概要
HPCシステムズは、科学技術計算用スーパーコンピュータのシステムインテグレーション(HPC事業)と、顧客仕様に応じた産業用コンピュータの開発・製造(CTO事業)を手がける企業である。東京都港区に本社を置き、連結従業員数123名。2019年9月に東京証券取引所マザーズへ上場し、2022年4月にはグロース市場へ移行した。2025年6月期の連結売上高は約71億円、営業利益は約6億円を見込む。
二つの事業で構成される収益構造
当社グループはHPC事業とCTO事業の二本柱で構成される。HPC事業は、大学や公的研究機関、企業のR&Dセンター向けに、スーパーコンピュータのハードウェア選定からソフトウェアのビルド・チューニング、受託計算までをワンストップで提供する。2025年6月期の同事業売上高は約45.7億円(前期比3.4%減)だったが、セグメント利益は約4.6億円(同33.1%増)と採算が改善した。CTO事業は、工作機械や医療機器などに組み込まれる産業用コンピュータを、顧客の注文仕様に合わせて開発・製造する。2025年6月期の売上高は約25.0億円(同12.5%増)、セグメント利益は約1.8億円(同118.7%増)と好調だった。
国内中心の拠点配置と海外展開
本社を東京都港区に置き、国内には西日本営業所(京都市下京区)と名古屋営業所(名古屋市中区)を設置する。海外では台湾支店(新北市)と、ベトナム・ハノイに現地法人Intelligent Integration Company Limited(2020年7月事業開始)を持つ。ベトナム法人は連結子会社であり、ソフトウェアライセンスビジネスの海外展開の拠点として位置づけられている。製造拠点は国内(千葉県匝瑳市)にあり、CTO事業の組立・検査・出荷を一貫して行う。
計算化学に強みを持つHPC事業
HPC事業は、科学技術計算の中でも「計算化学」分野に強みを持つ。ライフサイエンスとマテリアルサイエンスを重点領域とし、マテリアルズ・インフォマティクス向けアプリケーション開発に注力する。2017年6月には、ヤフー株式会社へ納入したスーパーコンピュータ「kukai(クウカイ)」が省エネ性能ランキング「GREEN500」で世界第2位を獲得した。また、HPCの計算能力をクラウドで提供する「サイエンスクラウドサービス」も展開している。
業界の中での役割はHPCシステムインテグレーター・産業用コンピュータ製造企業にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より
事業別の売上と利益
2025/6期| 事業 | 売上 | 構成比 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HPC事業 | 46億円 | 64.8% | 5億円 | 10.9% |
| CTO事業 | 25億円 | 35.2% | 2億円 | 8.0% |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。
01研究開発(大学・公的研究機関・企業R&D)主力
計算科学、特に計算化学分野に強みを持ち、ライフサイエンスとマテリアルサイエンスを重点領域とする。HPCシステムの販売、ソフトウェア開発、受託計算、研究支援までワンストップで提供。顧客のニーズに応じたビルドやチューニングにより超高速計算を実現する。
計算化学分野に強み
- HPCシステム(科学技術計算用高性能コンピュータ)
- 顧客の使用目的に応じて構築するスーパーコンピュータシステム。計算化学、シミュレーション、AI解析などに対応。
- ソフトウェアプログラム
- 科学技術計算用のオリジナルソフトウェアの開発・販売・サポート。
02産業機器(製造装置・工作機械・医療機器等)準主力
CTO事業として、顧客の注文仕様に応じた産業用コンピュータの開発・製造・販売を行う。過酷な環境に耐える頑健性や長期安定供給を強みとし、国内工場で生産する。
- 産業用コンピュータ(エンベデッドコンピュータ)
- 各種製造装置、工作機械、計測・検査装置、インフラ監視制御、医療機器などに組み込まれる、耐環境性と信頼性を備えたコンピュータ。
製品と技術
受注仕様生産方式による産業用コンピュータ
CTO事業では、Configure-to-order(受注仕様生産方式)により、顧客の要求に合わせた産業用コンピュータを開発・製造する。製品は、工作機械、計測装置、医療機器、デジタルサイネージなどに組み込まれる組込コンピュータである。高い処理性能に加え、耐環境性(温度、振動、ほこりなど)、連続稼動の信頼性、長期供給対応が求められる。生産は千葉県匝瑳市の国内工場で行われ、独自開発の生産支援システム「ProMIS(プロミス)」によりトレーサビリティを管理している。
スーパーコンピュータ「kukai」と省エネ性能
HPC事業で提供するスーパーコンピュータの代表例が、ヤフー株式会社に納入された「kukai(クウカイ)」である。2017年6月時点で、スパコンの省エネ性能ランキング「GREEN500」において世界第2位を獲得した。同機はディープラーニング活用に特化した設計が特徴で、省エネ性能の高さが評価された。HPCシステムズはこのような高性能かつ省エネルギーなシステムを、大学や研究機関、企業のR&Dセンター向けに構築している。
計算化学向けソフトウェアとクラウドサービス
HPC事業では、科学技術計算用のオリジナルソフトウェアプログラムの開発・販売も行う。特に計算化学分野に強みを持ち、マテリアルズ・インフォマティクス向けのアプリケーションを開発している。また、多様化する顧客ニーズに対応するため、HPCの計算能力をクラウドで提供する「サイエンスクラウドサービス」を開始した。同サービスは、アプリケーションごとに最適化された計算環境と、自社開発のソフトウェア群を組み合わせて提供する点が特徴である。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
電気機器のなかでの位置
会社が挙げる強い分野
- 研究開発(大学・公的研究機関・企業R&D)計算化学分野に強み
有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。
中小規模の電子機器、収益回復途上
電気機器業界に属し、売上高約70億円の中小規模企業。同業にはキオクシアHDやイビデンなど巨大企業がひしめく中、当社は特定の電子機器・システムに特化していると推測される。前期69億円から今期71億円と微増収、営業利益率は5.8%から8.45%へ改善。赤字からの脱却途上にあり、競合との差別化が課題。
強み
- 営業利益率が前期5.8%から今期8.45%へ上昇。コスト削減や高付加価値化が進行。
- 大手が手掛けない特定の電子機器分野で専門性を発揮し、一定のシェアを確保。
- 小規模ゆえに顧客の細かな要望に応え、リピート受注につなげている。
- 増収と利益率改善により、自己資本の増加や財務健全化が期待される。
課題
- 売上70億円規模では事業拡大に限界があり、新規市場開拓が必須。
- 参入障壁が低い分野では、大手の参入により価格競争に巻き込まれるリスク。
- 電子機器業界は技術進歩が速く、研究開発投資が不十分だと陳腐化する恐れ。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
電気機器の時価総額近傍。太字がHPCシステムズ
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 6743大同信号 | 182億円 | 9.0倍 |
| 2 | 6678テクノメディカ | 177億円 | 13.0倍 |
| 3 | 6848東亜ディーケーケー | 173億円 | 18.1倍 |
| 4 | 6882三社電機製作所 | 167億円 | 39.0倍 |
| 5 | 6797名古屋電機工業 | 155億円 | 9.4倍 |
| 6 | 6597HPCシステムズ | 148億円 | 28.4倍 |
| 7 | 6955FDK | 142億円 | 19.0倍 |
| 8 | 6769ザインエレクトロニクス | 139億円 | 338.3倍 |
| 9 | 6675サクサ | 137億円 | 27.9倍 |
| 10 | 6730アクセル | 135億円 | 10.5倍 |
| 11 | 6870日本フェンオール | 129億円 | 13.8倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 12件
有限会社ハンズオンとして設立された2006年
2006年3月、有限会社ハンズオンを東京都板橋区に設立。同年7月には株式会社へ組織変更し、商号をHPCシステムズ株式会社に変更するとともに、本店を東京都江東区に移転した。さらに2006年9月、株式会社エッチ・アイ・ティー及びプロサイド株式会社から分社型吸収分割により組織再編を行い、HPC事業及びCTO事業を開始した。この再編によって現在の事業の基盤が形成された。
営業拠点の拡充と本社移転(2009~2016年)
2009年11月、西日本営業所を京都市下京区七条通に開設。2011年7月には同所を京都市下京区烏丸通に移転した。2011年10月には本社を東京都港区に移転し、現在に至る。2016年7月には台湾支店を新北市に開設し、海外営業拠点を初めて設置した。この間、売上高は2015年6月期の約26億円から2016年6月期には約29億円へと拡大していた。
スパコン「kukai」でGREEN500世界2位を獲得した2017年
2017年6月、ヤフー株式会社へ納品したディープラーニング活用に特化した省エネ性能の高いスーパーコンピュータ「kukai(クウカイ)」が、スパコンの省エネ性能ランキング「GREEN500」において世界第2位を獲得した。この成果は、HPCシステムズの技術力が国際的に認められた転機となり、その後の大学や研究機関からの受注増加に寄与した。2017年6月期の売上高は約39億円、当期純利益は約2億円と成長が加速した。
株式上場とグロース市場移行(2019~2022年)
2019年9月、東京証券取引所マザーズに株式を上場した。上場により資金調達力が向上し、事業拡大を加速させた。2020年3月には名古屋営業所を開設、同年5月にはベトナム・ハノイに現地法人Intelligent Integration Company Limitedを設立した(同年7月より事業開始)。2022年4月の東証市場区分見直しに伴い、マザーズからグロース市場に移行した。2022年6月期の売上高は約60億円、当期純利益は約4億円となった。
ベトナム子会社設立と海外事業の基盤強化(2020年以降)
2020年5月、ベトナム・ハノイに現地法人Intelligent Integration Company Limitedを設立し、同年7月より事業を開始した。同社は連結子会社として、HPC事業におけるソフトウェア開発や海外向けライセンスビジネスを担う。2025年6月期の有価証券報告書では、海外事業の基盤強化を経営課題の一つとして掲げ、国内中心のビジネスモデルから海外への展開を進めている。ベトナム法人の業績は、前期の大型案件の反動減などもありHPC事業の売上高に影響を与えた。
年表12件を開く
2000年代
- 2006年3月創業有限会社ハンズオンを東京都板橋区に設立
- 2006年7月商号変更有限会社ハンズオンを株式会社へ組織変更 商号をHPCシステムズ株式会社に変更し、東京都江東区に移転
- 2006年9月株式会社エッチ・アイ・ティー及びプロサイド株式会社から、分社型吸収分割により組織再編を行いHPC事業及びCTO事業を開始
- 2009年11月西日本営業所を京都市下京区七条通に開設
2010年代
- 2011年7月西日本営業所を京都市下京区烏丸通に移転
- 2011年10月本社を東京都港区に移転
- 2016年7月台湾支店を新北市に開設
- 2017年6月ヤフー株式会社へ納品したディープラーニング活用に特化した省エネ性能の高いスーパーコンピュータ(以下、スパコン)「kukai(クウカイ)」が、スパコンの省エネ性能ランキング「GREEN500」において世界第2位を獲得
- 2019年9月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
2020年代
- 2020年3月名古屋営業所を名古屋市中区に開設
- 2020年5月現地法人 Intelligent Integration Company Limited をベトナム ハノイ市に設立(2020年7月より事業開始)(現、連結子会社)
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズからグロース市場に移行
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2025/6期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
独自ソリューション「S3 as a Service」の展開
System as a Service(最適化システム提供)、Science as a Service(計算科学技術支援)、Science as a Cloud(クラウドサービス)の3つを組み合わせ、研究者・開発者の課題を解決するソリューションを提供する。
- 02
成長分野への技術対応と事業連携強化
AI、深層学習、エッジコンピューティングなどの先端技術を常に捕捉し、HPC事業とCTO事業の垣根を越えて技術情報を共有、新たな商機に対応する。
- 03
優秀な人材の確保と育成
技術力・サービス企画力・販売力の維持強化のため、優秀な社員の継続雇用と成長機会提供、事業拡大に必要な人材獲得を進める。
- 04
内部管理体制とガバナンスの充実
事業規模に応じた内部管理体制を整備し、財務報告の信頼性確保や会議体・職務権限の見直し、各種委員会設置などコーポレートガバナンスを強化する。
- 05
認知度向上による拡販
自社ウェブサイトや展示会に加え、マスメディアも活用して費用対効果を見極めながら当社グループとサービスの認知度を高め、販売拡大を図る。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 7期分
グループ全体で123人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は578万円で、6期前と比べて+5.5%。平均年齢は44.6歳、平均勤続年数は8.7年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019年6月 | 548 | 43.8 | 7.8 | 84 | — |
| 2020年6月 | 573 | 44.2 | 8.5 | 85 | — |
| 2021年6月 | 563 | 44.5 | 8.2 | 92 | — |
| 2022年6月 | 594 | 43.3 | 7.7 | 108 | — |
| 2023年6月 | 565 | 43.5 | 7.8 | 119 | — |
| 2024年6月 | 605 | 44.1 | 7.9 | 127 | 315 |
| 2025年6月 | 578 | 44.6 | 8.7 | 123 | 488 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
- 調達1,180万円航空用プロダクト高度化開発用ストレージの購入及び取付調整気象庁 · 2018-01-18
出典: gBizINFO (経済産業省)
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年6月期の売上高は79億円、営業利益は7億円。前期と比べると増収増益で、売上が+11.3%、利益が+16.7%。
会社が出している今期の予想2027年6月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 104億円 | 79億円 |
| 営業利益 | 11億円 | 7億円 |
| 純利益 | 6億円 | 5億円 |
| 1株あたり配当 | ¥36 | ¥36 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2026年4Qで、売上は46億円、営業利益は4億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+15.0%、営業利益は+0.0%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年3Q | 52 | 3 | 5.8 | 2 |
| 2023年4Q | 16 | — | — | 1 |
| 2024年1Q | 16 | 1 | 6.3 | 1 |
| 2024年2Q | 16 | 1 | 6.3 | 0 |
| 2024年3Q | 24 | 3 | 12.5 | 2 |
| 2024年4Q | 13 | −1 | −7.7 | 0 |
| 2025年2Q | 31 | 2 | 6.5 | 1 |
| 2025年4Q | 40 | 4 | 10.0 | 3 |
| 2026年2Q | 33 | 3 | 9.1 | 2 |
| 2026年4Q | 46 | 4 | 8.7 | 3 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 12期分
2015年6月期からの12期で、売上は26億円から79億円へ3.0倍に増えた。直近期の営業利益率は8.9%。売上は2期、純利益は3期の連続増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015年6月 | 26 | — | 1 | — | 0 |
| 台湾支店を新北市に開設 | |||||
| 2016年6月 | 29 | — | 1 | — | 0 |
| 2017年6月 | 39 | — | 3 | — | 2 |
| 2018年6月 | 41 | — | 3 | — | 2 |
| 東京証券取引所マザーズに株式を上場 | |||||
| 2019年6月 | 54 | — | 4 | — | 2 |
| 名古屋営業所を名古屋市中区に開設 | |||||
| 2020年6月 | 47 | — | 5 | — | 3 |
| 2021年6月 | 58 | — | 7 | — | 4 |
| 2022年6月 | 60 | — | 6 | — | 4 |
| 2023年6月 | 89 | — | 3 | — | 2 |
| 2024年6月 | 69 | 4 | 4 | 5.8 | 3 |
| 2025年6月 | 71 | 6 | 6 | 8.5 | 4 |
| 2026年6月 | 79 | 7 | 7 | 8.9 | 5 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年6月期
売上高79億円のうち、営業利益として残るのは7億円で8.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5億円、売上の6.3%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を上回る水準。
- 費用事業を回すためにかかったお金91.1%72億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益8.9%7億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 9期分
2025年6月期は営業CFが13億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは12億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は20億円で、売上の3.4ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年6月 | 2 | 0 | 3 | 2 | 8 |
| 2018年6月 | −2 | 0 | 0 | −2 | 6 |
| 2019年6月 | 5 | 0 | −1 | 5 | 9 |
| 2020年6月 | 3 | −1 | 2 | 2 | 14 |
| 2021年6月 | 4 | −1 | 0 | 3 | 17 |
| 2022年6月 | −12 | −1 | 8 | −13 | 13 |
| 2023年6月 | −28 | −2 | 28 | −30 | 10 |
| 2024年6月 | 41 | 0 | −34 | 41 | 17 |
| 2025年6月 | 13 | −1 | −10 | 12 | 20 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 11期分
2025年6月期の総資産は45億円。このうち返さなくてよい自己資本が26億円で、自己資本比率は57.5%(業種中央値61.0%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2015年6月 | 13 | 4 | 9 | 34.5 |
| 2016年6月 | 12 | 5 | 7 | 40.5 |
| 2017年6月 | 17 | 6 | 11 | 37.0 |
| 2018年6月 | 20 | 8 | 12 | 41.2 |
| 2019年6月 | 23 | 11 | 12 | 46.2 |
| 2020年6月 | 27 | 15 | 12 | 54.8 |
| 2021年6月 | 33 | 17 | 16 | 52.8 |
| 2022年6月 | 46 | 22 | 24 | 48.6 |
| 2023年6月 | 79 | 23 | 56 | 29.3 |
| 2024年6月 | 48 | 25 | 23 | 52.2 |
| 2025年6月 | 45 | 26 | 19 | 57.5 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
業界内での比較
電気機器 224社との比較
同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率で224社中44位あたり、逆に低いのは配当利回りで224社中198位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥3,385で、1年前と比べて+77.9%。過去52週の値幅のなかでは30%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 28.4倍 |
| PER (会社予想) | 20.8倍 |
| PBR | 5.42倍 |
| 配当利回り | 1.06% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は8月17日に3750円まで上昇したが、18日に3420円へ急落(8.8%安)。25日線3474円を約2%下回り、75日線3943円も割り込んだ。52週高値7500円からは54.4%下落、52週安値1585円からは115%上昇。RSIは54.28と中立圏で、方向感は定まらない。出来高は増加しており、売買が活発。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 45/100)。
PERは27.07倍で業界平均29.44倍を下回るが、PBRは4.46倍と平均2.09倍を大きく上回り、割高感がある。ROEは16.7%と高く収益性は良好だが、配当利回りは0.82%と低く、平均2.27%を下回る。売上高は直近で減少傾向にあり、業績の不安も残る。総合的に見て、PBRの高さと配当の低さからやや割高と判断するが、PERは妥当圏内で、ROEの高さが評価材料。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 28.4倍 | 30.8倍 |
| PER (予想) | 20.8倍 | — |
| PBR | 5.42倍 | 2.58倍 |
| ROE | 16.7% | 5.8% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
2024/6期に売上高が89億円から69億円へ減少し、純利益も2億円と低迷。しかし2025/6期には売上高71億円、営業利益率8.45%と回復。半導体市場は循環変動が激しく、強気派はAI向け需要などでの成長を期待するが、弱気派は市況悪化のリスクを指摘。株価は1年で88%上昇しており、業績との乖離が懸念される。
- 半導体市場の成長
AIや自動運転向け半導体需要が中長期的に拡大。
- 利益率の改善
2025/6期の営業利益率8.45%と前年比で改善傾向。
- 独自技術の強み
洗浄技術などで高いシェアを持つ分野があり、需要回復時に業績伸長。
- 2025/6期営業利益50%増と高成長通年影響中
営業利益4億円→6億円、純利益3億円→4億円と増益
- 営業利益率8.45%と一段と改善通年影響中
営業利益率は5.80%→8.45%に上昇
- ROE16.7%と高い資本効率継続影響中
ROE16.7%でPBR4.46倍の高バリュエーションを支える
- 株価1年で88.4%上昇と圧倒的モメンタム継続影響弱
前年比88.44%高と大幅上昇、需給が強い
- 業績のボラティリティ
売上高が89億円から69億円へ急減するなど変動が大きい。
- 株価の過熱感
1年で88%上昇しており、業績成長を先取りしすぎの可能性。
- 半導体市況の先行き
市況悪化時には業績が大きく落ち込むリスクがある。
- PER27.07倍・PBR4.46倍と割高警戒継続影響中
PER27.07倍、PBR4.46倍でバリュエーションが拡大し調整リスク
- 売上高は89億円から71億円へ縮小通年影響中
2023/6期の89億円から2025/6期は71億円、事業規模が縮小
- 配当利回り0.82%と株主還元が手薄継続影響弱
配当利回り0.82%と低く、リターンは株価上昇頼み
- 業績予想PERが開示されず見通し不透明不定影響弱
予想PERの開示がなく、来期以降の成長率を確認できない
- 半導体関連売上
- 主要な需要先である半導体市場の動向を反映する。
- 受注高
- 将来の売上を予測する先行指標。
- 営業利益率
- 収益力の改善を見極めるための指標。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり36円で、前期から+12.0%。いまの株価に対する利回りは1.06%。増配か配当維持が1年続いている。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2022年6月 | 25 | — | 24.3 |
| 2023年6月 | 25 | 0.0 | 58.2 |
| 2024年6月 | 25 | 0.0 | 41.3 |
| 2025年6月 | 28 | 12.0 | 25.6 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥36
株主
有価証券報告書より
2025年6月期末の株主数は延べ4,871人。区分でいちばん多いのは個人・その他で54.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が28.1%を占め、残る71.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2020年6月% | 2021年6月% | 2022年6月% | 2023年6月% | 2024年6月% | 2025年6月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 39.0 | 37.5 | 43.9 | 44.0 | 52.4 | 54.5 |
| 事業法人 | 19.6 | 19.1 | 19.1 | 18.8 | 19.6 | 18.6 |
| 外国法人 | 10.3 | 8.6 | 6.1 | 5.3 | 5.1 | 11.3 |
| 金融機関 | 20.8 | 21.8 | 26.3 | 27.2 | 18.1 | 9.5 |
| 証券会社 | 10.3 | 13.0 | 4.3 | 4.2 | 4.2 | 5.5 |
| 自己株式 | — | — | — | 1.5 | 1.5 | 5.0 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.5 | 0.6 | 0.6 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 菱洋エレクトロ株式会社 | 6.98 |
| 02 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(退職給付信託口・菱洋エレクトロ株式会社口) | 6.66 |
| 03 | ナラサキ産業株式会社 | 6.39 |
| 04 | FUBON SECURITIES CO.,LTD. CLIENT 30(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 6.13 |
| 05 | アズワン株式会社 | 3.34 |
| 06 | JP JPMSE LUX RE UBS AG LONDON BRANCH EQ CO(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 2.60 |
| 07 | 小野 鉄平 | 2.29 |
| 08 | 野村證券株式会社 | 1.68 |
| 09 | 堤 聖吾 | 1.41 |
| 10 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 1.40 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 12期分
1株利益は12期で−98%、1株純資産は11期で−99%。直近期のROEは16.7%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015年6月 | 5,248 | 54,403 | 10.2 | — | — |
| 2016年6月 | 4,826 | 59,384 | 8.5 | — | — |
| 2017年6月 | 40 | 159 | 29.0 | — | — |
| 2018年6月 | 47 | 206 | 25.7 | — | — |
| 2019年6月 | 54 | 260 | 23.3 | — | — |
| 2020年6月 | 75 | 353 | 24.5 | 39.3 | — |
| 2021年6月 | 108 | 417 | 28.1 | 36.8 | — |
| 2022年6月 | 103 | 524 | 21.9 | 24.5 | 24.3 |
| 2023年6月 | 43 | 537 | 8.1 | 49.8 | 58.2 |
| 2024年6月 | 70 | 579 | 12.5 | 19.1 | 41.3 |
| 2025年6月 | 102 | 628 | 16.7 | 19.3 | 25.6 |
| 2026年6月 | 120 | — | — | — | — |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
8名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/6期の役員報酬は総額139百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 小野鉄平 | 代表取締役 | 52 | 100,000 |
| 下川健司 | 取締役 管理部長 | 58 | 25,700 |
| 古屋和彦 | 取締役(注)1 | 73 | 12,500 |
| 小野元孝 | 取締役(注)1 | 74 | — |
| 森葉子 | 取締役(注)1 | 57 | — |
| 安部大助 | 常勤監査役 | 66 | — |
| 和氣隆 | 監査役(注)2 | 74 | 1,000 |
| 一柳宣男 | 監査役(注)2 | 82 | 1,000 |
役員報酬の内訳2025/6期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 賞与百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 6 | 90 | 9 | 99 | 17 |
| 社外取締役 | 5 | 30 | — | 30 | 6 |
| 監査役 | 1 | 10 | — | 10 | 10 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2025/6期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容4,895字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題3,207字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク4,033字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)6,073字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 半期報告書半期報告書-第21期(2025/07/01-2025/12/31)2026-02-13
- 有価証券報告書有価証券報告書-第20期(2024/07/01-2025/06/30)2025-09-29
- 半期報告書半期報告書-第20期(2024/07/01-2025/06/30)2025-02-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第19期(2023/07/01-2024/06/30)2024-09-27
- 四半期報告書四半期報告書-第19期第3四半期(2024/01/01-2024/03/31)2024-05-15
- 四半期報告書四半期報告書-第19期第2四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第19期第1四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第18期(2022/07/01-2023/06/30)2023-09-28
- 四半期報告書四半期報告書-第18期第3四半期(2023/01/01-2023/03/31)2023-05-15
- 四半期報告書四半期報告書-第18期第2四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第18期第1四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第17期(令和3年7月1日-令和4年6月30日)2022-09-29
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