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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

テラプローブ

6627 · Standard · 電気機器

半導体テスト受託の専門企業。ウエハテストとファイナルテストを一貫で請け負い、世界有数のOSATグループの一員として半導体製造の品質保証を支える。

概要

テラプローブは半導体のウエハテスト(前工程検査)とファイナルテスト(後工程検査)を受託する専門企業である。台湾の大手OSAT企業Powertech Technology Inc.(PTI)グループに属し、2025年12月期の売上高は417億円、営業利益89億円、営業利益率21.3%を達成した。本社は神奈川県横浜市、従業員1127名。主要顧客にルネサスエレクトロニクス、Annapurna Labs、ソシオネクストなどを持ち、ロジック製品のテストが売上の大半を占める。

半導体テスト受託の2本柱

テラプローブの事業は半導体製造工程における検査の受託である。前工程で行うウエハテストは、ウエハ上に形成された半導体チップの電気特性を、プローブカードと呼ばれる接続治具を用いてテスタで測定し、良品・不良品を判別する。後工程のファイナルテストは、パッケージング後の最終製品の機能検査と外観検査を含む。両工程とも顧客から支給されたテストプログラムを使用し、結果を提供する。2025年12月期の売上高のうち、ロジック製品が386億円(92.5%)、メモリ製品が31億円(7.5%)を占める。テスト効率の向上提案やプログラム開発受託も行い、顧客のコスト低減に貢献している。

日本と台湾を結ぶ生産体制

テラプローブの生産拠点は、日本の九州事業所(熊本県芦北町)と台湾新竹県の連結子会社TeraPower Technology Inc.(TPW)である。九州事業所は2006年に開設され、ロジック製品のウエハテストとファイナルテストを担当する。TPWは2008年にPTIとの合弁で設立され、台湾のウエハテスト需要に対応する。2018年には第2工場、2024年には第3工場が竣工し、生産能力を拡大している。2025年には九州事業所に新事務棟が竣工した。この日台2拠点体制により、顧客の多様なニーズに応えるとともに、地政学リスクへの分散を図っている。

主要顧客と依存度の変化

テラプローブの顧客は半導体メーカー、ファブレス企業など多岐にわたる。2025年12月期の販売実績では、ルネサスエレクトロニクスが99億円(23.9%)、Annapurna Labsが73億円(17.8%)、ソシオネクストが54億円(13.1%)と、上位3社で約55%を占める。前年同期と比較すると、ルネサスの構成比は35.8%から23.9%に低下した一方、Annapurna Labs(5.5%→17.8%)とソシオネクスト(7.6%→13.1%)が急増した。これはサーバー向け・AI関連製品の需要拡大とEV向け取引拡大を反映している。売上高全体は前年比12.5%増の417億円となり、成長を続けている。

PTIグループ内での位置づけ

テラプローブは2017年6月、公開買付けにより台湾のPowertech Technology Inc.(PTI)の連結子会社となった。PTIは世界有数のOSAT企業であり、テラプローブはそのグループ内で日本・台湾におけるテストサービスの一翼を担う。PTIグループとの連携により、後工程まで含めたターンキーサービスを提供可能である。2020年にはTPWがPTIからウエハテスト事業を譲り受け、グループ内の役割が明確化された。テラプローブは独立した上場企業(東京証券取引所スタンダード市場)として運営され、2025年12月期の総資産は1006億円、自己資本比率は40.2%である。

高い収益性と経営指標

テラプローブは高い収益性を目指し、売上高営業利益率20%台前半の安定的維持とROE・ROICの向上を経営目標に掲げる。2025年12月期の売上高営業利益率は21.3%(前期19.4%)、ROEは約5.6%(前期6.3%)、ROICは加重平均資本コスト(WACC)を上回る水準を維持している。営業利益は89億円で前年比28.0%増、経常利益は87億円(24.9%増)。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は34億円(4.0%減)と微減したが、これは前年の固定資産売却益の反動と法人税等の見直しによる。営業キャッシュ・フローは201億円と堅調で、設備投資に29.8億円を充当している。

業界の中での役割は半導体製造工程におけるテスト工程(前工程のウエハテストと後工程のファイナルテスト)を受託するOSAT(組み立て・検査受託)企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
417億円
営業利益
89億円
営業利益率
21.3%
純利益
34億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2017/3
事業売上構成比利益利益率
メモリ事業115億円61.2%
システムLSI事業73億円38.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01半導体製造(ロジック、マイコン、イメージセンサ、アナログ、メモリ等)主力

国内外の半導体メーカーやファブレス企業から、ロジック、マイコン、イメージセンサ、アナログ、メモリなどの半導体製品のウエハテストとファイナルテストを受託。顧客から支給されたテストプログラムを用いて電気的特性を検査し、良品・不良品の判別結果を提供する。製品ごとに異なるテスト機器や環境への対応力が求められる。

世界有数のOSAT企業であるPTIグループの一員

主な製品・サービス2
ウエハテスト受託サービス
ダイシング前のウエハ状態で半導体チップの電気特性を検査し、良否を判定するサービス。プローブカードやテスタ、プローバを用いて、パッドにプローブを接触させて回路の機能を検証する。
ファイナルテスト受託サービス
パッケージング後の半導体デバイスに対して、設計通りの機能を果たすか電気的に検査し、さらに外観異常の有無も検査するサービス。

製品と技術

ウエハテスト:プローブカードによる電気特性検査

テラプローブの主力サービスであるウエハテストは、ダイシング前のウエハ状態で半導体チップの電気特性を検査する工程である。検査にはプローブカードと呼ばれる専用の接続治具を用いる。プローブカードは、ウエハ上のチップのパッド(電極)に微細な探針(プローブ)を接触させ、テスタとチップを電気的に接続する。テスタはテストプログラムに基づき直流・交流特性や機能を検査し、良品・不良品を判別する。プローバと呼ばれる装置がウエハを1枚ずつ搬送し、位置を合わせながらプローブを接触させる。製品ごとにパッド配置が異なるため、専用のプローブカードが必要であり、テラプローブはその設計も受託している。

ファイナルテスト:パッケージ製品の最終保証

ファイナルテストは半導体チップがパッケージングされた後に行われる最終検査である。パッケージ状態で設計通りの機能を発揮するかどうかを確認する機能試験に加え、外観異常の有無を検査するパッケージ外観検査を含む。この工程により、出荷前の製品品質を保証する。テラプローブはロジック、マイコン、イメージセンサ、アナログ、メモリなど多様なデバイスのファイナルテストに対応しており、九州事業所で主に実施している。テストプログラムは顧客から支給されることが一般的だが、テラプローブがプログラム開発を受託する場合もある。

付加価値サービス:テスト効率化とターンキーソリューション

テラプローブはテスト受託に加え、蓄積したノウハウを活かした付加価値サービスを提供する。プログラム開発やプローブカード設計の受託、デバイス評価から量産までの一貫サポート、テスト効率向上の提案などである。これらのサービスは顧客のテストコスト低減に貢献する。さらに、PTIグループとの連携により、ウエハテストから後工程(組立・最終テスト)までを含むターンキーサービスを提供可能であり、顧客にワンストップのソリューションを提供している。2025年12月期の売上高417億円のうち、付加価値サービスの構成比は明示されていないが、技術力と柔軟性が差別化要因となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 半導体製造(ロジック、マイコン、イメージセンサ、アナログ、メモリ等)世界有数のOSAT企業であるPTIグループの一員

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

半導体関連で高収益、売上417億円へ成長

電気機器業界に属し、同業他社(キオクシア、日清紡、イビデン等)と比較して、売上高は371億円(2024年12月期)で中規模。営業利益率18.6%と高水準で、2025年12月期は21.34%に上昇予想。売上成長率は4.8%と緩やかだが、利益率の改善が進む。半導体関連の需要を背景に、安定した収益基盤を構築。一方で、キオクシアなどの大手と比べ規模では劣る。

強み

  • 18.6%→21.34%と改善傾向で、収益性で同業をリード。
  • 毎期5%前後の増収を達成し、堅調な事業展開。
  • 半導体需要の拡大が追い風となり、受注増が期待。
  • 高収益により、研究開発や設備投資への資金余力がある。

課題

  • キオクシアやイビデンなど大手との規模差が課題。
  • 半導体市場のサイクルに業績が左右されるリスク。
  • 売上成長率が5%未満と低く、大幅な拡大は見込みにくい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

電気機器の時価総額近傍。太字がテラプローブ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16727ワコム1,137億円11.9倍
26947図研1,092億円19.4倍
36617東光高岳1,087億円16.2倍
47965象印マホービン1,053億円15.1倍
56929日本セラミック1,017億円14.5倍
66627テラプローブ995億円20.4倍
76946日本アビオニクス952億円22.4倍
86961エンプラス939億円16.6倍
96859エスペック912億円14.2倍
106800ヨコオ892億円22.5倍
116855日本電子材料886億円14.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 33件

エルピーダメモリ向け事業として2005年設立

2005年8月、東京都中央区に資本金1000万円でテラプローブが設立された。設立直後の2005年9月、エルピーダメモリ(現マイクロンメモリジャパン)、Kingston Technology Japan、Powertech Technology Inc.、アドバンテストを割当先とする第三者割当増資を実施し、資本金は56億円に急増した。同年10月、広島事業所でDRAMのウエハテスト事業を開始、同時に相模原市に開発センターを開設しテスト技術の開発受託を始めた。2006年には九州事業所を開設し、ロジック製品のファイナルテストとウエハテストに進出した。2007年3月には本社を横浜市に移転し、広島エルピーダメモリからウエハテスト設備を承継した。

台湾進出とエルピーダグループへの編入

2008年8月、テラプローブは台湾新竹縣にPowertech Technology Inc.との合弁で連結子会社TeraPower Technology Inc.(TPW)を設立し、台湾における事業拡大の足がかりを得た。2009年3月、エルピーダメモリの連結子会社となり、経営基盤を強化。2010年12月には東京証券取引所マザーズに上場した。しかし上場と同時にエルピーダの持株比率が低下し、テラプローブは持分法適用会社となった。2011年10月、カシオ計算機から株式会社テラミクロスの全株式を取得し、ウエハレベルパッケージ(WLP)受託事業を開始。2013年10月にはテラミクロスを吸収合併し、青梅事業所とした。

事業再編とPTIグループ入り

2016年、テラプローブは青梅事業所のWLP関連事業を会社分割で青梅エレクトロニクス株式会社に承継し、その全株式をアオイ電子に譲渡。これによりWLP事業から撤退し、テストサービスに集中した。同年、会津富士通セミコンダクターとの合弁会社(出資35%)が事業開始。2017年2月にはその出資比率を100%に引き上げ、連結子会社化しテラプローブ会津に改称した。2017年6月、Powertech Technology Inc.による公開買付けが成立し、テラプローブはPTIの連結子会社となった。2018年5月にはマイクロンメモリジャパン向け半導体テストサービス事業をマイクロンジャパンへ譲渡し、顧客ポートフォリオを再編した。

生産拡大と拠点統合を進めた2020年代

2020年10月、TPWがPTIからウエハテスト事業を譲り受け、台湾でのテスト能力を拡充。2021年5月に東京証券取引所マザーズから市場第二部へ市場変更し、2022年4月の市場区分見直しによりスタンダード市場に移行した。2022年7月にはテラプローブ会津を吸収合併し、国内拠点を集約。2024年10月にはTPWの第3工場が竣工し、台湾の生産能力が一段と向上した。2025年1月には九州事業所に新事務棟が完成し、国内拠点の機能を強化した。売上高は2021年12月期の259億円から2025年12月期には417億円へと拡大し、営業利益率も20%前後で推移している。

年表33件を開く

2000年代

  • 2005年8月創業東京都中央区に当社設立。資本金1,000万円。
  • 2005年9月エルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)、Kingston Technology Japan, LLC、Powertech Technology Inc.及び株式会社アドバンテストを割当先とする第三者割当増資を実施。新資本金56億円。
  • 2005年10月広島事業所(広島県東広島市)にてDRAM (注1)のウエハテスト事業(注2)を開始。開発センター(神奈川県相模原市中央区)にてテスト技術等の開発受託事業を開始。
  • 2006年5月広島事業所にてエルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)以外のウエハテスト事業を開始。
  • 2006年6月広島事業所にてISO9001(品質マネジメントシステム)の認証取得。熊本県葦北郡芦北町に九州事業所用地及び建物取得。
  • 2006年9月九州事業所を開設。ロジック製品のファイナルテスト事業(注2)を開始。
  • 2006年11月九州事業所にてロジック製品のウエハテスト事業を開始。
  • 2007年1月九州事業所にてISO9001(品質マネジメントシステム)の認証取得。
  • 2007年3月神奈川県横浜市港北区に本社・開発センターを移転。吸収分割により広島エルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)からウエハテスト事業に関する設備・装置等を承継。新資本金96億円。
  • 2007年4月DRAM以外の半導体受託拡大を目指し、九州事業所にB棟竣工。
  • 2007年9月九州事業所B棟操業開始。
  • 2007年12月ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得。 ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証取得。
  • 2008年8月台湾新竹縣に、台湾における事業拡大を目的として、Powertech Technology Inc.と合弁で連結子会社TeraPower Technology Inc.を設立。
  • 2009年3月エルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)の連結子会社となる。

2010年代

  • 2010年12月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場。エルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)の持株比率低下により持分法適用会社となる。
  • 2011年10月カシオ計算機株式会社より株式会社テラミクロスの全株式を取得、連結子会社として、ウエハレベルパッケージ(WLP)の受託を開始。
  • 2012年3月OHS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)の認証取得(2021年1月にISO45001の認証に移行)。
  • 2013年10月M&A株式会社テラミクロスを吸収合併し、青梅事業所(現青梅エレクトロニクス株式会社)とする。
  • 2014年6月本社・開発センター及び九州事業所にてISO/TS16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の認証取得(2018年5月にIATF16949の認証に移行)。
  • 2016年1月会津富士通セミコンダクター株式会社との合弁会社である会津富士通セミコンダクタープローブが事業を開始(出資比率35%)。
  • 2016年4月青梅事業所のウエハレベルパッケージに関する事業を、会社分割により青梅エレクトロニクス株式会社に承継し、同社の全株式をアオイ電子株式会社へ譲渡。
  • 2017年2月M&A会津富士通セミコンダクタープローブ株式会社への出資比率を100%に変更、連結子会社化し、株式会社テラプローブ会津に改称。
  • 2017年6月公開買付けにより、Powertech Technology Inc.の連結子会社となる。
  • 2018年3月TeraPower Technology Inc.第2工場竣工。
  • 2018年5月マイクロンメモリ ジャパン株式会社向け半導体テストサービス事業を、マイクロンジャパン株式会社へ譲渡。本社・開発センター及び九州事業所にてIATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の認証取得。
  • 2018年6月M&A広島事業所を九州事業所に統合。

2020年代

  • 2020年10月TeraPower Technology Inc.が、Powertech Technology Inc.から、ウエハテスト事業を譲受。
  • 2021年1月本社・開発センター及び九州事業所にてISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)の認証取得。
  • 2021年5月東京証券取引所マザーズから同取引所市場第二部へ市場変更。
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第二部から同取引所スタンダード市場へ移行。
  • 2022年7月M&A株式会社テラプローブ会津を吸収合併。
  • 2024年10月TeraPower Technology Inc.第3工場竣工。
  • 2025年1月九州事業所新事務棟竣工。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高営業利益率20%台前半の水準を安定的に維持するとともに、さらなる向上
  • ROE株主資本コストを上回る水準を維持
  • ROICWACCを上回る水準を維持

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    AI・先端デバイス向け集中投資

    生成AIやデータセンター向け半導体の需要拡大を成長機会と捉え、高付加価値領域への積極投資とビジネス獲得を推進する。需要動向を的確に把握し、必要に応じた設備投資で安定かつ柔軟な生産体制を構築する。

  2. 02

    日台連携による生産体制最適化

    日本と台湾の両拠点で生産体制を最適化し、地政学リスクに対応したサプライチェーン再編の流れを捉え、テスト関連の付加価値サービスを提供して新たな需要を取り込む。国内半導体投資拡大の波を確実に捉え、国内需要の獲得を進める。

  3. 03

    スマートファクトリー化と品質向上

    オペレーション自動化、データ活用、AI技術の全社導入によりスマートファクトリー化を推進。設備稼働状況やテストデータの可視化・分析で歩留まり改善、リードタイム短縮、設備停止時間低減を実現し、高品質・高効率な生産を目指す。

  4. 04

    技術者育成と人材基盤強化

    半導体業界の人材不足に対応するため、計画的な教育プログラム拡充や若手エンジニアの早期戦力化を進める。多様な人材が能力を発揮できる職場環境を整備し、社内外の知見やリソースを活用して人材基盤を強化する。

  5. 05

    ESG推進とサステナビリティ

    環境負荷低減のため省エネルギー・省資源活動を継続し、行動指針に基づき環境保全、社会貢献、人権尊重に取り組む。ガバナンス強化により持続可能な企業運営を実現する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,127人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は638万円で、9期前と比べて+0.9%平均年齢は41.2歳、平均勤続年数は7.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年12月835
2017年3月718
2018年12月797
2019年12月63241.67.6776
2020年12月61442.68.1899
2021年12月62044.48.81,014
2022年12月70443.88.31,008
2023年12月63943.68.01,010
2024年12月67442.08.01,042662
2025年12月63841.27.91,127790

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率42.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)67.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社3(国内 1 / 海外 2、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
本社・工場 — 台湾新竹縣516億円
九州事業所 — 熊本県葦北郡芦北町179億円
本社・開発センター — 神奈川県横浜市港北区14百万円
主な関係会社
  • 海外
    Powertech Technology Inc.(注)2
    台湾新竹縣湖口郷 · その他の関係会社
    議決権11.8%
  • 国内
    力成科技日本合同会社
    東京都港区 · その他の関係会社
    議決権48.9%
  • 海外
    TeraPower Technology Inc. (注)3、4
    台湾新竹縣湖口郷 · 連結子会社
    議決権51.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は417億円営業利益89億円前期と比べると増収増益で、売上が+12.4%、利益が+29.0%。

売上高
+12.4%
417億円
営業利益
+29.0%
89億円
純利益
-2.9%
34億円
営業利益率
21.3%
前期比 +2.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高591億円417億円
営業利益163億円89億円
純利益60億円34億円
1株あたり配当¥110

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は273億円、営業利益は72億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+43.7%、営業利益は+94.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q821720.711
2023年2Q871618.48
2023年3Q911920.910
2023年4Q9412
2024年1Q891719.19
2024年2Q1002121.09
2024年4Q1823117.017
2025年2Q1903719.513
2025年4Q2275222.921
2026年2Q2737226.427

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は213億円から417億円へ2.0倍に増えた。直近期の営業利益率は21.3%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
株式会社テラミクロスを吸収合併し、青梅事業所(現青梅エレクトロニクス株式会社)とする。
2013年3月2135
2014年3月21781
2015年3月21313−5
2016年3月228265
会津富士通セミコンダクタープローブ株式会社への出資比率を100%に変更、連結子会社化し、株式会社テラプローブ会津に改称。
2017年3月1892512
2017年12月180183
広島事業所を九州事業所に統合。
2018年12月2171510
2019年12月169−4−2
2020年12月18322
2021年12月2594118
株式会社テラプローブ会津を吸収合併。
2022年12月3327331
2023年12月3547441
TeraPower Technology Inc.第3工場竣工。
2024年12月371697018.635
2025年12月417898821.334

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高417億円のうち、営業利益として残るのは89億円21.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は34億円、売上の8.2%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金71.7%299億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金7.0%29億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益21.3%89億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
28.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+14.5pt
21.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.2pt
8.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.6pt
8.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが201億円、投資CFが−287億円で、差し引きのフリーCFは−86億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は122億円で、売上の3.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月75−29−434660
2014年3月82−37−284579
2015年3月62−66−8−469
2016年3月66−718−571
2017年3月66−11776−5195
2017年12月70−12245−5289
2018年12月85−13771−52107
2019年12月59−48−321186
2020年12月97−54−3043100
2021年12月114−97−2017101
2022年12月170−122−448146
2023年12月183−147−963691
2024年12月175−146−362987
2025年12月201−287118−86122

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は1,006億円。このうち返さなくてよい自己資本が599億円で、自己資本比率は40.2%(業種中央値61.0%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月35522213356.6
2014年3月33522710860.5
2015年3月35323611757.7
2016年3月35823712157.0
2017年3月46327219147.4
2017年12月54229225041.5
2018年12月62830931937.0
2019年12月56930326640.2
2020年12月54731023742.5
2021年12月63036626441.6
2022年12月72342230140.9
2023年12月69449020449.1
2024年12月75453921449.6
2025年12月1,00659940640.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
144億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
168億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
406億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
87
/ 100
安定性自己資本比率27 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率224社中14位あたり、逆に低いのは配当利回り224社中200位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
8.6%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
21.3%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
40.2%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
12.4%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.0%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥10,720で、1年前と比べて+133.6%過去52週の値幅のなかでは59%の位置にある。

¥10,720-3.7%1ヶ月-4.5%1年+133.6%時価総額995億円
過去52週の値幅
安値¥4,510高値¥14,960

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.4倍
PER (会社予想)81.3倍
PBR4.42倍
配当利回り1.03%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で約9.6%下落し10230円。25日線11242円を下回り、75日線11541円も割り込む。52週高値14960円からは約32%下落。8月14日12840円をピークに下落基調、200日線8983円は依然上。出来高は8月17日41万株と増加傾向、調整長期化の懸念。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 50/100)

PERは28.61倍で業界平均28.27倍とほぼ同水準。PBRは4.36倍と業界平均2.12倍を大きく上回り割高だが、ROE8.6%は業界並み。無配だが配当性向79.2%と高い。収益は緩やかに成長しており、バリュエーションは業界平均並み。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.4倍30.8倍
PER (予想)81.3倍
PBR4.42倍2.58倍
ROE8.6%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

半導体検査装置向けで好調な業績と高い株価上昇が続く。強気派はAI・半導体需要拡大による継続的な成長と高い営業利益率を評価。弱気派は過大な株価バリュエーションと半導体市況の周期性リスク、競合の台頭を指摘する。

プラスに働く材料7
  • 高成長・高収益

    売上・利益ともに増加、営業利益率20%超。

  • 半導体需要追い風

    AI向け半導体投資拡大で検査需要増加。

  • 技術優位性

    プローブカードで高いシェアと顧客基盤。

  • 営業利益89億と過去最高、営業益率21%に改善FY2025実績影響

    FY2025営業利益89億円(前期比+20億円)、営業利益率21.34%。

  • 売上高417億、3期連続増収通年影響

    売上高354億→371億→417億と拡大。

  • 半導体関連需要の増加追い風継続影響

    半導体テスト向けプローブカード需要拡大で受注増。

  • PER28.6倍でも成長期待で割高感薄れる継続影響

    PER28.6倍だが営業利益成長率22%超でバリュエーションに一定の合理性。

マイナスに働く材料7
  • 高バリュエーション

    PER28.6倍で成長率を考慮しても割高感。

  • 半導体市況リスク

    業績が半導体サイクルに左右されやすい。

  • 競合激化

    海外メーカーの参入で価格競争が激化。

  • 純利益34億と前期から減少FY2025実績影響

    FY2025純利益34億円、前期35億から微減。

  • PBR4.36倍とバリュエーション高水準継続影響

    PBR4.36倍はROE8.6%を考慮すると割高。

  • 無配当で株主還元不足継続影響

    配当利回り0%で株主への直接還元なし。

  • 半導体市況低迷リスク不定影響

    半導体需要減少で受注減、営業利益が大きく変動リスク。

次の決算で確かめる点
売上高成長率
需要動向と市場拡大を確認。
営業利益率
競争下での収益力維持。
受注残高
将来の売上を予測する先行指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり110で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは1.03%。

年間配当
¥110
1株あたり
配当利回り
1.03%
いまの株価に対して
配当性向
79.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2021年12月1729.4
2022年12月54217.629.4
2023年12月110103.736.3
2024年12月1100.038.0
2025年12月1100.079.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥110

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ3,138人。区分でいちばん多いのは事業法人48.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が55.8%を占め、残る44.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
事業法人48.348.448.248.349.248.2
外国法人14.420.621.123.521.424.1
個人・その他30.822.622.117.922.116.6
金融機関2.03.63.77.83.17.5
証券会社4.54.84.82.54.13.4
自己株式2.02.02.02.02.02.0
外国人個人0.00.00.10.00.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01力成科技日本合同会社47.84
02POWERTECH TECHNOLOGY INC.(常任代理人 藤本 欣伸)11.60
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.04
04BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2.54
05日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2.00
06日色 隆善1.04
07MORGAN STANLEY & CO. LLC(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)0.99
08野村證券株式会社0.89
09INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)0.88
10高橋 聡貴0.88

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+587%、1株純資産は14期で+105%。直近期のROEは8.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月542,1662.518.2
2014年3月72,1860.3165.7
2015年3月−512,194
2016年3月502,2002.315.8
2017年3月1342,3675.911.7
2017年12月362,4261.534.2
2018年12月1122,5014.56.0
2019年12月−272,518
2020年12月262,5561.027.2
2021年12月1972,8797.310.529.4
2022年12月3453,25111.24.729.4
2023年12月4503,75112.914.636.3
2024年12月3864,1129.87.538.0
2025年12月3704,4498.617.079.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2025/12期の役員報酬は総額147百万円。

氏名役職年齢保有株数
横山毅取締役591,200
黒木陽一取締役56400
蔡篤恭取締役(非常勤)指名委員75
謝永達取締役(非常勤)報酬委員68
沈俊宏取締役(非常勤)監査委員60
岩間耕二取締役(非常勤)指名委員 報酬委員75
森直樹取締役(非常勤)指名委員 監査委員55
河野通有取締役(非常勤)監査委員 報酬委員69
中川雅幸執行役CFO59
池内貴之執行役59
池田実成執行役59
原田啓明執行役56

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
執行役6674711519
社外取締役320207
取締役(社内)612122

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,597字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 世界有数のOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)企業であるPowertech Technology Inc.(以下「PTI」といいます。)グループの一員である当社グループは、当社(株式会社テラプローブ)及び海外連結子会社(TeraPower Technology Inc. 以下「TPW」といいます。)により構成されており、半導体製造工程におけるウエハテスト及びファイナルテスト受託を主たる業務としております。 一般的に半導体製造工程は、ウエハ(*1)上に半導体チップを作り込む前工程(*2)と、半導体チップを組み立ててパッケージングする後工程(*3)に分類されます。この前工程で行う検査をウエハテストといい、後工程で行う検査をファイナルテストといいます。当社グループでは、どちらのテスト工程も受託しております。 ウエハテストとは、ダイシング(*4)前のウエハ状態で、ウエハ上に作り込まれた半導体チップの電気特性を検査し、良品・不良品の判別を行うものです。具体的には、回路が作り込まれたウエハ上の半導体チップにあるパッド(*5)の一つ一つに、プローブと呼ばれる細い探針を当てて電気信号を流し、半導体回路が設計どおりに機能しているかをテスタ(*6)、プローバ(*7)等の装置を用いて電気的に検査します。 さらに当社は、蓄積したノウハウを利用した、プログラム開発やプローブカード(*8)設計の受託、デバイスの評価から量産までの一貫サポート、及びテスト効率向上の提案によって、顧客のウエハテストのコスト低減に貢献しております。 ファイナルテストには、組立終了後のパッケージ状態で設計どおりに機能するかどうかの検査のほか、最終製品の外観異常の有無を検査するパッケージ外観検査などを含みます。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 当社グループの事業は、国内外の半導体メーカー、ファブレス等からロジック、マイコン(*9)、イメージセンサ(*10)、アナログ(*11)、メモリなどの半導体製品のウエハテスト、ファイナルテストを受託しており、これらの業務を九州事業所及びTPWにて行っています。これらのテストでは、一般的に、顧客から支給されたテストプログラムを使用して検査し、半導体の特性について、良品・不良品の判別を行ったうえで、その結果を顧客に提供することで業務が完了します。製品ごとに必要となるテスト機器やテスト環境が異なるため、顧客の多様なニーズに対応していく技術力と柔軟性が求められております。また、当社グループは、PTIやその他OSAT企業との連携により、後工程まで含めたターンキーサービスによるソリューションも提供しています。 [半導体製造工程] (注) 上記工程図内のテスト工程(6~8、10~12)は、当社で受託しているロジック製品のテスト工程の一例を記載しております。 (※) 6、11はいずれか一方を実施。 以上に述べた事項を事業系統図に示すと次のとおりです。 [事業系統図] 2025年12月31日現在 (注) 上記事業系統図内の「取引関係」と「モノの動き」とには、様々な組み合わせの形があります。 用語解説 (*1)ウエハ:ウエハは単結晶シリコンの塊(インゴット)から薄く切り出された円盤状のものの表面を研磨した薄い板で、半導体チップを製造するための直接材料となるものです。このウエハ上にトランジスタ、キャパシタ(電荷を蓄える部品:コンデンサ)、配線などを作り込み、電子回路を形成します。 直径は200mm(8インチ)、300mm(12インチ)が一般的で、大口径化するにつれウエハ1枚当たりから取れる半導体チップ数が多くなりコストダウンにつながります。半導体チップ面積が同じであれば、300mmウエハは200mmウエハの2倍程度のチップの生産が可能です。 (*2)前工程:一般的に半導体製造工程のうち、ウエハ上に半導体チップを作り込み、ウエハ状態で検査し、良品・不良品の判別をするまでの工程を指します。 (*3)後工程:一般的に半導体製造工程のうち、前工程以降の半導体チップをパッケージングし、個々の半導体デバイスを検査し、不良品を除去するまでの工程を指します。 (*4)ダイシング:ウエハ上に作られた半導体チップを、ダイヤモンド刃のカッターなどで個々の半導体チップに切り離すことを指します。 (*5)パッド:半導体チップ上に形成された端子(電極)を指します。この端子に探針(プローブ)を当て、半導体の電気特性を測定します。 (*6)テスタ:半導体の電気特性を検査するための装置です。テストプログラムに基づき、直流、交流特性並びに機能について検査を行います。 (*7)プローバ:プローブカードを装着し、テスタに接続して使用します。ウエハを1枚ずつ出し入れし、ウエハを移動しながら半導体チップのパッドにプローブを接触させる装置です。 (*8)プローブカード:ウエハテストにおいて、半導体チップの電気的検査をするために用いられる接続治具(探針)です。半導体チップのパッド(電極)とテスタとを接続する役割を持ち、パッドに探針(プローブ)を接触させることにより、半導体チップの電気的検査を行い、良否判定をします。 半導体チップのパッド位置に合わせてプローブの配置も変わるため、製品毎に専用のプローブカードが必要となります。 (*9)マイコン:家電製品や電子機器の制御などに使われる、一つの半導体チップにコンピュータシステム全体を集積した半導体で、パソコンなどに内蔵されるマイクロプロセッサに比べ機能はシンプルで性能も低いが、安価でシステム全体の基板面積や部品点数、消費電力を少なく抑えることができます。 (*10)イメージセンサ:画像を電気信号に変換する半導体素子を指します。スマートフォンやデジタルカメラなどに広く使用されています。CCD、CMOSなど構造によりいくつかの種類があります。 (*11)アナログ:無線通信用半導体や電源制御用半導体、アナログデータをデジタルデータに変換するコンバータなど多くの種類があります。
経営方針・対処すべき課題3,141字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 (1) 会社経営の基本方針 当社グループは、「常に、チャレンジ精神と誇りをもってビジネスに取り組み、技術を磨き、生産の効率化を進め、世界中のお客様が心から満足し信頼できるパートナーとして、新たな価値創造に貢献する」ことを経営理念として掲げ、半導体のテストサービスを提供しております。 半導体市場は、今後も生成AI及びデータセンター向けを中心に堅調な需要が続くと見込まれており、その影響が周辺デバイスにも波及することで、市場全体の拡大が進むものと想定しております。これに伴い、製造プロセスの高度化・複雑化が進展し、高度なテスト技術及び高付加価値なテストソリューションの重要性が一層高まっています。 このような事業環境の下、当社グループは、最先端テクノロジーを積極的に取り込み、半導体テスト技術の高度化と生産性向上を同時に追求することで、付加価値の向上を図り、日本及び台湾において、世界中のお客様に対し、多様なテストソリューションを提供してまいります。これにより、お客様の事業に継続的に貢献するとともに、従業員が成長できる企業グループを目指し、ビジョンとして、「テクノロジーの進化とともに、日本、台湾から世界中へテストソリューションを届け、お客様と従業員が成長し続ける会社を目指す」を掲げております。 この経営理念とビジョンの下、当社グループは、AI及び先端デバイスを中心とする成長分野への積極投資や日台両拠点における生産体制の最適化、スマートファクトリー化の推進といった重点施策に取り組み、成長機会の確実な取り込みと事業基盤の強化を進めてまいります。 また、当社グループは、行動規範である「Tera Probe Code of Conduct」に、サステナビリティ、人的資本及び知的財産に関する基本方針を定め、設備運用の効率化を通じた環境負荷低減など、SDGsへの取り組みを推進しております。 さらに、従業員の成長とワーク・ライフ・バランスの実現が持続的成長の基盤であるとの認識の下、人材の維持・育成を重視し、人事評価制度の高度化や技術者育成への投資拡充を進めております。ワーク・ライフ・バランスに関する取り組みについては、熊本県「ブライト企業」及び横浜市「よこはまグッドバランス賞」の認定を受けており、引き続き、働きやすい職場環境づくりに取り組んでまいります。 当社グループは、創業以来培ってきた高度な半導体テスト技術を通じて、社会のあらゆる場面で使用される半導体製品の品質と信頼性を支え、安全で快適な社会の実現に貢献してまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、高い収益性の確保と企業価値の向上を目指しており、その指標として売上高営業利益率と自己資本利益率(ROE)を重視しております。さらに、限られた経営資源を有効に活用し、資本効率の向上を図るため、投下資本利益率(ROIC)も重要な経営指標として位置付けております。 売上高営業利益率については、20%台前半の水準を安定的に維持するとともに、さらなる向上を図ってまいります。ROEについては株主資本コスト、ROICについては加重平均資本コスト(WACC)をそれぞれ上回る水準を維持することを目標としております。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき課題等 当社グループが属する半導体市場は、AI向け半導体を中心とした需要拡大を背景に、市場規模が一段と拡大しており、世界的に半導体生産能力の増強が進んでおります。 一方で、地政学リスクを背景としたサプライチェーン再編の動きは継続しており、生産拠点の多元化が進展しております。このような状況のもと、日本においても生産能力の拡充や先端半導体の生産基盤整備が進み、国内半導体市場のさらなる拡大が期待されております。 こうしたデバイスの微細化及び実装技術の進化が進む中、製品品質や信頼性を確保するためのテスト工程の重要性は一層高まっており、テストサービスに対する顧客の要求も多様化しております。 これらの事業環境を踏まえ、当社グループは、顧客の幅広いニーズに迅速かつ的確に応える体制を整備するとともに、品質・技術力の向上及び生産能力の強化を通じて顧客との信頼関係を一層深化させ、企業価値の向上を図るため、以下の①から④を特に優先的に対処すべき課題として取り組んでまいります。 ① 業績の向上 当社グループは、AI及び先端デバイス分野を中心とした高付加価値領域における需要拡大を重要な成長機会と捉え、これらの分野におけるビジネス獲得を積極的に進めております。 また、顧客の需要動向を的確に把握しつつ、必要に応じた設備投資を継続的に実施することで、安定性と柔軟性を兼ね備えた生産体制の構築に取り組んでおります。 さらに、地政学リスクを背景としたサプライチェーン再編の動きに対応し、テストに関連する付加価値サービスの提供を通じて新たな需要の取り込みを図るとともに、日本国内における半導体投資拡大の流れを確実に捉え、国内需要の着実な獲得を進めております。 これらの施策により、継続的かつ安定的な業績の向上を目指してまいります。 ② 生産性・品質の向上 当社グループは、スマートファクトリー化を推進し、オペレーションの自動化、データ活用、AI技術の導入を全社的に進めることで、生産能力の最大化と高品質かつ高効率な生産環境の構築に取り組んでおります。 これにより、設備稼働状況やテストデータの可視化・分析を通じて、歩留まりの改善、リードタイムの短縮、設備停止時間の低減等を実現し、生産活動の高度化を図っております。 さらに、高度な信頼性と迅速な対応が求められる先端製品分野や車載分野においても、先端技術を駆使したプロセス管理と品質保証体制の強化により、安定した品質と高い生産効率を両立させ、持続的な競争力の強化に取り組んでまいります。 ③ 人材の確保・育成 半導体業界における人材不足が続く中、当社グループでは、エンジニアを中心とした専門人材の確保及び育成を、成長戦略を支える重要課題と位置づけております。 この課題に対応するため、計画的な教育プログラムの拡充や若手エンジニアの早期戦力化を進めるとともに、多様な人材が能力を最大限に発揮できる職場環境の整備を行っております。 また、業界全体で進められている人材育成の取り組みとも連携し、社内外の知見やリソースを活用することで、人材基盤の強化を図っております。 これらの取り組みを通じて、人材の定着を促進しつつ、将来を見据えた人材育成を継続してまいります。 ④ 環境・社会・ガバナンス(ESG)への取り組み 半導体関連企業として、環境負荷の低減や責任あるサプライチェーンの構築は不可欠な課題であります。当社グループは、省エネルギー及び省資源活動を継続し、事業活動に伴う環境影響の低減に努めております。 また、当社グループの行動指針である「Tera Probe Code of Conduct」において、ESGに関する基本的な姿勢を定め、環境保全、社会貢献、人権尊重などへの取り組みを進めるとともに、ガバナンスの強化を通じて、持続可能な企業運営の実現を目指しております。 今後も、社会の信頼に応える企業として、ESGの各分野における取り組みを着実に推進してまいります。
事業等のリスク5,456字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、各リスクが顕在化する可能性の程度及びその影響額につきましては、合理的な想定は困難ですが、当社グループは、これらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努めており、その対応策は以下に記載のとおりです。 なお、以下に記載した事項は、当社グループのすべてのリスクを網羅するものではありません。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 主に外部環境に由来するリスク ① 経済状況・市場環境について 当社グループが業務を受託する半導体製品は、スマートフォンなどのモバイル機器やPC、デジタル家電、車載用途、並びにAI関連機器など幅広い分野で使用されております。これらの最終製品の市場動向、顧客の生産動向、同業他社との競争、貿易摩擦、為替相場の変動といった当社グループを取り巻く経済状況の変化は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループは、今後も需要拡大が見込まれるAIや先端デバイスのビジネス獲得に積極的に取り組み、保有設備の安定稼働のさらなる向上を目指してまいります。また、スマートファクトリー化の推進やAI技術の活用を通じて、生産性の向上、業務の効率化及び費用削減に継続して取り組んでまいります。 ② 資金について 当社グループの事業は、多額の設備投資を必要とする構造にあり、事業拡大に向けて継続的な設備投資を見込んでおります。また、設備投資に加え、借入金の返済やM&Aに係る資金需要が生じる可能性もあります。これらの資金需要に対し、経済環境の急激な変動等により必要な資金を確保できない場合や、資金調達コストが上昇した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。現時点では当該リスクが顕在化する可能性は低いと認識しておりますが、引き続き一定水準の手元資金を維持するとともに、投資判断の慎重化を通じて財務の健全性確保に努めてまいります。 ③ 技術革新の影響について 当社グループの属する半導体業界は、技術革新の速度が非常に速く、製品の高機能化や用途の多様化が急激に進展するという特徴があります。このため、新たな技術開発や製品仕様の変化がなされた場合、当社グループの保有する設備や技術が陳腐化する可能性があり、その場合、設備の処分や新規投資に伴う費用が発生するなど、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループでは、技術動向の的確な把握に努めるとともに、事業戦略に即した設備投資及び技術開発を推進してまいります。 ④ 自然災害等について 当社グループの事業拠点は、主に神奈川県横浜市港北区、熊本県葦北郡芦北町及び台湾新竹縣湖口郷に立地しており、当地及びその周辺で地震、台風等の自然災害、事故、感染症の流行、又はその他当社グループがコントロールできない事象が発生した場合、操業の停止等様々な損害を受け、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループはBCM(事業継続マネジメント)活動に取り組んで損害の影響軽減に努めており、さらに損害保険にも加入しております。しかしながら、考えうる全ての損失について保険に加入しているわけではなく、当社グループの受ける損失の全てが保険により補填される保証はありません。なお、各事業拠点において、近年発生した地震、台風等の自然災害によって受けた被害は、一時的及び限定的なものです。 (2) 主に事業運営に由来するリスク ① 特定顧客への依存について 当社グループが業務を受託している大手顧客のいずれかが、当社グループへのテスト業務の委託等を大きく減少させた場合、又は何らかの理由により顧客の事業環境に大きな変化が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループは、顧客の多様化及び新規顧客の開拓に取り組んでおります。また、スマートファクトリー化やAI技術の活用を通じて生産性と品質の向上を図り、市場競争力の強化に努めております。さらに、先端製品分野及び車載分野におけるプロセス管理と品質保証体制の高度化を進めるとともに、単なるテスト受託にとどまらない高度な技術的ソリューションを提供することで付加価値を高め、顧客との中長期的な取引関係の維持・深化並びに継続的な受注の確保につなげてまいります。 ② 海外事業について 当社グループは、台湾に拠点を有する連結子会社TPWの売上高が、グループ全体の約75%を占めております。台湾は世界的な半導体生産の中心地であり、顧客の自社工場や生産委託先も多数所在しております。そのため、世界的な保護主義の進展に伴う顧客の生産体制の見直し、地域紛争の発生、政治経済情勢の悪化、法令・規制の変更、治安の悪化等が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループでは、TPWとの緊密な連携のもと、現地の政治経済動向や法制度改正等に関する情報の収集及び共有に努めております。また、事業継続マネジメント(BCM)の一環として、グループ内におけるテストプラットフォームの共通化を推進し、TPWにおいて生産停止等の事態が生じた場合であっても、優先度に応じて九州事業所にて受託可能な体制を整備しております。 ③ 減価償却費及び固定資産の減損について 当社グループは、半導体のテスト受託を主な事業としており、受託量や受託対象製品の増加に際しては、半導体検査装置等への投資が先行し、これを数年にわたり回収する事業構造となっております。このため、当該装置を中心に多額の固定資産を保有しており、固定的費用である減価償却費の費用全体に占める割合が高くなっております。顧客需要が低迷した場合には、売上高に応じて費用を機動的に削減することが難しく、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、固定資産の連結貸借対照表計上額については、会計基準に基づき、必要に応じて将来キャッシュ・フローを見積り、回収可能性を評価しております。稼働率の低下等により将来キャッシュ・フローの見込みや割引率(加重平均資本コスト)が変動し、十分な回収可能額が確保できないと判断された場合には、減損損失の認識が必要となり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループは、投資判断を慎重に行うとともに、保有設備の稼働状況を継続的に確認し、その必要性を検証しております。需要減少により稼働率が著しく低下した場合には、他顧客の獲得により稼働改善を図り、それでも改善が見込まれない設備については、早期の売却等を検討し、投資回収の促進及び維持管理費の削減に努めてまいります。 ④ 人材の確保について 当社グループの円滑な事業運営には、各分野における優秀な人材の確保が不可欠です。しかしながら、人材獲得競争の激化により、新規採用が計画どおり進まない場合や優秀な人材が流出した場合には、事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社日本拠点が所在する熊本県においては、半導体関連投資の拡大を背景に人材需給が逼迫しており、人材確保の難易度上昇や人件費の増加が見込まれます。当該リスクに対し、当社グループは、国籍や性別にとらわれない多様な人材の採用を進めるとともに、意欲ある人材を積極的に受け入れ、半導体分野に関する教育・研修の充実を通じて戦力化を図っております。あわせて、AI等の活用を推進し業務効率の向上を図ることで、生産性を高めるとともに必要人員の適正化にも取り組んでおります。さらに、各種休暇制度の整備や在宅勤務環境の構築など、働きやすい職場環境の整備を通じて人材の定着を図ってまいります。 ⑤ 特定サプライヤーへの依存について 当社グループは、事業に使用する設備及び治工具等を多数の取引先から調達しております。しかしながら、その一部には特定の供給元からのみ入手可能なものが含まれているため、需給の逼迫による供給能力の不足、供給元における事故や操業停止、又は供給の中止等が生じた場合には、必要な設備及び治工具等を適時に確保できない可能性があります。また、調達が可能な場合であっても、調達価格の大幅な上昇等により事業活動に支障が生じ、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループは、供給元との継続的な情報共有及び関係強化を図るとともに、BCP(事業継続計画)の観点から、供給元が複数拠点で生産可能な体制を有しているかを確認するなど、調達リスクの低減に努めております。加えて、日台両拠点においてテストプラットフォームの共通化を推進しており、設備や治工具の相互活用を可能とする体制を構築することで、安定的な事業運営の確保を図ってまいります。 ⑥ 顧客資産管理について 当社グループは、顧客の製品である半導体ウエハを預かって業務を行っており、また顧客の資産であるプローブカードや検査装置等を借用する場合があります。これらの製品並びにプローブカード及び検査装置等は高価であり、その取り扱いには細心の注意を払っておりますが、事故等によりこれらを破損した場合には、その損害を負担する可能性があります。当社グループでは保険を付すことにより一定の備えを行っておりますが、すべての損害が補償されるものではありません。また、顧客資産の破損により顧客からの信頼を損ない、業務の受託が減少する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループは、従業員への継続的な教育の実施やヒューマンエラーが発生しにくい作業環境の整備を進め、事故等の未然防止に努めております。また、万が一作業ミスや顧客資産の破損等が発生した場合には、速やかに事実関係を把握し顧客へ報告するとともに、分析及び原因究明を行い、必要な対策を講じております。さらに、その内容を社内で共有し再発防止を徹底することで、顧客からの信頼の維持・回復に努めております。 ⑦ 情報管理について 当社グループは顧客からの業務受託にあたり、テストプログラムなど顧客の重要情報を取り扱っております。当社は、安定したサービスを提供し続けられる情報システムの構築と運用に努め、情報管理を徹底しておりますが、不正アクセスによる情報漏洩やシステム障害等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループでは、社内規程の整備や従業員教育の実施等により、情報セキュリティ意識の向上及び侵入リスクの低減を図っています。加えて、システム面においても、ネットワークアクセスの制限、通信の暗号化、不審なプログラムの挙動を早期に検知・対処する仕組みの導入など、技術的な対策を講じております。また、すべての損害を補償するものではありませんが、サイバー攻撃等により生じる損害に備え、保険への加入を行っております。 ⑧ 品質について 当社グループは顧客からの業務受託にあたり、要求された品質を満たすべく注力しております。しかしながら、万一これを満たせない事態が生じた場合には信用を失い、業務受託が減少し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループでは、作業の自動化や自動搬送ロボットの導入等によるスマートファクトリー化を推進し、作業ミスの防止と業務品質の継続的な向上に努めております。また、作業ミス等が発生した場合には、速やかに分析及び原因究明を行い、対策の検討やリスク検証を経て適切な措置を講じております。さらに、その内容を水平展開し、有効性を検証することにより、再発防止を図っております。 (3) その他 ① 親会社グループとの関係について 当社の親会社はPowertech Technology Inc.(以下「PTI」といいます。)であり、PTIはグループ全体で当社株式の60.70%の議決権を保有しております。また、2025年12月31日時点において、同社グループの役職員3名が、当社の取締役を兼任しております。現状において、当社グループとPTIグループとの間で競合関係は生じておらず、当社顧客への営業その他の事業活動において、当社グループがPTIグループに依存する関係にはありません。しかしながら、PTIグループは当社の議決権の過半数を保有していることから、同グループによる当社株式の株主権の行使が、当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。当社では、独立社外取締役を含む取締役会において重要事項の審議・決定を行うことにより、経営の独立性及び少数株主の利益の保護に配慮した意思決定に努めております。
経営成績の分析 (MD&A)4,745字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 ① 経営成績の状況 当連結会計年度において、一部顧客の車載向けロジック製品が低調に推移したものの、サーバー向け及びAI関連製品における旺盛な需要の継続に加え、特定顧客向けEV製品の取引拡大により、当社グループの売上高は前年同期を上回り、41,746百万円(前年同期比12.5%増)となりました。 費用面では、用力費や人件費などのコスト増があった中、売上の伸びがこれらを吸収し、営業利益は8,893百万円(前年同期比28.0%増)、経常利益は8,750百万円(前年同期比24.9%増)と、いずれも前年同期比で増益となりました。 一方、親会社株主に帰属する当期純利益については、前年同期に計上した固定資産売却益の減少や、法人税等の見直しの影響により、3,367百万円(前年同期比4.0%減)となりました。 なお、当連結会計年度において、法人税等2,871百万円、非支配株主に帰属する当期純利益3,584百万円を計上しております。 当社グループの当連結会計年度の売上高の製品別内訳は、以下のとおりです。 (単位:百万円) メモリ製品   ロジック製品   合計 当連結会計年度   3,129   38,617   41,746 (参考)前連結会計年度   3,012   34,095   37,108 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における総資産は100,572百万円となり、前連結会計年度末比25,215百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が2,681百万円、売掛金が1,512百万円、未収入金が1,323百万円、有形固定資産が19,211百万円それぞれ増加したことによるものです。 (負債) 負債は40,644百万円となり、前連結会計年度末比19,210百万円の増加となりました。これは主に、一年以内返済予定の長期借入金が4,439百万円、長期借入金が10,840百万円増加したことによるものです。 (純資産) 純資産は59,928百万円となり、前連結会計年度末比6,004百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益3,367百万円計上の一方で剰余金の配当1,000百万円を実施したこと等により利益剰余金が2,367百万円、為替換算調整勘定が682百万円、非支配株主持分が2,932百万円それぞれ増加したことによるものです。 (2) 生産、受注及び販売の状況 ① 生産実績 当社グループの生産品はその大部分が入庫後すぐに顧客のもとへ出荷されているため、生産実績は販売実績とほぼ同額となります。従いまして、生産実績の記載はしておりません。下記③販売実績をご参照ください。 ② 受注実績 当社グループの取引形態においては、当月の受注のほとんどが、同月中に出荷完了しているため、受注実績は販売実績とほぼ同額となります。従いまして、受注状況の記載はしておりません。下記③販売実績をご参照ください。 ③ 販売実績 当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。 なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントの名称を半導体テスト事業として記載しております。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) 半導体テスト事業   ※1 41,746,379   12.5 (注)1.当連結会計年度において、前年同期と比較して、半導体テスト事業の販売実績が著しく増加しております。これは、サーバー及びAI関連製品の旺盛な需要の継続及びEV向け製品の取引拡大によるものです。 2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 なお、当該割合が100分の10未満の場合は記載を省略しております。 相手先   前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)   当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) ルネサス エレクトロニクス株式会社   13,282,115   35.8   9,919,124   23.9 Annapurna Labs(U.S.)Inc.   2,050,967   5.5   7,381,908   17.8 株式会社ソシオネクスト   2,824,942   7.6   5,448,123   13.1 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (3) キャッシュ・フローの状況に関する分析 ① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は12,171百万円となり、前連結会計年度末比3,481百万円の増加となりました。 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ2,672百万円増加し、20,140百万円の純収入となりました。これは主に、減価償却費の計上13,836百万円、税金等調整前当期純利益9,824百万円により資金が増加したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ14,067百万円減少し、28,677百万円の純支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出29,780百万円により資金が減少したことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ15,397百万円増加し、11,838百万円の純収入となりました。これは主に、借入金の返済による支出が長短合わせて4,758百万円、配当金の支払999百万円、非支配株主への配当金の支払1,309百万円により資金が減少した一方、既存借入金の借り換え及び返済として、借入金による収入が長短合わせて19,283百万円あったことにより資金が増加したことによるものです。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 自己資本比率(%)   41.6   40.9   49.1   49.6   40.2 時価ベースの自己資本比率(%)   29.8   20.4   86.3   34.9   57.0 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)   1.71   1.23   0.77   0.79   1.48 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   63.3   78.6   71.7   115.4   78.5 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い (注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。 (注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。 (注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。 (注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。 ② 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、半導体のテスト受託を主な事業としており、この事業は受託量の増加や受託対象製品の増加に際して、使用する検査装置等の投資が先行し、数年にわたって回収していく構造となっております。従って、所要資金の調達については、長期借入金等の長期安定的な調達方法を取ることに留意しております。この結果、キャッシュ・フローに関し、営業活動によるキャッシュ・フローにおいては減価償却費が、投資活動によるキャッシュ・フローについては新規設備投資による支出が、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては長期借入金等の長期有利子負債の増減が、それぞれ主な構成要素及び変動要因となっております。 手許流動性、すなわち、現金及び現金同等物の水準については、業績の変動に対応するため、連結売上高の3ヶ月分以上の確保が望ましいと考えております。当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物の残高は12,171百万円であり、当連結会計年度売上高の約3.5ヶ月分を確保しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高営業利益率と自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)が重要であると認識しております。 当連結会計年度において、売上高営業利益率は21.3%、ROEは8.6%、ROICは8.1%(注1)となりました。株主資本コストは10.4%~12.4%(注2)、WACCは7.8%~9.2%と算出しており、ROEは株主資本コストを下回る水準、ROICはWACCと概ね同水準となっております。継続的な収益性の改善を通じて、ROE及びROICの向上を図ってまいります。 なお、過去5年間における売上高営業利益率、ROE及びROICの推移は、下記のとおりです。 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 売上高営業利益率(%)   16.0   20.6   20.3   18.7   21.3 ROE(%)   7.3   11.2   12.9   9.8   8.6 ROIC(%)   6.0   9.5   9.5   8.5   8.1 (注)1.ROICは下記の計算式で算出しています。 (経常損益 + 支払利息) × (1 - 実効税率) / (有利子負債 + 純資産) 2.株主資本コストの算出に用いた各数値は下記のとおりです。 リスクフリー・レート:2.0%、ベータ:1.4~1.7、市場リスクプレミアム:6.0%~6.1% (6) 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの売上高は、半導体のテスト受託を中心としており、顧客の生産動向により経営成績が影響を受ける可能性があります。詳しくは「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

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