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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

メディアリンクス

MEDIA LINKS CO.,LTD.6659 · Standard · 電気機器

放送用映像伝送ネットワークのインフラに特化したファブレスメーカー。IP技術で放送局と通信事業者を結ぶ。

概要

株式会社メディアリンクスは、放送用映像伝送に特化したIPネットワーク機器を開発・販売するファブレスメーカーである。サッカーワールドカップやオリンピックなどの世界的イベントの映像伝送にも採用される。1993年創業、本社は川崎市。連結売上高約23億円(2026年3月期)、従業員61名。東京証券取引所スタンダード市場に上場(証券コード:6659)。

ファブレス体制で放送用IP映像機器を提供

当社グループは自社工場を持たないファブレスメーカーである。製造は3社以上の委託先に一貫生産を任せ、1台から数千台まで対応可能な体制を構築する。設計品質はISO9001に基づき管理し、製造委託先にはISO14001取得工場を選定する。製品は放送局や通信事業者向けのハードウエア機器に加え、ソフトウエア、設置工事、保守サービスを組み合わせて提供する。2026年3月期の売上高構成はハードウエア製品が約65%、メンテナンス・サポートが約26%、その他が約9%である。

米州・アジア・EMEAにまたがる販売網

販売は当社と米国子会社MEDIA LINKS, INC.、オーストラリア子会社ML AU PTY LTDが担当する。アジア営業部が日本含むアジアを、米国子会社が北米・中南米を、豪州子会社がオセアニアを管轄し、EMEA地域は代理店を通じて販売する。2026年3月期の海外売上高比率は69.0%に達し、特に北米の大手通信事業者AT&T向けが売上の41.1%を占める。オーストラリアのTelstra向けも14.1%と大きく、特定顧客への依存が課題となっている。

収益の変動と財務体質

売上高は大型案件の有無により大きく変動する。2013年3月期の49億円をピークに減少傾向にあり、2026年3月期は23億円まで低下した。営業損益は2018年3月期以降赤字が続き、2026年3月期は営業損失8.7億円、親会社株主に帰属する当期純損失14.5億円を計上した。赤字の要因は販売終了製品の在庫評価損や研究開発費の継続的支出である。資金調達は株式発行や社債発行で行い、現金同等物は5.7億円を保有する。

業界の中での役割は放送用ネットワーク機器・システムメーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
23億円
営業利益
-9億円
営業利益率
-39.1%
純利益
-15億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
ハードウエア製品15億円65.2%
メンテナンス・サポ-ト6億円26.1%
その他2億円8.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01放送事業(テレビ放送局)主力

テレビ放送局向けに、放送用映像伝送ネットワークを構築するための機器・システムを開発・販売。映像品質の劣化を防ぎ、伝送遅延を最小限に抑える高信頼な製品を提供する。スポーツ中継やリモートプロダクションなどにも採用される。

サッカーワールドカップやオリンピックなど世界的イベントの映像伝送に採用された実績を持つ

主な製品・サービス2
映像伝送機器
放送用の高品位映像をIPネットワークで伝送するためのエンコーダー・デコーダーなど。低遅延で映像品質を保ち、放送局の基幹インフラとして使用される。
システム構築サービス
機器販売に加え、ソフトウェア、設置工事、保守サービスを組み合わせたシステム構築を提供。放送局のネットワーク全体を最適化する。

02通信事業者主力

通信事業者向けに、放送局への映像伝送サービスを支える機器・システムを販売。通信事業者は自社の回線設備と組み合わせて放送局に映像伝送サービスを提供する。

主な製品・サービス1
映像伝送機器
通信事業者が放送局向けに映像伝送サービスを提供するための基盤となる機器。高信頼性・低遅延を実現する。

製品と技術

高信頼・低遅延を実現するIP伝送技術

当社の製品は放送用映像伝送に特化し、絶対的な信頼性と最小限の伝送遅延を要求される。従来の汎用通信機器では満たせなかったこれらの要件を、IP通信技術をベースに独自の実装でクリアする。その結果、サッカーワールドカップやオリンピックなどの世界的スポーツイベントの映像伝送装置として採用される。また、AT&TやTelstraなど大手通信事業者の基幹インフラとしても使用されている。

リモートプロダクションと放送局IP化を支える

近年、スポーツ中継などの制作現場ではリモートプロダクション方式への移行が進んでいる。当社の機器は、放送局が遠隔地から制作・編集・配信をIPネットワーク上で実現する際の伝送装置として採用される。放送局内の設備IP化にも対応し、導入後10年を経過した設備のシームレスな更新を可能にする新製品を提供している。これにより、更新需要を取り込む方針である。

ハードウエアとソフトウエアの融合によるソリューション

当社は従来のハードウエア製品に加え、機能をソフトウエアとして提供する割合を増やしている。ハードウエアを基本機能に絞り込み共通化することでコスト低減を図り、顧客の初期投資負担を軽減する。また、自社機器を含むシステム全体を管理するEquipment Management Systemを開発し、統合ソリューションとして提供する。これにより、単なる機器販売からサービス型ビジネスへのシフトを目指す。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 放送事業(テレビ放送局)サッカーワールドカップやオリンピックなど世界的イベントの映像伝送に採用された実績を持つ

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

小規模ながら半導体・電子部品で独自性

電気機器業界に属する同社は、半導体や電子部品の製造・販売を手掛ける。売上規模は約28億円と小粒で、同業のキオクシアHDやイビデンと比べて極めて小さい。直近の営業赤字が示すように収益力は脆弱であり、業界内での存在感は限定的。競合への差別化要因が不明瞭で、コスト競争にも晒されやすい。

強み

  • 特定の半導体・電子部品に特化し、大手が参入しにくい分野で事業を展開している可能性がある。
  • 小規模組織ゆえに意思決定が速く、市場変化への対応や新規開拓を迅速に行える。
  • 限られた顧客基盤ながら、長期取引による固定ファンを持つ可能性があり、安定受注につながる。
  • 半導体市場の成長に伴い、需要増加の恩恵を受けるポテンシャルがある。

課題

  • 直近3期で売上高が31億→28億→23億円と減少しており、事業縮小リスクが顕在化。
  • 営業利益率が-17.9%から-39.1%へ悪化、収益構造の抜本的な改善が急務。
  • 大手同業に比べ規模・技術力で劣り、差別化が難しく価格競争に巻き込まれやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

電気機器の時価総額近傍。太字がメディアリンクス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16635大日光・エンジニアリング46億円12.0倍
26926岡谷電機産業44億円
36721ウインテスト39億円
46836ぷらっとホーム38億円165.3倍
56614シキノハイテック38億円
66659メディアリンクス37億円
76662ユビテック34億円68.2倍
86898トミタ電機34億円27.1倍
96694ズーム33億円
106656インスペック33億円42.3倍
116969松尾電機32億円8.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 12件

映像設計受託からスタートした1993年

1993年4月、映像設計受託を目的として北海道函館市で株式会社メディア・リンクスを設立した。設立翌年の1994年6月には登記上の本店を神奈川県川崎市高津区に移転し、首都圏を拠点に事業を展開する基盤を築いた。この時期は映像機器の設計受託が主であったが、後の放送用IP伝送機器開発への布石となった。

子会社化と社名変更を経た2000年代

2001年8月に株式会社メディアリンクスシステムズを子会社化(後に消滅)しグループ体制を強化した。2005年4月には米国デラウェア州にMEDIA LINKS, INC.を設立し、欧米市場への販売拠点を確保した。同年5月に商号を株式会社メディアグローバルリンクスに変更し、グローバル展開を明確に打ち出した。

ジャスダック上場と海外子会社設立

2006年3月、ジャスダック証券取引所に上場(証券コード:6659)した。2009年1月には子会社のメディアリンクスシステムズを吸収合併し経営資源を集中させた。2010年4月には大阪証券取引所JASDAQに上場すると同時に、オーストラリアにML AU PTY LTDを設立し、オセアニア市場への足掛かりを築いた。

本社移転と東京証券取引所への統合

2012年9月に本店を川崎市幸区に移転した。2013年7月の大阪証券取引所と東京証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。この頃からIP映像伝送機器の開発を本格化し、放送業界のIP化の波に乗った。2015年8月には英国に支店を開設したが、2018年9月に閉鎖している。

現社名への変更とスタンダード市場移行

2017年6月、商号を株式会社メディアリンクスに変更した。同時期に東京証券取引所の市場区分見直しによりスタンダード市場に移行した。この間、ハードウエア中心からソフトウエアと組み合わせたソリューション提供へとビジネスモデルを進化させている。2026年3月期まで3期連続の営業赤字が続いており、構造改革の途上にある。

年表12件を開く

1990年代

  • 1993年4月創業映像設計受託業を目的として、株式会社メディア・リンクスを設立(登記上の本店所在地は、北海道函館市亀田町)
  • 1994年6月登記上の本店所在地を神奈川県川崎市高津区に移転

2000年代

  • 2001年8月M&A株式会社メディアリンクスシステムズを子会社化(消滅会社)
  • 2005年4月欧米における販売を目的として、米国デラウェア州に米国子会社MEDIA LINKS,INC.を設立(法人登録、現 連結子会社)
  • 2005年5月商号変更株式会社メディアグローバルリンクスに商号変更
  • 2006年3月上場ジャスダック証券取引所に上場(証券コード:6659)
  • 2009年1月M&A連結子会社であった株式会社メディアリンクスシステムズを吸収合併

2010年代

  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場 オーストラリアにおける販売を目的として、同国ビクトリア州に子会社ML AU PTY LTDを設立(現 連結子会社)
  • 2012年9月本店所在地を神奈川県川崎市幸区に移転
  • 2013年7月上場大阪証券取引所と東京証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所 JASDAQ(スタンダード)に上場
  • 2015年8月欧州中東アフリカ地域の販売網を統括する拠点として、英国ハートフォードシャー州に支店 MEDIA GLOBAL LINKS UK LIMITEDを開設(2018年9月閉鎖)
  • 2017年6月商号変更株式会社メディアリンクスに商号変更 東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所スタンダード市場に移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    特定顧客への依存度低減と新規顧客開拓

    大口顧客への過度な依存を避けるため、営業力強化や販売代理店・SIerとの協業により新規顧客を獲得し、顧客基盤を分散する。

  2. 02

    既存顧客への拡販と新規顧客獲得

    設備更新需要やリモートプロダクション・4K放送拡大に対応した新製品を提供し、北米では直販、他地域では代理店経由で販売網を拡大する。

  3. 03

    ソフトウェア開発力の強化と統合ソリューション提供

    ハードウェア機能をソフトウェア化して共通化を進め、コストを低減。統合管理ソフトウェアを開発し、初期投資負担を軽減するソリューションを提供する。

  4. 04

    グローバル販売チャネル網の構築

    自社直販中心の日本・米国に加え、アジア・欧州では業界に精通した代理店を開拓し、技術指導などきめ細かなチャネルサポートを提供する。

  5. 05

    競争力ある新製品開発への投資継続

    技術力を維持するため、新技術を取り込み開発スピードを向上させ、高付加価値製品を市場に投入し続ける研究開発投資を継続する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で61人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は785万円で、9期前と比べて+8.0%平均年齢は44.1歳、平均勤続年数は13.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月106
2018年3月95
2019年3月72741.88.687
2020年3月75442.29.485
2021年3月75043.710.481
2022年3月78243.810.177
2023年3月77844.310.877
2024年3月76844.011.473
2025年3月77544.512.665−769
2026年3月78544.113.161−1,475

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 0 / 海外 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — Windsor, CT U.S.A.86百万円
本社 — Collingwood, VIC Australia8百万円
ほか1件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    ML AU PTY LTD
    Collingwood, VIC Australia
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は23億円営業利益-9億円前期と比べると減収で、売上が-17.9%。

売上高
-17.9%
23億円
営業利益
-9億円
純利益
-15億円
営業利益率
-39.1%
前期比 -21.3%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高37億円23億円
営業利益0億円-9億円
純利益0億円-15億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は7億円、営業利益は−1億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+40.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q90
2024年1Q5−2−40.0−2
2024年2Q800.00
2024年3Q6−1−16.7−1
2024年4Q121
2025年2Q10−5−50.0−5
2025年4Q1800.0−1
2026年2Q12−3−25.0−4
2026年4Q11−6−54.5−11
2027年1Q7−1−14.3−1

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は49億円から23億円へ47%に減った。直近期の営業利益率は-39.1%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
大阪証券取引所と東京証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所 JASDAQ(スタンダード)に上場
2013年3月4997
2014年3月4343
欧州中東アフリカ地域の販売網を統括する拠点として、英国ハートフォードシャー州に支店 MEDIA GLOBAL LINKS UK LIMITEDを開設(2018年9月閉鎖)
2015年3月5455
2016年3月5631
株式会社メディアリンクスに商号変更 東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所スタンダード市場に移行
2017年3月45−6−9
2018年3月39−4−5
2019年3月3210
2020年3月24−6−6
2021年3月25−2−2
2022年3月25−7−8
2023年3月25−2−2
2024年3月31−2−2
2025年3月28−5−5−17.9−6
2026年3月23−9−9−39.1−15

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高23億円のうち、営業利益として残るのは-9億円-39.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-15億円、売上の-65.2%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金52.2%12億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金82.6%19億円
  • その他の費用持分法損益などの調整4.3%1億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-39.1%-9億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
47.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比46.0pt
-39.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比71.1pt
-65.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-48.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-27.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが−4億円、投資CFが−2億円で、差し引きのフリーCFは−6億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は6億円で、売上の3.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月7−1−1620
2014年3月6−1−2523
2015年3月5−1−3424
2016年3月4−22227
2017年3月−814−723
2018年3月−411−321
2019年3月−101−121
2020年3月−201−219
2021年3月−60−4−69
2022年3月−30−3−33
2023年3月−809−85
2024年3月−4−110−59
2025年3月−8−13−94
2026年3月−4−29−66

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は31億円。このうち返さなくてよい自己資本が25億円で、自己資本比率は80.5%(業種中央値61.0%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月47252252.3
2014年3月47291859.9
2015年3月53351864.7
2016年3月54361865.1
2017年3月47272056.0
2018年3月44212347.4
2019年3月41221952.2
2020年3月37162141.7
2021年3月33141942.0
2022年3月2381533.6
2023年3月32171553.6
2024年3月43271660.8
2025年3月37241265.5
2026年3月3125680.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
8億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-37億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
10億円
在庫として抱えている分
負債合計
6億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
40
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率224社中33位あたり、逆に低いのは営業利益率224社中221位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-39.1%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
80.5%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-17.9%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥49で、1年前と比べて-25.8%過去52週の値幅のなかでは20%の位置にある。

¥49-7.5%1ヶ月+11.4%1年-25.8%時価総額37億円
過去52週の値幅
安値¥32高値¥115

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR1.52倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月17日に50円まで回復しましたが、8月21日には48円と小反落しています。1ヶ月で約4%下落し、25日移動平均線(48.3円)とほぼ同水準です。75日線(55.8円)を下回っており、52週高値115円からは約58%下落、52週安値32円からは約50%上昇です。7月22日には出来高が962万株と急増しましたが、その後は減少傾向にあり、8月21日は241万株でした。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 30/100)

PERが算出不能で収益力の評価が難しく、PBRは1.41倍と同業界平均の2.09倍を下回るが、ROEは1.8%と低水準で、直近3期連続で最終赤字が続き、売上高も縮小傾向にある。配当利回りは0%で株主還元がなく、業界平均の2.27%を大きく下回る。収益悪化を考慮すると、現状の株価は割高に映る。割安感はあるが、財務健全性や業績回復の見通しが不透明な点が懸念材料。

指標この会社業種平均
PBR1.52倍2.58倍
ROE1.8%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

光学機器の需要はスマートフォン向けが頭打ちとなる一方、車載・監視・医療などの新分野へのシフトが進む。強気派は開発体制と技術を評価し、新規分野での成長を期待する。弱気派は収益性が悪化し、赤字が続く中で、将来の成長が見えないと懸念する。

プラスに働く材料7
  • 技術力で新市場を開拓

    レンズや光学部品の高精度技術は他社にない強みとなり、車載や医療で受注拡大の可能性がある。

  • ニッチ市場で高シェア

    特定分野に集中し、シェア獲得で安定収益を目指す。

  • ターンアラウンドへの期待

    2026年3月期の売上は減少するが、中長期でコスト削減効果が見込める。

  • 1年で-20.69%の下落、売られ過ぎ感不定影響

    過去1年で株価は20.69%下落。悪材料織り込み済みで反発余地。

  • 外国人保有5.13%で中長期投資家が残存継続影響

    外資保有率5.13%は小型株として高めで、継続買い支え。

  • PBR1.41倍で純資産はプラス継続影響

    時価総額35億円、PBR1.41倍から純資産はプラスで倒産リスク低い。

  • 株価46円と低位、値ごろ感から資金流入不定影響

    株価46円と低く、小さな資金でも売買が可能。

マイナスに働く材料7
  • 収益性の悪化

    2026/3期の営業利益率はマイナス39%と赤字幅が拡大し、改善の兆しが見えない。

  • 需要の不透明さ

    スマホ市場の縮小が続き、新分野の成長もまだ小さい。

  • 財務リスク

    自己資本比率は低く、債務が増加傾向にあり、資金繰りが懸念される。

  • 2026年3月期は営業赤字9億円、赤字拡大通年影響

    営業損失は2025年3月期の5億円から9億円に拡大。

  • 売上高が31→28→23億円と逓減通年影響

    売上高は3期連続減少し、23億円まで縮小。

  • 無配当が継続通年影響

    配当利回り0%で、株主への還元が無い。

  • ROE1.8%と低く、資本効率が悪い継続影響

    ROE1.8%は極めて低く、収益性が劣後。

次の決算で確かめる点
セグメント別売上高
新しい分野(車載・医療など)の売上貢献度と成長性を確認するため。
営業利益率
赤字脱却の兆しを見るため。
研究開発費
将来の製品競争力への投資状況を把握するため。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ19,630人。区分でいちばん多いのは個人・その他85.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が1.0%を占め、残る99.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他73.068.573.184.789.085.7
証券会社3.110.98.83.75.68.2
外国法人3.03.95.24.82.54.3
外国人個人0.30.30.90.90.50.9
事業法人17.615.75.63.51.80.9
金融機関3.00.66.32.40.70.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01楽天証券株式会社3.70
02前田 喜美子3.57
03杉山 善一2.15
04野村證券株式会社1.34
05株式会社SBI証券1.17
06BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY(常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ)1.05
07原田 始0.88
08黒木 英治0.74
09BARCLAYS CAPITAL SECURITIES LIMITED(常任代理人 バークレイズ証券株式会社)0.71
10福岡 一美0.66

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近5
  • 2026-08-07
    バークレイズ・バンク・ピーエルシー(Barclays Bank PLC)
    新規の大量保有報告
    0.18%
    -5.05pt
  • 2026-08-07
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    1.17%
    -4.04pt
  • 2026-07-23
    バークレイズ・バンク・ピーエルシー(Barclays Bank PLC)
    新規の大量保有報告
    5.23%
  • 2026-07-23
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.00%
  • 2026-05-26
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    1.14%
    -3.94pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−115%、1株純資産は14期で−93%。直近期のROEは1.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2013年3月14046935.64.8
2014年3月6052412.17.5
2015年3月9762816.910.7
2016年3月216363.328.5
2017年3月−166469
2018年3月−88372
2019年3月73841.845.4
2020年3月−105270
2021年3月−39244
2022年3月−134134
2023年3月−1372
2024年3月−862
2025年3月−1251
2026年3月−2233

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2026/3期の役員報酬は総額77百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
菅原司代表取締役社長484,200
ジョン・デイル取締役CMO68
長谷川渉取締役 管理本部長672,000
石井洋一取締役79
石田正取締役822,000
田中暁常勤監査役69
木下直樹監査役61
大田研一監査役79

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3535318
社外取締役524245

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,937字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 (1) 事業の内容 当社グループは、当社(株式会社メディアリンクス)と、子会社2社(米国法人であるMEDIA LINKS, INC.およびオーストラリア法人であるML AU PTY LTD)により構成され、主に放送用ネットワークのインフラを形成するための機器・システムを開発・販売するファブレスメーカー(製造設備を自社で保有せず、外部へ製造委託する業務形態をとるメーカー)です。テレビ放送で使用される高品位映像素材を放送事業者の拠点間あるいは拠点内部の部署間をIPで結ぶネットワークを実現するための機器およびシステムなどを開発・販売しています。また、機器単独の販売だけではなく、ソフトウエア、設置工事、保守サービスなどを組み合わせたシステム構築事業も展開しています。当社は主として機器やシステムを通信事業者またはテレビ放送局に対して販売しています。通信事業者に販売した場合、通信事業者は当社の機器やシステムと自社の回線設備などを用いてテレビ放送局に対して映像伝送サービスを提供しています。製品開発においては、実際に使用する通信事業者や放送局のみならず、さらにその先の顧客が受けるサービスを想定して製品の仕様を決定しています。 なお、当社グループは映像通信機器のメーカーとして事業を行っており、当該事業以外に事業の種類がないため、セグメント別に事業を分類していません。 (2) 製品の主な特徴 当社の製品は、放送用映像伝送に特化した機能を有しています。放送では映像が途切れることはあってはならないことであり、放送事業で使われるインフラ機器には絶対の信頼性と安定性が求められます。同時に、ネットワークで伝送される映像素材の品質は劣化させてはならず、伝送遅延も最小限となるよう求められます。以前の汎用通信機器では放送局が求める高い要求に応えることができませんでしたが、当社の製品は、効率性の高いIP通信の技術をベースにしながら、放送事業で必要とされる厳しい要件をクリアできる性能を実現しました。そのことにより、当社製品はサッカーのワールドカップやオリンピックのような世界中の人々が注目するスポーツイベントの映像伝送装置や欧州や米国などの国を代表するトップ企業の重要な放送用基幹インフラを形成する機器として採用されています。また、放送と通信双方の要素技術を蓄積してきた実績が評価され、近年脚光を浴びているスポーツ中継などを放送局でコントロールするリモートプロダクションや放送局内IP化についても、当社製品が採用されています。 (3) 製品開発について 当社グループの製品開発は、設計開発部門、マーケティング部門との連携で行われています。開発テーマはマーケットニーズや外部環境の変化などから、潜在的なニーズやウォンツ(注1)を探り、今後のマーケット環境を考慮しながらロードマップを描いています。当社は、設立当初より放送局で使用される映像機器の開発を行いながら、一方で通信の要素技術も獲得してきました。これら双方の要素技術を再構築することにより放送と通信の技術を融合させた製品の実現や高機能化など製品の付加価値の向上に寄与しています。また新規開発製品の開発期間の短縮に注力し、スピードある製品開発による新市場へのいち早い製品投入に努めています。ただし、新しいインフラ構築に関わる製品開発には、2~3年かかることが一般的です。新規技術の獲得につきましては、将来を見越した上で必要になりそうな要素技術の獲得に努めています。 (注1) ウォンツ:顧客の顕在化されたニーズに反応するだけではまだ不十分と考える当社は、顧客が本当に欲するものをウォンツと謳っています。 (4) 生産体制について 当社グループは市場や顧客のニーズに対しタイムリーに製品を生産し、コスト削減やスピード化を図るため、工場などの製造設備の資産や人員を自社で持たず、外部に委託するファブレスという事業形態を採っています。 製造委託先は1社だけではなく、3社以上との提携を基本と考えています。この製造委託先の一貫生産と検査体制により、1台から数千台までの幅広い生産に対応できる体制を確立しています。 (5) 品質管理体制について 当社の製品は、一瞬の事故もあってはならない放送事業に使用される装置で、放送局や通信事業者施設において長期にわたりインフラを形成するものであり、高度な品質が要求されます。設計開発における設計品質はISO9001(品質マネジメントシステム)をベースとした管理体制に基づき、設計品質を維持管理しています。製品の品質に関しては、委託する工場に依存するのではなく、自社の基準を定め、どこの工場で生産されたものであっても一定の品質を保持できる管理体制を確立しています。製造委託先では、品質はもとより環境に関しての配慮がされていることを選定基準とし、ISO14001(環境マネジメントシステム)を取得している工場を当社グループの製造委託先に位置づけています。 (6)販売および保守サポート体制について 当社製品の販売は当社及び子会社2社(米国法人であるMEDIA LINKS, INC.およびオーストラリア法人であるML AU PTY LTD)で行っています。販売部門は、機器やシステムの販売を行うだけでなく、市場、顧客のニーズを素早くキャッチし、設計開発部門にフィードバックを行い、新製品開発のレスポンスの高速化に努めています。また、メーカーとして、保守体制やお客様のサポート体制の確立と各種情報の一元化を目指しています。 当社販売部門は、アジア営業部、子会社のMEDIA LINKS, INC.、ML AU PTY LTDが、それぞれ販売地域を担当しています。子会社は、海外各国の諸事情に対応し、代理店などの販売チャンネルを構築し、海外販売における営業拠点・保守サポート拠点となっています。同時に、それぞれの国に適応した製品を開発するために必要なカスタマイズ、製品仕様等の情報を収集する役割も担っています。日本国内だけでは把握しきれない世界における情報が、子会社のマーケティング活動・販売活動により当社グループ内で共有化され、ワールドワイドでの顧客ニーズや市場動向、新製品動向等が把握でき、当社グループの新製品企画開発に大きく貢献しています。 (事業の系統図) (注1) 国内海外部品メーカーより仕入れた部品は、当社より製造委託先へ支給され、当社製品の製造に使用されます。 (注2) 販売部門及び販売子会社が収集したマーケティング情報と設計開発部門が収集した技術情報により、両者によって行われる会議において、製品化の実現可能性、実現時期等が検討されます。販売部門及び販売子会社は本検討内容による技術的な背景を踏まえ顧客に対し新製品や新ビジネスの提案を行い営業活動に反映させており、設計開発部門は必要技術の習得に生かしています。当社グループの顧客への提案力を強化するとともに設計開発部門の強化につながる販売部門及び販売子会社の情報収集は当社グループにおいて重要な位置付けです。
経営方針・対処すべき課題3,976字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「技術革新のリーダーとして、高い信頼性が要求されるメディアサービスをIPにより配信する技術を提供し、世界中のお客様の生活基盤を支える」ことを経営の基本方針としています。これを実現するため当社グループは、IPによる映像伝送領域を基本市場と定め、お客様に高度な技術に支えられた付加価値の高い商品・サービスを提供します。そのため、グローバルで一本化されたマーケティング、営業、開発、生産、管理などの機能別組織を整備し、迅速な意思決定により、継続的に社会に貢献してまいります。 (2)経営環境 すでに世の中の様々な分野で通信ネットワークはIP化されており、放送用ネットワーク・放送局内設備においても完全IP化とはいかないまでも、IPを使用した設備更新が進んでおります。ここ数年の状況は、放送番組、スポーツイベントの制作において、リモートプロダクションへの移行が主流になっています。リモートプロダクションでは、制作・編集・配信をシームレスにIPネットワーク、クラウド上で実現するための検討が一層進んでいます。また同時に、放送のIP化を目指す放送局、放送機器メーカー、通信事業者、ネットワーク機器メーカーによる伝送方式・制御方式の標準化が進行しており、新たな競合企業も数多く参入しております。 (3)経営戦略等 当社は、市場の初期段階におけるIP化の流れの中で、国内外の主要通信事業者・放送局向けのIP化に尽力してまいりました。既に10年以上に渡り製品の供給、技術・保守サポートの提供を続けております。今後導入後10年が経過している設備の更新需要に対してシームレスな更新を可能とする新製品を提供してまいります。また、世界各国で知名度はあるものの、顧客数が極めて限定的であるため、今後は日本・米国の新規顧客の開拓とヨーロッパ・中南米での市場開拓を進めることでビジネスの成長を図ってまいります。 当社グループは、この分野におけるIP化のさらなる発展をめざし、「お客様のニーズに合わせて独創的な技術で開発したより高度なソリューションを顧客に提供する」というビジョンを掲げ、事業を展開してまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループが目標とする経営指標は、売上高の長期的なトレンドと売上総利益率です。事業の特性として、顧客の需要変動が大きいため、月次や四半期の数値は大きく変動することがありますが、長期的な視点で着実に成長することが重要だと考えています。また、当社グループの競争力の一つとして世界トップクラスの技術力があります。その競争力を維持し続けるためには、継続的に研究開発費を投入する必要があります。研究開発費を確保するためには比較的高い売上総利益率が必要になります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 前述の「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略等」を実現するための当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と施策は以下のように考えております。 ① 特定顧客への依存度の低減 近年、当社グループの売上高において、海外の大口顧客向けの販売が大きく貢献しています。当社業績は、大口顧客の案件進捗状況に強く影響される状況が継続しています。 特定の大口顧客との取引が将来にわたって継続拡大が見込まれる場合は、その大口顧客からの要望に応えるために当社グループの人材や資金を優先的に投入することは合理的ですが、過度に依存することはリスクもあります。そのため、特定の大口顧客との良好な関係は維持しつつ、営業力の強化に加え、販売代理店及びシステムインテグレーターとの協業により新規顧客を獲得することで、特定顧客への依存を相対的に低くすることが、当社グループが取り組むべき課題だと考えています。 ② 既存顧客への拡販と新規顧客の獲得 既存顧客に対しては、定期的な設備更新需要及びリモートプロダクションや4K放送の拡大需要に応えるため、新製品の開発・販売を行い、拡販を目指します。 また、北米においては営業力を強化し、新規顧客開拓を進めてまいります。その他の地域においては、販売代理店及びシステムインテグレーターとの協業により、積極的に当社製品及びソリューションを提案し、販売地域を拡大し、新規顧客の獲得を目指します。 ③ ソフトウエア開発力の強化 当社グループは、放送用通信ネットワークで使われる装置を主要な販売製品としており、さまざまな機能はハードウエアに実装されています。今後は機能をハードウエアから切り離し、ソフトウエアとして提供する割合を増やすことを目指しています。ハードウエアは基本機能に絞り込んだ形にして共通化を進め、コストを抑えることで顧客の初期投資負担を減らします。当社の機器を含んで管理するソフトウエア(Equipment Management System)を開発して統合ソリューションを提供していきます。 ④ グローバルな販売チャネル網の構築 日本、米国では、自社スタッフによる直販体制が主になっていますが、今後広くグローバルに顧客層を広げてゆくためには、有効な販売チャネル網を構築することは不可欠です。新規顧客の獲得を目指しているアジア各国や欧州各国には、信頼できる販売代理店の協力を必要とします。各国の業界事情に精通し、有力顧客との接点を持ちながら、当社グループの製品やサービスを有効活用できる技術力を持った代理店を市場ごとに獲得することが求められています。 同時に当社から各代理店への技術指導や教育など、きめ細かなチャネルサポートを提供することも重要だと考えています。 ⑤ 競争力のある新製品開発への投資継続 当社グループの競争力は技術力であります。その技術力を保ち続けるためには、新たな技術を積極的に取り込みながら、製品開発のスピードを向上させ、新たなビジネス環境で効果を発揮できる高付加価値製品を絶えず市場に供給し続ける必要があります。そのために研究開発への投資は継続して行ってまいります。 ⑥ 保守・サポート体制の充実 当社グループは、単に製品を販売するだけではなく、システムインテグレーション、保守サポート、IP化への移行に関連した技術支援及び運用支援などのプロフェッショナルサービスを提供することで、収益機会の増大を図っています。特に、製品販売後の保守やサポート業務は、顧客との接点拡大や安定的な収益源につながることから、今後も業務の拡大に努めてまいります。 ⑦ 組織・人事について 当社グループ内の組織ごとに責任と権限を明確化すると共に適切な権限委譲を推進し、業務のスピード化を図ります。特に、組織としての強化を目指し、各組織の管理職のレベルアップを促します。グローバルに広がる各組織、各従業員間の情報共有と連携の基盤を作り、スムーズな意思疎通を図り、自律的な改善活動を恒常的に展開させ、業務の効率化を継続推進できる組織作りが重要であると考えています。 従業員各人については、それぞれのキャリア形成を考慮した目標設定、評価、フィードバックを適切に行うとともに、特にグローバル展開に際しては、グループ内の共通言語である英語の習得を本社内の日本人従業員全員に求め、グループ内全従業員のコミュニケーションが円滑に進められるよう取り組んでいます。 ⑧ 生産体制の強化 当社グループは、自社生産工場を有しない生産体制(ファブレス型)を採っているため、その柔軟性を生かし、多様なニーズに随時対応できる体制を確立します。そのうえで、地政学リスクや急激な為替変動、災害や不測の事態にも対応できるようグローバル規模で柔軟な生産体制を整備する必要があります。 各生産委託先の生産技術力の標準化を進めながら、同時に部品調達力やコスト競争力の強化を図ります。また、顧客までの納期の短縮を目指したサプライチェーンの改善にも取り組んでいます。 ⑨ 品質管理体制の強化 当社グループの製品は、放送局や通信事業者が長期にわたり放送のインフラを形成するための機器であり、通信時及び放送時に中断等の不具合が起こらないための高度な品質が要求されるものです。 多層的な設計レビュー、生産委託先の教育・指導の徹底、出荷前検査、出荷後の顧客サポートを通して、設計から出荷後に至るまで、トータルな品質管理体制の強化を図っています。 ⑩ 財務基盤の安定化 現在当社グループは継続的な営業損失及びキャッシュフローのマイナスが発生しており、財務基盤が不安定な状態となっております。そのため、以下の対応策を講じて財務基盤の安定化に取り組んでまいります。 ア.収益力の向上 既存顧客の設備更新需要の喚起を行い、また、新製品の提案活動による顧客基盤の拡充を図ります。 イ.販売費及び一般管理費の削減 販売費及び一般管理費の見直しを継続的に行い徹底的なコスト削減を実施します。 ウ.研究開発費効率化 内製化による外注費の削減、外注先の再検討を行い研究開発の効率化を進めます。 エ.資本政策 現時点で実行可能な手段は第18回新株予約権の発行による資金調達方法に限定されておりますので、業績の改善を図りながら、新たな資金調達の手段を検討してまいりますが、様々な要因に影響されるため、実施可能性やその時期、金額等を予測することは困難です。
事業等のリスク5,353字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 継続企業の前提に関する事項 当社グループは、当連結会計年度において、営業損失877百万円、経常損失894百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1,454百万円を計上致しました。これにより7期連続して営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しました。取引金融機関からは、業績の安定化が図れるまでは新たな融資の検討は困難であるという見解を提示されております。 以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。当社グループでは、これらの状況を解消するため、以下の対応策を実施してまいります。 ア.収益力の向上 当社は2023年4月に新製品「Xscend®」の発売を開始し、既存顧客の設備更新需要に対してこの新製品「Xscend®」の提案を行い、既に複数社に向けて納品しております。 前年度開催されたパリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会の中継でも新製品「Xscend®」が採用されており、このような世界的なスポーツイベントでの採用実績をもとに、米州市場、EMEA市場の潜在的な新規顧客に対して積極的に新製品「Xscend®」の営業活動を進め、今後各地域における顧客基盤を拡充してまいります。 イ.販売費及び一般管理費の削減 販売費及び一般管理費の見直しを継続的に行い徹底的なコスト削減を実施します。 具体的には、社内リソース配分を適正化することによって人件費の削減を図り、また、最適な輸送手段、タイミングの選択、輸送業者の見直しを行うことにより輸送費の削減を図るとともに、役員報酬の削減、旅費交通費の効率化も継続して実施してまいります。 ウ.研究開発費効率化 内製化による外注費の削減、外注先の再検討を行い研究開発の効率化を進めます。 具体的には、開発部門でのリソース配分の見直しによって、従来外注していた業務の内製化による費用削減、外注先の再検討によって、外注費の単価の低減と効率化を継続的に進めることにより、今後も、研究開発費の効率化を実施してまいります。 エ.資本政策等 第18回新株予約権の発行による資金調達を行うことにより、運転資金を確保すると同時に新製品Xscend®追加開発を加速させ、将来的な収益確保を実現してまいります。 上記施策の確実な実施により、当社グループの経営基盤を強化してまいりますが、原材料価格の高騰やアメリカの通商政策の動向、地政学的リスクの影響が解消される時期は、未だ不透明であることから、今後の売上高や営業キャッシュ・フローに及ぼす影響の程度や期間については不確実性があります。また、これらの対応策は実施途上であり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。 なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。 (2) 特定顧客への高い依存度について 現在、当社グループの売上高は、特定の顧客への依存度が高いレベルで推移しています。既存の大口顧客からの要望に応え続けることで、その顧客との継続的な取引拡大につなげることは重要であり、そのために社内リソースを既存の大口顧客の案件に重点的に配分することは合理的です。その結果として、全体の売上増加につながっているという実績はありますが、その一方で過度の依存はリスクを高めます。その顧客の設備投資方針や投資計画が変更されたり、購買方針が変更されたり、顧客の競争力が失われたりした場合は、当社グループの売上高が大幅に減少する可能性があります。 (3) 安定収益源の確保について 当社グループが提供する機器およびシステムは、通信や放送のインフラを構成するものです。その設備は、一度導入されると、次回の更新まで大きな需要は発生しません。その更新頻度は、通信事業者の場合で4~5年に1回、放送事業者の場合は8~10年に1回です。従って、ひとつのユーザーから大きな受注を獲得した場合、同じユーザーから継続して同じ機器やシステムに対して大きな受注が発生することは期待できません。安定的な業績を達成するためには、常に新規の設備導入および更新需要の発生するユーザーを継続的に確保する必要があります。 一度販売した装置やシステムに係る継続的な保守料収入は、安定収益源のひとつになると考え、その拡大を図っていますが、現状では売上全体に占める割合はまだ限定的です。そのため、当社グループの売上は新規の機器およびシステム販売に依存する部分が大きく、当社グループが常に新たな需要を継続的に獲得できない場合は、当社グループの売上は減少する可能性があります。 (4) 競争環境の変化について 当社グループは放送用ネットワークインフラにおけるIP伝送分野において技術的な優位性を持っており、同分野における世界の主要顧客からの採用実績でも他社を上回っていると考えています。 近年、放送用ネットワークインフラでIP伝送関連のニーズが高まり、市場が拡大する中で、IP伝送分野への参入企業が増加しています。また、映像をIPを利用して伝送する規格が世界的に標準化されたことにより、参入障壁も低くなっています。このように激しさを増す競争環境において、当社グループが技術面その他において優位性を失うことがあれば、当社グループの業績に影響を受ける場合があります。 (5) 市場の需要動向の変動について 当社グループは、主に放送事業者、通信会社を顧客としていますが、近年のインターネット経由のコンテンツ配信事業者の新規参入により、顧客の事業環境が大きく変化しており、当社グループの製品・サービス等の販売が影響を受ける可能性があります。 また、顧客が、事業を展開する各国における法令、行政当局による指導、その他の規制を受ける場合があり、当社グループの製品・サービス等の販売が影響を受ける可能性があります。 さらに、映像伝送にかかわる新たな規格が次々に定められており、当社グループの製品がそれぞれの規格に適合できない場合は、当社グループの製品・サービス等の販売が影響を受ける可能性があります。 (6) 特定製品シリーズへの高い依存度について 当社グループの売上は、IP伝送装置MD8000シリーズへの依存度が高い状況が続いています。MD8000シリーズは、放送用映像のIP伝送装置として、様々な環境に適応した高機能な製品で、世界中の先進的ユーザーへの納入実績も多く、現時点において性能面では他社製品に対して優位性を保っていますが、さまざまな企業が放送用映像のIP伝送事業に参入しており、その優位性は徐々に薄れてきております。 そのため当社グループは、MD8000シリーズの後継機種として開発を進めてきた新機種「Xscend®」の販売を開始致しました。しかし、他社の革新的な技術開発や新製品投入等の事象が発生した場合には、当社グループの売上高が影響を受ける可能性があります。 (7) 生産体制について 当社グループの製品の生産についてはすべてを外部に委託するファブレス型のビジネスモデルを採用しています。複数の生産委託先に製品の生産を委託することにより、外部環境の変化への機敏な対応を可能とし、多額の資金が必要となる生産設備投資に制約されることなく事業を進めています。生産委託先は1社だけではなく、3社以上を基本としています。また、生産委託先への定期的な工場監査を実施しております。 しかし、複数の生産委託先を適切に確保できなかった場合や、安定的な部材調達が困難になった場合、生産委託先において、経営悪化、品質問題、火災事故等が発生することで、製品の生産に支障をきたした場合は、充分な製品生産能力を確保することができなくなり、業績等が影響を受ける可能性があります。 (8) 開発技術について 当社グループは、潜在的な市場ニーズや顧客ニーズを探り、付加価値の高い製品を開発し、適切な時期に市場に提供していくことが責務であると考えています。しかし、当社グループが取り扱う製品分野では、急速な技術革新が進んでいます。その性質から、製品の開発と市場への投入プロセスは不確実なものであり、以下をはじめとした様々なリスクが含まれており、これらの要因が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ① 急激な技術の進歩、規格・標準の変化により、当社が開発する製品が市場が求める通信方式や放送方式等 に適合できない可能性があること。 ② 新製品または新技術の市場投入の遅れにより、当社製品が陳腐化する可能性があること。 ③ 新製品・新技術を開発したとしても、市場から支持されるとは限らず、これらの製品の販売が成功する保 証がないこと。 ④ 新製品・新技術の開発に必要な資金と資源を今後も継続して十分に確保できる保証がないこと。 (9) 特許について 当社グループは研究開発を主体としたファブレス企業であり、知的財産権の保護を図ることは重要な問題と認識し、特許事務所との連携を強化することにより、当社グループの技術・製品を保護するための特許等の出願・登録を積極的に行うと同時に、他社権利の調査を徹底的に行うことにより他社の権利侵害の防止に努めています。 当社グループはこれまでに技術・製品に関して、第三者の知的財産権の侵害は存在していないと認識しています。しかし、当社グループの技術・製品に関連する知的財産権が第三者に成立した場合または当社グループの認識していない技術・製品に関する知的財産権が既に存在した場合においては、知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームを提起されないとは限らず、このような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10) 部品調達について 当社製品の製造には、特定の半導体やその他の電子部品の使用が重要になる場合が多くあります。その半導体メーカーや電子部品メーカーの意向により、特定の半導体または電子部品の入手が困難になり当社製品の製造に支障をきたしたり、納期が長期化することで顧客の要望に応えられなくなったりする可能性があります。 (11) 製品について 当社グループは、社内で確立した厳しい品質管理基準に従って製品を製造しております。しかしながら、製品の欠陥による製造物賠償責任をはじめとした顧客からの賠償請求が発生する可能性があります。製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険で賠償請求額を担保できない可能性があります。賠償責任を負うような製品の欠陥が生じた場合、多額のコストや当社グループの信用低下が当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (12) 為替の変動について 当社グループでは、海外での事業活動の割合が高くなっています。これに伴って、USドルやオーストラリアドル、ユーロ等の外貨建て取引が発生しております。このため、外貨建て決済の際に為替変動の影響を受ける可能性があります。当社グループはこれらのリスクに対して、外貨建て決済額の適切な管理を行っておりますが、これらにより為替リスクを完全に回避できる保証はなく、為替変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの製品は日本国内で製造されており、製造原価の多くは日本円で構成されております。そのため、海外市場における競争力は、日本円の為替変動の影響を受けます。 (13) 人材の確保・育成について 当社グループは、人材戦略を事業における最重要課題のひとつとして捉えています。特に、製品開発や海外展開の軸となる十分な知識、技術、語学力とノウハウを有する人材の確保・育成が不可欠であるという認識に立っています。 当社グループは、優秀な人材を確保するため、また現在在籍している人材が退職又は転職するなどのケースを最小限に抑えるため、必要な人事体系の構築及び教育体制の充実に努めています。 しかしながら、将来優秀な技術者が退職したり、優秀な人材を確保できなかったりした場合、当社グループの業務に支障が生じる可能性があります。 (14) 海外展開について 当社グループは市場機会を拡げるため、積極的に海外展開を進めています。しかしながら、こうした海外市場への事業展開には、以下のようないくつかのリスクが内在しています。 ① 予測しない法律・規制の変更 ② 人材の採用と確保の難しさ ③ テロ、戦争等の地政学的リスク ④ 国・地域におけるその他の経済的、社会的及び政治的リスク
経営成績の分析 (MD&A)4,586字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要はつぎのとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、個人消費の持ち直しなどを背景に、引き続き緩やかな回復基調で推移しました。一方で中東情勢の緊迫化やロシア・ウクライナ情勢を巡る地政学的リスクの長期化、アメリカの通商政策の影響、資源・原材料価格の高騰や継続的な物価の上昇、為替変動など、依然として先行きは極めて不透明な状況が続いております。このような状況の下、当社グループは米国及び日本を中心に事業展開を進めました。 アジア市場は、日本国内、国外とも大きな案件がなかったことが影響し、前年同期に比べ減収となりました。米州市場は、北米の主要顧客である大手通信事業者向けの売上が増加したため、前年同期比で増収となりました。オーストラリア市場は、既存顧客に対するメンテナンスサポートサービスの提供を継続するとともに機器の販売も行い、売上高は前年同期並みとなりました。EMEA市場はイスラエル、アメリカのイランへの軍事行動の影響で、予定されていた複数の大型案件が延期となったため、前年同期と比べて大幅な減収となりました。 この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、2,337百万円(前連結会計年度比16.2%減)となりました。製品グループ別内訳では、ハードウエア製品が1,507百万円(同14.3%減)、その他が830百万円(同19.5%減)となりました。海外売上高比率は、前期の60.6%から69.0%へと増加しました。売上高については前年同期比で大幅に減少したものの、受注高は前年同期比で7.2%の増加、受注残高については111.5%の増加となりました。利益面においては、販売を終了した製品に加えて販売終了を予定している製品の原材料についての棚卸資産評価損を売上原価に計上した影響で、売上総利益率は45.1%、売上総利益は1,053百万円(同32.6%減)となりました。 経費面では、継続的に最適化、合理化を進め、販売費及び一般管理費は、1,930百万円(同7.5%減)となり、損益面では、営業損失877百万円(前連結会計年度は営業損失523百万円)、経常損失894百万円(前連結会計年度は経常損失523百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1,454百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失562百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失が膨らんだ理由は、モデルチェンジによる旧型製品の販売終了の決定に伴う棚卸資産評価損を特別損失に計上したことによるものです。なお、当社グループは、映像通信機器のメーカーとして事業を行っており、当該事業以外に事業の種類がないため、セグメント別に事業を分類していません。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ225百万円増加し、575百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果減少した資金は429百万円(前連結会計年度は765百万円の減少)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純損失1,454百万円の計上、棚卸資産評価損の計上503百万円、売上債権の減少358百万円、棚卸資産の減少218百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果減少した資金は220百万円(前連結会計年度は90百万円の減少)となりました。その主な要因は、定期預金の預入による支出174百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果増加した資金は867百万円(前連結会計年度は268百万円の増加)となりました。その主な要因は、株式の発行による収入1,425百万円、社債の償還による支出442百万円、長期借入金の返済による支出259百万円、社債の発行による収入142百万円によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。 製品種類の名称   生産高(千円)   前年同期比(%) ハードウエア製品   1,630,746   △14.9 合計   1,630,746   △14.9 (注)1 金額は、期中平均販売価格によっております。 2 上記の金額には、他勘定振替分及び他勘定受入分は含まれておりません。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。 製品種類の名称   受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) ハードウエア製品   1,483,015   △17.1   65,216   △27.3 メンテナンス・サポート   498,847   △8.4   218,633   △34.1 その他   855,384   174.4   664,675   2,358.2 合計   2,837,246   7.2   948,525   111.5 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。 製品種類の名称   販売高(千円)   前年同期比(%) ハードウエア製品   1,507,471   △14.3 メンテナンス・サポート   611,928   △3.0 その他   217,747   △45.5 合計   2,337,146   △16.2 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先     前連結会計年度 (自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 販売高(千円)   割合(%)   販売高(千円)   割合(%) AT&T Corporation   834,554   29.9   959,898   41.1 Telstra Corporation Limited   336,272   12.1   328,866   14.1 ユニアデックス株式会社   531,251   19.0   51,902   2.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)財政状態 (資産) 当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べ592百万円減少し、3,077百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金の増加416百万円、売掛金の減少323百万円、商品及び製品の減少319百万円、原材料及び貯蔵品の減少339百万円によるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債は前連結会計年度末に比べ668百万円減少し、557百万円となりました。主な変動要因は、1年内償還予定の社債の減少300百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少253百万円、買掛金の減少64百万円、前受金の減少57百万円によるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べ77百万円増加し、2,519百万円となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純損失1,454百万円の計上による利益剰余金の減少、資本金の増加714百万円、資本剰余金の増加714百万円によるものです。 2)経営成績 (売上高) 当連結会計年度の当社グループの売上高は、2,337百万円(前連結会計年度比16.2%減)となりました。製品グループ別内訳では、ハードウエア製品が1,507百万円(同14.3%減)、その他が830百万円(同19.5%減)となりました。海外売上高比率は、前期の60.6%から69.0%へと増加しました。 (売上総利益) 当連結会計年度における売上総利益率は45.1%、売上総利益は1,053百万円(同32.6%減)となりました。 (販売費及び一般管理費) 経費面では、販売費及び一般管理費は、1,930百万円(同7.5%減)となりました。 (営業損益) 当連結会計年度における営業損失は877百万円(前連結会計年度は営業損失523百万円)となりました。 (経常損益) 当連結会計年度における経常損失は894百万円(前連結会計年度は経常損失523百万円)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純損益) 上記の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、1,454百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失562百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループのキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。 主な資金需要は、製品製造のための材料及び外注加工費の支払のほか、製品開発のための研究開発費であります。 資金需要には、内部資金、金融機関からの借入及び第三者割当による新株予約権並びに社債の発行により対応しております。また、グループ内の資金の効率化を目的としグループ間で融資を行っております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき実施しております。 詳細につきましては、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1)連結財務諸表、注記事項、(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループの競争力の一つとして世界トップクラスの技術力があります。その競争力を維持し続けるためには、継続的に研究開発費を投入する必要があります。研究開発費を確保するためには比較的高い売上総利益率が必要になります。当連結会計年度におきましては、売上総利益率は前連結会計年度の56.0%に比べ10.9ポイント減少し、45.1%となりました。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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