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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

日本ホスピスホールディングス

Japan Hospice Holdings Inc.7061 · Growth · サービス業

末期がん・難病患者の在宅ホスピスを全国展開。看護師を中核に「人生の仕上げ」を支える専門施設。

概要

日本ホスピスホールディングスは、末期がんや難病患者を対象とした在宅ホスピス事業を展開するサービス企業である。東京都千代田区に本社を置き、連結子会社ファミリー・ホスピス株式会社を中核に、全国59施設のホスピス住宅を運営。2025年12月期の連結売上高は142億円、連結従業員数は1,108名。看護師を中核とするチームで24時間365日のターミナルケアを提供し、患者と家族の生活の質向上を目指す。

末期がん・難病患者に特化した在宅ホスピス事業

当社グループは「在宅ホスピスの研究と普及」をミッションに掲げ、末期がん患者と難病患者へのターミナルケアに特化している。年間の死亡者数が160万人を超え、2040年まで増加が見込まれる超高齢社会において、看取りの場の不足が社会課題となる中、自宅に近い環境で最期を迎えられるホスピス住宅を提供する。主な死因別では悪性新生物(がん)が約38万人と最多であり、身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな4つの痛みをコントロールする緩和ケアが求められる。また、厚生労働省指定の難病348疾患の患者は約112万人存在し、療養場所の確保が難しい現状にある。

ホスピス住宅と在宅ホスピスサービスの二本柱

事業は大きく二つの形態で展開される。一つはホスピス住宅の提供であり、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームの指定を受け、末期がん・難病患者に入居を限定した賃貸住宅を運営する。看護師が24時間常駐し、訪問看護・介護事業所を併設または近設することでケアを提供。もう一つは在宅ホスピスサービスであり、住み慣れた自宅での療養を支援するため、訪問看護や看護小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援などを組み合わせる。2025年12月期の売上高の9割以上はホスピス住宅の提供による。

北海道から三大都市圏へ広がる59施設体制

2025年12月期末時点で、当社グループは全国に59施設・2,024室のホスピス住宅を運営する。前期末から11施設・415室増加(25.8%増)し、新規開設は横浜市、東京都、札幌市、千葉県、名古屋市、神戸市、さいたま市など三大都市圏と北海道に集中する。今後は2026年度より東北・九州地区への展開も計画し、中長期的には全国普及を目指す。各施設の居室数は平均30室前後で、立地条件の制約が少ないことが特徴である。

連結子会社ファミリー・ホスピスを中核とするグループ構成

当社グループは持株会社である日本ホスピスホールディングスと、その完全子会社ファミリー・ホスピス株式会社で構成される。ファミリー・ホスピスは2021年4月にカイロス・アンド・カンパニーとナースコールが合併して誕生し、2023年8月にはノーザリーライフケアを吸収合併した。グループ全体で訪問看護、介護、ホスピス住宅運営を一貫して手掛け、医療保険収入、介護保険収入、家賃収入を主な収入源とする。単一セグメントの在宅ホスピス事業のみで、経営指標として経常利益率と平均入居率を重視する。

業界の中での役割は在宅ホスピス専門の医療・介護サービスプロバイダー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
142億円
営業利益
8億円
営業利益率
5.6%
純利益
3億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01在宅医療・介護市場(末期がん・難病患者)主力

末期がん患者や難病患者を対象に、ホスピス住宅(賃貸住宅)の提供と在宅ホスピスサービス(訪問看護・訪問介護等)を全国で展開。看護師を中核としたチームでターミナルケアを提供。

主な製品・サービス3
ホスピス住宅
末期がん患者や難病患者に入居を限定したサービス付き高齢者向け住宅等。24時間看護師が常駐し、症状コントロールと生活支援を提供。
訪問看護
医師の指示に基づき、患者の自宅を訪問して医療的ケアを提供。24時間365日体制。
訪問介護
ホスピス住宅や自宅で、入浴・排せつ・食事などの日常生活の介護を提供。

製品と技術

看護師24時間常駐のホスピス住宅

ホスピス住宅は、末期がん患者や難病患者を入居対象とした賃貸住宅で、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームの指定を受ける。最大の特徴は看護師が24時間365日常駐し、緩和ケアを提供する点である。痛みや苦しみの症状コントロールに加え、入居者の人生観や死生観に寄り添い、個人ごとにケアプランを作成。お花見、お墓参り、家族との旅行など、希望を叶える「人生の仕上げ支援」を行う。食事サービスも重視し、委託または自社運営で入居者のニーズに応える。居室数は平均30室前後で、土地オーナーへの提案型の展開が容易な点も特徴。

訪問看護と看護小規模多機能型居宅介護

訪問看護サービスは、医師の指示書に基づき看護師が看護計画を作成し、医療保険・介護保険によるケアを提供する。在宅支援診療所と連携し、ホスピス住宅とも一体化することで組織的な働き方を実現。看護師のほか理学療法士、作業療法士、言語聴覚士も所属する。また、看護小規模多機能型居宅介護は、2012年に厚生労働省が創設した複合型サービスで、「通い」「泊り」「訪問」の3サービスを包括的に提供。医療的ケアが必要な利用者に対応し、ホスピス住宅との親和性が高い。泊りサービスを利用しながらの看取りにも対応する。

居宅介護支援とその他の介護保険サービス

居宅介護支援事業所ではケアマネージャーが複雑なケアプランを作成する。当社グループの利用者は医療保険・介護保険を併用するケースが多く、難病患者では障害者総合支援サービスも利用するため、ケアマネージャーには幅広い制度の理解が求められる。グループ内でケアマネージャーの育成も行う。その他の介護保険サービスとして、訪問介護(入浴・排せつ・調理等の支援)、通所介護(レクリエーション・入浴等)、24時間定期巡回・随時対応型訪問看護介護(看護師と介護士の連携による緊急対応)も提供。これらのサービスを組み合わせ、一人の利用者をチームで支える体制を取る。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

ホスピス・医療関連で高成長、収益率は変動

当社はサービス業に属し、医療・介護分野に特化した事業を展開している。売上高は2025年12月期に142億円と前期比で大きく増加しており、業界内でも高い成長率を示している。ライバルであるジンジブやイシンなどは人材サービスが中心である一方、当社はホスピスという特化分野で差別化を図っている。営業利益率は2024年12月期に10.74%と高い水準に達したが、2025年12月期には5.63%と半減しており、収益の変動が激しい。業界構造としては、高齢化の進展により医療・介護需要は安定的に拡大すると見込まれる。ただし、競争も激化しており、特に大手医療グループとの競合や規制強化がリスクとなる。当社は成長市場で存在感を発揮しつつも、収益の安定化が今後の課題である。

強み

  • 売上高が2023年12月期の99億円から2025年12月期には142億円へと急成長。市場の成長を取り込んでいる。
  • ホスピスという専門分野で事業を展開しており、他社が追随しにくい専門性を持っている。
  • 2024年12月期には営業利益率10.74%と高収益を達成。サービス付き高齢者向け住宅の運営に強み。
  • 高齢化社会の進展により、医療・介護サービスの需要は中長期的に安定している。

課題

  • 営業利益率が1年で10.74%から5.63%へ半減。事業拡大に伴うコスト増加や競争激化が影響している可能性がある。
  • 医療・介護分野への参入企業が増加しており、価格競争や品質競争が激しさを増している。
  • 医療・介護業界は法規制が厳しく、制度改正が収益に大きく影響するリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字が日本ホスピスホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
19165クオルテック41億円10.6倍
23521テルマー湯ホールディングス41億円25.6倍
37061日本ホスピスホールディングス40億円12.2倍
46181タメニー40億円
55867エスネットワークス40億円11.1倍
6331Aメディックス40億円8.6倍
79229サンウェルズ40億円
89647協和コンサルタンツ40億円6.1倍
97375リファインバースグループ39億円15.1倍
106096レアジョブ39億円11.6倍
117034プロレド・パートナーズ39億円14.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 15件

訪問看護の有限会社から出発した2005年

2005年5月、名古屋市千種区において、訪問看護を目的として有限会社ナースコール在宅センター訪問サービス(後のファミリー・ホスピス株式会社)が設立された。これが現在のグループの原点である。その後、2011年12月には高齢者向け住宅の企画・設計を目的にオン・アンド・オン株式会社を神奈川県真鶴町に設立。2012年10月に同社はカイロス・アンド・カンパニー株式会社に商号変更し、グループ内での役割を明確化した。

株式会社化とM&Aで事業基盤を固めた2014~2015年

2014年12月、有限会社ナースコール在宅センター訪問サービスが株式会社に組織変更し、ナースコール株式会社に社名変更。2015年1月にはナースコールが株式会社ナースコール地域振興ケアコムと株式会社スマイルサーカスの株式を100%取得し、吸収合併した。同年10月にはカイロス・アンド・カンパニーの株式も100%取得し、グループの事業基盤を拡大。経営資源の効率的配分を目的としたこれらの動きが、後の持株会社体制への布石となった。

持株会社体制へ移行した2017年

2017年1月、ナースコール株式会社の単独株式移転により、日本ホスピスホールディングス株式会社(東京都千代田区)が設立され、ナースコールは完全子会社化された。同年7月にはカイロス東京株式会社の株式を100%取得。2018年1月にはナースコールからカイロス・アンド・カンパニーの株式を取得し、グループ内の再編を進めた。同年2月、当社及びカイロス・アンド・カンパニーは本店を東京都千代田区に移転し、管理体制を一本化した。

東京証券取引所マザーズ上場を果たした2019年

2019年3月、日本ホスピスホールディングスは東京証券取引所マザーズ(現グロース市場)に株式上場した。上場時の売上高は42億円(2019年12月期)。資金調達力を背景に事業拡大を加速させ、2021年4月にはカイロス・アンド・カンパニーとナースコールが合併し、ファミリー・ホスピス株式会社が誕生。グループの中核事業会社としての体制が整った。2022年4月の東証市場区分再編に伴い、グロース市場へ移行。

ノーザリーライフケアを取得し規模拡大した2022~2023年

2022年4月、当社はノーザリーライフケア株式会社の株式70%を取得し、同年中に完全子会社化。2023年8月には経営資源の効率的配分を目的として、ファミリー・ホスピスがノーザリーライフケアを吸収合併した。これによりグループの施設数とサービス範囲が拡大し、北海道から三大都市圏への展開が加速。売上高は2017年12月期の19億円から2025年12月期には142億円へと約7.5倍に成長した。

新規開設ラッシュと2026年診療報酬改定への対応

2025年12月期には11施設・415室を新規開設し、総施設数59室・2,024室に到達した。しかし、第1四半期に稼働率が低下し、マネジメント体制を変更して回復。また、2026年診療報酬改定ではホスピス等の施設併設型訪問看護事業所を対象とした「包括型訪問看護療養費」が新設され、制度変更への対応が課題となる。当社は2026年を新しい報酬体系への調整期と位置付け、新規開設を既契約のみに留め7施設とする計画を示している。

年表15件を開く

2000年代

  • 2005年5月創業訪問看護を目的として、有限会社ナースコール在宅センター訪問サービス(名古屋市千種区、現ファミリー・ホスピス株式会社)を設立

2010年代

  • 2011年12月創業高齢者向け住宅の企画・設計を目的としてオン・アンド・オン株式会社(神奈川県足柄下郡真鶴町)を設立(現ファミリー・ホスピス株式会社)
  • 2012年10月商号変更オン・アンド・オン株式会社の社名をカイロス・アンド・カンパニー株式会社に変更
  • 2014年12月商号変更有限会社ナースコール在宅センター訪問サービスの組織形態を株式会社へ変更し、社名をナースコール株式会社に変更
  • 2015年1月M&Aナースコール株式会社が株式会社ナースコール地域振興ケアコム、株式会社スマイルサーカスの株式を100%取得し、経営資源の効率的な配分を目的として吸収合併
  • 2015年10月ナースコール株式会社がカイロス・アンド・カンパニー株式会社の株式を100%取得
  • 2017年1月M&Aナースコール株式会社による単独株式移転により、当社(東京都千代田区)を設立し、ナースコール株式会社を完全子会社化
  • 2017年7月当社がカイロス東京株式会社の株式を100%取得
  • 2018年1月当社がナースコール株式会社よりカイロス・アンド・カンパニー株式会社の株式の100%を取得
  • 2018年2月当社及びカイロス・アンド・カンパニー株式会社が東京都千代田区内に本店を移転
  • 2019年3月上場東京証券取引所マザーズ(提出日現在東京証券取引所グロース市場)に株式上場

2020年代

  • 2021年4月M&Aカイロス・アンド・カンパニー株式会社とナースコール株式会社が合併し、社名をファミリー・ホスピス株式会社に変更
  • 2022年4月当社がノーザリーライフケア株式会社の株式の70%を取得 東京証券取引所の市場区分見直しに際し、日本ホスピスホールディングス株式会社は東証グロース市場に移行
  • 2023年1月M&A当社がノーザリーライフケア株式会社を完全子会社化
  • 2023年8月M&A経営資源の効率的な配分を目的として、ファミリー・ホスピス株式会社がノーザリーライフケア株式会社を吸収合併

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    地域拡大による全国普及の推進

    既出店地区に加え、2026年度より東北・九州地区へ事業展開し、中長期的に日本全国でのホスピスサービス普及を目指す。

  2. 02

    制度改定への適応と運営体制整備

    2026年診療報酬改定で新設された「包括型訪問看護療養費」に対応するため、運営体制・人員配置を見直し、新報酬体系への円滑な移行を図る。

  3. 03

    人材確保と専門性強化

    管理者クラスの早期確保と、看護師・介護士へのOJTや終末期ケア教育プログラムを通じたスキルアップを推進する。

  4. 04

    内部管理体制の強化

    内部統制・ガバナンス強化、情報セキュリティやコンプライアンス体制の整備により、安定した事業拡大の基盤を構築する。

  5. 05

    財務基盤の強化

    フリーキャッシュ・フローの確保と自己資本比率の向上に取り組み、財務の健全性を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 8期分

グループ全体で1,108人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は910万円で、7期前と比べて+63.3%平均年齢は50.3歳、平均勤続年数は5.8年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2018年12月308
2019年12月55743.51.2346
2020年12月78547.72.0440
2021年12月53344.72.6550
2022年12月84349.84.0778
2023年12月88950.85.0963
2024年12月96051.86.01,094119
2025年12月91050.35.81,10872

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位7)
OASIS千種ほか58施設113億円
松庵ハウスほか2施設1,607百万円
本社事務所 — 東京都千代田区16百万円
本社事務所 — 東京都千代田区10百万円
名古屋オフィス — 名古屋市千種区1百万円
新札幌オフィス — 札幌市厚別区1百万円
徳川事務所 — 名古屋市東区1百万円
主な関係会社
  • 国内
    ファミリー・ホスピス株式会社(注)4
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は142億円営業利益8億円前期と比べると増収減益で、売上が+17.4%、利益が-38.5%。

売上高
+17.4%
142億円
営業利益
-38.5%
8億円
純利益
-50.0%
3億円
営業利益率
5.6%
前期比 -5.1%pt

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は76億円、営業利益は5億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+13.4%、営業利益は+66.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q22313.62
2023年2Q24416.72
2023年3Q26415.42
2023年4Q271
2024年1Q27311.12
2024年2Q3026.70
2024年4Q64812.54
2025年2Q6734.51
2025年4Q7556.72
2026年2Q7656.62

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2017年12月期からの9期で、売上は19億円から142億円へ7.5倍に増えた。直近期の営業利益率は5.6%。売上は8期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
ナースコール株式会社による単独株式移転により、当社(東京都千代田区)を設立し、ナースコール株式会社を完全子会社化
2017年12月190−1
2018年12月3011
東京証券取引所マザーズ(提出日現在東京証券取引所グロース市場)に株式上場
2019年12月4243
2020年12月4921
カイロス・アンド・カンパニー株式会社とナースコール株式会社が合併し、社名をファミリー・ホスピス株式会社に変更
2021年12月6042
2022年12月7985
当社がノーザリーライフケア株式会社を完全子会社化
2023年12月99107
2024年12月121131010.76
2025年12月142865.63

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高142億円のうち、営業利益として残るのは8億円5.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3億円、売上の2.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金86.6%123億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金7.7%11億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.6%8億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
13.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.9pt
5.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.9pt
2.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比4.0pt
7.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 9期分

2025年12月期は営業CFが10億円、投資CFが−5億円で、差し引きのフリーCFは5億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は20億円で、売上の1.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2017年12月01014
2018年12月2−1−114
2019年12月3−1328
2020年12月2−54−310
2021年12月5−2016−1510
2022年12月90−4915
2023年12月11−103119
2024年12月8−2816−2015
2025年12月10−50520

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2025年12月期の総資産は189億円。このうち返さなくてよい自己資本が37億円で、自己資本比率は19.4%(業種中央値53.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2017年12月322306.6
2018年12月3342910.8
2019年12月47103722.3
2020年12月63135019.9
2021年12月91157616.7
2022年12月115209517.5
2023年12月1522712517.7
2024年12月1833414918.8
2025年12月1893715219.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
20億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
24億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
152億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
54
/ 100
安定性自己資本比率13 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り534社中47位あたり、逆に低いのは自己資本比率534社中505位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.8%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.6%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
19.4%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
17.4%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
5.3%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥475で、1年前と比べて-63.1%過去52週の値幅のなかでは1%の位置にある。

¥475-1.2%1ヶ月-15.2%1年-63.1%時価総額40億円
過去52週の値幅
安値¥469高値¥1,578

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.2倍
PBR1.13倍
配当利回り5.26%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月18日に495円と、52週安値469円に接近。直近5日間で8月13日558円→17日502円と急落し、出来高も8月17日に71.5万株と急増。25日線562円を約11.9%下回り、200日線867円からは大きく乖離。RSI14は22.9と売られ過ぎ圏だが、週足では下値切り下げが続く。信用倍率は開示が無く需給の実態は不明だが、年初来で-60%超と下落トレンドが継続している。安値圏での乱高下には注意が必要。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは15.05倍で業界平均22.98倍を下回り割安感があるが、PBRは1.17倍で平均3.31倍を大きく下回る。配当利回り5.05%は平均2.31%を上回るが、ROE7.8%は平均並み。直近の業績は減益で、PERが低いのは収益悪化を織り込んだ面もある。妥当圏内と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.2倍23.4倍
PBR1.13倍3.51倍
ROE7.8%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

高齢化に伴う終末期医療需要の拡大が期待される一方、競争激化や人件費上昇が収益を圧迫している。強気派は、医療・介護需要の伸びと政府の在宅医療推進策を追い風と見る。弱気派は、営業利益率の低下や株価の大幅下落(1年で-60%)から、収益性の悪化とガバナンスへの懸念を指摘する。2025年12月期の減益が続けば、成長性への信頼が揺らぐ。

プラスに働く材料7
  • 高齢化による需要増

    終末期医療や在宅医療の需要は長期的に拡大

  • 政策の追い風

    政府が在宅医療・介護の推進を掲げる

  • 事業拡大の余地

    売上高は2022年79億円から2025年142億円へ拡大

  • 営業利益率10.74%回復で利益倍増2027年〜2028年影響

    売上高142億円に前期利益率10.74%を適用すると営業利益は15.2億円、今期予想8億円から倍増

  • 売上高142億円と2桁増収通年影響

    売上高は99→121→142億円と2年連続で20%前後増収、成長が続く

  • 配当利回り5.05%の高利回り継続影響

    時価総額42億円に対し配当総額約2.1億円、利回り5.05%が下支え

  • PER15.05倍と業績悪化を織り込み済み不定影響

    株価下落でPER15.05倍、純利益3億円でも割安感が出始めた

マイナスに働く材料7
  • 収益性の悪化

    営業利益率は2024年10.74%から2025年5.63%へ低下

  • 競争の激化

    同業他社の参入で競争が激しくなっている

  • 業績の不透明感

    2025年12月期の最終利益は3億円と前年から半減

  • 純利益が前期6億円から3億円へ半減2025年12月期影響

    純利益は6→3億円と50%減益、収益性低下が鮮明

  • 予想PERが存在せず不透明感不定影響

    アナリスト予想PERがなく、市場が業績再建策を評価できていない

  • 株価1年で60%下落の悪化トレンド継続影響

    1年間で株価が60.2%下落、下落トレンドが続く限り買い手不在

  • 時価総額42億円の流動性リスク不定影響

    時価総額42億円と小型で売買代金が細く、需給悪化で下落が拡大

次の決算で確かめる点
病床稼働率
ホスピス事業の収益性を示す主要指標
訪問看護ステーション数
事業規模と拡大のペースを測る
人件費比率
人件費上昇が収益を圧迫する要因となるため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり25で、前期から+66.7%いまの株価に対する利回りは5.26%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥25
1株あたり
配当利回り
5.26%
いまの株価に対して
配当性向
75.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年12月1519.2
2025年12月2566.775.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥25

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ4,657人。区分でいちばん多いのは個人・その他39.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が29.1%を占め、残る70.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他47.343.243.133.146.639.5
事業法人1.51.42.124.624.023.0
外国法人35.336.336.614.311.720.3
証券会社1.94.02.67.14.310.9
金融機関14.115.115.520.913.46.1
外国人個人0.00.00.00.00.10.2
自己株式0.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01スギホールディングス株式会社18.98
02野村證券株式会社9.29
03DEUTSCHE BANK AG, SINGAPORE A/C CLIENTS(NON TREATY) 4600600(常任代理人株式会社みずほ銀行)8.40
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.95
05BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FAND(常任代理人株式会社三菱UFJ銀行)3.95
06高橋 正3.57
07GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人ゴールドマン・サックス証券株式会社)2.98
08大田 宜明2.93
09加藤 晋一郎2.86
10日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2.04

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-08-31
    アーカス・インベストメント・リミテッド
    変更報告
    5.04%
  • 2026-08-31
    アーカス・インベストメント・リミテッド
    新規の大量保有報告
    5.04%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+441%、1株純資産は9期で+1385%。直近期のROEは7.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2017年12月−1029
2018年12月215052.8
2019年12月4013742.562.2
2020年12月141589.3125.4
2021年12月3019117.376.3
2022年12月5724925.845.5
2023年12月8533329.126.7
2024年12月7841620.917.819.2
2025年12月334367.833.975.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/12期の役員報酬は総額61百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
高橋正代表取締役 社長CEO64301,500
加藤晋一郎取締役 副社長CFO51241,200
荒川暁取締役68
田村恵子取締役68
冨田孝行取締役69
小木曽善信常勤監査役79
林高史監査役59800
加藤由美監査役51
杉田光秀取締役68
川口正廣常勤監査役66

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2505025
監査役1555
社外監査役2553
社外取締役1111

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容8,019字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社であるファミリー・ホスピス株式会社で構成されており、「在宅ホスピスの研究と普及」をミッションとして掲げ、「看取り」へ対応するケア(=ターミナルケア)を、末期がん患者と難病患者を対象として提供しております。これは、家で自由に過ごしたいという希望、痛み苦しみを和らげて欲しいという希望の両方を叶えるためのケアサービスです。 「看取り」は、超高齢社会における重要課題の一つであり、年間の死亡者数は、2024年にすでに160万人を超えており、この数値は2040年まで増え続けると予想されており、この方々の「最期を迎える場所」が不足していることが大きな課題となっています。 [日本の死亡者数の推移と将来推計及び老年人口割合(65歳以上)] (出典:2024年以前:厚生労働省政策統括官付人口動態・保健社会統計室「人口動態統計」 2025年以降:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2023年推計)」) 死亡原因別では悪性新生物(がん)が長年に亘って増加しており、現在年間約38万人ががんによって亡くなっており、今後もこの傾向は変わらないと予測されています(出典:国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防研究グループ「がん罹患・死亡・有病数の長期予測」)。末期がん患者にとっては、身体的な痛み、苦しみのコントロールはもちろんですが、精神的、社会的、スピリチュアルな痛みを合わせた4つの痛みをコントロール(緩和ケア)することが大事であると考えております。 また、現在厚生労働省が指定難病としている348疾患の患者は国内に約112万人いるとされており(出典:厚生労働省「令和6年度衛生行政報告例」)、難病患者にとっては療養場所の確保が難しいのが現状です。これらの方々に対するケアニーズが増加しており、早期の体制整備が必要とされております。 [主な死因別にみた死亡率(人口10万対)の年次推移] (出典:厚生労働省・2024年人口動態統計月報年計) 一方で、増大する社会保障費の抑制と国民の満足度を上げることを目的に、医療制度改革が推進され、効率的な在宅ケアが行われるよう医療と介護の連携に基づく地域包括ケアが求められています。在宅ケアの主な担い手は、在宅支援診療と訪問看護であり、地域包括ケアの中心を担うのが看護師及び介護士であります。 当社グループは、暮らしの場である「自宅」で療養し最期を迎えるために必要な「在宅ホスピス」を、(1)ホスピス住宅の提供と、(2)在宅ホスピスサービスの提供の形で展開しております。なお、2025年12月期における当社グループ売上高の9割以上をホスピス住宅の提供により得ております。 [ 連携で利用者を支えるホスピス住宅 ] ホスピス住宅の提供は、看護師・リハビリ療法士・介護士がチームを組んで施設ごとにケアサービスを行うことであり、在宅ホスピスサービスの提供は、訪問看護、看護小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援事業所、訪問介護、通所介護、24時間定期巡回・随時対応型訪問看護介護等を組み合わせる形で行っており、いずれも「地域包括ケアシステム※」の一翼としてケアサービスを行うことであります。 ※地域包括ケアシステム 高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービスを提供する体制のこと(出典:厚生労働省ウェブサイト) [ 人生の仕上げを支えるホスピス住宅 ] 当社グループのターミナルケアは、「死」を意識する状況にあって、人生の仕上げ期をどう過ごすかを一緒に考えるところから関わっております。命を救うことを目的とする病院、介護サービスの提供を目的とする介護施設とは、関わり方や目的が異なり、当社グループでは、「死」は人生のゴールであり、悲しみは伴うものの忌み嫌うべきものではないと考え、各々が各々の人生の最終段階を迎えられるよう、「死」と向き合い、「死」を恐れず、人生の仕上げを実現できる社会の実現に貢献したいと考えております。 [ 末期がん・難病患者を取り巻く環境 ] 高度な医療・急性期医療を担う医療機関の多くは、入院患者を在宅生活に復帰誘導する使命を課せられている一方で、病院における入院生活では、患者は少なからず制約を受けるため、自由度の高い自宅へと戻ることは多くの入院患者の望みでもあります。しかしながら、現実には医療機能が脆弱で介護力の無い自宅では家族の負担が大きく、また、痛みや苦しみを和らげてくれる緩和ケアも必要となります。従って、退院後も医療ケアを必要とする多くの患者には、24時間365日対応してくれる訪問看護が不可欠となっております。 特に、末期がん又は難病等の患者は頻回なケアを必要としており、広域事業者の連携だけでは退院直後に必要となるケアの量が確保出来ず、また退院後の病状の進行に伴って自宅療養が限界となることが少なくありません。 [ 多様なニーズに対応可能なホスピス住宅 ] 当社グループでは、厚生労働省の医療政策を背景として入院日数の短縮を迫られている医療機関、自宅に戻り自由度の高い生活を過ごしたい患者、これら双方のニーズを満たすことを目的として、24時間365日対応が可能な訪問看護、訪問介護及びホスピス住宅を組み合わせて在宅ホスピスを展開しております。また、当社グループの在宅ホスピスは、医療・介護保険、福祉制度に基づいており、具体的には、訪問看護・訪問介護・ホスピス住宅をベースに、地域の状況に応じて居宅介護支援事業所によるケアプランニングやその他の在宅ケアを組み合わせたサービスとなっております。 [ 当社グループの収入について ] 当社グループは、在宅ホスピスを提供することにより、医療保険収入、介護保険収入及びホスピス住宅に係る家賃収入等を得ております。医療保険収入は、国民健康保険団体連合会、社会保険診療報酬支払基金より支払われる診療報酬及び利用者からの自己負担金で構成されており、介護保険収入は、国民健康保険団体連合会から支払われる介護保険料と利用者からの自己負担金で構成されております。ホスピス住宅に係る家賃収入は、ホスピス住宅の入居に際して、入居者との間で賃貸借契約を締結しており、これに基づいて毎月の家賃等を収入として得ております。 当社グループの提供する「在宅ホスピス」は、(1)ホスピス住宅の提供と、(2)在宅ホスピスサービスの提供の形で展開しておりますが、それぞれについては次のとおりです。 (1) ホスピス住宅の提供 当社グループの運営するホスピス住宅は、入居者を末期がん患者や難病患者等に限定した賃貸住宅(=ホスピス住宅)です。具体的には、サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホーム又は介護付き有料老人ホームの指定を受けた住宅であり、訪問看護と訪問介護事業所を併設又は近設し、ケアサービスを提供しております。 ホスピス住宅のメリットは、緩和ケアを行う看護師が24時間365日傍にいてくれることであります。痛みや苦しみの症状をコントロールすることは簡単ではありませんが、看護師が人生観、死生観を伺い、人生の終盤の過ごし方、やりたいこと等を盛り込んで個人ごとに必要なケアをプランニングしていきます。入居者の静かに過ごしたい、音楽を聴きたい、人に会いたい等の個々人の生活をサポートし、お花見、お墓参り、お寿司を食べに行く、孫の結婚式に出る、家族と温泉に行く等の希望を叶えながら、人生の総仕上げのお手伝いをする場所としてサービスを提供しております。 ① ホスピス住宅 ホスピス住宅は、入居者にとっても、家族にとっても最良であることを願って作ったものであります。末期がん患者や難病患者の人生の最終段階には、痛みや苦しみを取るというケアが必要となります。積極的治療の選択肢がなくなった最終段階では、患者は「おうちに帰り自由に過ごしたい」と願いますが、それを実現するには家族の協力、相当な負担を負うという覚悟が必要となります。この医療面の安心感、おうちで暮らす環境(自由度)の両方の実現を目指し、当社グループではホスピス住宅を提供しております。 ホスピス住宅では、複数の看護師を配置していることから、末期がん患者への緩和ケアサービスの提供が可能であり、入居者が入浴すること、自由に外出することも出来るという特徴があります。また、難病患者も入居する事が可能で、食事を楽しみ、家族が自由に出入りできることで家族との関わりを大事に出来るという特徴があり、そのためにもホスピス住宅には、24時間体制でスタッフが常駐し、相談業務、緊急対応を行う等の生活支援サービスを提供しております。 また、当社グループのホスピス住宅の特徴の一つとしては、食事サービスを提供していることが挙げられます。食べることは栄養を摂ることだけではなく、人の命、人生と深く関わっていると考えており、大好きなものを食べれば元気が出たり、想い出の食事に思いを馳せたりすることもあります。口から食べられる喜びは、たとえ一口でも感じることができ、当社グループではこのことをとても大事な要素と考えております。 なお、食事サービスは、施設によって委託方式と自社運営方式があり、委託方式の場合には、専門業者に食事サービスを委託しており、自社運営方式の住宅には調理スタッフを配置しておりますが、いずれの場合も末期がん患者や難病患者のニーズに応え食事を提供しております。 当社グループのホスピス住宅の展開に関しては、土地オーナーに対して土地活用の一環としての提案をしておりますが、居室数が平均して30室前後であるために広い土地を必要とせず、建物投資額(土地オーナーの負担)を低く抑える事が出来ると考えております。そのため、立地条件の制約が少なく、ホスピス住宅の候補地をシビアに選ぶ必要がないため、新規施設の展開が比較的容易であるという点が特徴であります。 ② 訪問看護・介護サービス ホスピス住宅に併設又は近設する訪問看護及び訪問介護事業所は、24時間必要なケアサービスを提供できる体制を整えております。訪問看護や訪問介護に従事する社員にとって、ホスピス住宅を一つのチームとして、組織として、24時間365日対応の在宅医療を実現することで、安心して働ける職場環境を整えております。特に難病患者の人生の最終段階においては、24時間の介護サービスが必要となることから、介護士にも、深い理解やスキルが要求されます。 (2) 在宅ホスピスサービスの提供 住み慣れた自宅での療養生活の継続を目的として、訪問看護を中心に、看護小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援事業所、訪問介護、通所介護、24時間定期巡回・随時対応型訪問看護介護などを組み合せた在宅ホスピスサービスを提供しております。 ① 訪問看護 訪問看護サービスの対象者は医療的ケアを必要とする方であり、医師から指示書を受け取った看護師は看護計画を作成し、医療保険と介護保険による訪問看護サービスを提供しております。在宅支援診療所の医師と連携しますが、在宅療養のベースを作るのは看護師であり、ホスピス住宅と連携することで、組織的な働き方を可能としております。訪問看護事業所には、看護師の他、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士らリハビリ専門スタッフが所属しております。 ② 看護小規模多機能型居宅介護 看護小規模多機能型居宅介護は、地域包括ケアシステムの中で普及の期待が高いサービスとして、在宅看取り率を上げるために2012年に厚生労働省が新たに創設した「複合型サービス」であり、2015年に「看護小規模多機能型居宅介護」に名称変更された介護保険サービスであります。 当社グループにおける本サービスの利用者の多くは、人生の最終段階や重篤な疾病を抱えている方であり、ホスピス住宅との連携が欠かせません。本サービスは、訪問看護に併設して運営することで医療的ケアに対応し、「通い」「泊り」「訪問」の3つのサービスを組み合せた包括的なケアを特長とするサービスであり、ホスピス住宅との親和性が高いサービスと考えております。また、「泊り」サービスを利用しながらの看取りにも対応しております。 ③ 居宅介護支援事業所 居宅介護支援事業所ではケアマネージャーを配置しケアプランの作成を行っております。当社グループの利用者は、医療保険サービスと介護保険サービスの併用者が多く、難病患者においては障害者総合支援サービスまで利用している方も多く、非常に複雑なケアプランを作成する必要があります。 当社グループの在宅ホスピスサービスの実現には、ケアマネージャーが医療保険や介護保険、障害者総合支援を深く理解する必要があるため、当社グループではケアマネージャーの育成も行っております。その他、当社グループ外のケアマネージャーにケアプランの作成をお願いすることもあり、地域と連携して事業を行っております。 ④ その他の介護保険サービス 上記以外の介護保険サービスとして、前述した訪問看護と親和性が高く、利用者に相乗的メリットを提供できる、訪問介護(訪問介護士が利用者宅を訪問し入浴や排せつ、調理、洗濯など日常生活の支援)、通所介護(利用者が介護施設に赴き入浴やレクリエーションなどのサービスの提供)、24時間定期巡回・随時対応型訪問看護介護(介護士と看護師の連携による、通常の定期的な訪問及び24時間の連絡体制のもとで提供する訪問介護及び訪問看護)を提供しております。 当社グループの訪問看護は、医療ニーズの高い利用者、末期がん患者、難病患者等であることから、利用者のニーズを考慮して、訪問介護や通所介護を、訪問看護と併設すること等によって、複数の介護サービスを組み合わせた一つのチームとしてケアサービスを提供しております。 また、上記(1)ホスピス住宅の提供と、(2)在宅ホスピスサービスの提供の形で展開する当社グループの在宅ホスピスの特長は次のとおりです。 [ 看護師を中核とするホスピスチーム※によるターミナルケア ] 当社グループの在宅ホスピスは、看護師を中核としたホスピスチームによるケアサービスの提供が特長であり、医療的な症状コントロールは、医師と連携して看護師が中核になり行っております。当社グループのターミナルケアは、「人生の仕上げ支援」を目的としており、症状をコントロールしながら、残された時間をどう生きるのかをサポートしております。 また、訪問看護は24時間365日の対応を行うこと、訪問介護は医療的な処置である喀痰吸引を可能にしていること、ホスピス住宅については、食事サービスを提供したり、極力自立した生活を送れるよう全室トイレを設けたり、容態に応じてベッドの配置が変更できるレイアウトとする等、生活の持続性を高める機能を有していることも、当社グループの在宅ホスピスの特徴となっております。 ※ホスピスチームとは、看護師を中核として、介護士、リハビリ療法士、調理師等の専門スタッフで構成されたケアサービスを提供するチームのこと。 [ 働きやすい環境の整備と専門看護師等によるケアサービスの提供 ] 訪問看護やホスピスは、看護師にとって働く場所の選択肢の一つでありますが、一人で訪問することへの不安、24時間対応を迫られること等の労働条件が就業への高いハードルとなっております。当社グループでは、ホスピスチームを編成し、それぞれの能力を補完し安心して働けるような組織を作り、福利厚生や教育・研修制度を充実させることで働きやすい環境の整備に努めております。 その結果、当社グループの看護師には、専門看護師や認定看護師等の資格保持者が複数在籍しており、その他にも、緩和ケア病棟などでの勤務実績を有する者や、難病看護師の資格保持者が在籍しており、これらの専門性に基づいたケアの提供を可能にしております。 [ 看護師以外の専門スタッフの存在 ] 看護師を中核としたケアサービスを提供するため、看護師の他、介護士、リハビリ療法士、調理師等の専門スタッフによるチームがホスピス住宅ごとに編成されており、看護師以外の専門スタッフが在籍していることも当社グループの特長です。 当社グループの介護士は、末期がんや難病への理解や知識を習得し、各種研修を受講して喀痰吸引や経管栄養を担当する等の業務スキルを求められるため、当社グループではこれらのスキルの習得をサポートしております。介護士は、ホスピス住宅における入居者の生活に看護師と同様又はそれ以上に密接に関わっており、ターミナルケアの提供には欠かせないチームの一員となっております。 当社グループが運営するホスピス施設数及び部屋数の推移は次のとおりです。 [当社グループが運営するホスピス施設数の推移(単位:施設)] 会社名   2020年 12月期末   2021年 12月期末   2022年 12月期末   2023年 12月期末   2024年 12月期末   2025年 12月期末 ファミリー・ホスピス株式会社   17   23   31   40   48   59 [当社グループのホスピス部屋数の推移(単位:室)] 会社名   2020年 12月期末   2021年 12月期末   2022年 12月期末   2023年 12月期末   2024年 12月期末   2025年 12月期末 ファミリー・ホスピス株式会社   524   715   979   1,292   1,609   2,024 [当社グループが運営するホスピス施設(2025年12月31日現在)] ファミリー・ホスピス株式会社 所在地   施設名 北海道   ノーザリー厚別西、白石ハウス、中島公園ハウス、北海道ボールパーク、月寒東ハウス 札幌南ハウス 東京都   ライブクロス、成瀬ハウス、池上ハウス、二子玉川ハウス、成城ハウス、荒川ハウス 代田橋ハウス、西台ハウス、高井戸ハウス、大泉学園ハウス、片倉ハウス、松庵ハウス 西新井ハウス、国立ハウス、堀之内ハウス、上石神井ハウス、西葛西ハウス 神奈川県   鴨宮ハウス、本郷台ハウス、四之宮ハウス、東林間ハウス、茅ヶ崎ハウス、江田ハウス 大口ハウス、本牧ハウス、二俣川ハウス、港南台ハウス、鵠沼ハウス、センター南ハウス たまプラーザハウス、さがみ野ハウス、日吉本町ハウス、 千葉県   東千葉ハウス、鎌ヶ谷ハウス、新柏ハウス、船橋ハウス 埼玉県   大宮ハウス、富士見ハウス 愛知県   OASIS千種(※)、OASIS徳川(※)、OASIS南、OASIS北、OASIS知立、OASIS志賀公園 OASIS藤が丘、OASIS天白野並、OASIS金山、OASIS桜山 京都府   京都北山ハウス 大阪府   平野ハウス、豊中ハウス 兵庫県   神戸垂水ハウス、神戸東灘ハウス 合計   59施設 (注)※ナーシングホームJAPAN及びナーシングホームOASISは2025年4月1日にそれぞれファミリー・ホスピスOASIS千種及びファミリー・ホスピスOASIS徳川に名称変更しております。 なお、当社グループの事業は、「在宅ホスピス事業」の単一セグメントとなっております。 [事業系統図] 当社グループの事業系統図を示すと以下のとおりとなります。
経営方針・対処すべき課題1,893字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当連結会計年度末現在における経営方針、経営指標及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 1.ミッション ホスピスの普及と推進 2.ビジョン あなたの笑顔と尊厳をさいごまで支えます 3.コーポレートスローガン すべては笑顔のために ~ For The Smile ~ (2) 経営戦略等 当社グループは、末期がんや難病患者等の「ターミナルケア」に特化したサービスを提供しており、在宅での「看取り」を含む同分野での先進的な事業モデルの構築と人材の育成に注力してまいりました。今後、同分野における社会的ニーズがより一層高まり続ける中で、この先進事業モデルを既出店地区の北海道及び三大都市圏に加えて、2026年度より東北及び九州地区に広げ、中長期的には日本全国への普及を目指すことを計画しております。 当社グループにおきましては、在宅ホスピス事業を中心とした、地域ニーズに即応しうる機動的な事業推進体制を構築し、更なる事業運営効率の向上、収益力の向上を図ってまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長による企業価値の向上を目的として、収益力を高め、経営の効率化を図るため、経常利益率を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題の改善に取り組んでまいります。 また、当社グループは、ホスピス施設における提供可能室数及び平均入居率(延べ入居室数÷(提供可能室数×稼働日数))を経営成績に影響を与える主要な経営指標として捉えております。 (4) 経営環境 2026年診療報酬改定において、ホスピス等の施設併設型の訪問看護事業所を対象とした「包括型訪問看護療養費」が新たに設けられましたが、この改定はこれまでの実態に即していなかった制度を抜本的に修正するもので、2026年はホスピス業界を健全に広く発展させるうえで極めて重要な年になります。当社グループにおいては、新しい制度に沿った運営体制を整えてまいりますが、今回の改定は訪問看護サービスの提供方法、管理方法及び人員配置等にも影響があるものであり、2026年6月の改定時に人員数を即時調整することは困難であることから、2026年12月期は新しい報酬体系への調整期として位置付けております。 また、当連結会計年度は計11施設の開設を行いましたが、2026年の計画を作成する時点では、診療報酬の改定内容が確定していなかったため、既に賃貸借契約を締結していた施設のみに新規開設を留める事とし、2026年12月期は7施設を新規開設する予定です。 (5) 当社グループの対処すべき課題 ①  事業展開に伴う課題 当社グループのサービスは高い専門性によるターミナルケアを特徴としているため、当社グループの事業を地域・行政機関・病院などの関係者に理解して頂き、浸透させていくことが重要と考えております。また、当社グループに共感を持って頂く複数の提携医との関係構築も同じく重要であり、今後の課題であると考えております。 ②  人材の確保と社員育成 今後の事業展開を図る上で、看護師・介護士等の適時適切な採用及び配置が求められ、その中でも各ホスピス施設及び事業所の管理者クラスの人材確保が早急の課題となってまいります。 また、末期がんやALS(筋萎縮性側索硬化症)等の難病のケアには非常に高い専門性が求められることから、訪問看護・介護業務に関する経験の浅い看護師・介護士に対して、経験豊富なベテラン社員によるOJT(職場内実施研修)や終末期ケアの包括教育プログラム「ELNEC-J」をはじめとした、個々人のスキルアップを図る施策を積極的に行ってまいります。 ③  内部管理体制の強化 質の高いサービスを提供するために社員1人1人の意識向上を図り、また安定的に事業を拡大するためには内部管理体制の更なる強化が不可欠であると考えております。そのために、内部統制体制を構築し、ガバナンスを強化するとともに、情報セキュリティ、労務管理、事故防止をはじめとするコンプライアンス体制の構築に取り組んでまいります。 ④  財務基盤の強化 安定的かつ継続的に当社グループのサービスを提供するため、財務の健全性の確保が不可欠であります。今後は、フリーキャッシュ・フローの確保と自己資本比率の向上に取り組み、財務基盤の強化に取り組んでまいります。
事業等のリスク5,346字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)   事業展開のための人員の確保について 当社グループは、在宅ホスピス事業を展開するにあたり、看護師及び介護士の積極的な採用を行い、組織体制の強化及び質の高いケアサービスを提供することで、医療機関等をはじめとした地域医療との連携を図っていく方針であります。 また、末期がんやALS等の難病のケアには、高い専門性が求められることから、訪問看護又は訪問介護の経験の浅い看護師並びに介護士でも安心して働けるように、ベテラン看護師並びに介護士によるOJT制度による教育研修を行ってまいります。またそれと同時に、マネジメント研修等の管理職に対する教育体制の充実を図り、安定した人員の確保に努めてまいります。しかし、今後、必要とする看護師及び介護士の採用及び確保ができない場合、十分な研修等を実施できず、看護師及び介護士等の育成が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)   訪問看護及び訪問介護に関する法的規制について ①  訪問看護及び訪問介護の医療及び介護報酬に係るリスク 当社グループは、「医療保険制度」「介護保険制度」「障害者総合支援法」のそれぞれに基づく訪問看護及び訪問介護を行っております。このうち「医療保険制度」に基づく診療報酬は2年に1度、「介護保険制度」に基づく介護報酬は3年に1度の頻度で制度の改定が行われます。今後、診療報酬及び介護報酬の見直しにより、大幅な改定が行われた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②  訪問看護及び訪問介護等に必要な指定に係るリスク 当社グループは、訪問看護及び訪問介護を行うために「健康保険法」並びに「介護保険法」に基づく、各サービス事業者の指定を各都道府県知事から受けております。それぞれの指定には、資格要件、人員要件、設備要件及び運営要件が規定されており、これらの規定に従って事業を運営しております。 当社グループでは、看護師・介護士等の有資格者の入退社や新規施設の開設に伴い、自治体等の基準の確認及び変更に必要な届け出を怠らないよう細心の注意を払って運営しており、本書提出日現在、事業運営の継続に支障を来すような状況は生じておりません。しかしながら、これらの基準を遵守できなかった場合や診療報酬及び介護報酬等の不正請求が認められた場合には、指定の取消又は停止等の処分を受けるおそれがあります。特に介護保険法に基づく各種指定について、当社グループ内のいずれかの会社が指定取消を受けた場合、当該会社において、指定取消から5年以内における新たな指定の取得及び介護サービス事業所としての更新が出来なくなります。その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社各事業所が受けている指定は次のとおりです。 取得   所轄官庁   許認可名称   許認可内容   有効期限   主な許認可取消事由 当社 各事業所   厚生労働省 地方厚生局   指定訪問看護事業者   健康保険法の訪問看護事業   6年毎 の更新   健康保険法 第95条(指定訪問看護事業者の指定の取消し) 都道府県又は 政令指定都市   指定訪問看護事業者   介護保険法の訪問看護事業   介護保険法 第77条(指定の取消し等) 都道府県又は 政令指定都市   指定訪問介護事業者   介護保険法の訪問介護   介護保険法 第77条(指定の取消し等) 障害者総合支援法 第50条(指定の取消し等) 都道府県又は 政令指定都市   指定居宅介護支援事業者   介護保険法の居宅介護支援   介護保険法 第77条(指定の取消し等) 都道府県又は 政令指定都市   通所介護事業者   介護保険法の通所介護   介護保険法 第77条(指定の取消し等) 都道府県又は 政令指定都市   看護小規模多機能型居宅介護   介護保険法の看護小規模多機能型居宅介護   介護保険法 第77条(指定の取消し等) (3)   訴訟リスクについて 当社グループの看護師は、主治医の訪問看護指示書に基づいて訪問看護を行っており、訪問介護士はケアマネージャーの作成するケアプランに沿って訪問介護を行っております。また、当社グループでは、社内でのOJTによる研修をはじめとした教育研修の充実を図り、安全衛生管理に係る規程や各種の運営マニュアルを遵守することにより、事故防止や緊急事態の対応が出来るように取り組んでおります。しかしながら、従業員の人為的なミス又は不測の事態の発生等によって利用者の健康状態が悪化し、利用者、そのご家族又は主治医等からの信頼が失われる等により訴訟が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)   個人情報の漏洩について 当社グループは事業を運営するにあたり、利用者あるいはそのご家族の重要な個人情報を取り扱っております。当社グループは、「個人情報保護規程」を制定し、個人情報については厳重に管理する等、様々な情報漏洩防止対策を講じていますが、万が一情報の流出等により、当社の信用が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)   風評等の影響について 当社グループの事業は、利用者やそのご家族に限らず、行政や医療機関等との連携によって円滑な運営が可能になっているものと考えております。当社グループでは、安定的かつ質の高いサービスを提供するために、技術的な研修を行うとともに、企業方針を浸透させる等の教育を行っております。しかし、従業員の不祥事等何らかの事象の発生や、当社グループに関する不利益な情報や風評が広まった場合には、利用者、行政、医療機関等との関係が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)   利用者の逝去、退去等について 当社グループは、行政や医療機関等との連携によって、安定的な利用者の確保に努めており、当社グループのサービスは、高齢者の増加と共に市場が拡大し需要が増加している状況にあると認識しております。しかしながら、新規開設施設等において想定通り入居者が集まらない場合、ターミナルケアに特化した施設であることから、当社グループが想定する以上の入居者の逝去、退去等があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)   差入保証金の返還について 当社グループは、ホスピス施設又は事務所等を賃借する場合に、契約時に賃貸人に対し保証金を差し入れている場合があります。当該保証金は期間満了等による契約解消時に契約に従い返還されることになっておりますが、賃貸人の経済的破綻等によりその一部又は全額が回収できなくなる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)   賃貸借契約に係る解約違約金について 当社グループは、一部のホスピス住宅施設に関しては、ホスピス施設を保有するオーナーと賃貸借契約の締結に際し、株式会社LAリビングソリューションズとの間で賃貸借契約の中途解約に関する契約を締結しております。ホスピス施設に係る賃貸借契約の中途解約時の解約違約金支払義務の免責を図っておりますが、賃貸借契約の中途解約に関する契約を締結していないホスピス施設については、賃貸借契約に定められた期間満了日前に中途解約をした場合は、契約内容に従って多額の解約違約金の支払いが必要となります。何らかの理由によりホスピス施設の運営を中止し、多額の解約違約金を支払う場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)  大規模な災害等の影響について 当社グループは、9都道府県(北海道、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、京都府、大阪府及び兵庫県)にて事業展開を行っておりますが、大規模な地震、台風等の災害により、事業所建物や看護師、介護士及び利用者が損害を被った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)  固定資産の減損について 当社グループは、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、主に施設を基本単位としてグルーピングしております。当社グループのホスピス施設は増加傾向にあり、ホスピス施設に関連する固定資産計上額について、総資産に対してその占める割合が高くなっております。万が一、外部環境の著しい変化等により、施設における営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった場合には、多額の減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)  有利子負債について 当連結会計年度末における有利子負債残高(リース債務を含む)は13,184,245千円、有利子負債依存度(リース債務を含む)は69.7%となっており、有利子負債依存度が高い状況となっております。そのため、金利水準が上昇した場合や、計画通りの資金調達が出来なかった場合には、支払利息が増加し、当社グループの事業展開のスピードが減速する等、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12)  特定経営者への依存について 当社の代表取締役社長CEOである高橋正は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。取締役会や経営戦略会議等において、役員及び社員への情報共有や権限移譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)  新株予約権行使の影響について 当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、これらの新株予約権による潜在株式数は56,000株であり、発行済株式総数8,428,100株の0.7%に相当しております。 (14)  配当政策について 当社グループは将来に向けた事業の拡大に向け、必要な人材の確保及び新規開設に係る設備投資等の先行投資を行うため、また迅速な経営に備えるために、内部留保の充実が重要であると認識しております。一方で、株主に対する利益還元として配当を行うことも重要な経営課題の1つであることから、利益を確実に計上できる体制の強化を図ることによって財務体質の強化を行い、財政状態及び経営成績を勘案しながら、配当を実施していく方針であります。ただし、当社グループの業績が計画通り進展しない場合等、当社グループの業績が悪化した場合には、継続的に配当を行えない可能性があります。 (15)  集団感染・自然災害・事故等に関するリスク 当社グループでは、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、感染症や医療依存度が高い高齢者や障害者が共同生活を営むホスピス施設ならではの食中毒等への集団感染及び地震、津波、台風等の自然災害、及び火災等の生命に関わりうる事故のリスクがあります。当社グループでは、地震や風水害への備えを行い、防犯環境を整える等の対応により利用者の安全管理などに細心の注意を払っております。この他に、利用者と従業員の健康管理に注意を払い、日ごろ手洗いや手指消毒を励行、定期的に社内研修では感染症の予防、流行及び対応を学ばせ、マニュアルを整備し、これを適切に運用することで集団感染の発生リスクの低減に努めています。しかしながら、想定を上回る規模の集団感染や自然災害、事故が発生し、当該ホスピス施設の稼働が長期に亘って困難になった場合には、当社グループの管理責任が問われ、当該ホスピス施設のみならず当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16)  物価高騰に関するリスク 木材、鋼材、エネルギー資源、ホスピス施設で使用する消耗品等のインフレにより、既存ホスピス施設の運営費が増加する可能性があります。また、今後更なるインフレによって、前述の費用に加え、地代家賃や建築費用等の新規ホスピス施設の調達コストが増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)8,136字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)  経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財務状況及び経営成績の状況 1.市場環境 当社グループの事業が関わる医療・看護・介護の環境につきましては、高齢者の増加と共に市場が拡大し需要が増加する一方で、社会保障費の抑制を目的として、病院を中心とした施設から在宅を中心とした医療へのシフトが進み、医療と介護の連携や地域単位でのケア体制の整備等が促進されると予想しております。 2.2025年におけるホスピス施設の状況 このような状況の中、当社グループは「すべては笑顔のために」というコーポレートスローガンを掲げ、在宅での看取りを前提とした在宅ホスピスの事業を推進し、当連結会計年度においては、以下のホスピス施設を新たに開設しました。 名称   所在地   居室数   開設年月 ファミリー・ホスピス日吉本町ハウス   横浜市港北区   38室   2025年2月 ファミリー・ホスピス上石神井ハウス   東京都練馬区   37室   2025年3月 ファミリー・ホスピス月寒東ハウス   札幌市豊平区   36室   2025年3月 ファミリー・ホスピス新柏ハウス   千葉県柏市   36室   2025年4月 ファミリー・ホスピス西葛西ハウス   東京都江戸川区   43室   2025年4月 ファミリー・ホスピス船橋ハウス   千葉県船橋市   38室   2025年9月 ファミリー・ホスピスOASIS桜山   名古屋市瑞穂区   36室   2025年9月 ファミリー・ホスピス神戸東灘ハウス   神戸市東灘区   35室   2025年11月 ファミリー・ホスピス大宮ハウス   さいたま市中央区   44室   2025年12月 ファミリー・ホスピス富士見ハウス   埼玉県富士見市   36室   2025年12月 ファミリー・ホスピス札幌南ハウス   札幌市南区   36室   2025年12月 合計   11施設   415室 これら11施設の新規開設により、当社グループの運営するホスピス住宅は、全59施設2,024室となり、前期末より415室増加(前期比25.8%増)しました。 3.前期比較 第1四半期に低下した稼働率はマネジメント体制を変えた4月以降に回復上昇し、あわせて、前期には立ち上げ過程にあった施設及び今期に開設した11施設の入居者数が増加したことにより、前期に比べて増収となりました。 一方で、ご利用者1人あたりの売上単価が下落したことにより売上高人件費率が上昇しました。また、成長を実現するための組織作り(営業組織、エリア・ユニット・本部サポート体制の強化)は順調に進捗しており、第2四半期以降の入居者数や稼働率の向上に寄与した一方で、体制強化のための採用費及び人件費が前期比で増加しました。さらには、医療スタッフのモチベーションを保つ事を目的に臨時特別賞与を支給したこと等により、前期に比べて減益となりました。 これらの結果、前期に比べて、増収減益となりました。 4.当社グループの施設損益 当社グループの運営する施設は、開設に先立って看護師等の従業員を採用することでホスピスチームを作り、ホスピスチームが確立した事を確認して施設を開設し、開設した後に順次入居者を受け入れる形で運営を行っていることから、一定の稼働率に至るまでは売上に対して人件費等の費用が先行して発生することになります。また、施設の居室数が30室前後の場合は施設開設から約1年をかけて、40室前後の場合は施設開設から約1年半をかけて、当社グループが満室の目安とする85%の稼働率に至る計画で展開しております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ614,300千円増加し、18,924,852千円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ383,049千円増加し、15,246,976千円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ231,251千円増加し、3,677,876千円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の経営成績は、売上高14,168,928千円(前年同期比17.0%増)、営業利益849,003千円(前年同期比34.0%減)、経常利益は550,729千円(前年同期比45.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は278,014千円(前年同期比56.5%減)となりました。 なお、当社グループは、在宅ホスピス事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて487,270千円増加し、2,013,562千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、1,046,032千円(前連結会計年度は835,741千円の収入)となりました。これは主に、売掛金の増加額337,471千円があった一方で、税金等調整前当期純利益554,434千円、減価償却費522,648千円、未払費用の増加額284,084千円等が生じたことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、511,734千円(前連結会計年度は2,791,650千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入2,035,925千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出2,369,204千円、差入保証金の差入れによる支出154,260千円等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、47,026千円(前連結会計年度は1,598,193千円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の借入による収入1,559,000千円、長期借入金の借入れによる収入1,000,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入81,000千円があった一方で、短期借入金の返済による支出2,061,300千円、長期借入金の返済による支出305,081千円、配当金の支払による支出123,984千円、リース債務の返済による支出196,588千円が生じたことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 該当事項はありません。 b.受注実績 該当事項はありません。 c.販売実績 当社グループは、在宅ホスピス事業の単一セグメントであるため、地域別の販売実績を記載しております。 地域別   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 北海道地区(千円)   1,777,884   168.8 関東地区(千円)   8,276,851   120.0 東海地区(千円)   3,091,244   98.1 関西地区(千円)   1,022,947   100.7 合計(千円)   14,168,928   117.0 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 神奈川県国民健康保険団体連合会   2,666,966   22.0   2,741,105   19.3 愛知県国民健康保険団体連合会   2,441,105   20.1   2,382,277   16.8 東京都国民健康保険団体連合会   2,143,127   17.7   2,175,372   15.4 (2)  経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行ってまいりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたって重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.  経営成績等 1) 財政状態の分析 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は、4,552,233千円(前連結会計年度末3,787,112千円)となり、前連結会計年度末に比べて765,120千円増加しました。その主な要因は、売上規模の拡大に伴って売掛金が増加したこと及び運転資金を調達したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定資産は、14,372,619千円(前連結会計年度末14,523,438千円)となり、前連結会計年度末に比べて150,819千円減少しました。その主な要因は、セール・アンド・リースバックにて固定資産の売却をしたことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は、3,406,596千円(前連結会計年度末2,989,415千円)となり、前連結会計年度末に比べて417,180千円増加しました。その主な要因は、短期借入金、未払法人税等が減少した一方で、1年内返済予定の長期借入金、未払金及び未払費用が増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定負債は、11,840,380千円(前連結会計年度末11,874,511千円)となり、前連結会計年度末に比べて34,131千円減少しました。その主な要因は、ホスピス施設の新規開設のための長期借入金が増加したこと及び新規施設の資産除去債務が増加した一方で、リース債務が減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、3,677,876千円(前連結会計年度末3,446,624千円)となり、前連結会計年度末に比べて231,251千円増加しました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益278,014千円を計上したことによるものであります。 この結果自己資本比率は、19.4%(前連結会計年度は18.8%)となりました。 2) 経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度における売上高の合計は、14,168,928千円(前連結会計年度は12,115,287千円)となりました。その主な要因は、前連結会計年度に立ち上げた施設の稼働率が向上したこと及び、当連結会計年度において、新たなホスピス施設を11施設オープンしたことにより当社グループのホスピス施設における提供可能室数が415室増加したことによるものであります。 (売上原価) 当連結会計年度における売上原価の合計は、12,266,604千円(前連結会計年度は10,003,141千円)となりました。その主な要因は、新規開設したホスピス施設に伴って開設準備費用や運営費用が増加したこと、看護師・介護士を新規採用したことにより労務費が増加したことによるものであります。 (販売費及び一般管理費) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費の合計は、1,053,320千円(前連結会計年度は825,261千円)となりました。また売上高に対する割合は7.4%(前連結会計年度は6.8%)となりました。その主な要因は、会社規模の拡大に伴う管理部門の強化によるものであります。 (経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は、167,428千円(前連結会計年度は155,679千円)となりました。その主な要因は、助成金収入によるものであります。 当連結会計年度における営業外費用は、465,702千円(前連結会計年度は434,592千円)となりました。その主な要因は、支払利息によるものであります。 この結果、当連結会計年度における経常利益は550,729千円(前連結会計年度は1,007,973千円)となりました。 (税金等調整前当期純利益) 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、554,434千円(前連結会計年度は1,007,973千円)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度における法人税等の合計は、276,419千円(前連結会計年度は368,392千円)となりました。 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、278,014千円(前連結会計年度は639,580千円)となりました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループは、在宅ホスピス事業を展開するにあたり、組織体制の強化及び質の高いケアサービスを提供することで、医療機関等をはじめとした地域医療との連携を図っていく方針でありますが、必要とする看護師及び介護士の採用及び十分な人数の確保ができない場合又は十分な研修等を実施できない場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。 また、従業員の人為的なミス又は不測の事態の発生等による訴訟が生じた場合、個人情報の流出等により当社の信用が著しく低下した場合に、経営成績に重要な影響を与えると考えております。 この対応策として、看護師及び介護士の積極的な採用を行い、研修等を通じて経営理念を浸透させるとともに、質の高いホスピスサービスを提供するよう従業員に対する指導、教育体制の充実を図っております。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員の給与及び手当、ホスピス施設の賃借料のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関からの長期借入やリースによる調達を基本としております。 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高(リース債務を含む)は13,184,245千円、有利子負債依存度(リース債務を含む)は69.7%と依然として高い水準にありますが、事業運営上、必要な資金を安定的に確保していると認識しております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,013,562千円となっており、事業運営上、必要な流動性を確保していると認識しております。 d.主要な経営指標等の状況 当社グループは、経常利益率並びにホスピス施設における提供可能室数及び平均入居率(延べ入居室数÷(提供可能室数×稼働日数))を経営成績に影響を与える主要な経営指標として捉えております。それぞれの状況については次のとおりです。 1)経常利益率 2025年12月期における当社グループの経常利益率は、3.9%(前年は8.3%)となりました。既存の安定稼働施設は高い水準の稼働率を維持し、前連結会計年度に立ち上げ過程にあった施設の稼働率が上昇した一方で、ご利用者1人あたりの売上単価が下落したことにより売上高人件費率が上昇しました。また、ユニット制及び本部サポート制の体制強化のための採用費及び人件費が上昇しました。さらには、医療スタッフのモチベーションを保つ事を目的に臨時特別賞与を支給したこと等により、経常利益率が下落しました。 当社グループとして、経常利益率を重要な経営指標として捉えており、経常利益率の安定と向上を目指してまいりますが、一方で当社グループは成長途上にあると考えており、今後の新規ホスピス施設の開設数及び開設時期によっては、一時的に経常利益率が変動する可能性があります。 2)提供可能室数及び平均入居率 当連結会計年度において11施設(415室)を開設した結果、2025年12月末日時点において、当社グループのホスピス施設における提供可能室数は、2,024室(2024年12月末日時点は1,609室)となりました。 当社グループでは、安定稼働に至ったのちのホスピス施設における目標平均入居率を85.0%に設定しておりますが、2025年12月期において開設後1年(12か月)超経過した施設(以下、既存施設)の年平均入居率(年間延べ入居室数 ÷ (提供可能室数 × 年間日数)は77.8%となりました。 従来は、各施設が地域需要に応じてそれぞれ施設運営を行っていましたが、施設のドミナント展開が進んだことにより、複数施設を一つのユニットとみなし、特にご利用者の入居と採用に関してはユニット単位で柔軟な判断をすることによるメリット(スタッフの移動による機会損失の削減、業務効率向上等)が多いと考え、ユニット制及び本部サポート体制を構築しました。このユニット制及び本部サポート体制により入居及び採用業務の効率化及び機会損失の削減を図り、平均入居率の向上に努めます。 また、新規開設のホスピス施設を含む、開設後1年(12か月)以内の施設(以下、新規施設)の年平均入居率は49.8%となりました。これは、当社グループのホスピス施設は、開設後に順次利用者を受け入れていく運営方法を採用しており、新規施設の居室数が30室前後の場合は施設開設から約1年、40室前後の場合は施設開設から約1年半をかけているためであります。 それぞれの経営指標の具体的な推移は次のとおりです。 (施設数及び提供可能室数の推移) 2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 施設数(施設)   40   48   59 提供可能室(室)   1,292   1,609   2,024 (注)施設数及び提供可能室数は各期末日時点における数値を記載しております。 (年平均入居率の推移) (単位:%) 2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 既存施設 (開設後1年(12か月)超経過した施設)   79.7   79.2   77.8 新規施設 (開設後1年(12か月)以内の施設)   37.3   43.1   49.8 (注)1.年平均入居率は下記の方法により算出しております。 年平均入居率(%) = 延べ入居室数 ÷ (提供可能室数 × 稼働日数) × 100 2.新規施設の入居率について、年度ごとの数値に差が生じているのは、主に各年度における開設数や開設月が異なることによるものです。

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出典

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