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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

多摩川ホールディングス

TAMAGAWA HOLDINGS CO.,LTD.6838 · Standard · 電気機器

高周波電子部品や光関連機器など電子・通信用機器を手がける一方、再生可能エネルギー事業も展開する。

概要

多摩川ホールディングスは、高周波電子部品や光伝送装置などの電子・通信用機器と、太陽光・風力発電所を中心とした再生可能エネルギー事業を2本柱とする企業である。1968年に有限会社多摩川電子として創業し、現在は東京都港区に本社を置き、278名の従業員を擁する。2025年10月期の連結売上高は56億円。

電子・通信用機器と再生可能エネルギーの二事業体制

当社グループは、持株会社である多摩川ホールディングスと18の子会社により構成される。事業は電子・通信用機器事業と再生可能エネルギー事業に二分される。電子・通信用機器事業では、アッテネータ、スプリッタ、カプラ、スイッチ、フィルタなどの高周波電子部品、ならびに光伝送装置、周波数コンバータ、アンプ、周波数シンセサイザ、デジタル信号処理装置、映像監視システム、各種試験装置を開発・製造・販売する。再生可能エネルギー事業では、太陽光発電所や小型風力発電所での発電・売電、発電所の売却、系統用蓄電所の開発を行う。

国内外の生産・販売拠点の広がり

国内では神奈川県綾瀬市の本社・綾瀬工場を中核に生産拠点を置く。海外では2015年にベトナムにTAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM CO.,LTD.を設立し、2025年にはフンイエン省に新工場を建設して生産キャパシティを2倍に拡大した。シンガポールにはTHEG PTE. LTD.を設立、台湾のTMY Technology Inc.へ出資するなど東南アジアへの展開を進める。インドネシア市場への進出も視野に入れている。

売上高と収益構造の推移

連結売上高は2013年3月期の37億円から2025年10月期には56億円に増加した。ただし、2018年3月期には33億円、2023年3月期には33億円と変動が大きい。2025年10月期の営業利益は2.78億円、親会社株主に帰属する当期純利益は2.68億円。電子・通信用機器事業では官公庁向け需要や5G関連の拡大が牽引し、再生可能エネルギー事業では小型風力発電所30基がフル稼働するなど安定収益源を形成している。

業界の中での役割は電子部品・通信機器メーカー、再生可能エネルギー発電事業者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
56億円
営業利益
3億円
営業利益率
5.4%
純利益
3億円
2025/10 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2025/10
事業売上構成比利益利益率
電子・通信用 機器事業50億円89.3%6億円12.0%
再生可能エネルギー事業6億円10.7%1億円16.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01電子・通信用機器事業主力

高周波電子部品(アッテネータ、スプリッタ、カプラ、スイッチ、フィルタ)や光関連・電子応用機器(光伝送装置、周波数コンバータ、アンプ、周波数シンセサイザ、デジタル信号処理装置、映像監視システム、各種試験装置)等の開発・製造・販売を行う。カスタム対応からミリ波製品まで手がける。

主な製品・サービス2
高周波電子部品
アッテネータ、スプリッタ、カプラ、スイッチ、フィルタなど、高周波信号を扱う電子部品。
光関連・電子応用機器
光伝送装置、周波数コンバータ、アンプ、周波数シンセサイザ、デジタル信号処理装置、映像監視システム、各種試験装置などの機器群。

02再生可能エネルギー事業準主力

再エネ発電所で発電した電力の販売や、保有する発電所の売却を行っている。

製品と技術

高周波電子部品とミリ波帯製品

電子・通信用機器事業の基盤は、高周波回路素子にある。アッテネータ、スプリッタ、カプラ、スイッチ、フィルタなどの製品を開発・製造する。近年はミリ波帯やテラヘルツ帯の製品にも対応し、5G/IoT時代の大容量データ伝送需要を取り込む。半導体製造装置向けなど新たな市場開拓も進めている。

光関連機器とデジタル信号処理装置

光伝送装置、周波数コンバータ、アンプ、周波数シンセサイザ、デジタル信号処理装置、映像監視システム、各種試験装置を製品群として持つ。特に官公庁向けや公共プロジェクト向けの需要が強く、国家予算の増加を背景に受注が拡大している。業務用無線向け光関連製品やインフラシェアリング関連機器も重要戦略製品として位置づけている。

太陽光・風力発電所と系統用蓄電所

再生可能エネルギー事業では、太陽光発電所と小型風力発電所の開発・運営・売却を行う。2024年2月末までに北海道で小型風力発電所30基の連系が完了し、安定した売電収益を生み出している。2025年10月期には系統用蓄電所の建設用地・発電権利の購入を決定。インドネシア・フローレス島の小水力発電所プロジェクトも2026年完成を目指すなど、電源の多様化を進めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

真空機器部品で差別化、内需中心

多摩川ホールディングスは、真空機器部品や半導体製造装置向け部品を手掛ける小型電気機器メーカー。連結売上高は42億円(2024年3月期)と規模は小さいが、ニッチ分野で技術力を活かす。同業のキオクシアホールディングスやイビデンが大型半導体関連としてグローバルに事業展開するのに対し、当社は国内需要中心で海外比率は低い。2025年10月期の営業利益率は5.36%と改善傾向にあるが、売上高にムラがあり、収益基盤の安定化が課題。

強み

  • 真空機器向け部品で高い技術力を保持し、ニッチ市場で差別化を図っている。
  • 2025年10月期は営業利益率5.36%と黒字転換し、収益改善が進んでいる。
  • 売上高42億円と小規模ながら、意思決定が速く顧客ニーズに柔軟に対応可能。
  • 真空機器部品という限定的な分野で専門性が高く、競合が参入しにくい。

課題

  • 2024年10月期は売上高24億円と前期42億円から大幅減少、需要変動が大きい。
  • 海外売上比率が低く、グローバルな成長機会を十分に捉えられていない。
  • 同業キオクシアやイビデンに比べ規模が小さく、研究開発投資や価格交渉力で劣る。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

電気機器の時価総額近傍。太字が多摩川ホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16731ピクセラ108億円
26522アスタリスク106億円
36874協立電機102億円9.8倍
46748星和電機102億円9.0倍
56858小野測器101億円10.0倍
66838多摩川ホールディングス97億円5.4倍
76619ダブル・スコープ89億円
86513オリジン85億円
96518三相電機82億円14.1倍
106899ASTI81億円10.4倍
116897ツインバード77億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

高周波回路素子の開発販売で創業した1968年

1968年11月、東京都大田区に有限会社多摩川電子が設立され、高周波回路素子の開発・製造・販売を開始した。1970年5月には株式会社へ組織変更し、本社・工場を横浜市港北区へ移転。1977年4月には神奈川県高座郡綾瀬町(現・綾瀬市)に移転し、生産拠点を固めた。

綾瀬工場新設と株式公開までの歩み

1985年4月、綾瀬市に新工場(綾瀬工場)を建設し、計測機器製品の生産体制を強化。1994年10月には現在地である綾瀬市上土棚中に本社・工場の新社屋を建設し移転した。1999年8月に日本証券業協会に株式を店頭登録し、2004年12月にはジャスダック市場に上場した。

持株会社体制へ移行し再生可能エネルギー事業に参入

2007年10月、会社分割により商号を株式会社多摩川ホールディングスに変更し、持株会社体制へ移行。2012年9月には太陽光発電所事業の運営専門子会社として株式会社GPエナジーを設立。2013年2月には太陽光発電システム販売子会社として多摩川ソーラーシステムズ(後に多摩川エナジーへ社名変更)を設立し、再生可能エネルギー事業を本格化させた。

ベトナム進出と東南アジア展開の加速

2015年4月、子会社多摩川電子がベトナムにTAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM CO.,LTD.を設立。2019年3月にはホーチミン事務所を開設。2018年10月にはシンガポールにTHEG PTE. LTD.を設立。2020年10月には台湾のTMY Technology Inc.へ出資。2025年10月にはベトナムのフンイエン省に新工場を建設・移転し、生産能力を2倍に拡大した。

東京証券取引所スタンダード市場への移行と決算期変更

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、ジャスダック市場からスタンダード市場へ移行。2024年10月には決算期を10月末日に変更し、2024年4月から10月までの7ヶ月変則決算を経て、2025年10月期より新たな事業年度となった。同時に系統用蓄電所事業やインドネシア小水力発電プロジェクトなど新たな再生可能エネルギー事業への投資を進めている。

年表22件を開く

1960年代

  • 1968年11月創業東京都大田区に有限会社多摩川電子を設立、高周波回路素子の開発・製造・販売を開始

1970年代

  • 1970年5月有限会社より株式会社へ組織変更、横浜市港北区に本社・工場を移転
  • 1977年4月本社工場を神奈川県高座郡綾瀬町上土棚に移転

1980年代

  • 1985年4月神奈川県綾瀬市上土棚に、新工場(綾瀬工場)を新設し、計測機器製品の生産体制の強化を図る

1990年代

  • 1994年10月本社・工場新社屋を、神奈川県綾瀬市上土棚中3-11-23(現在地)に建設し、移転
  • 1999年8月日本証券業協会に株式を店頭登録

2000年代

  • 2004年12月上場日本証券業協会への店頭登録を取消し、JASDAQ市場に株式を上場
  • 2007年10月商号変更会社分割により株式会社多摩川ホールディングスに商号変更

2010年代

  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場
  • 2012年9月太陽光発電所事業の運営専門会社として子会社 株式会社GPエナジーを設立
  • 2013年2月太陽光発電システムの販売会社として子会社 株式会社多摩川ソーラーシステムズを設立
  • 2013年6月適格機関投資家として効力発生
  • 2013年6月本店所在地を東京都港区へ移転
  • 2015年4月子会社 株式会社多摩川電子がベトナムにTAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM CO.,LTD.を設立
  • 2015年5月商号変更株式会社多摩川ソーラーシステムズから株式会社多摩川エナジーへ社名変更
  • 2018年10月創業シンガポールにTHEG PTE. LTD.を設立
  • 2019年3月子会社 株式会社多摩川電子がベトナムにホーチミン事務所を開設

2020年代

  • 2020年10月TMY Technology Inc.(台湾)へ出資
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりJASDAQ市場からスタンダード市場へ移行
  • 2023年10月子会社 株式会社多摩川エナジーが株式会社多摩川インシュアランスを設立
  • 2024年10月商号変更決算期(事業年度末)を10月末日に変更
  • 2025年10月TAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM CO.,LTD.がフンイエン省に新工場を建設し、移転

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/10期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    電子通信機器事業の拡大と高度化

    5G/IoT市場や官公庁・公共プロジェクト向け需要に対応し、アナログ高周波技術とデジタル信号処理技術を融合した高付加価値製品を提供する。生産能力強化のため、技術人材確保、生産フロア拡充、ベトナム工場移転による生産キャパシティ2倍化、国内工場建設、プロセス高度化を進め、受注増に対応する。

  2. 02

    再生可能エネルギー事業の拡大

    太陽光発電所、小形・中形風力発電所、系統用蓄電所の新規開発を推進する。発電所用地の確保から送電まで一貫したビジネスモデルを高度化し、固定価格買取制度の下落に対応する。保守メンテナンスや建設業務など関連事業も展開し、増収増益を目指す。

  3. 03

    ESG経営と脱炭素社会への貢献

    ESG・SDGsの視点を取り入れ、通信(5G)、環境、災害対策をキーワードにスマートシティのインフラとなる「通信」と「エネルギー」分野でソリューションを提供する企業へ進化する。

  4. 04

    コスト上昇への対応と事業効率化

    半導体需給や非鉄金属価格の不安定さ、円安、原油高騰の影響による部品材料費・輸送費上昇に対し、生産ラインの効率化・最適化や管理体制の整備により事業運営の効率化を図る。

  5. 05

    海外市場への展開

    ベトナム工場の移転・生産キャパシティ拡大に加え、インドネシア市場への進出も視野に入れ、東南アジア地域での事業拡大を図り、価格競争力を強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で278人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は742万円で、9期前と比べて+34.2%平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は4.0年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月161
2018年3月190
2019年3月55338.73.0203
2020年3月61440.43.0240
2021年3月64040.62.0245
2022年3月65140.43.0251
2023年3月66438.83.0250
2024年10月72545.14.02630
2024年3月64740.93.0246
2025年10月74241.04.0278108

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年10月期・提出会社(単体)
女性管理職比率60.0%
縦線は目安の30%
女性の賃金(男性=100)62.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社9(国内 7 / 海外 2、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
北海道風力発電 — 北海道檜山郡上ノ国町500百万円
再エネ発電所事業
本社工場 — 神奈川県綾瀬市379百万円
電子・通信用機器事業
秋田県風力発電 — 秋田県男鹿市311百万円
再エネ発電所事業
北海道風力発電 — 北海道檜山郡上ノ国町272百万円
再エネ発電所事業
北海道風力発電 — 北海道島牧郡島牧村204百万円
再エネ発電所事業
長野県太陽光発電 — 長野県佐久市188百万円
再エネ発電所事業
北海道風力発電 — 北海道松前郡松前町161百万円
再エネ発電所事業
北海道風力発電 — 北海道松前郡松前町150百万円
再エネ発電所事業
下関発電所(山口県下関市) (注)3136百万円
再生可能エネルギー事業
北海道風力発電 — 北海道檜山郡江差町95百万円
再エネ発電所事業
ほか6件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱多摩川電子(注)2、4
    神奈川県綾瀬市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱多摩川エナジー
    東京都港区芝 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱GPエナジー3
    東京都港区芝 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱GPエナジー3-A
    東京都港区芝 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱THD総合研究所
    東京都港区芝 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱多摩川ESGNAC
    東京都港区芝 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM CO.,LTD.
    My Hao District, Hung Yen Province, Vietnam · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    THEG PTE. LTD.
    137 Telok ayer street Singapore · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱多摩川インシュアランス
    東京都港区芝 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年10月期の売上高は56億円営業利益3億円前期と比べると増収で、売上が+133.3%。

売上高
+133.3%
56億円
営業利益
3億円
純利益
3億円
営業利益率
5.4%
前期比 +5.4%pt

会社が出している今期の予想2026年10月期

項目会社予想前期実績
売上高70億円56億円
営業利益8億円3億円
純利益18億円3億円
1株あたり配当¥10¥10

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は37億円、営業利益は8億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+48.0%、営業利益は+300.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年2Q6−2−33.3−1
2023年3Q8−1−12.5−2
2023年4Q140
2024年1Q6−2−33.3−2
2024年2Q9−1−11.1−2
2024年3Q900.00
2024年4Q180
2025年2Q2528.02
2025年4Q3113.21
2026年2Q37821.618

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は37億円から56億円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は5.4%。純利益は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
太陽光発電システムの販売会社として子会社 株式会社多摩川ソーラーシステムズを設立
2013年3月3743
2014年3月4254
株式会社多摩川ソーラーシステムズから株式会社多摩川エナジーへ社名変更
2015年3月5154
2016年3月7322
2017年3月4410
シンガポールにTHEG PTE. LTD.を設立
2018年3月33−1−1
子会社 株式会社多摩川電子がベトナムにホーチミン事務所を開設
2019年3月38−11
2020年3月6374
2021年3月6711
2022年3月6231
子会社 株式会社多摩川エナジーが株式会社多摩川インシュアランスを設立
2023年3月33−5−5
決算期(事業年度末)を10月末日に変更
2024年3月42−2−4
2024年10月240−10.0−1
TAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM CO.,LTD.がフンイエン省に新工場を建設し、移転
2025年10月56325.43

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年10月期

売上高56億円のうち、営業利益として残るのは3億円5.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3億円、売上の5.4%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金69.6%39億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金25.0%14億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.4%3億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
30.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.5pt
5.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.6pt
5.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.7pt
5.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年10月期は営業CFが0億円、投資CFが−5億円で、差し引きのフリーCFは−5億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は13億円で、売上の2.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月0−58−54
2014年3月8−39518
2015年3月4−92−515
2016年3月16−401227
2017年3月1−6−1−522
2018年3月−5−89−1317
2019年3月59−211410
2020年3月151−71620
2021年3月120−91224
2022年3月0−2−2−220
2023年3月−19−312−2211
2024年3月−11013−1112
2024年10月3−14217
2025年10月0−51−513

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年10月期の総資産は113億円。このうち返さなくてよい自己資本が55億円で、自己資本比率は48.4%(業種中央値61.0%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月2718963.4
2014年3月42261662.5
2015年3月64323248.9
2016年3月72333945.8
2017年3月74334143.8
2018年3月112328028.7
2019年3月96346235.2
2020年3月94425244.1
2021年3月84523261.4
2022年3月84543065.0
2023年3月86503657.8
2024年3月96494751.0
2024年10月98475247.5
2025年10月113555848.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年10月期の内訳
現金及び預金
13億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
5億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
3億円
在庫として抱えている分
負債合計
58億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
53
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率224社中2位あたり、逆に低いのは配当利回り224社中184位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.3%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.4%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
48.4%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
133.3%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.7%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,480で、1年前と比べて+82.4%過去52週の値幅のなかでは45%の位置にある。

¥1,480-1.6%1ヶ月+1.4%1年+82.4%時価総額97億円
過去52週の値幅
安値¥657高値¥2,496

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)5.4倍
PER (会社予想)7.2倍
PBR1.44倍
配当利回り0.68%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月19日に前日比5.09%安の1437円と反落したものの、直近1か月では6.05%上昇し、年初来では85.7%の大幅高となっています。25日移動平均線(1417円)を1.4%上回り、短期的な上昇トレンドは維持していますが、75日線(1781円)は25.7%下回っており、中期では調整局面にあります。52週高値2496円からは42.4%下落、52週安値657円からは118%上回っており、高値圏からの押し目は大きいです。出来高は8月14日の44万株をピークに減少し、売買は一巡感があります。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

実績PERは5.2と極めて低く、業界平均30.54を大きく下回る。予想PERも7と低位。PBRは1.39倍で平均の2.58倍を下回るが、1倍は上回る。ROEは5.3%と低いが、業績は赤字から黒字転換し、2025/10期は営業利益率5.36%を確保。配当利回りは0.7%と低く、配当性向も13.2%と低い。割安感は強いが、配当の伸び悩みが懸念。

指標この会社業種平均
PER (実績)5.4倍30.8倍
PER (予想)7.2倍
PBR1.44倍2.58倍
ROE5.3%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、M&Aによる成長戦略が収益性の改善につながるか。強気派は、売上高の急拡大と2025年10月期の黒字転換を評価し、今後もM&Aで規模を拡大し収益力が向上するとみる。一方、弱気派は、過去の赤字続きや収益の不安定さを指摘し、成長の持続性に疑問を抱く。また、株価は1年で倍増しており、バリュエーションの割高感を懸念する。

プラスに働く材料7
  • 売上高が急拡大

    2025年10月期は56億円と前期比33%増加

  • 黒字転換

    2025年10月期は純利益3億円と黒字化に成功

  • M&A戦略

    積極的なM&Aで事業ポートフォリオを拡大

  • 10月期に黒字転換、売上高56億円で収益回復決算発表後影響

    売上高56億円、営業利益3億円、純利益3億円と黒字化し、前年の赤字から回復

  • 海外投資家の保有率26.33%と高く需給が堅調継続影響

    外国法人等の持株比率26.33%と高く、需給面の下支えが期待

  • 売上高が前期の24億円から56億円へ倍増通年影響

    売上高56億円は前期24億円の約2.3倍で、成長ステージに変化

  • 実績PER5.74倍と割安、業績改善で評価修正継続影響

    実績PER5.74倍、PBR1.54倍と低水準で、バリュエーション修正余地

マイナスに働く材料7
  • 収益は不安定

    過去は赤字が続き、利益率が低い

  • バリュエーション高

    株価は1年で2倍になり、PBRは1.5倍と上昇

  • 依存度の高いM&A

    成長がM&A依存で、有機的な成長が確認できない

  • 2024/3期に純損益4億円の赤字履歴通年影響

    2024/3期は純損益4億円の赤字で、黒字定着には確認が必要

  • ROE5.3%と低く資本効率に課題通年影響

    ROE5.3%と低く、PBR1.54倍との整合性を疑問視する見方

  • 営業利益3億円と収益の絶対額が小さい通年影響

    営業利益3億円、売上高56億円と規模が小さく、市場変動の影響を受けやすい

  • 1年で107%上昇した高値警戒の反動継続影響

    株価は1年で107%上昇しており、利益確定売りが出やすい

次の決算で確かめる点
ROE
株主資本に対する収益性を示す
M&A成約数
成長戦略の実行度を測る
事業セグメント別営業利益
各事業の収益貢献を明らかにする

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり10で、前期から+66.7%いまの株価に対する利回りは0.68%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥10
1株あたり
配当利回り
0.68%
いまの株価に対して
配当性向
13.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1050.6
2018年3月5−50.0
2019年3月50.0
2020年3月14180.0
2021年3月5−64.3
2022年3月740.0
2023年3月5−28.6
2024年10月3−40.0
2024年3月30.0
2025年10月566.713.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥10

株主

有価証券報告書より

2025年10月期末の株主数は延べ5,607人。区分でいちばん多いのは個人・その他65.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が5.5%を占め、残る94.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2024年10月%2025年10月%
個人・その他66.670.069.565.764.065.3
外国法人24.118.120.225.526.925.9
事業法人2.83.64.84.44.65.0
証券会社4.37.94.73.43.42.8
自己株式1.11.01.00.90.90.9
金融機関2.00.20.30.50.70.5
外国人個人0.20.30.50.50.50.5

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01BNP Paribas Singapore/2S/Jasdec/UOB Kay Hian Private Limited(常任代理人 香港上海銀行東京支店)11.72
02BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)5.76
03DBS BANK LTD. 700104(常任代理人 株式会社みずほ銀行)4.80
04桝澤 徹3.78
05島貫 宏昌2.72
06松本 憲事1.52
07上田八木短資株式会社1.52
08PY Opulence Investment Pte.Ltd.(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.08
09株式会社山河企画1.06
10楽天証券株式会社共有口0.79

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-04-21
    キャンター フィッツジェラルド ヨーロッパ(Cantor Fitzgerald Europe)
    新規の大量保有報告
    5.92%
    -1.08pt
  • 2026-04-21
    キャンター フィッツジェラルド ヨーロッパ(Cantor Fitzgerald Europe)
    新規の大量保有報告
    4.82%
    -1.10pt
  • 2026-04-14
    キャンター フィッツジェラルド ヨーロッパ(Cantor Fitzgerald Europe)
    新規の大量保有報告
    7.00%
    -1.17pt
  • 2026-04-07
    キャンター フィッツジェラルド ヨーロッパ(Cantor Fitzgerald Europe)
    新規の大量保有報告
    8.17%
    -1.41pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+162%、1株純資産は14期で+1443%。直近期のROEは5.3%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月165427.411.7
2014年3月126520.121.7
2015年3月10475414.820.4135.1
2016年3月407815.226.1
2017年3月117761.4110.050.6
2018年3月−35739
2019年3月307623.925.5
2020年3月9683110.622.6
2021年3月179011.9114.6
2022年3月269262.834.2
2023年3月−81830−9.3
2024年3月−71751−9.0
2024年10月−18720−2.4
2025年10月418375.318.513.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

16名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は16名。2025/10期の役員報酬は総額69百万円。

氏名役職年齢
桝沢徹代表取締役社長65
小林正憲代表取締役 副社長69
増山慶太取締役50
上林典子取締役49
鈴木淳一取締役54
日下成人取締役64
宮地司取締役59
木村力取締役52
松宮弘幸取締役 経営企画部部長60
長濱隆常勤監査役79
仲田隆介監査役43
古川清監査役71
残りの役員4名を開く
氏名役職年齢
辰奥博之監査役61
藤原陽敏75
田中泰史取締役47
大皷忠79

役員報酬の内訳2025/10

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)743436
社外取締役416164
監査役210105

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/10期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容537字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(㈱多摩川ホールディングス)、子会社18社により構成されており、電子・通信用機器事業、再生可能エネルギー事業を主たる業務としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 (1) 電子・通信用機器事業……………   主要な製品は、高周波電子部品(アッテネータ、スプリッタ、カプラ、スイッチ、フィルタ)、光関連・電子応用機器(光伝送装置、周波数コンバータ、アンプ、周波数シンセサイザ、デジタル信号処理装置、映像監視システム、各種試験装置)等であります。またカスタム対応からミリ波製品の開発・製造及び販売も行っております。 (2) 再生可能エネルギー事業…………   主要な事業は、再エネ発電所で発電した電力の販売、また保有する発電所の売却であります。 また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,927字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 ~社会インフラの整備に貢献する企業を目指します~ 当社グループは、「事業投資」という行為を通じて、全国の地域社会に利益還元し、地方経済の活性化と発展を促す循環型社会の実現を目指します。 また、5G/IoT時代に必要な「高周波技術」と「デジタル技術」を融合した製品開発を通じて「人・モノ・コト」が自在につながる豊かな社会を実現するのと同時に「再生可能エネルギー事業」の事業開発により、「地球温暖化」や「日本のエネルギー自給率の向上」で社会に貢献してまいります。 また、当社は企業理念として、以下の3つの「再」に取り組むことを掲げております。 ・企業「再」生 ・「再」生エネルギーの普及 ・生まれたキャッシュの「再」投資 上記企業理念を重視し、また、常にコンプライアンスに重点をおいた経営を行いESG(Environmental=環境、Social=社会、Governance=企業統治)及びSDGs(持続可能な開発目標)の視点を十分に取り入れた企業として、株主様、取引企業様のご期待に応えられますよう邁進してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略 (経営環境) 電子通信用機器市場では、官公庁向け製品が量産化フェーズに入り、受注残高も国家予算の増加に呼応して拡大していく中、5G市場の拡大、気候変動の進行による自然災害の激甚化に対応するライフラインの確保など、社会インフラに関するニーズが年々高まっており、市場の拡大が進んでおります。 こういった状況下において、当社は新たな課題や市場の動向を的確に捉え、既存の技術をさらに進化させ革新的な技術の開発に積極的に取り組むと共に、量産化にしっかり応えていくことが求められています。これにより、既存事業の拡大と新たな分野への進出により、価値あるソリューションを社会に提供、事業のさらなる拡充を目指してまいります。 再生可能エネルギー市場では、各国政府や金融業界で脱炭素化の動きが強まっていることに加え、国内のデータセンター、半導体工場の新増設などで、一層のエネルギー需要の増加が見込まれております。2025年2月には経済産業省から第7次エネルギー基本計画が発表され、再生可能エネルギーによる発電電力量を2022年の0.218兆kWhから2040年には0.44~0.60兆kWhに高める等、再生可能エネルギーの主力電源化・長期安定電源化を目指す計画が示されています。一方、国内市場では太陽光発電所を中心に、再生可能エネルギーの固定価格買取制度による売電価格が見直され、下落し続けている状況となっております。当社ではこれまでに高価格の案件を積み上げるほか、小形風力発電所の開発、および再生可能エネルギー事業の拡大に不可欠な調整力の確保、系統・需給運用の高度化を担うための系統用蓄電所の開発など、新しい再生可能エネルギーの創出を推し進め、これらの案件が今後の収益拡大に寄与すると見込んでおります。 このような経営環境の中で、ESG経営を推進し「脱炭素社会」の実現に向け、通信(5G)、環境、災害対策をキーワードとし、スマートシティのインフラとなる「通信」・「エネルギー」分野で、ソリューションを提供する企業へ進化してまいります。 こうした社会情勢の変化や再生可能エネルギーに関する政策を機敏にとらえ、新たな社会的価値を創出し続けながら、社会と企業の持続的な成長を目指してまいります。 (中長期的経営戦略) 当社グループの電子・通信機器事業では、5G関連市場、官公庁、及び公共プロジェクト関連市場を中心とした拡販施策に加え、新規の市場や顧客開拓にも注力し、業績の拡大を目指してまいりました。昨今の国家予算増加による官公庁関連需要の増大や社会インフラ市場の拡大を重要な機会と捉え、持続的な競争力の強化を目指しております。受注残高が過去最高となる中、この需要に迅速かつ確実に対応するため、技術人材の確保や生産フロアの拡充、プロセスの高度化に取り組み、お客様への安定的、かつ高品質での製品提供を最優先に対応しております。また、コア技術である「アナログ高周波技術」と「デジタル信号処理技術」を融合させた高度なソリューションを提案し、より付加価値の高い製品の提供を強化してまいります。加えて、海外市場も含めた価格競争優位性を高めるべく、ベトナム工場を移転し、生産キャパシティを2倍に拡大して生産体制の充実を図るとともに、従業員の教育・訓練を通じて通信インフラに求められる「最高レベルの品質」を実現し、コスト競争力の強化による受注拡大を目指しております。今後はインドネシア市場への進出も視野に入れ、東南アジア地域での事業拡大を図ってまいります。また官公庁の中長期にわたる需要に応えるために国内で工場を建設するなど、生産能力の拡充にも努めてまいります。以上のような経営戦略を講じることにより、今後も技術革新と生産力強化を軸に付加価値の高い製品を提供することで高い収益性を実現、安定した経営基盤の確立と事業領域の拡大を進めてまいります。 再生可能エネルギー事業では、再生可能エネルギーの普及拡大と脱炭素社会の実現に貢献すべく、小形風力発電所や太陽光発電所の開発を積極的に推進し、これまで主に北海道において小型風力発電所の開発に注力しております。 一括で開発してきた小形風力発電所30基についての連系が2024年2月末までに完了し、当連結会計年度において1年を通じて全基が順調に売電を継続しております。また当連結会計年度においては新たに太陽光発電所、小形風力発電所各1基が連系して売電を開始しております。今後は売電による安定的な収益の確保を目指して、従来から開発している太陽光発電所や小形風力発電所に加え、再生可能エネルギーの普及に不可欠で、再生可能エネルギーの変動性に柔軟に対応できる系統用蓄電所事業などに注力してまいります。また、固定価格買取制度による売電価格が見直され、下落している現状ではありますが、太陽光発電所、小形・中形風力発電所、及び系統用蓄電所の新規開発に取り組んでおり、発電所用地の確保から電力会社を経由し需要家への送電までを一貫して企画・開発するビジネスモデルの高度化を進めております。地域に密着した再生可能エネルギーに由来した発電所の開発を推進すべく、発電所用地の確保から、電力会社への運転開始まで、一貫した管理体制を整えることに加え、新しいビジネスモデルへの挑戦を設置地域の皆様と共に推進し、地域社会に貢献してまいります。さらに保守メンテナンスや保険代理店業務、発電所の建設業務など、再生可能エネルギーに関する様々な面から事業を進め、利益の確保、および増収増益を目指してまいります。 (3) 会社の対処すべき課題 電子・通信用機器事業におきましては、世界的な半導体需給は徐々に改善していますが、AIや電気自動車(EV)需要の高まりにより材料費は高止まりが続いており、円安の影響も加わり、コストが大きく上昇しています。非鉄金属は需給の不安定さが依然として課題であり、原油価格も中東情勢やエネルギー政策の影響で高騰しており、エネルギーや物流コストへの上昇懸念が継続しています。これらの要因により部品材料費や輸送費の上昇が予想され、事業運営の効率化が今後ますます重要となってまいります。 このような状況下で、地政学的緊張の高まりにより国家予算の増加が進んでおり、この結果官公庁関連の需要が急速に拡大しています。当社では生産能力の強化を最重要課題として位置付け、特に技術人材(設計人員、生産人員)の確保においては、業界全体で人材不足が深刻化しており、優れた技術者の確保が競争力を左右する重要な要素となっています。加えて、受注の拡大に対応するために、設備やスペースの拡充を進めるとともに、生産ラインの効率化や最適化も並行して進めてまいります。これらの取組みによって急速に変化する市場に対応し、顧客の期待に応える高品質な製品を安定的に供給する体制を確立してまいります。 再生可能エネルギー事業におきましては、環境配慮に対する世界的な社会の要請は年々高まっており、そのニーズに応えるべく新たな再生可能エネルギー発電所の開拓とその拡大を継続し、持続的な成長を続けることが経営課題であると考え、発電所の保有基数を増やし、売電収入の増強を目指してまいります。 太陽光発電所においては、日本の国際公約「2050年度カーボンゼロ」、「2030年度脱炭素目標2013年度比▲46%」に伴い、お客さまから太陽光発電所を中心に開発の引き合いが増えていることに応え、これまでに蓄積した開発ノウハウを活用し、低コストでの開発が実現できるよう進めております。 また小形風力発電所においては、開発を加速させるために、世界的な経済環境の変化にも対応できる開発体制の構築を、一層強化するとともに、今まで培った再生可能エネルギー発電所の開発ノウハウを活かして、中形風力発電所、系統用蓄電所の開発も進めてまいります。 系統用蓄電所においても、早期の稼働を目指して売電収入の増強につなげてまいります。 当社といたしましては、再生可能エネルギー発電所の開発推進を通じて社会の要請に応え、同時に中長期に向けて企業価値の拡大並びに利益の最大化に努めるべく引き続き尽力してまいります。
事業等のリスク4,101字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済状況 当社グループの営業収入のうち、重要な部分を占める電子・通信用機器事業の製品需要は、国内外の経済状況の変化による通信設備投資需要の影響を受ける可能性があります。また、海外企業の国内市場への参入や、国内企業の海外生産へのシフトによる低価格での製品提供により、価格競争の熾烈化が起こり、当社の市場競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。世界的な半導体や非鉄金属材料の不足、原油高による部品材料や輸送費の高騰、またロシア/ウクライナ情勢や中東情勢の悪化が加わることにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 価格競争 携帯電話設備をはじめ、当社グループの得意とする高周波無線技術を必要とする市場において、国内だけでなく海外企業の参入など、当業界における競争は激化しております。 当社グループでは、通信用機器をはじめ太陽光モジュールにおきましても、技術力に裏打ちされた高品質、高信頼かつ高付加価値製品を提供する一方で、徹底したコスト削減により、市場でのシェアを維持・拡大してまいりますが、将来においても優位性を保ち、競争できるという保証はありません。価格面での競争に十分に対抗できないことにより顧客離れが起こることも想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 人材の確保及び育成 当社グループの㈱多摩川電子の将来の成長は、有能なエンジニアに依拠するところが大きく、積極的な人材の採用と育成に注力してきましたが、引き続き、技術力の高いエンジニアの確保、育成は同社の重要な課題であります。 特に、基幹技術である高周波領域に係るアナログ無線技術者の育成には、長期間を必要とするため、その育成コストや人材採用に係る費用は、人件費の押し上げ要因になり、業績に影響を及ぼす可能性があります。再生可能エネルギー事業に関しましては、太陽光発電所等の用地確保から、発電所の建設、実際の売電開始に至るまで、専門的な知識を有する人材が必要不可欠です。また小形風力発電所も含めて開発・保有を強化するにあたり、管理体制の増強が必要です。そのため、当該人材の確保にコストがかかり、業績に影響を与える可能性があります。 (4) 出荷後の製品の欠陥 当社グループの㈱多摩川電子の製品は、携帯電話設備、防災無線設備、放送関連設備、各種通信設備等公共性の高い設備に使用されておりますので、厳格な品質管理のもとに各種の製品の開発・製造を行っております。しかしながら、精密な製品のため戸外での気象条件や設置状況など使用されている環境により、その性能に影響が出る可能性があります。 また、万一、設計・製造に起因する性能劣化が発生した場合には改修等による費用が発生し、業績に影響が及ぶ可能性があります。 (5) 品質低下 当社グループの再生可能エネルギー事業における再エネ関連のシステム、並びに太陽光・小形風力発電所の販売つきましては、納める商品の品質管理には万全を期しておりますが、劣化等に伴い、当初計画との予期せぬかい離が発生する可能性があり、その場合には補償等の問題が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 法的規制 当社グループの再生可能エネルギー事業における太陽光発電所事業については、発電所の規模が大きくなればなるほど、森林法、環境法等の法令や条例の規制を受け、その申請手続も複雑かつ多岐にわたると共に、許認可がおりるまでの期間が長引くことが考えられます。 上記の状況から、用地確保から発電所建設に至るまでの期間が予想以上に長引いたり、途中で当該案件を断念せざるを得ない状況に陥ったりすることで、当社グループの業績に影響を与える可能性がありますが、顕在化の可能性は低いと認識しております。 (7) 政府の施策 当社グループにおける再生可能エネルギー事業は、「再生可能エネルギー特別措置法」施行後、産業用太陽光発電システム分野での市場拡大に大きく寄与しておりますが、電力の固定価格買取制度における買取価格の見直し(2013年4月から実施済)や買取年数の短縮等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、太陽光発電所に加え、売電単価の高い小形・中形風力発電所の開発、及び系統用蓄電所などの発電所新設にも注力しております。 (8) 新規事業投資に伴うリスク 当社グループは、かねてより環境関連事業分野への進出を検討しておりますが、当初の計画どおり事業展開が進まなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 海外取引に関するリスク 当社グループは、M&Aにより今後も海外子会社等を取得・売却する可能性があります。こうした海外投資、海外事業会社との取引については、次のとおり業績に影響を及ぼす可能性があります。 a.カントリーリスク 当社グループは、中国製の太陽光モジュールや風力発電所機器を取り扱っております。当該地域における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、慣習、テロ等の様々な要因により、今後の事業戦略や当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 b.法的規制リスク 海外取引の拡大により、税率、関税など監督当局による法令の解釈、規制などが強化され、あるいは予期せぬ変更が生じた場合、新たな費用が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 c.為替変動リスク 海外事業に関し、為替相場の急激な変動により為替差損が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 d.大規模災害等のリスク 当社グループは、中国製の太陽光モジュールや風力発電所機器を取り扱っておりますが、当該地域における大規模な地震や台風、洪水等の自然災害及び、伝染病、新型インフルエンザ等の感染症が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 e.契約不適合責任リスク 海外取引における品質管理には万全を期しておりますが、契約不適合責任等により巨額の損害賠償が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 f.係争・訴訟に関するリスク 当社グループは、業務の遂行にあたり法令遵守などコンプライアンス重視の経営に努めておりますが、国内及び海外事業に関連して、訴訟、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあります。また、商品売買契約に基づく出荷数量、納期等について当社グループに不測の事態が発生し、契約不履行となった場合の契約紛争について、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (10) M&Aにおけるリスク 当社グループにおいては、グループ全体の事業拡大やグループ事業構成の最適化を図り、シナジーを生み出す可能性が高い案件については、M&A・事業提携を検討して進めております。実施に際しては十分な調査等を行いますが、その後の事業環境や市場動向の大幅な変動や不測の事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 資金調達、金利変動、格付けの低下 当社グループの借入金に係る金融機関との一部の契約には、財務制限条項が付されております。財務制限条項が付された借入残高は2025年10月末時点において1,512百万円あります。財務制限条項に抵触した場合、当社グループは期限の利益を失い、借入金の一部又は全額の返済を求められる可能性があります。 また、当社グループは、事業の必要資金の一部を金融機関からの借入及び社債の発行により調達しております。市場金利の上昇や当社格付けの引き下げが顕在化した場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 対応策として、当社グループでは銀行借入に加え社債の発行など資金調達手段の多様化やグループ内資金の効率的運用等による財務体質の改善を推進いたします。また、金融機関との良好な関係構築や、経営戦略の着実な進捗に向けた経営努力も継続して行ってまいります。 (12) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループでは、2023年3月期から2024年10月期において、継続して営業損失及び経常損失並びに親会社株主に帰属する当期純損失を計上していたことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在すると認識しておりました。 このような状況を解消すべく、電子・通信用機器事業においては、金融機関からの資金調達の目途をつけて、官公庁関連を含む公共インフラ案件の受注拡大と半導体供給環境の改善による受注済案件の生産拡大により、収益環境が大幅に改善する体制の構築を図ることに、また再生可能エネルギー事業においては、当社が保有する長年にわたる同事業についてのノウハウを活用して、太陽光発電所や小形・中形風力発電所及び系統用蓄電所の開発を拡大させて売電収入の増強を図ることに取り組んでまいりました。 その結果、当連結会計年度において、営業利益278百万円及び経常利益231百万円並びに親会社株主に帰属する当期純利益268百万円を計上したことに加え、今後の事業の一層の拡大を見込める状況にあることから、当連結会計年度末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況は解消したと判断しております。
経営成績の分析 (MD&A)7,550字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、決算期の変更に伴い、前連結会計年度は2024年4月1日から2024年10月31日までの7ヶ月の変則決算となっており、そのため、対前年同期比は記載しておりません。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の日本経済は、米国の通商政策の影響が一部産業に及んだことで企業業績の改善は足踏みし、業況判断も概ね横ばいで推移しました。国内景気は緩やかな回復基調を維持し、個人消費は雇用・所得環境の改善を背景に持ち直し、設備投資も企業収益や省力化投資への対応を受けて回復しました。雇用情勢は人手不足感が続く中で改善し、賃金も増加しましたが、消費者物価は前年比約3%上昇し、企業物価は横ばいでした。先行きは消費・投資の持ち直しが期待される一方、通商問題や消費者マインドの動向に留意する必要があります。 また、当社の主力である電子・通信機器事業においては、売上高の半分以上を占める官公庁向け製品の対象となる国家予算が増額されています。さらに再生可能エネルギー事業においては、2025年2月に第7次エネルギー基本計画が経済産業省から発表され、2040年に向けて再生可能エネルギーによる発電電力量を、2022年の0.218兆kWhから2040年には0.44~0.60兆kWhに一層高める計画が示されています。 このような経営環境のもと、電子・通信用機器事業につきましては、5G関連市場および官公庁・公共関連市場を中心に拡販を進めるとともに、新規市場や顧客開拓にも注力し、事業領域の拡大を積極的に推進しております。また、「製品の高付加価値化」「事業領域の拡大」「大学・研究機関との共同開発」を継続的に進め、自社開発品の提案強化にも取り組んでおります。 その結果、従来のアナログ高周波無線製品に加え、業務用無線向け光関連製品、高速処理が求められるデジタル信号処理装置、大容量データ伝送に対応するミリ波帯・テラヘルツ帯製品など、成長性の高い分野において引き合いが増加しております。さらに、当社の高周波技術を活かし、半導体製造装置市場への展開も進んでおります。 通信事業者各社は、5G通信の品質向上やネットワーク最適化、カーボンニュートラル実現に向けた設備投資を進めています。その中で、設備重複や過剰投資を避けつつ環境負荷とコストを低減する施策として、インフラシェアリングが本格的に広がっております。当社では、この需要拡大を確実に捉えるため、インフラシェアリング関連機器の販売拡大を重要戦略として位置付けております。ベトナム工場の量産体制と高品質生産を活かし、低コストと高品質を両立した製品供給体制を構築し、市場競争力の強化につなげています。 官公庁・公共関連市場では、国家予算の大幅増加に伴い官公庁向け需要が急拡大しており、当社でも大型プロジェクトの受注が相次いでおります。今後も増加する受注に対応できるよう、必要な人員の確保、設備の増強、及び生産スペースの最適化を計画的に実施し、着実な生産体制の整備に注力しております。これにより、納期と品質を両立した安定的な事業運営を確保し、業績の持続的拡大を目指してまいります。 FA・計測分野においては、半導体信頼性試験装置の需要が増加しており、半導体産業が国策として推進される中、先端プロセスへの投資も今後さらに拡大していくことが見込まれます。当社は通信用半導体に不可欠な高周波技術を強みに、半導体設備市場への展開を進めてまいります。 今後も、積極的な事業領域の拡大と自社開発品の提案強化を通じて、電子・通信用機器事業全体として安定的かつ持続的な事業基盤を確立するとともに、当社グループの収益拡大と企業価値向上に向けた取り組みを継続してまいります。 再生可能エネルギー事業につきましては、金融機関からシンジケートローン方式で調達した資金をもとに開発した小形風力発電所30基が本格的に稼働を開始しているほか、保有している太陽光発電所も順調に売電を行っております。今後も開発基数の増加に向けた取り組みを加速させると共に、保有基数の増加を推し進めることで、売電により安定して収入を確保できる収益基盤の確立を目指してまいります。これに加えて、再生可能エネルギー普及に対する社会の要請により、太陽光発電所、小形風力発電所に対する購入の引き合いが高まっていることも勘案して、お客さまのニーズに基づいた発電所の開発・売却も進めております。 また次世代電力ネットワークの構築に向けて蓄電池やDR(ディマンド・リスポンス)等による調整力の確保、系統・需給運用の高度化を進め、再生可能エネルギーの変動性への柔軟性も確保しつつ、再生可能エネルギーの主力電源化・長期安定電源化を目指すことが、経済産業省の第7次エネルギー基本計画として、2025年2月に閣議決定されています。当社におきましては子会社「株式会社多摩川エナジー」内で、蓄電池を活用した系統用蓄電所事業の調査・検討を進めてまいりましたが、2025年10月に系統用蓄電所を建設することを目的に当該事業用地・発電権利の購入・発注を行うと共に、当社が利用する計画のない系統用蓄電所の事業用地・発電権利の他社への売却も進めております。さらにインドネシア東ヌサ・トゥンガラ州フローレス島の小水力発電所プロジェクトの2026年6月中の完成・連系など、未来へ向けた電源の多様化にも着手し、再生可能エネルギー事業全体として安定した事業基盤の確立を目指しております。当社では従来から進めている太陽光発電所、小形風力発電所の開発を通じて培った発電所開発ノウハウを活用すると共に、収益性・機動性を確保して事業リスクの分散を図ることを目的に、新たな再生可能エネルギー電源の開発に向けて、継続的なCO2の削減に貢献してまいります。 以上の結果、当連結会計年度における受注高は、5,787百万円、売上高は、5,587百万円となりました。損益面については、営業利益278百万円、経常利益231百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額△58百万円の計上などにより268百万円となりました。 電子・通信用機器事業につきましては、需要も安定的に増加し続けており、今後も堅調に推移していくことが予測される移動体通信分野(インフラシェアリング)と官公庁・公共関連市場の販売拡大活動を中核に位置づけ、新規案件の獲得に注力してまいります。また、新たな市場への参入など、積極的な事業領域の拡大を推進していくとともに自社開発品の提案強化により、電子・通信用機器事業全体としての安定した事業基盤を確立するべく、引き続き当社グループの収益拡大に向けた活動を継続してまいります。 再生可能エネルギー事業につきましては、同事業の業容拡大を図るべく、投資活動を積極的に行ってまいります。当社グループは従来以上にCO2削減、地球温暖化への対策にグループ全従業員と共に取り組み、当社を取巻くステークホルダーの皆様にESG経営への積極的な情報開示及びSDGs目標達成に向けて挑戦を進めてまいります。 事業の種類別セグメントの経営成績の状況は、以下のとおりです。 a.電子・通信用機器事業 電子・通信用機器事業については、受注高は5,259百万円となりました。 売上高については、期初計画を超えて、5,029百万円となりました。セグメント利益は574百万円となりました。 また、受注残は5,583百万円であり増加している要因は、世界的な半導体や非鉄金属材料の長納期化により、顧客との契約納期が長期化しているためです。同様に、棚卸資産(部品・材料、仕掛品、及び製品在庫)についても、部品材料の先行手配により増加傾向となっております。 b.再生可能エネルギー事業 再生可能エネルギー事業については、これまで銀行による協調融資、サステナブル融資の資金も活用しながら、太陽光、小形風力発電所の開発を取り組んでまいりましたが、当社が開発・保有している北海道・東北の小形風力発電所や長野県、茨城県、山梨県などの高圧、低圧太陽光発電所は、順調に売電しております。これに加えて、お客さまのニーズに基づいた発電所の開発・売却、当社が利用する計画のない系統用蓄電所の開発権利の売却、並びに今までに売却した発電所の管理・メンテナンス、発電所の建設・修繕に伴う工事請負等により、売上高は558百万円、セグメント利益は74百万円となりました。 財政状態は、次のとおりであります。 (総資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,433百万円増加し、11,276百万円となりました。 これは主に、売掛金や仕掛品が増加したためであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ647百万円増加し、5,804百万円となりました。 これは主に、賞与引当金や長期借入金が増加したためなどであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産の部は、前連結会計年度末に比べ786百万円増加し、5,471百万円となりました。 これは主に、有価証券評価差額や利益剰余金の増加によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入れによる収入などがあったものの、有形固定資産の取得による支出等により、前連結会計年度末に比べ403百万円減少し、1,332百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果支出した資金は25百万円(前年同期は257百万円の資金獲得)となりました。 これは主に、売上債権の増加によるもの等であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は472百万円(前年同期は97百万円の資金支出)となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出等があったためであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果獲得した資金は76百万円(前年同期は391百万円の資金獲得)となりました。 これは主に、長期借入れによる収入等があったためであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前期比(%) 電子・通信用機器事業   3,488,264   130.2 再生可能エネルギー事業   -   - 合計   3,488,264   130.2 (注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前期比(%)   受注残高(千円)   前期比(%) 電子・通信用機器事業   5,259,202   64.9   5,583,878   4.5 再生可能エネルギー事業   528,163   88.3   23,951   △55.9 合計   5,787,366   66.8   5,607,829   3.9 (注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前期比(%) 電子・通信用機器事業   5,029,484   139.9 再生可能エネルギー事業   558,489   114.6 報告セグメント計   5,587,974   137.1 調整額   -   - 合計   5,587,974   137.1 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 日本電気㈱   128,003   5.4   1,331,618   23.8 ㈱東芝(旧 東芝インフラシステムズ㈱)   599,624   25.4   857,561   15.3 3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、電子・通信用機器事業では、5G関連市場および官公庁・公共分野を中心に営業活動を強化するとともに、新規市場や顧客開拓にも注力し、事業領域の拡大を積極的に進めました。その結果、従来製品に加え成長性の高い製品への引き合いが増加しており、特に官公庁・公共市場においては大幅な需要拡大が見られました。今後の受注増加に対応するため、人員の確保、設備増強、生産スペースの最適化を計画的に実施し、生産体制の安定化に注力しております。これらの取り組みにより、電子・通信用機器事業は事業基盤の拡大と収益性の向上を両立し、当社グループ全体の安定成長を牽引する中核事業として位置付けられております。 再生可能エネルギー事業においては、金融機関とのシンジケートローン方式で開発した小形風力発電所全30基が通期にわたって稼働して売電収入の増強を図れたことに加え、当連結会計年度には太陽光発電所、風力発電所各1基が連系するなど、順調に売電収入の増強につながっております。一方、お客さまのニーズに基づく太陽光発電所の開発・売却、並びに当社で利用しない系統用蓄電所開発用地の売却を進めております。 これらの内容により、当連結会計年度の売上高は5,587百万円、営業利益は278百万円となりました。 セグメントごとの経営成績等の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 b.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、セグメント毎に中期経営計画を策定し、収益の最大化を目指しております。既存事業の体制を強化しつつ、新規事業への積極的な参入も視野に入れ、事業推進を行っており、中期経営計画を策定・公表し、計画の達成に向けてセグメント毎に施策を展開しております。今後も中期の経営収益の最大化を目指し、事業基盤の再構築に取り組んでまいります。 電子・通信用機器事業の受注は拡大傾向にあり、安定した事業基盤を確立するべく、引き続き当社グループの事業領域の拡大を推進していくとともに自社開発品の提案強化により収益拡大に向けて取り組んでまいります。 また、再生可能エネルギー事業においては、自社保有の発電所の安定的な売電収入獲得に加え、発電所用地の確保から電力会社への売電までを一貫して管理するビジネスモデルの構築を推進し、再生可能エネルギー事業全体として安定した事業基盤の確立を目指してまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、事業活動に係る短期的な運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金の他に外部借入により調達しております。一方、設備投資に係る中長期的な資金については、外部借入、リース取引、割賦購入又は新株予約権の発行などにより必要な資金を調達しております。 今後の投資については、電子・通信用機器事業における生産能力の拡充を目的とした新工場の増設、再生可能エネルギー事業における系統用蓄電所、太陽光・風力発電所及び海外における小水力発電所などを設備投資計画等に照らし、資金効率を検討しながら取り組んでまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 米国の通商政策の影響が一部産業に及んだことで企業業績の改善は足踏みし、業況判断も概ね横ばいで推移しました。国内景気は緩やかな回復基調を維持し、個人消費は雇用・所得環境の改善を背景に持ち直し、設備投資も企業収益や省力化投資への対応を受けて回復しました。雇用情勢は人手不足感が続く中で改善し、賃金も増加しましたが、消費者物価は前年比約3%上昇し、企業物価は横ばいでした。先行きは消費・投資の持ち直しが期待される一方、通商問題や消費者マインドの動向に留意する必要があることから、先行き経済に不透明感があります。当社グループでは、各事業拠点において、厳重な対策を実施した上で事業活動を継続しており、当社グループの業績への影響は軽微であると見込んでおります。当社グループでは、上述した仮定に基づき、棚卸資産の評価や繰延税金資産の回収可能性判断等の会計上の見積りを行っております。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

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