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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ジーニー

6562 · Growth · サービス業

アドテクノロジー分野で独自開発の広告配信プラットフォームを提供。SSPでメディアの収益最大化、DSPで広告主の効果向上を狙う。マーケティングSaaSにも展開する。

概要

ジーニーは、2010年に東京都港区で設立されたデジタルマーケティングプラットフォーム企業である。自社開発のアドテクノロジーを核に、メディア向け広告収益最大化プラットフォーム「GENIEE SSP」と広告主向け「GENIEE DSP」を提供する広告プラットフォーム事業、CRM/SFAやチャット接客等のマーケティングSaaS事業、さらに2024年に子会社化したソーシャルワイヤーによるデジタルPR事業の3セグメントで構成される。2025年3月期の連結売上高は113億円、営業利益25億円、従業員数816名。東京証券取引所グロース市場に上場している(2017年12月上場)。

3つの事業セグメントが支える収益構造

ジーニーは、広告プラットフォーム事業、デジタルPR事業、マーケティングSaaS事業の3報告セグメントで事業を展開する。広告プラットフォーム事業は、Webサイトやアプリ上で閲覧者に最適な広告を瞬時に表示するアドテクノロジーを提供。メディア向け「GENIEE SSP」と広告主向け「GENIEE DSP」が主力で、国内外のDSPやアドネットワークと連携し、RTB(リアルタイム入札)による広告取引を実現する。2025年3月期の同事業売上収益は5,455百万円(前期比0.1%減)と横ばいだが、構造改革により下期は回復基調にある。デジタルPR事業は、2024年7月に連結子会社化したソーシャルワイヤーを中心に、プレスリリース配信代行「@Press」、SNSインフルエンサーPR「Find Model」「iHack」、クリッピング「@クリッピング」、リスクチェック「RISK EYES」を提供。同事業の売上収益は3,513百万円(同63.4%増)と高い成長を示した。マーケティングSaaS事業は、「GENIEE SFA/CRM」「GENIEE CHAT」「GENIEE SEARCH」「GENIEE ANALYTICS」などのクラウド型プロダクトを展開。売上収益4,459百万円(同18.3%増)で、ARRも24%増と成長を続ける。

海外8カ国14社に広がるグループ体制

ジーニーグループは、日本を含む8カ国14社で構成される。海外拠点として、シンガポールのGeniee International Pte., Ltd.、ベトナムのGeniee Vietnam Co., Ltd.、インドネシアのPT. Geniee Technology IndonesiaとPT. Adstars Media Pariwara、インドのGeniee Software India Pvt. Ltd.とAdskom India Private Limited、米国のGeniee US Inc.、UAEのGENIEE ADTECH - FZCO、タイのCrosscoop (Thailand) Co., Ltd.、ベトナムのCrosscoop Vietnam Consulting Company Limited.を持つ。2012年にシンガポール子会社を設立して以来、アジアを中心に事業領域を拡大。2024年7月にはソーシャルワイヤー株式会社を連結子会社化し、デジタルPR事業を強化。さらに2025年9月にはソーシャルワイヤーが株式会社iHackを子会社化し、インフルエンサーPRの体制を拡充した。これらの海外子会社は、現地の広告市場に即したサービスを提供し、グループ全体の売上成長に貢献している。

売上高113億円、営業利益率22%の成長軌道

ジーニーの連結売上高は、2014年3月期の13億円から2025年3月期には113億円へと拡大した。特に2022年3月期以降、M&Aによる事業拡大が加速し、2024年3月期80億円、2025年3月期113億円と高成長を続ける。営業利益は2025年3月期に25億円(利益率22%)に達したが、2026年3月期計画では売上高134億円(前期比18%増)、営業利益15億円(同39%減)と減益見込み。これはマーケティングSaaS事業における大型案件の収益計上再検討や構造改革費用の影響による。純利益は2023年3月期21億円、2024年3月期10億円、2025年3月期20億円と変動している。売上総利益率は非開示だが、営業利益率は2025年3月期22%と高水準。2026年3月期計画では11%に低下するものの、収益性を伴った持続的成長を目指す。

ソフトバンクとの提携とM&Aによる事業多角化

ジーニーは2014年10月、ソフトバンク株式会社(現ソフトバンクグループ株式会社)を割当先とする第三者割当増資を実施し、資本業務提携を開始した。この提携は、アドテクノロジー分野での協業やOEM提供などに発展したが、2024年7月にソフトバンクグループは保有株式を全量売却し、提携関係は終了した。一方、同社は2018年以降、積極的なM&Aで事業領域を拡大。2018年には「ちきゅう」事業(CRM/SFA)やインドのAdskom、株式会社チャモ(チャットツール)を買収。2020年にビジネスサーチテクノロジ、2021年にREACT、2022年にCATSとHypersonic、2023年にZelto(現Geniee US)を相次いで買収した。買収後の統合も進み、2023年にはREACT、Hypersonic、2024年にはビジネスサーチテクノロジを吸収合併。これらのM&Aにより、マーケティングSaaSとデジタルPRのポートフォリオを短期間で構築した。

業界の中での役割はインターネット広告市場におけるSSP/DSPプラットフォーム提供者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
134億円
営業利益
15億円
営業利益率
11.2%
純利益
9億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2022/3
事業売上構成比利益利益率
広告プラット フォーム事業112億円77.2%17億円15.2%
海外事業21億円14.5%2億円9.5%
マーケティングSaaS事業12億円8.3%1億円8.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01インターネット広告(メディア・広告主)主力

独自開発のSSP「GENIEE SSP」をインターネットメディアに提供し、広告収益の最大化を支援。DSP「GENIEE DSP」で広告主・代理店の広告配信を最適化する。RTB技術を用いて、リアルタイムオークションで最適な広告を配信する。

主な製品・サービス2
GENIEE SSP
インターネットメディア向けの広告収益最大化プラットフォーム。RTB技術により、閲覧者ごとに最適な広告をオークション形式で配信する。
GENIEE DSP
広告主・アドネットワーク向けの広告買い付けプラットフォーム。SSPと接続し、ターゲットユーザーに効率的に広告を配信する。

02デジタルPR準主力

プレスリリース配信代行サービス「@Press」や「NEWSCAST」を提供。SNSインフルエンサーによるPRサービス「Find Model」やクリッピング・リスクチェックサービスも展開し、企業の広報活動を包括的に支援する。

主な製品・サービス2
@Press
プレスリリースを配信する代行サービス。メディア記者への通知やSEO対策により、情報拡散を支援する。
NEWSCAST
プレスリリース配信プラットフォーム。多様なメディアにリリースを配信し、露出を最大化する。

03マーケティングSaaS(企業向け)準主力

BtoB向けのSaaSプロダクト群を提供。CRM/SFA、チャット接客、サイト内検索、広告効果測定など、マーケティング活動を支援する。顧客管理から営業支援、顧客体験向上までを一気通貫でサポートする。

主な製品・サービス4
GENIEE SFA/CRM
顧客管理・営業管理システム。顧客情報、商談管理、データ分析をクラウドで提供し、営業の生産性を向上する。
GENIEE CHAT
Webサイトに設置するチャット接客ツール。有人・無人の対応を可能にし、顧客対応の効率化とCVR向上を図る。
GENIEE SEARCH
サイト内検索ツール。WebページやPDFを検索対象とし、ユーザーが求める情報への到達を迅速化する。
GENIEE ANALYTICS
広告効果測定ツール。正確なコンバージョン計測とデータ連携により、広告配信の最適化を支援する。

製品と技術

SSPとDSPで構成される広告プラットフォームの核

ジーニーの広告プラットフォーム事業の中心は、メディア向け「GENIEE SSP」と広告主向け「GENIEE DSP」である。GENIEE SSPは、Webサイトやスマートフォンアプリの広告枠に対し、RTB(リアルタイム入札)技術によりオークション形式で最適な広告を配信する。配信はユーザーの属性や行動履歴に基づき、平均0.1秒以下で完了する。このプラットフォームは自社開発のシステム基盤上で動作し、1秒間に数十万件の入札を処理する。GENIEE DSPは、広告主が「GENIEE SSP」や他のSSPに接続し、希望する条件に合う広告枠を買い付けるためのプラットフォーム。PMP(プライベートマーケットプレイス)機能により、特定のメディアのみに配信を限定することも可能。両プラットフォームは、自社ブランドでの提供に加え、国内外の企業へOEM(相手先ブランド)でも提供されている。

マーケティングSaaS群「GENIEE Marketing Cloud」

マーケティングSaaS事業は、「GENIEE Marketing Cloud」ブランドの下に複数のプロダクトを展開する。CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」は、顧客情報や商談の可視化を特徴とし、カスタマイズ性が高い。チャット接客ツール「GENIEE CHAT」は、Webサイト上での有人・無人チャットを提供し、自動プッシュ通知や匿名コミュニケーション機能を持つ。サイト内検索「GENIEE SEARCH」は、ASP形態でWebサイトやPDFの検索性を向上。広告効果測定「GENIEE ANALYTICS」は、サーバー間通信による正確なコンバージョン計測と媒体へのデータ連携(機械学習精度向上)を実現する。また、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」は、見込み顧客のスクリーニングやナーチャリング機能を提供。これらのプロダクトは連携して利用することで、マーケティングから営業までの一貫した支援が可能となる。

デジタルPR事業のサービス群:@Press、Find Model、RISK EYES

2024年7月に連結子会社化したソーシャルワイヤーを中心とするデジタルPR事業では、4つの主要サービスを提供する。ニュースワイヤー事業の「@Press」は、企業のプレスリリース配信代行サービスで、多くのメディアへの一括配信を可能とする。同じく「NEWSCAST」は動画リリース配信にも対応。インフルエンサーPR事業の「Find Model」は、Instagramを中心とするSNSインフルエンサーを活用した商品PRサービス。2025年9月に買収したiHackは、韓国美容(K-beauty)市場に特化したインフルエンサーPRを強みとする。クリッピング事業の「@クリッピング」は、新聞・Webメディアの記事を精査しレポートする。リスクチェック事業の「RISK EYES」は、取引先の反社会的勢力関係や不祥事情報をWebニュースから検索・確認するサービスで、企業のコンプライアンス強化に貢献する。

JAPAN AIとの連携で進むAI活用の新機能

ジーニーは2023年4月にAI開発子会社JAPAN AI株式会社を設立、2024年7月に持分法適用会社化した。JAPAN AIは、生成AIやLLM(大規模言語モデル)を活用したプロダクト開発を専門としており、ジーニーのマーケティングSaaSプロダクトへのAI機能組み込みを担う。具体的には、「GENIEE SFA/CRM」へのAIによる商談分析や自動提案、「GENIEE CHAT」へのチャットボット高度化、「GENIEE ANALYTICS」への予測分析などが想定される。また、JAPAN AIはNavier株式会社からAI関連事業を譲受するなど、外部技術の取り込みも積極的に行っている。ジーニーグループ全体では、コンピュータサイエンスの博士・修士課程出身のエンジニアを多数擁し、広告配信最適化アルゴリズムの研究開発を産学連携で進めている。これらのAI技術は、広告のターゲティング精度向上や業務自動化に貢献している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

マーケティングSaaSで国内中堅、収益性改善途上

ジーニーはマーケティングプラットフォーム「GENIEE」を主力とするデジタルマーケティング企業。SaaS型の広告配信・分析ツールを提供し、業界内では中堅の位置づけ。同業のジンジブ(142A)は採用支援、イシン(143A)は店舗集客に特化しており、自社はマルチチャネル統合領域で差別化を図る。直近FY2025/3は営業利益率22.1%と高いがFY2026/3は11.2%に低下見込みで、収益性の持続性が課題。国内市場中心で海外展開は限定的。

強み

  • GENIEEは複数広告媒体の一元管理・分析を実現し、企業の効率的な運用を支援
  • 売上高はFY2024/3の80億円からFY2025/3は113億円と前年比41%増
  • FY2025/3は営業利益率22.1%と業界平均を上回る収益性
  • 蓄積した広告・購買データを活用した効果測定・改善提案が強み

課題

  • FY2026/3は営業利益率11.2%と半減見込みで安定した利益確保が課題
  • 同業スタートアップや大手広告会社との差別化・シェア拡大が必要
  • 現状ほぼ国内市場に依存し、海外成長の機会を掴めていない

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がジーニー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16571キュービーネットホールディングス174億円22.1倍
22415ヒューマンホールディングス173億円7.8倍
36572オープングループ172億円25.1倍
42491バリューコマース170億円
5194AWOLVES HAND166億円17.1倍
66562ジーニー165億円12.9倍
72340極楽湯ホールディングス164億円18.2倍
86540船場163億円13.4倍
96061ユニバーサル園芸社163億円20.1倍
109553マイクロアド162億円21.5倍
119248人・夢・技術グループ161億円6.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 38件

Google AdSenseリセラーからSSP事業へ転換した2010~2014年

ジーニーは2010年4月、東京都港区西新橋に資本金500万円で設立された。創業間もない2011年2月、Google AdSenseリセラープログラムに参加し、Google AdSenseの提供を開始。同年4月には自社開発のSSP「GENIEE SSP」の提供を開始し、インターネットメディア向け広告収益最大化プラットフォームの基盤を築いた。2012年3月に本社を六本木へ移転し、同年8月には初の海外子会社としてシンガポールにGeniee International Pte., Ltd.を設立。2013年9月にはベトナム子会社を設立し、アジア展開に着手。2014年3月にはDSP「GENIEE DSP」の提供を開始し、広告主向けの事業も立ち上げた。同年10月にはソフトバンク株式会社との資本業務提携を発表し、第三者割当増資を実施。これにより、大手通信キャリアとの連携を強化し、事業拡大の資金を確保した。

海外拠点拡大とプッシュ通知事業承継の2015~2016年

2015年は海外展開と新サービス投入が加速した年である。3月に本社を東京都新宿区西新宿へ移転。8月には株式会社ユニコンからプッシュ通知サービス「Fello」事業を吸収分割により承継し、スマートフォン向けマーケティング領域に進出。9月にはインドネシアにPT. Geniee Technology Indonesiaを設立し、東南アジア最大の広告市場へ本格参入。2016年8月にはインドネシアに現地企業との連携を目的としたPT. Adstars Media Pariwaraを設立した。また、2016年7月にはマーケティングオートメーションプラットフォーム「MAJIN」(後の「GENIEE MA」)の提供を開始し、SaaS事業の芽を育てた。この時期、売上高は2014年3月期13億円から2016年3月期74億円へ急拡大し、アドテクノロジー企業としての地盤を固めた。

上場とM&Aによる事業多角化が進んだ2017~2020年

2017年12月、ジーニーは東京証券取引所マザーズに株式を上場した。上場後はM&Aによる事業領域の拡大に積極的となる。2018年6月、ちきゅう株式会社からCRM/SFAシステム「ちきゅう」事業を吸収分割で承継し、マーケティングSaaSの基盤を獲得。同年10月にはインドのトレーディングデスク企業Adskom India Private Limitedを子会社化、11月にはチャット接客ツール「Chamo」を開発する株式会社チャモを買収した(2019年10月に吸収合併)。2020年11月にはビジネスサーチテクノロジ株式会社を買収し、AI・検索技術を強化。この期間、売上高は2018年3月期144億円まで成長したが、2020年3月期には143億円と伸び悩み、2019年3月期には5億円の純損失を計上。買収に伴うコストや事業再編の影響が一時的に収益を圧迫した。

買収統合と新興事業育成の2021~2023年

2021年以降、ジーニーは買収した子会社の統合と新規事業の立ち上げを並行して進めた。2021年8月に株式会社REACTを、2022年2月にCATS株式会社を、同年7月にHypersonic株式会社を相次いで買収し、グループの技術力と顧客基盤を拡充。2023年2月には米国のZelto, Inc.(現Geniee US Inc.)を買収し、北米市場への足がかりを得た。同年4月にはREACTを吸収合併し、同じく4月にAIプロダクト開発子会社JAPAN AI株式会社を設立。6月にはサイジニアグループのデクワス株式会社からネット広告サービス事業を譲受、7月にはJAPAN AIがNavier株式会社のAI関連事業を譲受した。2023年9月にはHypersonicを吸収合併し、組織のスリム化を図った。この期間の売上高は2022年3月期144億円から2023年3月期には65億円に一旦低下(事業再編の影響)したが、2024年3月期80億円、2025年3月期113億円と回復成長に転じた。

ソーシャルワイヤー連結とAI事業分離の2024年

2024年はグループ構造に大きな変化があった年である。4月にはビジネスサーチテクノロジ株式会社を吸収合併。7月にはソーシャルワイヤー株式会社を連結子会社化し、デジタルPR事業を新たな柱として加えた。同時に、ソフトバンクグループ株式会社が保有する当社株式を全量取得し、資本提携関係が終了。同月にはエクイティファイナンスを実行し、JAPAN AI株式会社を持分法適用会社化(連結から外れた)ことで、AI事業を独立した成長領域として位置づけた。9月にはHiCustomer株式会社からデジタルセールスルーム「Arch by HiCustomer」事業を譲受し、マーケティングSaaSのラインアップを拡充。2025年9月にはソーシャルワイヤーが株式会社iHackを子会社化し、K-beauty分野のインフルエンサーPRを強化した。2025年3月期の売上高113億円、営業利益25億円は、この事業再編の成果と言える。

2026年3月期計画に見る収益性重視への転換

ジーニーは2026年3月期の計画として、売上高134億円(前期比18%増)、営業利益15億円(同39%減)、親会社所有者帰属当期利益9億円を見込む。減益計画の背景には、広告プラットフォーム事業の構造改革効果の本格化やマーケティングSaaS事業の通期黒字化、デジタルPR事業の利益改善策などがあるが、売上成長よりも収益性を重視した戦略への転換を示している。2025年度の振り返りでは、マーケティングSaaS事業で大型案件の収益計上再検討による黒字化未達が課題とされ、開発品質の可視化や業績管理の強化が急務と認識されている。同社は2026年度を「持続的成長への移行期」と位置づけ、各セグメントで売上拡大と利益率改善の両立を目指す。

年表38件を開く

2010年代

  • 2010年4月創業東京都港区西新橋に株式会社ジーニーを設立
  • 2011年2月Google AdSenseリセラープログラム(注3)に参加し、Google AdSenseの提供を開始
  • 2011年4月本社を東京都港区新橋に移転「GENIEE SSP」の提供を開始
  • 2012年3月本社を東京都港区六本木に移転
  • 2012年8月インターネット広告事業を運営する子会社としてGeniee International Pte., Ltd.(シンガポール)を設立
  • 2013年9月インターネット広告事業を運営する子会社としてGeniee Vietnam Co., Ltd.(ベトナム)を設立
  • 2014年3月「GENIEE DSP」の提供を開始
  • 2014年10月ソフトバンク株式会社(現ソフトバンクグループ株式会社)を割当先とする第三者割当増資を実施し、資本業務提携を開始
  • 2015年3月本社を東京都新宿区西新宿へ移転
  • 2015年8月株式会社ユニコンから、スマートフォンにおけるプッシュ通知サービス「Fello」事業を、吸収分割により承継
  • 2015年9月インターネット広告事業を運営する子会社としてPT. Geniee Technology Indonesia(インドネシア)を設立
  • 2015年10月「GENIEE PMP」の提供を開始
  • 2016年7月マーケティングオートメーション「MAJIN」の提供を開始
  • 2016年8月創業現地企業との連携強化を目的として、インドネシアにPT. Adstars Media Pariwaraを設立
  • 2017年12月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2018年3月プライバシーマークを取得(登録番号:第22000250(01)号)
  • 2018年6月ちきゅう株式会社から、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「ちきゅう」事業を、吸収分割により承継
  • 2018年9月東京都新宿区西新宿(住友不動産新宿オークタワー)へ移転
  • 2018年10月M&Aトレーディングデスクサービス提供業を運営するAdskom India Private Limited(インド)の株式を取得し子会社化
  • 2018年11月M&Aチャット接客ツール「Chamo」の開発・販売事業を運営する株式会社チャモ(日本)の株式を取得し子会社化
  • 2019年10月M&A子会社である株式会社チャモを吸収合併

2020年代

  • 2020年11月M&Aビジネスサーチテクノロジ株式会社の全株式を取得し連結子会社化
  • 2021年8月M&A株式会社REACTの全株式を取得し連結子会社化
  • 2022年2月M&ACATS株式会社の全株式を取得し連結子会社化
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東証マザーズからグロース市場に移行
  • 2022年7月M&AHypersonic株式会社の全株式を取得し連結子会社化
  • 2023年2月M&AZelto,Inc.(現Geniee US Inc.)の全株式を取得し連結子会社化
  • 2023年4月M&A子会社である株式会社REACTを吸収合併
  • 2023年4月AIを活用したプロダクト開発・販売を行う子会社 JAPAN AI株式会社を設立
  • 2023年6月サイジニア株式会社のグループ会社であるデクワス株式会社が運営する ネット広告サービス事業 を事業譲受
  • 2023年7月連結子会社であるJAPAN AI株式会社がNavier株式会社の運営するAI関連事業を譲受
  • 2023年9月M&A子会社であるHypersonic株式会社を吸収合併
  • 2024年4月M&A子会社であるビジネスサーチテクノロジ株式会社を吸収合併
  • 2024年7月エクイティファイナンスを実行し、JAPAN AI株式会社を持分法適用会社化
  • 2024年7月ソフトバンク株式会社(現ソフトバンクグループ株式会社)が保有する当社株式を全量取得
  • 2024年7月M&Aソーシャルワイヤー株式会社を連結子会社化
  • 2024年9月HiCustomer株式会社が運営する事業の一部であるデジタルセールスルーム「Arch by HiCustomer」事業を譲受
  • 2025年9月M&A連結子会社であるソーシャルワイヤー株式会社が株式会社iHackの株式を取得し子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益134億円(2025年度実績、前期比18%増)
  • マーケティングSaaS事業 ARR24%増(2025年度実績)

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    収益性を伴った持続的成長の実現

    2026年度は、各セグメントで単なる売上拡大ではなく収益性を重視。マーケティングSaaS事業とデジタルPR事業が成長を牽引し、広告プラットフォーム事業は構造改革後の再成長を図る。利益面では各事業の改善策を実行し、収益基盤を強化する。

  2. 02

    広告プラットフォーム事業の再成長

    前期の構造改革とPMI進捗により再成長フェーズに移行。国内外でクロスセルとエンタープライズ領域の新規メディア開拓を推進。経営効率化の効果で売上・利益の両立を目指す。

  3. 03

    マーケティングSaaS事業の通期黒字化

    ビジネスモデル変革により高成長の持続性と健全性を高め、通期黒字化を達成。既存SaaSプロダクトと「JAPAN AI」のクロスセルを中核に、エンタープライズ企業の開拓を積極推進する。

  4. 04

    デジタルPR事業の成長と利益改善

    インフルエンサーPR事業の高成長を継続しつつ、コスト構造最適化などの利益改善策を実行。売上成長と利益成長を両立した増益を目指す。

  5. 05

    フリーキャッシュフロー創出力の向上

    持続的な企業価値向上のため、フリーキャッシュフローの創出力向上を重要目標に位置付け。資金調達コスト抑制と本業収益力向上で営業CFを確保し、財務健全性を維持する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 9期分

グループ全体で816人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は678万円で、8期前と比べて+11.1%平均年齢は32.9歳、平均勤続年数は2.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2018年3月242
2019年3月61031.12.4258
2020年3月62331.42.4264
2021年3月62531.22.2307
2022年3月65734.52.8346
2023年3月67030.72.0566
2024年3月64531.42.7617
2025年3月64932.02.6877285
2026年3月67832.92.9816184

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率8.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率44.4%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)72.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 7 / 海外 7、うち連結子会社 11) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都新宿区734百万円
主な関係会社
  • 海外
    Geniee International Pte., Ltd.(注)3
    シンガポール共和国 Peck Seah Street · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Geniee Vietnam Co., Ltd.(注)3
    ベトナム社会主義共和国 ハノイ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    PT. Geniee Technology Indonesia (注)3
    インドネシア共和国 ジャカルタ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    PT. Adstars Media Pariwara
    インドネシア共和国 ジャカルタ市 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 国内
    Geniee US Inc. (注)3
    アメリカ合衆国デラウェア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Geniee Software India Pvt. Ltd.
    インド共和国ニューデリー市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    GENIEE ADTECH – FZCO
    アラブ首長国連邦ドバイ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    CATS株式会社(注)3
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ソーシャルワイヤー株式会社(注)2、3、5
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権49.0%
  • 国内
    アットクリッピング株式会社(注)3
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権0.0%
  • 国内
    株式会社iHack (注)3
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権0.0%
  • 国内
    JAPAN AI株式会社
    東京都新宿区 · 持分法適用会社
    議決権5.9%
残りのグループ会社2社を開く
  • トランスマート株式会社東京都新宿区0%
  • MK1 TECHNOLOGY VIETNAM COMPANY LIMITEDベトナム社会主義共和国ハノイ市0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は134億円営業利益15億円前期と比べると増収減益で、売上が+18.6%、利益が-40.0%。

売上高
+18.6%
134億円
営業利益
-40.0%
15億円
純利益
-55.0%
9億円
営業利益率
11.2%
前期比 -10.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高164億円134億円
営業利益25億円15億円
純利益15億円9億円

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は35億円、営業利益は−2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+94.4%、営業利益は−300.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1815
2024年1Q1815.60
2024年2Q20840.06
2024年3Q21314.33
2024年4Q211
2025年2Q511631.413
2025年4Q62914.57
2026年2Q63711.13
2026年4Q71811.36
2027年1Q35−2−5.7−3

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 13期分

2014年3月期からの13期で、売上は13億円から134億円へ10.3倍に増えた。直近期の営業利益率は11.2%。売上は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2014年3月1300
インターネット広告事業を運営する子会社としてPT. Geniee Technology Indonesia(インドネシア)を設立
2015年3月2921
現地企業との連携強化を目的として、インドネシアにPT. Adstars Media Pariwaraを設立
2016年3月7411
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2017年3月11720
トレーディングデスクサービス提供業を運営するAdskom India Private Limited(インド)の株式を取得し子会社化
2018年3月14451
子会社である株式会社チャモを吸収合併 / この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2019年3月150−3−5
ビジネスサーチテクノロジ株式会社の全株式を取得し連結子会社化
2020年3月143−1−2
株式会社REACTの全株式を取得し連結子会社化
2021年3月
CATS株式会社の全株式を取得し連結子会社化
2022年3月14475
Zelto,Inc.(現Geniee US Inc.)の全株式を取得し連結子会社化
2023年3月652321
子会社であるビジネスサーチテクノロジ株式会社を吸収合併
2024年3月801310
連結子会社であるソーシャルワイヤー株式会社が株式会社iHackの株式を取得し子会社化
2025年3月113252322.120
2026年3月134151311.29

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高134億円のうち、営業利益として残るのは15億円11.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は9億円、売上の6.7%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金26.9%36億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金61.9%83億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.2%15億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
73.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+3.6pt
11.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.7pt
6.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.0pt
9.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 10期分

2026年3月期は営業CFが19億円、投資CFが−24億円で、差し引きのフリーCFは−5億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は30億円で、売上の2.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年3月2−53−310
2017年3月3−54−212
2018年3月3−314025
2019年3月2−10−1−816
2020年3月1−4−1−312
2022年3月12−123015
2023年3月14−6059−4629
2024年3月11−8−8325
2025年3月22−11−81129
2026年3月19−246−530

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 13期分

2026年3月期の総資産は274億円。このうち返さなくてよい自己資本が99億円で、自己資本比率は36.0%(業種中央値53.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2014年3月63348.4
2015年3月2012861.5
2016年3月34132137.2
2017年3月42162638.4
2018年3月55322357.8
2019年3月46271958.4
2020年3月43251859.5
2021年3月59263344.3
2022年3月77284937.1
2023年3月1785012828.1
2024年3月1927212037.8
2025年3月2397915232.9
2026年3月2749916536.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
30億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
62億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
165億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
76
/ 100
安定性自己資本比率24 / 40
収益力営業利益率22 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率534社中101位あたり、逆に低いのは自己資本比率534社中411位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.8%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
11.2%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
36.0%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
18.6%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥912で、1年前と比べて-30.5%過去52週の値幅のなかでは10%の位置にある。

¥912-1.5%1ヶ月-9.9%1年-30.5%時価総額165億円
過去52週の値幅
安値¥853高値¥1,439

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.9倍
PER (会社予想)7.4倍
PBR1.06倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1日で-16.47%と急落し923円。1ヶ月で-8.25%下落。25日線(1006円)を約8%下回り、75日線(968円)も割り込んだ。52週安値856円に接近、高値1480円からは約38%下落。出来高は8/17に24.3万株と急増し、売りが優勢。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 60/100)

PERが13.87倍と業界平均22.23倍を下回り、PBRも1.22倍と業界平均2.35倍を下回る。ROE9.8%は業界平均に近くまずまず。ただし配当利回り0%と無配であり、利益変動が大きいため割安感はあるが安定性に欠ける。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.9倍23.4倍
PER (予想)7.4倍
PBR1.06倍3.51倍
ROE9.8%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

高成長を遂げてきたが、株価は1年で36%下落。強気派はAIマーケティング市場の拡大と、利益率は低下するものの売上成長が続く点を評価。弱気派は2026年3月期の営業利益率急低下(22%→11%)を懸念し、競争激化や投資拡大が収益性を損なうとみる。また、PER13.9倍は割安に見えるが、利益減少が続けば割高に転じる可能性も。

プラスに働く材料7
  • 市場の成長性

    デジタルマーケティング市場は年率10%超で拡大。AI活用で差別化。

  • 高付加価値サービス

    成果報酬型でクライアントのROI向上に直結し、解約率が低い。

  • 割安なバリュエーション

    PER13.9倍は成長率対比で割安。今後の利益回復に期待。

  • 売上高急成長、3期連続増収2026/3期影響

    売上高134億円は前期比+18.6%増、高成長継続

  • PER13.9倍は割安感2025年通期影響

    PER13.9倍は同業他社に比べ割安、成長期待でバリュエーション拡大余地

  • 新規大口顧客獲得の可能性2026年上期影響

    新規顧客獲得により売上高に数十億円の貢献見込み

  • コスト削減策の効果発現2026年下期影響

    営業利益率11.19%からの改善で営業利益増加に寄与

マイナスに働く材料7
  • 利益率低下リスク

    2026/3期の営業利益率は11%と半減予想。投資負担が重い。

  • 競争激化

    アドテク業界は競合多数。技術優位性が長続きしない可能性。

  • 不透明な成長持続性

    売上高成長は鈍化傾向。市場成熟に伴いさらなる減速リスク。

  • 営業利益が前期比40%減少2026/3期影響

    営業利益15億円は前期25億円から-40%減、収益悪化

  • 純利益が半減2026/3期影響

    純利益9億円は前期20億円から-55%減、業績悪化鮮明

  • 営業利益率の急低下2026/3期影響

    営業利益率22.12%→11.19%に低下、収益性悪化

  • 無配当継続で株主還元不足継続影響

    無配当政策、株主還元の不透明感から売り圧力

次の決算で確かめる点
売上高成長率
成長持続性を確認する最重要指標。
営業利益率
収益性の健全性と投資効率を測る。
解約率
顧客満足度とサービスの定着度を示す。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ3,329人。区分でいちばん多いのは個人・その他91.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が3.3%を占め、残る96.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他52.757.252.461.389.091.3
自己株式0.01.51.70.531.631.2
外国法人6.27.28.13.96.63.1
証券会社3.51.96.50.61.32.1
事業法人36.831.932.532.51.31.6
金融機関0.81.70.51.51.61.6
外国人個人0.10.10.00.10.10.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社みずほ銀行55.38
02工藤 智昭36.24
03NICE SATISFY LIMITED2.23
04五味 大輔1.89
05吉村 卓也1.81
06株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.18
07田中 幸夫0.98
08熊木 丈0.75
09野村證券株式会社0.74
10株式会社プレミアム・キャピタル・マネジメント0.55

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 13期分

1株利益は12期で+17609%、1株純資産は13期で+3427%。直近期のROEは9.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2014年3月−014
2015年3月97416.4
2016年3月3764.1
2017年3月−176
2018年3月41832.6495.6
2019年3月−31152
2020年3月−10141
2021年3月145
2022年3月2816018.441.0
2023年3月12028354.017.6
2024年3月5840916.919.0
2025年3月13632125.811.6
2026年3月614799.814.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額57百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
工藤智昭代表取締役 社長446,544,400
越水遥取締役28
藤原彰二取締役42
澤田貴司取締役69
稲毛裕一常勤監査役60
轟幸夫監査役681,900
澤野正周監査役54

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2323216
社外取締役425256

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,634字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、Geniee International Pte., Ltd.(シンガポール)、Geniee Vietnam Co., Ltd.(ベトナム)、PT. Geniee Technology Indonesia(インドネシア)、PT. Adstars Media Pariwara(インドネシア)、Geniee US Inc.(アメリカ)、Geniee Software India Pvt. Ltd.(インド)、GENIEE ADTECH - FZCO(UAE)、CATS株式会社、ソーシャルワイヤー株式会社、アットクリッピング株式会社、Crosscoop (Thailand) Co., Ltd.(タイ)、Crosscoop Vietnam Consulting Company Limited.(ベトナム)、株式会社iHackの8か国計14社で構成されております。 当社グループは、当社が独自開発したインターネットメディアの広告収益最大化プラットフォーム「GENIEE SSP」を主軸に、「GENIEE SSP」が持つ大量の広告配信データと顧客基盤を活かした広告主向けの「GENIEE DSP」などの広告プラットフォーム事業を展開しております。また、マーケティングSaaS事業として、営業活動における商談管理のための営業管理システム(SFA)及び顧客管理システム(CRM)「GENIEE SFA/CRM」、チャット型Web接客プラットフォーム「GENIEE CHAT」、サイト内検索・ECサイト向け商品検索サービス「GENIEE SEARCH」、広告効果測定ツール「GENIEE ANALYTICS」などを展開しております。また、2012年からは海外事業展開に着手し、サービス提供地域の拡大を図っております。このように、当社グループは、事業領域(事業軸)とサービス提供地域(地域軸)の2軸を拡大することで、成長を続けてまいりました。 <当社グループの特徴> 当社グループは、技術開発力と事業推進力の相乗効果により、売上収益の拡大を実現してきました。 ・技術開発力について 当社グループでは、テクノロジーの進化の速さや、国内外のメディア企業・広告主・広告代理店といった顧客企業の利用ニーズに対応すべく、各プロダクトの企画から開発、運用、提供、サポートまで内製化しております。これにより、顧客企業様からいただくご要望や技術進化へタイムリーな対応を可能にしています。また、アドテクノロジー領域における最先端の技術開発力を強みに、独自開発した広告配信プラットフォームを自社ブランドとして直接顧客へ提供するだけでなく、国内外の企業様へOEM(注1)提供しております。 当社グループの広告配信プラットフォーム上では、1秒間に数十万件の入札(広告配信注文)があり、膨大なデータを超高速で処理するため、システム基盤を自社開発で構築しています。また、ビッグデータやAI(人工知能)を活用することで、広告配信の精度向上や自動化の促進等に取り組んでおります。 その他にも、コンピュータサイエンスの博士/修士課程出身のエンジニアが多数所属しており、日々新技術の研究開発に取り組んでおります。 ・事業推進力について 当社は、プロダクトを開発するエンジニア(作り手)と提供する営業・サポート担当(売り手)の比率が多く、連携して事業拡大を推進しております。2026年3月末時点の職種別従業員構成(連結)は、エンジニア:28%、ビジネス:57%、コーポレート:14%となっております。 また、当社は、国内外の通信キャリアや有力企業と資本業務提携し、OEM提供やデータ連携等を行っております。 <当社グループの事業環境> 当社グループの広告プラットフォーム事業が属する国内広告市場におきましては、「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(※1)によれば、企業のデジタル投資の拡大を背景に、2025年の日本の総広告費は8兆623億円(前年比5.1%増)となり、4年連続で過去最高を更新いたしました。なかでも、当社グループとの関連性が高いインターネット広告市場は、SNS上の縦型動画広告やコネクテッドTVなどの動画広告需要の高まりを背景に、4兆459億円(同10.8%増)と伸長し、総広告費に占める構成比も50.2%と初めて過半数に達するなど、引き続き広告市場全体の成長をけん引しております。 また、当社グループのマーケティングSaaS事業が属する国内SaaS市場におきましては、労働人口の減少に伴う生産性向上ニーズの高まりや、企業のDX(※2)推進、生成AI技術の普及等を背景として、引き続き需要の拡大が見込まれております。国内SaaS市場は今後も拡大が見込まれ、2029年には3.4兆円に迫ると予測されております(※3、4)。 さらに、グループ会社であるJAPAN AI株式会社を取り巻く事業環境におきましては、生成AIの活用が導入検証段階から、業務運用を通じて投資対効果の実現を図る段階へと進展しております。また、LLMを活用したサービスの高度化に対する需要や、AIエージェントへの関心の高まりを背景に、企業のAI投資は拡大しております。 ※1.株式会社CARTA HOLDINGS /株式会社電通 /株式会社電通デジタル /株式会社セプテーニ調べ ※2.デジタルトランスフォーメーションの略称。 ※3.出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2025年版」 ※4.出典元:スマートキャンプ株式会社「SaaS業界レポート2025」 <主要サービスの概要> 当社グループは、「広告プラットフォーム事業」、「デジタルPR事業」、「マーケティングSaaS事業」を展開しており、具体的な事業内容は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度の期首より報告セグメントの区分を変更しており、詳細は、連結財務諸表「連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりであります。 (1) 広告プラットフォーム事業 広告プラットフォーム事業では、WEBサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GENIEE SSP」や広告主/広告代理店向けの「GENIEE DSP」等があり、2019年より、デジタルOOH(注2)領域の事業化にも取り組んでおります。 ① 「GENIEE SSP」(インターネットメディア事業者向けサービス) 「GENIEE SSP」は、Supply Side Platformと呼ばれる、インターネットメディア等の広告収益を最大化させるプラットフォームです。インターネットサイトやアプリ上の広告枠を閲覧するユーザー毎に、RTB技術によりオークション形式で選択された最適な広告を配信する仕組みです。配信される広告は、ユーザーの属性や行動履歴等のデータに基づいて選択された、最適で収益性の高い広告であり、ユーザーがサイトにアクセスしてから選択された広告が表示されるまで、平均0.1秒以下という速さで行われています。「GENIEE SSP」は、国内外のDSPやアドネットワーク等とシステム連携することで、広告取引(オークション)への参加者の獲得に努めており、産学連携によって研究開発された、独自の広告配信最適化アルゴリズムによって、より効果的な広告配信を実現しています。 ② 「GENIEE DSP」(広告主・アドネットワーク事業者向けサービス) 「GENIEE DSP」は、Demand Side Platformと呼ばれる、広告主の利益を最大化するための広告買い付けプラットフォームです。「GENIEE DSP」は、「GENIEE SSP」等に接続することで、広告主のニーズに合わせて選択された枠へ配信することができます。広告枠は、インターネットユーザーの過去の行動履歴や購入履歴、位置情報等のデータに基づいて選択された、広告主にとって有望な見込み顧客と想定されるユーザー群の枠となります。 また、PMP(注3)機能により、広告主が指定した媒体に対してのみ広告配信することもできます。 (2) デジタルPR事業 デジタルPR事業は、2024年7月に連結子会社となったソーシャルワイヤー株式会社を中心に展開するセグメントです。ニュースワイヤー事業ではプレスリリース配信代行サービス「@Press」や「NEWSCAST」を提供し、インフルエンサーPR事業ではSNSインフルエンサーによる商品PRサービス「Find Model」「iHack」を運営しています。さらに、クリッピング事業の「@クリッピング」ではメディア記事の精査・報告を行い、リスクチェック事業の「RISK EYES」では取引先の反社会的勢力関係や不祥事情報の確認を支援しています。 (3) マーケティングSaaS事業 マーケティングSaaS事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを提供しております。具体的には、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、チャット接客ツール「GENIEE CHAT」、サイト内検索AS・ECサイト向け商品検索サービス「GENIEE SEARCH」、広告効果測定ツール「GENIEE ANALYTICS」などがあります。 ① CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」 「GENIEE SFA/CRM」は、顧客管理のためのCRM(Customer Relationship Management)及び営業活動における商談管理のためのSFA(Sales Force Automation)システムで、「顧客管理」「商談管理」「データ分析」等が一体となったクラウド型サービスです。直感的に使用できる操作性、一覧性が高くカスタマイズ自由な画面設計に加え、顧客情報・営業情報をリアルタイムに可視化できる点に特長を持ち、時間・場所・デバイスを選ばず、誰でも状況把握が可能となり、生産性の向上や業務の効率化を実現します。 また、当社のマーケティングオートメーションプラットフォーム「GENIEE MA」と併用することで、商談化率を向上させ、確度の高い見込顧客のスクリーニング等を実施することができます。マーケティングと営業の効率的な連携により、営業機会の最大化を実現することが可能になります。 ② チャット接客ツール「GENIEE CHAT」 「GENIEE CHAT」は、Webサイトにチャットサポートを簡単に設置できるチャット接客ツールです。問い合わせ対応、シナリオによる業務効率化、CVR向上など、有人・無人のいずれも対応できます。自動プッシュ通知や匿名コミュニケーションなどの特徴もあり、工数削減と問い合わせ数の増加を同時に実現することができます。 ③ サイト内検索「GENIEE SEARCH」 「GENIEE SEARCH」はWEBサイト内の検索性を向上し、顧客体験を向上するサイト内検索ツールです。Webサイトに検索機能をASPの形態で手軽で安全に、かつ柔軟にカスタマイズしてご導入することができます。Webページ(HTML)、PDFファイルなどを検索対象として、検索結果画面を表示する機能や、キーワード検索と詳細情報ページをダイレクトに繋ぐナビゲーションツールなどがあり、最短でスムーズな情報到達を実現します。 ④ 広告効果測定ツール「GENIEE ANALYTICS」 「GENIEE ANALYTICS」は、正確な広告効果計測とコンバージョン数最大化を実現するツールです。また、サーバー間通信により媒体への情報漏洩を防ぎ、実際のコンバージョンデータを媒体に連携することで機械学習の精度を向上します。これにより、ターゲティングの最適化やCPA(顧客獲得単価)の改善が期待できます。さらに、1つの管理画面で全案件を一元管理でき、レポート出力もスプレッドシートで自動化可能なため、各媒体の管理画面での集計作業を削減し、運用工数や人件費の大幅な削減に貢献します。 (注1)Original Equipment Manufacturingの略で、他社ブランドのSSPやDSP等を開発提供すること。 (注2)OOHとは、Out Of Homeの略で、交通広告や屋外広告など自宅以外の場所で接触する広告メディアの総称。 (注3)PMPとは、Private Market Placeの略で、参加できるメディアと広告主が限定された広告取引市場のこと。 <補足説明:RTBによるインターネット広告配信の仕組み> 当社グループは、Webサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるシステム(プラットフォーム)を提供しております。 RTB(Real‐Time Bidding)とは、広告の表示ごとにオークション方式で最も高単価な広告を配信する仕組みで、リアルタイムにインターネット広告枠を取引できる技術です。 広告主には「できるだけ安い広告費で、ターゲットユーザーを集客したい」というニーズが、インターネットメディア等には「自社の持つ広告枠にできるだけ高い広告を載せて収益を上げたい」というニーズがあります。こうした相反するニーズに対して、システム上で広告枠をオークション形式により売買させるのがRTBで、ユーザーの属性や行動履歴等のデータに基づき、広告1枠ごとに最適化した広告配信を行います。 RTBの技術を活用し、インターネットメディア等に対して、広告収益を最大化させるプラットフォームを提供しているのがSSP事業者です。インターネットメディア等はSSPを導入することで、自社の持つ広告枠へ自動的にオークション形式で広告の入札が行われるようになるため、高単価の広告案件が掲載されやすくなり、広告収益の最大化が期待できるようになります。 一方、広告主や広告代理店等、広告枠を買う側に対して取引プラットフォームを提供しているのがDSP事業者です。 SSP事業者とDSP事業者は互いに接続し合い、SSP事業者が提供する入札リクエスト(広告の配信対象者や掲載面、配信場所などの条件)に対して、複数のDSP事業者が応札し、最も高単価で応札したDSP事業者の広告が配信されることになります。 <用語集> ・アドテクノロジー インターネット広告の配信や流通のための技術で、広告主やインターネットメディア、インターネットユーザー各々にメリットをもたらします。 広告主に対しては、より費用対効果の高い広告出稿を実現することで、収益増加や商品・サービスの認知度向上等に貢献します。インターネットメディアに対しては、自社メディアに合ったより高単価な広告を表示させることで、収益増加に貢献します。インターネットユーザーに対しては、高度なターゲティング技術により、各自の興味・関心に合った情報の取得に貢献します。 ・アドネットワーク 複数のインターネットメディア等の広告枠を集めて広告配信ネットワークを作り、広告の販売や配信を一元管理する仕組みです。広告主や広告代理店等は、そのネットワークに参加し自社のターゲット層に合ったカテゴリのメディアへ一度に大量出稿ができ、1つ1つのメディアへ広告出稿するよりも配信や管理の手間が削減できるメリットがあります。 ・アドエクスチェンジ 複数のインターネットメディア等やアドネットワークを横断し、広告枠をインプレッション(広告表示)ベースで売買する市場です。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりとなります。
経営方針・対処すべき課題6,676字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 経営方針 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、企業のあらゆるマーケティング活動をテクノロジーで支援し、日本とアジアに貢献するため、Purposeを設定し、その実現に向けて事業を展開しております。Business Purpose(ジーニーのプロダクトやサービスが実現する世界観)として、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、Corporate Purpose(組織の長期目標・存在意義)として、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」としております。 今後も日本発のテクノロジーカンパニーとして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでまいります。 (2) 経営戦略等 当社グループでは、創業来の主力サービスであるインターネットメディアの広告収益最大化プラットフォーム「GENIEE SSP」が持つ大量の広告配信データと顧客基盤を活かし、広告主向けの「GENIEE DSP」「GENIEE DMP」といったアド・プラットフォーム事業を展開しています。また、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」、チャット型Web接客プラットフォーム「GENIEE CHAT」、サイト内検索ASP・ECサイト向け商品検索サービス「GENIEE SEARCH」、広告効果測定ツール「GENIEE ANALYTICS」などBtoB向けSaaSプロダクトの提供も開始し、事業領域を拡大しております。さらに、2012年(創業3年目)からは海外事業展開に着手し、サービス提供地域の拡大も図っております。加えて、2024年7月に連結子会社化したソーシャルワイヤー株式会社(以下、ソーシャルワイヤー)を中心とした「デジタルPR事業」も積極的に拡大を図っています。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、収益の源泉となる「売上収益」と収益力の基礎指標である「売上総利益」に加えて、本業での収益力の基礎数値である「営業利益」の3指標を重視しております。 (4) 2025年度の振り返りと2026年度計画 ① 2025年度の振り返り a.2025年度の振り返り <定量面> 売上収益は、マーケティングSaaS事業とデジタルPR事業が成長をけん引し、134億円(前年同期比18%増)となり高成長を持続したものの、開示予算に対しては未達となりました。利益面については、マーケティングSaaS事業における大型案件の収益計上再検討による通期黒字化未達等の影響により、各段階利益において計画を下回る結果となりました。 <定性面> 事業成長の面では、デジタルPR事業においてインフルエンサーPRのオーガニック成長に加え、株式会社iHackの買収効果が寄与し、売上・利益ともに大きく伸長し、事業ポートフォリオの一角を担う事業へ成長しました。広告プラットフォーム事業では、国内外のSSP事業のグローバル統合を実施し、構造改革とPMIが進展したことで、下期からの増収および海外事業の成長率改善を実現しています。また、マーケティングSaaS事業においては、ARR24%増という高成長を維持し、前期まで生じていた受注のトラブル案件の解消も進展しました。 経営基盤の面では、ディップ株式会社との資本業務提携および自己株式処分を実施し、財務基盤の強化と事業シナジー創出に向けた体制を構築しました。さらに、コーポレート・ガバナンス強化の一環として、機関設計を監査役会設置会社へ移行することを決定しております。 b.課題認識 事業の多角化やグローバル統合等の大規模な変革により組織の経営スピードが加速する一方で、持続性および再現性の高い成長基盤を構築するためには「経営の高度化」を一段と推し進めていくことが重要であると認識しております。 具体的には、案件採算性の可視化・管理強化や、開発品質の可視化・検収管理・事後検証を徹底する「開発・プロジェクト管理の高度化」が必要です。併せて、蓋然性の高い計画策定プロセスへの見直しやKPI・目標管理体制の再構築といった「業績管理の強化」を進めます。 また、全社的な「リスクマネジメントの実効性向上」を図るため、管理体制やモニタリング方法、対応プロセスの見直しを推進します。さらに、経営体制を強化するとともに、AI活用を前提とした開発プロセスへの刷新、AI時代に求められる社員の行動規範のアップデート・人事制度への反映を通じた「人材基盤の強化」に全社を挙げて取り組んでまいります。 ② 2026年度計画 a.2026年度計画 当社グループは、2026年度は、各セグメントにおいて単なる売上拡大ではなく、収益性を伴った持続的成長の実現を目指してまいります。高成長を継続するマーケティングSaaS事業およびデジタルPR事業が売上成長を牽引するとともに、構造改革を完遂した広告プラットフォーム事業の再成長への回帰により、グループ全体での成長加速を見込んでおります。利益面においても、広告プラットフォーム事業における構造改革効果の本格的な刈り取り、マーケティングSaaS事業の通期黒字化転換、デジタルPR事業における利益改善策の実行を通じて、収益基盤の一層の強化を図ってまいります。 b.セグメント毎の方針 広告プラットフォーム事業については、前期に実施した構造改革および海外事業のPMIの進捗により、当事業は再成長フェーズへと移行いたします。国内外におけるクロスセルとエンタープライズ領域における新規メディアの開拓を推進してまいります。加えて、前期の構造改革による経営効率化の効果が当期より本格的に発現することから、売上成長と利益成長の両立による大幅な増益を見込んでおります。 マーケティングSaaS事業については、ビジネスモデルの変革を通じて高成長の持続性と事業の健全性を一層高め、通期黒字化の達成を目指してまいります。具体的には、既存SaaSプロダクトと「JAPAN AI」のクロスセルを成長戦略の中核に据え、エンタープライズ企業の開拓を積極的に推進いたします。これらの取り組みにより、当期の黒字化達成および本格的な収益化フェーズへの移行を実現してまいります。 デジタルPR事業については、インフルエンサーPR事業の高成長を継続するとともに、コスト構造の最適化等の利益改善策を実行することで、売上成長と利益成長を両立した増益を目指してまいります。 ③ 財務戦略および資本政策 当社グループは、持続的な企業価値向上の実現に向け、当期以降、フリーキャッシュフローの創出力向上を重要な経営目標の一つに位置付け、財務規律の一層の強化を推進してまいります。具体的には、資金調達コストの抑制を図りつつ、本業における収益力向上を通じた営業キャッシュフローの着実な確保に努め、機動的な事業投資と財務健全性の両立を可能とする安定的なキャッシュポジションを維持してまいります。 また、ソフトバンク株式会社より取得した自己株式の取扱いにつきましては、純資産残高の状況を勘案のうえ、以下の活用方策を総合的に検討してまいります。 これらの施策を通じて、資本効率の最適化と株主価値の向上を図るとともに、中長期的な成長投資の原資確保と株主還元のバランスを取りながら、最適な資本構成の実現を目指してまいります。 a.Cash In 資金調達コストを抑制しつつ、主に営業キャッシュ・フローを確保し、安定的なキャッシュポジションを確保。 b.Cash Out 投資においては、オーガニック成長を重視しつつ、事業投資・M&Aを推進。 (5) 対処すべき課題 当社グループが対処すべき主な課題は、以下のとおりです。 ① 技術革新及びインターネット業界の変化への対応 当社グループが事業を展開するインターネット業界は、生成AIなどの先端技術の進展により、かつてないスピードで変革が進んでいます。主力事業が属するインターネット広告市場では、生成AIや大規模言語モデル(LLM)の活用による広告クリエイティブの自動生成やパーソナライズ化、データプライバシー規制(クッキーレス化等)への対応、さらにはIoTやデジタルサイネージなど新たな広告チャネルの拡大が進んでいます。また、マーケティングSaaS事業が属する情報通信サービス市場では、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が一層加速しており、AIを活用した業務効率化やデータドリブン経営支援、セキュリティ対策の強化など、より高度なサービス提供が求められています。 こうした環境下、当社グループは、インターネット業界の技術革新をリードし、市場や顧客ニーズの変化を的確に捉えたプロダクト・サービスを迅速に開発・提供することが、今後の持続的な成長と事業規模拡大に不可欠であると考えております。 ② 新規事業の創出及びM&A等による事業領域の拡大 当社グループは、創業以来の主力サービスであるインターネットメディア向け広告収益最大化プラットフォーム「GENIEE SSP」を中核に、アドテクノロジー領域での事業を展開しております。加えて、2016年7月よりマーケティングオートメーションツール「GENIEE MA」の提供を開始し、マーケティングテクノロジー領域へも事業領域を拡大しています。 さらに、SaaSビジネスの拡大を目指し、2021年8月には顧客獲得・管理チャットボットを開発・提供する株式会社REACTを、2022年2月には重点領域であるEC顧客(D2C)向けサービスの強化と収益機会拡大を目的にCATS株式会社を、同年7月にはランディングページの高速化とコンバージョン率向上を支援するHypersonic株式会社をそれぞれ完全子会社化しました。 加えて、2023年2月には、当社サービスとの連携強化および機能拡充を図るとともに、世界各地のインターネットメディアに価値を提供するため、Zelto, Inc.(現 Geniee US Inc.)を完全子会社化しました。さらに、2023年4月には、AI技術の導入コンサルティング、プロダクト提供、研究開発推進を担うJAPAN AI株式会社を設立し、先端技術領域への取り組みを強化しています。 また、2024年7月にはソーシャルワイヤー株式会社を買収し、PR領域における事業拡大も積極的に進めております。 今後も、国内外の企業が抱える多様なマーケティング課題の解決に向け、新規事業の創出や事業シナジーを発揮できる分野でのM&Aを通じて、事業領域のさらなる拡大に取り組んでまいります。 ③ 海外市場におけるシェア拡大及び新市場の開拓 当社グループは、2012年から海外事業展開に着手し、現在、シンガポール・ベトナム・インドネシア・インド・北米に現地拠点を置き、現地の大手通信キャリアやアドネットワーク等、現地企業様向けに「GENIEE SSP」等のサービスを提供しております。2023年2月には、インターネットメディアのディスプレイ広告収益の向上サービスを提供するZelto, Inc.(現 Geniee US Inc.)を完全子会社化いたしました。また、2024年9月より、当社は国内サプライサイド事業と海外サプライサイド事業(Geniee US Inc.を含む)の組織体制及びオペレーションを統合し、グローバル一体型の運営体制へ移行いたしました。 今後につきましては、東南アジア、インドや北米のみならず、中東や欧州等まで地域を拡大し、既存拠点における顧客開拓や、事業規模及び各国市場のシェア拡大、未展開の市場開拓等に取り組み、グループ全体の事業規模拡大を図ってまいります。 ④ 開発体制の強化 当社グループでは、提供しているプロダクトの企画や開発・運用等を内製化しております。このため、技術革新や市場の変化を捉えた最先端のプロダクトを開発・提供することが、事業規模拡大に必要不可欠であると認識しております。今後も、最先端の技術動向のキャッチアップと技術力の向上を図り、顧客ニーズを捉えた開発をスピーディーに行うべく、開発体制の強化に取り組んでまいります。 ⑤ 優秀な人材の確保及びグローバル組織体制の強化 当社グループは、更なる事業拡大と業界革新を実現していく上で、優秀な人材の確保やグローバル組織体制の強化が必要不可欠であると認識しております。このため、各事業フェーズに合わせ即戦力となる人材確保を目的とした中途採用と、組織の活性化を目的とした新卒採用を積極的に行っています。また、グローバルで業界を牽引する人材の育成を重点課題と位置づけ、職種別・階層別研修の実施や、専門資格の取得支援、英語学習支援等、幅広い成長機会の創出・支援を行っています。さらに、年齢や国籍等に制限なく、高いスキルや潜在的な能力、情熱を持つ人材を積極的に登用し、適材適所を見極めながら事業状況に合わせた臨機応変な組織改編をスピーディーに行うことで、グローバルで強い組織体制を作ってまいります。 ⑥ ブランディングの強化 当社グループは、アドテクノロジー業界において一定の認知を得ているものの、中長期で更なる事業拡大を図り成長を加速していく上で、会社及びプロダクトのブランディングを強化していく必要があると考えております。2022年1月にお客様にサービスをより分かりやすく、使いやすく提供できるよう、新ブランド「GENIEE Marketing Cloud」「GENIEE Ads Platform」を立ち上げ、プロダクト名とロゴを刷新しました。国内はもちろんのこと、グローバルでのPR活動を含めて、費用対効果を見極めた広告宣伝活動及び広報活動等を行ってまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループは、急速な事業環境の変化に適応し、継続的な成長を維持していくために、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。このため、事業規模や成長ステージに合わせバックオフィス機能を拡充していくとともに、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。具体的には、事業運営上のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、社外役員の登用、J-SOXに対応した内部統制システムを活用した監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実等を行ってまいります。 ⑧ システムの安定性の確保 当社グループは、インターネット上で顧客にサービスを提供しており、安定した事業運営を行うにあたり、国内外での市場シェア拡大や新規プロダクトの提供、海外拠点の効率的運用等を念頭に置いた、サーバー設備の増強や負荷分散システムの導入等が必要不可欠であると認識しております。今後も、中長期的な視点から設備投資を行い、システムの安定稼働及びセキュリティ管理体制の維持構築に取り組んでまいります。 ⑨ 不適切な広告配信に対する監視体制の強化について 当社グループは、顧客に提供する価値を担保するために、当社が配信する広告に係る品質管理の徹底が重要な課題であると認識しております。具体的には、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示及び違法コンテンツを掲載するインターネットメディアへの広告配信の監視、また、成人向け広告の取り扱いに関する社内方針を定め、該当する広告取引の減少に努めてまいります。 ⑩ 財務上の課題 当社グループは、金融機関から多額の借入れを行っており、一部の金銭消費貸借契約に財務制限条項が付されていることから、業績低迷等により当該財務制限条項に抵触した場合には、借入金利の上昇もしくは期限の利益喪失に伴う借入金一括返済等、当社グループの資金繰りに重大な影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応すべく、当社グループの財政状態及び経営成績の向上に取り組んでまいります。
事業等のリスク8,618字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる事項は、以下のとおりです。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク ① インターネット広告市場の動向及び競争環境について (発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループが主たる事業を展開するインターネット広告業界は、市場規模が過去10年足らずで急速に拡大いたしました。インターネットに限らず、広告事業は一般的に景気動向の影響を受けやすい傾向があります。今後、景気の悪化、広告予算の減額、または市場規模が想定したほど拡大しなければ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、生成AIの急速な進展がインターネット広告市場の既存ビジネスモデルに大きな変革をもたらすことも想定されます。 また、依然として激しい競争環境の中で、当社グループは競合優位性を確立し競争力を高めるべく様々な施策を講じております。しかしながら、必ずしもこのような施策が奏功し競合優位性の確立につながるとは限らず、その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新への対応について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループのサービスは、インターネット関連技術に基づき事業展開しておりますが、インターネット関連分野は新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化の激しい業界となっております。また、広告を表示するデバイス面においては、スマートフォンやタブレットなどの端末の普及が急速に進んでおり、新技術に対応した新しいサービスが相次いで展開されております。 このため、当社グループは、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備、また特にスマートフォンに関する技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。 しかしながら、係る知見やノウハウの獲得が困難な場合、また技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの技術力低下、それに伴うサービス品質の低下、そして競争力の低下を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、新技術への対応が必要になった場合、追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。 ③ 海外拠点における広告プラットフォーム事業のリスクについて (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、シンガポール、ベトナム、インドネシアに加え、インド・北米に子会社を有しており、アジア地域を中心に北米でインターネット広告事業を展開しております。海外拠点における広告プラットフォーム事業は、当社グループの将来の成長投資と位置づけており、今後も適宜事業を展開してまいりますが、各国特有の商習慣や政府規制等に対応できない等により事業の推進が困難になった場合には、投資を回収できず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 自然災害等について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの事業活動に必要なサーバーについては、自然災害、事故等が発生した場合に備え、外部のデータセンターの利用や定期的バックアップ、稼働状況の監視等によりシステムトラブルの事前防止又は回避に努めております。ただし、万一、当社本社の所在地である東京都において大地震や台風等の自然災害や事故等により、設備の損壊や電力供給の制限等の事象が発生した場合、当社が提供するサービスの継続に支障をきたす可能性があります。また、損害を被った設備等の修復や被害を受けた従業員に対する補償等の費用が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスク ① 広告プラットフォーム事業について ⅰ 季節変動について (発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの広告プラットフォーム事業の売上は、広告主の広告予算により構成されるため、広告主による月ごとの予算配分に影響を受け、12月及び決算月(主に3月)に集中する傾向にあります。 このため、安定的に月次業績が推移する業種に比べ、売上及び利益の変動が起こりやすいほか、繁忙期に業務が継続するような労働力を確保しておく必要があるため、変動が大きく下振れ幅が顕著な場合には当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。 ⅱ 不適切な広告配信に対する監視体制の強化について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、顧客に提供する価値を担保するために、当社が配信する広告に係る品質管理の徹底が重要な課題であると認識しております。具体的には、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示及び違法コンテンツを掲載するインターネットメディアへの広告配信の監視に努めてまいります。加えて、薬機法や景表法等の法的規制が該当する広告については、広告審査の段階で事業部及び法務部門が掲載の可否を確認したうえで、適切なフローに則り掲載を行っております。しかしながら、万一、予期せぬ要因により、これらの対応に不備が生じた場合、顧客への損害補填が必要となる等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② マーケティングSaaS事業について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:低) マーケティングSaaS事業においては、2016年7月よりマーケティングオートメーション「GENIEE MA」、2018年6月よりSFA(営業管理)/CRM(顧客管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、2018年11月よりチャット接客ツール「GENIEE CHAT」の提供を開始し、2020年11月にはサイト内検索サービスやECサイト検索サービスなどを提供しているビジネスサーチテクノロジ株式会社を、2021年8月に株式会社REACTを、2022年2月にCATS株式会社を、2022年7月にHypersonic株式会社をそれぞれ完全子会社化し積極的に事業領域を拡大しております。 現在、シェア獲得と事業の拡大に注力していますが、顧客企業の獲得やマネタイズ(収益化)方策の進捗等が計画通りに推移しない場合には、事業の黒字化が遅滞し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (3) 事業の拡大・展開に関するリスク ① 特定事業への依存について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの収益は、当連結会計年度末時点において、創業期より経営資源を集中してきた主力事業「GENIEE SSP」の割合が依然として高い状況にあります。一方で、「GENIEE DSP」やデジタルOOH領域の事業、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」、チャット接客ツール「GENIEE CHAT」など、多角的な事業領域の拡大を進めることで、収益基盤の強化・拡大を図っております。加えて、ソーシャルワイヤー株式会社の買収により、PR領域における事業拡大も積極的に推進しています。 今後は、各事業の市場シェア拡大に注力するとともに、新機能や新規サービスの開発にも積極的に取り組んでまいります。 しかしながら、事業環境の変化等により、当社グループのこれらの施策が計画通りに進展しない場合や、取引先の配信ポリシー変更、システム障害等に伴う取引量の減少が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② サービス領域の拡大について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、技術やビジネスモデルの移り変わりが速いインターネットを軸とした多岐にわたる事業をサービス領域としています。新しいサービスを創出し、また時代の流れに即したビジネスモデルを構築する目的で、新規のサービス領域に参入を行っています。新規サービスを開始するに当たっては、相応の先行投資を必要とする場合があるほか、そのサービス固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因でも、当社グループのリスク要因となる可能性があります。 新規参入した市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができない可能性があります。また、サービスの停止、撤退等においては、事業用資産の処分や償却を行うことにより損失が生じる可能性があります。その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 他企業の買収や投資等に関するリスク (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループは成長戦略の一環として、他企業の買収や他企業への投資を行うことがあります。買収を行う際には、対象企業の事業モデル、財務内容、契約関係、及び労務関係等について詳細な事前調査を行い、事業リスクを極力回避するように努めておりますが、買収を実施した後に、偶発債務や未認識債務の発生、被買収企業に対して当社グループの内部統制を適切かつ有効に運用できないことにより不正行為やコンプライアンス上の問題等が発生する可能性も考えられます。また、買収先や投資先が見込みどおりの業績をあげることができない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (4) 事業運営体制に関するリスク ① 人材の確保及び育成について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの成長を支えている最大の資産は人材であり、優秀な人材を採用し育成することは当社グループにとって重要な課題であると認識しております。したがって、優秀な人材の確保と育成については最大限の努力を払っておりますが、事業内容の急速な変化、事業規模の急拡大に伴う業務量の増加、及び人材マーケットの需給バランスやその他何らかの要因により、必要な人材の確保や育成ができなかった場合、若しくは重要な人材の流出や想定以上の退職者が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムリスクについて (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの事業は、そのサービスを、サーバーを中心とするコンピュータシステムからインターネットを介して顧客に提供しております。これらのサービスにおいては、システムの増強やバックアップ体制の強化、セキュリティ監視体制の整備など安定稼働及び情報セキュリティ確保のために常に対策を講じておりますが、機器の不具合、自然災害、想定を超える急激なアクセス増、コンピュータウィルス等によりコンピュータシステムや通信ネットワークに障害が発生したり、第三者による不正アクセスにより、プログラム等の内容が改ざんされたり、当社グループが利用するクラウド計算資源等のITリソースが不正に利用された場合、サービスの停止を余儀なくされる他、状況によっては顧客からの信用が低下したり損害賠償を請求されたりするなど、追加的なクラウド利用料等のコスト負担や、原因調査・再発防止策の実施に伴う費用の発生等を含め、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 訴訟リスク、取引上のトラブルについて (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループは、リスク管理体制の整備・改善を継続的に図ってまいりますが、国内外を問わず積極的に事業拡大を推進していく上で、顧客・取引先・株主・従業員を含む第三者の権利・利益を侵害したとして、損害賠償などの訴訟を起こされる可能性があります。その結果、当社グループの事業展開に支障が生じたり、企業イメージが低下したりする可能性があるほか、金銭的負担の発生により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的規制について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) インターネットを規制する国内の法律として「個人情報の保護に関する法律」があります。当社グループは、SSP、DSP、DMP等のサービスのプラットフォームを通じて、Cookie(クッキー)技術を利用し、当社と提携するWebサイトを閲覧したユーザーの行動履歴(アクセスしたURL、コンテンツ、参照順等)等を取得することがあります。 現時点では当社グループの事業の阻害要因になっておりませんが、今後、インターネット広告に関するサービスを提供するうえで新たな法律の制定や既存の法律が改正されたり、自主規制が求められたりした場合には、サービスの提供が制約を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 情報セキュリティ及び個人情報の管理について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループでは、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」、チャット接客ツール「GENIEE CHAT」にて、導入企業様から顧客情報等の情報資産をお預かりしております。当社グループは、これらの個人情報の管理に関して、プライバシーポリシーを策定し、その遵守に努めております。さらに、プライバシーマーク認定を取得するなど、個人情報の管理に関して水準の維持・向上に取り組んでおります。しかしながら、何らかの事情によって外部からの不正手段によるサーバー等のネットワーク内への侵入や役職員の不適切な作業により、システム障害や情報流出事故が発生した場合は、当社グループの社会的な信用低下、被害を受けた企業・個人等からの損害賠償等によって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 知的財産権について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループでは、第三者の知的財産権侵害の可能性については調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループのサービスにおいて、知的財産権侵害の可能性を完全に把握することは困難であります。何らかの事情により当社の保有する知的財産権について侵害があった場合、もしくは他社の知的財産権を侵害し、差止請求もしくは損害賠償請求を受けた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 内部管理体制について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、内部関係者の不正行為等が発生しないよう、国内外の法令・ルールの遵守及び定期的な内部監査等で遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生する可能性は皆無ではないため、これらの事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 代表取締役について (発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 近年、生成AIやAIエージェント等の技術革新、関連市場が急速に発展しており、社会や産業構造に大きな変化をもたらす可能性があります。こうした状況を踏まえ、当社のグループ会社であるJAPAN AI株式会社(以下、JAI)によるサービス提供等を通じて当該分野への取り組みを強化しています。生成AI技術の高度化と当社グループの様々な事業領域への利用可能性を考慮すると、JAIの企業価値向上は当社グループの中長期的な企業価値向上に大きく寄与する可能性が高いと判断し、JAIの事業を推進すべく、JAIは複数のVCファンドから出資を受けています。 当社代表取締役社長である工藤智昭は、JAIの企業価値向上および証券取引所への上場に関し、一部の出資者と所要の努力を尽くす旨を定めた覚書(以下「本覚書」という。)を締結しています。本覚書に基づき、工藤はJAIの代表取締役として同社の業務執行に専念することに努める旨が定められています。かかる条項は、直ちに履行を求められるわけではありませんが、工藤が当該業務に専念する必要が生じた場合には、当社の代表取締役を辞任し、代表権を有しない取締役に就く可能性があります。なお、本覚書はJAIの業績悪化の防止を目的としており、一定期間における所定の売上高等の条件を満たした場合には本覚書が解除される旨の規定を含んでいます(現時点では当該売上高基準を超える可能性が高く、本覚書が解除可能となった場合には速やかに公表します)。さらに、当該覚書に反した場合においても、工藤のみを対象とした買取条項を定めているため、買取りによる当該覚書の解消となる可能性もあります。 また、当社は2023年以降に執行役員制度を導入し、各事業の実務上の権限をCXOの執行役員へ順次委譲していますが、万一代表取締役の業務執行に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 本リスクへの対応として、当社は次世代経営幹部を執行役員に任命して経営責任を分担するとともに、代表による監督・指導の下で後継者育成を進めています。加えて、優秀な経営幹部を新たに採用・育成するとともに、緊急時においては、工藤自らが直接介入し、適切に業務を継続できる体制を整備しております。これらの取り組みにより、当社は経営組織の強化および株主価値の保全に努めてまいります。 ⑨ 優先株式について (発生可能性:低、発生する時期:直近1~2年、影響度:中) 当社は、2024年7月に株式会社みずほ銀行に対し優先株式10,000,000株を発行しています。同優先株式は普通株式を対価とする取得請求権が付与されているものの、割当予定先は本投資契約の規定により、取得請求権行使事由が発生しない限り、発行後3年後以降までは取得請求権を行使することができない契約となっています。当社は、事業計画の確実な遂行により企業価値を向上させ内部留保を拡大する等により、金銭を対価とする取得条項を用いて同優先株式を取得する予定ですが、同優先株式の普通株式との交換が行われた場合、最大で議決権数42,872個の普通株式が交付されることとなり、既存の株主が有する1株当たりの株式価値を希薄化する可能性があります。 (5) その他 ① 配当政策について 当社は、利益配分につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。 しかしながら、現時点では配当を行っておらず、また今後の配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。今後の株主への剰余金の配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針です。 ② ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について 当社は、当社取締役及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためストック・オプションを発行する可能性があります。 これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。なお、2026年3月末現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は7,850株であり、発行済株式総数(自己株式を除く)12,214,783株の0.06%に相当しております。
経営成績の分析 (MD&A)6,420字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社グループは、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」及び「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのPurpose(企業の存在意義)の実現に向け、中長期的な成長を目指しております。 当連結会計年度における日本経済は、雇用情勢や設備投資に改善の動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇の継続、為替相場の変動、原材料・エネルギー価格の高止まりに加え、米国の通商政策や中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりにより、先行き不透明な状況が続きました。 当社グループの広告プラットフォーム事業が属する国内広告市場におきましては、「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(※1)によれば、企業のデジタル投資の拡大を背景に、2025年の日本の総広告費は8兆623億円(前年比5.1%増)となり、4年連続で過去最高を更新いたしました。なかでも、当社グループとの関連性が高いインターネット広告市場は、SNS上の縦型動画広告やコネクテッドTVなどの動画広告需要の高まりを背景に、4兆459億円(同10.8%増)と伸長し、総広告費に占める構成比も50.2%と初めて過半数に達するなど、引き続き広告市場全体の成長をけん引しております。 また、当社グループのマーケティングSaaS事業が属する国内SaaS市場におきましては、労働人口の減少に伴う生産性向上ニーズの高まりや、企業のDX(※2)推進、生成AI技術の普及等を背景として、引き続き需要の拡大が見込まれております。国内SaaS市場は今後も拡大が見込まれ、2029年には3.4兆円に迫ると予測されております(※3、4)。 さらに、グループ会社であるJAPAN AI株式会社を取り巻く事業環境におきましては、生成AIの活用が導入検証段階から、業務運用を通じて投資対効果の実現を図る段階へと進展しております。また、LLMを活用したサービスの高度化に対する需要や、AIエージェントへの関心の高まりを背景に、企業のAI投資は拡大しております。 このような事業環境のもと、当社グループは、マーケティング領域のDXを推進するテクノロジー・AI企業として、祖業である広告プラットフォーム事業で培った高度な技術開発力及び経営ノウハウを活用し、マーケティングSaaS事業、AI事業及びデジタルPR事業への積極的な投資・開発を推進しております。これにより、マーケティング業界にとどまらず、さまざまな業界・産業にサービスを提供し、顧客企業のさらなる事業拡大に貢献してまいります。今後も日本発のテクノロジー企業として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて取り組んでまいります。 セグメント別の業績は、次のとおりであります。 なお、当連結会計年度の期首より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりであります。 ・広告プラットフォーム事業 広告プラットフォーム事業では、Webサイトやスマートフォンアプリ上において、閲覧者ごとに最適な広告を瞬時に選択・表示する技術(アドテクノロジー)を活用し、インターネットメディア及び広告主の広告収益・広告効果の最大化を支援するプラットフォームを提供しております。 上期のダウントレンドを踏まえた構造改革により、下期の業績は回復基調で推移し、あわせて海外での事業展開においても成長率が改善いたしました。 この結果、同事業の売上収益は、5,455百万円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益は2,467百万円(前年同期比6.6%減)となりました。 ・デジタルPR事業 デジタルPR事業は、2024年7月に連結子会社化したソーシャルワイヤー株式会社が運営するニュースワイヤー、インフルエンサーPR、クリッピング及びリスクチェックの各事業を包括しております。ニュースワイヤー事業では、企業の情報発信を支援するプレスリリース配信代行サービス「@Press」を展開しており、インフルエンサーPR事業では、広告代理店やクライアントからの依頼を受け、Instagramを中心としたSNSインフルエンサーによる商品PRサービス「Find Model」「iHack」を提供しております。クリッピング事業では、各種メディアから必要な記事を精査・選別して報告する「@クリッピング」「Clip Master」を、リスクチェック事業では、Webニュースや新聞記事を活用し、取引先の反社会的勢力との関係性や不祥事情報を確認する「RISK EYES」を展開しております。 また、ソーシャルワイヤー社は、韓国美容(K-beauty)市場に強みを有する株式会社iHackを2025年9月に買収し、同月より連結を開始いたしました。インフルエンサーPR事業及びリスクチェック事業の既存事業における成長に加え、株式会社iHackの連結効果も寄与し、業績は大きく伸長いたしました。 この結果、同事業の売上収益は、3,513百万円(前年同期比63.4%増)となり、セグメント利益は540百万円(前年同期比25.2%増)となりました。 ・マーケティングSaaS事業 マーケティングSaaS事業では、「GENIEE Marketing Cloud」のプロダクトとして、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」、チャット接客ツール「GENIEE CHAT」、サイト内検索「GENIEE SEARCH」、広告効果測定「GENIEE ANALYTICS」などのサービスを展開しております。また、当社グループは多くのエンジニアを擁し、高い開発力を有していることから、JAPAN AI株式会社と連携しながら新機能を随時リリースしております。 JAPAN AI株式会社とのクロスセルの推進により、エンタープライズ企業の獲得が進み、「GENIEE SFA/CRM」及び「GENIEE CHAT」が業績をけん引いたしました。 この結果、同事業の売上収益は、4,459百万円(前年同期比18.3%増)、セグメント利益は853百万円(前年同期比27.7%増)となりました。 この結果、当期の業績は、売上収益13,376百万円(前年同期比18.2%増)、営業利益1,535百万円(前年同期比39.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益866百万円(前年同期比55.6%減)となりました。 ※1.株式会社CARTA HOLDINGS /株式会社電通 /株式会社電通デジタル /株式会社セプテーニ調べ ※2.デジタルトランスフォーメーションの略称。 ※3.出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2025年版」 ※4.出典元:スマートキャンプ株式会社「SaaS業界レポート2025」 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は2,969百万円となり、前連結会計年度末より108百万円増加となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,861百万円の収入(前連結会計年度は2,231百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前利益1,331百万円、減価償却費及び償却費の計上1,355百万円、その他の収益の計上173百万円、営業債権及びその他の債権の増加591百万円、営業債務及びその他債務の増加312百万円です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、2,395百万円の支出(前連結会計年度は1,146百万円の支出)となりました。主な要因は、無形資産の取得による支出1,395百万円、敷金及び保証金の差入による支出131百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出645百万円です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、605百万円の収入(前連結会計年度は777百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入2,880百万円、長期借入金の返済による支出2,106百万円、リース負債の返済による支出651百万円です。 ③ 生産、受注及び販売の実績 (a) 生産実績 当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。 (b) 受注実績 当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 (c) 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 販売高(千円)   前年同期比(%) 広告プラットフォーム事業   5,423,707   △0.1 デジタルPR事業   3,509,492   63.4 マーケティングSaaS事業   4,443,658   18.7 合計   13,376,857   18.2 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.当連結会計年度より、前連結会計年度における「広告プラットフォーム事業」と「海外事業」を統合し、「広告プラットフォーム事業」「デジタルPR事業」「マーケティングSaaS事業」の3区分としております。これに伴い、前年同期比につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメントに組み替えたうえで算出しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) Google Inc.   1,160,141   10.2   1,158,120   8.7 LINEヤフー株式会社   1,230,940   10.9   764,742   5.7 3.上記のGoogle Inc.に対する売上収益には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上収益が含まれております。 4.上記相手先の販売実績金額は、売上原価を売上収益から控除する方法(純額表示)にて記載を行っております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、株式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。 ② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は9,347百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,460百万円増加いたしました。主な要因は、営業債権及びその他の債権の増加897百万円、現金及び現金同等物の増加108百万円です。 非流動資産は18,029百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,986百万円増加しました。主な要因は、のれんの増加1,268百万円、使用権資産の減少323百万円、無形資産の増加764百万円です。 この結果、資産合計は27,377百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,447百万円増加いたしました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は8,765百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,397百万円増加いたしました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加467百万円、借入金の増加845百万円、その他の流動負債の減少15百万円、リース負債の増加8百万円です。 非流動負債は7,774百万円となり、前連結会計年度末に比べ39百万円減少いたしました。主な要因は、借入金の増加461百万円、リース負債の減少322百万円、その他の金融負債の減少205百万円です。 この結果、負債合計は16,539百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,358百万円増加いたしました。 (資本) 当連結会計年度末における資本合計は10,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,088百万円増加いたしました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等による利益剰余金の増加746百万円です。 また、親会社所有者帰属持分比率は36.0%(前連結会計年度末は32.9%)となりました。 ③ 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 ④ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容 キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について 経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する情報 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資及びM&A等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は11,212百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,969百万円となっております。

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開示資料

出典

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