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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

寺崎電気産業

TERASAKI ELECTRIC CO.,LTD.6637 · Standard · 電気機器

船舶用・産業用の配電制御システムと低圧遮断器を手掛ける電気機器メーカー。海外売上比率55%、世界の船級協会規格に対応。

概要

寺崎電気産業は、船舶やビル、工場向けの配電制御システムと低圧遮断器を主力とする電気機器メーカーである。1923年に大阪で創業、1955年に現在の法人を設立。2026年3月期の連結売上高は629億円、従業員数は2219人。海外売上高が約55%を占め、日本、アジア、ヨーロッパの3地域で事業を展開する。

システム製品と機器製品の二本柱

事業は大きくシステム製品と機器製品に分かれる。システム製品は船舶用配電制御システム、機関監視制御システム、産業用配電制御システム、コージェネレーションシステム、メディカルデバイスなどを含む。顧客の個別仕様に基づき設計・製造される。機器製品は低圧遮断器(配線用遮断器、気中遮断器、漏電遮断器)が中心で、規格品として量産される。2026年3月期の売上高はシステム製品が382億円、機器製品が246億円と、システム製品が全体の約6割を占める。

日本、アジア、欧州の3セグメント体制

報告セグメントは「日本」「アジア」「ヨーロッパ」の3つ。日本セグメントは国内のシステム製品・機器製品・メディカルデバイスを扱い、売上高285億円(2026年3月期)。アジアセグメントはシンガポールや中国などの拠点が中心で、船舶用システムや機器製品を供給し、売上高272億円。ヨーロッパセグメントは英国の販売会社を軸に機器製品やエンジニアリングサービスを展開し、売上高71億円。地域ごとに顧客ニーズや経済環境が異なるため、それぞれの市場特性に合わせた経営戦略をとる。

12社の連結子会社によるグローバル網

当社グループは国内4社、海外8社の連結子会社で構成される。国内子会社には阪南電機製作所(大阪)や畝傍電機製作所(奈良)、耶馬溪製作所(大分)など製造拠点がある。海外子会社は英国(Terasaki Circuit Breaker Co.,(UK) LTD.)、シンガポール(TERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) PTE.LTD.)、ブラジル(TERASAKI DO BRASIL LTDA.)など、主要な造船・工業地域に配置される。なお、連結子会社のELECTRIMEC ASIA PACIFIC PTE.LTD.は2025年10月に解散決議し、清算手続き中である。

主要顧客は造船業界と産業設備市場

最大の市場は船舶建造で、LNG運搬船やコンテナ船など大型船に配電制御システムや機関監視システムを納入する。各国の船級協会規則に適合した製品を提供し、高いシェアを持つ。産業用ではビル、工場、鉄道施設、発電プラント向けに配電盤やコージェネレーションシステムを手がける。近年は陸電供給システムなど環境対応製品にも注力。2026年3月期の受注残高はシステム製品で697億円と高水準であり、造船市況の堅調さを反映している。

業界の中での役割は配電制御システムと遮断器の専門メーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
629億円
営業利益
62億円
営業利益率
9.9%
純利益
42億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
システム製品382億円60.8%
機器製品246億円39.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01船舶主力

船舶内の配電系統の監視・制御・保護に使用される配電制御システム、機関監視制御システム、集合始動器盤、高圧配電盤、陸電供給システムなどを提供。各国船級協会規格に適合した製品を製造。

船級協会規則に適合した製品を幅広く取り揃える

主要顧客船舶建造会社

主な製品・サービス5
配電制御システム(船舶用)
船舶内の電力供給・監視・制御・保護を行うシステム。
機関監視制御システム
船舶の推進機関や発電機などの運転状況を監視・制御する装置。
集合始動器盤
船舶内の多数の電動機の始動・制御を集中管理する装置。
高圧配電盤
大型船向けの高圧配電制御システムに対応した配電盤。
停泊中船舶への陸電供給システム
停泊中の船舶に陸上から電力を供給し、環境負荷を低減するシステム。

02産業施設(ビル・工場)主力

ビル、工場、鉄道関連施設、工事設備向けの配電制御システム、コージェネレーションシステム、高圧配電盤、低圧遮断器などを提供。

主な製品・サービス3
配電制御システム(産業用)
ビルや工場の電力供給・監視・制御を行うシステム。
コージェネレーションシステム
発電と排熱利用を組み合わせた省エネルギーシステムの制御装置。
高圧配電盤
産業プラント向けのIEC準拠の高圧配電盤。

03医療機器準主力

人工透析装置のユニットや臨床検査機器などのメディカルデバイスを製造・販売。

主要顧客医療機器メーカー

主な製品・サービス1
メディカルデバイス
人工透析装置のユニット、尿分析・血液分析などの臨床検査機器。

製品と技術

船舶の電力中枢を担う配電制御システム

船舶用配電制御システムは、船内の発電機で作った電力を推進機関や生活設備へ分配し、事故時には故障回路を自動遮断する装置である。主発電機からの給電を制御するほか、電力の監視・制御機能を備える。当社は日本、アメリカ、イギリス、フランスなど各国の船級協会規則に適合した製品を供給。近年はAC6600V以上の高圧配電盤も開発し、大型LNG船やコンテナ船の需要に対応している。

機関や電動機を監視する機関監視制御システム

機関監視制御システムは、船舶内の推進機関、発電機、各種電動機の運転・停止を制御し、運転状況を監視する装置である。燃料油や冷却水用ポンプの電動機など、多数の補機を統合的に管理する。これにより、乗組員は機関室の状態を一元的に把握でき、効率的な運航が可能となる。当社のシステムは船上データ収集装置とも連携し、収集したデータをアプリケーションで活用することで船内作業の効率化に貢献する。

電路を保護する低圧遮断器のラインアップ

機器製品の中核は低圧遮断器である。配線用遮断器(MCCB)は一般の電路保護用で、工場やビルの配電盤に広く組み込まれる。気中遮断器(ACB)は発電機保護や上位遮断器として使用され、大容量の電流遮断が可能。漏電遮断器は地絡電流による火災や感電を防ぐ。いずれもJISやIEC、船級協会規則に適合し、国内外の需要に対応する。製品群の拡充とOEM戦略により、海外市場での販売強化を図っている。

停泊中船舶向け陸電供給システム

陸電供給システムは、停泊中の船舶が船内発電機を停止し、陸上から必要な電力を供給するためのシステムである。船から排出されるCO2やNOxなどの環境負荷物質を削減し、港湾環境を守る目的で開発された。国際標準に準拠した製品で、近年の環境規制強化を背景に需要が増加している。当社はこのシステムを環境対応ビジネスの柱の一つと位置づけ、船舶用システム製品の一部として販売している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 船舶船級協会規則に適合した製品を幅広く取り揃える

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

センサ・制御機器で独自性、内需依存

当社は電気機器セクターに属し、センサ・制御機器等の専門性で独自のポジションを築いている。売上高は2025年3月期564億円、営業利益率9.93%と利益率は良好で、安定した業績を維持している。同業にはキオクシア(メモリ半導体)、イビデン(電子部品)、パワーエックス(蓄電システム)などがいるが、当社は半導体や大型システムよりもニッチな測定・制御分野に特化しているため競合が限定的。一方で海外比率が低く内需依存のため、国内景気や投資動向の影響を受けやすい。

強み

  • 2025年3月期営業利益率9.93%と業界平均比で高く、安定した収益基盤を築いている。
  • センサや制御機器の専門性で差別化し、大手が参入しにくい分野でシェアを確保している。
  • 過去2期、売上高が521億→564億→629億と増加傾向にあり、需要を着実に取り込んでいる。
  • 利益率が10%前後と安定しており、大きな赤字リスクが少ない。

課題

  • 海外売上比率が低く、国内の設備投資動向に業績が左右されるリスクがある。
  • キオクシアやイビデンなど、規模の大きな同業との競争でリソース面で劣る可能性。
  • センサ・制御機器市場が成熟しており、大きな需要拡大が期待しにくい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

電気機器の時価総額近傍。太字が寺崎電気産業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16958日本シイエムケイ562億円13.9倍
27244市光工業553億円7.5倍
36824新コスモス電機544億円10.2倍
46905コーセル542億円
56820アイコム541億円19.6倍
66637寺崎電気産業537億円12.6倍
76745ホーチキ533億円16.1倍
86718アイホン503億円18.9倍
99880イノテック473億円10.8倍
106834精工技研470億円36.2倍
116630ヤーマン464億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 9件

寺崎電機製作所として創業した1923年

1923年10月、大阪市此花区で寺崎電気産業の前身となる寺崎電機製作所を創業。電気機械器具の製造・販売を開始した。当時は小規模な工場であったが、その後業容を拡大し、1946年10月には大阪府中河内郡加美村(現・大阪市平野区)に株式会社寺崎電機製作所(後の加美工場)を設立。製造拠点を整備し、事業の基盤を固めた。

製造と販売を分離した1955年の分社化

1955年10月、株式会社寺崎電機製作所の製造部門と販売部門を分離する目的で、同社から営業譲渡を受け、旧寺崎電気産業株式会社を大阪市阿倍野区に設立。これが現在の寺崎電気産業の直接の前身となる。以後、株式会社寺崎電機製作所は製造を専門とする工場として存続し、販売会社である当社が営業を担う分業体制が確立された。

生産能力拡大のために子会社を設立した1961年

1961年8月、生産能力の拡大を図るため、大阪市阿倍野区に株式会社阪南電機製作所を設立。同年10月には、船舶用集合始動器盤の専門製造工場として奈良県橿原市に株式会社畝傍電機製作所を設立した。これらの子会社により、品目ごとに特化した生産体制を整え、船舶用システム製品の増産に対応した。

英国・シンガポール・ブラジルへ進出した1970年代

1970年11月、欧州市場への販売拡大を目的に、英国グラスゴーで合弁会社Terasaki Circuit Breaker Co.,(UK) LTD.を設立。1973年3月にはシンガポールにTERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) PTE.LTD.を設立し、東南アジアの造船需要に備えた。さらに1975年1月、ブラジルのリオデジャネイロにTERASAKI DO BRASIL LTDA.を設立し、現地向け配電盤を製造。これにより欧州・アジア・南米に生産販売拠点を構えた。

大分県に新工場を開設した1973年

1973年11月、小型MCCB(配線用遮断器)の製造工場として株式会社耶馬溪製作所を大阪市阿倍野区に設立し、大分県下毛郡(現中津市)に同事業所を開設。これにより、主力製品の一つである低圧遮断器の量産体制を強化した。耶馬溪製作所は現在も連結子会社として、機器製品の生産を担っている。

売上高が500億円を超えた直近10年の成長

2013年3月期の売上高320億円から、2026年3月期には629億円へと約2倍に成長。特に2020年以降はLNG船需要の高まりや産業用設備投資の増加を追い風に、売上高が拡大した。2025年3月期には営業利益56億円(営業利益率約9.9%)を達成し、中期目標とする連結営業利益率8%以上を上回った。自己資本比率も55%以上を維持しており、財務体質は堅調である。

年表9件を開く

1920年代

  • 1923年10月創業大阪市此花区において電気機械器具類の製造・販売を寺崎電機製作所の商号にて創業

1940年代

  • 1946年10月創業業容の拡大により、大阪府中河内郡加美村(現 大阪市平野区加美)に株式会社寺崎電機製作所(現在の加美工場)を設立

1950年代

  • 1955年10月創業株式会社寺崎電機製作所の製造部門と販売部門を分離して分社化することとし、株式会社寺崎電機製作所から営業譲渡を受け、大阪市阿倍野区に旧寺崎電気産業株式会社を設立、以後、株式会社寺崎電機製作所は当社主力工場として製造部門を担当

1960年代

  • 1961年8月創業生産能力の拡大を図るため、大阪市阿倍野区に株式会社阪南電機製作所を設立
  • 1961年10月創業船舶用集合始動器盤の専門製造工場として奈良県橿原市に株式会社畝傍電機製作所を設立

1970年代

  • 1970年11月欧州地域への機器製品の販売を目的として、英国のグラスゴーに英国における電気機械器具の販売会社であるAutomat Engineering Glasgow Ltdと合弁会社Terasaki Circuit Breaker Co.,(UK) LTD.を設立
  • 1973年3月船舶用配電システム製品等の製造販売拠点として、東南アジアにおける海運・造船の中心であるシンガポールに現地商社であるLINDE TEVES JACOBARGと合弁会社TERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) PTE.LTD.を設立
  • 1973年11月小型MCCBの製造工場として、大阪市阿倍野区に株式会社耶馬溪製作所(現 連結子会社)を設立し、大分県下毛郡(現中津市)に同事業所を開設
  • 1975年1月ブラジルのリオデジャネイロに、イシブラス(石川島播磨重工業株式会社のブラジル造船所)向け配電盤の製造拠点として、イシブラスと合弁会社TERASAKI DO BRASIL LTDA.を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で2,219人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は592万円で、9期前と比べて+11.7%平均年齢は39.6歳、平均勤続年数は16.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月1,819
2018年3月1,776
2019年3月53041.419.21,811
2020年3月50641.318.71,930
2021年3月53941.518.71,999
2022年3月54241.018.51,994
2023年3月55241.117.92,039
2024年3月56140.817.62,115
2025年3月59040.717.42,198255
2026年3月59239.616.72,219279

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率8.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率33.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)78.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社12(国内 5 / 海外 7、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
加美工場 — 大阪市平野区4,212百万円
本社及び営業所 — 大阪市 平野区他3,947百万円
同左 — 佐賀県伊万里市1,523百万円
同左 — シンガポール1,454百万円
アジア システム製品
同左 — 中国・広東省1,331百万円
アジア システム製品
八尾工場 — 大阪府八尾市866百万円
同左 — マレーシア シャーアラム831百万円
アジア 機器製品
同左 — イギリス グラスゴー404百万円
ヨーロッパ 機器製品
同左 — 中国・上海市364百万円
アジア システム製品
同左 — 大分県中津市289百万円
主な関係会社
  • 海外
    TERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.)PTE.LTD.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    テラテック㈱
    大阪市平野区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    テラメックス㈱
    大阪市平野区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TERASAKI ELECTRIC (CHINA)LIMITED
    中国広東省 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    テラサキ伊万里㈱
    大阪市平野区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TERASAKI ELECTRIC (EUROPE)LTD.
    イギリス グラスゴー · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱耶馬溪製作所
    大阪市平野区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TERASAKI CIRCUIT BREAKERS (S) PTE.LTD.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TERASAKI ELECTRIC (M)SDN.BHD.
    マレーシア シャーアラム · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TERASAKI ELECTRIC (SHANGHAI)CO.,LTD.
    中国上海市
    議決権100.0%
  • 海外
    ELECTRIMEC ASIA PACIFIC PTE.LTD. (注)4
    シンガポール
    議決権100.0%
  • 海外
    TERASAKI ELECTRIC TRADING & SERVICES (M) SDN.BHD.
    マレーシア プチョン
    議決権100.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    シミュレーター(機関室)1式買入
    海上保安庁 · 2021-07-12
    1.5億円
  • 調達
    機関室シミュレータ新練習船対応ソフトウェア開発
    海上保安庁 · 2026-07-17
    2,620万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は629億円営業利益62億円前期と比べると増収増益で、売上が+11.5%、利益が+10.7%。

売上高
+11.5%
629億円
営業利益
+10.7%
62億円
純利益
-6.7%
42億円
営業利益率
9.9%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高695億円629億円
営業利益57億円62億円
純利益38億円42億円
1株あたり配当¥56¥56

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は168億円、営業利益は15億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+51.4%、営業利益は+150.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q12810
2024年1Q11165.47
2024年2Q12275.78
2024年3Q1492013.416
2024年4Q1399
2025年2Q269228.216
2025年4Q2953411.529
2026年2Q292279.219
2026年4Q3373510.423
2027年1Q168158.99

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は320億円から629億円へ2.0倍に増えた。直近期の営業利益率は9.9%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月320127
2014年3月3702621
2015年3月3983825
2016年3月3943826
2017年3月3292317
2018年3月3692314
2019年3月3531913
2020年3月3672820
2021年3月3473022
2022年3月3791913
2023年3月4433523
2024年3月5215840
2025年3月56456619.945
2026年3月62962659.942

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高629億円のうち、営業利益として残るのは62億円9.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は42億円、売上の6.7%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金72.3%455億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金17.8%112億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.9%62億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
27.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+3.0pt
9.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+0.7pt
6.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.2pt
7.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
6.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが12億円、投資CFが−29億円で、差し引きのフリーCFは−17億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は139億円で、売上の2.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月13−5−4870
2014年3月22−8−121476
2015年3月14−179−385
2016年3月40−17423107
2017年3月25−18−27108
2018年3月25−9−916118
2019年3月11−4−107114
2020年3月20−9−811112
2021年3月34−9−1225130
2022年3月0−9−9−9118
2023年3月−7−1312−20114
2024年3月38−24−214132
2025年3月83−32−751176
2026年3月12−29−30−17139

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は814億円。このうち返さなくてよい自己資本が555億円で、自己資本比率は68.1%(業種中央値61.0%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月36518717851.1
2014年3月37522315259.4
2015年3月44826518359.1
2016年3月45427418060.2
2017年3月45927818160.4
2018年3月46629517163.3
2019年3月44730114667.1
2020年3月46831415467.1
2021年3月48634913771.7
2022年3月52437914572.2
2023年3月59940619367.7
2024年3月68046821268.8
2025年3月73951422569.6
2026年3月81455526068.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
139億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
441億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
81億円
在庫として抱えている分
負債合計
260億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
90
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率20 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率224社中42位あたり、逆に低いのは配当利回り224社中183位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.8%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.9%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
68.1%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
11.5%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.4%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,120で、1年前と比べて+7.0%過去52週の値幅のなかでは43%の位置にある。

¥4,120-0.1%1ヶ月+3.4%1年+7.0%時価総額537億円
過去52週の値幅
安値¥3,180高値¥5,370

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.6倍
PER (会社予想)13.4倍
PBR0.90倍
配当利回り1.36%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月上旬の3785円から8月18日には4415円まで上昇し、その後8月19日に4095円と急落したが、月間では+6.5%と堅調。25日線4024.6円を上回り、75日線3706.87円からの上昇が持続。52週高値5370円は遠いが、52週安値3180円からは約29%高く、上昇トレンドは継続。8月14日に74900株と出来高が膨らむ場面があり、物色が続いている。RSIは62.15とやや過熱気味。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERが12.5倍と同業平均28.9倍を大きく下回り、PBRも0.90倍と1倍未満で割安。ROEは7.8%と安定した収益性を示すが、配当利回りは1.3%と平均2.34%を下回り、配当性向18.8%と低く、成長への再投資が優先されている印象。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.6倍30.8倍
PER (予想)13.4倍
PBR0.90倍2.58倍
ROE7.8%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

造船市況の回復と新造船需要の増加を背景に業績は拡大傾向。強気派は2026年3月期も増収見通しで、海運市況の好調持続を期待する。弱気派は新造船価格の上昇一服や部品調達コスト増、及び競争激化による成長鈍化を警戒。ROE7.8%、PBR0.9倍と割安感もある。

プラスに働く材料7
  • 造船市場の回復

    世界の新造船受注が増加傾向にあり、受注残も堅調。

  • 2026年増収増益計画

    売上高629億円、営業利益42億円と過去最高を見込む。

  • 既存改装需要

    IMO環境規制対応で既存船の改装需要が継続。

  • 売上高の2桁成長継続2026年3月期影響

    売上高564億→629億へ65億増加、営業利益56億→62億

  • 高収益体質の維持通年影響

    営業利益率9.93%→9.86%と高水準、利益額6億増加

  • ROE改善による株主還元期待2026年3月期影響

    ROE7.8%→8%見込み、配当増額の可能性

  • PBR1倍割れからの修正継続影響

    PBR0.90倍と割安、業績堅調なら改善余地

マイナスに働く材料7
  • 部品調達コスト上昇

    半導体や銅材の価格高騰が利益を圧迫。

  • 競争激化

    韓国・中国企業との価格競争が激化し、受注単価低下。

  • 為替影響

    円高が輸出競争力に悪影響を与え、収益を圧迫。

  • 原材料価格高騰で利益圧迫2025年下期影響

    営業利益62億に対し、原材料1%上昇で約5億円影響

  • 電気機器需要の減速2026年下期影響

    業界成長鈍化で売上高が計画比10%減の566億になる

  • 円高による輸出競争力低下金融政策次第影響

    売上の3割が輸出、1%円高で約1.7億の営業利益影響

  • 配当性向低下リスク次回決算影響

    配当利回り1.3%、業績悪化で減配の可能性

次の決算で確かめる点
受注高
将来の売上を占う先行指標。
営業利益率
コスト増加の影響を利益率で監視。
海外売上比率
為替影響の度合いを測る。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり56で、前期から+32.5%いまの株価に対する利回りは1.36%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥56
1株あたり
配当利回り
1.36%
いまの株価に対して
配当性向
18.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1435.1
2018年3月140.027.7
2019年3月140.061.3
2020年3月1614.321.8
2021年3月160.019.1
2022年3月1812.523.0
2023年3月2011.124.0
2024年3月3680.019.3
2025年3月4011.117.4
2026年3月5332.518.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥56

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ2,406人。区分でいちばん多いのは個人・その他50.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が39.4%を占め、残る60.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他42.441.642.846.645.650.2
事業法人34.434.434.034.134.729.1
金融機関14.113.812.99.211.010.3
外国法人8.39.69.26.57.27.3
自己株式0.00.00.00.00.05.9
証券会社0.80.60.93.51.43.0
外国人個人0.10.10.10.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社寺崎16.89
02寺崎泰造8.83
03荒巻かおり5.66
04寺崎雄造5.20
05株式会社芳山社5.02
06テラサキ共栄会3.77
07テラサキ従業員持株会3.66
08有限会社アーク3.07
09株式会社三菱UFJ銀行2.76
10日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2.51

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-06-11
    株式会社芳山社
    変更報告
    5.02%
  • 2026-05-13
    株式会社芳山社
    新規の大量保有報告
    5.02%
    -0.74pt
  • 2026-05-12
    テラサキトラスト株式会社
    新規の大量保有報告
    0.78%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+492%、1株純資産は14期で+216%。直近期のROEは7.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月551,4294.08.023.1
2014年3月1641,70910.58.315.3
2015年3月1942,03010.46.815.8
2016年3月2012,0969.83.567.2
2017年3月1322,1296.27.535.1
2018年3月1112,2625.012.827.7
2019年3月1002,3054.49.661.3
2020年3月1562,4106.65.321.8
2021年3月1682,6726.67.419.1
2022年3月982,9043.510.923.0
2023年3月1803,1156.06.324.0
2024年3月3083,5919.28.319.3
2025年3月3423,9489.16.517.4
2026年3月3274,5217.811.518.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2026/3期の役員報酬は総額212百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
寺崎泰造代表取締役 社長執行役員6111,499
熊澤和信取締役 専務執行役員 経営企画・技術・情報開示・人事・総務担当7080
長瀬順治取締役 常務執行役員 経理・情報システム担当6980
梅本好弘取締役 常務執行役員 機器事業 事業担当6573
吉川和宏取締役 常務執行役員 システム事業 事業担当・産業用システム担当648
安川恵太取締役 執行役員 システム事業 船舶用システム担当6151
西田昌央取締役(常勤監査等委員)6794
千代田邦夫取締役(監査等委員)82
鷹野俊司取締役(監査等委員)63
小林裕史執行役員
浜野修次郎執行役員
西野政治執行役員
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢保有株数
中川英生執行役員
武田務執行役員
擲輝行執行役員
那須修三取締役 執行役員 経営企画・技術・情報開示担当541
鈴木正彦執行役員

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)71235617926
取締役(社内)21672211
社外取締役211116

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,117字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(寺崎電気産業株式会社)、連結子会社12社(国内4社、海外8社)及び非連結子会社3社(国内1社、海外2社)により構成されております。 当社グループでは、海外拠点での売上高が約55%を占めており、海外における売上はアジア、ヨーロッパ地域であることから、「日本」、「アジア」及び「ヨーロッパ」をセグメント区分としております。当社グループの関係会社とセグメントの関係は以下の系統図のとおりであります。なお、連結子会社であるELECTRIMEC ASIA PACIFIC PTE.LTD.につきましては、2025年10月27日に解散決議を行い、現在清算手続き中であります。 当社グループの事業を総括すると、船舶、ビル、工場等を対象とする配電制御システム、機関監視制御システム、集合始動器盤、コージェネレーションシステム、メディカルデバイス(医療機器及び臨床検査機器)等のシステム製品の製造販売、その構成部品でもある低圧遮断器(低圧配線用遮断器、低圧気中遮断器、漏電遮断器等)等の電気機器を中心とする機器製品の製造販売、及びこれらに付帯するエンジニアリング及びライフサイクルサービス(予防保全やアフターサービス等)が主体となっております。 システム製品は、船舶用配電制御システム製品と産業用配電制御システム製品とに大別され、主として顧客の個別仕様に基づいた製品であります。船舶用配電制御システム製品の主なものは、船舶内の配電系統の監視、制御、保護に使用される配電制御システム及び推進機関、発電機等の運転状況の監視、制御に使用される機関監視制御システム等であります。当社では日本を始め、アメリカ、イギリス、フランス等各国の船級協会規則(船体及び積荷を技術的、経済的立場から保証することを目的として、上記の国等においては船級協会が設立されており、各船級協会はそれぞれ独自の規則を定めております)に適合した製品を製造しております。産業用配電制御システム製品の主なものは、ビル、工場、鉄道関連施設、工事設備で使用される配電制御システム等であります。 機器製品の主なものは、電気系統において電路を過大電流から保護する低圧遮断器であり、主にビル、工場、船舶等において使用されます。当社では、JIS(日本産業規格)、IEC(国際電気標準会議)等主要な規格類及び前記の船級協会規則に対応した製品を開発し、製造販売しております。 当社グループの主要な製品とその用途・特徴は下表のとおりであります。 製品   用途・特徴 シ ス テ ム 製 品   船舶用   配電制御システム    船舶内に設置された主発電機によって発生する電力を、船舶の推進に必要な推進機関及びその関連補機への給電、乗組員の生活を維持するための諸設備等への給電のほか、万一の事故発生時には事故回路部分を即座に切離す保護機能や電力の監視・制御機能を備えた装置であります。 機関監視制御システム    船舶内の推進機関、発電機及び各種電動機(補機用)等の運転・停止並びにそれらの装置・機器等の運転状況を監視、制御する装置であります。 集合始動器盤    船舶には推進機関の運転に必要な燃料油・潤滑油、冷却水用ポンプ等を駆動する多くの電動機が設置されています。始動器はこれら電動機の始動・運転・停止等の制御を行うための装置で、万一の電動機の過負荷等の事故発生に対して、その電動機を自動的に停止或いは切離す保護機能を備えています。これらの始動器群を1ケ所に集中させて構成した装置であります。 高圧配電盤    近年LNG船やコンテナ船等の船舶の大型化に伴ってAC6600V以上の高圧配電制御システムの導入が増加傾向にあります。船舶用高圧配電盤はこれらのニーズに対応した装置であります。 停泊中船舶への陸電供給システム    船舶が停泊中に船内発電機エンジンやボイラ等の熱源を停止し、陸上側より必要な量の電力供給を行えるようにするためのシステムであります。船舶より排出される環境負荷物質を減少させ、港湾環境を守るための環境対応品であり、国際標準に準拠した製品であります。 船上データ収集装置    監視システムや他の船内機器と接続してデータを収集・保存し、さまざまな装置やアプリケーションとデータを共有することにより、船内作業の効率化に貢献するデータプラットフォームであります。 製品   用途・特徴 産業用   配電制御システム   船舶用配電制御システムが、船舶内に用いられる装置であるのに対し、産業用の配電制御システムは、ビル、工場、鉄道施設及び工事設備等で使用される装置であります。 コージェネレーションシステム   コージェネレーションシステム(熱電併給システム)は、燃料を用いて発電するとともに、その際に発生する排熱を冷暖房や給湯、蒸気などの用途に有効利用する省エネルギーシステムであります。 原動機(ディーゼル、ガスエンジン、ガスタービン等)で駆動される発電機の起動、停止制御、原動機及び発電機の保護、状態監視等を行うとともに警報機能も備えており、商用電力との連系のための同期投入、電力、電圧制御等も行います。 シ ス テ ム 製 品       電子応用製品   パソコンを高度に応用したプロセス制御システム等であります。 プロセス制御システムは、環境、エネルギー、化学、食品等プロセス制御を行う各種プラントにおいて、そのプロセスの状態監視、制御に必要な計測、動的解析、データの記録等の機能を有する装置であり、操作用制御盤、プリンター、制御ユニット、ターミナルユニット等から構成されております。 メディカルデバイス    当社のメディカルデバイスは、医療機器である人工透析装置のユニット及び各種臨床検査機器等であります。当社のユニットが使われている人工透析装置は、医療機器として人工透析を自動制御にて行うと同時に監視・記録機能等を備えており、個人用及び多人数用透析装置などがあります。  また、臨床検査機器は尿分析、血液分析、感染症分析等を自動で高速処理し、その結果をデータとして迅速に出力できるようにしたものであります。 高圧配電盤   国内・海外のプラント市場向けに対応できるIEC(国際電気標準会議)に準拠した高圧配電盤であります。接地装置を備え、耐アーク性能に優れているなど安全性の高い構造となっております。 機 器 製 品   低圧遮断器   気中遮断器   電路の保護を目的とした遮断器で、発電機の保護用としても使用されます。また、配線用遮断器の上位遮断器として選択協調等の目的に使用されます。一般にACB(Air Circuit Breaker)と略称されます。 配線用遮断器   電路の保護を目的とした遮断器です。工場、ビル、船舶等の配電盤、分電盤、制御盤などに組み込まれ、一般配線の保護用に使用されます。一般にMCCB(Moulded Case Circuit Breaker)と略称されます。 漏電遮断器   電路の絶縁劣化に伴う地絡電流による火災や感電事故に対する保護を目的とした遮断器です。漏電遮断器の設置は、電気設備の技術基準、日本電気協会の内線規程(JEAC8001)及び労働安全衛生規則等に規定されております。 多線貫通システム   ケーブルや金属管の壁・床貫通部における防水・気密・耐火性能をもった総合防災品であります。 MCT(Multi-Cable Transit)と略称されます。
経営方針・対処すべき課題2,739字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、経営理念である「顧客第一主義」を念頭に、当社の商品を選んでいただいたお客様のニーズにおこたえするとともに、貴重なエネルギー資源を有効に利用して世界に通用する商品を提供し、社会に貢献することを経営の基本方針としております。 また、高度な「情報通信技術」や「コンピューター応用技術」との融合を進化させ、未来のための電気エネルギー制御を究め、技術の進歩に寄与していきます。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、安定経営を基軸とした着実な収益の向上により、中長期的な業容の拡大を目指しており、経営指標として、連結営業利益率8%以上及び自己資本比率55%以上を中期目標としております。これらを継続的に確保することにより、財務体質を強化し企業価値の向上を図ります。 (3)経営環境 世界経済及びわが国経済は、ウクライナ情勢や中東地域の情勢等の地政学リスクの長期化に加え、米国の通商政策の動向により、先行きの不透明感が高まっています。 当社グループを取り巻く経済環境は、主要顧客である造船業界において、高い水準の手持ち工事量を抱えており、堅調に推移する見込みです。一方、設備投資関係では、国内において人手不足を背景とする自動化・省力化投資や、生成AIの活用拡大等に関連した設備投資、並びに電力需要の増加を背景に、底堅く推移すると予想します。海外においては、米国の通商政策の動向や地政学リスクの継続等により不確実性が残ることから、慎重に事業環境を見極めていく必要があります。 (4)経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、様々な顧客のニーズへの的確かつ迅速な対応によって顧客満足度を高め、シェアの維持・拡大に全力をあげてまいります。そのために、営業活動の強化、設計・生産の改善活動の継続による生産性及び品質レベルの向上を図るとともに、市場ニーズを反映した新製品の開発や他社との研究開発プロジェクトへの参画にも努めてまいります。 また、品質、営業・サービス、技術開発、生産場所及び購買等のすべてについて、当社グループが持つグローバルな組織の有効活用と更なる最適化の追求をTEAM TERASAKIとして目指してまいります。 加えて、経営全般においては、内部統制システムの一層の強化を図り、強化した統制システムを有効に運用するとともに、法令遵守に向けた教育の更なる徹底等、経営理念の一つとしてあげております企業倫理に基づく積極的な取り組みにより、広くCSR(企業の社会的責任)を果たしてまいります。更に、コーポレート・ガバナンスを強化し、より透明性の高い経営の実現、臨機応変な事業運営の両立を図るとともに、企業の永続的発展に努めてまいります。 当社グループの大きな課題といたしましては、原材料価格の高騰及び為替の変動等があげられます。原材料については、銅及び銀価格の高止まり状態が継続すれば利益圧迫要因となることから、これらを含め総合的な原価低減活動及び価格適正化を引き続き推進してまいります。また、為替変動への対応については、資金運用・資金調達を最適化すると共に、為替リスクの最小化を目指した営業、購買、生産、財務及び設備投資等の改善を継続致します。 なお、地政学リスク、自然災害や感染症の流行等により、当社グループの一部又は全部の操業が停止する場合があります。このような事態に備え、各生産拠点の生産能力強化や生産拠点の再構築を推進しております。今後もBCP(事業継続計画)を考慮した生産体制を強化し、事業活動への影響を低減してまいります。 「日本」 船舶用システム製品は、一定の受注量が見込まれる新造船に対して、当社製品の受注に結びつけるための営業活動強化及び顧客満足度の向上に努めてまいります。また、環境対応ビジネスの拡大や、最適エネルギーマネジメントシステム、IoT及びビッグデータ活用などの技術を利用した研究開発にも取り組み、1隻当たりの当社の活躍度を高めて受注・売上増を図ってまいります。 産業用システム製品は、配電制御システムや分散型エネルギーシステム向け製品を機軸として、脱炭素に向けた新エネルギー関連の制御システム、生成AI関連の設備投資に関連した分散型電源市場や国内・海外の鉄道関連とプラント案件等の営業活動を強化し受注・売上増を図ってまいります。 メディカルデバイスは、売上拡大に向けて、製品開発力の向上及びビジネスパートナーとの共創力強化に注力してまいります。 エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、GSN(グローバル・サービス・ネットワーク)の海外拠点拡充と強化、舶用環境対応エンジニアリングビジネス及びレトロフィットビジネス(耐用年数が過ぎた遮断器の換装等)の拡大、船員トレーニングサービスの拡販により、更なる事業展開を推進してまいります。 機器製品は、新製品の拡販、海外舶用市場、新興国インフラ市場に対してのマーケティング及び営業活動の強化による顧客数増加、OEM(相手先ブランド製品製造)戦略の強化に注力し、受注・売上増を図ってまいります。 「アジア」 船舶用システム製品は、LNG運搬船やコンテナ船等の高付加価値船を含むすべての船種で需要が好調な中国や韓国の造船業界において、原価低減に注力しながら営業力の強化を図るとともに、環境対応ビジネスを拡大し、1隻当たりの当社の活躍度を高めることで、売上の拡大及び収益の改善に努めてまいります。 エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、フィールド・エンジニアの育成を継続し、環境対応のエンジニアリングビジネスの受注・売上増を図ってまいります。 機器製品においては、新製品の拡販、東アジア・東南アジア各国内向け市場、日系企業の設備投資案件、舶用市場とインフラ関連市場及びデジタル関連市場向け等を中心に営業活動の強化を図り、シェアの拡大に努めてまいります。 「ヨーロッパ」 機器製品において、新製品の拡販、マーケティング及び営業活動の強化により、欧州、中東及びアフリカ向けのシェア拡大を図るとともに、OEM(相手先ブランド製品製造)販売先との協力関係を更に強化し、顧客数を増やし販売量の拡大を図ってまいります。また、舶用システム製品に精通した技術者をヨーロッパに配置し、ライフサイクル及びレトロフィットビジネスの更なる拡大にも取り組んでまいります。
事業等のリスク3,143字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。 (1)設備投資動向の影響について 当社グループの事業は、船舶、ビル、工場等を対象とする配電制御システム等のシステム製品の製造・販売、その主要な構成部品でもある低圧遮断器等の機器製品の製造販売、及びこれらに付帯するエンジニアリング及びライフサイクルサービスが主体となっております。 システム製品及び機器製品ともにその収益は、設備投資の動向に影響を受けます。当社グループの利益計画は、国内外の設備投資動向予測値を織り込んで策定しておりますが、その動向が予想を超えて変化した場合は当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (2)特定の業界等への高い依存度について 当社グループは、船舶用配電制御システム等の製造・販売を主要事業の一つとして行っているため、顧客である海運造船業界に対する依存度が高くなっております。船舶用以外のマーケットにも製品販売を伸長していく方針でありますが、主要事業の一つである海運造船業界の経営成績の動向によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (3)法的規制等について 当社グループの事業は、当社が事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の適用を受けており、それらを遵守して事業運営を行っておりますが、当社グループが事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の変更が、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (4)為替レート変動について 当社グループは、外貨建による製品の販売及び仕入等を行っております。為替レートのリスクを軽減するため為替予約等の手段を講じておりますが、急激な為替レートの変動が生じた場合、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (5)海外活動に潜在するリスクについて 当社グループは、欧州・中国及び東南アジア等海外で生産及び販売をしております。当社グループは、現地の情勢を随時把握して適切に対処していく方針でありますが、現地の法的規制の状況や慣習等に起因する例えば労働争議等の不測の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6)新技術を用いた製品の開発、製造及び市場投入時期について 製品の開発、製造及び市場投入時期等は、綿密な計画を立てて進めておりますが、その過程で予期せぬ問題が生じ、開発経費の増加、製造コストの増加及び市場投入時期の遅延等が発生した場合は、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (7)退職給付債務について 当社グループの退職給付費用及び債務は、日本の会計基準に基づき、割引率等数理計算上で設定される前提や長期期待運用収益率により算出されております。当社グループの年金資産の時価が下落した場合、又は、数理計算上の前提条件に変更があった場合に発生する退職給付費用の増加は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (8)固定資産の減損について 当社グループの継続的な経営成績の悪化、事業環境の著しい悪化、保有する固定資産の市場価値の下落、並びに固定資産の使用範囲又は方法の変化に伴い発生する固定資産の減損損失は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (9)製造物責任について 当社グループは、顧客に対し電気の供給及び制御の安全に係る製品及びサービスを提供しております。製品等の故障が顧客に深刻な損失をもたらす危険性があり、当社グループは製品の故障が原因で生じた損失に対する責任を問われる可能性があります。当社ではそれらに備えPL保険に加入しておりますが、補償費用がPL保険の補償限度額を超えた場合もしくはPL保険の適用対象外である場合には、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (10)金利の変動について 固定金利による資金調達等を行い、市場金利の変動の影響を避けるよう資金調達を行っておりますが、今後の市場金利の著しい変動は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (11)災害等のリスクについて 当社グループが事業活動を行うに当たり、地震や台風等の自然災害、火災、戦争、テロ、コンピューターウィルス等による障害が起こった場合、当社グループの製造設備等に損害を受け、その一部又は全部の操業が停止することがあります。このような事態が生じた場合に備えて、定期的な防災訓練や社員安否確認システムの導入等を実施するとともに、保険(地震保険等を除く)に加入しておりますが、生産活動遅延による損失や、製造設備等の復旧に要する費用が発生した場合、全て保険にて賄えるという保証はなく、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (12)価格競争について 当社グループが事業展開する市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。販売価格の低下に対して当社グループは、既存製品のモデルチェンジや新製品の開発、コスト削減に向けた生産体制の改革等の諸施策により安定した利益の確保に努めておりますが、競争の更なる激化や長期化により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (13)原材料・部品の価格高騰及び入手難について 当社グループは、製品の製造のため銅、銀、鋼材等の原材料及び部品、組立外注品等を購入しておりますが、これらは世界経済の状況や原材料産出国の環境により、場合によっては、価格の高騰や入手が困難となる事態になる恐れもあります。当社グループにとって、特に銅価格の高騰が大きく影響いたします。当社では、安定調達及び原価低減活動に努めておりますが、原材料・部品の価格高騰又は入手難が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (14)コンプライアンスに関するリスクについて 当社グループの事業は、当社が事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の適用を受けており、それらを遵守して事業運営を行っておりますが、取締役・執行役員及び従業員等が遵守すべき法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けたり、お客様からの信頼を失ったりする可能性があります。当社グループでは、コンプライアンス体制の強化に努め研修を行うなど予防策を講じておりますが、法令違反を問われることがあった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15)重大な感染症の流行について 当社グループが事業活動を行うに当たり、重大な感染症の流行により、当社グループの一部又は全部の操業が停止する場合があります。このような事態が生じた場合は、当社グループ従業員、顧客及び取引先等への感染防止に努めるとともに、生産拠点、調達先及び調達ルートの変更等により事業活動への影響を低減してまいります。しかしながら、想定以上の拡大及び長期化等により、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,979字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国の対外経済政策による先行き不透明感に加え、中東地域における地政学リスクの高まりにより、景気の持ち直しのペースは緩やかなものとなりました。 米国では、関税コスト増加に伴う商品販売価格の上昇や雇用情勢の悪化により個人消費が減少したものの、政策金利の断続的な引き下げに加えて、設備投資が安定して推移したことで、景気は堅調に推移しました。欧州の主要国及び英国では、中東情勢の緊迫化が景気の下押し圧力となったものの、通商政策を巡る不確実性の低下に加え、堅調な雇用・所得環境や資産効果を背景に個人消費が底堅く推移し、景気は緩やかに持ち直しました。中国では、政府の経済対策による下支えがあったものの、不動産市場の停滞が続いたことに加え、対外貿易摩擦による不確実性の高まりや個人消費の低迷により、景気は減速傾向となりました。わが国においては、米国の通商政策による影響が一部でみられたものの、設備投資や個人消費に持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかに回復しました。 当社グループを取り巻く経済環境は、国内において、深刻化している人手不足を背景に、省力化・デジタル化を目的とした投資、生成AI等に関連した投資が継続しており、設備投資が堅調に推移しました。海外においては、脱炭素社会に向けた投資に一部地域で減速する動きがみられたものの、生成AIの活用拡大等による電力需要の増加を背景に、設備投資が継続しました。当社の主要顧客である造船業界においては、船舶需要の不確実性は高まっているものの、船価は高い水準で推移しており、海上輸送の脱炭素実現に向けた次世代燃料船需要の継続により、手持ち工事量は高い水準を維持しています。また、わが国の経済安全保障を背景とした日本造船業界の再生に向けた投資も計画されています。 一方、銅をはじめとする原材料価格は高騰が続き、製品コストへの影響はより深刻さが増しています。 このような状況のもと、当連結会計年度の売上高は、船舶用システム製品(船舶用配電制御システム等)及び産業用システム製品が好調に推移したことにより、62,858百万円と前年同期比11.4%の増加となりました。営業利益は、為替が前年同期と比べ円高基調で推移したものの、売上量拡大により、6,197百万円と前年同期比10.3%の増益、経常利益は6,515百万円と前年同期比7.6%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、4,188百万円と前年同期比5.9%の減益となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が前年同期と比べ減少したのは、前期において繰延税金資産の計上等の影響があったことによるものです。 製品別の売上高は、システム製品(配電制御システム等)が38,247百万円と前年同期比17.2%の増加、機器製品(低圧遮断器等)が24,611百万円と前年同期比3.5%の増加となりました。 システム製品の受注高は、前年同期を12.1%下回ったものの、48,573百万円と堅調に推移しました。その結果、受注残高は前連結会計年度末より10,325百万円増加し、69,742百万円となりました。 なお、機器製品は、計画生産を行っているため、上記受注高、受注残高には含めておりません。 当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりです。 「日本」 船舶用システム製品の売上は、LNG運搬船向けが好調に推移したことに加え、陸電供給システム、ばら積み船及びコンテナ船向け等が増加したことにより、前年同期と比べ大幅に増加しました。 産業用システム製品の売上は、国内におけるグリーンエネルギー関連の発電プラント及びコージェネレーションシステム等の分散型エネルギー関連向けが増加したことにより、前年同期と比べ大幅に増加しました。 メディカルデバイスの売上は、医療機器の設備投資が低調に推移したことにより、前年同期と比べ減少しました。 エンジニアリング及びライフサイクルサービスの売上は、国内鉄道関連施設のエンジニアリング案件が減少したことにより、前年同期と比べ減少しました。 以上により、システム製品全体の売上は前年同期と比べ増加しました。 機器製品の売上は、国内での設備投資が底堅く推移し、前年同期と比べほぼ横ばいとなりました。 その結果、当セグメントの売上高は28,534百万円と前年同期比6.0%の増加、セグメント利益は、4,329百万円と前年同期比14.2%の増益となりました。 「アジア」 船舶用システム製品の売上は、LNG運搬船をはじめ、いずれの船種向けも好調に推移したことから、前年同期と比べ大幅に増加しました。 エンジニアリング及びライフサイクルサービスの売上は、船舶向けの換装工事が減少したこと等により、前年同期と比べ減少しました。 機器製品の売上は、中国舶用市場向け及びマレーシア国内向けで堅調に推移したことにより、前年同期と比べ増加しました。 その結果、当セグメントの売上高は27,210百万円と前年同期比22.6%の増加、セグメント利益は2,454百万円と前年同期比21.8%の増益となりました。 「ヨーロッパ」 機器製品の売上は、英国内及び中東向けにおいて低調に推移したことにより、前年同期と比べ減少しました。 エンジニアリング及びライフサイクルサービスの売上は、船舶向けブレーカの更新工事が増加したことにより、前年同期と比べ増加しました。 その結果、当セグメントの売上高は7,113百万円と前年同期比2.4%の減少、セグメント利益は670百万円と前年同期比20.4%の減益となりました。 ②財政状態の状況 資産の部では、現金及び預金が前期末比3,685百万円減少した一方で、棚卸資産が前期末比3,866百万円及び受取手形、売掛金及び契約資産が前期末比3,641百万円それぞれ増加したこと等により、流動資産は前期末比3,877百万円増加し、55,077百万円となりました。 固定資産では、有形固定資産が前期末比1,343百万円及び退職給付に係る資産が前期末比1,112百万円それぞれ増加したこと等により、前期末比3,653百万円増加し、26,350百万円となりました。 その結果、資産合計は前期末比7,531百万円増加し、81,427百万円となりました。 負債の部では、電子記録債務が前期末比956百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が前期末比1,292百万円及び未払費用が前期末比670百万円増加したこと等により、流動負債は前期末比1,832百万円増加し、18,440百万円となりました。固定負債では、長期借入金が前期末比739百万円及び繰延税金負債が前期末比712百万円それぞれ増加したこと等により、前期末比1,679百万円増加し、7,535百万円となりました。 その結果、負債合計は前期末比3,512百万円増加し、25,975百万円となりました。 純資産の部では、自己株式が前期末比3,499百万円増加(純資産は減少)した一方、為替換算調整勘定が前期末比2,895百万円増加し、加えて、親会社株主に帰属する当期純利益4,188百万円の計上により利益剰余金が3,537百万円増加したこと等から、純資産合計は前期末比4,019百万円増加し、55,451百万円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,685百万円減少し、当連結会計年度末には13,929百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は1,170百万円(前年同期は8,327百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6,523百万円、売上債権の増加による支出2,507百万円、棚卸資産の増加による支出2,869百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は2,890百万円(前年同期は3,193百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,678百万円及びその他の支出240百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は2,977百万円(前年同期は743百万円の支出)となりました。これは主に、配当の支払による支出651百万円及び自己株式の取得による支出3,499百万円等によるものであります。 ④生産・受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 日本   (千円)   29,719,374   111.8 アジア   (千円)   28,765,603   125.7 ヨーロッパ   (千円)   7,299,888   98.2 合計   (千円)   65,784,867   115.6 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績 当社グループが生産・販売しております製品は配電制御システム等のシステム製品と低圧遮断器等の機器製品であります。システム製品については受注生産を行っており、機器製品については計画生産を行っております。従って、システム製品について、その受注実績を記載しております。 当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 受注高 (千円)   前年同期比 (%)   受注残高 (千円)   前年同期比 (%) システム製品   48,573,545   87.9   69,742,011   117.4 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 日本   (千円)   28,534,301   106.0 アジア   (千円)   27,210,485   122.6 ヨーロッパ   (千円)   7,113,971   97.6 合計   (千円)   62,858,758   111.4 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度における販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満でありますので記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 [経理の状況]1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 [注記事項](重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社は経営指標として、連結営業利益率8%以上及び自己資本比率55%以上を継続的に確保することを中期目標としております。当連結会計年度におきましては、連結営業利益率は9.9%、自己資本比率は68.1%と、中期目標を達成することができました。 船舶用システム製品は、活況な造船市場を背景とした売上高の増加に対応するため、海外における設備増強を実施し、売上の拡大に繋げることができました。また、配電制御システムの受注強化に加え、環境・省エネ関連製品の受注拡大や、最適エネルギーマネジメントシステム、IoT及びビッグデータ活用などの技術を利用した研究開発への取り組みにより、船舶1隻当たりの当社の活躍度を高めるべく活動してまいりました。 機器製品は、新製品の開発に加え、加美工場第1期工事の完了に伴い、メッキ設備を含む新規設備が稼働を開始し、生産性の向上及び環境負荷低減に取り組んでまいりました。 産業用システム製品は、国内外の鉄道関連及びプラント案件への受注強化に努めてまいりました。 メディカルデバイスは、医療業界のニーズに合った新製品開発に取り組んでまいりました。 エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、GSN(グローバル・サービス・ネットワーク)の拡充、船舶用及び産業用システム製品におけるエンジニアリング事業の強化に注力するとともに、お客様のニーズに合った提案を行ってまいりました。 今後も引き続きTEAM TERASAKIとして緊密に連携し、様々な顧客のニーズへ的確かつ迅速な対応によって顧客満足度を高めるとともに、設計・生産改善活動の強化による原価低減と生産性向上により更なる業務改善に取り組んでまいります。 a.当連結会計年度の経営成績の分析 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 b.当連結会計年度の財政状態の分析 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 c.キャッシュ・フローの分析 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 d.当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンド 2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 自己資本比率(%)   68.8   69.6   68.1 時価ベースの自己資本比率(%)   49.0   39.3   56.5 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)   1.3   0.6   5.7 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   45.2   85.9   10.2 自己資本比率: 自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い (注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。 2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を払っている全ての負債を対象としております。 4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社の資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など最適な資本構成を勘案しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元の最適なバランスを考えて実施していくことを基本としております。 また、資金の流動性につきましては、当社グループの事業運営上の必要な資金の流動性を安定的に確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。この方針のもと、短期の運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期の運転資金の調達は金融機関からの長期借入を基本とした資金調達を行っております。 当連結会計年度においては、生産設備等の有形固定資産の取得に2,750百万円、研究開発関連の投資に821百万円の支出を行いました。これらの投資のための所要資金は、借入及び自己資金にて賄っております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,629百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は13,929百万円となっております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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