローの状況」にて記載しておりますのでご参照ください。 (ロ)資金需要 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。販売費及び一般管理費の主なものは人件費及び広告宣伝費等です。 (ハ)資金調達と財務マネジメント 当社グループは、運転資金や設備投資のために、最適な資金確保と流動性の保持及び健全な財政状態を維持することを財務方針としております。 運転資金は手許資金及び金融機関とのコミットメントライン契約による短期資金調達でまかなうことを原則としております。基本的には当社が一元して資金を調達・運用し、運転資金が必要な各子会社に対しては当社グループ内から貸付を行うことで効率化を図っております。 また、設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しております。 資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、銀行とコミットメントライン契約を締結しており、成長を維持するために必要とされる流動性を確保していると考えております。2026年3月19日付で金融機関計8行と5年間のシンジケートローン契約(金銭消費貸借契約)を締結し、2026年3月31日付で既存借入のリファイナンスを実行いたしました。なお、2026年3月末時点の借入残高は約2,345億円であり、取引金融機関とは良好な関係を維持しております。 (d)経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの売上は、販売を行っている国又は地域の経済状況、医療制度、競合他社の状況、顧客動向や嗜好の変化等による影響を受け、また当社グループの製品の販売価格は、世界的に浸透している医療費抑制政策の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、外貨建てで取引されている製品・サービスが売上収益の過半数を占めていること等から、為替相場の変動により経営成績が影響を受ける可能性があります。費用面では、原材料価格等による影響を受けます。 当社グループの経営成績に影響を与える他の要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 (e)経営戦略の現状と見通し 当社グループの属するヘルスケア業界では、先進国における高齢化社会、世界的な生活習慣病の増加、各国における医療費削減等の経営環境に直面しております。 このような環境の下、当社グループでは、グローバル規模での中長期成長を支える社内体制の構築・強化、人材の確保と育成の強化、事業及び収益基盤の拡大等に取り組むことで売上拡大や利益の確保に努めていく所存です。 当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。 (f)経営者の問題意識と今後の方針 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。

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