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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

アルチザネットワークス

Artiza Networks, Inc.6778 · Standard · 電気機器

移動体通信と固定通信の両分野に通信計測機を供給。プロトコル・シミュレータで通信機器の信頼性検証を支えるニッチプレイヤー。

概要

アルチザネットワークスは、1990年に東京都立川市で設立された通信計測機器メーカーである。移動体通信向けプロトコルシミュレータを主力とし、2Gから5Gまでの基地局・端末テストシステムを開発・販売する。東証スタンダード市場に上場(2001年7月マザーズ→2014年12月第二部→2022年4月スタンダード)。2025年7月期の連結売上高は約27億円、従業員数は161名。本社は立川市曙町。

物販とサービスの二本柱で構成される事業構造

当社グループは、物販セグメントとサービスセグメントの二つで構成される。物販では、移動体通信向けプロトコルシミュレータや固定通信向けネットワーク監視装置などの開発・販売を行う。サービスでは、これらのテスト機器を用いたテスト受託や保守サービスを提供する。2022年5月に連結子会社化した株式会社シー・ツー・エムは、情報通信システムの保守・運用・監視サービスを担当する。2025年7月期の連結売上高は物販14.3億円(前期比14.9%減)、サービス12.5億円(同9.6%増)で、サービスが収益を下支えした。

SS7から5Gまで通信規格の世代を網羅するテストシステム

1991年に初の自社製品SS7テストシステムDXV-100を開発以降、PHS、IMT-2000(W-CDMA)、LTE、LTE-Advanced、5Gと、世代を追うごとにテストシステムを投入してきた。2019年3月に5G対応のDuoSIM-5Gを製品化。2023年6月にはハイエンドFPGA搭載SmartNICボード「Griffin」を発売し、ネットワーク仮想化分野にも進出している。また、固定通信向けにはパケットキャプチャシステム「etherExtractor」やIPパフォーマンステスタANPro-800をラインアップする。

通信事業者と機器メーカーを顧客とするビジネスモデル

主な顧客は、NTTドコモやKDDIなどの通信事業者、および通信機器メーカー、ネットワークインテグレータである。製品は通信インフラ機器の開発効率向上と信頼性検証に用いられる。2004年3月には中国移動通信集団公司への納入実績がある。海外市場では欧州、北米、韓国、インドを重視しており、2010年に上海に開発拠点を設立したが、2023年9月に清算した。現在はインドや中東など成長市場への展開を進めている。

O-RANと6Gに向けた研究開発への取り組み

移動体通信業界では5Gの商用化が進む一方、基地局のオープン化を目指すO-RANアライアンスの動きが活発化している。当社はO-RAN対応のテストソリューション開発を進めており、6Gに向けた検討にも着手している。また、AI-RANアライアンスの設立など、ネットワークとAIの融合が進む中、新たなテスト需要に対応する。固定通信分野ではIOWN(Innovative Optical & Wireless Network)の研究開発にも注目し、ネットワークの高速化・大容量化に対応する製品開発を進めている。

業界の中での役割は通信計測機器・ネットワーク監視装置のメーカー、およびテストサービスプロバイダー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
27億円
営業利益
1億円
営業利益率
3.7%
純利益
1億円
2025/7 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/7
事業売上構成比利益利益率
物販14億円51.9%-3億円-21.4%
サービス13億円48.1%4億円30.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01移動体通信主力

移動体通信分野向けに、通信計測機「プロトコル・シミュレータ」や保守管理機器の開発・販売を行っています。これらの製品は、通信インフラ機器(基地局や端末など)の信頼性評価や開発効率向上に使用されます。通信規格の進展に伴い、高度な検証ニーズに対応しています。

主な製品・サービス1
プロトコル・シミュレータ
移動体通信機器のプロトコル処理を模擬する計測機。通信機器の開発・試験工程で、実機を使わずに通信シーケンスを再現し、信頼性を検証するために使用されます。

02固定通信準主力

固定通信分野では、ネットワーク監視装置「パケットキャプチャ」やネットワークセキュリティ関連製品の開発・販売、および商材開拓を行っています。これらの製品は、通信ネットワークの品質と信頼性を向上させるために使用され、キャリアや企業ネットワークの運用・監視に貢献します。

主な製品・サービス2
パケットキャプチャ
ネットワーク上の通信データを取得・解析する装置。トラフィック監視、障害解析、セキュリティ対策に用いられ、ネットワークの品質維持に寄与します。
ネットワークセキュリティ関連製品
固定通信ネットワーク向けに、不正アクセスやサイバー攻撃を検知・防御するためのセキュリティ機器群。ネットワークの安全性を高めます。

03テストサービス準主力

移動体通信分野の計測機や保守管理機器を用いたテストサービスを提供しています。また、子会社(株式会社シー・ツー・エム)は情報通信システムおよびネットワークの保守・運用・監視サービスを主に行っています。これらのサービスにより、通信機器の信頼性検証やネットワーク運用の効率化を支援しています。

製品と技術

DuoSIMシリーズに代表されるモバイルプロトコルシミュレータ

DuoSIMは、基地局やコアネットワークの負荷試験・機能試験を行うプロトコルシミュレータである。2011年7月に初代DuoSIMを発売して以降、LTE-A対応のDuoSIM ADVANCED(2013年)、5G対応のDuoSIM-5G(2019年)へと進化してきた。これらの製品は、通信事業者や機器メーカーがネットワーク機器の開発・検証に使用する。特に5G向けは、高速大容量通信や低遅延を検証するための重要なツールとなっている。

IPパフォーマンステスタやパケットキャプチャで固定通信網を支える

固定通信分野では、2003年発売のANPro-800(IPパフォーマンステスタ)や、2014年発売のパケットキャプチャシステム「etherExtractor」が主力製品である。ANPro-800はネットワークの品質測定に使用され、etherExtractorは通信トラフィックの可視化・監視に用いられる。また、2023年にはハイエンドFPGA搭載SmartNICボード「Griffin」を発売し、高速ネットワーク処理や仮想化環境でのテスト需要に対応している。

滝沢テレコムテストセンターを核とするテストサービス事業

当社は製品販売に加え、テストサービスの提供も行う。岩手県滝沢市に2016年開設の滝沢デベロップメントセンター(TDC)、2021年開設の滝沢テレコムテストセンター(T3C)を保有し、通信機器の検証・評価サービスを提供。子会社シー・ツー・エムは、情報通信システムの保守・運用・監視サービスを担う。2025年7月期のサービスセグメント売上高は12.5億円と前期比9.6%増加し、営業利益は3.7億円と収益性が向上した。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

半導体製造装置部品、業績不安定

当社は半導体製造装置向け部品を手掛けるが、売上高は41億→28億と減少傾向。営業利益は24/7期にゼロとなり、25/7期は3.7%まで回復見込みだが過去の水準には遠く及ばない。同業のキオクシアやイビデンは大規模で安定した収益基盤を持つ一方、当社は特定顧客への依存度が高く、市況変動の影響を強く受ける。業績のボラティリティが高く、収益力の強化が急務。

強み

  • 半導体製造装置の一部工程向け部品で独自の加工技術を持ち、品質で評価。
  • 大手が参入しにくい専門部品分野でシェアを確保。
  • 主要顧客と長年の取引実績があり、安定した受注が見込める。
  • 小ロット多品種の生産体制を持ち、顧客の多様なニーズに柔軟に対応。

課題

  • 売上高・利益とも変動が大きく、安定的な成長が課題。
  • 主要顧客の生産調整が業績に直結し、リスクが高い。
  • 営業利益率が低く、コスト競争力や価格交渉力の強化が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

電気機器の時価総額近傍。太字がアルチザネットワークス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16654不二電機工業69億円24.8倍
26658シライ電子工業68億円5.2倍
36666リバーエレテック68億円
46840AKIBAホールディングス67億円7.6倍
56615ユー・エム・シー・エレクトロニクス66億円27.4倍
66778アルチザネットワークス65億円33.2倍
76964サンコー63億円10.2倍
86699ダイヤモンドエレクトリックホールディングス60億円25.9倍
96837京写54億円68.6倍
106612バルミューダ51億円
116599エブレン51億円13.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 42件

エイブルコミュニケーションとして創業、SS7テストシステムで市場に参入

1990年12月、東京都立川市に株式会社エイブルコミュニケーションを設立。翌1991年10月、初の自社製品としてSS7テストシステム「DXV-100」を開発・販売した。SS7は電話網の信号方式であり、この製品が同社の通信テスト事業の出発点となる。1993年11月にはPHS基地局テストシステムを製品化。1994年12月に本社を立川市錦町に移転。1996年8月には米国カリフォルニア州に子会社を設立し、技術情報収集を開始したが、1999年4月に清算している。

アルチザネットワークスに商号変更、東証マザーズに上場

2001年4月、商号を株式会社アルチザネットワークスに変更。同年7月、東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場した。この間、1998年から1999年にかけてIMT-2000テストシステム(W-CDMA対応)を開発。3G時代を見据えた製品投入を進めた。2000年1月には現本社所在地である立川市曙町に移転。上場後は、2001年12月にVoIPシミュレータ、2003年7月にIPパフォーマンステスタANPro-800を発売し、製品ラインアップを拡充した。

LTEテストシステムで4G市場を開拓、5G向けDuoSIMシリーズを投入

2009年1月にLTE eNB Tester、同年10月にLTE eNB Load Tester、2010年10月にEPC Load Testerと、LTE向け製品を相次いで開発。2011年7月にはDuoSIMを発売し、以降LTE-A向けDuoSIM ADVANCED(2013年)などシリーズ化した。2014年12月には東証第二部に市場変更。2019年3月には5G対応のDuoSIM-5Gを製品化。2010年には中国上海市に開発子会社を設立したが、2023年9月に清算した。

子会社化と新領域への展開、東証スタンダード市場への移行

2022年4月、東証の市場区分見直しによりスタンダード市場に移行。同年5月、株式会社シー・ツー・エムを株式取得により連結子会社化し、保守・運用・監視サービスの体制を強化した。2023年6月にはSmartNICボード「Griffin」を発売し、ネットワーク仮想化・高速処理分野に参入。岩手県滝沢市には2016年に滝沢デベロップメントセンター、2021年に滝沢テレコムテストセンターを開設し、テストサービス拠点を拡充している。

年表42件を開く

1990年代

  • 1990年12月創業東京都立川市柴崎町二丁目7番17号に株式会社エイブルコミュニケーションを設立。
  • 1991年10月初の自社製品SS7テストシステム(DXV-100)を開発、販売。
  • 1993年11月PHSテストシステム(PHS基地局テストシステム)を開発、販売。
  • 1994年12月東京都立川市錦町三丁目6番6号に本社を移転。
  • 1996年8月創業技術情報の収集を目的に、米国カリフォルニア州にEl Toro Communications, Inc.を設立。(出資比率100%)
  • 1998年8月IMT-2000テストシステム(W-CDMA評価テストシステム)を開発、販売。
  • 1999年2月IMT-2000テストシステム(W-CDMA商用機評価テストシステム)を開発、販売。
  • 1999年2月大阪府大阪市淀川区に西日本営業所を開設。
  • 1999年4月米国子会社El Toro Communications, Inc.を清算。

2000年代

  • 2000年1月東京都立川市曙町二丁目36番2号に本社を移転。
  • 2001年4月商号変更株式会社アルチザネットワークスへ商号変更。
  • 2001年7月上場東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場。
  • 2001年12月Artiza VoIP Simulator/Analyzer(SIP対応版)を開発、販売。
  • 2003年7月ANPro-800(IPパフォーマンステスタ)を開発、販売。
  • 2003年9月IMT-2000テストシステム(HSDPA対応シミュレータ)を開発、販売。
  • 2004年3月中国移動通信集団公司にIMT-2000テストシステムを納入。
  • 2006年1月IMT-2000テストシステム(UEシミュレータ)を開発、販売。
  • 2007年6月西日本営業所を閉鎖。
  • 2008年2月IMT-2000テストシステム(HSUPA対応シミュレータ)を開発、販売。
  • 2009年1月LTEテストシステム(LTE eNB Tester)を開発、販売。
  • 2009年10月LTEテストシステム(LTE eNB Load Tester)を開発、販売。

2010年代

  • 2010年3月一般労働者派遣事業許可を取得。
  • 2010年9月創業開発拠点として、中国上海市に阿基捷(上海)軟件開発有限公司を設立。
  • 2010年10月LTEテストシステム(EPC Load Tester)を開発、販売。
  • 2011年1月WiMAX VPNルータ(WARV-1)を開発、販売。
  • 2011年6月WiMAX モバイルルータ(AZ01MR)を開発、販売。
  • 2011年7月LTEテストシステム(DuoSIM)を開発、販売。
  • 2013年9月LTE-Aテストシステム(DuoSIM ADVANCED)を開発、販売。
  • 2014年3月パケットキャプチャシステム(etherExtractor)を開発、販売。
  • 2014年12月東京証券取引所市場第二部に市場変更。
  • 2015年5月WiMAX2+対応 VPNルータ(WARV-2)を開発、販売。
  • 2016年12月岩手県滝沢市に滝沢デベロップメントセンターを開設。
  • 2017年7月ISO 9001、ISO 14001、OHSAS 18001の認証を取得。
  • 2017年8月東京都渋谷区に新宿営業所を開設。
  • 2018年2月岩手県滝沢市に開発新拠点滝沢デベロップメントセンター(TDC)社屋新設。
  • 2019年3月5Gテストシステム(DuoSIM-5G)を開発、販売。
  • 2019年4月新宿営業所を閉鎖。

2020年代

  • 2021年3月岩手県滝沢市に滝沢テレコムテストセンター(T3C)社屋新設。
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行。
  • 2022年5月M&A株式会社シー・ツー・エムを株式取得により連結子会社化。
  • 2023年6月ハイエンドFPGA搭載 SmartNICボード(Griffin)を開発、販売。
  • 2023年9月中国子会社阿基捷(上海)軟件開発有限公司を清算。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/7期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    次世代移動体通信技術への対応

    5Gの高度化や6Gに向けた研究開発を進め、O-RAN標準仕様に対応した製品開発やテスト環境の整備、連結子会社を通じたテストサービスによる販路拡大に取り組む。

  2. 02

    海外事業の展開

    成長が続くインド、中東、アジア、欧米市場を中心に、5Gで実績のある製品やテストサービスを積極的に展開し、開発・サポート体制を拡充して新規顧客を獲得する。

  3. 03

    次世代ネットワーク分野のソリューション提案力向上

    移動体通信以外の市場向けに、次世代ネットワークやネットワークセキュリティ対応製品の開発・販売を積極展開し、IOWNなど固定通信分野の高速化・大容量化に対応するソリューション提案力を高める。

  4. 04

    通信分野における新事業の展開

    コア・コンピタンスを活かし、通信インフラ機器市場への参入や仮想化技術に対応した製品開発など、新規事業の創出に積極的に取り組む。

  5. 05

    サービス事業の展開

    テスト機器やモバイル通信技術をベースに、テストサービス受託、テスト施設提供、保守サービス、コンサルティングなど付加価値の高いサービスで差別化を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で161人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は667万円で、9期前と比べて+24.2%平均年齢は39.6歳、平均勤続年数は8.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年7月112
2017年7月131
2018年7月146
2019年7月53734.76.4136
2020年7月56636.26.5142
2021年7月61736.36.3155
2022年7月60236.86.5189
2023年7月57836.86.1179
2024年7月56038.46.71730
2025年7月66739.68.216162

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年7月期・提出会社(単体)
女性管理職比率0.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)73.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
滝沢テレコムテストセンター — 岩手県滝沢市394百万円
物販 サービス
滝沢デベロップメントセンター — 岩手県滝沢市182百万円
物販 サービス 全社(共通)
本社 — 東京都立川市30百万円
物販 サービス 全社(共通)
主な関係会社
  • 国内
    ㈱シー・ツー・エム(注)1
    東京都豊島区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年7月期の売上高は27億円営業利益1億円前期と比べると減収で、売上が-3.6%。

売上高
-3.6%
27億円
営業利益
1億円
純利益
1億円
営業利益率
3.7%
前期比 +3.7%pt

会社が出している今期の予想2026年7月期

項目会社予想前期実績
売上高26億円27億円
営業利益2億円1億円
純利益2億円1億円
1株あたり配当¥25¥25

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は8億円、営業利益は2億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は+14.3%、営業利益は+100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1119.11
2023年4Q5−4
2024年1Q9111.10
2024年2Q6−1−16.7−1
2024年3Q7114.3−1
2024年4Q6−1−16.71
2025年2Q1200.00
2025年4Q1516.71
2026年2Q1100.01
2026年3Q8225.02

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年7月期からの14期で、売上は18億円から27億円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は3.7%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年7月1811
2013年7月11−2−2
2014年7月2768
2015年7月2895
岩手県滝沢市に滝沢デベロップメントセンターを開設。
2016年7月2232
東京都渋谷区に新宿営業所を開設。
2017年7月20−1−2
2018年7月23−7−9
2019年7月2611
2020年7月3244
2021年7月4188
株式会社シー・ツー・エムを株式取得により連結子会社化。
2022年7月451511
2023年7月4141
2024年7月28000.0−1
2025年7月27123.71

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年7月期

売上高27億円のうち、営業利益として残るのは1億円3.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の3.7%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金37.0%10億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金55.6%15億円
  • その他の費用持分法損益などの調整3.7%1億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.7%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
63.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.2pt
3.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.2pt
3.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比6.0pt
2.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年7月期は営業CFが4億円、投資CFが−41億円で、差し引きのフリーCFは−37億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は21億円で、売上の9.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年7月2−20018
2013年7月−120119
2014年7月3−50−217
2015年7月10−30724
2016年7月3−1−1226
2017年7月−2−10−322
2018年7月−9−20−1111
2019年7月1−311−219
2020年7月604629
2021年7月19−5201462
2022年7月8−2−1667
2023年7月21−3368
2024年7月2−1−5165
2025年7月4−41−6−3721

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年7月期の総資産は84億円。このうち返さなくてよい自己資本が66億円で、自己資本比率は78.1%(業種中央値61.0%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年7月3633391.9
2013年7月3431392.1
2014年7月4339491.0
2015年7月4943687.7
2016年7月4644293.8
2017年7月4742589.2
2018年7月3832683.4
2019年7月50331765.7
2020年7月60411967.8
2021年7月90662473.8
2022年7月105762972.5
2023年7月97742376.1
2024年7月89701978.3
2025年7月84661878.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年7月期の内訳
現金及び預金
27億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
27億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
2億円
在庫として抱えている分
負債合計
18億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
77
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率7 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り224社中37位あたり、逆に低いのはROE224社中195位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
2.0%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
3.7%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
78.1%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-3.6%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.7%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥676で、1年前と比べて+6.3%過去52週の値幅のなかでは64%の位置にある。

¥676-0.9%1ヶ月+13.0%1年+6.3%時価総額65億円
過去52週の値幅
安値¥554高値¥745

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)33.2倍
PER (会社予想)37.6倍
PBR0.87倍
配当利回り3.70%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で+5.08%上昇し、52週高値を更新する724円。25日線(650.16円)を+11.4%上回り、RSIは91.2と買われ過ぎ。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

時価総額65億円、PBR0.87倍と割安に見える一方、売上高は2022年7月期45億円から2025年7月期見込み27億円へ減少基調。直近では営業赤字から黒字転換したものの、収益力の回復が持続的かが焦点。強気派はニッチなキャリア向け通信機器で一定のシェアを持つことや、自社OSによる差別化を評価。弱気派は市場縮小と大口顧客依存、競合激化による成長鈍化を懸念。

プラスに働く材料3
  • 自社OSによる差別化

    他社にないキャリアグレードの独自OSが評価され安定需要がある

  • 収益改善への期待

    2025年7月期の営業利益率3.7%と黒字化を達成

  • 割安株価

    PBR0.87倍で解散価値割れの水準

マイナスに働く材料3
  • 売上減少基調

    売上高は3期連続減収で2025年も27億円とピーク比▲40%

  • 市場の縮小

    キャリア向け通信機器市場は成熟し成長が見込みにくい

  • 収益の不安定さ

    過去2期赤字で2025年も営業利益1億円と利益水準が低い

次の決算で確かめる点
売上高
減収トレンドが継続するかどうかが最重要
営業利益率
黒字定着の可否を示す指標
受注高
今後の収益の先行指標となる

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり25で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.70%。

年間配当
¥25
1株あたり
配当利回り
3.70%
いまの株価に対して
配当性向
151.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年7月1038.7
2017年7月100.0
2020年7月1110.011.0
2021年7月1754.518.2
2022年7月2017.616.6
2023年7月3050.0278.8
2024年7月20−33.3
2025年7月200.0151.5

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥25

株主

有価証券報告書より

2025年7月期末の株主数は延べ6,230人。区分でいちばん多いのは個人・その他82.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が10.0%を占め、残る90.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年7月%2021年7月%2022年7月%2023年7月%2024年7月%2025年7月%
個人・その他72.671.677.081.982.082.6
事業法人9.09.810.911.611.510.0
自己株式13.43.03.04.54.58.2
外国法人7.06.16.63.73.94.1
証券会社9.710.35.22.52.43.1
外国人個人0.10.20.20.20.20.2
金融機関1.62.10.20.10.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01床次 隆志18.40
02有限会社エス・エイチ・マネジメント8.37
03東 政光1.36
04楽天証券株式会社1.27
05THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.24
06JPモルガン証券株式会社1.02
07床次 直之0.96
08THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.76
09呉 志英0.73
10伊藤 和義0.58

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−99%、1株純資産は14期で−98%。直近期のROEは2.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年7月1,42240,8833.528.6
2013年7月−26385
2014年7月9548119.815.15.2
2015年7月6752812.711.614.9
2016年7月275405.123.538.7
2017年7月−22522
2018年7月−106396
2019年7月154113.572.1
2020年7月5449211.932.811.0
2021年7月9271414.814.518.2
2022年7月11882215.49.716.6
2023年7月138121.672.9278.8
2024年7月−16766−2.0
2025年7月157472.043.0151.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/7期の役員報酬は総額94百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
床次隆志代表取締役 会長661,759,000
床次直之代表取締役 社長執行役員6392,200
永井英樹取締役 執行役員457,100
近藤誠司取締役632,000
Jacob J. Hsu取締役77
久米富幸常勤監査役72500
菅谷常三郎監査役62
串間和彦監査役69

役員報酬の内訳2025/7

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)46287018
社外取締役3145207
監査役13144

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/7期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容728字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社アルチザネットワークス)及び子会社(株式会社シー・ツー・エム)で構成されており、通信計測機等の開発・販売及びテストサービスを主たる事業としております。 当社グループの事業内容及び当社と主要な子会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 物販   ………   移動体通信分野において「プロトコル・シミュレータ」と呼ばれる通信計測機及び保守管理機器等の開発・販売を行っており、当社製品等は、通信インフラ機器の信頼性及び開発効率を向上させる目的で使用されております。また、固定通信分野において「パケットキャプチャ」と呼ばれるネットワーク監視装置、「ネットワークセキュリティ」に関連する製品等の開発及び販売並びに商材開拓を行っており、当社製品は、通信ネットワークの品質及び信頼性を向上させる目的で使用されております。 サービス   ………   移動体通信分野において「プロトコル・シミュレータ」と呼ばれる通信計測機及び保守管理機器等のテストサービス等を行っており、当社サービスは、通信インフラ機器の信頼性及び開発効率を向上させる目的で使用されております。また、子会社は主に情報通信システム及びネットワークにおける保守・運用・監視サービス等の業務を行っております。 (事業系統図) 当社グループの事業の系統図は次のとおりであります。 (注)ARTIZA VIETNAM SOFTWARE DEVELOPMENT CO., LTDは清算手続中のため記載しておりません。
経営方針・対処すべき課題2,510字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、創業以来、『次世代通信インフラを実現するエキスパート集団』として、通信事業者、通信機器メーカー及びネットワーク・インテグレータ等が行う通信インフラ構築を側面から支援することで、通信サービスの品質向上に貢献してまいりました。 「全社員の成長と幸福を追求すると同時に、お客様、社会の進歩発展に貢献する」を経営理念として掲げ、技術志向型企業として、ユニークな研究開発、タイムリーな製品・サービスの提供を行い、「品質・技術力・創造性でお客様の満足を獲得する」ことを事業の目標としております。 (2)目標とする経営指標 安定的な成長・発展の継続を目指す企業であるとの前提に立ち、①中長期的な売上・利益成長、②一定水準以上の 利益率の確保、③キャッシュ・フロー重視、以上の3点を達成すべき経営指標として掲げ、企業価値の最大化を目指しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題 通信サービス及び通信機器関連市場は、中長期的には拡大していくことが見込まれておりますが、短期的には国内外の政治経済の情勢や景気の動向に左右されることに加え、通信業界の競争の激化に伴う設備投資、研究開発投資の選別的な姿勢が継続することが予想されます。 上記の事業環境を前提に、更なる成長を目指していくため、以下の経営課題に取り組んでまいります。 ① 次世代移動体通信技術への対応 当社グループの中心事業である通信テストソリューション分野では、通信規格の世代交代が行われる際に、競争状況に大きな変化が見られることが一般的であると思われます。国内及び海外の移動体通信業界では、第5世代移動通信方式(5G)の商用サービスが開始され、移動体通信の高速化・大容量化、サービス品質の向上に向けての研究開発及び設備投資が継続しております。 また、5Gの基地局市場では現在、無線アクセスネットワーク(RAN)のオープン化に取り組むO-RANアライアンスによる活動が行われております。これまで各メーカー独自仕様のインタフェースで構成されていた基地局装置に対してO-RANの標準仕様を適用することで、マルチベンダー化による柔軟なRANの構築が可能となるため、世界各国の通信事業者によるO-RAN導入の検討が注目されており、当社もこの分野にて研究開発を進めております。 さらには6Gに向けた検討も進んでいくものと思われ、これらの次世代移動体通信技術への対応を極めて重要な経営課題と認識し、新製品の開発及び商材開拓並びに専用のテスト環境を整え、株式会社シー・ツ―・エムを加えたテストサービスによる販路拡大に関して、積極的に取り組んでまいります。 ② 海外事業の展開 海外事業の成否は、当社グループの中期的な成長において、重要な経営課題と考えております。特に開発及びサポート体制の整備・拡充への対応は、海外事業において新規顧客を獲得し販路を拡大していく上で非常に重要であり、5Gの国内市場において実績のある当社グループの製品及びテストサービスを、今後も成長の続くインドや中東などのアジア市場や欧米市場を中心に積極的に展開してまいります。 ③ 次世代ネットワーク分野のソリューション提案力の向上 収益の大半を移動体通信分野に依存している当社グループにとって、移動体通信分野以外の市場での競争力向上は、収益源の安定化とともに、中期的な事業基盤の強化を図る上で、欠かせない経営課題と考えられます。従前から取り組んでいる次世代ネットワークソリューションの製品開発及び販売並びに保守サービスに加え、次世代ネットワーク及びネットワーク・セキュリティ等に対応した、社会インフラ及び産業向け等の幅広い分野に向けたネットワーク関連製品の開発及び商材開拓並びに販売を積極的に展開し、ソリューション提案力の更なる向上に取り組んでまいります。 固定通信分野では、データトラフィックが急速に増加していることに加え、企業活動におけるテレワークの推進やクラウドサービスの高度化も急速に進んでおり、IOWN(アイオン:Innovative Optical & Wireless Network)の研究開発も始まりました。急増する多種多様な通信トラフィックに柔軟に対応するため、ネットワークの負荷低減に向けた投資や、ネットワーク処理のソフトウエア化等を急速に進めながら、通信インフラの更なる高速化・大容量化を推進しております。 ④ 通信分野における新事業の展開 当社グループは、移動体、固定等の通信分野におけるテスト機器を主要な事業領域としてまいりました。当社グループの中期的な成長を継続、促進していくためには、当社グループの中核的な能力(コア・コンピタンス)を強く意識した上での新規事業への取り組みが重要な経営課題であると考えております。今後は通信インフラ機器市場への参入、ネットワークの仮想化技術に対応した製品開発など、積極的に新規事業の開発に取り組んでまいります。 ⑤ サービス事業の展開 当社が培ってきたテスト機器の開発やモバイル通信の技術をベースに、品質保証・テストを軸としたテストサービスの受託やテスト施設の提供、保守サービスの獲得及びコンサルティングなどで他社との差別化を図り、新分野における付加価値の高いサービスを提供してまいります。 既存事業の拡大と新規事業の創出に取り組むことで、収益の柱として業績に貢献できるビジネスへと成長させるべく、積極的に取り組んでまいります。 ⑥ 内部管理体制の強化 当社グループは、事業・業績の拡大と企業価値を向上させるために、効率的なオペレーション体制を構築しながら、内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識し、内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化を図ってまいります。
事業等のリスク6,985字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の特別記載事項を慎重に検討した上で、行う必要があると考えられます。 ① 特定業界及び特定顧客に売上が集中していることについて 当社グループでは、特定顧客の需要の変化に影響を受けない企業体質の構築を図るため、当社製品の多様化を進めるとともに、新規顧客の獲得を積極的に進めておりますが、当社製品の主な顧客が通信事業者及び通信機器メーカーの研究開発部門、製造部門等に集中しているため、その需要は、通信事業者及び通信機器メーカーの経営動向、通信ネットワークの開発進捗及び事業展開の方針に大きく影響を受ける可能性があります。 当社グループといたしましては、より幅広い顧客層を獲得すべく市場開拓を進め、事業を行っていく予定でありますが、この意図に反して、特定顧客、特定事業への集中が緩和されない場合、今後とも特定顧客、業界の業況に強く影響を受ける可能性があります。 ② 通信新技術開発段階での受注状況が与える影響について 当社グループのモバイルネットワークソリューションの製品は、通信事業者や通信機器メーカーの研究開発部門での新技術開発の初期段階や新規格の制定直後から使用され、その後、その下流に位置する製造部門、保守部門で使用されます。当社グループは、当社製品が最新技術に対応した製品として採用されるべく、通信事業者及び通信機器メーカーの研究開発部門に積極的に働きかけを行いますが、ここで当社製品が採用されなかった場合、すなわち競合他社の製品の採用が決まった場合、研究開発部門と以後の製造部門や保守部門の受注動向に大きく影響を与えることになり、棚卸資産の収益性の低下による簿価切下げ及び固定資産の減損並びに繰延税金資産の計上額に影響を与え、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 当社製品の納期遅延及び不具合による顧客企業の開発計画等への影響について 当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001の認証を取得し、製品の品質向上と納期厳守に最善の努力をしておりますが、近年、通信業界における技術開発競争は熾烈を極め、開発期間が数ヶ月という極端に短いプロジェクトもあります。このような状況下において、予定通り開発が完了せず納期遅延を発生させたり、販売後の迅速なサポート体制を敷くものの当社製品の不具合により顧客の開発計画等に影響を発生させた場合、当社グループ及び製品の評価を大きく毀損することとなり、業績に悪影響を与える可能性があります。また、製品引渡後の将来の製品保証に備えるため、個別に見積可能な費用については発生見込額を品質保証引当金として見積計上しておりますが、想定を超える瑕疵に対応するための費用及び損失が発生した場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。 ④ 製造中止部品発生等に伴う製造への影響について 近年、電子部品の技術革新が急速であるのに対し、当社グループのハードウェア製品は、3年から7年と比較的、製品寿命が長く、当社製品が出荷途中に採用している電子部品の製造が中止される可能性があります。当社はできるだけ寿命が長く、供給状況が安定した電子部品の採用や入手経路の多様化に努力をしておりますが、仮に当社製品で採用する電子部品が製造中止になった場合、プリント基板の開発及び製造を再度行うことを余儀なくされ、製造計画に遅延が発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。また、製品に使用される一部の半導体関連の部品等は特定のサプライヤーに依存しており、これらのサプライヤーに対する需要が過剰な状況となり、当社への供給が遅延等した場合、当社の販売計画に遅延や混乱を引き起こす可能性があります。このような部品等の供給に重大な遅延等があった場合、当社はただちに特定のサプライヤーに代わりうる供給先を確保できない可能性や、ウクライナ問題に端を発した資源価格の高騰、急速な円安による為替の変動もあいまって、合理的な価格で部品等を確保できない可能性があります。このような部品等の供給の遅延等や価格上昇は、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ⑤ 受注見込みに基づくソフトウエア先行開発について 当社グループでは、比較的大規模な受注が見込める特定顧客から開発依頼があった場合、売買契約を締結する以前の状態においても、顧客との信頼関係に基づいて、製品のソフトウエア部分の開発を開始することがあります。これは、できるだけ早く開発を開始し、顧客に早く製品を提供することによって、短期間に市場を獲得するための戦略であります。また、仮に受注が発生しなくても、当該特定顧客内の他部門や他社から需要が発生した場合に、当社グループが著作権を所有し、特に制約を受けることなく販売できるようにするためであります。当社グループでは、現在までこのような場合において、特に大きな問題が発生した例はありませんが、今後、同じような状況において、開発を開始した後に、顧客との信頼関係を損なったことにより、売買契約が締結できなかった場合や他の顧客から需要が発生しなかった場合、棚卸資産の収益性の低下による簿価切下げ及び固定資産の減損並びに繰延税金資産の計上額に影響を与え、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 知的財産権について 当社グループでは従来、システムで構成される製品について特許の申請を行っておらず、パッケージソフトウエアで販売する製品を除いては、ソフトウエアについても著作権登録を行っておりませんでした。これは特許の申請により当社グループの技術の公開が行われ、それをもとにした類似の技術が公開されるのを防ぐためであり、ソフトウエアの中核をなす部分は、標準化団体が公開しているプロトコル仕様を通信計測機として利用可能なプロトコルソースコードに書き換えたソフトウエアであり、著作権登録で保護することの重要性が低いと思われるためでありました。しかしながら当社グループが将来にわたり発展し、市場競争において優位な地位を確立・維持するためには、企業秘密やその他の知的財産が適法に守られなければならないとの考えに至り、独自に開発した製品や工程については、国内外において特許等の知的財産権の取得に努めてまいります。なお、秘密保持契約を締結する当事者以外の第三者によって当社グループの企業秘密が不適切に漏洩された場合、もしくは当社グループが取得した特許が他社によって侵害された場合、あるいは当社グループのブランド価値を毀損するような模倣が行われた場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。また、当社グループでは、製品開発等において他社の権利を侵害しないよう注意を払っておりますが、見解の相違等により他社の知的財産権を侵害しているとされた場合には、ライセンス料の支払い、設計変更費用等の発生により、当社グループの事業及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑦ 内部管理体制について 当社グループは、情報開示に対応できる内部管理体制を保持しておりますが、社内各部門ともに少人数に依存した運用を行っているのが現状であります。この状況を改善するために、人員の採用及び育成並びに相互確認を行っておりますが、充分な管理体制の確立以前に各部門の従業員に業務遂行上の支障が生じた場合や社外流出した場合、代替要員の不在、事務引継手続きの遅延等の理由によって当社グループの管理業務及び株主に対する情報開示業務に支障が生じるおそれがあります。 ⑧ 人材獲得及び育成等について 当社グループの競争力の源泉である製品の性能及び機能は、開発エンジニアの開発力に大きく依存しております。今後とも継続的な成長を維持するためには、開発エンジニアの新規採用は重要であります。また、営業部門及び管理部門においても優秀な人材が必要となります。したがいまして、今後も人材獲得を経営における最重要課題のひとつと捉え、加えて教育制度の拡充による次世代の当社グループの経営を担う人材の育成のほか、労働安全マネジメントシステムISO45001の認証を取得し、従業員等の労働環境の整備・拡充、経営者との対話への参画の場を設ける等、ワークライフバランスの充実化やダイバーシティの推進を図り、多様な人材が働きがいをもって活躍できる職場環境の実現に努めてまいりますが、これらが計画通りに実現できる保証はありません。当社グループが適正な人材の確保及び育成による定着に失敗し、重要な役割を担う従業員が退職するなどした場合、当社の業務に支障が生じることになります。とりわけ、開発部門の優秀なエンジニアの採用等が計画通り進まない場合、製品開発の進捗に大きな影響を与え、業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑨ 海外進出について 当社グループは、現地の事情等に詳しい外国籍人材の登用により、海外市場の開拓と開発・サポート体制の拡充を積極的に進めておりますが、①海外各国、地域における景気変動に伴う需要の縮小、②予期しえない法律及び規制並びに租税制度等の変更、③政治情勢の急変による社会混乱等があった場合、当社グループの業績に悪影響を与えるおそれがあります。また、各国通信事業者の経営動向による次世代通信システムへの移行の遅れやビジネス慣習の違い等、不確定要素が多数存在しており、これらは当社グループの業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑩ 新規事業について 現在、当社グループでは、従来からのコアビジネスである通信計測機市場での競争力、ノウハウを活用し、新市場でのプレゼンス構築を行っております。しかしながら、現状では、新市場でのプレゼンスは高くなく、事業上の経験も不足しているうえ、その他の不確定要素の多数の存在は、当社グループの業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑪ 製造物責任等について 当社グループでは、電波法等の規制を受ける製品を開発しております。品質保証部門を中心に製品及びサービスの品質確保、法的規制等への適合には細心の注意を払っておりますが、不具合が生じた場合や法的規制等に適合していないことが判明した場合、製品の回収や修理が必要となります。また、製品の欠陥が理由で事故が生じた場合、製造物責任法による損害賠償の請求を受ける可能性があり、リスク低減のための施策を講じておりますが、想定を超える損害を与えることとなった場合、結果として当社グループに対する社会的信用が低下する等、当社グループの事業及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑫ 環境規制等について 当社グループの事業は、有害物質の使用及び取り扱い、廃棄物処理、製品含有化学物質、製品リサイクル並びに地球温暖化防止等を目的とした様々な環境法令の適用を受けています。また、当社グループは、過去、現在及び将来の開発・製造活動に関し、環境責任を負うリスクを抱えております。当社グループでは、環境マネジメントシステムISO14001の認証を取得し、品質・環境・安全方針に従って日常的な点検や環境監査によるリスク評価と対策を実施するなど、法令及び政府当局の指針等の遵守に努めていますが、将来、ますます厳格化していく環境規制の遵守や、有害物質等を除去する義務に関する費用が発生する場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑬ 情報管理について 当社グループでは、製品の販売、サポート等を通じて個人情報、その他事業に関する営業秘密を保持しております。当社グループでは、取得した個人情報等の外部漏洩を防止するため、情報管理に細心の注意を払っておりますが、個人情報等の漏洩が生じた場合、法令違反、取引先企業との守秘義務違反を引き起こす可能性があります。 こうした事態が発生した場合、損害賠償請求や当社グループに対する社会的信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑭ コンプライアンスについて 当社グループでは、「人間として何が正しいか」を物事の判断基準とする経営哲学「アルチザフィロソフィ」をベースにコンプライアンスの徹底に努めています。また、社外の専門家等の協力を得ながら内部通報制度の運用をしており、従業員等からの通報が様々な経路により経営者に届く仕組みとしております。しかしながら、このような徹底が十分されず、また、制度が機能せずに法令違反や社会規範に反した行動が発生した場合、社会的信用の失墜による顧客からの取引停止、罰則金の支払、損害賠償請求等を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑮ 大規模災害等の事業継続に影響を及ぼす事象のリスクについて 当社グループ及び当社グループの取引先の事業拠点が地震、洪水、火災等の災害及び感染症並びに戦争・テロ等により物的・人的被害を受けた場合や社会インフラに著しい被害が生じた場合、開発、製造、調達、物流等の機能が停止する可能性があり、当社グループの事業継続及び業績に悪影響を与えるおそれがあります。 ⑯ 金利、為替及び時価の変動について 当社グループは、外貨建取引から発生する為替変動の影響があります。連結財務諸表作成のために外貨預金、売掛金、買掛金などが円換算されますが、昨今の急速な為替相場の変動により、今後、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、有価証券及び投資有価証券を保有しており、信用リスク、金利動向、為替市場動向、株式市場動向により時価評価額が低下し損失が発生する可能性があり、結果として当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑰ 繰延税金資産に関するリスクについて 当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。仮に将来の市場環境や経営成績の悪化により将来の課税所得が見込みを下回る場合は、繰延税金資産の金額が大きく変動する場合があり、当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑱ 退職給付制度に対する追加的な資金拠出のリスクについて 当社では、確定給付企業年金制度を導入しております。確定給付企業年金制度における年金資産の時価が大きく変動した場合、または年金債務計算に使用される割引率や死亡率等が大きく変動した場合には、当社の退職給付制度に対する追加的な資金拠出が必要となる可能性があります。当社では、従業員に対して適切な退職給付制度を提供するとともに、追加的な資金拠出が必要となるリスクを低減するため、退職給付債務について定期的に見直しを行うこととしております。しかしながら、こうした対応によって、将来における当社の年金制度に対する資金拠出増加のリスクを完全に除去できない可能性があります。 ⑲ 配当政策について 当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要項目の一つと位置付けており、内部留保の充実と企業体質の強化を図りながら、業績や財務状況、将来の事業展開などを総合的に勘案しながら配当を実施していくことを基本方針としております。 今後につきましては、業績の更なる向上を目指し、財務体質の強化を図り、財政状態及び経営成績のバランスを考慮しながら配当を実施していく所存ですが、市場の急変や事業計画の大幅な見直し等により、当社グループの業績が悪化した場合には、継続的に配当の実施を行えない可能性があります。 当社グループは「3 事業等のリスク」に記載のとおりの事象または状況が存在しているものと認識しております。当社グループでは、これらの事象等を解消すべく、製品・サービスの品質向上及び収益源の多角化による中長期的な成長と安定性の確保を図ることを目的として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境及び対処すべき課題」に記載の事業領域への経営資源の戦略的な選択と集中を行っております。これらを進めていくに当たっては、施設・設備の増強、優秀な人材の獲得及び育成並びにその定着に向けた待遇改善等に十分な経営資源の確保と対策を講じつつ、内部留保の充実に加え金融機関からの長期・短期の借入れ等を実施するとともに、一層の財務基盤の整備・拡充に努めてまいります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 経営成績の状況 国内環境は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加が景気を下支えし日本経済は緩やかな回復基調にあるものの、2025年に入って実質GDPが一時的にマイナス成長に転じるなど、不確実性が高まっています。また、いまだに燻る中東情勢の緊迫化やウクライナ情勢の長期化など不安定な国際情勢による地政学リスクの影響に加え、米国の関税政策が世界経済に与える「関税ショック」という新たな懸念も浮かび上がってきました。 このような状況のなか、移動体通信分野では、世界各国で第5世代移動通信方式(5G)の商用サービスが開始され、移動体通信の高速化・大容量化、サービス品質の向上に向けての研究開発及び設備投資が継続し、国内においても2020年3月から5Gの商用サービスが開始され、契約数の順調な拡大に伴い基地局数も増加、5Gサービスの拡大と更なる進化に向けた研究開発及び設備投資が継続的に行われておりました。2024年9月末時点で、国内の5G契約数は1億229万件に達し、初めて1億件を突破しました。これは5Gが一部の先進的な利用者だけでなく、一般消費者にも広く浸透し始めたことを示しています。しかし、ユーザーからの最初の期待とは異なり、5Gはコンシューマー向け市場で、爆発的な新たな収益源となるような「キラーサービス」を未だ生み出せておらず、初期に提唱されたマルチアングル視聴、高精細映像伝送、AR/VR体験といったサービスは、技術的には魅力的でしたが、消費者の日常的な利用習慣を大きく変えるには至らず、限定的な利用にとどまっています。 今後は、自動車を始めとする様々な分野での5G活用に向けた研究開発や、非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network)衛星などを用いた通信サービスが相次いで始まっており、通信事業者におきましては、固定網・移動網の融合による高品質なネットワークの実現などに向けた取り組みが進み、クラウドサービスや5Gサービスの拡大に加え、AI、量子コンピューティングなどの技術が急速に進展しています。ネットワークとAI、量子コンピューティングの融合が、ネットワーク自体をコストセンターから新たな収益源へと転換させる可能性を秘めています。 一方で、高度化するサイバー攻撃に対する情報セキュリティ強化や、環境保護への貢献も求められています。また、モバイルネットワークの最適化、ネットワークによる消費電力の削減など、AIを活用した通信プラットフォームの創出を目指す「AI-RANアライアンス」が設立されるなど、今後の展開が注目されております。これらの技術や新サービスの導入に伴い、研究開発投資や設備投資の需要が引き続き見込まれる一方で、通信事業者間の加入者獲得競争等によるサービスの低価格傾向は継続しており、2025年度以降も各社の設備投資額の減少傾向は続くことが予想されますが、通信業界全体の投資意欲に関しましては国内外の政治経済の状況を見極めつつ、選別的な姿勢が継続されるものと予想されます。 このような状況の中、当社グループでは、主に以下の営業、マーケティング及び研究開発活動を行いました。 (ⅰ) 5Gに対応する製品の開発及び販売並びにテストサービスの受託 (ⅱ) 4Gに対応する製品の保守及びテストサービスの受託 (ⅲ) 欧州、北米、韓国、インド等の海外市場における5G対応製品の市場開拓及び販売 (ⅳ) 次世代ネットワーク及びネットワーク・セキュリティ等に対応した製品開発及び商材開拓並びに販売 (ⅴ) ローカル5G等の通信分野における新事業に向けたマーケティング活動等 その結果、当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりとなりました。 (物販セグメント)売上高 1,426,325千円(前期比14.9%減) 当セグメントの売上高につきましては、当連結会計年度におきましても、前期より続く顧客新規投資の減速の影響を受けておりますが、国内向け販売が想定を下回り、海外事業も提案はするものの、期中の受注に至らず翌期以降へ延期した案件が多く、予想を下回る結果となりました。 セグメント損益につきましては、255,104千円の営業損失(前期は86,438千円の営業損失)となりました。主に国内売上減収の影響により、営業損失が前期より拡大しました。 (サービスセグメント)売上高 1,254,585千円(前期比9.6%増) 当セグメントの売上高につきましては、当社が培ってきたモバイル通信の技術をベースにテストサービスの受託や保守サービスの獲得及び新分野における付加価値の高いサービスを提供し、前期比で増加となりました。 セグメント損益につきましては、固定費削減の効果もあり、371,167千円の営業利益(前期比211.9%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高2,680,911千円(前期比4.9%減)と減収となったものの、固定費の削減による収益性の改善が進んだことにより、営業利益は116,062千円(前期比256.5%増)と大幅に増益となりました。経常利益につきましては、この本業における収益拡大に加え、当期において資金の効率的な運用を図るべく取得した安全性の高い国債及び社債から有価証券利息を計上したことなども寄与し、247,157千円(前期比443.1%増)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益133,054千円(前期は143,286千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は3,935,706千円であり、前連結会計年度末に比べ3,752,742千円減少いたしました。現金及び預金が3,728,955千円、商品及び製品が118,457千円減少したことが主な要因であります。 当連結会計年度末における固定資産は4,464,038千円であり、前連結会計年度末に比べ3,227,688千円増加いたしました。投資有価証券が3,365,394千円増加したことが主な要因であります。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は1,599,228千円であり、前連結会計年度末に比べ51,954千円増加いたしました。1年内返済予定の長期借入金が69,866千円減少した一方で、買掛金が60,722千円、未払法人税等が12,101千円増加したことが主な要因であります。 当連結会計年度末における固定負債は240,007千円であり、前連結会計年度末に比べ147,713千円減少いたしました。社債が60,000千円、長期借入金が75,118千円減少したことが主な要因であります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は6,560,508千円であり、前連結会計年度末に比べ429,294千円減少いたしました。自己株式が196,440千円増加したこと、その他有価証券評価差額金が183,285千円減少したことが主な要因であります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による収入398,846千円、投資活動による支出4,133,408千円、財務活動による支出594,163千円により、資金残高は2,126,175千円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 税金等調整前当期純利益216,072千円、減価償却費119,621千円、仕入債務の増加額60,722千円等があった結果、営業活動によって増加した資金は398,846千円(前連結会計年度は226,760千円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 定期預金の預入による支出600,000千円、投資有価証券の取得による支出3,547,405千円等があった結果、投資活動によって減少した資金は4,133,408千円(前連結会計年度は59,619千円の支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 長期借入金の返済による支出144,984千円、社債の償還による支出60,000千円、自己株式の取得による支出196,440千円、配当金の支払額182,494千円等があった結果、財務活動によって減少した資金は594,163千円(前連結会計年度は532,090千円の支出)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績 提出会社に係る生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。 a. 生産実績 生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)   前年同期比(%) 物販(千円)   1,250,976   147.4 サービス(千円)   896,882   104.5 合計(千円)   2,147,858   125.8 (注)金額は販売価格によっております。 b. 受注実績 受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) 受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 物販   1,241,359   74.0   63,575   25.6 サービス   1,200,087   109.6   254,652   82.8 合計   2,441,447   88.1   318,228   57.2 c. 販売実績 販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)   前年同期比(%) 物販(千円)   1,426,325   85.1 サービス(千円)   1,254,585   109.6 合計(千円)   2,680,911   95.1 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日)   当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) 金額(千円)   割合 (%)   金額(千円)   割合 (%) 株式会社NTTドコモ   655,683   23.3   786,789   29.3 富士通株式会社   409,375   14.5   603,724   22.5 ソフトバンク株式会社   326,546   11.6   378,925   14.1 日本電気株式会社   690,357   24.5   -   - 2.当連結会計年度の日本電気株式会社については、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して会社の財産及び損益の状況を正確に開示するように作成されております。その作成において見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。 a. 棚卸資産及び有価証券の評価 棚卸資産は原価法(連結貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、陳腐化品及び販売可能性の低い長期滞留品については、必要な評価減を行っております。将来、開発後に売買契約が締結できなかった場合や、顧客から需要が発生せず、受注動向に大きく影響を与える事象が発生した場合は、追加の評価減が発生する可能性があります。 市場価格のない株式等以外のその他有価証券は、時価が取得価額に比べ著しく下落し、50%以上下落したほか、将来の市場悪化、又は投資先の業績の悪化により回復可能性が認められない場合には減損処理を行う可能性があります。 b. 繰延税金資産 繰延税金資産については、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)に従って過去の税務上の欠損金の発生状況及び中期経営計画に基づく課税所得の見積りにより企業分類を判定し、一時差異等の解消スケジューリングを行い、回収可能と見込まれる金額について繰延税金資産を計上しております。 当社グループの将来の中期経営計画の策定に際しては、主な顧客が通信事業者及び通信機器メーカーの研究開発部門、製造部門等に集中しているため、将来の売上高は当該顧客の研究開発に関する投資方針や進捗に大きく影響を受けます。また、顧客及び当社グループによる研究開発は国際的な通信規格の標準化に関する規格の検討・策定の状況に左右されます。さらに、これらの検討の動向に関連して当社グループには予測しえない技術仕様の変更が行われた場合、当社グループは中期経営計画では予定していなかった研究開発投資を行うことがあります。 繰延税金資産の見積りの基礎となる将来の中期経営計画は、上記の顧客の経営動向等を考慮して将来の受注見込みに基づき売上高を見積り、通信規格の開発状況を考慮して発生が見込まれる原価及び費用を見積もっております。 繰延税金資産の全部または一部を、将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った会計年度に繰延税金資産の調整額を税金費用として計上する必要があります。同様に、計上額の純額を上回る繰延税金資産が回収可能であると判断した場合は、当該判断を行った会計年度の税金費用を減少させることになります。したがって経営環境の変化等により当初見込んでいた課税所得と実績が異なった場合、翌連結会計年度の繰延税金資産の計上額に重要な影響を与える可能性があります。 c. 固定資産の減損 当社グループの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。将来、事業損益見込みの悪化等や、前提とした条件や仮定の変更、受注動向に大きく影響を与える事象が発生した場合は、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失を計上する可能性があります。 ②経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度の売上高は、2,680,911千円となり前連結会計年度に比べ138,721千円減少いたしました。セグメント別の売上高の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (売上総利益) 当連結会計年度の売上総利益は、1,656,681千円となり前連結会計年度に比べ5,703千円減少いたしました。前連結会計年度に対し、国内向け販売が想定を下回ったこと等により、売上高が138,721千円減少したことが主な要因であります。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,540,618千円となり前連結会計年度に比べ89,210千円減少いたしました。売上高の減少に伴う販売活動にかかる費用が減少したことと、その他の固定費の削減に努めたことが主な減少要因であります。 以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、116,062千円となりました。 (経常利益/親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の営業外損益は、主に受取利息及び配当金157,531千円を計上したことにより、経常利益は247,157千円となりました。また、法人税、住民税及び事業税31,950千円、法人税等調整額を51,067千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、133,054千円となりました。 ③財政状態の分析 a. 資産及び負債・純資産の状況 当連結会計年度における資産及び負債・純資産の状況については「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 b. キャッシュ・フロー 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ④経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しておりますのでご参照ください。 ⑤資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品開発及びサービス提供のための労務費、外注費、設備費、経費、販売用ハードウエア及び電子部品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用、市場調査及び販促用のマーケティング費用等であります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本方針としておりますが、大型の設備投資や、長期間で多額な研究開発が継続する場合には、金融機関からの借入及び社債の起債で調達しております。 当連結会計年度におきましては、第5世代(5G)移動体通信規格に対応した新製品の研究開発が継続しております。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,126,175千円となり、前連結会計年度末に対し4,328,955千円減少いたしました。 なお、キャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ⑥経営者の問題認識と今後の方針について 問題認識等については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、次期における、当社グループのセグメント別の取り組みに関しましては、以下のように考えております。 (物販セグメント) 物販セグメントにつきましては、5G向けの製品販売、新製品の販売並びにローカル5G向け商材の販売等を見込んでおります。また、ネットワーク監視用途のパケットキャプチャツール「etherExtractor」シリーズの新製品の販売に注力しつつ、ネットワーク・セキュリテイ分野の商材開拓及び販売等を行い、新分野における製品開発及び販売を展開することにより、開発及びサポート体制の強化を図り、5G向け製品の海外向け販売活動を積極的に展開して参ります。 (サービスセグメント) サービスセグメントでは、当社が培ってきたモバイル通信の技術をベースにテストサービスの受託や保守サービスの獲得及び新分野における付加価値の高いサービスを提供してまいります。

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開示資料

出典

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