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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

ジャパンディスプレイ

6740 · Prime · 電気機器

車載機器、デジタルカメラ、産業機器向けディスプレイに特化したメーカー。ディスプレイ事業の単一セグメントで、高精細・高信頼性の液晶パネルを中心に供給している。

概要

ジャパンディスプレイは、自動車、デジタルカメラ、産業機器向け中小型ディスプレイの開発・製造・販売を主事業とする企業である。2012年に日立・東芝・ソニーの中小型ディスプレイ部門が統合して設立され、2014年に東証一部上場。2026年3月期の売上高は1,323億円、従業員数は2,333人。

車載・デジタルカメラ・産業機器の3事業体

同社の事業は単一セグメントだが、経営成績の分析では「車載」と「民生・産業機器」の2事業体に区分される。車載事業は売上高の82.2%(2026年3月期)を占め、インストルメントクラスターやヘッドアップディスプレイ向けの液晶パネルを供給する。民生・産業機器はデジタルカメラのビューファインダーや医療用モニター向けのディスプレイ、センサー、特許収入などを含み、同17.8%を構成する。かつて主力だったスマートフォン向け液晶は戦略的縮小により極めて僅少な水準となった。

売上高は減少、構造改革で損失縮小

2026年3月期の連結売上高は1,323億円と前期比29.6%減。茂原工場と鳥取工場の生産終了に伴う受注減少が主因である。営業損失は187億円(前期は371億円の損失)と損失幅は縮小した。構造改革として希望退職を実施し、1,319名が退職。また知的財産子会社の譲渡や鳥取工場の売却契約締結など資産売却を進めた。EBITDAはマイナス148億円ながら、前期のマイナス330億円から改善している。

国内生産拠点の集約と海外販売子会社

国内では石川工場(石川県能美郡)をMULTI-FABとして中核拠点に位置付け、茂原工場(千葉県茂原市)でのパネル生産を2025年11月に終了した。鳥取工場も2025年3月に生産を終了し、譲渡契約を締結済みである。海外販売子会社は米国(JDI Display America)、欧州(JDI Europe GmbH)、台湾(JDI Taiwan Inc.)、韓国(JDI Korea Inc.)、中国(JDI China Inc.)、香港(JDI Hong Kong Limited)の6社を有する。製造子会社としてフィリピンにNanox Philippines Inc.があった。

業界の中での役割はディスプレイメーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,323億円
営業利益
-187億円
営業利益率
-14.1%
純利益
-198億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01車載機器主力

自動車のインストルメントパネル、センターインフォメーションディスプレイ、ヘッドアップディスプレイなどに搭載されるディスプレイを提供。高輝度、高コントラスト、広視野角、車載信頼性規格に対応。

主な製品・サービス1
車載用液晶ディスプレイ
自動車向けの高信頼性、高視認性を備えた液晶パネル。インストルメントクラスター、センターインフォメーションディスプレイ等に使用。

02デジタルカメラ準主力

デジタルカメラのビューファインダーや背面モニター向けに、小型・高精細なディスプレイを提供。

主な製品・サービス1
デジタルカメラ用ディスプレイ
デジタルカメラの電子ビューファインダーや背面液晶モニター向けの小型ディスプレイ。

03産業機器準主力

FA機器、医療機器、計測機器等の産業向けに、長寿命、高信頼性、広い動作温度範囲を備えたディスプレイを提供。

主な製品・サービス1
産業用液晶ディスプレイ
産業機器向けに長期安定供給が可能な高信頼性液晶パネル。多様なサイズとインターフェースに対応。

製品と技術

車載用液晶ディスプレイ:高輝度・高信頼性

自動車向けにインストルメントパネル、センターインフォメーションディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ用の液晶パネルを供給する。高輝度、高コントラスト、広視野角に加え、車載信頼性規格に対応している。2026年3月期の車載事業売上高は1,088億円と全体の82.2%を占める主要事業だが、低採算品からの撤退や顧客生産計画変更の影響で前期比13.6%減となった。

デジタルカメラ用ディスプレイ:小型・高精細

デジタルカメラ向けに電子ビューファインダーや背面液晶モニター用の小型ディスプレイを提供する。小型でありながら高精細な表示が求められる分野で、同社の技術が活かされている。民生・産業機器事業体の一部として、スマートウォッチ用OLEDなどとともに売上を構成するが、同事業体全体で前期比62.1%減の235億円と大幅に減少した。

産業用液晶ディスプレイとセンサー技術

FA機器、医療機器、計測機器向けに、長寿命・高信頼性・広い動作温度範囲の液晶パネルを提供する。多様なサイズとインターフェースに対応し、長期安定供給が可能である。また、ディスプレイ技術を応用したセンサー事業として、医療用X線センサーや表面タッチパネル技術「ZINNSIA」、指紋センサーなどを開発中である。先端半導体パッケージング事業も高密度配線技術を活かしてパートナー企業と共同開発を進めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

中小型液晶で苦戦、赤字継続

当社は中小型液晶ディスプレイの専業メーカー。同業のイビデンは電子部品で多角化、キオクシアはNAND型フラッシュメモリでシェアを持つ。当社は売上高1,880億円(2025年3月期)と規模は中堅だが、営業損失率約20%と深刻な赤字。競争激化と技術転換の遅れで収益が悪化。業界内では経営難が顕在化しており、再建が最大の課題。

強み

  • 高精細・低消費電力の液晶パネル技術で一部市場に強みを持つ。
  • 車載ディスプレイで長年の取引実績があり、品質面での信頼を得ている。
  • 自社工場を持ち、一貫生産によるコスト管理が可能な面もある。
  • 多数の液晶関連特許を保有し、他社へのライセンス収入の可能性がある。

課題

  • 営業損失率が20%近くに達し、資金繰り悪化が深刻。
  • 韓国・中国メーカーとの価格競争で採算が悪化。
  • 有機ELへのシフトに乗り遅れ、市場変化に対応できていない。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

基板・電源・ディスプレイの時価総額近傍。太字がジャパンディスプレイ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
18154加賀電子2,572億円7.8倍
27994オカムラ2,414億円10.1倍
36703沖電気工業2,400億円11.1倍
46516山洋電気2,020億円21.3倍
56996ニチコン1,821億円27.7倍
66740ジャパンディスプレイ1,785億円
76651日東工業1,744億円14.2倍
83156レスター1,606億円19.5倍
96737EIZO1,333億円17.4倍
103110日東紡績1,185億円13.7倍
115208有沢製作所869億円17.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(基板・電源・ディスプレイ)に従っています。

会社の歴史

沿革 16件

日立ディスプレイズとして設立された2002年

2002年10月、東京都千代田区に日立ディスプレイズが設立される。日立製作所から中国・蘇州、深圳、高雄の各製造子会社を取得し、連結子会社化した。2003年7月には日立デバイスエンジニアリングを吸収合併し、日立ディスプレイデバイシズと日立ディスプレイテクノロジーズに会社分割した。当初は日立の完全子会社だったが、2008年にキヤノンとパナソニック(当時松下電器産業)が出資する3社共同出資体制となった。

東芝・ソニーとの統合でジャパンディスプレイ誕生

2011年9月、産業革新機構、日立製作所、東芝、ソニーの4社が中小型ディスプレイ部門の統合準備会社を設立。2011年11月に統合契約を締結し、日立ディスプレイズ、東芝モバイルディスプレイ、ソニーモバイルディスプレイの3社が統合された。2012年2月から3月にかけて、海外販売子会社4社(米国、欧州、台湾、韓国)および中国・香港の子会社を設立。2012年7月にはソニーから蘇州の子会社(Suzhou JDI Electronics)を取得した。

合併と社名変更を経て現在の法人格に

2013年1月、ジャパンディスプレイイーストを存続会社として、旧ジャパンディスプレイ、ジャパンディスプレイセントラル、ジャパンディスプレイウェスト、ジャパンディスプレイイーストプロダクツを吸収合併する契約を締結。2013年4月に合併を実施し、存続会社はジャパンディスプレイに社名変更、本社を東京都港区に移転した。2013年6月にはフィリピンのNanox Philippines Inc.を連結子会社化した。

東証上場と台湾子会社を通じた高雄工場取得

2014年3月、東京証券取引所市場第一部に株式を上場。2017年9月にはJDI Taiwan Inc.の子会社がKaohsiung Opto-Electronics Inc.の全株式を取得し、子会社化した。これは2002年に日立ディスプレイズが取得した高雄日立電子股份有限公司が前身であり、一連の統合を経て再びグループに加わった形となる。

年表16件を開く

2000年代

  • 2002年10月M&A東京都千代田区神田練塀町に中小型液晶ディスプレイ製造及び関連製品の開発、設計、製造及び販売を事業目的とする(株)日立ディスプレイズを設立。(株)日立製作所より、日立顕示器件(蘇州)有限公司(2012年3月にSuzhou JDI Devices Inc.へ社名変更)、深圳日立賽格顕示器有限公司(2012年3月にShenzhen JDI Inc.へ社名変更)、及び高雄日立電子股份有限公司(2012年3月にKaohsiung Opto-Electronics Inc.へ社名変更)を取得し連結子会社化。
  • 2003年7月M&A(株)日立デバイスエンジニアリングを吸収合併し、(株)日立ディスプレイデバイシズと(株)日立ディスプレイテクノロジーズへ会社分割。
  • 2008年3月商号変更(株)日立製作所100%出資から、(株)日立製作所50.2%、キヤノン(株)24.9%、松下電器産業(株)(現パナソニック(株))24.9%出資に変更。

2010年代

  • 2010年6月(株)日立製作所がパナソニック(株)の保有する(株)日立ディスプレイズの全株式を譲受。
  • 2010年7月創業千葉県茂原市に(株)日立ディスプレイプロダクツ(2012年4月に(株)ジャパンディスプレイイーストプロダクツへ社名変更)を設立。
  • 2011年4月M&A(株)日立ディスプレイデバイシズ及び(株)日立ディスプレイテクノロジーズを吸収合併。
  • 2011年9月創業東京都千代田区丸の内に中小型ディスプレイデバイス及び関連製品の開発、設計、製造及び販売を事業目的とした(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が発足。
  • 2011年11月M&A(株)産業革新機構、(株)日立製作所、(株)東芝、ソニー(株)の4社が、(株)日立ディスプレイズ、東芝モバイルディスプレイ(株)、ソニーモバイルディスプレイ(株)の統合契約を締結。
  • 2012年2月M&A(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が、海外販売連結子会社4社(JDI Display America, Inc.、JDI Europe GmbH、JDI Taiwan Inc.、JDI Korea Inc.)を設立。
  • 2012年3月M&A(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が、海外販売連結子会社2社(JDI China Inc.、JDI Hong Kong Limited)を設立。
  • 2012年7月商号変更(株)ジャパンディスプレイイーストが素尼移動顕示器(蘇州)有限公司(2012年8月にSuzhou JDI Electronics Inc.に社名変更)の全株式を取得。
  • 2013年1月M&A(株)ジャパンディスプレイイーストを存続会社とし、同社の親会社である旧(株)ジャパンディスプレイ、旧(株)ジャパンディスプレイの子会社である(株)ジャパンディスプレイセントラル、(株)ジャパンディスプレイウェスト、及び(株)ジャパンディスプレイイーストの子会社である(株)ジャパンディスプレイイーストプロダクツを吸収合併する合併契約を締結。
  • 2013年4月M&A上記合併を実施し、(株)ジャパンディスプレイイーストは(株)ジャパンディスプレイへ社名変更。本社を東京都港区へ移転。
  • 2013年6月M&ANanox Philippines Inc.を連結子会社化。
  • 2014年3月上場東京証券取引所市場第一部に株式を上場。
  • 2017年9月M&AJDI Taiwan Inc.の子会社が提出会社からKaohsiung Opto-Electronics Inc.の全株式を取得し、子会社化。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    ディスプレイ事業の構造改革

    アセットライト化と高付加価値製品への集中により収益構造を改善。茂原工場の生産終了・石川工場への集約、ファウンドリーパートナーとの協業で柔軟な生産体制を構築し、サプライチェーンの多様化を進める。

  2. 02

    センサー事業の拡大

    高解像度面センシング技術を核に、医療用X線センサー、タッチパネル技術「ZINNSIA」、指紋センサー、通信アンテナ等の用途展開を推進。国内生産を基盤とした安定供給と一貫体制で顧客対応力を強化する。

  3. 03

    先端半導体パッケージング事業への参入

    ディスプレイで培った高密度配線技術や薄膜・ガラス加工技術を活用し、パートナー企業との共同開発を推進。中長期的な成長領域として開発と連携を強化する。

  4. 04

    財務健全化と債務超過解消

    資産売却(知的財産子会社譲渡、鳥取工場譲渡、茂原工場売却協議)や新株予約権行使による資金調達を通じて債務超過解消と負債削減を進め、財務体質を改善する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で2,333人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は698万円で、9期前と比べて1.2%平均年齢は50.9歳、平均勤続年数は23.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月13,173
2018年3月11,542
2019年3月70644.918.210,085
2020年3月70344.716.88,815
2021年3月72645.819.98,443
2022年3月61847.020.46,600
2023年3月72547.821.54,776
2024年3月74948.922.34,507
2025年3月75949.322.44,141−896
2026年3月69850.923.22,333−802

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率93.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)70.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社8(国内 1 / 海外 7、うち連結子会社 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
茂原工場 — 千葉県茂原市286億円
ディスプレイ事業
石川工場 — 石川県能美郡 川北町5,716百万円
ディスプレイ事業
鳥取工場 — 鳥取県鳥取市581百万円
ディスプレイ事業
東浦エンジニアリングセンター — 愛知県知多郡 東浦町71百万円
ディスプレイ事業
主な関係会社
  • 海外
    JDI Display America, Inc. (注)1、3
    米国 カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    JDI Europe GmbH (注)1、3
    ドイツ ミュンヘン市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    JDI Korea Inc. (注)1
    韓国 ソウル市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    JDI China Inc. (注)1
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    JDI Hong Kong Limited (注)1
    香港 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Nanox Philippines Inc. (注)1
    フィリピン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    JDI Taiwan Inc. (注)1
    台湾 台北市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    いちごトラスト(注)4
    ― · その他の関係会社

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1,323億円営業利益-187億円前期と比べると減収で、売上が-29.6%。

売上高
-29.6%
1,323億円
営業利益
-187億円
純利益
-198億円
営業利益率
-14.1%
前期比 +5.6%pt

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は239億円、営業利益は−12億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−54.9%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q627−84
2024年1Q530−139−26.2−122
2024年2Q669−75−11.2−165
2024年3Q605−63−10.4−93
2024年4Q588−63
2025年2Q1,029−155−15.1−168
2025年4Q851−216−25.4−614
2026年2Q664−144−21.7−114
2026年4Q659−43−6.5−84
2027年1Q239−12−5.0−35

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,651億円から1,323億円へ80%に減った。直近期の営業利益率は-14.1%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
(株)ジャパンディスプレイイーストを存続会社とし、同社の親会社である旧(株)ジャパンディスプレイ、旧(株)ジャパンディスプレイの子会社である(株)ジャパンディスプレイセントラル、(株)ジャパンディスプレイウェスト、及び(株)ジャパンディスプレイイーストの子会社である(株)ジャパンディスプレイイーストプロダクツを吸収合併する合併契約を締結。
2013年3月1,6518536
東京証券取引所市場第一部に株式を上場。
2014年3月6,146191339
2015年3月7,69319−123
2016年3月9,890−183−421
JDI Taiwan Inc.の子会社が提出会社からKaohsiung Opto-Electronics Inc.の全株式を取得し、子会社化。
2017年3月8,830−155−355
2018年3月7,190−863−2,397
2019年3月6,367−406−1,066
2020年3月5,040−579−1,014
2021年3月3,417−327−427
2022年3月2,959−80−81
2023年3月2,707−429−258
2024年3月2,392−332−443
2025年3月1,880−371−404−19.7−782
2026年3月1,323−187−305−14.1−198

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1,323億円のうち、営業利益として残るのは-187億円-14.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-198億円、売上の-15.0%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金98.0%1,297億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.1%213億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-14.1%-187億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
2.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比21.0pt
-14.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比20.9pt
-15.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-15.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-13.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが−233億円、投資CFが229億円で、差し引きのフリーCFは−4億円この組み合わせは立て直し型にあたる。本業の赤字を資産売却と資金調達で補っている。事業転換の途上期末の手元現金は272億円で、売上の2.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月141−866355235
2014年3月397−1,2291,520−8321,414
2015年3月733−963−250−230946
2016年3月1,511−1,808−61−297551
2017年3月1,107−1,412557−305822
2018年3月−1−522513−523809
2019年3月−66−366310−432690
2020年3月−871281577−590664
2021年3月−231−91202−322553
2022年3月−2171148−216509
2023年3月−65798277−559258
2024年3月−176−134329−310287
2025年3月−254−82257−336204
2026年3月−23322951−4272

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1,242億円。このうち返さなくてよい自己資本が-74億円で、

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1,150−351,185
2014年3月7,5904,0513,53953.3
2015年3月8,3164,0264,29048.2
2016年3月8,0183,5254,49343.7
2017年3月9,0003,1055,89534.3
2018年3月6,0497305,31911.8
2019年3月5,38595,376
2020年3月3,8975343,36313.1
2021年3月2,2504181,83217.6
2022年3月2,5837281,85528.2
2023年3月2,2271,24498355.8
2024年3月2,2408571,38338.1
2025年3月1,480691,4114.5
2026年3月1,242−741,317

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
278億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-1,645億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
72億円
在庫として抱えている分
負債合計
1,317億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率224社中218位あたり、逆に低いのは売上成長率224社中221位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-14.1%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-29.6%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥46で、1年前と比べて+142.1%過去52週の値幅のなかでは20%の位置にある。

¥46-6.1%1ヶ月+0.0%1年+142.1%時価総額1,785億円
過去52週の値幅
安値¥17高値¥164

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR85.82倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

前日比+6.52%と反発し、終値49円は25日移動平均線(49.4円)をわずかに下回る。週足では7月30日から8月5日まで44円から49円の範囲で推移し、52週高値164円に対する位置は約70%下と低位。出来高は8月5日に1468万500株で、7月下旬の高水準から減少傾向だが、依然として活発。75日線(62.69円)を大幅に下回っており、中期トレンドは弱気。RSIは47.62と中立で、方向感は乏しいが、反発余地はある。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 5/100)

PERはマイナスで計測不能、PBRは-40.9倍と大幅な債務超過を示す。ROEは-169.9%と深刻な赤字経営が続いている。配当はゼロで株主還元がない。同業界平均と比較しても、財務健全性が著しく劣る。売上高は減少傾向にあり、営業赤字が続く。根本的な事業構造の改善が見込めず、現在の株価水準は極めて割高と判断。

指標この会社業種平均
PBR85.82倍2.58倍
ROE-169.9%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績悪化の中、再建の可能性が投資論点。強気派は、車載やVRなどの新分野での成長や、大型化するパネル需要で巻き返しを期待。また、株価が1年で188%上昇しており、何らかの材料(再編・新技術)への期待が先行している。弱気派は、赤字が継続し、財務体質が悪化、純資産がマイナス(PBRがマイナス)であるリスクを指摘。両者の対立は、事業転換の成否。

プラスに働く材料7
  • 新分野への挑戦

    車載やVR向けディスプレイなどで成長の機会を模索

  • 株価上昇

    1年で株価が約190%上昇、市場の期待の高まり

  • 構造改革の進展

    コスト削減や事業再編で赤字幅が縮小の可能性

  • 営業赤字が371億円から187億円へ半減通年影響

    2026/3期営業損失187億円は前期371億円から約50%縮小

  • 最終赤字が782億円から198億円へ大幅改善通年影響

    2026/3期純損失198億円は前期782億円から約75%減

  • 株価が1年で188%上昇し期待感強まる継続影響

    1年間で+188.24%、再建期待で需給が締まる

  • 営業利益率-14.13%と赤字率が改善通年影響

    営業利益率-14.13%は前期-19.73%から改善

マイナスに働く材料7
  • 赤字継続

    2025年3月期は純損益が-782億円と巨額の赤字

  • 財務悪化

    純資産がマイナスで、債務超過のリスク

  • 競争力不足

    韓国勢との競争でシェア喪失が続き、技術優位が崩れている

  • 自己資本マイナスでPBR-40.9倍継続影響

    PBRが-40.9倍、純資産が債務超過で財務不安が根強い

  • 売上高が3年で2392億円から1323億円へ45%減通年影響

    2024/3期2392億円→2026/3期1323億円と大幅減収

  • 無配当で株主還元がゼロ継続影響

    配当利回り0%、自己資本マイナスで配当余力なし

  • PER指標が成立しない赤字継続継続影響

    EPSマイナスでPERは算出不能、純損失198億円で収益力が不十分

次の決算で確かめる点
営業損益
黒字化の進捗を測る最重要指標
車載・VR売上比率
新分野の成長が再建の鍵となるため
自己資本比率
財務の健全性と債務超過リスクを監視

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ136,487人。区分でいちばん多いのは外国法人79.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が3.9%を占め、残る96.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人8.839.780.380.079.779.3
個人・その他47.131.810.313.015.615.4
金融機関8.45.81.91.92.12.2
事業法人33.621.67.24.41.61.6
証券会社1.91.00.30.50.81.4
外国人個人0.30.10.10.10.20.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01いちごトラスト(常任代理人 香港上海銀行東京支店)78.19
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2.11
03日亜化学工業株式会社0.90
04野村證券株式会社0.43
05BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)0.33
06羽田タートルサービス株式会社0.25
07内海 章雄0.24
08楽天証券株式会社共有口0.16
09BofA証券株式会社0.16
10ジャパンディスプレイ持株会0.14

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近5
  • 2026-08-13
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    87.58%
    -0.41pt
  • 2026-07-15
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    87.99%
    -1.00pt
  • 2026-06-26
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    88.99%
    -0.68pt
  • 2026-06-15
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    89.67%
    -1.03pt
  • 2026-05-20
    いちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド(Ichigo Asset Management International, Pte. Ltd.)
    新規の大量保有報告
    90.70%
    -0.87pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−111%、1株純資産は6期で−98%。直近期のROEは-169.9%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%
2013年3月30
2014年3月13567316.9
2015年3月−20667−3.0
2016年3月−70583−11.2
2017年3月−59513−10.8
2018年3月−398119−126.3
2019年3月−128−303.8
2020年3月−117−406.1
2021年3月−18−94.2
2022年3月−2−14.4
2023年3月−511−26.2
2024年3月−7−42.3
2025年3月−13−169.9
2026年3月−3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額61百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
スコット・キャロン取締役会長 取締役会議長 指名委員会委員長 報酬委員会委員長61
植木俊博取締役 監査委員会委員長70124,900
小関珠音取締役 指名委員会委員 報酬委員会委員(非常勤)60139,400
伊藤志保取締役 監査委員会委員(非常勤)62124,900
辻村隆俊取締役 指名委員会委員 報酬委員会委員 監査委員会委員(非常勤)6136,200
明間純代表執行役社長 CEO493,584
北原洋明取締役 監査委員会委員(非常勤)73

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
社外取締役428287
取締役(社内)1171717
執行役1161616

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容321字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、海外製造子会社1社、海外販売子会社7社及び国内子会社1社で構成されており、主な事業内容は、ディスプレイ及びその関連製品の開発、設計、製造及び販売事業です。 ディスプレイは、電子機器の出力装置として文字、写真、動画等の画像を表示する電子部品です。当社グループが手掛けるディスプレイは、主として車載機器、デジタルカメラ、産業機器に搭載されています。 なお、当社グループの事業は、ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、事業別セグメント情報の記載を省略しています。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (2026年3月31日時点)
経営方針・対処すべき課題3,293字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、「今までにない発想と、限りない技術の追求をもって、人々が躍動する世界を創造し続ける。」を企業理念に掲げています。この理念のもと、当社独自の高い技術力を経営基盤とし、よりよい社会の実現に貢献する製品・サービスを世界のお客様に提供しています。 ディスプレイ事業で培った有形・無形のアセットを最大限に活用し、新たな事業領域への参入や事業モデルの見直しを積極的に行い、競争力強化に取り組んでいます。これにより、持続的な成長を実現し、製品・サービスを通じて社会と人の課題解決に貢献することで、企業価値を高めるとともに、全てのステークホルダーの皆様に対して持続的な価値を提供し続けることを目指してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、ディスプレイ事業で培った技術を基盤として事業領域の拡大を図り、収益力の向上及び企業価値向上を図る成長戦略「BEYOND DISPLAY」を推進しております。本戦略のもと、ディスプレイ事業の収益構造改革を進めるとともに、センサー事業及び先端半導体パッケージング事業への展開を推進しております。 ① ディスプレイ事業 ディスプレイ事業については、アセットライト化及び高付加価値製品への集中により収益構造の改善を図っており、2025年11月に茂原工場におけるパネル生産を終了し、国内の生産機能を石川工場に集約いたしました。石川工場は、高付加価値ディスプレイをはじめとする製品の生産を担うMULTI-FABとして活用し、多様な製品の同時生産が可能な体制を構築することで、柔軟性及び生産性の向上を図り、顧客ニーズへの対応力を強化しております。また、ファウンドリーパートナーとの協業により、アセットライトな生産体制を構築し、売上規模の早期拡大と生産性向上を目指します。 加えて、地政学的リスクの高まりに伴うサプライチェーン再構築の動きを踏まえ、特定地域に依存しない安定的な供給体制の構築を進めることで、受注の獲得を図ってまいります。 ② センサー事業 当社はディスプレイ技術を基盤とした事業領域の拡大を進めており、センサー事業においては、「高解像度面センシング技術」を中核とし、物理世界の見えない情報をデータ化することで、医療用X線センサー、様々な素材表面をタッチパネル化する技術「ZINNSIA(ジンシア)」、セキュリティ認証用の指紋センサー、通信アンテナ等の分野における用途展開を図っております。あわせて、国内生産を基盤とした安定的かつ高品質な供給体制のもと、顧客要求への対応から製品化までを一貫して推進しております。 ③ 先端半導体パッケージング事業 先端半導体パッケージング事業については、ディスプレイ事業で培った高密度配線技術や薄膜・ガラス加工技術を活用し、パートナー企業との連携のもと共同開発を推進しております。当該事業は中長期的な成長領域として位置付けており、引き続き開発及びパートナー企業との連携の強化に取り組んでまいります。 これらに加えて、米国におけるディスプレイ事業については、その実施の有無及び具体的なスキームについて現在検討を進めております。 当社グループは、これらの取組みにより、収益構造の改善と新たな事業機会の創出を両立させ、持続的な成長及び企業価値の向上に努めてまいります。 (3) 目標とする財務指標 当社は、収益改善及び財務健全化に向け、BEYOND DISPLAY戦略のもと事業構造の転換を進めております。また、人員削減や工場再編等の固定費削減を実施し、構造改革を通じた収益構造の改善に取り組んでおります。 今後の資産売却や新株予約権行使要請等の財務施策の内容・時期、並びに米国ディスプレイ事業に関する当社の取組みの具体的な内容や実施有無によって、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらの状況を総合的に勘案するとともに、債務超過の解消及び財務基盤の改善の進捗を踏まえた上で、新たな財務目標を適切なタイミングで設定する予定です。 (4) 経営環境及び対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境は、ディスプレイ需要の構造的変化やコスト競争の激化に加え、地政学的リスクの高まり等により、引き続き不透明な状況が続いております。このような環境のもと、当社グループは、持続的な事業運営及び中長期的な企業価値の回復・向上を実現するため、財務状況の健全化及び収益力の抜本的な改善を最重要課題と位置付けるとともに、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準への適合に向けた取組みを進めております。 以下に、当社グループが優先的に対処すべき主要な課題及びその取組み状況について記載いたします。 ① 財務状況の健全化と収益力の抜本的改善 当社グループは、早期の業績改善及び財務基盤の安定化を最優先課題と位置付け、当期に公表した構造改革施策を着実に実行いたしました。具体的には、茂原工場での生産を終了し石川工場に集約したことに加え、希望退職者の募集等による人員適正化を通じた固定費削減を進めております。これらの施策により、今後、損益分岐点の引下げ等を通じた収益構造の改善が見込まれます。 また、事業構造の見直しと並行して、債務超過の解消に向けた取組みとして、保有資産の売却及び財務施策を通じた財務構造の改善に取り組んでおります。具体的には、2025年7月に知的財産子会社の譲渡を完了し、2026年3月に鳥取工場について譲渡契約を締結いたしました。茂原工場については、引き続き複数の売却候補先と協議中です。財務施策としては、2026年5月13日付のいちごトラスト(以下「いちご」といいます。)による第14回新株予約権の一部行使に伴い、約96億円を調達いたしました。当該新株予約権の未行使分につきましても、引き続きいちごに対して行使要請してまいります。これらの資産売却や財務施策を通じて、債務超過の解消、負債の削減及び支払利息の低減を図り、財務体質の改善を進めてまいります。 加えて、当社はBEYOND DISPLAY戦略のもと、成長分野と位置付けるセンサー及び先端半導体パッケージング等の新事業への取組みを積極的に進めており、開発やパートナー企業との連携は順調に進展しております。これらの取組みを通じ、既存事業の収益改善と新たな成長機会の創出を両立させ、持続的な事業基盤の構築を目指してまいります。 ② 上場維持基準への適合 当社は、2026年3月末現在、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準のうち、純資産の額及び流通株式比率について基準に適合しておりません。 純資産の額については、純資産の額が正であることが上場維持基準とされており、2027年3月までに基準に適合しない場合には上場廃止となります。当社はこの状況を厳粛に受け止め、上記①に記載のとおり、生産体制の再構築、人員適正化、資産売却、並びに第14回新株予約権のいちごに対する行使要請を含めた財務施策を実行することで財務基盤の改善を図り、2027年3月末までの債務超過解消を目指してまいります。 流通株式比率については、事業再生支援を目的としたいちごとの資本提携に基づき、2028年3月末まで特例適用が認められております。この期間内での基準適合に向け、必要な取組みを継続してまいります。2026年5月には、いちごによる第14回新株予約権行使に伴う普通株式の発行があった一方、いちごの保有する当社株式の一部売却が行われました。引き続きいちごの保有比率の低下が必要となることから、当社は今後もいちごとの協議を継続するとともに、業績改善及び財務健全化の進捗を踏まえ、当社株式の新たな保有先となり得る投資家の獲得に向けた取組みを進めてまいります。
事業等のリスク12,675字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループでは、「内部統制システムの基本方針」に規定する「損失の危機の管理」に基づき、リスクの未然防止及び発生時の影響最小化を目指し、「リスク管理規則」等の必要な規則及び体制を整備しています。リスク管理規則では「リスクを特定・分析し、対策を講じる」プロセスを毎年実行し、持続的かつ円滑な事業運営を図ることを目的としたリスク管理の運用ルールを定めています。その運用は、広報IR部が主管部門となって運用を行っています。 具体的には、リスク管理フローに基づき、担当各部門が想定されるリスクの発生可能性(頻度)とその影響度(売上・利益への影響等)を評価し、重要度の高いリスクに対しては優先的に回避策・軽減策・移転策を検討・立案・実行しています。これらの対策について、担当各部門に対して広報IR部がヒアリング等を通じて実施状況の確認及び有効性の評価を行っています。年度毎のリスク評価結果は、マネジメントレビューを経て取締役会に報告され、全社員に展開されます。また、事業計画や中期事業計画等の策定においては、策定プロセスでのリスク分析と対策を計画に織り込んでいます。 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重大な影響を与える可能性がある主要なリスクを以下に記載します。ただし、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクからの影響を将来的に受ける可能性もあります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 戦略リスク ① 市場動向・競争環境の変動   発生可能性:高   影響度:大 リスク   当社グループの売上の大半を占めるディスプレイ製品は、それを搭載する製品市場の変動や競争環境の影響を受けます。具体的には、景気の変動、消費者嗜好の変化、季節性等により市場が大幅に変動した場合、売上高の減少、過剰在庫に伴うコスト増加や評価損、さらには工場稼働率の低下による機会損失が発生する可能性があります。さらに、競合他社との競争が激化した場合、売上高が減少し、販売価格が低下する可能性もあります。 対応策   ・顧客の需要動向を注視し、適切な在庫管理や生産管理に努めるとともに、BEYOND DISPLAY戦略のもと、製品ポートフォリオの変革を通じた売上高の維持・拡大、及び販売価格の維持・適正化を目指しています。・ディスプレイ事業においては、生産体制の見直しを進め、茂原工場での生産終了及び国内生産の石川工場への集約を通じて、生産効率の向上に取り組んでいます。また、製品構成の最適化等を通じて、収益性を重視した事業運営を行っています。・センサー及び先端半導体パッケージング事業では、当社グループがディスプレイ事業で培った独自技術を活用するとともに、外部企業との協業等を通じて競合他社との差別化を図り、競争優位性を確保します。・自社の競争環境をより正確に把握するため、競合分析と外部環境分析を継続します。 ② 技術・研究開発   発生可能性:低   影響度:大 リスク   当社グループは、高度な技術を必要とするディスプレイの製造・販売を行っており、その技術優位性の確保は、当社グループの競争力にとって極めて重要です。そのため、高い技術優位性の維持・向上のために弛まぬ研究開発活動を推進しています。しかしながら、当社グループの技術が顧客に採用されない場合や、他社の技術開発により当社グループの技術優位性が相対的に低下した場合は、売上高の減少により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループは独自技術を基盤とする「技術立社」として、社会と人々の課題解決に取り組んでいます。技術の研究開発においては、競合他社の開発・製品化情報の把握や顧客のニーズを考慮した当社の技術戦略のもと、研究開発対象の厳選、開発段階での進捗レビュー及び継続是非の判断を行っています。また、中長期的な視点から、技術開発に必要な知識・スキルの向上や、開発・製造プロセスの効率化に取り組んでおり、こうした取組みを通じて、技術競争力の維持・強化を図っていく方針です。 ③ 他社との協業・提携   発生可能性:中   影響度:大 リスク   当社グループは、競争力強化や収益性向上、長期的な供給体制の維持、及び新技術・新製品の開発のため、部材サプライヤー、装置メーカー、顧客を含む外部企業との協業を行っています。今後も競争力強化のため、新たな協業の推進、戦略的提携、出資・買収等を実施する可能性があります。これらの企業戦略が、資金の制約、戦略上の目標変更、技術管理又は製品開発等における問題の発生、あるいは関係当局からの許認可等の規制、市場の変動等により、維持又は実施できなくなった場合、又は実施後に十分な成果が得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループは、協業や出資等の企業連携に際して、対象となる市場や事業並びに相手先企業の経営状況等のリスク分析を行った上で判断をしています。また、実行中は協業や提携の進捗をモニタリングし、必要に応じて戦略の軌道修正や組織再編を行い、事業ポートフォリオマネジメントの実行に取り組んでいます。 (2) 財務リスク ① 資金調達   発生可能性:高   影響度:大 リスク   当社グループでは、運転資金の調達を目的としたいちごトラストからの借入を行っています。しかしながら、いちごトラストや金融機関等からの借入が困難となった場合、その他の資金調達手段が十分に機能しない場合、あるいは資産売却が計画どおりに進まない場合には、必要な資金を確保できず、当社の事業遂行に支障をきたす可能性があります。また、借入に伴う金利の増加による負担が当社の財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、新株予約権の行使がなされない、又は一部のみの行使にとどまった場合には、資金不足に陥るリスクがあり、一方で、新株予約権が行使された場合には、株式の希薄化により既存株主の持分比率が低下し、株主価値に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループでは、希望退職の実施及び茂原工場での生産終了等の構造改革を通じて、固定費の削減を含む事業構造の改善に取り組んできました。また、2026年5月13日付のいちごトラストによる第14回新株予約権の一部行使に伴う普通株式発行により、約96億円を調達しております。引き続き当該新株予約権のいちごトラストに対する行使要請をするとともに、BEYOND DISPLAY戦略の推進による業績改善を図ることで、キャッシュ・フローの改善及び財務基盤の強化に努めるとともに、キャッシュマネジメントの高度化を通じて、資金調達手段の多様化と安定性の向上を目指しております。引き続き、外部資金への依存度の抑制を含め、財務の健全性確保に向けた取組みを進めてまいります。 ② 為替変動   発生可能性:高   影響度:中 リスク   当社グループの顧客や取引先には、欧米や中国等の海外企業が多く含まれており、為替相場の変動は外貨建てで取引される製品・サービスの売価や費用に影響を与え、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、海外子会社の現地通貨建ての資産・負債は、連結財務諸表作成時に円換算されるため、当社グループの財政状態もまた為替相場の変動により影響を受けます。 対応策   当社グループでは、主要通貨の短期的な為替変動の影響を最小限に抑えるため、ドル建ての支払いとドル建ての回収を組み合わせる為替マリーや、外貨建債権・債務の決済期間を短縮するネッティング等のオペレーショナルヘッジを活用し、為替変動リスクを低減しています。現在、当社では長期的なヘッジ取引の設定に制約を受けていますが、当社の信用状況が改善した際には、改めて最適なヘッジ戦略の検討を行う予定です。 ③ 支配株主との関係   発生可能性:高   影響度:大 リスク   いちごトラストは、2026年3月31日現在、当社の議決権の78.2%を保有する支配株主であり、株主総会における決議に対して重大な影響力を有しています。また、当社の取締役であるスコット キャロン氏は、いちごトラストとの間の投資一任契約に基づき、いちごトラストから投資運用に関する権限を受託しているいちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッドへの投資助言を行う、いちごアセットマネジメント株式会社の代表取締役社長であり、当社の経営判断において、いちごトラストの利益との間で利益相反が生じ得る関係にあります。さらに、いちごトラストが当社株式を売却する場合、その方式や規模によっては、当社株式の需給関係や市場価格に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社は、2021年3月期に指名委員会等設置会社へ移行し、社外取締役が過半数を占める監査委員会、指名委員会、報酬委員会を設置することで、経営の独立性と透明性の確保を図っています。また、取締役会全体でも独立取締役が過半数を占め、支配株主の影響を適切に監視・抑制する体制を整備しています。さらに、いちごトラスト及びその関係会社との取引については、利益相反の懸念を回避するため、スコット キャロン氏は当該取引に関する取締役会の審議及び決議には参加しない運用を徹底しています。加えて、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準への適合のために、株主構成の多様化に向けた施策を推進するとともに、株式売却に際しては市場への影響に十分配慮する観点から、独立した経営判断を前提に適切な情報共有を行っています。 ④ 上場維持基準への不適合   発生可能性:高   影響度:大 リスク   当社は、2026年3月31日現在、債務超過となり、東京証券取引所プライム市場における純資産の額に係る上場維持基準に適合しておりません。このため、2027年3月末までに債務超過を解消できない場合には、当社株式が上場廃止となります。加えて、当社の流通株式比率は20.1%であり、プライム市場の上場維持基準(35%以上)を満たしておりません。当社は、いちごトラストとの資本提携により、2028年3月末までを適合に向けた計画期間とする特例の適用を受けておりますが、この期間内に基準を満たせない場合には、当社株式が上場廃止となります。優先株式の転換又は新株予約権の行使等により、流通株式比率が低下する場合には、当該基準への適合が一層困難となる可能性があります。当社は、資産売却や財務施策等を通じた純資産の改善、並びに、当社株式の株主構成の改善が想定どおりに進まない場合には、当社株式が上場廃止となる可能性があります。 対応策   当社は、純資産の額に係る上場維持基準への適合に向けて、保有資産の売却による譲渡益の計上を目指すとともに、新株予約権の追加行使要請を含む各種財務施策を検討しております。2025年11月に生産を終了した茂原工場については、引き続き複数の売却候補先との協議を行っており、早期の売却に向けて取り組んでおります。また、中長期的な財務健全化に向けては、2025年度より実施している構造改革による固定費削減、並びにBEYOND DISPLAY戦略の推進による収益力の強化に引き続き取り組んでまいります。一方、流通株式比率に係る上場維持基準への適合に向けては、支配株主であるいちごトラストの持株比率の低下が重要であると認識しており、当社株式の保有先の多様化に向けて、業績の改善に加え、その取組み状況や進捗、将来の展望について、積極的な情報開示や決算説明会等を通じ、市場関係者の理解促進に努めてまいります。 ⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等   発生可能性:高   影響度:大 リスク   当社グループは、当連結会計年度において継続して営業損失、減損損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上したほか、当連結会計年度末において債務超過の状態にあることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。加えて、依然として厳しい競争環境が継続しており、米国の関税政策の影響、世界的なインフレによる原材料費・エネルギー費・輸送費等のコストの高止まり、半導体・メモリ不足や地政学的リスクの高まりによるサプライチェーンへの影響、及び顧客需要の低下に伴う売上減少から、早期の業績回復による黒字転換が遅延するリスクがあります。加えて、資金調達及び資本増強策は相手方との交渉を含め実施途上にあるため、その結果によっては当社グループの資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があります。以上を勘案すると、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。 対応策   当社グループは、これまでのディスプレイ専業メーカーから脱却し、センサー及び先端半導体パッケージングを新たな事業の柱に加えるBEYOND DISPLAY戦略を推進しております。これにより、製品及び事業ポートフォリオの再編を通じて、早期の黒字体質への転換と事業成長を目指しております。ディスプレイ事業においては、茂原工場の生産終了及び鳥取工場の譲渡契約締結を当期に実施し、石川工場への生産集約と高付加価値製品への注力による収益改善を図っております。また、生産拠点再編後の事業規模に応じた体制構築を目的として、希望退職者の募集等による国内外の人員削減も進行中です。財務面では、他社への茂原工場資産の譲渡、資金需要に応じた機動的な借入実施、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化のほか、新株予約権のいちごに対する継続行使要請も含め、引き続き適時適切な資金調達及び資本増強策を講じてまいります。 (3) ハザードリスク ① 大地震・自然災害・感染症等   発生可能性:中   影響度:大 リスク   大地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自然災害によって、従業員、設備、サプライチェーン等が被害を受けたことにより、市場への製品供給に大きな支障をきたした場合、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、火災、爆発事故等により従業員や周辺地域に大きな被害が発生した場合、経営成績に重大な影響を及ぼすとともに、社会の信用を失う可能性があります。パンデミックが発生した場合、ロックダウンや当社グループの拠点やサプライチェーン上での集団感染の発生により、製品やサービス提供に支障が生じる可能性があります。これらの災害による損害に備え、当社グループは適切と判断するレベルの補償範囲をカバーする各種保険に加入していますが、全ての損害額がカバーされるものではありません。 対応策   ・当社グループは、不測の事態による生産活動への影響を最小化し、早期復旧を図ることを目的としたBCP規則を定め、危機管理委員会を設置しています。有事が発生した場合は、災害エスカレーションによる最新状況の共有と対策本部の設置を行い、関連部門と連携して正確で迅速な行動が取れる体制を構築しています。また、安全衛生基本方針や安全関連規則等を制定し、安全衛生管理推進体制を構築することで、火災、爆発及び化学物質漏洩を防止し、安全で安定した操業を維持しています。・大規模自然災害や事故への対応として、全社員を対象とした防災訓練や安否確認システムの利用訓練等を定期的に実施しています。また、製造拠点では火災の発生や使用する薬液・ガス体の漏洩等、様々なリスクに対する緊急事態想定訓練を定期的に実施しています。・パンデミックへの対応は、ガイドラインと行動計画を定めて運用しています。状況に応じて出勤・出張・面会等を制限し感染リスクを低減するとともに、従業員の同居家族を含む陽性者が発生した場合の社内アクションや出社条件等を設定し、感染拡大を防止し事業活動への影響を最小化しています。 ② 情報セキュリティ   発生可能性:中   影響度:中 リスク   当社グループは、自社・顧客・サプライヤーの技術、研究開発、製造、販売及び営業活動に関する機密情報、並びにステークホルダーの個人情報を多様な形態で保有しています。これらの情報を保護するために適切な管理を行っていますが、かかる管理が将来にわたって保証されるわけではありません。サイバー攻撃等により当社グループが管理・保有する情報が流出し、第三者がこれを不正に取得又は利用する事態が生じた場合、損害賠償訴訟の提起等により、当社グループの事業、業績、財政状態、及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   ・当社グループは、不正行為等による機密情報の紛失、漏洩等の防止を目的に、情報セキュリティ方針や情報セキュリティ規則を定め、情報セキュリティ委員会を設置し、国際標準(ISO27001)に準拠したセキュリティマネジメントを実施しています。 ・セキュリティリスク対応としては、ネットワークの監視や定期的な侵入テストによる潜在的な脆弱性への対策、ワークスタイル変化へのセキュリティ強化、及び全社員を対象としたセキュリティ教育やサイバー攻撃対策訓練の定期的な実施等によりリスク低減を図っています。 ・情報セキュリティ事故発生時は、対応フローによるエスカレーションにて最新状況の共有を行い、関連部門と連携して正確で迅速な行動が取れる体制を構築しています。 ➂ 地政学的リスク   発生可能性:低   影響度:大 リスク   当社グループは、日本とフィリピンに製造拠点を有し、中国と台湾に後工程の製造委託をしています。また、グローバルに販売拠点を有し、海外顧客への売上高が当社グループ全体の売上高の大きな割合を占めています。海外事業の展開にあたっては、地政学的リスク要因として、外国における経済情勢や政治情勢の不安定化、現地従業員との関係悪化、外国為替管理の強化、予期しない法規制の新設又は変更、税制、法制度及び事業環境の差異及びその変更による不利益、課税等の行政上の措置、戦争及びテロ等の軍事的影響、反日感情による非買運動等があり、これらの要因が当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、近年の地政学的な緊張の高まりを背景に、特定の国・地域に依存しないサプライチェーンの構築を求める動きが顧客側で強まっており、こうした要請に対応できない場合には、受注機会の喪失や取引条件の悪化等を通じて、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループでは、地政学的リスクの高まりが見られる国や地域に対して、多方面から情報を収集し、迅速に対応できる体制の構築に努めております。また、特定の国・地域に過度に依存しないサプライチェーン体制の構築に向けて、調達先や製造委託先の多様化を検討・推進することなど、サプライチェーン全体のマルチ化を進めています。また、サプライチェーンの混乱や半導体不足による顧客の生産調整、部材・エネルギー・輸送費高騰等の影響を最小化するよう事業活動を進めています。 (4) オペレーションリスク ① 品質   発生可能性:低   影響度:大 リスク   当社グループは、国内外の製造拠点及び生産委託先において厳格な品質保証体制を構築し、顧客に対して高性能かつ信頼性の高い製品及びサービスを提供しています。しかしながら、万が一、当社グループの製品又はサービスに欠陥が発生した場合、製造物責任その他の責任を負う可能性があります。さらに、大規模な訴訟やリコールの発生が、顧客の信頼や社会的信用の低下を引き起こし、企業ブランドの価値と当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   ・当社グループは、品質方針に基づき、品質マネジメントシステムを構築し、企画・設計・製造・販売・サービスに携わる全ての部門がPDCAサイクルを運用し、サプライヤーの協力のもとで継続的な改善を実施しています。・ディスプレイ製品に関してはグループ全体で品質マネジメントシステムであるISO9001:2015の認証を取得しており、車載用のディスプレイの製造拠点では自動車の製造領域に特化した品質マネジメントシステムIATF16949:2016の認証も取得しています。・製品の品質・製造物責任に対する予防・対応プロセスとして、FMEA(故障モード影響解析)運用規則、製品安全規則等を制定し運用しています。・万が一、品質上の問題が発生した場合に備え、迅速かつ確実な是正措置及び顧客対応が行える体制を整備しています。 ② 原材料・部品調達   発生可能性:高   影響度:大 リスク   当社グループは、原材料・部品等を複数のサプライヤーから購入しています。そのため、供給遅延、供給不足又は価格高騰等が生じた場合は、生産遅延、代替調達による費用増加、調達コストの上昇等が生じる可能性があります。さらに、調達した原材料や部品に欠陥・瑕疵や、仕様の不備があった場合、顧客への製品供給の遅延や顧客からの返品、製品の評価減の発生、又はクレームや訴訟といった問題が発生する可能性があります。当社グループは、仕入品の品質管理やサプライヤーの多様化によるこれらリスクの低減に努めておりますが、原材料・部品等の一部については、その特殊性からサプライヤーが限定されているものやサプライヤーの切替えが困難なものもあり、これら調達品に係るリスクが顕在化した場合は、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   ・当社グループは、原材料価格の上昇に対し、製品売価への転嫁要請や原価低減策を行い、影響の軽減を目指しています。安定調達については、適正在庫の確保やサプライチェーンの複線化、仕入先のBCP体制の事前確認等を通じてリスクの軽減を図っています。また、サプライヤーの生産地域等をデータベース化し、災害発生時に迅速にサプライヤーと連携できる体制を整えています。・持続可能かつ責任ある調達の推進に向けては、「JDIサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドブック」を全ての1次サプライヤー及び商社経由の調達先である2次サプライヤーに配布し、遵守を要請しています。さらに、「JDIサプライヤーサステナビリティ自己監査票」による定期的な自己監査を行い、サプライヤーの遵守状況を確認しています。 ③ 気候変動・環境規制   発生可能性:中   影響度:大 リスク   慢性的な気温上昇に伴う自然災害の頻発化・甚大化によるサプライチェーンの混乱や生産性の低下、BCP対応コストの増加に加え、今後の脱炭素化(カーボンニュートラル)への取組み強化に伴う費用負担の増加や、顧客要求水準未満の取組みによる取引の減少、将来的なカーボンプライシングの導入等が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外の様々な環境関連法規制の強化に伴う遵守対応費用の増加や、法規制の違反が発生した場合には、当社グループの業績や社会的評価に影響を与える可能性があります。 対応策   ・当社グループは、気候変動問題を経営重要課題の一つと認識し、環境最高責任者であるCEOの下で、環境活動を推進しています。また、TCFDの枠組みに基づくシナリオ分析を実施し、気候変動に伴うリスクと機会を明確化しています。・気候変動による物理的影響への適応策として、サプライヤーの複線化や製品在庫の一定量確保を行い、BCP検証に基づく原材料・部品の適正在庫量を検討し、外部製造委託の拡大を計画的に進めていく方針です。・環境規制に対しては、環境マネジメントシステムを構築し、環境関連法の遵守徹底と規制変化へのタイムリーな対応を行っています。また、環境パフォーマンスデータを開示し、温室効果ガス排出量(Scope3)データの算定を行い開示しています。また、カーボンプライシング導入等への対応として、省エネ・再エネ活動をさらに推進していきます。 ④ 内部統制とコンプライアンス   発生可能性:中   影響度:大 リスク   当社グループは、2020年3月期に、過年度決算において不適切な会計処理が行われていたことが判明し、財務報告に係る内部統制に重要な不備がありました。これにより損害を被ったとして、2020年7月に株主から当社及び元取締役10名に対し、約3,858百万円の損害賠償請求が提起されています。この不備を是正するため、ガバナンス向上委員会を設置し、再発防止策を全社で実行いたしました。その結果、2021年3月期末には重要な不備が解消され、これまで有効な内部統制報告が確保されています。しかしながら、再発防止に取組みつつも、対応が有効に機能せず、又は新たな内部統制の不備が発生した場合には、財務報告の信頼性に影響が出る可能性があります。また、当社グループは、国内外で商取引、独占禁止法、知的財産権、製造物責任、環境保全、人権、労働安全、輸出入規制等様々な公的規制を受けています。これらの違反が発生した場合、課徴金納付命令、刑事罰、取引停止、社会的信用の失墜等、会社に甚大な損害を与えるリスクがあります。 対応策   ・不適切会計処理の再発防止に向けては、会計業務のシステム化等に継続して対応しています。訴訟の提起については、原告の主張を踏まえて適切に対応してまいります。・「コンプライアンス基本規則」に基づき、コンプライアンス推進体制や諸制度の確立、浸透、定着を目的に、関連部門が集まり諸施策を審議・推進する場としてコンプライアンス委員会を設置しています。また、コンプライアンス違反の是正を図り、社会的信頼を確保することを目的として「内部通報制度」を設けているほか、コンプライアンス遵守状況の把握、内部通報の掘り起しを目的として、従業員へのコンプライアンスアンケートを定期的に行っています。・独占禁止法及び各国競争法の遵守徹底のため、各国競争法の遵守、教育活動及び発生時対応の強化に努めています。 ⑤ 人財確保   発生可能性:中   影響度:大 リスク   当社グループは、事業の継続及び円滑な運営に必要な人財の確保及び維持が重要であると認識しております。当期に実施した希望退職等により人員規模が縮小する中で、既存事業の安定的な運営継続、新規事業の立ち上げや事業領域の拡大を進めるにあたり、必要な人員やスキルを有する体制を十分に確保できない場合や、特定の人財への業務依存の高まりが生じた場合には、事業の立ち上げや推進が計画どおりに進まない可能性があります。また、当社を取り巻く事業環境や業績動向等を背景として、人財の退職やモチベーションの低下が生じた場合には、人財育成や技術・ノウハウの継承が円滑に進まない可能性があります。これらにより、当社グループの事業活動の継続や業務効率の低下、新規事業の成長の遅延等を通じて、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループでは、事業規模及び事業戦略を踏まえ、限られた人員体制の下においても既存事業及び新規事業を円滑に推進できる体制の構築に取り組んでおります。具体的には、業務プロセスの見直しや業務の集約・効率化を進めるとともに、事業の優先順位を明確化した上で、適切な人員配置や役割分担を行うことにより、人財の強みが発揮される組織運営を図っております。また、AIの活用を通じて業務の効率化や負荷軽減を進めるとともに、OJTを中心とした知識・技術の共有や、複数人が業務を担える体制づくりを推進することで、特定の人財への業務集中を緩和し、組織としての業務遂行能力の維持・向上に努めております。これらの取組を通じて、事業環境の変化に対応しつつ、新規事業の推進を含めた人財基盤の安定化を図ってまいります。 ⑥ 知的財産権   発生可能性:中   影響度:中 リスク   当社グループは、自社の競争力の源泉である技術を活用して事業を展開しており、当該事業の遂行にあたっては、知的財産権の適切な管理及び活用が重要であると認識しております。当社は、特許権等の知的財産権の一部を、いちごトラストの子会社に譲渡し、当該知的財産権について無償の実施権の許諾を受けた上で事業を行っておりますが、当該実施権を前提とする事業運営において、契約上の前提条件や当社の事業内容に変化が生じた場合には、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、新規の技術開発を通じて新たな知的財産を創出しておりますが、知的財産権を取得できない場合や、第三者の知的財産権を侵害するおそれが生じた場合、あるいは第三者から必要な実施許諾を不利な条件でしか得られない場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。これらの要因により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   当社グループでは、いちごトラストの子会社に譲渡した知的財産権について無償の実施権を確保した上で、契約内容の適切な管理を行い、安定的な事業運営が可能となるよう関係先との連携を図っております。今後創出される知的財産については、事業戦略や研究開発と連動させた適切な管理・活用を行うとともに、万が一、知的財産権侵害の指摘や実施許諾条件の変更等が生じた場合に備え、専門人財の配置及び外部専門家との連携を通じて、適切に対応する体制を整えております。なお、新規の技術開発や設計にあたっては、先行技術調査や第三者の知的財産権調査を徹底し、各国の知的財産法、審査基準及びプロセスを十分に把握した上で、知的財産権の取得及び活用の精度向上に努めております。 ⑦ 人権   発生可能性:中   影響度:大 リスク   サプライチェーン上における強制労働や児童労働等の人権侵害が発生した場合、原材料・部品調達が困難となることや、顧客や他のサプライヤーとの取引停止により、当社グループの業績、財務状況、社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。 対応策   ・当社グループは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿った対策を推進しています。サプライチェーン上の人権課題に対しては、「JDIサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドブック」を配布し、遵守を要請しています。また、自己監査を定期的に実施し、遵守状況を確認しています。・責任ある鉱物調達のため、紛争鉱物調査を実施し、武装勢力への資金供給がないことを確認しています。・人権、ハラスメント問題等の注意喚起のため従業員教育も定期的に行っています。
経営成績の分析 (MD&A)4,966字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営成績 当連結会計年度(以下「当期」といいます。)において、当社は収益改善及び財務健全性の確保を最重要課題として、事業構造改革及び資産売却を中心とした各種施策を推進してまいりました。 構造改革の一環として、固定費負担の大きかった茂原工場(千葉県茂原市)での生産を2025年11月までに終了し、国内生産を石川工場(石川県能美郡)へ集約いたしました。石川工場は、ディスプレイに加え、センサー等のディスプレイ以外の製品を同時に生産できるMULTI-FAB工場として再編し、BEYOND DISPLAY戦略の中核拠点として位置付けております。また、希望退職者の募集等による国内外の人員削減も進行中であり、国内では2025年8月25日の募集期間終了までに1,483名の応募があり、当期において1,319名が退職し、事業規模に合わせた組織体制への移行が進んでおります。 財務健全化に向けた施策としては、2025年7月に当社及び当社子会社の知的財産の一部を移管した新設子会社の株式の全部をいちごトラストの子会社へ譲渡しております。加えて、2025年3月に生産を終了しました鳥取工場の譲渡に向けて最終契約を締結しており、物件の引き渡しは2026年9月末を予定しております。また、茂原工場につきましても、引き続き複数の売却候補先と交渉を継続しており、最終契約締結に向けて尽力してまいります。 これら構造改革及び資産売却の施策による固定費削減効果は、今後段階的に業績数値へ反映されていく見通しです。 こうした基盤整備を進める一方で、当社はBEYOND DISPLAY戦略を掲げ、ディスプレイ製造で培ってきた技術や製造基盤を活用し、ディスプレイ分野にとどまらない新たな事業領域への展開を進めております。当期においては、これら新事業に関する量産に向けた開発が進展しており、BEYOND DISPLAY戦略の具体化に向けた取組みを継続しております。 上記の結果、当期の売上高は、撤退に向けて戦略的に縮小を進めてきた液晶スマートフォン向けディスプレイの売上高が極めて僅少な水準まで低下したことに加え、鳥取工場及び茂原工場の生産終了に伴う受注減少の影響により、前期比29.6%減の132,328百万円となりました。売上高は大幅に減少したものの、希望退職者の募集等による国内外の人員削減や役職員の賞与減額による人件費削減に加え、鳥取工場及び茂原工場の生産終了に伴う工場経費減少等によりコスト削減が進み、キャッシュ収益指標であるEBITDAはマイナス14,820百万円(前期はマイナス33,048百万円)、営業損失は18,692百万円(前期は37,068百万円の損失)と、損失額は前期比で縮小しました。経常損失は、支払利息8,733百万円の計上等により、30,462百万円(前期は40,415百万円の損失)となりました。また、茂原工場の生産終了決定や希望退職者の募集に伴う事業構造改善費用9,423百万円の計上の一方、関係会社株式売却益18,533百万円の計上等により、親会社株主に帰属する当期純損失は19,810百万円(前期は78,220百万円の損失)となりました。 なお、当期の対米ドルの平均為替レートは150.8円(前期は152.6円)でした。 売上高の事業体別状況は次のとおりです。 事業体別売上高 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   前期比 金額   割合   金額   割合   金額   増減率 民生・産業機器   62,155   33.1%   23,533   17.8%   △38,621   △62.1% 車載   125,857   66.9%   108,794   82.2%   △17,062   △13.6% (民生・産業機器) 当事業体は、従来「スマートウォッチ・VR等」と「液晶スマートフォン」に区分していた売上高分野を統合したものであり、デジタルカメラ等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイ、センサー、特許収入等を含みます。 当期の当事業体の売上高は、23,533百万円(前期比62.1%減)となりました。これは主に、液晶スマートフォン向けディスプレイが戦略的縮小により極めて僅少な水準となったことに加え、茂原工場の生産終了によりスマートウォッチ用OLEDディスプレイの出荷が減少したことによるものです。 (車載) 当事業体は、計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイを含みます。 当期の当事業体の売上高は、108,794百万円(前期比13.6%減)となりました。これは主に、低採算品からの撤退に加え、顧客の生産計画の変更の影響や、鳥取工場及び茂原工場の生産終了に伴う受注減少によるものです。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績 当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件等は一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いこと等から、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、海外の製造子会社による後工程に区分して管理されております。 そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。 ② 受注実績 当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。 ③ 販売実績 当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、事業体別に記載を行っております。 (単位:百万円) 事業体   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 民生・産業機器   23,533   △62.1 車載   108,794   △13.6 合計   132,328   △29.6 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 (単位:百万円) 相手先   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 金額   割合(%)   金額   割合(%) 株式会社デンソー   31,599   16.8   32,995   24.9 Forvia SE   15,379   8.2   16,491   12.4 日本精機株式会社   21,651   11.5   14,832   11.2 Apple Inc.グループ   30,587   16.3   3,345   2.5 (2) 財政状態 当期末の資産合計は、前期末(2025年3月31日)比23,783百万円減少し、124,248百万円となりました。これは主に、子会社株式の譲渡及び短期借入により現金及び預金が増加したほか、退職給付に係る資産も増加した一方で、鳥取工場及び茂原工場での生産終了に伴う前倒し生産分の出荷進展により棚卸資産が減少したこと、並びに売掛金及び未収入金が減少したことによるものです。 負債合計は、前期末比9,479百万円減少し、131,661百万円となりました。これは主に、茂原工場での生産終了に伴う前倒し生産の実施により顧客から受領した前受金が増加した一方、生産を終了した工場に関連する支払の進捗により事業構造改善引当金が減少したことに加え、買掛金及び有償支給に係る負債が減少したことによるものです。 純資産合計は、前期末比14,303百万円減少し、7,412百万円の債務超過となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによるものです。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析 ① キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資金が改善したものの、税金等調整前当期純損失の計上等により、23,286百万円の支出(前期は25,450百万円の支出)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の売却による収入等により、22,851百万円の収入(前期は8,161百万円の支出)となりました。 この結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと固定資産の取得による支出の合計)は、24,480百万円の支出(前期は35,965百万円の支出)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加等により、5,050百万円の収入(前期は25,693百万円の収入)となりました。 これらの結果及び為替の影響により、当期末における現金及び現金同等物の残高は27,186百万円となり、前期末に比べ6,753百万円の増加となりました。 ② 資金需要及び資金調達の状況 当社グループの主な資金需要は、生産、販売活動に必要な運転資金、先端技術の開発や生産性及び品質の向上を目的とした研究開発費及び設備投資です。他方、当社グループでは、過年度に実施した大規模な設備投資や事業環境の急速な変化等の結果、当期純損失の計上が継続していることから、これらの資金需要が当社グループのキャッシュ・フローで賄えておらず、当連結会計年度まで長期にわたりフリー・キャッシュ・フローの赤字が継続しております。こうした状況を踏まえ、当社グループは後述の財務戦略の基本方針に基づき、資金需要の状況に応じて適時適切な資金調達を実施する方針です。 ③ 財務戦略の基本的な考え方 当社グループは、将来の成長のための設備投資等の資金需要に対応しつつ、流動性リスクを軽減し、経営の安定化を図るため一定の手許流動性を維持することが重要だと考えており、手許流動性の水準については、連結売上高1.0か月分を目安とし、手許現預金及び追加ファイナンスにより確保する方針です。 また、事業活動を支える資金調達及び資金管理に関しては、安定的に資金確保し、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)改善によるキャッシュ・フロー創出、グループ内CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)等による資金効率化を進め、財務体質の強化を図っています。さらに、世界的なインフレの進行やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えて手許資金確保は引き続き重要な経営課題と認識しています。このため、資金需要に応じた機動的な借入実施、低効率資産の売却、営業債権等の流動化に加え、いちごトラストによる第14回新株予約権の行使への対応も含め、引き続き多様な資金調達策を適時適切に活用してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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