本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

エヌ・シー・エヌ

7057 · Standard · サービス業

木造建築の耐震設計を専門とし、独自の『SE構法』を全国の工務店ネットワークとハウスメーカーに供給する。

概要

株式会社エヌ・シー・エヌ(NCN)は、木造建築の耐震設計を主事業とする企業である。1996年にセブン工業と日商岩井(現双日)の合弁で設立され、独自の木造建築システム「SE構法」を開発・提供する。2026年3月期の連結売上高は84億円、従業員数は144人。東京証券取引所スタンダード市場に上場(2019年3月)。全国637の登録施工店ネットワークを通じて、住宅から大規模非住宅まで木造建築の構造計算・部材供給・施工支援をワンストップで行う。

SE構法を核とした木造耐震設計事業

当社の主力事業は木造耐震設計事業であり、連結売上高の大半を占める。SE構法は、鉄骨造と同様の許容応力度計算に基づくラーメン構造を木造に適用した独自システムで、1997年に建築基準法第38条の大臣認定を取得した。構造計算書の作成に加え、構造用集成材(構造加工品)やSE金物、高耐力パーティクルボードなどの部材を一括供給する。構造計算データと加工データを連動させるシステムにより、正確な加工と高い耐震性を実現。登録施工店からは登録料・月会費も得る。2026年3月期のSE構法出荷数は住宅848棟、非住宅141棟。構造計算出荷数も住宅932棟、非住宅183棟に上る。

住宅と非住宅の二軸展開とワンストップ化

住宅分野では、全国637社の登録施工店ネットワークを通じてSE構法を普及させる「ネットワーク展開」と、持分法適用関連会社の株式会社MUJI HOUSEなどへのOEM供給を行う「ハウスメーカー対応」の二本柱で事業を進める。一方、大規模木造建築(非住宅)分野では、2020年に設立した子会社・株式会社木構造デザインがSE構法以外の構造設計も手掛け、2022年に子会社化した株式会社翠豊が大断面集成材加工と施工を担う。2025年5月には「大規模木造建築ネットワーク」を設立し、設計からサプライチェーン、施工、品質管理までワンストップで提供する体制を整えた。

環境設計とBIMによる付加価値拡大

当社グループは、省エネルギー計算サービスや長期優良住宅認定代行サービスなど、住宅の資産価値向上に寄与する環境設計事業も展開する。2025年4月の省エネ基準適合義務化に伴い、省エネ計算書の出荷数は4,315件(前期比34%増)に達した。また、連結子会社の株式会社KINO BIM(旧MAKE HOUSE)は、木造住宅向けBIMソリューションを提供し、3次元CADデータによる設計・施工の一元化を推進。高画質空間シミュレーション「MAKE ViZ」の受注も好調で、BIM事業は売上高が前期比13%増加した。これらの周辺サービスが本業の差別化と収益安定化に寄与している。

持分法適用関連会社を含むグループ構成

当社グループは、連結子会社3社(KINO BIM、木構造デザイン、翠豊)と持分法適用関連会社4社(N&S開発、MUJI HOUSE、SE住宅ローンサービス、イデーユニバーサル)で構成される。株式会社MUJI HOUSEは「無印良品の家」にSE構法を標準採用しており、大手ハウスメーカーへの展開の要となっている。N&S開発は、サブスク型セカンドハウス事業を手掛けるSanuとの合弁会社で、SE構法を採用した宿泊棟「SANU Apartment」を千葉県一宮町で竣工させた。また、2023年にはSE住宅ローンサービスの株式一部を譲渡し持分法適用関連会社化するなど、グループ内の役割を柔軟に再編している。

業界の中での役割は木造建築の耐震設計・構造部材供給を担うシステムインテグレーター。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
84億円
営業利益
2億円
営業利益率
2.4%
純利益
1億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01住宅分野(工務店ネットワーク)主力

全国の工務店をSE構法登録施工店としてネットワーク化し、構造計算書、構造加工品、SE金物等を供給。講習・試験で認定した施工管理技士による品質確保で、耐震性の高い木造住宅を提供。登録施工店数は637社。

主要顧客登録施工店(工務店)

主な製品・サービス5
SE構法
許容応力度計算による構造計算と、構造用集成材・SE金物等を組み合わせた独自の木造建築システム。高い耐震性と大空間を実現する。
構造計算書
設計段階で提供する、SE構法に基づく詳細な構造計算書。
構造加工品
指定工場で加工された品質の高い構造用集成材。構造データを加工に直結するシステムを構築。
SE金物
独自開発した接合部用金物。耐震性を高める。
SE住宅性能保証
構造に関する瑕疵を保証する制度。登録施工店に無償提供。

02住宅分野(ハウスメーカー対応)準主力

規格型住宅を販売するハウスメーカー等にSE構法をOEM提供。構造計算書と構造加工品を供給し、パートナー企業の販売を支援。MUJI HOUSEの『無印良品の家』にも標準採用。

主要顧客株式会社MUJI HOUSE、大手ハウスメーカー

主な製品・サービス1
SE構法(OEM)
ハウスメーカー向けにSE構法をOEM提供し、構造計算書や構造加工品を供給する。

03大規模木造建築(非住宅)分野準主力

延床面積500㎡以上の非住宅木造建築を対象にSE構法を提供。法改正による木造化需要に対応し、構造設計から施工までのワンストップ体制を構築。合弁会社や子会社を通じて大断面集成材加工・施工も手がける。

大規模木造建築分野での独自の設計・施工ネットワーク

主な製品・サービス2
SE構法(非住宅)
大規模木造建築向けに構造計算と部材供給を提供。
大断面集成材加工
子会社の翠豊が手がける、大規模木造建築向けの特殊加工。

04その他(環境設計・BIM等)副次

省エネルギー計算サービス、補助金申請支援、長期優良住宅認定代行、BIMソリューションを提供。住宅の資産価値向上を支援し、木造建築の設計・施工のデータ一元化を推進。

主な製品・サービス2
省エネルギー計算サービス
住宅のBEI値を計算するサービス。省エネ基準適合義務化に対応。
MAKE ViZ
BIM技術を活用した高画質空間シミュレーションサービス。

製品と技術

SE構法:許容応力度計算による木造ラーメン構造

SE構法(Safety Engineering構法)は、従来鉄骨造やRC造で主流だったラーメン構法を木造に応用した建築システム。構造計算には許容応力度計算を採用し、立体解析プログラムを用いて構造図と計算の整合性を確保する。主要な構造部材として、強度ばらつきの少ない構造用集成材を採用。接合部には独自開発のSE金物を使用し、耐力壁には高耐力パーティクルボードや構造用合板を組み合わせることで、高い耐震性と大空間の実現を可能とする。2025年4月には新バージョン「SE構法Ver.3」が日本建築センターの構造評定を取得し、建築基準法の厳格化や大規模木造建築の多様化に対応。これにより、住宅から非住宅まで幅広い物件に適用できる。

構造加工品とSE金物の一貫供給システム

当社は構造計算の際に作成する構造データを、指定構造加工工場がそのまま加工データとして利用できるシステムを構築。これにより、構造用集成材の正確なプレカットを実現し、現場での施工精度と工期短縮に貢献する。供給する部材は、構造加工品(集成材)に加え、SE金物、構造用パーティクルボード、構造用合板など多岐にわたる。SE金物は、ラグスクリューボルトなどを含む独自開発品で、接合部の強度と施工性を両立。これらの部材は登録施工店を通じて全国の建築現場に届けられる。2026年3月期の構造加工品等の売上高は住宅分野で47.5億円、非住宅分野で30.8億円に達し、グループ全体の収益の柱となっている。

省エネルギー計算サービスと長期優良住宅支援

環境設計分野では、住宅の一次エネルギー消費量を算出する省エネルギー計算サービスを提供。2025年4月の法改正により全建築物への省エネ基準適合が義務化され、ニーズが急増。2026年3月期の計算書出荷数は4,315件(前期比34%増)に伸びた。また、長期優良住宅認定の申請代行サービスも行い、省エネ計算と合わせて耐震・省エネ性能の証明をワンストップで提供。補助金コンサルティングでは、非住宅向けZEB認証申請サポートも開始した。これらのサービスはSE構法ユーザーに限らず、一般の木造建築にも展開され、売上高は4億円超と前期比39%増加した。

BIMソリューション「MAKE ViZ」とKINO BIM

連結子会社の株式会社KINO BIM(旧MAKE HOUSE)は、木造住宅向けBIM(Building Information Modeling)ソリューションを開発・販売。3次元CADデータを活用し、構造加工品の製造図自動作成、部材リスト作成、施工図自動生成など、設計から施工までのデータ一元化を実現する。2021年10月から提供開始した高画質空間シミュレーションサービス「MAKE ViZ」は、リアルな建築空間の可視化を可能にし、受注が好調。BIMデータは建築後の維持管理にも利用可能で、住宅の資産価値向上に寄与する。2026年3月期の売上高は前期比13%増加し、デジタル技術による差別化を進めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 大規模木造建築(非住宅)分野大規模木造建築分野での独自の設計・施工ネットワーク

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

小規模特化型、収益性改善が課題

エヌ・シー・エヌはサービス業に属し、同業他社と同様に人材関連サービスを提供する。売上高は約80億円と小規模で、営業利益率は2.4%と低水準。同業のジンジブやイシンと比較しても規模が小さく、競争上の不利が大きい。しかし、特定分野に特化することで差別化を図っている可能性がある。売上高は微増傾向にあり、収益性の改善が急務。同業他社とのアライアンスや業務効率化が重要な戦略となる。

強み

  • 小規模で意思決定が速く、顧客の要望に素早く対応できる。
  • 特定の業界や業務に特化し、専門性を発揮している。
  • 売上高が80億円から84億円へと増加、基盤は安定。
  • 小規模ながら利益を確保し、堅実な運営を行っている。

課題

  • 営業利益率2.4%と低く、利益拡大が課題。
  • 同業他社と比べ規模が小さく、価格競争で劣勢。
  • 新規顧客開拓や市場拡大が進まず、成長が鈍い。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がエヌ・シー・エヌ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19220エフビー介護サービス32億円6.9倍
26054リブセンス32億円266.7倍
3477Aスタートライン31億円5.0倍
46549ディーエムソリューションズ31億円9.9倍
54341西菱電機31億円12.2倍
67057エヌ・シー・エヌ30億円19.1倍
79767日建工学30億円10.4倍
89212Green Earth Institute30億円43.1倍
97359東京通信グループ30億円9.3倍
109376ユーラシア旅行社30億円54.1倍
116577ベストワンドットコム30億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 31件

阪神大震災を契機に設立された1996年

1995年の阪神淡路大震災を教訓に、日本に安心・安全な木構造を普及させることを目的として、1996年12月に岐阜県美濃加茂市で株式会社エヌ・シー・エヌを設立。セブン工業株式会社と日商岩井株式会社(現双日株式会社)の合弁会社としてスタートした。翌1997年10月にはSE(Safety Engineering)構法木質フレームシステムが建築基準法第38条の建設大臣認定を取得し、SE構法の販売を開始。これが現在の事業基盤となる。同時期に「瑕疵保証制度」に先駆けた「SE住宅性能保証制度」を1999年9月に開始し、品質保証の仕組みを業界に先駆けて整備した。

独自技術の拡充と住宅ブランド確立(2000年代)

2000年にはα-SE構法の大臣認定を取得し、軒高制限の拡大と燃え代設計に対応。2002年にはSE構法専用の構造計算プログラムが国土交通大臣認定を取得し、計算の信頼性を高めた。2003年12月からはSE構法を使用した住宅ブランド「重量木骨の家」の供給を開始。2004年1月には株式会社良品計画との合弁でムジネット株式会社(現MUJI HOUSE)を設立し、関係会社化した。2006年には森林認証PEFC-CoC認証を取得し、環境配慮にも着手。2008年にはSE構法を含むシステムが国土交通省の「超長期住宅先導的モデル事業」に採択され、長期利用対応を強化。2009年の長期優良住宅促進法制定に伴い、支援室を開設し国産材利用も開始した。

環境設計とBIMへの領域拡大(2010年代)

2010年、SE構法を含むシステムが国土交通省の「長期優良住宅先導事業」に採択され、環境設計サービス(一次エネルギー消費量計算)を開始。2012年にはSE住宅ローンサービスを設立し、金融仲介にも進出。同年、SE構法が日本建築センターの構造評定を取得し、ラグスクリューボルト導入など性能改善を図った。2013年には設計事務所ネットワーク事業を株式会社エヌ・ディ・エヌとして分社化(後に2017年に吸収合併)。2015年にはBIMソリューションを目的とした株式会社MAKE HOUSE(現KINO BIM)を設立。2016年にレジリエンス認証を取得し、災害に強い建築をアピールした。2018年には宅地建物取引業免許を取得し、事業範囲を広げた。

株式上場と子会社による非住宅シフト(2019年以降)

2019年3月、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式上場。2020年2月、ネットイーグルとの合弁で株式会社木構造デザインを設立し、SE構法以外の非住宅木造建築の構造設計・生産設計に参入。2022年4月の市場区分見直しによりスタンダード市場に移行。同年10月、大断面集成材加工と施工に強みを持つ株式会社翠豊の株式約51%を取得し連結子会社化。2022年6月にはMAKE HOUSEを完全子会社化し、BIM事業を強化。2023年7月、SE住宅ローンサービスの株式一部を譲渡し持分法適用関連会社化。2025年4月、SE構法Ver.3が日本建築センターの構造評定を取得し、大規模木造建築への対応を強化。同年5月、非住宅木造建築に特化した「大規模木造建築ネットワーク」を設立し、構造設計から施工までの統合サービスを本格化させた。

年表31件を開く

1990年代

  • 1996年12月岐阜県美濃加茂市において、1995年の阪神淡路大震災の悲劇を繰り返さないために、日本に安心・安全な木構造を普及させ、資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくることを目的として、セブン工業株式会社と日商岩井株式会社(現双日株式会社)の合弁会社として株式会社エヌ・シー・エヌを設立
  • 1997年10月SE(Safety Engineering)構法木質フレームシステムの建築基準法第38条建設大臣認定を取得 SE構法の販売を開始
  • 1998年11月7人の建築家によるSE構法住宅展(SELL HOUSE展)を開催
  • 1999年9月「瑕疵保証制度」に先駆け「SE住宅性能保証制度」を開始 大阪支店開設

2000年代

  • 2000年5月α-SE構法木質フレームシステムの建築基準法第38条建設大臣認定を取得(軒高制限拡大、燃え代設計)
  • 2001年10月特定建設業許可(国土交通大臣許可 第023620号)を取得
  • 2002年5月SE構法専用構造計算プログラムの建築基準法第68条の26国土交通大臣認定を取得
  • 2003年12月SE構法を使用した住宅ブランド「重量木骨の家」の供給を開始
  • 2004年1月株式会社良品計画との合弁子会社「ムジネット株式会社」(現株式会社MUJI HOUSE、現持分法適用関連会社)へ資本参加し関係会社化
  • 2005年10月SE構法木質フレームシステムの建築基準法第68条の26国土交通大臣認定を取得(スキップフロア)
  • 2006年9月森林認証PEFC-CoC認証を取得 設計事務所ネットワーク事業を開始(NDN事業部)
  • 2008年6月SE構法を含むシステムが国土交通省の2008年度「超長期住宅先導的モデル事業」に採択 SE構法で羽柄材及びユニット鉄筋の供給を開始 SE構法専用意匠CAD「Walk in Structure」の販売を開始
  • 2009年4月長期優良住宅促進法制定に伴い、「長期優良住宅支援室(現環境設計部)」を開設 SE構法による住宅供給システムが「国土交通省 長期優良住宅先導事業」として認定され、補助事業として採択 SE構法の国産材利用を開始

2010年代

  • 2010年10月SE構法を含むシステムが国土交通省の2010年度「長期優良住宅先導事業」に採択 環境設計サービス(現一次エネルギー消費量計算サービス)を開始
  • 2012年3月創業貸金業の代理業務及び金融商品の仲介業等を目的としてSE住宅ローンサービス株式会社(現持分法適用関連会社)を設立 SE構法木質フレームシステムについて、一般財団法人日本建築センターの構造評定を取得 長期利用におけるSE構法性能を改善(ラグスクリューボルト導入、ラーメンフレーム改良)
  • 2013年3月設計事務所ネットワーク事業を株式会社エヌ・ディ・エヌとして分社化
  • 2015年6月住宅業界向けBIMソリューションの開発と展開を目的として株式会社MAKE HOUSE(現KINO BIM、連結子会社)を設立
  • 2016年7月レジリエンス認証を取得
  • 2017年2月M&A株式会社エヌ・ディ・エヌを吸収合併
  • 2018年2月本店所在地を東京都港区に移転
  • 2018年3月宅地建物取引業免許(東京都知事免許(01)第101790号)を取得
  • 2019年3月上場東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2020年代

  • 2020年2月SE構法以外の非住宅木造建築物の構造設計と生産設計を行うことを目的として、ネットイーグル株式会社との合弁会社 株式会社木構造デザイン(現連結子会社)を設立
  • 2022年2月木構造の実験・研究施設「木構造技術センター(ティンバーラボ)」を開設
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場からスタンダード市場に移行 サブスク型セカンドハウス事業を展開する株式会社Sanuとの合弁会社N&S開発株式会社(現持分法適用関連会社)を設立
  • 2022年6月M&A株式会社MAKE HOUSE(現KINO BIM、連結子会社)の株式を買い取り完全子会社化
  • 2022年10月M&A株式会社翠豊(現連結子会社)の第三者割当増資引受により株式約51%取得し、連結子会社化
  • 2023年1月本店所在地を東京都千代田区に移転
  • 2023年7月連結子会社であったSE住宅ローンサービス株式会社の株式の一部をパブリックホールディングス株式会社に譲渡し、持分法適用関連会社化
  • 2025年4月SE構法の新バージョン「SE構法Ver.3」が一般財団法人日本建築センターの構造評定を取得 建築基準法の厳格化、多様化・大型化する大規模木造建築への対応を強化
  • 2025年5月創業非住宅木造建築に特化した「大規模木造建築ネットワーク」を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    住宅分野での事業拡大

    登録施工店ネットワークを拡大し、SE構法の普及を推進。高付加価値ブランド「重量木骨の家」のプロモーション強化により、住宅分野の収益基盤を拡大する。

  2. 02

    大規模木造建築分野の拡大

    子会社やネットワークを活用し、非住宅木造建築向けに構造設計から加工、施工までのワンストップサービスを提供。設計システムや生産供給体制を強化し、収益拡大を図る。

  3. 03

    新分野への投資拡大

    新しい住まい方やライフスタイルに関する企業への投資を通じて、木造の知見を活かしたビジネスモデルを創出し、事業領域を拡大する。

  4. 04

    SE構法Ver.3による競争力強化

    新バージョン「SE構法Ver.3」の販売開始により、適用範囲拡大と性能向上で市場競争力を強化し、事業拡大を推進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 8期分

グループ全体で144人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は673万円で、7期前と比べて+13.9%平均年齢は40.5歳、平均勤続年数は8.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2019年3月59140.07.781
2020年3月60540.17.690
2021年3月60240.17.8101
2022年3月61040.68.3115
2023年3月62540.58.5133
2024年3月62841.09.0138
2025年3月63939.58.4145138
2026年3月67340.58.8144139

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率17.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率50.0%
縦線は目安の85%

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 5 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
東京本社 — 東京都千代田区343百万円
本社 — 岐阜県加茂郡278百万円
本社 — 東京都千代田区21百万円
木構造技術センター — 埼玉県川口市11百万円
大阪支店 — 大阪市北区0百万円
主な関係会社
  • 国内
    ㈱木構造デザイン(注)1、2
    東京都千代田区
    議決権80.0%
  • 国内
    ㈱翠豊(注)1、2
    岐阜県加茂郡 白川町
    議決権51.2%
  • 国内
    ㈱MUJI HOUSE (注)2
    東京都文京区
    議決権40.0%
  • 国内
    SE住宅ローンサービス㈱(注)2
    東京都千代田区
    議決権40.0%
  • 国内
    ㈱イデーユニバーサル(注)2
    東京都千代田区
    議決権35.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は84億円営業利益2億円前期と比べると増収増益で、売上が+3.7%、利益が+0.0%。

売上高
+3.7%
84億円
営業利益
+0.0%
2億円
純利益
-50.0%
1億円
営業利益率
2.4%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高93億円84億円
営業利益3億円2億円
純利益2億円1億円
1株あたり配当¥33¥33

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は18億円、営業利益は0億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−10.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q211
2024年1Q2000.00
2024年2Q2200.00
2024年3Q1900.00
2024年4Q190
2025年2Q3912.61
2025年4Q4212.41
2026年2Q3800.00
2026年4Q4624.31
2027年1Q1800.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 12期分

2015年3月期からの12期で、売上は56億円から84億円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は2.4%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
住宅業界向けBIMソリューションの開発と展開を目的として株式会社MAKE HOUSE(現KINO BIM、連結子会社)を設立
2015年3月5611
2016年3月5521
株式会社エヌ・ディ・エヌを吸収合併
2017年3月5921
2018年3月6122
東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
2019年3月6532
SE構法以外の非住宅木造建築物の構造設計と生産設計を行うことを目的として、ネットイーグル株式会社との合弁会社 株式会社木構造デザイン(現連結子会社)を設立
2020年3月6632
2021年3月6432
株式会社MAKE HOUSE(現KINO BIM、連結子会社)の株式を買い取り完全子会社化
2022年3月8643
2023年3月9253
2024年3月8000
非住宅木造建築に特化した「大規模木造建築ネットワーク」を設立
2025年3月81232.52
2026年3月84222.41

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高84億円のうち、営業利益として残るのは2億円2.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の1.2%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金72.6%61億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金25.0%21億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.4%2億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
27.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比5.2pt
2.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比3.9pt
1.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比4.9pt
6.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 10期分

2026年3月期は営業CFが4億円、投資CFが1億円で、差し引きのフリーCFは5億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は29億円で、売上の4.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2017年3月000017
2018年3月2−10118
2019年3月6−14527
2020年3月1−1−1026
2021年3月5−1−1429
2022年3月10−3−1735
2023年3月1−2−6−129
2024年3月−1−3−2−422
2025年3月7−2−2526
2026年3月41−2529

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 12期分

2026年3月期の総資産は61億円。このうち返さなくてよい自己資本が24億円で、自己資本比率は35.0%(業種中央値53.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2015年3月3062419.0
2016年3月3172422.3
2017年3月3492525.7
2018年3月37102727.5
2019年3月48173135.4
2020年3月47182938.3
2021年3月51203138.1
2022年3月68224631.7
2023年3月68234529.8
2024年3月57213633.6
2025年3月58233535.6
2026年3月61243735.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
30億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
18億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
37億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
48
/ 100
安定性自己資本比率23 / 40
収益力営業利益率5 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り534社中213位あたり、逆に低いのは営業利益率534社中430位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.9%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.4%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
35.0%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
3.7%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.6%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥928で、1年前と比べて-1.3%過去52週の値幅のなかでは22%の位置にある。

¥928-1.9%1ヶ月-1.4%1年-1.3%時価総額30億円
過去52週の値幅
安値¥856高値¥1,188

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)19.1倍
PER (会社予想)11.2倍
PBR1.39倍
配当利回り3.56%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月13日に5.31%下落し892円。1か月で2.73%安、1年では7.5%安。25日線928.56円、75日線913.08円、200日線973.03円をすべて下回り、弱気トレンドが続く。52週高値1188円からは約25%低下、52週安値856円には接近。出来高は8月13日に2.91万株と急増し、下落に伴う売りが強まった。RSIは37.42と弱気圏。週足では下降トレンドが継続し、200日線も下回っている。1か月では小幅安だが、直近の下落で下値リスクが高まった。需給は悪化。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 72/100)

PER18.35倍、PBR1.26倍は同業界平均(PER22.97倍、PBR3.29倍)を下回り割安感がある。配当利回り3.48%は平均2.47%を上回るが、ROE6.9%と低く収益性は課題。直近の純利益は減益傾向で、割安だが成長力は乏しい。」

指標この会社業種平均
PER (実績)19.1倍23.4倍
PER (予想)11.2倍
PBR1.39倍3.51倍
ROE6.9%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上は横ばいで利益率が低く、2025年3月期は営業利益率2%台と脆弱。強気派は製造業の人手不足を背景に派遣需要が安定し、配当利回り3.5%を株主還元の魅力度として評価する。弱気派は景気後退で稼働率が低下するリスクや、最低賃金上昇によるコスト増を指摘。規模が小さく成長性に欠けるとの見方も強い。

プラスに働く材料7
  • 配当利回りの高さ

    1株当たり配当が安定し、利回り約3.5%

  • 人手不足の追い風

    製造現場の人手不足で派遣ニーズが継続

  • 安定した収益基盤

    売上高が80億円台で安定推移

  • 売上高84億円、3期連続の増収2026年3月期影響

    売上高は80億→81億→84億円と堅調に拡大。

  • 営業利益2億円を維持2026年3月期影響

    営業利益は2億円で横ばい。売上高の増加が利益を下支え。

  • 配当利回り3.48%と高い継続影響

    配当利回り3.48%は株主への安定還元を示す。

  • PBR1.26倍、純資産で裏付け継続影響

    時価総額29億円に対し純資産は約23億円。株価の下値支持。

マイナスに働く材料7
  • 低い収益性

    営業利益率2%台で利益が薄い

  • 景気敏感な需要

    製造業の稼働減で派遣需要が縮小しうる

  • 成長の限界

    売上高が3期連続で80億円前後に留まる

  • 純利益1億円、前期比半減2026年3月期影響

    純利益は2億円→1億円と半減。最終利益率は1.2%程度。

  • 営業利益率2.38%と低水準通年影響

    売上高84億円に対する営業利益は2億円。利益率は横ばい。

  • 売上高伸び率が鈍化継続影響

    売上高の伸びは前期比3.7%増。増収ペースが鈍化。

  • PER18.35倍、成長鈍化なら割高不定影響

    PER18.35倍は増収率と比較して割高感。減益なら修正リスク。

次の決算で確かめる点
稼働率
派遣スタッフの就業率が収益に直結
営業利益率
人件費や販管費の管理が利益を左右
売上高の伸び率
規模拡大できるかが成長の鍵

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり33で、前期から+6.9%いまの株価に対する利回りは3.56%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥33
1株あたり
配当利回り
3.56%
いまの株価に対して
配当性向
60.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2020年3月2653.9
2021年3月260.044.9
2022年3月3742.337.1
2023年3月408.139.6
2024年3月22−45.0127.8
2025年3月2931.8154.7
2026年3月316.960.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥33

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ981人。区分でいちばん多いのは個人・その他68.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が22.6%を占め、残る77.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他59.058.667.066.163.868.0
事業法人27.528.124.024.124.622.4
外国法人10.810.86.66.67.87.7
自己株式7.87.87.57.5
証券会社2.22.22.33.13.61.7
金融機関0.50.30.20.10.20.1
政府・自治体0.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01田杉総行株式会社20.48
02田鎖 郁夫18.06
03杉山 恒夫6.73
04藤井 義久6.42
05MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 オペレーション本部長 アンドリューハーシャン)4.84
06清板 大亮2.82
07THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD - SINGAPORE BRANCHPRIVATE BANKING DIVISION A/C CLIENTS(常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーション部長 角田 武士)1.55
08中村 剛1.52
09茂木 亨1.27
10伊東 洋路1.12

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近7
  • 2026-06-12
    田鎖 郁夫
    新規の大量保有報告
    11.95%
  • 2026-06-09
    田鎖 郁夫
    新規の大量保有報告
    11.95%
  • 2026-06-05
    田鎖 郁夫
    変更報告
    11.95%
    -6.14pt
  • 2026-06-05
    田鎖 郁夫
    変更報告
    11.95%
    -6.14pt
  • 2026-05-29
    田鎖 郁夫
    新規の大量保有報告
    11.95%
    -6.14pt
  • 2026-04-21
    田鎖 郁夫
    変更報告
    18.09%
    -0.02pt
  • 2026-04-17
    マッコーリー バンク リミテッド
    新規の大量保有報告
    0.00%
    -8.66pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 12期分

1株利益は12期で−100%、1株純資産は12期で−100%。直近期のROEは6.9%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2015年3月35,710281,63613.428.0
2016年3月5,07427,34717.319.7
2017年3月5035015.318.8
2018年3月6841017.840.4
2019年3月9653817.79.228.3
2020年3月5756210.312.353.9
2021年3月7060512.021.644.9
2022年3月9567114.912.137.1
2023年3月9568714.411.439.6
2024年3月06480.06665.1127.8
2025年3月656909.719.2154.7
2026年3月497106.919.260.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2026/3期の役員報酬は総額165百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
田鎖郁夫代表取締役 社長執行役員60582,000
藤井義久取締役 専務執行役員59207,000
福田浩史取締役 常務執行役員 特建事業部長5225,000
藤幸平取締役 執行役員 管理本部長4625,000
松井忠三取締役7715,000
内山博文取締役5712,000
石原研二郎常勤監査役71
峯尾商衡監査役49
秋野卓生監査役53

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円退職慰労百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)51231113427
社外取締役531316

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,290字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社及び連結子会社3社(株式会社KINO BIM、株式会社木構造デザイン、株式会社翠豊)並びに持分法適用関連会社4社(N&S開発株式会社、株式会社MUJI HOUSE、SE住宅ローンサービス株式会社、株式会社イデーユニバーサル)により構成される当社グループは、「日本に安心・安全な木構造を普及させる。」「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる。」ことを目標とし、主たる事業である木造耐震設計事業において、木造建築の耐震性を確保するための高度な構造計算を事業化するとともに、構造計算された耐震性の高い木造建築を実現するための当社独自の建築システムである「SE構法」(注1)を、工務店を中心としたSE構法登録施工店(以下、「登録施工店」という)ネットワークを通じて提供しております。 当社グループは創業以来約30年間、木造耐震設計事業を中心とした事業を展開しておりますが、構造計算や部材の安定供給だけでなく、省エネルギー計算サービスをはじめとする環境設計事業、BIMを活用したデジタル化支援まで、工務店や設計事務所の抱える課題をワンストップで解決できる木造建築プラットフォームとしてサービスを提供し、木造建築の耐震性の向上による安全性の確保と資産価値向上に寄与してまいりました。 当社グループが営む事業の内容は、以下のとおりであります。なお、当社グループは「木造耐震設計事業」が事業のほとんどを占めており、省エネルギー計算サービスやBIM事業等については「その他」として記載しております。 (1)木造耐震設計事業 施主よりSE構法による木造建築を受注した登録施工店に対して、設計段階で構造計算書を出荷するとともに、建設段階で構造加工品等を販売しております。また登録施工店からは登録料及び月会費を受領しております。 当社の構造計算の特徴 SE構法では、鉄骨造やRC造と同じ手法である許容応力度計算(注2)による構造計算を実施しております。構造計算においては、構造図面作成用CADと連動した立体解析による構造計算プログラムを使用することで、構造図と構造計算の整合性を確保する形で安全性を検証しております。 当社の構造加工品供給の特徴 SE構法では、構造部材として強度にばらつきのある無垢材ではなく、品質が高く一定の強度が保たれた構造用集成材を採用し、指定構造加工工場において加工した集成材(以下、「構造加工品」という)を登録施工店に供給しております。また、接合部には独自開発した金物(以下、「SE金物」という)を採用するとともに、耐力壁や床には高耐力の構造用パーティクルボード及び構造用合板を採用しております。これにより高い耐震性と大空間を実現させることが可能となっております。 当社では、構造計算の際に作図される構造データを指定構造加工工場がそのまま加工データとして利用できるシステムを構築しており、正確に加工された構造加工品を供給するとともに、あわせてSE金物や構造用パーティクルボード、構造用合板も供給することで、木造建築の耐震性と安全性を実現しております。 木造耐震設計事業では、物件の規模や用途に応じて住宅分野と大規模木造建築(非住宅)分野に区分するとともに、住宅分野については、工務店ネットワークを通じて展開するネットワーク展開と、持分法適用関連会社である株式会社MUJI HOUSE等を通じて展開するハウスメーカー対応に分類して事業展開をしております。 ① 住宅分野 ・ネットワーク展開 ネットワーク展開では、工務店を中心とする建設会社を登録施工店としてネットワーク化し、そのネットワークを通じてSE構法による耐震性の確保された木造住宅の普及促進に努めております。また、全国各地の建設会社をネットワーク化することにより、地域性を熟知した登録施工店を通じて、地域それぞれの文化慣習と気候風土にあわせた機能的かつ資産性の高い住宅を提供しております。 登録施工店は、当社が実施する講習を受講した上で、当社独自の試験に合格し資格を取得したSE構法施工管理技士を配置した建設会社であり、SE構法施工管理技士が施工監理や現場検査を実施することで、高品質で耐震性の確保された木造住宅が提供できる体制を構築しております。 当社は、登録施工店向けのサービスとして、設計サービスや資材販売に加え、各種販促ツールの提供や勉強会での最新の技術や法改正に関する情報の提供、構造に関する瑕疵を保証する「SE住宅性能保証」の無償提供や長期優良住宅認定の代行サービス等を提供しております。その他、情報誌「ネットワークSE」を定期発行しております。なお、「ネットワークSE」は4,000部を定期発行しており、登録施工店だけでなく、設計事務所や学識経験者に定期購読いただいております。 2026年3月末現在の登録施工店数は637社となっておりますが、登録施工店ネットワークの継続的な拡大に向けて、定期的に開催する勉強会やセミナーを通じて新規顧客の開拓に努めております。 ・ハウスメーカー対応 ハウスメーカー対応では、規格型住宅を販売するハウスメーカー等のパートナー企業に対してSE構法をOEM提供しており、パートナー企業が規格型住宅を販売する際に、当社は構造計算書を出荷するとともに構造加工品等を販売しております。 当社の持分法適用関連会社である株式会社MUJI HOUSEが企画・開発・販売を行う「無印良品の家」にはSE構法が標準採用されているほか、大手ハウスメーカー数社を含むパートナー企業にSE構法を提供しております。当社では引き続きパートナー企業の開拓に努めております。 ② 大規模木造建築(非住宅)分野 大規模木造建築(非住宅)分野では、延床面積500㎡以上の木造建築及び用途が住宅以外(非住宅)の木造建築を対象にSE構法の提供を行っております。 2010年10月に「公共建築物等木材利用促進法」が施行されたことにより、国や地方自治体の関与する公共建築物への木材利用が推進され、2021年10月には「公共建築物等木材利用促進法」を改正した「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されたことにより、2050年のカーボンニュートラル実現と脱炭素社会の実現を目指し、木材利用を促進する対象が公共建築物だけでなく民間建築物にも拡大され、構造計算が必要となる大規模木造建築の建設需要が高まっております。 当社では創業以来、住宅を中心に3万棟以上の構造計算実績(2026年3月末時点)を有しており、その中で培った木造建築の耐震設計ノウハウを大規模木造建築へ転用し、非住宅分野での事業拡大を推進しております。 また、非住宅木造市場の拡大を受けて、SE構法以外の非住宅木造建築物の構造設計と生産設計を行うことを目的としてネットイーグル株式会社(福岡県福岡市 代表取締役社長 祖父江久好)との合弁会社である株式会社木構造デザインを2020年2月に設立し、大規模木造建築の構造計算ニーズの高まりに対応しております。 2022年10月には、大断面集成材加工や特殊加工、大規模木造建築の施工力に強みを持つ株式会社翠豊を子会社化し、大断面集成材の特殊加工や施工を事業化いたしました。また、2025年5月には、非住宅木造建築の「設計・サプライチェーン・施工・品質」を提供することに特化した「大規模木造建築ネットワーク」を設立し、顕在化する木造化のニーズに対応することで、大規模木造建築の構造設計から施工までワンストップでサービス提供できる体制を構築しております。 (2)その他 当社グループでは、木造耐震設計事業を主軸としながら「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる。」という目標を実現するため、省エネルギー計算サービスや長期優良住宅認定の代行サービス等、住宅の資産価値向上に向けた様々なサービスを手がけております。 ① 省エネルギー計算サービス等 当社において、省エネルギー計算サービス、補助金の受給に関するコンサルティングサービス及び長期優良住宅認定代行サービス等を提供しております。 省エネルギー計算サービスは、住宅の省エネルギーを表示する基準となるBEI値(住宅の一次エネルギー(注3)消費量)を計算するサービスを提供しております。2021年4月から住宅の省エネルギー性能の説明が義務化され、2025年4月からは、法改正により、すべての建築物・住宅において省エネルギー基準への適合が義務化されました。当社ではSE構法による住宅だけでなく、施設建築物やリノベ―ション物件などにもサービス領域を拡大し、木造建築の省エネルギー計算サービスの拡充を図っております。 また、補助金の受給に関するコンサルティングサービスにおいては、従来の木造住宅向けのサービスに加えて、木造非住宅物件向けの「ZEB(Net Zero Energy Building)(注4)」認証の取得申請サポートサービスを開始しております。 長期優良住宅認定の代行サービスは、国が認定する「長期優良住宅」の認定取得に係る各種手続きをサポートする登録施工店向けのサービスとして展開しております。 ② BIM事業 当社の連結子会社である株式会社KINO BIMにおいて、木造住宅に対して3次元CADデータ(BIM(注5)データ)生成技術を普及促進する事業を行っております。木造住宅の間取りやデザインに3次元CADデータ(BIMデータ)を用いることにより、構造加工品などの3次元製造図の自動作成、付属する部材のリスト作成、施工図の自動生成など、設計から施工までのデータの一元化を実現し、資産価値の高い住宅を提供するため、BIMソリューションの開発及び販売を行っております。 2021年10月より株式会社KINO BIMがこれまでに培ったBIMに関するノウハウとモデリング技術を活用した高画質空間シミュレーションサービス「MAKE ViZ」を提供しております。 また、BIMデータは、建築後の保守用途としても利用が可能であり、住宅の資産価値向上に寄与することから、当社はBIMソリューションの開発及び販売を積極的に推進してまいります。 (注1) SE構法 SE(Safety Engineering)構法は、従来、鉄骨造やRC造において主流だったラーメン構法を木造住宅に取り入れ、安全かつ便利に利用できるようにシステム化した当社独自の木造建築用の建築システムであります。 (注2) 許容応力度計算 許容応力度計算とは、小規模な建築物に用いられる構造計算方法であり、建築物にかかる固定荷重や積載荷重に地震力などの長期荷重、及び短期荷重を想定して応力(部材等の内部に生じる抵抗力のこと)を算出し、それぞれの部材が応力に耐えられるかどうかを許容応力度(限界点)と比較するものです。 (注3) 一次エネルギー 化石燃料、原子力燃料、水力・太陽光など自然から得られるエネルギーを「一次エネルギー」、これらを変換・加工して得られるエネルギー(電気、灯油、都市ガス等)を「二次エネルギー」といいます。建築物では二次エネルギーが多く使用されており、それぞれ異なる計算単位(kWl、l、MJ等)で使用されています。それを一次エネルギー消費量へ換算することにより、建築物の総エネルギー消費量を同じ単位(MJ、GJ)で求めることができるようになります。一次エネルギー計算とは、建築物に導入される設備機器の仕様から年間の設計一次エネルギー消費量を算出することです。 (注4) ZEB Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、建物で消費するエネルギーを削減し(省エネ)、使用するエネルギーは自ら生産する(創エネ)ことにより正味(Net)の年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。 (注5) BIM Building Information Modeling(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の略称で、コンピューター上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加した建築物のデータベースを、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューションです。 [当社グループの状況] 以上述べた事項について、事業展開している当社グループの状況を図によって示すと次のとおりであります。 (注) 株式会社KINO BIM、株式会社木構造デザイン及び株式会社翠豊は連結子会社であります。 N&S開発株式会社、株式会社MUJI HOUSE、SE住宅ローンサービス株式会社及び株式会社イデーユニバーサルは、持分法適用関連会社であります。
経営方針・対処すべき課題6,478字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「日本に安心・安全な木構造を普及させる。」「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる。」ことを目標としております。その上で、この国の木造住宅の資産価値を維持向上させることを当社グループの取り組む課題と捉え、その解決に向け次の5つのテーマを掲げております。 ・住宅の安全性の確保(大地震発生時の安全性) ・住宅の耐久性の確保(経年劣化に対する対策) ・住宅の利用価値の確保(間取りの可変性) ・住宅の品質に対する第三者による証明(流通価値の確保) ・住宅のデザイン品質の確保(時代の変化に耐えられる普遍的デザインの追求) これらのテーマについては当社グループのみでは解決が困難であることから、全国の工務店を中心とした建設会社とのネットワークを形成し、その問題解決を図り、社会の仕組みとして築き上げてまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、以下の事項を成長戦略と位置づけ、事業の拡大を図ってまいります。 ① 住宅分野での事業拡大 2026年3月期末時点の登録施工店は637社であります。耐震性の高い木造住宅の更なる普及に向け、工務店を中心とした新規顧客の開拓を着実に進めてまいります。また、登録施工店に対するサービス内容やサポート体制を適宜見直し、登録施工店におけるSE構法採用率の向上に向けた取り組みを推進しております。 高付加価値の工務店ブランドである「重量木骨の家」についても、注目度・認知度を更に上昇させるべく、WEBサイトコンテンツの充実やSNSを活用した情報発信などのプロモーションを積極的に推進し、ブランディングを強化します。 今後も、登録施工店ネットワークを通じたSE構法の更なる普及により、住宅分野の収益基盤の拡大を図ってまいります。 ② 大規模木造建築(非住宅)分野での事業拡大 2010年10月施行の「公共建築物等木材利用促進法」を改正した「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が2021年10月に施行され、木材利用を促進する対象が公共建築物だけでなく民間建築物にも拡大されたことにより、大規模木造建築(非住宅)の建築需要が更に高まり、当社グループの受注は堅調に推移しております。 そのような環境の中、当社では株式会社ネットイーグルとの合弁会社として「株式会社木構造デザイン」を2020年2月に設立し、SE構法以外の大規模木造建築(非住宅)の構造計算及び生産設計を事業化するとともに、ゼネコン・設計事務所と構造加工工場をつなぐ大規模木造マッチングプラットフォーム事業を推進しております。 また、大断面集成材加工や特殊加工、大規模木造建築の施工力に強みを持つ株式会社翠豊を2022年10月に子会社化し、大断面集成材の特殊加工や施工を事業化することで、大規模木造建築のワンストップサービスを提供する体制を整備いたしました。 加えて、非住宅木造建築市場のニーズの高まりと課題に対するソリューションが早急に求められている背景から、大規模木造建築の見積り検討や施工に対応する「大規模木造建築ネットワーク」を新たに設立し、2025年7月1日から活動を開始しております。 今後も引き続き、大規模木造非住宅建築に対応した設計システム等の技術研究開発や、構造加工品等の生産・供給体制を更に強化し、当社グループとして大規模木造建築(非住宅)分野における収益の拡大を図ってまいります。 ③ 新分野への投資の拡大 当社グループでは、新しい住まい方やライフスタイルに関する研究・企画開発を行う企業に投資を行い、事業領域の拡大を図っております。 これまで、小屋・可動産活用による遊休地の企画・開発事業やまちづくり支援事業を行うYADOKARI株式会社との資本業務提携や、サブスク型セカンドハウス事業を行う株式会社Sanuとの合弁会社N&S開発株式会社の設立など、当社グループの木造に関する知見や構造計算ノウハウを活用した新しいビジネスモデルの創出と展開を進めてまいりました。 N&S開発株式会社では、セカンドハウスの商品開発を行うとともに、当社グループの施工店ネットワークを利用したセカンドハウス建設の取り組みがスタートしております。SE構法がスペックインされた「SANU Apartment(海SANUに設営される宿泊棟)」が千葉県一宮町で竣工し、2024年4月から営業を開始しているほか、新商品の開発およびN&S開発株式会社によるセカンドハウス建設の取り組みが進捗しております。 今後も新たな分野への投資を継続し事業規模の拡大を推進してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益を注視し、収益性の指標に営業利益率を掲げているほか、資本及び資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標にネットキャッシュ(注1)及び、流動資産構成比率(注2)を掲げております。達成状況につきましては、月次の取締役会等で定期的にモニタリングを行ってまいります。 (注1)ネットキャッシュは以下の方法にて算定しております。 ネットキャッシュ=現金及び預金-有利子負債-預り保証金 (注2)流動資産構成比率は以下の方法にて算定しております。 流動資産構成比率=流動資産÷総資産 (4)経営環境 当社グループが属する住宅業界では、政府公表の新設住宅着工戸数は、2025年度(2025年4月~2026年3月)は71万1,171戸(前期比12.9%減)となりました。持家(戸建て注文住宅)の新設住宅着工戸数においても、2025年度は19万5,111戸(前期比12.6%減)となりました。 2022年6月通常国会において決議されました建築基準法の一部改正につきましては、2025年4月より木造住宅の省エネルギー性能の確保が義務となり、従来の基準より高度な省エネルギー性能基準の適用がはじまりました。木造における確認申請基準(4号特例)も改定され、2025年4月からは2階建ての木造住宅にも構造建築確認申請が実施されることとなりました。 さらに、2026年4月からは、木造住宅における簡易設計(壁量計算)の基準強化(壁量の増加)が実施され、簡易計算法を利用している在来工法では間取りの制限が多くなることから、当社が提供するSE構法の優位性が高まることが想定されております。 また、非住宅建設市場においては、建築基準法の改正よる着工の遅れ、建設資材の高止まり、人件費の高騰などにより、2025年(2025年1月~2025年12月)の非住宅建築物の新築着工棟数は60,115棟(前期比83%)、うち木造での新築着工棟数は16,741棟(前期比94%)と減少しました。一方で、工事予算額は9,461億円(前期比106%)となり、市場規模は拡大しております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループにおける経営方針、経営戦略を実現するための対処すべき課題は以下のとおりであります。 ① 建築基準法改正への対応 2022年6月の通常国会において、建築基準法の一部改正が決議され、2025年4月より木造住宅の省エネルギー性能の確保が義務となり、従来の基準より高度な省エネルギー性能基準の適用がはじまりました。木造における確認申請基準(4号特例)も改定され、2025年4月からは2階建ての木造住宅にも構造建築確認申請が必要となり、2026年4月からは、木造住宅における簡易設計(壁量計算)の基準強化(壁量の増加)が実施されました。さらに、簡易計算法を利用している在来工法では間取りの制限が多くなることから、当社が提供するSE構法の優位性が高まることが想定されております。 そのような状況の中、創業以来木造住宅の耐震構造設計と省エネルギー設計を主業務とする当社グループでは、ニーズ増大に対応すべく、サービスの拡充及び受注増加に向けた社内体制の整備をすすめてまいります。 ② 木造耐震設計事業住宅分野の営業体制及び構造設計体制の強化と収益の拡大 当社グループは、木造耐震設計事業を主力事業としておりますが、この事業の安定的・継続的な発展が収益基盤の基礎として必要であると考えております。そのためには、登録施工店ネットワークの継続的な拡大に向けて、工務店を中心とした新規顧客の開拓を着実に進めていくことが必要不可欠であると考えております。 また、建築基準法の改正に伴う構造設計ニーズの増大に対応するため、営業体制及び構造設計体制の強化が課題であると考えており、人員の配置転換や人材採用・育成制度の整備等による体制強化を進めてまいります。併せて、登録施工店に対するサービス内容やサポート体制を適宜見直し、受注体制を整備するとともに登録施工店におけるSE構法採用率の向上に向けた取り組みを推進してまいります。 高付加価値の工務店ブランドである「重量木骨の家」については、パートナー工務店の拡大とともに、WEBプロモーションを推進し、引き続きブランド化を進めてまいります。 今後も、登録施工店ネットワークを通じたSE構法の更なる普及により、住宅分野の収益基盤の拡大を図ってまいります。 ③ 省エネルギー計算サービス等の環境設計量産体制の構築と収益の拡大 2021年4月から住宅の省エネ性能の説明が義務化され、建築基準法が改正された2025年4月からは、従来の基準より高度な省エネルギー性能基準を確保することが義務化されました。 当社グループでは2010年から省エネ計算サービスを開始しておりますが、ニーズの高まりを受け、住宅だけでなく、リノベーションや施設建築物までサービス領域を拡大しており、マンションリノベーションにおける省エネ化推進では、大手マンション再販業者との提携を推進しております。 また、補助金の受給に関するコンサルティングサービスにおいては、従来の木造住宅向けのサービスに加えて、木造非住宅物件向けの「ZEB(Net Zero Energy Building)」認証の取得申請サポートサービスを提供しております。 今後もサービスの拡充、木造建築の省エネルギー計算サービスの量産体制の整備等により、収益基盤の拡大を図ってまいります。 ④ 木造耐震設計事業大規模木造建築(非住宅)分野でのワンストップサービスの提供と収益の拡大 2010年10月施行の「公共建築物等木材利用促進法」を改正した「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が2021年10月に施行され、木材利用を促進する対象が公共建築物だけでなく民間建築物にも拡大されるとともに、脱炭素社会の実現に向けて積極的に木材を活用し、森林の適正な整備や木材自給率の向上を目指すこととなりました。 そのような状況を踏まえて、集合住宅や病院・保育園等においても木造建築のニーズが高まっておりますが、これら住宅よりも規模の大きい木造建築においては、当社グループがこれまで培った構造計算ノウハウが必要となることから、当社グループの成長分野として位置づけ、構造設計から加工、施工まで当社グループ独自の大規模木造建築に関するワンストップサービスを提供しております。 具体的には、当社で取り組むSE構法による大規模木造建築の構造設計及び構造加工品の提供に加えて、株式会社木構造デザインでは、SE構法以外の大規模木造建築の構造計算をおこなうことで、大規模木造建築の構造計算ニーズの高まりに対応しております。 また、大断面集成材加工や特殊加工、大規模木造建築の施工力に強みを持つ株式会社翠豊を2022年10月1日付で子会社化し、大断面集成材の特殊加工や施工を事業化することで、大規模木造建築のワンストップサービスを提供する体制を整備いたしました。 加えて、非住宅木造建築市場のニーズの高まりと課題に対するソリューションが早急に求められている背景から、大規模木造建築の見積り検討や施工に対応できる「大規模木造建築ネットワーク」を新たに設立し、2025年7月1日から活動を開始しております。 今後も大規模木造建築に対応した設計システム等の技術研究開発や、構造加工品等の生産・供給体制を更に強化し、当社グループとして非住宅分野における収益の拡大を図ってまいります。 ⑤ SE構法のバージョンアップによる市場競争力の強化 当社独自の建築システムであるSE構法は、提供開始以来3万棟以上の木造建築に採用され、耐震性の高い住宅や大規模木造建築の普及を牽引してきましたが、2026年の建築基準法厳格化や、多様化・大型化する大規模木造建築へ対応するため、更なる性能向上が必要と考えております。 そのような状況の中、当社では、2025年4月1日付で一般財団法人日本建築センターの構造評定を取得し、新たな構造評定によるSE構法の新バージョン「SE構法Ver.3」の販売を開始いたしました。「SE構法Ver.3」では、適用範囲の拡大や性能強化により、設計自由度が拡大いたしました。 当社では、従来品よりコストを抑え、且つ性能を向上させることで、SE構法の市場競争力を強化し、更なる事業拡大を推進してまいります。 ⑥ 構造加工品の供給体制の強化 当社グループは全国の構造加工工場と構造加工委託契約を締結し、集成材等の加工を委託しております。 当事業年度においては、新たな構造加工工場として、株式会社山西及び株式会社テクセルの稼働準備が進展し、2026年4月以降の指定構造加工工場は全国14工場となっております。 今後も住宅分野及び非住宅分野の拡大に対応して構造加工工場の増設を行うとともに、M&Aによる構造加工の内製化も視野に、供給体制の強化を図ってまいります。 ⑦ 新技術への対応とDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進 近年の急激なデジタル化の流れを受けて従来のサービスのみならず、顧客の利便性や企業価値向上に直結するデジタルソリューションの活用が競争優位性を維持するために必要であると考えております。 当社グループでは、市場ニーズに適時対応していくために、BIMやGemini等の生成AIなど新技術の研究を進め、それらの新技術を活用したサービス開発や業務の効率化等を推進してまいります。 ⑧ 内部管理体制の強化 当社グループが更なる事業拡大、継続的な成長を遂げるためには、確固たる内部管理体制構築を通じた業務の標準化と効率化の徹底が重要であると考えております。 当社グループとしましては、内部統制の環境を適正に整備し、コーポレート・ガバナンスを充実させることによって、内部管理体制の強化を図り、企業価値の最大化に努めてまいります。 ⑨ コンプライアンス体制の強化 当社グループは、法令、定款及び社内規程等の遵守は勿論のこと、日々の業務を適正かつ確実に遂行し、クリーンで誠実な姿勢を企業行動の基本として、顧客の信頼を得ると同時に事故やトラブルを未然に防止する取り組みを強化してまいります。 今後、更なる事業拡大と企業価値の向上に向けて、引き続き日常業務における関連法令の遵守を徹底し、各種取引の健全性の確保、情報の共有化等を行うとともに、全社員を対象としたコンプライアンス研修の実施など社内啓蒙活動を実施し、透明性のある管理体制の構築を図ってまいります。
事業等のリスク5,722字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)住宅市況及び金利状況、経済情勢の変動について 当社グループが属する住宅業界は、景気動向、金利動向、地価動向並びに住宅税制等の影響を受けやすいため、景気見通しの悪化や大幅な金利上昇、地価の上昇並びに住宅税制等の諸情勢に変化があった場合には、住宅購入者の購入意欲を減退させる可能性があります。また、人口動態及び世帯数の推移の影響も受けるため、国内における人口及び世帯数が減少する局面においては、国内における住宅需要の減少要因となる可能性があります。これら経済情勢等が変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制等について 当社グループの事業は、建築基準法、建設業法、建築士法及び関連する各種法令により規制を受けております。 当社グループでは、事業継続のため、これらの法令等を含めたコンプライアンスが遵守されるよう、役職員に対して研修等を通じて周知徹底を図ることで、これらの適用法令等に対応できる体制を構築しており、現時点で事業継続に支障をきたす事項はありませんが、今後、何らかの理由により適用法令等の違反が発生した場合には、処罰、処分その他の制裁を受け、当社グループの社会的信用やイメージが毀損することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、建設業法や建築士法等をはじめ有資格者の選任・配置が義務づけられている場合については、適法に事業活動ができるようその確保に努めており、現時点では必要な有資格者を確保できておりますが、今後、何らかの理由によりそれらが十分に確保できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、これらの適用法令等の改廃や、新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、適用法令等について、その有効期間やその他の期限が法令等により定められているものは下表のとおりであります。 許認可等の名称   許認可登録番号   有効期間   関係法令   許認可等の取消事由 一級建築士事務所   東京都知事登録 第53799号   2022年8月15日~ 2027年8月14日   建築士法   同法第26条 特定建設業許可   国土交通大臣許可 (特7)第23620号   2025年7月8日~ 2030年7月7日   建設業法   同法第29条 宅地建物取引業免許   東京都知事(2) 第101790号   2023年3月24日~ 2028年3月23日   宅地建物取引業法   同法第66条 (3)国や地方自治体の施策による影響について 当社グループの事業に関連する国の施策として、2013年12月に「国土強靭化基本法」が施行され、2014年6月には「国土強靭化基本計画」が閣議決定されました。さらに、取り組むべき具体的な個別施策等を示した「国土強靭化アクションプラン」が策定され、国土強靭化の取り組みは本格的な実行段階にあります。「建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)」に基づく国の基本方針においては、南海トラフ地震防災対策推進基本計画(2014年3月中央防災会議決定)及び首都直下地震緊急対策推進基本計画(2014年3月閣議決定)、住生活基本計画(2016年3月閣議決定)における目標を踏まえ、住宅の耐震化率について、2025年までに少なくとも95%にすることを目標とするとともに、2030年までに耐震性が不十分な住宅をおおむね解消することを目標とし、耐震化の促進を図っています。2018年時点の住宅の耐震化率は、約87%となっており、今後当社グループが提供する耐震性の高いSE構法に対するニーズが増加していくことが予想されます。 また、2050年のカーボンニュートラル実現と脱炭素社会の実現を目指し、2010年10月に施行された「公共建築物等木材利用促進法」を改正した「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が2021年10月に施行され、木材利用を促進する対象が公共建築物だけでなく民間建築物にも拡大されるとともに、脱炭素社会の実現に向けて積極的に木材を活用し、森林の適正な整備や木材自給率の向上を目指すこととなりました。そのような状況の中で、非住宅木造建築市場は拡大傾向にありますが、今後、さらに市場が拡大していくことが予想されます。 しかしながら、今後これらの施策が変更された場合には、市場の成長が鈍化し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)原材料価格の変動について 当社グループでは、SE構法の材料として、集成材、木材、合板及びパーティクルボードを使用しております。集成材、木材、合板及びパーティクルボードは、主に国内のメーカーから調達していますが、伐採量、消費量等需給バランスの変化によって相場が変動することにより、流通価格が変化します。また、中東情勢の緊迫化に伴う国内の原油及びナフサの不足により、建築資材の価格が高騰する可能性があります。今後、原材料の相場変動に伴い流通価格が大きく変化した場合、販売価格への転嫁により適切な利益を確保するよう努めますが、急激な原材料価格の変動により、販売価格への転嫁がタイムリーに行えない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)競合について 当社グループは、工務店を中心とした登録施工店ネットワークを通じて、当社が独自に開発した木造建築用の建築システムであるSE構法を提供しております。SE構法では、構造計算から構造加工品の供給・省エネルギー計算・施工・検査・性能保証等まで一括管理することにより、木造建築の耐震性等において他社に対する優位性を確保していると考えておりますが、資本力、営業力及びブランド力等に優れる企業との競合の結果、当社グループが想定どおりの事業拡大を図れない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)構造加工工場への依存について 当社グループが提供するSE構法では、構造加工工場で加工した構造加工品を利用するため、加工能力、工期、コスト及び品質等を勘案し、一定の技術を有する全国の指定構造加工工場へ原材料(集成材)の加工を委託しておりますが、構造加工工場の予期せぬ業績不振や事故等により事業を継続できなくなるなどの不測の事態が発生した場合は、構造加工品の提供遅延等によりお客様及び登録施工店等への損害賠償等が発生する可能性があり、その場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)物件着工時期の遅れによる業績への影響について 当社グループの木造耐震設計事業においては、大半の売上が構造加工品の納品時に計上されますが、天災地変、事故、また、中東情勢の緊迫化に伴う国内の原油及びナフサ不足による建築資材の不足、その他予期し得ない要因により、物件の着工遅延等の不測の事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)システムについて 当社グループでは、建築図面のデータ入力や構造計算、省エネルギー計算並びに構造加工工場との連携など、事業の基幹となる部分に各種システムを活用しております。当社グループでは、今後とも業務の効率化による生産性向上等に向けて、新しいシステムを自社開発又は他社への委託、もしくは他社からのシステム購入等により確保していく方針でありますが、新システムの開発、購入等には多額の費用が必要となる可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、システムの冗長化及びデータベースのバックアップを行っておりますが、当該システムの障害、大規模広域災害、もしくはコンピュータウイルス等によるデータベースへの影響又はシステムサービスの中断等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)構造設計及び品質保証等について 当社グループが提供するSE構法による建物については、すべての建物について構造計算を行っておりますが、構造等に関する法改正が行われた場合や、何らかの理由により構造計算書の偽装等、建物の構造に係わる問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、SE構法による住宅については、当社独自のSE住宅性能保証による長期保証システムを提供し、耐震性及び品質管理に万全を期しておりますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ事情により重大な品質問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)特定人物への依存及び人材確保に係るリスクについて 当社グループでは、事業拡大に伴い優秀な人材の確保とその育成は重要な課題となっており、人材採用と人材育成に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難になった場合や、人材が外部に流出した場合には、当社グループの今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 また当社では、代表取締役社長執行役員である田鎖郁夫の木材業界及び住宅業界並びに建築業界における長年の経験と豊富な知見に依存している面があります。このため当社グループでは、特定の人物に過度に依存しない体制を構築すべく経営組織及び各部門の専門的なスキルを有するスタッフの強化を図っておりますが、これらの役職員が何らかの理由で退任、退職し、後任者の採用が困難になった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (11)訴訟等の可能性について 当社グループは、事業展開において建築基準法、建設業法、建築士法及び関連する各種法令を遵守し、事業活動を推進しておりますが、お客様又は登録施工店との認識の齟齬その他に起因して、クレーム・トラブル等が発生する可能性があります。当社グループにおいては、弁護士等の関与の下、必要な協議・対応・手続を行っており、現在、重大な訴訟事件等は生じておりません。 しかしながら、今後において、これらクレーム・トラブル等に起因して重大な訴訟等が提起された場合には、当社グループに対するお客様からの信頼低下、並びに損害賠償請求訴訟の提起等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12)個人情報等の漏洩等について 当社グループは、営業活動に伴い個人情報を取り扱う場合があり、慎重な対応と厳格な情報管理の徹底が求められております。当社グループは、これらの重要な情報の漏洩、紛失、誤用、改ざん等を防止するため、システムを含めて情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用等に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下により当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (13)知的財産権について 当社グループは、当社グループの提供するサービスの基礎をなす技術について特許権を出願し取得するとともに、各種の商標を登録しております。しかし、現時点で権利取得に至っていない権利について、今後これらの権利を取得できるという確実性はありません。また、特許申請の必要性について社内検討し、弁護士や弁理士と連携の上、速やかに特許申請を行う方針ですが、特許申請をしない方が競争優位に立てると判断した場合は特許申請を行わない場合もあります。慎重に判断を行い権利保護に努めておりますが、他社による模倣を効果的に防ぐことができない可能性もあります。一方で、当社グループの事業分野において、国内外の各種事業者等が特許その他の知的財産権を取得した場合、その内容次第では、当社グループに対する訴訟やクレーム等が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないよう慎重に事業活動を行っておりますが、当社グループの事業分野における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であり、万一当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償又は使用差止めなどの請求を受ける可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (14)ソフトウエアの資産計上に伴う費用化についての影響 当社グループは、「研究開発費等に係る会計基準」(企業会計審議会 1998年3月13日)に従い、自社利用のソフトウエアについて、適切に資産計上及び減価償却を行っております。しかしながら、各事業の事業収益が悪化した場合には、減損会計の適用による減損処理が必要となる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15)事業投資及び子会社株式の評価に係るリスク 当社グループでは、グループシナジーのある事業への投資を今後も継続してまいりますが、投資先企業の業績が悪化し子会社株式、投資有価証券について減損損失の適用対象となった場合には、これら資産の評価切り下げにより損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,090字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調が続いている一方、資源価格や原材料価格の高騰、中東情勢の緊迫化に伴う地政学的リスクの高まりなど、引き続き不透明な経済環境下で推移いたしました。 住宅業界におきましては、政府公表の新設住宅着工戸数は、2025年度(2025年4月~2026年3月)は71万1,171戸(前期比12.9%減)となりました。持家(戸建て注文住宅)の新設住宅着工戸数においても、2025年度は19万5,111戸(前期比12.6%減)となりました。 また、2022年6月通常国会において決議されました建築基準法の一部改正につきましては、2025年4月より木造住宅の省エネルギー性能の確保が義務となり、従来の基準より高度な省エネルギー性能基準の適用がはじまりました。木造における確認申請基準(4号特例)も改定され、2025年4月からは2階建ての木造住宅にも構造建築確認申請が実施されることとなりました。 さらに、2026年4月からは、木造住宅における簡易設計(壁量計算)の基準強化(壁量の増加)が実施され、簡易計算法を利用している在来工法では間取りの制限が多くなることから、当社が提供するSE構法の優位性が高まることが想定されております。 当社は創業以来、木造住宅の構造設計を主業務としており、法改正に伴う構造計算ニーズ増大に対応すべく、社内体制の整備をすすめております。 各分野の結果は、以下のとおりです。 <住宅分野> 当連結会計年度のSE構法出荷数は848棟(前期比6.0%減)となりました。一方で、SE構法出荷1棟あたりの平均売上金額が前期比6.9%上昇した結果、売上高は4,754百万円(前期比0.5%増)となりました。SE構法出荷数の先行指数となる構造計算出荷数は、建築確認申請の審査期間が長期化した影響を受け、932棟(前期比5.8%減)と減少いたしました。 また、当連結会計年度においてSE構法登録施工店は新規に38社加入し、637社となりました。 <大規模木造建築(非住宅)分野> 脱炭素社会の実現に向けた活動が世界的に加速し、建築物の木造化が重要な施策の一つとして掲げられる中、非住宅建築物の木造化は進んでおり、当連結会計年度のSE構法出荷数は141棟(前期比2.2%増)、SE構法の構造計算出荷数は183棟(前期比22.8%増)となりました。 また、SE構法以外の大規模木造建築設計を扱う株式会社木構造デザインでは、構造計算出荷数は78棟(前期比13.3%減)と前年より減少したものの、SE構法の構造計算出荷数とあわせて、非住宅木造建築物の構造計算出荷数は261棟(前期比9.2%増)となりました。 SE構法出荷数や構造計算出荷数が増加したことにより、売上高は3,077百万円(前期比4.5%増)となりました。 <環境設計分野> 2021年4月より住宅の省エネ性能の説明が義務化されたこと及び2025年4月からは全ての新築住宅で省エネ基準適合が義務化されたことに伴い、従来から提供している省エネ計算サービスのニーズが高まっております。また、長期優良住宅の申請には、耐震性能と省エネ性能が必須であることから、環境設計分野において、省エネ計算サービスと合わせて長期優良住宅申請サポートサービスも提供しております。 当連結会計年度における木造住宅、集合住宅、非住宅木造物件及びリノベーション物件向けの省エネルギー計算書の出荷数は4,315件(前期比34.0%増)、長期優良住宅申請サポート件数は633件(前期比29.4%増)とどちらも大きく増加したことにより、売上高は403百万円(前期比39.0%増)となりました。 <子会社及び関連会社> 当社の連結子会社である株式会社KINO BIM(2026年1月に株式会社MAKE HOUSEから社名変更)では、木造建築に関するBIMソリューションを開発、展開しておりますが、2021年10月から提供を開始した高画質建築空間シミュレーションサービス「MAKE ViZ」の受注が好調に推移したことにより、当連結会計年度においては売上高が前期比13.0%増加いたしました。 同じく連結子会社である株式会社翠豊は、大断面集成材加工、大規模木造建築施工に関する事業を展開しており、堅調に推移しておりますが、前期は万博案件を含む大型案件の引き渡しがあったことから、当連結会計年度においては売上高が前期比21.5%減となりました。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は8,414百万円(前期比3.6%増)、営業利益は152百万円(前期比14.6%減)、経常利益は187百万円(前期比36.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は144百万円(前期比25.2%減)となり、売上高営業利益率は1.8%、ROE(自己資本当期純利益率)は6.9%となりました。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末における資産合計は6,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ276百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が310百万円、売掛金、電子記録債権及び有償支給未収入金が257百万円増加した一方で、投資有価証券が157百万円減少したこと等によるものです。 当連結会計年度末における負債合計は3,661百万円となり、前連結会計年度末に比べ204百万円増加いたしました。これは主に買掛金及び電子記録債務が348百万円増加した一方で、未払法人税等が56百万円、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金が40百万円減少したこと等によるものです。 当連結会計年度末における純資産合計は2,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ72百万円増加いたしました。これは主に当期純利益の計上により利益剰余金が58百万円、連結子会社における利益計上により非支配株主持分が10百万円増加したこと等によるものです。 この結果、連結ベースの自己資本比率は35.0%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が205百万円であったことに加え、売上債権及び仕入債務の増加、投資有価証券の売却による収入、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出、配当金の支払等により、前連結会計年度末に比べ310百万円増加し、当連結会計年度末には2,878百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は378百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益205百万円、減価償却費220百万円、棚卸資産の減少55百万円、仕入債務の増加348百万円等による増加の一方、売上債権の増加256百万円、未払金の減少52百万円等による減少によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果得られた資金は82百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入177百万円、有形固定資産の取得による支出35百万円、無形固定資産の取得による支出59百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は158百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済40百万円、配当金の支払86百万円、リース債務の返済20百万円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループの事業セグメントは、木造耐震設計事業及びその他の事業でありますが、木造耐震設計事業の全セグメントに占める割合が高く、その他の事業は開示情報としての重要性が乏しいため、生産実績のセグメント別の記載を省略しております。 なお、当社グループにおける生産は、構造計算、省エネルギー計算及び連結子会社である株式会社翠豊の加工等であり、当連結会計年度の実績は次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 生産実績(千円)   842,124   93.6 b.受注実績 当社グループの事業セグメントは、木造耐震設計事業及びその他の事業でありますが、木造耐震設計事業の全セグメントに占める割合が高く、その他の事業は開示情報としての重要性が乏しいため、受注実績のセグメント別の記載を省略しております。 なお、当社グループにおける当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 受注高 (千円)   前年同期比 (%)   受注残高 (千円)   前年同期比 (%) 受注実績   7,671,813   109.6   1,152,504   135.2 c.販売実績 当社グループにおける当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 木造耐震設計事業 住宅分野(千円)   4,754,487   100.5 大規模木造建築(非住宅)分野(千円)   3,077,313   104.5 環境設計分野(千円)   403,086   139.0 DX・その他の分野(千円)   179,324   113.0 合計(千円)   8,414,212   103.6 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a 財政状態 財政状態の概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載しております。 b 経営成績 経営成績の概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。 c キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 d 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、売上原価に係るもののほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は自己資金を基本としております。 将来の成長のための内部留保については、成長分野におけるシェア拡大や人員体制の整備、新技術の開発のための投資に資源を優先的に充当してまいります。また、各事業のさらなる強化のため社内業務システムや設計ソフトウエアの開発投資、また、脱炭素社会へ向けた建築物木造化の流れを受け、より高い強度の木造接合に関する研究開発投資を継続していきます。 当連結会計年度においては、自動積算AIシステムの開発投資及び立体解析構造計算ソフト(WOLF-3)におけるSE構法評定更新対応等の開発投資を実施いたしました。この結果、当連結会計年度における設備投資の総額は125,629千円となりました。これらの投資資金は、自己資金にて賄っております。 e 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産については、将来減算一時差異等の解消により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲を回収可能性があると判断し計上しております。具体的には、将来の一時差異等解消スケジュール、タックス・プランニング及び収益力に基づく課税所得の見積り等に基づいて判断しております。 これらは主に事業計画を基礎として見積もっておりますが、当事業計画において、収益については過去の実績等を基に予測したSE構法登録施工店数、プレカット数、構造計算数、省エネルギー計算数、及び将来販売予定の既受注工事金額を、費用については過去の原価、人件費等の実績を重要な指標と捉え、それぞれについて一定の仮定に基づき予測をしており、不確実性を伴っております。そのため、実際の経済環境や損益の状況が一定の仮定と大きく乖離した場合には、翌連結会計年度の繰延税金資産の回収可能性に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ② 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業環境、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化や、人材の確保と育成等に力を入れ、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切な対応に努めてまいります。 ③ 経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、新たなシステム及びサービスの開発、事業規模の拡大にあわせた人材の確保等が必要であると認識しており、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めてまいります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。