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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

アクセル

AXELL CORPORATION6730 · Standard · 電気機器

パチンコ・パチスロ機向けLSIとAI事業を柱とする研究開発型企業。既存事業のLSIで培った技術をAI領域に展開し、成長を目指す。

概要

アクセルは1996年に東京都中野区で設立され、パチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIの開発・販売を主力とする電気機器メーカーである。2008年に東京証券取引所市場第二部へ上場し、2010年に第一部指定、2019年にはスタンダード市場へ移行した。連結売上高は2026年3月期に147億円、従業員数は132名。近年はAI事業への多角化を進めており、子会社アイリアを通じてAIフレームワークやブロックチェーン関連製品を展開する。

LSI事業が売上の9割超を占める構造

アクセルの連結売上高のうち、LSI事業が約94%(2026年3月期は137億93百万円)を占める。同事業はパチンコ・パチスロ機向けのグラフィックスLSIとメモリモジュールを中核製品とし、高い市場シェアを維持している。2026年3月期のグラフィックスLSI販売個数は約46万個で、前期から4万個減少したものの、市場シェアは堅調に推移した。顧客の開発負荷を軽減する開発支援環境の整備や、基板製品の展開などにより、安定収益の確保を図っている。

AI事業の拡大と第二の柱への育成

AI事業は2026年3月期に売上高8億62百万円(前期比96%増)と急成長したが、セグメント損失は1億68百万円と依然赤字である。同事業は自社開発のAI推論フレームワーク「アイリアSDK」を中核とし、製造業向けのAIコンピューティング領域に注力する。また、組み込み機器向けグラフィックスLSI、ブロックチェーン開発支援、暗号化製品「SHALOシリーズ」、ゲーム向けミドルウェア「AXIPシリーズ」などを含む。中長期的に収益化フェーズへの移行を目指している。

子会社を通じたグループ運営体制

連結グループは、アクセル本体に加え、子会社のアイリア(旧ax株式会社)とaimRage株式会社で構成される。アイリアはAI事業を担当し、ブロックチェーン・セキュリティ・ミドルウェア製品を手掛ける。aimRageは富士通デバイス(現NVデバイス)との合弁で2019年に設立され、LSI事業の一部を担う。過去には株式会社ニューゾーンや株式会社VIPPOOLを設立したが、いずれも清算済みである。

財務推移に見る収益の変動と回復

2013年3月期の売上高167億円をピークに、2019年3月期には50億円まで落ち込んだが、その後回復し2025年3月期には152億円、2026年3月期には147億円となった。利益面では2019年3月期に20億円の当期純損失を計上したが、2020年以降は黒字を維持し、2026年3月期には親会社株主に帰属する当期純利益12億円を計上した。ROE10%の達成を目標に掲げ、資本コストを意識した経営を推進している。

業界の中での役割はパチンコ・パチスロ機向けLSIの開発販売と、AI分野における製品・ソリューションを提供する企業。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
147億円
営業利益
17億円
営業利益率
11.6%
純利益
12億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
LSI事業138億円93.9%26億円18.8%
AI事業9億円6.1%-2億円-22.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01パチンコ・パチスロ機主力

グラフィックスLSIやメモリモジュールを中心とした製品を開発・販売。映像表示の描画処理等に高い性能を発揮し、遊技機メーカーへ供給。

主な製品・サービス2
グラフィックスLSI
パチンコ・パチスロ機の映像描画を担う半導体。高精細なグラフィックスや高速処理を実現する。
メモリモジュール
遊技機のデータ記憶に使用される半導体メモリ部品。

02AI主力

自社開発のAIフレームワーク「アイリアSDK」を中核に、画像解析等のAI製品とソリューションを提供。エッジコンピューティング時代を見据えた展開。

主な製品・サービス1
アイリアSDK
自社開発のAIフレームワーク。画像認識・解析などの高度なAI機能を実装するための開発キット。

03組み込み機器向け準主力

グラフィックスLSIや関連製品を組み込み機器向けに開発販売。画像処理を要する産業機器や車載用途などに展開。

主な製品・サービス1
グラフィックスLSI(組み込み向け)
画像表示や映像処理を高速化する半導体。

04ゲーム開発(ミドルウェア)副次

ゲーム開発向けのミドルウェア製品「AXIPシリーズ」を開発販売。高品質な描画などを実現するツールを提供。

主な製品・サービス1
AXIPシリーズ
ゲーム開発向けミドルウェア。 グラフィックス描画や物理演算などを効率化する。

05ブロックチェーン副次

ブロックチェーン開発支援サービスとマイニングハードウェアの開発販売を行う。

主な製品・サービス1
マイニングハードウェア
暗号資産のマイニングに特化した専用機器。

06セキュリティ副次

暗号化製品の開発・販売を行い、データ保護のためのソリューションを提供。

主な製品・サービス1
暗号化製品
データを暗号化して保護するハードウェアやソフトウェア。

製品と技術

パチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSI

アクセルの主力製品であり、パチンコ・パチスロ機の映像表示を制御するカスタムLSIである。1996年の創業時から開発を開始し、1998年に初めて販売。2008年6月にはサウンド機能等を統合した高集積タイプを投入した。2026年3月期の販売個数は約46万個で、高い市場シェアを維持している。同市場における電子部品の需要は依然旺盛であり、次世代製品の開発を継続している。また、基板製品や開発支援環境の提供により、顧客の製品投入を総合的に支援する。

メモリモジュールとLEDドライバLSI

メモリモジュールは2008年3月に販売を開始し、パチンコ・パチスロ機向けのデータ記憶・読み出し用途に用いられる。グラフィックスLSIと組み合わせて提供されることが多く、新規販売ベースでは市況の影響を受ける。LEDドライバLSIは2007年4月に販売を開始した製品で、遊技機の演出照明を制御する。これらの製品はLSI事業セグメントに含まれ、製品ポートフォリオの多様化に寄与している。

AIフレームワーク「アイリアSDK」と関連製品

AI事業の中核をなすのが自社開発のAI推論フレームワーク「アイリアSDK」である。半導体開発で培ったハードウェアとOSの知見を活かし、製造業向けのAIコンピューティングソリューションを提供する。また、ブロックチェーン領域ではアルトコイン向けマイニングボード「VMINE」、セキュリティ領域では暗号化製品「SHALOシリーズ」を展開。ゲーム開発向けミドルウェア「AXIPシリーズ」も含め、2015年以降に相次いで製品化された。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

放送・映像機器で確固たる地位、収益安定

放送局向け映像機器・システムで強固なポジション。売上高は減少傾向(176→152→147億円)だが、営業利益率は9.87%→11.56%と改善。同業のイビデンやキオクシアHDは半導体・電子部品で規模が大きく、日清紡HDは総合電機。当社は放送・映像に特化し、高い利益率を維持。市場の縮小にどう対応するかが課題。

強み

  • 国内放送局向け映像機器でトップクラスのシェアを確保。
  • 高度な技術力に基づく製品で、競合との価格競争を回避。
  • 売上減でも利益率向上、コスト管理や高付加価値化が奏功。
  • 放送局との長期取引で、安定した更新需要・サポート収入。

課題

  • 放送業界の規模縮小に伴い、売上高減少トレンドが継続。
  • 放送以外の分野(映像配信など)への展開が限定的。
  • IP化・クラウド化など技術変化への迅速な適応が求められる。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

電気機器の時価総額近傍。太字がアクセル

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16797名古屋電機工業155億円9.4倍
26597HPCシステムズ148億円28.4倍
36955FDK142億円19.0倍
46769ザインエレクトロニクス139億円338.3倍
56675サクサ137億円27.9倍
66730アクセル135億円10.5倍
76870日本フェンオール129億円13.8倍
86904原田工業120億円26.9倍
96919ケル110億円49.2倍
106864エヌエフホールディングス109億円16.7倍
116731ピクセラ108億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 26件

高機能LSIの開発会社として1996年に創業

1996年2月、東京都中野区に株式会社アクセルを設立。設立直後の同年4月には、パチンコ・パチスロ機市場向けの顧客専用グラフィックスLSIの開発に着手した。1998年には緑屋電気との販売提携を経て、同年7月に同市場向けグラフィックスLSIの販売を開始。1999年9月にはサウンドLSIを投入し、製品ラインアップを拡充した。創業から短期間で特定用途向けLSIの開発企業としての基盤を固めた。

ジャスダック登録から東証一部上場までの成長

2002年12月、日本証券業協会(後のジャスダック証券取引所)に株式を店頭登録。2003年3月には組み込み機器市場向けグラフィックスLSIの販売を開始し、事業領域を広げた。2005年7月にISO9001認証を取得。2008年11月には東京証券取引所市場第二部に上場し、それに伴い同年12月にジャスダック上場を廃止。2010年3月には東証第一部銘柄に指定され、成長企業としての地位を確立した。

M&Aと新規事業立ち上げが集中した2019年

2019年はアクセルにとって変革の年となった。5月に子会社ax株式会社を設立し、7月にbitcraft株式会社、8月にモーションポートレート株式会社の株式を取得。同年10月にはaxによるbitcraftの吸収合併、モーションポートレートの吸収合併を実施し、ブロックチェーン・AI領域を強化した。同時期に富士通デバイスとの合弁でaimRageを設立。アルトコイン向けマイニングボード「VMINE」やセキュリティ製品「SHALO」の販売を開始した。

市場区分変更と子会社商号変更を経た現在

2019年10月、東京証券取引所の市場区分見直しにより、市場第一部からスタンダード市場へ移行。2025年7月には子会社ax株式会社の商号をアイリア株式会社に変更し、AI事業のブランドを統一した。過去に設立した株式会社ニューゾーン(2010年設立、清算済)や株式会社VIPPOOL(2018年設立、2019年清算)は既にグループから外れている。現在はLSI事業の安定収益とAI事業の成長を両輪とする経営戦略を掲げている。

年表26件を開く

1990年代

  • 1996年2月創業高機能LSI製品の開発、販売を目的として、株式会社アクセル(本店所在地:東京都中野区)を設立
  • 1996年4月パチンコ・パチスロ機市場へ向けた顧客専用グラフィックスLSI(注1)を開発
  • 1998年4月緑屋電気株式会社(注2)と当社製品の販売に関する業務提携
  • 1998年7月パチンコ・パチスロ機市場へ向けた特定用途向けLSI製品としてグラフィックスLSIを販売開始
  • 1999年9月パチンコ・パチスロ機市場へ向けたサウンドLSI(注3)を販売開始

2000年代

  • 2001年1月本店を東京都千代田区飯田橋に移転
  • 2002年12月商号変更日本証券業協会(2004年12月より株式会社ジャスダック証券取引所に商号変更)に株式を店頭登録
  • 2003年3月組み込み機器市場(注4)へ向けたグラフィックスLSI(注5)を販売開始
  • 2005年7月一般財団法人日本品質保証機構よりISO9001:2000(注6)の認証を取得
  • 2006年5月本店を東京都千代田区外神田に移転
  • 2007年4月パチンコ・パチスロ機市場へ向けたLEDドライバLSI(注7)を販売開始
  • 2008年3月パチンコ・パチスロ機市場へ向けたメモリモジュール(注8)を販売開始
  • 2008年6月M&Aパチンコ・パチスロ機市場へ向けたサウンド機能等と統合したグラフィックスLSIを販売開始
  • 2008年11月上場東京証券取引所市場第二部へ上場(東京証券取引所市場第二部上場に伴い2008年12月にジャスダック証券取引所への上場を廃止しております。)
  • 2009年7月一般財団法人日本品質保証機構よりISO9001:2008の認証を取得
  • 2009年10月組み込み機器市場へ向けたパソコン系グラフィックスLSI(注9)を販売開始

2010年代

  • 2010年3月東京証券取引所市場第一部銘柄に指定
  • 2010年12月子会社、株式会社ニューゾーンを設立 株式会社ニューゾーン清算結了
  • 2015年2月ソフトウェアIP、ミドルウェア製品としてAXIPシリーズを販売開始
  • 2017年7月一般財団法人日本品質保証機構よりISO9001:2015の認証を取得
  • 2018年7月子会社、株式会社VIPPOOLを設立
  • 2019年5月子会社、ax株式会社を設立
  • 2019年7月M&Aax株式会社によるbitcraft株式会社の株式取得
  • 2019年8月M&Aax株式会社によるモーションポートレート株式会社の株式取得
  • 2019年10月M&Aax株式会社によるbitcraft株式会社の吸収合併 アルトコイン向けマイニングボード「VMINE」を販売開始 セキュリティ製品 SHALOシリーズを販売開始 富士通デバイス株式会社(現NVデバイス株式会社)と共同出資による子会社aimRage株式会社を設立 ax株式会社によるモーションポートレート株式会社の吸収合併 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場へ移行 株式会社VIPPOOL清算結了

2020年代

  • 2025年7月子会社、ax株式会社の商号をアイリア株式会社へ変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE(自己資本利益率)10%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    主力市場でのシェア拡大と製品多様化

    パチンコ・パチスロ機市場において、グラフィックスLSIとメモリモジュールを中核に、基板製品や新領域への製品開発を進める。顧客の開発負荷を軽減する支援環境を整え、付加価値の高いソリューションを提供することで、厳しい市場環境でも安定収益と中長期的成長を実現する。

  2. 02

    AI事業の早期確立と収益化

    半導体開発で培ったハードウェア・OSの知見と独自のAI推論フレームワークを活かし、製造業向けAIコンピューティングに注力。高性能ソリューションを提供し、早期の収益化と事業規模拡大を目指す。基礎研究も継続し、新事業創出を検討する。

  3. 03

    知的財産権の保護・侵害リスク低減

    社長直轄の知的財産担当部署を設置し、弁理士との連携や社内セミナーを実施。研究開発担当者と連携強化し、自社権利の保護と他社権利侵害リスクの排除に努める。

  4. 04

    コーポレート・ガバナンスの充実

    企業理念に基づき、経営の健全性・透明性・効率性を高めるため、業態や事業規模に応じたガバナンス体制を適宜構築し、企業価値向上と持続可能な成長を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で132人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,048万円で、9期前と比べて+6.4%平均年齢は48.7歳、平均勤続年数は13.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月86
2018年3月87
2019年3月98544.410.084
2020年3月1,03245.110.5103
2021年3月1,03445.711.0111
2022年3月1,05846.711.5116
2023年3月1,09247.511.6126
2024年3月1,14148.112.3128
2025年3月1,02647.712.41321,136
2026年3月1,04848.713.31321,288

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)63.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都千代田区183百万円
主な関係会社
  • 国内
    aimRage株式会社(注2)
    東京都港区
    議決権85.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発革新的AIエッジコンピューティング技術の開発完全自動運転に向けたシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-04-24
    2.4億円
  • 調達
    IoT推進のための横断技術開発プロジェクトドメイン特化型IoTプラットフォームの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-07-28
    2,186万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は147億円営業利益17億円前期と比べると減収増益で、売上が-3.3%、利益が+13.3%。

売上高
-3.3%
147億円
営業利益
+13.3%
17億円
純利益
+20.0%
12億円
営業利益率
11.6%
前期比 +1.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高150億円147億円
営業利益12億円17億円
純利益9億円12億円
1株あたり配当¥41¥41

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は47億円、営業利益は8億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+4.4%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q383
2024年1Q45817.86
2024年2Q47714.95
2024年3Q46613.04
2024年4Q383
2025年2Q81911.17
2025年4Q7168.53
2026年2Q761114.59
2026年4Q7168.53
2027年1Q47817.05

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は167億円から147億円へ88%に減った。直近期の営業利益率は11.6%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1673321
2014年3月1101910
2015年3月1111711
2016年3月9021
2017年3月8021
子会社、株式会社VIPPOOLを設立
2018年3月8521
ax株式会社によるbitcraft株式会社の株式取得
2019年3月50−17−20
2020年3月9355
2021年3月9077
2022年3月107109
2023年3月1451814
2024年3月1762418
2025年3月15215159.910
2026年3月147171811.612

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高147億円のうち、営業利益として残るのは17億円11.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は12億円、売上の8.2%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金68.0%100億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金20.4%30億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.6%17億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
32.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.7pt
11.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.2pt
8.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+1.3pt
9.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
10.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが2億円、投資CFが−5億円で、差し引きのフリーCFは−3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は57億円で、売上の4.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月32−4−728133
2014年3月−20−2−12−2299
2015年3月26−3−723115
2016年3月−7−3−24−1081
2017年3月13−6−1787
2018年3月−15−3−1−1869
2019年3月−20−1−265
2020年3月15001581
2021年3月40−6479
2022年3月16−2−31491
2023年3月191−420107
2024年3月7−8−8−198
2025年3月−16−8−9−2466
2026年3月2−5−7−357

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は161億円。このうち返さなくてよい自己資本が137億円で、自己資本比率は84.3%(業種中央値61.0%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1561312583.9
2014年3月139130993.7
2015年3月1461361093.1
2016年3月122113992.6
2017年3月120115595.3
2018年3月1301141687.6
2019年3月9793496.0
2020年3月111981388.0
2021年3月1111011090.1
2022年3月1231061786.0
2023年3月1391172283.5
2024年3月1561292781.9
2025年3月1501302085.6
2026年3月1611372484.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
42億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
115億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
49億円
在庫として抱えている分
負債合計
24億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
83
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率23 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率224社中21位あたり、逆に低いのは売上成長率224社中186位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.3%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
11.6%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
84.3%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-3.3%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.4%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,203で、1年前と比べて+8.7%過去52週の値幅のなかでは46%の位置にある。

¥1,203-0.3%1ヶ月+9.1%1年+8.7%時価総額135億円
過去52週の値幅
安値¥1,010高値¥1,434

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.5倍
PER (会社予想)14.6倍
PBR0.93倍
配当利回り3.41%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月20日に1,210円まで上昇し、前日比+7.08%と大きく反発しました。25日移動平均線(1,118.88円)を上抜けており、短期の上昇トレンドが確認できます。ただし、52週高値1,434円に対しては約15.6%下の水準にあり、戻り待ちの売り圧力も想定されます。出来高は直近で97,700株と増加傾向にあり、材料が出た際の上昇が期待できる一方、RSIは63.84と過熱感が出始めている点には注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

PERが9.4倍と同業界平均の26.8倍を大きく下回り、PBRも0.85倍と1倍未満で解散価値以下です。配当利回りは5.31%と平均2.44%を上回り高利回りですが、売上高は減少傾向にあり、成長性には懸念があります。ROEは9.3%で平均並みですが、収益力は維持しています。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.5倍30.8倍
PER (予想)14.6倍
PBR0.93倍2.58倍
ROE9.3%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績は半導体市況に連動し、25/3期は減収減益。26/3期も減収予想だが、営業利益率は改善見込み。半導体投資サイクルの回復がカギ。

プラスに働く材料7
  • 営業利益率改善

    26/3期営業利益率11.56%と前期比改善

  • 堅実な財務体質

    PBR0.85倍と割安、ROE9.3%

  • 半導体需要回復期待

    中長期的な半導体投資増加の恩恵

  • 営業利益率改善(9.9%→11.6%)2026/3期影響

    FY2026/3営業利益率11.56%と前期9.87%から上昇。収益性向上が続く。

  • PBR0.85倍の解散価値割れ継続影響

    PBR0.85倍は純資産価値比割安。M&Aや自己株式取得の思惑で株価上昇余地。

  • 高配当利回り5.31%継続影響

    1株配当57円(予想)で利回り5.31%。安定した還元姿勢が下支え。

  • 自社株買い期待次回決算発表影響

    PBR1倍割れで資本効率改善策として自社株買いの可能性。発行株式数減少効果。

マイナスに働く材料7
  • 減収継続

    25/3期・26/3期と2期連続減収予想

  • 半導体市況依存

    市況悪化で業績が大きく変動

  • 競争激化

    海外メーカーとの価格競争リスク

  • 売上高減少トレンド2026/3期影響

    売上高がFY2024/3の176億円から147億円へ減少。市場縮小で更なる減収リスク。

  • 最終利益伸び悩み2026/3期影響

    純利益12億円(前期10億円)と増加も、水準は低く飛躍的な成長は見込めず。

  • 競合との価格競争継続影響

    小型電子部品業界で価格競争が激化。粗利益率低下で営業利益が1-2億円減少懸念。

  • 為替変動リスク継続影響

    海外売上高比率不明だが、円高が進行すれば収益を圧迫。1円の変動で数千万円影響。

次の決算で確かめる点
受注高
半導体投資動向の先行指標
営業利益率
収益改善トレンドの確認
売上高成長率
減収からの転換点を見極める

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり41で、前期から+26.7%いまの株価に対する利回りは3.41%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥41
1株あたり
配当利回り
3.41%
いまの株価に対して
配当性向
55.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月560.2
2018年3月50.069.6
2020年3月21320.044.9
2021年3月3147.649.3
2022年3月4029.047.9
2023年3月7895.070.4
2024年3月813.856.3
2025年3月45−44.460.2
2026年3月5726.755.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥41

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ8,001人。区分でいちばん多いのは個人・その他56.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が32.8%を占め、残る67.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他63.562.659.649.750.456.9
事業法人12.612.613.218.920.821.1
金融機関12.710.48.39.914.211.7
外国法人9.110.313.215.710.67.1
自己株式3.73.42.92.52.24.0
証券会社2.14.05.85.74.03.1
外国人個人0.00.00.00.10.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01緑屋電気株式会社8.64
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)8.38
03市原 澄彦4.42
04株式会社セルシス4.15
05松浦 一教3.83
06NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE IEDP AIF CLIENTS NON TREATY ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店)3.28
07株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.92
08株式会社アバールデータ2.32
09日本エンタープライズ株式会社2.02
10佐々木 好美1.85

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−32%、1株純資産は14期で+19%。直近期のROEは9.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1671,05816.612.863.8
2014年3月811,0467.721.065.3
2015年3月901,0938.417.661.2
2016年3月101,0060.985.8101.5
2017年3月81,0240.897.760.2
2018年3月71,0210.7138.269.6
2019年3月−179832−19.3
2020年3月428774.915.244.9
2021年3月619296.816.349.3
2022年3月809758.413.347.9
2023年3月1251,06512.214.470.4
2024年3月1621,16714.612.056.3
2025年3月891,1757.612.260.2
2026年3月1141,2619.39.455.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2026/3期の役員報酬は総額224百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
松浦一教取締役会長兼社長(代表取締役)56428,880
客野一樹常務取締役CTO 技術グループアルゴリズムチーム管掌4223,140
岸本貴臣常務取締役 営業グループゼネラルマネージャー5314,350
菊地篤志取締役 技術グループゼネラルマネージャー4928,910
五十島滋夫取締役(常勤監査等委員)62
三村勝也取締役(監査等委員)75
鈴木眞巨取締役(監査等委員)73100
西坂禎一郎取締役(監査等委員)68

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5118502419339
社外取締役431318

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容767字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、研究開発型の企業集団として、パチンコ・パチスロ機に向けた製品開発を行うLSI事業と、AI領域における製品の開発販売及びソリューションの提供を主軸としてAI事業を営んでおります。組み込み機器向け製品の開発販売やブロックチェーン領域等についてはAI事業の管理区分に含めております。 当社及び子会社の当該事業に係わる位置付けは次の通りであります。なお、本事業内容の区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 また、当社グループは、既存事業である「LSI開発販売関連」を主たる事業、今後の成長を担う「新規事業関連」を報告セグメントとして認識しておりましたが、従来「LSI開発販売関連」としていた報告セグメントの名称を「LSI事業」に、従来「新規事業関連」としていた報告セグメントの名称を「AI事業」に名称変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 区分   事業内容   会社名 LSI事業   ■パチンコ・パチスロ機向け グラフィックスLSI、メモリモジュールを中心とした製品開発販売   ㈱アクセル aimRage㈱ AI事業   ■AI 自社開発したAIフレームワーク アイリアSDK を中核とした製品の開発及びソリューションの提供 ■組み込み機器向け グラフィックスLSI及び関連製品の開発販売 ■ミドルウェア ゲーム開発に向けたミドルウェア製品 AXIPシリーズの開発販売 ■ブロックチェーン ブロックチェーン開発支援サービス マイニングハードウェアの開発販売 ■セキュリティ 暗号化製品の開発販売   ㈱アクセル アイリア㈱ 事業系統図は次の通りです。
経営方針・対処すべき課題3,186字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、以下に掲げる「企業理念」を経営の基本方針として、法令遵守はもとより、当社が社会的存在であることを常に意識した活動を推進しております。 企業理念 Mission:洗練された製品・サービスの創造を通じ、世の中の革新に貢献しよう Vision :先端テクノロジー企業として、グローバルに活躍することを目指そう Values :顧客の満足を第一としよう プロフェッショナルとして挑戦することを楽しもう 多様性を尊重し、仲間と、より大きな事を為そう スピードを上げよう (2)目標とする経営指標 当社グループは、企業価値向上を意識した経営を推進しており、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)を達成することが経営上の重要な課題であると認識しております。このため、ROEを経営上の重要な指標として位置付けており、「ROE10%の達成」を目標に掲げております。当社グループでは資本コストを上回る収益性の確保に向けて、開発投資の経済合理性を検討する会議体を設置し、主要な開発プロジェクトごとに資本コストを意識した投下資本に対する収益性を検証することとしております。 また、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」に記載の通り、新規事業の確立による事業ポートフォリオの多様化を推進し、既存事業(パチンコ・パチスロ機)の市場環境に過度に依存しない持続安定的な企業体質を早期に構築することを目標に掲げております。セグメント別では、LSI事業セグメントは主力製品であるグラフィックスLSI及びメモリモジュール製品の販売個数及び市場シェア、AI事業セグメントは重点ドメインでの顧客数及び受託事業の粗利率、ライセンス売上比率をKPIとして事業評価の社内指標としております。 (3)経営者の問題意識と今後の方針について 現在の主力市場であるパチンコ・パチスロ機市場は、市場規模の縮小や開発投資額の高騰といった構造変化に直面しておりますが、圧倒的な市場シェアと強固な顧客関係、継続的な開発力を有する当社グループにとっては競争優位を確立する機会であると認識しております。株主の負託に応えた持続的な成長を実現させるため、同市場において次世代グラフィックスLSIやメモリモジュールの開発継続、製品ポートフォリオの拡充を進め、更なるシェア向上と事業拡大を図ってまいります 。 一方で、中長期的な成長の牽引役としてAI事業の早期確立が重要課題であると認識しております 。当社が半導体製品開発で培ったハードウェア・OSの知見と、独自開発のAI推論フレームワーク等の強みを生かしたAIコンピューティング事業に注力し、早期の収益化フェーズへの移行を目指してまいります。 当社は、先端テクノロジー企業として、洗練された製品・サービスの創造を通じ、世の中の革新に貢献することを企業理念として掲げております。当社グループではコア・コンピタンスである研究開発力を存分に発揮し、現在の主たる市場であるパチンコ・パチスロ機市場に加えて、AI事業をはじめとする第二第三の柱を早急に確立させるための経営施策を実行してまいります。 (4)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 当社グループでは持続的な成長のため、以下の課題に取り組んでまいります。 ①パチンコ・パチスロ機市場での事業拡大について(LSI事業セグメント) 当社グループの主力市場であるパチンコ・パチスロ機市場(年間新台販売台数)は、2006年以降縮小傾向にありましたが、2020年度には市場が底打ち、その後は安定した市場規模を維持しております。一方で、当社製品を含む構成部材のリユース(再利用)の進展により、市場需要が縮小するという厳しい影響も受けています。 しかしながら、同市場は当社グループ製品をはじめとする電子部品の需要が旺盛な巨大な市場であることに加え、当社グループにおいて事業化が可能な未参入領域も残されており、引き続き重要な市場であると考えております。また、近年の開発投資額の増大は、新製品投入における投資回収の難易度を高めており、結果として高い参入障壁が形成されております。これに対し、強固な市場シェアを有する当社グループは、安定的な投資リターンの確保を通じた継続的な新製品開発が可能であり、市場構造上の優位性を堅持しております。 同市場に向けましては、グラフィックスLSI及びメモリモジュール製品を中核製品とし、同製品を搭載した基板製品の展開、さらには同市場内における新たな領域への製品開発など製品の多様化を図ってまいります。また、顧客の開発負荷を軽減する開発支援環境の整備向上を図り、顧客とより密着した付加価値の高いソリューションを提供してまいりたいと考えております。このような施策を有機的に展開し、厳しい市場環境においても安定収益の確保と中長期的な成長を実現してまいりたいと考えております。 ②AI事業を主軸とした新規事業の早期確立と規模拡大について(AI事業セグメント) 当社グループが株主の負託に応えた持続的な成長を実現していくためには、事業の多角化等による新たな収益機会の獲得も重要であると考えております。現在、その中核としてAI事業領域への進出に注力しております。特に、国内の基幹産業である製造業において需要が高まっている「AIコンピューティング領域」において、当社が長年培ってきたハードウェア開発の知見を最大限に活用し、高性能なソリューションを提供することで、収益化フェーズへの早期移行を図っております。 また、先進技術の基礎研究を継続的に行うことで、更なる新事業の創出を検討しております。 これらの取り組みにより、新たな市場での競争力を確立し、早期の事業確立と規模拡大を目指してまいりたいと考えております。 ③知的財産権の保護・保全及び他社の知的財産権の侵害リスクを排斥するための取り組みについて 当社グループは、開発した各種技術に係る知的財産権の保護・保全に加え、当社グループの事業規模の拡大に応じて、他社の知的財産権の侵害リスクが高まるとの認識のもと、他社の権利を侵害しないための体制整備が重要な課題であると認識しております。以上の課題に対し当社グループでは、社長直轄の知的財産権全般にわたる担当部署を設置するとともに弁理士との緊密な関係構築や知的財産権に関する社内セミナーの開催といった取り組みを継続的に実施しております。今後におきましても、研究開発担当者、知的財産権を統括する部署及び弁理士との連携強化を進め、さらなる実効性の向上に努めてまいりたいと考えております。 ④コーポレート・ガバナンスの充実について 当社グループは、継続的な企業価値向上及び持続可能な成長を実現するためには、コーポレート・ガバナンスの充実が重要であると考えており、業態、事業規模等に見合ったコーポレート・ガバナンス体制を適宜構築していくことが重要な課題であると考えております。 コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方 当社は、企業理念に定める「Mission」「Vision」「Values」の価値観を共有して事業に取り組む。また、この理念のもと、企業組織として社会的倫理観をもって事業活動を行うとともに、経営の健全性、透明性、効率性を高めることにより、企業価値の向上と持続可能な成長を目指す。
事業等のリスク7,274字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 LSI事業セグメントのリスク ①パチンコ・パチスロ機市場について (ⅰ)市場動向(規模)について LSI事業セグメントに含まれるパチンコ・パチスロ機市場は当社連結売上高の95%程度を占める市場であり、その市場動向は当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 ①パチンコ・パチスロ機市場での事業拡大について(LSI事業セグメント)」に記載の取り組みにより、このような環境下においても一定の収益を確保できるビジネスモデルの構築に努めておりますが、同市場の規模が様々な要因により、大幅な縮小傾向を示した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅱ)法的規制及び業界団体による自主規制について 当社グループが行う事業は直接の法的規制を受けておりませんが、当社グループの製品が搭載されるパチンコ・パチスロ機の製造、販売は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」及び関連諸法令による法的規制を受けております。また、法的規制以外にも、過度な射幸性を抑制する目的等から、業界団体が自主規制を行うことがあります。これら法的規制や新たな自主規制の実施により、パチンコ・パチスロ機の販売動向(規模)に大きな影響が出た場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅲ)特定製品への依存について 当連結会計年度において、同市場向けグラフィックスLSI及びメモリモジュール製品の売上高は、連結売上高の約84%(2026年3月期)を占めております。当社グループといたしましては、当該製品の高機能化や顧客の開発負荷を軽減するサポート体制の充実を図ること等により、同市場での差別化を図っております。しかしながら、他のメーカー等が当社グループ製品の性能を凌ぐ製品を擁して参入を果たした場合、又はその他要因により価格競争を強いられる状況等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅳ)製品展開について 当社グループでは、各種製品の高機能化や多機能化を推進することに加え、モジュール製品やLEDドライバLSIをはじめとする製品の多様化を図ることにより、同市場での事業の安定及び拡大を図っております。しかしながら、同市場における高機能化、多機能化のニーズが停滞・後退した場合、又は製品の多様化の展開に期待している成果が上がらない場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅴ)当社製品のリユースについて 近年、メーカーにおけるコスト意識の高まりから、当社グループの製品を含むパチンコ・パチスロ機の構成部材のリユース(再利用)が本格化しております。当社グループでは、顧客ニーズを充足する次世代製品の開発を行い新製品への移行を促進すること等により、リユースの影響を低減させたいと考えております。さらには同市場に向けた新たな領域への製品開発など製品の多様化を図ることにより、業績全体への影響を最小化させてまいりたいと考えております。しかしながら、次世代製品への移行が進展せずリユースの比率が大幅に高まった場合、又は製品多様化の展開に期待している成果が上がらない場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅵ)製造委託について 当社グループは水平分業型のビジネスモデルを採用しており、主に研究開発や営業戦略に特化した事業活動を行っております。従いまして、製品製造に関しては外部企業に委託することとなるため、当社グループにおいて製造委託は極めて重要な要素となっております。このような認識のもと、当社グループでは常に最適な製造委託先を確保するとの観点から、製品製造を委託する半導体メーカー等と良好な関係を構築し、維持していくことが重要と考えております。現在、製造委託先との関係も良好な状態にあり、ビジネスモデルの継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、各製造委託先において十分な生産枠が確保できない場合や通常想定することができない事象により製造委託先に問題等が発生した場合、又は製造委託契約が終了した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、生産枠を確保し顧客への安定供給を継続するために、一部製造委託先と長期調達契約を締結しております。当該調達契約では契約期間における一定の調達数量の合意がなされております。当社グループでは顧客ヒアリング等をもとに十分な需要予測を実施したうえで、長期調達契約を締結しておりますが、今後の市場動向等により、当該契約において合意された調達数量と実際の需要動向が大きく乖離した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (補足) 経営上の重要な契約を締結している製造委託先につきましては、「5 重要な契約等」に記載の通りであります。これら製造委託先との契約には債務不履行時などの一般的な解除条項が定められておりますが、これまで当該解除条項に該当した事実はありません。 (ⅶ)製品製造について 昨今の半導体業界におきましては、ロシア・ウクライナ情勢及び中東情勢等に伴う原油や原材料価格の高騰に加え、生成AI需要の拡大に伴う世界的なメモリ価格の高騰により、一部製品において製造コストは上昇傾向にあります。当社グループでは一部製品において販売価格への転嫁を進めておりますが、当該影響が長期化することにより、製造原価がさらに上昇し、製造原価の上昇に比して販売価格への転嫁が十分に行うことができない場合、又は製品製造にかかる期間が長期化することにより収益機会の損失等が顕在化した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅷ)販売体制について 当社グループは、販売代理店商社を介した事業活動を主に展開しており、中でも緑屋電気株式会社に向けた売上高は、連結売上高の45%を超える規模となっております。現在、緑屋電気株式会社をはじめとする各販売代理店とは良好な関係を構築しており、ビジネスに支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、今後各販売代理店との関係に問題が生じた場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (補足) 経営上の重要な契約を締結している販売代理店につきましては、「5 重要な契約等」に記載の通りであります。なお、販売代理店との契約には債務不履行時などの一般的な解除条項が定められておりますが、これまで当該解除条項に該当した事実はありません。 (ⅸ)棚卸資産の評価について 当社グループでは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、期末及び四半期末において、棚卸資産の適正な評価を実施しています。具体的には、期末時点の予定販売価額を正味売却価額とし、取得原価を下回る場合には帳簿価額を切り下げ、差額を売上原価として計上しています。また、販売実績のない滞留在庫や、販売実績のある製品でも一定の経過期間を超えた在庫については、社内で定めた基準に従い、規則的に帳簿価額を切り下げています。 今後、急激な市場環境の変動、顧客需要の不確実な変化、競争激化、技術革新等の影響により、棚卸資産の正味売却価額が帳簿価額を下回る場合や保有している製品に滞留が生じた場合、評価損を追加計上する必要が生じ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 AI事業セグメントのリスク ②事業の早期確立について 当社グループは、単一市場への依存度が高い事業活動のリスクを認識しており、パチンコ・パチスロ機市場以外での早期事業化を目指しております。現在、AI領域に加え、医療機器や産業用機器等の組み込み機器市場に向けたグラフィックスLSIやブロックチェーン等の先進技術を活用した新規事業領域における早期事業化に向けた取り組みにも注力しております。しかしながら、これら新たな事業の構築を目指している市場の規模が予想に反して小規模な場合、又は事業化の展開速度が極めて遅々としたものとなった場合、投下資本を回収できず当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには、新規事業領域・新市場への参入にあたっては、その事業、市場固有のリスクが新たに加わる可能性があります。 全社共通のリスク ③会社がとっている配当政策について 当社の配当方針につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。当社におきましては、記載の方針に基づき配当額を決定しているため、各期の経営成績及び内部留保資金の状況等が配当額の算定に影響を及ぼす可能性があります。なお、1株当たり配当額の実績は、2024年3月期81円、2025年3月期45円となっております。また、2026年3月期は57円を予定しております。 ④管理体制について 当社グループは、当連結会計年度末においてグループ従業員数は132名という会社規模であり、管理体制もこのような規模に応じたものになっているものと認識しております。また、当社グループはこれまでファブレス半導体メーカーとしての体制構築に最適化してまいりましたが、今後は新規事業の進展に伴い、人員増加への対応に加え、新たなビジネスモデルに対応した内部管理体制の整備も必要になるものと考えております。このような人員の増加や事業の拡大に応じて内部管理体制の整備が適宜適切に対応できなかった場合、当社グループの事業展開に制約が生じ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤研究開発について (ⅰ)研究開発要員の確保について 当社グループでは、優秀で経験豊富な技術者を継続的に確保することを重要な課題と認識しております。しかしながら、AI領域、アルゴリズム開発、グラフィックス関連技術及びLSI設計技術に携わる優秀な技術者は希少であり、その確保には困難が予想されます。このような理由から、必要とする技術者が計画通り採用できない場合、又は在籍している技術者が外部に流失した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅱ)研究開発費について 当社グループは、先端プロセスを用いた各種LSI製品の研究開発にも注力しており、使用するプロセスの微細化に伴いLSIの開発コストは増大しております。そのため、開発した製品に期待した収益が十分に確保できない場合、又は複数のLSI製品に係る開発案件の検収タイミングが重なり、試作開発費等の費用計上が同時期に集中した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、研究開発費(連結)の実績は、2024年3月期1,579百万円、2025年3月期1,547百万円、2026年3月期1,641百万円となっております。 (ⅲ)技術革新について 当社グループが事業を展開する半導体開発やAI、ブロックチェーン等の領域は、継続した技術革新を遂げております。当社グループでは、技術革新に対応するために、最新の技術動向や市場環境を的確に把握するための体制構築に加え、優秀な開発人員を継続的に獲得・育成すること等により、技術革新や技術革新に伴う顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、想定を超える技術革新等により事業環境が変化し、当社グループ製品の競争力が著しく低下した場合、又は顧客ニーズの急速な変化に対応できなかった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥製品の品質及び信頼性について 現在まで、当社グループの製品に対して製造物責任法又はその他の法律に基づく製造物責任に関する訴訟が発生した事実はありません。しかしながら、今後におきましても、このような訴訟が発生しないという保証は無く、さらに一般的に最終顧客等に損害を与える可能性を有する不具合を持つLSI製品等の提供を必ず回避できる保証はありません。製造物責任による損失は、大きなリスクであるとの認識のもとに、当社グループは社長直轄による品質保証を担当する独立した部署を設置するとともに、2005年7月におきましてISO9001:2000の認証を取得、2009年7月にはISO9001:2008、2017年7月にはISO9001:2015への更新を果たしております。しかしながら、上記のような取り組みにもかかわらず、当社グループの製品の不具合が原因で製造物責任を問われる事故等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑦知的財産権について (ⅰ)知的財産権の保護・保全について 当社グループは、LSI製品又はその技術等に関して可能な限り知的財産権の登録出願等を行い、その知的財産の法的保護を図る方針でありますが、これらの保護が及ばない場合やその権利行使に困難が伴う場合において、類似の製品等が他社より開発販売され、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (ⅱ)知的財産権の侵害等について 当社グループは、製品の開発に当たり周辺特許を含む知的財産権への抵触の有無に関してクリアランス調査を実施し、知的財産権侵害等による係争を未然に回避するための措置を講じております。しかしながら、上記のクリアランス調査によっても完全に侵害の事実がない旨の検証は不可能であり、当社グループの事業に関連する知的財産権が第三者に成立した場合又は認識していない知的財産権が既に存在した場合等において、第三者の知的財産権を侵害したとの主張に基づく訴訟を提起される可能性があります。このような訴訟を提起された場合、その対応のために多大な時間や費用等の経営資源を当該訴訟に費やすこととなります。加えて、結果として当該訴訟において敗訴した場合、訴訟の対象となる技術を含む製品の販売を中止するとともに多額の損害賠償債務を負担することや権利者に対し実施権許諾等への対価の支払義務が生ずることなど、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑧固定資産の減損について 当社グループは、事業用の資産等、有形・無形の固定資産を計上しております。これらの資産については、今後の収益動向や時価の下落等によって、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に帳簿価額を回収可能価額まで減損処理することが必要となる場合があります。これらの処理が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度においてAI事業にかかる固定資産5百万円を減損損失として特別損失に計上しております。 ⑨情報管理について 当社グループは、経営・管理情報、営業情報、技術情報、個人情報など事業遂行に必要な膨大な情報を有しております。当社グループは、これら情報に対するセキュリティレベルを向上するため、情報管理規程の制定、セキュリティ向上委員会による定期点検、情報セキュリティシステムの構築等を講じております。また、情報管理においては情報を取り扱う者の意識向上が重要であるとの認識のもと、外部セミナーや研修等により役職員の情報管理に対する意識向上に努めております。しかしながら、これらの体制構築等によっても情報流出の可能性を完全に排除することは困難であり、何らかの理由により重要情報が社外に流出した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑩大規模災害の発生について 当社グループは、巨大地震や大型台風等の自然災害や感染症の蔓延等の大規模災害に対する被害を最小限にとどめるため、必要な対応策の整備等を図っております。大規模災害が発生した場合においても、現在策定している災害発生時対応マニュアルやBCP(Business Continuity Planの略で事業継続計画のこと)に則り、即座に災害対策本部を設置することをはじめ、情報収集や被災レベルに応じた復旧対策を速やかに実行できる体制を構築しております。当社グループでは、これらの事前対策を行っておりますが、現実に大規模な災害等が発生した場合には、事業活動の中断や著しい縮小を余儀なくされ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑪為替変動に関するリスク 当社グループは、開発及び製品製造等についてのグローバル化を進めており、外貨による決済額が増加しております。また、円建てで取引される製品の一部においても、一定期間の為替相場をもとに円建ての仕入及び販売の価格設定が行われるなど、為替変動の影響を受けております。当社グループでは、為替予約を行うなど、為替変動の影響を最小限にする努力を行っておりますが、為替動向は当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑫金融資産の保有・運用リスク 当社グループは、余剰資金の効率的な運用を目的として、投資有価証券等の金融資産を保有しております。これらの資産については、リスクの僅少化を図っておりますが、発行体の信用状態や格付けの変化により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,758字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、景気は緩やかに回復しているものの、米国の通商政策や中東情勢の動向による景気の下振れリスクには留意が必要な状況にあります。また、金融資本市場の変動による影響も注視する必要があり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 当社グループの主力市場であるパチンコ・パチスロ機市場は、スマート遊技機への移行は着実に進展したものの、市場全体としては減速感が見られる一年となりました。パチンコ機市場は、新ルールを搭載したスマートパチンコの導入が堅調に推移したものの、足元では減速感が見られており、全体での販売台数は前年を下回る結果となりました。一方、パチスロ機市場は、スマートパチスロが引き続き市場を牽引し、全体としても底堅い推移を見せました。その結果、当社の市場規模の目安となるパチンコ・パチスロ機の年間新台販売台数は、前期153万台に対して148万台程度だったものと推計しております。 かかる環境の中で当社グループは、パチンコ・パチスロ機市場における市場シェア拡大や高付加価値製品への移行、中期的な製品ポートフォリオ拡充に向けた取り組みに注力いたしました。あわせて、AI領域の事業展開を推進し、同領域における認知度向上を図るとともに、顧客基盤の着実な拡大に注力いたしました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は前期比587百万円減(同3.9%減)となる14,656百万円、売上総利益は同321百万円増(同7.3%増)となる4,709百万円となりました。売上総利益率は高付加価値製品への移行が進捗し、相対的に利益率の低い製品の販売構成比率が低下したこと等により、3.3ポイント改善となる32.1%となっております。販売費及び一般管理費は研究開発費の増加等により、前期比117百万円増(同4.0%増)となる3,044百万円となりました。また、販売費及び一般管理費のうち研究開発費は同93百万円増(同6.0%増)となる1,641百万円となっております。 以上により、営業利益は前期比203百万円増(同13.9%増)となる1,664百万円、経常利益は前期比249百万円増(同16.2%増)となる1,792百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同251百万円増(同25.7%増)となる1,230百万円となりました。 セグメント別の経営成績は次の通りであります。また、下記セグメントのほか、各セグメントに配分していない全社費用が733百万円となっております。 なお、当連結会計年度末より、報告セグメントの名称を従来の「LSI開発販売関連」および「新規事業関連」から「LSI事業」および「AI事業」に変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 ⑴ LSI事業 LSI事業セグメントは、既存事業であるパチンコ・パチスロ機向け製品で構成されており、売上高は前期比1,010百万円減(同6.8%減)となる13,793百万円、セグメント利益は同44百万円減(同1.7%減)となる2,566百万円となりました。製品別では、主力製品であるパチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIは、前期に比較して約4万個減少となる約46万個の販売となりました。また、新規販売ベースでのメモリモジュール製品は、前期を下回る販売数となりました。これらの販売個数の減少は、主にパチンコ・パチスロ機の年間新台販売台数が前期を下回ったことによるものでありますが、主力製品の市場シェアについては引き続き堅調に推移しているものと分析しております。なお、当期末の同セグメントの受注残高は14,929百万円となっております。 ⑵ AI事業 AI事業セグメントは、AI領域を主軸とした事業を展開しており、特に当社が長年培ってきたハードウェア開発の知見を最大限に生かせる「AIコンピューティング領域」に注力しております。なお、組み込み機器市場向けグラフィックスLSIやブロックチェーン等の領域についても、継続して同セグメントの管理区分に含めております。同セグメントにおける売上高は前期比422百万円増(同96.0%増)となる862百万円、セグメント損失は同327百万円減(前期は495百万円の損失)となる168百万円となりました。 ②財政状態の状況 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末との比較で1,066百万円増加となる16,109百万円(同7.1%増)となりました。主な要因は、売掛金及び契約資産の増加(195百万円)、商品及び製品の増加(951百万円)、投資有価証券の増加(637百万円)に対し、現金及び預金の減少(830百万円)等であります。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末との比較で350百万円増加となる2,377百万円(同17.3%増)となりました。主な要因は、未払法人税等の増加(393百万円)等であります。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末との比較で716百万円増加の13,732百万円(同5.5%増)となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(736百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(161百万円)に対し、自己株式の取得等による減少(196百万円)等であります。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は5,670百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下の通りとなっております。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動により獲得した資金は223百万円(前期は1,575百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益(1,783百万円)、その他の流動負債の増加(246百万円)に対し、売上債権の増加(195百万円)、棚卸資産の増加(951百万円)、その他の流動資産の増加(220百万円)、仕入債務の減少(375百万円)、法人税等の支払額(264百万円)等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動により支出した資金は498百万円(前期は766百万円の支出)となりました。これは主に投資事業組合からの分配による収入(62百万円)に対し、有形固定資産の取得による支出(85百万円)、投資有価証券の取得による支出(445百万円)等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動により支出した資金は714百万円(前期は873百万円の支出)となりました。これは主に自己株式の取得による支出(227百万円)、配当金の支払額(493百万円)等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績は次の通りであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年増減率(%) (百万円) LSI事業   15,225   △6.4 AI事業   457   135.3 合計   15,682   △4.7 (注)1.金額は販売価額によっております。 2.上記の金額は、LSI製品及びLSI関連製品に対する金額を記載しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績は次の通りであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 受注高 (百万円)   前年増減率 (%)   受注残高 (百万円)   前年増減率 (%) LSI事業   17,730   57.6   14,929   35.8 AI事業   672   87.4   153   △41.8 合計   18,403   58.5   15,082   34.0 (注)1.金額は販売価額によっております。 2.LSI事業セグメントでは、一部製品において需要予測に基づく見込み生産を行っております。上記数値は見込み生産も含めたLSI製品及びLSI関連製品に対する受注実績を記載しております。また、AI事業セグメントは、組み込み機器向けLSI製品及びLSI関連製品に対する受注実績及び個別受託開発に対する数値を記載しており、IP製品等のロイヤリティは含めておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は次の通りであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年増減率(%) (百万円) LSI事業   13,793   △6.8 AI事業   862   96.0 合計   14,656   △3.9 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 緑屋電気株式会社   9,499   62.3   6,771   46.2 加賀FEI株式会社 加賀電子株式会社   2,407 2,470   15.8 16.2   4,190 2,131   28.6 14.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載の通りであります。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については「3 事業等のリスク」に記載の通りであります。 上記の通り、現在の主力市場は「LSI事業」セグメントに含まれるパチンコ・パチスロ機市場であり、売上高の95%程度を同市場向けの製品で占めております。現在、同市場は遊技人口の減少傾向に加え、法改正の影響もあり先行き不透明な状況が続いております。今後安定的な収益を確保し持続的な成長を実現していくためには、同市場の規模が縮小した中でも安定的な収益を確保するためのビジネスモデルの再構築に加え、同市場以外の新規事業を早急に開拓していくことが重要であると考えております。 ③財政状態、キャッシュ・フローの分析 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 ④資本の財源及び資金の流動性についての分析 (資金需要) 当社グループは主にファブレスメーカーとして事業を展開しており、工場等の多額の設備投資を必要としないビジネスモデルを採用しております。現在の事業活動における資金需要の主なものは、販売費及び一般管理費に計上されるものであり、次世代製品の開発等にかかる研究開発費に加え、事業活動を支えるその他一般管理費等があります。当連結会計年度における販売費及び一般管理費の実績は3,044百万円となっております。 (財務政策) 現在の当社グループの収益構造はLSI事業セグメントに含まれるパチンコ・パチスロ機向け製品による収益が大半を占めており、当社グループの業績は当該市場環境の影響を強く受けるものと考えております。当社グループでは、事業ポートフォリオの多様化に取り組むなど、特定環境の影響を過度に受けないための施策に注力しておりますが、各期の業績のボラティリティが高くなる可能性も考慮し、全般として財務の健全性を保つことに比重を置いております。 当連結会計年度末における資金は、5,670百万円となっており、この資金は当連結会計年度末における連結貸借対照表上の現金及び預金残高4,170百万円と償還期限3ヶ月以内の合同運用による金銭信託1,500百万円で構成されております。当連結会計年度末における現金及び預金と有価証券の合計額に係る総資産構成比率は35%となっており、当連結会計年度末における資金残高は、財政状態の健全性を確保したうえで、機動的な経営活動及び積極的な研究開発活動を行うために当面必要と考えられる資金額として問題のない水準にあると分析しております。 ⑤経営上の目標の達成状況について 当社グループは、「ROE10%の達成」を事業活動の指標として採用しております。当連結会計年度における連結ROEは9.3%となっております。引き続き資本効率を意識した経営を推進することで、ROE10%を達成することを目標にさまざまな経営戦略を実行してまいります。 なお、中長期的な会社の経営戦略は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」に記載の通りであります。

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